平成28年度第3回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会 平成28年度化学物質審議会第1回安全対策部会 第165回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会 議事録

1.日時

平成28年6月17日(金)13:00~14:30

2.場所

中央合同庁舎5号館 6階 共用第7会議室

3.出席:(五十音順、敬称略)

薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会委員

小川 久美子    小澤 正吾   菅野 純(併任)

鈴木 勇司     高木 篤也   田中 博之

西川 秋佳(座長) 平塚 明    広瀬 明彦

化学物質審議会安全対策部会委員

大石 美奈子    亀屋 隆志   小林 剛

庄野 文章     恒見 清孝   東海 明宏

原田 房枝     林 真(部会長)

中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会委員

青木 康展     日下 幸則   菅野 純(併任)

小山 次朗     白石 寛明(委員長)田中 嘉成   

山本 裕史     吉岡 義正   和田 勝

事務局

厚生労働省  美上化学物質安全対策室長

経済産業省  飛騨化学物質安全室長

環 境 省  福島化学物質審査室長 他

4.議題

 1.優先評価化学物質のリスク評価(一次)評価IIにおける評価について

 2.その他

5.議事

○MOE事務局 それでは、時間が参りましたので、ただいまから平成28年度第3回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会、平成28年度化学物質審議会第1回安全対策部会、第165回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会を開催したいと思います。

 議事に先立ちまして、夏季の軽装のお願いについて申し上げます。地球温暖化防止省エネルギーに資するため、政府全体といたしまして夏季の軽装に取り組んでいるところでございます。これを踏まえまして、事務局は軽装にて対応させていただいております。委員の皆様におかれましても、御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本日はいずれの審議会も開催に必要な定足数を満たしておりますので、それぞれの審議会は成立していることを御報告いたします。

 なお、本合同審議会は第1部と第2部に分けて実施をいたします。本日は1時から2時半までを第1部といたしまして、優先評価化学物質のリスク評価IIの審議等を公開で行います。終了後、約20分間の休憩を挟みまして、準備が整い次第、第2部を行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議題に入ります前に、新任の委員の御紹介をさせていただきたいと思います。

○MHLW事務局 厚生労働省です。化学物質調査会の新任の委員を御紹介いたします。

 新たに国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター安全性予測評価部の広瀬明彦先生に委員に御就任いただきました。一言御挨拶いただけますでしょうか。

○広瀬委員 国立衛研の広瀬と申します。よろしくお願いいたします。化審法に関しましては、この委員会のサブというか、事前の予備的な会議に参加させていただいているので、お役に立てればと思います。よろしくお願いいたします。

○METI事務局 続きまして、経済産業省安全対策部会の新任の委員を御紹介いたします。

 新たに国際医療福祉大学薬学部教授、浅野哲先生に委員に御就任いただきました。一言御挨拶いただけますでしょうか。

○浅野委員 国際医療福祉大学薬学部の浅野と申します。毒性を専門にしております。よろしくお願いします。

○MOE事務局 ありがとうございました。

 それでは、お手元にお配りしております資料について確認を行いたいと思います。

 まず、資料1-1といたしまして、リスク評価IIにおける1,2-ジクロロプロパンの評価結果についての案がございます。また、資料1-2、リスク評価の簡易版でございます。また、その参考資料としまして、参考1、参考2が続いております。

 続きまして、資料2シリーズでございますが、資料2-1、資料2-2とございまして、参考として1と2が続いております。

 また、資料3シリーズでございますけれども、資料3-1といたしまして、ナフタレンの生態影響評価の結果について、また3-2で簡易版をお付けしております。またその3-2の参考資料といたしまして、参考1、参考2と続いてございます。

 続きまして資料4でございますが、こちらについては評価IIの過酸化水素の進捗報告でございます。その参考として、1と2を付けてございます。

 また、資料5-1といたしまして、アクリロニトリルにつきましての日本アクリロニトリル工業会様の今後の対策について、資料5-2といたしまして、日本化学繊維協会様の今後の対策について、また、資料5-3といたしまして、ABS樹脂工業会様の今後の対策について付けてございます。

 参考資料といたしまして、委員名簿が参考資料1となっておりまして、参考資料2といたしまして技術ガイダンス、また参考資料3として排出係数の一覧表となってございます。

 過不足等ございましたら、事務局のほうにお申しつけいただければと思います。よろしいでしょうか。

 それでは、これより議事に入ります。

 本日の全体の議事進行につきましては、中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会、白石委員長にお願いいたします。

 白石委員長、どうぞよろしくお願いいたします。

○白石委員長 では、これより議事に移らせていただきます。

 初めに本日の会議の公開の是非について、お諮りいたします。各審議会の公開につきましては、それぞれ規定のあるところでございますが、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、または特定な者に不当な益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合等、非公開とすべき場合には該当しないと考えますので、原則公開といたしたいと思います。ただし、企業秘密等に該当する場合は秘匿することを認めることといたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、本日の会議は公開といたします。議事録につきましては、後日ホームページ等で公開されますので、あらかじめ御承知おきください。

 本日はリスク評価IIに進んでいる優先評価化学物質のうち、3物質の審議と1物質の進捗報告を行うことといたします。

 まず、1,2-ジクロロプロパンの評価の人健康影響の観点でリスク評価IIの評価結果及び今後の対応について、事務局より御説明をお願いいたします。

○METI事務局 まず、1,2-ジクロロプロパン、中身に入ります前に一言補足申し上げます。

 前回のリスク評価の審議会でリスクが懸念ないような物質のリスク評価書につきましては、簡略的な報告様式とさせていただく旨、御了承いただきました。今回の初めの3物質につきましては、リスク懸念がないということに該当しまして、今回、リスク評価の簡易版での御報告とさせていただいております。

 では、1,2-ジクロロプロパン、資料1-2をご覧ください。まず、1ページ目、2ページ目の物理化学的性状等から御説明いたします。1,2-ジクロロプロパンの暴露評価の数理モデルに入力等をいたします物理化学的性状と濃縮性、分解性につきまして、それぞれここの表2、そして2ページの表3に値を載せております。これらを選定した詳細につきましては、参考1に記載をしております。これらの数値につきましては、平成27年度の物理化学的性状、分解性、蓄積性等のレビュー会議におきまして、専門家の方々でレビューしていただいて、了承された値となっております。

 続きまして、ページめくっていただいて3ページ目以降、排出源の情報を載せております。図1に化審法での製造・輸入数量の届出データが載っております。そしてこの物質の用途につきましては表4、1,2-ジクロロプロパンの主な排出は、工業用溶剤等となっております。

 4ページ、暴露評価で主として用いておりますPRTR制度に基づく排出量の変化等を載せております。本物質はPRTRの届出におきまして、大気に49トン等の排出が報告されております。

