地球環境部会(第139回) 議事録

日時

平成30年9月25日(火)10時00分~12時00分

場所

 全国都市会館 大ホール

(東京都千代田区平河町2-4-2 全国都市会館2階)

議事録

午前 10時00分 開会

○総務課長

 皆様、おはようございます。それでは定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会を開催させていただきます。

 私、事務局を務めます地球環境局総務課長の秦と申します。7月より着任しております。どうぞよろしくお願いをいたします。

 本日は委員総数26名中、過半数の委員にご出席いただいており、定足数の要件を満たしておりますことをご報告いたします。また、本日の審議は公開といたしております。

 ではまず最初に、安井部会長よりご挨拶をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○安井部会長

 皆様おはようございます。何となくしばらくぶりかなという気もいたします。

 一つだけご報告を。週末JSTに言われまして、八ヶ岳の麓で30数名の材料系の学者のところでパリ協定の話をしろと言われたものですから、行ってやってきました。パリ協定の中身を誰一人知りませんでした。学者の社会というのはそんなものなんです。本当に驚きましたけど、さらに驚いたのは医学系の学者が女性だったんですけど、「我々は社会の役に立たなきゃいけないんでしょうか」という質問を堂々とやっていたことでございまして、これも一つのご報告でございます。

 というわけで、本日ひとつよろしくお願い申し上げます。

○総務課長

 どうもありがとうございました。

 地球環境部の幹部において一部人事異動がございましたので、新しく着任した者をご紹介させていただきます。

 大臣官房政策立案総括審議官の和田でございます。

○大臣官房政策立案総括審議官

 和田でございます。よろしくお願いいたします。

○安井部会長

 地球温暖化対策課長の奥山でございます。

○長期温暖化対策課長

 奥山でございます。よろしくお願いいたします。

○総務課長

 研究調査室長(兼)機構変動適応室長の大井でございます。

 ほかに地球温暖化対策事業室長の相澤もこの夏着任をしておりますが、本日出張のため欠席となっております。ご了承ください。

 続きまして、地球環境局長の森下より一言ご挨拶をさせていただきます。

○地球環境局長

 おはようございます。地球環境局長森下でございます。

 今日はお忙しい中、そして三連休明けの火曜日、朝一番の会議にご出席を賜りまして、本当に心から御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 まだ記憶に新しいところでございます、この夏でありますが、大きな災害、震災、さまざまなことがございました。西日本の災害では200人を超える方々が亡くなり、そして猛暑では熱中症で150人、160人を上回る方々が亡くなるということも起こっております。もちろん気候変動の影響が、どこまでこういったことに関わっているのか、それを線引きをすることは非常に難しいわけでございますけれども、こういった影響のExtreme eventの発現の底上げをしているということは間違いないというふうにも思っておりますし、また中長期的にそういった傾向はさらに強まっていくだろうというふうにも思っておりまして、我々も本当に大きな責任を有して、この問題に取り組んでいかなきゃいけないというふうに腹をくくっていかなければならないというふうに考えております。

 改めましてまたお礼を申し上げますが、今年の前半の通常国会で気候変動適応法が成立をいたしました。この地球環境部会の小委員会で、長年にわたって非常にすばらしいご指導、ご助言をいただいた結果の結晶ということでございます。本当にうれしく思っております。改めまして関係の皆様に感謝を申し上げたいと思っております。

 今後でございますけれども、例えば10月になりますと、IPCCの1.5℃の特別報告書も出てまいります。また、COP24、そして来年になりますとG20が初めて日本で開催をされる、そして「環境」という冠をした会議も初めて開かれるということで、今後気候変動対策、そしてフロン対策、そしてクールチョイス、SBT、さまざまな分野で仕事がどんどん発展をしていく、いい機会でもあると思っておりますので、引き続き先生方の大所高所からのご議論、そして専門性に裏打ちされたご指導をいただきながら、取り組んでまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げたいというふうに思っております。

 できるだけ今回は事務方からの説明、挨拶は短目にさせていただきまして、ぜひ先生方からインプットいただければというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございます。

○総務課長

 それでは、カメラ撮りはないですね。

 本日の資料につきましては、ペーパーレスとさせていただいておりまして、タブレットのほうでご覧をいただく形になっております。資料についてはもう全て立ち上がっておりますので、すぐ立ち上がるようになっておりますので、よろしくお願いします。

 ただ資料5、G7の環境大臣会合につきましては、直前に行われたということもありまして、このタブレットの中にはまだ入れられておりません。紙で配付させていただいております。よろしくお願いをいたします。

 それでは以降の議事進行につきまして、安井部会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○安井部会長

 それでは、議事に入らせていただきます。

 議事次第をご覧いただきますと、本日6点の議題が予定されております。いずれも報告事項ではございます。

議題は三つに分けまして、まずは国内関連、その次に国際関連、そしてその他と、その三つに分けまして議事の進行をさせていただきたいと思います。

まず国内関連につきまして、議題(1)~(3)まででございますけれども、事務局からのご説明をいただきたいと思います。お願いします。

○研究調査室長(兼)気候変動適応室長

 それではお手元資料1、気候変動適応法の施行についてご説明させていただきます。

 なるべく簡単に済ませたいと思いますけれども。まず資料冒頭表紙をおめくりいただきまして、2枚、この夏の豪雨と猛暑、我が国それから世界における状況を示しております。個々の事象と温暖化の影響については、科学的な精査が必要かと思いますけれども、温暖化によって生じてくる影響と実際に起きている事象、これがもう合致しているという見解がWMOなどからも示されているところでございます。

 その次、2枚はもう既にご案内のお話かと思いますので、割愛させていただきますけれども、気候変動対策、緩和、廃止削減、これに取り組むことがまず第一でございますけれども、あわせてそういう中でも出てきている温暖化の影響に対してどう対処していくかという適応という問題、これに対処していく必要があるということでございます。

 ということで、5ページをご覧いただきますと、気候変動適応法、さきの通常国会で成立し、この12月1日から施行になる法律でございます。この法律の概要を示しております。政府、国が適応計画を策定をし、気候変動適応評価、概ね5年ごとに行っていくと、影響評価を5年ごとに行っていくということで、これから5年置きのサイクルを回していくことになります。また、地域での適応の強化、それから適応の国際展開など、こうした取組を支える情報基盤の整備、こういったものがこの法律の核となってございます。

 次のスライド、6枚目でございますけれども、施行スケジュールでございます。先ほど申し上げたとおり、今年12月1日から施行ということで、それに向けて政府のほうで気候変動適応計画を策定していくということになります。法の施行後速やかに各地方公共団体においても適応計画をお考えいただくということでございまして、国の計画は法の施行までに策定する、閣議決定するということで進めております。

 次のページ、7ページ目が本日ぜひご意見もいただきたいポイントでございますけれども、その気候変動適応計画の案、これを先週18日から現在パブリックコメントにかけさせていただいております。1カ月間のパブリックコメントでございます。本日この場でも適応計画に関しまして何がご意見等いただければそれを勘案し、さらにこの案をよりよいものにしていきたいと思ってございます。

 概要でございますけれども、まず目標、各分野において信頼できるきめ細かな情報に基づく効果的な適応策を推進するという、こういう大きな目標を掲げた上で、各主体の役割を定めております。現在3年前に閣議決定しました政府の適応計画ございますけれども、それは基本的に政府各省が何をするという、そういう政府の役割を書いたものでございました。今回の法律を踏まえまして、政府以外の主体、地方公共団体、事業者、国民、それから情報基盤の中核となる国立環境研究所、こうした主体の役割を記載しているところでございます。

 そのもとで、七つの基本戦略を立てさせていただいております。あらゆる関連施策に適応を送り込むという第一の基本戦略、そのほか七つとなってございます。七つ目の戦略には、関係行政機関の緊密な連携・協力体制の確保ということで、環境大臣を議長とする気候変動適応推進会議を新たに設置をし、省庁連携して取り組んでいくという、こういったことが記載してございます。

 先ほど申し上げたとおり、進捗管理に関しましてはこれから5年ごとのサイクルを回していくということでございますけれども、特に気候変動影響の評価に関しましては、これから5年後ではなくて、前回評価を実施していただいた2015年、それから5年ということで、今から2年後の2020年には評価を実施し、この計画についてもそれをもとに見直していきたいというふうに思っているところでございます。そういう意味では、もう直ちにこの法律が施行になりましたら、影響評価の作業についても開始をさせていただきたいと、影響評価小委員会での審議を進めさせていただきたいと思っておりますので、あらかじめご了承いただければ幸いでございます。

 それ以下のスライドには、この適応計画の中にも書いてございます各分野での施策をリストアップしておりますので、説明を割愛させていただきますけれども、ご覧いただければと思います。

 私からの説明は、以上になります。よろしくお願いいたします。

○低炭素社会推進室長

 続きまして長期戦略の検討についてということでご報告させていただきます。お手元の資料2-1をご覧ください。

 長期戦略につきましては、中環審の地球部会あるいは小委員会のもとで、まず平成29年3月に考え方の指針となります長期低炭素ビジョンをまとめていただくとともに、そのビジョン、あるいはその後のご議論を踏まえまして、昨年3月には環境省としての長期戦略に向けた基本的考え方を取りまとめまして、その後政府としての検討の場に移っているという状況でございます。

資料2-1の上段、ご確認いただきますと、まず今年6月4日でありますけれども、未来都市会議におきまして、安倍総理からこの長期戦略の策定に向けまして各界の有識者にお集まりいただいて、これまでの常識にとらわれない新たなビジョン策定のために有識者会議を設置して、関係省庁連携して検討作業を加速するようにという指示を受けました。

 これを受けた未来都市戦略の中でも、来年のG20議長国として、環境と経済成長との高循環を実現し、世界のエネルギー転換、脱炭素化を牽引する決意のもとで、成長戦略としてパリ協定に基づく長期戦略を策定するということで、政府としては閣議決定しているところでございます。

 これを受けまして、パリ協定長期戦略を何回という格好で設置し、真ん中にございますけれども、これまで2回開催しております。第1回目は委員からさまざまにご発言いただくとともに、第2回目以降は主要テーマについて外部有識者からのヒアリングを含めてご議論いただくということで、まず第2回では「イノベーション」というテーマでご議論いただいております。今後についてはヒアリングのテーマとしてグリーンファイナンス・グリーンビジネス、また海外展開・地域ということを議論いただきまして、その後論点整備、提言案のまとめということで進めていく予定でございます。

 この懇談会のメンバー、その下につけておりますけれども、金融界、経済界、学会、また自治体から有識者にお集まりいただいておりまして、地球部会でお世話になっている先生としては高村先生、安井先生含めまして、このようなメンバーでご議論いただいているというところでございます。

 この議論の様子でありますけれども、内閣官房のホームページ、あるいは環境省のホームページでも、資料とあと詳細な議論を載せております議事要旨という形で公開させていただいております。議事様式につきましては本日の資料2-2ということで、2回分掲載させております。詳しい説明は省略させていただきますけど、第1回では特にご議論いただいたのは、まず野心的な目標、方向性をしっかり設定する必要がある。積み上げ型でない高い目標、例えば脱炭素を明確に宣言するような、そういう高いレベルのものを、まずは目標として設定すべきだと。またそのためにイノベーション、技術開発が必要になりますけれども、高い目標に向けた技術のブレークスルー、またそのための投資を促すためのESG投資の促進、あるいはTCFDなどの企業開示を戦略に活用する、そうしたご指摘いただいております。

 第2回でございますけれども、「イノベーション」というテーマでございました。このテーマの中では、技術革新も大事ですけれども、既存の技術を普及するという意味での社会イノベーションも重要だというご指摘、そのためにイノベーション実現のためのスピードやあるいはコスト競争、そうしたところが鍵になるというご指摘ございました。また、こうしたイノベーションを促進するための投資の促進の必要性といったこともご指摘いただいております。またそのためのイノベーション加速のための大学・企業間の連携ですとか、人材育成、そういったところは重要になるというご指摘もいただいているところです。詳細は議事要旨でご確認いただければと思います。

 私からは以上です。

○フロン対策室長

 引き続きましてフロン対策ということで、資料3の2ページをご覧いただきたいと思うんですけれども、フロン対策の現状のポイントということで、まず左側ですが、オゾン層保護法関係で、モントリオール議定書のキガリ改正を受けまして、今年の通常国会でオゾン層保護法が改正されまして、もうこのモントリオール議定書、来年の1月1日発効が確実でございますので、それの締結についても承認されてございます。

