中央環境審議会地球環境部会(第93回)議事録

1.日時

平成23年7月11日 9:33~12:04

2.場所

東海大学校友会館 阿蘇の間

3.議事次第

  1. 1.第92回中央環境審議会地球環境部会以降の動向について
  2. 2.東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた方針について
  3. 3.2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会の設置について
  4. 4.今後のスケジュールについて
  5. 5.その他

配付資料

  • 資料1     地球温暖化対策に関する最近の動向について
  • 資料2     東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた当面の対応について
  • 資料3     2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会の設置について(案)
  • 資料4     今後のスケジュールについて
  • 参考資料1-1 フロン類等対策の現状と課題及び今後の方向性について(中間整理)
  • 参考資料1-2 フロン類等対策の現状と課題及び今後の方向性について(中間整理)(要旨)
  • 参考資料2   再生可能性エネルギー源及び気候変動緩和に関する特別報告書(SRREN)概要
  • 参考資料3   2009年度(平成21年度)の温室効果ガス排出量(確定値)について

議事録

午前 9時33分 開会

○地球温暖化対策課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会第93回会合を開始いたします。本日、委員総数36名のうち26名の委員がご出席の予定でございます。現在19名ご出席でございますので、既に定足数に達しております。残り7名の委員は後ほど遅れていらっしゃるということだと思います。本日の審議は公開となっております。では、以降、議事進行を鈴木部会長にお願いしたいと思いますが、議事に先立ちまして、環境省の鈴木正則地球環境局長より、委員の皆様へごあいさつ申し上げます。

○鈴木地球環境局長 本年の1月に地球環境局長になりました鈴木でございます。よろしくお願いいたします。前回、地球環境部会が開かれましてから半年あまり経つわけですけれども、ご承知のとおり、3月には東日本大震災で大きな被害が出、いまだに大変多くの方が苦しんでおられるという状況でございます。また、原子力発電所が被災したということで、様々な問題も生じておりまして、環境行政につきましても、瓦れきの処理や放射能に汚染された可能性のある土壌等の処理の問題等々、多くの課題を投げかけている現状でございます。こうしたことから、中央環境審議会で緊急に審議が行われまして、委員の皆様から、緊急にいろいろなご意見を賜り、引き続きこうした問題についても検討していくというふうになっているところでございます。また、温暖化の問題でございますけれども、これにつきましても、震災の影響が大変大きく出ておるというふうに思っております。原子力政策とかエネルギー問題については、白紙から見直すというのが政府の大方針になっておりますので、そうした形で、エネルギー全般の見直しも行われるということがございます。また、今回の震災の影響の中で、節電が強く言われまして、人々の暮らし方の変化、或いは、そういうことを今後定着していくためにどうしたらいいかという問題も提起されているところでございます。こうした中で、ご承知のとおり、我が国の温暖化対策ということを考えますと、2012年までは京都議定書の第一約束期間に基づく様々な対策が政府の計画としてできているわけですけれども、ご承知のとおり、2013年以降につきましては、我が国の温暖化対策が、今、計画としてはないという状況でございます。私どもとしましては、できれば、温暖化対策基本法を成立させていただいた上で、当法案に基づきます基本計画の策定という形でお願いできればと思っておりましたけれども、ご承知のとおり、今のところ国会では審議がまだ始まっていないという状況でございます。ただ、こうした状況にあっても、2013年以降、日本が温暖化対策について何もしないということはあり得ないわけでございまして、日本としてきちんと2013年以降も人類の共通の課題である温暖化対策に積極的に貢献していくことは当然だということは、繰り返し国会等の場でも大臣等からご説明されているところでございます。そういう意味で、基本法は成立しておりませんけれども、2013年以降、総合的・計画的な温暖化対策をきちんと行っていくということを担保するためには、この地球部会で真剣なご議論をいただきながら、政府全体としての政策を取りまとめていく必要があるのではないかというふうに考え、今回改めて地球部会の開催をお願いしたところでございます。後でまたスケジュール等についての説明もさせていただく予定でございますけれども、最終的には来年の秋ごろまでに、こうした政策の全体的な取りまとめをお願いできればなと思っております。政府の他の分野でも、エネルギー分野等々でも、それぞれ、現在から来年いっぱいかけて、エネルギー問題についても議論が始まると思っておりますので、そういう議論と並行して、本部会でご議論いただければと思っております。また、こうした来年の秋というターゲットに加えまして、やはり喫緊の課題として、この夏、どういうふうに対応したらいいかというのも、今、議論が政府部内で全体でなされているところでございます。そういう意味で、当面、温暖化対策も含めて、どういう形で政策を取り組めばいいかというご提言や、或いはまた、環境基本計画の見直しについての議論が他の部会でも進められておりますので、そうした部会との関係で、地球温暖化関係でどういうふうな計画・内容をインプットしていくかというご提言など、節目節目で、その都度部会からご意見を賜れば、大変ありがたいと考えております。ちょっと長くなりましたけれども、こうしたことで、大変、今、温暖化対策にとって重要な時期でございます。先生方のご意見を賜りまして、遺漏なきよう頑張っていきたいと思っております。大所高所から忌憚のないご意見をいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、議事に入らせていただきたいと思いますが、本日は、議事次第にございますように、議題が4件、その他というものが準備されております。今、局長からお話がございましたように、半年ぶりといいますか、もう少しあいているかもしれません。いろいろと、この地球環境関連で先生方がご心配になられていながら、むしろ、どういう動きになっているのか、ご心配を非常にお持ちになっておりながら、この部会が開かれていなかったということで、これから少し活発に、今、局長のお話にありましたように、エネルギー基本計画との関連であるとか、或いは実際に温暖化対策に関して、我が国が、海外からきっちりと存在感を認められるような、やはりそれなりの国際基準と言えるようなものに沿った形で、いろいろと施策を立てていく、こういうようなことを考えていかなくてはいけない。ポスト京都はもう目前に迫っておりますので、その辺に対してどう考えていくのか。温暖化対策基本法の方は、何ともはやという感じで情けないわけなんですが、この辺も、機会があったらこちらからもいろいろと、内容に関してもですね、委員の先生方のご意見をいただく、こういうようなこともあればよろしいかと思います。ここに大部の資料が準備されておりますので、まず、事務局から、配付資料の確認をお願いして、そして、それから議事に入らせていただきたいと思います。

○地球温暖化対策課長 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。配付資料、資料1として「地球環境対策に関する最近の動向について」ということで、A4横のもの。資料2として「東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた当面の対応について」ということで、これもA4横の資料でございます。次、一枚紙で資料3、「2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会の設置について」。資料4、これも一枚紙でございますが、「今後のスケジュールについて」。あと、少し厚いものが続きますが、参考資料1-1、1-2、参考資料2、参考資料3ということでございますが、ちょっと分厚いものもございますので、参考資料については委員限りで配付させていただいております。傍聴の方は、後日環境省のホームページに掲載されることになっておりますので、参考資料については後ほどご覧いただければと思います。資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。カメラ撮りの方は、ここまでで終了していただくようにお願いいたします。ご退室をお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、議事に入りたいと思います。議題4つございますが、一つ目は、「第92回中央環境審議会地球環境部会以降の動向について」。これにつきましては、後ほど、この資料をもとにご説明いただけると思います。それから、2つ目は、「東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた方針について」。そして、「2013年以降、ポスト京都の対策・施策に関する検討小委員会の設置について」。それから今後のスケジュール、こういう議題になっております。特に議題2につきましては、東日本大震災の発生を踏まえつつ温暖化対策を進める、こういう視点から、また短期的な電力需要の逼迫や震災の復旧・復興、こういう観点もございます。当面、早急に実施すべき温暖化対策についてご議論いただければと思っております。まず、それでは、前回第92回地球部会以降の動向につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○低炭素社会推進室長 それでは、資料1に沿ってご説明を申し上げます。「地球温暖化対策に関する最近の動向について」というものでございます。おめくりいただきますと、目次がございまして、項目が掲げられております。大きなくくりといたしましては、節電関係、そして震災復興関係、3つ目が新成長戦略実現会議関係、4つ目が地球温暖化対策関係、5つ目が中央環境審議会のほかの小委員会、部会での動き、そして最後に国際関係、という流れになっております。まず、節電関連の事業でございますが、4ページ目でございます。こちらは、今年5月13日に電力需給緊急対策本部で決定された「夏の電力需給対策について」というものでございます。ポイントといたしましては、左上に、この夏の電力需給対策の基本的考え方がまとめられてございます。丸の2つ目のところで、「単なる今夏の対策に止まらず、我が国のエネルギーの安定的な供給確保と環境負荷の低減に資する再生可能エネルギー・省エネルギー対策等の強化の中長期的視点に立った将来につながる施策が必要」だということが、考え方としてまとめられております。具体的な中身につきましては、右の3.という囲みにございますけれども、数字的にいきますと(5)のところでございますが、使用最大電力を15%以上削減、抑制するというところが掲げられております。また、この夏以降の対策につきましては、下、4.のところにございますが、大きく分けて4つ掲げられておりますが、特に3つ目の丸で、分散型電源、再生可能エネルギーの導入に向けて更に取り組むであるとか、4つ目の丸でございますが、スマートメーターの導入等により需要側におけるエネルギー利用の最適化と、こういったものも進めるということが掲げられております。また、5ページ目につきましては、環境省の節電実行計画ということでございますが、原則として25%を超える削減を目指して取り組んでいるというところでございます。続くところでございますが、1枚おめくりいただきまして、東日本大震災復興関連でございます。こちらにつきましては、7ページ目にございますように、法律が制定され、また、ページの下にありますが、復興構想会議が、構想に向けた提言をなされたというものでございます。8ページ目に構想会議の概要が書いてございますが、9ページ目には、その審議の経過がございます。左のところでございますが、4回目には、「復興構想7原則」が決定・公表され、また、12回目には、「復興への提言」というものがなされてございます。具体的に原則などが11ページ目に書いておりますが、7原則が掲げられており原則4ということで、「自然エネルギー活用型地域の建設を進める」というものが掲げられております。また、12ページ目以降には、具体的な提言の内容が掲げられておりますが、12ページ目に、その提言の目次が書いておりますが、再生可能エネルギーや省エネルギー関連のところが赤字で強調されております。真ん中下のところに(6)といたしまして、「地域経済活動を支える基盤の強化」の中で、[2]といたしまして、「再生可能エネルギーの利用促進とエネルギー効率の向上」ということで、この2本を使ってどのような復興をしていくのかというのが具体的に書いてございます。13ページ目以降は、その本文抜粋でございます。特に16ページ目まで飛んでいただきたいと思いますけども、こちらでは、都市の大きさに応じて復興のイメージが書いておりますが、16ページ目には、スマートコミュニティということで、都市レベルでの復興の姿ということで、防災拠点に再生可能エネルギーや蓄電池、コジェネレーションシステムなどを導入する、などの取組が書かれてございます。また、17ページ目には、スマートビレッジということで、町村の取組ということで、こちらにつきましては、農林水産漁業から出ますバイオマスを活用して、熱・電気をつくっていくということが掲げられてございます。18ページ目以降にも抜粋が書いてございます。20ページまで飛んでいただきまして、続いて、新成長戦略実現会議関連ということでございます。こちらにつきましては、21ページ目が、「新成長戦略実現2011」というものでございまして、こちらは、今年の1月25日に閣議決定がなされております。この中におきまして、環境エネルギー関連といたしまして、総合的なグリーン・イノベーション戦略をつくっていくということが掲げられておりました。その後、震災がございましたので、22ページ目でございますけれども、新成長戦略実現会議におきまして、5月17日に、政策推進指針というもので、日本再生に向けての道筋が示されたというものでございます。この中でも、成長戦略といたしまして、赤字で書いてございますが、「革新的エネルギー・環境戦略」、これを検討していくということが決められたということでございまして、具体的にその検討する体制というものが、24ページ目でございますけれども、エネルギー・環境会議というものが設置をされ、議論がスタートしたところでございます。この会議体におきまして、革新的エネルギー・環境戦略を議論しているというところでございます。組織といたしましては、25ページ目でございますけども、会議の構成員ということで、国家戦略担当大臣が議長、そして経済産業大臣、環境大臣が副議長ということで、関係府省が議論をしているというのが現状でございます。具体的な議論の中身につきましては、26ページ目、27ページ目に、「当面の検討方針」というものでございますが、大きく分けますと2本、柱が立っておりまして、2.のところで、当面のエネルギー需給安定策を早急に具体化するということで、この夏を初めといたします需給逼迫状況をどのように対応していくのかということで議論が進められております。具体的な柱といたしましては、2.(3)でございますが「対策の柱」と書いてございますが、省エネルギーの加速であるとか、天然ガス等の有効利用、また再生可能エネルギーの積極的な活用、こういったところが掲げられておりまして、具体的な中身が今、検討が進められているところでございます。また、27ページ目の3.でございますが「革新的エネルギー・環境戦略」策定に向けて論点を整理する、というのが2つ目の柱として掲げられておりまして、(1)で、方針といたしましては、省エネルギー、そして再生可能エネルギー、これを新たな2つの基幹的な柱にしていくということで、これまでの原子力エネルギー、化石エネルギー、この2つの柱に加えていくという検討が進められてございます。続きまして、おめくりいただきまして、地球温暖化対策関連といたしまして、29ページ目でございますけれども、昨年末、12月28日に、地球温暖化問題に関する閣僚委員会におきまして、地球温暖化対策主要3施策につきまして、方向性が打ち出されたところでございます。黄色の枠囲みの中でございますけども、一つ目の「地球温暖化対策のための税の導入」というところが、導入に向けて実現していくという方針。また、2つ目の「再生可能エネルギーの全量固定価格買取制度」、これにつきましても制度導入をしていくということ。3つ目の「国内排出取引制度」につきましては、海外における動向などを調べ、慎重に検討を行うという方針が示されてございます。一つ目の税につきましては、30、31ページ目に、昨年の税制改正大綱の概要が書いてございます。現在のところ、税制法案としまして今国会に提出されているところでございます。また、固定価格買取制度につきましては、32ページ目でございますが、法案を3月11日に閣議決定をし、今国会に提出をして、今、審議を待っている状況でございます。続きまして、33ページ目につきましては、環境省で行いました再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査の取りまとめでございます。こちらは、今年の4月21日に公表しておりますが、ポテンシャルの値といたしましては、3段階で示しておりまして、理論的に算出される量というのを賦存量。また、そのうち、各種制約要因を重ね合わせまして、実際に開発しようと思えば開発できるものとして、導入ポテンシャルというものを、その内数として表しております。またさらに、経済的な見通しが立つということでシナリオを幾つか置きまして導入可能量を絞り込んだもので、プロジェクトの内部収益率が概ね8%以上になるように集計をしたものを示してございます。具体的には、34ページ目、35ページ目にその結果を示してございますけども、例えば34ページ目左側は風力発電のものでございまして、20円/kWhで15年間買い取るというシナリオの場合でございまして、赤い色のほうが収益率がいいというものでございます。特に北海道であるとか東北の部分は非常にポテンシャルが高いというのが見てとれると思いますし、またその隣、地熱発電におきましても、東北、北海道、また九州などでポテンシャルがあると示されているところでございます。具体的なポテンシャルの量といたしましては、36ページ目のところに記載しておりますけれども、FIT対応シナリオということで、青いところに示してございますが、具体的な数字も示しておるところでございますまた、同じように再生可能エネルギーにつきましては、IPCCがこの6月に公表したものがございまして、37ページ目からその概要が掲げられております。現在お示ししておりますのは、その特別報告書をまとめておりますが、今日の段階で行きますと、まだ暫定版という取りまとめの段階ですので、一部直るところがございます。これは、様々な文献を分析、取りまとめたというのがこの結果でございます。39ページ目には、その報告書の中で技術的ポテンシャルがどれ位あるのかというものを示しておりまして、世界全体で再生可能エネルギーの技術的な利用可能量がどれ位あるのかというものを、電気、熱など、種類別に示したものでございます。また、40ページ目には、どれ位のコストがかかるのかというもので、発電原価などが示されておりまして、経済的競争力を持つ再生エネルギーも出てきているというのが示されてございます。そのほか、課題などがまとめられておりますが、後ほどご覧いただければと思います。若干飛びまして、46ページ目でございますけれども、こちらには、我が国の温室効果ガスの排出量ということで、2009年度の確定値が出ておりますので、そのグラフでございます。2009年におきましては、12億900万トンということで、基準年(1990年)に比して4.1%減と。前年に比べますと5.6%減ということで、こちらはリーマンショックの影響等もありまして、経済活動が落ちている部分もございまして、減少ということでございまして、京都議定書の第一約束期間、2008年、2009年、2カ年連続して減少しているというところでございます。47ページ目以降につきましては、部門別の排出量であるとか、48、49ページ目には、その部門別の年次での変化がグラフとして示されてございます。53ページ目に飛んでいただきまして、中央環境審議会関連ということでございます。53ページ目には、中央環境審議会の地球環境部会フロン類等対策小委員会の概要が書いてございます。こちらにつきましては、後ほど、富永フロン小委員長からご説明をいただくことになっております。続く54ページ目でございますけれども、環境基本計画についてということでございまして、こちらにつきましては、今現在、第三次の環境基本計画でございますが、この見直しが進められているということでございまして、夏以降に原案の作成に向けた検討が進むということで、地球温暖化に関しましても、こちらの部会でご議論いただきまして、環境基本計画にインプットいただければというふうに考えております。最後に、国際関連といたしまして、56ページ目でございまして、こちらにつきましては、6月頭にありました「国連気候変動枠組条約に関する特別作業部会等の結果概要」でございます。ドイツ・ボンにおきまして、AWG、また補助機関会合(SB)が行われたところでございまして、その概要でございます。2パラグラフ目、中段以降にありますが、会議の前半につきましては、補助機関会合の議題の採択について多くの時間を費やしたということで、実質的な議論、作業というのが十分に行われずに終了したというところが内容でございます。中身としましては、3パラグラフ目でございますが、我が国としましては、カンクン合意に基づきまして、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みを構築すると、新しい一つの包括的な法的文書の早急な採択を最終目標に目指しておりますけども、そういった対処方針で交渉に臨んだというところではございますけども、途上国につきましては、京都議定書の第二約束期間への合意の必要性を声高に主張したというところでございまして、議論としては平行線という状況だったということでございます。それ以降は参考資料でございますので、後ほどまたお目通しいただければと思います。資料1につきましては、以上でございます。

