中央環境審議会水環境部会(第45回)議事録

中央環境審議会 水環境部会(第45回)

議事次第

1.開会

2.議題

(1)海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直しについて

(2)報告事項

  ①ほう素、ふっ素及び硝酸性窒素等に係る暫定排水基準の見直しに向けた今後の検討について

  ②沿岸透明度の目標設定ガイドラインについて

  ③海岸漂着物処理推進法の改正について

④地下浸透基準の設定に関する検証について

⑤改正水質汚濁防止法の施行後5年経過における検証について

(3)その他

3.閉会

配布資料一覧

資料1-1  海域における窒素・りんに係る暫定排水基準について

資料1-2  鉱工業分野の暫定排水基準の見直しに係る検討結果

資料1-3  畜産分野の暫定排水基準の見直しに係る検討結果

資料1-4  海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直し案について

資料2    ほう素、ふっ素及び硝酸性窒素等に係る暫定排水基準の見直しに向けた 今後の検討について

資料3    沿岸透明度の目標設定ガイドラインについて

資料4    海岸漂着物処理推進法の一部を改正する法律について

資料5    地下浸透基準の設定に関する検証について

資料6    改正水質汚濁防止法の施行後5年経過における検証について

参考資料1  「海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直し案」に対する意見の募集(パブリックコメン

       ト)の結果について

参考資料2  沿岸透明度の目標設定ガイドライン(冊子)

議事録

午後1時31分開会

【事務局】 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第45回水環境部会を開会いたします。

 まず、本日の委員のご出席状況でございますが、所属委員25名のうち18名の委員にご出席をいただいており、過半数の定足数を満たしておりますので、本部会は成立しておりますことをご報告いたします。

 なお、遅れて到着される委員の方もいらっしゃいます。

 また、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づき公開とさせていただきます。

 次に、新たに水環境部会にご所属いただいた委員の方々を紹介いたします。

 一般社団法人日本鉄鋼連盟環境・エネルギー政策委員会副委員長の福島裕法委員です。

【福島(裕)臨時委員】 福島でございます。よろしくお願いいたします。

【事務局】 また、本日はご欠席でございますが、一般社団法人日本化学工業協会環境安全委員会委員長の成田睦夫委員にも、新たに本部会にご所属いただいております。

 なお、相川誠委員、渡辺敦委員におかれましては、本部会を退任されておりますので、ご報告いたします。

 それでは、水・大気環境局長の田中よりご挨拶を申し上げます。

【田中水・大気環境局長】 ただいまご紹介いただきました田中でございます。7月13日付で、水・大気環境局長を拝命しました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 本日は、非常に暑い中、お越しいただきまして、まず、冒頭御礼を申し上げます。第45回水環境部会の開会に当たりまして、私のほうから一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

 本日は、このご多忙の中、多くの皆様方にご出席をいただきました。誠にありがとうございます。2月に開催をされました前回の部会におきましては、水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直しについて、ご審議をいただいたと聞いております。取りまとめをしていただきましたその結果について、中央環境審議会の答申としていただきました。改めて深く感謝を申し上げたいと思います。この答申を踏まえまして、3月28日付で告示を改正し、暫定目標の期限を迎えた二つの湖沼について、暫定目標の見直しを行ったところでございます。

 このほか、1,4-ジオキサンの暫定排水基準と、水生生物保全環境基準が設定されているノニルフェノール及びLASに係る排水対策についてもご審議をいただきました。その結果をもとに省令改正、それから地方自治体への通知を行ったところでございます。改めて感謝を申し上げたいと思います。

 本日の部会でございますけれども、海域における窒素・りんに係る暫定排水基準の見直しについて、ご議論を賜りたいと考えております。海域における窒素・りんにつきましては、平成5年に、富栄養化対策を推進する観点から、全窒素、全りんの環境基準が設定されたことを受けて、同年に排水基準が新たに設定をされました。その際、窒素については59業種、りんについては38業種に対して暫定排水基準が設定をされました。その後、5年ごとの見直しを経まして、現在は、窒素については5業種、りんについては1業種に対して、本年9月末が適用期限となっておりますが、暫定排水基準が設定をされております。本日は、これらの業種に係る暫定排水基準の見直し案についての、排水規制等専門委員会における検討結果をまずご報告し、この部会でのご審議をお願いしたいと考えております。

 また、このほか、本日の部会におきましては、5件の報告事項についてもご説明をさせていただく予定でございます。委員の皆様におかれましては、それぞれの専門的見地から忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶にかえさせていただきます。

 本日は、よろしくお願いいたします。

【事務局】 どうもありがとうございました。

 続きまして、事務局に人事異動がございましたので、紹介させていただきます。

 先ほどご挨拶を申し上げました水・大気環境局長の田中でございます。

 水・大気環境局水環境課長の熊谷でございます。

【熊谷水環境課長】 熊谷と申します。よろしくお願いいたします。

【事務局】 次に、配付資料の確認をさせていただきます。

 議事次第の裏面が配付資料一覧となっております。

{一覧に沿って資料確認}。

最後に参考資料2でございます。沿岸透明度の目標設定ガイドライン(冊子)でございますが、これにつきましては席上のみの配付とさせていただきます。

 もし、配付資料の漏れ等がございましたら、事務局までお申しつけいただければ幸いに存じます。

 また、報道関係の皆様におかれましては、カメラ撮影はここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に移りたいと思います。ここからの議事進行につきましては、岡田部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

【岡田部会長】 かしこまりました。

 お暑い中をお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。早速、議事に入ります。

 本日の議題は、先ほど、局長のご挨拶にございましたように審議事項が1件、報告事項が5件でございます。

 まず、最初の議題、海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直しについて、事務局からご説明をお願いいたします。

【坂口閉鎖性海域対策室室長補佐】 閉鎖性海域対策室の坂口と申します。本日はよろしくお願いいたします。座って説明をさせていただきます。

 まず、海域における窒素・りんに係る暫定排水基準のこれまでの経緯についてご説明いたします。資料1-1をご覧ください。

 閉鎖性海域では、栄養塩である窒素・りんの流入の増加により、植物プランクトンが過剰増殖することによって水質が悪化し、赤潮や青潮による漁業被害の問題等が生じました。このため、海域の富栄養化の防止のための対策を推進することが急務とされ、平成5年に全窒素・全りんに係る環境基準が設定されました。こちらをまとめたものが3ページの表1になります。

 同年、設定された環境基準の達成を図るため、窒素・りんに係る排水基準が設定され、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれのある全国88の閉鎖性海域とこれに流入する公共用水域に排出される工場・事業場等の排出水に適用されました。対象となる88海域については、4ページの表2にまとめておりますので、あわせてご確認いただければと思います。

 海域の窒素・りんに係る一般排水基準は、日平均排水量が50m3以上の工場又は事業場に係る排出水に対して適用され、遵守する義務が課せられています。

 一般排水基準は、特定施設を有する全ての工場及び事業場で遵守されることが原則となっておりますが、直ちに一般排水基準を達成することが困難な業種等については、経過措置として、最長5年の期限を設けて暫定排水基準が設定されています。

 海域の窒素・りんの暫定排水基準は、これまで5年ごとに見直しを行っており、現行の暫定排水基準は、平成25年10月の見直しにより、窒素は天然ガス鉱業、バナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業、酸化コバルト製造業、畜産農業で豚房を有するものということで、養豚の5業種に適用されています。また、りんは畜産農業で豚房を有する養豚の1業種に対して、平成30年9月末を期限に適用されているものです。平成5年の当初は、暫定排水基準の対象業種は、窒素が59業種、りんが38業種ということでしたけれども、現在は、窒素が5業種、りんが1業種と、着実に一般排水基準に移行してきています。詳細は5ページの表3になります。

 また、表4は、これまでの暫定排水基準値の変遷をまとめた表になります。あわせてご確認ください。

 表5には、自治体別の暫定排水基準適用事業場数をまとめておりますので、こちらもあわせてご確認いただけると幸いです。

 2ページにお戻りください。前回の見直しからの検討状況についてご説明いたします。

 暫定排水基準の適用期限は、最長5年までとされており、その間に各事業場における排水の排出実態、排水処理技術の開発動向、事業者の取組状況等を把握し、検証、見直しを行っています。本日ご審議いただく海域における窒素・りんの暫定排水基準については、これらの基準が適用されている事業場の実態調査の結果を踏まえて、基準の見直しに向けた具体的な検討を行うとともに、各業種の一般排水基準達成に向けた取組等について技術的助言を得るということを目的として、平成29年度に「技術検討会」を設置し、4回にわたって検討を行ってまいりました。

 この技術検討会の結果を踏まえ、暫定排水基準の見直し案を取りまとめ、5月30日の排水規制等専門委員会でご審議をいただいています。また、この専門委員会のご審議をいただいた案につきましては、6月21日から7月20日の30日間、パブリックコメントを実施しています。

 参考資料の1のほうになりますけれども、パブリックコメントの結果といたしましては、提出者が1名で、意見は12件でございました。内容としましては、暫定排水基準の見直し案に対する意見というものはございませんでした。

 パブリックコメントの結果については以上です。

 2ページにお戻りください。今後の予定です。暫定排水基準の見直し案については、本部会においてご審議いただいた後、その結果を踏まえ、7ページに参考として付している省令の改正を行いまして、10月1日をもって施行する予定です。

 続きまして、これまでの検討結果についてご説明させていただきます。資料の1-2をご覧ください。

 まず、鉱工業分野からご説明させていただきます。

 鉱工業分野の暫定排水基準は、排水処理技術の有無・導入状況及び排出実態等について、先ほどの検討会において事業者ヒアリング等を行い、その結果等を考慮して設定してきてございます。現在、暫定排水基準を適用している業種及びその値は、1ページの表1のとおりとなっており、天然ガス鉱業が、許容限度160mg/L、日間平均150mg/L。バナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業が許容限度4,250mg/L、日間平均3,500mg/L。酸化コバルト製造業が、許容限度400mg/L、日間平均120mg/Lとなっております。

 2ページをご覧ください。ここから、排水実態の調査結果について、業種ごとにご説明させていただきます。

 天然ガス鉱業は二つの事業場がございますが、1事業場については休止中のため、現在、運用されている1事業場の結果について、現行の暫定排水基準が適用された平成25年10月から平成29年7月までの、事業場が自主的に測定した結果をお示ししています。

