中長期ロードマップ小委員会(第8回) 議事録

日時

平成22年6月30日 9:00~11:55

場所

東海大学校友会館「望星の間」

議事内容

  1. 1.開会
  2. 2.議題
    1.  (1) 中長期ロードマップに係る論点整理について
    2.  (2) その他
  3. 3.閉会

配付資料

資料1 生活者ヒアリングを終えての所感(枝廣委員:生活者ヒアリング報告資料)
資料2 中長期ロードマップに関する主な論点に係る意見の整理
資料3 地球温暖化対策に係る中長期ロードマップに関するワーキンググループについて
参考資料1 中長期ロードマップ小委員会(第2回~第7回)におけるヒアリング結果について
参考資料2 「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ(環境大臣試案)」に対する意見の募集について(頂いた意見の概要)
参考資料3 地球温暖化対策に関する国民対話~チャレンジ25日本縦断キャラバン~における意見概要

午前9時00分 開会

○地球温暖化対策課長 おはようございます。
 若干遅れていらっしゃる委員の方もおられますけれども、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会中長期ロードマップ小委員会の第8回会合を開始させていただきます。
 これまで、第2回から第7回まで、個別企業、団体等からのヒアリングをさせていただきましたけれども、第6回会合のときに西岡委員長から枝廣委員に生活者へのヒアリングというものの実施をお願いいたしました。今日は前半で、その結果につきまして枝廣委員からまずご報告いただきましてご議論いただきたいと思っております。その後、後半でこれまでこの小委員会におけるヒアリング、それからパブリックコメント、あわせて全国7カ所で国民対話を実施いたしました際のそこでのご意見、それらを事務局のほうで論点ごとに意見を整理したものをご用意しておりますので、それをご説明してご議論いただきたいということを考えております。
 本日は委員総数の過半数のご出席をいただいております。また、いつもどおり公開とさせていただきます。
 なお、笹之内委員におかれましてはご欠席ということで、本日は説明員としてトヨタ自動車株式会社環境部環境渉外グループ担当部長の飯見様にご出席をいただいております。
 では、冒頭、議事に入ります前に、環境省の南川大臣官房長より一言ごあいさつを申しあげます。

○大臣官房長 どうもおはようございます。官房長の南川でございます。先生方には、今日8回目でございますが、これまでも7回にわたりまして極めて濃密な議論をいただきまして誠にありがとうございます。
 これまでの議論に感謝いたしますとともに、今後の議論、これからいよいよどういう形でまとめるかということも含めてさらに議論を進めていただくわけでございますが、よりその実りあるためにするために、焦点も絞りながら検討をいただきたい。そのために若干のコメントをさせていただきたいと思います。
 去年12月にコペンハーゲン・アコードがまとまりまして、そして今年の初めには、大部分の国が国連気候変動枠組み条約事務局に対しまして2020年の温室効果ガスの削減量の目標というものを提出したわけでございます。我が国は、諸外国が野心的な行動をとるということを前提に90年比で25%削減と、そういった数字を国際的に登録したところでございます。
 それから、もう一つの大きな動きとしましては、地球温暖化対策基本法というものが動いておったわけでございます。これにつきましては、衆議院は通過したんでございますが、参議院は国会審議途中で閉会ということで廃案になってしまったわけでございます。私どもとしては、ぜひ早く再提出をしたい、そして成立を図りたいと考えているところでございます。
 また、国際交渉につきましては、現在それが進行中でございます。今年の11月から12月にかけましてメキシコのカンクンで議論が行われますCOP16でございます。これがどこまで行くのかよくわかりません。かなりの進展を見るという見方もございますし、さまざまでございますけれども、我が国としましては、国連に登録しましたその目標の達成を行うんだということを示しながら、各国に野心的な目標を掲げること、またそれの達成に努力する、そして地球全体の温暖化の進行を少しでも食い止めると、そういったことでの努力が必要だと考えているところでございます。
 この審議会におきましては、そこでどういう形で日本の目標を達成していくかについてのさまざまな選択肢の提案をお願いしているところでございます。最終的にどうなるかということにつきましては、例えば副大臣会議とか、そういったところで決まっていくと想定しております。
 したがって、こういう場で一本にするということではないと思っております。ただ、重要な議論の決め手となるような、十分なるほどと思うような参考となるその素材の提供をぜひお願いしたいということでございます。
 そして、この検討をしますときにいつも話題になりますのが、25%といっても中身は何だろうかということでございます。
 もともと環境省自身も多くのいろんな数字を検討しておりました。ただ、外交上、政府として外に出すときに25%の内訳について示すことは外交政策上まずいと、そういう強い指摘がありまして、結局25%、真水の数字をお示ししているという状況でございます。
 したがいまして、この場におきましては、この場で議論して決定するということではございませんので、ぜひさまざまなオプションを議論していただきたいと思います。環境省自身が検討してまいりました一つの数字としまして、25の内訳としまして15%を国内で削減、10%は海外協力で実現と、そういった作業もやってきたわけでございますし、その内容も多くの方がご承知のとおりでございます。
 外交的配慮から最後どうするかということは別にしまして、こういった数字もひとつ頭に入れていただいて議論を進めていただきたいと考えているところでございます。
 もちろん、この数字につきましても批判はございます。ただし、基本法案のほうでもその国内の純粋な削減だけじゃなくて、海外との協力も含むんだということは明記をされているところでございます。また、この10%の数字につきましては、非常に大きいという議論もございますし、もっとやれるんじゃないかという指摘もあります。環境省としましてはというか政府としましては、例えばこの5月にドイツで大臣会議が行われましたけれども、その際にも我が国からは、例えば原発の技術協力についてもそれをカウントすべきだとか、あるいはすぐれた省エネ製品の貢献分もカウントする方法があるはずだとか、そういったこともCDMに含めるべきだと、さまざまな実は提案をしておりまして、そういった中で従来認められなかったもの、あるいは認められにくかったものをそのCDMに含むということも非常に重要な方法だと思います。それを活用すればさほど無理な数字ではございませんし、我が国の国際貢献にもふさわしい数字かという議論もあると思います。
 従来からこのCDMという批判が特にございましたのは、例えば旧CIS系の国からそのホットエアを買ってくるということについては、国際的な削減につながっていないじゃないかという批判もございました。ぜひそういった批判を避けるような形のCDMをつくって、そして高い技術を生かすと、そういった方向に持っていきたいと。そのときの数字をいろいろご検討いただきたいと考えておるところでございます。
 それから、15%の国内対策という数字になりますと緩いという議論もありますし、これも非常に厳しいという議論があります。非常に大変な数字だと思います。ただ、私どもとしましては、ともかく2020年まででございますから、やれることは限られます。やれることは限られますけれども、日本の高いテクノロジーとオペレーション技術と、そういったものを駆使して国内での削減をぜひ図りたいと思いますし、そのための政府としての支援策もしっかり講じていきたいと思うところでございます。
 非常にチャレンジな数字でございますけれども、それを通してぜひ日本の経済の活性化に資したいと考えておるところでございます。
 先般示されました日本の成長戦略の中でも、温暖化対策等の環境対策を通じて国内の雇用と経済の活性化を図るということが大きな一つの眼目になっているところでございます。そういった視点も含めて、ぜひご議論をいただきたいと考えているところでございます。
 いずれにしましても、国内で温室効果ガスを減らし、そしてそのテクノロジーとオペレーションスキルで世界の削減に貢献する、そしてそれが国内経済の活性化に寄与する、そういった道を探したいと思っております。
 ぜひ先生方の引き続き活発なご議論をお願いするものでございます。ありがとうございました。

○地球温暖化対策課長 それでは、以降の進行につきましては西岡委員長にお願いを申し上げます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 お手元に議事次第が行っております。今日は大きく2つございますけれども、中長期ロードマップに係る論点整理という段階に入っております。その前に、まず全体の進行に関わることですけれども、資料の確認をお願いいたします。

