平成18年度第8回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会  化学物質審議会第60回審査部会 第63回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会 議事録 【第一部】

1.日時

平成18年12月22日(金)13:00~15:00

2.場所

経済産業省事務局2西8共用会議室(本館2階西8)

3.出席者(五十音順、敬称略)

薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会委員


化学物質審議会審査部会委員


中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会委員


事務局

厚生労働省事務局 佐々木化学物質安全対策室長
経済産業省事務局 森田化学物質安全室長
環境省事務局 森下化学物質審査室長 他

4.議題

  1. 前回審議結果の確認
  2. 既存化学物質の審議等について
    1. (1) 分解性・蓄積性について
    2. (2) 難分解性・高濃縮性判定済み(予定)の既存化学物質について
    3. (3) 人健康影響・生態影響について
  3. その他

5.議事

○事務局(経済省) それでは、時間がまいりましたので、ただいまから、平成18年度第8回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会、化学物質審議会第60回審査部会及び第63回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会、合同審議会を開催したいと思います。
 本日は、いずれの審議会も開催に必要な定足数を満たしておりまして、それぞれの審議会は成立していることをご報告いたします。
 また、各審議会から本日の会合への具体的伝達手続はそれぞれ省により異なりますけれども、化審法第41条に基づく新規化学物質の判定に関する諮問が大臣よりなされている審議会もございますので、よろしくお願いいたします。
 なお、本審議会は、既存化学物質の審議と新規化学物質の審議を第一部と第二部に分けて実施し、予定としては13時から15時30分までを第一部として既存化学物質の審議を公開で行います。終了後、休憩を挟みまして、第二部として通常の新規化学物質の審議を行いますので、よろしくお願い申し上げます。
 本日の全体の議事進行につきましては、経済産業省化学物質審議会 西原部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、審議に入ります前に、お手元にお配りいたしました資料の確認を行いたいと思いますお手元の机の上に置いております資料でございますけれども、第一部の議事次第です。その後に、資料1―1といたしまして「平成18年10月既存化学物質点検(分解・蓄積)結果資料」でございます。
 続きまして、資料1―2の「難分解性・高濃縮性判定済み(予定)の既存化学物質の毒性評価について」でございます。
 資料1―3といたしまして、「既存化学物質審査シート(人健康影響・生態影響)」でございます。
 資料1―4といたしまして、「白告示済み化学物質における人健康影響の再評価について」でございます。
 資料1―5は前回の議事録でございます。
 資料2―1といたしまして、「平成18年12月既存化学物質点検(分解・蓄積)結果資料」でございます。
 資料2-2といたしまして、「難分解性・高濃縮性判定済み(予定)の既存化学物質の毒性評価について」でございます。
 資料2―3といたしまして、「既存化学物質審査シート(人健康影響・生態影響)」でございます。
 そして、資料番号を振ってございませんけれども、資料2―4としていただきたいのですが、「既存化学物質の人健康影響に関する情報」が資料2―4でございます。
 資料2―5といたしまして、「既存化学物質の生態影響に関する情報」でございます。
 以下、参考1として委員名簿、参考2―1として判定基準、参考の2―2として「水溶性ポリマーの生態毒性について」という1枚紙。参考3として「特定化学物質及び監視化学物質の要件及び評価のための試験項目について」、参考4として「既存化学物質審査物質(人健康影響・生態影響)に係る分解性・蓄積性データ」、参考5として、「ペルフルオロ―n―アルカン酸における分解性・蓄積性の類推について」でございます。以上でございますけれども、不足等がございましたらお申し出下さい。それでは、議事進行を西原部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○西原部会長 それでは初めに、本日の会議の公開の是非についてお諮りいたします。各審議会の公開につきましては、それぞれの規定のあるところでございますが、本日の会議のうち、第一部は公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、または特定なものに不当な利益、もしくは不利益をもたらすおそれがある場合等、非公開とするべき場合には該当しないと考えますので、公開といたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、本日の第一部は公開といたします。
 なお、公開の会議の議事録は、後日、ホームページ等で公開されますので、あらかじめご承知おきお願いいたします。
 まず、議題1の前回議事録の確認について、事務局からお願いいたします。

○事務局(経済省) 前回の審議結果につきましては、委員の方々のご指摘を踏まえまして、資料1―1から1―5のとおり、審査シート、議事録等をとりまとめさせていただいております。ご意見がございましたら、本日の会議終了までにお申し出いただければと存じます。ご意見がもしございませんようでしたら、内部の手続が終了次第、各省のホームページ上で公開させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、経済産業省事務局から、10月の公開審議会におきまして幾つかの指摘をいただきました事項につきまして、ご回答申し上げたいと思っております。

○事務局(経済省) 資料1―1をご確認いただければと思います。10月の審議会につきましては、3物質が審議されました。その中で委員から、類似物質表があれば添付して欲しいという御指摘がございましたので、1物質目ですけれども、3ページ目と4ページ目に当該物質の類似物質表をつけさせていただいております。2物質目につきましては7ページ目に類似物質表をつけさせていただいております。3物質目につきましては類似物質がございませんでしたので、添付しておりません。以上でございます。

○事務局(厚労省) 続きまして、厚生労働省関係で、前回の審議会でご審議の中でご指摘いただいた点について回答を申し上げます。
 資料1―3の8ページを御覧ください。物質名称は、C.I.フルオレセントブライトナー 271となっております。こちらの物質につきまして、2点ご指摘がございました。1点目は、類似物質について毒性試験等の情報を収集するというものでしたが、事務局で文献調査をしたところ、特段情報はございませんでした。
 2点目は、染色体異常試験の判定について事務局案では軽微な陽性とさせていただいておりまましたが、陰性と陽性、非常に微妙なところであるので、非常に軽微な陽性とすべきではないかと、いう指摘でございます。こちらに関しては、検討しました結果、異常細胞が最大で9%出現しておりまして、統計学的に有意差もございましたので、判定どおりに陽性とさせていただいております。
 また、判定の書きぶりについて、非常に軽微な陽性とするかどうかにつきましては、化審法の判定上、軽微な陽性であれば、特段判定にも関与しておりませんので、判定案の簡略化の意味でも、細分化せずこのままの記載とさせていただきたいと思います。
 続きまして、13ページに移りまして、4―(1―メチルプロピル)フェノールについてでございます。
 こちらにつきましても染色体異常試験の陰性、陽性の書き方についてコメントをいただきました。こちらは、異常細胞の出現率が最大で7%程度であり、統計学的有意差も認められておりません。従いまして、判定は陰性とさせていただいております。
 なお、確認試験として小核試験が実施されておりまして、染色体異常試験と小核試験を別々に記載してはどうかというようなご指摘もありましたので、こちらについては分けて記載いたしました。その際に、in vitroの試験ということが分かるように、括弧書きで、in vitroで実施したということもあわせて記載しております。
 以上でございます。

○事務局(環境省) 続きまして、環境省事務局から、10月の公開審議会におきましてご指摘を承った事項につきまして回答いたします。
 資料1―3、22ページを御覧ください。リン酸トリス(p―クメニル)の藻類生長阻害試験の試験液の調製方法の記述について、ご指摘を承りました。こちらは報告書を確認いたしまして、記述を改めさせていただきましたので、ご報告いたします。以上です。

○西原部会長 それでは、次の議題に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。既存化学物質の審議に入ります。まず、分解性・蓄積性について、事務局からご説明をお願いいたします。

○事務局(経済省) お手元の資料2―1に沿って、数物質ずつまとめて説明させていただきたいと思います。物質の関連性から、最初の2物質を1区切り、次にペルフルオロ―n―アルカン酸等の5物質、最後に残りの4物質ということで説明させていただきたいと思っております。
 資料2―1について、総括表を1枚めくっていただきまして、右下にページ数が振っておりますけれども、そちらのページ数でご紹介させていただきます。
 まず1ページ目、K―1648ということで、ジノニルフェノールでございます。こちらは平成17年9月30日に既にご審議をいただいて、分解性につきましては難分解性の判定となっております。前回審議の際にHPLCの値が若干高目だという御指摘を委員の方から受けまして、今回の御報告するに当たり、分解度試験の再試験をしてまいりました。BODの平均分解度が0%、LC/MS/MSの平均分解度が6%ということで難分解性かと思われます。
 続きまして、濃縮度試験なのですけれども、1枚めくっていただいて2枚ページでございますが、定常状態における濃縮倍率が第1濃度区で 180倍、第2濃度区で 180倍ということで、事務局案としては難分解性であり高濃縮性ではないとさせていただております。
 続きまして、資料4ページでございます。2,2―ビス[4―(2,3―ジブロモプロポキシ)3,5―ジブロモフェニル]プロパンでございます。こちらにつきましては、有害性情報調査の報告書により報告させていただいております。分解度試験ですが、BODの平均分解度が1%、HPLCの平均分解度が0%、濃縮度試験ですが、5ページ目でございますけれども、第1濃度区で 3.4倍から43倍、第2濃度区で17倍以下から 130倍ということで、事務局案といたしましては、難分解性であり高濃縮性ではないとさせていただいております。以上でございます。

