中央環境審議会 地球環境部会(第123回) 議事録

午前 10時01分 開会

低炭素社会推進室長

どうも、皆さん、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会の地球環境部会を開催させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。まず、本日の審議は公開とさせていただきます。また、本日の地球環境部会は定足数に達していることを報告させていただきます。まず、浅野部会長より一言ご挨拶いただければと思います。よろしくお願いします。

浅野部会長

前回のこの部会を開きましたのは8月の5日でございまして、その日は大変暑かったのでそのことに触れた挨拶をいたしましたが、その後一変して、とんでもない天候が続いていて、これが気候変動の影響であるということはどうやら間違いないだろうと思うんですが、なかなかそんな形では報道が出てこないのは少々寂しいことだと思っています。

今、ちょうどJR九州の環境報告書のコメントを頼まれて原稿を書いているところでございますが、報告書を見ましてびっくりしたのですが、JR九州の昨年の電力使用量は0.8%増えているのですが、CO2の排出量の増加は15%です。この程度の使用量増加でCO2排出量が15%も増えたということが何を物語るかということを本当にはっきりしていると思うのですけども、こういう状況の中で地球温暖化対策、気候変動対策を考えなくてはならないということがいかに大変なことかということを改めて考えさせられたことでございます。

本日も前回に引き続きまして、中央環境審議会の総合政策部会に提出する環境基本計画の点検の当部会としてのまとめをしたいと思いますので、皆様方の忌憚のないご意見をいただければと思います。

初めに、ご挨拶を申し上げました。

低炭素社会推進室長

ありがとうございました。

それでは、次に、配付資料の確認をさせていただきます。

まず、議事次第、それから、同じ紙で配付資料の一覧がございまして、その次、委員名簿を添付させていただいております。資料1が、今日の議題であります「地球温暖化に関する取組」の点検報告(案)、これに関連して、参考資料1が、この取組の点検についてということで、個票をまとめたものです。そして、参考資料2が、アジアにおける温室効果ガスインベトリ整備に関するワークショップ第12回会合の結果について、これはパワーポイントの資料でおつけしています。それから、参考資料3が、第23回の地球温暖化アジア太平洋地域セミナーの結果についてということで、もし資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。

なお、誠に申し訳ありませんが、本日、梶原局長、田中審議官が、この後開催されます平成27年度の環境省概算要求に関する省議に出席するため、この部会の途中で退席させていただくことになりますけれども、どうぞご了承いただければと思います。

それでは、以降の議事進行は浅野部会長にお願いできればと思います。どうぞよろしくお願いします。

浅野部会長

それでは、退席される前に、梶原局長に一言ご挨拶をお願いいたします。

地球環境局長

おはようございます。地球環境局長の梶原でございます。

本日の議題にあります、温暖化に関する取組の点検ということでございます。先ほど部会長からお話がありましたように、今後、COP20、あるいはCOP21に向けて、国際枠組みの検討が進むといったようなことも含めまして、大きな動きがこれからもあると思っております。いろんな形で皆様方の高いところからのご意見を賜りながら進めていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。

浅野部会長

どうもありがとうございました。

それでは、まず、先ほど申しましたように、第四次環境基本計画の点検の作業のうち「地球温暖化に関する取組」について、前回はどういう取組を各省庁が行っているか、各府省の取組についてのご報告をいただき、それに対する皆様方のご質問やコメントをいただきまして、それをもとに、前回の取組の報告の部分の多少の手直しをいたしまして、さらにまた、課題という形で、当部会としての、今後こういう点を考える必要があるという点については記述をつけ加えておりますので、それらについて、まず事務局から説明をいただきます。

低炭素社会推進室長

それでは、事務局のほうから説明させていただきます。

座って説明させていただきます。

資料1をご覧ください。

この「地球温暖化に関する取組」の点検報告(案)、これは前回の部会でお出しした資料に委員からいただいたコメントを反映したものであります。全体のプロセスから申しますと、今日の部会で修正したこの点検報告(案)を審議いただき、そして、今日の部会で取りまとめ、この取りまとめられたものが、この環境基本計画全体の議論をされています総合政策部会のほうに送られるという、そういう流れになっております。ですから、この議題については、今日の部会が最後の議論の場ということになります。

それでは、この資料1につきまして、前回からの修正部分を中心にざっとご説明させていただければと思います。

まず、今回、点検報告(案)を作成するに当たりまして、二つ、重点検討項目を挙げております。一つが、国内における温室効果ガス削減の取組ということであります。この1ページ目の真ん中の括弧にありますように、三つに項目が分かれております。エネルギー起源CO2の排出削減対策、エネルギー起源CO2以外の温室効果ガスの排出削減対策、それから森林等の吸収源対策、この項目に沿いまして、地球温暖化に関する取組を整理しております。

まず、(1)環境基本計画における施策の基本的方向、この部分は基本計画からの抜粋でありますが、前回からの変更はございません。

それから、2ページ目に参りまして、現状と取組状況ということで、2ページ目(2)のところに、国が果たすべき役割を書いておりますが、この点についても変更はございません。

次、3ページ目に参りまして、最初の項目でありますエネルギー起源のCO2の排出削減対策ということで、現状として、エネルギー起源CO2排出量の推移を書いております。このCO2排出量の推移に関しまして、最新の2012年度の排出量が、前年度と比較して2.9%の増加になっていることについて、これは原子力の発電所の停止に伴うものだというコメントが、何人かの委員の先生から前回いただきました。その点について追記しております。「これを前年度と比較すると、主に、原子力発電所の停止に伴う火力発電での化石燃料消費量の増加等により2.9%の増加」ということで、原子力発電所の停止に伴うという点を追加させていただいております。

次に、取組状況に参りまして、低炭素型の都市・地域構造及び社会システムの形成ということで、地方公共団体実行計画に基づく温暖化対策の推進、低炭素まちづくりの推進、エネルギーの面的な利用の促進、バイオマス産業都市、これらは特に修正はしておりませんが、これらについて前回いただいた意見で、今後の課題に関するものは最後にまとめておりますので、そちらはまた後ほどご説明させていただきたいと思います。

4ページ目に参りまして、この産業部門(製造事業者等)の取組の前に、参考ということで、京都議定書目標達成計画の進捗点検における平成24年度実績、バイオマスの利活用の推進で、年間95万tCO2の削減効果ということに書いてありますが、この参考は、前回の部会で、この取組を書くだけではなくて、それぞれどれぐらいの効果が上がったかという定量的なデータも載せたらいいのではないかというコメントを複数の委員の方からいただいたものですから、京都議定書目標達成計画の進捗点検の中で、そうしたデータを把握しておりますので、それを参考情報としてつけております。

次に、産業部門(製造事業者等)の取組ということで、産業界における自主的取組の推進、それから省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進ということで、これについても参考で、京都議定書目標達成計画の進捗点検による削減効果の実績、それから、この省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進ということで、施設園芸・農機におけるというパラグラフがありますが、その後半部分で、本文中に、「京都議定書目標達成計画のうち施設園芸・農業機械分野で2012年までに23万八千トンCO2を削減する目標に対し、2012年度までに43万5千トンのCO2削減実績となっている」というふうに、本文中に追記させていただいております。この点は、各省から提出いただいた個票の中で、こうした削減効果に関する記載がございましたので、それについては本文中に記載させていただいております。

次に、業務その他部門の取組ということで、トップランナー制度による機械器具の省エネ性能向上、建築物の省エネ性能の向上・低炭素化、エネルギーマネジメントによるエネルギーの賢い消費の実現、公的機関の率先的取組ということで、こうした点についても本文の修正はございませんが、参考として削減量を追記させていただいております。

それから、6ページ目に参りまして、家庭部門の取組の前に、産業界における自主的取組の推進ということで、再掲ということで1行追記させていただいておりますが、これは前回の部会の中で、この産業界における自主的取組は、この産業部門だけではなくて、ほかの部門にも貢献しているので、そちらにも追記してはいいのではないかというコメントをいただいたものですから、この再掲という形にさせていただいております。

次に、家庭部門の取組ということで、住宅の省エネ性能の向上・低炭素化、コージェネレーション・家庭用燃料電池の普及促進、その他の支援措置ということで、これも定量的効果が把握できる部分については参考という形で挙げさせていただいております。

それから、運輸部門の取組ということで、環境負荷の少ない自動車の普及・使用の促進、これは自動車単体対策になります。自動車走行形態の環境配慮化・道路交通流対策、公共交通機関の利用促進、鉄道・船舶・航空における低炭素化の促進、8ページ目に参りまして、物流の効率化・モーダルシフトの推進等ということで、こうした取組につきましても、実績が把握できる部分については参考として、データを追記させていただいております。

