中央環境審議会地球環境部会・産業構造審議会環境部会 地球環境小委員会合同会合(2013年3月29日) 議事録

○飯田室長  ただいまから産業構造審議会環境部会地球環境小委員会及び中央環境審議会地球環境部会合同会合を開催させていただきたいと思います。ご多忙のところ恐縮でございますが、先ほどの合同会合に引き続きまして、よろしくお願いいたします。
 両審議会、ともに委員の大幅な交代がございました。本来お一人お一人ご紹介申し上げるところでございますが、時間の制約もございます。大変失礼ではございますが、委員名簿の配付をもってご紹介にかえさせていただければと存じます。
 まず最初に、経済産業省産業技術環境局長の鈴木より一言、ごあいさつを申し上げます。

○鈴木局長  経済産業省産業技術環境局長の鈴木でございます。
 本日は、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会、中央環境審議会地球環境部会の合同会議にお集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
 この会合、1年3ヵ月ぶりの開催になるわけでございますけれども、座長の両先生を初め大幅に委員の皆様方が入れかわっておりますが、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 ご案内のとおり、もうあと数日で京都議定書第一約束期間が終わるということでございまして、おかげさまでというか、残念ながらなかなか評価は難しいのですけれども、経済停滞の結果、京都議定書第一約束期間の目標を達成できる見込みになっておりまして、そういった意味では、国際的にも信用を維持できているということではないかと思います。また来週から始まる京都議定書第二約束期間に日本は入っておりませんが、もちろんカンクン合意に基づいて2020年の目標を各国もセルフ・プレッジしておりますので、私どもも、これについては対応していかなければいけないと思っております。米国も大統領が再任されまして地球温暖化対策については積極的な姿勢を見せて、中国も公害問題が非常にひどい状況なのですけれども、彼らも少しそういう公害対策だけではなくて温暖化対策もまじめにやろうという方向になっていますので、そういった意味で非常に重要な時期に来ているのではないかと思っております。
 日本の2020年の目標につきましては、新しい政権のもとで25%削減目標をゼロベースで見直すということになっておりまして、COP19までに見直しを進めていきたいということでございますので、新しい地球温暖化対策計画の策定を今後、この合同審議会でご審議いただければありがたいと思っております。
 私ども、基本的にはしっかりとした目標をつくる必要があるのですけれども、エネルギー情勢は非常に厳しい状況でございまして、東日本大震災の結果、原子力発電所がまだ再稼働をほとんどしていないという状況で、特に CO2の削減については厳しい状況になっております。また望ましいエネルギーミックスの姿についても、なかなか決定できないような状況がまだまだ続くのではないかと思っておりまして、その中でどういう目標をつくっていくかというのはなかなか難しい問題があると思います。25%のような非現実的な目標ではなくて、やはり地に足のついた、かつ国際的にもしっかり説明できるような目標をつくっていく必要があるのではないかと思っております。ぜひ委員の皆様方のご支援、ご協力をお願いしたいということでございます。 
 なお、この新しい計画ができるまでの間、空白期間をつくるべきではないとかいろいろな議論もあるのですけれども、実は先々週ですか、当面の地球温暖化対策に関する方針を地球温暖化対策推進本部で決定いたしておりまして、京都議定書目標達成計画に掲げられたものと同等以上の取組を求めることとしています。これは去年でございますけれどもFITの導入でございますとか、現在、国会で審議をいただいています温暖化対策基本法の改正、そして省エネ法の改正によって、さらに従来にない省エネ対策や温暖化対策を進めていきたいと思っておりますので、引き続きそういった政策面について皆様方のご支援をいただきたいと思います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○飯田室長  続きまして、産業構造審議会地球環境小委員会の山地委員長、中央環境審議会地球環境部会の浅野部会長の順に、一言ずつごあいさつをお願いできればと存じます。

○山地委員長  今回の会合から、産構審地球環境小委員長として参加させていただくことになりました山地でございます。よろしくお願いいたします。
 今、鈴木局長からも話がありましたように、まずはあと2日で京都議定書第一約束期間が終わるわけですけれども、今度は2020年に向けた目標のゼロベースからの再構築ということがあるわけです。非常に不確定要素が多い中でございますけれども、実現可能な範囲をきちんと見極めて最大限の努力をしていくべきと考えております。
 しかし、そもそも地球温暖化対策というのは2020年というタイムスパンではなくて、もっともっと長いタイムスパンで、かつ国際的に取り組むべきものでありますから、そういう広い視野を忘れずにこの問題に対処していきたいと思います。鍵となるのは、やはり技術と社会のイノベーションだと思っております。個々の数値目標は非常に大事でありますけれども、これから将来に向けて次の世代も含めて地球温暖化対策として我々が何をやっていくか。そこをきちんと議論していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○浅野部会長  同じく、今回から部会長を仰せつかりました浅野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 既に山地委員長からお話がありました。私も同じ思いでおります。大変難しい局面でありましてなかなか議論も大変かと思いますけれども、少なくとも現在、政府としてきちっと決めておられることは第4次環境基本計画の中で2050年に8割削減ということを目指すことは入っているわけであります。ですから、2020年をどうするかということも大きな課題でありますけれども、最終的にその目指すところにいかに近づくべきかということを常に意識しながら、議論を進めなければいけないと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○飯田室長  ありがとうございました。
 会場に今回(カメラは)いらっしゃらないと思いますけれども、もしいらっしゃいましたらご退席をお願いいたします。
 それでは、以降の議事進行は中央環境審議会地球環境部会の浅野部会長にお願いいたします。どうぞよろしくお願いします。

○浅野部会長  それでは、今回、私が議事進行を行うことになります。
 本日の議題は議事次第にあるとおりでございますが、最近の地球温暖化対策の状況について、さらに京都議定書目標達成計画の進捗状況について、この2点でございます。
 資料3、資料4―1、4―2について事務局からご説明いただきまして、その後、各委員からご発言をいただきたいと思います。
 では、事務局から説明をお願いいたします。