○西原部会長 ただいまの内容につきまして、ご意見等ございませんでしょうか。まず一番目の物質、ジノニルフェノール。難分解で高濃縮性ではないという判定ですが、よろしいでしょうか。それでは、2番目の物質、「2,2」で始まる物質ですが、これも同様に難分解性で高濃縮性ではないということですが、構造等からもコメント等ございませんでしょうか。類似物質をみてもそのようになっていますね。よろしいでしょうか。それでは、そのように判定させてもらいます。それでは、3番目の物質からお願いします。

○事務局(経済省) 続きまして、ペルフルオロ―n―アルカン酸の関係で、5物質を説明させていただきます。お手元の一番後ろの最後のところに、参考資料5というのがございますので、こちらとあわせてご説明させていただきたいと思います。資料2―1につきましては、1枚目の上から3番目のペルフルオロウンデカン酸から4物質と、次のページのペルフルオロオクタデカン酸という5物質について説明させていただきます。
 参考資料5を御覧下さい。参考資料5の別添1を御覧いただければと思います。ペルフルオロ―n―アルカン酸の物質でございますが、下から2つ目、分解性という欄がございます。ここにつきまして、一番左のCの数が8番、これは既に分解・蓄積性の判定をいただいているものでございます。
 今回、分解度試験を実施したのがC=12と14でございます。C=12は、BOD平均分解度が0%、HPLC平均分解度が2%となっており難分解性とさせていただいております。 また、C=14でございますけれども、ペルフルオロテトラデカン酸でございますが、BOD平均分解度が0%、LS―MSの平均分解度が0%ということで難分解性とさせていただいております。これにつきましては、実際に試験を実施したものがこの3物質でございますけれども、それ以降の炭素が増加しても難分解性の性状を示すと考えられますことから、化学構造等の類推により、表のC=8から18につきまして、いずれも難分解性と判定させていただいております。
 続きまして、蓄積性でございます。蓄積性につきましては、同じように一番左側のC=8は既に高濃縮性でないという判定をいただいてございます。今回、濃縮度試験を実施したのは5物質でございまして、C=11における定常状態における濃縮倍率につきまして、第1濃度区が 2,300倍、第2濃度区が 3,700倍ということで高濃縮性でないとさせていただいております。
 C=12でございますけれども、第1濃度区が16,000倍、第2濃度区が10,000倍ということで高濃縮性とさせていただいております。
 また、C=14でございますけれども、第1濃度区が16,000倍、第2濃度区が17,000倍ということで高濃縮性とさせていただいております。
 C=16、右から3番目ですけれども、第1濃度区が 4,800倍、第2濃度区が 4,700倍ということで、高濃縮性の判断基準である5,000倍を切るということになるのですが、別添2の下側の表を御覧ください。濃縮度試験日数と濃縮倍率との関係ということで、これは60日間の濃縮度試験を実施しております。その60日後の濃縮倍率が 5,000倍を超えてございまして、本件は、定常状態における濃縮倍率は 5,000倍を若干切るところでございますが、60日後における濃縮倍率が 5,000倍を超えるということで、事務局案としては高濃縮性とさせていただいているところでございます。
 最後に、また別添1の表に戻っていただいて、一番右のC=18でございますけれども、第1濃度区が 480倍、第2濃度区が 320倍ということで高濃縮性でないとさせていただいております。
 別添2という3枚目のページを御覧いただければと思います。炭素の数と濃縮倍率の関係という表ですが、C=8は、見かけ上はないような形になっておりますが、実際には10倍未満ということで本当は試験を行った値がございます。C=8から11につきましては高濃縮性でないということで、実際には炭素の数が9と10につきましては濃縮度試験を実施しておりませんが、このC=8と10の挟み込みということで高濃縮性でないという判定ができるのではないかと考えております。
 C=13の部分でございますけれども、C=8から12に向けて濃縮倍率が上がっており、またC=12から14までかなり高い濃縮倍率ですので、C=13につきましても高濃縮性という判定ができるのではないかと考えております。
 また、C=14から16に向けては濃縮倍率が下がっておりますが、先ほど申し上げたC=16につきましては高濃縮性という判定ができるのではないかと考えられることからC=15につきましても高濃縮性と考えてございます。
 以上を整理させていただきますと、資料5の5.でございますが、事務局案の判定としては、C=9から11及び18につきましては難分解性かつ高濃縮性ではないという判定を、C=12から16につきましては難分解性かつ高濃縮性という判定をさせていただいております。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○西原部会長 ありがとうございました。ただいまのご説明にコメント等ございませんでしょうか。特に構造活性、類推という形が入っていますが、よろしいでしょうか。

○米澤委員 分解性と蓄積性の2つがあると思いますが、分解性の方は、ペルフルオロの化合物ですので、難分解性ということで全体としては問題ないと私は考えております。
 蓄積性について、私が得ている文献上のデータの範囲での議論ですが、C=12と14のデータに関して報告されている値からしますと、これは高濃縮性であるということが、実験上もそういう結果になっておりますし、これよりも低いC=11以下のところについて濃縮性がより低くなっているという傾向が報告されていますので、この試験結果に関しては、そういう文献上の情報と一致している結果だと考えています。この間の濃縮性の類推の部分に関してですが、低いところ、つまりC=9、10に関して、C=8と11の結果から類推するというのは、そういう意味では類推としても、文献上の方からしても妥当な類推だろうと考えます。
 C=13については、ちょっと私も文献上のデータを見つけることができなかったのですけれども、C=12、13が高濃縮性であるということからして、C=13についても高濃縮性であるということを推定するのは妥当な推定だろうと考えます。
 C=15に関してもそうだと考えます。
 問題はC=17ですけれども、C=16がちょうどぎりぎりのところです。たしかC=18が分子量の関係等から濃縮性が下がるというのは、ある意味でリーズナブルな結果だと思うのですけれども、C=17については微妙なところにありますので、これはできれば試験データで、問題になるレベルかどうかについて確認する方がいいだろうと考えます。ここまで類推を拡大するのは、ちょっと厳しいかなというのが正直な印象です。

○西原部会長 どうもありがとうございます。

○事務局(経済省) したがって、事務局案としてはC=17の濃縮性については類推できないということで空欄にしているところです。

○西原部会長 今のような判定案ですけれども、よろしいでしょうか。そのほか、もしコメント等がございましたら。つまり、分解性に関してはC=8からC=18まで、類推も含めてすべて難分解である。それから蓄積性に関してはC=8からC=11までは高濃縮性ではない。C=12からC=16までは高濃縮性と判定する。C=17に関しては、今後、再検討、類推はできない。C=18は高濃縮性ではないという結論ですが、よろしいでしょうか。では、そのようにさせていただきます。

○中杉委員長 今回の判定というのはこれで結構だと思うのですが、新しい1つのやり方だと思うのです。類似物質で炭素の長さを一つずつ全部調べるのではなくて、今後もこういう方向で加速していくということを考えておられるというように解釈してよろしいですか。

○事務局(経済省) ちょうどいいものがあるかどうかなのですが、いいものがあれば、このような形でさせていただきたいと思います。実は、分子量の基準を決める際にこの場でも議論がありました。事務局側はほとんど代わってしまっているのですけれども、 濃縮度試験免除に関する分子量800の基準を導入する際に、この物質が少し見つかっていて、そのときにハロゲン化合物については 基準を1,000ということにしましたので、フッ素での試験をし、やはり 800ちょうどのところで超えたぐらいだったので、分子量基準の裏づけができたのかなというところでございます。

