中央環境審議会地球環境部会(第13回)議事録

1.日時

平成16年2月25日(水) 15:00~18:00

2.場所

フロラシオン青山

3.出席委員

  
(部会長)  浅野 直人  
(委員)  清水 誠  鈴木 基之
   桝井 成夫  青木 保之
   浅岡 美恵  天野 明弘
 飯田 浩史  太田 勝敏
 大塚  直  久保田 泰雄
 小林 悦夫  佐和 隆光
 塩田 澄夫  須藤 隆一
 瀬田 重敏  大聖 泰弘
 高橋 一生  西岡 秀三
 林  貞行  平尾 隆
 廣野 良吉  福川 伸次
 細田 衛士  三橋 規宏
   安原 正  横山 裕道
   平田 賢  
 

4.議題


(1) 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しの進め方について
(2) 運輸部門の対策・施策の評価について
(3) 業務部門の対策・施策の評価について

5.配布資料


資料 1 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しの進め方について(案)
資料 2-1 現大綱における運輸部門の対策の概要
資料 2-2 運輸部門における現在までの排出量及び関連データについて
資料 2-3 現大綱における運輸部門の対策の進捗状況について(暫定評価)
資料 2-4 現大綱における運輸部門の施策の進捗状況について(暫定評価)
資料 3-1 現大綱における業務部門の対策の概要
資料 3-2 業務その他部門における現在までの排出量及び関連データについて
資料 3-3 現大綱における業務部門の対策の進捗状況について(暫定評価)
資料 3-4 現大綱における業務部門の施策の進捗状況について(暫定評価)
<参考資料>
参考資料 1 中央環境審議会地球環境部会第12回議題3「地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しについて」に係る委員提出書面意見
参考資料 2 気候変動に関する科学的知見の整理について(前回資料 2)
参考資料 3 我が国の温室効果ガス排出の動向と背景(前回資料 3-1)
参考資料 4 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しの論点(案)(前回資料 3-3)
参考資料 5 石油特別会計予算を活用した地方公共団体の普及啓発の例
参考資料 6 弟5回環の国くらし会議に係る報道


 

6.議事

午後3時05分開会

○石野総務課長 定刻を若干過ぎてございます。
 現時点におきましては、19人の先生方がおみえでございます。定足数にあと2名というところでございますが、定刻を過ぎておりますので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会の第13回の会合を開催いたします。
 本日の部会はそういうことで、あと2人の先生がおみえになりますと部会が成立いたしますので始めたいと思います。
 それでは、浅野部会長、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 本日は、お忙しい所お集まりいただきありがとうございました。それでは、まず始めに委員の異動についてご報告申し上げます。
エネルギーシステムの専門家でいらっしゃいまして、温暖化対策技術に大変ご造詣の深い、芝浦工業大学教授の平田専門委員に今回の審議から地球環境部会にもご出席をいただくということでお願いをしております。
先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○平田委員 平田でございます。

○浅野部会長 それでは、本日の議事でございますが、ご案内を差し上げましたように、まず議事の1は、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しの進め方についてご議論をいただく。次が、運輸部門の対策・施策の評価について、議題の3は、業務部門の対策・施策の評価についてとなっております。
それでは、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○事務局 資料の確認でございます。
議事次第の次に、座席表、それから今日現在の委員名簿、それから資料一覧、資料1が評価・見直しの進め方について(案)、前回の資料から若干変わっております。それから、資料2-1が運輸部門の大綱の対策の概要、資料2-2が運輸部門における現在までの排出量及び関連データについて、資料2-3が現大綱における運輸部門の対策の進捗状況について(暫定評価)、資料2-4が現大綱における運輸部門の施策の進捗状況について(暫定評価)。それから、その次に席上のメインテーブルの委員限りの資料といたしまして、運輸部門の対策効果の見通し、評価書の暫定案という1枚紙を入れさせていただいております。この資料の数値は、現時点において入手可能であるデータ資料に基づき検討した暫定的なものであり、今後さらに新しい資料データなどを踏まえて変わり得る性格の暫定的な数値であることにかんがみまして、部会委員限りといたしまして、傍聴の皆様には本日お配りできませんが、ご了承いただければと思います。
続きまして、資料3-1が現大綱における業務部門の対策の概要、資料3-2が業務その他部門における現在までの排出量及び関連データについて、資料3-3が現大綱における業務部門の対策の進捗状況について(暫定評価)、資料3-4が現大綱における業務部門の施策の進捗状況について(暫定評価)。それから、その次に同じく委員限りといたしまして、現大綱における業務部門の対策効果の見通し、評価値の暫定値について、先ほどと同じ性格でございますので委員限りとさせていただいております。
続きまして、参考資料1といたしまして、前回の大綱評価の見直しの進め方につきまして、枡本委員、平尾委員、浅岡委員、横山委員から書面で意見をいただいておりますので、配付させていただいております。それから、参考資料2が、前回西岡委員よりプレゼンテーションいただきました気候変動に関する科学的知見の整理について、前回と同じ資料を配らせていただいております。参考資料3が、同じく前回事務局資料でございます我が国の温室効果ガス排出の動向と背景について、参考資料4が、前回と同じで事務局資料ですが、評価・見直しの論点、総論(案)について、それから参考資料5といたしまして、資料の表題が書いてありませんが、石油特別会計予算を活用した地方公共団体の普及啓発の例について、参考資料6といたしまして、1月24日、東京丸の内で開かれました第5回環の国くらし会議について、朝日新聞での報道紙を配らせていただいております。
 それから、メインテーブルの委員のところには、大綱、それから昨年8月の大綱の進捗状況の点検、それから前回の部会でご審議いただきました気候変動問題に関する今後の国際的な対応の基本的な考え方について、中間とりまとめがまとまりましたので、冊子でお配りさせていただいております。
 以上でございます。

○浅野部会長 それでは、資料の不足等がございましたらどうぞ事務局にお申し出いただきたいと思います。
ただいまから議事に入りたいと思いますが、本日は3時間の審議を予定しておりますので、途中で5分ほど休憩を挟みたいと考えております。よろしくお願いいたします。
それでは、最初の議題は、前回事務局から御説明をいただいたところで時間切れになってしまいました地球温暖化対策推進大綱に関する評価の見直しの進め方についてでございます。
これについて、前回十分に時間がとれなかったということもございますので、改めて事務局から説明をいただきまして、その後に御審議をいただきたいと存じます。
では、事務局から説明をお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の清水です。
座って説明をさせていただきます。
資料1を御覧いただければと思います。
これは、基本的には前回と同じでありますが、少し追加分もありますので改めて説明したいと思います。
まず、最初の第1ページ目でありますけれども、これは、現在の地球温暖化対策推進大綱の策定当時、どういう前提でこの大綱をつくったかということに関する資料でございます。この図にありますように、2002年3月に新大綱をつくったわけでありますけれども、そのときの最新データが1999年のデータだったわけでありまして、その1999年のデータによりますと、基準年を6.9%上回っていたという状況でございました。この6.9%をベースにいたしまして、2010年まで旧大綱に、2002年のときに旧大綱が存在しておりましたので、その対策を行ったときに、どれぐらい伸びるかということで2010年を見たわけでありますが、それがほぼ横ばいの7%というところになりました。そうなりますと、京都議定書の方の目標であります6%目標を達成するためには、さらに13%分の対策が必要ということで、追加対策を掲げました。
こういう形で、現大綱は各種経済フレームの変化を見て、それから現行対策の効果、追加対策の効果を見たという形でつくられてございます。
次の2ページ目にまいりまして、現在の地球温暖化対策推進大綱の構成でございます。
大綱自体は、ピンク色の表紙の本でお手元にお配りされておりますが、その抜粋という形で御説明したいと思います。
現在の大綱は、11の表を主要な構成要素としております。それぞれの表が、3列から構成されております。まず最初の列は、現行対策とその削減量というふうになっております。具体的に、これは旧大綱においてどういう対策が行われていたかということが書かれてございます。
それから、第2番目で追加対策とその削減量という形になっております。これが、今説明しました追加の部分でございます。それぞれ、対策とその削減量という形で、具体的にどれぐらい実施するかというような導入の目標と、それから定量的な削減の増量をCO2あたりの何万トンという形で乗せております。
一番右にあたります国等の施策のところが、これらの対策、左の2列に掲げられた対策を実現するための政策手段としての規制、税制、融資、補助などの施策を掲げたという、そういう3列で構成しておるわけでございます。
3ページ目にまいりまして、地球温暖化対策推進大綱の目標でございます。
ここに、表が書いてありますように、5つの区分で目標がそれぞれ設定しております。第1番目の区分がエネルギー起源CO2ということでありまして、目標は基準年総排出量に対して何%という形に書いております。エネルギー起源CO2については、プラスマイナスゼロということでありまして、これは1990年レベルと同程度にエネルギー起源CO2からの排出量を抑えるという、そういう趣旨であります。
その内訳という形で、産業、運輸、民生という形で部門別の排出量を掲げております。それぞれ、ここに書いてございますように、マイナス7%、プラス17%、マイナス2%ということでありますが、これはそれぞれの部門の1990年における排出量に対する比ということでありますので、基準年の総排出量に対する比とは違います。したがいまして、合計がゼロにはならないわけでありますが、これを基準年の総排出量比に置きかえますと、産業で言いますと2.8%に相当し、運輸で言いますとプラス3%に相当し、民生で言いますとマイナス0.4%に相当する。このほか、エネルギー転換部門があります。これらを足すと端数がありますので、全部足し合わせてプラス0.1ということでありますが、大体ほぼプラスマイナスゼロということで平仄が合うわけでございます。
それから、2番目の区分が非エネルギー起源CO2、メタン、一酸化二窒素ということであります。これが、マイナス0.5%です。3番目の区分が革新的技術開発、国民各界各層のさらなる地球温暖化防止活動の推進、これがマイナス2%。代替フロン等3ガス、これがプラス2%。それから、森林経営による吸収量の確保が3.9%となっております。
これらの、1から5を合計しますと、マイナス4.4%ということで1.6%分、まだギャップがあるわけでありますが、これについては京都メカニズムの活用が想定されております。
大綱においての記述は、この四角に掲げてあるとおりでありまして、国としての京都議定書上の約束達成義務及び、京都メカニズムが国内対策に対して補足的であるとする原則を踏まえ、活用についても検討するものとするということになっております。
次の4ページ目でありますけれども、これが少し新しく書き加えた部分でございます。書面での御意見の中にも少し主体別の表について、どういうことを言っているのかよくわかりにくいというような御意見もありましたので、内容を少し詳しく説明する意味でつけ加えさせていただきました。
現在の大綱の目標は、温室効果ガスの排出インベントリの区分に従っての形でつくられております。これは、排出形態別でありまして、例えば産業というふうに書いてございますので、主体別と少し混同されておりますが、主体別とは全く異なる考え方になっております。
主体別に分類いたしますと、前回お示しした資料のように、家計消費として見た場合、排出量は全体の2割に相当する。これは、エネルギー起源のCO2でいいますと、民生部門の中の家庭部門、あるいは運輸部門の中の家庭の自動車部門、それから非エネルギー起源、メタン、一酸化二窒素でありますと一般廃棄物関係。それから、国民各界各層のさらなる努力ということの負荷の家庭、こういった対策に対応したものになります。
それから、企業関係につきましては、産業部門からあるわけでありますけれども、そのほか民生の中の業務その他、あるいは運輸の中の割合になっているかと思います。こういう形であります。
従いまして、家庭や企業にとって、トータルでどこまで努力していくかということで、今のインベントリを中心とした区分からいくと、どうもわかりにくい形になっているわけであります。そういう意味で、大綱の見直しに当たりまして、大綱の目標を補足するような意味で、主体別の指標というのが、一つの検討課題なのではないだろうかということで、前回の資料に提案させていただいたわけであります。
それから、5ページ目にまいりまして、大綱の評価の流れということで、これは前回資料と同じであります。
今回の評価ということでありますが、最初、まず大綱の対策による必要削減量というのがあるわけでありますが、これを対策別、施策別に評価していく必要があるということであります。対策、数えますと87ありますが、この中で定量的な目標がある対策が66あります。それから、それを実施するための施策が200余りあります。これらにつきまして、評価を行い、大綱の削減と削減目標に対して、不足が出るか出ないか、これはきちんと対策ごとに検討したいというふうに思っております。
本日、2番目、3番目の議事として、個別分野における対策の内容を審議していただきたいと思っております。
それから、6ページ目にまいりまして、これは今回新しく新規に追加した資料になっております。
この評価に当たりまして、透明性、あるいは再現可能性、あるいは確実性、長期的視点というものが必要なのではないかということになっております。
現在の大綱策定時におきまして、旧大綱の対策込みで排出量の伸びを推計いたしましたので、実際のところ旧大綱の対策がどこまでいくかというのが、不透明な形の計算になっております。今回の評価の見直しに当たりまして、そういう不透明性を減らし、再現性、というものを重要視していきたいというふうに思っております。
それから、当然のことでありますが、社会経済フレームがかなり変わっておりますので、現在の状況を踏まえた排出量としております。
それから、今回の推計は現在の対策についても確実に効果が見込めるものを固めに行うのが基本ではないか。それから、将来の排出見通しに当たっては、外部要因、内部要因というところでも、社会経済フレームで排出量が増減するという部分と、対策で効果がどの程度となるかという部分を分ける方がいいのではないか。
それから、対策の見直しに当たって、可能な限り、第1約束期間以後の長期的な効果も考慮していく必要があるかということでございます。
それから、7ページ目にまいりまして、不足があった場合の地球温暖化大綱の見直しの流れということで、これは前回の資料と同じであります。
評価・見直しは、評価という現在の対策を評価するプロセスと、追加対策などを検討する見直しのプロセスという2つのプロセスに分かれるというふうに判断されます。
この審議の前半、今は対策の評価のプロセスでありますが、評価のプロセスにおいてどれぐらい削減量が不足するというのが確定しますと、それでは不足する削減量をどういう形で埋めていくかという議論になっていくわけでございます。ここでは2つの方法があるというふうに考えておりまして、現行対策の実施量をどう拡大していくかという部分。それから、新規対策メニューについて、どういうふうに追加していくかという部分、この2つになろうかと思います。
文書で寄せられた御意見の中には、現行対策に対してさらに深掘りするのはいかがなものかというような御意見もありましたが、理論的には可能性はこの2つしかないわけでございますので、是非御議論していただければなというふうに思っております。
それから、8ページ目にまいります。
現時点における目標の達成状況でございます。これは、前回資料と同じであります。それぞれの区分ごとに幾つかのデータを示しております。これは、最新のデータが2001年度の排出量でありますので、それを目標量と比較した形になっております。
まず、2001年度排出量の欄を見ていただきますと、一番下の部分に5.2%プラスというふうにございます。その右側に12億9,900万トンという値が出ております。これは、1990年の基準年の排出量が12億3,000万トンというベースになりますので、それを基準に考えております。
それを基準にまた考えますと、大綱の目標のそれぞれパーセントであらわしていたところが、右側にさらに目標量という形になっております。これが、全体としては11億6,000万トンということであります。したがいまして、この2001年度排出量の左から3番目と、それから右から2番目の目標量、ここの差が現時点における排出量と目標量の差ということで、一番右の欄にかかれている、そういう数値になるわけでございます。
これを見ますと、エネルギー起源CO2につきましては、現在のところギャップがまだ9,100万トンある。それから、非エネルギー起源CO2、それからメタン、N2Oについてはまマイナス100万トン、マイナスですから達成しているということになります。それから、革新的技術開発、国民各界各層のさらなる地球温暖化防止活動の推進という部分では、2,500万トンの削減が必要ということであります。それから、代替フロン等3ガス、この部分につきましてはマイナス37ということですので既に達成している。吸収源対策については評価中。それから、京都メカニズムについても1.6%ということを想定しますと、2,000万トンほど削減量を稼がなければならないと、そういう状況であります。
この[3]の革新的技術開発、それから国民各界各層のさらなる地球温暖化防止活動の推進部分、ここの排出量については注としております。ここの排出量のところでは、対策によって削減量を課するというのが[3]の趣旨ですので、ここの[3]の区分固有の排出量が出てくるわけではなく、ほかの部分にカウントされているという形ですので、一応区分はカウントするという形で書かせていただいております。
それから、9ページ目にまいりまして、特にエネルギー起源二酸化炭素CO2の部分のさらに内訳がございます。8ページの表で9,100万トンということが足りないと言っておられましたけれども、内訳を見ますと、産業、運輸、業務、家庭、エネルギー転換、一番右に書いてありますように、それぞれまだ900万トン、1,300万トン、4,700万トン、2,800万トン足りないというような状況でございます。
それから、最後のエネルギー転換部門でマイナス6という数字がありますが、ここの目標数値は、いわゆるエネルギー転換部門における自家消費分、エネルギー転換や配電で消費される分に限定されておりますので、電力排出量の源単位の改善を通じて、産業、業務、家庭などの各部門の改善に寄与する部分、ここが含まれていないということであります。これは、上の方の数字に溶け込んだ形になっているという、そういうところであります。
それから、少し細かい話ですが、統計が2001年度から変わりまして、実は従来中小企業と言われていた排出部分が業務その他部門に含まれております。ここについては、今後調整が必要ということを考えております。
資料1については以上でありますが、参考資料として少し幾つか資料をお渡ししているところであります。
まず、参考資料4が前回お示ししました見直しの論点の(案)ということでありますので、御議論のときはこれを参照しながら御議論いただければというふうに思います。
それから、この機会でありますので、参考資料5と、それから参考資料6についてもご紹介いたしたいというふうに思います。
参考資料5は、今現在地方公共団体で温暖化関係の大変大きなキャンペーンを進めております。委員の方々の御意見の中にも、国民に対する呼びかけがまだまだ不十分ではないかという御意見もありましたので、現在行っているいろいろな取組の一端をご紹介したいと思います。
1ページ目は、これはちょっと見にくいんですが、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、広島市、愛知県、香川県、愛媛県、高知県というような瀬戸内海沿岸の8県1市が共同で温暖化対策のキャンペーンをやっております。それの新聞広告でありますけれども、テレビコマーシャルもやっております。あとで、御覧いただけばと思います。
1ページめくっていただきますと、これは朝日新聞のCM天気図という、日曜日に出ていわゆる結構読まれているコラムなんですが、ここでも黒い風船ということで、かなりインパクトのある温暖化のキャンペーンができたのではないかということで紹介されておりますので、ご参考までに御覧いただきたいと思います。
それから、人形浄瑠璃とか、あるいはいろいろなフェスティバルを各地で行っているということで、参考資料でつけさせていただきました。
それから、参考資料6は、環境省の全国的な大々的キャンペーンということで、「環の国くらし会議」ということを行っております。これは、朝日新聞で2月14日に出していただいた記事でありますけれども、「環の国くらし会議」、1月24日に第5回目を開いた内容であります。大変、いろいろな御意見が出まして、特に大量な情報提供が中央であるとか、あるいは環境マインドの進行には、企業の参加が欠かせないというようなことも含めて、いろいろな御提言がなされたということの資料であります。
それでは、この後少しだけ、地域における温暖化キャンペーンのビデオを御覧いただければと思います。

