地球環境部会(第132回) 議事録

日時

平成28年7月5日(火)15時00分~17時00分

場所

TKPガーデンシティ永田町 ホール2A

東京都千代田区平河町2-13-12 東京平河町ビル2階

議事録

午後 3時00分 開会

○低炭素社会推進室長

定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会を開催いたします。

私は事務局の環境省の名倉と申します。よろしくお願いいたします。

本日の審議は公開とさせていただきます。

現在、委員総数23名のうち過半数の委員にご出席いただいており、定足数の要件を満たし、部会として成立していることをご報告いたします。

まず、浅野部会長よりご挨拶をいただきたいと思います。

○浅野部会長

本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

本日は単独開催ですが、前回お話を申し上げましたように、環境基本計画の進捗状況の点検を行う必要がございます。今日はそのためのドラフトを用意いただきまして、これについての説明を受けた後に、関係する各省にもおいでいただきましたので、皆様方からのご質問にお答えいただくことになっております。

この点検報告書には、最終的にこの審議会としての勧告のような内容の「今後の課題」という指摘を後につける必要があります。今日の皆様方のご質問、ご意見を踏まえて、次回はそれをつけたものを提出し、さらにご議論いただいて手直しした後に、総合政策部会に提出するということを考えております。

前回も申し上げましたが、次の環境基本計画をもう1年後には検討しなければいけないという状況のもとでの今回の点検でございます。さらにまた、策定時からこれまで地球温暖化対策計画ができないままにずっと時間が経過しておりましたので、環境基本計画としてはかなり穴だらけの地球温暖化の対策ということになっていたのですが、その辺のところを十分踏まえた上で、今後につながるようなご議論をぜひよろしくお願いいたします。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

○低炭素社会推進室長

ありがとうございました。

新しく参加された委員をご紹介させていただきます。

日本商工会議所エネルギー・環境専門委員会委員、東京ガス株式会社環境部長の中村委員です。

また、環境省において一部人事異動がありましたので、新しく着任した者を紹介させていただきます。

初めに、鎌形地球環境局長でございます。

森下大臣官房審議官でございます。

角倉総務課長でございます。

成田市場メカニズム室長でございます。

馬場フロン対策室長でございます。

関谷国際連携課長でございます。

木野国際地球温暖化対策室長でございます。

また、私、名倉も低炭素社会推進室長として着任しております。よろしくお願いいたします。

続きまして、環境省地球環境局長の鎌形より一言ご挨拶をさせていただきます。

○地球環境局長

本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。先月の17日に地球環境局長を拝命いたしました鎌形でございます。しっかり取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

着任以来、最近の動きをフォローしておりますけれども、昨年来、地球環境問題をめぐって大きな動きがたくさんあったというふうに認識しております。もう既にこの部会でもさまざまご紹介あるいはご報告させていただいておりますけれども、9月の国連総会で持続可能な開発のための2030年アジェンダを採択して、そして、年末にはCOP21でいわゆるパリ協定が採択されたと、非常に大きな動きでございます。それに前後しますけども、我が国といたしましては、その中で、日本の約束草案の国連提出でありますとか、あるいは、気候変動の影響への適応計画(閣議決定)、こういったようなことも積み重ねてきております。前回の部会以降の動きも今後、今日もご報告させていただきたいと思いますけれども、今年に入って、地球温暖化対策計画を閣議決定するとか、あるいは、地球温暖化対策推進法の改正を国会で審議いただき、成立に至るとか、こういった動きがございます。

また、今年は、G7が我が国で開催されたということでございます。それに伴いまして、富山では環境大臣会合も開かれました。そして、こうしたサミット本体、あるいは、環境大臣会合での議論の中で、先進国で一致して2016年中のパリ協定発効に向けて取り組むといったこととか、あるいは、長期の戦略を2020年の期限に十分先立って策定すると、こういったようなコミットがされているということがあります。

こういったもろもろの動き、国際的な動き、そして、我が国としての動き、こういったことを踏まえますと、私どもは、今年はこういった動きの実施をしていく実施の元年だと、こういうような位置づけをしていきたいと思っております。

温暖化対策計画に基づきまして、具体的には、2030年の目標の達成に向けてしっかり取り組むこと、そして、2050年の目標の実現を目指して着実に取り組んでいく、こういったことが必要になるのではないかというふうに考えてございます。

今日は環境基本計画の点検についてご議論いただくわけでございますが、今ほどいろいろ紹介した動きの中で、特に、長期の戦略をどうしていくかということに関しましても、私どもはしっかりと取り組んでいきたいと考えております。これにつきましては、既に審議会という場ではないですけれども、環境省のほうで有識者にお集まりいただいて、気候変動長期戦略懇談会というものを昨年秋に立ち上げて、2月には提言という形で大きな基本的な考え方を示していただいたというところでございます。ただ、これをしっかりと我が国としての長期戦略に仕立てていくという上で、今日は議題には上げてございませんけども、この審議会の場でも検討の場をつくって、しっかりと具体化の検討をその長期戦略についてやっていきたい、このようにも考えているところでございます。こういった取組を今後、皆様方にもお願いしてまいりたい、このように考えております。

今日の議題は、先ほど部会長からもご紹介ございました、環境基本計画のうちの温暖化に関する取組の点検ということでございます。環境基本計画は、策定後5年が経過する平成29年目途に計画を見直すということでございます。今回の点検は、次の計画につながるものと、これも部会長から先ほどご指摘あったとおりでございます。こういった新しい計画に地球温暖化対策を漸進している内容を盛り込んでいく、こういったことにつながるような、そういう点検にしていきたいというふうに考えておるところでございます。

今日は忌憚のないご意見を賜れれば幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○低炭素社会推進室長

カメラはここで退席をお願いいたします。

次に、配付資料の確認をさせていただきます。

議事のうち、(1)第四次環境基本計画「地球温暖化に関する取組」の点検についてということで、資料1-1で点検報告の案、資料2-2で関係府省の自主点検結果の調査票を束ねております。

また、その他、報告事項のところですけれども、地球温暖化対策計画についてというのが資料3でございます。また、政府実行計画についてというのが資料4でございます。また、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正に関する法律の施行というのが資料5-1、資料5-2でございます。COOL CHOICE推進チームについてというのが資料6でございます。また、炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話の結果というのが資料7-1、資料7-2になっております。また、環境省における二国間クレジット制度(JCM)の取組状況についてというのが資料8でございます。G7富山環境大臣会合の結果についてというのが資料9でございます。第18回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM18)の結果というのが資料10でございます。その他、参考資料が1から4までと、5-1、5-2、参考資料6というのがございまして、別添といたしまして、地球温暖化対策計画の冊子がございます。資料の不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。

それでは、以降の議事進行は浅野部会長にお願いいたします。

○浅野部会長

それでは、早速議事に入りたいと思います。

まず、議題でございますが、第四次環境基本計画「地球温暖化に関する取組」の点検についてでございます。

今日は、議題ごとに時間を区切って事務局から資料の説明をいただいて、その後、ご質問、ご意見を賜りたいと存じます。

まず、議題の1について、事務局から説明をいただきます。私のところに来ているメモでは、22分間ご説明があるのだそうです。

○低炭素社会推進室長

承知いたしました。資料2-1、2-2は調査票でございますけれども、基本的に2-1を使って説明をさせていただきます。「地球温暖化に関する取組」の点検報告(案)というものでございます。

まず最初に、重点検討項目1といたしまして、国内における温室効果ガス削減の取組というのがございまして、地球温暖化対策推進法に基づいて、初め、京都議定書目標達成計画というのがあったということ。それから、中ほどからはCOP21で「パリ協定」が採択されたこと。それから、その後、5月13日に「地球温暖化対策計画」が閣議決定されたこと等の経緯を書いておりまして、次のページ、めくっていただきまして、こういうものに基づきまして関係行政機関の取組状況を確認したということになっております。

中でも、エネルギー起源CO2の排出削減対策、それから、それ以外の、エネルギー起源CO2以外の温室効果ガス、それから、森林等の吸収源対策について、取組状況を確認しているということで、その順でこれから書いております。

2ページ目の上から、環境基本計画における施策の基本的方向というのがございまして、それから、(2)で現状と取組状況というのがございます。

3ページのほうに行きまして、a)といたしまして、エネルギー起源CO2の排出削減対策ということで、グラフをご覧いただきますと、平成25年から26年にかけて、電力消費量の減少や電力の排出源単位の改善に伴うCO2の排出の減少等により3.7%の減少となっているということを書いております。

めくっていただきまして、4ページのところから取組状況というのを書いております。

最初の括弧書きで、「地球温暖化対策計画」の策定ということで、「地球温暖化対策計画」を策定して、平成25年度比で26%削減になっていること。それから、中ほどから、2030年度の削減目標の達成に向けて取組等々を載せていること。また、長期目標として、2050年までに80%の排出削減を目指すことなどを載せております。

それから、5ページ目に行きまして、それぞれエネルギー起源CO2の部門ごとの取組というのを書いております。

まず初めに、産業部門(製造事業者等)の取組といたしまして、産業界における自主的取組の推進ということで、地球温暖化対策推進法に基づく排出抑制等指針の策定・公表等々ですとか、産業界として、温室効果ガス排出削減計画(自主行動計画)を策定して排出削減に取り組んでいただいていること等を記載しております。

中ほどから、省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進ということで、省エネ型機器の普及を促進していること。具体的には、「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」による支援措置ですとか、「省エネ法」に基づく措置等を講じているということを記載しております。

めくっていただきまして、6ページの3分の1ぐらいのところから、業務その他部門の取組ということで、トップランナー制度による機械器具の省エネ性能の向上ということで、トップランナー制度によって取り組んでいるということ。トップランナー機器への新しい基準の策定ですとか、トップランナー機器への追加の検討を行っていること等を書いております。

また、6ページの下のほうで、建築物の省エネ性能の向上・低炭素化ということで、「規制」、「誘導措置」、「インセンティブの付与」等による取組を推進しておりまして、省エネ法による省エネルギー措置の届け出の義務化ですとか、あと、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」による取組等を記載しておるところでございます。

7ページに参りまして、上から4分の1ぐらいのところで、エネルギーマネジメントによるエネルギーの賢い消費の実現ということで、エネルギー管理システムの導入の支援、普及拡大の促進ということを行っているということを記載しております。

また、中ほどから、エネルギーの面的な利用の促進ということで、都市計画制度の活用ですとか、設備・システムの導入に関する支援等を行っているということを記載しております。

めくっていただきまして、上下水道・廃棄物処理・ICT等による取組ということで、上下水道施設やデータセンター等に対して省エネ設備等の導入支援を行っていることを記載しております。

また、8ページの真ん中辺りからは、公共機関の率先的取組ということで、政府実行計画、それから、これに基づく各府省の実施計画に基づいて、必要な措置を実施しているということを記載しております。

また、9ページのところから、家庭部門の取組ということで、住宅の省エネ性能の向上・低炭素化ということで、これも、「規制」、「誘導措置」、「インセンティブの付与」等による省エネ化を推進していることということで、省エネ法の対象を順次拡大していること、省エネ基準の強化を図ってきていること等を記載しております。