○土居室長  それでは、資料3をご覧いただきたいと思います。
 最近の地球温暖化対策の状況についてということで、大きく分けますと3つのパートから成っております。科学的な知見、国際的状況、国内の対策ということでご紹介申し上げます。
 おめくりいただきまして2ページ目からですが、科学的知見ということでございます。現在、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書が出ておりますけれども、来年にかけまして第5次の報告書が出てくるという状況でございます。本日は第4次を中心に示しております。
 主なものといたしましては3ページ目でございますが、大気中の二酸化炭素濃度は上昇して、気温上昇のデータでございます。
 左の図でございますが、世界の CO2平均濃度は年間 2ppmずつ上昇している状況が観測されておりますし、日本、世界におきまして年間の平均気温が上昇しているというのが見てとれると思います。
 次に日本の平均気温の状況につきましては、 100年当たりにいたしますと1.15℃上がっているところでございますが、最近いわれておりますのは、2000年を過ぎたあたりから少し伸びがとまっているのではないかということがありますが、過去の傾向を見みましても1970年代、あと1910年から1920年にかけても一時停滞しているところはありますが、トレンドとしては上昇しているところが見てとれるかと思います。
 4ページ目ですが、海面水位の上昇、あと北極海の海氷の減少といった事項も報告されているという状況でございます。
 以上が科学的知見でございますが、これらに対応するということから国際的な議論が進められているという状況であります。
 6ページ目には、昨年11月にカタール・ドーハで行われましたCOP18の概要、そして評価をつけております。
 1つ目の矢印のところでございますが、これまで議論が行われていた2つの作業部会が終了し、2013年以降の交渉に新しくとりかかる段取りについて決定されたというのが大きな成果としてございます。こちらにつきましては、我が国が目指していた方向性と合致しているところでございます。また、これまで官民あわせて3年間でプレッジしていたものにつきましても順調に達成しているということを報告し、さらに下でございますけれども、我が国として目指しております二国間オフセット・クレジット制度につきまして、モンゴル及びバングラデシュと実質合意がなされたという成果も上がっております。
 今後の国際的な交渉スケジュールを8ページ目に記載してございます。大きく分けますと2つのパートから成っておりますが、下の部分が2020年までの取り組み、上の緑の部分が2020年以降の取り組みとなっております。
 まず、2020年までの取り組みでございますが、ここも2つのパートから成っておりまして、京都議定書の部分とカンクン合意の部分というようになっております。第二約束期間につきましては2013年から2020年ということでありますが、日本はこれには参加しないということでございます。カンクン合意につきましては途上国も含めて参加をするところでありますが、削減の目標を示し、それに対してどのような対策をとったのかということを、国際的に検証をなされるということになっております。
 上の部分でございますが、2020年以降につきましてはダーバン合意に基づきまして2015年のCOP21で将来枠組みについて採択をし、その後、各国が批准・締結の手続を行い、2020年からすべての国が参加する法的枠組みが発効・実施されるということ。これを目指して国際交渉がまた加速されるというものでございます。
 おめくりいただきまして9ページ目でございますが、将来枠組みの構築というところで日本が目指していくものを四角囲みに書いております。初めのところにありますように、すべての国が参加する仕組み、そして公平かつ実効性のある枠組みが必要である。これを日本がリードしていく必要があるという考えをもっております。
 現状でいきますと円グラフにかいておりますが、エネルギー起源の二酸化炭素排出量の状況が2010年の実績として記載されております。当初議論がスタートしたときから比べまして、途上国の排出量が非常に多くなっているところでございまして、附属書Ⅰ国のシェアは半分を切っている状況。また緑のところで囲っておりますけれども、京都議定書第二約束期間では、全体の15%になっているというのが現状になっております。
 10ページ目、11ページ目には、カンクン合意に基づいて各国が提出している目標などを記載しております。
 12ページ目には二国間オフセット・クレジット制度について概要を書いておりますが、我が国が有しております優れた温室効果ガス削減技術などを、途上国と連携しながら実施することによって世界全体の CO2を下げていくと。その貢献につきましてMRVを行い、定量的に評価した上で日本の目標達成に活用していくことを目指していくというものでございます。先ほども申し上げましたが、下のところに書いておりますモンゴル、バングラデシュにつきましては署名までいっており、加えましてインドネシア、ベトナム、インドなど、各国と今調整を行っている最中というものでございます。
 以上が国際的な流れでございますが、14ページ目からが国内の対策の状況でございます。
 まず、京都議定書第一約束期間に当たります部分の排出量の推移というものでございまして、昨年末に2011年の速報値を出しております。こちらは赤字で書いておりますが13億 700万トンということで、基準年比で 3.6%増というような現状になっております。4年間を平均いたしますと、中ほどに吹き出しで書いてございますけれども4ヵ年平均で森林吸収源、京都メカニズムを加味しますとマイナス 9.2%ということで、6%削減を下回っているというものでございますが、今後出てまいります2012年につきましては電気の状況等、厳しいところがありますので増加が予想されはしますけれども、トータルといたしましては第一約束期間の目標は達成可能だと考えております。
 続く16ページ目に現状の目標、あと法的枠組み、計画などと、今後2013年以降の枠組みを整理したものがございます。緑の部分が現状でございますが、京都議定書に基づいて目標を設定し、地球温暖化対策推進法に基づき計画を策定し、産業界などは自主行動計画によって対応していくというのがあります。今後2020年に向けてのところがオレンジ色、右側に記載しておりますが、こちらにつきましてはコペンハーゲン合意に基づいて、前提条件つきでの25%削減を現在としては登録中というものでございます。エネルギー政策の見直しと表裏一体で検討中であるというものを、現在データとして出しているのがあります。あと法律につきましては現在、温暖化対策法の改正案を国会に提出しておりまして、今朝衆議院の環境委員会で成立をされたという状況であります。またその法律が成立した後になりますけれども、地球温暖化対策の計画をつくっていくということもございますし、産業界におきましては、自主行動計画に続く取り組みといたしまして低炭素社会実行計画が策定されているということでございます。
 17ページ目には目標の見直しということで、1月末に安倍総理からの指示がなされたということで一番上の囲みにありますが、11月に開かれますCOP19までに25%削減目標をゼロベースで見直すということが指示されておりますし、また技術で世界に貢献していく、攻めの地球温暖化外交戦略を組み立てるという指示が出されておりますので、関係省庁で連携しながら作業を開始しているところでございます。
 18ページ目は地球温暖化対策の推進に関する法律の改正ということで、年度末をもうそろそろ迎えるところでございますが、今の法律の書きぶりにおきましては、平成25年以降に法律に基づいて計画がつくれるようなしつらいになっていないところがございますので、引き続き日本としては温暖化対策に真剣に取り組むということから法律を改正しまして、2013年以降も計画がつくれるようにということなどを内容とする改正を行っているものでございます。
 また、改正内容の1つ目に書いておりますが、現在は6種類のガスを対象にしておりますが、7種類目としまして三ふっ化窒素という物質を追加することもあわせて改正をしているところでございます。
 19ページ目でございますが、今国会に提出されております省エネ法の改正の概要を書いております。
 3として概要が書いておりますが、左のところにあります建築材料などに関しましてもトップランナー制度をつくるということで、 (2)にその具体的な内容を書いてありますが、窓であるとか断熱材などにトップランナー制度を設けるというのが1つ。
 あと右の四角、Bのところでありますけれども需要家が行います、いわゆる需要のピークを抑えるという取り組みに関しましても、プラスに評価できる体系に変えていくというのを目指しているところでございます。
 20ページ目には、先ほどお話し申し上げましたが産業界での自主的取り組みということで、2020年に向けての低炭素社会実行計画の策定が進められているところであります。
 右の中ほどにございますが、みずから排出削減をするコミットメントというのと、削減ポテンシャルをどのように進めていくのかというところで、例えば低炭素製品の普及・開発をしていくとか、こういった取り組みも加えている改定がなされているところでございます。
 あと最後に21ページ目からでございますが、3月15日に開催された地球温暖化対策推進本部で決定されました当面の地球温暖化対策に関する方針というところで、先ほど申し上げましたようにCOP19までに目標が見直されるということでございますので、それまでの間の対応ということで取りまとめたものでございます。
 最後、23ページ目、下の部分でございますが、計画の策定までの間の取り組み方針といたしまして、地方公共団体、事業者、国民の方々に京都議定書目標達成計画に掲げられたものと同等以上の取り組みをお願いする。それを政府としても、支援を引き続き行っていくということを記載したところであります。
 概要については、以上であります。

○飯田室長  それでは、引き続きまして経済産業省から資料4―1に基づきまして、経済産業省の施策に関する温室効果ガスの排出削減、吸収等に関する対策・施策の進捗状況について、ご報告申し上げたいと思います。
 こちらは経済産業省の部分でございますが、続きましてこの後、環境省の部分についてもご説明申し上げます。
 まず資料4―1でございますけれども、経済産業省の施策につきましては全部で28個ございます。このうち、例えば一番上のエネルギーの面的な利用の促進など、目標見込み量が書いていないものが11ございます。残りにつきまして実績のトレンドが見込みを上回っているもの、例えば1ページ目をごらんいただきますと工場・事業場におけるエネルギー管理の徹底などでございますが、こういったものが5つございます。昨年3つでございますので2つ増えております。
 続きまして、例えば自主行動計画ですとか製造分野における省エネ型機器の普及などのように、実績のトレンドがおおむね見込みどおりというものが4つございます。これは前回6つでございまして減っておりますが、その分上回ってここに挙がっております。
 最後に、一番下にありますように中小企業の排出削減対策の推進など、実績のトレンドが計画策定時の見込みに比べて低いというものが8つございます。本日は、この8つを中心にご説明申し上げたいと思います。
 一番最初、2ページ目の中小企業の排出削減対策の推進でございますが、これは国内クレジット制度ということで大企業の自主行動計画の目標達成のために、中小企業などに資金支援、技術支援を行いまして、それで出た分のクレジットを充当するというものが目標値に対して若干低くなってございます。かなり低いのですけれども、こちらは2012年度かなり実績が上がっておりまして、トレンドとしては大分伸びてきているわけでございますけれども、まだ12年度が終わりましても少しクレジットが出てまいりますので、注視してまいりたいと思っております。
 2ページ目を御覧いただきますと、一番上の建築物の省エネ性能の向上。これも実績のトレンドが計画策定時の見込みより大分低くなっております。こちらにつきましては省エネ基準の確認をいろいろやっているわけでございますけれども、その中で少し実績が低くなっておりますが、次の家庭部門に住宅の省エネ性能の向上ということと並びまして工務店への支援の拡大ですとか、そういったことなども通じまして対策を強化していくところでございます。
 業務部門の上から4つ目に、高効率な省エネルギー機器の普及というものがございます。ヒートポンプ関係、高効率給湯器関係でございますけれども、こちらも低くなっておりますが事業仕分けで補助金を非常に厳しく削減されておりまして、個別の機器に対する導入支援が廃止されたというような影響もございまして低くなっております。法律による支援でトップランナー対象機器を追加など、いろいろ検討しながら普及を進めていきたいと考えております。
 それから同じページの一番下から2つ目、新エネルギー対策の推進でございます。こちらも低くなっておりますが差はそれほど大きくございませんで、2011年度について現在集計中でございます。2011年、2012年と固定価格買取制度が入っておりましてかなり進んでおりますので、これについてはかなりいいところまでいってトレンドに乗るのではないかと思っております。
 一番下に、コジェネ・燃料電池の導入促進というのがございます。これも目標値に比べまして若干低くなっておりますけれども、こちらにつきましても2012年度、引き続き導入が続いておりますので、今後期待できるのではないかと考えております。
 3ページ目、混合セメントの利用拡大も低くなってございます。こちらは公共工事の利用がそもそも減っておりまして、混合セメントを混ぜるような個体がそもそも非常に少なくなっているということでございまして、なかなか実績に届かないという実態がございます。
 上から4つ目でございますが、冷媒として機器に充てんされたフロンの回収でございます。フロン回収・破壊法に基づいてやっているわけでございますけれども、エアコンですとか建物を壊すときに一緒に壊してしまうといったこともあって、なかなかフロン回収・破壊法の実績が上がってこないということでございます。今後、フロン回収・破壊法を改正することも検討しておりまして、こういったこともあわせまして引き続きフロン対策全体を強化する中で、こちらについてもさらに支援していきたいということになっております。
 私からは、以上でございます。

○土居室長  続きまして、環境省部分のご説明でございます。資料4―2でございます。
 おめくりいただきまして2ページ目、3ページ目が総括表ということで、環境省部分の取りまとめを行っております。
 まず2ページ目、上の段でございますけれども、エネルギー起源の CO2対策ということで8種類ございます。これと目標に照らした評価というのを書いておりますが、◎が見込みを上回っているもの、そして△につきましては見込みが低いというものでございます。上からいきますと、特に△がついている部分については4つ目の業務用省エネ型冷蔵・冷凍機の普及、そして省エネ機器の買いかえ促進など、こういったところが見込みを下回っているところでございます。
 また、エネルギー起源以外のガスにつきまして2種類掲げておりますが、廃棄物由来対策の部分については見込みを上回っている状況というところでございますけれども、先ほどお話がありましたようなフロンの回収につきましては見込みに比べて低い状況になっているというのがあります。
 3ページ目には、数量的なものというよりは横断的な対策というものが掲げられております。法律に基づく対策の推進などいろいろなものがありますので、これらにつきましては後ろに続いてあります参考資料をごらんいただければと思います。
 まず、19ページ目をごらんいただきたいと思いますけれども、省エネ機器の買い替え促進につきましては、種類といたしましてはaからeまで掲げられているものでございます。2008年時点ぐらいまでは順調に進んでいた部分もあるのですけれども、リーマンショックなど、そもそも機器の売れ行きが落ちたということに伴って買いかえが促進しなかったところがあります。一番上の食器洗い機につきましても、実績を緑の線で書いておりますが2008年から停滞しているところで、こういったところが見込みと違っているというのがございます。
 また、若干飛んでいただきますけれども29ページ目でございます。温暖化対策法の改正、それの推進というところでありますが、地方公共団体の総合的・計画的な施策を進めるという観点から中ほどの四角に書いてありますけれども、各自治体が定める計画の中に自然エネルギー導入の促進などについて義務的な記載の推進を図っていただいているものであります。
 また、1ページめくっていただきまして30ページ目ですが、事業者の努力を促すという観点から業務部門、廃棄物部門に関します温室効果ガス排出を抑制するための指針。これを所管  とあわせてお示しし、現在、産業部門などに関しましても策定を進めているところであります。
 31ページ目はポリシーミックスの活用ということで、経済的手法の1つといたしましても地球温暖化対策のための税の導入を行ったということ。
 それと若干飛びますけれども、35ページ目でございます。事業活動におきます環境配慮を促進するという観点から環境報告、あと環境会計を進めるということで、中ほどにありますが24年度には環境報告などのガイドラインの改訂をしていくということで、企業の努力を促しているところでございます。
 あと40ページ目でございますけれども、政府によるクレジットの取得ということで、右側にありますように各年度予算措置を行いまして、これまで京都メカニズムクレジットを取得しているところで、現在でいきますと緑の吹き出しが下にありますけれども、約 9,000万トン分の取得が終わっているところでございます。
 環境省の取り組みという部分につきましては、以上でございます。

