中央環境審議会地球環境部会(第23回)議事録

1.日時

平成16年8月6日(金) 午前10時02分~午後1時27分

2.場所

フロラシオン青山「ふじ」

3.出席委員

  
(会長)  森嶌 昭夫  
(部会長)  浅野 直人

 
(委員)  清水  誠  鈴木 基之
   桝井 成夫  桝本 晃章
 
 
(臨時委員)  青木 保之  浅岡 美恵
   天野 明弘  飯田 哲也
   飯田 浩史  浦野 紘平
 及川 武久  太田 勝敏
 大塚  直  久保田 泰雄
 小林 悦夫  佐和 隆光
 塩田 澄夫  須藤 隆一
 高橋 一生  武内 和彦
 永里 善彦  平尾  隆
 廣野 良吉  福川 伸次
 三橋 規宏  安原  正
 横山 裕道  

               

4.議題


1. 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめ(案)について

5.配布資料


資料1 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめ(案)
委員提出書面意見

6.議事

午前10時02分 開会

○盛山地球環境局総務課長 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会の第23回会合を開催いたします。
 おくれておられる先生もいらっしゃいますが、全委員40名中、既に23名の委員が御出席でございます。過半数に達しております。
 それでは浅野部会長、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 本日の議事でございますが、「地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめ(案)について」でございます。
 では、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○事務局 資料の確認をさせていただきます。
 一番上に本部会の座席表、それから議事次第、それから部会委員名簿、資料1として「地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間取りまとめ(案)」それから、委員の皆様から御提出いただきました書面意見でございます。
 不調等ございましたらお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、議事に入りたいと思います。
 前回、最後の方で議事進行を急ぎまして、「書面で御意見をお出しください」と無理なお願いを申し上げましたが、御丁寧な皆様から御意見をお出し頂きまして、ありがとうございました。
 その後、それらの御意見を踏まえ、これまでの御議論も踏まえて、中間取りまとめの案について事務局に整理をさせた次第でございます。その間にもいろいろと、多くの御意見がございましたので、御意見の調整など今朝方まで事務局がこれに当たっていたわけでございますが、本日、とりあえずここに取りまとめ案をお出し致しております。
 事務局の気持ちは私に与えられた議事進行のシナリオによくあらわれておりまして、「今回は何とか中間取りまとめをまとめたいと考えております」と私が申し上げることになっておりますが、今回は中間取りまとめということでありまして、まだこの後、パブリックコメントの手続等を経た後、議論を続けていくことになります。
 さらに、産業構造審議会においては既に昨日、中間取りまとめをまとめられたと聞いておりまして、それぞれの審議会でこの問題に関しては中間的な検討の結果が取りまとめられつつあるという段階でございます。これらをもとに、今後は政府の中で地球温暖化対策推進大綱をどうしていくのかという議論が行われていくことになりますので、たびたび申し上げていることでございますが、中央環境審議会が言ったらそのとおりになるというものではないわけです。
 それぞれの審議会では、それぞれの政策をあずかっている立場からのそれぞれの御発言が当然あっていいわけでありますから、前にもそのような議論がちょっとあったわけですが、「他の審議会でこのように言っているから、こちらも同じことを言わなければならない」では意味がないわけで、それぞれの立場での議論は当然あり得るだろう。すなわち産業政策の観点からの御議論は、当然その観点からあるだろうし、我々は環境政策を預かるという観点からの議論をしているということでございますので、ここで多少よその審議会と一致しない部分があるとしても、それを踏まえて政府が最終的には一元的に、政策を決定されるということをお互いに認識をしながら、議論をしていかなければならないと思います。
 とは申しますものの、当審議会は他の審議会と違いまして、かなり多くの主体といいましょうか、特定の部門の関係者だけが集まって議論をするのではなくて、広く国民一般あるいは産業界、学識経験者、さまざまな立場の方々が集まって議論をできる場であろうと思いますから、その意味では大所高所からの、バランスのとれた議論が求められていることは言うまでもございません。
 それでは、お手元に資料1として、本日おまとめをいただきたい中間取りまとめの案が配付されておりますので、これについて、清水地球温暖化対策課長から説明をお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 おはようございます。地球温暖化対策課長、清水です。
 資料1として、中間取りまとめ案を御提示しております。前回もこの案を御審議いただきましたので、今回の説明は、特に前回から変更した点、修正した点を中心に御説明していきたいと思っております。
 まず最初に、目次の後に委員名簿と審議日程をつけております。これは前回から追加したものです。
 めくっていただきますと、1ページが「はじめに」となっております。「はじめに」の一番最初の段落でありますが、「昨年の夏は、」から始まりまして、最近の熱波とか豪雨などの現象も含めて、国民の関心が高まっておりますので、ここの7行程度を追加しております。このように、国民に対して少しアピールするような点も含めて最初に書いたらどうだろう、そういう御提案であります。
 「はじめに」の後半部分につきましては、手直ししておりません。
 2ページから「地球温暖化対策に関する基本的認識と日本の取組」でございます。
 「地球温暖化に関する科学的知見」ということで書いておりますが、ここも変更はございません。
 3ページに参りまして、技術の重要性など含めて書いておるわけでありますが、ここについても特段御意見ございませんでしたので、変更しておりません。
 4ページから「気候変動枠組条約と京都議定書」ということで、これまでのいろいろな経緯を書いてございました。ここも前回からの変更はございません。
 5ページに参りまして、京都議定書がこれまでのさまざまな交渉の結果、合意内容として来て、その中で日本が締結したということでありますが、5ページの下から2番目の○の後段につきまして、前回「我が国の主張をほぼ全面的に受け入れる形で交渉が妥結した」というくだりがございましたが、委員から「全面的」という表現はいかがなものかという御指摘もありましたので、今回「各国ともそれぞれの主張を述べつつも、京都議定書を発効できるように努力を重ねた。その結果、我が国の主張に配慮する形で交渉が妥結し、2001年にはマラケシュ合意が成立した」という表現に変更しております。
 ここは前回の御意見に伴って変更した点であります。
 6ページは、特段の変更はございません。
 7ページに入りまして、「地球温暖化に関する日本の取組」ということで、日本の進展とか京都議定書の約束達成に向けた取組を書いてございますが、ここも変更はございません。
 8ページから「大綱の評価」に入りますが、この小見出し、「各区分の排出量」など読みやすいような、いわゆるエディトリアルな変更はございますが、内容の変更はございません。
 9ページに参りまして、ここに部門別の排出量という形でグラフを書いております。ここは今回、新たに追加した部分でございます。いろいろな側面から検討しておるわけでございますが、図2という形で、産業部門が横ばいないし下がっている傾向にあるのに対して、その他の方、特に業務その他、あるいは家庭などの伸びが著しい、そういうグラフを今回、新たに追加いたしております。
 10ページからは「分野別エネルギー消費の国際比較」であります。
 前回、ここをめぐりまして、かなりいろいろな御意見があったわけでありまして、ここをもう一回整理する形で書いております。
 前回は、10ページの一番最初の○の後段の部分につきまして「家庭部門のエネルギー効率が各国の中で高い」というような表現になっておりましたが、「エネルギー効率」と言うと誤解を生ずる面もあるので、今回「家庭部門のエネルギー消費の割合が各国の中でも低いのが日本の特徴である」という表現にいたしました。
 さらに「このことは、一世帯あたりのエネルギー消費の絶対量の比較からも裏打ちされている」ということで、絶対量比較の図もつけております。
 この点については、さらに詳しく御説明したいと思います。
 前回も11ページ、12ページの為替水準と購買力平価基準の表はつけておりました。しかし、私の説明不足だった面もございまして、ちょっと誤解を生じさせたところがありまして、大変申しわけございませんでした。
 左側、為替水準の図3、図4でございますが、(注)のところをきちんと説明するべきでございました。ここにございますように、為替水準というのは金融商品の国際需給や投機、金利の変動にも左右されて動くわけでございますが、そういうことを前提としつつも、一つの目安になろうかと。ただ、前回、経済学の先生からも御指摘がありましたように、例えば図3で日本を見ますと、1990年の1ドル当たり144円という円ドル換算レートが、2000年におきましては1ドル当たり107円という円ドル換算レートになりまして、エネルギー効率を見ているつもりが為替の、円の強さなどを見た図にも見えてしまうので、そういう面からすると、購買力平価基準というのも別な見方としてあり得るのではないかということで、右側の図5、図6をお示ししているわけです。
 ところが、図5、図6の(注)にございますように、特に国際競争力の強い貿易財を有する国、例えば日本のように自動車が強い国につきましては、為替レートが非常に高くなる。これは購買力平価で見ますと円安に振れるわけですので、結果として購買力平価で見たGDPは低く評価される。こうなってくると、このような影響を特に考える必要がある。
 特に貿易財の強い部門、これは製造業が中心になろうかと思いますが、そういった評価に当たりまして、そういった部門が為替レートを行動基準としている場合は、かなり違った結果も出てくるわけでありますので、そこら辺を配慮事項として書かせていただきました。
 いずれにしろ、為替水準による比較にしろ、あるいは購買力平価による基準にしろ一長一短がございますので、家庭の世帯当たりエネルギー消費量という、絶対量での比較もあわせて参考に見る必要があるのではないかということで、13ページの図7を新しくつけ加えてございます。
 ここら辺の記述は、経済学御専門の方々ともお話をさせていただいて、このような形で整理させていただきました。
 14ページからは、「主体別にみた排出割合」であります。ここは特段変更いたしておりません。
 15ページも特に変更ございません。
 16ページからは「大綱の対策・施策の進捗状況の評価」に入ってまいります。
 16ページは「エネルギー供給部門」でありますが、下から2番の「・」で燃料転換について記述しております。前回は、こういった石炭火力の割合が増えている動きに対して、大綱の目指す方向に逆行する事態が進展しているという書き方をしておりましたが、いろいろな政策の結果としてこういうものが表れているということもありますので、もう少しニュートラルに書いた方がよかろうということで、「大綱の目指す方向への転換が進んでおらず、こうした状況のままでは目標の達成は困難である」という表現にしております。
 それから、17ページになります。
 上の「・」で「電力業界については、現在、自主行動計画に基づき排出原単位の1990年度比20%程度低減に向けて努力を行っている状況にある」とまず最初に書いた上で、それから大綱策定時の前提の排出原単位の改善率を書いております。これは順番を変えて整理したということであります。
 それから語尾について、少し自信のある表現にせよという御意見もありましたので、これはエディトリアルな面でありますが、表現ぶりを統一しております。
 18ページでございますが、前回、モーダルシフトについて御指摘がございましたので、モーダルシフトの例として「自動車による貨物輸送を鉄道に切り替えるなど一部にその具体例がみられるようになってきているが、」ということで、少し表現を強化いたしました。
 19ページにまいりまして、「家庭部門」に入ってまいります。
 家庭部門の評価で、2行目でございますが、「業務その他部門に次いで伸びが著しい部門である」。業務が一番伸びているわけですが、家庭についても次いで伸びているということで、ここは少し危機感を持って対応していただけるようにした方がいいのではないかという観点から、記述を変えております。
 20ページは、特段の変更はございません。
 21ページ、22ページも前回と変えておりません。
 23ページに参りまして、吸収源対策の所です。前回、23ページの2番目の○におきまして、「過去の森林整備の水準から見て、こういうふうに評価される」という非常に簡単な表現でありましたけれども、実際、過去5年分の水準から評価するというのはどういうようなことを考えたんだ、そこをもっとしっかり書いた方がいいのではないかという御指摘がございましたので、この部分につきましては全面的に書きかえをして、より詳しく記述しております。
 23ページから24ページにかけて、京都メカニズム関連は特段変更しておりません。まとめのところも特段の変更はございません。
 25ページに参りまして、「2010年における温室効果ガスの排出量の見通しと不足削減量」であります。この部分につきましては、前回「社会経済フレーム」という言い方をしておりましたが、別の言い方を考えた方がいいのではないかということでありました。いろいろ検討いたしましたが、大綱の中では「活動量」という言葉を使っておりますので、今回は大綱の表現に合わせて「活動量」という表現にさせていただきました。これがこのページの大きな変更であります。
 27、28ページは変わっておりません。
 29ページから「III.大綱の見直し」に入ります。前回は1のタイトルを「大綱の見直しに当たっての基本的考え方」としておりましたが、1は「大綱の見直しに当たっての視点」と変えております。
 それから、1)「環境先進国に向けた取組としての大綱の実施」でございますが、委員の方々から、日本として積極的に対策を推進していくんだという決意なり、積極的なことをもっと書くべきという御指摘がございました。そのことを受けまして、29ページに2番目の○部分を追加しております。「我が国は、京都議定書を採択した地球温暖化防止京都会議の議長国として、人類の未来を守る世界の取組の中で我が国の能力を活かして率先した役割を果たすため、6%削減約束の確実な達成を図るべきである」環境基本計画などから必要な表現を少しとっておりますが、こういった記述をしております。
 あとは特に変更ございません。
 30ページ、31ページに参ります。
 31ページの下から3つ目の○ですが、前回、委員の方から、対策というものを考えるときに、その対策が全体戦略の中で整合性を持った形で位置づけられるように、そういう趣旨の御発言がございましたので、その部分に対応して、ここに記述をつけ加えております。
 32ページは「諸外国における温暖化対策」ですが、特にバイオ燃料導入が、温暖化対策の側面もありますが、農業政策あるいは石油代替エネルギー政策など、いろいろな観点がございますので、その点を追加で記述いたしました。
 33ページからは、「中長期的な観点からの温暖化対策技術の普及」でございます。
 前回、原子力発電についての御指摘がありました。実は前回も記述はしてあったんですが、もう一回こういうところに記述してあるということを御紹介したいと思います。
 33ページの一番下の○でございますが、「原子力発電は、安全性の確保を大前提として、これまで同様、脱温暖化の観点から重要な柱の一つである」と書いております。
 35ページに参りまして、1番目の○では、二酸化炭素の固定化技術、クリーンコールテクノロジー、それからリサイクル技術について、今回、新たにつけておりますが、こういった面を記述しております。
 こういった革新技術の開発について、国際的な協力が進められているということについても新たに記述しております。これが追加点であります。
 36ページから、「大綱の目標」の議論であります。
 ここで言いますと、36ページの下の方で「電力については、需要者側では二酸化炭素排出原単位を制御できないことから、」という書きぶりにしております。前回は「電力会社から購入する限りは選択できない」という言い方をしておりましたが、昨今の状況を見ますと、電力会社の選択ということもあり得ますので、より適切な表現にしたということであります。
 37ページは、特段変更ございません。
 38ページから39ページにかけて、少し議論があったわけでございますが、38ページは基本的に変えておりません。
 39ページは、「革新的技術の部分と国民各界各層の部分の取り扱いについて」でございます。革新的技術の部分は変わっておりませんが、下から2番目の「また、」で始まる段落の後段について、「排出削減見込み量」と「導入目標量」という記述がございました。これが一体何のことを言っているのか、意味不明であると御指摘がございましたので、ここはきちんと書いております。読みますと「大綱中にはこの対策のみで何万t-CO2削減するというような固有の「排出削減見込み量」は計上しないことが適切である。しかし、何%の家庭での導入を目指して対策を実施するというような「導入目標量」については、これまでも対策を実施してきており、今後とも対策を実施するという観点から、引き続き掲げることが重要と考えられる」という記述にして、前回より明確化しております。
 40ページは、(注)のところを少し強化しております。革新的技術開発の、産業、運輸、業務、その他、家庭、エネ転という形で配分しておりますが、この配分に関しまして、産構審で示された一つの計算例として示したのが図9であるということで、図9の性格をよりはっきりさせたということでございます。
 それから、40ページ下の「社会経済活動量」というのは、前の社会経済フレームを活動量に直したことに伴って、語句の整理をしております。
 42ページからの「各区分や部門にまたがる横断的対策・施策」ですが、前回は「横断的対策・施策」という書きぶりでした。より趣旨を明確にする意味で「各区分や部門にまたがる」という言葉を追加いたしまして、その趣旨を明確にいたしました。
 それから、(1)「ポリシーミックスの検討」です。これは前回、一番最後に(8)として書いておりましたが、いろいろな対策、施策を組み合わせながら温暖化対策を進めていくべきという趣旨をはっきりさせるような意味もありまして、前の方に持ってきました。それから、その内容についても委員の御指摘を踏まえ、適切な修文を行っております。
 (2)は「データの整備をはじめとする制度と透明性の高い評価・見直しの仕組みの整備」でありますが、この内容については特段の変更を加えておりません。
 43ページからの「地球温暖化対策に関する普及啓発・情報提供の拡充・強化」の中では、43ページの下から3行目に、民から民への情報提供・普及啓発活動を進めていくことの重要性について記述を加えております。
 44ページでございますが、全体として、順番などを変えながら整理しております。例えば、44ページの下から2番目「エネルギー起源二酸化炭素全体の排出が目標を達成するためには、」云々というPDCAサイクルの記述でありますが、これを前に持ってきたりとか、全体として少し整理しております。
 45ページに参りまして、この算定・報告・公表制度につきまして、いろいろな方々から意見がつけ加えられたことを記述しております。特に4番目の○、制度の公表についての記述でございますが、「この制度における公表については、全国展開する企業にとっては、生産設備状況によって事業所間の生産調整を行うことが通常であり、個別の事業所ごとの排出量の公表まで求める必要はないとの意見もある一方、」そうでない考え方もあるという形で、ここは両論併記でありますが、それぞれの意見を書いたという形になっております。
 それから、企業秘密の方についても、少し整理した書きぶりにしております。
 (5)「自主行動計画の充実と透明性の確保」であります。
 ここの段につきましては、特に整理して書いておりますが、引用しているところ、例えば、46ページの下2つの○は引用しておりますので、順序を変えたりしております。
 特に大きな追加点としては、47ページの2番目の○であります。経団連の方から協定化に反対との意見があるので、そのことを明確に書いておいていただきたいという御意見がありましたので、これは記述いたしました。
 それから、47ページの(6)の直前であります。「また、努力を行った個々の企業が消費者から評価される仕組みが重要であり、政府は先進的な取組を奨励・支援すべきである。さらに、業界として、あるいは企業として政府と協定を結び、実際に積極的な取組を進める企業に対しては、より大きなインセンティブを与えることも考えられる」というような記述を追加しております。
 次に、47ページの下から「国内排出量取引制度」の記述であります。
 ここにつきましてもさまざまな意見がありましたので、取り入れられるところを取り入れております。
 例えば、48ページの一番下の○でございますが、特に、この国内排出量取引制度をするときに、業界とか企業間の公平性の担保をどうするんだ、それは大変な行政コストがかかるのではないかという御指摘がございましたので、そのことを書いております。
 さらに、こういう排出量取引制度と京都メカニズムをリンクさせていったときの関係にもなろうかと思いますが、特に京都メカニズムを活用するためのインフラ整備が非常に重要という御指摘がございましたので、そこを記述いたしました。
 後ろの方の、京都メカニズムのところでも書いております。
 それから49ページ、「自主参加型の国内排出量取引制度」ということで記述しております。
 自主参加型の国内排出量取引制度につきまして、自主行動計画との矛盾の御指摘がございましたので、それを3番目の○の後段で書いております。「なお、国内排出量取引制度は既に取り組んでいる自主行動計画と矛盾するのではないかとの懸念もあることから、国内排出量取引制度と自主行動計画が両立するよう配慮することが必要である」という書き方で、御懸念の御意見について記述したわけであります。
 (7)は「温暖化対策税」の記述であります。
 前回の温暖化対策税の記述は、まず1番目の○で税制の専門委員会で検討がなされたこと、2番目の○でさまざまな効果があるということで、分けて書いておりましたが、これは専門委員会の検討の中身でありますので、これを1つ目の○に統合して書きました。そして2番目の○では、幾つか表現を整理して、よりコンパクトな形にいたしました。最後のところは「このため、経済的手法の追加に当たっては、様々な課題の指摘もあるが、[1]~[3]の効果を併せ持つ温暖化対策税が有力な手段であると考えられる」という記述にしております。
 それから、次の○でありますが、温暖化対策税に対するいろいろな御意見がありましたので、そのことにつきまして「なお、温暖化対策税については、その効果や使途の在り方、他の施策との比較や組み合わせ、我が国企業の国際競争力への影響の有無等について、更に議論を深めるべきとの意見もあった」という形で、さまざまな意見を吸収した形の記述ぶりにしております。
 (8)「夏時間(サマータイム)の導入」であります。
 2番目の記述でありますが、「サマータイムには多面的な効果があるとされており、その導入については、地球温暖化対策の観点からだけでなく、」という部分を追加いたしました。
 さらに、地域特性ということが、北海道から九州、沖縄まで、それぞれ影響が違う面もありますので、この○の最後のところに「また、地域特性に応じた柔軟な検討が必要である」とつけ加え、さらに、次の○の中でも「地域における先進事例を検証しつつ、」という表現をつけ加えております。
 51ページに参ります。「個別ガス別の対策・施策の強化」であります。
 51ページ自体は特段追加しておりません。
 52ページに参りまして、特にバイオマスエネルギーと廃棄物の熱利用ということでありますけれども、前回は廃棄物の熱利用を記述しておりませんので、ここにつけ加えました。
 そして、この○の最後の*に「廃棄物の熱利用についても」云々と書いてありますが、「プラスチック類、食品廃棄物、家畜排せつ物等からのエネルギー回収を含む更なる促進策」ということで、広げた形の表現にしております。
 53ページに参りまして、こういったさまざまな政策があったわけですが、再生可能エネルギーの利用を抜本的に促進するために、もっと検討事項があるのではないかという御指摘をいただきまして、53ページの1番目の○を新たに追加しております。「再生可能エネルギーの利用を抜本的に促進するためには、今後、自然エネルギーの導入目標量を見直して引き上げること、自然エネルギーの固定価格買取制度を導入すること、風力発電の拡大のための系統利用ルールや系統そのものを整備することなどについて検討することが必要である。その際、電力会社は既にグリーン電力基金、グリーン電力証書システムなどを自ら設け、費用面で発電設備の助成を行うとともに、余剰電力の買取などを通じて自主的に新エネルギー普及に貢献していることに配慮する必要がある」この段落を新たに追加いたしました。
 それから「電力事業における取組」ですが、これは全般に電力の関係者の方々と少し調整させていただきまして、全体的に、表現ぶりがシェイプアップした形になっております。
 例えば、最初の○でありますが、まず最初に、この大綱の水準が排出原単位で28%の改善に相当することを述べた上で、「一方、電力事業の自主行動計画目標では、「2010年度における使用端二酸化炭素排出原単位を1990年度実績から20%程度低減するよう努める」とされている。」という正確な表現にしております。
 こういうことを踏まえ、53ページの下の段から54ページまで、表現が少しコンパクトになっております。
 そして、54ページの真ん中あたりの○になりますが、「電気事業の自主的な取組に加え、このような排出係数改善の対策を検討し、産業部門・業務その他部門・家庭部門における省エネルギー対策の推進とあいまって、現在の大綱が前提とする排出係数の水準を達成できるよう対策効果のできる限りの確保を目指すことが適切である。」ということで、当然電力側の対応もあるわけですが、省エネルギー側の対応も、全体としての排出係数の改善に資するということを明確に書いたわけでございます。
 54ページの下からは、産業部門になります。前回は、排出量算定・報告・公表制度に関する記述がここにありましたが、これは前の方に書きましたので、削除しております。これが大きな変更点であります。
 55ページで運輸部門の対策に入ってまいりまして、56ページの真ん中あたりに「モーダルシフト・物流の効率化についても、」ということで、特に御指摘のありました特急コンテナ電車の先進事例についての記述を加えております。
 57ページ、58ページにつきましては、目立った変更点はありませんので、省略いたします。
 そのほかいろいろな改善点がありますが、ここら辺には特に大きな改善点がありませんので、省略いたします。
 大きな改善点は、64ページの電圧調整システムのところでありますが、ここにつきまして「インバーター機器、電熱器等を除く白熱灯等の機器において100Vを上回る電圧分の電力消費量を削減することが見込まれる」という形で、より適正な表現にしております。
 65ページ以下は、余り変えておりません。
 変わったところだけ申し上げますと、68ページから「吸収源の対策・施策の強化」となっておりまして、69ページの一番上の*、木材・木質バイオマスの利用につきまして「特に化石燃料の使用の抑制に資するとともに、国内外における持続可能な森林経営の推進にも寄与する。」という形で、より幅広い位置づけだということを明らかにしました。
 それから、この段の一番最後に「グリーン購入法による間伐材の利用」ということをつけ加えております。
 大きな変更点は、以上であります。その他は主にエディトリアルな変更であります。
 少し時間をオーバーいたしましたが、私からの報告とさせていただきたいと思います。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 ただいま事務局から御説明いただきました本日の案でございますけれども、先ほど申しましたように、前回までの部会で各委員からお出しいただいた御意見、あるいはその後、大変丁寧な書面での御意見をいただきましたので、それらを踏まえて資料を修正したものでございます。
 もちろん、紙面の制約あるいは全体の論理の一貫性というようなことを考えなければいけませんから、出された御意見をすべて取り入れたとは申しにくい面もございますけれども、事務局としても、私も目を通しまして、最大限活かせるものは活かそうということで、努力をいたしたつもりでございます。
 おおむねこれで御意見を反映したと思っておりますが、なお十分でないという御意見もあろうかと思います。本日は、いつものように順番に当てるということはいたしませんで、特にこの案の中で「さらにこの部分については具体的に修文すべきである」という御意見をお持ちの方に、まず御発言いただきたいと思います。
 そこで、全体を通じてというのでは混乱が起こりますので、「はじめに」から「大綱の見直し」の「各区分や部門にまたがる横断的対策・施策」つまり部門ごとのガスごとの話、すなわちページで言いますと51ページ以下については、また後でお願いしたいと思います。
 是非御協力をお願いしたいんですが、いつも後の部分は時間がなくて、はしょってしまう傾向がありますから、本当は後の方を先にやった方がいいんですが、やはりどうしても御議論が多いのは前半部分でありますので、差し当たり50ページまでの部分でございます。本文1ページから50ページまで、今、清水課長から御説明いただきました修正部分を含めて、なおこの取りまとめ案ではここがおかしい、ここは直すべきであるという修文の御意見がおありの委員から、まず御発言をいただきたいと思います。
 どうぞ発言を御希望の方は名札をお立てください。
 ─では、以上の方々から修文の御発言があるということでありますので、順次お願いいたします。

