平成24年度第4回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会 化学物質審議会第118回審査部会 第125回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会 【第一部】

1.日時

平成24年7月27日(金)13時00分~15時15分

2.場所

経済産業省別館11階1120共用会議室

3.出席(五十音順、敬称略)

薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会

小川 久美子菅野 純鈴木 勇司
高木 篤也田中 博之田中 明人
西川 秋佳(座長)能美 健彦平塚 明
広瀬 明彦  

化学物質審議会審査部会委員

内田 直行北野 大小林 剛
竹下 達也田中 明人林 真(部会長)
吉田 緑  

中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会委員

青木 康展菅野 純日下 幸則
小山 次郎白石 寛明田中 嘉成
中杉 修身(委員長)和田  勝 

事務局

厚生労働省長谷部化学物質安全対策室長
経済産業省實國化学物質安全室長
環境省瀬川化学物質審査室長 他

4.議題

  1. 既存化学物質の審議について
  2. 優先評価化学物質の審議について(一般化学物質)
  3. 1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカンの審議について
  4. その他

5.議事

○METI事務局  それでは、ただいまから平成24年度第4回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会、化学物質審議会第 118回審査部会、第 125回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会の合同審議会を開催したいと思います。
 審議に先立ちまして、夏季の軽装についてお願いを申し上げます。地球温暖化防止、省エネルギーに資するため、政府全体として夏季の軽装に取り組んでいるところでございます。これを踏まえまして、事務局は軽装にて対応させていただいております。委員の方々におかれましても、ご理解、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
 本日は、いずれの審議会も開催に必要な定員数を満たしており、それぞれの審議会は成立していることをご報告いたします。
 また、各審議会から本日の会合への具体的伝達手続につきましては、それぞれの省により異なりますが、化審法第56条に基づく優先評価化学物質の指定及び新規化学物質の判定に関する諮問が大臣からなされている審議会もございますので、よろしくお願いいたします。
 本審議会は第1部と第2部に分けて実施します。13時から15時までを第1部とし、優先評価化学物質の審議等を公開で行います。終了後、休憩を挟みまして、15時15分より第2部として通常の新規化学物質等の審議を行いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最初にお手元にお配りしました第1部の資料について確認をさせていただきたいと思います。本日の資料でございますが、資料1は横長のもの。資料2-1、資料2-2、資料2-3はA3の横長のものでございます。同じくA3の資料2-4、資料2-5、資料2-6-1は横長のものでございます。同じく横長の2、同じく横長の3。次に資料3-1、3-2。また委員限りでございますが、A3の表をお配りしております。次に資料3-3。参考資料1、参考の2、参考の3、参考の4、参考の5、横長でございますが、参考の6。次に参考の7-1から7-4まではホチキスどめのワンセットにしております。参考の8、参考の9、参考の10、参考11と12。また委員限りでございますが、その他の資料としまして4点お配りしております。
 もし資料が足りない方が、いらっしゃいましたら挙手をお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、これよりご審議賜ればと思います。本日の全体の議事進行につきましては、化学物質審議会審査部会の林部会長にお願いしたいと思います。林部会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○林部会長  初めに本日の会議の第1部ですけれども、公開の是非についてお諮りいたします。
 各審議会の公開につきましては、それぞれ規定のあるところでございますが、公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼす恐れがある場合、または特定な者に不等な益、もしくは不利益をもたらす恐れがある場合等、非公開とすべき場合には該当しないと考えますので、原則公開といたしたいと思います。ただし、業務秘密等に該当する場合は秘匿することを認めることといたしたいと思います。よろしいでしょうか。――ご異議ないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、本日の第1部は公開といたします。議事録につきましては、後日、ホームページ等で公開されますので、あらかじめご承知おき願います。
 きょうは審議するものが非常に多くございますので、効率よく進めてまいりたいと思います。ご協力のほど、お願いいたします。議事次第に従いまして、早速議題の第1「既存化学物質の審議について」に移らせていただきます。
 既存化学物質の点検において、分解性・蓄積性が未判定な物質について、資料1に基づいて、まず事務局からご説明をお願いいたします。

○METI事務局  それでは、資料に基づきまして、説明させていただきます。資料1をごらんください。
 まず1ページ目の4物質でございます。上の3物質につきましては、いずれも 301の試験を行いまして、その結果から判定案を難分解性としております。
 最後の4つ目K1438でございますが、これについては、当初 301Cの試験を実施しました。BODは75%でしたが、亜リン酸ジエチル、亜リン酸モノエチル、亜リン酸及びリン酸が残留しました。このため、平成18年7月の審査部会において指示された逆転法を行いました。その結果でございますが、BODは 119%という数値が出ておりますが、亜リン酸モノエチル、亜リン酸及びリン酸が残留しましたので、判定案は難分解性としております。
 ご審議のほど、お願いいたします。

○林部会長  ありがとうございました。
 どうぞ、コメントをよろしくお願いいたします。

○北野委員  今、事務局から説明のありました最後の1438の物質なのですが、確かにモノとジエチルエステルが残留はしているのですが、BODのカーブをみておりますと、14日ぐらいからずっと28日、さらに上昇傾向なのですね。ですから、もう少し試験期間を延ばせばジエチルからモノエチル、そして亜リン酸と、そういう無機化していくということが考えられますので、事務局案は難分解になっていますが、私は良分解としてもいいのではないかというような気がするのですけれども、ほかの先生方、いかがでしょう。

○林部会長  ただいまの北野先生の発言に対しまして、どなたか、ほか、ご意見ございますでしょうか。

○内田委員  直接分析のほうをみましても、ジエチル、亜リン酸、モノエチルと、分解性のほうに向いていますので、良分解性としていいのではないかと思います。

○林部会長  事務局のほう、何かコメントございますか。
 その前に中杉先生。

○中杉委員長  分解・蓄積性の判断をする専門ではないのですが、今の分解性試験というのは、かなりの期間をとってやっているわけです。我が国の河川の排出源から海に到達するまでの時間を考えると、今の分解試験というのは余りにも長過ぎる。実際にはその先ということになると、さらに河川の中では分解せずに河口まで流れてしまう確率が高くなる。余りそこは過剰にみないほうがいいのではないか。そこら辺の分解性試験と実際の環境の問題というのは、今回、優先評価化学物質で良分解性が入ってきて、それをどうするかという議論のときもそういうことになったわけですけれども、ここのところは少し考えたほうがいいのではないかと。ある一定の試験の範囲で残るのであれば、やはり残るというような判断をしたほうがいいのではないか。いわゆる、本当に化学的に分解性かどうかという議論とはまた別に、実態的に環境中でどうかということを考えると、どう判断したらいいのかなというような疑問が少し残りますので、ご議論いただければと思います。

○林部会長  私の専門ではないのですけれども、なかなか難しい問題です。
 北野先生、いかがでしょうか。

○北野委員  中杉委員のおっしゃることもわかるのですが、 301Cというのは、あくまで分解のポテンシャルをみている試験であって、必ずしも環境をシミュレートしているわけではないわけです。試験濃度もかなり高いですし。私ども、確かに28日後の、ある一定期間後の分解度をもって判定するということをやってきたのですが、今回の物質につきましてはかなり上昇傾向になっております。また残留しているものが分解の、まさに中間体ですので、この物質については良分解と判断してよろしいというのが私の意見です。

○林部会長  内田委員はいかがでしょうか。

○内田委員  BODがかなり急上昇していますので、難分解にするにしては分解性があるのではないかと。 301Cの良分解とはちょっと苦しいのですけれども、良分解としていいのではないかと考えます。

○林部会長  では、今、ご議論いただきましたけれども、1438は良分解というようにさせていただきたいと思います。事務局、そこの後の処理はよろしくお願いします。

○METI事務局  はい、ありがとうございました。
 それでは、K1438につきましては良分解とさせていただきます。

○林部会長  引き続き、次の部分をお願いいたします。

○METI事務局  2ページ目でございます。2ページ目の5物質につきましては、いずれも 301Cの試験を行いまして、その結果から難分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  この5物質についてはいかがでしょうか。――特にご意見がないようでしたら、事務局案どおりとさせていただきます。
 次、お願いします。

