中央環境審議会地球環境部会(第7回)議事録

1.日 時

平成15年1月29日(水)10:00~12:00

2.場 所

虎ノ門パストラル新館 プリムローズ

3.出席者

(会長) 森嶌 昭夫 
(部会長) 浅野 直人 
(委員) 織田 由紀子  清水  誠
  鈴木 基之  桝井 成夫
  和気 洋子 
(臨時委員) 青木 保之  浅岡 美恵
 天野 明弘  飯田 哲也
 飯田 浩史  浦野 紘平
 小林 悦夫  塩田 澄夫
 須藤 隆一  瀬田 重敏
 高橋 一生  武内 和彦
 西岡 秀三  林   貞行
 廣野 良吉  松川 隆志
 萬谷 興亞  三橋 規宏
  村上 忠行  甕   滋
 横山 裕道
  
  

  
  

4.議 題

  1. 地球温暖化対策の最近の状況について
    (1) 京都議定書をめぐる最近の状況
    (2) エネルギー特別会計の見直し
    (3) 京都メカニズムに係る最近の動向
      
  2. 海洋汚染対策の最近の状況について
    (1) ロンドン条約96年議定書の批准に向けた検討状況
    (2) ダイオキシン類含有水底土砂の処分方法
    (3) その他の海洋汚染問題
      
  3. その他

5.配布資料

資料1-1  京都議定書をめぐる最近の動きについて
資料1-2エネルギー特別会計の見直しについて
資料1-3地球温暖化対策専門委員会での検討状況について
資料1-4石油特別会計におけるCO2 排出抑制対策
資料1-5京都メカニズムに係る最近の動向
資料2-1ロンドン条約96年議定書の批准に向けた検討状況
資料2-2ダイオキシン類含有水底土砂の処分方法
資料2-3 最近の油流出事故への対応
資料2-4 NOWPAPの進捗状況
資料3-1 フロン回収破壊法の施行状況
資料3-2 南極環境保全に関する取組の状況
資料3-3 EANETの本格稼動の状況
資料3-4 黄砂問題に対する取組の状況
資料3-5 砂漠化対処条約に基づく対応状況
資料3-6 衛星搭載用オゾン層観測センサ(ILAS-II)の打ち上げについて

6.議 事

午前10時03分開会

○浅野部会長 それでは定刻を少し過ぎております。
 ただいまから、中央環境審議会地球環境部会の第7回会合を開催いたします。
 ただいま報告を受けましたところでは、全委員40名中25名がご出席でございまして、過半数のご出席を得ておりますので、本日の会合は成立しております。今、お一人ふえましたので、26名になりました。
 会議に先立ちまして、岡澤地球環境局長からごあいさつをいただきます。

○地球環境局長 おはようございます。地球環境局長の岡澤でございます。
 今年の1月の初めに、ちょうど中環審委員の改選がございまして、新しい委員を選任されて以来、初めての地球環境部会ということになります。本日は、お忙しい中をおいでいただきましてありがとうございました。
 引き続き、地球環境部会の部会長をお願いいたします浅野部会長を初め、再任の委員の皆様方におかれましては、日ごろから地球環境保全の推進・保持をいただいておりますことを本席を借りましてお礼申し上げます。
 また、後ほどご紹介させていただきますけれども、何名か新たに地球環境部会の委員に指名されております。新しい新任の委員の先生方におかれましては、委員の就任をご快諾いただきましたことをお礼申し上げますとともに、今後本部会におけるご審議をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 ところで、最近の地球温暖化をめぐる話題でありますけれども、京都議定書の発効関係が世間の注目を浴びておりますが、現時点では締約国が 103カ国で排出量の総量として44%まできております。議定書の発効要件としては55カ国以上の締結と、締結した先進国の二酸化炭素排出量が先進国全体の55%以上という2つの条件をクリアする必要があるわけでございますけれども、まだ発効のためにはもう少し排出量の多い先進国の加盟が必要ということで、具体的にはロシアの議定書の締結を待つ状態になっているわけでございます。ロシアでは、締結に向けた作業が進められておるというふうに聞いておりますので、京都議定書の発効がタイミング的にはだんだん現実のものに近くなってきているというふうに考えております。こうした状況の中で、私どもとしてはまず京都議定書の6%の削減約束の達成に向けた取り組みを一層強力に進めていかなければならないというふうに考えております。
 しかし、我が国の2000年度の排出量で見ますと、京都議定書の基準年である90年と比べまして8%の増加という状況にございます。京都議定書の6%削減と合わせますと、現状から14%の削減をしなければならないということで、非常に厳しい状況になっているというふうに考えております。
 新しい温暖化対策推進大綱に基づきまして、着実に施策を実施していくことが重要でございますけれども、中でも特に増加が著しい民生部門の排出削減が急務だろうというふうに考えております。
 来年度からは、エネルギー特別会計を新たに経済産業省と共管することで関係法令の国会審議をお願いしておりますので、民生部門の炭酸ガス排出削減のための予算を大幅に拡充させまして、加速度的に施策を充実させていきたいというふうに考えております。
 国際的には、米国などの議定書未締結国への働きかけ、途上国を含めた国際ルールの策定などが課題となっておりますけれども、我が国がリーダーシップを発揮して着実に地球規模での温暖化防止への取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 地球温暖化問題のほかにも酸性雨、あるいは海洋汚染、オゾン層破壊など対応を求められております地球規模の環境問題が山積しております。また、昨年の9月には南アフリカのヨハネスブルグで持続可能な開発に関する世界首脳会議といういわゆるヨハネスブルグサミットが開かれたわけですが、そのサミットの成果を踏まえて、アジア太平洋地域の持続可能な開発のために、我が国としても、強力にこれを支援していくことが必要だろうと考えております。
 これら、諸問題の対策の推進につきましても、今後委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を改めてお願い申し上げまして私のごあいさつとさせていただきます。
 本日はどうもありがとうございました。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、中央環境審議会が発足をいたしまして2年がたちました。先般、委員の改選が行われました。本部会の関係では上野委員、猿田委員、波多野委員、松田委員が退任なさいまして、新たに4名の委員にこの部会にご参加をいただくことになりましたので、ご紹介申し上げます。
 織田委員です。
 小林委員です。
 鈴木基之委員です。
 林委員です。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 なお、申しおくれましたが、私会長から引き続き部会長を務めるようにというご指名をいただきましたので、部会長を務めさせていただきます。
 また、環境省地球環境局は、昨年7月の第6回当部会の会合以降人事異動がございました。これについて事務局からご紹介いただきます。

○総務課長の白石でございます。事務局から地球環境局の方の人事異動をご紹介いたします。
 まず、皆様方から局長に向かいまして右手におります大臣官房審議官地球環境局担当の山田でございます。
 その隣、環境保全対策課長の太田でございます。
 後ろの列でございますけれども、総務課の研究調査室長の高橋でございます。
 地球温暖化対策課の国際対策室長、高橋の後任になりますが牧谷でございます。
 いずれも、昨年の9月9日付の異動でございます。どうもありがとうございます。

○浅野部会長 それでは、本日配付しました資料の確認をお願いいたします。

○事務局 皆様のお手元に資料を配付しておりますが、確認をさせていただきます。
 1枚目に本日の会議の議事次第ペーパーがございます。
 2枚目、資料一覧。それから委員名簿及び座席表。
 資料の内容を申し上げます。欠落がないかご確認をお願いします。
 資料1-1、京都議定書をめぐる最近の動きについて。資料1-2、エネルギー特別会計の見直しについて。資料1-3、地球温暖化対策専門委員会での検討状況について。資料1-4、石油特別会計におけるCO2 排出抑制対策。資料1-5、京都メカニズムに係る最近の動向。資料2-1、ロンドン条約96年議定書の批准に向けた検討状況。資料2-2。ダイオキシン類含有水底土砂の処分方法、資料2-3、最近の油流出事故への対応。資料2-4、NOWPAPの進捗状況。資料3-1、フロン回収破壊法の施行状況。資料3-2、南極環境保全に関する取組の状況。資料3-3、EANETの本格稼動の状況。資料3-4、黄砂問題に対する取組の状況。資料3-5、砂漠化対処条約に基づく対応状況。資料3-6、衛星搭載用オゾン層観測センサ(ILAS-II)の打ち上げについて。
 以上でございます。
 欠落、また乱丁等がございましたら事務局の方にお申し出いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○浅野部会長 それでは、足りないものがありましたら、どうぞ随時手を挙げください。
 本日の議題でありますが、議題と書いてございますけれども、本日は議決事項はございません。主に、ご報告を受けるということになります。
 まず、前半は地球温暖化対策の最近の状況について、先ほど局長のごあいさつにもありましたが、京都議定書の発効が現実に近づいてきているということがございますので、さまざまなこれらに関することについてのご報告をいただきます。
 第2は、当部会は温暖化部会ではありませんで地球環境部会でありまして、清水部会長代理からしばしばご注意いただいているところでありますが、本日は海洋汚染対策についてということで、かなり大量のご報告がございます。
 その他というところでも幾つかご報告がございますが、時間がありましたらこれについても口頭報告を受けることにいたします。
 それぞれのご報告は、まず1についての報告を受けた後ご質問をいただき、さらに海洋汚染関係について一連のご報告を受けた後でご質問いただく、こういう形で進めたいと思います。大変、報告が多うございますので恐縮ですがそのようにさせていただきます。
 それから、いつもいつも申しわけないんですが、当会場次のスケジュールが入っていて、時間が切られていると聞いておりますので、ご質問につきましては、最初に事前登録制にいたします。それぞれのご質問のところでご質問なさる方については、事前に何人ぐらいが発言をご希望かをこちらで確認をさせていただいて、それで時間配分をいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速でございますが、1のパートの地球温暖化対策の最近の状況について、事務局からご説明いただきます。

