水銀大気排出対策小委員会(第7回) 議事録

日時

平成26年11月21日(金)17:00~19:00

場所

大手町ファーストスクエアカンファレンス RoomB

議事次第

1.開会

2.議事

  1. (1)「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」について
  2. (2)他部会における検討状況(水銀大気排出関連)
  3. (3)水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策について(答申案)
  4. (4)その他

3.閉会

配付資料一覧

資料

資料1   委員名簿

資料2   「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」の結果について

資料3-1 「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策について(水銀廃棄物対策及び大気排出対策に係るものを除く)(報告書案)」に関する意見募集(パブリックコメント)について(お知らせ)

資料3-2 循環型社会部会における水銀廃棄物対策に係る検討について(報告)

資料4   水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策について(答申案)

資料5   前回の小委員会における委員からの主なご意見

参考資料

参考資料  委員提出資料

議事録

17時00分 開会

【是澤大気環境課長】 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会大気・騒音振動部会第7回水銀大気排出対策小委員会を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、ご多忙中にも関わらずご出席をいただき、大変ありがとうございます。

前回、9月26日の小委員会の際には、次回を10月29日の開催とする旨、ご連絡しておりましたが、他部会、循環型社会部会及び環境保健部会でございますけれども、それらと連携して検討すべき事項もありますので、その検討状況を踏まえまして、本日の開催に変更させていただきました。委員の先生方におかれましては、お忙しい中、日程調整にご協力いただきまして、ありがとうございました。本日は先週末、他部会で行われました一定の取りまとめも踏まえて、ご議論をいただければと考えております。

 本日の出席状況につきましては、委員総数20名のうち、現時点で13名の委員の方にご出席いただいており、定足数に達していることをご報告させていただきます。

お手元の配付資料について、ご説明いたします。議事次第に配付資料の一覧を記載しております。資料の不足等がございましたら、事務局までお申しつけくださるようお願いいたします。

 また、委員の皆様の席上には、前回同様ピンクのファイル、これに水俣条約の仮訳、原文、大気汚染防止法をとじて置かせていただいております。こちらの資料は、机上資料とさせていただきますので、委員会終了後、回収させていただきます。

マスコミの方におかれましては、冒頭の写真撮影はここまでとさせていただきますので、ご協力をお願いいたします。

それでは、以降の進行を坂本委員長にお願いいたします。

【坂本委員長】 皆様、ご多忙のところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。今回の小委員会では、水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合の結果及び今お話しございましたように、他部会における検討状況について、まず報告をいただき、そしてその後、水銀大気排出対策に係る答申案についてご議論をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは早速でございますけれども、議事に入りますが、議題1、水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合についてでございます。事務局から説明をお願いします。

【高林総務課課長補佐】 それでは、資料2に基づきまして、11月3日から7日まで行われました政府間交渉会議(INC6)についての結果について、ご報告申し上げます。

 開催概要のところでございますが、11月3日から7日までの1週間、タイのバンコクにおきまして「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」(INC6)が開催されました。会合には120以上の国・地域の政府代表のほか、国際機関、NGO等を含め、400名以上が参加いたしました。我が国からは外務省、経済産業省及び環境省で構成される代表団が出席しました。

 またその会期間中の6日木曜日には、熊本県の主催によるサイドイベントも開催されまして、INC6に来ておりました各国の政府関係者等に向けて、水俣病の語り部の方からの講話等が行われました。また、環境省及び熊本県によるブース展示等も会期間中行われておりまして、環境省ブースではこのINC6に向けた望月環境大臣からのメッセージ、あるいはそれに先立つ10月18日に水俣市のほうで開催されました条約1周年記念フォーラムの会場におきまして、水俣市内の中学生から寄せられた水銀被害の削減に向けたメッセージ、こうしたものを披露させていただきました。

 2.会合の結果でございますが、3条、6条、13条等につきましても、今回INC6で議論が行われましたが、本小委員会は大気についてのものでございますので、お時間の都合もございますので、8条についてご報告させていただきたいと思います。

 大気排出についての条でございます第8条の関係につきましては、本日ご欠席ですけれども、守富委員も参加されております技術専門家会合、こちらのほうの進捗状況と、今後の進め方についてご報告がございました。逆に言いますと、現時点版の大気排出に関するBAT/BEPのガイダンス案というのは、今回は示されなかったということでございます。

また、その報告のありました今後の予定でございますけれども、来年3月に技術専門家会合の第3回目が開催されまして、その場でBAT/BEPガイダンスの案が、とりあえず一案として取りまとめられる。その後各国政府に対して紹介がかけられまして、その紹介結果を取り込んだ形のものが、来年の秋に開催される予定の次の政府間交渉委員会、INC7のほうで提示されて、議論されるということでございます。

 ちょっと飛ばさせていただきまして、裏ページの最後の今後の予定というところでございますが、「なお」のほうで書いておりますけれども、この条約は50番目の国が締結した日から90日後に発効するということでございます。ですので、厳密にいつ発効するかというのは、わからないわけでございますが、来年秋の段階ではまだ発効には至らず、政府間交渉委員会(INC7)が開かれるであろうということが、何となくの全体の認識というふうになっておりまして、INC7が開催される予定でございます。先ほど申しましたが、その場でBAT/BEPガイダンスにつきましては、暫定採択というのを目指すということになっております。

 簡単でございますが、報告は以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。それではただいま資料2について説明をいただきましたけれども、これにつきましてご質問、ご意見等ございます方は、お願いいたします。いかがでしょうか。ご質問、ご意見、これはよろしいでしょうか。

(なし)

【坂本委員長】 それでは続きまして、もしここで今、第6回会合についてはお話をいただいたんですが、少し海外の情勢について何かあれば、ご説明をいただければ。特によろしいですか。

(なし)

【坂本委員長】 ありがとうございます。

 それでは議題2でございますけれども、他部会における検討状況(水銀大気排出関連)ということで、各部会の担当の方から説明をいただきます。お願いいたします。

【上田環境安全課課長補佐】 それでは環境保健部の環境安全課、上田よりご説明申し上げます。

 資料3-1でございます。環境保健部会の検討状況につきまして、ご説明させていただきます。

 3-1の頭にいきなりパブリックコメントについてということで書いておりますが、先週11月14日金曜日に、第4回の環境保健部会の水銀対策小委員会を開催させていただきまして、同日付で報告書案のパブリックコメントを付させていただいております。それで、最初の2枚ほどは、パブリックコメントのお知らせがついておりまして、2枚ほどおめくりいただいて、3枚目から別添という形で、報告書案、パブリックコメント版というのをつけておりますので、本日はこれにつきまして、なるべくかいつまんでご説明させていただきます。

 それで、保健部会につきましてはご案内のとおり、産業構造審議会のほうと合同のワーキンググループで開催しておりまして、水俣条約そのものが水銀のライフサイクル全体にわたるものということで、かなり幅広い条約になっておりますが、廃棄物とそれから大気排出以外の部分について、幅広く取り扱うということで、目次構成もかなり長いものになっております。

 それでおめくりいただきまして、まず3ページ、1.はじめにでございますが、これは検討に至った経緯を書いておりまして、最初のパラグラフで水俣病とありまして、そういった経験も踏まえて、日本としては非常に頑張ってきましたし、被害を二度と繰り返さないということで、頑張っていますということを書いてあります。

 2パラ目で国際的にも展開がされてきました。UNEPを中心として水銀に警鐘が鳴らされ、そしてそれを踏まえて、水銀条約の交渉が進められてきたということを書いております。それから3パラ目もその続きでございますが、今度は国内でまさにこの中環審において、国内担保のための検討が進められてきたということを「はじめに」で述べております。

 次、おめくりいただきまして5ページでございます。2.の検討の前提でございますが、2-1.でまず水銀のリスクについて触れております。リスクといっても環境保健部会でリスク評価をしたわけではございませんので、基本的にはUNEPなり、あるいは厚生労働省のリスク評価の結果を載せているということでございますが、まず5ページの最初のほうで、その図にありますとおりでございますが、水銀というのは沈着、再放出を繰り返してグローバルに循環するものですということがあります。それから再放出、つまり植生なり土壌なり海洋からの再放出というのは、これは大部分が人為的な起因によるものだということを書いております。

 次に6ページに行っていただきまして、今度は毒性なりあるいは環境中濃度なりといったことでございますが、上のパラで、これもUNEPの報告の抽出でございますが、海洋動物中の水銀濃度につきましては、十数倍に増加をしており、この増加は人為的排出に起因しているということ、それからちょっとその下のほうでございますけれども、人為的排出源からかなり離れた北極圏等でも、かなり水銀ばく露の高いようなケースが報告されているといったことを書いております。

 それから次のパラで「我が国は」というところでございますけれども、厚生労働省で「妊婦への魚食に関する注意事項」について2005年にまとめ、2010年に改訂をするということでございまして、そのページの一番最後辺りですけれども、現状の日本の1日摂取量の調査の結果、食品からの平均的な日本人の水銀摂取量というのは、妊婦の耐容量の57%に当たるということが示されております。厚生労働省の報告書では次のページに参りますけれども、平均的な食生活をしている範囲では問題ないというレベルだということが述べられております。

 次に7ページの2-2.でございますが、これまでの取組状況について述べております。二つ目の三角でいろいろな法整備がなされてきたということ。それから二つ目の矢印で、水銀代替・削減技術等についても、かなり先進的に進んできたということ。それから三つ目の矢印で水銀リサイクルシステムについて、かなり高度に構築されてきたということが述べられております。そしてその次のパラで、そういうことを踏まえまして、日本の水銀需要というのは、一時期相当2,000tを超えるような状況でございましたけれども、今では年間10t程度以下で推移しておりまして、日本国内ではリサイクルした水銀が出回っている。国内ではもう一次採掘も行われていないということが述べております。

 8ページ、9ページがその辺の裏づけの資料になっておりまして、図になっておりますけれども、10ページは水銀条約の概要でございまして、これは飛ばさせていただきますが、11ページからがまさにそういった状況を踏まえて、水銀対策として何をやっていくかという、本題のところでございます。

 11ページ、3.今後の水銀対策のあり方で、まず3-1.で基本的な考え方ということでございますが、そういった2.までのような前提を踏まえまして、最初でございますけれども、我が国は水俣病の重要な記憶に鑑みて、先頭に立って力を尽くすべき役割があるということを述べておりまして、日本人の水銀ばく露量は現状は問題ないですけれども、UNEPの予測も踏まえれば、将来的には増加する可能性もあるということもありますので、条約の担保だけではなくて、追加的な措置も含めて実施するという基本方針をここで述べております。

 それから3-2.で水銀の採掘、これにつきましては現状は既に一次採掘はありませんが、法的には担保されていないということがありますので、法的措置をしますということだけを述べております。

