中長期ロードマップ小委員会(第12回) 議事録

日時

平成22年9月8日 9:00~11:56

場所

都道府県会館 101大会議室

議事内容

  1. 1.開会
  2. 2.議題
    1. (1)分野別の中間報告(その1)について
    2. (2)その他
  3. 3.閉会

配付資料

資料1 地球温暖化対策に係る中長期ロードマップに関するワーキンググループについて
資料2 マクロフレームWG中間報告資料
資料3 ものづくりWG中間報告資料
資料4 コミュニケーション・マーケティングWG中間報告資料
参考資料 マクロフレームWG、ものづくりWG、コミュニケーション・マーケティングWG委員名簿

午前9時00分 開会

○地球温暖化対策課長 おはようございます。若干、遅れておられる先生がいらっしゃいますけれども、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会中長期ロードマップ小委員会の第12回会合を開始いたします。
 ほぼ1カ月ぶりの開催になりますけれども、今回は個別分野ごとにワーキンググループでご議論いただいております検討内容につきまして、各ワーキンググループの座長の先生方から中間報告ということで、ご報告をいただきたいと思います。今回と次回と大体2回に分けて各ワーキングからいただきたいと思いますけれども、今日はマクロフレームワーキング、ものづくりワーキング、コミュニケーション・マーケティングワーキングという3つのワーキンググループからご報告をいただくということになってございます。その報告につきまして、各委員の先生方からご質問、ご意見をいただければと思っております。
 本日は委員総数20名中、過半数の委員のご出席をいただいておりますので、定足数に達しております。また、本日の審議もこれまでどおり、公開とさせていただきます。また、笹之内委員がご欠席でございますけれども、本日は説明員といたしまして、トヨタ自動車株式会社環境部担当部長の大野様にご出席をいただいております。
 それでは、今後の進行につきましては、西岡委員長にお願い申し上げます。

○西岡委員長 皆さん、おはようございます。議事を始めさせていただきます。
 本当にお暑いところというのがぴったりのこのところでございますけれども、ご参集、どうもありがとうございました。
 まず、最初に資料の確認からお願いしたいと思います。

○地球温暖化対策課長 それでは、お手元の資料でございますけれども、議事次第の次に資料1といたしまして、ワーキンググループの構成を書いたものがございます。それから、資料2といたしましてマクロフレームワーキングの中間報告、資料3がものづくりワーキングの中間報告、資料4といたしましてコミュニケーション・マーケティングワーキングの中間報告がございます。その後に参考資料といたしまして、各ワーキングの委員の名簿をつけてございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 お手元にある議事次第は、簡単に分野別の中間報告とございますけれども、今日はまずマクロフレームワーキンググループ、それから、ものづくりワーキンググループ、コミュニケーション・マーケティングワーキンググループの3つのワーキンググループから報告をいただきたいと思っております。10時まで最初のマクロフレームワーキンググループの報告を受け、そして皆さんからのご質問、ご意見を受けたいと思っております。安井座長は都合により10時でご退席になるということでございますので、一通り、ご説明いただいた後、委員の皆さんからはまずご質問をいただきまして、その後、時間の許す限り、ご意見をいただきたいという具合に考えております。
 それでは、安井座長のほうからお願いいたします。

○地球温暖化対策課長 ちょっと一言だけ、全体の構成について、一、二分で、資料1をご覧いただきたいと思います。中長期ロードマップに関するワーキンググループについてということで、この小委員会にいろいろ議論の材料を提供していただきますワーキンググループというものを現時点で都合8つ、設置をさせていただいています。本日はこの中の3つについてご発表いただくということでございます。それ以下のものにつきましては、次回以降、ご発表いただくということで、今、準備をお願いしているところでございます。
 マクロフレームにつきましては、2050年という低炭素社会がどういう姿になるかというようなシナリオを複数、お考えいただきながら、それに至る国内外の取組というのを検討していただいております。また、ものづくりワーキングにつきましては、今後、低炭素社会の中で日本のものづくり、製造業の国際競争力をいかに高めながら、維持しながら、低炭素社会をつくっていくか、そういう戦略についてご検討いただいているということでございます。コミュニケーション・マーケティングにつきましては、特に今のロードマップの日々の暮らし分野における省エネ機器の導入を含め、低炭素型のライフスタイルを実現していくという大きな課題がございます。それに向けた戦略というものを検討いただいているということでございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、お願いします。

○安井座長 それでは、若干の報告をさせていただきたいと思います。
 まず、マクロフレームワーキンググループ委員の構成につきましては、参考資料をご覧いただきたいと思います。それから、先ほどご紹介がありましたように、ちょっと、今日、文科省の委員会と重なっておりまして、そっちも座長をやらなくちゃいけなくて、それで、実際には多分、30分以内に出ないと間に合わないなと思っておりまして、ご説明だけ申し上げます。副座長を赤井委員にお務めいただいておりますので、今日、出た質問に関しましては、赤井委員が適当な部分でお答えいただけるものではないかと思います。といいますか、全体としてまだ議論の途中でございますので、いろいろご希望を伺う、そんな感じかと思っております。
 それでは、資料2に基づきまして簡単にいきたいと思います。
 まず、めくっていただきますと、3ページというところに検討事項といいますか、ここのマンデートみたいなものが書いてございますが、2050年までの我が国のマクロフレームの検討と書いてございますけれども、その下にポツがございまして、長期(2050年)の80%削減社会というものを想定して、それを受けて2020年、2030年、2040年の姿をやろうと、こういうことでございます。これまでもこういうことはやられているわけでございますけれども、特に経済成長・産業の両立についてもということがございますが、最近の今日の円の為替、83円51銭とか、いろんな状況を考えてたり、国債の赤字なんかを考えていくと、もっと状況としていろんなことが起きるんじゃないかというようなことを想定して2050年を考えていこうと、こんなことでございます。その下のほうに書いてございますことは、持続的に日本という国がいかに成立するかという、そういう話でございます。
 こういうことをやりましたときに、委員のお一人であります城山先生が、4ページでございますが、お書きになりました本をそこにご紹介させていただいておりますけれども、こういうのが、2040年というのがターゲットでございますけれども、自己実現社会あるいは都市国家社会あるいは新しい公の社会と、こういったようなもので、いろんな社会を切り分けてお書きになっていると。その城山先生の口調でございますと、最初の2つは実を言うとあまり政府のサイズは違うんだけれども、割合と経済的なことを考えていき、最後の公というのはちょっとベクトルが違うんじゃないかと、そういうようなご説明だったと思いますが、広くこういったモデルを考えておられるということをご紹介いただいたりしております。
 5ページ目でございますが、これは今現在の既存の政府の取りまとめ文書でございますが、ご存じのとおり、新成長戦略、産業構造ビジョン、エネルギー基本計画等々が存在しているわけでございます。
 6ページ目でございますけれども、どういう議論をしてきたかといいますと、先ほどちょっとご紹介したような城山先生の研究例等々、それからあと、2050年に到達するまでに多分、いろんなことが考えられるのではないかいうようなことを後でご紹介いたしますけれども、そういったものにはどんなものがあるかというものを抽出した。シナリオを考えていくときに軸といいますか、あるキーワードと言ったほうがいいかもしれませんけれども、幾つかのキーワードを抽出して、そういうものの組み合わせで、どんなものを描いていくかというような準備をしているところでございます。本日、現在、まだ何ができているというわけでもないのでありますけれども、今後、幅のあるシナリオの候補を検討し、それでシナリオの描写をして、それに基づいてどんなことになるかというものを提言していこうと、こんなふうになっておる次第でございます。
 7ページ目に危機、危機というのがいっぱい出てまいりますけれども、それが繰り返しでございます。こういった形でもって検討をやってきたということでございます。
 8ページ目、9ページ目に移りますが、これは平成21年度のロードマップの検討会のレビューでございまして、最近、固有名詞がちょっと消えておりますけれども、例えばドラえもん型とか、サツキとメイ型とか言われていたようなものがここに書かれておりますが、そこにございます数値を若干見ていただきますと、シナリオAもBもGDP成長率が1人当たり、パー・キャピタですと1.7%、1%と非常に高度な、これを40年間続けていくと相当な社会になるなという、そういうシナリオでございます。ある意味で、経済成長をやりながら、その中での2つの対極でもないですけれども、そういうのを描いたのが現実かなというような気がしております。それが10ページ目に数値として書かれているものでございまして、若干は違うけれども、大勢としてはそれほど違わないんじゃないかなというような気がしております。
 それから、11ページ目でございますけれども、今のサマリーでございますけれども、これまでの延長線上、要するに高成長シナリオというものの中で2050年の社会を想定してまいりましたが、自然体で2050年はどうなるだろうということを考えると、もう少しいろんなことを考えなければいけないんじゃないかというようなことを今回、考えているわけでございます。したがいまして、シナリオに多様性を持たせる。それが危機という言葉で一つ表現をされていることでございますけれども、これから危機というものがどういうふうに起き、それに対してどう対応していくかということで、多分、いろんなバラエティが出てくるんじゃないかと、そんな考え方でございます。
 12ページ、それから、13ページ、危機の説明でございますけれども、一つというか、危機を2つに分けております。一つは、今は京都議定書みたいな枠組みというのは、これから先、できないんじゃないかという、そういう危機もあり得る。ですから、COP16、17あたりで何かが決まればよろしいんですが、全く決まらないということで、2030年、場合に2040年がどうかわかりませんが、そのあたりまで、それこそビジネス・アズ・ユージュアル的なシナリオでどんどん低炭素に反するような形で、高炭素社会、高炭素的な地球上での経済活動が行われてしまうという可能性もあるんじゃないかということ、それから、あとはそうなりますと化石燃料が大量に使われますから、エネルギーというものがかなり状況が違ってくるかもしれない。また、資源消費も非常に大きく消費されていくということになりまして、いろんなことが起きるかもしれないということを一つは考えている。
 右側は経済や雇用に関する危機でございまして、最近、韓国が非常に元気ですけれども、韓国が元気なのも97年のIMF危機という、ある意味のデフォルト寸前という状況になって、中小財閥がみんなぶっつぶれて、それで今現在、元気と、こういうようなことでございますから、ひょっとすると日本も10年後にデフォルト近くまでいって、それでいろんなことが起きて、それで非常に2050年に元気になるというシナリオもあるかなというようなことまで考えて、いろいろと考えていこうということでございます。経済崩壊が起きますと、韓国ではそんなことは起きなかったんですけれども、例えばウクライナみたいに91年以降、人口はストレートに落ちているみたいな、そんなことも考えなければいけないのかとか、いろんなことを考えていこうということでございます。
 経済と雇用ですが、破綻してから再生、これがいいシナリオかどうかよくわかりませんが、全くそれとは逆にじわじわ、今のままいくというようなことも考えて、あるいは日本のブランドみたいなものがどうなっていくか、全く別のところにブランドをつくることは可能かどうか、委員の方々の発想は大変自由で活達でございますので、いろんなことをご議論いただいていると、こんな状況でございます。14ページ、15ページがその危機をちょっと絵で示したというようなことになっておるわけでございます。
 16ページで軸というものを検討しているということになっておりますが、軸という言葉が適切かどうか、果たして。まず、17ページには同じ軸という言葉が使われているのではございますが、2つの状況というものを想定しているということでございます。その一つはものづくり等の日本の強みを生かすんですけれども、人件費の高い日本という国をそのまま維持していこうとすると、製造業が海外に展開するというのはもうやむを得ないということかもしれない。そうなってくると、国内総生産(GDP)ではなくてGNI、要するに日本というフラッグを持った企業がどのぐらい稼いでいるかという国民総所得みたいなものを重要視するという社会もあり得ると。
 そういうことになれば、今度は海外で稼いだものをどうやって国内に再投資してもらうかというのが一番のかぎになるわけでございますけれども、それも何らかの魅力のある社会をつくらないと、投資は再度、海外で行われて、どんどん中は細っていくみたいなこともあり得るということになります。そのときに、一つの考え方としては下のほうのチェックでございますが、経済成長にはそれほど固執しない互助的な社会システムといったようなものを考えながら、日々の暮らしの中で満足度を高めよう。こんなこともあるかもしれないなというようなことでございます。極めて魅力的な社会をつくるというようなことで、例えば観光みたいなもので生きていくことができるかどうか。
 一体、どういうイメージなのか。それをいろいろと皆様に議論していただいていて、上は多分、この2つは同じなのかもしれないんですけれども、下のほうだけを取り上げますと、どこの国なんだろうなんて議論して、どなたがおっしゃったか忘れましたが、ある方がおっしゃるには、これは今でいえばキューバだと、キューバ型の社会になると、そういうようなこともあり得るんじゃないかというようなことを言われて、ちょっと衝撃的だったわけでございます。
 そんなようなことで、いろいろな可能性を考えながら、18ページにこれは二次元の軸を2つ決めて、そこの中に配置をしてみるとどうなるか。今までですと、高成長軸という軸で、軸上にどちらかというとやや高成長、それよりもやや少ない成長という形のシナリオA、Bがあったんですけれども、それをさらに高成長にしていく。ただし、GDP的に成長するというのではなく、GNI的に成長していくようなシナリオを書き加える。それから、縦軸には国境線みたいなものを考えると。国境があいまいになってきて、GDPとGNI、GNIでやれれば国内もどうなるかというのはなかなか難しいですが、いずれにしてもそういったことを考える。それで、右のほうにございますようなちょっと国内自給みたいなものを考え、ゼロ成長、国内自給あるいは新たな幸福指標等々ということで、おもてなし社会シナリオみたいな形で、そういうものも考えていく。
 今までよりも、したがって、範囲を広げて、それでいずれも、どのシナリオを描いても2050年に80%の削減は多分、可能だけれども、それに付随する満足感であるとか、まさにお金持ち度といいますか、そういったようなものがいろいろ違うんじゃないかというようなことを描いてみようということに今のところなっている。これは今までよりも先ほどから申しております危機みたいなものがどうも何となく実像としても、ちらちら見え始めているような気がするというようなことがその背後にあるわけでございます。
 19ページ、これはどういう絵かと申しますと、右上におもてなしの社会を置き、左下に産業ブランド社会を置いて、それぞれに関してどういうものが、例えば社会トレンドみたいなものですと、どうなっているんだろうかというようなことをそれぞれについてちょっとピンク色の部分とブルーのところにキーワード的に並べてあると、そんなことでございます。
 例えば社会トレンドですと、右のほうには人間関係や生きがいを重視していく、雇用というものを重要視していくと。雇用というのを重要視すると、どうしてもそっちへいっちゃうのかどうかということは、これまた、なかなか難しい問題でありますが、それから、日々の暮らし軸みたいなのが右の下のほうにございますけれども、労働時間は短い、なぜならばワークシェアなんかが行われている、したがって格差は少ない、固定的な雇用である、しかし、低収入かもしれないと。それから、例えば国際関係の軸でございますと、国内の魅力を観光など、あるいは場合によると医療なんていうのがあるかもしれないんですけれども、そういったようなもので海外へのサービスをしながら、国内は生きていくみたいな感じ。左の下ですと、先ほどの日々の暮らし軸ですと、労働時間は長いかもしれない、そのかわり高収入かもしれない。
 これを、ですから、いいとこ取りだけしたようなものがあるかどうかというのは、なかなか重要な問題なんですけれども、それが果たして描けるかどうかというのは、これからいろいろと議論をしていこうと。今、現実にはこういう形で、前のページのこの絵でもって国境はあいまいになっていて、ですから、おもてなし社会をずっと国境をあいまいにしたようなものというのがあるのかどうか、それから、非常に高成長で国内自給というようなモデルがあるのかどうか。この辺はまだこれからやらなければいけないというようなことになるかもしれません。
 何かありそうもないので、皆さん、もしあれば、後でお願い申し上げますけれども、そういうものもあり得るんだということをもしご指摘いただければ、それは幸いだということでございます。というわけでございまして、いろいろキーワードを引っ張り出して、こういうことにはなっているわけでございますけれども、ひょっとすると、そんなにやっぱり自由度というのはないのかもしれないというような気もしないでもないですね。
 20ページ以降でございますが、例えばさっき申しましたキューバ型の社会なんていうことになりますと、比較的幸福な生活をしているかもしれないですね。キューバもGDP・パー・キャピタは1万ドル近いですから、それほどひどいことはないはずで、それで、例えば医療のレベルとか、そういうものもまあまあのレベルですから、非常に満足している可能性もなきにしもあらずでありますが、そういうものを考えたときに幸福度もいろいろとあります。有名なブータンのグロス・ナショナル・ハピネスみたいなものの議論とか、そういうのもあわせてやっていると、そういったことでございます。
 これから先、この辺、参考ページが幾つか続いております。
 22ページ、今後の検討内容でございますが、23ページに今後の予定について書いてございますが、というわけでございまして、今までよりもどちらかというと幅をかなり広げて、いろんなタイプで80%削減ということであれば、いろんなことができると。ただ、この話と先ほど、気になるのは実を言いますと日本がこういう絵を描いたときに、地球上のほかのところはどうなっているかという議論をどういうふうにくっつけるかという話が、まだ、今のところ、あまり十分ではなくて、例えば日本がある意味で非常に高成長スーパーマンシナリオみたいな、特に低炭素技術スーパーマンの国を目指すと。それをやりますと、多分、地球上は低炭素型によりいきやすいかもしれない。どちらかというと巣ごもり的な、穴ごもり的なキューバシナリオみたいなのを描いちゃうと、地球そのものが救われない可能性もあると、その辺を一体どうするかというのは、まだ、ちょっと議論が十分行われていないという部分でございます。
 こんなような形でございますので、幅のあるシナリオをいろんな方向性を持って広げている。そこには一つは今、何となくちょっと先に見え始めているかもしれない、実体になりつつあるかもしれない危機みたいなものをちょっと軸の一つとして議論している。幾つかの、それから、特徴的なシナリオがもし描ければ、それに関しましてもう少し詳細な描写をしてみよう。国内の描写だけではなく、やはり、それが地球レベルでどういう影響を及ぼすかということも、本当は議論しなければいけないだろうと。それから、あとはそのシナリオを踏まえまして、ビジョンあるいはそれに向かう戦略というのがあるのかどうかもよくわからない、自然にいってしまうのかもしれないので、全く何もしないという戦略なのかもしれませんが、そういった形での提言を行うというのが今後の予定になっております。
 24ページでございますけれども、これが一つのお願いが書いてございます。いろいろ議論をしていって、まだ十分な時間をかけているわけではございませんが、今のところ、先ほど絵にお見せいたしましたように、左の上から右の下、図幾つになりますかね、そのバラエティとしてやはり、そんなにいろんなものが描けていない、18ページでございますが、左の上から右の下に何となく今まで左だけ向かっていたものが少し斜めになっただけでございまして、これが二次元的に広がっているというわけでもないんですね。
 ですから、もう少しこれを二次元的に広げなければいけないのかなという気もしておりますが、ここのワーキンググループでもやっておりますような考え方、みんなにストーリーを述べてもらっているわけですよね。日本の未来に関するストーリーを何かよりもう少し現実的かつ明るいなんていうのが望ましいんですけれども、そういうようなものをもしお描きいただけるのであれば、自由記述の形でいただけたら参考にさせていただきたいと思う次第でございます。なかなか未来を読むのは難しいというのが本当に正直な感想でございます。
 一応、以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございます。
 まだ、5分ぐらいいらっしゃいますか。

