中央環境審議会水環境部会 瀬戸内海環境保全小委員会(第23回)議事録

議事次第

開会

議題

(1)
瀬戸内海における特定の水域の環境保全に係る制度の見直しの方向性に係る検討の進め方について
(2)
栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保並びに地域資源の保全・利活用に係る取組事例について
(3)
報告事項
①瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則を一部改正する省令(案)について
②第9次水質総量削減の在り方に係る検討状況について
③瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく取組状況について
(4)
その他

閉会

出席者

委員長 岡田光正委員長
委員

大塚直委員、高村典子委員、白山義久委員、西嶋渉委員、三浦秀樹委員、池道彦委員、岩崎誠委員、沖陽子委員、清水芳久委員、田中宏明委員、中瀬勲委員、西村修委員、細川恭史委員、柳哲雄委員、山田真知子委員、鷲尾圭司委員

事務局

環境省:水・大気環境局長、水・大気環境局総務課長、水・大気環境局水環境課長、水・大気環境局水環境課閉鎖性海域対策室長、閉鎖性海域対策室長補佐、閉鎖性海域対策室審査係長

農林水産省:水産庁増殖推進部漁場資源課長補佐、水産庁漁港漁場整備部計画課計画官

国土交通省:水管理・国土保全局下水道部流域管理官付課長補佐、河川環境課企画専門官、水管理・国土保全局砂防部保全課長補佐、港湾局海洋・環境課長補佐

議事録

午後1時31分開会

○佐藤係長 環境省です。定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会水環境部会第23回瀬戸内海環境保全小委員会を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 本日の出席状況でございますが、専門委員を含め17名の御出席をいただいております。また、委員及び臨時委員7名中6名の御出席をいただいており、定足数である過半数を満たし、本小委員会は成立することを御報告いたします。

 今般、異動に伴い、委員の改選を行いましたので、御紹介いたします。堺市環境局環境保全部長の小林義継委員、大分県生活環境部長の髙橋基典委員に新たに御参画いただくことになりましたが、本日は御都合により御欠席との連絡を頂いております。

 なお、足利委員、佐伯委員、末永委員、野田委員につきましては、御都合により御欠席との連絡を頂いております。

 新型コロナウイルス感染防止の観点から、WEB会議での開催となり、委員の皆様には御不便をおかけしますが、御不明な点がありましたら、事務局までお電話によりお知らせください。

 それでは、議事に先立ちまして、水・大気環境局長の山本より御挨拶を申し上げます。

○山本水・大気環境局長 7月21日付で水・大気環境局長に参りました山本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 令和元年6月に諮問いたしました、瀬戸内海における今後の環境保全方策の在り方についてということで、委員の皆様方には大変熱心な御審議をいただきまして、委員の皆様の御協力の下で、今年の3月に答申をまとめていただきました。その中で、答申で、今後の方策の在り方については、まず、大きな方向性を示していただきまして、大変ありがとうございました。今後、これに基づきまして、各種施策を進めていくということになりますが、その中でも、特定の水域における栄養塩類に係るPDCAサイクルの具体的な仕組等、あるいは、湾・灘協議会の活用方策等について、継続した検討を進めていくということになりましたので、そういった形で、今後、検討を進めたいと考えておりましたが、御案内のとおり、新型コロナウイルスの感染症拡大、あるいは7月豪雨といったような対応もございまして、少し立ち上げが遅れましたけれども、当小委員会におきまして、改めまして、特に答申の中でも、今後、基本計画を改定して本格的に取組を進めていくわけですが、その前段として、やはり制度的な面で更に検討を深めていくべき事項がございます。そういった事項を中心に、まずは検討をいただいて、それを踏まえて、今後、基本計画の改定等を進めていけたらと考えております。

 忌憚のない御意見を賜ればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○佐藤係長 続きまして、前回の開催以降に事務局側で一部異動がありましたので、改めて御紹介させていただきます。

 水・大気環境局長の山本につきましては、先ほど御紹介させていただきました。

 大臣官房審議官の森光、総務課長の小森、水環境課長の筒井、閉鎖性海域対策室長の行木、閉鎖性海域対策室長補佐の浜名。私は、本日、進行をつとめます閉鎖性海域対策室の佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、本日の資料の確認をさせていただきます。事前にお送りした資料をお手元に御準備、お願いいたします。

 議事次第、出席者名簿、資料1の中央環境審議会水環境部会瀬戸内海環境保全小委員会委員名簿。資料2-1がきれいで豊かな海の確保に向けた最近の動きについて。資料2-2が主な検討事項について。資料2-3が検討の進め方について(案)。資料3-1が栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保に係る取組事例。資料3-2が栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保並びに地域資源である藻場・干潟の保全・利活用に係る取組事例について。資料3-3が地域資源である自然海浜保全地区等の保全状況と保全の質の向上に関する調査結果。資料3-4が自然海浜保全地区及び藻場・干潟等の分布状況。資料3-5が湾・灘協議会の設置・状況について。資料4が瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則を一部改正する省令(案)の概要。資料5-1が水質総量削減制度の概要。資料5-2が総量削減専門委員会における検討の進め方について。資料6-1が瀬戸内海環境保全関連予算。資料6-2は瀬戸内海環境保全基本計画に基づく指標のフォローアップ。

 参考資料1に瀬戸内海環境保全特別措置法と瀬戸内海環境保全基本計画。参考資料2に、瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方について(答申)となっております。

 本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開とさせていただいており、環境省の公式動画チャンネルのサブチャンネルでライブ配信を行っております。

 議事中は、委員長及び発言者以外は、基本的にマイクをミュートに設定させていただいております。

 それでは、この後の議事の進行につきましては岡田委員長にお願いしたいと思います。岡田委員長、よろしくお願いします。

○岡田委員長 かしこまりました。

 委員の皆様方におかれましては、大変御多用の折、また暑い中、御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

 事務局から説明がございましたとおり、昨年度取りまとめた答申を踏まえつつ、更なる検討を行い、瀬戸内海における特定の水域の環境保全に係る制度の見直しの方向性の取りまとめを行うという予定でございます。

 本日は、これに向けた検討の進め方について、主として御審議いただくという予定でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、議事に入りたいと思います。

 最初、議題の(1)瀬戸内海における特定の水域の環境保全に係る制度の見直しの方向性に係る検討の進め方についてということでございます。

 事務局から資料の御説明をしていただいた後、委員の皆様方から御質問・御意見を承るということで審議を進めたいと思います。

 それでは、事務局から資料の2-1、それから2-2、2-3について、御説明をお願いいたします。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 皆様、お世話になっております。環境省閉鎖性海域対策室室長補佐の浜名でございます。どうぞ、今年度もよろしくお願いいたします。

 それでは、資料2-1、それから2-2、2-3までを用いまして、検討の進め方について御説明させていただきたいと思います。

 冒頭、局長の山本の御挨拶にもございましたけれども、本年3月に、「瀬戸内海における今後の環境保全の在り方について」ということで答申を頂きました。取りまとめをいただき、本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。

 この答申を踏まえまして、環境省を始めとする関係機関が具体的な措置を講じてまいりますが、取りまとめを行いました本年3月25日の会議におきまして、当時の閉鎖性海域対策室長の中野より、特定の水域における栄養塩類の管理に関するPDCAサイクルの具体的な仕組み等、更なる深掘りの検討が必要であり、引き続き、本小委員会で御意見・御助言を賜りまして、その形を明確にさせていただきたいと考えておりますといった発言をさせていただきました。3月から時間が空いてしまいましたけれども、本日は、その「更なる深掘り」についてのキックオフということで、検討の進め方等の資料について御説明させていただきます。

 まず、資料2-1を用いまして、平成27年の瀬戸内法改正以降の動きに係る振り返りをいたします。次に、資料2-2を用いまして、制度的措置の具体化に向け、更なる深掘りの検討をしていただきたい項目について、御説明させていただきます。そして、資料2-3を用いまして、検討の進め方、スケジュール感について御説明させていただきます。

