中央環境審議会 環境保健部会化学物質環境対策小委員会(第5回)  産業構造審議会 化学・バイオ部会 化学物質政策基本問題小委員会  化学物質管理制度検討ワーキンググループ(第4回)合同会合(第4回) 議事録

日時

平成19年5月11日 10:00~12:10

場所

経済産業省本館17階第1共用会議室

議事録

○獅山化学物質管理課長 定刻になりましたので、ただいまから第4回化管法見直し合同会合を開催させていただきます。
  きょうは大変風が強くて、電車がおくれたこともあり、一部の先生方、おくれていらっしゃるかと思いますが、一応定足数に足りるということで、時間の都合もありますので、スタートさせていただきたいと思います。
  本日は、経済産業省が事務の取りまとめをやるということで、産業構造審議会化学物質管理制度ワーキンググループの中西座長が議事進行をさせていただくことにしております。
  まず、委員の異動に伴う交代がありましたということで御紹介させていただきます。中央環境審議会化学物質環境対策小委員会と産構審の化学物質管理制度ワーキンググループを兼任されておりました高野委員が御退任されまして、かわりに丸本委員が御着任されております。また、前回御欠席でしたが、同ワーキンググループの工藤委員が退任されまして、かわりに岩間委員が就任されているということで、きょうは、ちょっとおくれていらっしゃいますが、御出席ということでございます。
  委員の出席状況につきましては、時間の都合上、省略させていただきます。お手元に座席表を配付しておりますので、それをごらんいただきたいと思います。
  それでは、議事進行を中西座長にお願いいたします。よろしくお願いします。

○中西座長 おはようございます。本日の議事進行を私がさせていただくことになりました。
  最初に資料の確認を事務局からお願いいたします。

○獅山化学物質管理課長 配付資料でございますが、お手元に資料1から12、そして参考資料が1番から5番ということでお配りしております。不足がございましたら事務局までお申し出ください。
  なお、資料3の前回議事録(案)は委員限りということで、傍聴者の方には配付してございませんので御留意願います。また、議事録(案)、事前に御確認いただいたところでございますが、なお修正点がありましたら、1週間後の5月18日を目途に御連絡をお願いいたします。そして、委員全員に御確認いただきましたら、環境省と経済産業省のホームページに掲載させていただく予定であります。
  それから、参考資料1、2でございます。化学物質を取り扱っている事業者の方が化学物質の管理を効率的かつ効果的に進めることができるよう、国において作成したリスク評価ガイドブックでございます。入門編と実践編があります。それから、参考資料3でございますが、事業者による化学物質の排出量削減の取り組みを集めた事例集、参考資料の4、5はリスクコミュニケーション推進のために作成しているパンフレット等であります。参考資料の2、3は委員限りでございます。傍聴者の方には配付しておりませんので御留意願います。また、参考資料3、削減取組み事例集につきましては環境省のホームページに掲載しておりますので、御活用いただければと思います。

○中西座長 それでは、本日の議題を確認したいと思います。この1枚紙に議題がありますが、前回の会合における意見の整理及び追加意見について事務局から説明、紹介をしていただいた後、議事次第にありますように、まず議題1の排出量把握手法と届出外排出量の推計手法について。これは前回の積み残しですが、議題1。それから、議題2が化学物質の自主管理に関する課題と今後の方向性について。これは「・」が4つありますが、その4つについて議論していただきます。それから、最後に議題3のリスクコミュニケーション及び人材育成に関する課題と今後の方向性について。それぞれ議論していただく予定でございます。

           第3回合同会合の意見の整理について

○中西座長 それでは、まず初めに第3回合同会合の意見の整理について、事務局から説明をお願いいたします。

○木村環境安全課長 環境省の安全課長の木村でございます。これにつきましては私から御説明申し上げたいと思います。
  それでは資料4をお開きいただきたいと思います。資料4はこれまでの合同会合における意見を整理したものでございます。特に下線の部分でございますが、前回の合同会合の際に御発言があった内容で、以前の発言内容にはなかった点につきまして追加したものでございます。
  具体的には、今回新たに記述させていただいた内容につきまして、特に1ページ目の化管法の全般の部分のところにおきましては、法律の目的、基本的な性格についての記述を追加させていただいたこと、また、2ページ目に参りましてPRTR制度の課題と今後の方向性のところにおきましては、3)の「PRTRデータの提供方法について」に関しまして、PRTRデータとハザード情報とを組み合わせた情報提供も必要である旨を記載させていただいたところでございます。
  また、3ページの5)届出事項、それから、4ページから5ページにかけての6)の未届出事業者への指導対策について、そして7)の対象物質と対象事業者の要件に関しましては、委員の方々から賜った多くの意見につきまして、重複しない範囲におきまして、なるべく多くの御意見を記載させていただく形としたところでございます。
  まず3ページの5)届出事項のところにつきましては、特に取扱量に関して、削減対策が十分かどうかはリスクで判断すべきで、その指標は排出量であり、安易に取扱量を届出事項に追加すべきではないといった御意見、また、届出事項は取扱量については企業秘密という側面もあるといった御意見、一方、取扱量を届け出ることにより排出量データとセットで評価に用いることができるといった御意見や、物質の収支、排出量データのチェックができるといった御意見、また、取扱量については少なくとも行政は把握しておくべきで、届出はするが開示はしないというやり方もあるのではないかといった御意見など、さまざまなものを記載させていただいております。
  さらに、4ページに参りまして、放流先の下水道名、あるいは廃棄物の処理方法を届出項目に追加することを検討すべきといった御意見など、多くの御意見を記載させていただいたところでございます。
  そして、未届出事業者への指導対策のところにつきましては、自主的取り組みを担保する仕組みとして情報の届出があることから、未届けには厳格に対応すべきではないかといった御意見や、20万円以下という過料の額は少な過ぎるのではないかといった御意見、一方、完璧を求めて未届けの解消に多大なコストをかけるべきではないといった御意見など、さまざまな御意見について記載させていただいたところでございます。
  そして、7)の対象物質と対象事業者の要件のところにつきましても非常に多くの御意見を賜ったところでございまして、この項目につきましては御意見が非常に多いので、逐一の御説明はこの場では差し控えさせていただきたいと思いますが、まず対象物質につきましては、届出外の排出があり、推計を行う物質についての取り扱いや、農薬関係の見直し、また代替物質の把握、有害性に関する国内外の最新データの考慮や、GHS分類との整合性など、いろいろな御意見を追加したところでございます。
  そして、特定第一種指定化学物質につきましては、発ガン性だけではなく、変異原性や生殖毒性にも考慮すべきといった御意見、また、現在、非対象業種となっております建設業、農業、漁業等についても、化学物質管理の意識を高めるといった観点からPRTR制度の対象にすることが望ましいのではないかといった御意見や、一方、これらの非対象業種については、他法令の対応状況を踏まえ、十分な規制がされているのであれば届出対象にする必要はないのではないかといった御意見、そして、21人以上という従業員数の要件につきましては外してもよいのではないかといった御意見や、その反対の、コストを考慮すれば現行のままでよいといった御意見などについて、それぞれ記載させていただいているところでございます。
  少し飛びまして7ページに参りたいと思いますが、MSDS制度の課題と今後の方向性の2)の情報伝達のあり方についての意見がございましたが、この部分は次回の会合で御論議いただく予定でございますが、前回にも既に御意見がありまして、現状では記載項目が不十分で、その充実が必要であるといった御意見や、MSDS制度だけでは不十分であり、ラベルによる情報伝達を導入すべきではないかといった御意見などがございましたので、ここに追加して記載させていただいているところでございます。
  資料4の説明につきましては以上でございます。

○中西座長 どうもありがとうございました。
  ただいまのまとめ方などについて、御質問とか御意見ございますでしょうか。
  もしありましたら、後ほどでも事務局の方に御連絡いただければありがたいと思います。
  次に、前回の会合を踏まえて御意見が出されております。資料5です。これについて事務局から御紹介をお願いいたします。

○斉藤化学物質リスク評価室長 表紙にございますとおり、6名の委員の方から追加で意見をいただきました。時間の関係もございますので、恐縮ですが事務局から一括して簡潔に御説明させていただきます。
  めくっていただきまして、まず北野委員からでございますが、議論する上で、法律のそもそもの考え方というものを確認することが重要ではないか。自主管理、自主努力を主体としている点を確認するべきであること、事故等の急性的な影響はこの法律の対象とは今はしていないこと、データを要求する場合は、そのデータをどのように活用するのかということを十分に説明する必要があるということ、国と自治体で役割が異なっていることから、その辺も考える必要があるということ、あるいは、現在実施中の制度のさらなる充実が必要であるという御意見をいただいております。
  めくっていただきまして、3ページでございますが、MSDSについてはまだ記載が不十分な部分があるのではないか。そのほか、推計等についてもさらに精度を上げる努力が必要という御意見をいただいております。
  続きまして4ページでございます。北村委員からの御意見でございます。まず1.といたしまして、対象事業者の見直しにつきましては、拡大する必要はないのではないかという全体的な御意見でございます。具体的には、建設業、農業等については排出源の特定が難しいとか、報告主体が一体だれなのかとか、いろいろ技術的な検討課題もあるのではないかという点からも、まだまだ検討が必要。少なくともガイドラインの策定が必要だとか、技術的な点からの確認が必要だろうという御意見をいただいております。
  次に5ページでございます。対象物質につきましては、急性毒性物質に拡大することについては反対との御意見でございます。急性毒性物質については毒劇法等でいろいろな規制があるということで、二重規制になるということもあるのではないか。工場周辺の方に関しましてはリスクコミュニケーションの中で理解を得られるよう努力をしていくことがいいのではないかという御意見でございます。
  また、3.といたしまして、取扱数量についてはとる必要はないのではないかというか、効果との関係を十分議論する必要があろうという御意見でございます。取扱量が環境との関係でどう関連があるかというところが、不明確ではないかとの御意見、あるいは貯蔵量とか「知る権利」という点については、次の6ページになりますが、毒劇法あるいは消防法等でさまざまな取り決めがございますので、そういう法律でやっているということをきちっと考えるべきではないかという御意見をいただいております。
  それから、3-2 となっておりますが、取扱量をとるということの問題点ということで、1つは、取扱量がほぼ生産量と同じような概念となる場合には独禁法上の問題が出てくるのではないかとか、あるいは生産コストの試算が場合によっては容易になってしまうとか、製造業者と輸入業者で、製造業者にのみ届出義務を課すことになりますので、輸入業に関してはその辺が抜け落ちるということで、公平性の問題もあるのではないかということが述べられております。
  続きまして8ページございます。篠原委員からも御意見をいただいております。まず届出事項の中で取扱量については、追加について反対である。目的、成果が不明確である。リスク低減の観点からは排出量で十分ではないか。また、両方とってみればよいのではないかという意見もあったが、それについては基準がダブルスタンダードのようなことになり混乱が生じる可能性がある。また、データチェックという観点からは、これまでの経験等を踏まえれば十分確認ができているのではないか。あるいは営業秘密的な問題もあるという御意見をいただいております。取り組み全体で評価すべきという御意見でございます。
  2.の対象物質の選定につきましては、GHSの分類に配慮することは妥当でありますが、まだ国際的にも緒についたばかりということで、国際的な動きを十分踏まえた上で対応していくことが必要という御意見をいただいております。
  続きまして9ページでございます。関澤委員からの御意見でございます。まず取扱量や貯蔵量につきましては、必要ないのではないかという御意見でございます。物質収支の観点からとるべきではないかという御意見がありましたが、それにつきましても、排出量は物質収支だけでとっているわけではなく、実測していることもあるので、必ずしもそれを求める必要はないのではないかとか、排出量がリスク評価をする上で最も重要なデータでありますから、それを届け出させればよいのではないかという御意見でございます。
  2番の対象物質につきましては、現状の考え方を踏襲していく。ただ、データ等は最新のものを追加して評価していくことが重要ではないかとの御意見をいただいております。また、定期的な検討が必要ということでございます。
  それから、事業者の要件につきましては、業種については見直す必要はないという御意見でございます。農業につきましては、従業員要件の観点からそう対象者は多くないだろうという観点、建設業は排出地点の特定が難しいという御意見でございます。
  10ページでございます。対象事業者の要件で、1トン、5トンというお話、あるいは20人という観点もございますが、それにつきましても見直す時期ではないのではないか。特に人数要件につきましては、拡大すると対象事業者が大幅にふえることから、行政コストの視点も踏まえて、他国との比較との観点でも現状で十分ではないかという御意見でございます。
  また、排出量が減少状況にあるということで、自主管理というのは総体として進んでいるという根底的な部分をよく認識する必要があろうという御意見等々をいただいております。
  続きまして11ページでございます。高野委員からの御意見でございます。1点でございまして、前回の議論の中で廃棄物に関して、移動量として提出された数値につきまして、その先がわからないということで、廃棄物の処理方法等も記載するべきではないかという意見がありました。その考え方自身を否定するということではありませんが、実際に届出を行う事業者の立場からすると非常に大変な部分もございますので、その辺の困難さ等も踏まえた上で対応というものを御検討いただきたいという御意見をいただいております。過度の負担にならないよう配慮を願いたいということでございます。
  それから、13ページでございます。中杉委員からでございます。まず届出事項につきましては、届出項目をふやすということに関しては、事業者の負担というものがありますので、その辺をよく見極める必要があろうという御意見でございます。その中で移動量につきましては、若干検討する必要があろうという御意見でございまして、例えば廃棄物につきましては処理方法等を記載させるということは1つあるのではないかという御意見をいただいております。
  最後の14ページでございますが、対象物質につきましては、基本的に法律制定時の考え方を踏襲していくべきだろう。当然GHS等の配慮は今後検討していくべきですが、すぐにということではなく、国際的な動きを見つつ検討していく必要があろうという御意見でございます。また、推計だけでしか出てこない物質についての取り扱いをどうするかといったような御意見もいただいております。
  それから、3.対象事業者の要件につきましては、医療業については検討すべき点もあるのではないかという御意見でございます。また、建設業につきましては、施工が現場だということで難しい点、あるいはVOC対策等、別途行われている点を踏まえますと、少なくとも現時点で屋外塗装を対象に加えるのは難しいのではないかという御意見をいただいております。
  以上、簡単でございますが、追加でいただきました6名の委員の意見につきまして御紹介させていただきました。
○中西座長 ありがとうございました。

