地球環境部会(第137回) 議事録

日時

平成30年1月10日(水)13時00分~15時00分

場所

全国都市会館 大ホール
東京都千代田区平河町2-4-2 全国都市会館2階

議事録

午後 1時00分 開会

大臣官房審議官

それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会を開催させていただきます。

私は、事務局を務めます環境省の小野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

では、本日の審議はいつもどおり公開ということでさせていただきます。

本日でございますが、委員総数26名中、既に過半数の委員にご出席いただいておりますので、定足数の要件を満たし、部会として成立していることをご報告いたします。

最初に、中央環境審議会地球環境部会の委員に交代がございましたので、ご報告させていただきます。

根本委員が辞任されまして、かわりに石田栄治様、日本経済団体連合会環境安全委員会地球環境部会委員、また、トヨタ自動車株式会社の環境部担当部長が新たに就任されました。

次に安井部会長よりご挨拶をいただきたいと思います。

部会長よろしくお願いいたします。

安井部会長

皆様、何となく久しぶりのような雰囲気がいたしますが、その間にいろいろと、COP等もございまして、大分報告事項がたまっているようでございますけど、今日は大部分が報告事項でございます。

ぜひ活発なご議論をいただければと思います。よろしくお願いします。

大臣官房審議官

続きまして、環境省地球環境局長の森下より一言ご挨拶させていただきます。

地球環境局長

昨年7月に地球環境局長に就任いたしました森下でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

また、今回は年始のご多忙の中、こうやってご参集いただきまして、本当にありがとうございます。お礼を申し上げたいと思います。

まず、気候変動でございますけれども、去年1年ですごく大きな変化があったというふうに、私自身もこの問題に関わって感じてございます。

昨年11月にはCOP23が開かれましたけど、そこでも、この問題に対してしっかりと全世界が一致して取り組んでいくのだということがしっかりメッセージとして示されたと思っておりますし、またCOP23では特に注目されましたのが、非政府主体の皆様方のお取組ということだったと思います。

企業、製造業やあるいは金融界の皆様方、そして自治体の皆様方、NGO、NPOの皆様方、さまざまな方々が、これはアメリカも含めて気候変動に対する取組をグローバルに展開をしていく、既に取り組んでいる、さらにそれを強化していく、力強いメッセージが世界に発進されていたというふうに認識してございます。

こういった気候変動の問題につきましては、科学的知見をしっかりとベースにしながら、これらの最新の、そして、健全なサイエンスがベースになっている必要があるというふうに考えてございます。

それをベースにしながら、私どもも、この大きな問題を解決していくためには、さまざまな新しい努力をしていくということが必要だと思っております。

産業界の皆様方、自治体の皆様方、いろんな方々、NPOの皆様方、いろんな方々と意見交換をさせていただきながら、この問題にしっかり取り組んでいって、イノベーションを起こしながら、これは技術だけではなくて、生活様式、そして社会システムと、さまざまな分野でイノベーションを起こして、それをオープンイノベーションという形で、日本全体に、そして世界全体に広げていくという、新しい日本の環境問題、気候変動問題の取組と、そういったものを、今後、日本の中でまとめて世界に発信していきたいというふうに考えているということでございます。

この流れの中でも、2050年80%削減を目指して、今後、日本が気候変動枠組条約事務局に長期低排出発展戦略というものを策定しまして、それを提出するということを求められております。

小委員会でもずっとご審議いただいておりますけれども、先生方からのインプットをしっかり受け止めさせていただいて、さらによいものをつくるよう心がけて、政府の中で取組を進めていきたいというふうに思っております。

それから、2030年度の26%削減、これは確実にしっかりと達成をする必要があると思っておりますし、そのためにも省エネはもちろん、再生可能エネルギーの推進にしっかり取り組んでいくことが非常に重要であるというふうに思っております。

それから2030年というところで、この再生可能エネルギーの導入がばったり止まってしまってもいけません。その先もしっかり、この再生可能エネルギーがどんどん入っていくように、先を見据えながら、今後、政策を考えていく必要があるというふうに私どもは思ってございます。

こういった気候変動を始め、地球温暖化問題を支えていただくのは、科学的知見でもあります。そして専門家の皆様からのインプットということでございます。

ぜひ、この審議会におけるご意見、ご審議、これを踏まえさせていただいて、よりよいものをつくって、この日本の将来に向けて、よい政策を打ち立てていくということに取り組んでまいりたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。

今日の会議でございますけれども、気候変動の影響の適用の最近の動向と、それから長期低排出発展戦略の策定に向けた取組、それからフロン類、小委員会での検討状況のほか、地球温暖化対策等の最近の状況、そして、第五次環境基本計画の検討、そういったものについてご報告を申し上げる予定でございます。忌憚のないご意見を頂戴できればというふうに思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、私は、この後、一度抜けさせていただいて、ご審議、ご意見のところには戻ってまいりたいと思っておりますので、ご容赦いただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

大臣官房審議官

それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでということさせていただきたいと思います。どうぞご協力をよろしくお願いいたします。

配付資料につきましては、お手元のタブレットに配付資料の一覧というのがございまして、その後、資料が入っているということでございます。

資料1-1から1-3、2、3-1、4、5、6-1、2、7-1、2というところでございます。

それでは、以降の議事進行につきましては安井部会長にお願いいたします。

どうぞよろしくお願いいたします。

安井部会長

それでは、早速でございますが議事に入らせていただきたいと思います。

本日でございますけれども、お手元の議事次第にございますように、その1から、その他、7番目まで含めまして、7点の議題が予定されております。

本日は、1番目は議決を要すると思いますけれども、それ以外はそうではないような気がいたしますので、一部まとめて議事を進行させていただきたいと思います。

それでは、最初の議題1に関しまして、事務局からのご説明をお願いいたします。

温暖化対策課長

温暖化対策課長の松澤でございます。よろしくお願いいたします。

低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会の調査事項の追加についてということで、ご審議をお願いしたいと思います。

資料1-1をご覧いただければと思います。

今回の専門委員会の調査事項の追加についての趣旨をこの資料でご説明してございます。

温暖化対策推進法に基づきまして、政府自身のいろいろな事業活動に伴う排出について、政府実行計画というのを策定しております。この政府実行計画の策定の中で、実施状況の点検については、中央環境審議会のご意見をいただいて進めていくと、このように政府実行計画を決める際に閣議決定させていただいております。

この政府実行計画の審議を行っていただくということで、それに関して現行、低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会で、産業界の低炭素社会実行計画の点検と評価をお願いしておりますので、それと同様に、政府の実行計画についても、この専門委員会であわせてご審議いただきたいということでございます。

お手元の1枚目のところの参考に書いてございますが、政府実行計画の閣議決定されたものでございます。この中で、中央環境審議会の意見を聞くということで決めさせていただいております。

今後のスケジュールでございますが、本日の部会でご承認いただきました後、1月26日は低炭素社会実行計画、これは産業界の計画でございますが、そのフォローアップ関係の専門委員会を開催いたしまして、政府実行計画自身の審議、これに関しましては3月の上旬に専門委員会を開催させていただきたいと思っております。

次に、資料1-2をご覧ください。

「低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会の設置について」ということでございますが、これは、かねて地球環境部会の決定といたしまして、今の低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会の議事に関して定めておりますが、そこに追加させていただこうというものでございます。

具体的には三つございますうちの、2番のところにアンダーラインを引いてございますが、調査事項として、政府実行計画の実施状況、これの追加をお願いしたいということでございます。

それから次に資料1-3でございますが、現在、政府実行計画を定めております。その概要をご説明するものでございます。

目標のところをご覧いただけばと思いますが、赤字で2030年の目標、政府全体で40%削減、中間目標として2020政府全体で10%削減と、こういった目標を立ててございます。

具体的な措置といたしまして、(2)にございますような省エネ診断、あるいはBEMSの導入、それからLEDの導入割合を一定程度高めていくと、こういったことを定めているわけでございます。

(3)のところでございますが、実行計画の点検というところでございますが、関係府省がそれぞれ政府実行計画に即して、それぞれの実施計画をつくり、PDCAサイクルを回していく。これを毎年点検結果を公表するということになっております。

政府実行計画のPDCAについては、このPDCAサイクルの中で中央環境審議会の意見をいただく。

こういうことで政府実行計画を決めさせていただいているところでございます。

本日は資料1-2にございますように、現行の専門委員会に政府実行計画の実施状況というものを審議事項として、調査事項として追加をお願いしたいというものでございます。

事務局からは以上でございます。

安井部会長

ありがとうございました。

それでは、ご説明に関しまして、何かご質問、ご意見等がございましたら、名札を立てていただきたいと思いますが、今のところ中根委員だけですね。

最初は、中根委員からお願いいたします。

中根委員

政府実行計画は非常にいいことだと思いますが、全体として省エネが中心になっていると思いますが、HFCとフロン類の漏えいとか、その実態把握、それから削減というようなことも入ってらっしゃるのかどうか。その辺りを教えてください。

安井部会長

まとめて。それとも二人ですから、どうぞ、ご回答を。

温暖化対策課長

フロンにつきましては、フロンの使用機器というのがございますので、低GWPGWPGWP、温室効果の低いフロンに替えるとか、あるいはノンフロンのものに替えるといったことを実行計画の中で対応として定めております。

それから、実際にこのフロンも含めまして、温室効果ガス全体の排出量を毎年集計いたしまして、それを減らしていくという、そういった全体のたてつけになってございます。

安井部会長

よろしゅうございましょうか。

それでは、岸上委員、お願いいたします。

岸上委員

ありがとうございます。

大変基礎的な質問で恐縮ですが、2点ほどお伺いさせていただきたいと思います。

1点目でございますけれども、ここで挙げられている政府の範囲でございます。

例えば地方自治体、あるいは独法とか、公的組織等が入るのか入らないのか、その範囲がどうなっているのかということを教えていただきたいのが1点目でございます。

2点目でございますけれども、こちらは感覚で結構でございますので、産業界ないしは全体とのボリュームの中で、今回、フォローアップの対象になる政府部門というのがどのくらいのボリュームを占めているのか教えていただければと思っております。

趣旨といたしましては、当然このフォローアップを行うことは賛成でございますけれども、そのフォローアップの方法、細かさ、人手やリソースをどのくらい割くかとか、といったことに関係するなと思いまして質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

安井部会長

お願いします。

温暖化対策課長

ありがとうございます。

まず、政府の範囲は中央官庁でございまして、地方自治体それから政府の独立行政法人というのは、この政府実行計画の対象にはなっておりません。

地方公共団体につきましては、温暖化対策推進法に基づきまして、地方公共団体の実行計画をつくるということが法律上の義務になってございます。

独立行政法人につきましては、政府からそれぞれ所管省庁から独立行政法人と指導等を行っておりますので、独立行政法人は独立行政法人で政府の実行計画にならった形で、それを定めると、こういうことになっております。

それからボリュームということでございますけれども、量的には164万トンというくらいというのが、今、26年度の排出状況でございます。温室効果ガス全体として、そういう状況になっております。

日本全国が14億トンくらいでございますので、ボリュームとしては大きくないんですが、政府自身の取組というのは率先してやるべき部分というのがございますので、LEDの建物への導入ですとか、あるいは次世代自動車の導入、そういった部分について、社会に広く、地方公共団体を含めて皆さんに発信していくべく、政府の取組というのは点検していく必要があるだろうと思いまして、今回の専門委員会の中では一つの大きな議事として、政府の実行計画全体のフォローアップをお願いしていきたいというふうに考えております。

安井部会長

ありがとうございました。

ご質問はないようでございますので、それでは資料1-2のとおり低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会の調査事項追加という、この件に関しまして決定させていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

(異議なし)

安井部会長

ありがとうございました。

それでは次に議題2に関しまして、事務局からのご説明をお願いいたします。

気候変動適応室長

それでは、資料2をご覧いただければと思います。私は地球局環境局気候変動適応室長の木村と申します。

気候変動の影響の適応に関しまして、最近の動向と今後の課題ということでございまして、特に今後の課題におきましては、現在適応策の充実・強化に向けた法制化について、本年の通常国会での法案提出を目指して検討を進めておりますけれども、法制化に向けて、この適応策の充実・強化に向けて、どういった課題、方向性があるかということについて、ご説明させていただきたいと思っております。

それでは資料を先に進めていただきまして、資料スライドの3番目をご覧いただければと思います。

ここでは我が国において、既に起こりつつある気候変動の影響ということでございまして、この辺りは、委員の先生方もご承知かと思いますけれども、既にさまざまな影響が起こっております。農作物の品質が低下するとか、大雨、洪水のような異常気象や災害が起こっているというようなこと。それから熱中症、感染症のリスクが拡大しているということ。サンゴの白化やニホンジカの生息区域拡大といったような生態系の異変も見られつつございます。