○地球温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の清水です。座って説明させていただきます。
 与えられた時間が20分ということでありますので、かなりはしょった説明になると思いますがお許しください。
 資料1-1ということで、京都議定書をめぐる最近の動きについてご説明したいと思います。
 まず、1枚めくっていただきまして、気候変動枠組条約締約国会議第8回会合、いわゆるCOP8が10月23日から11月1日までデリーで開かれておりますので、そのご報告でございます。
 この1ページ目にございますように、我が方からは鈴木環境大臣、土屋外務大臣政務官、西村地球環境大使などが出席しております。大臣レベルのラウンドテーブル、閣僚級会合が10月30日から11月1日に開かれまして、そこで「デリー宣言」という形で、閣僚級の政治文書が取りまとめられたということでございます。後でご紹介いたしますが、このデリー宣言におきましては、(3)のところでございますが、京都議定書のタイムリーな締結を強く求めるとの文言、それから先進国・途上国ともに排出削減を進めており、排出削減は適応とともに高い優先性を有すること。それから、途上国を含め、各国は排出削減のための行動に関する非公式な情報交換を促進すべきというような3点が盛り込まれております。これらは、非常に大きな成果というふうに思っております。
 それから、下の(5)のところに書いてございますように、ラウンドテーブルのほか、いわゆるバイ会談を鈴木大臣は行っておりまして、米国、英国、オーストラリア、インド、ニュージーランドの政府代表と会談し、京都議定書の未締結国に対して締結を促したほか、デリー宣言について意見交換したということでございます。
 2ページ目をあけていただきまして、個別の討議の結果が書いてございます。
 今回の会合は前回のCOP7のような、マラケシュ合意のような大きなものはなかったわけでございますが、個別の事項について、事務的ではございますが、かなり大きな詰めといいますか、前進が見られます。ここに(1)から(7)まで書かれてございますが、内容については触れませんが、事務的な点でかなり大きな進歩のあった会合であったということでございます。
 それから、3ページ目に気候変動及び持続可能な開発に関するデリー閣僚宣言ということで、先ほど申し上げましたデリー宣言の日本語訳、それから後ろに英語の本文がついてございます。
 この中で、私どもが注目しておりますのは、まず3ページ目の真ん中あたりに「附属書I国及び非附属I国の両方で緩和行動が現在実施されていることに注目し、そして気候変動を防止するための温室効果ガス排出の緩和は、条約の諸条項の中で高い優先課題であり続ける。」という形で、緩和対策すなわち温室効果ガスの排出抑制を先進国、途上国を含めて行っていくことが重要であるという認識が示された。これが非常に大きな成果であるというふうに思っております。
 それから4ページの本文にまいりまして、(a)京都議定書を締結した締約国は、まだ締結していない国に対し、京都議定書をタイムリーに締結するよう強く求めるべきであるという文章がまとめられました。
 これは、9月のWSSDで盛り込まれた文章を踏襲しているわけでありますが、COP8の場でもこういう文章が採択されたということが大きなことであるというふうに思っております。
 それから、将来目標を含めた今後の対策に向けた議論があるわけでございますが、特に(f)の部分で、締約国は、緩和及び適応に関連する行動についての非公式の情報の交換を促進するということで、非公式という限定はつきますが、緩和対策つまり排出を抑制するような対策につきましても、将来の議論を行う足掛かりがこの中に盛り込まれるということは大きな成果であったと認識しております。
 9ページ目をお開きいただきたいと思います。
 これは、京都議定書の発効要件でございます。
 局長のあいさつにもございましたので、説明は割愛いたしますが、第1番目の要件は満たしているけれども、第2番目の55%の要件をまだ満たしていないという状況でございます。そういう意味で、ロシアの締結が待たれているということでございます。
 最後のページ、12ページです。
 最近のロシアの動きとして、1月に小泉総理がロシアを訪問した際に、プーチン大統領との間で議論して結ばれました日露行動計画の抜粋がつけてございます。特に、一番最後の方で(環境)というのがございまして、下線の引いてあるところがございます。「両国は、地球温暖化問題への適切な対処の重要性を確認し、すべての国が参加する共通のルールの構築に向けた努力を推進する。ロシア側は、京都議定書の批准の準備をプロセスを前進させる。」こういう形の文章が盛り込まれており、ロシア側も国レベルの会合で準備プロセスを前進させるという文言が含まれた文章を策定するということです。
 資料1-2に移りたいと思います。
 これは、最近の特に大きな動きの中でエネルギー特会の見直しという動きがありますので、そのご報告になります。
 資料1-2を1枚あけていただきますと、「地球温暖化問題への経済合理的な対応~税制等の経済的措置の有効活用」という形の文章がございます。
 温暖化対策を進める上で、経済的措置というのは、前々からご議論されてきたわけでありますが、中央環境審議会の部会の下にあります地球温暖化対策税制専門委員会の中間報告ということで、前回6月のこの部会でもご報告があったわけでありますが、この専門委員会の報告、考え方がここに書いてあるわけでございます。この考え方は、第1ステップ、2002年から2004年の間には、既存のエネルギー関連税制、特別会計のグリーン化を促進するという、既存税制のグリーン化をまず第1ステップとして進めていくという考え方でやっております。
 それから、右の方に書いてありますように、第2ステップ、2005年から2007年、これに向けて2004年に評価・見直しを行う。必要とされた場合には、温暖化対策を主目的とする温暖化対策税制など追加的な政策を展開するということで、第1ステップの既存税制のグリーン化、第2ステップで必要された場合の温暖化対策税の導入という、2段階で考えていたわけであります。
 今回、次の2ページにおきまして、エネルギー税制の見直しということが、第1ステップにおける既存税制のグリーン化の議論として整理され行われたということでございます。この2ページの資料自体は、経済財政諮問会議の場に平沼大臣、それから鈴木環境大臣、両大臣が出席されて提出して議論した、そういう文書になっております。
 この文書でご説明しますと、左側のエネルギーをめぐる情勢の変化ということで、温暖化を始めさまざまな状況の変化がございます。
 こういった状況の変化に対応して、真ん中の四角でございますが、政策・歳出構造の見直しが行われております。一番上にきておりますのが、歳出の大胆なグリーン化というところでございます。これは、省エネルギー・新エネルギー対策等の抜本的拡充によるエネルギー起源CO2 の排出抑制対策をねらったものでございます。下の方から矢印が引いてありますが、経済産業省と環境省が連携して推進ということで、石油特別会計を両省庁が共管化するというのが諮問会議では決定したわけであります。
 右側の歳入構造(税制)の見直しのところにまいりますと、石油税の見直しということが書かれています。これまで石油、それから天然ガス、LPGなど含めてかかっていたわけでありますけれども、石炭も新たに課税対象に追加ということでございます。それから、LPG、天然ガスを含めて税率調整を行うということが書いてございます。今回の石油税の見直しの議論は、ここに※印が書いてございますように、「性格や内容はCO2 排出抑制を主目的とする環境税とは異なるもの。環境税は、第2ステップに向けた検討課題」であるということで、今回の石油税の見直しは第1ステップの議論であることを明確にしてあります。
 それから、この資料の一番下に※印が書いてございまして、「今回の取り組みを含めて2004年に地球温暖化対策推進法に基づいた見直しが行われることとなっている」と、そういう整理をしてございます。
 次に、全く資料番号が振っていない紙がございますが、これは今言いました経済財政諮問会議に先立ちまして、平沼経済産業大臣と鈴木環境大臣が会談を行いまして、そこで合意した文書ということで、参考までにつけておりますので、後ほどご参照いただければと思います。
 一方、第2ステップの議論についてのいわゆる温暖化対策税制の議論が資料1-3というところにつけてございます。
 7月に地球環境部会を開きましてから、その後2回地球温暖化対策税制専門委員会の中で議論が行われております。
 1回目が9月28日、2回目が10月28日ということであります。
 そのときに提出した資料が、次に、1、2、3という形でつけてありますけれども、時間の関係もございますので今回ははしょらせていただきたいと思います。
 それから、資料1-4ということで、これが今言いましたエネルギー特会の見直しに伴って、石油特別会計に環境省が共管ということで入ることになったわけでございますけれども、その石油特別会計の予算を使いながら、15年度に環境省がどういう事業を行っていくかということがこの資料でございまして、ここは詳しくご説明したいと思います。
 今回、基本的には石炭課税の部分、あるいはLPG、天然ガスの調整の増税を見積もった分、これを環境省と経済産業省でCO2 の排出抑制対策に用いているという形で、ご了解を得たということでございます。
 環境省の15年度における予算要求額は60億円が財務省の方からお認めいただいている額となっております。
 4本柱となってまして、ご承知のとおり、温室効果ガスの最近の伸び、特に民生部門、運輸部門で著しくなっておりまして、特に柱の第1は民生部門を中心に地域に根ざした効果的なCO2 削減対策の実施ということでございます。この中に3つ述べておりますが、1つは、地方公共団体と連携しながら、地域における温暖化対策を進めていく。特に、再生可能燃料ということで、今回バイオエタノールに注目した民生部門、運輸部門における利用を促進してまいりたいと思っております。それから、2番目に地方公共団体におけるエネルギー起源のCO2 の排出削減を推進するための率先実行計画に基づく施設であると。地方公共団体みずからの事務事業に関して排出するCO2 を減らしていくということです。
 それから、2番目の柱が廃棄物処理分野における地球温暖化対策の推進ということでございます。これは、廃棄物やバイオマスを利用しました高効率の発電に対する支援など。それから、家庭からのごみを活用したバイオエタノール等の製造技術化などを行います。
 それから、3番目としましてCO2 排出抑制のための京都メカニズムの活用を大きな柱にしております。
 それから、最後の4番目の柱が国民各界各層による活動推進のための体制整備ということで、これは温暖化対策推進基本法に基づき全国センター、あるいは都道府県におきまして地球温暖化防止活動推進センターを設けているわけでございますが、そういった法律に基づいたいろいろな地域における仕組みをさらに推進するというものでございます。
 2ページ以降は具体的な形ということです。
 1枚めくっていただきまして、再生可能燃料利用促進事業ということで、バイオマス起源の燃料が燃焼しても、京都議定書上のCO2 排出量にカウントされないということでございますので、バイオエタノールをガソリンに混ぜる、あるいはボイラーの燃料に混合するということです。そんな対策を強力に推進していきたいということでございます。
 それから、ページは振っていないんですが、最後から二、三枚めくっていただきまして、CDM/JIの関係の資料をご説明いたします。これは、次の資料にも関係しますので、少し詳しくご説明したいと思います。
 京都議定書におきましては、京都メカニズムという形で3つほどの対策が準備されているわけでありますが、途上国に対する支援によって排出削減を実現するCDM、それから先進国間の協力によって排出削減を実現するJIという、この2つの事業に着目して、今回かなりいろいろな予算を考えております。
 一番最後のページをごらんいただければと思いますが、CDM/JI事業の流れと支援策ということでございます。一連の流れですが、これは案件の発掘、どのような事業がCDMになり得るかの調査、これに対してはフィージビリティ・スタディという形で支援しております。それから、プロジェクト設計書の作成、これに対する支援を行う。それから、特にこのCDM/JI事業につきましては、OEといわれる第三者機関がきちんとした認証を行う。ベースラインを設定した上でどれぐらいの削減量になっているかということを認証した上で具体的なクレジットが出てくるということになるわけでございます。特に、我が国の認証機関は世界的な公式に認められたOEになってもらった方が、我が国のこういった事業を進める上ではいいのではないかという観点から、認証の支援事業をやりたいと考えております。
 それから、ホスト国の仕事というのが当然出てくるわけでございますが、まだまだホスト国における受け入れ体制の整備が必要なところがございます。こういうところに対しては、CDM/JI途上国の人材育成の支援費。
 それから、最後に事業の実施に対しての設備補助費を導入していくということです。
 メニュー的には充実していますので、こういった予算を使いながらCDM/JI事業を推進していきたいと考えております。
 1枚前に戻っていただきまして、最後のCDM/JIの中の(4)ということで、自主的な排出量取引推進事業というのがございます。CDM・JI・排出量取り引きは、国際的な取り引きが大きいわけでございますが、国内的な制度の議論につきましても、まずは自主的な国内排出量取引推進事業というような形で、2年間ほど企業の自主的な参加を募りながら、試行的な排出量の取り引きの実験事業を行いたいということを考えております。こういった実験事業の成果をもとにして制度設計を検討していきたいということを考えております。
 最後の資料1-5になりますが、今お話しましたCDM/JI事業の国の方の体制でございます。
 特に、内容については細かくご説明はしませんが、4ページ以降、京都メカニズム活用連絡会議という、これは各省庁間の課長レベルの会でございますが、ここにおいて共同実施及びクリーン開発メカニズムに係る事業の承認に関する指針ということで、承認のための当事国側の承認基準を含めた手続を定めております。この指針に基づきまして、CDM/JI事業に一層の弾みがつくと期待しております。
 それから、最後の18ページのところに、これは新聞にも出ておりますが、環境省が本年度に既に三重県で実施しておりますコンピューターシミュレーションによる排出権取引の事業、これについての資料をつけておりますので、ご参考にしていただきたいと思います。
 少し、時間が長引きまして失礼しました。
 以上、報告を終わります。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 ただいまの最初の部分についてのご説明を一括していただきました。この後、ご質問なりコメントなりご意見などを伺いたいと思いますが、時間が限られております。既に、名札を立てていらっしゃる方もありますが、ご発言ご希望の方はちょっと名札をお立ていただけませんでしょうか。ほかにいらっしゃいませんか。
 それでは、一問一答の形にしますとちょっと時間がうまくコントロールできませんので、最初にまず一渡り、ずっと全部質問なりご発言なりしていただいて、その後必要に応じて適宜事務局からそれに対する答えをさせるという形で進めさせていただきます。
 では浅岡委員からどうぞ。