○MHLW事務局 続きまして、厚生労働省より1,2-ジクロロプロパンの有害性評価結果につきまして、資料1-2及び資料1-2の参考2を用いて御説明させていただきます。

 まず、資料1-2の5ページに人健康影響に関わる有害性評価を簡単にまとめてございます。まず、表6をご覧ください。まず、一般毒性ですけれども、こちらはラットの13週間経口投与試験におきまして、体重増加抑制及び貧血に基づくLOAEL、こちらは暴露時間で補正したものですけれども、こちらを71.4mg/kgとして、不確実係数5,000を考慮して有害性評価値を1.4×10-2と算出しております。経口経路では、同じくラットの13週間投与試験におきまして、鼻腔粘膜の過形成という所見に基づきまして、BMCL10を暴露時間で補正したところ、1.39 mg/m3となりまして、不確実係数を考慮しまして、有害性評価値を1.3×10-2と算出しております。

 次に、生殖発生毒性試験におきましては、ラットの経口投与試験におきまして、母動物の体重増加抑制等に基づくNOAELを、30 mg/kg/day及び不確実係数100を考慮しまして、有害性評価値を0.30 mg/kgとしております。また、吸入経路におきましては、無毒性量を判断できる情報がなかったということから、経口経路の有害性評価値をもとに算出をしております。こちらの換算方法については、1-2参考2の8ページを参照していただければと思います。

 次に変異原性発がん性の評価について御説明いたします。こちらは概略を5ページの上段及び脚注に示しております。また、資料1-2の参考2では9ページからの記載になりまして、14ページまでが各種の試験結果をまとめたものになってございます。

 資料1-2の参考2の14ページを参照していただければと思います。こちら14ページの4-3-3、変異原性の評価という項におきまして、変異原性の評価をまとめてございます。in vitro、in vivoの変異原性試験において、陽性、陰性の結果が混在しますが、微生物を用いた復帰突然変異試験で弱いながらも再現性のある陽性の結果が得られていること、染色体異常試験においては、大部分において陽性の結果が得られていること、さらにげっ歯類におけます発がんの標的臓器であります肝臓において、DNA損傷性と突然変異誘発性が示唆されているということから、総合的に判断して変異原性があると推察されたと評価をしております。

 それでは、資料1-2の表6に戻っていただきまして、発がん性の評価について説明をさせていただきます。

 変異原性の評価結果より、本物質は変異原性を有する閾値のない発がん性物質として評価を行いました。有害性評価値の導出に当たっては参考2の21ページからの記述も御参照いただければと思います。人のデータからの定量的な評価は困難であったということから、動物試験のデータを用いております。表6の発がん性の経口経路の部分を見ていただきたいのですけれども、こちらにつきましては、マウス2年間の強制投与試験によって雌雄の肝細胞腫瘍の発生頻度の増加が観察されたことに基づく有害性評価値を1.9×10-3としております。また、吸入経路におきましては、同じくラットの吸入試験結果に基づきまして有害性評価値を1.2×10-2としております。

 以上がこの有害性評価値のそれぞれの試験項目における説明になります。

 5行目からがまとめとなりますけれども、一般毒性、生殖発生毒性及び発がん性の有害性評価項目のうち、最も感受性の高い指標となるのは発がん性であったという結果が得られております。この発がん性につきましては、先ほど御説明さしあげましたように、肝臓と鼻腔という暴露経路に依存した局所性のものであるということから、各々の経路における暴露推計量に基づきましてリスク評価を行うということが、毒性学的に妥当であると考えられました。

 以上が人健康影響に関わる有害性の評価になります。

○METI事務局 次に資料1-2の6ページをご覧ください。暴露評価、リスク推計の結果になります。まず5-1、排出源ごとの暴露シナリオによる評価です。化審法の届出情報とPRTR情報、いずれも用いて推計をしておりますが、この物質に関しましては、PRTRの届出情報に基づくリスク推計結果のほうがより実態を反映していると考えられ、ここにはPRTR情報に基づく評価結果を示しております。

 表7には、一般毒性に関わるリスク推計結果、表8は生殖発生毒性、表9は発がん性、それぞれ経路別でリスク推計をしております。PRTRの届出情報としまして、全国に排出源が14カ所、そのうち、いずれのエンドポイントに関しましても懸念箇所はなかったという結果が得られております。

 排出源ごとの暴露シナリオについては以上になります。

○MOE事務局 続きまして、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオによる評価について御報告いたします。

 本物質は、PRTRの対象化学物質になっておりますので、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオ、G-CIEMSと申しますけれども、そのモデルを使いまして大気中濃度、水質濃度を計算いたしまして、リスク評価を行っております。推計結果は表10のとおりでございます。「とおり。」の後に「より、」という文字が入ってしまっていますけれども、こちらは削除していただければと思います。その結果ですけれども、HQが1以上となる地点はございませんでした。G-CIEMSの計算条件につきましては、この資料の後ろのほう、12ページからお示しをしておりますので、こちらもあわせてご覧ください。

 続きまして、5-3、環境モニタリングデータによる評価でございます。直近の5年及び過去10年の1,2-ジクロロプロパンの大気及び水質モニタリングデータをもとにリスク評価を実施いたしました。モニタリング情報の詳細につきましても、この資料の後ろの16ページ以降にございますので、そちらもあわせて御覧いただければと思います。本物質は有害大気汚染物質でございまして、それによるモニタリングデータを用いましてリスク評価を行いましたところ、HQが1以上となる地点はございませんでした。

 5-3につきましては以上です。

○MHLW事務局 それでは、この結論といたしまして、資料1-1に基づき説明させていただきます。

 結果及び今後の対応という四角の中になります。本物質につきまして、人健康影響に関わる有害性評価としまして、一般毒性、生殖発生毒性、発がん性の評価を行いました。また、暴露評価としまして、化審法の届出情報など、またモニタリングなどの実測データを収集いたしまして、暴露濃度及び摂取量の推計を行いました。

 リスク評価としましてこれらの比較をしました結果、暴露濃度及び摂取量が有害性評価値を超えた地点というものは観察されなかったということでございます。

 また、製造・輸入量の経年変化につきましては、平成22年以降変動が見られるものの、排出量はほぼ横ばいでした。

 このことから、現在推計される暴露濃度では、1,2-ジクロロプロパンによる環境の汚染により広範な地域での人の健康に関わる被害を生ずるおそれがあるとは認められないと考えられます。

 また、3点目でございますが、本物質につきましては生態影響についても優先評価化学物質相当ではないと判定されていることから、化審法第11条第2項ニに基づき、優先評価化学物質の指定の取消しを行い、一般化学物質として製造・輸入数量等を把握することとしたいと考えております。

 また、最後のポツですが、一般化学物質に戻った後でも他法令に基づく取組を引き続き推進していくとともに、排出量・環境モニタリングデータについては引き続き注視していくこととしたいと思います。

