中央環境審議会地球環境部会(第16回)議事録

1.日時

平成16年4月2日(金)15:00~18:07

2.場所

ホテルフロラシオン青山 1階「ふじ」の間

3.出席委員

  
(部会長)  浅野 直人  
(委員)  鈴木 基之  須藤 隆一
   桝本 晃章  大聖 泰弘
   和気 洋子  武内 和彦
 青木 保之  富永  健
 浅岡 美恵  永里 善彦
 天野 明弘  永田 勝也
 飯田 哲也  西岡 秀三
 飯田 浩史  浦野 絋平
 平尾  隆  及川 武久
 廣野 良吉  大塚  直
 茅   陽一  三橋 規宏
 久保田 泰雄  安原  正
   小林 悦夫  山口 公生
   佐和 隆光  横山 裕道
   塩田 澄夫  平田  賢
          

4.議題


(1) 関係団体からのヒアリング
  [1] 社団法人日本経済団体連合会
  [2] 東京都
  [3] 気候ネットワーク
(2) エネルギー供給部門の対策・施策の評価について

5.配布資料


資料 1-1 環境自主行動計画ならびに地球温暖化対策推進大綱見直しについて
資料 1-2 温暖化対策 環境自主行動計画 2003年度フォローアップ結果概要版
資料 1-3 環境自主行動計画[温暖化対策編]- 2003年度フォローアップ調査結果<個別業種版>
資料 1-4 2002年度環境自主行動計画評価報告書
資料 1-5 環境立国のための3つの取組

(東京都ヒアリング資料)
資料 2 東京都における温暖化対策と国の温暖化対策に対する意見

(気候ネットワークヒアリング資料)
資料 3-1 中央環境審議会16回会合、ヒアリング意見
資料 3-2 図 地球温暖化対策推進大綱の見直しプロセス
資料 3-3 別表 地球温暖化対策推進大綱における現行対策の整理

(エネルギー供給部門の対策・施策の評価について)
資料 4-1 現大綱におけるエネルギー供給部門の対策の概要
資料 4-2 エネルギー転換部門の現在までの排出量図及び関連データついて
資料 4-3 現大綱におけるエネルギー供給部門の対策の進行状況について(暫定評価)
資料 4-4 現大綱におけるエネルギー供給部門の施策の進行状況について(暫定評価)

<参考資料>
参考資料 委員提出書面意見
 

6.議事

午後3時00分開会

○事務局 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会第16回の会合を開催いたします。現時点で23人の委員が御出席されておりまして、過半数に達しておりますので本日の部会は会合として成立をいたしております。
 審議に先立ちまして、事務局の地球環境局におきまして昨日付の人事異動がありましたので、御紹介をいたします。内藤調整官に代わりまして着任いたしました矢野調整官でございます。

○矢野調整官 矢野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局 よろしくお願いいたします。それでは浅野先生、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 それでは本日の議事について御紹介をさせていただきます。議題の1は、関係団体からのヒアリングとして日本経団連、東京都、気候ネットワークからそれぞれの団体における温暖化対策への取組状況や大綱の評価、見直しに関する御意見について、御発言、御説明をお願い申し上げます。議題の2は、エネルギー供給部門の対策・施策の評価でございます。それでは資料の確認をお願いいたします。

○事務局 お手元の資料を御覧ください。まず議事次第が1枚、それから本部会の座席表が1枚、本部会の委員名簿が1枚、それから資料一覧でございます。資料1-1から1-5が経団連のヒアリング資料でございますが、1-1が自主行動計画ならびに地球温暖化対策推進大綱見直しについて、1-2が 温暖化対策 環境自主行動計画 2003年度フォローアップ結果概要版、1-3がフォローアップ結果の個別業種版、調査結果、1-4が 2002年度環境自主行動計画評価報告書、 1-5が環境立国のための3つの取組でございます。
続きまして、資料2が東京都からの資料でございます。東京都における温暖化対策と国の温暖化対策に対する意見でございます。それから資料後ろの方にこちらの東京都の審議会の中間まとめの青い冊子を配布させていただいております。
続きまして、資料3-1が気候ネットワーク運営委員会、平田様からヒアリングについての意見、それから同じく後ろの方に、気候ネットワークの通信を配布させていただいております。それから資料3-2は見直しのプロセス、3-3が現大綱の整理でございます。
資料4-1からは現大綱におけるエネルギー供給部門の対策の概要、4-2がエネルギー転換部門の現在までの排出量及び関連データ、資料4-3がエネルギー供給部門の対策の進捗状況について暫定評価、4-4がエネルギー部門の施策の進捗状況について暫定評価でございます。それから参考資料1として、浅岡委員、天野委員から書面をいただいております。それから飯田哲也委員から「自然エネルギーの可能性と政策的課題」という横長のものと、もう1つピンク色の冊子でございますが、「自然エネルギー促進法推進ネットワーク、グリーンエネルギーローネットワークの2003年度活動報告書」を配布させていただいております。何か資料の過不足等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。以上でございます。

○浅野部会長 それでは資料について、もし不足がございましたらお申し出をいただきたいと思います。書面で浅岡委員と天野委員から御意見をいただいております。浅岡委員の御意見につきましては、前回の部会で時間切れになってしまいまして、次回の冒頭で御発言を許す旨の発言を私は申し上げましたが、もし浅岡委員はこの書面でもって陳述に代えると一言言っていただけると、大変議事進行には資するのでありますが、いかがでございましょうか。

○浅岡委員 はい、そのようにいたします。

○浅野部会長 よろしいですか、ありがとうございます。それでは、これは十分にお読みいただきたいと思います。天野委員の書面についても同様にお目通しをいただければと思います。それでは議事に入りたいと思います。本日は3時間、18時までの審議を予定しておりまして、途中で休憩を入れたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。いつも時間がオーバーしてしまうのですが、何とか時間に終わりたいと苦慮はしているのですが、やはり十分な審議をしなければいけないということもございますので、是非議事進行には御協力をお願い申し上げます。
 それでは、最初の議題は「関係団体からのヒアリングについて」でございます。まず社団法人日本経団連の高橋環境・技術本部長から御説明をいただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 (1)関係団体からのヒアリング
    社団法人日本経済団体連合会 高橋環境・技術本部長

○高橋環境・技術本部長 経団連の環境・技術本部長をしています高橋と申します。よろしくお願いします。それでは通し番号の資料1-1から1-5まで大体簡潔に10分程度で御説明をしたいと思います。
 まず、資料1-1は目次でして資料1-2をお開きください。フォローアップ結果概要版です。この経団連自主行動計画につきましては、確か産業部門の対策ということで第14回の地球環境部会で概略を御説明いただいていると思いますが、実施者の方からはどう見ているかということを御説明したいと思います。
 自主行動計画についても御存じだと思いますが、最初の1の「産業・エネルギー転換部門の2002年度のCO2排出量」のところに書いてありますが、最初の3行ですが、2010年度に産業部門およびエネルギー転換部門からのCO2排出量を1990年度レベル以下に抑制する。 ということが目標でございます。その次のパラグラフにありますように、2003年度フォローアップにおいては35業種が参加しております。その次の第3パラグラフを見ますと、35業種からのCO2排出量は1990年度で5億795万t、これはその下で書いておりますが、産業部門全体の82.6%というカバー率になっております。その実績は一番下の表を見ていただくとよくわかりますが、1990年度が5億795万t、これに対して2001年、2002年というところを見ていただきたいのですが、直近の2002年度でいいますと4億9,854万t、約1.9%減という数字になっております。一方、2001年度はもう少し少ない数字で3.6%減ですので、去年よりは1.7%悪化していると。ただし、それでもまだゼロという目標には下回っていると。ゼロについては5年間連続して一応0%は下回ったという実績を持っています。
 資料1の3ページ目に「4.評価と今後の方針」というのがありますが、(1)産業界の取組についての評価というところで、一応6年間やってきたものを平均しますと、90年度比で0.9%減少しているということで、概ね0%目標であればこれは達成できているということになるかと思います。先ほどいいました2002年度に昨年以来悪化したことについて、その要因分析を書いたものがその下のグラフのところでございますが、これを見ていただきますとCO2排出係数の変化、これは原子力発電所の一部停止等に伴う排出係数の悪化の影響もありますし、それと生産活動によって経済が上向きにかかってきたということで若干プラス要因が出ているということです。このプラス要因を生産活動あたり排出量の変化という原単位は減少努力で補ってきたが、全部は補え切れなかったというのが現実でございます。
 5ページを開いていただきますと、右側の大きな表はCO2排出量に関する業種別動向です。ここは各業種がどれだけのCO2を排出しているかというのを一覧にしたものですが、上の3つ、電気事業連合会と石油連盟、日本ガス協会、この辺がエネルギー転換部門として供給面からの努力として載ってくると。その下からは需要面として日本鉄鋼連盟、日本化学工業協会、その他の産業がずらっと書いております。一番最後に工業プロセスからの排出ということで、我々の自主行動計画は産業界の3つの努力から成り立っています。1つは供給面からの削減、2つ目は需要面からの省エネによる削減努力、それと工業プロセス化の削減努力です。この3つを足し合ったものが自主行動努力の0%目標ということになるかと思います。そして1-3はその個別業種版の細かいところですので、今日これを説明しますと時間がなくなりますので、ここははしょらせていただきます。
こういう自主行動計画について地球温暖化対策推進大綱、今日も地球温暖化対策推進大綱が配られていますので、そこの12ページと13ページに自主行動計画をどう評価するかということが書いてございます。12ページに現行対策としてどう見ているかというところで、その行動計画について関係審議会等によりその進捗状況等の点検を行い、その実効性を確保すると。要するにちゃんとやってくださいよということが書いてありますが、一方ではこれ以上努力しろという御指摘はございませんでした。
それに対して今後の対策、追加対策というところがございまして、それはその次のページの冒頭ですが、現在、経団連において第三者機関による認証登録制度の導入を検討しているところであり、今後経団連等によって作成する自主行動計画の透明性・信頼性の更なる向上を図るため政府としても必要な支援を講じ、計画の導入を後押ししていると。残念ながらまだ必要な支援策というのは全然いただいておりませんが、一応透明性・信頼性を向上する措置を自主的にやろうということでつくったのが、資料1-4にございます自主行動計画の第三者評価委員会でございます。
これは2002年の7月に第三者評価委員会をつくりまして、1ページ目を開いていただきますと、委員の名簿があるかと思います。委員長は慶應大学の山口先生、それ以外にシンクタンク、学者、NGOという方々が大体中心になりまして6人の委員会で構成しているということでございます。そこの提言内容について同じ報告書の6ページからあとにかなり細かい部分を書いておりまして、これ一つ一つ説明しますと時間がないのですが、例えば短期的課題として4つほど次のページに渡って書いてございます。フォローアップ対象範囲の調整、いわゆるバウンダリーの調整、それから予測値の前提の見直し、それから原単位目標等の採用の理由の明確化あるいは排出量増減の理由の説明、こういう点が短期的課題です。
それから中期的課題として8ページから3つの項目がありまして、LCA的観点からの見直しということも加わっております。その報告書の最後のページ「おわりに」というところですが、そこの第2パラグラフに短期的課題として挙げた点については、参加業種間で改善の要否について検討し、2003年度の第6回フォローアップで実現することが期待されると。今回のフォローアップでそれをやってくださいと。それから中期的課題といっても3年を目安に統一的な評価・分析方法の構築に取り組んでほしいということで今年度版の評価報告書、今提出したのは昨年度分ですので、今年度分の評価報告書を作成していただいております。
そして4月13日に我々の地球環境部会がありますので、そこの場で第三者評価委員会の先生方からその報告書を提案していただくというようなことで、どういう評価になるかは私ども完全に承知しているわけではありませんが、そこでいただいた評価をもとにもう一度見直し作業を進めるということが第三者評価委員会の基本的な仕組みとなっております。
資料1-1に戻っていただきますと、ただいま御説明したのが1の自主行動計画の取組についてのところで、概要とフォローアップと第三者評価委員会の仕組みということだと思います。
それから地球温暖化対策推進大綱の見直しについて、ごく簡単にかいつまんで経団連のことをいいますと、1つは国民的課題としての各界各層の理解と取組に属し、産業界もそれなりに努力していて、まだ十分でないという御指摘もあるかと思いますが、一方ではなかなか努力が見えてこない。あるいは結実してこないという分野もあるかと思います。そういう分野についてやはり国民一人ひとりが理解して削減するという努力をしていかないといけませんので、これはあらゆる手を尽くしてやっていくと。私どもでいうと責任を押しつけるのではなくて、国民全体として、日本国全体として取り組む努力が必要ではないかということが見直しの基本的なポイントでございます。
では、経団連としてもう何もやらないのかという御指摘もあるかと思いますので、取組の強化ということで、これは資料1-5を見ていただきますと、一応3つ書いてございます。この資料は今年の年頭に奥田会長から記者の方に発表しまして、一部の新聞には取り上げられておりますが、ここには3つ書いてあります。1つは、環境自主行動計画を着実に推進・達成していきますと。これは我々書いた方の立場からみると、達成ということまで書いたのは初めてでして、環境自主行動計画は我々としてはコミットメントしていると。社会にコミットメントしているものですから、これについては蓋然性がどの程度かという項目もあるかと思いますが、一応それは達成いたしますということを社会的にコミットしたいと思っております。
第2として、企業はそれ以外に何もしないのかということもいわれますので、画期的な技術の開発や環境にやさしい製品を積極的に市場に投入するというようなことで、家庭、民生、業務、運輸の方についてもできる範囲でやっていきたいというふうに思っています。例えば物流の効率化がどの程度できるのかとか、あるいはモーダルシフトにどの程度できるのかとか、非常に細かい例を挙げれば、工場へ通勤する人が自家用車から公共交通機関へ替えていくことによって、どれぐらい減ることができるのか。そういうような試みもこれから調べて強化していきたいと思っております。
民生業務についても、例えばビルの管理がどの程度でできるのかとか、ESCO事業をどの程度やっているのかとか、あるいは床面積あたりの原単位、あるいは床面積あたりのCO2の排出量はどの程度削減していくことができるのか。そういうような形の取組もこれから調べて、社会に対していきたいということでございます。
第3は、積極的に環境情報を発信するということで、これは3年倍増ということで環境報告書、CSR報告書、そういうものに3年倍増で企業が環境に努力しているということを社会に発信していこうということを考えております。
 以上が3つの取組でして、もとに戻っていただきまして1-1の「2.地球温暖化推進大綱見直し」の(3)のところですが、長期的視点からの取組と温暖化対策技術。我々としましては温暖化対策の見直しというのは必要だと思いますし、それに応じて追加的対策をいただくのがルールでありますので、それに沿ってやっていきたいのですが、一方で重要なのは長期的視点からの取組だろうと思う。温暖化対策は5年、10年で終わるものではなくて、100年、200年にわたって、日本がコミットしていくものだと。長期的にCO2を出さない仕組みというのをどういうふうにつくっていくか。これは対症的な対策だけではすまないと思いますので、そういうことにどう考えていくかという視点を忘れずに見直しの中に入れていっていただきたい。
 その中で我々として特に重要視しているのは技術の問題であります。日本はこれから高齢化が進みますと人口減少もありますが、そういう中で高齢化が進めば一人当たりのエネルギー使用量というのは増えていくと思います。老人にエネルギーを抑えるということはなかなか難しいので、やはりエネルギーは使用してもその結果CO2が出るということではない。すなわちCO2を発生させないエネルギーシステムをどうやってつくっていくかということが最大の課題になると思いますので、そこへの道筋をどうやってつけるか。短期的に例えば原子力とか新エネ、CO2を排出しない既存の技術をフルに活用していくということが大事だと思いますし、長期的には水素社会というものを視野に入れて、水素技術というものをどういうふうにつくっていくかということが大事で、そのためにインフラ整備もやろうというふうに思っています。
 以上の点を我々の基本的なポイントとして考えております。以上でございます。

 ○質疑応答

○浅野部会長 どうもありがとうございました。時間15分ということで終わっていただきました。それでは多くの御質問、御意見がおありになろうかと思います。大変恐縮ですが、今日は3団体からの御意見をお伺いする予定にいたしておりますので、あまり長くお一人が質問の御発言をなさいますと時間を食ってしまいますので、その辺は十分に御勘案ください。御質問、御意見がおありの方は恐れ入ります。いつものとおり名札をお立てになってください。ほかにいらっしゃいませんか。  今、11人挙げておられます。それではこれで打ち切らせていただきますので、大変恐縮ですが、このあとはもう新規参入はお断りということにいたします。それでは天野委員からお願いいたします。