○桝本委員 修文の大きなところで、まず、目次を御覧いただきたいと存じます。
 今、ここにも配られております平成14年3月の現温暖化大綱と目次を比較していただきますと、私から言えば2つ、大きな後退があります。この後退を皆様どうお考えになられるか問題の提起をし、修文のお願いを申し上げたいと思います。
 第1は、国民への呼びかけの部分が目次からも、そして内容からもすっぽり落ちている。その理由の解説や釈明は文章の中にありますが、私の解釈では、この大綱、そしてこの見直し取りまとめは、政府の方針を記述するものであると同時に国民への呼びかけであってほしい、そのはずだというふうに考えます。だといたしますと、これまでの大綱の第4、温暖化対策の推進の6に、国民各界各層による云々ということで呼びかけがあります。この呼びかけが、釈明のもとになくなってしまった。これは本当にこれでいいのか。
 私は、やはり数字の区分の問題は別にして、国民への呼びかけがしっかりある必要があると存じます。
 もう一点は、原子力です。
 先ほど清水課長から、大変に御苦労をにじませた御紹介、説明もありましたが、今回の大綱の目次には「原子力」の言葉がありません。前回の大綱の目次を御覧いただきますと、第4の2、カギの部分の3つ目のさらに3つ目、原子力の推進ということが目次にもうたわれ、明確に示されている。やはり原子力の効果の大きさを考えますと、推進賛成、反対、好き、嫌いを別にして、記述が必要ではないかと存じます。
 それから、具体的な文言に関するお願いですが、まず、7ページです。
 7ページに日本の取組を大きく2つに分けて書いています。しかし、ここで非常に重要なことが落とされていることに気づきました。それは、ヨハネスブルグのサミットでも、小泉総理は環境の教育について、日本は指導的立場をとるという宣言をなさっています。
 御存じのように、昨年7月に上程され、10月から、いわゆる環境教育法、詳細に申しますと環境保全のための意欲を増進する云々、こういう法律が議員立法でできております。恐らくこれは世界で最初の法律でございますので、私は、温暖化に対する日本の取組の中に、その議員立法の教育法ができて、それも、いわば具体的対策のバックグラウンドとして使うということをしっかりお書きいただいた方がいいと存じます。
 それから、ページを追ってまいりますが、19ページ、「評価のデータが不足している」という言葉が建築物の省エネ性能の向上についてございます。このデータの不足云々は、ほかの部分にも一、二ございます。それから、これまで区分に問題があったから区分を再整理したいという釈明の言葉もあります。私は、前回の平成14年3月にできた現大綱と比較して考えますに、釈明や言いわけや難しさを表現するような言葉は大綱から落とした方がいいと思います。これは大綱として世界の人から見られるものですから、言いわけではなくて、でき上がったものとしてどう読めるかを考えるべきで、データの不足、これはどのぐらい努力したかの反証でもあるわけで、こうした言葉は大綱から一切落とす必要があると思います。
 そういうことを前提に、この前もお願い申し上げましたが、建築物の省エネ制度の向上対策についてのデータ不足、果たして国交省、建築の専門家、あるいはゼネコンの建築の専門家に御相談されたかどうか、その上で「データが不足」とここにお書きになったのかどうか、私は大変に気になるところでございます。
 それと同じような趣旨でございますが、例えば21ページ、下から2つ目の○。ここには、いわば困難であるということが書かれています。「困難である」というような大綱の表現も、私はやめたいものだと思います。私から言えば、これは言いわけにしかすぎないということで、この表現もいかがかと存じます。
 さらに、34ページでございます。33、34ページには、やはり原子力について、目次にも書きとめられるように記述していただきたいというお願いをまず申し上げたわけですが、そのほかに、34ページの[2]廃熱、「高効率なコージェネレーションシステム」と個別のシステムの表記を伴って書かれているということでありますから、私は、廃熱利用の中心であるヒートポンプ技術の活用についても、例えば「高効率ヒートポンプ技術の活用などによる廃熱の利用」と記述していただきたいとお願いいたします。
 それから、39ページでございます。下から7~9行目あたりですが、非常におもしろい表現がございます。要は、難しいからこれは計上しないことが適切だと。これも釈明にとどまるわけで、私は、大綱の記述としては表現がいかがかと思います。私のお願いとしては、こうした問題があることは前提としても、やはりライフスタイル、ワークスタイル、そして国民への訴えという意味で、定量的な現大綱に示されたものを期待値として見直しても結構ですから、記載することが必要ではないかと存じます。
 特に、40ページの真ん中(「国民各界各層による更なる地球温暖化防止活動の推進」の削減量の配分)を御覧いただきますと、家庭で期待されている削減量は大変大きいものがあります。1,000万トンから1,400万トン。それだけに、これに対するしっかりした記述は、定量的なものは前回から議論になっておりますように難しいにしても、書きとめる必要があるのではないか。一種の国民への呼びかけとして、具体的に書く必要があると存じます。
 45ページです。45ページの1番目、3番目の○に関係したことですが、私は再三、改めて二酸化炭素の排出量の報告をとることは重複する部分もあると申しました。具体的に、若い人に確認してもらったところ、現在、経済産業省所管の省エネ法で、6,700の工場、2,600の事業所がエネルギーの使用量について報告しております。その工場、正確に言うと6,740~6,750ですが、その工場が使用しているエネルギーの全産業用エネルギーにおけるウエィトは、実に9割を超えます。ですから省エネ法の、6,700の工場で94%ですから、その後の6%を狙うのであれば、これはこれで意味があるかもわかりませんが、私は、やはり工場については省エネ法に基づく数字をお使いいただくことで十分達成されると思います。
 ここで言われているように、あえてさらに公表ということをお考えになるとしたら、それは何のためにやるのか。よくない表現をお許しいただきたいと思いますが、私から言わせれば、晒者にするような側面すら感じられるというのが大きな懸念でございまして、この報告と公表については、気持ちはわかりますが、まだ政府の中で御調整いただく余地があると存じます。
 46ページでございます。
 協定化を、経団連の自主行動計画についてうたっておられるわけですが、再三申し上げておりますように、これは社会以上に社会、あるいはマーケット全体に対する約束でもありますので、私、経団連を代表してという意味では、協定化の必要はないと存じます。
 それから、これは細かいことですが、47ページの一番上のなお書きは、実は非常に重要な第三者評価委員会からの経団連に対するコメントでございます。したがって、47ページの一番上の○を46ページの下から2つ目の○の真ん中あたりに入れていただきたい。この「なお、」が前提になって、第三者評価委員会の先生方は経団連に意見をつけられているということでございますので、「なお、」と書いていただいては、ちょっと軽過ぎるコメントになります。是非そちらへ入れていただきたいというお願いです。
 それから、47ページの下から2つ目の○ですが、「さらに、業界として、あるいは企業として」云々。協定を結ばなければ何かが進まないなどということはないわけで、インセンティブについてはそれなりに意味があるかもわかりませんが、少なくとも業界単位で企業が協定を結ぶことについては、大変大きな疑義を感じ、これには反対いたします。
 それから、47から48ページの排出量取引制度。これは、いわば経団連傘下の企業1,400~1,500以外に、たしか160万ぐらい日本には企業があります。ですから、そうしたところを考えてということであれば、理解できないところではございませんが、少なくとも政府がおやりになる、つまり税金を使っておやりになる限りは、排出量取引の実際の効果、実効性と費用対効果の点を十分勘案して御検討いただきたい。私は、大きな意味は見出せないのではないかと存じます。
 それから、50ページでございます。
 これは温暖化対策税ですが、温暖化対策税は、この最後にお書きになっているとおり、今日午後にもございます森嶌先生の委員会で議論がされます。ところが、50ページの上から6~7行目に、いわば評価が入っています。「様々な課題の指摘もあるが、」「温暖化対策税が有力な手段であると考えられる」この評価に至るまでの議論は、少なくともこの地球環境部会ではやっておりませんし、施策小委員会でもまだ議論中でございます。ちょっと早い記述であるだけに、私は、評価に関する記述は削除していただくべきだと存じます。
 50ページまでは、以上でございます。

○天野委員 31ページ、(2)のすぐ上の○は新しくつけ加えていただいた部分ですが、ここに書いてございますように、第一約束期間ばかりではなくて、それ以降の対策も当然念頭に置いて大綱をつくるべきだということです。第一約束期間の後の議論は2005年から始まりますので、当然それを念頭に置くべきだと私も思いますが、実は「はじめに」のところで、一番大事なところだと思うんですけれども、一番最後の段落には「京都議定書の6%削減約束の確実な達成に向け、」と書いてあるところを見ますと、これはどうも第一約束期間のことしか考えていないのではないかというふうなこともありますので、31ページに追加されたようなことと同じ趣旨のことを、こちらにつけ加えて……