それから、8ページ目に参りまして、エネルギー転換部門の取組ということで、再生可能エネルギー発電の導入促進ということで、この再生可能エネルギーの部分、この三つ目のパラグラフになりますが、前回の部会での委員のコメントを踏まえて、太陽光発電に関する部分を一文追記させていただきました。「太陽光発電については、固定価格買取制度や規制・制度改革を通じて国内の導入を促進するとともに、革新的技術の開発・実用化により発電コストを引き下げて普及を図ることとされている」ということで、この一文、追記させていただいたものです。

それから、9ページ目に参りまして、火力発電の高効率化、9ページ目の記述については特に修正しておりませんが、10ページ目に参りまして、二つ、一つはパラグラフの項目の追加、もう一つが、項目の文章の修正ということで、今回提示させていただいております。

一つが、安全性が確認された原子力発電の活用ということで、このエネルギー転換部門の取組の中で原子力についても言及すべきではないかというコメントを、前回の部会で複数の委員からいただいたものですから、安全性が確認された原子力発電の活用ということで追記しております。それで、この中身につきましては、今年の4月に閣議決定されましたエネルギー基本計画からの引用ということで、パラグラフを二つ追加させていただいております。読み上げさせていただきますと、「いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めることとされている。その際、国も前面に立ち、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう、取り組むこととされている。原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電の高効率化などにより、可能な限り低減させることとされている。その方針の下で、我が国の今後のエネルギー制約を踏まえ、安定供給、コスト低減、温暖化対策、安全確保のために必要な技術・人材の維持の観点から、確保していく規模を見極めることとされている」ということで、この原子力の項目を追加させていただいております。

次の環境影響評価の迅速化につきましては、これも前回幾つかコメントをいただきました。それで、この環境影響評価につきましては、総合政策部会の点検の対象の一つでもあるものですから、この書きぶりについて、総合政策部会と整合を図る形にしております。これを読み上げさせていただきますと、「環境負荷の低減が図られる火力発電所の改善リプレースや再生可能エネルギー導入推進のための風力・地熱発電に関する環境影響評価の手続において、環境省、経済産業省、地方公共団体が協力しながら、従来3年程度かかるとされている手続期間を、前者については最短1年強、後者については半減を目指し、取り組んでいる。また、質が高く効率的な環境影響評価を促進するため、風力発電等に係る環境影響評価を事業者が実施する際に活用できる基礎的な情報を収集・提供する「風力発電等に係る環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」に取り組んでいる」、この二つのパラグラフを環境アセスメント関連で追加させていただいております。

それから、横断的施策ということで、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度、税制のグリーン化、事業活動における環境への配慮の促進、金融のグリーン化、J-クレジット制度の推進、国民運動の展開ということで、これらについては特に修正コメントはいただきませんでしたので修正しておりません。また、これらの施策については、こうした横断的施策ということで、特にダイレクトに削減効果を把握しておりませんので、それについては掲載しておりません。

次、12ページ目に参りまして、次の項目のエネルギー起源CO2以外の温室効果ガスの排出削減対策、これにつきまして、現状、それから取組状況ということで記載しておりますが、これについても、温室効果ガスの削減効果を参考情報として掲示させていただくほかは、文章等は特に修正はしておりません。特に取組状況について、この12ページ目の後段から、項目だけ紹介させていただきますと、低炭素型の都市・地域構造及び社会システムの形成として、地方公共団体の実行計画に基づく温暖化対策の推進を再掲させていただいております。

また、非エネルギー起源CO2の排出抑制として、混合セメントの利用拡大、廃棄物の排出抑制、再生利用の推進、メタンの排出抑制に関しましては、有機性廃棄物の直接埋立量の削減、水田の有機物管理・水管理の見直し、一酸化二窒素の排出抑制につきましては、下水汚泥焼却施設における燃焼の高度化等、それから一般廃棄物焼却施設における燃焼の高度化等、施肥量の適正化・低減、14ページ目に参りまして、代替フロン等4ガスの排出抑制の対策。

それから、三つ目の項目、c)として森林等の吸収源対策、ここもこの取組状況の中で、森林吸収源対策で京都議定書の目標達成計画の点検結果を参考として追記させていただいております。それ以外は、特に修正はございません。森林吸収源対策に加えて、農地土壌吸収源対策、都市緑化等の推進を項目として挙げさせていただいておるところです。

それから、16ページ目に参りまして、大項目で、重点検討項目の2、国際的な地球温暖化対策への貢献ということで、この項目につきましても、前回幾つかコメントをいただきましたが、特に修正を求めるようなコメントはいただきませんでしたので、大きな修正はしておりませんが、前回以降からのアップデートの部分、幾つか数字を修正していますので、後ほどご紹介させていただきます。

ざっと、項目だけ紹介させていただきますと、16ページ目の中段から、国際連携の推進、二国間協力の推進という小項目がありまして、環境基本計画における施策の基本的方向、現状と取組状況を記載しております。

a)の国際連携の推進ということで、この現状ということで、IPCCに言及して、日本は「攻めの地球温暖化外交戦略」というものを策定して取り組んでいるということで、取組状況につきまして、項目だけ紹介させていただきますと、2020年以降の新たな国際枠組みへの貢献、それから多国間資金メカニズムへの拠出、アジア・太平洋地域におけるネットワーク活動支援、18ページ目に参りまして、温室効果ガスの観測衛星の開発。

それから、b)の二国間協力の推進の項目につきましては、現状で、世界のエネルギーのCO2排出量を提示させていただいた上で、取組状況といたしまして、二国間オフセット・クレジット制度(JCM)の構築・実施、この中で、19ページ目に参りまして、この12カ国が、JCMに係る二国間文書に署名しておりと書いてありますが、そのうち、前回、8カ国との間で合同委員会が開催されたと記載しておりましたが、新しくラオスとの間でも合同委員会が開催されたものですから、「うち9カ国との間で合同委員会が開催された」ということで、今回アップデートさせていただいております。

次の、途上国への資金支援の項目につきましては、これも、この項目の最後の部分ですが、日本からの公的資金による支援ということで、平成25年1月から同年12月末までということで、12月末までのデータが今回得られましたので、前回ここを60億ドルと記載しておりましたが、アップデートしたデータで、約90億ドルの公的資金による支援が実施されたということでアップデートしております。

それから、「環境エネルギー技術革新計画」の改訂、20ページ目に参りまして、温室効果ガス観測衛星の開発、ここは再掲になります。

これがざっと前回からの修正事項で、そして21ページ目に、今後の課題ということで、前回、委員の皆様からいただいたコメントのうち、今後の課題に関するものについては、この六つの丸で集約させていただきました。一つずつ紹介させていただきます。

まず、一つ目の丸が、「地球温暖化対策の取組を通じて、経済・社会的課題の解決にも貢献していく視点が、より重要となっていることを踏まえ、自立・分散型エネルギー社会を構築し、地産地消による地方の創生、災害に強いまちづくり等を実現するという視点を持ち、再生可能エネルギーの導入を進めていく必要がある。」

「省エネ性能の高い設備・機器の導入や、住宅・建築物の省エネ性能の向上に加え、地区・街区単位等での面的なエネルギー利用を促進することが重要である。」

「地方公共団体、事業者及び国民による地球温暖化に関する取組の加速化に資するよう、国が削減目標やその達成に向けた対策・施策を示すこと」、これが三つ目の丸であります。

それから、四つ目の丸につきまして、「我が国がこれまで実施してきた多国間資金メカニズムへの資金拠出やJCM等の我が国の国際的な貢献、また国内での地球温暖化対策への取組について、国の内外に積極的に発信していくことが重要である。」

五つ目の丸に参りまして、「「攻めの地球温暖化外交戦略」に基づき、JCMの具体案件の実施を通じて制度を本格的に運用するとともに、環境技術の世界的な普及において我が国がリーダーシップを発揮することが望ましい。」

そして、最後の点につきましては、今回、気候変動への適応については、この取組点検の項目にしていませんが、この「気候変動への適応について、気候変動による我が国への影響や諸外国の状況を踏まえ、我が国においても平成27年夏を目途として政府全体の適応計画の策定を進める必要がある」ということで、今回、この六つの点を今後の課題として挙げさせていただきました。

そして、もう一つ、参考資料1を見ていただけますでしょうか。この参考資料1、これは個票をまとめたものですが、これについても幾つか意見をいただいていまして、それも反映した形になっております。例えば、施設等の予算額がわかりにくいといったコメントをいただきましたが、少しその点わかりやすく修正しております。

それから、この55ページ目、この参考資料1の55ページ目をご覧いただけますでしょうか。この地球温暖化対策のための税についてということで、これが大体、税収がどれぐらいなのか、それから、どういったところにこの税収が使われているのかという点を整理できないかというコメントをいただいております。それを整理したものが、この55ページ目でして、この前半部分で、この温暖化対策の税についてということで、その税率ですとか、この段階的な施行の中身、そして税収ということで、平成26年度、27年度は約1,700億円ということで記載しております。

