中央環境審議会地球環境部会(第1回)議事録

1.日 時

平成13年2月16日 10:00~11:30

2.場 所

東条インペリアルパレス 千鳥の間

3.出席者

(部会長) 浅野 直人
(部会長代理) 清水 誠
(委員) 幸田 シャーミン  佐和 隆光
寺門 良二  桝井 成夫
和気 洋子  浅岡 美恵
飯田 哲也  飯田 浩史
及川 武久  太田 勝敏
大塚 直  猿田 勝美
高橋 一生  富永 健
西岡 秀三  波多野 敬雄
廣野 良吉  福川 伸次
松川 隆志  宮本 一
村上 忠行  甕 滋
安原 正  横山 裕道
(欠席委員) 天野 明弘  浦野 紘平
茅 陽一  須藤 隆一
瀬田 重敏  竹内 和彦
永田 勝也  細田 衛士
(事務局) 浜中地球環境局長  小島官房審議官
竹本官房参事官  寺田総務課長
星野調査官  鈴木環境保全対策課長
竹内地球温暖化対策課長  笠井調査官
石飛調整官

 高橋温暖課国際対策推進室長

4.議事次第

  1. 地球環境局長挨拶
  2. 委員紹介
  3. 中央環境審議会地球環境部会の所掌、運営について
  4. 地球温暖化問題の現状と課題について
  5. 「地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会」報告書について
  6. 今後の検討課題・検討方針について
  7. その他

5.配布資料

資料1 地球環境部会委員名簿
資料2-1 中央環境審議会議事運営規則
資料2-2 中央環境審議会の運営方針について
資料3 地球温暖化問題に関する国際交渉について
資料4 我が国における地球温暖化対策の現状について
資料5 地球温暖化防止対策の在り方に係る検討の経緯について
資料6 「地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会」報告書
資料6-2 「地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会」報告書概要
資料7 「地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会」報告書に対するパブリックコメントの概要
資料8 地球環境部会の今後の検討課題及び検討方針(案)
参考資料1 今後の地球温暖化防止対策のあり方について(中間とりまとめ)
参考資料2 今後の地球温暖化防止対策の在り方について(諮問)
参考資料3 今後の地球温暖化防止対策の在り方について(中間答申)

6.議 事

午前10時03分開会

○総務課長 定刻となりましたので、ただいまから第1回の中央環境審議会地球環境部会の会合を開催いたします。
 会議に先立ちまして、浜中裕徳地球環境局長よりご挨拶申し上げます。

○地球環境局長 先生方、おはようございます。環境省地球環境局長の浜中でございます。
 本日は大変忙しい中、お集まりをいただいましてまことにありがとうございます。
 本日、議題でお願いをしております地球温暖化問題でございますが、これは人類や生態系の存続に深刻な影響を及ぼすおそれのある地球規模の重大な課題でございます。
 これまで環境省におきましては、旧環境庁時代から中央環境審議会の先生方のご指導をいただきながら、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
 平成9年12月、いわゆる地球温暖化防止京都会議、COP3の結果を踏まえまして、今後の地球温暖化防止対策の在り方について、当時の環境庁長官から諮問を申し上げ、中央環境審議会企画政策部会においてご審議をいただいた結果、平成10年3月に中間答申をいただきました。それに基づきまして、政府部内調整を経て法案を提出させていただき、国会でご審議をいただきまして、地球温暖化対策の推進に関する法律が世界に先駆けて策定をされたわけでございます。
 この法律は、平成11年4月から施行されておりまして、現在同法に基づき閣議決定されました地球温暖化対策に関する基本方針などに規定をされました各種の国内施策を推進をしているところでございます。
 このような国内対策が徐々に効果をあらわしてきているという面もあると思いますが、1998年度の我が国の温室効果ガス排出量は、前年度に比べまして3.5%減少しております
が、1990年度排出量と比較をいたしますと、なお5%以上上回っている現状でございます。
 また、昨年、財団法人地球環境戦略研究機関による推計が出されておりますが、これによりますと、99年度の二酸化炭素排出量は前年度と比べ再度かなり増加をしておりまして、6%削減目標までの隔たりは依然として大きいままでございます。早急な対策が不可欠でございます。このため、我が国では国内対策、国際交渉の両面で全力で取り組んでいるところでございます。
 まず、国際的な取り組みでございますが、後ほど担当から詳しくご報告を申し上げますけれども、昨年11月にはオランダのハーグにおきまして、COP6が開催をされたわけでございます。この会議におきましては、京都議定書の2002年までの発行を目標といたしまして、議定書の詳細について合意を得る。そうして、各国にとって議定書が締結可能なものになるように交渉を進めたわけでございます。
 また、途上国の取り組みを支援するための技術移転、あるいは能力育成の強化など、気候変動枠組条約に基づく途上国支援策について合意を得ることも、もう1つの大きな目的でございました。積極的な交渉が進められたわけでございます。最終的な合意に近づいた場面もございましたが、結局合意は得られず、会議は中断されたままでございまして、本年夏ごろまでに開催される見込みのCOP6再開会合の成功に向けまして、今後国際交渉に全力で取り組む所存でございます。
 一方、2002年までに京都議定書の発行を目指すという観点からは、我が国みずからも京都議定書を締結できるように、議定書の6%削減目標を確実に達成するための総合的な国内制度の構築に向けて、全力で取り組むことが必要だと考えております。このため、昨年8月には、当時の中央環境審議会に地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会を設置していただきまして、自主的取り組み、税排出量取引などの経済的手法、それから規制的手法など、各種の政策手法のポリシーミックスによる複数の政策パッケージをつくっていた。そして、こうした政策パッケージを適切に実施するための基盤となる仕組みの在り方等についてご審議をいただいたところでございます。この結果につきましては、12月企画政策部会にご報告を行っていただいたところでございます。
 この報告書におけるご提言も踏まえまして、この新たな中央環境審議会の地球環境部会におきましては、引き続き6%削減目標を確実に達成するための国内制度の在り方、それから制度を適切に実施するための仕組みなどにつきまして、委員の先生方にご審議をいただき、国内制度の構築に向け、総合的、戦略的な観点からご指導いただきたいと考えております。
 本日はどうぞよろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。

○総務課長 (資料確認、委員紹介、事務局紹介(略))
 それでは、議事に入っていただきます。
 なお、部会長につきましては、中央環境審議会令第6条第3項に基づきまして、会長より既に浅野先生が指名されていらっしゃいます。
 以降の進行は浅野部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、中央環境審議会森嶌会長のご指名をいただきまして、地球環境部会長を努めさせていただきます。ふなれでございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 この地球環境部会、今度の中央環境審議会の改組により新たに設けられた部会でございまして、温暖化の問題に限らず地球環境について幅広く問題を取り扱うことを託されることになると思いますが、当面は局長のご挨拶にありましたように、6月ないしは7月に再開されるCOP6の次の会議に向けて、国内対策をどうするかということについて考える
ことになるかと思います。どうぞ委員の皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、審議会の規則によりまして、部会長があらかじめ部会長の代理を指名することとされております。つきましては、本部会の部会長代理を清水委員にお願いをしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議題でございますが、中央環境審議会地球環境部会の所掌、運営について、それから温暖化の現状と課題について、そして小委員会報告書に関してのご報告、あるいはパブリックコメントについてご報告をいただき、今後の課題についての検討の方針についてお諮りをするということでございます。
 では、議題の3、地球環境部会の所掌、運営について事務局からご説明をいただきたいと思います。