 一番下の緑色の階段が、我が国が代替フロンの生産を削減していかなきゃいけない量なんですけれども、青色の棒グラフが今のところのフロン法に基づく使用見通しでして、このまま行くと、2024年の-40%の階段までは大丈夫なんですが、-70%以降の部分が、まだ達成がなかなか難しいということで、今冷凍冷蔵の分野については自然冷媒という技術もございますので、環境省が導入促進をしている。エアコンの分野について、まだ代替の技術がないので経産省のほうで技術開発をしていくというふうな役割分担で、このキガリ改正を達成すべく取り組んでいるところでございます。

 右に参りましてフロン排出抑制法でございますけれども、これ前回の部会でもご報告させていただきましたが、回収率が3割台で低迷しているということで、経産省と共同で調査をしております。今もう最終の分析中でございまして、近日中にこの地球部会の下に設置されたフロン小委員会においてご議論いただきたいと考えております。

 それから最後、この資料に書いてございませんけれども、実はフロンのJCMというのを今年から始めておりまして、今年まずタイとベトナムで、日本が途上国でフロンを破壊するということに対して、JCM化していくというふうな事業も開始しております。

 以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。それではただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見をいただきたいと思います。例によりましてネームプレートをお立ていただきましたらば、順番にと思います。途中からはなるべくなしということで、大体このぐらいですか。このぐらいでも結構時間かかりそうですね。一応想定時間40分となっておりますので、お一人3分以内ということになるかと思います。

 それではそちらから、小林委員のほうから順番にお願いいたします。

○小林委員

 ありがとうございます。気候変動の適応法についてでございます。

 気候変動対策は、「適応」の取組だけでなく、「緩和」の取組ともバランスをとりながら推進するものであり、資料1の3ページのタイトルにもあります、「緩和と適応は車の両輪」という考え方に賛同させていただきます。

 また同じ適応法の7ページについて2点、コメントさせていただきます。1点目は、右上の「関係者の具体的な役割」というところですが、一部の関係者、主体に偏ることなくスムーズに連携・協力できる仕組みの構築をお願いいたします。

 また2点目でございます。基本戦略の5に「事業者の適応ビジネスを推進する」とあります。気候変動適応をリスク対応の側面だけではなく、ビジネスチャンスとしても捉え、事業者を後押しいただくということについて賛同するとともに、国内展開にも、また中小企業へのご支援も、ぜひともお願いいたします。

 以上です。

○安井部会長

 小西委員、お願いします。

○小西委員

 ありがとうございます。3点ございます。

 まず適応法なんですが、来週、10月8日、IPCCの1.5℃報告書が発表されますので、1.5℃と2℃の違い、影響の違いというもの、日本では今まであまり取り上げてこられませんでしたけれども、ここでこれだけいろいろな異常気象が発生しているときですので、理解も受け入れやすいのではないかと思います。1.5℃と2℃の違いという点にも、これからまた注目した研究が進んでいくことを望んでおります。

 そして長期戦略なんですけれども、やはり今の温暖化対策の一つのキーワードでありますタラノア対話の精神で、例えばもちろん産業界もそうでしょうけれども、NGOそして研究者、そういった意見交換、インプットの機会というものがどのような形であるのかということを、一つお聞きしたいと思います。

 そして3点目。フロンなんですが、資料3の7ページに「グリーン冷媒」という言葉になっております。グリーン冷媒といった場合、まだHFCは特に評価が不十分で、人体への影響や可燃性などに懸念があると言われております。そしてまた参議院の6月19日の附帯決議に、グリーン冷媒はまだ評価が不十分であるため、4において客観的・多角的に評価するべきとなっておりますし、また可能な限り自然冷媒展開に向けた支援策を講ずることとなっております。ですので、ここでぜひ環境省さんの資料でもありますし、グリーン冷媒ではなく、明確に「自然冷媒」という言葉にしていただければと思っております。

 以上です。

○安井委員

 よろしいですか。岸上委員。

○岸上委員

 ありがとうございます。私からは1点、情報開示の観点からお願いをいたしたいと思っております。

 先ほどもお話に上がりましたけれども、やはり効率的な対話の基礎になるのは正確な情報開示という認識をしております。グローバルでも開示の制度、欧州を中心に制度をどうするのか、強制して開示するもの、任意で開示するもの、それをどうするのかといった議論ですとか、開示された情報の信頼性をどう確保していくのかといった議論がなされております。

 ここで1点、お願いなのですけれども、情報開示の中に過去とか現在に関する情報の開示というものと、それから将来に関わる情報の開示、TCMDのようなシナリオ分析のようなものがあるかと思います。それぞれ実は性格は少し違うと思っておりまして、将来は不確実なものでございます。

 ですので、開示の情報の信頼性の確保の方法も、過去・現在の情報とそれから将来の情報というのは違ってくると思いますので、将来は不確実である、もうちょっとポジティブな言い方をすれば、将来我々として変えていくんだという、そういう要素がございますので、その辺の区分けを環境省さんとしてもぜひ広めていただければと思っております。よろしくお願いいたします。

○安井部会長

 大塚委員ですか。大塚委員、お願いします。

○大塚委員

 2点申し上げたいと思います。

 一つはこの度適応に関して、環境省が進捗管理をしていただけるということで、大変いいことだと思っています。環境省が指標を設定して点検するということが5年に1回行われることになりますけども、影響の評価に最後は行かなくちゃいけないので、なかなかそこまで行くのは大変だと思いますけども、ぜひご努力いただきたいと思っています。

 それからもう1点ですけども、フロンに関して先ほどご説明いただいたように、今年度からJCMでタイとかベトナムに関して対応していただけるようになったということは、大変喜ばしいことだと思います。日本の回収率はまだそれほど高くないですけども、そもそもフロンの回収をしているところが世界的にほとんどないので、そういう意味ではそれなりに重要なことをしているというふうに考えておりますので、ぜひこれはアジアとか世界に広めていただけるとありがたいと思います。

 で、今年度まだ開始してそれほど時間がたっていませんが、どんな状況かということについて、どういうふうにJCMで取り組まれているかということに関して、もう少し詳しく教えていただけるとありがたく存じます。

以上です。

○安井部会長

ありがとうございました。井田委員、お願いします。

○井田委員

 ありがとうございます。以前もフロンのこと申し上げたんですけど、97年の京都議定書のときには、こういうふうになるのはわかっていたことなんですけど、私申し上げましたけど、これ日本の環境政策の大失敗だと思っています。

 再三申し上げているように、今のことをやっていて30%が50%、70%と上がると、私は思わないです。絞れもしないのに出口だけ絞って入り口規制を生産規制とか何もしないからこういうことになるんです。ウオーターサーバとか新たな用途がどんどん出てきて、ダストブローは1,000tぐらいですけども、まだ市場にいっぱいあふれています。134や152にして、GWPだから地球に優しいですとか、そんなのグリーンウオッシュです。124倍あるんです。

 今、回収できない理由を勉強していますといって1年間になりますけど、何にも変わっていないじゃないですか。短期間集中で罰則も強化して、僕は場合によっては税金をかけてもいいと思うんです。カーボンプライシングの価格でいったら、GWPだけに注目したら到底とてつもない価格になります。

 短期間で集中的に前倒しで補助金も出ているんだから、もっと強制力を持って、規制を強化して転換を進めて、あとは生産を絞るということをなぜ検討しないのかと、たしか1年前にも伺ったと思うんですけども。モントリオール議定書の常として、モントリオール議定書は過去の歴史を見ればおわかりのとおり、どんどん厳しくなるんです。それにおたおた対応するようなことをやるよりも、もっと早目に先を見越して厳しい対応をとるべきではないかと、以前にも申し上げたと思うし、伺ったと思うんですけども、そのほうのご検討というのはどこまで進んでいるのでしょうか。単に回収できない理由を勉強しているだけでいいんですか、というのが最初の質問です。

 あと長期戦略なんですけども、環境省が出したペーパーの中に「カーボンプライシング」という言葉はなかったんですが、「価格シグナル」という言葉があって、私、ひょっとしてこれが環境省が重要視しているキーワードになるのかなと思ったんですが、資料をいただいているんですけども、大ざっぱというか、環境省としての重点みたいな広い感じがあるので、環境省としてはどうしても長期戦略にここへ、この言葉を持ち込みたいのだというのを伺えればと思います。

 もう1点、これはプロセスの話なんですけども、今小西さんからもご指摘ありましたけども、いわゆるNGO、シビルソサエティからのインプットの機会というのは、今のところ見えていないんです。メンバーにもいない。これはレジティマシーにも関わることなんで、環境省からも多分言える話だと思うんで、ぜひNGOからのヒアリングであるとか、インプットの機会というのを今後の議論の中で、設けていただけるようにしていってはどうかというふうに思います。2分53秒でした。

○安井部会長

 ありがとうございました。石田委員、お願いします。

○石田委員

 適応につきまして、意見を述べさせていただきます。

 民間企業も以前から事業の継続性の観点ということで、自然災害への対応等に真摯に取り組んできております。ただ今回の猛暑・豪雨・台風など経験し、自然災害への備えという観点から気候変動への適応の重要性、改めて認識しているところでございます。

 気候変動への適応に向けては、まずは政府・自治体の取組が重要だと思います。気候変動適応法のもと、現在策定を進めている気候変動適応計画にPDCAサイクルを回すということを盛り込んでいる点、非常に賛成いたします。ただし、適応は環境省のみならず国交省や農水省など、さまざまな省庁の所管分野にまたがる取組でございます。環境省においては関係省庁との緊密な連携を強くお願いしたいと考えます。

 資料の7ページにあります気候変動適応計画の案でございます。こちらに七つの基本戦略とありまして、5番目に国民の理解を深め、事業者の適応ビジネスを促進するとございます。そして適応ビジネスの国際展開が明記されています。こちらを推進するためにはベスト・プラクティスのさらなる共有と促進に向けた調査分析が重要になります。そうした中で事業者と関係省庁の連携により、適応ビジネスの成功例がさらに生まれることを期待しております。

 以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。浅野委員、お願いいたします。

○浅野委員

 まず適応についてです。参議院環境委員会でも参考人として申し上げましたけども、法律の中にも事業者の役割が結構重要であるということが、出ております。それをもう少し強調する必要があると思います。

 かつて気候変動、温暖化の議論を始めたときに、自治体は、これは政府がやることで自治体は関係ないなどという反応が強かったことを思い出します。適応についても何となくそれと似たような話が聞こえてきて、今石田委員からは、ちゃんとやっていますというお話があったので安心したのですけども、まずはこれは政府がやること、さらには自治体がやることで、事業者の役割はその次だろうぐらいな反応を感じなくもありません。その意味で法律の中に事業者の役割という位置づけがされたことは大変重要なことだと思います、しかし、基本戦略での書きぶりに私は違和感を感じます。国民の理解を深め、事業者の適応ビジネスを促進するというのは、何となく今の流れに沿った表現であって、これなら受けがいいということなのかもしれませんけども、何となく適応はビジネスとしても成り立ちますよという点だけが強調されるということは、いかにも法定の適応の計画としては違和感がある、バランスを欠いているのではないかという気がします。

 むしろ事業者がしっかり役割を果たさなきゃいけない。事業者の社会的な責任というのはありますし、特に公共サービスを提供する事業者というのは、適応に関してもしっかり役割を果たさなきゃいけませんから、それが例えば地域の協議会にきちんと入っていただいて情報を提供・交換していただくとかといったようなことが必要です。その辺の重要性がこの基本戦略の5の書きぶりでは、何となく薄まってしまっているような気がします。こういう腰の引けた言い方でしか、この計画が書れていないということは、大変おかしいと思います。今さら直すことができないというのでしたら、少しどこかで工夫をしてほしいというのが第1点です。

 それからフロンですが、これは先ほど井田委員もおっしゃっていました。実はそのことはフロンの小委員会でさんざん議論をしてきたことです。担当者はわかっていらっしゃると思いますけども、回収率が悪い最大の原因は、末端の回収をしなきゃいけない事業者になめられているからだと思われます。漏洩させたって別に罰則もない、ばれなきゃいいのだろう、ばれたってどうってことはないんだろう、こういう感じですからうまくいかないのだろうということではないでしょうか。これはやはり罰則をつけることによって、大変なのだというメッセージを送るだけで、随分人の行動が変わってくるという点については、さんざん小委員会でも発言が出ています。この場でもこのことを申し上げておく必要があると思います。

 キガリ改正でこうして一つの法律だけがいじられたんですが、もう一つの関係法令のほうがむしろ本当は重要で、しかもキガリ改正の本質は井田さんも前もおっしゃったんですけども、今まで温室効果ガスと言われていたものを、この条約の中に取り込んだわけですから、それから考えると早くもう一つの法律の改正も急ぐべきだろうと思います。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは三村委員、お願いします。