        議事

          (1) PRTR制度の課題と今後の方向性について

  •            ・排出量把握手法及び届出外排出量の推計手法について

○中西座長 それでは、議題1の排出量把握手法及び届出外排出量の推計手法について、先回からの持ち越しですが、そこに移りたいと思います。事務局より資料6及び資料7の説明をお願いいたします。

○木村環境安全課長 それでは、まず資料6の御説明を申し上げたいと思います。
  資料6は、PRTR排出量等の算出方法についてでございます。この算出方法につきましては、事業者の負担を考慮しつつ、排出量や移動量につきまして推計の精度をいかに上げるかということと、事業者の管理状況をどのように排出量や移動量の算出に反映することができるのかといった点が検討事項になるのではないかと考えております。
  まず1の制度的な位置づけについてでございますが、取扱事業者につきましては、事業活動に伴う第一種指定化学物質の排出量や移動量につきまして把握しなければならないこととなっておりまして、その算出方法につきましては、物質の収支による方法、実測による方法、排出係数による方法、物性値を用いた計算による方法、そして、その他、的確に算出できると認められる方法の5つの方法のいずれかの方法を用いて算出すればよいことになっているところでございます。
  それらの算出方法の概要につきましては、2ページから3ページにかけて記載させていただいているところでございますが、中身については省略させていただきまして、次に4ページをごらんいただきたいと思います。
  排出量等の算出マニュアルに関してでございますが、国におきましては、事業者が排出量等を把握する際の参考となりますように一般的なマニュアルを作成しているところでございます。しかし、現在では全体としては5つの方法を提示しているにとどまっている状況でございまして、今後は、どのようなときにどの算出方法がより望ましいか、また、それらの方法をどのように組み合わせていったらよいかといった、算出に関する基本的な考え方などを提示していく必要もあるのではないかと考えているところでございます。
  次に5ページを見ていただきたいと思います。ここは業界の自主的な取り組みについてでございます。5ページから6ページにかけまして表3-1(その1)(その2)として記載させていただいておりますように、各業界団体におかれましては国の排出量等算出マニュアルの考え方を踏まえつつ、各業種別の個別の工程や物質等に対応した業種別の算出マニュアルを整備しているところでございます。
  7ページの表3-2を見ていただければと思いますが、これにつきましては今申し上げましたのをまとめておりますが、排出係数を用いている団体が最も多く、次いで物質収支や実測を用いているところが多いという状況になっているところでございます。しかし、現在は国の取り組みと民間の自主的な取り組みの間に必ずしも十分な連携が見られない面もあるのではないかと考えているところでございます。
  次に排出量等の算出方法の選択に当たっての考え方を示している事例についてでございますが、例えば下水道につきましては、下水道業に関するマニュアルにより排出量等の算出方法を選択する考え方を示しております。
  8ページの図4-1をごらんいただきたいと思います。これは、平成15年度に排出量等の算出実態を把握するためのアンケート調査を実施しているところでございますが、その結果でございます。この結果によりますと、物質収支による方法と排出係数による方法、そして実測による方法の3つの方法で全体の9割を占めているという結果が出ております。
  また、その隣の9ページの図4-3をごらんいただきたいと思いますが、排出量等の算出方法の変更による算出結果への影響としては、15%の事業所が算出方法の精度向上などが排出量削減の理由であるとしているところでございます。
  それでは、次の10ページをごらんいただきたいと思います。ここでは各国の取り組み状況について記載してございますが、まずOECDの取り組みについてでございますが、メンバー各国の排出量算定の選定に関する手引書を作成しておりまして、図5-1のように、排出量等算出手法の選択に当たってのステップが示されているところでございます。その中で、適切な排出量等の算出手法を利用する際には、10ページの後半の部分に記載されておりますような幾つかのポイントが挙げられているところでございます。
  11ページに移りますが、今度は米国の取り組みについてでございますが、米国におきましては、排出源のうち最大のものについて、算出に使用した実測、物質収支、排出係数、また工学的計算や専門家の判断のいずれかについて届け出なければならないこととなっているところでございます。また、環境保護庁によりまして一般的なガイダンスを作成いたしますとともに、業界と共同で広範囲の業種や物質群について算出手引書を策定しているところでございます。
  その他、カナダ、EU、オーストラリアにつきましても、それぞれ算出方法のガイドラインや算出方法の届出などについて定められておりますので、御参照いただければと思います。資料6についての説明は以上でございます。

○斉藤化学物質リスク評価室長 それでは、引き続き資料7について御説明したいと思います。資料7は届出の観点ではなく、届出外の推計の部分でございます。
  PRTR制度が多くの国で採用されている中で、届出外の部分について推計している事例というのはほとんどございませんで、我が国独自の部分というふうに考えています。それについて、適宜見直しを行ってきているわけですが、それについてどう評価するか、あるいは今後どうあるべきかという論点があると思っています。
  規定といたしましては、めくっていただきまして2ページの図を見ていただいた方がわかりやすいと思いますが、推計の部分といたしましては、届出対象となる業種の中でもすそ切り以下の20人以下、あるいは年間取扱量が1トン以下の事業者からの排出という点が推計分野となっております。また、非対象業種ということで、現在対象となっていない業種、それから家庭、最後に移動体、大きくこの4点、推計をしています。
  1ページに戻っていただきまして、取り組みの方法としましては、下にございますとおり、有識者からなります検討会を2つつくっておりまして、有識者の方を中心にさまざまな数値について検討をいただいているということでございます。
  3ページ以降、細かい概要を書いていますが、ここに示しているものについて推計しているということでございます。
  4ページをごらんください。今の4点について簡単に御説明したいと思います。まず対象業種の中ですそ切り以下の部分でございます。これにつきましては大きく2つの方法で推計を行っております。ちょっとわかりにくいところもございますが、1つは排出源別の排出量の推計ということで、それぞれの対象業種の中でさまざまな製品を使っているということで、塗料とか接着剤等々がどの業種にどれぐらい使われているか試算いたしまして、その中で、すそ切り以下の方がどれぐらいおられて、どういうふうに使っているか、量あるいは排出率みたいなものを掛け合わせて最終的に数値を求めるというやり方を行っております。
  それから、5ページでございます。取扱量に基づく推計ということで、1社当たりどれぐらい取り扱って、どれぐらい排出しているかというものから推計をしていくという形で、以前はこれのみをやっていたんですが、ややデータが正しくないといいますか、非常に難しい点がございまして、主に今は[1]を使ってやっております。
  それから、6ページでございます。非対象業種からの排出量の推計につきましても、製品別、例えば建設業であれば建設業向けの塗料がどれぐらい、どの地域に出荷されているかといったようなことから推計をしていくという手法をとっております。
  7ページにつきましては、同じく推計の方法として、もう1つ、原材料がどれぐらい製品の中で使われて、どこに出ていくか、同じようなやり方ですが、原材料の方から進めていくというやり方もしておりまして、こういう形でできるだけ正しい値に近いものを求めていこうということで、見直しを毎年行っております。
  それから、8ページでございます。家庭からの排出につきましても、同じように家庭用の製品といったものを、どれぐらい、どこにどう出荷されているという観点から、含まれている量あるいは排出率みたいなものを計算しまして、それを掛け合わせていくという形で試算をしてございます。
  最後に移動体からの推計でございますが、これはやや形が違いますが、自動車等であればまさにどこでどれぐらい走っていて、車1台からどれくらい出ていくかということをすべて計算して、その地域でどれぐらいの物質が排出されているか計算しております。例えば自動車であれば、以前はコールドスタートという概念、朝の最初の段階、エンジンをかけますとやや多めに物質が出る、この点はは余り考えていなかったのが、最近の見直しではそういうものを加えるとか、毎年少しずつ改良を加えてきているのが実態でございます。
  そういう形で、かなり複雑な計算をしつつ積み上げを行っているというのがこの推計の方法でございます。
  それから、10ページをごらんください。その他の部分といたしまして、水道とかオゾン層破壊物質、ダイオキシン類等々、これにつきましては個々に推計を行っております。
  10ページの後半はその結果の概要ということで、これは何回か御説明しておりますので簡潔に御説明しますと、このような4分野について、それぞれこれぐらい排出されているだろうということで我々は現在推計しております。11ページにつきましては、4分野を分けますとそれぞれこの程度出ているということで、これは推計の部分だけでございますが、全体の割合ではこのような形になっております。
  11ページの一番下でございます。届出排出量との合計でいくとどれぐらいの割合を占めるのかということでございますが、届出の部分が約4割強でございます。それに対して、すそ切り以下の対象業種の部分が約1割、非対象業種から出ているものが2割弱、家庭が約1割、移動体が2割というのが大きな内訳というふうに考えております。それを示しましたのが12ページの円グラフでございまして、このような形で、届出の部分と推計の部分を足し合わせたものを国全体の排出量ということで、あくまでも推計ではございますが、提示させていただいております。
  それから、届出排出量の推計結果がどのように推移しているかということが12ページの後半以降書いてございます。下に棒グラフがございます。一番色の濃い、黒いグラフが全体の量でございまして、最初の2年間が非常に多かったのが、3年目からかなり大きく減っています。1つは届出の規定が5トンから1トンに変わったということで、届出の方に移った部分があるのは事実でございますが、一番大きい理由といたしましては推計の見直しを行ってきたということにかかっていると思っておりまして、特に対象業種のすそ切り以下の部分が、以前はやや過大に見積もっていたというのが我々の認識でございます。推計の方法を変えるなどして見直しを行ってきておりまして、我々といたしましては、一番最近のデータが一番実態に近いのではないかと考えています。
  細かい数字として並べましたのが13ページでございます。以上、説明を終わらせていただきます。