 それでは、まず、資料2-1、1ページ目、1.背景からでございます。平成27年の法改正及び基本計画への変更において、生物の多様性及び生産性が確保されている等その有する多面的価値及び機能が最大限に発揮された豊かな海とするという考え方が明確にされるとともに、環境保全に関する施策は、規制の措置のみならず、藻場・干潟その他の沿岸域の良好な環境の保全、再生及び創出等の措置を併せて講ずることや、湾・灘その他の海域ごとの実情に応じて行うこと、ということが位置づけられました。また、改正法の附則としまして、瀬戸内海における栄養塩類の減少等が水産資源に与える影響に関する調査・研究に努めることや、改正法施行後5年を目途として、瀬戸内海の栄養塩類の管理の在り方や瀬戸内法の規定について検討し、必要な措置を講ずること、ということが政府へ求められました。

 改正法や基本計画の変更の詳しい内容というのは、2.(1)及び(2)に掲載してございます。

 また、これを踏まえまして、6ページに、3.これまでの検討状況について、本小委員会におきまして、平成27年度以降3か年で、水環境の変化状況等の分析・評価、底質・底生生物調査、藻場・干潟の分布状況等の結果、それから、関係省庁、関係府県、研究機関等の取組の成果の収集を行いまして、平成30年度からは、これらの分析・整理に加え、関係府県・関係団体からのヒアリングを行いまして、湾・灘ごとの水環境の状況と課題について総合的な検討を行い、瀬戸内海における水環境及び水産資源に係る主な課題を抽出してございます。

 そして昨年、令和元年の6月、環境大臣からの諮問を受けまして、更に関係者からのヒアリングを行いつつ、今後の環境保全の方策に係る論点を整理した上で答申案を作成し、パブリックコメントによって得られた御意見も踏まえ、年度末に答申の取りまとめを行っているところでございます。

 10ページ目、4.ですけれども、答申においては、栄養塩類の増加に係る課題と栄養塩類の減少に係る課題を有する水域が入り組んで存在しているという中、この課題を解決するため、地域が主体となってあるべき姿をデザインし、実現には、国をはじめとする様々な主体が積極的に参画、周辺環境の保全上支障なく一定の秩序を保ち、最新の科学的知見を踏まえて、具体的に対策を実施といった基本的な考え方が示され、きれいで豊かな瀬戸内海を実現する「令和の里海づくり」を創造していく取組を進めることが必要とされてございます。

 また、四つの方策としまして、①栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保、②瀬戸内海全体の水環境を評価・管理する制度的基盤、③地域資源の保全・利活用に係る取組の推進、④漂流・漂着・海底ごみ、気候変動等の課題に対する基盤整備の必要性が示されました。

 11ページに、今申し上げました答申の概要を掲載してございます。

 続きまして、資料2-2でございます。本小委員会におきまして、更なる深掘りの検討をしていただき、制度的措置を具体化したいと考えている主な項目について御説明いたします。資料の構成としましては、1.順応的管理プロセスによる栄養塩類の管理、2.藻場等の計画的な保全・再生・創出等、3.湾・灘協議会の役割強化等、4.特定施設の設置等に係る許可制度の運用の効率化・適正化の4項目を立てておりまして、それぞれについて、主な検討課題を記載するとともに、令和2年3月に頂いた答申における関連の記述を抜粋してございます。

 主な検討課題の中身については、後ほど、議題(2)におきまして、資料3シリーズを用いまして、取組事例を紹介させていただきますので、それを踏まえて御議論いただくイメージでございます。

 まず、1.について、周辺環境の保全上支障を生じさせることなく、効果的かつ機動的な栄養塩類の管理を地域が主体となって行うということを考えた際に必要な事項でございます。主な検討課題として3点記載してございます。

 次に、2.ですけれども、きれいで豊かな海の実現、里海づくりということにおきまして、栄養塩類の管理と両輪となる藻場等の保全・再生・創出等につきまして、瀬戸内法に基づく既存の制度である自然海浜保全地区制度を活用できないかという観点、また、昨年10月の第17回小委員会におきまして御紹介させていただいたんですけれども、平成30年に我々が実施いたしました地域における里海づくり活動に係るアンケート調査の結果というものがございまして、活動における課題といたしまして、参加者・スタッフの高齢化、スタッフや後継者不足といった人的資源に係る課題のほかに、専門知識の不足や効果把握ができていないといった観点の課題が多く抽出されてございます。主な検討課題といたしまして2点記載してございます。

 続きまして、3.でございます。湾・灘協議会につきましては、地域主体できれいで豊かな海を実現するに当たって重要な役割を果たすべき存在となることが望ましいと考えていますが、5県で7協議会の設置にとどまっています。まずは、設置が進むように、それから、更なる活用のために、それから、府県域を越えた連携の仕組みとなるために、といった観点で、主な検討課題として3点記載してございます。

 最後に4.について、瀬戸内法に基づく特定施設の設置に係る許可制度については、答申におきましても、当面、維持することが必要とされたところでございます。一方で、制度運用の効率化や適正化については、引き続きこれを図っていく必要があると考えております。検討課題としては1点で、手続の簡素化を行う場合について、どのように整理するべきかということで、環境負荷が増大しないことが明らかな場合というものを整理して、それを適切に対応してまいるということでございます。

 続きまして、資料2-3でございます。今ほど、検討いただきたい点について簡単に説明いたしましたけれども、その進め方についてでございます。答申を踏まえた具体的な取組については、制度の見直し、運用の見直し、予算措置によるものなど様々ございますけれども、今後、答申を踏まえて、基本計画の改定、それを受けての府県計画の改定を進めるに当たり、その前段として、制度的に更なる検討を加え、必要な措置を具体化する必要があると考えております。そのため、まずは年内にこれを整理しまして、必要な制度的措置を講じた上で、基本計画の改定等を進めていくということを考えておりまして、まずは検討の進め方を御審議いただきたいと考えております。その上で、後ほど資料3シリーズで御説明いたしますけれども、地域における取組事例などを踏まえまして、主な検討課題について御議論いただきたいと考えてございます。

 事務局で作成いたします取りまとめの素案について、秋頃に、この審議会をもう一度開催いたしまして御議論いただいた上で、1か月程度のパブリックコメントの実施、そこで頂いた御意見も併せまして、冬頃に取りまとめに向けた御審議をいただきたいとこのように考えてございます。

 以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 先ほどございましたように検討の進め方について、今、御説明をいただきました。それでは、ただいまの御説明に関しまして、御意見、御質問がございましたらお願いいたします。

 よろしいですか。では先に進めさせていただければと思います。

 それでは進め方ということにつきましては、特段御意見がないと思いますので、事務局からの御説明どおりに、今後の検討を進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、次の議題、これは栄養塩類の管理等による生物の多様性、それから生産性の確保並びに地域資源の保全・利活用に係る取組事例でございます。これにつきまして、事務局から御説明をお願いします。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 引き続き、環境省閉鎖性海域対策室、浜名より、資料3シリーズについて御説明させていただきます。

 それでは、資料3-1を用いまして、栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保に係る取組事例を紹介いたします。また、資料2-2の1.に主な検討課題として記載しました3点についても、適宜御参照ください。念のために読み上げますと、PDCAサイクルの前提となる、管理対象の水域や栄養塩類、目標やPDCAサイクル実施体制の役割の在り方はどのような考え方で設定されるべきか。また、実施手法の検討及び周辺環境への影響の事前評価は、どのような考え方で行われるべきか。効果検証、周辺環境への影響の事後評価及びその結果を踏まえた今後の管理へのフィードバックはどのように確保されるべきか、でございます。