○天野委員 たくさんありまして、まず1-4、評価報告書の中で短期的な課題、長期的な課題を指摘していただいているというお話ですが、ちゃんと詳しく読む時間がありませんでしたけれども、この短期的課題の中でそれぞれの企業あるいは産業界全体として、温室効果ガスのアカウンティング、こういうものをきちっとやりなさないというようなことは御指摘いただいているのでしょうか。あるいはもし御指摘がなければ、それはどういうふうに取り組もうとしておられるのか、その辺をお伺いしたい。通常は直接排出と間接排出、間接排出としてはエネルギー等の購入に伴う間接排出、その間接排出についてエネルギーの消費減に伴う削減と、それからエネルギーの原単位の低下による削減というのを区別してというふうなことがあると思うのですけれども、そのあたりはどういうふうにお考えなのかということをお伺いしたいと思います。
 それから京都議定書の評価ですが、私は経団連さんから対外的に出されております資料を見ておりましたときに感じたことと、今回の御説明ではずいぶん差があるなという感じがしまして、京都議定書は失敗に近いものだというふうな評価があって、非常に厳しい、それを遵守しなくてもいいとでも言いそうな御主張があったのですけれども、今日はそういう御主張がなくて、京都メカニズムは大変有効に機能するものだから評価するというふうな御指摘がありました。この京都メカニズムと申しますのは、単純に国と国の間でやりとりをするということだけではありませんで、当然国内の排出量取引制度を含めて考えていると思うのですけれども、そういう意味で評価をされているのかどうかと、その辺も少しお伺いしたいと思います。
 それから第3点は、自主取組は私も環境政策の手法としては、大変有効性が求められている良いやり方であるというふうに思っておりますけれども、ただ自主協定をすればそれ以外のことは必要がないというのは少し政策論としては正しくない御主張ではないかというふうに思いまして、これは環境政策の手法に関する議論を見ておりましても、自主取組というのはそれなり長所がある代わりに短所もあって、その短所を補いながら自主取組の本来の機能を進めるためには、伝統的で規制的な手法あるいは経済的な手法を上手に組み合わせて初めて自主取組の特徴、つまり、いろんな情報をたくさんの主体で共有をして、そして様々なステークホルダーがお互いに共同しながら対策を進めていく、そういう特徴がうまく出てくるのであって、むしろ自主協定、自主取組のようなことだけを強く主張するような団体があって、それが故にコンセンサスがなかなかうまくできなくて、ほかの政策も講じられなくなってしまうと。こういう欠点も非常に強く出てくる可能性もあるという指摘もありますので、そういう点で自主取組を非常に強く主張されて、それ以外の政策指標に対して否定的なお考えのようですけれども、その辺をどういうふうにお考えなのかという点をお伺いしたいと思います。以上です。

○浅野部会長 いちいち一問一答の形では時間が足りませんので、質問を先に差し上げます。お答えについては今日直ちに全部答えられないものについては後日でも結構でございます。とりあえず、まず質問を出させていただきます。
 浅岡委員どうぞ。

○浅岡委員 1つは天野先生が言ってくださったことにつけ加えるものを申し上げますが、今日席上配布になっている「我が国の温室効果ガス排出の動向と背景」というところで、アメリカ、ドイツ、イギリス、日本におきまして製造部門や家庭部門の効率の比較をしている表があります。我々これをだいぶ前から見せていただいて議論しているわけですけれども、このうち10ページというところが購買力平価で比較をしているものであります。何を基準にするのかということでこの比較はずいぶん違うのですけれども、最近出された「環境危機を煽ってはいけない」というロンボルグさんの本が出ていますが、私はこの方の言っていることに賛成しているわけではありませんけれども、彼の論によりましても購買力平価で比較するのが一番適切なのだと。こういう意見でありました。それでみますと、やはり日本の製造部門の効率というのはアメリカ、ドイツ、イギリスと比較してこれまで業界の方が言っていたほどにはいいとはいえず、むしろある意味で無駄が多い、のではないかと。
 先ほどの経団連の報告では確かに広くカバーをしているといいましても、製造部門全部をカバーしているわけではありませんし、その中には業務に関わる部分あるいはさらに工業プロセスの部分も含んだようなことを入れまして±0という目標でありました。大綱の中では産業部門で-7%ということを目標、目安としていると書いてありますが、目標として設定しているわけで、そういう意味で日本として製造部門、産業部門として達成していくべき部分というのは自主行動計画±0%としているところでは、計画そのものとしても不十分なのではないかと。その計画の達成の担保というのが努力はされているともちろん思いますけれども、やはり今、天野先生いわれたようにもう少し多様な政策手法を合せて担保していくということについても必要なのではないかと思いまして、そうした御意見を伺いたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。飯田委員お願いいたします。

○飯田(哲)委員 できるだけ手短に3点ほど。やはりこの進捗評価があるわけですけれども、この先2010年になったときに±0%そのものの数字の議論もまずありますし、では、その数字が守れなかったときにどこがどういう責任を取るのかというところが、今のところ一切担保がないのではないかと。
 それからその中身をみると、いわゆる経団連バスケットというか、EUバスケットよりももっと不透明な経団連バスケットみたいな感じになっていて、1個1個見ていくとやっぱり鉄とセメントの削減が非常に大きく効いていて、そのあたりきちんともうちょっと区分けをして、全体のバスケットというよりはそれぞれの業種がもっと対策を、達成するような仕組みの方がいいのではないかと。なおかつ、鉄なんかを見ても2002年度生産量がちょっと伸びるといきなりポンと増えるというような形で、どちらかというと逆に景気頼みというか景気で増えていってしまう部分とか、そこら辺がまだまだ要因としては大きいのではないかというようなところの懸念があるように思います。
 それからあと1点、細かいというか大きな点ではあるのですけれども、石油連盟のこの製油所エネルギー消費原単位というのは以前かなり議論になったと思うのですが、これはいまだにまだ使われているのかどうかということをちょっと御説明いただければと思います。

○浅野部会長 よろしいですか。では、大塚委員お願いいたします。

○大塚委員 3点ほど申し上げておきたいと思いますが、第1は今自主行動計画について御説明がございましたが、そこにも出ていたように産業部門とエネルギー・転換部門だけを対象とされているということでございまして、民生とか運輸とかが入っていないということがございます。企業は別に民生とか運輸も関与しておられるということがございますので、これだけを対象とするというふうに多分明確にして、その上で対策をとろうというお考えだと思いますけれども、ここだけを対象とされていても残念ながら全体的な大綱の目標は達成できないということになると、自主行動計画だけでは十分でないという判断をせざるを得ないということになりますので、是非対象を広げていただくか、あるいは追加的な対策にコンセンサスしていただくか、そういうことをお考えいただけるとありがたいと思います。
 それから第2点ですけれども、先ほど浅岡委員も言われましたが、いわば乾いたタオルのような状況に日本の産業界はあるというお話はよく伺うわけですが、現在の省エネルギー水準が世界最高レベルになっているかどうかということについて、購買力平価をみると必ずしもそうではないという議論、あるいは頑張っているのはむしろ家庭ではないかというような議論も最近出てきておりますので、是非その点についてどういうふうにお考えかということについてお伺いしたいということがございます。
 第3点ですけれども、京都議定書をどう考えるかという問題について、残念ながら経団連としては不平等条約だというようなことをおっしゃることもあるようですが、一般国民は批准のときにいい議定書だと思ってずっと批准してきたというような経緯がございます。また、企業の中でもサイレントマジョリティはいい議定書だと思っているのではないかという意見もございますので、是非経団連としてもあまり護送船団方式で行動されるのではなくて、個々の企業の主体性というのを尊重していただきたいと思います。以上です。

○浅野部会長 小林委員お願いいたします。

○小林委員 だいぶ御発言があったのでだぶる点があると思うのですが、一番大きな問題点というのは、やはり一番気になりますのは自主行動計画で±0%という点でございまして、これについては推進大綱の中で自主行動計画によってプラスマイナスゼロということは書いてあることは書いてあるのです。ただ、推進大綱でいわれる自主行動計画の±0%と、現在経団連がいわれている自主行動計画の±0%の間にずれがあるのではないか。つまり推進大綱の中では産業界トータルで-7%といっているわけで、自主行動計画以外にいろんな施策をつけ加えてその合計として-7%というのを出しているわけですね。ところが経団連は、そういう推進大綱でいわれる自主行動計画以外の施策も全部どんぶりにして±0%と言っておられるわけで、そういう意味からいくと推進大綱で区別された方法に基づいて自主行動計画を解析分解されて、その上で推進大綱でいわれる自主行動計画がいったいいくら削減になっているのか、プラスになっているのかというのを具体的に出さないと、結局推進大綱でいわれる産業部門-7%というのはどうするのかという問題点があると思うんですね。
 それから先ほどお話ありましたように、経団連としてこれについて責任がもてるのか、もてないのか。 もてないといわれるのであれば別のところでそれを穴埋めする必要があるわけですし、持つといわれるのであればきちっとそれは持っていただきたい。以前、私どもがほかの委員会でこのヒアリングをしたときに、経団連は責任がもてないという御返事をされたことを、私は覚えているのですが、それではだれが責任をもつのかという点を明確にする必要があるのではないかというのが1点ございます。
2点目は先ほどありましたそういうのを経団連護送船団方式といわれるのですが、最近各企業で環境に対しては大変熱心な企業が増えてきています。そういうやる気のある個々の企業の自主的な行動をどうも経団連が制限しているのではないかという気がいたします。具体的に地方公共団体では、あとで東京都さんの方からもお話があると思うのですが、住民の関心が大変高まってきております。こういう中で地方自治体でもそれに対して企業がいくら排出しているかという点について説明責任を問われております。そういう中で企業からの排出データが地方自治体にはなかなか出されていない。自主行動計画というブラックボックスの中でまとめられてしまっていてよくわからないというのが本音でございます。そういう意味で是非とも、この辺については各企業の透明性、各企業のやる気を出させるようなやり方というのが要るのではないかと。国内排出量取引についてはどうも経済統制だという御発言があるのですが、理解できないと言いながら、国外における取引は推進するといわれている。どうもその辺矛盾しているのではないかという気がいたします。
 それからもう1点大きな問題点は、これからやっぱりクリーンエネルギー対策とか省エネ対策とかいわれるような技術開発が必要だと思います。こういうふうな部分についての財源確保の意味からも、やはり地球温暖化対策税の導入というのは重要ではないか。経団連の方でもこういう技術開発を推進すべきであるという御発言があるわけでございますから。では、その財源はどこから持ってくるのかという点について、やはり見えてこない。そういう意味からやはり市場経済での透明性、それから競争、個々の企業の自由な行動、これを妨げるような経団連の御発言というのはいかがなものかという気がいたします。この辺についてもう少し経団連として環境対策に積極的な御姿勢をいただければということを期待しております。以上です。

○浅野部会長  須藤委員お願いいたします。

○須藤委員 ほかの先生と多分重複があると思いますが、自主行動計画の達成、±0%が先ほどの資料の1、2で概ね達成をされているというようなことは、これは理解をできたのですが、今のお話にもありましたように私どもは大綱の産業部門の-7%目標だと。こういうふうに理解をします。ですから質問としては-7%目標にはコミットしていないのだと、こういう判断でよろしいのでしょうかということをお伺いいたします。
 結果としてはCO2の4割を占める産業部門が-7%達成をしていただかなければ京都議定書6%の削減の達成はほぼ不可能であろうというのは当然でございます。私は自主的取組というのは、自主というのは世間の常識としては自らを厳しく評価をし、点検をするというのが当然だと思っております。倫理的にもそのように思います。もしそれが不可能であるならば多分次のステップとしては規制的、経済的措置を講じなければならないだろうと。そういうことについての受入れといいますか、お考えはいかがでございましょうか。これが第2の質問でございます。以上です。

○浅野部会長 大聖委員お願いいたします。

○大聖委員 各セクターでのいろんなCO2の原単位ですとか総量の計算はやっておられるのですけれども、その算定のやり方に関してもう少し、やはり透明性をもって明示していただきたいというふうに思います。行政側でもいろいろCO2の総量あるいは原単位の計算をやっているわけですから、それとの整合性がないと手前味噌になってしまいますので、是非そういう行政側とのコミュニケーションをとりながら原単位、総量の算定のあり方を明示していただきたいというふうに思います。

○浅野部会長 では、鈴木委員。

○鈴木委員 経団連の自主行動計画の取組は大変な御努力をなさって、これだけのある意味では数字の積み重ね等々、作業をおやりになっていると思うのですが、私から申し上げたいのは先ほど来、もうだいぶ御意見がありましたものと重複する点が多いところはちょっと省略させていただきたいと思いますが、1つだけ残っておりますのは、やはり長期的な視点からの取組というときに技術に期待する。あるいは高齢化社会に伴って一人当たりのエネルギー消費が増えていくものの、例えば水素エネルギーに期待する。そういうような面で果たして長期的な視点といえるのかどうかというあたりが、私は大変心もとない気がいたします。
やはり経団連としては産業構造そのものが日本では例えば100年というようなタームを考えたときに、いったいどういう姿を将来の姿として描かれるのか。それを是非お考えいただかなくてはいけない。それをお考えいただくとして、今の経団連の体制の中で大きな産業構造の変革のようなものをどこがビジュアルライズできるのか。ビジョンとして描かれるのか。あるいはどういう努力を今しておられるのかというあたりを、是非お伺いできればとそんなふうに思います。そのほかはちょっと重複ですので。

○浅野部会長 あと、まだ何人も手を挙げておられますが、いくら何でもこのぐらいのところで一応まずは簡単にでもお答えいただいた上で、さらに御質問をと思います。

○高橋環境・技術本部長 ありがとうございます。全部フォローできているかどうかちょっと自信がないのですが、1つずつわかっている範囲でお答えしたいと思います。計算の仕方ですが、これは工場からの排出ということに基本的には限っていまして、この工場からの排出は石油かエネルギーの使用量にCO2の排出係数を掛けて、それでCO2の総量を求めていくという比較的簡単な、IPCCですか、それにしたがった方式でやっておりますので、我々の計算方式にはそれほど間違いはないと。ただし、間接方式についてどうなのかということについては、ちょっとよくわからない点はございます。
 京都についてですが、経団連は不平等条約と言ったじゃないかというようなことですが、これは京都議定書批准のときまでは確かに私どもは批准に賛成していませんでした。ですから、おかしいんじゃないですかということを申し上げたことはありますが、批准してからそれは政府が約束したことなのですから、我々があえていうことはありませんということで、我々は特に京都についてはコメントしていることは最近ございません。
 それから自主的取組だけでは不十分で規制的措置、経済的措置をとるべきじゃないかという御意見もあるかと思いますが、私どもは基本的に自主的取組でやって、できるだけ頑張るべきだと。その上でそれが不十分であればそれこそ、その大綱の第2ステップの見直しの中で政府としてしっかりした措置が必要であるということであれば、それは政府の方で、あるいは審議会の方で考えられていくべきことなのだろうと思います。私どもは基本的には必要ないということは思っております。
 浅岡先生からありましたエネルギー効率を購買力平価でやると日本は大したことないのではないかと。そういう御指摘もあろうかと思いまして、これは第三者評価委員会でもあるのですが、国際比較をやれという意見が非常に強くて、物理的にどうなっているのかと。各産業のそれぞれの設備は本当に世界の最高水準にいるのかいないのかと、そこを明らかにすべきであると。それは購買力平価という手法ではなくて、物理的にどれだけ生産するのにどれだけエネルギーを使っているのかと。その結果、どれだけCO2が出ないのかと。そういうことを調べろといわれていまして、これは多分、次の自主行動計画の課題になってくるだろうかと思います。
 それから自主行動計画を区分けしてやるべきだという御意見もありましたが、これは自主行動計画のよさも悪さもいいますと、バブル的にやっているということがありまして、バブル的にやっているというのは、経済というのは生き物ですからどの産業もある日突然伸びたり、どの産業もへこんだりするときとかいろいろありますので、産業全体としてできる人はできるだけの努力をして、総体として守るというのが合意でありまして、個々の産業に全部割りあてるというそういう機械主義的な全体主義的というのでしょうか、そういう考え方は私ども持っておりません。
 それから民生・運輸が自主行動計画に入っていないじゃないかと。大塚先生からだったのですが、そういうことで民生・運輸はできるだけ役割を広げていきたいと思っていますが、私ども民生・運輸には非常に経団連は遠いということが言えているかと思います。実は製造業で80%のシェアとかカバー率を持っているといいますが、民生・運輸のカバー率は正確には調べていませんが、多分10%ないのではないかなと。要するに民生・運輸というのは非常に細かく地方まで企業が分散していますので、おそらく経団連に入ってくるような、例えばトヨタとか日立とかそういうところはあまり民生・運輸にそれほど大きな比重を持っていない。ですからカバー率の問題からして我々ではなかなか手が届かないということがあって、特に自主行動計画を策定しようとか策定して効果があるというふうにも思っておりません。
 あと大塚委員の省エネのところと国際比較のところと、京都の不平等条約のところは、もうお答えを私したと思います。それから±0%と-7%に差がある、これはコミットしたのかしないのかという点では、コミットしていません。私どもは正直いいまして知りません。経団連は自主行動計画±0%しか言っていませんので、なぜ大綱の中で産業部門が-7%になったのかについて私たちは承知しておりません。そういうことの連絡もまったくございませんから、それは政府が責任をもって-7%という数字を書かれたのだと思います。
それを聞かれるならむしろ政府の方に、どうして±0%と7%の間は違うんですかということを、私どもが聞きたいくらいですので、それはちょっと私どもに聞かれても困ってしまうと。
 それから分解しろという意見もあったのですが、経団連の思考というのは全体で、先ほどいいましたバブル的に、経団連は要するに産業の努力というのは供給の努力と需要の努力と工業プロセスの努力の一体の努力だと思っていますので、それを合成して±0%という約束をしているのであって、それを省エネの努力はいくらにしろとか、そういうふうに分化して考えることは思っておりません。確か中央環境審議会の中で経団連の自主行動計画は省エネ計画であるという御指摘があったかと思いますが、それは私どもの認識とは違っておりまして、私どもは経団連の執行努力は省エネ計画であると言ったことは一度もございませんで、我々の計画はもともと工業プロセスと供給の分が入っているということだと思っています。
 それから経済的措置の受入れるかということについては、私どもはとりあえず考えておりません。それから技術開発について、技術開発を進めるには税が必要ではないかという御指摘がありましたが、我々は正直いって技術開発について税制あるいは補助金という措置は十分とられているというふうに認識しています。というのは、NEDOさんを通じて革新的技術開発について大量のお金が流れてくる。また総合科学技術会議の重点4分野の1つに環境が上がっていて、環境に重点的に資源配分されている。そこだけでもう十分過ぎるぐらいお金はもらっているという意見がありますので、改めて税を入れて何をやろうとするのかですね、私には正直いってよくわからない点がありますので、ここは産業界としてはもう要りませんということになると思います。
 大体以上でございます。