○中西座長 どうもありがとうございました。
  ただいまの説明につきまして御質問とか御意見などございますでしょうか。
  吉岡先生、どうぞ。

○吉岡委員 資料6の5ページをごらんいただきたいのですが、推計方法というのは、算出方法というのは、書かれているような方法では無理ないだろうと思っておりますけれども、1つお教えいただきたいのは、排出係数の場合、各国が同じようなものを採用しているはずでございますが、大体、その値というものは一致しているかどうかという点が1点でございます。
  それから、もう1点は、同じ5、6ページにかけて各業界の方々がつくられたマニュアルのリストが載っておりますけれども、大事なことは、こうした業界等がある場合に、そうした業界を助言、指導してマニュアルをつくっていくようにということを積極的に行っていくことが必要ではないかなと思っております。以上です。

○中西座長 ほかに何か。
  織委員、どうぞ。

○織委員 質問ということではなく、意見でよろしいでしょうか。

○中西座長 結構です。

○織委員 まず排出量の算出手法についてですが、排出係数をどのように計算して出していくのかということが重要なポイントになると思うんですけれども、今まで各国の動きを見ておりましても、一度排出係数が決められてしまうと、ずっとそのまま行ってしまうという傾向があると思うんですね。資料6を見ても、国のマニュアルと事業者別のマニュアルというものが、それぞれ御苦労なさってつくられておりますけれども、ここの間のリンクがないというのが我が国の弱みだと思いますので、国と事業者の算出マニュアルとを、例えば1年に1回でも2年に1回でもいいんですけれども、お互いに照らし合わせて、排出係数等を随時見直ししていく、あるいはお互いの知見を融合して1つのものをつくり上げていく、そういう仕組みをそろそろPRTR法でも制度としてつくっていく必要があるのではないかなと考えています。
  それからもう1点、吉岡先生もおっしゃった点なんですけれども、国際的な動きとの協調ということで、かつてはオランダで排出係数マニュアルというものをつくっていて、それで各国とも勉強してきた経緯があるんですけれども、それぞれ独自の係数マニュアルですとか、届出外排出量の計算方法の知見がかなり高まってきておりますので、これを国際的にもオープンな形で交流していって、それをどのように反映していったのかということ、また、事業者マニュアルとか国のマニュアルに反映するというような、そういった大きな枠組みを今回ぜひつくっていただきたいなと思います。

○中西座長 ありがとうございます。
  ほかに。
  では、中杉委員、中地委員、辻委員、それから辰己さん、その順序で、これでおしまいにします。

○中杉委員 今の算出方法のところですけれども、2つ意見を申し上げます。
  排出係数は、今お話が出ましたが、実際には排出係数が決まってしまうとそのまま、使用量を減らさないというのが出てこないんですね。排出係数というのを業界で1つというふうにしてしまうと、おかしな話に。そこはきめ細かくつくっていただく必要がある。そこら辺を国の方として1回しっかり把握していただく必要があるんじゃないかということが1つです。
  2つ目は、測定による方法の問題点です。測定しますと不検出のデータが出てきます。不検出のデータをどう扱うか、これは非常に難しい問題で、不検出のデータのときに検出下限の2分の1を入れるのか、ゼロにするのか、こういう届出ですから、普通はゼロにするんだろうと思いますが、2分の1を入れてしまうと過大になっているかもしれない。現状の排出量を見てみると、水の環境基準のある項目については下水道からの排出量が圧倒的に大きい。これは本当にそうなのか、ちょっと疑問があるところでございます。
  それからもう1つは、排ガスを大量に出している業種は、場合によっては扱いをしていないので対象外になるのかもしれませんけど、そういうところは、あるところで切ってしまうとゼロになってしまう。絶対量としては、濃度が薄くても排出量が非常に大きい場合があり得る。そこのところをどういうふうに考えるかということが1つの問題点になるだろうと思います。
  そういう意味で、後ろの推計の話にも絡むんですけれども、全体として大きな動きをしているところを把握するというのがPRTRの中で必要だろうと思っておりまして、特に大きな問題としてかかわってくるのは、個別に申し上げると申しわけないんですが、電力関係で発電所で大量に排ガスを出している。化石燃料の中には微量の元素が入っている。微量元素の環境中への排出量、諸外国の例を見ると、火力発電所が一番大きいという例があります。日本の場合には排ガス処理をちゃんとしておられるので、その部分は少ないのかもしれませんが、そこら辺のところを1回押さえる必要があるだろう。
  排ガスで押さえてしまったときにどこへ行くのかというと、今度は廃棄物へ動きます。廃棄物の方については、多分かなり大きな量になってくるんだろう。そこら辺のところをどうするかというのを1つの問題点として考える必要があるだろうと考えております。

○中地委員 中地ですが、2点ありまして、1点は資料6の7ページですが、排出量等算出手法の選択に当たっての考え方を示している事例ということで下水道業のことが書いてあるんですが、実際、下水道事業そのものが報告されている項目が30項目か、下水道法で測定義務のあるものを報告されているだけなので、例えばLASであったり、AEのような界面活性剤なんかは報告事例が一切ないわけです。
  考え方はあっても、推計値をもとに報告していますとかいうことはなくて、2001年から制度がスタートするときに各業界で、こういう形で算出できるのではないかとマニュアルをつくられたと思うんですが、実際にどういう算出手法で報告されているのか、後の方でも報告があると思うんですが、きちんと整理をして、使われているマニュアル、使われていないマニュアルみたいなことを調べる必要があると思います。これは意見ですが。
  もう1点は、資料7の12ページで、届出排出量の推計結果の推移という形で説明があったわけですが、平成13年度、14年度はすそ切りが5トンだったのが、平成15年度以降1トンになって減少したことに関しては、推計精度が上がったということが主な理由で、5トンから1トンということよりもそっちの方が大きいという説明があったんですが、推計方法を変えられても基礎になっているデータは一緒なので、同じ推計方法で既存の資料をもとに13年度から計算し直したらどういう経年変化をしているのかということを示していただきますと、こちらも理解が進むと思います。以上です。

○辻委員 電機・電子4団体では、国の排出量算出マニュアルの考え方に基づいて、我々として、資料6にもありますように、算出のガイドラインを作成し、会員企業の皆さんに啓発を進めてきた。今後改正があれば、当然ガイドラインの改訂を検討して円滑な運用を図っていきたいと考えています。
  先ほどから話がありますように、排出係数の問題とか測定方法の問題等を含めて、各手法ごとに精度のばらつきは当然あると思いますけれども、各企業にとって業態に合った算出、同じ算出方法で行っていけば、自主管理を行っていく上では問題はないと考えています。また、いたずらに精度アップを求めても、企業の負担がふえるようであれば余り意味がないなと思っています。
  一方で届出外の排出量の推計手法については、先ほども話がありましたように、有識者を含めて見直されている、そういう場があるという中で、化管法を精度をよくする上で、ぜひ専門家の皆さんの御意見のもとに改善を図っていってもらえればと考えています。以上です。

○辰己委員 辰己です。単純に質問だけなんですけれども、資料6の5ページから6ページにわたって、各業界の方たちがそれぞれマニュアルをつくっておられるというお話があって、マニュアルがつくられていないんだろうと思うんですけど、空白のところがいっぱいあるんですね。例えば1番、4番ですか、食品だとか衣服を製造するメーカーさんとかがどうなっているのかなと思ったわけです。例えば衣類なんかでも、染料を使ったり、界面活性剤を使ったりする製造工程があるだろうに、そういうのをどういうふうにやっていらっしゃるのかなと思って、見てみるといっぱい空白のところがあって、このあたりはどうなっているのかを知りたいということです。

○中西座長 それでは事務局からお答えをお願いします。

○戸田環境安全課長補佐 それでは環境省から、主に資料6につきましていろいろ御質問をいただきましたので、お答えさせていただきます。
  まず、5ページ、6ページの排出量マニュアルにつきまして、マニュアルがないところはどうしているのかということにつきましては、そういったところの実態を今後把握していかなければいかんと考えておりまして、実態としては各企業で一般的な考え方に従って推計されているという状況かと思います。
  マニュアルをインタラクティブな形でレビューをしていくべきという御意見をいただいたものと思っていますので、国際的な状況につきましても、例えばOECDにおきましてはPRTRの算出テクニックの一覧みたいなものも出していたり、排出シナリオ文書といったようなものもございますので、そういった状況と比較していくということは今後の課題かと考えておりますけれども、個別のそういった仕組みというのが今はございませんので、現在、個々の比較ということにつきましてはできていないという状況かと思います。
  発電所につきましては、届出外排出量の中で微量物質の排出量という形で、届出外としての推計はしておりますが、これは現在発電所だけというふうな状況になっているところでございます。
  下水道につきまして、こういう考え方が示されているが使われているのかということにつきましては、現行の制度上は中地委員の御説明のとおり測定義務のあるものだけということでございますが、何を届出事項に入れるかということにつきましては、排出量の算定技術があるかどうかというところにかかっているところでありますので、それは技術開発を進めながら必要に応じて見直していくということなのかなと考えているところでございます。
  定量下限、検出下限の問題につきましては、基本的な考え方としては、検出下限以上であって定量下限未満である場合にはその半分という手法がとられていることが多いかと思いますが、この辺、必ずしも徹底されていないところもありますし、また、半分というのは多過ぎるのではないかという御指摘もあるといった状況というふうにとらえているところでございます。

○中西座長 下水道の。

○戸田環境安全課長補佐 下水道につきましては、先ほど申し上げましたとおり、国交省におきまして推計方法の開発は進められているという現状ではありますが、法律上の届出項目としては測定義務のかかっているものだけというのが現状でございます。

○斉藤化学物質リスク評価室長 もう1点、私どもからも追加いたしますと、吉岡委員、織委員、あるいは辰己委員から、資料6の業界のマニュアルにつきまして、不十分な部分もあるのではないかというお話がございました。我々の方で今、策定した業界団体であれば見直しの状況とか、まだつくっていないところが幾つかございますが、そういうところの状況について確認をしておりまして、特に小さい業界団体の場合は、資金的な面で厳しいというお話があれば、幾らかの支援も含めて、何とかその辺の対応を進めていきたい一方、大手の業界であれば自主的な見直しも含めて対応をお願いしていくということを考えていきたいと思っております。
  それから、中地委員から、推計について、過去のデータがかなり大きく違っているのであれば、さかのぼって見直すべきではないかというお話をいただきましたが、我々といたしましては、統計と違いますので、どちらかというと今後さらによくしていくという方に労力をかけていきたいと考えていまして、あくまで現時点の最新のデータを使ってリスク評価等をしていただくということで、そこをよくしていくというところにとりあえずは力を入れていきたいと考えております。以上でございます。

○中西座長 私のやっている仕事の関係で、お答えになる部分もあるので、答えさせていただきたいと思います。
  1つは外国の排出係数と日本の排出係数ですが、私ども、幾つかのものについてそういうのを比較しておりまして、圧倒的に日本の排出係数が実態として小さい。ですから外国と一致すればいいというものではなくて、日本の技術がそれだけ進んでいるという面があるということ。
  それから、マニュアルは一定でなければならないということはないわけで、逆に言えば、ある企業が非常に頑張って、自分のところは非常によくしているということだったらマニュアルを使う必要はなくて、もっといいというデータを出せばいいわけですから、必ずしも一定という、マニュアルが必要というものでもないと思っております。
  あと、電力、製鉄、石炭・石油をたくさん使うところの重金属の排出量については、現在の推定は不十分。それは環境濃度と、現実に出ている量は濃度が説明できるかということで考えていけばさまざまな問題が出てくるわけで、そういうチェックをずっとやっておりまして、重金属などについては燃料から出てくるものをカウントしなければ実際には説明できないという事実をかなりの数、持っております。以上、ちょっと補足させていただきました。

       (2) 化学物質の自主管理に関する課題と今後の方向性について

  •           ・自主的な化学物質管理の在り方について
  •           ・事業者によるリスクの把握について

○中西座長 それでは次の議題に入りたいと思います。
  議題2の自主的な化学物質管理の在り方についてということで、最初の2つの課題、自主的な化学物質管理の在り方及び事業者のリスクの把握について、事務局より資料8及び資料9の説明をお願いいたします。

