中央環境審議会地球環境部会(第32回)議事録

1.日時

平成17年11月4日(金) 午後2時00分~午後4時50分

2.場所

フロラシオン青山「芙蓉」

3.出席委員

(部会長) 須藤 隆一
(部会長代理) 浅野 直人
(委員) 浅岡 美恵 大塚 直
桝井 成夫 和気 洋子
(臨時委員) 青木 保之 天野 明弘
石坂 匡身 浦野 紘平
及川 武久 川上 隆朗
小林 悦夫 塩田 澄夫
住 明正 関澤 秀哲
高橋 一生 富永  健
中上 英俊 永里 善彦
長辻 象平 西岡 秀三
馬場 久萬男 三橋 規宏
森嶌 昭夫 横山 裕道
(総合政策部会)
(委員) 崎田 裕子
(臨時委員) 善養寺 幸子 武田 善行

4.議事次第

  1. 環境基本計画の見直しに係る重点分野「地球温暖化対策」(案)について
  2. 地球温暖化対策をめぐる最近の動きについて
  3. 環境基本計画の見直しに係る重要分野「国際的枠組みやルールの形成への貢献等の国際的取組の推進」(案)について
  4. その他

5.配付資料

座席表
資料1 環境基本計画き見直しに係る重点分野「地球温暖化対策」(案)
資料2-1 温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度の実施について(案)
資料2-2 2004年度(平成16年度)の温室効果ガス排出量速報値について
<概要>
資料2-3 気候変動枠組条約第11回締約国会議(COP11)及び京都議定書第1回締結国会合(COP/MOP1)閣僚準備会合(概要と評価)
資料2-4 気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する対話の結果概要
資料3 環境基本計画の見直しに係る重点分野「国際的枠組みやルールの形成への貢献等の国際的取組の推進」(案)
資料4-1 環境税の具体案
資料4-2 第7回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)の結果について
参考資料1 第三次環境基本計画策定のスケジュールについて
参考資料2 フロン類等対策小委員会での検討状況に関する資料

6.議事

午後 2時00分 開会

○清水総務課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会の第32回会合を開催いたします。
 まず、議事に先だちまして、委員の改選がありましたので、ご報告したいと思います。
 9月12日付けで、産経新聞論説顧問、飯田浩史委員に代わりまして、同産経新聞社の論説委員、長辻象平委員にご就任いただいております。
 長辻委員、よろしくお願いします。
 また、本日は環境基本計画に係る重点事項の見直しの検討が議題となりますため、総合政策部会から3人の委員が参加されておられます。
 崎田裕子委員。

○崎田委員 崎田です。よろしくお願いいたします。

○清水総務課長 善養寺幸委員はまだお見えになっていないようであります。
 それから、武田善行委員。

○武田委員 よろしくお願いします。

○清水総務課長 この3名の方が今回の基本計画の審議に参加されることになっておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、本日の会合は、地球環境部会の全40名中、ただいま20名ということでありますが、確実に後でいらっしゃるということですので、成立すると思いますので、始めさせていただいております。
 それでは、須藤部会長、よろしくお願いいたします。

○須藤部会長 かしこまりました。
 それでは、第32回の地球環境部会を開かせていただきます。委員の先生方及び事務局の皆様には大変ご多用の中をお集まりいただきましてありがとうございます。また、本日も大勢の方に傍聴いただきましたことをお礼を申し上げます。
 本日は、ただいま清水課長からお話がございましたように、環境基本計画の見直しほか、議題のとおり全部で4課題の議事がございます。
 最初の基本計画の見直しでございますが、ご案内のとおり環境基本計画は現在見直しが進んでおりまして、その重点分野が10ほどあって、その重要分野のうちの地球環境部会に関係する「地球温暖化対策」と「国際的取組の推進」の2つの分野が、当地球環境部会が主として審議に加わるということでございます。そういう議題があるということと、さらに地球温暖化をめぐる最近の動きについてご報告をいただき、審議をお願いしたいと思います。
 審議の進め方でございますが、環境基本計画の見直しの重点分野のうち「国際的取組の推進」につきましては、主担当の和気先生が若干遅れられると伺っておりますので、出席された後、この重点分野の「国際的推進」については審議をいただこうと思っております。
 まずは、地球温暖化対策について論議をいただきます。引き続きまして、地球温暖化をめぐる最近の動きでございますが、温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度の実施等をご審議いただこうと思います。その後、和気先生が同席された上で環境基本計画の重点分野の「国際的取組の推進」を議論いただこうと考えているわけであります。さらに、10月25日に環境省から公表されました環境税の具体案についてもご報告をいただこうと思います。
 本日の会合は17時までということで3時間を予定いたしております。かなり盛りだくさんの内容でございますが、可能な限り5時までに終了するように議事進行に努力したいと思いますので、委員の先生方のご協力をお願い申し上げます。
 それでは、先ほど申し上げましたように、最初の議題でございます。環境基本計画の見直しに係る重点分野のうち「地球温暖化対策」についての御審議をお願いいたします。
 地球温暖化対策につきましては、本日はご欠席でございますが、鈴木委員が主として担当されるということになっておりまして、さらに浅野委員もこの審議に加わっておられます。これまで検討を重ねられてきたわけでございまして、その結果、取りまとめられている報告でございますが、手元の資料1がそのものでございます。
 なお、この場での議論の目的は、担当の委員が総合政策部会に報告する際に参考となるように、さまざまな角度からご意見をいただくというものでございますので、ここで何か決定をするというものではございません。その辺はよろしく御配慮をお願いしたいと思います。
 それでは、まずは事務局から資料についてご説明ください。

○梶原地球温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の梶原でございます。それでは、資料1を使いまして、環境基本計画の見直しに係る重点分野「地球温暖化対策」について御説明申し上げたいと思います。
 まず、全体構成でございますが、5つに分かれております。1ページ目は現状と課題ということでございますが、2ページ目にまいりまして、目標、さらには3といたしまして、施策の基本的な方向。5ページに至りまして、重点的取組事項、最終項でございますが、7ページ、5といたしまして、取組推進に向けた目標という構成になっております。
 1ページ目に戻っていただきまして、順次御説明申し上げたいと思います。まず、現状と課題ということでございますが、第1点に、地球温暖化に関する科学的知見ということで、現在、IPCCをはじめとしていろいろなところで知見が出ております。その知見について記述しております。一番最後のパラでございますが、締めといたしまして、「この問題への対応は究極的には濃度を一定のレベルで安定させる必要があるとされております。しかし、現時点では温室効果ガス排出量は自然吸収の2倍程度であり、さらに途上国の経済発展に伴う一定の排出増加は避けられない。濃度の安定化のためには、非常に長期間にわたり、社会システムの抜本的な変革を伴った排出削減努力を全世界的な取組として積み重ねていく必要がある。」ということで整理をしております。
 (2)といたしまして、国際的な対策の枠組みということでございます。ご存じのとおり、本年2月に京都議定書が発効しておりますけれども、最後の3行目を見ていただきたいんですが、「地球温暖化問題に対応するための重要な取組ですけれども、濃度の安定化という気候変動枠組条約の究極的な目標に向けた長きにわたる取組から見れば、その第一歩である。」という整理をさせていただいております。
 (3)国内における対策。これにつきましては、昨年度1年間かけて御審議いただきまして、本年4月には京都議定書目標達成計画を閣議決定させていただいておりますが、一番下にございますとおり、「今後は、定められた対策の確実な実施と、そのために必要な施策の展開を図ることが必要です。」という整理をさせていだたいております。
 ページをめくっていただきまして、2ページの頭でございますけれども、「さらなる長期的・継続的な排出削減を目指し、社会経済のあらゆるシステムを、構造的に温室効果ガスの排出の少ないものへと抜本的に変革させることが必要となっています。」という整理をさせていただいております。
 2の目標でございますが、目標は3つに分けて書いております。
 まず、究極の目標でございます。これは気候変動枠組条約の究極的な目標に掲げられております「気候系に対する危険な人為的影響を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを目指します。」ということで、枠組条約の究極的な目的を掲げさせていただいております。
 中長期的目標でございますが、京都議定書の第1約束期間を過ぎた後も、さらなる長期的な削減に向けてのことが書いてございます。パラの2番目でございますが、「我が国として、国際的な取組や国内の取組の枠組みの目安となる中長期的な目標について検討することが必要になっています。」。最後のパラでございますが、「具体的な目標のあり方についてはなお検討が必要ですが、究極の目標に至るためのいわば中間目標として、30~50年タームの中長期目標を策定することとし、必要な作業を進めます。」という整理にさせていただいております。
 また、当面の目標といたしましては、第1約束期間、2012年まででございますけれども、6%削減の約束を確実に達成しますということにしております。
 3番目の施策の基本的方向でございます。この点につきましては、また幾つかに分けてございます。まず、頭の方でございますけれども、地球温暖化対策に当たって、積極的な取組が、新たな投資や技術革新を生み出す、さらには企業や国の競争力も高め、経済の活性化が環境を改善させるという好循環を実現することが重要であるという認識を述べさせていただき、その後にいろいろな技術の開発並びに普及、あるいは、環境意識の向上、さらにはいろいろな経済システムの転換というものを掲げてございます。
 あわせて、3ページでございますが、世界をリードする環境立国を目指すということを位置づけております。最終的には、「また」というところでございますが、エネルギー政策との連携が重要であるという整理をしております。
 (1)から順次書いてございますが、(1)の6%の確実な達成ということで、基本計画の中で書くべき事項としましては、各主体の役割を位置づける必要があるということで、すべての主体の参加と連携の促進というところで、それぞれの役割を書いてございます。これは基本的には既にご審議いただいております京都議定書目標達成計画を踏まえた記載になっております。
 ページをめくっていただきまして4ページでございますが、イ、多様な政策手段の活用ということでございます。これにつきましては、あらゆる政策手段を総動員しましょうということでございます。各主体間の費用の公平性に配慮しつつ、自主的な手法、規制的な手法、経済的な手法、情報的手法など多様な手段を、その特徴をいかしながら行っていくということでございます。
 ウでございますが、これも京都議定書の目標達成計画の御審議のときに大きなポイントであったかと思いますPDCAを重視するということでございます。
 (2)として、さらなる長期的、継続的な排出削減等ということで、京都議定書の約束期間以降の話について触れております。
 まず第1点は、バックキャスティング手法の重要性ということでございます。温室効果ガスの濃度の安定化を達成するためには、早期に世界全体の排出量を増加基調から減少基調に転換して、さらに現在の排出レベルの半分以下に減少させ、その状態を維持していく必要があると言われております。そういうことを考えますと、将来像は現在からの延長で描かれるものとは大きく異なるものと考え、バックキャスティングの手法により長期的な視点から目指すべき社会像を描き、今後取り組むべき課題を抽出して、必要な対策を実行していくことが重要であるという整理をしております。
 イの中長期的な国内対策のあり方でございますが、地球温暖化対策と最も関わりの深いエネルギーの供給・利用、あるいは、都市構造、交通といった社会経済システムの変革、あるいは、住宅・建築物などのストック対策といったような、中長期的に持続的に効果を発揮するような対策がより重要になってくるという視点。したがいまして、こういった対策については、今後どんどん進めていく必要があるわけでございますけれども、その普及には時間を要するということから、早い段階から戦略的に対応していくことが必要であるという整理をしております。
 また、ウでございますが、新たな国際枠組みの検討ということで、米国や開発途上国を含むすべての国が参加する共通ルールを構築して、衡平で実効ある枠組みを成立させることが重要である。そのためのリーダーシップを発揮していきたいということでございます。
 エでございますが、これは新しい側面であるかと思っておりますけれども、温室効果ガス濃度を現在の水準で直ちに安定化することが現実的にはなかなか難しいということで、ある程度の地球温暖化の影響は避けられないと考えて、そのための対応を考える必要がある。例えば、海面上昇への対応、農業生産や水資源に対する影響への対応などの適応策が必要になるということでございます。このため、国際的な連携のもとに、適応策のあり方についての検討や技術的な検討を進めていきたい。また、途上国にも支援を行っていきたいということでございます。
 重点的な取組事項ということでございますが、大きく国内対策と国際的連携の確保に分けております。
 国内対策としては、エネルギー起源の二酸化炭素の排出削減ということで、個別のエネルギー関連機器や事業所ごとの対策を引き続き推進することはもとより、さらには地域・都市改造、都市計画の見直し、あるいは、エネルギー需給構造そのものを省CO型に変えていくことが重要であるということで、温暖化対策の構築に向けて中長期的な視点に立って、地域ぐるみの面的な対策、あるいは、サプライチェーンや廃棄物・リサイクルのチェーン全体の排出削減のための対策など、多様な主体の協力による対策を早期に開始したい。
 具体的な対策として[1]から[4]まで列記しております。省CO型の地域づくり、あるいは、交通関係の対策、あるいは、物流関係の対策、あるいは、バイオマスあるいは未利用エネルギー、新エネルギーの地産地消による対策。また、都市再開発など別な目的で行われる事業においても二酸化炭素削減や熱環境改善に配慮をしていきたいということでございます。
 イ、その他の対策・施策でございますが、エネルギー起源のCO以外の温室効果ガスの対策でございますけれども、そういった5ガス+1の対策と、吸収源対策あるいは京都メカニズム対策等のほか、横断的な取組あるいは技術開発、観測などの基盤的な施策にも取り組むということでございます。
 ウとしてポリシーミックスでございます。先ほども出ましたけれども、ポリシーミックスが重要であるということで、最終パラには「そのうち」ということで、環境税と国内排出量取引について記載させていただいております。この部分については、これまで議論していただきました目標達成計画の記述を使っております。
 (2)国際的な連携の確保でございます。これにつきましては、リーダーシップということでございますけれども、さらにということで、現在、温暖化の影響を受けやすい島嶼国や後発開発途上国の支援というものを書いてございます。
 最後の5番としまして、取組推進に向けた目標でございます。これにつきましては、(1)の目標ということで、2010年の温室効果ガスの排出抑制・吸収の量に関する目標及び各部門の目安を掲げさせていただいております。
 最後のページ、(2)でございます。個々の主体からの二酸化炭素排出量等に関する目安ということで、これは目標達成計画では書いてないことでございますけれども、1世帯当たりの二酸化炭素排出量、エネルギー消費量の目標、業務その他の部門の床面積当たりの二酸化炭素の排出量の目標についても掲げさせていただいております。
 以上でございます。

