自動車排出ガス専門委員会(第56回)議事録

日時

平成26年12月22日(月)10:00~11:47

場所

主婦会館プラザエフ 7階カトレア

議事次第

1.開会

2.議事

  1. (1)中央環境審議会大気・騒音振動部会自動車排出ガス専門委員会
       「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次報告)(案)」
  2. (2)その他

3.閉会

配付資料一覧

資料

  1. 資料56-1 自動車排出ガス専門委員会(第55回)議事要旨
  2. 資料56-2 今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次報告)案

議事

午前10時00分 開会

【諸川室長補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会大気・騒音振動部会第56回自動車排出ガス専門委員会を開会いたします。

 出席者の確認ですが、本日、草鹿委員と御園生委員からご欠席のご連絡をいただいております。

 それでは、開催に先立ちまして、早水大臣官房審議官よりご挨拶させていただきます。よろしくお願いいたします。

【早水審議官】 おはようございます。水・大気局担当の審議官の早水でございます。

 本日は、局長の三好が、別の会議に出ておりまして、遅れて参りますので、冒頭、私よりご挨拶をさせていただきます。

 委員の先生方におかれましては、年末のお忙しい中ご出席をいただきまして、大変ありがとうございます。また、日ごろから環境行政につきまして、ご理解とご支援を賜り、重ねてお礼を申し上げます。

 前回までのこの専門委員会におきまして、国際基準調和という関係で、二つの問題についてご審議をいただいてまいったところでございます。一つが、軽・中量車に適用される国際的な排出試験サイクル、排出ガスの試験サイクルでありますWLTCの導入と、その際に必要となる排出ガスの規制値、適用時期についてということで、これについて方向性をお示しいただいたところでございます。もう一つ、ディーゼル重量車のブローバイガス対策の国際基準調和についてもご審議をいただいてきたということでございます。本日は、これまでのご審議を踏まえまして、この2点につきまして、専門委員会の第十二次報告案を事務局のほうで作成をいたしましたので、ご審議をいただければと考えております。

 本日、この報告案をおまとめ、できればいただきたいと思っておりますけれども、そうしていただきましたならば、速やかにパブリックコメントの手続を開始したいと考えております。

 ご審議していただきました自動車排出ガスの試験サイクルにつきましては、これまで、ディーゼル特殊自動車、それからディーゼル重量車、それから二輪車といったものにつきまして、今までの答申の中で、国際基準調和を図ることが示されてきております。今後、軽・中量車に適用される国際的な試験サイクルが国内に導入をされますと、ほとんどの車種について、排出ガスの試験方法の国際基準調和というものが達成するということになります。これによりまして、日本の自動車メーカーにおきましても、一方で環境を守りながら、また、開発の費用についての軽減も進むということで、世界的な水準の環境技術を確保しつつ、国際基礎力を維持できるものになると考えております。

 本日は、限られた時間でありますけれども、ご専門の立場から、忌憚のないご意見をいただくようお願いいたしまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。

【諸川室長補佐】 早水審議官、どうもありがとうございました。

 冒頭の撮影につきましては、ここまでとさせていただきます。ご協力よろしくお願いいたします。

 本日の会議は、公開とさせていただき、今回の議事要旨及び議事録については、委員の皆様のご了承を得た後に、ホームページにて公開させていただきます。

 それでは、議題に入る前に、お手元の資料について確認させていただきます。

 まず一番上ですが、議事次第がございます。めくっていただきますと、本日の出席予定者、裏面でございます。そして、2枚目ですけれども、専門委員会の委員名簿でございます。

 続いて、資料56-1、1枚目、1枚紙でございます。前回、第55回の議事要旨になっております。そして、資料56-2、こちらが本日のメインの資料でございます。今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次報告)の案でございます。そして、別冊子になっておりますのが参考資料集でございます。

 資料は以上となっております。不足等ございましたら、お申しつけくださいませ。

 もし、ないということでございましたら、それでは、以降の進行を河野委員長、よろしくお願いいたします。

【河野委員長】 おはようございます。

 本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございました。今日は冬至らしいですね。それも旧暦の11月1日と重なっているので、何か特別な冬至ということで、明日から春が来るということなんでしょうけども、この委員会にも、ぜひ春が来てほしいなということで希望しております。

 それでは、早速でございますが、本日の議題に入りたいと思います。

 まず、議題(1)中央環境審議会大気・騒音振動部会自動車排出ガス専門委員会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次報告)(案)」でございますが、これにつきましては、内容が非常に多く、非常に長いので、事務局より内容について概要説明の後、質疑応答という流れで進行させていただきたいと思います。

 それでは、第十二次報告案につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

【諸川室長補佐】 承知しました。ただいま河野委員長からございましたとおり、資料56-2でございますけれども、中環審の大気・騒音振動部会における十二次答申に向けて、本専門委員会としてご審議いただいた内容を盛り込んでおります。本専門委員会においてご了承をいただきましたら、1カ月間のパブリックコメントを実施したいと思っております。

 資料は項目が多くて、文書としても非常に長いものとなっておりますので、概要のみ説明させていただきたいと思っております。

 また、十二次報告の理解を進める資料として、参考資料についても、今回、添付しております。参考資料については、パブリックコメントの対象とはしませんので、本日はこちらの説明は割愛しますけれども、適宜、参照していきたいと思っております。参考資料について、もしお気づきの点ございましたら、事後的で構いませんので、明後日の24日までに事務局までご連絡をいただければ、ありがたいと思っております。

 それでは、資料56-2についてご説明します。

 まずは、目次にて、全体の構成についてご説明させていただきます。めくっていただきまして、目次があります。これは4章構成になっておりまして、第1章は「はじめに」というものをつけております。

 今回、十二次答申に向けて、主に二つの課題を審議しました。一つ目が、乗用車等の排出ガス試験方法の国際調和でございまして、2章にまとめております。続きまして、ディーゼル重量車のブローバイガス対策の国際調和、こちらを第3章にまとめております。第4章は、今後の自動車排出ガス低減対策の考え方ということで、今後の課題などを記載しているところでございます。以上が目次でございます。

 続きまして、1.はじめにについてご説明します。めくっていただきまして、4枚目に1ページが来ております。こちらが中央環境審議会における過去の審議経緯を記述しております。こちらの文章は、基本的には過去の振り返りでございますので、本日のご説明は割愛させていただきます。それが3ページ目の途中までございます。

 3ページ目の14行目の1.2、こちらが自動車排出ガス低減対策の視点ということで、今回の十二次報告において、自排専として、どういう視点で検討してきたかということを記載しております。

 3ページ目の15行目以降では、今回の乗用車等の国際基準調和につきまして書いていますけれども、自動車が世界的な流通商品ということで、世界的に排出ガス試験方法の国際調和が求められていることが書かれております。

 そして、少し飛びますけども、24行目以降は、これまでに既にディーゼル特殊自動車、ディーゼル重量車、二輪車は、それぞれ、六次答申、十次答申、十一次答申で、排出ガス試験方法の国際調和が示されていることを記載しております。

 4ページ目に行きます。2行目から乗用車等について書いておりまして、乗用車等については、我が国の参画のもと世界的な統一試験サイクル(WLTC)を含む世界統一排出ガス・燃費試験方法(WLTP)、CとPの違いは、CycleとProcedureの違いでございますが、それらが国連において検討されてきたので、十一次答申において、その国内導入を検討するということが示されたことを記載しております。

 4ページ目、10行目からでございます。乗用車等では、我が国を含め、諸外国において排出ガス規制を強化している流れにあること。そして、15行目から18行目については、自動車メーカーの負担は増加しつつあること。乗用車は、世界における四輪車の生産台数の75%を占めて、国際競争が激しいことなどを記述しておりまして、19行目から22行目まで、そして、大気環境の保全を進めていく中で、排ガス試験方法の国際調和を検討することが重要な視点となったということを記載しております。そのため、WLTCの導入等の検討を行うこととしたということを記載しております。これらの詳しい内容については、2.について、もう一度、書いている部分でございます。このような形で、今回の検討の視点では、大気汚染状況からの排ガス規制という視点というよりも、大気環境保全を維持しつつ、国際基準を積極的に取り入れようという視点で記載しております。