それから、この税収の活用についてということで、これは環境省の施策の中身をまとめておりますが、税収の主な使い道ということで、六つの項目を挙げております。それで、この平成26年度のエネルギー特別会計の予算額、1,116億円となっておりまして、これが26年度の上の約1,700億円と差がありますが、この約1,700億円は環境省だけの予算でありませんで、例えば経産省に行く分等ありますので、そうした点がその違いになって表れております。

以上が、ざっと、この参考資料1の説明であります。

また、今回の点検報告(案)につきまして、皆様方に席上に配付させていただいておりますが、名古屋大学の高村先生から、この点検報告(案)について意見ということでいただいております。今後の課題の部分について、この三つ目の項目ですね、「地方公共団体、事業者及び国民による地球温暖化に関する取組の加速化に資するよう、国が削減目標やその達成に向けた対策・施策を示すこと」、これの最後に文言を追加していただきたいということで、「ならびに、平成25年度以降も対策・施策が着実に進展しているかどうか、その進捗と効果を毎年定期的に確認・検証し、必要な場合追加的な対策・施策を検討することが必要である」、この趣旨の文言を追記、追加していただきたいということでコメント提出がありましたので、お知らせします。

それから、コメント提出という形ではいただいておりませんが、この部会の委員であります冨田委員のほうから、同じく、この今後の課題ということで、この21ページ目の最初の丸の、自立・分散型エネルギー社会の構築、地産地消による地方の創生、災害に強いまちづくり等を実現するという視点では、この再生可能エネルギーに加えて、例えばコージェネレーションなども、こうした視点に合致したものではないかというコメントをいただいております。

それから、冨田委員のほうからもう一つ、戻りますけれども、8ページ目の再生可能エネルギーの部分で、太陽光発電について記載している部分で、この太陽光発電について、固定価格買取制度の賦課金等についても記載したらいいんではないかというコメントもいただいておりますので、あわせて紹介させていただいております。

事務局からの説明は以上でございます。

浅野部会長

それでは、どうもありがとうございました。

ただいまのご説明に基づいて意見交換をしたいと思いますが、どうぞ、どなたからでも結構でございます。人数がそんなに多くない部会になりましたので、だらだらっと一わたり発言をすればそれで終わりみたいなやり方もいささか寂しいものがあります。手短にご発言を次々にいただいて、何度もご発言があれば、なおいいと思います。

それでは、村上委員が最初に挙げておられましたので、どうぞ。

村上委員

幾つか質問でございますけども、10ページに原子力発電所の活用の文章を入れていただいておりますけども、これ、いずれも、「取り組むこととされている」という紹介になっておりまして、このエネルギー基本計画の紹介かと思いますけど、この委員会の報告としては、これでは主体性がないから、報告にならないのじゃないかと思うのですけどね。「されている」と終わらせたのでは。

それから、参考というところでいろいろと、何年度実績という形で数値が出ております。例えば5ページに、真ん中辺りに、建築物の省エネ性能の向上、5ページの真ん中でございますね、3,200万t-CO2/年ということで、非常に大きな数値ですけど、これは削減量かということと、それから、その場合に、大変大きな数値ですけど、その前年度に比較して、これは減ったのか、あるいは、どこかの基準値に対して減ったのか。この数値の意味がよくわからないので、ご説明ください。

それから、この報告のタイトルですね。これは、「地球温暖化に関する取組」ということになって、非常に大きいですが、書かれていることは、概ね削減対策で、いわゆるアダプテーションですか、適応のことはほとんど書かれていなくて、例えばIPCCでは、もう2001年から、第三次報告からワーキング2がアダプテーションで、ワーキング3がそのミティゲーションということで、95年から、そのアダプテーションとミティゲーションという言葉が出ているわけですけど、なぜこれが入っていないのか、教えていただきたいと思います。以上です。

浅野部会長

それでは、どうしましょうか。二、三ご意見を伺った上で、事務局から、答えられることは答えていただくことにしましょう。

ちょっともう、下を見てメモをしていたものですから、名札を挙げられた順番が全くチェックできていませんが、たしか末吉委員が比較的早かった――佐久間委員が早かったですか。では、佐久間委員、末吉委員、この順番でお願いいたします。

佐久間委員

ありがとうございます。まず、前回でのコメントをご配慮いただいて、大変ありがとうございます。

今回のバージョンについてのコメント、3点させていただきます。

まず、今後の課題、この本資料の21ページの最初のところで、これは再生可能エネルギーについての課題が書かれていますが、ここは、「地方の創生・災害に強いまちづくり等を実現するという視点」と、これはそのとおりですが、一方で、国民負担の抑制の視点というのがやはり必要だという内容もやはり課題として加えるべきじゃないかということです。再生可能エネルギーの導入に当たっては、さらに言えば、現在の固定価格買取制度については、その意味でやはり点検なり見直しが必要だと課題認識するべきじゃないかと思います。それが1点。

2点目としましては、この丸の三つ目で、総論としては、削減目標というのは当然、COP21に向けての議論があるのですが、取組の加速化に資するように削減目標を示すことというのが、もうひとつよく分からないということと、あと、産業界について言えば、分野ごとに削減のポテンシャルというのをもう積み上げるということでやっていると思っています。そういう意味では、前回の京都議定書のときと同じように、低炭素社会実行計画の策定というのにもう着手しているわけですので、やはりこのアプローチを産業界については少なくとも政策の柱として位置づけるべきだというふうに考えます。ですから、そういうものを積み上げて、その上でどうするかというのを判断すべきだということでございます。

あと、3点目としては、これは本資料ではなくて参考資料のほうで、前回もちょっと申し上げたのですが、整理番号で言うと18番、ページで言いますと26、27のところで、これは税金ということで27ページにこういう数字が上がっていますが、やはり再生可能エネルギーの促進に当たっての国民負担というのは、もう何といっても再エネ賦課金ですので、その額が何らかの形でリファーされていないと、税金で払うか、電力代で払うかというのは、国民にとっては結局、電気を使わない人はほとんどいませんから、同じだとすれば、もう既にこれは発表されています26年度だけでも6,500億円、これはもうほぼ確定しているわけですから、やはりそういう数字がここに出されなければいけない。これは、ある意味では累積的にどんどんどんどん膨れ上がっていくということでありますので、この点は、ぜひここで喚起していただきたいと思います。以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。では、末吉委員、どうぞ。

末吉委員

ありがとうございます。私はいつも同じことを申し上げて恐縮ですけど、金融のグリーン化についてです。

11ページと、それから参考資料の34に、国内での話と書いてあるんですけども、ちょっと私の印象では、世界が言う同じ言葉の金融のグリーン化というのは、もっと広い概念で、大きなマクロ観を持って動いているような気がするのですね。どういうマクロ観かといいますと、いろんな意味での温暖化対策、その他の地球規模の問題解決のためには、経済そのもののグリーン化をしなきゃいけないのだと。経済をよりグリーンにする必要が出てきたと。それをやらない限り本当の解決にはつながらない。その際に、経済のグリーン化を進める上で欠かせないのが金融のバックアップだろうと。その金融が経済のグリーン化をバックアップするには、金融自身がもっとグリーンにならなければいけない。そういうような考え方でいろんな議論が進んでいるような気がします。

それで、参考までに一つの例を申し上げますと、今、UNEPが来年の後半を目指して、今年の1月から18カ月間の期間でスタディーを始めております。実際には、Design of a Sustainable Financial System、持続可能な金融のシステムの新しいデザインをしようということで、今、世界各国から意見を募っている。無論、これは来年のCOP21をにらんでのことなんですけども、こういった議論を垣間見ておりますと、これからの経済――これは社会も含めるべきだと思いますけれども、経済の国際競争のあり方が大きく変わっていくような気がするんですね。国際競争の条件が変わるんじゃないかと。

それはなぜかといいますと、恐らく金融面から、いろんな意味での規制が生まれるんだろうと思うんです。単純に行けば、温暖化によろしくないビジネスにあまり融資が行かないような、あるいは、それを抑制するような規制ですね。ですから、これは明らかにリスク要因ですよね。と同時に、カーボンリスクをもっと反映させた金融の判断をしていこうと。そのことに、ちゃんとやれば、金融がもっとお金を流すのだと。グリーンな金融をして、バックアップしていくんだと、そういうのがもう一つあるわけです。これは明らかにチャンスだと思うんです。

ですから、日本もこれからこういった問題を考えるときに、このリスクとチャンスが新しいグリーン金融のもとで変わってくるのだと。そういった大きな認識を取り込む必要があるんじゃないでしょうか。

いろんな個々の取組がご紹介されて、非常にしっかりした実践をされている、それ自身は大変結構ですけども、そういったことを、個々のプロジェクトを支援すると同時に、経済や社会全体をこういう方向で変えていこうという、そういう大きなトレンドといいますか、マクロ観をもっと反映したような金融のグリーン化という議論がこれから必要になってくると思います。

