中央環境審議会 地球環境部会(第109回) 議事録

日時

平成24年6月13日 14:00~15:24

場所

全国都市会館 2階「大ホール」

議題

  1. 2013年以降の対策・施策に関する報告書のとりまとめについて
  2. その他

配付資料

資料1
2013年以降の対策・施策に関する報告書(地球温暖化対策の選択肢の原案について)(案)
参考資料1
「2013年以降の対策・施策に関する報告書」(地球温暖化対策の選択肢の原案について)(案)に対し、各委員から頂いた御意見とその対応について
参考資料2
2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会における議論を踏まえたエネルギー消費量・温室効果ガス排出量等の見通し
参考資料3
経済モデル分析の試算結果について
参考資料4
各WGの検討内容について
参考資料5
各委員から頂いた意見書
参考資料6
2020年におけるエネルギーミックスの推計について(総合資源エネルギー調査会第26回 基本問題委員会(平成24年6月5日)資料5)
参考資料7-1
選択肢に関する中間的整理(案)(エネルギー・環境会議第9回(平成24年6月8日)資料4)
参考資料7-2
選択肢に関する中間的整理(案)【概要】(エネルギー・環境会議第9回(平成24年6月8日)資料5)

午後 2時00分 開会

地球温暖化対策課長
それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会第109回を開催いたします。既に委員総数の過半数の委員にご出席をいただいておりまして、定足数に達しております。また、本日の審議については公開とさせていただいております。では、以降、議事進行については、中央環境審議会地球環境部会の鈴木部会長にお願いいたします。なお、カメラ撮りにつきましては、資料確認が終了したところまでというふうにさせていただきますので、宜しくお願いいたします。

鈴木部会長
それでは、まず、配付資料の確認を事務局からお願いします。

地球温暖化対策課長
いつものように、議事次第の下半分に配付資料リストがございますが、資料1が報告書の案でございますが、机上配付させていただいております資料1は2種類ございまして、一つは見え消しのもの、もう一つは、その見え消しを反映させたものというふうになっているかと思います。それから、参考資料が全部で7-2までございますが、参考資料1が「2013年以降の対策・施策の報告書」に対し各委員からいただいたご意見とその対応についてでございます。参考資料2が2013年以降の小委での議論を踏まえたエネルギー消費量・温室効果ガス排出量の見通しでございます。参考資料3が経済モデル分析の試算結果について、参考資料4が各ワーキンググループの補足資料として、一番上のところにはエネルギー供給WG(補足説明資料)というふうになっているかと思いますが、参考資料4として、追補版というふうになっているものでございます。参考資料5が各委員からいただいた意見書。参考資料6が2020年におけるエネルギーミックスの推計について、参考資料7-1が選択肢に関する中間的整理案、参考資料7-2が選択肢に関する中間的整理案の概要というふうになっております。なお、お手元に、井上委員と渡邊委員の方からご提出いただいた意見書が配付されているかと思います。いかがでございましょうか。もし不足分がございましたら、お申しつけくださいますようお願いいたします。

鈴木部会長
よろしいでしょうか。もし過不足ございましたら、事務局の方までお申しつけください。それでは、議事に入りたいと思います。本日の議題は、議事次第にございますように、二つですが、もちろんこの(1)に示されております、2013年以降の対策・施策に関する報告書のとりまとめ、これが主要な議題、これにつきましても既に十分なご議論をいただき、また、コメントをいただいております。それを資料1として反映されたものがお手元に配付されております。まず、それでは、この議題の1に入りますが、資料につきまして、事務局の方から説明をお願いいたします。