○地球温暖化対策課長 お手元の配付資料でございますけれども、資料1として、生活者ヒアリングを終えての所感、枝廣委員の資料でございます。それから、番号はついておりませんけれども、机上配布(委員限り)ということで、この生活者ヒアリングの結果の詳細なものを、これは委員の方だけでございますけれども、お配りしております。これにつきましては、委員限りでございますけれども、会議後は回収ということで置いていっていただければと思います。それから、資料2が中長期ロードマップに関する主な論点に係る意見の整理というものでございます。それから、資料の3として1枚でございますけれども、ロードマップに関するワーキンググループについてというものがございます。
 以降、参考資料でございますけれども、まず参考資料の1、これは小委員会(第2回から第7回)におけるヒアリング結果ということで分厚いものをお配りしてございます。ヒアリングの各団体ごとに概要をまとめております。これは各団体にもご確認をいただいたものでございます。
 なお、委員の皆様方には、この後ろのほう、半分以降ですが、細かい字で質疑応答についてもすべて、これは委員会での質疑応答、それからその後追加で提出をいただいたものも含めて質疑応答についても整理したものでございます。この質疑応答につきましては、ちょっと大部なものですから傍聴者の皆様にはつけてございません。追ってホームページのほうには掲載したいと思いますのでご了承いただきたいと思います。
 それから、参考資料の2、これがパブコメの意見、来たものをまとめたものでございます。参考資料の3、これが全国7カ所での国民対話における意見の概要というものをまとめたものでございます。
 資料は以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 資料につきましては何か問題ございますか。よろしゅうございますね。
 それでは、今日の議題に移りますけれども、本日は中長期ロードマップに係る論点整理というのが中心でございます。12時までこの会議を予定しておりますけれども、大半をそれに使いたいと思います。その前に、約小一時間を使いまして、第1回の小委員会で枝廣委員のほうから特にライフスタイルとか生活者の動向といった件について論議があったわけでございますけれども、それを受けまして私のほうから、生活者へのヒアリングということを枝廣委員にお願いしております。その結果を報告いただき、皆さんのご意見もいただきたいという具合に思っております。10時ぐらいまでを考えておりますのでよろしくお願いいたします。
 まず最初に、枝廣委員のほうからプレゼンをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○枝廣委員 おはようございます。枝廣です。
 今、西岡先生からお話をいただいたように、生活者ヒアリングは、業界団体や企業の方、消費者団体というその団体の方ではなくて一般の生活者、つまりロードマップに書いてある行動を実際に決断して実行していくその消費者、生活者の人たちの話を聞いたほうがいいのではないかということで提案させていただいて、じゃあやりましょうということでやらせていただきました。その報告をさせていただいて、ではそれをもとにこれからどういうふうにやっていったらいいかということを皆さんと議論できればと思っています。
 最初に、委員の方々にはこの資料の机上配布(委員限り)というのを見ていただいて、こちらを最初に説明させていただいて、その後、資料1の私の「終えての所感」についてお話をしていきたいと思っています。
 今回の生活者ヒアリングの目的として、もともとは「ロードマップはどれぐらい生活者に知られているんだろうか」が一つの問題意識としてありました。ロードマップが生活者に求めている行動をどれぐらい生活者はやっているのか、温暖化対策をどれぐらいやっているのか、もしそのギャップがあるとしたら、それは何なのか、そのあたりをはっきりさせたいと思って行いました。
 ヒアリングの実施については、6月に2回実施をしました。この2回の実施に先立って、プレヒアリングという形で、周りの人を5人集めてヒアリングのプロセスと質問事項のチェックを行った上で、実際のヒアリングを2回行ったという形です。5人グループにしまして井戸端会議式で、フォーカスグループのような形で、私が進行しながら5人の方に意見を聞いていくというものを1回当たり2時間行いました。グループは2つありまして、1つは温暖化にそれほど関与していないグループで、2番目のグループは関与しているグループです。最初は、意識が高い、低いで分けようかと思ったのですが、意識は皆さん高いのでそういう形で分けられませんでした。2番目のグループが1番目のグループと違うのは、実際に温暖化に関わるような、環境に関わるような仕事をしている、NGOをしている、活動をしている、より積極的に関わっているというところです。その意味で「関与層」とグループの名前をつけてあります。
 今回どのようにこの5人に声をかけたか。スノーボール方式というらしいんですが、私から私の周りの人を紹介して、そこからこういう活動をしている人はいますかとか、こういうことに出てくれる人はいませんかと、紹介形式で行っています。属性をできるだけいろいろとりたいと思ったので、基本的には主婦、既婚の女性ということで聞いていますが、子どもがいらっしゃる方、何人いらっしゃるかいろいろです。それから、職業についても、専業主婦の方もパートの方もフルの方もいらっしゃいますし、おうちも戸建て、それから集合マンション、持ち家、賃貸、ばらけるような形で声をかけています。
 質問項目は1ページ目の下に書いてありますが、温暖化に関する意識と、それから今、環境情報をどのように手に入れているか、そして現状の認識をどれぐらい持っていらっしゃるか、実際に何を行動としてやっているか、こちらが望んでいる行動について、例えば太陽光発電をつけるとか何かを買いかえるといったときにその障壁は何なのか、そして行動するきっかけとしてどんなものがあるか、そんな内容で2時間、話を聞いていきました。
 最初の質問が、温暖化についてどう思っているか、です。これは、Aグループ、Bグループともあまり違いはなくて、かなり皆さん肌感覚として本当に暑くなっているし、雪も減っているし、そういった形で温暖化というのを実感している。それに対してやはり何かやらないといけないとか、このままではいけないとか、そういった気持ちはとても持っていらっしゃると思います。
 下線を引いているのは特に皆さんに注目していただきたいと思ったところです。特に温暖化にそれほど関与していないグループでは、私のレベルでは何もできないとか、何かしないといけないと思ったときに一時的に電気やクーラーを消すけれども、そのいっときはやるけれども、心のどこかで、国がどうにかしてくれるとか、多排出企業が何かをするべきだとか、自分として何かをやるというよりも他人任せが気持ちとしてあるということを率直におっしゃっていた方もいらっしゃいます。大体、温暖化に関しては皆さんいろいろ感じているし何とかしないといけないという、そこの意味で言うと、意識啓発のレベルはもう終わっているのかなと思いました。
 次の温暖化の情報をどこから入手しているか、これがやはり関与層とそれほど関与がそれほど高くない層が大きく分かれたところです。
 それほど積極的に関与しているわけではない方々は、主な情報入手のチャンネルはテレビ、新聞といったマスコミです。もしくは、子どもがいる場合は、子どもさんの学校からのいろんなチラシとかパンフレットなども情報の入手先だということです。その子どもの学校から何かお知らせとかで来たときには、かなりその情報を一生懸命読んで実行するとその方はおっしゃっていました。
 高関与層は、テレビ、新聞は実はあまり見ていない、もしくはそこで言われていることをそのまま鵜呑みにはしない――「不信感を抱いている」という方もいらっしゃいました。もともとそういう仕事や活動をされている方なので、いろいろな情報がいろいろな情報網で、主にウェブとかメーリングリストとかTwitterとかで入ってきて、より知りたいときにはさらに検索するといった、積極的な情報のとり方をされているのがこのグループです。両グループに共通していたのは、近所づき合いとかお友達の間で温暖化の話はほとんどしないということでした。話をするとしても、最近暑くなっているわね、温暖化かしらという、そういう時候のあいさつのように使っていて、じゃその原因は何で、私たちはどうすべきかという原因と対策の話にはお友達とか近所の話ではなりません、と。ですから、行動につながるような情報が近隣とかお友達を通じて入ってくるということは今のところあまりないのかなという印象でした。
 3-1、中期目標、それから基本法案、ロードマップについて知っているかということをお伺いしたわけですが、中期目標はあることは知っているけれども、その数字は、あまり関与していない人たちはいろいろでした。2010年、10%、2020年、50%とか――おっ、これは大変!という感じだったんですが。いろいろな数字を、何か出しているらしい。ただ、その出された数字と一緒についてきた情報が、テレビではそれを「無謀」と言っていたのできっと無理に違いないとか、すごく大変そうだとか、すごい我慢をしないといけないとか、割とそういう大変とかネガティブな印象とともにその数字が伝わっていたのかなと思いました。
 あとは、先ほどの話とも関連しますが、ワガコトとしてピンとくるというよりも、どこかで誰かがつくって何とかするんでしょうという、そんな感じも多かったようです。
 Bグループは、そういった仕事をしている方も多いので、中期目標25%という数字は知っていました。ただロードマップについては、どちらのグループもそれに関わる仕事をした人以外はほとんど知りませんでした。「ロードマップというのをつくって、今その25%実現の道のり、手段を考えているんだけれども、それについて知っていますか?」と聞いたら、「知りません」ということでした。
 お一人だけ、このヒアリングのためにホームページからロードマップを見てみましたという方がいらっしゃいましたが、「よっぽど一生懸命読まないと読めないようなものだったので早々にあきらめました」ということで、結局、中を見ていらっしゃる方は誰もいらっしゃらない感じでした。
 3-2は、家庭部門のCOの割合を知っているかということで、どれぐらいだと思いますかという数字をそれぞれに答えていただきました。
 見ていただくとわかるように、大体押しなべて皆さん家庭部門がすごく大きいと思っていました。特に仕事からは情報が入りにくいマスコミ中心に情報を得ている方々は、家庭が40%、50%を出しているんじゃないかと思っていらっしゃる方が多くて、実際の数字を言うと、そんなに家庭は多くなかったんですねという話がありました。
 それから、実際に家庭のCOということで、エネルギー消費の内訳を、これもパイチャートの白紙のものをお渡しして、それぞれ暖房、冷房、給湯、調理、家電・照明で、全部で100になるとしたらどれぐらいでしょうという、パイを割ってもらうエクササイズをしました。ここにA、Bの平均が書いてありますが、これはどの5人の平均した数字なので、人によってもっといろいろな違いがあります。
 右側にあるのが実際の数字です。これはよく言われることですが、冷房を過大に皆さん感じていらっしゃる。それはなぜかということを少し聞いてみました。夏になるとクールビズとかピーク時の電力をカットするためにみんなで消しましょうとか、かなり電力ということで冷房を何とかしないといけないという、マスコミや電力会社のさまざまなPRが非常に効いていて、「冷房が大きい」「冷房をやればかなりの部分減るんじゃないか」と思っていらっしゃる。比べてみて、「冷房が少なかった」「びっくりした」という声がすごく大きかったです。
 それで、(5)のところで、実際に家庭からのCOを減らすために何かしていますかということを聞きました。
 AグループもBグループも、その行動がどれぐらいの大きさか頻度かは別として、何らかやっているという答えがほとんどでした。できるだけ電気を消すとか、こういった形で既に行っている温暖化対策行動というのを整理してあるのでご覧いただければと思います。
 おもしろかったのは、Aグループ、それほど関与していないグループは、例えば夏の冷房をできるだけ減らすために、夜、冷房が消せるように、ジェルパットというお布団のシーツの下に敷くと涼しくなるというもの――今はやっているらしいんですが――、数千円ですね、それを買って体をそれで冷やして冷房をとめるようにしているとか、シャワーヘッドを、これも1,000円以下のそれほど高いものではないですが、節水型にかえて水量を減らそうとしているとか、割とあまり高価ではないDIY的な対策もいろいろと工夫している。主婦の間では、節約術という情報は非常に皆さん好きだし、雑誌とかいろいろなところで特集するので、そういうところから多分情報として入ってきているのかなと思います。
 Bグループの既に行っている行動は、もちろん小まめな等々の心がけもありますが、いろいろとOAタップを使ったりとか買いかえ、それから使わないということを大分行動の選択としてやるようになっています。掃除機を使わないでほうきを使うとか、ミネラルウオーターじゃなくて水道水とか、それからご飯も温め直しはしないで常温のまま食べているとか、それから電子レンジを使うのをやめたという人もいましたし、エアコンはできるだけ使わないとか、何を買ったり買いかえたりしてCOを減らすというよりも、使わないとか使う時間を短くするという形での対策が多かったのがBグループの一つの特徴と思いました。
 委員の方々にお配りしている資料の12ページになりますが、表3は、今やっているかどうかは別として、家庭のCOを減らすためにどんなことができるかというアイデア出しをしてもらいました。これがまた、Aグループ、Bグループ少し違いがあって、やはりAグループは、――これは一般的にこういう答えが私があちこちで聞いても多いのですが――、本当に家庭の中でできることですよね。できるだけなべから炎が出ないようにするとか、フライパンを火にかけるときには水滴をふいてからにするとか、乾麺を買わないでゆで麺を買ってくるとか、そうすればゆでる際のCOを出さないで済むとか、もしかしたら小さいことと委員の皆さんは思われるかもしれないけれども、家庭の主婦ができる範囲でできることといろいろ考えてくださいました。
 それに対してBグループはもう少し情報をいろいろ得ていらっしゃるグループなので、太陽光発電を入れるとか燃料電池とか家庭版のスマートグリッドとかHEMSとか、こういう割とロードマップに出てくるようなものが可能性として出てきています。ただ、それをやっているわけではなくて、「やれる可能性があるのはどういうことでしょう?」と聞いて、こういうアイデアが出てきています。
 それで、全体的には――後での所感でも述べますが――、ここのロードマップでいろいろ入れている買いかえとか新しく買うというようなオプションはほとんど出ませんでした。私のほうから、「買いかえるというオプションがあるとしたら何ができますか?」と質問して初めて、買いかえについてもいろいろ出てきましたが、そうではないごく普通の意識のときだと、やはり今持っているものをどれだけ減らすか、使わないようにするかということがメインで、買いかえるという意識があまりないということを改めて感じました。
 6番目は、特に買いかえについてこの後聞いていったのですが、実際に買いかえるときに値段が高いものが結構ありますので、買いかえについてどうかと。エコポイントはみんな知っていましたし、電球は買いかえている人もいました。ただ、電球だと1,000円とか、そういうレベルだと思うんですが、もう少し高いものになってくるとそう簡単には買いかえられないと。19ページですが、エアコンも10年も使っているので買いかえようと思うけれども、1,000円、2,000円で買えるものではないので手が伸びない、検討しているうちに夏が終わって、また次のシーズンになっちゃうと、それを繰り返しているんですというお話もありました。
 結構、何年も使っていて、買いかえということがすぐにオプションにはなっていない。値段が高いということに対して、じゃどれぐらいで元が取れればそれは決断ができますかということをお聞きしたときに、その数字としては、人によって違いましたけれども、やはり5年から7年、10年ぐらいというのが一つの線なのかなと。
 ただ、それで元が取れるからといってぽんと買えるわけではなくて、それでもやっぱり初期費用がかかる。人によってどれぐらいぽんと出せるか違いましたけれども、例えば「私は専業主婦でお金を稼いでいるわけではないので、主人に太陽光発電を買ってくださいとはなかなか言えない、なので自分の範囲でできるとしたら、家計のやりくりでできるとしたらせいぜい15万円ぐらいまでかな」など。なので初期費用として出せるのがどれぐらいかということが結構大きなネックになっていて、計算上、何年で元が取れると言われても、でも最初に出すお金がないということが多かったかなと思います。
 あとは、買いかえは費用の問題だけではなくて、コスト以外のいろいろな障壁があることがはっきり出てきました。
 1つは、特に意識が高い方々はそうなのですが、買いかえることはエコではない、大事に使っていったほうがいい、買いかえ=エコではないという考え方がやはり強いというのが心理的な大きなポイントです。それから、「面倒くさい」ということが結構出てきました。例えば工務店と話をしたりカタログを取り寄せたりいろいろなものを比べたり、それも面倒くさいとか、――私も主婦としてよくわかるんですが――、そういうことのためになかなか時間がとれなかったり面倒だったり、あとはメンテナンス、例えば太陽光発電はいいけれども、つけた後、自分のものになっちゃったらメンテナンスしないといけない、それがきっと大変だろうとか、そういった意味での障壁が結構ありました。
 そういうことを一つクリアするやり方として、「レンタルはどうか?」と皆さんに聞いてみたのですが、レンタルは非常に皆さんの受けがよかったです。つまり、初期費用が高くなくて済むし、自分が所有するわけではないので面倒くささもないし、賃貸でも、持ち家でも引っ越すようなことがあったとしても、レンタルだったらそこでやめればいいしということで、このような、賃貸の人でも初期費用があまり出せない人でもできるような仕組みをつくっていかないといけないんだろうなと思いました。
 最後に、温暖化対策をとるような行動のきっかけを聞いたときに、「COを減らさないといけないから」とか、「日本が25%決めたから」とか、そういう答えは出ませんでした。引っ越しというのは一つのきっかけですね。「引っ越しでいろんなものを買いかえることになったので、そのときにエコポイントを使ってエコ家電を買いました」とか、あとは「子どもが生まれてからそういう意識が高くなりました」とか、あと、健康ですね、「自分がアレルギーでそこから環境に関心を持って、健康にいい家づくりをしたら結果的に環境にもいい家づくりになりました」という、そんなお話でした。
 プレのときに聞いた人の中で、家を木のフローリングにして二重窓にしするというリフォームを最近やった方がいらして、結構お金がかかっているという感じだったんですが、「それは温暖化対策としてやったのですか?」と聞いたら、「違います、温暖化対策だけだったら私はそれをやりませんでした」と。やっぱり「自分の心地よさ」とか「気持ちよさ」とか、「こうありたい自分と自分の行動を一致させるため」とか、そういうことでお金を出して買い替えたり新しくしているという印象が強かったです。
 資料1、これは皆さんにお配りしていただいているものですが、今お話ししたことを含めてやってみての感想を述べます。このヒアリングはミラールームがあるお部屋でやらせていただいて、私とその5人の方と事務局だけが部屋の中にいて、壁の向こう側の小さな部屋からその中の様子が見えて声も聞こえると状況です。もちろん、中の人たちには、ここがミラールームで、向こう側にはあと五、六人の人が見ていますよということはお伝えしてやっていますけれども、そのミラールームのほうに事務局、環境省の方、それからこの委員から藤野さんと影山さんが来てくださったので、後でちょっとお二人に感想をお聞きして、それから皆さんの感想、それからご質問、これからどうしたらいいか、さらにやるべきことは何か、それを最後にお話をいただければと思っています。
 所感の最初は、そうだろうなとは思っていましたが、本当に伝わっていないんだなということです。
 情報はあるのですが、その情報のチャンネルとか伝え方、例えばウェブサイトでロードマップを見に行ったけれども、そこでそれ以上見ていられないような伝え方をしているとやはり伝わらないですし、そもそもロードマップを知らないという人もいます。
 それから2番目が一番の私の強い感想ですが、もっとこういう生活者の話を聞いて、その上でロードマップの進め方、やり方を考えないといけないんじゃないかということです。
 ロードマップは、計算上、これはこれだけ買いかえられたらこうなるという計算はしやすいと思うんですが、じゃ本当にそういう行動が実現できるのか、こうなんだからやれと言ってやれるものではないので。したら、さらにその生活者が何を基準に判断しているのか、何がひっかかっているのか、何があったらそこを乗り越えられるのか聞いて、そのやり方を入れていかないといけない。
 多くの人にとって「買いかえ」というのは最初のオプションの候補にも入っていない。家庭のCOを減らそうといったときに、省エネ家電とか高効率の給湯器とか、例えば燃料電池とか太陽光発電とか、なかなかそういう形では今のところオプションには入っていないので、そこをどうつなげるか。あと、ノン・エナジー・ベネフィットというか、温暖化対策とか単に光熱費が安くなるとか、それだけではなく、それよりも、先ほど言いましたけれども、心地いいとか健康にいいとか友達が集まれるとか自分の自己矛盾をできるだけ減らせるとか、そういったことのほうが行動の動機やきっかけとしては今回は多かったなと思います。
 何年で元が取れるからということで判断する人は、聞かれれば何年と答えますけれども、それでいろんなことを判断して、今、購入活動をしているかというと、きっとそうではないんだなと思います。
 あとは先ほどお話ししたことです。初期費用の障壁を下げないといけないということと、費用以外の心理的もしくは暮らしの展望、つまり賃貸だからどうせ引っ越す、そのときに購入して買いかえてつけてしまっても自分が持っていくわけにいかないしとか、そういった暮らしがどうなるかということを考えての展望、障壁、これが結構大きいなと思いました。
 一番最後のところが、これは私の最後の終わってのコメントですが、ロードマップはどうしても先ほど言ったような計算できるという理由だと思いますが、買いかえとか新規購入、例えば何年までに新規の車の半分はエコカーにするとか、何百万台何を入れるとか、そういう形になっていますが、本当にそれでロードマップがいいのかなという、ちょっとこれは根本的な問いかけかもしれませんが、やっぱり生活者が日々一生懸命やっている心がけの行動のようなものが今ロードマップには入っていないと思うんですね。それはそれでやはり思いを持って一生懸命よかれと思ってやっている。それをやはり認めるというか、その価値もちゃんと評価しつつ、できれば数値化できればいいと思いますけれども、それをやった上で、それも大事だし、だけどこういう場面ではこういうふうに買いかえてねという、今何となく景気対策的に買え、買え、買えと言われているようなロードマップ、もしそのような受け取り方をされてしまうと、生活者としてワガコト化しにくいんではないかなというふうに思いました。
 なので、単にロードマップの伝え方、出し方ということだけではなくて、ロードマップの計算の仕方とか前提とか、国民、生活者を単に買い替える人として見ているのか、それとも日々使わないとか使う時間を減らすということを含めてできることを努力している、そういう人たちにさらにこういうオプションをという、そういった対象として見るのか、このあたりはぜひ考えていきたいなと思いました。
 以上で報告を終わりますので、よろしかったら影山さんと藤野さんと一言ずつ感想を言っていただければと思います。

○西岡委員長 それでは、影山委員、お願いします。

○影山委員 ありがとうございました。枝廣さんのまとめで、あとつけ加えることは何もないぐらい本当によくまとめていただいて、中立で非常に客観的にまとめていただいている。さすが枝廣さん、よくやっていただいたという気がしました。
 同じことですが、私の感想は、より意識は高くて、それで自分でできることはいろんなことをやっている。例えばスイッチを消すとか、車に乗らないようにするとか、そういうような自分でできることは一生懸命やっている。これも聞いていて非常によくやっていると感じました。
 ただ、1つ、具体的な例を挙げられませんが、知識がもう一つ不足していると感じた。自分達でもどうやったらCOが減るのかをちゃんとは言えませんが、やはり主婦の方も、例えば、灯油型給湯器にあまり抵抗がない。油からガスに変えるということはほとんどチョイスに入っていない、そういうこともあり、いろんな温暖化対策の知識はかなり不足しているという印象がありました。
 それで、最後のまとめに、買い替えについては、投資回収年数や初期費用がどのぐらいだったらというお話がありましたが、基本的にはあまりやらないという印象を受けました。自分でも買い替えでCOを下げようと、インセンティブがあって買い替えるということは相当大変なことと思いましたし、それが主婦の方の話を聞いていて、やはり買い替えをCOのためにするということはなかなか踏み切れないという状況と感じました。
 いずれにしても、非常にいいまとめをしていただいて大変感謝しています。ありがとうございました。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、藤野委員。

○藤野委員 どうもありがとうございます。できましたら「机上配布(委員限り)」と書いてある資料もヒアリングした方にお尋ねして、出してはいけないところは消しながら、ホームページ等にはぜひ出していただければと思っています。あと、まとめをどうもありがとうございます。
 そうなんですよね。ロードマップは私も12月の終わりから携わっていたんですけれども、生活者の方に直接どういうロードマップをつくればいいかという話を全く聞いていなかったなというのが反省として一つあります。左脳と右脳というか、非常に左脳的なんですかね、ロジカルに積み上げていくというようなことはやったんですけれども、伝わるというところについては意外とローテクなものが皆さん大事だと思っていたり、すだれとか、そういった効果が本当にどれぐらいあるんだろうかとか、インドに行ったときもすだれみたいなのがあって、そういうのはこういうアジアには役に立つのかもしれないと思って帰ってきたこともありますけれども、そういった情報もこういう中にどうやって入れ込めるかなとか、買い替えのところも、バリアを除くというか、初期費用を安くすることも大事ですし、または買い替えることの価値をどうやって高めるんだろうかと。お金をぽんと出せないというところもありますけれども、おもしろいのはその最後のきっかけみたいなところで、主婦なり子育て世代はお金を出せないけれども、そのおじいちゃん、おばあちゃん世代は、そんなのは子どものためにぽんとお金を出してやろうかというようなところもあったりするので、そういうきっかけをどうやって出していけるんだろうかというようなことが大事かなと思います。
 あと、最後は、環境コンシェルジュとか、いろいろな企画がいろんなところで立てられていると思うんですけれども、それこそ本当に生活者の意見をよく聞いて仕組みをつくらないと、何かよく知っていると思っている人が、おまえはこうしろとかというふうなことになると、どうも今回の生活者ヒアリングのように、そういうのはなかなか受け入れられない、そうするとせっかく我々がつくっているロードマップも実現しないのかなということを見ていて思いました。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 最終的に商品等々の買い替え、ロードマップ等々の選択をなさるのは生活者、消費者ですので、こういう調査は非常に我々にも役に立つと思います。これを入れてやっていく必要があるかと思います。
 10時ぐらいまで20分ぐらいございますけれども、委員の方々のご感想、どうぞ、そちらの早かった安井委員のほうから。