○斉藤化学物質リスク評価室長 それでは、資料8、9につきまして、2つ続けて御説明させていただきます。
  まず資料8でございます。自主的な化学物質管理の在り方ということで、まさに化管法は事業者による自主管理の促進による環境の保全上の支障の未然防止を大きな目的としておりますので、その状況をどう評価していくか、あるいはどう考えていくかというのが大きな議題だと考えております。
  まず1ページ目でございます。規制と自主管理の位置づけということで、若干、正しいかどうかという点はあるかもしれませんが、一応整理させていただいております。1ページの表は規制と自主管理というのはどういう関係なのかという点、この場で既にかなり議論が出ておりますので、少し整理させていただきました。表1-1はあくまでも排出という部分についてのみを取り出して、どういう方法があるのかということで整理したものでございます。
  規制的に一番強い方法といたしましては、大防法等でやっております直接的なエンド・オブ・パイプ、出口のところの濃度規制でございます。これは当然ながら基準値のクリアが求められるということでございます。
  それから、法規制と自主的取り組みを両方あわせてやっておりますのが現在も進められております大防法におけるVOC対策でございます。これは大規模な一部の施設については上の直接的な規制法と同じようなやり方がされておりますが、その他の排出部分につきましては、国としてある目標を設定いたしまして、業界団体ベースでそれにそった目標値を設定していただき、その状況を定期的に報告していただくという方法でございます。
  その下にございます大防法における有害大気汚染物質対策、これもほぼ同じような方法がとられてきておりまして、国の目標が定まった時期と、明確に定まっていない時期とがございましたが、それぞれにつきまして業界団体ベースで目標を設定していただいて、その進捗状況を定期的に御報告いただくという形をとってきております。もちろん、報告の内容についての直接的な規制はございませんが、目標が余りにも達成されないということであれば、別途違う手法、さらに厳しい直接的な規制手法がとられる可能性があるという位置づけになっております。
  それに対しまして化管法は、一番下にございますとおり、目標そのものも基本的には事業者の方に定めていただくということでございます。その結果、排出につきましても、当然ながらその量について規制的な取り扱いにはなっていないということでございます。ただ、下にございますとおり、排出量については規制はございませんが、把握・届出という点については御存じのとおり規制がございまして、義務がかかっているということでございます。
  その点に焦点を当てましたのが、2ページをごらんください。表1-2でございます。これは、若干不十分かもしれませんが、届出の部分に焦点を当てて書いた表でございます。マトリックスになっておりますが、上が先ほど申しました排出に関する規制等の有無でございます。左側が把握・届出に関する義務ということでまとめてございます。ここにございますとおり、大防法等における環境規制そのものは排出基準がございますとともに、届出は必ずしもあるとは限らないかもしれませんが、事業者には確認・把握をしていただく義務がかかっております。一方、PRTRにおける制度におきましては、削減目標を国が定めることはございませんが、把握・届出義務があるということで、枠組み規制という形と言われております。
  その他、下の方にございますのは、排出基準に関する目標の有無で2つに分けてございますが、法的に把握・届出の義務がかかっていないという点では自由にやっていただいている部分があるというふうに一応分けてございます。
  このような形で、化管法は伝統的な環境規制法とはやや異なる、非常にユニークな進め方で行われている法律ということがわかるかと思います。基本的に、直接的な規制よりも自主管理でやる方が効果的だと思われる物質については、こういうやり方で進められてきていると我々は考えております。
  それでは規制と自主管理というものがどういう長所、短所があるかということでございますが、それにつきましては3ページの表をごらんいただきたいと思います。表1-3でございます。
  自主的取り組み、もちろんいい点、悪い点がございますが、短所といたしましては、悉皆性がないといいますか、アウトサイダー、フリーライダーが出る可能性もございますが、長所としては、迅速な対応が可能、あるいは企業にとって非常に選択肢が広いということ等々ございます。直接規制は、ある意味、長所、短所は逆の立場になろうかと思います。ということで、極めてハザードが強くてとか、非常にリスクが高く環境的に問題が大きいものについては規制的手法がとられていると考えますが、「リスクのおそれ」といった、その段階以前のものにつきましては、まずは自主的取り組みでできるだけリスクを下げていただくという手法がとられていると考えております。
  続きまして4ページでございます。ではどのような形で自主管理というものが進められているかということでございます。位置づけでございます。図にありますとおり、事業者の責務ということで、これは法律に明記されております。それに基づきまして、国の方で化学物質管理指針というものをつくっております。それに沿って、事業者の方におかれましては自主管理を推進していただく。それに対して国等々といたしましても支援措置を講じてきているという全体の大きな流れとなっております。
  ここで化学物質管理指針について簡単に御説明、御紹介したいと思います。5ページをごらんください。表2-1でございます。これは指針の概要でございまして、大きく4点からなっておりまして、1といたしましては、事業者に管理計画の策定をお願いしたり、組織体制の整備等々を定めることをお願いしております。その他、当然ながら漏洩をできるだけ減らすべきということで、設備等の点検、場合によっては改善も含めて管理対策の実施というものを求めております。
  2番といたしましては、漏洩的な部分以外の歩留りの向上とか、代替とか、回収・再利用といったもう少し大きな観点からの合理化対策といったものも検討することもあるということを示しております。
  また、3番といたしましては、ここにございますとおりリスクコミュニケーションの増進等が重要である。そのために体制の整備等々もやっていただきたいということをお願いしております。
  4番といたしましては、MSDSの活用による情報伝達、あるいは社内のデータベースの構築等、そういうことも検討していただきたいということで示しておりまして、これに沿って事業者の方に管理を進めていただいているというふうに考えております。
  5ページの下でございますが、自主的な管理の取り組みに対する支援といたしましては、1つは、伝統的な手法でございますが、政府系金融機関による低利融資制度等が現在もございます。
  それから、6ページでございます。先ほどもマニュアルということがございましたが、先ほどは届出のための数値を定めるためのマニュアルでしたが、こちらは管理のマニュアルでございまして、こういう部分に注目して管理をすれば効果的な管理ができるのではないかということで、業種別あるいは工程別にさまざまなマニュアルを作成して、周知しているところでございます。ここにございますとおり、16年度から行っておりまして、19年度、今年度におきましても、漂白工程等々、管理マニュアルを作成していきたいと考えております。
  7ページにつきましては、これは例でございますが、チェックリスト等、管理マニュアルの中でこのようなものを示しているところでございます。
  以上が国による対応でございますが、それを受けまして事業者の方において具体的にどのような自主管理が行われているかという事例を御紹介いたしますと、レスポンシブル・ケア。これは以前、篠原委員からも御紹介がありましたので詳細は省きますが、化学業界におかれましては業界挙げての取り組みをされているということでございます。8ページにそれを簡単にまとめさせていただいております。
  それから、9ページでございます。これは個別事業者の方の事例を4つほど並べてございます。A社におきましては、ハザードのデータ、あるいは暴露に関するデータを全社的に統合して、MSDSなども含めて統合して管理して、それによって全社的に管理を進めていく体制をとっているということでございます。
  あるいはB社は、これはいろいろな企業でやっておられると思いますが、PDCAサイクル等を回して効率的な排出削減に取り組んでいる。
  C社におかれましては、化学物質全体、ライフサイクルまで含めてリスク評価等を行って、マネージメントを行っている。
  それから、D社におきましては、これは何回かお示ししましたが、事業所周辺の環境リスク評価を行って、リスク管理を強化すべき優先順位を物質ごとにつけて対応を行っているという事例でございます。
  続きまして10ページでございます。そういう自主管理がどのような効果を上げているかということでございます。これは評価が非常に難しい部分もあると思いますが、10ページに示しておりますのは、これはもう何回もお示ししております排出量の状況を示した表でございます。5カ年分でございます。ここ3年ほどを見ても排出量的にはマクロの数字を見ると減ってきているということで、届出事業者数がふえているのに対して排出量は減っているということで、ある程度自主管理というものは効果が上がっているのではないかと我々は見ております。
  11ページ以降はその内訳ということで、これも一度お示しした資料ですので詳細は省きますが、業種によってこういう取り組み状況であるということで御紹介させていただきます。13ページまで、一度ごらんになっていただいた図でございます。
  14ページをごらんください。事業者の方に昨年アンケートを取っておりますので、それについて簡単に御紹介いたします。
  まず1番として化管法の目的の認知度ということで、これは届出を行っている方を対象にしていますので、ある程度認知度が高いのは当たり前と思われますが、一応、目的を知っているかということでは、ほぼすべての方が目的は知っているということでございます。
  2番といたしまして事業者の責務ということで、一部、まだ責務までは考えていない方もおられますが、8割程度は理解しているということでございます。
  15ページでございます。自主管理をどのように進めているかということでございますが、自主管理を進めている理由といたしましては、もちろん化管法の管理指針というのもございますが、特に環境管理システムのISO14000 シリーズの要請からそういうことをやっているというのも非常に多くて、両方相まって企業が自主管理を進めていることが判明しております。また、管理指針に留意して実施している場合、どのようなところをやっているかということに関しては、方針を定めているのが3分の2、組織体制、中小企業の場合は組織というのはなかなか難しいかもしれませんが、4割。それから、管理計画につきましては、やや聞き方が悪くて、そもそも管理計画がありますかという聞き方ではなくて、目標とか達成時期をきちっと定めた管理計画を策定していますかと聞いたので、やや低めになっているかと思いますが、4割程度という形になっております。
  それから、16ページでございます。では化管法の効果をどのように考えているかということでアンケートをした結果でございます。上位3点の理由が圧倒的に多くて、化学物質のリスクというものを認識するようになったとか、法制度に関して情報を収集するようになったとか、まさに排出を削減するようになったといったところが上位に並んでおります。
  そういう取り組みについて我々がどのように支援していくか等々でございますが、4. として取り組みの事例を挙げております。我が国におきましては「PRTR大賞」というものを、ここ3年ほど、社団法人環境情報科学センターが主催でやってきておりまして、ここに示した企業がこれまで大賞を受賞しております。
  17ページは海外の事例でございますが、上がアメリカの事例でございます。これは一度お示しさせていただいたものでございますが、アメリカにおきましては個別企業と国の機関が一種の協定みたいなものを結んで、事業者が定めた目標、あるいは進捗状況を、国のホームページ等々で公表して、どちらかというと一生懸命やっている企業を応援していくという位置づけだと思いますが、そういう形で進めている。
  韓国の事例は、アメリカで過去やってきた事例と非常に近いものでございますし、我が国でも有害大気等々で既にやっている事例でございますが、日本の場合は業界団体ベースでやってきているのに対し、韓国の場合は個別企業ベースで行政機関と協定を結んで排出削減に取り組んでいるという点が若干我が国と異なっております。
  それから、オランダの事例が最後に出ておりますが、ヨーロッパの場合は、PRTR制度を事業所の建設とか操業認可と結びつけているところもありまして、オランダにおきましては、企業が化学物質の排出についてもきちっと対応しているかという点を、操業との関係で認可事項として見ているという事例がございます。以上が資料8の御説明でございます。
  資料9をごらんください。事業者の自主管理の取り組みということで、もう1つの重要なものとして、これまでも多くの委員の方から御意見をいただいていますが、環境リスクを把握していくことが自主管理を進める上で非常に重要だろうということもございまして、この部分だけ資料9という形でまとめさせていただいております。環境リスクというものをどのように把握すべきなのか、また、行政はどう支援していくべきかということでございます。
  またアンケートで恐縮ですが、1ページの下の方にございます。これも一度お示ししたものでございますが、環境リスク評価、事業所周辺のリスク評価を、PRTRデータ等をもとにどの程度やっているかというものでございます。
  これは比較的大きな企業が中心のアンケートでございますが、その中で、1ページの一番下でございます。環境リスク評価を実施したことがあるかということにつきましては、めくっていただきまして2ページでございます。多いか少ないかというのはありますが、約4分の1の事業所において環境リスク評価を実施している。残りの4分の3のうちの半分が、できれば今後やっていきたい。残りの半分は、まだ考えていないということでございます。
  2番といたしまして、実施した理由、あるいはしない理由ということで、やる理由といたしましては、管理を自主的にやっていくためとか、事業者としての責務という点がございます。やらない理由といたしましては、現状、特に問題がないとか、要請を受けていないとか、あるいはリスク評価をせずとも削減努力に努めているといった回答をいただいております。
  3ページをごらんください。3番といたしまして、だれが実施しているかということにつきましては、3分の2が自社内でやっておられるということでございますが、残りの3分の1につきましては外部に委託という形でアウトソーシングしているという事例もございます。
  4番といたしまして、環境リスク評価が難しい点、理由について聞いたのが次の質問ですが、ハザードデータの入手とか、リスク判定をどうしたらいいかわからないといった、やり方がわからないということ、そのためのツールの入手が難しいといった点を大きな意見としていただいております。以上が3ページから4ページにかけてでございます。
  4ページでございますが、5番目の質問といたしまして、ではリスク評価をしていくためにはどのようなことが必要かということに関しましては、専門的知識を身につけた人材を育成していくことが必要ということ、あるいは社員の意識向上といったところが意見として出てきております。次に5ページでございます。やっていない事業者においては、やや重なりますが、リスク評価のやり方がわからないとか、テキストやツールがないといったところが大きな理由となっております。こういうところを見ますと、行政に対する支援ニーズというものがある程度見えてくると我々も考えておりまして、この後御説明いたしますが、幾つか対応を進めているところでございます。
  2番として5ページの下でございます。先進的な事業者の例といたしまして、環境リスク評価を行っている事例。これも過去に示しているものと重なりますので、簡単に御説明いたします。
  1番の化学品メーカーにおきましては、すべての取り扱っている物質について環境リスク評価を行っているということで、優先的な排出削減や代替化というものをリスク評価結果に基づいて行っているということが示されております。5ページ、6ページにかけてそれが示されております。
  6ページでございます。自動車会社B社ということで、ここにつきましては、取り扱っている物質についてリスク評価、特に事業所周辺の環境リスク評価を行った上で、その結果をリスクコミュニケーションの手段として活用している。周辺住民の方に公表しているということで、6ページから7ページにその状況を掲げております。
  以上のような先進的な事例も見られるわけですが、まだまだという点もございますので、支援策ということで、7ページでございます。幾つかあるわけですが、1番といたしましてリスク評価のためのガイドブック、パンフレット等の作成ということでございます。
  これにつきましては、参考資料の1と2をごらんになっていただきたいと思います。参考資料の1は緑色のパンフレットでございます。これは最近できたばかりのものでございますが、リスク評価の基礎を解説した入門編のパンフレットでございます。非常に内容的には簡潔で、これだけ読んでもリスク評価はなかなかできませんが、一応考え方を説明するものとしてまとめさせていただいたものでございます。
  それからもう1つ、実践編というものが参考資料2として、これは70ページにわたるということでメーンテーブルだけ配付させていただいておりますが、こういうものをまとめておりまして、これを見ればある程度リスク評価のやり方というものが理解でき、ガイドラインとして活用できるのではないかと考えております。
  これにつきましては経済産業省のホームページで準備中でございまして、化学物質管理政策のところに5月中にはダウンロードできるように準備しておりますので、実践編につきましても今月中には皆様にごらんになっていただけるようにしたいと考えております。やり方がわからないといった御意見をたくさんいただいていますので、幾らか方向性を示せたのではないかと我々は考えております。8ページの上はその表紙をコピーしたものでございます。
  8ページの下はNITEの方で出しているパンフレットでございまして、これは簡単な、リスク評価とは何ぞやということを説明したパンフレットを以前から整備して配付しているところでございます。
  9ページでございます。その他、ツールについても提供が必要ということで、1つが教育用のツールということで、産業技術総合研究所で「Risk Learning 」というものを開発していただきまして、これは教育用ということでやや難しいところもあるかもしれませんが、ある程度御存じの方を対象にしたものでございまして、こういうふうにやればリスク評価というものができるという具体的なやり方を説明するツールを提供しております。また、NITEではもう少し簡略版というか、体験版ということで、内容も少し簡素にしたものをウェブ上でツールとして提供しております。それを10ページに示しております。
  10ページ後半でございますが、これは、これまでも御説明したとおりモデル、これがないとなかなかリスク評価ができないということでございますので、大気モデル等々につきましてMETI-LIS、あるいは日化協さんの方で出されているRisk Manager等、こういうものが既にあるということをお示しさせていただいております。
  以上、長くなりましたが、説明を終わります。