また、中ほどから、コージェネレーション・家庭用燃料電池の普及促進ということで、コージェネシステム・家庭用燃料電池の導入支援を行っていることを書いております。

また、その下のその他の支援措置ということで、低炭素なライフスタイルへの変革を促すということで、CO2削減ポテンシャル診断ですとか家庭向けエコ診断を行っているということを記載しております。

めくっていただきまして、10ページ目でございますけれども、運輸部門の取組ということで、まず、自動車単体対策ということで、省エネ法に基づいて燃費基準による車両の性能向上、それから、次世代自動車の導入支援等を行っているということを記載しております。

中ほどから道路交通流対策の推進ということで、幹線道路ネットワークの強化ですとか、渋滞のボトルネック箇所へのピンポイント対策など、また、自転車利用を促進するための環境整備を推進しているということを書いております。

また、下のほうで、公共交通機関の利用促進ということで、鉄道やバスの利便性向上、エコ通勤等の普及促進というのを行っていることを書いております。

11ページ目で、鉄道・船舶・航空における低炭素化の推進ということで、エネルギー効率のよい鉄道・船舶・航空機の開発・導入促進を行っていることを書いております。

また、11ページ目の真ん中辺りから、物流の効率化・モーダルシフトの推進等ということで、トラック輸送の効率化、鉄道や内航海運へのモーダルシフトの推進等を行っていることを記載しております。

めくっていただきまして、12ページ目から、エネルギー転換部門の取組ということで、再生可能エネルギーの導入促進ということで、まず、再生可能エネルギー発電につきまして、固定価格買取制度について、適切な運用と見直しを進めていること。また、大規模蓄電池の実証事業や送電網の整備・実証等を行っていること。下のほうでは、農林漁業の再生可能エネルギー発電の促進に関する法律に基づく取組を行っていることを書いております。

また、13ページ目には、再生可能エネルギーの熱につきまして、利用の促進を図っているということを書いておりますし、その下では、火力発電の高効率化ということで、「局長取りまとめ」、大臣間の取りまとめにおいて、CO2削減目標、排出係数の達成を目指すということをしております。

めくっていただきまして、上のほうはその続きでございまして、二酸化炭素回収貯留の研究開発や検討を行っていることを書いております。

また、中ほどから下で、安全性が確保された原子力発電の活用ということで、安全の確保を大前提に再稼働を進めていることを書いております。

また、下のほうでは、環境影響評価手続の迅速化を図っているということを記載しております。

また、15ページ目から横断的施策というのがございまして、まず、地方公共団体実行計画による温暖化対策の推進というのを図っていると。それについてもソフト面・ハード面の支援をしているということを記載しております。

それから、低炭素まちづくりの推進ということで、「エコまち法」に基づいて、低炭素まちづくり計画の作成支援をしていることを書いております。

また、15ページ目の下のところから、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度における取組を行っている、データの集計等を行っているということがございまして、これについては、本日の参考資料6に集計結果を載せておりますけれども、時間の関係で割愛させていただきます。

それから、16ページ目の上のほうで、事業活動における環境への配慮の促進ということで、環境配慮活動促進法による取組ですとか排出抑制等指針、それから、エコアクション21といったような取組を進めているということを書いております。

あとは、16ページ目の下のほうで、税制のグリーン化ということで、地球温暖化対策税についての記載、それから、エコカー減税ですとかグリーン化特例といったようなこと、それから、17ページ目に行きまして、ノンフロン製品ですとか温室効果ガスの排出抑制設備等に係る税制優遇措置の創設等について書いております。

それから、17ページ目の上のほうで、金融のグリーン化ということで、低炭素投資促進ファンドですとか、リース的な手法、利子補給、それから、ESG投資の普及啓発等の取組を行っているということが書いてあります。

その下、国内排出量取引制度につきましては、慎重に検討を行うということにしております。

それから、17ページ目の下のほうからJ-クレジット制度の推進ということで、J-クレジット制度等の活用について記載しております。

それから、18ページ目の中ほどから、国民運動の展開ということで、低炭素型の製品への買換え・サービスの選択・ライフスタイルの選択ということで、国民運動として「COOL CHOICE」というのを推進しているということを記載しております。

下のほうでは、革新的エネルギー・環境技術の研究開発の強化ということで、総合科学技術会議のほうで改訂された「環境エネルギー技術革新計画」を踏まえて活動・実証を進めるということを書いております。

それから、次のページ、19ページ目では、気候変動に係る研究の推進、観測・監視体制の強化ということで、研究費ですとか、それから、衛星による地球観測というものについて記載をしております。

時間が大分過ぎておりますのでスピードアップさせていただきますけれども、20ページ目のところから、それ以外のガスにつきましての記載がございます。

21ページ目のところで取組状況として、非エネCO2について混合セメントの利用、廃棄物の排出抑制、再生利用の推進について書いておりますし、下のほうから、メタンの排出抑制ということで、これも廃棄物の直接埋め立ての抑制ですとか、22ページに行きまして、水田の管理、それから、22ページ目の下のほうで一酸化二窒素の排出抑制ということで、下水汚泥の焼却施設における取組、次のページ、23ページ目で、一般廃棄物焼却施設における取組、それから、施肥量の適正化、それから、23ページ目の下のほうで、代替フロン等4ガスの排出抑制として、「フロン排出抑制法」における取組等について記載をしております。

それから、24ページ目で、森林等の吸収源対策といたしまして、間伐等の森林の適正な整備等を通じて吸収を図っていくこと、それから、農地土壌ですとか都市緑化を通じて、吸収源対策を講じていることを記載しております。

○国際連携課長

続きまして、26ページから、国際的な地球温暖化対策への貢献についての報告書案のご説明をさせていただきます。

ここでは、背景としましては、昨年の「パリ協定」の採択、あるいは、G7、G20を活用した取組、さらに、我が国としてJCMの活用であるとか、先進国間での政策協調等々のあらゆるチャネルを通じた重層的な取組というものを推進している。また、途上国支援、それからイノベーションを柱とする「美しい星への行動2.0」の発表といったものがございました。

こういった観点から、囲みのところでございますが、a、b、c、3項目、二国間の協力、協調施策、地域における協調的施策、そして、多国間、国際機関との協調的施策、この3項目について、状況を確認したというところでございます。

26ページ、下のほうでございますが、環境基本計画においては、温暖化対策に向けての新たな国際枠組みの構築とか世界への貢献といったことを書いているというところでございますが、特に国の果たすべき役割というところでは、国際枠組みを構築するための法的文書の早期の採択という目標であるとか、世界的な削減への貢献といったところが位置づけられているというところでございます。

まず、aの二国間の協力についてでございます。27ページのほうに具体的にございますが、まず、グラフにございますように、やはり年々、いわゆる途上国であります非附属書1国の排出量というものが多くなっているということで、これを減らしていくための協力というのが重要であるという状況でございます。

取組状況のところでございますが、二国間を通じました対策としましては、我が国では、アジア太平洋地域を中心としまして、環境協力覚書の締結をし、また、専門家の派遣など、我が国が蓄えてきた経験とか知見、あるいは、技術といったものに立脚した取組を進めています。例えばコベネフィット・アプローチといったものが挙げられると思います。

環境協力覚書につきましては、近年、新たな動きとしては、イラン、あるいは、モンゴルといったところと新たな覚書の締結、あるいは、更新といったものを行っております。

また、政策ワークショップといったものも日中、日印などで行っているところでございます。

今年は、温対法の一部改正によりまして、国際協力についてもさらに取り組んでいくこととなったところでございます。

JCMについてでございます。現時点でパートナー国は16カ国まで来てございます。また、承認された方法論が21件でございます。環境省のほうでは、さまざまな補助事業等を合計58件、経産省におかれては、JCM実証事業10件、これら両省の事業のうち、10件がJCMプロジェクトとして登録されているところでございます。

また、環境省では、都市の役割の重要性ということで、都市間連携に基づくFS調査を26年度から実施しておりまして、国内9自治体、海外17都市が参加をして、案件の形成等に貢献をしているところでございます。

29ページのほうでございますが、先進国間の水平的な協力ということで、今年はG7もございましたが、各二国間協力のほうでも昨年から今年、大きな進展がございました。日米では昨年、日米環境政策対話を大臣間で行い、共同声明を発表しております。また、適応に関する知見共有活動での協力も進めております。

日仏でも、二国間の覚書を署名、日独でもこの5月に環境政策対話を実施して、共同声明を出したところでございます。

続きまして、b)の地域における協調施策でございます。次のページに行っていただきますと、アジア地域で、特にCO2の排出量が伸びているというところもございまして、こちらにどう削減に貢献しているかというところが課題でございます。

取組状況でございます。アジア地域の温暖化対策実施支援ということで、我が国では、アジア低炭素成長パートナーシップ対話といったものを実施してきてございます。また、研究ネットワークというものもアジア地域で展開をしておりまして、昨年も12カ国1国際機関が参加をして会合が開催をされてございます。

c)の多国間、国際機関との協調的施策でございます。現状のところは省略させていただきますが、取組状況のほうです。新たな国際枠組みへの貢献ということでございます。先ほどご紹介しました東アジアでの低炭素成長パートナーシップ対話のほかにも、島嶼国やアジア諸国向けの国際会議の開催などを積極的に行っております。

また、次のページに行きますけれども、平成25年から3年間の1兆6,000億円の支援というものを表明しておりましたけれども、これについては約1年半で達成をしてございまして、また、COP21の際には、先ほど紹介しましたACE2.0というものを発表したということで、特に、2020年における1.3兆円の支援表明というものが、先進国がコミットしております1,000億ドルの資金提供との既存のコミットメントの実現に道筋をつけたものというふうに考えております。

それから、多国間の資金メカニズムについては、GEFへの拠出、また、新たに設立されました緑の気候基金(GCF)への拠出の決定といったところでございます。

国際機関を通じた貢献ということでは、OECD、OECDでは気候変動専門家会合といったものを継続的に開催しておりまして、こちらに積極的に参加をしているところでございます。

また、IRENA、国際再生可能エネルギー機関に対しましても拠出を行っているほか、IRENAと連携をしたワークショップ、研修なども引き続き実施をしているところであります。

それから、条約とは別に、短期寿命気候汚染物質削減(SLCP)への貢献ということで、こちらについても、国際的なパートナーシップでありますCCACに我が国としても積極的に貢献をしております。コベネフィットプロジェクト、あるいは、廃棄物処理の改善分野で特に取組を進めております。

それから、G7富山環境大臣会合でございます。こちらでも気候変動・地球温暖化対策が大きな議題となりました。成果としましては、パリ協定の早期発効に向けて、各国の締結手続を進める、あるいは、国際的なルールづくりの議論を進めるといったところや、国内対策を早期かつ着実に実施する。また、長期の温室効果ガス低排出発展戦略というのを可能な限り早期に、期限内に策定をしていくといったことについて合意をしたところでございます。今後は、この成果をもとにさまざまな施策を推進していきたいというところでございます。