○桝本委員 私、経団連の環境安全委員会の地球環境部会長を仰せつかっているという立場から一言だけお許しください。先ほど小林委員ほか一、二名の方から企業のやる気を経団連が阻害しているのではないかというような、私に言わせればとんでもない誤解かあるいは大変に我々にとって影響の大きい御発言がありました。この御発言の趣旨を確認させていただきたいというものが1点と、あるいは文言の訂正をお願い申し上げたい。少なくも地球環境部会長の私並びに経団連は、企業のやる気を大いにエンカレッジすることはあっても阻害をするようなことをした、あるいは発言を封じるというようなことをする覚えもした覚えも、する考えもまったくございませんので、誤解のないようにお願い申し上げます。

○浅野部会長 それではあと残りの御質問をエントリーされた方、廣野委員お願いいたします。

○廣野委員 ありがとうございます。経団連の自主的ないわゆる行動計画、産業界ですが、当然自主性をもってやるということは当然ですので、私は大いにこの自主的な行動計画というものを尊重したいと思うのですが、ただ、自主的行動計画ということを考える場合に、例えば行動計画評価報告書、1-4という資料があるのですけれども、その1-4の資料の例えば8ページの上の方に書いてあること。「排出量増減の理由説明」ということで、これは当然のことですけれども、ただこれを見ると明らかに書いてあることは何かというと、いわゆる「排出の量の変化には」ということで書いたわけで、すべてこれ、いわゆる経済の景気の動向あるいは世界経済というものがどういうふうに動いていくかという、あるいはグローバル競争がどうなっていくかという、こういうことから決まってくる、そういうものが決定要因であって、自主的な行動でもってこれをどう動かすということではないわけですね。
だからこういうような個々の企業のいわゆる自主的な行動の外で起こってくるいろんな事柄に対しては、当然企業は競争に勝つためにいろんな行動をやるわけですけれども、是非ここで私が強調したいのは、やはり私たちが経団連に望むのは、この自主的な行動計画ではっきり言っているわけですので、こういういわゆる個々の企業の外で起こってくることによって受ける影響、これに対してそれぞれの企業が何らかの対抗措置をするのは当たり前ですが、同時に基本的にはやはり先ほどから議論に出ているように、原単位あたりの排出量を少なくするというこれがまず基本のことではないかと。
そうなると、どうしても技術の問題が重要になってくると。そういう意味で私はこの自主的行動計画の今回のこの評価報告書を読んでちょっと失望したのは、こういうようないわゆる原単位あたりの排出量の削減という、これについて特にその面での技術的な開発がどう行われているのか。あるいはどういう方向で進んでいて、将来どんな予測をできるのか。基本的には自主的行動計画というのは、まさにその技術の開発と関連しますので、そういう面でもう少し評価報告書にきちんとした説明があるとよかったなと。あまりにも一般論的なことで書いてあるし、若干今の御発言から比べると,ちょっと何となく後ろ向きな評価報告書の書き方となっており、もうちょっと積極的に書いてほしかったなと、そう思います。
第2番目は国際的戦略的ということで書いてあるのですが、これは資料1-2の最後のところなのですが、これはおっしゃっていることは当然そのとおりなんですが、ただ問題はこういう状況だから、言ってみればいろんな諸状況が変化するまで私たちはだまって見ているということではなくて、やっぱりこういう状況の中でこれを何とかして前に進めるというためには、やはり経団連としてもある程度方策を考えていただくと。こんな方法がいいんじゃないかと。こういう方向でやることによって国際戦略というより実現可能なものが出てくるのではないだろうかという、そういう経団連なりの国際戦略を出していただくというのが非常に重要ではないかと。
そのときに一つちょっと思い起こし、かつまた思い出すのは1968年、ちょっと古い昔になりますが、僕たち経済学者がいろいろ頑張って当時日本の国際収支の状況が黒字転換になりまして、貿易収支ですが、そういう中で僕たちは円の切上げをやれということを非常に強く要請したわけです。結果的には1971年のニクソンショックによって強制的に円の切上げをさせられたのですが、あのときにやっぱり経団連に何回かお話にまいりましたけれども、かなり経団連が後ろ向きの姿で円の切上げは絶対だめだと。その絶対だめだという理由がやっぱり会員会社、業界でそういうことをやられると困るという、そういうことですが、やはりその後の展開を見てみると、やっぱり円の切上げをしたことが国際経済をより順調に発展させるために役に立ったし、同時に日本経済の発展にも役に立ったということで、あるいはまた技術の開発にも役に立ったということで、やっぱりできるだけいろんな状況の中で前向きの姿でやっていくことが自主的な行動計画というものをより意味のあるものにしていくのではないかということで、是非、より前向きで姿でもってこういうことをやっていただくということが重要ですので、その点強くお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。最初の御指摘の点はおそらくちょっと経団連側も答えにくいのではないかと思うのは、これは第三者評価委員会が出された報告でありますので、経団連の見解ではないということですね。これはむしろ、ちょっと混乱を避けるために申し上げておきたいと思います。
それでは、安原委員お願いいたします。

○安原委員 私がやっぱり気になりましたのは、±0%か-7%かの問題でございます。それを質問しようと思ったのですが、今高橋部長の方から経団連としては-7%にコミットしていないということをはっきりおっしゃいましたので、それはもう大変なことだなという感じがいたします。産業部門で自主行動計画を通じてゼロしかできない、-7%はできないということだと京都議定書の6%削減の目標を大きく下回るということは明らかになってしまいます。京都議定書の目標達成のためにそうなればもう一度経団連の方で考え直していただいて、自主行動計画の内容を充実して全体として7%削減までいけるようにしていただくか、それがどうしても経団連としてはできないということであれば自主行動計画を超えた何らかの追加的な対策が必要になるということだと思います。そういうどちらかしか道がないわけですが、それについてもう一度、高橋部長の経団連としての御見解を伺いたいと思います。
 それから第2点目は、あまりお触れになっていないのですが、排出権取引制度の問題でございます。御案内のとおりEUは2005年から国際市場をつくるということで今準備が着々と進んでいると聞いておりますが、日本でもいろんな試行が行われておるのはもう御案内のとおりでございます。やはり市場を活用した効率的な制度ということで検討に値する制度ではないかと思いますが、経団連としてはこの排出権取引制度についてどういう御見解を今お持ちなのか。最新の見解を聞かせていただければと思います。以上です。

○浅野部会長 横山委員お願いいたします。

○横山委員 いろんな委員が発言をしていますので、私は簡潔に述べたいと思います。先ほど高橋本部長の発言の中に、私は非常に印象深い言葉が一つあったと思います。それは産業界だけに責任を押しつけるのではなく、日本国民全体として取り組むべきだという言葉でした。このうちの最後の日本国民全体として取り組むべきだというのは、まったくそのとおりだと思いますけれども、最初の方の産業界だけに責任を押しつけるというのは、何を根拠にそうおっしゃっているのか。それを明白にしていただきたいというふうに思います。
 この中環審の地球環境部会を通じて客観的なデータをもとに産業界は決して乾いたタオルではないのだと、むしろ家庭とか運輸の方が乾いたタオルではないかというようなことが明白になってきたと思います。それについてどんなふうにお考えになっているのか。この部会で出た議論なりデータについては経団連としてはまったく評価しないのか。その辺はいかがでしょうか。
 それに関していえば、例えば温暖化対策税が今後仮に導入された場合、これは産業界だけに負担がいくのではなく、一般家庭も同様に負担がいくと思うのです。そういう意味からいっても産業界だけに責任を押しつけているというのは、どうしても私には納得いかないというふうに考えます。強大な力と影響力を持った経団連が率先して取り組むことによって、例えば±0%ではなくて7%削減をするんだというようなことを言えば、それこそ日本国民全体として取り組む大きなきっかけになると思うのです。その先頭に立ってほしいと思うのですが、あの発言ではどうもそういうふうには考えられないので、どうぞ考え方を改めていただきたいというふうに思います。

○浅野部会長 平田委員お願いいたします。

○平田委員 専門委員の平田でございます。4点お願いしたいのですが、先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、これ今の実績は景気が悪化しているから、景気が回復してくればまた排出量は増えてくるのではないかと思います。そのことは先ほどの資料1-2の7ページ、この原単位を見ますと、これ決して改善されているわけではないんですね。日本ガス協会が半分ぐらい減っている程度で、やはり生産量が落ちているだけだという感じがいたします。
 2番目は、頼りにしていた原子力があまりたくさん建設されない問題です。電力会社は資金の手当てをやっておられたと思うのですが、その分を是非天然ガス火力に向けていただきたい。特にコンバインドサイクルですが、高効率で環境にもやさしい、このようなシステムをベースロード向けにちゃんとつくっていくということを、是非お考えいただきたい思います。
 3番目は、先ほど高橋本部長もちらっとおっしゃいましたが、モーダルシフトということでありますが、なるべく早く九州から東京まで宅急便で品物を送るというような部分が大きな部分を占めているわけですね。こういう物流はやっぱり鉄道にお願いすべきではないかと思います。特に夜間の新幹線で物資を輸送する、日本の鉄道というのは現在、日本全体のエネルギー消費量の0.4%しか使っていないのです。ですからやっぱりどう考えても鉄道をもう少し物流に使うべき、特に高速の鉄道、これはやはりJRの御協力を得ないといけないと思っておりますので、是非御検討いただきたい。
4番目は先ほど水素のインフラのお話がございました。私ども天然ガスの輸送パイプラインの建設ということを多年に渡って主張しているのですが、なかなか実現いたしません。日本では、天然ガスのパイプラインは各ガス会社が所有する3,000キロぐらいしかないのです。この間、3月に上海で、北東アジア天然ガスパイプラインネットワークをつくるという国際会議の8回目をやりました。中国はいよいよタクラマカンの下にある天然ガスを上海まで4,000キロのパイプラインで持ってくるパイプラインが完成いたしました。このようなパイプラインができますと天然ガスの輸送に役に立つだけではなくて、将来水素の輸送にも使えるわけです。ヨーロッパは、天然ガスパイプラインのインフラを十分お持ちでございます。総延長80万キロでありますが、これを水素輸送にも用いていく計画です。今年の1月からナチュラルガス(天然ガス)に30%ぐらい水素を混ぜて送るナチュラル・ハイ・プロジェクトというのをはじめています。このように水素のインフラとしてもパイプラインというのは必須のインフラでありまして、是非これも経団連としてお考えいただきたいと思います。以上であります。

○浅野部会長 ただいま出されました御発言の多くものは御意見に類するものが多いと思いますので。

○佐和委員 ちょっとすみません。

○浅野部会長 佐和先生申しわけないのですが、今日は最初にエントリーをしていただいて、それでまだあとたくさんやらなければいけないので、本当に申しわけないのですが、追加は、新規参入はだめということに最初からしておりますので、申しわけございません。
 それではお答えも、あとで書面にて全体についていただければそれで結構でございますので。質問の部分についてだけ簡単にお答えくだされば。

○高橋環境・技術本部長 安原先生から±0%と-7%との関係で、マイナスなのにコミットしていない。7%やる気ないのかということで、私ども-7%できればそれはいいだろうと思いますが、目標はあくまで±0%であります。政府の大綱の産業部門全体が-7%であったことについて、私どもは承知しておりません。それはその過程で産業界に話があったこともありませんし、我々に関する範囲では経営体の執行と契約に加えて追加的エネルギー供給対策をやれば達成可能な数値であるというような御判断があったと聞いていますが、それは政府の方が判断されたことでありますので、私どもは今この景気で見直して-7%まで持っていくことはちょっと無理かと思っています。私どもはあくまで±0%でいきたいと思っていますので、その±0%と-7%の差について、むしろ政府の方にお聞きしていただければいいかなと思います。
 それから排出量取引についてどうかということですが、私どもは基本的に排出量取引は市場メカニズムを使った構造であるとして高く評価しています。ただ、我々は一方でキャップアンドトレードというか総量を割りあてる計画はあくまでも反対しています。総量を割りあてるとエネルギー使用量を割りあててしまいますので、それは計画経済に若干つながるのではないか。むしろベースライン・アンド・クレジットみたいなプロジェクトベースでクレジットが出ているところから排出量取引をしていくという制度であれば賛成であります。そういう制度にのったジャパンカーボンファンドみたいなものも積極的に進めるべきだと思っていますし、ただ、まだその排出量取引の会計の基準とかできていないものがいっぱいありますので、そういうインフラをまず最初につくっていただかないと市場はできてきませんよというふうに申しております。
それでいいですか。

○浅野部会長 はい、結構でございます。後日、どうぞ書面での御見解について補充でお出しいただければ大変ありがたいと思います。
 それでは大変申しわけありません。あと2団体ございます。東京都の百合都市地球環境部長から、東京都の立場での御発言をお願いいたします。15分でお願いをしております。どうぞよろしくお願いいたします。