○METI事務局  3ページ目をごらんください。1点、訂正がございます。一番最後のK2033でございますが、これは名称が間違っておりました。正しい物質名は「 2,2′-[ヘキサン-1,6-ジイルビス(オキシメチレン)]ビス(オキシラン)」でございます。申しわけございませんでした。
 この6物質につきましてもすべて 301Cの試験を行いまして、その結果から判定案を難分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  コメントをお願いいたします。――ございませんか。では、この6物質につきましてもコメントは特にないようですので、事務局案どおりとさせていただきます。
 次、お願いします。

○METI事務局  それでは4ページ目でございます。この5物質につきましても、いずれも 301Cの試験結果から判定案を難分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  コメントはございませんか。――では、これも事務局案どおりとして処理をさせていただきます。
 次の6物質をお願いします。

○METI事務局  5ページ目をごらんください。この6物質につきましても、いずれも 301Cの試験を行いまして、その結果から判定案を難分解性とさせていただいております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ご意見、コメントございませんでしょうか。――特にないようですので、この6物質につきましても、事務局案どおりの判定とさせていただきます。
 次、お願いします。

○METI事務局  6ページ目をお願いいたします。まず最初のK2050でございますが、 301Cの結果から難分解性としております。残りの5物質につきましては、 301Cの結果から、分解性を良分解とさせていただいております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  コメントをお願いします。一番最初の2050が難分解性で、それ以降のものにつきましては良分解性という事務局案ですが。――これにつきましても、特にご意見ないようですので、事務局案どおりの判定とさせていただきます。
 次、お願いします。

○METI事務局  7ページをごらんください。一番上の2051につきましては、 301Cの結果から良分解性としております。
 次のK1852とK1853につきましては、 301Cの結果、分解性については難分解、また分配係数 試験117の試験を行いました結果、高濃縮ではないとしております。
 次のK1857につきましては、 301Cの結果から難分解、 305の濃縮度試験を行った結果から高濃縮ではないとさせていただいております。
 最後のK1859につきましては、 301Cの結果から難分解、 117の分配係数の結果から高濃縮ではないとしております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ありがとうございます。
 これについてコメントをお願いいたします。――よろしゅうございますでしょうか。特にコメントないようですので、事務局案どおりの判定とさせていただきます。
 次に移ってください。

○METI事務局  8ページ目でございます。一番上のK2024でございますが、 301の結果から分解性につきましては難分解としております。また 305の濃縮度試験の結果でございますが、ピーク1、2、3、いずれにおきましても濃縮度が 1,000倍を超えております。ですので、部位別で濃縮倍率を調査いたしましたが、可食部の最大でもピーク3の第1濃度区の 1,400倍ということでございますので、高濃縮ではないとしております。
 残りの2つでございますが、いずれも 305の濃縮度試験の結果から高濃縮性ではないとしております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  それでは、コメントをお願いいたします。

○中杉委員長  結果は今の判定結果で結構なのですけれども、2024については魚毒性が非常に高いということで、生態毒性の恐れがあるということで、これは次の1847も同じなのですが、もし使われている事業者があったら、そのように伝えていただく必要があるだろうということと、もう1つ、今、全体としては 1,000を超えるので部位別の試験をやると。部位別の試験をやったら、可食部については問題がないということでございました。そういう意味で、今回は高濃縮性ではないという判断で、それで結構だと思うのですが、実は内臓部等をみていくと、非常に高い濃縮性をもっているということがあります。人の健康の面から考えると、可食部しか人は食べないわけで、濃縮はないと考えられるのですけれども、生物を考えたときに、可食部だけ食べるという話では必ずしもないことがあるので、そこら辺をどう考えるかというのは前からの1つの懸案になっているのかなと思います。これは生態毒性の、例えば後で問題になりますHBCDの話に絡んでくるのですけれども、高次捕食動物について、そこら辺のところがどうなのかということが絡んできますので、少し検討していただけないかと思います。判定についてはこれで結構でございます。

○林部会長  どうもありがとうございます。
 濃縮度のほうについては少し宿題が出たというところですが、事務局のほう、何か。

○METI事務局  従来の化審法の評価は人への影響ということで濃縮度のジャッジをこのようにやってきたわけでございます。今回、高次捕食動物への影響を踏まえて、蓄積性の判断をどうするかというようなご指摘がありましたので、今すぐに蓄積性の判定基準を変えるという話ではないのですが、いろいろ諸外国の評価例等々もみながら検討してまいりたいと考えます。

○MOE事務局  環境省ですけれども、生態毒性という観点からのご指摘を受けたかと思います。蓄積性が高いものについてどうかということで、既存物質の場合ですと、環境モニタリングデータとかもあるかもしれませんので、そういったところも少し当たってみるなど、環境省のほうでも情報を集めたり、検討したいと思っております。

○林部会長  ありがとうございました。
 宿題はあるものの、判定案としてはこれでよろしいのではないかということですが、ほかの委員の皆様で追加のご意見はございませんか。――ないようでしたら、事務局の判定案どおりとさせていただきたいと思います。

○METI事務局  ありがとうございます。
 それでは最後の9ページでございます。9ページの2物質でございますが、いずれも 305の試験を行いました。K1847につきましては、濃縮倍率が 1,000倍を超えております。ただ、排泄試験の結果でございますが、第2濃度区におきましても 2.4日ということで、非常に早く排泄されるということがわかっております。また部位別でみましても、可食部では最大で 1,200倍ということから、高濃縮ではないと判定しております。
 最後のK2052につきましても、濃縮性試験の結果から高濃縮ではないとしております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ありがとうございます。
 コメント、ご意見ございますでしょうか。――もしないようでしたら、これらにつきましても事務局案どおりの判定とさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移らせていただきます。「優先評価化学物質の審議について」ということで、個別の審議に入る前に、事務局から今回のスクリーニング評価の進め方について具体的な説明をお願いして、それをもとにして進めていきたいと思います。よろしくお願いします。

