中央環境審議会地球環境部会(第24回)議事録

1.日時

平成16年11月9日(金) 午後3時00分~午後5時55分

2.場所

三田共用会議所 大会議室

3.出席委員

  
(会長)  森嶌 昭夫  
(部会長)  浅野 直人

 
(委員)  清水  誠  鈴木 基之
   桝井 成夫  桝本 晃章
   和気 洋子
 
(臨時委員)  青木 保之  浅岡 美恵
   飯田 哲也  浦野 紘平
 及川 武久  太田 勝敏
 大塚  直  川上 隆朗
 久保田泰雄  小林 悦夫
 塩田 澄夫  大聖 泰弘
 高橋 一生  富永  健
 永里 善彦  平尾  隆
 松野 太郎  安原  正
 山口 公生  横山 裕道

               

4.議題


1. ロシアの京都議定書批准の状況について
2. 2003年度の温室効果ガス排出量速報値(環境省算定値)について
3. 地球温暖化対策推進大綱に関する評価・見直しに関する中間取りまとめのパブリックコメントの結果について
4. 温室効果ガス排出量の推計について
5. 中間取りまとめを受けた主な施策の検討状況について
6. 気候変動に関する国際戦略専門委員会における検討状況について
7. 今後の国際環境協力の在り方について

5.配布資料

座席表
委員名簿
資料1 ロシアの京都議定書批准の状況について
資料2 2003年度(平成15年度)の温室効果ガス排出量速報値(環境省算定値)について
資料3 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめのパブリックコメントの結果について
資料4-1 2010年のエネルギー起源CO2排出量見通しの中央環境審議会地球環境部会と総合資源エネルギー調査会需給部会の試算の違いについて
資料4-2 代替フロン等の3ガス排出量の推計について
資料4-3 代替フロン等3ガスの個別分野における主要な推計パラメータについて
資料5-1 事業者からの温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度について
資料5-2 自主参加型国内排出量取引制度案について
資料6-1 気候変動に関する国際戦略専門委員会における検討経緯と今後の予定
資料6-2 気候変動問題に関する国際的な戦略について 中間取りまとめ(骨子案)
資料7-1 今後の国際環境協力の在り方について
資料7―2 国際環境協力専門委員会の設置について(案)
参考資料1 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめ
参考資料2 地球温暖化・各省連携事業について
参考資料3 代替フロン等3ガスの排出量推計方法について
参考資料4 気候変動問題に関する国際的な戦略について(これまでの審議経過のまとめ)
参考資料5 国際環境協力戦略検討会報告書
参考資料6 中央環境審議会議事運営規則

6.議事

午後5時00分 開会

○盛山総務課長 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会の第24回会合を開催いたします。
 全委員40名中、現在20名の委員が御出席でございます。遅れておみえになる委員の方もいらっしゃいますので、過半数に達するのは間違いがないということで、本日の会合は部会として成立するということでございます。
 まず、委員の御異動がありましたので御紹介をさせていただきます。
 三菱地所の林臨時委員が辞任されまして、その後任としまして国際協力機構の川上顧問が新たに委員として就任されましたので御紹介させていただきます。

○川上委員 よろしくお願い申し上げます。
 私は外務省の出身でございまして、前任の林委員の後に今日からまいりました。新米でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○盛山総務課長 ありがとうございます。
 それでは、浅野部会長、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、本日の議事について御紹介を申し上げます。
 まず、議題1については「ロシアの京都議定書批准の状況について」でございます。
 議題2は「2003年度の温室効果ガス排出量の速報値について」この2件を最初にまとめて御報告いただくことにいたします。
 その後、議題3が「地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しについて」、私どもは中間取りまとめを行いましたが、これに対するパブリックコメントを求め、その結果がまとめられておりますので御報告申し上げます。
 また、温室効果ガス排出量の推計について、そして中間取りまとめを受けた主な施策の検討状況について。以上の3件は関連いたしますので、一括して御報告し、御意見を賜りたいと思っています。
 その後、議題6は国際戦略専門委員会がどのような検討をしているかという検討状況を御報告申し上げ、さらに今後の国際環境協力の在り方について大臣より諮問を受けておりますので、これについて今後の議論の進め方についてお諮り申し上げたい。
 それでは、本日の配布資料の確認をお願いいたします。

○事務局 資料の確認でございます。議事次第1枚、それからその裏に資料一覧でございます。それから、座席表を1枚。本部会の名簿でございます。
 資料1が「ロシアの京都議定書批准の状況について」、資料2が「2003年度温室効果ガス排出量速報値について」、資料3が「中間取りまとめに関する意見募集結果概要」でございます。
 資料4-1が「2010年のエネルギー起源CO2排出量の見通しの地球環境部会と総合資源エネルギー調査会の試算の違い」について。資料4-2が「代替フロン等3ガス排出量の推計について」資料4-3が「代替フロン等3ガス個別分野における主要な推計パラメータについて」資料5-1が「事業者からの温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度について」
 資料5-2が「自主参加型国内排出量取引制度案について」資料6-1が「気候変動に関する国際戦略専門委員会における検討経緯と今後の予定」資料6-2が「気候変動問題に関する国際的な戦略についての中間取りまとめ(骨子案)」
 資料7-1が「今後の国際環境協力の在り方について」資料7-2が「国際環境協力専門委員会の設置について(案)」
 参考資料でございます。参考資料1が8月にまとめていただきました「中間取りまとめ」参考資料2が「今後の温暖化対策、点から面ネットワークへの展開について」
 参考資料3が「代替フロン等3ガス排出量の推計方法について」参考資料4が「気候変動問題に関する国際的な戦略について」これまでの審議経過のまとめ。参考資料5が国際環境協力専門検討会の報告書、最後に参考資料6が中央環境審議会議事運営規則でございます。
 過不足等がございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。

○浅野部会長 それでは、議事に入りたいと思います。本日は3時間の議事を用意しておりまして、18時までの審議ということでございます。できれば途中で若干の休憩をとりたいと思っておりますが、本日は大変議事が多くございますので、議事進行にはいつものようによろしく御協力をお願い申し上げます。
 それでは、最初の議題1と2について一括して事務局から説明をお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の清水です。座って説明させていただきます。
 まず、資料1ということで、ロシアの京都議定書の批准の状況について御報告申し上げます。
 この資料は参考のところに書いてございますように、ロシアにおきましては9月30日に京都議定書批准につきまして政府決定、これは閣議での決定ということでございますが、その後、下院、上院の可決を経まして、一番上に書いてありますように11月4日、プーチン大統領が京都議定書の批准に署名したということでございます。これによりましてロシアは京都議定書の批准を最終的に決定したということになるわけであります。
 そして、今後の手続きでありますが、この議定書の批准書が国連に寄託されるという手続きをとりまして、ロシアの批准手続きが終了することになっております。
 国連にいつ寄託されたかという情報については、まだ私どもとれておりませんが、国連から発表されることになると思います。
 それから、このロシアの批准によりまして京都議定書の発効要件を満たすことになりますので、このロシアの批准の日から90日後に京都議定書自体が発効ということになります。
 このプーチン大統領の署名を受けまして小泉内閣総理大臣、それから小池環境大臣がそれぞれ談話を発表しております。
 1枚めくっていただきまして、内閣総理大臣談話がついておりますが、1の一番下あたりのところに「国際的な地球温暖化対策の新たなページを開くことになることを心から歓迎します」ということが内閣総理大臣の談話でございます。
 それから、次のページにありますのが小池大臣の談話であります。最初の京都議定書の発効のところの最後のほうの段に、「この度のロシアの決定を心より歓迎するとともに京都議定書が発効する運びになったことを喜ばしく思います。また、地球温暖化対策を一層強力に進めていく必要性を改めて認識し、決意を新たにするものです。」というようなコメントを発表しております。これが資料1でございます。
 資料2ということで2003年度の温室効果ガスの排出量の速報値について御報告したいと思っております。
 これまで温室効果ガスの排出量は実は2年遅れで発表しておりました。今年2004年でありますので、最新のデータがこれまでは2002年ということで少しデータが古かったわけでありまして、この審議会の場におきましても早くデータを公表するべきという御指摘を皆さんからいただいてきたところであります。
 今回のこの2003年度の速報値につきましては、政府全体の値ではありませんが、環境省として算定したものとなっております。
 この上のところに書いてありますように、確報値は各種統計の年報値に基づいて算定されますけれども、現在のところまだ年報値が確定されていない段階にありますので、月報値あるいはトレンドによる推計などを用いまして環境省のほうで推計いたしました。このため、この値自体は政府全体で取りまとめる確報値との間に少し誤差が生じる可能性があるということが前提であります。そういう前提ではありますが、2003年度、私ども算定いたしましたところ、2003年度の温室効果ガスの総排出量が13億3,600万tCO2ということであります。
 これは前年度の総排出量に比べまして500万tCO2程度、0.4%程度増加しております。これは京都議定書の基準年の総排出量に比べますと8.0%上回るということです。2002年度のデータが7.6%増ということでありましたので、前年から0.4%増ということになっております。
 ここの総排出量のうち、二酸化炭素が9割を占めますので、そこで部門別に90年度比でそれぞれの伸び率を見ておりますが、オフィスビルとか家庭はかなり大きな伸びを示しているわけであります。
 それから、その下にグラフが書いてございます。前年度からどういう形で伸びているかがグラフの右に掲げてございます。まず、工場等につきましては鉄鋼とか窯業・土石などの増加がありまして、対前年度比1.7%程度の伸びということでございます。経済の回復基調を反映したものかと思っております。
 それから、自動車・船舶等のところでありますが、これは対前年度比-0.8%ということで減っております。これは貨物の中でも特に自家用貨物の量が減っております。これは貨物の中で自家用から営業用へのシフトが起こっている、物流の合理化が進んでいることを背景としていると分析しております。
 それから、オフィスビル、家庭、両方とも対前年度で+0.1%ということで、ほぼ横ばいということであります。昨年度は暖冬・冷夏ということでありましたが、実は東京電力の原子力発電所が17基止まっていたというような時期に当たります。この結果、排出原単位が悪化しており、冷夏・暖冬でありますので、本来なら下がってもいいところが横ばいになったという、そういう結果かと思っております。
 ちなみにオフィスビルにおきましては排出量の約半分が電力、家庭におきましては排出量の約6割が電力由来の排出ということであります。
 以上でありますが、後ろのほうに参考資料ということでつけております。2枚めくっていただきますと、各温室効果ガスの排出状況ということで温室効果ガス別に見ております。二酸化炭素は今言ったとおりでありますが、3ページの下のほうに原子力発電所の影響についての分析を少し書いておりまして、やはり原子力発電所の長期停止の影響がかなりあるということがわかります。
 めくっていただきまして4ページにいきますと、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄ということで、(2)(3)(4)ということで掲げておりますが、これらの二酸化炭素以外の温室効果ガスにつきましてはいずれも前年と比べて減少しておりまして、大綱の目標はクリアしているという、そういう状況にあります。
 以上、簡単ですが私からの報告とさせていただきます。

○浅野部会長 それでは、ただいま2点御報告を申し上げましたが、この御報告について御質問なり御意見なりを頂きます。恐れ入ります、名札をお立ていただけませんでしょうか。
 よろしゅうございますか。
 それでは、桝本委員、平尾委員が名札を上げておられますので、桝本委員からお願いします。

○桝本委員 恐れ入ります。今、清水課長から御説明があったとおりで、私、東京電力に籍を置くものとしては若干あるいは相当恥ずかしい思いをいたすわけですが、1枚目の+36.9%オフィスビル。家庭が3割近い。これで電力の比率が高いという御説明があったわけで、原子力が普通の形である。前年あるいはその前の場合にはこの数字はどういうような数字になるか、試算はなさっていらっしゃいますでしょうか。

○清水地球温暖化対策課長 先ほど、あまり詳しくは触れませんでしたが、めくっていただきましてページが3と書いてあるところがございます。3の下のほう、ちょっと字は小さいのですが、原子力発電所の運転停止によるCO2排出の影響ということが書かれております。電事連の試算などを見ましたところ、原発停止前に策定した計画と実績を比較しますと、大体6,000万tCO2が増加したというようなことかなと理解しております。
 仮に6,000万tの増加がなかった場合ということを考えれば、総排出量は基準年の総排出量と比べて3.1%ぐらいの増加にとどまったということであろうということであります。

○桝本委員 そうすると、オフィスビル等の増分のシェアで割り戻せば、増えている分が、原子力のイレギュラー要素をとった数字という理解でよろしいんですね。

○清水地球温暖化対策課長 結構です。

○桝本委員 ありがとうございます。

○浅野部会長 平尾委員、どうぞ。

○平尾委員 今日のロシアの批准の件ですが、質問というより意見ですが、ロシアは第2約束期間以降についてはサスペンドした状態になっているわけですね。私は批准したということ以上に、それは我々としては非常に重く受け止めておいて、これに対して今後、我々としてはどういうふうな政策を展開していくのかということの第一歩だと思っているんですが、私はここにそれが記載されているべきではないかと思いました。

○清水地球温暖化対策課長 ロシアのほうで第二約束期間に対する留保といいますが議論があるということは報道では存じておりますが、それがどういう形になるのか、具体的に例えば批准のときに宣言になるのかとか、そこら辺はもう少し見極めてみたいと思います。ただ、今の京都議定書におきましては第2約束期間以降の交渉はオープンでございますので、結局は交渉の結果如何ということでありますので、その点につきましては各国とも状況は同じような状況があるのではないかと認識しております。

○平尾委員 すると、やや楽観的に思っていていいということですか。

○浅野部会長 必ずしもそうとは言えないと思いますが、いずれにせよ第二約束期間の我が国のスタンスをどうするかということについては、産業構造審議会ですでにペーパーが中間的に出ておりますし、私どもも現在専門委員会で御検討いただいておりますから、その中間的な報告は本日差し上げます。
 それでは、横山委員どうぞ。

○横山委員 速報値の2ページで工場等が2002年度から1.7%増加しているわけです。製造業部門が1.9%増加、中でも窯業・土石業が4.0%増加となっていますが、これについてはもう少し説明していただけませんでしょうか。この年度だけの特別な状況なのか、今後もそういう増加傾向が読み取れるのかどうか、その辺をお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 ここの2ページに書いてございますように、今回排出量のベースで見ますと鉄鋼業、それから窯業・土石業というところの直接排出量の増加が目立っております。ただ、それぞれ生産量の増加の要因などにつきましてはまだ詳しく分析しておりません。例えば中国向けの輸出増とかいろいろな議論があるかと思いますが、まだ推計の部分もございますので、確報値までの間にはより詳しく分析を進めていきたいと思っております。