 次、3-3.で水銀及び水銀化合物の輸出入の関係でございますが、これ紹介し出すと長いので、追加的な措置のところだけ、主に紹介させていただきますけれども、次の12ページに参りまして、12ページ(1)基本的考え方でございますが、2パラ目の「したがって、」というパラグラフの3行目辺りからでございますけれども、輸出された水銀の使用状況について事後報告を求めるというところは、ここは条約以上の追加的措置でございます。

 それから(2)で、規制の対象物質でございますが、2パラ目でございますけども、6種の水銀化合物についても追加的に対象とする。これも条約以上の追加的な措置ということでございます。

 それから少し飛びまして14ページになりますけれども、14ページ②ということで、対象用途とございますが、零細小規模金採掘、いわゆる「ASGM」と呼んでいるものでございますけれども、これを目的とする水銀輸出は、これについては禁止。これは条約上は認められた用途でございますけれども、日本としてはそれを目的とした輸出は禁止ということで、これも条約以上の追加的措置でございます。

 次に3-4.水銀添加製品でございますが、これも条約を超える措置について、なるべくかいつまんでご説明申し上げますが、15ページの最初のパラの最後の辺り、上から4行目辺りからですけれども、条約の規定を遵守するのみならず、水銀添加製品における水銀使用については可能な限り代替及び削減を目指していくべきであるということを基本方針としては述べております。

 それを受けまして、16ページに参りまして、16ページの(3)①製造等禁止の基準値・実施時期の検討ということで、ここにおきまして一つ目のパラでございますが、例えば2行目の最後辺りからでございますけれども、製造輸出入の禁止等に係る水銀含有量基準の深掘り、あるいはその次の廃止の期限の前倒しということで、こういったものを個別に品目ごとに検討すると、これはまさに条約以上の措置でございます。

 それから次のページに参りまして、17ページでございます。(5)でございます。①情報提供と分別・回収という、ここは大気排出にもかかりますので、少し丁寧めにご説明を差し上げますが、製造等は禁止されないものであって、国内で流通するものについては、製品の水銀含有に関する情報提供を、何らかの形で法的に位置づけるということで、ちょっとまだどういう法的な位置づけ方があるかというのは残されておりますが、少なくとも法的には位置づけるということを報告書では書いていただいております。その際に、製品本体パッケージに表示することが困難な場合も想定されるので、例えば説明書、あるいは注意喚起の紙といったものの活用も検討ということを書いております。

そういった情報提供を行う理由として、その下の三つ、矢印がございまして、一つ目は水銀の少ない製品を選択できるようにすること。つまり消費者が買うときに選択ができるということ。それから二つ目が適正な分別・処理を確保するということ。それから三つ目が未知の用途の水銀添加製品の流通抑制、これは条約で求められていることでございますが、こういったことを理由に情報提供を進めるということを書いております。

その際、その二つほど下の「また」というパラでございますけれども、「廃製品」水銀添加製品の廃棄物になったものの分別・回収の促進というのは非常に重要だということで、国・自治体が担うべき役割について、何らかの法的位置づけを検討するということ、それから具体的取組としては、そういった製品のリスト化、あるいは既存のスキームを活用した適正な回収を促す、あるいは市町村による分別収集の徹底・拡大を図るということを書いております。

次に、②流通実態の数量把握でございますが、そういった製品の流通状況について、数量的に個々的に把握するということで、資料提出を求めるということを位置づけております。

これは理由としては次のページに参りまして、18ページでございますが、三つほどその理由を観点として書いておりまして、一つ目は将来的な附属書Aの改正、つまり将来的に製品規制の対象が改正されてくることに対応するということ。それから二つ目で、水銀マテリアルフロー、あるいは排出目録、排出インベントリーをより正確に把握するということのために、数量把握が必要だということ。それから同じ三角の中ですけれども、適正な回収・処理体制を確保する必要があるということ。それから三つ目の三角で、さっきと同じですけれども、未知の用途の流通抑制ということを目的として述べております。

次は3-5.それから3-6.の関係ですけれども、3-5は水銀使用製造工程で、それから3-6はASGMですけれども、これらは両方とも日本国内では基本的にもう実態がないということでございますが、法的措置がないので、法的には担保するということだけでございます。

次に19ページに参りまして、3-7.水銀等の環境上適正な暫定的保管でございますが、条約上は水銀及び6種の水銀化合物について、環境上問題ない方法で保管・管理をするということが求められております。これにつきまして、19ページの一番下の(2)のところにある管理指針、それから20ページに参りまして(3)にある保管の報告という、この二本柱、管理指針と保管の報告という、二本の柱でしっかり担保していくということを述べております。

それから3-8.で水銀廃棄物でございますが、水銀廃棄物は廃棄物処理法上の廃棄物と、そうでないものがございまして、21ページをちょっとご覧いただきますと、21ページの図7というのがございますが、廃棄物の定義でございますけれども、水俣条約上の廃棄物の定義は、バーゼル条約の廃棄物の定義を引用しております。その結果、日本の国内法での廃棄物処理法上の廃棄物には当たらないけれども、条約の廃棄物に当たるものというものがございます。

それが具体例といたしましては、21ページの上から4行目辺りに書いてあります非鉄金属精錬から生ずる水銀含有スラッジといったものなどが挙げられますが、こういったものにつきましては保健部会で取り扱って、これは廃棄物処理法上の廃棄物ではございませんので、廃棄物処理法の適用を受けないということがございますので、これについては法的担保を考えるということになっております。

それにつきましては、次の22ページに参りますが、こういった廃掃法上の廃棄物でない水銀廃棄物につきましては、同じように管理指針などで対応するということを述べております。

それから22ページ下のほう、3-9.実施計画でございます。実施計画につきましては、条約上では第20条に基づき、これは作成することができるとなっておりまして、義務規定ではございませんが、4行目辺りからですけれども、水銀対策のかなりライフサイクル全体の幅広い条約でございますので、水銀対策の全体像を包括的に示すという必要性から、実施計画を作成するということを述べております。2パラ目でございますけれども、この実施計画には①関係者の責務、②各種の法令で担保するもの。③条約の努力規定として定められている雑多のものなどを包括的に含めるということでございます。

それで、22ページの下辺りから※1ということで、まず最初の責務というか、役割分担を書いておりますけれども、23ページをご覧いただきまして、国民・事業者・行政それぞれの役割分担を書いております。

例えば国民のところでご覧いただきますと、生活に伴う水銀の使用、排出の削減ということが最初に書いておりまして、括弧の中で水銀の少ない製品の選択に努めるということを挙げておりますし、その次で国民の役割分担として適正な分別廃棄をするということを位置づけております。それをするためには、やはり国民に情報が必要だということがありますので、その次の事業者のところで水銀添加製品に関する情報提供ということを、ここにも位置づけております。一方、行政につきましては、そういったものが廃棄物になったときの分別・回収を促進するということも位置づけております。

それからその次の※2のところでございますけれども、それ以外のいろいろなものということで、述べております中に四つ目でございますが、排出・放出の目録、インベントリーもここに位置づけておりまして、実施計画の中で、このインベントリーにつきましても位置づけたいというふうに思っております。

それから24ページでございますが、4.今後の課題ということでございますけれども、いろいろ積み残した宿題がございまして、そういった宿題につきましては、引き続き検討を行うということを述べております。特に製品につきまして情報提供のやり方ですとか、あるいは分別・回収の徹底・拡大のやり方ですとか、そういったものは残っているということでございます。

雑駁でございますが、保健部会の関係は以上でございます。

【鈴木産業廃棄物課課長補佐】 廃棄物・リサイクル対策部の産業廃棄物課の鈴木と申します。

 資料3-2に基づきまして、循環型社会部会における水銀廃棄物対策に係る検討について、ご報告をさせていただきます。

 一番上の紙の検討状況ですが、前回のこちらの小委員会に9月26日にご報告させていただいた以降の状況について記載しています。第4回の専門委員会を、先月10月8日に開催しまして、報告書(案)を取りまとめいたしました。

 先週11月14日に循環型社会部会に、その報告書(案)をご報告させていただき、そこでご了解をいただいたものを昨日11月20日からパブリックコメントを実施しているところでございます。

 今後のスケジュールですが、パブリックコメントが来月、12月19日までになりますので、それを踏まえて第5回の専門委員会を開催し、報告書を取りまとめて、さらに循環型社会部会に再度ご報告をさせていただくというスケジュールを考えています。

本日は、今パブリックコメントに付している報告書(案)について、ご紹介をさせていただきたいというふうに考えています。

 めくっていただいたところには名簿がございますけれども、さらにおめくりいただいたところに別添2ということで、報告書(案)をつけています。前回ご紹介をさせていただいた論点ペーパーを「報告書」という形でおまとめしたものになります。大気排出の関係に係るところを中心に、ご紹介させていただきたいと思っています。

 めくっていただいて、3ページに2.2ということで、我が国が目指すべき方向性というものを整理しています。水俣条約において水銀廃棄物を環境上適正な方向で管理すること、ということが求められていますので、その管理の方法についてということで、専門委員会で検討してきた結果なんですけれども、検討の方向性について整理させていただいています。

 大気排出に関係する部分につきましては、4ページの冒頭のところにございます。水俣条約の第8条に基づく大気排出対策につきましては、こちらの大気・騒音振動部会で検討いただいているものですが、廃棄物焼却施設が大気の排出を規制すべき発生源ということで特定されていますので、水銀廃棄物の適正な管理方法の検討に当たりましては、焼却施設からの排出を抑制するための措置に資するように留意するものとするということで、検討に当たっての前提条件を整理させていただいたところでございます。

 3番目ですけれども、こちらは水銀廃棄物の状況についてということで、どのように発生しているかでありますとか、現在の法律などでの規制がどのようになっているのか、あとは課題がどのようになっているのかというのを整理させていただきましたが、前回ご紹介させていただいているので、省略をさせていただきたいと思いますが、1点だけご紹介しますと、5ページの上の表で、我が国において発生する水銀廃棄物の具体例ということで、3種類に分類しています。金属水銀、あるいはその化合物そのものといった廃金属水銀等、また汚泥や焼却残さに水銀が含まれている水銀汚染物、さらに製品などに水銀が含まれている水銀添加廃製品ということで、これら3点が廃棄物になった場合の管理の方法についてそれぞれ検討していただいているものです。

この3点につきまして、12ページ目から4.ということで、具体的にどのように適正な処理を進めていくかということを整理させていただいたので、こちらからご紹介させていただきたいと思いますが、4.1が廃金属水銀等の処理についてでございます。こちらは金属水銀そのものを廃棄物として取り扱う必要が生じた場合に、どのように取り扱うかということについて、ご紹介をしているものなんですけれども、(1)で特別管理を要する廃棄物に指定するということを述べています。