こうした状況を受けまして、スライドの4になりますけれども、政府としては適応計画を策定してきたということでございます。

経緯といたしましては、平成25年に、この地球環境部会の中に気候変動影響評価等小委員会を設置いたしまして、そこでの審議を受けまして、27年3月に中央環境審議会の意見具申という形で気候変動影響評価に関する報告書を取りまとめていただいております。

ここで、いろいろな気候変動による影響の科学的知見を整理していただきまして、それを受けまして、具体的な適応策について関係府省庁連絡会議を設置して検討をし、最終的に平成27年11月に適応計画の閣議決定を行ったところでございます。

スライドの5に適応計画の概要をおまとめしてございます。

基本的考え方を第1部に書いてございまして、その中で基本戦略として五つ掲げてございます。政府施策への適応の組み込み、それから科学的知見の充実、気候リスク情報等の共有と提供を通じた理解と協力の促進、地域での適応の推進、国際協力・貢献の推進というのを挙げてございます。

基本的な進め方といたしましては、その右のところでございますけれども、観測・監視や予測を行い、影響評価を実施し、その結果を踏まえて適応策の検討を実施する。それから、進捗状況を把握して、必要に応じて適応策も見直していくというような、こういったサイクルを繰り返して行うということでございます。

適応計画の中には、農業でありますとか、自然災害でありますとか、生態系とか、分野別の施策を第2部に取りまとめておりまして、観測・監視や調査・研究、気候リスク情報の共有などといった基盤的施策を第3部にまとめてございます。

スライドの6でございますけれども、こちらには適応計画を策定するに当たって行った気候変動影響評価の概要でございます。

その中では、さまざまな分野、項目ごとに気候変動影響の重大性の観点、それから適応策の実施の緊急性という観点、それから、科学的知見の確信度について、項目ごとに評価を行ってございます。

それから、スライドの7でございますけれども、ここでは気候変動適応計画に書かれている具体的な施策の例としてまとめたものでございます。これも各分野、項目ごとに細かく施策をこのようにまとめているということでございます。

適応計画策定以後の動きについてご紹介させていただきたいと思いますが、スライドの9まで飛んでいただきたいと思います。

適応計画を平成27年11月に策定した後、気候変動影響評価等小委員会を28年10月から再開いたしまして、29年3月に「気候変動適応策を推進するための科学的知見と気候リスク情報に関する取組の方針」ということで、中間取りまとめをまとめていただいております。

一方で、適応計画については政府部内で定期的に施策をフォローアップしていくということで、昨年10月にはフォローアップの報告書もまとめてございます。こうしたことを、科学的な知見を引き続き収集して影響評価をしていくということと、実際の適応策を進めるということを両側から進めていくということで、次のステップとしては、平成32年ごろを目途に第2次気候変動影響評価を実施し、政府の適応計画を見直すという流れで進めているところでございます。

その次のスライド10でございますけれども、気候変動影響評価等小委員会で29年3月にまとめた中間取りまとめの内容について、まとめたものでございます。

2020年を目途とする気候変動影響評価に向けての10項目の取組の方向性ということで、気候変動の観測・監視であるとか、気候変動とその影響の予測、それから調査・研究などの取組をまとめているということと、定期的に気候変動影響評価を実施していくということが書かれてございます。

それから、気候リスク情報の基盤を整備することによって、国民それから民間事業者、地域での適応を推進するということ。それから、国際協力、貢献を推進していくというようなことがまとめられてございます。

続きまして、環境省による適応策の基盤的施策の最近の動向について、ご説明させていただきます。

スライドの12をご覧いただければと思いますが、気候変動適応情報プラットフォームでございます。

この気候変動適応情報プラットフォームでございますけれども、気候リスク情報を集約して提供することで各主体の適応の取組を支える情報基盤であるということでございまして、2016年8月に関係省庁が連携して構築しております。国立環境研究所が事務局としてサポートしております。

主な機能ということでございますけれども、そこの下の図にありますように、気候変動による影響の情報を地図上でも見られるような形で提供をするというのが一番主なコンテンツとなっております。そのほか政府の取組、あるいは地方公共団体や事業者の適応の取組などの優良事例なども紹介をするというような内容になってございます。

次のスライドの13のところ以降です。

地図上で見られる気候変動影響の予測結果などのイメージでございます。例えば、年平均気温が将来どのように変わっていくかというようなことについて、厳しい温暖化対策をとった場合ととらなかった場合というような、シナリオごとにどのような将来になるかということが見られるようになってございます。

14と15も同じような形で、気候変動影響に関する予測結果がこのように見られるということでございます。

スライドの16のところは、地方公共団体による適応の取組の優良事例を、このような形で紹介しているということでございます。地方公共団体の適応計画の策定ガイドラインでありますとか、地方公共団体の適応策の優良事例などを紹介するような内容になっております。

それから、民間事業者による適応の取組についても紹介を行っておりまして、スライド17にありますように、事業者自らの経営上の気候リスクに対処する取組である気候リスク管理や、それから、他社の適応をサポートする商品や整備、サービスという意味での適応ビジネスの事例などをこのような形で紹介しております。

それから、この気候変動適応情報プラットフォームをアジア太平洋地域にも広げていきたいということでございまして、スライド18にありますように2020までに、アジア太平洋地域での気候リスク情報を提供していくようなAP=PLATというプラットフォームをつくっていきたいということで取組を進めてございます。

続きまして、地域適応コンソーシアム事業についてご説明させていただきます。

スライドの19にありますように、環境省・農水省・国交省の連携事業として、今年度から3カ年で実施を始めてございます。

内容といたしましては、まず一つには全国に六つの地域に地域協議会というのをつくっておりまして、ここで関係する行政機関等の方に集まっていただいて、適応に関する取組の共有と連携を推進していくということでございます。

それから、各地方自治体から調査ニーズを出していただきまして、それに基づいて、気候変動によってどのような影響が起こるのかという予測計算を行うという、そういう調査も実施をしております。この調査については地域協議会でも共有して、適応策を検討すると。こういう事業になってございます。

スライドの20には具体的に、このコンソーシアム事業の中で行っている調査の内容につきましてまとめてございます。

すみません。時間もあまりありませんので、先に進ませていただきますが、3の適応策の充実強化に向けた法的措置、法制化に向けての検討ということについてでございます。

適応に関しましては、スライドの23でございますけれども、直近のいわゆる骨太の方針、それから成長戦略の中でも適応に関する記述がございます、気候リスク情報の基盤・整備を進めること。農業や防災などの適応策を推進するといったような内容になってございます。

それから適応策の充実・強化に関しましては、国会でもさまざまな議論が行われております。適応計画策定後の議論といたしましては、スライドの24でございますけれども、適応の計画の早期法定計画を図ることという指摘を受けておりますし、それから自民党からの提言というのが昨年の6月に出されておりまして、国や地方公共団体における適応策の位置づけをより明確にすること、そのための法制度が必要であり、速やかに検討を行うことというようなことが言われております。公明党からも同様に適応策の位置づけの明確化と必要な法的措置の検討についての要望をいただいております。

それから、諸外国の法制度ということでスライドの25にまとめてございますけれども、英国、フランス、韓国などでは適応に関する法制度がございまして、法律に基づく計画の策定などが規定されているところでございます。

こうした状況を踏まえまして、適応策の充実・強化に向けた課題と方向性について、スライドの26以降に、我々としての課題と方向性の考え方をまとめさせていただいております。

まず、適応の総合的推進ということでございますけれども、適応がかなり顕在化しつつあるということで、最新の科学的知見を踏まえて適応策を計画的に進めていくための制度的基盤が必要であるということでございまして、方向性といたしまして、政府の適応計画の下、総合的かつ計画的に適応策を推進していくということ。それから最新の科学的知見を踏まえて定期的に気候変動影響評価を行っていくというようなこと。それから、農業、防災などの各分野の施策との連携を図って、適応を主流化していくことなどが方向性として考えられます。

それから続きまして、2番目でございますが、情報基盤の整備ということでございます。

先ほど申し上げましたように「気候変動適応情報プラットフォーム」というのを既につくっておりますけれども、その取組を強化していくということで、国立環境研究所を中核として、さらに関係研究機関とも連携しながら適応に関する情報の収集・整理・分析・提供を行っていく業務を推進していくということ。それらの情報を活用して、地方自治体や事業者等の適応の取組を技術的に支援していくというようなことが方向性として考えられます。

それから、続きまして、3番でございますけれども、地域での適応の強化ということで、気候変動の影響は各地域ごとにかなり異なってまいりますので、地域の実情に応じて適応策を進めていくことが重要でございます。

既に地方公共団体でも取組は進められつつありますけれども、地方公共団体による適応計画の策定を一層促進していくことによって、地域でも適応策を推進していくことが重要でございます。それから、地域適応コンソーシアム事業。先ほどご紹介いたしましたけれども、その取組を強化いたしまして、地域協議会の場を活用して、関係主体による連携を促進していく必要があるということ。それから、国立環境研究所とも連携して、地域における適応に関する情報の収集・提供等を行う体制を確保していく必要があると考えてございます。

それから、適応の国際展開ということでございますけれども、アジア太平洋地域でも科学的情報基盤をつくっていくということで、アジア太平洋版のプラットフォームの構築を進めて途上国における適応策の立案・実施を支援していくということと、その情報提供の仕組みを使いながら我が国の民間事業者による適応ビジネスの国際展開も促進していく必要があるだろうということでございます。

ここに今申し上げたような形で適応策の充実強化に向けた課題と方向性というのをまとめさせていただきましたが、これをベースに、今後、法案の検討も進めてまいりたいと思っておりますが、委員の皆様方のご意見をいただければと思います。

私からの説明は以上でございます。

安井部会長

ありがとうございました。

ただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたら、また名札をお願いしたいと思います。

浅野委員が非常に早かったので、どうぞ、マイクを。あとは順番でどちらからでもと思います。

浅野委員

この適応に関しては、我が国でこれまで進められてきた環境研究総合推進費の成果が生かされた、かなり模範的な例ではないかというふうに思います。

ここにおられる三村先生、あるいは住先生などを中心に、これまでかなりの予算を投じて適応策の研究をやってきたわけですが、それが制度につながってきたという意味では、大変重要なことだろうと評価をしたいと思います。

過去に、中央環境審議会の地球環境部会でも適応策についての議論をしたことがありますが、当初は適応の議論をやることによって緩和の施策を骨抜きにするのはけしからんのではないかとか、あるいは、新たな企業への負担を課すような議論はもってのほかであるというようなご議論があって、なかなかご理解を得られないことに焦りを感じたことを思い出します。

しかし、ようやくここまできたというのは大変ありがたいこととだ思います。

適応といっていうと、何か特別に新しいことをやらなきゃいけないと思うから大変な話のように思えるのであって、今まで他の政策目的でやってきたことを、もう一遍よく考えてみると、これは適応という観点からも意味をもつ、だからこれをやることは大変意味があるという話になるんだろうと思います。

特に自治体によくそれをわかっていただくということと、それから企業はもう既に災害対策とか、いろんなことについてのリスク管理ということを、やっておられるわけですから、そのことを別の目で見れば適応の問題になるんだということをしっかりご理解いただければ、そんなに突拍子もない話ではないだろうと思います。

イギリスでは既に公共事業的な役割を担っている企業には適応計画をつくることを義務づけたりしていますけれども、この国では、そこまでは直ちにいかないとしても、これはちゃんとそんなものを自主的につくっていただくということはぜひ必要だろうと思いますから、今度はコンソーシアムのような場を活用して、これを実現できるようにしていかないだろうと思っています。

法制化に関しては、温暖化対策法があるので、その中に適応を入れるべきとだいうご議論もあろうかと思いますが、無理に温対法改正ということでやらなくてもいいだろうという気がいたします。

といいますのは、現在の温暖化対策法は、実はああいう名前であるけれども、自主的な取組を進めるということしか書いてないですよね。できたときのいきさつがあって、省エネは全部規制が別にあるんだから、温対法で規制については書くことはまかりならんと言われてしまって、自主的取組のことしか書いてない。だから、この法律の中に適応を入れてみても、どうもちぐはぐになってしまうんです。

それから、もう一つ適応というのは、多くの場合は事業に関係があり、関係するいろんな省庁が協力する必要がありますので、そういう目から見ても、これは別法でやっていたほうがいいだろうと思います。

もちろんイギリスのような包括的な法制度を整えるという道もあるのですけれども、とりあえず急ぐということで言えば、ぜひ次の国会で別法で構わないので、しっかり法制度で適応策をしていただきたいと思います。

安井部会長

ありがとうございました。

今の発言ですと5分ございまして、あとおひとり様2分しかないので。

それでは小林委員のほうから順番にお願いします。

小林委員

ありがとうございます。幾つかコメントさせていただきます。

浅野委員の後にコメントしづらいのですが、1点目でございます。

実際の気候変動への影響、リスクへの対応は、2ページにありますように、「緩和」と「適応」の双方の取組によってなされていると思っております。

国民や企業の負担も考えると、資金や人など、対策のためのリソースにも限界があるということから、「環境と経済の両立」の観点からも、「緩和」と「適応」のバランスを図ることが重要だと思っております。