○浅岡委員 議定書の発効も目前になってきた感じでありますし、特に経済界の方で積極的な動きが見えてきているというか、着実に動いているなと感じられる状況で、日本の全体がそうした取り組みの実行に動いているという方向を感じていまして、それはよかったなと思っています。
 きょう、いろいろご報告いただきまして、財政的にもまた税制的にもこれまでの議論から見ますと具体的に動いていっているというふうに思うのですが、先ほどの細部の中で、特に今年度案ですか、決まったという、これから国会で審議があるということなんですね。特に、大きなお金が物というか設備というところにかなり限定化されていっているかなという感じがするんです。特に、大きなところの部分が民生部門を中心にして地域に根ざして公益的なCO2 削減対策の実施ということ、この表題はとても重要だと思うんですけれども、その中身は何かということにつきまして、バイオエタノールの事業をすることが民生部門の地域に根ざした効率的なCO2 削減にどのようにつながるのか、本当に地域おこしをしていく地区の活動が広がっていくようなことになっていくんだろうかというようなことなどに見えますように、少し予算の仕組みが適当か。地方公共団体についても、エコハウスをつくるとか、そういう設備というところに見えるように思います。
 特に、一定の予算審議の中で制約があるかもしれませんが、今後のいろいろな運用の中で広範な事業者や周囲の人たちが具体的な活動といいますか、削減の具体的で実効性のある仕組みをつくりながら、しっかりとした仕組みの中で築かれていくというところに、ソフト的なところにお金の配慮をしないといけないだろうというふうに痛感をいたしますので、これからその点については可能な限りの柔軟性をもたせられるような議論をしていっていただきたいというふうに思っています。
 それから、自主的な排出権取り引きというのが、将来クレジットになっていくというようなことでもなく、事実上の事業というふうになるんだろうと思うんですけれども、どういう位置づけで行っていくのか、少しきょう説明をお聞きしながら考えていきたいと思っています。

○天野委員 2点、簡単な質問をしたいと思います。
 まず、京都議定書の締結がまだの国に締結を働きかけるというお話がありましたが、CDM/JIの実施との関連では、締結していない国は対象にならないと思いますので、特にオーストラリア、それからインドネシアなどがまだですので、こういうところにどういう対策をなさっているのか、あるいは今後そういう予定があるのかということをちょっとお伺いしたいと思います。
 それから、2つ目はCDM/JIがこれから加速化すると思いますので、支援窓口を設置していただいているわけですが、私関西におりますけれども、いろいろ話を聞いておりますと、東京と関西では非常に大きな情報のギャップがあるということで、この支援窓口がそういう意味で地方にも設けられるのかどうか、その辺の配慮をできたらお願いしたい、これはご質問とお願いの両方になりますが、以上です。

○飯田(哲)委員 大きな論点で3つのことについて申し上げたいと思います。
 まず第1点は、地球温暖化対策の最近の状況で3点ご報告があったんですが、もう一つ非常に重要な施策として経産省を中心に進めておりまして、環境省も一部共管になっております新エネ法、これに関して全く報告がないというのは非常に不思議だなというふうに思っておりまして、これについては補足的にご説明いただければというふうに思っております。
 それに関して、それの中でさらにサブ論点として2つありまして、まず大枠としてこれは昨年資源エネルギー庁の審議会で議論がありましたけれども、目標値が2010年までに電力組合でわずか1.35%に過ぎない。増分としてはわずかに1%で、ヨーロッパ全体で同じくダム式水力を除いた比率でいえば、約2%から13%まで10%ふやす欧州に比べて著しく低いわけです。こういった施策のあり方に関して、今回その次の大きな論点である特会のところで、新エネを普及させるというものが、非常に制約を実質的には受けているというふうに私自身は思っておりまして、新エネ部会では決してそういう決定になっていませんでしたけれども、 100年かかっても10%しかふえないという、国際的に見て非常に卑小な目標値である。これに関して、補完的に中央環境審議会としても、あるいは環境省としてももっと積極的な施策をとるべきであるというふうに思います。
 とりわけ、先週北海道で25万キロワットに風力発電の制約をするために、残り10万キロワットをくじ引きで決めるという、世界にも稀なほとんど戯画的な施策を報告しております。そういったことも含めて新エネ法を、直接的にもうちょっとミクロには、環境省に直接関係するものとしては廃棄物の施策のあり方、これは当面経産省としては、当面は入れないという形になっているわけですが、これに関しては環境省の共管部分になっておりますので、とりわけ二酸化炭素を増加させるような廃棄物を含める、しかも、廃棄物の燃焼に関しては二酸化炭素だけではなく、さまざまな環境負荷がふえるという懸念もございますので、このあたりは環境省として今回の報告、次回以降もうちょっと項目として挙げていただいて、きちんと方針を出していただきたいというふうに思います。
 第2点目は、今もありましたエネルギー特会の話で、これも大きく2点ありまして、これは事務局の心情を察するに、非常にハムレット的な心情であったのではないかと思いますが、炭素税の一里塚となるのか、はたまたちょっと言い方は失礼ですけれども毒まんじゅうとなるのか。これを周りからそういうふうな形で見ておられたわけで、先ほどこれは地球温暖化対策税ではないというふうに言葉では書いてあるわけですが、それがそうすることであるということを実質的に担保するような時系列的かつメカニズム的な道筋をきちんとはめていかないと、これが例えば環境省の中でも半ば既得権化し、経産省としても炭素税導入の一種の防波堤になるようなことがないような担保というのをきちんともっと明示すべきではないかというふうに思います。
 もうちょっと、ミクロの話、中身の補助の施策を細かく見ていきますと、これも言い出せばきりはないんですけれども、全体として配分のあり方とかプログラム、これ先ほど浅岡さんもコメントされましたが、これが全く見えない。奇妙に細かいところだけ決まっているわけです。例えば、バイオエタノール、それから電圧適正化とか、例えば省エネルギーでいえば電圧適正化だけではなく、もっと幅広いいろいろな施策があり得ます。例えば、東京都が新しいラベリングをやってみたようなものも含めて、しかもそこは代エネ、省エネとなっていて、代エネの施策は全くない。つまり、地域協議会に関しては、もっと幅広い施策を認めるような予算配分とか中身にすべきでしょうし、再生可能燃料に関してもバイオエタノールだけではないでしょうし、しかも燃料転換だけではなくて、いわゆるモーダルシフトとかさまざまな可能性があるので、ここらあたりが非常にちょっとバランスを欠いているのではないか。
 しかも、省エネであったり燃料であったりすると、経産省との役割分担がもう一つ見えないというところがあります。そのあたりをもう少しご説明いただければと思います。
 3点目は、もう一つ大きな論点として、つい先日のもんじゅの判決がありましたし、昨年の9月から、正確には8月29日からですけれども、東京電力を中心とする原子力の不正問題が世論をにぎわせておるわけですが、その中でとりわけ例えば東京電力でいえば、この4月には17基、全部の原発がとまり得る可能性がある。これは、短期的な影響ですけれども、長期的には一昨年になりますけれども、長期エネルギー需給見通しで2010年までに13基に相当する原子力を依存した温暖化の大綱として組み上がっているわけですけれども、それはほとんど事実上既に虚構であろうというのが大方の認識になっていると。
 そういったものを含めて、第2ステップということを、もちろん実施は2005年としても、そこまで踏み込んだ施策のあり方に抜本的な見直しというものを一つ必要とされているのだとうというふうに思っております。
 以上です。

○須藤委員 それでは1つだけお伺いいたします。
 この温暖化対策の国際的動向は十分理解いたしましたが、国内的な問題としての推進に対して地方自治体との連携とか役割が大変重要だろうと思っております。最近の地方自治体は、非常に予算の問題が逼迫しておりまして、身の回りのことに追われて、この辺の問題についての対応が非常に私は不十分であると理解しています。ですから、助成だとか技術を引き上げる問題とか、あるいは意識啓発とか、いろいろたくさんあると思うんですが、それをどう援助し、どう取り上げていくかというところが、少し不十分で、もし説明があったのならそれを教えていただきたいと思いますし、そこは非常に重要だろうと理解いたします。よろしくお願いします。