○総務課長 それでは、地球環境部会の所掌、運営につきまして簡単にご紹介いたしたいと思います。
 ご存じのとおり、中央省庁等の改革の際に審議会についても整理統合をすることとされまして、旧中央環境審議会、これにさらに自然環境保全審議会、瀬戸内海環境保全審議会、さらには総理府に置かれておりました動物保護審議会並びに厚生省に置かれておりました生活環境審議会の内、廃棄物処理部会等の機能をすべて合わせまして、新しく中央環境審議会が結成されたということでございます。
 この審議会につきましては、資料2-1、中央環境審議会議事運営規則の方を若干ご覧いただければと思いますけれども、資料2-1の1ページのちょうど真ん中に部会とございまして、「審議会に、次に掲げる13部会を置く」ということになっておりまして、その中の5ということで地球環境部会が設けられているということでございます。
 この部会の所掌につきましては、1枚めくっていただきまして3ページに部会ごとの所掌の事務が掲げられておりますけれども、地球環境部会、真ん中ぐらいのところでございますけれども、地球環境の保全に係る重要な事項に関することということで、地球環境保全に係る幅広い事項について調査審議をお願いするということとなっております。
 なお、この地球環境審議会議事運営規則、並びに同資料の4ページから中央環境審議会関係法令等ございますけれども、ポイントのみ簡単に紹介させていただきます。
 この資料の5ページのところでございますけれども、中央環境審議会令の第6条に部会の定めがございます。先ほどご紹介いたしましたように、部会につきましては、審議会はその定めるところにより部会を置くことができる、部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は会長が指名するとなっており、第3項で部会に部会長を置き、会長の指名する委員がこれに当たるということになっております。
 また、議事につきましては、第7条で定足数の定めがございまして、審議会は委員及び議事に関係ある臨時委員の過半数の出席がなければ、会議を開き、議決することができないとされておるところでございます。
 なお、本日につきましては、指名されております委員の方々37名中26名のご出席をただいま現在賜っておりまして、本部会は有効に成立しております。
 それから、審議事項でございますけれども、資料にはございませんけれども、中央省庁等改革関係法施行法という法律がございまして、この1301条に基づきまして、中央省庁等の再編以前でありましても、既になされましたさまざまな行政処分が有効になるという規定がございますけれども、これに基づきまして、実は旧中央環境審議会に諮問させていただいております今後の地球温暖化防止対策の在り方についてという諮問は、引き続き有効ということになっておりますので、この事項についてのご審議をお願いするというのが本日の1つの大きなテーマでございます。この問題の経緯については、後ほどご紹介いたします。
 また、議事の運営でございますけれども、資料の2-2に中央環境審議会の運営方針についてという、中央環境審議会の総会におきまして去る1月15日にご決定いただきました運営の細目がございます。これもまた後ほどご参照いただければと思いますけれども、一部公開に関する規定についてご紹介申し上げます。
 冒頭1ページに会議の公開及び出席者についてというのがございますけれども、そこの(1)会議の公開についてでございます。総会は公開とするとありまして、さらに部会については原則として公開するものとし、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある等々の場合には、部会長は部会を非公開とすることができるとなっております。本日も、この原則にのっとり公開という扱いでさせていただいております。よろしくお願いいたします。
 なお、1ページ開けていただきまして2ページ目、ちょうど真ん中ぐらいでございますけれども、会議録及び議事要旨の公開についてということもございます。議事録は当該会議出席委員の了承を得るという手続で作成いたしますけれども、そうした手続をとりました議事録につきましては、これは公開させていただくということになっております。
 また、非公開とした会議の会議録であっても、部会が認めたときは公開するものとするとございます。
 なお、議事要旨というものもつくりますけれども、これは総会及びすべての部会の会議について公開をするということになっております。なお、公開については、環境省ホームページへの掲載及び環境省閲覧窓口への備えつけ等により行うということとされているところでございます。
 非常に簡単でございますけれども、中央環境審議会地球環境部会運営について若干ご説明させていただきました。
 以上でございます。

○浅野部会長 それでは、ただいま地球環境部会の運営についてを含めてご説明いただきましたが、何かご質問、あるいは特段ご意見ございますでしょうか。
 特にございませんか。
 それでは、ただいまのご説明を了承したということにさせていただきたいと思います。
 では、続きまして、本日の議題の4、地球温暖化対策の現状と課題に移ります。
 事務局からご説明をいただきます。