 本年3月の答申におきまして、栄養塩類管理の手法といたしましては、漁業者による海域施肥や海底耕耘のほか、関係者との十分な調整や環境基準の達成状況等を踏まえた施設管理者等の協力による下水処理施設の季節別管理運転、関係利水者の了解の下、治水・利水に支障のない範囲でのダムの放流やため池のかいぼりに伴う放水による渓流に含まれる栄養塩類の供給等、多様な取組事例が存在すると整理されております。現状を御説明させていただきますので、これを踏まえ、実現可能かつ適切な栄養塩類の管理について御意見いただきたいと考えております。

 まず、1ページの真ん中からの施肥についてでございます。

 取組①としましては、ノリの色落ち対策としての栄養塩類添加手法ということで、養殖施設をシートで囲い、内部の流速を低下させる実証試験を行ったものです。効果の把握という観点では、流速の調査のほか、栄養塩類の濃度分布調査、ノリ養殖場の環境調査、施肥前後でのノリの色調の推移や品質が把握されてございます。

 取組②-1、②-2は、施肥プラス敷網、被せ網による、栄養塩類を滞留させる実証試験を行ったものです。効果の把握という観点では、収穫量、色調、含有グルタミン酸量が把握されております。

 また、8ページ以降、周辺環境への影響の把握という観点では、取組①につきましては、ノリ漁場の環境調査と併せまして、周辺海域のDIN、アンモニア対窒素濃度、珪藻類の出現状況の推移といったものが把握されております。

 12ページ、3.海底耕耘についてです。

 取組①では、効果の把握、耕耘箇所において、調査船により、耕耘前、耕耘後60分、90分、150分で、栄養塩類の鉛直分布を把握しています。

 取組②では、計測機器や採水によって、濁度や栄養塩類の濃度を把握しています。

 取組③は、数値シミュレーションにより栄養塩類濃度の変化を計算し、効果の予測が行われているところです。

 17ページ、4.下水処理施設の季節別管理運転についてです。

 4.1、管理運転の実施による窒素排出量の増加といたしまして、ここから30ページの冒頭まで、取組①から⑤の事例を掲載しております。

 例えば、取組①については、18ページですけれども、調整・連携している部局等として、水産関係部局、環境関係部局、下水道関係部局、それから漁業関係者、また、モニタリングについても、決められた項目で継続的に見ているという状況でございます。

 30ページからの4.2、海域の栄養塩類管理の状況としましては、シミュレーションや連続観測により、特定海域の窒素濃度の上昇を確認しているという状況を記載しております。

 33ページからの放流先の周辺海域の水環境への影響としまして、取組①、取組②の事前に項目や手法を決めていたモニタリングの実施によりまして、周辺海域の水質の変化を確認している事例となっています。ここでは、測定地点を定め、運転開始の前後でCOD、窒素、リン、クロロフィルa、底層DOを測定しています。

 37ページ以降でございますけれども、5.として、ダムの放流についてです。1事例のみでございますけれども、放流前後において、水温、塩分、栄養塩類の測定を行い、時間変化を把握しています。

 40ページ、6.ため池のかいぼりについてでございます。栄養塩類の管理のために行っている取組ではあるのですけれども、効果や影響について数字で押さえられているものではないということでございます。

 41ページ以降でございます。7.について、栄養塩類の管理による色落ちノリの色調回復・成長を確認すべく、既往文献の整理を行っています。

 また、44ページ以降、8.について、瀬戸内海ではないほかの海域における、二枚貝の養殖等を併用した高品質なノリ養殖技術に係る事例を記載してございます。

 続きまして、資料3-2、3-3、3-4でございますけれども、こちらは、藻場・干潟に係る取組事例等でございます。

 また、資料2-2の2.に、主な検討課題として記載しました2点についても適宜御参照ください。読み上げますと、自然海浜保全地区の指定対象について、水際線付近ではなく沖合に成立している藻場や、人工的に再生・創出された藻場・干潟等を含む形で拡大してはどうか。地域における保全等活動の維持・活性化を図る観点で、地域の取組に対する評価や、必要な科学的助言を行う仕組みとしてどのような制度が必要か、でございます。

 資料3-2、2.藻場の保全・再生・創出関連では、2.1としまして、地域が活動主体となっているアマモ場の再生に係る事例を記載しております。①から③は、いずれも岡山県の事例で、場所は異なりますが、広域的なつながりを持ち、連携した取組となっております。

 ④は徳島県の事例になります。いずれも地域の関係者が参画した形で、再生活動後も継続して維持管理が行われているといった状況でございます。

 次に、2.2といたしまして、着底基質の設置によるガラモを中心とした海藻藻場の造成で、こちらは香川県の事例でございます。モニタリング項目を事前に定めており、造成後も年4回、魚類の養魚の蝟集状況や海藻の繁茂状況等が調査されています。

 ⑥は、関西国際空港の護岸の事例でございます。傾斜護岸を採用し、藻場の形成がなされたものでございます。造成後10年以上にわたりまして、年4回、海草の種類、被度、湿重量の調査が行われました。調査開始7年目の1994年頃から、自然海岸とほぼ同等の多様性のある、類似した海草群落が形成されたとのことでございます。

 10ページ目、3.干潟の保全・再生・創出関連では、3.1としまして、人工干潟の整備の事例を掲載しております。

 取組①については、造成後、年4回、水質調査、付着生物調査、魚介類調査が行われています。

 取組②につきましては、年1回、底質環境、干潟生物の生息状況の調査が行われています。

 15ページ目は、山口県椹野川の河口干潟の取組でございます。きっかけづくりの上で、保全活動や環境調査に多くの市民が参画する仕組みができております。活動によって得られた調査結果を検証する専門委員会が設置されておりまして、得られた科学的知見が活動に反映させられているということでございます。

 17ページ以降でございます。4.その他の取組としまして、兵庫県、山口県、愛知県におけます地域団体の支援事業として掲載してございます。

 続きまして、資料3-3でございますけれども、自然海浜保全地区の保全状況等についてでございます。

 瀬戸内法の関係自治体は、全部で13府県ありますが、そのうち沿岸を擁する11自治体に対して、保全状況や保全の質の向上についての調査を行いました。

 2ページ目、3.の調査結果でございます。全91地区のうち、60地区では何らかの保全活動が把握されているものの、31地区については、府県においては保全活動が把握できていないということが示されています。また、活動の主体ですけれども、これは複数回答が可能な調査になっていますが、府県の割合が高くなっておりまして、市町村、漁協、NPO等といった、より地域に近い団体の活動は、合計しましても22%にとどまっているということでございます。

 5ページ目、当該地区の在り方について、(6)のとおり、関係府県から意見・コメントを頂いております。保全状況の点検等に当たっては、事務負担やコストを懸念する声がございました。また、市民が前向きに参加できる仕組み、参加者に還元できる仕組みを求める声がございました。また、今後の新規指定につきまして、地域の保全活動に対するメリットや、インセンティブの必要性について指摘がありました。また、藻場・干潟等の保全・再生・創出やエコツーリズムとの関連では、里海づくり活動の認定制度の創設の検討や、エコツーリズム推進法による取組との連携の可能性に係る御指摘、また、既存の制度や事業において、既に点検・評価する仕組みがある場合の考え方の整理の必要性についても、御指摘いただいてございます。

 資料3-4でございますけれども、こちらは自然海浜保全地区の場所ですとか、藻場・干潟調査の結果の藻場・干潟の分布状況といったものが載っている資料でございます。

 続きまして、資料3-5、湾・灘協議会の設置状況関連でございます。

 また、資料2-2の3.に主な検討課題として記載しました3点についても、適宜、御参照ください。読み上げますと、湾・灘協議会の設置のための必要となる情報は、どのようなものか(役割、構成員等)。湾・灘協議会の設置のため、あるいは、既設の湾・灘協議会の更なる活用のためには、どのような観点が必要か。府県域を超えた連携を進める仕組みとして、どのような観点が必要か(連携に向けた議論を行う場の役割、構成員、府県横断的な会議の開催方法の望ましい姿等)、でございます。