○浅野部会長 よろしゅうございましょうか。これはあくまでも速報値ということで、かなりの部分は推計に基づいているということがございますから、最初にもありましたように最終的には確報値が出た場合には数パーセントの誤差が生じる可能性があるということを留保してございます。しかしながら、先ほど清水課長も申しましたように、私どもは従前からアバウトでもいいから早く数字をつかめないとなかなか政策の効果測定とか点検ができないという悩みをかかえておりました。そこで事務局に頑張って頂いて今回は無理にこういう推計値を審議会にお示しをしたということでございます。ですから、外れる可能性があるということについては御了承いただいた上で、これを用いると言うことにせざるを得ません。なお、さらにこういう推計値についての確度を高める努力は今後とも事務局にお願いしたいと思っております。
 それでは、大聖委員どうぞ。

○大聖委員 簡単な質問です。運輸が減ってきているということは大変好ましい傾向だと思いますが、これはガソリンと軽油の消費量の低下というものと整合性がとれておりますでしょうか。いろいろこれからチェックが行われると思いますが、現時点での状況で結構です。

○清水地球温暖化対策課長 基本的に軽油が減っているのではないかと思っております。特にここにも書いておりますように自家用貨物の部分の減りが大きいわけです。この背景といたしましては貨物の輸送における自家用、つまり会社が白ナンバーの車で運ぶものから、むしろ営業用の青ナンバーでの車での荷物の運びにアウトソーシングする。あるいは、物流の合理化を行うというような傾向が今年も進んでいるのではないかというふうに推察されます。

○大聖委員 ありがとうございました。

○浅野部会長 それでは、議題1と2についてはこのあたりでとりあえず終わらせていただきまして、引き続きまして議題3から5まで、すなわちパブコメの結果について、それから排出量の推計について、それから中間取りまとめを受けた主な施策の検討状況について、以上を大変恐縮でございます、私のほうに来ておりますメモによりますと30分かけて説明するということになっておりますので、しばらくどうぞ我慢をしてお聞きいただきたいと思います。

○清水地球温暖化対策課長 まず資料3について私のほうから説明いたします。議題が多くございますので、少しはしょった説明になることをお許しください。
 8月に中間取りまとめをまとめていただきまして、今回、参考資料1につけておりますが、パブリックコメントを8月13日から9月10日まで約1ヶ月間行いました。その結果、左にありますように提出件数といたしましては全体で302件、団体あるいは個人の皆様から広くさまざまな御意見をいただいております。
 1ページ目が団体名ということで一覧にしております。
 1枚めくっていただきまして意見の概要という形になっております。これは便宜的に、○は賛成、●は反対、☆はその他意見を表すというふうにしておりますが、必ずしも○●☆という形で分類できないような意見もたくさんございますが、これはあくまでも便宜的なものであります。
 全般的な意見といたしましては、例えば産業界の対策の強化が目立つとか、あるいは民生・運輸の対策はかえって厳しいので事業者に対する適切な政策誘導が必要であるとか、あるいはもっと国民に理解しやすい具体的な行動など、さまざまな意見が寄せられました。
 その中でも一番いろいろな意見が出てまいりましたのは、例えば1ページ目でいいますと2のところの大綱の施策の進捗状況の評価、ここにつきましてはこの審議会でもさまざまな御議論がございましたが、国民各界、各層の更なる地球温暖化対策の推進とか、あるいは革新的な技術開発の部分をめぐりまして意見が幾つかきております。
 それから、次のページにまいりまして、これは大綱の見直し関係が2ページ以降に書いてありますが、例えば(3)の中長期的な観点からの温暖化対策技術の普及というところを見ますと、上のほうに●が3つほどありますが、2番目の●とか3番目の●を見ますと、特に原子力発電につきましては2つの異なった意見がきておりまして、原子力発電を技術の柱の筆頭に記載するべきというような意見と、逆に原子力発電は全く削除するべきというような意見、両方寄せられているようなところであります。
 それから、2の大綱の目標ということで、下のほうになりますが、(2)の温室効果ガス別目標の徹底化のところでは、やはり先ほど御紹介しました革新的技術と国民各界の取組につきましては、削減期待量を計上しないことに賛成する意見あるいは反対する意見ということでここでは分かれております。
 それから、審議会におきましても特に3の各区分や部門にまたがる横断的な対策、施策のところについて御熱心な討議をいただいた部分でありますが、この部分につきましても賛成する意見あるいは反対する意見など、意見が分かれた形できております。
 3ページのほうにまいりまして、(4)の事業者からの温室効果ガスの排出量の算定・報告・公表制度という部分についてでございます。これにつきましては、こういった排出量の把握・公表は評価・見直しの基本であって、こういうのはきちんとやるべきという意見から、逆にそういった公表制度に反対する意見ということを含め、ここも議論が割れております。
 それから、自主行動計画につきましても協定化につきまして賛成あるいは反対ということ。それから、(6)の国内排出量取引制度につきましても導入を推進するべきという意見、それからキャップ&トレード型の国内排出量取引制度については経済統制的であって反対という意見に割れております。
 それから、温暖化対策税制のところにつきましては、温暖化対策税を早期に導入すべきという意見。それから、森林吸収源対策に活用すべきという意見があるのに対しまして、国際競争力の低下を招くために反対であるとか、あるいは対策の有効性、あるいは既存の税制の見直しということに対する意見などが来て、ここら辺も賛否両論かなと思っております。
 こういった横断的な対策に対するいろいろな御意見をいただいておりますが、4の個別ガス別の対策のところにつきましても、(1)のエネルギー起源CO2の対策強化のエネルギー供給サイドの施策につきまして、やはり原子力をめぐりまして推進すべきという意見と削除するべきという意見に分かれているというのが現状でございます。
 それから、4ページ目についてさまざま有益な御意見をいただいておりますが、紹介はこの場では省略させていただきたいと思います。
 それから、5ページのほうにまいりまして、一番上に(4)の吸収源対策ということで、森林整備ということを推進するべきという意見。それから、逆に森林による吸収量には科学的根拠はなく、目標達成に利用すべきではないとする意見など分かれております。
 それから、京都メカニズムに対する対策・施策の強化ということで、これは京都メカニズムの活用を推進すべきという意見から、逆に活用すべきではないかという意見まで、ここも両方から意見が来ているということであります。
 最後、5のところで対策・施策の実施体制ということでありますが、特に(2)の国民・産業界、NPO・NGO、労働組合との各主体の役割分担の強化というところでありますが、特にNPOとか企業、自治体の協働を推進するべきという意見。あるいは(3)地域における対策の展開と地方公共団体の役割のところは、特に積極的な地方公共団体の取組について国が積極的に支援するべきであるというような意見も含めありました。
 以上、簡単でありますが、さまざまな観点からの意見が来ているということを御報告いたします。
 この中間取りまとめにつきましては案という形ではなくて、取りまとめていただきましたので、それに対する意見ということでございますので、是非こうした意見を今後のこの審議会の場にも活用して、最終取りまとめの際にも活かしていただきたい、そういうふうに思っております。
 資料3については以上です。

○浅野部会長 資料3について、もし御議論がありましたら、後ほどまた伺います。ただ、いつもこういうパブリックコメントを拝見するたびに思うわけですが、こういう意見が何件も寄せられたという数字にあまりこだわることは適切ではないと思っています。というのは、パブリックコメントというものは、アンケートのようにサンプリング調査をしているというわけではありませんで、ある御意見を持っておられる方が関心を持って、積極的に御意見をいただければ、その数が多くなるということがありますから、そうするとその部分の仲裁が増えるということは当然起こることです。
 今回、比較的バランスがとれていると思いますが、ときには本当にある特定の御意見だけが百何ぼも集まるということが出てくることがありますから、パブコメの意見がこの部分について多かったから、だからどうであるという形で議論を進めることはあまり健全ではないと思っています。御議論がありました後ほど伺います。
 それでは、資料4-1について、矢野調整官から説明お願い致します。

○矢野調整官 それでは、温室効果ガスの排出量の推計の関係につきまして、まず資料4-1、こちらのほうはエネルギー起源CO2の関係でございますが、御説明させていただきます。
 温室効果ガスの排出見通しということで、中間取りまとめの際に出させていただいた数字がございますが、もう一方で総合資源エネルギー調査会の需給部会のほうでも2010年度のエネルギー起源CO2の排出量の見通しが出されています。
 具体的には真ん中の表にありますような数字が出ておりまして、この数字が異なっておりますことから必要な調整をするべきではないかというような御指摘をいただいていたところでございます。
 この調整を現在進めているというところでございますが、調整するにあたりまして、まずどこが違っているのかというところを整理したという内容がこの資料4-1でございます。
 なお、対策強化ケースに関しましては追加となる対策というのがそれぞれ異なっているというところがございますので、現時点では現状対策ケースについて分析を行った結果ということで整理いたしております。
 1ページ目の下のほうから両試算の比較(差異の主なポイント)ということで7つの項目に分けて整理をいたしております。
 まず、1番目が試算の目的・方法の違いというところでございます。試算の目的でございますが、総合エネ調の場合はエネルギー需給構造の変化を試算することが主たる目的であり、一方、中環審では温室効果ガス排出量の将来見通しを試算することが主たる目的ということで、目的に沿った推計の方法をそれぞれとっているというところの違いがございます。
 1枚めくっていただきまして2ページのほう、試算の方法につきましての違いでございますが、総合エネ調のほうは過去、非常に長期間にわたりますデータが必要になるというようなモデルを使っておられまして、2002年にエネルギーバランスの統計の改定があったんですが、改定前のエネルギーバランスのデータを使いまして推計し、推計後に改定後のエネルギーバランスの表記に転換するというやり方でございます。
 中環審につきましてはボトムアップ方式のモデルということで、1990年以降のデータを使っておりまして、基本的に改定後のエネルギーバランスのデータを使っている。そのような違いがございました。
 2番目が産業部門の違いでございます。産業部門につきましては経団連の自主行動計画の取り扱い、それから各産業での生産量やエネルギー消費量の想定といったあたりが違っていたというのがございます。
 まず、経団連の自主行動計画につきましては、総合エネ調のものでは現状対策の中で自主行動計画の個別の目標の達成が見込まれるということをすでに計算に折り込んであるというものでございます。
 一方、中環審につきましては今後のCO2の排出量は、生産量の減少ですとか、電力の排出係数の改善によりまして自主行動計画の全体目標が達成されるというように見込まれましたことから、産業部門での個別の業種の目標達成は現状対策の中では講じられないという前提で推計をしているという違いがございます。
 2番目の業種別の生産量につきましては、エネルギー多消費の4業種につきましては総合エネ調も中環審も同じ生産量で推計をしておりましたが、その他の産業につきましては総合エネ調と中環審で若干生産量の見込み方、エネルギー消費量の見込み方に違いがございました。
 3番目の業務その他部門につきましては、業務その他部門の活動量でございます床面積の推計方法、この部分で若干違いがございまして、その結果違いが出ているというようなところがございました。
 次のページで4番目、家庭部門、これにつきましては主要な家電製品の平均使用年数、これについて総合エネ調がエネルギー長期需給見通しの採用値、中環審のほうでは家電リサイクル法の施行状況の調査結果というようなものを使っているという違いがございます。
 また、5番目の運輸部門では走行量の推計、これについては人キロ、トンキロベースか台キロベースの違いかというようなことと、理論燃費の推計において輸入車が入っているか、あるいはトップランナー規制の前倒し達成時期をどう設定しているかという違いと、それから、交通流対策といたしまして総合エネ調では現行大綱の目標量に応じた達成状況から推計をしているが、中環審のほうでは実績データが不足しているということから定量的に評価することが難しい、あるいは対策の実施による削減効果の不確実性が大きいというようなものがありますことで、現時点で交通量対策については計上していないという違いがございました。
 それから、6つ目のエネルギー供給部門につきましては、原発の利用率の設定が違っていることなどから電力使用に伴います排出係数の値が違っているというのがございます。
 それから、7番目、国民努力、革新的技術(▲2%)の取扱いでございます。総合エネ調の中では現行の大綱の枠組みに基づきましてエネルギー起源CO2というのとはこの部分は別枠扱いにしているということでございます。
 一方、中環審につきましてはエネルギー起源CO2に区分される対策とあいまって効果をもたらすということで、独立した区分で分離しての定量的な評価というのは過不足の問題が生じるというような場合も考えられるということから、各部門にそれぞれ振り分けて計上するという違いがございます。
 4ページ目は実際に振り分けをする具体的な数字の扱いでございます。
 現在、以上のような違いを共通の認識理解として持つことができましたので、この共通の理解に立ちまして実際の数字の調整というものを進めてきております。現在、若干まだ微調整が残っておりまして、本日の時点で数字でお出しするというふうには至っておりませんが、引き続きまして現状対策の数字の詰めを続けさせていただくとともに、今後、対策強化、追加対策につきましても調整してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○浅野部会長 この資料はすでに以前に委員にはお送りをしておりまして、総合資源エネルギー調査会にも基本的に同じものが提出されています。御質問がありましたら後ほど伺います。
 それでは、次に宇仁菅フロン対策推進室長から資料4-2、4-3について説明をいただきます。