○高橋委員 先ほどの清水課長の鳥瞰図、非常に明確で理解しやすいので助かりました。ありがとうございました。
 資料1-1、及び資料1-4に関して1つずつ質問したいと思います。
 私は、資料1-1に関しましては、先ほどのご報告にもありましたが、恐らく中長期的考えでデリー宣言の(f)というのが、もしかしたら1つの大事な規定になるのかなという感じがしますが、ただこれはそれに基づいて何をやるかによると思います。これは日本が、及び国際社会が、この(f)に基づいて、この10月以降どういうことをやろうとしているか、それに関してご説明いただければと思います。今までやったことが実はかなりこの(f)にかかるということであって、それに基づいてその後何をやろうとしているのかということ。
 それから、もう一つ、1-4に関しまして、一番最後のページ。つまり第三者機関による審査・認証に関して、国産OEを使っていくことが大事だと思うと言われたわけですが、私もまさにそのとおりだと思います。何かというと、そういうソフトの部分で日本は国際的な原因でばたばたやられるわけですが、この点を具体的に強化するために、どういうことを考えておられるか、そのご説明をいただけたらと思います。
 以上2点です。

○浅野部会長 それでは、まだあと4人ほどご発言、ご質問のご希望が上がっておりますが、事務局が忘れるおそれがあるので、このあたりで少し答えられるものは答えていただこうと思いますが、まず今、一番最後に高橋委員からご指摘がありました……はい、関連がある。そうですか、では先にご質問を聞きますか。それでは、当初の方針どおりいきましょう。
 廣野委員から引き続き順番にいいですか。

○廣野委員 どうも説明ありがとうございました。
 私、2点ありますが、1つは資料1-2のエネルギー特別会計の見直しについてですが、2ページ目のところの真ん中に政策・歳出構造の見直しというのがあります。そこの3にアジア諸国と連携したセキュリティー対策の構築というのが書いてあるんですが、ご存じのように、橋本前総理、あのとき以来我が国がアセアン+3という格好でそれを予算化して、現在の小泉内閣にもそういうふうに規定されているわけですけれども、特に小泉内閣になった昨年から、アセアン諸国との個別の自由貿易協定的な、そういう包括的な経済連携もやっていますが、同時にアセアン諸国全体との経済的な連携、包括的な連携も進めているわけで、そういう中でエネルギーのセキュリティー問題というのが非常に重要になってきていると。私自身も、実は一つ研究テーマを抱えてやっているんですが、その中でもアセアン諸国のそういう方々からは、かなり今後のエネルギー量等について非常に懸念が表明されておりまして、このエネルギーセキュリティー包括協力、これをぜひできるだけ早く進めてほしいというご要望が出ております。そういう中で、環境省としてどの程度この経済連携パッケージの中での、あるいは外でも結構ですが、そういう中でどの程度これについて今進めているのか、この点についてひとつお伺いしたい、これが第1点です。
 それから、第2点は同じく昨年のヨハネスブルグサミットで総理から奥書きにありました持続可能な開発のために教育の10年というのが出ておりますが、その中でこれから日本、2005年から2014年までの教育の10年の中で日本がこれを提案したものですが、どうしても日本自身がかなり積極的に原案を出して、世界に提供していくという一つの役割があると思うんです。その中で、早速2005年からといっても結局は準備期間が、ことしは2003年ですので、2003年と04年しかありません。そういう中で、日本としてこの問題について、どの程度、これは資料1-4というのがあるんですが、その中には特にその点について触れられていません。これは、石油特別会計におけるCO2 排出抑制対策ということで、非常に限定されたものだというところからというのがあると思いますが、しかし同時にCO2 対策というのは、特に環境教育、あるいは環境の面での国民各層の皆さん方の理解を増すという点からも重要な面で、そういう意味で教育の10年においては、私たちぜひこれをしっかりと押さえていきたいなと考えておりますので、ぜひこの点についてどのような予算的な配慮があるかと、この点もお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。

○萬谷委員 2つ。1つ目は、1-4の一番最後の自主的な国内排出量取り引きについてです。
 質問というよりむしろ感想なんですが、結論はちょっとピンとこないということです。我々、経団連及び自主行動計画で、各企業ないしは業種の間では目標にでこぼこがありますが、全体として公約をしてちゃんとやっていこうと、こういうことを取り組んでおります。したがって、そのでこぼこ間の取り引きみたいなイメージがもしあるとしたらピンとこない。
 それから、1の中の2つ目ですが、企業間で例えばAという企業では多少増エネになっても、その商品を使うことによってBという企業で省エネになって、社会全体としては省エネになるというふうな企業間連携を一生懸命やっております。そういう面でも、ちょっとピンとこないなと。
 2つ目、浅岡委員の意見に賛意を表したいんですが、民生が一番大切、大変ということ、その中でハードに偏り過ぎているのではないのかというご意見に賛意を表したい。これはまだ、本当にやり始めたばかりなので、どんな答えになるかよくわかりませんが、自分の会社の従業員をモデルに、これは自主的に参加してもらって、一市民としてどこまでみずから省エネができるのかという取り組みを試行しております。
 そういう中で、いろいろな相互に啓発をしあいっこして、いい知恵が出てくれば、何かの大きな変化を生み出すことができるのではないのか。民生には取り組むのが非常に難しいといってしまっていたのではどうにもならない。何とかしてそこを破る方法というのを、いろいろなところがやって、もしその中から大きな政策なり指針なりが生み出せれば、それをうまく展開していくというふうなソフトの対策をもっと意識的に取り組まないといけないのではないのかなというご指摘に関して賛意を表したいと思います。
 以上です。

○三橋委員 簡単な質問をいたします。
 京都議定書の批准で、ロシアの去年のヨハネスブルグサミット前から近くやるやるというような形で、今年もまた近く批准するというようなことなんですけれども、ロシアの場合に遅れているのは制度的な問題なのか、それともほかに何か理由があるのか、ちょっとその辺を踏み込んで、もし何か情報があればお聞かせ願いたいというのが第1点。
 それから、問題のアメリカですね。アメリカに対しては、引き続き働きかけというようなことを日本としてやっているのか、あるいはもうブッシュ政権のもとではますます反動化しているのでお手上げ状態なんだと、何年後ぐらいまではちょっとしようがないなというように思っているのか。あるいは地道にアメリカにアプローチしているのか、その辺の2つ、ロシアの手続の問題と、それからアメリカへのアプローチ、あるいは最近のアメリカの京都議定書に対する姿勢の変化みたいなものが、もしあるならば教えてほしいなということです。

○横山委員 私は、02年から04年までの第1ステップがほとんど破綻状態ではないかという前提で意見を述べたいと思います。
 民生、運輸というようなことが論議になっていますけれども、今電力の問題が非常に大きいと思います。飯田委員も先ほど原子力問題で話していましたけれども、東電のトラブル隠しの問題で、東電関係のほとんどの原発がとまっていると、かなり多くの原発がとまっているということで、代替火力がどんどん二酸化炭素を出しているという状況だと思います。もんじゅの判決も高速増殖についていっているけれども、通常の軽水炉の安全性の問題にまで跳ね返ってくる可能性もあって、今後原子力の稼動の問題をめぐっては、相当シビアな状況で、到底第1ステップでいい数値が出るはずはないと思います。
 新しい推進大綱で決めたことが、この原発がとまったということによって、ほとんど帳消しになっているのではないかというふうに思います。それで、第1ステップの評価見直しを行うということですが、もう大体結果は見えているわけで、04年まで待たずに今の状況はどうなっているのかと、かなりの程度推測がつくわけで、それに基づいて第2ステップをどうするんだという論議をもう初めていただきたいと、そうしないと間に合わないのではないかという気がいたします。
 原子力については、多分第2ステップにはもう通常どおり稼動しているから、これは一時的な現象だというようなことを多分政府なり事務局の方は言うのかもわかりませんけれども、やっぱり推進大綱でうたっている中で、原子力問題は一番不安定要素というか、何が起こるかわからないということで、私は余り動かないんだと、原子力は稼動しないんだという前提で計算をして順調に稼動したらそれはもうけものだと、おまけだという観点でやっていかないとだめではないかというふうに思います。
 森嶌会長が、部会長を務める総合政策部会である委員が、委員は全く危機意識に欠けているんじゃないかというようなことを言っていましたが、私もきょうの報告を伺って、もう少し全員が危機意識を持って、温暖化対策をどうやっていくんだと、もう第1ステップはほとんど破綻状態なんだと、そういう前提で第2ステップを今から考えようというようなことになっていかないといけないのではないかというふうに思います。
 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 ほかにも、まだこれに関連するご発言のご希望があろうかと思いますが、とりあえずちょっとここまでのところで事務局に対する質問もありましたから、事務局から答えられるものについて答えていただきたいと思います。
 まず、資料1-1に関連することとして、天野委員からのご質問、それから三橋委員からのご質問がございました。
 それから、さらに高橋委員からデリー宣言の(f)条項について、一体どういうことをこれまでやってきたのかといったご質問がございましたから、この辺のところをまとめてお答えいただきたいと思います。
 それから、もう一つは石油特会との関係での予算の使い方について、かなり何人かの委員から、浅岡委員、さらには飯田委員からもございました。また、須藤委員からは自治体との連携関係はどうなるのかということがありました。それから、萬谷委員も浅岡委員に同調するということで、同じようなご発言がございましたので、この辺について事務局としてもう少し突っ込んだお答えがいただけるようでしたらお願いをしたい。
 それから、CDM/JIの関係、あるいは排出量取り引きに関する関係についてのご質問、ご発言がございましたので、これについてもご質問の点に沿ってお答えいただき、そして最後の点については、これはかなり課長レベルで答えるのは無理かもしれないと思いますから、局長にでもまとめて答えていただくことになるかと思いますけれども、大綱そのものが既に破綻しているのではないかというご意見もございますし、さらに第2ステップに向けて、どう今から危機意識を持って取り組んだらいいのかということに関する、どちらかというとご意見、ご指摘という色彩が強かったように思いますが、これについてコメントをいただきたいと思います。
 もう一つありました。新エネ法に関して、今回の報告から落ちていると。これについては、少なくとも次回以降に資料を出せということでありましたが、現段階で飯田委員からのご質問に関して、もし答えることがあったら答えてください。