そのことから考えると、26ページの最下段の適応の主流化の「主流化」という言葉に若干違和感があると思っておりますので、もしこの言葉に少し工夫がされるのであれば、ぜひともお願いいたします。

2点目でございます。

資料の幾つかの部分に記載されていますが、最終的には地域での適応の推進が大きなポイントになるかと思います。この点におきましては、「気候変動適応情報プラットフォーム」の活用推進による可視化、見える化というのは重要なことだと思っておりますし、今年度から始まっています「地域適応コンソーシアム」の取組も重要な手段と認識しております。ぜひとも具現化されることを期待しております。

また、農業・防災・生物多様性など、適応の取組みは多岐にわたっていることから、引き続き関係する各省庁の連携を図ることも重要でありますし、それによって全体の課題・方向性が明確になって、無駄のない、重複のない、効率的な取組が実施されると思っておりますので、その点につきましても引き続きよろしくお願いいたします。

最後です。29ページの国際展開等についてでございます。

民間事業者の事業促進に際して、途上国の法制度等のローカルルールに対し、国からのご支援を、ぜひともいただきたいと思います。制度の変更も含めて、変わったときのご支援をいただきたいということでございます。またいずれは参入してくるだろう比較的事業規模の大きい海外の企業への対策等も、ぜひとも一緒に検討させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

以上です。

安井部会長

ありがとうございました。佐藤委員、お願いします。

佐藤委員

ありがとうございます。

法制化に向けて検討を進められているということで、その方向性について1点だけお話をしたいと思います。この法制化が必要な背景には、なかなか適応というのが国民の中で関心が高まっていないという状況があって、地方自治体でもその計画の策定が進んでいないということが背景にあるんだろうと思うんですけれども、その場合に適応問題というのは、日本に引き当てて言えば、食料の生産基盤が気候変動によって脅かされるであるとか、あるいは熱中症によって人命が危機にさらされるであるとか、まさに安全保障の問題だと思うんですよね。

そういう観点で、大変な問題なんだというところを、もう少し法制化に当たっては打ち出していただきたいというのが1点です。

同じ文脈ですけれども、海外展開においても、日本の企業のサプライチェーンが脅かされるという観点はありますが、もう少しグローバルに、気候難民であるとか、そういった問題についてもアジアに限らず、日本は特に研究なんかの分野も中心に、積極的にもう少し法律の中に書き込んでいったらいいのではないかというふうに考えています。

以上です。

安井部会長

ありがとうございました。

末吉委員、お願いします。

末吉委員

ありがとうございます。

私は元銀行員なんでお金のことしか申し上げなくて、恐縮です。お許しください。

今日のご説明を聞いても、どこにもお金の貨幣価値で図った話が全然出てこないんですよね。

たしかニコラス・スターンが、気候変動の経済学というのを出してから、この問題は単なる自然現象として見るのではなくて、経済の問題なんだと、ビジネスの問題、お金の問題なんだと見ようとして、それでわっと世界の注目が、関心が高まったと記憶しております。

被害の大きさがわからないと幾ら費用をかけてもいいのかもわかりませんよね。

ですから、例えば農業に、お米の生産に影響があるとしたら、一体、温暖化による減収とか、クラスがダウンすることによる農家の収入にどれほどのインパクトがあるのか、これは正確ではなくても、そういったことを調べていくということが必要なのではないでしょうか。

しかも、特に後半の部分で成長戦略とか、未来投資の話が出てきますけれども、一体、これは1兆円の話なんでしょうか。それとも海外で1兆ドルの話なんでしょうか。どういうインパクトで我々は物を考えなきゃいけないのか。

貨幣価値というのは、お金だけの話じゃなくて、我々の理解度を深めて、その結果、我々の行動をプッシュする、非常に私は重要なファクターではないかと思っております。

ですから、何もしないで被害が出る、そのロスと、予防的にお金を先行的に投入して、そのロスがもし防げたとしたら、どっちがいいんだと。そういうようなことをお金の大きさで見せないと、何もいつ起きるかわからないことへのお金を投入するなんてそんなことをできないなんて、そういう話では、どんなに適応策とか、いろんなことを言っても、多分私は、現実は動かないと思います。

ですから、ぜひ貨幣価値でこの被害の大きさとか、これからやるべきことの大きさを、少なくても一つの情報として見るというようなことを、ぜひお願いいたします。

安井部会長

住委員、お願いします。

住委員

ここまで進展したことは非常に感謝したいと思います。前の環境研の理事長としてお礼を申し上げます。

それで、二つ言いたいと思うんですが、ここに、法律の中に国環研が露わに出てきています。

それで、いわゆる独立行政法人という、独立研究開発法人という、そういうくくりの中で、こういう、ある意味では新しいタイプの形にならざるを得ないと僕は思うので、その辺の仕組みづくりというか、どういうふうな形にするかというのは、新しいものをつくるように考えていただきたいというのが1点目であります。

それから、2点目は国際の部分なんですが、特にアジア太平洋を考えますと、皆さんご存じのようにアジアはほとんど、コネと、日本よりもひどい官僚主義の政府ばかりなんですので、上っ面だけやってもとてもなかなかいかないと思います。そういう点では非常にロングタームの戦略を確立していっていくべきなんではないかと。

それから、結局人間との、ヒューマンとヒューマンの関係が非常に大事ですので、それも10年とか、そういうロングタームの物を見る部分がちゃんとしていて、それで3年とか、そういうふうにやっていくようなことが非常に大事なんではないかと思います。

それから、農水とか国交省の名前は出てくるんですけど、何か大学の名前が全然出てこないんですが、こういう研究に非常に大きく働いていたのは、大学の先生も非常に働いていたので、別に排除する気持ちはないと思いますけど、一言、そういう国立大学、文科省傘下のそういうプロジェクトの中でいろんな成果も、それも寄与しているわけですので、そのことも触れていただければと思います。

以上です。

安井部会長

ありがとうございました。

南部委員、お願いします。

南部委員

ありがとうございます。

2点ございます。コンソーシアムを進めるに当たって、この全国運営委員会及び地域協議会の参加主体はどういった人々を想定されているかということを一つお聞きしたいこと。

そしてまた、この滑り出しとしまして農業、そして災害、生態系ということで、されると思いますが、今後はこれがどんどんと広がっていくことをまずは期待しながら、産業雇用に関わる課題が扱われるような局面におきましては、どうか産業労使、及び行政、そして当事者が対話できるシステムをぜひつくっていただけたらというふうに思っています。

また、国際展開でございますが、情報基盤の構築による科学知見に基づくリスク情報の可視化、そして適応対策案実施の支援と適応ビジネス展開促進というふうに書かれておりますが、この展開促進の支援によって、伸ばしたいと今お考えの産業はどのような産業があるかということをお聞きしたいのが1点。

そしてまた、これが現地で経済雇用による新しい雇用を生み出すことにもなると思います。また逆に負の影響も出てくるかと思っておりますので、どうかこれにつきましては、私たちがこの間主張しております公正な意向ということで、ぜひ取り入れていただけたらというふうに思っております。

SDGsの理念を生かした対策適応支援が行われるよう、ぜひ期待したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

安井部会長

ありがとうございました。藤井委員、お願いします。

藤井委員

先ほど末吉委員も言われましたように、コストの部分を明確にしない対策というのはあり得ないと思うのです。このRCP2.6と8.5の差というのが、対策によって、このギャップをどれだけ削減できるかということですよね。

したがって、マキシマムの場合のコストがどれくらいかということと、同時にまた削減する場合に、まさにコストを下げる場合には緩和対策をいかにやるかということなので、影響度の大きさと、それを削減する緩和対策をどうとればコストが削減するのかという両方を明確にしていく。

それが結果的に、カーボンバジェットを決めるわけですよね。そういうものを決めないで対策をとるというのが、私は本当に信じられない。カーボンバジェットを決めれば、その中で、適応については、社会基盤の部分、公的に整備しなきゃいけない部分がどれくらい、マキシマムな影響が起きる場合はどれくらいのコストになるのか。それに対する資金が足りない場合にはどうするのということですよね。資金を捻出するために増税するのか、民間にどうやってそれを委ねるかということで、負担するセクター、プレイヤーごとの対応というものが決まってくるわけです。

それから、既に出ております海外の場合も、これは当然、国としての援助でやる部分と、民間を支援する部分と、それぞれ違います。ですので、この辺も官の役割と民間に委ねる役割とを分けて、そういった全体のコスト計算と、2050年までのバジェットを整備していくべきだと思います。既にほかの国ではこうしたカーボンバジェットに基づいた政策推進をやっておられますので、優秀な日本の官僚組織ができないはずがないと思います。ぜひご検討いただきたいと思います。

安井部会長

ありがとうございました。続きまして、藤村委員、お願いします。

藤村委員

ありがとうございます。こういう情報プラットフォームだとかコンソーシアムができることは、「見える化」でうれしいなと思うんですけれども、使う立場から言わせていただくと、どうも今までのこういうシステムって、普通の生活する市民が非常に使いづらいんですよね。

それはなぜかというと、住先生には申し訳ないんですけど、研究者だとか、そういう方だけでつくるシステムというのは、生活する者からは非常にわかりづらいし、皆さんにとって当たり前のことが市民にとっては当たり前でないことが多いので、ぜひ、つくる段階、それから使う側の人たちのことを考えて、その人たちもメンバーに入れた上で、いいものにしていっていただきたいなと。そうすることによって先ほど佐藤委員からもご指摘がありましたように本当に大変な問題なんだという関心を市民がもつ機会にもなるかと思いますので、ぜひそういう視点を入れて進めていただきたいなというふうに思います。

安井部会長

ありがとうございました。

三村委員、お願いします。

三村委員

3点申し上げたいと思いますけど、一つは適応がこういう形で政策の中できちんと取り組まれて非常に結構なことだと思います。

特に地域での取組が強調されているわけですけれども、気候変動対策というだけじゃなくて、今、地域の中では地方創生とか、活力を将来にわたってどういうふうに維持するかという非常に大きな課題になっている。

安全・安心の確保の問題もあれば、先ほど、新しい雇用とか、そういう話も出てまいりましたが、そういう観点からも、大きな、そういう地域の取組の中で、この問題を位置づけるというのが重要なんじゃないかというふうに思います。これは後また第五次環境計画のところに出てくるかもしれません。

それから2番目は、先ほど来出ている対策の、コストベネフィットの問題なんですけど、実は先ほど浅野先生に言っていただいた、これまでの研究の中で一部そういうふうなことも取組み始めていますし、今もそういう研究をされている方がいると思うので、ぜひ情報プラットフォームの中でもそういうような情報も含めて取り組むというのが必要なんじゃないかなと思います。

3番目は、12ページにプラットフォームの役割として、3番目に人材育成というのが書いてあるんですけど、これは非常に重要で、実はこういうように盛り上がってきたので、私のところにも、そういうことの関係する研究者とか人材をぜひ紹介してくださいとか、うちに送ってくださいとかいう要望がくるんですけど、そんなにはいないわけですよね。

だから、人材養成というのは書いてあるんだけど、一体誰がどういうような形でそういう専門家を育てていくのかというのは非常に重要で、先ほどの住先生の話ではないけれども、大学とか教育研究機関と、こういう現場と結びついているところが一緒になって、そういう人材を育てていくというようなことが非常に重要なんじゃないかというふうに思います。

安井部会長

ありがとうございました。

ずっと飛んで、井田委員、お願いします。

井田委員

ありがとうございます。

一つ教えていただきたいのは、私は法制化は必要だと思ったんですけど、なぜこんなに遅くなってしまったのかというのを教えていただきたいと思います。

法律があって計画があって、いろいろなことが動いていくんじゃないかと思うんですけども、それが私の最大の疑問でありまして、ぜひそれを教えていただきたいというふうに思います。

あと、コメントとして申し上げると、今コストの話とか、いろいろありましたけども、ミティゲーションとのリンクというのを、法律の中で全文で書くか原則で書くかわかりませんけれども、きちんとしておくべきだと。

末吉さんや藤井先生がおっしゃったように、コストがどれだけかかって、それは誰が負担するのかという、これは重大な問題なんですね。そういう意味でも、コストがこれだけかかるんだから、じゃあミティゲーションを一生懸命やりましょうという話、両者のリンクというのをきちんととっていくことが、これは法律を書く上でもそうだし、行政を展開していく上でも重要だと思います。

ミティゲーションのコストがかかるし、誰が負担するのかという重要な問題、これを税金でやるのか、それとも実際影響を受ける人がコストを払ってやるのかというのが重要な問題なので、適応を考える上でも、汚染者負担の原則というのをきちんと明確にしておくというような法律でなければいけないかなというふうに思います。

