中央環境審議会水環境部会 瀬戸内海環境保全小委員会(第21回)議事録

議事次第

開会

議題

(1)「瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方」に係る答申骨子(案)について

(2)その他

閉会

出席者

委員長 岡田光正委員長
委員

大塚直委員、高村典子委員、白山義久委員、西嶋渉委員、三浦秀樹委員、池道彦委員、岩崎誠委員、田中宏明委員、西村修委員、野田幹雄委員、細川恭史委員、柳哲雄委員、山田真知子委員、鷲尾圭司委員

事務局

環境省:水・大気環境局長、大臣官房審議官、水・大気環境局総務課長、水・大気環境局水環境課長、水・大気環境局水環境課閉鎖性海域対策室長、閉鎖性海域対策室長補佐、閉鎖性海域対策室審査係長、自然環境局国立公園課国立公園利用推進室エコツーリズム推進専門官

文部科学省:文化庁文化財第二課課長補佐

農林水産省:水産庁増殖推進部漁場資源課長補佐、水産庁漁港漁場整備部計画課計画官

国土交通省:水管理・国土保全局下水道部流域管理官付課長補佐、港湾局海洋・環境課課長補佐

議事録

午前10時00分開会

○佐藤係長 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会水環境部会第21回瀬戸内海環境保全小委員会を開会いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 本日の出席状況でございますが、専門委員を含め15名の御出席をいただいております。また、委員及び臨時委員7名中、6名の御出席をいただいており、定足数である過半数を満たし、本小委員会は成立することを御報告いたします。

 なお、白山委員につきましては、御都合により遅れて到着との連絡をいただいております。

 また、足利委員、沖委員、清水委員、白石委員、末永委員、佐伯委員、中瀬委員、宮迫委員につきましては、御都合により御欠席との連絡をいただいております。

 続きまして、お手元の資料の確認をさせていただきます。資料につきましては、環境負荷削減の観点から、ペーパーレス化の取組を推進しております。お手元のタブレット端末に本日の資料が一式格納されておりますので、御確認ください。左上側面に電源がございます。

 議事次第、配席図、資料1、2、参考資料1から3となっております。

 各資料を御覧になりたいときは、その資料が表示されている部分を1回タップしてください。見終わりましたら、もう一回、画面をタップしていただくと左上に矢印が出てきますので、それを押していただくと前の画面に戻ります。

 タブレット端末の不具合がありましたら、事務局にお申しつけください。議事中も同様にお申しつけください。

 本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開とさせていただいております。

 なお、プレスの方はこれ以降の写真撮影等はお控えいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 それでは、この後の議事の進行につきましては、岡田委員長にお願いいたします。

 岡田委員長、よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 かしこまりました。おはようございます。朝早くからお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 早速ですが、議事に入りたいと思います。

 最初の議題、「瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方」に係る答申案についてということになっております。前回の小委員会、それから、それ以降に委員の皆様からいただいた御意見を踏まえ、事務局において答申案を作成しております。

 それでは、早速、事務局から御説明をお願いいたします。

○浜名室長補佐 環境省水・大気環境局閉鎖性海域対策室の浜名でございます。

 それでは、早速、御説明させていただきたいと思っております。

 まず、用います資料につきましては、資料2、瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方について(答申案)、それから、参考資料2、瀬戸内海における今後の環境保全の方策の在り方について(答申案)(答申骨子(案)からの主な変更点)を用意しております。

 資料2でございますけれども、前回審議会においてお示しいたしました骨子(案)に係る審議におきまして、いろいろ御指摘をたくさんいただきまして、それを踏まえた修正、さらに、「てにをは」の部分、つながりを重視して修正、また、前回、箇条書きでつくっておりましたので、そちらを段落形式の文章化するという変更を行ってございます。

 それから、もう一点、前回、骨子ということで省略させていただいておりました、第1章、2ポツ、瀬戸内海の現状というところを新たに書きおろしさせていただいております。

 資料2につきましては、全15ページの大作になってございますので、参考資料2を用いまして、前回の骨子(案)からの主な変更点を中心に御説明させていただきたいと思っております。

 それでは、皆様、参考資料2のほうをお開きいただけますでしょうか。

 また、今、参考資料2を用いまして御説明いたしますけれども、前回お示しした骨子(案)そのものは参考資料の3のほうに載せてございますので、御参照いただければと思っております。

 それでは、参考資料2を用いまして、前回からの主な変更点を中心に御説明させていただきます。

 まず、1ページ目は、「てにをは」を修正させていただいております。「はじめに」ということで総論の部分を書かせていただいております。

 続きまして、第1章、背景・経緯と現状でございますが、こちらはこれまでの瀬戸内海の歴史について触れさせていただいております。

 2ページにまいりまして、黄色マーカーの場所が出てまいりますけれども、前回からの主な修正点はこのような形で記載させていただいております。この部分は、ちなみに前回の審議会において、国立公園の指定ですとか、世界遺産の登録ですとか、その順番がよろしくないということで、それを踏まえて修正させていただきました。

 また、2ページの後半のほうから2.としまして、瀬戸内海の現状ということを記載させていただいております。

 まず、(1)におきまして、湾・灘ごとの水環境等の状況ということで、こちら昨年度の審議会におきまして、湾・灘ごとの水環境の状況というものを取りまとめさせていただきました。こちら別紙としまして整理しておりまして、こちらを参照するような形で、瀬戸内海の水環境の現状というものを整理させていただいております。

 3ページ目でございます。

 こちらが瀬戸内法の施行状況等といたしまして、第15回から第18回までの4回にわたりまして、関係府県、地域で活動されている団体、それから、関係省庁からの取組状況のヒアリングを行ってございます。そちらでプレゼンされた内容に基づきまして記載してございます。

 ①といたしまして、瀬戸内海の環境保全に関する計画。基本計画、府県計画、湾・灘協議会の設置状況。

 ②といたしまして、特定施設の設置の規制等。

 4ページ目に移ります。

 ③といたしまして、自然海浜保全地区の指定の状況につきまして。

 ④といたしまして、埋立て等についての特別の配慮ということで記載してございます。

 ⑤といたしまして、環境保全のための事業や取組ということで、こちらは各府県ですとか地域で活動されている団体の主な取組内容を中心に記載してございます。

 5ページの7行目からの黄色マーカーのところでございますけれども、前回、温暖化関連の記述のところで、水温の上昇の影響と思われるという形で、ナルトビエイのような南方系の魚種が入ってくるようになって食害を起こしているといったようなことを書かせていただいたところですけれども、在来のものについても食害の影響はあるので、そのようなことについても触れてほしいという御指摘をいただきました。水産庁さんにおいて、駆除等の取組ということを行っておりますので、その部分を記載させていただいております。

 ⑤については、7ページ目の中段まで続いております。

 7ページ目の15行目からが⑥調査・研究といたしまして、水産庁さんで行われている調査・研究であるとか、環境省の調査・研究、その調査・研究が現場でさらに地元の方々に伝わるような工夫をされているという地域で活動される団体からの報告もございましたので、そのような記載をさせていただいております。

 7ページ目の後半、32行目からが今後の方策の在り方でございます。

 まず、基本的な考え方というものを34行目以降でお示ししてございます。

 8ページに参ります。

 まず、27行目にマーカーを引いてございますけれども、こちら、前回は気候変動への適応という記述をさせていただいていたところですが、前回の御指摘で気候変動の影響を評価して、それに対して適応を検討していくということを御指摘いただきまして、そのように修文してございます。