○大臣官房審議官 国際の方の4点についてお答えします。
 フィリピン、インドネシア、あるいは経済連携の環境省としてのコントリビューションということで、ここのセキュリティーに出ていますのは、日中韓、ASEANのエネルギー大臣のフォローアップ、 1,100万の予算ですが、環境省の方は10月にカンボジア、プノンペンで同様の日中韓、ASEAN環境大臣会合が行われていまして、今年も同様にフォローしようということになっております。こういったチャンネルを通じまして、抑制の問題も取り組んでいきたい。ちなみに、連携の話は民間レベルのスタディが終わりまして、政府間交渉に移っておりますが、シンガポールに続きまして、今メキシコ、韓国がそういう状況になっておりまして、私どもも白石総務課長が政府間協議に参加しております。
 デリーの(f)ですが、外務省が昨年に続きまして、今年の夏に同様のインフォーマルな会合をホストしますし、私どもとしては条約事務局に非常に大きな役割を演じていただこうということで、いろいろな働きかけをしています。環境省ももちろん政策対話ということで日中韓、その他のチャンネルを十分活用して、アクトその他も活用してということでございます。
 ロシアの手続的な問題でございますが、これは夏休みを除きますと、ほとんど上院会議も議会が開かれていると、こういう状況でございますので、チャンスとしては批准の期間がものすごく広いということでございます。
 何がブロックしているかというのは、国内の制度の構築ということで目録をつくっていく、あるいはそのための法制度を構築していかなければいけない、費用もかかる、そういったことであると承知しております。
 米国に対しましては、直ちに批准は難しいわけでございますが、これを放置することなく、批准と等価の国内措置をとっていただくように、ハイレベルの場を通じ、働きかけもしていますし、現にカリフォルニアですとかニューヨークといったアメリカの経済の大きな部分を占めるような州でもその取り組みは起こっておりますし、民間レベルでも同様でございます。
 以上でございます。

○地球温暖化対策課長 それでは、エネルギー特会の議論がございましたので、そこを中心にお話をしたいと思います。
 説明の時間から少しはしょった面もありまして、少しハードに偏った対策を考えているのではないかとの印象が一応あったかもしれませんが、決してそういうことではございません。確かに、民生分野を中心にした地域に根ざした効果的な排出削減対策の実施というと、この資料ではバイオエタノールとか、電圧適正化システムなどです。
 ハードとソフトは両輪でいくべきと考えております。ある対策効果を永続させるという意味においては、最終的には何らかの機械的な措置を設備的なもので担保するということも重要だと思いますが、その前提としまして、国民の意識行動、ライフスタイルを変えていくというのが非常に重要だという観点から温暖化対策推進法が組み立てられておりまして、現在各都道府県に活動推進センターというものを置くというような形になっておりますが、まだまだそこら辺の指定が不十分な面もございまして、特にこの予算の中では、4の国民各界各層による活動推進のための体制整備というところがございます。各都道府県にセンターを指定しまして、推進委員という形で具体的に各家庭の対策などを指導するような人までを含めて活動を推進するということでありますけれども、まだまだその指定なり人材の育成というのが不十分な面もございまして、これは初年度でございまして、初年度におきましてはそういった推進委員の研修ですとか、あるいは都道府県センターの職員の研修などを含めまして、体制整備をしっかりしていこうと思っております。
 それから、特に活動センターが活動の拠点になるということがございますので、ここら辺でいろいろなシンポジウムを始めいろいろな意識啓発の事業を行っていただこうと思っております。教育の10年のお話もございましたけれども、意識啓発や教育というようなものも含めて力を注いでいきたいというふうに思っておりますので、決してハードに偏重したということではないというふうに思っております。
 それから、都道府県の対策なり地方公共団体の対策が重要というのはおっしゃるとおりでございまして、特に余りよく説明しませんでしたけれども、2枚めくっていただきますと、地方公共団体率先対策補助事業という形で、16億円ほど予算が出ておりますけれども、地方公共団体が率先の実行計画をつくっていただく、あるいは地域における推進計画をつくっていただくということで、地域の取り組みを今まさに推進しているところでございます。 3,300自治体がある中で、もう既に 900ほどこの実行計画をつくっているということでございまして、こういう実行計画に基づきいろいろな対策を展開していただく余地はあると思っています。
 この特会に入ったのはまだ15年度の10月からということで、半年で初年でございます。今後、この特会、税率が段階的に上がっていくということがございますので、段階的にふえていく、額もふえていくということがございます。そういった中で、各皆様方のご意見、あるいは自治体などの実際の現場の意見なども聞きながらメニューを充実させていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 新エネ、省エネの関係で話がございました。
 基本的には、廃棄物の指摘がございましたけれども、RPS法の基本方針などにおきまして、環境省から特別に廃棄物についての抑制的な面などをご意見として出しておりまして、飯田委員の趣旨に沿ったような議論を展開しているということでございますので、ご理解いただければというふうに思います。

○浅野部会長 今の予算の話に関しては、委員からいろいろとご指摘がございまして、特に初年度であるからということで、とりあえず今のところはしようがないというような印象なんですけれども、特に飯田委員からのご指摘があった点は、どんどんお金もふえていくと、毒まんじゅうになるんじゃないか。それだけやったら何となく温暖化対策を進めているような気になってしまうのは困る。むしろ、今からこういうものをどう使ってどうやって対策を進めていくのだということについてプログラムがあるのかというご指摘です。現在、最低限我々が共有しているのは温暖化大綱です。大綱の中で記されているプログラムをどういう形で具体化していくかは、さらに検討していかなければいけない。さらに須藤委員からのご指摘は自治体の方にもむしろいろいろな知恵がある。だから、ほんのちょっとだけ自治体の自由に使える枠をつくっておいて、それでそれは自由にやってください。あとは、全部思いつきとまで言わないけれども、中央省庁のテーブルで考えてこれをやりましょうというような形でどんどん予算をつけるようなやり方でいいのか。へたをすると、ここでもまた箱物中心主義ということになっていきはしませんかというご指摘だったと思います。この辺は大変厳しいご指摘をいただいたということを十分理解してやっていただきたいし、特に全体をどうプログラム化していくのか、さらにステップバイステップのとりくみの中でどういう対策を強化していくということとどうつながるのか、その辺をはっきりしないといけないというご指摘だったと思います。
 そのほかのご質問で特に排出量取り引きの話であるとか、あるいはCDM/JIのについてのご質問がございました。天野委員からも情報ギャップが東京と関西であり過ぎるとか、あるいは具体的にどうやって国内の認証の組織を育成するつもりなのかとか、それから自主的な国内取り引きといっているけれども、現実にそれはもう既に企業が企業間連携で取り組んでやっているようなこととうまく合うのかという、かなり率直なご質問ですね。一体何を考えているのかねということですが、この辺も答えられる限りで答えてください。

○国際対策室長 まず、天野委員からのご指摘のCDM/JIの支援窓口の件でございますけれども、基本的には東京にある5省庁が窓口でやっておりますが、これが電子メールでありますとか、電話、ファクスなどの手段で申請を受けつけております。また、申請に当たっていろいろな京メカに関する情報が必要になってまいります。これにつきまして、私どもウェブ上で京メカ情報コーナーというものを用意しております。こういったものを使いながら、できるだけ地方におられる方にも申請上の不便がないように図ってまいりたいと思っております。
 次に、高橋委員からの国産OEの育成ということでございます。OEになるためには、CDM理事会の下のパネルの審査を受ける必要があるわけでございますが、この審査を受ける上でネックになっておりますのが、審査の実績がないことです。これに対しまして、現在認証モデル事業ということで、フィージビリティレベルの事業と、それからOE候補、これをマッチングさせまして、審査の実績をつくっていただくと、こういう取り組みをやっているところでございます。

○地球温暖化対策課長 排出権取引につきましては、費用効果的な対策ということの可能性があるわけでございまして、国際、国内的にも非常に注目を浴びている制度でございますので、とりあえず今回2年間、この特会の中で実験的に行おうとしておりますのは、今30社ほど集めまして、それをいろいろなやり方の中から制度化におけるいろいろな諸点を洗い出しておりますし、将来への育成とかをいかにするかというところを実験的に、特にそれを使うモニターであります企業の皆様方と一緒に考えていきたいという、そういう趣旨がございますので、中に入って参加していただければ大変ありがたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○浅野部会長 わかりました。きょうは大塚委員が欠席ですので、報告書をつくった大塚委員がいれば、もうちょっと違った説明があったかもしれませんが、いずれにせよPRTRのときのパイロット事業とは前提が違いますから、その点がご指摘のポイントだと思います。PRTRも現実にやったことをパイロット事業でやって、社会実験の上で制度をつくろうといっているんだけれども、排出量取引の場合には前提となる部分がどうなっているのか、そこをすっ飛ばして社会実験になるのかしらというのが多分萬谷委員のご指摘だと思います。私もその点はかなり近い感想を持っておりますから、そのあたりからしっかり詰めてやっていただかないと、単なるコンピューターゲームになってしまう、それではしようがないということになりそうですね。
 局長、お答えいただけますか。大綱そのものがという部分ですが。恐縮でございます。

○地球環境局長 ご指名でございますので、まず見直しの時期に関することと内容に関することと2点あると思いますが、今の大綱、あるいは推進法上からは2004年の見直し、あるいは批准、条約が発効した段階での計画策定という2つの作業が予定されているわけです。大綱の見直しからいえば2004年に見直して2005年から実施するためのものをつくるということなんですが、多分おそらくその前に条約は発効すると思いますので、大綱の見直しという作業が実際はなくなって、京都議定書目標達成計画というものを議定書が発効した段階で策定して、それを2005年の第2期の計画としてそのまま使えるようであればそのまま使うし、そうでなければもう一回見直しをして、2005年からの第2期に使うということになるかと思います。
 これは、膨大な作業を伴いまして、だから3年ごとに見直すということで、そういう見直しの計画を設定しているわけでして、適宜見直しという考え方もあるんですが、膨大な作業をしますと、我々としてもそれに忙殺されまして、本来削減のためにしなければならない努力が計画づくりのために忙殺されるということにもなりかねないものですから、そういうことを避けるためにも、定期的な時期を決めて見直しをするということになりますので、いろいろな事情があるにせよ、私どもとしては定められたタイミングでの見直しということを考えていきたいというふうに考えを持っております。
 それから、中身についてですが、大綱の構成、これはよくご存知のことと存じますが、対策のメニューがありまして、その対策のメニューを実施するための裏打ち、政策措置というものがあるわけです。基本的には、大綱ではメニュー、目標を掲げて、この目標のために努力しましょうと。その目標が達成できる達成状況というものを途中の段階で評価していって、達成がおぼつかないような施策については、追加的な措置を入れて、それは後押ししましょうと、こういうことになっているわけです。それは、原発もほかのものもすべて同じで、これによってこのぐらい削減しましょうと。それをとにかく頑張りましょうということになっているわけです。それで、ご承知のように今の大綱上でも対策の隙間があるわけでして、大綱に挙げられたメニューを完全にしたとしても、マイナス6%までにはならない。まだ、もうちょっと追加的な施策が必要なんです。私どもは、一生懸命、今その追加的な施策の部分を考えているということなんですが、同時に既にある対策メニューについては、それが仮におぼつかないというふうな状況にある場合はおぼつくように、後押しをするために別の施策を導入していって、それをとにかく目標達成するようにするというのが基本的な考え方です。
 ただ、もちろんいろいろな不測の事態が生じて、目標自体が確実に達成できないというふうなことになれば、それは見直すということですが、軽々に目標を下げるとかというようなことは考えたくないし、そういう姿勢でここまできていますから、原発も含めて、何としてでも達成する。そのための必要な施策があればその施策を導入するというふうな考え方でいきたいと思っています。
 それから、原発については、まず破綻しているんじゃないかということですが、13基というふうな数字がよく言われていますけれども、大綱では13基の新設ということを前提にしているわけではございませんで、いろいろな施策を講じることで、原発による発電量を30%ふやすということを大綱上うたっているわけです。ですから、その30%ふやすという目標を達成するために必要な施策は何でもやるというふうに考えております。
 以上です。