○METI事務局  それでは、資料に基づき説明させていただきます。資料2-1をごらんください。「今回のスクリーニング評価の進め方(一般化学物質について)」という資料でございます。
 まず対象物質についてご説明させていただきます。考え方としましては、平成23年度に製造・輸入数量の届出が10トン超であった一般化学物質を評価の対象としております。なお、今年の1月27日に審議された一般化学物質で、かつ優先評価化学物質として指定されなかった物質につきましても、1月の審議の際には製造・輸入数量等の暫定集計結果に基づいた評価でありましたことから、今回、再度対象としてございます。また、公示前の新規化学物質についても同様の考え方に基づき評価対象としてございますが、こちらにつきましては、第2部でご審議をお願いいたします。
 続きまして、評価単位につきましてでございます。 (1)でご説明いたしましたように、対象といたしました一般化学物質について、基本的にはCAS番号ベースの評価単位で評価を実施いたしました。ただし、旧第二種監視化学物質及び旧第三種監視化学物質につきましては、それぞれの通し番号ベースで評価を実施いたしました。また、製造・輸入数量等の届出の記載等において、国がCAS番号と関連づけられない物質等につきましては、官報公示整理番号、いわゆるMITI番号ベースで評価を実施いたしました。
 続きまして、評価の対象についてでございます。評価の対象は人健康影響及び生態影響とし、上記の単位で人健康または生態の暴露クラスを付与いたしました。ここで暴露クラス5と暴露クラス外につきましては、暴露クラスの付与をもってスクリーニング評価を行ったこととし、暴露クラス1~4の物質につきまして有害性クラスを付与し、スクリーニング評価を実施する対象といたしました。CAS番号ベースで人健康の暴露クラスが1~4、生態の暴露クラスが1~3の物質につきましては、これまでに有害性情報が収集かつ整理できたものについて有害性クラスを付与し、スクリーニング評価を実施いたしました。
 なお、MITI番号ベースで人健康または生態の暴露クラスが1~4の物質の一部につきましては、物質同定の問題等から有害性情報が十分調査できなかったことなどから、暴露クラスの付与のみとしております。
 また、重金属化合物や既知見通知に該当するような評価が難しい化学物質等につきましても、今回は審議の対象とはせず、暴露クラスの付与のみとしております。今後、これらにつきましては引き続き検討を行いたいと考えております。
 ページをおめくりいただきまして、今、ご説明いたしました考え方に基づきまして、スクリーニング評価の延べ対象物質数についてご説明いたします。
 まず人健康影響の評価についてでございます。製造・輸入数量の確認があったものは1万 792物質でございます。このうち製造・輸入数量が10トン超、いわゆるスクリーニング評価の対象となるものが 7,054物質ございました。このうち暴露クラス5以上の物質が2,469 物質ございます。ここで、暴露クラス5と暴露クラス外の物質、合計 5,858物質につきましては、暴露クラス付与をもってスクリーニング評価を実施いたしました。さらに暴露クラス4以上の物質は 1,196物質ございまして、ここで発がん性の情報がある物質、及び旧第二種監視化学物質につきましては暴露クラス4以上、その他につきましては暴露クラス2以上の物質について有害性クラスの付与を行った結果、77物質についてご審議をお願いしたいと考えております。
 続きまして、生態影響の評価についてでございます。こちらも同様に、製造・輸入数量の確認があったものは1万 792物質、また製造・輸入数量が10トン超であり、スクリーニング評価する対象となっておりますのが 7,054物質でございます。さらにこのうち、暴露クラス5以上の物質は 1,864物質なのですが、ここで暴露クラス5及び暴露クラス外の物質、合計 6,167物質につきましては、暴露クラス付与をもってスクリーニング評価を実施いたしました。さらに暴露クラス3以上のものが 355物質ございますが、このうち優先度「高」となった物質につきまして有害性クラスを付与いたしまして、それが22物質ございます。これについてご審議をお願いしたいと存じます。
 続きまして、2点目の有害性に関する情報についてご説明さし上げます。
 人健康影響についてでございます。「化審法における人健康影響に関する有害性データの信頼性評価等について」に記載されました情報源から情報収集を行い、これに従って信頼性の確認を行い、また「化審法におけるスクリーニング評価手法について」に従って有害性クラスを付与いたしました。
 一般毒性及び変異原性につきましては、暴露クラス1及び2の物質を付与対象といたしまして、発がん性につきましては、暴露クラス1~4の物質を評価の対象といたしました。これにつきましては旧第二種監視化学物質を除いてございます。なお、生殖発生毒性の有害性項目につきましては、これまでのスクリーニング評価で既にクラスの付与をされている物質を除いては、今回の対象外としてございます。
 続きまして、生態影響についてでございます。「化審法における生態影響に関する有害性データの信頼性評価等について」に記載された情報源から情報収集を行い、これに従って信頼性の確認を行い、ページをおめくりいただきまして、「化審法におけるスクリーニング評価手法について」に従って有害性クラスを付与いたしました。
 3点目に、暴露に関する情報についてでございます。化審法に基づき事業者より届出のありました製造・輸入・出荷数量(平成22年度実績)及び用途分類、並びにスクリーニング評価用の排出係数から推計される全国合計排出量に分解性を加味した量により、前回同様暴露クラスを付与いたしました。この際、環境中での分解性を考慮するために、分解性未判定の物質につきましては分解性に関する情報を収集いたしました。これにつきましては資料2-2でご説明させていただきます。
 4点目でございます。今回のスクリーニング評価に関する審議の進め方については、以下の順でご審議をいただくこととしたいと存じます。まず最初に、新たに収集された分解性情報についてご審議をお願いしたいと考えています。続きまして、専門家による詳細評価なしで優先度「高」と判定される物質のご審議をお願いしたいと存じます。最後に、専門家による詳細評価により、優先評価化学物質相当と判定される物質のご審議をお願いしたいと存じます。
 最後に今後の予定でございます。今回の審議結果を踏まえて、年内に優先評価化学物質を指定して、官報に公示する予定でございます。これにより、優先評価化学物質に指定された物質につきましては、平成25年度に、事業者から平成24年度の実績が届出される予定でございます。その届出情報を集計した上でリスク評価を実施する予定でございます。
 なお、今年度製造・輸入数量等の届出があった一般化学物質につきましては、引き続き国が有害性情報等を収集し、信頼性等が確認できた情報に基づいて、来年度に開催される審議会におきまして、優先評価化学物質の指定についてご審議をお願いする予定でございます。その際に、有害性情報が得られなかった物質につきましては、デフォルトの有害性クラスの適用も検討することとしております。
 以上でございます。

○林部会長  どうもありがとうございました。
 何かご意見、コメント等ございますでしょうか。

○中杉委員長  確認ですけれども、1ページの評価対象というところで、暴露クラスが5と暴露クラス外のものについては、「暴露クラスの付与をもってスクリーニング評価を行ったこととし」というようにしています。これは現時点での判断なのか、将来的にもこのようになるのか。基本的には、有害性クラスというのはすべての物質について付与されるべきものだろうというように考えますが、今の作業の段階で、途中であるから、このような整理になっているということでよろしいですか。有害性クラスというのは、暴露の少ない場合でも、事業者の方が使用の判断をするときに重要な情報ですので、できるだけというか、入れる必要があるだろうというように思います。そうはいいながら、非常に多くの物質について、やっていただいているので、とてもそこまで手が回らなかったので、優先になる可能性がないものは先送りしたと。とりあえず後回しにしたということで解釈をしてよろしいか。

○METI事務局  今、先生にご指摘いただきましたとおり、「今回のスクリーニング評価の進め方」ということで、暴露クラス5の物質とクラス外の物質につきましては、暴露クラスの付与をもって評価したと説明させていただきました。それは今回について、というご説明でございます。先生のおっしゃるとおり、基本的には有害性クラスというものはスクリーニング評価の対象物質全てについてつけることになっておりますが、今回、優先度を考えて、クラスの高いものからつけているということでございます。

○林部会長  ほかの事務局、厚労、環境のほうから何か追加のコメントはありますか。

○MOE事務局  経済産業省のご指摘のとおりでございます。

○林部会長  わかりました。

○中杉委員長  もう1つ確認ですけれども、2ページのところで数が書いてありますね。人健康でも生態影響でもいいのですけれども、3というのがあります。この暴露クラス5以上というのは、5と暴露クラス外という意味ですか。これは何となくあいまいなので、5とそれ以外のものはまとめて、とりあえず先送りしますというか、今回は対象にしていませんよという意味合いの数字なのか。何で5というのが出てくるのか。5以上というのはどういう意味なのかというのがわからないものですから。正確でないような気がするのだけれども、4以上ではないのだろうかと。4321という意味なのか、この暴露クラス5以上と4以上ということの意味合いが、前のあれとの絡みでよくわからないので、教えていただければと思います。

○MOE事務局  暴露クラス5以上というのは、54321の足し算になります。クラスとしては、暴露クラス5よりも暴露クラス4のほうが暴露量は大きいので、ちょっとわかりにくい表現で申しわけないのですが、そのように足し算をしております。
 暴露クラス4以上の場合は、暴露クラス4と3と2と1の足し算でございます。わかりにくくて申しわけありません。

○中杉委員長  そういう意味でいくと、今回、人健康のほうは暴露クラス4以上のものを対象にしたということですよね。だから、この4を対象にしましたと。生態のほうも4ですか。ちょっとそこら辺のところがはっきりしないので、確認をしておきたいのです。

○MHLW事務局  下の注に書いてございますとおりでして、暴露クラス4以上のものについて有害性クラスの付与を行っておりますが、一般毒性と変異原性につきましては、クラス2以上のものについてのみ行っております。

○MOE事務局  生態のほうにつきましては、暴露クラス3以上について情報の収集・整理をしましたというのが、その 355物質になりまして、最終的に有害性クラスの付与まで事務局のほうでできたのが22物質になっております。

○林部会長  よろしいですか。

○中杉委員長  はい。

○林部会長  ほかに何かご質問等ございませんか。――もしないようでしたら、これは今回のということなのですけれども、今回のスクリーニング評価については、ただいま事務局からご説明をいただいたような形で進めさせていただきたいと思います。
 次に、分解性が未判定の物質について、事務局からご説明をお願いいたします。