○三村委員

 ありがとうございます。私はパリ協定の長期成長戦略懇談会について、二つほど質問があるんですけれど、まずこういう懇談会ができて長期戦略を政府全体で検討されるというのは、非常に重要なことだと思います。世界ではもうそういうような社会・経済的な大きな転換が起こりつつあるので、世界の流れに遅れないようにこういうことを考えるというのは、非常に重要と思います。

 質問ですけれど、長期戦略というときにいつを目標にしているのか、中に2040年と書いてありますけども、パリ協定の議論の中では今世紀末にCO2のゼロエミッションとかそういうような方向の話も示唆されています。そうすると長期戦略というのはいつくらいをターゲットに考えておられるのかというのが一つの質問です。

 2番目は、出てくる戦略が理念的なものを中心に議論をしようとされているのか、あるいはある程度具体性を持った将来の社会や技術の姿に踏み込んだ議論がされるのかという質問です。というのは、今の国際的な議論を見ていると、例えば石炭産業への投資をやめるとか、そういう具体的な投資行動の変化とか、それに基づく産業構造の変化とかが、もう目の前にどんどん進んでいるので、長期戦略を立てるときに結構難しいんじゃないかなと思います。これは環境省のお考えもあるし、あるいは参加されている安井先生のほうに答えていただくのかもしれませんけど、重要なだけにこれがどういう方向に行くのかなということに対して、非常に関心があります。

○安井部会長

 ありがとうございました。藤村委員、お願いします。

○藤村委員

 ありがとうございます。適応計画を見ていると、どうもやはり産業界というところに、すごく重きを置かれているなというのを感じます。今年の夏の影響は私たち国民自身が、これは大変だとすごく危機感を覚えているわけですけれども、じゃあ私たちは一体何をしたらいいんだろうかというのが、今なかなか明確に見えていないと思います。ですので、以前にも申し上げましたけども、もっと国民というところも意識しながら、わかりやすい情報を流すということに徹していただきたいと思いますし、そのためには私たちのような市民NGOというのを議論の中にどんどん入れていただきたいなと思います。それから、適応策ということをあまりにも重視するために、じゃあ緩和策はいいのとならないように、そこのところもあわせて、しっかりと言っていく必要があるのではないかなというふうに思っています。

 それで一つ質問というわけではないんですけど、開催通知には、カーボンプライシングの検討についてというのが検討事項にあったんですが、これについての意見はどの場で申し上げればよろしいのでしょうか。今日の議題から消えてしまっているので。

○安井部会長

 その他で。

○藤村委員

 その他でですね。わかりました。

○安井部会長

 よろしいですか。それじゃあ藤井委員、お願いします。

○藤井委員

 ありがとうございます。それでは私も適応計画について意見を述べたいと思います。

 今藤村委員が言われたように、一般のというか、私も一般の人ですけれども、この数年の自然災害から、これは温暖化の影響じゃないかとか、そういう肌感覚で皆さん思っておられるわけですので、適応の法律ができ、計画つくっていくのは大変望ましいわけです。大事なことは、こういう政策を推進していく上において、では一体幾ら費用がかかるのかという推計です。

 グローバルなインフラ整備には、今後2035年までに89兆ドル=90兆ドルがかかり、これに気候変動対策を加味すれば94~95兆ドルになるという推計が2~3年前にイギリス等の各国の協力によってまとめた案であります。我が国においても少なくとも例えば2020年までにどれぐらいの費用がかかるかの推計を元に適応計画を立てるべきだと思います。そうした計画は、基本は自然災害対策ですから、冒頭に局長が線引きは難しいと言われたけれども、線引きする必要は全くなくて、起きている自然災害の被害、今後、起きそうな被害にどう備えるのかということは、環境省のみならず政府として取り組まざるを得ない。しかしその推計費用はどれぐらいかかるのかということが見えない中で、政府が計画を立てられるのかという点について、私は非常に疑問を持っています。それが一つ。

 この費用は被害者救済も含めて、我が国においては災害が多発しているので、実用例が幾らもあるわけです。こうした災害の経験を生かさないで計画を立てるのはどうか。どこかの大学の先生にお願いすればすぐにそうした推計値は出てきます。ぜひ被害額とインフラ整備の推計を立て、それを国民に見せて、必要ならば国民にその負担も求めるという政策を進めていくのが、この計画を進めていく一番の要になるのではないか、と思います。

 それからもう一つ。各主体の役割とあります。政府も国民も事業者も、いろいろと確かに役割はありますが、役割には軽重があります。それぞれの主体の役割はイコールではありません。当たり前のことですが、政府の役割というのは、民間とは違います。政府は今回のように法律をつくることができます。そして規制をかける権限を持っておられる。必要な政府の権限はしっかり行使されて、しかし民間がやるところまで政府はやる必要もない。民間に対しても不必要な予算をつける必要もない。当たり前のことをおわかりの皆さんに言う必要もないんでしょうけれども、どうもステークホルダーとしての位置づけがあいまいに見えます。政府はone of themじゃなくて、政府は権限を持っている。唯一の法律をつくれるステークホルダーですから、しっかりとした枠組みをつくり、その枠の中で、民間にも必要なことがあれば、それぞれの国民を含めたステークホルダーに求め、還元していくという関係にあるはずです。ところが政府の適応計画では、ステークホルダー間の責任の軽重が見えないんです。

 皆さんで一緒にやりましょうということばかりが強調されている。それはある意味で当然ですが、国がしっかりとした計画と予算と行動を伴わないと十分に機能しません。この夏海外に何回か行ったのですが、海外の友人からよく言われました。「日本はかわいそうな国だね」と。こんなに多くの被害が起きる、自然災害が起きる。地震も含めてです。地震については、これは日本の国土の性格上、もうやむを得ないんですけれども、海外から見ると、日本人というのは本当にあちこちで被害を受けていて、政府が十分な対策を立てていないのではないか、大丈夫なのかという声も随分、聞きました。災害が起き易い自然環境としても、それに対応していく、こんなにしっかりした対策を我々がとっているし、今後もとっていきますということを、国民にも見せなきゃいけないし、海外にも見せないと我が国の評価にも大きく影響すると思います。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。続いて原澤委員。

○原澤委員

 2点コメントと質問です。

 現在GOSATという衛星で大気中のCO2をはかっているんですが、最新の4月の状況で407ppm、さらに2.2ppmずつ毎年上がっているという状況で、全世界で極端な現象が発生しているということは、森下局長のご説明のあったとおりだと思います。ということで、緩和も適応も両輪として大事だということですけれど、長期成長戦略につきまして、パリ協定の世界的な貢献と国内の長期ビジョンをしっかりつくる上で大事な検討になってくると思うんですけれども、それで質問は、資料のほうにも今後の予定を書いてあるんですけれども、いつごろまでにこれができて、パリ協定のほうにも提出するのかという点で、その中でこの地球環境部会で議論をするチャンスがあるのかどうかというのを確認したいと思います。これまで政府が出されるいろいろな戦略等は、この部会での議論なくて出ていってしまうということで、確認させていただきたいと思います。

2番目が適応であります。6月に法が成立しまして、この12月1日に施行ということで、私の所属する国立環境研はその中でも適応情報に関する基盤を整備して、関係者からデータを収集し、解析して提供するという、非常に大きな役割を任されるということになりました。現在準備を進めておりまして、12月1日には体制も含めてしっかりやれることになると思いますので、委員の先生方にもぜひご協力をお願いしたいという、この場でお願いすることではないかもしれませんけれども。

 それで、適応と緩和、両方大事だということですけれども、法律は別々で計画も別々、これをどうやってコーディネートしていくのかというのが不安な点でありますので、これについてお聞きしたいということであります。

 その一つの例として、資料1の6ページ下のほうに地球温暖化防止活動推進センターですとか、地域における気候変動適応に関する事業等と書いてあって、※が書いてあるんですが、※の説明がないものですから、多分こういった情報提供を適応と緩和を両方一緒の主体でやることによって、より効率的に情報発信ができる。そういったところに環境研が進めます適応の情報、あるいは温暖化の最新の知見を一緒に提供するような仕組みができると、より一層適応に関する認知度が上がって、行動につながっていくのではないかと考えている次第です。質問といたしましては、今後緩和と適応をどう両輪を動かしていくかという、そういう質問であります。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは南部委員、お願いします。

○南部委員

 ありがとうございます。3点ございます。

 一つは適応でございます。先ほど別の委員の方からもございましたように、進めるに当たっては、地域の産業構造の変化などにも影響すると考えられますので、国民生活に影響する課題というのが多くあると思います。今後の計画策定においては、関係するステークホルダーの参加の機会をぜひお願いしたいというふうに思っております。

 二つ目でございます。長期戦略でございますが、この間の議論を見せていただきますと、イノベーションとそれによる雇用の創出が強調されているように思われます。雇用の創出ということになりますと、雇用の質の確保ということも大きな課題になってくると思いますので、ぜひその点、「人材育成」という言葉もございましたが、今後さらにそこを丁寧にしていただきたいというふうに思っております。

 連合ではこの間、公正な移行ということで、パリ協定の中にも記載をされております雇用の移動については、質の確保とそして人材育成ということで強調しておりますので、ぜひそこの辺の考慮をお願いしたい。そしてまた今年のCOP24でも、その重要性を訴えてまいりますので、関係の皆さんと、そして政府の皆さんとは引き続き連携をさせていただきたいと考えております。

 三つ目でございます。フロンでございますが、これについては現在調査や研究が進められているというふうに思っておりまして、さらなる研究調査をお願いしたいところでございますが、課題が二つあると考えております。一つには取り扱う方々の認識の向上を図ることが必要だというふうに考えています。そのためには一つの方策としては、台帳の整備もされておりますが、さらに見える化ということで、していただくこともぜひお願いしたいというふうに思っております。またもう一つは、グリーン冷媒のコストの関係があると思います。これについては開発と普及の加速化を、誘導策をあわせて求めてまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。続きまして中根委員、お願いします。

○中根委員

 ありがとうございます。フロン対策に関してです。いろいろ課題があるというご指摘があるのですが、全くそのとおりだと思います。しかし、日本のよい点を伸ばすというか、よい点に自信を持って進めていただきたいという話を一つしたいと思います。と申しますのは、パリ協定で「気候正義」が大事だということが認識されてきていると思うのですけれども、このフロンの分野での「気候正義」は何か。それはCFCであろうともHCFCであろうが、HFCであろうが、温暖化をもたらすガスは出さない、これに尽きると思うのです。ところが国連でも、モントリオール議定書と気候変動枠組み条約のはざまがありまして、制度的に担保されていません。それに対して日本では2001年のフロン回収破壊法で、まさにCFCもHCFCもHFCも回収破壊するという法律ができているわけです。それを実際やっている。ただそれが3割、4割にとどまっているという課題はあるわけです。

 ですからJCMで、この回収破壊をやるということになる。その中でぜひともCFCもHCFCもHFCも分け隔てなく、同時に回収破壊をやるということを貫いていただきたいし、それをアピールしていただきたい。国連でやられていない難しい問題があると思いますけども、今や「いいね」というのが世論を動かす世界なので、「日本いいね、国連ちゃんとやれ」という世界の世論をぜひ喚起していただきたいと思います。そのためにも日本でさえ3割、4割だからと言われないように、今頑張っていらっしゃると思うのですが、それをぜひやっていただきたい。それが1点目です。

 それからキガリ改正の際に問題点として、途上国が基準年前に高GWPのHFCに切りかえると、そういうインセンティブがあるので、それに対して何か手を打つように国際的に働きかけていただきたいと話したかと思いますけれども、それについて何か進捗状況なり議論、検討が進んでいらっしゃったら教えていただきたい。

 2点よろしくお願いします。

○安井部会長

 ありがとうございました。住委員、お願いします。

○住委員

 適応について2点お話しします。

 まず1点目は、先ほど7ページの役割というところがあるんですが、政府・地方公共団体云々とあって、国立環境研究所というのが出てくるんですが、これはどう考えてもおかしいんです。この絵の意味はわかるんですけど、環境研究所が大きな役割を果たすというのはそうですが、ここでこの枠に入ってくるのはアカデミアとか研究者とか、そういうカテゴリが本来ここに入ってくるべきもので、それは押しなべて全体のそういう役割というのを言うときには、やはりどうしても研究者、大学の役割というのは、それを環境研がまとめるというのならそれでもいいんですけど、とにかくそういう部分でここに登場しないのは、図として非常に間違った印象を与えるんで、これだと大学や研究者は全く枠外。2にはあるんですけど、そうしてほしいというのが1点。