○安井座長 おります。

○西岡委員長 重要と思われるご質問がもしありましたらお願いしたい。私のほうからの質問ですけれども、このマクロフレームは、これはこの委員会が幾つか想定されるシナリオを考えて、そのどちらでも低炭素社会、すなわち80%削減ぐらいは可能であるということを言うためのベースであるかと思います。それから、後ほど一番最後におっしゃった戦略といいましょうかね、そういうものを積極的にこの委員会で打ち出していく、それにベースを置いてロードマップをつくっていくというための材料にもなるかもしれないということをおっしゃったわけであります。さらに、危機ということを取り上げておられるから、それがどれくらいの安全性を持って語れるだろうかと、幅みたいなものをですね、ということも言っていただいたと思っておりますけれども、そのような解釈でよろしゅうございますか。

○安井座長 はい、そのとおりだと思います。一応、80%削減はできるというのが一番大きな軸でございますので、これは軸というか、条件でございますので、それはどれも満たそうということでございます。戦略ということに関しましては、なかなか実を言うと難しいというわけでもないんですけれども、非常に積極的なシナリオを描けば戦略が出てくるんですけれども、例えば放置型のシナリオにすると、放置というのを戦略と考えるかどうか、その辺がなかなか一つの考え方かなという気がいたします。
 危機というのもそうなんですけれども、実を言いますと、先ほどちょっと韓国の例をご説明いたしましたように、危機がないと要するにご破算に願いましてはというのがなかなか起きないゆえに、かえってより深い危機になるという可能性もなきにしもあらずで、だから、危機だから、危機だからと括弧つきの危機でございまして、絶対的な危機かどうかというのは、これまた何とも言いがたいということで、それこそ何年間というタイムスコープで危機というのを提示するか、韓国なんか97年の危機のお陰で今があるという感じがいたしますから、何とも言いがたい部分はありますよね。

○西岡委員長 この議論は10時までやりますけれども、何かそちらのほうから、これだけは座長から直に聞いておきたいという質問はございましょうか。伴委員。

○伴委員 安井座長も既に指摘されているけれども、日本だけで見てもどうにもならないわけで、まず、世界がどうなるかということ、人口とか経済、エネルギーも含めてどうなるかということを見据えた上で、その中で日本の役割がどういうものかを見られたほうが適切じゃないかと思います。日本独自でキャンバスに絵を描いてもどうにもならないわけでありまして、世界がどうなり、その中で日本はどう生きていくかという形でまとめていただいたほうがありがたいと思っています。
 それから、日本人は危機が好きなので、昔からいつも、明日、つぶれるということを子どものころから聞いているのですが、それに惑わされるというのも困る。その一方で、現在の状況がこれからもずっと続くという前提も困る。そのもとでみんな行動するから、結局は何に生まれないというのが私の意見なのですが、もう少し別のシナリオというのもあるかもしれない。
 例えば、安井座長のほうは韓国の話を言いましたけれども、私はイギリスが非常にいいお手本だと思っていまして、70年代になってサッチャーが出る直前ですが、人口がほとんどフラットになってしまってどうにもならなくなった時代が続いたのにもかかわらず、サッチャー政権以降、金融とか、いろんな形で復活しました。それが今再び落ち目になっていますが、その中で環境政策にしろ、非常に明るいビジョンをどんどん出しているのは参考になるのではないだろうか。つまり、経済のビジョンについて日本だけではなくて、ほかの国がどう考えているかを少し見たほうがいいだろうと思っています。
 話が飛びますが、韓国についていえば、韓国のほうがはるかに日本より人口減少のリスクのほうが高いですから、その点は参考にはなると思います。もう一つ、イギリスというのは、EUという非常に大きなくくりの中にあるのですが、大陸のほうはフランスとドイツは非常に仲がいいけれども、正直なところ、イギリスはそこに入るかどうかで悩んでいる。実は日本も全く同じ状況でありまして、中国とアジアというのはFTAも含めて、どんどん話を進めている。しかし、日本は浮き上がってしまっている。そういう意味で、大陸と島国という観点からも、イギリスのやり方というのは参考になるわけでありまして、これまでもそうでしたけれども、他国がどう考えているかということを見ながら、その時代をどう生き抜くかを考えるのも良いではないでしょうか。
 日本がフロンティアあるかもしれませんが、フロンティアである以上に参考になる国々は、韓国であれ、イギリスであれ、あるのではないか。繰り返しますと、世界全体がどうなるか、エネルギーも含めてどうなるかを見て、その中で日本の進路を考えていただきたいと思っています。

○西岡委員長 どうもありがとうございます。
 冨田委員、枝廣委員、そこまでちょっと短くお願いしまして、安井先生を解放する。

○冨田委員 ありがとうございます。安井先生にぜひお聞きしたいのは、ご説明の中にはありましたが、資料の中には出てこないところで、自然体ではどうなるかというところがあると思います。何を自然体と考えるかということですが、80%減にいくのが自然体にあるとはとても思えませんけれども、例えば18ページの絵でいうと、どこに自然体を描くかによって、それをシナリオのAとかBとかいうところに、どうやって持っていくというのが多分、戦略なんだと思いますが、この自然体について教えてください。

○西岡委員長 枝廣委員。

○枝廣委員 とても大事な軸を出していただいているなと思います。私の質問は、一つはシナリオプランニングの手法というのがきっといろいろあると思うんですね。出した後にこのシナリオの信憑性を確保するために、例えばシェルのやっているシナリオプランニングとか、オランダの研究所がやっているようなやり方とか、どういった手法なり、枠組みのあるところを使いながら、これを進めていかれるかということが一つ。もう一つは、2つの産業ブランド社会とおもてなし社会のストーリーを皆さんに語ってもらったというお話なんですが、寄せ集めでもいいのでイメージがわかるようなストーリーがあるのかどうか、あと、最後、コメントですが、一般の人たちもこれを一緒にやったらすごく楽しいし、勉強になるので、何か、そういう機会をこちらのほうともつくれればと思いました。

○西岡委員長 それでは、時間の許す限り、お願いします。

○安井座長 それでは、簡単に伴先生のいただきましたご注文、世界は云々という話は我々も重要だと思っております。何とか考えさせていただきたいと思います。ただ、この中で英国の話に関していいますと、日本人は金融に適さないと、一応、今のところ切り捨ててあるんですね。これあたりをどうするかというのが一つの重要なところであって、この切り捨ては間違っているかもしれないんですけれども、そのあたりをちょっと。
 それから、あと、自然体とは何かという冨田委員のご質問でございますが、これはなかなか難しいので、一応、80%削減になりそうもないものはあまり考えていないということなんですね。ですから、例えば自然体でどんどん省エネなんかを無視していくというような形での行動パターンというのは、実を言うと最初から入れていないみたいなことになっていて、ですから、ある意味でかなり方向性がありつつも自然体という感じ、ですから、どちらかといいますと、よく言っておりますが、エネルギー消費量とGDPというのにカップリングがかなりあるわけですけれども、そのカップリングをかなり維持したもの、それから、それを徐々にデカップルしていったようなものみたいな格好では考えているものの、やはりエネルギーの大量消費みたいなものは実を言うと自然体かもしれないんですが、そういうものは一応あまり考えていないということなんですね。ですから、その辺は何をもって自然体と言うかというと、それほど実を言うと本当の意味の自然体ではないのかもしれないという気はしております。
 それから、あと、枝廣委員のシナリオプランニングの話あたりは、そういうと甚だ暴言なんですけれども、まだちょっとどういう対応がとれるかわかっていないというのが現実でございまして、それこそ、今のところまだイマジネーションを拡大する方向にしかまだやっていないというのが現実でございますので、それをまとめる段階で、どういう手法を入れるかというのは、今後、検討させていただくと。それから、あと、ストーリーなんですけれども、決してどうも一般の方に楽しんでいただけるようなストーリーとも思えないんですけれども、そのあたりは場合によりましたら、ぜひご一緒させていただきたいと思います。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 このマクロフレームというのは、全体のシナリオを描く作業に非常に関連するということですので、随時、また発表いただきまして、ガイダンスをいただきたいと思います。
 それでは、ご退席なさいますので、赤井副座長にできたらこちらのほうへ、そこでもいいです、代理をしていただきまして議論を続けたいと思います。いかがでしょうか。杉山委員。

○杉山委員 ありがとうございます。お話を聞いていて、私も先ほど伴さんが言われた観点はとても同感しますし、ぜひ世界の中でのポジショニングというのは、よろしくお願いしたいと思います。
 もう一つ、実は今のご説明を聞いていて、一つは技術の進展ですとか、技術開発、技術革新の見込みですとか、そういったものはこのシナリオの中にどう位置づけられてくるのかなというのが、先ほどの説明の中でちょっと見えなかったんですけれども、現在ある技術、そして、将来、求められる技術、見込まれる技術、そういったものがどう日本国内、世界に広がっていくのか。そういったようなシナリオというのはこの中に含まれるものなのか、今後、どう扱われていくのかなというところについて、ぜひ教えていただければと思います。

○西岡委員長 大野説明員、お願いします。

○大野説明員 私はあまり経済専門じゃないので、素人質問かもしれませんが、例えば10ページの表を見たときに、人口も減りますとか、自動車も減りますとか、そういう縮小の指標が多い中でGDPだけが増えていくというのは、ちょっと私は具体的なイメージとして湧いてこないものですから、もうちょっと素人でわかるような表現をしていただけるとありがたいんですが、例えば読みようによっては日本の経済は第三次産業で支えるんだと。第二次産業はひらすら省エネをして、しかも外国に出ていって稼いできなさいというふうに見えるのですね。第三次産業もどうしてこんなにGDPが増えるほど発達するのか、金融はだめですというようなことが書いてあるものですから、福祉なんかだけでこんなにGDPが増えるんだろうかと、こういう観点で、もうちょっと私なんかが見えるように表現していただくとなるほどと思うので、ひとつよろしくお願いしたいなと思います。

○西岡委員長 ワンラウンド、もう一つ、二つ、ピックアップして、三村委員とそれから影山委員。

○三村委員 このマクロフレームというものの対象がどういうところにあるのかというのがよくわからないで、今、言っているんですが、聞かせていただいた話は非常におもしろくて、枠を広げて議論されるというのはいいと思うんですが、例えば18ページとか19ページの軸というのを見ていると、人間社会のことが多いんですけれども、例えば生態系の様子はどうなるのかとか、水の循環がどうなるのかとか、食料安全保障というか、農林水産業はどうなるのかとか、そういうのはこの軸の中に入れなくていいのかというような気がします。
 この間、ちょっと別のところで持続可能なアジアというのは、どういうような姿が描けるかというのを少し議論したりしたんですが、その中で例えば食料の危機に直面したときに、アジアの中では非常に零細な農民が多くて、あるいは漁民も多くて、ところが、そういう人たちがやっている家庭菜園的というか、個人的な農業というのがいわばバッファみたいになっていて、そういうものが全部流されていなくなってしまうと、大きな食糧供給のシステムというのがどこかで破綻を来すと本当に飢えちゃう人とか、そういうのがすごく出てくるんじゃないか。
 だから、そういう意味では社会の中には階層性のようなものがあって、今、非常に貧しいと言われているんだけれども、でも、そういう人たちが最後のよりどころになるような生態系の機能とか、農林水産業とか、そういうようなものの機能というのはあるんじゃないのかと。そういう事例が日本に当てはまるかどうかはちょっとよくわかりませんけれども、そういう自然と人間社会とがどういうふうな関係を持つのかというような視点も、何か重要なんじゃないかなと思います。

○西岡委員長 それでは、影山委員、お願いします。

○影山委員 このマクロフレームワーキングの位置づけがあまりよくわかりません。もしかしたら別のところで検討するのかもしれませんが、今の話ですと、エネルギーの話がほとんどありません。エネルギーの話は別のところで検討するからいい、ということなのかわからりませんが、もう少しエネルギーの話を取り込んだシナリオ軸を作ったほうが良いと思います。日本の場合はエネルギーがない、資源がない、という非常に大きな特徴、デメリットがありますから、その点を踏まえた形での将来像を描かないと不十分だと思います。
 そういう意味では、日本は海外から資源を買ってこなければいけません。したがって、日本が海外との競争力を失うことは、日本で日本人がほとんど生きていけないということになりますので、そのようなことも踏まえて、いろいろなシナリオを作っていかなければなりません。エネルギー供給の問題と国際競争力の話を踏まえ、本当に日本人が食べていけるような世界なのかどうかという点を、ぜひ検討の中に入れていただきたいと思います。

○西岡委員長 牛久保委員。一応、これで意見を集約します。

○牛久保委員 三村委員がおっしゃったことと同じことなんですけれども、冒頭に委員長もおっしゃられましたように、お暑いというこの異常気象が本年度だけであるかどうかというのは、いろんな議論があるところかもしれませんけれども、いわゆるこういう状況の中で、産業で一くくりにされているかもしれませんけれども、要するに農林水産業というのが天候に非常に左右されるという状況の中にあるわけでして、これも今の食糧からいうと外国依存が非常に多いわけで、日本と外国の位置づけというものも、例えば食糧を考えるときには非常に重要な観点かもしれません。
 それから、もう一つは資源作物的な、いわゆる資源作物によるバイオマス生産とか、調整可能なものも織り込んでエネルギー政策にも非常に貢献するような形もあろうかと思いますので、食糧も含めた農林水産的な要素をこの中に組み込んで議論をぜひ、産業という一括りでなくて、ご議論いただければなというのが希望的な話です。ありがとうございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございます。
 それでは、赤井副座長、お願いします。