○宇仁菅フロン対策推進室長 それでは、資料4-2についてまず説明させていただきます。これは8月の中間取りまとめの段階ではフロン等3ガスの排出量は精査中となっておりましたが、今回、推計の結果をお出しするということでございます。
 それで、合計の欄を見ていただきたいのですが、3ガス合計で基準年が4,974万t、CO2換算ですが、これに対しまして現状対策ケース6,727万t、対策強化ケースが5,167万tに抑えることができるという結果でございます。
 大綱の目標の欄に+2%とありまして、これは基準年の6ガス総排出量に対する割合でございまして、基準年に対して+2%の増加に抑えるという意味でございます。これが現在の目標になっておりますが、それと比較しますと対策強化ケースでは+0.2%まで下げることができるという結果になっております。
 こんなふうに+2%という目標値が増加になっていることにつきましては、これまでも説明しておりますが、もともとオゾン層保護の観点からオゾン層を破壊するフロン類を代替フロンであるHFCに代替する必要があったということで、これまでもそうですし、今も代替が進んでいる部分がございます。これに伴いまして今後増加が予想されるのですが、その増加を+2%に抑えるというのが現行の目標でございます。今回の見直しによりまして、それを0.2%まで下げることができるということでございます。
 もう1点説明させていただきたいのは、現状対策ケースについてでございますが、これは現在の産業界の行動計画に定められた対策など、いろいろな対策を実施したケースということでございます。したがいまして、何もしないケースが現状対策ケースではなくて、すでに決められている対策を見込んだケースが現状対策ケース、今回の大綱を見直しして、新たな追加対策を実施した場合が対策強化ケースということでございますので、その点も誤解のないようにお願いしたいと思います。
 次ページ以降、もうちょっと細かいデータが入っておりますが、めくっていただいて3ページを御覧いただきたいのですが、これはグラフで示しておりますが、3ガスの排出量の合計値でございます。基準年の1995年がこのグラフの中では4,794tとありますが、これは申し訳ありません、4,974tのミスでございます。約5,000万t弱でございましたのが、現状では、2003年ですが、2,500万t余りということで、約半分に減っているということでございますが、先ほど説明したような事情がありまして、現状対策ケースでは6,727万tまで増えるだろうということでございます。さらに、その追加対策を実施することによりまして、5,167万tまで合計で下げることができるということを示しております。絶対量としてはこういうような関係になっております。
 続きまして、その次のページを御覧いただきたんいのですが、4ページでございますが、今度はガス別に排出量をグラフで表しております。3つ見比べていただきますと、ガス別に見るとやはりHFC、最初に申しましたフロンからの代替の関係でHFCの増加が目立つということがわかるかと思います。その中でも一番下の部分ですが、冷凍空調機器に関する排出量が今後増えるだろうということで推計しております。
 それと、PFCについては95年と比べますと減少しております。SF6につきましても現状はかなり減っておりますが、今後、あとで説明しますが、金属鋳造時に使われるSF6の排出が増えまして、現状対策ケースでは現状よりも増加することになっていますが、それをできるだけ抑えるということでございます。
 その次のページにまいりますが、今度は業種区分別排出源別に排出量推計を比較したものでございまして、これを見ていただきますと、ガス別の傾向と似ているのですが、発泡・断熱剤、それから冷凍空調機器、これらの増加、基準年に対してもそうですが、現状に対しても今後の増加が大きいということがおわかりいただけるかと思います。いずれもHFCでございますが、こういったものの増加が今後見込まれるということでございます。
 一方で電子部品等洗浄ですとか、電気絶縁ガス使用機器からの排出量につきましては基準年からはかなり減っているというようなことが御覧いただけるかと思います。HFC等の製造工程からの排出量も基準年から比べますと減っているということでございます。
 それから、金属鋳造につきましては基準年、現状と比べまして大きく増加をするだろうという推定でございます。
 最後のページも同じようなグラフが並んでおりまして、これは縦の目盛りを合わせたグラフでございます。先ほど5ページのグラフと同じグラフですが、目盛りを合わせたということでございまして、これを見ますとやはり全体の中では冷凍空調機器に関する排出量が多いことがわかるかと思います。
 その次には発泡断熱材ですとか、それから減っておりますがHFC等の製造工程からの排出が多いということでございます。
 そんなような結果といいますか、2ページの表のほうに数字を全部書いておりますが、それをグラフ化したものが3ページ以降のグラフになっております。
 続きまして、資料4-3を御覧いただきたいのですが、これは主要な推計パラメータについて説明をしております。今回、こういった形でできるだけ細かく推計の内訳も示し、根拠もお示しするというのが1つの特徴だと思うのですが、この4-3の資料の中で主要なパラメータについては説明しております。
 まず、全体的事項としましては、現状ケースにおいては先ほども申しましたが、産業界の自主行動計画に基づく取組が今後も継続して実施されるということを見込んでおります。
 対策強化ケースにおいては、政府あるいは産業界による追加対策を見込んでいるということでございます。
 2つ目の○ですが、これはいうまでもないことかもしれませんが、今後の経済動向如何によって排出量が変動するということはあり得るということですが、この推計値を達成することが法的義務がかかるという性格のものでもありませんし、一方で推計値まで排出が許される権利を与えるものでもないということは当然のことでございます。
 今後、この推計値については3つ目の○ですが、可能な限り透明性のあるフォローアップを行っていくということも必要かと思っています。
 2番のほうですが、推計に用いた条件ということで、各分野排出源別に主な指標、パラメータを書いておりますが、共通事項としては経済成長率が2%ということで、各種製品の生産量、製造量等は特に明記した場合を除いて2%の増加ということでございます。
 それから、2ページにまいりますが、業務用冷凍空調機器からの回収率、例えばこの機器からの回収率については現状対策ケースでは28.8%、これを追加対策ケースでは60%に改善するということで、これを見込みまして288万tの削減を行うということを書いております。
 そこから下も同じように最初のページは主に冷媒の回収について書いておりますが、このようなパラメータで推計をしているということでございます。
 それから、その次のページにまいりまして3ページですが、マグネシウムの溶解というのが一番上の欄にございます。これは増加率32%ということで、過去のトレンドからこういった数字を出しておりますが、かなり大幅に増加することを見込んでいます。これについては今後、例えば自動車の軽量化等のそういったためにマグネシウムがかなりたくさん使われるだろうという見込みのもとに、その溶解のときに使われるSF6が増えるという推計になっております。これにつきましても追加対策によりまして約400万tを削減するという推計になっております。
 そこから下につきましても、それぞれの分野について主要な手法を説明しておりますが、時間の関係で省略させていただきますが、全体的にこういうような推計方法で推計したということでございます。
 それと、付け加えなければならないのですが、昨日、経済産業省の産業構造審議会の化学バイオ部会でもこの3ガスの排出量について審議されまして、同じ数字について資料が出されておりまして、それが承認されたということであります。その承認された数字と同じものを今日もお出ししておりますことを付け加えさせていただきます。
 それと最後ですが、参考資料3というのが関係資料でございまして、表題が代替フロンと3ガスの排出量推計方法についてという資料がついております。これも先ほど言いました主要なパラメータ以外にこんな方法で推計をしましたということをできるだけ細かくといいますか、あとでフォローアップできるようにというつもりでつくったのですが、これも何らかの参考にしていただければと提出をしております。
 以上、説明を終わらせていただきます。

○浅野部会長 それでは補足的にもコメントがありましたように、昨日、産業構造審議会におきまして同じ数字について検討が行われ、これについては全く両省の調整が終わっているということでございますので、その点をおくみいただいたうえでデータを御覧いただきたいと思います。
 それでは、この議題に関連するものとして、もう1つ議題5がございます。これについて清水課長から説明をお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 私のほうからは中間取りまとめ以降のさまざまな施策の検討状況についてはということで、幾つかの点について御報告したいと思います。
 まず、資料5-1を御覧いただきたいと思いますが、分野別横断的な施策の中で事業者からの温室効果ガスの排出量の算定・届出・公表制度について御提案があったわけでありますが、現在の検討状況ということで資料をまとめております。
 資料5-1を見ていただければと思いますが、まず制度のスキームにおけるただいまの検討状況ということでございます。これは当然のことながら政府の中でさらに関係省庁と調整を進めていく必要がありますが、現段階における環境省の検討状況を御報告するというものであります。
 まず、(1)のところで対象ガスと書いてありますが、当然基本的には京都議定書に定められた6ガスを対象にする予定だということでございます。ただし、排出の実態はさらによく見ていく必要があるということを書いてございます。
 それから、これは制度化ということでありますので、法律をもって措置する必要があるわけでありますが、現在のところ、地球温暖化対策の推進に関する法律、いわゆる温対法ということでありますが、これを念頭に置いております。
 対象となる事業者の範囲ということでありますが、それは当然、ガスごとに裾きり基準などを設けまして設定するということでありますが、工場、事業所、オフィスビルなどの移動体からの排出も念頭において今検討を進めているところであります。
 それから、(4)ということで算定・届出の単位ということでありますが、これは事業所ごとに特に事業所ごと、ガスごとに算定していただいて届出、そういう形のやり方がいいのではないかということで検討しておりますが、特に省エネ法などとの整合性について、今少し検討しております。
 それから届出先ということでありますが、この届出事項の届出先としましては環境大臣を予定しております。地方公共団体の先行制度との整合についても検討が必要と理解しておりますが、特に省エネ法の今の報告スキームと整合を図るという観点から見ますと、業所管大臣にまず届けを出していただいて、それ経由で環境大臣に届けていただくというような、そんなスキームもあるのではないかということが検討対象になっております。
 公表につきましては都道府県別、業種別、企業別に集計して、それを国が公表するということを基本にしております。
 それから、特にこの審議会でも企業秘密の取扱いについてということがございましたので、特別に企業秘密を守るための規定は必要ということで検討しております。
 これをまとめますと裏のページをめくっていただいて、これは非常に大まかなスキームということになっておりますが、工場、事業所から国のほうに届出をしていただく。そこではきちんと企業秘密などを認定して、そういった企業秘密に係るものは公表しない。都道府県知事さんのほうにも国を通じて届出内容についてきちんとデータを共有するような、そんな仕組みにしていけばいいのではないかと思っております。
 3ページ以降はさまざまな資料を付けておりますが、国際的な状況あるいは地方公共団体における制度の状況など資料をつけておりますが、時間の関係もありますので省略させていただきたいと思います。
 それから、資料5-2ということで、国内排出量の取引制度ということで、特に自主参加型で来年度からはしていけばよいのではないかということを御議論いただいておりましたが、それは今環境省のほうで考えているものについて御報告申し上げたいと思います。
 この1のところに書いてありますように、この自主参加型の排出量取引制度の目的といたしましては、自主的な排出削減に取り組もうとする事業者に対して、特に温室効果ガス排出の抑制設備等による補助に支援するということによって、追加的な削減努力を引き出すということを目的にしております。
 ここに3つの要素をセットにすると書いてありますが、今申し上げましたように1つは設備導入に対する補助。それから、2番目に一定の削減量に対する自主的なコミットメントをしていただく。それを達成する方法として3に書いてありますように排出量取引という柔軟的な措置を組み合わせるという、こういう3つのものをセットにした制度を考えればどうかということであります。
 2のところに書いてありますように、具体的には17年度の概算要求は環境省のほうで行っておりまして、石油特会のほうから30億、一般会計から3億ということで今要求をしているところであります。
 制度案の概要ということで、後ろを見ていただきたいんですが、このポンチ絵で説明したいと思いますが、左のほうから時系列的に書いてありますが、左のほうの下のほうに枠が三つほどあります。まず、平成17年4月までに募集をし、採択することになるわけですが、補助対象施設としましては省エネ・代エネによる温室効果ガス排出抑制設備などであります。
 設備補助の申請のときに必要な事項として、一体どういう設備を導入して、いくらぐらいかかるか。そのことによってどれぐらい削減量が稼げるのか。そして、基準年の排出量、過去3年間平均してどれぐらいのレベルに基準年を設定するかということを考えますと、ここに棒グラフが出ておりますが、過去3年間の平均などから見て目標削減量を削減しますと、大体ここまでいくというような目標となるようなところが出ております。
 こういう関係にあるわけでありますが、環境省の採択にあたりましては費用効率性を勘案して採択するということで、どれだけ削減して、どれぐらいのお金で削減できるかということから、1t当たりの削減費用が出てまいりますので、その費用効率の高いものが補助を採択していこうという考え方であります。
 実際、これは競争的になるわけでありますので、応募してきた方々から競争的に費用効率のいいものから採択されるような形になろうかと思います。
 上のほうの棒に入りまして、まず平成17年4月から平成18年の3月までの3年間に、ここは設備整備期間でありまして、具体的な設備の導入をしていただきます。平成18年の4月から平成19年3月まで、この期間が削減対策の実施期間ということで、この期間にわたって排出量を見ていただいて、実際、目標となる排出量に達することができるかどうかということをこの期間で考えていく訳です
 この削減対策実施期間におきましては排出枠の当初引き渡しを行いますので、この期間におきましては随時排出枠の取引を行っていただくということを可能にします。
 1年間終わったところで具体的に第三者検証ということで、目標に対して排出枠との関係で達成しているかどうかを見るわけであります。この第三者検証の結果、この右のポイントに書いてありますように、それから19年5月末というところに書いてありますが、1週間程度最終的な取引期間で調整期間を置きます。ポイントとして書いてありますように最終取引期間の終了後、実際の排出量に応じた排出枠を提出してもらうということですが、それができない場合には補助金の返還ということを考えたい、これがインセンティブになるわけであります。
 ただ、補助金を取り戻すことが目的ではなくて、むしろ排出枠を取引きして、それに見合った形で持っていただくことが重要でありますので、この間、ほかの参加している企業から排出枠を購入していただくこと。それから、それだけで足りない場合も考えられますので、京都メカニズムのCDMクレジットがあれば、それも加えていただいて、それを全体の総枠として見て、達成しているか達成していないかということで見たいと思っております。
 これまでお話ししているように、この制度自体は対策自体のインセンティブをものすごく強化するような制度となっております。過去、我々3年ほど試行実験をやっておりましたが、環境対策に対して市場で取引できる価値がつくということを持って、大変大きなインセンティブで対策が進むことを期待しております。
 それから、もう一つだけ資料を御説明いたします。
 参考資料の2というのがございます。カラーつきのページで、今後の温暖化対策-「点」から「面」「ネットワーク」への展開-、ということがあります。実は5月18日に地球温暖化対策推進本部ということで総理のイニシアティブで本部を開催しておりますが、そのときに総理の御指示で各省連携して対策に取り組むこと。地域で総合的に対策を進めることという、この2つの御指示をいただいております。
 中間取りまとめにもそのことを勘案して各省連携策の重要性を記載しておりますが、この総理の指示を受けまして各省でさまざまな連携策を予算の中でも措置しております。
 内容については逐一御説明いたしませんが、今、各省におきましてはこの資料にありますような形で、例えば地域のエネルギーをどういう形で効率的に使うか、廃熱を融通したり、地域分散型のエネルギーを推進していく。あるいは、交通関係、住宅関係を含めましてさまざまな連携策が今各省において検討され、環境省においても積極的にこういった連携策に係わっているということだけ申し上げておきたいと思います。以上です。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。今の資料5-1、5-2に基づいて中間取りまとめで提言をしたことについて、さらにそれを具体化すべく提案すべき事柄についての、検討の状況を御報告いただいたわけですが、資料5-1の2ページのポンチ絵はやや誤解を招きそうな感じがいたします。ここにはいかにも工場みたいな絵が書いていますが、こんな絵を描かないでデパート、ホテルの絵を描いてもらったほうがもっといいのではないかと思います。
 こういう話をするとすぐ産業だけという、ものづくり業だけに負担を負わせるのかというとらえ方で議論が行われてしまう恐れがあるのですが、そうではありません。よく本文を読んでいただきますとわかりますように、省エネ法で言っている「工場」、というもののうちには大学でもデパートでもみんな含まれていて、法律では、これらを全て工場という用語で括っておりますから、その意味で工場の絵が載っているのであって、決してものづくりの工場という意味ではございません。その点は是非誤解のないようにしていだたいて御議論をお願いしたいと思います。
 ただいま、最後に参考資料2について清水課長からお話がございましたが、森嶌会長が合同会議の議長でいらっしゃいましたので、何か補足的に御説明がありましたらお願い申し上げます。