○研究調査室長

続きまして、気候変動適応室の竹本から、適応に関する取組をご説明いたします。

35ページです。背景でございますけれども、IPCCで気候変動の影響が世界中で現れている、今後さらに進行する可能性が高いということで、緩和とともに適応を進める必要があるということですとか、そういったことを踏まえて、昨年、27年3月に気候変動影響評価が中環審で行われ、さらに、11月に適応計画が閣議決定されたというような背景がございます。

基本計画の本文では、(1)にございますように、施策の基本的な方向ですとか、その具体的な取組について記載をされておりました。

次のページ、36ページでございますが、取組状況でございますが、先ほど申し上げました適応計画、これが一番大きな進展であるというふうに考えております。ここにございますように、内閣官房と11府省庁が主として参画をして計画づくりを行いました。ここでは、先ほど申し上げました中央環境審議会の気候変動影響評価を踏まえて、関係省庁において、今後対応すべき施策を計画の中に盛り込んでおります。9月に関係府省庁連絡会議を立ち上げ、そこでその調整、ドラフティングを行い、11月に閣議決定をしております。

37ページにございますように、この計画につきましては、策定後、速やかに英文のサマリーを気候変動枠組条約事務局に提出しております。また、COP21でも情報発信をしております。

また、この政府の計画とあわせて、農林水産省、国土交通省ではそれぞれの省での計画が策定され、政府の計画に反映されております。

このほか、横断的な施策として、科学的知見の充実に関しては、26年度、27年度は、環境研究総合推進費などでさまざまな研究成果が発出され、これが適応計画にも反映されておるところでございます。

それから、気候リスク情報の共有と提供、この仕組みづくりも進めておりまして、今年の夏を目途に、国立環境研究所に気候変動適応情報プラットフォームを関係省庁との連携のもとで立ち上げることになっております。

また、地域での適応の推進も適応計画の重要な要素の一つでございまして、環境省では、平成27年度から11の県、市に対してのモデル事業を行ってございます。ここでは主として、必要な自治体における計画づくりに必要な文献調査、あるいは、有識者への照会、地方の気象台等の情報の提供などを行っております。また、地方環境事務所を中心にセミナーも実施しております。

最後に、国際協力でございますけれども、モンゴル、インドネシア、島嶼国等を対象に、その対象国での、あるいは、その対象の州での適応計画、あるいは、気候変動影響評価に関する協力を、協力覚書のもとで進めております。

また、世界適応ネットワーク等の多国間の知見のネットワークですとか、APNを通じた研究支援なども行っております。

以上です。

○浅野部会長

どうもありがとうございました。

それでは、これまでの取組の状況についてのご説明を一わたりいただきました。時間がないので細かい点の説明がなかったのですが、ご質問、ご意見がおありの方は、どうぞ名札をお立ていただけませんでしょうか。後出しは認めません。ほとんど全員がご発言ご希望のようです。

では、時間はそんなにたくさんはありませんので、高村委員、できれば2分でお願いいたします。

○高村委員

ありがとうございます。今回ご報告をいただきました点といいますよりは、先ほど冒頭に局長、あるいは、座長の浅野先生からありました、次期の計画において、やはり重点的に取組が必要だろうというふうに思っている点を、3点申し上げたいと思っております。

一つは、やはり、2030年の目標との関係で、この間の石炭火力の新増設の対応として、高度化法と省エネ法での対応ということで今、取組が進んでいるところだと思いますけれども、やはり、30年目標の達成に非常にインパクトが大きい部分だと思っておりますので、この進捗はきちんと透明性の高い形で、その実施が見られるような進捗管理というのが非常に重要だろうというふうに思っております。これが1点目でございます。

それから、二つ目でありますけれども、これも先ほど冒頭に局長からあった点かと思いますが、50年ぐらいを目処にした低炭素戦略の提出を2020年に十分に先駆けて提出するというのがこの間の国際的な政治的合意になっていると思っております。これは言うまでもありませんが、2020年の時点で、目標案、30年目標の、あるいは、25年目標の見直し再提出の機会というものを長期のきちんとした筋道の立った形でこれを行うためにこのタイミングだというふうに理解をしております。国内的に見ても、当然、関係府省庁の取組の方向性や強度というのが長期の目標との関係で整合性がついているのかということから考えても、この点というのが非常に重要で、しかも、できれば次の計画よりも先駆けて、本来はこの戦略をまとめていくような必要があるかというふうに思います。いずれにしても、2050年ぐらいの長期の戦略ビジョンと、目標、言葉はありますけれども、整合性がつく形の次期の環境計画でないといけないという点が二つ目でございます。

それから、3点目でありますけれども、代替フロンの関係でございます。代替フロンというのがいいかどうかとありますが、フロン系の四つのガスでありますが、ご存じのとおり、オゾン層の保護のモントリオール議定書のもとでHFCの削減スケジュールが合意をされる、あるいは近々合意されるのではないかというふうに報道もされておりますけれども、これまで、いわゆるパッケージとしてHFCも一部削減すればいいという世界から、HFCには最終的に段階的に削減をしていくという方向にあるというふうに思います。今回、見てまいりますと、20ページのところですけれども、排出の増加の傾向がありまして、やはり、代替フロンといわれているフロン系のガスの対応というものを今後さらに強化する方向ということが、次期の計画においては必要ではないかというふうに思っております。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

下田委員、佐久間委員、河上委員の順番でお願いいたします。

○下田委員

ありがとうございます。2点申し上げたいと思いますが、1点目は、以前合同会議のときだと思いますけれども、意見書で出させていただいた内容と同じなんですが、例えば、5ページの産業分野の取組であれば、業界別に計画を立てて、それを実行していくという、適切なセグメントで責任を持ってマネジメントしていくという体制がしっかり書かれているのですけれども、その後、民生部門ですとか運輸部門には、例えば、機器の省エネだとか、建築物の省エネだとかという技術メニューと、それを国がどうプッシュしていくかというところまでが書かれているという状態になっていて、それを適切なセグメントが受け止めて責任を持ってマネジメントするというところがあまりはっきり書かれていないように思います。それで、多分これを担うのが、15ページのところにある地方公共団体の実行計画のところだと思うんですけれども、まだここが策定率の問題にとどまっていて、まだ弱いのではないかと。やはり、そのセクターなり、あるいは、その地域の実情に応じて、このような技術をどう受け止めて、それをどう展開していくか。また、その予定された温室効果ガスの削減効果がちゃんと出ているかどうかということを、管理しながら進めていくという体制について、自治体の役割、その下にありますような低炭素まちづくり計画も同じなんですけれども、こういうものをしっかり書いていただいて、その役割の明確化、それから、例えばツールの提供のようなソフト面・ハード面の支援強化と、この辺をしっかりしていただきたいというふうに思います。

それから、もう一つは、再生可能熱について、13ページにあるのですが、ここは非常に重要なポイントだと思うんですけれども、ただ、賦存量調査とか設備導入だけではなくて、やはり、この部分はユーザーに魅力的な技術、システムが提供できていないというところが一番大きな問題だと思いますので、やはりそういうシステム開発的な部分というものも考えていただきたいというふうに思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

佐久間委員、どうぞ。

○佐久間委員

ありがとうございます。私は3点。

まず1点目は、2050年80%のこの長期的な目標、これに関しましては、そもそも、この目標設定というのが今のエネルギー事情を前提としたものではないという点。この点検報告の中にも明記されていますように、経済との両立、これが大前提であるということは当然なんですが、この次の第五次環境基本計画の検討においては、この数字、80%というのを単に踏襲するのではなくて、実現可能性、そして、実際にその具体的な筋道、こういうものも考えた上で、再度ここは検討すべきだというふうに考えております。

2点目としましては、原子力発電の活用ということで、ベースロード電源だという位置づけ、これは当然なんですが、当然、これは環境基本計画の中での点検ということになろうかと思いますから、当然、今の再稼働状況で本当に温暖化対策として、目標と、直前で言えば目標との関係でいいのかと、こういうところが一番重要かと思います。当然、地球温暖化対策のために原発というのは必要不可欠なエネルギー源ですから、その観点で次は見ていく必要があるだろうと思います。

3点目、国内排出量取引制度、これは、経済界としても、前から申し上げていますように、非常にネガティブでございます。日本の実情に照らした場合に、やはり、どうしてもこういう制度であれば、イノベーション等に割くべき資源というのが奪われると、こういう観点なので、ぜひその点を考えていっていただきたいと思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

河上委員、お願いいたします。

○河上委員

ありがとうございます。3点ございまして、まず1点目ですが、1ページ、あるいは、4ページ辺りにあります長期目標、2050年、80%でありますが、これにつきましては、ここにも記載されておりますけれども、やはり、従来の取組の延長線上では実現困難ということで、抜本的排出削減を可能とするような革新的技術の開発・普及が要ると、こういう認識でございます。したがって、やはり、技術的裏づけがない状況で性急な対策を打つというようなことになると、エネルギー供給にかわるところの3EプラスSが崩れてしまうということで、これは日本の国の経済にも大きな影響が出るだろうと、こう思っておりますので、ここにも書いてありますけれども、温暖化対策と経済成長との両立、ここを十分念頭に、これからご検討を進められると思いますが、そういう観点で進めていただきたいと思います。

それから、2点目は、ページ数にすると13ページですか。火力発電の高効率化等のところでございますけれども、実質的な中身の話にはならないかもしれないですが、ここをちょっと読みますと、「具体的には」のところの二つ目のパラグラフからは、自主的な枠組みを支える省エネ法、高度化法の話や、あとは、アセ法の話とかCCSの話と、電力業界の全般的な対策について記載されているのですが、一つ目のパラグラフ、一番上のところを読むと、火力発電の高効率化というところにちょっとスポットが当たったような表現になっております。ややバランスに欠いたような内容かなと思いますので、少しここは全体的な話にしていただいたほうがいいのではないかと思いますので、ご検討をお願いいたします。

それから、三つ目は、佐久間委員からもありました17ページの排出量取引制度でございますが、内容の記載については、温対計画の記載と同等だというのは承知しておりますが、これまでも述べてきたとおり、我々電力業界としましては、やはり、排出量取引制度については数多くの懸念事項があるということで、理由の詳細については、もう繰り返しになるので申し上げませんが、反対の立場だということについては意見として申し上げておきます。