○METI事務局  それでは、資料の2-2をごらんください。今回、スクリーニング評価をすることとされた物質の中から、分解性が未判定であり、類似構造の物質の分解性から良分解の可能性がある53物質を選定いたしました。
 まず4ページ目から10ページ目でございますが、この8物質については、いずれも類似物質が良分解との判定がございますので、それをもってこちらも判定案といたしまして良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ただいま事務局より説明がありましたけれども、ご質問、ご意見等ございませんでしょうか。――もしないようでしたら、次に進んでください。

○METI事務局  それでは、11ページから15ページでございます。この6物質につきましても、同じように判定案としまして良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  いかがでしょうか。――もしなければ、説明を続けてください。

○METI事務局  16ページから20ページまでの7物質でございますが、これも同じように良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  いかがでしょうか。――特にご質問、ご意見ないようですから続けてください。

○METI事務局  21ページから25ページまでの8物質につきましても、同様に良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  これにつきましても、ご質問等ございませんか。――では、続けてください。

○METI事務局  次、26ページから30ページまでの7物質でございますが、これについても同様に良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  コメント等ございませんか。――ないようですので、続けてください。

○METI事務局  次に31ページから35ページでございますが、この6物質につきましても同様に良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  これらのものについて、いかがでしょうか。――特にないようですので、続けていただければと思います。

○METI事務局  36ページから40ページでございますが、この5物質につきましても同様に良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ご質問、コメントございませんか。――ないようですので、続けてください。

○METI事務局  最後に41ページから45ページまでの6物質につきましても同様に良分解性としております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  この最後の6物質はいかがでしょうか。――特にご質問、コメントはないようですので、今、ご説明いただいたものすべてについては事務局案どおりの判定とさせていただきたいと考えます。
 全体を通して何かご質問等ございませんか。――それでは、事務局案どおりの判定とさせていただきます。

○METI事務局  ありがとうございました。

○林部会長  次に、詳細評価なしで優先度「高」と判定される物質の審議を行いたいと思います。人健康、生態影響に関する優先度判定案について、事務局から説明をお願いいたします。

○MHLW事務局  それでは、資料2-3をごらんください。こちらが人健康影響に関する優先度判定案でございます。
 先ほど資料2-1で申し上げましたとおり、人健康につきましては、暴露クラス4以上につきまして発がん性クラスを付与し、また暴露クラス1、2のものにつきましては、一般毒性と変異原性を付与してございます。結果の情報が得られなかったものですとか、あるいはその情報の整理がうまくいかずに、クラスがつかなかったものはございますが、そういったものは今回、この優先度判定案からは抜いてございます。その結果、左上をごらんいただきまして、 プロパン-1,2-ジオールから1048番メタクリル酸メチルの上までが優先度「高」となってございます。
 なお、優先度につきましては、一般毒性、変異原性、発がん性のクラスのうち最も高いもので有害性クラスを確定し、有害性クラスと暴露クラスで優先度を決定してございます。詳細につきましては参考資料の3を適宜ごらんいただければと思います。
 続きまして、1048番のメタクリル酸メチルからが優先度「中」の物質になっておりまして、めくっていただきまして裏面、下のほうまで下りまして、 333番のN,N´-(m-フェニレンジメチレン)……というものまでが優先度「中」、その先、1076 フタル酸ジ-n-ブチルから下が優先度「低」となってございます。
 なお、この資料を作成しました後に誤りがございましたので、幾つか訂正させていただきます。まず表面に戻っていただきまして、真ん中辺少し下のところ、4-メチル-1,3-フェニレン= ジイソシアナート、こちらにつきましては暴露クラスに誤りがございまして、暴露クラスが3ではなく5でしたので、優先度が「高」から「中」へと変わります。優先度の誤りといたしましてはもう1物質ございまして、同じページの下のほうでございます。1081番無水フタル酸の下、2-メチル-1,3-フェニレン=ジイソシアナート、こちらのほうの暴露クラスが4ではなく外でございましたので、優先度につきましては外となります。そのほか幾つか暴露クラスに誤りがございましたので、それにつきましては、追って事務局より先生方にお伝えするとともに、後日、ホームページに資料をアップロードする際に修正版でお知らせしたいと思います。なお、それらの暴露クラスの間違いにつきましては、優先度に影響はございません。

○MOE事務局  続きまして、生態影響に関する優先度判定案についてご説明をさせていただきます。資料2-4をごらんください。
 こちらのほうに優先度判定をした物質の一覧と、その根拠を記載しておりまして、それぞれの、ここに載っている毒性値の情報源につきましては、次のページ以降に、どのような情報源からもってきて、信頼性を幾つとしてというところを記載しております。時間もありませんので、1枚目だけを使って簡単にご説明をさせていただきますと、まず一番最初のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムにつきましては、魚類のデータがございまして、慢性毒性値が0.15という数字がございましたので、これをもとに、アセスメントファクター 100で、PNECを0.0015というようにしまして、有害性クラスが2になりますので、暴露クラスを勘案して、優先度「高」という形になっております。
 次のN,N-ジメチルプロパン-1,3-ジイルジアミンにつきましては、ミジンコのデータがございまして、急性毒性値で 59.46という数字をキースタディとしまして、PNECを0.005946で優先度を「高」としております。
 次のトリナトリウム=2,2´,2´´-ニトリロトリアセタートにつきましては、藻類の慢性毒性値のデータがキースタディになりまして、1.43というのがNOECでございまして、これをもとにPNECを0.0286で優先度「高」となっております。
 続いて2-アミノエタノールですが、こちらについてはミジンコの0.85という数字をとりまして、優先度「高」というようにしております。
 クロロ酢酸につきましては、済みません、網掛けが漏れておりますが、藻類の慢性毒性値、0.0058をとりまして、PNECは 0.00058で優先度「高」になっております。
 硫酸ジメチルにつきましては、魚類の 8.3をとりまして、こちらについても「高」です。
 その次のp-t-ブチル-α-メチルハイドロケイ皮アルデヒドにつきましては、魚類の2.04という数字をとりまして、優先度「高」にしております。
 ドデカン-1-オールにつきましては、魚類の1.01をとりまして、優先度「高」としております。
 ホスホン酸につきましては、藻類0.74をとりまして、優先度「高」としております。
 モノエチルアミンにつきましては、これはミジンコのデータだけでございますが、EC50が94という急性毒性値がございますので、優先度を「高」としております。
 安息香酸ベンジルにつきましては、魚類の数字1.4だけがございますので、これに基づいて優先度を「高」としております。
 続いてその次、2-[3-(ドデカノイルアミノ)プロパ-1-イル(ジメチル)アミニオ]アセタートについては藻類の 0.3の慢性毒性のデータをとりまして、優先度「高」ということになっております。
 その次のN,N-ジメチルドデシルアミン=N-オキシドにつきましては毒性値はいろいろそろっているのですが、藻類0.0049、この数字をとりまして、「高」としております。
 次のジデカ-1-イル(メチル)アミンにつきましては 0.002ということで、優先度「高」にしております。これも藻類のデータです。
 次の3,7-ジメチルオクタン-3-オールにつきましては、先ほどの審議で良分解ということになっておりますので、これは「中」という判定で確定されると考えております。
 続いてヨノンですが、これは魚類の5.09のデータで「高」としております。
 リモネンについては、魚類 0.702をとりまして、「高」にしております。
 1,3,5-トリクロロイソシアヌール酸につきましては、0.03の魚類のデータをとりまして、「高」になっております。
 2-メチルバレルアルデヒドにつきましては、藻類のデータ0.47をとりまして、優先度は「高」になります。
 次の、ビス(2-メルカプトピリジン-N=オキシド)亜鉛(Ⅱ)の物質ですけれども、こちらについては魚類のデータ 0.00122、これは慢性毒性値ですが、これをとりまして、「高」になっております。
 次のジナトリウム=2,2'-ビニレンビス[5-(4-モルホリノ-6-アニリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)ベンゼンスルホナート]につきましては、ミジンコ0.42をとりまして、「高」になっております。
 最後のp-キシレンにつきましては、魚類の2.6のデータがございましたので、これで「高」にしております。
 生態のほうは以上でございますが、この中で特に、事務局のほうで公知の情報についてはすべて調べておりますが、例えばミジンコの急性しかないものとか、魚類の急性しかないような物質につきましては不確実係数が高くなってございます。こちらについては、もし事業者のほうでデータがあるようであれば、それを出していただければまた不確実係数は変わってきますので、今ある情報では、この優先度判定になりますが、優先評価化学物質の公示まで時間がありますので、もし出していただければ、またそれを考慮できる可能性はあると思っております。
 以上です。