○鈴木部会長 それでは、フロン等についてのご説明をいただく。富永委員から、よろしくお願いいたします。

○富永委員 それでは、フロン等対策小委員会における検討の状況について、ごく簡単にご報告いたします。この小委員会では、フロン類対策の現状と動向を把握して、課題論点の整理を進め、課題解決に向けての対策の方向性について、総合的に検討を行っております。昨年の7月から今年の2月まで、合計5回、小委員会を開催いたしました。これまでの議論の中間的な取りまとめといたしまして、今日の配付資料の中、参考資料1-1ですけれども、3月31日に、中間整理「フロン類等対策の現状と課題及び今後の方向性について」を公表しております。これはちょっと長いので、時間の関係上、最後のページに参考資料1-2というのがありますので、それをご覧いただきながらご説明したいと思います。まず、現状と課題ということでありますが、大きく分けて3点指摘されております。第1は、ノンフロン製品の普及が進んでいないということでありまして、これは特にCFCからの切りかえで代替品として使われておりますHFC冷媒の排出が今後特に急増する見込みであること。したがって、排出を抑えるためにはノンフロン化の推進が大きな課題であるということであります。それから第2点は、使用中の機器から冷媒フロンの漏れが大きいということが、一昨年の経済産業省の調査データの公表から明らかになっております。これはいわゆる漏れ、使用中の排出ということであります。それから3番目は、フロン回収・破壊法という法律があるにもかかわらずフロン廃棄時の回収率が、現在でも約3割に止まっている点であります。実はフロン回収・破壊法は、5年前に法改正して強化されたわけでありますけれども、回収率は依然として横ばいで推移しているという状況であります。これらの問題を解決する対策の方向性として、4つの柱を立てております。次のページをご覧いただきたいと思いますが、最後のページになりますが、4つの柱の1番目は、ノンフロン化の推進という点であります。中長期的に見ると、フロン排出の抑制を目指すためには、ノンフロン製品への転換、それから導入が、抜本的な解決策になります。また、まだ代替技術が確立していない分野については、安全性等に留意しながら技術開発を促進するということ、そして、フロン類の段階的な削減を確実に進めることが必要であります。それから2番目の柱は、使用中の機器からの冷媒フロン類の漏えい、先ほどの漏れですけれども、その対策であります。これについては、冷媒管理に関して、この機器の使用者を始め、すべての関係者が一体となって、冷媒管理への取組を進めるということが重要であります。具体的には、例えば機器の所在の把握や、点検等の管理の実施、記録の保存といったことについて、業界では既にガイドラインを作成して取り組んでおりますけれども、これらを参考として、制度化を念頭に置きつつ検討を進めることが重要であります。第3の柱としては、既存のフロン回収・破壊法のさらなる充実・強化であります。法律の施行状況の実態をさらに詳細に把握した上、この結果を踏まえて、現在の制度を拡充する、或いは強化や改善を図る必要があると考えられます。それから、第4の柱としては、経済的手法の活用に関する検討であります。これまでは、規制的な手法を中心として排出抑制の対応を行ってまいりましたけれども、経済的手法を、この排出抑制のインセンティブとしてうまく活用していくことについて、今後、検討を進めていくことが重要ではないかという指摘がありました。以上が中間整理の概略でございます。なお、今後の検討予定について、ちょっとお話しいたします。既に経済産業省におきましても、これは産業構造審議会の温暖化防止対策小委員会で、やはり同様な問題についての検討が並行して審議されております。今後は、環境省と経産省の審議会の小委員会が合同会議を開催して、今後の対策の具体化についてさらに検討していくことになると思いますが、これは、来週、7月19日に第1回が予定されております。こういった検討の進捗状況につきましては、今後、随時また地球環境部会にご報告しますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。ただいま、議題1といたしまして、第92回中央環境審議会地球環境部会以降の動向、これを資料1に基づいてご説明いただき、その中の一つ、フロン等対策小委員会における検討状況、中間整理、これの要旨をご説明いただきました。ただいまのご説明、まあ報告ということになりますが、特段のご質問があればお受けいたしますが、もしよろしければ、次の第2の議題、「東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた方針」、こちらの方に十分な時間をとりたいと思いますので、何か大きなご質問等がありましたら、この第2の議題のところでもご質問いただけるかと思います。特によろしいでしょうか、この段階でのご質問は。

(「異議なし」という者あり)

○鈴木部会長 ありがとうございました。それでは、議題2、資料2に基づきまして、今後の低炭素社会に向けた当面の対応について、これにつきましてご説明をお願いいたします。