 昨年の本小委員会におきましても、当該協議会に期待する声は多くございまして、答申においても積極的な記述となっているところでございます。

 一方で、現在の設置状況は、先ほども申し上げましたけれども、沿岸11府県中5県で、計7協議会の設置にとどまっている状況であり、また、昨年11月の第19回の小委員会でもお示しいたしましたけれども、設置済みの自治体におきましても、未設置の自治体におきましても、課題を抱えている状況にあります。

 この資料の2ページ目及び3ページ目は、第19回の小委員会でお示しした資料からの抜粋でございます。

 以上のとおり、答申を踏まえ、地域が主体となって、きれいで豊かな海を実現していくという上で、どの分野においても、状況を好転させるために、制度の運用や見直しを含め、更なる議論の深掘りをいただきたいと考えてございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 説明は以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの環境省からの御説明に関しまして、御質問、御意見を頂きたいと思いますが、あまりあちこち飛ぶのも、なかなか議論しにくいと思いますので、順番に資料3-1、3-2、3-3、4、5というように、取りあえず分けて御質問等、御意見等を頂き、最後に全体をまとめてもう一度御意見を頂くという形で進めさせていただければと思います。

 それでは、最初に資料3-1、栄養塩類等の話でございますが、この部分について、何か取組事例で御質問、御意見ございますか。

 では、細川先生、どうぞ。

○細川委員 細川でございます。

 今日の小委員会は、「方向性の検討」ということで、検討方策の整理・中身議論の前段の整理、と理解しております。その上で、資料3-1の取組事例について、お話をお聞きして、何かばらばらで、取りまとめの方向性があまりよく見えません。二つの点について、注意して整理し直したらいかがかと思います。

 一つは、効果とか目標の「スケール」です。空間の大きさについて、小さいところの事例と広いところの事例とがあるようなので、「特定水域の環境保全に係る制度の見直し」という、「特定水域」の大きさと関係づけて、小さいところの事例や広いところの事例について、スケールに着目して整理しなおしてみたらどうか。

 もう一つは、全体の成果・効果の出方が、誰の役に立っているのか、何の解決のためになっているのかというところで、幾つか分類されるのではないかと思います。最終的には「豊かで美しい瀬戸内海」という目的にきますが、その手前のレベルの構成要素にかみ砕くと、「水産への効果」や、「水質への効果」、「底質への効果」など、取組効果が特徴に現れるところが幾つかあると思います。効果発現の要素・改善目的ごとに分類してみると、この取組事例が立体的に把握できるようになるのではないかと思います。そういうような整理をすることで、「見直しの方向性」や「検討の進め方」がより分かりやすく見えてくるのではないかと思います。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 おっしゃるとおりだと思いますが、事務局、いかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。閉鎖性海域対策室長の行木でございます。

 今の細川先生の御意見、ごもっともと思います。この先、整理をしていくときに、御指摘を踏まえまして、水域の大きさへの着目や、最終的な目的にかんがみまして、何に効果があることを狙っているのかということで、水産、水質、底質などに分けて整理をするようにしたいと思います。御指摘ありがとうございました。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。

 細川先生のお話で私も気になるのは、いろいろなスケールとか目標、もしくは目的、効果が明快になっているような取組事例がどのくらいたくさんあるか。たくさんあれば、おっしゃるとおりできますが、少ない場合はどうするかというのは、考えておかなければいけないと思います。今日は、これ以上議論しても多分無理だと思いますので、それは事務局に頑張っていただいて、可能な限りで整理するということになるかと思います。

 細川先生、そういう御指摘でよろしいですよね。

○細川委員 はい、結構でございます。

 もし、もう少しシステム的に御検討されるのであれば、よく使われている手法は、影響の伝播のルート、インパクト・レスポンスの結び付きを考え、システム図を一回作ってみるようなことはあるかもしれません。委員長の御指摘のように、事例がどれだけ豊富にあるかによって、解析の仕方は、いろいろ工夫しなければいけないと思います。

 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 場合によっては、委員の皆様方に、追加的な取組事例とかで、文章では分からないところを教えていただくなど御協力をお願いすることがあるかもしれませんので、ぜひよろしくお願いいたします。

 高村先生、御発言ください。

○高村委員 高村です。

 自然海浜保全地区については、昭和55年から平成5年の10年ぐらいにたくさん指定されていて、非常に規模の小さいもの、地図で見ますと点にしか落とせないようなものがあります。それで、自然海浜保全地区は指定されると、どういう縛りやメリットがあるかとか、そういうことが分からないので、教えていただきたい。また、大きく年月も経っていて、世の中の変化もあるので、自然海浜保全地区の意味合いや役割が、今日的には大きく変化してきているのではないかという気がしています。それとはまた別に、瀬戸内海は、国立公園や国定公園の中に位置していて、生物多様性の観点から重要性の高い海域や湿地の指定も同時にやっているので、自然海浜保全地区の意味合いや役割を今一度知りたいと思います。よろしくお願いします。

○岡田委員長 資料3-3に関わるところですが、事務局、これについてお願いいたします。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 環境省、浜名でございます。

 まず、自然海浜保全地区の法的なものについて紹介させていただきます。瀬戸内法第12条の7に根拠がございまして、実際の指定は関係府県が条例に基づいて定めることになっています。対象については、法律の条文の第1号におきまして、「水際線付近において砂浜、干潟、岩礁その他これらに類する自然の状態が維持されているもの」、そして第2号におきまして、「海水浴、潮干狩りその他これらに類する用に公衆に利用されており、将来にわたつてその利用が行われることが適当であると認められるもの」に該当する区域が、自然海浜保全地区の指定要件になっています。行為の規制については次の条文に、「関係府県は、条例で定めるところにより、自然海浜保全地区内において工作物の新築、土地の形質の変更、鉱物の掘採、土石の採取その他の行為をしようとする者に必要な届出をさせ、当該届出をした者に対して自然海浜保全地区の保全及び適正な利用のため必要な勧告又は助言をすることができる」ということが記載されております。許可ではなくて届出の制度になっておりますので、規制の内容はかなり弱いということでございます。

 また、国立公園との関係について、瀬戸内海国立公園というのは、我が国で最初に指定された由緒ある国立公園ですが、必ずしも国立公園が瀬戸内海全体を覆っているかというと、決してそういうことではない、というのがまず前提としてございまして、また、特に海岸域、また海の部分は、その大部分が規制の弱い普通地域というのに分類されてございます。したがって、行為規制という観点で言いますと、自然海浜保全地区の制度とほとんど同程度なのかなと考えてございます。

 一方で、国立公園は、「我が国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地」と定義がございます。それに対して、自然海浜保全地区というのは、我が国の風景を代表するに足りるというよりは、地域に寄り添った形で、地域によって愛されて大事にされている場所というようなニュアンスが強いのではないかと個人的には思います。

○高村委員 どうもありがとうございました。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 高村先生、よろしいですか。

○高村委員 はい、理解いたしました。

○岡田委員長 ほかにいらっしゃいませんでしょうか。

○西嶋委員 西嶋です。

 今説明いただいた取組というのは、先ほどの議題1で言うと、特定の海域の管理の中の一つと理解しましたが、ということになると、管理の中でPDCAを回すことや、湾・灘協議会をつくって協議していくことは、そういうこととつながる話かなと思います。そういう意味では、今、取組事例だけではなくて、PDCAを回すとすると、管理主体、責任を持つところがどこなのかというのがないと、PDCAを回しようがなく、例えば下水処理施設の季節別管理運転で言えば、要望に応じて下水道施設が季節別管理運転をしたとしたら、下水道の方が責任を持って、環境に悪い影響がないかを調べるのは、現実にはあり得ない話かなと思うので、全体を管理する管理主体というのがないといけないと思います。協議会があれば、協議会というのが適切か、あるいは自治体のほうが適切か分かりませんが、そういう最初に議題にあった議題1のほう考え方に応じて、現在の取組がどうなっているかという整理の仕方というのが必要ではないかと思いました。