殴っておいて、けがして、じゃあ政府にばんそうこうを買ってもらいなさいというような適応であってはいけないというふうに思います。

安井部会長

ありがとうございました。

続きまして、大塚委員。

大塚委員

3点申し上げます。一つは、今回各省の連携を十分にやっていくということが出てきているのは大変よいことだと思います。

政府一丸となった取組が、この問題については必要でございまして、私は、もう3年以上前から法律化を早くするべきだと言っていましたので、井田さんと同じような気持ちでありますが、とにかく、遅くなったとはいえ法律化するということは歓迎すべきことだと思いますし、地域の適応のコンソーシアムというのも省庁の連携ができるということで、大変結構だと思います。

適応計画の主流化というのが不可欠だと思いますので、これを計画的に実施していかないと、税金の無駄遣いをすることになりますので、ぜひこの方向を進めていっていただければと思います。

一つ質問ですけれども、今回できる適応の法律の中で、適応の進捗の管理については、どういうことをお考えになっているかというのをお伺いしておきたいんですけれども。

政府の連携は大事なんですけど、どこかが中心になって管理しないと、多分進まないと思いますので。私は、本当は環境省がその役割を担っていただくといいと思っていましたけども、その辺は、法律はどういうふうになっているかというのを、まだこれからでしょうけど、何かご検討があったら教えていただければと思います。

それから、三つ目でございますけれども、適応の重要性については私も前から発言しているところですけれども、緩和が第一であることに変わりはないので、適応について特に私が気にしているのは、温暖化による生態系に対する影響でして、例えば、渡り鳥が飛んでくるのが2週間遅れると花粉が受粉しなくなるとか、いろんな影響があるんですけど、それを全部完璧に対応するのは残念ながら無理なので、相変わらず緩和が第一であるということは、何か誤解を与えないようにする必要があるかなということは申し上げておきたいと思います。

以上です。

安井部会長

荻本委員、お願いします。

荻本委員

もうたくさん言っていただいているので簡単に。

この場でもほかの話題のときに申し上げていることと同じなんですけれども、長い取組が必要なこの分野ですから、今ご意見が出たように、どんなふうに進んでいるのか、ちゃんと進んでいるのか、それを管理する考え方を確立して、手法を確立して、毎回しっかりやっていく。

ともすれば、それをやること自体が負担になることもあるんですけれども、それが負担にならないような管理の仕方というところまで意を尽くして、これから5年、10年、数十年続くということができるようにしていただきたいというのが第一点です。

あとは、少し細かくなりますが、システムで情報発信するということに関して、日本の政府系のホームページだと、2、3回クリックすると終わっちゃうんですね。なので、例えば先ほど日本地図が出ている。日本地図が出たとして、そこと関連したところにちゃんと飛んでいけるのかとか、または、もっと重要なことは、その地図が出たときに、そのバックになっているレポートにちゃんと行き着けるのか。

生活者というご意見もありましたけど、私はまた別の意味で、ちゃんと深堀りができるようなシステムになっているのかということを、ぜひ確かなものにしていただけないか。できますでしょうかという質問でございます。

最後は、発信するというのは必ずしも国内だけではなくて、海外にも発信していって、発信することによって海外からレスポンスがもらえるということがあります。

私自身も、やれと言われてなかなか大変なときがいっぱいあるんですけれども、どうしても英語化するしかないということだと思いますので、ある部分について、できればホームページにあるものは全部、添付文書にあるものは選んで英語化するというようなことを最初に決めておけば、かなり負担感は減るということだと思いますので、そういう外国への発信ということにも意を尽くしていただけるかどうかということで、ご質問させていただきます。

安井部会長

岸上委員、お願いします。

岸上委員

ありがとうございます。

2点申し上げたいと思っております。

1点目は、もう皆さんいろいろおっしゃっておりますが、末吉委員、浅野先生がおっしゃっているように、ある程度、金額換算してみることの重要性を再認識していただければなと思っております。

冒頭で、COP23で非政府主体、米国も含めて、賛同があったというご説明があったと思います。彼らはそれがいいのか悪いのか、それはさておき、金額で考えてみて、これは大変だと、そのような認識があって、皆が動いている、そういう世界の中に私たちはいるということをもう一度認識したほうが良いというのが1点目でございます。こちらは確認になります。

2点目は二つの質問でございます。今回、適応を法制度化するということと、それから9ページにあります適応計画の見直しの期間というのでしょうか、5年に一度見直すということになっていると理解しております。各国5年のようですので、それくらいが妥当なのかなという気もいたします。今回の法制度化と適応計画とのタイミング(起点)の関係、それが一つお聞きしたい点また、二つ目は、かなり世の中が目まぐるしく動いておりますので、大きな計画は5年に1度の見直しなのでしょうが、個々の施策とはどのような形でどのようなタイミングで見直しをして微修正していくのか、これは緩和の状況との連携というのも重要になってくるかと思いますが、その概略を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

安井部会長

それでは、最後に小西委員、お願いします。

小西委員

ありがとうございます。もうたくさんご発言があったので、2点だけ。

1点目が特に適応のプラットフォームは本当にいいものができ上がったなと思っております。

お話にもあったんですけれども、パリ協定はまさに非国家アクターの活躍がより重視されるときですので、これもう既に実施の段階に入っていきますので、ここにあるような優良事例、特に企業さんとか自治体さんの優良事例が非常にいいなと思っております。

特に適応は、まだ企業さんにとっては目新しいものなので、あまり事例がないので、この環境省さんのプラットフォームというのが恐らく日本で初めてまとめたものになるのかなと思っております。ですので、これをぜひ充実していっていただければなというのが1点です。

もう1点が、先ほどから何人かご発言にあるように適応の法制化は本当にいいことだと思うんですけれども、もともとパリ協定の実施には今の温対法ではもう間に合わないことは十分わかっていながら、だけれども、本当は温暖化対策の基本法というのが、何度も提案されながら、今までできてこなかったという経緯があります。ですので、本当はパリ協定にふさわしいような日本の温暖化の法案があった中に、この適応法というものもその一つとして位置づけられるのが本当は望ましいんだなと思っております。

ですので緩和も含めた全体の日本の温暖化対策、パリ協定にふさわしい法案の行方というものを質問させていただければと思います。

安井部会長

ありがとうございました。

想定よりも時間が数分以上延びておりますが、幾つか明確にご質問と思えるものがありましたので、そこをできるだけのお答えをお願いしたいと思います。

気候変動適応室長補佐

ありがとうございました。環境省、小沼と申します。

今、委員の先生方から多くのご意見等をいただきましたので、これらのご意見も踏まえながら、法案の検討と運用に当たっても、しっかりと対応していきたいと思います。

時間が限られますので、明確なご質問への回答を中心にお答えさせていただきます。

まず、適応の主流化というお言葉がございましたけれども、この主流化の考え方でございますが、現行の適応計画にもあります既存施策への適応の組み込みの考え方と基本的には同じことを言っております。つまり、防災、農業振興、生物多様性の保全、そういった分野別の施策の中に、将来の気候変動影響がどうなるかというのを加味した上で、それぞれの施策の中に適応の考え方を上乗せして入れていこうという考え方でございます。

むしろ、既存の施策ときちんと連携をしながら進めることで、全体としてのコストの削減にもつなげていく、効率的な運用を図っていきたいということでしっかり適応を進めていきたいと思います。

次にご質問がございましたのは、大学等との連携ということでございますけれども、法案の方向性の中で大学というのは明示されていないんですけれどもまず国立環境研究所の機能として、情報の収集、提供等を行っていくことを書いております。これに加えて、地域での適応の強化に当たりましては、国立環境研究所と連携して、地域において気候変動影響や適応に関する情報の収集、提供等を行う体制を確保と書いておりまして特に地域におきましては、地域の大学や、地域の研究機関等が活躍している事例というのは非常に多いと思っています。

そういう意味では、国立環境研究所だけが全てを担って情報を集めて提供していくのではなくて、地域の大学等とも連携しながら、しっかり進めていく体制もつくっていきたいと思っています。また、こうした過程の中で人材育成も含めて行っていくということで、適応に関係する人材の幅も広げていきたいと思っております。

また、気候変動に関するコストの金額換算等のご質問等もございました。

これにつきましては、適応だけではなくて、緩和のコストなども含めてしっかり考えていかなければならない課題だと思っています。適応に関していいますと、IPCC等におきましても適応のコスト、もしくは気候変動の影響のコストというのは、研究事例等ございますけれども、特に被害額や、影響について、それぞれの受ける影響の価値判断等も入ってくるところもあって、なかなか明確に示されていないというのが実態でございます。

しかしながら、そういった調査研究を進めていくことが重要だということはよく認識しておりますので、当然IPCCとの動きとも連携しつつ、知見の充実を図っていき、それを定期的な気候変動の影響評価にも生かしていくということはしっかり行っていきたいと思っております。

また、地域適応コンソーシアム事業の中で、全国運営委員会や地域協議会についてのご質問がございました。

まず地域協議会につきましては、適応についてそれぞれの地域で議論する動きが今年度から新しく始まったということもありまして、全ての都道府県、政令指定都市、また国の地方支分部局、これは地方環境事務所や地方整備局、地方農政局、気象台の関係者などですが、それと地域の大学等の研究機関にも入っていただいて、それぞれの取組を共用するとともに、調査結果を共用しながら、具体的な科学的知見に基づく適応策の検討を開始したところでございます。

全国運営委員会におきましては、有識者の先生方に集まっていただいて、全体の事業の進め方について、ご助言等をいただいているという構造でございます。

適応情報プラットフォームの充実・強化に向けても多くのご意見をいただきました。つくる段階から使う側も入れてしっかり検討をしてほしいことや、国際的な情報発信も進めてほしいというご意見もございましたので、これらも踏まえまして、しっかり検討してまいりたいと思います。特に国際展開につきましては、AP-PLATと呼んでおりますけれども、当然英語の情報も充実させて、海外にも展開していきたいと思っています。

また、その一環として、適応ビジネスについてもしっかり進行を図っていくべきというご意見でございましたけれども、特に我が国においては、防災に関する技術や、早期警戒に関する技術、気象観測に関する技術等もございますので、情報整備の取組とあわせて、しっかりとリスクに対応する技術として海外に展開していくことが重要だと思っていますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

あと最後に、適応計画の進捗管理についてもご質問がございました。進捗管理につきましては、現在のところは、関係府省庁の連絡会議という内閣官房副長官補を議長とする会議がございます。その中で、現行の適応計画について、進捗管理を進めているところでございますけれども、今後の進捗管理の考え方については、新しく定める法定の適応計画の中にきちんと書き込んでいくものと考えているところでございます。

以上、雑駁ではございますが、ご質問に対する回答でございました。

安井部会長

ご質問に十分答えられたかどうか、いささか疑問な部分がありますけど、大分遅れておりますので、これで進めさせていただきたいと思います。いろいろありがとうございました。

それでは、次の議題3、それから、4、5までまとめて進めるということでございますので、事務局からのご説明をまずお願いします。

低炭素社会推進室長

低炭素社会推進室長、木野でございます。

まず私から、いわゆる長期戦略の策定に向けた取組について、資料3-1と3-2を使いまして、ご報告させていただきます。

3-1をご覧ください。

まず冒頭で二つ記しているところは、これは次のスライドにありますけれども、11月24日に中川大臣からご発言いただいた内容のポイントを2点紹介するものです。

一つは、長期戦略は、気候変動対策を契機に、社会経済上の諸課題を同時並行で解決しながら、気候変動対策を新たな成長につなげていく、そうした未来の発展戦略、こうしたものとして策定していきたいというのが一つ。

あとは、策定のスケジュールにつきまして、環境及びエネルギー政策の検討状況も踏まえまして、来年度の早い段階で長期戦略の策定に向けた政府全体としての検討を開始できるよう、今後調整を進めると。そういった内容になってございます。

以下、1ポツにつきましては、パリ協定等における長期戦略の位置づけということで、ここは従前より変更がございませんので、省略させていただきます。

2.国内における検討状況と今後の予定というところですけれども、ここにある二つ目の四角、ここが冒頭でご紹介させていただいたところにつながってくるんですけれども、まず、環境省中環審の取組状況といたしましては、昨年3月に中環審の長期低炭素ビジョン小委員会、こちらで長期低炭素ビジョンを取りまとめていただきました。

中央環境審議会の小委員会の場では、その後、引き続き、この長期大幅削減に向けた道筋の議論を、後ほど資料の3-2でご紹介しますが、実施いただいているところでございます。

一方、経済産業省さんのほうですけれども、昨年4月に地球温暖化対策プラットフォーム報告書ということをまとめて出されているのと、もう一つ、昨年夏からエネルギー分野の政策におきまして、エネルギー情勢懇談会を設けまして、2050年の80%削減、こうしたことを見据えた長期的なエネルギー政策の方向性について議論いただいている。これが今年度末を目途に議論を行うということになってございます。