 申し訳ありませんが、続いて、4ページ目の24行目から、ディーゼル重量車のブローバイガス対策の国際調和について記載しております。十次答申において、ディーゼル重量車の排出ガス試験サイクルとして、WHTCとWHSCというサイクルを導入することを示されているところでございます。このWHTCとWHSCの略語につきましては、恐縮ですが、戻った2ページ目の15行目とか16行目に書いておりまして、WHTCのほうがWorld Harmonized Transient Cycleで、過渡サイクル。WHSCのほうがSteady stateということで、定常サイクルという略でございます。

 また4ページ目のほうに戻りますけれども、30行目でございます。WHTCとWHSCを規定するWHDCと呼ばれる国際基準(WHDC-GTR)という中にブローバイガスの取り扱いが規定されている。

 我が国のブローバイガス対策では大気開放禁止しているのに対して、WHDC-GTRのブローバイガスの取り扱いでは、排気管排出ガスに加算して測定した値が規制値以下であれば、大気開放を許容されているということを書いております。WHTCを含むディーゼル重量車の排出ガス試験方法は、平成28年以降で円滑な導入が必要であるということに考慮して、ブローバイガス対策の国際調和について検討したことを記載しております。

 5ページ目の10行目から、1.2のまとめとしまして、2.に乗用車等の排出ガス試験方法の国際調和を記載し、3.にディーゼル重量車のブローバイガス対策の国際調和を記載し、4.に今後の考え方というのを記載したというふうに、それぞれ、2.、3.、4.に、詳細な記述をするという流れにしている部分でございます。

 それでは、目次と1.については、事務局からの説明は以上となります。

【河野委員長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの第1章の内容について、ご意見、ご質問等ございましたら、お願いしたいと思います。

【坂本委員】 簡単な話なんですが、国語の話で、一つ直したほうがいいかなというところがありました。2ページ目の9行目から10行目、後のほうから、「第八次答申に基づくポスト新長期規制が開始したところである」というのは、「規制を開始した」か「規制が開始された」か、そう直さないと、国語としておかしいでしょうということです。

【河野委員長】 貴重なご意見、ありがとうございました。これにつきましては、事務局に一任したいと思いますので、よろしいでしょうか。ご意見があればお伺いしますが。

 では、そういうことでさせていただきます。

【諸川室長補佐】 「が」を「を」に直したらいいですね。

【大聖委員】 「が」を「を」に直すよりも、「開始されたところである」のほうがいいと思うんです。というのは、上で何々が実施されたと書いてあるんで、それに倣うと。

【河野委員長】 では、これも事務局でお預かりして、検討させていただくということで。

 ほかにございませんか。

【大聖委員】 同じページで、19行目のところ、「さらに」というところで、これ、改行したほうがいいかなと思います。これも国語的で、すみません。ずっと続いてきているものですから、改行をして読みやすくしたほうが。

【諸川室長補佐】 今、画面で修正してしまいます。

【河野委員長】 では、これも同様ということで。

 ほかにございませんでしょうか。

 待っていますと、どんどん出てくる可能性がありますので、第2章に行きたいと思います。よろしくお願いします。

【諸川室長補佐】 続きまして、2章のほうに進みたいと思います。場所は5ページ目の15行目からでございます。2章は非常に長くなっておりますので、まず半分、2.1と2.2について説明させていただきます。

 5ページ目の16行目、2.1では、排出ガス試験方法の国際調和の効果等という表題にしまして、2.1.1の乗用車等の世界市場における位置づけにおいて、18行目から24行目まで、乗用車を含む四輪車と乗用車のそれぞれについて、世界生産台数で、日本での新車販売台数、そして、日本からの輸出台数を記載しまして、それぞれ、乗用車が占める割合が大きいことがわかるようにしております。

 それで、続きまして、5ページ目の30行目からですが、ここは2.1.2でございます。これは諸外国の排出ガス低減対策の動向と国際調和により期待される効果という表題にしまして、6ページ目のほうに移りますが、6ページ目の2行目から10行目まで、欧州の現在及び今後の規制内容を示しております。基本的には、EURO5bですとかEURO6bで、PM粒子数規制を導入したりと、あとは、EURO6cと呼ばれる次期規制において、その規制値を強化していったりという内容を書いております。

 11行目から13行目までですが、欧州では、今、新EUモード、「NEDC」と呼ばれるモードが活用されていますけれども、EURO6cにおいてWLTPの導入が検討されているという状況を記載しております。

 14行目から18行目まで、新興国の状況を記載しております。新興国においては、排ガス規制は、基本的には欧州を参考にしておりまして、インドを初め、新興国でWLTPを導入していくことが期待されるといったような内容になっております。

 19行目から23行目ですが、各国においてWLTPが導入されれば、自動車メーカーの負担軽減や、我が国や新興国の大気環境保全、大気環境改善に資するという内容を、そういった効果を記載しております。

 続いて、2.1.3検討の方針でございます。26行目から29行目は、以上までの振り返りを書いておりますので、割愛します。

 6ページ目の30行目から次の7ページ目の12行目まで、こちらは何を書いているかといいますと、第五次答申において、新長期規制(平成17年規制)とJC08モードの導入が示されておりますが、JC08モードでは、実走行に基づくサイクル、そして、また、コールドスタートも導入をしてあるということを書いております。今回のWLTPも、実走行やコールドスタートを考慮したものですので、自動車メーカーにおいては、これまでの技術をベースにすることができて、迅速な対応が可能であると考えられるということを記載しております。

 そして、7ページ目の13行目から14行目において、まとめを書いていますけれども、今回は大気汚染対応というよりも、速やかな国際調和のために、WLTCを含んだWLTPを導入することが適切であるということを書いております。それゆえに、排出ガスのレベルについては、現行規制と同等のものを入れるということも記載しております。

 ここまでが2.1でございます。

 続きまして、2.2のほうに進みます。16行目でございます。こちらも細分化しておりまして、まず、2.2.1にWHTCの導入ということを書いておりますけども、後に出てくる2.2.2で、その他の要件というものを示しております。

 7ページ目の18行目から、これが2.2.1の(1)WLTCの策定という表題で、その次に、また、①WLTC策定の経緯ということを記載しております。こちらは専門委員会で示した部分ですので、その内容を確実に入れているということで、説明は割愛いたします。

 7ページ目の30行目、車両の区分、試験サイクルの構成という部分ですけども、こちらも既に説明している内容でございますが、基本的には、車両をPMRとか、最高車速で分けていると、区分けしているということ。そして、特に10行目から14行目ですけれども、各試験サイクルがフェーズ分けされていて、Class2、Class3a、Class3bについては、超高速フェーズを除外できるという旨を記載しております。

 8ページ目、16行目ですけれども、(2)WLTCの導入の検討ということで、こちらはWLTCの国内導入をどのように考えてきたかという部分でございます。

 その下の17行目でございます。①我が国における車両型式取得の実態を踏まえた試験サイクルの導入の検討というタイトルの下では、我が国で型式取得をした車両は、ほぼ全てがClass3aか3bに該当すること。Class3aについては軽貨物車、3bについては、軽貨物車の一部及び軽貨物車以外の自動車が該当することを記載しております。Class1、2については、実態がないということを記載しております。

 あと、データについても、Class1、2についてはないということをその下に書いておりまして、ここのまとめとして、30行目ですが、「したがって、我が国においては、Class3a又は3bの車両に適用される試験サイクルを導入することが適当である」という旨をまとめとして置いております。