○温暖化国際対策推進室長 スライドを使って資料3をご説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 地球温暖化に関する国際交渉の現状ということでございまして、ご案内のとおり非常に多岐にわたる事項が交渉されておりますので、これを10分で説明するというのは非常に難しいわけでございますけれども、できるだけ全体像をつかんでいただけますように、そういう意味でポイントを非常に駆け足でご説明するということになるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、COP6、昨年の11月での交渉において何がポイントであったかと、どういう意義があったかということでございますけれども、局長の挨拶でもございましたように、今回の最大の目的は、京都議定書を実施可能なものにするためのさまざまな運用上のルールについて合意をするということでございまして、特に吸収の話でございますとか、京都メカニズムのルール、それからその目標を達成するための遵守に係るような事項、こういうものにつきましての運用上のルールを合意するということが、まず第1の目的でございます。
 それから、それに加えまして、途上国からの要求、途上国における温暖化対策に対する先進国の支援につきまして、途上国の方からはさらに充実するようにという強い要求が従来からあるわけでございますけれども、これに対する先進国側の対応、回答を出すということも1つの大きなポイントでございました。
 それから、最後にちょっと触れますが、途上国の参加問題ということもこの交渉の行方に影響を及ぼす1つの要因になっているということでございます。
 では、具体的に論点のご説明をしたいと思います。
 非常に多くの未解決の問題があるわけでございますけれども、京都メカニズム、遵守制度、吸収源(シンク)、途上国問題というこの4つの大きな柱で論点が分類できるのではないかというふうに考えております。これを順次ご説明したいと思っております。
 まず、京都メカニズムのルールということでございますけれども、京都メカニズムにつきましては、ご案内のとおり、先進国が国内での対策を補完するという意味で、当該国以外の国で行った対策等につきましてカウントをするという制度でございまして、先進国の間で排出枠を取引するような、いわゆる排出量取引、それから先進国同志で、例えば日本がロシアでプロジェクトをやって、その削減量をカウントするというような共同実施、それから途上国において削減プロジェクトを実施しまして、その削減量を先進国が目標の達成に利用するという、いわゆるクリーン開発メカニズム、CDMと言っておりますが、こういう3つのメカニズムが京都議定書には位置づけられているわけでございますけれども、この細かい運用の仕方についてはまだ決まっていないということでございます。
 今回、このルールにつきまして合意すべきいろいろ交渉を行っているわけでございますが、そのルールづくりの議論の中でいろいろな論点がございますけれども、ここにございますようなものが主な論点になっているわけでございます。京都メカニズムの利用に制限を設けるべきかどうか、あるいはクリーン開発メカニズムの対象事業というものについて限定をすべきかどうか、あるいは排出量取引におきまして、排出枠を売りすぎてしまって、結果的に遵守ができないと、こういうようなことをいかに防ぐかというようなことが主な論点になっているわけでございます。
 まず最初の、京都メカニズムに利用の制限を設けるかどうかということでございますけれども、この元になっている議定書の規定は、ここにございますように、京都メカニズムは目標達成のための国内行動に対して補足的でなければならないと、国内対策が主であって、京都メカニズムの利用というものはそれを補完するものであるということでございますが、これをいかに具体的に適応していくかということでございまして、これにつきましては、特にEUの方は、この京都メカニズムの利用が進みすぎると国内対策がおろそかになるということで、これに制限をかけるという考え方でございますし、アメリカを中心とするいわゆるアンブレラグループの方は、むしろ経済効率的な対策、費用効果的な対策を行うという観点から、制限は余り設けるべきではないという考え方であったわけでございますけれども、ハーグにおける交渉におきましては、流れといたしましては、利用の制限を数量的な制限を設けるということは行わずに、定性的な表現で考え方を適用しようという方向で今議論が進んだわけでございます。
 交渉の中では、ここにございますように、EU等はいわゆる国内対策は"Primary"であると、日本語で言えば、第一のとか主要のだとか、そういう意味でございますが、そういう考え方。これに対しまして、アメリカ、オーストラリアあたりは、"Primary"と言いますと半分以上というようなインプリケーションがありますので、むしろ、ちょっとこれスペルが間違って申しわけありません、"Significant"、これは意味があるとか、重要なとかそういう意味でございますけれども、そういう表現でどうかというようなことでございます。
 ちなみに日本は、基本的にBAUからの削減量というのは、国内対策で大部分やるという考え方でございますので、"Primary"という表現でも問題はないというふうに考えております。
 それから、クリーン開発メカニズム、CDMの対象事業の限定云々という問題でございますけれども、これにつきましては、議論の流れといたしましては、日米等、あるいは途上国の多くが主張しておりますけれども、どういう対象事業とするとかということにつきましては、一義的にはホスト国である途上国が事情に応じて判断をするということが基本であるという考え方をとっております。
 これに対しまして、EUとか一部島嶼国等ではその対象事業を再生可能エネルギーとか省エネとかというものに限定するとか、あるいは原子力とか吸収源活動、いわゆる植林活動というようなものは排除すべきではないかというような議論が少し残っておりますけれども、大宗はホスト国が決めるというのが原則ではないかというような方向で議論が進んでいるということでございます。
 それから、排出枠の売りすぎをどう防止するかと。例えば、ロシアが排出枠を売りすぎてしまって、ロシア自体の目標が達成できなくなってしまうと、こういうことが起こらないような方策をどうするかということで、これにつきましても売り手責任とか買い手責任とか、いろいろ議論があるわけでございますけれども、1つのオプションとして、売る際に一定量は売らないでとっておくと、保持をしておくと、そういう制限をつけてはどうかという議論が1つ進んでございます。
 ここで、一定の割合というものをどうするかというのが1つ議論になっておりまして、これはプロンク議長が交渉の終盤で出しましたプロンク議長の個人的な案ということで、プロンクペーパーというのが出ておりますけれども、そこでは70%ということで、30%は売ってもいいけれども70%はとっておくという1つの値が出ておりますけれども、この値についてまだいろいろ議論がございます。日、米、加あたりは70%でよろしいんじゃないかというふうに考えておりますけれども、EU、あるいは途上国はより高い数字、より制限的な数字を提案しているということでございます。
 それから、次に遵守制度について少しご説明をしたいと思います。達成目標が目標達成できなかった場合にどういう措置をとるかということでございます。
 これもいろいろな論点がございますけれども、例えばちょっとわかりにくい表現ですが、不遵守の場合に超過排出量の次期排出枠からの回復割増レートをどうするか、これはちょっと後でご説明いたします。あるいは、遵守制度というものをどういうふうに採択すべきかとか、あるいは遵守委員会、遵守を判断する委員会の構成をどうするかと、こういうような問題が残っております。
 最初の排出目標を達成できなかった場合の措置ということで、これも途上国が罰金をとれとか、そういう意見もございますけれども、いろいろな提案が出ておりますが、1つのオプションとして、約束期間において達成できなかったという場合に、その超過してしまった排出量を次の約束期間の排出枠から差し引くという1つの案がございます。差し引く場合に割増をして差し引くと、例えば第1約束期間で5,000トン達成できなかったらば、その 1.5倍を掛けて 7,500トンを次の目標値から差し引くと、より厳しくするという考え方でございます。
 このレートをどうするかということが少し議論がございます。日、米、加等は、罰則的な非常に高いレートというのは適切じゃないと、インセンティブをもたらすレートでいいんじゃないかと。これに対してEUはより高いレートを掛けるべきだということで、これもいろいろ議論がございます。例えば、プロンクペーパーでは1.5、いわゆる5割増しというような値が出ておりますけれども、日、米、加はそれは高すぎると、EUはもっと高い値にした方がいいんじゃないかと、そういうような議論がまだ残っております。
 それから、遵守制度というものをどう採択すべきかということで、議定書上は法的拘束力がある遵守制度につきましては、議定書の改正を行わなければいけないという規定がございます。日本は、議定書の改正というものがございますと、京都議定書の発行がまた大幅に遅れるおそれがあるということで、基本的には議定書の改正ではなくて、締約国会合で採択するというような方法で採択可能な方式がいいんではないかと言っておりますけれども、かなり多くの国が法的拘束力のある措置ということで言っておりまして、その場合、ではどういう方法で採択をするかと、いろいろな案が出ておりまして、これもこれから調整が行われるということかと思います。
 例えば、議定書の改正ではなくて、拘束力のある措置を盛り込んだ法的文書を別途採択すると、こういうような方法も提案をされております。
 それから、もう1つは、遵守しているかどうかということを判断するための遵守委員会というものを設けることになっておりますけれども、この委員の構成をどうするかということでございます。これは大きく分けて執行部と促進部というふうに分かれるわけでございますけれども、特に執行部は数値目標を達成したかどうかということを判断する非常に重要な部分でございます。
 これにつきまして、途上国は、衡平な地理的配分ということで、これは国連でアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、東欧、それから西欧先進国と、こういう5つの地域会がございまして、そこから均等に出すべきだという主張をしておりまして、これでいきますと、途上国の方が人間が多くなるということになるわけでございますけれども、特に先進国の責務を判断するような部分につきましては、先進国側としては、先進国の委員のみで構成すべきであるというようなことで、この委員の構成をめぐって先進国と途上国の間でまだ溝があるということでございます。
 それから3番目にシンク、吸収源の問題でございます。
 これはよくマスコミ等で報道されておりますけれども、森林等による二酸化炭素の吸収量をどのように見込むかという問題でございます。
  ちょっと議定書の規定に戻ってみますと、2つの条項がございます。3条3項というところで、ここは1990年以降の新規植林、再植林、森林減少、こういうものに伴う吸収排出をカウントするということで、この部分については定義を含めてほぼ合意がされているわけでございます。
 問題は、第3条第4項という部分でございまして、これはその他の人為的活動と。これについては、例えば牧草地管理、農地管理、森林管理、こういうものが提案されていますが、特に日本にとって重要なのは森林管理と、既存の森林を手を加えることによって吸収を増やすという森林管理という問題でございます。これをどうカウントするかということで、議定書上は、こういう活動につきましては、第2約束期間からの適用を基本とすると。ただし、90年以降の活動に限っては、第1約束期間からの適用も可能であるという表現になっておりまして、この第1約束期間からの適用をどうするかということが議論の焦点になっているわけでございます。
 論点といたしましては、今申し上げましたように、第1約束期間のクレジットと書いておりますが、吸収量とカウントにつきましては、これをカウントするということにつきましては、ほぼコンセンサスが出てきているわけでございますけれども、ただこれをやみくもにやるのではなくて、制限をかけなければいけないんじゃないかという議論がございます。その際に、人為影響と自然影響ということで、要するに人が手を加えたことによって増えた分をどうやって分けるかと、見きわめるかというようなことでございます。
 それから、先ほどもちょっとございましたがCDMプロジェクトで、吸収源プロジェク
ト、いわゆる植林活動を含めるべきかどうかというようなことも議論になっております。
 この論点の考え方でございますが、第1約束期間のクレディットの制限ということが一番の焦点でございますけれども、これもいろいろな算定式とか、いろいろな提案がなされてきておりますが、現在の議論の方向といたしましては、日本を含めたアンブレラグループは、各国の事情に応じて国別に制限量を決めるのが一番適切ではないかという主張をしております。EUも、基本的にはそういう方向になりつつありますが、非常に制限量を厳しいものにしていくということで、この辺の制限をどうするかということが今後とも調整が必要な事項でございます。
 それから、最後に途上国問題ということでございまして、最初に申し上げましたように、これは議定書ではなくて条約本体の規定に基づいて途上国の支援をどう進めていくかということでございます。
 条約には技術移転でありますとか、キャパシティビルディング、いわゆる能力の育成、あるいは気候変動による悪影響、海面上昇等についての対処についてどう支援をするかと、それから資金のメカニズムをどうするかということでございまして、これにつきまして、途上国が受け入れられるような具体的な支援策というものを決めないと、COP6のこういう全体が成り立たないということになるわけでございます。
 特に、一番重要な問題はやはり資金の問題でございまして、途上国が要求している追加的な資金と、こういうものをどういうふうに確保していくかということでございます。これにつきましては、特にアンブレラグループからはハーグ会合で具体的な提案も行いまして、議論を進めるべく努力したわけでございますけれども、まだ合意に至っていない。
 先進国が今提案しているのは、GEFの中に2つの適応基金と条約基金ということで設けるという提案をしております。適応基金については、途上国における適応措置、海面上昇等についての適応措置について支援をする。それから、条約基金というのは、温室効果ガス削減につながるような緩和措置について支援をすると。資金の規模については、第1約束期間5年間で約10億ドルというような目安を提案しております。
 これに対しまして途上国は、額についても毎年10億ドルにすべきであるとか、拠出も強制的にすべきであると。それから、途上国はGEFを使うということについては異論を唱えております。UNEP等の国際機関でやるべきではないかというようなことを言っておりますし、この2つの基金だけじゃなくていろいろな基金を提案しているということで、まだ隔たりはございます。
 それから、技術移転につきましても、専門家グループの構成について先ほどと同じような委員の構成についての議論も残っているという状況でございます。
 最後に、途上国の参加問題というのにちょっと触れたいと思いますが、これは今回の交渉事項の主たるものではないんでございますけれども、ご案内のとおり中長期的には今後途上国の排出量が先進国を上回っていくということで、将来的には途上国における対策というものも非常に重要になってくるわけでございますけれども、今の段階では、途上国は途上国に対する新たな義務を課すということには強く反対をしているということでございます。
 一方、特に米国で議会の方で途上国の参加についての何らかのきっかけがないと、議定書の締結は非常に難しいというような議会の意向もございまして、COP6の合意の段階できっかけを何かつかみたいということで、いろいろ議論をしておりまして、この辺をどうCOP6の中で、再開会合の中で最終的に取り扱っていくかということが、合意に向けて1つの要因になるというふうに考えられるわけでございます。
 最後に、今後の見通しということで、スケジュールでございますけれども、COP6の再開会合をいつ行うかということがまだ実は決まっておりませんで、当初5月下旬から6月頭にかけて下部機関会合がありますので、そこであわせてやるというオプションがあったんでございますけれども、特にアメリカの政権が変わって、いろいろ体制の整備も時間もかかるというようなこともございまして、少し延期をした方がいいんではないかという意見もございまして、今の最新の情報では、これはプロンク議長が最終的に決めるわけでございますが、6月の中旬から7月下旬、この1カ月半の間のどこか2週間に開催をするということで、最終的な調整が行われるという状況でございます。
 それまでの間、ここにございますように、閣僚級だけでも先般行われましたUNEPの管理理事会、それから3月にはG8の環境大臣会合、4月にはCSDのハイレベル会合、それから5月にはOECD環境大臣会合ということで、閣僚レベルの会合もいろいろございます。それ以外にも事務レベルのことがございますが、そういうあらゆる場をとらえて意見の調整を行っていくということが必要かと思っています。
 非常に雑駁でございますけれども、以上で説明を終わらせていただきます。
 それから、資料4でございますが、これは平成2年の地球温暖化防止行動計画以来、国内対策につきましての経緯のポイントを紹介したものでございますので、説明は省略させていただきますが、後ほどご参照いただければと思います。
 以上でございます。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 新しい部会にふさわしくというのか、パワーポイントなどを使ってプレゼンテーションは初めてなんですが、ただいまのご説明に対して何かご質問ございましたらお受けいたします。