 ページ下段の図1をご覧ください。こちらは表2をグラフ化したものです。横軸が年、縦軸が全窒素濃度で、青いバーがピーク濃度、赤いバーが日間平均濃度の年平均値を表してございます。赤の横線が暫定排水基準、緑の横線が一般排水基準を示しており、実線が許容限度で、点線が日間平均に対応しています。天然ガス鉱業のピーク濃度は、平成25年から平成28年までの各年度の濃度が145から151mg/Lの範囲となっており、暫定排水基準の許容限度は満たしています。また、日間平均濃度は134から136mg/Lの範囲となっており、こちらも暫定排水基準の日間平均値を満たしていますが、ピーク濃度、日間平均濃度、いずれも緑の線、一般排水基準の値よりは高い状況となっています。

 3ページをご覧ください。こちらは、排水中全窒素の平均濃度の日間平均の推移を示した図になります。横軸は年、縦軸は全窒素濃度をお示ししております。この経年変化の図からもわかるように、排水中の全窒素濃度は、ここ数年横ばいという状況になっています。

 続きまして、4ページから9ページがバナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業の資料になります。暫定排水基準が適用される事業場は4事業場あり、それぞれA、B、C、D事業場としています。今回の検討に当たっては、4事業場の中で排水中の窒素濃度が最も高いC事業場の排水実態をもとに基準値の検討を行ったことから、C事業場についてご説明させていただきます。

 少し飛びまして7ページをおめくりください。ページ下段の図6をご覧ください。ピーク濃度は平成25年から28年の各年度の濃度が4,108から4,225mg/Lの範囲となっており、いずれも、暫定排水基準の許容限度より低く、また、徐々に減少しているという状況です。また、日間平均濃度は2,075から2,703mg/Lの範囲となっており、いずれも暫定排水基準の日間平均の値より低くなっているという状況です。しかしながら、ピーク濃度、日間平均のいずれも一般排水基準は大きく超過しているという状況になっています。

 8ページの図の7をご覧ください。こちらは、平成15年9月から平成29年9月のC事業場における排水中の全窒素濃度の推移を示しています。この経年変化の図からもわかるように、ピーク濃度、平均濃度ともに、長期的に事業者さんの取組等に伴い減少してきているというのがわかる形になっています。

 続きまして、酸化コバルト製造業の排水実態について、ご説明いたします。10ページをご覧ください。

 図9をご覧ください。こちら、黄色の横線がありますが、こちらは暫定排水基準の日間平均と、一般排水基準の許容限度の値がいずれも120mg/Lと重複しているため、黄色で表示させていただいているところです。ピーク濃度は平成25年から28年の各年度、182から298mg/Lの範囲となっており、いずれも暫定排水基準の許容限度400mg/Lは満たしています。

 平成28年度にピーク濃度が若干、平成26年、27年度に比べて高くなっていますが、こちらは装置のトラブルがあり、高い値が出たため、結果的に年度のピーク濃度として高い値が出てしまっているということです。日間平均濃度は61から76mg/Lということで、いずれも暫定排水基準の日間平均値は満たしているという状況ですが、ピーク濃度、平均濃度、いずれも一般排水基準値よりは高い値となっています。

 11ページの図10をご覧ください。こちらは、平成16年4月から平成29年7月の排水中のアンモニア性窒素濃度の推移を示しています。A事業場の排水中に含まれる窒素のほとんどがアンモニア性窒素であるため、事業場のほうでアンモニア性窒素の自主測定をやっており、このデータをいただき、長期的な傾向というのをお示しさせていただいたところです。この経年変化の図からもわかるように、排水中の窒素濃度は長期的に、ピーク濃度、平均濃度ともに減少してきています。

 鉱工業分野の排水実態の調査結果は以上です。

 続きまして、鉱工業分野の専門委員会でご審議いただいた各業種における暫定排水基準値の見直し案についてご説明いたします。12ページをご覧ください。

 まず、天然ガス鉱業についてご説明いたします。現在稼働中のA事業場では、天然ガス産出の際に同時に採取されるかん水中に窒素、アンモニウムイオンが含まれています。これまで、この除去のために様々な排水処理技術の導入の可能性というのを事業者さんを中心に検討いただき、その中で、実用可能なアナモックス法というものを採用し、パイロット装置を制作し、運転条件の調整等を進めていただいています。現在は実用設備を建設し、定格稼動に向けて取組を進めるというところです。平成29年11月から常用施設の立上げ運転が開始され、平成30年8月下旬を目途に、段階的に定格稼動まで引き上げる予定とし、現在、取り組まれている状況です。

 しかし、かん水中のアナモックス法の適用は世界にこれまで例がないこと、また、季節変動の影響や、バックアップの種汚泥の準備などの課題が残されており、まだ安定的な運転には不確実な要素がある点について留意が必要と考えております。このため、処理施設の安定稼働までには一定の時間が必要であろうということで、検討会等でもご意見をいただいています。

 このような状況を踏まえまして、見直し案としましては、暫定排水基準の適用期限は、この安定稼働までの間、3年間延長することが適当と考えています。また、暫定排水基準値は当該事業場の平成25年10月から29年9月までの間の濃度が145から151mg/Lであるということを踏まえ、現行のものを維持することが適当と考えています。

 続きまして、バナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業についてご説明いたします。13ページをご覧ください。

 バナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業では、アンモニアストリッピング装置を導入し、排水中における全窒素を削減していきます。現在、主にアンモニアストリッピング装置の長期連続稼働に向けた工程の見直し及び閉塞物質の除去方法の検討並びに回収した化合物の販路の拡大といった取組を進め、排水濃度の低減を進めているところです。今後も引き続き、アンモニアストリッピング装置の連続稼働日数の向上等の取組が継続される予定となっています。

 一方で、各事業場とも業種の性質上、現時点では原料を選択できる状況になく、また、回収物にも技術的に解決が困難な要因により不純物が含まれるケースがあり、現状で外部販路を開拓するに至っていないという状況です。

 このような状況を踏まえ、暫定排水基準の適用期間は5年間延長することが適当と考えています。また、基準値は、最も排水濃度が高いC事業場において、平成28年10月から平成29年9月までのピーク濃度4,108mg/L、日間平均最大値3,200mg/L程度であるということ、また、事業者ヒアリング等による今後の取組による見通し等を踏まえて、現行の基準からは若干強化し、許容限度を4,100mg/L、日間平均を3,100mg/Lとすることが適当と考えています。

 続きまして、酸化コバルト製造業についてご説明いたします。14ページをご覧ください。

 酸化コバルト製造業では、製造工程で窒素を含む排水が発生しますけれども、その中には低濃度の窒素を含む排水というものも生成されます。この排水を含めて、アンモニアストリッピング装置に投入すると、装置内のアンモニア濃度は低下し、不安定な状況、安定稼働させることが難しいといった課題がございます。

 現在、光学発光分析法を利用した窒素の自動測定装置を設置し、設定値以上の排水が出た際に手動で回収槽に回収できるシステムを導入することを、事業者さんで進めていただいているところです。今後、排水槽を遮断して、排水基準値を超過する排水を自動で回収して、濃度を平準化して排水するシステムを、2年間で構築していく予定とされております。その後3年でシステムの検証、改善等を行い、操業を安定化させて、一般排水基準への移行を目指すということとされている状況です。

 このような状況を踏まえまして、暫定排水基準の適用基準は、5年間延長することが適当と考えています。また、基準値は平成25年から28年のピーク濃度が298mg/L、日間平均の最大値が109mg/Lであること、また、事業者ヒアリングによる今後の取組等による見通し等も踏まえ、現行の基準からやや強化し、許容限度は300mg/L、日間平均を100mg/Lとすることが適当と考えています。

 これまでの鉱工業分野での取組実績と今後の取組予定の詳細については、別紙1から4に取りまとめてございますので、ご確認いただけると幸いです。

 続きまして、畜産分野についてご説明いたします。資料1-3をご覧ください。

 畜産農業についても、技術検討会、排水規制等専門委員会でご審議いただいて、暫定排水基準の見直し案を策定しています。

 畜産農業に係る現行の暫定排水基準は、暫定排水基準適用事業場の排水実態、事業者の取組状況、また窒素・りんを除去するための技術的な面を考慮して、これまで取組を進めてきています。平成20年以降につきましては、全窒素、全りんともに暫定排水基準の許容限度について、現行の暫定排水基準値を遵守している事業場の9割が達成できる水準を次の基準値に設定し、また、日間平均については、この許容限度に0.8を乗じて、端数を切り上げるといった方法でこれまで設定をしてきています。

 平成25年の見直しでは、前述の方法で、窒素については許容限度170mg/L、日間平均140mg/L、りんについては許容限度25mg/L、日間平均20mg/Lを暫定排水基準として設定しています。

 2ページをご覧ください。暫定排水基準の見直しに当たり、平成25年10月1日から平成29年3月31日までの暫定排水基準適用事業場の排水実態を把握することを目的として、119自治体を対象に、事業場の概要、処理施設、排水処理の状況、排水量等の実態調査を実施しました。その結果を2ページの表2にお示ししております。

 また、この結果をもとに、3ページの図1、図2に、平成24年と平成29年度の排水実態を比較するため、相対累積度数分布のグラフを作成しています。こちらの図を用いてご説明させていただきます。

 図は、横軸が濃度、縦軸が累計度数を表しており、緑色の曲線が平成24年の度数分布、赤紫色の曲線が平成29年の度数分布となっています。縦の黒線が一般排水基準の120mg/Lの値、赤い点線が現行の許容限度の170mg/Lの値、黒い点線が平成24年時の暫定排水基準の許容限度の190mg/Lをそれぞれ表しています。窒素の図1でございますが、緑色の曲線と黒線の交点が平成24年の一般排水基準に対する適用事業場の達成率になり、この当時は50.0%が達成していました。赤紫色の曲線と黒線の交点が平成29年度、今回の調査で得られた結果ですけれども、一般排水基準に対する達成率になり、70.8%ということで、ここ5年間で達成割合が大きく上昇しています。また、赤紫色の曲線と赤い点線の交点、平成29年度の現行の暫定排水基準に対する達成割合は78.8%となっています。