 それでは、進ませていただきまして、今度は9ページ目の3行目に移りたいと思います。②我が国の自動車走行実態とWLTCのフェーズ別試験サイクルの導入の検討という部分でございます。こちらは、我が国の自動車走行実態で、全走行距離ベースというデータですとか、速度-加速度分布といったデータを踏まえて、9行目から11行目にかけて書いていますが、超高速フェーズを導入しないという旨を記載しております。残りの低速フェーズ、中速フェーズ、高速フェーズを採用することが適当であるということで、別図に示すというところで、別に示すものを採用することが適当であるという書き方をしております。

 続きまして、9ページ目、13行目、2.2.2、その他の要件です。

 14行目、(1)適用対象でございます。15行目から18行目にかけて、適用対象を書いております。

 19行目からですが、WLTCを導入するときに、実は我が国固有の課題がございまして、それを説明しております。非常にわかりにくい概念になっておりますので、参考資料で説明させていただきます。

 参考資料は42ページになっておりまして、同時にスライドにも表示しております。乗用車の適用範囲ですけれども、今、画面に出しておりますけれども、乗用定員と、縦軸が車両総重量で分けておりまして、今までのスコープはこのような感じになっていまして、JC08のところと、JE05のところと、分かれているということになります。WLTPになりますと、下のほうになりまして、この黄色い部分がスコープになります。上のほうはディーゼル乗用車で、下のほうはガソリン乗用車になっております。黄色い部分がWLTPのスコープですので、ちょうどこの10人ちょうどと3.5トン超だけが、JC08が残るということになります。ただ、こういうスコープ分けにすると非常に複雑な体系になりますので、これをどうかというふうなことで、幸い、ここの車両については型式取得している実態がないということですので、WLTP導入の機会を活用しまして、ディーゼル乗用車については、WHDCのスコープをここまで延ばして、これ全部をWHDCにしてはどうかと。あとは、ガソリンについては、ここはJE05ですけれども、これを延ばして、これ全体をJE05にしてはどうかということを書いておりまして、そういうふうにすることによって、わかりやすい整理にするということを書いております。これを文章で書きますと、9ページ目の19行目から10ページ目の10行目まで、このような文章になりますという部分を書いております。

 10ページ目の12行目でございます。(2)コールドスタートの重み係数でございます。現在、コールドスタートの重み係数は25%でございます。ですけれども、WLTPでは100%となっております。排出ガス低減対策として、コールドスタート対策というのは非常に重要になってきますので、100%とすることが適当であるといった旨を記載しております。

 24行目でございます。(3)試験時の自動車の重量でございます。今のJC08モードは、車両重量に110kgを加算した値に対して、標準値を設定しております。一方で、WLTPの試験重量については、非積載状態の重量に対して、運転者とか、荷物とか、乗員または荷物等の重量加算した計算式で算出されます。これによって、基本的にはWLTPのほうが重くなりますということを記載しております。11ページ目の1行目ですけれども、特に中量貨物の重量の増加量が大きいといったことも記載しております。

 2.1と2.2の説明は以上になります。

【河野委員長】 ありがとうございました。

 それでは、今ご説明がありましたが、ご意見、ご質問等ございましたら、お願いいたします。

 これは資料としては、参考資料は白黒ですよね。

【中谷室長】 白黒です。

【河野委員長】 正式なのはカラーになるんですか。

【諸川室長補佐】 ホームページにアップするのはカラーになります。

【河野委員長】 さっきの絵なんかは。

【中谷室長】 モノクロです。白黒だけです。

【河野委員長】 ホームページはカラー。

【中谷室長】 はい。

【河野委員長】 まあ、カラーのほうがわかりやすいですよね。

 そんな雑談をしていられない状況にあるんですが、いかがでございましょうか。

【坂本委員】 やっぱり修正しろとか、そういうことではなくて、この部分が非常に重要だということを共通認識として持つ必要があるのは、3ページで前のほうなんですけども、「我が国の大気環境を保全した上で、排出ガス試験方法の国際調和を図ることは」という形の文章で入っているということが、全部のところにかかってくるということを、あえてここでもう一度申し上げておきたいと思います。

【河野委員長】 貴重なご意見をありがとうございました。

 我々も、そのつもりでやっておりますが、それが文章にきちんと出ているかどうかというのは心配するところでありますので、そこら辺にもご注意いただいて、ご意見を賜れればというふうに思います。

 それでは、なければ、第2章の2.3から2.4まで、内容についてご説明いただきたいと思います。お願いいたします。

【諸川室長補佐】 それでは、第2章の残り部分、2.3と2.4、ページ数で言いますと、11ページ目の4行目から説明いたします。

 2.3.1、検討の考え方でございますが、6行目から8行目は飛ばしまして、9行目にあるとおり、WLTCを含むWLTPを速やかに導入するという方針を2.1で示しておりますので、10行目、現行の排出ガス許容限度と同等の排出ガスレベルを確保するという考えで検討を開始したこと。12行目ですが、具体的には、JC08モードとWLTCの二つの試験サイクルで走行させた場合の排ガス値を調査しまして、その回帰直線に基づいて次の目標値を検討するという考え方で検討を開始したことを記述しております。それが16行目まで書かれております。

 進みます。18行目、2.3.2でございます。実際に排出ガス性能調査を行った結果を踏まえて考え方を整理した部分でございます。19行目から書いておりますけれども、試験結果では、WLTPで大幅に排出ガス値が増大するものあれば、そうではないものもあったということで、全ての車両に適用できる相関則は得られなかったということを書いております。

 その要因としまして、11ページ目の23行目から書いておりますが、一つ目、WLTCでは、高負荷・高回転領域での走行が増えるという部分。二つ目のポツ、試験自動車重量が増えると。27行目です。コールドスタートの重みが100%となることということが挙げられます。

 さらには、30行目ですけれども、負荷や回転数が排ガス値に与える影響は、エンジンごとに大きく異なるということ。そして、エンジンシステム制御についても、エンジンや車両ごとに大きく異なることということが挙げられるということを書いております。

 加えて、現行排出ガス規制適合車については、JC08モードに適合させていることも要因で、グラフで言いますと、横軸方向の変位が少ないということを考えられます。3行目ですけれども、そのため、仮に全ての車両の排ガス値を考慮すると、JC08-WLTCの相関線図において回帰直線が一方へ大きく傾くこととなるということ。したがって、次期排出ガスの目標値を設定する上では、我が国の大気環境への影響を避けるため、8行目以下によることとしたということを記載しております。

 8行目の一つ目のポツでございます。自動車の種別や規制物質によって、現行排出ガス規制適合車に対して規制緩和になることを避けるため、回帰直線のみに基づいた単純な数値の置き換えは行わないこととするというのが一つ目。

 WLTCを含むWLTPに対応するため、今後の大幅な技術開発が必要なものもあれば、大幅な技術開発を伴わない現行技術の改善(WLTCへの適合等)で対応できるものもあるとの本専門委員会としての見通しを踏まえて、排出ガス許容限度目標値を検討するというのが二つ目。

 三つ目ですが、その結果、一部の車両に対しては規制強化を伴う場合もあるが、それらに対しては、一層の排出ガス低減技術の開発に努めるよう求めることとすると。こういった考え方を整理しまして、それぞれ、検討することとしたというふうに書いております。

 この考え方にて、次期目標値の検討を行った結果を12ページの18行目以降で記述しております。

 2.3.3、自動車の種別毎及び規制物質毎の検討です。12ページ目の22行目、(1)ガソリン・LPG乗用車等のCO及びNOxでございます。こちらについては、WLTCを走行した場合には排出ガス値が増大しますけれども、大部分の乗用車等が有するCO及びNOxの浄化技術の水準を鑑みて、現行と同一とすることが適当としております。