○浅野部会長  それでは、ただいまご説明いただきましたことにつきまして、委員の皆様方からご発言をいただきたいと思います。事務局の求めで本日は全員にご発言をお願いいたしたいということでございます。本日は36名ご出席でいらっしゃいますので、単純に割りますとお1人の持ち時間は2分です。時間制限を加えることなく自由にご発言いただく機会は今後あると思いますから、今日はどうぞご了承ください。
 それでは、今日は私が座長でございますので、産構審に敬意を表しまして秋元委員から順番に反時計回りで2分ずつ。産構審の先生方が多分2分をきちっと守ってくださるであろうと期待しております。よろしくお願いいたします。

○秋元委員  RITEの秋元と申します。
 1つ目は、これまで世界の動向としてIPCCの誤った解釈とか理解によって、国際的にも、国内的にも実現不可能なような目標ばかりが先に立って、それが国際交渉上のデッドロックに陥ってきているという状況だと思います。そういう意味からして、その辺の正しい理解をもとに、今後新しい枠組みを議論していくべきではないかというのが1点目です。
 さきの会合でも自主行動という話がちょっとありましたけれども、そことも関係しますが数値目標はあくまで結果であって、それよりもどう行動しているのかという行動が重要だろうと思いますので、今後いかに行動していくのか。行動重視の目標とか、そういうものを考えていくことが重要だろうと思っています。
 もう1つ、今日頂いた資料で国連の枠組みみたいな話はいろいろ書かれていたのですけれども、なかなか国連の枠組みだけではうまく機能しないというのが今の状況かと思いますので、もう少し国連以外の枠組みをフォローしていくとか、その辺をしっかり進めていくということも必要かと思いますので、資料もそういう視点で、そういうことも追加していただければと思います。
 最後の1点は、こういう状況の中で適応策の重要性というものは増していると思いますので、そこに関してもどのように考えていくのかということをぜひ議論していただければいいかなと思います。
 以上です。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 石田委員、どうぞ。

○石田委員  初めて参加させていただきます筑波大学の石田でございます。
 ゼロベースで見直すという。それは当然のことだと思うのですけれども、同時に世界に誇るべき目標というのを立てることが、これからの日本の成長戦略としても、そこは非常に重要だと思っております。それに関して目標を立てるだけでは駄目ですので、どう動かしていくかということで第1部の議論にも絡むのですけれども、モニタリングということを本当に真剣に考えるということが必要だと思います。
 それと、第2番目に消費者。我々、最終消費から、中間消費からいろいろありますけれども、そういう意味でいくと公衆のインボルブメントをどう考えていくか。そういう観点からのアピールを国内、あるいは世界中に向けてどう発信していくか。わかりやすく発信しているかという観点が非常に重要だろうと思います。
 せっかくの努力。いろいろなところで、いろいろな人が努力していることをアピールする。あるいは、それを共有していくということで目標を高く掲げ、かつ誠実に実施していただくのも重要だと思います。

○浅野部会長  ありがとうございます。
 内山委員、どうぞ。

○内山委員  これから大切な方向は、やはり海外で日本の技術をどう発展していけるのか。これは非常に大事な方針だと思います。そのためには企業にある程度自由に、伸び伸びとやれるような環境づくりが必要かと思います。数値目標だとか、規制だとか、そういうことで負担をかけると企業は取り組みにくくなる。そういう点に関して、目標というのは幅で考えることが1つかと思います。2020年ということで、今回第一約束期間と同じように5年間、それから目標もある程度幅をもって考えるということが大事だと思います。
 もう1点、エネルギー供給技術ですが、今回の原子力発電所の停止で何が代替エネルギーになったかというと、再生可能エネルギーではありません。天然ガスです。つまり、我々がきちんと自覚しなければいけないものがあります。それは今の社会は熱機関で成り立っているのだということです。熱、エネルギーの質が高く、特に高温熱源はエネルギー変換にも優れています。そういったところをしっかり見据えた上で政策が実行される必要があります。もちろん再生可能エネルギーを否定しているわけではありません。しかし、それだけに頼るような考え方というのは極めて危険でありまして、もっと天然ガス、あるいは 石炭を使うことも大事だと思っております。
 以上です。

○浅野部会長  岡委員、どうぞ。

○岡委員  目標と政策手段というのを整合的というか、地球温暖化自体を測定するというのは割と長期の目標が重要だと思いますが、市場メカニズムに頼ったような政策手段は非常に短期の目標を達成していく。その辺の不整合が生じていると思いますので、状況に合ったような政策手段をうまいこと組み合わせていくということが大事かなと思います。

○浅野部会長  圓山代理、どうぞ。

○圓山代理(奥山委員代理)  本日は代理なので発言は控えさせていただきます。

○浅野部会長  それでは、亀山委員、どうぞ。

○亀山委員  3つほどございまして、1つは、こういう大きいものは昨年も内閣府から指針が出たようにプログラム評価の考え方を取り入れて、先ほどたくさんのプロジェクトがあったわけですから、そのプロジェクトのアウトカムと全体のプログラムの関係性を、もう少しみえるような形で進めるようにしたらいいのではないかと思います。
 それから2020年ぐらいを想定したゼロベースの見直しの場合には、市場で受け入れのキャパシティーを考えた上での条件設定をしたほうがいいと。例えばフロン関係でいいますと、◎のついている効果が上がったというのはキャパシティーとしては非常にたくさん、ある程度、予算が少ないと十分できない。それに対して漏れ対策は実際にもの凄く技術的に困難な状況にもかかわらず、目標値を高く掲げたために△になる。ここら辺はゼロベースですので状況を十分把握したほうがいい。
 それからIGCCのような、世界に冠たる高効率の発電技術。こういうものも積極的に開発して、国際的な形で戦略的に省エネ技術を普及させると。そのような長期的な見方も含めて戦略を立てたほうがいいかと思っております。

○浅野部会長  橘川委員、どうぞ。

○橘川委員  一橋大の橘川です。
 3.11以降、3EプラスSということがいわれている。その中で、特にちょっと CO2が後退したかのように日本ではいわれていますけれども、それは多分日本だけの話であって、この委員会、これを全面的に頑張るということが非常に大事だと思います。その上で国内の原子力で減らす時代は終わって、どかんと実効性があるのは海外の二国間オフセットだと思うので、これをちゃんとやるということが大事だと思います。
 そうしますと、そのときに公平かつ実効性という言葉があるのですけれども、これは矛盾するところがあって、公平なんてすべての国の参加、あるいは、秋元さんが言われましたけれども国連ベースでやろうなんて言ったら、実効性がある手だてが打てなくなってしまいますので、私は国連なんか気にしないで実効性があるものをどんどんやる必要があると思います。トップランナーがいいケースですけれども、トップランナーなんて英語はネイティブは使わないわけで、日本人がつくり出した英語が世界ではやっているとか、確実に実効性のあるようなところを日本が率先してやることが大事かと思います。
 もう1つはLCAですけれども、本気でやる気があるのかどうかと思うような業界がたくさんあります。品目ごとにきちんと指標を詰めないとバウンダリの問題とか、ダブルカウントの問題があるわけで、もうすぐ準備にかからなければいけないわけですけれども、国の原子力政策が決まらないからとか低炭素社会実行計画が決まらないからなんていいますが、原子力でCO2を減らすわけではないので、自分たちがLCAの物差しを独自につくる。
 いずれにしても、LCAと二国間クレジットでぜひ環境省、経産省に頑張ってもらって、日本人がとれたことがないノーベル経済学賞をとってもらいたい。それぐらい価値があると思いますので、以上です。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 木村委員、どうぞ。

○木村委員  電気事業連合会の木村でございます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故から2年ということでございますけれども、今なお地元の方々、あるいは広く社会の皆様に大変なご迷惑をおかけしておりまして、改めて深くおわび申し上げます。
 それで環境問題、 CO2の削減ということでも大きな制約要因になっておりますし、それから節電ということで昨年、一昨年と2年間ずっと節電にご協力いただいておりまして、これにつきましてもおわびと感謝を申し上げる次第でございます。
 私どもは、いま橘川先生がおっしゃいましたけれども3Eということで、安定供給、経済性、環境ということ。この3つが重要ということで事業を進めてきたわけでございますが、当然のことながらSという安全が第一ということは変わりないわけでございまして、その点で私どもは、今後この環境問題におきまして重要なのは原子力と石炭の2つではないかと思っております。
 原子力の問題につきましては当然ですけれども、安全性を先取りして再稼働を行っていくということで、これに対する対応を精いっぱい果たしていきたいと思っておりますし、石炭火力という問題につきましては、ちょっと話が出ましたけれども、総理からのご指示でもあります技術で世界に貢献していくという観点から CO2削減をグローバルにとらえた形での国のご指導といったものを強く期待したいと思っております。
 私どもも、いろいろ石炭火力につきまして CO2の発生が多いわけですけれども、これを極力少なくするような技術開発、あるいはそういった点での削減の寄与ということで頑張ってまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長  坂根委員、どうぞ。