○森嶌会長 特にあれですが、5月に、その時点ではまだ京都議定書を発効するということはわかっていなかったわけですが、どうも6%の削減はできそうもないという状況のもとで、各省は大綱に基づいていろいろやっておられるけれども、バラバラにやっていたのでは効率が挙がらない。そこで各省連携をする必要があるということで、総理に関係審議会合同会議ということで私のほうから各省連携してやってほしいということで、総理もそれを受けて各省連携をするということと、それから率先してやることを指示されまして、内閣官房のほうでそれを受けて各省に指示をして、現在、各省でいわば一種のトライアルとして、現在11のワーキンググループをつくって、ここに出ておりますが、細かい点を除くとしていろいろな省庁で連携をやっております。
 環境省もいろいろなワーキンググループに入ってやっておりまして、それが動きつつありまして、例えば、一番わかりやすいのは2枚目のところに六本木というのがあるんですが、六本木の面で天然ガスを入れて、この天然ガスの発電をして、その余熱を冷暖房に全部使いますとこの地域の27%のCO2の排出を削減できるということ。同じことをやってもそういうふうに連携してやればいろいろな規制とか、あるいは一緒に技術をまとめてやればできるというので、今いろいろなことで進みつつありまして、連携しただけでできるとは限りませんが、多分、新しい制度を持ち込まないで、今までの各省連携することによってかなりできるものもあるのではないかということで、今から2008年までにいろいろ各省でやってみたらどうかということで、私のほうからあと2年やればかなり動くのではないですか。つまり小泉内閣が生きている間にもう少しやってほしいということで、各省も今、その気になっておりまして、環境省も経済産業省と連携してやっておりますから、それから国土交通省もその中に入っておりますので、新しい局面が生まれるのではないかと期待しております。
 ただし、それだけでは動かないということで、今日これから御議論いただく点も是非ともやっていただきたいと思っております。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 富永委員から早めに退席せざるを得ないというお申し出をあらかじめいただいておりましたので、特に代替フロンについて富永委員から御発言がありましたらお願いします。

○富永委員 それでは、昨日の産構審の小委員会でも意見を述べましたので、一部重複しますが、フロン関係についてのコメントとお願いを申し上げます。
 大きく分けて2点ございますが、第一には今回の対策強化ケース、これは従来の大綱の基準年全排出量に対して2%増から0.2%増まで、1.8%分の削減ということですが、実際は3ガスについて言えば7,500万t近くから5,200万t近くまで4分の1ぐらい減らすという、かなり大きな削減です。この分野については特に、従来のオゾン層保護という前段階の延長上にこの温暖化の規制がかかるわけですが、オゾン層保護にも積極的に取り組んできた分野でありますし、この分野では今回の対策も非常に進んでいるところですので、0.2%増という、数字が自主的に出てきたことは大変評価していいのではないかと中立的な立場から考えております。
 またこの2%につきましても、すでに0.6%前倒し実施ずみということで、目標よりもさらに掘り下げて実施していることも実績の一端としてあるわけです。
 ただ、そうは言っても0.2%まで掘り下げるというのはそう簡単なことではないようであります。先ほど宇仁菅室長から説明がありましたように、特に業務用の冷凍空調機器などからの排出を減らし、回収することにはいろいろ難しい問題があります。関連業界では一生懸命にやりますとの意向をそれぞれ表明していますが、これは社会システムならびに法規にも関係する問題でもありますので、国として関与する必要があると思います。オゾン回収破壊法のガイドラインをつくる小委員会の場でも大型の業務用の冷凍空調機器についてはあまり議論されなかった部分でありますので、そういったところの補強として、そういう点も含めて、産業界の自主的な努力だけではなくて、そういった周りからのサポートも必要であろうということであります。
 それから、+2.0%が+0.2%になって何が優等生かと、多分一般国民の方からは思われるのではないでしょうか。ほかの分野ではマイナス何パーセントという議論をしているのに、3ガス関係ではプラスのところの数字を減らすという議論で何が優等生かと誤解されやすいのです。この分野に関してはオゾン層保護でCFCからHFCなどの代替物質に移行した切り替え途中で増えたものがこの温暖化ではまた問題になっているわけで、国際的な規制の流れの中で起きている。ですから、その中で+2%から0.2%に減ることは分野としては実は大きな削減なのだということを一般の方にもわかってもらえるように、広報などによる、十分な説明が必要ではないかと思います。
 第2の点は、京都議定書による削減強化はまだ第一の段階に過ぎず、今後さらに深掘りがあることを当然考えざるを得ないわけで、その場合に現在のように自主的な努力を積み重ねる形で対策強化を策定してゆくならば、各分野の削減意欲、モチベーションを高める方向に進まないといけないと思います。
 この分野に関しては従来、この分野が積極的に取り組んできたということにおんぶしているような面がないでもない。つまりほかの分野に比べてかなり、削減努力が進んでおり、しかもこれは2度目の規制であることを考え合わせると、やはり何かのインセンティブによって不公平感を除き今後ともこの分野で更なる削減が進められるよう意欲を高めるような配慮が望ましいということをもう一度この機会に申し上げます。
 それから、今回、推定の根拠を詳しくブレークダウンしてデータを出していただきましたので、これは今後さらに次の段階の削減を考えますときに、データベースという意味では非常に有用であったと思います。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。追加の御説明をいただきましたので、かなり理解ができたのではないかと思います。
 インセンティブの問題については私も同じようなことを考えていまして、ここで十分なコストをかけてやっていただいているわけですが、これに他の部門がただ乗りをすることはあまりよくないのではないかと思います。
 もっとも産業界の中にはやるべきことはやるのだから、こんなことで金もうけは邪道だという声もあるやに聞いております。これは誠に立派な決意を持って取り組んでおられるということを、この面では評価できるのではないかと思っております。
 さて、ただいま3件まとめて御説明をいただきましたが、これから御意見、御質問を承りたいと思います。特にどれといって切っていきますと、また時間が足りなくなってしまうと思いますので、特にどれについてということはあまり限定しないで、今の3つについて御意見のある方は御発言をいただきたいと思います。
 それでは、最初に手をお挙げになりました方から御発言をお願いしたいと思います。では、まず浦野委員どうぞ。

○浦野委員 ただいま富永先生からお話がありまして、ちょうどつなぐということで少し早めに手を挙げたんですが、代替フロン等の3ガスについて富永委員からお話がありましたように自主的な努力、業界の自主努力と政府の努力、両方があって、相当いろいろな対策が進んできているということ、前回、推計が間に合わなかったということが今回、いろいろな形で明確になってきたということで、非常に改善されてきたと評価しているわけですが、少し精査して細かく見ますと、非常に努力しているところと、ちょっと努力が甘いところがそれぞれ見えてきているわけです。
 例えば冷凍空調機器で、これから対策強化をして、業務用冷凍空調機等がどこまでいくのか。見込みは非常に高いところにつくっておられるので、是非それを頑張ってやっていただきたい。そのときに経費負担をどうするかということ、逆にインセンティブをどう与えるかという非常に難しい問題を乗り越えなければいけないということがあるということと、もう一つエアゾールとか、あるいは発泡断熱材、あるいは金属鋳造、マグネシウム製造ですが、こういったところは予想よりかなり増えてきているという部分がございまして、この辺での対策の一層の強化の方法があるかどうかを少し詰めてみる必要があるのかなということを感じております。これは意見というよりは感想でございます。
 それからもう1つお願いというのかございます。確かに推計の根拠は以前より相当詳しく書かれて参考になるんですが、SF6というのは決まった物質でございますが、HFC、PFCは複数の物質がいっぱいあるわけでございまして、温暖化係数もかなりの違いがございます。これの中の主要なものについて具体的な数量が出てきていないわけです。PFC、HFCというまとめた形でCO2換算でしか出てこないというあたりを、企業秘密等の関係で出せないものもあるということであれば、それはそれで明記したうえで、出せるものはもう一段根拠データを出していければ、なおいろいろなフォローアップがしやすい。より温暖化係数の小さなものへの代替ということも進んでいくだろうと思いますし、そういうことが進めば推計の精度もなお一層上がってきて、具体的な産業界あるいは政府の努力がもっと明確に見えてくるというふうに思いますので、是非なお一層、推計の根拠データの公表、中身がわかる形で、特に業界で製造量が増加する、あるいは使用量が増加するという部分が幾つかございますので、それがどういう推計のもとに増加してくるのかというあたりも是非今後、出せるものは出していただきたいということを要望しておきます。

○浅野部会長 ありがとうございました。御要望については事務局で十分に受け止めると思います。
 それから、横山委員が私の見たところ2番目にお手をお上げになったと思います。

○横山委員 資料4-1の試算の違いについて少し述べたいと思います。
 3ページの6番目、エネルギー供給部門における違いですが、2点質問を含めて述べたいと思います。
 まず、1点目は原子力発電所の利用率の設定が異なるということで、総合エネ調が85%、中環審が83%という利用率をとっているという事ですがこれは理想的な設備利用率、すなわち事故もトラブルもなくうまくいった場合の利用率を設定していると思うんですが、それでも何で85%と83%の違いが出てくるのか。これを1点説明していただきたいと思います。
 2点目は、それに関係することですが、先ほど桝本委員からもお話がありましたが、このところ東電とか関西電力のトラブル、事故が相次いで、理想的な設備利用率にはほど遠いわけです。そうすると、この85%とか83%を使っている限り、いつも排出量はこれだけ削減できます、あるいはこのぐらいの目標に到達しますとしても、そこで原子力で何か事故、トラブルがあるとずっと上回ってしまう。
 例えば2003年度も先ほどの話では5%ぐらい原子力のトラブルによって上回っているということで、せっかく全体でいろいろな意味でやっても原子力の設備利用率のところで理想的な数値を上げている限り、あまり意味のないことになってしまうのではないかと思います。
 事故を想定して、設備利用率を設定せよというのも難しいかもしれませんが、少なくともこれまでの設備利用率の平均をとらないと、あまり意味のある数値は出てこないのではないかと思うんですが、その辺のところをどう考えているのか、少し説明していただければと思います。

○浅野部会長 今の2点について事務局どなたか、お答えできるようでしたら、簡潔にお答え願います。

○矢野調整官 まず、原発の利用率の関係でございますが、中環審のほうでは主に過去の実績から見てきまして83%程度というところで設定させていただいていたというところがございました。
 さらに、その後、正確な用語としては、定格熱出力一定運転というのでしょうか、さらに効率をよくする運転の方式というのが最近使われてきているというところまで入れますと、85%ぐらいまで理論的に上がっていくというところが総合エネ調さんのほうの数字の根拠だったのではないかと思っておりまして、その辺の違いが一つあったのではないかと思っております。
 あと、事故があったときということですが……。

○浅野部会長 その点は今の83%の根拠が示されましたので、これは平均の数字であるということですから、83%のほうは実績値を基にしたものであるという御理解をしていただいていいわけですね。
 では、桝本委員どうぞ。

○桝本委員 ありがとうございます。幾つか。まず、今お話のあった資料4-1の2ページの一番上で試算の方法ですが、総合エネ調が30年のデータを若干いじってお使いになられている。中環審が1990年から使っている。これは今日佐和先生のような大権威がいらっしゃいませんので、私の浅い知識でも1990年から例えば2002年までの数値は13しかデータがありません。13のうち、この90年というのは大変特殊な年です。91年にソ連がなくなって、例のホットエアがそこから生まれるという非常に特殊な年ですから、私のような素人が見ても90年からのデータで今後2002年といたしますと2010年あるいは12年までの推計をするというのは天秤でいうとちょっと危ういのではないかという印象が個人的にも素人として非常に避けられません。是非佐和先生のような大権威がこのメンバーでもいらっしゃるので、推計上、こうしたデータの扱いはやはり長期にとるほうがいいに違いがないので、参考意見を伺っておやりいただいたらいかがかと存じます。それが第1点です。
 それから、第2点は公表制度でございますけれども、この公表制度は実は前に私、言葉の表現が自分でもよくなかったかなと反省したりすることでお願いを申し上げました。つまり公表することで一種のさらし者のようなことになってしまう懸念があるので、そうしたことに御配慮いただきたいということをお願い申し上げました。
 そういう意味で今日改めてこの公表の意味、ある意味では何のために報告を求め、何のために公表するのか。特に公表の意味合いを再度確認させていただきたいと思います。
 言うまでもございませんが、温暖化ガスの増減は産業活動の如何、活発化、衰退等、それから新製品の誕生、あるいは工場の倒産、減産、こうしたことによって非常に大きく動きます。一方で数字上は変わっていなくても、実は生産が増えている。しかし、原単位の工場があると、効率が上がっているということであれば数字は変わらないということもあり得るわけで、このCO2を中心にした温暖化ガスの排出の数値の意味合いは大変背景が深いわけです。その数字の深いものを県単位、場合による工場単位というお話ですが、公表することにどういう意味があるのか。私はかねがねこれは企業の自主性に任せるべきであるというふうに主張させていただいておりますが、こういう格好で公表制度に近いというふうに私には感じるわけですが、この段階で是非報告と公表の意味合いを再度しっかり御説明いただければというお願いでございます。
 それから、もう1つの自主的な国内排出量取引のほうでございますが、この自主的な取引はかねがね私は行政、国が係わる度合いをできるだけ狭くして、これも企業の自主性に任せればいい。具体的にある商社系の方々がアメリカの企業をすでに日本につくって、そこで排出量取引をする準備が整っております。私はそこに任せればいいとふうに申し上げてお願いをしてまいりました。
 一方で、例えばオランダを、私も最近勉強した次第でお恥ずかしいところがありますが見ますと、オランダの削減目標のおよそ半分弱を海外の排出量取引等、「等」で賄う。幾らぐらいなんだと聞いてみますと、トン当たり7ユーロから6ユーロあるいは1,000円ぐらいというようなことだと伺っております。
 私はいわば国内排出量取引をすることの試みは多様にあっていいと個人的には非常に思っております。しかし、それが例えば補助金のばらまきであるとか、大変にコストで非常に高いものにつく。先ほど清水課長のお話の中に費用効率を勘案するという非常に重要な一言がおありでした。これを私は是非しっかりお考えいただきたい。
 しかし、一方では国内排出量取引以外の策との比較も非常に重要でございますので、この国内排出量取引以外の枠組みでの効率性、お金の有効性も勘案して、最も有効な税金の使い方、対策を考えていただくというのが筋ではないかと思います。
 それだけに試みをすることにあえて反対はいたしませんが、私は試みが決して費用効果的ではなく、かつ量的に実際に削減につながらないというような現状があったとしたら、すぐにそれは改めて方針を変更していただきたいと存じます。ありがとうございます。

○浅野部会長 ありがとうございます。御発言が続くものと思われますが、もうすでに1時間半近くたっておりますので、5分間休憩をさせていただきたいと思います。この後、久保田委員、小林委員、平尾委員、永里委員、西岡委員、この順番で御発言をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