○須藤部会長 梶原課長、簡潔に御説明いただきどうもありがとうございました。
 本日は、地球温暖化対策の検討チームを担当されている鈴木委員が、先ほど申し上げましたように残念ながらご欠席でございます。同じく担当されている浅野委員から一言というか、御意見あるいはコメントをいただいたらよろしいかなと思います。

○浅野部会長代理 それでは、鈴木先生に代わりましてコメントを申し上げたいと思います。
 この地球温暖化対策のテーマと、次に出てくる国際的枠組み・ルールの2つの当部会でのテーマについては、いずれも当部会で既に検討いたしまして、目標達成計画をつくっているということ。あるいは、後半の問題については、専門委員会報告を御了承いただいて、当部会からの答申ということで、枠組みについては既に合意を得ているということがございますので、他のテーマのように、特段これについてのチームをつくって検討するということはいたしませんで、もっぱら鈴木先生と私、事務局が御相談をしながら、このドラフトをいきなり部会に提案するということになりました。
 なお、先ほど部会長からも御説明がありましたように、当部会がこのテーマについて内容を全部、文章に至るまで決定する権限を持っているというわけではございませんで、最終的には総合政策部会に持っていって、そこで統一を図るための修文等も行われるということでありますので、ここはあくまでも総合部会に持っていくためのたたき台、提案の材料をつくるということが、与えられた使命でございます。というようなことを前提にしてごらんいただきたいと思うわけです。ただ、留意いたしました点は何点かございます。
 環境基本計画はあくまでも京都議定書目標達成計画よりもっと長期をねらった視野を持ったものでなければならない。つまり、京都議定書目標達成計画は、第1約束期間の5年間どうするかということを考えていますから、その先のことについては目達計画では必ずしも十分に触れていないところがある。その点を十分に留意して、環境基本計画としてははっきりとしたものを出していかなければいけないであろう。
 とは言うものの、既に閣議決定という形で決まりました目標達成計画がありますから、当面の目標数値等についてそれを変えるということは不可能ですから、そこにあるものを骨子にせざるを得ないという制約も一方であるということでございます。この点をどうバランスを取るかということはかなり苦労をさせられた点でございます。
 それから、第2には、他の戦略プログラムのスタイルとやや形を変えざるを得ないということになっておりますのは、前回もそうでありますけれども、目標というところで中長期という形で書くように、環境基本計画全体の取りまとめの仕方の中では約束があるんですが、ここでは中長期ではなくて、もっと長期を考えなければいけないということを強調する必要がありますので、目標のところの書き方もややスタイルが違うということにならざるを得ないだろうと。
 それから、詳しくは目達計画を見よみたいなところがあるものですから、主体の役割というのも基本的方向というところに書き込んでしまっておりまして、他の項目のように「重点的取組」のところに書くということはあえてしておりません。内容はごらんいただいたらわかるとおりのものでありますから、繰り返して御説明申し上げませんが、今申しましたようにできるだけ先のことを考えて書き込んでおこうということで書いたつもりでございます。
 それから、「重点的取組事項」という5ページ以下の部分は、田舎の電話帳より分厚い目標達成計画はほとんどだれも読んでくれないということがありますから、それをあまりサマライズするような形に書いてもさっぱりわかりませんので、こういう骨組みでできているんだということがわかるように書いてほしいということを事務局にお願いしまして、そういうつもりで書いてもらったと私は考えております。
 言い出せばきりがないことですし、どれを重点的に優先的に取り上げるのかということを書くべきだという議論も鈴木先生とはしたんですけれども、これをやり始めますと、目達計画をつくる段階で散々押し問答をした挙げ句、やっと各省合意で並べたものをさらにまたここでプライオリティーをつけたりすると大騒動になりますので、そこは諦めまして、やや並列的に書かれているという印象はあるんですが、ともかく構造がわかるように書いていこうということは考えました。
 それから、最後の7ページ以下でありますけれども、先ほど言いましたように、目標、指標というものを全く工夫のしようがないという悩みがあったわけですが、それでも何とかと思いまして、いかにも増やしてもいいという目標になっているように目達計画は読めるものですから、そうならないように2003年の実績、最終的にはこれが公表される段階では2004年の数字が確定できると思いますので、それを入れてそれとの比較ということで、直近の数字でどのぐらい下げなければいけないかということがわかるようにしておこうと考えた次第です。
 それだけではどうにもわかりませんので、家庭でどれだけやらなければいけないかということ。これは計算上出てくるはずだということで、これも相当強引に頼みまして、ややアバウトですが、こういう計算でやってもらいました。ただ、私の大嫌いなメガジュールがまだ残っていますので、これで見てわからない人が多いと思うんですが、これ以上は先へいかなかったようでありますので、お許しをいただきたいと思います。
 ご意見をぜひ忌憚なくお聞かせいただきたいと思います。私、いちいち反論をしたりすることはいたしませんで、言われたことをすなおにメモしまして、後で生かせるものは生かすということで、これからのご議論を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○須藤部会長 それでは、今、浅野先生がおっしゃったとおりでございまして、とりあえずはこの地球環境部会の委員の先生方に、先ほどの梶原課長の原案について御意見あるいは御質問なり、御質問があるならば、それは梶原課長にお答えいただくのが妥当かなと思います。
 それでは、いつものとおり人数が多い部会でございますので、立て札をお立てください。しばらく待ちますので、御意見のある方はどうぞ立て札を。
 総合政策部会の3人の先生方、もし差し支えなければ最後の方でコメントをいただこうかと思っております。
 それでは、この前の記憶ですと、1回目やって、両方やりましたので、きょうも最初からで、浅岡委員の方からお願いいたします。

○浅岡委員 基本計画を見直すということで、現在の基本計画を昨日読み直してみたんですけれども、浅野先生が先ほど言われたように少し長期を見て書くものだと言われる趣旨から見ますと、随分間近なことばかり書いているなという感じがしましたので、今回はかなり先を見て、ちゃんとここに将来展望を入れるという形でやっていただければと思いました。
 先ほどの説明を聞きながら気づいた点で、言葉のようなところ申し上げますけれども、1ページ目の現状の認識のところで、「現時点では温室効果ガス排出量は自然吸収量の2倍程度であり、さらに」とさらっと書いているんですけれども、後々のことを考えますと、例えば「現時点でも2倍程度に及んでいて、今後はもっとそれが大きくなることも、途上国との関係であるがために、現在の半分以下にしなければいけない。」とか、安定のためにはそういう課題をどう目標を達成するのかということにつながるように、もう少し大変だよというところがわかった方がいいかと思いました。
 2ページ目ですけれども、目的は気候の安定化でありまして、そのために目標として大気中の温室効果ガス濃度を安定化させる、究極の目標と。「そのためには吸収量に見合う程度しか排出できないんですよ」と西岡先生からたびたびご指摘いただいてきたわけですが、そこで、究極の目標はにわかにいかないにしても、具体的にどうするのかということが見える必要があると。
 具体的な排出のシナリオが見えることが必要なのではないかというのが、この中長期的目標を掲げようということだと思うのですけれども、(2)と(3)を見ますと、(3)の下の※の部分は、なぜこれが当面の目標のところにあるのか不思議に思います。中長期的目標を考える上でこうした動きがEU等で行われている、あるいは、IPCCでもまさにそれが議論の焦点になっているということを我々は見据えて考えなければいけないということだと思いますので、ちゃんと中長期目標の中に見えることが必要だと思います。
 前回でしたか、将来枠組みについての検討会か研究会をやっていらっしゃるところで、気温の安定化のシナリオ、目標と、それに関連する排出濃度と経年的な排出量との相関関係を示した2つのグラフをお見せいただいたと思っています。あれはとてもよくできていまして、私も最近いろいろな人とお話をするときにあのグラフをお見せしまして、「気温が平均的にも2℃あがるというのは大変なことだと皆さん感じますか」と言ったら、「それは大変だ」とすなおにおっしゃるんですね。
 工業化の前の段階から2℃というと、残りしろはそんなにありませんと。現在から2℃にしてもこういう排出曲線をたどらないと安定化できない。これは地球全体ですから、日本のような先進国は工業化以前のところから2℃未満に抑えるためにはこういう排出曲線ですよと、出されているものにさほど変わらないところをしない限りは、今から2℃だって難しいということはよくわかりますよねということをお話して、本当に皆さんよく理解されるんですね。
 これは本当にこういうことをやっていかなくてはいけないんだ、子供たちはこういう時代を生きていくんだということがよくわかって、じゃ、今、家庭でも床面積が増えていたり、世帯数が増えていて、増加はやむなき状況にありますけれども、その中でも減らしていこうというような話もやっていけているわけでして、それをこういう計画の中にしっかり見せていく、皆さんと共有していくということは今ぜひとも必要だと思います。
 そういう観点から見まして、2ページから3ページにかけまして、施策の基本的方向で、部分的には……。すみません、その後ろです、4ページから5ページにかけまして。「住宅や建築物のストック対策のような」という言葉が4ページの下の方にあります。この「ストック対策」という意味が、新規の住宅についての優良なストックを増やすという意味だと理解してよろしいんでしょうか。
 そうだとすると、民生の部分で本当に削減するためには住宅の断熱構造を計画的に、着々とそうした優良ストックを増やしていく施策というのは建築規制に入れていくしかないと思いますけれども、そういうような施策を実際やりましょうということが、5ページの方にほとんど見えてこない。これで家庭あるいは民生、業務の方で削減していくのは実際難しくなるだろうと思いました。
 最後に1点、3ページのところで「すべての主体の参加・連携」ということがありますが、ここに環境団体とかNGOは何かかかわりを持つ、あるいは、一つの主体として位置づけがあり得るんでしょうか、あってよろしいのではないかと思いましたので、一言申し添えます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 質問の部分は後で一括して梶原課長からわかる範囲でお答えいただきたいと思います。
 それでは、大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 ちょっと遅れてきましたので、後で発言させていただけますでしょうか。

○須藤部会長 わかりました。では、桝井委員、どうぞ。

○桝井委員 2ページの目標の部分で一言申し上げたいなと思います。京都議定書に批判的な方々でも、京都議定書の削減ということで将来済むものではないという認識は広がっていると私は思います。途上国というよりも中国、インドを含めて議定書の削減が達成されたとしても、だめなんだという認識がここにあるんだということから考えていきますと、この中長期目標は余りにも曖昧であるなと。浅岡先生も指摘されましたけれども、当面の目標の下に中長期目標の設定に関する取組の例ということで※がついている、これは非常におかしいのではないかと思います。
 第1に、これは※があるのがおかしいと思うけれども、これは中長期目標の中で取り組むべきであるということ。そして、2℃以下ということは、IPCCあるいは西岡先生の専門委員会でも出てくる、これからの象徴的な一つの重要な数字になっていくと思うわけです。この問題は科学的不確実性があるということがあるんですが、その中でも次第にかたまっていきつつある、抑えたところで2℃と出ていますので、これを中長期目標の一つのメルクマールとして、※ではなく、字の文の中に入れるべきことであろうと。
 それからもう1点、EUの動きで、去年ですか、EU指令という形で2020年における排出の必要量をかなりドラスチックに打ち出して、2℃とともに彼らは基本戦略でこれから出してくる。たしか15%あるいは30%削減が不可欠だというふうにEUとしては進もうとしている。この問題でこれから京都議定書以降の枠組みを考えていくことが迫ってきているわけですが、重要な先進グループのEUの例は一つの大きな先行して引っ張っていくものになるわけですので、これは※ではなく字の文で事実としてこういう動きがあると。
 日本についても2℃ということをもう少し取り込んだ形の長期戦略を組み立てるべく、字の文に入れていくべきだと思います。日本がアメリカあるいは今後の交渉にそのような目標を書くことがマイナスになるという意見があるかもしれませんが、かえってそれは逆であると。どうしてもこれは避けられない問題であるという意味で、ここらの改善をお願いしたいと思います。

○須藤部会長 どうもありがとうございます。
 それでは、大塚先生、いいんですか、今度は。どうぞ。

○大塚委員 では、一言だけ。2ページの下から4行目のところで「環境と経済の好循環の位置づけが重要だ」ということが書いてあって大変結構だと思いますが、そのあとすぐ「それに向け、省エネ機器の開発・普及」という話になっていますけれども、環境と経済の好循環を実現するには、好循環を阻んでいるものをブレークスルーすることが必要だということがあるんだと思うんですが、そこが書き足りないのではないかと思えまして、そういうことを少し書いていただくとありがたいかなと思います。
 例えば環境税とか排出枠取引というのはそうだと思いますけれども、そこまでここで書けるかどうかはわかりませんが。ただ、「それに向け」と書いてあっても、省エネ機器であれば同時に利潤も産みますから、うまくいく場合もあると思いますけれども、技術開発が必ずしも進まないということがあると思いますので。ここは「重要ですから」と「それに向け」との間に
何かが要るのではないかということを意見として申し上げておきたいと思います。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、天野委員に移ってよろしいですか。どうもありがとうございました。
 天野委員、どうぞ。