低炭素社会推進室長
それでは、資料1(机上配布の見え消し版により反映版とページ番号が異なることがございます)でございます。2013年以降の対策・施策に関する報告書(地球温暖化対策の選択肢の原案について)というものでございます。おめくりいただきまして、1ページ目でございますが、こちらにご議論いただきましたエッセンス、地球温暖化対策の選択肢の原案というものを掲載してございます。見え消し版でいきますと、2020年及び30年の温室効果ガス排出量につきましては、一定の経済見通し等のもと、各選択肢において想定される対策・施策が実施された場合に見込まれる排出量というもので、こちらを6案、記載しております。
2ページ目以降が目次でございますが、読みやすさの観点から、大きな柱立てをしておりまして、ローマ数字を振りながら示したということで、例えば、ローマ数字の3でいきますと、選択肢の原案が書かれている部分が示されているという構成に変更しております。また、3ページ目には、これまでご議論いただきました様々なデータ、情報につきまして、別添、また、別冊という形で、今後、つけていくというものでございます。
4ページ目以降が本文でございますが、まず「はじめに」ということで、5ページ目でございます。前回いただきましたけれども、これまで議論していただきました2年間の経緯を記載すべきというお話でございまして、平成22年4月から始まりました中長期ロードマップ小委員会での検討、また、途中ございました東日本大震災、こういった影響、それに伴いまして、現行のエネルギー基本計画を白紙で見直すという動きがありまして、エネルギー・環境会議におきましてエネルギー環境戦略を練り直すという動きになったこと。そして、その一環といたしまして、2013年以降の地球温暖化対策についても、このエネルギー・環境会議で検討を行うこととされたという経緯を取りまとめてございます。また、6ページ目でございますけれども、地球環境部会におきましての議論ということでございますので、いかにして温室効果ガス排出量を削減できるかについて議論を重ねてきたということで、特に立脚点を明確化したというものでございます。
続く11ページ目でございますけれども、こちらにつきましては、選択肢の原案を検討するに当たっての基本的な考え方を記載した部分でございまして、その最後の部分でございますが、「また」といたしまして、基本的な考え方に加え、低炭素社会の実現というものが気候の安定化、そして、持続可能な社会の実現に貢献するということ。また、「現在と将来世代のために、今どれぐらい投資するか」という観点からの検討が重要である旨を記載してございます。
34ページ目まで飛んでいただきまして、こちらは将来像の部分でございますけれども、これまで、主に技術ワーキンググループ、そして、マクロフレームワーキンググループの検討結果を記載しておりましたけれども、前回、それ以外のワーキンググループにおきましても、2050年の将来像について検討を行っている部分があるということのご指摘がございましたので、低炭素地域づくり、自動車分野、住宅・建築分野、そして、エネルギー供給分野で、2050年の検討を行った部分につきましては、この章のところに記載をしているというものでございまして、具体的な中身といたしましては36ページ目から、各ワーキンググループで2050年の姿を検討した部分につきましては後ろの部分から、36ページ目、そして、37ページ目に移動してきたということでございます。
39ページ目以降が、2020年、そして、2030年の国内排出削減対策の複数の選択肢の原案に係る部分でございます。まず39ページ目、中ほどから、ワーキンググループにおいて、どのような検討が行われたのかという経緯を書いております。読みやすさの観点から、端的に整理したということで、各ワーキンググループにおいて、図表にありますようなケース分けを行い、議論をしてきたということ。また、40ページ目でございますけれども、なお書きで書いてございますが、地球温暖化対策の国民的な議論を、今後、行うわけでございますが、それも踏まえ、対策・施策の組み合わせも含めて、国民経済に与える影響、こういったものを考慮し、対策・施策の精査を行って、2013年以降の計画を策定するという、今後の予定、留意点を書いたというものでございます。また、40ページ目、中ほどから原子力発電の割合の想定という部分でございますけれども、基本的には、総合資源エネルギー調査会基本問題委員会におきまして提示されたエネルギーミックスの中での原発の割合、これを使っての計算というものでございます。また、なお書きのところで、2020年における原子力発電の割合、これの計算の仕方につきましても、2010年の原子力発電の割合の実績値、そして、2030年における割合の選択肢、これを直線で結んだという試算の仕方をしたというもので記載をしてございます。
46ページ目に飛びますが、こちらは各部門ごとの検討をワーキンググループで行った結果を記載している部分でございますけれども、まず、産業分野でのお話ということで、素材四業種については、その対策の導入量というものにつきましては、業界のヒアリングを行って、それに基づいて示したというもの。また、BATの導入による省エネを見込んだ場合というものを高位にし、中位、低位につきましては、その削減見通しを確実に達成することを目標とするということで記載しておりますが、こちらにつきましても、業界ヒアリングをもとに設定をされた旨を記載しております。
これら情報を報告させていただいた上で、部会、小委員会において、どのような意見があったのかというのを48ページ目に記載してございます。48ページ目、下の部分でございますが、先進的な低炭素技術の開発というものにつきましては、人材の育成というのが必要不可欠だというご指摘があった部分、また、49ページ目でございますけれども、基準以下の製品・製造・販売・輸入の禁止というものに関してでございますが、これにつきましては、温室効果ガスの削減の観点のみに基づく、こういった制度の提案については懸念がある旨の意見、また、政府は、企業の自主的な取組を後押しすべきというご意見、さらに、排出削減の対策・施策の検討に際しては、国際的公平性・実効可能性・国民負担の妥当性の確保が重要であるとの意見があったというものをつけ加えてございます。
続く50ページ目でございますが、こちらは運輸部門でございます。自動車分野を取り巻く状況という記載の中で、次世代自動車の中でも、天然ガス自動車も重要な役割を果たすというご意見がありましたので、追加をしてございます。若干飛びますが、56ページ目でございます。こちらにつきましては、住宅・建築物ワーキンググループから報告をさせていただいた部分でございますが、下の33行目のマル1と書いてある部分でございますが、外皮性能という言葉を使っておりますが、こちらが、馴染みが少ない言葉というご指摘がございましたので、その定義をわかりやすく注書きで記載しているものでございます。また、おめくりいただきまして、住宅・建築物分野に関します主な意見といたしまして、57ページ目、下の部分でございますが、家庭での電力需要が横ばいとなっている要因の一つとして、所得の低下というのが挙げられるというご意見があった旨を記載してございます。続く60ページ目でございます。こちらにつきましては、エネルギー転換部門に関しまして、ワーキンググループからの報告があった内容というものでございます。60ページ目、一番上の部分でございますが、CCSに関する記述というものでございまして、9行目のところでございますけれども、ワーキンググループでの検討内容に正確に沿った記述にするというという観点から、CCS Readyというものを前提とすることなどについても検討の必要があるという書きぶりにそろえております。なお書きのところでありますけれども、これは、この60ページ目、下の33行目に記載しておった部分でございますが、こちらもCCSに関する記述でございますので、記述場所を移動してきたというものの修正でございます。また、60ページ目、下の部分でございますが、28行目からの部分が、火力発電の発電電力量の構成についてというものでございまして、ワーキンググループにおきましては、化石燃料のクリーン化という観点を重視し、CO2排出抑制のために必要な案と考えられるものを提示した、報告したというものでございます。なお書きといたしまして、安全・安定供給・効率・環境と、こういった観点に十分留意する必要があるというご意見もございました。また、続く61ページ目でございますが、中ほどに、技術ワーキンググループにおける検討においては、CCSが大きな寄与を果たすということとされておりますけれども、こちらにつきましては、現行のエネルギー基本計画に記載されているように、2020年代の商用化に向けて必要な制度整備が早急に行われた場合には、2030年時点での一定程度の寄与を果たすということも考えられるというご指摘もございました。
続く65ページ目でございます。こちらにつきましては、表の下でございますけれども、系統安定策に関する記述の部分でございますが、東日本大震災直後、計画停電の実施を余儀なくされたということの経緯を書いておりますが、太平洋岸に立地されました火力発電所、原子力発電所の供給力が一定期間大きく低下したということが原因である旨を記載してございます。また、66ページ目の下の部分でございますが、注書きにFIT制度におきます契約申し込みの拒否事由について書いてございますが、現時点でいきますと、パブリックコメントが行われているということで、進捗状況の追加をしてございます。続く68ページ目でございますが、エネルギー供給ワーキンググループなどの主な意見ということでございまして、エネルギーセキュリティ、経済性についても再度十分検討する必要があるというご意見。また、火力発電の発電電力量の構成に関しては、基本的な考え方の提示にとどめるべきというご意見。CCSのシステムとして機能させるためには、貯留場所の確保が必要であるということですが、技術開発を並行しているという現時点においては、「CCS Readyの導入を検討する」というのが適切であるというご意見もございました。
また、若干飛びますが、77ページ目でございます。こちらにつきましては、分野横断的な取組、基盤的な取組の部分に関します委員からの主な意見というもののところでございます。まず、一つ目の丸でございますが、税制のグリーン化につきましては、地球温暖化対策のための石油石炭税の税率の特例につきましては、温暖化対策を強化する第一歩であり、将来的には税率の引き上げが必要というご意見、税制のグリーン化については、部会、小委員会における検討では、施策として取り組むことについて十分な議論を行っていないとのご意見があったというものでございます。また、二つ目の丸でございますが、国内排出量取引制度につきましてでありますが、こちらにつきましては、欧州、米国各州で電力、素材製造業の排出削減政策のメインであるということで、負担ではなく、効果を重視して導入を具体的に検討することを記述すべきというご意見。また、費用効果的な対策を進めていくためには、中位の対策をとる場合であっても、取引の導入は必要であるというご意見があった一方、部会、小委員会での議論が十分ではなかったというために、導入ありきの表現は早計であり削除すべき、また、海外における制度の状況、公平なキャップが設定できないなどの制度上の難点を踏まえて、導入の要否について十分かつ慎重な検討が必要であるというご意見、制度導入に反対であるというご意見があった旨を記載してございます。