午後4時28分 休憩
午後4時34分 再開

○浅野部会長 それでは、再開をしたいと思います。では、久保田委員。

○久保田委員 3点御意見を申し上げたいと思います。
 第1点は温室効果ガスの算定・届出・公表制度についてでございます。パブコメでも出しましたが、労働組合といいますか連合の立場では基本的にPDCAサイクルをしっかり回していくことは非常に大事ではないかというのと、CSR等の観点からしますとオープン、フェアな中でのいい意味での環境貢献競争を企業間でもやることは非常に効果がある。中で働く人達にとっても、ある意味で大変ですが、そのことは誇りを持って挑戦することにつながるのではないかという意味で基本的には賛成です。ただ各産業を代表する組合の内部意見の中では、一律に公表することがどういう効果を出すのだろうかという意味での心配点は出ておりました。
 産業によってはエネルギー多消費産業とそうではない産業と非常に違うわけでして、それ辺を一律にやると、先ほど桝本さんからも出ていましたが、バッシングというか悪者になるというかそういう見られ方をするのではないかという懸念が強い、組合の中でもそういう声は出ております。
 本来は排出原単位だとか、あるいは絶対量だけではなくて、変化率といいますか、そういう主体的な努力に対して消費者なり国民、あるいはマスコミもそうでしょうが、ちゃんと着目してもらえるよう何か工夫がいるのではないか。要は努力したところが正当に評価されて、それがまた次の努力につながっていくようなインセンティブ、それは必ずしもお金だけではないと思うんですが、そういう部分がしっかりワークするような仕組みが重要で、逆に働くような結果になることは問題があるのではないかと思いますので、そこだけ申し上げておきたいと思います。
 2つ目は自主参加型の国内排出量取引制度の問題です。これもいい意味の社会実験あるいはさまざまなノウハウを蓄積するということにながらなければ意味がないのではないかと思っております。果たしてどこまでの企業が参加するのかということにつきましては、経済界の方々のこの問題に対する取組姿勢にもよるのではないか。これも内部の議論ではいったんこういうものを導入するとその延長上に、政府との協定や、あるいはキャップ&トレード型の国内排出量取引制度など、まだまだ議論のある、ある意味で統制経済的なイメージをもつものになし崩し的につながっていくのではないかという懸念の声も組合の内部議論でもありました。そういうことに連続するものの入り口ということではなくて、自主参加型の仕組みをしっかりやってみて、できるだけ多くの企業なり事業者が参加してみて、その評価もしっかりして、問題点があればそこで一遍考えるといいますか、しっかり議論し、総括するというような考え方を明確にした上で、導入すべきではないかと思います。
 最後に3つ目ですが、いわゆる連携の問題です。提議された点から面、ネットワークの展開というのは非常に大事だと思います。各省の連携の協力は欠かせないと思いますし、経済界、消費者運動、我々労働組合もそうですが、できるだけそういう主体者がしっかり連携をする、協働行動をすることは非常に大事ではないか。その中でも政治のリーダーシップが大事ですし、とりわけ政府の中での温暖化対策推進本部の中での省庁の連携、本当の信頼感に基づいた連携をすることが大事ではないかと思います。6%削減がいかに大変かというのはみんなの共通認識ですし、先ほどの報告での8%増というのは更にギャップが広がっているわけですから、第一約束期間の6%削減目標に対する危機感はそれぞれ感じているのだと思います。是非そこに向けて一刻も早く共通の地平に立つことが大事です。日本は石油ショック以降、とにかく目標が決まれば、やるときは早いというのが日本の国あるいは産業、企業のこれまでの取組実績ではなかったかと思います。そういう意味での政治のリーダーシップ、省庁の連携プレーの重要性についてはとりわけ強く要望しておきたいと思います。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。PRTRの導入のさきにもそれが直ちに規制につながるという御懸念があったんですが、実際にはそういうことはないよという約束をしっかりして制度を発足させ、それなりに効果を上げてきたということがありますから、いろいろな御懸念があることはわかりますが、御懸念の点だけが前面に出るというのは必ずしも適切ではないという気がします。
 しかし、変化率がわかるようにということ確かに大事で、ともすれば断面の調査で、どこが高い低いという議論では実態を正確に理解できないということがあるので、それは御指摘のとおりだと思いますが、これはさらに工夫はしなければいけないと思います。
 小林委員。

○小林委員 ありがとうございます。私のほうからは3点御意見を申し上げたいと思います。
 1点目は中環審と総合資源エネルギー調査会の見通しの数値にずれがあるということで、ずっと議論がなされています。私自身、この2つの組織が違う数字を出していることが問題だとは思っていない。
 なぜかと申しますと、総合資源エネルギー調査会の見通しは基本的にエネルギー需要の構造の変化を見通しして、それに基づいてエネルギー確保というか資源確保をどうするかが目的だと思うんです。それと中央環境審議会がCO2というか、温室効果ガスがどう伸びていくか。それに対してどう対策をとっていくか、目的が全く違うわけで、その数字が合う合わないという議論をするのではなくて、お互いの数字がその根拠の基に合っているというか、違っていることを認識するほうが重要ではないかという感を持っています。
 現実に、変なたとえ話かもわかりませんが、地方自治体の各市町がつくります人口推計、人口がうちの市、うちの町が減りますという人口推計値を出している市町はほとんどないと思います。では、それを全部合計して県の数字を出し、それを全部合計して国の数字を出したらびっくりするような人口になります。それで環境対策をやるということはえらいことになるわけで、各々の目的に合わせた数値の扱いがいるのではないか。だから、合ってないということを議論するのではなくて、合っていないことをお互いに認識することが重要ではないかと感じております。これが1点でございます。
 2点目は、3ガスの中のフロン対策の部分でございますが、これは今富永先生、浦野先生が言われましたので繰り返し申し上げる必要はないと思いますが、私自身も係わってきて、これは実は珍しく各省が同調して、各関係機関、関係団体の方が同じテーブルの上で議論されている珍しいケースと私は思っております。ですから、今出された資料についても各省庁で出される資料は全く同じ数字が出てくる。
 例えば環境省がつくられた委員会に私どもは出ておりますが、各省庁の担当者の方も同じテーブルに出てこられて同じように議論をするという意味で、大変珍しいというか、本来ならばそうあるべきであろうというところでございます。
 それはいいんですが、そんな中で議論をしていて、私はこの代替フロンについてはもっともっと下がると思っております。この数値よりも。なぜかというと、そのための技術もでき上がっていますし、システムもでき上がっております。ただ、下がってこない最大の理由は何かというと、そのための経費がない。つまりほとんどが中小企業であるということから、その費用がなかなか出せないというところがあるわけです。
 冷凍空調関係にしてもそうですが、やろうと思えばできる。ところが、現実は費用がないという問題からなかなかうまくいっていないということでこれについては別の話になりますが、国内排出量取引制度、これがうまく動き出しますと、こちらのほうで相当効果的に落ちるのではないかと私は見ております。そういう意味で国内取引の制度の運用がこの代替フロン等3ガスについては期待できると思っております。これが2点目でございます。
 3点目が公表制度の件でございますが、これにつきましてはいろいろな意見はあるわけでございますが、やはり自らが温室効果ガスの排出量を把握するのが出発点であると思います。そういう意味で産業、運輸、業務等を含めて事業者がすべてその排出量を算定し、それを公表することがまず必要ではないか。
 私ども地方自治体、私は卒業しておりますが、地方自治体におりましたときにも思いましたが、排出量の把握は大変難しい。実際、省エネ法によるデータはもらえないというか、アクセスできないという問題から地域でそこの県民なり市民からの要望に基づいて、地方自治体としてこういう努力をしますというときに、それのベースになる各事業者のデータがなかなか手に入らないという問題があるということで、現実上は私ども兵庫県、東京都、埼玉県等、9道府県、3政令市が動いておりますし、それ以後にも6つか7つ動かそうとしているところが現在ございます。そうなりますと、事業者の総体からいくと半分近くがその対象になってしまう可能性があるわけです。こうなってきますと、各地方自治体で各々がバラバラにやってしまいますと、事業者にとっては大変面倒なことが起こってしまう。
 ということから、逆に言いますと国で統一・一律的な制度を設けたほうが逆にいいのではないかという感を私はしております。ただ、今回の環境省が出された案で私は異義を申し上げたいのは、国が直接集めるという方法については反対でございます。これは地方自治体経由というふうに是非お願いしたいと思っております。
 1点は国が今から集めるとなりますと、新たにそのシステムを組まなければいけませんし、そのための経費も多額になってしまうという問題があります。ところが、地方自治体ではすでにPRTRによって、その経由機関としての稼働をしておりますし、ほかの大気汚染防止法とか水質汚濁防止法でもやっております。ですから、これに今までお付き合いしている企業の皆さんから届出書が1部増えるだけということになりますので、そんなに大きな手間にはならないということから、一部の方がそれをしますと、地方自治体に負担がかかるという御意見の方がおられますし、現実上はほとんどそういう手間は要らないというふうにお考えいただいたらいいのではないか。
 実際上、PRTR法のときにも国が直接データを収集し、都道府県に下ろすという御意見で法律案文ができ上がったと思うんですが、最終的には都道府県経由に変わったという経緯がございます。そのときも私どもはそれを大変強く要望したわけでございますが、同じような意味で今回のこの問題をもし制度化するのであれば、地方自治体経由ということが重要ではないかと思っております。
 省エネ法の届出とダブるという御意見につきましては、これは二重届けとお考えであれば省エネ法と合わせた届出方式に変えてしまえばいいのではないか。そのうえで企業秘密があるという部分については、企業秘密をばらすのを国民が欲しているところではないわけで、それは逆に同業者の問題ですから、そこはある程度加工し、また公表する部分、公表しない部分というところを整理すればいいのではないかと思っております。
 ですから、この辺につきましては是非実施をお願いしたい。
 最後に4点目でございますが、国内排出量取引の制度でございますが、企業でやられているところがあるので自主的にやっていただいたらどうですかというお話があるんですが、これは私自身、政府なりどこか第三者が関与する形で、その取引にインセンティブを与える、また一定の認証制度を与えなければ動かないと思います。現実に企業の皆さん方がお金を出すとき、そのお金を出すインセンティブはどこにもないのに、発生するはずがございません。そういう意味では是非これはそれなりの認証制度、または第三者の評価、それから先ほど申し上げた各企業の排出量の算定・公表制度、これが動かなければ国内排出取引は稼働しないのではないかと思っております。この辺が同時的に動いていくことが重要であると考えています。
 もう1点、先ほど申し上げた各都道府県ですでに公表・届出制が始まっていると申し上げましたが、現実に兵庫県も昨年度のデータ集計をやりましてびっくりしたんですが、集計しますと6%削減のところではなくて、相当大きな数字、数字は今自信がないので申し上げられませんが、10%以上の削減値になってきております。そういう意味で個別にやっていきますと、各企業の皆さん方、御努力はなされるようでございまして、そういう意味では大変効果があると考えております。以上です。

○浅野部会長 あと、平尾委員、永里委員、西岡委員、その後、浅岡委員が手を挙げておられます。さらに太田委員と大塚委員が手を挙げておられます。この順番で御発言をいただきます。
 平尾委員。

○平尾委員 ありがとうございます。1つは5-1の公表のことでございますが、お願いでございます。脚柱に省エネ法によるスキームの整合性を図るということが記載されておりますが、やるなら図っていただかなければいけない。より実態を深く掌握するという意味でも業の所管系統がいいのではないか。
 その途中のプロセスとして今小林委員がおっしゃった自治体経由という形はあるかもわかりませんが、まとめて束ねるところはそういう形でやるのが妥当ではないかと思っております。
 それから、地方公共団体の条例の先行との整合ということですが、これは甚だ問題といいますか、今、先行しているところは地方自治体、誤解されている面もあるのではないかと思いますのは、CO2の問題はつながっておりまして、一般の有害物質とはちょっと性格の異なるものでありまして、各県によりますと県民の健康と安全のためにとうたってありますが、CO2というのは国全体あるいはグローバルにつながっている問題でありますから、そういう意味ではこれは国全体としての整合性をとる必要があるのではないか。
 今、御紹介がありましたように、ちょっと県ごとにやると非常に高い発生率が出ていると言いましても、国全体としてこれは補完し合えばいい問題でありまして、私どもは複数事業所を地方に分散して持っておりますし、どの事業所が効率がいいか。その事業所の効率のいいところにシフトするかとか、そういったようなことも将来考えなればいけないようになるかもしれないが、そういったときに各県ごとの縦割りで議論していると、こういった問題に対しても甚だ壁ができてしまうということで、目的は日本国全体としてのCO2の削減でございますから、これはつながっているわけでございますが、そういう意味での大きいとらえ方をしていただきたい。
 それから、公表は桝本委員から御指摘がありましたように、これは是非何のためにやるかということは、単に知るためではなくて、それによって次のアクションがどういうふうに展開していくのかということが有機的に議論できるような形でなければ、単に小間切れの数字を並べ上げるだけでは意味がありませんので、そういったところを十分御配慮いただいたうえで、この仕組みを議論していただきたいということであります。
 それから、2点目、自主参加型の取引制度であります。今御紹介がありましたフロンの件は私もあまり勉強しておりませんで、エネルギーのことしか頭になかったんですが、これにつきましてはやはり効率ということについて非常にしっかりとした議論をしておかないと、私どもの生活実感からすると売るネタを出すようなレベルよりも、ともかく達成するためにやることで汲々としているのが、我が国の産業界はほとんどその実態ではないかと思います。英国なんかは非常にゆとりのある状態ですから、振り替えが非常にイージーに成り立ちやすいところであります。
 したがいまして、ここのところは費用対効果をしっかり押さえた形でやらないと、非常にルーズな引用になってしまうのではないかと思います。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございます。では、永里委員。

○永里委員 ありがとうございます。資料5-1と5-2についてお話をしたいと思います。
 企業は今非常に変わっておりまして、グリーン化しております。ですから、環境対策をやっている、あるいは環境にやさしい企業ということで、それそのものがブランドを高めているわけでして、自ら企業はそういう態度でやっていますので、例えば事業者からの温室効果ガスの算定・届出・公表制度の検討に関しましても、このことは自らからこういうことを企業はやろうとしているわけですから、いたずらに国がそういうことをしなくてもやっていくというふうに自主性に任せてほしいと思います。
 省エネ法で事業所の報告義務がありますので、そこをうまく利用して、そういう数字はできていくものと思われますので、そこらあたりを考えてほしいと思います。
 2番目の自主参加型の取引についてですが、国がこのような制度を用意するのではなくて、このような市場が自然とでき上がるのが望ましいわけです。別の言い方をするとメリットがあれば企業は参加するわけです。メリットがなければこういう市場をつくって、あるいはこういう制度をつくっても参加しないわけですから、あまり意味がない。日本国内においてはそれが心配なわけです。
 そういう点で、こういう制度はメリットがなければ意味がないわけですが、ペナルティを課すという別の意味のメリット、そういうことをしてでもこれをやろうというのは産業界にとって望ましいことではないと思います。
 また、産業界はばらまきの補助金は望んでいないことを心に止めてほしいと思います。以上です。

