中央環境審議会地球環境部会第107回 2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会第20回 合同会合 議事録

日時

平成24年5月28日 9:33~12:38

場所

全国都市会館 2階「大ホール」

議事次第

1.開会

2.議題

(1)
経済モデル分析について
(2)
地球温暖化に関する選択肢の原案の構成、複数の選択肢原案を評価する視点等について
(3)
2013年以降の対策・施策に関する報告書(素案)【平成24年5月28日時点】について
(4)
その他

3.閉会

配布資料

資料1-1
経済モデル分析の試算結果について
資料1-2
「モデルの概要と試算結果」(大阪大学 伴委員提出資料)
資料1-3
「AIM/CGEによる2030年の分析」(国立環境研究所AIMプロジェクトチーム提出資料)
資料1-4
「RITEエネルギー・経済モデルによる2030年の経済・CO2影響分析」((公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)システム研究グループ提出資料)
資料1-5
「環境・エネルギー政策の選択と経済・産業への影響試算」(日本経済研究センター提出資料)
資料2
地球温暖化に関する選択肢の原案の構成、複数の選択肢原案を評価する視点等について
資料3
2013年以降の対策・施策に関する報告書(素案)【平成24年5月28日時点】
資料4
今後のスケジュールについて
参考資料1
2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会における議論を踏まえたエネルギー消費量等の見通しの仮試算(その6)
参考資料2-1
2013年以降の対策・施策に関する報告書(素案)【平成24年5月16日時点】に対し委員からいただいたご意見
参考資料2-2
2013年以降の対策・施策に関する報告書(素案)【平成24年5月23日時点】に対し委員からいただいたご意見
参考資料3
「経済影響分析について(試算結果の中間報告)」(総合資源エネルギー調査会第21回基本問題委員会(平成24年5月9日資料1-1)
参考資料4
国連気候変動枠組条約に関する特別作業部会/補助機関会合 結果概要

午前 9時33分 開会

地球温暖化対策課長
それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会第107回と、2013年以降の対策・施策に関する検討小委の第20回の合同会合を開催いたします。本日、地球環境部会・小委員会、いずれも委員総数の過半数の委員にご出席いただいておりまして、定足数に達しております。また、本日の審議については公開とさせていただいております。以降、議事進行について、議題(1)から(2)については、対策・施策の小委の方の西岡委員長に、議題(3)、(4)については、地球環境部会の鈴木部会長にお願いいたします。なお、カメラについては、配付資料の確認のところまでとさせていただきますので、宜しくお願いいたします。

西岡委員長
おはようございます。それでは、議事進行をさせていただきます。まず最初に、書類の説明をお願いします。

地球温暖化対策課長
それでは、配付資料の確認をさせていただきます。いつものとおり、議事次第の下半分、配付資料リストになっておりますが、今日はちょっとかなり量が多いものであります。資料1-1が経済モデル分析の試算結果について、1-2が「モデルの概要と試算結果」、1-3が「AIM/CGEにおける2030年の分析」、1-4が「RITEエネルギー・経済モデルによる影響分析」、1-5が「環境・エネルギー施策の選択と経済・産業への影響試算」。資料2が選択肢の原案の構成、複数の選択肢を評価する視点等について。資料3が、見え消し版が先に配付されておったと思いますが、ただいま資料3の見え消し(反映版)の方も机上の方に配付させていただいておると思います。それから、資料4、今後のスケジュールについて。参考資料1が2013年以降の小委における議論を踏まえたエネルギー消費量の見通しの仮試算、それから、参考資料2-1が2013年以降の対策・施策の報告書(素案)に対していただいたご意見です。それから、参考資料2-2が、同じくご意見の5月23日のもの。それから、参考資料3が「経済影響分析について」の総合資源エネルギー調査会の方の資料1-1でございます。それから、参考資料4が国連気候変動枠組条約に関する特別作業部会/補助機関会合の結果概要。
それから、参考資料等の番号はついてございませんけれども、本日、前回、2013年以降小委の主なご議論、それから、井上委員、渡邊委員からご提出いただいた意見書、それから森嶌委員からいただいた意見書、それから浅岡委員からいただいた意見書を配付いたしております。なお、森嶌委員の方からの意見書については、前回の第19回小委の方で配付する予定でございましたが、事務局の手違いで配付漏れとなっておりましたので、本日、配付させていただいたものでございます。資料の過不足がございましたら、事務局の方までお申しつけください。なお、カメラについては、ここまでというふうにさせていただきますので、ご退室の方、宜しくお願いいたします。

西岡委員長
よろしゅうございますか。それでは、議事に入ります前に、ドイツのボンで開催していましたAWGに参加しておられました梶原審議官がお見えになっていますけれども、ボンでの国際交渉の状況、結果を報告いただきたいと思います。宜しくお願いします。

梶原大臣官房審議官
おはようございます。参考資料4、一番最後にあった資料でございますが、それを用いまして、若干お時間をいただきまして、ご説明を申し上げたいと思います。今回、5月14日から25日まで、2週間、公式の国際気候変動枠組条約に関する、その国際交渉が行われてございます。中身は従来、COPという形で著しい大きな意思決定をするという会議ではなく、今度の11月の終わりから12月にかけて開催されます、COP18に向けた事前の作業であるというふうにご理解をしていただければ、ありがたいと思います。前回のCOP17におきましては、例えば京都議定書を延長する。2020年以降の国際枠組について、国際交渉を開始する。また、2020年までの間に、いわゆる「2℃目標」に向けた、その削減枠に比べてギャップがあるのではないか。したがって、削減の野心を向上すべきある。そのための作業を始めるといったような、大きな決定を行いましたCOP17を受けた初めての国際交渉ということでございました。
まず、そのメインのトピックでございます、2020年以降のその枠組を議論する、あるいは、2020年までの野心のレベル、昨年の野心のレベルについて検討するというために設けられるダーバン・プラットホーム特別作業部会につきましては、いろいろと2週間、議論をしたわけでございますが、結論といたしましては、それの議長団というものにつきまして、今後、4年間にわたって、どのような構成で議長団を構成するかといったようなことの合意がございました。それで、また、今後の作業のやり方につきましては、最終日に議長が選出されたということもございまして、今後の作業につきましては、その議長団の方から、次の会合の前に作業計画案が出されて、それを各国があらかじめ検討をし、次の会議以降で交渉をするということになってございます。
それと、ちょっとページを開いていただきまして、2ページ、3ページに、それぞれADP以外の「条約の下での特別作業部会(LCA)」、右側の3ページに行きまして、「京都議定書に関する作業部会(AWG-KP)」についての簡単な結論が書いてございますけれども、これらの部分につきましては、全般的には、特に京都議定書の方で言えるわけでございますけれども、実際に京都議定書を改正、議定書をドーハでCOP18で合意するとしても、技術的な見直しの事項が非常に多くございます。これらの大枠につきまして、今回、その作業の全体像を把握するということが行われたということと理解をしております。条約事務局の方では、全体のこれまでいろいろな営々として積み上げてきた規則、あるいはルールといったものについて、どこをどう直せばいいのかといったようなテクニカルペーパーを作成をし、そのテクニカルペーパーをベースにして、次回、ドーハ、あるいは、その前に会議があるかもしれませんけれども、そこで議論をするということでございます。簡単ではございますが、以上でございます。

西岡委員長
それでは、議事に入りたいと思います。お手元の議事次第にございますように、今日は3題ございます。最初に、経済モデル分析、それから、地球温暖化に関する選択肢の原案の構成、その評価するための視点等とございます。それから、3番目が報告書、これまでも議論していただきまして、これは私の取り扱うところでございませんけれども、それが3番、その他となっております。
まず、資料1-1、これは事務局からご報告をいただきたい。それから、資料1-3、国立環境研究所、資料1-4、これが地球環境産業技術研究機構より、それから1-5を日経センターということで、まとめて説明いただきまして、その後、質疑応答をお願いしたいと思っております。
資料1-2というのがございます。これは大阪大学の伴教授提出資料でございますが、伴委員が、本日、都合がつかないということで、欠席されてございます。先週、開催いたしました第19回2013年小委員会の方で既にご発表いただいておりますことを申し添えます。それから、皆さんにお願いがございますが、本日は重要議題が三つございます。合同部会ということで、多くの方にご出席していただいて、誠にありがたいのですが、質疑の際は、要点を絞ってご発言いただくようにお願い申し上げる次第であります。
それでは、まず、資料1-1について、事務局の方から説明していただきたいと思います。

低炭素社会推進室長
では、資料1-1、経済モデル分析の試算結果についてというものでございます。おめくりいただきまして、分析対象のケース設定等というものが書いてございます。2ページ目には、今回の分析に当たってご協力いただきました3機関と、日本経済研究センターにおかれましては、このいただいた独立しての試算ということをお示しいただいたというものでございます。そして、どのようなケースを試算をしたのかというのが3ページ目でございまして、作業上の都合もありまして、6ケースに絞っての試算というものでございます。また、各ケースごとに、電源構成、さらにCO2の排出量を設定をして計算をいただいたというもので、その内容につきましては4ページ目でございます。参照ケースにおきまして、各6ケースごとに、原子力、火力、再生可能エネルギーなどの比率をこの表のように設定するとともに、エネルギー起源CO2につきましては、技術モデルで計算された値になるように計算をしております。
また、5ページ目でございますけれども、同時並行的に議論をされております総合資源エネルギー調査会におきましても、同様の計算をしておりますが、それとの比較可能になるようにということで、今回、中環審のケース設定と総合エネ調のケース設定、ほぼ対応するものを上下で比較になるようにしております。続きまして、6ページ目以降が試算結果の見方についてというものでございまして、前回小委員会におきまして、各試算結果について、どのように見ていくべきなのかというご質問、また、事務局として、どのように見ることが可能なのかというものを示してほしいというご意見がございまして、それに対応したものでございます。
7ページ目から、小委員会で出ました質問等に答えるという形式で、試算結果の見方というものをつくっております。まず、問1といたしまして、今回、モデルの中では、CO2削減をどのように達成するような仕組みになっているのかというご質問でございました。一つ目の丸にございますように、実際のCO2の削減というのは、各分野ごとに、例えば規制であるとか、普及啓発など、様々な施策によって実施されるということではございますけども、経済モデルの中では、そうした施策を一つ一つ詳細に表すということではなく、炭素価格というもので表しているというものでございます。ですので、エネルギー価格にこの炭素価格を上乗せすることによって、エネルギーと資本の代替等が生じると。それによりまして、CO2削減が進むという取り扱いになっているというものでございまして、こうした炭素価格を導入することによって、経済影響がどれぐらい生じるのかということを試算をしているというものでございます。
また、その結果といたしまして、同じケース分けでも、モデル間でGDP等への影響が異なるのはなぜかというのが問2でございます。一つ目の丸にございますけれども、上記で述べましたけれども、CO2削減の対策というのは、基本的には炭素税などの価格に置き換えて、モデルの中で計算をされているというものでございまして、どの程度、炭素価格を課す必要があるのかという考え方につきましては、モデルごとに違ってくるというものでございまして、それによりまして、GDPへの影響も変わってくるというものだというふうに思っております。炭素価格の収入、これをどのようなものに使うのかという設定におきましても、モデルごとにも違いますし、また、今回の試算におきましては、省エネルギー等の特定の使途に向かうというものではなく、家計であるとか、政府に還流するという設定になっておりますが、グリーン成長等を考えていく上では、省エネ投資に使うという考え方もあり得るのではないかというものでございます。
あと、問3といたしまして、8ページ目でございますが、後ほどご覧いただきますが、電力価格が上昇するというものでございますけれども、実際にこれほどまでに上がるのかというご質問でございますけれども、モデルの中では、先ほど申し上げましたように、CO2の対策というのは炭素価格によって表現をされて、経済影響、また、電力価格の上昇というものが試算をされているというものでございまして、実際には、普及啓発などの対策によって進む部分もあるというものでございます。モデルから得られる電力価格につきましては、モデル上で炭素価格が上乗せされているというものでございまして、実際にこのような価格になるかどうかというものをそのまま表しているものではないというものでございます。
あと、4番目の問いといたしまして、今回、試算いただきましたモデルを大きく分類いたしますと、世界モデルと一国モデルという形になりますが、その違いは何なのかということと、一国モデルでは、海外との関係は描かれていないのかというご質問でございます。一つ目の丸でございますが、地球環境産業技術研究機構のモデルは世界モデル、そして、残りのモデルにつきましては、一国モデルというふうなものでございます。世界モデルにつきましては、世界をモデルの中では複数の地域に分割して、詳細に試算をしているというものでございます。一国モデルにつきましては、名前は一国モデルというふうになっておりますけども、海外部門というものを設けて、そことの間の関係を試算しているということでございまして、三つ目の丸、括弧書きにありますが、閉鎖経済を想定しているわけではないというところは、ご留意いただければと思っております。モデル間での影響の表れ方の差異というものは、モデルの詳細設定の違いとして表れているのではないかということでございます。
あと、9ページ目でございますが、今回の試算結果の示し方でございますけれども、参照ケース(BAU)というものを計算した上で、そこからどれぐらい各ケース、変化をしているのかということを計算しておりまして、いずれにつきましても、BAUとの比較を示しているというものでございまして、これは経済成長に限らず、家計消費であるとか、電力価格等も同様に、その参照ケースからの変化率というものでございます。図にございますように、こちらではGDPのものを計算しておりますが、参照ケースにおきましては、足元、511兆円から、年率成長1.1%、0.8%というもので、最終的には617兆円になるというのを参照ケースにし、各ケースごとに、ここからどれぐらい変化をするかということを示しておるというのが結果になっております。
具体的な結果は10ページ目以降でございますけども、11ページ目からは、実質GDPなどにつきまして、2030年時点の参照ケースからの変化率をそれぞれ示しているというものでございます。ケース分けが各グラフの下に表になってございます。傾向としてみますと、モデルごとに絶対値は違いますけれども、ケース6よりもケース1の方に向かって左が下がっていると、GDPへの変化率が大きくなっているというのが見てとれるかと思います。
12ページ目、家計消費支出でございますが、こちらもほぼ同様な傾向を示しておるというものでございます。
13ページ目が電力価格ということで、これは電力の単価になっておりますけども、こちらはケース1の方が、より変化率が大きくなっていると。BAUからの上昇が大きくなっているという結果になってございます。
電力も含めて、ガスであるとか、灯油など、光熱費としては14ページ目でございまして、こちらも電力だけの価格よりは変化率は小さくなっておりますが、ケース1の方が変化率が大きいというケースになっております。
また、先ほど出てまいりましたけども、15ページ目でございますが、どれぐらいの価格を乗せることによって削減ができるかという限界削減費用というものでございますが、ケースによって、差は絶対値としてはありますけれども、傾向としては同じようなもの、また、ケース2につきましては、エネルギー起源CO2の削減を大きくするケースになっておりますので、それによる経済影響というものも出ているというものでございます。
また、16ページ目でございますが、小委員会の中でも質問がございましたけれども、電力価格が上がった場合には、発電電力量が逆に少なくなるのではないかというご質問もありまして、小委員会の資料からつけ加えたものでございまして、発電電力量の変化というものでございます。こちらにつきましては、先ほどの電力価格との見合いということでありまして、ケース1になるほど、発電電力量が下がっているというものになっております。
また、17ページ目につきましては、火力発電の内訳というものでございます。火力発電の総量、総内訳につきましては、先ほど、前提条件のところでお話ししましたように、こちら、事務局の方からお示ししておりますが、その内訳である燃料収の割合につきましては、このモデルの計算結果として出てくるというものでございます。表につきましては、2030年時点での石炭発電量を1としたときのLNG発電量がどれぐらいになるかということを、各ケース、また、モデルごとに示しております。こちらにつきましては、モデルの考え方によって、かなり大きく結果は異なってきているというものでございます。その他、主な項目につきましては、18ページ目に取りまとめております。
若干飛びますが、一番最後の33ページ目でございますけれども、こちらにつきましては、中央環境審議会の第90回目の地球環境部会におきましてまとめていただきました経済モデル分析結果を提示するに当たっての留意点というものでございまして、改めまして、こちらに掲示しておりますが、結果の数値そのものを過大評価すべきではないということ、また、感度分析による大まかな傾向の把握が必要であるということ、あと、モデルの構造や前提条件を十分理解した上で結果を提示する、また、定量的なものだけではなく、定性的なもの、また、幅を持った結果を示すということも重要だということはお示しされております。また、小委員会におきまして、各モデルごとにご質問をいただいた件につきましては、この後、各研究機関からご説明いただく際に織り込んでお話しいただけるように、事前にお伝えをしてあるというものでございます。資料1-1につきましては、以上でございます。

西岡委員長
それでは、モデル分析の結果について、それぞれの研究機関からご報告いただきたいと思います。まず最初に、国環研の資料1-3でございますけれども、国環研の方からお願いいたします。非常に大量のお仕事をしていただいた割に、説明は5分と、誠に申し訳ないですけど、大体その辺りを目処に、質疑応答のところでまたお答えいただきたいと思います。宜しくお願いします。