 それからこういう政府の実施計画等の中で、どうしても研究の部分の役割が非常に大きいはずなんです。例えば5年ごとの影響評価等も含めても、それはある意味では研究者によってやってもらわざるを得ないと思うんですが、そういうところでどうしても日本の場合だと、研究計画みたいなものが並行してなかなか明示的に設定されてこない。個別勝手にみんなぼろぼろ言って、いろんなことを研究者がばらばら行くんですけど、どうもそこが整合的に展開されていない。だけど今度の気候変動適応計画というのは、明らかにそういう研究開発と軌を一にして展開していくような構造になっておりますし、グローバルなほうでも5年ごとの影響評価があって、僕はそれは事業的にコンサルに投げれば、あるスキームがあって出てくるものではないと思うんです。

 だからそうすると、どうしてもやはり研究者。現在の研究者はかつてのような研究者ではなくて、ほとんど研究労働者になっていますから、ある意味ではそういう資金的なものを含めて非常にそういうことを同時に、今回のところから並行してそれを打ち出していただければと思います。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは末吉委員、お願いします。

○末吉委員

 ありがとうございます。ちょうど2週間前、サンフランシスコでGlobal Climate Action Summitというのが開かれました。そこに出た折に私個人的に強く印象を受けたことが1、2ございます。これから日本の環境政策を進める上で、大きな外部要因といいますか、海外の議論をリードする流れとしてご紹介したいと思ってお話を申し上げます。

 まず第1は、「New Climate Economy」というレポートです。これは皆さんご存じの経済と気候に関するGlobal Commissionから出されておりまして、あのニコラス・スタン卿が発表されました。彼によれば、温暖化対応はconstraintではなくて、新しい成長の機会であるということを強く訴えておられました。

 それで21世紀の経済モデルとしては、技術革新・持続可能なインフラ投資、そして資源の生産性を高める、この三つに支えられた経済モデルしか残れない、それが唯一の21世紀の経済モデルであるべきだということを強く主張しておりました。私も大変同感いたします。とすれば、これから日本が環境政策を進めていく上で、特に日本の経済やビジネス、これは地方公共団体も含めてですけれども、新しいビジネスチャンス、成長のチャンスをどうやって手に入れていくのか、その裏側にあるのはリスクの負担です。ですからリスクをとらされるのか、それとも新しいチャンスを手にするのか、その分水嶺になるような気がしております。

 それから二つ目は、このサミット自体がご存じのようにNon State Actorsの集まりでした。世界から4,000人ほど集まり、大変な盛況でございました。この会を見ておりますと、パリ協定にしろ何にしろ、これからの大きな政策の実効主体の主役が、中央政府から明らかに民間のNon State Actorsに移ってしまったということを強く感じております。わざわざそう言わなくても、政府がお決めになる方針をBoots on the Groundで実行するのはNon State Actorsしかいないわけですから、当然と言えば当然の流れですけども、パリ協定の成立以降明らかになってきた世界の流れは、明らかにNon State Actor、Non National Actorsをどう活用していくのか、そこにどういう機会やチャンスを与えていくのか、これが政府としての大きな役割になってきたのではないかと強く感じております。

 それから最後にややつけ足しですけども、今やどこに行っても中国です。このサンフランシスコも中国、中国、中国であります。しかも一帯一路です。ですからぜひこれに外交的な強調はする必要はあるんでしょうけれども、明らかに一帯一路は中国の競争条件として売り出し中でありますので、ぜひ日本もそのことはしっかりと頭の片隅に置いて、いろいろなことを決めて行動していかなきゃいけないということを強く感じております。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。

 それでは幾つかご質問ございましたので、順次ご回答をいただければと思いますが。どこから。

○研究調査室長(兼)気候変動適応室長

 ではまず適応の関係についてお答え等いたします。大変大勢の委員の皆様から適応に関しましてご意見、コメントを頂戴いたしまして、ありがとうございました。いただいたコメントを現在の適応計画の案にもできる限り反映をいたしまして、さらによりよいものにしていきたいと思っております。

 個別のレスポンスでございますけれども、まず最初に小林委員、それから石田委員のほうから事業者の関与、それから事業者の適応ビジネスへの支援といったことでお話をいただきました。現在環境省のほうでもベスト・プラクティスといいますか、事業者さんのほうで取り組まれている適応の取組の情報収集などをしまして、それを取りまとめて事業者の皆様の取組の参考となるようなガイドみたいなものも作成の準備をしているところでございますけども、そういった取組を進めていきたいと思っております。

 他方で浅野委員のほうからは事業者の果たすべき役割ということでコメントを頂戴しました。法律の中でも事業者、当然ながら事業者の適応ビジネスを進めていただくということとともに、自らの事業活動を実施するために内容に即した適応に努めていただくということ、またそれから国、それから地方公共団体の基本への適応に関する施策に協力をいただくと、こういったことも記載をされているところでございます。この適応計画の中ではそういった点についても、しっかりと記載をしていきたいと思っております。

 またそれに関連をいたしまして、藤井委員のほうからは各主体の役割には軽重があるというご意見もいただきました。それもまさにおっしゃるとおりでありまして、法律の中ではそれぞれ国の責務、それから地方公共団体の責務、それに対して事業者の皆さん、国民の皆さんに協力していただくことということで、軽重書き分けておりまして、今の適応計画の案の絵からは見えない格好になっているかもしれませんが、そこはきちんと法に則した格好で役割の軽重を書いていきたいというふうに思っております。

 それからほかの主体、藤村委員、それから南部委員のほうから国民それからNGOといった方々をさらに巻き込んでというコメントもございました。とりわけ適応を進めていく上で地域の取組ということが非常に大事になってまいります。その関係で広域的な協議会の設定であるとかというようなことも法律の中では記載されていることでございますが、そこにはまさにその地域で適応に関わっていただくありとあらゆる主体の皆さんに参画をいただいてということを目指しておるところでございます。

 この広域協議会につきましても、ページでいきますと資料1の6ページの辺りでございますけれども、法律の施行後なるべく速やかに立ち上げて、各地域で取組を進めていっていただきたいと思っております。環境省もその支援をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 この6ページのスライドに関しまして、たしかご質問を原澤先生でしたでしょうか、いただいておりましたけども、※ですか。※があるけれども、これは何かということがございました。すみません、今この瞬間わからないんですけれども、恐らくその地域において必要に応じて、こういう方々にも参画をいただくということかなと思っております。特に地球温暖化防止活動推進センター、これ緩和の関係での設置をされているセンターでございますけれども、実際にその地域で適応の取組を進めていただく上に当たっては、こうした緩和の関係で取組を進めていただいている団体も協議会の中に入っていただいて、取組を進めていただくことが効果的だろうというふうに考えているところでございます。

 どんどん関連で恐縮でございますけれども、その関係で緩和と適応の関連性ということについてもご意見をいただきましたけれども、これまで緩和、地球温暖化対策法、推進法に基づく地球温暖化対策計画ということで、かれこれもう20年ぐらい対策を進めてきたと。それに今回適応の取組が必要になったということで、適応法という新たな法律をつくって取り組むことになってわけでございますけれども、この緩和適応、まさに車の両輪として、二つの法律が両輪となってきちんと進むように環境省がその中心となって進めて、取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 それからそのほか、非常に重要なご指摘としまして、まず住先生からいただいた国環研とそれからほかの研究機関の関係の話があります。この表でございますが、7ページの右上の図でございますけれども、法律上計画の中に情報基盤の中核となる国立環境研究所の役割をきちんと書けということが書いてあったものでございますから、このような整理にさせていただいておりますけれども、実際のところはおっしゃるとおりでありまして、主体という意味でいきますと、研究機関あるいは研究者、アカデミアの役割というのは非常に重要でございます。その点に関しては基本戦略の3番で、研究機関の英知を集約して情報基盤を整備するということで、国立環境研究所が関係の研究機関等とも連携をして進めていくんだということは、きちんと明記をさせていただいているところでございますけれども、環境省としましても、この適応に関する研究の支援には、さらに引き続きこの法律も契機としまして、一層の予算拡充なども考えているところでございますし、できる限り取り組んでいきたいと思っております。

 あと藤井委員から非常に重要なご指摘としまして、費用、かかるコストの試算という点がございました。大変申し訳ないといいますか、残念なことに、この計画の中ではそういったコスト総額の試算みたいなところは、まだ含まれておりません。ここは今後の課題かなと思っているところでございますけれども、これからもう2年後には、さらに温暖化の影響の評価を引き続きこの中央環境審議会の意見も聞きながら進めていくということになっておりまして、その中ではまさにそういった観点もできる限り含めて、ご審議を検討いただいた上で、さらに計画をよりよいものにしていければというふうに考えております。

 大塚委員からご指摘がありました指標の設定についても、あるいはPDCAを回す中での評価のあり方についても、適応策の評価というのは国際的にも定まった方法というのは、まだなかなかない状況かと思っておりまして、そういう意味では法律の中でも評価の手法の開発ということを国が取り組むということも記載されているところでございます。ここについても引き続き将来の課題ということで進めていきたいと思っております。

 とりあえず以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございます。それでは続きまして。

○低炭素社会推進室長

 では続きまして。長期戦略についてもさまざまのご示唆、あるいはご質問いただきまして、ありがとうございます。ご質問についてお答えさせていただきます。

 まず小西委員、あと井田委員、また原澤委員から関連のご指摘を受けました。今後の長期戦略の策定の中でNGOですとか産業界あるいはこの審議会との関係で、どのような意見交換を進めていくのかということでございます。

 この長期戦略の策定に向けましては、まずプロセスとしてこの懇談会から提言案をいただく。その提言案に沿いまして政府のほうでドラフトして、長期戦略として作成、国連に提出するというプロセスを考えてございまして、そのプロセスの中でそうした意見交換、あるいはご指摘いただく場という場を設けることを考えていきたいと思っております。環境省としてもそうしたプロセスは大事だと考えているところでございます。

 また井田委員から、具体的なキーワードとしてはどういった点を重視していくのかといったご指摘ございました。まさにこれから懇談会のご議論ありますけれども、やはり大事なのは日本が今後脱炭素社会を構築していくと、それに向けた明確なビジョンですとか、ゴール、それを定めてそれに向かってイノベーションを起こしていく、そのための社会をつくっていく、パラダイム転換を図っていくと、そうしたことをしっかりと内外に打ち合わせるものにしていくということが大事だと考えております。

 当然放っておいてはイノベーションが進むわけではございませんので、今後ESG金融を含め、どう金融投資をその方面に向けていくですとか、あるいは今後の脱炭素技術とかサービス、そういったものが市場で評価される仕組みの構築、そうしたことを政府の施策の後押しでしっかりやっていくと。そうしたことが書き込んでいくものだと考えてございます。その流れの中でご指摘ございましたカーボンプライシングというのもあると思います。現在そうしたイノベーションの原動力としてのカーボンプライシングの可能性について中環審で、また別途の小委員会でも検討いただいているところですので、そうした議論の進捗を踏まえながら、具体的に検討していくことかなと考えております。

 また三村委員から今後長期戦略のターゲット、どこを見据えていくのかといったことがございました。こちらについても今後の検討ということでございますけれども、まず今世紀後半に脱炭素社会を構築しなければいけないと、そこはしっかり念頭に置くということは必要だと思っておりますけども、諸外国の例を見ましても、その中でまずは2050年という、今世紀半ばをターゲットした形での議論になっておりますので、まずはそうした2050年というところを見据えた検討ということになるのかなと考えてございます。

 また同じく今後各内容、理念的な内容、具体性を持たせること、どうバランスをとっていくのかというご指摘ございましたけれども、ここも難しい検討になるかなと思いますが、まずは明確に示すべき方向性とかビジョン、これをしっかりと具体的に書いていくという中で、2050年、その先ということで不確実性、今の時点で決め打ちしないほうがいいというところ、柔軟性を持って書くべきところもあると思いますので、そうした政策の方向というか、技術の方向性で、そうした柔軟性を持つところとバランスをとって、今後考えていくのかなと考えているところでございます。

 また原澤委員から、いつぐらいまでに検討を進めていくのかといったご質問ございました。これにつきまして、作成スケジュール、時期については油断はしておりませんけれども、ただ来年我が国がG20の議長国を務めるという重要な年ですので、そうしたことも踏まえながら、適切な時期に提言ですとか長期戦略、まとめられるように今後検討してまいりたいと思っているところでございます。

 また南部委員から、今後イノベーション、成長という中で雇用の質の確保、公正な移行というところがございました。これにつきまして、すみません先ほど井田委員の指摘について触れ忘れたんですけれども、今後重視すべきことといたしまして、当然脱炭素社会に向かうということはあるんですけれども、今後の日本の成長戦略として長期戦略考えるべきだということをいただいております。