○赤井副座長 私の不注意かもしれませんけれども、安井座長が退席されるという話を先ほど聞いたばかりで準備できておりませんけれども、幾つかまずご質問いただいた点で、技術の進展については、それ以前のまさにマクロフレームの社会がどうなるかというところからまず考えるというところで、そこで、まずは思い切り風呂敷を広げた議論を今しておりますので、まだ、技術の進展を含めて、そちらの、今、幾つかご提示いただいたご意見を十分反映する段階には、まだ至っていないということをまず申し上げさせていただきます。
 それから、数字がいろいろ出ていたところに対して、ものづくりという意味では縮小した中でGDPがどうして増えるのかというご指摘をいただいているんですが、これはあくまで以前に、3月までに検討されてきたところで出された資料をそのまま9ページ、10ページ辺りに出しておりまして、まさにこれを前提とした議論をしているわけじゃなくて、これは我々の議論の一つのもとになっている資料という位置づけで出してあるということです。まさに、ただおっしゃったように、第三次産業で生きていくんだというような話は当然、議論の中では入っておりますけれども、安井先生もおっしゃっていましたけれども、そういうことだけで本当に日本が生きていけるのかどうかというところについては、まだまだできるという意見もあれば、無理だろうという意見も両方ある状態です。
 それから、何名かの先生からご指摘いただきました自然と人間社会との関わりという、これはライフスタイルという意味でかなり観念的な議論は既に始まっておりますけれども、具体的にここに描いてある例えば最終的に何らかの定量的なシナリオに落とし込むだけの議論にはまだ至っていないので、まさにいただいたご意見を参考に、ご意見あるいはご注文を受け止めて検討したいというふうに思っております。影山委員のおっしゃったエネルギーの視点も、これもまずはエネルギーの議論にいく前の状況で、まだ議論が議論の途上だというふうにお考えいただければありがたいと思っております。
 ただ、安井先生は触れなかったんですけれども、この資料にも特に書いてないんですけれども、たしかワーキングの中の議論だったと思いますけれども、少なくとも50代以上の人間というのは、バブルの前の何となく日本人全員が幸せだった時期、それからバブルのあの狂乱の時期、幾つかでも何かお金を使うことが美徳だったみたいな時期の洗礼を受けてしまっていて、本道にそういう人間が中心でこういう議論をしても、本当はしようがないんじゃないかという私の個人的な、むしろ、もっとバブルなんて知らないよと、1億総中流なんていう時代も知らないよという人たちだけでの議論があっても、おもしろいのかなというふうに考えております。
 それから、イギリスの話が出ましたけれども、これは多分、いろいろな方々で意見は違うと思うんですけれども、私みたいに技術屋からすると、これも、ただ、よくあるんですけれども、イギリスではこうだ、ノルウェーではこうだという議論をよくいろんなところでされるんですけれども、その議論をする人が見ているのは、やはりその国の一つの側面でしかないということで、あえてそれを前提に申し上げますと、私はやっぱりイギリス型というのは非常にむなしいなと、ここ20年ぐらいを見ていると、というふうに思います。
 例えば一例としていえば、ある会議でイギリスの電力会社へテクニカルツアーで連れていってくれるというふうにいって、私は楽しみに技術が見られるのかなと思ったら、案内されたところは巨大なディーリングルームで、そこでは技術の本質など全く議論せずに、安ければ汚くても何でもいい、そちらを安く買って高くたたき売ることで金が儲かると。そういう世界が本当にいいんだろうかと。
 それから、サッチャーの何でもかんでも民営化あるいはエージェンシー化というような、日本が真似をしたわけですけれども、例えばイギリスは古くから造船技術はやっぱり世界のトップを誇っていて、日本がかなり逆転はしていますけれども、やはりその基盤のところはイギリスが海の技術については世界を牛耳ってきたわけですけれども、そこの非常に有名な研究所が世界中、どこにもない船のテスト用の巨大な水槽を持っていたと。ところが、それが民営化で維持できなくて何が起こったかというと、プールを壊して駐車場にしてしまって、結局はその技術基盤、科学基盤が地に落ちていると。そういった意味でイギリスは金融で一時期、世界をリードして、いい思いはしたんですけれども、結局は今のような状況になっていると。
 そういう意味では、やはり私のような立場からすると、イギリス型はあまり好ましくないなというふうにも思っておりますけれども、イギリス型がいいとおっしゃる方がいらっしゃれば、また、それはそれで、そういう方向に進むのかもしれませんけれども、ちょっと余計なことを申し上げましたけれども、ただ、最終的にこのマクロフレームワーキングの結果をどう落とし込むのかということについては、恐らく藤野さんとか増井さんのほうに何らかの労とかがかかっていくと思いますので、もしできれば少し、また、お二方ともワーキングにも参加されていますので、私の誤解なんかがあったら、その点も含めてもしくはコメントをいただければと、あるいは作業の方針について。

○西岡委員長 それでは、ありますか。いいですか。

○藤野委員 頑張ります。

○西岡委員長 どうぞ、増井委員。

○増井委員 どうもありがとうございます。コメントとしましては赤井先生が言っていただいたことに全然つけ加えることはないんですけれども、シナリオとしましては恐らく皆さん方が考えていらっしゃるのは、これだけではないだろうというところかと思います。
 けれども、そういういろんな方々が思っていらっしゃることをすべて反映しますと、我々のロードがすぐオーバーフローしてしまいますので、ここでかなり典型的な、ある意味、典型的なんですけれども、かなり現実から少しちょっと離れているというようなところをシナリオとして描いているというところがあるので、そういう意味で、こういうシナリオ、あるいはシナリオだけではなくて要素としてこういうふうなもの、今回も自然と人間社会というふうなご指摘もいろいろいただきましたけれども、そういう意味で、どういうふうなところを表現していけばいいのか、評価していけばいいのかというところ辺りで、もしご意見等がございましたら、我々はちょうだいしたいというふうに思っております。ただ、それをすべて反映できるかどうかは、ちょっとまだ不透明な部分もあるところだけはご理解いただければと思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 どうぞ。

○赤井副座長 今のシナリオの件で、例えば14ページ、15ページを開いていただきたいんですけれども、縦軸とかグラフのタイトルは無視していただいて、例えば14ページだと日本の総人口の見通しということで、なだらかな線のグラフがあります。それから、その真下で資源・エネルギー価格の推移というグラフで、これは1年のうちにぎざぎざとピークが出て、底を打ってというグラフがあります。これの内容は無視していただいて、トレンドだけ見ていただければいいんですけれども、先ほどの安井先生の韓国のデフォルトという話がありましたけれども、我々のいろんな生活とか経済というのは、決して上の人口のグラフのようになだらかなものにはなっていないと。これは平均してしまったり、積分してしまうと、こういう形になるんですけれども、実は今、最近の状況を見ても下のような形で動いていると。
 下のようなギザギザしたところで、どこかがある閾値を越えてしまうと、それはマイナスのフィードバックがかかってしまって、どこかへ飛んでいってしまうというようなことが起こり得るんだということで、制御不可能な点を越えてしまわないように、危機というお話がありましたけれども、そういうところをコントロールすることは必要だと思っています。逆に言えば、コントロールしないで韓国流でという安井先生のようなお話もあるかと思いますけれども、結果として、後で見てみれば、この線をなだらかに結んでしまえば、何となく過ぎてしまったように見えるかもしれませんけれども、現実はいろんなインデックスを見れば、下のような状況で我々は日々、生活しているということだけはシナリオを考えているときにも銘記しなければいけない、シナリオの限界という言い方もできるかと思いますけれども、そこが重要な点かと思っております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。冨田委員。

○冨田委員 ありがとうございます。先ほどは安井先生への質問でしたが、今度はコメントをさせていただきます。先生には自然体について質問させていただいたわけですけれども、自然体もかなりいろんな要素が入った自然体を考えているということでした。このワーキングの成果として、いろんなことを考えながら、どんな世界になるのだろうかと推測するのは非常に興味深い研究だと思うんですが、このロードマップあるいは審議会につながる成果としては、政策立案のためにどういう情報を提供できるかがポイントだと思います。
 そういう意味から、政策としては、普通は自然体という言葉ではなくてBAUみたいな言い方を使うのかもしれませんけれども、普通にいっていたらこういう世界になるけれども、それをこっちの世界に持っていくんだというところが政策なんだと思います。したがって、今回の中間報告の中でありませんけれども、自然体としてどういうことを考えたのか、それ自体が非常に大事なことなのではないかなと思います。この2050年のシナリオは、こういう世界なんだという結果だけではなくて、そこに至るパスにおいて、どういうあつれきだとか影響だとか、そういうのが出てくるというところについても、きちんと見る必要があると思います。
 一つ質問ですけれども、マクロフレームワーキングの成果を多分、モデルの中で反映するということだと思いますが、イメージがつかめないのをどう反映するのかと。藤野さんは頑張りますとおっしゃいましたけれども、どういうところを頑張るのか、教えていただきたいと思います。

○西岡委員長 ちょっと待ってくださいね。大塚委員、お願いします。

○大塚委員 安井座長とか赤井副座長が頑張ってくださっているので、ただ、それでもこういうことになっているというのは、やはりなかなか明るい未来という感じが必ずしもしないところが残念ながらあるかなという気もしていますが、19ページに出ているように、他の先進国とか振興国が日本の国家像を手本として行動するというものにするには、もうちょっとやっぱり何か出てこないと、先ほど安井座長がおっしゃっていただいたので、観光と医療辺りが出てきたんですけれども、これだと一般の国民があまり喜ぶような方向とはちょっと言えないものですから、もう少し何とかならないかなという気がちょっとしています。
 19ページの下のほうで、例えば伸ばしていく技術は異なるがということで、環境技術のこととかがもちろん入っていると思うんですけれども、現場がなくなっていったときに、環境技術だけが発展するということは多分、あり得ないと思うので、その辺はどういうふうにお考えになっているのかなというのをちょっとお伺いしたいところがあります。エネルギー供給のほうを考えるときも、ちょっとこれが全体の道しるべみたいになるものですから、そのときにどういうふうに考えていったらいいかなということがちょっとございますので、細かいところとか、いろいろございましたけれども、ちょっとお伺いしたいところです。すみません。

○西岡委員長 三村委員、お願いします。これで質問を打ちどめにします。

○三村委員 どういうシナリオを考えるかというシナリオの種類の話なんですが、先ほどの話の中で、典型的なシナリオでちょっと現実から離れているようなものを幾つか並べて、こっちにいったらこういう姿になるというのを示すという話だったんですけれども、実は先々週、IPCCの統合報告書のスコーピング会合というのに行ってきまして、別に真似する必要は全然ないんですけれども、そのところで第3ワーキンググループの議長さんが言っていたのは、セカンドベストシナリオというのを今度は入れると言っていて、要するに世界全体がみんなで協定を結んで、条約を結んで80%削減に向かって頑張りましょうというふうに、全部の国が参加するというのはなかなか難しいんじゃないかと。それで、幾つかの国が頑張って、そうじゃない国もあってというのが現実なんじゃないかと。そういうようなかなり現実的に予想されるようなシナリオも扱いましょうというようなことをおっしゃっていたんですね。それで、先ほどから出ている成り行きとかシナリオというのがそれに当たるのかどうかわかりませんが、少しそういうようなことも考えていただければいいんじゃないかなと思います。

○西岡委員長 どうもありがとう。
 ちょっと、それでは、藤野委員のほうから。

○藤野委員 確かに頑張りますだけでは許されないと思うんですけれども、我々は2004年からずっと日本の低炭素社会シナリオというのをつくっておりますし、AIMモデル自体は1990年からやっておりますけれども、まず、日本のそういうシナリオづくりにつきましては、一つ我々の反省もあって、当時、2004年、2005年、特に叙述シナリオをつくっていく中で、いろんな文献をサーベイしたりとかして、つくってはいったんですけれども、やはり視野が狭かったかなというのもありますし、それは定性的なところを今のトレンドも含めながら、幅広く見ていく必要がある、またはシナリオというのは恐ろしくて、一回、つくっちゃうと、みんな共有するとそうなるかなと思うんですけれども、もっと確かに明るいシナリオが描けないと共有できませんから、そこの幅を広げられるかは、ワーキンググループの責任でもありますけれども、ぜひ委員の方からイマジネーションを含めて、できない、できないと言っていたらできないシナリオしかできませんけれども、本当にどうすれば金を稼げるんだろうかというところについてはご示唆いただきたい。
 モデルのほうの仕事としましては、その中で量にできるところを経済のバランスだったりとか、物質のバランスだったりとか、エネルギーのバランスだったりとか、そちらのほうは何とか責任を持ってやりたいと思いますが、ただ、8月の終わりにバンコクでESCAPが、韓国がお金を出しているんですけれども、East AsiaのGreen Growthのロードマップを描くというようなブレーンストーミングのワークショップに参加しましたが、なかなか量の話が出なくて、まさに今回の資料の最後の参考にあったようなGross National Happinessなり、Well-beingとか、そういったところでもう一回見直さないと、とてもじゃないけれども、GDPだけではかって本当に皆さんは幸せになっているんだろうかとかというような話が出ておりました。そういったところで、短時間の中でどこまでできるかはありますけれども、話を膨らませながら、シナリオとしては3つ、せいぜい4つぐらい、量でバランスがとれるものをお示しできればと思っています。
 以上です。

○西岡委員長 それでは、赤井副座長、お願いします。

○赤井副座長 先ほど私がお答えした以降にいただいた質問、政策提言に結びつくもの、言いかえれば、今、藤野さんたちの作業にインプットとして入れられるものという作業ベースではそういう話になるかと思いますけれども、そのほかになかなか明るい未来が描けていないんじゃないかというようなお話とか、すべて全くごもっともで、そういった、先ほど枝廣委員からシナリオプランニングというお話が出てきましたけれども、これは別にストラクチャーされたシナリオプランニングにのっとってやっているわけじゃなくて、シナリオプランニング技法でいえば、最初の最初の本当にいろんな要素をみんなで出したというそこまでなので、これをどう構造化していって、幾つかのシナリオに落とし込めるところまで整理するかというのは、まさに今後の課題で、事務局にはご愁傷さまと言いたいぐらいの、今、議論の広がり具合なんですけれども、皆様のご意見はそれぞれ非常によくポイントを突いていただいているものがほとんどですので、先ほど安井先生と私は頑張っていると申し上げましたけれども、頑張っていただいているのはまさに皆様で、我々は何かそれに単に参加しているだけなので、この後、事務局の方々あるいは藤野さん、増井さんのほうの作業方針を考えた上での落とし込み方というふうに、議論を整理していくべき時期に入ったかと思っております。引き続き、いろんなご指摘をいただいて、可能な限り、検討に反映していきたいというふうに思っております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。皆さん、積極的に議論に参加していただき、ありがとうございます。また、マクロフレームワーキンググループの方々には、なかなか骨の折れる仕事をやっていただき、お礼を申し上げます。
 このマクロフレームというのは、いつも何か後になって論議されると、一体、我々は何をやっているんだろうかという話になってしまいますので、ぜひ、早目に論議していただきまして、すなわち皆さんのご意見も十分反映していただきまして、つくっていただきたいと思っております。それから、実際問題として我々の最終的なアウトプットは、ロードマップと言われているプランの話なものですから、それにどうこのマクロフレームをうまく反映させるかということには、相当の話し合いも要るかと思います。そういう機会もまた事務局のほうで持っていただく必要があるのかなと思っております。 幾つか出た議論の中で、世界の中の日本ということを考えて、そこでどう動くか。これはビジネス・アズ・ユージュアルの例えばシナリオづくりにも関係してくることかと思います。それが一つ多くあった。しかし、もう一つはやはり日本の国自身がどういう自発的に、自分たちでどういう社会をつくっていくかということを、しっかり検討していこうというのがもう一つの流れだったかと思います。その中で、戦略的シナリオというのを果たしてつくるべきなのかどうかという問題もあるかなと思っています。政策ということになると、ある程度のターゲッティングがあって、そしてシナリオをつくるという形になるかと思います。その辺りについてももう少し検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
 それでは、次でございますけれども、次はものづくりワーキンググループということで、藤井教授のほうから報告を願いまして、同様に議論していきたいと思っております。