○林部会長  ありがとうございました。
 かなり大量のデータと、ちょっと字も細かいので、みづらいところもあるのですけれども、ただいまの人健康影響、それから生態影響に関してご説明をいただきました。委員の皆様から何かご質問、コメントはございますでしょうか。

○中杉委員長  資料2-3の裏面の「中」の最後のほうにあるノニルフェノールですけれども、ノニルフェノールは、ノニルフェノール単独で暴露を付与するとこういう結果になるのだと思うのですが、ご存じのように、ノニルフェノールエトキシレートがより多く出て、環境中ではそれからノニルフェノールを生成するということをどう考えていくかということが1つの問題になるかと思います。ですから、今の段階ではこういう評価になって、「中」であるということなのでしょうけれども、そこら辺をどうするかということをまた議論していく必要があるのだろうと思います。
 同じように生態影響のクロロ酢酸も環境中で分解で生成してくる可能性があったりするものですが、これは「高」だからいいのですけれども、そのようなことで、暴露クラスというのは、現時点のルールに従うとこのようなことになりますよということであろうと思います。そういう意味では、「高」になったものというのは、「高」になったのはこれですよ、優先評価にするのはこれですよということが現段階でみつかったという評価であって、事業者の方が誤解をしていただくと困るのは、ここでならなかったから優先評価ではないのだということでは――これは生産量が変わってくれば当然変わるということもありますし、そういうものだということで理解をしておいていただければと思います。
 それからもう1つは、先ほど環境省からご説明があったように、UFが非常に大きいものがたくさんあります。これについても、どうするかというのは難しい話なのです。とりあえず事業者の方から公示までに出していただければということではあるのですが、改めて出していただければ、その後でも評価をもう1回やり直して変えていくという話に当然なるのだと思うのですけれども、そういうことでよろしいですか。

○MOE事務局  間に合うようであれば、当然、有害性の情報はふえればふえるほど正確な評価ができると思いますので、そこは考慮したいと思っております。

○中杉委員長  現段階では、公示までになければ優先評価にしますよということなのですけれども、それ以降に業者の方から出される可能性は当然ある。そうなると、有害性のクラスを見直すということになって、優先評価ではなくなる、外すというのがあり得るのだろうと思いますので、そこら辺は、そういうものだと理解をしていてよろしいですか。それはかなり難しいというのであれば、もう少し期間を、余裕をみるというようなことも考え得るのではないだろうかと。

○MOE事務局  優先になってしまいますと、基本的に今のルール上は優先評価化学物質の届出をいただいて、優先評価化学物質としてのリスク評価の中で、そのとき最新の有害性情報を使って評価をしていくということになろうかと思っております。

○中杉委員長  評価Iのところで順番のリストをつくって、そこの中に入ってくる。それもすっといくわけではなくて、それの評価が始まる前に新たな情報が出てきたときに、優先評価に該当しないということがわかったらどうするのか。そこら辺のところを十分詰めていなかったのかもしれません。ちょっと議論しておく必要があるのかなと。今の段階で公示するのが、先ほどのスケジュールの中ですぽんと切ってしまって、後で外せないというのでいいのだろうかと。議論が必要な感じがするのですけれども。

○MOE事務局  とりあえず今のルール上はそういう道はないのですけれども、リスク評価のほうもスクリーニング評価のほうも、現時点のものをまた一定期間後に見直すということにしておりますので、そういったところで今のご指摘も考慮に入れていきたいと思っております。ただ、現状のスキームではそのようになっていないということであります。

○林部会長  情報入手のタイミング等で、今のスキームがどこまできちっと守れるかというのは難しい問題ではあるとは思うのですけれども、できている流れというのは従っていかざるを得ないのが現状かとは思います。
 ほかに何かご意見ございませんでしょうか。

○広瀬委員  済みません、個別の話でもいいですか。先ほど暴露クラスが3から4になったので、「中」になった物質が4-メチル-1,3-フェニレン=ジイソシアナートでよろしかったでしょうか。

○MHLW事務局  はい。

○広瀬委員  そうすると、これはこの後の専門家による優先順位の判定をする物質のほうに回ることになるのですよね。

○MHLW事務局  そちらに回ることになりますが、こちらの物質については、得られているクラスが発がんのクラスの2ですので、そちらのほうで対象になるということです。

○広瀬委員  いや、ちょっと、何となくアクロレインと似ているプロファイルのような気がしたので……。違いますか。アクロレインも2Bで、エキスパートジャッジでこのようにするかどうかを判定する対象物質という……。今、簡単に調べたら、かなり吸入のLOECが低いのがIRISに、 mixtureのデータですけれども、あったので、このまま自動的でいいのかなと、ちょっと思っただけです。今、時間がなくて、詳しくはみられないのですけれども。

○林部会長  ありがとうございます。
 先ほどの問題とも絡むのでしょうけれども、情報の入手のタイミングというのは、今後もいろいろ考えていかなければいけない課題かなというようには思います。
 ほかにまだございますでしょうか。――ないようでしたら、ただいまの優先度「高」というものについて、優先評価化学物質相当と判断してよろしいかということですが、それについてご意見ございますでしょうか。――特にないようでしたら、優先評価化学物質相当というように判断したいと考えます。

○MOE事務局  事務局から申しわけありません。優先度判定にかかわるご意見ではないのですが、本日欠席の鈴木規之先生より書面でご意見をいただいておりますので、ご紹介をさせていただきます。メインテーブルにはペーパーでお配りしておりますが、まず1つ目として、「会議で説明されるのかもしれないが、候補の評価対象とした母集団の範囲、あるいは基準など、どの範囲からどの程度までが検討されたのかを明らかにしてほしい」。
 次に、「過去に経験のある有害性の判断に比べ、新たに導入した暴露クラスの設定に不明点が残ることが当然に想定されることから、最初の進め方として、例えば有害性クラスの高い(例えばクラス1)物質群のみに着目して暴露クラスとの組み合わせで判定外となる組み合わせまでいったん集約して検討するようなやり方のほうが真に優先すべき物質を見落とす可能性を小さくできるのではないか」。
 3点目としまして、「化学物質の健康・環境影響は複雑な現象であり、単一基準かつ機械的操作による優先度判断にはそもそもなじまないことがあり得る。現在の判定とあわせて、有害性あるいは暴露性などを複数の別の入り口から判断する複線的なスクリーニング手法を今後検討する必要があると考える。欧州のCMR、PBTなどもこのような複線的な考えを反映しているものであろう」というご意見をいただいております。

○林部会長  ありがとうございます。
 このご意見については、今、我々として、特にどうこうするというものではないわけですね。

○MOE事務局  そうですね。かなりスクリーニング全体にかかわるご意見でございますので、またスクリーニング全体を見直すようなときにこういったご意見を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。

○林部会長  では、この鈴木(規)委員のものは今後の宿題というような形でご意見を聞きおくというようなことにさせていただきたいと思います。
 それでは、次に進ませていただきます。暴露クラス付与結果について、事務局から説明をお願いいたします。

○METI事務局  資料に基づいて説明をさせていただきます。資料2-5の「暴露クラス付与結果」をごらんください。こちらにつきましては、平成23年度に製造・輸入数量の届出が10トン超であった一般化学物質のうち、暴露クラス1~5の物質につきまして、リストとしてまとめてございます。
 簡単に補足をいたしますと、「暴露クラス 人」「暴露クラス 生態」と書いてあるものと、「良分解 暴露クラス 人」「良分解 暴露クラス 生態」と書いてあるものの4つ列がございますが、現時点で生分解性が良分解であるかどうかなど、判定し切れているものではございませんので、良分解とそうでない場合とで暴露クラスが変わり得るということをお示しするために、データとして掲載してございます。
 こちらにつきまして、もちろん、今後の製造・輸入数量の情報によりましては、暴露クラスが変わることも想定はされますが、基本的には、こういった物質が今後、スクリーニング対象の物質になると事務局では考えております。ですので、事業者の方におかれましても、これらの物質について、有害性情報の提供にご協力をお願いしたいと考えています。
 なお、このリストにつきまして、委員の先生方にお配りしたものはCAS番号ベースの物質についての暴露クラスの情報でございます。こちらに、旧第二種監視化学物質及び旧第三種監視化学物質の通し番号ベースで評価を実施した物質と、官報公示整理番号ベースで暴露評価を実施した物質に関する情報をつけ足した上で、今後、ホームページ上に公表する予定でございます。
 以上でございます。