 また、29行目以降でございますけれども、前回の審議会において「令和の里海づくり」について、どういったものであるか、もう少しわかりやすい表現を書き込んでいただきたいといった御指摘をいただきました。前回、御質問に対して、我々のほうから、地域が主体となって、あるべき地域の海の姿を具体的に描き、地域の合意形成で実現していく、あるいは関係者が積極的に参画していくといったことを口頭で御説明させていただきました。さらに内部で検討を行いまして、最新の科学的な知見であるとか技術開発の動向に目を向けること、最近、国際的な議論が進んでいる生態系が有する多様な機能にも着目したことも検討が必要であるといった視点を書き込ませていただいてございます。

 9ページにまいります。

 2ポツとしまして、各課題と今後の方策の在り方ということで、こちらは(1)から(4)までで構成しているものは前回から変わってございません。

 (1)としまして、栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保という項目とさせていただいております。

 ①で課題といたしまして、9行目から14行目までが、栄養塩類の濃度がいまだに高いことや、さらに水質の改善を図らなければといった課題を挙げられているもの。

 15行目から25行目までが、逆に栄養塩類が少ないのではないかといった課題に対応した部分となってございます。

 22行目から25行目のところ、前回もこのような内容を記載させていただいているのですが、前回の審議会におきまして、わかりにくい表現なので、もう少しわかりやすくしていただきたいといった御指摘を受けまして、少し工夫をさせていただいたところでございます。

 26行目から32行目のところでございますけれども、こういった地域の課題としまして、栄養塩類について、さらに改善が必要といったところ、少なくなっているのではないかといったことへの対応、それぞれについて、ばらばらではなくて一緒に考えていく必要があるのだということは1ポツの総説のところでも書かせていただいています。こちらで改めて行数が長くなってまいりましたので、総括するような1段落を設けさせていただいてございます。

 続きまして、10ページ目でございます。

 ここは、「更に調査研究が必要である」というところにマーカーがございますけれども、骨子(案)では、全てが解明されたわけではないという表現ぶりになっておりまして、そこについて前回、「全てが解明されたわけではない」と書くと全部が解明されるまで身動きがとれないと思われても困るし、全部がそんな簡単にはわからないという実態もあるという御指摘がありまして、我々としては、その「調査研究」の必要性という部分、「更に必要」という部分をお伝えしたいということでございますので、そのような書きぶりに修正させていただいております。

 ②でございますけれども、今後の方策の在り方としまして、6行目から9行目の部分については、前回の審議会において、地域の海づくりの中で、栄養塩類に偏り過ぎているように見えると、そういった御指摘をいただきました。今回のこのパラグラフの中では、栄養塩類の管理というのももちろん重要でございますけれども、そのほかにも藻場・干潟の保全・再生・創出でございますとか、底質の改善といったものも同様に重要だと認識しておりまして、そのような考え方を最初に持ってきました。

 11行目の後ろのほうからですが、「順応的管理プロセス」となってございまして、前回、順応的管理プロセスの説明も、この文章の中に入れていたのですが、ここについては文章の構造がわかりにくいと、そういった技術的な御指摘をいただきまして、※印で順応的管理プロセスについての説明を後ろ、21行目、22行目に移させていただいたということでございます。

 また、前回、12行目から13行目にかかる部分においては、「他水域への影響を与えることなく」という記述をしたところでございますが、そこの表現は少し強過ぎるのではないかという御指摘をいただきました。実際、全く影響を与えないということは考えにくいということもございまして、より現実的なところといたしまして、「周辺環境の保全上支障を生じさせることなく」といった表現にさせていただいてございます。

 また、15行目の部分ですが、「周辺環境への支障の有無の検証」としてございまして、こちらは、こちらだけではなくて、28行目ですとか31行目のところにもかかってきますが、環境影響の評価とか検証とかという言葉遣いは、環境アセスメントを想起させるので、もう少し、そこまでのことをイメージしているわけでなくて、PDCAサイクルを回していくことを念頭に置いている表現なのであれば、もう少し言葉を丁寧にしたほうがよいのではないかという御指摘をいただきまして、このような表現を採用させていただいております。

 続きまして、前回、PDCAサイクルの手順の標準化といった記述をさせていただいていたところについて、標準化というよりは手順を明確化して、わかりやすくすると、そういったことが趣旨でございますので、PDCAの具体的な手順を示すことを、24行目のところでございますが、「手順の明確化に当たり留意すべき事項」といった形で趣旨が伝わるような表現に変更していただいております。

 続きまして、11ページ目でございます。

 前回の審議会において、生態系を活用した減災・防災についても言及いただきたいと御指摘いただきまして、6行目、7行目のところで、その記載を追記させていただいております。

 また、前回、環境配慮型構造物についての記述のところで御議論がございましたので、ここの部分について、国土交通省さんと相談いたしまして、このような表現を採用させていただいております。

 11ページの真ん中辺りからが(2)といたしまして、瀬戸内海全体の水環境を評価・管理する制度的基盤ということで記載させていただいております。

 こちらについては、「てにをは」の修正のみで前回から大きな変更はございませんので、黄色マーカーの箇所はございません。前回、ここの部分の議論におきまして、陸域からの負荷の把握をもう少しやっていただけないかといった御指摘がございまして、そちらの対応は後ほど出てまいります(4)のほうで記載させていただくこととしてございます。

 続いて、12ページの19行目からでございますが、(3)といたしまして、地域資源の保全・利活用に係る取組の推進ということで記載してございます。

 ①の課題のところでマーカーが入ってございますけれども、これは前回の審議会が終わった後に欠席された委員を含めて、1週間程度で御意見を頂戴いたしました中からのことでございますけれども、国が保全状況を把握できていないということも問題ではないかといった御指摘をいただきまして、その旨、記載させていただいております。

 また、34行目からのところについて、こちらは環境省でプレゼンいたしました内容で、環境省のアンケート調査から、里海づくり活動をされている方々へのアンケート調査を行った結果として出てきたことを記載しました。前回の審議会において、地域での活動そのものに専門性がないような、ちょっと無礼にも読めるような記述ではないかといった御指摘をいただきまして、我々のアンケート調査の文言、そのものを用いるという形にしまして、丁寧な記述にさせていただいてございます。

 13ページでございます。

 (3)の②、今後の方策の在り方について、4行目から5行目の「保全活動の活性化等」という部分につきましては、5行目のその続きにあります、「更なる副次的な効果をもたらす仕組みを検討する」といった部分について、もう少し具体的に例示がないかという御指摘を会議後の御意見でいただいてございます。我々としましては、この保全活動を点検するということを通じて、活動したことが評価されているとか、そういったことは活動されている方への励みにもなると考えておりまして、保全活動の活性化といったことを例示として載せさせていただいてございます。

 また、6行目から8行目の部分でございますけれども、現在、自然海浜保全地区については9県で91カ所の指定がありますが、平成5年以降、新たな指定とかといったものがないというのを12ページの課題のところにも記載しました。ここの部分については、もう一度、見直す必要があるのではないかといったことを踏まえてございます。これについても審議会が終わった後の意見聴取の際に、具体的に書いてはどうかといった御指摘をいただきまして、そのように記載させていただいております。