続く79ページ目からが、経済への影響・効果を分析した結果でございます。79ページ目、上の文章につきましては、文章が長くて読みにくいということから、整理をした部分がございますし、また、なお書きで書いてある部分に関しましては、一次エネルギー供給、また、最終エネルギーの需要、こういった量につきましては、別冊の方で記載されている旨を書いてございます。79ページ目の下、そして、80ページ目の脚注のところで書いてございますが、分析におきましては、成長シナリオ、そして慎重シナリオという二つのものがございますけれども、80ページ目の脚注、一番最後の部分でございますが、作業上の制約から、本会におきましては、総合エネルギー調査会で検討が行われておりました慎重シナリオと近いケースで分析を絞って行ったという、絞り込みの状況について、経緯を書いてございます。また、81ページ目の部分におきましては、試算に当たって用いた前提条件の記載をしてございます。さらに、その慎重シナリオの前提条件の表の下でございますが、経済モデル分析によって得られた試算結果につきましては、各選択肢の原案について、国民生活であるとか、経済への影響の視点からの判断材料として活用することができるというご指摘がございましたので、その旨を書いてございます。83ページ目でございます。こちらにつきましては、経済モデル分析の結果を提示するに当たっての留意点というものを記載しておりますが、四つ目の丸といたしまして、これらの結果につきましては、個々の政策を評価する手段としては活用すべきであるということでありますけれども、その際に、他国における地球温暖化対策の強度というものが、我が国の経済に与える影響などについて、さらに検討が必要であることであるとか、経済モデル、それぞれにおいて取り扱うことができる範囲であるとか、分析項目が異なるということを踏まえながら、慎重に考えていく必要があるというご指摘もございました。また、試算結果の見方につきましては、84ページ目でございますけれども、一番上に「その際」というふうに書いておりますが、モデルの中でCO2削減の達成をするための炭素価格というものが限界削減費用として出てくるというものでございます。経済モデルによって算出される、これら限界削減費用というものは、家庭や事業者に求められる排出削減努力の程度を表す指標の一つであるということとして理解することができるというものを記載してございます。また84ページ目でございますけれども、モデルから得られる電力価格というものの見方といたしまして、モデル上では限界削減費用を上乗せしたものであるということ、また、すべての施策が炭素価格として表現されているということですので、講じられる施策によっては、限界削減費用が実際には変わり得るということに留意が必要であるということが記載してございます。
続く87ページ目でございますが、一番下の部分、28行目からでございますが、グリーン成長の観点から、これら経済分析を行った結果をどう見るのかということでございますが、GDPの減少を緩和するためにどのような政策手段があるのかということを検討するに当たって、重要なツールになり得るということ、そういった観点から、経済モデルを使っての追加分析を行っていただきまして、政策のとりようによりましては、GDPの減少などが緩和されるという結果が示されたということでございます。実際、政策を考えるに当たりましては、グリーン成長の実現のためにどのような投資を促進すべきなのかということを、政策を実施するに当たってよく考える必要があるということが示唆された旨を記載してございます。
続く89ページ目から90ページ目にかけてでございますが、こちらが複数の選択肢の原案を絞り込んでいった過程を記載したものでございます。90ページ目には、5月23日に行いました選択肢の原案を絞り込むに当たりましての各委員の皆様への意見照会の結果というものを記載してございます。これらの意見照会であるとか、また、総合資源エネルギー調査会におきまして選択肢の案の検討状況がございましたので、それらを踏まえまして、5月28日の部会・小委員会の合同部会におきまして、五つの選択肢を絞るということのご議論をいただいたわけでございます。その際には様々なご意見いただきましたが、例えば原発35%ケースは現実的ではないので、選択肢として提示すべきではないというご意見、また、地球温暖化対策を進めていく観点からは、対策低位ケースにつきましては、選択肢として提示すべきではないというご意見、また、原発25%ケースにつきましては、対策中位と組み合わせるべきというご意見などがございました。そこで、91ページ目にかけてでございますが、これらのご意見、また、総合資源エネルギー調査会において、原発の35%ケースが参考扱いになったことなどを踏まえまして、91ページ目、中ほどにあります表のように、原案1、2-1、そして、3、4という4ケースをお示しして、さらに意見照会をさせていただいたということでございます。その際の結果といたしまして、原発の15%ケースの蓋然性が高く、この原発割合で対策の高位と対策の中位の比較ができることが、選択肢検討の際の有用な情報になるとのご意見、ということで、原案2-2というものを選択肢として加えるべきという意見が複数あったというものでございます。
さらに、92ページ目にかけてでございますが、総合資源エネルギー調査会におきまして、原発の比率が20%、25%のケースを、これを一つの選択肢として扱うということでありましたので、選択肢の原案3と原案4を統合すべきというご意見もございました。これらのプロセスを踏まえまして、また、5月5日に開催をされました総合資源エネルギー調査会におきまして、原発0%のケースというのが、2020年で0%にするケース、そして、2030年に0%にするケースという、二つの場合分けがなされということを踏まえまして、こちらの表にございますように、原案を1-1、1-2、そして、原案2-1、2-2と、さらに、原案3-1、3-2ということで、6ケースを絞り込んだというものでございます。表の下に、さらになお書きで書いておりますけれども、これらの選択肢につきましては、エネルギー・環境会議に報告され、国民的な議論を経て、対策・施策の組み合わせなども含めまして、またさらに精査される旨を記載してございます。
93ページ目以降が、この複数の選択肢の原案の評価というものでございます。まず、93ページ目、上の部分からでございますが、小委員会におきましてご議論いただきました検討方針というものがこちらに掲げてございます。さらに、93ページ目、下からでございますが、エネルギー・環境会議から基本方針が示されまして、地球温暖化対策として、省エネルギー、再生可能エネルギー、化石燃料のクリーン化、分散型エネルギーシステムへの転換というものを検討して、選択肢として提示する旨、指示があったというものでございます。これらのことを考え合わせまして、この五つの選択肢の原案というものにつきまして評価を行うための各種指標につきましては、次のページに記載してございますが、定量可能な形で整理をしたというものでございます。前回、こちらをご覧いただきました際には、さらにわかりやすさを追求するという観点から、省エネ、再生可能エネルギーなど、各分野におきまして、各ケースがどれぐらいのものなのかというものを図化すべきだというご意見がございまして、95ページ目からが、省エネ、再生可能エネルギーが各ケースごとにどれぐらいの進捗になるのか、また、96ページ目につきましては、化石燃料のクリーン化がどうなるのかということをお示ししてございます。さらに、97ページ目には、分散型エネルギーの進捗、こちらにつきましては、太陽光発電とコジェネの合算値として示してございます。また、2020年、30年の温室効果ガス排出量が基準年比でどのようになるのかというものを示し、98ページ目には、省エネ、再エネのための追加投資、さらに省エネのメリットとして回収額がどうなるのかということ、99ページ目には、2030年時点での光熱費の変化であるとか、GDPの変化、これが各ケースごとにどうなるのかというものを示してございます。
また、100ページ目からでございますけれども、こちらにつきましては、経済モデルの結果につきまして、わかりやすく伝えるという観点から、実績値、また、試算の前提として用いました参照ケースの値、さらに、経済モデルの計算結果を組み合わせて図化をしたというもので示しておりまして、どのようにつくったのかということの説明書きを記載をしたというものがございます。さらに、101ページ目の下のグラフでございますが、2020年、30年の排出量がどのようになるのかということを実績と、さらに、2050年、80%との位置関係がどうなるのかということを示すためのグラフを追加すべきというご意見がございましたので、これを追加をしております。
また、102ページ目からでございますけれども、先ほどお示しをしました各選択肢におきまして、最終エネルギー消費の削減量、省エネルギーがどの程度のものなのかということにつきまして、現行のエネルギー基本計画との比較、また、2050年におきまして、技術ワーキンググループの分析でどれぐらい進捗しているのかということとの関係を表すということで、例えば、省エネの部分につきましては、現行エネルギー基本計画が1割の省エネを見込んでいたということでいきますと、概ね2倍という関係になること。二つ目の丸といたしましては、同様に、再生可能エネルギーの導入量につきましては、現行エネルギー基本計画との状況からいきますと、1.4倍のスピードの進捗ということ。同様に、火力の内訳、分散エネルギーなどの記載をしてございます。また、下の方でございますが、2020年の温室効果ガスの目標につきましては、国内の吸収対策、そして、海外における排出削減も勘案した上で、今後、検討していく必要があるということ。また、主な意見といたしまして、103ページ目でございますが、グリーン成長というものにつきまして、環境、エネルギーへの取組というのが成長の主要な構成要素となっていくことであるということで、これを中身について具体化していくことが重要であるというご意見、それを検討するに当たりまして、複数の選択肢の原案を評価する際には、国際的な公平性などの観点が重要だというご指摘もございました。
また、105ページ目でございますが、こちらは国内の吸収源対策というものでございまして、これに関します主な意見というのが105ページ目、下から記載がされております。国内排出削減、海外からの排出削減、国内吸収源対策につきましては、それぞれ目標を掲げるべきというご意見があった一方、そうすべきではないという反対の意見もあったという旨を記載してございます。
また、若干飛びますが、109ページ目でございますけれども、こちらにつきましては、海外における排出削減についてのセクションでございますけれども、それに関する主な意見というものでございます。こちらにつきましては、それぞれに目標を掲げるべきというご意見と、一方、そうすべきではないというご意見があったこと。また、第一約束期間におきます海外における削減分を後退させることなく、強化すべきというご意見。さらに、国際交渉上も重要であるということ、第二約束期間に入らないことが、温暖化対策を行えない口実となってはならず、二国間メカニズムを使いながら、積極的に海外における排出削減を実施すべきというご意見もありましたが、一方で、京都メカニズムを活用したクレジットの取得は国富の流出に繋がる懸念がある。国際交渉の動向等の見通しが立っておらず、二国間メカニズムのスキームが明確でない中で、数値を含む取組方針を記載することは、掲げた数値が目標とされかねず、時期尚早であるという意見もございました。
飛びますが、114ページ目でございます。こちらにつきましては、今後、計画を策定するに当たっての提言というものでございまして、二つ目の丸の部分でございますけれども、特に切迫感を持って対応する必要があるというご指摘もございましたので、現時点で世界的に温暖化対策への取組が、このような被害なども背景に行われているということを追加しているということ。また、国民的議論が行われて、革新的エネルギー環境戦略がまとめられるということでございますので、2013年以降の温暖化対策の計画につきましても、対策の精査などを行いながら進めていく必要がある旨。また、2050年の低炭素社会実現に向けましては、不断の見直し・強化を行っていく必要があり、計画に続けられた対策・施策の進捗状況などを点検しまして、その結果を踏まえながら、計画の見直し・強化を図っていく必要があるというPDCAの必要性を記載するというもの。なお書きといたしまして、現在、表裏一体で検討が行われておりましたエネルギー政策につきましても、定期的な見直しが行われますので、その動向内容を十分に把握しておく必要があるという旨を記載してございます。計画につきましては以上でございますが、参考資料6、7におきましては、現在行われておりますエネルギー・環境会議での進捗というものでございまして、選択肢に関する中間的整理というものが6月8日に取りまとめられ、エネルギー・環境会議で報告がなされてございます。こちらにつきましては、中ではこれまでの基本方針を記載するとともに、検討が行われておりますエネルギー調査会での議論、また、中央環境審議会での検討状況が取りまとめられております。参考資料7-1が本文でございまして、参考資料7-2がその概要という形になってございます。事務局からの説明は以上でございます。