以上でございます。

○浅野部会長

ありがとうございました。

それでは、荻本委員、大塚委員、安井委員の順番でお願いいたします。

○荻本委員

私からは、PDCAに関してどう点検をするのかということについて質問、コメントをさせていただきたいと思います。

PDCAということが非常に重要であるということに関しては、温暖化問題への取組というのは、非常に長い時間もかかるし、非常に多くの人たちが参加しないといけないということなので、やっていることがうまくいっているのか、いっていないのかということをチェックしつつやりましょうというのが恐らくPDCAが重要であるということの皆さんの合意されているところだと思います。そういう目でこの文章を見たときに、我々はPDCAのCをやっているはずなので、次がAになります。ですから、Cを見てAが出てこないといけないということです。今回の資料を見て、一つ一つがいいとか悪いとかではないですけれども、基本的に書いてあることが、やっていることが書いてある、すみません、それだけなんですね。やっていることが書いてあるだけだとして、じゃあ、「これで何がチェックできたことになって、次にアクションに行けるのか」というのが私は非常に疑問でございます。例えば、何かを計画してやったので、計画どおりにできたのかどうか、これは基本のキーだと思います。または、やっているからやっているのだけれども、思ったとおりにいかなくて、非常にその効率が悪い。できてはいるのだけれども、例えば、お金が倍かかったとか、(対策対象となった)店舗が計画の半分だとか、要するに、思ったとおり進んでいないじゃないかというようなところもあると思います。あとは、やってみた結果、我々はこれから5年、10年やっていって、本当に目指すところにたどり着けるのかどうかというようなことも、判断しないといけないかもしれない。もっと言えば、こういうことをやっていて達成できないとすれば、どう変えないといけないのか。こういうことをこの点検報告から読み取らないといけないのかもしれません。

もう一度申し上げますが、こういうことをやっているんだということがほぼほぼ書いて、そういうことしか書いていない点検報告を見て、これからは我々が何を改善しないといけないかというのをどうここから引っ張り出して、アクションにできるのかなという目でぜひ見ていただきたい。本当にこれでPDCAが回る点検報告なのかということです。アクションがどんどん出てこなければ、書いてあっても何の意味もないということになりますので、すみません、ちょっと辛目の意見で申し訳ないですが、ぜひそういう目で見ていただきたいと。各論は、すみません、言いたいことはいっぱいありますけれども、今日はこれだけにしておきます。

○浅野部会長

ありがとうございました。

各論は紙に書いて出していただければ、大いに参考にさせていただきたいと思います。

大塚委員、どうぞ。

○大塚委員

4点、簡単に申し上げます。

今、荻本委員がおっしゃったことは、今後の課題として何を書くかということが重要になってくると思いますけれども、一つは、パリ協定の中でも、21世紀後半に向けてゼロ・エミッションに向かっていかなければいけないということがございますので、長期目標について、2050年80%に向かってぜひ検討していく必要があるということで、この点については明記しておく必要があると思います。

それから、二つ目でございますけれども、13ページ、14ページに書いてある辺りの電力の低炭素化に関してでございますが、先ほど高村委員からもお話がありましたが、2030年、26%削減するということに向かって、省エネ法とかエネルギー供給高度化法の仕組み、さらに自主的な電力業界さんの枠組みが機能しているかどうかに関してレビューをしていく必要があるということを申し上げておきたいと思います。もし目標達成ができないということが、蓋然性が高いことがわかったときには新しい方法を探る必要があるということで、それは2月の環境省と経済産業省の大臣間合意で既に出てきているところですけれども、それをきっちりやっていく必要があるということだと思います。

それから、第3に、今の点とも関係しますけれども、2030年の目標だけでなく、2050年に80%削減していくとすると、2030年の目標も今のようなことがあって、どうなるかがわからないところも全くないわけではないので、新しい方法を考える必要が既にあると思いますが、2050年のことを考えると、ますます電力さんの排出枠取引とか、あと、今の地球温暖化対策税とは違う税率でインセンティブを与えていくような温暖化対策の新しい税を考えていく必要が出てくるのではないかということがございますので、その点が第3点として申し上げておきたいところでございます。

それから、第4点ですけれども、国際的な取組のほうのところで、前からちょっと申し上げているところですけど、モントリオールフロンに関して、先ほど高村委員からも多少ご意見がございましたが、特に、途上国において、モントリオールフロンがこれからどんどん放出されることになると思いますので、これについての回収とか破壊についての、ぜひ二国間の協調とか多国間の協調で対応していただけるとよいと思いますので、それは計画の中に何となく何とか含まれているというふうに前にお話をいただいたことがございますが、点検のほうでも、それについてはぜひ書いていただく必要があると思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

安井委員、どうぞ。

○安井委員

ありがとうございます。今、大塚先生も、また、先ほどの高村先生のご指摘のとおり、次の基本計画とそのHFC絡みの削減をどう書くかは結構重要なんですけど、そこで、実は本日欠席の中根先生、プロなんですけど、先日、私、高知工科大学で講義をしたときに彼と議論して、それでお互いの問題意識が合っているものですから、ちょっと申し上げますが、今は結構、実を言うとフロン、冷媒・油は大変な騒ぎになっておりまして、世の中が。それで、日本勢が主張しておりますR32というものと、あと、米国勢が主張しているHFO-1234yf、これはどっちが本当にいいのかというのは、今、大問題なんですよ、実は。それで、R32はGWPが675なので、あまり小さいとは言えないですけど、ひょっとすると機器効率がよくて、しばらくカーボンが高い電気力を使っている限りにおいては有効かもしれないですよね。一方の米国勢のは、GWPが4しかありません。しかし、そのかわり回収しないと、そのまま出していいようなガスなのかとか、いろいろ問題がありまして、この辺り、次の基本計画を、例えば、「COOL CHOICE」としてどっちの冷媒を進めるのかと聞かれたときに一体どう答えるのかは、本当に難しいんですね。ですから、この辺りは、経産省とぜひコンタクトをとっていただいて、真剣に検討する機会をお持ちになることをぜひぜひお願いしたいと思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

では、村上委員、村井委員、藤井委員の順にお願いいたします。

○村上委員

ありがとうございます。民生部門の課題についてお願いを一つ。当然、これは民生部門、既存建築対策が主になるわけでございますが、あまり進んでいないわけです。この進んでいない理由は、いわゆる経済性の観点で、対策が魅力的でないからでございます。ですから、これの改善の方向というのは、いわゆる省エネと、この報告にもありますが、コベネフィットを結びつけて、経済性の点で魅力的にするということでございます。それで、コベネフィットというのは、いわゆるベネフィットだけど、金融界で言う財務的でない便益でないことが多いわけです。ですから、それをどうするかという問題で、最近、いわゆるESG投資ですね、大変金融界は関心が高くなっていますけれども、最近はこの非財務的な価値にも投資しようという、そういう動きがございまして、ですから、そういう既存建築対策に、そういう非財務的なコベネフィットを活用して魅力を増すという、そういう方向を少し強調していただければありがたいと思います。特に、都心インフラの改善というのが非常に長期にわたって大きな資本を要しますから、そういうコベネフィットという概念を入れなければ、なかなか魅力的な対策は打ち出せないと、そういうことでございます。どうもありがとうございました。

○浅野部会長

ありがとうございました。

それでは、村井委員、どうぞ。

○村井委員

ありがとうございます。2点申し上げます。今後の対策の取組になるのかもわかりませんが、一つは、15ページ目の、先ほど下田委員からもご発言がありました地方公共団体実行計画なんですが、なぜ小さい市町村が策定できないかというようなことも少し深掘りをしていただいて、次に向かってほしいと思います。といいますのは、総合的な支援を実施するとかというような簡単なフレーズになっていますけれども、本当にいろんな資料を提供するだけでなく策定できない、しない要因はどこにあるのかなどもう少し詳細に把握していただければと思っております。

2点目は、18ページに国民運動の展開というのがありますが民生部門全般に関係するものですが、温対法で全国地球温暖化防止活動推進センターは国が指定し、都道府県などは地方温暖化センターの指定ができますよということがありますけれども、これらは6年ほど前に事業仕分けによって非常にダメージを受けた団体でございまして、それ以降少し全体的に活動などが低下しているというような傾向があるわけですけれども、これから次のステップに向かって、温暖化防止活動推進センターを地元の行政と住民、それに企業さんも含めて、そういう方々のかけ橋となるよう役割をお考えいただけたらと思っています。現在、47都道府県と11市で温暖化防止活動推進センターが指定されており、そこで活動をされている推進員の方は、6,700人ぐらいいらっしゃいますのでもっと活躍できる場をお考えいただけたらなと思っております。今のままではもったいないと思います。

この2点でございます。ありがとうございました。

○浅野部会長

ありがとうございました。

藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

ありがとうございます。一つは、12ページの再エネの導入促進のところで、質問です。経済産業省の方が来られているということですので教えていただきたい。今回の法改正によって、一律の買い取り価格ではなくて入札制を導入されるということですが、これによって、FITの前のRPSはまさに量を設定して入札制でという制度だったと思いますが、そのRPSに代わるということなのか、どうか。要するに、既存電力会社は電力量を、入札制で安いものから買っていくわけですよね。その場合、どこまで買うかという問題が出てきます。量の設定というのは電力会社ごとにやるのか、あるいは、国としてRPSのように目標設定をするのか、そこのところを、簡単でいいですが、教えていただきたいと思います。確かに、太陽光発電にはコストの問題がありまして、ここに書かれているように施工コストの低減等の必要性がありますが、最大の課題は、私は、今の施工の下請制度によってコストアップしているのではないか。IRENAの議論、分析では、世界は今後どんどん再エネのコストが下がっていくと推計しています。2030年までに現在の半額になると報告されているにもかかわらず、我が国においてはなぜかコストが高い。ここのところのメスをぜひ入れていただきたいと思います。コストの問題もあるかもしれませんが、むしろ企業間の関係で高くなっているのではないかと思います。

それから、17ページの金融のグリーン化の点です。これは大変良いのですけど、この前に書かれている税制のグリーン化と絡む問題が出ています。昨年、東京証券取引所が実施されました上場インフラファンド市場が1年間、上場ゼロでした。この間ようやく1件出ましたけれども。結局、税制との整合性がとれなかったということですね。ですから、市場を創設する上においては、金融機関にハッパをかけるだけではなくて、その基盤整備ということで、タックスの取り扱いが非常に大きな影響を及ぼすというのは投資家にとっては当たり前のことです。ところが、その点の不備がまさに我が国で起きた、政策リスクが顕在化したということなんです。今後は、ぜひこの辺の政府内における政策の整合性をちゃんととっていただきたい。これは要望です。

それから、排出権取引については、産業界の方のご要望はずっと前から聞いていてわかるのですけれども、例えば、2050年の80%削減ということを国として国際的な連携の中で目指していくわけですから、そうしますと、産業部門はこれまでも削減はされていますが、将来的に何もしないでいていいわけにはいかないと思います。歴史的に考えれば、硫黄酸化物のときのように、排出規制というものが一律でかかってくる、それでよろしいのですかということだと思います。削減努力をされている企業こそが経済的メリットを受けるというのが、排出権取引制度のよく知られた経済的な効果です。これは、日本以外のどこの国でも否定されていません。それから、ご存じのように、中国は来年から全国版の排出権取引制度を導入し、韓国でも既に始まりました。タイも始まります。他のアジアの途上国もやろうとしている。こうした動きの中で目指されているのは、やっぱりこの制度をグローバルに結びつけることによって、より経済合理的な対策を、先進国と途上国が、ともに進めていこうということです。ぜひ産業界の方々も、この辺のご理解を深められていただきたい。そして、もしこの制度がどうしてもだめならば、それにかわるより経済合理性の高い排出削減政策をぜひ提言、提案していただきたいなと思います。そうしないと、80%削減に届かないと思いますね。ぜひ経済界の知恵を出していただきたいと思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