○天野委員 ありがとうございます。今のご意見と多少ダブるところがあるかもしれませんが、2ページの「中長期目標」ですね。※というのは、こういう脚注のつけ方の問題だと思うんですね。全部書いてから脚注をつける。ところが、読んでいる方はどこについた脚注かというのがわからないんですね。恐らく(2)に※をつけて一番下に書いたというのが趣旨だと。今、首を振っておられますので、そういう趣旨だろうと思いますから、注をつけるならそういう形を取っていただきたいと。ただし、私はほかの委員の先生方と同じで、これは注に書くべきことではなくて、本文に書くべきことであるという点では賛成でございます。既にこの委員会でも西岡先生のグループのご報告もありましたし、そういう点はぜひ本文に入れていただきたいと思います。
 それから、「30年~50年タームの中長期目標」という表現がありますが、下の方でIPCCの第4次報告書に触れておられます。ここで書いてあるのはたしかに長期の例えば2100年というふうなことではないかと思いますけれども、IPCCの第4次報告書では、30年ぐらいで起こるかもしれない気候大変動に関する懸念を調べるために、わざわざ一章を割いておりますので、そういうことも含めてなぜIPCCでそういうふうな議論をしているのかという、大変危機的な問題意識を持った章がありますが、そういう点もここで紹介していただければと思います。これは脚注でもいいかもしれません。
 それから、4ページのウの評価・見直しプロセス(PDCA)。これは皆さんご承知のとおりですが、この中にチェックというのがあるんですね。このチェックをちゃんとやらないとPDACというのはやっても意味がないわけですが、環境省は政策評価基本計画をお持ちで、これにはちゃんとそれが入っているわけです。でも、それが本当に実施されているのかどうかですね。その基本計画には必要性、有効性、効果の3つを必ず事前に評価して、事後に評価してというのがあります、この環境基本計画ではありませんが。政策の評価基本計画どおりやっていれば、このとおりいっているはずなんですね。ですから、評価の基本計画を着実に実施しますと。そのチェックというのはどういうことを評価するのかということを書いていただければ意味がはっっきりするのではないかと思います。
 それから、そのすぐ下に「バックキャスティング手法の重要性」というのがありまして、この委員会としては急にこういう聞き慣れない用語が出てきたのではないかと思います。これは理想的なところをまず考えて、現在に引き戻すという点もありますけれども、もっと重要なことは非常に長期にわたる戦略をつくりたいと、そのときに不確実性が非常に大きい科学的な知見がないようなところで意思決定をしなければいけない。そういうときにどんな手法があるかということで考え出されたのがこのバックキャスティングなんですね。
 それ以外にもいろいろな手法があります。シナリオ・プランニングもそうですし、バックキャスティングもそうですが、そういうふうなことがここにはないわけですね。なぜこのバックキャスティングがいきなりここへ出てきたかという根拠は、我々、不確実だけれども、予防的な観点からある種の政策判断をしなければいけない、そのための手法ですということを一言書いていただきたいと思います。
 以上でございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、浦野委員、どうぞ。

○浦野委員 何人かの方がお話になったことですが、まず最初にできるだけカタカナの言葉を減らしていただきたい。入れる以上は、二度目、三度目に使うのならいいけれども、今の「バックキャスティング」とか「ストック対策」というのは受け取り方が皆さん少し違って、もうちょっと書いてくれという話がありますので。一般の方が読んだときにいろいろな解釈ができる、あるいは理解できないということのないように、できるだけ日本語で書けるところは日本語で、カタカナにしない。例えば「サプライチェーン」なんていうのも、業界で使っているのはわかるんだけれども、ぱっとイメージが湧かない方がいるだろうと。「リサイクルのチェーン」とか、カタカナがいっぱい出てくるんですね。聞き慣れた人はわかりますけれども、ぜひそれを。
 それは前置きみたいなものでして、もう1つ。今までのお話にもあるように、「中長期目標」というのは非常に重要だと思うんですね。「これを30年~50年タームで策定することとし、必要な作業を進めます」となっているわけですが、それは非常に抽象的で、できれば何年ごろをめどにというようなことが書ければ一番いいし、それができないにしても早急に検討しますとか。それはまた当然、チェック・アンド・レビューをしていくわけですから、具体的な何かがないと、先ほどの国際的な動きその他、2%とすぐに書けるかというのはちょっと難しいと思うんですが、何か具体的な行動が見える形にしないと、ここは非常に困るのではないかというか、余りにも京都議定書で追われているみたいな感じにとられかねないということがあります。
 それからもう1つ、先ほど30年ぐらいで大変深刻な問題が起こり得るということを書くべきだという御意見がございましたけれども、それとも関連して、5ページ目の「避けられない影響への適応策」というのがございまして、これは補完策という言い方がされているわけですけれども、そこに海面上昇とか農業生産、水資源というのが上がっているんですね。ただ、私らからするともう少し深刻な影響はもっといろいろあるということですね。例えば病害虫の増加、生態系の破壊なんていうことも関連しますし、先ほどの異常気象のようなものがいろいろな形で災害をもたらすということもあるわけで、この辺を問題意識あるいは懸念という形で書くのか、こういう具体的な適応策の部分にもう少しきちっと書くのかということも工夫して、温暖化の影響がもうちょっと見える形にすることが望ましいのではないかという気がいたしております。
 当面以上でございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、川上委員、どうぞお願いします。

○川上委員 前のご発言になった方の幾つかのご意見と似ている点もあるんですけれども、基本計画をこれにどう書き込むかという議論を行っているわけですから、中長期的な視点での取組という部分のできるだけ具体的な記述が可能な限り行われるのが望ましいと。これは一般論ですけれども、そう思います。
 特に私が気がつきましたのは、5ページのウ、新たな国際的枠組みの検討というところの記述です。ここに書いてある4~5行はごく当たり前のことで、そのとおりなんですが、逆にいうと非常にさらっと書いてあってインパクトがあまりないような気がする。他方、国際的には、ご承知のように大きな議論が始まっておりますし、我々が計画をつくってそれを実行する段階では、それが非常に大きな国際的な議論になっているという状況になるわけですから、一般論として言えばこの辺の記述をもうちょっと、その重要性がわかるように膨らませて書いた方がいいのではないかということを申し上げたいと思います。
 特に「米国や開発途上国を含むすべての国が参加する共通のルール」と、これは当然のことですけれども、ある意味ではきれい事なので、これだけでは読む人のインパクトはあまりない。どうして開発途上国が入る必要があるのかと。例えば、「特に米国や開発途上国、とりわけ近隣の大国である…」、その辺はさらに膨らませていいですけれども、「中国やインドといった国を含めて、可能な限り多数の開発途上国が入るルールにすべきだ」とか、もうちょっと読む人が見てメリハリがつくような書き方にした方がいいのではないかというふうに感じました。
 それから、同じところですけれども、「我が国は検討に関しリーダーシップ…」、検討だけではないですね、「枠組みの成立に向けた強いリーダーシップを発揮する」といったような書き方にすべきではないかというふうに思います。それが1点。
 次は6ページです。何回も議論がありました京都メカニズムに関するその他の施策というところですが、これも基本計画の中に書き込むということを頭に置いて考えれば、まず京都メカニズムというのは一体何なのかというのがぽんと出てくるというのはおかしいので、その内容や意義を1~2行でもいいし、場合によっては注でもいいですから、書いて、もうちょっと読む人がわかるように書くべきだと。
 京都メカニズムの中の特にCDMみたいな話は、既に政府もその方向でいろいろ検討を始めていると理解しておりますし、ご承知のように民間企業もそういう前提に基づいていろいろ動き出しているという流れが強まっているわけです。また、京都メカニズムの1.6%、頭にある1.6%というものが補足的ではあっても、それがうまくいかないと我が国はなかなか目標を達成できないということも既に事実のようなものになってきておりますので、その辺も頭に入れながらもうちょっと書き込むことができないかなという気がいたしている次第です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、小林委員、続いてどうぞ。

○小林委員 もう既に各先生方ご発言されているので、今さらというのがあるんですが、中長期的目標はぜひ入れていただきたい。その上で、先ほどお話があった注記の部分です、アスタリスクの。ここのところにつきましては、本文に入れるというのであればこの程度でいいと思うんですが、本文ではなくて注書きにされるんだったら、もっと具体的に、危機感を煽るという言い方はいけません、危機感が出てくるような書きぶりにしていただいて、具体的にどうするのか。今の6%どころの騒ぎではないということをもっと具体的に書いていただいたらどうかなという気がいたします。
 2点目は、3ページの「すべての主体の参加・連携の促進」のところでございますが、特に私自身気になるのは地方自治体の部分でございます。一番初めのところに「自然的社会的条件に応じ」という言葉がよく出てくるんですが、地球温暖化対策の中での自然的社会的条件というのは何なのかというのがよくわかっていない。ということで、特に地球温暖化対策に関しては、ほかの条件とは違う地方自治体の役割があるのではないか。特にこれから地方分権が進んでいく中で、地方自治体の地球温暖化対策に対する役割というのは何なのかということを、ここに書くかどうかというのはあるわけですが、もう少し踏み込んで書いていただいた方がいいのではないか。
 特にこの辺、最近ですと、アスベスト問題が増えてきたために、どこの都道府県でもそうなんですが、地球温暖化対策をやっている部署とアスベストの部署は同じなんですね。ですから、今、ほとんどアスベストに手がかかって、地球温暖化はどこかに放っぽらかしというのが本音でございます。ということで、せひここのところをもう一度見直していただくような文章がほしいなという気がいたします。
 それから、4ページ目の「中長期的な国内対策のあり方」、それから、5ページの「具体的な対策」のところでございますが、地球温暖化だけではなしに、環境対策というのはエネルギーの供給・利用とか、都市構造とか、交通と言われるように社会経済システム、インフラ、この辺に大変大きな問題があるわけで、大体こういう問題を書きますと、環境問題ばかりが書かれていて、その環境問題の根源となるインフラとか社会経済システムのところにほとんど踏み込まれていないというのが本音でございます。そういう意味で、ここのところ、具体的な対策で、ここに書くのか、それともほかの部分かというのは別なんですが、ぜひお考えいただきたいなと思います。
 それから、4ページの真ん中辺にあります「PDCAの重視」、実は基本計画全体がPDCAの重視でないといけないと思うんですが、実際上、基本計画だけではなくて、都道府県の計画もほとんどの行政的計画というのはPDCAが動いておりません。そういう意味でここのところをもう一度、基本計画全体としてPDCAをどうするのかというのをきちっと押さえていただく必要があるのではないかという気がしております。これはここだけの問題ではなくて、全体としてお考えいただきたい。
 最後に、言葉だけの問題でございますが、先ほどどなたかのご指摘がありましたように、カタカナ文字が多い。それと、そのカタカナ文字の解釈が一般的解釈と行政的解釈にずれがあるものが結構多いんですね。ここに書かれているのはいわゆる行政的解釈で書かれているものが多いんですが、一般の方が受け取ったときに違う意味でとらえるというのは結構あります。一番短絡的なものが「エコタウン」ですよね。行政の言うエコタウンと一般の方が考えるエコタウンは全然意味が違います。そういう意味でカタカナ文字については一般的なものと違うものについてはちゃんと解釈をつけるなり、もう少し違う言葉を使うというご配慮をいただきたい。これはここの問題だけではなくて全体としてぜひお願いしたい。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、住委員、どうぞお願いいたします。

○住委員 まず全般的に、こういう温暖化対策というのは科学的知見の発展と並んでいくべきものだと僕は思いますが、この中でほとんど科学的知見の増大ということが書いていなくて、唯一、5ページに1個、「研究の成果を活用しながら」というのが一文あるだけなんですね。やはりどこかで、依然として科学的知見を増大させていく中でこういう対策を練っていくということが非常に大事だろうと僕は思います。
 それから、先ほどのバックキャスティングもそうですが、フォアキャスティングができなくて、バックキャスティングができると僕は思えないんですね。普通はフォアキャスティング・アンド・バックキャスティングで、両方がだめなので、それからあと具体的な施策をとるときに、完全にできるかどうかは別なんですが、もっときめ細かな予測みたいなことがないと、これだけステークホルダーが分かれていて、リソースが有限のときに、どこにリソースを向けるかという場合に、将来どうなるかというのはある程度具体的な国民的な合意がなければ、結局は取り合いになるんですね。そういう点でも、これからも予測技術の必要性があると思うし、それを踏まえて対策を練っていかないと、勝手に自分の好きな将来像を描いて分捕り合戦になってしまうのではないかと僕は危惧しますので、そのことをどこかで書いておいていただきたい。
 それから、5ページですが、緩和策の補完策として適応策があるという考え方は、言葉的には間違っていて、緩和策も適応策も全体的な施策として温暖化対策があると思いますので、補完策というのは、そこまでやらなくていい、そういうようなニュアンスにとられてしまうので、ここは文章を変えていただきたいと思います。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 先ほどのご説明で浅野部会長代理が「これはドラフティングセッションてなくて、総合政策部会に報告する資料を集める作業だ」とおっしゃいましたので、その姿勢で幾つかの点を申させていただきたいと思います。したがいまして、どの点をどう直すかという話ではなくて、大体どのあたりの記述しているところとの関係でどうだという考え方を言おうかと思います。トータルで4点ございます。かなり多かったのですが、言うべきことを削っていくとかなり減りました。
 最初のところは2点です。1つは、我々が中期的にやろうとしていることは社会の変革、経済の変革、そういうことを含み、科学技術の側面もこれあり、革命なんだと、これをはっきり言うべきだろうと思います。それを目指すんだと。それがはっきりしないと、我々全体としての姿勢が生ぬるいのではないかという感じがいたします。問題の深刻さはそういうところにある、それを頭のあたりで何か表現すべきだと思います。
 2番目、やはり最初のあたりのどこかにと思いますが、これ全体を進めていくときのグローバルガバナンスの構造を中期的には大きく進展させる、強化させる必要があるだろうと思います。国内的には例えば企業とか地方自治体とか、個人もしくはNGO等々の重要さというのは、いろいろなところで形になっていると思いますが、グローバルガバナンスに関しては、これは極めて古典的な形をとっている。政府間交渉が中止、それに多少の進展があったのがIPCC、科学的知見をどれだけ取り込むかということが構造化された、それはいいと思います。それプラス、グローバルガバナンスの側面においても、市民社会、企業、地方自治体が政府と同等に、また、政府の定義も国によって随分違うようですが、行政府のみではなく立法府も含めて何らかの形でこれにかかわっていくようなグローバルガバナンスの構造が、この問題に関しては求められているはずですので、それを求めていくということが姿勢として一番最初に出されるべきだろうと思います。
 3点目は、5ページの4、(1)のアのあたりかと思いますが、短期的に見て非常に重要であり、長期的に見て我々の判断が必要だと思いますのは、現在の石油価格の高騰が温暖化との問題では最も大きな追い風になっているんだろうと思います。ただし、グローバルに見るとどうなのかということもはっきり分析して、それを表現しておく必要があるだろうと思います。石油価格の高騰の幾つかの要因の一つは、当然のことながら中国の高度成長でしょうし、高度成長の部分に関しては、中国の高度成長の方が、我々が光化学によって地球温暖化に対するインパクトが減っている部分よりも、よりまずい影響を与えているだろうと思います。そのあたりのところは国単位でも、あるいは、地球単位でも判断する必要がありますので、エネルギーの問題が一番中心の問題だと思いますので、それとの関係で市場が一つの要素として持つ乱高下、これの持つ意味というのは明確に表現しておく必要があるかと思います。
 最後、7ページの一番上のあたり、国際的連携の確保というところです。そこでは、特に途上国の加害国、被害国、その両方に対しての対応が非常に重要になると思います。被害国のところはこんなものでよろしいんでしょうが、加害国は、2行目あたりをもっと強化すべきだろうと思います。現在の表現ですと、「環境上、適正な技術やノウハウの移転等幅広い国際協力」という表現になっていますが、この加害国対策のところが非常に重要になって、そこに日本の大事な役割があると思いますので、そのあたりのところは我々としては非常に重視しているということを明確にすべきだろうと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、中上委員、どうぞ。