○低炭素社会推進室長 それでは資料2でございますけれども、1枚おめくりいただきまして、「震災後の温室効果ガス増減要因」というものでございます。こちらにつきましては、減少要因、増加要因、両方あるということで考えてございまして、幾つか定性的なものが並べられております。まず、増加の要因といたしましては、「エネルギー源」のところでございますが、原発停止に伴う火力発電所の代替発電というところで、こちらが増加要因になると考えております。一方、減少要因といたしましては、左の欄でございますけれども、電力関係でいきますと、節電取組の促進。これがどれ位定着するのかというところにもかかっておりますし、また再生可能エネルギー導入促進がどれ位進むのかというところでも、減少要因としては考えられるところであります。経済活動ということに行きますと、この活動が縮小という話でありますと減少要因にもなりますし、復興、さらに経済成長をするという話でありますと、これは増加要因にもなるということであります。「復興の方向性」というのが下から2つ目にありますけれども、この復興に当たりまして、低炭素化を見据えた復興を行った場合につきましては、温室効果ガスの減少要因にもなり得ますけれども、従来と同様の復興を行った場合につきましては、増加要因にもなり得るということでございます。いずれにいたしましても、現時点におきましては、定量的にこれを示すデータがまだないというところでございます。一方、現在、幾つか出ているデータにつきましては、3ページ目以降でご説明を申し上げます。まず3ページ目でございますが、「震災前後の発電構成の変化」というものでございまして、こちらにつきましては、3月、4月につきまして、2010年、2011年を比較してございます。特に4月につきましては、右の2つの棒グラフでございますけれども、2010年と2011年につきましては、754億kWhから692億kWhということで、発電電力量につきましては、約8%減少をしております。下の紫色の部分につきましては、原子力発電の割合ということでございますが、昨年30%というところから今年25%と減っておりますし、一方、それを賄うということで、赤色の部分、火力発電の部分が45%から53%に伸びているというのが現状となってございます。続く4ページ目につきましては、原子力発電所の稼働状況でございまして、6月17日現在の値で示してございますが、全国にございます54基のうち19基が稼働ということで、青色の部分が稼働中の施設になってございます。また、5ページには、「原子力発電所停止の影響について」ということで、こちらは新成長戦略実現会議に経産省から出された資料の抜粋でございます。特に原子力発電所停止の影響が具体的に下の枠囲みに書いてございますが、最後の丸のところでございますけれども、仮にすべてを火力発電で代替するという試算が載っておりまして、今年度につきましては、約1.4兆円の燃料増加、コスト増加になるというところでございまして、それ以降1年間すべて停止すると仮定すると、1年間で3兆円超の増加。化石燃料輸入増による国富の流出につながるというような分析が示されてございます。続く6ページ目でございますが、その化石燃料の輸入枠の推移が載ってございます。グラフの黒い折れ線グラフが、化石燃料輸入額がGDPに占める割合の変化でございますが、1998年では1%程度の割合であったところが、この割合が年々増加しているというところでございまして、リーマンショック等で落ちておりますけれども、直近2010年で行きますと3.5%を占めているというところで、輸入額は約17兆円というのが現状になっております。また、7ページ目、「省エネルギー・ピークカットの必要性」というところでございますが、こちらのグラフにつきましては、東北電力、東京電力、また中部電力での、非常に暑かった昨年でございますけども、その日最大電力需要を、大きい日から左側から並べ直したものでございます。また、グラフの中に点線が横に書いてございますが、こちらにつきましては、電力需給緊急対策本部の資料で、それぞれの電力会社のこの夏の供給力見通しが示されておりまして、その値が線で書いてございますので、これを超える部分につきましては、ピークカット、省エネをして対応するということも非常に重要になってきております。具体的にどれ位ピークカットなどがなされているかというのが、8ページ目以降にグラフとして記載しております。8ページ目につきましては、東北電力、東京電力でピーク電力がどれ位変化しているのかというのを昨年と比較したものでございまして、3月、4月、5月につきまして、毎週の値を載せているものであります。上の赤い部分が東京電力で、点線が昨年の値、実線が今年の値ということになっておりますが、東京電力で約17%減。下の青いところ、東北電力につきましても15%減というのが、ピークの電力の変化でございます。9ページ目につきましては、電力需要ということで、総量、万kWhで示しておりますが、同じように点線が昨年の部分でございまして、東京電力、東北電力で、それぞれ18%、12%減っているというのが、5月末までの状況になっております。続く10ページ目、11ページ目は、同じようにピーク電力、電力需要の変化ということですが、先ほどの東北、東京電力以外7社をそれぞれ示してございます。こちらをご覧いただきますと、ピーク、また電力需要量、それぞれほとんど昨年と変化がないということで、ピークでいきますと、7社平均で約1%減。下の電力需要量でいきますと、7社平均で0.1%ということで、昨年とほとんど変わっていないというのが現状となっております。12ページ目、震災を踏まえ、今後の低炭素社会に向けた対策ということでございますが、横軸に模式的に時間、縦軸に低炭素化を進めるということを考えますと、当面の需給逼迫に対応して対策をとっていくということは、中長期的な視点を置き、省エネルギー、再エネルギーを基軸化していくためのスタートダッシュに生かしておくべきだということで、手戻りなく進めていくためには、中長期的な視点が非常に重要だと考えてございます。13ページ目でございますが、当面ご議論いただきたい事項ということで、3つ掲げさせていただいております。1つ目におきましては、温暖化対策の長期的な視点を踏まえつつ、短期的な電力需給の逼迫であるとか、震災の復旧・復興の観点から、当面早急に実施すべき事項は何であるかということ。2つ目といたしましては、これからの温暖化対策はどのような視点に立って対策・施策を進めていくべきかということでございまして、ここに幾つか視点を例示をさせていただいておりますが、環境への負荷を下げつつ成長を実現すべきである、こういった視点であるとか、民間投資と雇用を喚起する対策をすべきである。先ほど出てまいりましたが、化石燃料価格が上昇していくことに伴う国富の流出を抑制すべきこと、分散型エネルギーによる災害に強い社会を形成すべきこと、などの観点がどのようなものがあるかということと、再生可能エネルギー、省エネルギーの一層導入・推進が必要だと。こういったものを柱にするためには、どのような対策、施策が必要かということをご議論いただきたいと思っております。3つ目といたしましては、温暖化対策の中長期的な視点に立って、再生可能エネルギー・省エネルギーを基幹的な柱とするために、どのような施策が必要なのかということをご議論賜ればと思っております。下の点線枠囲みで参考としまして記載されておりますが、エネルギー・環境会議、第1回目におきまして議論をされた当面のエネルギー需給安定策の例でございますが、大きな柱としては、制度改革と政策支援というものが掲げられておりまして、制度改革につきましては、需給に応じた電力料金メニューの多様化であるとか、固定価格買取制度の早期導入などが掲げられておりますし、政策支援につきましては、省エネ関連機器、システムの導入促進、また、再生可能エネルギーやコジェネレーションシステムの導入の促進といったものが掲げられておりました。おめくりいただきまして、別紙ということでご参考につけてございますけども、こちらにつきましては、エネルギー・環境会議におきまして、環境大臣から提出させていただいた資料が参考として掲げられてございます。幾つか注目すべき点をご紹介いたしますと、19ページ目でございますけれども、こちらには世界で再生可能エネルギーがどれ位導入が進んでいるかというところでございまして、上のグラフにつきましては、風力発電の容量、これは累積でございますが、近年非常に伸びている。下のグラフ、太陽光発電につきましても、非常に近年伸びているというのが顕著だと思っております。また、その背景の一つといたしまして、20ページ目、各国で再生可能エネルギーに対してどれ位投資がなされているかということで、2010年の値が掲げられておりますが、1位は中国ということで544億ドルが投資されているということで、続く、ドイツ、アメリカ、こちらにつきましても多額な投資が行われてございますが、日本につきましては、35億ドルということで、2010年につきましては、インドよりも少ないというのが現状でございます。その下、21ページ目でございますけれども、風力発電のメーカー別の世界シェアが書いてございますが、1位、デンマークから始まりまして、米国、中国、ドイツ、スペイン、インド、こういった会社がベストテンに入っているというのが現状であります。続く22ページ目につきましては、同様に、太陽光パネルのメーカー別シェアが載っておりますが、左の部分につきましては、2003年のシェアでございますが、シャープが26.6%ということで1位。また、日本メーカーを合わせますと約5割ということで、半分を日本のメーカーが占めていたところでありますが、2009年でいきますと、シャープが全体の6%に、3位に落ちているというところと、京セラ、三洋を合わせましても12%ということで、日本のシェアが大きく落ちている一方、米国、中国、ドイツなどのシェアが非常に高まっているというのが現状でございます。資料2の説明は以上でございます。

○鈴木部会長 それでは、ただいままでのご説明に関しまして、委員の方々からいろいろとご意見、ご質問があろうかと思います。例によりまして、発言ご希望の方は、お手元のネームプレートを立てていただけますでしょうか。では、こちらから横山委員の方から参りましょうか。

○横山委員 ありがとうございます。3点、申し上げたいと思います。まず1点目は、これまでの原子力問題というか、この部会でも地震国日本で原子力推進していいのかという議論がかなりあったわけですけれども、結局は、うやむやになってしまったというふうに思っています。例えば、例を挙げて申し訳ないですけれども、昨年末の中長期ロードマップの中間整理というのを見てもですね、低炭素化の国策として、原子力の利用拡大ということを謳っていたわけです。私もエネルギー基本計画なんかで謳っているからやむを得ないのではということは、確かにあったというふうに思いますけれども、結果的に今度のような福島第一原発事故をおこすことにですね、この部会としてもやっぱり毅然とした態度を打ち出さなかったということは、この部会も事故に係わっていることになるのではないかというふうに感じています。今後、そういう反省にたって、温暖化対策を打ち出すべきではないかというふうに思っています。25%削減というのをこのまま私は続けていって欲しいと強く思いますけれども、原子力に強く頼りすぎていては、むしろ、駄目だというようなことを強調しておきたいというふうに思います。即刻、原発を全面ストップせよという声も出ています。私はやっぱり、それは少し無理で、段階的に原発を廃止するというのが現実的ではないかと思っていますが、それでも自分はちょっと甘いのかなという考えを持ちつつあります。地震国日本で、原子力推進は無理だということを是非、この部会としても今後打ち出していきたいというふうに思います。それから2番目としてですね、今後どうすべきかということではやはり再生可能エネルギーの普及ということが重要で、いわゆる3本柱、温暖化対策税、排出量取引制度、それから再生可能エネルギー発電の全量固定価格買取制度とかの早期実現が鍵を握るのではないかというふうに思います。太陽光発電については、今、考えられているのは余剰電力の買取制度ということですが、これもやっぱり全量固定価格買取制度にもっていくということが必要だと思います。電気料金に跳ね返ってくるというような声もありますけれども、福島第一原発事故を受けて仮に一般の人の負担増になるとしても、私は国民の理解を得られるのではないかというふうに思います。再生可能エネルギーと並んで、大震災後、企業とか国民の節電感、省エネ意識が大幅に高まったということを、私は今後、非常に重視していきたいというふうに思います。スーパーが薄暗くなったり、LEDの照明とか、或いは緑のカーテン等に関心が高まってるわけです。自販機の業界とかパチンコ業界等も同じように節電、省エネというような意識が高まっているわけです。これを恒久的な省エネ、温暖化対策に結びつけることが必要であるというふうに思います。そういう意味では一般企業の中で、最近特に固有名詞を出すとソフトバンクとかパナソニックとかそういうところは、かなり前向きに対応しようとしていますので、そこと連携・協力するというようなことも必要ではないかと思います。それから一般の人についてもですね、色々なやり方があると思いますが、特に環境省がやっている温暖化防止の国民運動のチャレンジ25キャンペーンですが、これなんかをもう少し活用していただきたいと思います。今日は改めてホームページを見てきたんですけれども、大震災を受けての表現はほとんどなかったと思います。あそこがこれまでのままで踏襲をせざるを得ないのか分かりませんけれども大震災を受けて、色々少し衣替えした上でやっていく必要があるのではないかというふうに思います。6つのチャレンジとか25のアクションというのは今見てもいいとは思いますけれども、もうちょっと大震災を受けてのものに変えていただきたいなというふうに感じております。最後の三点目ですけれども、今後中期目標25%削減これについてはいろんな議論が出てくると思うんですが、私はこれを堅持してですね、再生可能エネルギー中心の温暖化対策というのを打ち出して、低炭素社会の世界的モデルになってほしいというふうに思います。日本は今、凄く注目を集めていると思います。日本はどんな温暖化対策を打ち出すのか、そういう意味で25%削減というのを堅持してやっていくんだということを示せば、国際交渉をまとめるのにも寄与するんではないかというふうに思います。2013年以降の国際枠組みの構築にも日本は相当の貢献をそういう形でしていくべきではないかと思います。以上です。

○三橋委員 それでは13ページで議論すべき三つの課題が出ているので、それに準じて簡単に話をさせていただきたいと思います。まずこの事故を受けて当面短期的な対策はどうするのかということについてですが、横山委員からもご指摘があったように、節電については節電革命と言ってもよい大きな効果がありました。節電は、これからの政策に反映させるべきでないか思います。それから原発の当面の扱いについですが、ストレステストをしっかり実施して、その安全性を確認した上で当面はすぐストップということではなくて稼働させていく、ただ中長期的には寿命がきたものから順次廃炉にしていくという大原則の下で扱っていくべきだと思います。次にこれからの対策ですが、デ・カップリング経済への転換を徹底的に進めることがこれからの日本にとって必要だと思います。経済成長はプラス、CO2の排出量はマイナスになる、そういう経済を作っていくチャンスです。そのためには地球温暖化対策基本法案の中に盛り込まれている地球温暖化対策税(環境税)、固定買取価格制度、国内排出量取引制度のいわゆる三品セットをしっかりと政策の中に位置づけていく。それから新エネ・省エネ普及のためにはインセンティブ税制というのは非常に重要です。既存企業に対しては優遇的な特別原価償却を求める、新規参入企業に対しては、一定期間法人税を免税にするなどの税制面からのバックアップも重要だと思います。それから三番目の温暖化対策の中長期的な視点にについてですが、2050年までのロードマップは、前提条件が現状に引っ張られ過ぎていて、構造変化が反映されておらず、甘過ぎます。2050年のGDPの規模が現在より大きくなるということは2030年以降年率1%近くのテンポで人口減少が続くわけですから、よほどの労働生産性の向上がない限りありえません。不自然な姿です。それから前回も言いましたけれども、一部の素材産業の2030年、2050年の生産量が現状とあまり変わらないことを前提にしているので、ているので、対応策にムリが生じています。GDPがマイナスになるのは困るとか、GDPの規模が今より小さくなるのは好ましくないといった政府のGDP信仰をこの際、とっぱらう必要があると思います。上で、これまでも、西岡委員長には非常に努力をしてもらっておりますが、エネルギー構成比や産業構造、さらに消費者行動などの大きな変化を前提を前提として、新しい2050年のロードマップをおつくりいただきたいと思います。