○坂根委員  私、経団連で環境問題を担当しておりますので、この立場でお話ししたいと思いますが、2013年以降、説明がありましたように「低炭素社会実行計画」をスタートします。地球温暖化対策推進本部、総理の目標、3月15日のメッセージの中で、経団連の計画が取り上げられたということは大いに評価したいと思います。今後、具体的には地球温暖化対策計画の策定に進んでいくと思いますけれども、ここでもこれを柱にしていただくようにぜひお願いしたいと思います。
 2050年の80%減というのは大きな目標なのですが、この長期目標について成長とエネルギーと CO2という関連で整合性をもたせることは大変かと思うのですが、2020年であれば成長をまず目標を掲げ、それに必要なエネルギーをどうして、その結果 CO2がどうなるという、この手順は絶対必要なわけでして、皆さんもおっしゃったように3Eの関連づけをもたせて、いきなり CO2を議論するのではない、いきなりエネルギーだけを議論するのではないという形で進めていただきたいと思います。
 最後に、これも皆さんおっしゃっていましたけれども二国間オフセット。私はこれが非常に大事だと思っていまして、考えてみたら貿易の世界でWTOをさんざんやって、結局、それで世界がまとまらずにFTA、EPAにいっているわけでして、私は CO2問題も結局、二国間あるいは複数国間の中でやっていかないと実際には CO2を下げられないのだと思っておりますので、二国間オフセットをぜひ強力に進めていただきたいと思います。

○浅野部会長  崎田委員、どうぞ。

○崎田委員  私は暮らしや地域の視点から、コミュニティビジネスとか環境まちづくり、そういう視点で歩んでおります。
 この地球温暖化という問題に関して、2011年からなかなか温暖化対策がとりにくいという中で、先ほど両委員長がお話をされた、今後の視点を見据えることが重要と考えます。例えば2050年、CO2マイナス80%というように国際的に考えてますが、その方向性をきちっと堅持するのだという意志をみんなが持つということが、まず大事だと思っております。それに向かっていきながら、今をどのようにみんなでしっかり乗り切っていくのかと、そのようなことを話し合えればいいのではないかと思っております。そのときに大きな視点が2つあると思っています。
 1つは、長期的に考えて大胆に達成できるような新しい技術をどのように日本が蓄えていくか。そして発信していくかということだと思いますし、もう1つは、暮らしや地域の中でどれだけ省エネとか新エネを取り入れ、そういう新しい暮らし方に変えていくかという作戦づくりだと思います。
 私の専門分野の地域のほうから申しますと、先ほど経済産業省、環境省のご説明とも、なかなか達成できないという点は民生のところに全部はまっています。そういうところを本格的にやっていくためにも、これから自治体をしっかり巻き込んでいくことが重要です。先ほど環境省の(資料4-2)29ページに地方公共団体の実行計画とありましたけれども、こういう計画も本格的に機能させて、どのように自治体がしっかりとした成果を上げていくのかということまで含めて、消費者や中小規模の事業者が本気で取り組むようにしていけばと思います。
 なお、目標値に関しては、昨年エネルギーの将来の選択肢を検討したときに、2030年に23%から25%削減というようなもとで試算を出したはずです。2020年には5%から9%削減という幅で、いろいろ試算したという経緯もあります。みんなで現実的な数字をどのようにつくっていくか。私はピンポイントでなくても、幅があってもいいと思いますけれども、何も決めないというよりはある程度の方向性を持ったほうが、市民や事業者、自治体もみんながやる気になると考えております。よろしくお願いします。

○浅野部会長  佐久間委員、どうぞ。

○佐久間委員  私がかかわっております鉄鋼業に関する問題でちょっと話をさせていただきたいと思いますが、ご承知のとおり鉄鋼業は CO2排出が極めて大きな業界でありまして、自主行動計画の中でも非常に積極的に取り組んでいただきました。
 しかし、その一方で環境問題が業界の将来に影響しかねないような状況になっております。そんな中で鉄鋼業にとどまりませんけれども、環境にかかわる技術を積極的に世界に打ち出して将来の技術革新につなげていただきたい。環境にかかわる目標を達成することはもとより当然ではありますけれども、その中で各業界の将来の姿がどうあるかということがみえるようにしていただけると大変ありがたいかと思います。いわゆる科学技術立国ということがもう随分前からいわれて多額な資金が投下されておりますけれども、その中で環境問題がどのように位置づけられるのかという姿をみせていただけるようにお願いできればと思います。
 以上であります。

○浅野部会長  杉山委員、お願いいたします。

○杉山委員  2020年の CO2目標をゼロベースで見直していくことがこれから行われるかと思うのですが、1つ大事な論点として省エネルギーの見通しがあります。現行、エネルギー・環境関係の省エネルギーの見通しというのは、コストゼロでかなり大規模な省エネルギーはできますという話で、この負のコスト、ないしは低コストで大規模な省エネが可能ですという議論は、IPCCの4次報告書を解釈する中で生まれたり、あるいはマッキンゼーのレポートがそういうことを大々的に言ったりしたのですけれども、これは学界ではかなり批判を浴びております。特に、大規模な省エネのポテンシャルがあるとして、それが負ないし低コストであるか。短期的なスパンで実現できるかというと実はそうではないという批判の内容でして、実はかなりコストを伴うのだと言われています。これには、隠れたコストがあるという議論と、あとリバウンド効果という議論がある。
 隠れたコストの議論というのは、どのような省エネポテンシャルを実現しようとしても、それを検討するための企業側の人工も必要であれば、政策側の人工も必要である。そういう人件費と、それから省エネするということで、そのほかの性能については実はかなり我慢しなければいけない部分もあって、それも経済的なコストに当たるということです。
 もう1つのリバウンド効果というのは、エネルギー効率が上がることによって省エネにはもちろんなるのですけれども、その一方で機器の利用頻度が増えて全体としてエネルギー消費が増える。そういったことでして、大体 100の省エネが見込まれるような機会のうち1割から3割程度が、実はリバウンドによって省エネルギーが損なわれる部分がある。そういったことであります。
 このような理解は、最近、特にリバウンド効果は本当にここ4、5年だと思いますが、かなり国際的に進んできておりまして、今度こういったエネルギー需給について考える場合には、このような視点というのは必ず取り入れていって、そうすると大規模な省エネポテンシャルが低コストなり負のコストで存在するという意見があっても、実はそのうち本当に低コストで実現できるのは、部分としては少ないかもしれない。そういった視点が必要であろうと考えています。
 以上です。

○浅野部会長   笠井代理、どうぞ。

○笠井代理(竹本委員代理)  竹本委員の代理で出席させていただきました日本化学工業協会の笠井です。
 今日、第1部の委員の方から何人かご指摘いただいたのですけれども、我々はライフサイクルの視点で CO2排出削減が重要だと考えました。我々、化学の製造プロセスで出る排出削減というのを今後も続けていくのですが、それだけでなくてサプライチェーン全体を眺めたライフサイクルでの削減。それは民生もあるし、運輸もある。そういうものと何人の方もいわれていましたけれども、そういう手法を使って海外での削減に貢献する。日本の製品・技術というのは世界的にもすぐれたものが多いので、そういうものをぜひ海外移転等を含めて利用しながら、海外での削減に貢献していくべきと考えています。
 我々、化学産業ですけれども、今後は他の産業部門のセクターとも連携してできるだけ同じような統一した考え方で、そういうものを目指していきたいと考えております。
 最後に、LCA的にいろいろな削減貢献を計算するのですが、その計算の仕方によって数値が大きく変わってきます。我々も国内の算定のガイドラインをつくったのですが、これを今グローバルにつくろうということで、化学業界のグローバルガイドラインを年内に作成しようとしているので、そういうものをほかの方にも利用していただいて、算定の信頼性というものをどんどん上げていきたいと思います。結論としましてはライフサイクル的な角度からの努力と貢献をしていきたいと考えています。
 以上です。

○浅野部会長  辰巳委員、お願いいたします。

○辰巳委員  3つぐらいお話ししたいと思っております。
 家庭での CO2削減に産業界とのつながりの中で、どのように取り組むのかというのが、ここに私が参加させてもらっている役割かなと思っております。商品やサービスの低炭素型製品のもの、LCA視点を条件とした上での、そういうものを買って、使ってということで貢献できるというのも重要な1つだと思います。それはもうさっきも申し上げたのですけれども、そういう製品を買ったとしても、上手に使いこなせなければ意味がなくなります。例えば、全く同じような省エネ型のハウスに住んでいる世帯でも、消費エネルギーが全く違うという話を聞いたりしますもので、上手に使っていくということも大事かと思います。
 2つ目ですけれども、再生可能エネルギーがFIT制度でかなり進んできているのだというご説明もありましたが、それはまだまだ太陽光発電だけで、その他のエネルギーに関してはいろいろと促進を阻む規制などがあり、非常に歩みが遅くなっているように私は思えております。だからそういうものを全省庁が協力して前向きに無理のない範囲であるとは思いますけれども、ぜひ検討していただきたいなと。再生可能エネルギーをどんどん取り入れる方向に検討していただきたいなと思っております。
 3つ目、熱エネルギーを発電して熱エネルギーとして使うのではなくて、熱エネルギーをダイレクトに熱エネルギーとして無駄なく使うということを、もっともっと生活者にも知っていただくようなことに取り組んでいただきたいなと思っております。電気は使いやすいので、電気にすべてかわるような感じがするのですけれども、過程で無駄があるような気がします。熱エネルギーを電気にしまた熱にして使うというその過程で無駄があるのではないかという気もします。
 それから最後になるのですけれども、これから長期的に考えるときに日本が高齢化し、人口減になっていくという状況にあって、本当にエネルギーの需要がどこまでも増えていくのかというのは、私にとっては非常に疑問に思っております。そのあたりも検討していただければいいかなと思います。
 以上です。