それでは、原澤委員どうぞ。

○原澤委員

2点です。

1点目ですけれども、長期低炭素戦略について。やはりこれは、私はすぐに進めるべきだと思っております。これは、温暖化対策計画の策定のときも、結局、決着がつかずに引き続き検討という形で残っておりますし、一方、G7サミットではやはり早急につくって提出すべきということがありますので、ぜひここでも議論させていただいて、その成果を次の環境基本計画の中に、検討するということではなくて、実体として入れていただきたいということが最初のコメントであります。

2点目は、適応策であります。こちらについても、昨年、適応計画ができてスタートしたわけでありますけれども、どちらかというと緩和策のほうに押されて、適応策の今後の進展がちょっと見えない状況でありますが、両方とも大事なものですから、うまくコーディネートさせて進めていく仕組みを考えていただきたい。そういう意味では、温暖化対策推進法改正の際に附帯決議の中で、法定計画化を図るこということが出ておりますので、ぜひ法制化等も今後検討していただけないかということであります。

その関連で質問ですけれども、先ほどご説明のあった中に、37ページですが、この辺は適応策に関わる科学的な知見の充実とか、気候リスク情報の共有とかという非常に重要な部分だと私は思っているのですけれども、科学的知見の充実の中には、環境省の取り組んでいる研究プロジェクトが中心に書いてあって、ご説明の中にも推進費等ということで等があったので、ほかの省庁でやっている研究も入っているのではないかと思いますが、省庁横断的な施策という面と、適応計画の策定はいろんな省庁が関わってやったというようなことがあったものですから、この辺は、環境基本計画であるがゆえに環境省に範囲を狭められているのかなという気もしないでもないのですが、そこを質問です。

以上、2点です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

根本委員、中村委員、長辻委員の順番でお願いいたします。

○根本委員

ありがとうございます。2点申し上げます。

まず、1点目でございますけれども、4ページ、地球温暖化対策計画の策定、こちらにつきましては、既に数名の委員から意見を述べられておりますが、私のほうからも、大事な点だというふうに思いますので、意見として述べさせていただきます。

今回の地球温暖化対策計画でございますけれども、これは、まずもちまして、日本の約束草案に掲げられております中期目標2030年度26%削減、この達成に向けた計画であると理解しております。この中期目標につきましては、他の国々に比較しても全く遜色のない極めて野心的な目標でありまして、他の国々からも高く評価されてしかるべき水準でもあると考えております。一方ということになりますけれども、長期目標という位置づけでの2050年度80%削減が、残念ながら十分な議論がなく、地球温暖化対策計画に盛り込まれてしまっております。甚だ遺憾でありますし、具体的な対策の裏づけを欠いた、このような数値目標が今後ひとり歩きしてしまうのではないかと、大変懸念しているところでございます。

今後、第五次環境基本計画を策定することになろうかというふうに思いますけれども、経済成長との両立に十分配慮いただきながら、まずは、2030年度26%削減達成のための道筋をつける、この点を最優先として、国を挙げて全力で取り組むべきものと考えております。

それ以降の長期目標ということになりますと、今後、環境省のほうで、2030年度以降の温室効果ガス削減のあり方について、検討を行う予定であると伺っております。経済成長を保ちながら、かつ、長期の温室効果ガス削減を実現する、その鍵はまさにイノベーションそのものであると思っておりますので、まずは、イノベーションをいかにつくり出すのか、促すのかという視点でのしっかりとした議論、これが先行されるべきと考えております。

2点目でございます。18ページの国民運動の展開についてでございます。

約束草案の中期目標の達成に向けましては、これも残念ながらということになりますが、過去、増加の一途をたどっております家庭部門のCO2、こちらの削減が必須であると考えております。2030年度までに約4割削減ということが目標になりますが、COOL CHOICEの国民への浸透が深く関わってくる問題かというふうに思っております。この度、環境省が設置されましたCOOL CHOICE推進チーム、これは総理のご指示に基づいてスタートしたものと伺っておりますが、ぜひ環境大臣のリーダーシップのもと関係省庁が一枚岩となりまして、PDCAをしっかりと回しながら、この国民運動を強力に推進していっていただきたいと思っております。

普及啓発、PR活動、こういったことはもちろんでございますけれども、必要がありましたら、他のあらゆる施策を追加実施していただきまして、家庭部門の目標を何としてでも達成していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

○浅野部会長

ありがとうございました。

中村委員、お願いします。

○中村委員

ありがとうございます。今日が初めてでございます。よろしくお願いします。

最初に、2050年の排出削減目標について慎重に検討していただきたいというのは、私どもも同じ考えです。その上で、2点ほど意見と質問がございます。

12ページのエネルギー転換部門の取組を読んでおりまして、非常に強い違和感を覚えます。全体の枠組みについて、S+3Eがあって、そこにエネルギーミックスがあって、その中で再生可能エネルギーの導入や火力発電、原発についてという議論になっていると私は理解しております。そういう点で見ますと、12ページの「火力発電の高効率化」に、高度化法に基づく非化石燃料の比率や、電力業界の自主的な目標である排出係数0.37という数字が入っていますが、これはエネルギー転換部門全体の話だと思います。エネルギー転換部門全体に関する記述を最初にきちんと入れておく必要があるのではないかと考えます。そうしないと、読み手をミスリードする可能性があるので、ここは書き直したほうがよろしいのではないかと思います。

また、今後については、エネルギーミックスの進捗をきちんと確認していただき、その結果等を踏まえて、実行可能な計画を作っていただきたいと思います。

二つ目は、16ページ以降についてです。税制のグリーン化と国内排出量取引制度についてです。

どちらも、事業者にとっては非常に大きなインパクトがあります。特に、排出量取引制度を国内だけで先鋭的に導入すると、大変大きな問題が生じると考えており、慎重に検討していただきたいと考えています。

税制のグリーン化、国内排出量取引制度導入について議論する場合は、企業の国際競争力の維持・向上、およびCO2の排出削減という課題はグローバルな視点で捉えるべきという二つの視点を持って議論していただきたいと思います。税制のグリーン化、排出量取引制度が導入されると当然、企業負担が発生します。最近はカーボンプライシングという言葉がややひとり歩きしていますが、この二つや金融のグリーン化が経済成長に対してどのようなインパクトを与えるのかという視点に立ってきちんと分析し、経済と環境・温暖化対策の両立がどのようにできるのかという観点から議論していただきたいと思います。

○浅野部会長

ありがとうございました。

長辻委員、お願いします。

○長辻委員

2030年の26%削減という非常に大きな目標があるわけですけれども、近年、私は気になるのですが、国民の温暖化問題に対する関心というのがどんどん薄らいでいっているという、これを新聞記事、それから、ニュースに対する読者の反応を見ていて、ひしひしと感じているところなんです。ですから、今までの取組と同じ線上で続けていくということでは、なかなかもう効果が難しくなっていっているのではないかと思うんです。にもかかわらず、この点検報告を見ますと、今後も同様の取組を進めることによりだとか、今後も引き続きだとか、そういう表現が物すごく多いんですよね。ですから、ここでやっぱりある程度大きな転換を図らない限り、関心の低下傾向、ここから抜け出すことは難しいのではないかと思います。

例えば、具体例で引き出して申し訳ないかもしれないですけど、10ページから11ページにある公共交通機関の利用促進というところでも、今後も同様の取組を進めることにより公共交通機関の利用促進を図るという記述があるわけですが、これは、地方における公共交通機関、これの利用というのはどんどんマイナス、負の方向に動いているのが現実なんですね。例えば、こんなもの、公共バスの台数だとか運転手の数、それからあと、車輌数を含めた列車の運行本数、こういう統計を調べてみれば、いかに地方における公共交通機関が利用されなくなっているかということが如実に出ると思うんですけど、これなんかもぜひ今後の検討課題の中に入れていただきたいなというふうに思っております。

それからあと、なぜ書かれていないのかがよくわからないのですが、19ページに観測衛星の話があります。「いぶき」が地球のCO2濃度を宇宙から見ていますけれども、400ppmを超えましたよね。400ppmをついに超えたということをどこかにやっぱり書いておくべきだと私は思います。これは検討していただいて。どの時点で書くか、月平均で書くか、年平均で超えたときに書くのがいいのか、いろいろでしょうけど、ぜひご検討いただきたいと思います。

以上です。

○浅野部会長

ありがとうございました。

多くは出されたドラフトに対するコメント、ご意見が多かったと思いますが、明示の形でのご質問ということで私のメモに残っておりますご発言についてお答えいただきます。

順不同で申し訳ないのですが、経済産業省に対して先ほど藤井委員からご質問がありました。これについて、まずお答えいただけますか。

○資源エネルギー庁戦略企画室室長補佐

FIT法改正の数値、導入量の目標の関係の質問をいただきましたけれども、今回のFIT法改正の中で、入札制度を導入することを決めました。これは、量の管理というよりかは、コスト効率的に最大限導入していく、その観点で導入することを決定いたしましたものでございます。具体的にどの規模の、そして、どの量でということにつきましては、今年、恐らく年内に開始する調達価格等算定委員会で議論いただきまして、これをお示しして、来年からの施行に備えていくというふうなスケジュールで考えております。

○浅野部会長

藤井委員、よろしゅうございますか。

○藤井委員

よくわからないです。

○浅野部会長

ちょっと私も聞いていてよくわからなかったので、もう一度ご質問ください。

○藤井委員

ですから、量は決めないのですか。しかし、電力会社からすれば、安いものを買っていって、全部買うと入札の意味がないわけですから、買いたいところまでで止めるということですから、買いたいところの量がないと取引の判断ができないのではないかと思うのですけれども、どうですか。

○資源エネルギー庁戦略企画室室長補佐

量はお示しします。ただ、量の規模が、量の管理を目的としたものではなくて、買取価格を中長期的に下げていくという観点から、量については審議いただいて、お示ししていくということを予定しております。

○浅野部会長

ご質問ということでは必ずしもなかったかもしれませんが、国土交通省、村上委員のご発言に対するコメントがありましたら、お願いしたいのですが。

○国土交通省環境政策課課長補佐

国土交通省でございます。

建築物対策に関しまして、非財務的なコベネフィットの活用のお話を頂きましたが、建築物に関しては規制であるとか誘導措置であるとかインセンティブの付与など、いろいろ対策を講じて参りましたが、そのうちの一つの取組として、既存建築物を含めて省エネ性能を表示するBELSの普及によって資産価値を高めていくということもやってございます。これにとらわれず、いろんな施策を引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

○浅野部会長

よろしゅうございますか。

それからあと、フロン室にお答えいただくのがいいのでしょうか。経済産業省とちゃんと話し合えということでしたが、先ほど、モントリオールフロンの話が何人かの委員からのご指摘がありました。

○フロン対策室長

フロン室でございますが、今月の22日、23日にウィーンで締約国会合がございまして、私も出席してまいります。その後、早ければ10月にはひょっとしたら採択されるかもしれません。それを受けて国内担保法の議論になってくるのだと思います。