また、ちょっと駆け足になってしまいますが、(2)と続いての(3)のところで収集運搬や保管については、特管の処理基準に加えまして、例えば容器に入れることとか、腐食しないことというようなものを上乗せしていくことが、適当ではないかというふうに整理をさせていただいています。

また16ページ目のところが(4)ということで、その処分の方法についてご紹介をしていますけれども、前回もご紹介させていただきましたけれども、硫化というものが水銀を安定化させる方法の知見として得られていますので、硫化させてさらに固型化したものについて遮断型処分場であるとか、あとは上乗せの要件が17ページの表に整理させていただいているんですけれども、そのような追加的な措置を講じた管理型処分場に処分するべきであるということを整理しています。

17ページの中ほどから4.2水銀汚染物の処理というものが始まりますけれども、こちらの大気排出と若干関連がありますので、ご紹介をさせていただきますと、17ページの真ん中にありますところについては、前回からご指摘も踏まえまして追加をさせていただいたところでございます。水銀またはその化合物を一定程度以上含む水銀汚染物を「水銀含有産業廃棄物」ということで名前をつけたいというふうに考えています。そちらにつきまして収集運搬業や処分業、あとは処理施設の許可において、その取り扱いを明らかにするということ、またデータシートへの記載を求めること、さらに委託契約書やマニフェストへの記載を義務づけことによりまして、適切な処理を確保するということが適当であるというふうに考えています。

また、そのように取り扱いを明らかにすることによりまして、廃棄物処理施設からの水銀の大気排出に係る規制を、効果的に実施することができるというふうに考えていますので、それによって焼却施設に投入される水銀量を削減することで、大気排出を抑制することが可能となるというふうに考えているところでございます。

後段につきましては、高濃度に水銀を含有するような水銀汚染物につきましては、水銀回収を義務づけるべきであるということを整理している次第でございます。

めくっていただきまして、18ページ目が水銀添加廃製品についてということでご紹介をしています。 (1)は一般廃棄物の水銀添加廃製品についてということで、家庭から出されるような水銀添加廃製品について、環境上より適正な管理を確保するためにはどのような措置が必要かということについて検討したものでございます。

適正な管理を確保するためには、先ほど保健部会のほうからの報告にもありましたけれども、含有製品の一覧の明示などの普及啓発がまず必要であります。また、全都清ルートなど、既存の回収スキームを活用した適正な回収を促すということが必要ですし、より一層焼却施設に投入される水銀の量を減らすことで、排出を抑制するためにも、先進都市の事例等の紹介によりまして、市町村による分別収集の徹底・拡大や、あとは販売店とかメーカーなど、関係機関の協力を得た回収スキームの検討も必要であるというふうにしています。

また取り扱いについては留意が必要だと思っていまして、例えば飛散しやすいようなものについては、その収集でありますとか、処理の段階に当たって、大気中に飛散しないようなことを留意点ということで明確化する必要がありますということとか、あと水銀が含まれていますよということの情報提供を促進することが必要であるというふうに整理をいたしました。

また(2)産業廃棄物ですけれども、先ほど水銀汚染物と同じように水銀含有産業廃棄物ということで、こちらも名前をつけたいというふうに考えているところでございます。それによりまして、大気排出も抑制することが可能であるというふうに考えています。

ちょっと間隔をあけまして、その後のほうにありますのは、先ほど一般廃棄物のほうでもご紹介しましたように、飛散しやすいものについて、飛散しないように収集運搬でありますとか処分のときに気をつけるべきであることや、埋め立てるときに、例えば今ですと安定型処分場に埋め立てることが可能なんですけれども、そちらは禁止したいというふうに考えている次第でございます。

まためくっていただいた20ページが5ということで、その他の必要な対策等ということで、5.1が家庭や医療機関などに退蔵された体温計、血圧計の対応ということで整理していますけれども、現在使われているもの以外で、廃棄物になった場合につきましては、速やかに排出を促しまして、集中的に回収を促進することが適当であるというふうに考えています。なので、その速やかな回収に当たりましては、既存の処理のルートの水銀回収のスキームを活用するとともに、また関係機関と協力したようなスキームの検討も必要ではないかということを考えている次第でございます。また5.2で、先ほどの保健部会の報告にもありましたように、製品への表示など、そういうような対策も必要ではないかということを整理しています。

 最後ですが、21ページ目、6.今後の課題ということで、こちらについては主に先ほど4.1でご紹介したような廃金属水銀の処理に係る事項についてご紹介をしていますけど、安定化技術につきましては、現在も研究開発などが継続している状況でありますので、その適用に向けては留意が必要であるということが、こちらでまとめさせていただいている次第です。

 最後にありますように、今後水銀の使用状況の動向を注視するとともに、長期的に管理が必要になりますので、その管理を徹底するために国も含めた関係者の適切な役割分担のもとでの体制、長期間の監視も含めて全体の仕組みを最適なものとするようにということが、今後の継続的な課題ということで、整理させていただきました。

 簡単ではありますが、循環型社会部会における検討について、ご紹介をさせていただきました。

【坂本委員長】 ありがとうございました。ただいま資料3-1、3-2によりまして、環境保健部会、循環型社会部会での検討状況につきまして、報告をいただきました。ご質問、ご意見等ございます方は、名札を立てていただければと思います。

 まずは浅野委員、お願いします。

【浅野委員】 環境保健部会では、よく考えてくださいましたので、ここに書かれている報告書の内容、概ね了解できる内容になったと思います。

 一番関心が高いのは、やはり条約上の水銀廃棄物と我が国の廃掃法の廃棄物概念のずれというところだと思うわけです。そこで、環境保健部会の報告書では廃掃法上の廃棄物に該当しないものについてこうしようということを書いておられて、このことはそれでいいんですが、実際にもし処理をするということになった場合には、やはり廃棄物処理法上の廃棄物としての処理をする場合の、処理の方法との整合性ということが問われてくるだろうと思いますので、その辺はどんなふうに具体的には考えるのか。つまりこの報告書では、すき間のない制度とすることが適当ということでとどまっているわけですが、この先これを制度化していくときにどうされるおつもりなのか、その辺はむしろ審議会としては、考え方はこんな考え方でやれというだけですから、この審議会の意見を受けて実際にそれを動かす事務局としては、今後どんなふうに考えていこうとしておられるのか、この点が気になりますので、お尋ねいたします。

 それからもう1点、今後法制度ができると思うのですが、それに基づいて実施計画をつくるということも大変大事なことだと思います。この制度づくりでこれほど三つの部会に分かれて、さんざんにやってきたということから言うと、また同じことを実施計画でやるのかという気もするわけです。今の中環審の制度的なあり方も考えなくてはいけないのかもしれないと思うんですが、この点はいずれまた中環審の総会辺りで、きちっと議論しなきゃいけないことかもしれませんけれども、複数の部会にまたがる事項について、もう一回取り扱いをどうするのかということは、再度ルールを考え直さなきゃいけないかもしれないと思っていまして、これはむしろ環境保健部に聞いてもしようがなくて、水・大気環境局長の意見をお聞きしたほうがいいのかもしれないのですが、何か方法を考えないといけないという気がします。

 加えてさらにまた経産省との関係での調整も必要になってくるでしょうから、ますますこれが大変で、あまりにも大仕掛けの組織でやったのでは身動きがとれません。さりとて、温暖化みたいに政府で直営で審議会の意見を聞かずにやるということもまた、あまり感心しませんので、できればぜひ審議会としても意見が述べられるようにしてもらいたい。何となく矛盾を感じながら、どういうおつもりなのかなということをお聞きしたいということです。

 最後に、これを契機にというのは、なかなかやりづらいだろうと思うので、ですけどやっぱり我が国の伝統的な廃棄物の概念が、こんな国際化の時代にこれでいいのかということです。つまり海外では有害で危険なものについて、きちんと管理をするという発想に変わってきているのに、我が国はまだ全然そうじゃない。明治以来のごみの時代からの発想が変わっていない。

もういいかげんに何とかしないと、これから先似たような話が国際的に出てきたときに、いつも我が国はズレを背負わなきゃいけないということになってきますし、それから資源として使えるものが廃棄物だということで、がんじがらめに縛られてしまっているというのも、全く諸外国、ヨーロッパなどでやられているものの扱いとは、我が国は違うわけです。この辺のところは本当に本気で考えなきゃいけないと思うわけです。今日は意見として述べておくということにとどめておきますけれども、申し上げておきたいと思います。

【坂本委員長】 まず質問を一通り聞いてしまってから、お答えいただきます。お願いします。

【辰巳委員】 ありがとうございます。全体的には大体理解できたんですけど、あまり早いスピードでご説明いただいたんで、ちゃんと理解しているかどうかわからないんですけれど、資料3-2のほうの製品との関係なんですけれども、やっぱり消費者が家庭に退蔵しているようなものを、きちんと回収していくというお話、これ非常に重要だというふうに思っておりまして、そういう視点から、今パブコメに付されているからパブコメで出せばよろしいのかもしれないのですけれども、20ページに書いてくださった、「その他必要な対策等」と書いてあって、「家庭や医療機関等に退蔵された体温計や血圧計について」というお話なんですけれども、この中で一言だけ気になってしまって、ここで3行目に「廃棄物となった後は速やかに排出を」と書いてあるんですけれども、積極的に国として取り組んでいくというのであれば、廃棄物になるまで待つんじゃなくて、今でも回収を進めるというふうなことはあり得るというふうに思うんです。

私は1990年代にスウェーデンに関心があって見にいったときには、薬屋さんが家庭にある水銀の体温計を持ってくれば、デジタル式のものと無料で交換しますというふうなことをやっておられて、あるいは水銀の体温計の回収ポストも置いておられたり、非常に積極的にやっておられたのを見ておりまして、コストもかかるので、そういう意味ではどうするのかというのは考えなきゃいけないとは思うんですけれども、やっぱり国としてどこまで積極的に回収しようとしているのかというのが、何となくこの文章だけ読んでいると、そういうふうな姿勢が見えなくて、だからお金はかかるかもしれないですけれども、そういうふうな積極的に回収をさせるような仕組みを促していただけるような書きぶりになるといいなというふうに思ったんです。意見です。すみません。よろしくお願いします。

【坂本委員長】 中杉委員、よろしいですか。

【中杉委員】 振られてしまったので。今の辰巳委員のご意見は、むしろ3-2よりは3-1のほうの話だろうと思います。3-2のほうでは書きにくいんで、3-1のほうでそこら辺は必要であれば書き込んでいただく必要があるのかなというふうに思いました。