○浅野部会長 天野委員、31ページというのは本日の資料でございましょうか。

○天野委員 今日いただいたもので、「諸外国における地球温暖化対策」のすぐ上の○です。これは委員の御意見で新しく入ったという御説明でしたが。よろしいですか。

○浅野部会長 わかりました。

○天野委員 そういうことなんですけれども、例えばEUの排出取引制度の検討で、これは欧州委員会が出している資料ですけれども、排出量取引制度を導入することによって、EU全体としての費用が50%ないし60%減らせるという評価をしているわけですね。つまり、それ以外の施策を使って同じ目的を達成しようとすれば、50%ないし60%を超える費用がかかってしまうだろうという意味で、大変大きな役割を持っているという認識を示しているわけです。
 それから、つい最近出ました「フォーリン・アフェアーズ」という雑誌に英国のジョン・ブラウン卿が「ビヨンド・キョウト」というペーパーを書いておりまして、この中で、2008年以降の主要な国際的メカニズムは排出量取引スキームになるだろう、しかも、それは北米とEUの間のトランスアトランティックなパートナーシップを構築することになるだろうという指摘があるわけですが、日本もこういったパートナーシップの一員になるためには、こういう手法の位置づけが非常に大事ですので、少なくとも1ページの最後には、「社会全体の排出削減費用の最小化を図りながら」という言葉を是非入れていただきたいと思うわけです。
 もう一点は49ページですが、「自主参加型の国内排出量取引制度」の中で、既に行われている経団連の自主取組と矛盾するのではないかという御指摘があって、両者を両立する配慮が必要だという記述があるんですけれども、私は、どうして矛盾するのか論理が全然わからないわけです。ですから、両立するように配慮する必要もないと思うんですが。
 これは、自主的な企業の判断で参加する制度が2つできるということなんですね。ですから経団連のスキームに参加したい、それから政府が提示する自主参加型の取引制度に参加したい、これは全く企業の自由にありまして、どちらにどう参加して、全体としてどれだけの削減をするかということは企業が決めるわけです。ですから、両者が矛盾するというのは私には全く理解できません。
 例えば経団連のスキームで100減らしていた企業が、これができたために減らす量を70にして、こちらの自主参加型の取引制度で50減らそうということにしますと、全体で120減るわけです。したがって、経団連傘下の企業のトータルの排出削減量は増えるわけです。それが不都合だという論理は全くありませんで、全く独立の自主取組が2つある、その間には矛盾も何もないと私は思いますので、配慮をする必要もないということで、この文章は削除していただきたい。

○飯田(哲)委員 ちょっと遅れて参ったんですけれども……

○浅野部会長 今、具体的な修文意見を伺っておりまして、全体的な御意見は伺っておりませんので、1ページから50ページまでの記述で特に直さなければならない部分があれば、御発言ください。

○飯田(哲)委員 では、全般的なコメントですので、後にします。

○佐和委員 一番簡単なことから申し上げますと、36ページ、下の方の「日本における」から始まる文章ですが、「基本的には、「活動量」×」云々ということで、3つの積になっているわけですね。そして「したがって、温室効果ガスの削減努力は、これらの要素のいずれかの改善の努力と考えることができるので、」と書いていますが、実は活動量というのは、普通こういう式を書くときにはGDPを使うわけですね。そして、その次がGDP当たりのエネルギー消費量、そしてエネルギー消費量当たりのCO2排出量、これを掛け算したものがイコールCO2となるわけです。
 ちょっとややこしい話ですが、対数をとって微分をすれば、CO2の増加率が、その3つの要素の増加率の和として表されるというような式が出てくるわけですけれども、問題は、これら3つをどんどん減らすことが望ましいという書き方になっているわけですね。ところが、活動量というのはGDPですね。GDPを減らせば、その成長率を減らせば当然CO2の排出量は減ってくるわけですね。ですから、こういう書き方をすると活動量を減らすのが温暖化対策だと読めるので、ここは明らかに書き直す必要がある。
 おわかりいただけたでしょうか。

○浅野部会長 この点については事務局にコメントさせます。

○清水地球温暖化対策課長 37ページに「「活動量」は、生産量、物流量、床面積、世帯数等の指標で示される。」ということでありますので、必ずしもGDPではないです。それから……

○佐和委員 いや、ある産業の生産量でもいいですよ。

○清水地球温暖化対策課長 それから、かなり政策誘導の対象になりにくい部分もありますが、例えば交通などを考えていただくと、鉄道でどれだけ動かすのか、あるいは自動車でどれだけ動かすのかというのは明らかに政策誘導の対象になり得る場合があると思っております。なる場合とならない場合があるので、ここは両方含んだ形で、確かに、おっしゃるような生産量などの場合は大変なりにくいかなと思っておりますが、なる部分もあるのではないかと思っております。

○佐和委員 なりにくいといいますか、生産量を減らして排出量を……

○清水地球温暖化対策課長 いや、生産量だけではないです。活動量というのはいろいろな指標がありますので、その活動量に応じて議論すべきと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○佐和委員 輸送量などは、まさにおっしゃるとおりだと思いますが、そういうものを一括して、ただこういうふうに書いてしまうと、誤解を招くといいますか、批判を招くと思います。

○清水地球温暖化対策課長 37ページに活動量というのがございますので、その中で、もう少し具体的に記述したいと思います。

○浅野部会長 わかりました。少なくとも、生産量の部分まで政策誘導の対象になるかのような書き方については誤解を招くという御趣旨であれば……

○佐和委員 そういうことです。
 それから、49ページから50ページにかけての温暖化対策税でございますが、この効果が?[2][3]とございます。これは前回か前々回に私、申し上げたと思うんですが、例えば低燃費車とか、あるいは小電力の家電製品、電気機器の技術開発を促す、そういう効果は実際問題として非常に大きいし、やはりそれを落としてはならないと思うんです。だから[4]として、そういう技術開発のインセンティブ効果というようなことを追記していただきたい。
 それから、さっき桝本委員が「有力な手段である」というのは削除すべきであるとおっしゃいましたけれども、今、私が申し上げたことを入れられるとするならば、「?から[4]の─今は[3]になっていますけれども─の効果を併せ持つ温暖化対策が有力な手段で……」もう少し正確に言えば「有力な手段の1つであると考えられる」と言うべきかもしれませんが、このぐらいの表記はあって当然だと思います。
 それから、特に50ページの1行目で「規制等の手法に比べて行政コストが安くて済む」それは確かなんですが、行政コストが安くて済む以上に、削減費用がミニマイズされるというようなことの方がはるかに重要なんですね。そうでしょう。つまり、規制によって、例えば仮に……

○浅野部会長 わかりました。

○佐和委員 ですから、ここに是非そのことを書き込まないと、さっきの「有力な手段である」ということも生きてこないと思います。
 それから12ページ、前回いろいろ問題になったところでございまして、これは、ある意味で為替レートの変動は仕方ないと思うんですが、図3、図4には為替レートがちゃんと明記されていますよね。図5と図6には購買力平価が明記されていないですね。これは是非明記していただきたい。
 次は23ページですが、これは文章の修文というより全体的な問題になります。「京都メカニズムの活用」としてずっと書いているわけですが、ずっと見ると、ほとんど話がCDMとJIに限られているわけですね。もう一つの残された京都メカニズムとして、いわゆる排出量取引、特にAnnex I Countries の間での排出量取引というのがあるわけですね。それについては全く触れられていないけども、実はこれ、CDMやJIの方が有意味な京都メカニズムの利用法である点には私も依存はございませんが、仮に今現在の、つまりアメリカが議定書を離脱した現状のもとでは、非常に安い値段で排出量が取引される可能性が高いわけですね。
 そうしますと、例えば炭素換算で1トン5ドルぐらいで取引されるようなことになると、実はそれは、わざわざそこに行って買ってこいとは言いませんけれども、CDMやJIのインセンティブ自体がそれで損なわれてしまうことになります。つまり、投資をして、それによってクレジットを手に入れるコストの方が排出量価格よりはるかに高くなるわけですね。その辺のことについてきちんと書いておく必要があるのではないかと思います。

○浅野部会長 今の部分は過去の実績についての評価部分でありますので、先生のおっしゃっている文脈で何か入れるとすれば別の場所になるかと思いますが、検討させていただきます。

○佐和委員 場所を間違えたかもしれませんが、しかし、1.6%、一番最初の○で……

○浅野部会長 ここは、これまでの大綱の進捗状況の評価をしている部分なんですね。ですから……。御趣旨はわかりました。どこかへ入れることができる場所があれば、考えてみます。

○佐和委員 ……といいますか、要するに排出量取引の、排出権の価格自体の不確実性といいますか、そういうものが京都メカニズムの利用に当たって大きく響いてくるということなんですね。ですからその辺を、当たり前じゃないかということで書かないんだったら、それはそれで結構ですけれども、むしろCDMやJIの誘因という点からしてということでございます。

○塩田委員 まず1ページ、「はじめに」の最初のパラグラフで最近の異常気象に言及されたのは適切だと思いますが、最後から2行目で「温暖化と地球温暖化との因果関係を明確化するには至っていない」と書いておられます。この点、そのとおりなのかもしれませんけれども、国民に対して地球温暖化対策が必要なことをアピールするのに、異常気象とある程度の関連があるということを示唆する方が効果があるのではないかと思うので、「明確化するには至っていない」という書き方は、もう少し工夫ができないかというのが1点です。
 それに関連して、この目次を見て私は、もっと国民一人一人に対してもっと努力をしてもらう必要があるという御指摘はよくありますけれども、運輸部門に関しては、前にも申し上げたように、最終的には国民が自由に輸送手段を選択できることが望ましいと思うんです。ただ、それでどういう結果が出てくるのか。国民に自分で判断してもらうことが運輸政策のサイドからは望ましいんだろうと思うんですね。そういう観点で申し上げるわけですけれども、この異常気象の問題とか、地球温暖化防止のためには国民のどういう行動をすることが望ましいのか、少なくともこの審議会で異論がないようなことを、例えば、なるべくなら公共交通機関に乗ってほしいとかいうような国民一人一人に「是非こういうことをやってほしい」というのをもっと大々的にPRしたらどうかと思うのです。そこで、最後の「対策・施策の実施体制」の(2)に書いてあります、国民等々「各主体の役割分担の明確化と……」。「役割分担」と言う以前に、この部分はもう少し、国民に具体的にやって欲しいことを知ってもらうことにウエートを置いてもいいのではないかと考えます。
 その上で、国民がそういうことをどのぐらい知ったか、アンケート調査とか世論調査等で頻繁に確認すれば非常に効果が大きいのではないかと思うので、その点を申し上げます。
 第2点は、50ページです。この点については、今ごろ質問するのは申しわけないんですが、上から3行目からのパラグラフの趣旨を御説明いただければありがたいと思います。
 私がちょっと変だなと思うのは、「経済的手法のうち、補助金や税制優遇措置によって各種の対策を実現するためには巨額の費用がかかる」この表現は、あるいは間違っていないのかもしれませんが、何を意味しているのかよくわからない。
 その次に、それとの対比において「温暖化対策税ではその税収をこれらの補助金や税制優遇措置に充てることが可能である。」これはどういうコンテクストで前の文章が置かれているのか、私はよく理解できないので、まず御説明を伺って、それで意見を言わせていただこうと思います。よろしくお願いします。

○鎌形環境経済課長 補助金や税制優遇措置によって各種の対策を実現するということでございますけれども、この見直しの作業の中でも、さまざまな対策を実現するためにいろいろな手段が考えられるということでございます。対策自体は、ここで数多く提言されているところでございます。それぞれの進捗を期すためにどういう施策をするかという手法もあるわけでございますが、それを補助金という形で誘導するとか、あるいは税制優遇措置という形で誘導するとか、それぞれ政府としてお金を使ってやることになれば、それは大きな費用がかかるだろうということを述べたのが第1文でございます。
 そういった場合に、温暖化対策税に関しては、税収を温暖化対策に活用する効果があるということが49ページの「温暖化対策税」の1つ目のパラグラフで述べられておりますけれども、そういう意味で、税収を活用することが可能であるということを後ろで述べたということでございます。
 ちょっと当たり前の説明かもしれませんけれども、そういうコンテクストで書き込んだという形でございます。

○塩田委員 ありがとうございました。
 私は、補助金や税制優遇措置を講じる場合に、一つ一つの政策をとってみれば必ずしも大きな補助金でない場合もあると思うんですね。全部足してどうかという問題はあると思いますが、この2つの文章を続けて読みますと、補助金や税制優遇措置でやる場合と比べて、温暖化対策税でやる場合には巨額な費用はかからないというニュアンスが出るわけですね。その「巨額な費用はかからない」というニュアンスを、ここでどうして出す必要があるのかがよくわからなかったんです。
 今の御説明はわかりましたけれども、それはここで言わなければならないことなのだろうか。ここは温暖化対策税の効用について言及する非常に大事なところだと思うんですね。なぜ言わなければならないのかが、よくわからない。そういう意味で、ない方がいいのではないかと申し上げたかったわけです。

○浅野部会長 多分、塩田委員が御懸念の点は、全部巨額な費用がかかるということはないんだ、やはり費用対効果を考えた施策を適切に採用すべきだという平素からの御持論がありますから、そういう御持論から見ると「何をやってもみんな金がかかるんだ」という言い方はおかしいということだと思います。ですから巨額な費用がかかるというのは、足し算すればそうなるというつもりで原文ができていますが、その辺の表現はもう少し工夫せよという御趣旨であれば、それはわかりました。
 前の方に、能書きの中に[2]というのがありますので、それを受けた表現であると一応理解はしておりましたが、確かにちょっと、平素からの塩田議員の御指摘のお考えから言うと……

○天野委員 「財源が必要であるが」ということだけでいい。

○浅野部会長 その点は、そうだと思います。

○塩田委員 今、何ておっしゃったかよくわからなかったんですが。

○浅野部会長 この部分については、多少修文をしなければいけないという御指摘であれば、それは理解できましたということです。

○塩田委員 いや、天野委員の御意見。

○天野委員 補助金や税制優遇措置をとろうとすれば財源が必要になる、そういうことを言っているわけですね。その財源に温暖化対策税収を充てればいい。

○浅野部会長 ……ということを言っているにすぎないという。ですから「巨額」などという余計な修飾は要らないということは、よくわかりました。

○須藤委員 1つ目は、29ページの「大綱の見直しに当たっての基本的考え方」で、2つ目の○を入れていただいたのは、それはそれでよろしいかと思うんですが、現在、国民が非常に願っていることは「何としてでも温暖化を防止してほしい」ということであって、京都議定書の6%が削減できればいいと言っているわけではないんですよね。そういうことなので、さらにその前の○の中に、例えば「人類の存亡を招きかねない地球温暖化は、何としてでも食いとめなければならない」とか、そんな意気込みが全体として、これは産業界とか家庭とかいうことではなくて、そういう意気込みがあってこういうつながりになるのではないでしょうかというのが1点目の意見です。
 2点目の意見は、45ページであります。
 公表制度のところでございますが、下から3つ目の○は両論併記になっています。それで「一方、」というところで、私の意見としては、「一方、」の方だけでいいのではないかということであります。なぜかと申し上げますと、各事業所ごとに公表することが当然必要でございまして、前回も前々回も言いましたように、埼玉県では現在、公表制度を義務づけておりまして、350の対象企業に対して平成15年度はもう既に300以上、多分320ぐらいになると思いますので……

○浅野部会長 須藤委員、恐縮でございますが、その点はもう既に伺っておりますので。

○須藤委員 ですから、既に達していると思いますので、是非ここのところは……

○浅野部会長 両論の併記でなくていいと。

○須藤委員 なくて。もしどうしても両論併記するんだったら、この「一方、」の方を前へ持ってきてくれということです。

○浅野部会長 わかりました。御意見として承っておきます。

○永里委員 修字上の問題なので、修字上のお話をいたします。
 まず、なお書き表現がたくさんあるんですが、官庁のなお書きというのは、「無視はしていないが、まあ無視したようなものだ」というニュアンスがあります。これは官庁の人しかわからないことですけれども、このなお書き表現は非常に問題があります。具体的には後で言います。たくさん出てきています。
 次に、生活者への呼びかけが足りない。これは書いていないから修字上の問題ではなくて、書くべきだと私は思います。桝本委員のおっしゃるように、国民への呼びかけが足りない。すなわち生活者が痛みを伴うようなことまで呼びかけなければいけないと思っております。
 具体的な話をしますと、まず、12ページの購買力平価につきまして、(注)のところにこういう文章がついています。「国際競争力の強い貿易財を有する国においてはGDP値が小さく評価される傾向にあり、この影響を考慮する必要がある。また、貿易財の影響の強い部門の評価に当たっては、当該部門は為替レートを行動基準としている点を考慮する必要がある。」これはまさしく、私が以前から「購買力平価については経済学者の意見を聞いてください」と指摘していることで、多分、経済学者の意見を入れてこうなったんだと思いますが、これは購買力平価で記すことの無意味さをあらわしているわけです。したがって、こういうことであるならば、この購買力平価については、私は、混乱を招くので削除すべきだと思いますが、どうしてもということであれば、お得意のなお書きで「なお、購買力平価基準を参考にすべきとの意見もある」という1行で示したらいいと思います。
 次に、47ページ(6)「国内排出量取引制度」の上にある「また、」のところで、「企業として政府と協定を結び、」「より大きなインセンティブを与えることも考えられる。」この「考えられる」というのは、協定を結ぶことも考えられるという意味で書いてあるんでしょうけれども、私としては、より大きなインセンティブを与えることが考えられるというのはいいと思いますが、協定を結ぶことには反対であります。
 50ページに移ります。
 先ほどの、なお書きの例として言いますが、上の方から、最初に出てくるなお書き。「なお、温暖化対策税については、その効果や使途の在り方、他の施策との」云々と書いてあって、「影響力の有無等について、更に議論を深めるべきとの意見もあった。」と書いてある。これは、なお書きではなく「同時に」とか「一方」という表現にすべきだと思います。
 そういうことを考えまして、次の○には「施策総合企画小委員会で議論がなされているところであり、」と書いてありますが、その上の、なお書きの上に「このため、経済的手法の追加に当たっては、様々な課題の指摘もあるが、」云々と書いてありますけれども、これ、さまざまな指摘もあって、そして小委員会で今、検討している最中でございますから、そして森嶌委員長も、この場合、産業界その他といろいろ議論を尽くしてやりたいとおっしゃっているんですから、そういう意味では「この評価は、小委員会の検討の結果を待ちたい」ぐらいの表現にすべきだろうと思います。