○浅野部会長 工藤代理どうぞ。

○工藤代理(豊田委員代理)  豊田の代理で一言、私見を述べさせていただきます。
 先日、JI監督委員会に参加しまして、その場でプロジェクト参加者からかなり現状に悲観的なコメントが出されておりました。ご案内のとおりEUの制度変更、もしくは当然経済状況も含めまして相当炭素価格が低い状態にある。この中で制度をどう今後維持し、発展させるかということがEUの喫緊の課題になっておりますが、一方で国連の枠組みでこれを解決し得るかどうかについては限界がある。そういう意味では国連の枠組み以外の、先ほど来話題に出ておりますが、また異なったフローでの実効性のある取り組みというものも、並行して行っていくことの重要性が今再認識されているのかなと思っております。
 そういう意味で、そういった考え方で日本がいろいろやっていくポイントとして2つ。1つは機会、もう1つはツールではないかと思っております。
 機会は、GSEP等を始めとしてさまざまなフレームワーク。もしくはAPECとかを使った、そういう機会をうまく活用していくことは従前からやっておりますが、そういうことをいかに進めていくかという点。
 ツールという面では、先ほど来LCA等の話題が出ておりますが、やはりアカウンティングの標準化を通してさまざまな諸国等の政策をうまく促進していくような、そういったツールを共有化していって、実効性のあるものをつくり上げていくという取り組みが重要だと思っております。
 その意味では、それはあくまでも一般的な要素なのですが、一番大事なのは日本として、それをうまく推進していくような体制を国内に構築するということもあわせて重要かと思っております。
 以上です。

○浅野部会長  米本委員、どうぞ。

○米本委員  80年代末から二十数年間、環境と外交をウオッチしてきました立場から一言、申し上げます。
 資料3にある首相の指示の下に、COP19までに25%削減目標をゼロベースで見直すとともに技術で世界に貢献していく、攻めの地球温暖化外交戦略を組み立てること、という重要な政府の方針があります。これに関連してですが、今回、温暖化対策のコンセプトとして、政府がベスト・アベイラブル・テクノロジーという概念をお使いになっています。これは外交的な見地からいうと大変いい概念のしようです。1970年代にオイルショックの下で日本が開発した省エネ・公害防止技術を、80年代にヨーロッパが環境規制をやろうとしたときにこの表現を使って、日本で開発された技術をヨーロッパに導入すれば、実際に環境規制は可能だということ間接的に意味したものです。その意味では暗黙の了解として、日本が採用している製品や技術は諸外国にも浸透していくべきだというメッセージがあると思います。
 ただし、温暖化対策の面では、もう先進国が一方的に削減するという時代は終わり、一方で、中国が世界最大の排出国になりました。世界全体のために先進国が一方的に削減するよりは、地域で協力するという方向が出てまいります。この点、東アジアをみると、世界最大の排出国であり途上国の代表として振る舞ってきた中国と、先進国の代表であって国内の省エネ投資を一巡させている日本という、最も非対称な国が海一つ隔てて環境問題で協力をすべき時代に入ってきています。これは、先回の安倍外交のときに確立された「戦略的互恵」の内実を詰めることを意味しており、これに関して、日本側が先にボールを投げるべきときに来ていると思います。外交は内政の延長ですので、上から目線ではない対等の立場から、お互いのウィン・ウィンになるような考え方を日本側から先に出すべきだと思います。佐久間委員長の下で鉄鋼業界を見させていただきまして、具体的な好例がございます、これなどを日本側から例示すべきだと思います。

○浅野部会長  菅家委員、どうぞ。

○菅家委員  連合の菅家と申します。
 2点申し上げたいと思います。資料3に基づき発言させていただきます。
 1点目は、国際的な交渉の枠組みについてです。資料3の9ページを見ていただきたいのですが、昨年までの交渉によって2020年以降の枠組みを構築することについて合意がなされました。先進国のみが法的な削減義務を負って途上国は負わないという枠組みから、すべての締約国が何らかの形で義務を負う。そういった枠組みを2020年以降にスタートさせることで合意しました。これはまさに日本政府も求めてきた、あるいは世界も求めてきた方法となるので、極めて高く評価すべきだと思います。
 一方で、日本政府は京都議定書第二約束期間に入らないことを表明していますが、京都議定書はこの2020年以降の新たな枠組みにつながることから、京都議定書の評価を改めてすべきだと思っています。また、この間の日本政府のCOPにおける対応についても、もう一度総括し、評価をし直すべきではないかと考えています。それが1点目です。
 2点目ですが、国内問題についてです。同じく資料3の21と22ページに、つい最近の政府の決定文書が載ってございます。本年11月のCOPまでに、既にカンクン合意に基づいて日本政府が目標としてきた25%削減目標についてゼロベースで見直すことが記載されています。これは冒頭、鈴木局長のご発言のように、まさに実現可能性のある目標にしなければならないことはそのとおりだと思いますし、なおかつ、最初に申し上げました国際的な交渉の枠組みの中でも整合性のあるものにしなければなりません。
 震災以降、約2年間にわたり、関係審議会において、この温暖化対策をどうするかということについて、国民的な議論も含めて議論を行ってきました。政権はかわりましたが、この間の議論の蓄積というものを十分活用しなければ、今年の11月までに目標を見直すことはなかなか難しいのではないかと思っております。

○浅野部会長   進藤委員、どうぞ。

○進藤委員  今後の議論が現実を見据えた議論になるために3点、申し上げます。
 1つは、エネルギー政策と地球温暖化政策の整合性の確保であります。従来から表裏一体だということで検討してまいりましたが、総理の指示、責任あるエネルギー政策の構築は、その後の説明も聞くと「年内中」とみております。一方、 CO2削減目標は「11月まで」の指示でありますので、この期限の違いの中でのこの両論の折り合いをつける必要があります。その整理をお願いしたい。
 2番目は、国内対策だけでなく国際的な視点をお願いしたい。2010年の全世界のGHG排出量が 500億トン、その内訳はエネルギー起源 CO2が 300億トン、それ以外のGHGが 200億トン。この中で日本のシェアはエネルギー起源 CO2で 3.8%、GHG全体では 2.7%です。これだけシェアが縮小した日本の国内対策だけでは、世界全体の削減に貢献することはできません。対策は日本の技術を移転して途上国でGHG削減を図るということに尽きるわけで、技術の移転で先進国、途上国の仕切りを実質的に解いていく。これが必要です。こういう視点をぜひ入れたい。
 3点目は、長期的な革新的技術開発の必要性であります。2050年までに世界全体で50%削減、その一部として先進国は80%削減という目標があります。これは「目指す目標」であって、いわば坂の上の雲で、坂を上っても届いていないかもしれない。今の段階では気合いでしかない。 300億トンのうち 150億トンが先進国、 150億トンが新興国ですから、全世界で半減して、トータル150億トンにするとすれば、先進国をゼロにしても、新興国は40年間、排出ゼロで成長しなければならない、という非現実的なことになります。
 何を言いたいかというと、世界全体で50%削減ということは、既存の技術ではできない「目指す目標」だということです。今、米国ではシェールガス革命が進んでいますが、あのような技術の開発・革新が起こって初めて実質的に減り始めている。メタンハイドレートの掘削技術開発であるとか、 CO2からメタノールをつくる技術開発であるとか、宇宙太陽光発電だとか、原子力の安全性を飛躍的に高める技術だとか。日本で80%削減を本気で目指すなら、こういうことに国家プロジェクトを形成して資源を投入すべきだと思います。そこのリーダーシップをどこかがとらないといけないと思います。以上3点であります。

○浅野部会長  大塚委員、お願いします。

○大塚委員  大きいことを最初に申し上げて、あとはやや小さいことをお伺いをしたいと思いますけれども、国内で実施可能なことをやっていくということは非常に重要ですが、この場は地球環境問題を扱っていますので、国際的な取り組みというのが重要になってくるわけです。
 資料3の10ページにございますが、日本では2020年の排出削減量は今後決定していくことになると思いますけれども、ぜひCOP19までにこれを策定する必要があると思います。アメリカは17%削減をシェールガスの革命によって達成できそうですし、EUも目標を達成できそうですので、日本が何か目標を立てて達成しないと、中国とかインドの削減についての努力を鈍らせるような影響を与える可能性がございますので、世界的な対策を考える上でも、日本が目標を立てて達成することは重要です。わが国が京都議定書第二約束期間に参加しなかったのは必ずしもいいことばかりではないと思っておりますけれども、それによって世界にショックを与えて結果的に主要排出国がすべて対策に取り組むことになったことは、先ほど政府も自負されておりましたが、何らかの意味があったともいえます。日本がこのような方向を進めていくのであれば、さらに2020年の目標を策定して達成することをぜひ考える必要があると思います。さらに2050年の数値目標も80%になっておりますけれども、達成していくように検討すべきだと思います。
 あとやや細かい点としては、LCAについて検討して二国間クレジットを高めていくというのは私も大賛成ですけれども、その中で輸出される製品の評価の問題が出てくると思いますが、WTOとの関係がございますので、WTOとも整合性のあるような、諸外国が文句をいえないような仕組みをぜひ編み出していっていただきたい。これは結構頭の要る作業だと思いますが、ぜひ検討していただきたいと思います。
 それから再生可能エネルギーに関して現在、風力とかは余り進んでいませんが、理由の1つとして送電網の強化が必ずしも進んでいないということがあって、これは国のほうでたぶんしてくださっていることですけれども、できるだけ早く強化をしてほしいということがございます。
 あと温暖化対策税が入ったことは私も大変よかったと思っているのですけれども、この使途についてちょっとお話がないので、これは一般財源に入っているので確認は難しいのかもしれませんが、もしできたらお話しください。
 あと熱に関しては、再生可能エネルギーについては固定価格買取制度が入りましたけれども、再生可能熱についてもぜひ導入が必要ですのでこの点も指摘したいと思います。
 以上です。