○藤井委員 ありがとうございます。この緊急の地震以降の節電の状況をみますと、これまた緊急ということで国民も或いは企業も努力されて対応されているわけですが、これは環境の視点から見れば、これだけの成果が上がっているということは、実は本気でエネルギー効率化・削減をやろうと思えばできるということを示しています。今回のことは、緊急なのでやっている訳ですけれども、CO2排出25%削減うんぬんも、この国の国力として対応はやる気になればできるということです。ただし今回、起きているのは緊急時ですので、これを長期化してやっていくためにはやはり制度の裏付けやインセンティブがないと、一時的な努力に終わってしまう懸念があります。現在、顕在化している節電・エネルギー効率化のその後の努力、対応の力を、恒久的な成果に置き換えていくためには、やはりエネルギー政策と環境政策、温暖化政策を単にバランスさせるのではなく、一体的に担っていく必要がある。EUでは、一般環境とも、産業政策とも分離して、CLIMATE問題だけの総局を作っていますが、そのようにですね、環境とエネルギー問題を対立概念ではなくて、一体運営することによって、エネルギーの安定供給と温暖化対策の削減というものを両方とも経済的・合理的に進めていく必要があると思います。そういう意味では中央環境審議会と、産業構造審議会についても、審議会レベルでもっと協力していかなければいけませんし、経産省と環境省という役所の在り方も、私の個人的意見としては、これらの役所をひとつに再編成して、「エネルギー環境省」のようなものを作る位の局面にきているのではないかと思っております。それから、資料の22ページ(資料2)の太陽光パネルの2003年から今日までのデータと企業の変化をみると、これは明らかに我が国では政策の失敗を示しています。これは企業の失敗ではないですね。政策の失敗によって企業が成長していない原因を作ってしまった。せっかくのマーケットチャンスを失っているということですね。それから20ページのところの再生可能エネルギーへの投資の流れもですが、明らかに我が国はマーケットチャンスを逸していると思います。しかしそのことは、逆を言うと、もちろんここに大きな今後成長するマーケットがあるということでもあります。この辺が伸びないところを、前向きに進めていくことこそが政策です。是非この辺に力を入れてですね、そして日本の企業のもっている潜在的な能力を発揮させることが、先程申しました緊急の対応から長期的にエネルギーの安定とCO2削減の両方の目標達成につながっていくのではないかと思いますので、これまでのように省とか審議会の枠を超えて、思い切った政策を打ち出していく局面にあるのではないかというふうに思っております。以上です。

○原澤委員 私も再生可能エネルギー・省エネルギーを積極的に推進すべきという観点から三つコメントです。一つは再生可能エネルギーですけれども、やはり普及には固定価格買取制度が必須でありますので、是非制度化を早めて実施していただきたいというのが1点なんですが、同時に、技術開発が非常に重要でありまして、特に太陽光、風力、バイオマス、まだ技術開発の余地がありますし、進めていく必要があるかと思います。一つは、効率を上げてコストを下げていくためには、やはり今、国が進めています第4期の科学技術基本計画とか、グリーン・イノベーション、アクションプランといったものを確実に進めることが必要でありますし、そういった際に、やはり省庁の枠を超えた連携で、オールジャパンで取り組んでいただきたいというのが1点目であります。
 2点目、省エネですけども、何人かの委員からお話があったように、今まさに7月から9月、省エネ、或いは電力抑制という形で、言ってみれば、国規模で実証実験をやっていると思います。これまで、チームマイナス6%とか、いろいろな省エネの活動をやってきたわけですけど、本当にうまくいってきたかどうか、難しい面があり、できてなかったんじゃないか。この3カ月間に、どんなことが起きて、どれだけの効果があったかというのを定量的にとらえて、それを次の政策に反映することも必要ではないか。もう7月に入ってしまいましたけども、今後そういったことを是非やっていただきたいというのが2点目です。もし既にそういうことをやっているということであれば、是非教えていただきたいというのが2点目であります。
 3点目は、今、被災地で復旧から復興に向けて、まちづくりがまさにされようとしているところでありますけども、これに関連しましては、各省庁がこれまでエコタウンですとか、PVタウン、最近ですと環境モデル都市とか環境未来都市、いろいろなコンセプトでやってきたということがありますので、そういった知見をうまく生かす形で、地域の再生、或いは復興に生かす、まさにその環境力といったような点から、是非環境省には主導的に、そういった復興に是非頑張っていただきたいというのが3点目です。短いですけど、以上です。

○永里委員 はい、ありがとうございます。今、藤井委員もおっしゃいましたけど、国の政策次第で産業は成長するとか、或いは停滞するということが起こっております。産業が停滞するというのは、それは国の政策の悪さによってそういうことが起こるんですけれど、企業はそういうことを言っていられませんので、企業が停滞することはできないということ、企業は海外へ出ていくということが起こります。実際にそうなっているわけです。
 今、考えなきゃいけないのは、コストの高い電気とか、或いは、ここと直接関係ありませんが、法人税が高いとか、質の悪い電気とか、不安定な電気だったら企業は出ていくと。すべてじゃありませんよ。24時間オペレーションをやっている企業とか、それから質のいい電気を必要とする半導体、化学企業とか、電炉メーカーとか、いろいろありますけれど、そういうところは出ていくということです。これは日本の雇用が失われ、そして成長が止まるということを意味するわけですから、ここのところをまず踏まえておかなきゃいけないんです。ところで、この再生エネルギーとか自然エネルギーの導入というのは世の中の流れというか、当然でございますから、その場合に、日本の技術レベルはどの程度にあるのかなと。すなわち、スマートグリッドとかスマートメーターとか、或いは大規模蓄電池システムというのは、これから日本が進めていく段階で、どの程度のコスト分析も含めた技術レベルにあるのか。或いは、世界との比較においてどうなのか。そういうことも踏まえて、うまくかじ取りしていかないと、あっさりと企業は、今、円高で、企業そのものが海外へ出ていくことが加速されていますので、それを後押しするような愚策はしないほうがいいと、こう思います。以上です。

○中上委員 ありがとうございます。再生可能エネルギー、省エネルギー、化石燃料、原子力、4本柱というんですけど、私、幾つかのところに書いておりますけども、省エネルギーと他の3本柱とは全くフェーズが違うわけでありまして、省エネルギーというのは需要でありまして、ほかのエネルギーはみんな供給なんですね。需要があっての供給なので、むしろ省エネルギーはもっと大きく扱われるべきだと思います。それを省エネ、新エネというふうに一口でまとめるものですから、同じ位のレベルでしか、皆さんご理解していただけないし、注目度もその程度だと思いますけども、使い方が如何にあるべきかということを、この際徹底的に点検すべきだと思います。ご案内のように、省エネルギー法というのは俗称でございまして、「エネルギー使用の合理化に関する法律」ということで、誠にその名前は当を得ているわけでありますから、きちっと合理的に使っているかどうかということをチェックした上で、合理的でないところを省エネルギーで突き進めていくと、こういう論理にならなきゃいけないんですけど、いずれのペーパーも、この省庁だけじゃなくて、ほかの省のペーパーもそうなっていると、私は非常に不満に思っています。あちらでも私は同じことを言うつもりでございますから、これをまずご指摘しておきたいと思います。それから、まず2番目に出てくる枕言葉は、民生が多いから減らすと、こうなるわけであります。民生といっても業務用と家庭用があるわけでございまして、業務用と家庭用は全くフェーズが違う。これもよく見ていただきたい。私、よく申し上げますように、日本の家庭用のエネルギー消費水準は、決して欧米先進国に比べて多くはないと。むしろ増えてもいいんじゃないかという部分すらある位でありますけども、今はそういう時代でございませんから、減らす方向で行くことは、私も同意いたしますけれども、数字が増えているから駄目だ、減っているからいいという、あまりにも短絡的な捉え方に過ぎている。これも、いわゆる需要構造をちゃんと押さえていないからこうなっているわけでありまして、是非この辺もご検討いただきたいと思います。それから、節電でございますけど、これは緊急避難的な措置でありますから、恐らく喉元過ぎれば熱さ忘れるということになりかねないわけであります。コスト負担の少ない方策がまず取り入れられるに違いありませんし、そういう方向で皆さん行動されているわけでありますけれども、コスト負担の多い、より難しい省エネルギーが一体的になされておかないと、あと残された省エネの、或いは技術改善の方策が、みんなコストがかかるとなると、普通ではなかなか取り組んでいただけないわけですね。皆さん、エスコ(ESCO)というビジネスモデルをご存じだと思いますが、エスコ事業者にとって非常に困るケースは、極めて熱心に省エネをやられた方が、さあ最後の砦でエスコを持ち込まれると、コスト負担が高い技術しか残っていないんですね。実はコスト負担の易しいものと抱き合わせてやることによって、トータルで非常に大きな省エネが稼げるわけですけれども、前もって非常にご熱心にやられているからこそ、難しいものだけ残ってしまって、普通のビジネスモデルではとても解決できないとなってしまうわけでありますから、そういった点も、目先のことにとらわれて、ここを乗り切ればいいということでやってしまいますと、ますます本質的な省エネルギー、技術レベルの高い省エネルギーが取り残されてしまって、永遠に日本では定着しないということになりかねないわけでありますから、是非ここは気をつけていただきたいと思います。我々が、去年の3月と今年の3月以降1カ月、エネルギー消費の実態を、先ほど藤井さんからお話があったんでしょうか、原澤さんだったでしょうか、実態をきちっと押さえるべきだということで調べてみましたら、皆さん、おやりになっていることは誠に真っ当なことをおやりになっていて、決して難しいことをおやりになっていないわけでありまして、それでも平均で8%、家庭で、前年同月で減っているわけでありますし、多いお宅は20%を超える省エネをやっていらっしゃる。さらに驚きましたのは、省エネ意識の高い人はさらに加えて、12~13%行っているわけですね。省エネ意識の高い人の数字が大きくなるというのは、しごく当たり前のようにとられるかもしれませんが、既に省エネ意識の低い人と高い人で10%以上エネルギー消費量が違っているんですね。さらに加えて倍近くの省エネがかけられているわけでありますから、人々の意識は非常に尊重すべきですし、そこをきちっと大事にするような方策で応援してあげないと、本当にまた、喉元過ぎれば熱さ忘れるということになりかねませんので、是非政策的な支援をよろしくお願いしたい。以上です。

○冨田委員 ありがとうございます。3つ、簡単に申し上げたいと思います。
 1点目は、日本における温室効果ガスの排出量の約9割がエネルギー使用に伴うものだということを考えれば、温暖化に関する環境政策とエネルギー政策は一体で考えるべきだと思います。今、中上委員からお話がありましたけれども、エネルギー政策を考えるときには、需要と供給、両面を考える必要がある。需要があるからこそ供給があるわけですが、逆にその供給の信頼性、或いはコストによって需要に影響を与えると、こういう面もあるということです。これも永里委員がおっしゃったことですけれども、供給の信頼性が低いとか、或いはコストが高いというようなことによって、企業の生産活動、或いは国内への投資意欲に悪影響を与えかねないという面があるといことは、認識しておく必要があるのではないかなと。国内空洞化の懸念というのがが高まっているというふうに私も思っております。再エネ、それから省エネの導入促進に全く異論はないところですけれども、そういう個々の施策を議論する前に、エネルギー需給の全体像についてきちっと議論がされるべきではないかなというふうに思います。その際には、2020年、或いは2050年ということではなくて、それも必要なんですけれども、今年、或いは来年、この直近のところについても、きちんと議論が必要だろうというふうに思います。いずれエネルギー基本計画についての見直しの議論というのが始まると思いますけれども、できるなら環境政策と一緒にやっていただきたいというふうに考えております。それが難しいのであれば、この環境政策の議論の中に、検討スケジュールの中に、一体化のプロセスというのを是非考えていただきたいというふうに思います。2点目は節電のところです。12ページのところで時間軸のことがありまして、現行の取組を継続していくことによって低炭素社会をつくっていこうという考え方で、この考え方はわかるんですが、現在行っている節電の中で、確かに不必要なエネルギー消費というのがあったということに私たちも気づいてきたというふうに思います。ただ、例えば環境省さんの廊下、真っ暗なんですよね。それから、エレベーターもほとんどのところが止まっている。今日の虎ノ門の駅もそうでしたけれども。我々は大丈夫かもしれないけれども、足の少し悪い方、或いは目が少し悪い方、本当に大丈夫なんだろうかと。声は聞こえてきませんが、弱者に対しての配慮というのがちょっと欠けている可能性がないかというところの検証も必要だろうと思います。また、輪番勤務というのも、環境省さんもやられていますけれども、我々のライフスタイルとして本当にそれがいいのだろうかと。将来も継続する取組として、それをベースに考えるというのはやはりちょっと違って、現行の取組という中で、将来もやっていくものと、緊急避難的に終わらせるものというのも考える必要があるというふうに思います。3点目は、温暖化対策推進法です。基本法案ではなくて推進法ですけれども、推進法の中で、温室効果ガスの算定・報告・公表制度というのがあります。この資料2の中に、この制度について全く言及されていないということはどういうことなんだろうかなということが、違和感を感じております。この算定・報告・公表制度の中では、電力消費に伴うCO2排出量というものを、当面、震災前の係数を使って計算をするということになりますけれども、現行の算定方法で温暖化対策を推進するという制度の目的に、これが合致しているかどうかということについて、検証が必要ではないでしょうか。もし必要であるならば、算定方法の見直しもなされるべきではないだろうかと、そういうふうに思います。以上です。