○平尾委員 たくさんあるので簡潔に申し上げますが、31ページ、「諸外国における地球温暖化対策」のくだりで「施策を検討する際にも参考になる。」という表記でありますが、これで終わるのではなく「参考になるが、我が国が置かれた状態、状況、国策等を勘案して最善の策を講じていく必要がある」ということで、参考にするだけ、物真似ではなくて、我が国の独自性を出したいということが1つ。
 それから、33ページです。一番最後に「また、」ということで原子力の問題が記載されておりますが、これはもう少し積極的に議論すべきではないかということで、エネルギーの海外依存、エネルギー自給のほとんどない我が国としては、原子力問題をより積極的に議論していくべきというスタンスを強く出した表現をお願いしたい。
 それから、34ページ。「天然ガスの利用拡大」の最後のくだりで、「天然ガスシフトにどのように」云々とございますが、私は、この議論は大事ですが、併せて我が国のエネルギーセキュリティを視野に入れた慎重な議論が必要だということを加えていただきたい。
 それから、35ページ。二酸化炭素の固定技術に関して「なお、」と書かれておりますが、これをもう少し、我が国としても積極的に取り組むという表現を入れていただきたい。
 それから、先ほど須藤委員から御指摘ございました45ページは、私は、両論併記をお願いしたいと思います。
 それから48ページ、国内排出量取引の問題でございます。ここにEU、カナダ等と平準化が可能であるとか、いろいろございますが、桝本委員と同じように、私は、実効性、それから我が国の実情をよく検討した上で慎重に進めていくというような表現があればいいのではないかと思います。
 49ページ、先ほど天野委員から、矛盾はないのではないかという御指摘でしたが、私は矛盾を感じておりますので、これはこのまま残していただきたいという意見でございます。
 50ページのところは再三議論されておりますが、私は、この6行目の「温暖化対策税が有力な手段である」というのは削除すべきだと御指摘しております。先ほど来のいろいろな御意見もございますが、百歩譲って議論するならば、有力な手段であるとの考えもあるが、温暖化対策税についてはさらに議論を深めるべきと言うだけではなくて、我が国の状況を総合的に判断して、さらに議論を深めるべきだという形に、「なお、」とか、そういうただし書きではなく、1文まとめた形で、もう一度議論し直さなければいけないというようなトーンを入れた文章にされるのが次善であります。もともとないのが一番いいんですが。
 以上でございます。

○廣野委員 まず第1に、この文面の訂正の問題です。
 7ページに「京都議定書の削減約束の達成に向けた取組」とあるんですが、どなたかがおっしゃいましたように、やはり国民各層の努力が必要ですので、環境教育法の制定がこれに資するということを、是非はっきり書いていただきたい。これが1つお願いです。
 これとの関連で、39ページを見ていただきますと、最後から2つ目の○に「また、「国民各界各層」云々と書いてあるんですが、そこに、大綱中には「この対策のみで」云々と書いてあるんですが、やはり国民各層と言うときに、一般国民大衆そのものがもっとこのことを真剣に考えるという意味で、より具体的な数値を入れるのが望ましいと考えております。
 それとの関連で、43ページの「普及啓発・情報提供の重要性」の2番目に「我が国の国民は高い環境意識を持っており、」と書いてあります。高い意識を持っていることは、もちろん認めますけれども、それだけは足りないからこういうものがあるわけで、そういう意味で、これはWSSDにおいて小泉総理が提唱した「持続可能な開発のための教育の10年」というのが来年から始まるものですから、この大綱自身も中・長期の問題ですので、そういう意味で、2005年から2014年の教育の10年について言及していただきたい。そうすることによって、より国民の意識の改善に役立つ、これが第1点です。すなわち国民に対するところの諸々の言及がちょっと足りないと思いますので、是非これをお願いいたします。
 2番目は、47ページ。「自主的行動計画の充実と透明性の確保」について、特に47ページの「削減努力をした企業が正当に評価される仕組み」これは非常に大切なことであって、EUの例を見ても、かなりこういう方向が出ております。決して真似するという意味ではなくて、いいものは大いに取り上げるという意味ですけれども、そういう意味で、削減努力をした企業が正当に評価される仕組みについて、もうちょっと具体的に書くことが望ましいと思っております。
 その具体的な言葉については、また後ほど事務局の方に申し上げます。

○福川委員 1つは33ページ、技術の4本柱であります。ここに書いてある[1][2][3][4]と、34ページに書いてあるものと、若干表現が違っております。特に[2]は、33ページでは「我が国に導入されたエネルギーの効率的利用」と書いてございます。これを見ると、[1]の省エネルギーと余り趣旨が変わらない表現になっております。ですからこれは、もし同じにするなら34ページの見出しと同じにした方がいい。それに若干の解説を加えるとしても、[1][2]の趣旨がどう違うのか、よくわからない感じがします。
 それから、33ページに「4つの柱に属する技術を融合・組み合わせた先進的な取組・システムの地域モデルを育て、地域から全国に広げる」と書いてありますが、この地域モデルというのが何を想定していらっしゃるのか、わかりにくいところでございます。例えば、省エネルギーですと個別の技術が幾つも並んでいるわけで、これを地域モデルにして全国にするという手法をとる必要があるのかどうか。むしろこの4つの柱を徹底的に努力していくんだという表現だけでいいのではないかという気がいたします。
 それから、前回も申し上げましたが、35ページの二酸化炭素固定化技術は非常に重要な技術でもあり、なお書きに入ってしまったのは大変残念だと思っております。
 そのときに、35ページの上の方で「中期的に取り組む重要な技術開発としてあげられ、これらの革新的技術の開発について国際的な協力も進められている」と、例によって他人的な感じがします。これは必要なら、ただ「あげられ」ではなくて、技術として取り組む必要があるし、国際協力にも積極的に努力をするという、もうちょっと主体的な表現にしていただきたいと思います。
 それから、47ページに「削減努力をした企業が正当に評価される仕組み」とあります。2つ目の○の最後に「個々の企業が正当な評価を受ける仕組みを同時に準備しておくことが大切である。」これは多分、企業の社会的責任だとか、あるいはSRIだとかいうことを想定していらっしゃるのかと思いますが、どういうことなのかなかなかわかりにくいので、もし何か考え方がおありになるならば、例示的にでも書かれた方がわかりやすいかなと思います。
 3つ目の○ですが、後半部分で「業界として、あるいは企業として政府と協定を結び、実際に積極的な取組を進める企業に対しては、より大きなインセンティブを与えることも考えられる。」一体これは何を想定しているのか。協定を結ばせて、そして何か税を入れて、税の免除でも考えているのか。余り内容がはっきりしないものは、ここへ書く必要がないのではないかと思います。
 この場合に「政府は先進的な取組を奨励・支援すべきである。」ここまではいいと思いますが、これは何を想定して奨励・支援か。例えば技術開発等について税制上の優遇措置をするとか、あるいは政府金融機関による助成なのか、あるかとは思います。したがって、私は「さらに、業界として、」云々というのはかえって誤解を招くので、「さらに、」以下は削除していただきたいと思います。
 最後は、これまでにも御議論が出た50ページであります。私もかねてから、温暖化対策税制は検討を排除すべきではないと申しておりますが、結論が出ないうちに評価を加えるのは時期尚早と、かねてから言ってまいりました。これまでもいろいろ御議論が出ましたが、50ページの「このため、」の後の表現は、私としては、せいぜい「温暖化対策税は今後、引き続き検討すべき課題である」というような表現が現時点では適切なところではないかと思っております。

○三橋委員 まず1ページ、一番初めのところですね。冒頭の6行目。「温暖化との因果関係を明確化するには至っていないが、気候変動が進むこと……」気候変動が進むんですかね。これは温暖化ではないかと思ったんですけれども、意識して「気候変動が進む」と書いたんですか。やはり温暖化が進むことによって異常気象が拡大してくるという文脈でないとおかしいのではないかという感じを持ったんですけれども、いかがですか。
 「気候変動が進む」という言葉自体は、どういうことを意味しているのかわからない感じがしますね。気候変動というのは絶えず進んでいるのではないですか。動いている限りはね。

○浅野部会長 その点について、説明させます。

○清水地球温暖化対策課長 英語で「Climate Change」と言っておりますので、そのまま書いたものだと思います。日本語で言うと「地球温暖化問題」ということになろうかと思いますので、用語の整理はしたいと思います。

○福川委員 やはり「温暖化が進むことによって」と明確に書いた方がいいと思うんですよ。
 それから、12ページの購買力平価は、何を基準とした購買力平価なのか。卸売物価なのか、あるいは消費者物価─ということはないですね─輸入物価なのか、その辺まで明記してもらった方がいいのではないか。
 それから、先ほどどなたかがおっしゃったように、私も、なお書きというのは、こういう中間取りまとめでは非常に目障りというか、なお書きがあるために、例えば「中央環境審議会はこう考える」というようなことが薄まってしまうような感じがするんですね。だから、できるならなお書きの部分は別の言葉に変えて、両論併記的ななお書きは削除してしまった方がいいのではないかと思います。その方が、中央環境審議会としての基本姿勢をはっきりさせる上で効果的なのではないかと思います。
 例えば、31ページになお書きがありますね。諸外国における地球温暖化対策。この「なお、」は、むしろ必要ないんですよね。この場合には、むしろ「なお、」をやめて、これは非常に重要な項目なんだから、「なお、」ではなくて、上の○と同じように「地球温暖化対策は、」ということで始めるべきだろうと思うんですよ、この場合には。全然「なお、」ではないと思いますね。
 35ページなどにも「なお、」がありますけれども、これも必要なのかなという感じがします。
 49ページの「なお、」は、先ほども議論があったところですけれども、これは両論併記的な書き方で、中央環境審議会の議論の中では、この部分はむしろ削除した方がいいのではないかと思うんですね。それは先ほど天野委員もおっしゃったけれども、さまざまな行動に取り組むのは企業の自由なので、わざわざこんなことを書く必要があるのかなという感じがします。
 50ページの「なお、」もほとんど、この両論併記というか、もうずっと議論してきた話ですよね。この問題をあえてなお書きで、両論併記というか、あるいは前半に書いてある文章を弱めるような形で書く必要があるのかなという感じがします。
 それと、諸外国、特にヨーロッパ、北欧諸国、そういうところでは温暖化対策税を導入して、もうかなりの年月が経って、それなりの効果と仕組みができているわけですから、改めて国際競争力の影響云々みたいなものを議論するというふうに後退させる必要はないと思うので、この中間取りまとめの中では、49ページ、50ページの「なお、」は、むしろとってしまった方がすっきりするのではないかという感じがします。

○横山委員 1点目は、東京でも39.5度ショックとか、多くの人が「どうも地球温暖化の影響があらわれているな」と思い始めた中での評価・見直しだということを、やはり全体に匂わせる必要があると思うんですね。そういう意味では「はじめに」に7行加わって大変よくなったと思います。
 しかし、一方で、例えば33ページ(3)の最初の○の3行目、「生活の質を落とすことなく温室効果ガスの排出量の大幅削減を達成する、」ということですが、この「生活の質を落とすことなく」というのは、是非削除していただきたいんです。今の段階で「生活の質を落としててでも」とするには非常に抵抗があって、私もそこまで要求するつもりはありませんけれども、やはり一般の人も、このところの温暖化問題を考えて「ひょっとしたら、もう我々の生活の質を落としてでもやらないと目標は達成できないのではないか」と思っていると思います。そういう意味で、「生活の質を落とすことなく」なんて書くと、「中環審の意識は、やはりまだまだだな」「そんな状況ではないのではないか」と思わせるのではないかと思います。
 2番目は、全体として、できるだけやさしい表現にしていただきたいということです。これはパブリックコメントにもかけるわけですが、例えば45ページに、CSR─企業の社会的責任とか、これは50ページ以降になりますがRPS法とか、多分そのまま出てくるんですね。そうすると、議論に加わっている人にとっては当然のことでしょうが、一般の人が中環審でどんな議論をして、どんなまとめをしたんだということで読む場合に、CSR、RPSが何の説明もなしに出てくるのではまずいと思います。
 それから、CDM/JIについても23ページぐらいに出てくるんですが、これは多分、よく見れば5ページの(注)にほんのちょっと日本語の名称が書いてある程度で、一体クリーン開発メカニズムとか共同実施というのは何なのか全くわからない状況になっていると思いますので、その辺のところ、ほかにもありますが、全くの素人が読んでもわかるように、少なくとも「これはこういうものだ」というのは入れてほしいと思います。
 3点目は、産業界の委員の方、あるいは書面の中でも、原子力の推進を是非謳ってくれと言っていますけれども、私は、それに反対します。なぜかといいますと、これまでの原発のトラブル隠しとか、あるいは再処理費用の見積もりの情報の秘匿とか、あるいは現実にも原子力の新増設が進んでいないという中で、なぜ中環審の報告の中で原発の推進を謳わなければならないか疑問に思います。
 現実にこの中でも、原発を推進しなければだめだというような議論は、産業界の委員の方以外からはほとんどなかったのではないかと思います。私は、33ページの一番下の「発電に伴い二酸化炭素を排出しない原子力発電は、」云々というくだりですら要らないと思います。これまでの流れから言って、これにはあえて反対しませんが、見出しとか、あるいは中身にもっと原子力を推進するというのは、今の状況ではおかしいのではないかと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 それでは、今、修文の御意見ということで御発言をいただいたんですが、天野委員からまだ手が挙がっていますね。先生の御趣旨は、今の発言に対するコメントですね。その点については今からお願いしたいと思っていますが、まず、これまで御発言のなかった方を優先的にと思っていますので。
 今、大塚委員と飯田委員が名札を立てておられます。まだ御発言のない方でコメントを御希望の方は。小林委員もお立てになりました。ほかにいらっしゃいますか。浅岡委員ですね。
 それでは、天野委員には後でお願いしまして、最初に札を立てられた大塚委員、それから飯田委員、小林委員、浅岡委員の順番で、ただいまの修文の御意見に対する御意見を伺います。

○大塚委員 1つは42ページでございますが、公表について、晒者になるというような趣旨の御意見がございましたけれども、既にPRTR法でも、因果関係が必ずしも明確でない化学物質についても公表しておりますし、EUなどではIPPCの中でCO2についても公表がなされています。温室効果ガスについて、環境負荷の可能性がある以上、公表が晒者になるというような議論はもうできない状況になっているのではないかと思われます。
 あと、各事業所ごとに公表していただかないと、主体別に各事業所の対策がどのぐらい進んでいるか評価しにくいという問題もあると思われます。
 なお、省エネルギー法との関係につきましては、再生可能エネルギーなどを使っているかどうかによって、省エネの問題とCO2の問題は必ずしも一致はしませんので、ここが全く一致することにはならないと思っております。
 第2点でございますが、46ページで、協定化に反対なさっているということでございますけれども、これにつきましては、ここにもありますように、現在の自主行動計画ですとどうしても、一方的に宣言していただいているということですので、確実性の点では難があると言わざるを得ないと思います。
 インセンティブとの関係については、私はこの表現でいいと思いますが、結局、税を入れたら税の減免ということが多分考えられていると思いますし、それから、イギリス型の補助をする、排出枠取引を入れて補助をするというようなことも入っていると思います。恐らくイギリス型が念頭にあると思いますが、協定を結ばないとインセンティブを与えにくいというところもありまして、これはある程度セットで考えていいところだと思いますので、是非この表現は残していただいた方がよろしいと考えております。
 第3点でございますが、49ページについて、天野委員が先ほどおっしゃったことに私も賛成でして、国内排出枠取引と自主行動計画は両立すると考えております。矛盾というのはどうかと思いますから、むしろ矛盾というのは削っていただいてもいいと私自身は思っていますが、少なくとも両論併記にはしていただいた方がよろしいと思います。
 と申しますのは、自主行動計画を前提とした上で、それに加えて取引が可能になるとすることによって、まさに削減費用を下げていくことができるからでございます。
 最後にもう一点でございますが、50ページで、税について「有力な手段である」という表現は是非残していただきたいと思います。
 結局、税と排出枠取引が一番有力な手段なんだと思いますが、制度の確実性という点では税の方が優先する面があると思われますが、最も重要な点は、先ほど佐和委員がおっしゃった削減費用がミニマイズされるという点だと思います。これに反対されるということでしたら、ほかにどういう有力な手段があるかがむしろ問題になるのではないかと考えております。