○西原部会長 どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。次をお願いします。

○事務局(経済省) 資料の18ページでございます。以下の物質につきましては、有害性情報報告のあったものでございまして、以下、物質の混合物で試験を実施したものでございます。最初の物質につきましては、ペルフルオロヘプタンでございます。こちらの物質につきましては、平成18年7月21日開催の公開審議会において難分解性とご審議いただいたものでございます。今回、濃縮度試験につきまして有害性情報報告がありましたものですから、あわせてご紹介させていただきたいと思っておりますが、濃縮度試験のピーク分析を行っておりまして、第1濃度区で 443から 1,140倍、第2濃度区で 2,690倍から 8,740倍ということで、事務局案としては難分解性、高濃縮性であるとさせていただております。
 続きまして、20ページでございます。ペルフルオロオクタンでございます。分解性試験は実施していませんが、1つ前の物質から類推をご判断いただきたいと考えているものでございます。濃縮度試験におきましては、第1濃度区で 917倍、第2濃度区で 3,200から13,600倍ということで、事務局案としては難分解性かつ高濃縮性とさせていただいております。
 続きまして、22ページ目でございます。ペルフルオロ(ブチルテトラヒドロフラン)でございます。こちらの物質につきましては、第56回審査部会において難分解性の判定をいただいているものでございますが、濃縮度試験につきましては、第1濃度区で 747倍、第2濃度区で 3,030から11,600倍ということで、事務局案としては高濃縮性であるということでご審議いただきたいと思っております。
 続きまして、最後の物質ですが、ヘプタフルオロテトラヒドロ(ノナフルオロブチル)フランでございます。こちらの物質につきましては、先ほどの物質のブチルの部分が特定できないということでこのような構造式になっておりますが、前の物質から分解性を難分解性と類推していただけないかということでございます。濃縮度試験につきましては、第1濃度区で 554倍、第2濃度区で 2,430倍から 9,510倍ということでございます。この物質につきましても事務局案としては難分解性で高濃縮性とさせていただいております。
 以上、ご審議をよろしくお願いいたします。

○西原部会長 まず、最初の2つ、フロロカーボンです。Cの数が7つと8つの物質ですけれども、分解性は難分解性で、2つ目は1つ目のものから類推ということでよろしいでしょうか。よろしいですね。濃縮性ですが、両方とも試験を実施しておりまして、高濃縮性という判定ですが、いかがでしょうか。

○米澤委員 結論は高濃縮性ということで問題ないと考えます。どちらも水溶解度との関係は分かっていない実験でなされた結果なのですけれども、かなり明瞭な、明瞭以上な濃度依存性が出ておりますので、濃縮倍率を確認するための試験をこれ以上繰り返してやるまでもないだろうと考えますので、判定としては問題ないだろうと考えます。

○西原部会長 それでは、この2つの物質に関しては、事務局案どおりということにさせてもらいます。続きまして、3つ目と4つ目の物質なのですが、3つ目は難分解性のデータがあります。4つ目は、その物質の類推ということですか。類推というか、この物質を含めてということになるのですか。分解性は難分解ということですが、よろしいでしょうか。濃縮性は、1つ目が最高11,600倍、2つ目が 9,510倍で高濃縮性ということですが、そういう判定でよろしいでしょうか。それでは、そのように判定させていただきます。

○井上座長 それでは、次に移ります。難分解性・高濃縮性判定済み(予定)の既存化学物質についてのご審議をお願いいたします。

○事務局(厚労省) 資料2―2、横長A3の1枚紙を御覧ください。こちらは、今、分解性、蓄積性の判定をいただいた物質の中で高蓄積性と判定された9物質について記載させていただいております。こちらにつきましては、さきほど高蓄積性と判定されたということで、第一種特定化学物質に該当するかというようなことになっていくものでありますが、既存化学物質の場合、第一種特定化学物質に該当するかどうかという毒性データがない場合は第一種監視化学物質に指定しているところでございます。
事務局で生態毒性と人毒性につきまして毒性情報を収集いたしましたが、すべての物質について、特段データを得ることができませんでした。
 したがいまして、人への長期毒性の評価案、高次捕食動物への長期毒性についての評価案ともに第一種特定化学物質に該当するかどうか判断するための十分な情報がないとさせていただいております。判定案といたしましては、第一種監視化学物質相当とさせていただいております。以上でございます。

○井上座長 それでは、この判定案についてのご意見を承りたいと思います。いかがでしょうか。よろしゅうございますか。どうぞ。

○中杉委員長 細かいところですけれども、資料7番のペルフルオロオクタンが、「CF3(CF2)5」。5と6とミスタイプです。それから、先ほどちょっと私が前のところで申し上げたことが、ペルフルオロ―n―アルカンについても同じようなことがいえると思うので。ずっと先の方です。挟み込むような形で炭素数の少し上の部分を抑えてやると効率よく抑えられるのではないか。こういう情報はできるだけ早く出すことがいろいろな意味でメリットがあると思いますので、できればそのような観点で試験を推し進めていただければと思います。

○事務局(経済省) 本件については、製造・輸入量等を踏まえつつ、検討していきたいと思います。

○井上座長 どうもありがとうございました。他にはご意見ございませんか。よろしいようでしたら、この件についてはご了解いただいたものと判断させていただきます。結論としましては、事務局のご説明どおり、これらの物質については第一種監視化学物質相当ということでご了承いただいたということにいたします。

○西原部会長 それでは、次の議題2(3)ですけれども、人健康影響・生態影響についてということで、事務局からご説明をお願いします。

○事務局(厚労省) 資料2―3を御覧ください。
 まず1ページ目でございます。物質の名称は、2―アミノ―5―クロロ―4―メチルベンゼンスルホン酸となっております。こちらにつきましては、人健康影響についてのみ記載させていただいております。
結果は、Ames試験が陰性、染色体異常試験が陽性、+S9mix群で24時間処理及び48時間処理群において構造異常の誘発が認められており、D20値は 0.44mg/mLとなっております。
 28日間反復投与試験につきましては、全群で特に毒性学的影響が認められていないことから、NOELは最高用量である1,000mg/kg/dayとさせていただいております。
 判定根拠につきましては、Ames試験陰性、染色体異常試験陽性、NOEL 1,000mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当でないとさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局の総合判定案といたしましては、人健康影響は収集された情報からは第二種監視化学物質相当に該当するとは判断されないとさせていただいております。

○西原部会長 それでは、この物質に関しましては、分解性及び蓄積性は審議済、判定済みでございます。構造から、何かございませんでしょうか。

○渡部委員 これは分子の中に毒性と深くかかわり合う官能基が2種類含まれるわけですけれども、ただ、スルホン酸であるということで、分子の極性が非常に大きくなって、したがって、消化器官からの吸収がこれによってうんと抑えられるということが毒性を低くしているのだろうと思われます。

○西原部会長 ありがとうございます。
 よろしいですか。そのほかの先生方からコメント等ございませんでしょうか。
 それでは、Ames試験は陰性、染色体異常試験は陽性ということですが、コメント等ございませんでしょうか。

○林委員 染色体異常試験の方なのですけれども、これはかなり高用量のところだけの陽性でして、強いものではないと思われます。あと、人健康影響の判定根拠のところの書き方なのですけれども、「染色体異常試験陽性であるが」というのを前にもってきて、Ames試験は陰性で二監相当ではないというように書いた方がいいのではないかと思います。
 以上です。

○事務局(厚労省) 失礼いたしました。そのように修正させていただきたいと思います。

○西原部会長 そのほかの先生方で、コメント等ございませんでしょうか。
 それでは、28日間の反復投与でNOELが 1,000mg/kg/day。全群で特に毒性学的影響は認められていないということですが、よろしいでしょうか。

○廣瀬委員 それで問題はありません。

○西原部会長 それでは、この物質に関しては、染色体異常試験は陽性であるが、Ames試験は陰性、NOELは1,000mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当ではないということで、判定案のとおり第二種監視化学物質相当に該当するとは判断されないということでよろしいでしょうか。
それでは、そのように判定させてもらいます。続きまして、次の物質をお願いします。

○事務局(厚労省) 3ページを御覧ください。物質の名称は、2,2,4,4,6,8,8―ヘプタメチルノナンとなっております。こちらにつきましても人健康影響のみ記載させていただいております。
試験の結果は、Ames試験が陰性、染色体異常試験は陰性、28日間反復投与毒性試験につきましては、一般状態、血液生化学的検査、絶対・相対重量等を推定根拠といたしまして、NOEL100mg/kg/dayとさせていただいております。判定根拠につきましては、Ames試験及び染色体異常試験は陰性、NOEL100mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当でないとさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、人健康影響は、収集された情報からは第二種監視化学物質相当には該当するとは判断されないとさせていただいております。よろしくお願いいたします。

○西原部会長 この物質に関しても、分解性及び蓄積性は判定済です。構造から何かコメント等ございませんでしょうか。

○渡部委員 特にありません。

○西原部会長 そのほかの先生、ないでしょうか。Ames試験が陰性、染色体異常試験が陰性ということですが、コメント等ございませんでしょうか。

○林委員 これについてもコメントはありません。

○西原部会長 ありがとうございます。28日の反復毒性でNOELが100mg/kg/dayということですが、毒性の内容を含めてコメントをお願いいたします。

○前川委員 この試験は、100、300及び1,000mg/kg/dayの3用量でなされております。その結果、 300mg/kg/day以上で今述べられたような変化が出ている。標的臓器は肝臓である。確かに高用量になると肝臓での組織学的な変化も出ておりますけれども、 100mg/kg/dayではほとんど変化が出ていないということ。NOEL100mg/kg/dayで結構であろうと思います。