岡川説明員(国立環境研究所)
おはようございます。国立環境研究所の岡川と申します。本日は、計算を実際に担当しました者が不在であることから、代理で説明をさせていただきたいと思います。お手元の資料の1-3に沿って説明をさせていただきます。まず、報告概要なのですが、最初に、分析結果について簡単にまとめまして、分析の枠組についてご説明いたします。それから、前提条件に関して少し触れまして、結果を具体的に見ていきたいと思います。最後に、分析に使いましたCGEモデルの概要の特徴を参考資料として、後半につけてあります。
まず、今回の分析では何をしたかといいますと、3ページ目の要旨にまとめさせていただきました。国立環境研究所の経済モデル(AIM/CGE)に対して、技術選択モデルであるAIM/Enduseの結果として得られる将来の省エネ技術等の情報、これは、具体的にはエネルギー価格が上昇して、追加投資が行われ、エネルギー効率の改善につながるといった、そういった情報を反映した上で、2030年に温暖化対策目標のケースの違いによる経済活動への影響を分析しました。
得られた結論なのですが、以下、三つになります。一つ目なのですが、CO2排出削減目標を設定することによって、CO2削減のための限界削減費用が生じます。そのことによるGDPをはじめとする経済影響に影響が生じます。なお、限界削減費用や経済活動への影響は、排出削減目標の厳しさにより変化しますが、発電部門における発電の電源のシェアの影響も受けることになります。
二つ目の結論なのですが、CO2排出削減目標の設定によって、CO2削減のための限界削減費用が生じます。これによりまして、ガス火力へのシェアが相対的に高まります。例えば、参照ケースの石炭火力を1としますと、ガスは、それに対して1.1になりますが、ケース2に関します石炭を1にした場合に、ガスの比率が2.6ということになりました。
三つ目の結論なのですが、三つ目は、省エネ投資、再エネ投資が増加することで、高効率給湯器ですとか、ハイブリッド自動車、太陽光パネルの需要が増加します。これらはそれらをつくるための原材料の需要まで含めて影響が出てきます。そこで、その新たな市場創出の可能性を示唆する結果となったということが得られました。
次、4枚目なのですが、これはその分析の大きな枠組です。このページ、ちょっと見にくくて、申し訳ないのですけど、右下の技術選択モデルという箱のところから、ぐるっと左下から左側に向けて、右上に行くような図になっています。まず、技術選択モデルの結果から、中環審で提示された対策高位から低位の省エネ投資と省エネ効果をエネルギー価格によって関連づけた関係式を作成しました。これをモデルに組み込んで分析しました。そうしてつくった本モデル、AIM/CGEに対してCO2削減目標を与えまして、そして、モデルを解いて、GDPですとか、CO2といったモデルの結果が得られるという枠組になっております。
5枚目なのですが、分析における前提です。一つ目、参照ケースというものをまず計算しました。これは事務局で設定された想定値を再現したもので、総合エネ調で使用したものと同じものを使用しております。それに加えて、その参照ケースに基づいて、六つのケース1からケース6までの分析を行いました。
次、6枚目なのですが、分析における前提は、ここでは四つ挙げました。一つ目なのですが、将来の経済成長率、電源構成、化石燃料の国際価格、あとは原発事故リスク費用、原発未回収コスト、系統対策費用については、事務局想定値を使用しました。また、コスト等検証委員会で示された発電コストを各電源における将来の投入産出構造に反映しています。ただし、最終的に出てくる電力価格については、電力市場における需給によって内生的に計算される。
三つ目が、エネルギー効率の改善、技術進歩に関しましては、技術モデルであるAIM/Enduseの結果をもとに、エネルギー価格の変化によって省エネ投資が誘発され、その省エネ投資によって省エネが実現されるという構成をとっております。
次、スライドの7枚目と8枚目なのですが、これは、実際に先ほどご説明しました技術モデルから導出されるエネルギー価格と、省エネのための追加投資と、エネルギー効率の改善に関して、どういうふうなものを想定しているのかというのを説明したものです。
結果に移りますが、9枚目、これは、GDP、CO2排出量、最終エネルギー消費量、発電電力量の経年変化を表しております。ここで注意していただきたいのが、先ほど、資料1-1で事務局からの説明がありましたとおり、GDPへの影響がマイナスだということなのですけれども、マイナス成長を意味しているわけではありません。GDPなのですが、参照ケースに比べて、どのケースも経路として下に来るという意味であって、成長自体がマイナスになってしまうという意味ではないということにご留意いただきたいと思います。
10枚目なのですが、これは経済活動を示す指標が各ケースでどれぐらいの影響を受けるかということをまとめた表です。
また、11枚目なのですが、ここで示しているのは二つのグラフです。一つ目なのですが、一つ目のグラフは、各ケースにおきまして、電源構成がどのように変化するのかということを示しています。また、発電電力量を線で示しています。ここから言えることは、ケース1から4、対策高位から中位では、火力発電に占めるガス火力のシェアが高まります。一方、ケース5と6、対策低位のケースでは、参照ケースと同程度のシェアとなりました。下のグラフは、二酸化炭素の排出量と限界削減費用を示したものです。ここから言えることは、二酸化炭素排出量の削減目標に向けて、二酸化炭素1トン当たり6,160円から2万3,976円に相当する対策の導入が必要となるということが言えると思います。
次に、めくりまして、12枚目です。これは産業別に各ケース、粗生産に対してどのような影響があるかということを示しています。これによりますと、一番右の全産業というところを見ていただきますと、全産業で見ると全ケース1から6のケースで、参照ケースと比較して粗生産は減少します。ただ、その部門間の影響は異なるということが、その左側の食料品から建設を見ていただくと、わかると思います。省エネ投資、再エネ投資の導入によって、これらの財の生産に関わる部門では、参照ケースと比較して粗生産が増大したり、ほかの部門と比較して落ち込みが軽減されます。例えば、高効率給湯設備なんかの需要が増えますと、金属製品の需要が増えるということまで考えております。ハイブリッド自動車に関しては電気機器、モーター、太陽光パネルに関しましては、化学だとか、金属製品の財による需要が増加するといったことも、モデルの中で計算されております。
最後に13枚目なのですが、マクロな指標を見ていきたいと思います。2030年の参照ケースに対するGDPの減少は、最大でケース1の2%となりました。ただ、これは繰り返しになりますが、経路としては、参照ケースよりは下の経路になりますけれども、マイナス成長という意味ではありません。緑色の系列を見ていただきたいのですが、民間設備投資が、再エネ、省エネ投資によって若干増加しているということがわかると思います。これにより、新しい市場が創出されるということをここで強調しておきたいと思います。以上です。

西岡委員長
なかなか5分では難しいということがわかりました。では、続けて、地球環境産業技術研究機構の秋元さん、お願いいたします。

秋元副主席研究員(地球環境産業技術研究機構)
地球環境産業技術研究機構(RITE)の秋元です。資料1-4でご説明させていただきたいと思います。めくっていただいて、ちょっと時間もないので、3ページ目は飛ばさせていただいて、4ページ目、この経済分析、どのような特徴を持ったモデルで分析したかということですけども、1番目、基本的に、このモデルは産業連関表の情報を持っているわけですけども、産業連関表の情報で発電部門をしっかり分析するというのはほとんど不可能ですので、それに加えて、技術別に発電部門に関してはボトムアップ的なモデル化をしていると。これによって、コスト等検証委員会の個別の電源別のコストを反映して、評価ができるようになっているということです。
二つ目ですけども、このモデルは動学的な最適化を行っていると。伴先生の言葉で言うと、Forward-looking型モデルということで、伴先生と基本的にこの面に関しては同じような構造になっているということです。すなわち、将来まで考えた上で、手前の時点をどう対策したらいいのかということが導き出すことができるようになっているわけです。
3番目ですけども、産業連関表は、国際的なCGEモデル分析で広く利用されているGTAPというものに基づいていて、産業の国際移転、産業のリーケージを含めた分析が可能になっているわけです。以上、モデルの簡単な特徴について、ご紹介しました。
5ページ目は、いろいろなマクロの指標に関して、DEARSモデルでどういう分析になっているのかということをケースごとに示したものです。ちょっと詳細は省略しますけども、ケース1では、GDPで見ると、参照ケース比で7.6%減と。ケース2では8.9%減ということになっています。設備投資で見ていただくと、基本的に厳しくしていっても、設備投資が増える部分があるので、ただ一方で、逆に厳しい制約ですと、ほかの部門で設備投資が落ち込む。その辺が相殺している形になっていまして、設備投資の緑のラインで見ると、あまりケースによって差異が大きくないというような形になっています。
めくっていただいて、6ページ目ですけども、今回の分析、どういうことになっているのかということを少し示した絵になっています。紫の一番上の破線ですけども、これが1990年のCO2排出量です。緑のラインがCO2排出量、これは2030年の参照ケースのものです。一応事務局から、このCO2排出量に参照ケースを合わせてほしいということを言われていまして、それにモデルが合うようにチューニングを行って、そこからの削減ということで計算しているわけです。よって、基本的に、2030年のCO2排出量も、我々の分析からすると、かなりもう下がっているというようなものが設定されているわけです。この辺は少し注意しないといけないというふうに私は思っています。それで、要は、震災後のある程度、行動の変化みたいなものは、既に参照ケースにある程度織り込まれているというふうに、我々は見ているわけです。
そこから、今度は、発電の電源の構成を再生可能エネルギーと原子力に関して指定があって、それを計算して、ただ、今回の環境省のご依頼は、火力発電の内訳に関しては、モデルで内生的に解いてほしいということですので、それで解いた結果がこの赤のラインになります。これは、要はCO2制約はかかっていない。ただ、再生可能エネルギーと原子力の構成だけは与えられています。火力の内訳に関しては、モデルで内生的に解くと。ただ、モデルで内生的にCO2制約がない形で解きますと、石炭が非常に大きくなります。これはCO2炭素価格がかかっていないと、コスト等検証委員会の数字でも明らかなように、石炭がコスト優勢があるわけです。もちろん原子力はもっとあるわけですけども、原子力はここでは制約で縛っていますので、それ以外の火力の内訳となりますと、石炭が優位性を持っているということです。よって、ケースによっては、例えばケース1では、参照ケースよりもCO2排出量が上がるというような形になっているわけです。そこから、今度はCO2制約を目標値、大体20%から30%ぐらい、90年比だったと思うのですけども、そこまで下げると、どういうふうなことになるかということをモデルで計算したということです。
7ページ目を見ていただいて、先ほどの赤のCO2制約がないところで、電源の構成だけによって、どういうふうにGDPが影響するかというのが赤のラインです。要は、ここで見てわかりますように、ケース6では一番小さくて、マイナス1.2兆円程度をGDP、参照ケースから下がる。一方、ケース1ではマイナス7.9兆円というような形になるわけです。一方、CO2制約をかけますと、青のラインになりまして、ここで見てわかるように、基本的に、その電源構成の違いによっても、まあまあGDPロスは大きくあるわけですけども、それよりもCO2制約の影響が非常に大きく出ているというのが、ここでの結果です。
それで、続きまして、8ページ目ですけども、産業部門別の影響ということで示しています。いろいろ部門によって差異があるということです。先ほど、国環研さんもおっしゃられましたように、投資の効果も、もちろんここでは含まれているわけです。ただ、炭素価格が非常に大きくなりますと、海外に移転して、海外で生産するという方が非常に優位になるという部分がありますので、日本でのGDPロスというのはかなり大きくなってくる可能性はここで示されているわけです。特に、例えばここで見ますと、鉄鋼部門なんかで見ますと、特にケース1と2では相当大きな落ち込み、ほかのケースでも10%というのが、その部門にいる方からすると、とんでもないというような数字だと思うのですけども、ケース1、2ではもの凄い落ち込みになっているというのが、ここでの計算結果です。
9ページ目で見ますと、世界のシェアがどういうふうに変化するのかということで、エネルギー多消費産業を中心に見ています。鉄鋼、エネルギー多消費産業計、化学部門ということですけども、かなり世界で占めるシェアが、ケースによって変化するというのがここでの分析結果です。
続きまして、10ページ目、発電コストの変化ですけども、先ほど、冒頭申し上げましたように、このモデルは、発電部門に関しては積み上げ的に評価していますので、コスト等検証委員会の数字を基本的に反映させることはできるようになっているわけです。下の表で書いていますけども、ただ、炭素税を含めるか、含めないかによって、大分その電力価格の上昇の予測というのは大きく変わります。炭素税を含めない額でいきますと、ケース1では、参照ケース比でキロワットアワー当たりプラス3.5円ということです。ケース6では、プラス0.7円程度ということです。末端の電力価格の平均で見ますと、ケース1ではプラス33%、ケース6はプラス2%ということです。事務局のご説明で、炭素税によって変わりますという話がありましたが、このプラス33%とかという数字は、どういうやり方をしようが、確実にこの選択肢をとれば、コスト等検証委員会の数字が合っていればですけども、そうすると、結局、この数字は負担は来るということです。これは多分、これ以上、下げることは不可能というような数値です。
一方、炭素税を含めた額の方を下に書いていますけども、これはもちろん炭素税の還流の方法とか、その辺によって変わる部分なので、炭素税をどういう形でかけるかによって変わる部というふうにご理解いただければと思います。
11ページ目ですけども、CO2の限界削減費用とGDP損失の関係を見ています。前回、ちょっと私、出席できなかったのですけども、前回のご議論をちょっとお聞きしますと、RITEの分析結果は非常にGDPロスが大きいと。限界削減費用も大きいということをご指摘があったと聞いていますけども、それに関して、この後、どういうことなのかということをご説明します。
まずは、CO2削減費用とGDP損失の関係ということで示しています。これは横軸に限界削減費用をとっていまして、縦軸はGDPロスです。薄い青のプロットは米国の分析例ということで、そことどういうふうに関係しているのかということを見たものです。RITEの分析を見ますと、基本的には、CO2の限界削減費用とGDPのロスの関係からすると、むしろ楽観的というか、あまりGDPロスが発生しないぐらいの方の位置づけにあると。むしろ、伴先生の方が下の方にあるということだろうと思います。国環研と、うちはほぼ同じような内容ということです。ただ、違いは、伴先生と国環研とうちの違いは、限界削減費用の推定が大分違う。これによってGDPロスへ大きな影響の差異が出てきているということだろうと思います。
それでは、限界削減費用がどうなのかというのは、この後、ご説明したいと思います。12ページ目、まず、電力の価格弾性を見たものがこちらの絵です。もちろん電力の価格弾性をどこで見るかというのはいろいろあるのですけども、ここは、ちょうど内部で検討していったときに一番比較が容易だということで、あるところ、省電力が現状比で10%減というところで固定して、では、そのときに電力価格がどれぐらい上がれば、それが実現できるのかを見たものです。こうして見ますと、RITEと国環研は大体マイナス0.1ぐらいと。日経センターがマイナス0.22ぐらいだというふうになっています。伴先生のモデルですと、マイナス0.25から0.26ぐらいといったところです。これは一つ、限界削減費用に大きく影響していまして、すみません、慶應大学の野村先生、今回、環境省にはご提示されていませんけども、総合資源エネ調の方で提示されているもので見ますと、マイナス0.06ぐらいと、もう少し低い値になっているということです。この電力の価格弾性によって、限界削減費用に結構影響が出てきているだろうということが一つあります。ただ、国環研さんは、ここは我々とほとんど数値が同じなのに、限界削減費用が小さく出ているというところは、私の方から見ると、少し若干違和感があるというような形です。
それでは、13ページ目なのですけども、実際には、経済モデルで限界削減費用を推計するというのは相当難しい話で、これは、以前から伴先生も、経済モデルで限界削減費用を推定するのはほとんど不可能だと。だから、何かほかのものを参照して、それに合うように推計されるということをおっしゃられていたと思います。それは、前はRITEの技術積み上げモデルに、中期目標検討委員会なんかのときで日経センターなんかもやられたときには、そのRITEの積み上げ評価モデルの限界削減費用に合うような形で経済モデルをチューニングした。だから、高い数字絵になっているのだというような言い方をされていたと思うのですけども、要は、経済モデルで限界削減費用を推計するというのはかなり難しいわけで、本来は、もっと技術積み上げモデルで、どういうことになるのかということを見ないといけない。特に過去にこういう経験がなくて、こんなに電力価格が上がるというような経験がないわけで、それを分析するというのは、どういう技術があって、どういうふうに積み上げていくと、コストがどういうふうに上がるかというものを見ないと、限界削減費用はわからないわけです。国環研さんは、そういう問題意識から、ある程度、積み上げをされているのだと思うのですけども、13ページ目でいきますと、RITEは別に技術積み上げ評価モデルを持っていて、それで推計したものと、今回のDEARSモデルの経済モデルのギャップがどういったのかということを見たものです。もちろんDEARSモデルは、先ほど申しましたように、電源の発電構成に関しては積み上げしていますし、エネルギー供給サイドに関しては積み上げをしているので、ある程度、限界削減費用に関して信頼性のあるものを出せるのですけども、もっと細かく積み上げをしたというのがDNE21+モデルで、それとの限界削減費用の比較を見たものです。
DNE21+モデルで見ると、大体3万2,000円ぐらいの限界削減費用と、それと比較可能なDEARSの分析でいくと、1万1,000円ぐらいということで、技術積み上げ評価のモデルの評価でいくと、もっと高い限界削減費用が推計されるということです。だから、必ずしもDEARSモデルが高い推計をしているというふうには、我々の方は全く思っていなくて、むしろ技術積み上げモデルの評価結果からすると、むしろ安価な推計をしているのではないかというふうに思っているぐらいです。だから、逆に言うと、それが安いとおっしゃるのであれば、どういう根拠を持っておっしゃっているのか、その技術積み上げモデルの結果とか、そういうものをお示しいただかないと、正しい評価にはならないのではないかというふうに思います。
14ページ目、今回、火力発電の内訳に関しては、内生的に解いてくれということで、これも、前回、ちょっとご議論があったというふうにお聞きしていますので、RITEのモデルでは、LNGの比率が非常に高いということなので、今回の限界削減費用を見ますと、うちの分析では1万円を超えています。これはコスト等検証委員会のエクセル表をちょっといじってもらって計算していただくと、すぐわかりますけども、1万円ぐらいにしてしまうと、確実に石炭よりもLNGのコストの方が安くなります。石炭のコストは、今の評価ですと、大体3,500円ぐらいが入っていると思うのですけども、それが、例えば倍ぐらいになっても、そこは逆転するということになると思います。そうしますと、基本的に、コストの優位性から言ってしまうと、こういうふうにLNGが増えるということです。ただ、私は、これがいいと言っているわけではなくて、与えられた課題が、そこを内生的にモデルで解いてくれと言われたから、そういうことをやっているわけで、必ずしも、私はこれが望ましいと言っているわけではないということです。後で、もう最後のパートでご説明しますけども、限界削減費用は非常に高過ぎると。今回の削減目標が非常に厳し過ぎて、限界削減費用は非常に高いので、こういう電源の構成が、モデル上、導かれるということだろうと思います。
16ページ目ですけども、では、我々、やっぱりこの電源とかCO2の問題を考えるときに、いろいろなトレードオフがあると。それをちょっと16ページは別の、今回の前提条件と合っていないのですけども、我々、既にやっていたものに関して、ちょっとご紹介したいと思います。これは横軸がCO2排出量、縦軸がGDPのロスということです。CO2削減目標を厳しくしていくと、あと、原発比率を下げていくと、相当GDPロスが大きく影響します。逆に言うと、CO2削減目標を置かずに、逆にCO2の炭素価格を40ドルとか80ドルぐらいのレベル、これはせいぜい国際的な炭素価格のレベルというのはこれぐらいだと思うのですけども、それで解くと、逆に今度は石炭が増えて、CO2が増えていくと。かわりにGDPのロスはそんなに大きくないと。これは、石炭のコストと原発のコストというのはそう劇的に変わらないので、原発から石炭に移行することによって、GDPロスは小さ目に抑えることができます。かわりにCO2が大きく増えてしまいますということで、この辺のどういうバランスをとっていくのかというのが、非常に重要な点だろうと思います。
18ページ目、今回の分析のケース1から6の限界削減費用、RITEの分析では130から1,100ドルといったような炭素価格です。基本問題委員会の分析でも270から390ドルぐらいということです。一方、海外の炭素価格のレベルというのは、例えばIEAのWEOの2011では40ドルですし、EUの2011のロードマップでは36から61ユーロしか想定をしていない。非常に今回の分析結果というのは、分析というのは国際的な炭素価格市場とのギャップが非常に大きい。このギャップが非常に大きいということは、産業のリーケージ上、もの凄くドライビングしていきますので、そこはよく注意しないといけないところだろうというふうに思います。すみません、駆け足で、ちょっと十分ご説明し切れていない部分もありますけれども。