 以上で説明を終わらせていただきます。

○白石委員長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの事務局の説明について、御質問、御意見がございましたら、お手元のネームプレートを立ててください。順に指名させていただきます。

 では、どうぞお願いいたします。

 では、林部会長お願いいたします。

○林部会長 すみません。一言だけコメントです。最終的な評価等には全く異論はないのですけれども、遺伝毒性の書き方、これ実際に増やしていただいていることは事実ですけれども、やはり中身に少し気になるところがあります。一応、今回の評価の資料1-2では、本物質を閾値のない遺伝毒性発がん物質というふうに明確に書いてありますが、実際に資料を見ていただけるとわかるのですが、確かにin vitroのほうでは染色体異常を中心に陽性の結果はあります。しかし、Amesはほとんどがマイナスか非常に弱いものということで、in vitroではありとしてよいですが、in vivoの結果がほとんど陰性です。この資料1-2の参考2の13ページを開いていただければわかると思いますが、ずらっとマイナスが並んでおります。一番上のトランスジェニックのところで1つプラスがありますが、これは別のものとの2物質をコンバインしたときの試験の結果でプラスになっているのが1つあります。

 あとはコメットアッセイで確かに肝臓で陽性の結果が1つレポートで報告されておりますが、さらに高次のトランスジェニックだとか小核のほうでは、陰性という結果もあるので、結論としてin vivoではほとんど陰性というような状況になっています。それからこういうふうなときに遺伝毒性発がん物質というようなもうレッテルを張ってしまうと、今後それがひとり歩きし、この審議会ではそういうふうな評価をするものだということになってしまいかねないのが、少し懸念材料としてございます。せっかくリスクのほうに舵を切ったわけですから、ハザードというのも単に試験結果がプラスになるというだけではなくて、アドバースなハザード、きちっとしたハザードを見ていかないといけないので、この辺のところも今後は慎重に見ていきたいというふうに考えております。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございました。

 事務局から何かお答えはございますか。よろしいですか。評価結果には関わらないことであるということなんですけれども、書きぶり、あるいは今後より慎重な評価が求められるという御指摘でございますけれども。よろしいでしょうか。

 よろしいですか、事務局。

○MHLW事務局 御意見については承りました。ありがとうございます。

○白石委員長 他いかがでしょうか。

 どうぞ。

○広瀬委員 林先生、どうもコメント、十分、リスク評価という観点でこれからやっていくというのは私も同感ですので、そういうことは事務局も考えていただければというふうに思うところです。ただ、どちらか判定するというのはかなり難しい話で、決定してしまえばそれでいいんでしょうけれども、例えばやり方として両方計算して低いほうをとるとかというやり方もある。それならどちらかのリスクをとってそのリスクをどう反転するかということができると思うんですけれども、そういったことも考えていければいいのではないかというふうに提案させていただきます。

○白石委員長 ありがとうございました。

 林先生、よろしいですか。

○林部会長 はい。

○白石委員長 では、他いかがでしょうか。

○鈴木(勇)委員 今、in vivoのほうの試験のことなんですけれども、in vivoの場合は、投与経路とか、それから投与量、それから生体内での代謝などがありますので、必ずしも全部の試験系で陽性になったり、もしくは陰性になったりするとは限らないと。そういうことを考えますと、試験によって今回は肝臓で陽性となったということなので、それは十分に尊重しながら、しかしながら全てのデータを丁寧に扱ってよく検討していく必要があると思います。それが1点です。

 ちょっと話が変わってもう一つ、ちょっとこれは質問なんですけれども、Ames試験の例えばTA100のプレート法のところで、BASFのデータが2つ引用されていて、古いデータと新しいデータが引用されていて、古いほうのデータは陰性で、新しいほうのデータが陽性。同様のことが1535にもあります。その場合、これどういう意味を持って併記したのかというのがちょっとわかりにくいと。結論としては全体を見てTA100で陽性であったから遺伝毒性というんですか、Ames試験で陽性であった、TAで。もし、1535でもBASFのデータの古いほうのデータを考えないならば、1535全てのデータで陽性があったというふうにとれるんですが、私もこのデータをいただいてから時間がなくて文献検索できなかったんですが、この辺のところ教えていただければと思います。

 もう一点、細かい話なんですけれども、これは14ページの変異原性の評価のまとめのところに、上から3行目に再現性のある軽微な陽性という言葉を使っています。これは化審法でよく使われている言葉だと思うんですけれども、もう一つが12ページのin vitroの変異原性試験の一番下に、陽性で括弧して弱陽性という言葉を使っていますので、言葉の統一は図っておいたほうがいいのではないかなというふうに考えました。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございました。

 事務局から何か説明あればお願いしたいと思います。

○林部会長 今のTA100の軽微な陽性というのは、実際に2倍以上を陽性としていますが、2倍に満たない陽性というようなことで、厚生労働省さんのほうでは軽微な陽性というような言葉を使われたんだと思います。

 それとあと、1535等につきましては、いろいろ試験がありますが、その中で非常に信憑性の高い試験として国立衛研のデータがありまして、それにウエートを少し置いて評価をさせていただいたというような状況でございます。

○鈴木(勇)委員 それはよくわかるんです。ただ、ここの採用するデータの中に、プラスとマイナス、同じ機関というんですか、両方のデータが出ていたのでちょっと気になったということで、どちらに信頼性があるかという。

○林部会長 それは見せていただいて、その点も気にはなったんですけれども、要するに再現性という意味で、再現性のあるような陽性ではなかったというところを重視しました。

○白石委員長 今の答えでよろしかったでしょうか。

○広瀬委員 補足になりますけれども、多分、テーブルに記載するところでは、ウエートを特にかけていなくて、独立した情報として並べている。それが複数ある場合は再現性を評価できるし、古い値もこの表を見て評価できるというので、そういう情報を出すという意味でこのテーブルはできていますので、BASFの評価がプラスだったかマイナスだったかという表ではないというところを御理解いただければと思います。

○白石委員長 ありがとうございました。

 他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 何点か御注意とコメントをいただきましたけれども、評価結果につきましては事務局から説明いただいたとおりの評価の対応ということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 では、事務局からいただいた評価対応といたします。

 では続きまして、ブロモメタン(臭化メチル)の評価の生態影響の観点でのリスク評価IIの評価結果及び今後の対応について、説明をお願いします。

○METI事務局 資料2-2を御覧ください。ブロモメタンのリスク評価書簡易版でございます。

 まず、めくっていただいて1ページ目、2ページ目、暴露評価に用いました物理化学的性状、濃縮性及び分解性のデータでございます。これらは優先評価化学物質のリスク評価に用いる物理化学性状等のレビュー会議で、専門家の方々にレビューしていただき了承された値でございます。これの詳細につきましては、参考1に記載してございます。

