中央環境審議会地球環境部会 二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会 第5回会合 議事録

1.日時

平成19年2月8日(木)午後2時00分~午後4時08分

2.場所

ホテルフロラシオン青山2階(芙蓉の間)

3.出席者

清水 誠 委員長
赤井 誠 委員  池田 龍彦 委員
大塚 直 委員  木幡  邦男 委員
小山 次朗 委員  白山 義久 委員
須藤 隆一 委員  高村 ゆかり 委員
野尻 幸宏 委員  細見  正明 委員

4.議題

(1)
二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会報告書(案)について
(2)
その他
  

5.配付資料

資料1 二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会委員名簿
資料2 中央環境審議会地球環境部会二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会第4回会合 議事録(案)
資料3 「地球温暖化対策としての二酸化炭素海底下地層貯留の利用とその海洋環境への影響防止の在り方について(案)」に対する意見募集の結果について(案)
資料4 地球温暖化対策としての二酸化炭素海底下地層貯留の利用とその海洋環境への影響防止の在り方について-中央環境審議会地球環境部会二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会 報告書(案)

6.議事

午後 2時00分 開会

○徳田環境保全対策課長 それでは定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会の第5回会合を開催いたします。委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
  それでは、議事に入ります前に本日の資料を確認させていただきます。

○竹本環境保全対策課長補佐 お手元に、議事次第がまずございます。それから資料1、委員名簿でございます。資料2、前回の専門委員会議事録(案)でございます。資料3、地球温暖化対策としての二酸化炭素海底下地層貯留の利用とその海洋環境への影響防止の在り方について、案に対する意見募集の結果について(案)でございます。資料4、本専門委員会の報告書(案)、修正案でございます。
  以上でございます。

○徳田環境保全対策課長 本日は、専門委員会報告書の案について、パブリックコメントの結果を受けた専門委員会としての対応について御議論をいただいた上で、報告書(案)を当専門委員会の報告書として扱ってよいか御議論をいただくこととしております。
  本日は委員総数14名中11名の御出席をいただいておりますので、専門委員会開催の定足数を満たしておりますことをお伝えいたします。
  会議は原則公開。公開した会議の会議録は、公開することとされております。会議の公開・非公開につきましては、委員長の決定ということになっております。今回の第5回専門委員会につきましては、事前に清水委員長に御相談を申し上げ、公開で開催することといたしております。
  それでは、議事に入らせていただきます。ここからの議事進行につきましては、清水委員長にお願いしたいと思います。それでは、よろしくお願いいたします。

○清水委員長 暮れに専門委員会の報告の案について御審議をいただきまして、それをパブリックコメントにかけた結果、かなりの御意見が出てきております。本日は、今のお話にありましたように、それへの対応と、それに基づいて事務局でもって報告書(案)に若干の修正を施しておりますので、それに関して御審議をいただきたいと思います。
  まずは前回の議事録の確認からお願いをしたいと思いますが、前回の議事録について、何かお気づきの点、御意見、ございましょうか。
  特に御意見がないようでございますので、これで確定とさせていただきたいと思います。
  それでは、本日の本題に入りまして、資料3と資料4の説明を竹本補佐からお願いします。どうぞよろしくお願いします。