【坂本委員長】 ありがとうございました。今少し答えられることがあれば、それからこの後パブコメ等々一緒にあった後、それを修正していく部分ともあろうと思いますので、お願いいたします。答えられる部分であれば、お願いするということで。

【上田環境安全課課長補佐】 浅野委員からの漏れがないようにというご指摘と、それから廃掃法上の廃棄物との整合性がどうなるかというところの厳しいご指摘ございまして、実は3-8の水銀廃棄物につきましては、ちょっとまだあまり具体的にここは書き切れていない部分がございます。

それは理由が一応ございまして、ちょっと一言、言い訳をさせていただきますと、前提として、20ページの3-8のところの1パラ目にございますが、水銀廃棄物に関しましては、条約上は追加の附属書は要件が定められると書いてございます。これは実は「定められることとする」というふうになっていて、つまり要件が定められないと、条約上の要求事項はどこまでかというのは、今わからないという状況になっております。

これは後ほど条約が発効した後の、締約国会議で要件が採択されるとなっておりますので、それを待つまでどこまで今書けるのかという問題がありまして、奥歯に物のはさまったような書き方をしておりまして、それが浅野先生の琴線に触れてしまったのかなというふうに思っておりますが、そういう意味ではすみません、3-7のほうの暫定的保管がある意味類似しておりますので、そこでご理解をいただきたいと思うんですが、そこで今ご指摘のあったようなところですと、20ページの(3)保管の報告のところで、ある程度お答えができるかと思っておりますけれども、保管の報告で、これは暫定保管の対象となるのはいわゆる生水銀、金属水銀でございまして、製品に近いというか、今全く製品のものでございますけれども、これも廃掃法上の廃棄物となる可能性がございます。

そのときにどうするかというところなんですけれども、保管の報告にありますように、10条の対象物が11条の対象物になるということがございますので、それを定期的に保管状況の報告を求める。その中で括弧の中で最後のところ「特に」というのがございますけれども、廃棄物処理法上の廃棄物への移行量を含むということで、物がごみになったときには、しっかり保管の報告のところで押さえる。しっかりそこで押さえて漏れがないようにするということを、暫定的保管のほうでは書き込んでおります。水銀廃棄物のほうでも、なるべくこういったようなもので押さえたいというふうに思っておりますが、ちょっとさっき申し上げたような事情があって、奥歯のはさまったような書き方になっているということでございます。ご理解いただければと思います。

【坂本委員長】 ありがとうございました。そのほかございますでしょうか。

(なし)

【坂本委員長】 もしよろしければ、今日の本題のほうへ入らさせていただきたいと思います。

 議題3でございます。水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策についてというところでございます。事務局から説明をお願いします。

【永田総務課(併)大気環境課課長補佐】 それでは資料4に基づきまして、事務局より水俣条約を踏まえた今後の水銀大気排出対策についてということで、ご説明を申し上げます。

 本日は、前回お示ししました答申案からの主な変更点を中心に、ご説明したいというふうに考えております。

 まず1点目でございますけれども、2ページ目、一番下の備考のところの2をご覧いただければと思います。前回の小委員会におきまして、委員から水銀の特性についてはWHOの毒性評価の変更で、毒性評価の値が厳しくなっているという点も書くべきではないかというご指摘をいただきまして、それを踏まえて書いてございます。

平成15年6月にFAOとWHOの合同食品添加物専門家会議におきまして、疫学研究等の結果を踏まえて、評価がされ直してございます。一般集団に対しては、メチル水銀の暫定耐容摂取量に係る従来の評価を適用するということを確認した上で、胎児や乳児に対してはリスクを懸念し再評価したということでございます。また、我が国におきましても、この疫学評価の結果を踏まえまして、平成17年8月には、ハイリスクグループを胎児とした上で、妊娠している方もしくはその可能性のある方を対象にした耐容摂取量というものが設定されてございます。

 続きまして3ページ目でございます。3.水俣条約の概要の(1)でございますが、このうち、これは文言上の修正ですが、非鉄金属とは、条約上鉛、亜鉛、銅及び工業金を指すということを、念のため明確にしてございます。

 続きまして4ページ目でございますが、4.我が国におけるこれまでの水銀大気排出対策の取組ということで、その3段落目、ご覧いただければと思います。前回の小委員会のほうで、産業界のこれまでの努力についても言及すべきということ、また産業界が行ってきた努力については、分野を限定せずに、水銀対策全体について行ってきたことを記載すべきであるというご指摘をいただきまして、これを踏まえ製品製造における水銀使用代替・削減の促進や、高水準の水銀リサイクルシステムの構築等、産業界と市民・行政がそれぞれの役割を担いながら、一体となって取り組んだ水銀対策による国内の水銀使用量の大幅な削減がなされたと。それが水銀の大気排出の抑制にも寄与したものというように考えられるということを書き込ませていただいています。

 次に5ページ目の1.でございます。水銀排出規制制度の必要性というところの2段落目、こちらについて前回、水銀が地球環境汚染物質として地球全体で総量の削減が必要であるという視点を、もう少し強調して書くべきではないかというご指摘をいただいております。条約本文には、実は総量削減というような記述は具体的にはないわけですけれども、昨年10月の水俣条約が採択された際の外交会議におきまして、グローバルな「マーキュリー・ミニマム」の環境を私たちの世代で築くということが、内閣総理大臣からメッセージとして発出されてございます。これを受けまして、地球全体での「マーキュリー・ミニマム」の環境を構築するというように書き込ませていただいています。

 またその下の文章ですが、条約の趣旨を積極的に捉えるという記載について、排出量をできる限り削減する等、その具体的な内容を記載したほうがよいのではないかというご指摘もいただきまして、それを踏まえて、水銀の大気排出量をできる限り抑制していくというように追記してございます。

 おめくりいただいて、6ページ目、(a)規制手法の2段落目でございます。これについて前回は排出限度値規制を採用するとしたときに、量ではなくて濃度とする理由について書いていたわけですけれども、その点、総量規制はあくまでも濃度規制であるということ、その地域全体の全ての量の排出源が、その地域に及ぼす濃度を規制する手法であって、少し理由として違うのではないかというご指摘と、その上で総量規制の表現を修正して、従来とは違う規制を行うということを明らかにすべきであるというご指摘をいただきました。これを踏まえまして修正してございます。活動量等の要素に影響されることなく、技術水準に対応した基準値を設定し得るという点が、濃度のほうがBATを適用させる手法としては適当であるということでございます。

 次に(b)のところでございます。具体的な規制水準を設定するに当たっての基本的考え方の4段落目でございますけれども、こちらBATは技術進歩によって進歩していくものであり、改定されない値だというふうに誤解をされないように、今後の見直しについても記載があるべきではないかとの委員のご指摘がございまして、これを踏まえてBATは技術の進歩に応じて変化することを踏まえ、国内外の水銀の排出抑制技術に関する情報を適切に収集整理し、それに応じて排出基準の値を見直していくことが適当というように追記させていただいています。

 続きまして7ページ目の測定のところでございます。こちらについては、平常時における平均的な排出状況を踏まえた基準への適合性の評価については、測定方法や頻度とあわせた具体的な検討をすべきというように、前回委員からご指摘がございました。この点につきましては、基準への適合性の判断が適切なものとなるようにという趣旨も踏まえまして、平常時における平均的な排出状況を捉えた規制となるような測定方法を定めるべきというように、記述をしてございますので、表現ぶりの修正は今回させていただいておりません。

 続いて7ページ目の実効性確保のための、その他の措置のところでございます。これまでの水銀の排出実態を踏まえると、直罰規定までは不要であるという委員ご指摘を踏まえまして、排出基準違反に対する直罰規定は必要ないというふうに考えるが、届出違反や命令違反などに対する罰則規定は設けるべきであるというように明記させていただいております。

 続いて(2)既存施設に係る規制手法でございます。これの2段落目でございますが、新規施設と「同一の仕組み」という表現につきまして、新規施設で求められる装置などの措置と同一の装置を既存施設にも求められるのではないかといった誤解を生む可能性があるのではないかというご指摘がございまして、今回「同一の仕組み」から「同一の制度」というように修正をさせていただいてございます。

 続いて3段落目でございますが、既存施設への規制には必ずしもBATに基づく規制の要求はされていないため、既存施設としてのBATに適合する基準値の検討におきましては、新規施設とは別に、既存の排出実態を踏まえる旨を記載すべきではないかというご指摘を踏まえまして、前回は具体的な基準値についてというところで書いておりましたけれども、今回はそれを「排出基準値については」というパラグラフのほうに移して、既存施設の種類ごとに講じられている水銀除去の対策の実態を調査・把握した上で、水銀の排出削減に有効と評価される対策を踏まえた、新規施設とは別の既存施設としてのBATに適合した値を排出限度値として設けるというように書かせていただいております。

 次に8ページ目でございます。(4)の排出規制の対象施設の選定の基本的考え方でございます。まず1段落目に、今回5分類の施設を明記するということで、追加させていただいているとともに、2文目を追加してございます。具体的な対象施設の範囲については、大防法施行令に基づく、ばい煙発生施設の施設概念にとらわれず、条約8条及び附属書Dの趣旨に照らして適切に設定すべきということでございます。

 これは、ばい煙の発生施設は32類型が今、定められてございますところ、このうち複数類型に該当するような場合は、その種の目的のもののみに該当すると扱うように運用してございます。例えば廃乾電池の処理をしようとして行っているような施設については、大防法のばい煙の発生施設の区分では、金属のばい焼炉などと扱われている場合がございます。水銀の排出規制におきましては、こういった施設についても、ばい煙の発生施設の施設概念にとらわれず、廃棄物の焼却設備などとして対象とすることが適当であるという趣旨でございます。

 次に2段落目でございます。前回A案、B案とお示ししてございましたけれども、これまでに重ねられた議論を踏まえまして、今回はB案をベースにした内容としてございます。B案としましても、その考え方としまして、水俣条約では対応を求められていない中で、水俣病経験国として条約趣旨を積極的に捉えるという観点から、附属書Dの対象施設に準じた排出抑制取組を求めるというものでございますので、その旨を3行目に追記してございます。

また、5行目のところでございますが、事業者に対する法律上明文化された責務規定を根拠として、一段階積極的な具体的取組を求めるという旨も追記してございます。自主的取組につきましては、事業者による事後評価、公表だけではなくて、その排出状況に応じて自主的取組の促進方策をも総合的に検討するというため、国による取組状況の把握評価が必要というふうに考えてございまして、その旨も最後の一文として追加させていただいております。

 次に9ページ目でございますけれども、(5)事業者による自主的な排出抑制取組の責務の2段落目でございます。前回事業者も水銀含有製品の購入者・使用者であるという観点が足りないのではないかというご指摘をいただいてございまして、それを踏まえ、事業者が製品等を購入する際には、水銀を含有しない、または水銀含有量の少ない製品等を選択する努力が必要であるという旨を追記いたしました。