○浅野部会長  村上委員、どうぞ。

○村上委員  民生部門のエネルギーについて申し上げます。
 ご存じのように産業部門、運輸部門に比べて民生が非常に鈍化している。私も大変緊急性が高いのは民生部門だと思います。ただ、現在1人当たりとか、あるいは床面積だけをみると、日本は先進国の中では非常に少ない。例えば暖房のエネルギーというのは、ヨーロッパなんかの大体3分の1、4分の1ぐらいだと思います。そういう中で、いわゆる2020年、断熱を強化する。そういうことを進めるようなことでございまして、このためには国民の理解を求める。そういう活動を同時にしなければいかんと思っております。
 それと3.11の節電ですね。民生部門は大体10%から30%ぐらい、いろいろ節電とか省エネに成功しております。ですから、まだまだポテンシャルがあるということでございまして、この際、日本の消費文化のライフサイクルというものを見直して、やや国民的にメタボ化している消費生活スタイルをもう少しスリム化する必要があるかと。そういう流れの中で実効可能性のある民生部門の省エネ対策もこれから必要なのではないかと、そう思っております。
 以上でございます。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 それでは、村井委員、どうぞ。

○村井委員  地方行政に携わった立場から少し述べさせていただきたいのですけれども、一部の府県の案件でみますと非常に財政が逼迫しているということで、地方の役割というのが、なかなか十分な体制、組織というのがないというのが実情だと。これは皆さんのご理解を得られると思うのですけれども、一方で地方の中に温暖化防止活動推進センターというのがございますが、47都道府県と、あと政令都市で7つの54ありますけれども、約 7,000ぐらいの温暖化防止推進員がいらっしゃって地域で活動していると。ただ、手弁当なんですね。そういう活動をする方々を研修とか、なかなかできないという形で聞いております。民生用の CO2排出量が非常に多いということで、今各家庭に入って、そこで何をどうすれば CO2を落とせるかということをおこなっている。今地べたをはうような形で CO2削減対策をしているというのが実情でございます。そういう形ですので何か少し資金がないのかなと、もう少し活動できるよい知恵がないのかなという思いがあります。
 というのは、例えば製造事業者さんに非常にいい製品をつくっていただいても、需要する側が分からなければ絵にかいた餅になって当初の効果が出ないとか、そのようなことでありますので、その辺をもう少しPRできるような。私、教育という言葉が余り好きではないですけれども、国民の皆さんにご理解いただけるような活動は目にみえないんですね。今までですと目に見える形にしなさいということだったのですけれども、目にみえない、数値化できない部分があるのですが、その辺を再度見直してもらいたいなと思っております。
 最後に、もうあと1点です。ゼロベースで見直すという。ゼロベースで見直すというのはあまり宣言しないでいいのではないかという方々もいらっしゃいます。いや、違うのだよと。やはり25%ではないけれども、もっと前進していくという人々もいらっしゃる。国としてもどちらなのかPRを少ししていただければなと思っております。

○浅野部会長  藤井委員、どうぞ。

○藤井委員  目標見直しの点については、日本のエネルギー政策が煮詰まったということであり、日本国内の事情による見直しということで、この点については恐らく国際的理解はある程度得られるだろうと思います。
 ただ、一方でCOP21、2015年にはポスト京都の国際的枠組みの基本合意をしなければいけない。国際的な合意との整合性をとれるようなことを、我々は図っていかなければいけない。その中でもし可能であれば、我が国がリーダーシップをとれるようなことも期待されていると思います。
 もう1つは、総理の指示で温暖化技術で世界に貢献する、ということ。これは非常に大事なことで、将来、この21世紀を見据えて我が国の産業界の競争力強化につながっていくと思います。地球環境部会で低炭素ビジネスのワーキングを担当させていただいていますが、この分野こそ成長戦略の1つの柱になると思っています。
 ただ、それを推進していくには、これまで現状の産業構造自体をゼロベースで見直さないと実現できない。衰退産業を支えるだけのこれまでの産業政策では低炭素技術を推進していくことは非常に難しい。日本の技術は優れているとよくいわれます。実際にそうだと思いますが、技術をビジネスとして展開していくにはマーケットが変わっていかなければいけないと思います。国内のマーケットの改革を推進、効率化するためには、官民連携のパブリック・プライベート・パートナーシップ(PPP)をこの分野でも積極的に取り入れていく必要がある。審議会に対する国民の期待というのは、そうした改革、新しい市場づくりで大胆なビジョンを出してくれということではないかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○浅野部会長  原澤委員、どうぞ。

○原澤委員  2点あります。1点目は、先ほどのご紹介で京都議定書目標達成見込みということで、この点については非常によかったと思っております。特に外交的にも攻めの温暖化戦略という話で、こういったしっかりした国内政策をしていなければ発言力にも関連するので、今後ともぜひしっかりやっていってほしいと思っております。その関連でゼロベースの見直しということで、どの段階からの議論であるのか、ちょっと不安な点でございます。といいますのは、ここ数年、この部会でも非常に多くの議論があり、データ・情報もあるという中で、どこから議論するのかということについて、この部会での議論を生かす形、かつ、この2年間の省エネ、節電など国民の努力や、再生可能エネルギーの伸びといったものも、ぜひ含めて考えていただければと思います。
 2点目は、日本あるいは世界でも対策を進めているわけでありますけれども、温暖化の影響はもう確実に出ているという状況でありますので、その辺は共通認識として対策等の検討を進めていく必要があるだろうと思います。先ほど秋元委員からもお話があったように適応策というのが重要性を増してきておりますし、特に自治体の役割も非常に重要になってきた。そのためには国の方針がはっきり出されていかないと、なかなか地方も動けないということでありますので、この半年ぐらいの議論というのは非常に重要だと思いますし、また逐次自治体にもお伝えいただくということが必要ではないかと思います。
 以上です。

○浅野部会長  長谷川委員、どうぞ。

○長谷川委員  まず、運輸部門の統合的対策ということから述べさせていただきたいと思います。運輸部門の温暖化対策に関しましては、自動車単体の燃費対策だけではなくて交通流対策、エコドライブなどの統合的対策が重要であります。今後、運輸部門の温暖化対策に関しましては、国土交通省様、環境省様、経済産業省様が連携してフォローアップを進めていただくことをお願いしたいと思います。
 次に、日本の産業界としての発言をさせていただきますと、日本の CO2排出量は世界全体の排出量の約4%にすぎません。一方、日本の省エネルギー等の技術は世界に誇るものがあります。
 したがいまして、今後の地球温暖化対策を議論する際には、日本の技術を日本が一丸となって事業として世界に展開して、日本の経済成長と世界の CO2削減に貢献するという、いわゆる日本のグリーン成長戦略が必要と考えます。そのためには、国内におきましてはキャップ・アンド・トレード型の国内排出量取引制度などの抑制的な施策ではなく、日本の産業界は社会的なコミットメントにより自主的な取り組みを推進するとともに、政府はその後押しをしていただけるようにお願いいたしたいと思います。
 以上でございます。

○浅野部会長  中根委員、お願いいたします。

○中根委員  世界で50%以上、半分以上の削減をしないと気候が安定化しない。そういうことから考えたときに、やはり20%程度排出している国や地域、途上国等がある中で、日本の目標というのが、また国内対策がどういう意味をもつかということを考えることが重要です。それは恐らく外交的なポジションを強めるということに貢献すること。日本が世界での温室効果ガスの削減に貢献する、日本の企業等が海外で温室効果ガスを減らすことに貢献しつつ、利益も上げていくということ、そのための、技術や可能性の展示というような意味が、非常に大きいと思うのです。そういう意味で国内対策と外交ということの相乗効果を、かなり意識的に考えていくことが大事なのではないかということが1点であります。
 もう1つ、二国間クレジットの重要性ということを非常に強調されて、全くそのとおりだと思います。日本はHFCと3ガスの削減で非常に大きな成果を上げてきているわけで、その中のフロンを含めて、この CO2以外のガスについても取り組みを強めることが大事なのではないかと考えます。
 もう1つは、私は高知から来ました。コンパクトシティーとして資料4―2の5ページにも紹介されているのですけれども、日本の非常に典型的な地域、つまり海抜ゼロメートル地帯にびっしり人が住んでいて車社会になっている。こういうところで、さらに路面電車等の公共交通機関をより使いやすくするとか、山間部の再生可能エネルギーのポテンシャルを実際に使えるようにするとか、まだまだやることがあって、こういう取り組みも含めた国内対策を日本がやっている、そういうことも示すようにしていって、外交的な努力との相乗効果を非常に強く引き出していくということが大事だと思っております。
 以上です。

○浅野部会長  長辻委員、お願いいたします。

○長辻委員  最初にもお話がありましたけれども、あと数日で日本にとっての京都議定書第一約束期間が終わります。この次に当たって一番大事なことは、やはりPDCAを回すことだろうと思います。なぜかといいますと、2005年度以降で国と自治体がこれまで温暖化対策に投入した金額が20兆円を超えるという声もあります。同時に、それだけのお金を、税金を投入したにもかかわらず世界の平均気温というのは0.01℃すら下がっていないと。そういう厳しい声が上がり始めております。ですから、費用対効果をこの時点ではっきりさせて次の期間に入っていかない限り、なかなか国民の納得、協力は得られにくく、やる気も起きてこないのではないかと思います。ですから、従来どおりのやり方をそのまま延長したのではあまり芸がないわけでして、例えば二国間クレジットの拡大のような有効な施策への取り組みに力をいれていくことが肝要だと思います。
 あと、広い背景としての課題ということも非常に大事だと思います。すでにご承知かもしれませんが、最近、太陽物理学者の間では太陽活動の低下ということが非常に懸念されております。これは、太陽の活動が低下するから地球温暖化対策をしなくてもいいのではないかということではなくて、現在の傾向がこのまま変わらずに進んでいくとすれば、そう遠くない2050年あたりは何らかの気候に対する変動があらわれてくる。そういうタイムスパンの現象ですので、これも視野の1つに入れて考えていくべきかと思います。
 あともう1つ、熱汚染ということですね。これは人間活動に伴ってCO2だけではなく、熱がどんどん排出されてくる。こちらにも、注意を向けるべきだと思います。これは、ローカルな話ですとヒートアイランド現象にあらわれるのですけれども、今までの取り組みをみていますと、ヒートアイランド問題にはそれほど力を入れてこられたとは思えない。グローバルな地球温暖化問題においても熱汚染は無視できない要素なので、しっかりやっていただきたい。現実的な取り組みをお願いしたいと思います。