○竹本環境保全対策課長補佐 それでは資料3の御説明をいたします。
  まずパブリックコメントの意見の提出状況でございますが、提出件数、19名の方からございました。これは、例えば氏名がない方ですとか連絡先がない方を除いた有効件数でございます。それから、19名の方からいただいた意見の総数は82件でございました。業種別の内訳でございますが、こちらに書かれてありますように、漁業関係者から1名7件、石油業から1名1件、鉱業が1名16件、電力業からは2名16件、商社が1名1件、教員の方が2名8件、コンサルタントが1名5件、NGO等が4名22件、その他、一般の方から6名6件でございました。
  それから、御意見の概要と、その御意見に対する専門委員会としての考え方の案を示した表が次に続いております。意見がかなり多くございますので、できるだけ簡潔に申し上げたいと思います。
  まず、1番と2番でございますが、CCSについては即効性があって大量削減が見込めるということで、推進してほしいという御意見でございます。
これにつきましては、本報告書(案)の1の(6)に基本的には示されております。例えば、短期的な観点からは、国際的な議論がまだ継続していることですとか、あるいはコストの点等もございます。京都議定書第一約束期間については、着実に現行の温暖化対策を進めていく必要があるということ。ただし、中長期的には地球温暖化対策のオプションの一つになり得るということから研究開発を進めることですとか、あるいは評価をしっかりやっていくということが必要であるという旨が記述されているということでございます。
なお、2番の御意見で海洋投棄に関する御意見がございました。今回の検討においては、96年議定書の改正内容に基づいて海底下地層貯留のみを対象としているということで、海洋隔離については対象としていないということを明示しております。
  3番ですが、CCSについては不確定の要素が多いということで、反対という御意見であります。また、直近の20年に役立つ技術とは言いがたいということでございますが、これにつきましては、省エネの推進ですとか再生可能エネルギーの普及というのは当然であるということですとか、あるいは環境影響評価、安全性評価等をしっかり検討していく必要がある、また調査研究を推進するということが記述されているという回答案になっております。
  4番ですが、この報告書の位置付け、目的、扱っている問題の範囲、概念規定等が余りにも不明確という御意見です。これは、1章においては地中貯留全体を扱っておりますが、その2章において、現行の廃棄物の海洋投入処分に関する規制の話に移っているということ。あとは、どういった範囲を規制の対象にするのかというところが不透明であるということが御意見の趣旨でございます。こういった趣旨を踏まえまして、その下線部にあります記述を報告書の2章の冒頭に挿入することとしております。上記2.(6)[4]、これは中長期的な地球温暖化対策の位置づけの箇所でございますが、この「上記2.」は、「1.」の間違いでございます。「上記1.(6)[4]の検討の一環として、今後、二酸化炭素地中貯留の実証実験が行われる可能性がある。しかしながら、貯留地点からの二酸化炭素の漏洩は、特に海底で生じた場合には陸上大気中に生じた場合と異なり、周辺の海洋環境に悪影響を及ぼす恐れがあることから、当面は実証実験としての位置付けであっても、海洋環境保全の観点から二酸化炭素の漏洩防止が図られるべきである。このため、二酸化炭素海底下地層貯留の行為については、96年議定書において対象となる方法に関わらず、下記のとおり、96年議定書を踏まえた適切な制度による管理の下に置かれるべきである。」という旨、2章の冒頭に挿入いたしました。具体的には資料4の14ページに反映版の形で挿入させていただいておりますので、御確認いただければと思います。
  続きましてコメントの5番ですが、地球温暖化対策と96年議定書の締結とは切り離して考えるべきと。趣旨は地球温暖化対策と称して海洋にCO2を「合法的」に捨てるというのは反対であるということでございます。
この地球温暖化対策との関連ですが、そもそもの諮問内容が、地球温暖化対策としての利用の在り方と海洋環境への影響防止の在り方、この2点について諮問があったということで、これを踏まえて、一応、1章の(6)と2章で書き分けているという回答でございます。
  続きまして6番ですが、議論が拙速であるという御意見であります。これに対しましては、我が国には、現在、環境保全の観点から二酸化炭素地中貯留を管理する制度は存在しません。しかし、海洋環境保全の観点から二酸化炭素の漏洩防止は図られるべきとの考えに基づいて、適切な制度の管理に置く必要があるという趣旨でございます。現状では何ら規制は行われていないということで、早急に管理制度を設けていく必要があるという趣旨でございます。
  続きまして7番です。省エネ対策や再生可能エネルギーの開発・普及に資金を投じるべきであるという御意見ですが、これは1番の回答ぶりと基本的には一緒でございます。
  8番ですが、森林吸収源対策、木の中に炭素を固定化しておくと。この方が有効であるという御意見でございますが、資源、予算の無駄遣いをするなという御趣旨であります。これにつきましても、制度の趣旨は、CCSを推進するというよりも、現在規制対象になっていないものをしっかりと適切な管理のもとで対応していく必要があるという、先ほど申し上げた趣旨と同じでございます。
  9番ですが、この方もCCSに反対という御意見ですが、非常に安全性に疑問があると。例えばカメルーンのニオス湖の惨禍というものを引き合いに出されております。これに対しましては、カメルーンのニオス湖では、1986年に高濃度の二酸化炭素の発生によって1,700人以上が死亡するという事故があったわけでございますが、このメカニズムは、湖底からの自然起源の二酸化炭素が継続的に漏洩して、かつ湖水の安定的な密度成層、要するに、常に湖底付近の水が重く、表面ほど軽いということで循環が起こらない状態が非常に長い間続いたと。それによって、二酸化炭素が湖底付近で過飽和状態となって発生したものと考えられております。他方、海水というのは通常海流を伴って移動していることから、循環がございますので、仮に二酸化炭素が漏洩しても、このような状況にはなりにくいというふうに考えられます。
また、仮にこういった特異な海域がもし存在する場合には、審査によって考慮されて許可発給が行われないことが適切と考えておりますので、この旨、報告書にも、こういった審査をやっていくという旨書かれてあるということでございます。
また、海洋環境への影響の恐れが生じた場合には、2.(9)の記述に即して、事業者が適切な対応をとる必要があるということであります。
  続きまして10番ですが、二酸化炭素回収貯留は、中長期の大幅な排出削減目標の設定とそれを達成するための国内排出量取引制度等の政策、エネルギー効率改善・自然エネルギーのより積極的な推進を前提として活用が検討されるべきであるという、制度の構築を先にすべきという御意見でございます。
これに対しましては、まず、この報告書の中でも気候変動条約の究極目的である温室効果ガスの安定化を達成するためには世界全体の排出量を早期に半分以下に削減する必要がある旨、記述されております。また、我が国の政府がUNFCCC事務局に提出した意見書サブミッションの中では、中長期目標と、それを達成するための道筋に関する合意に向けた議論が必要という旨も記述されております。さらに、京都議定所目標達成計画におきましては、国内排出量取引制度については、他の手法との比較やその効果等の幅広い論点について総合的に検討していく旨、記述されております。今後、地中貯留技術の中長期的な位置づけにつきましては、これらの点等とあわせて別途総合的に検討する必要があると考えます。
  11番ですが、CCSの実施については、初期段階においては国が実施することが望ましいという趣旨の御意見であります。国においては、こういった技術の研究開発を進める、あるいは、その環境影響評価等について検討を行っていく必要があります。また、科学的知見のさらなる集積、調査研究等を推進することが重要ということでございました。こういった点が、3章(2)に記述されております。
  次のページです。12番。こちらも、国が、官民の役割分担ですとか事業者が負うべき負担、責任はどうあるべきかという点について、その基本的な考え方を定める必要があるという御意見であります。これに対しましては、本専門委員会は制度面に関しては海洋環境への影響を防止する観点から海底下地層貯留を管理する制度について検討しておりまして、CCSを推進するための制度の在り方については、また別途検討される必要があるという回答でございます。
  13番ですが、石油や天然ガス開発の経験者を交えた議論が必要であるという御意見です。これに対しましては、本報告書案では地質の専門家によるプレゼンテーションや事務局による地質等の専門家への聞き取り調査等を通じて、このような専門家の御意見を取り入れていますという回答でございます。
  14番ですが、こちらは、CCSの地点について、適切な地点を選定するということと同時に、適切な者が事業を実施することが環境管理上非常に重要であるという御意見でございます。
これにつきましては、御意見の趣旨を踏まえまして、2の(1)、資料4であれば14ページでございますけれども、この二酸化炭素海底下地層貯留に係る許可の申請主体に下線部の文言を入れさせていただくこととしました。「許可発給にあたっては、当該貯留行為を行う事業者が、海洋環境保全の観点から二酸化炭素海底下地層貯留及びその監視を的確に実施する能力を有することが求められる。」という文章を挿入しております。
  15番ですが、海底油田におけるCO2-EOR(Enhanced Oil Recovery)について、ロンドン条約の対象にしないと記載されている可能性が高いと認識しておりまして、このようなEORと、あとEGR、油やガスの生産の増強をするためにCO2を注入する行為については海洋汚染防止法の対象外とすべきであるという御意見でございます。この御意見に対しましては、EOR、EGRによる海洋環境への影響防止のためには、関係法令において的確に対応していく必要があるという回答でございます。
  16番ですが、これもその議定書の解釈の関係でございますが、ロンドン条約の対象外のアプローチ、例えば大偏距掘掘削、地上から地下に穴を掘って、海底下まで持っていくものについては、海洋汚染防止法の対象外とすべきであるという御意見ですが、これにつきましては、海底下に貯留された二酸化炭素が漏洩することによる海洋環境への影響という観点からは、96年議定書において対象となる方法、すなわち、どこから、どのように海底下に貯留するかによっての規制の有無を考えるのではなく、海底下地層貯留について、広く環境管理制度の下に置かれる必要があると考えますとさせていただいております。これは回答4でも、同様の趣旨の御意見となっております。
  以上が全体に関する御意見で、その後、報告書の各セクター、章に対する御意見になります。
  まず、「はじめに」につきましては、スターン・レビューは数ある温暖化関連の文献の一つであるので、中立性の観点から、これは削除すべきであるという御意見です。これにつきましては、引用したところは、資料4冒頭にございますように、地球温暖化対策、温室効果ガスの削減対策は近々やる必要があるという趣旨の文言を引用しております。こういった内容でありますので、その引用する文献の作成者、内容によって、公的第三者として中立性を認められている以外の文献の引用も可能と考えるということであります。
  次のページです。1章(1)(2)(3)に対する御意見はございません。
  続きまして、(4)二酸化炭素回収・貯留技術でございます。
  18番、5ページの「天然ガス鉱山」の記述については、「天然ガス処理施設」に見直すべきという御意見ですが、一応、この文脈上、「発電所」が事業場であるということで、それに相当するものとして「天然ガス鉱山」を例示したものですという回答でございます。
  19番、資料4、報告書6ページに超臨界状態の記述がございますが、これについては事業効率に多くのパラメーターが関連するので、必ずしも超臨界状態である必要はないという御意見であります。報告書案は、超臨界二酸化炭素を客観的に示したものでありまして、超臨界状態であれば、より多くの二酸化炭素を安定的に浸透させることができるとの趣旨でございます。
  20番ですが、「帯水層(深部塩水層)」、6ページにこのような記述がございますが、必ずしも塩水でない帯水層も対象となる可能性があるという御意見です。これは趣旨を踏まえまして、「深部塩水層」を「深部塩水層等」に修正いたします。
  21番ですが、「1(4)[3]二酸化炭素分離・回収技術」の部分がございます。これについては、火力発電所の排気ガスの90%がCO2になる焼却炉の開発が急務であるとございます。96年議定書附属書1においては、貯留目的の二酸化炭素流については二酸化炭素が圧倒的であると書かれております。国際的な動向を勘案して、判定基準の設定について検討することが適切である旨、2章(5)に記述されております。
  22番ですが、「1(4)[4]モニタリング技術」においては、例えば堆積層からのナチュラルアナログの調査研究ですとか、断層・亀裂の存在位置等の探査などなど、さらにシミュレーションの研究等も必要であるという御意見でございます。これらにつきましては、3章(2)で、今後も必要な技術開発を推進することですとか、関連情報の収集・分析が必要であるという旨、書かれております。
  23番、監視技術におきまして、初期モニタリングと定期モニタリングの2種類あるという趣旨でございます。初期モニタリングといいますのは、圧入中、実際にCO2を入れている期間におけるモニタリングのことを指しておられるということであります。これにつきましては、もともと報告書(案)2.(8)[4]において、圧入期間中と圧入終了後の監視を書き分けています。
  24番ですが、海洋環境の変化の程度を監視することが必要であるということが書かれているにもかかわらず、生態系の監視に関する技術が書いていないという御意見であります。趣旨を踏まえまして、報告書の中に、具体的には資料4、7ページの[4]の最後の段落に下線部で示された記述「海洋生物の監視手法としては、目視、ROV(有索式遠隔操縦型水中ロボット)、AUV(無策式自律航行型水中ロボット)、サンプリング等があげられる。」を追加いたします。
  次のページです。申しわけございません、この御意見からは、1章(5)二酸化炭素海底下地層貯留の環境影響ですが、見出しが書かれておりません。失礼いたしました。
  25番ですが、「まだ海洋生態系に関する情報は少ないが..」のパラにつきましては、海洋生物に対するCO2の影響は研究段階にあることから、「影響評価を行うにあたり許容されるCO2濃度レベルについて引き続き検討する必要がある」という点を盛り込むべきであるという御意見であります。これにつきましては、今後も影響評価に関する科学的知見を得るための技術開発が必要であります。その上で事業者は、こういった最新の技術の組み合わせを念頭に置いて影響評価、監視計画の策定を行う必要があるということですとか、あるいは国も今後、知見の充実を図っていく、こういった旨が報告書に書かれてございます。
  26番ですが、影響評価に関する知見が全般的な評価を行うことが可能と言えるほど存在しているとは考えられないと。今後も科学的知見のさらなる収集・整備を行うべきということでございまして、これについても、今申し上げたような趣旨で回答しております。今後、その知見を充実していくことはもちろんでありますが、ただ、実際にこの管理制度のもとで海洋環境影響評価を行うための知見は存在しているという旨、報告書には記述されております。
  続きまして、この意見は3名の方からいただいておりますが、潜在影響評価等を行うに当たっては慎重な検討が必要であると。さらに、その地点の選定についても同様であるという御意見であります。これについては、2.(7)、2パラ目にある文章に、「慎重」という文言を入れさせていただきます。具体的には、17ページの上から5行目ですが、「当該貯留を企図する事業者が評価を適切に実施するよう措置する必要がある。」の「適切」の後に「適切かつ慎重に実施するよう措置する必要がある。」とさせていただきます。資料4の方の修正漏れがございました。失礼しました。
  続きまして28番ですが、10ページに「二酸化炭素の海底漏洩後の挙動に関するシミュレーション例」について、出所を示すべきであるということでございます。この出所は、RITEの研究開発の成果報告書から引用しておりますので、この旨、脚注で示させていただきます。
  続きまして29番ですが、これも先ほどございましたが、「適者適地」によってしっかりコントロールができると。有害物質のコントロールも、「適者適地」によってコントロールできるという趣旨の御意見であります。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、2.(1)の許可の申請主体のところに実施者の能力に関する記述を追加しています。
  続きまして、30番です。これは、地震などで、その巨大な断層が発生した場合の漏洩の可能性についての検討が必要であるという御意見であります。これにつきましては、地震に伴って、例えば貯留した二酸化炭素が大量に漏洩して事故が起こるのではないかという御懸念なのですけれども、例えば、我が国におきましては1965年から5年間続いた松代群発地震という事例で、かなり大量の二酸化炭素が地下から出てきたわけですけれども、このような場合でも被害をもたらすような爆発的な漏洩は観測されておりません。