 また、11行目から15行目の「エコツーリズムについては」について、前回、具体的にどのようなことかと言われた際に、スナメリやカブトガニなどという話を持ち出しておりましたが、骨子(案)には、「観光資源となり得る生物のリストアップ・登録」と記述しておりまして、そこの部分はイメージが湧かないですとか、少し違和感があるといったような御指摘をいただきました。ここについては、審議会が終わった後に、高村先生から具体的に御意見としていただきましたが、「スナメリやカブトガニなど、地域を象徴する生物のリストアップ・登録」といった、よりわかりやすい表現を使わせていただくことといたしました。

 また、18行目から20行目ですけれども、こちらは第15回の際に、岩崎委員から人工物についても地域の環境資源としてはなり得るので、こういうのも文化的景観として読めないのかといった御指摘をいただきました。さすがに文化的景観というと、文化財行政との整合を図るという観点で読めないわけですが、地域資源を使った地域振興といった観点では非常に重要な取組だと思っておりまして、ほかにもヒアリングの際に、関西学院大学の佐山先生からもプレゼンがありました、地域のブランド食ですとか、体験活動とか、そういった無形のものも含めて、エコツーリズムと連携していく必要があるといったような視点を記載させていただいております。

 14ページでございます。

 (4)でございます。漂流・漂着・海底ごみ、気候変動等の課題に対する基盤整備ということでございます。

 こちらにつきましては、先ほど申し上げました、更に調査研究が必要であるというのは、前回、全てが解明されてはいないという表現の修正でございます。また、先ほど、(2)のところで、具体的には(4)でと申し上げましたが、陸域からのより正確な負荷量の把握も必要であるといったことを課題に整理させていただきました。

 また、前回、もう一つ、この辺りの御意見といたしまして、海洋の酸性化による生態系への影響も懸念されていると、そういうことを具体的に書いていただけないかという御指摘をいただきまして、その旨、記載しております。

 21行目からの②今後の方策の在り方でございますけれども、こちら、26行目の湾・灘協議会の支援につきましては、かなりたくさんの御意見をいただいておりまして、地域のことは地域で頑張るといった視点、さらにそれを技術的に国からも支えてあげられるのではないかといったこと、さらに、各府県がちゃんと動かしやすい単位で湾・灘協議会というのを設置させることができるように助言するとか、そういったことも必要ではないかといった視点をこの1行の中に盛り込んでございます。

 32行目、33行目の部分ですが、既存の科学的知見も活用するのは、我々としてはそのとおりでございますが、そこの部分はちゃんとわかりやすくなるように記載してほしいと、そういった御指摘をいただいておりまして、これは当然の視点でございますということで記載しております。

 また、37行目以降について、調査研究の視点としまして、先ほどの15行目、16行目のところとも関連しますが、陸域からの負荷のより正確な把握といったこと。それから、底質・底生生物の状況把握のモニタリング項目というのがありますが、より生態系をつなぐような観点を持ってモニタリングをしていってほしいと、そういった御指摘をいただいてございます。

 15ページですけれども、「おわりに」といたしまして、こちら審議会からのメッセージという位置づけでございますけれども、ここも多くの御指摘をいただいてございます。

 地域に頑張っていただきたいというメッセージがあった一方で、国も地域任せということにならないように支援する、あるいは積極的に関与していくという姿勢も欲しいと、そういった御指摘をいただいておりまして、15行目、16行目で記載してございます。

 また、17行目以降でございますけれども、審議会が終わった後にいただいた御意見といたしまして、今回の(1)から(4)の方策というものは、必ずしもそれぞれの施策がプラスの相乗効果を発揮するものばかりではなく、ウィン・ウィンのものもあれば、トレードオフの関係になっているようなものもあるので、その複雑な関係性についても触れていただきたいという、そういった御指摘をいただいております。

 その部分を踏まえまして、17行目から20行目まで、「各々の方策同士が、必ずしもプラスの相乗効果を生み出すものばかりではないことから、特定の水域、湾・灘、瀬戸内海全体といった空間スケールや時間スケールに応じて、個々の方策を使い分ける必要がある」ということ。それから、さらに「各地域が相互に連携し、瀬戸内海という一つの海において、最大限の効果が発揮されるよう調和することで、様々な問題を同時解決する」といった視点を記載させていただいておりまして、このことは、昨年6月のG20で環境省、我が国から、コンセプトを海外に発信いたしました地域循環共生圏の考え方にも通ずるものでございますので、そのような記述をさせていただいているところでございます。

 駆け足ではございますけれども、前回からの変更点を中心に答申案について御説明させていただきました。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。前回の委員会の御指摘、それから、委員会が終わった後もいろんな形で御指摘をいただいたこと、改めて感謝申し上げます。それに基づいて、ただいまの御説明がございました。可能ならば、この後、多少の修正があるかと思いますが、パブリックコメント等に進みたいと思います。そういう意味において、かなり細かいことでも結構ですから、できる限り本日御指摘をいただいて、よりよいものにしたいと思いますので、御遠慮なく、御質問というか、今日は御意見のほうがいいかと思いますが、いただければありがたいと思います。

 ページがたくさんございますので一遍にしますと混乱いたしますので、三つに分けて御意見、御質問をいただきたいというふうに思います。

 まず、「はじめに」から、第1章、それから第2章の基本的考え方、簡単に言いますと、1ページから9ページの2行まで、ここの部分で御意見等をいただければと思います。御自由によろしくお願いいたします。

 では、田中先生からどうぞ。

○田中委員 田中です。

 いろいろ修正いただいて、特に陸域側の負荷の把握というのを後ろのほうできちんと書いていただいて、非常によくなったと思います。今度は、逆に後ろでぽっと出きますよね。何でそういうことを考えないといけないかというのが逆に前段のほうではほとんど触れられていません。それで、どこで入れるか、いろいろ考えられると思いますが、例えば、この修正していただいた8ページ、18行目辺り、前の話で、海域側のほうでのつながりを全体の水環境という言い方を多分されたと思いますが、これ水環境といったら水だけのイメージが強くて、本当はその背景にある陸域側からの状況、これは特に負荷量という言い方がいいのかどうかわからないけど、そういう物質がどれぐらい入っているかという、その把握の必要性を言うために、それを含めた全体の水環境というような言い方を足すとつながってくるのかなというのが意見です。

 それから、もう一点は、質問ですが、9ページ目の31行目、これも栄養塩類管理の話が出てきていますが、何を意味しているのかよくわからないのが、「周辺環境の保全にも留意した一定のルールが必要である」、一体何なのか、何のルールですか、というのが書かれていません。何を伝えようとされているのかがちょっとよくわからないので、そこはコメントいただけるとありがたいです。

○岡田委員長 では、最初の御指摘はよろしいですね、事務局で頑張っていただくしかないので。

 では、2番目の御質問、お願いします。

○浜名室長補佐 ありがとうございます。今、9ページの30行目からのところで御指摘をいただいたところでございますけれども、前回から修正しましたけれども、今後の方策の在り方の部分で、PDCAサイクルについて明確化することで、栄養塩を増やすような取組についても手順を踏むということで、心配な方への安心感にもつながるのではないかということを御説明させていただいたところですが、やはり心配されている方もいらっしゃるので、こういう手順を踏んでいくといったようなことを念頭に置きまして、「一定のルール」という表現を使わせていただいたところでございます。