 (1)関係団体からのヒアリング
    東京都  百合都市地球環境部長

○百合都市地球環境部長 東京都の都市地球環境部長の百合でございます。私の方からはレジメの資料2に基づきまして御説明をさせていただきます。3点ほどでございます。1点目がこれまでの東京都における温暖化対策の取組状況、2点目がつい最近2月に私どもの環境審議会の方でとりまとめました中間のまとめについての概要、3点目として国の温暖化対策に対する意見ということで、これは昨年まで私どもが東京都として国への3要望というような形で提出をしてきたものを抜粋したものでございます。
 それではまず、1番目の「東京都における温暖化対策の取組状況」でございますけれども、この表にございますように、2002年の1月に東京都環境基本計画の策定をいたしまして、その中で2010年度における東京の温室効果ガス排出量を90年度比で6%削減するというような目標を掲げてございます。またちょっと下がりますが、11月には「都市と地球の温暖化阻止に関する基本方針」というような形で方針を発表いたしまして、その中では環境配慮が内在化された新たな社会システムを構築するなど3つの基本理念を明らかにしますとともに、産業、業務、家庭、運輸部門の対策につきまして都の率先行動を加えました。都の温暖化対策の方針について全体像を示し、6つの挑戦を掲げてその実現を図ってきたところでございます。また、ヒートアイランド対策につきましても2003年の3月に取組方針を策定いたしまして、まちづくりと一体となったヒートアイランド対策を推進しているところでございます。
全国に先駆けました温暖化対策の具体的な内容として、都民の健康を確保する環境に関する条例。私ども環境確保条例と呼んでおりますけれども、この条例に基づきまして2つの制度を
施行しております。1つは、「地球温暖化対策計画書制度」。これは2002年の4月に施行しておりますけれども、これはエネルギー使用量が一定の規模以上の大きな事業所を対象といたしまして、地球温暖化対策計画書の提出をしていただきますとともに、公表を義務づけることによりまして、事業活動における温暖化対策の自主的取組を計画的に実施することを求めるものでございます。
 また、もう1点は建築物に関しまして、「建築物環境計画書制度」を設けております。これは2002年の6月に施行をしたところでございますけれども、一定規模以上の大規模な建築物の新築・増築におきまして建築物環境計画書という、これもやはり計画書でございますが、この提出を義務づけまして都が公表することにより、環境に配慮した質の高い建築物が評価される市場の形成ですとか新たな技術開発を促進しようというものでございます。しかしながら、先ほど申し上げました「温暖化対策計画書制度」をまだ施行したばかりでございますけれども、2002年度の集計結果を見ますと、大規模事業所の今後の3年間の削減目標として平均2%というような水準にとどまっていることが明らかになった。またその原因として考えられるものとしては目標設定がまったく任意であったということではないかというようなことも考えられるということで、より実効性のある制度を充実強化することが必要であるという認識を持っております。
この認識に基づきまして東京都環境審議会に諮問をしたところでございます。平成2年の12月に諮問をしておりますけれども、先ほど申し上げました「温暖化阻止に関する基本方針」のうち3点について諮問をしております。その諮問に対して中間のまとめが2月に提出をされたという経過でございます。
 その諮問内容とまとめの概要ですが、まず一番目が先ほど申し上げましたけれども、温暖化対策計画書制度の充実ということで、大規模事業所におけるCO2削減の推進ということでございます。最終的にはこの答申はまだ中間のまとめということでございますので4月又は5月の段階で最終答申をいただくということになっておりますけれども、3つの制度の今回いただきましたまとめのポイントを申し上げますと、まず1つが、先ほど申し上げました現行の制度の枠組みを生かしながら、現行では事業者による任意であった目標設定を都が作成するガイドラインに基づいて目標設定をするとともに、企業はより高い削減目標を目指すことができるような仕組みとしていくというようなことと、また事業者は、計画策定の内容、届けの結果を自己評価して公表しますとともに東京都が事業者の取組成果を公表し、特に優れたものを表彰するなど企業が社会的に評価される仕組みを構築するというようなことでございます。
 下に「省エネ法」との比較という表がございますけれども、大きな違いは2つございます。1つが削減の単位、もう1点は公表という制度の有無でございます。まず国の省エネ法におきましてはエネルギー原単位について年平均1%削減を求めていくということでございますけれども、今回私どものまとめではCO2の総量削減を求めているということから、総量削減率目標を定めるということを原則として提案をされております。また省エネ法におきましては、計画書の公表義務がないということでございますけれども、今回の提言では計画策定の内容並びに取組結果の公表を義務化するということを提言されてございます。
 次に2ページ目ですが、「新築建築物等の環境配慮設計の推進」ということですが、ここに概要としてございますが、東京では御案内のとおり高度経済成長期前後に建設されました建築物が、今後大量に更新期を迎えるということから、この期を逃がさずに省エネルギー性能をはじめとする新築建築物の環境性能を向上させていく必要があるという問題認識に立ったものでございます。建築物は御案内のとおり建設されますと長期間使用されるということを踏まえまして、新築建築物の環境配慮設計を一層進めるとともに環境に配慮した質の高い建築物が評価される市場の形成を促すことを目指した制度の提言をされてございます。
 具体的に申しますと、省エネルギー性能・ヒートアイランド対策の評価基準や項目を強化しますとともに、マンションの販売時に建築主や販売者による環境性能の表示・説明の制度を新たに導入することが骨子となっております。省エネ法との比較として下に表がございますが、違いが2点ございまして、1つは先ほどの制度と同様に省エネ法では、やはり計画書の公表義務がないというところでございますけれども、都の場合は公表評価が義務化されるという提案になっております。もう1点は、省エネ法では住宅につきまして省エネ計画書の提出の対象からはずれておりますけれども、今回の提言では都の制度として現行の制度では約6割がマンションとなったことから、住宅対策に有効であるという視点でこれも対象にしているということでございます。
 次に(3)の「CO2削減に向けたラベリング制度の創設」でございますけれども、これは家電製品の購入時に消費者の温暖化に対する問題意識を喚起し、省エネ型製品を選ぶことによりまして、都民が継続的に温暖化対策に取り組めるようにすることをねらいとしております。制度の内容といたしましては、販売者が店頭の家電製品本体に省エネ性能の水準や年間消費電力量、電気料金、ノンフロン等が一目でわかる省エネラベルを表示するということでございます。国の対策といたしまして下に比較表がございますけれども、制度の対象としては国の場合、製造者ということでございますけれども、今回の提言では御利用者に身近な販売者を対象としております。また省エネ性能の水準、年間消費電力に加えまして国の制度にはない電気料金ですとかノンフロンについての情報を提供するということにしております。今回、提案されております中間のまとめにつきましての概要は以上でございます。
 次に「国の温暖化対策に対する意見」、3ページ目でございますけれども、これは先ほど申し上げましたとおり、これまで東京都が国に対していろんな形で3要望、国に要望してきたものの中から抜粋をさせていただいております。まず1番目、「実効性ある温室効果ガス削減対策の実施」といたしましては、今なお増加基調にある温室効果ガスの総排出量を早急に減少貴重に転換するために、温暖化対策税とその税収を原資とした助成措置、排出権取引等を組み合わせた経済的手法など、具体的な手段の明示をして、実効性ある対策を早急に実施することが必要であるとしております。
 次に家庭部門ですけれども、家電製品について、省エネ法のトップランナー基準における目標達成状況をみますと、目標年度よりかなり早い時期に目標を達成しております機種も現実に多いということから、省エネ法のトップランナー基準については目標達成期間の短縮やより高い基準値の設定によりまして、エネルギー効率の一層の向上を図ることが必要というふうにしております。また、テレビですけれども液晶とプラズマを合せた国内出荷台数が電子情報技術産業協会の調べによりますと、2006年度にはブラウン管を上回る。また2008年には薄型テレビの割合が市場の約8割というような見込みもございますので、普及の著しい液晶・プラズマタイプのテレビに係る省エネ基準の設定をすることが必要であるというふうにしております。
 3番目が運輸部門でございますけれども、これは自動車の省エネ対策の推進という視点から、現在の重量別の燃費基準の強化と欧米でも実証されております平均燃費規制の導入を行うことを求めております。
 最後に再生可能エネルギー等の関連といたしまして、風力発電をはじめとします発電施設の建設や再生可能エネルギー導入事業者に対する補助について、補助事業の適用基準の緩和ですとか補助率の引き上げということを要望しております。以上でございます。

 ○質疑応答

○浅野部会長 どうもありがとうございました。それではただいま東京都の百合部長からの御説明につきまして、御意見、御質問がございましたらどうぞお願いいたします。なお、東京都に関しては審議会の委員ではだぶっておられる方もあると思いますから、場合によっては補足的な御説明があってもかまわないかと思います。
 今、札が4人挙がって、6人、7人……これでよろしいでしょうか。大変恐縮ですが、ここでもう御質問、御発言の受付は終わらせていただきますが。それではあともう1団体ございまして、もう1つ議題がございまして、できればこの点について15分ぐらいで終わりたいと思っておりますので、御意見の開陳に属する部分はできるだけ別の機会にゆずっていただいて、端的に御質問の部分だけでお願いをしたいと思います。桝本委員どうぞ。

○桝本委員 今禁止をされたお願いでございます。手短に。先ほどまちづくりというお話がございました。この点、是非お願い申し上げます。緑化並びに川、運河、水を使った都市の温度の安定化並びに環境対策、是非よろしくお願い申し上げます。

○浅野部会長 浅岡委員どうぞ。

○浅岡委員 都の実情を踏まえて将来的にも的確に対応されようとしている点については、御苦労さま、頑張ってくださいというところなんですが、この産業部門と事業部門を合せまして東京都に40%ほど、そのうち先ほど報告のありました報告制度の下でカバーしたのが全体の11%ほど、この分野の中の3割ぐらいと。こういうことでありました。1つは各自治体でも大規模排出事業者からこうした報告を得たいと今思っているのですけれども、事業者の方からの抵抗があるようであります。実際に運営されまして事業者の方に負担がどの程度あったというふうに認識されましたでしょうか。さらにこれのカバー率を上げていく、中身の目標をより強化していくということもあるのですけれども、対象をもっと拡大するということについてどのようにお考えでしょうか。

○浅野部会長 飯田委員どうぞ。

○飯田(哲)委員 私は大塚委員と一緒に東京都の環境審議会の委員をしておりましたので、一言だけ補足というか、この温暖化の取組については、当初もっと絶対量の削減の義務づけということで始まったのですけれども、事務局が相当苦労してとりまとめられて最後は我々環境派から見ると、相当後退してしまったというような側面も無きにしもあらずですけれども、ただ、その中でとりあえず一歩各大型の事業所に対しては排出量が確定をすると。そして計画書が出て、これはこのあと一定年限を経て次の義務づけの方に、義務づけというか実態がわかってきちんとした削減の措置がとれる第一歩になるのではないかというふうに信じて了解をしたというような経緯があります。ちょっと内容そのものは非常に歯切れの悪い内容になって、事務局の苦労がわかっているので、なかなかあれなんですけれども。当初始まったときからすると、若干トーンが変わったという背景があったと。それでも一歩は進んだというようなことです。

○浅野部会長 大塚委員。

○大塚委員 3点申し上げておきたいと思いますが、1点は今飯田委員がおっしゃったようなことはあったのですけれども、これは意見になって恐縮ですが、事業者に計画策定をしてもらって公表するという制度が入っており、しかも今度の中間とりまとめがもし実現されるとすると、その目標設定に都の指導が入るということですので、そういう意味では注目される制度が入っているのだろうと思います。これは必ずしも東京都に限られる問題ではないと思いますので、国としても是非検討をしていただきたいという、あるいはほかの自治体でも広がっていくべきものではないかと思っております。
 それから第2点ですけれども、先ほど飯田委員がおっしゃったような多少後退した面は、今回の中間とりまとめについては多分あったのだろうと思いますが、その1つは例えば今の資料の2の3ページの3の1に出ているような実効ある温室効果ガス削減対策実施のために、税とか排出量取引というのを入れるということについては、これは断念されたわけですけれども、私自身もこれは自治体でやるよりは国レベルでやっていかないと、なかなか自治体でやっていくと、産業界は出ていくということなのかというような問題も出てきますので、やりにくいということもございますので、是非、国レベルで御検討いただくことではないかというふうに思っております。
 第3点ですけれども、2ページの新築・建築物の環境配慮設計の推進に関しても、これは前から入っているものですけれども、重要なものだと思いますので、是非1万m<SUP>2</SUP>以上ではなくて、もう少し下げていくという努力をしていただきたいですし、これはまた国に関する問題になってしまいますけれども、建築基準法の建築確認制度などと関連をさせることによって、実効性のあるものに、これは国の問題としていくべきではないかというふうに考えております。以上です。

○浅野部会長 茅委員、お願いいたします。

○茅委員 今大塚委員が最後に言われたことに近いことなのですが、要望です。民生・運輸のエネルギー需要がやはり問題であるということは何遍も言われていることなのですが、それに対する対策として国全体としてやろうとすると、はっきりいって国土交通省も動かなければいけない。これは非常に大変だというのは常に悩みなんですが、都のような場合、この2ページにあるように住宅あるいは一般建築物について国よりもきつい基準を入れられるというのは、私も大変望ましい方向だと思っています。というのは、東京都というのはローカルに考えても国以上に環境状況がきつい所ですので入れることに合理性がある。ただ、そうであるならば例えば断熱基準のようなものは、現在ほとんど実際には守られていない状況ですので、こういったものを単なる基準にしないである程度規制的にする。私はこれは一種の倫理だと思うのですけれども。そういった考え方も是非検討していただきたいというふうに思っております。その辺よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 小林委員お願いいたします。

○小林委員 私も過去に兵庫県に所属しておったわけでございますが、兵庫県でも東京都と同じようにこういう制度を現在導入し、進めようとしておるわけでございますが、地方では先ほど申し上げましたように住民の関心が大変高くなってきております。そういう中でやはりそこの都道府県でどのくらいの温室効果ガスが出ているのか、それに対してどの程度下がっていっているのか、実態的に知らせてもらいたいという要求が大変多いわけでございますが、なかなか一地方ではその数字が出てまいりません。省エネ法のデータについてはなかなか公表されないという問題もございまして、地方自治体では独自にそれを収集せざるを得ないという中で、兵庫県でも各企業の皆さん方に自主的にデータ公表のお願いをしてまいったわけでございますが、最終的に合意が得られないという中で条例を制定したという経緯がございます。
 そういう意味で東京都さんではその辺について審議会の検討の経緯の中で、どのような話し合いがなされたのかという点をちょっとお教えいただきたいと思うわけでございます。私どもは最終的に条例化、その条例に基づいて各企業の皆さんが個別に自主的にデータ公表をしていただくということをお願いするということで、話をまとめた経緯がございます。
 それからもう1点は、建築関係でございますが、民生業務関係が大変増えてきておりますが、これの最大の理由がやはり延べ床面積の増加によるわけです。それに対するやはり何らかの対策は必要である。今のところは建築業務では大変難しいということから大規模建築物については兵庫県でも環境配慮を制度化して、対応していただくということをやっているわけでございますが、今ほかの委員の方から御発言ありましたように、各県が個別にやった場合、その県ごとの格差が出てまいります。そういう意味で、是非これは国で行っていただくか、または経団連でその辺を各企業に対して、いわゆる護送船団方式でなくて個別に自主的に自主行動計画を公表し、推進していただくというようなことを、是非お願いをしたい。これは要望でございます。

○浅野部会長 佐和委員お願いいたします。

○佐和委員 まず1カ所、ミスプリントがあるのを指摘します。3ページの早急にとるべき主な項目の1のところで、その3行目で「実行性」の「行」というのは、これ効果の「効」ですね。
 2点申し上げたいのですが、まず1つは「CO2削減に向けたラベリング制度の創設」というところなのですが、結局、ある経済学者の名言として、「経済学のエッセンスはインセンティブの一語に尽きる」という名言があるんですよね。問題はラベリングをして、こういうCO2排出量の少ないといいますか、省電力の電化製品を買うとかあるいは低燃費車を買うインセンティブをどのようにして高めるかということなんですが、この場合、ラベリングを導入することによって、これは人々の倫理観に訴えてこのラベリングがインセンティブになるのか。それともこの電気料金とか、つまり仮に電気料金がこれだけ安くなるから、じゃあこれは得だから買おうというようになったら、言ってみればそれは経済的なインセンティブですね。つまり大きく分ければ経済的なインセンティブというのと、それから倫理的あるいは精神的なインセンティブと両方あると思うのですが、どちらの方が重要だとお考えかということを、お伺いたしたい。
 それから次の国の温暖化対策に対する云々というところで、再生可能なエネルギーというのがございますね。ここでも補助金ということを念頭において書いていらっしゃるし、その上の運輸部門における対策の推進でもやはり一種規制ですね、規制強化ということの趣旨でお書きになっている。私は例えば再生可能エネルギーの風力発電とか太陽光発電の普及のためには、電力会社が買い取る料金を高くすると、今仮に1kw/h 、25円だとすると、25円で買い取ってくれるわけですけれども、それは同じ値段ですから要するに太陽光の場合だったら昼間つくった電気を預けておくという感じですね、そして夜返してもらうと。ところが高く買うということにすれば投資を回収できる期間も短くなって、当然太陽光発電が普及する。そのときにもちろん、値段が上がった分を電力会社に負担してくれというわけでもむろんなくて、その分をもちろん政府がそれは負担する。しかしその負担するための財源として例えばここの上に書かれているような温暖化対策税というのが考えられる。
それから自動車の運輸部門における対策の推進に関しましても、やっぱり燃費効率のいい車の保有税を安くして、悪い車の保有税を高くする。その上で6,000ccのベンツに乗りたいという社長さんがいらっしゃればどうぞ乗ってくださいと。

○浅野部会長 佐和先生恐れ入ります、まだ御質問の方がたくさんいらっしゃいますので、御質問のポイントだけをお願いします。

○佐和委員 もうこれで終わりますから。ということですから、そういう意味でやはり経済的な措置というのを講じていった方が、実際に行政コストも安くなるから望ましいというふうに考えるのですが、その点いかがでしょうか。