 続きまして、図2をご覧ください。

 緑の曲線と黒の縦線の交点が平成24年の達成率ですが、こちらは、りんについては44.4%。赤紫色の曲線と黒線の交点、こちらは平成29年の一般排水基準に対する達成率になり、50.4%ということで、一般排水基準に対する達成率というのは、窒素ほどではないですが向上しているという状況です。また、赤紫の曲線と赤い点線の交点、平成29年時の現行暫定排水基準地に対する達成割合は68.6%となっています。

 続きまして、畜産農業の事業場における排水処理施設の内訳について簡単にご説明させていただきます。4ページの図3をご覧ください。

 排水処理施設には、活性汚泥法を始め様々な処理技術がございますけれども、大部分の事業場が活性汚泥法を採用しており、次いで凝集沈殿を採用している事業場が多くなっています。

 5ページの表3に、排水処理方法の違いによる排水中の窒素・りん濃度の比較の結果をお示ししております。全窒素、全りんの濃度は、調査期間中の各事業場の最大値を用いて集計しています。各処理方法別の排水濃度を比較しますと、高度処理の、主に凝集沈殿を入れている事業場の全窒素、全りんの濃度が、他の処理方法より、より低い傾向にございます。

 続きまして、暫定排水基準の案についてご説明させていただきます。

 4ポツになりますけれども、他の業種等の暫定排水基準の適用事業場では、処理設備等を新設するなど設備投資を行っており、業種間や同一業種内での公平性の観点からも、現行の暫定排水基準値を継続することは望ましくない。暫定排水基準適用事業場のうち、半数以上が一般排水基準を先ほどご紹介したとおり達成しており、技術的にも経営コストの面からも、排水濃度の低減は可能であると考えられる。全窒素につきましては、排水処理の適切な運用や管理により、一般排水基準の達成が可能といったような意見を検討会等でいただいており、また、全りんについては、一般排水基準の達成については、高度処理の処理設備の導入が必要と考えられるが、高度処理設備の導入にはある程度の時間が必要になる。しかし、現在多くの事業場で採用されている活性汚泥法でも、汚泥の引き抜きを定期的に行うなど、排水処理設備の適切な運用・管理により、ある程度濃度を下げていくことは可能であるといったようなご指摘をいただいています。

 こういった結果を踏まえまして、暫定排水基準の適用期間は5年間延長することが適当と考えています。また、許容限度につきましては、前回の改正時と同様の方法で、現行の暫定排水基準値を遵守している事業場の9割が達成できる水準に設定することとし、窒素が130mg/L、りんが22mg/Lとすることが適当と考えています。日間平均につきましては、前回改正時と同様の方法で、先ほどの許容限度130mg/L、22mg/Lに0.8を乗じると、それぞれ110mg/Lと、18mg/Lという形になります。この値につきましては、現状の暫定排水基準値を遵守している事業場の約9割が達成できる水準となってございますので、本値で設定することが適当と考えています。

 続きまして、今後の畜産農業における排出濃度の低減に向けた取組について説明させていただきます。

 5番になりますが、排水濃度の低減のためには、各事業場における排水実態を十分に把握し、高濃度の排水実態が見られる事業場については、特にりんについて、さらに除去効率を上げるために、公的機関による指導や、講習会等に参加してもらい、排水管理への意識向上、排水処理施設の適切な運用・管理について指導を徹底していくこと、また、高度処理設備等の導入を促進するため、リースや補助といった支援、こういったものが重要と指摘を受けてございます。今後は、各種支援策による高度処理施設の導入促進や立入検査や水質調査を通じた排水処理設備の運用・管理についての助言、指導、畜産農業向けの排水処理技術の開発・普及を図るとともに、自治体の環境部局、畜産部局等の情報共有を図り、行政側の適切な指導等につなげていくことが、排水負荷の低減に必要ということでご指摘をいただき、今後の取組としてお取りまとめいただいてございます。

 詳細な取組状況については、こちらも別紙のほうに整理しておりますので、お時間があるときに見ていただけると幸いです。

 最後に、海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直し案についてご説明いたします。資料1-4をご覧ください。

 今までご説明させていただいたように、技術検討会や排水規制等専門委員会における技術的助言等を踏まえ、今般の全窒素、全りんに係る排水基準の見直し案を、表1に整理しています。天然ガス鉱業については、現状の基準値を延長し、適用期限は3年間としているところです。その他の業種については、それぞれの排水実態を踏まえ、5年間の適用期限で暫定排水基準を設定させていただいているところです。

 説明は以上になります。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ただいまのご説明いただいた内容でございますが、これは排水規制等専門委員会でご審議いただいております。

 委員長の細見先生から何か補足がございますでしょうか。

【細見臨時委員】 鉱工業分野では、今回、天然ガス鉱業が、アナモックスというか、かん水といって非常に塩分を含む地下水、1,000m、深いところから採取しているものですけれども、これについて、初めて実用化のプラントをつくって、今、立ち上げて進めています。そういう意味で、着実に進んでいるのではないかと思います。

 ただ、バナジウム、コバルト、特にバナジウムについては、この値だけを見ると、皆さん、すごく高濃度だというふうに思われますが、もともとの原料が火力発電所等の焼却灰、灰からバナジウムとかそういうものを回収するということで、原料がなかなか選べなくて、かつ、その抽出する際にアンモニウム塩を使うということで、どうしてもアンモニアが出てしまうと。方法としてアンモニアストリッピングはあるんですけれども、ここに、実はマグネシウムだとか、原料に含まれていると思われる不純物が、これもアンモニアストリッピング時に、網の部分でしょうかね、そこにマグネシウムが付着して閉塞するというのが、頻繁に起こって、この解決のためには、もうもともと原料を選べないので、なかなか難しい状況でありますが、これを皆さん、委員のメンバーで議論しながら、どこまでできるのかということを議論させていただきました。

 一方、畜産に関しては、もう従来、この暫定排水基準がずっと続いているわけですが、窒素については、もうかなり目標に達しつつあるわけですけれども、りんについては、、やはり一般排水基準を満足するためには、新たな、その高度処理と呼ばれる凝集沈殿とか、そういうものを導入しない限り、なかなかすぐには、一挙にその到達はできない。ただ、委員の先生の中からは、着実にその活性汚泥等をちゃんと管理、維持管理をしていけば、それなりに、りんもある程度は減るはずだということで、そういうことと、それからもう一つは、今回の議論の中で、各自治体、その養豚施設、畜産分野の関連している地方公共団体の、実際に現場の立ち入り等をやっていただいている環境部局の人と、それから畜産部門のお二人の方を招待というか、来ていただいて、それで、その実態はどうなのかというのを、各県によってかなり取り組み方が違っていたということで、今回の委員会の中で、各県がそれぞれのほかの県の状況を理解していただいて、さらに、現場の立ち入りが非常に重要な取組で、かつ効果的であろうということも確認されたと思います。

 ただ、難しい点は、伝染病の名前をちょっと失念してしまいましたけれども、養豚で、特に、ちょっと下痢をするような病気だったと思いますけれども、そのことで、なかなか現場には、自由に立ち入ることができないという、そういう現状も報告されまして、なかなか、実態も把握された上で、地方公共団体の指導と、それから畜産部から、畜産部局とか連携して指導していけば、より効果的に進むんではないかということが今回確認されたと思います。

 以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関しまして、ご質問・ご意見等がございましたらお願いいたします。

 じゃあ、太田委員からどうぞ。

【太田臨時委員】 詳しく検討いただいて、ありがとうございました。

 畜産の関係で細見先生あるいはわかる方がおられたら教えて下さい。資料1-3の4ページ図3ですね、排水処理施設の内訳で、活性汚泥が一番多くて、凝集沈殿がこれに次ぐということですけれども、5ページ表3に整理いただいた成果の点で見ると、活性汚泥よりも凝集沈殿のほうが高度処理をしなくても、排水中の窒素・りん濃度に相当差があるように見受けられたんです。多分ここら辺りは、経営者の感覚からいいますとコストであるとか人手、手間ですね、あるいはその意識、そういったものが関係しているんだと思いますけれども、この方法を採用する際の、その意思といいましょうか、判断、価値基準といいましょうか、そういうものがもしもわかるようであれば、お教えいただければと思います。できるだけ効果の高い処理方法に誘導するような形になればいいなと思っての質問であります。

【細見臨時委員】 私の、ちょっと不確かな情報かもしれませんが、農水省のほうでも、特別な高度処理に対して補助金的なものがあったと思います。それが十分、まだ活用されていない面があるかと思います。何か、多分条件があって、全ての事業者が活性汚泥と凝集沈殿を組み合わせたような高度処理までいっていない実情ではないかと思います。

【太田臨時委員】 ということは、制度面でのバックアップというか、そういうものを誘導するようなことというのも考えられるかもしれませんね。それぞれが情報共有するとか、検査に入るとかいうことが非常に重要だというように、細見委員長が今おっしゃいましたように感じます。

【細見臨時委員】 両方、確かに必要だと思います。

【太田臨時委員】 ありがとうございました。

【岡田部会長】 はい、ありがとうございました。

 どうぞ。

【須野原臨時委員】 ご質問ですけれども、その農業分野で1点お聞きしたいんですけれども、先ほどの質問に関連すると思いますが、既存の養豚の事業者と、今でもどんどん新設されていますよね。新設の場合は、そういう、何か一般の基準をクリアするぐらいの指導をされた形になっているのかどうか、それはよくわからないですよ、要するに、新設する場合、どういう形の指導をされているのか。むしろそれをクリアするぐらいの、当然やるぐらいのことがあってやるという方向になっているのか、それは環境省の仕事であって、農水省の仕事ではないけれども、そこら辺が多分、いわゆる調査の中でもね、多分、本当はそこの線引きがわかるようにするほうがいいのかなと。要するに、新しくやるんであれば、当然そういうことを考えてやるのが本来の筋だと思うというところも少し考えていかないと、相変わらずずっとそのままいくのかね、ということもあると思うんです。この辺、どうなんでしょうかね。