 この成長戦略という観点でいいますと、例えば持続可能社会に向けて少子高齢化だったり、あるいは地域、今後どう活力を持っていくかと、そうしたことも大事だと思っておりますので、そうした点も大事にしつつ、南部委員からご指摘いただいた今後の雇用ですとか、要するに人材育成、そうしたところも今後の成長の中で重要な論点だと思いますので、こうしたことも今後しっかり検討してまいりたいと考えてございます。

 以上です。

○フロン対策室長

 フロンの関係でございます。まず小西委員からHFOを含めたグリーン冷媒の考え方でございますけれども、基本的に安全性を大前提にグリーン冷媒を推進するということでございまして、現時点で例えばHFOをカーエアコンなどで技術の適応、付加されていますけれども、要は小規模なものについても扱われているわけでございますが、中規模、大規模なものにつきましては今のところ代替技術として自然冷媒しかないという状態でございまして、そういう中で環境省としても自然冷媒技術を導入促進するための自然冷媒補助金というもので政策的に支援をしているところでございます。

 それから大塚委員からフロンのJCMについて、今どういう状況かというご質問でございますけれども、今もう事業者、つまり相手国のタイとベトナムの事業者と、それから相手国の政府の方ともお話を始めていて、まさに回収・破壊の仕組みをこれからつくろうとしているところでございまして、タイについてはできれば年度内に破壊まで行きたいなと思っているんですけども、遅くとも来年度には破壊まで着手していきたいなというふうに考えております。

 それから井田委員から、まずその上流の部分でモントリオール議定書、どんどん厳しくなると、先を見越してやっていくべきというご意見でございますけれども、おっしゃるとおりモントリオール議定書は歴代ずっと前倒しで来ております。なのでこの代替フロンにつきましても、どんどん前倒しされることを前提に、今環境省のほうで導入促進、経産省のほうへ技術開発をして、この議定書の義務は当然国際的にかかるわけでございますので、日本の技術をちゃんと育てて、それで世界の環境対策に貢献していくというふうな考えで、今経産省と一緒になって進めているところでございます。

 一方でそれは上流のほうはだんだん閉まっていくわけでございますけれども、逆に中下流、漏えい対策とか廃棄時回収対策の部分でございますが、漏えい対策については平成25年のフロン法の大改正で措置をされているわけでございますけれども、この廃棄時回収率の問題につきましては、平成25年改正では抜本的な対策は講じられていないということで、そこをきちんと今回ふたをしたいということで調査を行っております。時間を要しているというところにつきましては、おっしゃるとおりでございまして、本当に今最終の分析を行っているところでございまして、早急に審議会においてご議論いただきたいと思っております。

 それから浅野委員からも末端の回収しないところでなめられていると、きちんとフロン法改正をやっていくべきだというご意見ございましたけれども、おっしゃったようなご指摘を踏まえて対応していきたいと思っております。

 それから南部委員から見える化でございます。特にフロンというのは温暖化係数がすごく高いということで、これがつまりプシュッと出てしまうと、どれぐらい悪さをするのかというのは、これまでもるるPRはしてきていたんでございますけれども、これからも適切な時をとらまえて、どんどんPRをしていきたいと思っております。

 それからグリーン冷媒のコスト、誘導策につきましては、先ほど井田委員に対するご説明と同じでございますが、まず技術は開発されているけど、まだイニシャルコストが高いということにつきましては、環境省のほうで導入促進の補助金ということで進めておりまして、経産省のほうではむしろ技術がまだないという、エアコンの部分につきましては、技術開発を支援するというふうな形で誘導策を今進めているところでございます。

 それから中根先生からフロン法ではCFC、HCFC、HFC全部まとめて回収破壊やっていると。JCMでも分け隔てなくやってほしいというところでございますけども、これはJCMでも分け隔てなくやる方向で今検討を進めております。

 それから前回中根委員から地球部会でご指摘がありましたモントリオール議定書のHFCの削減義務につきまして、途上国はこれから先にベースイヤー、基準年生産量をこれから将来に計算することになるので、そうするとその途上国は温暖化係数が高いフロンを意図的につくって、自分たちのベースイヤーの生産量を増やしてしまうんじゃないかと。それに対して何か対策を打つことはできないか。例えば日本の温暖化係数の低いフロンを実際には使ってもらいつつも、枠としては例えば真ん中をとるとか、そういうふうなアイデアをいただきました。それにつきましては今国内のいろんなメーカーと意見交換をして、今勉強させていただいているところでございまして、今後とも検討を進めさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。9分何十秒か時間遅れております。ということで、一応次の議題に移らさせていただきたいと思います。まだある。なるべく時間を考えていただきたいと思いますが。

○大塚委員

 すみません、一つだけ指摘しておくの忘れたの、申し訳ありません。

 適応のところで9ページのところに関係するんですけども、今回の豪雨のようなことがあったときに、災害リスクを考慮した土地利用のあり方というのは、極めて重要になってくるということで、これはぜひ温暖化適応対策と一緒にやっていただくということが重要になってくると思います。

 この点特に指摘しておく必要があると思いますけども、例えば河川法とか都市計画法の中の目的規定に温暖化の適応対策というようなことを入れるとか、そういうことが考えられると思いますけども、そのためには一つの起爆剤としては、今実現していない温暖化対策の基本法をつくって、そこでそういうことを入れるとか、基本法をつくって国交省にもやりやすくしていただくとかいうようなことが考えられると思いますけども、ぜひそのようなこともご検討いただけるとありがたいということです。

 以上です、すみません。

○安井部会長

 ありがとうございました。

 それでは次の議題に移らさせていただきます。議題(4)とそれから議題(5)でございますが、続けてご説明いただきたいと思います。お願いします。

○国際地球温暖化対策担当参事官

 国際を担当しております小川でございます。よろしくお願いします。

 資料がCOP24に向けた気候変動国際交渉の状況についてということで、今の状況報告をさせていただきます。

 表紙を飛ばしておりますが、スライド1、1ページ目に主なスケジュールがございまして、パリ協定の発効後、実施指針の交渉ということで、今年のCOP24での採択を目指して進めているところでございます。これと並行して交渉以外にも先ほど末吉委員からもご紹介があった政府の方々のサミットなど、さまざまな国際会議が開かれておりまして、政府、非政府ともに機運を盛り上げていくということの取組が進んでおります。

 スライド2でございますけれども、主な議題ということで、これらがいわゆる実施指針のそれぞれの内容ということになります。特に日本としましては透明性、すなわちNDCの進捗に関する報告、レビュー、あるいは各国の能力に応じた柔軟性を付与していくということで運用するということで、これについての実施について非常に重視しておりますのと、あとは、JCM等の市場メカニズムを運用する方法に関するガイダンスについて、今まさしく交渉等をしております。

 次、3枚目、スライド3でございますけれども、この交渉ということで、今年5月及び9月に実務者の会合が開かれております。ポイントでございますけれども、COP23のときも300ページを超えるような文書が出てまいりまして、そこから各国の意見を集約をしていく、いろんなオプションが出てまいりますけれども、それと合意できたものについては外していって、重複等も整理をして、透明性、市場メカニズム適応の議題などで適した案に近い、すなわち形だけ、内容はブラケットもたくさん入っておりますけれども、COP決定案というような形での作成が、この9月のバンコク会合で進められております。またさらにそれを決定案に近づけていくべく、議長において適した案を含む、さらなる論点整理をするようにというマンデートが与えられたということで、これが10月の中旬に資料が公開されることになっております。

 他方でやはり今申し上げましたように、なかなかブラケット、合意できていない部分も非常に多く残っておりまして、一つは先進国と途上国の間の取組に差異を設けるべき。例えば透明性のガイダンスの中に先進国用のガイダンス、途上国用のガイダンスというような二つ設けるべきというような強い主張もございますし、資金の支援の予見性、先進国側から今後どのような支援がなされるのか、そのような向上すべきというような主張など、なかなか過去の見解、立場についてはまだ隔たりがございますが、COP24に向けて非公式の会合も、それぞれの議題について行われますので、集約をしていきたいというふうに考えております。

 最後4点目、「タラノア対話」についてご指摘もございました。COP23でフィジーの言葉で「包摂的・参加的・透明なプロセス」ということで、対話が始まっております。日本においてもポータルサイトを設けまして、いろんなインプットをいただきまして、ここにありますように長野県、あと幾つかの民間の方々、NGOの方々、研究機関の方々からもインプットをいただいております。どうもありがとうございます。

 そしてこれを含めて、サブミッションを10月末にやっていきますとともに、COP24の閣僚級セッションでもきちんと発信をしていきたい。さらにはここにありますように気候ウイークというのを開催させていただきます。既にアナウンスもしておりますし、いろんなイベントを開催をして広く募って開催をして、先ほど部会長からもありましたように、研究者の方になるべくリチャードできるように頑張っていきたいと思います。これらの成果について、政治セッションでCOP24中の期間中のタラノア対話においてもインプットをしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○国際連携課長

 では続きまして議題(5)につきまして、国際連携課長福島からご説明をいたします。

 紙で恐縮ですけれども、資料5をご覧くださいませ。

 G7のハリファックス環境・海洋・エネルギー大臣会合が先週19日及び20日にカナダ、ハリファックスで開催されました。議題につきましては、開催概要をご覧いただければと思いますけれども、18日からサイドイベント、19日に環境大臣会合、20日に環境・海洋・エネルギー大臣による共同の海洋会合が開催されております。円滑化のサイドイベントにも環境大臣出席でございます。

 議論の概要でございますけれども、19日に環境大臣会合が開かれました。議題につきましては1ページの①~④でございます。それにつきまして、日本側から中川大臣の発言といたしまして、2ページの冒頭にまとめてございますけれども、気候変動につきましては環境と経済との好循環を実現する好機としてG7が世界の脱炭素化を牽引していくんだと。あと我が国としても脱炭素化に向けた骨太な長期戦略をつくり上げていくんだということを、議場で主張しております。

 また資源循環につきましては、先進事例の共有が重要であって、10月に横浜で開催いたします世界循環経済フォーラムの機会などを活用して、これを我が国としても積極的に推進するということを申し上げております。あと適応につきましては、科学的な知見に基づく適応策の立案・実施が重要であって、生態系を基盤とする適応に関するアプローチにも重要なんだということを主張してございます。

 各国からは、またそれぞれ主張ございましたけれども、それを議長国のカナダが、カナダの理解として議長総括として取りまとめてございます。それが2ページの下からでございますけれども、まず低炭素経済の長期的な経済移行という議題では、SDGsやパリ協定を実施するための野心的な行動を通じて世界的な取組を追求するんだという重要性を多くの国がこれを共有してございます。また、十分な水準でのカーボンプライシング、あるいはグリーン・ファイナンスのターミノロジーといいますか、タクソノミー、用語の分類法の開発、あと気候変動関連の財務リスクの開示などの市場ベースの政策の重要性ということも強調されてございます。

 循環経済につきましては、その2ページ下にございますけれども、海洋ごみ問題の文脈からも循環経済は重要であって、ライフサイクル・アプローチが大事なんだということが言われてございます。

 また3ページに行きまして(3)でございますけれども、これは緩和でございますけれども、やはりパリ協定、あるいはタラノア対話の重要性ということが強調されてございます。

 3ページの(4)適応と自然保護におきましては、我が国から主張いたしました生態系を基盤とするアプローチや自然に基づく解決策というのも重要性も認識されておりますし、あと特に自然保護につきましては来年、フランスが議長でG7を開催いたしますけれども、そこで生物多様性に焦点を当てるという話がフランスからございまして、これも多くの国から歓迎されてございます。

 続きまして3ページの下でございますけれども、20日に海洋会合というのが、3大臣の共同で行われました。我が国からは中川大臣と、あとは内閣府の総合海洋政策本部が出ております。中川大臣からは3ページの下にございますとおり、海洋プラスチックごみ対策が喫緊の課題であって、途上国を含め世界全体で取り組む必要がある。我が国では、6月にG7サミットで議論されました海洋プラスチック憲章につきましてでございますけれども、その憲章の内容を取り込み、またそれを上回るような形で来年のG20までに「プラスチック資源循環戦略」を策定するんだということで、現在中環審の循環型社会部会で議論が進められておりますけれども、そういった我が国の方針もご説明しております。

 あとは4ページの上に行きまして、来年のG20、日本開催ではG7各国が結束し、G20の枠組みで途上国も巻き込んだ実効性のある取組というのを議論していきたいということを申し上げております。

 これに対して各国からは4ページ、3行目以下にありますように、プラスチックごみ対策は世界全体で取り組む必要がある。片やこの分野でもイノベーションが重要である。あとは日本のG20に期待するといったような発言がございました。