○田中委員 今言われたことはわかりますが、何のルールか全然わからないので、その言葉を使ったほうがいいのではないですか。

 それからあと、先ほどのコメントの中で関係してくるのが、その次の10ページ目の今後の方策の在り方のところにも実は絡んでくると思います。特に10ページ目の栄養塩類管理計画というところまで来ると、どんな管理計画をつくるかというときに、当然、我々の発想から言うと、流域からどれぐらいが入ってきて、どうなっているだろうということが当然出てくるので、そういう陸域からの流入の実態の把握というような言葉が、ここの前段辺りに何か言って、それに絡めて、例えばその同じ10ページ目の28行目の「栄養塩類管理の実施手法の検討」と書いてあるところの前段にあるのも、一体どこからどれぐらいが来ていて、どう変化してきているのかというものを、少し何かコメントなり、リンクをするようにしておかないとまずいのではないかなと。今、ちょっと追加で、それに気がつきました。

○浜名室長補佐 検討いたします。

○岡田委員長 よろしいですね。では、これについては事務局でおっしゃるような形で整理して、申し訳ございません、田中先生、メール等で御確認いただければということで御協力のほどをお願いいたします。

 今の田中委員の御指摘に関して関連する御質問、御意見等はございますか。

 はい、どうぞ。

○鷲尾委員 関連してというか、陸域から入ってきたものは海の中でどのように動態が進んでいくのか。言ってみれば、それが何らかの形で海底にたまっていくのか、あるいは他の海域へ出ていくのかといった、その海域の持つ環境収容力、環境容量というようなものの観点の指標がまだないのかなという感じがいたします。どこもその時点でのスナップショットで汚れているとか、きれいとかいう評価で、それが好ましいかどうかということでの議論がされていますが、その海が今、負荷がたまっていっているのか、抜けていっているのかという評価がないと、なかなか一定のルールということにはならないと思いますね。ですから、その部分に関しては、新しい指標としては、その海の環境収容力、どのぐらいのものをのみ込む力があって、それを改善するためには、どちら側、入口か出口か、どちらを調整しないといけないのかという、そういうことがこれからの課題だという記載があってもいいのではないかと思いました。

○岡田委員長 おっしゃるとおりだと思いますが、これは記述するのが結構大変、いや、でも書かなければいけないですよ。だめだというつもりは、そういうつもりはなくて。

 はい、どうぞ。

○中野室長 調査研究の部分もありますが、御指摘について検討させていただきます。

○岡田委員長 では、これにつきましても記述していただいて、その試案は鷲尾先生にも、御確認いただければというふうに思います。ありがとうございます。

 では、今の点はよろしいですね。

 それでは、今の1ページから9ページの2行目の辺りで何かほかに御質問、御意見。

 はい、どうぞ。

○野田委員 5ページの10行目から11行目に関しての「アイゴやウニ等の食害生物の駆除や」とありますが、この「駆除」という言葉をもう少し「個体数の管理」など、そういう表現を検討されてはどうかという気がします。というのは、アイゴはもともと瀬戸内海の在来種だということと、瀬戸内海に面している岡山県、愛媛県、香川県、徳島県、それから和歌山県では、戦前からアイゴを食べるという一つの食文化があったわけですね。藻場が非常に発達しているときには、里海の中で育まれた一つの果実としてアイゴも利用できたのが、だんだん減ってきたと。

 ただ、藻場自体も埋め立てによって少なくなってきていますし、温暖化の影響等で影響を受けやすくなっているので、その弱り目の状態に適したアイゴの管理をしないといけないと思いますが、「駆除」という言葉はもう少し表現を変えたほうがいいのではないか。例えば「積極的に水産物として利用して個体数の管理をする」とか、水産庁でも積極的に水産資源として利用しようというような取組は過去にもされていると思いますので、その「駆除」という言葉ではないほうが生物多様性の観点からでもいいのではないかなというふうに思いました。いかがでしょうか。

○岡田委員長 どうぞ。ありがとうございます。いいですね。

○浜名室長補佐 ありがとうございます。水産庁さんと相談させていただきたいと思います。もし水産庁さんのほうで、今、この場で何か御意見とかコメントがあればと思いました。

○森課長補佐 駆除というのは、駆除ということで取り扱っている事業の内容を示していますが、どのぐらいの管理が適正なのかというところを把握しているわけではなく、とりあえずアイゴやウニなど、その藻場に影響を与えるものをとっている取組を支援しているということの記載になっております。

○野田委員 そういうことだろうというふうに思いましたが、一般の人が見たときに、特にある県でアマモがアイゴの被害に遭ったときに、それを後ろ向きに捉えるのではなくて、結構前向きに捉えている県もありましたので、そういうのを踏まえて、もう少し表現を工夫されたらどうか。駆除という表現は事業内容を表すとして記述されているのだとは思いますが、その辺、言葉をちょっと足してもらったらどうかというふうに思いました。

○岡田委員長 ありがとうございます。ということは、御指摘のとおりにしてよろしいですね。では、よろしくお願いします。

 ほかにございますか。

 どうぞ、先生。

○鷲尾委員 4ページ以降にいろいろな取組がずらっと列挙されています。その中に「海洋保護区」というキーワードが出てこない。我が国は現状、全国で8.3%ですが、もうじき10%を超える海洋保護区を設定することになります。したがって、瀬戸内海の海洋保護区の状況ということの一文が欲しいなというふうに思いました。海洋保護区にもいろんな類型がありますから、瀬戸内海にどういう類型の海洋保護区があって、それが今後どうなっていくのかという辺り、我が国の8.3%のうちの瀬戸内海が担う部分という記載があってもいいのではないかと思いました。

○岡田委員長 ありがとうございます。事務局、これはヒアリングのときに出てこなかったということですか。

○浜名室長補佐 具体的に何%といったようなくだりは出てきてはいませんが、国立公園や、そういう保護区のどういったところが指定されているといった説明は環境省からのヒアリングの際に自然環境局の担当者から御説明させていただいておりまして、その文章としてどのようなことが書けるかというのは、持ち帰って担当と検討したいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。では、御検討ください。

 ほかにございますか。

 では、とりあえず次に進ませていただきます。言い忘れたら、また後でもまとめて御意見を伺いたいと思いますので、とりあえず次に進みます。

 次は、9ページの5行くらいから12ページの真ん中くらいまでというところになります。栄養塩類の管理等による生物の多様性及び生産性の確保と、瀬戸内海全体の水環境を評価・管理する制度的基盤という部分です。いかがでしょうか。御指摘いただければありがたいと思います。

 はい、どうぞ。

○柳委員 10ページの18行ですけど、「PDCA」といきなり書いてあって何の説明もありません。PDCAというのは誰が読んでもわかる表現でしょうか。これ、パブコメで、国民みんなと言ったら言い方が変ですが、米印か何かで「Plan、Do」とか、少なくとも日本の文章なのでこれで通用するとは思えない。