【坂口閉鎖性海域対策室室長補佐】 制度的に申しますと、この業種については暫定排水基準が適用されて、本来であれば、そもそも一般排水基準ができたときに、速やかに一般排水基準に移行するという前提で暫定排水基準が設けられていますが、技術的に難しいということで、幾つかの業種は残ってしまっています。窒素で言うと59業種から、5業種まで下がっていますので、基本的には、一般に移行するというのが前提になっていますので、暫定基準がある間は、その事業種に対しては暫定排水基準が適用されるかたちになります。

【須野原臨時委員】 それはわかっているんですけど、養豚事業者がどんどん新設するときにね、相変わらずそれを前提でやらせるのか、もっと、やっぱりクリアする形にやるのみ入れるのかということはわかりませんけれどもね、そういう何か指導なり協力なり、農林部局とかと、ちゃんと調整をやっているのか、私の知り合いもそうやっている業者、そういう施設をつくる事業者を知っているんですけれども、それはちょっと聞いてみようとは思いますけどもね、そこら辺が、何か積極的にやるのか、結果的になるということを待っているのか、そこら辺の取組姿勢は、これは、農林部局との話でもあると思うんですけれども。そこはどういう感じのスタンスでいるのかによって全然違うので、ちょっとね、要するにお示しいただければと思ったんですけどね。

【坂口閉鎖性海域対策室室長補佐】 畜産農業について、細かいところまでは今回の調査では把握できておりませんが、例えば鉱工業分野であれば、バナジウム化合物製造業及びモリブデン化合物製造業は、4事業場がございますけれども、排水濃度が一番高い事業場以外においても暫定排水基準をクリアしているから良いということではなく、一般排水基準に向けて、取組を進めていただいていおり、別紙2のほうに、各事業場の今後の取組をお示ししております。本質的には、先生のご指摘のとおりだと考えています。

【岡田部会長】 じゃあ、細見先生。

【細見臨時委員】 排水規制という観点から何か行う、厳しくはしていないですけれども、ただ、畜産農家の実態としては、やっぱり減っていますので、新規に増えてくるという産業ではないと思います。それと、規模も若干大規模化する傾向も一部ありますけれども、そういう大規模な経営者のところの養豚排水処理というのは、ほとんど一般の基準を満足できていますので、できれば大型化というか、その零細養豚農家の排水がどうなっているのかというほうが問題で、それが増えていくということはまずないと思います。そういう意味で、新規の排水処理施設というよりは、今ある排水処理施設をいかに、もうちょっと適切な維持管理をすれば、もっと排水がよくなるのではないかというふうに考えています。

【岡田部会長】 よろしいですか。須野原委員のご質問の新規はそれなりにちゃんとやっているということのご確認ですよね。

【須野原臨時委員】 はい。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ほかにございますか。はい、どうぞ、高村委員。

【高村委員】 これ、養豚のところとですが、全国的に50㎡以上ですから、かなり数がたくさんあると思うんですね。例えば、大企業と小規模を比べると、規模が小さいところが課題なのかなど、そうした特徴を洗い出すとか、、例えば北海道なんかは非常に気温が低いですから、気象条件の違いなどが課題なのかなど、もう少し細かい点を、いろいろデータを集めて、より現実的に、対処方法を検討する、この一律に暫定というふうなことから一歩進めて、どういうふうな戦略で排出量を減らしていけばいいのか、やや細かい方針なり方法みたいなものを畜産部局と連携して検討していただけばと思います。

【細見臨時委員】 はい、コメントというかサジェスチョンとして伺って、今後の検討に参考にさせていただければと思います。ありがとうございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 大久保委員、どうぞ。

【大久保委員】 似たような話なんですけれども、資料1-1の6ページの表5を見ますと、基本的に暫定排水基準適用事業場の半分とは言わないまでも、かなりが、半分近くが群馬県内に集中しているということが、この表から読み取れるんですけれども、先ほど、自治体の取組が、結構、地域によって異なっているということだったんですけれども、この適用事業場数が多い、少ないと、取組の仕方、そういうことには違いがあるんでしょうか。どういう相関になっているか、もしわかれば、よいグッドプラクティスが多いところで共有されると、もっとずっとよくなるということなのかどうかというのを1点お聞きしたいと思います。

 それから、もう1点は全然別の話で、先ほど出てきた天然ガス鉱業の話なんですけれども、これはアナモックスが世界に例がないということで、まだ不確定要素があるので、暫定排水基準の適用が必要ということは理解したんですけれども、これ、定格稼働までは、30年8月下旬を目途ということは、もうあと1カ月ぐらいで、それが一応定格稼働にいくところまで来ているという趣旨なのか、それとも、ちょっと今、遅れているという趣旨なんですかね。これ、季節変動の影響などがあるということなんですが、11月から立上げ運転で、半年以上経過しているんですが、そこそこ不確実に、いろいろバックアップ、汚泥の準備などでいろいろ課題があるということは出てきているんだけれども、そこそこ効果としては見えているのかということが、もしわかれば教えていただきたい。

【坂口閉鎖性海域対策室室長補佐】 1点目でございますけれども、まず、海域の窒素・りんの暫定排水基準適用の事業場については、閉鎖性海域の88海域というのが対象になっているため、例えば東京湾の流域である群馬県、伊勢湾の流域である愛知県といったようなところに多く事業場があるという状況で、こういった自治体に、今回、技術検討会にもご参画いただきまして、それぞれの取組をご説明をいただきながら、今後何ができるかといったようなところもあわせてご議論されたというところで、自治体によって、その状況の違いというのはございますけれども、それぞれ情報共有していただいている分というのは共有できたのかなと考えています。

 もう一つの、天然ガス鉱業でございますが、今、定格稼働に向けて、8月下旬を目指してというご紹介を差し上げましたけれども、今、アナモックス菌を増やす槽が三つございまして、第1槽でまず増やした後、それを半分に分けて第2槽に移して、それをまた増やして、それを第3槽にというような形で、徐々に上げていっているという状況で、今は、まだ定格稼働に達していないという状況なので、安定的にどうなるかという部分は、その3槽を立上げた上でしばらく運転を見ながら確認していく必要があるのかなと考えております。

 細見先生、補足とかございますか。

【細見臨時委員】 ちょっと途中経過を見学させていただいた折には、ほぼほぼ予定どおり進んでいるんですが、やはり初めての経験ですので、いろいろトラブルがあって、若干遅れていると思います。ですので、8月に全部、その三つの大きな処理施設が同時に動くということは、ちょっと難しいかもしれませんが、概ね順調に行っていると思います。ただ、初めての経験ですので、何かトラブったときに、どう対処していいかというのは、みんなこれから、ちょっと、そのlessons learnedというか、何かそういうことをしていかないといけないので、そういう意味で3年が必要ではないかと。あるいは、委員の中では、やっぱり3年では難しいんじゃないかという意見もあったぐらいでしたので、非常に増殖速度が遅い菌ですので、一旦汚泥がやられてしまうと、回復するのに非常に時間がかかると思います。その辺のノウハウを3年間の間に築いていただくというのが大きな課題かなと思います。

【岡田部会長】 よろしいですか。

【大久保委員】 はい、いいです。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ほかによろしいですか。

 それでは、ただいまの海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直しにつきましては、事務局からご説明いただいたとおりに進めるということで、よろしいでしょうか。

 はい、どうもありがとうございました。

 それでは、本日のご注意等もございましたので、その審議会を踏まえた上で、今後の予定について、事務局からご説明をお願いいたします。

【坂口閉鎖性海域対策室室長補佐】 海域の窒素・りんに係る暫定排水基準の見直しにつきましては、本日、ご審議いただいた案をもって、現在の暫定排水基準の期限である9月30日までに省令の改正を行い、10月1日から施行するというような形で作業のほうを進めさせていただこうと考えてございます。ご審議ありがとうございました。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、次は議題の(2)の報告事項でございますが、最初に、ほう素、ふっ素及び硝酸性窒素等に係る暫定排水基準の見直しに向けた今後の検討について、事務局からご説明をお願いいたします。

【熊谷水環境課長】 資料2をご覧いただけますでしょうか。いわゆる健康項目、ほう素、ふっ素、硝酸性窒素等に係る暫定排水基準の見直しということで、専門委員会にお諮りして、今後、議論を進めたいというスケジュールに関してご説明させていただければというふうに思います。

 経緯としましては、平成13年7月に、ほう素、ふっ素、アンモニア、アンモニア化合物、亜硝酸、硝酸化合物といったような基準値を設定しております。これのうち、特にほう素、ふっ素、硝酸性窒素等につきましては、暫定排水基準を5度見直して、今、6期目という状況にあります。

 次の2ページ目をご覧下さい。このような暫定排水基準の見直しを続けてきております。物質の処理性という意味で非常に難しい問題であるということが一つ。また、特に、その中で難しい問題、温泉の排水についてどういうふうに考えるかというところで、非常に苦慮しているところです。その業態の中で何か付加したというものではない、源泉からのものというところもありますし、また、その温泉の立地条件によっては、その同じ源泉のものが自然状態で湧出していて、その1点だけのところの改善で、本当に環境としてどういう改善効果があるかという意味で、なかなか、ご努力いただくにしても難しい部分などという特殊事情がありますし、また、この暫定排水基準を検討する中で、対象となるようなその事業体の場所の数自体も、かなり限定したものとなってきているというような状況がございます。

 今後のスケジュール、3番目ということになりますけれども、排水の実態、それから、今残っている暫定排水基準の対象になるような場所であるとか、そういった状況を、ちょっときめ細かく見まして、これまでのような、その3年単位の見直しで、新たな改善が見込めるかどうか、そういう基本的なところからご議論をいただければということで、事務局としては考えております。今回の部会の後、この秋ごろ、9月、10月ぐらいから準備をさせていただきまして、次回の期限である平成31年6月に向けて検討を進めてまいりたいというご報告でございます。

 以上です。

【岡田部会長】 はい、ありがとうございました。

 ただいまのご説明に関しまして、何かご質問・ご意見、多分サジェスチョンがあるといいかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 よろしいですか、じゃあ、とりあえず先に進めさせていただきます。後でお気づきの点がございましたら、最後にもう一度まとめてご質問・ご意見をいただきたいと思いますので、次に進めさせていただきます。