 続きまして3ページ、排出源情報です。ブロモメタンですけれども、化審法上の製造・輸入数量の届出は、図1のように推移をしております。化審法上の用途の届出は中間物でして、推計排出量は約1トン強です。化管法の対象物質でもありまして、4ページにPRTR制度に基づく排出量等の経年変化を載せております。本物質は検疫用の燻蒸剤として使われているということで、このPRTRの推計の対象業種というところの470トンは燻蒸剤での排出、その他に届出で130トン大気への排出があり、倉庫業等から届出がございます。

 排出源情報としては以上になります。

○MOE事務局 続きまして、有害性評価でございます。今、1ページで御紹介がございましたとおり、オクタノール水分配係数が1.08となっておりまして、3より小さいということになっておりますので、本物質に関しましては水生生物のみの評価となっております。

 水生生物につきましては、1栄養段階に対する慢性毒性と、信頼性が得られておりまして、これを種間外挿の10で除しまして、0.032mg/Lとなっております。また、慢性毒性値が得られなかった一次消費者につきましては、信頼できる急性毒性値2.6mg/Lが得られておりますので、これを急性慢性毒性比、ACRで除しまして、さらに種間外挿の10で除し、0.026mg/Lとなっております。両者を比較いたしまして、より値が小さい0.026mg/Lをさらに室内から屋外への外挿係数で除しまして、ブロモメタンのPNECwaterとしては、0.0026が得られております。

 有害性評価につきましては以上です。

○METI事務局 続きまして6ページ、リスク推計結果になります。排出源ごとの暴露シナリオによる評価は、化審法の届出情報、PRTR情報、いずれも用いて推計をしておりますが、本物質に関しましては、PRTRの届出情報に基づくリスク推計結果のほうがより実態を反映していると考えられるということで、表8にその結果を示しております。PRTRの届出の排出源、事業所が37カ所のうち、リスクの懸念箇所はありませんでした。

 以上です。

○MOE事務局 続きまして5-2、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオによる評価について御説明をいたします。

 本物質につきましても、PRTRの対象化学物質になっておりますので、PRTR届出情報及び届出外情報をもちまして、G-CIEMSにより水質濃度の計算を行いまして、水域における評価対象地点3,705流域のリスク評価を行っております。そうしましたところ、PEC/PNECが1以上となる流域はゼロ流域であったということでございます。

 続きまして5-3、環境モニタリングデータによる評価でございます。直近5年、過去10年のブロモメタンの水質モニタリングにおける最大濃度をもとに評価を行いました。結果は表10にお示ししているとおりでございまして、PEC/PNECが1以上となる地点はありませんでした。

 それでは、以上の結果をまとめまして、資料2-1にお戻りください。ブロモメタンにつきましては、PEC及び環境モニタリングによる実測濃度はいずれもPNECを超えた地点はございませんでした。また、製造・輸入数量及び排出量は減少傾向となっておりました。

 このことから、現在推計される暴露濃度におきましては、ブロモメタンによる環境汚染により広域な地域での生活環境動植物の生息もしくは生育に被害を生ずるおそれがあるとは認められないと考えております。

 なお、ブロモメタンにつきましては、人健康影響の観点から評価Iの継続中でございますので、引き続き優先評価化学物質としております。

 なお、本物質につきましては、オゾン層破壊物質としての不可欠用途としての使用がございますけれども、既に不可欠用途につきましても使用量が減少傾向にあるということでございますので、オゾン層保護法のほうでも管理されているということでございます。

 資料2につきましては、以上でございます。

○白石委員長 ありがとうございました。

 それでは、今の説明につきまして、御質問、御意見ございましたら、同じくネームプレートをお立てください。

 では、西川座長お願いします。

○西川座長 生態影響の面からは、特に大きな懸念はないということであり、人健康についてはまだ評価は継続中ということですが、その評価がいつ終わるかは非常に重要だと思うんです。つまり、あまり時間が経ってしまうとこの生態影響の評価をもう一度見直さなくてはいけないことになりますので、そのあたりちょっと進捗状況を教えていただければと思います。

○白石委員長 では、事務局から進捗状況をお願いいたします。

○MHLW事務局 人健康影響の詳細なリスク評価につきましては、リスク評価Iの結果を踏まえて、順次進めているというところでございます。リスク評価Iなんですけれども、人健康影響に関わる有害性評価ですとか、暴露の状況等を勘案しまして優先順位を決めているところでございます。人健康影響につきましても懸念が高いと思われる物質から優先してリスク評価IIということで行っていますが、こちらの物質についてもなるべく早く詳細なリスク評価に進めるように、こちらもリスクの効率化等を図りまして、進めていきたいと存じます。

○西川座長 できれば厚労省と環境省で調整しながら進めていけば、もっとスムーズに速やかに評価が進むのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○MHLW事務局 御意見どうもありがとうございました。

○白石委員長 ではよろしくお願いいたします。

 他いかがでしょうか。

○青木委員 今の委員長の御発言、非常に重要だと思いまして、やはり同じ有害性を見るという意味で、健康と生態と試験は違うといってもやはり生きているものに対する影響を見るということで、共通のものもありますし、それからやはり暴露評価の側のデータというのは同じものを使うわけですね。そこにやはり共通性は大いにあると思うので、情報交換は大いにしていきたいなと思うところでございます。

○白石委員長 ありがとうございました。

 情報共有を進めながら、加速化を図っていただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

 他、いかがでしょうか。

 特段、御意見がないようですので、ブロモメタンの評価につきましては、事務局から説明いただいたとおりの評価及び今後の対応とさせていただきます。ありがとうございました。

 続きまして、ナフタレンの生態影響の観点でのリスク評価IIの評価結果及び今後の対応について、事務局より説明お願いします。

○METI事務局 資料3-2を御覧ください。1ページ目、2ページ目、ナフタレンの物理化学的性状、濃縮性、分解性でございます。こちらにつきましても、優先物質の物理化学的性状等のレビューにおきまして、レビュー後の値としてセットしたものとなっております。

 3ページ目、排出源情報です。図1に化審法の製造・輸入数量の届出の推移を示しております。表4には、ナフタレンの届出の用途、この物質の排出に主に寄与しているのは、20-b、繊維用・紙用防虫剤用の殺生物剤と推計されております。

 4ページにPRTRの排出量等の情報を載せております。こちらを主に暴露評価で使っております。

 本物質は主な排出源としまして、防虫剤、消臭剤としての届出外の推計が227トン等の排出が報告されております。

 以上です。

○MOE事務局 続いて有害性評価について御説明をいたします。ナフタレンにつきましては、先ほど御紹介いただきましたとおり、オクタノール水分配係数が3以上となっております。したがって、底生生物に対する評価も行っております。有害性情報のまとめに関しましては表7のとおりでございまして、詳細につきましては本資料の参考2のほうにお示ししておりますので、適宜御覧いただければと思います。