○安井委員 ありがとうございました。なかなかおもしろいと思いました。
 ただ、生活者という属性がこれでいいのかというのはいささか疑問かなと思っております。まずその1、年齢層が問題、それであと居住地域が問題、それから性別が問題、この3つを拡大してぜひやっていただきたいと思いますね。
 あと、なぜかと申しますと、これは言わなくてもおわかりなのかもしれませんけれども、この属性ですと、普段の心地よさとか、それからあと非人工的な志向、だから要するに天然志向とか、そういうことをかなりお持ちになる方が多いと思うんですけれども、私はちょっと問題かなと思っているのは、やはり地方都市の自動車依存なんていうものからどうやって皆さんは回避したいと思っておられるのか。例えば本当に75歳ぐらいになって免許を返上しろなんて言われたらどうやって生きていくのか。こういう方々の対応と、それからあとこのデータというのは実を言うと方向性はかなり同じなんじゃないかな。ですから、そういう属性に関しても拡大をしていただきたいし、お忙しいでしょうけれども、ばりばりの本当に50代の男性で若干経済的にも余裕が出てきた方でもこういうふうに物を買わないのか、その辺が要するに属性がもう少し細かくわかるとうれしいなという気がしますね。
 あと、もう一つ、そのあたりを聞くときには、このヒアリングの指摘の中にも結構鋭い、これも景気対策じゃないとか言って白けて見せるって、これは多分半分以上本当なので、それでしようがないんでありますけれども、ただ短期的に見れば確かにそのとおりなんだけれども、例えば日本という、こういうエネルギー自給率が本当に4%しかないこの国が将来どうやって生きるの、何でもって雇用というのを確保するのかとか、物づくりというのはそういうところに引くのか、ものづくりの方向性として低炭素というのは貢献できるのかとか、何かそういうようなことも含めてちょっと聞いていただけると、特に50代とか、その辺がおもしろいかななんて思いました。

○村上委員 大変おもしろい調査、ありがとうございました。
 この中でいろいろ聞いていますと、なぜ進まないかというバリアを解消するヒントがいろいろあるかと思うんです。例えばこの初期投資の問題でございます。
 私、この太陽光発電の非常におもしろい例は、飯田市が初期投資ゼロで太陽光発電を導入するシステムをやっていました。名前を何とかいったかな。これは要するに自治体や地元の金融機関が応援して、その返却は売却した電力でやるという。だから、僕は、やっぱり自治体とこの生活者がいろいろ協力すれば、こういうバリアを克服する道というのはいろいろ出てくるんじゃないかと思います。そういうヒントを出す意味でも大変有効な調査であったと思います。ありがとうございました。

○西岡委員長 伴委員、お願いします。

○伴委員 私もこういう個別の意見をいろいろと調査するというのは非常に好きで、モデルよりはるかにおもしろい内容だという具合に思っております。
 ただ、ここでよくわかったのは、表現の仕方が非常に大きいというのがよくわかりました。先ほどのお話だと、家庭のCOの排出量は90年比で4割増えていると必ず言うわけです。それで25%削減ならすごいことをしなきゃいけないとすり込まれているところがある。ただ、その40%増えたのは、ぜいたくをして増えたのか、あるいはエネルギー政策の失敗でそうなってしまったのか、考える必要があります。電源の構成まで含めたとき、消費者としてはどうにも手が届かないところでありまして、だからそこのところを無視して消費者に削減しろと言われてもやはり難しいだろうなと思います。はっきり言えばすり込みをしたい方々がいらっしゃるので、その点に関していろいろと戦略を考えていく必要があるんじゃないのかなと思っています。
 だから、先ほど安井委員のほうからガソリンとかそういう話があったんですが、正直なところ家庭ではそんなに増えていないんです、灯油も含めて。増えているのは電気が増えているだけでありまして、そこのところは正しく伝えていく必要があるんじゃないかと思っています。
 それともう一つ、枝廣委員は更新に関してということがなかなか難しいということですけれども、考えてみると電気器具は大体10年ぐらいたつとやっぱりガタがくるわけでありまして、そういう点で2020年という視野を考えれば、かなりの部分はかえられてしまうんじゃないかなと思っております。だから、そういう意味で、ロードマップが更新を促進しなきゃいけないという考え方を持っているとは私自身はあまり思ってはおりません。
 結局は更新するときに、私もそうですが、車なり給湯機なり照明器具も含めてガタがきたときにかえていく。大体10年から15年ぐらいの間でほぼガタがきますので、問題は、それ以上に長もちされる方がいらっしゃるというのがまた問題かもしれませんけれども、やはり10年というタイムフレームを考えれば、多分6割から7割ぐらいは性能がアップするんではないか。
 それと、もう一つは、さっきの将来安くなるんだったらもう少し待とうというのは、これは昔からパソコンでもあるわけですけれども、やはり更新を後押しするような何かというのは考えてみる必要があるだろう。レンタルで初期費用を落とすということもあり得るだろうし、いろんなやり方があるのではないかということがわかりまして、非常に参考になるヒアリングであったと思います。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 則武委員、お願いします。

○則武委員 感覚的には割と近いのかなと思いますが、実際に自分の家を考えてみて、持ち家での太陽光を考えてみたんですが、今、うちは積水ハウスなのでこの間聞いたんですけれども、実際には太陽光をつけても効果がないという結果になりました。南斜面であって、南西角地であるにも関わらず効果がないということで、本当にどれぐらいの家ができるのかな、買い替えして効果がある家はどれぐらいあるのかなというのが、それもちょっと考えないといけないと思います。
 それと、もう断熱も、自分なりに完全な計算はしていませんが、感覚的に考えてあまり効果はないんじゃないかなというふうに思えますし、エアコンもエコポイントで1台は居間にあるエアコンだけは、年数も経っているからということもあって買い替えたんです。それはそれなりにわずかの電力でも下がっています。他のエアコンを考えていくと、あまり買い替えられるものはない。車もそんなにたくさん乗るわけじゃないので、買い替える効果も少ない。本当に具体的にどれぐらい買い替えたら効果があるのかというのをもうちょっと考えないと、建物は建て替えればいいと思うんですけれども、何か日本中にある今の一般の住宅が本当にどれぐらい省エネの効果を持つことができるのかというのをもう少し考えないと、思うほど効果のあるような対策は家庭にはないんじゃないかなというのを私自身思っています。

○西岡委員長 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 ありがとうございます。非常に今まで目にしたことがないような生の声というのを聞けたような気がして大変感謝しています。
 安井委員もおっしゃいましたけれども、こういうものの調査の範囲というか、それをぜひ広げていただくことを考えていただくと、もっと生活者というところをターゲットにしたときの考え方というのが変わってくるのかなというふうに思いました。特に、今回、温暖化に関して積極的に関与している層においてすらロードマップもあまりよく知られていないということも物すごく意外でした。温暖化のことなんかもうみんなよく知っているよということで仕分けの対象になったようなところもありますけれども、本当に生活者の意識改革は非常にターゲットが高くて大変なことなんだなというふうに改めて感じました。
 あまり明確にはなっていませんけれども、どのくらいの費用負担ならいいかというようなことについて、今回のサンプルの方々からすると、自分の生活に直接関わらなくて単に費用が上がるという部分に関して、いろんな対策がとられる可能性があるわけですけれども、そういうことに関してこの方々はどう思うのかなというところが、私、一番気になったところです。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、大聖委員。

○大聖委員 枝廣さんの調査で私、一番注目したのは最後の部分です。環境行動をとるようになったきっかけは何かということです。
 私ども、共同指導で大学院の学生が環境教育とか環境学習の効果を測定しているんですけれども、これは大変難しいです。それよりも、何がきっかけでそういう行動をしたかを逆にたどっていったほうが、その環境教育の効果を上げるためにもの有効だと思います。
 例えば生徒に何か環境に関連するものづくりをやらせたり情報を与えて、それでどう思うを1週間後とか1年後とか調査するわけです。けれども、教育学をやっている先生に聞くと、そういう教育効果などを計測するというのはほとんど不可能だからよしなさいというふうに言われるわけです。それよりも、なぜそのような環境行動をとったか、その個別の統計を逆に遡ってみると明確になってくることがあるのです。ぜひそれをもう少し広範にやっていただくと、どうやったら人間というのは行動するのかということがわかると思います。
 それから、最近、私、興味を持っていますのは、経済行動に心理的な効果というのが非常に大きいということがわかっていまして、我々は何万年も飢えに苦しんできた、そういうDNAにすり込まれた潜在意識があります。衝動買いですとか、そういったこともそうだと思いますけれども、株価などもそういう影響を受けているわけです。ここでやれとは申しませんけれども、そういうところまで私は研究したらいいのではないかなと思います。
 それから、もう一つは、環境をやっている方とよく話すんですけれども、木を見て森を見ずといいますかね、個別のことにこだわっていて、これは環境にいいんだと思っているんですけれども、大局観がないがゆえに、本当に実質的な効果をなかなか上げていないという場合もありますので、そういうのもやはり情報提供の難しさも影響しているなと思いました。
 それから、ちょっと個人的なことですけれども、私も車通勤をやめたんですけれども、これは、大学の駐車場に対しては固定資産税をかけると新宿区から言われてやめたんです。そうやってやめて電車に乗って、土曜日だけ書物とか書類があるので運ぶために車を使いますと、車のありがたさと素晴らしさがすごくわかるのです、非常に逆説的な言い方ですけれども、そういう仕掛けというのが要るのではないかなと思いました。
 どうも失礼しました。

○西岡委員長 杉山委員、お願いします。

○杉山委員 ありがとうございました。とても素晴らしい内容で大変参考になりました。
 内容につきましてはもう既に各委員の皆さんからおっしゃられたこととほとんど重なりますので、私は、枝廣さんというよりも、事務局を含めてこの扱いを今後どうしていくのかなということで少し意見、コメントしておきたいんですが、今回、先ほど安井さんもおっしゃられましたけれども、非常にこの興味深い結果が出てきて、ただ対象としては限られた中で出されたものである。これは今まで企業、自治体に対するヒアリングで、いわゆるプロの方たちが出してきたもの、そこに対してここのヒアリング結果、ここの対象数で横に並べて、本当にそれでバランスがとれるかどうかというところは少し検討したほうがいいんじゃないかな。時間的な問題もあるので、やれという言い方はなかなか責任を持てないわけですけれども、この小委員会ないしはこの議論をしていく中でもう少し、先ほど言われたような拡大もしくは内容を今回報告を受けていろいろさらに追加、拡充できるところもあるかと思いますので、ぜひそういうような営みをしていただけないかな。そして、それを今後の議論の中にぜひ生かしていきたい。すなわち、今後、買い替えだけではないという意見が非常にありましたけれども、実際に行動に移していこう、行動していただこうといったときに、そこに本当にピンポイントで応えるような政策を立てていかないと、やはりなかなか実効性が上がらないだろうというふうに思いますので、そのための有効な資料、データになるんだろうというふうに思っていますので、ぜひ取り扱いを含めて検討をお願いしたいというふうに思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それじゃ、荻本委員。

○荻本委員 3つあるんですが、1つは3ページの棒グラフです。棒グラフの割合は小さいんだよというような印象があるんですが、実際はこの円グラフに書いてあるのには車のガソリンが入っていないとか、家計が買っているものが製造業で発生するものが入っていないとかいうことなので、家庭の行動が影響するというのはもっともっと広いんだというのは考えていいんだと思います。
 その上で、先ほど伴委員も言われたんですけれども、買い替え云々ということに関しては、10年あれば所詮どこかで買い替えるはずだということなので、今すぐ買い替えるかどうかはあまり私は問題じゃないと思うんです、というのは2020年に何とかなればいいわけですから。
 ただ、今、景気対策とかいろいろ混じっているので、今ぜひ買ってほしい、買わせたいという意図が働いているからそうなっているだけであって、所詮買い替えるということを考えると、ここの場としては買い替えるということを大きなオプションにして検討するということに関しては、あまり間違いはないだろうと思います。
 じゃあ、どうしたらその家庭も含めてこの方向に持っていけるかというと、ちょっと僣越な言い方ですけれども、それはやっぱり見える化だと思うんです。「見えるかどうか」、つまり自分があるアクションをとったときに、それがいいことなのかどうかというのがどのぐらいはっきりわかるかということが、やっぱり企業であれ家庭であれ意思決定につながる。
 ところが、今聞いていて私、思ったんですが、見せてもらえないものがある。それから、見え切らないものがある。それから、所詮見えないものがある。こういうものが邪魔するんだろう。例えば個人で言うと、この製品とあの製品といろんなものがあって、どう組み合わせればいいのかというのはいろいろ商売上の都合があって、プロにはわかっても見せてもらえないものがあります。自由に選んでくださいというのは、表現はいいんですが、そこに儲け代があるというような世界があって、見せてもらえないというものがまずあります。企業の場合は、相見積をとるとか、いろいろ高級なやり方があるんですが、やっぱり家庭には限界があるなというのがまず第一番の見せてもらえないもの。
 2番目は見え切らないもの、これは見せてもらえないわけじゃないんですが、例えば来年になったらどんないい製品が出るんだろうとかいうような話については所詮2、3年以内は誰でもわかっても、5年後、10年後はやっぱりわからない。ですから、今、買い替えなくても5年後にもっといいものがあるんじゃないかなという直観があると見えないので、誰も隠してはいなくてもやっぱりわからない。だから、見え切らないもの。それから、所詮見えないものというのは、自分の寿命も一緒の話であって、どのくらいの経済性で考えればいいかというのは所詮よくわからないことがあると思います。
 とてもいい例として、適切かどうかわからないんですけれども、省エネのテレビというのが随分売れました。今年になってLEDバックライトのテレビが出ました。去年まで日本のメーカーさんはLEDバックライトにしないテレビをがんがん売ったんです。個人もたくさん買いました。LEDバックライトになると、半分とは言わないけれども、かなり省エネになるんです。ところが、もう買い替えてしまったので、もう10年はだめなんです、これは。
 その結果、何が起こったかというと、個人はもう買い替えてしまった。企業は売ってしまったので、LEDバックライトにする戦略的な切り替えが遅れた。韓国はより早く切り替えてしまい先に市場をとられつつある。最後に、国は、せっかくの削減余地を失った。
 だから、みんな三者三様で損をしてしまったような気がします。それは、誰かが図って悪いことをしたとか、そういう話ではないのですが、見せてもらえないもの、見えにくいもの、所詮見えないものというものの中で、やっぱり合理的な行動がこういうものに関してもうまくとれなかったということは、私、今、聞いていて非常に教訓的だと思いました。
 ということで、やっぱりどなたか言われたように、どうしたらいい行動に出られるかということは常に課題として大きいのですが、一つの答えの可能性はよりよく見せること、難しいことなんですが、何とか見せるようにする。それも、10年後に備えてどうすればいいかを見せる。今あるものはこれですよと言って見せると、先ほどの例のようなことになるかもしれません。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 赤井委員、お願いします。

○赤井委員 どうもありがとうございます。想像するに大変な調査だったと思うんですけれども、ありがとうございました。
 荻本さんの最後の発言からちょっと引き続き言わせていただきますと、LEDバックライトのテレビの例を挙げられましたけれども、そういう意味では、先にどなたかがおっしゃった、プロだと思っている人間でさえも大局観がない、時には間違えるということがあり得るということはやっぱり肝に銘じておくべきなのかなというふうに思いました。
 それから、この調査、最初、安井先生がおっしゃったようにサンプルの問題というのは当然あると思うんですけれども、それはこの調査の使い方、どういう意味でどういうふうに使うかということ次第かなというふうに思っています。私もこういう調査を幾つかやっているんですけれども、そういう意味ではこの最初の10人ぐらいを対象にしたのは一種のフォーカスグループ調査で、これをベースに例えば質問票を改善したりしてもう少し大きなサンプル、1,000とか2,000とかというサンプルを対象にした調査というふうに進むこともありますけれども、そういった調査から出てくる結果というのはかなり平均化されたものとか、それからバイアスをどうやって処理するとか、いろんな問題があって、逆に少数のフォーカスグループから得られた生の意見というのが役に立つこともあるということで、その意味ではこの調査をこれからどうやって展開するか、そのときにこの結果をどう生かすかということも含めてご検討いただければと思います。
 それから、あとはちょっと雑談なんですけれども、最後のページにあった、収入がない主婦としてPVがほしいと夫に言えないという、日本の家庭はまだこんな状況なんですかと非常に私はこれはびっくりして、むしろこういうところを何かもう少し変わってほしいなと思います。
 それから、最後に、今こういうシーズンですからあれですけれども、ここで枝廣さんのこういう調査をされた中でこういう主婦の方々がいろいろ発言されているとか、それからこういった委員会でいろんなことをみんな考えているとか、ただ聞くだけであまりおもしろくないと思うんですけれども、傍聴もいっぱいいらっしゃると、こういった中で、選挙の論点、全くこういうものが何の論点にもなっていないというのは非常にある意味情けないなという感想を今抱いております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 皆さん、いろいろとご意見いただきましてありがとうございます。今日はこの生活者ヒアリングを題材にロードマップ全体にわたって我々どういうことをしなきゃいけないかということに対して非常にいいサジェスチョンをこの調査をヒントにいただいたような気がいたします。
 まず、ロードマップのつくり方、一体、生活者等々反応する人たちはどう考えているのかというような話もありました。それから、買い替えというものがここにいろいろと書いてあるけれども、その意味はどうなんだろうか。それは促進をするためにあるのか、単に技術進歩の過程を示したものなのかといった話、それから情報の伝え方がまだまだ足りないなということもありました。それから、幾つかのバリアが明快になったということで、これがロードマップのバリアをクリアする方法としても使えるかなというようなことで、いろんなヒントをいただいたと思います。
 最後に、枝廣委員のほうでもう一言、今の皆さんのご意見を総括してお話を願いたいと思います。