○藤井座長 それでは、ものづくりワーキンググループを担当しています藤井です。よろしくお願いいたします。
 先ほどのマクロフレームワーキンググループの報告でもありましたように、ものづくりはその中でも一つの大きな軸になりますので、今後、ものづくり大国と言われてきた日本がどうなっていくのか、ものづくり、すなわち素材産業を軸に、CO2の排出量が非常に多いわけですから、みんな海外に出ていってもらったほうがいいんだとか、そういう暴論もあるわけですけれども、成長の軸になるのか、どうしていくのかということがこのワーキングに課された使命だと思って議論しております。資料に沿ってご説明してまいりたいと思います。
 最初に昨年度のロードマップの概要を書いています。この中でものづくりというものの位置づけをされておるわけです。資料の3ですが、技術的障壁、制度的障壁、経済的障壁の中で、どういう姿を描いていくかということで、キーコンセプトとしまして市場のグリーン化、金融のグリーン化、革新的技術・人材育成、脱フロンの推進と4つのコンセプトを提示されております。このコンセプトを踏まえて、我々の議論もさらにこれを深め、あるいは追加していくという形での議論を展開しております。
 昨年度ロードマップの概要について、少しおさらいをしておるわけですけれども、シナリオの4枚目は我が国のCO2の排出量、温暖化ガスの排出量を見ますと、これは既にご承知のとおりですけれども、依然、産業セクターが多い。とりわけ、その中でもここに挙げておるような鉄鋼、セメント、化学等々のものづくりの基本となる素材産業が多いと。これは事実でございますが、それに対する削減対策は、このように製造プロセス中心のイノベーションを、ものづくりの素材産業部門を中心として進めていく必要があるということが提示されております。
 5ページ目、6ページ目は、それを踏まえた昨年度のロードマップの概要でございます。市場のグリーン化、金融のグリーン化等々を進めていく中で、ものづくり分野においてどのような施策が必要かということです。これを踏まえて主に、しかし、これは国内の削減対策が中心ということでございます。
 7ページ目は、そういうものを踏まえた中で、ものづくりというものは日本はものづくり大国を捨てるのではなくて、大国という表現はともかくとしまして、ものづくりの低炭素化を進めて、我が国の成長の柱にするという位置づけが出ております。
 こういうことを踏まえまして、我々のものづくりワーキンググループは、追加的検討としまして9ページ以降の議論を進めております。先ほどのマクロフレームの議論の中でも、13ページにも書いていますが、ものづくり自体が今後、ブランド力を失っていくとか、そういうことがあっていいという方向ではなくて、今の環境問題を一つの軸としながら、さらにものづくり産業の競争力を強めていくという方向にいけばいいと、ぜひ、いっていただきたいということなんです。
 それを議論する上におきましても環境問題だけではなくて、既に大きな世界的な潮流が起きている。我が国のものづくり産業が直面している潮流があるということです。国内の消費が既に低迷していると、国内で物が売れない、中国を初めとするアジア等々の商品、サービスに押されているということ、それが極端な形の議論としては、日本はこのままいくと空洞化が進んでしまうと。現実にこういった潮流が既に起きているということは事実で、後ほどそのデータも示します。
 そういう環境の中でものづくりの低炭素化を実現し、競争力を高めるというような社会の仕組み、制度をつくっていけるのかどうか、それはどういうものかということ、問題意識はもう少し絞って言えば、日本のものづくりは、とりわけ急成長するアジアとの競争、アジア諸国の産業との競争と国内的には高齢化やあるいは少子化の影響による技術の担い手、継承がなかなか難しいという内外両面の課題があると。加えて、このロードマップ全体を作成する委員会の課題でもあります環境制約、ルールが、とりわけものづくりというCO2排出量の大きい、高い産業にとってみれば制約になっているということです。それをチャンスに変えていけるかどうかということでございます。
 追加検討の流れ、10ページ目ですけれども、今、言った現状と炭素制約の高まりという中で、どのような方向性を持ってものづくり産業の競争力を高める、チャンスをとらえることができるのかということが課題で、それは魔法だということなのかもしれませんが、我々は決してそうではないと、それは挑戦し得るテーマだというふうに考えております。その中で考えられるのは、ですから、低炭素型ものづくりあるいはものづくりのスマート化というのが、最終的な方向性になるのではないかというふうに考えております。
 しかも、我が国のものづくり産業がそういう低炭素型ものづくりのコンセプト、ビジネスモデルをつくり上げること自体が世界的な貢献、炭素制約をグローバルに克服する力の一つにもなると。今現在、競争のライバルでもあるアジアを軸とする新興国のものづくり産業自体も、これはいずれ必ず低炭素型にシフトせざるを得ない環境がくるということでいいますと、先行して我が国がその競争力をつけていくということは、日本の成長にもつながり、かつ世界的な貢献もでき得るというふうに考えております。
 課題は今、ここに挙げているようなことで幾つもあります。それから、強みとしては、そうはいってもものづくり産業すべてではもちろんありませんが、総じて技術レベルは依然、世界のトップレベルであると。それから、成長しているアジアと地理的な近さは、ライバルでもあるけれども、そこでの市場を既に多くの日本の企業が活用していることも事実、供給拠点でもあり、消費拠点でもあると。それから、最近、ちょっといろんな問題がありますけれども、我が国は相対的に見れば、安心安全の社会であると。それが形骸化しつつあるという課題はあるんですけれども、欧米社会に比べましても安心して夜も町を歩けるという、最近、危ない人も徘回しているわけですけれども、そういう社会的な環境のよさということも、我々は一つのプラス材料として考えていきたいと。
 続きまして、11ページ目以降はものづくりを取り巻く現状です。先ほどのマクロフレームの議論でもありましたけれども、我が国はサービス化していくのかどうか、サービス化していくと思いますけれども、ものづくりはどうなのかということです。
 消費という点で見ますと、12ページが示していますように、物に対する消費は今のエコポイントとか、いろんなもの、特にこの夏、エコ衣料品もブームになりましたけれども、総じて見ればやはり伸びが鈍っていることは事実であります。それから、消費者側の意欲ということで見ますと、13ページ目、高齢化等が進んでおるわけですから、高齢者の消費ニーズというものは、成長期の壮年層が軸となる消費ニーズとは違ってきていることも事実であると。
 一方で、アジアを見ますと、そういったかつての我が国の高度成長期のような消費需要がある、急速に伸びていると。したがって、日本企業はどんどんアジア市場に進出しているわけです。先進国と途上国という比較で見れば、我が国だけではなくてアメリカを含めて先進国は大体やはり製造業の総付加価値は、シェアとしては減少してきているというのが14ページのグラフでございます。
 それから、国内で、15ページ目はサービス産業の議論。ですから、ものづくりの議論をするときにはやはり裏表で、サービス化の議論は必ず製造業の議論が必要だと思うんです。既に全体の7割がサービス産業になっているという事実がございます。ただし、我々のものづくりワーキングでは、非製造業を正面からまだそこまで議論していませんけれども、我が国非製造業の特徴としまして生産性が低いということがあります。ですから、雇用の議論等々をやっていく上においては、非製造業、第三次産業をどうしていくかということは、必ず大事になってくると思います。
 ものづくりを取り巻く現状、16ページは既に温暖化の規制が入ると、主要な製造業は全部、中国に行っちゃうよという議論の前に、既に2000年初めぐらいが12%ぐらいだったのが、今、2割ぐらいは海外に出ていると。これはむしろ生産性、労働コストの安さ、市場の広さということが既に起きているということです。これは企業の経営戦略としてみれば、至極、当然なことではあると思います。とりわけ右のほうのグラフで今後、単に部品とかではなくて部材も含めて、つまり現地で調達率80%、90%、要するに日本から輸入しなくても現地で回してしまうのが半分ぐらいには、5年後にはなりそうだという構造になっているということです。
 17ページは同時に技術移転・流出あるいは技術者の流出ということも既に起きているわけです。ですから、これは我々の課題ではあるわけです。単に日本企業が意識的に海外に出るというだけじゃなくて、先進国企業だけじゃなく、中国、韓国の企業も日本の企業の製造業の拠点を買っていくと。東京の本社は要らないと、効率が悪いから。工場と人材だけは、技術だけはほしいという形のM&Aが既に起きているということです。
 続きまして、炭素制約の高まりと低炭素ものづくりの必要性。しかし、そうはいってもやはりものづくり産業ということは非常に重要であると。炭素制約の議論はこれまでのご議論と重なってくると思いますので、19、20の辺は、市場でも、しかし、経営そのものが環境配慮していくことを市場価値として評価する動きが出てきていると。
 それから、環境市場、今のものづくりの中にも環境を配慮した要素を加えていくことで、低炭素型の製品・サービスにすることで競争力を増すもの、あるいは新たに環境市場が拡大することによって、新たな成長産業として、そこでビジネスチャンスを得るという両面があると思うんですけれども、21ページはその推計を掲載しております。
 22ページは、そうはいってもアメリカの製造業と違う点は、アメリカもサービス化が7割、8割をいっているわけですけれども、まだ、日本は産業部門のCO2排出量が4割近くあると。これは欧米では、とりわけアメリカ、イギリス等々の先進国ではもう2割を切っているわけですね。ですから、この辺も逆に言うとプロセスの効率化をし得る余地がある。もちろん、ものづくりといっても構造が違うわけですけれども、その辺は一つの課題ではあるのは間違いないということです。そういった課題を克服しながら、新しい成長市場を獲得し、炭素制約にも対応するということがマクロフレームの中の軸にもなり得る、2050年を目指した低炭素社会の構築と我が国の成長につながるということです。
 25ページ以降は、低炭素化をどうやってやるのかという上での課題です。環境規制が入ってくると競争力、今でも既に海外に出ている主要な企業がどんどん出ちゃうよと、工場が出ちゃうよということなんですが、環境コストを内部化するということは公平なというか、適正な規制がしかれる中ではやむを得ないというか、当然であり、それを克服するような経営の努力あるいは工夫、あるいは技術的な革新というものが必要になってくるということでございます。そうはいっても、企業の努力だけですべてがうまくいくかというと、なかなかそうはいかない。したがって、低炭素投資を促進する仕組みが必要であるということでございます。
 相当、昨今のマスコミ、新聞紙上等を見れば、太陽光発電への投資等々が出ているわけですけれども、先ほど言いました製造プロセスのグリーン化というか、低炭素化というところにかけていうと、まだまだ不十分であると。それから、投資ということでいえば、金融の役割が非常に重要なわけですけれども、日本ではなかなかSRI投資もまだまだ欧米に比べると1割もいかない、1%ぐらいと、要するに先ほど環境経営というものが金融市場でも評価されるような流れは出ているんですけれども、我が国においては、これはまだまだ萌芽の状態でしかないということです。ただ、例えば環境省が昨年度の補正及び今年度で環境格付融資への支援というのをやっておりますけれども、これは要するに補助金ですけれども、金利1%当分ですかね、0.1でしたかね、支援すると、1ですか。

○梶原大臣官房審議官 1と3%でございます。

○藤井座長 1と3%ね。3%だと無利子融資になってしまうので、あっという間にはけちゃったと。ある程度の政策支援、つまり、信用リスク、環境リスクを軽減するとお金が流れるということですから、そういう仕組みがあると金融も動くということです。
 それから、次の27ページは後ほど枝廣さんのほうでやられる消費者の意識、やはり消費者の意識もないと、国の支援と企業の努力だけでは進まないと。消費者もやはりコストをいかに負担するかということを正しく消費者に意識改革をして理解してもらって、市場を拡大するということが必要になってくると思います。したがって、国際展開に向けたものづくりの低炭素化を日本の成長につなげるには、国内、国際と分けるのではなくて、現状のアジア市場と既に企業自体は一体で、アジア市場及びグローバル市場と一体で経営されているわけですが、戦略を立てる上においても、国内市場を守るということではなくて、国内市場とアジア市場での経営戦略の役割転換がスムーズにできるような仕組みづくりが必要であると。国際展開に向けた戦略的アプローチが必要であるということになってまいります。
 日本のものづくりの強みということで29ページに書いていますけれども、いろいろ危機感はあるとは思いますけれども、実際に技術力でいえば世界的な水準を依然、維持していると。これが今後、どうなるかということが懸念ではあるわけですけれども、それから、やはり研究開発等々の、それから、アジアの地域統括ということでいいますと、日本であろうと、もちろん、中国あるいは韓国、それぞれ、いろいろ戦略的にやっているわけですけれども、日本はこの辺の戦略性がない中でも、ないと言うと怒られますが、国策的にあまりない中でもやはり実態的には日本に本部を置こうとか、そういう動きが世界の資本は選んでいるということは事実ではないかなと思うんですね。
 それから、30ページに低炭素ものづくりの方向性としまして、先ほど申しました消費者、企業、政府の取組が融合する、これは簡単には融合すると書けちゃうわけですが、実際にどうしていくかというのは、的確な戦略がないとできないわけですけれども、それから、単にものづくり産業がすべてかというと、これは必ずしもそうではないということなんですね。それから、場合によれば、この産業は我が国にとって重要だということであれば、炭素制約をそこは緩めるとか、そういう国策が要るのではないかなということですね。ただ、それが国際的に通用するかどうかということは、当然、議論になってきますけれども。
 それから、先ほどイギリスの議論が出ましたけれども、私もイギリスはちょっと行ったことがあるので、似ているところと似ていないところがあるんですけれども、そういうことを照射していえば、学べるところはイギリスというのは常にグローバル市場を相手にするということ、その中でもちろんEUの市場、アメリカを含めたグローバル市場を相手にして、そこで勝てる産業、ですから、これまで自動車を捨て、コンピュータも捨て、金融は勝てると、残っている一部の化学とか、そういうフォーカスをしているということですね、ですから、金融は危機に見舞われれば公的資金を入れて救うと、しかも、日本が入れたようなやり方ではなくて丸ごと救っているということ、これがいいかどうかではなくて、市場がグローバルであるということは当然ですけれども、どこにフォーカスするのかということ、そういうことがかつてはやった言葉でいえば、選択と集中ということをこの中でどうしていくのかということをうたっております。
 目指すべき姿とキーコンセプト、最初に昨年度のロードマップの4つのコンセプトを提示しておりますが、このコンセプトを踏まえて、ものづくりが直面する課題を踏まえて再構成して、右のように整理しました。これは要するにグリーン化ということをどうやってやるのかとか、今、言いました何に重みをつけてやるのかということが必要になってくると思うんですね。低炭素技術、インフラ、ビジネス開発のための人と場の創出、要するにものづくりといっても、結局、技術を持っている人、それを発展させていく人材、これをどう日本が今後、日本の中だけではなくて外からも人材をいかに集めていくかということが大事ではないかと思います。
 それから、市場としての低炭素消費の活性化、日本の産業が恐らくこれまで成功してきた一つの重要な要素は、1億の市場を常に持っていると。そこでどれだけの消費者の需要が反応があるかということを試しながら、グローバルに展開できた。ただ、今現在でいえば、この1億の市場なんかもすごく小さ過ぎて、国際展開になっているわけですけれども、まずは低炭素消費のマーケットを日本市場でつくり上げていくと。
 それから、環境経営・金融の浸透。つまり、環境の軸の中に環境、低炭素化というものがビジネスチャンスであると、ビジネスのプロフィットになるという軸として取り入れていかなければいけない、あるいは金融自体も環境という市場が新たな利益を生む市場であり、かつ金融としての本来の成長産業に資金を供給して、育てていくという機能を果たす場であるということです。
 それから、日本及びほかの国ももちろん、日本だけが技術で進んでいるわけではないんですけれども、低炭素技術の戦略的国際展開。ですから、最初の人と場の創出ともつながってくるわけですけれども、こういうものを軸に戦略を立てていくことでものづくりのスマート化、スマーティなものづくり産業を選別していきたい、いけるのではないかということです。
 今のキーコンセプトをそれぞれ次の33、34は目指すべき姿を書いています、それぞれの4つのキーコンセプトですね。それをどうやってやるのかというのが右の実現に向けた施策例なんですが、ここはまだまだ議論が我々のワーキングでも十分進んでおりませんので、幾つか例として挙げているだけです。人と場の創出、技術開発の、ということでいえば、研究開発・実証拠点、特区のようなものをつくって海外からも人材を入れる、研究開発に対していろんなインセンティブを与えるというような、これは今までもいろいろ指摘されていることですけれども、とりわけ、それは環境、低炭素技術等に絞って、やはり要るのではないか。
 それから、日本は自分の国の企業が海外で買収すると別に何も言わないですけれども、ちょっと中国の企業に買収されたら、何かもうみんな買われちゃうんじゃないかなんていう反発がありますけれども、これは一般的な意味ですけれども、そうじゃなくてやはりいい企業にどんどん来てもらうと、新規立地だけじゃなくて日本の企業に買ってもらっても当然、いい企業であるから、いい環境であるから投資対象になるわけですから、そういう海外有望企業誘致のための環境整備も必要である。単に企業を買うだけじゃなくて、海外の人材が日本に来て活動したいという場合には、背景にはその家族の教育環境であるとか医療環境であるとか、そういう面の整備というものも、ものづくりの技術を高めていく人材を育成していくという面に加えて、生活環境の整備ということも必要であるということです。それから、技術の伝承ということが入ってきます。これも当然だと思います。
 それから、消費の活性化のところは書いてあるようなことで、詳細はまた次のワーキングのご説明に出てくると思います。
 それから、環境経営・金融の浸透のところは、これもやはり企業にしっかり頑張れよというだけでは十分な対策はとり得ませんので何らかの政策措置、まずは規制がまずしっかりあることが必要だと思います。政府の役割としては整合性のとれた規制をやるのかやらないのか、しっかり方向性を定めて、やるとすれば、それを達成でき得るような、そして政策的にサポートしなければいけない業種とそうではない業種を振り分けて、低炭素設備投資支援等々、利子補給でもあったり、あるいは公的金融の支援でもあったり、そういう規制と方法、手段の提供です。
 それから、それを国の予算だけではこの財政難の中では十分ではないので、まず市場で評価されるということが大事です。ですから、それがルールとしましては、こういった環境の温暖化の排出量の情報等々を市場で、有価証券報告書で明示する等の措置をルール化して、投資家が比較して、この企業は非常に将来的に環境コストが少ないねということが見えてくる、あるいは環境ビジネスをつかんでいるねということが見えるような市場の整備が必要であると。
 あとは、戦略的な国際展開というのは、なかなか議論がまだここまでは十分にいっていないわけですけれども、とりわけ市場は国内市場だけではなくて海外、繰り返しですけれども、既にインフラ設備については国の支援も含めて、パブリック・プライベート・イニシアティブというような形で進行しておりますが、これも環境分野、低炭素技術についても同じではないかなと。場合によれば中国、韓国あるいはアメリカでもいいですが、いろんな国と二国間あるいはマルチでも協力の中で市場を広げていく、その軸に日本の企業がなっていくということであればいいのではないかなと思います。
 35ページはそれをちょっと図で示しているわけですけれども、今後の予定としましては、今、言ったようなことで、ただ、まだまだ戦略的アプローチというのはもっと具体的にどうなのか、どう整合性をとっていくのかというところは、まだまだ議論を我々のほうも十分やっておりません。ものづくりを実際にやっておられる企業からのヒアリング等も今後、重ねていく予定であります。それから、このアプローチも全体のアプローチと同時に産業ごとのアプローチも、あるいはシナリオです、主要な産業というものも要るのではないかなと個人的には思っておりますので、その辺については今後、議論を深めていきたいと思っております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 今のお話は確かにものづくりというキーワードを使っておられますけれども、最終的にはやっぱり産業構造全体がどうなっていくか、どうなるべきか、あるいはどうしたいかといったことと関連してくるかと思っております。今の認識では非常に日本のものづくり自身が世界の低炭素社会に貢献するような技術を持っているから、それを中心にしてやっていったらどうかというご提案もあった。これはいわゆるグリーングロウスといったものに関連してくるかなとは思っております。
 皆さんのご意見をお願いしたいと思います。それでは、赤井さんのほうからお願いします。