○浅野部会長 総合政策部会長で、かつ審議会の会長の森嶌先生がいらっしゃいますが、本日は途中で退席をしなければいけないと伺っておりますが、今のことに関しては多分何かご発言がありそうですので。

○森嶌会長 私は、この部会のメンバーではないんですけれども、問題の重要性にかんがみてできるだけ出させていただこうと思うんですが、総合政策部会、中環審全体としても、それから総合政策部会としても、ぜひともこの問題についてはいろいろな方からご指摘がありましたけれども、また岡澤局長からのご返事もありましたけれども、2004年になって、さあどうするかというのでは到底間に合わないというふうに考えていまして、これは部会の、この会の先生方にも大いに働いていただかなければならないんですけれども、かなり異例な審議日程を組むにしても、あるいは小委員会のようなものを設けるような形でも、この部会と総合部会、それから合同の作業をしながら2004年には、先ほど岡澤局長もおっしゃいましたけれども、どれぐらい達成できるのか、どこでどうなっているかということを調査するだけの膨大な作業であろうと思いますので、私としては環境省にもお願いをして遺漏のないように、そのための審議会の開催日数をふやすとか、あるいは仕組みの連携を密にするとかというようなことで、私も大変危機感を持っておりまして、できるだけきょうご指摘の点も踏まえて、早急に2003年、2004年の審議日程、あるいは審議のプログラムといいますか、それのストラテジーといいましょうか、そういうものを考えてまいりたいというふうに思っております。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 部会長は、会長の指示で動かなければいけないので、異例な日程でもやらなければならないことがある。そのときはしっかりやるようにという趣旨の発言であると伺いました。私がまとめて言いたいことを会長がかわって言っていただきましたので、まだご発言のご希望があろうかと思いますが、大変恐縮でございますが、きょうはもう一つ重要な海洋関係のことがございますので、そちらの報告を伺うということにいたします。
 なお、その他については多分時間不足になると思いますので、2の海洋のところについてのご報告を聞いたところで、ちょっと一たん切らせていただきます。3はもし必要なら、ざっと細かいことは言わないでこれがあるということだけにしてください。
 ではよろしくお願いします。

○環境保全対策課長 それでは、資料に基づきましてご説明させていただきます。
 海洋関係です。まず資料2関係で4つほどございます。あと、その他の地球環境問題につきまして、最近の状況の説明がありますので、これもまたあわせて、ちょっと時間が押していますので一括してやらせていただきたいと思います。
 まず、資料2-1でございますけれども、ロンドン条約96年議定書の批准に向けた検討状況というものがございます。
 ロンドン条約、ご存じのように廃棄物の海洋投入による海洋汚染の防止に関する条約でございます。この条約に基づきまして、我が国では海洋汚染防止法等に基づきまして、投棄の規制を行っているわけですが、これが順次強化されてきております。その中で、96年議定書というものがございまして、大幅な強化がもう既に決まっております。ただ、現時点ではまだ未発効でございますが、あと一、二年くらいで発効する予定になっておりますので、そのときには必要な国内体制の整備等をそれまでにやっておくという必要がございます。そのための準備を今しているというところでございます。
 その下に書いてありますように、具体的には新しい制度がその議定書の中に盛り込まれておりますので、その新しい制度を国内法の中に取り込むと、そういう作業がございます。1つは、新しい制度を法律的にどういうふうに我が国の中に取り込んでいくかという問題がございます。もう一つ、かなり大幅な強化になりますので、現在海洋投入を行っているものが幾つかございますが、こういうものが投入できなくなる可能性がございまして、これは陸上処理の体制を進める。これは、かなり時期的にも、施設をつくったりとかいろいろ時間がかかりますので、そういう個別の問題についても、今個別に検討をして対応をしているところでございます。
 主な内容といたしましては、従来の方式と大きく異なっておりますのが、現在はこういうものは捨ててはいけないという禁止のリストがありまして、それ以外のものは基本的に捨てられるようになっているんですけれども、それが引っ繰り返りましてリバースリストという、下の方に7つほど項目がございますけれども、ここに掲げている項目を投入することが考慮できる。これがオーケーではなくて、これが考慮できる。これ以外のものは一切禁止でございます。ここに掲げているものにつきましても、今度は個別に環境影響評価を行う。環境影響評価を行った上で個別許可を受けて投棄しなければいけない。こういう制度になります。
 そういう意味で、非常にやり方が変わってまいりますので、かなりの見直し作業が必要になるかと思っております。いずれ、内容がある程度固まりましたら、審議会の方でもご議論いただくことになろうかと思っております。
 現在の状況、26カ国以上の批准で発効なんですが、まだ16カ国しか手続しておりません。今年度中でも6カ国ぐらいしか見込まれておりませんので、発効は来年以降、来年か再来年くらいになろうかと思っていますので、それに向けて準備作業を進めていきたいと考えております。
 以上がロンドン条約関係の説明でございます。
 続きまして、資料2-2をごらんいただきたいと思います。
 これは、ダイオキシン類含有水底土砂の処分方法と書いてございますが、実はダイオキシン類の特別措置法に基づきまして、種々対策が行われております。この中で、環境基準の設定というのがいろいろ行われておりますが、最後に残っておりました底質、海底の土砂でございますが、底質にかかるダイオキシン類についての環境基準というものが昨年7月に設定されました。 150ピコグラム-TEQ/gという、こういう基準が設定されたわけでございますが、これが設定されたことによりまして、それを超えている水底土砂があった場合については、これについて所要の対策をとると、こういう必要性が生じてまいりました。もちろん、対策には現地で封じ込めるとかいろいろな方法がございますけれども、しゅんせつをしてそれを処分場に持っていくというようなこともございます。その場合の処分する場合の処分方法について、まだダイオキシンについての基準が定められておりません。従来、こういう水底土砂等につきましての処分方法は、海洋汚染防止法の中でその処分方法が決められております。
 2枚目に、水底土砂の概念図を書いてありますが、そこに海洋投入水底土砂とか、有害水底土砂とか、5種類ほどの区分けに分けまして、それぞれ処分方法が現在決められています。したがいまして、こういう既存の海洋汚染防止法の枠内で対処できるものについては、これにどういうのを適用するべきか具体的な処分方法の検討をしなければいけないというふうに考えております。
 また、濃度レベル等におきまして、環境基準以上のもので幾つかの方法があるかと思いますが、具体的な濃度レベルごとの処分方法、どういう方法がいいかということをもう少し細かく今技術的な詰めを行っています。専門家の方々にご協力をいただきまして、今具体的な処分方法とか、担保措置等についての検討を進めておるわけでございます。
 この結果を踏まえまして、必要な海洋汚染防止法に基づきます基準を今後設定していきたいということでございます。比較的早い時点でつくろうと思っておりますので、今年度中もしくは年度明けくらいにはおおむねの方向が出てくるようになろうかと思っておりますので、ご承知おきいただきたいと思います。
 続きまして、資料2-3でございます。
 これは、報告だけでございますが、油の流出事故というものがございます。3年か4年前にナホトカ事故という大きなものがございましたが、しばらく大きなものはなかったんですが、最近相次いで油流出事故が報道されておりますので、どのような状況であったかということをそこにご説明してございます。
 伊豆大島でバハマの自動車運搬船、それから日立港で北朝鮮の貨物船がそれぞれ座礁等で、そこから油が漏れたということでございます。これに対しまして、いろいろ環境影響の調査等を行っております。基本的には、油自体の量はそれほど多くなったものですから、鳥類等への影響はございませんでしたし、水質等でも余り影響は見られなかったということでございます。ただ、久しぶりに起きましたので、これを契機といたしまして、緊急時の措置体制、連絡体制等の再構築といいますか、強化を図ったところでございます。
 裏に、現在環境省でやっております対応の概要を書いてございますので、参考までにしていただければと思います。
 続いて、資料2-4でございますが、NOWPAPの進捗状況というのがございます。
 これは、閉鎖性の高い国際海域につきまして、UNEPで「地域海計画」というのをつくろうということが進められております。世界で14つくられておりますけれども、日本の近海ですと日本海と黄海、ちょうど挟まれて大きな閉鎖水域になっていますので、ここにつきまして「北西太平洋地域海行動計画」というものがつくられております。我が国と中国、韓国、ロシアの4カ国で動いているわけでございますが、それに基づきましていろいろなプロジェクトがあります。プロジェクトをやるために、地域活動センターというのをつくっておりまして、これは各国1つずつもって、それぞれ分担をしております。
 2枚目に機構図がありますが、各国4つのセンターがございまして、日本はその中でCEA/RACというもの、特殊モニタリング・沿岸環境評価に関する地域活動センターというものを富山においてございます。
 もう一つの動きとしましては、事務局を設置するという動き、今はUNEP本体に置いてあるわけですが、一応地域に事務局を置こうということで、もう既に置く場所等は決まっております。富山と釜山、この2カ所に、1つの事務所なんですが2つに分けて、所長と副所長がそれぞれいる、そういう事務所形態になりますが、そういうことになるということで一応合意は得ております。ただ、まだ設立されておりません。これも近く設立するということになっておりまして、今、富山に置くことになっております。富山に早期設置ということで、今その準備を進めているということでございます。
 その下には、そのための通常我々がやっておりますいろいろな業務につきまして説明が書いてございますのでご参考にしていただければと思います。
 以上が、海洋汚染関係の概要でございます。
 続けて、その他のものについても一括してご説明させていただきます。
 次に、資料3-1でございますが、フロン回収破壊法の施行状況という資料がございます。
 これは、フロン回収破壊法が一昨年の6月に議員立法で成立いたしました。そして、具体的な施行が昨年の4月1日に業務用冷凍空調器につきまして、それから昨年の10月1日からカーエアコンにつきまして、制度が動き出しております。同時に、カーエアコンにつきましては、自動車フロン券というものを発行するような形で回収をしております。
 仕組みにつきましては、裏のページの方にシステムが書いてございますので、参考に見ていただければと思います。
 これを動かすために、実際に回収業者なり、破壊業者なりの登録制、許可制というのに基づきまして、その下にありますように、回収業者等の登録数にございますように、かなりの数が既に登録されて、この人たちが今回収業務に当たっているということでございます。
 また、破壊業者につきましては、これは環境大臣と経済産業大臣との共管になっておりますが、現在許可業者数が60になりまして、ここで破壊活動を行っているところでございます。
 参考までに、後ろに業者の数、地域別の数がつけてあります。また、その後ろに法施行前でございますが、13年度についての回収状況を発表した資料をつけてございますので、ご参考に後で見ていただければと思っております。
 続いて資料3-2でございますけれども、南極の保全に関するものでございます。
 南極地域につきましては、南極の条約がございまして、その中で「環境保護に関する南極条約議定書」というのがございまして、これで保全が図られています。我が国でもこれを受けた国内法を持っております。
 この中で、議定書の中に附属書が5つほどあって、5番目だけがまだ未発効であったわけですが、ですから法律が先にできてこれだけ未発効でございました。それが、昨年の4月に一応すべての協議国が批准したということで、発効要件を満たしまして発効に至りました。附属書の5には、南極の特別保護地区指定とか、その保護地区の管理計画に基づく許可の用件。それから、歴史的記念物、南極史跡記念物というものが定められているわけですが、こういうものについて具体的に発効するということになりましたので、これに対する国内措置を講ずる必要があるということで、鋭意今その作業を進めておるところです。
 具体的には、その法律をつくるときに既に決まっていたものについてはもう取り込んでいますが、その後、今回発効までの間に追加で幾つか指定されておりますので、それらについての取り込み作業を今やっております。
 その次にありますように、南極特別保護地区で59地区、同じように57の管理計画、それから76の南極史跡記念物がございますので、これらについて南極保護法の中に取り込む。具体的には、施行規則の改正という形でやることにしております。
 続いて、資料3-3でございますが、EANETの本格稼動の状況という資料があります。
 これは、酸性雨問題でして、酸性雨につきまして東南アジアが12カ国で、連携して酸性雨測定、共通の方法で測って、共通の認識の上でということで今モニタリング活動をしております。それが、2001年の1月から本格的に稼動いたしまして、やっと共通の資料、データが取り始められたということが1点。
 もう一つ、事務局でございますが、それまでは我が国が暫定事務局をやっていたんですが、バンコクに正式な事務局が昨年設置をされて活動を開始いたしました。これによりまして、暫定事務局は一応終了したということで、我が国の方の事務局は終了したということでございます。また、そこの下にありますような、各地点で測定してこのデータを酸性雨ネットワークセンターに集める。あと、ネットワークセンターがその精度管理等を行うということをやっておりますが、その中心的業務を新潟県に設置されました「酸性雨研究センター」で技術的な中心になってやっているというものでございます。
 続いて、資料3-4でございますが、黄砂問題に対する取組の状況というものです。
 実は、ここ3年ぐらい黄砂が非常に頻発してございます。後ろのページに最近の頻度、観測日数が書いてございますが、ここ3年ぐらい非常に増えております。また、中国、韓国等で非常に強い黄砂がふえまして、かなり社会問題化してございます。こういうこともございまして、日・中・韓の3カ国が共同で黄砂に取り組むということが合意されておりまして、これにつきましていろいろな活動が行われております。
 環境省についても、13年度から、研究の方ですが、推進費を使いまして、黄砂の研究に着手してございます。さらに、これは国際的な問題でございますが、今年から地球環境ファシリティ(GEF)というのがございますが、このお金を使いまして、調査プロジェクトが立ち上がっております。日・中・韓、3カ国に加えまして、モンゴルを加えた4カ国、それからUNEP、ADP、UNCCD、ESCAP、この4つの国際機関、4カ国、4つの国際機関で共同のプロジェクトが今立ち上がりつつあります。合意されまして、もうじき第1回目の会合が開かれるという状態になっております。ここで、今後のモニタリングとか具体的なプロジェクト等の検討を行っていくということになっております。
 また、私どもの方でも、日本国内といたしましても、こういうことがありますので、黄砂のモニタリング体制等を確立するということで、国内モニタリングを立ち上げておりますし、また今後検討会等におきまして、具体的な情報収集等を進めていきたいと考えておるところでございます。
 後ろに説明資料がありますが、時間の都合で省略させていただきたいと思います。
 続いて、資料3-5で砂漠化対処条約に基づく対応状況です。
 砂漠化の対処条約が1994年に採択されまして、これに基づきまして、いろいろな世界的な取り組みがなされています。我が国は、先進国といたしまして、実際の被影響国の行動計画の支援とか、科学的、技術的な協力といった観点からの取り組みを進めております。従来から、そこの下にありますような早期警戒体制の構築でありますとか、テーマ別プログラムネットワークという、これはアジア地域でのプロジェクト、こういうものがございまして、これについて技術的な観点から支援を行ってきたところでございます。
 特に、最近では条約のポイントになります科学技術委員会、一番下にありますが、CSTというのがございまして、その中に専門家グループができまして、そこで専門的な視点からやっていこうということになりました。ここに、専門家を我が国から推薦いたしまして、科学的な検討を進めていただきたいということでございます。
 また、締約国会議以外にレビュー会議というものが昨年から設けられまして、第1回目が開かれたというような動きがございます。
 簡単ですが以上でございます。