○西原部会長 Ames試験、染色体異常試験の両方とも陰性、NOELが100mg/kg/dayということで第二種監視化学物質相当ではないということですが、よろしいでしょうか。判定案としては事務局案どおりということにさせてもらいます。よろしいでしょうか。
それでは、その次、お願いします。

○事務局(厚労省) 4ページを御覧ください。物質の名称は、4―アミノ―5―ヒドロキシ―2,7―ナフタレンジスルホン酸モノナトリウムとなっております。こちらにつきましても人健康影響のみ記載しております。
試験の結果は、Ames試験が陰性、染色体異常試験も陰性、28日間反復投与毒性試験につきましては、盲腸の拡張を推定根拠といたしましてNOEL300mg/kg/dayとさせていただいております。
 判定根拠といたしましては、Ames試験及び染色体異常試験は陰性、NOEL300mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当でないとさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、人健康影響は、収集された情報からは第二種監視化学物質相当に該当するとは判断されないということでございます。よろしくお願いいたします。

○西原部会長 それでは、この物質に関しましても、構造と毒性の関係でコメント等ございませんでしょうか。

○渡部委員 過去のNOELは第1級芳香族アミノ基が含まれるということで、それからフェノール性の水酸基もややというようなことですが、その毒性の発現が心配されるわけですけれども、これも分子の中に今度は2つのスルホン酸、遊離のスルホン酸及びスルホン酸ナトリウムの形で極性な官能基を含んでおりますので、先ほどの極性残基が1個しか含まれていないケースよりも、さらに極性が高く、したがって消化管から吸収されがたいということで、結果的に低毒性であろうと思われます。

○西原部会長 ありがとうございます。Ames試験、染色体異常試験の両方とも陰性ですが、コメント等ございませんでしょうか。

○林委員 両試験とも陰性として問題ないと思います。

○西原部会長 ありがとうございます。
 28日間反復投与毒性試験でNOELが300mg/kg/dayということですが。

○廣瀬委員 30、100、300、1,000mg/kg/dayで行われておりまして、一番高用量で盲腸の拡張が認めておられますけれども、病理組織学的な変化はありませんので、毒性としては非常に軽いものだと思います。ただ、病理の検査が心臓、肝臓、脾臓、腎臓、副腎、盲腸だけですので、若干不十分な面もありますけれども、NOELが100あるいは30mg/kg/dayにまで落ちることはまず考えられませんので、大きな問題はないかと思います。

○西原部会長 そのほかの先生方から、コメント等ございませんでしょうか。お願いします。

○前川委員 300mg/kg/dayでもよろしいのですけれども、もちろんそれ以下になることはないと思いますが、ただ、症状としては盲腸の拡張だけである。一般的に盲腸が拡張するのは、抗菌剤などを与えたときにそういう作用が起こることがあります。このデータ、ここの論文にはそのようなことは書いてごさいませんけれども、変異原性試験のデータをみてみますと、抗菌作用がないというようなことになっていまして、また下痢などの症状も出ていないということを考えますと、 300mg/kg/dayでもいいのですが、むしろ1,000mg/kg/dayでもいいぐらいの所見ではないかと思います。単に物理的に大量のものがたまっただけのようにも思います。以上です。

○西原部会長 ありがとうございます。そのほかの先生方で、何かコメント等ございませんでしょうか。それでは、この物質に関しましても、Ames試験及び染色体異常は陰性、NOEL300mg/kg/dayで第二種監視化学物質相当ではないということに判定させてもらいます。
では、次の物質、お願いします。

○事務局(厚労省) 続きまして、隣の5ページを御覧ください。こちらにつきましては人毒性と生態毒性を記載しております。まず人健康影響につきましてですが、
結果は、Ames試験が陰性、染色体異常試験も陰性。反復投与毒性試験は Repro Tox試験が行われておりまして、反復投与毒性の部分につきましては、血液生化学的検査、絶対・相対重量を推定根拠といたしましてNOEL100mg/kg/dayとさせていただいております。生殖発生の部分につきましては、全群で特に毒性学的影響が認められていないことから、NOELは最高用量である 1,000mg/kg/dayとさせていただいております。人健康影響判定根拠につきましては、Ames試験及び染色体異常試験は陰性、NOEL100mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当でないとさせていただいております。

○事務局(環境省) 生態影響に関して申し上げます。本物質につきましては、環境庁により平成2年度に試験が実施されておりまして、その結果を記載いたしました。本試験に関しましては、まず被験物質の純度が不明であること、また一部の試験においては、予備検討のときに毒性が認められなかったことから本試験の実施を見送っていることなどがあります。あと、藻類生長阻害試験のデータでございますが、面積法のデータになっております。そのような事情もございますが、結果は記載のとおりでございまして、事務局といたしましては、判定には用いることができるものと考えております。
 生態影響判定根拠でございますが、藻類生長阻害試験において、96hEbC50が 1,000mg/Lを超えること、ミジンコ急性遊泳阻害試験及びミジンコ繁殖阻害試験において試験上限濃度において影響が認められないこと、魚類急性毒性試験において96hLC50が 1,000mg/Lを超えることであることから、第三種監視化学物質相当でないとさせていただいております。ご審議のほど、お願いいたします。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、人健康影響は、収集された情報からは第二種監視化学物質相当に該当するとは判断されない。生態影響につきましては、収集された情報からは第三種監視化学物質相当に該当するとは判断されないとさせていただいております。よろしくお願いいたします。

○井上座長 ありがとうございます。
 それでは、分解性、蓄積性についてはご判断のとおりですので、構造についてお願いします。

○渡部委員 これは特に毒性学的に心配されるというアルコール性化合物ではないと思います。

○井上座長 ありがとうございます。変異原性はAmes試験と染色体異常試験が行われております。これについてはいかがでしょうか。

○林委員 両試験とも限界用量まで試験されておりまして、特に問題となる点はうかがえません。

○井上座長 これは、いわゆる Repro Tox(反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験)が行われているわけですが、これについてはいかがでしょう。

○前川委員 事務局のご説明のように併合試験でして、用量としては100、300及び1,000mg/kg/dayの3用量でなされております。その結果といたしましては、反復投与の方としては 300mg/kg/day以上で肝臓の重量の増加、さらに高用量ですと腎臓の重量の増加もみられ、腎臓には組織学的な所見もみられております。ただ、肝臓の方に関しましては組織学的な所見はみられておりません。それ以外に、多少血液生化学的な変化がいずれも用量相関をもって300mg/kg/day以上で上がっております。ただ、血液生化学的な検査の中で、カルシウムだけが100mg/kg/day以上である。増えてはいるのですけれども、用量相関はありません。ほかのパラメーターの動きもありませんので、この 100mg/kg/day以上のカルシウムの上昇というのは推定根拠にはならないであろう、毒性学的には余り意味がないものであろうと。そう考えますと、反復投与毒性としてはNOEL100mg/kg/dayということでよろしいかと思います。

○安田委員 生殖発生毒性では、最高用量1,000mg/kg群の平均性周期、対照の 4.0に対して、最高投与群で 4.3と一応統計学的には有意差が出たと書いてあるのですが、1例、延長して、平均が 5.3日と長いものが入っていたためであると。それを除くと対照群とならないというような記載がございまして、毒性学的な意味はないものと考えられます。したがって、ここに書かれましたNOEL1,000mg/kg/dayでよろしいかと思います。

○井上座長 ありがとうございます。そうしますと、人健康影響のところまでの判定につきましては、変異原性が陰性でよろしかろうというご判断で、反復投与毒性試験の方が300mg/kg/dayまで、中用量までの毒性で、低用量のカルシウムについては1点のみの毒性学的意味が考えがたい所見であるということで、また生殖発生毒性は 1000mg/kg/dayということになります。そうしますと事務局のご提案どおり、反復投与は100mg/kg/dayがNOELとなり、生殖の方は1,000でmg/kg/dayとなります。
 したがって、ここに記載されているとおり、Ames試験及び染色体異常試験は陰性、NOEL100mg/kg/dayであることから、第二種監視化学物質相当ではないということでよろしかろうと思いますが、よろしゅうございますか。それでは、環境の生態毒性の方についてのご説明を伺います。どうぞ。