遅ればせながら、日本でも、スチュワードシップコードが始まりました。引き続いて、コーポレートガバナンスのコードもできると聞いております。こういったことを含めますと、これから、金融、これは単純な銀行だけじゃない、投資も含めて、いろんなところで判断基準が変わるような気がします。

ですから、ぜひ意識の高い、内外の投資家、金融から支援を受けられる日本のビジネスであり、経済であり、それを支える社会であるというようなことを考えますと、できましたら、今後の課題の中に、この狭い範囲の金融のグリーン化ではなくて、こういった広い、長期トレンドのグリーン化していく金融の意識を少し反映させたような表現が入らないものかと思っております。以上です。

浅野部会長

それでは、最初に村上委員からのご質問がございましたので、この点、事務局からご回答ください。

低炭素社会推進室長

ありがとうございました。

それでは、質問をいただいた部分について、お答えしたいと思います。

まず、村上委員のほうからご質問いただいた、この文章の語尾の部分が、「されている」という表現が--

浅野部会長

そこは質問ではなくてご意見ですから、結構です。

低炭素社会推進室長

はい、わかりました。

低炭素社会推進室長

2番目の点。その次が質問でした。

このそれぞれ挙げている、この実績量、これがどういう性格の値かというものでしたが、これは削減量で、何も対策をとらなかったときからの削減量ということで、推定していものです。

それから、これも村上委員のほうから、適応がなぜ入っていないのかというご質問をいただきましたけれども、これにつきましては、今回、この項目を整理する際に、適応については、実はまだ国の取組がそれほど進んでおりませんで、そういうことで、前回、幾つか今行っております取組を紹介させていただきましたが、まだなかなか点検するほど取組が進んでないということで、今回のこの点検報告(案)の項目にはならなかったというものです。そういったこともあって、この今後の課題に項目を一つ、適応について記載させていただいているところです。

浅野部会長

村上委員に、ちょっと補足をさせていただきますと、もとの計画、本体には適応についても記述があるのですが、この点検の作業をやるときに、重点的にここをやるということを決めておりまして、今回はまだ適応について――来年、適応計画をつくるということもあるものですから、今回は政府の施策として、ちょっとなかなか、点検をしてみてもうまく出てこないだろうというので、落としてまったわけですね。その結果、点検の実績報告の中には何も出てないのですが、問題が非常に大きいということはわかっていますので、課題のところには記述をしてあると、こういうことでございます。

それから、先ほどの2番目についての説明は、事務局の説明でよろしゅうございましょうか。つまり、何もしないときに比べての削減という説明で、私もちょっとその意味がわからない?

村上委員

多分、あれは、目達計画の最初のころの数値をそのまま持ってきているじゃないかと。これは、私、想像ですけどね。確認していませんけど。あれ、相当大きな数値で、あのとおり、これが実績だとすれば、日本のCO2排出量ははるかに減っているはずですね、現状よりも。だから、あれはあくまでも見込みか、過大な見積もりのような数値じゃないかと私は思っておりまして、あれを今の時点で書くと、極めてたくさん実績が上がったような誤解を与えるんじゃないかという心配が――これ、ちょっと私は今数値を、もとの資料を調べていませんから、万が一、私に誤解があったらお詫びしますけども、ちょっと心配でございます。

浅野部会長

この数字の出典は、目標達成計画の進捗点検という政府で行われた作業があって、その報告書に載っている数字を記載しているので、それなりの根拠がある数字だと理解はしていますが、ただ、累積値なのか、それとも単年度の数字なのか、そこはちょっとこれでなかなかわかりにくいですね。

低炭素社会推進室長

これは単年度の数字であります。

浅野部会長

単年度の数字ですね。

村上委員

単年度。

低炭素社会推進室長

はい。

村上委員

これ、だって3,000万tとか2,000万tとか、物すごい数値がありますよ。これが単年度だったら、すぐにゼロになっちゃいますけどね。何年か積み重ねれば。

浅野部会長

ちょっとこれは幾らやっても切りがありませんので、もともとの目達計画の進捗状況の点検報告という本体の資料をみんなに配っておくほうがいいかもしれません。今日は間に合わないと思いますから、後日郵送で構いませんので、本体の報告書の――実は、我々もあの報告書そのものをきちっと部会では見せられていない面があるのですね。この部会が点検する場所ではないということもあって、どこかで点検されて、それがどこかで処理されているというような感じですから、少々透明性がないなという気もしまので、ぜひ事務局でお願いいたします。

あと、佐久間委員と末吉委員からは、どちらかというとご意見をいただいたということでございますので、後ほどまた取り扱いについては考えさせていただきます。

それでは、ご質問、ご意見を続けさせていただきますが、長辻委員から――長辻委員からお願いできますか。

長辻委員

はい。

浅野部会長

長辻委員、中根委員、長谷川委員の順番でご発言いただきます。

長辻委員

私も、村上委員が最初におっしゃられた、その10ページの原子力のところに関する表現で、この「されている」という、村上委員は主体性がないというふうにおっしゃられましたけど、そのとおりだと思うのですね。それで、最初の説明を伺っていますと、これはエネルギー基本計画に書かれているそのものを持ってきたということだったのですけど、それならば、「エネルギー基本計画によると、いかなる事情よりも」というふうに始めるのが筋であって、それがない限り、これはコピペになってしまって、大げさに言うと、批判される原因になると思うのですね。

浅野部会長

はい。おっしゃるとおりで、前回出されたご意見は、エネルギー基本計画に書かれているのだから、ちゃんとそれを示すようにというのが委員の皆様のご意見でしたから、そのご意見を反映したつもりだったのですが、ちゃんとクレジットを入れていないという点は失礼いたしました。ご指摘のとおりです。直します。

長辻委員

それと、でも、それだけで解決がつかない部分がありまして、この部分のツーパラグラフ目に、「原発依存度」という言葉が出てきますね。この「依存」という言葉は、薬物依存だとか、アルコール依存だとか、悪い意味に使う言葉でありまして、なぜ、じゃあ原発は「依存度」で、その前にある再生可能エネルギーならば「活用」なのかと。これはやっぱりおかしいわけですよね。だから、これは普通にするならば、「原発利用度については」というのが普通なんですね。

ですから、これを、エネルギー基本計画のほうも、この「原発依存度」という言葉を使っているのかもしれませんけれど、それならば、やっぱり間違えた、正しくない言葉を使うのはよくないことですから、これは「利用度」に変えると。

「利用度」に変えるなら、この「エネルギー基本計画によると」とも書けないわけですから、おのずとこれ、やはり一から、我々のこの報告書の文章として練り直す必要があるのだろうと、そういうふうに思います。以上です。

浅野部会長

その点はわかりました。検討させていただきます。では、中根委員、どうぞ。

中根委員

2点ございます。第1点は、末吉委員のご指摘に、経済のグリーン化というのを課題にということに関連してですけれども、2ページに、現状と取組状況のところに、「施策の実施に当たっての温室効果ガス排出削減、森林等の吸収源対策、温暖化への適応策等への配慮」と書いてあって、そういう意味では、既に取り組んでいるということかもしれませんけども、末吉委員のご指摘のような立場から、引き続き強化するというふうなことが課題にあってもいいのではないかというのが1点。

それから、この点につきましては、主要な政策を発表するときに、やはりここに書いてあるようなことをやっているということを、例えばプレス発表に常に書いていただいて、そういうことを強いメッセージとして、国民や、海外にも伝わるようにビジブルにしていただくということがすごく大事ではないかと思います。それが第1点です。

それから、2点目は、これは修正とか追加ということではないですけども、12ページに、フロンの関係で、「オゾン層破壊物質であるHCFCからHFCへの代替に伴い冷媒からの排出量が増加したこと等により、1.6%の増加となっている」、これ自身は正しいわけで、別に修正も追加も必要ないですけども、ただ、オゾン層破壊物質であるHCFCというのもGWPを持っていて、地球温暖化をさせているわけなので、これをどれぐらいの温室効果が、CO2等価であったところがHFCになって、それが増えたのか減ったのかというところは把握しておいていただいて、これはオゾン層破壊対策と温暖化対策がいかにもトレードオフであるかのような印象を与えるので、HCFCのGWPが大きい場合には、これは、この代替というのは実はウィン・ウィンになっているのだと。本当の気候影響という意味ではですね。

ですから、どれだけのCO2等価のものが、どれだけのCO2等価のものに代替されたのかということは、数値を持っておいていただいて、適宜、折に触れてご説明していただきたいということ、これが第2点目です。以上です。

浅野部会長

ありがとうございましたでは、長谷川委員、どうぞ。

長谷川委員

ありがとうございます。まず、この取組のところでございますけれども、先ほど瀧口室長からもご説明いただきましたように、前回のこちらからのコメントで、産業部門だけでなく、業務部門、運輸部門、エネルギー転換部門に関しましても、産業界において自主的取組を推進しているということを申しましたところ、それらを全部組込んでいただきましたことに、まず御礼申し上げます。