○赤井委員 恐らくいろんなご意見が出ると思うので、1点だけ、政策の面で27ページの消費者意識改革の必要性というところで、例えば見える化とか、カーボンフットプリントに排出するようなこととか、いろいろありますけれども、低炭素化技術そのもののカーボンフットプリントというか、そういうものをきちんと評価した上での経済優遇策みたいなものを考えるというのは、今の現状だと国益に合致していると思うので、これは貿易と環境のなかなか解決しない問題に抵触するのかもしれませんけれども、何かそういう政策で最初に網をかけておこうという手もあるんじゃないかと思いますけれども。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 影山委員。

○影山委員 必ずしも私の理解が正しいかわかりませんが、日本のものづくり、低炭素のものづくりをこれからどんどん進めていくという大きな方向だと認識しました。そうであれば、日本の強みは低炭素の製品をつくり出すことであり、その強みを海外に展開し、日本の競争力を強化する、あるいは日本が生きていく糧を得る、というところを目指していくのだと思います。
 したがって、低炭素の製品をつくり出すことを支援すること、ものづくりを支援していくことが、政策として良い方向だと思います。もちろん、製造側の効率を上げることは重要ですが、より低炭素の製品を世の中に送り出していく、海外にも送り出していくことを強く支援するような、そのような政策をとっていただきたいと思います。
 今の発表の中で、製造サイドの低炭素が不十分というような話や22ページの表では製造部門の排出量が多いという話がありました。これは先ほども言及されていましたが、マクロでの捉え方であり、個々の製造部門の効率で比較すれば、日本は世界最高効率を達成しているので、製造サイドの低炭素化は世界一であると自負して良いと思います。この点について、もし認識違いがあれば正していただければと思います。
 いずれにしても、低炭素を実現する製品を多くつくり出すところへの支援という点で、日本全体のCO2削減を達成していくとともに、世界全体のCO2削減にも貢献していくことが重要だと考えます。

○西岡委員長 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 ありがとうございます。日本のものづくりを維持・発展させながら、地球環境にも貢献しようという、そういう大方針で取り組まれていると思いますが、全く賛成です。ものづくりの低炭素化というのが大事だということでしたけれども、これは座長である先生にご質問ですけれども、低炭素化になっているかどうかという評価指標は何だと考えられるでしょうか。私はやはり素材であるとか、あるいは製品1台当たり、どれだけCO2を出しながらつくったかという、いわゆる原単位というのが低炭素化になっているかどうかという評価指標になるのではないかなと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
 それから、9ページのところに、問題意識、検討の方向性ということで、検討の方向性の中で急速に高まるグローバルな炭素制約ということで、地球規模で炭素制約が早晩、そういう状況になるということを前提に検討されているようにお聞きしましたけれども、先ほどのマクロフレームのワーキングの中では、安井先生のほうから場合によっては2030年あるいは2040年まで、そういう状況は起きない可能性もあるかもしれないというような話があったわけで、必ず急速に炭素制約が起こるということを一つの条件にするのではなくて、もう少し時間がかかるという状況だとどういうことになるかということについても、ご検討いただく必要があるのではないかなと思いました。
 以上です。

○西岡委員長 伴委員、お願いします。

○伴委員 先ほどイギリスの話が出て、金融というのがあったですが、私も日本は金融は無理だと考えています。製造業は今2割ぐらいですけれども、やはり非常に重要な産業であるし、これまでの40年ぐらい見ていても、世界に依存する輸出主導型経済が続いてきました。輸出主導型がこれからも続いていいとは思っているのですが、ただ、そうしたときに物事を悲劇的に考える必要はなくて、例えばここでは28ページなんかに国際展開に向けた課題というのが書いてあるが、左側の図を見ると、日本の企業のシェアが最初は高いんだけれども、急激に下がっていく。 ただ、どういう意味でこれを出されたか、よくわからないですが、私自身はこれを見たときに、「だから、日本はだめだ」とは思わず、「最初の段階で日本は最初の先陣を切る」という力があると思いました。独自の技術だけじゃなくて、アメリカとか、いろんなところの技術をかき集めて、こういうのをつくると思うのですが、そういうものを一つの製品に構成して売り出す非常に高い能力がある。しかし、もっと安いところに真似されるということがありますので、ここの図で主張してほしいのは、新しいものづくりに対して、日本は自信を持っていいということです。生産シェアが下がるから頑張ろうというのではなくて、ちょっと考え方を変えてほしいと思っています。
 特に右のほうを見ると、ケータイとかPCは国内の台数を書いていますが、それが半導体とか液晶になると書いていなくて、金額になっていたりするのですが、シェアはどんどん下がっていますけれども、日本メーカーの生産額で見れば非常に高いわけでありまして、そういう意味で、あまり暗い方向で見る必要はないと思います。特に言えることは、R&Dという皆さんもおっしゃっていますが、そういうところ、あるいは29ページにあるような高い能力がある。それをグローバルに展開するという形でまとめてもらうと明るい形で見えるのではないか。最近も日銀も含めて、こういう方面に金を貸すということで非常に熱心にやっておりますので、それをもっと拡張する形で主張されたらと思っています。
 以上です。

○西岡委員長 藤野委員。

○藤野委員 とてもまとまった発表をありがとうございます。特に日本プラスアジアで考える必要があるというところで、マクロフレームワーキンググループでもぜひ、そういう方向でやっていかないといけないなと思いました。そのときにアジア戦略の中で、日本で確かに最先端のものをつくって、そのためには日本で市場をつくらないといけない。それは環境規制なり、きちんとした規制も必要ですし、緩めるところは緩める、特区なりでやる必要もあるかもしれません。そうやって需要をつくりながらも、すべて日本でつくる必要が本当にあるのかというのもあって、まず、日本でつくって、それを例えばタイなり、マレーシアなり、ベトナムなり、そこでまた大量生産して需要に近いところで一気に普及させるということも大事かもしれない。
 ただ、そのためには消費者のマインドを変えていくということもあって、それは日本の消費者のマインドを変えるだけではなくて、アジアの消費者のマインドもやはり変えていく必要がきっとあって、そのために例えば今度のCOP16とか、さらにCOP17とか、日本は本当にどういう温暖化政策を日本だけじゃなくて世界に打っていくか。
 今のストーリーだと環境技術を普及させようとすると、ある程度の規制が日本だけじゃなくてほかの国も、今、例えばマレーシアもCOPの最中にナジブ首相が原単位で40%改善するとか、タイも今はまだ出していませんけれども、頑張って何かを出そうとされていたりとかしていますけれども、そういうところを応援するということは、日本のものづくりを元気にさせることになるのかという仮説について、どういうふうな答えが出てくるのかというのを今後、検討されるんだろうか。そのときに、政府の役割は何で、ビジネスの役割は何で、または中小企業の役割も何で、消費者の役割も何でというところをロードマップ的につくっていただけたらと思います。
 それから、もう一つ、すみません、ものづくりだとやはり経済産業省なり、国家戦略室なり、それぞれいろいろビジョンなりを描かれていますけれども、そういったところと意見交換する必要があるのかないのか、もちろん、ビジネスのほうからの話も聞くというのはありますけれども、そちらのほうの調整はどうされるのかなということが気になりました。
 以上です。

○西岡委員長 増井委員、お願いします。

○増井委員 ありがとうございます。1点なんですけれども、そもそもものづくりの枠組みといいましょうか、定義というのがどういうふうにとらえられているのかというところを少し教えていただきたいと思います。というのは、ものづくりといったときに、いわゆる大量生産に関わるようなところと、匠といいましょうか、日本古来の伝統的なわざといいましょうか、要素技術みたいなところ、恐らくものづくりに関する基盤というのが、かなり変わってくるのではないかなというふうに個人的には思っているんですけれども、今回、取り上げられているものづくりロードマップの中で、どういうところに焦点を当てていらっしゃるのか。多分、全体を当てていらっしゃるんだと思うんですけれども、そういうものづくりと一言で区切るのではなくて、もう少し幾つか分けたときに、それぞれどういうふうな違いが出てくるのか、そのあたりを検討されているのであれば、ちょっと教えていただきたいなと思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 大野説明員。

○大野説明員 ものづくりをやっていますメーカーとして、今の藤井先生のお話は共感できるところが多々ありまして、大変参考になりました。一言で言ってしまうと、これから向かうべき方向というのは低炭素の技術開発を一生懸命やって、CO2が下がると同時に技術力で国際競争力を高めて国も繁栄していくと、一言で言うと、こういうことをご指摘されたと思うんですが、弊社でも全く同じように考えて、同じ方向に向かっているつもりでおりますので、大変共感しております。
 ただ、反対意見ではありませんが、その上でちょっとコメントさせていただきますと、ここにも出ています例えば次世代車の例でお話をさせていただきますと、例えばトヨタでは2012年に次のフェーズの電気自動車を出します。同じく12年にプラグインハイブリッドを出します。2015年には燃料電池車を出します。こういう今の戦略で一生懸命やっていまして、どんどん矢継ぎ早に出していくつもりでいるんですが、今、申しました3つの例なんかはフェーズインなんですね。そんな生産、大した販売台数はないんです、今、見てみましたら。このときはもう完全に我々としては技術の挑戦なんですね、今の先生のご指摘の方向に向かって挑戦しているわけです。
 ところが、国環研さんの表の2020年に次世代車2台に1台とか、そういうお話になると、ちょっと技術の話ではなくて経営の話になってまいります。つまり、例えばハイブリッドなんかはもう売っているからできているんですが、どのぐらい普及率がいくかというと、どのぐらい投資をしなければいけないかと。それはお金だけじゃなくてマンパワーもそうですし、営業利益がどうだと、こういうお話でリミットが決まってくるわけなんです。ですから、技術と国力の間に企業の経営問題が入ってくるわけです。2050年のお話は当然、先生のおっしゃるような方向に向かっているんですが、2020年というと過渡期なものですから、そこへいくまでの途中の過程として、どうやって企業としてやっていくかというのが正直言うと、私たちは毎日、非常に苦労して検討している点でございます。
 そういう最終的には、国環研さんのどのくらい普及するかという2020年の表に行き着かなければいけないと思うんですけれども、そういう過渡期の点も非常に大事なので、今後、議論をこのロードマップ小委員会で進めていくときは、そういう観点を入れて、いろいろ個別の議論についてもやらせていただきたいなというふうに私は思っております。
 それで、具体的に言いますと、過渡期で問題になるのは海外のビジネスをどうするかという話が一つあります。例えば2020年の次世代車なんていうと、まだ、発展途上国はそんな次世代車ばかり出せませんので、私たちは両方やります、予定ないよとか、そういう話もいろいろあります。これが一つです。
 2番目の観点としては先生の25ページから28ページの赤字で書かれたところが私は全く同感で、非常に重要なポイントを赤字で書いていただいたなというふうに思っているんですけれども、国内のほうの話でいいますと、次世代車の補助金をいただく前はハイブリッドのような次世代車のシェアが3%ぐらいしかなかったのが、補助金をいただくようになって一気に13%ぐらい、10%、はね上がったわけですね。全然、我々にとってみると違う環境になりました。
 それで、今日の新聞にも出ていましたけれども、補助金打ち切りということなので、今後、どのぐらい、また戻っちゃうのかどうかというのを注目しているわけですけれども、この辺が26ページの設備投資を後押しする仕組みとか、消費者の意識を高める仕組みとか、要するにメーカーサイドでないような、そちら側のマーケットサイドの話によって相当変わってまいりますので、こういう点を赤字でご指摘いただいたというのは、大変私どもとしてはありがたいなと思っています。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、藤井さん、お願いします。