○研究調査室長 最後でございますが、資料3-6でございまして、衛星搭載用オゾン層観測センサの打ち上げについてということでございます。
 環境省では、国立環境研究所の協力もいただきまして、衛星によるセンサを使った地球環境のモニタリングというものを従来からやっておりますけれども、昨年12月14日に種子島の宇宙センターから打ち上げられましたADEOS-IIという、宇宙開発事業団が打ち上げました地球環境観測衛星に、私どもが開発したセンサが搭載されております。現在、順調に機能しているということは確認されておりますのでご報告申し上げておきます。
 センサの中身でございますが、資料の中ほどにございますように、ILAS-IIというふうにしておりますけれども、オゾン層の破壊、回復に関係するいろいろな物質を高度別に高精度に観測できるというものでございまして、オゾン層の消長のメカニズムでありますとか、規制の効果の把握等に貴重なデータを提供してくれるものと期待しております。データにつきましては、国立環境研究所の方で処理を行いまして、世界中の科学者に提供するとともに、広く一般に公開したいと思っております。本日は、具体的なデータは間に合いませんでしたけれども、近日中に初期のデータをまとめてまた公表させていただきたいと思っております。
 以上でございます。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 大変、多岐にわたる報告でございましたが、1つ1つの項目ごとにという時間がございませんので、恐縮ですが、またご発言ご希望の方には名札をお立ていただきまして、ご質問、ご発言を伺った後で一括して事務局に答えさせてます。
 今、お2人方名札が上がっていますが、いかがでございましょうか。ほかにいらっしゃいませんか。よろしゅうございますか。
 それでは、武内委員お願いします。

○武内委員 きょうは、部会長の特別のご配慮で温暖化以外のことについて相当の時間を費やして説明していただいたことに対してまず感謝申し上げたいと思います。
 その上で、私自身が砂漠化ですとか、そういうふうな問題に大変関心を持っている立場から1つだけ申し上げさせていただきたいんですが、先ほど来温暖化の話の中でも、私自身が持っております一つの大きな疑義といいますのは、すべての議論が基本的には日本の国内対策ということに収れんし過ぎているということなんです。例えば、ヨハネスブルグサミットで言われたことを思い起こしてみますと、グローバル化の影響と相まって、環境問題というのが、世界に非常に深刻な影響を与えているけれども、特に懸念されるのは、それが途上国、特にアフリカを中心とした国に対して、やはり徹底的なダメージを与えることだというふうなことが書かれておりますし、今回のデリーの宣言を見てみますと、同様の趣旨で発展途上国に対して、思いをかけるということが、非常に重要であるというようなことが言われているのに対して、こういう場でそういうことに関しての議論が国内の総合政策部会ではなく、地球環境部会の中の議論として、議論が全く出てこないということ自体が私にとっては非常に残念なことだというふうに思っております。
 そういうふうなことも踏まえまして、きょう相当の時間を費やして、さまざまな問題についてご議論いただいたわけでありますけれども、私はさらにこれを発展させて、日本と途上国との関係、これは決して東アジアだけにとどまるのではなくて、もう少しグローバルな視野で、こういう政策に関して、我が国がどういう貢献ができるのか、あるいはどのようなことを具体的な公共性として示していくべきかというような提言が、こういう部会の中から生まれていくということを期待したいと思います。
 そういう意味では、ほとんど議論する時間がありませんので、これ以上は申し上げませんけれども、やはりそういうふうなことについて、もう少し積極的に今後もやっていただきたいということでございます。

○須藤委員 それでは、簡単に2つだけ。
 まず、海洋、ロンドン条約の問題ですが、リバースリストの紹介をいたしておるんですが、現在でもこれはすべていいということになっていないんだろうと思うんですが、これが発効して我が国として考慮するといわれているんですが、我が国としては大部分のものを禁止されるべきものではないかなと、これを見ましてそう思いますので、我が国としてそれに対応してどうするのかということをお伺いしたい。それが1点目。
 それから、1から7について総量がどのぐらいになっているのか、全体の量として。
 それから、2番がダイオキシンですが 150ピコグラムのことは承知いたしておるんですが、第1回目のモニタリングがすべて済んでいないからわかりにくいかもしれませんが、全体量として環境基準をオーバーするのは前々からやっていますから、大ざっぱに海としてどのぐらいの面積になるんだと、推定されているか。
 それから、この土砂を処分するための事業というのは、水面管理者がそれぞれやるんですか、それとも環境省がやるんですか、その辺のところをお伺いしたい。
 以上でございます。

○浦野委員 今、須藤委員から重なるご意見があったのでそこは省略しますけれども、このロンドン条約とダイオキシンの含有水底土砂の検討しているというお話は伺ったんですが、もう少し具体的なスケジュールの見込み、追加的にご説明いただければと思います。

○天野委員 資料の3-4の黄砂問題に対する取り組みについてお伺いしたいんですが、こちらの問題ですけれども、一番最後のページを拝見しますと、取り組みが観測とかモニタリング・予報対策といったあたりに非常に集中していて、発生メカニズムの解明というのが余りよく見えないんですが、1枚目にはそういう研究をしているということは書いてあるんですけれども、最後のページの近年大規模化している原因として地球温暖化とか過放牧とか、そういったある意味では発展政策に非常に関連の深い原因が指摘されているということが書いてあるんですが、どういう科学的な根拠でこう書かれているのか、そのあたり、この研究対策どうなっているのかお伺いしたいと思います。
 特に、この黄砂の話というのは、ヨーロッパとか北米の研究者は余り関心をもたない領域ではないかと思いまして、そういうことができる先進国として、日本の役割は非常に重要だと思いますので、そうした科学的な対応の部分にもっと重点がおかれるべきではないかというふうに思うんですけれども、そのあたりお聞かせいただきたいと思います。