西岡委員長
それでは、日経センターのほう、お願いいたします。

小林主任研究員(日本経済研究センター)
日本経済研究センターの小林です。後で、補足で落合の方からも説明させていただきます。
まず、我々、今回、独自にやっているということで、特に環境省さんのお題に答えた形の分析は、まずはじめに、しておりませんということを申し上げておきます。これは、あくまで資源エネルギー調査会の基本問題委員会の方に提出した分析であります。だから、先ほど、土居室長からありました、例えば資料1-1の試算の見方のグラフの例えば実質GDPのところ、当センターは参考で点々と入っていますが、なんか何の影響もないようになっていますが、これはケースの3、4、5に別に対応したものではなくて、むしろ、もともとの皆さんの参考資料3、資源エネルギー庁から5月9日の基本問題委員会のときに出していただいた、このまとめの、例えば参考資料3の5ページ目の実質GDPというところも、当センターの点々が入っていますが、こんな感じのところに入っています。
だから、環境省さんの資料で言うと、ケース5は、大体基本問題委員会の方に出したケースと、ほとんど再エネの比率と、CO2制約の比率が微妙に違って、それが大体同じような感じに、多分限界削減費用は同じような感じになっているので、当センターの数字が、そのケース5等は、大体その範囲に入っていると思っていただいて、一応、レベルは、どういう感じに挙動するのかというのは、この参考資料3の方を見ていって、相対と思ってください。まず、冒頭、それだけ申し上げます。
それで、では、うちの資料に沿って申し上げますが、分析自体は、短期的な分析では、もちろんこれは皆さんないので、あれなんですけど、図1を見ていただくと、基本問題委員会のときにも説明させていただいたのですが、GDPのマイナス影響というのは、大きく分けて、今、秋元先生の最後のご説明にもありましたけど、CO2制約をどれぐらいかけるか。逆に言うと、CO2制約はかけませんよというと、実は、ほとんど脱原発しようが、そうでなかろうが、GDPに上乗せというと、これを端的に引いてみてやると、ほとんど、これ、10年で0.2ぐらいしかないので、ほとんどありませんという結論。だから、まず、CO2制約をどう考えるによって大きく違いますというのが図1です。
それから、図2は、同じことを成長率で見ただけなので、飛ばさせていただいて、電力料金の議論になっていますが、我々、当センターの電力料金の上がり方を見ると、これもCO2制約があるなしで大きく違いますという感じで、後で、この弾性値がなぜ0.2ぐらいかというのは、簡単に落合の方から補足させていただきます。うちのモデルは、別に技術積み上げモデルで出してきたモデルは特にありませんので、こういう結果になっています。傾向値としては、やっぱりCO2制約をかけて、原発をゼロに近づければ、当然電力料金は上がりますということであります。
それで、3においては、これはここで見ていますので、秋元先生とか、国環研の岡川さんのご説明と、似たような傾向だと思います。
それから、うち独自にやらせていただいたのは、7ページを見ていただくと、ここで言う事務局、政府の方からいただいているのは、原発のコストが8.9円、要するに、今、6兆円ですか、福島の事故の対応リスクを含めて、今、わかっているだけで、最低6兆円ですので、その6兆円というベースで計算しているのですけれども、それが幾らぐらいまでかかったら、逆に言うと、脱原発、もう原発を維持せずに、脱原発の道、脱原発とここでは言っていますが、脱原発依存ですね。脱原発というのは、2030年、ここではゼロだと思いますが、これは2030年で15%のケースです。要するに、40年廃炉で、新設がなければ、2050年にはゼロになりますので、それを脱原発依存と言うのでしょうという仮定を置いて、そのとき、どうなるのかというのを計算してみたものです。
それが次の8ページの表にありますけれども、基本問題委員会のときは、原発が2030年、15%ケースの場合は、20%のCO2の削減をしましょうということだったんです。なので、それが変わりまして、再エネ比率を10%というのは、これは、要するに、再エネは今の現状から増えませんということなので、そうすると、大体原発の事故対応リスク、120兆円までなら原発を維持して、25%ですか、今の現状の発電量を維持した方が有利でしょうという結論です。ただし、120兆円もかけてしまうと、これはコスト等検証委員会で言うと、1兆円で0.1円、発電コストがあるのに、12円も原発の発電コストが上がってしまう。そうすると、再エネが入ってくるんですね。太陽光をイメージしているのですけども、それで上限30%にしようという仮定を置いて、モデルを解いたら、事故対応リスクは60兆円ぐらいまで。60兆円ということは、発電コストが6円上がるというイメージですから、今の8.9円が10円ぐらいになるというイメージなんですけれども、そうなると、60兆円以上をかけるのだったら、脱原発依存の道へ入った方が、経済的には有利になりますねという、うちはこういう試算をしてみました。60兆円かかるのか、120兆円かかるのか、これから事故にどういう対応をなさるのかという一点に関わってくるわけですが、これは一つ、うちの独自試算として出させていただきました。
それから、電力価格の経済影響と、次の9ページについては、落合の方から簡単な説明をさせていただきます。

落合副主任研究員(日本経済研究センター)
日本経済研究センター、落合です。宜しくお願いします。モデル全体に対する補足等なのですが、まず最初に、長期的なモデルということですので、2030年ですから、経常収支はバランスするという前提になっています。普通ですと原発等がありまして、競争力が失われて、日本経済は大変じゃないかと、円高だという話もあるわけなのですが、2030年で長期を考えますと、もしも日本経済の交易条件等が悪化すれば、それに合わせて為替レート等も調整されますので、そういったものを踏まえれば、実は、今、瞬間的に起きているショックを前提に考えるという、これは少しずれてしまうと考えていますので、経常収支はバランスするという話になっています。
あと、もう一つ、今、小林から説明がありました事故対応費用の方なのですが、これに関しては、保険をとった場合に、保険料は適切に運用されると。金融市場へという前提が置かれています。なので、もしも実際に事故が起きた場合には、事故が起きたために、事故のための保険料が使われますので、資本蓄積等が減少するみたいな影響はありますので、そういった意味では、もう少し小さな値に実際にはなるか、事故が起きなければ、受け取った保険をそのままとっているわけではありませんので、運用しますので、それ全体で考えると、60兆円、120兆円という数字になります。
次なのですが、モデル自体に関しましては、エネルギー効率の改善をどういうふうに扱っているかといいますと、まず、産業別に努力継続ケースのエネルギー効率というものがありますので、BAUで産業別のエネルギー効率が努力継続ケースに合うような形になっています。その上でCO2制約等をかけますと、より投資当たりのエネルギー効率がいい投資が増えるわけですね。そうすると、モデルの中で内生的に産業構造が、エネルギー効率がいい産業構造になっていきます。ただ、そのときに気をつけなければいけませんのは、あくまでも単位当たりの投資に関しては改善していませんので、もしかしますと、制約をかけたことによって、単位当たりの投資効率自体が効率改善すれば、より効率がよくなる可能性はあります。そこに関しては変わらないという前提で、あくまでもモデルの中で、より有利な産業を選ぶという形の改善になっています。
あとは、秋元先生の方から話がありました産業連関表で、あまりきちんと分析できないという議論がありましたが、今回のモデルに関しましては、産業連関表に対して、コスト等検証委員会の情報をある意味では反映させると。つまり、BAUの段階で、各電源コスト等が、ある程度、コスト等検証委員会の値と合うようにという形の調整はしてあります。まさしく、産業連関表から技術をすべては積み上げられませんので、各電源構成、火力の内訳等もきちんと出ませんので、そこに関しては、検証委員会のそれとBAUが合うようにチューニングしても、ある程度なのですが、技術の情報を導入するような形にしてあります。
次は、モデル間の違いの話に入らせていただきますが、モデル間の違いに関しましては、例えば資料の9ページを見ていただきたいわけなのですが、多分、今回、各モデル間で一番、結果に大きな違いを持ちますのが電力の価格弾力性かなと。日経センター、JCERのモデルに関しましては、電力需要の価格弾力性は実証分析の結果から0.2程度になるようにしています。これ自体、高いかという話が一つあるわけなのですが、まず一つは、確かに過去の日本の電力を見ますと、電力需要を考える形で供給を整備しまして、また、価格自体も調整していますので、逆に言うと、過去の長期の傾向を見ると、ある程度、合わせる形で電力を供給していますので、低く出てしまう可能性があるんですね。
もう一つは、昨年の状態を考えますと、昨年の原発の事故に対応したこと、今年もやらせろ、来年もやらせろというのは、さすがに大変だとは思うわけなのですが、2030年という長期を考えますと、大体0.2%といいますと、40%ぐらい電力価格が上がったら、消費が10%下がるというイメージですので、20年という長期を考えて、目標値として、これくらいの電力価格になりますよということを与えた場合に、産業界がそれに対して対応するのではないかということを考えますと、これを踏まえまして、実証分析の結果の中でちょっと幅がありますので、幅の上の上限に近い値を今回は使わせていただいています。ですので、あまり高いか、低いかと言われますと、不可能な値ではないのではないかという形を考えています。
もう一つなのですが、モデルに対して価格弾力性がどう影響するか。多分これが今回のモデルの違いなのですが、あくまでも価格弾力性を高くしますと、価格の上昇による電力を使わなくなるだけではなくて、電力からほかのエネルギーへの代替も進みやすくなりますので、逆に電力価格の上昇による経済への影響は小さくなりますし、ほかのエネルギーに代替するということは、電力価格自体も上がりづらくなるわけなんですね。つまり、弾力性が高いというのは、単に電力価格が上がったときに減らすという効果、プラス、電力が上がるときにほかに行きますので、そうすると、電力価格自体がもともと上がりづらくなる。それで影響が緩和されるという効果がありますので、そこの違いが各モデル間の推計の結果の違いに出ているのかと思っております。
今回の話です。例えば資料1-1の13ページをお願いしたいわけですが、事務局資料ですが、これは確かに分析が違いまして、まず、例えばケース1に関しては、エネルギー起源CO2の値も、総合エネ調の方が大きな値になっておりますし、あとは、原発、再エネ等の値に関してもそうなっておりますので、まず、その段階で調整しますと、日経センターの数値というのは、もっと電力価格が上がります、これよりもですね。それプラス、もしも、先ほど言いました電力の価格弾力性により低い値に調整しますと、その分、余計に上がっていきます。ということで、電力価格、あと、ほかのGDPに与える影響等もそうなのですが、価格弾力性をより低く見るということをやりますと、ある程度、動き自体が、今回ですと、例えばRITEと伴先生に近い、多分値の動きになるなというふうに考えております。
もう一つなのですが、電源構成の内生化というのが、今回、宿題としてありまして、それについてなのですが、ちょっと日経センター、総合エネ調の方では電源構成を与えられる形で対応させていただきました。ただ、これに、ちょっと電源構成の内生化については、少し疑問が個人的にはありまして、なぜかといいますと、まず、現状の電源構成が価格メカニズムで決まっていないわけなんですね。現状の電源構成が価格メカニズムで決まっておりませんので、それを前提に、そこに価格メカニズムを入れて解いたときに、出てきた値が正しい値になるのかという、まず、前提条件がちょっと難しい問題があるのかと。
そういうことと、あともう一つ、いわゆる電源というのは、個別の電源のコストだけではなくて、全体としての電源の総合的なリンクの中でコストが決まってくるという問題がありますので、そこの部分も、電源の内訳を自由に経済で解くのはなかなか難しいかと思っております。だから、その部分は、できれば総合エネ調の技術モデルの方で、ある程度、こういう組み合わせだったらこんなコストになりますよみたいな、全体のコストみたいなものを計算していただいて、それを経済モデルに反映させた方が、より妥当な分析になるのではないかというふうに考えています。最後はちょっと蛇足になりましたけれども、以上になります。

西岡委員長
本当に皆さん、短い時間で申し訳ございませんでした。それでは、この今までの説明に対して、皆さんのご意見、ご質問をいただきたいと思います。小委のほうからいきたいと思っております。それから、議論を深めるために、お二人ずつ区切っていきたいと思って、是非、短く、要点を突いたご質問をお願いしたいと。全体で30分ぐらいにおさめたいと思っております。

渡邊委員
資料1-1の8ページ、試算結果の見方2の問3に「現実に、電力価格はこれほどまでに上がるのか」という質問があり、解説が書いてあります。この記述からは、示された試算結果の価格には、上ぶれがなく、下ぶれの可能性しかないと読めるのですけれども、本当に間違いないのでしょうか。例えば電力の価格弾力性が、想定と異なれば、上ぶれする可能性もあるのではないかと思いますので、この内容について教えていただきたいと思います。
9ページの参照ケースと各ケースとの関係ですが、GDPの参照ケースも右肩上がりの想定であるので、電力価格も同じように、参照ケースでさえも上がっているのではないか、というお話を前回させていただきました。是非、家計消費、電力価格等についても、この参照ケースの数値と合わせて示していただければと思っております。
ところで、日経センターは前提が違うので別としても、国環研と、RITEの試算結果のずれを、どう理解したらいいのでしょうか。基本問題委員会でも国環研のモデルはGDPに影響が出にくいと指摘されていたと思うのですが、実際にこの試算結果を見ると、国環研の、例えばケース1では、電力価格が倍程度になる想定で、資料1-3の12ページに各ケースの姿として、各産業の棒グラフが示されています。例えば化学と、金属製品は粗生産が参照ケースよりプラスになるという試算結果です。高効率給湯が入ってくるからプラスになるというご説明があったのですが、果たして、電力価格が倍になるような状況で、国内で金属製品や化学産業をやろうという人が本当にいるのでしょうか。RITEのモデルでは、産業リーケージが考慮されていると書かれていましたので、その部分が大きく表れ、一方で、国環研さんのモデルは産業リーケージが起こらず国内で閉じているので、高効率給湯も国内で製品を販売して、GDPへの影響も出なくなる傾向があるというような構造と理解すればいいのでしょうか。そこについて教えていただきたいと思います。