 次は②番目でございます。沿岸透明度の目標設定ガイドラインについて事務局からご説明をお願いいたします。

【熊谷水環境課長】 資料3をご覧ください。「沿岸透明度の目標設定ガイドライン」についてということでお示しをしております。

 平成27年12月に、本部会でご議論いただいた内容の一部を、行政文書として公表したというご報告になります。「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて」ということで答申いただいておりますけれども、この中で議論していただきました沿岸透明度につきまして、目標設定に係る考え方及び手順について、国として整理して関係者に示すことが望ましいというふうに結論をいただいておりまして、その具体的な対応になります。

 資料3は概要になりますが、皆様のお手元のほうに、具体的なガイドラインという形で冊子をお配りさせていただいておりますけれども、これが最終的な成果ということになります。内容的には、皆様にご議論いただいた内容を基本的に踏襲するということをさせていただいて、ガイドラインの形でまとめております。2点ばかり変更点というか、ガイドラインに変えるというところで工夫をした点がありますので、そこの2点についてご紹介をさせていただきます。

 資料3の別添になりますが、5ページ目になります。海草藻類につきまして、その種類と年間平均透明度と分布下限の水深の関係ということで式をご提示いただいているんですけれども、これの中で出てきました沈水植物についてですが、車軸藻類については、その希少種としての扱いで、それだけ単独で見る必要がある部分があるのではないかということを意見としていただいたところがありまして、ここに関しては、答申の中になかった部分ですけども、参考ということで、下側の黒の四角になりますが、国内の車軸藻類のみの知見を用いて設定した関係式というのと、海外の知見に基づく関係式という、この二つの式を新たに加えまして、このガイドラインとさせていただいております。

 あと、変更点、大きな変更点としましては、平成28年度に環境省として実施しました諏訪湖と小浜湾で目標設定のモデル事業を行っておりまして、そういうものを事例集として参考にしていただこうということで、冊子のほうになりますけども、資料編の資料の2-1、3-1という形で、実践例ということで、こういうものを加えさせていただいて、全体、沿岸透明度の目標設定ガイドラインということで、既に公表しておりますし、今回、このような冊子の形で製本しましたので、これを都道府県に向けて発出をしたいというふうに考えております。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 それでは、ご質問・ご意見等がございましたらお願いいたします。

 はい、高村委員、どうぞ。

【高村委員】 今回、沿岸透明度の目標設定ガイドラインを出していただいたということで、自治体のほうは非常に参考になるかと思うんですが、沈水植物の中には、絶滅危惧種と普通種と外来種の扱いに気をつけないといけない点があります。機能的に見れば、どれも同じようなものなんですが、特定外来生物の場合は、その駆除とか、その処理の仕方に気をつけないといけない点が出てきます。絶滅危惧種の場合は、逆に保護をしないといけないという点があります。水質管理に携わっておられる方は、水生植物の種類に詳しい方は少ないです。一方、自然局のほうは、ここでのガイドラインに書かれている機能面には疎い傾向があるかもしれません。場は一緒ですので、自然局とも相談され、総合的に管理できるような形で進めていただければ思います。

【熊谷水環境課長】 貴重なご意見、どうもありがとうございます。

 おっしゃるとおり、どうしても、その部局間で、自分の専門分野というのが中心になるというのは、もう非常に、もう耳の痛いお話です。今回まだ、ご紹介したとおり事例、二つしか挙げられなかったということも含めて、今後、実際に使っていただきながら育てていくガイドラインと考えております。実践例の情報収集などしながら、今ご指摘いただいたような内容も含めて、適切に、今後、改定をしていくような努力をしてまいりたいと思います。

 ありがとうございます。

【岡田部会長】 はい、ありがとうございました。

 じゃあ、太田委員、どうぞ。

【太田臨時委員】 内容についてというよりも、このガイドラインの扱いについてお伺いします。こういう立派なガイドラインをおつくりになったんですけど、例えば10枚とか20枚程度の、見やすいパンフレットのようなものはおつくりになっているんでしょうか。特に、一般国民向けの資料なんですけど、まだこれからということでしょうか。

【熊谷水環境課長】 それのつもりで、今回の資料3の別添部分ということで概要をつくったのですけども、もうちょっと詳しい内容というようなご指摘でしょうか。

【太田臨時委員】 いや、指摘じゃなくて、私自身が行政に身を置いた立場からのお願いです。環境の問題というのは、内容は非常に高度なんだけれども、国民生活全部に関係しているわけですね。その国民一人一人が、環境に対する意識を上げていって、その意識を行動につなげないと実際の効果は出ないという意味で、知ってもらう努力というのは物すごい大事かなというふうに思います。一般の国民への情報発信は農業よりもっと大事、農業分野では農業者に向けた情報発信が第一ですからね。一般国民との関係については、私も農業分野に環境を取り入れるためにどうしたらいいかと考え、農業水路で環境配慮の取り組みを進めたことがあります。そのために、20枚ぐらいの、本当に環境の基礎から説明して、できるだけ写真や絵を入れて、こういうことなんですよという思いを伝えるような、パンフレットをつくりました。これを現場の職員にも配布して、自分たちは環境に初めて取り組むので、まさにゼロから勉強をしながら、詳しいところはガイドラインをたどって進めて行って欲しいとアピールしました。このような、じわじわと攻めていくという方法をぜひとっていっていただきたいと思います。霞ヶ関はやっぱり非常に高度なことをやっているんですよ。だけど、私自身もこの部会に大分長いこと参加させていただいているんですけれど、自分の分野のことはわかるんですけど、そうでないところは結構わからないです。だから、高度で大事なことをおやりになっていることが、できるだけ一般の国民に伝わらないともったいないなと思いまして、口幅ったいんですけれども、意見を述べさせていただきました。前向きの取り組みをぜひお願いしたいと思います。

【熊谷水環境課長】 ありがとうございます。一つは、このガイドラインをわかりやすく解説するという部分で努力もしたいというふうに思いますし、また、こういうものを多分、現場で使われた、その現場なりの、そこの水域なりの新たなガイドラインというものが各所にでき上がっていくというのが、このガイドラインの成果じゃないかというふうに思います。で、地方公共団体で、これを取り組んでいただけるようなところも出てきているようですので、そこと意見交換しながら、その場、その場に即応したようなものをうまくつくっていきたいというふうに思います。

【太田臨時委員】 ぜひ、うまく運動論を進めて下さい。

【熊谷水環境課長】 はい、ありがとうございます。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。

 ほかに、大久保委員、どうぞ。

【大久保委員】 同様の趣旨なんですけれども、この透明度に関しましては、もともと国民が直感的に理解しやすい指標ということでつくられたと思いますので、これをつくることのプロセス、あるいは、ここの目標を達成していくという取組の中で、広い人たちに、この水について関心を持っていただくということにつながるかどうかということが一つの大きなポイントと思っております。

 それで、その中で、先ほどありましたように専門の縦割りになっているのではなくて、それを統合的に進めていくということが重要だと思っておりまして、それで、今回、両地域とも検討会の立上げ部分では、環境保全活動を行っている団体、あるいは専門家である大学が入ったり、漁業者さんが入ったり、そういう形で検討していただいているようなんですけれども、項目の目標をつくって、実際に何か取り組んでいくという過程でも、この協議的なやり方でやっていくというご予定があるのかどうかということと、それから、ここ二つは、立候補してくださったんですかね。もっとほかにも、最後にちょっと、今、説明で出てきましたけれども、取り組みたいと思っていらっしゃる自治体が割とたくさんあって、こういう、割と広がりそうな感じなのか、それとも、みんなまだ、ちょっと「何だろう、これは」という感じなのか、その辺の感覚をちょっと教えていただければと思います。

【熊谷水環境課長】 とりあえずというか、私どもの能力の範囲内ということで、海域一つ、淡水域ということで、湖沼ということで取り上げをさせていただいたのが、ここまでのもので、その成果を一部、このガイドラインの中に入れさせていただいております。今後、このガイドラインで、今、公表もしましたし、今後そうすることになりますけれども、いただいたとおり、うまく活用していただけるところと連携しながら、おっしゃるような内容に動いていくように努力したいというふうに思います。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 はい、どうぞ、足利委員。

【足利委員】 足利です。

 これ、全国でガイドラインをつくって、都道府県でということなんですけれども、なかなか、大学がたくさんなかったり、地方都市だと、こういうもので実際に地域で動く、漁船を中心になりながら動かしていくというのは、かなりハードルが高くて、実際、せっかくこういうものができても、なかなか地域でやっていくというのが難しいなと、私は、今拝見してすごく感じるんですけれども、やはり、こういうものを地域でやっていく上で、例えば、アドバイザーを派遣していただくとか、そういった、何か、少しサポートするような仕組みをつくっていただけるといいなというのと、もう一つ、今、この今日の資料を拝見したら、4ページのところの(3)のところに干潟なんていう言葉も出ているんですが、検討手順Bのところに干潟なんていう言葉も出ていたと思うんですけれども、例えば、干潟の場合、漁業者の方と日ごろ話をしていますと、全く透明になっちゃうと、もう栄養分は全然ないんですね。泥のところで常に泥が巻き上がっている状況で、透明度というのは、もう見ても、ほとんどない状態なんですね。そういうところで、透明度のガイドラインをつくるのって、かなり難しいなというのが正直で、ただ、やはり漁業者の方などは、やっぱり干潟の再生って、物すごく今、全国的にテーマなので、やはり漁業との関連のそういう、その干潟なども、その特殊な環境というのも、こういうものでどうやって捉えていくかというのも、また、いい事例などがあったらお示しいただけると、地域で取り組みやすいと思っています。

【熊谷水環境課長】 おっしゃるとおりだと思います。関係者を集めていただくのと、確かに漁業者の方々、一番その水域を見ていらっしゃる方だと思いますから、そういう方々と、どういうような連携の仕方があるかというのは、各所のその取組をうまく横に展開しながら、優良事例を集めて事例紹介することで、全体レベルが上がっていくというようなこと、それの情報集約と連携のキーになるように、環境省として努力をしていきたいというように思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ほかによろしいですか。

 はい、よろしければ、今、たくさんのご注意というか、サジェスチョンをいただきまして、本当にありがとうございました。今のコメントを踏まえまして、お進めいただけばと思います。