○浅野部会長 鈴木委員、国連大学の副学長が来ておられまして、ちょっとそちらのプロジェクトの関係でご発言がありますので、まずそれをいただいてそれから廣野委員にお願いします。

○鈴木委員 特に国連に対して言うことではないんですが、いろいろ地球環境問題が極めて多様化していて、きょう私は初めてこれにお伺いして、やっぱり問題対応型でいろいろ答えていかなければいけないことというのは非常に多いと思うんです。ただ、それと同時に先ほど武内委員もおっしゃいましたが、地球環境問題に対して日本は国として何をするのかという、ちゃんとした国策というんでしょうか、国策という言葉は余り使われないのかもしれませんが、戦略をきちんと確立する必要があるのではないか。ちょっと、その辺が例えば砂漠化の問題であれ、黄砂の問題であれ、これはリンクしているわけです。温暖化ともリンクしている、根本ではリンクしている問題で、一体アジア地域、あるいはユーラシア大陸と、日本の関係をこれからどういうふうにサステイナブルのものに持っていくのか、そういうことが一つ地球環境の環境問題としてはつくっていかなければいけないのではないかという気がいたしました。
 それから、先ほどこれは温暖化のところでお話ししなければいけなかったのかもしれないんですが、温暖化の問題も議定書にどう対応していくかということはもちろん重要なんですが、先ほど飯田委員は退席されましたが、将来のエネルギーを本当にどう考えるのかという根本的なところが、将来のビジョンをきちんと確立した上で原子力の問題、それからバイオマスの問題なんかも考えていくという、何か国家戦略がどこかで、これはもちろん環境省だけの問題ではないということかもしれませんが、逆にいいますとサステイナビリティというものをきちんと考えていく上で、環境省がリーダーシップをとっていくということも非常に重要だと思います。
 そういう意味ではいいチャンスなんです。今、バイオマス日本なんていうプロジェクトが急に立ち上げられたりしましたけれども、あれは農水省の受け皿になってしまって、先ほどのお話のようにバイオマスのエネルギー利用の1.何%なんていう、外へ出したら恥ずかしいような数字しか出てこない。本当にバイオマスをどうするのか、農業をどうするのかという問題にもかかってきてしまうかもしれませんが、そういう大局的なビジョンが環境省の方で、どこかできちんと持った上で現場対応というんでしょうか、それぞれの問題に対応していくという、それがリンクして対応していくというような形ができると望ましいのではないかという、ちょっと印象めいたことで申しわけないんですが、申し上げさせていただきたいと思います。

○廣野委員 今の鈴木さんのおっしゃったこと、実は強調したい情報として申し上げるんですが、ちょうど森嶌先生退席なさいましたけれども、森嶌先生、それからそこにおられる織田さんも参加して、私たち二、三日まで中国の桂林でもってAPFEDの会合がありました。その会合のときに、APFEDの事務局の方から用意した幾つかのテーマがありまして、いろいろ議論したんですが、そのテーマがもちろん地球温暖化の問題、あるいは再生可能なエネルギー問題、それから都市環境問題、そんなところを中心にいろいろ準備していったんですが、そのAPFEDの会合の中で、特に中国、それからモンゴルとか、中央アジア、そういうところの方々から指摘され、かつ南アジアの方からも指摘がありましたけれども、それは土壌の破壊の問題です。砂漠の問題、黄砂問題も含めてですが、土壌の破壊の問題が最も深刻な問題であるというような指摘がありまして、APFEDのフォーラムが我々の各国政府に対する提言なんかでも、土壌の破壊問題を真剣に取り上げてほしいというような形で、そこで議論が終結いたしました。そういうわけで、今まさに先生がおっしゃったように、土壌の破壊問題はもちろん我々、中国、あるいはその他この地域の大きな問題なんですが、同時に先ほどの方からも申し上げましたとおり、こういったその他の大きな問題で、土壌破壊問題ということについて本当に真剣に我が国は地球環境部会なんかでも、こういうところで大いに議論していただくというような事業であると。
 もう一つ、今回のAPFEDの中で重要なこれもある意味でそれを取り巻く、より基礎的なことでございますけれども、持続可能な生産と消費という問題、ライフスタイルの問題に関係するんですが、これが非常にこのアジア地域におきましてもこれから2025年までのことを考えると大変な問題であるということで、いろいろな議論が行われまして、これについてもAPFEDとしては各国政府に対して何らかの各国の中でしっかりと位置づけていくということになりました。そんなわけで、地球環境部会でございますから、そういう地球全体としてのこういう問題について、もちろん我が国の国内における問題が非常に重要ですからこれは当然ですけれども、地球環境問題全体について、我が国自身としてのしっかりとした方向をもって各国とも協力を得、各国の状況のそういう問題意識に対するそれを高めていくといいますか、そういう面でも大いに我々が検討していると思いますので、先ほど鈴木先生、その他の委員がおっしゃっている、評価する点を申し上げました。
 ありがとうございました。

○浅野部会長 後の方の話題といいますか、砂漠化黄砂問題といったような点については、どちらかというとご意見が出されたということにしたいと思います。
 特に、私も専門家のお話を伺っていますと、酸性雨という用語は既に専門家の集団では死語になってしまっていて、酸性降下物という取り扱いで一体的に議論するというお話を承っておりますし、それから土壌の保全の問題と黄砂問題、砂漠化の問題というのは完全に問題としてリンケージしているわけですから、政策課題としてのアジェンダをつくるときに、従来型のアジェンダで何となく全部それぞれがばらばらにぶった切られて出てくるという印象を与えるのは決していいことではないわけです。実際にはそんなにバラバラに施策が行われていないという内情はよくわかっておりますが、表に公式に出てくるときの出方のために、どうもそんなふうな印象を与えてしまうというのはまずいことだと思いますし、そのあたりを十分に認識をすることと、当部会の役割が非常に大きいということは、私も認識をしておるつもりでありますので、ご指摘として承っておきたいと思います。
 須藤委員と浦野委員から出されましたロンドンダンピングの問題とダイオキシンのことについてはご質問でございますので、これをお答えください。

○環境保全対策課長 それでは、ロンドンのダンピング条約の関係ですが、まずどのくらいの量が捨てられているかといいますと、我が国ではおおよそ 1,200万トンくらいで、多分これは世界でも多い部類に入ります。なおかつ、ほかの国の多いのはしゅんせつ物なんですが、日本の場合には特にその他のもので、いろいろなものがまだ現地に捨てられておりまして、そういう意味では個別のかなりいろいろなものが捨てられておりますので、そこについて規制がかなりかかってくるという状態になろうかと思っています。
 その関係で、それの具体策、対応をしっかりするという意味で、法制度ばかりではなくて、個別の対処法、そこについて今かなり具体的な議論をしておるところでございます。

○浅野部会長 質問の趣旨は、リバースリストの中に挙がっているけれども、我が国法制上も既に禁止されているものがあるのではないかということです。

○環境保全対策課長 当然、前に規制をつくったときにリバースリストを念頭において、それに基づいて許可といいますか、禁止していないものをリストアップした状態なので、ある意味ではリバーリスリストがかなり反映してございます。

○浅野部会長 あと、浦野委員からの検討のスケジュールはどうなっているんだということ。

○環境保全対策課長 先ほど言いましたように、ロンドン条約につきましては、批准が一、二年後という想定になっておりますので、法制度もそのくらいのスケジュールで考えております。あと、水底土砂の方のスケジュールにつきましては、比較的早い時点、4月、5月とか、その辺までには何とか対応をとりたいと考えております。

○浅野部会長 須藤委員からご質問のダイオキシンの全体として推定でどのぐらいオーバーしているかという推計値があるかどうか。

○環境保全対策課長 推計値でございますが、今測定されているのでは全国で5つの港湾で実際に超えている部分がございまして、そこについて具体的な計算は、まだ正確なものは出ていませんので、ご紹介できませんけれども、一応5カ所ぐらいでそういう対応が必要だろうというふうに考えております。

○浅野部会長 ひょっとしたら、須藤委員はご存じの上での質問かもしれませんが失礼しました。
 海洋に関しては、従来この問題は廃棄物部会が、そっちの方で取扱っていたんですが、海洋汚染防止法を正面から扱わなければいけないということになりますと、所管は当部会ということになるのだそうでありまして、両方でやるかどうするかはわかりませんが、いずれにせよ、これは当部会の課題になります。このことを、ご認識いただくために今日は予告編のような形でお話があったわけです。しかしこれはかなり面倒な問題をたくさん背後にかかえておりますし、それからさらにある意味ではアセスをもう一つこれに組み込むということになるんですが、ここにはアセス法の仕組みや枠組みはうまくなじまないだろうと思いますから、この点を含めて新しいフレームを考えるのは相当大変な仕事になりそうであります。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日、予定の時間12時まででございまして、あと1分少々なんですが、何か特にご発言、ご希望はございますでしょうか。よろしゅうございますか。

○小林委員 1点だけなんですが、地方自治体が国際協力とか国際支援をやっているんですけれども、いわゆる本来国の仕事であるというイメージのもとに、地方自治体がやっているのはほとんどがボランティアというイメージからやっているわけです。そういう意味で、なかなか予算がとりづらい、ネットワークがうまくいえないという問題があります。そういう意味で、地方自治体を含めた、そういう国際協力のネットワークをうまく構築していただくということが1つと。
 もう一点は、地方自治体がやる国際協力に対してちゃんとした仕組みをつくった財政的支援をぜひお願いできないかなと。特に、最近問題になっていますのは、複数の県が同時に同じことをやることがあるわけですが、それをうまく仕組みとして積み上げられないかなと。今、どこかの県に対して補助金を出したり、委託金を出したりというのはあるんですが、これを例えば3つか4つの県が同時に協力してやると、こういう仕組みができれば、もっと効果的にできるのではないかなと思いますので、その辺ひとつよろしくお願いしたいと思います。

○浅野部会長 ご要望として今の発言を記録にとどめます。私も思い出しましたが、自治体が国際協力をするのは一体何だろう、自治事務かしらとか、どういう理由かなという議論をやったことを思い出すんですが、現実の方が先にいっていますから、法制度的にどうであるかなんていう議論よりも今の小林委員のご発言を受けとめるということが大事だろうと思います。
 それでは、本日予定しておりました内容は以上でございます。
 議事録は、事務局の方で取りまとめしていただいて、皆さんに案をお送りいただくことになると思いますが、事務局の方から何かございますか。
 よろしゅうございますか。
 それでは、本日の審議はこれで終わりたいと思います。どうもご協力ありがとうございました。

午後0時00分閉会
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