○波多野委員 どうもご説明ありがとうございました。
 今までCOP1からCOP6まで、過去5年間、この中央環境審議会でCOP会議の内容についてのご説明も一切なかったし、我々はこの問題は多分関係省庁にお任せしていていいものなのかと思っていたんですけれども、今日初めてこの内容がご説明あったということは、この問題について、この部会で審議し、かつ今後意見を言うことになるということでございますか、それとも念のために皆さんも知っておいてくれということでございますか。
 それから、参考までに、先週の初めに国連で世界から16名、国連のあり方を時々集まって審議する委員会が開かれているんですけれども、先週初めに開かれたその委員会のときに、事務局も言っておりましたし、みんなが感じたのは、これからはやはり途上国と先進国との対立がどんどん激しくなっていくと、もう既に貿易の問題でも政治の問題でも、途上国が先進国にグループとして対立してきて、これからの国連、これからの国際問題で最も重要なのは、南北の対立の問題だろうということが出ておりました。これはご参考までです。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 では、ただいまの前半のご質問の部分について事務局から説明をいただきます。

○総務課長 審議事項のご説明でございますけれども、2つお話があろうかと思います。
 まず、先ほど私どもから申し上げましたけれども、資料5の方に地球温暖化防止対策の在り方に係る検討の経緯についてということでございますけれども、この裏の方に簡単に経緯一覧というのがございます。先ほど私から申し上げましたように、本審議会につきましては、旧中央環境審議会に諮問させていただきました平成9年12月の今後の地球温暖化防止対策の在り方につきまして、まずご審議をちょうだいをするということでございます。これは、今後の地球温暖化防止対策の在り方ということで、今後国内においてどのような対策をするのかということを主眼にご審議いただくことを想定しておりますので、まず国内対策の方をご審議いただくということになろうかと思います。
 ただし、それにつきましては、このような問題でございますので、この外交交渉等、国際的な状況というものを十分に参照しなければ審議はできないということでございますので、そういう意味合いからももちろんご紹介したということが1つでございます。
 ただ、もちろんこのような審議の過程を通じまして、いろいろな国際交渉のお話についてもご意見がいただけましたらば、それは当然私どもとしても十分にご参考にさせていただくと、かようなことになろうかと存じております。

○浅野部会長 ということでよろしゅうございましょうか。

○波多野委員 よくわかりませんけれども、結構です。

○浅野部会長 ほかに何かご意見、どうぞ廣野委員。
 それから、佐和委員がお手をお挙げになってますので、廣野委員から。次に佐和委員お願いします。それから、福川委員。 恐れ入りますが、議題にあとございますので、福川委員までのところで、とりあえずちょっととめさせていただきます。

○廣野委員 ありがとうございます。
 私の質問は非常に簡単で、実はですね、COP6との関連で2002年に行われる例の「リオプラス10」ということなんですが、その「リオプラス10」に向けての交渉と、それから今回のCOP6との関係がどうなるのか、これが1つと。
 それからもう1つは、「リオプラス10」に向けて行うときに、私の聞いている限りでは、アジアの環境大臣の方々は、できれば「リオプラス10」に最終的に持っていく前に、アジアでもって何らかの「リオプラス10」に向けての会合をやられたらどうかということで、今年ですね、2001年、インドネシアでやるということについていろいろ交渉の経過があったということを、私、昨日インドネシアから帰ってきたものですから、前環境大臣なんかと会っているときにそういう話が出ましたので、その点の確認をしたいなと。
 以上です。

○浅野部会長 佐和委員どうぞ。

○佐和委員 先ほどのご報告についての私のコメントといいますか、若干の疑問も含めて申し上げたいと思います。
 1つは、"significant"という言葉は、日本では特に有意味なと訳されることが多いんですけれども、私は統計学の専門家でありまして、有意という言葉があるわけですね、"significant"というのは。
 これはどういう意味かといいますと、例えば日本なら日本が何もしてないということがデータによって否定されるあるいは反証されるということなんですね。つまりそれだけのことをちゃんとデータで示せると、エビデンスがちゃんとあるという意味。ですから、これを有意味なと言ったんではなかなか通じにくいものがあるということが1つ。
 それから、シンクのことですけれども、プロンク提案で、要するに総吸収量の15%をカウントすると、クレディットと見なすというようなことが書かれておりましたが、私はこの話を聞いたときに、とっさに消費税のことを思い出したんですね、日本の。
 どういうことかといいますと、年商5億円以下の事業者については付加価値率を20%と見なすというのがございますね、それと同じだと思うんですよ。つまり、さっき3条4項でご説明あったように、フォレストマネジメントによってどれだけ吸収量が増えたかということですね。ですから、それを15%と見なそうということですね。つまり、マネジメントによって追加的に吸収力が増えた分を15%と見なそうと、一々それを、実際に幾ら吸収量が増えたかということを調べること、あるいはそれを検証することは不可能ですから、だから見なしなんですね。
 そして、私は、実はたまたま昨日、京都大学の林学の権威に別の用で面談する機会があって、そのときにかくかくしかじかなんだけれども、どう思われますかと聞いたんですね。そうすると、ああそうか、何もしなかったら85、それがマネジメントした結果、つまり間伐なんかですね、やることによって100かと、ちょっと少ないなと。つまり、自分は20%ないし25%ぐらいが妥当じゃないかと思うということをおっしゃっていました。
 ただし、天然林と育成林があるということ。マネジメントをしたのは育成林に関してのみだということからすると、仮にその先生のおっしゃる20%というのが妥当な数字であっても、それが何らかの形でディスカウントされて15%かなということで、私はプロンク提案の15%という数字は非常に合理的だというふうに思っております。
 それから、シンクをCDMに含めるかどうかということに関しましては、シンクというのは、ご承知のとおり、いわゆる共同実施が含まれているわけです。今になるわけですね。そこら辺CDMにならないと、これも極めて僕は合理的な判断といいますか、ことだと思うんですよね。
 どういう意味かと言いますと、先進国といいますかアネックス1カントリーの中で植林されたものというのは、やがて伐採されるわけですね、後々、何十年間か後に。そうしますと、植林して、それが吸収した分というのはクレディットになると。ところが、伐採したときには今度マイナスになるわけですね。ですから、バランスシートが、何と言うんですかね、つまり先進国という地域の中ではバランスシートがとれているわけです。とれているというのは変な言い方で、バランスがですね。
 ところで、途上国に植林した場合は、それで吸収した分というのはプラスといいますか、クレディットとしてカウントする。ところが、伐採するのは途上国の自由ですから、それが伐採したときにはマイナスにカウントされないわけですね。そういうことで、バラン
スシート上のバランスがとれないという意味で、そういう考え方があると思うんですね。
 それから、もうあと2点申し上げたいんですが、1つは、私全体としてはプロンク提案というのは、大変アメリカに気を遣った内容になっていると思うんですね。一言で言えば、京都メカニズムに適応に対して何の量的な制約も置かないということは、これはアメリカにとっては願ったりかなったりですよね。それから、さっき言ったようにシンクがCDMに含まれるというのも、アメリカにとっては願ったりかなったりというふうに私には見えるんですね。
 ですから、問題はむしろいずれの国もあの提案によって得をしたと思う部分と損をしたという部分があるわけです。日本もしかりですね。
 ところが、恐らくあの提案に一番反対といいますか、すぐさま受け入れることができないというふうに考えたのはEUだと思うんですね。だから、ドイツとフランスが最後まで抵抗したというような報道もありましたけれども、それはやはり京都メカニズムに対して量的制約を課せと言っていたのが、それは一切取り払われたわけですから、EUのそういうところにはグリーンパーティーのメンツにかけて、それはやはり許せないと思うのはよくわかる。
 それから、途上国参加の問題というのは、私はかねて思っていましたし、依然としてそう思っているんですけれども、実際にコミットメントせよと言っていることではなくて、CDMに対して門戸を開放するということだと思うんですね。だから、そういう意味で、私は途上国の参加問題というのも徐々に合意の方向に向かっているんじゃないかと思います。
 以上です。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 では、福川委員。