高村先生から、そういう国内担保法も含めて、さらに削減強化が必要ですねとコメントいただきました。また、大塚先生からご意見があった二国間協調で途上国のフロンを減らすとか、あと、安井先生からご意見のあったR32とHFOのどちらを選ぶかという話は、国内担保法による規制の後、政策的にどちらの方向に引っ張っていくかという議論かと思います。双方ともにきちんと検討して、方向性を出していきたいと思っております。

○浅野部会長

よろしゅうございますか。

それでは、研究調査室、先ほど研究費についてのご質問がありました。原澤委員からです。

○研究調査室長

ご質問ありがとうございます。

ご指摘のとおり、環境省に限定するものではございませんので、他省庁の主要な研究プログラムについても記載するように調整いたします。

○浅野部会長

それでは、低炭素社会推進室にお答えいただきたいのですが、先ほどの下田先生のご意見ですね。これが多分低炭素室に関わりがありそうです。とりわけ自治体はどうするのかというようなお話で、かなり厳しいご意見があって、私も全く同感だったのですが、同じような趣旨のご発言は先ほど村井委員からもございました。今ある仕組みをどう活用するのか、何をやっているのかと、このような話だったわけですが。低炭素社会推進室にしますか。それとも、どこがこれにお答えいただけますか。

○低炭素社会推進室長

環境計画課のほうに答えていただこうと思います。

○総合環境政策局環境計画課課長補佐

環境計画課のほうからお答えをさせていただきます。

先ほど下田委員からのお話があったとおり、地方公共団体は、民生部門や運用部門対策を考える上で、住民に近い存在である地方公共団体の役割には非常に取組に期待されるところでございます。地方公共団体実行計画の中でも、これからそういった取組を進めていっていただけるように、国の地球温暖化対策計画が策定されたことを踏まえまして、これから国の計画に即した形で全国の地方公共団体実行計画を改定していっていただくということを予定しております。そのための技術的な助言として、実行計画の策定マニュアルの作成に、この夏から取り組む予定でございます。その中でより詳しく地方公共団体さんの役割を記すとともに、どういった取組ができるかといったようなことについても助言をしていきたいというふうに思っております。

それから、これに関連しまして、先ほど村井委員からも、地方公共団体実行計画について、特に、小さな自治体がどうして策定できていないのかということを深掘りするようにというご意見をいただいたところでございます。これについても、私どもは例年調査などを行っておりまして、小さい自治体さんが人員ですとか予算の不足などから十分な計画が策定できていない、それに取り組めていないというような実態は把握しているようなところでございますので、マニュアル策定とあわせて、地方公共団体職員向けの政策の説明会ですとか研修ですとか、そういったものも予定しております。単なる資料提供に終わらないように、そういった人材育成の面からも取り組んでまいりたいと思っております。

○浅野部会長

この問題は温対法の構造上の問題が大きいのですよ。そこを、もうこの際、はっきり言うべきだと思います。

つまり地域の温暖化対策計画をしっかりつくってくださいというのがもともとの狙いだったのです。ところが、地方分権の時代にそんなことを法律で自治体に命令できるものかと言われて、諦めて、実行計画という既存の計画の策定義務づけ規定を活用してその中に地域対策編というのを入れたのです。だから、いかにも自治体が何をやりますかということを書かなきゃいけないという法令上の構造になっているのですけれども、実際には、その受け皿になるのは全部事業者であり、一般市民の方であり、NPOのです。ですが、書き方としては自治体が何をします、何をしますとしか書けないものだから、というふうにみんなが思ってしまっているものですから、策定の作業の中で少なからず混乱を起こしているのです。ですから、これは正直に、地域の温暖化対策計画をしっかり考えてください。各主体がどういう取組をすればいいのかということがみんなにわかるように、よく話し合って書いてください。こういうことをもっとはっきり言うべきだと思います。

それから、企業の低炭素社会実行計画で、全国ネットの企業は全部、自社の枠の中で全部努力されるわけですから、こういう部門について自治体が、うちではCO2をどのぐらい下げてほしいといった類の議論をやる必要はないはずです。本当に自治体がやらなきゃいけないことはどういうことなのかをはっきり言うべきだと思う。ところが、相も変わらず、何%削減みたいなところだけを一生懸命に考えて、とても現実的にできそうもないようなことを全くの根拠なしに、首長さんがこのぐらいに下げろというような指示をしたからどうしましょうかといって、担当者が右往左往しているというような状況まで生じているわけです。こういうことになっても困る。

動きがあまりのろいと思います。今年の夏から検討を始めるということでしたが、現場では訳のわからないことがあちこちですでに始まっているのです。何とものんびりした話では、とても納得できませ。直ちに明日から始めるべきです。

私は国会でも、温対法改正の参考人としてご質問をうけたときに、自治体の協力をどう得るかという点が温対法では非常に弱いということを強く申し上げました。特に、村井委員のおっしゃったことや下田委員がおっしゃったことはしっかり肝に銘じていただきたいし、地球環境局も人ごとみたいな顔をして、これは環境計画課でございますと言っているけど、それはけしからんと思ういます。だって、この話は地球環境局を含めた環境省が一体になってやらなきゃだめです。自治体の話になったら、それは途端に総合政策局に全部丸投げというのははなはだ遺憾です。データは地球環境局のほうによっぽどあるわけでしょう。そんなのはおかしいですよ。

それでは、ほかに何かございますか。

次に、飯田委員、いかがですか。よろしいですか。

○飯田委員

やはり、PDCAが大切ですね。今回のこの資料を拝見しても、これだけ削減できた、この先はどうするという数値の記載になっています。やっぱり、レビューは数値が示されるべきだと思います。過去の数値を示した上で、その次のステップでどこまで行くのか。そうしないとPDCAとして回っていかない。過去にトライした計画とかアイデアが検証・評価されずに引き続き記載され続けているのは、ちょっと残念に思います。もうそろそろ結果を示しつつ、この先はここをやりますという、過去の成果と課題を整理して、それを受けて次に何をするのか?というPDCAを回していく、そういう書き方に変えていただきたいと思います。

浅野部会長

荻本委員から、ご質問の形であったのですが、特に地球環境局、どなたかお答えになりますか。

実は、今の環境基本計画は、大変不幸なことに、全体としての国の温暖化対策の計画が十分まとまらない中で、目標がはっきりしない中でつくられてしまって、やや抽象的なことが並んでしまってい過ぎるのです。ですから、この環境基本計画でどこまでどうやりますということについて言うと、せいぜい京都議定書の目標はちゃんと達成しますということは書いてあるのですけれども、それ以上のことは必ずしも十分に書かれていない。ですから、そういう意味では、おっしゃっていることについては、今後の地球温暖化対策計画の点検、あるいは、それを受けた形での次の環境基本計画の点検の中では、ぜひきちんとやらなきゃいけないのですが、現行の環境基本計画の点検の作業の中では多少きつい面があるかなという気はするのです。

しかし、荻本委員のご発言をお聞きしていてはっと思ったのですけど、京都議定書の目標達成計画については点検報告がまとまっているので、それを、要約をする形でもこの点検報告に載せるべきですね。京都議定書目標達成計画については、数字は達成できたが、実はかくかくしかじか、ここのところでは達成できたのですと。本体の下げる部分については必ずしもうまくいかなかったんだけど、それはなぜかというようなことを書いて、次につながるようにする必要があると思うので、その限りにおいては荻本委員のご指摘になったことを生かせると思います。そこはともかくはっきり計画があって、どこまで達成できたかということを書くための材料もあるわけです。ところが、今日のドラフトにはそれが出ていないものですから、委員のご指摘につながったのたと思います。

それからさらに、各省にも、これまでの計画の枠の中でどういう目標を立てておられて、どこまで行ったのかということが、もしわかるようだったら、加えていただくということができるのではないかと思います。

それから、今日は時間がなくて詳しくは見なかったのですけど、個票の中にはかなり突っ込んで課題という欄があって、そこには各省なりに書いてくださっていることは書いてくださっています。ですから、それはぜひ最後の取りまとめのときにはうまく、問題意識があるということがわかるように整理していただきたい。次回までにはよい準備をしてくださるようにということで、事務局にお願いしたいと思います。

それでは、よろしゅうございましたら、次の報告に移りたいと思います。

たくさんの報告がございますが、この報告については一わたり全部ご報告をうかがった上でまとめてご質問を受ける、こういうことにいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○低炭素社会推進室長

まず、資料3でございます。地球温暖化対策計画の概要というものでございます。本文につきましては冊子を配らせていただいておりますけれども、ちょっと大部になりますので、この概要を使って簡単に説明させていただきます。

地球温暖化対策計画につきましては、めくっていただきまして、地球温暖化対策法に基づいて策定する我が国唯一の地球温暖化に関する総合計画ということでつくっております。

策定に当たって踏まえるべき背景としましては、IPCCの第5次評価報告書の内容ですとか、あと、右のほうに行きまして、日本の約束草案というのを出しております。また、パリ協定というのが採択されたということも踏まえて、つくっております。

中身の構成としましては、2ページ目のところにございますけれども、「はじめに」というのがありまして、そういう前提になるようなことが書いてあります。

第1章としまして、地球温暖化対策推進の基本的方向ということで、目指すべき方向と基本的考え方というのを示しております。

第2章というところで温室効果ガスの削減目標ということで、我が国の削減目標として幾らというようなことを書いておりまして、計画期間も書いているということでございます。

右のほうに書いておりますけれども、第3章のところでは、そういった目標を達成するための対策、施策というのはどういうものがあるかということにつきまして、それぞれガスですとか、対策、施策別に書いております。

それから、左下のほうに行きまして、第4章というところで、進捗管理の方法等につきまして、それぞれ細かい数値的なものについては、別表ということで載せているというものでございます。

めくっていただきまして、基本的方向のところは3ページのところにございますけれども、中期目標として2030年の達成に向けた取組ということと、それから、長期的な目標を見据えた戦略的取組というのを書いておりまして、また、世界の温室効果ガスの削減に向けた取組というのが書かれております。

4ページのところになりますけれども、具体的には、2013年度比26%削減の水準にするために、どの分野でどこまで持っていくかということについて、排出量の目安というのを積み上げております。

めくっていただきまして、5ページ、6ページ目のところでございますけれども、それぞれ、例えば産業部門、業務その他部門、家庭部門、運輸部門、エネルギー転換部門について、例えばどういう対策、施策があるか、取組をしていくかということについて例示しておりますし、その他の温室効果ガスについてですとか、吸収源対策についても載せています。

あと、6ページのほうの下のほうでございますけれども、分野横断的な施策ですとか、あと、右のほうに行きまして基盤的な施策とか、国際協力の推進等についても記載されているというものでございます。

めくっていただきまして、7ページ目でございますけれども、進捗管理につきまして、国全体として毎年2回、温室効果ガスの排出量を公表していくとか、個々の対策についても毎年、地球温暖化対策推進本部でチェックしていく、それから、3年ごとに計画の見直しを検討していくというようなことが書かれています。