(ビデオ上映)

○清水地球温暖化対策課長 以上でございます。

○浅野部会長 それでは、ただいま御説明申し上げました委員から書面で御意見をいただいております。これらは、参考資料1ということで配布をさせていただいておりますので、ちょっとそれをお探し下さい。
書面での意見をお出しいただいた委員に、この書面意見についてのご説明をお願いしたいと存じます。
それぞれ、時間の関係がありますので2分以内で簡潔に御説明をお願いしたいと思います。桝本委員、平尾委員、浅岡委員、横山委員の順番でお願いいたします。

○桝本委員 書面を出させていただいておりまして、1枚目のところで2ページにわたって意見を述べております。
各論の前、総論として第1に申し上げたかったことは、私この場で何回かお話をさせていただいたところですので、御覧いただくとおわかりいただけるとおりです。ここの問題で言葉が足りないということがあるとしたら、この民生、運輸部門は幾つかの府・省にまたがって対策を必要といたします。また、主体が企業のようにはっきりしていない、大変たくさんの人々や部門に及ぶというところが難しいところ、あるいは悩ましいところかと存じております。是非、この府・省にまたがってやることを、それぞれに御協力いただきながら対応し、具体的に対応をしていただきたいというふうに存じます。
2番目は、限られた資源、限られたリソースを有効に使ってやるということは、京都議定書の枠組みの中でも一部補完的なものとして認められているわけですが、むしろそれをより現実に考えますと、枠組みを変えたり選考してやることを条件づけさえできれば、資金の有効利用、あるいは資源の有効利用を図りながら、より実効ある取組ができるわけで、そうした枠組みを待っていずに、今からつくる試みをするべきであるという主張を第2に総論といたしました。
各論は、ここに書いたとおりで4つございますが、1つこの中で特に申し上げさせていただきたいのは、既に実績を上げたところが一層やるということのほかに、上がっていない部分、これは民生、運輸が中心ですが、ここについてなぜできていないか、さっきお話ししたようなことも関係して、それを究明し、さらにその改善策を講ずる必要があるというふうに存ずると言う意見でございます。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
それでは、平尾委員。

○平尾委員 総論のところで申し上げておりますのは、各対策の一つ一つの定量的評価をもう少し突っ込んでやらねばならないのではないかと。一番下の行に書いておりますように、網羅的に定性的な対策を並べるだけでは解決に至らないというのが、いつも申し上げているところでございます。
それで、各論でございますが、数点挙げておりますが、経済成長というのが異常に前提条件強くなってまいりますので、そのあたりについての記述的な読み取りというものをよく考えて議論していく必要がある。
それから、次のページに出ておりますところでございますが、モニタリングという言葉が出てきておりますが、モニタリングというのは、大体対象がはっきりしているところは行うことはないわけで、むしろ不特定多数を相手にします民生、運輸、そういったところをどううまくモニタリングして、具体的対策に結びつけていくのかといったような検討が重要ではないかということでございます。
それから、最後に申し上げます4.に書いてございますが、どちらかと言えばねばならない的な発想でいくわけですから、これはできなければいけないわけでございまして、そういった意味で前提が狂って、あるいは目標を上積みしなければいけないといったようなときには、原点に戻って、例えば原子力発電についても、あるいはライフスタイル、そういったものについても、国として大きな枠組み、具体的な方向づけというものを徹底的に議論して、ある割付、目標設定をして、あとは頑張ってくださいというやり方では、2010年に間に合わないのではないか、こういうつもりで意見を申し上げました。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
浅岡委員、お願いいたします。

○浅岡委員 まず、先ほどの清水課長さんのお話もありましたし、桝本委員の話もありましたけれども、あわせまして運輸、民生が増加しているから、その対策は必要だとよく言われますけれども、現実の排出の内訳を主体的に見ますと、企業セクターが8割を占めると。そして、民生の家庭及び運輸の家庭に関する部門も、実質的な対策として効果のあるものは使用しております機器の効率の改善にかかわる部分が大きい、事業者の仕事にかかわる部分が大きいわけで。家庭での取組みも必要ですが、やはり事業者の皆さんの活動に関する対策が重視されなければいけないことが資料の中で具体的に示されたことを前提としてここで議論していただきたいなということであります。
その関連で、日本は特に省エネ効率がいいのだとよく言われますけれども、それもよく見ますと、為替レートに依存する部分が大きかったり、民生及び運輸の部門は欧米よりも極めて日本は効率部分がいいことは、これまでにも指摘してきたところであります。
それから、もう一つ今後の評価・見直しにつきまして、やはり、今後私たちは長期的に大幅に削減しなければいけないということを見通しながら、長期的な課題にこたえる視点が必要と思っております。
それから、これまでも大綱の中で削減の担保のないものとかねて言われてきた部分に対する政策が、まず重点的に考えられなければいけませんし、もちろん先ほど言われましたような削減余地も考えなければいけないと思います。
今後の進め方につきまして、透明性のプロセスとか再現性のプロセスとか、再現性というふうに指摘されましたところは、本当に重要だと思っております。私たちも、資料の要求をしておりますけれども、なかなか得られておりませんので、この審議会での検討におきましては、関係各省が十分な積算根拠を開示いただき、検証しなければいけないと思っております。
さらに、いろいろ申し上げる時間がありませんので端折りますけれども、目標そのものの見直しということも含めてですが、そのときに多くの関係省庁にかかわりまして、その統合的な方針を出していくことは重要でありますけれども、そのときに大きな排出量を占める関係省庁の意見が強く出てくるというようなことになるのではなく、環境の視点から、温暖化対策の視点から、環境省が十分な大事な仕事として見直しが図られることをお願いしたいと思います。
特に、産業界につきまして、個別な話につきましては、環境自主行動計画の見直し、対策への達成を評価していくことの重要性を、先ほどのお話とは逆に、必要だということを申し上げます。そのためにも、排出量の実態を把握する制度が非常に重要なことであると、環境税等の長期的な支援に立った対策の重要性は申すまでもないところであります。

○浅野部会長 ありがとうございました。
横山委員、お願いします。

○横山委員 私は、温暖化問題は理解するのが非常に難しいということで、私の意見には小さな見出しをつけてわかりやすくする努力をしてみました。
1番目は、地球温暖化の進行を見据えた議論をということです。世界各地で異常気象とか、さまざまな異変が頻発するようになっていると。まさに、温暖化防止は待ったなしの状態になっていると、そういう前提に立って今後の我々の議論をする必要があるというふうに思います。
2番目は、原発頼みの現行大綱は破綻状態だということです。今の大綱は、原子力発電力量2000年度比で3割増ということが大前提になっていますが、まずこれはほとんど実現できないということは、だれもが認める状況になっているわけで、ほとんど現行大綱は破綻状態と考えてもいいというふうに思います。そういう前提に立って、対策、施策の全面見直しが必要になっていると。特に、東京電力の原発がストップした影響もあって、2002年度の温室効果ガスの排出量はかなりアップしていると、そろそろその値が出るということですけれども、そういうことを考えた上での評価・見直しをするべきだというふうに思います。
3番目は、産業界で一層の努力が不可欠という主張です。産業界はこれまでいろいろな主張をして、温暖化対策は失業の増大とか、産業の空洞化につながるということを言っていますけれども、前回の資料にもあったように、2000年購買力平価基準でGDPあたりの2000年のエネルギー消費量を比較した場合は、これまでの産業界の主張とはちょっと違っているということもあって、産業界の一層の努力が欠かせないということです。私は、一番今CSR、企業の社会的責任ということが言われて、そういうCSR報告書を出す企業も増えているけれども、温室効果ガス削減、地球の温暖化防止のために温室効果ガスを削減するというのが何よりのCSRではないかということで、産業界とか経団連なんかの経済団体にも、是非一層の努力をしていただきたいというふうに思います。
4番目は、温暖化対策税を大きな柱にということです。我々、一般の市民はもとより産業界とかの負担も伴う温暖化対策税というような柱が一本通ってこそ、個別の対策とか政策が生きてくるということを考えて、温暖化対策税導入の論議をさらに深める必要があるのでないかというふうに思います。
それから5番目は、安易に京都メカニズムに頼るなということです。費用対効果とか市場原理の利用、活用というものは重要だということは私もよく理解しているつもりですが、京都メカニズムは国内対策に対して補足的だという原則を踏まえて、極力国内対策で削減目標の達成を図ると、そういうふうにすることが今後第2、第3の約束期間の一層厳しい目標の達成に役に立つし、そういう努力をしていれば、アメリカとか途上国に対する日本の発言力を増すということで、今後国際貢献にもつながるのでないかというふうに思います。
最後が、客観的な評価、今我々が進めようとしている評価・見直しというのは、実はかなり私は難しいことだというふうに思います。そういう意味から、いろいろな府省が関係するわけですけれども、きちんとした評価手法を確立して、客観的な評価によって対策を見直すということが大前提になるだろうということです。先ほどもいろいろ出てきましたけれども、議論の透明性とかを今後確保して客観的な評価をして、破綻状態である現行大綱の見直しを進めていくべきだというふうに思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
それでは、ただいま書面の御意見についての御説明をいただきました。事務局からの御説明を申し上げました資料1についての御提案、つまりこんなふうな形で評価を行い、さらに見直しを行っていきたいというご提案です。それに、ただいま4名の方からのコメントをいただいた、これらを踏まえてこの大綱の評価・見直しの進め方について、できれば今日合意をしておきたいと思いますので、少し時間を割きたいと思います。 御意見おありの方はどうぞ。 小林委員、どうぞ。

○小林委員 今、御発言のございました横山委員に大賛同するわけでございますが、もう少し具体的に申し上げますと、これからの大綱を進めていく上に当たっては、透明性が一番重要ではないか、そういう意味から言って、企業におかれましても個別の企業、また各工場ごとの排出量を完全な形で具体的に公表していくことが重要ではないかと考えたわけでございます。
地方では、どんどん各地方自治体と個別企業の間で、具体的な数値の公表が進んできております。そういう中で、国ベースでの経団連の考え方と個別企業との間で考え方にだんだん乖離が出てきているのではないか。そういう意味で、もう少し具体的な公表が重要ではないかと思います。
先ほど、資料の中にありましたが、桝本委員の御意見の中にも物に関する情報の公開が重要であるという記述がございましたが、これを進めるに当たっても各企業での情報の公開が重要であろうと思います。進んでいない問題点の中に、原発の新増設というのが破綻をきたしているわけでございますが、これはこの新増設に対する期待が大き過ぎたということもありますが、同時に企業における情報隠しが原因の一端ではなかったか、そういう意味でこの情報公開という意味のモニタリングを含めて考えていきたい。
また、国際的に見て産業界は乾いたタオルということを言われるわけですが、先日の環境省の説明の中でもありましたように、欧米諸国と比べて産業界はまだ乾いていない、まだまだ対策が必要であると同時に、自主行動計画を進めるに当たって経団連はそのことに対して責任をきちっと持っていただきたい。以前、こんな話を別の会合で経団連に申し上げましたところ、経団連は企業を指導したり規制する団体ではないという御発言もございました。そういう意味で、進めるのであれば責任をきちんととっていただきたいということをお願いしたいと思います。
もう一点は、主体ごとの目標の必要性ということでございますが、一般の国民がわかるような排出区分ごとに明確化していただきたい。特に、電力配分後というのはよくわかりません。そういう意味で、各発生源ごとに、例えば電力にあっても発電側の責任で削減をきちっとやっていただく。つまり、発電側の削減と使用側の削減というのは区別してきちっと明示していただく必要性があるのではないか。電気も商品の一つというふうに考えた場合、電気だけが特別扱いというのはどうかなという気がいたします。
それから、第1約束期間ということにこだわらず長期対策の中で第1約束期間はどうなっていくかということを検討していただきたいし、そのこと自身が、これからの発展途上国に対する主要になるのではないか。そういう意味で、発展途上国に対し、先進国としての日本の役割という意味から、具体的な方向性をきちっと示していただく必要があるのではないか。そういう意味で、京都メカニズムに余りこだわるのではなくて、これは補完的対策とすべきであって、主体的対策とすること自身は、国際的信用を失うことになるという意味で、是非この辺は具体的な施策をとっていただきたい。
それから、環境省が出される施策について批判をするばかりではなくて、それよりも代替案を出される施策が、環境省が出せないと言われるのであれば、具体的な対策を代替案として示される必要性があるのではないかというように考えるところでございます。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
それでは、塩田委員どうぞ。