○飯田(哲)委員 修文のコメントで1点追加なんですが、31ページ「諸外国における地球温暖化対策」の一番下に「エネルギー起源二酸化炭素対策の分野では、」ということで、32ページにかけて書いてあるんですが、この中に肝心要のエネルギー供給部門のことが書いてありません。やはり筆頭に諸外国─私は別途コメントを出しておりますが、特にヨーロッパあたりを中心に行われている再生可能エネルギーの導入目標値が20XX年で幾らとか、こういう著しく目標値の高い政策であるとか、見物には「欧州自然エネルギー白書 97年」であるとか2001年の「自然エネルギー電力指令」とか、そして今、白書の見直しをして2020年で20%とか、そういう非常に大胆な目標値に沿って、しかもそれが著しく伸びている。例としてドイツの固定価格買い取り制、イギリスの非常に高い目標値を持ったRO制度とか、そういったことが筆頭に書かれるべきではないかと思います。具体的にどう書くかはともかく、枠の取引の話の前に、エネルギー部門をどういうふうに変えているのか書いていただきたいと思っています。
 49ページの自主参加型については、修文というか、コメントというか、とりあえず自主参加型で始めるということで、前のページに京都メカニズムとリンクさせていくことが必要と書いてありますが、ここでロードマップ的なことに言及していただいた方がいいのではないか。つまり、差し当たり学習のために自主参加型でボランタリーなものを始めるんだけれども、京都議定書が発効した時点では、きちんと削減量とリンケージをとった国内排出量取引制度に移行することを検討するとか、そういうことをしていかないと、義務量が発生するのに穴が開いてしまうという懸念がありますので、そういう京都議定書の発効というタイミングとリンケージさせたロードマップのようなことを、ここに書いていただければと思います。

○小林委員 まず1点目は、確認なんですが、今回の中間取りまとめというのは推進大綱の評価をすると同時に、その見直すべきところはどこかを報告書としてまとめるということですよね。これ自身が大綱に置きかわるものではないですね。

○浅野部会長 全くそのとおりです。

○小林委員 その辺を確認しておかないと、今、桝本委員から大分御指摘があったんですが、大綱として書きかえるのであれば御指摘の部分はあると思うんですが、報告書であれば、これでいいのではないかという感じがしております。
 2点目は、31ページ。(2)の上のなお書きを追加されたことに対しては賛同いたしますが、この位置でいいのかなという感じがしております。先ほどの須藤委員の御指摘も含めて、文章として位置づけをお考えいただいたらいかがかなという感じがございます。
 次は、39ページでございます。これは念押しではございませんが、いわゆる革新的技術の削減と国民各層の、この配分のやり直しというか、再配分については賛同いたしますので、これについては、このまま進めていただきたいということを、是非お願いしたいと思います。
 それから、43ページでございます。これも別に修文ではなくて、ここに書いてある「普及啓発・情報提供の重要性」は、書きながら、ほとんどなされていなかったという欠陥がございます。そういう意味で、これについては民生・家庭部門について推進していくために、ここの強化について、もう少し文章を強く書いていただければという感じがいたしております。
 と同時に、政策の中にこれを十分反映していただければということをお願いしたいと思います。
 次は、45ページの「自主行動計画の充実と透明性の確保」ですが、自主行動計画というのは、各主体、各組織ごとに行われるべきものであって、それがまた第三者評価によって確認されることが重要だと考えるわけです。そういう意味から、今、行われているように経団連が中心になって行うだけではなくて、改めて、いわゆる経団連という枠にとらわれないで、各主体、各組織において、この自主行動計画が推進されることが重要ではないかと考えます。
 これを評価することによって、各主体の先進性とか優位性が明確になっていくという意味で、やはり協定も重要ではないかと考えるわけです。
 御指摘の中で、地方公共団体においてはどうだという御議論があったわけですが、地方公共団体の自主行動計画は法律で定められて、その策定、公表が義務づけられているわけですから、そのことを指摘されるのであれば、産業界においても同じようなレベルでこれを義務化することも必要ではないか。一歩譲ったとしても、協定によることが重要ではないかと考えるわけです。これが評価されることで、企業の社会貢献性というインセンティブも十分ついてくると思われます。

○浅岡委員 まず1点目は、今回は京都議定書の目標達成のための施策の第2ステップに向けての評価・見直しということですので、目標達成を確実に担保するための対策、施策をどうすべきかという点を中心に書くべきであります。先ほど教育の重要性等を前に持ってくるようにというようなお話もありましたけれども、それは書かなくていいという趣旨ではありませんが、御指摘のあった場所には入らないのではないかと思います。
 その関連で、国民各界各層の更なる努力とか、革新的技術の部分を精査をしてきたところから、目標を再配分しようという議論になっているわけでありまして、これは、ここで問題提起されている仕組みにしていっていただきたいと思います。そうでなければ、ダブルカウントするという問題もありますけれども、そもそも目標達成をするのに「国民の3分の1が自発的に何かやってくれるであろう」というようなことをカウントしていくのは、とても危ういということが大きな要素だと思います。もしこんなことでできるのであれば、事業者の方々はコストも何も考えず自主的にやるだろうということになり、よほど今ごろ達成しているということになるわけでありますが、国民においても同じことであります。
 その関係で、GDP等の問題で11ページ、12ページの表が出てきているわけでありますけれども、これもかつて日本の批准の議論のころには、経済界では95年の大変な円高のときのGDP比での表を出されて、日本はこんなにエネルギー効率がいいのだ、「乾いた雑巾」だというふうなことを言われてきたわけですね。そういう極端な話を経済界もかつては主張しておられたわけですけれども、ここで掲げられていることは、目標年と最近の状況、あるいは購買力平価を加えて考えようという視点を国民に提起するわけでありまして、大変わかりやすくなると思います。
 GDP比を購買力平価で考えよというのは、特に経済界の方々がとても推奨している本の著者が、これが国際比較にはとてもいいんだと指摘していたことを、かつて私も申し上げたところですので、再度強調しておきたいと思います。
 ここで言っていることは、要は、産業部門において日本はもう「乾いた雑巾」ではないということと、特に民生・家庭で削減せよと強調されますけれども、日本の民生・家庭部門はそんなにジャブジャブでやっているわけではない。むしろとてもつましいのではないか。しかし、その内訳を見ると、日本の状況を加えていただいた図7で見ると、日本は電気機器が家庭の中に大変多く入っているのか、動力の部分が大きい。こういう部分についてはさらに削減するための努力─といっても、結局は事業者の方々で、より効率のいい機器を提供していただく部分が大きくなるわけです。それに加えて、何度も申し上げますが、例えば「プラズマの大型テレビを買いなさい」と言いながら、国民の更なる努力という部分をどうPRしていくんですか、そこを考えていただくと、目標の再配分ということは当然だと思います。
 それに加えて、期待値を書くという部分について、期待値というのは目標達成とは別の枠組みでということでありますが、「このような期待をしている」という部分については、本当にこれは具体的な根拠といいましょうか、裏づけになるようなものが全くの期待という話になりまして、こういう意味での期待を産業界に申し上げると、もっと大きな部分が出てくるみたいなことになりますので、ここで数量を書けるような状況だろうかということを申し上げておきたいと思います。
 次に、公表の観点でありますが、ただいまも反対の声がございました。思い出しますと、98年の地球温暖化対策推進法の議論のときから、この議論がありまして、そのときも自主的な努力目標ということになって、改正の段階でもそういう議論になって今日に至っているわけですけれども、この間、それで公表が進んできたかといいますと、環境報告書の中で、独自の判断でバラバラに出されてきていることが少しあるぐらいの話で、実際に対策をどう担保していくのかという意味での情報がしっかり得られるような仕組みには何もなっていないという長い経験があります。その間に、EUではPRTRの中に入れていくということが現に進んでいるような状況でありますので、これを今さら、もうこんなものは自主的に任せてくださいということは、要は排出削減、あるいは温暖化防止を「できればやればいいね、できなければ仕方がないね」ぐらいでやろうということにしかならないわけですね。そうではなくて、今、何人かの委員の皆様から御意見がありましたように、何としても日本も削減しなければいけない、世界的にもやっていかなくてはいけないという、日本はどうしていくのかという部分で、産業界の方々あるいは事業者の方々も、先ほど桝本委員から9割をカバーしているというお話がございましたが、この9割の大半も、せいぜい100か200の事業者の方々のところです。結局その方々が嫌だと言っているという話にしかならない。そういう人たちが賛成することだけしかできないということでは、温暖化対策は本当には進まないと思います。
 私たちは、情報公開法で開示いただいた部分については公表いたしましたけれども、何も晒者にするという趣旨では全くないわけです。これを毎年出していくことによって、どの事業者がどの事業所でどのように削減された、あるいはやむなく増えた、それにはどんな事情があって、それは皆様が受け入れられるものなのか、あるいは対策をどうするのか考えるための基礎資料、我々としてはそうでありますが、事業者の方々も、それを相互に考えていく非常に重要な資料であると思います。決して晒者にするために求めているわけではありません。国民は知りたいわけであります。知った上で考えたいということを理解してもらいたいと思います。
 それと同じことが建築物等について、データ不足であることを書くなということでありますが、データ不足は事実でありますから、何がわかっていて何がわかっていないのかをちゃんと国民が共有することなしに、こんな対策は進まないと思います。こういうことを隠していこうとか何とか、先ほど桝本委員からあった、こういうことは書かない方が国民にはいいのではないかという話は逆でありまして、国民はそれを知りたいのだということであります。
 最近の法改正の中でも、消費者保護基本法が消費者基本法に改正されましたときに、消費者には情報を得て選択をする権利があることを踏まえて政府は施策をとるのだという法律改正もなされたところでありますので、これらは発想を転換していただきたいと思います。
 協定につきましては、マーケットと約束であるとおっしゃいますが、マーケットとの約束というようなことだけで実際に削減が実現する状況にはないわけであります。そうであれば、あるいは省エネ法で規定されているようなエネルギー効率の改善が進んでいるのであれば、こんな議論にはならないわけでありますが、この10年、これだけ産業界部門も悪化してきているという状況の中で、約束を法的なものにする、それが目標達成の担保に不可欠なのだということで、今回の第2ステップへの見直しが基本姿勢であることを思い出していただきたいと思います。それは経団連としてもそうでありますけれども、事業所、業界団体あるいは各事業所との間での、こうした具体的な約束というものを……

○浅野部会長 恐れ入りますが、まだ多々あろうかと思いますので、1項目ずつは簡潔に。

○浅岡委員 わかりました。
 では、もう一点。排出量取引の自主的な取組につきましては、先ほど飯田委員が言われたように、こうしたことは費用対効果より、我々がより早く習熟していくことが必要だという観点からは理解いたしますけれども、この先を見越した記述が欲しいと思います。かすかにありますけれども。
 もう一つ、福川委員から税について修文の意見がございましたけれども、今、お示しいただいた修文では、何もしないという行政用語を書きかえたものだと思います。あるいは全く評価しないということを言いかえたものだと聞こえましたが、そうではなくて、もうこの議論も長年やってきまして、このこと自身の有用性について否定するのは一部の事業者だけであろうかと思いますので、少なくとも今現在の案を維持していただきたいと思います。

○天野委員 何人かの委員が「はじめに」の気候変動の問題、あるいは異常気象の問題に触れられました。ここでは「気候変動が進むことによって、このような異常気象が大規模かつ高頻度で発生し被害をもたらすことが予測されている。」と書いてありますけれども、これが大体いつごろ予測されるのかがわからなくて、普通は、例えば100年先というふうに受けとめがちなんですが、実はここ10年くらい、今日は西岡先生いらっしゃいませんけれども、新しい知見がどんどん出てきておりまして、例えば、2年前に全米科学アカデミーが報告書を出しております。急激な気候変化が起こる可能性が見つかった、現在そのいろいろな兆候がわかりつつあるという報告書であります。つい最近IPCCのワークショップで、これは水関係のグループですけれども、「突発的な気候変化と洪水被害の関係」ということでワークショップを開いております。
 ですから、そういう記述がどこかにもう少し具体的な形で、10年ないし20年くらいの期間に大変急速に、突発的な気候変化が起こる可能性についての研究が最近、進んでいるということも、是非ここに盛り込んでいただければと思います。

○平尾委員 先ほどから議論が出ています公表の件について、一言だけ申し上げます。
 浅岡委員からPRTRの議論もございましたが、事業所、地域別というのは、そういう有害物質、これは非常に重要でございまして、きちっと管理されておりますが、CO2というのは地域の固定ではありませんで、これは国もそうですし、グローバルにずっとつながっているものです。だから、いわゆる有害物質とCO2は違うという認識をベースにして議論しなければいかん。
 したがって、自治体は発生源の削減に対していろいろ御支援を賜る、そのためのデータの交換というのはあるでしょうけれども、それとて、その地方だけで独立して縦割りにやるのではなくて、事業が国全体でまとまっておれば、そこでどういうふうに移行させていくのかとか、そういった企業体全体としての議論が必要なわけでして、そこをきちっと踏まえた上での公表にしなければ、ただ単に縦割りで、どこの事業所がどう出ているかということだけで対策を講じると角を矯めて牛を殺すことになりかねないというのが私どもの意見でございます。

○永里委員 今のことと全く同じなんですが、もっと具体的に言います。
 神奈川の工場がCO2をたくさん出していて東京の方が少ないといったときに、神奈川県民は非常に困って東京は少しいいということではなくて、これは地球温暖化ですから、これは薄まっていくので、そういう点では神奈川も東京も同じようなCO2の濃度になるんだと思います。
 なぜこういうことを言うかといいますと、ある会社で、Aという所は10億円の投資をしてCO2を1単位減らすことができるとします。Bという工場は場所が離れているんですが、5億円の投資で1減るとします。そうしたときに、ばらばらにやらなければいけないということになりますと、15億円の投資で2減るわけですね。ところが、Bに集中しますと10億円の投資で2減るんです。ということは、企業はこういう方向を選びますが、こちらの委員の方々は、それだったらAの工場は潰してしまったらいいではないかと。それこそ構造変化にもなってきますし、それもCO2を減らすための方法ですが、この会社の基幹はAであって、ここから原料や何かが出ている場合は、Aを潰したらBも成り立たなくなるんです。
 こういうことで、一種の例えですが、合成の誤謬的なことも起こります。だから、事業所別にコントロールするということは、会社から見たら全くナンセンスなことですので、こういうことを配慮してほしいと思います。
 同じことは、日本と中国の間においても言えると思います。

○桝本委員 浅岡先生の御指摘で、12ページの購買力平価基準の図の意味が非常によくわかったわけですが、要は、これはマクロの購買力平価指数を使った、いわば正確でない分析に基づいて、日本の製造業がほかの国に比べてより省エネ的で効率がいいわけでは決してないという主張をなさっているというふうに伺いました。
 私、前にもお話しし、文面にも10ページに表記していただいておりますが、本来であれば、これは物財でやるのが一番正解なわけです。物財でやると言っても、いろいろな要素もあると御指摘がありますが、私は、やはり購買力平価は先ほど三橋委員がちらっとおっしゃった、果たして消費者物価指数でやるのか、あるいは卸売物価的なものでやるのかで、この図は実は全く変わってまいります。そうしたことを抜きにして、ただ1本のマクロの指数だけで分子、分母で割って、こういうものを見て、これを前提に産業界がよくないという議論は、私は、全く成り立たないと存じます。
 それから、私は「晒者」という表現は非常に考えて使ったわけですが、まず、省エネ法で94%のエネルギー消費量、恐らく二酸化炭素にしても、ほぼそれに近いだけの、6,700を超える工場の報告が経済産業省に出ている。ここで「一定規模以上の事業者からの」云々と書いてある、「一定規模以上」というのはどういうイメージなんですか、例えば工場で6,700より増やすんですか、そういうことを一番伺いたいわけで、日本全体の企業が160万以上だという数字を見れば、この数字はべらぼうな数字になる可能性すらある。
 それでは、工場別に数字を集めて、それをどうなさるんですか。その数字をここが大きい、ここが小さい、新製品を開発して非常に社会に貢献しているのに、結果としてCO2も増えてしまうという事情だってあるわけで、そうした事情は数字から読み取れないわけです。
 私が「晒者にされるおそれがある」と申したのは、そういう意味でございまして、一定規模以上の事業者からCO2の排出量を国が、地方自治体ではなくて国がおつかみになる意味合いというのは、私に言わせれば「何か国がかかわっていないと」ということにしかすぎないのではないかとすら感じざるを得ないのが実際でございます。
 それから、自主行動計画の協定化でございますが、前にもちらっとお話ししましたけれども、協定化と言う場合には、協定化の社会的な意味合いが必要です。私は、今のこの案では、インセンティブ云々というようなこともございますが、少なくともヨーロッパの一部の国で行われているような協定化とは全く違う格好で、ただ約束だけするということで、教育ママが子供に何時から何時まで勉強しろと約束させるようなもので、お国はもっとほかにやることがあると私は思います。
 したがって、協定化ということをお考えになるのであれば、各企業、産業、業界、経団連が社会的に指摘を受け、厳しい目で見られている実態をしっかり御覧になることが先行されるべきで、協定化ばかりをこういう格好でおっしゃるのはいかがなものかと思います。
 それから、先ほど小林委員から非常に大事な御指摘がありました。この中間取りまとめの意味合いでございます。
 一番懸念するのは、冒頭に私、指摘させていただきましたが、国民に呼びかけがなくなってしまったと。ところが、この文章がもしこのままであって、逆に平成14年3月の現在の推進大綱に影響を及ぼさない、あるいはこの文面が生かされないとすると、一体これからの大綱はどういうふうになって、どういう格好で大綱そのものの修文が進められるのか、この辺も、これからの路順も教えていただきたいと存じます。