○中上委員 私も3点ほど。まず最初に言葉の問題ですが、4ページ目の一番上に、「住宅の断熱化」とあるんですが、これは善養寺委員に聞いた方がいいかもしれませんけれども、断熱化というよりはむしろ「保温構造化」というふうな言葉にしていただいた方がいいかと思います。熱を遮断するだけではなくて気密性とか換気の抑制等もありますので、「保温構造化」という言葉がいいかと思います。
 それからもう1点、言葉の問題で、「ストック」という言葉が出てまいりまして、浅岡先生は今からいい住宅をつくっていいストックをというふうにかなり上におっしゃいましたが、そうではなくて、新築物件についてはフロー対策として進んでいるので、それが行き届かない既存の建物についてどうするかというふうな意味で書かれたんだろうと思いますので、フロー対策についてはあまり触れられていないんですけれども、浅岡先生おっしゃったように、私は早晩これは規制になるべきだろうと思っておりますが、ほかの役所もあることですから、その辺十分すり合わせていただきたいと思います。
 それから、一番最後のページの「個々の主体からの目安」とございますが、これはいつも問題になるところでございますけれども、数字をこう書くのは極めて簡単でございます。しかし、これを読んだ人は何も意味がわからないという摩訶不思議な数字でありまして。何が言いたいかというと、2002年の値と2010年の値が併記してあって、絶対量で1割ぐらい減らすとなっているわけですが、その中でどういうふうな生活構造の変化が起きるかとか、現在の生活水準をフィックスした段階で減らすと言っているのか、今後さらに拡大要因もないわけではないわけですね、まだまだテレビも大型化していますし、あるいは、住宅の暖房が日本のまだまだ十分ではないという言い方を一貫してやってきたわけでありますけれども、そういう増加要因も含んで話をしているのか。これがよくわからないと、単に数字がここに並んでいるだけで、何の意味もないということになるわけです。
 同じようなことを、「国際協力」とうたってございますけれども、今、何人かの委員の先生方からもご指摘がございましたが、私はこのところベトナム、タイ、きのう韓国から戻ってまいりましだが、ことしはどういうわけかアジアで随分いろいろなものを見させていただいたんですけれども、途上国への技術支援と言っておりますが、これから途上国がどういうふうな産業構造にしていくのか、あるいは、ライフスタイルにしていくのか、都市構造にしていくかということを、十分踏まえた上でやらないと、今ある現象だけをとらえて、そこに技術移転をしても何の意味もないと言って間違いないと思います。そういう意味では、途上国に対する海外の支援というのは極めて難しい問題をはらんでいるわけですから、あまり表層の部分だけをとって、日本が技術先進国であるからといって簡単に移転できるものではないというふうに私は思います。
 それから、長期的な視点ですけれども、30~50年とありましたが、ご案内のように総合資源エネルギー調査会では2030年のシミュレーションができているわけですから、そういうものを踏まえれば、先ほど「これは漠としている」とおっしゃいましたが、多少具体的な書き込みもできるのではないかと思いますので、ご検討いただきたいと思います。
 以上でございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 永里委員、どうぞ。

○永里委員 いろいろなご意見がありましたので、そのことについて私の別の角度からの意見を言いたいと思います。午前中にドイツの環境税についてグリーンバジェットジャーマニー会長のブレスさんという人から話を聞いたんですね。その方もそこで述べていますけれども、アメリカや中国と競争する日本というのはドイツがアプローチが違うだろうということは認めているというような表現もありました。
 そういうことを踏まえたときに、経済成長率が伸びないEU、例えば失業率が13%もあるドイツ等においては、これ以上経済力を増してくる国が出現することには絶対反対ですと。そこは洗練されたEUのことですから、あるいは、権謀術数に長けたEUのことですから、長期の目標を掲げて地球影響を考えているように見えて、実はEU益、国益をかなう戦略を立てています。この戦略が日本の戦略と合致しているかどうかということをよく踏まえて議論しなければいけないと思うんですね。
 地球影響を考えつつ、かつ、長期的な国益にかなって、日本の戦略がEUの戦略と合致するのかどうか、そういうことを考えたときに、ここに書いてある文章の中が、政府間の関係者や国民の足並みがそろった意見として通るのかどうか。私は今回の資料1は非常によく書かれていると思っているわけです。非常に考慮されていると。いろいろなことを考えた上で考慮されて書かれているということなので、ほかの方の意見とちょっと違った意見を言っています。まだ詰めてないようなことまではあまりコミットできないので、そういうときには正直に※がついていたり、脚注がついていたりするというふうになっているのではないか。
 例えば、2007年にIPCCの第4次評価報告書が出るわけですが、それはこれから検討することですから、それを踏まえているということを書くならば、こういうような書き方になってくるのかなと思います。ただ、この※は脚注みたいなものだとすると、ここの場所にあるのがいいのか、あるいは、ほかの先生がおっしゃったようにほかの場所がいいのか、もしくはもっと詳しく書くべきなのかということについても詰めてもらいたいと思います。いずれにしましても、中長期的な目標について検討することの必要性ということは非常に重要でありますし、このことについては言うまでもありません。そういうことでございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、西岡委員、続いてどうぞ。

○西岡委員 ご意見の中で国際戦略委員会の専門委員会の報告についてのお話がございました。私、全体としてもう少し深めた書き方をしてもいいのではないかなと思っております。個別につきましては、その委員会でこちらに出しました報告を使っていただければありがたいと思っております。
 それから、ちょっと個別になりますが、1ページの最初のあたり、「世界各地で変化が顕在化しつつある」と1行さらっと書いてございますけれども、IPCCの2001年レポート以降、観測面でこれは危ないのではないかなという感じのものがいっぱい出てきています。今度のIPCCにはきちんと載ると思いますけれども、事実は思っていたよりも早く進んでいるという感じがいたします。研究者としては、それが一時的な温暖化を関係あるかどうかなんてぎりぎり言われると、つい「そうではない」としか言えないんですが、いわゆる専門家のレベル、エキスパートのレベルでそういうことについてもきちんと書いておく必要があるような気がいたします。
 それから、それと関連してなんですが、中長期的目標ということが書かれていて、非常にいいステップに入っているのではないかと思っております。最近、気候の変動に関していろいろなところでお話を聞いているんですけれども、ここでの議論よりも、実際の人々の感じの方が進んでいるという感じがいたします。また、既に企業の方々は遠くを見通した手をかなり打っておられるということがお話をお伺いするとわかります。そういう面で、なるべく早く長期的な目標をきちっと示すことことが国としての役目ではないかなと考えますので、このような中長期的な目標をなるべく具体的に書く必要があるのではないかなと思っております。
 それから、「当面の目標」のEUのところで2℃という話がありまして、これにつきましても、私ども専門委員会の方で相当議論をしていたわけですけれども、国民の中での議論がまだ十分ではないと思っております。我々はこういうことが起きたらこういう影響があるという幾つものデータを持っているんですけれども、その辺をターゲットにしてやろうという合意にまで持っていくには、まだまだ手が要るのではないかと思っております。具体的にそういう議論を高めていくということを個別の取組のところにぜひ書いていただきたいと思います。
 それから、バックキャスティングの手法の重要性とございまして、天野先生のご指摘のとおりだと思います。いろいろな手があると思います。普通ですと、アダプティブな変化が出てきたら、それに対して一つひとつ手を打っていくといい方向にいくという手もあると思いますけれども、それではいろいろな面でとても間に合わない、現象自身も遅れがありますし、人間の動きにも遅れがある。こういうことを考えるとバックキャスティングは一つの重要な指標ではないかと思っていますので、ぜひこれは書き込んでおいていただきたいと思っております。
 最後に、適応策の件ですけれども、補完策というのは立場上非常によくわかる話です。と言いますのは、IPCC、UNFCCの議論でも、何か変化が起きるんだったら、その原因のところからまず叩けと。いわゆる適応策というのは、対応するのが途上国であって、原因となるのが先進国で、もしその間につながりがなければ、不公平を拡大するだけではないか。そういう意味から、常にこれは補完策といった位置づけで論議されてきたわけですけれども、今の状況を見ますと、とてもそれでは間に合わない恐れがあるということで、単なる補完策以上の取り上げ方をする必要があるのではないかと思います。
 非常に抽象的でございますが、ほとんどほかの方々のご指摘がありましたので、これだけにしたいと思います。

○須藤部会長 どうもありがとうございます。
 それでは、三橋委員、どうぞお願いいたします。

○三橋委員 私も幾つか質問させていただきます。まず2ページですね。中長期目標のところで、30~50年先の目標値を設定すると。これは例えば京都議定書の枠組みで言えば6%削減という温室効果ガスの削減率みたいなものを30~50年のタームで具体的に掲げるということを考えているのかどうかと。これは質問です。
 それからもう1つ、ここで見てわからないのは、京都議定書の約束期間である2012年までは既に決まっているわけですね。それからまた30年、50年先についても決まっているわけですね。しかし、京都議定書の約束期限が切れる2013年から例えば2020年ごろまでがちょっと欠落しているように思うんですけれども、これはどこかに表現されていますか。5ページのウに若干関連したような記述がありますよね。「2013年以降の枠組みについて、京都議定書に基づき本年から検討を開始する」と。
 しかし、それと2013年以降2020年ぐらいまでどうするのかということは違うと思うんですよ。日本としては、どういう枠組みができるせよ、どういう対策を取ろうとしているのかということが抜け落ちているような感じがするんですよね。だから、これを読んだ感じでは、京都議定書の約束期間の2012年まではわかるし、2030年なり50年についてもわかるんだけれども、その間が一番重要な期間にもかかわらず、ちょっと触れられていない。これは非常に奇異な感じがしますね。これが第1点です。
 それから、第2点は6ページの環境税のところですね。これは「ポリシーミックスの活用」というところに書いてあります。私、これを見て思ったのは、環境税というのは国民に負担を求めるとか、産業競争力に影響を与えるとか、ネガティブな表現が非常に多いのにはちょっと承服しかねます。環境税というのは導入の仕方によっては新しい産業を引き起こすことに非常に大きな貢献をしてきているわけだし、競争力も落ちるどころか、うまく導入することによって競争力を高めることもできるわけですよ。
 だから、書き方としては、初めから環境税をネガティブ表現にしてしまうというのかは、このポリシーミックスの活用の仕方としては問題だと思うんです。例えば、「温暖化を阻止するために環境税は有効な政策手段として位置づけることができる」くらい書いていいと思うんですよ。そして、その効果も書いて、その上で、もちろん短期的に若干の問題点があるかもわからない。そういうようなことがほとんど欠落しているんですね。
 私は、環境税というのはむしろ日本政府が脱温暖化社会をつくるんならば、メッセージとして国が、その効果があるないは別として、まず環境税を導入するというところからスタートすべきだと思っています。それは私の個人的な思いであって、国としてはまた違うにしても、環境税をこんなネガティブな形でとらえる必要は全くありません。それはヨーロッパでも既に炭素税を導入している諸国のいろいろな変化を見れば明らかなんですね。私も、ヨーロッパの産業界の人たち、ドイツ、スウェーデンの人たちとも会いましたけれども、産業界の人たちは大体どこの国でもヨーロッパのように環境に積極的だという国も反対なんです。
 何が価値基準かというと、国民が安心して安全な生活ができる、持続可能な社会をつくるということで、場合によっては経済もそのために短期的に犠牲を被ることが若干あるかもわからない。私はほとんどないと思っていますけれども、そういったことがあったとしても、そういうようなことがこの第三次環境報告計画の中で曖昧にされるというのは非常に不満ですね。第一次環境基本計画、第二次環境基本計画でも、この環境税の問題はいろいろ議論されてきたわけだし、この辺ではっきりとした姿勢を示すことが望ましいのではないかということをあえて言わせていただきたいと思います。
 それから、3番目の問題は、住さんとか西岡先生もいるわけだけれども、科学者の知見というものを政策なり法律なりに反映させるためのプロセスを研究するような委員会をぜひつくって、科学者の知見を広く、例えば政治家にも知ってもらうようなことも第三次環境の環境基本計画では必要だと思いますよ。科学者の知見を政策あるいは政治に反映させるための研究会みたいなものの発足を私は強く強調しておきたいと思います。
 最後に、国際的な枠組みの問題について。温暖化対策については世界的なハーモニゼーションが必要でしょう。それはそれで、ここに書かれている内容について私はそれでもいいと思いますよ。ただ、一つのキャッチフレーズ的なことを考えると、例えばアメリカは経済のグローバリゼーションということをずっと先導してきたわけですね。しかし、環境政策のグローバリゼーションということについて言えば、アメリカは一番遅れているわけですよ。そういうことで環境政策、例えば温暖化対策のグローバリゼーションということを日本は積極的に主張することによって、アメリカなどにも同調してもらうというふうな形が必要なのではないかと思うんですね。何もグローバリゼーションが経済だけではなくて、温暖化対策というような問題についてはグローバリゼーションが必要なんですよね。それを自国本位で「私は嫌だ」みたいな形というのはぐあいが悪いので、環境対策、温暖化対策のグローバリゼーションということを強調してほしいなと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、横山委員、どうぞ。