こうした両省の検討を受けて、冒頭の、来年度の早い段階で政府全体としての検討を開始できるよう調整を進めたいと、こういう流れになってございます。

次のスライドですけれども、冒頭でご紹介させていただいた発言のポイントが、第2パラグラフ、あと第4パラグラフで紹介されております。11月24日の中川大臣からの発言を全体に取りまとめたものです。説明については省略させていただきます。

続きまして、資料3-2をご確認いただけますでしょうか。

こちらで長期低炭素ビジョン小委員会における検討状況についてまとめさせていただいております。

今年度につきましては、6月以降7回のご審議をいただいているところでございます。先ほどもご紹介いたしましたが、長期低炭素ビジョンで大幅削減に向けた絵姿等をまとめていただいたところですけれども、その実現に向けました道筋、その検討に不可欠と考えられるような例えば技術の見通しですとか、あるいは世界の動向について、ヒアリング等を実施していただきながら、さらに知見を深めていただいているという状況でございます。

時間の関係で詳細は省略させていただきますけれども、例えば第16回では海外のエネルギー事情ですとか、電力自由化の進展、あるいは低炭素社会に向けたエネルギーシステム、新たなパラダイム構築の必要性、こうした技術的な、あるいは諸外国の動向等についてヒアリングしていただいている状況でございます。

次のスライドですけれども、直近の開催が昨年12月、第20回になりますけれども、こちらでは各国の長期戦略における大幅削減に向けた示唆についてということで、例えば、そうした先に向けて課題あるいは機会を認識するために、各国がシナリオ分析等をやっておられる事例等も含めましてご紹介させていただき、こうした各国の長期戦略も踏まえながら、今後必要な示唆等ついてご知見を深めていただいたというところでございます。

その下に小委員会の名簿ですとか、さらにそのスライド以降でヒアリング実績の詳細について触れておりますけれども、この場での紹介は省略させていただきます。

説明は以上になります。

フロン対策室長

引き続きまして、フロン対策室から、資料4に基づきまして、フロン類対策小委員会の検討状況についてでございます。

1枚めくっていただきまして、フロン類対策の全体像ということで、左上にまずオゾン層保護法というのがフロン類の生産規制、現在これは特定フロンのみで代替フロンは対象外となっております。一方で、上流から下流までフロン排出抑制法という形でフロンのライフサイクルの対策が進められているところでございます。

次のページでございますけれども、モントリオール議定書HFC改正というのがございました。

一昨年の10月でございますが、オゾン層破壊物質の代替物質で温室効果が非常に高いHFC(代替フロン)をモントリオール議定書の規制対象物質に追加する改正が採択されました。この改正議定書は、2019年、来年の1月1日に発効いたします。

改正前の国内担保法はオゾン層保護法でございまして、この産構審と中環審フロン小委の合同会議におきまして国内担保に係る報告書を取りまとめたところでして、今後、オゾン層保護法を改正して、改正議定書を締結する方向で、政府内で調整中ということでございます。

それからその次のページでございますけれども、一方で中下流のところでございますけれども、実はフロンの回収のところで課題がございます。

現状でございますが、フロンの排出量は年々増加しておりまして、代替フロンの排出量は、この10年で約3倍に増加しています。2016年速報値で2005年比で、エネルギー起源CO2が約6,000万トンCO2を減らしているのに対して、フロンは3,000万トン増やしているというふうな状況でございまして、フロンの対策が極めて重要でございます。

右側でございますが、温対計画の削減見込みということで、四角が四つございますけれども、例えば鉄鋼等の主要な生産業の省エネで1,100万トンCO2を見込んでいるとか、省エネ住宅で1,000万トンという中で一番右ですが、フロンの回収率を70%まで上げることで、1,600万トンのCO2削減を見込んでおりまして、極めて重要な対策でございます。

一方で、この回収率でございますが、下の絵でございますけれども、実はこの10年来、ずっと3割台で低迷しております。この要因について、現在、合同審議会において、廃棄時回収率対策などについてフォローアップをしているところでございます。

最後のページは、いわゆる自然冷媒の補助金ということで、モントリオール議定書でHFCが加えられたことを受けまして、自然冷媒にどんどん移行していくための補助金というものでございます。

以上でございます。

参事官

よろしいでしょうか。

次、資料5で、最近の地球温暖化対策等の状況についてということで、まず、COP23の結果について、国際地球温暖化対策担当参事官を昨日拝命しました小川と申します。どうぞよろしくお願いします。

まず、資料2、スライド2ページ目でございますが、COP23についてということで、昨年の11月に議長国はフィジーでございますが、ボンで開催されています。

出席者は2万人を超えておりまして、我が国からは中川環境大臣、環境・外務・経済産業省等の各省の関係者が参加しております。

主要議題は三つございまして、まずは交渉として、パリ協定の実施指針について議論すること。

また、2018年に促進的対話、タラノア対話と言われていますけれども、そのデザインを決定すること。

三つ目として、グローバルな気候行動の促進ということで、タラノアというのは議長国のフィジーの言葉で、包摂的、透明性、また調和という言葉でございます。

次のスライドに行っていただきまして、結果でございますけれども、まず、実施指針。

パリ協定に規定されました緩和、透明性枠組み、市場メカニズム等につきまして、その指針の要素に関して意見を取りまとめた文書が作成されております。

これが土台となって、今年のCOP24の交渉合意に向けて、議論を進めていくということになります。

また、一部その交渉の中で、途上国が、先進国と途上国の責任の差異を明確にこの実施指針の中でも位置づけるようにというような主張がございました。

タラノア対話でございますけれども、今年1月から、先ほど冒頭で局長からもありましたけれども、パリ協定で全てのさまざまな主体が参加するということで、インターネットベースのプラットフォームでございますとか、あるいは今年の4月、5月に開催されます補助機関会合、COPの機会にさまざまな主体がインプットする、そして対話するということで、やり方、流れが決まっております。

三つ目でございますけれども、グローバルな気候行動の推進ということで、日本からは「日本の気候変動対策支援イニシアティブ2017」というものを事前にまとめまして、これを中心にさまざまなイベントでアピールをしております。

先ほどの木村あるいは小沼から申しましたAPプラットでございますとか、あるいは衛星を通じたモニタリングでありますとか、適応対策についての支援等々をアピールさせていただいております。

また一方で、この会場で大きな注目を集めましたものとして、カナダ・英国主導による脱石炭発電連合等の発足がございました。日本としては、現時点では参加を保留させていただいております。

その他としまして、タラノア対話は、今から、これからの対話をするわけでございますけれども、2020年までの取組についてを中心的に、これも対話をすべきということで、今年と来年、いろんな対話が開催されることになっております。

次のスライドに行っていただきまして、日本からの発信について具体的なものでございますけれども、まずは中川環境大臣からステートメントをいただきまして、イニシアティブを中心に非政府主体への取組の支援でありますとか、あるいは、2019年のIPCC総会の日本開催の誘致について発表しております。

支援につきましては、真ん中のポチでございますけれども、適応も合わせまして、透明性のパートナーシップの設立をしております。

これは、今年から、アジア、あるいはいろんな世界中の国と、特に民間セクターの透明性を向上できるような協力をしていくということで始めるところでございます。

あわせて、透明性のための能力開発イニシアティブ(CBIT)への拠出、人工衛星等の打ち上げ等についても表明しております。

また、中川環境大臣はバイ会談も積極的に行っておりまして、そこに掲げるような地域、国とやっておりますけれども、特にアメリカについては、ガーバー国務次官補代理等と会談しております。

米国においては従来どおりの方針ということでございましたけれども、一方で、日米両国は気候変動対策を実施していくことが重要であるということを確認させていただいております。

次のスライドは全体のスケジュールでございますけれども、繰り返しになりますが、今年タラノア対話があるということと、あとは、先ほど木野がご説明しましたけれども、長期の戦略ですね。この提出が2020年までというふうになっております。

その次のスライド、参考で日本の気候変動対策支援イニシアティブ2017の概要、脱石炭発電連合の概要、あとは、タラノア対話について、具体的に2枚のスライドを提示させていただいております。

一番最後に、昨年の12月に、パリ協定の2周年を記念してパリで開催されましたOne Planet Summit、気候変動サミットについて、簡単にご説明いたします。

フランス政府と、あと、国連、世界銀行の3者が主催しまして、これは主催者発表でございますけれども、首脳級59名を含む非常に多くのハイレベルの方々が参加されておりまして、日本からは河野外務大臣、あと、とかしき環境副大臣が参加させていただいております。

河野外務大臣からは、サミットにおきまして、一番最初のセッションですけれども、イノベーションの力を地球変動支援のスケールアップに活用する、これを世界でリードしていくというようなことでございますとか、あるいは、先ほどと繰り返しになりますけれども、いろんな衛星とか、早期警戒システムへの支援とか、水素エネルギーでありますとか、技術を中心にした、いろんな日本の対策について、あるいは支援についてアピールさせていただいております。

とかしき環境副大臣につきましては、機関投資家のハイレベル会合におきまして、ESG投資の促進に向けた取組、全ての国・主体が取り組むことの重要性等についてアピールさせていただいております。

また、このOne Planet Summitの全体の成果としましては、12のコミットメントが公表されておりまして、その中の三つのテーマに基づいて12のコミットメントがあるということで、一つは適応への支援の強化、もう一つは脱炭素経済に向けた転換の加速、三つ目としまして、気候変動問題を金融に係る意思決定の中心に位置づけることというような三つのテーマでコミットメントが公表されております。

以上でございます。

低炭素社会推進室長

続きまして、スライド12枚目からになります。

平成28年度の温室効果ガス排出量(速報値)について、ご報告させていただきます。

速報値という意味は、まだもとになっている統計データを含めまして精査しているというところで、来年度、4月に確報値を報告させていただく予定でございます。

次の13枚目のスライドです。

2016年のところを見ていただきますと、温室効果ガス排出量総量といたしまして、13.22億トンでございます。

これは、前年度と比べますと、0.2%減、また13年度比と比べますと6.2%減ということになってございます。

3年連続では下がっておるんですけれども、削減幅が縮小しておりまして、30年目標達成に向けましては楽観視できず、一層の取組努力が求められている状況にあるという認識をしてございます。

次のスライドをご覧ください。

上の囲みで、この状況の要因について簡単な分析を入れてございますけれども、前年度あるいは2013年度と比べまして、排出量の削減幅が減少した要因といたしまして、先ほどもご紹介がありましたけれども、オゾン層破壊物質からの代替に伴いまして、冷媒分野においてハイドロフルオロカーボン類の排出量が増加しているというところが要因になっています。

一方で、再生可能エネルギーの導入拡大ですとか、原発の再稼働等によりまして、エネルギー起源のCO2排出量については減少してございます。

具体的には次のスライドで、エネルギー起源CO2排出量の推移ということでご紹介しておりますけれども、13年度比7.4%減、前年度比で0.5%減ということになってございます。

次のスライドをご確認ください。

こちらで、部門別のCO2の排出量の推移ということで、これは電熱配分後になりますけれども、ご案内しております。

こちらの図なんですけれども、昨日、1月9日付で修正版を公表してございます。

この修正が生じた背景ですけれども、資源エネルギー庁さんのエネルギー需給実績という統計値を集計のベースに使っておるんですけれども、そちらのほうで集計の誤りが見つかったということで修正が行われましたので、それに伴いまして修正したということであります。

主な変更点は2点なんですが、その変更点に触れる前に、先ほどご紹介した温室効果ガスの総排出量ですとか、CO2の排出量については数値の変更はございません。この部門間の内訳の中で生じた変更でございます。

内訳の変更で、主に二つありまして、一つは産業部門になります。

こちらを見ていただきますと、前年度比で4%減、13年度比で9.7%減となってございますけれども、12月に速報値として出したときには、こちらが前年度比で1.6%増、13年度比で減少が4.4%とご紹介していました。ですので、ここが一つ大きく変わったところでございます。

一方で、下から四つ目、エネルギー転換部門とございますけれども、こちらが12月にご紹介させていただいたときには前年度比でプラス7%としておりましたけれども、今回、プラス37%ということになってございます。

エネルギー転換部門の排出が伸びた要因ですけれども、現状は、統計値の中の処理では、電熱配分に伴いまして生じる統計上の誤差の項に計上されておりまして、事業発電が大幅に増加したなどの要因ではございません。

いずれにせよ、4月の確報値に向けて精査していくことにしておりますので、そちらでまた詳細な要因分析については報告させていただきたいと思っております。

以上です。

市場メカニズム室長

続きまして、すみません、急いで恐縮でございます。

カーボンプライシングの検討状況につきましては、市場メカニズム室の鮎川からご説明いたします。

右下18ページのスライドでございます。

カーボンプライシングのあり方に関する検討会といたしまして、2017年6月から、この右下にあるような有識者から構成される委員会を設置させていただき、ご議論をいただいております。