枝廣委員
一つ、これは質問ではなくてコメントで。国環研さんの資料の、今回、9ページで、GDP、その他、パーセント、変化率だけではなくて、BAUがどれで、そこからどう変化するという形で出していただいたので、非常にわかりやすくて、一般の人に伝えるときにこういう形をということで、基本問題の方にも、是非伝えようと思っています。
モデル関する質問は、前回、小委のときに、特にRITEのモデルに関して幾つかさせていただきました。今日は、恐らく時間がなかったこともあるので、また別途、秋元さんからお答えいただければと思うのですが、秋元さんに一つだけ、今回も、大きくRITEの結果、特に限界削減費用は非常に高過ぎると、削減目標が高過ぎるからそうなるというご説明だったと思います。これの意味するところは、これまでの延長線上ではやっぱり無理ですねと。もっと大きく変えていかないと、例えば技術的に可能だけど、まだ高いものをいかに安くするかとか、それから、今の前提としている様々なエネルギーもしくは公共、そのほか、社会インフラ、その前提では、なかなか大きくいろいろなことと両立しながら下げるのは無理ですねと。多くの人たちは、放射能も嫌だけど、温暖化も嫌だと思っています。そのときに、温暖化もしようがないですねと、あまり減らせませんというオプションは出せませんので、少なくとも出したくないと思っていますので、このRITEの結果の解釈として、これまでの延長線ではなくて、もっと大きな思いきった変化をしない限り、ここの方程式は解けないと思いますと、そういうメッセージとして受け取ってよろしいでしょうか。確認をさせてください。以上です。

西岡委員長
事務局から先に。

低炭素社会推進室長
まず、資料1-1の8ページ目でございますが、前回の小委員会で、電力価格が上がると、例えば電力の使用量が逆に減るなど、このグラフだけで、その上がるという話なのかというご質問がありまして、このような説明をしております。ご指摘いただきましたように、前提条件の設定などによりましては、分析結果が上ぶれ、下ぶれ、両方あり得るということは確かだと思っております。また、参照ケースがどれぐらいの数値なのかということは、できるだけ示していきたいというふうに思っております。

西岡委員長
それでは、国環研、お願いします。

岡川説明員(国立環境研究所)
渡邊委員からのご質問なのですが、国環研の結果に関して、金属製品など、参照ケースよりも、むしろ増えるような産業があるというのは、モデルのその産業が海外にあまり逃げないような構造になっているからではないかというご指摘だと思うのですけれども、よろしいでしょうか。それは、そのとおりです。そのとおりですと言ってしまっても、あれなんですけれども、このモデルでは、海外へ需要が逃げにくい構造には、確かにほかのモデルに比べるとなっています。ただ、では、そのときに、どれぐらい、国内で価格が上がったときに、どれぐらい海外へ需要が移るのかというようなことに関しても、実は研究をずっと進めていかなければならない、一つの大きな分野だというふうに考えております。したがって、このモデルでは、どれぐらい海外に移転するのかということを含めた分析というのは、国内モデルというよりは、RITEさんのような世界モデルを使って分析すべきだと、まず考えておりますし、また、その分析を行うにしても、その海外にどれぐらい逃げるのかというようなことをきちんと示してから、分析を行うべきだというふうに考えておりますので、今後はそういったことに注意して分析していただきたいと思いますけども、今回の結果に関しては、その辺をご留意いただいた上で見ていただきたいというふうに考えております。

西岡委員長
秋元さん、お願いします。

秋元副主席研究員(地球環境産業技術研究機構)
枝廣委員のご指摘のMAC(限界削減費用)が高いところなんですけども、我々の分析では、当然コスト等検証委員会もそうですけども、供給部門の再生可能エネルギーのコスト低減は相当大きく見込んでいますし、そのほか、需要部門なども、コスト低減、エネルギー効率の改善というものを相当しっかり見込んだ上で、計算したMACになっています。ただ、ご指摘のように、仮に、だから、私の視点は、もう少しマイルドなリーズナブルなところを考えてはどうかというふうに、分析者からとしては思いますけども、基本問題委員会へ行くと、逆に、そんなCO2が増えても構わないと、コスト安い方がいいという一方的なご意見もあって、両方、両サイド、いろいろあるんだと思うんです。私は、両方ともちょっと難しいのではないかと。非常にもう少しマイルドな、間をとったようなところを指向してはどうかということを思います。ただ、一方で、いずれにしろ、私がやることは、今回はモデル分析者としてやるタスクを受けていますので、なるべく客観的に、がい然的に、今の持っている情報から高いものを提示するということで、期待感を別に含めるということは、それはあまり望ましいことではないと思いますので、そういうものをご提供しているということだろうと思います。ただ、枝廣委員がおっしゃられているとおり、我々、もっと社会のイノベーションをやっていかないといけないということは、まさにそのとおりだと思いますし、そういう改革とか、我々、社会の変革とか、技術の開発とか、そういうものに関しては、しっかりやっていくべきだろうと思います。ただ、モデルにそういうあいまいな期待感を入れて分析するというのはすべきでは、一方ではないと思いますので、こういう結果を出させていただいているということです。

冨田委員
まず、お忙しい中、対応していただいたモデラーの方々に感謝したいと思います。質問は、モデラーの方ではなくて、事務局です。今回、モデルのご説明があって、いろいろなモデルごとの特徴、それから出てきた結果も、かなり差がある部分がございますけれども、これを踏まえて、どう解釈するかというところが、我々にとって一番のポイントだと思うのですが、それについては、次回行われるという理解でよろしいでしょうか。

大塚委員
国環研に1個だけお伺いしたいのですけども、先ほど、RITEの秋元さんの方から、電力の価格弾性については、国環研とあまり変わらないのだけども、限界削減費用が大分違うというお話でしたが、この点に関して、国環研さんとしては、どういうふうにお考えになっているか、ちょっと教えていただきたいということでございます。以上です。

低炭素社会推進室長
解釈の仕方につきましては、後ほど、議題の三つ目でご説明をさせていただく予定でございますが、資料3の報告書(素案)の中に、経済分析の結果、その効果の記述を、今、素案としてつけてございます。こちら、本日いただきました議論も踏まえて、ブラッシュアップをして、最終的な形にしていきたいというふうに思っておりますので、こちらもご覧いただきながらの議論かというふうに考えております。

岡川説明員(国立環境研究所)
大塚委員のご質問は、電力価格が高くなる割には、限界削減費用が低いということだと思うのですけれども、この点に関しまして、私どもの方では、最初にプレゼンの資料で、真ん中ぐらいでお示ししましたが、この分析では、エネルギー価格が上がったときに追加投資がどの程度増えて、どれぐらい、それによってエネルギー効率の改善が進むのかといったようなことを反映して、そういった情報を、技術モデルの方から出てきた結果を反映して分析をしておりますので、そういったエンドユース側、エネルギーの需要側の効率改善が進むといったようなことを織り込んで分析をしているため、電力価格が上がる割に限界削減費用への影響が小さくて済んでいるという結果になっています。

村上委員
秋元先生に代表してお聞きしたいのですけど、この違いが、これ、モデルの違いなのか、あるいは、その条件設定とか、そういう考え方の違いなのかということが1点と、その将来予測を含めてですね。それから、もう一つは、これは、今、相当差がありますけど、少しお互い担当した機関で、そういう条件設定の考え方等を調整すれば、ずっと差は縮まるものなのか、教えてください。

井上委員
技術モデルで、電力使用量をピン留めして、それから内訳もピン留めしていますが、前々から疑問だと発言してまいりました。エネルギーの電力価格が上がれば、電力の使用量が減るはずではないかということを申し上げてまいりましたけど、国環研さんに、技術モデルと、この経済モデルというのは、整合性がとれていない部分がある、あるいは、独立したモデルであって、別の見方をしなければならないのではないか、ということを確認させてください。私はそう解釈しているのですけれども、お願いします。

秋元副主席研究員(地球環境産業技術研究機構)
難しいご質問で、非常にほかのモデルがどういう形になっているのかというのは、なかなかやはり、いろいろ議論を、この間、長く重ねて、いろいろな分析結果を、この条件でどういう結果が出るのかということをいろいろ見ていきました。それで、ただ、結果の差の一番大きいのは、やはりここの限界削減費用の違いなんだろうというところはわかっていますし、あとは、もう少し違うのは、電力価格が、そのコスト等検証委員会の数字が、必ずしも適切に反映できていない部分もあるかもしれないという、そのほかも、世界モデルで外にそのままリーケージがよくいくのか、そうではなくて、そこを非常に固定的に考えているのかという違い等もあるということぐらいはわかってきて、では、CO2の限界削減費用が、そんなにどうして大きく違うのかということなんです。それも、今日ご説明しましたように、一つは、電力の弾性値の見方が違うということで、過去にそういうふうに大きな電力価格の変動を経験したことはありませんから、少しの小さい変動に対しては、この価格弾性値、多分普通でいくと、マイナス0.1からマイナス0.2ぐらいというふうな範囲だと言われている。日経センターさんは、その上限だというふうにおっしゃられているし、うちは、そのうちのむしろ下限ぐらいなんですけども。ただ、これも、もの凄く減った条件での数字になっているわけで、実際には、そういう減った状況はないので、うちも、もっと緩やかな削減目標のところでいくと、もう少し弾性値は高い数字が出ています。そういうことを含めると、なかなか読みにくい部分があるわけです。その中で、うちは、もう少しそれを検証するために、技術の細かい積み上げの評価でどれぐらいのコストが生じるのかということを見ながら、これが妥当性がどうなのかということを論じているわけで、国環研さんは国環研さんで、積み上げを一応されているわけです。ただ、そこで難しいのは、コストよりも、むしろその主観的な割引率とか、投資回収年数、我々がどういうふうに行動するのかと、これは民生部門はもの凄くたくさんの主体者がいて、投資回収年数がもの凄く変動する。もちろん村上先生はよくご存じかと思うのですけども、住宅なんかでもそうですし、民生機器なんかでも、必ずしも温暖化のためだけに行動しているわけではないですから、その機器を買うときに、別の付加価値をいろいろ考えた上で投資判断をすると。その結果として、観測される主観的な割引率というのはもの凄く短いことがあって、例えば投資回収年数で見ると1年とか、割引率で見ると100%ぐらいというのがあるのですけども、そういったものが、必ずしもその積み上げ評価でやると、例えばもう30%とか、投資回収年数が3年とかに固定してしまうと、かなりそのネガティブコストの対策というものが見えてくるのだけども、実際にはそういう行動をとっていないとか、その辺をもう少ししっかり検証していかないと、本当に限界削減費用がどれぐらいなのかということは見えにくいのだと思います。ただ、我々は、いろいろな情報を総合的に判断した結果、これでも、限界削減費用は我々は安いと思っている、実際のいろいろな行動を見ていると、そういう判断をしていると。ただ、別の機関は、そういう別の判断をしているということだろうと思います。

岡川説明員(国立環境研究所)
ご指摘は、技術モデルと経済モデルというのは、仮定の違う二つのモデルであることから、別なものとして解釈しなければならないのではないかということだと思います。私も、それに関しましては同意をいたします。技術モデルは、需要が固定になっております。そのかわり、詳しい技術を扱うことができます。経済モデルの方は、詳しい技術を扱うのは非常に難しいのですけれども、需要が動くといったメリットがあります。ただ、見比べて評価するということは非常に重要だということは理解しているのですけれども、お互いのそのデメリットを補い合うために、その二つのモデルを使うということもあり得るのではないかというふうに考えており、今回の分析を行いました。
具体的には、その経済モデルの方は、技術に関する部分が非常に弱いことから、その技術というのは、すべてパラメーターの値という形で、最終的には集約されてくるのですけれども、その点に関しまして、何も根拠がないパラメーターの設定をするというよりは、その技術モデルの結果をある程度参考として、その値をもとに設定して、調整を行うといった使い方をするというのも、その経済モデルの弱点を補う一つの方法であるというふうに考えております。以上です。

亀山委員
ご質問というよりかは、コメントとして発言させていただきたいと思います。限界削減費用という、その概念についてでございます。もちろん今回のように、2030年といった決まった年に向けて、複数のモデルを比較する際には、概念としては必要だというふうに理解しております。しかしながら、ご説明いただいたように、限界削減費用というものを正確に見積もろうと思ったら、非常に詳細な技術の積み上げモデルというものが必要になってまいります。したがいまして、恐らく、現在から短期間の間の限界削減費用というのは、かなり正確に見積もれると思うのですけれども、例えば2030年、あるいは、最終的に2050年といった長期に向けて、2030年時点の限界削減費用というものを正確に、各国に関して計算しようと思ったら、かなりの不確実性が出てくるのではないかと思います。むしろ、その2030年時点での限界削減費用はこうですよと、今から決めるよりかは、今から再生可能エネルギーといったようなものにどんどん投資していけば、それだけ、2030年時点の限界削減費用というものはおのずから下がってくるものと考えております。したがいまして、秋元さんの資料1-4の15ページ以降の国際的な部分については、出していただけたのは非常に参考としてありがたいのですけども、非常にその不確実性が高いというか、現時点では、こう計算できますねというぐらいの見方にとどめておいた方がいいのではないかというふうに感じた次第であります。やっぱり国際的な議論の中で公平性を議論する際には、限界削減費用というものだけで議論しているのは、私は日本だけではないかと考えておりまして、ほかの国は、少なくとも、限界削減費用は複数の公平性指標の一つとしてしか見ておりませんから、そういった観点も含めて、この限界削減費用という指標をお使いになった方がいいのではないかというふうに思った次第です。すみません、以上でございます。

進藤委員
一つだけ、確認と質問があります。この分析を見ますと、BAUが一番成長率は高い。成長ということを考えると、そこからどういう選択肢をとっても成長率は下がるということです。成長率は抑えられる。CO2は、六つのケースとも、25前後あるいは30ぐらいの所でインプット、すなわち外生変数として入れているわけで、その時世の中がこのようになるということが示されたわけです。限界削減費用もケースによっては9万円という大変な額になるということにもなったわけです。これを踏まえて、どのように選択肢を絞っていくかという議論になるのですが、そのときに、初めに前提として置いた25%とか30%というCO2削減率、これをもう一回、見直すべきではないか、というような議論があり得るのかどうか。これは、今、ここで議論するのか、それとも、次の項目、議題のときに議論にするのか、わからないのですが、発言の機会を逃すとまずいと思いましたので、ここで質問をさせていただきました。

西岡委員長
それでは、今の質問を事務局の方で。

低炭素社会推進室長
今のお話の議論の対象としましては、資料2の中で、それも含めてご議論いただくのがよろしいかと思います。

西岡委員長
次へ進みます。高村委員。

高村委員
2点でしょうか、ございますけれども、一つは、ちょうど今、亀山委員の方からコメントがあった点であります。限界削減費用の点でありますが、これはRITEさんの秋元さんの方から提示をしていただいたスライドの18でしょうか。海外の限界削減費用の事例がございますけれども、亀山委員ご指摘のとおり、これは日本の限界削減費用も含めて、特に長期に2030年といった辺りになると、不確実性が伴うという点、そこの点については、全く同意であります。例えば、国際エネルギー機関のこの新政策シナリオも、現時点でとることを計画をしているシナリオという想定でのこの限界削減費用だと理解をしておりますので、そうした条件つきのものであるということを念頭に置く必要があるかというふうに思っています。それが1点目でございます。
2点目でありますけれども、非常にモデルの特質、それから、その計算、詳細をご報告いただいて、大変勉強になりました。ありがとうございました。大変なご苦労だったというふうに思うのですけれども、これは日経センターさんの方の中にも、端的にコメントがあったように思いますが、例えば、事務局提示の資料でも、11ページのところでしょうか、例えば実質GDPへの影響率、影響といいましょうか、変化率を見ても、原発依存度等々の電源構成の影響よりも、むしろ、いわゆる炭素制約の影響が大きいということは、一つの傾向としては見られるのかなというふうに思いました。この点について、小委員会、私、先週、参加をしておりませんが、同じような議論がなされたというふうに理解をしておりますけれども、伴委員がおっしゃっていること、非常に賛同というか、賛意を持っておりまして、つまり、その炭素制約というのを一体どういうふうに考えて、どういうふうに我々が、世界的には、恐らく炭素制約は必ず強くなっていく中で、どういう選択をしていくかという問題だという提起をされている点は、今後の議論の中では考えていく点だろうかと思います。
もう一つ、3点目でございます。これは小委員会で枝廣委員が伴委員に質問をされたというふうに、ある点でありますが、これはRITEさんの限界削減費用のところが少し違うというところについて、先ほどもご説明をいただいたところでありますけれども、他国がどういう温暖化対策を、グローバルモデルであるがゆえに、他国の温暖化対策の想定、あるいは、どういった炭素制約を持っているかによって、一つの大きな影響があるというふうに理解をしてよいかという点についてだけ、確認をさせていただければと思います。以上です。