○浅野部会長 次に、西岡委員。

○西岡委員 2点ございます。今の自主的国内排出量取引制度の関係ですが、何度も申し上げておりますが、世界的に取引制度が一つのファクトになりつつあるというところで、是非日本も早めにこういう制度をつくる、あるいは慣れていくことは非常に必要だ。
 今のお話にもありますように、確かに何かのメリットがなければいけない。しかし、キャップを課せばコスト、補助金を出せばバラマキということで、どっちもしないというふうに反対されているわけです。どっちかにふれさせなければいけないのではないかと私は思っておりまして、こういうのから一歩一歩やっていただきたいと思っている次第です。
 2つ目ですが、資料5-1、この3ページの届けられるデータのイメージサンプル、私は初めてこういうのを今さらながらですけれども見せていただきまして、そういうことなのかという感じがしたわけです。
 ここに排出量、一番最後に点線であるところですが、これを一つひとつ手で計算する。今ごろ手で計算する人はいませんが、こういうのを一つポンと置いておけば計算できる。非常に簡単ではないか。
 ついでながら、その隣にCO2の値段でも出しておくと、将来いくらもうかるかということもすぐ計算できるとか、いろいろなことが考えられる。非常にいいシステムだなと思うわけです。これを積極的に使うということで、それぞれの企業がトレーニングもできるし、いろいろと将来のことを考えられるということもあるかと思います。
 結果を出しましてCO2の合計で公表するのかどうかということをよく考えていただかなければいけないのかと思っておりますが、全体量の公表につきましてはすでに後ろのほうのページにもございますように、欧州に出ている日本の企業はもうやっているわけです。かつ環境報告書等でも皆さんやっているわけです。何かスタンダードがあると自分のところがうまくいっているかどうかということがわかるわけです。そのためには全体の集計がいるかなと思いますので、これも是非進めていただきたいと考えております。以上です。

○浅野部会長 浅岡委員。

○浅岡委員 代替フロンの関係は各省御協力のうえまとめたられたということで、それは一歩前進という面もありますし、若干削減になっている面がありますが、もともと甘かった数字であることと、政策決定過程の透明性という点では善し悪しというところがあるのではないか。今一歩ではないかと思います。それが先ほど小林委員がおっしゃられた、まだまだ本当は削減できるのではないかというようなところに決まったものとしてということと思います。この点は今後、改善していただきたいと思います。
 また、小林委員からももっと削減できるという話がありましたが、私どもが見ましても世界の動きは急速にノンフロン化に進むでありましょうし、冷媒等そうした技術開発を進めるための取組はこれから始めなければいけないと思います。政策をとる必要があるだろうと思います。
 断熱材等は30年、40年、50年と長期にわたって貯めてしまうことになるわけです。そういう影響をもたらすものでありますので、特に早く取り組んでいただくということが必要なのではないかと思います。スプレー等は直ちにやめることも必要でありますが。
 もう一つ、公表の関係で、今二酸化炭素についての議論がずっとありますが、代替フロン類についても先ほど言いましたようにHFC類と言われるように幾つか細かいこともある。そうしたことの内訳も含めて、こちらも把握・公表の仕組みということを考える必要があろうかと思います。
 それを合わせますとCO2だけではなくて、全体として報告・公表の仕組みをつくっていくことが必要でありまして、私として環境省が全体を所管していくということでやっていただきたいと思いますが、そこは都道府県ももちろん情報を得たい。所轄行政も得たい。それは当然のことでありますが、いまお話を聞いておりまして懸念されますのは、事業者とそれから所轄行政、環境省、都道府県等、行政の間で情報をそれなりに共有するところになりましても、社会に向けてといいますか国民に対して企業別にまとめたものでしか出されないとか、最後のCO2として換算したものしか出されないという丸めた公表になりますと、その意義が大変薄れると思います。この点が先ほど桝本さんから公表の意義はどこにあるのかということにつながるわけでありまして、これから一番重視していただかなければいけないと思います。
 透明性を高めるということは、行政と事業者の間で情報が共有されるということだけではいけないということをずっと議論してきているのがここ10年来の透明性に関する議論であります。国民の側からそうした情報を得ることができ、そして評価ができることが事業者にとって監視であり励ましにもなっていくというものでありまして、決してバッシングするためにしているわけではありませんで、努力しているところに評価をしていきたいということが大きな理由なのでありますから、そのように受け止めていただく必要があると思います。
 もう一つは事業者間におきましても、先ほど久保田委員がおっしゃられましたように公正な競争を進めていくという中で、競争条件を阻害するものではなくて、皆さんが共通のこうした競争条件を整えることによって、本来適切な競争がある意味では促進されて、それは社会全体にいいことだということになると思います。
 そういう意味で我々国民に対してということも大事ですし、事業者間のあるいは製造元、卸、小売と事業者にはそういう意味でのレベルはありますが、いずれにいたしましても事業所単位にならなかったり、行政と事業者の間だけで共有するという仕組みをつくってしまうことになってしまうことを懸念いたしますので、そうはならないようにやっていただきたいと思います。
 排出量が大きいこと、それだけを問題にするというわけではないことはかねてかねて申し上げているわけです。けれども、事業者の方々は、経済界の方は中国が目標を持たないのはいけないとよく言われるのは中国が排出量が大きいこと、また増えていることを一番大きな理由にしていらっしゃる。それにはこういう理由がある。中国にはこんな事情がある。1人当たりこうだということをまた議論する中で、衡平の観点から今後どうすべきかという議論があるわけでありまして、同じことが事業者の皆さんからも例えば増えているところにつきましてはこういう事情があってということを積極的に説明されることによって理解が広がっていくことになっていく。進んで御説明をさらに追加していただくことで、全体の施策を進めていくための国民的な理解、あるいは国民的な取組を進めることになり、一部だけを外に出す、あるいは丸めてわけのわからない数字で出すということではそうした問題は解決しないということを申し上げておきたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございます。兼ねてから指摘されていることですが、特に第三次産業系の努力が不足しています。全く個々の排出量のデータが把握できてないという問題があります。何となくこの審議会にはものづくり業の代表の方ばかりいらして、そちらの立場からの御議論が多いんですが、そこら辺はどうするんだというところはいろいろなところで話題になり始めているわけで、公表制度をそのような、今まで情報がはっきり出てこなかった、あるいは自ら情報を把握する努力もしてこられなかった業種もあるわけです、あるデパートの人の話を聞くと、うちはもっと冷房の温度を上げたいけれども、よそのデパートが低くしいると、うちはいかにも経費を惜しんでいるように思われ、ひいては客が減るおそれもあるからなかなか出来ないという話が出てくる。それだったら省エネ努力これだけやっているんだという形で、まさに先永里委員が御発言になったように、それをブランドなんだと言えるようにしたほうがよほどいいのだろうと思うんですが、これも企業の環境報告書ぐらいに書いてもなかなか皆さんが読んでくださらないという面がありますから、もっとちきんとした仕組みが必要という議論が出てくるのも当然ではないかと思っております。
 さて、太田委員、大塚委員、山口委員から発言の要求が出ております。今、塩田委員も手をお挙げになりました。さらに鈴木委員が発言をしたいとのことでございます。先ほどからの御発言に関連のあることを鈴木委員が、御発言になりたいということでしたので、先に申し訳ありませんが。鈴木委員に先に御発言を頂くことに致します。

○鈴木委員 いろいろ申し上げたいことはすでにいろいろな方からお話がありましたが、1つだけ代替フロン関連のところで、例えばSF6というのが非常にグローバル・ウォーミング・ポテンシャルの高いガスですが、今、マグネシウムが例えばパソコンの筐体であったり、あるいは車であったり、これからいろいろ利用されるようになる。したがって、SF6がこれだけ増えていくという、そういう論理でSF6の今後の増加が見込まれるという、そういうロジックになっているんですが、例えばSF6のいろいろな技術に関して、マグネシウムに関してもSF6フリーの技術開発が今いろいろなところで進められつつある。ほかのフロンに関してもいろいろな意味での技術的開発は非常に進んでいるわけで、例えばこちらの側からそういうSF6フリーの技術が完成するまではマグネシウムは使わないぐらいの、それぐらいの決意を本当は示していくことがあってもいいのではないか。産業界がこういう技術開発が進んでいるので、それにマッチして、こちらが後追いでいろいろと統計をとっていくということよりも、もう少しワイドなセレクションがあるのではないか。そういうような気がするわけです。
 では、そういう技術開発をどういうふうに考えるかというところで、これはいろいろ議論もありますが、例えば炭素税を振り向けていくようなスキームをつくっていくとか、いろいろな先ほどから出ていますインセンティブを高めていく技術・方法があり得ると思いますので、あるいはSF6というのはあとで隠し玉というつもりでお考えになっているのかもしれませんが、産業あるいは我々のライフスタイル、いろいろな面でのあるべき姿みたいなものを提言していくことも一つ必要なのではないか。そんなふうに思って、その点だけ申し上げておきたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。隠し玉という表現はあまり適切ではないかもしれませんが、でも、確かにそういう面がなきにしもあらずというような気が率直に言えばしないでもありませんね。
 太田委員、どうぞ。

○太田委員 5-1の関係ですが、事業者からの先ほどの公表関係ですね。これは前の中間取りまとめのときにもその関係が制度設計の中でかなり触れられていると思いますが、運輸交通関係は特殊な事情があって、事業所単位ではうまく公表制度に乗るかというところがございますので、その点を再度確認を含めて意見を申し上げたいと思います。
 一つは、対象とする施設あるいは算定・届出の単位ですが、交通関係では、一般事業者自らから事業活動をするためのいろいろな製品、原材料、搬入、搬出を自分だけでやっているのではなくて、運輸事業者に頼んだり、あるいはお客さんという形で第三次産業には人が沢山来るということ。それらの交通をトータルにどこかで把握する。技術的には難しいところがありますが、少なくともそういうことをすることによって削減対策のときの評価であるとか、実際の行動計画にとって非常に重要なデータになるということもございますので、そういった立場で主要な交通発生源が今の対象というようなことでちゃんとカバーできているかどうか。これは是非確認していただきたいと思います。
 特に先ほど、第三次産業ということでございましたが、特に第三次産業、第四次産業になりますと行政関係、あるいは大学とか病院とか公的な施設が自動車での来訪者が多く大変大きなCO2の発生になっている恐れもあるということです。逆にそういうところは対策としても立てやすいかもしれないということがございますので、是非そういった目で見てほしい、内容を検討していただきたいということが一つです。
 それから、公表の単位がその意味からいいますと、この図の中で2ページ目の図で移動体については企業単位で算定ということで、事業所単位では難しいということでこういう表現になっているかもしれませんが、ここはもう少しそういう意味では慎重にしていただいて、事業所単位に、むしろ公的なものはもちろん個別に出していただくとか、施設の内容、事業の内容によって十分可能なものがありますので、この点はさらに慎重な検討のうえで制度設計を進めてほしい。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。では大塚委員どうぞ。

○大塚委員 2点簡単に意見を申し上げて、1点質問させていただきたいんですが、1つは今の公表の制度についてでございますが、すでに自治体でも大分導入したものがございますし、EUにもございますので、さらしものとかいうことではなくて、最もソフトな手法としてこういう公表制度があるのだろうと考えております。
 今、太田委員から御意見があったように、是非運輸とか民生、民生はもちろんですが、含めるような努力をしていただきたいと思っております。
 届出の先についてはいろいろな意見があると思いますが、これが温暖化対策法のもとでの制度となるのであれば環境大臣に届け出ることは必要なことではないかと考えております。
 企業秘密については、また検討されると思いますが、PRTR法の3の要件がおそらく非常に参考になるだろうということを申し上げておきたいと思います。
 それから、自主参加型の国内排出量取引制度についてでございますが、これは国内排出量取引制度と書いてありますが、実は補助金プラス任意的な排出枠取引なので、いわゆるマンダトリーな排出枠取引とは直接には何の関係もないということを、あまりそれを強調しすぎるのはどうかというのはあるかもしれませんが、イギリス型のものですよね。EU型のマンダリーな排出枠取引とは直接には全く関係がございませんので、いろいろな思惑でものを見ることはもちろんあるんだろうと思いますが、曇りのない目で見れば一応別なものだということをここで私は強調しておきたいと思います。
 先ほど小林委員がおっしゃったように、イギリスでも代替フロンとの関係での削減にこの補助金が、入札による補助金ということですが使われることがかなり多くて、それはNGOとからは批判があるんですが、それはさておいて、そういう最も費用効果的なものに使われていく可能性はかなり高いということを申し上げておきたいと思いますし、まさにそういう費用効果的な補助金の使い方をするということがおそらくこの制度の最大の意味だと思いますので、是非そういう運用をしていただきと考えておりますし、是非進めていっていただきたいと思っております。
 1点だけ質問させていただきたいのは、資料5-2のポンチ絵で見させていただくと、1週間程度の最終取引期間と書いてあるんですが、これは排出量取引の期間はまさに1週間だけということではないかと思うんですが、排出量取引はいつから始められるのかというのは……、18年4月からですね。そうすると、最後の1週間はどういう意味があるのか教えていただければ幸いです。以上です。

○清水地球温暖化対策課長 今の点だけ御説明いたしますと、この排出量取引は18年4月から19年3月までずっと続けられるんですが、最終的に検証を行いますので、検証の結果、枠が足りないということも出ているわけで、その最終調整の段階を1週間程度とるという、それであります。以上です。

○大塚委員 1週間では短くないですか。それは大丈夫なんでしょうか。

○浅野部会長 検討します。それでは、山口委員。

○山口委員 今、大塚委員がおっしゃった点に私も違和感を持ったんですが、自主参加型の国内排出量取引制度というのは補助金制度、つまり追加的措置としての補助制度そのものだと思うんです。これを国内排出量取引制度と称することにちょっと無理があるのではないか。
 実は国内排出量取引制度というのはもっと一般的に制度としてあるべきであって、補助金を受けた会社だけが参加するという形は本当の意味の取引制度ではないと思うんです。だから、これは補助制度だと。この制度を私は否定しているわけではありませんが、そういうふうにとらえたほうがいいのではないか。私どもも大分努力をしまして、今度12月1日に日本温暖化ガス削減基金というのを1億3,000万ドルぐらい集めてやりますけれども、そこには電力会社、石油会社、機械、鉄鋼、ガス、エンジニアリング、商社、あるいはセメント、経団連傘下の主要企業はかなり自主的に参加されているわけです。
 これは国際的な取引をやろうということですが、結局、これは国内的な取引につながってくるわけなんです。それを本当の意味の国内排出量取引だと称することにならざるを得ないと思うんです。だから、この制度を持って国内排出量取引だとしてしまいますと非常にいびつなものが存在することになると思いますので、その辺のワーディング等はよく気をつけてやっていただいたほうがいいのではないか。
 つまり、私が見ている限り、企業は相当本腰を入れて取り組んでいるというように思われますので、おのずとこういった制度は国内的にも成立していくものだと。そのときに国がどれぐらい補助してあげるとか、応援してあげるかという問題はもちろんあります。しかし、そういうふうにとらえないとこの補助制度そのものが排出量取引というのはちょっと違和感を感じるなというのが率直な気持ちです。