箱の2番目のポツでございますが、有識者、経済界等からの意見もお聞きしつつ、長期大幅削減と経済・社会的課題の同時解決に資するような我が国のカーボンプライシングの活用のあり方についての検討を行うということで、左下の箱をご覧いただきますと、主な検討事項ということでございます。

まず一つは、カーボンプライシングの意義あるいは位置づけというもの。

二番目といたしまして、各種の手法。これは排出量取引制度、あるいは炭素税といった明示的なもののほか、暗示的な炭素価格も含み、実効性、課題の評価といったものをする。

三つ目として、カーボンプライシングによる経済・社会への波及効果あるいは影響といったものを評価した上で、我が国においてカーボンプライシングの活用をいかにやるべきかといったようなことをご検討いただくものとして、昨年の6月からで、次のスライドをご覧いただきますと、6月2日の第1回を皮切りに、昨年の11月24日、第7回までというところで、ここにご覧いただいたような議題で、ヒアリングなども10月に2回経ながら、カーボンプライシングの活用のあり方についてということで、まだこれはまとめではございませんで、この6回までの議論を整理したものを11月24日にご議論いただきました。

今後、この議論を踏まえまして、また一定の方向性のまとめに向けて、これからご議論いただくということでございます。

時間の都合上、第7回で行われたそれまでの議論をまとめた資料というものを、その後、第7回検討会資料2ということでつけているのでございますが、これをご説明する時間がございませんので、後ほどご覧いただければと思います。

私からは以上でございます。

国際協力室長

最後の資料でございます。最後の2枚のスライド、環境インフラにつきまして、ご説明させていただきます。

環境インフラの海外展開ということで、私ども環境省のほうで昨年の7月25日に環境インフラ海外展開基本戦略というものを発表してございます。

こちらにつきましては、気候変動分野に限らず、広く環境分野の中で途上国における環境の技術の普及や、さまざまなインフラにおける低炭素化等を進めるために、このような基本戦略を発表してございます。

大きく二つの方向性で出しておりまして、一つはトップセールスということで、これまでも二国間施策対話を行ってございますが、できるだけハイレベルでの働きかけ、これを途上国に対して行うということで準備してございます。

もう一つは、制度から技術、ファイナンスまでのパッケージ支援ということで、これまでもご説明させていただきましたが、さまざまな個別のインフラだけで、そもそも環境の分野をやっていくというのはなかなか進まないということもございまして、そもそもの環境インフラのニーズ、こういったものは法制度であるとか、さまざまな制度づくりから始まるということで、制度基盤整備から始めまして、個別の案件形成、最後には、例えば低炭素技術でありましたら二国間クレジット制度(JCM)を活用しながらのプロジェクト資金支援ということで、パッケージで支援していくということを行っていくという戦略を発表してございます。

主な分野として六つを下に挙げてございますが、気候変動の緩和、適応、廃棄物・リサイクル、浄化槽、水環境保全と、最後にアセスということで、こういった分野で行ってございます。

2枚目のところは最近の動向ということで、ご説明の資料でございます。

昨年の11月には「日ASEAN環境協力イニシアティブ」というものを安倍総理のほうからASEANサミットにおいて発表いただきました。

また、その文脈もございまして、新しい経済対策のパッケージでありますとか、組織定員の中でも新たに国際協力環境インフラ戦略室というものを設置いただいてございます。

以上が、この最近の動向でございます。

安井部会長

ありがとうございました。

ただいま、大変さまざまなご説明をいただきましたが、これはなかなかご質問をいただくのが難しいのですけども、まとめてご質問いただきたいと思います。

大体今、11分遅れぐらいでございますが、なるべく短めにご質問いただきたいと思いますが、また、名札をお上げいただきたいと思います。

じゃあ、こちらからですかね。それでは、今度はこっち側で、小西委員からお願いいたします。

小西委員

ありがとうございます。

簡単に4点、急いで質問させていただければと思います。

まず、長期戦略なんですけれども、これは、具体的にはいつ国連に提出されるご予定で動いているのかということをお聞きしたいと思います。

G20、2019年日本がホスト国になっていますけれども、よもやそれにも間に合わないということはないかなと思っております。

あと、タラノア対話なんですけれども、これは4月4日までにサブミッションを出すことに、日本の政策についてまとめて、これはどういうふうな形で進んでおられるか、お聞きできればと思います。

あと、もう一つが、プレ2020なんですけれども、ここにも、先ほどの温室効果ガスの排出量のところで、2020年の日本の目標は既に過達成されていますので、国連に、この2020年の目標を日本が引き上げるみたいな、そういったお考えがぜひあってほしいと思うのですが、いかがでしょうか。

あと、1点だけ。脱石炭発電連合のところに日本は参加を保留したと、すごく前向きの言葉でうれしく拝聴したんですが、じゃあその参加を、保留ではなくご検討されているのかなということをお聞きできればと思います。

以上です。

安井部会長

じゃあ、河上委員、お願いします。

河上委員

ありがとうございます。

4点ばかり、すみません。

まず、長期の話でございますけれども、今回、いろいろと他国の有識者の方々からもヒアリングを行っておられまして、他国の事例を参照するというのは非常に大事なことであるとは思うんですが、大分各国によっては産業の構造も違えば、エネルギーの供給の状況も違う。地理的状況も異なってきますので、その辺りの分析について、よろしくお願いしたいと思います。

それから、いつも同じような話で恐縮なんですが、長期のビジョンに関しましても、経済成長と温暖化対策の両立というのがもちろん必須であり、大幅な削減を実現しようとするとイノベーションが必ず要る。

したがって、現時点において、2050年に向けたこの目標というのは、目指すべきビジョンであるべきであって、大変不確実性も大きいわけですから、この長期目標からのバックキャストということで、中短期の対策を打つというのはすべきでないと思いますので、よろしくお願いいたします。これが1点目でございます。

それから、2点目はタラノア対話なんですけれども、これから目標の向上についてのいろいろなご議論があるかと思うんですが、日本につきましては、日本の約束草案にも記載されておりますが、GDP当たりの排出量だとか、人口一人当たりの排出量だとか、あるいはエネルギー効率と、こういった点を見ると、いずれも先進国の中では最高水準にあるということで、既に相当程度、限界削減費用が高くなっているということは事実であると思います。

そういう中での26%の削減というのを2030年にやっていくということで、現状でも十分野心的なものだろうと思っております。

したがって、もし他国等と比べて、より突出したような厳しい目標を掲げることになるとすると、どうしても企業においては生産コストが上昇するということが起こります。産業の国際競争力も落ちれば、国民の生活にもどうしても負担がかかってくるということはありますので、その点を十分認識の上、今後、ご議論いただきたい。目標の数値のみで議論することなく、いろいろな多面的評価をしていただいて、ご検討いただきたいというふうにお願いしておきます。

それから、あと、カーボンプライシングなんですが、まだ結論ではないということでございましたが、特に電力部門においては、石炭火力の抑制が課題だと。

排出量取引制度を導入すべきとまで記載されております。この点は大変疑問でございまして、電力部門におきましては、これはもうご存じのとおりでありますけれども、既に自主的取組はもちろんやっておりますが、あわせて省エネ法ですね。ベンチマーク指標でありますとか、高度化法の非化石電源比率の目標など、いろいろな政策からも後ろ支えいただきながら、エネルギーミックス達成の枠組みが構築されている状況にあると思っております。

こういう枠組みというのは、いわゆる暗示的なカーボンプライシングになると思うんですが、既存のエネルギー諸税などを合わせますと、もう既に国際的にも高い水準のカーボンプライシングがかかっているという評価もあるわけでございまして、したがって、この上に、さらに排出量取引制度といったいわゆる明示的なカーボンプライシングを上乗せするということになりますと、中の資料には書いてあるんですけれども、経済への影響とか炭素リーケージといったことも起こり得ますので、この点は十分に、これからの議論の中でもしっかり分析いただきたいと思います。

安井部会長

すみません。5分越しました。

河上委員

申し訳ございません。あと少しだけです。

他国でもカーボンプライシングに関しては入れられている国もありますが、本当にカーボンプライシングがイノベーションを誘発しているのかどうかといったところの因果関係については、十分ご議論いただきたいと思います。

あと、一言だけですけれども、先ほど、脱石炭連合の話がありましたが、入っておられる国は大分日本と特徴が違い、原子力が主力であるとか、水力が主力であるとか、脱石炭を打ち出し易い事情があり、また先進国でも入っていない国もあるというところを、十分ご認識をよろしくお願いします。

以上です。すみません、長くなりまして。

安井部会長

追加。じゃあ、短く。

荻本委員

環境省さんの別のご報告をいただいたような委員会にも参加させていただいているということも含めてコメントしますけれども、先ほども申しました、非常に長期の取組を議論していると。ここには非常に不確実性が多いということだろうと思います。

日本の議論だと、どうしても何となく決めてかかる議論が多いんですけれども、実は不確実なことが多いので、いろんなパスがあるということを、ぜひ、陽に議論できるような環境に持っていっていただけないかなと、これが第1点でございます。

第2点は、それがあった上で、じゃあ、足元から何をやるのかということについて、どうしても、将来に報告があるんで、それに適合するものを任意に選ぶことがどうしても起こりがちになるんですね。

例えば、「将来何々が有望だ」であれば、「来年からこれをこういうふうにやるんだ」と言いがちなんですけれども、ぜひそれをやるときに、足元からどういうプライオリティをつけてやればいいのか、またはどのぐらい時間があるから、今始めないといけないのか。そういうスクリーニングをうまくかけるような、私はプロセスだと思うんですね。

そういうプロセスを陽につくっていただいて、何度間違えても、何度成功しても、でもうまくいくという復元力にしていただきたいと思います。

以上です。

安井部会長

大塚委員。

大塚委員

よろしいですか。2点質問でございますが、一つは、フロンに関しては先ほどご説明いただいたように、排出量が増えているということで、回収も進まないという問題もございますが、環境省の検討会が現在3カ月ほど止まっていますけれども、どういうふうになっておられるのかということをお伺いしたいというのが第1点でございます。

第2点ですけれども、先ほどCO2の排出量の推移についてご説明いただきました。

聞き漏らしたかもしれなくて申し訳ないんですけれども、エネルギー転換部門がかなり増えているわけですが、これの要因分析のことをお伺いしておきたいんですけども、電力の消費の増加によるというふうに言われていると思いますが、石炭が増えたことは直接関係していないんですかね。要因分析はどうなっているか、教えていただければと思います。

カーボンプライシングについては、私は委員会に属していますので、ここで申し上げるほどのことではございませんが、一言だけ申しますと、世界のバリューチェーンの中で日本が取り残されつつあり、例えばアップルはカーボンフリーの製品をつくろうと思っても日本産の部品だけがそうでないという状況になっていて、日本が世界から取り残されつつあるということで、私は、産業政策としてもカーボンプライシングはぜひとも入れるべきだと思いますけれども、そういうことだけ一言申し上げておきます。

以上です。

安井部会長

お願いします。

井田委員

ありがとうございます。

別に自慢するわけではないんですが、私は、気候変動の交渉プロセスって91年の条約前から見ていて、初代の地球環境部長の方とか、初代の赤尾局長が大使の時代から知っているんですけども、申し上げれば、今ほど国際交渉、日本の交渉力であるとか、発信力であるとか、情報収集力とか、つまりはプレゼンスが低下している時期はないと思います。新興国連合にもお誘いはなかったし、脱炭素連合にも招待がなかったんですね。

今回、私は「記者会見を開け、開け」と言ったんですけど、記者会見すら開かなかったんです。開いても誰も来ないという問題もあるんですけれども。

この状況を何とかしないと、カナダがアンブレラの中で積極的になって非常に難しい交渉をする中で、日本がどうやって自分の意見を通していくのかというのが問われている時期だと思うんですけども、この事態を真面目に深刻に受け止めないと大変なことになると思います。

今回、アメリカが減ったもので、ドイツ、フランスに次ぐ100人超の大代表団が、名簿で見る限り行ったんですけども、それであのプレゼンスのなさだったら僕は税金の無駄だと思います。

ということを申し上げておいて、幾つか質問なんですけれども、なぜ、そういうことになってしまったかというと、国内対策のきちんとした裏づけがないからなんですよ。

中国にしても、オバマ時代のアメリカにしても、きちんとした国内対策を持っていたからこそ、国際交渉でいろんな意見が言えたし、意見も聞いてもらえたし、プレゼンスも発揮できた。

日本の交渉力の低下というのは、国内対策が進んでいないこと、企業の自主的取組任せで全然削減が進んでいないということと裏腹というか、表裏一体の問題だと思います。

質問なんですけれども、先ほど小西さんからご指摘があって、プレ2020の問題なんですけども、決議が通りました。日本は反対していたのだけども、さしたる意見も言わずに、流れに乗って賛成したんですけども、これはドーハメンドメントを受け付けるようにと国連事務総長からお手紙が来るんですよね。それでも、2020年は放っておくんですか。