 これを踏まえまして、議長国カナダによります議長サマリーが4ページ下でございますけれども、下に四つポツございますけれども、一番上のポツにありますように、海洋プラスチックごみ問題は喫緊の課題であるということが共有した上で、下から2番目のポツにありますように、ライフサイクル・アプローチの重要性ということも認識されておりまして、あとはやはりG20でのさらなる取組というのが歓迎するということでございます。

 また4ページ下にございますけれども、研究とイノベーション、そして5ページに行きまして、2番目のポツにありますけれども、全ての人による行動が必須である。やはりNon State Actor、あるいは市民も巻き込んだ全ての人による行動が必須である。また途上国支援が重要であるといったことが、大体の共通点でございます。

 これを踏まえました成果文書といたしまして、7ページからG7イノベーションチャレンジという文章が取りまとめられてございます。これはG7が今後取り組むべき活動の方向性を、ある意味指針的に示したものでございまして、①製品設計・廃棄物防止、②廃棄物・廃水管理及びクリーンアップ、あと8ページに行きまして③市場、教育、普及啓発といったことの方向性を示してございます。

 あとは実施メカニズムといたしまして、世界銀行やADBなどを活用しながら、途上国への支援というのも進めていくんだということがうたわれてございます。

 5ページにお戻りいただきまして、このほか2国間会談も中川大臣、多数こなしておりまして、米国EPAは長官代行と議論を行っておりまして、気候変動対策に取り組むことが重要であるということは再確認しますとともに、海洋プラスチックごみ問題の分野においても積極的に連携していこうという意見交換をしてございます。

 ほかは(2)にありますように、各国とのバイ会談という、G20に向けた連携、あるいはCOPに向けた連携というのを確認してございます。

 あとはサイドイベントで「持続可能なファイナンスに関する円卓会議」というのを18日に開催されまして、本日おいでの末吉委員にもご出席いただきまして、ESG金融懇談会の動きやグリーン・ファイナンスについての我が国の取組を紹介し、今後も積極的に取り組んでいきたい旨を発言しております。

 また、中川大臣は、20日の「G7インスピレーションエキスポ」というサイドイベントにも参加いたしまして、先ほどご説明いたしましたような我が国の方針というものを世界にアピールしているところでございます。

 雑駁でございますけれども、以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。ただいまのご報告に関しましてご質問、ご意見等ございましたら、またお手元のネームプレートを立てていただければと思います。いかがでございましょうか。じゃあ今度はこちらから参りますか。今回こっちから回します。それじゃあ佐藤委員から行きますか。佐藤委員、お願いします。

○佐藤委員

 ありがとうございます。今の議論と直接関わるかどうかわからないんですが、前段で言い忘れたこともあるので、一言言わせてください。

 私この間、国立公園であるとか、あるいは国立公園の周辺の里山とか、そういったところをフィールドを歩く機会が多かったんですけれども、そこですごく強く感じたのは、せっかくの気候変動対策が地域社会でもはや敵視されているような傾向があるということを、いろんな人から聞かされてきました。ご承知のように、里山の景観の中に太陽光発電の施設が今たくさん建設されていて、それが地域社会の人からすると地域とは何の関係もないような、ほかのところから来た企業の人が突然つくってしまって、それで地元に何のメリットもない。美観も損ねた上に、今年の7月の豪雨災害のときには太陽光発電の敷地が崩れて新幹線が止まりましたけれども、ああいった状況も起きている。

 これというのは温暖化対策が地域にとって縁遠いもの、あるいは太陽光発電を推進するということが逆にマイナスというふうな印象を与えてしまうので、これはとてもゆゆしき事態だなと思っています。環境省もアセスの対象にするという方向性を打ち出していただいているようなので、それは大変結構だと思います。

 それともう一つ、世界の先進的な動き、先ほど末吉委員からもご紹介あったように、そういった動きにリンクしてRE100であるとか、そこにソニーとかトヨタとか、そういう大手企業が入っていくというのは大変重要なことだと思いますけれども、日本の場合ご承知のように企業指数の99%以上、中小企業ですよね。従業員数で言っても7割以上が中小企業です。こういう部分が温暖化対策というのはとても大事だ、メリットがあるんだ、地域経済にもプラスになるんだということを実感できて、初めて温暖化対策に対する危機感というのが、日本の全体で共有できる状態になるんではないかというふうに思います。

 日本、非常に世界に比べても台風の被害とか大きいところです。そういう意味で言えば太陽光にしても風力発電にしても、強大化する災害に対応できるような技術開発というのを進めれば、これは世界的な全体のトレンドなので、これは途上国に対する支援にも役立つでしょうし、日本の成長にも役立つだろうと思います。そういう意味も含めて、地域の視点も忘れないでいただきたいというのを一つ指摘させていただきたいと思います。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは藤井委員まで。

○藤井委員

 COPについて質問いたします。

 主要な課題についてここで列記されていますが、これはこれでいいのですが、論点としてなのですが、例えば市場メカニズムについては、今、CDMについてはここで紹介されませんでしたが、最近の報告によると、これまでのCDMプロジェクトはほとんど効果がなかったという内容のものが出ています。つまり追加的な効果がなかったと。CDMプロジェクトにしなくても通常のビジネスとしてやれているものを、CDMにしているものが多い。それよってのCO2の削減効果というものはあまりなかったというデータも出ております。それから結局は途上国対策が一つの大きな課題だと思うのですが、途上国向け資金を巡っても今、「緑の気候基金」のあり方をめぐって、途上国と先進国で大きな議論が起きているようにも聞いています。

 では我が国がそういう中で、途上国対策をどうするのかというのが見えていません。日本はJCMを推進していますが、こうした市場メカニズム的なものをグローバルな温暖化対策の軸にしていこうとしているのか、あるいは基金のようなものを推進するのか。基金はもちろん日本だけじゃなくて、先進国全般の対応がも求められるものですが、ファイナンスのあり方として、緑の気候基金についてアメリカがもう資金拠出をしないという姿勢を明確にしている。では他の先進国で負担していけるのかどうか、それについての我が国はどのようなスタンスなのか。交渉ごとでしょうから、軽々に言えない部分もあるのかもしれないけれども、結局はそれが国民負担にもなっていくわけなので、市場メカニズムを重視していくのか、両方なのか、あるいは全ての対策なのかもしれませんけれども、日本のスタンスについて、もう少しわかりやすくご説明いただければと思います。

○安井部会長

 それでは三村委員、お願いします。

○三村委員

 ありがとうございます。私はCOP24に向けた交渉の状況について、一つ質問したいと思うんですが、それはグローバル・ストックテイクの議論の状況がどうなっているかということです。

グローバル・ステックテイク、パリ協定を有効に実施するために組み込まれた非常にいい方法だと思っていまして、5年に一度到達点を確認して、次を考えようということなわけですよね。ミチゲーションの場合は、2℃の目標を達成するために、世界各国の取組を合わせたら、それに十分なものになっているかどうかというのを検討するという、全体の枠組みとしてはそんなことになるのかなと思うんですけれども、それはかなりわかりやすいと。

 一方、適応策のグローバル・ストックテイクをどういうふうにやるのかというのは、いろいろ考えなきゃいけない。というのは将来の気候変動によるリスクがどう変化します。さて、各国がやっている適応策を実施したら、そのリスクがどこまで軽減できるのかということを、世界全体で評価するということですから、これは非常に難しい。

 そういうことを具体的に条約の実施としてやっていくために、何を各国がやらなきゃいけないのかとか、そういう複雑な議論をしなきゃいけないんじゃないかと思うんですけれども、現状はどこまでそういうことが考えられているんでしょうかというのが私の質問です。

○安井部会長

 ありがとうございました。井田委員、お願いします。

○井田委員

 ありがとうございます。今の三村先生のお話にも関係することなんですが、やがて目標の積み上げを求められるんですよね。それの第一歩がCOP24だと私は認識しているんですが、現状の目標見直しという、さらに強化していくということに関して、環境省はどのようなことをお考えなのかというのを伺いたいと思うんです。

 やはりここで関わってくるのは、私、エネキの見直し、なかなか難しいんだったら、エネキ以外ということになりますよね。そうするとJFCだと思うんですけども、先ほど馬場さんから上流は締まっていくとおっしゃったんですけど、私今の段階でそんなに楽観的に上流がどんどん締まっていくとは思わない。繰り返しになって申し訳ないんですけど、今の技術があるのに入らないんだったら、今までの政策大転換して、プライシングであるとか、規制であるとか、両輪をやっていくという、その中でJFCが減っていけば当然目標の見直し、深掘りということにもつながると思うんですが、いかがでしょうか。

 それと日本で30%しか回っていないものを、途上国に移転したところで、私はこれがそんなにうまくいくとは思わないんです。やはりリープフログ的に今ある自然冷媒とか、上流の技術を途上国にどう移転していくかということのほうが重要ではないかと思うんですけども、これから排出量、使用量増えてくるわけですから、途上国に回収を支援するというのは悪いことではないと思うんですけど、もっと大事なことがあるのではないかというふうに思います。

 非エネキ以外の排出ということになると、今議論して私気になっているのはプラスチックのことなんですけども、今どういう議論の中でポイントになっていることの一つは、日本の70%ぐらいのプラごみはサーマルリサイクルというような形で燃やされていると。これ聞こえはいいんですけども、海外には通用しないロジックで、ワンス・スルーで石油でつくったものを燃やしているだけじゃないかという議論があるのはご存じだと思います。

 将来の脱炭素とかいうことを考えたときに、今のような形でプラスチックを燃やしていくということがいいのかどうかを、温暖化対策、パリ協定で脱炭素という考えから、これにどうアプローチしていくというふうにお考えかというのを、ぜひ地球環境局の方々に伺いたいと思います。よろしく。

○安井部会長

 ありがとうございました。大塚委員、お願いします。

○大塚委員

 アジアの国とかほかの国で使っているHCFCとかHFCとかCFCの大量の物の回収をやらないと、これからのものだけをターゲットしているわけにはいかないので、だから環境省は今アジアとかそういう範囲で既に使われているHFCとかCFCの量を、温暖化係数も掛けて、どのぐらいなものかというのを説明していただくといいと思うんですけど、私はアジアも回収はやらないといけないと思っています。それからその前に、井田さんとはいつも意見が合っているので、今のはすみませんけども。資料のそっちも、でも温室効果係数が高いので結構な量なんです。

 それで資料4との関係でお伺いしておきたいのは、多分COP24で今回JCMを市場メカニズムで入れていただくことになると思うんですけど、これは条件をつけられる可能性はないのかというところを一つお伺いしておきたいと思います。パリ協定でも一定の条件はついていたので、それとの関係はどういうふうになるのかということが気になります。

 それからやや後ろ向きの話になっちゃうかもしれません、申し訳ないですけども、アメリカは今回の、今までの成果物という、さっきの話にもありましたけども、結構積極的に議論してくれているんでしょうか。腰が引け始めているとまずいかなという気もするので、そこはお伺いしておきたいところです。

それからプラスチックのほうに関しては、G20に向けてきっちりやっていただいているようで、大変いいと思いますけども、最後はどういう目標を打ち出せるかということになるかと思うので、リサイクル回収のところとそれからリユースのところで、何らかの目標を立てられるかどうかというところが多分重要になると思うんですけども、何かイメージを持っていらっしゃることがもしあれば、教えていただきたいと思います。

 以上です。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは小西委員ですか。

○小西委員

 ありがとうございます。2点。まずタラノア対話なんですけれども、これすごく一生懸命盛り上げてくださっていて、私たちもこれからCOP24に向けていかに盛り上げていくかということをすごく考えております。

 今もう末吉委員がいらっしゃらなくなったので、10月12日にはJapan Climate Initiativeの大きな、これ「We Are Still In」の日本版ですけれども、開催させていただきますし、あとキャンジャパン、気候変動NGO全体でのCOP24に向けてのイベントも、ちょうどこのウィークに当てるために11月19日以降にしようとしております。

 それで、いろいろなものがあるんですけれども、例えば欧州の議員ですとか、アメリカの議員ですとか、いろいろいらっしゃるときには、必ず私たちNGOとの対話という機会を設けてくださっています。最近の日本の政府もアメリカとかヨーロッパに行かれる際には、現地のNGOさんとの意見交換会をされるという話をちらほら聞いておりまして、非常に心強く思っているんですが、実際タラノア対話やっていくと、どうしても幾つも大きなイベントを開催するというようなことになってしまいがちなんです。ですので、これを実質上の非公開アクターを含めての、一緒に温暖化対策をやっていくためのものとしていくためには、より意見交換が進むということが重要なんだと思うんですが、イベント開催を超えたタラノアのあり方というものに関して何かお考えがあれば、ぜひお聞きしたいなと思っております。