○林部会長  ありがとうございました。
 それでは、ご質問、コメント等ございますでしょうか。

○中杉委員長  繰り返して同じようなことを何回もいいますけれども、基本的には、この暴露クラスというのは今の考え方にのっとって評価をしたものがこういうものであるということで、実際に新規化学物質の中でも、暴露量の評価について少し見直さなければいけないという部分が出てきていると思いますので、そういう意味では、同じ量を使っていても、暴露クラスが将来変わり得るということは十分あり得るということで理解しておく必要があるかと思います。

○林部会長  そのほかにございませんでしょうか。――ないようでしたら、少し時間が押しておりますので、次に進ませていただきます。
 先ほどは優先度「高」というものについてご評価いただきましたけれども、続きまして、判定案のうち、優先度「中」もしくは「低」の物質について詳細評価を行う必要があれば、専門的な知見から個別の判断を行うこととしたいと思いますので、参考4の順に従って検討を進めていくこととしたいと思います。まず参考4のI「優先度『中』及び『低』区分についての詳細評価」のうち、1.PRTR推計排出量による暴露クラスの見直しについて、事務局から説明をお願いいたします。

○MOE事務局  資料2-6-1、それから参考の4をごらんください。参考4の1.PRTR排出量による暴露クラスの見直しということでございます。こちらはご存じのとおり、PRTRのほうで届け出られた排出量がございますので、現在、届け出られたPRTR排出量を用いて逆転する場合はPRTRの届出の情報を使って暴露クラスを付与し直すということをやっております。
 資料2-6-1をごらんください。今回、暴露クラスの変更がありましたのは、この2物質でございまして、1つ目はクメンという物質です。化審法の届出では、暴露クラスが4になっておりましたが、PRTRの届出では排出量は 221トンございまして、こちらを使いますと暴露クラスは3になります。この暴露クラス3を使いますと、優先度は「中」から「高」に変わります。
 その下のトリエチルアミンにつきましては、化審法の届出では暴露クラスが4になっておりますが、PRTRの届出排出量は 215トンございますので、こちらも暴露クラスが3になります。こちらについては、有害性クラスが3でございますので、暴露クラスが3になっても優先度は「中」のままで変更はないというように事務局では考えております。
 ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  ありがとうございました。
 ご質問、ご意見……。

○中杉委員長  これは前にもそのような事例があったかと思いますけれども、なぜ、どこが変わってきているのか、これは暴露評価の方法の見直しという意味では重要なことですので、前のに続いて、ぜひ作業を進めていただければと思います。なぜ差が出てきたのか、もっともな理由があれば、暴露の評価方法を、排出係数などを少し見直さなければいけないということも起こり得ますので、検討を続けてください。
 それから、これは化審法の届出とPRTRの届出で、何か1つ変わると10倍ぐらい変わったというように考えてよろしいのですか。

○林部会長  事務局のほう、わかりますでしょうか。

○METI事務局  基本的には10倍程度変わると思うのですが、ご参考までに、今回、どのくらい変わったかということをご説明さし上げますと、計算の結果、クメンにつきましては4倍、トリエチルアミンにつきましては7倍程度違うということがわかっております。

○林部会長  ありがとうございます。

○METI事務局  もう1点補足させていただきますと、今回対象となりました2物質につきましては、化管法で初めて指定された化学物質であるということで、化管法のほうの届出も初めてであったということも補足させていただきます。

○林部会長  ほかに何かコメント、ご意見ございませんでしょうか。――もしないようでしたら、事務局案についてご了承いただいたものというように考えさせていただきます。
 引き続きまして、次にⅡについてご説明をお願いいたします。

○MOE事務局  済みません、その前に、参考4の2.は環境中濃度による詳細評価というところでございまして、こちらについては参考4に書かれておりますとおり、環境調査が行われたような物質については詳細評価を行うこととするというようになっているのですが、具体的な方法については今後、リスク評価書を踏まえて検討するということでございまして、済みません、今回、お示しできるものはないのですが、今、検討中でございますというご報告だけさせていただきます。

○林部会長  ありがとうございました。
 それでは厚労省、お願いします。

○MOE事務局  もう1つ、済みません。その次に3.のほうで、生態影響について慢性優先というのが一応原則になっているのですが、それによりがたいような場合にも見直しをすることになっております。今回につきましては、このような物質はございませんでしたので、なかったということだけご報告させていただきます。

○林部会長  わかりました。そのほか、大丈夫ですか。

○MOE事務局  はい。

○林部会長  それでは次に進ませてください。Ⅱをお願いいたします。

○MHLW事務局  それでは、参考資料の4にあるⅡ「優先評価化学物質に選定する際の判定基準」の詳細評価になります。資料2-6-2につきましては、資料2-3におきまして「中」と判定されたもの、「低」と判定されたものの一般毒性の重大性に関する不確実係数の付与による有害性クラスの見直しを行ってまいります。
 資料2-3では「中」「低」に判定されたものは多数ございましたが、そのうち変異原のみ、あるいは発がんのみで「中」「低」となったものにつきましては、こちらに入ってきませんので、この物質数の差がございます。また、もう1点、要因といたしましては、「中」「低」と判定されましたもののうち、旧二監につきましては、1年半ほど前に第1回のスクリーニング評価を行った際に詳細評価を行っておりますので、今回は割愛しているという事情がございます。
 そういった点を踏まえまして、残ったものがこちらの物質になります。これらの物質につきまして、事務局としましては、旧二監 255のビス(2-モルホリノエチル)= エーテルについては、毒性所見のほうで一般状態で流涎が認められたといったところから、UFの案として10を採用してはいかがかというようにしております。
 もう1つは、二監 913番 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-オールというものにつきまして、こちら、毒性の所見をみますと、最低用量で眼瞼下垂ですとか散瞳がみられているとありますので、これも重大性のUFを付与するケースに該当するのではないかと考えまして、事務局案としてUF10をつけております。
 以上、ご審議よろしくお願いいたします。

○林部会長  ありがとうございます。
 質問、コメント、毒性の先生方から何かございませんでしょうか。――よろしいですか。では、よろしいということですので、これにつきましても事務局案どおりということにさせていただきたいと思います。
 次は3ですね。3について、事務局より何かございますでしょうか。

○MHLW事務局  それでは、資料2-6-3に移ります。参考資料4に該当する部分といたしましては、3ページの2.になってございます。人の健康に係る選定の判断基準ということで、(ア)(イ)(ウ)(エ)の4つが挙げられておりまして、(ア)の発がん物質、(イ)の有害性評価値が非常に低い物質、(ウ)の生殖細胞への変異原性のある物質、(エ)の(ア)(イ)(ウ)に相当する物質といったものがございます。
 まず(ア)の発がん性の物質に関するエキスパートジャッジでございます。こちらへの該当を検討する物質としましては、こちらに書いてございます5物質に加えまして、先ほど申し上げました暴露クラスの修正に伴いまして入ってきます1物質が対象になります。
 フルフラールにつきましては一般毒性、変異原性の情報がありまして、クラスが入っておりますけれども、その他の物質につきましては、発がん性のクラス分類のみを今回、調査して、付与しておりますので、その他の情報が得られておりません。そういった状況でありますことから、これらの物質につきましては、そういった情報の収集・整理を待ちまして、それらとともに総合判断してはいかがかというように考えており、今回は、これら発がん性クラス2と暴露クラス4、あるいは先ほどの暴露クラスが下がったものについては暴露クラス5でございますが、こちらにつきましては、現時点では優先に選定しなくてもいいのではないかというのが事務局案になってございます。
 ご審議よろしくお願いいたします。