一般的に、地震に伴って地下水やガスが出てくる場合は、その帯水層やガス層が被圧している、すなわち静水圧より高くなっているということですとか、地表との間に水道(みずみち)、すなわち水やガスがたまっているところがあり、地表までの通り道になっているようなところです。こういった条件が重なって出てくるということが言われております。このような条件であれば、日ごろ、このような地下水やガスが漏れやすいということがわかるということでございまして、実際の事業者の許可申請に当たっては、こういったサイトは事前評価の段階で除外されることになると考えられますし、もちろん審査でもしっかりそこは評価をするということになります。
なお、事業者が潜在影響評価を実施する際には、巨大な地震の発生等に伴って漏洩が発生することも想定した上で、海洋環境への潜在的影響評価が行われます。
  続きまして31番です。「保守的な仮定のもとでの漏洩シナリオ」につきましては、本当に保守的かどうかをいかに判断するべきか指針を示すことが望まれるという御意見などでございます。保守的な仮定のもとでの漏洩シナリオとしては、例えば、通常想定される以上の規模の大地震が発生したとしても起こるとは考えにくい極端な漏洩シナリオが考えられます。当該漏洩シナリオに基づく二酸化炭素の物性、漏洩量等のパラメーターの設定に当たっては、二酸化炭素の貯留予定量、水深、海底下の深度等が考慮されることが重要であると考えられておりまして、この趣旨を2.(7)の2パラ目に記述しております。
  それから、1章(6)地球温暖化対策としての展望に関する御意見、複数いただいております。
  これは、陸域における地層貯留と比べて安全かということが実証されていないので、より慎重な制度・ルールづくりが必要であるということについて言及すべきということであります。これも、回答の4で述べさせていただきましたが、現行では、いかなるCCSも環境保全の観点からの規制が今行われていないという状況で、まずは96年議定書を踏まえた適切な制度を構築する必要があるという回答でございます。
  33番ですが、濃度安定化のために、早期に現在の半分以下にまで排出量を削減しなければいけないというものが日本の政府としての公式見解ではないのではないかという御意見ですが、昨年、日本政府が気候変動条約事務局に提出しました意見書の中で、この旨、示されております。
  続きまして34番ですが、「我が国における地中貯留の可能容量」の部分の出所ですが、これ、経済産業省の研究会の資料から抜粋しております。この旨、脚注で示しております。
  続きまして、次のページです。35番ですが、「短期的には課題がある。」ではなく、「極めて困難である。」という記述にすべきですとか、原理的にコストが高くなることを記述すべきという御意見です。これにつきましては、短期的なコスト評価を行った適切な文献がないということで、原案どおり。また、そのCCSは追加コストがかかるのは自明であるという回答案でございます。
  36番から39番につきましては、例えば、「つなぎの技術」というものが、そもそも「つなぎの技術」としても不適当だという御意見ですとか、「中長期的なオプション」という記述自体不適切であるといったような趣旨の御意見が、ずらっと続いております。これにつきましては、基本的には報告書(案)のとおりでございまして、理由につきましては、これまでの繰り返しになりますので省略させていただきます。
  次は、2章に対する御意見です。まず全体として、ここに書かれてある記述については、海底下地層貯留技術に係る責任の考え方や環境影響の回復措置、監視した結果の実証に関する記述が一切ないため欠陥があるという御意見でございます。まず、責任、主体については事業者にあると考えておりまして、報告書案に記述されております。また、回復措置については2(9)にも記述されております。なお、民間企業によって、この事業が本格的に実施される場合については、別途検討していく必要があるとさせていただいております。
  9ページ、次のページですが41番、これは2.(1)です。適切な業者の選定に関する記述です。これは、先ほど申し上げたとおりであります。
  2章(3)国民からの意見聴取に関する意見であります。これにつきましては、「提示された意見を許可発給に当たって考慮する」という文章の挿入、御意見であります。これに対しましては、国は公告・縦覧等を通じて国民の意見を聴取し、当該意見の内容を参考にしつつ、許可申請書を審査し、海洋環境の保全に障害を及ぼす恐れがないこと等を確認して発給を検討する必要があると考えますという回答でございます。
  43番ですが、漁業資源に関する情報の集約のみならず、開示するということが必要であるという御意見です。海洋環境に係る情報は漁業資源に係る情報も含まれますという回答であります。
  続きまして、「公告・縦覧によって国民の意見が十分に反映される必要がある」という文言を入れてほしいという御意見でございます。すみません、第三者機関を設置して許可発給の妥当性を審査するという御意見でございます。これにつきましては、96年議定書を踏まえた適切な制度とすることが適切でありまして、国が許可を行うことが適切という回答でございます。
  (4)二酸化炭素流の処分量等に関する削減努力及び処分方法に関する検討に対する御意見ですが、まず45番ですが、ロンドン議定書の趣旨から考えると、海洋投入処分量としてのCO2貯留用の削減努力が重要なのではなく、海底下地層に貯留したCO2が漏洩して海洋を汚染する量の削減努力が必要と思われるので、そのような記載を加えるべきであるという御意見です。これに対しましては、96年議定書の趣旨に照らせば、海洋投入処分量としてのCO2貯留量の削減努力も重要と考えますという回答でございます。
  続きまして、報告書2の14ページにございました、WAFは、廃棄物の海洋投入処分において、海洋投入処分量等の削減努力等を求めている云々の記述につきましては、「海洋投入処分は補完的方法として用いるべき」という論旨につながるために削除すべきであると。通常の廃棄物処分とは区別して扱うことが適当であるという御意見ですが、これにつきましては、WAFの実行ガイダンスであるCO2・WAGの検討状況等の国際動向を踏まえつつ、実態に即した制度の検討を行う必要がある旨、報告書に記述してあります。
  次のコメントです。47番、二酸化炭素流の特性把握及び行動基準に対する御意見です。「二酸化炭素が圧倒的であること。また、偶発的に含まれる物質を含み得る。」ということであれば、二酸化炭素に付加されている不純物による影響も当然考慮されるべきであり、この観点からの記載も必要であるという御意見です。不純物に関する影響についても、予防的アプローチに基づき、国際的な動向を勘案して、判定基準の設定について検討することが適切と考えますという回答であります。
  続きまして48番、「予防的アプローチ」の意味について、具体的記述をすべきであるということでございます。これにつきましては、以下の96年議定書3条1項の趣旨、記述を脚注、新しい報告書(案)であれば16ページの脚注11に挿入いたします。
  続きまして49番ですが、貯留するCO2に添加剤を加えるという御意見であります。これにつきましては、96年議定書附属書で、「廃棄物その他のものが廃棄目的で添加されないこと」とされていることを踏まえまして、いずれにしても国際的な動向を勘案して検討することが適切であります。
  続きまして(6)貯留地点の選定です。
  二酸化炭素を地中に貯留するとはどういうことなのか詳しく記述し、それを踏まえてどのような地質特性を有した地点が適しているのか記述を加えるべきであるということでございます。事業者は事業の申請に当たり、貯留層の地質特性も含め、貯留を予定しているサイトが海洋環境保全上の観点から支障のないことを示す必要がありますということでございます。
  続きまして51番ですが、事業者による地点選定には既存の水産業等への影響も慎重に考慮すべきであることが記載されるべきであるという御意見です。これにつきましては、影響評価には漁業資源への影響評価も含まれます。また、海洋環境保全上重要な海域には、漁場も含まれますという回答でございます。
  続きまして52番ですが、「日本の重要湿地500」に掲載されているような地域は極力避けるようにしなければならないですとか、または「グローバル200」エコリージョンの地域に関しても極力避けるべきという御意見であります。報告書案では、藻場、干潟、サンゴ群落等に留意する必要があるという記述がございますが、これは例示でございまして、国が示す指針においては参照すべき文献、その他の資料について言及されるものと考えております。
  次(7)潜在影響評価に対する御意見であります。
  53番、影響評価においては「水産業」への影響も考慮されるべきですという御意見です。これは先ほどの回答と同じでございまして、当然影響も考慮されるという回答です。
  54番ですが、これは「保守的な仮定でのシミュレーションを潜在影響評価でも基本とする」ということがもともと書かれておりました。これは、実際に監視をしたときに、当初予定したものとどれぐらい違っているかという、そのモニタリング結果とのマッチングによってシミュレーションの妥当性を検証するという目的からは、保守的な仮定は必ずしも適切ではないという御意見でございます。この趣旨は、そのとおりと考えまして、一応何カ所か修正をさせていただいております。
まず、2章(6)の2パラ目でございますが、具体的には資料4、16ページの脚注12に相当する文章を挿入しております。これは、貯留地点の選定に当たって、その貯留した地層内における二酸化炭素の挙動の評価を行う必要があると書かれておりますが、この意味は主として貯留地点選定の段階で把握されることになっておりまして、一方、海洋環境への潜在的影響は、貯留した二酸化炭素が何らかの原因で貯留層から漏洩し、海水中に達した際に生じるものであると。したがって、地層内における二酸化炭素の挙動については、大きく分けて、予定している貯留層内での二酸化炭素の挙動、2番目として貯留層から二酸化炭素の漏洩が生じ、海底面に達するまでの挙動について予測を行うことになるということでございます。
続いての修正箇所は、脚注13、17ページにございますが、これは潜在影響評価において行う海底下地層中での挙動の予測でありますが、これは、「ここでの『海底活動中での挙動』とは、貯留層から二酸化炭素の漏洩が生じ、海底面に達するまでの挙動を言う。」ということで、脚注12の[2]に相当するというものでございます。さらに、2章(7)の4つ目のパラグラフにございます、「保守的な仮定のシミュレーションを行うことを基本とする。」ということについては、「保守的な仮定でのシミュレーション等を行う。」と修正しております。これは、実際に、その潜在影響評価を行うに当たっては、さまざまなパラメーターを使って、その評価を行うということが適切だろうということで、このシミュレーションだけに限定するよりも、いろいろなパターンでの評価を行った方がよろしいでしょうという趣旨でございます。
さらに、2章(8)「監視の手法」に関するパラでございますが、「貯留層における二酸化炭素の挙動」を監視の対象としておりますのを、正確には「貯留した地層内における二酸化炭素の挙動」でございますので、このように修正をします。以上が54関係です。
  続きまして55番でありますが、その保守的な仮定の内容が不明瞭ということで、これは回答31と同様でございます。また、今、回答いたしましたように、保守的な仮定のもとでの漏洩シナリオを行う挙動予測とは別に、事前に予定している貯留層内での二酸化炭素の貯留状態の安全性等について評価を行うということでございます。
  続きまして、監視に関する御意見です。
  56番、事業ごとに、その時点での最新の知見に基づき、その事業において有効と判断される項目と手法を採用し、それを事業実施計画に記載する制度とすべきであるという御意見であります。これは、2.(8)報告書に、もともとこの旨記述されております。例えば科学技術の進展等を考慮して監視を実施していくということであります。
  続きまして57番ですが、「監視の基本的な考え方」においては、費用対効果にも配慮した設計を行う必要があるという御意見でございます。本件につきましては、国際動向も踏まえて今後検討していく必要があるという回答でございます。
  続きまして、58番です。監視結果の情報は原則として公開されるべきであるという御意見ですが、環境大臣に報告される監視結果については、情報開示請求制度に則って公開されるものと考えますという回答です。
  続きまして59番ですが、「汚染者負担原則」を、この監視の実施に当てはめるということは適当ではないという御意見ですが、もともと96年議定書3条2項において、このような趣旨が示されております。従いまして、明示するために報告書の脚注に示しております。
  続きまして60番ですが、廃棄物の海洋投入処分における監視制度以上の監視をCCSに義務づけることは不要であるという御意見ですが、これにつきましては、基本的には今後も国際動向を踏まえていく必要があるということで、ちょっとこれはダイレクトに回答はしておりませんが、基本的には次ページ68番で同様の回答をさせていただいております。ただ、いずれにしましても、今後も影響評価をやっていくことですとか、調査研究を進めながら検討していく必要があるということでございます。
  続いて61番ですが、監視の対象項目として、観測井における二酸化炭素流の圧入圧力、貯留層内の圧力が挙げられておりますが、これは、圧入圧力は圧入井で行うのであろうという御意見であります。これは、御意見のとおりでありますので、その旨、修正をいたしました。
  続きまして62番ですが、圧入後も相当な期間の監視が必要であるならば、国が管理を行うべきであるという御意見であります。これにつきましては、議定書の枠組みを踏まえて事業者が実施する必要があるということでございます。ただ、具体的な実施期間等については、国際的な動向も踏まえ、また実際の貯留量やサイトの特性等も考慮して検討する必要があるという回答でございます。
  続きまして、監視についての、その「相当期間」を具体的に明示すべきであるということですとか、「監視を実施し、長期の安定性を確認する必要がある」という記述を加えろという御意見であります。今後、国際的な動向も見つつ検討していくこともそうですし、また2の(10)に許可を定期的に更新していくことにより長期間の監視を担保する仕組みが記述されております。
  続いて(9)ですが、海洋環境への影響の恐れが生じた場合の措置ですが、漁業で生計を立てている漁業者への補償をいかに行うべきか指針を示されるべきということです。これにつきましては、漁業者との調整につきましては、3.(1)の記述を踏まえて、事業者において事前に調整を図っておく必要があるということでございます。
  続きまして65番ですが、これは前にも出てまいりましたけれども、「適者」「適地」を強調されております。しっかりとそのような条件が保たれるのであれば漏洩する可能性は基本的にゼロですので、このような対応措置を記述することは不要であるという御意見です。これにつきましては、漏洩の可能性はゼロとは言えないということでございます。
  続きまして、「予測の範囲」。これはもともと漏洩の恐れが生じた場合の措置として、例えば「海水中の濃度などが予測の範囲内に戻るまで監視を続けるべき」というくだりに対する御意見であります。これは御意見を踏まえまして、予測の範囲についての説明を脚注で示すことにしました。「『予測の範囲』とは、例えば、貯留層内における二酸化炭素の貯留状態が事前評価の範囲内で安定していること、二酸化炭素濃度が潜在影響評価で予想したレベル以下の濃度であること(海洋生物への影響が無視できるレベル)などが想定される。」ということでございます。
  67番ですが、貯留層内の圧力の解放等の措置につきましては、漏洩時の対応として適当かどうか検証されるべきという御意見です。これにつきましては、圧力開放措置については、技術的には可能であります。また、今後、関連する技術の開発、最新動向の情報収集を行う必要がある旨、3章で示されております。
  68番ですが、対応措置についても、国が何らかの形で負担するべきであるという御意見であります。これにつきましても、基本的には事業者の責任と考えますが、監視実施期間等については今後とも検討される必要がある。また、事業者が破産した場合等の対応について検討していく必要があるというものでございます。
  続きまして(10)許可制度でございますが、監視の期間次第で事業者の参入の可能性が変わってくるということで、そういう御意見の趣旨でございます。これにつきましても、あくまでも国際的動向を踏まえながら検討する必要があるということでございます。
  続きまして、民間以外の公的機関が今後この事業を行うということで、その旨、明記しておく必要があるのではないかということでございますが、短期的には民間企業によって商用規模での事業が実施される可能性は低いと考えられますが、ただ、その可能性は否定できないということで原案どおりということでございます。
  最後のページですが、その他です。CCSについては、本来、回収・運搬・貯留といった各過程を含めて総合的に検討しなければいけない、その必要性について言及すべきであるということです。これにつきましても、総合的にさまざまな観点から評価を行う旨、1章(6)に記述しております。
  権益調整に関する御意見ですが、事業者の既存の権益等の調整については国の責任においてガイドラインや法制面の整備を行うべきであるという御意見です。これにつきましては、本報告書案においては、海洋環境保全の観点から海底下地層貯留に係る行為の規制についての検討を行っております。海洋環境保全以外の規制等に係る権益との調整については、事業者側において、それぞれの権益と調整を行うことが適切であると考えますとさせていただいております。
  最後の御意見ですが、特に権益調整において、貯留海域に漁業権が設定されている場合及び漁場として利用している場合には、事業者において既存の権益との調整を図る旨、明示すべきである。という御意見であります。これにつきましては、御意見を踏まえまして、その旨、追加しております。
  以上でございます。