○浅野部会長 ありがとうございしまた。塩田委員。

○塩田委員 私は1点だけ申し上げたいと思います。
 資料5-1の温室効果ガスの算定・公表等に関連しまして、先ほど太田委員からすでに御指摘があったと点とダブりますが、運輸の分野につきましては先ほど参考資料2で御紹介がありましたように、これからの課題は物流の効率化と、それから公共交通機関の利用の促進がこれからの重要な政策課題だと思います。この二つを実現していくためのデータの収集ということに関しては、物流に関しては皆さん御承知のように宅急便の例に見るように、全国的なネットワークでしか意味がないというものが多いですし、それから公共交通機関についても今後の役割の大きい長距離バス等に見られるようにかなり広域的なものが多いという面が非常に大きな特色です。
 それから、これから望ましい姿というのは効率のいい、特に燃料効率のいい運輸事業者ができるだけ活用されることが望ましいわけで、1つひとつの運輸事業者をとってみて、そこのエネルギーの使用量が増えることがいいかどうかということではないという面があるわけです。
 輸送というのは御承知のように、特に貨物輸送につきましては経済活動の反映ですから、そこに輸送の需要があるときにこれに応じる運輸事業者の燃料効率、輸送原単位の効率が高いということが大事であります。そこで1つは全国的なネットワークということ、2つは輸送事業者の効率に重点を置いた対策がいるという2点に着目してこのCO2の算定とか届出の制度をお考えいただく必要があると思います。関係省庁は、この面についてはすでに協力をしておられると聞いていますので、この方向で調整をお願いしたいと思います。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。たしかに交通の問題については、どこでどういうふうな切り方をするかということに関して、さらに検討の余地があるという御意見が、今日も何人かの委員から出されました。これらも是非事務局で考えていかなければいけないと思います。
 例えばジェット燃料の統計を見ますと、積み込んだところでそれを全部使ったような印象を受けてしまう。しかし実際には、飛行機は各地の上空を飛んでいるわけです。例えば九州は統計的には圧倒的にジェット燃料の消費量が高いということになっていますが、必然的にそこで積まざるをえませんから積むわけです。そういった点を細かく見ていくといろいろ工夫の必要があるという御指摘はそのとおりではないかと思います。
 それでは、幾つか御質問もございました。事務局としてコメントがあるだろうと思いますので、清水課長からお願い致します。

○清水地球温暖化対策課長 それでは、御質問、御意見わたる部分あろうかと思いますが、答えられる部分に答えたいと思います。
 まず最初に申し上げたいのは、今の資料5-1、5-2などはただいまの検討状況ということでございまして、この審議会でいただいた意見などを十分踏まえて、さらに検討を進めていきたい、そういう性格のものであるということでございます。
 まず、桝本委員から資料4の関係だったと思いますが、データが少ないのではないかという御指摘をいただきました。データの多さ少なさというよりは内容をいかに推計していくかということが大変重要なことだと思いますので、これは引き続き資源エネルギー庁などの関係機関等も含めて、より正確なデータ、推計になるように努めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいします。
 それから、資料5-1ということで、事業者からの温室効果ガスの算定・届出・公表制度に関してさまざまな方から御意見をいただきました。特に桝本委員から目的がどうかということがありました。これについてはあとで担当の室長からもし必要があれば補足してもらいたいと思いますが、基本的にはこの制度につきましては温室効果ガスの排出量を事業者自らから排出して、排出削減のためのPDCAサイクルということでプラン、ドゥ、チェック、アクションというような、自らの対策を推進してもらう。そういうものの一番基礎となるデータをきちんとした形でまずは報告し、それを統一的な方法で把握し公表していくということ。その公表によって国民に広くデータが提供され、国民自体も企業が今どんな対策をやっているか関心が高まり、また外部評価を通じて、また企業に対して対策のインセンティブが与えられるという、非常に相互的な作用があるものと思っております。
 特に、永里委員から企業は市場で評価されるということがあるので、自主的にやらせてもらえればいいのではないかという御意見もありました。確かに現在の企業は市場なりで評価され、そこで優劣がつくといのうは御指摘のとおりかと思いますが、市場で評価されるに当たっても、そもそも情報がきちんとした形で公表されていなければ、市場での評価のしようもないのではないかという気はいたします。
 例えば、例は違うかもしれませんが、株の評価なども有価証券報告書という形で、きちんとした形で、一定のルールのもとで公平な形で情報がすべて公開されるということで安心した評価ができるということでありますので、公表される情報が統一的なルール、客観的なルールで公表されるということは大変大きな基礎になるのではないかと思っております。
 この制度につきましてペナルティ的な部分があるのではないかという議論もありましたが、決してそういうことではないと思っております。
 それから、算定報告制度について省エネ法との整合、あるいは地方公共団体の先行する法制度とどういう形で組み合わせていくかという形が複数の委員からありましたので、その点についてはさらによく検討していきたいと思います。
 それから、運輸部門の話についてもただいまこの場では明確な答えはありませんが、今日出た御意見も踏まえて、さらに検討を進めていきたいと思います。
 それから、自主的な国内排出量取引制度ということであります。これにつきましてはペナルティであるとか、補助金のばらまきではないかということがございましたが、そういうことではなくて、むしろ費用効率的な対策を推進するために大変優れた制度だと思っております。
 呼び方について、これは果たして排出量取引制度と呼べるかどうかという議論もありましたが、これまで中環審の場でも御議論いただきましたように英国型の自主的な排出量取引ということであります。これは大塚委員からも御議論がありましたようにEU型とは異なるという形でこの制度を仕組んでおります。
 したがいまして、久保田委員から御意見がありまして、将来のキャップ&トレードとどういう形でつながっていくかというところの御懸念がありましたが、これは全く切れているものでありまして、もし仮に将来そういう制度を議論するのであれば、また別途の議論が必要と思っております。そのことをはっきり申し上げておきたいと思います。
 私のほうからは以上ですが、フロンと排出量算定制度についてお願いします。

○土居国民生活対策室長 それでは、排出量の算定・公表制度につきまして担当しております土居と申します。先ほど説明がございましたが、一つこの制度の趣旨といたしましては企業、事業者、こういった方々が自らから温室効果ガスを幾ら排出しているのかということを自分で把握していただくことが排出削減対策の第一歩であるということで考えておりまして、ですからその意味でいきますと現在、省エネ法でその大もととなりますエネルギーの消費量等を報告いただいているところでございますが、それを使って国が計算するということになりますと、自ら把握するという効果が出なくなってしまうということですので、まず計算自体は各事業者の方々にお願いしたいということでございます。
 ただ、その内容につきましては先ほどお配りした資料の3ページ目にございますが、作業自体はそれほど大きなものではございませんで、排出係数をかけて実際に計算していただくということですので、過大なものにはならないように気をつけたいと思っております。
 ただ、省エネ法のほうでも今現在提出いただく手続き、これがございますので、それとの整合性も制度化に当たっては十分考慮していきたいと考えております。
 また、集まりましたデータにつきましては、特に座長からも御指摘がありましたが、業務部門については今現在詳細なデータ、こちらがなかなか集められないという現状もありますので、こういった制度に基づいて集まったデータにつきましては国や自治体、こういったところがさらなる対策を企画立案していく基礎となるものと考えております。
 また、公表につきましてはその方式については、今さまざまな面から御指摘いただきましたが、特にさらしものにされるのではないかという御指摘もありましたし、一方、事業者、消費者等が連携相互理解を深めていくということもきちんと頭に入れながら、今後どのような工夫ができるかということの検討を深めてまいりたいと考えております。
 また、事業者ごとにさまざまな特性がございます。特に御指摘がいただきました運輸部門につきましては我々としても若干業種の体系が特殊だと考えておりますので、こちらの算定・届出・公表の制度化につきましてはその業態について十分頭に入れながら、詳細な制度設計に当たっていきたいと考えております。

○浅野部会長 フロン対策室長。簡単にお願いします。

○宇仁菅フロン対策推進室長 3ガスの推計の関係で補足させていただきます。
 いろいろ御指摘いただいたことはできるだけ実行できるように頑張っていきたいと思います。
 今回の推計ですが、ここに書いていないから実行しないというわけではありませんで、御意見にありましたような断熱材ですとか、エアゾール、あるいはマグネシウム鋳造中のSF6につきまして、できる対策はどんどん進めていくというつもりでおります。
 ただ、今回の推計については全体的に固めといいますか、多めといいますか、かなりの確率でこれよりは増えないだろうという方針で関係業界、経済産業省と相談しながらつくりましたので、部分的には御指摘のような多いではないかということもありますが、対策についてはここに書いてなくてもどんどん進めていくということでございます。

○浅野部会長 それでは、議題6に移りたいと思います。気候変動に関する国際戦略専門委員会における検討状況についてです。
 本年4月にこの部会の西岡委員を委員長とする気候変動に関する国際戦略専門委員会を設置いたしまして、京都議定書で定められていない2013年以降のいわゆるポスト京都議定書の枠組みについての検討材料の収集整理をお願いしてまいりました。本日はその状況について御報告をいただくものでございます。
 それでは、水野国際対策室長から説明をお願いいたします。

○水野国際対策室長 資料6-1、6-2、さらに別途配布させていただいております冊子で「気候変動問題に関する国際的な戦略について(これまでの審議経過のまとめ)」という冊子とこの3つの資料をもとにいたしまして、専門委員会における検討状況について御説明をさせていただきます。
 ただいまご部会長からも御説明がございましたように、今年の1月、本地球環境部会におきまして今後の国際的な対応の基本的な考え方についての中間取りまとめをいただきました。それと同時にその中間取りまとめでまとめていただいた考え方をさらに今後、具体化していくための材料を収集整理し、さらに専門的見地から検討を加えていただくという趣旨で国際戦略専門委員会を設置していただきました。
 この専門委員会では4月から検討を開始いただきまして、月1回のペースで非常に集中的に議論をいただいていまして、これまでに計6回議論をいただいております。まだ議論は継続の途中でございますが、検討開始をいただいてからすでに半年経過したこともございまして、ここで中間的な報告をさせていただくという趣旨でございます。
 まず、検討委員の名簿でございますが、資料6-1の一番後ろにございますような先生方に検討をお願いしてございまして、座長は西岡先生にお願いしているところでございます。
 検討の進め方でございますが、これにつきましては資料6-1の3ページの図を御覧いただきたいと思います。
 ここではまず大きく2つの検討すべき事項を整理いたしまして、まず地球規模のシステムはどういったものであるべきかということについて、次期枠組みの目的、現状の認識、さらには目的を実現するためのアプローチ等々について検討をいただきまして、その上でそれを踏まえて枠組み制度の構築ということで次期枠組みを検討するに当たっての考え方ですとか、現在の取組、さらに具体的な枠組みを設計するうえでの条件といったものを検討いただきまして、具体的な枠組み、オプションについても検討いただく、こういった大きな流れで検討をいただいております。
 第1回目から第3回目の段階で、一通り上の地球規模のシステムについての議論をやっていただきましたので、その段階でその後の検討の進行管理に資するという目的でつくらせていただいたのが別添の冊子でございまして、これは冊子の形にはなっておりますが、報告書ということではなくて、これまでの審議経過をまとめたということでございまして、会議資料ということでまとめたものでございます。
 その後もこの地球規模のシステムの部分についての議論を踏まえて、第3回目、第4回目以降、枠組み制度の構築の部分につきましても議論をいただいております。
 これにつきましても第6回までで一通りの議論をいただいておりますので、次回、中間取りまとめについて御議論をいただいて、中間取りまとめをしていただきたいと考えております。
 この中間取りまとめの内容につきましては、前回第6回のときに骨子を御議論いただいておりまして、その資料は資料6-2ということで本日の会議の資料とさせていただいたものです。
 この中間取りまとめの骨子の概要について簡単に御説明させていただきたいと思います。
 まず、この骨子は1から10の節でなっております。1から5の節につきましては先ほど御説明させていただきましたこれまでの審議経過の取りまとめという部分でまとめていただいておりますので、基本的にこれをこのまま使わせていただくことにさせていただいております。
 この部分につきまして逐一説明をさせていただく時間はございませんが、ごく簡単に説明をさせていただきたいと思います。
 この冊子を開いていただきまして、最初に要約というのが1ページからございます。開いていただければと思います。この要約のところにございますように、まず1節目では、「気候変動対策の目標」ということで、最終的な目標が条約の究極目的であるということを確認していただいたうえで、その条約の究極目的にあたります温室効果ガス濃度の安定化というものが科学的にはどういったことを意味するのか。さらには安定化のレベルと時間的な間隔はどういった関係にあるのか。さらには気候変動による変動による影響等々についての科学的知見をまとめていただいております。
 続きまして、第2節では「条約の究極目的の達成のためのアプローチ」ということで、そのための国際合意をしていくうえで留意すべき事項、例えば衡平性についての課題があるという点ですとか、不確実性を伴うということで環境、リスク、管理の考え方が大事であるということについて検討をいただきまして、さらに国際合意が感覚として持っておくべき時間感覚、遅くとも2050年以前に排出量を地球全体で排出量を減少基調に持っていく必要があるという科学的知見があるということ。
 さらには緩和策と適用策の2つの対策が両方を視野においておく必要があるということについて検討をいただいております。
 続きまして、第3節では、長期・中期・短期の目標それぞれを設定する意義と役割等について整理いただきまして、第4節では将来的な社会経済の発展シナリオを分析することの意義と今後の課題といったものについて検討をいただいております。
 そして、第5節につきましては技術の役割ということで、技術の重要性を確認いただくとともに既存技術と革新技術の意味の違い、あるいは技術の開発の部分と普及の部分の意味の違いといったこと。さらには政府の役割等々について議論をいただきました。
 以上が地球規模のシステムというところに該当する、中間取りまとめの資料6-2の骨子案でいきますと1から5の節に該当する部分でございます。
 続きまして、6節以降につきましては、資料6-2に戻っていただきたいと思いますが、まず6節では気候変動枠組み条約及び京都議定書の制度の仕組みということで、これをもう一度レビューいただきまして、どういった要素があるかを整理いただいて、これをいかに発展改善させていくのかが課題だということについて整理をいただいております。
 続きまして、第7節ですが、将来枠組みの構築に当たっての視点ということで、リスク管理を具体的にその次期枠組みの中で盛り込むためにはどういった考え方が必要かということで、予防的アプローチということでヘッジ戦略をとることが必要等々について検討をいただきました。
 続きまして、衡平性の扱いということにつきましては、これは排出量の目標値だけで達成しようとするのでなはなくて、レジーム全体の中で総合的に達成することを目指すべきであるということを検討いただきました。
 さらに3番目で炭素中立社会の意味というところですが、これは将来的にCO2の排出量を安定化させるために具体的な排出量の削減はどのようなものが必要かということについて、簡単な試算をもとに議論をいただいたわけですけれども、そういった検討結果をもとにして、さらには共通だが差異ある責任の原則、予防的なアプローチという考え方をもとに、将来的にアメリカを含む先進国における十分な排出削減の確実な達成ということと、それから途上国とりわけ大国の意味ある参加、具体的な緩和努力をともに実現する枠組みとすることが必要ということを整理いただいております。
 さらには国家の役割等につきましても検討をいただいております。
 続きまして、各国の取組状況等ということで、それぞれ詳細は省きますが、アメリカ、EU、ロシア、それから中国、インド等の途上国のなどにつきましては社会的な背景、あるいは現在の気候変動問題に対する取組状況、さらには今後の取組の在り方等につきまして検討をいただきました。
 続きまして4ページになりますが、第9節で将来枠組みの在り方についてということで、ココミットメントについての各種提案ということで、すでにさまざまなNGOあるいは専門家の間でいろいろな提案があることを踏まえまして、コミットメントというものがどのよう構成要素で成り立つのか。あるいは、評価の視点としてはどのようなものがあるのか。さらには具体的なコミットメントの提案としてはどのようなものがあるのかといったことについては整理いただくことにしております。
 そして、それと合わせて適応問題の現状と課題についても整理いただくことにしております。
 さらに、最後に今後の検討ということで、今後の課題といたしましてさらなる検討の視点としては1つは価値観をポジティブなものとしていくことが必要であるということ。それから、日本として戦略を持ってこの問題に取り組んでいく必要があるということについて指摘をいただいておりまして、具体的な検討課題につきましては最後のページになりますが、今後の検討課題ということで、日本における脱温暖化社会を実現するためのシナリオなどの勘案しつつ、日本としての戦略を持って取組にはどうしたらいいかということ。さらには、京都メカニズムをどう考えるか、あるいは資金メカニズムをどう考えるかといったことについて今後検討していく必要があるということを議論いただいておりまして、先ほど申しましたようにこれが前回第6回の専門委員会で議論いただいた中間取りまとめの骨子案でございまして、これについて議論をいただいたところで若干専門委員会でコメントをいただいておりますので、それを紹介させていただきます。
 まず、今後の課題の以前のところにつきましては、コミットメントの内容等については数値目標以外のさまざまな目標の立て方があるので、それも含めて幅広く検討する必要があることについて御指摘をいただいております。
 それから、今後の検討課題としてはODAなどの一般的な途上国に対する支援の仕組みとの関係などについても議論する必要がある。さらには企業、NGOとの関係についても検討する必要があるという御指摘をいただいております。
 以上の議論をいただいておりますので、今後は本日、この部会で指摘をいただきました御意見も含めまして、次回の専門委員会で中間取りまとめ案について御議論いただいて、中間取りまとめをいただく。さらに、その後につきましても引き続き御検討いただくとともに、地球環境部会には適宜報告をさせていただきたいと考えております。以上でございます。