○林部会長  いかがでしょうか。――特にコメントがなければ、事務局案どおりとさせていただきます。

○MHLW事務局  続きまして、Ⅱ.2.(イ)への該当性を検討する物質として、先ほどの参考4の3ページの2の(イ)で申し上げました有害性評価値が非常に低い物質となります。こちらのフルフラールにつきましては、前回、本年1月のスクリーニング時にご審議いただきまして、保留となった物質でございます。今回、この物質につきましては、そのときに指摘されました文献を毒性の先生方に事前にお送りしております。また、この物質に関しまして、事務局のほうで若干周辺情報を収集いたしましたところ、ヨーロッパの食品当局でありますEFSAのほうで評価がされておりまして、ADIが設定されているような情報もみつけることができておりますので、ここで得られている有害性評価値は非常に低いものとなっておりますが、食品の分野でADIが設定されているようなことを鑑みますと、優先評価化学物質に「中」の段階から選定するというところまでは必要ないのではないかというように考えております。
 また、もう1物質候補がございますアクロレインにつきましては、この表の上段にあります有害性評価値、UF2000を使っているほうですが、こちらは吸入の試験で得られた値となっておりまして、影響も鼻の局所的な影響がエンドポイントとなっております。他方、この物質につきましては、経口試験も行われておりまして、経口試験でもNOAELは相当に低い。下段で括弧書きにしてあるものが経口投与の試験の結果でございますけれども、それをみましても、相当程度、有害性評価値、あるいはNOAELが低いといった物質でございますので、これにつきましては、この(イ)へ該当する物質として優先評価化学物質相当と判断してはいかがかと考えております。
 以上、ご審議よろしくお願いいたします。

○林部会長  ご質問等ございますか。

○菅野委員  ちょっと前後してしまって申しわけないのですけれども、フルフラールとフルフリルアルコールというのは代謝の面で、どちらかが還元型なのだと思うのですけれども、これは体内でコンバートされる可能性がある物質であって、ある意味、合計でみていかないと危ないものという発想にはならないかというのだけ確認したいのです。これ、アルコールとアルデヒドの関係なので、そこを専門的に、一応お目通し願って、もし生体影響的に、これは一緒だという発想があるのだとすると、ちょっと気をつけなければいけないのではないかと。特に暴露量の面においてです。

○林部会長  それについて、事務局のほうでありますか。

○MHLW事務局  今回は、その点の生体への代謝での関係については情報を持ち合わせてございません。

○林部会長  先ほども説明があったように、一応の単位としてはCASベースで行っているというようなこともありますので、その辺、将来的にいろいろとコンビネーションとか、 mixtureを評価するとかというようなときには難しくなってくるかもわからないですけれども、今、現状としてはこういう形かなと思うのですが、いかがでしょうか。

○菅野委員  一応、論議したという記録があって、今後、私としては可及的速やかに、このような酸化還元の系列にのっているようなもので、環状構造物の側鎖の一番目の炭素の話ですから、ケミカル的にかなり単純なことなのではないかと思うものですから、安全の側に立つと至急に考察していただけるようにしていただきたいというコメントとして提示したいと思います。

○林部会長  わかりました。では、これも検討事項ということで、一応宿題の1つとなるかと思います。
 そのほかに。

○中杉委員長  ちょっと前に戻って申しわけないのですけれども、Ⅱ.2.(ア)のところでクメンが出てきますよね。先ほど1のところでクメンがPRTRでみると「高」になったということで、ここでは「中」になっていますけれども、これは「高」扱いになるということでよろしいですか。

○MHLW事務局  はい、大変失礼いたしました。ご指摘のとおりでございまして、前の2-6-1で「高」になっておりますので、実質的にこちらからはもう「高」になっているというようにご判断いただければと思います。

○林部会長  ほかにないようでしたら……どうぞ。

○広瀬委員  一応、アクロレインは「高」にするということですか。それはいいということで、先ほどいった4-メチル-1,3-フェニレン=ジイソシアナートも、EPAのIRISをみると mixtureですごく低い吸入のRfCが出ているのです。7×10-5㎎/立米というのが出ていて、 mixtureのデータなのでCASナンバーで1個ずつは対応していないので、ちょっとこの物質は注意していただきたい。今回はこれでいいということで同意します。

○林部会長  わかりました。
 その次、もう1つ残っているのですよね。Ⅱ.2.(ウ)への該当性を検討するものはなかったということでいいのですね。

○MHLW事務局  はい、今回収集した情報の中からは、特段該当する情報はございませんでした。

○林部会長  今、かなり議論があって、最終的にどれがどうなったかだけ、事務局のほうで一言でまとめていただけますか。

○MHLW事務局  詳細評価の部分だけでよろしゅうございましょうか。

○林部会長  それで結構です。

○MHLW事務局  詳細評価の結果といたしましては、まずPRTR排出量による暴露クラスの見直しによりまして、クメンが優先度「中」から「高」に選定されております。
 それから、2-6-[3]の優先度「中」区分から優先評価化学物質を選定する検討項目におきまして、アクロレインが優先度「中」から優先評価化学物質に選定されたということが今回のご審議の結果となります。

○林部会長  ありがとうございました。
 全体を通して何かございますか。――ないようでしたら、少し時間も押していますので、次に進ませていただきたいと思います。
 次に、HBCDの審議に移らせていただきます。事務局からご説明をお願いいたします。