○清水委員長 ありがとうございました。
  御意見、たくさんいただいたものですから御説明も少し長丁場になりましたけれども、今、示していただいた回答案及び、それに基づいた修正案について御意見をいただきたいと思います。御質問、御意見のある方は名札をお立ていただけましょうか。
  では、とりあえず赤井先生から。

○赤井委員 大変な作業をされたなと思って。事前に送っていただいたのでじっくり読んでお送りできればよかったのですけれども、この場で聞かせていただいて幾つか気がついたところがありますので述べさせていただきます。
  14番、これは、コメントの方では二つの項目があるのですけれども、前半については答えられているのですけれども、後半の漏洩を、ちょっと余り適切な言葉ではないかもしれませんけれども、「漏洩をあおり」とか、そういうコメントについても、何か一言、もしオープンにされるのだったら答えておかれた方がいいかなと思います。
  それから、ずっと飛びますけれども、49番。この方は、これ、お答えがちょっとかみ合っていないかなという気がします。この方は、地層貯留について議論しているのではなくて、2行目の最初、化石燃料機関、これ「機関」の「関」が多分違うと思うのですけれども、エンジン等に添加剤を添加して温暖化ガス、有害ガスの自然に処理される量の倍の排出量をと。これ、多分処理される量の倍というのはCO2の半分が大体海に吸われるという、そのことだと思うのですけれども、有害ガスについてそうなのかどうか私は知りませんけれども。添加剤をエンジンか何かに入れればCO2が減るよという、そういう技術はどちらかというとCCS以外の省エネとかCNで排出量そのものを減らす技術の一環としてやっています、というようなマイルドなお答えをされたらどうかなと思います。
  その次の50番については、これもお答えが後半だけで、どういうことなのか詳しく記述、CCSについて、もっときちんと説明せよということなので、この報告書の趣旨に合っているかどうか、ちょっとよくわからないのですけれども、何か答えられた方がいいかなという気がします。
  それから60番なのですけれども、これは、私は多分、この委員会でもちょっとコメントさせていただいた、法規制がそういうものだと言えばそうなのですけれども、ウォーターカラムと地層の中を全く同等に扱っていることに対してどうかという疑問なので、何かそのあたり、もう少しロンドン条約にさかのぼった海底下とウォーターカラムを同等に扱っているという思想があるのだということから御説明されたらいかがかなと思います。
  それから、また戻ってしまうのですけれども、報告書の14ページですか、2.の頭書きに、かなり長い文章を入れられた、コメント4番に対応して入れられているのですけれども、これは、後ろの方はCCSの技術、事業として行われた場合の想定としていろいろ書かれているのですけれども、2.で追加された文章、いきなり「実証実験が行われる可能性があり」というところから始まっていて、実証実験でも漏洩防止が図られるべきであると。これは当然と言えば当然なのですけれども、ちょっと事業と実証実験、実証はどこまでが実証でどこまでがサイエンティフィックな実験なのかということもありますけれども、ちょっと実証実験というのが唐突に出てきているので、ちょっと文脈というか文章を変えられた方がいいかなという気がします。
  気づいたところは、以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。
  今すぐにお答えすることはありますか。

○徳田環境保全対策課長 他の先生にも聞いてください。

○清水委員長 他の方からは、いかがでございましょうか。

○木幡委員 報告書には全く関係ないので、非常に些末なところで恐縮なのですけれども、9番ですかね、9番のコメントで、私、不勉強でこのニオス湖のことがよくわからないのですが、それの回答で、湖水に比べて海水の方が安定的な密度成層が形成されにくいという説明になっているのですけれども、それが少し事実と異なるかなという気がしたものですから。海水の方が、例えば上に淡水が来ると塩分の成層ができるので、そういう意味では温度の成層に比べてもっと強い成層ができやすい。
例えば、海流の潮汐なんかでも、全体として動くだけですから、その成層が崩れるということには直接つながらないので、この説明が少し違うのかなという気がします。また、汽水域なんかでは、特にこういうことが心配されます、沿岸とか汽水ですね、汽水というのは大量の淡水が入るところですけれども。こういうことを踏まえますと、ここの説明は、むしろ継続的なモニタリングがあることで変動がちゃんと押さえられるのだというような論理の方がいいのかなという気がいたします。

○清水委員長 他には。

○野尻委員 意見に対して意見を言うのでちょっと申しわけないのですが、問題解決した方がいいと思うので。
  最初の赤井さんの49番、この温暖化対策商品ですね、これ、私はちょっと理解できなかったのですが、赤井さんのコメントの中で、きっと海に数量をふやすようなというふうにおっしゃられたので……。

○赤井委員 ではなくて。

○野尻委員 違いますか。自然が吸収する。森林でもいいわけですね。

○赤井委員 そんな、サイエンティフィックなものではないと思うんです。エンジンに、何か燃料に添加剤を入れておけばCO2が減りますよという。

○野尻委員 燃費が上がるということですか。

○赤井委員 それでもいいですし。

○野尻委員 根本的に減らす。ですので、なんか赤井さんの、こう答えたらというのは、何かやっていますよというようなマイルドな答えにされたらどうでしょうかという。

○赤井委員 ですから、これは、ここで書かれている提案は、要するに科学的に正しかろうと正しくなかろうと、発生量を減らす技術であって、ここで扱っている貯留技術とは異なるのでということも……。

○野尻委員 だから、なんかマイルドにというよりは全く違うというようにはっきり書かないとまずいのではないかと私は逆に思ったのですが。

○赤井委員 マイルドにというのは……。

○野尻委員 今回扱っている海底下地層貯留とは全然違う御意見ですということをはっきり書いた方が。

○赤井委員 それははっきりでいいのですけれども、そんなものはあり得ないという、そういう……。

○野尻委員 あり得ないとは書かなくていいのですけれども、今回の対照とは違うという書き方にしないとまずいのではないかなと。

○赤井委員 そこは、はっきり書いていただいて。

○野尻委員 国のどこかがやっているみたいな書き方は、余り適切ではないので、ちょっと気になったのですけれども。
  あとは木幡さんのニオス湖の件なのですが、これは実は、もっと文章を長くすればきちんと説明できるのですけれども、私、ニオス湖の研究、現場まで行ってやっているので、論文も幾つかあるので、全く専門家なのですけれども、はっきり、普通の海の状況ではニオス湖のような成層条件でCO2が貯まることはあり得ないと言ってしまっていいと思うのです。
それは二つほどあって、海は海底、ああいう形状のように閉じていないですから、閉じたところで強い成層をしているから貯まるのであるから、開放的であるというのは大きな理由の一つになり得るし、それとあと、通常の外洋とは言いませんけれども、数百メートルの深さの海で起こり得る塩分成層よりは2桁ぐらい強い、ニオス湖の場合には密度差の密度成層ができていたはずなのです。