 水生生物につきましては、1栄養段階、二次消費者に対する慢性毒性値が得られておりまして、これを種間外挿10で除しまして、0.045mg/Lが得られております。また、慢性毒性値が得られませんでした一次消費者につきましては、信頼できる急性毒性値1.6mg/Lが得られておりまして、この値を急性慢性毒性比、ACRの10で除しまして、さらに種間外挿の10で除し、0.016mg/Lとなっております。両者を比較いたしまして、値が小さい0.016mg/Lをさらに室内から野外への外挿係数10で除しまして、ナフタレンのPNECwaterといたしましては、0.0016となっております。

 また、底生生物につきましては、信頼できる有害性データが得られませんでしたので、水生生物から求めましたPNECwaterから平衡分配法を用いまして、底生生物へのPNECsedを導出し、0.15mg/kg-dryが得られております。

 有害性評価につきましては以上です。

○METI事務局 6ページ、リスク推計結果に移ります。排出源ごとの暴露シナリオによる評価としまして、PRTRの届出情報を用いた結果が表8にございます。水生生物、底生生物に対して、排出源334カ所のうち、リスク懸念の箇所が1カ所と推計されております。なお、この排出源の中には、PRTRの届出事業所に加えて、移動先の下水道終末処理施設も排出源として考慮したものとなっております。

 排出源ごとのシナリオについては以上です。

○MOE事務局 続きまして、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオによる評価でございます。本物質もPRTRの対象化学物質になっておりますので、G-CIEMS推計モデルを用いまして、水質濃度の計算を行い、水域における評価対象地点3,705流域のリスク評価を行っております。

 推計結果は以下の表9にお示しするとおりでございまして、PEC/PNECが1以上となる地点が1地点ございました。また0.1から1が6地点等ございました。

 続きまして、5-3の環境モニタリングデータによる評価でございます。直近5年、過去10年分のナフタレンの水質及び底質モニタリングにおける最大濃度をもとに評価を行っております。結果は表10、11に示しているとおりでございまして、過去10年でPECwater、PNECwaterが1以上となる地点はございませんでした。ただし、直近のデータに関しまして、測定地点が非常に少ないということがございまして、10年より少し前のデータになりますけれども、脚注にお示ししているとおりでございまして、101地点の測定を行った結果、6地点に検出をされておりますけれども、そちらの濃度におきましても、PEC/PNECが1を超える地点はなかったということでございます。

 それでは、以上の結果をまとめまして、資料3-1にお戻りください。評価の結果でございます。PEC/PNECが1を超えた地点が確認がされておりますものの地点数は限られておりました。また、製造・輸入数量は平成22年度以降、ほぼ横ばいとなっております。

 このことから、現在推計される暴露濃度では、ナフタレンによる環境汚染により広域な地域での生活環境動植物の生息もしくは生育に係る被害を生ずるおそれがあるとは認められないと考えられております。

 なお、本物質に関しましても人健康影響の観点から評価Iの継続中でございますので、引き続きナフタレンを優先評価化学物質としたいと考えております。

 資料3-1につきましては以上でございます。

○白石委員長 ありがとうございました。

 ただいまの説明につきまして、御質問、御意見ございましたらネームプレートをお立てください。お願いいたします。よろしいでしょうか。

 お願いいたします。

○恒見委員 一つコメントですが、全体としてのリスク評価そのものは問題ないと思っています。この物質については、有害性のデータが結構ありますね。その中で最終的には急性毒性の値を選択して、1,000という不確実係数積で有害のデータを求めているわけですけれども、今後、例えば藻類などもNOECの値が3つぐらいある。ガイダンスに沿えばあまりよくないデータということで、ここでは使っていませんが、今後、物質、毒性の少ないデータになったときにやはりこういったガイダンスでは落とすことになりますが、やはりNOECのデータは貴重なので、そういうデータも活用できるような方策ももう少し考えていただければなというコメントです。

○白石委員長 ありがとうございました。コメントですけれども、何か事務局で御回答ございますか。よろしいですか。

○MOE事務局 現時点でもこの有害性のPNEC値を決めるときに、横目で見るといいますか、そういったことはしているわけですけれども、今後、そういったデータ、非常にたくさんあるデータをどんどん捨ててしまうのはもったいないことかと思いますので、どういった使い方ができるのかということは検討して参りたいと思います。

○白石委員長 ありがとうございます。

 評価の高度化については引き続き検討課題ということでやっていくということでよろしいでしょうか。

 他、いかがでしょうか。特段ないようですので、ありがとうございました。

 それでは、ナフタレンにつきましても事務局から説明いただいたとおりの評価対応といたします。

 では続いて、過酸化水素の評価の生態影響の観点のリスク評価IIの進捗状況について、御説明をお願いいたします。

○METI事務局 資料4を御覧ください。過酸化水素につきましては今回評価IIの中間進捗報告という形で御報告させていただきます。

 めくっていただいて1ページに物理化学的性状、濃縮性及び分解性について掲載しております。物理化学的性状等の性状と有害性につきましては、ほかの評価IIの物質と同様にレビューをした結果が得られている段階でございます。その結果を物理化学的性状については表2、環境中での分解性に関しましては2ページの表3に載せております。過酸化水素、一般的に反応性が高くて分解されやすいというイメージがありますけれども、データをレビューした結果では水中での総括半減期は5日等としているところでございます。

 続きまして、3ページには排出源情報を載せております。これまで評価IIにかかった物質はいずれもPRTRの情報、モニタリング情報があったものでしたが、本物質につきましてはそれらは得られず、ここには化審法の届出情報のみを載せております。製造・輸入数量の推移は図1のとおりでございます。

 また、本物質、さまざまな用途で使われておりまして、化審法上の届出の用途と推計排出量を表4、3ページから4ページにかけて載せております。この中で例えば12-b、水系洗浄剤、13-cも水系洗浄剤といったあたりの排出量が大きいというふうに推計されております。

 排出源情報については以上でございます。

○MOE事務局 続きまして有害性評価でございます。先ほど御紹介がありましたとおり、こちらにつきましてはオクタノール水分配係数が3より小さいということでございまして、水生生物のみの毒性有害性情報のまとめとなっております。水生生物につきましては2栄養段階(生産者、一次消費者)に対する慢性毒性値がございました。これを種間外挿5で除しまして0.13mg/Lとなっております。慢性毒性が得られなかった二次消費者につきましては、信頼できる急性毒性値16.4mg/Lが得られておりまして、こちらを急性慢性毒性比100のACRで除しまして、0.164mg/Lとなっております。

 両者を比較いたしまして、値が小さい0.13mg/Lをさらに室内から野外への外挿係数10で除しまして、過酸化水素のPNECwaterとして0.013mg/Lが得られております。