○浅野部会長 ここで休憩をとりたいところですが、残念ながら全く休憩をとるゆとりがありませんので、申しわけないんですが、休憩をとりたい方はご自由におとりください。

○大塚委員 私の発言で誤解があった部分だけ申し上げておきますが、PRTR法を挙げたのは、PRTR法は、御承知だと思いますけれども、ハザードがあってもリスクについてまで確実がない、因果関係がないものまで入っていますので、そういう意味で挙げたという趣旨であります。
 それから、もう一つ申し上げたEUのIPPCのものは、事業所別のCO2の排出を公表することにしていますので、それは確認しておきたいと思います。
 もう一つ申し上げておきたいのは、排出枠取引の枠決めをするということではありませんから、もし排出枠取引の枠組み決めということになりますと、先ほど永里委員がおっしゃったような企業別ということも、もちろん考えられると思いますけれども、ここは公表だけの問題ですので、それほど御懸念なさることがあるのか、私はやや疑問がございます。
 言い合いみたいになってしまったら恐縮ですが、こういう議論をすることが本当は大事なことだと思いますので、一応申し上げさせていただきました。

○浅野部会長 それでは、桝本委員の御発言の一番最後の部分、この中間取りまとめをするということと、今後の全体の工程との関係をもっとはっきりさせよということでした。私はさっき説明したつもりなんですが……。

○清水地球温暖化対策課長 大綱自身は、御承知のように政府の責任において、政府が内閣レベルの地球温暖化対策推進本部で行うものであります。これに対して、この審議会の御議論を反映させるという意味で、その趣旨が1ページの一番下に書いてあるわけであります。「中央環境審議会としては、この中間取りまとめを十分踏まえて、京都議定書の6%削減約束の確実な達成に向け、政府における大綱の評価・見直しの作業がさらに推進されるよう要請する。」ということでございまして、この報告書自体が大綱に変わっていくということでは当然ないわけであります。こういった作業を受けて、さらに政府の方で検討を進める、そういうことです。
 それから、この審議会のこの議論も、まだ中間という段階でありますので、さらに検討が深まった段階で、またさらにこの審議会にも検討をお願いしつつ、相互作用を持ちながら検討を進めていきたい、そういうことでございます。

○浅野部会長 それでは、ただいままで御議論いただいた御意見の中には、検討して修文できる部分もございますけれども、大きく御議論が分かれている部分があると思います。
 まず、全体としてこの中間取りまとめの位置づけについてでございますけれども、ただいま事務局が説明しましたように、政府の検討に資するために、当審議会としての意見を取りまとめるというのが趣旨でございます。中央環境審議会としての立場を明確にしろという御意見がございました。これはまことにごもっともで、そのとおりだと思います。
 ただ、今お聞きのように、幾つかのポイントについては全く意見が対立していて、これは御意見の分布状況を定量的に明らかにするということも、やろうと思えばやれないことはないわけで、これについて何票、何票というやり方もできますが、それは必ずしも合理的ではないと思いますのは、ここはそれぞれの委員が、学識経験者とはいえそれぞれの背景を持って御出席になっているわけですから、「定量的にこうだから、こうなんだ、だからこうだ」という議論は余りこの審議会でやりたくない。
 私は、表決で物事を決めるのはこの審議会では単なる手続上の問題に限るべきだろうと思っておりまして、御意見があることについては極力報告の中に入れるべきだと思っています。そこで結果としては、ややトーンが弱いとか両論併記的になる部分が出ることはやむを得ない。むしろどちらか一方に絞ってしまった方が起こる問題が大きいのではないかと思っておりますから、部会長としては、両論併記を減らせという御趣旨はよくわかりますから不必要な両論併記的な表現は直させますが、必要な部分については、やはり御議論があるということは残しておきたいと思います。
 その上で、まず、全体としてこれは国民への呼びかけというトーンが余りにも弱いのではないか、今の問題は非常に危機的な問題なので、もっとみんなでやらなければいけないという呼びかけが足りないという御指摘でございます。
 この点は、確かに当面、直面している我々の課題ということに、つまり大綱の見直しをどうするかというところでありますので、ついついそうなってしまってはおりますが、他の審議会では国民を挙げての、あるいはみんなで一生懸命運動しなければいけないというようなことがたくさん書いてあるものも出ていますので、それに比べると、むしろこちらの方は具体的な施策をああだこうだと書いてしまいまして、当審議会が全体として今の問題が危機的な問題であるという認識を当審議会が持っていないのではないかと言われるのは、まことに心外であります。このことは、多くの委員からご指摘があり、その認識を当然の前提にして、我々はこれまで議論してきています。その点では、この報告書ではややトーンが弱いと言われるのは心外でありますから、その点は「はじめに」のところをもっとしっかり書くことも必要でしょうし、それから、随所で取組についての記載をしているんですけれども、その点については御指摘を踏まえながら、さらに検討すべきだろうと思います。
 ただ、定量的に評価できるものはしっかり評価していかないと、今後の第2ステップではうまくいかないのではないか、その意味での危機感を持ってこの議論を始めてきている経過から言いますと、御議論があることは知ってはいるわけですが、少なくとも大綱の部門という表記の仕方に関しては、今までのやり方は、やや混乱があるのではないか。ただし、これを完全に削除してしまうことによって、「こんなことは、もうやらなくていい」ということをメッセージとして送るのは、まことにけしからん。その点はそのとおりでありますから、言ってみれば、ダブルカウントにならないようにという意味で、その趣旨がわかるように何らかの形で定量的に表示できるものは表示をする。
 さらに随所で、今度の大綱でも、こういう部分については更なる努力が必要であることを強調しなければいけないということは、やはり書くべきであるということになりましたので、これまでの何回かの議論の過程でそのように変わってきたということを御理解いただいて、大綱の部門そのものについてはほぼ、私の理解では、この部会では、多少の御異論はありますけれども、今、書かれている考え方でお願い致したいと思っております。
 なお、部分的に環境教育の重要性、あるいはそれらについて、こういう政府の取組があるという点についての記載が漏れているという点は、十分に入れることができると思いますし、入れたいと思います。
 大きな対立点でございますけれども、経団連の自主行動計画の協定化については、反対の御意見が縷々出されています。これについては、既にこの報告の中でも反対があることを書いていますので、反対の理由までしっかり述べることをお求めであれば、それはもう少し文章を足すことは可能であろうと思います。もともと協定化に反対であることを全く無視して、協定化だけを述べているわけではないと思いますから、この点については、反対であるという部分についてもう少し説明をつけ加える必要があるということであれば、それはわかりますが、反対であるからこれを書くなということには多分ならないだろうと思いますので、この点は修文でお許しいただきたいと思います。
 公表制度、排出取引に関しては、今日は、全国にかなり多くある自主的取組などに全く参加していない対象に拡げることについては「おやりになるならどうぞ、ただし、とても金がかかることだから無意味でしょうね」という御意見がありましたが、自主的な排出取引というシステムを考えることについて、それ自体には大きな反対はなかったように承りました。ただ、本日の資料の記載が自主的取組と矛盾するという御意見があるので、それについての留意をすべしという御発言について、逆に矛盾しないという御意見も強く出されました。この点に関しては、そういう御意見があることを全く書かないで、矛盾するという意見のみを記載した点は、両論併記という考え方から言うと、やや偏っているという気がしないでもありません。このあたりは少し事務的に詰めさせていただきたいと思います。
 あと、なお残る大きな対立点でございますが、税について、これは完全に御意見が分かれてしまっておりまして、有力な手段であることを是非書くべきだという御意見と、このような評価をするのは不適当であるという御意見とあるわけでございます。
 公表制度については、必要性についての御疑念があり、このことについてもいろいろ御意見ございましたので、これはさらに整理しますが、税の点が今、一番意見がまとまっていないという気がいたします。
 そこで、この点に関してでございますが、既に何人かの委員からも御意見がございましたように、これまで全くこの点についての議論をしなかったわけではありません。さらに、経済的措置の有用性については多く御議論があったわけであります。ですから、これを完全に削除しろという御意見はなかったと理解いたします。このような税についての記載することについてはお認めいただけるのではないかと思います。
 その上で、「有力な手段である」と書くのは小委員会の結論を待ってからであるというお話でございます。しかし、これについても、既にその点についての議論をやっているんだから、このような評価をすることは差し支えないという御意見もございました。部会長としては、このように考えております。確かに今、小委員会で議論をしております。小委員会では、温暖化対策税制及びこれに関連する施策についての議論が行われ、その取りまとめも中間的に行うべく、本日もこの後、議論が行われることになっております。ここでは、まず大きな意味でのさまざまな政策手法の議論、そして、その中での税という手法の位置づけについての議論が行われ、さらに、より具体的な提案が既に専門委員会から出ているわけですが、その点についての議論をさらにこれから詰めていこうということが議論されていると理解しております。
 税というものを具体的にどう導入するかに関しては、いろいろと問題があるということが、まさに小委員会の議論でありまして、その点はさらに小委員会で議論していただくことが必要だという認識を持っておりまして、実は、この取りまとめの中では、そのような認識を示していると理解しております。
 しかし、政策手法としての経済的手法に関しては、先刻ずっと議論されてきていて、その流れの中で、こういうような御議論が、確かに今までの議事録等に度々出ておりますから、そのことがここに書かれていると私は考えているわけです。
 ですから、こういう書き方になっているんですが、これは特定の提案についてそれをエンカレッジするとか、それを当部会で支持しているということではなくて、温暖化対策に関して税の手法が有力な手段であることに関しては、「有力」という表現についてはなお御議論があるかもしれませんけれども、少なくともこの部会の中ではたびたび論じられてきたのではないかと私は考えておりますので、その限りにおいては、これを原案のままにさせていただけないかと思っています。
 佐和委員からは、この[1][2][3]というのは不十分だということでございました。専門委員会の報告の中にも、よくよく見ていきますと、佐和委員がおっしゃったようなことについては議論があると思いますので、この点は佐和委員の御主張を入れて、3つの効果という部分の書きぶりを少し整理した上で、佐和委員の御意見をこの中に入れることは、恐らく問題はないのではないか。そうしますと、それに連動して、50ページの記載についてもなお変わってくるのではないかと思いますので、その点はお任せいただけないかと思います。
 その上で、税については、ここでは「さらに議論を深めるべきである」という表現で、ややネガティブな部分についての記載があるわけでありますが、これは、確かにこの書き方だけでいいかというと、どういう点を議論するかということは、むしろ小委員会でもお考えになるべきことでありましょうけれども、ここでは、これまでの議論の過程の中でも、温暖化対策に関して、税という手法を用いることによる困難な点については、ほかにもまだ御議論があったということは私も十分に記憶をしているところでございますので、そういう点について、ここで単に「議論を深めるべき」という言い方ではなくて、こういう意見もあるんだということをはっきり入れさせていただきます。この記述を、両論併記になるかどうかは別として、効果があるという点がやたらと詳しく書かれているが、マイナスの部分についてはほとんど何も書いていないという御批判を受けるのは、望ましいことではございませんので、マイナスの点はきちんと書かされていただきます。
 ちなみに、他の審議会では、税のマイナス面について色々書いてありますけれども、プラスの面も書いてありまして、7・3ぐらいの割合で、プラスの面が3ぐらい、マイナスの面が7ぐらい書いてありますから、それから言いますと我が方も、これに何らかの形で答えるということであれば、こちらがプラスの面だけを書くのはフェアではありませんから、もう少し、これを可愛気のある表現に改める必要があると思いました。この点については必要な修文するということで、御議論としては、これを削除することは多くの委員にはなかなか御納得いただけないと思いますし、今、私が申しましたような修文で、お許しいただけないかと思います。
 原子力に関しましては、御議論、御意見があることは十分わかっております。ただ、一方ではまた、この審議会の中でその点について本格的に議論し始めますと、御議論があることも御理解いただけると思いますし、現在の大綱のこの部分について否定する気は毛頭ないことは、この中に既に文言として入れております。それから、推進法に基づく大きな方針の中にも既に入っていることでありまして、この中では、特にこれから追加的に入れなければいけないことを書いたという趣旨であるならば、先ほどの地の文の中に入っているという記載と、さらに追加ということで書いている部分の書き分けがあるということでよろしいのではないか。私は、原子力に関しては、できれば原案のままでお許しいただけると大変ありがたいと思っております。
 このようなことで、これまでの部分については、とりあえず中間的にこのような整理をさせていただきました。休憩なしで大変恐縮でございますけれども、この後、51ページ以降について、具体的な修文の御意見がございましたら承りたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

○桝本委員 1点確認を。

○浅野部会長 後でよろしゅうございますか。
 51ページ以降で修文の御意見がおありの方。よろしいでしょうか。

○平尾委員 1つは70ページ、2つ目の○で、「京都メカニズムの活用によって確保すべき量が1.6%相当分」というふうに1.6%と固定化されているんですけれども、この数字をわざわざ言うのではなくて、「もっと積極的に京都メカニズムを活用していくべし」という形に変えられないか。これは既に29ページの大綱の見直しのところで、いわゆる環境技術の開発や環境分野での云々で、ちゃんとやっていかなければいかんのだと高らかにうたわれておるわけでございまして、これは我が国の施策として是非、1.6%とわざわざ固定化しない方がいいのではないか。
 2点目。同じページの下の方、政府クレジットの件でございますが、[1]と[2]は国内の問題でございまして、何もこれがなくたってやれることであります。国際的な仕組みをもっと重視すべきでありますから、[1][2]は削除してよろしいのではないか。
 それから、一番最後のページに2010年度の排出量の推計がございます。これは、この中間取りまとめに必ずつけておかなければいけない要件でもございません。一番最後のページに注書きで「上記の対策強化ケースの数字は現時点での暫定値である。」と書いてありますけれども、暫定値といっても─暫定値をこの委員会で議論したのかどうか、私もちょっと勉強不足でございますが、これはどういう責任者がどういう形で定められた暫定値であるのか明記しておかなければ、暫定値だからといって、つければいいというものではないと思いますし、冒頭申しましたように、これはこの取りまとめには不必要な、今後さらに議論を深められるべきであろうアイテムでございますので、私は、この中間取りまとめには不必要ではないかと思います。

○浅野部会長 わかりました。
 これは、資料としてはこれまで何度も出てきていまして、ここでは、中央環境審議会でこの数字が取り上げられたということが書かれていると理解しております。その意味での御理解をいただければと思いますが、御意見としては承っておきます。

○永里委員 69ページから70ページの京都メカニズムですが、1.6%のクレジットについて、もっと踏み込んで、1.6%にこだわらないで、地球温暖化の問題ですから、地球レベルの問題としてとらえてほしいと思います。

○武内委員 表5の裏側の吸収源のところに都市緑化関係がございまして、これを見ますと「都市公園の整備」と「公共施設等における緑化」と書いてあって、最後に「緑地の保全等」と書いてあるんですが、民有地緑化という部分が非常に重要だと思いますので、この最後の部分は「民有緑地の保全等」としていただく方がいいのではないかと思います。
 これは69ページに書かれている趣旨とも合致すると思います。

○高橋委員 1点目は極めて単純なことですが、72ページ(2)の最初の○で「大綱の評価の結果」の次に「各省ごとの所管を越えて、」と余分なことが書いてあります。ここは国民云々のところですから、こういう表現はとった方がよかろうと思います。あえてこの表現を入れるとすれば、(1)の一番最後の○に差し込むのが、恐らく何らかの意味があるだろうと思います。
 2点目は、もしかしたらこれは74ページに(4)という形で入れる必要があるのかもしれませんが、内容としましては、教育研究体制の進展というようなところがないと、やはりおかしいと思います。先ほど環境教育という表現のことも申されましたが、もっとシステマティックにその点をここに入れておかないとまずいだろうと思います。
 恐らくそれは、1つは小・中・高における教育のところ、それから大学・大学院における教育、それから研究体制、そのそれぞれが、この数年でかなり充実もしてきましたし、まだまだ足りない面もありますので、そこのところの指摘は今後のことを考える、まさに今、リビューしているという大事な側面だろうと思います。

○須藤委員 73ページの地方公共団体の部分でありますが、地方公共団体の実行計画が非常におくれているので、その推進。その中に、企業体とか一部事務組合が「地方公共団体」から抜けているような印象を受けるので、そういうものまで含むということを取り扱ってほしいと思います。

○佐和委員 69から70ページの、いわゆる京都メカニズムに関することですけれども、この部分がどうこうではなくて、やはりもう少し具体的に、どういう主体がどういうインセンティブのもとに、だれがどういうふうに費用を負担してCDM及びJIを進めていくのかを書かないと、どうもこれだけでは空論のような感じがいたします。
 それから、前に戻って恐縮ですが、先ほど浅野部会長が、税のところはこういうふうに修文すればいいかとおっしゃいましたが、1つ、おっしゃらなかったことで是非つけ加えていただきたいのは、大塚委員もおっしゃっていたことですけれども、50ページの1行目で「規制等の手法に比べて、削減費用のみならず行政コストもまた安くて済むという特徴を有している」と。

○浅野部会長 50ページが連動して動くと申し上げたのは、その趣旨でございます。

○佐和委員 そこは、是非。

○浅野部会長 はい。そこは入れるつもりです。

○佐和委員 それから、私が言った[4]の、むしろ自動車とか家電製品をつくる企業に対して、すぐれた省電力の家電製品や低燃費車の開発を促進する、そういうインセンティブ効果があるということを、[1][2][3]の中に含めるのではなくて、[4]として別途書くべきであって……