○浅野部会長 須藤委員どうぞ。

○須藤委員 東京都が新たな仕組みを導入しましたことについては大変評価できると思いますが、地方自治体というのは、一般的にこのエネルギー関係のデータ収集には非常に苦労してなかなか集まらないのが現状でございます。そういう中で地球環境局が昨年、地球温暖化対策地域推進計画策定ガイドラインに示されているようなデータが、比較的容易に収集できたのかどうかということをお伺いしたい。1点目。
 2点目は、このCO2の削減の推進は主としてオフィスビルを中心にうかがったのですが、製造部門とかそういう部門のことについて、なぜ一緒に地域推進計画の中で取り扱えなかったのかお伺いしたい。以上です。

○浅野部会長 それでは大聖委員。

○大聖委員 私はこれに多少関わった関係から申し上げますと、ここではCO2の対策をもちろん主体にしているわけですけれども、大気汚染に大都市というのは悩んでいるわけでして、実はこの省エネとか新エネ対策は、すべて実は固定発生源と移動発生源に分かれるわけですが、これは大気汚染の対策でもあるのです。そういった効果がダブルにあるということに注目していただいて、これによってどれぐらい固定発生源なり、移動発生源は別の対策をやっておられますけれども、それもCO2の対策と大気汚染の対策とダブルで効いてきますので、そういった効果を明示していただきたいというふうに思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。それでは武内委員。

○武内委員 東京都のこの温暖化対策について、私は評価できると思いますのは、温暖化対策と、それからヒートアイランドという極めてローカルな問題を結びつけて人々の関心を促すとともに、単に排出抑制だけにとどまらずに例えば建築物の更新期におけるかなり抜本的なエネルギー仕様の改善等を考えることによって、都市の再開発とそれから温暖化対策を組み合わせているということ、これも評価できると思うのです。
 仮にその評価の延長線上で少し不満を述べるとすると、もう少し長期的な都市計画的視点とでも申しましょうか、そういう観点が欠けているのではないか。例えば少子高齢化の都市というものがどうなるのかといったときに、例えば都市の郊外が今のような拡散した市街地でいいのかという問題があったときに、それと温暖化というのはどういうふうに関連づけられるのだろうというふうな視点が必要なのではないか。
 あるいは建物が更新期を迎えているというのは大変結構なんですけれども、例えばある一つの地区、例えば丸の内のようなところをとったときに、その後の建替えの配置によって、あるいは緑化等も含めてその場所における様々な施策との組み合わせによって、より本質的な街区の整備が行われるというふうな、そういう視点も当然のことながらあってしかるべきではないか。私が今、丸の内と具体的に申し上げたのは三菱地所をはじめとして、そういう地域の人々がそういうことを考えているという事実があるということで申し上げたのですけれども、そういう点でいうと、少しまだ物足りなさが残るというようなことで、これをどのようにお考えになったのかというようなことを、もし時間があったらお伺いしたいというふうに思います。

○浅野部会長 三橋委員。

○三橋委員 簡単な質問なんですけれども、建築物環境計画仕様制度ですね、これの中でこれから老朽建築物がどんどん壊されていくということで、2ページに新築建築物についての環境配慮設計の話があるわけですけれども、この議論の中ではできるだけ長寿命化建築物をつくるというような議論があったのかどうかということを伺いたいのが1点。
あと、老建築物の場合にはすべて壊してしまうのか、骨格みたいなものを活かして再生するような形の作り方というのも重要な視点ではないかと思うのですが、それについての議論があったのかどうかと。この2点をちょっと伺いたい。
それから浅野部会長に一つ注文を出しておきたいのは、先ほどの経団連の報告について、もうちょっと議論したい点があるわけですが、発言の順番をいつもそちら回りであてるわけですな。そうすると、ついついやっぱり遠慮しちゃうわけですね。だからときにはこっちから回していくとかね、そういうようなことを考えてもらわないと気が弱いものでね。

○浅野部会長 わかりました。たいがいそちらから回っていくのですが、今日は大塚さんがいつも最後に発言時間がなくなって申し訳ないので、ちょっと最初に意識的にやったので。二度目は回し間違えました。ごめんなさい。
 横山委員どうぞ。

○横山委員 2点質問をしたいと思います。1点目ですが、国との対策の比較とか国の温暖化対策に対する意見とかで、国との違いというのは大体よくわかりました。しかし先端的に温暖化防止に取り組んでいる東京都はもう少しシビアに国への注文をつけられるのではないかと秘かに期待していたのですが、意外に遠慮なさっているなというふうに思いました。それで私は、ステップ・バイ・ステップ方式の大綱には限界があって、特に原発の稼働に頼りすぎていて、もうほとんどこれは破綻状態だと思っているのですけれども、東京都はそういうことについてはどんなふうに考えているのか、その辺を聞かせていただけるとありがたいと思います。
 それから2点目は、これは以前のことなのですが、国が求めている東京都地球温暖化防止活動推進センターの設置ということについて、多分、東京都の関係者は金輪際そんなものはつくらないと言っていたと思います。その後どうなったのかですね。やっぱりそのまま東京都がつくらないとほかの自治体への影響も大きいと思うのですが、その辺どんなふうに考えているのか。その2点をお願いしたい。

○浅野部会長 それでは、いろいろ御質問もありましたが、コメントに類するものについては特にお答えの方は期待しておりませんので。御苦労があったろう裏はどんなだったろうというのが、かなりの多くの方から御質問という形で出ていました。佐和先生からは、ラベルのインセンティブはいったいどっちを中心に考えたのか、という御質問もございました。 それから今、横山委員からもありましたし、いろいろ途中経過でこういう議論があったのかという御質問がいくつかありましたが、それについてもし手短にお答えいただけるものがあれば、お答えください。

○百合都市地球環境部長 手短にということで、お答えは逆からいこうと思います。
 まず、活動センターのお話ですけれども、今まったくやらないという意見だったというふうにちょっとお伺いしましたけれども、そういう話ではなくて、今検討しているという段階でして、「絶対つくらないぞ、東京都は」ということは言っていないと思います。
 それから国への注文がおとなしいのではというようなニュアンスだったかと思いますけれども、先ほどちょっと申し上げましたけれども、今日お出ししているのはこれまでに私ども東京都から各省庁さんに予算要望として出している中身をちょっと抜粋して、出させていただいたということで、これ以外にも様々な要望はしております。それから今年度、新たにまた国への要望については今検討しているという最中ですので、現段階で過去に出したものをちょっと抜粋して出させていただいたという位置づけでございます。
 それから建築物の検討の中で、例えば長寿命化ですとか現在の材料をうまく使った再利用だとかという議論がなかったかということですけれども、長寿命化等につきましては現在ある制度の中に一つの評価項目として入っておりますので、今回の場合は、その制度をこれからさらに省エネ性能ですとかヒートアイランド対策性能とかいうものを充実させようといような御意見でございまして、これまでの制度の中にも長寿命化という視点はもっております。
 それから長期的な、都市計画的な視点が欠けているのではないかというお話も、確かに私ども温暖化対策が、今回の3点の議論で終わるというふうには思っておりませんし、さらに多面的な対策が必要だという認識はしております。ただ今回、過去の経過の中で、まず東京都が早急に取り組めるものは何かというようなところから、こういった3点についてまず環境審議会の方に諮問をして、御議論いただいたという経過でございまして、そういった都市計画的な側面からも今後対応していくということについては、十分認識をしているつもりでございます。
 それからちょっと飛ぶかもしれませんが、ラベリングの話としていわゆるインセンティブをどう考えるのかということでございますけれども、経済的なインセンティブで料金がどれだけ安くなるかということと、倫理観的なお話とありますけれども、私どもは両方とも考えておりまして、ラベルの中身としてはまだどういう表示をするかということは検討をしている段階でございますけれども、既にモデル的にキャンペーンをやったり何かしておりますけれども、その中では電気料金がこれだけかかる、この製品がどうであるというようなことをラベルの中に表示をしていくというようなことで、経済的インセンティブも考えておりますし、一方、やはり都民、先ほどちょっと議論もありましたけれども、温暖化対策はやはり国民レベル、一人ひとりの都民レベルでも多様化するという視点をもっておりますので、そういった意識啓発的な意味合いも含めているということで、両方の視点をもってこの制度を考えているということでございます。
 それから、ちょっといろいろあったのかもしれませんが、最初にございました対象の拡大というものがございましたが、これは確かに審議会の議論の中でもいくつかございまして、現行制度に一定のラインを引いて大規模事業者ないしは大規模建築物に対して一定の制度をこしらえているわけですけれども、当然温暖化対策という視点からみれば部分的なものであるので、さらに対象拡大をするべきだという議論はいただいております。私どももこれから実際に今年度、制度構築に入っていくわけですけれども、その中でどこまで対象拡大は可能かどうかということは検討していきたいというふうに考えておりまして、まだ結論は出しておりません。

○浅野部会長 いろいろ御苦労がおありになったでしょうということでありました。本当に時間が短くて申しわけございません。ありがとうございました。もし、あとでまた補足的にコメントをお出しいただけるのでしたら、書面をお出しくださいますようにお願い致します。


(1)関係団体からのヒアリング
    気候ネットワーク 平田運営委員

○浅野部会長 それでは最後になりましたが、気候ネットワークの平田運営委員から御説明をお願いいたします。
(スライド使用)

○平田運営委員 気候ネットワークの平田と申します。本日は発言の機会をいただきましてありがとうございます。浅岡が委員に入っておりますことから私が代わりまして、今日は気候ネットワークとしての意見を述べさせていただきます。
 まず、気候ネットワークについてなのですけれども、私たちは地球温暖化問題に取り組む環境NGOでして、現在約160団体が参加する国内ネットワークになっております。国内外の政策・提言活動に加えまして、様々な地道な活動を少人数で京都会議以降も継続してやっているわけですけれども、ここにちょっと挙げておりますが、省エネ製品の選択を消費者に示すキャンペーンですとか、自然エネルギーに取り組む人材育成をするような学校をやったりとか、地域の取組を進める自治体と市民との連携などをやっております。
こうした活動を通じて少しずつ意識の向上などが図られて地域の取組も進んでいるというふうに実感しているところですけれども、一方でやはりさらに大きな取組を進めていくにあたって、それを後押しするような社会システムがまだ構築されていないという壁も感じております。
今日は大きく4つの意見を述べさせていただきたいと思います。まず、日本の地球温暖化対策の私たちの考える望ましい方向性ということなのですけれども、気候ネットワークを含む世界の約350以上の団体が参加するNGOは、地球全体の平均気温の上昇は産業革命の前のレベルから2℃未満に抑えるべきだと考えておりまして、そのためには大幅な削減の道筋を描くことが不可欠だと考えています。日本においては6%削減の達成に加えて、当然ながら2013年以降、更なる先を目指していくことが必要だと思います。そのための政策措置としては、市民や企業に対して温暖化防止に進んでいくんだという明確なシグナルを送るものであるべきだと考えています。また対策の方向性としては、エネルギー多消費の現在の社会を抜本的に変えるということを前提に、対策には優先順位をつけていくことが必要だと考えます。
現在の地球温暖化対策推進大綱についての評価なのですけれども、私たちは大綱の対策というのは、 化石燃料依存のエネルギーをたくさん消費する構造をそのまま継続するものであって、そこでの対策というのは小手先でできることにとどまっていてしまって、抜本的な転換をめざすものにはほとんどなっていないのではないかと、率直に申し上げまして、政府は過去10年、真っ当な温暖化対策、政策をとってこなかったのではないかと思います。その一例が電力については石炭火発と原発と両方増やすというような方向性をとって、結果的にコストのやすい石炭がどんどん進み、逆に問題の多い原発が進まなくて、その影響が全部門に起こってきているのではないかというふうに思います。
ここに示している表(資料3-1の2ページ参照)は、私たちが2000年ごろに中環審の企画政策部会で行った作業に倣いまして現在の大綱が政策措置でどの程度担保されているのかということを評価したものでして、それによりますと定量的基準の達成が法的に担保されているものは、わずか2割弱であるということがわかります。
既に始まっているこの大綱の評価と見直しのあり方について、2点申し上げます。まず1つは、大綱の評価・見直しを行うということにあたっては、算定根拠を明らかにしたうえで、現状を検証しながら対策・政策についてオープンな議論を行うということが不可欠なわけですけれども、実際は大綱策定当初の対策の根拠がほとんど明らかになっておりませんで、どのような経緯で大綱が策定されたのか、さっぱりわからないというのが現状です。
気候ネットワークは、これを大変問題視しまして、今年1月にその根拠を求める情報公開請求を行っておりますけれども、今日現在で経済産業省のみ文書の特定が難しいということで大変時間がかかっており、未だ開示がなくてそのために最も重要だと思われるエネルギー起源のCO2の対策の根拠がまったく把握できない状況にあります。またそれ以外の省庁は開示していただきましたけれども、例えば国土交通省の住宅・建築物に関するところですとか、あるいは環境省の廃棄物に関するところなどは、公開情報でもやはり根拠がわからないまま十分に説明がされていないということにあります。大綱の評価にあたっては、やはり政府は過去の経緯、それから根拠について説明責任があると思いますので、これをきちんと情報公開したうえで、透明性を確保して今後議論していただくということが不可欠だと思います。次回は中環審でも政府ヒアリングがあるというふうに聞いておりますので、そこで情報が共有されるよう中環審にも御尽力願いたいと思っております。
もう1つは、議論の一元化をということなのですけれども、現在ここの中環審以外でも経済産業省や国土交通省で大綱の見直し作業が同時並行で行われております。本来、環境行政を掌る環境省の中央環境審議会がもっとこの大綱の評価の議論を一元化して行うべきではないでしょうか。また、さらにこの6月ごろに各省の審議会、中央環境審議会もそうですが、パブリックコメントを行ってとりまとめを行うということなのですが、過去の大綱の策定・改定のプロセスを見ますと、そのあと、政府全体のとりまとめということがもうまったく見えない、密室でのプロセスになって、最後に推進本部で策定されるものは、現在ここで議論されているようなことは必ずしも反映されないというようなことがあったかと思いますので、最後の段階までの市民参加と透明性をお願いしたいと思います。
ここから先、大綱の対策・施策について各部門の要点をかいつまんで意見を申し上げます。お手元の別表(資料3-3参照)に詳しく政策措置による担保がなされているかどうかという評価の現時点での暫定評価が詳しくありますので、細かくはそちらを見ていただきたいと思うのですが、産業部門においては自主行動計画が中心となった取組であり、政策措置によって削減が担保されているものはないというふうにいえると思います。そのために政策措置の強化が必要だと考えております。
これは(資料3-1の3ページの上図参照)製造業のエネルギー消費量の増減要因の分析ですけれども、先ほどもちょっと御指摘がありましたが、生産量の変化による部分が大きく、むしろ原単位が悪化している部分が要因として大きく、今後、経団連自主行動計画においては生産量が予定しているだけ回復すれば排出増加もあるということが予想され、極めて不安定なものというふうに思います。また自主計画自体が担保がないということは、かねてから指摘されているところですので、今後は大綱の第二ステップにおいてはやはり京都議定書を守る達成には自主計画だけでは不適切、不十分であると考えますので、企業の目標の協定化、あるいは炭素税や国内排出量取引など経済的インセンティブの付与が不可欠だと思います。むしろ、こうした仕組みの方が削減することに経済的な価値が生まれて、努力する企業は報われる制度になるのではないかと思います。また、その前提として企業ごとの排出量の把握・公表のシステムというのは不可欠な最低限の基盤整備であって、これは一部の自治体や企業の環境報告書で先行している動きがありますので、制度化には何ら問題がないのではないかと思います。
これは(資料3-1の3ページの下図参照)対策にコストがかかるという定性的な意見が多いので、一例として省エネ投資を行ったときの回収年と、左側がむしろその投資を行うことによってエネルギーのコストが下がってかえって得になるというようなことを表した一例の図です。
次に運輸部門ですけれども、こちらも同じように対策が担保されているものはなく、唯一可能性があるのは自動車の単体の対策で、モーダルシフトなどは政策強化がないとなかなか担保できない。また一方で、ITSやテレワークなど本当にこれで対策になるのだろうかというようなものもあると考えています。この運輸部門については、そもそも大綱の前提に道路ネットワーク整備で炭素換算を1,000万と削減できるということがずっといわれているわけですけれども、これは大綱の前提に折り込み済みなのでまったく評価の対象にならない可能性があるわけですが、ここが本当にそのトレンドに向かっているのか、きちんと情報公開したうえで抜本見直しが不可欠だと思います。また燃費についてはさらに強化する必要があり、特に大型化を防ぐために重量別の区分を廃止したうえで強化する必要があると思います。
それからモーダルシフトあるいは公共交通機関の利用促進を進めるための施策として提案がいくつか書いてありますが、1つは地域特性に合せた取組をするよう自治体に総合的な交通計画づくりを義務づけて、TDMなどの権限を自治体に与えるというようなこと。それから社用車のことはここでも問題になっておりましたが、事業者に対して自動車利用削減計画の策定などを義務づける等の方法が考えられると思います。
民生部門は業務と家庭と一緒に書いてありますけれども、やはりここでも達成の可能性があるのは機器の効率改善の部分だけでして、それ以外のところは政策強化をしないと、その対策量が担保できていないというふうにみております。ここの民生部門の取組としては建物に関するところが大変重要だと思いますが、新築の住宅・建築物、いずれも基準を達成する担保がないということで、やはりこの省エネ基準、断熱性能等の基準を義務化するというのは、もう不可欠の制度だと思います。それから既存の住宅に対しても、省エネの格付けやあるいは業務備品に対しての省エネ法の措置の強化などが不可欠だと思います。それからシャワーは一人1分減らすなどの様々なものが大綱に掲げられている点ですが、呼びかけについてはいいのですけれども、大綱に削減量を掲げるというのはちょっと無理があり、今後の第2ステップにおいては、掲げるとしても別枠とし、数字を積み上げるのはやめるべきではないかと思います。
次にエネルギー供給・転換部門ですが、ここも問題が多いところだと思っておりますが、1つは、石炭火発が90年以降大幅に伸びているというところが取り返しのつかない10年にしてしまったというところなのですが、発電量においても消費量においても90年以降2倍に増えているので、ここはかなり強い政策で発電用の石炭へさらに課税を強化するですとか、今後は新設を規制するなどの措置が必要だと思います。
もう1つは、原発の過度な増設に頼ってきてしまったというところは、現実的なところに見直しをするのは当然のことですけれども、それへの対応としては個々の省エネを進めるのが大前提として、供給側で自然エネルギーの目標を引き上げるということや、天然ガスシフトをベースにしていくということが必要だと思います。
最後は代替フロン対策ですが、ここは現状御覧とおり減ってきておりますが、代替フロンで2%増加という目標が、この一番右側のところにあたりますが、ここはもともと大綱策定時点に、何ら根拠も示されないままゲタをはかせた目標がそのままここまで生きているということですので、業界の目標は大体95年と同じ水準のようなものが現在のレベルで、せめてそこまで、あるいはそれ以上の削減に大綱の内訳自体を見直すことが必要だと思います。またここの部門においても、代替が可能な用途などへの使用禁止などの政策強化が必要だと思います。
全体を見まして、対策を担保する政策措置は著しく不足しているということがいえると思いますので、今回のこの大綱の評価・見直しでしかるべく実効性のある政策措置を導入していくことが、とても重要だと思っています。これは(資料3-1の6ページ参照)気候ネットワークから提案する政策と措置の一覧ですので、今後の中環審の議論の中で参考にしていただけたらと思います。以上です。