○横山委員 先ほど「温暖化防止は生やさしいものではない、革命なんだ」という趣旨のことを言われた委員がおられましたが、私もそうだと思います。そういう観点でぜひ書いてほしいと思います。と言うのは、最初の環境基本計画、それから、第2期の環境基本計画がほとんど役になってないからこそ、日本は全然削減をできていないわけで、8.3%も増加しているということは、これまでのようなきれい事を言っただけでは全然だめなわけです。そういう視点で地球温暖化対策部分を書いていただきたいと思います。
 現実に見ると例えば1ページの「国内における対策」に「国内においては云々です。しかし、6%約束との差は14.3%と広がっています」と何か人ごとみたいで、これにはあまり反省もないので、こういうことを書くとこれからも環境基本計画はほとんど役に立たないものになってしまうのではないかというふうに思います。
 3ページの一番上のところにも「世界をリードする環境立国を目指します」と。ここも突如出てくるんですが、今のような全然減らせない日本の状況で何で世界をリードできるのか。むしろ世界から日本は何をやっているんだと言われているわけで、そういう意味で日本がこれまで歩んできたところとか、なぜ削減できないのかということを、できればどこかに書いて、今後は違うんだぞと、これまでのように役に立たない環境基本計画にしないんだぞという趣旨を言っていただきたいなと思います。
 それから、個別のことでは、5ページの「新たな国際枠組みの検討」で、3行目に「米国や開発途上国を含むすべての国が参加する共通のルールを構築し」とあります。この意味はよくわかっているつもりですが、この表現は曖昧で、2010年が終わったら京都議定書はやめなんだぞというふうにも取られかねないわけですよね。第2約束期間を想定して京都議定書をもう少し厳しいものにしていくというのもあるわけですね。アメリカのような国には本当は入ってきてもらいたいんですが、今のような状況でアメリカを入れるということは非常に難しいわけで、アメリカ抜きでやって実績を示して、アメリカも究極的には入らないとまずいぞという状況をつくり出すことも重要なわけですね。京都議定書は第1約束期間で終りだということを思わせかねないような表現はぜひやめていただきたいと思います。
 それから、その下の「避けられない影響への適応策」、これも私は非常に重要だと思います。京都議定書が完全に達成されても気温の上昇は本当にささやかなものなわけで、温暖化防止を進める一方で適応策はすべきだということは、「さらなる長期的、継続的な排出削減等」、4ページの(2)の中に入れるのではなくて、(3)ぐらいにして、今後は適応策が必要なんだということをぜひ出していただきたいですね。適応策が必要だということは温暖化防止はだめなのかというような誤解が必ずあると思いますので、そうでもあるんですが、京都議定書が達成されてもまだこんなに微々たるものなんだと、第2約束期間とか第3とかやっていかないとだめなんだと。そういう中で適応策も進めなければ、もうもたないんだという意味で、エは独立させていただきたいと思います。
 最後に、2ページの「中長期的目標」と4ページの「バックキャスティング」、これは新たな視点できちんと方向性を出して、中長期的にこういうことをやるんだという目標を掲げて進むということは重要だと思います。ただし、いろいろな意見が出てきましたが、バックキャスティングというのも突如出てきたような印象で、温暖化の問題については、温暖化そのものについても自然のリズムではないかと、我々人間が活動しているから温暖化しているのではないぞという意見がいまだにあるわけですね。そういう意味でも、バックキャスティングで簡単に片がつく問題ではないわけで、先ほどから議論が出ているようにこの辺は科学的、科学的にも難しいかわかりませんが、慎重に書いていただきたいなと思います。
 それと、中長期的目標とバックキャスティングとかかなり連なっているわけで、それが2の目標に「中長期的目標」と出てきて、さらに3の施策の基本的方向の中にバックキャスティングが出てくるというのは少し違和感があるので、その辺の統合を図ってもいいのではないかと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、きょうは総合政策部会から崎田委員、善養寺委員、武田委員がいらっしゃっておられますが、御意見なりコメントをいただけるんでしたら、順番に崎田委員から。なければないで結構でございますので。

○崎田委員 私、総合政策部会の方で出させていただきながら、地球環境のところがきちん方向性を出すというのは大変重要だと思っておりまして、きょうは応援団のつもりでまいりました。
 きょう拝見しまして、委員の皆さんご意見を大変しっかりとおっしゃっていただいていて、私もこういう流れでいってほしいと思うんですが、これは21世紀に入った国がどこまで腰を据えてこの問題に取り組むかという大きなメッセージだと思っております。ですから、その部分を、例えば50年間でCO排出量を半減するということが目標なんだということをまず明確にすること。ただし、それに向けて我慢するという暮らしを強いるのではなくて、技術力と経済社会システムの定着化で快適な社会を創造していくんだと、環境と経済の好循環というお話がありましたけれども、そういうメッセージを明確に出すことが大事なんだと感じております。
 あと、エネルギー政策との連携というお話がありましたけれども、私もエネルギー政策との連携をここできちんと位置づけるということが、これからの日本の環境政策全体にとっても大事だと思っています。例えば、京都議定書の目標達成計画のときに新エネルギーの目標値は据え置きでどういうふうにやるかという議論になったと思いますが、新エネルギーあるいは未利用エネルギーを日本全体でどこまできちんと活用していくかとか、新たな視点が大変重要だと思っておりますので、今回、エネルギー政策との連携ということがきちんと書いてあって、こういうところをもう少し細かく入れていただければいいなという感じがいたしました。
 あと、国と地方公共団体とありましたけれども、そういう意味で国が各省庁の政策を連携という言葉以上に総合化し、いわゆる社会資本整備とかエネルギー政策とか、すべての総合化できちんと持続可能な日本をつくる、あるいは、それがひいては世界のの持続可能性に貢献するというものをきちんと出していくことがすばらしいのではないかと思っております。
 それから、環境税のお話ですが、私も環境税のところは市民としてこういう意見を参加させていただいておりますけれども、環境税などに取組ながら自分の暮らしを見直していけば、費用負担の公平性ということにもつながりますので、やはり市民感覚から言っても明確に前向きに書いていただいていいと私は感じております。そんなふうに思いました。
 いろいろとご検討ありがとうございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございます。
 大分時間が過ぎていますので、ほかの先生、要点のみおっしゃっていただけますか、お願いいたします。

○善養寺委員 きょうはオブザーバーとして出させていただきましてありがとうございました。
 幾つか先ほど指摘があった中で、2ページの3番で「市場の好循環」の話のあとにいきなり商品の機器という話で、この間にくるのは教育というか、市場のユーザー側の意識改革とか、そういう新たな市場をつくるためのビジネスモデル的なことのソフトの話が一文ここに入ってくるべきかなと感じたところです。
 そして、ほかの部会、ほかの要点事項の中でも出てきているんですが、国や地方公共団体、事業者、国民というふうに分かれているんですけれども、国民の中でも国民であったり民間団体であったり、地方公共団体の中でも県であったり町であったりと、細分させて役割を明確に書いてあるところもありますので、そういうような分け方をしてもいいのかなと思いました。
 それから、全体的な話なんですが、温暖化問題というのは、環境の重点政策で書かれている検討会の中に全部どこかが絡んでいるので、最初の「市場の好循環」の話ですと、今、ほかで行われている市場においての環境の価値という部分と、地域の国民などが担う話については、人づくり、地域づくりの中でも出てきていますし、都市の話ですと、都市における大気の問題で、温暖化に関する部分でそれぞれの役割が取り組むことを細かく書いてありますので、できればこの中でどういうところがそれを特に詳しく、ここだけではすべて掘り下げられないので、そちらにつないでいくような文体を1行入れて、そちらを紹介するような形になると、基本計画の中で連携して温暖化対策が取り組まれていくような部分で細かく表現できるのではないかと感じました。
 以上です。

○須藤部会長 ありがとうございました。
 武田委員、ございますか。

○武田委員 1点だけ申し上げます。京都議定書というのは大変大事なことでございますけれども、冒頭にお話がありましたように、京都議定書にかかわらず、ポスト京都も含めたロングランのものがこの基本計画としては必要なんだというお話がございましたが、私もまさにそのように思います。
 それで、先ほどから議論のある5ページの「新たな国際的枠組みの検討」のところについて1点だけ申し上げたいと思います。確かに非常に難しいテーマ、米国や開発途上国を含むすべての国が参加する共通ルールの構築と、これにリーダーシップを発揮するということはぜひそうしたいわけでございますが、現在の国別総量規制ないしはさらにEUがこれを強化していくという路線の上には、米国ないしは発展途上国が乗ってくる可能性は今のところ非常に少ないのではないかと思いますね。
 ですから、幾らきれいに言っても乗ってこなければ話にならない。先ほど横山先生のお話のように、それはそれとして我々がまずちゃんとやるんだというご意見もあろうかと思いますが、排出量を2分の1にするという目標からすれば、彼らを入れないでそういうことは絶対できない、不可能だと思うんですね。したがって、国別総量規制が一番よろしいのかと思いますが、それ以外の次善の策、三善の策を考えて、第2、第3の案にはなりますけれども、何とかそういう国を引き入れていくということがこれから非常に大事なことになると思います。これについては、私はほかを入れても我々だけという意見ではなくて、何とか早く彼らを組み込んで、次善の策でも三善の策でもとにかく枠組みに入れると、そのためにはいろいろなプランがあろうかと思うんですね。ここにはもちろん書けないと思いますが、現在どういうプラン、どういう案で検討しておられるのか、その辺があればお教えいただきたいと思います。
 以上でございます。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、最後に長辻委員、どうぞお願いいたします。

○長辻委員 きょう初めて出て来て、ちょっと間の抜けた質問になるかもしれないんですけれども、これを拝見していますと、中長期が30~50年先を見通すということでして、気になったのが30~50年たってくると今、日本で一番警戒されている地震の問題ですね、東海地震、東南海地震、南海地震、ほぼ確実に起こるだろうと。それから、首都圏直下の地震も非常に危惧されております。これまで神戸、新潟、福岡それぞれ地震が起きましたけれども、言ってみれば活断層が動いたやつで比較的小さなものですね。海溝型のものが起こりますと、日本列島の東海から九州までにかけて壊滅的な打撃を受けるわけで、これが起きれば温暖化問題に対応していくための日本の経済のシステムとか交通システムはかなり影響を受けると思うんです。
 場合によっては、温暖化対策というのは一種の革命だというふうなお声もありますけれども、日本が、下半身ですか、上半身かわからないですけれども、体の半分、壊滅的な打撃を受けるとき、これをうまく利用すればCO排出を減らしていくのにうまい入口にすることができるかもしれないし、逆に言えば経済的手に破綻を来して全く滞りが出るかもしれない。そういうシミュレーションをすべきではないかと思っているんですけれども、こういう議論は今までなされたんでしょうか。

○須藤部会長 いえ、していないですね。

○長辻委員 30~50年ということですと、ほぼ確実に起こりますから、これもある程度考えておいた方がいいのではないかと思いました。
 それだけです。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 委員の先生方からたくさんご意見をいただきまして、本当はこういうような議論は相互にやらなくてはいけないわけでございますが、これ以上やっても議論は尽きないので、本日予定した時間、40分間ぐらい余分にかかってしまっております。あとのところをどうやって節約するかがこれから私の議事進行のやり方になるわけでございますので、この辺で中断することをどうぞお許しいただきたいと思います。
 なお、総合政策部会の方でもさらに議論を詰めていただく機会がまたございます。地球環境部会としてはこの程度の議論にとどめたいと考えます。課題となっている論点につきましては、幾つかに絞られていると私も認識いたしましたので、事務局の方でさらに調整するということでご了解いただきたいと思います。
 このテーマは11月の末ないし12月初めの総合政策部会において、担当委員、鈴木委員及び浅野委員だと私は理解しておりますが、御報告いただく予定になっているわけでございます。修正された案につきましては、後日、事務局より皆様にお送りいたします。
 じゃ、一言だけ。

○浅野部会長代理 いろいろ多岐にわたるご意見をいただき、お聞きいだいてもわかるように、ある部分については意見が対立するようなこともあるわけです。何しろ閣議決定の環境基本計画の案をつくっていくということになるものですから、幾らなんでも両論併記というわけにまいりませんし、最終的にはいろいろな調整もしなくてはいけないということがございます。きょう出されたご意見、大体どういうご趣旨のご発言かはわかりました。
 出されたご意見の中で、他の戦略プログラムの中に入れた方がいいようなものもありました。ですから、そういう調整もいたしますので、この部会の皆様方に最終的に鈴木先生のお名前でまとめたというものが出てくる場合に、すべてのご意見をうまく網羅的に反映できるという保証はございませんが、御趣旨は承りましたので、極力生かせるように努力をいたします。もし落ちた場合はごめんなさい、どうぞお許しください。

○須藤部会長 それでは、冒頭で「一つひとつ報告をいただく」と私、申し上げましたが、報告事項が続いてございまして、「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度の実施」、それから、「温室効果ガスの排出量の速報値」、「COP11及びCOP/MOP1の閣僚準備会合」について、3つございますので、これを合わせてご報告をいただいて、時間の関係では質問は後回しにしたいと思います。
 説明される方、要領よくペーパーを使って時間を節約してご説明ください。お願いします。