○岡田委員長 これは役所の文書ではどうなっていますか。先生がおっしゃるように、ある程度の解説をつけたほうがいいかどうか。

○浜名室長補佐 結構裸で使っている例はありますが、御指摘も踏まえて対応させていただきます。

○岡田委員長 では、御指摘のように簡単な説明を加えてください。ありがとうございました。

 ほかによろしいですか。

 では、どうぞ。

○高村委員 10ページの13行目、黄色くはなっていませんが、その「効率的」というのは「効果的」ではないかと思いました。効率まで考えるのかどうかというのがひっかかった点です。

 それと、35行目について、「ため池のかいぼりなど」と書いてあって、かいぼりした後、どうするのかが何かあると思います。ここのダムの放流はわかりますが、そのかいぼりの後、少し言葉が足りないのという気がします。

○岡田委員長 事務局から、どうぞ。

○浜名室長補佐 ありがとうございます。

 まず、12行目の「効率的」ということですが、この意図としましては、例えば、その栄養塩類を河川から流すとか、沿岸域から流すといったことをやって、栄養塩類を必要としている海域に到達させるときに、周辺に拡散していかずにできるだけストレートに行くといったものがより望ましいという観点で効率的という、いわゆる肥料をあげるようなイメージをしまして、効率的な肥料の在り方みたいなニュアンスをイメージして書いていたところです。

 34行の「ため池のかいぼり」について、確かに行為としては、ため池のかいぼりですが、これをやることによってため池の底にたまっている栄養塩類を外に出して、海まで到達させるといったようなことを期待した取組というのが兵庫県などで広く行われているので、そこの部分を記載しています。

 あわせて、12行目のところで、前回からの変更として効率的の後ろに「・機動的」というところを記載させていただいておりますが、これは、実は会議後に白山委員から御指摘としていただいたのは、PDCAサイクルはできるだけスピーディに回していく必要があるので、違和感があったらすぐ軌道修正を図るような、そういった機動的な取組が必要と御指摘をいただきまして、効率的の後ろに「・機動的」という言葉も記載させていただいたところでございます。

 マーカーが抜けてしまって申し訳ありません。

○岡田委員長 よろしいですか。

 はい、どうぞ。

○三浦委員 全漁連の三浦でございます。私も、そこは効率的というのもありますが、効果的のほうが、しっくりくるといいますか、そういうようないろんな形があると思います。

○岡田委員長 では効果的にしましょうか。岩崎委員に聞いたら効果的なほうがいいと。記者の方がそうおっしゃるから、いやいや、ちょっと余計なことを、失礼しました。

 はい、どうぞ。

○田中委員 10ページ目の15行目の先ほど追加で直していただいたところですけれども、意味がよくわからないところがあって、前は効果や環境影響の評価と書かれていましたかね。そのような表現でしたが、まず、効果については効果の検証ですよね、間が入っているから見えにくくて。

 それから、その次の周辺環境というと、ある水域の、すぐ近くの水域だけのイメージですが、本当は陸域側も含めた対策をすると、そこで陸域側で何か変化する可能性があります。だから、そのイメージが入るような、まず言葉にしたほうがいいのではないかと。

 それから、その次が、この間、環境影響評価という一つのワードが専門用語的に環境影響アセスメントみたいなものを思い出すので、それを書いていただいたのはいいが、ここの支障の有無の検証をするのは難しいですよね。だから、後ろの下のほうでは、環境影響評価とは書いていなくて、環境への影響の事前とか事後の評価みたいな形になっているので、そういう言葉に直したほうがより素直ではないかと。あるいは、検討とか、その影響についてはまだ評価までここはできないかもしれない、単に検討するだけかもしれない。だから、ここの言葉だけ浮いているような感じを受けます。工夫して、いろいろ考えてはいただいたと思います。今言ったようなことで表現をもう少し書いていただけないかという意見です。お願いします。

○中野室長 15行目の「周辺環境への支障の有無」のところは、今の御指摘を踏まえて検討したいと思いますが、「周辺環境」という言葉について、もう少しヒントを頂けるとありがたいです。

○田中委員 陸域側も入るというイメージさえあればいいので、陸域側を含めたとかね。

○中野室長 わかりました。検討させていただきます。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 ほかにいかがですか。よろしいですか。

 では、とりあえず最後のパーツのところに行きたいと思います。

 12ページの19行目というか、要するに地域資源の保全・利活用に係る取組の推進、それから、次の最後のところにありました(4)漂流・漂着・海底ごみ、気候変動等の課題に対する基盤整備、最後は「おわりに」というところで、御意見、御質問をいただければと思います。

 はい、どうぞ。

○池委員 13ページ目の11行目からについて、「エコツーリズムについては」とあって、そこの文章の最後で、13行目に「これを発信する仕組み」とあります。この「これを」というのが、この前に入ってきている「自然景観・文化的景観の保全に配慮しつつ活用する」というのと、「スナメリやカブトガニなど、地域を象徴する生物のリストアップ・登録を行い」の両者を指しているのか(一方なのか)、「これを発信する」の「これ」の意味がよくわかりません。これは何でしょうか。エコツーリズム全体の情報発信をしてアピールをするという意味であれば、この前の二つの文章にかかっているのではなくて、後ろの、その自然景観以外の地域資源をつなぐというようなことも含め、全ての情報発信するという場所に「発信する」とするのが適正だと思います。「これを」の意味は何でしょうか。

○岡田委員長 おっしゃるとおりですね。

 はい、どうぞ。

○浜名室長補佐 もともとここは、従来の自然景観、文化景観に活用したエコツーリズムというのに加えて、そういうスナメリ、カブトガニといった、見られるかどうかわからないけど、見られたらうれしいですとか、干潮時として、時間を選ばないと見られないといったものとか、そういうものも、その地域を象徴するものとして見られたらうれしいので、これが、どういうところに、どのタイミングで行けば見られるといった情報を発信していくことをイメージしています。どちらかというと、全体的には、11行目後半からの部分をイメージした記述です。

○岡田委員長 はい、どうぞ。

○高村委員 今のところに関連して、観光資源のところで、この「地域を象徴する」というように書いていただいて、それ、まあそうですが、ニュアンスが違います。「保全の象徴種となる生物のリストアップ・登録を行い、保全情報を発信する仕組みを」ということだと思います。

 地域を象徴する意味にもなりますが、保全の象徴種です。それを象徴種として保全することによって、周りの生物多様性全般を保全するという意味合いがこの中に含まれているので、単に地域を象徴しているだけではなくて、それを象徴種として保全することで、その他の生物多様性も保全をするというような意味合いをここに持たせればいいのではないかなと。そうすると「これ」というのがきっとわからない。保全情報を発信する仕組みになるのではないかなと。そうすると、ここの文章は理解されると思います。

 それと、その下2行の「複数の地域資源同士をつなぐ」の後がショートトレイルになっていますが、地域資源というのは、もっと大きな言葉なので、「地域資源同士をつなぐショートトレイル」と、読んだときに、あれっと思いました。何か場所をつなぐということですよね。そこについて、ちょっと代案がありませんが、事務局のほうでよろしくお願いします。