永里委員
亀山委員のコメントがありましたので、私も、亀山委員のことに関して、ちょっとコメントしたいと思うのですが、国際公平性を十分に考慮したときには、削減目標はいろいろ考えられますが、そのときの重要な指標というのは、やっぱり限界費用だと思います。ただし、亀山委員も言われたとおり、2030年というのは非常に不確かな状態ではありますが、海外とか他国はいろいろな指標を使っていて、日本だけ、これを出すというのはいかがなものかというようなこともおっしゃいましたけれども、他国と違って、日本はこのコスト、即ち限界削減費用が非常に高くなるので、これは明らかに示すべきだろうと思います。その場合に、前提条件とか、そういうことは明示して、解釈する場合に参考にすればいいと思いますので、この指標は排除すべきではないと、こういうふうに思います。以上です。

西岡委員長
いずれもコメントと考えましたけれども、一つだけ質問がありましたね。

秋元副主席研究員(地球環境産業技術研究機構)
MACの18ページ目の資料に関してご意見があったと思うのですけれども、確かに、その2030年、不確実だということは、私も同意します。ただ、ここは世界を含めて公平に評価しているわけで、これはだから、将来のコスト低減というのは不確実なわけですけども、これは世界の比較を同じ土俵でした上で、今回の選択肢がどういう相対感にあるのかということを示しているわけで、そういう理解をしていただきたいと。
それと、もう一つは、ここは、私は別にこのMACの限界削減費用均等化を公平性の指標で、この目標にしろと申し上げているわけではなくて、今回の目標が、限界削減費用がこんなに違いますよということを申し上げているだけで、実際にその目標がどれぐらい差異をつけて、我々が目標をとっていくのかというのは、別途、議論すべき話であって、今回は特に真水の国内排出削減部分というふうに議論が進んでいると思いますので、そういう視点からお示ししているわけで、必ずしもこれで、MACが均等化するのが国際公平性の絶対的な指標だというふうに申し上げているつもりは全くありませんので、誤解のないようにというふうに思います。
あと、もう一点だけ、電源構成よりもCO2排出制約が大きいというのは、私も申し上げましたように、今回、明らかにそういうふうな結果になっています。ただ、うちの結果で示しているように、CO2制約だけではなくて、電源構成についても、相当量、パーセントで見ると小さいかのように見えますけども、絶対額でいくと、もう何兆円というレベルが変わってくるわけですから、何兆円というのは非常に大きいレベルなので、そこもよく念頭に置かれた方がいいのではないかというふうに思います。

落合副主任研究員(日本経済研究センター)
2点なのですが、まず、モデルのBAUの値云々という話につきましては、これは事務局の資料にもありますが、まず相対感を見ていただくことが多分大事かなと。レベルを見て、3万だ、5万だ、1万だというのに関しては、確かにずれる可能性がありますけれども、選択肢ごとに対してどういうふうに影響の強度が違うか、これに対して倍いくのか、3分の1、半分、そういうものをまず見ていただくのが重要かと思います。
もう一つは、今回の話もそうなのですけど、BAU以降のもので、経済がシュリンクしてしまうという話があったわけなのですが、あくまでも、今回いただきましたというか、分析自体に関しては、政策等は全く打たないと。単純に言えば、CO2制約がかかると。あとは、電源構成が変わると。そのときに産業が動いたらばどうなりますかということがベースになっておりますので、発想としては、制約が増えましたらば、下位のとれる範囲が狭まりますので、縮小はすると。ただ、それに対して、例えば、多分、伴先生もお答えになっていると思いますが、法人税減税をするとか、あとは、その温暖化対策を入れるために、例えば企業に対して温暖化対策投資をしたならば、その投資の分は償却を早くしてあげますよみたいな、昔の高度成長期の日本がやりました特別償却制度みたいなものを温暖化に入れるとか、そういう措置を行って、コストを企業に対して下げてあげるとか、そういった政策に関しては考慮していませんので、そういったものに関して、逆に言えば、日本の方向性を決めて、マイナスを変えていくという可能性はあると思いますが、モデル分析の段階では、あくまでもそれを入れてしまいますと、何が影響しているのか、全くわからなくなりますので、そういった形で、今回はそういうのが入っていない。逆に言えば、政策を示していただいて、こういう政策のとき、どうなりますかというのが別途あれば、今度は政策を入れた形の分析をすると。先にそういうのがありませんと、こちらでつくる話ではありませんというのが、一つあると思います。

三橋委員
今の日経センターの人の話で、ある程度、説明されたと思いますけど、三つのモデルはあくまで様々な前提が与えられた上での架空の経済社会をBAUとして描いています。この架空の社会を前提にしてCO2対策を強化すれば、経済成長率がマイナスになるという試算です。この参照ケースというのは架空の日本経済であって2020年の日本経済、2030年の日本経済も架空の日本経済です。しかし現実の2020年、2030年の日本経済は、本格的なCO2対策を実施することでイノベーションや新規の設備投資が活発化し、実際には、経済成長率がプラスになる可能性が少なからずあると考えられます。その可能性を、モデル分析を重視して捨ててしまわないようにお願いしたいと思います。
また、事務局としては、この経済モデルの計算結果を50年のロードマップづくりにどの程度利用していこうと思っているのか、その点についても説明していただければと思います。
それと、もう一つ、今度は中身で、RITEの資料1-4の12ページに、電力の価格弾力性の図がありますね。この価格弾力性が、このモデルの中では非常に大きな役割を果たしています。RITEの場合には、価格弾力性が相対的に低い。これまでの日本の電力価格は、一方的に電力会社が決めていたわけだから、価格弾力性はゼロに近いほど低いのは当たり前です。しかし、先ほどの日本経済研究センターなどが指摘したように、例えば昨年、大幅な節電によって電力需要が2割ぐらい減少したとか、また、今年の夏も同じような形で節電が実施されれば、価格弾力性と需要との関係は、大きく変わってくるはずです。具体的には、価格弾力性が相対的に高くなることが想定できます。そこで、私がRITEの秋元さんに質問したいのは、もし、価格弾力性が、日本経済研究センターあるいは大阪大学のようにかなり高い価格弾力性というものを想定した場合には、資料1-1の例えば11ページにある実質GDPへの影響の図がありますね。もし、RITEのモデルで、価格弾力性が高く想定した場合には、この上の方に並んでいる、大阪大学とか、国立環境研あるいは経済センターの数字に近いような軽微の落ち込みで済むようになるのでしょうか。

横山委員
2点お願いしたいと思います。1点目は、RITEさんに関してなのですが、資料1-1の例えば11ページ、実質GDP、あるいは12ページの家計消費支出とか、あるいは、13ページの電力価格、これを見ると、ケース2がかなり極端な値を示している。つまり1、3とは、ずれていて、ほかのモデルを見ると、ほとんど1、2、3と、フラットになっている。これはどう考えたらいいのかということを説明していただきたいと思います。ケース2というのは選択肢定義で、かなり重要なケースになりますので、宜しくお願いします。
それから、2点目は、同じく資料1-1の17ページで、2030年時点の石炭発電量を1としたときのLNG発電量、これはRITEさんだけがかなり大きな値になっています。それについては、先ほど、コストの優位性から言うと、LNGは増えるんだという説明とつながっているのだと思うのですが、これに関して、ほかの研究機関はどう考えているのか、コメントをいただければと思います。以上です。

低炭素社会推進室長
まず、今回、お示ししました経済モデル分析の結果でございますけども、複数の選択肢をエネルギー・環境会議に示す際に、どういう選択肢にしていくのかということを判断する材料の一つでもありますし、また、複数の選択肢と合わせて、経済への影響・分析、これを示すようにということも、エネルギー・環境会議から示されております基本方針に書いておりますので、その一つの重要な情報であるというふうに考えています。
一方で、グリーン成長の観点を考えていくということも、同時並行的に進めるわけでございますが、そういった面でいきますと、モデルの中で設定をしております炭素価格の収入の戻し先は、今、家計であるとか、政府の方でございますが、それを省エネ投資にまわした場合にどうなるのかということも考え合わせて、ご議論いただく材料というふうになっていくものと考えております。以上でございます。

秋元副主席研究員(地球環境産業技術研究機構)
電力の価格弾性の話をいただきましたけども、この電力の価格弾性というのは、うちのモデルの場合、別にこの値を想定しているわけではなくて、たくさんのいろいろなパラメーターの代替関係とか、あと、発電のコストとか、そういうものの中で、結果として、省電力10%をやったときにこの数字になっていますということなので、なかなかこの数字自体を動かすというのは、モデル全体の全部の整合性が崩れるので、なかなかそういう分析は難しいというのが一つあります。では、仮に、これを0.2ぐらいに、いろいろなパラメーターを全部いじって、結果としてマイナス0.2ぐらいになるようにやったら、ほかと合うのかというと、そこも、大分近づくのだろうと思うのですけれども、これだけではないという気がするんですね。この電力の価格弾性値だけでは、ほかのモデルとの差異を説明し切れていないと。それは国環研さんが、このマイナス0.1にも関わらず、限界削減費用は非常に安い数字を示しているとか、別の要素もありますので、一概にこれを変えたから、同じような結果になるのかというと、そうではないというふうに思います。すなわち、モデルが非常に複雑でできているこの結果であるので、なかなかそこをすぐ変えて、結果を示すということは難しいというふうに、お答えさせていただきたいと思います。
ケース2が非常に大きいのはなぜかということなのですけれども、先ほどから申し上げていますように、限界削減費用の影響がGDPのロスに非常に大きく出ます。それで、結果を見ていただきますと、事務局資料の15ページを見ていただきますと、限界削減費用が非常にこのケース2という部分が上がっています。これはRITEの部分は非常に大きく上がっていますけども、ほかのモデルもケース2は一番でもないですけども、国環研さんは一番高くなっていますし、基本的にケース2が限界削減費用が高くなる傾向があります。逆に言いますと、ケース2が限界削減費用が高いにもかかわらず、ほかのモデルがGDPで見ると、ケース2よりも、ケース1の方が下がるというのは、先ほどのCO2限界削減費用とGDPの関係が非常に強いという話は、いろいろな結果から出ているにもかかわらず、そこが限界削減費用が高いにもかかわらず、GDPはほかのモデルが逆転しているという方が、私から見ると不思議な感じがします。では、うちの限界削減費用がケース2でなぜ高いのかということなのですけれども、それは、うちの分析結果、うちの資料の6ページ目なのですけれども、基本的に6ページ目で見ますと、このもともとCO2の削減目標が非常に厳しいというのはケース2であるわけで、あともう一つは、ケース1の方は、BAUというか、炭素価格ゼロで解きますと、石炭の比率が非常に高くなります。これが、コスト優位性が、石炭が炭素価格がゼロですとあるわけです。それで、火力比率が非常に高いので、そこから削減しようと思うと、石炭から天然ガスの削減は、こんな何万円というレベルではなくて、1万円ぐらい以下のレベルでほとんど達成可能なので、そこの辺で非常に大きく削減がもうできてしまう。それで、残りの削減部分が少なくて、ケース2よりも少なくて済んでいるということがあって、ケース2の方が限界削減費用が上がると。これは、だから、ほかのモデルも、基本的にそういう傾向は、限界削減費用がケース2の方が高まるという傾向は、基本的にほかのモデルも同じようなものなのだろうと思います。

岡川説明員(国立環境研究所)
火力ほか各電源の発電コストに関しましては、資料1-3の6枚目の3番目の項目で示しましたとおり、コスト等検証委員会で示された発電コストを各電源において、将来の投入産出構造に反映しているという形をとっております。ただ、電力のその需要に応じまして、電力の価格そのものというのは変わってきますので、それに加えて、限界削減費用が上乗せされることによって、火力、電源構成のシェアが変わってくるという構造になっています。

西岡委員長
一通り、皆さんのご意見をお伺いしまして、質問にも答えていただきました。ありがとうございました。あと、部会への宿題としてグリーン成長にどうやって引っ張っていくかという話がありました。是非、そのモデルの検討もやらねば考えております。経済分析の研究者の方々、どうもありがとうございました。よろしかったら残っていただいてもいいのですがこれでご退席いただいても結構でございます。どうもありがとうございました。それでは、遅くなりましたが、議題(2)に入りたいと思います。資料2、これを事務局より、参考資料1を、あと、芦名説明員に簡単に説明いただきます。宜しくお願いします。

低炭素社会推進室長
それでは、資料2でございます。地球温暖化に関する選択肢の原案の構成、複数の選択肢原案を評価する視点等についてというものでございます。おめくりいただいて、1ページ目から5ページ目は、これまでの議論の経緯というもので、前回、合同会議でお示ししたものでございまして、ここは割愛させていただきます。6ページ目以降が、選択肢原案についてというものでございます。こちらも、基本的には前回もお示ししたものでございますが、7ページ目にエネルギー・環境会議が昨年末に提示しました基本方針でございまして、この中で地球温暖化対策の選択肢の提示に向けた基本方針が示されてございます。それを事務局の方で整理しましたものが8ページというものでございまして、中央環境審議会からエネルギー・環境会議に提示する複数の選択肢の原案のイメージというものでございまして、大きく三つの部分から成っているということでございます。左から行きますと、原子力の依存度低減のシナリオというものでございますが、こちらは総合資源エネルギー調査会で、現在、議論中というものでございます。中ほど、マル2とありますが、ここが地球温暖化対策に関する複数の選択肢でございまして、対策の強度に応じて3ケースというものでございますし、また、それらを実際やった場合に、どれぐらいの姿になるのかというものをご議論いただいた結果を使いながら、表しているというものでございます。後ほど、今後のスケジュールなどでもご説明いたしますが、中央環境審議会から提示されたものにつきまして、エネルギー・環境会議におきまして議論を行う材料として使われるというものかと考えております。そして、三つ目としまして、先ほど、資料1でもご議論いただきましたけれども、複数の選択肢の原案提示に合わせて提示する内容ということで、経済への効果・影響、また、中長期で温室効果ガスがどれぐらい削減するかという値、また、必要な対策・施策というものを合わせて示していくというのが構成かと思っております。
そして、9ページ目でございますけれども、選択肢を幅広くご提示するということも重要でございますけれども、わかりやすさから考えて、絞り込む要素としていく必要もあるということでございまして、これまで、4月23日、また、5月23日に、事務局より、絞り込みに関するご意見を意見照会させていただいたというものでございまして、結果が10ページ目に記載されてございます。まだ経済分析結果の報告を待ってからの回答など、回答をまだいただいていない部分もございますけども、現時点ではこのような結果になるというものでございます。
11ページ目でございますけれども、これらも見ながら、選択肢の原案をどうしていくのかということを議論いただければと思っております。現在、エネルギーミックスの選択肢につきましては、総合資源エネルギー調査会におきまして議論されておりますけれども、前回、5月24日の基本問題委員会におきましては、発電電力量に占める原子力発電の割合の部分につきまして、15%ケースが以前は参考というふうになっておりますが、その参考が取れまして、本ケースになっているということと、35%ケースにつきましては、ペンディングということで議論がありましたので、そこを修正してございます。また、前回小委員会におきましては、施策の強度に応じて3ケースを分けているけれども、より国民に示す際にはその内容がわかりやすいようにということで、仮ではございますけれども、それぞれネーミングをつけておりまして、低位につきましては「努力継続ケース」、中位につきましては「一層の努力ケース」、高位については「最大努力ケース」というネーミングをつけてみたというものでございます。また、絞り込みに関しましては、今後、さらに今回、ご議論をいただきたいというところですが、幅広いケースをカバーしつつ、できるだけ数を絞っていくということで、今回につきましては、原案、黄色で塗りました1から5までで、たたき台でご議論いただければというふうに思っております。また、総合資源エネルギー調査会におきまして議論されているケースにつきましては、再エネ、省エネにつきましては、ほぼ中位と低位の間より中位に近いケースということで、エネルギー起源CO2ではございますけれども、削減量が16%から28%というところが議論がなされているというものでございます。
また、これらの表につきまして、各原案がどのような考え方なのかというのを12ページ目に文章として記載をしておるものでございます。さらに、13ページ目でございますけれども、先ほど、8ページ目のところでご覧いただきました三つの固まり、原子力依存度低減のシナリオ、温暖化に関する複数の選択肢、また、合わせて提示する内容というものを、具体的にどのようなものがあり得るのかというものを取りまとめのイメージとしてお示ししたものでございまして、上から1、2、3という、それぞれの対応する部分で、どのような内容になるのかということ。あと、原案ごとに、これまでご覧いただきました技術モデルの結果、また、経済モデルの結果などを入れてみると、このような姿になると。また、現状につきまして、参考として入れてみたというものでございます。あと、経済への効果・影響というのが、下から四つ目の行のところに入っておりますが、別紙として入れておりますが、これは、本日のご議論も踏まえまして、さらにブラッシュアップしていきたいというふうに考えております。
また、必要な対策・施策につきましては、別紙2ということで、取りまとめのイメージをつけておりますが、こちらも後ほどご説明いたします、資料3の報告書の中で対策・施策を記載しておりますので、その結果をこのような表として取りまとめていくというイメージでございます。
若干飛びますが、17ページ目でございます。複数の選択肢をご議論いただき、取りまとめていただいた後、どのような作業になるのかということを、これは資料3で、後ほどご覧いただきます報告書の素案でございますけども、その一番最後の10章に、今後の作業として、事務局が用意したものでございます。マル2のところからご覧いただきますと、中環審に加えまして、原子力委員会、そして、総合資源エネルギー調査会が原子力、エネルギーミックスの選択肢の原案を提示するというものでございまして、これらを合わせまして、エネルギー・環境会議が統一的な複数の選択肢を作成をし、国民に提示して、議論をいただくという流れでございます。そして、最終的には、夏を目途に、革新的エネルギー・環境戦略というものをまとめるというものであります。三つ目のマルにございますが、この戦略がまとめられまして、その中で、2020年、30年の削減目標というものが定められた後におきましては、これらを達成するために、さらに対策・施策の精査を行っていただきまして、2013年以降の地球温暖化対策・施策に関する計画を策定していくという運びになると考えております。四つ目のマル、加えてとございますが、表裏一体で現在も議論をしておりますけれども、エネルギー基本計画が、基本的には3年に一度、見直されるという仕組みになってございますので、これと同じタイミングで温暖化の計画に関しましても、進捗状況を点検し、必要に応じ計画の見直し、強化を図っていく必要があるということで、今後の流れとしては、このようなものになろうかというふうに考えてございます。資料2は以上でございます。