○赤井委員 塩分成層。

○野尻委員 塩分成層です。強い塩分成層ができていたので、普通の海では起きないぐらい強い塩分成層が起きていましたから、この表現、私、書きぶりは、短く書く分には非常によく書けているというふうに専門的な立場でも思えるのですが、もちろん、あとこれの倍ぐらいスペースを与えられればもっと書き込めますけれども、この表現は悪くないと。よく書けているというふうに言えると思いました。
  ちょっと、それで本質的にお聞きしたかったのは、これは考え方なのですけれども、59番なのですが、これは当然、電力さんの方からだとこういう書きぶり、意見が出てくるのは当然かなという気がするのですけれども、電力業というのは、電力業だけが汚染者なのかというふうなことですよね。電力業以外のところにエネルギーを供給するために電力業が化石燃料を燃やしてエネルギーを作っているわけですから、これが法的なところで電力業が汚染者というふうに当たるのかというところが本質論なので、それに対して答えないと、ここ、ちょっと具合が悪いのではないのかなというふうに思ったのですが、その辺のところ、法制度でどうなるかはお聞きしたい。確かに、この答えだと電力業イコール汚染者だというふうな書き方にも読めるのではないのかなというふうに思いました。
  それからもう一つも、やや専門的なところなのですけれども、67のところが、圧力の開放等の措置を講じるとともにという書きぶりが、圧力の開放、まず対策になるのかどうかは、この電力業から見たらわからないよという意味だと思いますので、ここは技術的な面で、圧力を開放するということが漏洩しそうになったときの対策かと技術的にはっきり言えるのだったらいいと思うのですけれども、これというのは、圧力を開放するときに抜くわけですから、陸上側というか、注入井側にCO2が戻ってくるわけですよね、違うのですか。その辺のところ、ちょっと教えていただければうれしいですけれども。

○清水委員長 他には。
  では、ここでとりあえず事務局からお答えをいただきましょうか。

○竹本環境保全対策課長補佐 申し訳ありません。少し具体的な文章の検討を要する中身の濃い御意見が多かったものですから、お答えできるものだけお答えしますが、最後の野尻先生の御質問ですが、圧力開放措置は、圧入井から抜くのではなくて、別途、開放するための井戸を掘りまして、そこから地下水を抜いてくるということでございますので、そういった技術は一応検討されております。

○野尻委員 そうしたときには、地下水側で抜いたところからCO2が漏れるということがない措置を執るわけですか。

○竹本環境保全対策課長補佐 いや、当然そういうことが要求されると思います。ただ、圧入井ほど、もろに二酸化炭素が漏洩するということではないと思います。
  それから、赤井先生と野尻先生から御意見のございました、はっきりと趣旨が違うということについては、その旨書かせていただこうと思います。ちょっと、具体的な記述は検討いたしますが。
  それから、これはあくまでも発生量、御意見は発生量を減らす技術のことを指しておられるということについては、そのように書かせていただこうと思います。
  それからニオス湖の件でございますが、すみません、木幡先生、野尻先生の方からは原案どおりという御意見を伺っておるんですけれども……。

○木幡委員 私も不勉強でその点、詳しいことはわかりません。単に、淡水における成層貯留に関してなんですけれども、塩分成層だという説明だったので、その辺、少し書き足していただければ。

○竹本環境保全対策課長補佐 わかりました。では、塩分成層という趣旨を追加いたします。

○野尻委員 2行目のところに、「塩分の高い地下水が供給されて湖水の安定的な密度成層が形成されたことにより」と、そういうふうに書けば大分クリアだと思います。塩分の濃い地下水が存在していたので成層したと、そういうことなので、「塩分の高い地下水の供給により湖水に安定的な密度成層が形成されたことにより」と、こんなところでいいと思います。

○南川地球環境局長 あと1点だけ。汚染者負担原則の問題であります。今、とりあえず私ども最低答えなければいけないのは、公的な形での対応ということがしづらい案件だということについては御理解をいただきたいということでございまして、では電力の場合について言うと、そのCO2の汚染者というのは電力かということについては、実はさまざまな議論がございます。これは、他のいわゆる公害問題と違いまして、大気や水と違いまして、例えばCO2の排出量を見るときに、電力について言えば、発電所内でエネルギー変換等をする際に使う電力などについては、これは全部電力が使っておるということで、電力がCO2を出しているということでカウントしていますけれども、その他、例えばこういうビルで使っている場合については、ビル業者が、そのCO2を発生しているという形で整理をしていますし、工場で電力を使って物をつくった場合には、電力会社が買ったものであっても、それは、その部分については、その電力会社の排出係数のようなものを使いまして、その工場が、それだけ発生しているという形の整理をしております。従いまして、私どもの認識として、CO2について言えば、他のものと、いわゆる汚染者というのは概念が違うということは認識をしております。
ただ、そういうことは認識しつつも、ここでの私どもとしては、公的に負担することについて言うと、PPPの原則というのがあって難しいということだけはきっちり言わせていただきたいということでございまして、それ以上のことについては、CO2の汚染者はだれかというのはかなり難しいのはございますので、ここではあえて、それは触れなかったということでございます。
  それから全く余談でございますが、ニオス湖の件で、大変、御専門家がおられたこと、安心をしました。後でまた御挨拶しますけれども、これから制度化していくときに、私が大体外で答えるものですから、私もニオス湖のこと全然わからなくて、どう答えようかと思って、実は内心不安に思っておりましたので、そういう意味では大変うれしゅうございます。

○清水委員長 ありがとうございました。

○大塚委員 ちょっと探していたものですから、申し訳ありません。
  パブリックコメントの8番なのですけれども、これは木の中に炭素を固定化しておくのと、海底貯留とでどっちがいいかというようなことを多分聞いているんだと思うのですけれども、お答えの方は非常に一般的なお答えをなさっているので、よくお考えになった上で、こういうふうに書かれたのかもしれませんが、ちょっと聞いた方は、やや肩透かしだと思うかもしれないのですけれども、この辺はちょっとお答えになりにくいということなのでしょうか。それが一つです。
  それから、ちょっと、局長がせっかくおっしゃっていただいたのに申し訳ないのですけれども、ついでにちょっとだけ申し上げますと、ここでの汚染者負担原則というのは、基本的には事業の許可を受けた事業者のことなので、もちろん電力会社が入る可能性もあるのですけれども、基本的には、これを貯留する人のことを多分言っていると思いますので、ちょっとそこのところは。電力会社だからということではないので。それは局長に対してではないのですけれども、先ほどの御議論に関しては、そういうところをちょっとついでに申し上げておきます。

○清水委員長 ありがとうございました。
  報告書に関連することで、赤井先生から事業と実証実験の関係が不分明だというお話がありましたね、あの辺については。報告書の14ページですね。

○瀬川環境保全対策課長補佐 実証実験という特出しをすると非常につながりが悪いという御意見でありますので、単に二酸化炭素貯留事業が行われるとして、特に実証実験という言葉は使わず、さらっとした表現で、もしその方がよろしければ修正をさせていただこうと思います。

○清水委員長 もしできれば、終わるまでに文案を考えていただいた方がいいと思いますので、よろしくお願いします。
  他にはいかがでしょうか。

○高村委員 いくつか、むしろ文案でこうしたらどうかということとあわせてコメントさせていただきたいと思うのですが。
  まず1つ目は、汚染者負担原則の点です。今、局長からも御発言がありましたし、あと大塚先生の方からも御発言がありましたけれども、お答えのとおり、議定書の趣旨からすれば許可事業者に対してのコスト負担というのを原則として定めているという理解で説明ができるのではないかと思います。これはコメントでございます。
  具体的な文案の修正についてでございますけれども、1つ目は、この報告のどこに入れるか、ちょっと悩んでおるのですが、特に漁業者の方から、しかし、漁業者以外の方からもコメントがあったと思いますが、「はじめに」のところで温暖化の問題を中心的に掲げられているのですが、他方で、このロンドン条約の文脈からいきますと、海洋環境の保全の重要性というところをもう少し明文化したほうがよいのではないかと思います。「はじめに」に書くか、それとも14ページの二酸化炭素海底下貯留の前段の頭に書くか、どこに記載するかという問題はありますけれども、趣旨としては、海洋環境保全が重要であること、とりわけ、日本においては食糧の確保、安定的供給という観点から漁業資源の重要性に鑑みても重要であるといった二つの点が押さえられるような記述があった方がよいのではないかという点でございます。これは、おそらく以前のロンドン条約の1996年議定書対応の専門委員会でも議論になった点かと思いますので、その専門委員会の報告の記述を文案として使っていただいてもいいかもしれません。
  それから、先ほどの議論になりましたニオス湖の件ですけれども、11ページのところですが、御回答はもう既に専門家の先生のところで議論にあったとおりですが、文案のところで、回答の中にもございますけれども、ニオス湖のケースのような場合にはなりにくいけれども、仮にそうした条件を備えた特異な海域が存在する場合ということがあり得ますので、非常に細かなことですが、第2パラグラフの上から3行目から4行目を、「起こらない」という断定から「起こり得ない」というような言い方に変えることで対応が可能ではないかという、法律学者の姑息な修文でございますが。
  それから、こちらも、姑息な修文かもしれませんが、13ページから報告案の14ページのところですが、13ページの最後のところに、いわゆる「つなぎの技術として有効であると考えられる。」という文言があるのですけれども、いくつかの意見の中で、その「つなぎの技術」としての位置付けについての懸念というものも表明をされていて、他方で14ページのところで、報告書自身も、中長期的な観点からの技術の位置づけについて今後一層検討を行うということになっていますので、文言として、その前のパラグラフの最後の文章をいただいたらどうかと思います。「有効なオプションの一つとなり得ると考えられる」といったような文言にしてはどうかという点でございます。
  そして、もう一つでございますが、14ページの最後のパラグラフのところで、今後中長期的な観点からのこの技術の位置づけというところで検討を行う必要があるいくつかの項目を記述していただいているのですが、この中に適切な文言かどうかわかりませんが、「この技術が社会に与える影響の評価」といったような文言を挿入してはどうかというふうに思います。といいますのは、パブリック・コメントでいただいたいくつかの意見で特徴的だったのは、その技術自身の影響、環境影響ですとか安全性に加えて、いわゆるこの技術が仮に導入をされる方向で動き出すことによって、他の温暖化対策をはじめ、社会や政策への影響を懸念する意見、例えば他の温暖化対策や技術開発に必要な資金がDiversionされるのではないかといったような意見がいくつかあったかと思います。そういう意見をふまえて、この技術の位置付けを含めた検討事項の中に、そうした懸念の検討が必要であることを反映する検討事項として、具体的な文言例ですと、「技術が、例えば社会に与える影響あるいは温暖化政策に与える影響」といったような文言を入れることでこうした意見に応えることができないかということでございます。
  最後でございますが、14ページの2.二酸化炭素海底下地層貯留に関わる海洋環境への防止の在り方の前のところに、これはパブリック・コメントで出された意見への回答用資料では、そのように御説明いただいているのですが、いわゆるここで言っている二酸化炭素地中貯留の特に環境影響に関しては、議定書の文脈からいっても、回収から始まって最後の圧入までに至る海洋環境への影響を対象としているということだと思いますので、その旨、これは前回の委員会のところでも申し上げたのですが、その旨をここに一文入れていただいてはどうかということでございます。
  以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。