○枝廣委員 コメント、それからご感想、いろいろありがとうございました。
 藤野委員がおっしゃったように、机上配布のものは実際に参加してくださった方の確認をとって可能な限り公開できるように、事務局のほうにお願いしたいと思います。
 今後については、やりながらも私もいろいろ思っていて、今回はこの6月30日に報告するというデッドラインがありましたので声のかけられる範囲でやりましたが、やはり皆さんおっしゃっているように、対象を広げてやっていく必要があるというのが1つ。
 それから、今回行動を変えるきっかけとなったところで引っ越しというのがすごく多かったんですね。なので、例えば引っ越しということで今度焦点を絞って、日本中で毎年何人ぐらい引っ越ししているかというのを少し調べてもらったりしているのですが、そういう単身赴任とか学生さんとか含めて引っ越ししている人たちを対象にどういう働きかけができるのか。それはいいきっかけになるわけなので、そこで適切な情報提供とサポートがあれば、ずっと住み続けている人たちの重い腰を上げるよりも、きっとそこは買い替えであっても行動変容がやりやすいだろうなと思っています。
 それからもう一つは、レンタルの受けがよかったという話をしましたが、もう既に企業ではリースというのは普通ですよね。PCとか買わずに、すべてリースでやっている企業が多いと思います。なので、そのように日常使うもののリースの仕組みがすでに法人にはあるとしたら、それを家庭でも使えるような形で、その仕組みを考えるようなワーキングになるのかわかりませんが、その取組をやっていく必要があるということが1つです。
 それから、もう一つは、買いか替えについて皆さんのいろいろなご意見をいただきましたが、1つ、大体10年でどうせ更新で買い替えるからということなんですが、話を聞いていた限りだと、10年たって本当にそこでガタがきて壊れたら買い替えますが、何とかだましだましでも使えるとしたら、使う人のほうが多いというのが今回の印象でした。「ガタがきたら替えるけれども」とか、「今不便していないんだったらそれが何年前に買ったものでもわざわざ買い替えるという面倒はしない」という意見がありました。
 1つおもしろい意見が出たのは、これは高関与層ではなくてそれほど関与していない人たちのグループ、最後にどういうふうに買い替えとか私たちがロードマップでやりたいことができるかという話をしていたときに、車の車検制度みたいなものを、例えば家電とかにつくったらどうだろうという、自分たちだとガタがきたらと使っちゃうけれども、例えば何年ごとにそういうきっかけを提供するような制度ができないかという提案があって、これはおもしろいなと思いました。
 最後に、このフォーカスグループそのものがその生活者にとっての情報交換の場になっていたということを報告しておきます。
 皆さんがそれぞれやっていることを聞くと、ああ、そういうこともできるんだとか、うちも今度それをやってみようとか、高関与層のほうは後々でみんなでメールアドレスを交換して、これからも連絡をとり合おうねみたいなことをやっていました。ただ意見を聞くだけじゃなくて、それ自体が教育的な効果、情報提供の効果を持つ一つの試みだと思いました。ですから範囲を広げてやることと、そういう目的でも何らか組織化してやっていくことができたらいいな、それが最後の私の印象です。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 この問題、今日の報告をきっかけにいろんな広がりがあるかと思いますし、それからまた調査対象をもう少し広げてという話もございましたので、またそれなりに対処を事務局のほうにお願いしたいと思っております。
 それでは、今の生活者ヒアリングに関しましてはこれで議事を終わりまして、次へ移りたいと思います。
 資料2でございますけれども、中長期ロードマップに関する主な論点に係る意見の整理ということで事務局より説明をお願いいたします。
 これまで、私ども、最初にロードマップの原案を示し、そして、まずそれ以前にこの基本法案等々で大幅削減という目標があっても、一体それをどうやって実現するのか、そんなことは実現可能性があるのか、それをやったらどういう問題が発生するのかということをはっきりさせてもらいたいという話があって、今このロードマップというものをつくっているわけであります。
 それにつきまして、原案に対してこのところずっと各ステークホルダーのヒアリングをやってまいりました。このヒアリングをどうやってこれから受け止めて進んでいくかということに対して、ここで一応一度意見の総括をしてみたいということでございます。
 皆さんにも、このうちどれが重要な論点なんだろうかといったことを後でお話しいただきたいと思いますので、報告を30分ぐらいでお願いしたいと思います。