次に、21ページの「今後の課題」でございますが、上から三つ目の白丸のところに関し、削減目標については、先ほどの佐久間委員のご指摘とも重なりますけれども、産業界は既に主体的、積極的に2030年に向けた低炭素社会実行計画の策定に着手しているところでございますので、産業界の部分につきましては、低炭素社会実行計画の策定を政府の対策の柱と位置づけていただくのがよろしいと考えております。

削減目標に関しましては、現実的なエネルギーミックスを確定させた上で、国際的公平性、実現可能性、国民負担の妥当性を確保すべきと考えます。

次に、今後の課題の下から二つ目の白丸に関し、我が国の優れた技術を広く海外に普及させ、地球規模で温暖化対策を進めていただく視点は大変重要と思います。低炭素社会実行計画におきましても、途上国への省エネ・低炭素型の技術・製品などの普及を掲げておりまして、産業界といたしましても積極的に取り組んでいく所存でございますので、改めまして、これを申し添えたいと思います。以上でございます。

浅野部会長

ありがとうございました。ここまでのところでは、ご意見が主だったと思いますが、フロンについては何か。先ほどご指摘があったのですが。

低炭素社会推進室長

中根委員からいただいたご指摘、重要な視点だと思いますので、こちらのほうもちょっと、どれぐらいの温室効果ガスの効果の変化があったのか、把握したいと思います。特に今データ等は持ち合わせておりません。

浅野部会長

そうですね。あまりその形で、実質どのぐらい、増えたのかという議論をやっていないので、別立てになっているものですから。

中根委員

別に、そこに書くとか、そういうことではなくて。

浅野部会長

ということではないけども、ということですね。

中根委員

はい。帳簿上はこのとおりです。京都議定書の帳簿上は。

浅野部会長

わかりました。ちょっとこれは、午後もフロンの委員会がありますので、またそこで少し関係者の意見を聞いてみようと思います。

それでは、次は、すみません、どなたが先だったかわからなくなってしまったものですが、どうも井上委員、大塚委員が早かったような気がしますので、今度はこちらのほうで、井上委員、大塚委員、そして高橋委員の順番でお願いします。

井上委員

ありがとうございます。2点ばかり、意見として申し上げたいと思います。

1点は、これまで何回か申し上げてきましたけども、原子力発電によるCO2の削減の効果を、その評価を、やっぱりきっちりここに書いておいていただきたいとお願いしてまいりましたが、まだまだ書き足らないのではないかと思っております。その量にしろ、中身の分析にしろ。

冒頭、浅野部会長からも、電気の使用量に対してCO2の排出量が消費段階で増えているというご紹介もございました。これは、その個別の事例の中で原子力発電がどう効いているかというのを分析する必要はありますけれども、これは少なからずやっぱりきいて効ていると、そういったことをやっぱりここには書き足らないのではないかというのが意見として1点。

それから、2点目ですが、最後の課題のところで、多くの委員からもありました3点目のところ、これに関することとしまして、これまでも目達計画、フォローアップで、費用対効果ですね、CO2の削減効果とその費用、この分析をもっと進めるべきではないかという意見がたくさん出ております。中身はいろいろ行政のほうでも、行政事業レビューということで、内閣府のほうで、例えば温暖化への取組の件数で比較したり、評価されていることは承知していますし、我々も環境会計の中でどういったCO2削減効果を、どうやって切り出すのか。それにかけた費用をどうやって切り出すのか。これは原子力発電一つとっても非常に難しい分析の課題ではございますが、温暖化対策税ということで、国のほうも税金を集めて、これを使っているわけでございますから、その税がコスト効果的に使われているのかという視点も含めて、やはりCO2削減量と、それにかけたコスト、これを評価していく努力、分析していく努力が必要ではないかというのを今後の課題に、これはぜひとも書いていただきたい。

この2点でございます。以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。大塚委員、どうぞ。

大塚委員

3点意見と、1点は非常に簡単なことを申しますが、一つは、今後の課題のところですけども、適応について最後に書いてありますが、ぜひ、適応計画の策定だけじゃなくて、その進捗管理のことも書いていただくとありがたいと思います。策定した後の話になってしまいますけども、策定した後、進捗管理をしていくことが非常に重要ですので、そこもできたら書いていただくとありがたいというのが1点です。

それから、第2に、関連していて、ひょっとしたらもっと身につまされた話なのかもしれませんが、高村委員が言われているように、現在、地球温暖化対策計画が法律上は決まっていますが、具体的には計画ができていませんけども、それはともかくとして、国のほうの閣議決定で京都議定書目標達成計画に掲げた取組と同等以上の取組をするということは既にお決めになっておられますので、毎年定期的に確認、検証するというのは非常に重要だと思いますので、私も同じように考えておりまして、ぜひ課題の中に入れていただきたいと思います。

それから、第3点ですけども、再生可能エネルギーの特措法に基づく賦課金の徴収に関してはいろんなご意見があると思いますけども、再生可能エネルギー特措法ができたときの立法措置のことは同時に踏まえていただくことが必要だと思いますが、再生可能エネルギーはほとんど唯一の国産エネルギーですので、3EプラスSという、その安全、エネルギー安全保障、効率、環境という四つの観点でエネルギーについて検討するというふうに一般的に言われていますが、効率のところが、その費用負担の問題もあることはあるのですけども、それ以外の点は全て、再生可能エネルギーは非常に優秀というか、メリットがありますので、負担のこととともに、そういう観点も、もし書くのであれば書いていただく必要があるというふうに思います。

それから、細かい点ですみませんが、参考資料の1の55ページで、先ほど、地球温暖化対策のための税の税収の活用に関して、環境省さんのほうの使途についてお書きになっておられるということですが、経済産業省も含めて、ぜひ書いていただくとありがたいと思いますので、これはやっぱり両方書かないとまずいかなと思いますので、よろしくお願いします。

それから、これはちょっと関連することで、恐れ入りますが、適応に関して、デング熱の国内感染が新聞に出てきていますが、どうもマスコミの報道だと、それを温暖化と関係して報道するところまでは行っていないようですけども、適応の問題の一つとして、国内の感染の問題というのはかねてから言われており、私は関係あるのではないかと思いますが、環境省はどのようにお考えになっておられるか、ちょっとお教えいただけるとありがたいと思います。

以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。

高橋委員、どうぞ。

高橋委員

ありがとうございます。21ページの今後の課題の最後の項目の気候変動への適応について、1点、意見を述べさせていただきます。

冒頭、浅野部会長からもご発言がありましたが、広島での土砂災害は、本当に甚大な被害で、私たち労働組合としても積極的な災害ボランティアの派遣など対応してまいりたいと思っております。部会長がおっしゃるように、最近の風水害の多発、大規模化は、気候変動も要因ではないかと私も思っております。今後の課題に「平成27年夏を目途に取りまとめられる政府全体の適応計画」と記載がありますが、これからの1年間の被害の最小化ということも勘案すれば、来年の夏より前倒しで対応すべきものがあるのではないかなと思います。適応計画には、緊急的に実施すべき施策、あるいは中長期的にわたり着実に実施すべき施策などが考えらますが、とりわけ前倒しで、国内の企業や国民が取り組むべき役割になどついては、事前に案を提示していただきたいと思います。以上でございます。

浅野部会長

ありがとうございました。それでは、質問が1点だけあったと思いますが、デング熱をどう考えているのだという点ですが。

研究調査室長

今週、国内で発生した事案の要因については、厚生労働省のほうで今分析を進めている途中ですので、環境省としての知見はないですが、ただ、一般論として、地球温暖化と、その蚊を媒介とする感染症との関係については、例えばヒトスジシマカについては、年平均気温11度のラインと、その分布域がほぼ一致しているということが明らかになっています。そういったことから、近年の平均気温の11度のラインが東北地方に拡大してきたということは明らかになっておりますし、今後、地球温暖化が進むことで、そのラインがさらに北上するということですとか、また、あるいは、蚊は当然冬になると死にますけれども、そういった期間が短くなるということを踏まえれば、いわゆるリスク要因、感染症のリスク要因というのは増加するということが考えられます。

今、まさしく、そういった点について、中央環境審議会のもとで気候変動影響評価の小委員会を立ち上げまして、先生方にご議論いただいているところでございますので、より詳細な政府としての影響評価の報告が今後出される予定になっております。

浅野部会長

ということでございます。それでは、原澤委員、藤井委員、村井委員の順番でお願いします。

原澤委員

ありがとうございます。3点。

1点目は、前回、対策の効果ということで、CO2削減量等を入れるべきということで、今回、参考値という形で入ったので、これはこれでいいかと思います。根本的にやはり対策のPDCAサイクルをしっかり回すということを、目達計画が終わった後、しっかりやっていくべきと、そういった課題も入れていただきたいというのが1点目です。