○中西座長 ありがとうございました。
  ただいまの説明に対して、御質問、御意見などございましたらお願いいたします。
  北野委員、どうぞ。

○北野委員 私の感想です。
  資料9の4ページ、図1-5と図1-6の関係ですが、図1-5、リスク評価の実施の困難な点で上から4つ目、データの入手や解釈が難しい。特に入手のことが書いてあります。そして1-6では、下から2つ目ですが、毒性試験を実施というのが10%もない。困難なことと、どうしていきたいということが合わないというのが私の感想です。これからも企業の方には、困難なことはみずから解決していくという姿勢が要るんじゃないか。感想です。

○中西座長 ありがとうございます。
  城山委員、どうぞ。

○城山委員 若干一般的なコメントになるかもしれませんが、自主管理という、ある意味では自主性を生かしていくという手法、1つのかぎは、資料8の2ページ、3ページにも書いてありますけれども、評価をどうやるかというのがすごく大事だと思うんですね。そういう意味で、御報告のときにもありましたけれども、効果の話で、10ページ以降のところに、効果というのは難しいんだ。まさにそうなんですが、そこはもうちょっと詰めて、どう表現するかということが少なくとも必要だろうと思います。
  少なくとも、効果イコール、ここで書かれている総排出量ではない。それは当然わかった上でお話しされているんだと思いますが、量が減っているからといって効果があるという保証はないわけで、生産量にもよるでしょうし、立地にもよるでしょうし、どういう製品が各業界でニーズがあるのかとか、いろいろなファクターが絡んでくるわけですね。そういう意味でいうと、効果というものを正面から扱えるような指標を考える必要があるだろう。
  ただし、この指標が必ずしも一元的である必要はないだろうと思います。前回までの議論でいえば、生産量の情報が要るんじゃないかというのは、効果を測定する1つの参考指標になるでしょうというお話だったかと思いますし、先ほどの中西先生のコメントの中でいうと、排出係数が低いというのは、これはこれで1つの効果というか、技術水準で頑張っているんだということを示すことなのかもしれない。多分いろいろな示し方があるんだと思いますが、効果を示す指標というのを一般的な形で示していくことが必要なのではないかなと思います。
  恐らく、最後は各事業者になるので、最後は、きょうベストプラクティス的に御紹介いただいたように、各事業者がどう説明するかということで、各会社の事例とか、賞を上げるということはあり得るんですが、国のシステムとしてこういうものを入れている以上、例えばセクターごとの、きょうも11ページ以降に数値が出ていますが、こういうセクターのばらつきは何なのかということの説明なり、評価ということが必要なんだろう。
  ここは評価が一致するというところは相当難しいと思いますが、量が減っているところは比較的説明しやすいのかもしれませんが、必ずしも減っていなくても、なぜこうなっているのか。ニーズの変化だとか、生産量の変化だとか、いろいろあるかと思いますが、その中でこういうことをやっていますとか、そういうことを事業者団体レベルでレビューをして、例えば外部のインディペンデントな専門家がそれに対してコメントをするとか、少なくとも各セクターでの取り組み状況がどうなっているか的なところの国としての説明がないと、頑張っている事業者がいますよということは個々の表彰制度なんかでわかるかもしれませんが、制度としてワークしているということがそれだけでは示せないだろう。
  そういう意味では、指標と、国レベルでワークしているんだということ、ワークしていない場合もあり得るわけですが、それを説明するメカニズムというものを少し整理してみる必要があるかなというのが1点です。
  もう1つは、これはピント外れかもしれないんですが、前半のお話で届出外排出量をちゃんと測定しているというのは日本独自だと言われていたことと絡むんですが、私が知らないだけかもしれませんが、これをなぜやっているかということと絡むんですが、届出外排出量の比率がどの程度か見ておくという程度でやるのか、届出外排出量も一応見ておいて、必ずしも届出義務は課していないんだけれども、そうじゃないところにもある種の自主管理を促すということは論理的にはあり得るわけですね。届出を求めません。だけど自主管理を促します。そういう、届出外対象者に自主管理を促すというものがあるのか、あるいはそういうものを試みられているのか。
  あるいは、前回までの対象物質とか対象業界の話でいえば、必ずしもこの枠でなされている必要はないのかもしれませんが、既存の他の枠で別になされているのか、なされていないのか、そこのレビューも必要なのかなと思います。以上2点です。

○中西座長 まず丸本委員、増沢委員、それから佐藤委員という順序でいきまして一区切りします。

○安藤代理(丸本委員代理) 化管法は、事業者の自主的取り組み、すなわち、具体的に申しますと化学物質ごとにリスクを評価して、必要があれば、リスク削減の手だてをとるということが本来の実施すべきことだと思います。事務局の御説明を聞いて、一番肝心な部分のリスク評価手法のツールがやっと整備されてきたと感じております。言い方を変えますと、もっと早くこういったツールを整備する必要があると思っています。
  2点質問があるんですが、1点は、こういったツールはまだまだ理解しづらい面があり、どういったレベルの事業者を対象につくられたものかという点と、すべての事業者がリスク評価を実施できるわけではないと思いますが、現在の排出事業者の中で何割ぐらいがリスク評価を実施できればいいと思われているのか、その辺をお聞きしたい。

○増沢委員 私も質問なんですけれども、資料8の、化管法で言っているところの自主管理の対象に関する質問なんですが、資料の内容を拝見しましても、事業所からの環境への直接排出に関する自主管理ということに重点を置いて資料ができているんですけれども、化管法が対象としている自主管理については、例えば製品を経由して、その使用・廃棄の課程で出てきた環境影響、そういったものも理念上は自主管理の対象に含まれなくもないと実は考えていたんですが、もっぱら事業所から直接環境に排出する部分が化管法の自主管理であるのか、そのあたりの御見解といいますか、教えていただければと思います。

○中西座長 ではお願いします。

○佐藤委員長 2つあるんですけど、1つは半分質問で半分意見、1つは簡単な質問なんですけど、資料8の6ページから7ページにかけて、工程別の管理マニュアルの作成というのをしていて、これはこれで大変いいかと思うんですけれども、労働安全衛生法とか、それに基づくいろいろな規則の中でも、これに類似のものが恐らくあるだろうと思うんですね。それとの整合性というか、その辺をどれぐらい意識しているのか、労働安全衛生法、あるいはそれに基づく規則を守ればこの中に入っちゃうような仕掛けというのがあったらいいなということです。
  それから、もう1つは資料9の2ページ目で、これは簡単な質問ですけれども、図1-2の3つ目あたりに管轄地方自治体への報告のために自主的にリスク評価を実施するということなんですけど、自治体への報告のためというのはどういうことなのか、教えていただければと思います。