○地球温暖化対策課長 それでは、資料2をご覧いただきたいと思います。細かいご意見、コメント等は先ほどご紹介ありました参考資料の1、2、3のほうにございますけれども、それは後ほど見ていただくとして、資料2をご説明したいと思います。
 資料2のつくり方でございますけれども、論点としましては、このヒアリングを始める際にヒアリングの際の論点ということで幾つか事前に整理をいたしましたけれども、その論点ごとにこの小委員会、それからパブコメ、それから国民対話で寄せられたご意見を整理した、列挙をしたということでございます。各論点の下に、一応、事務局なりにさまざまな意見のある程度集約したものを文章化して載せてございます。
 では、まず第1ページ目でございますけれども、第1の論点ということで、これはこれまでの取組で何がうまくいったのかというところの取組の実績についてのコメントでございますけれども、「日々の暮らし」については住宅・建築物のゼロエミッション化が進んでいる。あるいは、省エネ、創エネの取組を実施する企業も現れている。運輸部門についても燃費向上・交通流円滑化・エコドライブ・物流効率化等、総合的な取組が進められてきておりまして、
 COが近年減少傾向を示しているということでございます。
 「地域づくり」については、先進的な東京都と地方自治体におきまして環境都市づくりに向けた取組が進められているというご紹介がありました。
 「ものづくり」についても、CO排出量を経営指標そのものに取り込んでいくというような動きが出ている。それから、省エネ診断、プロセス革新を行っているという取組がございました。また、産業部門全体としてもCOは減少傾向を示している。
 「エネルギー供給」については、供給サイドとして原子力の活用、再生可能エネルギーの拡大、それから化石燃料の高効率化が進んでいる。また、需要サイドとしては機器の効率化を進めているというご紹介がありました。
 「その他」、NGOと企業がパートナーシップを結んでいるというような例とかICTの活用というようなご紹介がございました。
 個々の取組については時間の関係で割愛させていただきます。
 次、3ページでございますけれども、2として、これが今後のロードマップの精査に直接関わってくる部分でございますけれども、このロードマップにおける目標とか導入量、スケジュール等について対応が難しい点について言ってください。あるいは、その難しい理由あるいはどういう課題がクリアされれば進むのかと、そういうことについてのいただいたご意見でございます。
 「日々の暮らし」については、まず住宅・建築物についてはストックが長期的な排出削減に成否を与えるということで、前倒しでこの性能をよくしていく必要があるということでありますけれども、やっぱりストック対策は難しいというようなご意見、それから省エネ住宅・建築物に暮らすメリットが十分に伝わっていないんではないか。あるいは、中小の事業者を中心に人材育成とか技術力の向上の必要があるというようなこと、その辺がネックになっているのではないか。それから、初期負担が重いということ、それから運輸部門については、自動車のモデルチェンジの回数は限られているというようなこと、それから資金や人材の制約があるというようなこと、それから海外と国内で求められている車が異なっている。それから、モーダルシフトについても、特に鉄道のダイヤに余裕がないというような制約があるというような課題が指摘されております。
 「地域づくり」については、面的な取組、非常にお金がかかるものですから財務的な政策措置が必要だというようなこと、それから公共交通がやっぱり地域によっては発達していないということで車に頼らざるを得ないという意見がございました。
 「ものづくり」については、省エネの過去の投資が相当進んでいるということで、既に
 COの削減ポテンシャルが素材産業を中心に小さくなっているんではないか。それから、設備更新の負担が重いというご意見がございました。
 「エネルギー供給」については、安定供給確保・環境保全・経済性という3つの「E」の同時達成が重要である。安定供給との両立や設備の整備・更新に非常に時間を要するというような課題、それから再生可能エネルギーについては、実現可能性を精査しつつ、適切な支援や社会システムの見直しを図っていく必要があるというご意見がございました。
 個々のご意見を若干ご紹介したいと思いますけれども、まずこの小委員会でのご意見、3ページの下にありますのは、やはり既設の住宅に対する対策が重要だ。それから、2050年まで住宅は残るので早く対策をとるべきだというようなことが指摘されました。
 4ページにまいりますと、ここも最初の上のほうは既存住宅の改修、この強力な推進政策が必要である。それから、省エネ診断の専門家がまだ人材育成が必要であるとか、あとテナントとオーナーの一体の取組の必要性、それから高効率給湯器についてはもう少し現実的な台数に見直すべきではないかというような話、それから次世代自動車については、先ほどもございましたようにモデルチェンジの回数の制約、それから海外では当面まだ従来車が中心なので、次世代車技術というものが必ずしもグローバルのシェアにつながらないんではないかというようなこと。
 それから、「地域づくり」のことでは、面的なインフラのところの投資が非常に膨大になるというようなところの対応でございます。
 「ものづくり」については、鉄鋼、セメント、製紙等の業界のお話がございましたけれども、いずれも相当省エネが進んでいるということで、IEA等でもその削減ポテンシャルは日本は少ないというような指摘がされているというようなことがございました。
 それから、5ページにまいりますと「エネルギー供給」でございますけれども、エネルギー需要の減少というのは不確実な前提ではなかなか電力供給計画は立てられないというようなこと、それから2050年80%削減についてはなかなか電力業界としても削減の絵がまだ描けていない。CCSによるゼロエミッション火力しかないんではないかというようなお話がございました。
 それから、中長期ロードマップについては、このエネルギー供給という観点からは実現性に疑問があるんではないか。再生可能エネルギーの前提条件や導入ペース、追加的投資額の試算に懸念があるというようなことでございました。
 個々の再生可能エネルギーについてのご指摘でございますけれども、バイオ燃料についてはLCA評価、食料との関係等、十分慎重に検討すべきだとか、直接混合の投資の問題もございました。それから、地熱については、国立公園内で既に共存しているところも実績も見てほしいとか、温泉との共存共栄が大事である。風力については採算の問題がある。最近コストが上がってきているということで、少なくとも20年間、20円から24円パー・キロワット・アワーの固定価格買い取りが必要ではないか。あるいは、系統連系を申請順に認めるとか、優先接続等の配慮が必要ではないかというようなご指摘がございました。
 パブリックコメントでいただいた意見が次にまとまってございますけれども、5ページの下、この辺は太陽熱温水器の維持管理にお金がかかったというような問題とか、先ほどもございましたけれども、10年で元が取れるといってもやはり初期投資が非常に大きいということがございました。
 それから、6ページに入りますと、これも先ほどと重複しますけれども、次世代自動車の買い替えを増やしていくことについてもなかなか達成が難しい、政府の強力な支援が必要だというようなご意見がございました。
 「地域づくり」については、まちづくりで自動車の走行量を減らすというような目標を掲げてございますけれども、特に、都市部ではある程度可能であっても、地方・過疎地では公共交通機関がまだ弱体である中ではなかなか難しいというようなことがございました。
 「ものづくり」のご意見としては、これはたまたまいただいたご意見では、日本企業が旧式の設備で、かつ高い人件費で物をつくっているというような実態になっていて、むしろ海外企業のほうが最新設備を使って安い人件費で物をつくっているというような現象も起こっている。そういう中で、中小企業としてはなかなか最新の設備に入れかえることが難しいというような問題が指摘されております。
 「エネルギー供給」については、これは小委員会の議論とほぼ同じでございますけれども、3つの「E」の同時達成との関係、ロードマップの実現性について疑問があるというようなご意見がございました。
 7ページにまいりまして、再生可能エネルギーについても大胆な目標があるけれども、エネルギーセキュリティーや持続可能な経済成長という意味でリスクがあるんではないか。石油の役割、バックアップとして重要性はむしろ増すんではないかというようなご意見とか、エネルギーセキュリティーの観点から石炭火力の過度の抑制は避けるべきというようなご意見が出ております。
 それから、7ページの下では、太陽光発電、最大1,000万世帯というような計画ですけれども、これについての設置スペースあるいは費用の問題、補助金の、特に財源の可能性についての検討が必要ではないかというようなことでございます。
 8ページ目にまいりますと、これも太陽光、風力、あるいはさまざまな産業部門の技術の導入量、これについてやはり根拠、精査をしてほしい、実現可能性を十分検証してほしいというご意見でございます。
 国民対話のほうでは、25%目標の実効性、あるいは原発にちょっと頼り過ぎているんではないか。原発の負の部分の議論が少ないんではないか。それから、電力については、需要サイドだけではなく供給サイドのインセンティブをもっと出してほしい。再生可能エネルギーについて高い目標はいいんだけれども、人材育成を含めた具体的な道筋を示してほしい。
 それから、地域間格差というようなことも念頭に置いてほしい。それから、産業部門に甘く、家庭部門に厳しい内容になっているのではないか。海外に富が流出しない形で海外における対策をやることが重要であるというようなご意見がございました。
 それから、9ページ目が3つ目の論点ということで、2とも関連いたしますけれども、この中長期ロードマップの中に盛り込まれている対策、施策の中で、既にもう対応を始めているものがどんなものがあるのか。あるいは対応できる、こういうものができますよというようなことについて具体的にご指摘をいただいているという部分でございます。
 「日々の暮らし」について、住宅・建築物については既にもう技術があるということで、むしろその既存の技術を普及させるための制度づくりが重要である。それから、自動車については、営自転換とかエコドライブを進める必要がある。あるいは歩道・自転車の走行空間の整備の推進ができるんではないかというようなことでございます。
 「ものづくり」という中では、燃料転換あるいは省エネ設備代替等のインセンティブを付与して進めていくことができるんではないか。あるいは資源の有効利用、フロンの削減が重要との意見がございました。
 それから、「エネルギー」については、天然ガスの有効活用をもっと位置づけていくべきではないかというようなこと。
 「その他」として、将来の世代に負担を残さないように現世代が一定の負担をすべきである。25%削減については、真水に加えて海外での削減も考慮に入れるべきという意見がございました。
 具体的なご意見の一部でございますが、小委員会では、投資回収年数が10年以内になれば相当普及するんではないかというようなこととか、低層の賃貸についてはもう太陽光発電つきの賃貸が出てきている、あるいは既にCOゼロエミッションの住宅も販売が始まっているというようなことがございました。それから、やはり住宅について省エネルギー性能の義務化が大事で、これをできるだけ早急にやるべきというようなご意見がございました。
 また、その建物の性能の表示、格付も不可欠である。それから、新築から運用の場の総合的な対応が必要であるというようなことがございました。
 10ページ目でございますけれども、既設の建築物については、運用対策で2、3%、それから設備の更改対策で15%ぐらいまでいくけれども、それ以上は太陽光などが必要になってくるというようなことでございます。
 「ものづくり」は、一つの例として鉄のスクラップ利用が国内で進めば、それでCOの削減につながるという面もある。それから、フロンについてもサービスや廃棄時における冷媒回収・破壊の推進が必要だというようなことでございます。
 パブリックコメントのほうのご意見もほぼ重複してございますけれども、2つ目のポツですが、家庭での削減にアドバイスを提供するサービスをエネルギー供給事業者の義務としてもう組みこんではどうか。環境コンシェルジュ制度の創設というようなものも新成長戦略に盛り込まれているということで、こういうものも重要ではないかというようなこと。
 車については、運転する喜びがある環境対応車を低価格で購入できるように一層の技術革新を進めていただきたいというようなことがございました。
 エコドライブについては、なかなかドライバーに頼っても難しいので、エコドライブしかできない自動車を販売するほうがいいんではないかというような、標準仕様にしてほしいというようなこともございました。クリーンディーゼルの普及も必要だというようなご意見もございました。
 「地域づくり」のほうでは、自動車社会からの脱却は賛成であって、公共交通網の整備あるいは歩道・自転車の走行空間の整備というのはほかの副次的な効果も含めて非常に期待ができるというようなことでございました。
 それから、国民対話のほうでは、脱フロンの重要性、それから直接排出でやるべきではないかのご意見とか、スマートグリッド、イニシャルコストが大きいのでやはりそこの措置の対応が必要である。企業が同じ土俵で技術競争ができるような基準・制度が必要だ。
 それから、バイオガスについてもっときちんと位置づけてほしいとか、それからCOの価格づけについて環境省が全体の調整をしてほしいというようなこと、原子力の議論がまだ十分ではないんじゃないか。それから、国民の意識啓発については、企業が社員や社員を通じた家族の意識改革を行うということも重要であって、そういうことをやっている企業をちゃんと評価してほしいというようなこと、環境コンシェルジュに興味があるというようなご意見がございました。
 次、12ページ、4番目の論点ということで、これは経済分析でございます。中長期ロードマップにおける経済分析についてのご意見ということでございまして、全体としてまとめますと、このロードマップにおいて、現実に起こり得る低炭素社会への移行に伴う経済発展の姿の一部を示したことは前進と評価する意見がある一方で、マクロ経済や雇用へのマイナス面についても明示すべきという意見とか、専門家を含めた検証を行うべきという意見があったということでございます。
 小委員会でも、マイナス面も含めて示すべきでありますとか、専門的、科学的な検証が必要ではないかというようなご意見がございました。
 パブリックコメントのほうでございますけれども、最初の2つぐらいのポツは、従来のモデルでは従来型産業構造を前提としているために産業構造転換とか低炭素産業の発展、雇用の増加についての道筋を示していなかったけれども、今回のロードマップにおいて、この現実に起こり得る低炭素社会への移行に伴う経済発展の姿を一部示したことは前進ではないか。あるいは、そのプラス面を検討することは極めて重要であり評価したいというような前向きのご意見がございました。
 他方で、モデルの結果というのは前提の置き方によって大きく変わるので、その妥当性についての十分な検証が必要であるとか、不利な条件での結果もちゃんと国民に示すべきである。
 あるいはエネルギー消費型の産業にとっては非常に費用が大きくて、その悪影響が懸念される。そういう負担が非常に大きな企業とそうでない企業の二分化が起こって不公平感があるんではないかというようなことでございました。
 それから、13ページにまいりますと、これも同様の意見でございますけれども、モデル分析によるマクロ経済についてはマイナス面を含めて客観的かつ多面的に評価をして、なおかつ、国民一人一人への影響がわかるような形で示してほしい。
 タスクフォースメンバーの有志による意見も発表されておりますので、そういうものも含めて幅広い専門家によって根拠、妥当性、実現可能性などの検証を目に見える形で行う必要があるんではないかというようなことでございます。
 国民対話のほうでは、高い目標のほうが経済にいいという主張にはちょっと疑問があるとか、マイナス面についてもきちんと議論してほしい、あるいはそのコストが、国民が比較できるようなコストについての指標とか資料を出してほしいとか、それから25%削減に必要な投資についても、その費用対効果の高いものを優先すべきなので、投資の削減効果についての情報提供をしてほしいというようなことでございました。
 それから、14ページが5番目の論点で、これは他の分野との協業、協力によって期待できる分野はどんなものがありますかということでございます。これは、それほど多くのご指摘はありませんでしたけれども、産業分野での省エネ設備の技術開発でありますとかフロンの回収、あるいは物流の業種を超えた共同輸送の話、あるいは森林吸収源対策で、例えば都市と地方との協力を行っていくとか、それから太陽熱事業の給湯と暖房市場との協業、あるいはいわゆるICTソリューションの活用と、そういうものがこの分野を超えた連携としては期待できるんではないかというようなご意見がございました。
 それから、15ページでございますけれども、6つ目の論点といたしまして、この温暖化対策を新たな成長の柱とするという観点から、この温暖化対策による副次的効果でありますとか、新産業・雇用創出効果についてはどういうことが期待できますかということについてのご意見、これもございました。
 省エネビル建設・改修など、内需や雇用の創出を高める分野での対策はすべきというご意見、あるいは再生可能エネルギーの普及やICTの活用に新産業・雇用創出効果があるのではないか。それから、雇用創出だけではなくて雇用喪失への対応も必要というようなご意見もございました。
 具体的なご意見が下にございますけれども、建築分野では非常に多種の業種に行き渡って多くの新たな雇用、需要の創造に寄与するんではないか。あるいは、その環境エネルギー政策と産業政策を協調することによってCO削減による経済波及効果が見える投資誘導、こういうものがここにあるいろいろな分野で期待できるので必要ではないかというようなこと。
 既存建築物対策が重要である。あるいは地熱発電、再生可能エネルギーによる雇用、副次的効果ということで、地熱については純国産、ベース電源とともに地域の経済への寄与も大きいんではないか。それから、風車についても、これも2万点以上部品が必要ということで日本の物づくりの能力が生かせるんではないか。
 あるいは、ICTについては地域、ものづくり、運輸、日々の暮らし、エネルギー供給、広い分野で貢献をし得るんではないかというようなこと、それから市場の変化に対応できずに雇用を失うということについては、これは必ずしも個人の責任として押しつけるのは間違っている、国としての対応が必要ではないかというようなご指摘もございました。
 それから、16ページにまいりまして7つ目の観点、これは国内だけではなくて世界の低炭素社会への構築に貢献するためにはどういう方策があるのか、いわゆる技術移転の話でございます。
 これのついては、日本の環境技術で世界をリードしていく、あるいは世界に貢献できるという意見がございました。また、日本の限界削減費用が高いということではございますけれども、やはり国内工場をマザー工場としていきたいというような意見もございました。
 海外展開に当たっては、その知財の問題とか官民連携の課題がある。それから、現行のCDMでは、日本の削減、省エネ技術が用いられていないという問題があるというご意見でございました。また、アジアへの技術輸出、そこでCOを削減した場合には日本のCOの削減として計上できるような仕組みが必要ではないかというようなご意見がございました。
 それから、そういう意味で海外への貢献ということがございますけれども、そういう貢献をしているという情報だけではなくて、負の寄与ということも把握した上で発言をする必要があるんじゃないかというようなご意見がございました。
 具体的なご意見、ほとんど重複していますけれども、少し具体的なものとしては、例えば新興国における最新鋭の石炭火力技術、こういうものを活用することによって相当量の削減が寄与できるんではないか。その場合の知財の問題とか官民連携についての課題があるんではないかというようなこと、日本の貢献としてLCA的な観点での仕組みが必要ではないか。それから、技術移転については16ページの下にございますように、既に途上国への支援スキームの中で省エネ診断とか最新のプラントをつくるというような取組を行っていて、相手国、日本両方が得をするようなスキームが必要である。CDMは、そういう意味ではあまり効果がないんではないかというようなことでございます。
 それから、17ページでございますけれども、先ほど申しましたように、プラスの貢献だけではなくて、COを排出してつくった製品を大量に輸入しているという部分での負の寄与というものも把握をした上で発言したほうが信頼性が高まるんではないかというようなことでございます。
 それから、17ページ、8として、具体的にその低炭素社会に向けていくための仕組み、あるいは企業、個人、地域への支援といいますか後押し、そういう具体的な施策についてのご意見をいただいております。これもかなり量が多いわけでございますけれども、17ページの下のほうにまとめを書いてございます。
 「日々の暮らし」という分野では、効率の悪い機器の製造禁止やコンシェルジュによるアドバイス、住宅・建築物への公的なインセンティブの付与や性能表示、見える化、家庭のエネルギー消費実態をモニタリングしたデータの整備、主要な対策の中に家庭用燃料電池の普及を位置づけるべきというようなご意見がありました。
 また、輸送面でのCO排出量削減は物流コストに直結することから、実走行燃費改善のための総合的な対策が必要というご意見がございました。
 「地域づくり」につきましては、政府の主導によるモデル都市あるいは総合パッケージというものが必要ではないか。それから、交通需要のマネジメント・まちづくりの観点からは自動車依存を減らして自動車の走行量を大幅に減らすための政策、公共交通機関の充実のための支援というものを大胆に進めるべきという意見がございました。
 「ものづくり」については、LCA的な観点あるいは他社との連携、そういうものを評価する必要がある。それから、環境分野の研究開発だけではなくて、実用、普及等の市場化までをシステマチックに推進する大胆な助成制度の創設が必要ではないか。
 それから、官民が一体となって、その革新的環境技術の共同研究開発あるいは実証実験の促進が必要ではないか。新興国、とりわけアジア諸国との連携強化による国際標準化の推進が必要ではないか。環境関連製品、サービス分野における貿易障壁の撤廃あるいはその知財権保護の強化が必要である。それから、中小企業の環境分野への新事業展開に対する専門家によるアドバイスなどの支援が必要というようなご意見がございました。
 18ページにまいりましてエネルギー供給分野でございますけれども、原子力の新増設と設備利用率の向上あるいは高効率石炭火力発電、いわゆるクリーンコール技術の開発、実用化の加速が必要である。それから、熱分野の対策が不十分ではないかというご意見、それから再生可能エネルギーについては強力な政策を導入すべきである。国民負担や産業競争力への影響もあわせて評価をして、無理のない制度とすべきと言ったとなるご意見がございました。
 その他として、柱となる施策の重点を図るべきではないか。消費者の行動に焦点を当てるべきではないか。CO削減とあわせた副次的な効果も勘案をして、いわゆるコベネフィットを追求していくということが必要ではないか。努力したものが報われる仕組みや技術開発、日本の進んだ環境技術を用いて途上国を支援できる仕組みが必要である。フロン対策を進めるべきというご意見がございました。それから、経済的手法として検討されております国内排出量取引制度、地球温暖化対策税については、速やかに導入すべきという意見に加えて、慎重に検討すべきという意見もあったということでございます。
 この下、個々のご意見がございますけれども、小委員会のご意見は大体もう皆さんご案内のとおりでございますけれども、製造禁止という意味では、例えば給湯器について一部の方式はもう製造禁止にすべきではないかというようなご意見もございました。公的インセンティブということで、ここにございますような補助金、エコポイント、省エネ改修助成、そういうものが必要ではないかというようなことでございます。特に、イニシャルコストを下げるためのインセンティブが重要であるというようなことでございます。
 住宅については、冷暖房のエネルギー消費についての正しい情報が国民に十分認識されていないんではないかというようなこと、見える化については、消費量だけではなくて、消費者の使用プロセスを見える化する。効率的な使い方等、そこも見える化していく必要があるんではないか。住宅・家電等の適切な普及のために、やはりわかりやすい、信頼できる情報の開示が必要ではないか。賃貸オーナーの支援制度の創設も検討してほしいというようなご意見がございました。
 19ページにまいりまして、地域づくりについてのモデル都市等の取組あるいは物づくりについてはLCA的な観点云々でございます。
 電気分野に対策が偏っているんではないか。熱分野の対策もやる必要があるというようなこと。
 それから、一番下では、2国間での技術移転と排出権獲得のパッケージ化というものも提案をされております。
 パブコメのほうでは、19ページの下でございますけれども、新築の基準の義務化、それから家庭のエネルギー消費実態をきちんと調査して、その施策の評価、検証に使えるような標準的なデータというものをきちんと整備すべきだというようなご意見がございました。
 家庭用燃料電池の普及の必要性というようなこと。運輸部門については、環境対応車の導入ばかりがちょっと重点が置かれているけれども、交通需要を減らしていくためのまちづくり、公共交通機関の充実、そういうものも大胆に進めていく必要があるというようなことでございます。
 「ものづくり」の分野では、先ほど申しました大胆な助成制度というものが必要ではないかというようなご意見がございます。ライフサイクルの話もまた出てきています。
 それから、産業部門の削減率が家庭・業務・運輸に比べてとりわけ少ないのは、相当違和感があるというようなご意見もございました。
 21ページでございますけれども、低炭素社会に移行するためには素材型産業の素材の利用の減少というものも必要ではないかと。マクロフレーム固定というのは目指す方向としては逆行しているんではないかというようなご意見もございました。
 「エネルギー供給」については、原子力の安全性、必要性についてさらに国が十分説明をしていく必要がある。高効率の石炭火力と、あるいはバイオマス、IGCC等、いわゆる化石燃料の高効率利用技術の開発あるいは海外への移転、普及が重要であるというようなこと、再生可能エネルギーについては、固定価格買取制度はエネルギー源ごとにその拡大のスピードや技術の進展にあわせて適切に設定をしていく必要があるのではないか。
 再生可能エネルギーの利用の拡大について、これは重要だということでございますが、他方でその導入コストの低減が極めて重要であるというようなこと、それから国民負担とか産業競争力の影響もあわせて評価をして、無理のない制度としてほしいというようなことがございました。
 それから22ページにまいりまして、その他でございますけれども、創エネ、蓄エネ、省エネ等大きく期待がされる分野、製品については積極的な投資、産業奨励を行ってほしい。
 先ほど申した経済的手法については、それぞれの要素を比較検討して一体的に検討してほしいというようなお話でございます。
 それから、民間事業者の確実な対策という意味では、排出量取引制度をできるだけ速やかに導入すべきだというご意見、環境税、地球温暖課税についても速やかな導入をすべきというご意見、温暖化の対策投資、大きな投資が必要なので、そこについては税制面優遇や補助というような国の後押しが必要だというようなこと、フロン対策も前倒しにやるべきである。
 国民対話では、農業のCO削減効果に排出権を与えるというようなことも考えてほしいというようなことがございました。
 次、23ページ、その他ご意見ということで、非常に多様な意見をいただいております。少しまとめたものが23ページの上でございますけれども、低炭素社会構築のための投資を市場・雇用の創出、地域の活性化、エネルギー安全保障の確保などの観点でとらえようとする試みは評価をするというご意見、将来世代へ温暖化対策のコスト負担を押しつけることは避けるべきというご意見、温暖化対策は国民経済・国民生活に多大な影響を及ぼすことから、国民が耐え得る政策なのか詳細な検討を行った上で慎重に検討すべきである。その際は、地域性の違いも考慮すべきというご意見がございました。国際貢献や国際的な枠組みの設立という視点がロードマップの中では希薄ではないのか。エネルギー基本計画や新成長戦略との整合性を図るべき。すべてを真水とするのではなく、さまざまな削減ケースを検討すべきというご意見がございました。また、LCA的な観点が重要、あるいはグリーンジョブの創出、適切な雇用の移転(ジャストトランジション)の必要性、社会的対話(ソーシャルダイアログ)の必要性、それからポリシーの持続性と柔軟性の両方が必要であるというふうなご意見がございました。
 個々のご意見でございますけれども、かいつまんでご紹介いたしますが、海外での削減分を国内でも換算するという方向は正しいということですが、他方で、中国から大量のものを輸入しているということで、排出量を輸入しているという指摘も受ける可能性がある。供給側は原子力頼りになっているのではないか。そこに無理があるのではないかというようなこと、産業部門の削減が少ないというようなこと、それから自治体のご意見として、データが、特にエネルギー関係のデータがなかなか入手できないのが悩みである。そういうデータの提供の義務化というようなことが必要ではないかというようなこと、努力目標であれば高いものを掲げるのはいいんですけれども、できなかった場合に差分を担保しなきゃいけないというような場合には、リーズナブルな目標を、より少し高い水準の目標を設定する方がいいんではないか。規制については、イノベーションが起こるという面もありますけれども、やり過ぎるとだめになりますよというようなご意見でございます。
 24ページでございますけれども、自然エネルギーについては地域の特性に適したエネルギーの組み合わせが必要であるというようなことですね。それから、技術がかぎを握るというようなご意見、国際貢献が十分入っていないというようなこと、環境省のみならず関係省庁全体として議論をして提示してほしい。物の購入・促進に焦点が置かれていることは問題ではないか。市民の負担感を軽視しているんではないかというようなご意見でございます。LCA的には化学が大きく貢献をしているんではないかというようなこと、失われる雇用の影響というものも算定をするべきであるというようなことです。
 それから、パブコメのほうですけれども、COP15が物別れになった中で、わが国だけが突出した目標を持つべきではないんじゃないかというようなご意見もございました。削減目標が決まる前に施策を進めるのはどうなのかというようなご意見もございました。
 25ページでございますけれども、日本だけが高い目標を設定して競争力の低下や国民の負担が大きくなることを避けるべきである。それから、温暖化対策は経済・生活に大きな影響を及ぼす重要課題であるということで、まず国があるべき姿を示す。また、そのエネルギー基本計画や産業構造ビジョン、新成長戦略を含めた十分な整合性が必要であるというようなこと、それから原油価格の観点で、中長期的には原油が100ドルというようなことが継続するという前提で、そういう中で経済成長を続けるためにはどういう施策が必要か。その結果としてCOがどの程度削減されるかというような視点で策定すべきではないか。原子力については、メリット、デメリットについて公平、冷静に議論をすべきではないかというようなこと、温暖化対策は地球全体の取組でありますので、国際社会が等しく公平に負担することが大前提であるというようなこと、日本の製造業は削減ポテンシャルが小さいため、その排出量取引制度の導入は国外への国富の流出につながる恐れがあるんではないかというようなこと、それから25%すべて真水ではなくてさらなるケースを検討すべきというご意見があったということでございます。
 最後、26ページでございますけれども、これも同様でございます。25%の削減の中身については海外での削減も含めて複数の選択肢を示して、それぞれについて内容とか経済の影響などを示す必要があるのではないかというようなことでございます。
 最後、国民対話のところでは、公平な国際枠組みが必要であるというようなこと、カーボンリーケージを防がなければいけない。なぜ日本が25%削減しなければいけないかというところもまだ納得は十分できていないというようなご意見、北海道などのご意見では、非常に北海道は暖房でエネルギーをたくさん使うというようなことも含めて、一つの施策についても地域によって負担が変わってくるというところの違いも考慮してほしい。失業者が出ないかというような国民が持っている不安について、もっと真摯に受け止めてほしいというようなご意見がございました。
 ちょっと雑駁でございましたけれども、以上が今回のヒアリング、パブコメ等でいただいたご意見の論点ごとに整理をしたものということでございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 これから1時間強、皆さんのご意見をお伺いしたいと思います。十分とは言えませんけれども、一応、さまざまなステークホルダーをしていただきましてヒアリングを行ったわけでございます。幾つか、ロードマップに取り入れて、よりいいものにしていきたいといったものもありましたし、また非常に今後まだ詰めなきゃいけない論点というのも幾つかあるかと思います。
 一応、このヒアリング自身、ある程度質問の枠として論点を想定はしておりますけれども、重要な論点はまたほかのところにもあるかと思います。皆様には、今回いろいろとヒアリングの中で出てきました細かいことはまた次の段階で検討するといたしまして、どういう論点が今後さらに詰めなきゃいけないだろうかといった点からお話をお伺いできればという具合に思っております。また、その論点の新しい切り口といいましょうか、そういうものにつきましてもお話をいただければという具合に思っております。
 いつものように札を立てていただきまして、順番にお話をお伺いしていきたいという具合に思っております。
 こちらから行きますけれども、赤井さんのほうは特に後でもいいですか。
 それじゃ、荻本委員。戻ってきますのでご心配なく。