○塩田委員 これまでの温暖化対策の総合的な評価の進め方に関して、私の意見をたたき台として申し上げたいと思います。
第1点は、目標年次について今いろいろ御意見が出ましたけれども、私は差し当たりの見当というのは、2010年、正確には2008年から2012年の期間についての削減目標6%ができるかどうかということに焦点を当てて検討すべきだと思います。
2010年以後の長期の問題について、もちろん検討することは必要だと思いますので、それは別の取り扱いをすべきだという意見です。
第2点は、ここで取り上げる施策の評価とか効果の測定、あるいは今後の政策の見直しというテーマについて、その対象となる政策というのは、何度もここで議論してたくさんの委員のおっしゃった定量化ができるものというものに限ったらどうかと思います。定量化ができないというふうに認定されたものについての検討は、これはもちろん非常に重要ですので、これは別途に扱ったらいいと思います。
第3点は地球温暖化対策というのは、総合的に進めるべき対策だと思いますけれども、いろいろな事情でここで必ずしも正面から取り上げないという問題があるんだとすれば、それはどういうもので、それについてはどういう前提をおいてここで検討すべきかということをここの段階ではっきりさせる方が審議が能率的にいくのではないかというのが第3点です。
それから、第4点は地球温暖化対策として検討するのが必ずしも適当ではない政策があるかもしれないけれども、それがこの地球温暖化対策に非常に大きな効果と言いますか影響を与えるような場合には、地球温暖化対策とは別にそれの政策についての地球温暖化対策に与える影響というものを並行的に説明をしたらどうかと、こんなような点が私の問題提起であります。

○浅野部会長 ありがとうございました。
ちょっと、3番目についてもう少し具体的に。

○塩田委員 具体的には原子力発電です。

○浅野部会長 それでは、須藤委員お願いします。

○須藤委員 それでは、まず議題の大綱の評価・見直しの進め方ということで、先ほどの清水課長の方針については、原則として賛成でございます。それと、浅岡先生、横山先生、小林先生の主とした意見についても賛成でございますが、なぜ私がそれに賛成であるかという理由を少し述べさせていただきます。
先ほどの企業が8割で、それから生活が2割という、この割合というのを私は一般国民は知らないと思います。これを知ったら、多分一般の国民は驚くんじゃないでしょうか。ということで、まずそういう情報も徹底していただきたいなということであります。なぜかというと、国民が自分の生活を見直して、例えばテレビを1時間見ないとか、先ほどもあったように、シャワーを短くするとか、車に1日乗らないとか、そういう努力をしていれば京都議定書のマイナス6%は達成できるのではないかという幻想を私は抱かせてきたのではないかと。国民ほとんどの人はみんなその責任を感じています。それは環境省の責任だと思うんです。それと、ここにいる地球環境部会のメンバーの責任だと思います。我々が何とかすれば何とかなるんだという、家庭生活に余りにも頼り過ぎているので、マイナス2%というのは、余りにもそこにそれを期待しても、厳しいのではないかということをまず申し上げておきたいと思います。
2番目は、実は私は地方公共団体の温暖化防止地域推進計画というものの策定のお手伝いを最近幾つかの県でいたしました。そういう中で、当然今のような問題が出てくるんですが、どうしてそうなるの、こういう値でいけるの、本当にこれができるのというと、環境省がそう言っていたらできるんですというんです、事務局は。だから、環境省はすごく責任があるんです。地域の計画というのは環境省のこの定量化数値はゼロとなっています。それも、国民から見たら疑問に思うんです。何でもかんでもみんな「私が悪い」のという意識啓発です。生活排水や廃棄物だったらみんな私が悪いのでいいんです。が、この問題は私はそうではないだろうというふうに思います。
最後に、つい先週の会合でもうちでは節電を図っているんだけれども、言うことをきかないのはお父さんだけです。ここにいるのは、ほとんどお父さんですよね。お父さんが言うことをきかないんだと。うちだけやらなくたっていいじゃないかと、このことが温暖化防止の本当に難しい部分にあるんです。それは、企業であったっても生活だと思うんです。今、私は生活と言ったんですが、生活もどんどん意識啓発を図ってやらなければいけないんですが、もう少し企業ともバランスよく、それから公平性、透明性、公正性ですか、ということを重点に置いて全面的見直し、それから評価をしていただきたいということがお願いでございます。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
天野委員、どうぞ。

○天野委員 幾つかご意見を申し上げたいと思います。
まず、国全体のインベントリーの性格と、それから主体別のデータの性格というのは全然違うと思うんです。今までは、インベントリーデータを使っていたために、よく見えなかった部分を、今回は主体別にやることによってそれがはっきりしてきたという点は、私は大きく評価をしたいというふうに思いますが、それ以上に今後は企業であれ個人であれ、あるいは地方自治体であれ、それぞれの主体がどういう排出に貢献をしているのか、それがどういうふうに減らされていっているのかということの情報がみんなに共有されてきたということは非常に重要になってきていると思うんです。京都メカニズムというのは、ちょっと誤解されている節がありまして、国内でやると高いのを海外でやれば安くできるからという意味で使われていることが多いんですけれども、京都メカニズムというのはもともとは経済的な手法ですから、そういうものを国内で使うことによって、効果性の高い削減ができるという側面があって、それはその側面というのは重視しなければいけないと思うんです。
EUなんかは、京都議定書が批准されてもされなくても、EUレベル全体の地域的な排出量制度を導入しようということを考えているのはそういう意見があるわけです。ほかに、独自に国別の取引を導入している国もありますし、それから何よりも京都議定書の入っていない国では、民間で自主的にそういう制度をつくって、それを実施するという動きもありまして、こういうふうな制度をつくるときには、どうしても主体別の非常に詳細なデータというのがないと動かないわけです。ですから、国際的にはそういうデータづくりが進んでおりますし、私なんかが知っている範囲では、産業界の主立ったような方々は既にそういう取組、研究、あるいは実際の応用ということをやっていらっしゃるわけです。ですから、むしろ環境省もそういう準備を着々と進められていると思いますけれども、そういった主体別の排出データ、ガイドラインのようなものをつくると。外国には、非常に詳細なものが既につくられて存在しておりますけれども、日本でも早急にそういうものをつくっていただきたいというのが一つであります。
それから、2番目に言いたいのは分野ごとの見直しをこれからしなければいけない。排出、削減の取組が進んでいるところ、あるいは滞っているところ、あるいは全体の変化によって追加的な削減が必要になってくるところ、こういうのがたくさん出てきているわけですが、それをどういうふうに追加、削減するか、どういうふうに分担をしていくかというのは、私は大変難しい問題であって、これは一つ一つ取り上げて、その部分について議論をするという意味ではなくて、全体としてその政策を考えていく必要があるだろうというふうに思います。効率的な、そして公平なやり方で削減を分担していくということなんですが、ただここで私は公平性というのが、よく単純な平等性みたいな形でとられているのが大変問題があるのではないかと。
公平性というのは、これは国際的にもそうですけれども、その問題に対してどれだけ大きな貢献をしているかということを判断するのが一つの公平性の基準ですし、それから解決能力をたくさん持っている主体と、ほとんど持っていない主体に配慮するというのも公平性の基準ですし、それから負担をどれだけ減少していくだけのニーズがあるかと、そういうことへの反映というのも公平性の基準にあるわけですから、単純に民生と運輸が伸びていって産業が減っているから、ですから産業は何もしないで民生、運輸はもっとやれと、こういうのが公平性とは私は思えない。そういった単純な議論をしないためにも、そういった分野ごとの取組というのは、大変重要な課題ですから、きちんと議論をして進めていただきたい。
それに触れますけれども、先ほどの9ページに、エネルギー転換部門というのがあって、この部門、この計算の仕方も問題があって、エネルギー部門というのは、非常に削減の対象なんですけれども、その部分は産業の方へ移ってしまっているわけです。ですから、そういう買ったエネルギーの排出が減っているんです。産業が減った分というのは、これを除けば増える分というのが多くなると思うんです。これは、ずっと以前の審議会でもそういうことが検討されていたわけでありますけれども、先ほどもちょっと東電からも御指摘がありましたけれども、電力部門の削減した分、それが放流したことによって産業部門が減らしたように見える部分というのは、一応表に出してくる必要はあるのではないかというのが私の意見です。

○浅野部会長 ありがとうございました。桝本委員、どうぞ。

○桝本委員 第1に、3ページの一番下のところに、今お話のございました京都メカニズムの補足的であるとする原則を踏まえ、国際的動向を考慮しつつ、こういう表現があるわけですが、この表現を後ほどどういう意味で加えられているのかを説明伺いたいというのが第1点です。
それから、今ほども先生からお話がありましたとおり、世界銀行であっても、あるいはそのほかの試みであっても、企業は国際的な削減を実施するプロジェクトにそれぞれファンドも出し、人も出し、具体的にかかわるということを既に始めているところが多くございます。そういう実態から考えますと、私は自分の総論の2番目で提案をさせていただいているわけですが、EUが内部でやろうとしているのと同じような意味で日本もできるだけ早く、日本を中心にした地域的なスキームを作ることを考えるのが私は現実的だと思いますが、グループをつくって、これは議定書に参加するしないにかかわらず、実効ある形でより効率的な削減につながる施策をとるということを考える必要があるのではないか、そういう意味でこの3ページの質問にかかわっているわけでございまして、今ある枠組みを少し変えることも、我々のとりあえずの選択肢に入れていいのではないかというふうに存じます。
それから、原子力について一、二の方から御指摘がありまして、私東京電力におる者として大変申しわけなく、かつ恥ずかしい思いでうかがわざるを得ないわけです。大変、関係の皆様にもご迷惑をおかけしていると思います。ただ、逆に原子力が運転を停止したことに伴いまして、私どもは二酸化炭素の排出等にかかわる原子力のすごい力、大きさを感じているというのが実態でございます。我々としては、この原子力が持っている現実的な力の大きさを二酸化炭素の削減という意味でも、さらに有効に機能するべき役割を持っているというふうに認識しております。
ちなみに、平成13年度と14年度を比較いたしますと、東京電力の総量でございますが8,000万トンの排出を13年度はいたしました。14年度は実は1億トンになってしまいました。この2,000万トンという膨大な量の排出は、私どもの原子力が先ほどの御指摘のように、残念ながら取れざるを得なかったということが原因でございまして、したがいまして原子力はまさにご指摘のように、我々が悪いところをしっかり直し、そしてさらにこの役割をフルに発揮できるような状況をつくって原子力に頼る必要があるということを私どもは痛感しているということも申し上げたいと思います。

○浅野部会長 それでは、安原委員と三橋委員、そして福川委員、廣野委員お願いします。

○安原委員 それでは、今事務局の方から御説明がありました評価・見直しの進め方につきましては、大変これで結構だと思います、その線で是非進めていただきたいと思います。
特に、メンションしたいのは、4ページのところで皆さんもう既に触れられておるところでございますが、主体別の指標を新たにつくって、それを掲げて努力していくということが大変必要だと思います。今まで、漠然とはある程度わかっておりましても、企業が8割、家庭が2割というのは、非常にウェートが明確に出されたわけでございまして、目標を十分意識して、そして努力するということが必要でございますので、目標がどうもはっきりしないということだと成果がなかなか上がらないわけでございますので、一番有効なのは主体別に目標をきちっと示して、それに向けて各主体が努力をしていくという体制が必要だと思います。
それから、天野委員も触れられた点でございますが、企業の中でもエネルギー転換部門の扱いが発電の配分後と配分前という数字がございますので、大体配分後で示されることが多いわけで、これもできるだけ情報をわかりやすくするという意味で、両方の数字を示していただいてはっきりと発電部門で努力した結果出てきた部分と、それから企業が発電ではなくて固有の努力で成果を上げた分がはっきりわかるようにする方がベターではないかと思います。それは両方の状況がきちんと把握できればいいと思いますが、そういうこともあわせて考えていただきたいと思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。それでは、三橋委員どうぞ。

○三橋委員 ひとつ、桝本委員の提案非常に興味深いんですけれども、温暖化に対して政府挙げてのキャンペーンをすべきであるというのは最もだと思うんですけれども。同時に、企業でも最近はいろいろな環境の広告を出していますよね。そういう中で、例えば我が社は京都議定書の発行を支持しますみたいな形で企業が環境広告につけ加えるとか、そういうふうな形のキャンペーンというものはできないんでしょうかね。これは私の要望なんですけれども、そういうようなことがあると相当盛り上がりが違うかなと。もちろん、先ほどの黒い風船なんかは大変なインパクトがありますよね。そういうことはどんどんやらなくてはいけないんだけれども、環境に熱心な企業が広告の最後に「我が社は京都議定書の発効を支持します」なんていう言葉が入ると、その企業のイメージアップになるんじゃないかなというふうに思うんだけれどもいかがでしょうかというようなことです。
それから、もう一つ産業界は非常によくやっている。問題は、民生、運輸なんだというような問題のとらえ方はちょっといかがかなと。民生、運輸ももちろんやらなくてはいけない、しかし産業界はよくやっている、ここでお休みというような考え方、こういう考え方がどうも一部の経済界にあるような感じがしますけれども、これもいかがかなということ。
それと、同じようなことなんですけれども、京都メカニズムの活用は私も大いにすべきだと思うんです。しかし、国内の対策をおろそかにして京都メカニズムで何とか対応してやれば効率的な削減ができるよということで、京都メカニズムに任せてしまう、あるいは運輸、先ほどの民生に任せてしまう、こういうようなこっちを取ってあっちを捨てるみたいな、そういうような選択の仕方で温暖化対策を考えていくのは、どうもうまくないんじゃないかなというような感じがいたします。
それと、これは私の持論であり、長年経済記者をやってきた立場から、例えば新規参入規制のような経済規制は確かに企業の競争力を弱めます。しかし、環境規制というような環境のハードル、むしろこれは乗り越えることによって国際競争力を強めるということは過去にいっぱいあるわけです。したがって、私はいたずらに環境のハードルに対して反対ということではなくて、むしろ国際競争力を強めるという視点で、環境問題に対するさまざまなハードルを飛び越えてほしいなというような感じます。そういう点で言えば、何でも反対みたいな形で臨むと、かえって長い目で見て競争力を弱めてしまうのではないかなというような心配があります。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
福川委員、どうぞ。