○南川地球環境局長 ちょっと一つだけいいですか。
  すみません、ちょっと他のことは別に、ちょっとせっかく御指摘いただいている1点だけ恐縮ですが、13ページの一番下の「つなぎの技術」というのは、是非残させていただけないだろうかという希望でございます。といいますのは、やはり本質的に見て、かなり長い期間使えることかもしれませんけれども、やはり省エネなり何らかの方法で代替エネルギーの導入なりでやっていくのが本質でありまして、これは、長い目で見ても、やはり同じだと思います。そういう意味で、あくまである種の大きな一つの大きなオプションと言うよりは、それとは若干、位置づけが違うということを言うためには、私ども、つなぎの技術として位置づけられていると言った方が、より位置づけをクリアにしたいと思っておりまして、できましたら、そのつなぎの技術という言葉については残させていただければなと思います。

○高村委員 ありがとうございました。当方の発言の趣旨は、つなぎの技術、そのものの言葉を削るという趣旨ではございませんで、むしろ先ほど言いました法律家の姑息な修文で、いわゆる技術の位置づけについて中長期的に議論をするというのが、次のパラグラフにございますので、つなぎの技術として有効なオプションの一つたり得るという文言にしてはどうかということでございました。

○南川地球環境局長 では、私どもの方で……。

○高村委員 申し訳ございません、言葉が足りませんでした。

○清水委員長 こちらの方の修正ですね。
他にどなたかございましょうか。

○赤井委員 責任をとって、14ページの修文案をちょっと。もし、実証実験ということをあえて言う必要がなければ、1行目から2行目の半ばぐらい、「しかしながら」まで削ってしまって、「貯留地点からの二酸化炭素の漏洩は特に海底で生じた場合には」、その「陸上大気中に生じた場合」、これを入れるかどうかによって文章が変わると思うのですけれども、入れたそのまま残しておいたら「周辺の海洋環境に直接的に悪影響を及ぼす恐れがあることから」また実証実験のところを切って「海洋環境保全の観点から云々」とつなげるか、あるいは「特に海底で生じた場合には周辺の海洋環境に悪影響を及ぼす恐れがあることから」と、あとは実証実験のところを切って、やはり「海洋環境保全の観点から云々」と。もし、そういう形でよければ、かなりすっきりするかなと思っております。

○清水委員長 ありがとうございました。
  今の部分、先ほど高村先生から議定書を踏まえて回収から貯留のところまで書いておいて、その上でそういうことで。

○赤井委員 そうですね。

○白山委員 2点ほどコメントをさせていただきます。
  まず最初に、今の2.の前触れのところなのですが、実証実験、ロンドン条約で実験的な海洋への放出については条約上はウエーバーされるという、確か内容があったと私は記憶しているのですけれども、実証実験ということは、非常にそういう意味では少し位置づけが難しいので、この言葉をどのようにお使いになるか、少し検討された方がよろしいのではないかというふうに思います。
  それからもう一つは、コメント24番に対応されて、「海洋生物の監視手法としては」というのがいろいろ書いてあるのですけれども、海洋生物を監視するというふうに考えるのか、あるいは海洋生物への影響を監視すると考えるかということで、私としてはどっちかと言うと影響を監視する方ではないかと思うので、一言、「海洋生物に対する影響を監視する手法としては」というふうにされた方がよろしいのではないかというふうにコメントさせていただきたいと思います。その後ろの手法なのですが、これは優先順位順に並んでいるのかどうか、ちょっとはっきりしないのですけれども、もし優先順位順に並べるならば「サンプリング」が一番最初であるべきで、それから恐らく漏洩する場所はほとんど目視観測が不可能な場所ですので、「目視」という言葉は、多分取ってしまってもいいぐらいではないかというふうに思います。
  以上です。

○清水委員長 ありがとうございます。
  目視というのが、なかなか難しい言葉で、潜水船で行って見るのも目視ですかとか、いろいろなことがありますので、ちょっと考えさせていただきましょう。
  赤井先生、重ねて何かありますか。

○赤井委員 先ほどの実証実験のことなのですけれども、確かに、条約には、ちょっと私もうる覚えなのですけれども、いろいろな国際評価学者の方々の意見とか、それからレポートを見ると、実験はロンドン条約上はウエーバーされると、それから似たようなもの、もう少し若干厳しいですけれども、オスパーなんかでも実験は対象にならないというのは、オスパーは、確かリーガルワーキングで、そういう結論を出していたかと思うのですけれども、その時にも、やはり影響が及ばないように配慮はちゃんとすべきだというコメントは法学者の方たちがつけていたのですけれども、何かその辺の解釈論がいろいろややこしいので、余り実証実験という言葉を、取ってしまった方がすっきりするかなという気がします。

○瀬川環境保全対策課長補佐 その点だけ申し上げます。
  先生方のご指摘のとおり、一体、その実験というのはどこからどこまでエクスペリメントで読むのかというのが非常に議論になったというのは事実であります。他方、法制的な面から見ますと、決して、その規模要件といったもので切るようなものでもございませんので、やはり先生方の御指摘どおり、「実証実験」といった言葉をここで出すのは間違った理解を生むのかなと思います。このため、1.(6)[4]などでも言っておりますように、「研究開発」という言葉を使いまして、「実際の海底下をフィールドとして実施される研究開発」といったようなことで、少し修文を考えてみたいと思います。

○清水委員長 他に修正をしたいというところ。

○徳田環境保全対策課長 先生、もし修文にかかわる御意見が、もう無いようであれば、まだ30分ほど、今日お時間あるようでございますが、10分ほど……。

○清水委員長 今、ちょっとそれを伺いますので。
  どうぞ、他に御意見ございましたらば。

○小山委員 漁業関係の人から水産に対する影響を懸念する質問が幾つか寄せられたと思うのですが、実際の現場での影響も当然重要なのですけれども、こういうことが起こったときにどういう影響が起こるであろうという事前の予測というのは、やはり必要であると考えます。8ページから9ページにかけて、海洋環境への影響ということで生態系に対する影響も書いてありますが、具体的には十分なデータが今現在、存在しているわけではないという書きぶりだと思うのですね。具体的に9ページのちょうど真ん中のあたりの段落の最後に、具体的に環境影響を検討する必要がある。これは環境省として具体的にどんどん検討を進めていくというような、もうちょっと前向きな姿勢をここに表現してはいかがでしょうかということです。

○清水委員長 今すぐ出なければ、細見先生、ではどうぞ。

○細見委員 赤井先生も言われたと思うのですが、この60番の質問に対する対応が、少し、ちょっと避けているという回答になっているのではないかということなのですが、その前に一つ、ここの委員会の議論としては許可を受けた事業者がモニタリングするのは適切だろうというふうに私も考えていますけれども、ちょっと唯一不安になったのは、鉱業のところでこれはあったかもしれませんが、廃棄物をじかに海洋に投入する場合に、これは国としてモニタリングを全くしていないのかというと、近海調査等をやっている可能性も、私ちょっとこの辺不安なのですが、その辺の問題とどのように考えたらいいかということと、廃棄物を直接じかに投入する場合と、今回のように直接ではないという場合が違うから、やはりモニタリングを課すべきであるというふうに考えるのか。ここのところ、少し答え方として、この60番には注意を要するなというふうに考えた次第です。
  以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。
  委員会としての報告書(案)の修文に関して、もう御意見ございませんでしょうか。御意見がないようでしたら、ここで若干のお休みをいただいて、修文を済ませてはどうかと思いますが。

○南川地球環境局長 ちょっと別のことをやらせていただいていいですか、その間。
  すみません、ちょっと傍聴の方、すみません。急遽私もこっちに来るときに探してみたものですから、気候の安定化に向けてということでIPCC報告を受けまして、実は須藤先生、それから野尻先生等を含めて緊急提言をいただきまして、これは環境省のホームページに載っていますので御覧下さい。マイクなしでお話しして申しわけないのでございますが、2月2日にIPCCのパリでの第一部会が終わりました。それを受けまして、いろいろな報道がございましたけれども、やはり多くの方に、その内容を知っていただくと同時に、そういう努力は私どもしておりますけれども、やはり鈴木中環審会長以下、何人かの先生が、全くボランタリーでございますけれども、科学者として是非メッセージを出したいということでお出しをいただきました。
それで、これ自身は、ざっと御覧いただきますと、実は私もいただいた後、何人かに持って回りましたが、IPCC報告書自身の説明は、かなり科学的で、いわゆるジャーゴン(jargon)が多いのですけれども、これ自身は非常にレーマンワーズで書いてあってわかりやすいということで、そういう意味でも非常に御理解をいただいているものでございます。ということでありますので、もし可能であれば須藤先生なり野尻先生から少しお話をいただければと思います。