7ページ目の下のほうには、個別の評価指標として、数値的にどういうふうに2030年度に何をどれぐらいしていくかというものの例示として、こういうものもありますという例示をしております。

ちょっと大部になりますので、簡単でございますけれども、資料3、地球温暖化対策計画については以上でございます。

○地球温暖化対策課長

それでは、続きまして、資料4をご覧ください。

政府の実行計画でございます。これは、政府が事業者として排出しております二酸化炭素、その他の温室効果ガス排出削減のために何をやるかを決めた計画でございます。先ほどの地球温暖化対策計画と同じ日に、5月13日に閣議決定して決めてございます。

まず、目標でございますが、2030年度における排出量を政府全体で40%削減します。これは、業務部門全体の削減目標が約4割ということでございますので、それを参考に40%というふうに設定いたしました。このための中間目標として、2020年度までに政府全体で10%削減というものを置いてございます。計画期間は2030年度まででございますが、5年ごとに見直しをしながらやっていくということで、2020年度中に2021年度以降の実行計画として、より具体的なものを、その段階でさらに考えていくということでございます。

それから、主な措置の内容。これは、主として2020年度までに行う内容をここに盛り込んでございます。まず、1が、省エネルギー診断の実施。それから、2、大規模な庁舎を中心にBEMSを導入していく。さらに、3点目といたしまして、LED照明のストックでの導入割合を2020年度までに50%以上に向上する。

次に、裏側でございます、4は、次世代自動車。これは、2030年度までにほぼ全てを次世代自動車とする。その中間目標として、2020年度に4割程度まで持っていくということでございます。そのほか、7番のところにございますが、庁舎のエネルギー消費実態の公開、あるいは、ベンチマーク評価の導入、ワーク・ライフ・バランスの配慮といった対策にも取り組んでいくこととしてございます。

それから、一番最後、PDCAのところでございます、(3)の2のところをご覧いただければと思います。今回は、中央環境審議会の意見をいただいた上でPDCAというのをやっていこうということで、新たにプロセスの中に地球環境部会でご意見をいただくということを計画してございますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○市場メカニズム室長

続きまして、地球温暖化対策推進法の一部を改正する法律について、ご説明申し上げます。

資料5-1をご覧ください。

今回の地球温暖化対策推進法の改正のそもそもの目的でございますが、先ほどから先生方からいろいろご指摘がございましたように、民生部門の40%という大幅削減をやっていくために普及啓発を抜本的に強化するというのが1点目の目的でございます。2点目につきましては、国際協力。それから、3点目につきましては、これはまた先生方からお話がございましたように、地域レベルでの温暖化対策を強化する、その3点の観点から改正を行っております。

改正の中身でございますが、資料5-1の下の方にございますように、1番目といたしまして普及啓発の強化ということで、地球温暖化対策計画に定める事項として普及啓発等を明記いたしました。2点目、国際協力につきましても、これも温対計画に定める事項に明記いたしました。それから、地域における温暖化対策についてでございますが、これは、広域的な対応を促すために、地方公共団体実行計画を、自治体は共同して作成することができるということにいたしました。また、その記載事項の例示といたしまして、コンパクトシティーの推進といった観点から、都市機能の集約といったことも内容として盛り込んでおります。

さらに、直接の法律の中身ではございませんが、参考資料5-1、5-2をご覧いただきたいと思います。

基本的には、衆議院、参議院でほぼ同様の内容でございますので、参考資料5-1の衆議院の環境委員会の附帯決議について、ご説明申し上げます。

全部を説明しているとちょっと長くなりますので、省略して説明いたしますが、衆議院環境委員会の附帯決議の1番につきまして、パリ協定を踏まえまして、産業革命以前と比べた世界の平均気温の上昇幅を2度より十分低く保ち、1.5度以下に抑える努力を追求といったことが明記されております。

それから、2番につきましても、2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指すといった方向性、そのために2050年に向けた長期の低炭素戦略を早急に策定することといったことも、国会から求められております。

それから、5番目でございますが、これは原澤先生からもご指摘がございました、適応計画の早期の法定計画化といったことも、衆参両方から求められております。

以上、簡単でございますが、温対法改正の内容のご説明です。

○地球温暖化対策課長

続きまして、資料6、COOL CHOICE推進チームの設置について、ご報告させていただきます。

めくっていただいて、4ページをご覧いただければと思います。

地球温暖化防止のための国民運動の推進体制の強化、参考1とございます。今年の3月に、地球温暖化対策推進本部で国民運動の推進、進め方について、了承されたものでございます。その中で、COOL CHOICE推進チーム、環境大臣をチーム長とする、ステークホルダーに参加いただいた推進体制をつくっていくというものでございます。先ほど、一枚岩というご指摘が委員からございましたけれども、関係省庁の連絡調整チームを設置する。さらにPDCAについても徹底してやっていく。こういったことが温暖化対策推進本部で決まりまして、それを受けて今回、COOL CHOICE推進チームを設置して活動を開始したというものでございます。

あわせて、下に国民運動実施計画案の概要(参考2)というのがございますが、今回は国民運動をしっかり実施していくためにどういう普及啓発をやっていくのか、しっかり計画を立てて、かつ、それについて目標ですとか、それから、指標を設定して、どこがうまくいっているのか、うまくいかなかったのはどこか、やり方を改めるべきはどこか、PDCAを回す、そういう方針でいくことといたしております。

お戻りいただきまして、1枚目、COOL CHOICE推進チームの設置でございます。5月31日に設置いたしまして、第1回会合を去る6月20日に行いました。メンバーの皆様はここに書かれている方々でございます。また、このチームの下に作業グループを今後設置して、分野別により具体的な取組、普及啓発の方法について議論していこうという予定でございます。

次のページでございますが、主な議論をご紹介させていただきます。

三つございまして、一つは伝え方、あるいは、認知行動の共有の仕方に関するポイントでございます。自分ごととして、おもしろく格好よくできるか、こういう視点が広げていくためには必要なのではないかというご意見がございました。

また、行動につなげるためのアプローチのポイントとしましては、一つの例として、これから若い方々が結婚して人生を送っていくと、その節目でCOOL CHOICEなライフプランを設計すると、そういう形でのアプローチも今後は必要になってくるのではないかといったご意見がございました。

それから、チーム員の方が主体となって伝える、アプローチするルートということで、一つの例といたしまして、スーパーで環境教育をお子様向けにやられている、それを全国のスーパーでやると非常に大きなインパクトがあるのではないか、こういったご意見がございました。

今後の予定でございますけれども、現在、国土交通省さん、あるいは、経済産業省さんとも相談させていただいておりますが、五つの分野で作業グループを置くようなことを、環境省としては考えております。省エネ家電、買い替え時には省エネ性能の高い家電を選んでいただくという選択を促す分野。それから、住宅のリフォームによる省エネ化、先ほど村上先生からもございましたけれども、コベネフィットもうまく伝えて、どうやって進めるかといったことを議論する。それから、エコカー、それから、eコマース、低炭素物流、これは再配達、宅配便の再配達防止にアプローチできないか。最後はライフスタイルといった、こういう形の分野で作るグループを設置して、順次具体的な取組を考えていきたいというふうに思っているところでございます。

今年度中に実施できるものについては今年度から、また、来年度の予算要求などにも反映すべきものは、そのようにしていきたいというふうに考えております。

以上でございます。

○国際企画官

続きまして、資料7-1、炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話の報道発表資料をご紹介いたします。これは、経済産業省、外務省との同時発表でございます。

この戦略対話ですが、昨年ドイツで開催されましたG7エルマウ・サミットの首脳宣言で炭素市場などに関する対話の場を設立することがコミットされました。今年のG7伊勢志摩サミット、それから、G7富山環境大臣会合においても、この戦略対話に対する期待、歓迎が表明されております。

去年のG7議長国のドイツと、今年のG7議長国の日本が共同議長を務めまして、日本からは梶原環境省地球環境審議官、ドイツからは先方環境省のザッハ気候変動局長の2人が共同議長になりました。6月16日、17日の1日半で、G7の首脳宣言に基づいて始まったものですけれども、参加国はG7に限らず広く途上国、国際機関から参加して、議論をいたしました。

結果の概要ですけれども、特に戦略対話で何か宣言するとか、そういうものではなくて、オープンな対話を行うということで、自由に意見を交換いたしました。ただし、一番下にありますけれども、このような特に局長級の会合で、専門家ではない各政府の幹部が炭素市場などに関して議論して、これを支援していくということの必要性について強調されました。

来年はイタリアがG7の議長国になりますので、イタリアとドイツが共同議長になり、イタリアで第2回戦略対話を開催する予定になっております。

資料7-2は英語のプレスリリース資料ですので、ちょっと割愛させていただきます。

引き続いて、資料8、JCMの取組状況について、報告いたします。

今年度に入ってからのトピックといたしましては、3ページ、JCMにおいて初めてのクレジット発行を行いました。クレジット発行量は40トンという大変小さな量でございますけれども、JCMに関する一とおりのプロセスが完結したことになります。

それから、クレジットの配分について、これも量は小さいのですけれども、今後の途上国との配分ということに関しては影響し得ることと思っており、3ページの下にありますように、これは環境省設備補助事業のプロジェクトとして、日本政府に約7割、残りをインドネシア政府、日本企業、インドネシア企業で配分しております。

それから、先ほどの点検・進捗では平成27年度末時点ですので、ちょっと数字が違いますけれども、現在13件の登録プロジェクトがございます。

それから、6ページ、7ページですけれども、これも先ほどの点検の数字とちょっと違ってきますけれども、今年度に入りまして環境省の設備補助事業を20件採択して、環境省分で合計77件になります。

そして、8ページ、9ページになりますと、8ページは77件の分野別ということで、省エネのプロジェクトを中心に行っておりまして、9ページは、各16カ国のJCMのパートナー国との進捗でございますけれども、昨年度のご報告からの更新点といたしましては、チリ、ミャンマーにおいては、まだ合同委員会を開催しておりませんでしたけれども、この度、今年度に入りまして開催しております。

それから、最後に10ページ、11ページですけども、方法論の件数も、先ほどの21件から、23件に増えておりまして、省エネ中心になっております。

それから最後、11ページ、各手続に関してCDMと比較しておりまして、今のところ、CDMと比べれば半分から4分の1以下の日数で手続が進んでいるという状況でございます。

以上でございます。

○国際連携課長

続きまして、資料9、G7富山環境大臣会合の結果についてのご説明でございます。

めくっていただきまして、1ページ目、概要でございますが、G7の国に加えまして、地球環境ファシリティーほかの招聘機関もあわせて参加しております。また、議題につきましては、気候変動及び関連施策に加えて、ここにございますように、7議題が議論されてございます。

結果のほうでございますが、4ページ以降でございます。先ほど、さきの議題でご紹介しましたので、そこの部分は割愛させていただきます。気候変動については、ここに書いてあるとおりでございます。

また、次の5ページ目を見ていただきますと、持続可能な開発のための2030アジェンダの議題でございます。こちらについては、全てのレベルで実施を促進していくという決意の表明、また、会合の後、実務者レベルでG7としての協調行動を立案していくということで一致してございます。