○福川委員 この5ページ以下にあります評価の流れですが、大筋はこういうことだろうと思いますけれども、私もこの経済の成長率、人口世帯数等の経済のフレーム、これをどう評価するかというのが非常に大事なことだと思っております。これから、経済成長をどう評価をするかということですが、この際同時にいろいろ産業構造上の変化がどう生じているか、例えばより製造業の海外移転が進んでいるというようなこともありますので、マクロの面で言うと、そういった構造的な変化をどこまで織り込むかということについては、これは相当分析をしてみて、将来予測に反映させる必要があるように思います。
それから、2つ目に評価をしたことによって、多分追加対策が必要、あるいはさらなる努力が必要ということですが、確かに京都議定書の目標設定がそれぞれ一応ありますので、ある程度これを準拠しなければならないと思いますが、さらなる追加対策が必要だということになれば、これについての合理的な説得力ということも必要で、そこがないとなかなか皆さんの協力を得られない、産業、運輸、民生それぞれについての皆さんの御意見がありましたが、これは一応の目標ではあるが、現時点で考えたときに、これがどういう合理性を持っているかということについての論証をしないといけない。これは、一応環境省が交渉で責任をもって決めた数字ですから、環境省としても責任があることなので、これが合理的な根拠があるということを明確にしていく必要があるというふうに思います。
それから、3つ目に今後アプローチをしているとき、こういったマクロの面と、先ほどちょっと申した構造改革を申しましたが、さらにセミマクロ的な変化が生じているわけでありまして、いろいろこれまでも講じた対策というのがこれから変化が出てくる可能性が、例えばいろいろな形で省エネ機器が普及すると、トップランナー方式等の効果が出てくる、これが順次普及していってどうなるか、あるいは自動車でもハイブリッドカーがさらに進んでいったらどうかというような、セミマクロ的な将来予測ということを分析する必要がある。また、逆に今度は先ほどもお話が出たように、原子力のように、原子力が非常に不信感を呼んだために、化石燃料に依存せざるを得なくなったという問題について、今度の時点で原子力の安全性というものはどういうふうにして、これはもう一回原子力というものについての信頼を取り戻せるかどうかといった、そういったセミマクロ的な分析を正確にしていく必要があるように思います。
最後、もう一つはミクロ的な対策。これが、どういうふうな効果があるかということについても、これも十分分析する必要があるように思います。いずれにしても、どこが悪い、ここが不十分だということではなくて、まず客観的、合理的に分析をした上で大綱を見直していくという客観性、合理性、そして数値性ということをできる限りやってみて、現時点で最善の最適の目標を立てるという気持ちで、是非見直しをしたいと思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
廣野委員、お願いします。

○廣野委員 3点あります。まず第1点は、皆さん方も既にいろいろなところで議論し、かつこのページですと7ページのところに、6%達成に対して不足がある場合どうしたらいいかということで、そこに書いてあるわけですが、そこに書いてある例えば費用対効果の分析の問題なんですが、費用対効果という分析ということになると、どうしても私たち、特に産業部門ということが非常に頭にあるんですが、民生とか運輸部門における費用対効果分析をしっかりやる。そのためには、その情報をきちんと得るということが重要ですので、そういう情報をしっかり得て、そして費用対効果の分析をしっかりやるということが重要ではないかなと。だけど、これはあくまでも言ってみれば、ある一定の技術がどういうような効果を持つかということにかかわってくるわけですが、そういう意味で新しい技術の開発というのはもちろん重要になってくるわけですが、同時に私はごく最近の目標の中で非常に顕著と思うのは、何回かいろいろな格好で一種のポーズがとられたわけですけれども、そういう中で意見調整が行われたわけですが、たくさんの多くの日本の消費者が、例えば若干お金が高くてもそれが環境に優しければ十分その費用を払いますという格好で、そういうことを言っているわけですが、これなんかは明らかに価値観の問題なんです。価値観の問題というのは、費用対効果の問題にどうつながってくるかということなんですけれども、こういう価値観というものを私たちはもう一つの軸としてとらえる必要があるかなと。
そういう意味で、私たちがもし仮に、例えば昨年はSARS、今年は鳥のインフルエンザなんていうことが言われているわけですけれども、そういう中でこういうSARSとか鳥のインフルエンザになると、自分たちの生命の問題なものですから、皆さん方がどれだけお金使ってもいいから、これ何とか病原等をはっきりさせろというようなことを言うわけですが、地球温暖化というような問題についても、SARSとか鳥インフルエンザというような方向まで持っていくことは、そこまで危機感を持つということは難しいかもしれませんが、先ほどちょっとあそこのビデオをやってみて感じたんですが、あのビデオなんかはもちろん各都道府県、あるいは地方自治体がやっていることは、私はもちろん大いに高く評価しますが、生ぬるいです、非常に生ぬるいです、あれは。もっと、もっと地球温暖化というのがどういう意味を持つかということをもっと強く訴える必要があるのではないか。
例えば、私はODAの世界ですけれども、ODAの世界でよく言われてきた、例えばアフリカの子供たちを見せて、いかに皆さん方がどういう状況にあるかということの中で、できればアフリカの子供たちを助けようという、こういうようなことをユニセフのキャンペーンでやってきたわけですが、非常に効果があったわけです。そういう格好で、できるだけもうちょっと厳しい格好で、こういう問題についてやることが重要かと。そして、人々の価値観も変わってくる、価値観が変わりますと、例えば温暖化対策は、削減構想が若干高くてもいいよというようなことで、価値観が変わればそういうような考え方になってくる、そうすれば費用対効果の方にもそれだけ影響を与えてまいります。
そういう意味で、価値観の変革によって費用対効果に対する考え方が変わってくる、その中で新しい技術開発をやりやすくなってくる、こういう側面がありますので、そういう意味で単に費用対効果という格好で、その分析だけにとどまるのではなくて、価値観の変化というものをどうやるかということを考えることが必要ではないか、これが大事です。
特に、我々費用対効果の問題、価値観の問題になってまいりますと、言ってみれば中央行政の見誤りになってくるということですから、そういう意味でそういうようなことをできるだけ実現するような方向をやったらどうかという、これが第1です。
それから、第2番目は評価の問題です。今度、こういう格好で見直しする、見直しするというのは評価なんですけれども、その評価する場合には評価の基準とか、あるいは評価の体制、こういうものについてもう既にOECDの環境局あたりもかなりはっきりそういうものを出しておりますので、あるいはまたほかの場でもそういうものを出しているところがありますけれども、そういう国際的に認められたような、そういう評価基準、あるいは評価の体制を持ちながらやっていく。その中では、先ほどから皆さん方が言っているような合理性の問題であるとか、あるいは情報の不透明性の問題であるとか、いろいろありましたけれども、あるいは参加性の問題とかいろいろありますが、そういうことでできるだけ国民の皆さんが納得するような格好での評価体制の仕方、あるいは評価基準の策定ということを考えていただきたい、これが2番目です。
それから、3番目は非常に具体的な提案なんですが、ずっと今から七、八年前でしたでしょうか、環境省が音頭をとって東アジアの酸性雨ネットワークというのをつくりましたね。あれをつくる過程で若干関係したものですから、重要に思うんですが、ああいうような格好で東アジアの酸性雨ネットワークをやったという同じような形でもって、例えば東アジアの地球温暖化のガスのこういう何としても削減しなければいけないんだという、そういうような考え方に従って、東アジアの地球温暖化削減のためのネットワークというようなものをつくると。そういうところでお互いの情報を交換しながら、特にこの前の会議でも申しましたように、中国の地球温暖化ガス排出の増加が著しいものですから、このことに対して非常に危険性を感じておりますし、同時にインドも最近は関心が強くなっておりますので、そういうような途上国は特に地球温暖化ガスの言ってみれば発生のスピード、排出のスピードが高い国も拝見しながら、そういうところでネットワークをつくってお互いに情報を共有しながら、お互いに頑張っていこうということが必要ではないか。こういう具体的な提案なんかももしできたら、我々が地球温暖化対策の推進大綱の評価・見直しの中で加えることが必要じゃないかと思います。
以上です。

○浅野部会長 平尾委員、お願いします。

○平尾委員 私は、先ほど意見を申し上げましたので、若干補足という形になりますが、産業は一生懸命やっているから民生、運輸だというふうな、そういうスタンスで産業界はやっているとは踏んでおりません。産業というのは、対象がはっきりしておりますので補足もできます、フォローもできます、そういう意味で、これはきちっと自主行動でトレースしていけばきちっとできるというふうに思って取り組んでおるわけでございまして、民生、運輸というのは逆に大衆相手でございますから、なかなか補足しにくい。それをどういった定量的にトレースし、きちっとやっていけるかというふうなことで、民生、運輸というのを我々申し上げておるわけですが、社会というのは御案内のとおり縦割りで成り立っておるわけではありません、産業、運輸、家庭といのうは別々にあるわけではございませんで、これは有機的につながっております。したがって、国民がしっかりした産業基盤の上で豊かな生活をしていきたい、それらが途上国問題になっておることでございますし、我々、我が国も今までやってきたわけで、この生活水準を維持しながら、どうして地球問題に取り組んでいくのか、いろいろな難しい問題に取り組んでいくのかというのが社会のなりたちではないかというふうに私は思います。
 そういう意味で、産業だけ8割方やればあとは自由だということではなくて、かすみを食って生きているわけではございませんので、そういうところを考えれば産業基盤を含めて議論していく必要があるのではないかと。先ほどのご指摘で英独米に比べてGDPあたりのエネルギー消費が悪いじゃないかと、産業というのはいろいろな産業で成り立っておりまして、日本の産業の構造は、英独米とは違いますし、それぞれの産業界もまたやっておる営みが違います。そういうものにつきましては、私どもそれぞれ業界は、自分の専門性に照らして万全なコンディションをきちんと押さえた上でちゃんとぬっていることはないのかどうか、そういう議論をしているつもりでございます。御了解いただきたいと思います。
2点目は、原子力発電の問題でございますが、これはもう言うまでもなく我が国のエネルギー自給率は非常に低いわけでございます。したがいまして、これは地球温暖化だけではなくて、エネルギー自給率の問題から議論されてきたと思うんですが、そういう意味において私どもは日本こそ原子力発電というのは安全で信頼できるものにしていかなければいけないし、技術が未熟であればそれをもっと磨いていくということを国民が理解しながら、あれも嫌だこれも嫌だということでない進め方をしていかなければならないのではないかと。
天然ガスだという御指摘もございます。天然ガスというのも無限にあるわけではございませんで、買いに行ってすぐ手に入るようなものではございません。みんなが殺到いたしますと、それもショートいたします。ちなみに、石炭すら自由に買えない、そういう状態になっておるというのがエネルギー問題でございます。これで、私どもは我が国のエネルギーをどういうふうに見守りながら、資かも地球温暖化問題に対応していくのかということをもう一つ頭を冷やして考え直す必要があるのではないかということでございます。 最後に一点は、これは温暖化の問題で、私は地球温暖化というのを否定するわけではございません。したがいまして、これは後戻りできない問題でありますから、そういった意味で待ったなしで取り組んでおるということでございますが、1年待ったらどうなるかなというようなものではないわけで、もう少しこの問題は超長期の問題ではないかというふうに思っております。それは、IPCCのレポートでもございますが、これも年々更新されておられます。文章もどんどん整えて広げていきながら精度を上げておられるということでございますが、これは1940年から1980年まで、2000年までのデータございますが、1940年から1980年までは温度は上がっておりませんが、CO2は上がっております。この問題もいずれ明解になるでしょう。
私申し上げたいのは、5年とか10年というサイクルというのはもっと大きい流れの中で、今我々は何をしなければいけないかということでございます。私どもが、今急いでおりますのは、2010年やらなければいけないということで批准したわけでございまして、国際公約でございますから、これを守るのにどうしたらいいのかということで、非常に重い受けとめをしてやっておるわけでございます。そういった意味で、地球温暖化問題というのはもう少し長い目で、大きい技術開発を我々も国際的に一緒になってやっていくということを一方では決めておく必要があるのでないかということでございます。
以上です。