 ○質疑応答

○浅野部会長  どうもありがとうございました。限られた時間で大変コンパクトに御説明いただきまして、ありがとうございました。
 度々申し上げていることですが、論議は審議会の中でやればいいことであります。ヒアリングは別にけんかをするためにやっているわけではない。それで御意見はこのあと、どうすするかということをちゃんと時間をかけて論議をしたいと思っておりますので、森嶌先生ですともう際限なく質問があっても発言があっても一切ブレーキをおかけにならないのですが、私は性格が違うものですからどうしても時間が気になります。それで気候ネットワークは浅岡委員がメンバーとして加わっておられますので、ディベートは中でやりたいと思います。さしあたり今日は平田運営委員のいままでの御説明について、ちょっとこの点わからないという質問に限ってお受けいたしますので、ありましたらどうぞ。
 それでは恐縮ですが、横山委員、佐和委員、茅委員のお三方から質問をいただいて、平田運営委員からまとめてお答えいただきます。

○横山委員 ありがとうございました。2点質問をしたいと思います。情報開示が少ない、ないということ、私もそのとおりだと思うのですが、それについてやっぱり単なる作文でつくったものだったとか、あるいはかなり根拠のないデータだったものとか、これまでいろいろ要求をなさってその回答を聞いてきて、どんなふうにお考えになっているのか。その辺を1点教えてください。
 それからその情報開示を進めるために中環審としてやることはどんなことを望まれるのか。それが1点です。それから2点目は、中環審とかで議論をしても最後の大綱の評価・見直しにあたっては政府全体の取扱いが密室で行われると。必ずしもこの中環審の議論とかが反映されないということをおっしゃっていました。私もそのとおりだと思うのですけれども、これについても何かいい方法はあるのか。例えば政府の最後の評価・見直しが出た時点で、もう一度中環審などに諮って、それでそんな議論をした覚えがないとか、もっと厳しい議論があったのではないかというようなことをやれば少し改善されるとは思うのですが、その辺について何か提案があったら言ってください。以上です。

○浅野部会長 では、佐和委員どうぞ。

○佐和委員 2050年までに50ないしは60%削減しなければいけないというふうにお書きになっていましたね。これは質問なのですが、これは先ほどいろいろ挙げられたような対策を着実に進めていくことによって、そこまでの削減が可能だとお考えなのか。それとも何か画期的な技術革新というようなものが、やはり必要だというふうにお考えなのか。もし後者だとすれはどんな技術革新に期待を持っておられるのかをお伺いしたいと思います。

○浅野部会長 茅委員お願いいたします。

○茅委員 簡単な質問です。自然エネルギーの目標を大幅に引き上げようとおしゃっておりますが、これはRPS法の1%というものを上げるということだけでしょうか、それとも新エネルギーの現在の3%目標を言っておられるのか。そこだけを伺いたいと思います。

○浅野部会長 では、あとお三方、飯田(浩)委員、天野委員、桝本委員、それぞれ簡潔に御質問をお願いします。

○飯田(浩)委員 簡潔に。度々出てくる原発が問題のある原発という言い方をされた。何が問題あるのか。それから過度の原発への依存といいますと、フランスは78%、スウェーデンは45%です。で、フランスの場合、EU全体で8%削減が京都議定書です。しかしフランスは0%です。それをどういうふうにお考えですか。

○天野委員 経済的インセンティブを与える政策という表現があちこち出てくるのですが、明示的には炭素税だけが挙がっていますが、国内排出取引制度はお考えないのでしょうか、それだけちょっと教えてください。

○桝本委員 お配りいただいている資料の3ページの上、先ほどスライドでもございました原単位の変化の増加というのがあります。この原単位は何を何で割ったものかを教えてください。

○浅野部会長 それでは平田委員よろしいでしょうか。もし、即答できなければ後日、書面でもかまいません。

○平田運営委員 はい、なるべく簡潔にお答えしたいと思います。まず最初に横山委員の情報開示についてなんですけれども、出てきたところで私たちも公開していきたいと思って、まだそれができていなくて恐縮なんですけれども、環境省や国土交通省のデータでは、1つはほとんどその大綱をなぞらえたままの情報が出てきて、追加的な情報が得られなかったというタイプが1つ、それから環境省のテレビをみんなで1時間減らすとかそういうものの根拠で、かなり前提としては絵に画いたようなもので一応計算しているというものがあったとか、あと国交省の運輸部門に関するところのデータについても、新たな前提でいままでなかったようなものは一部出てきて、多少計算の根拠がわかるものも出てきています。それ以外のものはなかったということです。
 それから今後、中環審として情報開示についてどうしたらいいかということですが、やはり話の中で言いましたが、やっぱり議論をこの時点で一元化して情報を開示するようなことをもう一歩踏み込んで、中環審がイニシアチブをとっていくということが大変重要だと思います。
もう1つ、既にこういったプロセスで始まってしまっているので、このあと、とりまとめが終わったあと政府全体の議論がどういうふうにまとめられるかということで、今からできることは何か非常に限られるとは思うのですが、大綱が最終的に改定される前に、やはり何らかの情報開示があって、そこにもう一度いままでの議論に立ち返ったコメント等ができるような、少なくとも情報開示は絶対していただきたいというふうに思います。
それから佐和先生の2050年の60%ですけれども、お示しした政策措置は今回の大綱の見直し、第2ステップに向けての提案ですので、将来までこれだけでいいというような性格のものではありません。また、どういった方向でやっていくかということは必ずしも私たちすべて答えをまだ持っているわけではないのですけれども、ただ一つ、将来の画期的な今はない技術に、それがいいものであれば出てくると期待したいところはありますけれども、安直にそこに依存する傾向がちょっと見られますので。 例えばCO2固定化ですとか水素社会というようなことは必ずしも本当に答えになるのかというのはこれから検討していきたい。むしろ、それに依存するよりも現在ある取組で着実に進めていくことの方が大事だと思っています。
それから自然エネルギーの目標、茅先生の御質問ですけれども、具体的にはRPSは全体でということになってしまうので、長期エネルギー需給見通しの太陽光、バイオマス、それぞれの目標を引き上げるというようなイメージで申し上げました。
それから原子力発電についてですけれども、私たちは温暖化対策として大規模な発電所であり、放射性廃棄物を出すという方法は選ばないという立場を持っている。その点からの意見でございます。また、「過度な原発依存」というのは、大綱が既にもう絶対立地が難しいというような10基から13基等の原子力に依存していることを指したもので、先日の電力供給計画にあったように、それはそこまでの依存というか計画案がそもそも破綻しているということに対して申し上げました。
それから経済的インセンティブに関しては、国内排出量取引という言葉は出てきていないのですけれども、「炭素税等」というふうに書いておりまして、私たち国内の排出量取引は炭素税同様、制度設計をきちんとすれば大変有効な制度だと。むしろ総量を削減するには有効な制度だと思うので、それも含めて検討することが重要だと思っていますので、炭素税と同じようなレベルで位置づけていると考えていただけたらと思います。
それから原単位の変化については、これはエネルギー経済統計要覧の日本エネルギー研究所の分析をちょっと使ったもので、ちょっと今ここですぐお答えできないので、またあとでとさせていただきたいと思います。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。それでは今日は3団体の方に長時間丁寧に御説明をいただきまして、本当にありがとうございました。いただきました御意見は十分今後の審議の中で参考にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。
 それでは、ただいまから5分間休憩いたしまして、5時8分から再開をさせていただきます。
午後5時03分 休憩
午後5時08分 再開

○浅野部会長 それでは再開をしたいと思いますので、どうぞ席へお戻りくださいますように。
 それでは次の議題に移りたいと思います。次の議題は前回以前から続けております大綱の各部門別の対策・施策の評価についての続きでございまして、本日は、「エネルギー供給部門の対策・施策の評価について」審議をお願いいたします。なおこの会場は時間延長が大変難しいということを今事務局から耳打ちをされましたので、まず最初の事務局の説明もできるだけ簡潔にさせますが、そのあとの御質問、御意見についてもどうぞその点をお含みのうえでよろしく御協力をお願いいたします。
 それではどうぞ事務局。