 次に11ページ目に飛びまして、最後のⅣその他というところで、前回カドミウムと鉛のことについて、新たな取組が講じられる場合の対策の検討というものを書いてございましたが、こちらについては今回不要ではないかというご指摘いただきまして、その部分の記述は今回から削除してございます。

前回お示しした答申案からの主要な修正点は以上になります。

【坂本委員長】 ありがとうございました。答申案につきまして、本日パブリックコメントに付す案を取りまとめたいと思いますので、十分なご議論をこの後お願いしたいと思います。そこで、議論の進め方でございますけれども、前回と同様に、関連する項目ごとに何分割かして進めたいと思います。まずは資料4のうち、7ページ目の(c)規制の実効性を確保するための措置まで、この部分について特段のご意見があれば、お願いしたいと思います。

 それではご意見、あるいはご質問がおありの方は、名札を立てていただければと思います。そして、ここにつきまして、本日欠席の委員から、ご意見をいただいてございますので、それを少し説明させていただいた後、皆様方からご意見を伺うようにさせていただきたいと思います。

 それでは、お願いいたします。

【永田総務課(併)大気環境課課長補佐】 では、まず事務局より、今、坂本委員長からご紹介いただきましたように、本日、ご欠席の指宿委員から意見とコメントということで書面をいただいてございますので、そちらのご紹介と、それに対する考え方を少しお示しいたします。

 参考資料の別添2をお開きいただければと思います。

 1ページ目でございますが、水銀の残留性についてということで、今回の答申案では、「人為的に環境にもたらされた場合の残留性」とあるが、人為的でなくても残留性は問題であり、削除した方がよいのではないかというご意見でございます。これにつきましては、現在、そのように記載しているのは水俣条約の前文に、人為的に環境にもたらされた場合の残留性と記述がございまして、それを引っ張ってきてございますので、そのままとしてはどうかというように思ってございます。

 次に、新規施設に係る規制手法でございますが、それの濃度による排出限度値規制についてということで、現在は、「濃度による排出限度値規制は、排出量による限度値規制と比較しても、活動量等の要素に影響されること無く技術水準に」と書いてございますが、このときの技術水準とは、何に対するものなのかがわからないので明確にしたほうがよいのではないかというご意見でございます。この点、例えば排出抑制の技術水準を示すというように明確化してはどうかと思ってございます。

 次に、濃度による排出限度値規制を行うに当たってということで、この表現ぶりとして、今「水銀の排出口からの平常時における平均的な排出状況」というようにしてございますが、「平常時における水銀の排出口からの平均的な排出状況」としたほうが表現としてわかりやすいのではないかというご意見でございます。これにつきましては、少し事務局のほうで表現の方法を検討させていただきたいというように思います。

 続いて、測定についてでございまして、「水銀の大気排出濃度には一定の変動がある」というようにございますけれども、これを「対象施設の排ガス中の水銀濃度」というようにしたほうが正確な表現になるのではないかということでございます。この点については、排ガス中の水銀濃度に一定の変動があるということは、今回の規制の対象施設であるか否かに関わらないと考えますので、この場合の対象施設というのは不要かと思いますけれども、文言として、大気排出濃度から排ガス中の水銀濃度に変更するということはよいのではないかと考えてございます。

 まず最初のブロックについての指宿委員からのご意見は以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。それでは、各委員からご意見を伺いたいと思うんですが、実は武林委員が18時30分ぐらいで出られないといけないということで、ここで議論をかなりしてますと場合によるとお伺いできない可能性もございますので、もし武林委員から、この今ブロックだけではなくて、最後のほうも含めてで結構でございますので、何かございましたら最初に発言をしていただきたいと思います。お願いいたします。

【武林委員】 申し訳ございません。ありがとうございます。

 細かい点ばかりで、大きな点はもう既に議論されているかと思います。あとは、この委員会でのご議論と思います。保健部のご報告にもありましたが、3-1の9ページにはマテリアルフローをつくっていただきまして、これを見ておりましても、最終的に大気への排出については、原燃料の工業利用という部分、それについては鉄鋼を含めた処置がなされるようになっておりますし、残るは廃棄物の焼却の部分かと思いますが、なかなか全体の議論の中で、最終的にはどう分別をするか、そうすると、国民側にどうやって参加を求めるかということが、最終的には全体で見渡すと非常に重要になるかなということを全体の議論を通じて感じておりましたので、今回の書きぶりについては、特に大気についてはそこがよく書かれておりますので十分かと思いますが、この点をどう実効性を持たせるかということは、今後の議論では重要かなと感じております。

 以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。それでは、もとへ戻りまして、7ページ目の(C)、規制の実効性を確保するための措置まで、ここまでの部分につきまして、ご意見ございます方は名札を立てていただければと思います。いかがでしょうか。まず稲垣委員、お願いいたします。

【稲垣委員】 大変わかりやすくまとまっていると全体としては思っております。その中で、7ページのところの、測定の3段落目でございますが、また以降、この2行はあえて書かなくても、ここで議論になるのは、平常時における平均的な排出というのをきちっと把握できればいいんであって、過度な負担を強いるとか、そういうのは今後の検討の中で十分対応できると思いまして、あえてここで言う必要はないような気がしております、その部分だけです。

【坂本委員長】 ありがとうございます。順番から行くと、多分、松岡委員のほうが先だったと思います。お願いします。

【松岡委員】 ありがとうございます。事前に参考資料の別添1ということで出させていただきまして、先ほど事務局から説明があったとおり、かなり考慮いただいていると思っております。

 7ページの上のほうの(C)の測定のところでありますけれども、事務局から説明があったとおり、評価方法についても、基準や評価方法についても考慮いただいているというふうなことで理解しておりますが、今後、平均的な排出状況を捉えた規制ということでありますけれども、これにかなう測定方法とか、頻度とかということの検討を今後よろしくお願いしたいと考えております。

 以上でございます。

【坂本委員長】 中杉委員、お願いします。

【中杉委員】 表現ぶりについて、これで結構だと思うんですが、これをそのまま読んでしまうと誤解をされるといけないので、一言議事録に残したいと思うんで発言したいと思います。

 6ページ目の一番下に、技術水準の変化に応じて排出基準の見直しを行うこと。このとおりだろうと思うんですが、これは実際には将来的なことを考えてくると、現状では水銀を使うというよりは石炭を使うことによって水銀は出てくる。そうすると石炭の中に含まれている水銀の量というのは、現状では多分水銀の量は非常に少ないものがたくさん使われている。将来的にはそういうわけにはいかなくなる可能性が出てきます。そうしたときに、この条項をそのまま使われると、排出基準を緩めるというのも論理として成り立ってしまうかもしれない。で、必ずしもここで言っているのは、そういう意味ではないと私は理解していますので、そのときは排出抑制、BATの基準、BATの技術というものを見直していただく必要があるんだろうと。そういう趣旨での方向の記述だろうと少し念を押しておきたいと思います。それは議事録に残すということで結構だと思いますけれども。

【坂本委員長】 ありがとうございます。増沢委員、お願いします。

【増沢委員】 5ページの必要性のところの第2パラグラフのところで、今回、追加していただいた部分なんですけれども、「積極的に捉え」ということの趣旨が、「大気排出量をできる限り抑制していく」ということで追加をされたのですけれども、そうしますと、その次の「条約に定める排出規制の的確な実施を確保するため」にというところとの関係がわかりにくくなるといいますか、先に大きな話をして次に縮めるような感じもいたしますので、後のほうとも関係してくるかもしれないんですけれども、まず、今回の大気の趣旨が、この条約に定める大気排出の規制を的確に実施した上で、さらに可能なことを行っていって、排出量をできる限り抑制していく、という趣旨であれば、そういった形での順番といいますか、書き方をしたほうがわかりやすいのかなと思いました。

【坂本委員長】 ありがとうございました。崎田委員、お願いします。

【崎田委員】 ありがとうございます。いろいろ直していただいたことに関しては全て賛同いたします。今申し上げたいのは、4ページですけれども、実は今まで私はこの表現ぶり、産業界もこれまで水俣病の発生以降、非常に取り組んでこられたということもきちんと書き込んでいただきたいということを、かなり申し上げておりました。しかし、今度は、市民がどう行動してきたかということが気になります。、4ページの下から二つ目の段落のところに、製品製造における水銀使用代替・削減の促進や、高水準の水銀リサイクルシステムの構築で、産業界、市民及び行政と書いていただいていてますが、具体的にでは市民や行政がやったことは何かと考えると、この中にあまりきちんと入っておりません。、細かい話になりますが、水銀使用代替・削減の促進や、例えば水銀使用製品の回収・高水準の水銀リサイクルと一言入れておいていただくと良いのではないでしょうか。これまでも、例えば蛍光管のリサイクルの仕組みなど、もっと徹底すべきということかなりご意見が出ておりますけれども、これまでも取組はそれなりに進んできたという経緯があります。ですから、何か一言配慮がいただければなという感じもいたしました。すみません。

【坂本委員長】 ありがとうございます。梶井委員、お願いします。

【梶井委員】 7ページの測定のところの第2番目のパラグラフの辺なんですけれども、前に総量にするとか、排気量を掛けたものにするとか、そういう議論も幾つかあったんですけど、今回、やはりもとの状態に戻っているようなふうに理解しているんですけれども、すごく悪意を持って考えると、例えば途中から沿道に普通の空気をまぜて、それを一緒に薄めて流してしまえば大気濃度は下がってしまうわけですね。ですから、そういうことは考えるべきではないかもしれませんけれども、どれだけの大気がこの大気中に放出されるかとその濃度というのを考えないとだめなんではないかというのを自分の中では前から感じていて、ほかの委員の方もそういうご指摘があったかと思うんですけれども、その辺はもう少し明確にできないのかなというのが自分の考えです。

【坂本委員長】 浅野委員、お願いします。

【浅野委員】 稲垣委員からこの2行は要らないんじゃないかと言われた部分ですが、私はあってもいいような気がします。余計な心配がないように、やっぱり従来とは違う、これまで伝統的にやってきたものとはかなり発想を変えなきゃいけないということはあっちこっちで強調しておいたほうがいいという気がいたします。

 増沢委員が5ページについて順番がとおっしゃったのは、それは事務局に考えていただいて、直すのは構わないんですけど、たびたびこの点を発言しておりますが、ここで言いたいのは、要するに局地汚染型の問題とは発想を変えなきゃいけないということをはっきり強調したい。それをあっちこっちで繰り返し繰り返し言ってほしいと、こういうことです。そうしないと、ついつい今までの大気汚染規制と同じような発想で物事を考えてしまっては、これは全然制度の目的も違ってくるんですということを言いたい。だから、もっと強調しろと言ったんですが、事務局はここに書いてあるからもうこれで勘弁してくださいというんで、私は勘弁してあげようと言ったんですが、増沢委員の言われるような形で直していくと、言いたいことの趣旨と違うかもしれないので、そこは事務局が、手直しをするならするでよく考えて直してください。