鈴木部会長
この参考資料7-1と7-2の説明は、特にいいんですか。

低炭素社会推進室長
そうですね。

鈴木部会長
それでは、これまでの説明いただきましたことに関しまして、もう既にいろいろとご意見、ご質問等々は、これまでの小委員会、部会、合同会議等でいただいておりますが、まだ多分最後におっしゃりたいと思われている方がいらっしゃると思いますので、名札を立てていただきまして、順番にご発言をお願いしたいと。それでは、こちらから、浅岡委員の方から参りましょうか。

浅岡委員
今朝、明け方まで、事務局の皆様にはお疲れさまでございました。ちゃんと見れているというわけでもないのですけども、さらに意見を出せということで、私も昨日、さらに送りましたものを資料5でお配りいただいております。大枠、各審議会、委員会等でまとめられたものが集まってきているんだと思います。そういう状況、今、拝見しておりますけれども、私の方で申し上げたかったことの一つは、特に温暖化対策の観点からの基本問題委員会のまとめ、参考資料6が基本問題委員会のエネルギーミックスと、それに関するCO2の数字だと思いますけれども、それと、先ほどからご説明いただきましたもので、CO2に関しましては、原発の依存度も大変影響いたしますが、そこのところは随分それぞれの委員会で議論をし、0、15、20%前後ぐらいのところで2030年の数字として、その程度のところで集約されてきておりますけれども、化石燃料のところがとても大きく違っていることから、CO2の削減見込み量の大きな乖離が起こってきているのではないかと思います。特に、現在の基本計画のもと、あるいは現状におきましても、石炭と天然ガスの電力における割合は、天然ガスの方が多いぐらいになっているのでありますけれども、基本問題委員会の方は、大変、石炭が増える案となっています。どのケースであっても、石炭がとても増えるということによって、CO2の削減見込み量が少ないということになっているのではないかと思うのです。これは経済分析のためにというので、ちゃんとした炭素税を付すという議論もないまま、安いものを電源として選ぶというようなことであったり、あるいは、RITEの方では、逆に大変高い炭素価格を設定して、ガスが増える経済分析が出ていたと思うのですけれども、最終的な報告として基本問題委員会から来ているところは、そこが大変問題だと思います。現状よりも石炭を増やすというような案で、15%であれ、0%であれ、20%以上になっています。これまでのエネルギー・環境会議の方からの昨年12月の中間的なまとめにしても、最近まとめられているものにいたしましても、基本的にはガスシフトを図っていくことがいろいろな観点から出されていて、これは温暖化対策からは極めて重要な点であります。これは基本問題委員会でも議論していただかなければいけないことだと思うのですけれども、とりわけ基本問題委員会の方での今までの議論というのは、温暖化対策についての観点から、そうした議論をしたわけではないということを踏まえ、あるいは、こちらの意見の中で、近々、また、中長期的にも日本にとっての課題であり、世界にとっての課題である温暖化対策の観点を踏まえて検討したのがこの中環審での電源構成についての、それでもまだ不十分ですけれども、ガスの比率を現状から、若干ガス比率を増やすとの案であることを明記して、温暖化対策の観点から、そこを重視していただきたいということをこの報告書の中に入れるべきなのではないかと。そうしないと、エネ・環会議としても、わからなくなるのではないかと。これは一つ、思う点であります。
さらに、この中環審の方の案におきましても、2030年、0%、15%というようなところ、何となくその辺がありそうかなと思われるようなところでも、2020年25%削減という、これまでの国際公約からは到底届かない数字です。高位でもまだ足りませんが、中位の対策では不十分だということだと思います。実際のところ、温暖化対策として極めて不十分なものに、いろいろな制約の中でなっている。制約のもとは、マクロフレームの制約が大きくあったり、高位の対策といいましても、必ずしも本当に高位とも、国際的に見れば評価できない中で出てきているということですので、私といたしましては、中環審からふわっとした、原子力発電所の比率が高ければ、温暖化対策は少なくてもいいというような、そういう発想からではなく、温暖化対策は、本来、それ自体としてやるべきだと。反比例的に取り組む、組み合わせる理由も本当はないわけでありますから、そうした視点で取り組んでもらいたいということを、どこかに示していただきたい。最終的なエネルギー・環境会議の取りまとめでそうした視点が見えてくる、国際公約との関係も含め、また、その余地もあるのだということも含めて、選択をするための一歩が欲しいなと思うところです。
なお、細かい点ですけれども、1ページのところに2020年の数字につきまして、こういう見込まれる排出量であるということを一定の経済見通しのもと、書いておられますが、後ろの方のこれに当たるところにこの記述がありません。また時間がありましたら、追加させていただきます。