○浅野部会長  冨田委員、どうぞ。

○冨田委員  複数の委員の方が温暖化対策を実行する行動が大事なのだとおっしゃっていましたけれども、私も全く同感です。日本における温室効果ガス排出量の9割がエネルギー起源だということを考えれば、温暖化対策についてもSプラス3Eという観点が重要であり、また短期である2020年の目標設定においても、対策の実効可能性に基づいて書いてあることが必要であると思います。
 いずれにしても、問題の解決についてはいろいろな対策を相当しなければいけないわけで、そういう観点からして既存の施策がそれぞれの行動を促すことになっているかどうか、こういう視点のチェックも必要ではないかと思います。一例を申し上げれば、排出量算定・報告・公表制度において、毎年夏から秋にかけてどの企業が何万トン排出したというようなことが報道されるわけですけれども、その数字の中には、その企業の努力のほかに景気の動向であるとか、あるいは生産拠点を海外に移しただとか、電力の排出係数が大きくなったといったようなことが含まれるわけで、対策実施の努力を適切に反映しているとは必ずしもいえないところがあると思います。こうした施策について、さらに行動を促すような形にもっていく工夫が必要ではないかなと思います。
 以上です。

○浅野部会長  大聖委員、お願いします。

○大聖委員  運輸・交通、あるいは自動車に関連した分野で取り組んできたところから申し上げたいと思います。
 これまで燃費基準の策定にも関わってまいりまして、先ほどの評価にもありますように、運輸部門ではかなり CO2削減の優等生的な効果を得ていると思います。また、将来にわたっても大きな削減ポテンシャルを自動車単体としてはもっていると予想されますけれども、それだけでは不十分でありまして、今後自動車の利用にかかわる取り組み。とりわけITS、それから新政権が掲げておりますIT戦略ですね。あるいはICTといった技術の利活用が非常に重要であり、具体的にいいますとクラウドコンピューティング、それからビッグデータ。こういったものの活用というのは、これから力を入れていくべきではないかと思います。
 それからグローバルにいいますと石油の6割が運輸部門で消費され車が大半を占めていますので、こういったことを削減していくためには、モータリゼーションが進んでいる新興国に対する CO2の削減を働きかけるようなオフセット戦略ですね。これをぜひ展開していただきたいということ。
 もう1つは、エコカー関連の減税や購入補助は非常に幅広く行われておりますけれども、これに対する効果の評価をしっかりやっていただいて、将来につなげていただきたいと思います。
 さらにもう1つは、2050年といいますと、我々の大学を出た若いエンジニアが頑張って定年になるまでに成果を出さなければいけないので、結局、人材育成というのはきわめて大事です。特に非競争領域の共通の基盤技術ですね。これを確かにするための人材育成にも重点を置いて頂きたいと思います。
 最後に今後、国際的な社会変動、経済変動が必ず起こると思いますけれども、日本としてそれに耐えうるロバスト性の高い取り組みが必要ではないかなと思っております。
 以上です。

○浅野部会長  末吉委員、お願いいたします。

○末吉委員  2点あります。
 1点は、上部構造としてのカンクン合意の意味をどうとるかということであります。特にエンフォーサビリティをどう受けとめるべきか。実施計画で自ら目標を立てて行動するということですけれども、国際的レビューの意味をどのようにとらえるかですね。私自身のとらえ方をすれば2015年に法的枠組みが決まるわけで、その議論をするわけでありますし、温暖化の被害はますます激しくなるとすれば、むしろ京都議定書よりカンクン合意のほうが日本に対する国際的な監視や圧力が非常に強まると。そういった覚悟をもって、これから何を議論するかが必要になると思います。
 下部構造で申し上げれば、個別の企業についてはますます CO2管理が進んでいくと。これが実態だと思います。ですから、例えば CO2管理でいけばスコープ1からスコープ3へ拡大していきますし、あるいは来月からロンドンのストックエクスチェンジでは、とりあえず英国籍ですけれども CO2の量を公開することが義務づけになります。それから金融の世界では貸し出すローンが、その事業を通じてどれほどの CO2を出すのかをチェックしようではないかと、そのような議論すら始まっております。ですから CO2管理が非常に厳しくなると同時に、世界は CO2だけではだめだという話も始まっております。
 自然資本会計というのをお聞きになったことがあるかと思いますけれども、 CO2だけではなくて、例えば水をどうするのだ、土地をどうするのだ、森林をどうするのだ、海洋をどうするのだ。このようなことで、会計基準すら変えて自然資本を守ろうという動きが出ています。そういう中で CO2管理をどうするかですね。ですから、もっと申し上げればグリーン経済にしていこう。そういう中での CO2管理がどうあるべきかですね。これはまさに世界的視点と、長期的視点と、それから経済全体の問題。そういったことを考えますと、日本の産業や企業や経済の国際競争力をどういう視点から強化すべきなのか。そういった視点をもった議論をぜひ進めていきたいと思っております。

○浅野部会長  ありがとうございました。 荻本委員。

○荻本委員  30年ぐらい電力会社に勤めまして、家一軒とか、エネルギー全体というものを研究している立場から申し上げて、まずは何が目的なのかということを再確認したい。これは3EプラスSというようなことになっているのですが、責任とか、施策の結果をどう解釈するのかというような中間目標が重要なのではないかと考えるのが1点です。そういうことが念頭において議論が進めばいいなと思います。
 第2点は国内ということですが、すべてのセクターにたくさんの施策が必要になる。人材、金、そういうリソースの制約の中で、これから無数のところに展開していかなければいけない。そのためには一つ一つの施策の成果を共有して、PDCAが回るような仕組みというのが重要だろうと思っています。
 3番目、国外という視点では、現存のものを輸出できるとすればとても幸せなことなのですが、これが長期的に続くのかということを考えますと、今実際に海外では、スマートグリッドというようなキーワードのもとでパラダイムシフトが起きている。ですから、今売れるものを売り続けるだけでは世界の環境問題に最終的には貢献することができない。何をやっていかなければいけないのか、イノベーションという視点が重要だと思います。
 最後はもう少し大きな別の次元のパラダイムシフトなのですが、ヨーロッパなどで再生可能エネルギーが非常にたくさん入ったところでは、もう使い切れない。または火力発電では事業として成り立たないというような、たやすく予想できたことなのですが、それがもう現実に起こっています。それを技術、あるいは制度のようなものを組み合わせてどう解いていくのかということまで考えが至らないと、絵にかいた餅になるなということであります。
 以上です。

○浅野部会長  井上委員、お願いいたします。

○井上委員  電気事業連合会の井上でございます。
 COP19までに25%目標をゼロベースで見直すということに関しまして3点、簡単に申し上げたいと思います。
 1つは、エネルギー政策と温暖化政策というのは表裏一体。しかしながら、今回エネルギー基本計画に先んじて目標値の見直しを行う。この事情は非常に理解できるのですが、やはり原子力稼働の見通しなどを考えて一定の幅をもった値とならざるを得ない。いわば、暫定的ともいえる目標値、これの意味するところを、この委員の中で十分議論した上で、共通認識をもった上で国民の皆様に示していく必要があるというのが1点。
 2点目、総理の指示でもありますように、技術で世界に貢献し、攻めの温暖化外交戦略を組み立てるということに関して、先ほど来からも先進国と途上国の構図が変わっているというお話がありますが、条約交渉はもちろんのこと、国内対策の方向性を考えるに当たっても、国内の排出量削減にこだわるのではなくて世界全体の排出量削減を念頭に置いて、国内の技術を世界に展開するといった方向で国内対策も考えていく必要がある。これが2点目。
 3点目、この中環審でも、昨年6月にエネルギー環境戦略の選択肢案を示しました。あの検討においては、非常に時間的制約のある中でつくり上げたという経緯があったと思います。現時点でこれを検証し直して、ゼロベースで検討し直す必要があると考えております。
 以上です。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 市村委員、どうぞ。

○市村委員  1点だけ、お話しさせてもらえればと思います。
 この議論を進める上でバックグラウンドとして、金額の明確なシミュレーションが必要なのかなと思っていまして、どういう意味かといいますと、この気候変動に日本が対応していくためには、必ず短期的にはだれかに負担が生じると。これは国民なのか、企業なのか、よくわかりませんが、この何%を減らしていって、どういう政策からどのぐらいの負担がだれにかかるのか。例えば、国民にどのぐらいの金額の負担をしてもらうのか。あるいは生活をどのように変えていくのか。企業にどれだけインパクトがあるのか。企業の行動をどのように変えていかなければいけないのか。こういうところを正確に示してあげないと、もう国民は多分判断ができないのかなと思いまして、この政策を決めていく上で、そういう数値的なバックグラウンドを明確に出せれば国民の理解が得られるかなと思います。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 安井委員、どうぞ。

