中央環境審議会環境保健部会化学物質環境対策小委員会(第5回)、  産業構造審議会化学・バイオ部会化学物質政策基本問題小委員会  化学物質管理制度検討ワーキンググループ(第4回)合同会合(第4回) 議事要旨

1.日時

平成19年5月11日(金) 10:00~12:10

2.場所

経済産業省 本館17階共用会議室

3.出席委員

(中央環境審議会環境保健部会化学物質環境対策小委員会委員)
佐藤委員長、有田委員、上路委員、大塚委員、織委員、亀屋委員(兼)、北野委員(兼)、北村委員(兼)、小出委員(兼)、酒井委員、篠原委員(兼)、白石委員、城内委員(兼)、高野委員代理(兼)、中杉委員、中地委員、新美委員、増沢委員
(産業構造審議会化学・バイオ部会化学物質政策基本問題小委員会化学物質管理制度検討ワーキンググループ委員)
中西座長、加藤委員、亀屋委員(兼)、北野委員(兼)、北村委員(兼)、小出委員(兼)、古賀委員、篠原委員(兼)、城内委員(兼)、城山委員、関澤委員代理、高野委員代理(兼)、辰巳委員、辻委員、保坂委員、御園生委員

4.議事

  1. (1)PRTR制度の課題と今後の方向性について
    • 排出量把握手法及び届出外排出量の推計手法について
  2. (2)化学物質の自主管理に関する課題と今後の方向性について
    • 自主的な化学物質管理の在り方について
    • 事業者によるリスクの把握について
    • より安全な物質への代替について
    • 化学物質の自主管理に関する地方公共団体の役割について
  3. (3)リスクコミュニケーション及び人材育成に関する課題と今後の方向性について
  4. (4)その他

5.議事概要

  1. (1)会議は公開で行われた。
  2. (2) 第4回会合は、経済産業省が事務局取りまとめを、産業構造審議会中西座長が議事進行をする旨説明があった。
  3. (3) 事務局より、両委員会とも定足数を満たしていることが確認された。
  4. (4) 事務局より、これまでの合同会合における意見の整理の説明及び委員から提出された追加意見の紹介が行われた。
  5. (5) PRTR制度の課題と今後の方向性及び化学物質の自主管理に関する今後の方向性について審議が行われた。なお、リスクコミュニケーション及び人材育成に関する課題と今後の方向性については、次回合同会合において審議することとなった。

6.意見の概要

排出量把握手法及び届出外排出量の推計手法について

  • 排出係数を使った排出量算出手法については、海外諸国においても同様の手法が用いられているが、それらと数値は一致しているのか。また、業界団体等に算出マニュアルを作成するよう国からも積極的に助言・指導等を行うことが必要ではないか。
  • 排出係数は、一度制定したら見直されない傾向があるのではないか。また、国と業界団体においてそれぞれマニュアルを作成しており、これらのリンクがないのは問題。国際的な動向も反映しつつ、国・業界団体のマニュアルの内容を相互に照らし合わせながら定期的に見直すなどの仕組みが必要ではないか。
  • 実際の排出量を把握するためには排出係数はきめ細かく策定する必要があり、国においても排出係数の設定状況を把握しておく必要があるのではないか。また、濃度測定時に不検出となる場合の排出量の算出、排出濃度が低くても排出量が非常に大きい場合等の扱いをどうすべきか。
  • 算出マニュアルについては、制度制定時に作成したものがほとんどであり、現在の活用状況等の実態を整理すべき。
  • 排出量の把握は、あくまで各企業の業態等に応じた手法を用いて算出することが重要であり、企業負担を考慮せず、いたずらに精度向上を目指すべきではない。
  • 算出マニュアルが整備されていない業界の実態はどのようになっているのか。
  • 我が国の排出係数が圧倒的に小さいのが実態であるが、これは海外と比較して日本の技術は進んでいるためであり、必ずしも一致させる必要はないと考える。また、算出マニュアル上の排出係数は必ず使用すべきものである必要はなく、各事業者の削減努力が進んでいる場合は、そのデータを出せば、算出マニュアルの排出係数を使用しなくても良いのではないか。
  • 下水道業からの届出は、下水道法において測定義務がある物質に限定されており、LAS、AEのような界面活性剤などついては届出対象となっていない。
  • 届出外排出量の推計については、変更した推計方法で13年度まで遡り再度推計を行い、経年変化を示していただくとよいのではないか。
  • 届出外排出量の推計手法については、引きつづき有識者による検討を行い改善することが必要。
  • PRTRでは、全体として大きな動きをしているところを把握することが必要。特に火力発電所の排ガス中に含まれる微量元素や廃棄物をどうするかを考える必要がある。
  • 石炭・石油の大量使用者からの重金属の排出量については、現行の推計手法では不十分であり、環境濃度との比較からも、燃料からの排出を含めないと説明出来ない部分があると感じる。