○高村委員 ありがとうございます。本日、事務局からご紹介いただいた資料もそうですけれども、この間、復興構想会議でも、総合科学技術会議の中でも、幾つかの柱というのが共通して打ち出されているように思っております。総合科学技術会議の言葉を借りれば、分散エネルギーシステムと再生可能エネルギーの開発と普及、そしてそれを支える社会インフラの構築、というこの3本柱だというふうに理解しておりますけれども、そうした基本的な方向性は、やはりこの間かなり国民の中でも共有されているように思っております。その上で、施策の観点から3点申し上げたいと思っておりますけれども、一つは、こうしたエネルギーの源の多様化と同時に、場所として分散したエネルギーの分散化、分散型エネルギーシステムという観点からも、再生可能エネルギーの導入という観点からも、恐らく細かな施策のあり方というのは、地域単位で進めていく必要があろうかというふうに思っております。それは非常にわかり易い例としては、再生可能エネルギーのポテンシャルというのは当然、地域ごとに偏在をしておりますので、一定のその地域の単位で、そのポテンシャルを見据えながら、どのようにしていくかということを検討する、ここを如何に国のレベルで支えられるかということかというふうに思います。それにかかわる点でございますけれども、その再生可能エネルギー等の導入の重要性というのは、今日のご提案の13ページのところに幾つか重要な柱となる理由が提示されておりますけれども、あえてもう一つつけ加えるとすると、事務局からご紹介があったように、とりわけ再生可能エネルギーの賦存量というのが震災地域に大きいという観点からすれば、やはりそこに推進することによってその復興を支えるような仕組みというものをつくる必要があるのではないか、という観点から申し上げますと、再生可能エネルギーを発電していくことによって見返りが生じるような、例えばFITのような仕組みというのは、やはり早急に推進をしていく必要があるように思います。
 それから、二つ目でございますけれども、節電というか省エネというかというのがございますけれども、やはり国民の省エネ意識、これは事業所の方も一般の市民もそうですけれども、非常に高くなっていると思うんですが、他方で、今回、緊急時ということでやむを得ない側面もございますけれども、一律に努力が課されるということについて、より客観的な省エネのポテンシャル、或いはもう少し言いますと、努力をした人に見返りがあり、同時にその努力をもう少しできるところには応分な負担をしてもらうような、一定のやはり省エネ努力の基準化といいますか、ベンチマーク化というのは必要な時期になっているように思います。これはもう一貫して自主行動計画の中でも議論されておりましたけれども、この点は改めて、やはりポテンシャルのあるところで省エネをしていただくという意味でも重要になっているように思います。
 そして、最後でありますが、これは次の議題のほうがよいのかもしれませんが、今回、ご提示いただいたのは、やはりエネルギー分野について軸に置いた問いかけを議論の設定をしていただいておりますが、先ほど、富永先生からもご報告がありましたけれども、中期的に、例えば2020年あたりを見ますと、代替フロン対策というのが一つのやはり大きなポテンシャルを持っているということが、この間の様々な研究報告からも出てきているように思います。しかし、なかなかこれを製品レベルで導入をするというのが、事業者さんの削減努力として評価をなかなかし難いところがあるかと思っておりまして、今回の中間の報告も踏まえて、次の2013年以降の対策のところでは一定の施策をとることを検討いただきたいというふうに思っております。
 そして、もう一つ、これも2013年以降でありますけれども、国内と同時に、国際的にどう協力をして対策を進めていくかという点についても、是非検討の中に要素としては入れていただきたいと思っております。以上です。

○大聖委員 三つほど申し上げたいと思いますけれども、一つは、各委員ご指摘のとおり、我々のライフスタイルが変わりつつあります。節電効果が、それによって今もたらされているわけです。、その中で、やはり今後継続的に実施可能なものがどういうものなのかということをしっかり押さえていただきたい。、期せずして社会実験的なことを我々はやっているわけですけれども、その機会をとらえて、戦略的に、是非継続的にやれるというものについて検討していただければと思います。
 それから、原子力の存続の可否に関するいろいろな議論がありますけれども、この部会では、そういった議論に対して結論を出すという立場にないわけですから、これは国がやはり総合的な立場で判断される、それを受けて私どもは議論を進めていくべきではないかなというふうに思っております。それから、私、運輸の関係をやっておりまして、最近の動向としては電気自動車とか、プラグインハイブリッド自動車などの電源としての、CO2の排出係数の変化というのが気になるところです。その一方で蓄電効果とか、あるいは再生可能エネルギーを蓄える機能というのを持っているという指摘もあります。その辺の評価も、これから10年位の間に、こういった車の普及というのが進展していくと思いますので、それに是非注目していただきたい。それにプラスして、最近、情報通信技術がかなり進展してきております。車の使い方とか、あるいは、我々、カーライフスタイルと言っていますけれども、そういったものが情報通信機能によって非常に利便性があり、省エネ化する可能性があります。燃料の節約とか、ルートの最適化とか、あるいは、皆さんご存じのように、最近、グーグルが災害地域の道路情報を公開して、非常にそれがうまく使われているとか、いろいろな例があります。そういった技術をどういうふうに活用していくかということが、運輸部門、これは物流も含めてですけれども、ポテンシャルを非常に大きく含んでいると思います。それから、先ほどから話題にあります再生可能エネルギーの実証事業をいろいろやられているんですけど、よく見ますと、その中には自己目的化したような事業もありまして、その辺もやはりきっちりこの際ですから精査して、本当に、水平展開できるような実証事業の成果の評価をしっかりやっていただきたい。何でもありのような状況になることは絶対に避けたいなというふうに思っております。以上です。

○関田委員 ありがとうございます。環境と経済の両立といいますか、環境と雇用の両立や資源エネルギーの安全保障といった面から話をさせていただきます。
 エネルギー源の議論でありますけれども、何人かの先生もおっしゃっていますように、決め打ちはよろしくないと思います。安定性、長期的視野とバランス感覚を持って決めていくべきだと思います。例でございますけれども、先ほど事務局の方から太陽光の資料が出てきましたけれども、2003年から2009年で日本のシェアが下がって、中国、ドイツのシェアが高まっているとご説明いただきました。しかしながら、さらに10年、11年の統計をとっていただくと、今度はドイツのシェアが落ちてきている。つまり、中国一色に染まりつつあるというのが実態であります。要するに、こういう新しいエネルギーをやっていけば環境にもよろしいし、経済成長にもつながるというのは果たして本当かということです。これは去年のこの審議会でも述べましたし、先ほど何人かの先生方もおっしゃいましたけれども、技術開発は日本でできる、最先端の技術開発は日本がおこなう。しかし、実際にそれがプロダクションの段階に入ると、どんどん物まねされコストが非常に安いところでつくられてしまう。もちろんCO2削減とか、省エネルギーには効果がありますが、一方の経済成長とか雇用という観点ではあまり役に立たず、それらが両立すると言うことにはならない。先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、やはり政策がよろしくないということがあるように思います。技術開発に対する支援、研究開発に対する支援、これはやっていただくのですが、もう一つ、つくるところの支援が国によって違うのではないか。せっかくいい技術をつくって、環境にもいいし、日本の経済にも貢献するはずのものをつくるのだけれども、実際のプロダクションとかビジネスの段階になると全部他国に持っていかれてしまう。そこをやはり制度・政策でしっかり補てんをすることが大事ではないかと思います。それから、原子力発電所についても安全確保を大前提にして稼動可能なものは稼働するということで、そこを冷静に判断すべきかと思います。
 もう一つの切り口として、私は製鉄会社にいるのですが、製鉄会社ではエネルギーをぎりぎりまで再利用して、世界最高の原単位を保っています。それでもまだ中低温排熱が十分に回収できていないということで、私は研究所長もやっているものですから、10年先を見据えてそういう技術を開発しています。このようにエネルギーを極限まで利用し尽くすというような分野もあるのではないかと思いますので、その辺についても一考の余地があるかと思います。
 それから、省エネにつきましても、現在、私どもの家庭や職場で徹底的におこなっております。先ほどお話にありましたように、あまり無理、過度な対応はいけないと思いますが、やってみれば結構いけるんだなという実感もございますので、是非これが定着するような仕組みづくりをお進めいただきたいと思います。以上です。

○末吉委員 はい。ありがとうございます。
 東日本大震災からの復興の議論を聞いておりますと、多分、今、日本でこういうコンセンサスができているんだろうと思います。それは、復興の先に見えてくる日本は過去の日本じゃないんだと、過去のコピーじゃないんだと、全く新しい日本をつくるんだというようなコンセンサスができているんじゃないかと思いますけれども、そうだとすれば、何をやるかの議論の前に、どういったベースの上で、或いは社会的議論の場の上で、どういったことをみんなで話し合うのか、そのところが私は非常に大切なような気がするんですね。ここに書いてあるのは、基本的に何をやるかの話でありますから、私はちょっとその一歩前の話をさせていただこうと思います。それでは2点申し上げます。
 言わずもがなのことですけれども、あらゆるところで価値判断の基準になるバリューが変わり始めたということだと思うんですね。座標軸で言えば、原点が大きく動き始めてきているわけです。或いは競争で言えば、ルールが変わり始めたということであります。或いは物の考え方でいけば、今まで小さな範囲で考えていたものも、うんと広げて考えるというような大きな変化が始まっていると思います。時間で言えば、3カ月じゃなくて10年で考えるといったような話でもあります。つまり、こういったような右をとるのか、左をとるのかの決定的な最後のところの線引きをどうするかの基準が大きく変わり始めているということを認識した上で、こういう議論をしないと、過去のバリュースタンダードを持ったままの議論で本当に変化が生まれるんでしょうかということであります。
 例えば、国益に絡んで日本国内でのビジネスのあり方、これは物理的存在ですよね。というような話がありますけれども、もう、こんな時代に日本だけがビジネスのテリトリーなんて現実じゃないでしょう。今の企業の皆さんだって、これまでの何十年間の間に、幾らでも外に出ていらっしゃるじゃありませんか。ですから、これが実態ですよ。もっと言えば、政治や法律では、国境はまだ依然として残っているとしても、ビジネスでは事実上、国境は消えているじゃないですか。国境を意識した企業が本当にグローバルに、或いはサプライヤーであっても、国境で閉ざされたようなビジネス活動はないと、私は思います。それから、例えば、規制のあり方についても、国内企業を守るために緩やかな規制のほうがいいんだなんて、こういう価値基準は私、大きく変わったと思います。むしろ世界で通用するような高い、厳しい、先を見た規制のほうが、むしろ日本の企業を強くするんだと、そういったような発想だって必要になってくるんだと思います。或いは、これまでのビジネスが如何に速く物をつくってお客さんに届けるか、いわばスピードを売る、これは速度の経済というらしいですけれども、時間を売る経済だったのが、こういう問題を引き起こしたという反省に立てば、これからは時間を戻していく経済こそ重要なんじゃないか、というような、あらゆる分野での価値基準の変化が始まっている。その変化をどう受けとめるのかだろうと思います。
 第2点ですけれども、そういった変化があるとすれば、これからのこの場での、これは日本全体での議論の場でもそうだと思いますけれども、いかなる覚悟を持って議論をしていくのかということであります。有り体に言えば、今ここに書いてあることは、単純に進んでいけば、今あるビジネスのシェアが変わるということですよね。或いは産業が消えるかもしれません。或いはもっと言えば、お金の奪い合いで負けるかもしれません。税金がどこに行くかが大きく変わるかもしれません。或いは投資がどこに行くかが大きく変わるかもしれません。マーケットシェアがA社からB社に移るという話ですよ。そういったことを議論していくわけですから、相当の覚悟を持って、この議論をしていく必要があるんじゃないでしょうか。
 例えばの話ですけれども、私、聞くところによると、あのダウ平均の30社の中で、この100年でずっと残っているのはGE1社だという話であります。ですから、普段だってこんな変化があるわけです。アメリカでS&P500という指標がありますけれども、今ある500社のうち7割位は2020年までに名前が変わるだろうと言われています。これが普段のビジネスの変化です。そこに、今、21世紀は地球問題の解決のために、ビジネスが自ら取り組んでいくという時代が始まりました。とすれば、これから本当に大きな変化が生まれます。とすれば、あんまりヴェステッド・インタレスト、既存のインタレストだけで物を考える時代ではなくなってきたんじゃないでしょうか。そうしたことも考えますと、私は価値基準の変化、判断基準の変化をどういうベクトルで見出していくのか。もしそうだとしたら、その上での判断について、どういう覚悟で取り組むのか、そういったことをもっともっと議論した上で、何をやりましょうというような話が出てくるべきではないかと思っております。ありがとうございました。