○浅野部会長 佐和委員、お願いいたします。

○佐和委員 私はいつも割と短く切り上げるようにしているんですが、今日は皆さん方並みに5分間ぐらい話させていただきたいと思います。

○浅野部会長 ちょっと申しわけないんですけれども、実は予定の時間が、5分はちょっとできれば2分でお願いします。

○佐和委員 わかりました。
21世紀は、環境の世紀だというふうに言われますのは2つの意味があると思うんです。
1つは、地球環境がより一層深刻化するだろうと。2つ目が、環境制約こそが技術開発、あるいは経営に従って経済成長、経済発展のばね仕掛けになると、その2つの意味があるということをまず最初に強調してですね、次にいろいろなさまざまな対策を考えるときに、日本は自由主義国家、資本経済の国であるということをまず念頭に置く必要がある。言いかえれば、計画経済の国ではないということです。したがって、仮に対策を規制的措置と経済的措置に分けるとするならば、経済的措置を最大限有効に活用すべきである。それでも、足らないときには初めて規制的措置を講ずるべきであるということです。優先順位の問題です。
それから、日本経済の現状についてですが、さっきどなたかが今後の経済成長はどうなのかということをおっしゃいましたけれども、福川委員でしたか、私はこう見ているんです。要するに、ちょうど平成不況の始まりました1991年ごろまで、日本経済というのは工業化社会の階段を勢いよくかけ上ってきたと。その後、階段の踊り場にいるんです、ずっと。実は、ほとんど10年余りにわたって。その踊り場というか、その向こうに新しい階段があるわけですけれども、その新しい階段はなんなのかというと、ポスト工業化社会なんです。アメリカが80年代に階段の踊り場にいたと思うんです。91年の4月ごろから細かく言えば、ポスト工業化社会の階段を勢いよくかけ上り始めて、ごく最近はともかく90年代のアメリカというのは大変な繁栄を勝ち得たということなんです。
そういう意味で、日本はポスト工業化社会のテイクオフ、離陸ということがまだ成し遂げられないままにいるということが、現在今日の低成長の原因であると。速やかに、ポスト工業化を成し遂げれば経済成長率は上がるでしょうけれども、しかしポスト工業化社会というのは、ハイテク製造業と、それとソフトや産業を二本の柱とする社会ですから、したがってポスト工業化社会における経済成長というのは、工業化社会における経済成長ほどにはエネルギー消費、あるいは二酸化炭素の排出量を増やすわけではない。
以上の現状認識のもとに、私はまず主として2点申し上げます。
1つは、目標の達成というのは極めて困難だ困難だというふうにおっしゃるけれども、決してそうではないと。なぜなら、一つは先ほどもちょっと話題になっておりましたが、産業構造の変化、つまり製造業のGDPに占める比率が下がり、かつまた製造業のGDPに占める素材型産業の比率が下がるというようなことで、産業構造が明らかに変化の趨勢にあると。そうしますと、当然100万円のGDPを生み出すのに、どれだけCO2を出すかというのは、当然それは趨勢的な低下の傾向にあるということです。
それから、2つ目にはライフスタイルの変化です。バブル経済のときには、ぜいたくが格好いいということでエネルギーを消費しまくったわけです。ところが、明らかに今はライフスタイルに変化の兆しが見られると。そして、その結果として97年以降の二酸化炭素の増減というのみを見ますと、増えたり減ったりですけれどもほぼ横ばいであると。ということは、しかも車もバブル経済期には3ナンバーの高級車が競って買われたんですけれども、今やそれが小型化の方向へ向いつつある。また、電力や省エネの電化製品の普及もほぼ飽和状態に達したというようなことで、今後伸びる要因というのは80年代なかばから90年代なかばにかけて急増したときのトレンドとは明らかに違ってきているということを申し上げます。
それから、一つだけ最も重要なこと、そういう意味で目標の達成値というのは決して不可能ではないということです。そういうことを念頭に置きますと。あと一押し二押しすればいいということです。
それから、一つ重要な点なんですが、桝本さんの資料にも、それから平尾さんの資料にも京都メカニズムをもっと使えということが書いてあるわけですが、実はこれほど経済にマイナスなことはないんです。所得移転じゃないですか。つまり、買ってくるということはオイルショックのときにオイルマネーが流出して、これは大変だぞということで1974年、つまりオイルショックの翌年は戦後初めてのマイナス成長というのを経験したわけです。ところが、オイルマネーは幸いにも完了してきて、日本の自動車とか電化製品は、アラブ諸国にどんどん輸出できると。完了し過ぎて助かったわけです。今回は、例えばクリーン開発メカニズムということで、どんどん貪欲にお金は出す、あるいは買いつけの取り引きでロシアにお金を出すと、返ってきませんよね、それは。完了しませんからこれはほとんど流出となって、したがって所得が外へ出ているわけですから、明らかに経済成長にとってマイナスなんです。
それから、よく温暖化対策税制、例えば炭素税が多ければ、経済成長率が低下するなんておっしゃいますけれども、これは例えば仮によく言われるように、炭素税を目的税のようにして、そしてそれを温暖化対策に有効に活用すれば、GDPというのは国内総支出と分配、支出、生産という3つの側面があるわけです。支出の面で見ると、確かに個人消費というのは、あらゆる部門のメーターが上がりますから、所得が変わらない限り減りますよね。ところが、一体税金はどこに行ったのかと政府に行くわけです。政府がそれを金庫にしまって全然使わなければ、あるいは取引のために海外へ全部それを出してしまえば話はそこで終わりです。ところが、それを政府が上手に使えば、国内総支出としてのGDPはほぼ中立的であると言わざるを得ない。
それから、もう一点最後、桝本さんの配布された資料の中の2ページ目の2つ目のポツにEUがいかにも悪いことをしているようなことが書いてありますけれども、京都メカニズムが生きないのは排他的活用という表現をなさっていますけれども、これは共同達成ということで、ちゃんと京都議定書でもって認められていることをやっているだけです。それから、では内容はどうなのかというと、ドイツやイギリスのように十分立派なことをした国が、もちろん火力発電所を石炭から天然ガスに変えるということはありますけれども、いずれにせよポルトガルやギリシアのような、まだまだ発展途上にある国にはプラスの排出量の増加を認めましょうと、そのかわりイギリスやドイツがその分を補いましょうという考え方です。共同達成ということがちゃんと認められているということ。
それから、アジアでということをおっしゃいますけれども、アジアの中には申すまでもなく、あれがないわけです。いわゆる、アネックス1カントリーというのは、日本以外には。そうすると、共同にすると言ってもクリーン開発メカニズムしかないわけです。ところが、御承知かと思いますが、クリーン開発メカニズムというのは、これは例えば何でもいいから投資して、そしてそれが企業であれ政府であれ投資をして、それでCO2の排出削減ができれば、それがクレジットとして認められるかといったら、そうは話は簡単じゃないわけです。つまり、アテンショナリティーという訳のわからない概念があったりして、京都議定書がなくても行われていたような投資、つまり収益を生むような投資、ちゃんとペイするような投資というのは、CDMというように認められないわけです。
つまり、排出権と言いますか、クレジットが負荷されて初めて……、

○浅野部会長 佐和先生、すでに10分ぐらいとなっておりますから。

○佐和委員 割に合うような投資、事業というのがCDMであるということで、非常にCDMの定義がまだ明確でないということは非常にアジアで一緒にやるときにも難しいということです。

○浅野部会長 大塚委員、お願いします。

○大塚委員 いろいろな御意見が出まして重なるところも多いんですが4点ほど簡単に申し上げます。
1つは、少し地道な話に戻りますけれども、評価の仕方の話に戻りますが、先ほど廣野委員からお話があったところと、結果的にはそんなに変わらないと思うんですけれども、長期的な技術革新はもちろん大事ですが、短期的な対応も非常に必要だと。それは、京都議定書を批准したわけですから、6%削減のためには、できるだけのことをしなければいけないということだと思います。それは6%削減といっても、吸収減のことがありますので2.1%ということなんですけれども、そのためにはできるだけのことはしておくということが必要だと。したがって、短期的な対応が当然必要だということを強調しておきたいと思います。
そのために、6ページに出ていたような固めの対応をするということが現在必要になっていると思いまして、対策が不確実なものについては、ちゃんと見直しをしなければいけないということは強調しておきたいと思います。
実態の把握が難しい、あるいは検証が難しいというものについては、検証がしやすいものに置きかえるぐらいの取組が必要ではないかということでございます。追加的対策を考えていくというようなとき、論証が必要だという福川委員の御意見もございましたが、これは別に環境省が保障するということが必要だということだけではなくて、政府全体でそういうことをやっていかなければいけない、あるいは国民を含めた全体でやっていかなければいけないということだと思います。これは、先ほどから申しているように、京都議定書を批准しているからそれはやらなければいけないということだと思います。
それから、第2点ですけれども、先ほど浅岡委員の方からお話があったように、CO2の排出についての把握とか公表についての制度が重要だということを申し上げておきたいと思います。これは、主体別にそういうことをやるということが必要だと思います。
把握とか公表には、CSRの最大ものだというような御意見もありましたが、私もそのとおりだというふうに考えております。
それから、第1点について、ちょっと追加を一つしておきますが、対策の計算式を是非その根拠を公表してほしいと。これは、主体別の公表の話とは別の話ですけれども、大綱見直しに当たって、どうもその対策について余り根拠のはっきりしていないというようなものもございますので、計算式とか根拠とかをはっきり公表してほしいということも申し上げておきたいと思います。
それから、第3点ですけれども、先ほどからお話がありますように、企業部門が8割だというようなお話もありました。もちろん、民生、運輸もちゃんと対策をとらなければいけないと思いますけれども、どこがやらなくていいということではないんだということは、ここで確認しておきたいと思います。
先ほど申しましたように、第4点ですけれども、主体別の評価が特に必要だということは天野委員とかもおっしゃっていたと思いますけれども、私もそのとおりだと思います。A会社とB会社がそれぞれ両方とも産業界に入っていても、別に示し合わせて減らしているとか、示し合わせて増やしているとかということではもちろんないわけですから、それぞれの主体がどういう目標を持って、どういうふうに対策をしていくかということがまさに大事であって、産業界でまとめてとか、民生でまとめてと、こういう話はもちろん何らかの意味がありますけれども、それだけでは十分ではないということだと思います。
以上です。

○浅野部会長 大変、申しわけないんですが、ここまでがさっき一応確認したところでありまして、その後さらに札をお立てになった方があるんですが、実は今日は部会長としても余り時間の制約をしたり、発言をはしょって途中で打ち切ったりしないように思いつつ、つい佐和先生には言ってしまって大変申しわけございませんでした。たまには、自由にということが必要だと思ってこれまでやってまいりましたが、残念ながらともかく私の部会の時間は6時まで出ございます。
そして、今日はさらにあと2つのテーマについて評価の審議をしなければいけないという訳です。それから今議題として皆さんにお諮り申し上げているのは、評価・見直しの進め方についてということでしたが、皆さんの御議論を聞いていますと、見直しの中身の議論をしておられます。評価の審議が終わった次にもう一回見直しの審議を行うことになっており、また同じ議論をすることになるわけです。今まで黙ってお聞きいたしてはおりましたが、本来の議題の趣旨に沿ったご発言といえば大塚委員やら塩田委員や、名指しで申し訳ないんですが、小林委員やそういう方々の御発言が実はここで必要な御発言であったわけです。
その意味で、今札をお立ての方で、中身のことについては幾らでも今後議論の余地がありますので、評価の進め方について、この段階で特に発言しておきたいということがおありの方がいらっしゃいましたら、それに限ってごく短時間お受けいたしますので、いかがでございましょうか。もし、中身のことでしたら、この後の議論の中で十分できると思います。
では、横山委員と天野委員どうぞ。

○横山委員 評価の進め方ということで、今後原子力発電をどう位置づけるかということは非常なポイントになると思いますので、一言だけ言っておきたいと思います。
桝本委員が、原発の代替に伴って二酸化炭素削減にかかわる原発の大きさを痛感したという趣旨を述べられたんですけれども、私は若干耳を疑いました。今の段階では、現大綱が破綻状態になっていると。その理由は原発なんだということで、破綻状態になった分を電力業界なら電力業界が責任を持って埋めていくんだという提言をなさるなら、非常にぴったりだと思うんですが、そうじゃなくて少し残念でした。確かに、原発の二酸化炭素削減の役割はわかりますけれども、安全性とか放射性廃棄物の問題もあって、それから東電のトラブル隠しもあって、今そういう状況じゃないわけです。ですから、是非今後は課題な目標を掲げずに、現状を見据えて原発を位置づける必要があるのではないかというふうに思います。
その一方で新エネルギー導入とか、やることがいっぱいあるのではないかというふうに思います。
以上です。

○浅野部会長 天野委員、どうぞ。

○天野委員 3点簡単に申します。 1つは、マクロ経済がどういうふうに動くかということ、これはだれの責任でもありませんで、日本経済全体がそういう動きをするわけですから、当然それも考慮に入れた上で削減をどうするかということを各自治体並びに国は考える必要がある。ですから、分析の際に、マクロ経済の動きがどうなったときにどうするかという、数量的な根拠がきちんとわかるような分析値を使う必要がある。というようなことは、先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、産業構造が変わります。ですから、産業構造が変わることも前提にした上で、どういう状況になるかということを分析する必要がある。これが一つの点です。
それから、2番目の点はモニタリングというのは、これは政策実施上非常に重要なことでして、むしろ今までの政策実施がモニタリングをちゃんとやれない形で進んできたという点がありますので、どなたかのご意見でモニタリングは要らないというご意見がありましたが、これは全く逆だと私は考えております。
それから、3番目の点は補足性のことで、これもいろいろなご意見が出ましたけれども、私は現在は1.6%という数字が出てきていますけれども、これは前回の大綱を決める際に、一種の残り、残渣としているのであって、これだけ足りないからこれを京都メカニズムの方でというふうな、何か非常に消極的な形で出てきているわけですが、補足性を国としてどこまできちっと認めるのかということをまず決めていただくことが、私非常に重要なことで、これは政府全体として決める必要があろうかというふうに思います。1.6%で続けてやるのか、これはちょっと計算の仕方が、今の根拠とは違う根拠で1.6%ということを言わなければいけませんので、その根拠も含めてここをきちんと決める。いろいろな見直しをした上で、残渣が今度はこれだけ出たから、その残渣分も京都メカニズムでというやり方も当然できると思いますけれども、それならそれでそういうやり方をするということを確認して議論する必要があるというふうに私は思います。
以上です。

○浅野部会長 後の方は、この後の議論になると思いますが、いずれにしても桝本委員からの事実関係として、現大綱の記述についての説明を求められておりますから、その点清水課長お願いします。

○清水地球温暖化対策課長 桝本委員の方から、国際的動向を考慮しつつという表現が一体どういうようなところで入ったのかというご質問がありました。実は、大綱をつくったときの資料を見てみたんですが、はっきり言いましてこの意味を具体的に残した資料はございませんでした。ただ、今から考えますと京都メカニズムは、国際的にCDM理事会など実施方向を国際的に決めなければならない。それから、また各国のいろいろな動きやクレジット市場の動きなど、国際的な動向を見る必要があるというようなことから、こういうようになっているのではないかというふうに考えております。
以上です。

○浅野部会長 今までのご議論の中で、ちょっと1点だけ産業部門80%という報告は受けておりませんで、企業80%、家計部門20%というのが、これまで出されている報告でございます。それが何人かの委員の発言の中で企業と産業がごっちゃになっている発言がありましたので、ご留意下さい。
それから、高橋委員、何か進め方についてのご意見でしたら今のうちに伺っておきますが。

○高橋委員 1点だけですが、この地球温暖化対策推進大綱の見直しというこのプロセスで、どうも非常に全体の発想を見直しのプロセスでかなり変える必要があるんじゃないかと思いますので、その1点だけを是非見直しのプロセスの中で、常に念頭に置いていただきたいということで、1点指摘させていただきたいと思います。
この地球温暖化対策というのは、忍び寄る危機というようなことで、これをやったからといって何いいことがあるのと、その先のもっとプラスのものをやるというのではないというような、マイナスの部分をどれだけ何とか防ぐかという発想でやっているところに、どうも元気が出ないようなところがあると思うんです。これ、非常に大事だと思いますのは、私は日本の国内でこの対策を一生懸命になってやっているということ自身が、実は地球公共財の形成と、非常に重要な要素をつくり上げているという視点があるんだろうと思います。その内容として、ここから出てくるライフスタイルとか価値とか技術とか、そういうものがこの見直しの中から抽出されてきて、それが地球公共財の形成の重要なものをつくり上げつつある、今後さらにそれを強化するにはどうしたらいいだろうかという視点が非常に重要なのであろう、そうでないとどうも元気が出てこないというような感じがいたします。その点1点だけです。

○浅野部会長 飯田委員何かありますか。

○飯田(浩)委員 私も、初め今日のテーマじゃないと思って黙っていたんですが、塩田さんの発言に部会長が具体的にとおっしゃいました。原子力ということなので、私もそのことで一言、この見直しが必ず原子力の問題を正面から取り上げて、安全なのか危険なのかはっきりしようじゃないですか。私は安全だと思います。こうやって、世界の原子力発電所で人が人に死傷を与えた事故はありません。当然、チェルノブイリのことを思うけれども、あれを御覧になった人いますか。隣に同じものがあります。あれは、原子力発電所じゃないです。目的は、プルトニウムの製造なんですから。そのために、圧力容器もなければ格納容器もない。上の天井はスライド開きですよ。これは、発電所じゃないです。だから、それを皆さんと議論をしたいと思います。