 (2)エネルギー供給部門の対策・施策の評価について

○清水温暖化対策課長 温暖化対策課長の清水です。それでは資料4のシリーズに基づきまして簡潔に御説明したいと思います。まず資料4-1でありますけれども、エネルギー供給部門の対策につきましてはここにありますように新エネルギー対策、燃料転換、それから原子力の推進という三本立てでありました。1枚めくっていただきますとそれぞれの削減量が出ておりますが、原子力につきまして削減量は数字としては明記されておりませんで、この資料の一番最後のページをめくっていただくとわかるように、2010年度までに原子力による発電量を2000年度と比較して約3割増加というのを前提とした。そういう大綱のつくりになっております。
 それでは資料4-2に基づきまして背景について御説明したいと思います。1枚めくっていただきまして2ページ目であります。エネルギー転換部門といわれている部門はここに書いてありますように発電、コークス類あるいは石油精製などエネルギーをほかの使いやすいエネルギーに転換するということから、 エネルギー転換部門というふうに呼んでいる部門であります。
3ページ目にCO2排出量の推移ということで電気・熱の配分ということを示しております。これは左と右、数量的には同じものでありますけれども、左がいわゆる配分前、直接排出ということでエネルギー転換部門38%とありますが、これは発電所から直接排出されるCO2はエネルギー転換部門でカウントしたというものでありますが、右側の電気・熱配分後ですが、これは間接排出というふうにいっておりますが、従来のインベントリーの区分は主に右側でやっておりました。例えば家庭で使われる家電製品の消費電力量などは家庭の中に入っているということです。これでみますとエネルギー転換部門は6%ということですが、この左、右両面にわたりながら以下考えていきたいと思っております。
 次に4ページ目をめくっていただきまして、エネルギー転換部門の概況です。まず4ページの図は電気・熱配分後ということでありますので、家庭や企業で使われている電力は含まない形でのCO2の排出量であります。全体で見ますと1990年に比べまして2001年の排出量がマイナス5.6%ということで減少しております。これは特にコークス製造の排出が36%ということが大きく影響していると思っています。
 それから5ページ目、これは配分前ということで家庭とか企業で使用されている電力の分も合せて排出量で見た数字であります。これで見ますと2001年のところで1990年に比べまして、3.6%の増になっておりまして、かつ数量的にも3億5,000tぐらいの大変大きな数字になっております。この中で9割を占める発電が大体+6.6%というような数字になっております。今、電力を中心にこういう議論を進めていきたいというふうに思います。
 次に6ページにまいりまして、発電電力量の推移でありますが、今申し上げましたように、CO2の排出量は6.6%ということでありますが、発電量で見ますと2割以上の増ということになっております。これは後ほど述べますように原子力発電の増加などによる電力排出係数の改善というものがこの背景にあるわけであります。
 7ページにまいりまして、火力発電の発電効率をみております。左側の図が最近の運転開始年に合せた、どういうものができているかということでありますけれども、最近特に天然ガスを中心としまして発電効率が非常に高いものができております。ただ一方、石炭火力もできているという状況です。右側の図が発電効率と利用率を重ねた図でありますが、発電効率の高い天然ガスよりも発電効率が少し劣る石炭火力の利用率の方が高いというような現象があります。この背景としまして、次の8ページでございます。一日24時間の電力変動ということであります。夜は電力消費も少なく、かつ発電も少ないわけでありますが、昼がピークになると。これはベース供給力という形で原子力あるいは石炭などが出ていて、ミドルのところを天然ガス、そしてピーク対応として石油、揚水、水力、こういったものを使っているという構造が背景にあるわけであります。
 9ページ目がそれではどういう設備があるかということですが、これは設備容量でみておりまして、原子力が2割、火力が6割というような形になっておりますが、右側の図が火力の中でみますと、天然ガスが約半分とかなり大きな位置を占めているということです。
ただ、発電量でみますと、これはまた少し別の形になるということで10ページ目をみていただきますと、2001年度の設備利用率という形であります。先ほどの電力のピーク対応あるいはベース対応ということと関係しておりますが、一番下に利用率が書いてありますが、原子力が約8割、水力が9割5分、石炭が75%ということで高い設備利用率になっており、石油、あるいは天然ガスは必ずしもフルに活動していないという、そういう形になっております。
次のページの11ページが各国比較ということでありますが、各国ともやはり原子力はそれぞれ高い比率だと思います。日本の場合は石炭が高く、天然ガス、石油というような状況になっております。ドイツも日本と同じような状況でありますが、ただイギリスの場合は天然ガスの比率が高いというような形になっております。
次のページにまいりまして、排出係数ということを図にしております。これは1kwhを発電するときに排出されるCO2の量をキログラムで表したものであります。この10年間CO2の排出係数が11.7%減少しているということがあります。この背景といたしましては13ページにありますように原子力の発電量が増加しているということで、この間、58%原子力の発電量が増加し、そのことが排出係数の減少につながっているということです。
次の14ページにまいりまして、火力発電の火力平均の排出係数で見たらどうかということですが、この間、火力平均におきましても3.1%排出係数が改善しております。ちなみに排出係数といいますと、石炭火力は0.8ぐらい、石油火力が0.7、天然ガスが0.4というような形になっているわけですが、この荷重平均という形でこういうものが表れているかと思います。
15ページにまいりますと、この間のそれぞれの石油、天然ガス、石炭の構成がかなり変化しております。天然ガスが石油に代わってきているということで改善が進んでいるわけですが、一方、石炭火力の伸びというのが180%増の今以上3倍近いというような増がありまして、全体としてのCO2の排出係数の改善が微減にとどまっているという、そういう状況があります。
それでは対策自体の進捗状況の方はどうかということで、4-3にまいりたいと思います。従来いっておりますように、この評価はあくまで暫定的なものであり、今後変わり得る性格のものであるということを御認識いただきたいと思います。
まず、新エネルギー対策ということで1枚目に書いてありますように、太陽光、風力、廃棄物、バイオマスなどの発電あるいは熱利用が新エネルギー対策です。この推進のために様々な導入支援あるいは技術開発で議論に出ましたけれども、RPS法などを含めて対策を推進しているところであります。
1ページを開けていただきまして2ページ、まず太陽光発電でありますが、太陽光発電につきましては2010年度で482万kwの導入を大綱上の目標としております。真ん中に2つほどグラフがありますが、左側の図で見ていただけるように2002年で60万kwを上回るような伸びがあります。ただ、これは右のグラフで目標とそれから現実の関係を見ますと、目標が482万kwですから、かなり高いところにあり、現実の導入からみるとまだ6倍、7倍の開きがあるというようなことです。
現在の助成措置などもありましてコストは下がってきておりますが、3ページ目の一番下に書いてありますように、今後の見通しとして考えた場合に,まだまだ大綱の目標との間には差があるということ。あるいは現在の価格においてもコスト的な問題もまだまだあるということから、目標の達成については不確実性があると思うということです。
それから4ページ目にまいりまして風力発電です。風力発電につきましても同じような図を左、右合せて付けておりますが、NEDOなどの導入促進もありまして、近年普及しておりますが、ただ目標等の間で見ますとかなり高いレベルがまだ目標に立っていると、開きがあるということです。
5ページ目で今後の見通しの評価のところでありますが、RPS法の大体半分程度が風力で補われるとすると、この約300万kwという目標に届くということになります。ただ、風力発電の適地の問題あるいはまだなお、目標との乖離があるということがありますので、目標達成については不確実な面があるのではないかということで、ここでは記述させていただいております。
それから6ページ目、廃棄物発電とバイオマス発電であります。これは分離したデータが出ませんでしたので、この6ページのグラフは両方合せた形になっております。現在このような状況でございまして、現在のペースで進むよりも2倍以上のペースで進まなければ目標は達成できないというようなレベルでありまして、これも不確実ということで評価しております。
7ページで太陽熱利用であります。大綱上は2010年で430万klの導入を考えております。これは太陽熱温水器とソーラーシステムという2つのシステムがありますが、過去において太陽熱温水器がかなり大幅に導入されているわけでありますが、現在廃棄台数が新規台数を上回っているような状況になりまして、この2つのグラフのうちの下のグラフに現在導入実績が下がっているというような現実があり、目標との乖離が開いているということがありますので、現状のままでは大綱の想定した導入量を確保することは困難ではないだろうかという形の記述にしております。
それから8ページにまいりまして、未利用エネルギーです。これは地下水や海水などの温度差エネルギーの量あるいは新しく入りました雪氷冷熱の利用、それから廃熱を利用した熱供給などが含まれます。現在の導入実績を見ますと、約4万kl程度で横ばいです。これがその表であります。実績で見ますとかなり工場廃熱の利用が多いということです。今後の見通しのところに書いてありますが、現在は補助制度などで導入例は増加しつつありますが、現状のままではかなり達成する確実性は低いのではないかという形の記述をしております。
9ページ目で廃棄物の熱利用であります。廃棄物の熱利用は現状横ばいというような形になっておりまして、大綱の想定した導入量である14万klの確保はなかなか困難ではないかということで記述しております。
それから10ページ目のバイオマス熱利用です。2010年度で67万klの導入を想定しております。バイオマスの熱利用としまして木質チップや木質ペレットなど大変地域で期待が高まっております。現在全国で11の生産工場やあるいは25カ所の事業場における利用など拡大しているところでありますが、なおコストの問題あるいは偏在の問題だとかあります。現在入手されているデータが限定されており、目標の評価にあたりまして不確実性が大きいということであります。
11ページの黒液・廃材等であります。黒液と申しますのはパルプの製造過程で生ずる有機性の廃液のことであります。これを濃縮することによってバイオマス燃料という形で使うことができるわけであります。2010年度に494万klの導入ということであります。これまでの進捗状況の表にありますように、目標が494万klというレベルでありまして、ほぼ達成できるような比較的容易な範囲内にあるということで、ここでは記述しております。
12ページで需要サイドの新エネルギーということで、実は今回は供給サイドの議論でありますので対象ではありませんが、クリーンエネルギー、それから天然ガスコージェネレーション、燃料電池につきましては、需要サイドの新エネルギーとしての記述があります。クリーンエネルギー自動車は低公害車のところで一回お話をしましたので、ここでは天然ガスコージェネレーションとそれから燃料電池についての導入について参考として資料を挙げています。これはそれぞれグラフのような形になっております。ここでは時間の都合でこの2つについては省略したいと思います。
15ページにまいりまして、燃料転換ということです。これは老朽した石炭火力を天然ガスの火力に転換していく。あるいは産業用のボイラーを転換していくなどの内容の政策であります。現在までの対策の進捗状況にありますように、様々な促進制度などがありますが、なかなかその実績などがまだ出ておりません。それから一方、自由化に伴うIPPの普及ということからここで約半数が石炭系ということで、次の16ページに表がありますが、IPPの導入実績を見ますと、右から2番目に「主燃料」と書いてありまして、必ずしも天然ガスというよりは石炭についても導入されているというような実績があります。それから17ページを見ますと、2010年までに運転される予定の火力発電所が石炭火力、LNGなど両方あるというようなそんな状況です。
15ページに戻りまして、今後の見通しのところでありますが、発電所の燃料転換につきましては、現在のデータから見て見通しの不確実性はかなり大きいということ。それからIPPが今後とも石炭が主流になっていく可能性が強いことはないか。というようなことを含め記述をしております。
18ページの原子力の推進ということでございます。これは19ページに参考といたしまして表を付けておりますので、これについて御説明をしたいと思います。現在の大綱におきましては最初に御説明しましたように、2000年に比べまして2010年までに原子力の発電量を30%増やすということが前提であります。この前提は平成13年度の電力供給計画に一致するという形になっております。この平成13年度の電力供給計画の運転時期ということがこの表の一覧に載っておりますが、このときが10基から13基ということでなっております。電力供給計画は毎年発表されておりますが、昨年の3月に発表されました15年度の電力供給計画では既に1基運開済みのものが3号基を除きまして8基、合せて9基という形になっておりましたが、3月31日までに提出されました電力供給計画の状況を見ますと、この表にあるとおり1基既に運開済みのものプラス5基という形になっています。島根の3号基が2011年3月というふうになっておりまして、2010年度にかろうじて入っておりますが、ここでは一応5基という形でさせていただいております。
1プラス5で6基ということを前提にして18ページに戻りまして、今後の見通しということであります。10基から13基ということが6基ということでありますが、一応設備利用率83%を仮定しますと10基ということになりますので、10引く6ということで4基分の原子力発電量が不足する恐れがあるという形であります。現在の大綱にありますように135万kw級の原発1基につきましては、およそ0.7%、約800万tというような計算がございます。ただ、必ずしも原子力発電所が石炭火力に代替するかどうかというのは定かではありません。天然ガスを代替した場合は約400万tということであります。したがいまして、4基分の原子力発電量の不足ということを考えた場合、2,000から3,000万t程度のCO2が追加的に排出されるのではないかということで、ここでは記述されております。
ただ、これはあくまでベースラインの電力需要が減ったときには需要が減り、それからCO2の排出も減るので、これがそのまま不足になるというようなことではなくて、ただ、現在ある対策の考え方と比較してこういう量になるということを書いたものでございます。以上であります。

 ○質疑応答

○浅野部会長 それでは、ただいまエネルギー供給部門について御説明いただいたところです。飯田哲也委員からペーパーが出ておりまして、これ全部お聞きしていると30分でもかかりそうなので、すみません3分ぐらいでこの趣旨を。

○飯田(哲)委員 A4の横長で出しておりますのと、あとピンク色で昨年度1年間の活動報告という冊子をまとめております。特にこの活動報告書について1つはRPS法検証委員会で、それからもう1つは系統連系検証委員会という2つ開催した内容が主です。ですから詳細はこちらを見ていただいて、転換部門で特に電力分野ということですので、自然エネルギーの特に電力分野、すなわち新エネルギー利用特措法いわゆるRPS法について、2つのもの、すなわち目標値と系統の話をざっとまとめました。
ただ、これ全部紹介できないのでさらっといきますけれども、1枚めくっていただいて、まず目標値、日本の1.35%はやはりどうも見ても小さ過ぎる。これに対して、私はこのとき新エネルギー部会にも入っておりましたが、私以外のすべての委員の方が「これは大変な目標だ」というふうに言われて。ただ、これを海外で発表すると、「毎年1%か」と言われて、「いや、10年でそうだ」というと、ジョークかというふうに言われたりするのです。ドイツ、イギリス、フランスなどの2010年までの目標値に比べるとあまりに小さ過ぎる。これに対してやはりこれは厳しいんだという話もあるのですが、それに対する反論も述べておりますので、あとはちょっとお読みください。
 その他、次のページですね、下のページはヨーロッパ、さらにその各国の目標値を割りあてているわけですが、この中でドイツに関しては確実に達成できるといわれています。イギリスに関しては恐らく半分ぐらいだろうと、そしてイギリスは義務づけなのですが、ヨーロッパ各国のインディカティブターゲットということで、これを目標値にしなさいという努力目標なんですけれども、ドイツをそれを超える。イギリスは恐らく半分なのであとはお金で払うという形になります。
 1枚めくりまして、リードしているドイツ、それからスペインがそのあとを追っております。その下にデンマークがありまして、この3カ国の特徴というのは先ほど佐和先生がちょっとおっしゃいましたが……。

○浅野部会長 申しわけないけれども説明だけにしてください。今日は講義を聞く時間がないので。

○飯田(哲)委員 すみません。デンマークでは、まさに経済と環境の効果、雇用も生み出し、非常に大きな3,500万tの削減をしている。その下に日本が選択をしたRPS法とドイツ型の Feed in tariffのどちらが効果的かつ経済的なのかということです。ちょっと1点訂正なのですが、5ページ目の下の図のところの「発電コスト」というのは「買取コスト」です。フィードに至るものが安いということがはっきり出ています。
 次の6ページ、7ページ目はイギリス、日本が手本にしたイギリスのRPS制度は、今会社が倒産して大混乱に陥っているという状況があります。
 8ページ目と9ページ目、ここは日本の新エネ利用特措法の問題、これまで1年間我々が検証してきたところいろんな問題がある。特に数値が小さいということと目標値を先送りしている。あと2つ問題がありまして、2010年までしか決まっていないので新規の新エネ設備をつくろうとすると、長期のファイナンスが必要なわけです。つまり2015年とか20年、イギリスはちゃんと20年とか25年決めております。長期のファイナンスのことが考えられていない。それから目標達成しないときにペナルティがない。ですから、例えば東電さんですと、仮に10億kw時、買うよりは100万円罰金を払った方がはるかに安いわけですね。そういう形でこの2つが致命的な問題となっています。
 さらに、先ほど風力の目標値達成は難しいじゃないかという話がありましたが、このままいくとRPS法が入るまでは順調に入っておりますが、RPS法が入ってからこの先120ぐらいで大体止まってしまうのではないかというのが、我々の予測が。
 それから最後、系統の話で10ページ、11ページです。系統の話は非常にわかりにくい話なのですけれども、基本的には11ページ目の小さい文字の一番上、風力発電が「系統に影響を与える」ことは事実だが、それは基本的に技術的・経済的に解決可能である。というのが、これは東京電力さんにも入っていただいて議論をして、少なくとも我々サイドの結論としてはそういう結論に達しております。
詳細はお読みください。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。茅委員に今日御出席いただきましたが、特にこのパートでエネルギー供給部門の評価でございますが、事務局の先ほどの報告についてコメントをいただけますか。

○茅委員 飯田委員の方ではなくて事務局の説明した全体像ですね。

○浅野部会長 できれば事務局の方について。もちろんありましたらそちらでもかまいませんが、ただ時間が限られておりますので申しわけございません。

○茅委員 いや、飯田委員の方のお話にちょっと反論するには時間がなさ過ぎて無理だと思いますので。

○浅野部会長 そうですね、また、一つお願いいたします。

○茅委員 事務局の御説明の方に関しては、これは現状こうであるという御説明でございまして、したがってどうするかということは、これからの問題なのですが、たまたま経済産業省の総合資源エネルギー調査会で需給見通しの見直しをやっておりまして、まさにこの議論をやっているところです。正直いって、まだ答えは出ておりません。私自身としてもこの答えはどういう形で出すかというのは非常に苦慮しているという状態です。
 ただ、この中であまり触れておられない問題だけ申し上げますと、原子力が増やせないという1つの原因はおっしゃるように立地の問題ですが、2番目の問題は経済的に考えても需要が伸びてこない状況では、もう既に経済的にみてあまり新しい原子力をつくることを好まない電力会社がだいぶ出てきていると。つまり、そういった経済的な要因もかなりあるというのが一つのポイントです。それから我々の方としては、我々といいますか私個人というべきでしょうか。最近、世界の状況でもあるいは日本の一部の状況でも原子力の稼働率がかなり上がっている例がございますので、この稼働率の向上というのを安全性のマイナスなしでどのような形で評価できるか。この辺の検討が一つの大きなカギかと思います。
 それともう1つは、やはり一番大きな問題というのは石炭火力の問題でございまして、これは前の需給見通しでも基準ケースとそれから目標ケースと両方あるのですけれども、基準ケースが趨勢で、それはやはりどうしても石炭が今の自由化の問題と、コストが安いために増えてくるという状況になっているわけです。この表でも稼働率が石炭の方が高いというふうになっていますが、これは当然のことなので。つまり安いものを当然ベースに使うというのはどこの電力会社でもやることなわけで、これは当然のことだろうと思います。
 そういったものを変えるということが、果たして自由主義経済の中でできるのかということになりますと、これは根本的な問題で特に現在のように自由化を促進しようと政府がしているときに、このバランスをどうとるのかというのは大変難しい問題だと考えております。今の段階では正直いいまして答えはございません。私の中にないわけです。むしろ皆さま方から何かいい知恵を出していただければと思います。以上です。

○浅野部会長 今の段階はたびたび申し上げております通り、大綱の評価をしているわけで、それからどうするかということは、次の大綱見直しのステップでまた議論を頂きたいと思います。今日残り20分でございますが、この評価ということにできるだけ絞ってコメント、御発言がありましたらいただきたいと思います。札をお立てください。
 それでは横山委員、安原委員、この順番でお願いいたします。

○横山委員 評価に限ってということでちょっと評価に限らない言い方になるかわかりませんが、その場合はちょっと許してください。今の事務局の分析について、私自身もそのとおりではないかというふうに思いました。要するに今の状況になったのは原発に過度に頼りすぎて、それでそれが縮小されてこういうように目標達成、6%削減には程遠い状況になっているということだというふうに思います。
 それから事務局の方にはなかったのですが、最初は最大で13基、それから今度のものでは6基ということですけれども、そういうふうに縮小する一方で事故やトラブルが起こることによって、ますます原子力発電ができないというような状況になっているわけで、それについてはまさに大綱を破綻状態にしているのは、この原発ではないかというふうに思います。今回の見直し、これが評価から逸脱するかもわかりませんけれども、少なくとも安全性に気をつけて原子力を推進するということで原子力推進一本槍でいったのでは、今後、例えば新しい大綱で5基ないし6基ということを掲げたとしても、またトラブルがあったときには排出量が大幅に増えてしまう。根本的に大綱で書いている原子力についての扱いというものを十分論議したうえで評価・見直しをしていかないと、今後も対応できなくなるケースが出てくる。大綱の破綻状態というものが一切改善されないことになるのではないかというふうに思います。以上です。