自主的な化学物質管理の在り方について

  • 一元的な物である必要はないが自主管理の効果を示す何らかの指標の策定とともに、業種毎の排出量の変化の違いを業界団体レベルでレビューし、自主管理の仕組みが機能していることを説明できる仕組みを国が整備する必要があるのではないか。
  • 届出義務を課さず、国が届出排出量を推定している分野の事業者に対しても、自主管理を促すことができないか。
  • 工程別の管理マニュアルについては、労働安全衛生分野でも類似のものがあり、これと連携できればよい。
  • 現行制度では、各企業の排出量削減結果をNGOや一般市民が簡単に評価できる仕組みになってない。例えば、取扱量を公表できないのなら排出量の増減要因等を分かりやすく説明する仕組みを考えたらよいのではないか。
  • 現在のリスク評価ツールはまだ一部の大企業向けという印象があるため、継続的なセミナーの実施や中小企業向けのツールの開発が望ましい。
  • 規制的手法・自主的管理の整理について、VOC対策のように国、事業者それぞれの役割を明確にすべき。あくまで事業者の自主性を前面に出し、国がそれをサポートすることが重要であり、それが人材育成等にも繋がると考える。国は、特に中小事業者向けの指針の策定等に注力すべき。
  • 法施行後7年間に蓄積されたデータをどのように活用していくのかが重要。例えば国において定期的な報告会を設けるなど、これまでに蓄積されたデータやマニュアル等の知見を整理し、情報の共有化を図るシステム作りをお願いしたい。
  • 将来的には、CMR等の特に重要な物質については、事業者の削減計画を踏まえて、国においても削減計画を立てることも必要。また、一般市民の情報へのアクセスも重要な点であり、国際動向を踏まえた制度検討が必要。

より安全な物質への代替について

  • 物質代替は重要であるが、より安全な物質への代替であることが前提である。毒性がはっきりしない物質への代替なども見られるため、物質代替に際しては、適切な評価を踏まえたうえでの実施が重要。
  • 物質代替は、環境リスク低減のために重要であり、精緻なリスク評価だけでなくスクリーニングレベルの評価手法もぜひ取り入れて、広く早く普及することも必要。また、化管法においては、CMR等の高毒性物質の位置付けが希薄であるが、GHS分類によるハザード区分に応じてより安全な物質に代替していく考え方も重要である。
  • 化管法の対象外の物質が安全であるということではなく、事業者自らがリスク評価に基づき代替物質を選定する必要があることを、国においても啓蒙・普及してほしい。
  • 物質代替する際には、化学物質そのものの安全性だけでなく、品質の問題も含めて総合的な製品としての広い意味のリスク評価が必要。
  • 物質代替により本当にリスクが軽減されるのか分からない、データ不足で化管法の対象外となっている物質もあるといった懸念を払拭できるよう、国においてデータ整備や物質代替に関する指針作成をお願いしたい。
  • リスク評価といっても完璧なものはなく、物質代替についても国ができることは情報提供くらいまでであり、国がその結果に責任をとることは難しいというのが現実。

化学物質の自主管理に関する地方公共団体の役割について

  • 自治体の役割は重要であり、将来的には、行政と事業者が連携して届出情報の精度向上を図っていくべきである。また、自治体に対して届出情報の正確さを確認するための権限を付与すれば、より役割がはっきりするのではないか。
  • 事業者に近い立場にある自治体において、物質代替に関する助言等を行っていくことも必要ではないか。
  • 事業者にとっても、自治体との繋がりは重要であり、例えば自治体と事業者がそれぞれ使用しているリスク評価モデルについて互換性を持たせて精度向上を図るなど連携していくことが重要。
  • 自治体の役割としては、大企業の指導が行き届かないサプライチェーンから外れている中小企業等に対する助言・指導を行うことが重要。
  • 事業者の自主的取組の促進のためには、行政による一定の関与は必要だと感じる。
  • 東京都では、VOC対策の自主的取組の促進のため、分野ごとのアドバイザー制度を設けているが、化管法について同様のアドバイザー制度を設けることは対象の分野が非常に多く困難。自治体が個々に制度を設けるより、国の制度を利用する方が合理的であり、企業研修会への講師派遣に止まっている国の化学物質アドバイザー制度の拡大を検討してほしい。

7.次回日程等

第5回会合 6月15日(金)10:00~12:00 於;三田共用会議所
第6回会合 6月29日(金)14:00~16:00 於;未定

ページ先頭へ