 それでは、次に、海岸漂着物処理推進法の改正について、事務局からお願いいたします。

【中里海洋環境室長】 海洋環境室長の中里と申します。

 資料4に基づきましてご説明させていただきます。

 海岸漂着物処理推進法、これは別称でございまして、正式名称は上に書いてございますけれども、美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境の保全に係る海岸漂着物等処理等の推進に関する法律ということで、非常に長い名称でございます。これは平成21年に議員立法で成立したものでございます。今回、また議員の発議によりまして、先の国会で改正されたということで、その内容をご説明させていただきます。

 まず、目的のところでございますけども、赤字で書かせていただいてございますけども、海洋環境という言葉が入ってございます。それから、後ほど出てきますが、これまでは、海岸に漂着したいわゆる海ごみですね、これを主として対象にしていたわけですけれども、今回の改正によりまして、漂流しているごみ、また海底のごみ、こういったものを、この法律の対象にしようということで、海洋環境という言葉が入ってございます。

 次に、基本理念でございます。これは、どういうふうに政策を推進するか、また、関係者の責務を明確化するというようなことが書いてございますけれども、その中に、1段目ですけども、3R推進等による海岸漂着物等の発生の効果的な抑制というのがございます。海洋ごみ、これを抑制するためには、やはり発生抑制が重要であるということで、資源循環等も関係しますけども、この3R、これによって海洋に流出する前のごみですね、それを減らしていこうということがございます。

 あと、次の行でございますけども、海洋環境保全の中にマイクロプラスチック対策を含めるということでございます。昨今、非常に国内外で問題になっています5㎜以下のプラスチックであるマイクロプラスチックが加わりました。

 次に、海岸漂着物等の円滑な処理のところでございますけれども、(3)にございますが、先ほど申し上げました漂流ごみ・海底ごみ、この円滑な処理の推進というのがこの中に加わってございます。この中で、国及び地方公共団体は、地域住民の生活・経済活動に支障を及ぼす漂流ごみ等の円滑な処理の推進を図るよう努めなければならないとなってございます。実は、この四角の中の一番上に処理の責任というのがございまして、海岸漂着物、海岸に漂着したものにつきましては、海岸管理者に処理していただくということがある程度明確になっていますが、漂流ごみ・海底ごみにつきましては、その管理者を特定するのが難しいということで、若干、書きぶりが変わってございます。また、この漂流ごみ・海底ごみというのも、海の中にはかなり広く分布してございまして、なかなか、全てを対象にするのは現実的ではないだろうということで、ここに書いてございますけども、地域住民の生活・経済活動に支障を及ぼす漂流ごみ等、「等」は海底ごみを含みますけれども、こういったものにある程度限定していくといったところでございます。

 その二つ下の四角でございますけども、マイクロプラスチック対策のところでございます。この中で、事業者は、通常の用法に従った使用の後に河川等に排出される製品へのマイクロプラスチックの使用の抑制や、廃プラスチック類の排出の抑制に努めなければならないということになってございます。この「通常の用法に従った使用の後に河川等に排出される」とございますけれども、この部分で念頭に置いていますのは、以前に問題になりました洗顔料に含まれるスクラブ剤として使われていた小さなマイクロビーズと言われるプラスチックでございます。こういったものにつきましては、通常使っていても、そのまま下水道に流れていって、いずれは公共水面、最終的には海に流れていってしまうという性質のものでございますので、こうした、通常使っていても、そのまま海に流れ出るようなものについては、そのマイクロプラスチックの使用そのものを抑制してくださいといったことが書かれてございます。

 その次に廃プラスチック類の排出の抑制に努めなければならないとございますけれども、今申し上げましたマイクロビーズにつきましては、最初から小っちゃなプラスチックなんですけれども、日本周辺にあるマイクロプラスチック、5㎜以下のものでございますが、多くは大きなものが砕かれて、だんだん分解して、小さなものになっていくというものでございます。そもそも、このごみとなるプラスチック類、その排出を抑制して、それによって海洋のマイクロプラスチックも減らしていこうということで、この廃プラスチック類の排出そのものの抑制に努めなければならないということがうたわれてございます。

 ②では、政府は、最新の科学的知見・国際的動向を勘案し、海域におけるマイクロプラスチックの抑制のための施策の在り方について速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとございます。これは、政府として、マイクロプラスチックの抑制のためのいろんな戦略、政策を講じなければならないということでございますけれども、こういったところを受けて、現在、プラスチック資源循環戦略等を検討することとしているところでございます。それによりまして、なるべく、特にプラスチックでございますけれども、徹底的に資源を利用して、海への排出を抑制していこうということでございます。

 その下でございますけども、まず、赤字を見ていただければと思いますが、左側でございます。民間団体等との連携の強化・表彰というのがございます。海洋ごみの回収処理につきましては、かなり民間団体の力によるところも大きいです。そのため、貢献頂いたた方々に表彰をしようということで、こういった制度が盛り込まれました。あと、右側でございますけども、国際的な連携の確保・国際協力の推進とございます。これまでも、こういった国際協力の文言はあったんですけども、これまでの国際協力というのは、実は近隣の諸国でございます。日本に、海洋ごみとして流れてくるだろう、その先の近隣諸国との協力を進めて、日本に来る海洋ごみを減らしていこうということでしたが、昨今、先ほどのマイクロプラスチックに代表されますように、必ずしも近隣国だけじゃなくて、世界的に取り組まなければならない問題も生じております。そういったものにも積極的に取り組めるように幅広い協力を念頭においたものになってございます。

 この裏面に、今回の改正の詳細をお示ししてございますけれども、私からのご説明は以上とさせていただければと思います。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。

 それでは、ご質問・ご意見がございましたらお願いいたします。

 どうぞ。

【足利委員】 極めて個人的なお願いなんですけれども、海ごみ、この沿岸団体の話が出ていて、また、私どもも年に4回、海岸でごみのビーチクリーニングを行っているんですけれども、全国のほとんど、やはり民間の団体の費用などが、かなり一生懸命ボランティアでやっているというのが現状なんですね。ただ、もうはっきり言って、取っても取っても取り切れないです。また、企業の方とかの社会貢献で、海岸清掃も非常に今、熱心なんですが、行かれない場所、そういう方たちが入れない場所の堆積ごみが本当にひどくて、そういうところを、やはりもう重点的に対策していただかないと、ちょっと間に合わないのかなというのが、現場にいる者としてとても感じております。

 あと、できれば、表彰よりももう少し、民間団体の支援のほうをお願いしたいなと。正直なところ、本当にボランティアのべースで、立ち行かなくなっている団体さんがかなりいらっしゃるので、ぜひ、もう少し支援のほうをお願いしたいなと、個人的なお願いで申し訳ありません。

【岡田部会長】 どうぞ。

【中里海洋環境室長】 実は、この法律に基づきまして、当省では補助事業を用意してございます。大体年間30億円の予算でございまして、都道府県を通じたごみの回収処理でございます。先ほどご指摘頂いたように、本当に民間団体の方々にたくさん取っていただいています。補助金を取って回収していただいているのは3万トンでございますが、多分、民間の方々にも多くの量を回収していただいているかと思います。この補助金なんですけれども、都道府県が、例えば、先ほどおっしゃった取りにくいところ、そうしたところを業者に頼んで取るというものも対象になりますし、いろんな民間団体の方の支援にも使っていただけるなど、かなり幅広く使用していただける予算でございます。

 我々としましては、やはり補助金で、先ほど30億円で大体3万トンの回収なんですけれども、できれば、同じ30億円でたくさん取っていただくと非常に予算の使用としても効率的なので、民間の方々の力を借りて、より多く回収いただけるように、都道府県を通してお願いしたいと思っております。

【足利委員】 例えば、一方の海岸は市民が一生懸命ボランティアで拾っていて、一方は業者さんにお金が出て回収するという、そこに地域の方たちの矛盾が出てくるんだと思うんですね。一生懸命自治体、例えば自治体の自治会とか市民団体で拾っている。でも、お隣は業者さんにお金が出て、ごみ拾いがされていくというところに、やっぱり長いことやっている方たちの矛盾というか、何で自分たちはこんなに頑張っているのにというのが正直あるんだと私は感じていまして、その辺、もう少しきめ細やかな対応をしていただけると、すごくありがたいのです。よろしくお願いします。

【中里海洋環境室長】 そうですね、我々は都道府県さんを通じて支援させていただくのですが、我々はNGO、NPOの方々にやっていただく、一般の市民の方々にやっていただくというのは、ごみを拾うだけじゃなくて、やはり、ごみを出さないということで大変効果があると思っています。我々も、30億円の予算を投じて、年間3万トンのごみを回収してございますけれども、やはり発生抑制、陸域での対策というのが非常に重要だと考えております。

 この補助金は回収だけじゃなくて、発生抑制についても補助対象となっている予算でございまして、都道府県に対しましては、NPOさん、NGOさんへの支援とともに、発生抑制につきましても、ぜひ、かなり予算を割いていただくようにお願いしたいとは思います。

 ちょっと浜ごとの対応の違いにつきましては、なかなか難しいところがございますけれども、都道府県には、市民の方々のご協力をいただけるのであればその方向で取り組んでほしいということは伝えたいと思っております。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 はい、ありがとうございました。

 ほかに、すみません、大塚先生、どうぞ。

【大塚委員】 大変理にかなった、いいものができたと思いますが、1点ちょっとお伺いしておきたいのは、目的点を変える前に、その漂流ごみのことを今回、気にしているというところが一つ大きいとは思いますけれども、ただ、その漂流ごみに関しては、円滑に処理するという、この円滑処理の(3)のところだけですかね、基本的には。これは、その国とか自治体が、これから頑張るということが書かれているだけで、具体的にどういうことをするかということに関しては、これからお考えになるのかもしれませんけれども、今、お考えになっていることがあったら、ちょっと教えていただければと思います。

 それで、当然、漂流しているやつをどうかするということも、多分そのうちに考えなくちゃいけないと思いますし、それから、先ほど来ご議論になっている、その海へ出さないとか、河川に出さないとかというところも、もちろん3Rの問題もあるんですけれども、ここのところは、その出さないというところが、とりあえずこの(3)のところでは大事になってくると思うんですけれども、具体的にどういう方策を、今、お考えになっているかというのがもしあったら、教えていただければと思います。