 有害性評価につきましては以上でございます。

○METI事務局 続きまして6ページ、リスク推計結果になります。化審法の届出は用途別、都道府県別出荷量といった情報が届け出られます。それに基づきまして、用途別、都道府県別に排出源があるという、仮想的排出源と呼んでおりますけれども、そういったものを仮定して、その排出源ごとの水域への排出量といったものから暴露評価、リスク評価を行っております。その結果、仮想的排出源は、用途や出荷先が多いということで678の設定がありまして、現状では推計上、90カ所の懸念箇所という結果が得られております。

 また、この物質につきましては、家庭用等の業務用の水系洗浄剤といった用途がございますので、非点源、固定発生源以外の排出源があるということで、それらを加味した水系の非点源シナリオというシナリオでも暴露評価とリスク評価を行っております。こちらでは推計上はPEC/PNEC比は1を超えなかったという結果が得られております。あとは、さまざまな排出源の影響を含めた暴露シナリオというところですけれども、現状ではMNSEM3という多媒体モデル、全国をワンボックスとして大気や水域への分配傾向を推計する簡略的な推計を行っております。本物質につきましては、環境モニタリングデータは得られておりません。

 続きまして、現状の不確実性等の解析ということで、7ページに不確実性の解析結果を載せております。過酸化水素につきましては、先ほど申しましたように、まず排出量推計の不確実性が現状高いというふうに考えています。化審法の用途別、都道府県別の出荷量から、さまざまな仮定を置いて推計を行っておりますので、排出源の数ですとか、個別の用途別の排出係数といったものにつきまして、物質共通のデフォルト値を使っておりますから、それらについてこの過酸化水素での排出といった実態を調べていく必要があると考えております。

 排出実態、そもそも排出係数が今デフォルトで置いているわけですけれども、それらが実際はどうかといったことをまず知らべていき、排出の実態があるようであったら、その先の暴露シナリオ、例えば排出先の水域での状況といった、段階を踏んで調査をする必要があるというふうに考えております。

 8ページの表10ですけれども、化審法届出の詳細用途別に設定している仮想的排出源の数と、そのうち、リスク懸念と懸念なしの数を載せたものになっています。今後は、特にリスク懸念の箇所数が多いと推計されている用途から、排出実態を順に調べていくということを想定しております。

 資料4の1枚目に戻っていただけますでしょうか。ここに概要をまとめております。有害性評価につきましては先ほど申しましたように、PNECとしては0.013mg/Lを導出しております。暴露評価は現状化審法の製造数量等の届出情報からの推計をした。その結果、90カ所が懸念と推定されたということです。

 過酸化水素はその高い反応性を利用して多様な用途で使用されております。特に詳細用途分類ごとの排出係数を適用した結果、幾つかの用途で特に排出量が大きくなっておりました。その結果、リスク懸念と推計されたというところですが、当該物質自体が反応消滅することで機能を発揮するという用途が複数含まれているというふうに考えております。今後の対応につきましてですが、現在、適用している排出係数を、そういった使用時の分解率等を加味するなど過酸化水素に特化した個別具体的な排出係数等に置きかえていくというための調査をしていくことを想定しております。

 また、過酸化水素につきましては自然環境中において光化学反応等によって生成することや環境中で分解することも知られております。それらの特徴も踏まえてモニタリング方法及びその解析方法の検討を開始して、モニタリング地点の選定等も行っていくという予定としております。

 以上になります。

○MOE事務局 すみません、補足をさせていただきたいんですがよろしいでしょうか。

 7ページの表9を御覧ください。ⅳの排出量推計のところで、今御紹介ありましたとおり、光化学反応によって二次生成がございますので、不確実性ありとしておりまして、自然環境中での二次生成の状況なども文献収集などを行っていくべきではないかということでございます。

 また、ⅴの暴露シナリオでございますけれども、暴露シナリオと実態との乖離でございまして、今回、水系の非点源シナリオということで暴露評価を行いまして、また排出源ごとの暴露シナリオということで行っておりますけれども、仮想排出源ということでやっておりますので、この物質につきましてはモニタリングも進めていかなければならないという中で、排出係数の精査と並行いたしまして、多媒体モデルのG-CIEMSで推定を行って、またモニタリングとしてはどういうところを行うべきかということも考えていかねばならないのではないかということで、不確実性解析のところに書かせていただいております。

 すみません、補足は以上です。

○白石委員長 ありがとうございました。

 それでは、今の事務局の説明について、御質問がございましたらお手元のネームプレートをお立てください。いかがでしょうか。

○庄野委員 産業界は、この過酸化水素というのは非常に産業界でも非常に重要視していまして、いわゆる殺菌剤等の分野でよりセーファーな化合物へというような志向の中で、過酸化水素を使っているという現状もございます。いろいろな意味でのインダストリアルサイドとしては非常に重要な化学物質ですが、ただ過酸化水素はネーティブにもやっぱり発生し得るようなものであるし、さらに先ほど水中分解速度は5日とおっしゃっていましたが、実質はもっと速いケースも結構あって、そこはぜひ慎重にこういった排出係数の測定のところを計算、あるいは推定法を決めていっていただきたいというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 まさしく、デフォルト設定部分でどういうふうに動くかというのは非常に我々としても興味はあるのですけれども、かなりこれある意味では難しいアイテムではないかと思っていますので、そこもぜひよろしくお願いしたいと思います。これは過酸化水素のスタディが恐らくほかのものでも応用できるようなそ上要素があるかもしれません。ぜひよろしく御検討ください。

○白石委員長 ありがとうございます。

○小林委員 少し関連するのですが、やはり過酸化水素については、2ページの表3の半減期が5日というところが少し安全側の評価になっていまして、元データもやはりきれいな水源とか湖とかに排出された場合を想定して設定されています。2ページの下のところには環境中の条件によって分解半減期が大きくばらつくというような記載もございます。そういう意味では、7ページの表9ですか、その半減期の物化性状のところで不確実性が低いというような表現にはなっているのですけれども、その排出先の水質も考慮してリスク懸念箇所を検討するとかしたい。この表の記載を不確実性が低いという表現については少し改めておいたほうが良いのではないかなというふうに感じます。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございます。

 では、事務局から何かございますか。何か御回答的なところで。

○METI事務局 ありがとうございます。検討したいと思います。

○白石委員長 環境省さん。

○MOE事務局 まず、庄野委員からいただきましたこちらの過酸化水素につきましては、自然環境中でも生成する、またその分解性もあるということで、そのあたりについて慎重に検討されたいという御指摘をいただきました。ありがとうございます。今、いただいた御指摘も踏まえまして、環境省といたしましても、今後まずモニタリングのデータも十分にないという状況でございますので、今年度、まずそのモニタリングの方法とかをよく検討して、来年度以降、きちんとモニタリングを開始していきたいというふうに考えております。どうもありがとうございます。