○須藤委員 それでは、御指名ですし、それから昨日の地球環境部会で同じように説明をさせていただきましたので、IPCCの方の御質問については、恐らく野尻先生が御専門家ですし、作業部会に加わっているから、そっちの方の御質問になれば、そちらでお願いしたいのですが、この今日の気候の「安定化に向けて直ちに行動を-科学者からの国民への緊急メッセージ-」という部分については一緒に関わってまいりましたので私の方から説明をさせていただいて、不十分なり補足をしていただくところがあれば野尻先生にお願いをすると、こういう形でやらせていただきます。
  昨日の地球環境部会でも四、五分だったですかね、これについて説明をさせていただきました。本来ですと、IPCCでどういう作業の報告書であるかということをお話ししないで、このメッセージだけ言うのも唐突なのですが、一言で言ってしまえば、地球の温暖化は非常に進んでいて、温度のいろいろ予測範囲も非常に高くなるし、あるいは北極の氷も2050年ぐらいで解けてしまうとか、先ほどの酸性化ではないですけれども、海の酸性化が非常に懸念されるとか、どんなシナリオを考えても、この10年ごと30年ぐらいまでは0.2度ぐらい上がるとか、いろいろ新しい知見も含めて、要するに人為的影響によって温暖化が進む、それが加速化しているということが非常に確実性が高まったということを主として、定量的な数字については、私はここでうる覚えで言ってしまうと間違えますから、またそのホームページなり、その報告書を見ていただきたいということで、このメッセージについてだけコメントをさせていただきます。
  今、局長のお話にございましたように、2日、ですから先週の金曜日でございますが、IPCCの第4次報告書が第一作業部会として採択されたわけでございまして、気候変動やら、あるいは環境科学を研究する科学者が、これまでも気候が急激に変化していることを社会に警告をし、人類の生存基盤である地球環境に大きな影響が生じているということの懸念を示してきたわけでございますが、同時に、また、気候の安定化に向けた行動をとるべきであるというようなことも各界に呼びかけてまいりました。
しかし、科学の検証には多くの知見を要するということがあったため、科学者の警告が慎重だったし、社会も余り変わってきませんでした。その間、気候変化は進行し、最近は、私どもが肌で感じるほど温暖化の影響というのが顕在化をしているのではないかと、こういうふうに至ってきているわけでございます。こうした現状を打破したいという思いから、中央環境審議会の鈴木基之会長のイニシアティブにより、今般の第一作業部会の報告書を採択の機会ととらまえまして、気候変動研究や環境研究に携わる科学者と中央環境審議会のメンバーである何人かの科学者、要するに有志が集まりまして、国民に向けて緊急メッセージを提出をしたというのが、この4枚ぐらいのつづりでございます。名簿からしますと14名のお名前が書かれているわけで、この中のメンバーでは、先ほど申し上げましたように野尻先生が加わっておられるわけあります。ということで、14名のメンバーで提出をしたと、こういうことになります。
  これは当然、議論をしたわけですが、参加した科学者の共通認識といたしまして、温暖化は加速しており、影響は我々が思っていたよりも早く顕在化している。それから、こうした温暖化の原因が人間活動にあることは明らかであると。これは、報告書にも書いてあるわけですが、明らかであると。そして、このまま温室効果ガスの排出が続くならば、地球は危機的な状況に陥るという結論に達したわけでございます。
このため、国民に対しての緊急メッセージとして人類と地球の共存を目指しまして、温室効果ガスの排出量を現状の半分以下に削減する低炭素社会へ転換すべきことを提言し、国民、産業、政府の具体的な行動を求めていくというものでございます。
ですから、今日、まだ後ろ側には資料は配られていないんですね。ですから、それはホームページで見ていただくということになるわけですが、先生方には、多分、今、そのメッセージはお示しいただけたと思いますが、一応、そのメッセージは朗読をするほど時間がございませんので、それは見ていただくということにして、このIPCCの方の、もし何か御質問があるならば、野尻先生がちょうどいらっしゃるから、御質問があれば伺ってみていただければと、こういうふうに思います。
  以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。
須藤先生からのお話にもありましたように、何か御質問等がございましたらば、せっかく野尻先生もいらっしゃいますので。野尻さんから、何か補足的にお話はありますか。特に。

○野尻委員 ワーキンググループ1というのはフィジカルサイエンスでございまして、主として物理科学的な知見を、これまで産業革命以降、現段階までに地球に起こった変化をどこまで我々は理解したかと。それと、それをそういう変化の理解に基づいた将来予測ですね、それで主として2100年ぐらいまでに何が起こるかということを報告書の中では論じているわけです。しかしながら、ワーキンググループ1を組織した科学者というのは、今申し上げたようにフィジカルサイエンスベーシスでございまして、排出シナリオというのは、与えられたもので私たちは将来予測をやったわけです。
その排出シナリオというのが、いろいろ取りざたされておりますが、一番循環型社会であったとき、B1ですかね、それとか、かなり化石燃料依存、A1FYと、そういったものをやったときという、若干極端係数が両側にあって、それで将来予測をやったわけですけれども、いろいろ幅がついております。そうすると、一番その予測の悪い方の数値、6.4度というのがかなりひとり歩きしている面はございます。
しかしながら、このメッセージの時にも申し上げたのですが、私たちフィジカルサイエンスベーシスとしては幅を示しているわけですね。今言ったA1FYの予測で数字を申し上げますと、2.4から6.4という幅がついて、真ん中が4.0なんです。この表現を申しますと「ベストエスティメート」と書いてありますから、今、科学の知見で、多分このA1FYという排出シナリオを与えられたら4度になる可能性が一番高いと、私たち科学者が思っているということで数字を出しているわけです。ですから、化石燃料依存型の社会で、このままいくと、このままというか、このA1FYも、かなり対策が加わっているということは私知っているのですが、全く野放図だったらもっといくわけで、ビジネス・アズ・ユージュアルよりは低いはずでございます。だから、ある程度の対策をやっても4度と。
それから、今度A1Bシナリオという一番真ん中で使うやつは、簡単なように見えて相当対策をやったシナリオで2.8度でございます。そのB1という一番循環型社会というのは、もう相当世界の人たちが本気になって取り組んでもできないぐらいぎりぎり、本当に難しいことが書いてあるシナリオで1.8度なわけです。
ですから、今、世界の社会がやっているような程度の対策の進みぐあいでは、A1Bはおろか、A1FYなのか、あるいはそれ以上にいってしまいそうなところに我々いるわけですから、その辺は、このシナリオというものがギブンなところで私たち予測しているわけですけれども、このシナリオだって、かなり対策をした上でのシナリオだということをよく認識していただいて、相当の努力をしないと、このA1Bにはいかないし、ましてやそのB1という一番少ないようなシナリオにはいかないわけですから、これはやはり早く対策を始めなければいけないということに間違いがないわけです。
その中で、私たちもこの回収貯留という技術についても考えていかなければならないのですが、それはいろいろな意見があるとは思いますけれども、比較的超長期ではなくて、これは中長期ぐらいでは必ず効果を発揮する技術だというふうに思っている人たちも多いし、私もその考えでいるわけですから、それを適正に実現するためのしくみづくりということを考えるためにこの委員会があるというふうに思っておりますので、これを本当に実施に移すには時間はある程度かかると思いますけれども、そのときにぜひ、その環境、全体から見た環境に配慮しながら、その対策としての効果が発揮できるような手法、技術あるいは条件づくりですね、そういったところを、かなり日本の研究者も一緒になって、世界と一緒になって研究開発も進めていって実現していくということになっていると思いますので、私はこの回収・貯留という技術、非常に大事なものだというふうに考えております。

○清水委員長 ありがとうございました。
どなたか何か御質問ございますか。事務局は、まだ時間がかかりそうですか。

○瀬川環境保全対策課長補佐 1分ほど。

○大塚委員 科学者の方々、ともすれば非常に正確性を要求して、こういうものは余りお出しにならないところが今まであったと思うのですけれども、今回、こういう試みをしていただいて、大変貴重だと思っています。これは、社会科学の方でもこれを受けて考えなくてはいけないと思いますし、また環境省とか経済産業省の方でもお考えになっていただけると思いますけれども、ニュートラルに科学的にこういうものが出てきたというのを、私たちとしては非常に重く受けとめなければいけないのではないかと思っております。どうもありがとうございました。

○須藤委員 実は、このメッセージを鈴木会長もいろいろなところで言ってくれ、それから可能な限り、学生やら、そういうところに伝えてくれというようなこともありまして、実は、私も地方の、地方と言っても県の環境審議会の委員とか会長なんかもしているので、実は、昨日の朝、地球環境部会でやって、夕方、茨城県の環境審議会に行って類似の話をしたんですね。そうしたら、初めてこういうことを科学者がはっきり言ってくれたと。確実性があるのだということを言って。あったのかもしれないけれども、県の幹部なんかにしたら初めてだと。これで、私たちはあやふやではない気持ちで行政に取り組めるんだというようなことを言っておられました。中央環境審議会で、これが正確だというふうに判断をしたわけではないけれども、会長みずから、こういうふうにイニシアティブをとられているので、私はそれが見解として、自治体まで含めて、この文章と、それから例のサマリーですね、これが一緒に対になって、いろいろなところで使われることを、きっかけをつくった者としては希望いたしますので、ぜひ先生方も、これ見て、お差し支えなければ御利用になっていただきたいと、こういうふうに思います。

○清水委員長 ありがとうございました。
  よろしいですか。それでは、どうぞ。

○徳田環境保全対策課長 それでは、また前回と同じように、「てにをは」については、後ほどまた修正をさせていただきたいと思いますが、7ページでございます。7ページの真ん中あたりに、監視(モニタリング)技術の4つ目のパラグラフで、「海洋生物の監視手法としては」というところでございますが、ここは「海洋生物に対する影響を監視する手法としては」というふうにいたしまして、その次に「目視」というものが入っておりますが、ここを「サンプリング」といたしまして、「サンプリング、ROV、AUV等があげられる。」と。最後のところの「サンプリング」を「目視」のところに持っていくことにより、「サンプリング、ROV、AUV等があげられる。」と、このようにしたらいかがかと存じます。
  それから、次に11ページでございます。11ページの2つ目のパラグラフの3行目、真ん中あたりから、「爆発的に漏洩することは起こらないと考えられる。」ここを「起こり得ないと考えられる。」と。「起こらない」を「起こり得ない」としたらいかがかと。
  それから、13ページの最後の行でございます。「つなぎの技術」のところでございますが、「『つなぎの技術』として有効なオプションの一つとなり得ると考えられる。」
  それから、次に14ページでございます。14ページの3行目、「環境影響評価、安全性評価、コスト評価」の次に「当該技術が社会に与える影響の評価、持続可能な開発との整合性等」と。コスト評価と持続可能な開発の間に「当該技術が社会に与える影響の評価」という文言を入れたいと存じます。
  次は、かなり大きな修文になります。まだ完全に、「てにをは」まで固め切っておりませんが、おおむね次のようにしたいと存じます。
  まず最初に、原文を生かす形になりますが、「上記1.(6)[4]の検討の一環として」の次から変わります「我が国において二酸化炭素地中貯留に関する研究開発が実際の海底下をフィールドとして実施される可能性がある。」と。今、「実証試験」になっておりますけれども、そこを「研究開発」と。「研究開発が実際の海底下をフィールドとして実施される。」というような書き方にしたらどうかと。「今後、我が国において二酸化炭素地中貯留に関する研究開発が実際の海底下をフィールドとして実施される可能性がある。しかしながら、貯留地点からの二酸化炭素の漏洩は、特に海底で生じた場合には陸上大気中に生じた場合と異なり、周辺の海洋環境に悪影響を及ぼす恐れがあることから」、次の「当面は」から「あっても」は削りまして、「恐れがあることから、海洋環境保全の観点から二酸化炭素の漏洩防止が図られるべきである。」と。これが一つのコンポーネントでございます。
2つ目のコンポーネントといたしまして、「海洋環境の保全は漁業資源と食料の確保及び安定供給の観点からも重要である。」と。これを2つ目のコンポーネントとして入れている。
そして3つ目のコンポーネントといたしまして、「二酸化炭素海底下地層貯留に係る海洋環境への影響を防止するためには、貯留される二酸化炭素の分離、回収、運搬及び貯留の各行程において十分な検討を行う必要がある。」と。
この以上の三つのコンポーネントを書きまして、その上で、今の原文にございます最後の3行、「このため、二酸化炭素海底下地層貯留の行為については、96年議定書において対象となる方法に関わらず、下記のとおり、96年議定書を踏まえた適切な制度による管理の下に置かれるべきである。」と。ちょっとつなぎの文章を少し変える必要があるかと思いますが、現在の文案の最後の3行を改めました修文案でも、やはり最後に持ってきたいと、こういうことでございます。
もう一度申し上げますと、最初のコンポーネントについては「実証試験」と書いてあったところを基本的には「研究開発」と書いて、その研究開発が実際の海底下をフィールドとして実施されると、そういう可能性があるのでという書き方にしたらいかがかと。2つ目のコンポーネントとして、御指摘を踏まえて、「漁業資源と食料の確保及び安定供給の観点からも海洋環境の保全は重要である。」という趣旨の文章を入れ、そして3つ目のコンポーネントとして「分離、回収、運搬、貯留、各行程における十分な検討の必要性」というものを入れると。こういうふうにしたらどうかと考えた次第でございます。
  それから17ページでございますが、17ページの2つ目のパラグラフでございます。2つ目のパラグラフで、2行目でございますけれども、「当該貯留を企図する事業者が評価を適切に実施するよう」、ここは「適切かつ慎重に実施するよう」というふうにしたいと存じます。
  それから、最後に21ページでございます。21ページの(2)のところでございますが、「本報告書は現時点での科学的知見に立脚しており、今後も、国も含め二酸化炭素海底下地層貯留に係る監視及び生態影響評価に関する最新の科学的知見を得るために必要な技術開発を推進するとともに、関連技術の開発・普及の動向を随時収集・分析する必要がある。」と。「国も含め実施する必要がある」ということを明示をしたいと。
この点につきましては、先ほど9ページの4つ目のパラで、「まだ海洋生態影響に関する確実な情報は少ないが」と始まっているパラグラフがございます。そこの最後のところに「具体的に環境影響を検討する必要がある。」という文章がございまして、これについて、国側で環境省が前向きにやっていくんだということを記述すべきではないかと御指摘がございましたが、ここのパラグラフは事業者が実施する必要があるという書き方になっておりますので、御指示を踏まえて21ページの方に国も含めということで、国もやる必要があるのだということを掲示をいたしたいということでございます。21ページの(2)の最初のパラグラフのところで、「今後も」の次に「国も含め」というふうに書きたいということでございます。
  本文の修文は以上のでございますが、あと、幾つか先生方からパブリックコメントの答え方に関する御指摘をいただきました。ごもっともな御意見が大半でございますので、それは、そのように修正をしたいと存じます。特に60番に関しましては、御指摘のとおりすれ違いになっておりまして、実は68番に、むしろ適切な解答が書いてあるわけでございますが、ロンドン条約のWAFあるいはWAGなどを踏まえて適切な監視を行う必要があるという記述にいたしたいというふうに考えているところでございます。