○福川委員 簡単に質問させていただきます。
 私も今、佐和先生おっしゃったように、プロンク提案というのはそれなりの意味があるかと実は思っておりましたが、それで今度アメリカが新政権ができて、そしてアメリカは果たしてポストCOP6にどういう戦略をとるかということについて展望があれば教えていただきたい。
 それから、これからさらに進めていくために日本はどういう戦略をとろうとしているのか、むしろアメリカと一緒になるか、あるいはEUと一緒になるか、あるいはアジア中心に考えるか、あるいはまた中国が最近非常にCDMにも少し態度を変えてきているという話もありますが、どういう戦略をとって成功に導かれていこうとされるか、ちょっと教えいただきたいと思います。
 以上です。

○浅野部会長 それでは、ただいまコメントを含めてご質問がありましたので、特にご質問については廣野先生、それから福川先生、お二方のご質問だと思いますので、この点についてどなたがお答えいただけますか。
 それでは、参事官から。

○大臣官房参事官 まず、廣野先生のご指摘がございました2点でございますが、2002年の「リオプラス10」、それからCOP6との関係でございますが、ご案内のとおりCOP6は1998年のブエノスアイレスのCOP4の決議を受けまして、ブエノスアイレス行動計画にのっとりまして、諸ルールについて合意を目指すということになっております。それを受けまして、COP5のときに、ボンでございますが、主要国の方からも多数の国から2002年までの発行を目指そうということで、2002年というのは記念すべき「リオプラス10」の年ということから、2002年までの発行という意味で、「リオプラス10」を意識いたしました2002年発行ということで、今もなおCOP6の再開会合、ここで詳細なルールをみんなで合意をすると。その上で、各国が批准を行い、あわせて2002年までにその発行に至るようなことにしていこうというのが関係かと思います。
 それから、アジアからの発信、アジアのイニシアティブということで、まさに先生ご指摘のとおり、アジア太平洋、非常に重要な地域でございまして、そういうことでインドネシアもCOP、「リオプラス10」の開催地ということで、アジア太平洋の方からも応援をしておったわけでございますが、結果的に「リオプラス10」は南アフリカ開催でございますが、「リオプラス10」に向けた準備会合としてCSDの第10回会合というのを複数回に分けて準備に充てようということになっておりまして、その最終的な準備会合を来年の5月にインドネシアで閣僚レベルで開催をすると。そこは、もちろんグローバルな集まりではあるんですけれども、そこにアジア太平洋からのいろいろなメッセージを集約していこうということで、先生ご案内とおりにSキャップの会合が昨年の9月にございましたし、エコアジアのいろいろなプロジェクト、また日本からも提案したアジア太平洋の有識者会合などなど、そういったメッセージをこのインドネシアでの会合を経て、「リオスプラス10」にアジア太平洋のメッセージを届けようというように考えておるところでございます。
 それから、福川先生からのご指摘でございましたが、アメリカの対応というのは、まだご案内のとおり、具体的な交渉者という政府高官のレベルについて、まだ政治アポインティがとれておりません。私どもいろいろなチャネルを通じながら、非常に高い関心を持って今注目を続けておるところでございます。これがまず第1点でございます。
 それから、いろいろなグループがある中で、これからやはりアンブレラグループというグループの中に、日本、アメリカ、カナダ、豪州など、そういうグループでいろいろな意見調整をやってきております。アメリカの方向性というのはもちろんこれから大変重要ではあるわけでありまして、そういったことも含めまして、これまでと同様にアンブレラの一員として日本は交渉に臨みたいと思っておりますが、なおいろいろな途上国の問題であれば、アジア太平洋、それから中国、インドと、こういったところともいろいろなチャネルを通じて、日本なりの、日本独特のチャネルを駆使しながら交渉に当たっていきたいと、こういうように思っております。
 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 浅岡委員から特に発言を求められており、隣におられるのでちょっと圧力に負けまして、コメントをということですので。

○浅岡委員 時間ないところ申しわけありません。
 この国際交渉の経過につきまして、理解をいかに進めていくかは重要です。今日、高橋室長のお話はわかりやすくおまとめいただいたんだと思いますが、1枚目の裏のところ、4つの論点と書いておりますが、問題のとらえ方といたしまして、私は吸収源問題をまず最初に位置づけていただく必要があると思います。これは数値目標が実質幾らになるのかということであります。そして、海外での達成をどうするのかが京都メカニズムでありまして、それでも不遵守の場合にどのような対応をするのかという問題となる。頭の整理として、このように位置づけていただくことが有益ではないかと思います。
 その関係で、吸収源につきましては、後ろから2枚目の表でありますけれども、吸収源の主な論点というところに3つの項目が書かれておりますが、この真ん中にあります人為的影響と自然の影響とをどのように分離するのか、これが第1番目の論点でありまして、これが先ほど佐和先生がおっしゃった、プロンク提案は年間吸収増加量の85%をディスカウントして15%カウントするとしたもので、日本は100%カウントせよと言った、そういう点であります。
 この関係で1点ご質問は、たしか排出量の3.7%が吸収分の100%でありますが、日本は昨年の8月、条約事務局への吸収源の報告書として環境庁からは自然林分を除外して3.2%という提案をしたはずであります。これについて、私どもは、自然成長分を除外していない点で大変問題の数字だというふうに思いますけれども、COP6の交渉の中で、25日の明け方、24日の夜吸収分の95%即ち排出量の3.5%という主張をしたわけであります。
 どうしてこのような数字で提案されたのでしょうか。95%カウントという数字は環境庁が昨年8月、条約事務局に出された数字ともこれは異なっていて、どういう理由であったのかというふうに思っております。お答えいただければありがたいと思いますが、まず吸収分をどれだけディスカウントして目標達成に認めるのかという3条4項の議論をした上で、日本やアメリカの主張によればアメリカが大変膨大な吸収量を獲得することになるので、第一約束期間の適用ををいかに制限するのかについてのCOP6の最後にいろいろもめたところでありました。日本、アメリカ等は自らの主張を押し込んだということであります。先ほど佐和先生おっしゃいましたように、プロンク提案そのものは大変アメリカに配慮したものであります。日本はそれを、アメリカ、カナダと一緒にさらにアメリカに多大なる配慮をした提案をいたしました。EUがその事態に反対をし、日本にとっても、アメリカの吸収分は多すぎるということであったと理解をしております。
 それから、最後、不遵守の場合の制裁はどうすべきかという点で、法的拘束力のある措置は導入しないということを日本はまだご主張になるということであれば、その前の6ページの下のところの不遵守時の措置として、インセンティブを与えるレートをつけるとか、あるいは不遵守をなくすための排出権取引などの京都メカニズムを利用するとしていることとどのような関係になるとお考えになっているのか、お答えいただければありがたいと思います。

○浅野部会長 時間がありませんが、簡単にコメントができればコメントしていただいて、もしかなり説明が多岐にわたるということであれば、後ほど浅岡さんにご説明をいただけるということでよろしいでしょうか。簡単にコメントいただけますか。

○大臣官房参事官 それでは後ほど直接ご説明をさせていただきます。

○浅野部会長 恐れ入りますが、そのようにさせていただきたいと思います。
 それでは、続きまして、先般審議会で出しました地球温暖化防止対策の在り方の検討に係る小委員会報告についてということでございます。
 事務局からこれまでの審議会の検討の経緯や昨年の報告書の概要及び報告に対するパブリックコメントの概要をご説明いただくことにいたします。
 今回から新たに委員にお加わりいただいた方もいらっしゃいますので、前からお加わりの委員の方には重ねた説明になって恐縮でございますが、しばらくご辛抱ください。
 では、よろしくお願いします。