○浅野部会長 特に、鈴木委員から30秒ということであります。

○鈴木委員 1点だけ、高橋委員の方から元気が出ないという話があったんですが、この部分的・局長的な評価・見直しということだけではなくて、産業構造というお話がいろいろ出てまいりましたように、10年後にどういう国内の産業構造に向けて誘導していくのかという、原子力、エネルギー、あるいはいろいろな部分を含めて、そういう意味での誘導の方向がこの議論から出てきて欲しい、少なくともパラダイムシフトに国民の一般は動いていくのに対して、産業界の方は「我が社」のという、こういう形で動いているところが何となく産業界に対する不信感をうたっているわけです。産業団体も特に、一体日本の産業構造はどういうふうに進んでいくべきなのかという点について、本当は、経済産業省の産構審あたりで議論すべきことなんでしょうが、全く今そういう議論がされていない。国のグランドデザインをきちんと書いていくための、いわばきっかけになるようなものをここから提言していってほしいという気がいたします。
例えば、バイオマスみたいなものも今は過小な利用の提言しかされていませんが、一体そういうものはエネルギー産業でどういうふうに位置づけていくのか、そういうものがないと何となくミクロな6%、何%という議論で終わってしまって、長期的な将来の日本の姿を描くには至らないのではないか、その辺がちょっと不満な感じがいたします。
ただ、私は佐和先生がおっしゃるように、ポスト工業化社会が、アメリカ型のもとなっていくかどうかは分かりませんが、ともかくこの議論が日本型の将来像を描くことにつながるようなものにならないだろうかと思います。

○浅野部会長 それでは、55分まで休憩いたします。

(休 憩)

○浅野部会長 それでは、まだ全部委員がお戻りではございませんが、部会としては成立をしておりますので、遠慮なく続けさせていただきます。
ただいままで、大綱の評価・見直しの進め方についてということで、事務局から御提案を申し上げましたことについて、いろいろと御意見をいただきました。御意見の中には、今後もっと先で議論をしても良い事柄についての御発言も多々あったように思いますが、評価・見直しの進め方に関する事務局からの御提案については、おおむねこれで進めるほかないのではないか、あるいはおおむねこういう方向で検討することを指示するという御意見が多くございました。何人かの委員からは、こういった点に特に留意すべきであるという御指摘もいただいておりまして、これは今後事務局で十分に今日の議事録も拝見しながら、進め方の流れの参考にさせていただきたいということで、進めさせていただきたいと存じます。
というわけでございますが、大変申しわけないんですけれども、今日は既に2つの項目についての評価に関する御議論をいただくというつもりで準備をしております。今日のところは必ずしも御指摘をいただいた御期待に沿うようなものでない部分ございますけれども、とりあえず現大綱における運輸部門についての対策に関して評価をどのように行うかということに関する事務局からの御説明を申し上げたいと思います。
これについては、とりあえず今日は準備したものでやる以外にございませんので御説明申し上げます。なおもう一つ業務部門についても同じような評価の審議を今日は行う予定でございます。しかしながら、あと残り1時間となりましたのでどこまで審議を進めることができるかちょっと心もとないところがございます。次回以降は、できる限り今日の御意見の中で取り入れることができるものは準備の中でも恐らく取り入れるように事務局も努力いたしますので、本日のところはこれで御勘弁いただいて議論をお願いしたいと存じます。
なお、これから先は個別の部門別の評価に入ってまいりますが、横断的に評価をしなければいけないといったようなことは部会長としても十分理解をしておりますし,見直しのところでは十分その点についての御議論をいただくつもりでございます。
それでは、どうぞ事務局お願いします。

○清水地球温暖化対策課長 それでは、資料に基づきまして御説明したいと思います。
現大綱における運輸部門の対策の概要ということが、資料2-1であります。
今回、これは評価とそれから見直しという2つのプロセスで議論するということになっておりまして、今回、あるいは3月まで御議論いただくのは、現在対策についてどう見るかということであります。それ以降、それを踏まえまして今後どんな追加対策が必要かというようになりますが、その議論は4月以降の議論ということで、そこは明確に区分して考えていただければと思います。今、これから議論いたしますのは、現在の大綱に掲げている対策が今どんな状況あるかという、そういう議論でございます。
それでは、資料2-1ということでありますが、現在大綱における運輸部門の対策の概要ということで掲げて思います。運輸部門の対策につきましては、(1)で自動車交通対策、それから(2)で環境負荷の小さい交通体系の構築、2つの部門に分かれ、それぞれ燃費基準ですとか、アイドリングストップ、交通量の対策、それから交通体系の方ではモーダルシフト、公共交通機関の利用促進、それからその他の運送機関のエネルギー消費効率向上などを掲げております。
1枚めくっていただきまして参考ということでありますが、運輸部門において対策と削減量が、それぞれ掲げられておりますので、これを円グラフにしたものであります。運輸部門合計といたしまして4,530万トンCO2の削減を、それぞれこういった面で行ったというのが大綱に掲げられています。以下のページは、大綱と全く同じでありますので省略したいと思います。
それでは、その背景としまして、資料2-2を用意いたしました。これは、運輸部門の状況というのはどういう形になっているかということを示すような資料です。
まず3ページから御説明したいと思います。
これは、CO2排出量の推移ということであります。90年からの運輸部門、2001年まで22.1%ということで20%を超えるような、大変な増があるわけでありますが、その中で見ますとマイカー及び社用車、自家用乗用車ですが、ここの排出量が約半分を占めており、かつここの部分が増加しているという部分であります。
次の4ページにいきまして、大綱をつくりましたときに、運輸部門の目標は実は1995年と同水準にするという形で定めております。これが、1990年比17%増ということの根拠でございます。1995年と同レベルにするということでありますけれども、1995年の左を見ますと、排出量につきまして4.4%増えております。その中で、著しい部分を見ますと社用車50.7%などここら辺が非常に増えているという大きな原因になっているということが言えるかと思います。
それから5ページにまいりまして、実際増加の原因、背景というところで見ますと、車の台数が増えているというのが大変大きな要因の一つになっております。これは、1990年からのデータが載っているんですが、6ページをめくっていただきますと1995年からであります。1995年から見ても8.8%ということの増加が排出の増加に大きく寄与しているのではないかということであります。
それから、もう一つ大きな要因として7ページに旅客部門の排出の要因として乗用車の走行燃費が悪化しているという実態があります。この7ページのグラフは、上の方の理論燃費というのは、燃費をコホート的に、全車両について、理論値で平均したものであります。それから、下の方のグラフは実走行燃費、これは乗用車の全走行距離数を乗用車の燃料のトータルで割ったものでありますので、実走行の平均的なものであります。
このグラフを見ますと、理論燃費も下がってきている、悪化していると、その一因としては次の資料に示します大型化ということがあるのではないかと思っておりますが、ただ1999年以降、車の大型化の傾向は一段落しているにもかかわらず、実走行燃費が引き続き悪化しているというところが、これの分析が必要だというふうに考えておりますが、その要因としては走行条件の悪化なども要因としてあるのではないかということを考えております。
8ページは、乗用車の大型化でございます。平均重量は伸びていますし、それから重量別で見ますと、小型車の部分が減り、より大型のところに移っているというのが大きな要因です。これが乗用部門です。
9ページからは貨物部門についての分析であります。
貨物部門は、輸送量の増加が14.2%ということで右側に書いてございますが、実際貨物車の走行量自体は0.7%ということで、輸送量の伸びほど貨物車、走行量は増えていないという、そういう状況があります。
次のページ、10ページを見ていただきますと1995年からのデータであります。
95年からのデータを見ますと、走行量自体は減っていると。にもかかわらず、輸送量は増えているということです。この原因といたしましては、貨物をこれまで自家用貨物で走っていた部分が、むしろ営業用の貨物車に乗りかえて、企業などは個々に荷物を運ぶのではなく、営業車に委託する、物流の合流化が進んでいるということが言えると認識しております。
11ページ、12ページには、将来予測を書いておりますが、最近の推計値によりますと、走行量は貨物分野でありますが増えているというような推計値が出ております。これが、背景であります。
それから、本日の資料の中心は資料2-3というところになります。これは対策についての進捗状況です。これのバックデータとして資料2-4というのがございますが、これは今回は特に説明はしません。今回、この対策について2-3の資料でありますけれども、なお書きに書いてございますように、この資料の数値というものが、現時点において入手可能であった資料やデータに基づいてとった暫定的な性格のものであります。したがいまして、今後変わり得る性格であるということを特に注意していただければというふうに思っております。
それでは、運輸部門のそれぞれの対策の評価というところにいきたいと思います。
1ページ目の1が自動車交通対策、この中の[1]と[2]が燃費基準にかかわるものであります。[1]がトップランナー規制、基準によるもの、[2]がトップランナー基準のさらに導入を加速化するというような、そういう施策であります。すなわち、2010年におきまして、全車両がこのトップランナーに変わるという前提ではないものですから、[2]の政策において追加的な削減を見られないかということであります。この[1]、[2]では約1,650万トンほど削減目標を出しておりますが、これに対応して、現在さまざまなここに書かれておるような対策を実施しております。現在までの進捗状況を見ますと、2005年に約90%以上、ほぼ100%に近い新車がトップランナー基準を達成するということが日本自動車工業会では言われておりまして、この推定によりますと1,838万トンということですので、次のページにいきまして、目標達成は確実な状況ということであります。
それから3ページ目にまいりまして、クリーン自動車の普及促進のという施策であります。これは、真ん中あたりに表がありますが、メタノール自動車、ディーゼル代替LPG車、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車など、こういったいわゆる低公害車を急速に促進することによって削減を図っていこうというものであります。
現在、ハイブリッド車を中心に2002年の段階で9万1,000台という数値が出ておりますが、既に10万台を超えるような急激な普及というものがあります。ただ、目標であります220万トンというCO2というような目標数値に対応した2010年における台数の目標を見ますと、合計して300万台となっています。現在伸びておりますが、その普及のスピードが2010年度目標に照らして十分ではないのではないかということを評価に入れております。
それから、4ページ目にまいりまして、営業用自動車等の走行形態の環境配慮化ということで、アイドリングストップ装置、それから大型トラックの走行速度の抑制ということで、それぞれ10万トンのCO2と書いております。
現在まで、施策の方ではスピードリミッターが大型車、大型トラックに義務化されまして、90キロ制限ということになりました。それから、アイドリングストップ装置につきましても、現在路線バスなどで売られている新車の販売台数の約60%がアイドリングストップがついているということでございますので、この削減量については、かなり見込めるのではないかということで評価しております。
それから、次の5ページにまいりまして、交通流対策であります。
これは、交通需要をマネジメントしたり、あるいは交通円滑化総合計画を策定したり、あるいは自転車道、自転車駐輪場を整備する、こういった政策によりましてトータルで自動車の交通需要を調整する、その結果70万トンCO2を減らそうということであります。この対策に対応した施策については、資料2-4の10ページ以降に幾つか詳しいデータが出ておりますが、適宜御参照いただければと思います。
こういった交通マネジメントシステムなり、いろいろ政策が行われているわけでありますけれども、現在の見通しとして見たときに、現在我々環境省の方で得たいろいろな資料とから判断して、2010年における対策効果をなかなか定量的に評価することは難しいという結論に達しております。
それから、6ページ、高度道路交通システム(ITS)の推進ということで、これはノンストップの料金支払いシステム(ETC)、あるいは道路の交通情報通信システム(VICS)などにより370万トンの削減を行うという、そういう政策であります。
現在まで、ETCなりVICS、あるいは新交通管理システムなり、研究開発は進めておりますが、ただ今の段階で評価するということを見ますと、ETCの今後の見通しの2ポツ目でありますけれども、ETCの普及により、今後料金所渋滞の解消が期待されるということでありますが、その効果は料金所付近に限定されるため、CO2排出削減量はさほど大きくない可能性が高い。
それから、VICSなどこれは情報システムによりますが、迂回ルートの提示ということにより渋滞解消をねらうものがかなり含まれているということから、CO2削減効果の不確実性は大きいのではないかということも考えております。
したがいまして、現在得られている情報から2010年における対策効果を定量的に評価することは、かなり困難であろうということであります。
それから7ページ目、路上工事の縮減、これは共同溝の整備、集中工事・共同施行の促進、道路使用許可の適切な運用などにより40万トンCO2を削減をお願いするものであります。現在までの進捗状況いろいろありますが、結論といたしましては、定量的なデータが現在入手できませんでした。したがいまして、現在得られているような情報からは、2010年における対策効果を定量的に評価することは大変難しいのではないかということで考えております。
それから、交通安全施設の整備、8ページ目でありますけれども、対応する施策としては、信号機関係の系統化、感応化、あるいは信号灯器をLED化するというような施策があります。
対策の進捗状況を見ますと、特にLEDの部分につきましては、かなり進んでおりまして、ここの部分につきましては、対策効果として一定の削減効果を見込めるのではないかと。ただ、ほかの部分について、現在のデータから見ると定量的評価は大変難しいという状況です。
それから、9ページ目、テレワークなどの情報通信を活用した交通代替の推進ということで、340万トンCO2の削減を見込んでおります。
現在までの進捗状況としてみますと、2002年時点でテレワーク人口が286万人ということであります。これは、現在のペースでテレワークの人口が伸びるとした場合に、2010年の時点でテレワーク総人口が約400万人台に達するのではないかということを考えております。ただし、このテレワーク人口が400万人台になって、目標の1600万人に対して大体4分の1くらいでありますけれども、それで削減量等を計算するということを考えた場合、パーソントリップ調査などによりまして、通勤量が減少していないという指摘もありますので、その400万人ということから、CO2の削減をどこまで行えるかというのは大変不確実性が大きいのではないかということで考えております。
これが自動車関係でした。
10ページからは、交通体系の関係であります。
まず、モーダルシフト・物流の効率化ということであります。大綱におきましては、内航貨物輸送の推進ということで、内航貨物輸送を全体で370万トンCO2を考えております。
この全体といたしましては、内航海運の輸送分担率を44%まで高めるというのが目標であります。
現在までの対策の進捗状況を見ますと、このグラフに書いてあるとおりでございます。分担率が下がるないし横ばいの状況で、現在2001年の段階で42%ということであります。
今後の見通しのところに書いてございますように、近年トラックなどの陸運の増加に伴い長期的に減少傾向が見られる中で、競争力というのが引き続き大きな課題となっております。こういった状況のままでは、内航海運の輸送分担率の目標の44%を確実に達成するというような判断は困難ではないかということを感じております。
それから12ページから鉄道の方の分担率であります。
鉄道の方も同じような考え方で3.6%まで輸送の分担率を向上させることを目標に政策を行っております。
現在のところは3.2%ということであります。今後の見通しを考えた場合も、過去10年間の実績のピークも3.6%という目標をかなり上回ったことがないということでありまして、競争力の強化が大きな課題になっており、現在このような状況のままでは鉄道の分担率が目標に確実に達成すると判断することはかなり厳しい状況ではないかという判断に達しております。
それから、物流の効率化ということでありますが、これはトラック輸送の効率化、国際貨物の陸上輸送距離の削減ということで、470万トンのCO2を考えております。
具体的な目標として、トレーラーを1.5万台、25トンの保有台数を7万台というようなことを増加目標にしておりますが、現在このグラフに書いてございますように、台数とも伸びている状況であります。
14ページにありますように、今後の見通しとして、現在のペースで推移した場合は、2010年には達成できるのではないかということを考えてございます。
それから15ページ、公共交通機関の利用促進ということです。
これは、520万トンCO2という目標でございます。
対応する主な施策はここに掲げているとおり、都市部におけるさまざまな交通機関を整備したり、整備新幹線を整備したりという、そういう政策であります。
これは2010年目標に対して、現在の進捗量なり、整備状況から見ますと、都市部においては進捗は進んでおり、目標に掲げておる整備量は達成されるのではないかということであります。ただ、この鉄道整備というのは順調に進んでいるにもかかわらず、鉄道の輸送人キロが横ばいの状況であって、かつ輸送分担率が減少傾向であるということがありますので、本対策によって、目標CO2削減量を確保するためには、自動車から公共交通機関へのシフトが確実に進むということが必要になりますが、現時点ではこの部分の不確実性はかなり大きいのではないかというふうに考えております。
16ページに、その他の輸送機関のエネルギー消費効率向上ということで、2つ対策がありまして、1つが鉄道のエネルギー消費効率の向上ということです。
現在までのエネルギー原単位の推移を見ますと、これは確実に減っておりますので、2010年の目標達成の確実性は非常に高いものと判断しております。
それから17ページ、航空のエネルギー消費効率の向上ということでありますが、このエネルギー消費効率の進捗状況も既に現時点での目標値を下回っておって、2010年の目標達成の確実性は高いのではないかというふうに思っております。
以上を取りまとめまして、資料2-4の次の資料といたしまして、現大綱における運輸部門の対策効果の見通し(評価機能の暫定値)という資料を委員テーブルにお配りしております。これは、あくまで現時点における暫定的な値ということでありますが、大綱に示された値と、それから右側に見通しということで出ております。あくまで、私どもの暫定的な数値でありますが、以上両方対比して見ていただければと思います。
これを見ますと、交通量対策、あるいはモーダルシフトの対策、公共の交通機関の対策など今時点のデータからではなかなか算定できない、評価が大変難しいというような政策を、現在の時点では多く含んでいるという、そういう状況であります。
以上です。