それから、ちょっと飛びますけれども、8ページ目をご覧ください。

今回、特徴的なこととしまして、初めて都市の役割に関してのセッションというものを開催いたしました。参加者のところにございますように、各国の都市の首長さん等に参加していただきまして、活発なご議論をいただきました。都市の役割、また、特に、気候変動対策における日本の取組について発信できたということ、また、今後とも都市の事例の共有、あるいは、中央政府が果たすべき役割についての議論を行いまして、今後さらに都市の役割の主流化等、G7各国の政府への期待というものが共有されたというところでございます。

続きまして、資料10をご覧ください。第18回の日中韓三カ国環境大臣会合の結果でございます。

1ページ目をご覧ください。この会合は持ち回りで開催しておりまして、今回18回目でございますけれども、日本の静岡市での開催ということで、4月26日、27日の両日でございます。3カ国とも大臣が参加されたというところでございます。

2ページ目に成果がございます。今回、この会合の位置づけでございますけれども、TEMMの枠組みで昨年3カ国の共同行動計画が採択されておりまして、その進捗を確認する初めての機会であったということ。それから、グローバルな動きとしまして、持続可能な2030アジェンダ及びパリ協定という大きな二つの枠組みの採択以降の初めての会合であったということでした。

会合の成果でございますが、3点ございます。一つは、各分野での活動が進展しているということで、今後もさらに取組を継続、拡大していくということでございます。2点目は、二つのグローバルな枠組みを受けまして、今年から対策を実施していく。特に、パリ協定については、早期発効、実施の重要性について合意したということでございます。3点目は、大地震等の災害時の廃棄物対策等において、経験や政策の共有を図るということについて合意した点が挙げられております。

個別分野の進展ということでは、その下のほうにございますけれども、例えば、環境技術とマッチングを促進するためのネットワークというものを新たに立ち上げた。PM2.5対策というものを優先課題として、情報交換等に取り組んでいること。それから、海洋ごみの問題についても、初めてワークショップを開催したということが挙げられております。

また、3ページ目にございますように、日中、日韓で、それぞれ大臣間でのバイ会談というものも行っておりまして、それぞれ大気汚染、気候変動、あるいは海洋ごみといった分野で協力の確認をしたというところでございます。

以上でございます。

○浅野部会長

どうもありがとうございました。

先ほどの議題でのご質問、ご意見の中で、大事なことがあったのを忘れておりました。最初に、鎌形局長から、長期的な取組についての検討を始めたいというご挨拶があったのですが、それに関連するご発言がいろいろありましたので、事務局のほうで、今、環境省が考えていることについて、現段階で説明できることがあれば、補足的に説明をお願いいたします。

○低炭素社会推進室長

長期的な問題につきましては、昨年10月に気候変動長期戦略懇談会を設置しまして、2050年、それから、それ以降を見据えた温室効果ガスの長期大幅削減と、我が国が直面する構造的な経済社会的課題の同時解決に向けた議論というのを行っていただきました。その間、パリ協定が採択されまして、2度目標ですとか、今世紀後半の排出と吸収のバランス、それから、長期戦略の策定ということが世界共通のミッションとなったというものでございまして、それも踏まえた形で懇談会の提言というものを、今年の2月にいただいております。

その後、また、5月にはG7サミットがございまして、我が国といたしまして、長期戦略を2020年の期限に十分先立って策定するということにコミットしているところでございます。懇談会提言では社会構造のイノベーションが必要というメッセージがございましたけれども、今後、そういったことが長期戦略の策定に際して指針になるものというふうに考えておりまして、その一部につきましては、地球温暖化対策計画にも取り入れられておりますけれども、この提言を踏まえながら、まずは、環境省としての長期低炭素ビジョンというのをまとめていきたいというふうに考えておりまして、できましたら、冒頭、局長が申し上げましたように、今月中にも中央環境審議会に議論の場というものを設けまして、年度内には一定の結論を出したいというようなことを考えているところでございます。

○浅野部会長

ありがとうございました。

それでは、先ほどからのご報告について、ご質問がございますでしょうか。

村上委員、どうぞ。大塚委員、佐久間委員の順番でお願いします。村上委員どうぞ。

○村上委員

資料4について質問したいのですけど、政府が目標で40%と書いていますが、これは、民生も業務も家庭も40%で、民生だけじゃないですけど、40%というのは十分に意欲的なものかどうか。民間と同じことをやろうという、そのレベルじゃないでしょうねということを確認したいと思います。

それから、もう一つ。一般的な話で、役所の建物というのは非常に性能が悪いんですね、環境品質が。例えば、国交省なんかも気の毒ぐらい寒くて暑くて。だから、やっぱり、削減もいいけど、居住環境の確保ということも同時に少しは考えていただきたい。その2点でございます。

○浅野部会長

ありがとうございました。

大塚委員どうぞ。

○大塚委員

温暖化の問題ではなくて恐縮ですが、海洋ごみの話が出ていましたけれども、プラスチックに関して、最近、東京湾のカタクチイワシから、50匹中30何匹にプラスチックが検出された話が出ていますが、マイクロプラスチックの問題、マイクロプラスチックビーンズとかの問題も含めて、ぜひ早急な検討が必要だと思いますので、ゆっくり検討している時間がちょっとない、人間の健康にも関係する可能性も出てきていますので、環境省が現在それについてどうお考えか、ちょっと教えていただけるとありがたいのですが。これは水環境部会でもお話ししていますので、そちらとも関係すると思いますが、恐れ入ります。

○浅野部会長

ありがとうございました。

佐久間委員、どうぞ。

○佐久間委員

ありがとうございます。

資料6のCOOL CHOICE推進チームの設置、これは当然、国民運動推進のための体制ということなんですが、非常に違和感があります。というのは、先ほどの浅野部会長が指摘されたことと全く重なるのですが、当然、国民運動ですから、企業が主なルート、主な主役になるわけではない。企業は低炭素社会実行計画を淡々と実行する、こういうことですので、その割にはメンバーがあまりにも経団連企業ばかりで、本来、ここは自治会長とか自治体の方が入るべき。なおかつ、2枚目を見ると、経営トップの意識を変えて従業員に広げていくと。これはもちろん重要なことなんですが、これを期待されても、なかなか困るので、やはりこれは自治体がしっかりやるべき問題だと思います。そこが全く着手されていないということなので、それについてどういうふうに考えておられるのかという点をお聞きしたい。

ちょっと念のため、誤解なきように言いますと、私が所属する会社は、もちろん環境家計簿というのを徹底していまして、日本の平均的なご家庭に比べてはるかに省エネ、CO2の削減量には成功していますが、これは、私はもう例外であっていいと思います。どの企業でもそれをやるという必要は全くない。それは、やはり自治体なり政府の仕事だと思っていますので、ちょっとこの取組には非常に強い違和感を感じます。

○浅野部会長

それでは大塚委員のご質問は、どなたかお答えになる用意がありますか。ちょっと無理ですか。

前任が関係のポストでいらした森下審議官お願いいたします。

○大臣官房審議官

マイクロプラスチックの問題ですけれども、まず、科学的なアプローチというのが非常に重要だというふうに思っております。これは、G7、今回の科学技術大臣会合の中でも、実は環境大臣会合に加えて議論されておりまして、その中で、例えばマイクロプラスチックの測定、モニタリングをしていくということについてもまだまだ課題があって、そういったサイエンティフィックなアプローチをもう少し強力に展開を今後させて、それをさらに今後の取組につなげていくというような動きも出てきているというふうに承知しております。

マイクロプラスチックがどこから来ているかということも非常に重要なポイントだというふうに思っておりますので、まずは、ファクトをしっかりと把握して考えていくことが重要ではないかというのが基本的なスタンスではないかと、今、思っております。

○浅野部会長

ありがとうございました。

それでは、佐久間委員のご質問、ご指摘について。

○地球温暖化対策課長

COOL CHOICE推進チームに違和感があるというご指摘ですが、今回、一つは省エネルギーを家庭部門で本気で進める必要があります。このためには、主として家電メーカーさんにこれまでご尽力いただいて省エネ性能を向上していただきましたエアコン、冷蔵庫、こういったものについて、買換えのタイミングで、いろいろな機能がある中でも省エネ性能の高いものに着目して買換えをしていただくように働きかけていく。例えば、こういった取組を、具体的に導入率なども押さえながら、2030年までしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。その観点から、私どもは、例えばそういったコモディティ商品を供給されている産業界の皆様、あるいはそういったものを販売されている販売店の皆様と一緒に、共同で、国としてできることをやっていきたいというふうに考えております。

それから、地方公共団体につきましても、やはり、国だけでは住民の皆さんにアプローチが十分に行きませんので、地方公共団体で通年的な普及啓発を、国が考えている内容と息の合った形でやっていただけるように、地方公共団体の普及啓発事業について国も財政的支援を行って、そこはしっかりやらせていただこうというふうに考えております。

それから、企業の方から実際にご発言があったわけですけれども、経営トップの意識を変えて従業員にも広げていくという、これは、非常にそういった前向きな発言があったというふうに私どもは認識して、ありがたいことだなというふうに思っておりますが、このルートが、何といいますか、メインというよりは、先ほど申し上げましたように、一人一人の国民の方に買換えのタイミングでCO2を減らすような省エネルギー性能の高いものを選んでいただく。そこが今回の鍵ではないかというふうに思っております。

それから、村上委員から、政府の実行計画の4割目標についてご質問をいただきました。40%、これは、いろんな技術を積み上げますと、既存の政府の庁舎におきましても達成はできる水準ではございます。ただ、役所のエネルギー消費は、大体、霞が関全体で1,000メガジュール/平米・年間ということで、比較的、事務所ビルの中ではもともとそれほど高くない、低目のところでございます。CO2で見ましても、年間平米当たり69キロということで、東京都の一般事務所ビル平均で99ということですので、そんなにずば抜けて低いわけではないですけれども、もともと低い、それほど高くないところからさらに4割削減ということなので、そういう意味では意欲的な目標ではないかというふうに、私どもは考えているところでございます。

○浅野部会長

ほかにもご意見、ご発言があるかもしれませんが、残念ながら、もう予定の時間になっております。本日はこれで閉会にさせていただきたいと思いますが、なお、本日はまだご発言、その後、追加がございましたら、後ほど事務局から締め切りをお伝えいたしますので、ペーパー、電子媒体等でお寄せいただければと思います。

では、事務局、お願いいたします。

○低炭素社会推進室長

委員の皆様におかれましては、活発なご議論をありがとうございました。

本日の資料につきまして、郵送をご希望の方は、そのまま席に置いていただければと考えております。また、先ほど、今後ご意見をいただく場合は1週間を目途にいただければと考えております。また、議事録につきましては事務局で取りまとめを行いまして、委員の皆様へご確認いただきました後、ホームページに掲載をさせていただきます。

○浅野部会長

それでは、本日はこれで終わります。どうもありがとうございました。

午後 5時00分 閉会

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