 あと1点、時間がきっとなくなってしまうと思うので、カーボンプライシングも一言だけ言わせていただければと思うんですが。

○安井部会長

 多分、なくならないと思います。大丈夫です。

○小西委員

 なくならない。わかりました。じゃあ後ほど。

○榮委員

 経済界の立場からCOP24に関してお願い、あるいは意見を申し上げたいと思います。

 現在交渉中でありますけれども、パリ協定の実施指針というのはやはりグローバルの視点からCO2を削減すると、こういう目標があるわけでございます。協定の実効性、それから公平性を担保する上で非常に重要だと考えておりますので、政府におかれては引き続き粘り強く交渉に臨んでいただきたいと考えております。またこういったルールの交渉に加えまして、COPの場では、近年さまざまな主体による温暖化対策の取組のアピールがなされております。政府においても前向きに、ぜひ国際社会における日本のプレゼンスを高めるようなPRをしていただきたいと思います。

 産業界の立場で申し上げますと、例えば日本の企業が生産しております製品であるとか、あるいは技術、プロセス、あるいはこれらの技術移転を通じて、グローバルにはCO2削減に貢献しているわけでありますけども、こういった点もぜひアピールしていただきたいと思います。

 経団連としても、COPへの代表団を派遣いたします。サイドイベントも用意してございます。こういった場で我が国の産業界の強みを生かした世界全体でのCO2削減について、前向きに発信していく所存でございますが、政府においても各国のご理解が獲得できるよう、官民連携してこういった施策を示させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○安井部会長

 ありがとうございました。それではご質問が幾つかございましたので、回答をいただける部分でお願いしたいと思います。

○国際地球温暖化対策担当参事官

 いろいろな質問、ご意見ありがとうございました。

 まず佐藤委員から、中小企業ということで、先ほどJCIのご紹介あったと思うんですけれども、JCIでも非常にたくさんの企業で、特に中小の団体の方も入っていただいて、その取組を推進しようということで進めていただいております。また政府とJCIの、いわゆる非政府、政府との意見交換会も随時やっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に途上国の支援ということで、毎年その交渉とあわせて、日本としての途上国支援のイニシアチブということを発表しておりまして、今年もそれをきちんと準備をして、メッセージを出していきたいと考えております。それは緩和もそうですし、適応もそうですし、全ての分野を含めて総合的にやる。また資金についても1,000億ドルという、先進国全体の目標ございますけれども、これに対しての日本のコミットメントというものも、COP22のときに総理が発表されていますが、これを着実に推進していく、実施していくということで取り組んでおります。

 あとGSTについての中の適応でございますけれども、そもそもどのような資料を含めて、このグローバル・ストックテイクの中で勘案していくのか。例えばAdaptation Communicationでありますとか、その取り扱いについても幅広い議論が行われておりますので、今ちょっと時間がないので、また個別ご報告をさせていただきたいと思います。

次にCOP24で目標の積み上げということですが、実際NDCについて現時点で次のNDCの報告というのは2020年になっております。この時点からグローバル・ストックテイクも含めて次の積み上げについて議論がされていくというふうに承知をしております。

 次に大塚委員からありましたJCMについて条件がつけられるかということですけれども、基本的にそのJCMの制度におきまして環境十全性とか、非常に配慮をしたものとなっておりますので、ここの可能性は非常に低いのではないかというふうに考えております。むしろ京都議定書の中のCDMとパリ協定とは全く趣旨が違いますので、例えばダブルカウントを回避するというようなことで交渉を進めておりますし、JCMがきちんと運用されるように交渉を進めていきたいというふうに考えております。またアメリカについては、非常に積極的に議論と交渉に参加をされておりますし、まとめ性等、きちんと実施されるように参加をいただいておりますし、いわゆるアンブレラグループという中でも、意見を調整して取り組んでいるということでございます。

 次にあとタラノア対話についてありました。また榮委員からもきちんとPRをしていくということで、先ほど申し遅れましたけれども、日本のタラノア対話は別に、あとパピリオンございます。パピリオンでいつもちょっと言い方があれですけれども、たしか非常にシンプルでなかなか目立たないんですけれども、場所をちゃんと確保して、かつきちんと来ていただけるように今年は準備に力を入れておりますのと、また今おっしゃったように日本の脱炭素というのがきちんとメッセージが伝わるように展示、あるいはサイドイベントも含めて準備をしてまいりたいと思いますので、引き続きご協力をよろしくお願いいたしたいと思います。

 以上です。

○安井部会長

 お願いします。

○国際連携課長

 国際連携課から、大塚先生のプラスチック関係で、今後具体的にどうするのかというご質問でございます。

今回のG7の大臣会合で、来年のG20に向けたG7の結束が確認されたということは、非常に大きかったと思っております。今後の展開といたしましては、キーワードは先ほどご説明しましたけれども、やはりイノベーションと途上国支援だというふうに思ってございます。国内におきましては、まずは「隗より始めろ」で、現在循環型社会部会でご議論いただいておりますプラスチック資源循環戦略に基づきまして、3Rや廃棄物管理、あるいはそのイノベーションといったものを進めていくことになるのだろうと思っておりますけれども、これは今現在循環型社会部会までご議論中でございます。

 これと並行いたしまして、私ども国際担当のほうといたしましては、今後いろいろな国際会議や2国間のバイ会談などの場などを活用しつつ、各国あるいは国際機関との意見交換、連携強化を進めていこうと思っております。特にアジアが主要な排出源という学術論文もございますので、アジアとの連携、重要かと思っております。このように今後いろいろ議論を深めていきながら、具体のことは今後でございますけれども、来年6月のG20では、途上国を巻き込んだグローバルで実効性のある取組というのを議論して打ち出していきたいと思っております。

 また進捗につきましては、折々ご報告させていただければと思います。

○安井部会長

 ありがとうございました。

○フロン対策室長

 続きまして井田委員から温暖化対策の目標の見直しということでご指摘ございました。温対計画、3年ごとに見直しをしていくということで、今後目標も含めて検調してまいります。その中でも特にご指摘ありました非エネキフロンについての今後の対策、方向性ですとか、プラスチックも資源循環戦略をつくっていくということで、施策の強化、そうした方向見通しも含めまして、今後議論していきたいと考えているところでございます。

○総務課長

 フロンでございますけれども、井田委員から規制やプライシングも含めてどんどんフロンの深掘りをしていくべきだというご意見ございましたけれども、まさにそれをするためのデータを今最終分析中でございまして、早急に審議会において議論いただきたいと思っております。

 それから途上国に日本の技術を移転するのはいいんだけどもと、JCMで回収を支援してもどう進むんだろうかというご意見でございましたけれども、例えば今タイでは、E-wasteの仕組みを導入しようという動きがございまして、そういうふうに途上国で規制が入ろうとするタイミングをとらまえて、それであわせてフロンを回収してくださいみたいなことをすると、持続的な仕組みになるかなと思っておりまして、そういうふうな形でうまくJCMでお金を払ったら終わりということではなくて、できればきちんと継続するように進めていきたいと思っております。

 それから大塚委員からCFC、HCFC、HFCのアジアの排出量、かなりの量に上るはずだけれども、どれぐらいかということでございますけれども、これについてはすみません、今手元に数字ございませんので、きちんと整理をして委員の先生方にお伝えしたいと思います。

 以上でございます。

○安井部会長

 よろしいですか。どうぞ。

○総務課長

 井田委員から、プラのサーマルについてどう考えているんだという、大変深いご質問をいただきまして、どうお答えしたらよいものかと悩んでおるところでございますけども、日本の場合、伝統的に焼却をして無機化して埋めるというやり方でずっとやってきて、諸外国にはなかなかそういう習慣がなかったというのもあって、サーマルという考え方というのがなかなかというのは、もともとあった問題なんですけれども、いずれにしても焼いたらCO2出るし、埋めたら将来世代にずっと残っちゃうしということで、既に出回っているプラスチックについて、これをどう扱うかというのは、これはかなり難しい問題だと認識していまして、これも今後プラを扱っていく上での大きな議論になっていくかと思います。現時点でこれといった解があるわけではございません。申し訳ございません。

○安井部会長

 これでよろしゅうございますか。では一応のご回答をいただいたということにして、この議題は終了させていただきます。

 今確かに7~8分遅れておりますけど、この議題(6)基本的には報告事項でございますので、議題(6)はできるだけ簡単にご報告をいただいて、どうしてもあるご意見だけ伺うという形で進めたいと思います。

○総務課長

 それではその他ということで、資料6シリーズにつきまして、ご紹介をさせていただきます。

 まず資料6-1でございますが、こちら来年度に向けての我が省の重点施策の概要版とその詳細版ということになっております。

 続きまして資料6-2が、先ほど来ずっと話題になっておりますカーボンプライシングにつきましてでございまして、こちらは小委員会のほうを設置をさせていただきまして、これまでに2回ほどご議論をいただいておるところでございます。先ほど来質問もいろいろいただいてございますけれども、まずはこちらのほうでご議論をいただいた上で、適宜この部会においてもご報告させていただきまして、またご意見をいただければと思ってございます。

 続きまして資料6-3というパワポ2枚がございます。こちらIPCCの総会が来年度京都で開催されますということと、先ほど来お話も出ておりますが、1.5℃特別報告書が間もなく出るということのご紹介でございます。

 1枚めくっていただきますと、「いぶき」の2号機でございます。こちらを来月、10月29日に打ち上げ予定ということでございます。諸元が真ん中よりちょっと下のところの赤い枠組みで書いてございますけれども、調査対象、観測対象として一酸化炭素もはかれるということになっていまして、人為のものなのか、自然由来のものなのかということを判断可能になってくるということをあわせてご紹介させていただきます。

 続きまして資料4シリーズというのがございまして、こちらは企業のほうでいろいろ取り組んでおられます企業版2℃目標SBTとか、あるいはRE100と、あとはTCFDといったようなことにつきまして、我が省においても助言とか説明会開催とか、そういった支援をさせていただいておりますということのご紹介と、あと資料4-3は、再エネの加速化プログラムということで、昨年度取りまとめておりますので、地域の省エネ、再省蓄エネということを進めていくために、さまざまな補助制度もございますということをご紹介させていただいております。

 それから最後資料6-5というのがございますけれども、こらちは海外における環境インフラの戦略についてまとめてご紹介をさせていただくものでございます。

 簡単ですが、以上です。

○安井部会長

ありがとうございました。ただいまの説明に関しまして、小西委員は当然として、ほかの方でも何かございましたら。できるだけ短目に。最初に小西委員から、それじゃあお願いします。それから小林委員に戻ってまいります。小西委員先に。どうぞ。

○小西委員

 ありがとうございます。手短に。

カーボンプライシング、確かにこれ経済成長につなげていくドライバーとしてのカーボンプライシングの可能性について審議するとなっているので、非常に気になるのが、結局カーボンプライシングが経済成長につながるか否かといった研究の議論に非常に偏重していると感じられるんです。

 今まで過去本当に10年にわたってカーボンプライシング、議論されてきまして、もう本当によく皆さんご存じのように、この前の研究会の報告書も非常に詳細に調べていますので、これ一歩進んで小委員会になったということは、研究から実施へ踏み込んでいく検討なのかなと理解しているんですけれども、そうなると本当は今まで学んできたレッスンズランド、諸外国の例を日本に当てはめた場合に、どういったものが日本に適しているかということを具体論を本当に議論していくべきなんじゃないかなと思っております。ですので、この審議の内容についてどこまで踏み込めるのかといったことを、ここでお聞きできればなと思っております。

○安井部会長

 それじゃ小林委員、どうぞ。

○小林委員

 ありがとうございます。同じくカーボンプライシングについてでございます。カーボンプライシングはエネルギー政策とも密接に関係しているということから、第五次の環境基本計画に掲げます「環境・経済・社会の統合的な向上」の考え方や、同じく第五次のエネルギー基本計画にあります「S+3E」の考え方とも十分に整合性をとっていただくことが1点目でございます。

 次に、世界の潮流、事例だけではなく、そのメリット・デメリットや、日本国内の事情も丁寧に見ていただくことにより、慎重なご検討をお願いしたいというのが2点目でございます。

また本検討に当たりまして、小委員会から本地球環境部会へのフィードバック、及びこの部会からの意見を小委員会での検討に反映することも引き続きよろしくお願いいたします。