2点目が、適応に関わるのですけど、今後の課題ということで、本文の中には扱っていないので、今の段階でコメントしていいのかと思いますが、一つは、適応計画が来年の夏できた後には、5年ぐらい置きに見直すとか、地方自治体がこういった適応計画をつくる際に、影響とか適応に関わる知見がはり不足している状況がある思いますので、そういった研究、あるいは技術開発的なところも課題として入れていただきたいというのが、六つ目の丸に関わる点です。

もう一つは、やはり昨今温暖化の影響がこれだけいろいろ出ているということですと、やはり一般の方々にこの状況をしっかり伝える。IPCCは今年、第5次報告書を終わって、次は5、6年先ということになりますと、その間に、日本でIPCCと同様な報告書をつくっていく必要がある。例えば、昨年の4月に、文科省、気象庁、環境省等で影響の統合レポートを出しておりますので、そういった形で、定期的にお知らせするというのが、適応計画そのものをサポートする上でも重要じゃないかと思います。また、環境基本計画の中にも、科学的知見というキーワードが方向性に入っていますので、そういった研究開発、あるいはアウトリーチというような面も課題として取り上げていただければと思います。ただ、本文にないので、今の段階でちょっと挙げていいかどうかわからないですが。以上、3点です。

浅野部会長

どう表現するか、いろいろ今日はご注文いただきましたので、これから考えなきゃいけないんですが。ありがとうございました。

藤井委員、どうぞ。

藤井委員

ありがとうございます。私も同じ点になりますが、今、原澤委員が言われた費用効果のところに触れたいと思います。前回よりも、確かに一部記述が入っているのですけども、効果の点は、伸び率ではなくて、単年度の記載に留まっています。若干そこにまだ問題があるということと、費用のほうが参考資料などに分かれてしまっています。民間企業の方はよくわかると思いますが、経営を決める取締役会で、どれぐらいの費用をかけてどれだけの効果があったのかということのデータを両方出さないといけない。こういう表現の案件は多分、企業だと却下される案件になってしまいます。両方わかるような形で、参考資料でも本文でもどちらかにまとめて書いていただきたい。国の予算をどれだけかけて、どれだけ効果があったのか。効果というのは、CO2の削減量ですね、その削除の費用がわかるようにしていただきたいと。

例えば44ページのグリーンのところも、そういう視点で見ると、例えばファンドについては15万t削減が見込めると書いています。しかし、銀行向けの利子補給については、採択した銀行の数だけ書いていて、どれくらいの利子補給金を出して、それによってどれぐらいの削減があったかとよくわからない。もっと言えば、本当は、国が直接削減する場合にかかる費用と、民間を通してやった場合の費用とを比較可能にして、民間がやったほうがより削減量が増えますよねというような数字がないと、銀行に利子補給する政策としてはやる意味がないということになると思います。

ですから、費用と効果と評価を両方、入れたものを、参考資料でもいいですから、まとめて一瞥できるような形で開示していただきたいなと思います。

それから、もう一点だけ、21ページ、最後の今後の課題のところの五つ目です。JCMの評価ですけれども、これも常に言っているように、日本だけがやっていますよということにならないように、国際的な制度化に向けた貢献みたいな言葉をぜひ入れていただきたいなと思うのですね。

以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。村井委員、どうぞ。

村井委員

ありがとうございます。8ページのエネルギー転換部門の取組の中で、バイオマス関係がここにおるのがいいのかというのが少しちょっと気になっているのです。といいますのは、バイオマス、ほかのところは再生可能エネルギーの発電というような形で書かれていますけども、確かにバイオマスについては発電もあるのですが、例えば熱利用というのも非常に、地方ではおやりになっています。例えば、バイオマスボイラーを使ったりされておられますのでね、少しその辺の書き方というかをちょっと工夫して、もう少し何か突っ込んだ書き方ができないのかなというふうに思っておりますので、その辺はひとつよろしくお願いいたします。

それと、非常にちまちました話で誠に申し訳ございません。4ページに戻りまして、省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進というのがありますが、その中で、そこのフレーズ、4行目からですね。「一定の燃費基準値を超える」というのじゃなくて、「達成」とか何かそういうものにしませんと、超えたものを認定することはあり得ないですね。また、先ほども同様の指摘がありましたけども、主体が誰か、主語が誰かわからなくて、あれ、誰のことかなと。国がやっていることと、あるいは民間がやっていること、ごっちゃになって、何か最後がふわふわふわとなっている部分がありますので、時間のない中でこれだけおまとめいただいたということで非常に大変な作業だったと思いますが、精査していただいて、最終的に次のステップに進んでいただけたら非常にありがたいなと思っております。どうもありがとうございました。

浅野部会長

はい、わかりました。それでは、あとお二方ですね。多分、和貝委員が先で、その後が大聖委員だったと思います。

和貝委員。どうぞ。

和貝委員

ありがとうございます。先ほどの取組に掲げてございます、参考として掲げた実績値に関して、三つほど確認と追加のお願いですけれども、一つは、これ、それぞれ見ますと、これ、元の資料がそうであったということなのかもしれませんけれども、24年度実績と、それから23年度実績がございますね。23年度実績も幾つか入っているということであると、参考値としての比較の問題として、もと資料がこれしかなかったのかもしれませんが、意味が少し低くなってしまうのではないかということが一つでございます。

それから、ちょっと細かいですけども、ページ、4ページの省エネルギー性能の高い設備・機器の導入促進というところで、本文、表の直前二つ目の行の施設園芸・農業機械のところ、本文の内容で、2012年度までに43万5千tの削減実績と書いてあって、表の中もこれに対応するような形で43.5万tと書いてございますので、これは同じ数値かと思いますが、これは24年度実績として表の中では示されているような感じなので、もしかすると単年度でないかもしれないというふうに感じまして、数値の大きい548万tについては記述がなくて、特に下のほうが記述されていたということがあるので、本文とのつながりからいうと、例えば単年度で示すんでなくて、各表も、一定期間というのですかね、その中でどうだったというのを示すのが、もしかしたらいいのかなというふうに感じました。

それから、数量として示すという示し方もございますが、全体として何%に当たる、削減量の何%に当たるのかとか、各取組の区分ごとの中で何%かというような割合で示すということも、わかりやすさ、示し方のよりわかりやすさという点ではあろうかと思いますので、その辺りをお願いしたいと思います。

以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。それでは、大聖委員、どうぞ。

大聖委員

先ほど村井委員がちょっとご指摘ありましたけれど、主語が誰なのかよくわからないというところがあるというご指摘がありまして、私もちょっと読んでみて、そういうところが何カ所かあるので注意していただきたいと思います。

それから、6ページのコージェネレーションの家庭用燃料電池の普及促進というのがあるんですけど、最後のところで、「7.8万台が普及」と終わっているのですけど、「普及している」とかね。体言止めというのがちょっとあちこちにあるものですから、注意していただきたいと思います。

その下の、その他の支援措置のところで、下から2行目ですけど、「家庭向けエコ診断の推進による」と言っていて、また、今度は「促進」が出てきて、最後に、「ライフスタイルへの変革の促進が進められている」というのはちょっとおかしな表現ですよね。この辺ちょっと気をつけていただきたいと思います。

それから、その次のページ、7ページの上から4行目ですけど、「車両の性能向上」と書いてあるのですけど、性能、「向上」は要らないのじゃないでしょうかね。というのは、性能やエネルギー効率に優れた次世代自動車というわけですから、「向上」は要らないと思うのですね。

同じページですけども、公共交通機関の利用促進のところの6行目ぐらいですかね、「エコ通勤優良事業所認証制度の普及・促進を図り」とあるのですけども、またその次で、「促進が図られている」というのも何かちょっと文章的におかしいなと思います。

それから、鉄道・船舶・航空における低炭素化の促進のところで、この船舶に関して、これ誰が、「進められている」というのですけど、何か政策が書いていないのですよね。どういう制度とか政策があって、「代替建造が進められている」と、何か政策をしっかり書いていただきたいと思います。

その下の航空分野についても、「効率化を促進する」、また、「低炭素化が促進されている」と書いてあるんですけど、この政策が何かということも必ず書いていただきたいと思います。

その次の8ページ、細かくてすみません、「大型CNGトラック等、トラック車両の大型化」って、これ、CNGトラックの大型化――大型化というのは、CNG車というのはむしろ特殊な車で、全体としてトラック車両の大型化というのが進んでいますので、ちょっとミスリードしてしまうんではないかなと思いました。

それから、細かくてすみません、最後、21ページの丸がついている3番目ですけども、「達成に向けた対策・施策を示すこと」と、またここで体言止めになっちゃっているのですけど、「ことが必要である」とか、「不可欠である」とか、「示すべきである」とか、そういう文言のほうがいいのではないかと思います。

それから、その丸の一番上ですけども、「地球温暖化対策の取組を通じて、経済・社会的課題」というのはちょっと、どういう言葉ですかね。「社会・経済的」という言葉はありますけども、「経済」が先に来るのか。ちょっとこの辺の語順の問題を検討していただきたいと思います。細かくてすみません。以上です。