○岡田委員長 では岩崎委員、関連する御質問で。

○岩崎委員 今の箇所で、ここは根源的な変更があるように思います。このエコツーリズムの11行目からの数行ですが、前の骨子を見ると、エコツーリズムについて、「代表的な自然景観・文化的景観や、地域において保全等をされている観光資源となり得る生物のリストアップ・登録を行」うと、観光資源というのは私もどうしようかと思って、修正はよろしいですが、こうした場合、リストアップ・登録の目的語は、前回の骨子では、自然景観・文化的景観と生物の両方にまたがっていたはずですよ。ところが案を見ると、生き物だけのリストアップ・登録と読める。ここは趣旨が違ってきますので、佐山先生も景観の仕組みというのはおっしゃっていただいて、なるほどと私は思ったので、このリストアップ・登録の対象を景観も含めるような文言に戻したほうがよろしいのではないかなと思います。

 それと関連するところ、工場、橋梁等の人工景観について、前にも申しましたが、香川県さんの瀬戸内国際芸術祭の話がヒアリングで出たと思います。このアートという文言を、一言加えてもよろしいかと思います。これは要望ですね。さっきの件は、御検討いただければと思います。

○岡田委員長 今の部分で、何か関連して御意見はございますか。

 では、よろしければ、今、池委員、それから高村委員、岩崎委員の御指摘がありまして、それほど矛盾している御指摘ではないと思いますので、事務局で検討していただいて、最終的にというか、少なくとも、今、御指摘いただいた委員には御確認、御協力をいただくということでよろしいでしょうか。

 はい、ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 はい、どうぞ、田中委員。

○田中委員 今週、滋賀県で、県が主催する勉強会があって、そこに兵庫県の水環境の担当課長さんが来られて、この栄養塩類の管理の問題も話されました。その中で一つ、その新しい取組として、私は知りませんでしたが、言われた中で、特に下水道サイドの放流について、一生懸命期待しているので、やりやすいようにいろいろ制度をさわり出したところがあって、その一つに水質汚濁防止法の上乗せの項目があって、3条の3項の排水規制に関する条例があるらしいですよね。ここの中でこれまで下水道の、県のほうの上乗せしていたものの特にBODを緩める方向に、今から改定したと言われました。

 何でそんなことをやっているかというと、栄養を流したいからですよね。栄養を流したいが、普段、夏は栄養をとらないといけない。そうすると、夏は窒素をとる方向に行くために、最初に硝化、nitrificationし、脱窒します。冬は硝化をできるだけしないようにします。ところが、途中の遷移期間があって、秋の期間というのは、それを切りかえないといけないので、硝化菌がいる段階で、だんだんそのアンモニアを増やさないといけないと。そうするとBODにひっかかります。カーボンとしてのBODはあまり変わりませんが、その窒素についての由来するアンモニアが、硝化菌がいると、ぽんと酸素が5倍ぐらい、たしか来るはずなので、非常にやりにくい。そういうことが現場で気になり始めて、どうやってそれをうまく対応してもらうか。

 測定の方法そのものを変えるというわけにいかないので、それを根本的に変えろというのは無理ですが、例えば、兵庫県のようなケースだと、上乗せの条件を変える、海域について放流しているところは、水濁法上、BODは対象としなくていいというような対応まで始められているようなので、ちょうどここの制度の11ページの終わりから今後の方策の在り方、ここの制度論の中に、そういうニュアンスのトライアルがあることを書いておいて、ヒアリングの中では、その話は出てきませんでしたが、そういう対応が始まっているので、検討いただけないかなと。

 あるいは、その今の話はもう既にやっているのであれば、前段のほうでの、今やっている取組、そういうところでも少し触れるべきなのではないかという気がします。そうしないと、現場のほうでは、それを抑えるために無駄なことをいろいろやっていますよ。それを少し検討いただいたほうがいいのではないかというふうに思いました。

○岡田委員長 事務局。

○中野室長 そもそも水濁法に基づき地域が条例で基準の上乗せを行うことについては、現行法制下でできることであり、地域でマネジメントしている話ですから、制度を改めてというような話ではありません。

 特に、(2)にそれを記載するというよりは、むしろそうしたことをやっていく上で、(1)のPDCAの手順や、田中委員から先ほど御指摘いただいた点も考慮しながらやっていくということですので、記載した中に含意できていると考えておりますが、いかがでしょうか。

○田中委員 そういう情報が、ここの場でもほとんど伝わってきてなかったですよね。兵庫県のときの資料が出てこない。私は当日出ていなかったのでわかりませんが、今、配られた資料を見ても、その情報はほとんど書かれてありません。12月16日に公布、施行と書いてあって、下水道の絡んでいるところではこういう対応をしたのは日本で初めてだと思います。だから、そういう意味では、極めて、栄養塩管理の管理をやりやすい形でやってもらう一つの例になってくるので、もし問題があるのであれば、それはまずいということになりますが、そういうトライアルをやっている話は、ダイレクトに書くかどうかはわかりませんが、それの事例として、何か読めるような形にしておいたほうがいいのではないかという気がしました。

○中野室長 ヒアリングの時点では、兵庫県さんもそこまで話が進んでいたかどうかという点でいくと、多分、オンゴーイングでやった話ですので、最新の状況に合わせて、課題をどこまで書けるか、事務局でも検討したいと思います。

○岡田委員長 ではお願いします。ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 どうぞ、細川委員。

○細川委員 「おわりに」の部分でもいいですか。

○岡田委員長 いいですよ。

○細川委員 「おわりに」というところは、今回、新しく丁寧に記述されたところで、「おわりに」の最初のところは、自治体に対する期待、それから、15行目から国に対する期待を書かれているように見えます。

 地域に「頑張ってね、国も応援するよ」というようなニュアンスで全体が書かれています。プレイヤーを考えてみると、地域に頑張ってねというときには、市民や民間産業といったプレイヤーもいるので、例えば、「民間の新しい芽に対して、自治体や国も応援しよう」といった、1行でいいですが、民間のプレイヤーに対する期待もここに書かれたらいかがでしょうか。国、自治体、市民、民間で、地域で頑張りましょうというようなふうに、「おわりに」のところには、民間の企業についても書かれたらいかがでしょうか。

 それから、もう一つは、17行目から「いろいろ組み合わせて、いろいろな面で全体の解決、あるいは全体の最適化みたいなことを考える時期に来ましたね」というようなニュアンスで書かれているように思います。新しい瀬戸法の在り方論の議論で、『瀬戸内海の三つの役割と三つの機能というので、「道」と「庭」と「畑」の各役割をバランスよく、整備する。』されました。一つの政策哲学として、ここにも載せておいていただいたらいかがかと思います。というのは湾・灘協議会でも、例えば防災の話、あるいはエコツーリズムでいうと産業とか交流の話など、いろいろな面に少しずつ関わってくるようなことが今後予想されます。瀬戸内海を考えるときも、その三つの機能を十分考慮しながら、湾・灘協議会での議論ができたらいいよねという気持ちがにじみ出すようにしておいたらいかがでしょうか。

 一つはプレイヤーに対して、民間とか市民の言葉を入れてほしい。

 それから、もう一つは、関与セクターの今後の広がりに対して、「道」、「庭」、「畑」といった視点を入れておいてほしいと、その2点です。

 以上です。

○中野室長 まず、最初に御指摘いただいた点については、地元関係者というところで全て含めていたつもりですが、それではわかりにくいというような御指摘だと思いますので、そこは対応を検討させていただきたいと思います。