○荻本委員 一番重要だと私が今感じたのは、産業界とかいろんなステークホルダーの方の意見を聞き、3月までのロードマップに基づき、(これから何をすればよいかということについての)ショッピングリストはでき,希望も出てきた。この段階では、もう一回全体に立ち返って、2020年及びそれ以降に持続的な削減を図るためには、どれをどういうプライオリティーでどういう時間軸の展開でやればよいのかをもう一回考え直さないと思う。つまり、あれも役に立つ、これも役に立つ、これもいいだろう、できれば早く始めるほど効果は上がるというふうなところに今来たわけですが、マンパワーとかお金とかいうものには限りがあるわけです。
 それから、今、行動することは必ずしも2020年に最大の効果を上げるとは限らない。そんなものもあります。
 ですから、ショッピングリストはできたということで、2020年とそれ以降に持続して効果を上げるための考え方を整理するという観点が今一番重要だと私は感じています。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 影山委員。

○影山委員 よくまとめていただいたのかもしれませんが、この整理では何をこれから議論していっていいかわからないので、これのさらなる整理が必要だと思います。
 私からもぜひどんなところをやっていただきたいかという話は出したいと思いますので、論点をぜひ絞り込んでいただいて、追加することがあれば追加して、論点をしっかりした上で、今後の議論をしていただきたいと思います。
 いろいろ私が申し上げたことでもう少し追加で申し上げなくてはいけないと思ったことは、意見の違いがいろいろあることは良いことですが、同じエネルギー供給業者でエネルギーセキュリティについて、特にガスの将来の調達の安定性とか価格の動向について、意見が若干食い違っているところがありましたので、そこについては整理して説明するような形が必要かと思っております。
 それ以外のところは、先ほど申し上げましたが、しっかりと論点を整理して、もう一度議論をすべきところを絞り込んでいただきたいと思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 杉山委員。

○杉山委員 私も、今、影山さんがおっしゃられたところほぼ同意見で、今後議論しやすいように少しお願いしたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 その上で、今回今までのパブリックコメントを含めた意見を聞きまして、重要な点になるだろうというところでコメントさせていただきますと、今回の中長期ロードマップ、温暖化対策をやる上で、国としての成長戦略、そして雇用をどうつくっていくのか、持続的に社会をどう維持していくのか、そういう観点はやはり非常に重要になるんだろうというのが、このいろいろなコメントの中に結構表れているんだろう。
 したがって、非常に長いスパンの政策を考えていかなきゃいけないわけですから、その中でそれぞれのことが成長戦略上どう位置づけられていくのか、雇用にどう影響があるのかというのはしっかりとやはり論点としてまとめていく必要があるんじゃないかなというふうに思いました。
 それと、第1回小委員会の中の冒頭で発言をさせていただいて、いろいろなご意見をいただきました。その中で、今回この論点整理を見させていただくと、その中で言いましたけれども、民生、例えば見える化、いろいろなキーワードがやはりこの今回のいろいろな論点整理の中にも表れてきましたし、先ほど枝廣さんから言われた生活者のアンケートの中でもそのような趣旨もあったんではないかな。そうすると、もう少し具体的な詰めといいますか、そういう部分の深掘りといいますか、そういったことも重要になってくるんではないのかなということを感じました。
 もう一つは、環境分野だけではなくて、もっと言えば環境省だけでなくてと言ったほうがいいのかもしれませんけれども、ITの分野、いろいろな分野、例えばコンパクトシティー、土地づくり、自動車の使い方、いろいろ横断的に生活そのものが関わってくるわけですから、そういったものを総合的に検討する、そういう視点もやはり必要だろう。それと、この小委員会の中、このロードマップにどう反映していくかというものの整理もやはり重要になっていくんだろうというふうに思います。
 最後に、やはりこの論点整理を見させていただくと、海外に対する日本の貢献という主張がかなり入っていたんだろうなというふうに見受けられます。じゃ、具体的にどうするのか。例えば貢献を入れると中国から輸入して増えるという反対意見ももちろん中にはありますので、そういったものに対して科学的なしっかりとした調査と検証、そして目指すべき方向感というのは検討していく必要があるんだろうというふうに感じております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 大聖委員。

○大聖委員 私、自動車のほうの担当をしておりまして、こういう今ご紹介あった論点というのは、産業分野とか民生、家庭、まちづくりとかというふうに分かれているんですけれども、その中に実は車が入り込んでいるんです。それをぜひかき集めて我々の世界にもしていただきたいということがありまして、特にそういう各セクターでは車の使い方が違うものですから、それらがどれぐらい定量的に積み上げられるのかというのを数字を出していただくと非常にありがたいと思っています。
 車の対策の論点というのは3つありまして、今2015年の燃費基準というのがあるんです。これはみんな従来の車を中心に一生懸命自動車メーカーはやっています。達成可能です。
 その次に、2020年度の燃費基準の議論というのが今まさに始まっていまして、来年決まるんです。そうしますと、2020年の手前でそれに適合するような前倒し達成した車が出てくると思うんです。そういうものも読みつつ、それから環境対応車への導入です。
 それからもう一つ、3番目としては車の利用のあり方なんですけれども、それが今申し上げた産業とか民生の中に入り込んでいるものですから、それをぜひかき集めて定量性のあるものを出していただきたい。車の利用をうまくやるということは経済的にも実は費用が節約できるというようなことが、例えば民生とか産業なんかではあり得るものですから、それを何かインセンティブをうまくつけるということ。
 それから、もう一つ、車は幸か不幸か税金がいろいろかかっていますので、これをうまく調整することで買いかえを促す、あるいはより環境にいいものを選択させるような誘導策が非常にこれはうまくできそうです。最近のエコカー減税はちょっとカンフル剤的な要素があるんですけれども、もう少し長い目で見た税の戦略はぜひ必要だと思います。
 それから、先ほど荻本委員がおっしゃったんですけれども、やっぱり2030年に接続するような一貫した政策をぜひとっていただきたい。車は一回買いますと十何年使いますので、そういう面でも必要ではないかなというふうに思います。
 それから、最後になりますけれども、情報通信技術の活用です。これはもう絶対に車のほうでも推進していただきたいし、これはいずれは諸外国への波及効果もありますし、とりわけ、我々はちょっと今、研究会をつくってやっているんですけれども、環境対応車とICTをくっつけることで、特にアジア地域の情報通信網というのを車中心に統合的にカバーできないかというようなことを考えています。そういう意味での国際貢献も可能かと思っています。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 ありがとうございます。5月の半ばから今まで7回にわたって精力的にヒアリングをやってきたわけですけれども、委員は大変でしたが、事務局はもっと大変だったと思います。これだけまとめていただいてありがとうございました。
 この各論点について議論を深める方法として、お互いいろいろな立場の人、いろいろな考えの人が今意見を言い合ったということで、肝心なのは、では政府としてそれぞれについてどう考えるのかというところがこの論点の整理の中でもまだ見えていないということがあるわけです。意見はこういうふうにあったけれども、やっぱり政府としてはこういうふうに考えたい、あるいはこういうふうに考えるべきじゃないかというところがあると、次に議論が深めることができるのではないかと思います。
 それから、ロードマップ全体を通してまだ議論が十分できていないのはモデルのところだと思います。2020年に向けて実現できるのかどうかというところだと思います。モデルはしょせんシミュレーションだという話もありましたけれども、でも、されどシミュレーションだと思います。未来を予想するにはこれしかないのではないかと思います。単にモデルがこうなりましたという最終結論だけではなくて、私は、ある対策をとらなかったときにどうなるかという、そういう感度分析的なところをやっていただくと議論がさらに深められると思います。
 それから、ここはちょっと細かい話かもしれませんけれども、「ものづくり」と、それから「暮らし」というところに関わってくるLCAの考え方ですけれども、モデルの中にどういうふうに反映されているかというところがちょっと気になっています。すなわち、省エネ機器を使うことによって暮らし側では減るけれども、つくるほうで増えるというところがモデルでどういうふうに反映されているかということです。
 考え方によっては、使うところで削減できるものを外国でつくると日本にとっては一番減るということになるわけですが、それは望ましい姿ではないと思います。そういうこともそのモデルの中でいろいろな評価ができるのではないかと思います。
 それから、最後に事務局に質問ですけれども、先日、エネルギー基本計画が閣議決定されました。2030年の絵姿ということではありますけれども、私、読んでおりまして、部分的には2020年の姿も一部書かれていると思います。
 今回、2020年に向けてのロードマップですけれども、閣議決定されたエネルギー基本計画の部分かもしれませんけれども、そこはベースとして考え、一部分ではあるかもしれないけれども、所与の考え方とされるのかどうかというところをお聞きします。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 則武委員、お願いします。

○則武委員 これまでのヒアリング等でいろんな意見が出ていると思いますが、この委員会の中で何をやっていくのか、論点の中でもこの委員会でやるべきものは何か、深く追求するものではないようなものも若干入っているかのように思うので、論点に関してこの委員会で何をやっていくかという点から論点を整理する必要があるかなと思います。
 私自身はもともとの趣旨からいけばこのロードマップの精査かなというふうに思っていたんですけれども、それ以外のご意見も結構いろいろあると思いますが、その辺を含めてどういうふうな部分をこの委員会でやっていくのかというところを考えないといけないかなと思います。
 あと、このロードマップの精査については、やはり個々に挙げられているものについて実現の可能性と、そこに日本として競争力のある技術としてどういうものが生み出されるかとか、かける費用とその金銭的効果、それと本当に雇用をどういう点で生み出すのかというような点について精査していく必要があるのかなと思います。
 ただ、それに向けての施策の精査というのは個々の委員会で本当にやるべきなのかなと思っております。概略としてこういう施策化というのは必要だと思いますけれども、施策の精査というのはこの委員会とは違うような気がしております。
 以上です。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 伴委員、お願いします。

○伴委員 私のほうは経済モデルによる分析が役割なわけですけれども、その前提となるのがいわゆるロードマップでいろいろ議論されている将来像でして、ヒアリングを積み重ねてきた中で大きな変更があるかどうかが私としては気になります。経済モデルで計算するときには、ロードマップでいろいろ議論された内容を私なりに解釈し直して数値を入れておりまして、その結果が3月26日にも出たところでありますけれども、それ以降、どう変わっているかということを少し見た上で、直すところがあれば直したいという具合には思っています。
 先ほど冨田委員がおっしゃった輸出入に関しては、これは日本のモデルしか担当していませんのですぐに答えは出ませんけれども、私は別途世界モデルを持っていますので、それ等見ながらご報告はできるだろうと思います。
 それから、感度分析にしろ、いろんな分析にしろ、いろいろと今やっておりまして、そういうことを一回こういう場でまた報告して、ご批判を仰げればという具合に思っています。
 ただ、1つだけちょっと気になるのが、いわゆるロードマップでいろいろと将来シナリオというのを書いているわけですが、もう一つ経済産業省のほうで、エネルギー基本計画に沿った形かどうかわかりませんが、それと非常に似た形のものがあります。だから、両者の間での差をなるべく少なくするということが多分要るのではないだろうかと思いまして、攻撃する方々はそういうところ攻撃いたしますので、別途の委員会、委員の方々も結構重なっている部分があるので問題ないと思うんですが、齟齬のないようにお願いできたらありがたいと思っています。

○西岡委員長 藤野委員。

○藤野委員 ありがとうございます。意見だけ言えばいいかなと思っていたら、意見を言うとモデルの計算をもう一回やり直さないといけないかなというので、伴先生もそうですけれども、ただ言うべきことは言ったほうがいいかなと思います。
 まず、そのロードマップの精査、ステークホルダーに伝わるロードマップにどうやってバージョンアップできるのか。荻本委員がプライオリティーづけというのもありましたけれども、やはり具体的に誰がどうやるとか、大聖委員から税の使い方をうまくやればうまくいくよというとても魅力的なアイデアもありますけれども、そういったものをどうそのタイムフレームに落とし込んでいくかということが特に、つまりリアリティーをどうやって高めていくかが大事だと思います。
 生活者のヒアリングでも、買わないという選択肢もあったりしますし、そういうちょっと幅広なところで、抜け落ちてしまうところをどうやって拾い上げていけるかというのが1点目です。
 2点目は、冨田委員からもありますけれども、海外との関係だったりとか日本の実力をちゃんと正しく認識して、それでどうやって本当に飯を食っていくなり、地域で産業をまた新たにつくっていって地域の雇用をつくり出していくかというところについて、昨今、新成長戦略のロードマップも出ましたけれども、それも参考にしながらも、やはり幾つかの国の形の姿を想像して、それと調和するようなロードマップというものが必要なんじゃないかなと思っています。
 例えばマクロフレームも若干変更したシナリオもやっていますけれども、もっと大胆に変更し得る可能性も、やはりほかの国との関係も考えてありますので、そういう幾つかのケースについて、飯田委員がよく言っているコンティンジェンシープランじゃないですけれども、幾つかシナリオをつくっておく必要があるかなと思います。
 最後、3点目ですけれども、よくこの話をすると、藤野は環境省の人間か的な話をされて、ロードマップを外に説明すると、いや、環境研なんですけれどもと、ほぼ一体に見られているんですが、このロードマップ、せっかくいろんな知恵を積み重ねてつくったのに、どうも環境省のものだけというふうな認識になってしまって非常にもったいないと思っています。村上先生とかがご尽力されて、建築物、住宅のロードマップは、結構、国交省なり経済産業省が思い描いているものに近いのか近くないのか、向こうは向こうで非常に先進的な取組もされようとしていますし、いかにオール・ジャパンのものにしていけるのか。もちろん、完全にみんなぴったりというわけにはいかないでしょうけれども、そういった連携、本当にいろんな情報が必要だと思います。大聖先生がおっしゃったように、車の使い方とか、あと業務ビルの実態の調査だったりとか、または生活者が本当にどういうきっかけで動いていくんだろうかとか、いろんな本当に先進的な研究も必要だと思うんですけれども、そういうのをどういうふうに連携させて、この1年で終わる話でもないと思うんですが、そういったロードマップが必要かなというふうに思っています。
 以上です。

○西岡委員長 村上委員。

○村上委員 ありがとうございます。
 今、高橋課長から非常に詳しくご説明いただきまして、大変いろいろな意見が出ておりますから、これをこれからワーキングのほうで整理して抽象化して政策提言に改めて再整理と、そういうことをしなきゃいけないなと思っておりまして、非常にたくさんのヒアリングを聞かせていただいて、私自身はよその分野の話が非常におもしろかったです。正直言うと、自分のプロのところに全く新しい話はないわけなんです。ですから、逆に言うと私は住宅建築分野の事情を今日ご列席の皆さんに十分聞いていただいたことが一番価値があったと、そういうふうに思っております。
 それから、1つ、今、藤野先生がおっしゃった、これは環境省のロードマップをさらにオール・ジャパンのロードマップにするために、やっぱり実現可能性ということをもうちょっと真剣に考えて、マイナス25、マイナス20、マイナス15と幅を持たせるとか、それから内閣もかわったから改めて覚悟のほどを聞くとか、そういうことがオール・ジャパンにするために必要じゃないか。
 同じようにもう一つ、先ほど冨田委員が言いましたけれども、エネルギー基本法ができたとか、それから国交省、経産省が新築建物の省エネ基準の義務化を決めたとか、その辺も受けた今度のワーキングで再検討が必要ではないかと思っております。
 それで、住宅、建築分野でつづめて言いますと、新築対策と既存対策とあって、これからの作業になりますけれども、新築対策は多分このロードマップの影響があったと思うんです、国交省と経産省が義務化を決定したのは。そう言うと彼らは、そうじゃない、私、自分の独自の判断で決めたんだと言うんですけれども、そうかも、そのとおり、その1点ですから、いろいろ影響があるんですけれども、あらゆる意見を通じて、やっぱり既存対策というのは全く有効な話がこれだけお話を伺っても出ていないんです。ですから、僕は、ロードマップだけじゃないんですけれども、いわゆる民生部門の既存建築対策ということをこれからの私どもワーキングの中心の一つに据えて、やっぱり新しい既存建築対策が打ち出せるようなロードマップができればいいなとこれからの半年考えて思っております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 安井委員、お願いします。