○浅野部会長 その御趣旨を述べたつもりでございました。

○佐和委員 もう一つは、これはまさに言葉のわかりにくさに対する修正なんですけれども、49ページの[1]「化石燃料の価格上昇による価格インセンティブ効果」これは何のことかよくわからないんですね。これは「消費抑制効果」と書くべきなんですよね。そういう意味でしょう、結局。価格インセンティブ効果というのは意味不明な言葉だと思います。

○浅野部会長 わかりました。その点は、後で事務局に相談に伺わせます。

○小林委員 まず52ページ、これはまだ指摘がない中から発言するんですが、一番上の3つの「*」の下にある「・電力会社における従来の」云々ですね。ここについて電力会社からの反論があると思うんですが、これについては是非、半公共性という意味合いから、民間会社という割り切りではない御協力、御支援を是非お願いしたい。そういう意味で、ここについてはこのまま文章を残して議論していただければと思います。
 2点目は、その下の方のバイオマスエネルギーと廃棄物の熱利用の部分なんですが、以前、廃棄物をバイオマスの中に取り込んでいるのはおかしいと御指摘させていただいたところ、「廃棄物の熱利用」と入れてはおられるんですが、私は、廃棄物の熱利用というのは相当大きなシェアを占めると考えます。そういう意味で、バイオマスと一緒くたに書かれるのはいかがなものかという意味で、是非廃棄物の熱利用というのは取り上げていただきたい。
 と同時に、ここにはプラスチックとか食品廃棄物、家畜排泄物からの熱回収しか書いていないんですが、これ以外に、例えば、現在あるごみ焼却からの未利用エネルギーの回収というのはまだまだ進んでいません。この辺も是非入れていただきたいし、後で埋立地からのメタンの発生抑制について出てきますが、現実にもう既に発生している埋立地が結構あります。そういう所からのメタンの回収、熱利用にも触れていただければと思います。
 次は、53ページでございます。電力事業における取組の中で、電力供給には供給の安定性、またエネルギーセキュリティの問題がある、そういう点についてもここで配慮していただきたいというような御指摘が先ほどあったのですが、ここでは温暖化対策を検討しているのであって、エネルギーセキュリティの問題は別次元ではないか。この審議会が政府における温暖化対策のための最上位審議会であるとすれば、そういう言及も必要であるし、また、そのことも重要だと思うんですが、そういう部分については、例えば資源エネルギー調査会等で議論がなされているわけで、そういうものを含めて政府として総合政策を立てるということであれば、そういう部分は余りここで言及する必要性はないのではないかという感を持っております。
 次は、63ページの下の方にあります「待機時消費電力の着実な削減」というところで、「待機時消費電力─字が間違っておりますが─削減の確実性」と書いてありますが、これだけではなくて、現在、例えばエアコン等を含めてそうなんですが、スイッチがついていない、いわゆる電源オフというのがついていない家電製品が結構ございます。そういう意味で、ちょっと細かい話ですが、是非ここには主電源スイッチとかスイッチ付加型のコンセントとか、そういうものも書いていただく必要があるのではないか。いわゆる待機時の消費電力をできるだけ節減するだけではないのではないかという感じがいたします。
 次は、64ページの「電圧調整システム」ですが、いろいろな方からの御指摘を受けて、気を使われているんだと思いますが、余りにもくど過ぎる。もう少しスパッと、例えば、あと技術開発等々で検討するというのであれば、余りくどくど書く必要はないのではないか。いわゆる対策の1つとして、検討が十分必要であるとお書きいただくだけで十分ではないかと思います。
 最後になりますが、65ページの2)「下水汚泥焼却施設における燃焼の高度化」の一番最後のところ、「今後、燃焼温度の管理を徹底するなどによって、対策導入を促進することが適切である。」と書いてあるんですが、「対策導入を促進する」というのは、何の対策を促進するのかよくわからない。ここは具体的に書くなら書くし、単なるつけ加えの文章であるなら「燃焼温度の管理を徹底するなどが適切である」だけでいいのではないかという感じがいたします。

○太田委員 56ページの交通関係で1点だけ、「*」の一番上、公共交通利用の件の最後の2行で、コンパクトシティであるとかLRTであるとかトランジットモール、随分違う話が同時に入ってきて、文章としておかしくないかという話。
 それから、これ全体、公共交通、いわゆる車に対して代替交通手段をきちんと整備していきましょうというのが視点だと思いますが、そういうことであれば、例えばコンパクトシティは、それによってそれぞれの移動距離が短くなって、車でなくても徒歩でも自転車でもいい、そういう意味も含まれているわけですね。そういうことであれば、私は、この辺はもう少し修文していただいて、例えばですが、コンパクトシティを残すのであれば「コンパクトシティなど二酸化炭素の少ない都市地域づくりに向けて、自動車の代替手段として徒歩、自転車利用環境の改善、LRTなど魅力的な公共交通サービスの導入、整備を進める」という言い方にして、その際に「歩道とか自転車走行レーン、バスレーン、あるいはトランジットモールなど走行環境の整備を進める」と具体的に書いた方がいいかと思います。

○及川委員 68、69ページの(4)「吸収源の対策・施策の強化」の点でございます。これは前回、私の表現がよくわからないと指摘しましたところ直していただきまして、かなりよくなったと思います。
 森林の二酸化炭素の吸収源の大きさは、かなり大きいという期待があるわけですね。そういったことで、日本の6%削減の中で森林の吸収が3.9%あるのではないかということで、いろいろ対策も考えられているわけですけれども、なかなか難しい面があります。
 例えば、69ページの「*」では「木材・木質バイオマス利用の推進は、化石燃料の使用の抑制に資するとともに、国内外における持続可能な森林経営の推進にも寄与する。」と言い切っているわけですけれども、これは必ずしもそうならない場合もあるので、私としては、ちょっと入れかえていただいて「化石燃料の使用の抑制に資するとともに、国内外における持続可能な森林経営の推進にも寄与するように、木材・木質バイオマス利用の推進を行う。そして、このために……」という方がつながりがいいように思います。
 そして、この森林に関係してですけれども、森林というのはこうやって二酸化炭素を吸収する働きがあるわけですけれども、それだけではなくて、いわゆる蒸散という格好で大気に水蒸気を放出している。その過程で気化潜熱を奪いますから、地球の温暖化を抑制する、あるいは乾燥を緩和するといった働きが同時にあるわけですね。それが非常に大きいということがありまして、部分的には都市緑化の推進というようなことが言われているわけですけれども、それは、まさにそういった効果を期待しているということでございます。
 それから、それは単に都市にとどまらず、地球全体の森林あるいは草原でもそうですけれども、そういったものが持っている効果が非常に大きいことが前提としてあることを申し上げたいということがありますし、それから、地球温暖化が言われているわけですが、それは単に地球の温度が上がるだけではなくて、温度が上がれば当然、植物の蒸散という格好で活発に水蒸気を出す効果も密接に関係しているわけですね。だから水循環も活発になって、それは、水の方は難しいんですけれども、一様に雨が降るわけではなくて、ある所では集中豪雨的に降ったり、ある所では逆に降らなくなるといった面があるんですけれども、とにかく温暖化と水循環は密接に関係しているということを申し上げたいと思います。

○浦野委員 申し上げたいことはたくさんあるんですけれども、もう時間もありませんので、私の一番責任のあるところで、66ページ、代替フロン等3ガス対策でございます。
 ここと、77ページの後ろに付録的についている表「各部門の追加的な対策・施策の例」と両方に絡みますが、特にこの表で、PFCの所が全く空欄になっているんですね。強いて言えば79ページに相当するところですが。それから、その次のページの2010年のケースについても、この表は27ページにも入っているわけですが、3ガスはすべて精査中という表現になっていて、これ全体に絡むんですが、まず1つは66ページから67ページにかけて、SF6の点ではマグネシウムだけが書いてあるんですが、これの用途の把握と用途の制限について前から私、お願いしているんですけれども、やはりその点を追加していただきたいということです。マグネシウムの副生以外にSF6がいろいろな用途に使われてきている。これはやはり制限すべきだということです。
 もう一つ、PFCについても、使用しているところは比較的限られているんですが、やはり代替化と確実な回収・破壊をもう一段進めていただきたい。回収・破壊しているという議論はあるんですが、定量的に出てこないし、実際は、いろいろな所に分解してくれないかという依頼があったり、行き先が不明な点があるということがございますので、この辺を追加的に対策の強化に入れていただきたいし、それを先ほどの表にも記入していただきたいということです。
 もう一つ、2010年の見込みですけれども、精査中というのはやむを得ないのかもしれませんが、なぜこれだけが全部精査中なのか。これは以前から出てこないんですけれども、それなりの理由を書いていかないと、ただ「精査中ですから何も書きません」というのでは、国民は納得しないのではないかと思いますので、是非何らかのコメントをつけていただきたい。

○浅野部会長 それでは、今の最後の点も含めて、施策の追加についてはまた担当者と御相談させていただきたいと思います。

○飯田哲也委員 何点かあるんですが、時間が限られているので、手短に申し上げます。
 まず、52ページですけれども、先ほど小林委員から指摘のあった電力の余剰購入メニューですね。これについては「*」が新規施策で「・」が現状というのもわかりにくいんですが、その仕分けを考慮したとすると、まず、余剰電力購入メニューは電力会社の自主的な制度ですので、これをRPS法と単に並べるだけでは余りバランスがよくないのではないか。
 これに関しては、私はどちらかというと電力会社に同情的で、もしこれをさらに追加施策で書くのであれば、「余剰電力購入メニューの継続を促すような支援措置」とか「これに代わる政策措置」とか、そういう書き方をすべきである。自主的な制度に依存するような制度というのは、余りよくない。
 それから中ほど、「ソーラーシステムの普及のための支援制度」とだけ書くと、これはこれで悪くないんですが、また新しい補助金をつくるのかという感じがしてしまうので、既にもう経産省でも補助金やっていますが、「制度的な支援」という書き方をしてほしいと思います。
 それから、バイオマスエネルギーと廃棄物、これはまず、小林委員から御指摘があったとおり、分けていただきたい。廃棄物は減らす必要があるし、バイオマスは増やす必要があるので、そもそも施策として違うだろう。
 その上で、「バイオマス発電に係るRPS法」云々とありますが、これについては2点ありまして、RPS法というのは電力だけですから、バイオマスの熱利用は新しく項目として立てる必要があるということが1点。
 その上で、「コスト低減を可能とする」と書いてありますが、コストを削減すれば普及するというのは、この国で流布しているある種のイリュージョンで、そうではなくて、きちんと利用を拡大するような、市場を拡大するような支援措置とか制度的な措置、そういう書き方をしてほしいと思います。
 それから、53ページの上の方に「その際、電力会社は既にグリーン電力」云々とあって、その文末に「ことに配慮する必要がある。」と書いてあるんですが、「配慮する必要がある」と書かれても、何のことか意味がわからないんですね。もし書くのであれば「貢献していることをさらに促すような制度的な支援が必要」とか、そういうことを書いていただかないと、配慮して制度を弱めるのか、この言わんとすることがわからないので、これはとにかくやめてほしいと思います。
 それから、これはメモでコメントしたんですが、53から54ページ、かなり文章とトーンが変わってきているわけですが、特に、天然ガスの設備利用率向上を促す制度措置として書き込むことを御検討していただきたいのは、石油石炭税の税率を変えることを考えてはどうか。
 環境省が共管になったときに、これまで無税だった石炭が230円になったんですが、併せて天然ガスも上がったんですね。そのことによって、カロリーベースで天然ガスの方が税率が高い。炭素税については改めて議論があるわけですが、それまでの移行措置として、石油石炭税をカロリーベースで、石炭に対して天然ガスの方が有利になるような、そういう税率を検討することも短期的な措置としては十分あり得るのではないか。あとは事業者の判断によって配分を考えればいいと思いますので、これは具体的な措置として、そういったことが十分あり得ると思います。
 それから、57ページと58ページに自動車の燃料対策でバイオ燃料のことが書いてあるんですが、前半がE3、いわゆるエタノール3%が中心で、後半にちょっとだけバイオディーゼルのことが書いてあります。これは前半にバイオ燃料というのが─これも私、別途メモで出していますが、非常にいろいろな種類があります。これは多様なバイオ燃料への転換をまず前面にうたって、そのうち、とりあえず今、環境省ではE3の補助金をやっているにすぎない。このE3、バイオディーゼルの個別の2つではなくて、「バイオ燃料への転換」ということを大項目にしてほしいと思います。
 次の省エネルギーのところですけれども、建築物に対してもデータの提示、これは東京都などが先行して始めておりますが、義務化をした上で、いわゆる建築物に対する省エネ性能の義務化とここに書いてございますが、これは進めるべきであろうということで、これはいいですね。
 それから62ページ、「家庭部門における対策・施策の強化」の中で、まず、この一連に関して、いわば市場に委ねるというか、自主的な制度がかなり多いので、全体として家庭、業務を含めて省エネを進めていくようなインセンティブを伴う制度措置を検討するというような項目が1つ入るべきではないか。具体的には、例えばデンマークの省エネルギー電力トラストであるとか、イギリスでやっているようにエネルギー供給者に省エネルギーの一定比率を義務づけるとか、そういった制度措置面が、やはり省エネに関して必要であると思います。
 それから、63ページに「家電製品等の効率改善」とか「待機電力」と書いてあるんですが、この中に、最も肝心な、最も電力を使う─余り適切ではない使い方というのは、電力を電気抵抗式で、いわゆる電気ストーブ等の暖房を使う使い方ですね。ヒートポンプであればもちろんいいんですが、電気ストープのヒートポンプというのはあり得ませんし、実態として、電力式の床暖房はほとんど電気抵抗式です。こういったものを抑制することを明示する必要があるということですね。これは非常に効率が悪いし、電気料金も非常に高いので、それを明記してほしいと思います。
 具体的にどう減らすかというやり方は、いろいろあると思いますが、明記してほしい。
 それから、それをまとめた表5「各部門の追加的な対策・施策の例」ですが、これだけ見ると、書いてある施策が非常に弱いというか、エネルギーのユーザーとしての公共部門の役割しか書いていなくて、きちんとした施策が十分に書き込まれていないような気がします。これは後で別途メモで出したいと思いますが、ここが余り拡充していないように思います。特にエネルギー供給部門については十分ではないと思いますので、きちんと対処して、施策として書き込んでいただきたいと思います。

○浅野部会長 もう既に時間になってしまいましたが、大変申しわけありませんが、もうちょっとだけ時間を延長させていただきます。
 桝本委員、先ほど念を押したいとおっしゃったことも含めて、どうぞ御発言ください。

○桝本委員 53ページでございますが、自然エネルギーの固定価格買収制度の導入、これは税金を投入するにしても電気料金でやるにしても、いわば一般の人に薄く負担させる制度でありまして、具体的にここに制度を書き込むことには反対です。
 それから、自然エネルギーの導入目標量、これはいろいろ議論がありますが、RPS法も、いわば買取義務法が決められ、ようやく発足したばかりでございまして、その目標は計画的に長期にわたって立てられております。今それを見直す必要はないと存じます。
 それから、今、飯田委員からも御指摘があったグリーン電力証書システム等。これは自然エネルギーの普及に貢献しているので、自治体や国も、この電力会社の仕組みに積極参加しようとお書きいただいてもいいのではないかと思うくらいでございまして、既に45団体、例えば自治体でも越谷市などが入っているそうですし、主要のトヨタ、ソニー、東京ガスさん等もこのシステムに入り、相当なお金を基金としてファンドに積んでいただいております。そこを評価いただきたい。
 それから、54ページの真ん中ちょっと下の○が「電気事業の自主的な取組に加え、」という表現になっておりますが、実は、電気事業は2010年で90年比20%の原単位減に取組、これが非常に難しくて呻吟しているのが実情でございます。したがって、「これに加え」というのは実効的ではございませんで、「これを踏まえて」という表現に変えていただきたい。
 それから、55ページでございます。これは前回から「暫定値」とお断りになってはおりますが、この-12.4%という数字の計算根拠を示してほしいとお願いいたしております。今のところ、説明がありません。したがって、この12.4がひとり歩きするという意味で、私は、この報告書から-12.4%の数字は削除していただきたい。
 76ページの表も同じでございまして、明確な説明がない限り、ここではこの-12.4%の数字をお使いいただきたくないと思います。
 ちなみに、経産省の産構審等では、この数字に相当する数字が-9%になっていると聞いております。
 それから、55ページの業種別の目標ですが、これは経団連の目標を統一として、各業種が目標を設定しております。したがって、私はそれで十分であって、国の大綱にそれを記述する必要はないし、そうすることがかえって制約を大きくしてしまう可能性が強いと感じます。
 急ぎますが、64ページの電圧調整システムです。これは再三お願いしているにもかかわらず記述が残っているわけですが、聞けば、1台10万円から15万円するものを各戸に置くことを検討するということでございまして、施策を含めそれを検討するということで、検討してはいけないとは申しませんけれども、少なくともその前に、再三お願いしておりますように、電力の供給や電気の専門家に、コストの効果も含めてしっかり御相談いただきたい。笑い物にならないようにしていただきたいと思います。
 65ページ「ライフスタイルの変革」。これはわずか5行で終わってしまっております。現大綱ではこのライフスタイルの変革に、見れば670万トンから900万トンを超える削減を期待しているわけで、先ほど来の議論でございますが、これをなくしたことで、国民へのインパクトがますます小さくなっていってしまう。国民の関心の高さに応じて記述を増やすべきでありますのに、残念ながらそうなっていないということで、ここも是非修正をお願い申し上げたい。
 それから、京メカの活用を1.6%に限定している。先ほどお二方から御指摘がありました。私も、1.6%に限定する必要は全くないと存じます。
 税については、実は今日の午後あります森嶌先生の委員会で、私の表現で言うと森嶌3原則のような確認を先生が求められたと思います。その確認は、いわば経済的に本当に効果があるかが第1点。国際競争力上どうなんだというのが第2点。第3は、ほかの施策との経済性評価をしろということだったと記憶しております。そのことが明確になるまでは、50ページの上のパラグラフの「このため、」云々、要するに、税が有力な手段であるという考えをここへ記述するのはちょっと早いと思います。この点については、是非再考をお願い申し上げたいと思います。