 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 そのとおりだと思いますが、事務局、いかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。閉鎖性海域対策室長、行木でございます。

 御指摘ごもっともでございまして、この先、資料2-2で示しました検討課題を議論していく上では、例えば今のPDCAのところであれば、管理の主体をどのように定めて役割を決めていくのかといったことも、非常に大事になってまいります。今、ここの資料3-1、3-2などでお示ししたことは、これが検討課題に直結するもの全てということではございません。例えば資料3-1であれば、ここまで環境省の水環境行政の中では、陸域から入ってくるものをコントロールして、水質をどのようにあるべき形にしていくかということをやってきましたが、新しい形が特に瀬戸内海では必要になっているということでございます。一つの事例として、ここでは生物の特に生産性の確保に関するものだけを取り上げてお示しをしております。先ほど西嶋先生からお話ございましたが、この先、資料2-2に関して、検討課題について議論をしていく上では、今の取組がどうなっていて、この先、あるべき姿はどういうものかということを事務局として次回以降、お示しをして、御議論いただければと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○岡田委員長 ありがとうございました。よろしいですね。

○西嶋委員 はい、結構です。よろしくお願いします。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。では細川先生、どうぞ。

○細川委員 資料3-2に進んでよろしいでしょうか。西嶋先生から御指摘があったように、資料2-2の検討課題との関連で整理したらどうでしょうか。西嶋先生と同じような意見です。何が課題で、それをどう克服した事例なのかというところを見るという視点が必要ではないかと思います。そういう意味で言うと、「沖合に造った干潟」を認めたらどうかという、2ページの2.2-2の課題にちょうど対応する事例が資料3-2に載っているというのは、大変分かりやすい整理の仕方を示していると思います。本日は検討方法の議論ということですが、願わくば、この事例について、例えば自然の連続性の観点からどうかとか、あるいは保全活動はどのように行われているのかというようなところも、内容の議論に進むときには関心が集まりそうな点ですので、併せて調べていただければと思います。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 今の御指摘は、よろしいですね、事務局。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。御指摘を踏まえて作業を進めます。

○岡田委員長 それでは、ほかに御意見ございますか。資料3-3に進んでいただいても結構でございますが。湾・灘協議会の話はお待ちください。資料3-2、3-3、3-3の4も関連しますので、ここまで。

 岩崎先生、どうぞ。

○岩崎委員 岩崎でございます。

 これは私の感想ですが、藻場・干潟の再生、もしくは造成ということで、つまり事例のまとめ方にも関わってくると思いますが、1番にございます岡山県日生の先駆的な事例は、非常に私も勉強になるし、現地でも勉強させてもらったことがありますが、非常にいい取組です。

 一方で、いわゆるここにある関空のような、公共事業に伴う、つまり国あるいは公共団体が行うミチゲーションですか、いわゆる公共事業、あるいは人工的な公共事業によるミチゲーションとしてやるものというのは次元が違うような気がします。私どもの目標は里海づくり、つまり官と民が手を携え、事業者、住民が一体となって、いい環境を守っていくということからすれば、関空もいいですが、国策、もしくは政策としてやる藻場・干潟行政というのは、どうしても住民の関心、住民から遠い、住民から関心がなかなか集まらないという指摘を聞いたことがあります。今後、事例の取りまとめにおいて、事業主体、つまり目的、事業主体を明確にした形の取りまとめのほうがよろしいのではないかと思います。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 おっしゃるとおりだと思いますが、事務局、いかがですか。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 環境省、浜名でございます。

 御指摘ありがとうございます。まさに御指摘のとおり、関空の事例は、規模が大変大きいと。先ほど自然海浜保全地区のところで御説明したとおり、地域に近い藻場・干潟といったものからイメージはずれますが、ここで事例として取り上げさせていただいた趣旨は、造成した後、大体7年ぐらいから、周辺の自然海岸と同じような機能、状況になってきたということが確認されているということではございますけども、その間、あるいはその後、モニタリングをしつつ状況を確認していたという事例がございまして、こういった、造成した後に、機能が成立するまで見ていく、あるいは機能が成立したと思われるところから、更に先まで見ていくと、そういう造成に関する視点、あるいはモニタリングについての視点といったものの一つの事例として記載させていただいたところでございます。

 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。よろしいですね。

 それでは、大塚先生。

○大塚委員 資料3-3の最後のページのところ、(6)の③の二つ目のポツのところで、里海づくり活動の認定制度の創設という話が書いてありまして、大変いいことだと思っていますが、認定制度をつくったときに、認定を受けるメリットとしてはどういうことを考えるのでしょうか。私もいろいろ考えをめぐらせていますが、事務局は何かお考えがあったら、お話しいただけますか。

○岡田委員長 どうぞ、事務局。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 環境省、浜名でございます。ありがとうございます。

 まさにそのページの②のところに、どんなメリットがあるのかとか、インセンティブだといった記述がございまして、ここは非常に難しくて、軽々しく財政的な措置などと言えない状況でございます。難しいなと思いながら、実はこれを進める上では必ず避けては通れない議論だと思っておりますので、一生懸命考えているところです。関連して、昨年、私が現地調査に行ったときに、現地で活動している方から聞いた言葉を2点紹介させていただきます。自然海浜保全地区という名前について、この方は、実はこの制度は御承知なかったわけですけども、「自然の海浜、保全されている地区である」、あるいは「保全すべき地区である」という認証がされたような気持ちがするので、その名前はすごくいいねと言っていただきました。また、保全地区というところにとても心をひかれた方がいまして、ごみ拾いや、地域の保全活動が実施されている地区だということが、ここに指定されていると、認めてもらえるということであれば、それは励みになるよといったようなお声を頂戴いたしましたので、何か地域に密着した保護区ということで言えば、そういった活動をされている方々の励みになったりするような制度にできたらいいなという思いはございます。

 私が感じたことの雑感でございます。以上、御紹介でございました。

○大塚委員 ありがとうございました。私もまた考えてみたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 ほかに御質問、御意見ございますか。それでは、沖先生。

○沖委員 今まで自然海浜保全地区のお話をいろいろ聞かせていただいて、私も非常に興味があるところですが、拝見していまして、瀬戸内法の第12条の7の説明に、水際線付近において砂浜、干潟、岩礁その他これらに類する自然の状態が維持されているという書き方をしています。私の理解では、エコトーンといいますか、生物の移行帯が生物の多様性につながると思います。そういう場所を大切にするという意味で、これが造られて、指定されたのではないかと思っています。その状態が今、まさしく失われています。そこで人工的なものが沖合に造られという、この辺のところを単に指定対象として、自然海浜保全地区の拡大に含めるというのではなく、生物の多様性を一つの指標にして決めていくことや、グルーピングすることを考えていただいてはいかがかなと思っております。いかがでしょうか。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 環境省、いかがでしょうか。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 ありがとうございます。

 もちろん生物の多様性というところも、我々、とても興味・関心を持っておりまして、生物の多様性及び生産性の観点という意味では、栄養塩類の管理と、藻場・干潟というのは両輪だと思っております。何とか既存の制度を活用できないかなと思っているところです。

 御指摘ございました、こういう小規模なエコトーンというか、保護区みたいなものも、まさに線と点が連携するという形がとれますと、生物多様性の保全の上で非常に有効だと思っておりまして、そういった点でも貢献できる制度になったら有り難いなと思ってございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 よろしいですか。