○安井委員 確かに、今、村上委員がおっしゃったようにいろんな分野の話を伺えて非常に有効だったんですけれども、ちょっとはたと思ったら、やはり幾つかヒアリング先が抜けていたなという感じがあります。その一つが環境省そのものであります。
 それで、何でそんなことを言うかというと、多分おわかりだと思いますけれども、実を言うと自分自身をヒアリングしろという話になっちゃうのかもしれないんだけれども、例えばグリーン購入法なんていうものを持っていて、このグリーン購入法なんていう枠組みをこういうロードマップをもっと推進するような格好に変えるなんてあるんですよ。ところが、今だと例えば十分な市場に商品があることみたいなやつが条件になっているので、何年後にはこうするんだみたいな、5年後には絶対こうするんだみたいなことが全然書かれていないんですよね。要するに、現状を追認する形でしかグリーン購入というのは行われないようになっている。
 そんなようなところとか、例えば容器包装リサイクル法なんかにも関わっていますけれども、そういうようなところでもやっぱり本当に2050年に容器包装リサイクル法はどうなっているなんて誰一人議論していない。多分、そういうようなところまで環境省内でやはり少し広げて物をお考えいただきたいというのが1つ。
 先ほどオール・ジャパンという話もありましたけれども、まさにそのとおりでございまして、例えば省エネ法と、それからあとエコポイントの話、エコポイントの話なんかは環境省は3省と一緒になって、建築もまた3省かな、やっておられますけれども、あの辺だって、自動車のエコポイントはどうもなくなっちゃうみたいだけれども、ひょっとするとまだほかのは続くかもしれない。そんなことになったときに、その辺の基準みたいなものも、やはり少し長期的な視点からどういう方向になるのかなみたいな議論がやっぱり行われると、まさに今年の後半からいきなりきくみたいな、そんな施策も出るんじゃないかなというような気が一つはいたしました。
 車に関して大聖先生おっしゃっていましたけれども、今、素人ながら外から見ていて問題なのは、東京都の報告書にあるみたいにお引っ越しという言葉があって、要するに車にいろんなオプションをくっつけていくと上のより緩い基準に合ってしまう、あんな仕組みはどう考えたっておかしいので、あの辺はどうやって飛ばせるかとか、そんなことをやはり考えていかなきゃいけないのかなというような気がいたします。
 いずれにしても、そのオール・ジャパン、それから今は申し上げませんけれども、やはり海外に対する貢献というところも検討が足らないですよね。ですから、15、10と分けて、10海外と言ったって、どうやってやるのというところが本当に……今回幾つかのご意見を伺ってヒントは入っていると思いますので、その辺を詰めなきゃいけないかなと、こんな感想でございました。

○西岡委員長 ありがとうございます。
 それでは、こちらへ戻りまして赤井委員、お願いします。

○赤井委員 ありがとうございます。もうほとんど出尽くしているんですけれども、私が気になるのは整合性という意味で、エネルギー基本計画とか、そういった政策の整合性もあるんですけれども、やっぱり荻本さんが言われたように時間軸方向の整合性が気になります
 つまり、2020年には有効かもしれないけれども、2050年を考えると投資しないほうがいいかもしれないといったようなものもあり得ると、その辺は精査したロードマップを書いて、時間軸方向のチェックというのをやってみた上でまた検討できるかなというふうに思っています。もちろん、そのときにはやっぱりモデルなども非常に有効な手段だというふうに思っています。
 それから、このコメントいろいろざっと読ませていただくと、幾つかのキーワードがあって、日本だけがというキーワードがあちらこちらに見受けられるんですけれども、これはこの小委員会で議論するような内容じゃないのかもしれないんですけれども、この辺について何か、要するにフリーライダーの問題とかを含めたこういった問題について前提というか、そこをちょっとはっきりしておければ議論が発散しないで済むかなというふうに思っています。
 それから、これも幾つかのところで見られているんですけれども、技術開発の重要性というがやっぱり指摘されているんですけれども、技術開発投資というのを議論したときに、最近も見てがっかりしたんですけれども、官民合わせた技術開発投資をどれどれ幾ら幾らという言い方をよくするんですけれども、皆さんご存じのように、景気が悪くなると民間の技術開発投資はまず最初に切られて、その後に、どっちが先かわかりませんが、人が切られるという状況というのはもう何回も何回も繰り返されています。
 そういった意味では、むしろ国の技術開発投資をどうコミットするんだというのをまず示しておかないと効果がないというふうに考えています。これもこの委員会の議論かどうかは別ですけれども。
 それから、もう一つは、やはりこれも政策に関わるんですけれども、政策そのものの持続性、25%が政権がかわったらもしかしたらまた15%に戻るとか、そういったことがあるようじゃまともな議論はできないので、少なくとも政権がかわろうが、首相がかわろうが、こういった道筋でやるんだというのを現場が信頼して活動できるような国じゃないと、いろんなことがかわるたびにこんなことを繰り返すというのも非常に無駄な気がします。
 それから、これもしかしたらどこかで議論するべきなのかもしれませんけれども、先ほど中国で云々で排出量輸入に当たるというようなコメントがどこかにあったかと思うんですけれども、例えば中国でつくった太陽電池を日本で使うというのはある意味最悪のシナリオに近いわけですよね。原単位の多いところでつくって、原単位の少ないところで太陽電池を入れても削減代は大したことなくて、その逆ならばCOの削減代は大きいんですけれども、そういったことは、本来は貿易の問題とか考えるとあまりさわっちゃいけない問題なのかもしれませんけれども、グローバルに考えるとやっぱり一定の何か検討の方向性があるのかなという気がしております。
 以上です。

○西岡委員長 枝廣委員、お願いします。

○枝廣委員 ありがとうございます。もしかしたらというか、恐らくこの小委員会を超えたコメントになるかと思いますが、この小委員会がその場でなかったらそういう場をつくってほしいなという意味を込めてコメントします。
 そもそもロードマップは目的ではないと思うんです。このロードマップ小委員会という中でやっていくと、ロードマップが目的であるかのような形になっていて、何となくメンタルモデルとしてロードマップをできるだけ練り上げて精査して完成させて、それで伝えて、それから、じゃ「いっせいのせ!」で行動しましょうという、そういう流れのような感じがするんですが、きっとそうではない。ロードマップを完成という意味で、みんなが納得してみんながこれはいいねというようなレベルでは、きっといつまでたってもまとまらないんじゃないかと思っています。
 基本法も廃案になってどうなるかわからない。国際情勢的にもあまり動きがない。その中で、このロードマップのその細かいところとか、いろいろこれから精査しないといけないところはありますけれども、ただそれをやっているだけで実際の動きを起こさないというわけにはいかないと個人的には思っています。こうしている間でもどんどんCOは出ているわけなので。なのでその状況が動かない中でも何をやっていくかということで、1つは、ロードマップそのものを検討していくという意味で、ほかの委員の方からも出ていましたが、もう少し全体の中でこれを位置づけて練り上げていく必要がある。それは、エネルギー基本計画であるとか成長戦略であるとか、そのヒアリング先としては例えば経産省とか国交省とかほかの行政も必要だと思いますし、少なくとも再生エネルギーの見積もりが経産省とこちらのロードマップと違っているとしたら、それはそれぞれの前提はどういうものなのか、そのあたりも含めて環境省のこの委員会の中だけで精査して精密度を上げるのではなくて、広い場面でやっていく必要があるというのが1つ。
 もう一つは、このロードマップの次の検討事項として実行可能性というか実現するための検討が必要だと思います。例えばもうさまざまにモジュールとか項目、やるべきことというのは出ていて、それが言われてできることだったらもうやっているはずなのにそうなっていないわけで、例えば歩道・自転車の走行空間の整備とかLRTとか、さまざまに項目としてやるべきことは出ている。それが今できていないのはなぜなのか。何があったらその障壁を乗り越えられるのか。そのためにはどういう仕組みがあったらいいのか。そういったことを実際にこういうことに直面してやろうとしている、もしくはやろうとしてうまくはいかなかった、もしくはやろうとしてうまくいっているところに学んで、その実行可能性を高めるための実現に向けの検討というのをやっていく必要がある。今、もう数字的な何がどうなったら幾つというその積み上げですが、じゃそれが本当にどういう形でできるかが見えないと動けないだろうなと思います。
 先ほど言ったように、ロードマップが完成してみんなに伝えて、みんなに伝わったら、じゃあ始めようというのではなくて、もうできるところとかたくさんあると思うので、ロードマップをつくるのが一つの作業だとしたら、ロードマップを歩き始める作業をぜひやっていく必要がある。そのやってみた結果をロードマップに当然フィードバックすることができます。今回の生活者ヒアリングはその小さな小さなきっかけになるとは思いますけれども、少なくとも、先ほど委員の方からも出ていましたが、実際に行動するために必要な知識がまだまだ足りない。
 生活者ヒアリングで出た幾つかの意見は、例えば「小まめに電気を消すと言うけれども、あまり小まめに消すと余計に電気がかかる。だから、本当は小まめに消さないほうがいいんだ」という意見の人もいました。昔の電球がなかなかつかなかったときはそうだったと思うのですが、そういう「unlearn」ができていない、つまり昔の入ってきた情報が次の新しい情報に置きかわっていないという例もありますし、あと例えばエアコンとこたつとどっちがいいんだろうという議論をグループでやっていたところもあります。そのあたりは、やっぱり生活者も知りたいし、村上先生の住宅ワーキングなどでもし可能であれば、そういった機械をかえる、装置をかえるだけではないところも研究していただければうれしいなと思います。
 生活者が知りたいことや知識をきちんと掘り下げて出していくということと、それからきっかけを掘り下げること。さっき大聖先生がおっしゃっていましたが、例えば太陽光発電をもう既につけた人たちを集めてヒアリングをする。高効率給湯器に買いかえた人たちを集めてヒアリングする。それはどういうきっかけだったのか。そのバリアがあったとしたらそれをどう乗り越えたのか、きっとそれはいろいろ展開できると思うので。
 もう一つは、先ほど言いましたけれども、場面ごとの働きかけ、例えば引っ越しというのが大きなきっかけになるんだったら、引っ越しする人たちにどういう働きかけを準備しておくか。小学校からのプリントがほかのメディアよりもずっと影響力が高いということが本当だったとしたら、じゃそういったチャンネルをどう使っていくか。そういったことは個々にやってみて、またその結果をフィードバックすることができると思います。
 それから、先ほども報告で言いましたが、行動をとる上での障壁、バリアが何かというのをもっと掘り下げていくこと、特にコスト以外のバリアはまだ私たちにあまりよくわかっていないので、それを掘り下げてその障壁を下げるには何が必要か、どういう仕組みがあればいいか。そういったことをロードマップの精査を続けるのと並行して具体的にもう実行して、もしかしたらこの小委員会じゃないかもしれませんけれども、やってみてわかったことをまたロードマップの精査にフィードバックする。机上だけでずっとやるのではなくて、もうロードマップを歩き始めていいんではないかと思っています。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。一通りご意見をお伺いいたしました。
 幾つか答えられるところにつきましては事務局のほうからもお答えいただきたいと思いますが、今、委員のほうからのご意見の中でも、例えばこのロードマップの役目自身をどういう具合に考えていくかということが1つありました。そこでカバーできる範囲、プライオリティーをどういうところにつけていくか。さらに、昔だったらロードマップを書きました、仕事を終わりましたで済んだんですけれども、今やそんなことは言っていられなくて、ロードマップを書きながら動いていく、フィードバックをしていかなきゃいけないんではないかといった意味で、このロードマップをどういう具合に使っていくか、その役目は何なんだろうかということが一つの論点であるかと思います。
 2つ目が、この接続性、一番最初に荻本委員のほうからショッピングリストはできたという話がありまして、ただそれが永続的に経済、生活を続けていくためにどういうつながりが将来にわたってあるんだろうかといったことについて考えていかなきゃいけないんではないか、そういう全体のバランスの中でこのロードマップというのはどういう役目を持っているんだろうかといったことについて検討するべきだという話がありました。
 それから、3番目に、これは特に事務局、政府のほうへの、環境省のほうへのご要望だと思いますけれども、政府は一体これをどういう具合に考えているのか、政府自身の考え方はどうなんだ、あるいは政府の横のつながりはどうなっているんだ。成長戦略あるいはエネルギー基本計画等々あるけれども、サッカーを思い出すとやっぱりオール・ジャパンで頑張ってもらわないと困りますねという話に今盛り上がっているんではないかなという感じがいたします。それについて事務局のほうからもお話をお伺いしたい。
 それから、もう一つ、海外への貢献、今、我々はいわゆる真水15、20、25という形で幅広く検討しておりますが、その中に、それは単にそういうことを置いただけで、一体それと海外への貢献という関係はどうなっているのかということについてもさらに検討が要るんではないかと幾つかあります。
 そのほか、個別にこういう論点がということについてはまた後ほど私のほうでも総括させていただきますけれども、今までのところで事務局のほうから幾つかご質問にお答えいただければと思います。

○地球温暖化対策課長 ありがとうございます。とりあえず、私のほうからお答えできるものをお答えして。
 まず、政府全体としてのものにすべきではないか、オール・ジャパンということでございますけれども、ご案内のとおり、先ほどご指摘もありましたように基本計画まで行きました。これはもう閣議決定しているので環境省も当然参加をしております。また、成長戦略、新成長戦略も同様でございます。こういうものとの整合性を図っていくということは当然やりたいと思っておりまして、それとあわせて、先ほどいろいろ時間軸の話、これはすぐ整理できるものとなかなか難しいものがあるかと思いますけれども、そういうものも含めて今のロードマップの実現可能性というものを精査するという作業を、これは村上先生もおっしゃっていましたが、各ワーキングももう既に始まりつつございます。そういうところで議論をしていただきながら、この小委員会でそういう政府全体との整合性を踏まえたこのロードマップの見直したものをまたご提示をしてご議論いただくということをこれからやっていきたいと今思っております。
 加えて、ご指摘もございましたけれども、経済分析、経済モデルの議論もございます。そういうものもこの今後の小委員会の議論の中で取り上げていくというようなことも計画しておりますけれども、いずれにしてもそういう今日ご議論いただいた上で主なテーマについて順次この小委員会で取り上げながら、また必要に応じて関係省庁からのヒアリング等も、環境省も含めてかもしれませんが、行うこともまさに検討したいと思いますけれども、そういうことを通じて、もちろんここで議論するものはあくまでも環境省としての案をつくっております。ドキュメントをすべて調整した上でということでは必ずしもございませんけれども、できるだけ関係省庁との議論、公式、非公式のものも反映しながら、この小委員会で現在のロードマップをさらに見直したものをまたご議論いただけるように準備をしていきたいと思っております。
 何か。