○調整官 それでは、恐縮ですが座って説明を申し上げます。
 時間も押しておりますので、なるべく簡潔明瞭にご紹介いたしたいと思います。
 まず、資料の5をご覧いただきたいと思います。これまでの検討の経緯につきましては、冒頭局長からも簡潔明瞭に紹介があったわけでございます。文書を追っていくとまた時間がかかりますので、その裏のページに参考ということで経緯の一覧表がございます。これをざっと追うことによってご紹介に変えさせていただきたいと思います。
 COP3の前に検討を初めておりまして、直前の平成9年11月に、中間取りまとめという形で今後の対策を検討する上での課題の整理を行っていただきました。そして、COP3の直後に改めて環境庁長官より今後の国内対策の在り方についての諮問を行いました。そして、その審議結果を10年3月に中間答申という形でいただきまして、それを基にして法制化の作業を行って、10月に法律が成立して翌年11年4月に完全施行されたということで、とりあえずの土台の法律ができ上がったわけであります。
 その後、企画政策部会で環境基本計画の見直しの検討の一環としまして、検討チームを設置して、今後の対策の在り方についてのさらなる検討が進められまして、その成果が昨年6月に検討結果の報告ということでまとめられました。さらに8月に、この検討結果を踏まえまして、平成9年12月に行われました諮問を受ける形で審議を再開するということで小委員会が設置され、昨年12月に小委員会の報告書が企画政策部会に報告して了承されたという経緯でございます。
 この報告書につきましては、年末年始にかけてオープンにして、パブリックコメントを求めたわけでございます。その結果の概要は後ほどご説明したいと思います。
 続きまして資料の6-2をご覧いただきたいと思います。昨年12月に出されました小委員会の報告書の概要でございます。本体は6-1ということでかなり分厚い、中身の濃いものでございますが、この報告書では主として2つの点についての検討を行った成果が盛り込まれております。
 まず、大目的は京都議定書の6%の削減目標を確実に達成するための国内制度を検討すること。その一環としまして、経済的手法、規制的手法などを組み合わせた5つの政策パッケージモデルの案を提案をしていただいたということ。それから、そうした政策パッケージを適切に実施するための基盤となる仕組み、すなわち、排出量のモニタリングであるとか、その結果に応じた対策強化のメカニズム、そういったものを1つのサイクル、システムとして基盤として用意する、そういった基盤の在り方についての具体的な提案がなされたわけでございます。そして、このページの下の方には、その内の最初の5つの政策パッケージの概要が紹介されております。
 恐れ入りますが、ここでちょっと6-1の分厚い報告書の、7ページをご覧いただけますでしょうか。この中段に図がございます。今申し上げた1番目と2番目の検討課題がどういう関係かということを示したものでございまして、ポリシーミックスというのは、経済的手法、規制手法、それから自主的な取組、そういったさまざまな手法、政策手法、こういったものをどのように組み合わせるかということの検討であります。
 そして、こういった政策パッケージを包み込むような器の形で制度の基盤となるメカニズム、これは計画をつくる、モニタリングをする、その結果の対策の強化、そして6%の最終達成のための最終調整メカニズム、こういったものを用意する必要があって、その中身についての検討をしていただいたということでございます。
 そして、このポリシーミックスにつきましては、どのようなものがあるかということは、ちょっと飛びまして12ページに一覧表がございます。ここでは推進メカニズムの比較ということで、経済的手法の内、排出量の取引、環境税、また規制的手法ということで効率規制、それから自主的取組、現在行われております自主行動計画や協定といった手法を取り入れた形、これらについて一番左の欄にありますような側面から見て、それぞれの特徴、また制約条件を洗い出しまして、それぞれの推進メカニズムをどういうふうに組み合わせるのがいいのかという要素ごとの検討をしたわけでございます。
 そして、その後、幾つかの道筋を経まして、最終的に5つのモデルを提案したわけでございます。そのモデルについて、106ページからモデルの1から5までの説明がなされておるところでございます。その簡単な説明が資料6-2にポイントとして書かれておるわけでございます。
 続きまして、この資料の109ページから 111ページまではそのモデルについての概念図、さらには112ページからは同じく左の欄にありますような、さまざまな側面から見た各モデルの特徴、メリット、それから制約条件をまとめたものでございます。このモデルは5つ提案されているわけでございますが、典型的なモデルの例として示されたものでありまして、この報告書の中でも、これ以外にもまたさまざまなモデルがあり得るので、こういうモデルを1つの典型例としてさらに議論を深めていく必要があるという指摘をしていただいているわけでございます。
 それから、同じく報告書の115ページらご覧いただきたいと思います。
 第6節で今後の国内制度の検討ということで、この小委員会の検討結果を踏まえてさらに今後検討すべき課題がここに簡潔にまとめられております。
 3つございまして、ポリシーミックスによる政策パッケージ、ここでは5つのモデルを形成したわけでございますけれども、さらにさまざまな観点を含めての総合的な検討、さらにそれぞれのモデルについても、また推進メカニズムについてもより具体的な設計をしていくということが課題として残されることが示されております。
 それから2番目、基盤メカニズムの具体化ということで、この報告では主としてモニタリング、その中でも情報の流れについての検討が行われておりますが、その前提となる計画、それから対策の強化のメカニズム、最終メカニズムについては今後さらに具体的な検討が必要というふうに指摘をされております。
 さらに6%の削減の内訳についてということで、115ページから次のページにございますように、さまざまな状況の変化があるという認識をした上で、6%の達成の内訳についても、情勢の変化、最新の情報を踏まえて検討することが必要ということで、引き続き新たな中央環境審議会での検討に託されているという状況になっているわけでございます。
 最後に資料7に基づきまして、年末年始にかけて行いましたパブリックコメントの結果の概要についてご紹介をいたしたいと思います。
 まず最初のページに集計結果が載っています。総数は358件いただきました。年齢構成、職業別はここで示されているとおりでございます。
 それから2ページをご覧いただきたいと思います。ここから3ページにわたりまして、少し内容について特徴的なものを分類して集計したものをご紹介しております。
 まず、この報告書の中心的な検討成果でありました推進メカニズムにつきまして、支持をするというご意見と反対をするというご意見を多々いただいたわけでございます。賛成する推進メカニズムの中で、一番数が多かったのは、環境税をぜひ推進すべき、導入すべきという130件の意見でした。また、5つのモデルにつきましてもいろいろご意見がありまして、現在行っております地球温暖化対策推進大綱を重視したモデルが一番いいのではないかというご意見が一番多かったわけであります。
 また、反対するご意見も、いただきました。
 それから3ページにまいりまして、部門別の個別具体的な対策内容についてもいろいろな意見をいただいたところでございます。少し数の多いところをかいつまんでご紹介いたしますと、エネルギー転換部門では、自然再生可能エネルギーの促進を大いに進めるべきだという意見、それから原子力発電は廃止し、非常に慎重にすべきという意見、こういうものが多うございました。
 それから、運輸部門では公共交通機関等の整備促進、自動車通行等に対する規制、こういった意見が多うございました。
 それから、民生部門では絶対数は少ないわけでありますけれども、ライフスタイルの改善等々のご意見、さらにその他としまして、技術開発が重要である、また森林保護・植林の推進が重要であるといったご意見がございました。
 最後に4ページにまいりまして、その他考慮すべき事項ということで、これも非常に重要なご指摘をいろいろいただいているわけでありますけれども、経済の影響、国民生活の影響を十分考慮すべきであること、それから公平性であるとか費用対効果、国際競争力、国民の納得いくような形での進め方、そういったご指摘をいただきました。
 また、海外との関係ではCOP6再開会合の結果を待って本格的な議論をすべきであるというようなご意見、それから、まず現行の施策の効果を十分分析すべきではないかといった意見、特に最近排出量が伸びている民生・運輸部門における対策の分析が必要であるといったようなご意見、その他さまざまなご意見をいただいたわけでございます。
 5ページ以降は、その中で主要なもの、さらに幾つかのご意見を少し整理したものを紹介しております。時間の関係で今日は十分ご紹介できませんが、今後のご審議の中でご参照していただければと思っております。
 以上で、これまでの検討経緯のご紹介を終わらせていただきます。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。
 パブリックコメントにつきましては、今後の審議の中でさらに必要に応じてもっと詳しく報告をしていただくということも含めて参考にしていきたいと思います。
 ただいま小委員会の報告とパブリックコメントについてご紹介をいただいたわけでございますが、実は先ほど総務課長も申しましたように、当審議会は1000何条とかという条文に基づいて、前の審議会を引き継ぐということになっております。第87回の中央環境審議会で、既にこの小委員会報告については了承をされておりまして、新しい中央環境審議会における議論の出発点として引き継ぎたいと、そのときの安原部会長代理のご発言について皆さん異議なしということで了承しているところでございます。
 これについて議論を始めますと、実質審議と同じことで、幾らでも議論ができることだと思いますので、大変恐縮でございますが、新しくお加わりになった委員の方で何か基本的なことでちょっと聞いておきたいというご質問がありましたら、ご質問だけとりあえずお伺いし、それにお答えできる限りお答えをすると。その後、実は今後の審議の進め方についてお諮りをしたいという議題がございまして、今日はこれが終わりませんと先へ進みませんので、それを先議させていただきまして、その後なお時間に余裕がございましたら、この小委員会報告についてのディスカッションを今後の議論のための、言ってみればフリートーキングのような形で議論をしたいと思いますが、そのように進めてよろしゅうございましょうか。
               (「異議なし」の声あり)