○梶原地球温暖化対策課長 それでは、説明させていただきたいと思います。
 まず、資料2-1でございます。これは、二次答申の中でおまとめいただいて、ことしの春の通常国会で改正させていただいた「温暖化対策法」の中の「温暖化ガス排出量の算定・報告・公表制度について」でございます。6月の当部会におきまして、今後、政省令を制定するに向けてどのような形でしていくか、秋ごろにはご報告すると申し上げたものでございます。資料自体は大部なものでございますし、かなりの部分が法律のルール、手続きを書いた部分が多うございます。したがいまして、ごく簡単にご説明したいと思います。
 まず1ページ目でございます。今回の算定・報告・公表制度の中の特定排出者、報告していだだく者でございますが、エネルギー起源の二酸化炭素につきましては、今回改正されました省エネ法の1種エネルギー管理指定工場、2種エネルギー管理指定工場の方々、それから、省エネ法の改正によって追加されました運送事業者あるいは荷主、あるいは、特定旅客運送ということで、船あるいは飛行機、例えばJALとか、そういった方々が対象になります。
 上の方は工場ごと、事業所ごとに出していただきまして、物流とか旅客運送ということで幅広く活動されている方々である特定貨物運送事業者等については企業単位でご報告をいただくということにしております。
 それ以外のガスにつきましては、メタン以下の5ガスと、エネルギー起源以外のCO、例えば工業プロセスから出てくるようなCOがこれに該当します。[1]の温室効果ガスの種類ごとに排出量を算定しまして、その合計が3,000トン以上である事業所にご報告をしていただくと。あと、負担を考えて常時使用する従業員の数が20人以上である企業ということでございます。
 この資料のすぐあとにA4の非常に大部の資料がございますが、このA4の資料はどういった事業活動を持っておられる方々が報告すべきかということを書いたものでございます。
 あとは、報告していただく事項、あるいは、どういった資料を出していただくか、あるいは、関連情報としてどういったものを出していただくか。例えば関連情報として、4ページの5.でございますけれども、単に排出される温室効果ガスの何トンですという数字だけではなくて、あわせて、真ん中の方に[1]からずうとございますけれども、排出量の増減に関する情報とか、排出原単位の増減に関する情報、排出量の削減に関して実施した措置、等々ございます。これはそれぞれ単に数字だけがあるのではなてく、その数字をどのように改善努力をされているかとか、例えばこの事業所だけではなくて、事業所の枠を超えて対策を取っておられるかといったような情報もあわせて出していだたくと。その中で、事業所単位のものにつきましては、経産大臣と環境大臣が公表する際にも公表していくということを考えております。
 時間の関係上、これは以上にさせていただきたいと思います。
 それから、今後の予定でございますが、これはまだ全体の案という形で書いてございます。今後は、茅先生を座長にいたしまして算定量の技術検討会を設けておりますが、その技術検討会の先生方の精査を受けますとともに、関係省庁で調整をいたしまして、具体的な政省令の案をつくり、パブリックコメントを経て、できれば年内にかためていきたいと思っております。
 次に、資料2-2を説明させていただきたいと思います。タイトルは「2004年度温室効果ガス排出量速報値について」でございます。これは例年、次々年度、つまり2004年度の数字でありますと、2006年の春から夏にかけてデータを確定値として出しているわけでございますが、昨年度の大綱の見直しの中で、「もっと早い速報値という形で出していくべきである。それをもって考えるべきである。」という当部会のご指摘を受けて、昨年度からつくらせていだだいているものでございます。
 まず最初の速報値の性格でございますが、確定値ではなく月報値を使っていたり、2004年度のデータがないものは2003年度のデータを使わせていただいている関係上、最終的な確定値になる場合は若干数値が変わるという前提があるということを御理解いただければと思います。
 この表を見ていただきたいと思いますが、表の一番上に2003年度というところがあって、(基準年比)8.3%と書いてございます。これが確定値の数字でございますけれども、右の方にいきまして、2004年度の速報値で基準年度比+7.4%ということでございます。これは何を言っているかというと、基準年度に比べてまだ7.4%増でありますけれども、前年度からは0.8%ほど下がっているということでございます。今の0.8%というのは四捨五入の関係でそうなるということでございます。
 それから、このページの真ん中の方を見ていただきたいと思います。減少しているわけですが、その原因として一番大きくきいているものとしましては、原子力発電所の利用率が全く年度よりも回復しております。60%弱から70%弱まで回復したことによって、全体では使用電力量は伸びたわけでございますけれども、その伸びた分を抑制したという形で全体が横ばいに推移したということでございます。ちなみに、原子力発電所が2002年の計画レベル84.1%ということで仮定いたしますと、2004年度の排出量は前年度に比べてまだ電力の消費量が伸びておりますので、1.2%増になるということでございます。
 この点につきましては、4ページを見ていただきたいと思います。今の私の御説明は非常にわかりにくいかもしれませんので、ちょっと確認させていただきますと、4ページの真ん中に表がございまして、2003年度は8.3%増で、2004年度は7.4%増になっている。それぞれ原発の利用率が書いてございます。これが84%の稼働率で動いたとした場合はもう少し小さくなるということでございますけれども、表の一番右でいきますと、3.4%増になり、基準年度に比べて4.6%になると。これはいまだ逆転していないということでございます。つまり、残念ながら電力消費量は伸びがありますよということでございます。
 続きまして、資料2-3と資料2-4をご説明申し上げます。この件につきましては、今月の28日から来月12月9日まで、モントリオールでCOP11とCOP/MOP1が開催されます。これは京都議定書が発効して最初の締約国会議でございます。それに向けて幾つかの準備がなされているということのご報告でございます。
 まず第1点目は、9月22日から24日にかけて40カ国が参加してオタワで開かれました閣僚級の準備会合でございます。もう1点は、今週行われた会議でございますけれども、10月31日及び11月1日にロンドンで開かれました気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する対話の結果でございます。
 個々のご説明をするにはちょっと時間が足りないと思っておりますが、いずれにいたしましても、今月末から開催されますCOP/MOP1では、COP3以降ずうっと議論されてきました京都議定書を実施するための各種のルールについて正式な合意がされると。これまでは合意はしておりましたけれども、そのほとんどが京都議定書が発効した後の最初の締約会合で正式に決定するということでございましたので、スムーズに決定することが最も重要な点の一つであるというのがおおむねの国際合意であります。
 もちろん、それと同時にあわせて改善すべきものは改善しなければならない。例えばCDMの実際のやり方をもう少し改善した方がいいのではないかといったようなことも重要な議題になっております。また、その中では遵守のルールについていろいろな意見がございますので、その点についても合意することが重要であると。これが第1点目でございます。もう1点は、先ほどから委員の方々からいろいろご意見がある点でございますけれども、2013年度以降の約束をどのような形にしておくかということでございまして、これについて議論が開始されるということでございます。
 この2点が主な議題であるというのは、これまでのいろいろな準備会合の中でのおおむねの国際合意ということではなかろうかと思っております。大変重要なことを端折ってまことに恐縮でございますが、以上でございます。

○須藤部会長 梶原課長、急がせて申しわけございません。
 今の3つの報告は大変重要な情報を含んでいるわけでございますが、ここでまた質疑応答をしますと、次の環境基本計画のお話ができなくなってしまいますので、ご質問やご意見は、最後に時間の余裕がありましたら、させていただくということにいたしまして、再度、環境基本計画に戻りまして、もう1つの重点分野である……。
 今、浅野部会長代理から、5分間、休憩を取った方がよろしいのではないかという示唆をいただきましたので、5分間休憩を取らせていただきます。

午後 3時56分 休憩
午後 4時00分 再開

○須藤部会長 それでは、御着席ください。よろしゅうございましょうか。時間が大分経過しておりますので、強引に再開をさせていただきたいと思います。
 再び環境基本計画に戻りまして、もう1つの重点分野でございます「国際的枠組みやルール形成への貢献等の国際的取組の推進」の議論に入らせていただきます。
 本分野については、和気委員が担当されておりまして、浅岡委員もこれに加わっておられます。すみません、浅野委員もこれに加わっています。失礼しました。
 本テーマについては、お手元の資料3をごらんいただいて、事務局から要点についてご説明ください。
 清水課長、お願いいたします。

○清水総務課長 それでは、お手元に資料3が配布されておりますので、資料3でご説明したいと思います。
 国際的取組の推進でございますが、これは横断分野ということでございまして、個別の分野について例としては出てきますが、例えば温暖化について国際的取組をどうしようというような個別分野ではなく、横断的に記述をしているものであります。この国際的取組の推進につきましては、本年7月にこの地球環境部会で環境協力に関する答申をまとめていただきました。その答申を骨格として踏まえたものにしております。それから、同じく7月に総合政策部会で基本計画の中間取りまとめなどが出ておりますので、それも踏まえたものになっております。
 まず1番目で現状と課題について述べております。最初の方に、経済水準の一層の向上とか、貧困と人口の急増・都市集中など、あるいは、経済のグローバル化の中で環境問題が激化している、特に途上国において厳しい状況が生じているということを述べております。
 2段落目の中ほどに「ミレニアム開発目標;MDGs」ということが書いてございますが、
2000年の国連ミレニアム宣言に基づきまして、数値目標をさまざまな分野で設けております。2015年までに達成すべき目標に向かい各種対策を現在推進しているところであります。持続可能な開発というのは、先進国、途上国双方の課題であることはもちろんでありますけれども、先進国、開発途上国という軸だけではなくて、地域というような枠組み、あるいは、国に応じた対応が重要になっているということを最初のところで述べているところであります。
 それから、中ほどから、現状と課題の中で項目を4つほど構造的に書いて思いますが、一番最初のところが国際的な連携の確保や枠組みづくりの分野ということで、(ア)で世界的な枠組みづくりと、後ほど述べます(イ)の地域的な枠組みという2つで書いております。
 まず、世界的な枠組みということでありますけれども、国際的な枠組み、例えば地球温暖化対策、あるいは、廃棄物などの3Rの取組、こういう分野について例を述べておりますが、国際的な枠組みをつくっていくのが大変重要な課題になっているということであります。それから、1ページの一番最後の方に書いてございますが、現在、多国間環境条約が地域的なものまで含めて500以上にも上っているということでありますので、こういった各条約間の連携強化も大変重要な課題になっている。あるいは、条約ができても、それが途上国においてどう実施されていくかという、その実施のために途上国の能力をつけていくということも大変大きな課題になっております。
 それから、1ページの最後から次のページにかけて書いてありますが、最近、新しい課題といたしまして、環境と貿易という分野の中で、特に環境関係の措置を議論するべきといういうこと。WTOなどの場において議論されておりますので、こういう経済の中で環境、貿易の中で環境というものをどう取り込んでいくかというのも大変大きな課題になってなっております。こういった状況を受けまして、国際ルール形成について我が国の経験と知見を生かしていこうということであります。
 次に、(イ)ということで地域的な枠組みづくりであります。7月の答申の中でも強調していただいたわけでありますけれども、特に東アジア地域を中心に議論を進めていこうということであります。現在、酸性雨とか黄砂、あるいは、大気汚染、海洋など、我が国を含む東アジア地域の問題が出てきております。こういった問題に対して、これまで日中韓の環境大臣会合あるいはASEAN+3の環境大臣会合などで対応してきておりますけれども、こういったものを土台としてアジア地域で環境管理の仕組みをどういう形で築いていくかというのが大変重要な課題になっていると思っております。
 それから、先ほどWTOの話をしましたが、地域的にも経済連携協定(EPA)、あるいは、フリー・トレード・アグリーメントというような自由貿易協定が進展してきております。こういった地域的な枠組みの中においても環境配慮をいかに組み込んでいくかということが大きな課題であります。
 (2)で開発途上地域の環境保全のための支援の分野ということであります。ODAなどにおきまして、日本としても2002年にヨハネスブルグサミットの直前に、持続可能な開発のための環境保全イニシアティブ、ここには(EcoISD)と書いてありますが、これを定めております。こういったものに沿って積極的に協力を進めております。それから、ODAにおける環境配慮ガイドラインについても徹底を求めていこうということであります。
 それから、(3)で国際環境研究の分野ということであります。今まで例えば全球的に統合された観測システム(GEOSS)の問題とか、あるいは、アジア地域の酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)などを進めてきているところでありますけれども、こういったものを基盤にしながら枠組みを強化していくということが考えられるのではないかということで書いております。
 それから、3ページにまいりまして、国際的取組のための基盤の強化の分野ということで、特に国際協力を行う主体として民間の役割とか、国以外の主体の役割が大変大きくなってきているということで、さまざまな主体が連携して動くような仕組みをつくっていくことが重要なのではないか。それから、国際機関などで働く人ということを考えたときに、日本人の数は大変少ないわけでありますので、そういう人材も重要な課題になっております。
 こういう課題を踏まえて、2で中長期的な目標ということを書いてございます。真ん中ほどに書いてございますが、長期的には、地球環境の保全のために、各国のさまざまな主体が自立的に環境の管理に取り組む仕組みを構築、強化することを目指そうと。「このため」ということで、「地球環境の保全と持続可能な開発を考えた環境管理の有効な仕組みを東アジアを中心に普及していこう」ということを上げております。この括弧書きのところは7月の答申で議論されておりまして、答申を踏まえた表現にしております。
 それから、施策の基本的な方向としましては、分野といたしましては、多国間の枠組みのみならず二国間とか地域レベルも含めてやっていこうと。それから、3ページの最後の方の段落で、重点的にどこの地域を取り組むかということが書いてありますが、東アジア地域に焦点を置いていこうということが記述されております。
 それから、ちょっと端折りますが、4ページにまいりまして、4で重点的取組事項と書かれております。これまで課題、基本的方向を議論してきておりますが、そういった中から5つの事項を抽出しております。
 まず第1番目には、東アジアを拠点とした枠組みを構築・強化していこうということであります。国際的な約束が相当形成されている分野については、これをしっかりやっていく。それから、その他の分野については、まずは政策対話や共同調査研究などから始めて、段階的に展開し、強化していったらどうかということで書いております。
 それから、先ほどから出ております環境と貿易に関する部分についても、対応していく必要があるであろうと。
 それから、後ろの方に、アジア地域の国で考えた場合、政策対話とか個別分野でのネットワークを通じて議論を進めていこうと。ここでは、「例えば」ということで、「ゴミゼロ国際化行動計画」、東アジア循環型社会ビジョンの策定などを具体例として書かせていただいております。
 それから、4ページの下の(2)の開発途上地域の環境保全のための支援ということでありますが、特に人づくりとか、あるいは、開発途上国自らの能力向上を目指す、いわゆるキャパシティービルディングというところに重点を置いた書きぶりにしております。その中で、共同作業とか環境教育などの過程を重視した協力を推進していこうということで書いております。
 それから、(3)で国際環境研究の推進ということであります。特に我が国の科学的知見を充実して、その成果を基盤として国際的な共通認識を高め、対策に進めていくと、そういう循環を進めていくことが重要ではないかということで、国際環境研究の推進を記述しているわけであります。この中で、国内の国際環境研究をきちんとし、それをネットワーク化して国際的につなげていこうと、国際共同研究や研究ネットワークの整備を推進していこうというトーンで書かれております。
 それから、(4)では多様な主体による取組の推進ということで、国のみならず地方公共団体の役割とか、NGO/NPOの役割、あるいは企業の役割を含め書いております。国はこういった多様な主体がお互いに連携できるような形での方策を推進するべきと、そういう形でまとめております。
 それから、(5)ということで体制の整備や基盤の強化ということであります。こういった世界的な枠組みづくりへの我が国の貢献を可能にするためには、情報とか人材といった基盤の整備を進めることが重要であろうということが1行目に書かれております。それから、次のページにまいりまして、データを整備し提供する、あるいは、発信するということの重要性を書いております。それから、先ほど人材の話も少し出てまいりましたが、特に若い世代の人たちに国際機関とか国際協力の現場を体験し経験を積んでもらうというようなこと。あるいは、国際機関に我が国の人材を戦略的に派遣し、そこで位置を占めていただく。あるいは、国際機関の中で環境関連の専門家を増やしていくというようなことも含めて書いております。
 最後、5番目、取組推進に向けた指標ということで、いろいろな指標を見ながら対策を評価し、PDCを回していこうというとでありまして、例えば条約数とか研究成果、日本人職員の数などいろいろ書いてありますが、一番最後の(国際標準形成の場への積極的な関与)というのは、指標をいかに国際標準化していくかということを少し検討しておりますけれども、この部分についてはさらに調整していきたいと思っております。
 以上です。