【中里海洋環境室長】 漂流ごみでございますけれども、今回、法律の対象というふうになっております。実は、先ほどの30億円の補助金でございますけれども、補助金では、平成27年度から対象になってございまして、既に取り組んでいただいている都道府県もございます。必要によって、この補助金を活用していただければと思っております。

 あと、発生抑制でございますけども、大体、まちのごみがそのまま川を通じて海に行くということでございまして、そういったところをもっと啓発していかなければいけないと思っています。つまり、流域圏を通じた発生抑制対策を強化していかなければならないと考えてございまして、今年度からでございますけども、その流域圏を対象としたモデル事業というのを実施してございます。流域圏内でどういったことをすれば海のごみが減らせるのかということを、この事業を通じて実証し、マニュアル化し、それを横展開して、全国的に発生抑制を推進していこうということを、今、進めているところでございます。

【岡田部会長】 よろしいですか。

【大塚委員】 ありがとうございます。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、次の報告に移りたいと思います。地下浸透基準の設定に関する検証について、事務局からお願いいたします。

【清丸地下水・地盤環境室室長補佐】 地下水・地盤環境室の清丸と申します。資料5を用いまして、地下浸透基準の設定に関する検証について、ご報告申し上げます。

 平成23年10月にカドミウム、平成26年11月にトリクロロエチレンの地下水の水質汚濁に係る環境基準がそれぞれ変更されております。この変更を受けまして中央環境審議会の答申では、地下浸透基準を据え置くこととした上で、従来の地下浸透基準の設定方法の妥当性について検証が必要であること、また、暫定的に据え置いたカドミウム及びトリクロロエチレンの地下浸透基準についてもあわせて精査すべきとされております。この資料5につきましては、これらの検証結果をまとめたものでございまして、5月30日の排水規制等専門委員会でご議論いただいたものでございます。

 2ポツのほうで、地下浸透規制の現状、非常にザックリですけれども書いてございます。

 まず、地下水質保全対策のあり方について、平成元年の中央公害対策審議会の答申で、いったん汚染が生じれば、その影響が長期間継続すること等も考慮する必要があることから、地下浸透の許容限度を設定することは、地下浸透による排水処理を容認するものであると解すべきではなく、地下水の汚染を惹起する可能性がある行為は厳に慎むべきものであることは言うまでもないというふうにされたところです。

 この答申を踏まえまして、同年に水質汚濁防止法が改正されまして、有害物質を含む水の地下浸透が規制されております。具体的には、有害物質使用特定事業場から水を排出する者は、環境省令で定める要件に該当する特定地下浸透水を浸透させてはならないとされており、また、その環境省令では、有害物質の種類ごとに定める検出方法により当該有害物質が検出されることが要件として定められております。その後の平成9年度に、その地下水環境基準が定められております。

 おめくりいただきまして2ページ目、その検討の結果の検証を行うに当たりまして、三つの調査を実施しております。一つは、地下環境中における有害物質の挙動に関する調査。一つは、地下浸透基準に関する検定方法の文献調査。あと、もう一つが、特定地下浸透水を浸透させる事業者に関する実態調査でございます。

 (1)以降、その結果でございまして、まず、その有害物質の挙動に関する調査でありますが、文献調査の結果からは、地下浸透する有害物質を含む水の濃度が地下浸透後に浸透前の濃度を超えることがないと、そういった知見は得られませんでした。また、実際にカラムに土壌を詰めまして、有害物質を含む水を浸透させるカラム試験を実施しましたが、浸透後の有害物質の濃度が浸透前の濃度を超えることがないことを証明するまでには至らなかったというところでございます。これらのことから、現行の地下浸透基準を変更して地下水基準と同等にした場合、すなわち基準を緩めるということなんですけれども、そうした場合に、地下水環境基準を超える懸念がないとは言い切れないことから、現行の地下浸透基準を上回る濃度に変更することは適切でないというふうに考えているところでございます。

 二つ目の地下浸透基準に関する検定方法に関する調査でございます。冒頭申し上げましたとおり、地下浸透基準は、当該有害物質が検出されることとされております。これは、より多くの自治体や分析機関が検定できるように、複数の検定方法の定量下限値のうち最大となる値が検出されることを意味しております。このため、カドミウム及びトリクロロエチレンの分析方法の改正状況を調査したところ、設定当時の定量下限値の最大値から変更がないということを確認しております。このことから、仮にこれを下回る濃度に地下浸透基準を設定した場合、分析に対応することができない自治体あるいは分析機関が出てくる可能性があることから、行政の継続性の観点から、現行の地下浸透基準を変更しないことが望ましいというふうに考えているところでございます。

 続きまして、3ページ目の三つ目の実態調査でございます。自治体の協力をいただきまして、法第5条第2項において届出の対象とされている特定地下浸透水を浸透させる事業者の把握を行っております。この事業者数、平成28年度末時点においては2事業者となっております。この2事業者の測定結果によりますと、ともに地下浸透基準は遵守しているということで、これまで、周辺での地下水汚染の事例は確認されておりません。こういったことから、現行の地下浸透基準を下回る濃度に変更するという必要はないというふうに考えてございます。

 以上、これまで地下水環境基準の設定等の経緯はありましたけれども、これまでの(1)から(3)の結果を考慮しますれば、地下浸透基準の設定方法は現在もなお妥当であり、また、暫定的に据え置かれたカドミウム及びトリクロロエチレンの地下浸透基準は変更せず、現行のとおりとすることが適当であるというふうに考えているところでございます。

 説明は以上でございます。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。

 ご質問・ご意見等がございましたらお願いいたします。

 はい、どうぞ、先生。

【西垣臨時委員】 国のほうで、今度、水循環基本法ができてきまして、国のほうでモニタリング、地下水の水質のモニタリングというのは、どんどん増やしてきておられるんでしょうか。

【清丸地下水・地盤環境室室長補佐】 モニタリングにつきましては、従来から地下水・地盤環境室でやっているもので、年間数千件オーダーですけれども、直近の数年間を見る範囲では、特段、基本法ができたので増やした、減らしたということではなく、一定の規模で実施させていただいております。

【西垣臨時委員】 できれば、これから地下水の熱水利用とかいろんな形でリチャージする、入れる側のほうに力を入れる方もいらっしゃると思うんですよね。そのときに、水質が変わってくるとか、いろんなことがあるから、できましたら、モニタリングを増やしていける方向で、自治体も一生懸命継続していると思いますけれども、よろしくお願いしたいんですが。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 よろしいですね、ほかにございませんか。

 よろしければ、次の報告に移りたいと思います。改正水質汚濁防止法の施行後5年経過における検証について、事務局からご説明をお願いいたします。

【清丸地下水・地盤環境室室長補佐】 引き続いて、資料6を用いましてご説明申し上げます。

 平成23年の法改正によりまして、地下水に関するものとしまして、定期点検の遵守義務等、各種の規制が整備されております。これらの規定の施行状況についての検証・報告になります。

 平成23年時の改正事項は大きく三つございまして、その内容と施行状況をまとめたものが2ポツとなります。

 一つ目が届出義務の拡大でございまして、法改正によりまして、新たに公共用水域への水の排出や汚水等の地下浸透を行わない有害物質使用特定施設及び有害物質を貯蔵する指定施設の設置者に対して、届出が義務づけられております。その施行状況ということですけれども、約四、五千の事業場が新たに対象となっております。下にあります表1の、例えば28年度を例にとりますと、有害物質使用特定施設を設置する事業場数、18,612とありますが、法改正によりまして内数となりますけれども、3,967事業場が法第5条第3項に該当する事業場となっております。それに加えまして、有害物質貯蔵指定施設の事業場数、こちらは重複を排除した後の数字で422と書いておりますけど、実際3,800くらいあるうちの重複を排除して422。この3,967と422を合わせた4,189事業場が、この法改正によりまして、増えた分の事業場になります。これらの事業場を合わせた19,034事業場につきまして、法第12条第4項の遵守義務がかかるというふうになってございます。

 2ページ目でございます。二つ目の改正事項で構造基準等の遵守義務でございます。この施行状況の把握に当たりましては、毎年行っております施行状況調査に加えまして、今回新たに都道府県及び法の政令市へアンケートを実施しております。このアンケートの結果、平成24から28年度の間に立入検査を行った総数、14,702事業場ございますけれども、このうち4,366事業場で、その構造基準等の不適合が確認されております。この不適合が確認された事業場につきまして、行政指導後の状況を調べたところ、不適合は371にまで減少しており、大半の事業場で改善が見られ、構造基準等が遵守されていることが確認されております。

 また、不適合とされたものの内訳でございますけれども、下の表3にありますように、使用の方法ですとか、あと、床面及び周囲に関するものが多く見られております。

 なお、改正法の施行以降、構造基準等の遵守に関しまして、都道府県等が計画変更命令、改善命令、告発等を行った例はございませんでした。

 三つ目が、定期点検義務の創設、3ページでございます。こちらの施行状況は二つ目と同じで、都道府県等へアンケートを実施しております。その結果、定期点検の記録及び保存等について、延べ4,696の事業場で不適合が確認されています。これらの事業場につきまして、行政指導後の状況を調査したところ、不適合事業場は延べ86にまで減少しております。ただ、一方で、改善指導が継続されている事業場は約2,000近くあるということもあわせて確認されております。

 あわせてアンケートでは、例えば、定期点検で異常等を確認し、地下水汚染を未然に防止した事例について幾つか報告をいただいております。3ページの下段から4ページの頭にかけて、三つポツを書いておりますけれども、立入検査等によって、こういった改善が図られたというような報告をいただいております。また、平成28年度末までに定期点検の結果の未記録、虚偽又は未保存の記録に関して都道府県等が告発を行った例はございませんでした。なお、改正法の施行後に工場・事業場から有害物質を含む水が地下に浸透したことにより生じた地下水汚染事例というのが4件報告されておりますが、これらは全て、構造基準等の不適合等が原因で発生しておりまして、構造基準を厳守する、かつ定期点検を適切に実施していると、そういった事業場での地下水汚染事例は見られませんでした、ということもあわせてご報告申し上げます。