○吉岡委員 先ほど、事務局からお話がありましたように、この試験データというのは、非常に古いデータに属します。それで不十分な点というのはたくさんございまして、例えばデータからみてみても、ミジンコ繁殖阻害試験におきましては、後半になるほど産仔数が少し減ってきているとか、魚類急性毒性試験では溶存酸素濃度が基準に達していないとかさまざまな問題点がございます。ただ、試験所で行われました設定などは 1,000とか1万という値をとっておりますので、現在、我々が環境を守るためというように問題にしている濃度レベルとははるかにかけ離れた数字である。なおかつ、先ほど渡部先生からもございましたけれども、構造上、特にこれといった毒性を示すような官能基をもっているわけではないということから、事務局の判断を支持いたします。以上です。

○井上座長 ありがとうございます。どうぞ。

○若林委員 1つ確認だけなのですけれども、その他の情報というところで、類似のデータがありますね。その他の情報に記載されているのは日本の環境省のデータではないことでよろしいですか。

○事務局(環境省) 日本の環境庁のデータです。

○若林委員 そうすると、ダブルでカウントするようになるのですけれども、その辺はこれでよろしいのでしょうか。結局、その他のデータが同じデータだとすると載せる必要はないのではないかという気はいたしますけれども……。

○事務局(環境省) ご指摘のとおりだと思いますので、こちらの方を削除させていただきます。

○井上座長 今の点、よろしいですか。どうぞ。

○吉岡委員 特に古いデータの場合には、これは国際的に利用されているかどうかというのが判断根拠の1つの理由になってくるわけです。そういう意味では、少なくともあるということにつきましては記載していただきたいと思います。

○井上座長 どうしましょうか。

○事務局(環境省) それでは、こちらですが、環境庁が実施したことは分かっていますので、環境庁が実施したデータで同一のものであるということを注釈でつけさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○井上座長 そうですね。同一という注釈をつけていただけますようお願いします。委員の先生、そういうことでよろしいですね。では、そういうことにお願いいたします。
 結論としましては、生態影響について、第三種監視化学物質相当に該当すると判断されないということになります。よろしゅうございますか。既存化学物質の中で、こういう判断がかつてどのように行われたのかというのは、28日間試験などはないわけですね、事務局の方。

○事務局(厚労省) OECD/HPVで、国内で試験を実施した場合はこちらのメインの方に書いて、その他の毒性のところは省いていました。今後もし今のご指摘があるようでしたら、OECD/HPVで利用したという旨はどこかで記載するようにいたします。

○井上座長 それがいいかもしれませんね。もし差し支えないようでしたら、そのように審査シートに追記してください。ありがとうございます。次は3― 790です。

○事務局(厚労省) 資料8ページ、物質の名称は3―メチル―4―ニトロフェノールとなっております。こちらにつきましては人健康影響と生態影響が記載されております。
 人健康影響につきましては、Ames試験が陰性、染色体異常試験は±S9mix群において構造の誘発が認められていることから陽性とさせていただいております。D20値は 0.28mg/mLとさせていただいております。反復投与毒性試験につきましては、簡易生殖と文献のデータで6ヵ月間反復投与毒性試験が行われております。簡易性生殖試験の反復投与毒性部分につきましては、死亡、一般状態を推定根拠といたしましてNOEL 1000mg/kg/day。生殖発生毒性部分につきましては、全群に特に毒性学的影響は認められていないということから、最高用量である300mg/kg/dayをNOELとさせていただいております。
 次の9ページに移りまして、6ヵ月間の反復投与毒性試験ですが、こちらはSIARより引用しております。毒性といたしましては、推定根拠に記載しておりますとおり、尿検査を根拠といたしましてNOEL500ppm。こちらを換算しますと30.7mg/kg/dayとなりますが、30.7mg/kg/dayとさせていただいております。
 人健康影響判定根拠ですが、こちらは若干修文させていただきたいと思います。1行目の「簡易性生殖毒性試験においてNOEL100mg/kg/day(6ヵ月間反復投与毒性試験においては30.7mg/kg/day)」としておりますが、6ヵ月間反復投与毒性試験が判定の根拠となっておりますので、括弧の中と括弧の外を入れかえまして、「Ames試験陰性であるが、染色体異常試験は陽性、6ヵ月間反復投与毒性試験においては30.7mg/kg/day(簡易性生殖毒性試験においてNOEL100mg/kg/day)であることから、第二種監視化学物質相当」とさせていただきたいと思います。

○事務局(環境省) 生態影響に関して申し上げます。環境庁が平成3年度に実施した4種の試験の結果を記載してございます。結果は記載のとおりでございます。
 なお、3つ目のミジンコ繁殖阻害試験の結果、21dNOECでございますが、こちらは0.78ではなくて 18mg/Lの誤りです。修正させていただきます。
 めくっていただきまして、他の毒性情報でございますが、環境庁の試験の結果がOECD/HPVプログラム、SIARの方に提供されておりまして、記載のような毒性データが登録されています。こちらですが、ミジンコの繁殖毒性試験、21dNOECが0.78で登録されています。事務局で確認しました結果、登録時の誤りであろうと考えておりますので、関係部局に伝達しております。よろしくお願いいたします。
 生態影響の判定根拠でございますが、魚類急性毒性試験において96hLC50が9.8mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、人健康影響は第二種監視化学物質相当、生態影響は第三種監視化学物質相当とさせていただいております。よろしくお願いいたします。

○井上座長 ありがとうございます。構造についていかがでしょうか。

○渡部委員 これは、分子の中に構造上非常に問題な官能基ニトロ基が含まれております。これが体の中で代謝的に還元されて第1級アミノ基になるわけですが、そうやってできたものが、パラアミノフェノール、非常に強い還元性をもったものができます。この代謝生成物というのが活性酸素の発生を促していくだろうと思っております。そういう意味で、この判定案は妥当ではないかと思います。

○井上座長 ありがとうございます。分解性、蓄積性についてはいかがでしょうか。特にございませんか。それでは、変異原性については、Ames試験と染色体異常試験が行われておりますが、これについてはいかがでしょうか。

○林委員 Ames試験の方は陰性でいいと思います。染色体異常試験の方は陽性ということなのですけれども、用量相関関係がこの試験された用量範囲でははっきりしません。逆に一番低用量で高い値が出ているということになりますので、ひょっとしたらこのD20の値というのはもう少し低いところにいくかもしれません。とにかく、陽性であることには間違いございません。

○井上座長 ありがとうございます。これは簡易生殖毒性が行われております。

○廣瀬委員 まず急性毒性が行われておりまして、その結果は1,000mgで死亡例が出ております。その下の500mg/kg/dayでは自発運動の減少というような症状が出ております。このような結果を踏まえて、0、30,100,300mg/kg/dayの投与量で、雄雌とも合計の投与期間は45~46日になります。結果としては、最高用量の 300mg/kg/dayでは雄で死亡例が出ておりまして、雌では急性毒性でみられた症状と同様な自発運動の減少、腹臥、あるいは呼吸緩徐というような症状がみられております。これをもってNOELが100mg/kg/dayというようなことになっておりますけれども、この試験では血液、あるいは血液生化学的な検査が行われておりません。
 それから、臓器重量については、精巣上体及び卵巣しか測定されておりません。病理組織は、一応みていることはみているのですけれども、被験物質投与に関連した変化はないということになっております。したがいまして、NOELは一応100/mg/kg/dayになっておりますけれども、この100mg/kg/dayというのは信頼性が低いということになるかと思います。

○井上座長 ありがとうございます。反復投与毒性試験としての評価価値は低いということかと存じます。

○廣瀬委員  それから、もう1つ、1975年に企業が発表しているデータがありまして、それでは0、150、500、1,500ppmです。mgに直すと9.23mg/kg/day、30.7mg/kg/day、94.7mg/kg/day、これは雄ですけれども、こういう投与量で6ヵ月の投与が行われております。脳中のグルコースが最高用量で増加したということをもってNOELを30.7mg/kg/day、32.8mg/kg/dayにしておりますけれども、ただ、この尿中のグルコースというものは測定が4、8、12週間行われておりますが、4週、8週だけでみられております。それから、雌雄どちらでみられたか書いておりませんし、何匹にみられたかは書いておりません。しかしながら、血糖値が上がっていないということ、腎臓、あるいは膵臓に病理組織学的な変化がないということを考えますと、尿中のグルコースの増加というのは毒性とはいえないかと思います。
 そういうことになりますと、NOELがさらに上の方になるかと思いますが、この実験自体1975年と古いデータであること、非GLPで行われていること、それから血液学的所見が少し不十分であるというようなこと、さらに、血液、あるいは血液生化学的な所見で全群の増加あるいは減少というような項目が非常に多いというようなことを考えますと、試験の信頼性に少し疑問が感じられるということです。ですから、この物質のトータルとしての評価が難しいのではないかと思います。