○須藤部会長 清水課長、ご説明ありがとうございました。
 それでは、続いて、国際的取組の検討チームの担当者でいらっしゃる和気先生から一言お願いいたします。

○和気委員 清水課長から要領よくおまとめいただいてご説明いただいたので繰り返すまでもないんですが、責任者として簡単にコメントを申し上げたいと思います。
 このテーマについては、先ほど部会長からお話がありましたように、浅野部会長代理と加藤国際環境協力専門委員と協力して3人で検討させていただきました。検討に当たっては、先ほど清水課長からもありましたように、昨年11月の環境大臣の諮問を受けて当部会に設置された国際環境協力専門委員会で議論いたしまして、ことしの7月に「今後の国際環境協力のあり方」をまとめましたが、それをもとに作業を進めさせていただいたというところでございます。
 この分野における重要なポイントと申しますか、重要なキーワードは3つあると私どもは理解しております。まず最初は、この表題にもなっておりますが、「環境保全に関する国際的な枠組みづくりへの貢献」という、いわばキーワードでございます。地球環境保全と持続可能な開発の実現に向けて、各国が協力・協調して具体的な行動を進めるためには、少なくともグローバルガバナンスという、先ほど委員からのお話もありましたけれども、世界的な枠組みづくりをどう進展・強化させるかということがとても重要になります。我が国はこの枠組みづくりに力を入れて貢献していくんだという姿勢を明確にしたというのが最初のポイントだと理解しております。
 次のポイントあるいはキーワードは、「環境管理の仕組みを改善する」という言葉が出てまいります。これは、これまでのハードインフラを中心とした取組だけではなくて、各国のさまざまな主体が自立的に環境の管理に取り組むための仕組み、いわばソフトのインフラを構築・強化していくために何ができるかと、そういう視点を明示したところだと理解しております。
 3番目のポイントは、何度もご説明の中に出てまいりますが、アジア地域を中心に取り組むというところでございます。これは我が国と東アジア地域との社会的、経済的、地理的な関係、また欧州並びに北米の先進国による国際環境協力との相互補完という観点も踏まえたものでございます。まずは東アジア地域に焦点を絞って取組を進めるということとし、その後この地域での取組を突破口として、アジア太平洋あるいは全世界の取組に進めていければいいというような視点でまとめさせていただいております。
 さらに、第二次環境基本計画との違いという点で申し上げますと、既に何度か出てまいりましたけれども、中長期的な目標を設定しているということと、取組状況を把握するための指標を位置づけたこと、それから、各主体に期待される取組が位置づけられているという点たと思います。中長期的な目標については、先ほど申し上げた3つのポイント、いわばキーワードから位置づけれらたものというふうに私たちは理解して書かせていただいております。
 それから、指標に関してですが、これはかなり横断的な分野でもありますし、また相手のある国際的な取組という性質もあります。それから、幅広くいろいろ検討いたしましたが、データの代表性とか入手可能性などから、結局このような指標がよろしいのではないかというふうに絞られたというふうにご理解いただきたいと思います。ただ、この計画の指標はこれはこれとして、今後実際に取組を進めるときには、もっと幅広い客観的なデータを集めて検証をしつつ取り組んでいただきたいと私たちは強く願っている次第でございます。
 それから、最後のところで「各主体に期待される取組」というところがございます。この分野は国際的な取組ですので、どちらかというと国の施策が中心にならざるをえないところではございますが、それぞれの主体ができることも多くあるわけでございますので、主体間の連携が重要だという考えで取りまとめさせていただいております。
 以上でございます。

○須藤部会長 和気先生、どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの国際的取組のご説明に対しまして、何かご質問なりご意見ございますでしょうか。どうぞ札をお立てください。
 先ほど申し上げましたように、一応5時まで終わらせていただきたいと思います。まだ幾つか報告いただくことがございますので、その辺を考慮されて、どうぞご発言をいただきたいと思います。
 今度は逆周りをして、横山先生からどうぞ。

○横山委員 全体を通していいんだと思いますが、国際的枠組みやルールの形成といったときに、温暖化問題でアメリカが京都議定書を離脱しているということが一番重要なポイントと私は思います。国際的な枠組みとかルールといったときに、一般の方はそれぐらいしか思い浮かばないかもわからないと思うんですね。そのことに全く触れていないと、少し弱いような気がしますので、そのくだりは最初に議論したところに入ってくるのはわかりますけれども、国際的枠組みの中にも、京都議定書の問題でアメリカが離脱して、それに対して日本がどういうふうに働きかけていくかというものを何らかの形で入れていただきたいなと思います。ここで入れる必要はなくて、1回目の議論で済んでいるんだと言われると、それまでなんですが、何とかインパクトのあるものにするためにも、それが必要なのではないかと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございます。
 では、西岡委員、どうぞ。

○西岡委員 非常によく書かれていると思います。私が申し上げたいのは、よくキャパシティービルディングあるいは連携というような言葉がございますけれども、具体的に特に環境の問題に関しましては、それぞれの地域でいろいろ要素が違うと。であるから、そこの地域にある人たちが自分たちで状況をちゃんと把握して、自分たちでプランをつくっていくことが非常に大切だというところをどこかで強調していただきたいと思っております。
 と言いますのは、実際、温暖化の問題をやっておりましても、現在、私どもで例えばローカーボンジャパン2050というプロジェクトをやっていますが、中国もぜひこういうことをやってみたいということを言っております。そういうことで、私どもはモデルだけ渡して、あとは自分たちでやってよという形をつくろうとしているわけですけれども、彼らはお仕着せの結果を幾らもらっても物事進まない。ですから、グローバル・パーティシペーションのためにはぜひ現地で自分たちの状況を自分たちで自立型の研究を進めるということに重点を置いた援助をやっていただきたいと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 1点だけ。人材に関してのことです。3ページの上の(4)の最後のあたりに書いてある「人材が圧倒的に不足している」というようなこと、それから、一番最後のページ、6ページ目の上の「若い世代の云々」ということ。その2つのところに出ていますが、それに関しまして、私は3つほど考える必要があると思っております。
 まず第1は、国際機関などに人を出して育てるというとき、機関によっても多少違いますが、例えば国連などのことを考えますと、3つの国連があります。国際機構論の分野では第一の国連、第二の国連、第三の国連と言い方をしていますが、国連が最も力があるのはフィールドです。多くの場合、各途上国で国連が行動するときに最も存在感がある。これが第一の国連で、最も実体を伴った国連です。第二の国連が国連の事務局です。魑魅魍魎の世界でできてくる決議というのは意味不明の場合が多い。これを解釈して執行していくのは事務局ですので、この事務局が国連の実体という場合が多い。これは第二の国連。第三の国連が政府間の交渉の部分。
 この3つの中で最も重要なのは第一の国連、国連が最も存在感を持った場所、したがって、フィールドなんだろうと思います。そういうところに若い人を出して鍛えていくということが、国際機関との関係では最も重要であろうと思います。それが第1点。
 第2点は、国際的なNGOの中で、当然のことながら、非常に影響力のあるものが幾つかあるのは皆様ご存じのとおりですが、そこに人を出していくことは人を鍛える上では非常に有効だろうと私は思います。IUCN等々幾つかありますので、それをターゲットとして考えるべきであろうと思います。
 3つ目には、国際的なこの分野での環境機関の相互乗り入れを既にやっていると思いますが、それをどんどん強化していく、それを通じて人材を育成していくこと。
 この3つを総合的にやっていけば、10年ぐらいの間にかなりの総合力が出てくるのではないかと思います。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、川上委員、どうぞ。

○川上委員 1点だけ。この紙の流れ、これはもう既に答申が出されて、それを基礎に書いておられるわけですから、ここで既に採択されたものということで、基本的な方向等は全く反対はありませんし、私も賛成でございますけれども、1点だけ。これ全体として、アジア、東アジアということが2ページの地域的な枠組みづくりから始まって、その下、それから、次ページの地域の基本的方向、それから次の4ページにも出てくる。
 その方向性はもちろん正しいし、そのとおりなんですが、先ほど和気委員からご説明がありました3ページの重点的に取り組む地域はこうだというところに落とす説明のところで、地理的な関係とか社会的、経済的、これは言うまでもないところですし、欧米及び北米の先進国による国際環境協力との補完の関係ということも何も反対がないところだと思いますけれども、ひとつ忘れてはいけないことは、ちょっと過去のことになるわけですけれども、私、前に言ったことがあると思いますが、特にリオサミット以来、既に我が国は膨大な量のODAを環境分野で東アジアに注ぎ込んできているんですね。
 ここに書いてあります環境管理の仕組みといったようなことが何カ所かに出てくるわけですけれども、環境管理センターというものを中国、インドネシア、タイといった極めてポイントになる国に、もう10年以来、我が国の資金協力あるいは私も属しておりますJICAの技術協力といったようなものを中心として、継続的に努力してきている。これはもちろんODAの分野ですけれども、国と国の協力の話ですから、どうしてもODAが中心になるんだと、先ほどそういうご説明もありましたし、そうだと思います。
 したがって、その観点を何らかの形でどこに、特に3.の施策の基本的方向の、今の東アジアに落とす部分の書き方等に、うまく工夫して。これは幾らでも入れられる話ですから、入れていただいた方がいいのではないか。何も新しくぼんと東アジアが出できたわけではありませんで、これからも東アジアに注力していくというのが正しい認識ではないかと私は思っております。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、天野委員、それから、最後に浅岡委員、お願いいたします。

○天野委員 2つご質問したいと思います。まず、WTOのことが1ページから2ページにかけて書いてありまして、ここでは貿易と環境ということで国際的な環境協定とWTOの関係というふうに書いてありますけれども、環境税制に関する専門委員会でWTOの国境税調整というのが使えないかどうかという議論がありまして、我々議論したんですけれども、そのときに必ずしも環境省の方々の理解が正確ではないのではないかという印象を受けました。
 WTOとの関係は多国間環境条約が貿易制限をするという面だけではなくて、国内の環境政策を取るとこがWTO協定とどういうふうに整合性を保てるかという問題があります。米国は国内環境政策でいろいろな経済的手法を取っておりますので、WTOといろいろ交渉して、国内の環境政策を実施しているという経験がありますが、日本ではその経験がないわけですね。そういう点から考えますと、今後、温暖化対策として環境税とか排出権取引という経済的手法が入ってくるわけですけれども、それがWTOの協定とどう整合するのかということは大変大きな問題になると思うんですね。
 専門委員会では、環境税を入れるのであれば国境税調整ができるようにして入れたらどうかという議論をしたんですけれども、国境税調整はできないということをおっしゃる。私はこれは大変心外だと思いました。我が国の経験と知見を生かした積極的な貢献が必要であるというのであれば、そのあたりももう少し研究して、日本としてどういう貢献ができるかということを具体的にお考えいただきたい。きょうのお話を伺っていますと、国際的な問題を検討しているところと、環境税を検討しているところが縦割りになっている気がしますので、お互いに連絡を取り合っているのかどうかというのが質問です。
 それからもう1点は、私も詳しく存じないんですが、この文章にはUNEPがやっておりますミレニアムエコシステム・アセスメントというかなり前からやっている国際的な取組のことが一言も触れられていません。この取組は、温暖化も入りますけれども、温暖化だけではなくて生態系を含めたグローバルな環境問題に関して国際的にどう取り組むかという国連の活動です。先ほど国連のいろいろな則面があるというお話がありましたけれども、国連の事務局だけではできませんので、世界の大学とかNGOとかいろいろなサポートを受けてミレニアムエコシステム・アセスメントをやっているわけですね。
 私はたまたま経済とか産業に関する報告書を手元に持っておりますけれども、これには日本の大学も経済団体も全然入っていない。そのあたり、先ほどNGOの貢献している数を数えるというお話がありましたので、もしこのミレニアムエコシステム・アセスメントに関与している日本の政府機関ないしは団体がありましたら、教えていただきたい。
 以上です。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、浅岡委員、最後、お願いいたします。

○浅岡委員 先ほどの地球温暖化対策に関連するところでの議論で、新たな国際的枠組みの検討という部分について、横山委員と武田委員からの意見があった点に関連してですけれども、資料3の1ページの下の方に、「京都議定書の発効によって、将来の枠組みについて開発途上国を含むすべての国が地球温暖化対策への取組をさらに促進することや…」と書かれていまして、こうした記述と先ほどの資料1の5ページのウというところとは、統一的に理解がされるようになっていなければいけないと思います。
 途上国は何も義務を負っていないのではなく、条約におきましても京都議定書におきましても、それなりのかかわりを持っていて、既に京都議定書も150を超える国が批准しているわけですから、大半は途上国になるわけであります。それらをさらに促進していくということについては、だれも異論がないことでありますけれども、資料1では「すべての国か参加する共通のルールを構築し」と、この「ルール」という言葉が単一のルールであるようにお取りになる方がいる可能性があって、大変不適切な表現かなと私は思うわけです。もしもそう取られるのであれば、これは統一した理解ができないのではないかと。
 日本の国として、次の枠組み交渉で途上国が中国やインドに絶対量の削減目標を日本と同じように課すべきであり、それができないのであれば、そうしたルールはできないんだから、すべて絶対量の削減目標はやめにしようなんていうことを提案されることは非常識極まりないことでありますから、ないだろうと思いますけれども、そんな議論につながっていくような理解として資料1が使われる、もしなるのであれば、そちらを直すべきであって、資料3の方が変わるようなことになることは、手続きはまた別のところのようですけれども、そうした統一的な理解をしながら今後の枠組みの交渉に臨んでいただきたいと思います。