○浅野部会長 それでは、ただいま運輸部門について、評価の実際やってみたらこうだという報告を差し上げたところでございます。必ずしも、先ほどの委員からの御指摘の御要望にこたえ切れる整理の仕方になっておりませんが、とにかく定量的にできるものはできるということで、このような資料を整えていただいたところでございます。突然で申しわけございませんが、太田委員と大聖委員、何かコメントいただけるようでしたらお願いします。

○太田委員 それでは、私の方からかなり詳しい評価をしていただいたと思っておりますが、運輸関係、結局その背後にある大きな流れ、経済社会の状況で、ある意味では理想のトンキロ、人キロがこういった経済の不況と言いますか、そういう中で押さえられた中でこれだけCO2としては増えていると、そういう背景をちょっと理解しておいていただく必要があろうかと思います。ですから、いろいろな対策をやった効果として、そういうマクロの状況になっている部分と、ベースになる社会経済の動向変化によって、ある程度減っている部分、それは峻別した上で具体的な個別施策を考えなければいけない。特に、これから先のことを考える場合には、その辺が大きなポイントになるのではないかと思います。
それから、具体的な施策で今回、主体別の把握ということが出てきた、これは私非常にいいことだと思っていまして、これによって主体別の取組ができる一つのベースが出てくるということで、是非この根拠とか、その内容はさらに具体的に詰めていく必要があるのではないかと思います。
例えば、現在運輸について全体22%のうち家計部門が6%、それから企業と言いますか、それが16%という数字だったと思います。こういった数値、もう一度その根拠、特に自家用車の使われ方というのは、いろいろな目的で使っておりますから、例えば通勤をどうみるとか、そんなちょっと細かいことになりますが、このとり方がその後の主体別取組のベースになりますから、そういう意味では是非その辺をもう少し深めていただきたい。いずれにしましても、この数年間の動きで見ますと、企業の方のトラックの使い方、コスト削減という意識が従来以上にはっきり出てきております。そういう意味では、合理的にトラックを使うという、そういう方向が出ておりますので、経済的メカニズムと言いますか、経済的な価格というのは、非常に直接的に響くということで、これはファンダメンタルとして、長期の施策を考える場合には、是非合理的なトラック運賃なり、それから新幹線の運賃でもそうですけれども、料金体系に対してどうかというのが大きいと思います。この辺、施策を具体的に検討する中で是非考えていただきたいと思います。
施策を見ていただきますと、効果の上がっているのは自動車交通対策の中でも単体対策と言われるような、個別の車両そのものに依存している部分、そのほかの需要にかかわる部分が非常にあいまいになっているということで、今後のこれはこれからの施策をどうするかということにも関係しますが、それぞれの利用の仕方について直接的に把握できるような方法を考えるとか、あるいはその他の対策のつくり方を議論しなければいけないと思います。
それに関連しまして、現在の対策の体系の考え方にちょっとわかりにくいところがあるかなと、今反省しているところなんですが、自動車交通体制の例えば交通流対策の中身が、円滑化、渋滞を減らすというものと、同時に車を抑制するようなことを正面から議論しないと、この次、特に長期的な意味でCO2を減らすということに対しては避けて通れない議論だと思います。主体別の取組をするときにはまさにそのことが問題になると思いますので、評価に当たってもできるだけ交通流対策一本でいくのではなくて、円滑化によってどういう効果があるのか、あるいは交通流対策の中でモーダルシフトを初め、自動車交通の抑制する、適正化するということでどういう効果があるか、そんなふうにしていただきたい。
例えば、交通安全施設の整備が何にきいているんだろうかといった点です。アウトプットとアウトカムの区別をしていなかったなというのを感じておりますので、是非評価でもできるたげそれを分けて議論していただければ、次の新たな取組につながるんじゃないかと思います。
それから、環境負荷の小さい交通体系ということで、いろいろ議論、体系ができておりますが、この考え方も物流と人事に分ける。これはそれでいいと思いますが、人事について公共交通機関だけを取り上げておりますが、代替交通手段、車からの代替交通手段という意味での徒歩とか自転車というのも、もっと正面から取り上げる、総量としてのぞかれていたというのは、多少疑問はありますけれども、国民の意識とかそういうことからいくと大変重要な話ですし、あるいは通勤対策で例えば企業がこれからの努力目標ということでいろいろな具体的な取組をやるときに、私としてはグリーン・トラベルブルプランをそれぞれの企業で物流及び通勤、それから送迎の車両、そういったものについて自分たちの方から減らすんだという自主的な計画相談をとなえるというようなことは議論になると思いますが、そのときに徒歩、自転車というものをそれなりに見直すことが一つの大きなポイントになってこようかと思います。
これから、税制が例えば通勤手当について2キロメートル以下については、すべてこれは課税対象になっているんです。自転車とか徒歩といった手段であれば、通勤手当を支払っても課税対象にならないとか、そういう仕組み、内容をだんだん詰めて議論が必要かと思います。一つの例で、体系の表現の仕方を少しアウトカムベースで取組やすい形に表現等もふくめて評価していただくと、もう少し同じ内容でも皆さん取組やすいのではないかというふうに思います。
あと、いずれにしましてもこれからの議論になるかと思いますが、主体別に取組やすい形に、現在の施策の評価をまとめていただくということで、そのポイントは具体的な交通の行動につながるような、そういう表現にしていただくことと、それをうまく進める、アメとムチというような言い方をいしますけれども、自動車交通の方を抑制しながら代替手段に移す、そのための受け皿の方をきちんと用意する。両方がセットでないと意味がないということを強調しておきたいと思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
大変、参考になると思います。事務局も随分なかなか難しいのですが、よくわからないというところもありますが、厳しく指摘されております。
それでは、大聖委員お願いします。

○大聖委員 運輸の中身で、今最も確実性があるのはハードにかかわる改善だと思います。単体対策と言っているようですけれども、これは燃費の対策が進んでいるということで、数字として読める面があるんですが、運輸、交通というのはハードの面とソフトの面、車の両輪にかかわる面というのが、実は非常に大きく欠落していると、定量性のないメニューが並んでおります。そういったことで、今後そういった利用面での定量的とは言いませんけれども、定性的から半定量的なところへ持っていくような、個別の対策の予測が可能なモデルの構築というのが非常に重要だというふうに思います。これは、2010年以降も必ずハードだけじゃなくて、利用の問題というのは、必ず継続的に取り組むべき大きな課題だと思いますので、是非そういったモデルを構築していただきたいというふうに思います。
それから、もう一つはこういう利用にかかかわる対策と言いますのは、実は都市の大気環境の汚染対策という意味でも、非常に実は効果がありまして、先ほど太田先生が言われましたような、車の交通流の適正化と同時に、交通量自体を抑制するというようなことをやりませんと、CO2が減らないわけです。これ、大気の環境改善に非常に大きな効果があるわけで、実はダブルの効果があるのです。そういったことも是非、大都市ではかなり燃料の消費というのは大きく伸びておりますので、そういった点を全体的に評価するという2つの面に着目していただきたいなと思います。
それからもう一つは、地方でのモビリティの拡大が続いております。これは、公共機関が衰退している、個人が車1人1台の時代になってきまして、非常に大きく伸びているという点がありますので、これも何とかコントロールしなければいけない。高齢化とか過疎化とかそういったことも含めた地方の移動のあり方、こういったものも非常に重要な課題だというふうに思っております。
それから、もう一つは、最近グリーン経営と言いまして、こういうタクシーですとか、事業者、トラック業者ですとか、バス事業者、こういったものが今の環境に対してどういうインパクトを与えているかということをもう一度チェックし直しして、例えば燃料の消費ですとか、大気汚染なんかもそうなんですけれども、そういったものを管理しながら、それを改善していくような誘導策というのが、今ここに見られておりますので、そういったものの評価に値するかと思っております。
いずれにしても、繰り返しになりますけれども、車の利用にかかわるいろいろな対策メニューが定量的に抑えられるような取組を進めて頂きたい。それからあとはこれまで自動車の利用によって伸びてきたという過去のデータ分析がいっていないわけですから、そういったものを説明できるようなモデルじゃないと、当然将来の予測ができないわけですけも、そういった取組を行政のリードで是非やっていきたいというふうに思っております。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
それでは、順次御発言いただきたいのですが、御発言御希望の方は。あと残り25分しかございませんので、そのことを御勘案の上御発言をいただければ幸いでございます。
それでは、須藤委員、塩田委員、それから天野委員、桝本委員、小林委員、そして福川委員、横山委員、そして浅岡委員、大塚委員お願いします。

○須藤委員 それでは、簡単にいたします。 マイカーからの排出量が増加していなくて、やや減少ぎみということですか。それで、貨物以外の車両車の影響が非常に大きいという評価、この評価大変私重要な問題を含んでいると思うんですが、一般にはマイカーをなるべく使わないようにというようなことで、先ほど申し上げたようなライフスタイルの中で対策の一つとなっていますが、この辺が余り表に出てしまうと、よかったのかと、こういうふうに思われるので、さらにマイカー自身の問題です。
それから、質問はマイカーの問題で通勤に使うのはマイカーでよろしいんですね、それに入っているんですねということが質問です。
それから、交通量対策というのが、担保が困難でこのような現時点では評価できないということなんですが、特に公共機関への利用促進というのはどこでも、どの地方自治体でも言っていることなんですが、非常に削減目標が大きいので、どこかモデルを幾つかつくって、もちろん今のこの評価でなくていいんですけれども、どのぐらい本当に移動に自転車も含めて、公共交通機関は電車とかバスとかということだと思いますが、それに移動したのかということぐらいは把握をしておいていただければと思います。
以上です。

○浅野部会長 塩田委員、どうぞ。

○塩田委員 旅客と貨物に分けて分析をして今までの傾向を明確に示すようなということをしていただいたと思って感謝しています。旅客に関しては、自動車の部門のウェートが全体の9割前後ということで、非常に大きい上にそのうちの半分以上が自家用車ということですから、自家用車が全体の50%前後のウェートがあるということで、この自家用車を対象にする対策が一番重要だということがはっきりしてきたと思います。
先ほど、別の御指摘がありましたけれども、CO2の排出量の比率は1990年時点で旅客1に対して貨物1だったと思います。これが、今の報告で旅客の方は増えており、かつ貨物の方は1995年をベースに考えれば減っているということですから、この1対1が、2001年時点では3対2とかなり旅客のウェートが増えてきている、と思うんです。そういう中でも、自家用車の問題がますますウェートを高めている、こういうことがはっきりしたと思います。
それで、自家用車の問題について、今までとられてきた対策の中で明確な効果があったのは自動車の燃費対策、これは単体対策と、それから自動車に関するグリーン税制、これによって2010年基準対応車の早期の普及が実現したということが、大きな効果をもたらしていると思います。
他方、貨物に関しましては、今の御指摘で貨物輸送の効率化、これは荷主、あるいは運送業者、あるいは自家用車の運行者、企業の方々の自主的な努力と言いますか、企業の自主行動計画に相当するような部分が成功したんだと思います。この点に関しての私の印象は、荷主が輸送のグリーン化ということについて強い関心をもってイニシアチブをとられたということに注目したいと思います。
旅客と貨物の2つの分野のはっきり成功した分野というのは、この2つであるということを明確に御認識いただきたいと思います。
それから、今のCO2の発生量の問題ですけれども、CO2の発生量に関しては、余りよりどころになるようなデータがないんです。私は、この問題に関連してひとつ提案なんですけれども、環境省が自動車排気ガス測定局というのを、全国で400カ所以上持っておられると思うんですが、これは大気汚染の測定局とは別に、主要な交差点の近くにあると聞いています。これは、もちろん有毒なガスの測定をしておられるわけですけれども、この地球温暖化対策の観点からは、このCO2の測定を自動車排出ガス測定局できちんとされると、これはリアルタイムで1日じゅうの大気汚染に加えて、CO2の発生量が記録されてるはずですから、主要な地点での排気ガスの発生量というものはかなりはっきり認識できるのです。これは、交通対策全般に活用できるデータになるのではないかということで申し上げているわけです。
それから、今公共交通機関の促進のお話がございましたが、公共交通機関の利用の促進の問題というのは、まず最初に考えるべきことは、東京、大阪、あるいは名古屋のように、公共交通機関の整備がかなり完備した大都市圏ところに重点を置いてどういうことができるかということを考えるということが適当だと思います。
それから、ただいま大聖先生からお話があった地方の公共交通機関の利用というのは、これは量的に見て多くを期待できない。むしろ、自家庭用輸送をどういう風にもっていくかというような問題だろうと思いますが、これも私は余り大きな効果を短い期間に、2010年を目標に期待するのは難しいのではないかというふうに思います。
公共交通機関の利用促進について、どのような対策があり得るかというのは、たくさんの選択肢があると思いますがこれは大都市に住む方々の生活を非常に大きく制約する面でもありますので、これについては国民的な十分な議論が必要なのではないかと、こういうふうに思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
先ほどから申し上げておりますが、今日は評価について申し上げることについて、重点的に御発言をいただいて、今後どうするかということについてはまだ4月以降に議論がございますので、できれば今日報告された中身について関連するコメントを中心に御発言していただくように御協力お願いします。
それでは、天野委員どうぞ。