○浅野部会長 西岡委員長、コメントがございますか。

○西岡委員 今、説明があったとおりでございますが、京都議定書発効ということで、いよいよこの議論が本格化してきた。私どものスタンスといたしましては、私どもはここにありますように専門委員会でございまして、幅広く、今のうちあまりバイアスを入れない形で何が一番大切で、何を考えなければいけないかということを幅広くサーベイしようということで作業を進めております。
 もうすでに枠組みの提案というのは世界中で出ているということがございまして、それをどういう評価基準で考えていくべきか。あるいは日本の国の立場も含めてどう考えていくかということが次のステップになると思っております。皆さんの御意見をいただければ、それを1つずつこなしていきたいと思っている次第です。以上です。

○浅野部会長 というわけで、この場で皆さんの御意見を伺いたいという気持ちではあるのですが、予定されている時間があと17分しかありません。それで、すでにもう少し具体的な戦略的な提案が他の審議会では出てきているという状況もあるわけで、その点からいうと当審議会のほうはまだ材料をお勉強中という感がなきにしもあらずでありますが、それだけ具体的にこうだという決め、そのうちの提案を1本にまとめて専門委員会で出すということではないというスタンスで作業を進めておられることをまず御理解いただきたいと思います。
 その上で先程の水野室長からの御説明をかなり簡略にお願いしてしまったのですが、専門委員会では熱心に素材について検討しておられるわけです。本日は今後の検討課題について、これは留意してほしいという御意見が特別ございましたらお聞きしたいと思いますし、できましたら書面でコメントなどをいただいて、専門委員会に送っておきたいと思います。今日は時間的には発言を全部いただくことは無理かと思いますが、積極的なコメントをいただければと思います。
 是非今日発言しておきたいという方がいらっしゃいましたらおそらく2人が限度だと思いますが、発言を認めたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 皆さん、議事進行に御協力いただけるような雰囲気でございます。誠にありがとうございます。
 それでは、先ほど申しましたようにこれについてはとにかく決めうちという形の報告にはならないということを一応了解していただいて、専門委員会からの報告がまとまりましたなら、その先は我々がこの部会で議論するということを初めからお約束しておりますので、御理解・御協力をお願い申し上げます、とは申しますもののロシアが批准しましたので2月16日からは議定書が動き始めます。そうすると、当然に次の議論が始まるという段階であります。12月にあるCOP10でも2013年からの取り扱いがおそらく話題になるだろうと言われていますから、少々我々は出遅れという感じもありますが、しかしきちっと素材を用意して議論するというスタンスをとり続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、次に最後の議題でございますが、今後の国際環境協力の在り方についてという議題でございます。
 昨日、環境大臣から中央環境審議会に対して今後の国際環境協力の在り方について諮問がなされまして、森嶌会長から当部会にこの諮問については付議されました。事務局からこの経過について簡単に説明をお願いいたします。田中室長。

○田中環境協力室長 環境協力室長の田中でございます。よろしくお願いいたします。
 お手元の資料7-1を御覧いただきたいと思います。今、部会長のほうから御紹介がございましたが、環境面の国際協力というものに環境省はもちろんでございますが、政府全体としても、あるいは政府以外のさまざまな主体が取り組んできているところでございます。
 この環境協力の在り方についてこの場で、中環審においてその在り方、方針を御議論いただけないかということで環境大臣から諮問させていただきました。
 資料7-1の1を御覧いただきたいですが、平成4年5月になりますが、もう12年ほど前ですが、当時の中央公害対策審議会及び自然環境保全審議会において国際環境協力の在り方というものを一度御議論いただいて、答申をいただいております。ODAを中心とした国際環境協力の進め方を御議論いただきました。
 その後12年経過いたしまして、内外ともに国際環境協力をめぐる状況がずいぶん変わってきているように思います。
 例えば国外では2002年のヨハネスの様々な議論、あるいはそれに基づく様々な取組が進んでおります。地域で見ますと、日本、中国、韓国の環境大臣が1年に1度集まってリージョナルな問題、グローバルな問題を議論するという取組も進んできてございます。
 あるいは世界経済の状況、あるいは途上国の多様化、紛争への対応、さまざまな課題あるいは取組も進んでいるわけでございます。
 国内で見ましても、これはODAの世界でございますが、昨年、ODA大綱が御承知のとおり改定されました。その際、さまざまな議論がODAの在り方をめぐってなされておりまして、これは環境面の国際協力にもある程度通じるところがあるかと思います。
 あるいはODA以外のさまざまな主体、仕組みによるさまざまな活動も進んできておりますし、自治体、企業の皆さんに盛んに御協力をいただいていることも明らかでございます。
 こういった状況を踏まえまして、もう一度12年前の答申を見直していただいて、今の時点で国際環境協力を、どういった観点からどういう考え方に基づいて、どういう手法をとって進めていくことが必要であるかということを、非常に広範なテーマではございますが、一度中環審でも御議論をいただきたいということでございます。
 環境省では3にございます国際環境協力戦略検討会というものを民間団体に設置をいたしまして、当部会の委員でもあります廣野先生を中心に下ごしらえというのでしょうか、準備のための議論をこれまでやってまいりました。お手元の参考資料の後ろのほうに国際環境協力戦略検討会報告書というものがございますので、後ほどお目通しをいただきたいと思いますが、ここで現時点でのさまざまな状況、あるいは理念、目標、基本方針、今後の方向といったことについて予備的にこれまで勉強してまいりました。こういったことをベースにまた審議会でも御議論を是非いただきたいと思っております。
 4のところでございますが、今後、この部会にできますれば専門委員会を設置していただいて、専門的な観点からこの問題について掘り下げた御議論をお願いし、半年程度をめどに御結論をいただきたいと事務的には考えてございます。以上でございます。

○浅野部会長 ただいま事務局から説明がございましたが、事務局の御提案はただいま御説明がありましたように当部会に専門委員会を設置して、そこで検討していただく。その結果を受けて当部会としての答申にまとめていきたいという御提案でございます。
 資料7-2を御覧いただきたいのですが、この資料7-2に専門委員会の設置についての提案がございます。なお、これに関連するものとしては参考資料があとのほうについておりますが、審議会の議事運営規則がございまして、この議事運営規則に基づいて専門委員会を設置したいということが事務局からの御提案でございます。
 それでは、ただいま御説明、御提案について何か御意見がございましたらお聞きしたいと思いますが、今日初めて御出席いただきましたが川上委員はこの分野の御専門でもいらっしゃると思いますが、何か特にコメントをいたいただけることはございますでしょうか。

○川上委員 今の段階ではございません。

○浅野部会長 何か御質問、御意見はございますか。

○小林委員 2点留意していただきたいなと思う点がございます。1点は政府間の協力以外、現在、いろいろなところで、地方自治体また団体、企業がやられているわけですが、その間の情報交換とか協力がほとんどなされていないのが現状でございます。そのために発展途上国において例えば悪徳ブローカーにだまされる。それから、出したものが向こうでうまく機能していないのが結構多いわけでございます。そういう意味で是非国内でそういう国際協力をやられているところの情報交換とか、お互いの間が協力し合う、そういうシステムづくりを是非お願いしたいというのが1点でございます。
 それから、2点目は国際協力というと発展途上国に対して国際協力、支援することばかりに重点が置かれているんですが、それだけではなくて先進国の間での共同作業とか情報の共有化が重要ではないかと思います。その辺にも是非視点を置いていただければと思います。以上です。

○浅野部会長 あとのほうの点はすでに廣野委員会のペーパーの中にもかなり盛り込まれていると思います。それから、部会長としては専門委員会を皆さんにお認めいただければ、是非専門委員会で議論していただきたいのですが、ちょうど基本計画の見直しの作業もしているわけです。現行の基本計画では戦略プログラムの13番目にこの国際協力関連のことが出ています。この辺の見直しの作業とここの成果がうまくつながるように配慮していただいて、地球環境局は地球環境局で勝手にやり、総合環境政策局は総合環境政策局で勝手にやっているという事態はうれしくありませんので、是非そこのところはしっかり調整をお願いしたい。
 特に現行の基本計画はどちらかというと途上国援助みたいな色彩が強すぎて、今小林委員がおっしゃったように最初からそっちのほうに焦点が向きすぎてしまう面がありますから、もう1回全体に組み直しする必要があるだろうと前から思っております。その辺のところをにらみながらの作業をしていければと思います。

○桝本委員 幾つかお願いがあります。まず、最近、国連でCDMのいろいろな手順等、あるいは排出量取引の話などを聞いておりますと、まさにビューロクラットが極めてテクニカル、詳細なものをつくって、私に言わせれば余計なものが入らないような仕組みがだんだんできているように感じるわけで、こうしたような国際的枠組み、仕組みと言いながら、実は大変に詳細な手順だけをつくっていることをこの国際協力の今後の在り方の中でしっかり見ながら、大きな骨太な検討を是非賜りたいというのが第1点です。
 それから、今、発展途上国というお話がありましたが、世界に貢献することは非常に必要だと思いますが、アジアの日本としては中国、インド、インドネシア等、人口の多い国、CO2をこれからたくさん出すであろう国々との日本の関係を考えますと、やはり日本なりのポジションをしっかり踏まえた形で国際協力をお考えいただきたい。
 先進国とのスキームも重要ですが、私はむしろアジアの中の日本というポジションが非常に難しいと思いますが、是非重要な場面の一つと評価していただいてお考えいただきたいというのが2点目です。
 3点目は、1点目とも関係いたしますが、スキームをあまりに詳細に詰めるということが全体を損なうことすらあると私は懸念いたします。例えば今回の報告にもこれまでの各国の協議を踏まえて、こういう表現があります。踏まえというのは果たして1997年、アメリカが入っていたときのことですか、抜けた後のことですかということ一つでも大分状況が違います。是非骨太で地球全体、そして日本にいい御検討を賜ればと存じます。

○浅野部会長 ありがとうございました。貴重な御意見をありがとうございます。
 それでは、ただいまの事務局からの提案、資料7-1、2に基づく専門委員会の設置の案件についてよろしゅうございますか。御了承いただいたということにさせていただきたいと思います。
 それでは、専門委員会に所属すべき委員、臨時委員、専門委員につきましては部会長である私が指名させていただくことにいたします。なお、専門委員長についても中央環境審議会議事運営規則の第9条2項の規定がございまして、部会長が指名をすることになっておりますので、委員長及び委員について決まりましたならば、皆様方にお知らせ申し上げます。
 それから、先ほど資料6-1、2について書面での御意見を是非賜りたいと申し上げましたが、事務局からできれば11月16日火曜日まで意見を出していただければということでございますので、よろしく御協力をお願い申し上げます。
 次回の部会でございますが、12月10日金曜日の13時から16時まで、場所はこの場所の1階、三田共用会議所の講堂ということになります。
 本日の議事録につきましては事務局で取りまとめまして、後日、委員の皆様に案を送付いたします。
 それでは、大変御協力をいただきまして、珍しく今日は5分前に終わりました。大変ありがとうございます。
 それでは本日はこれで散会いたします。
 

午後5時55分 閉会
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