○白石委員長 ありがとうございます。青木委員。

 すみません、では順番、吉岡委員からお願いいたします。

○吉岡委員 慎重に検討してくださいということが先ほどございましたけれども、特に予測データから見ますと、相当オーバーしている箇所が多いということですので、モニタリングの費用が非常に問題になってくると思います。そういう意味からして、ちょっと時間をかけてもいいから、手順を追ってできるだけコストがかからないような方法というものに留意していただきたいというのは一点。

 もう一点は、この物質は確かに酸化作用があって、普通で考えれば自然界中で分解するのではないかなというふうに予想されます。同じような物質はほかでも出てくる可能性がたくさんございます。そういう意味で、モデルケースとなりますので、そのモデルにもなり得るような方法というものも同時に考えておいていただきたいというふうに要望いたします。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございます。

 では、青木委員。

○青木委員 資料4の表10のところで、やはりリスク懸念箇所というところは具体的に言うともちろんこの物質自体、一般のいわゆる漂白剤として家庭で使われるようなものまで含めてあると思うんですが、実際にリスク懸念箇所としては、ですから12-b-3にある水系の洗浄剤とか、それから次のページ、9ページにある25-n-3の合成繊維の処理剤というものが多いと思うんですけれども、これは実際にやはり懸念箇所があるというところは、その前、何ページでしょう、この用途番号の表がございますよね。表4にある、この非常に推定排出量の多いところの値を反映しているというふうに直接読んでよろしいものなんでしょうか。

○白石委員長 御質問ですので、お答えお願いします。

○青木委員 つまり、今の私の解釈がよろしいかということを。

○METI事務局 はい。ほぼそうでございまして、ただ例えば表4の13-c、水系洗浄剤の家庭用・業務用というようなこの用途によりまして、適用する暴露シナリオが分かれております。家庭用・業務用というものに関しては、先ほど御説明した表8の水系の非点源シナリオのほう、家庭等で使用されるライフサイクルステージの段階というのは非点源シナリオに対応しておりまして、その手前の調合段階といったところは、先生おっしゃったように点源を想定した仮想的排出源で計算をしているという対応になっています。

○青木委員 わかりました。ですからやはり今後の対策を考えるときに、少なくとも推定であるにせよ、この推計排出量が多いところがどのような問題があるか。そもそもこの推計が正しいかどうかというところまで含めてやっぱりやっていただくのが、優先的な課題だと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。

○METI事務局 まさにそのように考えております。この懸念箇所が多いですとか、排出量が多いというところからまず検討していきたいと思っています。

○青木委員 いろいろな委員の中の御意見で、確かに自然でできるものでありますし、それ自身、私は全くその部分というのは非常に寄与は大きいかもしれないと思います。ただ、やはりまずこの化審法の仕組み自体が、やはり工業製品の環境中への排出という観点から議論する場だと思います。まず、その点を明確にしていただいて、その上で自然発生がどの程度あるかという議論を、もちろんその部分は無視できないかもしれないのでありますけれども、その部分、自然発生は無視できないと思うんですけれども、そういう観点からぜひ考えていただきたいと思います。

○白石委員長 では、恒見委員お願いします。

○恒見委員 排出係数ですけれども、産総研のほうでは工業用洗浄剤の排出シナリオ文書を作成しておりますので、ぜひ活用いただいて排出係数の具体化を図っていただければと思います。一方で、排出シナリオ文書に洗浄装置に関わるパラメーターもあるので、もし企業などにヒアリングをされる際は、そういうところも念頭に置いて調査をされたらどうかなと思います。そのときに事業所によってそのまま河川に排出されるか、もしくは下水処理場経由なのかによっても、当然河川中濃度は大きく変わってきますので、合わせて調査をされたらよいかと思います。コメントです。

○白石委員長 ありがとうございました。

 ほか、いかがでしょうか。

○大石委員 今回取り上げられている過酸化水素は、消費者にとっては昔から生活の中で当たり前のように使ってきたもので現在も洗濯用漂白剤に使われており、改めてリスク評価が行われていることについては驚きもあります。その意味では、関心のある消費者も多いと思いますので、今回は工業用のことが中心とはなりますけれども、どういう調査方法で調査を行い、どういう結果が出たかについては、最終的には一般の消費者にもきちんとわかるような形で提示していただければと思います。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございました。

 いかがでしょうか。

○原田委員 色々御検討ありがとうございます。進め方についてコメントさせてください。

 まずは排出係数の適正かどうかの検討が一番最初に来て、その後にモニタリングという手順が今回示されていると思います。

 今回、モニタリングのところが同時並行で検討を行うということですが、やはり自然由来というところがあって、まずリスク評価の考え方も一緒にやられたほうが良いかと思います。具体的に申し上げますと、資料4の参考2のところで8ページ、ここの表2にリスク評価書での予測無影響濃度、PNEC値というところで、OECDのSIDS、またEUのリスク評価書で用いられているアセスメント係数について、自然由来のものの考え方が示されているのが非常に興味深く拝見致しました。ほかの委員の方からも指摘が出ていますように、自然由来に関するものの考え方というところは、日本国独自ではなくて、やはりこのような既存にある評価書なども考えた上でされるほうがよろしいかと思います。こういった自然由来のバックグラウンドを踏まえてモニタリングをどうするべきなのか。先程吉岡先生もおっしゃられたように、コストがかかることでもありますので、十分御検討いただきたいと思います。

 以上です。

○白石委員長 ありがとうございました。

 いろいろ御注意点をいただきましたけれども、環境省さん。

○MOE事務局 委員の皆様、いろいろ御指摘いただきましてありがとうございます。

 先生方から今いただきました、例えば吉岡委員からコストがかからない方法とか、または既存のアセスメントの係数とか、そういったことも十分含めてよく検討した上でモニタリングすべきという御指摘を賜りました。そういった御指摘を踏まえまして、今後、モニタリングの方法についてよく考えていって、来年度以降、モニタリングをしていきたいと考えております。

 どうもありがとうございます。

○白石委員長 ほかよろしいでしょうか。

 どうぞ。

○亀屋委員 資料の今後の取り扱いといいますか、見方ですが、これこのままホームページ等で掲載されると思いますが、記載され方がリスク評価結果について懸念箇所がたくさんあったという内容になっており、今、色々と御意見いただいたような話は、これからリスク評価をもう一度やり直すというふうに理解しましたが、そのような記述がされていないので、公表する際にはそういった間違った理解をされないように御注意いただきたいというふうに思います。

○白石委員長 わかりました。もっともだと思いますので、事務局のほうで御対応いただけますか。進捗の報告だということをしていただくということでお願いいたします。

 ほかいかがでしょうか。

 どうぞ。

○MOE事務局 今、いただきました御指摘を踏まえまして、資料4につきまして、例えばリスク推計結果と記載させていただいているんですが、この結果というのはまだ進捗ですので、例えば結果という言葉を落とすとか、例えば次のリスク評価結果についての結果についても落とすというような形で、3省で相談していきたいと考えております。