○河野委員 ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。
 1点目は、13ページにある当面ご議論いただきたい事項の一番下に点線で囲ってあるこれというのはまさにこのとおりで、自家発導入や小売事業への参入促進に向けた電力システムの改革であるとか、再生可能エネルギーやコジェネの導入促進などは本当に必要だと思いますし、そのために、今出ています、3月11日に閣議決定して4月に国会提出された固定価格買取制度の早期導入、法案の成立は本当に大事だと思うんですけれど、ここで申し上げたいのは、もし万々が一、それができなかった場合、これは言うのは不謹慎かもしれませんけれども、今のとんでもない政局というか政治状況を見ていると何があるかわからない状況なので、もしも万が一、その法律ができなかった場合どうするのか。特に被災地において、ここにあるような自家発とか、いろいろな風力発電、その他、ポテンシャルがあると言われているものを導入していくために、例えば今、補助金などはなくなっていますけれども、その辺で、全部ストップしている部分があるわけですね。それを具体的にどうするか、それをどういうふうに予算で組んでいくのか。ダブルストラテジーというか、基本的に、理論的に全く正しいんですが、この固定価格買取制度の法案をつくるとか。それがもし政治状況でできなくなったときに、特に被災地の関連で言うと、どうしていくかということも考えていく必要があると思います。
 もう1点目は、先ほどから産業との関係で、今の政策の失敗とか不適切さによって企業成長ができないとか、チャンスを逸している等というご指摘があって、全くそのとおりだと思うんですけれども、例えば経団連の相澤さんですね、東京電力の方ですが、この方は3.11の後の中環審の本総会があったときにも来られていませんし、今日もお見えになっていないと思うんですが、それまではお見えになっていて、必ず浅岡さんと論戦バトルを繰り広げたりされていたんですが、どういうわけだか、その後お見えになっていない。経団連の会長の米倉さんは、非常に再生可能エネルギー法案とか、それを今国会で成立されることに否定的な意見をいろいろおっしゃっているのですが、であればこそ、ここに何で見えられていないのかなと。中環審を相手にすること自体がばかばかしいという立場に経団連が立たれているのかなというふうに私も、よくわからないんですが、産業界を巻き込むというか、特に企業をやっている方がどう思うのかということは、非常に環境の議論の上で、エネルギーの議論の上で必要なことなので、もし経団連がここから去るというのであれば、それにかわる経済団体の代表を加えるなり、ちょっとその辺は考えたほうがいいと思います。以上、2点でした。

○亀山委員 ありがとうございます。私は、今後の地球温暖化対策の観点からお話しさせていただきたいと思います。
 少なくとも、ここ二、三年の間は、日本国内では、すべての主要国で公平かつ実効性ある国際的枠組みがあることを前提条件に、すべて議論がなされていたかと思います。そして、皆さんご承知のとおり、この国際的枠組みというのが全くできそうにないという状況の中で、では、この前提条件がなかったときに、日本では何をすべきかという議論が、恐らく今までは回避されてきたんだと思いますが、もうそろそろ回避できなくなっている時期に来ているのではないかなというふうに思われるわけです。そして、まさにその真空状態の中で、今後の日本としてとるべき地球温暖化対策をどういうふうに検討していくべきかという観点から、本当に、手短に4点だけ挙げたいと思います。
 まず一つは、今までは2020年を何%にするかという数字の議論だけが行われていたわけですが、恐らく2020年だけではなく、30年、40年、50年あたりまでをかけて、日本国内として、どうやって地球温暖化に取り組んでいくのかという長期的な視点から見たピクチャー、絵を描くべきだと思います。京都議定書のときには、97年6%という数字が決まっていたにもかかわらず、2005年に京都議定書が発効して、ようやく慌てていろいろな対策がとられ、そのときには、もう2008年から2012年なんて目の先ですから、できることというのは限られてしまっていたわけですね。同じようなことが、2020年というのにも起こりそうになっていて、2020年なんていうのはすぐそこなわけです。ですから、同じようなことを繰り返さないためにも、2030年、2040年といった長いスパンで物事を議論しておいたほうがいいかなと思います。
 2点目は、既に何人かの委員の先生方から出されましたが、エネルギーの需要側の工夫でございます。省エネ・再エネ、両方とも重要な観点でありますけれども、それの使い方というものを是非、真っ正面から取り組んでいただきたいと思います。復興支援に関しましても、再エネ・省エネがこうばらばらと導入されていては、合理的な使い方が全体としてできないわけで、低炭素社会、或いは地域というものを、まちづくりという観点からでも結構ですが、地域として、どのようなまちづくりをすれば、全体として合理的にエネルギーが使われ、なおかつ豊かな生活ができるようになるのかという観点から考えていただきたいと思います。
 3点目ですけれども、これも既に発言がありましたけれども、エネルギー起源のCO2だけにとらわれない多面的な温暖化対策を検討していただきたいということであります。フロンの話が既に出ましたが、そのほかにも、例えば京都議定書にとらわれないような独自の工夫があり得るのではないかと思います。植林も、都市部に緑地を増やすだけでは、京都フォレストとは呼ばれないわけなんですけれども、それはある意味で、都市部の熱ストレスの緩和にもつながりますし、或いは日本国内で既に始まっておりますヴォランタリーなクレジット制度でありますとか、もしかしたら国際的な二国間のクレジット・スキームのようなものも考えてもいいのではないでしょうか。
 今申し上げた観点は、4つ目の観点を保証するために必要だと思うわけなんですが、4つ目は国際的枠組みの構築であります。国際的に交渉が難航しているから、だからいいんだということではありません。日本の排出量は世界の4%しかなくて、これを幾ら一生懸命減らしていても温暖化は解決しないわけですから、日本はこれだけやりました、やっていますからあなたもやってくださいということをあらゆる機会を通じて言い続けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。以上です。

○逢見委員 まず、震災対策とのかかわりでございますが、復興構想会議の提言にも、被災地は再生可能エネルギーの潜在的可能性が高いということが指摘されております。これから復興基本計画をつくることになると思いますが、被災地を低炭素型社会のモデル地域として復興・再生していくという、しっかりした計画を打ち出していただきたいと思います。これは従来型の大規模電源と、それから被災地でポテンシャルが高いと言われる再生可能エネルギー、これを最大限活用しながら分散型電源と、そして、エネルギーの面的利用を組み合わせるといったものが低炭素型社会のモデル地域となり得るのではないかというふうに思います。
 それと、エネルギーの地産地消という考え方ですね。太陽光や風力、バイオ或いは小水力など、地域の特性に応じた再生可能エネルギーを利用して、それと、まちづくりとをつなげていくということによって、これもそのモデル地域になっていくのではないかと思います。そのための費用補助とかシステムづくりといったことを政策的に後押しして、この復興再生を実現していくべきだと思います。
 それから、2点目、節電でございます。これは緊急避難的な形で始まりましたけれども、しかし、これを実効的なものにしていって、そして、これが低炭素型社会の実現に資するという節電を継続的に進めていく。そのためには節電の見える化ということと、それから、節電行動の成果に対する、例えばエコポイントなどのインセンティブを付与するということで、実効的な節電行動を促進することができるのではないかと思います。見える化という点で言えば、スマートタグとかスマートメーターをできるだけ早期に各戸に配付して、そして、インセンティブについても、エコポイントも個人の家計に資する、従来やっていた自動車とか家電のエコポイントではなくて、それを被災地に還元できるというような仕組みを考えて、それぞれの消費行動、節電行動と被災地支援が結びつくという仕組みを考えれば、実効性があり、かつ国民にも受け入れ易いものができるのではないかと思っております。
 3点目は雇用とのかかわりでございます。この震災後の電力供給制約とか、今後のエネルギーコスト上昇などが、従来からものづくりで海外移転が進んできたいわゆる空洞化問題が今後さらに急速に進むということが懸念されております。これは雇用を国内で失うことになりますので、先ほど申しました、再生可能エネルギーを増やしていくということによって雇用を満たすということと合わせて、新成長戦略等で出されているグリーン・イノベーションこれを進める。イノベーションだけではなくて、それがプラントとして日本の中に投資行動としてつながっていくというような、それによって雇用を生み出していくという、そういう戦略が必要だと思っております。そのための政策的支援も必要だと思っております。
 中長期的な温暖化対策については、いわゆるトップダウン型で決めていって、それをどうこなすかという従来型の手法ではなくて、やはり積み上げ方式、そして、京都議定書の枠組みにとらわれない形で、もっと日本でできる仕組みというのは何なのかということで、それを国内の中期的な計画の中に課していくということが必要だと思っております。以上です。

○大塚委員 重複を避けて、5点ほど、3分以内に申し上げたいと思います。
 第1点は、ここで掲げている制度の法案が既に出ていますけれども、これを是非通していただくことが重要だと思います。エネルギーの供給全体のことを考える必要があると思いますけれども、今まで中長期ロードマップ等で検討してきた中で、原発の新増設9基というのがあったんですけど、これがほとんど難しくなっているわけですから、固定価格買取制度でも導入して、再生可能エネルギーをより増やしていくという方向性など、いろいろな観点から考えても当然必要になってきていると思います。
 さらにその中で、固定価格買取制度は、やはり風力とか太陽光がどうしても中心になっているわけですけれども、日本におけるポテンシャルという観点とか、或いはさっきの安定的な電源という観点からも、地熱発電についてもうちょっと注目をしていく必要があるんじゃないかと思います。地熱発電の場合は、やはり初期の投資が非常に大きいので、補助金がどうしても必要になりますけれども、地熱発電にもう少し注目をする必要があるのではないかということが第1点でございます。
 それから、第2点ですけれども、先ほど来出ているように、2013年以降の計画については、国の計画が今無いような状況になっていて、温暖化対策の基本法が通らないと、ここがちょっと白紙状態になっているわけですけれども、もちろん温暖化対策基本法案は通らないといけないと思いますけれども、いずれにしても、この計画は早く立てないと、もうすぐ先のことになっているという問題がございます。COP17に何を日本国政府は持っていくかということが、すぐにまた問題になってくるわけですけれども、国内で何をやっているかということが、国際交渉の場で発言する際にも当然重要になってくるわけですので、2013年以降の計画が全く立っていないという状況ということは、あり得ないわけですので、是非この点、早急に対応する必要があると思います。
 それから、第3点ですが、フロンの話が幾つか出ていましたけれども、先ほど富永委員にご説明いただきましたけれども、こちらの会議にちょっと出させていただいているものですから一言だけ申し上げますが、こちらにおまとめになったようなことなんですけれども、経済的手法に関する活用というのは、できるだけ早く進めていく必要があるのではないかというふうに個人的には考えています。特にフロンの場合、無色無臭のもので放出してしまえば跡形もなくなってしまうものですから、規制で対応するということだけを考えているのでは、どうしても限界があるという問題がございますので、経済的インセンティブというのが、ほかのもの以上に重要になっていると思われます。
 第4点ですが、先ほど藤井委員がおっしゃったように、22ページにあるような太陽光についての補助金をカットした(やめた)ことが、今の状況を生んでいるという政策の失敗という問題がございます。これは、当時は、太陽光に対する補助は過渡的なものであって、一定のレベルに達すれば、あとは市場の中で、通常の競争原理の中でやっていけるはずだという、それ自体は間違いではないと思いますけれども、そういう考え方で対応されて、しかし、2004年に補助金をやめてしまったわけですけれども、固定価格買取制度も当時はすぐに入らなかったというわけですが、この政策がどうだったかということについては、きっちり検証しておく必要があるのではないかと思っています。当時から中環審では、補助金をやめるのは問題だという発言を私もしていましたが、ただ、いろいろな観点からの問題が当然あるわけですので、同じようなことが起きないように、きっちり検証する必要があると思います。環境省に申し上げてもあまり意味が無いのかもしれませんが、検証をしておく必要があるのではないかと考えております。
 それから、第5点でございますけれども、先ほど河野委員がおっしゃったこととちょっと関係しますけれども、このFITにしても、これが入ることを前提に補助金をやめていると思いますし、それから、三種の神器のその一つである排出量取引についても、今回、慎重に検討することが既に決まっていますが、JVETSの方は仕分けの対象になってしまっているわけですね。これは排出量取引に入ることを前提にして仕分けをしたようなところがあると思いますけれども、何かが入るということを前提にして、その前のものをやめてしまっているんだけれども、新しいものが入らなかったときに、前のものが復活するというわけにはすぐにいかないものですから、その辺の対応を適切に行っていく必要があるのではないかということを申し上げておきたいと思います。
 以上でございます。