3.8%も過剰達成ですよね。目標を見直さなくても、私は行動、対策を見直して深堀りをしていくことというのが重要だと思って、それでからこそ、難しい30年の目標が達成できるはずだと思うんですけども、環境省として、この2020年までの3.8%を既に過剰達成されている目標を放っておいていいんですか。というのが1点目に伺いたいこと。

2点目は石炭輸出の問題なんですけども、環境大臣は、国内の対策には厳しい意見をおっしゃっているんだけれども、海外の国際的な石炭火力発電の支援に関しては、これはミティゲーションに役に立つんだというようなことをおっしゃっているんですよね。

そろそろ世銀が、石炭だけでなくて石油だとか天然ガスにまで支援をやめようというときに、これはもう通らなくなっていますよね、国内で。ニーズがあるからといってつくっていても、実はニーズは、企業がつくったりとか政府がつくったりしているというのはみんな知っていることで、これもそろそろ通じなくなっている。

グリーンインフラの輸出に力を入れると言うんだったら、石炭輸出政策の見直しというのを環境省が一言、なかなか難しいとは思いますけども、言うべきではないでしょうか。

別に意見を言わなくてもいいんだけども、じゃあ代替……案どうあるのか、本当にCO2削減にどれだけ役に立つのか、ほかにもっとコストパフォーマンスがいいとか、炭素ベネフィットがいいものがあるのか、ないのかということを少なくとも評価して、第三者機関、政府なりが評価していくという仕組みがあってもいいのではないかと思うのですが、この点どうでしょうかというのが2点目。

あと、2分ほど残っているので、あとはフロンの話なんですけど、最初に申し上げたとおり、わかっていたことなんですよね。

僕は何度も言いましたけども、90年代に、僕は、このままだったらHFCは大変なことになりますよってどれだけ原稿を書いたかわからないです。それが今3,000万tですから、これで、誰も今の30%の目標が、5年後に50%になって70%になるなんて思わないでしょう。達成できますか、これは。

抜本的な用途規制なり、生産規制なりというのを強化していかない限り、無理だと思うんですよね。ダストブロワーは、いまだに152A、GW120を超えるものが市場に並んでいますよね。回収はどうするんですか。

これを真面目に考えないと、これは、僕は前にも申し上げたけど、日本の環境政策上の大失態だと思っていて、これを取り返すには、今までの対策の延長ではなくて、よほど思い切ったことをやらなければならない。

安井部会長

すみません。5分というのは、先ほどは5分で、持ち時間は2分なんです。

井田委員

すみませんでした。僕は、5分までだと。

別に電事連の方が5分しゃべったから、私も5分しゃべらせろと言っているわけではないんですけど。

すみません、もう一つ、3個目の目標というのは長期戦略の問題なんですけども、この議論の進め方というのを、どう進めていくとお考えなのかというのを、環境省のお考えというのを伺いたい。

一人2分ですけれども、一人30秒とかと言われた合同審をひたすらやりながら、裏で経済省と環境省と外務省でやっていてまとまりましたというような長期戦略のまとめ方では、これはアカウンタビリティもないし、国民のオーナーシップというのも得られないと思うので、きちんとしたアカウンタビリティがあり、オープンでトランスペアレントな議論の枠組みというのが必要だと思うのですけれども、そこら辺のお考えを伺いたい。

すみません、5分33秒になってしまいました。

安井部会長

石田委員、どうぞ。

石田委員

それでは、手短にさせていただきます。

長期戦略のあり方という観点から、2点、今後の検討の視点について意見を申し上げたいと思います。

一つ目でございますが、長期戦略の柔軟性の確保ということです。

各国は複数シナリオにより、多様な道筋を想定するなど、さまざまな削減手段に対してオープンであると理解しております。

したがって、日本の長期戦略策定に当たっても、マクロ経済ですとか技術動向などの数々の不確実性に柔軟に対応できる仕組みというふうな形にしていただければと思います。

二つ目が、我が国の国情を踏まえた日本ならではの対策の検討についてでございます。

パリ協定が求める長期大幅削減のためには、日本国内での削減はもちろんでございますが、それにとどまらない地球規模での削減貢献が不可欠だと思います。

世界最高水準の省エネ技術を有して、グローバルなバリューチェーンを構築している日本の強みを生かして、地球規模での削減貢献を強調すべきだと考えております。

以上、2点申し上げましたが、来年度の早い段階での開始が予定される長期戦略検討の議論においては、ぜひ産業界も参画する形で進めていただきたいと思います。

以上でございます。

安井部会長

ありがとうございました。

藤村委員、お願いします。

藤村委員

先ほどの井田さんにつけ加える形ですけど、あれほど長くはならないと思います。

12月のNHKスペシャルをご覧になった方は多分多いと思います。

私たちNPOは、以前から日本の政策、取組の遅れを指摘してきたわけですけど、あの番組ってまさにそれを表現する、実証する番組だったというふうに思っております。

今までの日本のやり方というのは、本当に二、三の産業界、鉄鋼、電力という辺りの産業界に配慮する政策だったために、日本の産業界全体、ひいては日本全体が世界に後れをとって、次世代につけを残して、国益を害するようなことになっているんじゃないかなと、本当に改めて危機感を感じました。

その辺り、政府としてどうお考えなのかなというのをお伺いしてみたいなというふうに思いました。

それから、もう1点、カーボンプライシングをいつから実施されるんでしょうかということです。

実は、これに関しても、私たちNPOとして、環境省の皆様との意見交換会の席で、市民を巻き込んだカーボンプライシングの議論をやりましょうよと提案いたしました。

なぜかというと、税金を払うのは、直接的には私たち国民なんですよね。なのに、国民抜きの税のお話、カーボンプライシングの話ってあり得ないんじゃないかなと思ったので、そういうことをぜひ早期にやってほしいということを申し上げましたところ、まだ専門家で議論をしているので、それは早過ぎるというお返事をいただきました。

私は随分長くこの分野に関わっておりますけれども、本当に長いこと炭素税について議論していると思うんですが、いつまで議論するんだろうか。早く実施しないと、本当に遅れてしまうんじゃないかとつくづく思っております。

ぜひ、本当に「いつからやるの」ということをぜひお聞きしたいなというふうに思います。

安井部会長

藤井委員、どうぞ。

藤井委員

前にも言ったことがあるのですけど、ここでの議論が、いつも限られた時間の中でやっていて、言いっ放しになってしまう。本来は、事前に資料を配付しているわけですから、政府側の説明はもっと簡素にして、要点を提示していただければ、それぞれの委員の意見を戦わせる議論ができると思います。今、本当にいい意見がそれぞれに出ていました。それが言いっ放しじゃなくて、じゃあもう一度産業界の方が井田さんの後に言うとか、そういうような議論の展開になるような審議会の運営にしていただきたいなと思います。議長は大変でしょうけども。そのことをまず言っておきたいと思います。

それで、先ほども大塚先生も言われました排出量のところは、多分、エネルギー転換の部分の増えた部分はどこかで減っているわけですよね。全体は変わっていないわけですから。そこをちゃんと説明していただくという問題だと思います。

しかし、なぜそうなったのかという、単なる計算上のミスなのかなという疑問です。

それから、カーボンプライシングで、今、言われた点ですけども、これも結局は今のパリ協定のわが国の目標ですと、私はそうした制度を導入しなくても、達成できますね、このままで。

しかし、長期的にどうかということなので、結局は先ほども言いましたが、コストとしてどれぐらい我々が負担していかなきゃならないのかという方向感がないと判断できないと思います。単に、制度を導入するための議論ではないはずです。大きな負担がある場合には国民全体で当然負担せざるを得ませんけれども、そういう判断の材料がなくて、制度論の議論で、税がいいか、排出量取引がいいかという議論を何年も続けているというのでは、優秀な先生方の脳を活性化させることができません。ぜひ大塚先生の脳をもっと活性化させるような運営をされたほうがいいのではないかなというふうに思います。

それから、最後ですが、海外インフラのところ。これは非常に大事です。この程度のスタンスでいいのですかねということ感じです。私から言いますと。

中国の「一帯一路政策」というのは、まさにグリーンインフラとかと言っています。同イニシアティブが実現しないと中国の3倍のCO2排出が起きると言っているわけですよ。本当かどうか、大体中国は昔から「3,000畳」も誇大に話を広げるといわれるわけですけれども、まさにそういう展開になってきている。そうした中で、中国は自らの国内の対策もしっかりやっているとも思えないですけど、長期的な戦略としては、我が国よりひょっとしたらうまくやっているかもしれませんね。

そういう意味で、わが国も戦略的なデザインをもう一段階アップしないと、産業界にとっても国際市場で中国勢や欧米に、蹴散らされる可能性は十二分にあると思いますよ。

ここでは言えない部分もありますけども、いろんなところで中国はその対策を実現するためのファイナンスの面とか、いろんな形で国際的に展開しています。そういう面で見れば国内ではこの場での案のようにいろいろ出てはいますけれども、国際的には、日本の存在感はほとんど見えていないと言っても過言ではないですから。

この点はむしろ、安倍政権が本気なら、もっとやってもらいたいという感じで言いたいと思います。

以上です。

中根委員

2点コメントさせていただきます。

まず、長期低排出発展戦略の資料3-1の最初のところを見させていただきまして、この1年で、日本も含む世界の企業が大きく変わってきており、その後押しとして金融界の大きな取組というのはあると思いますが、そういうことを踏まえたときに、この一つ目、パリ協定で提出が求められている云々というところは、全くそのとおりだと思います。

次のポツがちょっと気になるのですが、環境エネルギー政策の検討状況も踏まえ、それから、検討を開始できるよう必要な調整を進めるということで、特にエネルギー政策の検討を踏まえてというのも重要なのですけども、こういう環境における大きな流れというか、大きな変化をエネルギー政策の検討にインプットしていくという、そういうインタラクティブな議論をぜひやっていただきたいということが1点あります。

それから、2点目、フロンに関してです。

井田委員からもご指摘がありましたけど、環境破壊についてのフロン室の取組とか、漏えいに対する経産省オゾン室の取組など、一生懸命やっていらっしゃるということはひしひしと感じていまして、それはぜひ国際的なリーダーシップにも関わりますので、頑張っていただきたいと思いますが。

そこで、1点、キガリ改正の重要なポイントとして、途上国の生産消費量の基準年の件ですけども、主要な途上国が2020年から2022年ということで、この先にあるわけです。そうすると、今、HCFCが大量にあるのですが、それを高GWPのHFCに転換するインセンティブが働く可能性があるということで、これに対して、例えば低いGWPのHFCに転換しても、ノンフロンに転換しても、一定の同じGWPで基準年の量を計算するとか、何かそういうような取り決めをするようなことを、とにかくこの基準年の排出量を増加させるようなことにならないような、そういうふうな対策をぜひ国際的に取りまとめていくというようなご提案とか、そういう交渉をやっていただきたいと考えております。ご検討いただければ幸いです。

以上です。

安井部会長

末吉委員、お願いします。

末吉委員

ありがとうございます。

これは環境省への強いお願いなんです。

先ほど、COP23とOne Planet Summitのご報告がありました。おっしゃっていることは間違いないと思うんですけども、もっと日本からの発信だけじゃなくて、世界からの日本への発信、コミュニケーションズのもう一つのワンウエイをちゃんと伝えていただきたいと思います。

でないと、先ほどのようなお話を聞いた人は、現実を知らない方は「日本ってうまくやっているんだ」と。「世界の中で、ちゃんと世界と一緒にやっているんだ」と、多分こういう考えを持たれると思います。

でも、恐らく、例えばボンに行った人なんかの受け止め方は全く逆ですよ。これほど日本と世界とのギャップがあるということを、そういう声をもっと反映して、だからどうしようかという議論をするのがこの審議会の、私は場所だと思います。

ですから、ぜひ、国際動向を踏まえてといつもおっしゃる割には、国際動向を無視しているんですよ。それでは、本当の議論ができないと思います。

例えば、One Planet Summitで、これは井田さんもおっしゃいましたけども、僕のような元銀行員から言うと、あの世界銀行が、石炭はとっくにやっていましたけども、石油や天然ガスまでもう融資しないという話でしょう。融資をしないどころか、世銀の融資が座礁資産になるのが怖いんだと言っているわけですよ。こういうような認識。

あるいはアクサが、あの保険会社が、石炭やパイプラインについては、保険を引き受けないと言い始めたわけですよ。お金を貸さないんじゃないですよ。損害保険を受けないということを言い始めました。4℃も上がるような世界は、アンインシュラブルだと、損害保険が存在し得ない世界になっちゃう。

皆さん、考えてくださいよ。損害保険がなくなる世の中ってあり得ますか。電力だろうが、鉄だろうが、自動車だろうが、どこだろうが、個人の家だろうが、損害保険、火災保険のない中で誰がお金を投資するんですか。ですから、非常に私は地殻変動が起きていると思います。