○桝井委員 69、70ページについて一言だけ申し上げたいんですが、1.6%という量はともかくとして、京都メカニズムを使うんだということを明記するのは前進だというか、評価できると思います。
 この京都メカニズムは、まさに京都議定書がどうなるかということに絡むわけで、しかもこれは、京都議定書がどうなるかはわかりませんが、この秋に向けて非常に大きな動きが出るかもしれない。それと併せて、この説明を読みますと、これは余りにも重要な問題であるのに、なかなか一般の国民の皆さんにわかりにくいのではないか、もう少し説明する必要があると思います。
 特に、70ページの下から2つ目の○に[1][2][3][4]と書いてあるわけです。このような形で進むか、あるいは方向性なんでしょうけれども、ここの部分で、私の聞き違いかもしれませんが、先ほど[1]と[2]は要らないような話がありましたが、とんでもなくて、やはり初期段階の、[4]から[1]に向かっていく一つの、何といいますか、ロードマップとは言わないけれども、特に今日、この秋に京都議定書の進展がもしあった場合、近いわけですから、そこらのグランドデザイン的なものは少し書いてもらわないと国民の理解はとても得られない。なかなかわかりにくい、専門的でもあるし。ここはもうちょっと説明に意を用いていただけないかと存じます。

○浅野部会長 浅岡委員、お願いします。

○浅岡委員 1つは、京都メカニズムについて1.6%を拡大すべきという意見ですが、私どもは、もともとこれ反対を申し上げてきた経過がありますが、これを拡大するなどということは、到底ここでは賛成できないということが1つです。
 もう一つ、55ページの、業種別の目標数値を具体的に記載することについて、今、桝本委員からの意見がありました。前半での議論とも共通するんですけれども、やはり、いかに透明性を高めて国民全体、多くの人々がいろいろな立場からこの議論に参加し、現在どうかということではなくて、それをどのように改善していっているのか、だれのどんな努力があるのかを理解して取組を進める、こういう流れの中の1つだと思います。
 先ほどからの桝本委員などの発言ですと、これを「私たちに任せてください」と。経団連に任せてください、あるいは業界に任せてください、あるいは個別……、すべてそういうことで、要は、国民は細かいことは知らなくていいし、関与しなくていいんですよ、しかし国民は努力しなくてはいけないんですよ、こういう御主張をしているように見えます。やはりこれは全体として、いかに透明性を高め、情報を共有し、改善をしていく部分についてお互いに評価をして、いいところを是非是非私たちも評価をして支援をしていきたい、でも問題があるところについては問題を指摘したい、そういう意味で申し上げていることについて、誤解がないようにお願いいたします。

○横山委員 1点目は、浅岡委員と同じですけれども、京都メカニズム。1.6%に限定しなくていいという議論に対しては、やはり国内対策に対して補足的なんだということを守るためにも、是非限定する。できるだけ使わない、特にホットエアを買うなどということはやらないんだという原則は守ってほしいと思います。
 2点目は、55ページ。暫定的な値ではあるが-12.4%という見通しですね。これはそのまま残していただきたい。先ほど桝本委員から、経産省の方では-9%だということがありましたが、審議会ごとに「自分たちの試算ではこうだった」ということを出してオープンな議論をして、今後どうしていくかということをやるべきではないかと思います。

○塩田委員 今、51ページ以降の部分について、我々の取り扱っている対策は、京都議定書の第1約束期間に目標を達成できるかどうかを主に念頭に置いてやっている、ただ、その施策は中・長期的な全体戦略の中で整合的に位置づけられるものでなければならないということが31ページに新しく記載された、こういう考え方でいいんですね。
 私の質問の趣旨は、当面は2010年目標でいろいろな施策を検討し、かつその定量化にできるだけ努力するということについては了解があるのかどうか、その点を確認したいだけです。

○浅野部会長 今の点については事務局、いかがでしょうか。

○清水地球温暖化対策課長 今の点については、御指摘のとおりだと思います。

○飯田(哲)委員 53ページの再生可能エネルギーのところで、桝本委員がおっしゃったことに異論がありますので。
 固定価格制度を導入すると国民の負担になるとおっしゃいました。これについては当然国民の負担になるわけですが、現行のRPS制度についても国民の負担になるわけで、あたかもこれが国民の負担で、現行制度がそうではないかのような形でこの削除を要求するのはおかしい。
 ここに書いてあるのは、抜本的に促進するためには今後、検討するということですから、日本の1.35が諸外国に比べて著しく小さい目標値であることは明らかですし、目標値を引き上げることは、もう絶対に必要なことでありますし、それは今年6月のRenewables 2004でも非常に強く主張されていることですので、これは固定価格制度を含めて、さまざまな制度の改正というか、そういう書き方をするぐらいはいいかと思いますけれども、固定価格制度が自然エネルギーの電力分野を伸ばしてきたことも歴史的な事実ですので、若干ニュアンスを変える程度であればいいかと思いますが、基本的にはこの文章で。これは事実です。

○浅野部会長 わかりました。この部分は「導入すること」で切れていて、それから、その次のところは「検討する」と書いたつもりではなくて、全部検討すると書いたつもりなんですが。だから部会長としては、検討するということを書くのもけしからんと言われても、それはいかがかなという気はしていますので、御趣旨は私と同じだと思います。
 さて、さっき森嶌会長の名前が出ましたので、一言発言をということでございます。

○森嶌会長 午後の小委員会との関連が出ましたので、一言だけ申し上げます。
 経済学の議論から申しますと、環境税というか、経済的手法は、先ほど佐野委員がおっしゃったように、非常に有効な手段である。コストの面から言っても有効な手段であるということは、それこそ前々から言われていることであるわけですけれども、それでは、大綱を進める施策として取り入れていいかということになりますと、これは私、いつもそうなんですけれども、理論でいいからといって、それではすぐそのまま入れていいかどうかとなると、これは話が別であります。
 先ほど「森嶌3原則」と言われましたけれども、私は常日ごろから法律学者として、原則を立ててしまったら何が何でも進もうという考え方には反対です。しかし、施策として入れるかどうかということになったら、こういう点はチェックをしておかなければならないというので、一般的には有力な手段あるいは有効な手段と考えられているけれども、では、施策として入れるかどうかというときには、先ほど挙げられましたように、それでは指摘されているような国際競争力という点でどうか、あるいは中小企業などに悪い影響がないかどうか、あるいは温暖化対策としての有効性がどの程度あるのか、それから、ほかの施策に比べてより有効かどうかを小委員会としてはチェックして、そして、本当に施策として入れるかどうかを具体的に検討していきましょうということを申し上げたわけです。
 これは前提というか、やっていく場合の重点の置き方でありまして、どこかの国の首相ないしは大統領のように、これさえ満たされればほかのことは何でもいいというような意味での原則ではありません。
 その意味で、私は、この部会が先ほどの御議論のような形でおまとめになることについては、この部会がお決めになることでありますし、その御議論を伺う限りでは、私は、一般論としてもうおっしゃるとおりでありまして、なぜあれだけ議論をしなければ決まらないのかということがわからないぐらいでございます。
 あと小委員会は、では施策としてどういうことを、どういうふうにこれから議論するのかというのは、原則ではありませんで、先ほど言ったような点はしっかりとこれから議論をしていくということでございますので、小委員会のメンバーでない方にも私の方から、そういうことはちゃんとやってまいりますので御安心ください─と言うのも変ですけれども、やってまいりますということをここで言わせてくださいというふうに、浅野部会長にお願い申し上げた次第であります。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 後半部分に関しては、いくつかの修文の御意見があり、これは、十分に反映させることが可能である御発言が多々ございました。ただ、御意見がはっきり分かれてしまいましたのは1.6%の話でございますけれども、これについては、これまでの大綱では1.6%の部分が全く曖昧な形になっていたので、それではおかしいのではないかというのが、これまでのこの部会での議論であったと思います。ですから、1.6%を大綱の中に顕在化させなければいけないという点は、ほとんど御異議がないことだと思います。
 その上でさらに、海外から排出枠を買ってくることを京都メカニズム活用の中心とすることについては、現大綱も消極的な言い方をしておりましたし、この場でも比較的消極的な意見が多いことははっきりしております。
 原案に、1.6%と書いているのは必ずしも上限を示しているわけではありませんが、しかしこれを無限に増やしていくことについては、むしろクリーン開発メカニズムの活用であれば構わないという御意見があることは十分承知しておりますけれども、とりあえずここでは、今まで全く表に出なかったものを表に出せという趣旨で書いているわけでございますので、この原案どおりでいかがでございましょうか。ここにわざわざ文脈と違うことをいろいろ書き込んでしまうと、かえって混乱してしまいます。
 この後でパブコメの手紙がございまして、そこでまたいろいろ御意見が寄せられると思いますから、そういうものを踏まえて、さらにこの次の段階でその点については議論させていただき、当面はこの形でパブコメにかけるということをお許しいただければと思います。
 それから、再生可能エネルギーに関してでございますが、先ほど私が申しましたように、これは全部「こういうことも今後、検討しなければいけない」ということを書いたというわけでございますので、これにさらに「検討することも不適当であるという少数意見があった」などということは、できれば書かないで済ませていただければと思っておりますので、お許しいただければと思います。
 先ほど私が50ページに関して申し上げましたことは、今、森嶌会長がコメントされたこととほとんど同趣旨のことを申し上げたつもりでございまして、具体の、ある特定の○○法というようなことを念頭に置いた話はここではしておりませんから、温暖化対策の税という手法については、恐らく今、会長もおっしゃいましたし、多くの委員がお気づきのとおり、これまでに一般的な有効性については、かなり皆さんが議論しておられる。しかし、具体的に検討するとき、あるいはこういう手法を導入することそれ自体に危惧される面があることについての御意見はたびたび伺っております。そこでその点は、50ページの記載はやや薄いので、そこをもう少し加算する必要があるという点は理解できることでありますので、その点については部会長の方でさらに修文をして、50ページの上から6、7行目からその後にかけての部分にさらに修正を加えるということで、お許しいただければと思います。
 そこで、この後もう一度この部会を開くのも大変でございますし、できる限り早くパブコメにかけたいという事務局の意向もございますので、今日いただきました御意見については、従前の例に従い、最大限誠実に私の方で責任を持って対応させていただきたいと思います。本日は、とりあえずパブコメにかける中間取りまとめの案について、私に最終的な修文・調整をお任せいただくということでよろしゅうございましょうか。
 もちろん、御発言くださった方の主要なものについては、御相談申し上げることをお約束申し上げます。

○廣野委員 その点はお任せいたしますが、ただ、全体の文章の書き方について一言申し上げたいと思います。
 私、たまたまアメリカの大統領に対する報告書をたくさん読んでいるものですから、それとの関連で申し上げるんですが、その報告書では大体、大統領に対する具申ですから、非常に決定的に「こうこう提案する」とちゃんと言うんですね。そのときに、必ずアメリカでも反対意見があるんですが、その反対意見のときには必ずフットノートを書いて、フットノートに全部入れているんですね。そうすることによって、いわゆる玉虫色にならない。すなわち、どこで反対意見があったかを国民の前にはっきり知らせる。そういう公表の義務がアメリカの場合あるものですから、そういう格好で、是非はっきりわかるようにしていただきたいと思います。

○浅野部会長 できるところは、できるだけそのようにしたいと思いますし、完全にどちらか旗幟鮮明にしづらいような御意見の対立点もございますから、必ずしもそううまくいかない箇所もあろうかと存じます。部会長に全権を委ねられていて、とにかく私が言いたいことを何書いてもいいと皆さんがおっしゃってくだされば大変ありがたいので、そのようにさせていただきたいんですが、私も相当言いたいことは我慢しております。

○福川委員 これからパブリックコメントにかけるということでございますので、物によっては部会長がおっしゃるように両論併記ということだと思いますが、ひとつできるだけ、この論点がパブリックにわかるような形にしていただきたいということが1つ。
 それから、今、部会長から御発言がありましたから、それで結構でございますが、今、両論のいろいろな意見が出ていまして、その双方の意見をできるだけ聞いていただく。今、大変暑いわけですが、この暑さついでに部会長や事務方にもう一汗かいていただいて、またこの後の作業が続くわけですから、しこりが残ってもいけないので、できるだけ関係委員の御意見を取り入れた形で修文をお願いしたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございます。そのように心がけたいと思っております。

○久保田委員 取りまとめの趣旨については部会長の御意見に賛成でございますが、ただいまの議論にありました、55ページと最後の表にあります産業部門の、いわゆる追加的対策をやったときの見通しの-12.4%という数字について、これまでもさまざまな議論がありました。私がこれまでの経過を十分踏まえていないのかもしれませんが、この委員会としては評価をこういう手続とこういうことでやって、「それはこうだ」という説明責任があると思っておりますので、ここについての見解を、例えば事務局からもうちょっと御説明いただければありがたいと思います。

○清水地球温暖化対策課長 一応この部分につきましては、環境省において責任を持って計算したという理解になると思います。参考資料という形で前回お示ししました。
 それから桝本委員、全く説明がなされていないとおっしゃられたんですが、そういうわけでもなくて、これはそれぞれ明確な根拠を持って現在、産業界の方にもお示ししているところでありますし、また、これは、明確な根拠があれば十分変わり得る数値という意味において、暫定値ということであります。
 ですから、そういう種類の資料がこの場に出されて、ここに参考として付されている、そういう御理解をいただければと思います。

○浅野部会長 御発言の御趣旨はよくわかります。途中経過がわからないこれだけを見て、とかく数字というのはひとり歩きをするというのは、もう御懸念のとおりでありますし、他の審議会では異なる数字が出ていることも事実でありますしから、この「暫定値」と書いてあることについての意味をもっとわかるようにという御主張はそのとおりであります。その点は事務局にもうちょっと整理させますし、場合によっては、これと異なる試算例があることについては注記する必要があれば注記しておいて、極力誤解のないように努めたいと思います。
 少なくともこの審議会に出た数字がこの数字であることは事実でございますので、それを全削除してしまうのは不適当だというのが部会長の判断です。

○天野委員 両論併記というのは、それぞれの側にそれぞれの根拠があって意見が違っているという形でお書きいただかないと、国民の方は理解できないんですね。ただ結論だけポンと書いて「意見が違う」という両論併記の仕方は、是非避けていただきたい。お願いいたします。

○浅野部会長 極力その点も努力はいたします。限られた紙面でどこまでできるかという問題はございますけれども、御趣旨はわかっております。つまり、余りにも論理の矛盾した反対意見が出てきても、それではかえって混乱するだろうということだと思いますから、「反対」と書く以上、当然それなりの根拠をだれにでもわかるような形で書けという御意見については、そのような記述をする箇所について、担当者がその御発言の方の御趣旨をよく理解しながら更に努力いたします。
 しかし、何しろ作業をこれから更に急がなければいけません。このところ事務局は連日、夕べも徹夜しているようでありますが、私は来週の月曜までに何とかまとめるようにとお願いしています。これからまた事務局の皆さんに土曜日、日曜日を犠牲にして頂くことは大変申し訳ないことでありますが、、、いえ、部会長もちゃんと月曜日にまた出てきます。土日も働きます。ではありますが、なかなか思うようにもいかない面がございます。極力努力をいたしまして、余り遅い時期にならないように取りまとめをしたいと思いますので、来週の前半ぐらいまでの間、是非委員の皆様方にも御協力をお願い申し上げます。そして、一応の御了解をいただけた段階でパブリックコメントにかけさせていただきたいと思います。
 パブリックコメントのかけ方については、この部分だけという形にいたしませんで、全体についてニュートラルに意見を求めたいと思っておりますので、パブリックコメントに向けての発表の仕方についても、御一任をいただければと存じます。
 本日の議事録については、事務局で取りまとめまして、後日皆様に案を御送付いたします。
 次回の部会でございますが、10月以降の開催を考えております。日程については改めて調整させていただきます。主な議題は、追加対策・施策の具体の制度設計や、現在まだ精査中となっておりましたフロンを含めた排出量の数値の精査、あるいは主体間の連携などについて、今後、御議論いただきたいと思っております。
 この「中間取りまとめ」の頭にもございますように、1月から12回にわたる御議論を賜りました。私はできる限り、部会の予定時間をオーバーしないよう議事に努めたいと願ってはおりましたが、事、志にかないませんで、このところ毎回予定時間を超過しております。しかし部会のメンバーの皆様には、にもかかわりませず御協力いただきまして本当にありがとうございました。改めて、心からお礼を申し上げる次第でございます。この後の取りまとめにつきましても、更に格段の御協力をいただきたいと思います。

○清水地球温暖化対策課長 事務局からも、長い間、審議に御協力いただきまして大変ありがとうございました。御礼申し上げます。

午後1時27分 閉会
ページ先頭へ