西岡委員長
それでは、参考資料1の方、芦名説明員、お願いします。

芦名説明員(国立環境研究所)
国立環境研究所の芦名でございます。本日、藤野がアジア低炭素社会研究の関連で、現在はたしかバンコクにおりまして、欠席となっております。藤野より、本日、非常に重要な会合を欠席する形になって、大変申し訳ないと言づかっております。お時間の関係もございますので、本日は2点、前回よりの変更点ということで、ご説明申し上げたいと思います。まず、スライドの111ページをご覧ください。前回、新美委員より、本件については、さらなる精査を求められてきたところでございますけれども、住宅・建築物ワーキンググループともご相談申し上げまして、私どもの責におきまして、まず左側のタイトル、「室内環境の改善及び疾患に対する効果」と。前回はこちら、「有病率の低下」というふうに表現させていただいていたのですけれども、今回、「疾患に対する効果」という形で訂正させていただきました。また、その同じ表の下でございますけれども、米印ということで、「アンケート調査等に基づくものであり、医学的検証は必ずしも十分ではない」と、このような旨の注記を追加させていただきました。こちら、111ページ目の修正となります。戻りまして、77ページまで、ぐっと戻っていただきたいのですけれども、前回は2020年の数値につきましては、排出量変化のみをお示ししておりましたが、このスライド、77ページから101ページまで、その他のもの、例えば最終エネルギー消費であったりとか、一次エネルギー供給あるいは追加投資額、化石燃料の低炭素化の程度等々につきまして、定量的な数字をお示ししたというのが大きな修正点の2点目となります。以上になります。

西岡委員長
それでは、皆さんのご意見をお伺いしたいと思います。後ほど、またご意見がありましたら、書面でお願いすることになると思いますけれど、どうぞ、お札を立ててください。発言なさる方はいらっしゃいますか。

渡邊委員
前回も申し上げたのですけれども、各ワーキンググループの検討結果である、施策・対策案の内容は強度の違いがあり、未整理であるため、小委で議論し、強度を定量的な基準に基づいて整理するなど、しっかり検討すべきだと思っております。現状では、各ワーキンググループの結果がそのまま反映されている状況であり、このまま部会へ上げるのでは、ワーキンググループと部会のみで検討したことになってしまいます。小委員会は、全然意味がないということになってしまいます。是非、小委員会で、原案に対して高、中、低位がどうあるべきかということを、しっかり議論させていただきたいと思っております。
特に問題だと思っているのが、資料2の13ページのところです。この表の中には技術モデルの結果と、経済モデルの結果がごちゃごちゃになって書かれています。例えば化石燃料の低炭素化のところの数字は、技術モデルというか、エネルギー供給ワーキンググループで想定された数字が書かれているのですけれども、経済モデルによってLNGと石炭の比率はしっかり試算されているのに、なぜか、この表には技術モデルの数字が反映される。その一方で、別紙1のところは経済モデルの結果が示されることになっています。これを読んだ人は、このLNGと石炭比率で試算すると、こういう経済影響が出ると誤解すると思いますので、この取りまとめ方は適当ではないのではないかと思っております。
石炭火力の制約については、従来から申し上げているように、やはり3Eの観点でちゃんと検討させていただきたいと思っております。例えば経済性の部分ですが、高位と低位の結果を見ると、石炭火力の発電量を年間1,000億キロワットアワー天然ガス火力にシフトしています。コスト検討委員会の報告書では、石炭とLNGのコスト差は、ランニングで見ると、CO2の対策コストを含めて3円あります。そうすると、年間では3,000億円ものコストが余分にかることになります。10年で見ると3兆円というコストになります。私は、もし3兆円あるなら、むしろ再エネ投資にまわすべきだと思っております。こういったことを全く無視して、石炭火力への制約が設けられています。
エネルギーセキュリティの観点から見ても、以前も申し上げましたように、当社ではLNG火力が非常に増え、全発電電力量の6割が天然ガスになっています。その6割の内の6割はホルムズ海峡を通過して輸入されており、非常にリスクが大きい状況が今も続いています。また、エネルギーセキュリティの観点の一つである備蓄の観点でいえば、例えば当社の石炭火力発電所には、45日分の石炭の備蓄があります。これは野積みの状態で保管しています。一方、当社のLNG火力発電所ですと、LNGはタンクに貯蔵していますが、震災前のLNGの消費量でいけば、大体一週間ぐらいで全て使いつくし空になります。現在の稼働状況であれば、数日でタンクは空になってしまいます。では、LNGタンクを増やせばいいのではないかという方もいらっしゃるかもしれませんが、タンクを増やせば相当なコストがかかります。また、LNGは気化していきますので、備蓄には適さない燃料であると考えております。備蓄の面でも、石炭火力というのは非常に重要な貢献をしております。
技術継承・開発の観点で、石炭火力については技術開発のため最低限の更新を認めるという案も事務局から提示されています。しかし、火力発電所の技術開発というのは、メーカーの技術開発と、それを使うユーザー技術の向上が相まって実現するものです。例えば、新幹線の例をお考えいただくとよくわかると思うのですが、新幹線を国外に単品として輸出して、それを安全に運用できたかどうかということと同じなのです。ユーザー技術、オペレーションというのは非常に重要な技術だと思っています。国内で石炭火力に制限をかけても、メーカーは海外に出ていけます。その意味で、メーカーの技術開発はそのまま進むかもしれませんけれども、ユーザー技術という観点では国内には残りません。それで本当にいいのか。中国では8割、アメリカ、ドイツでは5割の発電量が石炭火力によるものです。石炭火力に制約をかけることは日本のビジネスチャンスをなくすことにもなってしまいます。是非、3Eの観点で、火力の内訳をどうするか、じっくり議論させていただきたいと思います。お示しの原案には反対と申し上げさせていただきます。

松岡委員
各社の指標として、分散型エネルギーが出ているわけですけれども、依然として、この前、指摘させていただいたのですけども、需要家に近接している電源という定義であれば、太陽光発電も、メガソーラーとかも、基幹電力に結びつけるのが、当面、非常に多くなります。そういった面では、今、まさに地域とか、需要家の方では、プロシューマーという意味合いの中で、まさに需要家であると同時に、そういった電源を使いこなして、自らもつくっていくという意味合いの中では、そこら辺を逆に、分散エネルギーの意味合いというのが、需要家が主体になって、その使いこなしていくという、そういう整理の中で示していくことが、まさに、提示したときに受ける側としてもわかりやすいのではないかというふうに思ってございます。

則武委員
13ページと14ページ、やはり何かつながりがあるように見えてしまうので、違和感を感じます。13ページの中で、14ページに関わってきたときに、経済モデルの中では、例えばRITEのモデルとかでは、CO2の削減量も違ってきているのではないかと思います。特にエネルギーも、もっと違っているのではないかと思いますので、やはりその辺、違いが経済モデルとしては出てきていると思いますので、どれが固定で、どれが違うものなのかというのを明らかにすべきではないかと思います。
それと、経済モデルを提示するには、やはり施策を検討して、その施策での影響を含めた経済モデルの、経済モデルと呼ぶのがいいのかどうかはわかりませんけども、影響を示して、選択肢として判断すべきではないかなと思います。特に施策の影響は、経済モデルのいろいろな内容を見させていただいても、やはり施策による影響は大きく異なると。大きく異なるのにもかかわらず、施策を考えない経済モデルによる経済への効果・影響を示しても、誤解を招くだけなのではないかなと思います。特に施策については、やはり排出価格がついた場合の、その価格の還元というものは、どこの分野に還元するようなものなのかというのは大きく変わってくると思いますので、そういった点、やはり経済モデルということではなく、施策影響を経済的な評価をして、選択肢を示すべきだと思います。以上です。

冨田委員
まず、報告書のまとめにもつながるところですけども、この小委員会あるいは部会で行ったことと、ワーキンググループで行ったこと、そして、一部においては、総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会で行われた検討、これを明確に分ける必要があるだろうと考えます。この部会、小委員会で示すことになった選択肢として、数回前にこの資料2のスライド8の対策・施策の強度、これを選択肢とするということになったわけで、私自身としては、ここの中身について、まだまだ議論が足りないところが多々あると思っていますが、時間を考えると、この三つの選択肢にするという考え方を仮に了解したとして、まとめ方として、例えば原子力の依存度について、温暖化の観点から、この部会、小委員会で本格的な議論はしていないわけですね。これは、原子力のところについては、基本問題委員会の考え方をケース分けとして持ってきたということですので、例えばスライド12の原案設定の考え方のところについては、そういうことがはっきりわかるように、あたかも全部、この部会、小委員会で議論されたかのように書かれているというのは、ちょっと違うのではないかと思います。
それから、選択肢の原案の絞り込みをされていらっしゃいますけれども、11ページでしているわけですが、先ほどもモデルのところでお聞きしましたが、モデルの結果をどう解釈するかというところが、その後に出てくるというのはどういうことなのだろうかと。モデル分析をした結果、六つのケースについてモデル分析をしたので、それを使って、どういう選択肢がいいのかということをこの小委員会で検討するという順番ではなかったのかと思うわけです。にもかかわらず、アンケートの結果、六つのケースを五つに絞ったと。その根拠が、経済分析が反映されていないというところについて、非常に違和感があります。
それから、対策・施策のところについて、強度の三つの選択肢ですけども、具体的中身について、まだまだ検討が足りないということを考えると、ワーキンググループあるいは小委員会で一部分、意見が出た結果をもって、これを今後の議論に踏まえるという言い方については、少し見直す必要があるのではないかと思います。以上です。

大野委員
やはり資料2の13ページについて、コメントをさせていただきます。ここの原案1から5というのは、まだ最終的に決まったわけではないと思うのですけど、いずれ、こういう形で国民に提示されるのだろうというふうに理解しています。そのときに、これ、本当にわかっていただけるのかというのがもの凄く危惧しておりまして、どちらかというと、これはかなり数字の羅列のような感じがするんですよね。今回、前と違うのは、温暖化、どのくらいやりますかだけではなくて、原発の比率と二つのパラメーターが両方セットになっているので、余計に難しいと思うのですけど、これ、ぱっと国民の目で見ると、温暖化ガスの排出量はそんなに違わないと、見えると思うんです。そんなに大きく変わっていない。むしろ、その原発比率が変わっている。原発比率が0%から35%まであるのですけども、何も弊害がなければ、0%が一番いいに決まっているわけですけど、そのかわり、トレードオフでいろいろ覚悟しなきゃいけない。その辺のトレードオフというのが十分伝わるかどうかというのは、これだけだと非常に心配です。例えば、先回までもかなり議論がありましたように、これだけのことをやると、GDPとか、そういう数字が変わるだけではなくて、かなり産業構造が変わりそうだという意見がかなり出ております。その辺は、この表を見ただけでは全然わからないわけでして、例えばものづくりの社会から第3次産業の社会に変わるかもしれないと、いろいろなところに書いてあるのですが、それがいいと思うか、悪いと思うかは、人によって意見が変わりますが、とにかく変わる可能性があると。そういう意味では、第一約束期間のような話とはかなり違いますよということは、この数字だけではなくて、ちゃんと示していただかないと、国民はちゃんと理解できないのではないかと思いますので、是非、宜しくお願いします。

横山委員
3点お尋ねをしたいと思います。意見があります。参考資料1の47ページの2020年の温室効果ガス排出量というところで、初めて成長シナリオ、慎重シナリオで、両方出ているわけですけれども、ここの中で、注で、「2020年の原子力発電の割合については、経済モデル分析者が用いた考え方に沿って試算として直線で補間する」という表現が出ているのですが、原子力が通常の状況で動いているのではなくて、2010年以降、全部ストップしているわけですね。そういうものを直線で補間するというのは、どういう意味を持っているのかということを説明していただきたいと思います。それから、現実にこの2020年にどのぐらいの原子力の割合になるかというのを、これを見ると、計算していると思いますので、差し支えなければ、示していただけないかなと。それから、総合資源エネルギー調査会から数字が示された時点で正式に算出するというのがあるのですが、その見通しがあるのかどうか、それを説明していただきたいと思います。
それから、2点目は、資料2の11ページの原案を1から5までやるよということですが、もう私もあきらめて、これはしようがないのかと思いますけれども、少なくとも、原案4と5を原子力発電の割合が25%とか35%については、この部会での議論も踏まえた、注なり、それを是非やっていただきたいと思います。この地球環境部会で、25%も35%についても真剣に検討して、あるべきだと考えたのではないというようなことも記していただきたいと思います。
それから、3点目は、これから議論になるのかわかりませんけれども、念のため、発言しておきたいと思います。資料2の17ページに、2013年以降の対策・施策に関する報告書の中で、提言というのがありますけれども、私は、今までの議論で、2020年時点で、多分中期目標の達成は難しいのではないかというのが、これまでの資料で示していると思うんですね。その辺のところをどういうふうに一般の人に向けて提言していくかと。私は、2020年25%削減はかなり厳しい状況にあるけれども、2020年代の早い時期に達成できるよう、最大限の対策・施策を打っていくんだとか、その辺のところを、私としては示してほしいと思っています。ただ、この素案を見る限り、その辺のくだりが全くなくて、何が一番のポイントかというのが、ここから抜けているのではないかというふうに思います。以上です。

永里委員
簡単に意見を言います。本委員会は、国際貢献とエネルギーセキュリティの観点から、十分に討議されていないと思います。原子力発電とか、火力発電については、エネルギーセキュリティの重要性にかんがみまして、選択肢を提示する視点については、それを十分考慮したものにすべきだと思います。以上です。

高村委員
1点だけでございます。資料2のところの選択肢原案の提示のところであります。先ほど、横山委員からあった点にも関わるように思っておりますけれども、以前からも申し上げておりますが、原案4、原案5というのは、中環審として、その選択肢の一つとして出していくのとしては適切ではないのではないかというふうに思っております。これは、その原子力比率、以前申し上げました問題以上に、その2030年に現行対策ケースのシナリオを温暖化対策について、選択肢として国民に提示するというのは、この間のこの議論の枠組としては適切ではないのではないかというふうに思います。特に、先ほどの経済モデルのお話でいきますと、その程度の差はあるということは理解いたしましたけれども、原子力発電、その被害コストの部分によって異なるというのが前提条件でありますけれども、しかし、原子力発電の割合が高ければ、全体としての経済影響が相対的に小さくなるということであれば、なおさら、この低位のケースというもの、つまり、コストがかからないケースというものを提示をする意味というのは、あまりないというふうに思います。それに関わって、特に委員の意見を出したから、出されているものがいいということではないですけれども、むしろ、選択肢として、例えば15%のケースで、その最大努力ケースといったようなシナリオ、あるいは、その逆に、0%のケースで中位のケースといったようなものを、それにかわるものとして検討されてもよいのではないかというふうに思っております。以上です。