○白石委員長 よろしくお願いいたします。

 ほかいかがでしょうか。修正結果はどうしましょう。座長預かりということでよろしいですか。軽微な修正になると思いますので、修正結果につきましては座長預かりで見させていただいた上、公開するということでお願いいたします。

 ほかいかがでしょうか。青木委員はもうよろしいですか。

 特段、これ以上御意見ないようですので、進め方につきましてはいろいろ御注意いただきましたけれども、それを踏まえて進めていただくということで、基本的には排出係数を精査していくということ、モニタリングの方法論ですね。天然起源もあるということで、方法論も含めて考えていくということで進めていただきたいと思います。

 では、その進めた上で審議会に評価結果をこれも消費者にわかりやすくしていただく、諮っていただくということにしていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

 以上、ではリスク評価IIに進んでいる優先評価化学物質のうち、3物質の審議と1物質の進捗状況の報告を終了といたします。

 続いて、その他といたしまして、3月25日に評価IIの結果について審議を行ったアクリロニトリルについて、これまで大気汚染防止法の有害大気汚染物質として、事業者の排出抑制措置が行われてきたことに鑑み、排出削減の取組の現状及び進捗等を把握した上で必要な措置を検討するとしたことから、3つの業界団体より今後の排出抑制措置についてのペーパーが示されておりますので、事務局より御紹介お願いいたします。

○METI事務局 資料5-1、5-2、5-3を御覧ください。

 今、委員長より御紹介ありましたように、3月のアクリロニトリルの化審法でのリスク評価の結果を受けまして、3つの業界団体から排出抑制措置につきましてペーパーが出されておりますので、順に御紹介いたします。

 資料5-1は、アクリロニトリルの製造事業者の団体、日本アクリロニトリル工業会のものでございます。アクリロニトリル工業会では、これまで大気汚染防止法での自主管理ということで、この1枚目に示してありますような排出抑制措置をされてこられたという紹介がございます。事業所の敷地境界や排ガス等の濃度測定、排ガスの焼却等の対策にこれまで取り組んでおられたということでございます。

 裏面でございますけれども、平成13年から平成26年までのアクリロニトリルの生産量と排出量の推移があります。これまで平成13年を基準として、平成26年までに排出量を8割削減をされてきたというところで、今後、さらに排出削減に向けて検討していかれるということでございます。

 資料5-2に移ります。この資料5-2のほうは、アクリロニトリルをユーザーとして使っていらっしゃる日本化学繊維協会から提出していただいたものになります。アクリル繊維製造におけるアクリロニトリルの排出削減取組ということで、こちらの表紙に平成7年から26年までのこれまでの排出削減の実績が示されております。平成7年を基準としまして、これまで2014年、平成26年までに削減率約94%というところまで減らしてこられたというところです。

 裏面にこれまでの対策と今後の対策ということが記載されております。当初、アクリロニトリルの比較的濃度の高い箇所での対策に取り組まれ、そこで8割以上の削減を達成された。その後、さらにアクリロニトリルの回収強化、運転状況の改善等によってさらに排出削減を進めてこられ、今後も継続的に排出削減をしていただくということでございます。

 資料5-3、こちらもアクリロニトリルのユーザー団体、日本ABS樹脂工業会からいただいているものです。こちらは平成13年から26年までの排出削減の実績を示していただいております。平成13年度基準で平成26年までに排出80%以上削減をされてきたということです。

 裏面に削減の対策として排ガスの捕集強化、そして燃焼設備の設置等をされてきたということでございます。

 以上、3つの業界団体の排出削減のこれまでの状況と今後の取組について御紹介いたしました。

○白石委員長 ありがとうございました。

 では、今の事務局の御紹介につきまして、御質問ございましたらお手元のネームプレートをお立てください。いかがでしょうか。

 どうぞ。

○青木委員 ないようですのでコメントなんですけれども、申し上げるまでもなく、大気汚染防止法ではこのアクリロニトリルに関しては指針値がございます。その指針値はおかげさまで非常によく指針値はある意味守られている状況にあると思うんですが、その中でその大きなそういう成果が得られているという、大きなものというのはこの各業界さんの自主的、これは自主的努力という言葉を使っているとは思うんですが、業界さんの取組で排出削減をしてきたから現在の状況があったというふうに私は理解しております。その仕組み、今後より強化していただくようなことになるのかなと思うんですけれども、ひとつその点、私のこういう委員として言うのも、いささか口はばったいんですが、今後ともよろしくお願いしますということでございます。

 さらにちょっと取組をもし強化していくならば、具体的な強化ということで何か具体的に考えられていることがもしあったら、わかったら教えていただきたいんですが、いかがでございましょうか。

○白石委員長 事務局どうぞ。

○METI事務局 具体的な対策ということについては、各企業、それぞれ目標を立ててやっていくことだと思います。特に排出削減というところでいえば、たくさん排出している、個別排出源というのはわかっていまして、そこが今、ペーパーで出していただいた製造業のアクリロニトリル工業会、それから二大ユーザーでアクリル繊維とABS樹脂の工業会という大きなところがあって、ここが排出源ではちょっとPRTRのデータでは多く出している。特にこういったところを重点に自主管理を進めていくよう、我々としては推進していきたいと思っております。

○青木委員 ではひとつよろしくお願いいたします。

○白石委員長 ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。

 どうぞ。

○庄野委員 一応、産業界として今の青木委員の御意見は真摯に受け止めさせていただきたいと思います。アクリロニトリルのみならず、世界的にいわゆる持続的な発展を持っていくという意味では、メーカーとしても最近メンタリティも変わってきておりますので、できるだけ努力をしていきたいというふうに思っています。

 よろしくお願いいたします。

○白石委員長 ありがとうございました。他、よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。それでは、各業界団体につきましては、対応を進めていただくようお願いいたします。事務局は対策の進捗状況等の把握に努めていただくようお願いいたします。

 それでは、事務局、ほかにその他ですけれども、何かございますでしょうか。

○MOE事務局 特段ございませんけれども、合同審議会第2部の審議につきましては、この後、約20分程度の休憩を挟みまして、準備が整い次第、開始したいと考えております。引き続きよろしくお願い申し上げます。

 また、第2部からは、化学物質審議会につきましては審査部会として審議会を開催することといたします。第2部につきましては、新規化学物質の審査等でございますので、非公開とさせていただきます。

 傍聴者の皆様におかれましては、大変恐縮ですが御退席いただきますようお願い申し上げます。

 また、第2部の委員の皆様につきましては、約20分後、今からですと約40分やや過ぎぐらいの2時45分より少し早いぐらいでお席にお戻りいただけますと大変ありがたく思います。よろしくお願いいたします。

○白石委員長 以上をもちまして、合同審議会第1部を終了いたします。ありがとうございました。

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