浅野部会長

ありがとうございました。

いろいろとご指摘、ご注文をいただきました。必要な修正をさせていただきました。一わたりご発言をいただいたのですが、さらに、出されたご意見に対してのご意見のようなものがございますか。

大塚委員が少し他のご発言へのご意見をお出しくださいましたが、出されたご意見についての、さらに何らかのコメントなりご発言ございますか。

よろしゅうございますか。特にご発言はございませんでしょうか。

長辻委員、どうぞ。

長辻委員

今でなくてもいいのだけれど、18ページを見てください。

二国間協力の推進で、円グラフがありますよね。「世界のCO2排出量は、平成12年から平成22年の10年間」というふうになっているのだけれど、これは平成12年じゃなくて平成2年でしょう。だって、下の1990から2010だったら20年の。

浅野部会長

そうですね。

長辻委員

だから、10年間じゃなくて20年間で。だから、かなり、このまま出ると、みんなが嘘を覚えてしまうから。

浅野部会長

はい。ありがとうございます。

長辻委員

直しておいてください。

浅野部会長

気がつきませんでした。失礼いたしました。

大分「てにをは」の直しのようなご注文もいただきまして、なるほどと思いながら聞いておりましたので、この辺りはよろしいかと思います。それで、直させていただきます。

その上で、今後の課題についていろいろとご注文をいただきました。現段階で、このように文章を直すという案を直ちにご提示することは大変難しいと思います。もう一度よくメモを整理し直して、共通するご意見、ご指摘も幾つかございましたので、それらを踏まえて、もう一度修文をさせていただきたいと思いますが、部会を再度開いて皆さんにご了承いただくということがなかなかスケジュール的には難しゅうございますので、いつも乱暴なお願いでございますが、関係する方々にはまた事務局から、このように修文をしたいということでご相談を申し上げますけども、結論的には、私にご一任をいただけますでしょうか。その上で、ここで出したものがそのまま全部最終報告になるという保証はいたしかねます。というのは、まだ総合政策部会で全体を見ての議論がございまして、場合によっては、各部会から出された点検内容がダブっている部分があり、矛盾はまさかないだろうと思いますけども、双方に少し違うというようなことがあった場合は調整しなくてはいけませんので、それらを踏まえた上で、最終のものになると思います。という手順で今後進めてまいりますが、よろしゅうございましょうか。

ありがとうございます。それでは、ご一任をいただきましたので、今日のご意見を踏まえて、再度この点検報告の案については手直しをさせていただきます。

それでは、次に、議題の(2)でございます。

事務局から報告がありましたらお願いいたします。

低炭素社会推進室長

それでは、まだ少しお時間ありますので、この参考資料のほうをご説明させていただきたいと思います。

参考資料2と参考資料3で、環境省のほうのこの国際協力の取組を紹介しておりますので、少しお時間いただいて、ご説明させていただきたいと思います。

まず、参考資料2のほうが、アジアにおける温室効果ガスインベトリ整備に関するワークショップ第12回会合の結果についてということで、この資料を1枚めくっていただきまして、概要等を紹介しております。

WGIAと呼んでいますが、これは温室効果ガスのインベトリに関しまして、アジアの各国のインベトリの精度向上と、地域の協力関係の促進を目的に、2003年度より毎年、環境省と国立環境研究所が共同で開催しているワークショップです。この温室効果ガスのインベトリというのは、どういった温室効果ガスが、どの分野からどれぐらい出ているかというデータでありまして、いわばこの温暖化対策のプラットフォーム、基盤になるものです。ですから、アジアの各国でこの温室効果ガスのインベトリの精度向上というのは、その国での対策の推進、あるいは施策の立案という面で非常に大きな意味があるわけです。

こうした取組のワークショップをこれまで毎年開催してきまして、今回は12回目になります。今月の4日から6日に、タイのバンコクでこの会合を開催しまして、アジア各国14カ国の政府関係者、それから気候変動枠組み条約の担当者、UNEP、あるいはアメリカのEPA、こうした関連国際機関、各国政府からも参加いただきまして、総計12名で、ここにあります、主な議題にありますような、温室効果ガスのインベトリの分野毎、例えばエネルギー転換分野ですとか、産業分野、あるいは運輸分野、それぞれの分野毎の、各国がどういった形でインベトリを作成しているかということをお互い学習し合う、そういったセッション、あるいは国別報告書、それから、途上国は隔年更新報告書というものを出すことが、この気候変動枠組み条約のCOP決定で定められております。これは、この各国のインベトリと、その取組状況をまとめた報告書ですけれども、この報告書、それから、この報告書が出しっ放しではなくて、国際的協議・分析の対象になるということで、これをInternational Consultation and Analysis、ICAと呼んでいます。こうした取組に関する進捗状況の情報交換、意見交換、それから、この準備における品質保証/品質管理、都市・地方等、様々なレベルでの温室効果ガスインベトリの策定、それから、測定・報告・検証、この頭文字をとってMRVと呼んでいますが、インベトリもこのMRVの中の一部なわけですけれども、この支援のためのネットワーク強化、こういった点について、タイのバンコクでのワークショップで議論がされました。次のページ、3ページ目へ参りますと、この成果としまして、このインベトリの能力を向上させることは、途上国による適切な緩和行動の計画立案及びその実施状況の検証に重要な役割を果たすとともに、2020年以降の枠組みに向けた全ての国に準備が求められる、自主的に決定する約束草案の策定にも貢献すると、そうした認識が共有されたということです。

それから、途上国が今年末までに提出することになっております、BURと呼んでいます隔年更新報告書について、国際的な協議・分析を見据え、品質保証/品質管理がこれまで以上に重要であることや、逆に、この国際的協議・分析による技術的な分析が、BURの精度向上を図る良い機会であると、そうした認識が共有されたということが主な成果として挙げられます。

来年はインドネシアでこの13回の会合を開催する予定にしております。これが、参考資料2のほうのワークショップの結果の簡単なご報告です。

もう一つ、参考資料3のほうを、大井室長のほうから説明してもらいます。

国際地球温暖化対策室長

国際地球温暖化対策室長の大井です。よろしくお願いいたします。

この参考資料の3でございますが、先ほど瀧口室長のほうからご報告がありましたのと同じような、国際的な環境省の取組ということで、つい最近、今週の月曜、火曜に開催された会議、セミナーに関しましてご報告をさせていただきます。

第23回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー、これはAsia-Pacificの略をとりましてAPセミナーというふうに我々は呼んでいるのですけれども、このAPセミナーを開催したところでございます。第23回ということでございまして、第1回が1991年に開催されております。先ほどのインベトリに関するワークショップなども含めまして、環境省もさまざまな世界各国との国際的な取組、特にアジア太平洋地域各国とのこういう対話の機会というのは設けておるんですけれども、その中でも最も歴史の古いものの一つということかと思います。1991年ですから、気候変動枠組条約ができる前から続けられている取組でございます。

その後、ほぼ毎年開催されてきておりまして、今回が第23回ということです。特徴としましては、これは2004年からですけれども、オーストラリアとの共催という格好で、アジア太平洋地域のさまざまな国に声をかけて、今回は日本、石川県金沢市で開催をいたしましたが、大体、日本と、それ以外のアジアの国で交互開催というような格好でこれまで開いてきているものでございます。

今回は、アジア太平洋地域の12カ国、それから、その他の国・地域ということで、先進国、具体的には、日本、オーストラリアの主催国、アメリカ、EUということで、EUはアジア太平洋ではございませんけれども、参加をしてもらっています。それから、さまざまな国際機関から、さまざまなバックグラウンドを持っている方々がいらっしゃるんですけれども、専門家、それから各国で温暖化対策に取り組まれている方、場合によっては、国際交渉に参加されている方、レベルとしては、各政府の実務者レベルで、技術的、実務的な議論を行いました。これは交渉ではございませんので、お互い顔の見える形でざっくばらんに対話をするということでありまして、こういうところで顔をつなぐというのは、交渉会合等で交渉をしていく上でも非常に重要であるということであります。

今回、テーマとしましては、各国のカンクン合意に基づいた2020年に向けた取組のまさに進捗状況でありますとか、それぞれが抱えている課題、その課題を克服するために何が必要かといったような、まさに経験の共有から始まりまして、さらに、これはまさに交渉チックな話になるんですけれども、2020年以降の取組、これは来年のCOP21の合意に向けて、各国は、その来年のCOP21に先立って、できるだけ早期に各国の約束草案を出すということに交渉上なっているのですけれども、その準備状況でありますとか、あるいは一体どういうものが考えられるのだろうかというようなことを、ざっくばらんにお話をしたということでございます。

先ほどのインベトリのワークショップと同様に、全体会合だけではなくて、小グループに分かれて話して、かなりよい、突っ込んだ議論ができたというふうに認識をしております。