【坂本委員長】 大塚委員、お願いします。

【大塚委員】 2点ですけども、今ご指摘があった点についてなので、浅野先生のように5ページについて、よく考えて直していただければと思いますが、さっき増沢さんがおっしゃった趣旨は私は結構気にしなきゃいけないかなとは思っていまして、ただ、僕は今案を言おうと思いましたけど、浅野先生に言われちゃったので言いにくくなっちゃいましたが、私が考えていたのは、先にこの条約の確保をするために担保として規制をしていくとともにとして、地球全体での「マーキュリー・ミニマム」の環境を構築するために抑制していくとしたほうが、ここは順序を逆にしたほうがいいかなと思っておりましたが、事務局とか坂本先生のほうで、ぜひ文案をお考えいただければと思います。

 それから、6ページの一番下のところでは、中杉先生がおっしゃった件は、これは技術の進歩に応じて変化するということなので、あまりそういうことはここには少なくとも入っていないと思いますので、もし入れる必要があるということでしたら、多少追加する必要があるかと思いますけど、私はとりあえずこれは入っていないと理解してます。

【中杉委員】 これはこのままでいいと思いますけど、そういう解釈ではないですねというのを議事録に残したいということでございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。事務局から今の時点で対応することありますか。今、大部分は文言の修正、それから崎田委員からは、ここはきちんと産業界だけではなくて、市民の活動もどうだった、で、その具体例を少し入れる形でというようなお話がございましたので、そういった形で対応したいと思いますけれども、いかがでしょう。

【永田総務課(併)大気環境課課長補佐】 ありがとうございます。今、ご意見いただきましたところについては、坂本委員長からもありましたように、最初の4ページ目のところは、市民の行動の具体例というものを少し書かせていただくというような方向で考えたいと思います。

 次に、5ページ目の増沢先生と大塚先生、浅野先生からいただきましたコメント部分につきましては、今、こういった書きぶりとしているのは、積極的に捉えと的確な実施の関係についてということでございましたけれども、条約の実施のための必要な最小限の措置のみならず、排出抑制をできる限り講じていくためには、実施可能な措置を行っていくということも条約を積極的に捉えた措置だと認識してございまして、わかりづらいんですけれども、条約上はBAT/BEP又はBATを踏まえたELVを義務づけるということを定めてございます。それだけではなくて、それがしっかりと国内において確実に実施されるような実効性を確保するという意味で、この的確な実施というのを使ってございます。その文言がわかりづらいというご指摘をいただいたのかなと思いますので、検討させていただきたいというように思います。

【是澤大気環境課長】 梶井委員からご指摘をいただいた、濃度規制ではなく量規制のような考え方はないのかということでございます。その考え方につきましては、実は6ページのほうで、上のほうになりますけれども、ご説明をさせていただいているところでございまして、これも前回いろいろご議論いただいたかと思いますけれども、量による規制というのはなかなか難しい部分もございまして、この件については、排出口による濃度による規制のほうがいろいろな観点、事業者が講じる対策として自ら判断してやりやすいのではないかというようなこと、あるいは技術開発の都度いろんな審査をする必要がないようなこと、いろんな観点も踏まえてこの濃度による排出規制でよいのではないかということで考えているところでございます。ただ、先生ご指摘のように、悪意を持って薄めるような事例についてどのように対応していくのかというところは、大変重要であると思っておりまして、これはいろんな大防法上のいろんな排ガス規制においても、例えば酸素換算濃度で対応するとか、あるいはVOCの際にもいろいろなご議論があったかと思いますけれども、それは構造設備の要件から考えて、そこまでの対応措置は必要ないんじゃないかというような議論があったように聞いておりまして、そういったことは十分に検討をさせていただきたいと思っております。

【梶井委員】 じゃあ一言だけ。やっぱり参考データとして排気量みたいなものを提出させるということはあっていいんじゃないかと思うんですよね。それである程度総量としてどのぐらい出ているかという、その事業所から出ているかということを理解するためには排気量が必要なので、義務はしなくても、参考データとして添付していただくという程度のことはあってもいいかと思いますけれども。

【坂本委員長】 今の点は、インベントリーをつくっていくところでは基本的な数値になりますので、当然出してもらうということになります。それから、今、希釈については、そういうご心配もあるかもしれないけれども、相当程度にそういったことをやるためには費用と、それから現実の運転条件を考えると、まずないだろうということを私自身幾つかの業界からも伺っているところでございます。そういう意味では、仮にそういうことがあった場合には、当然それに対応するような形を別の形で考えて対応するということにはなろうかと思いますけど、まずないと考えてよろしいのかなと。

 それでは、今、この点につきましては、先ほど一部こういう形で修正をするという形で申し上げましたが、それ以外のところにつきましては、皆様方の意見が比較的生かされるような形を考えつつ、事務局と全体の整合性を考えて修文をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか、ここにつきましては。

(はい)

【坂本委員長】 それでは、続きまして、次のところへ行きたいと思います。次は7ページ目の既存施設に係る規制手法から8ページ目の(4)排出規制の対象施設の選定の基本的な考え方まで、ここにつきましてご意見をいただきたいと思います。ここにつきましても、指宿委員から意見がございましたので、それを先に紹介をして、その後、皆様方からご意見をいただきたいと思います。

【永田総務課(併)大気環境課課長補佐】 そうしましたら、参考資料の別添2に再び戻っていただきまして、ご説明を申し上げます。

 指宿委員からのは、2ページ目の4の水銀を相当程度排出している施設についてということで、まず(1)文章構成についてということでご意見をいただいています。今の文章について、やや整理されていないと感じるため、「他方、附属書Dには掲げられていない施設のうち、鉄鋼製造施設のような我が国において附属書D施設と同等に水銀を相当程度排出している施設については、水俣条約では対応を求められていないが」と書いてございますが、この点、例えば「他方、附属書Dに掲げられていない施設(水俣条約では対応を求められていない)のうち、鉄鋼製造施設のような附属書D対象施設と同等に水銀を相当程度排出している施設については」というように修正してはどうかというご意見でございます。この点、恐らく附属書Dに掲げられていないのであれば水俣条約上求められていないということが当然なので、それが重複しているんではないかというご意見なのかなと受け止めてございますけれども、附属書Dの対象外の施設については、これは条約上対応を求められていないものの条約の趣旨を積極的に捉えて附属書Dの対象施設に準じた取組が必要という考え方を一連のものとして書いているものでございますので、重複感があるというのはごもっともかと思うんですが、基本的にはそのままとさせていただきたいなと思っております。

 それから、(2)の事業者へ求める取組のところでございますが、この「事業者に対する法律上明文化された責務規定を根拠として」とあるのは、今回ここまで記載をする必要があるのかというご指摘でございます。ここにつきましては、条約対象施設に準じた排出抑制取組の枠組みとしましては、非常に重要なものと考えてございますので、そのままとすべきではないかと考えてございます。

 また次の、(3)の国の役割につきまして、「水銀の排出状況に応じて事業者の自主的取組を円滑に促進するための方策を総合的に検討するため」というものが何を意図するのかわかりづらいのではないかというご指摘でございますが、この点については、国としましても、水銀の排出量の施設ごとの構成割合が仮に変化していけば、事業者として求められる自主的取組というものも変わってくると考えてございますので、まず排出状況に応じた検討ということが必要であろうということと、あと総合的にと用いていますのは、最終的には水銀の排出量をできる限り抑制していくということが必要なわけでありまして、この点、排出規制による削減状況ですとか、国際的な状況を見つつ検討するということが必要であろうという趣旨でございます。

 また、円滑に促進するための方策としまして、現時点で考えられるような具体例としましては、例えば排出処理設備の改善を進めるための技術的支援ですとか、財政的支援、また水銀の排出実態の取りまとめによりまして、各事業者の方々が自らの排出量がどのような全体における位置を占めているのかということを認識できるようにすることですとか、また積極的に排出削減に取り組んでいる事業者の方を表彰するといったインセンティブ措置などを考えるということもございますので、そういった方策について総合的に国においても検討するために事業者の取組状況を把握していくということが必要ではないかということでございます。

 (4)の「水銀大気排出インベントリー」における鉄鋼製造施設の大気排出量については、この小委員会のヒアリングにおいていただいている最新の大気排出量データを注記すべきではないかということでございます。この点は、ヒアリングで鉄鋼連盟のほうからご提出いただいてございます追加的な自主測定結果に基づき試算した排出量というものを2.8トンと伺ってございますので、その旨、表2の備考で追記してはいかがかと考えてございます。

 以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。それでは、ご質問、ご意見のある方、名札を立てていただければと思います。まず稲垣委員、お願いします。

【稲垣委員】 8ページの(4)ですけれど、大変事務局ご苦労されていい案になったと思っておりますけれど、1点だけ発言をさせていただきたいと思います。

 前から言っておるように、長年、地方行政やってきますと、やはり不公平感というのはどうしてもこれでは残るという点はあります。私は、今回ご苦労されて書かれたなと思うのは、下から7行目のところですか、先ほど指宿委員の案では切ったらどうだということがあったんですけれども、これが入っているものですから良としたいと思っております。大変ご苦労されたなと思いますけれど、これでもやはり例えば今回規制を加えようとする5つの施設の規模と比べると、やはり鉄鋼の施設というのは大変規模が大きいものですから、不公平感が残り、地方公共団体によっては、場合によると条例で横出しをする可能性もありますので、その辺はやはり先ほど来議論になっている事業者に対する法律上明文化された責務規定を根拠としてというこの規定は明確にして対応していただけるとありがたいと思います。案としてはもうこれで私は了解します。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。貴田委員、お願いします。

【貴田委員】 稲垣委員と一緒で、前回、今の鉄鋼に関するところというのは基本的に入れるべきだという意見を出しましたので、今回、この表現で理解せざるを得ないというか、そういう形で考えています。それで、やはりこれ鉄鋼に限らずということだと思っておりますので、意味合い、一番鉄鋼連盟のところが大変だということではありますが、まだ未調査とは言わないんですけれど、実測がない分野もありますので、それも含めて、今後、考えていくということは必要なんじゃないかなと思います。それから先ほど、梶井先生からも言われたんですけれど、このインベントリーに関しても全体的に量の削減ということもあるんですけれども、やはり排出係数といいますか、そういうところでの評価という、量が減れば当然排出係数も減るということではあるんですけれども、世界的なところでの排出係数といいますか、それと比較するということが日本にとってもいいのではないかなというふうな気がしております。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。松岡委員、お願いします。