○天野委員 非常に細かく検討していただいているわけですけれども、私が一番強く感じますのは、政策の目的はわかるんですが、そういう目的に手段がちゃんと対応しているのかなということがありまして、例えば5ページの自転車なんですね。うちをつくったり、自転車、駐車場を整備するという政策、一応ハードをつくるということですけれども、これで本当に自動車に乗っていた人が自転車に乗りかえようという魅力を感じるのかなという、交通需要マネジメント書いてあるんです。要するに、交通事情をこちらに振りかえるというわけですから、振返られる方がよほど魅力がないと成功するはずがないんです。私は、その辺が政策手段と本来の目的、対応がとれていない最大のところではないかなと思いまして、自転車を利用促進して、それによって自動車から乗りかえるということが目的であれば、もっとこういう形ではなくて、いろいろシステムを変えると、そういうことをしないとうまくいかないというふうに思います。
例えば、一番最後、15ページのところで公共交通機関の利用促進ということですけれども、公共交通機関と、それから私的な交通機関とが競合しているわけです。今までは、私的な交通機関の方が利便性があるし、いろいろな点で利用者にとって都合がいいから使われていたわけですから、それを上回るような、魅力のあるような公共交通機関を設定するということでもしない限りは、単に公共交通機関をつくりましたということだけでは、私は効果が出てこないのはある意味では当たり前ではないかと。もし、事業者がこういうことをするのであれば、ちゃんと事業予測をして、需要予測をして、ちゃんと採算がとれると、お客さんがついてきますということでないといけないと思うんですけれども、そこまでされたのかどうか。そういう意味でも、私は政策の目的としていることと、それを実現するための手段というのが、きちんと対応していないという例が非常に多いような気がするわけです。
それから、もう一つ別の例ですが、9ページでテレワークで交通代替を促進するというのがありますけれども、こういうふうなやり方というのは、得てしてリバウンド効果というのが起こってしまって、テレワークを促進することによって、新しい需要が増えてしまうということがあれば、代替は起こらないで、テレワークの需要だけが増えたという結果が起こりかねないわけです。その辺の検討をちゃんとやった上でされているのか。あるいは、テレワークを利用すれば、確実に交通代替するような何かメリットがついているのかと、その辺の検討が十分ではない手段が用意されているのではないかというのは、ちょっと見ればわかるわけですが、その辺をどういうふうにお考えなのかということです。

○浅野部会長 それでは、横山委員、福川委員、小林委員、淺川委員でお願いします。

○横山委員 3点、意見とそれから質問をしたいと思います。
1点目は、太田委員の発言にもありましたけれども、主体別の把握で私も非常にわかりやすくなったのではないかなというふうに思います。是非、これを進めて欲しいなと、部門別だけではなくて、主体別も今後こういう格好でまとめていってほしいというふうに思います。
それから、2点目は質問なんですけれども、クリーンエネルギー自動車の普及台数がかなり予想に反して低いということについて、この技術の説明はわかったんですが、これを担当している部局ではどんなふうに、なぜこんな目標が達成されない状況になっているのか、大綱で目標を決めておきながら、非常に対策、施策が進んでいないということをどう考えているのか、それを是非教えてほしいと思います。
それから、資料2-3の15ページにもありますし、それから今日も何人かの委員から提案がありましたが、自動車から公共交通機関へのシフトが進むことが重要だという指摘があります。その一方で、資料2-4の33ページを見ると、施策4-6で国民運動による公共交通機関の利用促進というところで、やられたことが普及啓発パンフレット等を一般に配布したとなっています。国民運動の是非は、議論の余地があるとしても、国民運動によって公共交通機関を利用促進するんだとやって、今の時点で行われたのは、普及啓発パンフレットだけというのはなぜなのか、2004年度、もう少しありますが、そこでそういうことをやるつもりがあるのか、あるいは最初からいい加減に目標だけ掲げれていればいいという安易な考え方だったのか、その辺を是非知りたいと思います。
以上です。

○浅野部会長 福川委員お願いします。

○福川委員 二、三ちょっと質問させていただきたいと思います。
大変、詳細に分析をされたわけですが、これをどう見るか、どう評価するかということです。まず、自動車で社用車等が非常に伸びてマイカーは横ばいということなんですが、95年後半から見ると、実は各社とも非常に経費節減に努力をしていて、社用社は恐らく増やしていることはまずないし、むしろ減らしているんだろうと思うんですが、これはもちろん残渣でおとりになっているから、こういうことになっているかもしれませんが、ちょっと現実の感じから言うと合わないわけですが、この残渣でとったことで、現実の動きとどういうふうになっているか、この乗用車等が非常に伸びているのが、ちょっと不可思議にも感じますので、その辺どうなのか教えていただきたい。
2点目は、現時点では算定できないという項目が幾つかございます。これは、大変難しいことはわかりますが、現時点ではというわけですから、あしたとは申しませんが、多少時間がかかればできるのかできないのか、もうお手上げなのか、その見通しを伺いたいのが2点目であります。
それから、3点目は実は東京もそうですし、非常に都市が改造されているわけで、これが交通体系を非常に変えています。東京でも、大きな施設ができたために、非常に交通渋滞が起こるというケースがよくありますし、また地方ではむしろ都心から地方へスーパー等々が動いているということで、非常に都市の構造が変わっていますが、都市の構造というのはこういうものにどういう影響があるかということであります。
それから、4点目はこうやって見ていると、結局便益を押さえるしか実現性はもうないのかなと、こういうことになりますが、今まではなるべく便益を落とさないで効率化ということをやってきましたが、これで見ていると便益を落とさないとこの目標は実現できないということになるとお感じかどうか、その点を伺いたいです。

○浅野部会長 どこまで答えられるかわかりませんが、後でまとめて答えさせます。
小林委員。

○小林委員 1点目は、福川委員が御質問された点と同じなんですが、この運輸分が増えているということについて、私たちも含めて一般国民が認識しているのと、今回解析結果で大きなずれがあったなという感じがします。その一番大きいのが今お話があった車両費がなぜ伸びたのか、ここがどうも理解できません。ここのところ、もう少し解析が要るのではないかなと思います。
それから、2点目は貨物輸送量について、大変合理的に進んでおるわけですが、運輸業者に聞きますと、まだまだ削減は可能ではないかと。その一番重要なのは、荷主側の責任によるところが多いということで、荷主側に対する協力要請を強くやってほしいというお話がありました。この辺の評価が要るのかなという感じがします。
それから、3点目クリーンエネルギー自動車の普及が進まない最大の理由は何かということについて、科学の問題をよく言われるわけですが、私は科学よりもインフラ整備の問題ではないかと。科学は同じにしても、変わらないという方が大変多くあります。これは、インフラの問題であるというお答えが出ているわけであります。この辺の評価をもう一度きちっとしていただいた方がいいのでないかと思っております。
それから、もう一点は公共交通機関の利用促進の中で、公共交通機関の利便性を挙げるということを打ち出していただいているんですが、交通流対策のために乗用車というか、自動車の利便性が上がってきたために、自動車の方にまたスライドしていっているという問題があります。そういう意味で、乗用車の利便性を下げる施策がいるのではないか。例えば、市街地の中の進入禁止とか市街地内での駐車場の整地の禁止とか、そういうふうな施策が新たに要るのではないかなという感じがいたしますし、また自家用通勤を規制するために、雇用主に対する対策、こういうのが重要ではないかなと思っております。

○浅野部会長 大塚委員、お願いします。

○大塚委員 3点ほど申し上げたいと思いますが、1つはこの参考資料で出していただいたものについて特に申し上げておきたいと思います。これを見ますと、運輸部門での省エネ効果2010年見通しというのと、参考に示されたCO2削減量というのが、ほぼ近い、また接しているというような優等生的なものと、それから事業量が少なくて全然達成ができていないというものと、それからもう一つ現時点では算定できないという、現時点というのがいつまでかという御質問もありましたが、これは他省庁に根拠を聞くとか、いろいろなことが出てくるのかもしれませんが、もし算定が本当にできない、あるいは検証ができないというふうに考えると、そういうのは残るのではないかというふうに私思いますけれども、そういう3種類のものに分かれるということだと思います。
自動車のトップランナー基準のような、既に優等生的に達成しているものと、それから今出てきたクリーンエネルギー自動車のように,どうも十分でないというものとか、あるいはテレワークのように検証ができないというようなものに分かれているということだと思います。
この優等生的なものについては、さらに推進をしていっていただくということでよいと思いますが、事業量が足りないというものについては、今後どういう施策をしなければいけないかということを明確に打ち出す必要があるだろうと思います。
それから、検証が不可能なものについて、ここでは現時点でやっているのはどのぐらい、検証が不可能だというものとして残るかというのが問題ですけれども、本当に検証が不可能であれば、そういうものについてはもう少し統計を強化するとか、モニタリングを強化するというようなことが必要でしょうし、あるいは余り大ざっぱにこのぐらい減るというふうに見ていたということであれば、やや控えめに削減量を出していくということが必要だと思います。
さらに、算定できるような別の対策というのを追加的に考えて、ちゃんと削減量を補完していくということが今後必要になってくるだろうと思います。
この見通しに関しては、そのような意見を持っておりますが、先ほど天野委員がおっしゃったように、具体的な政策を打ち出していかないで、ただ何か数字を出したというだけで、公共交通機関の方に移行していくというものでもないですから、多分そういう政策手段とセットにしていくということが必要だと思います。

○浅野部会長 あとまだ2人発言を御希望の委員がいらしゃいますが、残りあと5分ありません。

○大塚委員 第3点ですけれども、これは当然中に入っているのかもしれませんが、費用対効果ということも、見直しをしていく上で非常に重要だということを追加しておきたいと思います。
以上です。

○浅野部会長 浅岡委員、どうぞ。
質問に対する答えの時間も少し残していただきたいと思います。

○浅岡委員 例えば、単体対策が大分進んでいるということですが、乗用車、自動車、そのほかの自動車も含めてトップランナーで代替するのはどのくらいと見ていらっしゃるのか、資料が全然ないものですから、わかったら教えていただきたいと思います。
それから、資料2-3の1のところに、2010年の削減量は1838万トンと推計しているとして、日本自動車工業会での数字が掲げられていまして、参考資料の中にもそれがありまして、これは達成できる見通のごとく書いてありますが、大綱とこの日本自動車工業会とでは、積算において、どこがどのように違ったがゆえにこうなるのかの説明がないわけです。そのほかのおよそ達成できないというものについても、どうしてこういう数字が大綱に挙げられていたのかがわからないわけです。検証するのは、大変不能に近い状況ですから、現時点で算定できないものについて算定となると、できるとの基本の計算式とか根拠の数値を出してもらわないと、議論ができないことになります。それを出してもらえないとすれば、大塚先生も言われたように、極めて固めにというか、控えめにしか見積もれないのではないかと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。
青木委員。

○青木委員 次官の問題もありますので、また今後対策のところで議論すべきことは議論させていただきたいと思いますが、2点だけ申し上げておきたいと思います。
1つは、6ページのETCのところでございますけれども、これはCO2削減量の不確実性は大きいということで、非常に否定されておられますが、その理由としては、入り口のところだけだとおっしゃっていますけれども、いろいろETCに関連して、ETCの利用をしながら料金政策、高速道路等の料金を変更していくということへの影響等についてもいろいろな実験が行われておると聞いております。そういったような効果を考えて、またETCの方も今十数%だと思いますけれども、次第に50%超えることも当然期待されるわけでございまして、そういう効果を考えたときに、ただそれだけの理由でCO2削減効果量の確実性は大きくないという評価はちょっと雑ではないかというような感じがいたします。
もう一つは、先ほどいろいろ議論出ておりますが、個々の施策で例えばバイパスをつくれば、他の道路の渋滞が減ってCO2が削減されるという効果は当然あると思うんですけれども、個々のそういうような、あるいは進入禁止をすることによって、個々のCO2が減るというようなことがあると思うんですけれども、個々の都市、あるいは個々の場所におけるそういう公共事業の効果というのは当然ありますが、それ全体としてどういうふうに評価していくかということはなかなか難しいと思うんですけれども、そういったところの評価の仕方については、今後いい検討していただきたいというふうに思います。
以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
いろいろと難しい宿題もいただきまして、御質問として出されたものの中で、今日直ちに答えにくいものもありますが、清水課長にお答えいただきます。
それで、大変恐縮でございますが、あと2分しかありませんので、5分程度時間の延長をお認めいただけますでしょうか、よろしくお願いいたします。

○清水地球温暖化対策課長 社用車関係で、まず須藤委員から通勤は入っているのかということでしたが、これは家計で買ったものは入っているということです。
それから、この社用車の部分について、いろいろな委員からもう少し正確性を見るべきだという御意見がありましたが、これは検討したいと思います。
それから、天野委員からリバウンド効果は検討したのかということでありましたけれども、ここはまだ検討が足りない部分がありますので、今後どこまでできるかわかりませんが見たいと思います。
それから、横山委員の方からの担当部局は低公害車などが伸びない面でどう考えるのかという御意見がありましたけれども、今後は4月の段階で、関係省庁のヒアリングなども含めて、いろいろな担当省庁からの御報告をお伺いをしたいというふうに思っております。
それから,公共交通機関乗りかえの施策はパンフレット配っているだけじゃないかという御意見がありましたが、これは公共交通機関への利用促進は4のところに書いてある施策が全部対応したものでありまして、1つだけこれで済ませているというものではなくて、対策に対して施策は複数ありますので、そこはよろしくお願いいたしたいと思います。
それから、一番難しいところなんですが、福川委員の方から現時点では算定できないというのがいつになったら算定できるのかということがありました。これは、特に今回は運輸関係でありますけれども、国土交通省の方の御議論も出されていると思います。そういう関係で、省庁、関係部局等ともまたよく連絡をとりながら、どこまでいつの時点でということはなかなか今の時点では申し上げられませんが、なるべく根拠のある数字であれば、この場に出せるようにしていきたいと思いますし、根拠がいつまでたってもわからないということであれば、数値についていろいろ意見があったようなことも踏まえて、ちゃんと整理しなければならないかなということも思います。
大体、ほかの御意見もあったと思いますが、少し宿題にさせていただきたいと思います。
以上であります。

○浅野部会長 現時点では、算定できない場合についての意味は、なかなか難しい面がございます。つまり、数値が不足であるのでわからないという場合と、そもそも計算の効果がそのものが本当にあるかどうか。それから、天野委員がおっしゃったようにリバウンド効果のようなものとか、場合によっては相乗効果のようなものがあるかもしれない。大綱ができたときに、そこまできちっと考えて数字を積んだかどうかよくわからない面が正直あるなということもあるものですから、本当に現時点でございまして、それ以上答えようがないのは多分事務局の本音ではないかと思います。
それでは、ほかにも御意見、御質問もあろうかと思いますが、今日はこのあと本当は業務部門についても同じようにやるつもりでございましたが、完全にタイムアウトでございますので、これは次回に回せざるを得ません。次回は3月10日の15時から18時まで、同じように3時間、経済産業省別館1028会議室で部会を開きたいと考えておりますので、是非御出席をくださいますようにお願い申し上げます。
なお、本日実施致しました運輸部門について、さらに追加的に御質問御意見等ございましたら、特に評価の部分もございまして、先ほど特に青木委員からETCについてのこの評価はおかしいという御指摘がございました。そういうような御指摘などがありましたら、それはさらに検討させますので、是非書面でいただきたいと思います。
本日の議事録につきましては、事務局で取りまとめまして、後日委員の皆様に送付いたしますので、どうぞお目通しいただきたいと思います。
先ほど申し上げました書面での御意見は、できましたら来週の火曜日までにお出しいただければ幸いでございます
それでは、本日の部会はこれで終了いたします。どうもありがとうございました。

午後6時05分閉会
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