 すみません、参考資料については、47ページ以降に示しておりますので、少し見にくいですけども、適宜、ご参照いただければと思っております。このグラフの見方ですけども、横軸がJC08モードでございます。縦軸がWLTPでございます。このグラフはガソリン・LPGのCOですけども、そのうち、ガソリン・LPG乗用車と軽量貨物車のプロットから出した回帰直線の線になっておりまして、プロットについては、このグラフでは見えないようにしてあります。この横軸のこの白い四角が、現行の排ガス許容限度でございます。この黒い四角が、WLTC走行のときに使った、今回の調査で使いましたデータの最大値になっております。回帰直線をこうやって引きますと、現行の許容限度からこうやって引きますと、2.33というふうになりますが、大部分の浄化性能の技術を鑑みまして、この中では1.15に今回引きましたということで、この次期排出ガス許容限度目標値を白い四角で示しております。WLTPの試験のときの最大値については、この黒い丸で示しておりますが、一応プロットの範囲はこの黒い点と黒い点の間に含まれているというようなことがわかるようになっております。一応グラフの説明でございました。適宜、それぞれのグラフをご覧いただければと思っております。

 本文のほうの12ページ目の29行目に戻らせていただきます。(2)ガソリン・LPG乗用車等のNMHCでございます。こちらについては、現行の許容限度を超えている車両が多く存在します。この要因については、13ページ目の2行目から記載しておりますが、コールドスタートの初期ではNMHCの浄化性能が低くなるということ。今回のWLTPでは、コールドスタートの重み係数が100%となることが挙げられます。特にこの影響はガソリン・LPGの中貨物車が顕著でございます。これはもともと貨物運送という用途のため、比較的エンジン出力が低いことが、まず一つとして挙げられます。さらに、WLTPにおける試験自動車重量については、JC08モードのときよりも大きくなることが挙げられます。そのため、エンジン負荷が高くなりまして、混合気濃度が過濃となる割合が増えるためだと考えられます。

 これらを踏まえまして、次期排出ガス許容限度目標値については、コールドスタートの重み係数が100%となること等の影響を考慮した設定にすることが適当であるといったまとめにしております。

 13ページ目の(3)ガソリン・LPG乗用車等のPMでございます。今、ガソリン車については、吸蔵型NOx還元触媒を装着した希薄燃焼方式の筒内直接噴射ガソリンエンジン(リーンバーン直噴車)について、PM規制がかかっておりますけれども、こちらについては、WLTCを走行した場合でも、浄化性能が現行の許容限度に適合可能な水準にあるということが確認できたために、WLTCを走行する場合にあっても、現行の許容限度と同一とすることが適当ということを書いております。

 続きまして、23行目、ここからディーゼル車のほうに移ります。ディーゼル乗用車のCOとNMHCとPMでございます。こちらも、WLTCを走行した場合でも、浄化性能が現行の排ガス許容限度に適合可能な水準にあることが確認できたため、許容限度も現行と同一とすることが適当ということを書いてございます。

 続きまして、13ページ目の(5)ディーゼル乗用車等のNOxでございます。ディーゼル乗用車等のNOxについては、WLTC走行時には、排ガス値が現行の許容限度を超えております。その主な要因については、WLTCでは高負荷・高回転領域での走行が増えること。その増加したNOxに対してエンジン制御や触媒等が適切に対応できていないということが要因だと考えられます。

 また、許容限度の設定に当たっては、現行と同一とする方法も考えましたけれども、その場合は、現行の限られた車種でございますし、それらのほとんどを排除することとなるということ。そして、逆に、全ての車両の排ガス値を考慮した場合には、その目標値の値は非常に高い大きいものになるということが考えられます。

 一方で、8行目でございますが、ディーゼル乗用車等のNOxの低減技術は、今後も開発の進展が期待されるということがありまして、これらを踏まえまして、9行目です。WLTCにおける次期排ガス許容限度は、現在のNOx低減技術の平均的な浄化性能を指標とした設定にすることが適当であるという結論を書いております。

 非常に駆け足ですが、12行目、2.3.4に排出ガス許容限度目標値のまとめを置いております。2.2.1の(2)の①というのは、試験サイクルはClass3aまたは3bとしましたという部分でございますが、2.3.3というのは、この直前の部分でございます。これらを踏まえまして、次期排出ガス許容限度目標値については、PMRにかかわらず、別表1及び別表2のとおりとするということにしまして、これにより引き続き我が国の大気環境を保全していくことが適当であるといったことをまとめとして置いております。

 別表については、28ページと29ページになっております。別表1のほう、28ページのほうが、ガソリン・LPG乗用車等のほうの許容限度でございます。別表2のほうが、ディーゼル乗用車等のほうの許容限度になっております。

 14ページ目の16行目に戻らせていただきます。なお書きで書いておりますけれども、WLTPが、排出ガスだけではなくて、燃費の試験方法としても成立しておりますので、今後、新たな排出ガス許容限度目標値を設定する場合には、低排出ガス技術と低燃費技術が両立する方向に技術開発が促進されるよう配慮することが重要であるといったような記述を置いております。

 続きまして、14ページ目の22行目、2.4、排出ガス許容限度目標値の適用時期に進ませていただきます。

 27行目でございます。こちらがガソリン・LPG乗用車と軽量貨物車のことを書いております。さらに、15ページ目の5行目、こちらはディーゼル乗用車とディーゼル軽量貨物車について記載しておりますが、これらの車両は、いわゆる乗用車系ですが、いずれも2018年末までに適用することが適当としております。こちらは、理由としましては、それぞれ、試験サイクルなどの対応のためのシステム技術開発、そして、規制適合性の確認、そして、認証取得のための期間などが必要であるということで、少なくとも4年ということを置いております。

 15ページ目の13行目、(3)ガソリン・LPG軽貨物、そして、中量貨物、そして、15ページ目、25行目のディーゼル中量貨物車、両方とも貨物車でございますが、これらは2019年末までに適用することが適当であるといったことを書いております。こちらは、いずれも貨物運送という用途のために、エンジン出力が低いということ、今回のWLTPにおいて、試験自動車重量が増加するということから、乗用車と比べまして、追加的な技術開発が必要であるということが理由になっております。といった内容を16ページ目の3行目まで書いております。

 16ページ目の5行目でございます。こちらの5行目から8行目については、現行車両に対しても規制強化を伴うため、配慮が必要であるという旨を記載しております。

 その次、9行目から11行目ですが、諸外国との比較ですが、まだ諸外国については、WLTPの導入時期等が確定していませんけれども、現時点においては、我が国は、本報告によって、世界に先駆けて許容限度目標値と適用時期を示したことになると。最も早く決めたということで、今年の3月のWP29の採択でしたので、そこから9カ月で決めましたといったことを記述しております。

 非常に駆け足でございますけれども、第2章の説明は以上となります。河野委員長、お願いします。

【河野委員長】 ありがとうございました。

 ご意見、ご質問等ございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 はい、どうぞ。

【岩本委員】 本当にご苦労さまです。最後のところ、16ページ目で、日本以外の国のことがまだわからないので最初の規制値だと記載してあるのですが、全く情報はないのでしょうか。

【諸川室長補佐】 確定的なところはまだわかりませんけども、欧州については、今日の資料の6ページ目の諸外国の排ガス低減対策のところで、欧州が2017年ですとか2018年に、さらに規制強化をする、EURO6cというふうに呼ばれる規制が予定されておりますけれども、その導入のときに、WLTPを導入するということが検討されているという状況については記載させていただいておりますけども、まだ確定はしていないというレベルでは、確たる情報はないということでございます。

【岩本委員】 ありがとうございました。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

 ただいまのご質問につきましては、世界に先駆けてというのが本当なのかということですよね。だから、これにつきましては、部会で報告するまでにいろんな情報が入りましたら、ここは事務局と私の一存で対応させていただきますということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

【河野委員長】 では、そうさせていただきます。

 はい、塩路先生。

【塩路委員】 今のお話で、岩本先生は情報がないんですかと言われたんですけれども、情報はだからいっぱいあるんですよね。ただ、そうじゃなくて、確定したものではないということが……。