○井上座長 追加ございますか。

○前川委員 ちょっと追加いたします。今のSIARに引用されている論文は、廣瀬先生がおっしゃったことに私も同意いたします。逆にいえばNOELの30.7mg/kg/dayというのはどうも信用できない値であるということです。ほかに関連データも全く出ておりません。問題は簡易生殖の方なのですけれども、確かに本試験でも死亡がみられている。ただ、1例みられている死亡の臨床症状は予備試験での死亡の所見と全く一緒ですので、おそらく同じようなことが起こっているのであろうと。
 ただ、一番気にかかりますのは、予備試験で死亡した動物の腎臓とか心臓とか肺に血栓ができているという所見が出されております。なぜ血栓が起こったのかはわかりませんけれども、少なくとも多臓器にそういう血栓が起こって死亡するというのは余りいい状態ではないだろうと。ただ原因とか何かが残念ながらデータからはよく読みとれないということもあって、結論的には、どうもこのデータをもってして二監云々というような判定をするのは、まだ難しいのではないかというのが私の意見です。先生、生殖の方で……

○井上座長 お2人の先生には、またお伺いすることになりますが、安田先生、どうもお待たせしました。

○安田委員 生殖発生毒性に関しましては、各群で少数交尾不成立とか、受胎不成立というのが出ておりますけれども、用量依存性がありませんで、毒性学的な意味はないと思われます。また、100mg/kg/day群で、21日に生み始めた親が、分娩の終了が妊娠25日になったという例が1例出ておりますけれども、これもこの1例だけでございますので、毒性学的な意味はないものと思われ、結論といたしましては、ここに書いてあるNOEL300mg/kg/dayでよろしいかと思います。

○井上座長 ご追加ありますか。よろしいですか。

○江馬委員 反復投与試験、それから生殖発生毒性試験について、先生方のご意見に同意します。簡易生殖は、廣瀬先生がおっしゃったように、エンドポイントが限られていて、これで判定するのは無理だと思います。それから6ヶ月間試験も、両先生方がおっしゃったように古い試験であるということと、エンドポイント、余り差が出ていないようで、試験自体としても余りよくないのかなと思いますので、判定はちょっと無理なのかと思います。

○井上座長 ありがとうございます。
 ここまでの段階で、人健康影響に関する判断ができるかできないかということになりますが、事務局、何かありますか。

○事務局(厚労省) 簡易生殖と6ヵ月間反復投与毒性試験につきましては、今、先生方にご指摘いただきましたように、このままではなかなか判定はできないということですので、この場は人健康影響につきましては一旦保留とさせていただきまして、再度文献の調査を行いまして、もし文献がございましたら次回、反復投与毒性試験につきまして添付して再度ご審議いただくというような形にさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○井上座長 事務局からはそういうご提案ですが、よろしゅうございますか。池田先生、どうぞ。

○池田委員 文献精査をやろうということ、あるいは新しい情報があるか調べようということでございました。非常に興味がありますのは、先ほど渡部先生がおっしゃいましたようにニトロ基があるので、例えばニトロベンゼンだとかに代表されるようなメトヘモグロビン血症形成があろうと思うのです。ただ、「既存化学物質の人健康影響に関する情報」の80ページをみてみますと、それに関する記述は残念ながら全くありませんし、あるいは対応した病理所見も特に記載がないようです。
 先ほどご紹介がありました企業が出されたデータにもあったのかなかったのか、ちょっとわかりませんけれども、もし改めて情報をお探しくださるのだったら、その点についても含めて集めていただけるとありがたいと思います。以上です。

○井上座長 事務局におかれては、そういった渡部先生のご指摘であるとか、全身の血栓等についても念頭に置いて、二監に指定するだけの十分な資料がないという形で、ここで結論を出さない方がいいだろうというように考えられたご提案は、先生方のご判断とともにそうしたことが加味されていたかと考えられますので、さらに調査してお進めくださるようにお願いします。生態影響についてはいかがでしょうか。どうぞ。

○吉岡委員 この化合物の生態影響関係のデータも前と同じように非常に古いデータになります。中身をみてみますと、例えば魚類急性毒性というのは、溶存酸素の減少がありまして、本来の基準に達しておりません。ただ、ミジンコ繁殖試験はきれいに同調しております。ただ、こうしたデータ全体をみてみまして、OECDのSIDSのデータと比較してみますと大体は一致しております。1例だけ一致しないのがありますのは、魚類急性毒性で 400mg/Lというデータが出てまいります。ただこれはNOECでありまして2匹しか使っていないので、無視してよかろうというように私自身は思っております。それ以外は、その方では大体全部一致しております。
 ちょっとだけ気になりますのが、三監指定の理由ですけれども、 96hLC50が9.8mg/Lだからという形になっております。基準が10mg/Lですので、非常に近いところなのです。しかもそれは実測値ではないというところなのです。ひょっとして、ちゃんとといいますか実測濃度でやったならば多少ずれて三監から外れる可能性もないわけではないなと思います。しかし、現在あるデータから判断せよといわれたならば 9.8だからいたし方ないだろうというような判断でございます。以上です。

○井上座長 ありがとうございます。生態影響について、ほかにご追加ございませんか。
 吉岡先生のそうしたご指摘がありますが、そういうことを前提にして、第三種監視化学物質相当ということで、表現はどうしましょう。これでよろしいですか。表現そのものはこの形でご承認いただくということとさせていただきます。ありがとうございます。
 それでは、次は、3-969、11ページです。よろしくお願いします。

○事務局(厚労省) 11ページを御覧ください。物質の名称は、2,3,4,6―テトラクロロフェノールとなっております。こちらにつきましては、人健康影響と生態影響のデータを記載しております。人健康影響につきましては、国際的な文書がございましたので、そちらを記載しております。反復投与毒性試験につきましては90日間のラットの試験とラットの発育試験がございました。90日間のラットの試験につきましては、絶対重量、相対重量、血液生化学的検査、組織学的所見を推定根拠といたしまして、NOAEL25mg/kg/dayとさせていただいております。発育試験につきましては、体重増加率の減少を推定根拠といたしまして、NOAELが100mg/kg/dayとさせていただいております。変異原性試験につきましては、Ames試験が陰性とさせていただいております。次のページに移りまして、染色体異常試験ですが、幾つか細胞種や処理時間が異なった試験がございました。その中で、弱い陽性や陰性、陽性と結果が少し異なっておりましたが、下2つの陽性というところを根拠といたしまして、染色体異常試験は陽性とさせていただきました。
 判定根拠といたしましては、染色体異常試験は陽性、90日間反復投与毒性試験はNOAEL125mg/kg/dayであることから、継続的に摂取される場合、人の健康を損なうおそれの疑いがあるため第二種監視化学物質相当であるとさせていただいております。

○事務局(環境省) 生態影響に関して申し上げます。OECDのテストガイドラインに基づきまして4種の試験が実施されております。結果は記載のとおりです。
 生態影響判定根拠でございますが、魚類急性毒性試験において、96hLC50が0.56mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、人健康影響、第二種監視化学物質相当。生態影響、第三種化学物質相当とさせていただいております。よろしくご審議をお願いいたします。

○井上座長 ありがとうございます。それでは、構造の面からのコメントがありましたら、お願いします。

○渡部委員 フェノール、塩素が4つ置換しているということで、このフェノールはかなり酸性が強いものになっていると思います。非常に有名な例ですけれども、これは4つの塩素ですが、5つの塩素ということになりますとペンタクロロフェノール。これは防虫、あるいは防ばい、それから殺菌、木材の長期間にわたる殺菌だとかそういったものに使うということがよく知られております。これもアナログということでそのように使われているのではないかと思います。塩素化合物特有の、肝臓に大きな負担をかけるということで肝毒性があらわれているのかなというように思ったりもしております。以上です。

○井上座長 ありがとうございます。それでは、分解性、蓄積性についてはよろしいですか。人健康影響毒性に関する情報については、文献等が収集されておりますが、ほぼ変異原性のようですね。お願いいたします。

○林委員 報告の結果だけなのですけれども、Ames試験と染色体異常試験のデータが報告されておりまして、Ames試験は陰性、染色体異常試験は陽性ということになるかと思います。この判定根拠の書き方なのですけれども、Ames試験陰性ということも、一応今までどおり書いておいた方がいいだろうということと、これは有毒性とは違うのですけれども、「継続的に摂取される場合」というような文章は、何か特別の理由があってここに入れられたのかどうか、その辺ちょっとお伺いしたい。

○事務局(厚労省) 判定根拠をいつもと違うように書いているということなのですけれども、通常であれば、Ames試験、染色体異常試験と反復投与毒性試験の3点がきちんとそろった時点で判定しておりまして、今回はデータを引っ張っておりますところと、染色体異常試験で少しばらつきが出ておりましたので、総合的に判断してというところを判定根拠に加味してみたのですが、今までどおりの方がよろしいということであれば、そこは戻したいと思います。