ですから、こういった実情をお話しいただいて、「だから、どうしようか」、そういう議論をぜひお願いいたします。

安井部会長

下田委員、お願いします。

下田委員

2点申し上げます。

一つは長期の話で、確かに長期は不確実性の高い話ではありますけれども、もう32年しかなくて、もう既に2050年にも残っている建築がどんどんできているという状態で、大分機会損失が始まっているというふうに考えていただいたほうがいいかと思いますので、いつまでに何をやらないといけないのかというタイムスケジュールも意識した議論をぜひしていただいて、できれば、決まったところからやるという、全体的な目標以外にもそういうセクター別にやっていくということも大事なのかなというふうに思いました。

それから、もう一つが、2016年はまた民生部門のCO2が減ったということは、非常に大事なことかなと思っておりまして、これはエネルギーで減ったのかどうかという、家庭部門と業務に関してお伺いしたいんですけれども、減り続けているということであれば、今、国民運動という言葉で考えられている、いろんなライフスタイルに働きかけるような対策の効果のようなものを、そろそろ一度まとめられてもいいのかなと。家庭用CO2統計のようなツールもありますので、そういうので一度総括していただくという時期かなというふうに思いました。

以上です。

安井部会長

小林委員、お願いします。

小林委員

前のご質問と重なりますが、1点質問でございます。

長期戦略の検討の進め方で、今後、どのような場、もしくは、どのような審議会で検討されるのかを、ぜひとも教えていただきたいと思っております。

いずれにしても、『S+3E』の考え方を大前提に、日本国全体の話でございますので、関係省庁と連携しながら丁寧な議論を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

以上です。

安井部会長

予定より随分長くなりましたが、それではご質問も幾つかあったと思いますので、ご回答をお願いしたいと思います。

低炭素社会推進室長

まず、私のほうから、幾つか質問についてお答えします。

長期戦略に関して、まず、いつまでに提出するのかということ、G20を見据えてという指摘もございました。

政府として、今、公式にあるのは、2020年の期限は十分先だって策定、というところですので、その中で少しでも早く提出できるように努力していくということでございます。

また、長期戦略は、今後、政府として検討していく場をどうつくっていくかというご質問ですけれども、現在関係省庁と協議させていただいているところであります。ただ、ご指摘をいただいたように。透明性をしっかり持つとか、あるいは、各ステークホルダーからのご意見を反映できるように、そういったことは十分意識しながらつくっていきたいと思っています。

あと、2点目として、2020年目標についての引き上げはしないのかというご質問が何点かございましたけれども、現状といたしまして、2020年目標は今の排出トレンドでいけば十分達成できる状況ではございますけれども、政府としては、さらにその先の2030年の目標に向けて温対計画をつくりながら取り組んでいるところですので、2020年の3.8%、当然それは十分超える意識で2030年目標に向けてしっかり取り組んでいるという状況でございます

 あと、インベントリについて、エネルギー転換部門が増えた要因のご質問ですけれども、石炭火力を含めて事業用発電の要因によって増えたということではございませんで、現状の統計データを見ますと、電熱配分をするときに、供給側から推計した総排出量から、各部門の需要側からの排出量に差し引いていくわけなんですけれども、そこで生じる誤差分の項に大部分が出ています。

先ほどの説明で冒頭でもご紹介したとおり、これはあくまでも速報値ベースですので、確報値に向けてここはしっかり精査していく必要があると思っているところでございます。

あとは、家庭部門のご質問ですけれども、例えば最終電力消費量だけ見ると0.7%増ということで、若干増えていますが、電力の排出係数が下がっている影響でCO2排出量は下がっています。先ほどご指摘があった家庭CO2統計等を取り始めていますので、その辺りで状況をしっかり見ていきたいと思っています。

私からはまず以上です。

フロン対策室長

フロンでございますけれども、まず、フロン小委が3カ月ほど開催がなされていないことについてでございますけれども、先ほど回収率が3割台で10年程度低迷しているということでございますが、一方で、実は前回のフロン小委におきまして、ここ5年で台数については回収率が6割、7割ぐらいまで向上してきているというふうな状態がございます。

これが一体どういう原因なのか、何で台数は上がるけど量が上がってこないのかという部分について、都道府県ですとか、充塡充塡回収業者に調査を行いまして、現在、解析を行っております。

調査結果がまとまり次第、フロン小委において議論いただきまして、抜本的対策について、ご議論いただきたいというふうに思っております。

それから、中根先生からいただいたキガリ改正の基準年が将来になっているので、高GWPのものがどんどん作られてしまうのではないかという件につきましては、いただいたアイデアを関係省庁とも共有して、議論させていただきたいと思っております。

市場メカニズム室長

続きまして、カーボンプライシングについて幾つかいただきましたので、簡潔に。

まず、河上委員のほうから、アジテージカーボンプライシングの件、それを十分に日本のレベルという話ですとか、あと、リーケージ、経済影響等々についての影響分析をきちんとしていただきたいというご指摘でございます。

本日お配りした資料は本当に上積みでございまして、用意する事務局が申し上げるのも何ですが、カーボンプライシング検討会の資料は、10㎝以上にわたる大部の資料をやりながら検討しておりますので、そういったことも十分に念頭に置きながら、今後とも議論していただければというふうに思っております。

あと、それから、藤村委員、藤井委員から、「いつやるんだ」と、あるいは「もっと議論を活性化するような方向で」ということでございます。

大変申し訳ありません。今後とも、一歩一歩前進していくべく、本日お越しの大塚委員初め、検討会の先生方ともご相談しながら進めていきたいというふうに思っております。

参事官

COPについて、いろいろなご意見をどうもありがとうございます。

タラノアについては、8月のサブミッションもありますし、10月にもありますし、またSB、COP等、1年長いプロセスですので、環境省だけではなく政府全体、あるいは、タラノアのそもそもの精神が包摂的ということですので、どのようなプロセスでやっていけばということについては、これからいろんな方々と意見交換させていただきたいと思います。

また、すみません。石炭の同盟については、まだ保留ということのみで申し訳ございませんが、それ以上は申し上げられないという状況でございます。

あと、本当にそのギャップ、COP23において、非常に国際的に、あるいはCOP、その後のパリでのOne Planet Summitでも非常にギャップが大きいということで、そこは非常に重々承知しておりまして、そこについて、きちんとこちらからも発信していけるように、今、参事官室の中で、緩和に関する国際協力をどうするかということを検討しておりますけれども、その中でもきちんと位置づけて、きちんと、ギャップがある、危機感が足りないということについては、十分発信していきたいと思います。

国際協力室長

環境インフラについて、藤井委員からご指摘いただきまして、ありがとうございます。

ご承知のとおり、中国を初め、今こういった分野について、さまざまな国が取組を始めているところでございまして、私ども環境省単独の取組ではなかなか十分でないというところもありますので、今回、昨年の5月には、政府全体のインフラシステム輸出戦略の中で、きちんと環境分野を位置づけていただいたということで、そういう意味で、まだまだ一歩前進ぐらいのレベルで大変恐縮でございますけども、中国を初めとして、そういった国々と、ある種この分野でどうやって競合していくのかというところは、十分認識しながら進めていきたいというふうに思っています。

そういう意味で、我々で、今、JCMを通じて設備レベルで行っているようなことを、じゃあどのようにインフラという形で、他省庁さん含めてやっているものに入れ込んでいただくのかということで、そういった働きかけ等を始めているところでございますので、全体的により質の高いインフラというのは、環境分野においても質の高いというものが実現できるように努力していきたいと思っております。

安井部会長

終わったみたいですね。

ありがとうございました。ということで、バタバタいくしかないと思いますが、既に予定の30分遅れになっております。

それで、次の議題6に参りたいと思いますが、なるべく山田さん、簡潔にいきましょう。

大臣官房環境計画課計画官

第五次環境基本計画の方向性についてということで、資料6-1を用いて説明させていただきます。

直近では昨年の12月11日ですが、総合政策部会が開催されまして、この資料が議論されました。

今日はこれについて、ごく簡単に説明させていただきます。

この第五次環境基本計画は、本年春に取りまとめ、閣議決定することを予定しております。

総合政策部会と各部会との関係についてでございますが、第四次計画までは、各分野ごとに分野の内容をつくっていたということがございます。

第五次計画では、私たちがまとめてつくろうとしておりますので、それで今日説明させていただくということでございます。

また、点検についてですが、まずは各部会にご担当部分を点検していただき、それらを総合政策部会に報告していただき、総合政策部会が点検を行うということを計画策定後に行いたいと思っています。地球環境部会さんともよく連携したいと思っております。

それでは、1ページ目をご覧ください。

我が国が抱える環境・経済・社会の課題というところですが、環境の課題、経済の課題、社会の課題、いろいろございます。相互に連関・複雑化しておりまして、環境・経済・社会の統合的向上が求められるということになっております。

次の2ページ目のところです。

今度は国際的な潮流です。

いろいろ議論になっておりますSDGSですとかパリ協定という流れがありますので、これらの目標を達成するためには、これまでの対策の延長ではなく、環境・経済・社会をともに変えていき、持続可能な社会を目指すことが必要ということでございます。

次の3ページでございます。

第五次環境基本計画の基本的方向性ということで、目指すべきもの三つ。

「地域循環共生圏」の創造。

「世界の範となる日本」の確立。

真に持続可能な「循環共生型社会」(いわば「環境・生命文明社会」)の実現ということでございます。

取り組むべきことといたしまして、これも三つです。

環境・経済・社会の統合的向上を具体化していくということで、分野横断的な六つの重点戦略を設定させていただいております。

二つ目で、あらゆる関係者と連携ということで、経済・社会の関係者ともパートナーシップをつくっていくということが重要だというふうに考えております。

三つ目、地方部の地域資源を持続可能な形で最大限活用し、経済・社会活動を向上ということで、環境で地方を元気にということを目指していきたいと思っております。

次の4ページでございます。

具体的な重点戦略の設定のことでございますが、六つ考えております。これらを各主体と連携しながら、統合的向上を具体化していきたいということと、あらゆる面からのイノベーションを創出していきたいと考えております。

経済、国土、地域、暮らし、技術、国際の六つの重点戦略を設定してございますが、地球部会ご担当の施策が、これらのそれぞれに入るというイメージでございます。

次の5ページです。

重点戦略を支える環境政策ということで、気候変動対策を冒頭に入れさせていただいております。

環境政策の根幹となる環境保全の取組は、揺るぎなく着実に推進ということでございます。

下のほうに、計画の効果的実施ということですとか、あとは環境保全の体系についても記載させていただいております。

以上でございます。

安井部会長

ご質問いただきたいところなんですけど、今日は勘弁させていただいて、しかし、もうそうなると決まってしまいますけれども、ご勘弁いただきたいと思います。

それで、もう一つ議題の、これで7になるんですけど、7はどうします。

大臣官房審議官

7につきましては、先ほど申し上げている施策に、来年度の予算案を張りつけたものでございますので、これはまた後ほどご参照いただければと思います。

安井部会長

そうですか。

じゃあ、ということでございますので、議題7に関しましても、配付されています資料をぜひお読みいただきたいということで、何とか15分遅れぐらいで終わりたいと思っております。

さて、これで以上で議題の7まで終了したことにいたしますが、久しぶりにこの審議会を開かせていただいて、サボり過ぎかもしれませんね。

皆さん、不満がたまり過ぎていて発言が多くなってしまうというのが一つの問題点かなというふうに思います。

ただ、今、日本を1万メートルの競争に例えますと、私は既に2周遅れと言っているんですけど、2周遅れも競争に参加しての2周遅れならまだいいんですけど、まだスタートしていない、日本だけ。そんな状態で2周遅れたかなという感じがするんですよね。ですから、それは一体何なのかということを、そのうちじっくり、そういう話題で議論をしなきゃいけないのかもしれません。

経産省のせいにするのは簡単なんですけど、実を言いますと、今の自然エネルギー庁の長官というのはCO2ゼロと言うんですよ、既に。ですから、サボっているのは環境省のほうかもしれない。

というような状況に、今、なってきているような気がいたしますので、ぜひ、いろいろと、せめて1万メートルの競争で、「ドン」は大分前に鳴っておりますが、せめて走り出すべきではないかという気がいたします。

というわけで、私としては、これで終わりたいと思います。

連絡事項等がございましたら、お願いします。

大臣官房審議官

委員の先生方におかれましては、活発なご議論、ありがとうございました。

また、進め方に不手際があったかとは思いますが、また部会長ともご相談させていただいて、今後の進め方を検討していきたいと思います。

本日の議事録につきましては、事務局で取りまとめを行って、委員の先生方にご確認いただきました後、ホームページに掲載させていただきます。

以上でございます。

安井部会長

すみません。15分遅れになってしました。大変失礼いたしまして、ありがとうございました。以上で終了でございます。

午後 3時14分 閉会

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