【松岡委員】 7ページの(2)の既存施設の規制手法なんですけれども、最終段落で、今回、「既存施設の種類ごとに講じられている対策の実態を調査・把握して、新規施設とは別に既存施設としての利用可能な最良の技術に適合」した値ということで修正いただいております。これは既設設備からの排出実態をしっかり踏まえて基準値を検討していくということで理解しております。

 あと、今後、基準値の検討におきまして、施設ごとに関係する事業者とかメーカー等の専門家からも委員を選出しまして、排出実態を踏まえた議論ができるような体制もお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

【坂本委員長】 崎田委員、お願いします。

【崎田委員】 ありがとうございます。8ページのところの文言なんですけれども、私も今回のまとめの案に賛成をさせていただきます。それで、私は、今回鉄鋼業界などのような大量の排出事業者さんが自主管理基準を持ってしっかりやるという形になったことが一つ非常に大事なことで、これを徹底させるのが大事だと思っています。そこで、その方法として今回、下から3行目のところで、国においてはということできちんと国がこういう形で取り組んでいくんだということを明記したということは非常に意味があるのではないかなと思っています。なお、最後に、国においてにつながる形で、取組の状況を定期的に把握・評価していくことが必要であると書いてありますが、このやり方として、私がイメージしているのは、きっとこの条約がきちんと発効して進んでいく過程で、政府の中でもこれをチェックするような委員会がきちんと立ち上がっていくのではないかと思っていますが、そういう五つの業界の皆さんが情報をきちんと出して、情報発信や、評価をするための、自主的な取組であっても、一緒に情報を出していただき、多くの方とともに意見交換ができるような形で評価ができればいいなと期待しております。よろしくお願いします。

【坂本委員長】 ありがとうございました。浅野委員、お願いします。

【浅野委員】 大防法で有害大気を規制しようというときに、この自主的な取組を中心にということをやって、相応の成果を上げてきたという経験から言うと、今回のこのようなやり方で十分に効果を期待できるだろうと思っています。先ほど、貴田委員のご指摘もありましたが、ここでは代表的に鉄鋼と書いてあるだけで、何も鉄鋼だけをターゲットにして考えているわけじゃないと思うんですね。将来また何が出てくるかわかりませんので、いずれにせよ自主的にやってくださいということを法令に書くのであれば、この部分を法律条文の中に丸ごと書くというのは決して賢くなくて、むしろ政令ぐらいにしておいて、必要なときには足せるようにということを考えたほうがいいと思います。これはこの先の立法技術の問題だと思いますが。

【坂本委員長】 大塚委員、どうぞ。

【大塚委員】 崎田委員と重なってしまいますけど、8ページの一番下のところの国において取組の状況を定期的に把握・評価するというのは結構重要なことだと思いますので、ぜひ真剣に取り組んでいただく必要があると思っていますが、こういう場をどうやってつくっていくかということを、第三者などを含めて把握・評価していくということが必要であろうと思います。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。中杉委員、どうぞ。

【中杉委員】 私もこの考え方で結構だと思うんですけども、一つだけ、自主管理というのは具体的にどうするのかというのは、細かいことはないわけですけども、維持管理をされる側でお願いをしておきたいのは、個々の事業者ごとの状況がわかるようなことにしてほしいと。例えば業界団体ごとでいきますと、全体よくなっているような雰囲気はあるんだけれども、個別に見ると物すごいばらつきがある。努力してない事業者と努力している事業者とそれが差があるのがわかるようにならない。同じような評価をされるということはぜひないように、自主管理をされる側、これはどういう仕組みにするのかも含めて注意をしていただければと思います。

【坂本委員長】 ありがとうございました。

 今、いただいたご意見はかなりの部分は今回の案でほぼよろしいという形ですが、ただし、ここに書いてあるものが実効が上がるような形にするために、今後のところについていろいろお考えいただきたいと、こういうご要望だったと承りましたので、この部分はほぼここのとおりという形にさせていただくことでよろしいでしょうか。

(はい)

【坂本委員長】 ありがとうございました。

 残りの部分でございますけれども、9ページ目の(5)事業者による自主的排出抑制取組の責務から最後のその他まで、この部分についてご意見をいただきたいと思いますが、指宿委員からの意見があったら先にそれを紹介させていただいて、その後ご意見を伺いたいと思います。

【永田総務課(併)大気環境課課長補佐】 それでは、参考資料の別添2の3ページ目の指宿委員の意見からご紹介をさせていただきます。

 まず、事業者による自主的な排出抑制取組の責務ということで、2段落目の、また以降は改行が必要ではないかということでして、そのように対応してよいと思います。

 また、6のインベントリーにつきまして、「水銀の排出事業者に対して求める精度に応じて」という表現が「何の求める精度」なのかということを明確にしたほうがよいのではないかというご指摘でございます。この点、求めるインベントリーの精度といった表現に明確化してはどうかと考えております。

 次に、7.の国及び地方公共団体の責務でございます。指針となる数値につきまして、現在、「そのための指針となる数値」というように表現をしてございますが、ここを「大気中の有害大気汚染物質としての指針となる数値」というように明確にしてはどうかということでございます。この点でございますが、水銀の大気排出規制を、今回、大気汚染防止法等に導入するということになると、水銀は有害大気汚染物質に該当する可能性のある物質に現在位置づけられてございますが、そこから抜ける可能性がございまして、そういった場合は、この有害大気汚染物質としての指針ではなくなります。今回の表現の趣旨としては、その場合であっても大気環境中の一般環境中の大気濃度の指標値としての位置づけですとかということで必要であると書かせてございますので、この表現としては引き続きそのままとさせていただけないかと考えてございます。

 次に、開発途上国に対する支援についてですけれども、「開発途上国に対し」の前に「地球全体の水銀排出量を削減していくため」という目的を追加してはどうかというご意見でございます。こちらについてはそのように修正してよいのではないかと考えております。

 また、4ページ目で分野横断的な論点についてということで、この「分野横断的な」という意味合いがよくわからないので、文章の修正が必要ではないかというご意見でございますが、こちらの意味合いとしては、製品対策ですとか、廃棄物対策といった、先ほど他部会の状況として紹介をしました各種論点と横断的であるということでございましたが、必ずしも必要な表現ではございませんので、こちらはそのように削除してよいのではないかと考えてございます。

 また最後に、文章構成についてということで、この「開発途上国」に対する記述と「分野横断的」という記述につきましては、別の項にするとよいのではないかというご意見をいただいてございます。この点については、開発途上国に対する支援につきましても、国の責務の一つとして位置づけられると考えておりますので、位置づけとしては国と地方公共団体の責務を書いております今の位置でよろしいのではないかと考えてございます。

 指宿委員のご意見につきましては、以上でございます。

【坂本委員長】 ありがとうございました。それでは、各委員の皆様ご意見、ご質問等ございましたらお願いします。若松委員、お願いします。

【若松委員】 こんなふうにすべきだとか、測定はどうすべきだというのがずっと書いてあって、それを今後どうするかというところなんですけども、見落としているかもしれませんが、例えば国全体の発生量を把握するためにどんなことをするとか、測定の精度を確保するためにどういった検討をするとか、そういった制度的にものも含めて、今後こういったことをやるためにどういったことをすべきだというのが一言どこかにあってもいいかなという気がするんですけども、もしそれが含まれていれば見落としているかもしれませんが、それを感じました。かくあるべしという書いたところをどう今後担保していくかということについての記載をできれば追加していただければ、例えばそういったことをやるための、あまり具体的に書くとそれがまた足を引っ張るといけないんですけども、仕組みをつくるとか、測定方法を検討するとか、全体の発生量を把握するためのそういったことをできるような具体的な方策を考えるとか、そういったことが感じられるような一言がどこかにあればいいのかなという気がしました。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。辰巳委員、お願いします。

【辰巳委員】 ありがとうございます。先ほど申し上げたこととも同じようなことなんですけど、9ページの(6)の国民による自主的な排出抑制のところに書かれている文章でやはり気になりまして、2行目、国民のところの、水銀添加製品を廃棄する際にはと書いてあって、電池のように、もう閉じ込められた水銀の製品を廃棄するのはそれでいいかと思うんですけれども、やっぱり体温計のようなものは廃棄するというのは壊れて廃棄するという発想につながると思うので、やっぱり水銀の体温計もあまりないとはいえども、廃棄するというときに、先ほどのだから書いてあったのも廃棄物となった後と書いてあるところもすごく気になって、壊れる前に回収する、ちゃんと閉じ込められた状態で回収するということがすごく私は重要だと思っておりますもので、その辺りを何かわかるような形にしていただきたいなと思っております。それが一つ。

 それからもう一つ、先ほどの指宿さんのお話から事務局のお答えになった点に関してなんですけれども、開発途上国に対してというお話で、国や地方公共団体が支援するというお話、それはもう当然なんですけれども、やっぱり事業者も支援するべきだと、べきだと言ってしまうといけないんですけれど、やっぱり例えばBATのやり方を開発して、それを途上国でやることもあるだろうと思うので、そういう意味では、どう言えばいいんでしょうか、わからないけど、やっぱり事業者もそういうことを広げていっていただきたいなと思うので、やっぱり限定的に国や地方公共団体だけがやるんだと考えないほうがいいような気がしたんです。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。崎田委員、お願いします。

【崎田委員】 ありがとうございます。私も9ページの(6)国民による自主的な排出抑制取組の責務というところです。実は、これの関連では、ほかの二つの検討のまとめに関しても本当にしっかり書き込んでいただいていますけれども、こちらの文章、割に文字を少なくしようと努力されて「等」という言葉を使っておられますので、、これを後にパブリックコメントなどで見た方が、いま一つもう一つストンと来ないようなところがあるのではないかと私も思いました。例えば2行目の、水銀添加製品を廃棄と書いてあるところ、使用済みの水銀添加製品を排出する際にはというような形で、次の地方公共団体等の「等」ではなくて、地方公共団体や関連事業者の設定する排出ルールにのっとった適切な回収・廃棄、または回収を引き続き行うなど、もう少しほかのまとめと言葉を合わせていただいたほうがいいのではないかと感じました。またその次の行辺りで、水銀含有量の少ない製品等をできる限り選択する等ということになってますが、できる限り選択し、分別排出するなどとか、また重なってしまいますが、少しその辺は考えていただいて、わかりやすくしていただいたほうが、後でこの文章が社会に出たときに納得感があるのではないか感じます。よろしくお願いいたします。