 以上です。

○安井部会長

 それではこちらに回って、河上委員、お願いします。

○河上委員

 ありがとうございます。私もカーボンプライシングの件でございますけれども、全体的な話は今、小林委員からありましたので、そこはもうしゃべりませんが、事、電力部門に関しましては、自主的取組と省エネ法、高度化法、この三点セットで2030年のエネミックスの達成に向けて今一生懸命やっているわけですが、既に枠組みの構築がなされており、暗示的なカーボンプライシングが存在しているという状況でございます。

 したがいまして別の新たなカーボンプライシングを入れていくということになれば、既存のこの枠組みをどうしていくかということを含めて、政策全体としてどうしていくか、俯瞰して考えるべきだと考えておりまして、いわゆる排出権取引のような明示的なカーボンプライシングをさらに上乗せするということについては、導入ありきではなくて、慎重なご検討を引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○安井部会長

 増えてしまいましたね。どうぞ。

○大塚委員

 2点ございますけども、一つはIPCCの第49回総会との関係ですけども、1.5℃の特別報告書というのが採択されるということですが、新聞の報道によるとかなり1.5℃目標との関係で、非常に難しい状況になってきているという、現在の排出量を続けると、とんでもない状況になってきているということが出ていると思いますけども、それが本当の、そのとおりの報告書になるかどうかはわかりませんけども、恐らくそちらの方向に行くんだと思いますが、先ほど来出ているグローバル・ストックテイクとの関係もありますが、日本では今、2050年の長期目標を立てた後、もっと厳しくしなくちゃいけないということになる可能性もあると思いますが、そのときはどういうふうにされることなのかということを、ちょっと確認させていただきたいと思います。

 それからカーボンプライシングについては、検討会にも参加させていただいておりますので、ここでは一言だけ申し上げておきますが、小西さんのおっしゃることもよくわかるんですが、経済成長とか日本の今の状況との関係でいっても、企業の内部留保はこれだけ止まっていて、アベノミクスが第3の矢がうまくいっていないという状況のときに、早く対応する必要が非常に高いのではないかということを申し上げておきたい。そのためにカーボンプライシングも一定の効果があるのではないかということを申し上げておきたいと思います。

 以上です。

○安井部会長

 荻本さん、どうします。

○荻本委員

 すみません、途中で上げたんで。プライシングをしようとすると、非常にたくさんの事業体を相手にしてやらないといけないと。そのときに実際にやろうとすると経費、手間がかかるというようなことで、すそ切りが行われる確率が非常に高いんじゃないかなと思います。

 ほかの制度でも我々も見ているように、すそ切りをするとおのおのの企業は非常に賢く反応してしまうので、本来の役割を果たさないで弊害が出てくるということが発生します。ですから、趣旨の善し悪しというのはあると思うんですが、実効を持つような実施の方法をぜひお考えいただいて、ただやるという目的でやってしまって弊害が起こすことがないようにはしていただきたいというふうに思います。

 もう1点は、地球環境問題、非常にたくさんの政策を打たないといけないということで、ある部分にカーボンプライシングを掛けるということが、ある部分の別の政策を妨げるというような可能性もあります。この点についてもやりやすさというところに惑わされずに、どうやったら全体に投網がかかるのか、かからないのかということを、この分野でもぜひ考えていただきたい。そうしませんと歪んだ制度になって、本来の政策目的を達成できない可能性があると。

 以上です。

○井田委員

 すみません、簡単に。カーボンプライシングなんですけども、小西さんおっしゃるとおり、さんざん我々勉強はしてきたわけです。パリ協定があってSDGsがあって、今こういう状況でカーボンプライシングの議論をするんだったら、今お二方の発言にもありましたけれども、もっと具体的な制度設計をどうする、本当に入れることを考えて、じゃあそのための具体的な制度設計をどうするのかというようなことを、かなり具体的かつ詳細な議論をする必要があるというふうに思う。

 先日の第2回の長期戦略の懇談会でも、私は意外と皆さんカーボンプライシングにそんなに否定的でないなと議事録を見ていて思ったんですけども、制度設計次第だというような声、結構産業界からも出てきているので、これを今早急にやってやらないと、次、この機会を逃したらいつ入るかわからないというふうに思うので、そこら辺覚悟を決めてやっていただきたいというふうに思います。

 それともう1個、TCFDなんですけども、これ非常に重要な取組だと思っているんですが、多分藤井先生は、末吉さんお帰りになっちゃいましたけれども、ご専門なんですけれども、資料には取り込む経営の支援というのはあるんですけども、これもただ支援と言っていていいのか、もうちょっとこういうことをちゃんとやらないと、大変なことになりますよというようなリスクを企業に見せていくことというのは、重要でないかと思うんですけども、これを日本におけるスタンダードにしていく上では単なる支援でなくて、それ以上のことお考えなのかというのを伺えればというふうに思います。

○藤村委員

 ありがとうございます。私も小委員会拝聴させていただいているんですけども、あの場は具体的なカーボンプライシングの進め方とか、制度について議論する場のはずなのに、依然として相変わらず入り口論で議論しているなということを強く感じました。かれこれ30年近く同じような議論をしているわけで、この先どうなるんだろうかと、とても心配です。実際もう30年近く私たち自身もCO2削減しようと頑張ってきたわけですけれども、現実には1990年のレベルから減っていないわけです。

 ということは、これまでのやり方では到底もう無理。自主的取組をやっていますではなくて、とても今までのやり方では無理ということは明らかなはずなのです。なので、ぜひ小委員会においては、専門の委員の先生方は具体的な提案をどんどん出していただきたいと思いますし、また反対の委員の方からには、反対ならほかにどうやったらCO2を削減できるのかと、80%削減目指すのかという、そういうアイデアをぜひ出していただきたいなというふうに思います。そういう議論をもとに、この部会でも本質的な議論というのをもっとやっていかないと間に合わないと思います。

 環境省の方には、ぜひ一部経済界とか経産省に遠慮することなく、これでやるんだということを、常に明確な意思の表示をしていただきたいと思いますし、皆さん頑張っていらっしゃるのは私たちも理解しておりますし、炭素税などについては海外で成功事例もありますので、頑張るんだということを自信を持ってやっていただきたいなと思います。

 それからもう1点すみません。先日私たちグリーン連合では、炭素税は国民的議論を踏まえて早期に導入をということで、大臣に要請をいたしました。もちろん私も含めて税は嫌です。だけれどその税が公平でかつ持続可能な社会づくりに役立つ税ならば、理解は得られるというふうに思います。

 ですので、そういう国民、あるいは脱炭素化に向けて頑張っている中小企業を増やすためにも、現在の温暖化対策税がどういうふうに使われているのかということを明確に説明すると同時に、炭素税を導入した場合、どんな使われ方なら将来世代に誇れる税になるかといったようなことも議論する場を、国民的なところで各地でやっていただきたいなと。実際本当はそういうことは環境省が音頭を取ってやっていただきたいんですが、なかなか難しそうなので、今グリーン連合では、ささやかではありますが、そういう場をつくって議論をしようと。それをもとに市民団体として提案をしようということも考えているところです。、私たちのそういう市民の意見と、それから専門家の意見をあわせて、制度づくりを早急にやっていただきたいということ、本当に強く思います。

 それからもう1点、さっき言い忘れたんですが、どうも成長とか産業界ということを、とても強くおっしゃっているんですが、もちろんそれはとても大事なことだと思うんですが、有限な地球環境の中で成長し続けることはできないと思うんです。持続する社会、市民が幸せになる社会ということも、一方で強く言っていただきたいというのは、市民の代表としてそう思うところです。

 以上です。

○安井部会長

 藤井委員、お願いします。

○藤井委員

 最初に、それぞれの役割ということで、政府の役割大事ですよと言いました。規制をつくったりするのは政府しかできないので、そういう視点をしっかり踏まえて、

 政府しかできないことをしっかりやってください。非常に必要な点です。

 カーボンプライシングについては、私これはやるべきだと思いますが、今の議論はタックスにみんな走っているように思われます。タックスと排出権取引は当然違います。タックスの場合、課税されると企業は逃れられませんが、排出権取引の場合は工夫によって、むしろプラスの効果も得られる。そこにカーボン価格の意味が出て来ます

 つまりカーボンプライシング政策で何を目的にするかというと、企業経済社会活動からCO2の排出を減らしていくという方向に経営を転換させていただくということだと思います。そういう視点を議論の中でぜひ入れていただきたい。今日、参加されている委員の方の中にも、プライシングの小委員会に入っておられる先生方もいらっしゃるので、ぜひタックスありきでやられないようにしていただきたい。タックスは世界的に見れば補完手段だと思います。排出権取引に対する補完手段としての役割が炭素税だと思います。もちろん税の役割を、全面否定するわけじゃないですが、温暖化対策に絞った目的税としての炭素税というのは、税法全体からいっても必ずしも望ましいものではないという議論もあります。

 もう一つ脱炭素経営について、その促進を政府が補助金等で支援している点です。もちろん企業への支援もある程度は要るんですが、例えばSBTとかRE100といった取り組みは、みんな海外のNPOの活動なんです。民間の活動です。民間の団体が自主的にやっている活動に、自主的に企業が手を挙げて進んでいるものを、一国の政府がどこまで支援するのかという点に疑問があります。例えばTCFDは……。

○安井部会長

 すみません、短目にお願いします。

○藤井委員

 TCFDは会計の話に絡んできますので、政府が制度として取り組むことが必要だと思います。何でもかんでも脱炭素関係のものを政府が支援すればいいということではないと思います。政府がやるべきこと、民間に任せるもののめり張りをつけていただきたいと思います。

○安井部会長

 佐藤委員、申し訳ございませんけど、ちょっと今回下田委員で終わりにしたいと思います。

○下田委員

 話が全然変わるのですけれども、私が今一番懸念しているのは、今日部会長が一番初めにおっしゃったことで、一般の市民とか国民の緩和策に対する関心が低過ぎるのではないかということです。この夏の事象で、適応策に対する関心というか重要性というのは認識されたと思いますけれども、今年のようなことが頻繁に繰り返されたら、幾ら適応策を展開しても、我々の生活は成り立たないということを、もっと広く認識する必要があるというふうに考えております。これが盛り上がらないのは、単にいわゆる楽観バイアス、正常性バイアスに支配されているだけではないかというふうに思います。

 特に民生部門に関しては、2030年対策がこれ以降ちゃんと進んでいくのかということも疑問でございますし、長期計画の下押しをするのも世論というか、国民の理解が必要です。それからグリーン製品のマーケットも、投資の源泉も全部家計ですから、国民の理解というところが大変大事です。来年度の重点施策の一覧を拝見いたしますと、もちろん国民運動等はあるのですけれども、国民の関心の喚起については現状分析に立って継続的にいろいろなことをやることが、一つの重要なポイントではないかというふうに思います。

 以上です。

○安井部会長

 幾つかご質問もあったようには思うんですけど、大体環境省はどう思うんだみたいなご質問が多かったと思いますので、この際これ省略をさせて、ご回答はなしということでよろしいかと思います。もうかなり時間が10分も過ぎておりますので、ちょっと想定よりもご発言が長かったもので申し訳ございませんでした。

というわけで、私何か言わなきゃいけないんですけども、それも省略。あと秦さんのほうから最後のメッセージでというか、お知らせをお願いします。

○総務課長

 ありがとうございました。今日いただいたご意見を小委員会などにもお伝えをして、また小委員会でのカーボンプライシングのご議論もこちらのほうで報告をして、ご意見を頂戴できればと思っております。

○あと1点、前回藤井委員からご質問いただいたことに対して回答漏れがございましたので、ご紹介させていただきます。

○低炭素社会推進室長

 手短にさせていただきます。本年2月、この部会を開かせていただいたんですけども、その際に温対計画のフォローアップを産構審と合同でさせていただきました。その際に資料の中で分野横断的施策、対策室が11ある中で、実績の算出が可能なものが1となっている理由について、藤井委員からご指摘ありまして、その際回答が漏れてございました。

 これに関しましては、例えばJCMだと温対計画の中には対策があるんですけれども、対策評価指標というものが定められていないものについては、実績の算出が可能なものとして含んでおりませんで、そうしたこととか、あるいは今後資料において実績の算出が可能なものの定義をわかりやすく記載する、それを検討するということでご回答別途差し上げておりました。この場をかりてご報告並びにお詫び申し上げます。

○総務課長

 本日の議事録につきましては、事務局で作成の上、皆様に確認いただきまして、ホームページに掲載をさせていただきたいと思います。また次回の日程でございますけれども、COP24の報告など、年明け1月ごろを目途に開催させていただきたいと考えております。改めて日程の調整をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○安井部会長

 ありがとうございました。それでは以上で閉会とさせていただきます。本日はありがとうございました。

午後12時10分 閉会

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