○沖委員 はい。ありがとうございました。

○岡田委員長 沖先生がおっしゃるような方向性で、取りまとめを考えていただくということでよろしいですね。

○沖委員 お願いいたします。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。中瀬先生、どうぞ。

○中瀬委員 やや自分のことになりますが、私、今、自然史系の博物館で働いております。兵庫県にあります「人と自然の博物館」という、自然系でございます。私たちの仲間が、西日本自然史系博物館ネットワークという、ちょうど瀬戸内を囲むような府県にある自然史系の博物がNPO法人自然史系博物館ネットワークというのをつくっています。この事業を進めていくと、いろんな標本類等が出てくると思います。また、先ほどから言われている住民の方々との連携もあります。そういうような自然史系博物館のこれまでの蓄積をうまく活用していただいたら、有効に動くのではないかと感じています。

 関西広域連合では、関西の残すべき生物多様性のホットスポットを、自然史系博物館の連中が集まって、県境付近にそういうコアがあり、これを選定している実績もありますので、うまく海域サイドでも議論されたらいいかなと思いましたので、御報告申し上げました。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 今、中瀬先生がおっしゃったような情報を事務局としても収集していただいて、報告書に入れていただくのがよろしいかと思います。中瀬先生、そういうことでよろしいですね。

○中瀬委員 はい。ありがとうございます。

○岡田委員長 事務局、よろしいですか。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 環境省、浜名でございます。

 そういった動きがあることは、私も個人的には承知しておりましたので、内部でも検討を進めたいと思います。ありがとうございました。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 ほかに御意見等ございますか。

(なし)

○岡田委員長 それでは、資料3-5になっていますが、湾・灘協議会の部分で何か御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。

 湾・灘協議会につきましては、今までもいろんな御意見を頂いて、これから取りまとめの段階になるかと思いますが。

 どうぞ。三浦先生、お願いいたします。

○三浦委員 全漁連の三浦でございます。

 湾・灘協議会でございますけれども、13府県で5県ということで、7協議会が設置されているということですけれども、いまだに設置されていない府県もあり、そして、また地域によって活動、規模や対応等のばらつきが大きくあります。湾・灘協議会の役割が、重要であればあるほど、大きければ大きいほど、環境省が、中に入りながら、自治体と一体となって、協議会の推進というか、有効に機能するように行ってもらいたい。予算も含めて、そういうのを考えていかないと、進まないのではないかと私自身思っているので、よろしくお願いします。

 また、もう一点ですけれども、13府県で湾・灘協議会はなっておりまして、それに対して自然海浜保全地区は11府県となっていて、内陸の京都と奈良が13府県には入っていると思います。内陸の方たちがこれに参加するというのは、非常にハードルが高いような気もするので、この配慮というのも必要なのかなと思っております。

 以上です。

○岡田委員長 御指摘ありがとうございます。

 環境省事務局、いかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 重要な御指摘ありがとうございます。

 湾・灘協議会のような、関連する方々が集まって協議する場というのは、非常に重要だと思っております。御指摘ありましたとおり、今のところの設置状況、それから、活動状況も鑑みまして、この先、どういうことを議論していただく、どういう人たちが参加していただく場がいるのかいうことをよく考えて、どうすると、自治体の方々、地域の関係の方々が参加しやすい場を作れるのかということをしっかり考えていきたいと思っております。

 湾・灘というと、非常に広いのですが、瀬戸内海全体の取組と、それから湾・灘を取り上げた取組と、あと場合によると、もう少し小さい単位での水域までも考えたほうがいいかもしれないので、地域の関係する方々が参加をし、必要なことを議論しやすい場をどうすれば設定できるのかということを考えてまいりたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 三浦委員 よろしいですね。

○三浦委員 ただ、もう1点だけですが、府県に任せてしまうと、府県をまたぐ場合は特に進まないと思います。同じ府県域であっても、府県だけに任せるのではなくて、国の関与の仕方等も検討していただきたい。よろしくお願いします。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 よろしいですね。

○行木閉鎖性海域対策室長 承知いたしました。

○岡田委員長 高村先生、どうぞ。

○高村委員 生態系をどう保全していくかを科学的な情報を基に考えていくということが非常に大事になると思います。「今後の在り方」についても、12の湾・灘それぞれについて科学的な情報をまとめていただきましたが、それぞれ個別で、栄養塩が足りているところ、非常に多いところ、少ないところとか、12の湾・灘ごとに環境が違うわけで、その環境をいかによくしていくかは、12の湾・灘ごとの環境がどのようになっているかということを考えながら議論をしていくことも大事ではないかと感じています。私は瀬戸内海の事情は詳しく分かりませんが、県をまたがった湾・灘はきっとあると思います。私の感じるところでは、県同士の協力をして議論をしていくということが、何か日本は非常に不得意で、そういうところを打破していって、できたら湾・灘の負荷の原因である流域区分もしっかりと地図化して、先ほど言われた内陸の方は会議には出にくいですが、そちらの方は瀬戸内海の環境にも非常に関わっているわけなので、そういうことを意識しながら、科学的なデータを基に議論する場というのが設定できればいいのではないかと、これは希望ですけど、考えております。

 以上です。

○岡田委員長 おっしゃる点は、これまでの中でも出てきたことだと思います。環境省、いかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。

今、御指摘いただいた点、非常に大事なところだと思います。どういうような形ができるのか、御指摘を踏まえて検討してまいります。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。どうぞ、細川先生。

○細川委員 細川です。

 今まで瀬戸内海のいろいろな県の方から意見を聞いたりしても、湾灘協議会の普及や促進についてなかなかいいアイデアがなくて、困ってしまうようなので、制度検討の進め方としての一つのアイデアです。瀬戸内海以外の、あるいは日本以外のところで、うまくいっている事例・参考になる事例を探ってはいかがでしょうか。取組事例を収集するときに考えてみたらいかがでしょうか。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 瀬戸内海以外のところもあると思いますし、EMECS等ではいろいろなデータを集めているのではないかと思いますが、これは環境省がよろしいですかね。それとも柳委員からお答えいただくのもいいかと思いますが、いかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 環境省です。ありがとうございます。

 御指摘、大事なところだと思います。EMECSセンターさんが持っておられる知見とか、それから、ここまでこの委員会の中でもいろいろな議論がされてきていると思いますので、御指摘を踏まえて、いい事例が探せるように検討してみたいと思います。

 もし、柳委員からもアドバイスを頂けるのであれば、ぜひ、伺えると幸いでございます。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 柳先生、いいですか。

○柳委員 今、特にございません。データがあれば提供します。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。どうぞ、鷲尾先生。

○事務局(佐藤) 鷲尾委員は音声の接続状況が不良になっており、メールで意見が届いていますので、読み上げます。1.の本文中に何度か「地域が主体となり」という表記が出てまいりますが、地域の範囲が不明確です。府県計画の中でいう地域だと、県内に限られます。大阪湾や播磨灘という地域なら複数の府県をまたぐ話になります。そして府県だけが主体になるなら、環境省の立ち位置が出てこなくなります。湾・灘協議会は複数の府県にまたがる湾や灘をスケールとして設けていただく趣旨と考えていますので、府県計画の中に矮小化することのないよう環境省の関与も明記していただきたいと思います。

 2.順応的管理を進めるためには、モニタリングが重要です。ところが府県では浅海定線調査の維持も難しくなっているところもあり、府県の財務から予算削減を迫られています。

そこで湾・灘に係る海域調査を府県で連携してモニタリングのワーキンググループを作り、調査船や調査員の共同運用を図ることが有効です。この共同作業ができるようになれば、府県を越える新たな視点から湾・灘を見ることによって新たな発見の感動も生じ、共同作業におけるお互いの共感も育まれ、親近感も生まれると思います。湾・灘協議会が各担当部署にとってお荷物感があっては成果が上がりません。こうした共同作業を資源としての調査船や調査員の共同運用と共同検討の場がこれから必要になると思います。