○須藤部会長 どうもありがとうございました。
 まだまだご議論があろうかと思います。それから、先ほどの地球温暖化対策のところもそうなんですが、今の「国際的取組」の方も、ご質問をいただいて、本来ですと、前者については梶原課長、今の問題は清水課長からお答えをいただくのが筋でございますが、先ほど申し上げましたように、もう時間が残り少なくなってきております。議事録ではすべてとられていると思いますので、具体的な質問についてはその先生にお答えいただくということをお願いしておきたいと思います。ここでお答えいただく時間がございませんので、今、質問をいただいたんですが、お答えの方は省略をさせていただきます。
 ということで、この問題も議論が尽きないようでございますが、今のように時間に制限されておりますので、総合政策部会の方でもさらに議論を深めていただく機会はございますので、地球環境部会としてはこの程度の議論にとどめさせていただきたいと思います。
 課題となっている、例えば今のような地球温暖化の枠組みのような問題につきましては、さらに調整することが必要だろうと、こういうふうに了解をしたいと思います。このテーマは、先ほど申し上げたのと同じように、11月末から12月初めの総合政策部会において、担当委員よりご報告いただくということで、和気先生にお願いするのでございましょうが、そういうこととなっているわけでございます。
 修正された案につきましては、後日、事務局から皆様にお送りさせていただきます。
 ということで、とりあえずこの議題についてはここで終了させていただいて、続いて、これは報告事項になるわけですが、先月の25日に環境省から発表されました環境税の具体案について、事務局からご説明をいただいて、その後、委員の皆様からご質問なりご意見をいただこうと思います。
 では、鎌形課長、お願いいたします。

○鎌形環境経済課長 環境経済課長の鎌形でございます。それでは、お手元の資料4-1に基づきまして、環境税の具体案について御説明申し上げます。
 環境税につきましては、地球温暖化対策を進めるための手法ということで、この地球環境部会と総合政策部会との合同の部会のもとに設置していただきました施策総合企画小委員会、専門委員会などで御議論いただいております。私どもとしては、昨年に引き続きまして年末に向けての税制改正論議で議論を賜りたいということで、審議会での御議論あるいは審議会でやっていただいた地方ヒアリングなどの状況を十分踏まえまして、私どもの責任で環境省の案を作成して、10月25日に公表させていただいたところでございます。その内容について御報告申し上げます。
 今回の提案の背景でございますけれども、昨年と異なっているのは、京都議定書が2月に発効したこと、そして、それを受けて京都議定書目標達成計画を政府で閣議決定したということでございます。京都議定書目標達成計画につきましては、具体的な削減を達成するためにさまざまな対策について具体的な削減量・吸収量を含めた積み上げをしております。次はこれをどうやって実施していくか、どうやってそれを裏づけて実施していくかというところが課題でございます。今回の環境税の具体案は、この計画に位置づけられた対策をより一層確実に実施する上で必要と考えて提案しているものでございます。
 環境税のコンセプトに関しましては、二酸化炭素の排出量に応じて幅広く御負担いただくこと、広く国民に温暖化対策の重要性についての認識を持っていただくこと、そして、価格効果などを通じて排出の削減を推し進めていくこと、さらに、温暖化対策の安定的財源を確保していくこと、こういったことをねらいとしています。このあたりは昨年と同様な考え方でございます。さらに、中長期的な観点として、こういった仕組みを社会経済に組み込むことで、国民のライフスタイルの変革、環境技術の促進といったことを通じて、新しい社会経済をつくっていこう、こういうための政策手段としての位置づけを考えているということでございます。
 今回の環境税の提案のポイントでございますけれども、1つは、原油価格の高騰といった状況も踏まえながら、緊急性が高い対策に税収を用いていくということで、かなり規模を絞ったものにしたということでございます。それから、今申し上げた原油価格の問題などの影響も踏まえて国民負担、産業の国際競争力維持などへの配慮もいたしました。それから、さらにインセンティブ効果を高めるという意味で、企業の削減努力を税の仕組みの中で反映させていくということも考えております。
 以上が環境税の基本的考えでございます。
 それから、1ページ目の一番下でございますが、これに合わせて、御承知のとおり今進んでおります特別会計や特定財源の見直しに関して、2点、要望いたしているところでございます。
 1点目は、揮発油税等のエネルギー課税の水準でございます。暫定税率を含んで一定の水準があるわけでございますけれども、地球温暖化対策の観点からこの水準を維持していただきたいという要望をしております。仮に暫定税率などを廃止した場合には、COの相当の増加が見込まれるということで、その維持を要望しているということでございます。
 もう1点は、こういった特別会計や特定財源の使い道でございます。地球温暖化対策にも相当規模の費用が必要ということでございますので、今、御提案しております環境税はかなり絞ったもので構成していると申し上げましたけれども、特別会計改革がなされる際には、各省の地球温暖化対策にも充てることを要望しているということでございます。
 2ページ目にまいりまして、環境税の具体的な仕組みについて御説明申し上げます。課税対象・段階でございますけれども、基本的にすべての化石燃料に対して炭素に比例して広く薄く御負担いただくというコンセプトでございます。ただ、化石燃料の流通形態あるいは使用形態はさまざまでございますので、3つの課税の仕方を提案しております。
 [1]が、主として家庭・オフィスで使用されるガソリン、LPG、灯油といった燃料につきましては、使用の場面が多様・多岐にわたるということもございまして、石油精製会社からの蔵出段階の上流課税を提案しております。
 [2]が、主に事業活動において使用される化石燃料、石炭、天然ガス、重油、軽油、ジェット燃料でございます。これは大口の排出者について申告納税いただくということでございます。大口排出者というのは省エネ法で届出義務がかかるような水準を念頭に置いているということでございます。裏返しで中小・零細の方々にはこの部分は課税されないということになります。
 それから、電気、ガスの扱いでございますけれども、発電用燃料、ガスの製造用原料にご負担いただくということにしてございます。
 それから、(注)の部分でございますが、ガソリン、軽油、ジェット燃料の扱いにつきましては、原油価格の高騰、それから、既存税負担の状況、既存の税の負担としては揮発油税、軽油引取税、航空機燃料税といった個別の税金がかかっておりまして、かつ、他の油に比較いたしまして、それが高い水準であるということなどを考えて、当分の間、適用を停止という提案をさせていただいております。
 2番目が税収・税率でございます。先ほど今回は緊急に必要な温暖化対策の規模に絞ったと申し上げましたが、税収額は3,700億円ということでございます。これは、上のガソリン、軽油、ジェット燃料の課税を停止したという前提での税収額でございます。昨年は4,900億円ということで提案させていただきました。
 それから、税率につきましては、昨年と同様でございますけれども、炭素1トン当たり2,400円、石炭にいたしますと1キログラム当たり1.58円、こういった数字になります。個々の燃料の税率につきましては、後ろの方に表をつけております。
 次のページにまいりまして、御家庭の負担でございます。御家庭で電気、ガス、灯油といったエネルギーが使われますが、こういったものに着目した場合、1世帯当たり平均して年間2,100円、月額180円の御負担をお願いするということになります。
 3番目、税負担の軽減でございます。まず、企業の一定の削減努力への配慮ということでございます。大口排出者につきましては、申告納税部分の油種について一定の削減努力、これは一定の水準を定めようと思っておりますけれども、例えば原単位の改善とか、そういったことを過去5年平均で何パーセントとかいう具体的な水準を定めまして、それをクリアした場合には、それを評価して課税については半分軽減すると。努力した企業のうちエネルギー多消費産業に属する場合には、さらに1割オンして6割軽減すると、こういった仕組みでございます。
 それから鉄鋼製造用の石炭、コークス、いわゆる原料として使われるものでございますけれども、こういったものは諸外国の扱いも参考にいたしまして、免税。それから、灯油につきましては、ご家庭で広く使用されるということ、さらに寒冷地などで負担も多いということも踏まえて、格差を少しでも軽減するということで、一律、税率2分の1に軽減。こういった3点につきまして、軽減措置を提案させていただいております。
 それから、税収の使途でございます。全額、地球温暖化対策に充てていただきたいという要望でございます。昨年は一部、社会保険料など企業活力の維持向上に充てるという提案をさせていただきましたが、今回は全額を地球温暖化ということにしてございます。
 それから、その全額の充て方でございますけれども、2番目の○にございますように地球温暖化対策を支援するほかの税の税制優遇措置の財源に充てるということを中心にやっていきたいと考えております。もちろん、すべてを減税財源として税収中立にするというわけではございませんが、できる限り減税という形で政府の肥大化を防止するという観点も含めて、国民に還元していくことを考えたいということでございます。そういうことで、税収は一般財源として扱うという提案にしております。
 それから、地方公共団体の関係で申しますと、地方公共団体でさまざまな温暖化対策を身近なところでやっていただいております。こういった対策に充てるためにこの税収の一部も地方公共団体に譲与するという考え方でございます。
 実施時期につきましては、第1約束期間、2008年を間近に控えて1日も早くということでございますが、新しい税ということで準備期間もございましょう。そういうことで平成19年1月、平成18年度税制改正という要望でございますが、19年1月ということを考えております。
 それから、この税の効果・影響でございます。精査中、試算中ということでございますけれども、税による削減量といたしましては、価格インセンティブ効果、それから、財源を充てることによる効果、両方合わせましておよそ4,300万トン程度、基準年比3.5%程度を見込んでおります。
 さらに、経済への影響、これもモデルを回している最中でございますけれども、昨年の環境省案では同じ税率でGDP年率0.01ポイント減という数字でございました。ことしも同等のものになろうかと予測しているところでございます。
 簡単ですが、以上が10月25日に提案いたしました環境税案の概要でございます。残りのページは、各税率や御家庭の負担などの参考資料でございます。
 以上でございます。

○須藤部会長 鎌形課長、どうもありがとうございました。
 まとめの時間を除きますと、あと10分ぐらいの質疑応答になるんですが、この問題は、ほとんど委員の先生が一言、二言ぐらいは質問したかったり、あるいは、意見を述べられたいと思われているのではないかと予測はしているんですけれども、そういう時間がございませんので、代表的にというか、三、四人の先生に限ってご意見を伺うしか方法がないかなと。あとは、ペーパーでいただこうかなと思っているわけでございます。
 どうしてもという方はどうぞ札をお立てください。3人か4人いらっしゃったら。不公平ではございますけれども、そうさせていただきたいと思います。もしどうしてもということでなければ、多分ご意見あると思いますので、委員の皆さんは、鎌形課長のところにメールか何かあると思いますので、この問題について、かなり具体案でございますので、ご意見をお寄せいただくなり、あるいは、ご質問させていただくということでよろしゅうございましょうか。
 全員挙がったときに私は処置に困るので、お立てくださいとは申し上げにくいので、とりあえずはそういう処置を取らせていただきたいと思いますが、鎌形課長、それでよろしいですか。お答えいただけますよね。

○鎌形環境経済課長 わかりました。

○須藤部会長 そうしないと不公平になるので。最初の2人ぐらいに意見を言わせておいて、ここでやめましょうというのも大変失礼でもあるので。

○鎌形環境経済課長 個別に、御質問、御意見をいただければ、お答えしたいと思います。

○須藤部会長 はい。そうお願いします。それはお約束させていただきます。
 それから、先ほどの梶原課長の3つの報告についても私は全く質問もご意見も伺いませんでした。これも内容が非常に重要でございますし、また情報としても大切でございます。梶原課長にも多分質問があると思いますので、これについても個別に対応していただき、委員の先生方からご質問あるいはコメントをいただければ大変ありがたいと思います。それでお答えをさせていただくということで。先ほど省略して、後で時間があったらやりましょうと言ったんですが、やっぱり時間もございませんでしたので、これもやめさせていただきたいと思います。
 実はまだもう1つだけ、議題が残っております。最後に、先月22日から23日にかけてソウルで開催されました第7回日中韓三カ国環境大臣会合の結果について、事務局からご報告をお願いします。
 田中室長、簡単にどうぞ。

○田中環境協力室長 環境協力室長の田中でございます。お時間をいただきましたので、最後にご報告をさせていただきます。
 先月になりますが、10月22日・23日、ソウルにおきまして、第7回第7回日中韓三カ国環境大臣会合が開催されました。日本、小池環境大臣、3回目のご出席でございますが、中国のシエ・ゼンホア国家環境保護総局長、韓国のイ・ジェヨン環境部長官がそれぞれ意見交換をしたということでございます。
 地球規模の問題、地域の問題、それから、それぞれの国の取組、それぞれについて忌憚のない意見交換をしたわけでございますけれども、中でも循環型社会の構築、中国では「循環経済」と言っておりますが、それと気候変動問題、さらには地域の問題として黄砂、酸性雨といったことを中心に重点において議論をしてまいりました。
 循環型社会については、中国において、今、最も大きな関心を持っているところでございますけれども、中国においては次期五カ年計画の策定の重要な時期でございますが、その中でも循環経済、節約型経済、そういったものをつくっていこうということで一生懸命取り組んでいるということで、三カ国もこれに協力していこうということでございます。
 温暖化についても、特に日本の方から、今後、京都議定書、それからその先を目指して三カ国で取り組んでいくことについて議論いたしました。特にCDMの問題、それから、小池大臣からはクールビズなど国民運動について日本の取組も紹介しながら、三カ国でこういったものに取り組んでいこうという呼びかけをしてきたところでございます。
 中国においても、立場の違う点はございますけれども、次期五カ年計画における明確な位置づけなど取り組んでいくということでございます。
 その他、酸性雨、海洋汚染、黄砂といった地域の問題について協力していこうということで、具体的な議論をしてきたところでございます。
 手短に以上でございます。

○須藤部会長 どうもご説明いただきましてありがとうございました。
 事務局、その他の問題は。もうこれでよろしいですか。
 きょうは地球温暖化の部分でたくさんのご意見をいただいたので、私の議事進行がまずいためにほかの議題について質問やらご意見をいただき、事務局にお答えいただくという時間的余裕がございませんでした。深くおわびを申し上げます。ということで、時間どおりに、40分の不足分をやっとここで詰められたわけでございますが、これをもって本日の部会は終了させていただきたいと思います。
 本日の議事録につきましては、事務局で案を取りまとめた上、後日、委員の皆様に案を送付させていただきます。
 次回の日程につきましても、改めて事務局で調整させていただいて、ご連絡を差し上げております。
 本日はどうもありがとうございました。お疲れさまでございました。

午後 4時50分 閉会

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