○藤井座長 ありがとうございます。それでは、可能な範囲でお答えしたいと思いますが、最初に赤井委員からご指摘いただきました消費との関連のところでフットプリントの導入というご議論がございました。これは消費者が商品を評価する上での要素の一つに、製品、サービスの低炭素度合いということを評価するということです。これも貿易の話をご議論されたように、国際的な整合性があるかどうかということだと思うんですね。ない中でやっても、ある程度、意識の高いと言われる消費者は動くかもしれませんが、消費全体には行き渡らないと思いますので、この辺はむしろ政府あるいはフットプリントISOでも議論していますが、そういう国際標準化というものと整合性をとっていくということではないかなと思います。
 それから、影山委員のおっしゃられました低炭素の製品の強みを目指す。これはまず、ですから、ものづくりの軸はやはり物ですから、製品ですから、これを先ほどの最後に言われた大野説明員のご議論ともつながってくるわけですけれども、要するに次世代の技術をどうやって深めていくかというときに、当然、企業は営利を目的としますから、自分たちでやれということなんでしょうけれども、次世代、しかも国際的あるいは地球規模の課題である場合に、やはりそれを政策的にどう支援するかというところのまさにそのシナリオが明瞭でないと企業も取り組めないし、それから、その支援をさらにマーケット化していく中で企業の努力、競争ということが入ってくるんだと思うんですね。ここは政府の役割の部分と企業が競争でしのぎを削る部分、かつての自動車の古い話でマスキー法の議論と同じような環境は常に適正な規制が入れば、特にものづくり企業はそういう意味でいえば、競争力をそれぞれ持っておられますから、進んでいくんだと思います。
 ただ、冨田委員でしたか、要するに産業部門の占めるCO2の排出量が高いということは、それから、最高の技術を持ってやっているんだということは、それはそうなんだけれども、国としてみれば全体の炭素制約を達成しなければいけない中で、この4割というものをどう考えるのかというのは、また新たな個々の努力だけではなくて議論の対象になると思います。
 それは、もちろん、全部負担をもっとさらにやれということではなくて、負担の調整の議論になってくると思うんですけれども、それから、冨田委員の言われましたものづくりの低炭素化を評価する指標の議論ですが、これはワーキングで特に議論しているわけではないんですけれども、原単位は一つのもちろん有力な指標ではあるんですが、当然、これも技術進歩によってどんどん変わっていくもので、しかも国際的な整合性をとっていかなければいけないということで、この辺の議論はそれぞれ評価する上で大事なんですけれども、いずれにしても、どれかを基準にするんだということで、政策的にはっきりさせるということが大事だと思うんですね。それが相対的に合理性があるというものを、国際的にしたものを政策として示していくということが大事ではないかというふうに、これは個人的な意見でございます。
 それから、炭素制約が起こる場合の議論だけではないかと、そうでない場合、これも確かにそのとおりだと思いますので、今後、ワーキングでそういう場合にどうなんだということも、議論をしていきたいと思っております。
 それから、伴委員のほうから28ページの、これはもっと読み方を変えてくれと、変えたほうがいいんじゃないか。確かにそれもあるんですが、ここで言いたいのはというか、既によく言われていることですが、製品は日本の企業が強いと。ところがシステム化とか、あるいは欧米の企業だと部材は日本から買って、それをシステム化して、オペレーションは自分たちでやるという、そういう形で一番付加価値をたくさんとっていくという行動が行われていますので、せっかく製品開発力なりを持っている日本のものづくり企業なんですから、既にやっておられると思うんですが、システム化及びオペレーション、自分でやるか、あるいは要するにオペレーションをやるということにコミットするということは、継続的にそのビジネスをとっていくということですから、当然、企業はそこまで考えておられると思いますので、しかし、現実にはこういうところでシステム化、オペレーションの数字というのは出していないんですけれども、今のところ、後手に回っているのではないかなというふうに思います。
 あと、藤野委員から言われましたアジア戦略の中で消費者のマインドを変えていくということ、これは当然、企業だけではできないので、企業はもちろん製品を供給していくことで消費者に直接、対峙するわけですけれども、やはり政府の規制の整合性ということが伴わないと、負担を負わない国の製品にやはりコスト面で負けてしまうとかいうことが起きてしまいますので、その辺の役割分担の議論が戦略立案においても、当然、必要になってくると思います。
 それから、増井委員がおっしゃられました、そもそもものづくりの定義というのは、定義は暗黙のうちに走っている、製造業ということでぐっとくくっているだけで、定議論は十分やっていないわけですけれども、ここでは製造業、非製造業、そういう大くくりの議論でしかやっておりません。ただ、先ほども申しましたように、要するに産業ごとに当然、違ってくるわけですし、あるいはご提示いただいたような大企業と匠なり、中小企業というような視点を変えた議論も当然、必要になってくると思いますので、ワーキングのほうではその議論もしていきたいと思っております。
 大野説明員のご提示いただいた、先ほどお答えしたのと基本的には同じなんですけれども、企業のやる気をいかに導き出すか、この競争だと思うんですね、各国とも。我が国が絶対に勝てるという自信も当然ないんですけれども、勝てるかどうかは企業が本当にフルにこれまでの経験、技術等々を発揮しやすいような環境を政策として、エコポイントの議論が出ましたが、あまり言うと怒られるかもしれませんが、単年度であんなものをやって、次は予算がないからやめるのでは、やはり企業としても戦略を立てていけない、営業の戦略も立てられないということで、本当に力を入れていくのかどうか、本当に次世代カーを我が国は成長の柱として推進していくのかどうかという、やっぱり国の戦略が少なくとも複数年度にわたって、ドイツがフィードインタリフで太陽光産業を育成したように、5年、10年の単位で政策がぶれない、あるいは深めていくという、そういう中で企業は自らの競争力を試されると。
 もちろん、負ける企業も出てくるわけですね。全部の企業が勝つわけじゃないです。そういう意味では、選択が起きる中でより集中した強い企業を軸として我が国の、かつ製造業は相対的には産業分野の中でいえばウエートは低いですけれども、その製造業の強みが非製造業の競争力を支え、新しい技術革新等を生んでいくわけですから、それをサポートするような中長期戦略というものをぜひ立てていただきたいなというふうに思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。今、皆さんのご意見、いろいろとどうもありがとうございました。
 赤井さん、すみません。

○赤井委員 すみません、ちょっと私のご質問というか、コメントがあまり露骨にならないように言葉を省略したもので、せっかくお答えいただいたのがちょっと私の意図と違っていたんですけれども、消費者に対してというよりも政策の制度設計のときに、カーボンフットプリントみたいなものをもう少し評価した結果をもっとうまく取り入れたらどうかということで、例えば導入の補助金を設計するときに、エコカーのときには省エネ率によっていろいろ変えるとか、ほかの製品でもありますけれども、そういったことにカーボンフットプリントを導入、露骨に言えば原単位の悪い国でつくったものは、少なくとも日本には入ってこれないようにしてしまってもいいんじゃないかいうことで、理屈としては日本での削減策あるいは低炭素技術の大量導入がグローバルにも貢献するということを言うために、やはりカーボンフットプリントという表現でいいかと思いますけれども、そういうものが低いものを日本が率先して導入して、それをグローバルな削減にもつなげるんだという言い方でうまく言って、単なる貿易障壁じゃないという言い方をうまく設計できないかなと。
 そういう意味では、例えば太陽光の全量固定価格買い取りみたいな単純なものじゃなくて、もう少し制度設計をそういったきめ細かな日本の産業も考慮したような制度設計にしてほしいなと、個人的に思う次第でございます。

○藤井座長 非常に重要なポイントだと思うんですけれども、私どものワーキングはそこまで議論がいっていませんので、まさに貿易そのものの議論と絡んできますので、全体のロードマップの中では重要なポイントだと思いますけれども、我々のほうでも少し検討したいとは思いますが。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 全体に製造業ということで、いわゆるものづくりと言われるときのものじゃない物の話が中心になったかと思います。物をつくるには今の論議にありましたように、エネルギーエフィシェンシーというのがだんだん問題になってきて、そういうものを入れた指標あるいは評価をしながら、世界的な政策をつくっていく方向にもあるべきだと思っております。なるべく物をつくるときにCO2を出さない、あるいはその製品がCO2を削減するのに非常に効いてくるといったこと自身にどう取り組むかというのは、誠に本質的、我々の技術者が特にグローバルに、どこの国ということなくやる必要がある重要なことだと思います。そういう面で、先ほど、今、ものづくりとおっしゃった中でどういう定義という話がございましたけれども、技術自身にまず中心を置いて、あとはどういう具合にそれを国際的に取り組んでいくかとか、国でどういう具合にそれをプロモートしていくかといったことを念頭に置きながら、ロードマップのほうも描いていただきたいという具合に思っています。
 次へ移りたいと思っておりますが、次はコミュニケーション・マーケティングワーキンググループ、座長でいらっしゃいます枝廣座長により、同様にご説明、そして討議をしたいと思っております。どうぞ。