○及川委員 今回の大震災の影響を受けまして、エネルギー問題が非常にクローズアップされているわけですけれども、私としては、やはり再生可能エネルギーをフルに活用すべきではないかと思っております。再生可能エネルギーでも、いろいろ種類があるわけですね。そういったものを幅広く活用するということを考えていただくのがいいんではないかということです。
 それで一つめのバイオマスということがありますけれども、このバイオマスに関して言えば、先ほど環境省からご説明がありました温室効果ガス排出量の変化で、2009年の確定値というご説明がありまして、この段階で3.5%1990年の基準年よりも下回っているというお話があったわけですけれども、その中で森林による吸収は3.8%になっておるわけです。ですから、そういった意味合いで非常に貢献が大きいわけです。そのことをやはり忘れてはならないと思うんですけれども、単にCO2を吸収するというだけではなくて、それがバイオマスエネルギーとして活用する。日本の林業というのは、かなり危機的な状況にあるというのも現状なわけですね。ですから、これは農水省との連携ということが必要になるんでしょうけれども、温暖化対策と同時にエネルギーも生み出すような方式というものを考えていただけないかということが一つございます。
 それから、前回ちょっとご紹介したんですけれども、石油を生み出す非常に効率的な藻類が見つかっているということがありまして、これはまだまだ実験室レベルで、どの程度実用化段階に行くかというのは、現在、検討段階だと思いますけれども、そういった小さな芽をうまく育てるような方向というのも、是非考えていただきたいということがございます。
 それから、太陽光エネルギーに関して言えば、太陽光エネルギーは非常に季節性、それから日変化も大きいわけですけれども、需要の大きい夏の、現在ですね、こういったときに非常に多く供給されているということにも注目していただきたいと思います。今だったらば、大体、1,000ワット/平米を超える位のエネルギーが来ているわけですね。そういったことを、エネルギーの特質を考えて活用するような方向を考えていただきたいというふうに思います。
 それから、これは化石燃料の一種ですけれども、メタンハイドレートの問題がありまして、これは日本でかなり有望ではないかという話をかなり聞いているんですけれども、もし、こういったものが有効に活用できれば、輸入する石油なんかもかなり減らせる可能性があるのではないかというふうに思います。で、その辺のご検討をどんなふうになっているか教えていただきたいと思います。以上です。

○浦野委員 私も省エネ関係と再エネとフロン関係、3点、お話をしたいと思います。
 省エネと節電が混乱しているんですが、節電はかなり可能であるということが実証されてきましたし、震災を通して、末吉委員もおっしゃったような価値観の変化も起きつつありますけれども、一方で、ちょっと言い方は悪いですけれども、既存の体制を守ろうとする動きも非常に大きくなっています。例えば節電についても、東電とか東北電力の範囲外はそんなにやらなくていいんだよとか、昼間の時間帯だけやれば、夜なんか節電したって何も効果は無いんだよとか、或いは電気以外のその他のエネルギー、例えばガソリンとか、灯油とか、都市ガスとか、そういうエネルギーは省エネする必要は無いんだよというような発言が非常に多く、インターネット上でも相当出ています。ですから、温暖化の防止、或いは化石燃料の使用増加による富の海外への流出防止が必要だということをきちっと整理をして発信する必要があります。そのためには、緊急的にいろいろやられていることを整理して、いいことを継続して、長期的な低炭素社会につなげるために、何ができて、何が不足しているのか、或いは、これを継続・促進するためには何が必要なのかを具体的に詰めてみる必要があります。大きな概念は、先ほどからの説明やご意見でもあるんですけど、具体化するためには、もう少し現実の生活者、或いはいろいろな現実を見て整理をする必要があります。その上で技術開発とか、制度の改善を図ってほしいと思います。
 それから、省エネについては、関田委員がおっしゃったように、未利用エネルギーの利用は、まだかなりできる部分が残っています。これについて、ほとんど資料に出てこないんですけれども、これも是非、短期的にも必要なことですので、ご検討をお願いしたい。
 それから、再生可能エネルギーの促進ということは非常にいいわけですけれども、いろんなところで欠点を指摘をする方々も多いわけです。技術的な欠点と同時に、資料1にも書いてありますけど、制約要因というのがいろいろございます。制度的なことも含めてですね、資料1では、制約要因のある地域等は開発不可地域という言い方で、できないという言い方をしてしまっているわけです。その不可地域を除いて導入ポテンシャルを考えるという資料になっているわけですけれども、今後、国を挙げて、省庁で協力して、様々な制約要因の克服をするための技術開発とか制度の改革を是非進めてほしいと思います。また、それらを反映して見直しをしながら、この中環審でいろんな資料や情報を議論して提供し、再生可能エネルギーの普及をリードしていくべきだと思っています。
 もう1点、フロン関係は、代替技術がいろんなところで、国際的にも提案されて、実用化の試験もされているんですけれども、なかなか普及しない。それな、やはり再生可能エネルギーの問題と同じように、既存の技術に対して欠点がありますよと、だから駄目ですよという意見が非常に多いためです。それを乗り越えてやる技術、制度は幾らでもできると思うんですが、いわゆる既存体制の維持、悪く言えば抵抗勢力みたいなものをなかなか突破できないという部分がございます。これを機会に、是非環境省主導で、そういうものを見直して、促進できるようにしていただきたいと思います。以上です。

○市村委員 再生可能エネルギーの促進についてということで、いろいろ議論がされているんですけれども、今の制度のままで、ここにポテンシャル調査報告書があるんですが、さあやれと言っても、なかなか進まない。どういう意味かというと、多分、利用し易い形がとれるような制度になっていない。例えば投資家とか、或いは地域住民、これが参加し易い制度になっていないのかなという気がしています。ということで、お願いしたいのが、何がバリアになっているのか、何が妨げになっているのかというのを、もう一度あらゆる面で検討していただきたいなという気がしています。もちろん、固定価格買取制度も必要ですし、或いは税務上のインセンティブをつける、こういうのも必要なんですけれども、細かい点でいろんなバリアが出てきているんじゃないかと思います。
 例えば、簡単な例では、風車は今LLPでやっているんですけれども、LLCという制度にすれば意思決定とか分配などが自由にできて、しかも、これに税務上パススルーという形をとれば、LLPと同じような税制上の体制になる。こうすると、かなり動きが簡単になってくると思うんです。
 加えて、投資回収期間が長期化していることもバリアになっているとすれば、どういう形でその資金を呼び込むのか、年金の運用を多様化して持ってくるとか、今挙げたのは一例だと思いますけれども、いろんな意味で利用し易い制度に、或いは制度がつくれる体制にしていくことというのはできると思うので、是非一度、何がどういうバリアになっているのかと、これをもう一度整理していただいて、あらゆる面から対応を検討されてはどうかなと考えます。以上です。

○浅岡委員 3.11以降、私もいろいろ考えることがございましたが、今日はとてもいい多面的なご意見を聞かせていただき、大変参考になりました。
 多くの皆様の意見で、新しい日本へここで変わらなきゃいけないという流れにあるという認識のもとに、これまでの、ある意味で架空・仮想的な机上論で考えてまいりましたようなことの実践の場、今は実験的なことですけれども、それが制度的に動こうとしているところだなと実感をいたしました。
 一つだけ、産業の空洞化を招くのではないかという意見が、ある意味でこの流れを止めるものとしてお聞きしたように思います。これまで原子力にこれだけ依存してきて、これから再稼働はもちろんあり得ると思いますけれども、再稼働させようのないものというのは相当ありますし、大変古いものがあり、これをリプレースさせていくことが非常に難しいという状況にあるのも客観的な事実でありますから、原子力に頼れない中でどうしてやっていくのかという課題に直面しています。既に、かなりハードランニングになっておりますけれども、急いでやらなくちゃいけないというところへ来ていると。これまで議論されてき政策、また、政治の意思を持って、国民の意欲、意識も変えながら実践していく、そういう時だろうと思います。
 今日、私は2つのことをお聞きしたいと思うのですけれども、資料2の5ページの下に原子力の停止を火力発電で代替することで3兆円の燃料コスト増があるとされています。これが国富の流出、国民負担増、空洞化を招くという議論の出発点になっていると思いますが、この試算の前提には、今までずっと議論されてきような需要側での様々な施策によってエネルギー消費量を減らしていくことを組み込んでいくことを前提にした試算なのかどうかを教えていただければと思います。環境省がなさったものではないと思いますが。
 それから、もう一つ、資料1の4ページでありますけれども、5月13日の電力需給緊急対策本部の今後の対策の最初の○のところでありますけれども、火力発電所増設の前倒しを図ることで、火力発電所の供給力を増強するとあります。今後の温暖化対策の観点からは、火力で原子力に代替し、排出削減もしていくといたしますと、どのような火力発電を強化していくのかが非常に重要でありますが、ここには石炭火力発電所の増設が計画としてあり、これを前倒しで推進することを含んでいるのでしょうか。発電の低炭素化は非常に重要な課題ですので、お教えいただければと思います。以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。大変多様な面にわたるご意見、これまでも、この地球部会でも議論させていただいたようなことも改めてご議論、ご発言いただいている面もあろうかと思いますが、本当に東日本震災を受けて、我々自身が価値観そのものをどういうふうに変えるのか、そういう、ある意味では反省の非常にいいチャンスを与えられている。これは国全体として、また個人それぞれとして、そういうことだろうと思います。そういうところから、例えばGDP信仰のようなものは、ある意味では、別の目的関数を必要とするならば、別の形のものを考えていかなくてはいけないかもしれない。価値観を変えるということは、結局、国の構造を変えていくということになるわけでしょうから、一つの面で言えば、産業構造そのものを、これまでの延長上で、これまでの産業構造が維持できないから、こういう話でそれに対応するのではなくて、新しい、例えばエネルギーで言えば分散型であり、日本の国内で一体どれくらいのエネルギー供給が自立的に供給可能なのか、その範囲でどういう産業構造が成り立ち得るのか。思い切って、それくらいのところまで考えていく。エネルギーの質も含めですね。というようなことを考えるいいチャンスなのかもしれません。産業構造を考える審議会というのは、実は別にございまして、そこでは全くこういう発想が無いんですね。既存の産業構造を如何に守るか。こういうことですから、何とか委員なんていうところも、そういう体質で国が崩れていくというところまで来てしまうというようなことは、ちょっと議事録から外しておいていただきたいんですが、やはり、この機会に新しい日本のあり方を是非考えていくという、いいチャンスにすることが、被災された方々に対する、ある意味で、私たちの責任でもあると私自身は思っております。環境省としても、エネルギーの問題を環境省だけで考えるのは非常に難しいんですが、例えば風力であったり、地熱であったり、そういうものに対する社会的な重要性とか、先ほどありましたように、それを不可能にする要因みたいなものとか、環境省が関わるところもいろいろあるわけで、本当にあるべき将来の国を考える上では、森林或いは自然を含めて、どういうふうに考えていくのかというような点でですね、この地球環境部会だけの問題ではもちろんありませんので、中環審全体として、全体の構造的なものを考えていくことが必要とされるだろうと思います。今日いろいろとご指摘いただいたこと、これを具体的に政策に落とし込んでいくためには、まだまだいろんな議論が必要だろうと思います。そういうことを今後、地球環境部会で議論をさせていただきながら、局のほうでも、是非その辺を受けとめて考えていっていただければと思います。幾つかご質問が出ていたと思いますので、それは事務局からお答えいただくことになるでしょうか。その辺のところをお願いいたします。