○浅野部会長 ありがとうございます。
 それでは、ご質問ございましたらお受けいたしますが、いかがでございましょうか。
 よろしゅうございますか。
 それでは後でまた……、飯田委員どうぞ。

○飯田(哲)委員 せっかくですので、質問というよりも意見というか、感想というか、申し上げます。よくわからないというか、ポリーミックスがパターン1から6まて出ているんですけれども、ざっとした印象としてそれが排出量管理の総体的な確実性の弱い組み合わせから強い組み合わせに並んでいるように思いますが、これは、何となく非常に現実味を欠いて机上の空論で類型的に整備されているような気がします。まず1つはもっと強い原則というか、あるべき方向性というのを本当は出さなければいけないんではないでしょうか。例えば、環境税だと効果がある、自主的だと効果がないというんではなくて、本来社会費用というものはいわゆるPPPの原則で入れなければいけないわけです。しかし、ある意味政治的妥協で自主的行動になることもあるし、妥協で産業界に対しては緩和措置を含んで環境税を入れる、これはもう政治的妥協の世界ですけれども、本来あるべきなのはこうなんだというのがメッセージとして出てこないというのが1つです。
 あと2つあります。現実の障害がこういうふうにきれいにされると全然見えてこない。例えば、我々が今進めている自然エネルギー促進法なんかでも、実際に電力会社が買い取りを拒否というか、買い取りを強制されることを拒否したり、自然エネルギー促進法だけではなくて、例えばコージェネレーションなんかでも実質買い取られないような現状があるわけですね。
 しかも、買い取りが今度進まないところで、しかしまたコージェネの実態もよくわからなくて、熱が本当に使われているかどうかもわからない。その熱が有効に使われる施策が本当にあるのかないのかという、多分そういう本当にとらなければいけない現実を進める上での障害が、今こういうふうに整理されると見えない。これは今後の課題なんでしょうけれども。
 それから3点目は、電力の自由化、あるいはエネルギー産業の自由化というのは今後の大きなトレンドとして不可避の流れであり、これをどういうふうに統合していくのかというのは非常に高い次元で制度的にやっていかなければいけないと思うのですが、そういった視点が乏しく、やはりCO2だけから見て、右から左にきれいに整理されてい留用に思います。以上、質問というより感想というか意見で、今後小委員会であとで分かれて議論していくときには、そういった部分に踏み込んだ検討をしていく必要があるんではないかというふうに思いました。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 ご指摘になった点は確かにそのような面があることは否定できません。限られた時間ですし、とにかく頭の体操から始めたみたいなところがありますから、今おっしゃるように、これから先の議論で今ご指摘の点をどう埋めるかということが一番大きな課題になると
いうことは、多分この報告書を作成した小委員全員の頭の中にあったことだと思います。
 どうもご指摘ありがとうございました。
 ほかにございますでしょうか。
 それでは、ちょっと急がせていただいて恐縮でございますが、後でまた時間がございましたら自由にご議論いただきたいと思います。
 議題の6の今後の検討課題・検討方針についてということでございます。お手元の資料8をごらんいただきたいと思いますが、この今後の検討の方向についてということについては、部会長として方向性を示しまして事務局に作成をお願いしたものでございます。
 では、事務局から資料の概要についてご説明をいただきたいと思います。

○地球環温暖化対策課長 恐縮でございますが、資料8でございます。
 今後の検討課題及び検討方針の案でございますが、背景につきましては部会長、さらに私ども事務局の方から本日ご説明申し上げました経緯などを踏まえてということでございまして、議定書の削減目標を確実に達成するために必要な国内制度の整備・構築を行っていくと。そのために必要な、背景の下に書いてございますが、ポリシーミックスによる政策パッケージ、モニタリングなどの基盤メカニズムの構築、6%削減目標の達成シナリオと、こういった大きな3つのテーマについて引き続き検討していくということでございまして、その検討審議のやり方でございますが、1つは、2にございますように小委員会を2つ設置して審議をいただいたらどうかという点でございます。この部会の下に2つの小委員会を設置して、それぞれの項目について具体的かつ詳細に検討すると。
 まず1番といたしまして目標達成シナリオ小委員会ということで、削減目標の達成シナリオ作成のための技術的検討を行って、さらには現行の対策の点検、現行の措置の評価をしながら、各種の対策の削減ポテンシャルといったものを2010年なら2010年までのこの10年間にやっていけるポテンシャルというものは、これまで出されている対策の中でもあるでしょうし、あるいはこれまで考えられなかった技術的な点もあるでしょうから、そういった点について十分分析していただいて、その結果をこの部会に報告をするというのが1つ目。
 それから、2つ目でございますが、国内制度小委員会ということで、前回の小委員会でご提案されたポリシーミックスによる政策パッケージ、さまざまな整理がされておりますが、さらにこれを具体的に、先ほどの飯田委員のご発言にもありましたようなものも含めて、具体的にそれぞれの分野、あるいは削減化の量に対しまして、どういった推進方策、手段を講じていったいいだろうかという点についてのご審議、それから2つ目は、モニタリングなどの基盤メカニズム構築ということで、排出量の把握、それを評価して、具体的な次のアクションにどう結びつけるかというようなメカニズムについての構築と、以上の2点を(2)の小委員会で検討を行って、この部会に報告するという2つの小委員会を設けて検討する方法でいかがでございましょうか。
 それから3番目に、各小委員会のメンバーでございますが、別紙裏でございますが、これは本日現在の小委員会のメンバー案でございます。
 まず(1)の小委員会の方でございますが、太田先生のところまではここの部会の委員でございまして、熊崎先生以下の先生方は専門委員ということで委嘱をし、お願いをしようというふうに思っておりますが、これでよろしゅうございますか。
 それから(2)の方の小委員会でございますが、地方自治体の2人の委員を除きまして本部会の委員の方々から構成したらどうかというふうに考えておりますが、これでよろしいかどうか。
 それからまた戻りましてスケジュールでございますが、これも形式的にはCOP3直後に行われた諮問に対する中間答申という形をとるわけでございますが、それを今年中に、ここでは最終報告とありますが、形式的には中間答申という形でいただこうと。その前に、この両小委員会から出てきた中間的なものをこの部会で夏に中間報告として出していただいたらいかがかという点でございます。
 以上が検討方針の案についてご説明申し上げました。

○浅野部会長 ただいま今後の検討方針についてご説明を申し上げましたが、いかがでございましょうか。
 最終のアウトプットについては、今お話がありましたように中間答申の形で今年中に報告をするというのは、つまり出された諮問が非常に大きな諮問でありますので、最終答申という形にはなかなかなりにくいと。それで多分何度も中間答申を出していくということになるのではないか。経済審議会かなんかがやると、同じようなことを当分やらざるを得ないのかなというふうに思いますが。
 最終の報告のところが、中間答申という形式をとるということです。中間報告はむしろ取りまとめということになります。というスケジュールで進めたいということでございまして、審議会本体をもちろん適宜開催をしてご報告をし、ご意見を賜るというつもりでおりますけれども、詳細な議論を行うためにはやはり小委員会が必要であろう。とりわけ技術的な部分についての検討も不可避であるということで、この点についてはそのための特別の小委員会をつくってはどうかというご提案でございます。
 何かご質問ございますでしょうか。
 はい、村上委員どうぞ。

○村上委員 この小委員会メンバーをどのように決めたのか教えていただきたい。私は、相談がないまま両方に入っていないのですが、これを出すときには事前相談があってもよかったのではと思います。どのような考え方で決められているのか教えていただきたい。

○浅野部会長 飯田委員はご質問でしょうか、コメントでしょうか。

○飯田(哲)委員 質問です。

○浅野部会長 ではどうぞ。

○飯田(哲)委員 皆さんもご存じのように、並行して経済産業省の方で総合部会の検討を進めており、今度3月6日にまた開催されます。このように、同時並行で進んでいるわけで、それとの数字的な関係と、それから制度的な関係はどういう整理を事務局としては考えておられるのか。特に同じような数字、同じような前提条件を考えるのか、こちらはもう踏み越えた数字、制度で考えておられるのか、そのあたりをお伺いできればと思います。