浅野委員
今、浅岡さんが言われた前半の話に関してですが、かつては、中環審が割合バランスよく、あらゆる立場の見解を考慮しつつ、結論を出しており、大体中環審で出した結論が総合的な結論といった感じをもっておったわけですが、今回は、中環審は環境の側からちゃんとモノを言え、エネルギー政策は別の会議体で考えると、こういうことでありますから、そうであるならばしようがない、こちらは徹底的に環境面からの発言をしておかないといけないと、こういうことだろうと思います。ですから、いろいろご意見もあったわけですけども、こういう整理の仕方でまとめることとなる、ということは、そうだろう、これでしかたがない、と思います。前回の議論について、あるいは、その後に出されたご意見についても、よく事務局なりに頑張って整理をされたと思いますし、細かい点での表現ぶりにも、なかなかの工夫がみられます。あちらこちらにそれぞれの方々のご意見を何とか反映させようという事務局のご努力があったということを見てとることができるわけで、評価できると思います。私が、ちょっと前から気になっていた点ですが、当初案では、3年を目処に見直しをしていくというようなことが最後の部分に書かれていました。しかし、環境基本計画は大体5年ごとに見直していくわけですから、そうなりますと、今後は低炭素社会の計画は全く環境基本計画とは無関係に動くということになってはまずいのではないだろうかと心配しておりましたが、今日出た最終案ではその辺が消えておりまして、中環審として、一貫した検討をしていけることになったと思いましたので、この辺は大変よろしいと思います。
それから、もうあと一点だけですが、関心を持って見られる方は、多分海外での削減とか、あるいは吸収源の記述をご覧になったときに、この委員会での意見の紹介として、単に「目標を決めるべきである」「目標を決めるべきでない意見があった」という書き方しかしていないですけども、これはちょっと誤解を与えるのではないでしょうか。この報告書をまとめる段階では、全体の体系の中で目標を必ずしも決めなくてもいいのだというニュアンスの発言があったはずでして、こんな項目は今後とも全く目標を決める必要がないという意見があったとは思えない。つまり、現段階での整理では、専ら国内での温室効果ガスの排出削減を中心に考えて、そこで一つのセットをつくるということが大事だから、ここまでいろいろ数字を挙げる必要はないという意見と、いや、やっぱりそれも入れておくべきだろうと、もっと早く我が国の政策の体系が全部見えるようにすべきだという意見が分かれていたということではないかと思うのですが、ちょっとこの書き方だと、何もわからない人は誤解をすると思いますので、ちょっとだけ書き加えていただき、この段階ではとか、本報告書においてはというような書き方でないといけないのではないかと思います。

井上委員
まず、今回提出させていただいた意見書の件ですが、前回、事務局の方から、火力発電の構成についてという参考資料が配付されましたが、時間の都合で説明がありませんでした。その内容を拝見しましたところ、温暖化対策にウエイトを置いた視点での資料になっていました。いろいろな立場があります。我々も、供給義務を負っている電気事業者としての立場から、渡邊委員と連名で意見書を提出させていただきました。エネルギーセキュリティの観点の議論が十分できていないと理解しておりますので、3Eのバランスをとることが重要であるという点について、是非とも、この意見書をご一読願いたいというのが1点でございます。
それから、報告書ですが、非常にタイトなスケジュールの中、事務局の方々、膨大な資料をまとめていただきまして、本当にありがとうございました。この報告書の中を拝見しますと、私どもが一貫して意見を述べてまいりました、石炭火力におけるCCS Readyの取り扱い、これは「今後も検討の必要がある」という整理をしていただきました。それから、火力発電所の建設・運用につきましては、「安全・安定供給・効率・環境の観点に十分留意する必要がある」と記述していただいております。私どもの意見が取り上げられたものとして理解しております。ありがとうございました。一方、排出量取引の是非、それから国際貢献のあり方、これについては、引き続き議論が必要だと考えておりますので、最終の114ページにも書いてありますように、「各施策の実現可能性及び国民や経済に与える影響・効果等を考慮し、更に対策・施策の精査を行う」と記載していただいたとおり、今後、十分議論をお願いしたいと思います。以上でございます。

及川委員
前回の会議で申し上げたことで、そして、議事要旨、原案を送っていただいて、修正もしたんですけれども、ほとんど直されていなかったというか、今日のお話の中で、最後にちょっとつけ加えていただいた「切迫感を持って対応すべきである」というところだけ、取り上げていただいたようなんですけれども、なぜ切迫感を持ってやるのかと、その必要があるのかということが抜けているように思います。それで、この委員会としては、2050年までに気温上昇を2℃以内に抑えるというのは大きな枠組みとしてあるわけです。そのためにどうすれば、どういう対応をすればいいかということを論議しているんだと思います。それで、先進国は80%の人為起源のCO2の排出を抑えると。そういうふうに抑えないと、2℃以内を超してしまうということがあって、それは470ppmというCO2濃度だということなんですね。だけれども、今、2ppm以上のスピードで増加していて、ですから、2050年までに、このままですと、それを突破してしまうという、そういう切迫感があるということなんですね。だから、その辺をきちっと理解した上での、この報告書の原案というものをまとめていただきたいというのが私の意見でございます。