○安井委員  経産省に所属する1人ですけれども、実は環境省の中環審の委員として座っております。さらに文科省の環境エネルギー分科会の会長という職ももっております。
 文科省の報告というわけではございませんけれども、昨年終わりました気候変動予測革新プログラムというものの結果を眺めてみますと、もう2℃のシナリオはあり得ない。その次の3℃のシナリオ。いわゆるRCP4.5というものでもどのぐらいになるかというと、今後、排出できる排出量は2045年ぐらいとか、世界全体で物すごい勢いで減らさないと実現ができないということになっておりますけれども、そのあたりはあまり日本のメディアは報道してくれないかもしれませんが、日本国民はよく知らなかった。
 いずれにいたしましても、そういった問題の解決の鍵の、まずキーワードはどういうことか。途上国においてどのぐらい削減するか。これに関しましては前の方がおっしゃったように、私は非常に個人的には期待をしている次第でございますが、先ほど委員のご発言にもありましたように、これがずっと継続的にできるだけのイノベーションを我々はやっていく必要がある。
 2番目のキーワードは当然先進国なのですが、先進国がどのぐらい本気で取り組むかというのはすごく大きなかぎでございます。CCSの導入等を含めて、もっというとどのぐらいまじめにやらなければいけないかということが非常に重要かと思います。
 1つ、結論といたしましては、どちらかというと一旦決めてしまうとデッドロックしがちなエネルギー関係の話でございますし、2050年、世界全体の姿を見据えて、そこへの道筋というものの実態を図りながら、2020年の目標というものを定めることは重要かと思います。
 以上でございます。

○浅野部会長  住委員、どうぞ。

○住委員  2つお話しします。
 先ほどから日本の環境技術を世界の中で貢献するのだと皆さんおっしゃっていますが、僕からみると何か商売したいだけに思えます。それはなぜかというと、日本がこのグローバルな地球をどういう社会として、これから運営していくかということが全然はっきりしないのです。だから多くの人は自分たちが幸せに暮らしたいと思っていますので、そういうグローバルビジョンというのを国際的にも理解されるような努力をすると。それには、例えばヨーロッパのそういうビジョンはNGOとして日本でもばんばん宣伝する人がいたりするわけですが、日本の場合をみると海外でどれぐらいの人が、メディアを通してやっているのだろうか。あるとしてですよ。そう思います。
 ただ、国内的な問題を考えますと、やはり一番欠けているのは、これから日本の社会はどうなるのか。これが一番大きな問題だと僕は思います。それで年寄りの人はどうせ死んでいくからどうなってもいいやと思っているかもしれないし、若い人は職がないからどうなってもいいやと思っているかもしれないから何かやらないと、基本的にこの国をどのようにちゃんとしていってくれるのと。それが単に低炭素だけでなくて循環型もある。いろいろありますので、そこに関するビジョンと信頼できる政府というのを印象づけることは大事だと思いますので、最後に一言ですが、やはりエネルギーだけでなくて、温室効果ガスでいきますと土地利用の変化とか、熱帯林の伐採とか、そういうところから結構20%ぐらい来ます。そういったやり方は現在では、やはり生物多様性条約と温暖化、気候変動の枠組とペアですので、他とつながった施策をこれからもやっていただけるといいと思います。

○浅野部会長  河野委員、どうぞよろしくお願いします。

○河野委員  読売新聞の河野です。
 二国間クレジットをどんどんやるというのは全く大賛成なのですけれども、それと同時に忘れてはいけないのが、世界全体、国連気候変動枠組条約はいいかげんにせいというのは私も全くそう思いますけれども、そういう国連の場での CO2だけを削減する、数値をどうするということだけに焦点を合わせるのではなくて、例えば廃棄物との関連であるとか、そういうことにもだんだん声が出てきていますので、LCA、循環型、それから環境十全性、今までそういう公害を克服してきた日本の立場を踏まえながら、新たな全体的にこうあるべきというビジョンとか、方向性を指し示していくということも、そういう努力も怠ってはいけないと思います。国連がだめだからといって、あきらめてはいけない。二国間でやると同時に、そういうマルチの場(多国間交渉)でも何をやるかというのを両にらみでやっていかないと、日本の産業もどんどん外へ出て勝っていくことができないと思います。
 それから短期的には資料4―1にありますように、ここで実際のトレンドは計画策定時の見込みと比べて低い、こういうところがどうして低いのかを本当に真摯に検討して、次には上回っていくような、そういうところを一つ一つ、足元を固めていく。これは国内削減のことですが、そういうことが非常に重要だと思います。
 それで先ほどから2℃議論とか、長期目標の議論もありましたけれども、確かに科学の世界で2℃は無理だというのは、そういう人たちが科学者でも多いですし、実際そうだと思いますけれども、それを放棄してしまっては4℃とか5℃になっていくという現実もあるのですね。ですから2050年のことなので何か原則論的に、それは意味があるかという議論をしているのは全く意味がなくて、これは本当に坂の上の雲でもいいから、みんながそれを目指して頑張るのだと。あまり空理空論で消費している時間はないと思います。
 それから地球はとにかく1つしかないので、4つも5つもあるわけではないので、そこでどんどん出していけばいいやという時代ではないので、そういうことも含めながら、日本人として世界がどうしていくべきということを考えていかなければいけませんし、一番最後の発言になりますので、皆さんの発言を聞いていますと大体一致しているのは、そういう空転する議論をしていくのではなく、とにかく気候変動をどんどんやるということでは皆さん一致しているのではないかと思いますので、私もそれが非常に重要だと思います。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 それでは、産構審の委員長の山地先生。

○山地委員長  大勢の識者の意見を聞いていて、ほとんどの論点が出ているかなと思います。私も地球環境小委員会の委員長としてというよりも、個人として少し意見を述べさせていただきたいと思います。
 2020年を超えて地球温暖化問題に取り組んでいく中で、ある意味問題は十分認知されて、枠組みもできている。だからこれからはお祭り騒ぎのようなこととか、政治ショーという時代ではない。もちろん、これらは意識を維持するために必要だと思うのですが、ただ、やはり今からはグローバルな対策を本当に実行する段階だと思います。このとき大事なのは、リアリズムではないかと思います。もう少し現実的な行動をとるべき。その行動を促すこと。それもグローバルな視点、国際的な視点から行動を促すという意味では、先ほど来出ている二国間オフセット・クレジット制度とかは非常に重要なメカニズムだと思います。要するに国別に数値目標を与えて解くというよりも、国々が、地域が連携して解いていくということが重要だと思うのです。生産ベースの CO2排出量とか、消費ベースの CO2排出量をみていくと、今グローバル経済で国が連携しているわけですから、国の分割の意味というのは非常に低くなっている。ただし、ガバナンスからすると国が政策をつくるということを意識する必要がある。
 そういう意味で行動を促すための一番大事なことは、行動というのは動かす、ダイナミクスですね。これには駆動力としてギャップが要るのです。二国間オフセットにしても、例えば日本の省エネのトップランナー制度にしても、技術水準のギャップがあることをうまく使う。これは使えると思います。しかし、どこかで均衡してしまうわけですから、トップにいるところがまたさらに進化していかなければいけない。これがイノベーションだと思いますから、そこも促す必要がある。
 いずれにしても、非常に難しい局面に立ったなと思います。ただ、2020年目標についていえば、やはり他国もいろいろ条件をつけて幅で示しているというケースがございます。我が国もそういうことも考えて対処しないと、11月に予定されているCOP19に対応するのはなかなか大変だなというように覚悟した次第です。
 以上です。

○浅野部会長  ありがとうございました。
 私もいろいろ申し上げたいことがありますが、今、山地委員長がおっしゃったように、何か1つの目標を単一で考えることに無理があるなら幅ということも考えなければいけない。これは既に温暖化対策の計画のある段階でも、そんな議論をやったことがあります。また、限られた時間の中で議論しなければいけませんので、これまで議論してきたことの積み上げを大事にするようにとのご指摘もありました。私も全くそうであると考えておりまして、あんな膨大な資料はなかなか読む気にもならないですけれども、よくよく読めばかなり具体的な議論をやっていることがわかるわけですから、それのどこが足りないかという議論をしていくべきであって、どのような対策、施策を行うことができるのか、という点についていえば全く白紙で一から議論するわけではないということを確認していかなければいけないと思っています。
 いずれにいたしましても、与えられた時間は大変短いということがございますし、今後かなり集中的に議論をしなければいけない。この合同会議で議論をするようにというのが政府の決定でございますので、ぜひ皆さん方のご協力のもとで実のある議論ができるようにしていきたいと思っております。
 それでは、今日は一通りご意見をいただくということで終わってしまいましたが、また後で議事録を精査いたしまして、ご発言の中でご指摘いただいた事項のうち、今後どこを論点としていったらいいかといったといった点は、山地委員長ともご相談しながら整理していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最後になりましたが環境省地球環境局長、関局長からごあいさつをお願いいたします。

○関局長  環境省地球環境局長の関でございます。
 本日は合同会合におきまして皆様方から貴重なご意見を賜りまして、まことにありがとうございました。
 実はきょう午前中でございますけれども来年度以降、4月以降に法に基づいた温暖化対策計画ができるようにということで、温暖化対策推進法の改正案を政府が提出しておりまして、衆議院の環境委員会で数回にわたって議論を行って、きょう午前中の委員会で全会一致で一部修正されて可決しまして、今後、本会議を経て参議院の審議に付されるということでございます。たくさんの附帯決議をいただきまして一々ご紹介できませんけれども、2020年目標については現下の情勢を踏まえつつも、野心的な目標を設定するようにというような附帯決議をちょうだいしております。
 いずれにしましても、新たな温暖化対策計画の策定に向けまして、この合同審議会におきまして今後検討をお願いすることになると思います。ぜひ先生方におかれましては、今後ともご意見いただきますようによろしくお願いいたします。本日は大変ありがとうございました。

○浅野部会長  大変ご協力いただきまして、予定の時刻に終わりつつあります。どうもご協力ありがとうございました
 それでは、事務局から何かありましたらどうぞ。

○飯田室長  委員の皆様におかれましては、ありがとうございました。
 議事録につきましては事務局で取りまとめを行いまして、委員の皆様にご確認いただきました後に、ホームページに掲載させていただきたいと思います。
 今後のスケジュールでございますけれども、大体月に1回ずつぐらい、また開催させていただきたいと思っております。具体的な日程調整はご連絡を差し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長  それでは、本日はこれで散会いたします。

――了――

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