○浅野部会長 それでは、今2つご質問ございましたが、どうしますか。

○地球温暖化対策課長 まず1点目の小委員会のメンバーの構成についてでございますが、まず1の目標達成シナリオ小委員会の方、非常に個々の対策分野の技術的な点が、あるいはインベントリーといいますか、さまざまな温室効果ガスの中の排出量の算定方法とか、そうした技術的な点が多うございまして、こちらの部会の委員の先生の中でそうした技術的な点について、特にご造形が深い方々、さらに先ほどちょっと申し上げましたように、各分野あるいは部門において、そうした技術的な点についてお詳しい先生方を追加して専門委員としてお願いしようという基本的な考え方でございます。
 国内制度小委員会のメンバーでございますが、これは先ほど来紹介がございました前の小委員会の報告に携わられてこられた方々を中心にということでございまして、いずれも下に書いてございますように本日現在のメンバー案でございまして、さらに追加も可能といいますか、あり得るという状況でございます。
 それから、2点目の飯田委員からのご質問でございますが、特に数字の話ということは多分エネルギー需給見通しの作業との関係だと思われますが、こちらの方では目標達成シナリオ小委員会ということで、達成シナリオのための技術的検討を行い、削減ポテンシャルを明らかにしていこうということで、2010年で見通しからするとこうなるとか、予測からするとこうなるという全体の数字もそうでありますが、削減ポテンシャルということで技術的に可能、あるいはこの10年間で技術的、あるいはある程度経済的な側面もちょっと捨象してといいますか、本当に今までの分野、あるいはこれまではない分野含めて、とことんどういう可能性があるんだろうかということを明らかにしていきたいということでございまして、2年か3年に1度やるエネルギー需給見通しをさらにここでやるということではないというふうに理解して進めていただきたいと思っております。

○浅野部会長 ということでございますが、メンバーにつきましては、今ご説明があったようなことでございますが、確かに前回の小委員会のメンバーの方が全部再度この小委員会のメンバーの中に入っていないということは事実でございます。ある程度人数が余り多くなっては運営がしづらいというような配慮があって、この顔ぶれになっていると理解をしておりますけれども、もし今ご発言がありましたので、この点についてもう一度事務局でも検討していただくということにしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
 ほかに何かご意見ございますか。
 どうぞ、宮本委員。

○宮本委員 先ほど飯田委員から数次や制度の検討に関するご質問がございまして、私も非常にこの点は気になり、今事務局の方から削減ポテンシャルを考えるんだ、というご説明をお聞きし、考え方はよく理解できます。
 しかし、ポテンシャルと言っても、例えば省エネルギーをしましょうねと、こう言いますね。省エネルギーは機器を変えることによって、更新することによって出てくるわけですね。そうすると設備投資がいるわけですね。そうすると、設備投資というのは経済活動の中の一環でありますから、それとの関連というのが非常に深くなってくるだろうと思いますね。だから、あくまで経済活動とは別途にこれだけのことができるんだというだけではいけないので、その辺経済活動とのリンク、それから産業活動とのリンクということを十分考えていかなければ、このポテンシャルということも考えられないんではないか。
 例えば、いろいろな新エネルギーの開発であっても、これも設備投資なんですね。だから、そういうところの絡めを私は十分検討いただきたいなと、ちょっと私のコメントとして申し上げたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。
 この点は西岡座長、どうぞよろしくお願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。
 清水委員。

○清水委員 小委員会の設置及び検討方針について異議を唱えようということではなくて、質問のタイミングが難しいんですけれども、この議題の持ち方自体について若干のコメントがあるんですがよろしゅうございましょうか。

○浅野部会長 どうぞ。

○清水委員 これは地球環境部会の第1回の会合でございまして、そこに今後の検討課題という形で出てくると、これからずっとこれだけかという話になるんですね。ですから、当面だとか何とかということをもちろん皆さん了承していらっしゃるんだと思いますけれども、その辺を十分に注意をしていただきたい。
 なぜこんなことを申し上げるかというと、地球環境部会というのは冒頭部会長のご挨拶にありましたように、かなり幅広い地球環境問題を扱うわけですね。その中の海洋環境に関して若干、私今度の改組でもって懸念を持っていることがあるものですから、それをちょっと申し上げます。1分だけください。
 ご存じない方も多いかと思いますけれども、水質保全局にありました海洋環境廃棄物対策室というのがなくなりました。それで地球環境と廃棄物とが別れ別れになって、しかも水環境部とも別れたわけですね。そうする海が分裂させられたような感じと。もともと海洋というのは各省庁の関係が多くて、それで縦割りの、あえて言えば弊害が多い分野なんですけれども、1つの省でもそういうことになるとかなり問題になりそうなことが心配されます。
 具体的なことを1つ申し上げますと、例えばロンドン条約の改定がありまして、それの国内法制化に取り組まなければいけないんですけれども、早速この場合には海洋環境と廃棄物の方でもってそごないようやっていただかなければいけない。そういう問題が温暖化と同様にかなり国際対応の問題がありますので、随分私はうまくいくかどうか心配をしておりますので、その辺懸念がないように十分ご注意をいただきたい。
 昔、私は、こんなことを言うと1分過ぎちゃいますけれども、海洋部会が必要で海洋環境部が必要ではないかということを言ったんですけれども、いきなりそうもいかないでしょうから、将来的にはといっても近い将来には独立の海洋環境室ぐらいはつくっていただきたいなというふうに思っています。
 済みません、ちょっと別の話を申し上げて申しわけありませんけれども。

○浅野部会長 いや、そうでもなくて、部会そのものの在り方については、私も温暖化部会ではないというふうに思っておりますので、重要なご指摘をいただいたと理解しております。
 今、清水先生からご指摘のとおり、今後というのは確かにちょっと事務局の頭の中に膨大にある関心事が表に出すぎておりまして、これだけはやるという意味ではございませんで、当面のということであることは言うまでもないことでございますので、これは不適切な表示であるということであれば、この場で訂正をさせていただいて、当面ということに直させていただきたいと思います。
 それでは、先ほど事務局からご説明しました小委員会、メンバーについてはここにもありますように追加見込みということで、なお調整をするということが記してございますので、そのことについては先ほどのご意見も踏まえてさらに調整をさせていただきますが、とりあえず現段階でここまでのところのついてご了承をいただけますでしょうか。
              (「異議なし」の声あり)

○浅野部会長 特にご異議がないようでしたら、そのように進めさせていただきたいと思います。
 なお、2つの小委員会に関する公開等を含めた運営方針については、本年1月の中央環境審議会総会で決定されました中央環境審議会の運営方針についてを準用することといたしまして、詳細については各小委員長にご一任を申し上げたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日は議題としては以上でございますが、先ほどお約束をいたしましたように、小委員会報告についてはまたいろいろとご議論、ご意見もおありかと思いますので、会場はなお10分程度は大丈夫であると事務局から聞いております。11時30分までという予定でございましたけれども、もし何かこの際この小委員会報告も含めてコメント、ご発言がございましたらお受けいたしますが、いかがでございましょうか。
 横山委員、どうぞ。

○横山委員 先ほどからCOP6のプロンク提案のことが出ていますが、たしかプロンク提案に対してコメントを1月中に事務局に送っているはずだと思います。その内容と、COP6時点での日本の立場とでは、何か姿勢に変化が見られるのか、当時の交渉時の姿勢と全く変わってないのか、その辺をちょっと教えていただけますか。

○浅野部会長 ほかにご質問ございますか。よろしゅうございますか。
 それでは、ただいまのご質問についてお答えください。

○温暖化国際対策推進室長 プロンクペーパーのコメントにつきましては、今委員ご指摘のとおりでございまして、我が国も若干遅れましたけれども、たしか1月18日ぐらいだと思いますが提出いたしまして、この内容につきましては、環境省のホームページの方に全文掲載をしておりますので、後ほどご参照いただきたいと思います。
 基本的には、11月、ハーグ会合の現地でアンブレラグループと調整をして出した意見をとりあえず出したということで、その後の交渉に応じてまた追加的なコメントをしていきたいというふうに考えております。

○浅野部会長 よろしゅうございますか。
 たしかインターネットには載せておられましたのではありませんか。

○温暖化国際対策推進室長 ホームページに全文載せてございます。

○浅野部会長 それではほかに何かございますでしょうか。
 なければ、事務局ございましたらどうぞ。

○総務課長 どうも本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
 次回の予定でございますけれども、本日2つの小委員会の設置をお決めいただきましたので、この小委員会の進行状況等を踏まえながら、また検討させていただき、部会長ともご相談させていただきたいと思います。
 したがいまして、それについては別途ご連絡を差し上げたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、これで本日の会議を終了いたします。
 どうもありがとうございました。

午前11時37分閉会
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