○井上座長 いかがですか。

○清水委員 追加してよろしいですか。12ページの引用文献の2つなのですけれども、これをよくみますと、染色体異常試験というよりも、6-チオグアニン耐性を指標とした毒性試験であると思います。ですから、この場合、染色体異常試験として判定するのはよくないと思います。

○井上座長 事務局、その点、そのご指摘でよろしいですか。削除するのですか。

○清水委員 削除です。

○井上座長 削除いうことで、反復投与の方に移ってよろしいですか。それでは、反復投与の方、90日間試験が行われております。お願いいたします。

○前川委員 IRISからの引用ですけれども、それによりますと、25、100、250mg/kg/dayの3用量でなされていまして、ご説明にもありましたように 100mg/kg/day以上で肝臓、腎臓の重量増加、あるいは血液生化学的な変化とともに、肝臓では組織学的に小葉中心性の細胞肥大という所見がみられております。
 それ以外に、先ほどフェノールでもありますし、渡部先生もご指摘のように酸性が強いというお話ですけれども、フェノール類にありがちな前胃の変化とか、そのような変化は出ておりません。そういう意味で、NOAELは25mg/kg/dayというように判断されるかと思います。

○安田委員 発育試験という表現がまずよくないように思いますが、これはもとのはteratology stadyと書いてございますけれども、今の言い方をいいますと発生毒性試験ということになろうかと思います。妊娠中の動物に投与いたします。これまた、私はよくいうのですが、この日本語のところに「妊娠6―15日目投与」と書いてあります。順序数ではございませんので、「目」はとっていただきたい。それで、影響が出たのは母体の体重の増加が抑制された。200mg/kg/day投与では母体の体重が減少したということでございます。胎児には影響がなかったという記載でございます。

○前川委員 それから1つ、事務局にちょっと確認願いたいのですけれども、今の物質、審査シートでは、官報公示番号が3-969になっていますが、健康影響に関する情報のところでは3-791になっているかと思うのです。

○井上座長 間違いがないかということですね。

○前川委員 どっちが正しいのか。

○事務局(厚労省) その点につきましては、後ですぐ確認したいと思います。

○井上座長 そうしますと、90日間反復投与毒性試験から出てくる判断推定基準によるNOAELで、いずれにしましても二監相当との判断が導かれるかと思いますが、この染色体異常試験の陽性というのは、どれかで担保されるのですか。

○林委員 染色体異常陽性の結果はあります。

○事務局(厚労省) すみません、ちょっと追加なのですけれども、文献調査をしまして、異性体の2,3,5,6で染色体実験がやられていまして、これも陽性だったのです。Ames試験は陰性というのが。 RTECSのデータですので、信頼性も探らないとわからないのですけれども、少なくとも一応表現上ではAmes試験は陰性、染色体異常試験は陽性の報告があります。

○井上座長 それは参考データになるのでしょうか。

○事務局(厚労省) 化審法上、異性体は別になっているので、これは審議のときの参考ということになります。

○井上座長 そういうことですね。そのようにご理解ください。それで、判定そのものについては、変わらないと思いますので、先ほどご了解いただいた線でご了承いただきます。そして、生態影響についてのご意見はありますか。どうぞ。

○吉岡委員 事務局にお尋ねするのですが、12ページの藻類生長阻害試験の0から72hErC50というのは再計算されました?

○事務局(環境省) はい。こちらは再計算となっております。お手元の生態影響に関する資料集の方に再計算の根拠となったグラフを添付しておりますので、ご確認いただければと存じます。報告書では0から72時間の計算値は出しておりませんので、事務局の方で0から72時間のデータを再計算いたしました。

○井上座長 よろしいですか。

○吉岡委員 それなら結構です。

○井上座長 生態影響についてはほかにコメントございませんか。事務局の判定根拠、魚類急性毒性試験において云々であることから、第三種監視化学物質相当であるということで、よろしゅうございますか。ありがとうございます。何分にも以前のデータでご判断いただいていますので、少し手間どりましたけれども、どうもありがとうございます。

○池田委員 先ほど渡部先生がPCPのお話をなさいました。少し以前にですが、トリクロロフェノールが議論の対象になったと思います。そうすると、トリ、テトラ、ペンタと並びますが、その間で構造活性上、矛盾がないかどうか。最終的な判断、そのあたりは念のためお確かめおきいただきたいと思います。

○井上座長 物の性質上、事務局では今の池田先生のご指摘に従って、トリクロロフェノールもあわせて、後ほどちょっとお調べいただけますか。お願いいたします。

○事務局(厚労省) 化審法上、その生態をどう扱うかという部分がちょっと問題があるかと思いますので、どう扱うかは別として、まずデータの整理をしまして、個別の物質で扱うということであれば、個別の物質で別シートとして審議いただき、一緒に扱えるということであれば、1つにまとめてご報告させていただきたいと思います。

○中杉委員長 とりあえず順番にそろえたときにどうなるかという情報提供をしていただきたいという趣旨だろうと。池田先生のご発言はそういうことですので、よろしくお願いします。

○事務局(厚労省) トリも含めて、ペンタまで含めて一覧表はつくるようにします。

○中杉委員長 それから、資料2―4のところで、先ほど官報公示番号が少しずれているかもしれないというお話がありましたけれども、資料2―4の同じところで2,3,4,6―トリクロロフェノールのところ、誤記だと思いますので、物質名称のところ、修正をしておいてください。よろしいでしょうか。それでは、次の物質へ移りたいと思います。4-645、アセナフテンです。14ページから資料のご説明をお願いいたします。

○事務局(環境省) ご説明いたします。本物質からは生態影響に関しての審議のみとなります。アセナフテンでございますが、審査シート15ページでございます。OECDのテストガイドラインに基づきまして、4種の試験が実施されております。結果は記載のとおりでございます。なお、藻類生長阻害試験でございますが、こちらの0から72hErCの値は事務局の方で再計算した値となっております。16ページの備考のところでございますが、水溶解度として0.57mg/Lと 0.000347g/100mLの2つの値を記載しております。こちらの報告書の方にこのような記載があるのでございますが、前者の方が化審法の既存化学物質安全性点検データ集の数値でございます。後者の方はインターネット上のサイトからの引用となっております。こちらの方は補足させていただきます。生態影響の判定根拠でございますが、ミジンコ繁殖阻害試験において、21dNOECが0.084mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。ご審議のほど、お願いいたします。

○中杉委員長 この物質については、人健康まで終わっているものでございますけれども、まず構造から何かコメントはございますか。

○渡部委員 ナフタレンにメチレンブリッジがくっついた有名な化合物の1つですけれども、28日間反復毒性試験などで、強い毒性が出るとは思われません。急性毒性も強くあらわれるとは思いません。

○中杉委員長 ありがとうございます。分解性、蓄積性、人健康影響についてはもう審議済みでございますが、特段何か追加でコメントございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、生態毒性試験の結果についてのコメントをお願いいたします。

○吉岡委員 これも多少古いデータでありまして、例えば資料2―5の生態影響に関する情報の44ページのところには暴露開始時の測定値の設定値に対する割合が±20%というような形で、多少解釈を間違えたような書き方をしている部分もございます。そういう意味では、少し古いデータになってまいりますけれども、このデータ自身は先ほどから申し上げておりますように使えるだろうと思っております。
 あと、審査シートの16ページの備考のところの水溶解度の話が出ましたけれども、論文によっては 3.9mg/Lというのが出てまいりますし、それから0.000347g/100mLというのも、できれば、mg/Lの単位に直しておいていただきたいと思います。以上です。

○中杉委員長 よろしいでしょうか。

○事務局(環境省) 記載の方を修正いたしますとともに、報告書の方は試験実施者に指摘を伝達いたします。

○中杉委員長 それでは、この物質については、三監相当という判定になりますが、よろしいでしょうか。特段コメントがございませんようですので、この物質については、これまでの判定では第二種監視化学物質相当、本日、第三種監視化学物質相当という判定をさせていただきます。
 続きまして、3-41、m―ジクロロベンゼンについて、17ページから資料のご説明をお願いします。

○事務局(環境省) ご説明いたします。名称、構造式等は記載のとおりでございます。
 本物質につきまして、OECDのテストガイドラインに基づきまして、4種の試験が実施されております。結果は記載のとおりでございます。
 めくっていただきまして、備考のところでございますが、本物質の純度でございますけれども、100%の記載をさせていただきました。こちらは後ほど各欄の方に記載を移させていただきたいと思います。生態影響判定根拠でございますが、ミジンコ繁殖阻害試験において、21dNOECが 0.10mg/Lを下回ること、かつ魚類急性毒性試験において、96hLC50が5.7mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案としましては、生態影響、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。ご審議よろしくお願いいたします。