○中西座長 とりあえず、ここで御質問に対するお答えをいただきましょうか。

○斉藤化学物質リスク評価室長 それでは回答させていただきたいと思います。
  まず城山委員から幾つか御意見をいただきまして、セクターごと、業種ということだと思いますが、状況が違う。国として整理すべきじゃないかというお話、これは重要な観点だと思っております。国より、それぞれの業種の方が一番よく事情とか状況を御理解いただいていると思いますので、場合によっては業種別の取り組みの状況を御説明いただく場をつくっていくとか、そういう対応を今後していく必要があるのかなと考えています。業種別にやや状況が違うので、そういうことも必要じゃないかなと考えております。
  また、届出外排出量を見る理由といたしましては、1つは、国のやる仕事としてマクロのベースでの環境リスク評価というのが必要だと思っておりまして、そのためには日本全体でどれぐらいある物質が出ているかということの把握が必要になります。そういう観点から届出外排出量というものがリスク評価をしていく上で重要なデータになると考えております。ただ、届出外排出量を見て自主管理的なものをどうお願いしていくか、我々はそこまでは考えておりませんが、届出の部分が大幅に減って、将来的にこれが非常に大きな部分を占めるようになっていけば、リスク評価結果との兼ね合いもあると思いますが、別途そういうことも必要かもしれないと考えております。
  また、丸本委員の代理の安藤さんからいただきました、このツールはどのレベルを対象としているかということですが、おっしゃるとおり、かなり小規模の企業にこれをお願いするのは非常に難しい部分があると思っております。アンケート結果をごらんいただいたとおり、かなり大きめの企業と思われるところにアンケートをしても4分の1程度しかやっておられないということですので、まず、ある程度規模の大きい、排出量も多いと思われる企業からぜひともこういうものに取り組んでいただきたいということで今回整備したところでございます。
  中規模以下の企業におきましては人材の問題もあるでしょうから、そういうところは必ずしも自社でやる必要はないわけで、アウトソーシングするなり、そういう専門の事業者というのも今後出てくるのではないかと期待もしています。
  また、増沢委員から製品経由ということで御議論をいただきました。化管法は事業所からのは見ており、届出義務や自主管理を規定していますが、最終的な、例えば消費者等々が利用した後の排出といったところは、一部仮定というものがございますが、推計のところで見ているものでございまして、そういうところは今のところ自主管理という概念は、消費者等にはかかっておらず、一方、この点に関して事業者にどういう管理をかけていくかというところについては、この法律ではそこまでは見ていないということでございます。そういう部分を見る必要があるのか、それを化管法でやるのかというところについては、また議論があろうかと思っております。
  それから、佐藤委員長から工程別マニュアルの安衛法との連携ということで御指摘をいただいております。この部分はまさに安衛法のそういう部分と非常に関係が深いと思っておりまして、我々も法律の内容のチェック等々を行っております。ただ、化管法の場合は事業所の、建屋の中もありますけど、屋外、環境に直接出ていくところというものも重要と見ていますので、その部分は特にチェックとしては強くやってきていると思っております。
  それから、最後に自治体への報告のためということについては、詳しいところは確認できませんが、自治体でそういう情報を取っているところがあれば、そういうところに報告をしているということかと思います。以上でございます。

○中西座長 どうもありがとうございました。
  環境省の方は特にありませんね。いいですね。
  それでは、引き続き皆様からの御意見とか御質問を受けたいと思います。
  まず中地委員、辻委員、古賀委員、それから織委員ですか。お願いします。

○中地委員 企業の自主的な取り組み、自主管理がどんどん進んでいけば、当然、環境中への排出量や移動量が減っていくことにつながっていくと思うんですが、現在の公表の制度でいうと、前の年とかその前の年、その企業がどれだけ排出量を減らしたかということについては、第三者といいますか、例えば私どものようなNGOであったり、市民が評価をするという仕組みにはなっていなくて、そういう情報は個別に、単年度ごとの公表データを丹念に調べていかないとわからないみたいな形になっているので、もう少しぱっと見てわかるような制度に変えられないのかなと思います。
  資料4で、いろいろな業界の方が取扱量は公表できないというような形で意見を述べられているんですが、例えば昨年に比べて今年度は排出量が減った理由、あるいは減らなかった理由について、生産量がふえたとか、いろいろ努力をしてここまで到達しているというようなことを、企業の方が理由を明らかにされて、こういうふうに自主的な取り組みが進んでいるということがもう少しわかりやすくなるような仕組みといいますか、PRTRの制度を考えていかれたらいいのではないかなと思います。

○辻委員 電機・電子業界の紹介になるかもわからないですけれども、我々は化管法に加えて、EUのRoHS規制であるとか、グリーン調達の推進等によって、既にサプライチェーン全体で化学物質の管理を進めざるを得ないといいますか、自主的にかなり進めてきているというのが実態です。当然、環境に優しい企業という立場から、さらに環境に優しい材料、部品を調達していくという目標を各社それぞれ打ち出している。一方で、我々は環境ISO14001 、またエコアクションの21であるとか、顧客要求等々、こういう事項をクリアするために環境管理の体制を構築してきまして、その中には化学物質の管理体制も組み込んでいる。そういうことでPDCを回してやっているのが実態です。
  それから、環境リスクの把握については、既に、先ほど紹介もありましたように評価ツール、これが結構準備されてきています。Risk Learning であるとか、METI-LISであるとか。ただ、大企業の一部が使っているという程度で、一般にはまだまだ使われていないのではないか。そういう意味では、活用事例も含めて継続的なセミナーをぜひ開いていただきたいということと、こういう専門性の高いツールだけじゃなくて、中小企業でも使いやすい、また排出量のそんなに多くない企業も使えるようなツールがこれから必要になってくるんじゃないか。
  もう一方で、化学物質ごとに環境影響評価といいますか、ISO14000 でやる、こういう個々の物質の、温暖化であるとか、水質汚濁防止法とか、いろいろな環境規制を含めた重みづけをうまくやって、影響評価がしやすいような、そういう1つのガイドライン的なものも必要じゃないかなと考えています。以上です。

○古賀委員 今、辻委員から言われたことと別の観点で、意見です。
  資料8と9というのは全く不可分で、一体で考えるべきである。特に資料8の冒頭にあります規制的手法、企業の自主管理という整理の中で、VOCの例にありますように、国と企業の役割というのをぜひとも考えていただきたい。まさにここの例にありますように、国は指針というレベルで、それ以上のことは企業自身に任せるべきである。
  それはなぜかというと、企業が一番リスクに近いところにいるし、特に、資料8の5ページですか、ここにありますように、リスクを企業がいかに少なくするかというのは人材の育成というのにまともに絡んでいるわけです。そういう人間を育てないと、リスクがどんどんどんどん広がっていくばかりで、先ほど中西先生がおっしゃった我が国の係数が小さくなっているということと同義なところがあると思います。
  そういう意味で、ぜひとも国が考えていただきたいのは、あくまでも企業の自主を前面に立てる前提で指針を出していただきたい。それは非常に企業にとって、特に中小企業、先ほど辻さんもおっしゃったように、サプライチェーンの中でのリスクというのが非常に大きいんです。我々にできないのは中小企業です。中小企業のところに指針レベルでサポートしていただければ、このリスクというのはなくなるし、特に人材育成のところなんですけれども、私どもは業界が共有して、具体的な事例で、いわゆるリスクの感性教育というのをプログラムにしております。電機の大手各社ですけれども、そういうものを共有して、これが危ないというコミュニケーション、グループディスカッションの中で感性を高める、こういったことをガイドラインにしております。
  冒頭に申し上げましたように、企業の自主を前面に出して、国がそれをサポートしていただくという前提をぜひともここで確認していただきたいと思います。

○中西座長 織委員、それから大塚委員。

○織委員 私はPRTR法制定当時から議論にかかわっておりまして、この合同委員会の当初にもお話ししたんですけれども、今回の合同委員会は、PRTR法制定当時、それから施行直後に話された議論が全く同じ形で繰り返されているにすぎないという印象を正直に言って持っております。抽象的な自主性の方向性ですとか、規制とのかかわりですとか、リスクコミュニケーションの重要性ということに関しては、さんざん議論されてきた点だと思うんです。今ここで合同委員会をやる以上は、この7年間集まったデータを化学物質管理に適用していくために具体的に何をしていくのかということを議論していかなければ、また7年後に同じように、自主を中心にリスクコミュニケーションと人材育成とリスク評価のツールということが議論されることは目に見えていると思うんですね。
  私の提案としましては、先ほど城山先生もおっしゃったんですけれども、業種間のPRTRデータをベースに、削減の知見というものがかなり集まってきております。これが今ばらばらになっていて、それぞれの事業種ごとに報告されているという状況になっておりますが、これはぜひ並べて、NGOを含めて、一体これはどういう意味なんだ。先ほどの取扱量ともかかわるところなんですけど、どうやって削減してきたのか、取扱量のデータを公表できないということであれば、それはどういうことなのであろうかとか、頑張ってきた企業の成果報告、あるいは、こういうところに課題がある、量が少ないのはこういう意味があるということを国全体として、1年に1回なり2回、報告会なり、知見をお互いにすり合わせるシステムをつくっていかなければ、また7年後に同じような議論をすることになると思います。
  ぜひ具体的に、7年間積み上げてきたデータ、あるいはマニュアルをつくってきた知見というものを統合して、国として情報を共有化するというシステムをPRTR法の施行の中に入れていただくことを検討していただきたいと思います。

○大塚委員 今の織委員の意見に賛成ですが、2点ほど申し上げたいと思います。
  1点は、資料8の方で自主管理と環境保全上の支障の未然防止ということが挙げられているわけですが、それとの関係で、事業者さんが削減計画を立てておられることがかなり多くなっているというのは非常によいことだと思います。特に水銀とか、鉛とか、フタル酸エステルとか、CMRの物質に関しての削減計画というのは非常に必要だと思いますので、どんどん進めていっていただきたいと思いますし、将来的には国の方でも、そういうものの削減計画をこの結果を踏まえてつくるということも、ぜひ考えていただきたいということでございます。これが第1点でございます。
  それから、第2点は、自主管理自体の問題ではないですけれども、この法律は前回までにやっていた、あるいは資料5とかとも関係がある議論ですけれども、市民の情報へのアクセスという点はかなり重要な点ですので、それと自主管理が車の両輪になっているということだと思いますので、ぜひその点も重視していただきたいと思います。
  外国法の紹介があるんですが、PRTR法を日本に入れるときはかなり外国法の議論をしていたのですが、ヨーロッパの動きは、その後、いわゆるEPRと呼ばれるものから、オーフス条約のもとでの、キエフ議定書のもとでの市民の情報へのアクセスという形でPRTRがやや性質が変わってきているところがありますので、その手の議論がここで余り行われていないというのは、欠けていると後で批判されると困りますので、ぜひその点も考慮していただいて、キエフ議定書になった結果、対象物質も少しふえていますけれども、どういうものがふえているか、急性毒性がどのぐらい入っているかということも、もし今お答えいただけたらお答えいただきたいですし、検討していただきたいところでございます。それは将来的な課題として申し上げているわけでございます。以上です。

○中西座長 大塚委員の御意見の最後のところがよくわからなかったんですが、EUがどう変わったかを説明してほしいということですか。

○大塚委員 国際的な動きに沿って検討していく必要があると思いますので、日本だけ孤立した制度になっていくのは若干問題かなと思いますので、外国法の動きも踏まえて検討してほしいという趣旨でございます。

○中西座長 一応これで議論をおしまいにしたいと思います。お答えをお願いします。

○斉藤化学物質リスク評価室長 後半部分について、現時点でお答えできる範囲でお答えさせていただきたいと思います。
  中地委員から、個別企業の取り組みの状況を、もう少し事情がわかるようなことを考えていくべきじゃないかということ、織委員等からも具体的な成果的なものというお話をいただいたと思います。中地委員がおっしゃった点も重要だと思います。ただ、国がそのために統一的なデータをとって公表するというやり方も考えられるわけですが、それとともに、織委員がおっしゃったとおり、企業からもう少し発表する場をつくっていくというのも1つのやり方として重要だと我々も思っておりますので、先ほど御意見いただきました業種別の発表の場づくりと並んで、場合によっては個別企業ベース、事業者ベースの発表の場、場をつくるかどうか、いろいろなやり方があると思いますが、そういうことも検討の課題とは認識しております。
  それから、辻委員、古賀委員等々から、特に人材育成とか、中小企業向けといった御意見をいただいております。それも重要な課題だと思っておりまして、人材育成はこの後ちょっと資料がございますが、我々、環境リスク評価のためのガイダンスとかツールとかいうものを提供し始めておりますが、使える方々がいないとできないということですので、そういうところが課題として大きく残っているということは認識しております。
  それから、最後に大塚委員からございました削減計画等々につきましても、国としてどうこうということでございますが、個別事業者の方の計画もございますが、国全体としてリスクがどうなるかということを判断した上で、リスクが懸念レベルにあれば何らかの検討をしていくということは当然必要なことだと思います。化管法の範疇かどうかは別として、そういうことは当然考えていく必要があろうかと思います。
  また、情報へのアクセスという点につきましては、EUの今の流れというのは、我々も最新情報を早めにフォローしたいと思いますが、キエフ議定書関連の動きについても、我が国の場合はどちらかというと慢性毒性による長期的なリスクという点で進めてきているということで、これまで議論されてきた流れで議論しているというふうに考えております。以上でございます。