○枝廣座長 ありがとうございます。コミュニケーション・マーケティングワーキングをやっています枝廣です。このワーキンググループは今回、初めてつくられたもので、2カ月ほど前に立ち上げられて、今、張り切って作業を進めているところです。もともとは「コミュニケーションワーキング」という名前も出ていたんですが、ぜひ、そこに「マーケティング」を入れてほしいということで、マーケティングの要素を入れて進めています。それはなぜかと言うと、作ったロードマップをいかに生活者に伝えるかという、一方方向のコミュニケーションだけではなくて、生活者の実態とか実感に沿った形にロードマップを改善していく必要があると思っているからです。ですから、これはtwo-wayのやりとりをしながらロードマップもよくし、ロードマップの内容ややってほしい行動も生活者に伝えていく、そういった意味で、マーケティングというのをWG名に入れております。
 ロードマップだけではなくて、先ほどから話が出ていますが、例えば日本の企業の産業界がつくってきた低炭素製品もしくはサービスというのは、本当に素晴らしいものがたくさんあると思っています。ただやはり、生活者と話をしていると、それが伝わっていない。すごくもったいないなと思うことがいっぱいあります。逆に生活者のほうからいろいろなニーズを、もう少しものづくりなり、サービスづくりなりに活かしていくこともできるんじゃないかということで、ここでもtwo-wayができればなと思っています。
 今日は中間報告ということで、今回、ワーキング初めての報告になりますので、基本的な問題意識とこれからワーキングでやろうとしていることを発表させていただきます。ぜひ委員の皆様からいろいろなご意見、そして今の私たちに欠けている視点、「こういうことも考えたらいいよ」とか、それをいただいて、できるだけ良い形でワーキングを進めていけるよう、ご示唆をいただければと思っています。
 「マーケティングの神様」とよく言われるドラッカーが、こういうことを言っています。私が言うまでもなく、皆さんはご存じと思いますが。「マーケティングとは売り込む必要をなくすことだ」と。「売れていくようにすること」がマーケティングなんだということを、ドラッカーが言っています。生活者に対してコスト負担の話もよく出ますが、それを無理やり「こうしないといけないから高くても払うんだ」というような形の説得ではなかなか広がらないだろうと思っています。
 例えばiPodでもiPhoneでも、エコカーでもエコ家電でもいいですけれども、買いたいものは生活者は買います。それを別にコスト負担だと思って買っているわけではなくて買いたいから買う。ですから、できるだけロードマップで打ち出している施策--買い替えもたくさんありますし、とってほしい行動もあるわけですが--、それを説得して、「コスト負担してでもやれ」という形のコミュニケーションではなくて、いかに買いたいなと思うものにするか、いかに買えるものにするか、そのような形で考えていきたいと思っています。
 2ページ目に基本的な問題意識の最初のスライドがあります。基本的に目標をつくって印刷して配っても、それはなかなか実現はしないだろうというのが最初の問題意識としてあります。2ページ目の右下のところにあるのはご存じの方が多いと思いますが、ロジャースの「イノベーション普及理論」のイノベーション普及段階です。下から、最初はイノベーターという新しいものに飛びつく人たちがいて、その姿を見て、アーリーアドプターというフットワークの軽い人たちが採用して、その姿を見て、マジョリティの中でも動きやすい人たちが最初に動いて、それを見て、「みんながやっているなら」ということで動く人たちがいる。最後までやらないラガードという人たちもいるわけですが。このような形で新しいものや考え、製品は広がっていくと考えられています。
 左側にあるのは、今、ロードマップで検討している普及目標を、イノベーション普及曲線に当てはめてみたものです。これを見るとわかるように、例えば高効率給湯器のようなものは、かなり頑張って、ラガードまで近寄らないといけないぐらい、大きな普及曲線を描かないといけないということがわかります。それぞれ次世代自動車にしても太陽光発電にしても、イノベーターの段階なんですね、これをどうやってアーリーアドプターからアーリーマジョリティへ持っていくかということを、かなり戦略的に考えないと、「こういうことをやる必要があります」というだけでは、なかなか広がっていかないだろうと思っています。
 3ページ目の問題意識の続きになりますが、今のロードマップは、数値目標が出されているだけで、一般の人たちとの自分の生活とのつながり、もしくは自分とのつながりというのが非常に薄いものになっています。これは生活者ヒアリングをやっても、周りの人たちに聞いてもそうですが、まず、ロードマップそのものを、ほとんどの人たちは知らないですし、それを見てもらったとしても、「まったくピンとこない」という答えがほとんどです。数値を積み上げてロードマップを作っていますので、できるだけ削減ができるようなものへの買い替え、もしくは導入というのが中心でロードマップが作られています。それをどうやって進めるかは大事ですが、生活者がすぐに取り組める数字としては小さいかもしれないけれども、でも、最初の一歩としては重要な、そういったものも入れていかないと、今のままだととても遠いものになってしまう。
 もう一つ大事なのは、下のほうに書いてありますが、ロードマップの目標が達成されたら、例えば25%減らすことができたら、どういう暮らしになっているのかというイメージが、今のロードマップの中からはわからないということです。「ああいう姿になりたい」「ああいう暮らしをしたい」「今よりもそのほうが幸せそうになれる」と思うと、人々は放っておいても動くわけで、そのように惹きつけるようなものにはなっていない。「○○を××年までに△△台導入する」という形だけになっていますので。生活者の実態に沿った形で、目標達成の暁にはどういう暮らし、どういう社会になっているかということを描いていく必要があるというのが、もう一つの問題意識です。
 4ページ目が、今ロードマップで、家庭部門で、どのような削減が必要とされているかということを示したものです。家庭部門では、2020年までに、今から4割~5割減らす必要があるということになっています。ただ、電力の排出係数をこれから改善していくということが想定されていますので、それによって家庭でのエネルギー消費量が変わらないとしても、14~19%は減らせる、これは真水が何%かによって違いますが。しかし、それが減ったとしても、まだまだ残る部分、25~32%は住まいの中で、さまざまな形で技術や心がけや新製品の導入などで、減らしていく必要があるということがわかります。
 生活者の人にヒアリングなり、話をしたときに、「2020年に25%として、私はどれぐらい減らす必要があるの?」ということをまず聞かれます。なので、こういったところの情報も出していく必要があるわけですが。こういったことを踏まえて、5ページ目に、今回のワーキングでやろうとしていることを図でまとめてあります。ワーキングの目的そのものですが、これはロードマップに挙げられている対策行動を普及する、つまり、生活者に行動を変えてもらう。例えば買い替えをするとか、新しい太陽光発電をつけるとか、もしくはそのほかの行動もそうですが、それをするためにどのような情報提供、もしくは政策が必要か。これを探していこうということです。
 左側の点線で囲ってあるところが、生活者及び現在の対策の実態調査ということで、もともとは4月にしました生活者ヒアリングを中心に進めてきていますが、既存研究へのさまざまなサーベイをして、重要な視点を抽出しているところです。その後、それに基づいてアンケート、ヒアリングをこれからやっていくことになっています。それと並行して、戦略検討ということで、人の行動が変わるというのはどういうことなのかということを、理論的に枠組みを検討して、単に思いつきのヒアリングやアンケートではなくて、枠組みの中で検討していこうと思っています。
 ちなみに、このワーキングの委員の先生方のリストは6ページ目に載っていますが、おそらくこれまでのこういった委員会では珍しい顔ぶれの方々がたくさんいらして、行動経済学の専門家、社会学の専門家、環境社会学の専門家、心理学の専門家。こういった方々に参加をしていただいて、そういった枠組みで、どのような理論の枠組みが立てられるかということを、今、検討しているところです。現状の分析、それから今の、どういったことが障壁になっているか。さまざまな情報を集めて、その枠組みとともに、マーケティング、コミュニケーションの戦略をつくっていくということになっています。
 7ページ目に、時間軸とともにその検討の流れを書いていますが、今は、2カ月の間にさまざまな委員の先生方のそれぞれの知見、これまでの研究を発表していただいて、共有して、今回どのように生かすことができるかという議論をしています。例えば低炭素化そのもの、温暖化そのものに取り組んでいらした研究者はこれまでいらっしゃらないんですが、医療の分野であるとか、同じ環境問題でもリサイクルをずっと研究しているとか、そういった研究者の方が参加してくださっているので、そこでの知見を温暖化対策にどう生かせるかということを今、検討しているところです。
 8ページ目にあるのが全体の重要な視点ということで、こういった切り口で考えようと思っています。1番から4番まで4つ視点があります、「人の視点」「モノの視点」「ネットワークの視点」「仕組みの視点」。それをそれぞれ、今から説明をしていきたいと思います。「人」というのは、生活者一般ととらえることはできなくて、それはライフステージによっても違うし、例えば子育て中の家族なのか、それとも単身赴任している方なのか、もう定年退職して悠々自適の方なのか、さまざまにライフステージによっても、その人の暮らし方、もしくはできる削減、もしくは対策行動が変わってきます。
 それから、住まい方というのも大事で、これは生活者ヒアリングにも出てきたんですが、賃貸に住んでいるとやはりできることが限られてしまう。もしくは集合住宅だと、一戸建てよりもできることが限られる。こういったことが出てくると思います。それからその人が、普段どういったことを行動しているか、もしくは意識しているか、このような人の視点でカテゴリーを分けて、今、どういうカテゴリーの人たちがどれぐらいいるのか、それすらあまりわかっていません。世帯の分布などはわかりますけれども、意識レベル、行動レベルですね、この辺りも含めてカテゴリーを分けて、それぞれに対するきめ細やかな対策が提案できるような一つのベースをつくっていこうと思っています。
 それから、「モノの視点」というのは、太陽光発電とかエコカーとかマイバッグとか、これも十把一からげには言えないわけで、そのモノの持っている特性、特徴によってどのように普及を推し進めるかという戦略が変わってきます。これが「モノの視点」になります。
 「ネットワーク」というのは、主に人的ネットワーク、対人ネットワークのことです。人が行動を変えるときには自分だけで考えて決めるという場合もありますが、周りからのいろいろな影響を受けて変えることが多いです。「あの人もやっているから」とか、「みんながやっているから」とか、そういった対人ネットワークをどのように活かしていくか、もしくはつくり出していくかということが、ここでの観点になります。
 4番目の「仕組み」ですが、やりたい気持ちがあっても、それができないさまざまな障壁があります。それは、本人の努力だけでは乗り越えられない障壁もたくさんある。それは制度として、もしくは仕組みとして受け皿を社会や国のほうでつくっていく必要があります。こういった4つの視点を今、考えています。それぞれについて、少しずつ例を挙げながら、以下、ご説明しようと思います。
 9ページ目が、最初の重要な視点の「人」ですが、先ほどはライフステージという話をしましたが、生活者ヒアリングで話を聞いていて大きく出てきたのが、「ライフイベント」です。ある出来事が、低炭素行動に向かわせる大きなきっかけになる可能性がある、ということに気がつきました。たくさんの方から出てきたのは子どもです。子どもが生まれた時、もしくは子どもが小学校に入った時、子どもが学校から何かを持って帰ってきたとか、そういった子どもに関するもの。もう一つは引っ越しというのが、非常に大きなライフイベントでした。
 引っ越しというのはいろいろなモノを買い替えたり、引っ越し先を選ぶことも含めて、大きく住まい方、暮らし方を変えるきっかけになりますので。としら、日本で今、どれぐらいの人が引っ越をしていて、引っ越しする人たちのどれぐらいが低炭素の引っ越し、つまり、低炭素型の暮らしに変わってくれれば、どれぐらい減るかということを計算できる。それがもし有効な対策だとしたら、これから引っ越ししようとする人たちにどうやって情報を届けて――それは引っ越し業者と組むのか、よくわかりませんが、どうやって情報を提供して、低炭素型への住みかえを導くか。「きめ細かな」と先ほど申し上げたのは、例えばこういう例です、こういった形で全部にやることは無理ですけれども、対策の効果が大きいと見込まれるところに対しては、具体的に政策もしくは施策を作っていきたいなと思っています。
 10ページ目は、同じ「人」ですが、こちらは住まい方になっています。左に書いてあるのは、当然ですけど、世帯人数が多いほど1世帯当たりのエネルギー消費量は大きい。だけれど、世帯人数が少ないほど1人当たりのエネルギー消費量は多いということになりますので、例えば大家族で住んでいる住まい方なのか、それとも単身で一人で住んでいるのか。それによってもやはり、とってもらう対策行動と、そのアピールの仕方が変わってくる必要があります。今、その家族の類型とか、持ち家か借家か等、その構成は右のほうに書いてあるようになっていて、ここで大きな要素となりそうなところにまず焦点を当てて、今後ヒアリング、それからアンケート等を調査して、具体的な施策につなげていきたいと思っています。
 11ページ目は、「人」の中でも、実際にもう低炭素行動をしているという人もいるし、していないという人もいる。そのあたりのいわゆる買い替えではなくて心がけ行動、「気をつけて○○します」という、もしくは安価なものを買うことで行動する。例えば、今、ロードマップで挙げられているのは、かなり高いものの買いかえですので、それしか低炭素化に寄与する道がないというメッセージは、生活者にとってあまり好ましくないと思っています。それぞれの心がけを含めて、小さな行動も含めてやっていくと、例えば特にエネルギー消費量でいうと、頑張ればかなり減らせるという数字も出ていますし、今、どういったことをやっているのかということ。それも一つの類型になるかと思います。
 12ページは意識と行動ということで、実際に低炭素行動もしくは温暖化問題ということが、「ワガコト化」できているかどうか。自分のこととして何らか取り組もう、取り組む必要があると。もしくは取り組んでいるか。それとも、温暖化は大きな問題だと思うけれども、自分には関係ないと思っているのか。そのあたりを調べて、それごとによってアピールの仕方もきっと変わってくるだろうということです。
 13ページは行動経済学の先生からの資料で、どういったところで枝分かれをして、どういった項目を立てて聞いて、どのような分析をするかということです。私たちは例えば「○○を買い替えてほしい」とか、「○○を買ってほしい」とか、「こういう行動をとってほしい」というふうに言いますが、実際にその行動に至るまでには、さまざまな分岐とプロセスがあって、多くの人がどこで詰まっているのか、もしくは次の分岐を望ましい方向にいってもらうためには、どういったコミュニケーションが必要なのか。そういったことをこれから見ていく必要があると思っています。
 14ページ目は、環境社会心理学の知見ですけれども、さまざまなものを認知して、どのように行動に至るかという。これもいろいろなモデルや枠組みができています。ですから、先ほども言ったように低炭素行動をとろうという目標意図ができている、できていない。それは何が効いている、もしくは何が足りない。意図があったとしても行動に結びつかない場合もたくさんある。行動意図に結びつけるには何が必要か。こういったところをこれから分析、見ていくつもりでいます。
 もう一つ、ここに書いていないのですが、大切な視点は、非常にエコ意識が高くて低炭素行動をとろうと思って、できるだけ小まめに電気を消したり、マイバッグを持ったり、一生懸命やっている、だけど、それが本当にCO2の削減につながっているか?ということです。たくさんやっているし、本当にそれは素晴らしいけれども、実際のCO2削減でいうともっとほかに見たほうがいいところがある。
 これを「つもりエコ」、やっているつもりという、「つもりエコ」という呼び方があります。例えば「私はレジ袋をもらいません」と。「それで低炭素に貢献しているんです」と。年間120枚、レジ袋を断ったとして、大体、20キロぐらいのCO2が削減できるそうです。だけど、そういって買い物に行くときに車を使っているとすると、それで年間5トンぐらい出したりするわけです。なので、一生懸命やるつもりがあって、行動をとっている人が本当にターゲットに沿った行動にできるだけ移っていってもらうにはどうしたらいいかということも、これから考えていく必要があると思います。
 もう一つ、ここに書いていない大事なことは、人が、こちらが望んでいる行動をとるときには、エコ以外の要因も結構大きいということです。これは、この小委でも何度か話が出ていますが、例えば二重窓にする、これは光熱費だけで元を取るのは非常に難しいとしても、でも、そのほうが心地がよいとか、結露しなくて健康にもよいとか、防犯上、安心だとか、そういったいわゆるエコそのもの、もしくは光熱費以外のベネフィットが大きいと思ったときに、人は行動をとります。ですから、「環境だから」「低炭素だから」と、その切り口だけではない切り口をどのようにつくっていくかということも考えていきたいと思っています。
 15ページ目ですが、これは心理学に、――私も心理学の専攻なので、このあたりも非常にこのワーキングでできてうれしいと思っているんですが――「認知的不協和」という考え方があります。ご存じの方が多いと思いますが。例えば自分が「こうすべきだ」と思っていることと自分行動が違う場合、行動を態度に合わせるのは難しい。例えば、たばこを吸ったら健康によくないと思っている。だけど、自分はたばこをずっと吸ってきた。つまり、態度と行動が違うときに禁煙すればいいんですけど、行動を態度に合わせるのは難しいので態度のほうを行動に合わせちゃう。「たばこを吸ったってみんなが死ぬわけじゃない」とか、そういうふうにいろいろな正当化をするわけです。これは人間の心理としてあります。
 低炭素行動についても、この正当化のメカニズムというのがかなり働いていて、「わかっているんだけれども、でも、いろいろな理由でやらない」という人たちがいるわけですね。例えば、「私にはもっと大事なことがある」とか、「私はリサイクルはやっているんです」とか、「○○さんはやっていないじゃないですか」とか、「私が一人やったって何になるんですか」とか、「私は生活するのにぎりぎりで、そんな余裕はないんです」とか、「そのうち素晴らしい技術ができて問題解決できるから、私はやらなくていいんです」とか、いろんな正当化のメカニズムが心理的にはわかっています。なので、できればこういったところも、行動すべきだと思っているけどしていない人たちが、どのような正当化を使っているのかわかれば、その正当化の枠を超えてもらうための、コミュニケーションなり戦略なり、施策をつくることができるかなと思っています。
 このように「人」について、いろいろな観点で考えていきたいと思っているんですが、すべての人を対象にすることはできないし、あまり現実的でもありません。次の16ページにありますが、私たちがこのロードマップに載っているさまざまなものをできるだけ普及を押し上げていくためには、どの人たちにアプローチすべきか。最初にアプローチすべき人たちはどこにいるのか。それを考えていく必要があると思っています。「打てば響く人たち」と書いてありますが、言ってもわからない、もしくはその重要性を感じない人に一生懸命売ろうと思っても無理なわけで、最初にアプローチするのは環境意識とか社会規範の意識が高くて、ある程度コストを負担できる人たち。その人たちがぐっと使うことでコストが下がって、手に入りやすくなって周り中が使うようになってという形で、イノベーション普及理論という普及カーブが上がっていって、多くの人たちに広がっていくと。
 イノベーション普及理論でも常に言われるんですが、革新的採用者というのは、モノが何であっても存在しています。何でも新しいものにトライするという方はいらっしゃる。ただ、そこからアーリーアドプターとかアーリーマジョリティにいけるかどうか。ここは「キャズム」といわれる深い谷があって、そこを越えられない製品が多いので、大体、新発売されてもほとんどのものは消えていくと言われています。ですから、その深い谷をどのように橋渡しするかということを、かなり戦略をつくっていかないと、放っておいては多分、谷に落ちてしまうのではないかというふうに思っています。ここまでが「人」の視点です。
 17ページにあるのが「モノの視点」です。先ほど言いましたが、モノによって、それぞれの普及属性が違う。つまり、ここに属性として左側に「相対的優位性」「両立可能性」「複雑性」「試行可能性」「観察可能性」とありますが、これらはイノベーション普及理論で言うところの普及属性です。こういった属性があるものは普及する、という考え方です。なので、これから普及させたいものを、こういった観点から分析して、それをどのように強めるか、もしくはマイナス点があるとしたら弱めるか。そのギャップを何とか乗り越えていくような形で、モノについても分析をしていきたいと思っています。
 18ページにあるのが「ネットワーク」で、先ほど言いましたが、ほかの人への影響があります。これはリサイクルの研究をされている先生から、リサイクルでは特に対人ネットワークが効くとうかがっています。多分、リサイクルだとごみを出している出し方なども周りの人に見えるということもあるのでしょう。それに対して低炭素行動というのは、家の中で一人でやることが多くて、それが外の人になかなか見えにくいという点で、対人ネットワークもしくは社会規範が効きにくいというマイナスはあると思いますが、こういったところを分析して、どうやって政府から1対1で国民にメッセージを届けるだけじゃなくて、人々の間でのネットワークを通じて普及したいものが普及していくか。それを考えていきたいと思っています。
 19ページが、4番目の重要な視点の「仕組み」です。先ほど言いましたように、コストダウンして大きく広げていくためには、最初の人たちに使ってもらう必要があります。ただ、普及するための障壁というのもいろいろ、少なくとも生活者ヒアリングではわかってきていて、それをどう乗り越えるかという対策をつくっていかないといけない。
 例えば、一つは「賃貸だから対応できない」というのがあります。それに対しては、エコアパートに住みかえるという、エコアパートというオプションが、もしかしたら必要かもしれない。または、「何年でも元が取れる」と言われても、「初期費用そのものが出せません」という人たちもたくさんいる。そうしたときにはリースとか、もしくは、次の20ページにありますが、「緑の贈与」という、高齢者の割と裕福な、お金に余裕がある人たちが、次世代に買い替えるものを買ってあげるという形で、グリーンな贈与を進めるという。これで日本の中で高齢者から現代世代への資金の移行と、それがグリーン化していくということで、とてもいい仕組みだと思うんですが、このような具体的な制度の提案もできたらと思っています。
 21ページに先ほどの図がありますが、これからこのような問題意識を持って、まず、ヒアリングをして、それをもとにアンケートを設計してやっていこうと思っています。その後、簡単にその予定が書いてありますが、生活者ヒアリングの第2弾として、前回は東京で子育ての主婦を対象にしましたが、今日、この後、午後から福井に移動して、福井で4つの対象についてヒアリングをしてきます。24ページにありますが、東京と同じように子育て主婦もありますが、前に報告したときに皆さんからご意見をいただいて、広げたほうがいいということで私たちもそうだと思いますので、団塊の世代、単身の勤労者、それから実際に太陽光発電とか高効率給湯器をつけた方に、どのようなプロセスで、何がきっかけで、何が効いたかということをお聞きしてこようと思っています。
 それをもとにアンケートしますが、10月末を目指して、この委員会に対する成果物として考えているのは、まずは生活者を味方につけられるような、きめ細かな対策メニューをできるだけ、部分的としても考えていこうと思っています。それから、提示だけではなくて、実際に橋渡しをするような、社会の受け皿としての仕組みとか制度の提案もできればと思っています。それから、例えば先ほどのエコアパートとか、生活者はこういう製品やサービスがあったら低炭素の暮らしができると思っているという、そういった生活者の側のニーズを供給側にもお伝えできたらと思っています。
 最後になりますが、コミュニケーション戦略として、どう伝えれば行動変容につながっていくのか。そのときに例えば環境コンシェルジュとか、地域の活動家の方が使えるようなガイダンスとかマニュアルのような形で、コミュニケーション戦略をまとめていくことができればと思っています。
 以上、これからやりたいこと、問題意識をお話ししましたので、「こんなことも考えたらいいよ」とか「この辺の視点が抜けているよ」とか、ぜひいろんなご意見をいただければと思います。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 このコミュニケーション・マーケティングワーキンググループは何を織るか、ロードマップを織るということになるわけですけれども、低炭素化の問題、最終的にはやはり生活者だとか消費者だとか、そういう方々が実際にお金をどう使うか、時間をどう使うかといったところに反映されて、ようやく動くといったものかなと思う。どうしても我々のロードマップというのは、非常に書類としては完璧かもしれないけれども、本当に動けるものになるのかどうか。コミュニケーションが非常にキーになっているということで、コミュニケーション・マーケティングということで検討していただいているわけであります。
 皆さんのご意見をぜひいただきたいと思いますので、こちらのほうの大野さんのほうからお願いします。

○大野説明員 一つ、こちらのワーキングのほうでご示唆いただけるとありがたいなと思っていることがございまして、それはエコドライブなんですけれども、ご承知のように貨物車のエコドライブはかなり進んでおりますが、乗用車はあまり進んでおりません。環境省さんは2020年に500万トン、エコドライブで削減するということをおっしゃっていますが、500万トンというと2台に1台はエコドライブしていないといけないぐらいのすごい目標なんですね。それで、いろいろ燃費計をつけたとか、ハード的なものはいろいろやっているんですが、消費者心理というのはどうしたらやっていただけるものかとか、あるいはそもそもやっていただくべきものなのかとか、いろいろソフト的なのがよくわからなくて困っているので、こちらのワーキングでいろいろ教えていただけると助かるなと思って発言させていただきました。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 増井委員、お願いします。

○増井委員 どうもありがとうございます。非常におもしろいといいますか、今までにない視点を分析していただいて、非常に我々としても助かるなというふうに思っております。その中で、1点、質問なんですけれども、そもそも消費者はどういうふうな生活を望んでいるのかというところについても、コミュニケーション・マーケティングということなので、あまりそういう質問は適切ではないのかもしれないですけれども、やはり家庭の中でも一つのウイン・ウインというふうなことで、そもそもどういうふうな生活を望んでいらっしゃるのかというふうなところも、もし聞けるようであれば、ぜひとも聞いていただきたいと。
 その中で、特に時間というふうなものをどう考えていらっしゃるのか、特に2050年に向けて消費者の方々というのがどういう行動をしていこうとされているのか。2050年ですから、今、生きているすべての方が実際、2050年に生活しているとは限らないんですけれども、そういう時間というふうなものをどう考えていらっしゃるのかということも、ぜひともお聞きいただければなというふうに思っております。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。伴先生、お願いします。