【岩本委員】 本当に決まるのか、あるいは決まったことなのかがよくわからないということですね。

【塩路委員】 今、まだ決まっていないという情報があるわけですよ。だから、それが確定した上で、これを除くかどうかを検討していくという、そういう意味です。

【岩本委員】 ありがとうございます。

【塩路委員】 それで、今の話で、規制値を決めるためのグラフが、結構見にくいですよね。これはいたし方ないんですけれども。サンプル数もそれぞれ違うし、それと、ばらつきが大きい事や、元データを示せないという事情もあって、なかなか描き方が難しいと思うんですが。これは、もともとはカラーですか。ホームページにカラーで載せられるということだから、むしろここの場ではカラーで示してもらったほうがよくわかったかなという気がします。ずっと、白黒だったら白黒のままでご説明いただいたらいいと思うんですけれども。

【諸川室長補佐】 はい。

【塩路委員】 できれば、サンプル数は少し難しいかもしれませんが、相関係数なりなんなりも入れておいたほうがいいかなとは思います。

 この、今、最初の図でいうと、要するに黒丸と黒ひし形ですよね。黒丸と黒ひし形が一番上限を示していて、それをつないだ交点よりも、この回帰直線が離れている場合は、物すごくばらつきがあるということですよね、要は。だから、上のほうで引っ張っているという。

 これが近いものは、割とまとまった分布をしているというふうに見ていただくグラフですよね、これ。なかなか、そこの境地に至るまでかなり難しいんですけども。これ、じっと見て、それがわかるかなと思って。

 それと、白い丸が回帰直線で与えたものなんですけども、それではばらつきが大きいから、白四角にしますよという、そういう図ですよね、これ。

【諸川室長補佐】 そうです。

【塩路委員】 別に、だからどうしてくださいということは言えないんですけども、少し補足で。

【諸川室長補佐】 相関係数というのは、傾きですか。

【塩路委員】 ばらつき。だから、誤差を表すのか何か、どれぐらいフィットしているかという、その、誤差係数というのか。

【大聖委員】 偏差値。

【塩路委員】 偏差値ではないです。たしか相関係数というのが一番、言い方としては正しいと思うんですけど、その辺はまた検討いただいたらいいんですが、そのばらつきを示すような何か指標が書いてあったほうが、わかりやすいかなとは思うんですけども。

【諸川室長補佐】 参考資料上での修正ということでよろしいですかね。

【塩路委員】 そうですね、資料上での。

【諸川室長補佐】 はい。わかりました。

【塩路委員】 しかし、今のことを文章で書くのはなかなか難しくて、ということですよね。

【河野委員長】 それは、事務局のほうで検討をしていただくということで、よろしいですか。

【塩路委員】 とにかく、わかりやすくしてほしい。

【河野委員長】 そうですね。はい。

【中谷室長】 もっとわかりやすくして、もう一度塩路先生に。

【坂本委員】 私も今そこで、やっぱりこれは、このデータを使って、我々はある判断をしているわけですよね。ということは、今の相関係数というだけではなくて、やっぱりプロットして、サンプル数がわかって、それから、その相関係数がどのくらいの危険率で意味があるものなのかというのを、本来的には示さないと、実は判断をした数値なり、それから考え方というのは、べらぼうな幅があるんですよね。こうやって線を引いちゃうと、みんなこの線の上にあると思うけども、この線というのは、だんだん大きいほうへ行って広がっていて、そして小さいほうへ行ってまた広がっている。一番いろんなプロットがあったところの真ん中のところは、かなりこの線の意味のある数字になるんですけども、そういう部分というのが全然このデータではわからない。

 それで、あともう一つ、46ページ、47ページとかを見ていくと、46ページでは、回帰直線がy=1.20xと書いてあるんだけども、47ページだとy=2.0255xなんで、3.7336とか、そういう数字も、実は統計的に見たら全然意味のないことが書いてあるので、ここは全体で統一する必要があると。

 できるならば、相関係数、それからサンプル数、危険率、そういうものを、多くの場合、仮にプロットがいろんな事情があって示せないんであったら、y=1.幾つxの後に、括弧してn=幾つ、それから相関係数としてr=幾つ、それからあと、pとして危険率が幾つとか、そういう数字を示しておくと、かなりの幅を持ってこういう判断をしているんだなというのがわかると思います。それを少しお考えいただいたほうがいいかなと思います。

 それから、もう一つは、先ほどの14ページで別表1・2というのですが、やっぱり、見るほうにとっては、別表1・2がどこにあるかというのは示しておいてもらうといいんだけど、これは習慣的に今まで、別表というのは最後のほうにつけてあるという形で書かないんだろうけども、できれば、全体のものができ上がった後は、別表1は何ページとか、括弧して書くとか、そういう形にしてやったほうが親切ではないかなというふうに思います。

 以上です。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

 最初のほうのあれにつきましては、少し検討をさせていただきます。

 それとあと、後の件は、この14ページでしたかね。

【坂本委員】 14ページですね。

【河野委員長】 別表がどこにあるかわからないということか。ページ数とか、入れますか。

【中谷室長】 後の件は、ここにページ数を入れて、すぐ修正したいと思います。

【河野委員長】 今日、通過しないと、本文のページが決まらないから、入れづらいというのもあったんですけどね。まあ、そうさせていただきます。

 ほかに何かございませんか。はい。

【田久保委員】 グラフの、これも書き方の確認ですけれども、多分、相関のグラフは全て同じ書き方で書かれていると思うんですけれども、53ページのPMのところだけ、点線の引き方が少し違っていると思いますので、チェックいただいて。

【中谷室長】 わかりました。

【田久保委員】 ひし形四角と、この場合は黒丸が多分、点線で結ばれるべきだと思うんですけれども、そこが違っているのと、ひし形白抜き四角と白四角ですか、その間に点線がなぜか結ばれてしまっているかなというふうに思いますので。ほかのところもあるかもしれませんので、チェックをお願いできればと思います。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。検討させていただきます。

 ほかには何かございませんか。はい、どうぞ。

【塩路委員】 すみません、本文の12ページの5行目ですかね、「設定方法として十分ではない」と書いてあるんですけれども、ほかにも言いたいことがあるんですけど、ここは特に、「十分」というのが少しおかしいなと思って。これ、その後ろでみんな、「適当である」、「適当である」というふうにやられているので、「設定方法として適当ではないと判断される」のほうがいいかなと思って、それだけコメントです。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。これは、そういうふうに表現を変えてもいいのかな。全体を見て、もう一回考えさせていただくということで。

 ほかに何かございませんでしょうか。はい、どうぞ。

【津江委員】 今の相関図を変更されるのでしたら、ついでにということで、文章では、「JC08-WLTCの相関線図」と書いてあるんですが、図のほうは「WLTP」と書いてありますので、というところが1点と。それから、今の12ページの4行目のところで、「回帰直線が一方へ大きく傾く」というのは、これは文章だけ読んでも、多分よくわからないので、これは多分、1よりも傾きが大きくなるということを言われているんだろうと思いますので、何かそういう表現を変えていただければと思うんですが。

【河野委員長】 はい。検討させていただきます。ありがとうございました。

 ほかに何かございませんか。

(なし)

【河野委員長】 ないようでしたら、次に参りたいと思います。

 3章ですね。3章の説明をお願いいたします。

【諸川室長補佐】 ありがとうございます。

 それでは、3章は、16ページ目の13行目からスタートします。

 第3章。こちらのタイトルは、ディーゼル重量車のブローバイガス対策の国際調和でございます。

 3.1のタイトルは、我が国及びWHDC-GTRにおけるブローバイガス対策でございます。

 冒頭の1.2、今回の検討の視点で述べましたとおり、我が国では、21行目まで飛びますが、第三次答申において、ディーゼル車から排出される炭化水素については、ブローバイガスの大気開放を禁止しているということでございます。

 一方で、25行目でございます、WHDC-GTRのほうは、原則、大気開放をこちらも禁止していますけれども、過給機を備えた車両については特有の事象、例えば横転時のエンジン暴走、氷結水によるタービンブレードの損壊等があるということから、ブローバイガスを排気管に加算して規制値以下であれば、大気開放を許容するということになっております。また、欧米においても同様の規制になっているということでございます。そのため、国内外の自動車メーカーにおいては、このWHDC-GTRに基づき我が国のブローバイガスに関する規制の見直しを強く要望しているという状況にございます。