○森下化学物質審査室長 若干補足をさせていただきたいと思います。
  欧州のキエフの議定書の関係でございますが、これは当時の欧州の動向を受けたものということになっておりまして、例えば東欧諸国がEUと連携し始める、EUの拡大があるというような状況下で、そういった国々の中でもきちんと化学物質、環境情報に対するアクセスを獲得していくんだということで発展をしてきたというふうに理解をしております。
  対象になっている物質でございますが、当初、欧州の方でありますEPERの物質というのは、環境汚染物質というような観点でくくられたものがございまして、欧州のPRTRが拡大したときには、汚染物質の中に、さらに我々が言うような、PRTRが対象としているような例えばトルエンですとか、そういった個々の化学物質が入ってきたというような動きをしているということでございます。

○中西座長 ありがとうございました。
  ただいまの2つの議題についての議論をまとめますと、この間、PRTRの制度のもとで企業の自主管理、情報開示が相当進んだということは皆さんの共通の認識だと思います。皆さんのベースにあったと思います。その中でリスク評価のツールも大分出てきて、どこまで使えるのかとか、さらにもっともっとというのはありますが、そういうものも相当出てきて、みんなが大分使うようになってきた。そういうことは皆さんの共通の認識で、その上で、さらに次に何をやるべきかということについて幾つかの建設的な御意見があったというふうに考えております。

  •         ・より安全な物質への代替について
  •         ・化学物質の自主管理に関する地方公共団体の役割について

○中西座長 次の議題に入りたいと思います。議題2の3番目になるんでしょうか、より安全な物質への代替についてということで、資料10、よろしくお願いいたします。

○木村環境安全課長 それでは資料10をごらんいただきたいと思います。より安全な物質への代替についてでございます。
  これにつきましては、事業者による代替物質の使用等はどのようになされるべきか、また、国や地方公共団体においても、この物質の代替に関してどのような役割があるのかといったことが検討事案になるのではないかと考えております。
  まず、化管法におきましては、指定化学物質等取扱事業者につきましては、「化学物質管理指針」に基づき、化学物質の使用の合理化に資する代替物質の使用や、物理的手法など代替技術の導入を図ることとなっているところでございます。
  2ページをごらんいただきたいと思います。化学物質の代替の現状についてでございますが、PRTR対象化学物質の代替の状況につきましては、平成15年度に行いましたアンケート調査結果によりますと、約22%の事業所が化学物質の代替を行っていると回答しております。
  その具体的な代替物質につきましては、3ページの表2-2を見ていただければわかるかと思いますが、例えば、代替が比較的進んでおりますキシレンやトルエンといったものを酢酸ブチルや酢酸エチルに代替するなどの方策がとられているという状況でございます。
  また、代替物質を第一種指定化学物質、第二種指定化学物質、化管法の対象以外の化学物質の区分により分類して集計した結果につきましては、次の4ページの表2-3に記載させていただいておりますが、その表の中で「不明」といったものを除きますと、大多数が化管法対象外の物質に代替しているといった状況がわかるかと思います。
  さらに、代替を行った理由につきましては、取引先・業界団体からの要請などや、独自の環境への取り組みという回答が、5ページの(2) のデータを見ますとわかるかと思います。
そして、代替物質に関する情報の入手方法につきましては、6ページの図2-2を見ていただければと思いますが、メーカーと相談、あるいは他社との情報交換などが多かったという状況でございます。
  それでは、次に事業者による代替物質の使用に関する取り組みについて御紹介したいと思います。7ページをごらんいただきたいと思います。まず社団法人日本自動車工業会における取り組みについてでございますが、当工業会におきましては、トルエン・キシレンから酢酸ブチル・酢酸エチルへの代替を進めるに当たり、これらの有害性の調査を行っているとのことでございます。
  また、次の8ページに参りまして、代替物質の選定など自社で新たに採用する物質について、原材料から「人への健康被害」等の安全性評価を行い、「禁止」から「一般管理」まで5段階に分類して、より安全性の高い物質を選択するようなことを行っている企業もございます。
  そして、次の9ページや10ページに記載しておりますように、製造業者による代替物質に関する情報提供の事例といたしましては、PRTR対象物質の代替品であることを明示して販売している事例、あるいは代替物質の概要までを情報提供している事業者も一部あるということでございます。
  11ページに参りまして行政機関による物質代替への支援について御紹介申し上げたいと思います。まず独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構によりましては、事業者みずからが化学物質のリスクを科学的かつ定量的に評価いたしまして、それぞれのリスクを共通指標で比較、検討しながら適切な代替物質を選択することが可能となります「リスクトレードオフ解析手法」という手法を、平成19年度から平成23年度にかけて開発する予定と聞いております。
  一方、都道府県レベルにおきましても、その下にありますように、例えば神奈川県におきましては「化学物質の安全性の影響度の評価に関する指針」を作成いたしまして、12ページの表3-1のような評価等を示して事業者の物質代替への支援を行っているところでございます。
  また、次の13ページをごらんいただきたいと思いますが、諸外国、例えばEUにおける代替物質の取り組みについて記載させていただいておりますが、EUでは現行の既存化学物質規則において、優先リストに記載された物質について各国が分担してリスク評価を行って、その結果に基づいて欧州委員会がリスク管理措置の提案を行うというふうになっているところでございます。そして、リスク削減措置の案を作成する際には、代替物質や代替手段の採用可能性についても検討するための指針として、13ページの中ほどの枠で囲ってあるような幾つかの注意点が定められているところでございます。
  具体的な例示として、次の14ページの表4-1において、代替物質への転換が望ましいと結論づけられましたペンタブロモジフェニルエーテルのケースについて検討された事例を記載させていただいているところでございます。
  資料10の説明については以上でございます。

○中西座長 どうもありがとうございました。
  議事の予定を変えさせていただきまして、引き続き資料11について御説明をいただいて、それから御議論に入りたいと思います。議題の(3) は、きょうはあきらめることにしまして、12時10分を目途に。こう言いましても、皆さんの発言を抑えようという意図ではございませんので。
  ではお願いいたします。

○木村環境安全課長 それでは、資料11をごらんいただきたいと思います。これにつきましては化学物質の自主管理に関する地方公共団体の役割についてでございます。
  事業者による化学物質の自主的な管理の改善の促進に向けて、地方公共団体が果たすべき役割は何かということが、この分野では検討課題になるかと考えております。
  まず法律の規定といたしましては、図1-1のように、国及び地方公共団体の事業者に対する技術的な助言や、国民への教育活動、広報活動、また人材育成につきまして規定がなされているところでございます。
  また、次の2ページをお開きいただきたいと思いますが、地方公共団体における独自制度の状況といたしましては、平成17年10月に実施したアンケート調査によりますと、表2-1のように管理計画などの届出を規定し、制度化している地方公共団体は、現在10団体ございまして、また、事業者向けの管理指針を作成し、公表している団体も19団体ある状況でございます。
  具体的には、次の3ページの図2-1、その下の詳細な理由のあたりを見ていただければと思いますが、管理計画などの届出・活用目的としては、化学物質の適正管理、責任者の責任、緊急時の連絡体制の確立といった、自主的な管理の促進や、事業所に対する指導方針の判断などに活用していることがわかるかと思います。
  次に4ページをごらんいただきたいと思います。地方公共団体における事業者によるリスクコミュニケーションを支援する取り組みについてでございます。これにつきましても、アンケート調査を平成19年の2月に地方公共団体に対し実施しているところでございますが、その結果によりますと、何らかの形でリスクコミュニケーションを実施している地方公共団体は、図3-1を見ていただければわかりますように、6割程度に上ることがわかるかと思います。
  そして、その実施内容につきましては、図3-2でございますが、説明会や個別指導などの実施、またモデル事業の主催など、積極的に行っている状況がわかるかと思います。
  それでは地方公共団体の取り組み事例について幾つか御紹介申し上げます。5ページを見ていただければと思います。まず岐阜県の場合についてでございますが、環境配慮事業所登録制度という、12項目の必須項目などの登録要件を満たしました事業所を県の環境配慮事業所として登録し、事業活動に伴う環境負荷の低減や環境に配慮した自主的かつ積極的な取り組みを促進することを目的とした制度をつくり、実施しているところでございます。
  次の6ページをごらんいただきたいと思います。千葉県での取り組みでございますが、化学物質総合対策事業として、図4-2に記載していますように、地域のリスク評価や、事業者、県民に対する情報提供を図っているところでございます。
  次に7ページに参りまして、名古屋市の取り組みについてでございますが、環境保全条例を制定いたしまして、化学物質を適正に管理するための指針が定められまして、常用雇用者21人以上の工場を有する特定化学物質等取扱事業者につきましては、特定化学物質適正管理書並びに事故時の措置が義務づけられているところでございます。
  次に8ページに参りまして、東京都の場合でございますが、住工混合地域などにおきます複数の事業者、住民や行政によるリスクコミュニケーションというものを推進しておりまして、地域における環境リスク低減を図るための東京モデルの構築を目指して、本年度からモデル地域を指定して、リスクコミュニケーション推進地域モデル事業の展開を予定しているとのことでございます。
  次に9ページに参りまして、埼玉県でございますが、埼玉県におかれましては、化学物質円卓会議の開催や、環境NPOを対象としたリスクコミュニケーション支援の取り組みが活発に行われております。特に平成17年度からは、県民が企画し事業所に働きかけるという、新しいスタイルの県民主導型のリスクコミュニケーションの支援をしているのが特徴ではないかと思われます。
  次に10ページに参りまして、今度は国による地方公共団体の支援についてでございます。環境省におきましては、地方公共団体向けのリスク評価システムを開発しておりまして、このシステムは、PRTRデータの解析や活用の一環として地域レベルの環境リスク評価に役立てることを目的に開発した、PRTRデータ提供システムでございます。PRTRにかかわる公表や開示データのほかに、届出事業者の位置情報、届出外発生源のメッシュマップ、あるいは大気濃度予測結果などの独自に加工したデータを提供しているところでございます。
  さらに、平成18年度に開発された汎用マップツールにおきましては、図5-4にお示ししてございますように、地図上にデータが表示されるようになっているところでございます。
  それでは12ページをお開きいただきたいと思います。ここにつきましては、地方公共団体向けの研修、あるいは地方公共団体の担当者を集めた担当者会議について御紹介させていただいているところでございます。
  資料11についての説明は以上でございます。

○中西座長 ありがとうございました。
  ただいまの説明につきまして御意見、御質問などございますでしょうか。
  大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 化学物質の自主管理における自治体の役割というのは非常に重要だと思いますので、幾つか取り組み事例を紹介していただいて、ありがとうございました。
  すぐというわけにはいかないかもしれませんけれども、将来的には政府と事業者が協力してできるだけ精密なデータを出していただくように、1年に1回でもいいですけれども、会合を開くとか、そういう協働を進めていっていただけると大変ありがたいと思っております。これは先ほどのリスク評価の前提の話ですけど、届出情報の正確さのための協働ということをぜひやっていただけるとありがたいと思います。
  それから、これも将来的な課題で、すぐというわけではないですけれども、自治体が、一生懸命やっていらっしゃるところは一生懸命やっていらっしゃると思うんですけれども、現在経由しているところで、どういう権限が自分にあるのかわからないという自治体もおありのようですので、届出情報の正確さに関して調査をしたり勧告をしたりする権限を、すぐには無理だというのは私も理解しているんですけれども、将来的には御検討いただいた方が、役割がはっきりするというメリットがあるのではないかと思っております。以上です。

○中西座長 どうぞ。

○保坂委員 東京都の保坂でございます。
  私どもも、事業者さんの自主的な取り組みを促進するために地方公共団体の役割は極めて大きいものがあると、強く認識しております。資料11の1ページにあります法第17条第3項の規定でございますが、これをかなり活用した姿の1つとしては、自主的取り組みを進めようとされている工場や事業場の要請に基づきまして、行政の職員、あるいは委嘱させていただいた専門家が訪問して、そのサイトで技術的な支援だとかアドバイスを申し上げるということが考えられると思います。
  こうした中で東京都は、これはどちらかというと光化学オキシダント対策の一環としまして、中小事業者さんの取り組みにおいてVOC対策を自主的に進める場合に、分野ごとの専門家のアドバイザーを無料で派遣する制度を設けて、好評を得ております。理想的には、各都道府県が354 種類のPRTR対象物質全体について同様のアドバイザー制度を設けることが考えられますが、これだと分野が非常に多岐にわたることになります。地方公共団体が個々に制度を持つよりも、国の制度を活用させていただいて進める方が合理的かなと思っております。
  その中で、現行の化学物質アドバイザー制度があるわけでございますが、今はどちらかというと、企業さんに対しては研修会での講師派遣というところにとどまっているかなと思います。それをもう少し発展させて、各事業者さんの具体的なリスク管理についてもアドバイスしていただくようなものに拡大していただければいいかなと思っております。以上です。