○中杉委員長 それでは、まず構造からコメントをいただければと思います。

○渡部委員 これは生態影響ということで、必ずしも私の専門分野ではございませんけれども、人健康影響の観点から発言させていただきます。これはひところすごく大きな、それこそ社会問題というような感じの問題になりましたパラジクロロベンゼンという消臭剤、あるいは防虫剤の構造アナログです。先ほど池田先生が大変貴重なご提案をなさったわけですけれども、確かに化審法はメタとパラでは物質が全く違うのだという形で物事の判定を進めていっておりますが、やはり積極的に構造活性相関というものの中で判断をしていこうという姿勢にしてもらいたいと思います。パラジクロロベンゼンはすごくたくさんデータがあるのです。このメタジクロロベンゼンが果たしてどうかということなのです。

○中杉委員長 ありがとうございます。今、渡部先生いっていただいたように、甲殻類に強い毒性が出ているというのは、そこら辺を類推されるようなものだと思います。生態毒性試験の方についてのコメントはございますでしょうか。

○吉岡委員 17ページの藻類生長阻害試験なのですが、0から72hErC50というのは、0から48ですか。といいますのは、資料の58ページの図は0から48時間のレートという形になっていますけれども、毒性値は0から72ErC50というように書いてあるので、どちらが正しいのかという点。それから、その下に書いてあります※の「密閉系での試験であり」はいいのですが、「毒性値は0―48」というように、こちらでは0から48を使っているのですが。

○事務局(環境省) こちらは0から72ではなくて、0から48が正しいです。48に訂正させていただきます。

○中杉委員長 これは両方ともですね。

○事務局(環境省) はい。

○吉岡委員 それでは、それはわかりました。「しかしながら」の部分以降が、私はわかるのですけれども、多分ほかの方にはわかりにくい表現ではないのかなと思います。これは少し工夫してわかりやすいように書き直した方がよいのかと思います。とりあえずそれだけです。

○中杉委員長 ちょっとそこをご説明いただけます?

○吉岡委員 これは、48時間までは順調に上がっているのですけれども、濃い濃度のところでは48時間を過ぎると、細胞濃度が下がってくるということを意味しているのです。

○中杉委員長 ありがとうございました。いかがでしょうか。分解性、蓄積性は既に判定済みでございますが、追加のコメントはよろしいでしょうか。生態毒性試験についての追加のコメントはございますでしょうか。この辺のところも随時そろってくれば渡部先生のご指摘ではありませんけれども、オルト、メタ、パラで比較してどうなのだということを検討していただければ、情報提供していただければと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、この物質についても、第三種監視化学物質相当という判定をさせていただきます。続きまして、2,4―ジフェニル―4―メチルペンテン―1、19ページからです。

○事務局(環境省) ご説明いたします。名称及び構造式は記載のとおりでございます。
 本物質に関しまして、化審法テストガイドラインに基づきまして、3種の試験が実施されております。なお、まず被験物質の純度でございますが、一番下の備考のところに記載させていただきましたが、97.4%となっております。こちらの方の記載も移させていただきます。また、本物質の水溶解度は報告書には難溶と書いてありまして、数値で示されておりません。各試験におきまして、試験実施者が培地、または希釈水、試験用水への溶解度を検討しておりまして、その溶解度がこの試験の設定濃度の最大値になっております。結果は記載のとおりでございます。生態影響判定根拠でございますが、ミジンコ急性遊泳阻害試験において、48hEC50が0.057mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。

○事務局(経済省) 総合判定案といたしましては、生態影響、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。よろしくお願いいたします。

○中杉委員長 それでは、まず構造からお願いいたします。

○渡部委員 生態影響ということになるとかなりデリケートなようでして、先ほどのアセナフテンのケースがそうですが、特に人体にとって有毒な官能基が含まれているとは思われないにもかかわらず生態影響が非常に強く出るようですね。

○中杉委員長 ありがとうございました。構造から、ほかによろしいでしょうか。
 分解性、蓄積性についての追加のコメントはよろしいでしょうか。それでは、生態毒性試験についてのコメントをお願いいたします。

○吉岡委員 魚類急性毒性で0.092mg/L群で内出血というものがみられております。私は比較的重篤な方だと思っているのですけれども、ただ、1匹しか存在しませんし、多分48時間から96時間までこの1匹だけが、そうした症状を示しているのだから偶発的なものかなとは思います。コメントはそれだけです。

○中杉委員長 ありがとうございました。追加で、生態毒性試験のコメントはございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、この物質についても、事務局案どおり、第三種監視化学物質相当という判定にさせていただきます。
 それでは、既存化学物質審査の最後でございます。ジブロモクレジルグリシジルエーテル、20ページからです。

○事務局(環境省) ご説明いたします。名称、構造式等は記載のとおりでございます。
 本物質につきまして、化審法テストガイドラインに基づきまして、3種の試験が実施されております。なお、21ページでございますが、試験報告書に水溶解度の記載がございません。ただ、試験実施者の方で培地及び試験水への溶解度を検討しております。藻類生長阻害試験におきましては、培地への溶解度は28mg/L、ミジンコ急性遊泳阻害試験及び魚類急性毒性試験においては、試験水への溶解度は27mg/Lの情報が得られているところでございます。結果は記載のとおりでございます。
 判定根拠でございますが、藻類生長阻害試験において、0から72hErC50が0.61mg/L、0から72hNOECrが0.046mg/Lであること及び魚類急性毒性試験において96hLC50が1.3mg/Lであることから、第三種監視化学物質相当とさせていただいております。

○事務局(経済省) 事務局総合判定案といたしましては、生態影響は第三種監視化学物質相当とさせていただいております。よろしくお願いいたします。

○中杉委員長 それでは、まず構造からコメントをお願いいたします。

○渡部委員 これはいつも出てまいります反応性に富む官能基エポキサイドを抱えております。したがって接触暴露といったような形が生態影響でしょうから、その場合は毒性が強く出ると思われます。

○中杉委員長 ありがとうございました。

○西原部会長 水溶解度が結構、数十ppmですよね。溶けるかなと。ひょっとしたらエポキサイドがOHに切れている可能性はないかなと。分解性とか蓄積性のデータでその辺はないですか。

○渡部委員 この有毒官能基エポキサイド、この構造のものというのは水と反応して無毒なグライコールになりますが、この変化はそれ程速やかではありません。

○西原部会長 ならないのですけれども、水溶解度がちょっと高過ぎるので。

○米澤委員 参考資料4に、既存点検の分解データが出ておりますけれども、GCで直接分解率は0%というデータが出ています。

○西原部会長 壊れていないのですね。

○米澤委員 壊れていないということですね。

○中杉委員長 分解性、蓄積性についてはよろしいですね。生態毒性試験についてのコメントをいただけますでしょうか。

○吉岡委員 試験法については大きな問題はないと思います。気になりますのは純度が低いという点だけです。それ以上はございません。

○中杉委員長 そのほか追加のコメントはございますでしょうか。それでは、この物質についても事務局案どおり、第三種監視化学物質相当という判定させていただきます。以上で、既存化学物質の審査は終わりですけれども、ちょっとだけコメントでお願いしておきたいのですが、環境調査の結果は環境省のエコ調査の結果のみなのですよね。水・大気環境局の方で要調査項目の調査ということで水の調査をかなり精力的にやられているので、その結果もできれば記載をしていただいた方がいいのではないか。情報としてはできるだけ多い、文献調査をして、引き続き出すということまで必要ないと思いますけれども、少なくとも環境省が体系的に調査されているものについては、記載していただくようなことがある方が情報としてはよろしいのではないかと思っております。この次からよろしくお願いいたします。

○事務局(環境省) 了解いたしました。

○西原部会長 その他ということで、第一部の最後になりますけれども、事務局から何かございませんでしょうか。

○事務局(環境省) その他の案件でございますが、藻類生長阻害試験法の改正についてご報告いたします。
 前回の10月の公開審議会において、藻類の生長阻害試験法の改正案に関してのパブリックコメントの結果についてご報告いたしました。そのパブリックコメントの改正案に基づきまして、先日、局長通知を改正し施行いたしましたので、ご報告いたします。ご審議ありがとうございました。

○西原部会長 ほかに何かございませんでしょうか。

○事務局(経済省) 事務局からは特段ございません。

○西原部会長 それでは、本日の審議会の第一部はこれで終了いたします。委員の先生方、ご協力ありがとうございました。
 それで、休憩をとりまして、15時15分から第二部を開始いたします。
 なお、第二部は非公開とさせていただきますので、傍聴者の方々におかれましては、ご退室いただきますようお願いいたします。

──了──

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