○安原委員 もう既に問題点が指摘されておりますが、私もエネルギー転換部門における新エネルギー対策を思い切って拡充する必要があると思います。既にいろんな方策は講じられておるのですが、今日説明がありましたようにこれまでの実績は目標をはるかに下回って、目標達成の目途がまったく立たないということ。その目標自体が例えばRPS法の今議論がありましたように、1.35%という非常に小さな目標であると。それすら達成の見通しが立たないということでございますので、やはりRPS法は仕組みとしては非常に評価できると思いますし、電力会社も受け身ではありますけれども、買取制度で協力をしておりますから、それはそれなりに評価できるわけでございますが、やはり何といっても目標が低過ぎる。それでは低い目標すら達成できないのに目標を引き上げてどうなるんだということがあるかと思いますが、それはやはり本来、エネルギーの電力を供給する電力会社が受け身の対応ではなくて、積極的な取組をするようにもっていくということではないかと思います。
 それはどうするんだということになりますが、結局コストアップ要因をなかなか引き受けられないということでしょうから、コストアップ要因を電力消費に比例して、そして広く分散するという仕組みがどうしても必要ではないかと。それから太陽光発電にしても空間を確保するという問題がありますから、空間を持っている人の協力を得られる体制をつくらなければいかん。いろいろバックアップ体制をつくらなければいかんとは思うのですが、RPS法の大幅な拡充がバックアップ体制と同時に実行可能な形で作り上げていくことが重要ではないかと思っております。以上です。

○浅野部会長 三橋委員どうぞ。

○三橋委員 簡単に申し上げます。目標の数字が出ているわけですけれども、それを実現させるための政策というか誘導策というのがまったくないんですよね。この大綱の一つの欠点というのは、まさに目標に向けたステップがない。それは先ほど来、出てきているインセンティブをどうみつけるかという問題が議論されないで、目標だけ決まっている。こういうところにあると思うので、この大綱の見直しにあたっては誘導策をどうするかということをかなり真剣に議論していかないと、目標達成というのは難しいのではないかというような感じがします。

○浅野部会長 廣野委員。

○廣野委員 私は評価だけに限定してコメントします。この暫定評価は評価になっていないですね。と申しますのはどういうことかというと、評価というのは基本的にどういうことかというと、やはり現実がどうなっているかという単にモニターをするだけではなくて、やはりそれについての理由をいろいろ分析して、そして何が課題かということをはっきり出していく。その課題に対する接近法になってくると、これまた別になりますが、少なくとも何が課題であるかというのを出していくことが必要で、その点は先ほど最初に議論した経団連の自主的な行動計画の評価の方がずっと評価らしいなと。そういうわけでどうもこの評価について、私は大変残念ながら、もし学生であればマイナスの評価をするということです。以上です。

○浅野部会長 大変厳しいことでありました。平尾委員どうぞ。

○平尾委員 3点あります。1つは石炭火力の稼働率が高いというデータがございましたが、これは私の勘では電力会社それぞれの電力構成もありますから、自由経済の中では若干そこをもう少し深掘りされねばならないのではないかと思います。それからこの供給部門の対策につきまして、なぜもう5年もたっているわけですけれども、これがどうしてこの程度に逡巡しているのかという原因解析にそろそろ入らないと、次の具体的なアクションに結びつかないのではないかというふうなことです。
 それからもう1つは、もうこれは言わずもがなですが、電力の構成の議論を避けておりますが、これはベースとしては我が国のエネルギーセキュリティーがございますから、石炭火力の情勢についても一時期はそういうことがあったということを忘れないで、もう一度大きい議論を展開していかなければならんと思いました。以上です。

○浅野部会長 永里委員どうぞ。

○永里委員 2点あります。エネルギーの安定供給ということを考えたら、当分の間、画期的な技術開発ができない限りは原子力に頼らざるを得ないわけですから、ここをうまくクリアーするようなことを考えなければいけないと思います。もう1つは、バイオマスエネルギーというのは集荷コストが高いものの分散型で非常に考慮に値するものです。ところがバイオマスから出てくるバイオフューエルについてのコメントは今日はなかったのですが、今日も議論した運輸部門のCO2削減というようなことを考えましたら、打開策としてもっとバイオフューエル化を考えるような、それを加速するような制度とかインフラ整備をすべきではないかと思います。

○浅野部会長 須藤委員どうぞ。

○須藤委員 清水課長の御説明は受け入れられる御説明だったと思います。2つほど質問がございます。1つは、4-2の方で天然ガスをベースにして石炭を変動のときに使えない理由というのはコストだけというふうに理解してよろしいのでしょうか。それから2点目が4-3の方につきましては、目標値が低いのにもかかわらず、その低い目標値すら程遠いという理由をどういうふうに解析評価されているのでしょうか。以上2点です。

○浅野部会長 大塚委員。

○大塚委員 3点ございますが、第1は太陽光については、もしこれが費用効果性の高いものであれば、もう少し進めていく必要があるということですので、恐らく税制優遇措置をとっていく必要があるのではないかということがございます。対して太陽熱について7ページにあったように、全然目標は達成していないのですけれども、もし今日費用効果性が高くないということであれば、むしろ大綱の見直しをしておく必要があるのではないか。基準自体を見直す、ほかの問題とごっちゃにするということですが、必要があるのではないかということでございます。
それから17ページ等にありますように、石炭火力を新設されるとか、あれはIPPも含めてその石炭火力が増えていくということについてどう考えるべきかということは、環境とか温暖化との関係でよく考えた方がいいのではないかというふうに思っております。もちろん、エネルギー安全保障の問題等もありますし、従来のいろいろな経緯があると思いますし、エネルギー自由化との関係等もございますので、いろんな問題を考慮しなければいけませんが、石炭の方にむしろ国が誘導しているようなことであれば、環境の観点からは少し検討しなければいけないと思います。
第3点は、先ほど平田委員がおっしゃった原子力発電ができないのであればその分、天然ガスへというお話もございましたが、この点をどう考えていくべきかという問題があるということを指摘しておきたいと思います。以上です。

○浅野部会長 飯田委員どうぞ。

○飯田(哲)委員 先ほどのお話以外で3点ほどですね、1つは、やはり何度か出ている原子力なんですけれども、先ほど茅先生おっしゃった経済性云々という話は非常に賛成ですね。現実にこの13、15、16という趨勢を見ていくと、先日の原発の撤回もあったように徐々に遠方に遠ざかっているわけですね。つまり、この5基すらも本当にできるかどうかということを冷静に見極めて、これはあくまで電力会社の経営の問題であり、あるいは電力自由化の問題でもありますから、これがさらに下振れする可能性もあるということも踏まえて今後見極めていく必要があるのではないかと。
 それから先ほど石炭のところで、電力会社の電源構成は自由主義経済で手が出せないという話も何かあったように思いますけれども、これはやはりきちんと石炭に課税をして、今でも一部課税が始まりましたけれども、それをもっと上乗せしていくことで、あとは価格で自由経済に入るということで、まったくその自由主義経済に反するものではないというふうに。
 それから新エネで先ほどRPS法の話を中心にしたわけですけれども、これに対してまず1つは太陽光ですね。太陽光は必ずしもコスト効果は高いわけではないんですけれども、ドイツではこの春、法律を改正して64ユーロセント/kw時、約90円で買い取る。韓国も去年から70円以上で買い取る、700ウォンぐらいで買い取るという法律を決めておりまして、それをさらに20年、25年という形で買い取ると。さらにこれは税金ではありませんで、税制レベルでは太陽光はとても普及せずに、むしろかかったコストを電力消費者ですべて割り戻すと。ドイツはもちろん太陽光だけではなくて風力、バイオマスすべて含めて、それが大体一家庭あたり1ユーロぐらいで、今の電力の5%がすでに自然エネルギーへ転換をしているというような形ですので、そういった施策ですね。つまり必ずしも税によらなくてもきちんと普及する施策はあり得る。経済的インセンティブはあり得ると。
太陽熱に関しても実は今日ちょっとデータをつけようと思って忘れていたのですが、日本が削減しているのに対して、太陽熱は実は経済的インセンティブはあるんですね。で、ドイツでは今爆発的に、ドイツだけでなくてヨーロッパ全体、デンマークとドイツが中心ですが、爆発的に増えているんですね。そこら辺も政策としてこの熱の部分の転換が必要だと。その熱に関してちょっというと、この資料4-2は転換部門中心に書かれていまして、資料4-3は大綱に沿ってエネルギー、供給となっていて、この4-2と3が必ずしも一致をしていないようなところがあると思うのですが、そこら辺は後日また再検討していただくとして、とりわけ太陽熱とかバイオマス等々の熱利用の部分については、家庭でいうと例えば灯油に代替をするとか、供給施策でありながら需要サイドの施策なんですね。そこら辺のちょっと枠組みのとらえ方というのを少し考え直した方がいいのではないかというふうに。つまり、家庭においてこれは一番上流から流すものというよりは、むしろ需要サイドの転換施策というようなことを少し考えていった方がいいのではないかと。以上です。

○浅野部会長 わかりました。浅岡委員。

○浅岡委員 まず1番目は、先ほど茅先生からのお話でも原子力が進まない理由に経済性があると。そのもととして需要が伸びないのではないかということがありまして、この大綱自身が需要の3割増しというようなことで議論がなされてきているわけです。元々その需要の計算はどうなっていて、それが現在どのように需要といいますか、電力需要が変わってきているのかという部分についての分析を合せてお願いしたいと。これは将来どうなるのかという点で必要なことかと思います。
 それから先ほどの4-2の8ページの図、これは電事連が出したというもののようですけれども、これと15ページの燃料の消費、これは実際の消費量と考えていいわけですね。発電容量ではないということだと思いますけれども。見ますと、この8ページのような図ではなくて、石油の部分はずいぶん小さくなって天然ガス等が相当に増えて調整電源になってきているとみてよろしいのでしょうか。そうとすれば天然ガスでそれなりに頑張りつつあるところを石炭の比較的、まだ割合としては小さいように見えますけれども、それが足を引っ張っているということが非常によくわかるものであります。先ほど来、石炭への課税等をする、既設に課税等をすることによって適正、公平公正な競争社会というものにするという点では、考えるべきことの裏づけとして私は拝見をしました。
それに対して逆に自然エネルギー部分については、先ほどの飯田さんの話ではRPS法ができてかえって動かなくなるというようなものは、やっぱり制度的に根本的な問題があるという評価がなされていくべきではないかと。その根本が長期的な見通しの立つ固定的な買取制度といいますか、長期的には経済的な見直しが立つということが不可欠だというようなところも踏み込みながら評価をするということが必要ではないかと思います。
 それから太陽熱については、私ども本当にこれは家庭の中でいいものだと理解もしておりまして、そうだと思うのですけれども、4-3の7ページを見ますと、近年の住宅用ボイラーの型式の変更によって設置が困難になるとかいう、なぜこんなことになるのだろうと思ったりいたします。これは悪徳商法が流行ったことから非常につまずいてしまった問題ですけれども、ちゃんと仕切り直して普及策というのを考えていただければと思いました。

○浅野部会長 桝本委員お願いいたします。

○桝本委員 まず評価の部分で熱については、今飯田さん、それから浅岡先生のお二人の御指摘がありました。御案内のように再生可能エネルギーがどういうわけかみんな電気、電気ということになっています。熱の利用あるいは冷熱の利用も大いに工夫されるべきで、これは大幅な導入にいたっていない、だとしたら大幅に導入に至る策も考える余地があるのではないかと。困難であるというふうに考えるのはちょっと早計ではないかというふうに存じます。
 それから8ページですが、未利用エネルギー、この未利用エネルギーの中には、確か河川水と大気の熱の差を使った未利用エネルギー部分もここに入っているはずでございます。それと同じように考えますと、大気中の熱を使ったヒートポンプ技術を使うという未利用エネルギーがまだございます。これは既に厳然としてたくさん使われているわけですが、どういうわけか水、河川水は未利用エネルギーに評価される。空気を使った大気のヒートポンプも同じ仕組みは未利用エネルギーに整理されていないという問題があります。是非、これは御検討いただきまして、ヒートポンプによる大気の熱の活用。これは一部試算では二酸化炭素を総量ですが、全部大気の温度差のヒートポンプを使いますと、1億tぐらいのCO2削減効果があるという試算すらあるわけで、御検討をいただきたいというふうに存じます。
 それから電気の部分については、私自身が東京電力におりまして当事者でございますので、いくつか誤解やあるいは我々として、先ほど大塚先生のおっしゃったとおりです。実はオイルショックのあと……。

○浅野部会長 ちょっと途中ですが、5分間延長させていただきます。よろしゅうございますか。どうぞ。

○桝本委員 手短にいたします。オイルショックあと、国の政策は御案内のように脱石油でございました。その脱石油の柱は3つありました。原子力と天然ガスと石炭です。いずれも発電所をつくるのに時間がかかります。したがって、ここで御覧になられるとおり、石炭火力は新設のものが結構たくさんあり、効率も高い。それを使うということになっておりまして、我々としては経済性を考え、環境も考え、安定性の電気の供給も考えると。そういう悩みの中で選択した結果でありまして、この数字はこのとおりというふうに理解をいたします。
 天然ガスにつきましては、一点お考えいただきたいことがございます。実はLNGという液化ガスの格好で導入している日本のシェア、世界の中でのシェアは実に50%です。大変な量を日本が既に輸入をしております。これ以上果たしてLNGの格好で大幅に導入していいものかどうか、そういう問題が一つあります。
それからこれは我々の悩みですが、天然ガスをより有利に交渉し、買うにはバーゲンのときのカードが必要です。そのカードはある意味で石炭を使っているというのも大変有効なカードです。ですから、我々としては環境の問題ももちろん御指摘のとおりの部分もありますが、石炭を使うことが天然ガスをよりいい条件で買うということの大きな交渉力に依然としてなっているという実態も是非お考え賜りたいというふうに思います。
それから先ほど清水課長からも御説明がありました。需要見通しの下方修正、これはおっしゃるとおりでございまして、需要の見通しはこの平成13年と今年の16年の数字の間には、確か2010何年でおよそ600億kwhぐらいの見通しの下方修正かあります。この600億kwhを換算によりますが、単純にCO2換算すると、確か2,000万tぐらいに相当するという計算もあります。したがって、原子力がなくなることで増えてしまうという要素はあるものの、需要の下方修正に伴って逆にCO2の排出が減ると。その減る量と原子力の分がちょうど相殺されるぐらいの量というのが現実でございます。以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。鈴木委員。

○鈴木委員 御説明のあったデータについては本当にこういうことなんだろうと思います。それをただ、ここでは表に表れた石油あるいは石炭、天然ガスというこういう話なんだろうと思うのですが、我々一番大事なのはエネルギーを供給する日本の国内のシステム、やっぱりこれがすごく硬直化しているのではないかという感じを持つわけなんですが、これはやはり電力あるいはガス会社もう少し、今いろいろ自由化が進んでいるわけですが、そういう中である意味では、先ほど自由経済の中でというような話もありましたが、やはりそれだけではなくて消費者あるいは需要者の側がもうちょっとエネルギーを選べるような仕組みをいろいろつくっていくというようなことができないんだろうか。
それは例えばバイオマスが先ほど1.何パーセントという、とんでもないことで本当は国内で一時生産される木材は全部エネルギーに換算すると、大体全体の需要量の15%ぐらいを補えるはずなんですね。日本は非常に少ない量ですけれども、もちろんそこまではいかないにしてもドイツなみの6%、7%などというのはそんなに難しい話ではないはずなので、いったいそういうものをどう考えるかというときに、やはりエネルギー供給システムの硬直化がネックになっているという面があるのではないかと思います。
ですから、やはり国としてその供給・需要全体を、あるいはそれに関わるメーカー、その他も含めた全体システムを考えていくようなことを、是非検討いただけないか。そんなふうに感じております。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。それでは時間になってしまいましたので、御質問のようなことも若干ございましたが、多くは廣野先生の厳しい採点とあまり変わらない。つまり、原因は何だと考えているのかということでありまして、実は分かればかえって書けないのでありますが、分からないから書けなかったということでありまして、さらに検討をして次のステップのところでは十分なデータが出せるように関係各省ともお願いをしてというふうに思っております。
 次回は4月7日、水曜日、15時から18時まで。場所が変わりまして虎ノ門パストラルの新館の4階で開催をいたします。次回は経済産業省、国土交通省、農林水産省からヒアリングを行ったうえ、さらに温室効果ガス森林吸収源の対策・施策と、代替フロン等3ガスの対策・施策の評価ということで盛り沢山のスケジュールでございます。特に各省からのヒアリングを行いますので、これまでに評価をしましたところで分からないというような点について、これは直接担当の省から聞いた方がいいようなことがあるだろうと思われますので、是非予習をしていただいて、あまり御自身の御説をそこで開陳なさって講義をお聞かせ下さることではなく、端的にこれはどうだろうという質問を少し出していただけると、このあとの審議に役に立つかと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。それでは、どうぞ次回も御出席くださいますように。本日の議事録につきましては事務局でとりまとめまして、後日、委員の皆さまには送付いたします。
 では、本日の部会をこれで終了いたします。どうもありがとうございました。

午後6時07分 閉会
ページ先頭へ