○伴委員 こういうヒアリングなり、調査をぜひやっていただきたいと思うのですが、観点としてイノベーターとか、アーリーアドプターとか、そういうものの存在、そこがどういう形で出てくるかということをぜひ明らかにしていただけると参考になります。ただ、こういう問題を考えるとき、ヒアリングでターゲットを絞ってされているわけですが、生活者といっても一様ではなくて、年齢、住む地域、世帯か単身か、いろんな形のものを考える必要があって、そこのところは広く見ておかれたほうがいいのではないだろうか。
 勤労者世帯に関しては非常に多くの情報があるわけですけれども、単身者とか高齢者に関しては割と少ない。いわゆる単身者が若手の場合には未婚というのがあるかもしれないですが、結婚が遅れがちになっていまして、単身者が若年層と高齢者ともに増えている。それがかなりの部分を占めたときに、イノベーターの役割を彼らが果たせるかどうかも含めて、少し見ていただけると、今後の参考になるのではないかと思っています。
 以上です。

○西岡委員長 冨田委員。

○冨田委員 問題のとらえ方は非常に同意できるところも多くて、といいながら、幅が物すごく広くて大変で、どうやってまとめられるか非常に心配になるぐらい、大変な作業だろうなと思いました。一つ、視点として地域の差というのもあるかと思っていまして、ヒアリングだとかアンケートでどこまでそこが幅を広げられるかという問題があるのですが、一つ、視点としてお持ちいただければなと思います。
 それから、地球温暖化の問題を考えるときに私がいつも思うのは、自分自らの取組が自分に跳ね返ってこないというところのギャップをどう考えて人は行動できるのだろうかと。単にグローバルな問題だから日本だけがやってもというだけではなくて、世代を超えた効果というところについて、どういう意識を持てるのだろうかというところについて、答えはないかもしれませんが、どうすればそういう意識を持てるのだろうかというところについて、何かヒントになるようなものが調査の中から出てくるといいなと思いました。
 以上です。

○西岡委員長 杉山委員、お願いします。

○杉山委員 ありがとうございました。この特に生活者の取組というんですかね、これについてはこの小委員会冒頭からとても重要な、非常に産業界と肩を並べるほど重要なところだということは、かねてから、そう思っていましたし、指摘もさせていただいたというふうに思っています。そういった意味で、今日、ご報告を聞いていて、少し質問というよりもコメントを何点か、させていただきたいというふうに思います。
 そういう意味で、今日、お話を聞いていてやっぱり心がけと、普通にこういう会議でそういうことを言うと、大体、一笑に付されてしまうことが多くて、多分、枝廣さんも大分、苦労していたんじゃないかなというふうに思いますけれども、これは極めて重要な要素で、そこを仕組み的にどう構築していくのかということのすごくいいきっかけになっていくだろうというふうに受け止めさせていただきました。
 そういった意味で、いろいろ書かれていることを見ると、どうやって個々人、主体、消費者の皆さんに感じ取らせるか、それというのは多分、見える化と体験をどうさせていくか、それをどういう仕組みの中で構築するかということを多分、これをベースに今後、検討していくことになるんだろうなというふうに思っていますので、そういったところをぜひお願いしたいことと、あと、一番最初のマクロフレームとの関係にもちょっと携わってしまうんですけれども、この消費者、民生、こういったところの一人一人の活動がどういう効果を生んで、それがどういうふうなインパクトを秘めていくのかと。
 これは聞きかじりで申し訳ないところがありますけれども、ヨーロッパ、EUでもアメリカでも、ホームマネジメントもしくはそれぞれ消費者、生活者の行動からどう減らすかといったところに、相当、力が入ってきているというのが実態じゃないのかなと。そういった中で、日本が産業界の先進的な技術開発はもちろんなんですけれども、生活者、生活の中からどう削減するかというモデルをどう率先してつくり上げて、そのモデル自体をどう国際競争もしくは地球全体の削減に寄与していくんだというような視点の中で、ぜひ、こういう取組を大切にしていくことが必要ではないのかなというふうに考えています。
 あと、全くの感想ですが、緑の贈与という発想はとてもいいのかなと。何か、ただ、やるには相当な抵抗があるんじゃないかなというのも思ったんですけれども、例えば緑の贈与というのが世代間の矢印なんですけれども、例えばそれはもしかすると産業界との矢印もしくは政府との矢印、いろんなパターンが一度は考えられるんだろうなというふうには思っていまして、それは先ほど言ったような見える化ですとか、いろいろお得感を持ち出しながら、新たな消費者モデルをつくっていく中で、その矢印をどういろいろなバリエーションをつくっていくかといったところも、もし検討できるのであれば、今後、お願いしたいと思いますし、こういう場の中でも、また考え方なりを教えていただければというふうに思います。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 牛久保委員、お願いします。

○牛久保委員 日本人の特徴のまさにおっしゃっている本音と建前というところで、まさに見えない心の中の話との葛藤だと思うんですけれども、例えばリサイクルの経験から言いますと、要するに習慣化するということが例えば昔はごみは全部、一色単に出していたものを分別が本人にとっては大して利益にならないという感覚があっても、そういうものを結局、洗脳という言い方がいいかどうかわかりませんけれども、いわゆる意義づけだとか方法論だとか、結果論を何回も何回も習慣化させるための行動を起こし、そういうものを誘導する方が当然、いなければならないと思うんですが、そういう形で習慣化していくことが一つだと思うんですね。
 それから、例えば習慣化したりするときに、ここに言われていますようにアーリーアドプターだとかマジョリティだとかという段階のときに情報を的確に伝える人、いわゆる最初に飛びつく方は非常に高学歴で理論的なこととか、その効果だとかをよくわかっていますけれども、それを非常におもしろがって使う方は、内容がよくわからないままで、さらにレイトマジョリティとか、そういう方たちに伝えていくという経験が多分あると思うんですね、事例が。ですから、そういうところをうまく正確に伝えるという手段が一つ必要ではないかなというふうに思います。
 それから、もう一つの観点は、ぜひとも家庭の中で依存度が高い食生活、クッキングに対して、これからの時代は、今でもだんだん、その傾向ですけれども、中食、お昼や何かとかの依存、それから、お茶が昔は自分のところでお客様が見えればお湯を沸かして煎じてお出しするやつを買ってくるようなとか、それから、レトルト食品のように実質的には工場でエネルギーをかけ、また、家庭でエネルギーをかけというような、そういうようなものも非常に多いと思いますので、いわゆる食生活、それから住居その他、これも地域性も多分にあると思いますけれども、そういうとこら辺、それと例えば食品メーカーとの戦略的な接点、要するにどういうふうに誘導されてしまうのか、または自分たちがこれからの社会の中で非常に単身世界、いわゆる個別の世帯が増えていくということですかね、そういうような中で食というのは非常に大きなウエートを占めると思いますので、そこら辺の観点もこの中に導入していただければなというのが希望です。
 以上です。ありがとうございました。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。赤井委員。

○赤井委員 ありがとうございます。いろいろ楽しませていただきました。先ほどどなたかのご発言があったので、私の経験からちょっと申し上げますと、世代を超えた便益というか、インパクトというか、それについて私が技術の外部性の研究をやったときに、ダメージコストを算出するために統計的生命価値とかを調べるときに、どういうところに反応するだろうと思って、調査の中で一つ、あなたの子ども、孫の世代に対するリスクをこれぐらい低減できることに対して、幾ら支払ってもいいですかみたいなことを入れたら、そこはすごく反応がよかったんですね。だから、それがあるので、今回、拡大調査されるときにやっぱりこの問題について、そういう観点を入れられるとおもしろい結果が出るような気がします。
 それから、コミュニケーションという意味では、パブリックアウトリーチという言い方でいろいろ調べたことがあるんですけれども、そのときにやっぱり、今、おっしゃったコミュニケーターの養成みたいなものが結構大事だと。そのときに非常にちょっと問題かなと思ったのは、日本だと例えばきちんとした正確な情報を伝えるべき例えばサイエンティストがマスコミとかメディアに露出すると、ほとんどの場合、その方々は学会の中で非常におとしめられた、マスコミにちゃらちゃら出やがってみたいな感じになってしまうんですね。それはやっぱり日本の文化の非常に貧しいところだなと。
 まさにそういう人たちがきちんとした情報を伝えるというのが、こういうコミュニケーション、パブリックアウトリーチのところで非常に重要なことなので、やっぱりそういった日本の貧しさ、考え方の貧しさみたいなものを変えていかないといけないなというのを、ちょっといろいろ個人的には思ったことがあるので、ここの議論にフィットするかどうかわかりませんけれども、ちょっとどこかで頭の隅にでも置いておいていただければと思います。よろしくお願いします。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 三村委員。

○三村委員 どうも大変ありがとうございました。すごく重要で、今までもっと本当は早くからやってこなければいけなかったんじゃないかなと思いながら、どういう結果になるか、ぜひ期待しております。
 それで、例えば心がけの話にしても、そういう低炭素の生活をすると幸福感が増すとか、さっきの話じゃないですけれども、あるいは楽しいとか、そういうようなところに将来的にはつながっていくようにしなければいけないんじゃないかと思っているんですが、そうなってくると、例えば住宅・建築物ワーキンググループの中でどういう家に住んだら、もっとそうできるのかとか、もっと言えば、地域づくりワーキンググループでどういう地域に住んだら、無理なくこういうことができて、しかもやるともっと楽しくなるかとか、何かよそのグループにも示唆ができるし、あるいはその人たちが提案したものを市民の方に見せたら、どういうふうにお考えになるかということも何かあると思うので、もうちょっと先かもしれませんけれども、どのグループの結果を使えばいいのかわからないですけれども、そういうほかのグループとのインタラクションというのを少し考えられたらどうかなと思うんですけれども。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、枝廣さんのほうから。

○枝廣座長 たくさんのコメント、ご意見をありがとうございます。まだまだ始めたところなので、これからもいろいろ教えて、気がついたことがあったら、いつでも言ってください。
 今、いただいたご意見等について、今できるコメントをしていこうと思います。
 大野さんの「エコドライブのソフト面、エコドライブに限らず、やればいいことはわかっている。それは単に倫理的にではなくて、そのほうが燃費がよくなりガソリン代が安くなるというのがわかっていてもやらない。それは人間の心理として何なんだろう、何があれば乗り越えられるんだろう」ということはエコドライブだけではなくて、今回、やっていきたいことのすべての土台にあるので、考えていければと思っています。
 増井さんの「生活者はどんな生活を望んでいるのか」。これは非常に大事な点で、どういう切り口でできるかわかりませんが、自分としては大きな問題意識を持っています。ただ、これはある意味、マクロフレームともつながってくるかもしれません。あまり消費しないことを望む生活者がたくさんいるかもしれない。それはもしかしたら、これまで皆さんが見たくなかった、見ないで済ませてきたところかもしれないと思っています。なので、そういった意味でいうと、かなり大きな問題提起につながるかもしれませんが、もしそのような現状があるとしたら、それを踏まえて物事を進めるべきだと思います。そのような観点で見ていきたいと思っています。
 それから、伴先生の「広く見たほうがいい」というのは本当にそうだと思います。今回、すべてを網羅的にすることはできないので、今、基準として考えているのは本当にロードマップでうたっている削減にどれぐらい効くか、例えばたくさん出している人たちがたくさんいる層が多分一番効くわけで、そういった意味の有効性というのが一つ。では、有効じゃない人たちは切り捨てていいかというとそうではなくて、やはり国民運動としてやっていこうとしているわけなので、連帯感とか一体感とか、それを持ってもらうためにどういう取組ができるか。あと、もう一つおっしゃったように、今は若くてあまり出していないかもしれないけれども、その人たちが社会の中核になるということを考えると、教育的もしくは投資的な効果をどう考えるか。その3つぐらいの基準で、今回、あまり時間がないので広げることは難しいですが、ターゲットを絞っていこうと思っています。
 あと、冨田さんがおっしゃった「地域、世代を超えた意識」。これはすごく大事なポイントで、今、わかっているのはそういった世代を超えた意識を持っている人もいるし、持っていない人もいるということなんですね。なので、今回できるかどうかわかりませんが、何が違うのかということはぜひ調べていきたいと思っています。もしこちらからの何らかのサポートで時間軸を伸ばす何らかのきっかけであるとか、何かのストーリーの提示で世代を超えた意識を持てるようになるのであれば、それはもっともっとコミュニケーションしていくべきだと思います。今、持っている人と持っていない人で何が違って、どうして違うのかということを少しずつ探っていければと思っています。
 杉山さんのおっしゃった「心がけ行動の大切さ」というのは本当に大事だと思っています。どうしても数字の積み上げだと、これは出てこない。ロードマップでも出てきていないんですが、実際に、これは環境心理学の方では出てきているんです。小さなコミットをして小さな達成があったときに、人は次にもう少し大きいことができるようになる。そういった意味でいうと、入り口としても大事だと思っています。その一方で、マイバッグだけで満足して、それ以上、何も広がっていないという人たちもたくさんいる。なので、心がけ行動の大切さと位置づけと、次にどうつなげていくかということをぜひいろいろ考えていけたらと思っています。
 消費者の行動から変えていくということは先ほど言ったこととつながりますが、行動を考えるときには価値観の話になっていきます。すると、これまでは価値観を変えなくてもたくさん買って使ってくれればいいよ、買うほうは技術で低炭素化していくからねという戦略だったと思いますが、そもそも生活者ヒアリングでも電子レンジを使うのをやめましたとか、車を持つのをやめましたという人たちも出てきている。消費しないということを選ぶ、そういう人たちやそういう価値観がもし出てきたとしたら、それをどういうふうにほかのワーキングやここの小委で取り組んでいくかというのは、考える必要があるだろうなと思っています。
 あと、牛久保さんのおっしゃった「習慣化する」というのは本当にそうで、今のところ、リサイクルでは地域のいろいろなリーダーがいて働きかけをしている。だけれども、低炭素化行動ではそのようなリーダーが、今、地域にはあまりいないと思うのでつくっていく。もしくは地域的にいるところはありますが、私が広く見ていて、今、習慣化の働きかけをしているのは、どっちかというと企業かなと。企業が社員に対して環境家計簿をつけてもらうとか、そういう働きかけで、かつて地域がやっていたことが企業の手で習慣化の一つのきっかけがあるのかなと思っています。いずれにしても、今回のヒアリング、アンケートで、習慣化するときにどういうきっかけ、機会があるのか。今、どういう人たちと接していて、どういう人たちの働きかけで動いていて、その辺りの現状を把握できればと思っています。
 赤井さんがおっしゃってくださった「世代を超えた意識のアンケート項目」にぜひ入れていきたいと思うので、また、少し詳細設計に入った辺りで、具体的にこれまでの既存研究などを含めて教えていただければと思っています。
 最後、三村さんが言ってくださった「他のワーキングとの連携」というのは、本当に大事だと思っていて、ほかのワーキングでやっていらっしゃることを教えてもらう必要があるし、私たちのところである程度、見えてきたこともフィードバックしたいと思っています。建物についてはこれまでの既存研究をご紹介いただく勉強会を一度持ちましたが、ほかのワーキングともぜひやりたいと思っているので、どうぞよろしくお願いします。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 低炭素社会づくりといいますと、一番動いてほしいのが一般の生活者なんですが、一番動かないのはそういうマス(MASS)だと思います。そういう意味で、皆さんのご意見、どうもいろいろありがとうございました。これでよりよいコミュニケーションの仕組みということを考えていただくということをお願いしたいと思います。
 それでは、今日は割ときちんと時間どおりに進めつつありまして、最後に事務局からの連絡事項ということで。

○地球温暖化対策課長 連絡事項で、今日も活発なご意見をありがとうございました。
 次回でございますけれども、9月30日、木曜日の9時から12時ということで、東海大学交流会館で行います。次回につきましては残りのワーキング、今のところ、予定していますのは住宅・建築物、地域づくり、農山漁村サブワーキング、それからエネルギー供給というところにつきましてご報告をいただき、議論をいただければと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 それでは、本日の回はこれで散会いたします。
 どうもありがとうございました。

午前11時56分 閉会

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