 17ページ、4行目でございます。3.2、ブローバイガスに関するデータの検討という部分でございます。

 3.1の状況を踏まえまして、大気開放されるブローバイガスの排出量ですとか、成分を始め、ブローバイガスの加算の有無による測定結果の違い等に関して関係団体へのヒアリングですとか文献等によるデータ収集を行い、また、国際調和により期待される効果を考慮しまして、詳細な検討を行ったところでございます。当該集めたデータについては、限られた条件で得られたものであるということ。そして、現時点においては、我が国において市場投入されている車両は存在しないということから、実測データも限られているというところでございますけれども、ブローバイガスを大気開放する構造のエンジンについては、排気管排出ガス中へのブローバイガスの加算の有無に関わらず、測定結果には大きな差はないということが確認されたという記述を置いております。

 こちらの参考資料については、57ページ目でございます。こちらの上にありますとおり、ブローバイガスの流量については、この57ページの上半分で、測定結果としまして、1%未満の流量があったということをデータで示しております。

 57ページ目の下の部分ですが、こちらのほうが、ブローバイガスを排気管排出ガスに加算した測定結果ということで、これはWHTCでの測定結果でございますけれども、左側が排気管排出ガスだけで、右側が、それにブローバイガスを足した部分のデータを入れております。

 一応、参考資料もこんな形でまとめております。

 14行目でございます。3.3検討の結果でございます。

 15行目から。引き続き、ブローバイガスの大気開放を原則禁止する方針には変わりは無いものの、平成28年から平成30年までの間にWHTCを含む排出ガス試験方法の円滑な導入が必要であることに配慮しまして、現時点では、WHDC-GTRと整合を図ることとしたと。具体的には、過給機を備えた車両に限り、ブローバイガスを排気管排出ガスに加算した測定値が次期排出ガス許容限度目標値以下である場合は、ブローバイガスの対策の一つとしても取り扱っても差し支えないものと判断するという記述を置いております。

 ただし、ということで、条件つきだということ、22行目から、ただし書きを書いております。

 今後、使用過程で発生するエンジンのシリンダ及びピストンリングの摩耗により、実環境下におけるブローバイガスの量の増加が懸念されることから、将来、該当車両が市場投入された場合には、実態調査等を行うことが適当であるという記述を置いております。また、なお、ということで、ブローバイガスを大気開放させていない現行の車両、ポスト新長期規制に適合した車両においても、吸気系へのエンジンオイルの放出を防ぐために、ブローバイガスからエンジンオイルを分離するためのオイルセパレータを装着したものもあると。将来、該当車両が市場投入された場合においても、周辺環境へのエンジンオイル等の放出を防ぐため、より高い性能を有するオイルセパレータが装着されることが予想される。このため、使用過程でオイルセパレータの性能、例えば詰まりですとか劣化等についても、情報収集する必要があるという記述を置いております。

 そして、18ページ目の2行目でございます。なので、必要に応じて、ブローバイガスの対策の見直しについて検討するということと、このブローバイガス対策の見直しが必要と判断された場合には、実態調査で得られた知見を展開して、国際基準の改正を提言するということが適当であるというふうに書いております。

 18ページ目の3.4、適用時期でございます。

 取り扱いの適用時期については、平成28年から平成30年までに、ディーゼル重量車の次期排出ガス規制が始まりますけれども、それの適用時期と合わせる、同じとすることが適当であるということを書いております。

 第3章の説明は以上になります。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

 ここのところは、前々回だったですかね、この専門委員会でもご審議いただいたところでありますが、新しいデータが出てきたりなんかして、こういう提言を行うということになったんですが、ご意見、ご質問等ありましたら、お願いいたします。

(なし)

【河野委員長】 よろしいでしょうか。

 それでは、時間もありますので、第4章の説明をお願いしたいと思います。

【諸川室長補佐】 はい。ありがとうございます。

 続いて、第4章を説明します。こちらも非常に長いのですけども、簡単に説明させていただきます。

 第4章は、半分に分かれておりまして、4.1が今後の検討課題でございます。4.2が関連の施策ということでございます。

 18ページ目、15行目からでございます。4.1.1、乗用車等の排出ガス低減対策でございます。

 今回、次期排出ガス許容限度目標値について結論を得たということでございますけれども、今後も、必要に応じて、新たな排出ガス許容限度目標値を検討するという課題を書かせていただいております。それが19行目まででございます。

 20行目から22行目でございます。こちらは、乗用車等以外の自動車も含めての話ですけれども、今後、排出ガス規制の強化が行われ、排出ガス許容限度目標値の数値がさらに低減される場合には、排出ガス計測機器等の精度向上などを踏まえまして、排出ガス許容限度目標値の単位の表記を検討することが必要である、といった課題を書かせていただいております。

 4.1.2、24行目に進みます。ディーゼル重量車の排出ガス低減対策でございます。

 (1)は、排出ガス後処理装置検討会による最終報告ということで、第十一次答申においてNOx後処理装置の耐久性・信頼性確保のための措置が示されたことを受けまして、平成24年10月から、環境省と国土交通省と合同で開催した検討会での検討内容を書かせていただいております。こちらは既に報告した内容を記載しておりますので、基本的には説明を割愛したいと思います。ただ、一つ、進捗報告について説明しておきたいのですけれども、19ページ目の7行目、こちらが、SCR触媒のHC被毒の解消のための昇温の作業を関係メーカーのほうで実施するということを書いておりまして、その実施状況については、環境省と国土交通省に定期的に報告をするという課題を置いているところでございます。

 最終報告は今年の3月でしたので、実施状況については2月分まで報告をしていたところでございますが、その後進捗がございまして、7月で1年を――去年の8月から7月まででやっと1年たったということで、1年間の実施率を、こちらの報告書に載せさせていただきます。参考資料としては73ページになります。73ページの下のほうですね。こちらが、昇温作業開始後1年間の実施結果を、アップデートして載せております。

 昇温作業については、2月時点では、ここに書いていませんが、5.1%だったものですが、今、実施率としては16%になっておりますということで、実施率は上昇しているという、アップデートした情報を今回載せているというところが、1点、更新点でございます。

 大変恐縮ですが、本文にまた戻らせていただきまして、1ページ目の30行目からですが、(2)実走行における排出ガス低減対策に関する今後の検討課題でございます。

 めくっていただきまして、20ページ目の1行目から11行目までについては、PEMSですね、いわゆるPEMS、車載式排出ガス測定システムについての欧州での動向ですとか、今後の活用方策についての検討ということを課題として、改めて書かせていただいているという部分でございます。

 続きまして、20ページ目の13行目でございます。4.1.3、二輪車の排出ガス低減対策という部分でございます。

 14行目から18行目までは、前回の第十一次答申において、二輪車は、更なる排出ガス低減対策の推進を図ることが適当であるという旨が記載されているところでございます。このため、今後、技術動向ですとか排出ガスの低減レベルについて、実態調査等を実施する必要があるという課題を書かせていただいております。

 19行目からは、前々回の専門委員会だと思いますけども、欧州の次期二輪車の規制ですとか、その次の規制、EURO4とかEURO5の状況ですとか、24行目から25行目は、国連のほうの動きですね、EURO4をもとに議論がされているという状況を書いております。

 こういった状況を踏まえまして、29行目からは、「したがって」ということでまとめを置いていまして、今後、排出ガス許容限度の見直し等をはじめとする更なる排出ガス低減対策の検討にあたっては、EURO5の規制値を考慮するとともに、実態調査で得られた知見を活用して、国連における基準策定や見直しに貢献した上で、国際基準調和について検討する必要があるというまとめを置いております。