小林委員
恐れ入ります、資料、大変よくまとめていただいて、本当によかったと思っております。私の方からメールで二つの意見を出させていただいたんですが、一つ目は、参考資料に書いていただいているのですが、二つ目の意見の方が全く無視されております。その二つ目の意見は何を書いたかといいますと、それを申し上げておきたいんですが、一つは、2030年の温室効果ガスの排出量を幾らにするかというのが、この中央環境審議会の大きな目的である、そのことが全く議論されないまま進んできておるのではないかということ。以前もこれは申し上げたんですが、そういう意味からいって、削減量を幾らというのが大前提になると思うんですが、そのことが全くここでは議論されていないし、また、そのことが触れられていない。その削減量を重視するとしたら、原子力の安全性の問題はほかの審議会で議論していただくとしても、いわゆる高位、中位、低位のどのレベルのものが必要であるか、また、その各々について考えた場合、原子力の稼働率はどれぐらいにすべきであるかという、そういう意味で、この原案の六つの案について、中央環境審議会としては順位づけをすべきではないかと。これが妥当な線ではないかというのを出してもいいのではないかと。それぐらいするのが、私は中央環境審議会の一つの大きな意志であり、意見であるというふうに思うわけです。そういうことをちょっと意見で出させていただいたのですが、そのことが全く無視されておりますし、参考資料の方にも全く書かれておりませんので、そのことだけは申し上げておきたいと思います。以上です。

進藤委員
最後ですので、コメントだけにさせていただきます。これだけ幅の広い、いろいろな価値観を持った方のご意見の中でまとめていくというのは大変だったと思います。私もいろいろコメントは出させてもらいましたけど、100%入れられたわけではありません。例えば、削除してくれとお願いした部分で削除されずに残っているものもあります。ただ、主文には入れられなくても、少数意見として、こういう意見があったということで書いていただいています。今後、エネルギー・環境会議でいろいろ議論されて、選択肢がまた精査、絞られていくと思います。そのときは、またモデルを回したり、もう少し細かな検証が必要となるし、何よりもこの低位、中位、高位といった具体的な施策、キャップ・アンド・トレードなどの具体的な施策や、国際交渉の視点を入れた議論などがまた具体的に出てくると思います。そのとき、この少数意見としてとどめておいてもらった視点が、また議論の取っかかりとして生きてくることを期待しております。事務局の皆さん、ご苦労さまでした。

末吉委員
たくさんの意見が網羅的に書かれて、大変結構だと思います。こういった意味では、私は大変よかったかなと思っているんですけども、ただ、そのたくさんある意見や見方については、原案1-1から3-2までの六つの選択に関わる、ある見方をとったら、絶対に3-2はとれないんだという見方だってあると思うんですね。逆もしかりだと思いますけども、そういった非常に選択を迫る重要な意見や見方から、選択肢が何であれ、共通して持たなければいけないようなことに関する意見、非常にこう、ばらばらだと思うんですね。これは私の見方です。としますと、文章の最後に、例えばこういうような表現がありますよね。何とかかんとかが「必要だ」という表現があると同時に「必要不可欠である」と。あるいは「意見」と「主な意見」、「配慮する」とか、「活用する」とか、「重要である」、あるいは「目指すべきである」「最大限目指す」という言葉があると同時に、「最大限努力」という言葉があります。こういったような、私にとってみれば非常に価値観に関わるような最後の文章に来る言葉は、何か常識的な定義というのはあるのでしょうか。こういった文章の前にですね。それとも、たまたまその文章の中で「必要」と書いたり、あるいは、たまたま「必要不可欠」と、不可欠が入ったんでしょうか。そういったところ、ちょっと非常に心配をします。というのは、多分これ、この意見に基づいて、読む方がいろいろな価値判断をされるわけですよね。最終的には一つの国の方針を決めるわけですから、そういったところへ、どういったような価値観を持ちながら、この様々な意見を述べているのかが、同一的によく読めるようなものでないと、ある人は、必要不可欠であるから絶対やらなければいけないというふうにとるのか、いや、たまたま常識的にそう言っているだけの話なのかとか、そういったことがあります。そういったことを考えますと、やはり何を最重点に価値判断をしていくのか、まあ言ってみれば最大のゴールは何なんだと、こういったものをしっかりと書いていかないと、絶えずそのゴールに照らしていろいろなレベルの判断をしていくんだと。そういったことができるようなまとめにしていただく方が、いろいろな意見がそれぞれのレベルで生きてくるのではないかと、そういったことを強く感じております。ですから、是非是非、ばらばらな解釈になるのではなくて、この点はもう我々の総意としての本当に欠かせないゴールなんだと、そのためにはこういうことが重要なんだというようなことが共通して読めるような、最後の文章にしていただければと思います。どうもありがとうございました。

高村委員
既に委員からも出ておりますけれども、事務局が、非常に多岐にわたる意見を私も含めて出させていただいて、丁寧に対応していただいたことを改めてお礼申し上げます。その上で、総括的な意見を三つ、それから幾つか、細かなところを若干申し上げたいと思います。総括的な意見としての一つ目でありますけれども、報告書案は、報告書案として、これは非常にうまくまとめてくださっていると思うんですけれども、特に、やはりエネルギー・環境会議に提出をし、あるいは国民の議論に供するという点において、やはり非常にこの資料を読み解くのが難しいという感じを持っております。とりわけ、そういう意味では、国民の議論に供するための資料をどうするかというのは、是非、ここで議論をしたことをうまく反映する形で、わかりやすいものを作成することを検討いただけないかということであります。特に中環審としての選択の軸は、原子力比率は基本問題委員会にもすり合わせていますので、いわゆる中位ケースと高位ケース、この強度というのをどういうふうに、この違いというのをどういうふうに示すかということになるかと思いますが、報告書案の中で、例えば95ページ以下に、今回、丁寧にいろいろな図をつけていただいていますが、こうした図などを活用して、是非わかりやすい資料を改めてまとめていただくことを、議論のための資料という意味でありますけれども、ご検討いただけないかというのが一つであります。
二つ目は、これは先ほど浅野先生がご指摘になった点でもございますけれども、基本問題委員会とすり合わせたときに、若干やはり、例えばエネルギーミックスの中でのガスシフトの程度ですとか、あるいは省エネのポテンシャルの評価などのところで、ここで行った検討とずれている部分が若干あるように思います。ただ、ここでもう長い間、技術ベースで丁寧に専門家を入れて積み重ねてきたということ、それから、気候変動対策という観点から、中環審としての検討を行ったということを踏まえますと、そうした観点からは、安易に数値だけのすり合わせをしないでいただきたいという点が二つ目であります。
3点目でございますけれども、これは及川先生からもあった点かと思いますが、最後の114ページのところに、若干の言葉をつけ加えていただいた方がいいのではないかというふうに思っているところがございます。今回、つけ加えていただいた、丸で行きますと上から三つ目でございますけれども、2013年以降の地球温暖化対策・施策に対する計画を策定すると、ここであった議論を踏まえてということは、もう言うまでもなく、委員の総意だというふうに思います。2013年度というのは、そういう意味では、もう目の前に来ております。地方公共団体の行動計画等の策定でも、やはり国の明確な目標と施策の提示がないというのが、地方公共団体の対策を、あるいは計画の策定の非常に足を縛っているところがございます。そういう意味では、精査を行った上でということではありますけれども、やはりその計画の策定は、早急に策定をする必要があるということのメッセージを明確に出していただきたいということであります。
細かな点で恐縮でございますけれども、報告書案でまいりますと39ページでございます。対策の高位ケースのところで、少しちょっとわかりにくい表現で、事務局でもう一度検討いただきたいと思いますのは、「導入可能な最大限の対策を見込み」、その後、「それを後押しする大胆な施策を想定したケース」というふうにされていますが、この間の議論を見ると、技術的に見たときの最大限の導入可能性を鑑みた上で、それを後押しするような大胆な施策ということかなというふうに思っているんです。最大限の対策をとりながら大胆な施策というところがちょっとわかりにくいものですから、これはご一考いただければというふうに思います。
2点目は、90ページの表現でございます。90ページのところの一番冒頭のところでありますが、ここの趣旨は異論はございません。原子力発電への依存度の有無にかかわらず、温暖化対策を着実に進めていく必要性ということは、もうそのとおりでありますが、その後に、原子力発電の割合に応じて選択肢を示したというところが、つながりが悪いというふうに思いまして、むしろ、79ページの表現で、二つを組み合わせた理由が適切に説明されているように思いましたので、ここもご検討いただけないかという点であります。
102ページでございますけれども、これは何度か意見を申し上げた点でございます。2020年の温室効果ガス削減目標についてでありますが、この目標、計画の法定化を含めて検討していただきたいというふうに思っております。今後、検討する内容として、その目標、計画の位置づけ、法律上の位置づけについても、検討の一案として入れていただけないかというふうに思っております。
最後になると思いますが、105ページのところであります。吸収源の対策のところで、若干ちょっと議論の焦点として、目標値をどういうふうに掲げるかというよりは、吸収源対策に関しては、むしろコストの観点からいかがかというふうに委員会で議論があり、それを事務局がご説明をされたという経緯だったというふうに理解をしておりまして、この辺りの表現ぶりについては、事務局で一度ご検討をいただければというふうに思います。以上です。