末吉委員
このところ、この選択肢の議論を聞いておりますと、そもそも何のためにこういった議論をしているのか、あるいは、経済モデルをしているのかの原点が少し薄れてきているような気がして、心配でなりません。いただいている資料3の5ページ目に、1月30日の第100回地球環境部会にお見えになった細野環境大臣からの三つのご指示がありますよね。これなんかが、私は非常に議論の絶えずベースにあるべき視野だと思っております。例えば、世界で共有される長期目標を視野に入れる。世界に先駆け、未来を先取る低炭素社会の実現を目指すという明確な方向性を示すと。他の追随を許さない、世界最高水準の省エネをやるんだと。後塵を拝した再エネを世界最高水準に引き上げると同時に、地球規模の削減に貢献すると。そのための未来を先取る低炭素社会の実現に必要な施策を明示するんだと。こういったことがうたわれておりますそういったことをしますと、是非、この選択肢の議論の資料の中に、こういった大きな目標との関連性をどう考えるのかの材料とか資料があってしかるべきではないかと思います。
私はかねがね、二つの視点を絶えずお願いしてきました。一つは、まず、国際協調です。そもそも地球温暖化に対して、国際的な危機感を共有して、共通のゴールを持つということですよね。その共通のゴールを、日本の中において、日本の役割、国際的な責務を果たす上で、どういった選択肢を持つべきか。あるいは、もう一つ、絶えず申し上げているのは、日本の国際競争力の向上であります。明らかにこれからは競争原理が変わりますよね。競争条件がもう既に変わり始めております。こうした中において、日本の産業や経済、あるいは、もっと言えば、社会や我々の生き方自体の新たな国際競争に我々がさらされていくわけですから、それに対してどう日本が位置づけをするのかと、こういった視点が非常に重要になると思います。
ですから、いろいろなところでこの示されるような難しい話ですよね。例えばGDPが7%ぐらい減るんだと。そういうのを見て、難しそうだからやめようという話では全くなくて、難しくても、そういった大きな目標達成のために何をしようかと、どうするのが一番いいのか、そういった議論ではないのかと思っております。ですから、是非、こういった選択肢をとった場合に、想定される日本の将来の姿が、国際競争と国際協調の中でどういった位置づけになるのか、文字どおり、大臣のおっしゃる、他の追随を許さない、世界最高水準の省エネになるのでしょうか、ならないのでしょうかというようなことも、もっともっと材料として議論すべきではないでしょうか。こういった分析をして、それで政策を考えるということではなくて、大きな政策目標を持って、それを実現する上では、どういったやり方がいいのかのロードマップや、ツールや、物の考え方をどうするのがいいかの議論が次に来るべきではないかなと思います。そういったことを是非お願いしたいと思っております。
ここで我々がかけるコストは、どぶに捨てるお金ではないですよね。我々が、将来、どういった社会を次世代に残していくのか、そのための現代世代として、当然使うべきお金ではないでしょうか。これまでのただ乗りをやめて、正当なコストを払うということであります。もう大筋でも言っていますとおり、今のやり方でいけば、得られるベネフィットよりも、コストの方が大きいのだと、環境にかけるコストの方がはるかに大きいんだと、こういったことをもう続けられないとはっきり言っているわけであります。そういったことを我々は忘れてはならないのではないでしょうか。ありがとうございます。

進藤委員
先ほど、BAUから全モデルマイナスだと申し上げたのは、委員長も言われましたように、「グリーン・グロースという話だったのではないのか」と思うからです。グリーン成長、つまり、再生可能エネルギーの比率をどんどん高めると、それによって投資が膨らんで、GDPもそれなりの規模になるのではないかという議論が、巷間、なされてきたわけです。当然その効果も全部入れたモデルであって、それでも、このような結果になっているということを、我々はもっと認識・確認しないといけないと思います。したがって、マイナスの部分をどうやって小さくしていくのか、つまり、BAUよりは下がるけれども、今よりは増えるというロジックですから、BAUからの下がりしろをどう少なくしていくかという議論になるわけです。
もう一つ、選択肢の絞り込み方ですが、この11ページの議論に全体としてはあまり違和感はないのですが、基本的には、エネルギー基本問題委員会の方から提示される選択肢、これに中央環境審議会としての視点を加えて、議論していくということだと思います。ただ、一つだけ違和感を感じる点があります。先ほど議論がありましたが、原案4は原発25%で、CO2を20%しか減らさないという議論なんです。これは何となくロジック的にはおかしいわけで、右側の選択肢では中位で頑張るというわけですから、原案4と原案5の入れ方というのはどういう意味なのかということです。さすが原発が35%まで行った場合には、低位でもいいという議論はあるのですが。僕は前から、「25%の中位はなぜやらないんだ」と申し上げてきたわけですが、これを入れないというのは、全体のバランスから見ておかしいという感じがします。
もちろん、この前提として、左の軸の低位、中位、高位の諸施策は、これまで何回も議論が出ている様に、具体的に検証しないといけないと思います。コストはどうなるのか。総投資額ではなくて、個別案件の効率性がどうなるのか。物理的に実現可能なのかどうか。ここは丁寧にやっていかないと、無責任な提案になります。ただ、中環審からエネルギー環境会議に提案する期限は迫っており、時間を考えますと、それを今やるわけにはいかないので、これをどうしていくのか。国民へ提示したときに、そういう前提条件をつけて、並行してその実現可能性はもう少し精査するということでやるのか。その結果、CO2削減値の25%とか27%とかいう数値は変わるかもしれない。そこ辺りをどのように選択肢の中へ入れ込んでいくのかということであります。
それから、もう一つ、お話ししたいのは、13ページにある2020年の数字に関してであります。先般、2020年のCO2の削減見通しについて、新聞に出ました。これは多分、国環研の方で、2020年のエネルギーミックスについて、一応の仮定を置いて、CO2の排出量を算出したと聞いております。それはそれでいいのですが、これを報道した新聞の見出しは、「2020年温室ガス25%減は困難」「25%目標は絶望的」となっています。私は二つ問題があると思います。一つは、2020年25%という目標は、前提条件もついていたはずです。それを白紙から見直そうということで、今、検討しているわけですが、「25%削減」という数値目標が前提条件付きであることは忘れられて、ひとり歩きしているということです。我々はそうなってしまっている事を認識して、それは間違いであることを確認する必要があると思います。それから、もう一つ、大事なのは、この資料でいきますと、何回も申し上げて申し訳ないですが、16ページのこの図です。これは非常にわかりやすい図ですけども、我々が今、モデルで出している数値の27とか28とかの数値と、前提条件付き目標の25%を新聞は対比しているわけです。この対比は、論理的に間違いだと僕は思います。我々が今検討しているこの数値というのは、ピンクのところの国内削減の数値であります。他方、前提条件つきの25%と言っているのは、森林吸収や、ここで言う国際貢献の全部を含めた数値であります。少なくとも、マイナス6%という第一約束期間の数値の流れから言えば、そのはずです。鳩山総理が言われたときはあいまいで不明でありました。ここ辺りの概念の比較を誤ってはいけないと思います。25%というのは、そこは百歩譲って25%としても、国内削減プラス森林吸収、国際貢献、これの総和であって、この数字をもって国際交渉をしていくのだろうと思います。
このような観点から、「国際貢献を通じた排出削減」という言い方は、日本が、CO2削減のために世界的に努力するというニュアンスを減じますので、国内排出削減と左側で言うのだったら、「海外排出削減」とストンと言った方が、その概念の位置づけがわかるのではないかと思います。これまでの議論では、オフセットなのか、クレジットなのか、又、削減目標の中での位置づけ、目標を3区分、分けて出すのか、又は、3つの区分はブラインドで出していくのか、いろいろな議論があります。これらはこれからの議論だと思いますが、私の問題意識を申し上げました。

小林委員
1点目が、いわゆる選択肢の問題で、原案1から原案5になっているのですが、これでいきますと、温室効果の削減が最大でも27なんですね。実際に将来のことの数字として出ているのは、2020年25%、2050年80%という数字が出ているわけですが、それからいって、この2030年で、本当にこの数字で整合性がとれるのかどうか、その説明が全くないまま選択がなされているというのが大変気になります。本来からいきますと、やっぱり30%のものが必要で、そういう意味からいくと、ケース2をなぜ抜いたのかというのが大変不思議に感じます。やはり地球温暖化対策を検討しているこの中環審としては、その辺に重点を置いて議論をすべきではないかと。何か議論を見ていると、何か原子力発電の比率と経済性の問題ばかりに議論が進んでしまっていて、本来のベースになる温暖化対策がどこかに飛んでしまっているという感が大変強くします。そういう意味からいくと、12ページのところでもそうなのですが、この原案1か、2かの説明の中に、地球温暖化対策と書いてあるところに、なぜ原子力の話が書いてあるのか。この一番はじめの1行半ぐらいの文章、これは要らないのではないかと思うんです。原則、ここは本来の温暖化対策のみを記載すべきであって、それについて、この中環審としては議論し、提案すべきではないかというふうに考えます。
それから、二つ目は、LNGと石炭との比率、これについて、ずっと議論になっているのですが、これについては、13ページに書いてあるこの比率で維持する、報告するということでよろしいのでしょうね。その点を確認したいと思います。
三つ目の問題としては、将来、これから10年、20年先の話になるのですが、その場合の国際競争率というのは経済性だけなのか。経済競争率だけで議論すべきなのか。やはりそこでは、国の信頼度、いわゆる環境という視点からの信頼度というのが、国際競争力に大きく反映してくるのではないかと。そういうことをやっぱり中環審としては十分述べるべきではないかと思います。以上です。

浦野委員
皆さんからどんどん意見が出ているようですので、私も、末吉委員と基本的な考え方は近いのですが、まず、この選択肢原案というものですが、この原案、「原」というのはどういう意味があるのかということを確認したいのと、ただの案ではなくて、原案になっている。
それから、もう一つは、どちらにしても、今まで、細かい議論をし出すと、相当まだ不確実なところ、あるいは、議論の足りないところ、いろいろなところがあるわけですから、それを限られた時間内で相当エネルギッシュにやっていただいたわけですし、我々も努力したわけですけれども、その大きな前提とか、大きな仮定とか、本来、こういうことは詰めていくんだということで、少なくとも、かなり明確にそれを書かないと、数字だとか図表が、それだけでひとり歩きするというのは非常に問題だというふうに思っています。
それから、2番目が、経済モデルのことがちらっと14ページに出るわけですけれども、これは、あくまでもいろいろなことを議論する上での参考計算をしたに過ぎないと、私は理解しているんですね。今日のご説明でもそうですけど、非常に多くの仮定、前提があるわけですから、これはあくまでも参考計算をしたものだということを明記して、逆に言うと、これで計算されたマイナス面をどうやって政策的につぶしていくのかというか、減らしていくのかということが、むしろ大事なことなので、これだけが出てくると、これでもう確定的に損得が出てくるようなとらえ方がされないように、是非してほしいというのが2点目です。
それから、3番目が、今までやってきたのはケース1、2、3、4、5、6と、こうですかね。6まである。それを今度は原案1、2、3、4、5とやると、非常にわかりにくい。我々、中環審としては、あくまでも、原発が増えたり、あるいはCO2をあまり減らさないという議論はあり得ないわけですから、前回もお話ししましたけど、低位のケースということは、あまり考える必要はないというふうに私は思っております。だから、特に35%、25%というのは、特に35%は、総合資源エネルギー調査会でもいろいろ議論になっているようですけれども、ここで言う原案4、5というのは、中環審では、これは原案として出すべきではない。もし出すのであれば、参考として出すべき、こういう計算もありますと。これを比較対象として考えましょうというのならわかるけど、これを中環審の原案として選択肢の一つとして入れるのには、私は賛成できません。むしろ、ほかの委員の意見もありましたけども、もう少し出すのであれば、例えばケース2であったところが消えていますけど、こういうところは、むしろ選択肢として残るなら、まだ理解できます。これを消した理由も、数を減らすためにこれを消されたのだと思うのですけど、むしろ、原案5とか4というのは、参考値に過ぎないというふうに取り扱うべきだというふうに思っています。ところが、前のページ、10ページのところに、15%というのは参考と書いてありまして、これは、以前、15%の計算がされていなかったというので、参考になっているのかもしれませんけど、これはもう全然、我々としては参考ではないという理解なので、そこに、ほかにも二、三、あるのですけども、こういうところ、15%を参考とする意味があるのか、理解できないというふうに思っておりますので、この辺はよく精査していただきたい。以上です。

井上委員
エネ・環会議へ報告する期日がどんどん迫ってきて、事務局の方から、このように選択肢の原案あるいは作文が次から次へと出てきております。そういった観点から、対策の選択肢原案取りまとめに当たっての意見ということで、私と渡邊委員との連名で意見書を、本日、配付させていただきました。中身について詳しくはご説明しませんが、3Eのバランス、過去の施策の検証、実現可能性、国際公平性の観点についてこれまでも、今日も、時間切れのため十分議論できていないことを踏まえて、中間報告では、議論できていない点を明確にして、エネ・環会議に報告してほしいというお願いでございます。特に、原子力比率についても、それから、石炭、LNGの比率についても、今日もいろいろなご意見がございました。今年の夏の需給では、既に節電のお願いを皆様にしております。関西電力では15%不足していることから、需給上足りている中部、北陸、中国電力にもお願いして、この夏を何とか乗り切らねばならないということで、節電のお願いをし、このことを大変申し訳なく思っております。そういった電力の安定供給ができるか否かの真っただ中にいる立場から申し上げますと、今回、エネルギー・環境会議へ上げる選択肢、これは原子力の比率にしろ、石炭、それからLNGの比率にしろ、決して今の段階で決めつけることがあってはならないと思っております。FITの効果にしても、これからスタートダッシュの3年間でどれくらい入るかを見極めないと、どこまで期待できるかを検証しないといけない。今、そういった時点だと思いますので、選択肢を上げる、中環審から上げるには、決して、何かを切り捨てるということはあってはならないということを申し上げておきます。以上です。

浅野委員
一人ぐらい、事務局に応援の発言がないとかわいそうなので一言。事務局も一生懸命頑張ってここまで来たのだから、いいじゃないというような感じもするんですね。事務局からのアンケートにちゃんと誠実に答えていませんので、まず、そこで自分が棄権していますから、そういう委員があまり文句を言ってはいけないと思うのですが、皆さん、アンケートにお答えになった委員のご意見で、こういうものは是非、残すべきであるということに基づいて、今日の原案ができていることは大体わかるはずです。その上で、どうも裏も透けて見えるのですけども、経済影響もちゃんと書けと、こう言われているので、分析が既にできているものについては、優先的に取り上げたいという事務局のお気持ちもよくわかるわけです。ぜいたくなことを言っては切りがないわけですし、これまで、この委員会が、どういうミッションを、どういう役割を与えられて、どういう手順で、どういうふうに作業をしてきたのか、そこのところがきちんと確認されないまま、毎回毎回、蒸し返しの議論があるので、話がひっくり返ってしまって、振り出しに戻るような議論が行われているという状況があることは、この部会に出席している者としては、いらいらさせられるわけです。ですから、ここはここで決められたことを前提にして考えなければいけないということがあるので、それに対して、各人がどういうコメントをつけるかは勝手ですけども、提案を消してしまうことはできないだろうという気がします。
それから、細かい点を個々のワーキンググループでやったことについて、それをこの部会では検討していないではないかというご意見がありますが、それはそのとおりです。今までちゃんとやって部会で議論をしていないことは事実です。だけど、少なくとも、この計算のもとになっている数字は、誠実にワーキンググループで検討をおやりになった、このデータがもとになっている数字が出てきていることを否定することはできないですね。一方で、数字はそれだということを前提にしながら議論しておいて、個々のワーキンググループの話については、全然これではだめだと。もっと時間かけて、1年かけて議論しろと言われても、ただ、それは事務局はお困りでしょうし、間もなく選択肢についての答えを出せと言われているんだから、これは中間的な答えで、選択するための材料を提供するだけだ。とりあえず、例えば、これは施策についてのこういう例としてワーキンググループで検討されている。それがもとになって数字が出ているのだということを明らかにしておいて、どの選択肢にするのかが決まったら、これをさらに具体的にどうするかは、十分にこの秋に、また時間をかけて検討させていただきますと、こういうのが今日の事務局の説明だったと思いますから、少なくとも、これをさらに細かく全部議論しない限り、答えが出せませんというのでは、一体長時間かけて何をやってきたんだということになるような気がします。多くのご意見には、ちょっと抵抗を感じるわけです。さっき、進藤委員が、まあ、しようがない面もあるわなとおっしゃったのですが、私もしようがない面があるわなという点では、進藤委員とかなり一致しています。