 続きまして、21ページ目の4行目、ガソリン重量車の排出ガス低減対策という部分でございます。

 ガソリン重量車については、引き続き、現在のポスト新長期規制の排出ガス許容限度を適用しますし、モードについてはJE05モードに基づく排出ガス規制を実施するということになります。その上で、必要に応じて大気汚染状況ですとかを見ながら、今後の排出ガス規制の強化について検討をしていく必要があるという記述を置いております。

 21ページ目、13行目、ここからが特殊自動車の排出ガス低減対策でございます。

 (1)でございます。こちら、定格出力が19kW以上560kW未満のガソリン・LPG特殊自動車の件でございます。

 ディーゼル特殊自動車については、第九次答申で国際調和をして規制強化をするとなっておりますけども、ガソリン・LPGのほうの特殊自動車については、そのままであるということですので、必要に応じて規制強化をするという記載を置いております。

 続きまして、21行目でございます。定格出力が19kW未満、そして560kW以上の特殊自動車でございます。

 こちらの領域の車両については、今、排出ガス規制対象となっていない部分でございます。現在、自主規制等が行われている部分でもございますけれども、必要に応じて規制強化を検討するということを記載しております。

 21ページ、28行目に移ります。タイトルは、4.1.6、微小粒子状物質、PM2.5ですが、に関する対策という部分でございます。

 これは、めくっていただきまして、22ページ目の3行目まで行きまして、自動車から排出されるPMについては、ディーゼル車から排出されるものについては、ほとんどがPM2.5であるため、これまでの排出ガス規制等の対策の着実な実施がPM2.5の直接的な削減対策として有効である、といった記述を置いております。

 5行目の後半ですけれども、ガソリン・LPG自動車のほうでございます。

 ガソリン・LPG自動車のほうについては、第八次答申において、リーンバーン直噴車の一部の車種で、ディーゼル微粒子除去装置、DPFを装着したディーゼル車と同等以上にPMが排出される実態があったということで、PM規制がかかっております。

 11行目でございますが、近年、三元触媒が利用できるストイキ直噴車が増加しているということですので、実態を踏まえて、PM規制の導入対象を検討するということを、16行目まで記載しております。

 続きまして、17行目から25行目まで、こちらはナノ粒子に関する記載でございますが、十一次報告とほとんど内容は変わっておりませんので、説明は割愛させていただきます。

 26行目からでございます。今、環境省の動きでございますが、PM2.5につきましては、揮発性有機化合物、VOCや光化学オキシダントを含め総合的な検討を行う専門委員会として、平成25年12月に大気・騒音振動部会に「微小粒子状物質等専門委員会」、PM2.5等専門委員会が設置されたところである。そこで、PM2.5に関する総合的な対策が検討されているので、その一環として、改めて自動車の対策についても効果と、あとは課題などを踏まえまして検討することが適当である、といった記述を置いております。

 続きまして、4.1.7、燃料蒸発ガス低減対策でございます。

 23ページ目の4行目でございます。燃料蒸発ガスを含みますVOCでございますけれども、これは、この5行目にありますとおり、光化学オキシダントやPM2.5の原因の一つと考えられております。これらに関連しまして、燃料蒸発ガス対策を、10行目以降で記載しております。

 10行目から17行目については、駐車時に排出される燃料蒸発ガスの対策の内容になっております。

 19行目以降から、次のページの4行目までが、給油時などに排出されるものでございます。

 これらの記述については、過去の自排専の報告の中でも記載しているものと同じようにしておりますので、今回の説明では割愛させていただきます。

 まとめの文章としましては、24ページ目の6行目から9行目まで記載しております。これらの対策については、今後、導入する上での実行可能性、技術的課題、対策による効果等について確認をするとともに、またVOC排出量全体に占める寄与度や他の発生源に対するVOC対策の実施状況及び欧米での状況を踏まえて、早急に検討する必要があるというまとめを置いております。

 続いてですが、11行目から、4.1.8、バイオディーゼル燃料による排出ガスの影響、そして、4.1.9、その他の未規制物質対策については、基本的には前回の報告書と同じ内容になっております。

 また、25ページ目の4.2、関連の諸施策についても、こちらも前回の十一次報告と同じ内容になっております。

 大変駆け足ですけども、第4章の説明は以上になります。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました

 4章についてのご意見、ご質問等お受けしますが、全体を通してのご意見、ご質問もここでまた改めてお受けしたいと思います。

 いかがでしょうか。

【坂本委員】 確認なんですが、18ページの20行目から22行目、ここで言っていることは、有効数字の話ですかね。それでよろしいですね。

 例えば、5g何々と言った場合と、5.0と言った場合では実は違うと、そういうことですね。

【諸川室長補佐】 はい。

【坂本委員】 それから、21ページから22ページの微小粒子状物質のところで、現状がこう書いてあるんですが、やっぱり現時点で自動車は相当きれいになってはいるんだけれども、まだ自動車が考えなければいけない要素がありますよというのが見えるようにするためには、環境基準の達成率は3~4割と、こう書いてあるけども、自排がどのくらいで、かつ、本当は平均濃度が、やっぱりまだ違いがあるというのがわかったほうが、自動車の場合は非常にいろんな技術の対策をやっているんだけども、とにかく日本での走行台数とか、それから、都市部における交通の問題とか、そういったものを考えると、まだ問題があるというのが見えるようになっていたほうがいいのではないかというふうに思います。

 それから、あと、これは全く、全体的な話なんですが、例えばいろんなところに、Stage1とかStage2とか出てきた場合に、これはワンワードなのか、ツーワードなのかで、英語だったらツーワードだから、多分スペースをあけないといけない。ほかのところも多分いっぱいそういうのがあると思うんですよね。日本語で書くときは、ついつい、数字が後へ来ちゃった場合には気にしないんだけども、やっぱりスペースを入れる形で全体の文章を見直したほうがいいかなという気がします。

 以上です。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

 今の質問は、事務局のほうで対応できますか。準備した資料からだとできそうな、という気がするんですが。

【諸川室長補佐】 参考資料でいいますと、達成状況が16ページ目に載っておりまして、ここに達成局数とか、達成率とか、あとは濃度についても置いておりまして、この数字を本文に記載させていただきます。

【河野委員長】 そうすると、何か行き違いがあるような気もするんですけど、達成率が3~4割程度であるといったときの、車によるものが幾らぐらいかというようなことだったですか。

【坂本委員】 一般と自排と分けた……。

【河野委員長】 だけど、このグラフを見ると、ほとんど同じなんじゃないんですか。

【塩路委員】 今言われたのは、16ページのことを言っているんですか。今、河野先生が言われているのは、この前のグラフ。

【坂本委員】 これはSPMですね。

【塩路委員】 16ページのPM2.5の達成率で、この3割とか4割というのは……。

【諸川室長補佐】 一般局と自排局で……。

【塩路委員】 だから、もうちょっと正確に切り分けて。

【諸川室長補佐】 3割、4割というのは、ここの数字ですか。一般局が4割で、自排局が3割という。ここに数字があるので、それを本文に。

【河野委員長】 あれをしっかり書けばいいということをおっしゃったんですね。

【塩路委員】 切り分けてね。

【坂本委員】 組成を見ても、やっぱり違いが明確に、自動車の部分が、まだ違いがあるよというのがわかる状況ですから、そういう意味では、これを全くまとめて一緒くたにしちゃうよりは、まだまだ自動車も洗い出していく必要がありそうだというのが見えるほうがいい。

【諸川室長補佐】 わかりました。

【大聖委員】 あと、細かい話なんですけども、PM2.5の表記の仕方というのは、2.5を添え字的に書くのか、同じ文字の大きさで書くのかというのが、統一的なあれがあるんですかね。

【坂本委員】 正しくは添え字です。

【塩路委員】 ということは、16ページの、ただ、環境基準が何とかいう形で書いてあるのは添え字にしてなかったかもしれない。

【飯田委員】 両方の表記が今は混在していますね。

【河野委員長】 じゃあ、これは統一するという方向で行きましょうか。

 ほかに。

【大聖委員】 自動車排出ガス測定局の濃度が高いんですけれど、それの原因究明というのは、これからやっぱりやっていかなきゃいけない課題でもあって、今、調査が進んでいますよね。そういう状況もあるので、あまり断定的な書き方というのはできないような気がするんですけどね。成分ですとか、そういったものとか、因果関係とかですね。