○地球環境局長 すみません。では、これから一体何をやっていただきたいのかというところからご説明しなきゃ多分いけないんだろうと思います。
 まず、小役人的なことを冒頭言いますと、この小委員会自身は中央環境審議会地球環境部会のもとで設けられた小委員会でございますので、何をするのかということは実は一度は地球環境部会のほうに挙げて中間報告をした上で、地球環境部会の先生方のご意見をちょうだいした上でないと、なかなかこの小委員会のマンデートをはっきりすることにはまいらないだろうと思います。
 ただし、この小委員会をつくりますときに、地球環境部会であった議論の一端をご紹介いたしますと、恐らくこの小委員会でやった最後の結論というのは、地球環境部会の議を経て中央環境審議会の意見具申という格好で環境大臣に提出されるものになるのであろうという議論がございました。
 すなわち、これは何を意味するかといいますと、残念ながら温暖化対策基本法は廃案になりましたけれども、これは総理大臣も申し上げておりますけれども、恐らくほぼ修正なしの形でもう一度国会に出すという、選挙の結果、わかりませんけれども、ともかく今の政府としてはそのまま出すという方針であります。
 これが可決成立いたしますと、基本計画をつくるという段取りになります。そのときにはもちろんこれも閣議決定する、我が国としての2020年の中期目標の達成、さらには2050年の長期目標の達成を目指した計画を政府一体となってつくるということになります。このつくる主体は閣議決定でございますから、恐らくは閣僚委員会という議を経て全大臣が同意した計画をつくる。そのときに、環境大臣がぶら下げる意見の参考資料として非常に重い中央環境審議会から出てくる、こういうふうなことを考えてあなた方は国家の計画をつくりなさいというものが最終とりあえずの成果物であると。それは目の前の成果物でございまして、私はこの中央環境審議会におけるロードマップの検討がそれだけで終わるとは思っておりません。あと10年、20年、30年、40年続く、それだけの永続的なものだと思っておりますけれども、当面の目標はそこである。
 そのときに、じゃどういうものをいただくのかということでございますけれども、まずは既に一度おつくりいただきましたロードマップをいろいろなヒアリングをしていろんなご意見を頂戴しましたから、それを踏まえてもう一度精査をしていただくという話があろうかと思います。
 その上で幅広い議論を踏まえて、どういうことに留意しなければならないのかということを書いていただく。そのときに、ではどういう幅で議論をするのかということでございますけれども、恐らく中央環境審議会として、例えば24%がいいのか23%がいいのか22%がいいのかなんていうことをワンポイントで決めるという話には多分ならないであろう。既に15%、20%、25%という3つに分けた絵を描いていただいておりますので、恐らくそれをベースにしながら、もちろん皆様方でご意見をちょうだいして、もっと別の数字もあるかもしれませんけれども、そのくらいの幅でシナリオを書いていただき、それについてのさまざまな留意事項をご指摘をちょうだいし、実現の筋道、実現の筋道といってももちろんのことながらありとあらゆる筋道をこの小委員会で全部やるとなったら、それは気が遠くなるようなことでございますから、それは難しゅうございましょうけれども、一度ご検討いただきましたロードマップ、これの進化した形態のようなものをおつくりいただくのかな。その結実する先の成果物というのは、先ほど申しましたことをもう一度繰り返しますけれども、環境大臣がいただいた内閣一体としてつくる我が国の温暖化対策の基本計画、これの審議に当たって環境大臣が参考にすべき重要な成果物をちょうだいするということなんだろうというふうには思っております。
 もちろん、これについては改めて環境省としては政務三役、そして組織としては中央環境審議会の意見具申でございますから、この上部機関たる地球環境部会の先生方のご意見を拝聴した上でないと決定はいたしかねますけれども、今のイメージとしてはそういうものを考えております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 ちょっと珍しく時間がまだございますので、今クイックに非常にラピッドに。
 もし今の事務局の話に対しましてご意見がありましたら。

○藤野委員 どうもご説明ありがとうございます。
 多分重たいものになるとは思うんですが、枝廣さんの先ほどのコメントが僕はとても大事だと思って、こういうのをやっちゃうとロードマップをつくるためにまたロードマップが必要になっちゃって、何をやっているのかわからなくなっちゃうというところで、ロードマップは目的があってつくるものなので、ポラリスじゃないですけれども、北極星みたいな動かないものというか、どういうところを目指していくのかというところについてはやはり一度まとめておかないと、もう本当に次世代自動車2台に1台とか、ああいうことになっちゃうと何をしているのかわからなくなっちゃいますので、そこをこの場で検討するのか、またはどこかで検討するのか、そこをきちんとやっておいて、ロードマップ自体も、寺田局長から10年、20年、30年、40年とお話がありましたけれども、それを持続可能に意味のあるものを常にクリエーティブに生み出していく仕組みも何らか検討しないといけないのかなと思いました。
 以上です。

○西岡委員長 ほかにございますか。
 冨田委員から先にお願いします。

○冨田委員 今の寺田局長のお話をお伺いしていて、これまでヒアリングを多数やってきたわけですけれども、ほとんどの方々は小沢大臣試案を見ながらヒアリングを受けていたということではないと思います。真水の割合をどうするか、15、20、25というその3ケースについてそれぞれどういう差が前段のロードマップの中にあったのかということについて、私だけかもしれませんけれども、あまり認識できていないと思いますので、もしそこのところも含めて議論するということであるならば、その3つのケース、それぞれどういう差があると想定してつくられたのかについて、一度この場で議論することが必要ではないかなと考えます。
 以上です。

○西岡委員長 影山委員。

○影山委員 もしかしたら今の冨田委員と同じ意見かもしれませんが、シナリオとかシミュレーションについて私もあまりよく知りませんし、ここで聞いておられる皆さんも一体どういうものなのか、あるいはそれにどういう限界があって、どんなふうに変わってくるのかというところもご存じないんじゃないかと思うんですけれども、伴先生でも結構ですし、ほかの方でも結構なので、そのシナリオあるいはシミュレーションというものはどういうものなのか、それを一遍教えていただいて、我々が意見ができるものであったら意見をするような、そういう機会をつくっていただければ大変ありがたいと思います。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 赤井委員。

○赤井委員 私も、先ほど藤野さんがおっしゃったように、枝廣委員の意見は非常に大事だと思っております。
 ここ数年、もう日本も世界もロードマップ流行りで、洞爺湖のときに日本が言い出した国際共有ロードマップみたいな作業もIEA中心に進んでいますけれども、そこでもロードマップづくりそのものをやることによるメリットというんですか、頭の整理だとか政策の整理だとか、そういった面があるというのと、その次はやっぱりインプリメンテーションをどうするかということで、荻本さんとも一緒に出ている会合なんかでもそういうことに絞ったディスカッションなんかが行われたような経緯がありますけれども、端的に言えば、一番簡単なのはロードマップに沿って予算の重点化を図るとか、現に経済産業省などではそういったエネルギー革新技術計画ですか、あれは相当プライオリティーを重点化するようなことをやったりしています。
 そういった意味でのロードマップのインプリメンテーションをどうするかといった議論も、もしかしたら小委員会の範囲をまた超えてしまうのかもしれませんけれども、何らかのサジェスチョンというんですか、それが小委員会あるいはワーキングの場から出せるんじゃないかなというふうに思っています。
 それから、小沢試案が出たときに、私、最終回ですか、申し上げたんですけれども、ロードマップを見ると、施策に関わる部分、制度検討に関わる部分が非常に多くて、これはまさに環境省ほかいろんなお役所の役人の方々が相当頑張らないと間に合わないなという気がしたので、そのロードマップづくりのためのロードマップじゃなくて、ロードマップインプリメンテーションのためのさらに細分化された工程表みたいなものが本当はあって、そのロードマップのインプリメンテーションの確実性というのが担保されるんだと思うんで、そのあたりも検討が必要な課題かなというふうに思っています。

○西岡委員長 荻本委員、お願いします。

○荻本委員 若干の補足と追加ですが、「時間軸上の」と申し上げたのは、その前の発言で「見せてもらえないもの」とか「見えないもの」とかわからないものがあるので、全部わかったように書くということ自体が大分危険であり、想定できる領域というのはやっぱり10年だと思うんです。ですから、時間軸上のというものの一部に関しては、今決めてはいけないものとか、今着手してはいけないもの、恐らく役に立つけれどもそういうのもあるよねというところで止めるなど、勇気を持って仕分けをするというのも必要と思います。
 そういうふうに言ってしまうと無責任になので、何かやることはあるかなと、今考えてみて、同等以上の代替案を提案、実施できるような仕組みをいろんなところにくっつけておいたらどうか。つまり、あることをやるときには、「これをやらないといけない」ではなくて、それはそれでいいんだけれども、「もっといいものを提案してくれればそれも受け入れます」という構造にしておけば、恐らく世の中自動的にいろんな提案が出てくる。
 じゃ、そのためには、同等以上のということを証明できる土俵をつくってあげないといけない。機器の効率をどうやって測るかとか、何とかかんとかということに関していろんな意見が分かれていますから、そういうことも制度的なインフラとしてやっていかないといけない。そういうことをやっておけば、決め切れないもの、決めちゃいけないものというもののリスクを大分下げることができるだろう。
 先ほど出た、モデル分析に関して言えば、いろんな見方とかパラメーターがあるので、それがどういう影響があるのかということを含めて見ておけば、その中からいいものがあるし、逆にそれだけのリスクがあるということをみんな理解できるかな、やっぱり決めることはできないけれど、と思っております。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 こちらで村上委員ですね。

○村上委員 僕はロードマップは分類すると2つあるんじゃないかと思いまして、本来のロードマップはいわゆる目標達成型で、バックキャスティングみたいなものでございまして、それが普通のロードマップで、その対極にあるのがいわゆる積み上げ型のフォワードキャスティングみたいなものでございまして、それで今回のロードマップをどっちにしておくかというのはなかなか整理できないんですけれども、スタンスとしては明確にしておく必要があると思うんです。
 今まではどっちかというと目標達成型でバックキャスティング型かと思うんでございますけれども、これをオール・ジャパンで実現可能性を高めようとすると、実際、環境省の裁量の枠の外の政策がいっぱい入っているわけでございまして、そうすると、やっぱり各省庁とそういう積み上げ型の議論もしていかなきゃいけないわけで、多分その目標達成型と積み上げ型のそれがすんなり一致すれば一番幸せですけれども、そういうことは起こりっこないわけでございまして、その積み上げ型と目標達成型のネゴシエーションをどうおさめるかということが今後の一番の大きな課題じゃないかと思っております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 大聖先生。

○大聖委員 すみません。
 環境対応車のほうを私、担当しておりまして、非常に手前みそになりますけれども、事務局は頑張っていただいて、かなり定量的なシミュレーションにも手をつけました。これは、将来の車の保有の減少とか、そういったようなことも加味しながら今ある技術、それから2020年の近傍での技術を精査しました。
 それからもう一つは、産業界のほうからも十分声を聞いて、将来10年後の確たるところを押さえたというふうに思っておりますので、ぜひこれを土台にしていただいて、数字が出ていますので、かなり我々の自動車分野ではそういう具体的な議論ができるようなものが出ております。そういうことで1年ぐらいかけましてぜひ大いにたたいていただいてと思っております。
 そのうち2020年の燃費基準も明確になりますので、非常にいいタイミングではないかなというふうに期待しております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 このシナリオに向けていろいろな、特に技術の開発がどんどん進んでいく。当面の間、技術を全面的に広げていく必要があるとは思っているんですけれども、荻本委員のお話をお伺いしていまして、例えばイギリスなんかでは物すごくたくさんのシナリオがあるんだけれども、それらを全体として整理してみたら、一体その大きなエネルギーシステムなんかの決定はいつごろまでにしなきゃいけないんだろうかといったことを考えているようです。インフラが時間がかかりますし、それから大きな問題は、ここで言えばガスと電力、どっちが主流になっていくんだろうかとか、いろんな判断点が出てくるといったことがあるかと思います。
 日本でもたくさんのそういう技術シナリオあるいは政策のシナリオが出てくると、そういう判断をいつかすることも必要です。今お話がありましたような急いでやらなきゃいけないこと、そして急いではいけないことも含めましてこのロードマップというものを構成していく必要があるかと思っております。
 それでは、資料の3でしょうか、事務局のほうからご説明をお願いしたいんですけれども、資料の3は今後のワーキンググループのお話ですね。

○地球温暖化対策課長 資料3は、この小委員会での議論にいろいろ具体的な材料を提供するために、これは昨年度から行っているんですけれども、各分野の有識者の方にお願いをいたしまして、これは委託先のワーキンググループという形でございますけれども、議論を今年もぜひしていただきたいと思っておりまして、その結果をこの小委員会に適宜ご報告をいただくということにさせていただきたいと思っております。
 具体的には、その下にございますように現時点で開催が決定しているワーキングとございますけれども、住宅・建築物ワーキング、これは村上先生にお願いしております。それから自動車ワーキング、大聖先生、それから地域づくりワーキング、屋井先生、それからエネルギー供給ワーキング、大塚先生と、この4つは昨年からもう既に動いているものでございます。それから、今回新しく立ち上げたものとしてコミュニケーション・マーケティングワーキング、まさに今日の前半のお話と密接に絡んでまいりますけれども、枝廣委員にお願いをしておりますけれども、こういうものを今始めてございます。
 これ以外にも今後追加することもあり得ると思っておりますけれども、こういう形で各分野ごとに議論を重ねていただきまして、この小委員会でご報告をし、またさらに議論を深めていただきたいというふうに思っております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 何かご質問ございますか。今の件、よろしゅうございますか。
 そうしますと、今後……枝廣委員、ございますか。

○枝廣委員 すみません、一言だけ。
 先ほど赤井委員もおっしゃっていましたけれども、もしワーキングがまだ追加ができるのであれば、インプリに関わるワーキングをぜひつくっていただきたい。これは、今のところワーキングではカバーできていない……もちろん分野横断的ではありますが、実際にさまざま挙げられている施策を実現するためにいろいろな検討が必要なはずで、そこで他省庁のヒアリングも含めてあるんではないかと思います。
 今回、立ち上げていただくことになったコミュニケーション・マーケティングワーキング、コミュニケーションだけではなくて、つまり政府から国民への情報提供だけではなくて、お客様のニーズから始まるというマーケティングの精神にのっとって、まず生活者の実態を知って、その障壁があるとしたらそれを乗り越えることを一緒に考えていくという意味でマーケティングという名前をつけさせていただいています。
 これも分野横断的なので、ほかのワーキングのいろいろなご意見をお聞きしたり、もしくはほかのワーキングでこれを聞いてほしいというようなこと、いろいろいただければと思っています。ワーキング以外でのこの小委員会の皆さんのご関心をできるだけ反映してやっていきたいと思っていますので、事務局経由でいいと思いますが、こういったことを聞いてほしいとかこれについて一緒にやろうとか、お声がけいただければうれしく思います。

○西岡委員長 それでは短く。

○安井委員 今、枝廣委員のお話を伺っていて思ったんですけれども、やはり家電を含んだ消費財、そういうもののワーキングをつくるまでもなければ、枝廣委員の下にサブグループでそういうのを少し情報を集めるのはいかがでしょうかというご提案です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 そのあたりにつきましては、また事務局も踏まえて相談したいと思っております。
 全体の取りまとめをさせていただきますと、全般的にこれまでいろいろヒアリングをさせていただきまして、このロードマップを裏打ちするための手順がうまくいきそうなのか、どこに問題があるのか、さらにそれをどうやって推進していくかといった情報がきちんと得られたということはありがたいことだと思っております。
 幾つか技術的、社会的に困難な部分があるということに対しては、多くのご意見が出ました。これにつきましては、今お話がありましたワーキンググループのほうでさらに詰めていただきたい考えております。それが第1点です。
 それから、第2点でございますけれども、一体このロードマップといったものを実行していくときにどのような経済的な影響があるんだろうか、言ってみれば摩擦があるんだろうか。これはもう私に言わせれば、物事を変えようとするには必ず摩擦があるわけですけれども、それはそれなりに明快にしてやっていかなきゃいけないと思います。これにつきましては、特にモデルを使った論議がなされてきたかと思います。モデルにつきましては、どういう前提でこのモデルを使っていったのかというようなことが一つのポイントでございますので、このロードマップ小委員会におきましても、経済モデル分析につきましてまた論議をしていきたいという具合に考えておる、これが第2点であります。
 第3点でございますけれども、今日も幾つもお話が出ました国際貢献をどう考えていくか。これは、LCA的にあれば、さらにそれ以上の効果があるといったことをどういう具合に定式化して、かつ、どこまでを主張していけるんだろうかといったこと、またそれが一つの技術開発の目標といったものにもつながっていくということがあるかと思います。
 これは、もう一つこのロードマップの観点から言いますと、今、真水論争というのがありますが、どこまで真水で、どこまで国際貢献で行くかという。国際貢献は必ずしもお金だけではかれるものではございませんけれども、一応そういう検討もしていく必要があるんではないかなということで、その点についても検討していきたいという具合に思っております。
 最後に、環境と成長の関係といいますか、現在、成長戦略の中のトップに環境エネルギーというのが入ってあります。これは別に成長ということはなくても一番にやらなきゃいけない施策だと私は思っておりますけれども、このあたりがどういう効果がそれぞれにあるんだろう。特に、それは産業だけではなく雇用の話、それから地域の活性化、エネルギー安全保障の確保等々、いろんな観点からこの関係を論議する必要があるのかと思っております。
 ちょうどエネルギー基本計画のほうも30年を目途にある数字が出ているわけです。そのあたり、どういう道筋を今我々全体として、特に2050年、80%、私はそれくらいは国際的には目標として必要になってきていると思いますけれども、それに向けてどういう道筋を書くのがいいんだろうかというようなことについて、これは今日もお話がありました全体の成長と今の打つ手と、それのバランスをどう考えるかという意味からも非常に重要かと思いますので、そのあたりについての論議を今後やっていっていただきたいなという具合に議長としてはまとめたいと思います。
 以上で、今日の私の仕切るところは終わらせていただきます。
 あとは、事務局のほうからの連絡事項があると思います。

○地球温暖化対策課長 ありがとうございます。
 次回の日程でございますけれども、7月15日木曜日の14時から17時ということで、都道府県会館の402会議室ということで確保してございます。
 テーマについては、今日もお話がされておりますけれども、モデルを使った経済影響分析につきまして、この小沢試案に載っている4つのモデル、あるいは昨年タスクフォースで議論されたモデルが3つあったわけですけれども、そういうモデルの関係者に、伴先生含めて出席をいただきまして、そういう有識者あるいはこの委員の皆様の間で議論をしていただくということを今計画をしてございます。よろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 それでは、本日はこれで散会いたします。

午前11時55分 閉会

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