○佐藤委員長 代替物質のことでコメントなんですが、代替物質に変えていくということは総論としてはいいんですが、より安全な物質というか、安全なところを強調すべきで、非常に慎重であるべきだろうと思います。例えばベンゼンからノルマルヘキサンに変更したときの出来事とか、最近では鉛ハンダをやめて鉛フリーハンダというようなことになっているわけですけれども、実はその中にはアンチモンであるとか、インジウムであるとか、今まで余り使われていなくて、毒性がはっきりしていないものが、量的には少ないですけれども、入るというようなことがあるわけです。そういう意味では、より安全なところでということを強調して、慎重に行うべきだろうと思います。
  それと、若干細かい点なんですけど、資料10の7ページに安全な代替物質へ変えていくというところで、下の方ですが、トルエン、キシレンから酢エチとか酢酸ブチルとかに変えたという事例が出ていますが、その毒性のデータというのが作業環境の許容濃度の逆数で言っているわけです。この許容濃度というのは、数値を見ても、名前を見ても、日本産業衛生学会が勧告している許容濃度のことだろうと思いますけれども、実は、こういう使い方をしないでください、許容濃度を比較することによって毒性を比較しないでくださいということを前文でお願いしているんですね。
  それはなぜかというと、いろいろな健康影響があって、物質ごとに健康影響のとり方が違うので、コンパチブルというか、比較可能ではないというわけです。これは類似の物質だから問題は少ないんですけれども、代替するときの方法、より安全なということであれば、きちっと方法を考えた上で慎重にやっていただきたいということでございます。

○中西座長 では、亀屋委員、北村委員ということでお願いします。

○亀屋委員 安全な物質への代替のことですけれども、これは環境リスク低減に向けて非常に重要なアプローチの1つだと認識しておりますけれども、先ほどのリスク評価とも関連する部分もあろうかと思います。それで、リスク評価でいいますと代替もあるでしょうし、排出技術抑制、いろいろなアプローチにつながるわけですが、特に安全なものに代替していくといったことをより広く、早く皆さんに検討していただくことが必要なのではないかな。
  そういった意味で、先ほどパンフレットも配られましたけれども、かなりハードルの高いようなリスク評価でなくても、スクリーニングレベルでの評価というのもぜひ取り入れていただいて、広く、早く普及するというのも必要ではないかな。そういった意味で、7ページにあります自工会さんの取り組みというのは、大中小を問わず、中小でも取り入れてやっていただけることではないかと思いますので、これは参考資料2の詳細版のガイドブックには入っているんですが、初級版からは抜けてしまっておりますので、その辺ももう少しPRといいますか、していただければいいなと思っております。
  それから、安全な物質ということでいいますと、海外等ではCMRとか、高毒性物質という考え方がございますが、化管法の中ではCMRといったような高毒性の物質という考え方とか位置づけというのが少し薄いのではないかなという印象を持っております。先ほどの自工会さんのデータにもありましたが、物質選定をするときにハザードをクラス分けをしていて、それを使っている。佐藤先生から間違った使い方をするなという御指摘があったのはそのとおりだと思うんですけれども、こういったものも活用していくことがこれから必要になってくるのではないかと思いますし、GHSなんかでもハザードに応じたような区分で、より安全な物質に代替していくといったことがございますので、国際協調といった意味からも重要ではないかなと思っております。
  それから、自治体のことですが、全体の取り組みの検証というのは、先ほど織委員からの御提案もあって、賛成の部分もあるわけですけれども、どういった物質に代替が進むかとか、進んだかといった具体的なことについては、かなり事業者さんに近いところ、あるいは地域の事情等を踏まえておられる自治体が事業者さんとコンタクトをとっていただいて、具体的な部分で助言等を行っていただくといったことが必要ではないかなと考えております。以上です。

○中西座長 北村委員、どうぞ。

○北村委員 私が申し上げたいことの大部分は、さっき佐藤委員長から御指摘があったこととダブるので、省略いたしますけれども、実は代替物質を選択するというのは、環境の方からいきますと非常に悩ましい問題であるというのが実情でございます。1例を申し上げますと、得意先から代替物質を指定されて、私どもの方で毒性を調べてお断りしたという例が数例ございます。代替リスクの問題というのは非常に重要な問題でございます。ですから、その辺のところを国の方として周知していただければ、非常に私どもとしてはやりやすい、対応しやすいかなというのが1点でございます。
  それからもう1つは、それと関連いたしますけれども、現在の化管法のリストに出ている物質が、当初はブラックないしはグレーのリストのようにとられていて、そこにないものは白だという風潮もございました。最近は直ってきているんですけれども、そうなりますと、一体、化管法の意味は何なんだということになりますので、ここにないものは白ではなくて、よく注意して、自分でリスクを検討してから変えなければいけないんだ。そういうところの御指導を、本当は我々がやればいいんですけれども、国の方にお願いできればなと感じております。以上でございます。

○中西座長 時間が余りないので、今立っている方だけにさせていただきます。
  吉田さん。

○吉田代理(関澤委員代理) 関澤委員の代理の吉田です。
  今、地方自治体への環境省さんからのいろいろなサポートと支援という意味でお話がありましたが、事業者にとっても自治体との関係は非常に重要で、このコミュニケーションをいかに図るかというのが1つの課題だと思っています。
  その際に、環境省さんの今回の説明は物質の暴露状況の分析ばかりでした。事業者の方はリスクの分析方法も支援されてきていますので、私ども業界としても取り上げていこうと思っています。まず1つは、暴露状況の分析方法としてモデル自体がどういう互換性があるか、自治体さんが検証されるものと、我々が検証するものと、レベルを合わせていかなければいけないと思いますので、今までMETI-LISとか、他の同様のシミュレーションモデルとの関係を示していただきたい。また、リスク評価まで自治体の方々にもしていただきたいと思いますので、そういった意味のレベルアップも含めて、事業者と一緒にやっていくというような方向で取り組んでいただければというお願いです。

○中西座長 どうぞ。

○辰己委員 私も佐藤先生がおっしゃったことを言いたかったんですけれども、さらにつけ加えますと、来週からたまたま改正の消安法も施行される時期になっておりますもので、化学物質としての安全性という意味だけではなくて、やはり私は、こういう化学物質が使われる理由に、トータルの製品の安全という意味があるかと思うんですね。それが代替の場合のリスク評価、先ほどトータルのリスク評価とおっしゃった、それがそういうことなのかなと思いながら伺っていたんですけれども、経時変化とか、安全性、品質の問題、そういうふうな製品に対する評価も行っていただきたい。
  今までどうして、代替しなければいけないようなトリクロロエチレンだとかトルエンだとかが使われていたのか、そこら辺も、意味があるのかもしれないと思ったりしたんですけど、わかりませんけれども、ただ化学物質の安全性という意味だけで、変わるということの裏にある危険性を私は感じたりすることがあるので、いわゆる今化学物質で言っているようなリスク評価だけではない、もっと広い意味のリスク評価というものをお願いしたいと思っております。
  合理化、合理化という単語がたくさん出てきて、気になってしまって、「合理化」というと私たちは簡易にできるという意味にとりがちな気がするんですけれども、そういうふうにならないようにお願いしたい。長期的に、いろいろなものができ上がったときに問題ないようにということをお願いしたいということです。

○中西座長 ぜひ簡単にお願いします。
  辻さん。

○辻委員 簡単に。
  先ほどの安全物質への代替についての佐藤委員の考えと同じで、先ほども話がありましたように、PRTRの対象外の化学物質への代替が本当にリスクが軽減されるのか、本当に白なのかというところを、まだデータ不足で対象外になっているというものもあると思いますので、そういう懸念を払拭するように、国の方でさらにデータ整備、代替への指針作成をぜひお願いしたいな。当然、企業として代替するに当たって非常にヒト・モノ・カネを使いますので、そのあたりも考慮していただきたい。
  それから、地方団体については、既に規定されていますように、これをきっちりやっていただければいいと思うんですが、特にPRTR報告対象外の独立した中小企業ですね、我々大企業を含めて、かかわっているサプライチェーンの中に入っている中小企業については我々の方も対応してきていますけれども、特に印刷業であるとか、クリーニング業等、このあたりの自主的な管理を促進するための技術的な助言・指導が今後さらに重要になってくるのではないかなと思っています。以上です。

○中西座長 森田委員。

○森田委員 一言で言えば、リスク評価というのは完璧なものはなくて、このリスク評価に対してだれが責任をとるかと言われると、だれもとれるほど深まったものではないということをまず意識しておく必要がありますし、私自身も代替品の開発につきましては、例えば有機スズを船底塗料に使わないというので運輸省のプログラムを手伝ったことがあるんですが、結論的に言うと、国が直接これがよろしいと示すことはできない。国は責任をとれないというのが現実だろうと思いますので、情報提供ぐらいはできるけれども、国がお墨つきを与えて、しかも委員会が「みんなで渡れば怖くない」というような結論を出しても、決していいことにはならないということをコメントとして。

○中西座長 ありがとうございます。
  では有田委員。これで最後にします。

○有田委員 済みません。簡単にいたします。
  1つは、織さんがおっしゃったのと同じ気持ちでずっと聞いておりました。また、北野さんが出された現在実施中の制度のさらなる充実を図ることという中身が重要かと思いました。この間、市民側がずっと言い続けてきた中小企業の支援なども更なる充実の中身であると思います。先ほどオーフスのお話が大塚さんから出ましたが、市民側はオーフス条約というのを三、四年前からずっと関心を持って、「情報のアクセスの権利」ということで勉強してきました。そういう意味でもPRTR制度が自主的な取り組みであるということであれば、今後も透明な手法、情報がきちっと出てくるということが一番大事なことかなと思いますし、企業の方は、自主的な取り組みなので余計なことはしてほしくないとおっしゃるのに、一方で行政にいろいろ支援をしてくださいとおっしゃいますよね。であれば、行政も関与してフォローアップをしていくことは必要で、PRTRの自主的な取り組みが進むためにもそれが重要だなと思いましたので。以上です。
  短いと言いながら長くなって、済みません。

○中西座長 環境省とか経済産業省のお返事は要らないことにさせていただきます。
  一言だけまとめさせていただいて、もしこのまとめ方に疑義があれば次回にということでお願いしたいと思います。佐藤先生は新幹線に乗って仙台に帰らなければいけないというような事情もございますので。
  きょうは、代替物へ変わることについての有用性と危険性ということについて、非常に議論されたと思います。その点について幾つかの問題点が出ている。細かいことは議論しない。
  自治体がいろいろやっているということと、自治体がもっとやってほしいという意見が出た。ただし、法律で自治体を義務づけるとか、そういう話ではなかったと理解しています。
  一応これでまとめさせていただいて、このまとめ方は横暴だぞということであれば次回に伺いたいと思います。これでおしまいにして。
  どうぞ。

○獅山化学物質管理課長 長時間の議論、どうもありがとうございます。先ほど座長からありましたように、議題3が持ち越しになっております。
  それから、時間の都合で御意見を言えなかった委員がいらっしゃると思います。それにつきましては、1週間後の5月18日までに事務局にお寄せいただければ。よろしくお願いいたします。
  今後の予定でございますが、次回の合同会合は6月15日、金曜日、10時でございます。三田の共用会議所において開催させていただくということでございます。前回のところと同じでございます。所要時間につきましては、議論が長引くことも予想されますので、12時半ぐらいまでさせていただく可能性があることを御承知置きいただければありがたいと思います。
  次々回は6月29日、金曜日の14時からでございます。この2回につきましてスケジュールに入れておいていただければと思います。6月29日は、場所等、詳細は追って連絡させていただきます。
  また、本日の議事録でございますが、前回同様とさせていただきたいと思います。
  これで本日の審議を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

○中西座長 ありがとうございました。

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