【河野委員長】 じゃあ、それはご意見として賜っておくということで。

 ほかに何かございますでしょうか。全体を通じても結構でございますが。

【飯田委員】 ごめんなさい、細かいことになってしまいますが、まず、21ページの5行目です。このガソリン重量車は、定員9名以下のものを除くという形で、表現は合っているんですが、今回、WLTCとの関係で、10名のものが、カテゴリーが違うということでJE05に残すということなんですね。だから、ここの表現としては、ガソリン重量車は引き続きというのを言っていただいて、その10名のものだけをアディショナルに書かれたほうがいいんじゃないかなと。9名未満と書かれちゃうと、「を除く」というと、そのガソリン重量車のカテゴリーが変わっちゃうようなイメージになっちゃうので……。

【諸川室長補佐】 確かに、今は一緒に書いてしまっているので。

【飯田委員】 あくまで表現の問題です。論理的にはこれで全く正しいので。

【河野委員長】 はい、ありがとうございます。

 これは事務局で対応できますね。

【諸川室長補佐】 はい。

【河野委員長】 ほかには何かございませんでしょうか。

(なし)

【河野委員長】 それでは、一応、本日の第十二次報告(案)における審議としては以上で終わりたいと思いますが、何かあまり宿題が出たような気がしてないんで、私、忘れっぽいのかもしれませんが、事務局のほうである程度対応できるということなので、このまま進めさせていただきたいと思います。

 それから、ご質問いただいた趣旨が、そのとおり答えられるかどうかというようなことについては、メールか何かで確認をとっていただければというふうなことで、よろしいでしょうか。

 あとは、私と事務局とで対応させていただきますので、進めるということで――はい、どうぞ。

【早水審議官】 いろいろご意見ありがとうございます。

 私も、読んでいて、日本語が少し変だなと思うのが二、三カ所ありましたので、そこは先生とまた相談させていただいて修正を、中身にはねない範囲でやらせていただければと思います、というのが1点と。

 あと、坂本先生から最初にご指摘があった、大気環境の保全が前提だということについて、冒頭に書いてありますが、もし本文の中にもどこか書いたほうがいいところがあれば、少し加えるということで、そこはもう一回文章を読んで、もし補足で入れておいたほうがいいという場合は入れることもあるということで、もう一度文章を精査したいと思います。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

【坂本委員】 もう一点、日本語の。

【河野委員長】 じゃあ、どうぞ。

【坂本委員】 最後の、今後の自動車排出ガス低減対策の考え方、そこのところの文章が、実は、何々を「検討する」、「検討することが必要である」、何々が「適当である」、「検討することが適当である」とか、「検討することが望まれる」、「望まれる」、「検討を行う必要がある」、「検討する必要がある」、「早急に検討する必要がある」といろいろあって、多少のニュアンスはわかるんですけども、例えば、前の答申でこうだったから、ここはこのままにしますというのは、そのときと今では状況が変わっている部分があると思うんですね。これは言葉を、多少意味を持って、比較的すぐやる必要があるようなものと、それから、まずいろいろなデータをとって、どうしようというようなものと、そういう多少のニュアンスが入っていると思いますので、その辺も、できれば見直していただけるといいかなと思います。

【河野委員長】 はい。それは見直すということで、事情が変わったかどうかということを考えていただくと。

 どうぞ。

【岩本委員】 先ほどからたくさんご意見が出ており、屋上屋を架すようなお願いで申し訳ないのですが、定性的な記述がやや多いように思います。もう少し定量的な表現があれば良いなと思います。参考資料か何かに、例えばストイキの直噴車がどのぐらい増えていますよというデータがあればいいなと思います。また、例えば、米国とか欧州の燃料蒸発ガスの規制はどうなっているのかがあると参考になると思いますので、公開されることを前提に資料をつくっていただいたらありがたいですね。

【河野委員長】 ありがとうございました。そういう部分は入れる方向ですよね。

【諸川室長補佐】 はい。

【河野委員長】 それで、まだほかにそういうところがありましたら、また。

【大聖委員】 例えば、今のStage1とかStage2というのは、アメリカで先駆的にやられているわけですよね。ORVRというのはアメリカでもやられていて、それで、Stage2というのはヨーロッパでやられていると、そういう現状ですよね。

【河野委員長】 それについても、入れていただく方向で……。

【塩路委員】 ただ、これはどこまで入れるかというのは非常に難しくて、どこまで知っている人を対象にするか。

【河野委員長】 ええ。だから、その判断は事務局にお願いするということで。

【大聖委員】 用語の解説のところでも、それがわかるといいんじゃないかと。参考資料とか、用語解説とか、そういうところで……。

【岩本委員】 公開できる範囲の事実の列挙でいいんじゃないでしょうか。

【河野委員長】 それは検討させていただきます。

 それから、ほかに何かございませんでしょうか。

(なし)

【河野委員長】 そうしますと、もう一回専門委員会を開く必要はないように思いますので、先ほど申し上げましたように、事務局と私に一任していただければというふうに思います。

 それでは、専門委員会報告(案)の今後の進め方について、事務局より説明をお願いいたします。

【諸川室長補佐】 たくさんの貴重なご意見をいただきまして、誠にありがとうございました。今後は、ご指摘を踏まえまして、もう一度事務局のほうでチェックさせていただきたいと思います。

 報告(案)を取りまとめましたら、1カ月間のパブリックコメントを実施いたします。パブリックコメント期間の終了後、事務局にてパブリックコメントの回答などを作成させていただきますので、先生方にはメールなどで確認させていただければと思っております。

 パブリックコメントの終了後、大気・騒音振動部会を開催させていただきまして、第十二次報告という形で報告させていただければと思っております。

 以上でございます。

【河野委員長】 はい、ありがとうございました。

 それでは、事務局より説明がありましたように、第十二次専門委員会報告(案)、これが今日、一応パスということになったのですが、パブリックコメントにかけて、回答等については事務局で作成して、メール等で回覧するということで進めてまいりたいと思います。

 それでは、まだ時間がございますが、早目に終わりそうなんですが、全ての議題が終了いたしましたので、進行を事務局のほうにお返しいたします。よろしくお願いします。

【諸川室長補佐】 河野委員長、どうもありがとうございました。

 それでは、閉会に当たりまして、三好水・大気環境局長よりご挨拶させていただきます。

【三好水・大気環境局長】 今日は、別の会議がございまして、冒頭、遅参いたしまして大変失礼をいたしました。水・大気環境局長の三好でございます。

 河野委員長を初めといたしまして、委員の先生方、本日、それから、これまで非常に熱心にご審議をいただきまして、報告書(案)、一旦区切りをつけさせていただきまして、先ほど事務局のほうから申し上げましたような手続で、最終的に報告として取りまとめさせていただきたいというふうに考えております。改めまして、これまでのご審議に御礼を申し上げたいというふうに思います。

 それから、先ほどもご議論がございましたように、今後の課題はまだまだたくさんございますし、少し坂本先生のほうから話題になりましたが、PM2.5につきましては、別途委員会をやらせていただいておりまして、施策の方向性を取りまとめていくという中で、さまざまな課題、できることからやっていきたいというつもりでございます。今回は一旦こういう形で専門委員会、取りまとめということで区切りをつけさせていただきますけれども、また来年以降、さまざまな課題につきまして、先生方、ご協力をいただきたいというふうに考えておりますので、その点をお願いいたしまして、私からのご挨拶とさせていただきます。

 本日はどうもありがとうございました。

【諸川室長補佐】 ありがとうございました。

 それでは、以上をもちまして、中央環境審議会大気・騒音振動部会、第56回自動車排出ガス専門委員会を終了いたします。

 長時間のご審議、どうもありがとうございました。