 もう一つ、前回の答申をいただいた際に出てきた、「庭・畑・道」の概念について、5年たって、施策の積み上げではありますけれども、そのほかにも、もともと瀬戸内海自体は、「庭・畑・道」よりも、我々がいる前からあった海です。もともとあった自然と人間が共生するという観点からの里海づくりに注視すれば、「庭・畑・道」以外に、もともと自然としてあったことを考えなければならないので、この3点の価値に、改めて触れるよりも、今回、みんなでもっと、瀬戸内海という自然が与えた海を、人の手を入れながら地域づくりをしていくという新たなコンセプトにさせていただきたいというのが、我々事務局としての考えではございます。できれば、そこで御理解いただきたいというのが事務局の考えではございますが、いかがでしょうか。

○岡田委員長 いかがでしょうか。

○細川委員 御説明を聞くと、よくわかりますが、「自然が与えてくれた大事な瀬戸内海に対して、人間が『少しずつ』手を加えることで」というようなニュアンスの言葉がどこかにあると、ありがたいです。

○中野室長 わかりました。

○岡田委員長 今の御指摘に関連して、

 はい、どうぞ。

○鷲尾委員 ありがとうございます。いろいろなプレイヤーが参画していくというのは、今おっしゃったとおりですけれども、そのプレイヤーの参入の仕組みが変わり始めます。というのは、一昨年、漁業法が改正されて、沿岸漁場保全制度というのが、今、政省令を整える段階に入っていると思います。これまで、沿岸漁場管理というと、漁業者が単独でやっていました。そこへ保全団体を認定することによって、一般市民、あるいはNGO等も参画していく可能性が条文の中に描かれております。

 そういう意味で、今まで市民は関係ないと思っていたところに入り込める余地が出てきたというのは、先ほど、田中先生の御指摘とも、変わり始めているということをどこかに入れ込んでおく必要があるのではないか。結果的に、漁業者が「この海は守るんや」というところも残ってくるとは思いますが、変わるところもあるということの兆しは記載しておく必要があるのではないかと思いました。

○岡田委員長 ありがとうございます。今の点もよろしいですね。

 ほかにございますか。

 はい。

○西嶋委員 モニタリングについて14ページの一番下に書かれていまして、前回も御指摘させていただきましたが、瀬戸法が改正されて、これまで、基本的には水質管理ということで、水質に関するモニタリングをやってきて、改正があって、生物多様性、生物の生産性と、豊かな海が入ってきて、それに対応したモニタリングというのをやっていかなければならないのではないかというのを前回に指摘させていただきました。

 それがここに書かれていますが、次のページの、15ページの一番上を見ると、「多様性・生産性の確保の観点から、底質・底生生物に係る状況の把握」という、底生だけに限定されてしまっていて、言いたいのは、要するに水から、上の、水の浮いているほうですよね、プランクトンのほうも現状ではクロロフィルaがモニタリングされているだけで、植物プランクトン、動物プランクトンがほぼ抜けているというような状況が問題ではないかということを御指摘しました。そこが、浮いているほうと底と両方必要ではないかということで御指摘させていただきたいと思います。

 それで、それは、当然ながら今後の方策のあり方を書く場合は、その前に課題を書かなければいけませんが、課題には、プラスチックや気候変動の話になっていて、今のモニタリングに関する課題というのがここに書かれていません。だから、ここできちんと触れて、課題のところでも触れて、その課題を解決するための方策として、今のモニタリングのところでもプランクトン、底生というところを入れていただければと思います。

○岡田委員長 ありがとうございます。

 よろしいですね、今の御指摘は事務局で御検討ください。

 柳先生、どうぞ。

○柳委員 14ページの26行目ですが、湾・灘協議会、ここでは支援すると書いてありまして、前半に、13府県のうち5県で設置されていて、もっと増やしていくことが書いてありました。この委員会でも何回も出ましたけど、今の湾・灘協議会というのは、瀬戸内法で定めている湾・灘協議会とは無縁です。瀬戸内法では、明らかに関係府県が、県をまたがって協議しなさいというふうに書いてあるのに、5県の協議会は、全部県の中で閉じていて、広島も香川も、兵庫にも質問しましたけど、他県と組む意思は全くないわけですね。その点、環境省には指導できるのかと聞いたら、ちゃんとした答えはありませんでした。今回のこの答申を見ると、そこをいじる気はまだありませんね。まだというか、私は、これはまずいのではないかと思います。このままだと、今の提案されている湾・灘協議会をもっと進めましょうという感じで書いてあるように見えますが、今のまま進めてもらったら明らかに困ると思います。

○岡田委員長 はい、どうぞ。

○中野室長 湾・灘単位で、複数の自治体が湾・灘協議会を設置するというより、まず、府県ごとにまだ湾・灘協議会が設置されてない状況もあり、それから、既存の設置自治体さんに伺っても、それをさらに広域とするのには、かなりハードルが高いというのが今回のヒアリング等の中でわかってきたので、それを全部一足飛びに行けるかどうかというところは、正直、事務局では不安があります。少なくとも、まず、湾・灘協議会がないという状況を解消しなければならないというふうに思っています。そのために、設置の仕方について、もっと支援すべきであるとか、国がもっと調整すべきだという話があると思い、それを入れています。また、国の調整というのは単一自治体ではなくて、その複数自治体で湾・灘を囲むところが協議できる、そうした調整を国が積極的に乗り出すべきというところも含めて書いています。今の時点で、どちらかというと、その湾・灘協議会を、湾・灘単位で設置するというよりは、まずは、その湾・灘の関係者が集まる会議、協議という機会を、何とか国も積極的に後押しして進めていくということを今回の目標にしたいと考えております。

 ですので、要は、府県単位で設置してないところに設置していくということと、それから、それを湾・灘単位の広域的な取組にしていくという両方を、こう単純化した言葉の中では、含めて書いているところでございます。それを細かく分けるということが、順序立てて到達していかなければならないところですので、今の段階で、正直、困難性が非常に高いと思って、こういう書き方にしています。湾・灘協議会に関係する記述は、そういう意味で書いているつもりでございます。

○岡田委員長 いいですか。

 では、そういうことだそうです。

 では、西村先生。

○西村委員 今のお話に、多分、かなり密接に関係すると思いますが、私は、「おわりに」の20行目の、「その上で、各地域が相互に連携し、瀬戸内海という一つの海において、最大限の効果が発揮されるよう調和することで、様々な問題を同時解決する「令和の里海づくり」」云々と、ここのところに意見を言わせていただきます。基本的には、この考え方というのは非常に大事で、今後の方策の在り方として、今後の方向性として、ぜひ積極的に推進すべきだというふうに思います。

 問題は、どのように調和させるかという、これを推進する仕組み、システムというものが何かしら具体化、具体的に記述できるのであれば、「おわりに」というところの前に、ぜひ書いていただきたいと思いますし、今後の方策の在り方という話ですので、推進する仕組み、システムをつくっていくというような構成でも結構なので、湾・灘協議会自体にも問題があるようですが、とにかく湾・灘ごとに積極的に対策に取り組んでいくと、さまざまな主体が、そういった中、一体となって取り組んでいくというのに加えて、瀬戸内海というのは一つの海だというところを、どうやって調和させる非常に大切なところを推進していくかについては、具体的な記述をしていただければありがたいと思います。