浅岡委員
まず、形式的な書き方ですけど、それでなくても数字がちらちらして、見にくいところがあります。一つは、対策・施策の高、中、低位とあり、原子力比率がいろいろあります。例えば、9ページは対策の高位が上になっていますけども、15ページでは低いのが上になっておりまして、頭をふっと切り替えさないといけない。それから、例えば13ページは、原案1というのは原子力比率が低いですけども、ほかのところは逆だとか。これが一つです。
そして、その低位の対策ケースというのは、努力継続というか、今の取組を継続するというか、現状レベルとかでいいのだろうと思います。中位、高位というのが、少しわかりやすい表現をしようということで、実質、選択すべきは二つということなのではないでしょうか。そのことは、11ページの原子力比率との関係で、原案4、5という形は、継続ケース、対策は低位になっているわけです。私も、原子力委員会で、嫌になるほど話をしていますが、いずれにしても、こんな高い原子力比率は現実にあり得ないので、そのことは皆さん、よくわかりながら、そして、15%、10から15ぐらいの数字をこのケースとして入れるのに、大変無駄な労力、時間を費やしてしまったという、この審議経過、誠に残念でありましたけど、現実は本当にそこだと。好き嫌いではなくて、現実問題だと。そこをよく見ていて、本来、この経済的な分析というのは、15%をベースに左右上下に振って、さらに2020年には、やはり20%程度のCO2削減はでき、国際分を除けてでも、そして、2030年には35%ぐらい削減できるとき、炭素制約はインプットするということだったみたいですから、それがある意味で政策を反映するということでもあったのだと思います。そして、経済分析をしていれば、理解しやすかったと思うのですけど、今さらそれができないとなれば、その次善の策として、11ページの25%、35%のところの原案4、5とかいうのは、福島事故前の話ということで、取ってしまったらいいのではないかと思うところであります。
それから、全体として、やはりどういうふうに示すかというので、何人か、委員側から話がありましたように、一体どのように社会が置き換わるのかということを合わせて示しながら、産業構造も変えなければいけないと、変わらざるを得ないし、国際的に変わらなければならない環境にあるということを合わせ、細野環境大臣のご指摘も本当にそのとおりでありますので、それがわかるように言葉を足しながら取りまとめていくと。そのときに、14ページのこのグラフは、やはり時に誤解を招くと。先ほども限界削減費用は9万円と出たんだという話になりました。そういう誤解を招いて、話が複雑、混乱にならないようにするための配慮は、とても重要だと思います。
本当にこういう分析は、相対的なもので、雰囲気を見るというか、流れを見るというか、せいぜいそんなところであり、それから、高位の対策、中位の対策としているものも、ワーキンググループで検討されたものも、まだまだ対策として考えられる一部であり、欧米諸国でとられている、ほんの一部でしかないということとか、それから電力価格も、今、ヨーロッパなどでは、時間的に電力価格が違うわけです。既に、ゼロコストの電力であったり、マイナスコストの電力をどう使うのかという議論を一生懸命しているというようなことを考えましたら、これが固定だと見えないようにしていただきたいと思います。以上です。

山本委員
11ページのところに、選択肢の原案ということで、2030年の数値でまとめられているわけですけれども、やはり選択肢としては、2020年のところが選択肢としてまとめられていくのではないかなあという認識ですので、やはり2050年80%の通過点として、2020年、2030年というのがあろうかと思いますので、そういう通過点として、2020年をどういうふうに、原案をまとめていかなければいけないかということを考えて、その原案のまとめをしていく必要があるのではないかなあというふうに思います。そういう意味では、やはり対策としては、どうしても個への対策というのを、ある程度、原案というか、選択肢の中に盛り込んでいくことはあるのかというふうに思っております。
また、選択肢の原案のまとめもそうなんですけれども、それぞれについて、評価をしていくということになろうかと思いますので、その評価の中でも、2050年80%に向けての中間点として、どう評価をしていくかということを形で、評価についてもまとめていくべきではないかというふうに思います。以上です。

大塚委員
そろそろまとめる時期に入ってきているので、その点を考慮しながら発言しなければいけないと、個人的には思っていますが、例えば11ページの原案5というのは、私は要らないと思いますけども、ただ、基本問題委員会の方にこの点はゆだねられているところがあるので、Pと書いてありますので、ペンディングとして、とりあえず上がっているということではないかと思います。
それから、対策の高位、中位、低位につきましては、前回とか、その前とかにも発言させていただいているように、個々の技術とか、対策・施策について、もう少し精査する必要が、特に費用効果性の面から精査する必要があると思っていますが、これも、先ほど進藤委員が言われたように、ちょっと時間的に、大体こんなところで今は考えて、さらに、この後、また検討することがあるかと思いますけども、そのときに、より精査するというようなことを考えざるを得ないのかというふうに思っています。
あとは、ちょっと注文させていただきたいところが2点ございまして、2050年までに80%削減というのが、長期的な目標として12ページにございますが、これは小林委員とかもおっしゃったことですけども、原案1から5が、この80%削減に向けて、その通過点として、確実なものかどうかということはどこかに書いていただかないと、まずいのではないかと思います。特に原案4がこのくらいの数字で、果たして十分なのかどうかというのは問題があると思いますので、ここに出てくるのは、恐らく中環審として、2050年80%が削減できるという原案だけを出すものだと思いますので、原案4がそれを満たすかどうかは、少しメンションをする必要があるのではないかと思います。
もう一つ、私が重要な目標として、必要として思っているのは、細野環境大臣もおっしゃったグリーン成長ですが、グリーン成長は、しかし、ちょっといろいろな定義があるので、その点について、若干微妙な点がございますけれども、温暖化対策として、12ページに書くかどうかはわかりませんけれども、それぞれが、そのグリーン成長とどういう関係にあるかということについては、できたら書いていただきたいところです。
それから、もう1点ですけども、ガスと石炭火力の関係ですけども、先ほど来、いろいろご議論がございますが、ガスの方からはどういうふうにお考えになっているかというのをちょっとお伺いしたいところもありますし、それから、エネルギーセキュリティを考えたときに、結局、ガスとの比率は、1対1ということがいいということでしょうか。ちょっとエネルギーセキュリティを考えたときに、どこまでの比率を求めたらいいかというのも、必ずしもはっきりしないところもございますので、その数字も出していただいて、もう少し具体的なご議論をしていただいてもいいのかという感じがしています。以上です。

西岡委員長
これで一通り回ったと思います。事務局の方で短く答えられるところだけ。

低炭素社会推進室長
全体的な構成といたしましては、報告書の方でも記載しておりますけれども、これまでの議論といたしましては、各ワーキンググループにおきまして詳細を検討した上で、それを小委員会、部会に報告をさせていただき、地球環境部会、小委員会の方でご議論を進めていただいたというふうに考えてございます。ですので、資料3で、本日、素案でお示ししております報告の構成といたしましても、ワーキンググループからこのような検討の中身があったと。それに対して、小委員会、部会でどのような議論がなされ、意見が出されたのかという構成にしておりますので、報告書の中をまたご議論いただきまして、ご意見、個別の対策・施策につきましてございましたら、そちらで記載をしていきたいというふうに考えてございます。
また、今回、選択肢の原案についてということで、11ページ目でお示ししておりますけれども、こちらも、これまで、5月、4月末の段階でお話を伺っておりますが、本日も経済影響分析の結果もご覧いただき、議論いただきましたので、それを見た上での、またお考えを伺わせていただきたいということで、別途、意見照会をさらにさせていただければと思っております。
あと、2020年のものにつきましては、総合資源エネルギー調査会の報告書にも、2020年の段階の議論をしていく旨、記載されておりましたけれども、今夕、総合資源エネルギー調査会もございますので、そちらで議論されて、示されてくるものというふうに思っておりますので、それの値が出ましたらば、参考資料1に記載されている内容を正式な試算に変えて、お示しをしていきたいというふうに考えております。詳細につきましては、資料3の方で取りまとめをしているので、そちらで議論いただければと思っております。概略は以上でございます。

西岡委員長
皆さん、活発なご意見をいろいろありがとうございました。ちょっと時間が足りなくなって、誠に申し訳ございません。私の方も、小委員長として、この辺りで、そろそろこのまとめの方向についての意見も申し上げたいところでございますけれども、まずは、皆さんのご意見を十分に入れたことで、もう一回検討していただくということになるかと思いますので、宜しくお願いします。

鈴木部会長
それでは、議題3ということになりますが、実は、予定の時間を1時間15分、既にオーバーしております。いかがいたしましょうか。まだこのまま継続してよろしければ、3時ごろまでかかることはないと思いますが、ご議論いただくことも可能なのですが、この議題3といたしましては、大変重要な部分は、先ほど来、いろいろとご指摘もございますように、もう間もなく、この中環審の方からのこの選択肢の案、これをそのエネルギー・環境会議に上げていかなくてはいけないと。そういうことで、ここの報告書というのは、もちろんその完全を期することはできません。これまでも小委員会で非常に熱心に、また、部分的にもいろいろとお力を込めて議論していただきました。しかしながら、今日の議論でもおわかりのように、また振り出しへ戻るというような議論がいっぱい積み重ねられている。これは大変残念なのですが、現段階でここから報告書につないでいくに当たりましては、今、手持ちのもの、これをまとめて、基本問題委員会の方から、あるいは原子力委員会の方から、どういう形が上がってくるか、それを一応想定した上で、こちら側の素案を提案させていただくと、そういうことに、選択肢の案ですね。それを受けて、一体、そのエネルギー・環境会議でどういう形で選択肢が準備されるのかと。その選択肢が、国民の前にお出しいただいたときに、国民が、一般がわかるような形で提示されると。これが何といっても大事だろうと思いますし、その案を受けて、どういう形で国民的な討議がされていくことになるのか、これも必ずしもはっきりはしない。そういうことではありますが、現段階として、これまでご議論いただきました、資料2の11ページにあるような、それ以降、その前後に準備されている、こういうものを骨格とした、その報告書を作成して、これをお出しする。この報告書(素案)が資料3として準備されておりますが、これは今までのロードマップ等の議論でいろいろされましたことが、またここにはたくさん前半の方にも加えられておりますが、2050年の姿なんていうのは、今、いろいろご議論いただいたこととは、ある意味では、若干浮いた形の姿、これは震災前にまとめられたということもあって、そういうことになっている面もあろうかと思いますし、かといって、これを残された限られた時間の中で、また十分推こうを重ねるというようなことになると、非常に難しいことになろうかと思います。
したがいまして、現状の手持ちを少なくともある形でまとめて、中央環境審議会地球環境部会から上げさせていただくということになろうかと思いますが、現状のこの資料3をご覧いただいて、今日もいろいろなご意見をいただいております。一番重要なのは、ともかく何が出発点なのかというような辺りをはっきりとさせて、細野環境大臣から提示されているお考えもありますし、昨年の12月にエネルギー・環境会議からこちら側に諮問された内容、これはあくまでも原子力依存を低減させていくためのその選択肢を求められている、こういうことであります。これは基本問題委員会にもそういう同じ形で求められているはずですが、そちらの方から35%などという選択肢も、素案としては出てしまっている。こういうこともありますので、私たちも大変戸惑いながら、この選択肢を選んでいかなくてはいけないと、そういう段階にあります。
常識的に考えて、最後の段階でいろいろと調整が図られることになるのかと思いますが、ここに、お手元にございます資料3、これにつきまして、今日のモデル計算も、もちろんいろいろなモデルがあらば、モデルの数だけ計算結果が出てくるというのは、これは自然科学の方のモデルであっても全く同じでありますが、自然科学なんかですと、どこかでそのベリフィケーションというのでしょうか、モデルの正当性みたいなものをきっちり検証しながら、あるいは、ジャスティフィケーションをしながら、おかしな結果にならないようにという努力をするわけでありますが、なかなか経済モデルですと、その辺の難しさもあろうかと思います。しかしながら、現段階での計算は、ある意味では中間段階と、こういうふうにお考えいただくというようなことにせざるを得ないと思いますが、この報告書を出した後でも、多分いろいろと計算を継続していただくと。例えば全く同一の条件、全く同一のそのパラメーターに基づいて計算していただいて、結果がどう変わるのかというような、そういうようなところも、経済モデルですと非常に難しいかと思いますが、それから、パラメトリック・センシティビティというのでしょうか、いろいろパラメーターを変えれば、結果がどう変わるのかというようなことも、モデルごとに比較していただくというようなことも必要なのかと思います。いずれにしましても、そういうせっぱ詰まった段階にございまして、もう一回、最終案を議論する部会が持てるわけですね。

低炭素社会推進室長
次回は6月8日になります。

鈴木部会長
6月8日ですね。ということですので、なるべく早い時期に、委員の方々には、これに対する修正案あるいは検討課題をお出しいただいて、事務局で整理をしていただくということにせざるを得ないのかと。というようなことで、事務局の方から、ちょっとその資料3について、簡略にご説明をいただきたいと思います。

低炭素社会推進室長
本日、お示ししました資料3でございますが、5月16日、そして、5月23日時点で、素案に対して各委員から文書にてご意見をいただいたものを見ながら、修正をしたものということでございます。構成だけご説明いたしますが、非常に大部になってきたということでございまして、3ページ目から5ページ目にかけまして、「はじめに」ということで、中身の概要をコンパクトにまとめたものを加えているのが一つでございます
また、国内排出部分につきまして素案をご提示したということで、5章の5ポツ、6ポツというものを加えております。特に各分野ごとの記述につきましては、例えば40ページ目から、部門ごとの検討ということで書いてございますが、ここには産業部門を書いておりますけども、ワーキンググループでの検討、また、ご報告をさせていただいた内容を取りまとめた上で、その後、44ページ目には、部会、小委員会において、どのような意見があったのかということを取りまとめるという、こういった構成を各部門ごとに行っているというものでございます。
また、分野横断的な取組が非常に重要だというご指摘もいただいておりますので、68ページに分野横断的な取組ということで、税制のグリーン化、国内排出量取引制度、また、コミュニケーション・マーケティング施策が重要だというお話もありましたので、そういったものを記載をしております。
さらに、71ページ目からが、(4)といたしまして、ケースごとの経済への影響・効果ということで、本日、お示しした内容で素案をつくっておりますが、本日のご議論、また、いただきます意見を踏まえて、ここは修正していきたいというふうに思っております。
さらに、77ページ目以降からが、今回も資料2などで議論いただきました複数の選択肢原案というものでございまして、こちらは、本日の議論も踏まえて、さらに修正をしていきたいというふうに思っております。
最後に、90ページ目には、先ほど資料2でお話しいたしましたけれども、エネルギー・環境会議に中環審の選択肢原案をお示しした後、どのような手順になるのかということを記載しておりまして、夏に革新的エネルギー基本戦略に2020年、30年の目標が決められた後、さらに精査を行っていただきまして、2030年以降の計画を策定、その後、PDCAサイクルを回して、計画の見直し強化を図っていく必要があるという旨を書いてございます。概略は以上でございます。

鈴木部会長
今日のご議論の中でいろいろとご指摘いただいた、例えば71ページの表の記載の仕方、35%、25%はといいますか、この横軸は基本問題委員会の方から提示されたものであるというようなことを、例えば注として加えたりですとか、あるいは、15%の参考なんかは取ってしまった方がいいかもしれませんし、あるいは、この経済モデルの計算結果についても、いろいろと注記がもう少し加えられる必要があるかもしれないというようなこととか、その辺のところも、お気づきのところを、これは文書で事務局の方にお出しいただく。特に、この段階でご発言いただくようなことがございましたら、簡潔にお願いできればと思います。

高村委員
申し訳ございません。1点だけでございます。大塚委員あるいは大聖委員もご一緒しておりますけれども、国交省の方でも、中期的な地球温暖化対策の中間取りまとめをしておりまして、これは、こちらの施策に非常に関わる部分だというふうに思っております。一定の基本的な方向性は一致をしていると思いますので、是非、確認といいましょうか、すり合わせをお願いをしたいという点だけでございます。以上です。

冨田委員
個別のことではなくて、全体のまとめと方について、1点だけ。参考資料2-1、2-2のように、意見募集ということで意見を出して、それをもとにまとめられている、そのプロセスは、この時間の制約の中でやむを得ないかと思います。意見を踏まえて修正されたところもあると思うのですが、意見はあったけれども、採用されなかったというところも当然あるかと思うのですが、なぜ採用されないのかということについての理由がわからないんですね。本来であれば、こういう場でちゃんと議論できればいいのですが、その時間がないということであれば、採用されなかった、しなかった理由というのをきちんと書いていただければと思います。以上です。

鈴木部会長
通常のパブコメでも、きっちりそれぞれの意見に対応はされているわけですから、特にこういうときには、どういう、その考え方が分かれたかというようなことは、何らかの形でお示しするということで、お願いいたします。よろしいでしょうか。よろしければ、議題(3)につきまして、資料3をどういうふうにこれからバージョンアップしていくか、委員の方々のご協力を宜しくお願い申し上げます。
それでは、次は議題の(4)ということで、今後のスケジュールですが、これまでとおりですかね。

低炭素社会推進室長
資料4でございまして、裏面に次回の予定が記載されておりますが、6月8日に、本日と同じように合同部会というものでございまして、部会での原案等の取りまとめをお願いしたいというふうに考えております。以上です。

鈴木部会長
では、もう一回、6月8日、ここでその最終案というような形にまとめさせていただいて、エネルギー・環境会議に提出させていただくと、このように進めたいと思います。よろしいでしょうか。それでは、これをもちまして、本日の地球環境部会、それから2013年以降の対策・施策に関する小委員会合同会議を終了させていただきます。どうも遅くまで、ありがとうございました。

午後 0時38分 閉会

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