【坂本委員長】 ありがとうございました。貴田委員、お願いします。

【貴田委員】 10ページ目のインベントリーのところなんですけれども、PRTR制度を利用しつつもというか、活用しつつ、やはりできないので、別途の情報収集が必要と書かれているんですけれども、確かに、もし自主的に測定されている場合でも、PRTR制度の中に報告していただけるものなら、それはいいことだと思うんですよね。これは環境保健部の管轄になるかもしれませんが、PRTRは今はほとんど報告は規制がないのでないという状況なんですけれども、この辺り少し報告していただく、これは自主的かもしれないんですけれども、取組ができないものかという気がしているんですけども、この辺り環境保健部のほうのご意見をお聞きしたいなと思いました。

【坂本委員長】 稲垣委員、お願いします。

【稲垣委員】 10ページ目の(2)のインベントリーの第一段落目でありますけれど、その3行目からですけれど、測定結果の報告については、法律上義務付けたとしてもその対象は規制対象施設にとどまることを考慮すると、報告の義務付けを法で定める必要ないというのは、言い方が短絡的かなという気がしますし、本当は、法、規制対象施設だけでもきちっと報告してもらえればインベントリーの精度は上がるわけですから、ここの部分は記述を変えていただいて、大防法の場合に発生するのと同じように、必要があったら徴収するということで、私は法の測定方法の報告を義務づける必要はないと思いますけれど、他の大防法と同じように必要があったら出すということで、この言い訳をあえて書く必要はないんじゃないかなという気がしております。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。浅野委員、お願いいたします。

【浅野委員】 今の点については、私も稲垣委員と同じように考えます。つまり、報告義務だけを課すということは別に何もできないわけではないので、こんな書き方をするのはそれ自体まず間違ってますね。つまり法で手続を定めることは構わないわけでしょう。PRTRだって別に規制とは関係なしに報告を義務づけている。だから、こんなこと余計なことは書かなくてもいいんじゃないでしょうか。報告をいかに上手にきちっと徴収できるか、情報をいかに上手にとるかということが多分大事なんでしょうから、そのことを書けばいいんだろうと思います。

 それから、多くの方々があちこちについて意見を出されました。それらに応じて文章を直すことは一向に構いませんけど、ここではもともと大気に関する話をしていて、廃棄物の話をしているわけではないわけです。廃棄物のほうは廃棄物のほうの専門委員会報告でちゃんときちっと必要なことを言っているのですから、あまり細かい表現をあれやこれやと言っていくと切りがないような気がいたします。むろん、この報告だけを読むという人ももちろんいるのでしょうけれど、水銀に関心がある人はおそらく全部三つ読むわけですから、もともと三つに分割して諮問した役所が悪いわけで、こんなのは一発でどこかでやってくれれば全部まとめて書くことができたということでもある。パーツにわけて議論するときにあまり情熱的にごちゃごちゃ議論をやっていくと報告書が分厚く重くなってしまうという気がしないでもありません。でも、直すことに別に反対するわけじゃありませんが、ほどほどになさったらいかがですかと、こういうことです。

【坂本委員長】 ありがとうございました。事務局のほうから今の時点でこうというのがあれば。お聞きしたところは、大部分はこのやり方についての部分と、それからもう一つは、ここに書いてあっても、それが実効性が上がるような形をこの後どういう制度としてつくっていくかと、そういったところについてのご意見で、要望という形であったと思います。そういう意味では、ここでの全体的な基本的な枠組みはそう変えることなく、むしろこの後いわばここまで書いたんだったら、言い方を変えれば、皆さんが環境省ちゃんとやりなさいよと、そういうところがあるのかなと思っているところでございます。

 もし事務局のほうで何かございますか。

【高林総務課課長補佐】 すみません。若松先生のご指摘で確認をさせていただきたいんですけれども、例えば、測定方法でありましたら、7ページの(C)の測定というセクションがございまして、その一番下に「その具体的な測定方法については今後検討していくべきである」とか、あとインベントリーにつきましては、例えば10ページのインベントリーのセクションの二つ目の段落に、「インベントリーの策定・更新方法等も参考にしつつ、今後検討していくべきである」と書かせてはいただいておるんですけれども、例えばこういうことではまだ不十分じゃないかというご指摘ということでしょうか。確認をさせていただきたいんですけれども。

【若松委員】 こういったことが書き込まれていれば自動的に次のステップが進むのであれば、全く私はそれでいいと思いますけども、心配になっただけです。

【坂本委員長】 ありがとうございます。それで、あと具体的なところとしては、インベントリーのところで報告の義務付けを法で定める必要はないもののというようなところにつきまして、稲垣委員、浅野委員からお話がございましたが、インベントリーをきちんとつくり、それをいわばある程度の期間ごとにそれを改正をしていかないといけないということになりますと、当然さまざまな業界、いわば規制にかからないところからも含めて、いわば平均的な濃度をはかっていただいて、そういうものは提出していただけるものと私は理解をしているところなんですが、そういう意味では、今のような報告についてはやってもらうという形にしたほうがよろしいかなと思いますけど、いかがでしょうか。今のところはそういう形で、最終的な修文は事務局と調整をさせていただきたいと思います。

 そのほかいかがでございましょうか。上田さん、いいですか、環境保健部のほうのという話が。

【上田環境安全課課長補佐】 大変難しいご質問をいただきまして、どう答えたらいいのかと思って躊躇しておりました。PRTRという手法そのものが情報を提供しろということで、情報をいただけるものはもちろん拒むものではないんですが、もともとが今のPRTRの枠組みですと、基本的には化学物質をある程度以上取り扱っている人に対して義務をかけているということがありますので、枠外になっているというのがつまり事の発端でございまして、水銀について言うと、基本的には原燃料に含まれている不純物であるというところから端を発していて、とはいえ、一方でダイオキシンみたいにもともと不純物だけれども、別枠組みで報告がなされているものはPRTRで利用しているというものもあるので、そこは今後、活用できるものは活用するということで検討させていただきたいと思いますが、すみません。この場でお答えができないということでご勘弁いただければと思います。

 以上です。

【坂本委員長】 ありがとうございました。どうぞ、中杉委員。

【中杉委員】 上田さんのお話なんですけど、前の委員会でも私申し上げたんですが、ダイオキシンの場合は報告してもらっているから載せているんではなくて、届け出を義務づけているわけで、今回、大防法で少なくとも測定を義務づければ測定結果が出ますから、それに大気の排ガス量、排気量を掛ければ当然排出量が計算できるわけで、負担はない。紙に書いて出すという負担はありますが。そういうことはしていただく必要が、それは考え方として化管法のほうで対象物に加えるかどうかということだろうと思います。私が先ほど自主管理と申し上げた、自主管理をする、どこでも個別のというのを申し上げたのは、自主管理のところについて測定義務はありませんので、必ずしもPRTR法のほうに載せられないかもしれないけれども、できれば自主管理されるのであったら、それは化管法の届け出をしていただいて、それを化管法の担当のほうでPRTRの制度のほうで受け取って載せていただくというようなことも必要ではないかと、そういうことも少し検討していただきたいということで申し上げました。

【坂本委員長】 大塚委員、どうぞ。

【大塚委員】 保健部会の話にもなってしまうかもしれませんので、あまり発言は控えたいと思ってはいたんですけど、PRTRについては1トン以上という仕切りがあるので、現在、PRTR、水銀はそのまま使ってもほとんどあまり意味がないということになってしまうわけですが、ですから、水銀に関してPRTRを使おうと思えば何か考えなくちゃいけないので、それは保健部を中心にぜひお考えいただければと。

【中杉委員】 ダイオキシンでできているんだから、同じような考え方で整理ができるだろうと思ってますけど。

【大塚委員】 ああそうですね。ダイオキシンは、ただ報告義務があるので、今回は法律で報告義務がないものですから、そこが違ってくるかと思いますけど、どうもそれは。

【坂本委員長】 その点は、当然全体の排出量がどのくらいで何を議論しているかを考えれば、今のような形で仮にやったとしても、全然それは意味がないわけで、いわばほかのもう少し量的に少ないもので問題があるものにどういう対応をするかというのをその中で考えていくということになろうかと思います。

 そのほか何かございますでしょうか。どうぞ。

【三好局長】 浅野先生からご指摘いろいろいただいておりまして、あと若松先生のほうからのあれで、3-1と3-2でご紹介しましたのは他部会の検討なんですけれども、そこにはやはり最後に今後の課題というところがありまして整理されているのに比べると、今、事務局のほうからご説明したように、この資料4のほうは各パーツに埋め込んであります。それで足りているという理解でございましたが、全体のバランスとしてどう考えるのかということも含めて、あるいはこの小委員会としての独自性を発揮したほうがいいかも含めて、委員長のほうとご相談をさせていただきたいと思います。中身はしっかりやるということでございます。

 それから、それに関連いたしますが、冒頭、浅野先生からご指摘がありました、こうやって分けて議論して、最後一つの仕組みとして全体としてはでき上がるわけですが、それをどういう形でまたフォローアップしていくかということになりますと、また中央環境審議会にいろいろといろんな点でお世話になることになろうと思いますが、その全体の回しまでは私も職責を超えますので、それは全体の事務局のほうとよく相談をさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

【坂本委員長】 今、局長のほうからお話がございましたように、場合によってはそれぞれの部会との体裁の関係ですね。全体の編集の関係で中身を変えることなくそういったことを場合によってはさせていただくかもしれないということで、全体の内容についてはご了解をいただいたということにさせていただきたいと思います。

 それでは、何か全体を通してございますでしょうか。よろしいでしょうか。

(なし)

【坂本委員長】 よろしければ、今、申し上げましたけども、委員の皆様からいただいた意見は、一部ここでどう修正すると申し上げましたところはそういう形でやりますけど、それ以外のところにつきましては、事務局と座長の間で、先ほどの最終的な編集の部分も含めて座長に一任させていただきたいと思います。それで作成したものを最終的には先ほどの他部会と同様にパブリックコメントに出す案をという形で作成をさせていただきたいと思いますが、そういうことでご了解いただけますでしょうか。

(異議なし)

【坂本委員長】 ありがとうございました。

 それでは、本日の議題は以上でございます。

 その他、事務局からありましたら、お願いいたします。

【是澤大気環境課長】 長時間にわたってのご議論どうもありがとうございました。ただいま坂本委員長にまとめていただきましたとおり、パブリックコメント案を作成の上、速やかにパブリックコメントに付したいと考えております。

 次回の小委員会につきましては、そのパブコメでの意見を踏まえて最終的な答申案をご提示したいと考えております。日程につきましては年明けの開催を考えておりますが、日程調整が整い次第、改めてご連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 なお、本日の議事録については、後日、各委員にご確認をいただいた上で公開することとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

【坂本委員長】 それでは、本日の会議はこれで終了したいと思います。どうもありがとうございました。

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