○中野室長 先ほどの湾・灘協議会の書き方とかなりリンクするところでもありますので、検討させていただきます。

○岡田委員長 そうですね、ありがとうございます。では、そういうことでよろしくお願いいたします。

 ほかにございますか。

 はい、高村先生、どうぞ。

○高村委員 地域資源の保全・利活用に係る取組の最後に書かれているところですけれども、13ページの一番下の段落ですね、これ、藻場・干潟等の保全、最初の2行はここの場所でいいと思いますが、あとの2行は、モニタリングの記述になっていますよね。これは先ほど西嶋先生がおっしゃった、そのモニタリングの課題のところに移したらどうでしょう。また、「干潟・藻場の調査を一定頻度で再調査」と書いてありますけれど、一定頻度というよりは、適切な頻度で監視していっていただかないといけません。②のところに、ここは水質だけではなくて、干潟・藻場の保全・再生・創出、底質改善同時並行というふうなことも書かれていますので、ここを少しモニタリングのところに移すなり、整理していただければ、特に最後の2行ですね。保全活動のところは、ここでいいと思います。最後の2行は、科学的なモニタリングできちんと評価、把握評価をしていくという文脈なので、そこのところに書いていただいたほうがいいかなと思います。

○岡田委員長 よろしいですか、何か事務局で意図があればですが、なければ、おっしゃるとおりに移すということで御検討ください。御指摘ありがとうございました。

 はい、どうぞ。

○三浦委員 すみません、ちょっと戻ってしまいますが、先ほど、田中委員のほうから、兵庫県の新たな取組が示されたというところについて、栄養塩の減少が、さまざまなノリやワカメ、カキ、アサリ、イカナゴ等に影響していて、なかなか魚介類が増えないとか、そういうこともだんだんとわかってきた中において、兵庫県の先進的な取組などをPDCAで検証していくというのもわかりますが、もうちょっと後押しするというか。非常に必要な取組であるのかなと思っておりますので、できたら、このとりまとめの中に少しそういうものを取り込んで書いていただきたい。田中委員と同じような意見を持っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

○岡田委員長 では、よろしいですね。ありがとうございます。じゃあ、そういう形で御検討ください。

 ほかにございますか。

 はい、どうぞ。

○岩崎委員 もう一つだけ私から、話させてください。

 11ページの藻場・干潟のところの6行目、7行目の防災の話です。

 これは、こういう視点が入っているのは非常によろしいことだとは思いますが、生態系を活用した防災・減災というのが、国民から見ても少し説明が足りないかなと。今、ウェブで調べてみたら、平成28年3月に、生態系を活用した防災・減災に関する考え方というのが、環境省から方針が出ています。例えば中洲・干潟の取組は高潮対策であり、非常にいい事例があると。もう一言、どう防災・減災に資するのかというのを加えたら、国民の理解も深まるのではないかと思いますので、欲を言えばということで注文します。

○浜名室長補佐 実は、省内で検討する中でも、少しわかりにくいのではという意見はございまして、例えばですけれども、※印で付記するような形でもよろしいでしょうか。

○岩崎委員 そうですね。

○浜名室長補佐 ありがとうございます。

○岡田委員長 では、そのように、御指摘ありがとうございました。

 ほかにございますか。全体を通じてで結構でございます。

 はい、どうぞ。

○柳委員 答申が文章だけで図表が全くありません。こういうものでしょうか。図表をつけたほうがわかりやすいと思います。いや、必要ないというなら、それで結構ですけれども。

○岡田委員長 これは我が国の伝統かどうか。

○浜名室長補佐 デジタルな会議なので、わかりづらいかなというところではありますが、今回、参考資料2だけで御説明させていただいたので、このようになってしまっているのですが、本来の答申案である資料2のほうを御覧いただきますと、後ろのほう、15ページのさらに後に、別紙といたしまして水環境の状況等を整理したものを大量につけてございます。前回からの変更点を中心に御説明させていただいたので、そういうふうになってしまって大変恐縮でございます。

○岡田委員長 ということだそうです。はい、ありがとうございました。よろしいですね。

 あと、白山先生、どうぞ。

○白山委員 遅れて来ているので、もしかするとどなたかと重複になってしまうかもしれませんが、12ページの一番下の段落に、人材不足ということが課題として明示的に入っています。それに対して、13ページの方策のほうで、この人材不足の問題をどう解決するのかということに関しては、ほとんど何も記述がありません。これ、非常に難しいことではありますが、環境省としてこうしたいというものは、ぜひ、あるいは意欲をお示しいただくだけでもいいかとは思います。何か書いていただいたほうがよろしいのではないのかというふうに思っております。

 よろしくお願いします。

○岡田委員長 御指摘ありがとうございます。

 何か環境省のほうで、今のところ、どこかに書いてある、あまり明示されてない。

○浜名室長補佐 あまり環境省で、これが特効薬ですと言えるものが実はないという現状もあるので、すごく控え目ですが、意図して書いた部分がございまして、13ページの22行目から24行目のところで、「地域資源の保全・利活用を更に進めることにより、地域循環共生圏づくりを加速するべきである」という記述をしておりまして、ここの中で、地域の振興を踏まえて、地域の活性化にも貢献したいという思いをにじませているので、感じ取っていただけるとありがたいと思っております。

○岡田委員長 では、これは、やっぱり検討してください。

 御指摘ありがとうございました。可能な限りということで、よろしいですね。

 室長、どうぞ。

○中野室長 その前に、広報活動やイベントを活性化すべきことや、いろいろなところが協働して活性化していくべきことこそが、人材の育成等につながっていくと思いますので、ここを膨らませたりするようなことを検討してみたいと思います。

○岡田委員長 はい、ありがとうございます。よろしいですね、御指摘ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 特段なければ、よろしいですか。

 本日の審議結果を踏まえ、いろいろ御指摘いただきまして、まずありがとうございました。感謝いたします。これを踏まえまして、事務局で作業を進めるという形にしたいと思います。

 そこで、作業を進める段階においては、先ほどからお願い申し上げていますように、御指摘いただいた委員にはメール等で御確認いただくということをさせていただくということで、この修正版を、もちろん委員の皆様方にお送りいたしますが、それをベースに、パブリックコメントを実施したいというふうに思います。そういう意味で、次回、それに基づいて審議会を開催したいという手順を考えております。

 本日いただいた意見でございますが、この案を、修正することになりますが、先ほど申し上げましたように、各御指摘いただいた委員と、それから事務局、それから私のほうに、申し訳ございませんが、御一任いただくということで進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 はい、ありがとうございます。委員の皆様方にも、まだ御協力をお願いして修文したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局の調整後、パブリックコメントを実施して、次の審議会ということにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 その他でございます。

 議題の(2)その他でございますが、事務局から何かございますでしょうか。

○佐藤係長 特にありません。

○岡田委員長 それでは、議題については以上でございます。

 本日は、たくさんの御意見をいただきまして、本当にありがとうございました。それでは、事務局にお返しいたします。

○佐藤係長 委員長、議事進行、ありがとうございました。

 次回の小委員会は、3月25日(水)10時から開催いたします。委員の皆様方におかれましては、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 また、本日の議事録については、委員の皆様には、速記がまとまり次第、お送りさせていただきます。御確認いただいた議事録は環境省ウェブサイトに公開いたします。

 それでは、以上をもちまして、第21回の小委員会を閉会とさせていただきます。

 本日は、どうもありがとうございました。

午前11時30分閉会