○竹本環境保全対策課長補佐 今の徳田課長の最後の回答の補足でございますが、例えば60番の回答の趣旨といたしまして、廃棄物の海洋投棄と同等以上の監視をCCSに義務づけることは不要という御意見ですが、そもそも96年議定書におきましては、監視という要素は事前評価と並んで重要な事業者の義務ということが規定されております。
ですから、その精神にのっとって実施する必要があるという趣旨と、あと、監視を実施することによって社会の理解を深めていく、そういう役目もございます。そういう趣旨から必要であると。ただし、68番にも書かれてありますように、具体的な内容については国際動向も踏まえつつ検討していくという、その回答案ではいかがかと思っております。
  また、14番の御意見で、漏洩をあおり不適切な反対を引き起こす懸念があるという御意見でございますが、これも96年議定書では影響仮説を立てて事業者が事前に潜在影響評価を行うことが義務づけられているということを、まず書かせていただいた上で、この評価で行って漏洩したとしても影響が小さいことを示す必要があるということでございます。基本的には60番と同様の趣旨で義務づけをされているということを回答案として示すのが適切ではないかと考えております。
  とりあえず、以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。
  今お聞きになったことでもって、特に何か御意見ございましょうか。

○高村委員 修文案についての意見ではなく、その前の議論に関する発言なのですけれども、科学研究を含めて、議定書上は適用除外にはなっていないと思います。ただ、その後の提案国会合の決定文書を細かく見る必要があります。ただ議定書本文上は、8条が適用除外を定めておりますけれども、科学研究目的の行為についての適用除外は定められていないということだけ付言させていただければと思います。
  以上です。

○清水委員長 ありがとうございました。

○大塚委員 ちょっとつまらないことなので恐縮なのですけれども、先ほどの11ページの7行目の「起こらない」を「起こり得ない」にするという話なので、ちょっとやはり高村さんに申し訳ないのですけれども、ちょっと語感が違うので申し上げないといけないのですが、「起こり得ない」にすると、起こる可能性を一たん出しておきながら、それを否定しますので、これ絶対起こらないという意味になると思うのですね。なので、もし起こる可能性がほとんどないとかいうふうにおっしゃるのであれば、「起こる可能性を否定してよいと考えられる」とか、そういう言い方をされないと、あるいは「漏洩する可能性は否定してよいと考えられる」というふうにされないと、もしそういう意味でお考えになっているのだったら、そちらにしないと、「起こり得ない」だと逆に完全否定になりますので、ちょっとそこは申し訳ありません、文章の問題で本当に失礼ですけれども。

○竹本環境保全対策課長補佐 今の御意見を踏まえまして、例えば「爆発的な漏洩が起こる可能性は非常に低い」とシンプルに書くということでよろしければ、このようにさせていただきたいと思います。「爆発的な漏洩が起こる可能性は非常に低いと考えられる。」

○清水委員長 今ので、皆さんよろしゅうございますか。
  他に何か。

○赤井委員 14ページの先ほどの「実証」「研究開発」のところなのですけれども、私、適用除外かあるいは適用対象かとか、そういう議論は別にやっていただければいいと思うのですけれども、ここでいきなり「研究開発」とかということが出てくるのは、何か違和感がある。これの目的は別に、いきなりそれが出てくると、何か研究開発を規定するための文章を書いているように見えるので、むしろ事業をまず書いて、例えばここの全文にかけたければ、一番後ろの方になお研究開発についても云々とか書くとか、どこかに項立てして書かれればいいのかなと。私は、文章としていきなり「研究開発」が出てくることが、この趣旨を、印象を変えてしまうような気がして修文されたらということですので。ロンドン条約が適用しているか適用除外かということ、それはベースとなるのはロンドン条約ですけれども、国内法では、別に規制されるなら規制されるでもいいし、適用除外になるなら、それはまた別の議論なので、文章の枠組みとして、ちょっと、かなり違和感があるということですので。

○清水委員長 ありがとうございます。
  おっしゃることはもっともだと思いますので。

○南川地球環境局長 もっと一般論として書いた上で、研究開発の話を書くという流れの方が、この文章の流れからして自然だということですね。わかりました。

○赤井委員 そうですね、では「研究開発」という言葉を抜いて、海底下で行われる実際の海底下をフィールドとして、その事業が実施されてくるようなことになってきているというようなことを入れると。

○南川地球環境局長 それで、研究開発について何か言及した方がいいという御判断でしょうか。

○赤井委員 そういうわけではないです。

○清水委員長 そうすると「研究開発」を抜けば、「我が国においてもCCSが海底下をフィールドとして」というような話になるのですか、さっきの文章でいくと。

○徳田環境保全対策課長 「我が国において二酸化炭素地中貯留が実際の海底をフィールドとして実施される。」と。

○清水委員長 「研究開発」だけ抜くと。

○徳田環境保全対策課長 はい。

○清水委員長 今、慌ててやっておりますので、後で「あっ」とか言って頭を抱えるところがあるかもしれませんので、その辺に関しては、大変恐れ入りますが、私にお任せをいただいて、あと、事務局と私の方でもってまとめまして。須藤先生、たしか20日ですね、部会は。

○須藤委員 そうです。

○清水委員長 そうですね。それまでまだ若干時間がございますので、場合によっては、こういうふうに修文いたしましたというのをメールか何かでお送りをするということにさせていただければと思いますが、それでよろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の声あり)

○清水委員長 それから、アンケートの回答は、それほど急を要しないところでもありますので、これは慎重にかつ適切に修文をして回答を出したいというふうに思いますので、それも御了解をいただければありがたいと思います。
  そんなことで、今日はよろしゅうございましょうか。
  今、先走って申し上げましたけれども、20日に専門部会がございまして、そこで御報告を申し上げて、部会でもって御議論をいただくという段取りに、一応今のところなっております。

○池田委員 最後に。この報告書(案)とは全く関係ないのですが、今の最後の議論なのですけれども、実際に海底下をフィールドとして、今後、日本の中でCCSが動くというような可能性について、今、わかっている範囲で結構なのですけれども、そこ、もし情報がありましたら教えていただければと思うのですが、いかがでしょうか。

○徳田環境保全対策課長 候補地が幾つか挙がっているようでございますが、今申し上げられるのはそこまででございます。

○池田委員 結構でございます。ありがとうございます。

○清水委員長 それでは、先ほど申し上げましたように、修文をした上で私から部会に御報告をするということにさせていただきたいと思います。
  最後に局長から御挨拶を。

○南川地球環境局長 どうも、お忙しいところを毎回熱心に御議論いただきまして、またこうやってまとめていただきましてありがとうございました。それから、今日はちょっと、たまたま私の思いつきで須藤先生からの紙を配らせていただきました。それにつきましても、いろいろ熱心に御審議いただきありがとうございました。それから、傍聴の方も、ちょっと私の不手際で用意できなくて申しわけありませんでした。是非、ホームページを見ていただきたいと思います。
  この後でございますが、20日に地球環境部会を開きますので、そこで清水委員長の方から御報告をいただきたいと思っております。それを受けまして、私ども、ぜひ今国会に海洋汚染防止法の改正ということで法案を国会に提出いたしまして、このロンドン条約の96年議定書の部分についての批准に持っていきたいというふうに考えているところでございます。御指摘、いろいろございましたとおり、まだまだ条約の関係で、非常に日本での知見の少ない分野でございます。そういうことで、今回審議はまとまりましたけれども、また引き続き私ども知見の収集に努めてまいりますし、また皆様方先生方からいろいろと引き続き教えていただければと考えているところでございます。本当に、どうもありがとうございました。

○清水委員長 どうもありがとうございました。

○徳田環境保全対策課長 それでは、本日の資料につきましては公開とさせていただきます。それから、議事要旨につきましては委員長に御確認いただき公開し、会議録につきましては各委員に御確認いただいた後に公開させていただきたいと存じます。

○清水委員長 ちょっと、座長の不手際で予定の時間を過ぎてしまいましたけれども、これで、この会議を閉じたいと思います。
   

午後4時08分 閉会

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