こうした瀬戸内海の共同を育てるための予算を環境省はぜひ用意していただきたいと思います。

以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 環境省から。

○行木閉鎖性海域対策室長 御指摘、ありがとうございました。

例えば、湾・灘協議会において、環境省の関与をしっかり明記といったところ、大事だと思いますので、どういう形で我々が関与をするということが役割として効果的なのかということもしっかり考えていきたいと思います。

財政的なところも御指摘いただきました。財政的なところは、なかなか簡単に「はい」と言えないところもあるものではございます。必要なことを、今、どのような主体がどのような分担でやっていて、そこを改善するためにどういう工夫ができるのかということを、ぜひ、整理をしながら、できるだけ実現できるように努力はしたいと思っております。

御指摘、ありがとうございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

室長の決意表明もあったというと、叱られるかもしれませんが、その方向で御検討いただければ有り難いと思います。

ほかにございますか。どなたか、よろしいですか。

 全体を通じて3のところで何かございますか。これ以降は報告事項になりますので、今までの資料2、3を含めてお気づきの点があれば、御意見いただければ有り難いと思いますが。

 どうぞ、大塚先生。

○大塚委員 特に資料2-2でいろんな観点を、現在、制度化措置が必要なところをまとめていただいていると思いますが、栄養塩類の管理のところで、これは基本計画に特に関係すると思いますが、2番の自然海浜保全地区の指定対象の拡大のところとか、3番の湾・灘協議会の役割強化のところ、それから特定施設の設置等に係る許可制度の運用の効率化・適正化、いずれも法改正が必要な点ではないかと思いますけども、そのように理解してよろしいでしょうか。

○岡田委員長 環境省、どうぞ。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。

 最終的に制度にした場合に、どういう形がいいのかということは、省内と、それから、この元々の法律は議員立法でできているというところもありまして、議員連盟においての議論ということもあろうかと思います。

 私どもは政府として、今後、制度化をしていくためにどんなことが必要なのかということの検討をまず進めていきたいと思っているところでございます。

 御指摘の点、いろんな考え方もあろうかと思いますが、法改正が必要ということもあり得ることだと、事務局としては考えているところでございます。

○大塚委員 ありがとうございました。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 ほかにございますか。どうぞ、山田先生。

○山田委員 湾・灘協議会の立ち上がりが以前と変わらないというのは、ゆゆしき問題で、湾・灘協議会は地域的なこと、季節的なことの違いとか、湾・灘の利用形態の違いなどを反映して、その地域の人たちの合意の形成の場であるところということを考えますと、この湾・灘協議会が健全に立ち上がってもらいたいと思います。

 瀬戸内法第4条で書かれているといいましても、湾・灘協議会の設置の目的や組織などは、書かれていません。また、今年の令和2年3月に出されました「方策の在り方」で湾・灘協議会についてかなり書き込まれていますが、それでも、なおかつ、立ち上がりがないということは、やはり書き方が足らないのではないか、それが伝わっていないのではないかということが懸念されます。それと実際に立ち上がっているところは、新型コロナウイルスの感染拡大もあって、会議をするのが難しいというのはありますが、その後の活動についても、気になるところではあります。

 そこで、湾・灘協議会について、設置目的や、構成員、活用等を記したもの、例えば、マニュアル的なものを作られたらいいのではないかと思いますので、御検討いただければ、有り難いと思います。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 環境省より、今の御指摘というか、御要望はいかがでしょうか。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。環境省です。

 湾・灘協議会でございますが、御指摘のとおり、今の法律に書かれていることと、それから答申で書かれているところにはギャップがございます。今、御議論を頂いているところでは、答申に書かれたことを実現化していくために制度において工夫できるところを、ぜひ、取りまとめていただいて制度に組み込みたいという気持ちでございます。現段階では、答申で書かれたことがまだ反映できていないのが実態だと思います。そこを答申の理念も含めて、湾・灘協議会がどのようになっていくべきなのかということを実現できるような工夫を私どもとしても、していきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○山田委員 お願いいたします。

 それと、もう一つは、湾・灘協議会の維持マニュアル作成ということも考えていただければと思います。今後どうやっていったらいいのかということを工夫したいと、室長さんもおっしゃっていましたが、そういった維持に関するマニュアルというものも今後考えていっていただければと思います。

○行木閉鎖性海域対策室長 ありがとうございます。環境省でございます。

 湾・灘協議会ができた後、それを維持していくためのマニュアルですね。御指摘を踏まえて検討していきたいと思います。ありがとうございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 それでは、本日はたくさんの御意見を頂いて、本日はこれで終わるわけではなくて、資料3の関連でたくさんの御意見、御注意、それから御要望も含めて頂きまして、本当にありがとうございました。

事務局は、これまで頂いた御意見を踏まえまして、次回の取りまとめに係る審議ができますよう、必要となる資料の作成を進めていただければと思います。

また、大変恐れ入りますが、事務局が作成する上で、また、委員の先生方にいろいろな形で御援助願うかもしれませんので、その場合はよろしく御協力のほど、お願いいたします。

それでは、よろしいですね。報告事項に移りたいと思います。

では、事務局から報告事項、資料4以降、御説明をお願いいたします。

○事務局(佐藤) 資料4を御覧ください。報告事項①の瀬戸内海環境保全特別措置法施行規則の一部を改正する省令(案)について、御説明いたします。

 現行の事前評価制度について、御説明します。事業者が特定施設を設置する場合は届出が必要となってございますが、瀬戸内海においては関係府県知事の許可が必要になっております。事業者が設置した特定施設を変更する場合も、例えば、特定施設の構造、特定施設から出てくる汚水又は排液の処理方法、排出水の排出の方法を変更しようとする場合は、特定施設を新たに設置する場合と同様に変更についても許可を受けなければならないということになっています。

変更の許可について、設置の場合と同様に瀬戸内海の環境に及ぼす影響について、水質調査等を実施した上で、事前評価を実施することになっています。この構造等の変更許可手続については、事前評価を要しない場合がございまして、ある一定の条件を満たせば、変更許可に限っては事前評価を免除する、こういったルールになっております。

今回の改正の背景としては、特定施設の設置等の許可について平成27年の瀬戸内法の改正の附則の検討条項の第3項において、改正方法の施行後5年以内を目途として瀬戸内法の施行の状況を勘案し、特定施設の設置の規制の在り方を含め、瀬戸内法の規定について検討することとされ、答申においても改正法附則第3項を踏まえて制度運用の効率化、適正化を図る必要があるとされたことなどを踏まえまして、事前評価を要しない場合について、今回、所要の改正を行うものでございます。

内容については、①と②、二つございまして、一つが①が事前評価等を要しない場合の追加でございまして、②が既存の事前評価等を要しない場合の変更になります。

①につきましては、雨水専用の排水溝や間接冷却水の排水溝の位置変更等、排出水の汚染状態と量が増大せず、環境保全上著しい支障を生じさせるおそれがないということが明らかな場合を「事前評価等を要しない場合」に追加いたします。

②については、既存の事前評価等を要しない場合の変更といたしまして、「汚水等の処理施設による処理前の汚染状態が増大しない場合」の事前評価を要しない場合の要件の一部に、図の丸で囲んでいた処理施設の処理前のところのロ.の汚染状態が増大しないというのを要件として掲げておりました。しかし、特定施設からの汚水等について処理後の汚染状態と汚水の量が増大しない場合であれば、処理前の汚染状態が増大する構造の変更を行ったとしても、瀬戸内海の環境への影響が増大しないというのは明らかですので、「処理前の汚染状態が増大しない場合」という要件を削りたいと考えております。

この改正の内容につきましては、6月から7月にかけてパブリックコメントを実施しておりまして、今後、準備が整い次第、9月を目処に公布、施行をしていきたいと考えております。