具体的に、どういう国の方か参加をされて、実際にどの国がどういうことを言ったとか、そういうことはオープンにしないということを前提に、逆に、それをもっていろんな参加を得ているという会議でございますので、これ以上詳細にはなかなか報告をできない部分もあるのですけれども、そういうことでお許しをいただければと思います。

ありがとうございました。

浅野部会長

それでは、よろしゅうございますか。では、今二つほど報告事項がございました。何かご質問、コメントございましたらお出しくださいませ。藤井委員、どうぞ。

藤井委員

それぞれのセミナー等の開催はいいと思いますけれども、COP21を見据えれば、中国との関係をどうするかといった個別の問題が出てくると思います。先ほどの報告の中でも、二国間の交渉の中で、中国という姿が出てこない。セミナーではざっくばらんなご議論をされているということですけど、米中においては既に色々な二国間の温暖化対策のプログラムを作る戦略的な動きがある中で、我が国は、中国との関係が見えない。COP21を見据えて、主要なステークホルダーでである中国と、環境面でどのような関係を築くのか、どのような温暖化対策での協力、協調的対策をやろうとしているのか、あるいはすでにやっているのか。政治的な理由で公表できなくても、水面下で色々やっておられれば安心できるのですけど、その辺の状況というか、全く政治的な壁で動いていないのかどうか、ちょっとその辺りの感触を教えていただけませんか。

浅野部会長

非常にデリケートな話でありますので、局長か審議官にお答えいただきますか。

大臣官房審議官

ありがとうございました。もう疑うべくもなく、中国を初め、排出量が急激に増加しているさまざまな、いわゆる途上国との協力なり、対話を通して、増加する排出量に対応していくことは極めて重要なことであります。もちろんJCMみたいなものがうまく使える国は、そういうものを使ってきっちりと排出削減をどんどん進めていくということが考えられます。中国については、なかなか、今、浅野先生からもありましたけれども、表立って大きな対応をとりにくい状況があることは間違いないわけです。そういう中でもやれることはやっていかなければなりません。例えば大気汚染の問題ですと、コベネフィットということも非常に重要な課題ですので、まだテクニカルな段階、何というのでしょうか、検討の段階ではありますけれども、さまざまなルートを通じて、草の根なり、研究者なり、技術者なり、そういうことからまずはどんどん議論を進めていこうという動きもありますし、日中韓三カ国環境大臣会合も、副大臣級の参加ということはありましたけれども、着実に議論はしておりますので、その中でも温暖化というのは大事な問題でございますし、日中韓の枠組みの中でもこれをまた取り上げてやっていこうよという機運も出てきております。あるいは、もう少し実務的な調査研究レベルでは、中国も一緒になっていろいろ取り組んでいこうという動きもあります。なかなか、正面から本格的に行う環境は整っていないという苦しい言い方になりますけれども、そうはいっても、できるところは着実に、特に専門的、技術的、それから民間、自治体、こういったできるところから、遅れないように取り組んでいくということとともに、あとは、正式の国際的な議論の場でも、各国の主張がぶつかりますけれども、それぞれの主張をぶつけて、できるだけいいものを目指していくということで今取り組んでいるところでございます。

浅野部会長

ということでございます。藤井委員どうぞ。

藤井委員

表面立ったことはなかなか難しいということはわかります。ですので、今言われた、いろんなルート、それこそ経団連さんもそうでしょうし、個別の企業もそうでしょうし、先生方もいろんなルートを持っておられるので、それらをフルに活用して、日中共同でやれる対応策が色々とあると思うのですね。ぜひ、その辺は、抜かりなくやっていただきたいなと思います。

浅野部会長

ほかに、ご意見、ご質問、コメントがございますか。よろしゅうございますか。事務局どうぞ。

低炭素社会推進室長

大井室長のほうからも紹介がありましたけれども、国際社会、この気候変動問題に関しまして、COP21での国際枠組みの合意に向けて、今、交渉が進んでいるところで、COPの決定に従いまして、我が国も2020年以降の約束草案を本格的検討に入らないといけない時期に来ています。この検討、これをどのような形で行うかについては、まだ詳細はわかりませんけれども、その際にはどうぞ、中環審の皆様方にもよろしくお願いできればと思っています。以上です。

浅野部会長

ということで、ちょっと現段階ではまだスケジュールが十分に把握できない状況にございますが、引き続き、当部会も何らかの形で加わる形での議論をしなければならない時期がそう遠からず来るだろうと考えております。むしろ我々は、あまりにものんびりしていて大丈夫かという心配をたびたび発言しているぐらいですが。ということでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。末吉委員、どうぞ。

末吉委員

すみません、遅く手を挙げて。

藤井委員がああいうご質問をされたので、ちょっと触発されて、違う視点からの質問なんですけど、成長戦略と持続可能性といいますか、こういう温暖化対策との関連なんですけども、私、テレビや新聞を見ている限り、成長戦略の中に、明確的に、例えば持続可能性とか、持続可能な社会を目指すとか、そういった表現がないように見えるのですけれども、これから21世紀のいろんな政策を打つときに一番ベースに絶えずあるべきは、いかにして持続可能な社会や地球を守っていくのかと、これは非常に大きなテーマだと思うんですね。ですから、そういったものがもう少し日本の成長戦略の中にも出てくるべきじゃないのかと。逆に言うと、そういった問題を考慮しない成長戦略というのはだめですよね。過去の繰り返しになるわけですから。

ですから、そういった点について、例えば環境省なり、こういった広い意味での環境基本計画の文脈の中では、これからの成長戦略の基本テーマ、世界が共通して守るべき基本テーマが、どういう具合に組み込まれていくべきか、反映されるべきか、何かありましたらお教えください。

地球環境局長

ありがとうございます。今の点、極めて重要なご指摘だと考えております。現時点におきましても、例えば、実は本日、予算要求の最終日でありますが、そのベースになります骨太の方針の中でも、例えば温室効果ガスの削減を初めとする地球環境問題の解決に向けて、「攻めの地球温暖化外交戦略」を着実に実施し、また、国内対策についても様々掲げておりますが、そういったものもしっかり取組を進めて、さらにCOP20等についても積極的に関わるといった表現が入っております。このような表現が入って、私どもとしては当然だと思っておりますけれども、さらに、今回の大きな内閣の方針といたしまして、地方に仕事をつくるということで、まち・ひと・しごとの創生といった取組を進めることとしております。この中においては、実際にエネルギーの自立分散型の体制をしっかりと立てるといったことも含めて、地域の資源、あるいは地域のさまざまな形の資源、人的な資源も含めてだと思っておりますが、そういったものを活用しながら、豊かに、そして持続可能性がある、持続的な生き方をしていくといった形で、大きな役割を私どもは果たせるのではないかなと思っています。

先ほど私ども、ちょっと席を離れたわけでございますけれども、予算編成の中でも、このようなものを太い柱にして施策を進めていくということを決定してまいりました。ぜひ、今ご指摘いただいたような視点を踏まえて、2050年、そして2100年、これはIPCCの視野は2100年までの視野を含めた議論をし、そのようなものに資するような形で進めさせていただければと思っております。

大変ありがたいご指摘でございます。ありがとうございました。

浅野部会長

どうもありがとうございます。

ちなみに、少し発信量が不足していると思っていますけども、中環審総会で議論をして、環境基本計画の先をにらんだ意見具申を既に大臣に対して出しておりまして、その中でも、これまでのような三つの施策を進めることが持続可能性ということであるということは、基本線として間違っていないですけども、低炭素、循環、生物共生がばらばらに進められては困る、その統合が必要であるということと、さらに他の、環境政策以外の政策との統合も考えなきゃいけないということを強く打ち出して、それに、なおかつ、当面、ぜひともやらなきゃいけない施策を取り上げてみて、これがどういう形での統合になっていくのかということを意見として出しておりまして、これから、それについては本当に肉づけをしていかなきゃいけないという状況にもなっていて、環境省の中でもさまざまな次年度以降の施策を考えておられるんだろうと思います。これも本当に、決めたきりで、あまり外にPRが行われていないというのは誠に残念なことですが、そういう動きも一方で、本審議会としてはしているということでございます。

ほかに何かございますか。

よろしゅうございますか。

それでは、先ほど、総合政策部会に提出するリポートについては私にご一任をいただきましたので、早速これから作業を進めることにいたします。

本日は、どうも長時間、皆様方におつき合いいただきましてありがとうございました。

次回以降の部会の開催については、また改めて日程を調整させていただきますので、今日の段階では、次回いつということを申し上げることは準備ができていないようでございます。

では、事務局から、連絡事項がありましたらどうぞ。

低炭素社会推進室長

本日は、活発なご議論をいただきましてありがとうございました。

議事録につきましては、事務局のほうで取りまとめを行いまして、委員の皆様へ確認させていただいた後、ホームページに掲載させていただきたいと思います。

どうもありがとうございました。

浅野部会長

それでは、本日はこれで散会いたします。

午前11時41分 閉会

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