 これらの状況を踏まえての検討・検証ということでございますけれども、まず、一つ目の届出義務拡大につきましては、法第5条第3項により新たに四、五千の事業場が対象となったということで、より多くの事業場に係る情報を都道府県等が把握可能になり、かつ、都道府県等において立入検査が計画的に行われているというふうに考えられます。

 二つ目の構造基準等の遵守について、不適合の事業場が多数報告されておりますけれども、計画変更命令ですとか改善命令、告発等に至る前のその行政指導によりまして、その多くの事業場で改善が図られております。そのため、当該規定につきましては、一定の効果があったというふうに考えられます。

 あと、三つ目の定期点検義務につきまして、こちらも告発に至った例というのはございませんけれども、未記録、虚偽、未保存の記録が行われた事例に対して、都道府県等の指導により改善が図られておりまして、当該規定が寄与しているものというふうに考えられます。ただ、この定期点検につきましては、改善に向けて行政指導が継続されている事業場が延べ約2,000事業場あるということで、これらの事業場に対しては、都道府県等により立入検査を進め、指導後の、指導した後どうなったのかといった改善の状況をしっかり把握する必要があるとも考えてございます。

 以上のことから、これらの規定の運用について、事業者及び都道府県等による地下水汚染の未然防止の効果的な実施に少しでも寄与しているものと考えられ、今後も引き続き施行の状況を注視してまいりたいと考えています。

 説明は以上でございます。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ご質問・ご意見等がございましたらお願いいたします。

 どうぞ。

【大塚委員】 それなりに効果があったということで、大変よいことだと思うんですが、それで、若干、ちょっと申し上げて恐縮ですけれども、定期点検義務違反のところの記録義務違反のところ、記録保存義務違反も含めて、直罰になっていますので、2,000もあるというのは、ちょっと本当は問題があって、ちょっと、もう少し強く書いていただいてもいいのかなということをちょっと申し上げておきたいということと、それから、構造基準の違反が地下水汚染につながる例もあるということも出てきてしまっていますので、こちらも改善命令等がなされていないというのは、ちょっと、やはり問題があるのかと思いますので、何十件か、まだ残っているということが書いてあったと思いますが、そちらももう少し強く書いていただかないと、せっかく改正したので、法律の趣旨がちょっと、必ずしも全うされない可能性があるかなということがちょっと心配です。

 以上です。

【岡田部会長】 はい、どうぞ。

【清丸地下水・地盤環境室室長補佐】 ご指摘ありがとうございます。

 約2,000件とあります改善指導中ですが、実際には、法施行後5年の間に行政指導を実施して、その後、立ち入りができてない事業場が大半でございます。既に改善されているものもたくさんあると思うのですが、特に大都市の自治体において十分に人員が増えていないということで、指導が行き届いていないというようなところもございます。

 これらへの対応でございますけれども、当面は、例えば通知やお知らせを考えておりまして、今回の取りまとめ結果について、アンケートはしたものの、自治体にはフィードバックしてない状況でございますので、都道府県市の皆様方に共有するということとあわせまして、行政処分ですとか罰則ですとか、そういったこともあり得るといった前提で立入検査・行政指導を行うことを促してまいりたいというふうに考えております。

【大塚委員】 よろしくお願いします。ちょっと、せっかく改正したんで、法律が必ずしも守られない状況が、やや長く続いてしまうことがちょっと問題かと思いますので、よろしくお願いします。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ほかによろしいですか。はい、どうぞ。

【大久保委員】 同趣旨なんですけれども、記録と、それから今、大塚委員のほうからは、構造基準等の遵守状況のこともご指摘があったんですが、これが2ページを見ますと、表3を見ると、遵守されていないというのは、これが、未改善というのがその表2で出てきているのが371で、行政指導しても未改善なのが371あって、そのところを見ると、複数回答でどんな事例、不遵守の状況があるのかというのが表3で、複数回答だからこういう数字になっているんだと思うんですが、これを見ますと使用の方法等ですね、使い方で直る部分と、配管・排水溝というハード系の部分、貯蔵施設も含めて、これも結構数があって、これ、5年間行政指導をした結果、まだ未改善ということだと思うんですけれども、これで改善命令ゼロということは、やはり、やや問題かなというふうに思うんですが、これは個別に情報をとっていらっしゃるんですかね、今後どうするつもりかとか。

【清丸地下水・地盤環境室室長補佐】 ご指摘ありがとうございます。

 先ほど申したとおり、自治体によりましては、一度指導した後、どうなったかというようなところの実態が把握できてない部分もあるというふうに承知しております。

 2ページ目の未改善371の内数ということで表3がありまして、特に床面及び周囲のハード、使用の方法については、管理要領が定まっていない等のソフト、そのハード・ソフト両方で未改善のところがあるというふうに承知しております。答えになってない部分もあるのですが、その後の改善指導は自治体によってなされているとは思うんですけど、こういう調査が、まず5年間でどうでしたかという、まだ1回しか聞けていないところであり、引き続き、時期を見てフォローアップ、状況の把握が必要だというふうに考えております。

【岡田部会長】 よろしいですか、ほかに。

 今の件は引き続き努力をお願いしますということに尽きると思いますが。

 あ、細見先生、どうぞ。

【細見臨時委員】 この、いろいろ地下水の未然防止に関して、いろいろ構造基準とか、あるいは定期点検のマニュアル等の作成に関わった者としては、この5年間でどのぐらい進捗したのかというのが、全く新しい規制でしたので、私は、個人的には、結構皆さんに努力していただいて、特に立ち入りを一旦はしていただいているというふうに思います。で、この数が非常に多くて、今の現状の自治体の方のそのマンパワーというんでしょうか、それからすると、もうかなり限界に近いのかなというふうに思います。そういう意味で、私は、この今回、アンケートをされて、実態がこういう状態だということを各自治体の皆様にぜひお知らせいただいて、全体はこんな様子だけれども、各自治体の担当者にとってみれば、そこそこ、どのような位置づけに各自治体があるのかということを理解していただいて、今後のその指導等に生かしていただければなというふうに思います。

 とにかく、5年後にこういう調査をしていただいたということに関しては非常によかったと、私は非常に感謝しております。ありがとうございます。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。

 はい、どうぞ、もう1回。

【大久保委員】 今の部分はおっしゃるとおりだと思うんですけれども、それと同時に、先ほどの地下浸透基準の設定の検証でも言おうかなと思ったんですけれども、これ、例えばトリクロに関しましては、大気のほうでは、新しい知見としては、次の発がん性とか免疫系への影響というものが新たな知見として得られてきているということもございまして、そういう大気、水、それぞれでやられていることの情報を共有いたしまして、新たに得られた知見についても、十分その有害物質が、どう、いかなるふうに有害なのかということについて、きちんとご理解いただくということの普及も重要かと思っておりますので、せっかく1カ所で媒体ごと調べていることが共有されないということのないように、ぜひ有効利用していただければと思います。

 よろしくお願いいたします。

【岡田部会長】 ありがとうございました。よろしいですね。

 全体を通じて、今、①から⑤までご報告いただきましたが、先ほど申し上げましたように、全体を通じて、何か追加のご質問、コメント等ございますでしょうか。よろしいですか。

 あ、失礼、はい、どうぞ。

【中田臨時委員】 先ほどの沿岸の透明度のガイドラインにつきまして、これらのことを定めていただいて、本当に、この設計のときにも、いろいろ私も意見を言わせていただきましたものですから、まとめて何かのご意見を表したいと思いますが、最後のほうの9ページで、そういうふうな達成のための、透明度の改善の方策のところを、今いろいろ湖沼も海域も検討していただいているということですが、そのときも申し上げましたように、海域全体の規制によって、また、貧栄養の海をつくって、それでプランクトンを減少させて、それで透明度を達成するというのは、そういう規制強化の方法ではなくて、やはりここは、干潟であるとか、藻場であるとか、そこでそういうふうな海生の生物が生存することによって、やはり浄化をする機能、これによって沿岸域の浄化を図っていく。ぜひ、こういうふうなところを改善方策の中での検討の中には、ぜひそこをまたしっかりと位置づけていただきたいということを要望してお願いしたいと思います。

【熊谷水環境課長】 ありがとうございます。

 その場所、その場所で、多分その水域に関して求めるものというのはいろいろあって、その地域の合意と、そこから先にどのような活動をしていくか、また、そういうものの日本全国の、指摘をどういうふうに私どもが生かしていくかということで、今後、無理のない形で、具体的な水域の求める姿に進んでいけるような運用の仕方で努力したいというふうに思います。

 ありがとうございました。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。よろしいですか。

 それでは、最後の議題、その他でございますが、事務局から何かございますでしょうか。

【熊谷水環境課長】 特にこちらはありませんけれども。

【岡田部会長】 じゃあ一言。

【古米臨時委員】 9月の16日から21日に、世界水協会による2年に一度開催される世界会議がビッグサイトで開かれます。その概要についてご紹介する冊子がありますのでお配りさせていただきました。特に強調したいのは、1ページ目にありますように、全日参加できない方も1日、2日参加という特別なチケットも今回用意させていただきました。1日参加でも非常に高いんですけれども、ご検討いただければと思います。

【岡田部会長】 はい、どうもありがとうございました。可能な限りご参画をお願いいたします。

 それでは、ほかに何かなければ、水・環境部会を閉会したいと思いますが、よろしいですか。

 どうもありがとうございました。以上をもちまして、本日の水・環境部会を閉会いたします。

 事務局にお返しいたしますので、連絡事項等がございましたらお願いいたします。

【事務局】 本日はありがとうございました。活発なご審議をいただき、ありがとうございました。

 また、古米先生におかれましては、会議情報のご提供をいただき、ありがとうございました。

 なお、議事録につきましては、事務局で案を作成し、委員の皆様にご確認いただいた後、ホームページで公表する予定としておりますので、ご協力のほどよろしくお願いします。

 また、お手元の資料につきまして郵送をご希望の場合は、封筒の上に資料を置いてお帰りいただきますようお願いいたします。事務局から後ほど郵送させていただきます。

 これをもちまして、本日の部会を終了いたします。どうもありがとうございました。

午後3時27分閉会

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