続きまして、資料5と資料6の関係につきましても続けて報告いたします。

資料5-1を御覧ください。総量削減専門委員会における検討状況について、総量削減制度については、人口、産業の集中等による汚濁が著しい広域的な閉鎖性海域の水質の汚濁を防止するための制度です。昭和53年の水質汚濁防止法と瀬戸内海環境保全特別措置法の改正によって導入しておりまして、本制度の対象は、東京湾、伊勢湾、そして瀬戸内海を対象としています。また、指定項目は、COD、窒素、りんとなっております。

続いて2ページを御覧ください。現行の第8次総量削減に係る基本方針について、平成28年9月に策定しておりまして、基本計画に基づいて関係都府県知事が総量削減計画を策定しています。目標が令和元年度になっていますので、今後、第9次の水質総量削減の在り方について、2月27日に設置された総量削減専門委員会で御審議いただき、取りまとめていただきまして、その答申を踏まえて、また別途新たに専門委員会を立ち上げた後に、特に上から二つ目の四角の総量削減基本方針に係る検討を行っていく予定でございます。

総量削減専門委員会における検討の進め方については、資料の5-2を御覧ください。

1ページ目になります。検討状況については、第1回の委員会におきまして検討の進め方について御審議いただきました。第2回以降に数回に分けまして関係省庁や関係都府県、産業界、地域で活動する環境団体といった関係機関等からヒアリングを行いまして、また、汚濁負荷削減対策の実施状況や指定水域の水質汚濁の将来予測、これの現状と課題を整理し、今後の在り方について御審議いただきまして、年度内に水環境部会に御報告するというスケジュールで動いております。次回は来週の9月2日に第3回を開催し、水質総量削減制度に係る取組の実施状況について関係者からヒアリングを行う予定でございます。

総量削減専門委員会における検討状況については以上でございまして、次に、資料6関係を御覧ください。資料6-1の1ページ目からになります。

こちらは令和元年度の瀬戸内海環境保全特別措置法の関連予算案と、資料6-2が指標のフォローアップになります。毎年度御報告しているもので、今回はこの更新の内容となります。

資料6-1関係につきましては、参考資料1に法律と基本計画を御用意しておりますので、適宜御参照いただければと思います。

まず、令和2年度の予算案を一覧で整理しております。左から2列目と3例目が特別措置法と基本計画の項目との対応関係となっております。一番左に通し番号をつけておりますので、通し番号に沿って簡単に幾つか御紹介させていただきます。

1ページ目の1番目から7番目が総量削減、水処理、汚濁の処理に関連する予算です。8番目から次のページの16番目までが廃棄物の処理や海岸漂着ごみの関係、油汚染の対策に関連する予算になっています。

2ページ目の17番から23番までが赤潮・貧酸素水塊等の対策の関連予算を主に掲載しております。また、24番は有害生物の防除の予算、25番、26番が藻場などの場の整備の予算になっております。

3ページ目になりますが、29番目までが水産の資源・造成や養殖の技術開発に関連する予算を掲載しています。特に30番目が豊かさを実感できる海の再生事業ということで、これまで底質や底生生物の調査や、その変化状況の分析を行ってきました。この中で今年度は、東京湾の藻場・干潟の分布状況の調査も入っています。また、瀬戸内海に関しては、気候変動による影響把握を実施したいと思っておりまして、また、答申においても、必要性をお示しいただいた藻場等の保全活動に係る定量的な効果把握等の支援については、昨年度から増額をいたしまして、地域の豊かな海づくりの取組支援といった事業も実施していきたいと考えております。また、31番から34番は自然環境の調査関連の予算でございます。下の37番ですが、こちらは港湾区域での干潟の造成や、深掘り跡の埋戻しの関係の予算になっております。

4ページ目を御覧ください。44番から46番が流域の森林関係の予算、また、47番から50番、51番が緑地の整備や景観の保全、エコツーリズムの推進といった関連の予算を計上しております。

予算については以上でございます。続きまして、資料6-2を御確認ください。こちらは基本計画に基づく指標のフォローアップの一覧でございます。これらの指標は基本計画の点検の際に取組状況を把握するものとされておりまして、構成としては、基本計画の大きな柱である沿岸域の環境の保全、再生、創出、水質の保全及び管理、自然景観及び文化的景観の保全、水産試験場の持続的な利用の確保の四つの柱に対応させる形で整理をしています。オレンジ色のバーのところがそれぞれの四つの柱になっています。

簡単に御説明いたします。

1ページ目の藻場・干潟、2ページ目の9番の底生生物の出現や個体数については、参考資料2の答申の別紙に湾・灘ごとの状況として整理をしてきました。

また、1ページの3番目、里海の箇所数については、平成30年度に環境省で里海づくりの活動の状況の調査を進めまして、それから変化の状況等を整理しまして、更新しております。

これらの予算の取組状況や指標については、また、基本計画の点検の際に改めて整理して活用していきたいと考えておりますが、本日は指標の状況についての更新の報告のみとなってしまいます。今後、関係省庁等の協力を頂きながら、基本計画のフォローアップにおいて活用していきたいと考えております。

御報告は以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 環境省、浜名でございます。

資料5の部分について少々補足をしますが、委員長、よろしいでしょうか。

○岡田委員長 どうぞ。

○浜名閉鎖性海域対策室長補佐 ありがとうございます。

資料5-2で当方の佐藤より水質総量削減制度について議論が始まっていることについて紹介がございました。なじみのない委員もいらっしゃるかと思いますので、補足させていただきますと、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海につきまして、水質が悪化していた時代に通常の排出規制だけでは何ともならないというところについて追加的な措置ということで始まった制度でございます。

前回の考え方をまとめた第8次の在り方についての答申というのが平成27年、ちょうど瀬戸内法の改正の頃と時期がかぶりますが、その指摘におきまして、大阪湾を除く瀬戸内海の一部につきましては、きれいになってきているという認識がございまして、その観点から現状非悪化に留意しつつ、現状維持ということで、特に更に削減を進めていくべしというような雰囲気にはなっていなかったということを1点、補足させていただきます。また、今後について、現在の瀬戸内海については、本年3月の瀬戸内海の答申にもございますとおり、栄養塩類の増加に係る課題と栄養塩類の減少に係る課題を有する水域というのが入り組んで存在しているという中、場所によっては栄養塩類の管理というものを進めていく必要があるとされています。そういったことも踏まえまして、3月の答申において、水質総量削減との関係については、答申の中で瀬戸内海をきれいで豊かな海とするために、湾・灘ごとの海域利用の状況も踏まえ、瀬戸内海全体の水質を管理する水質総量削減制度と特定の水域における栄養塩類管理の仕組みをいかに調和、両立させるかを検討していくことが必要であるということで、瀬戸内海の答申において、総量削減の議論について、留意事項を付記いただいているところでございます。水質総量削減という名称ですので、豊かな海ということを念頭に置かれている方は、驚かれるかもしれませんが、現状、更に削減していくんだというような雰囲気ではないということを、補足として申し上げます。

以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 それでは、これまでの環境省からの説明に関しまして、御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。

 特段ないようですから、よろしいですか。

 それでは、特段ないということで、次に進めさせていただきます。

 それでは、議題の4に移ります。その他でございますが、事務局から何かございますか。

○事務局(佐藤) 特にございません。

○岡田委員長 議題については以上でございますが、本日の委員会全体を通じて何か御意見はございますか。

 特段よろしければ、本日の小委員会はこれまでにしたいと思います。よろしいですね。

 それでは、事務局にお返しいたします。

○事務局(佐藤) 委員長、議事進行をありがとうございました。

 委員の先生におかれましては、活発な御審議、ありがとうございました。

 次回の小委員会の開催時期については、委員長と調整の上、御連絡をさせていただきます。

 本日の議事録については、委員の皆様には速記がまとまり次第、お送りさせていただきますので、御確認をお願いしたいと思います。御確認いただいた議事録は環境省のウェブサイトで公開いたします。

 それでは、以上をもちまして第23回の小委員会を閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

午後318分閉会

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