○低炭素社会推進室長 ご質問を幾つかいただいておりますが、一番最後にありました資料1の5ページ目、原子力発電停止の影響につきまして、これは経産省の資料でございますが、こちらにつきましては、単純計算で原子力発電所が担っていた電力を火力が代替した場合を計算したということでございますので、その後の節電努力その他については、まだ加味していないということですので、そういった効果も当然別にあり得るというものだと考えております。火力発電所の復旧・立ち上げという話がございますけれども、現状といたしましては、技術的にも早期に立ち上げが可能な天然ガスを中心に代替が進んでいるというのが現状だと思っております。そのほか、例えば未利用エネルギーの活用であるとか、あとメタンハイドレートに関する情報、また、再生可能エネルギーの導入のバリアにつきまして、情報整理が必要だというご指摘をいただきましたので、こちらにつきましては次回までに事務局で整理をさせていただきまして、ご報告を申し上げたいと考えてございます。そのほか、節電を定着すべきであるとか、効果、メリット・デメリット、こういったものをきちんと定量的にも把握すべきだというご指摘もいただきましたので、こちらにつきましても環境省で試験的に行っている取り組みもございますので、幅広く情報を集めまして、評価をしていきたいと考えております。また、各種エネルギー環境会議を初めとして、さまざま関連する会議体、議論の場が動き始めておりますので、そちらの情報も把握し、逐次ご報告をして、議論の素材としてご報告を申し上げたいと考えてございます。特に地域での取組が非常に重要だということで、それを支援するための支援策も必要だということで、今後、復興の様々な動きが本格化、スピードアップしていくということでございますので、環境省としましても、地元の自治体等とも情報交換をし、どのようなことを考えているのかということをきちんと把握した上で、また、その情報につきましてもご報告をいたしまして、ご議論を深めていただければと思っております。後ほど出てまいりますが、スケジュールとも関係いたしますが、現状でいきますと、全体的に言いますと、定量化するデータ、また、政府の方針としても決まっていない部分も非常に多いところでございますので、こういったデータ、方針がどのようなところで、いつごろ出るのかということに関しまして事務局として注視をし、値、その他について出てまいりますれば、また、部会にご報告をしていきたいと考えてございます。今日いただきましたご意見につきましては、きちんと整理をし、次回の資料として提出をさせていただければと思っております。以上でございます。

○鈴木部会長 ただいまございましたように、本日のいろいろなご意見は、事務局の方で、私もご相談させていただいて整理をいたしまして、次回の部会に資料としてお出しすると。そして、またさらに議論を深めた上で、部会の提言として取りまとめていこうと、こういうふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。まだ議題がございます。議題3、2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会の設置について、これは既に、今のご議論の中でもいろいろと取り上げていただいておりましたが、これにつきまして事務局から説明をいただいた後、また、委員の皆様からご意見をいただければと思っております。

○低炭素社会推進室長 資料3でございます。2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会の設置について(案)ということで、ご議論いただければと思っております。こちらにつきましては、昨年末まで、中長期ロードマップ小委員会でご議論いただきまして、昨年末には中間整理をいただいたところでございます。当初は中長期ロードマップというものを一度完成させて、その後、13年以降の施策について、さらに深めていくという2段階のご議論を賜ればと思っておったところでございますが、時間的制約が非常に厳しくなってきたというところがございまして、このロードマップ小委員会を改組し、2013年以降の対策・施策に関するご議論を賜ればということでのご提案でございます。こちらの資料3につきましては、中央環境審議会議事運営規則第8条の規定に基づき、ご決定をご審議いただければと思います。1といたしまして、地球環境部会に、議事運営規則第8条の小委員会として、中長期ロードマップ小委員会を改組し、2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会を置く。2、2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会は、中長期的な低炭素社会構築に向けて2013年以降に実施すべき対策・施策に関する事項について検討を行うということでございます。ご審議賜ればと思います。よろしくお願いします。

○鈴木部会長 ただいまご説明いただきました資料3に基づいての、2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会、こういう形で設置させていただくということに、特にご発言ございますでしょうか。よろしいでしょうか。はい、どうぞ。簡潔にお願いいたします。

○森嶌委員 最初に簡潔にとおっしゃいましたけれども、3分でまとめますと言って6分話す人もいますから、私は最初から簡潔にと申しません。前のロードマップのときには、適宜、部会で議論をするということでございましたけれども、最初にロードマップの小委員会が始まって、最後にポンと分厚い小委員会報告を出されて、部会審議を1回か2回やったかもしれませんけれども、それでおしまいでした。今日の、当面ご議論いただきたい事項というのは、例えば再生可能エネルギーにしても、これは実際にやってみると、だいたい2020年位に効果が出始め、或いは走り出すようなものです。ですから今日出された小委員会が議論するような事項は、すべてこの部会と関わってくることなんですね。したがって、私は、小委員会でいろんなデータを集めたりすることについては賛成をいたしますけれども、データが出てきて、ある程度、結論まで出てきてからここへ出すのではなくて、適宜、部会に経過を報告していただきたい。小委員会はあくまでもデータを集めたり、政策のオプションを示すところです。例えば、再生可能エネルギーの可能性なども、経済産業省の計算と環境省とでは随分違うんですね。これは何を前提として計算するかで違ってきます。先ほど浅岡さんから、どれだけ国富が流れるかという、石油に対するお金の話もありましたけれども、いろいろなコストの計算の仕方なども何を前提とするかで違うわけで、我々が議論するときにも、最後に分厚い報告書を持ってきて「はい、ご議論」と言われても困るわけですから、小委員会を設立することについては、私は賛成をいたしますけれども、この間のように小委員会に全部ぶん投げておいて、最後に「はい、結論はこれです」ということでは困ります。私は小委員会が前回なさったことについて文句を言っているのではなくて、全体の手続的、或いはこの部会そのものが意見を述べられないような形で、最後にロードマップの小委員会の追認をするということでは、何のために部会があるのかわかりません。このような運営の仕方をなさらないで、なかなかこれだけの人間が集まるのは大変だとは思いますけれども、是非とも実質的に、ここにいる部会の委員が意見を述べられるようにして欲しいと思います。これだけの人数の意見ををまとめるのは難しいと思いますけれども、そこは部会長が何とかまとめて、経済産業省ともやり合うような力をお持ちだろうと私は推測をいたしますので、最後は部会長にお任せすることになると思いますけれども、是非ともこの部会の委員が議論を尽くせるだけの、時間を取っていただきたい。スケジュールは大変だと思いますけれども、これは部会長にお願いすると同時に、環境省も、この間のように辻褄合わせは是非しないでいただきたいと思います。それから、現在、基本法は通っておりませんけれども、基本法が通ろうと通るまいと、25%をどうするのかということも含めて、通ったとするとどうなるのか、原子力が動かない場合に、再生可能エネルギーが、いつの時点でこれに代替できるようになるのかということも含めて、単なる理念的なお話ではなくて、現実的に、この部会は政策を議論するところですから、きちっとそういうデータを用意し、きちんと議論がかみ合うようにしていただきたい。我々に議論を尽くさせていただきたいと思いますので、小委員会及び部会の運営について、部会長に注文をつけさせていただきます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。大変大事なところでありまして、前回は若干現実味がなく議論が進んでいっていたのかもしれませんが、今回小委員会ができるとしますと、大変な重みを背負って、具体的にそれをどういうふうに生かしていくかということが問われていくことにもなろうかと思います。かといって部会を1週間おきにというわけにもいかないでしょうし、適当なところで部会でなくてもよろしいんでしょうかね。部会の懇談会のような形で。定数が問題ですからね、部会をやると。まだ固有名詞は出ておりませんが、委員長となられる方はお覚悟の上でお引き受けいただくということで、ある段階に達した段階で、是非部会での招集、或いは懇談会でご説明をいただくような機会を設定させていただいてはどうかと思います。そういうことでよろしいでしょうか。では、この部会、委員会の設置につきましてはお認めいただいたということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」という者あり)

○鈴木部会長 中長期ロードマップ小委員会に引き続きまして、この委員長を西岡委員にお願いしたいと思うわけですが、そんなことなら嫌だとおっしゃることはないと思いますけれど、大変なお仕事で、本当に心が痛みますが、是非よろしくお願いできればと思います。そして、各委員の方々の指名或いは詳細につきましては、部会長で決定させていただき、事務局にお伝えすると、こういうふうにさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(「異議なし」という者あり)

○鈴木部会長 それでは、このロードマップ小委員会の委員長でおられまして、また、新しい小委員会の委員長になられます西岡委員からコメントをいただければと思います。西岡委員、お願いします。

○西岡委員 皆様のご協力のほど、よろしくお願いいたします。2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会とあり非常に責任が重い。しかし大きな責任を担って仕事するのは本望でございますので、大いにやらせていただきたいと思っております。中長期ロードマップの小委員会では、非常に多くの方々のご努力で、昨年の4月から19回検討してきて、ようやく大部の報告書ができてきたものですから、何をやらなきゃいけないか、こういうことができるんじゃないか、どういうスケジュールが考えられるということは、ほとんどできているのではないかとかんがえます。中間整理という形で、こちらに報告いたしました。今日のお話をお伺いして、前提をどうするかとか、どういう政策でそれを実現していくかといったところが、今回の非常に重要なポイントになってくるかと思います。そういう面で、最後に森嶌先生からお話がありましたように、私どもはその材料は提供いたしますので、その方向づけについて、侃々諤々議論いただき、また、こちらに持って帰ってやっていくということで進めたく思っております。この仕事は、今のお話にありましたように、13年以降の政策を日本としてどう打ち出していくかということのベースの一つにもなる重要な仕事であると認識しております。我々の仕事としては、それをきちんといろんな意味で定量化して、皆さんがご判断できる材料を皆さんに提示するということにあるかと思います。これまで、あのままのロードマップでいっていたかもしれませんけれども、東日本大震災を受けまして、諸般の状況が変わりつつあると思っております。我々が前提としていた作業の中で、変えなきゃいけないところもあるかと思いますし、また、そのままいけるところもあるかと思います。その辺の精査をよくしていきたいと考えております。いずれにいたしましても、今度できるであろう新しい13年以降の施策、これが、先ほどから議論もありましたように、単に目先の話ではなくて、大きく日本の将来を見通したといいましょうか、果たしてうまく見通せるかどうかわかりませんけれども、再び活気ある日本になっていく、その背骨の一つ位は、これでできればいいかなと思って、この仕事をやらせていただきたいと考えております。どうぞ皆さん、ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 どうぞよろしくお願い申し上げます。大変力強い決意をいただいたと思います。では、続きまして、議題の4になりますが、今後のスケジュールについて、事務局から説明をお願いいたします。

○低炭素社会推進室長 資料4でございます。今後の部会でのご議論のスケジュールについてでございます。まず、開催の目的が掲げられております。こちらにつきましては、京都議定書目標達成計画、これの終期が2012年という計画でございます。ですので、13年以降の中長期的な計画をご議論いただければと思っております。その議論を深め示していくことは、国際的な観点からも、日本の取り組みを真摯に示すということからも、非常に重要だというものでございます。また、3つ目といたしまして、東日本大震災による影響への対応であるとか、復興の観点ということで、再生可能エネルギーの大量導入、一層の省エネルギーの徹底ということからも、ご議論いただければと思っております。4つ目といたしましては、2011年度、今年度につきましては第4次の環境基本計画の策定に向けた準備期間となっておりまして、その議論が進捗をするということでございますので、柱の一つになっております地球温暖化対策につきまして、ご議論いただければと思っております。こういった観点から、検討事項を3つまとめておりますが、まず1つ目といたしましては、13年以降の総合的・計画的な温暖化対策の推進についてでございます。2つ目が、東日本大震災を踏まえた今後の低炭素社会に向けた方針。3つ目といたしまして、この夏から、当面、早急に実施すべき施策ということでございます。検討スケジュールといたしましては、今年から来年にかけて、後ろからごらんいただきますと、まず、来年の秋ごろを目途に、2013年以降の計画の策定に向けての提言をお取りまとめいただければと思っております。こちらをいただいて、実際の計画づくりをしていくということになろうかと思います。また、節目の2つ目といたしましては、今年の秋位となっておりますけれども、こちらにつきましては、環境基本計画の見直しに温暖化分野の意見を反映していくということから、一度、議論を整理いただければと思っております。あと、今年の7月と書いてありますが、今日ご議論いただきましたけれども、当面早急に実施すべき施策ということで、おまとめいただければと思っておりまして、このように節目節目で環境問題、また温暖化問題の観点から対応すべき点につきまして、ご提言いただければと考えております。スケジュールに関しては以上でございます。

○鈴木部会長 何かご質問おありでしょうか。よろしいでしょうか。

(「なし」という者あり)

○鈴木部会長 それでは、委員の皆様におかれましては、長い時間にわたりまして活発なご議論をいただきました。事務局から、次回の案内をお願いいたします。

○地球温暖化対策課長 次回の地球環境部会につきましては、7月27日の9時半から開催を予定しております。ご案内については、追って事務局より連絡を申し上げるようにいたします。あと、事務的なご案内ですけれども、議事録については、また確認をさせていただきました上で、ホームページにアップさせていただきたいと考えております。以上です。

○鈴木部会長 それでは、本日の第93回地球環境部会、これで終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

午後12時04分 閉会

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