冨田委員
前回から一週間足らずの間で多くの意見を勘案していただいて、うまく書き直していただいたと思っております。多分、徹夜続きのお仕事だったと思いますので、お疲れさまでした。ありがとうございました。現時点において、こういう形でまとめるということについて、やむを得ないと。やむを得ないというのは申し訳ないですけれども、本当はもっとやりたいところはあったと。例えば、見え消し版の方ですけど、93、94ページの方で選択肢の原案の評価、それから選択肢の原案の比較の表というのが出ていますけれども、時間があるならば、評価の観点から、それぞれの原案がどういうふうに解釈できるのかというところまで、是非やりたかったなというふうに思っています。今回の報告書は、中間報告ではなくて、報告書という形になっていますので、今の段階で一段落ということだと思いますけれども、やるべき課題というのはまだ残っているという気持ちでおります。最後のところにもありますように、今後、実現可能性だとか、あるいは国民経済に与える影響を勘案して、さらに対策・施策の精査を行うと。それを地球環境部会でやるのかどうかというのはよくわかりませんが、そういう際には、それぞれの選択肢、こう向かっていこうよというところにおいて、それがどういう国民経済に影響があるのかと。あるいは、そのエネルギーセキュリティの観点から、こういうふうに考えられるとか、そういうことをあわせて出していって、国民に問うと。そういう作業が必要なのかなと思っております。今後は、エネルギー・環境会議の方で取りまとめて、国民への選択肢の提示ということになるのだろうと思いますけれども、そこに部会が関与するのかどうかもよくわかりませんが、事務局にあられましては、そういう観点を含めて、ご検討に当たっていただければと思います。もう一つ、できればということで、お願いですが、限界削減費用のところに関して、施策の取組の努力の程度を表す指標として理解できるというところがあるわけですが、94ページのその原案の比較の表の中に、限界削減費用がどの程度に相当するのかということを含めて書き込んでいただけると、ありがたいなというふうに思います。以上です。

中上委員
大変困難な作業をやっていただいたと思いますが、私は論旨に関わるようなところではなくて、97ページのこのグラフ、下の図でございますけれども、「基準年比」と書いてあるのですが、ほかでは基準年比ではなく、何年比と書いてあるので、これは基準年が何なのか、これは2010年が基準なのか。これは100になっているところを見ると。2010年比とか何か、基準がどこにあるか、明確にした方がいいと思います。ほかのところでいきますと、1990年が基準だというのもいっぱい出てまいりますので、その辺を少し修文していただきたい。
最後の114ページでございますけれども、ここに「エネルギーのデータベースを整備・充実をすべきだ」と書いていただいて、大変感謝しておりますけれども、恐らく基本問題委員会の方もこういうふうな書きぶりになっているのだと思いますが、むしろ、それならば、環境は環境で、環境省から見たデータベースというのがあり得るはずでありまして、こう書いてしまうと、何となく基本問題委員会かエネ調の方に投げてしまったという感じがしますから、もう少し主体的に書くならば、その温暖化に関わる各分野のデータベースを整備すべきだとして、ポジティブに環境省として取り組むというようなニュアンスを入れていただければいいのではないかと思いました。以上です。

新美委員
原案をまとめていただいて、努力に敬意を表します。それで、私は1点、疑問がありますので、それをお伺いしたいと思います。83ページの28行目以下ですが、経済モデルを政策の評価手段として用いるべきだというふうに書いてあるのですけれども、これはどうやって用いるのかというのは全然わかりません。モデルを説明していただいたときも、あくまでも見込みであると、エスティメーションであるということをおっしゃって説明を受けたと思います。かなり条件が変われば変化するんだという説明があったわけですが、それを評価の手段としてどう用いるのか、さっぱり理解できません。もう一つ、さらに言うならば、これは経済モデルだとか、数学モデル、統計モデルをやっている人たちから言うと、モデルで得られた結果というのは、せいぜい理由づけの一つになるだけであって、あるいは論拠の一つになるだけであって、評価の基準なんかなり得ないというのが常識だというふうに聞いております。それをわざわざ、そうではなくて、評価の手段だというふうに書くのだったら、どういうふうにして評価の手段にするのかということを明確に示すべきだろうというふうに思います。

三橋委員
経済モデルについては、今、新美委員がおっしゃったことには私も賛成で、非常に一つの目安にすぎないので、それを過大に評価するような表現は、やっぱり間違っているのではないかなというふうに思います。この資料1、よくまとめていただいて、結論の部分も1ページの最初に出していただいて、見る人も、ここに書いてあることの結論がこういうことだというふうにわかって、非常によかったと思います。短い時間の作業、本当にご苦労さまだと思います。
そこで、この1ページについて、若干こういうことができないかということをお話しさせていただきたいと思うのです。それは、地球環境部会がこの原案1から原案3-2まで出すわけですけど、この各論のところではちゃんと評価してあったんだけど、この地球環境部会では、例えば原案の15%削減の部分か、原案2-1、原案2-2辺りか、この辺がやっぱりこの部会では一番大きな関心があって、そういう意見が多かったと思うんですよね。そういうことで、この六つの選択肢を並列的に出すのではなくて、この中環審の地球環境部会ではこういう意見がやっぱり多かったんだというようなことを、やはりアクセントをつけるためにも、あるいは資源エネルギー庁の考え方とは別に、中環審地球部会ではこういうように考えているんだという、この原案六つの中で、どういうような議論で、どういうような意見が多かったのかというようなことを是非書いていただいて、読む人にわかるように、中環審の地球環境部会ではそういう考え方だったのか、そういう意見が多かったのか、そういうふうなことは、せっかくこれを1ページに出すわけですから、そのコメントが必要なんだろうというふうには思います。できたらその部分をつけ加えてほしいなということ、この1点です。

横山委員
2点申し上げたいと思います。1点目は、今回、報告書では、計算上は2020年に25%削減に届かなかったということが大きなメッセージだというふうに思います。そのメッセージがこの報告書で十分、一般の人に届いているのかなという懸念は持っています。ここまで来た以上、しようがないのかもわかりませんけれども。なぜ、そうかというと、やはり原子力に頼り切って、再生可能エネルギー導入に力を入れなかったと、世界の流れに大きく遅れていたということが原因だというふうに私は思っています。これを反省して、部会としては、やはり今後、原子力抜きで温暖化対策をやっていくと。そして、2020年に無理だとしても、2020年代の早い時期に25%削減を達成させるべきだというふうに強く思っております。中環審の地球環境部会としても、それが責任ではないかというふうに思います。それから、2点目は、やむを得ない面があったかもしれないけれども、やはり全体を通じて、総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会の議論に随分引きずられて、地球環境部会としての独自性を出せなかったということが、私にとっては残念でした。以上です。

鈴木部会長
ありがとうございました。いろいろと、丁度、一週間前になりますが、小委員会との合同で議論させていただきまして以来、大変多数のご意見をいただいて、それを事務局の方で、大変なご苦労の上、まとめていただいたと、そういうことでございまして、今、頂いたご意見のうち、かなりの部分は修文ということで、ある程度、取り込ませていただくことができるだろうと思います。この報告書というのは最終報告書ということであるのですが、それは何かというと、要するに、エネルギー・環境会議が、もう今、この報告書を求めておられるということで、それに間に合うようにという形でつくったものでありまして、中環審として、あるいは地球環境部会として、この分野の問題をこれで最終報告にするつもりは全くない。むしろ、ここで選択肢をお出しして、それがエネ・環会議の方で国民的な議論に資するための選択肢という形で表れてきて、それに対する議論が、この夏、行われるということになろうと思いますので、私たちとしては、この報告書はお出しするにしましても、今後のその議論の過程で、必要であればモデルを回しながら、必要であればもっと具体的な中身について詰めていく、そういう議論を進めていくことになろうと思います。もちろんモデルの信憑性、信頼性というようなことは、これまでも繰り返し言われてきたことですが、絶対的なそのすべてを組み込んだモデルなんていうのは、自然科学でさえ難しいわけですし、ましてや、社会科学ならば、大変な苦労をなさる割には、なかなか皆さんにも信じていただけないようなところもあろうかと思いますが、なおかつ、やはりいろいろな意味での傾向を議論したり、あるいは、比較をさせていただいたりする上では有効な手段となり得る、そういうことだろうと思います。そして、やはり今、最後に横山委員もおっしゃいましたが、この議論の過程で、中環審としては、もう非常にある意味では歯がゆい感じで動いておりましたのは、総合資源エネルギー調査会、そちらの方の基本問題委員会の方が、どういうコンセプトで、どういう哲学で、何をしようとしておられるのかが、最後までよくわからなかった。それを前提として、こちらがいろいろな議論を進めていったと、そういうようなところがあって、本来であれば、やはり我々としては、2020年25%削減、これをむしろ最終ターゲットとして設定して、そちらからバックキャストをする。それを達成するためには、原子力ゼロであれば一体何をしなければいけないのかと、そういう議論が本来はできなければいけなかったと思うんですが、それも、そのモデルがちゃんと動いてくれないことにはその議論ができないと。そういう意味で、甚だ残念ではと言ってはいけないかもしれませんが、現段階ではこういう形で最大限の努力をすればというような、高位、中位というような形で、そのモデル計算をするしかなかったと、こういうことだろうと思います。
しかしながら、申し上げましたように、今後、この議論を進めていく過程で、どの場で、どういう形で進めるかは別といたしまして、中環審の側として、もっと具体的な一般国民の方々にもわかりやすい形でこの選択肢を考えていく、こういうことに資するようなものを検討していく必要があるだろうと思っております。大体その順位づけをするのがよろしいのか、あるいは、ここの委員会、地球環境部会として、やはり15%というようなところが中心であったというようなところを要旨に示していくということができるかどうかというようなこともありますが、あと、まだ現段階でよくわかりませんのは、やはりエネ・環会議に上がっていく前段階で、あるいはまた基本問題委員会の方との調整が必要なのかどうか、その辺はちょっと事務局に、ある意味では、お任せしなければいけないところがあるのかもしれません。しかしながら、現段階では、この上がってまいりました案を、いろいろいただきましたご意見で微修正といいますか、修文で済ませられるところはそのようにさせていただきたいと思いますので、よろしいでしょうか。

新美委員
私が先ほど申し上げた意見で、ちょっと誤解されていると思います。私は、予測モデルとして無用だと言っているわけではありませんで、これは評価の手段になるのかどうかということを問題にしたわけです。そもそも数学モデルで評価の基準になるとか、評価の手段になるということは誰も考えていないんだろうと思うんです。ですから、それを評価の手段とすべきだと言ってしまうのが問題ではないのかと。そういう意見を申し上げたんです。

鈴木部会長
わかりました。それは十分修文でカバーできる範囲ですね。よろしいでしょうか。いろいろと、まだまだ拝見するとご不満の顔が見えるんですが、これは、これ以上すると切りがないと思いますし、大体事務局の方で、特に、何かコメント、対応されることはありますか。大体よろしいですね。では、ちょっとその旨を一言。

低炭素社会推進室長
本日もいただきましたコメントにつきまして反映させていただき、部会長と相談させていただきながら、最終案に取りまとめていきたいと思っております。

鈴木部会長
そうすると、今週中ぐらいに。

低炭素社会推進室長
もう一両日中に。

鈴木部会長
では、いただきましたご意見を反映させていただくということで、今週中にはエネルギー・環境会議の方に最終案として、(案)を取った形で提出させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。そうしますと、では、今後のスケジュールにつきまして、事務局の方からお願いいたします。

低炭素社会推進室長
先ほども申し上げましたように、本日いただきました意見、部会長ともご相談の上、報告書を完成させて、皆様にお配りしたいというふうに思っております。また、今後、計画策定に当たりまして、またご議論いただく部分がありますので、追って、日程等を調整させていただければと思っております。どうもありがとうございました。

地球温暖化対策課長
委員の皆様におかれましては、活発なご議論、大変ありがとうございました。議事録につきましては、いつものように事務局で取りまとめまして、委員の皆様にご確認いただきまして、ホームページに掲載をさせていただきます。宜しくお願い申し上げます。

鈴木部会長
それでは、本日の地球環境部会第109回ですが、これをもちまして議事を終了させていただきたいと思います。どうも長期間にわたりまして、この2013年以降に関する報告書をご議論いただきまして、ありがとうございました。それでは、本日はこれにて終了いたします。

午後 3時24分 閉会

ページ先頭へ