○MOE事務局  それでは、ご説明をさせていただきます。
 ご存じのとおりかとは思うのですけれども、HBCDについて簡単にご説明をさせていただきたいと思います。参考資料の8をごらんいただきたいのですけれども、HBCDについて簡単にまとめた資料を用意しております。
 まず構造式なのですけれども、HBCDはα体、β体、γ体というのが主な異性体になっておりまして、2.のところにありますように、それぞれの蓄積性がかなり違うということが知られております。α体につきましては、このピーク1がα体と推定されているのですが、 834~ 3,070倍とか、第2濃度区で 3,390~1万 6,100といった、非常に高い濃縮性があり、その次に、このピーク2がβ体と推定されるのですけれども、高いところで 8,950といったような数字が出ております。γ体については、そこまでの蓄積性はないというような形になってございます。
 続いて3.の製造輸入量でございます。こちらはその次のページに表も載せているのですが、平成18年度に 3,937トンとなって以降、21年度まで減少傾向にあり、その後、平成22年度に若干増加、 3,019トンとなっております。
 4.の用途でございますが、HBCDは発砲ポリスチレン製の住宅建材、土木建材などに樹脂用難燃材として約8割、ポリエステル製の難燃カーテンなど繊維用難燃材として約2割程度使用されております。
 その次に5.の異性体構成比です。難燃材としてのHBCD、これは化学物質そのものになるのですが、こちらについてはα体が大体5~15、β体が20以下、γ体は70~90といった製品が多いようでございます。樹脂になりますと、押出製法とビーズ製法で若干変わってきまして、押出製法は熱をかけるので、熱をかけることによってα体がふえるようなのですが、α体の比率が60~70と多くなっております。ビーズ式のほうは大体製品と同じような異性体構成比になっているかと思います。繊維のほうは少し幅がありまして、α体が10~40であったりとか、β体も5~30といった形になってございます。
 3ページ目でございますが、化審法上の分類としましては、監視化学物質、それから旧第三種監視化学物質になっております。
 海外の動向でございますが、(1)で書いてありますとおり、POPs条約のほうで議論が進んでおりまして、3パラ目をごらんいただきたいのですが、平成23年10月のPOPRC7でリスクの管理に関する評価案について審議されまして、規制対象物質とするよう、締約国会議に勧告することが決定されております。今後、ことしの10月のPOPRC8で附属書Aにするのか、Bにするのか、Cにするのかといった特定ですとか、個別適用除外候補について検討が行われまして、来年の5月ごろに開催予定の締約国会議において、規制対象物質とするかどうか検討される予定でございます。
 欧州の動向でございますが、こちらにつきましては3パラ目、2011年の2月に認可対象物質リストに収載することを最終決定しておりまして、2014年2月までに事業者は認可を得ないと、2015年8月以降、使用が禁止されるというようなことになってございます。
 (3)でアメリカの状況でございますが、アメリカにつきましてはアクションプランというものをつくっておりまして、その中で懸念のある物質リストにHBCDを追加することを検討中。それから重要新規利用規則(SNUR)をパブコメにかけて――これは消費者用のテキストタイルに限定したものでございますが、SNURを提案し、パブコメが終了したところでございます。それから、HBCDの包括的な禁止、または特定の産業活動に対する規制等を検討中と。また、有害物質排出インベントリー(TRI)の物質リストに追加することを検討中。あるいは代替評価を実施中といったようなことでございます。
 HBCDはこのような物質でございまして、資料3-1からご説明をさせていただきたいと思います。こちら、非常に申しわけないことであるのですが、先生方、ご存じのとおり、一昨年の9月にご審議をいただきまして、有害性調査指示を出したところなのですが、その有害性調査指示を出したときの根拠になりました、環境省が実施した6週間鳥類繁殖毒性試験の被験物質の異性体構成比に誤りがありましたので、修正をしたいと考えております。修正前の異性体構成比は、α体27%、β体30%、γ体43%ということで、α体の比率が、先ほどご説明しました難燃剤の10%程度というものから比べると非常に高いということで、いろいろご議論をいただいたところなのですが、修正後の異性体構成をごらんいただくとわかりますように、その後、国立環境研究所ですとか畜産生物科学安全研究所、いであなどで分析をしたところ、異性体の構成比としてはα体が12~13、β体が9~11、γ体が76~78ということでございましたので、こちらに修正したいと考えております。
 続きまして、本体のご議論をいただきたい審査シートのご説明をさせていただきます。審査シートですが、名称、構造、用途等につきましては、先ほどご説明したとおりでございます。
 まず最初に有害性調査指示を出した、その結果について上がってきておりますので、その結果をご説明させていただきます。こちらにつきましては20週間の鳥類繁殖毒性試験をやっておりまして、投与方法としては混餌投与、ニホンウズラを使っております。異性体構成比は、これは事業者さんのほうで用意した製品を使っておりますので、α体 9.4%、β体 7.6%、γ体82.1%というような数字になってございます。
 用量設定は、これも先生方の意見を踏まえて決定したものでございますが、1、5、25、125、625ppmという5用量で試験を行っております。
 まず死亡についてですが、125ppmの雌で1例死亡がございました。こちらについては※1で書いてございますように、事故死というように判断をしております。625ppmの雌で2例死亡しておりまして、こちらについては※2で書いてありますように、卵管子宮部内破卵の卵殻片による卵殻子宮壁の創傷、それから腹腔内の凝血塊が確認されておりまして、創傷による出血死とラボは判断しております。後で説明しますが、ラボのほうでは、本試験において卵殻形成に関する有害影響は認められておらず、被験物質の投与とは無関係な死亡と考えるのが妥当と思われるとしております。ただし、その上で、産卵に対する影響が認められたと同様の産卵が始まった時期に発現しており、また同群の摂餌量は、有意差は認められなかったものの低値傾向にあり、625ppm群ではごく軽度な毒性影響が発現しているとも考えられ、HBCDの投与に起因する可能性を完全には否定できないとしておりますが、その死亡率は低く、有意差はないと試験実施者は考察しております。このため、試験実施者のほうでは、この 625ppmの死亡というのを毒性とは考えずに、NOECは625ppm以上というようにラボは判断をしております。
 一方で事務局の判断でございますが、事務局ではNOECを125ppmと判断しておりまして、推定根拠のところをごらんいただきたいのですが、この死亡の2例につきまして、卵管子宮部内破卵の卵殻片による卵殻子宮壁の創傷による出血死について、HBCDの投与に起因する可能性を否定できないと判断しております。
 その他の毒性でございます。その他の毒性で有意差があったものはないのですが、先ほども申し上げましたが、摂餌量が 625ppmで若干低下しております。また産卵数と14日齢若鳥生存総数は 125ppm以上で若干低値傾向にありますが、有意差は認められておりません。それから※の2つ目のほうで、産卵の立ち上がりの遅延、これは 125ppm以上で認められておりまして、これが結果として産卵数の低下につながってきておりますが、ラボのほうでは非繁殖状態下でのHBCD投与により高濃度に体内蓄積されたHBCDの影響が産卵の開始初期に軽度に発現している可能性が考えられたが、その変化はごく軽度なもので有意差はないというように判断しております。
 この産卵立ち上がりの遅延につきましては、文章だけではわかりにくいと思いますので、参考資料9に報告書の抜粋を用意しております。こちらの21ページをごらんいただきたいのですが、グラフを描いております。投与の9週目あたりから産卵が少しずつ始まっていくのですが、 625と 125ppmだけが10週、11週、12週、13週、あるいは14週目あたりまで、ほかのものと比べて若干低い傾向にありまして、その後、14週あたりから回復してくるというようなところがみてとれます。
 20週の試験については以上でございまして、続いてもう一度審査シートに戻っていただきたいのですが、環境省の予備的な毒性評価結果(有害性調査指示の根拠)に移ります。こちらについては、もう既に有害性調査指示のときにお示ししているものでして、既知見ですが、ご参考までに報告させていただきます。
 まず1回目の試験では、 125、 250、 500、 1,000ppmという用量で行っておりまして、死亡は 125ppmで3例、 1,000で6例、これは12体のうち6ですので、半数死亡が認められております。※で書いてありますように、これらの死亡例の多くでうずくまりの重度化などがみられております。NOECは 125ppm未満というように決定しておりまして、推定根拠は卵殻厚の低下、無精卵の発生率の上昇、胚発生率の低下、ふ化率の低下、繁殖能指数の低下などがすべての投与群でみられているため 125未満というようにしておりまして、NOECを確定するために低濃度の用量設定で2回目の試験を行っております。
 それはその下にございまして、こちらの用量設定は5、15、45、 125ppmという用量で設定しております。死亡につきましては、15ppmの雌で1例あるのですが、これは一般状態の変化を伴っておりませんので、偶発的なものではないかと考えられます。 125ppmのほうは、有意差はないのですが、うずくまり、翼の下垂、元気消失など、そういった一般症状を伴って死亡しております。NOECは5 ppmで決定しておりまして、推定根拠としましては、若鳥の14日間生存率が15ppmのところで下がっているということと、それに付随して、繁殖の指数が15で下がっているというところをとっております。
 めくっていただきまして、その他の毒性なのですが、上の濃度区でみられた影響が、この試験の最高濃度区でも一部みられておりまして、卵殻厚の低下が 125ppm、無精卵の発生率の上昇も 125ppmの最高濃度区で有意差をもってみられております。それから、摂餌量の低下が5、45、 125ppmで認められましたが、これは濃度相関性がないというようになっています。産卵数、産卵率の低下も15ppm以上で認められておりますが、有意差が認められたのは45ppmのみということになっております。その他一般症状が45以上、卵管相対重量が 125ppmといったところでいろいろ認められておりますが、いずれも有意差はないということになっております。
 この予備的な毒性評価の結果、5 ppmということがありましたので、20週の試験を指示したところなのですが、その20週の試験のほうは、事務局の判断としては 125ppmということで若干差がございましたので、環境省のほうで検証するために、20週の試験を行ったものと全く同じサンプルを使いまして、6週の試験を行いました。ですので、異性体構成比は当然のことながら20週の試験と全く同じものになっております。
 用量設定は1、5、25、 125ppmでやっておりまして、死亡はありませんでした。NOECは1 ppm未満とさせていただいておりまして、その推定根拠としましては、無精卵の発生率の上昇、それから胚の発生率の低下、ふ化率の低下、繁殖能指数の低下といったところが1以上、すべての投与群で有意差をもってみられたため、事務局としては1 ppm未満とさせていただいております。
 その他の毒性としては、精巣の小型化、精巣の絶対重量の低下といったところが、有意差はありませんが、25ppm以上で認められておりまして、若鳥の14日齢生存数も1、5、25ppmで認められておりますが、こちらは濃度相関性がないということでございます。それから、産卵数及び産卵率の低下が25ppmで認められておりますが、これも有意差、濃度相関性ともにないということで、毒性としてはとっておりません。
 続いて、α体だけのHBCDでも試験を行っております。こちらにつきましては、先ほど資料の3-1で説明しましたが、もともとα体が高いということが結果に違いをもたらしているのではないかというようなご議論がございましたので、αだけでHBCDをやったものでございます。
 こちらについても、用量設定は1、5、25、 125ppmでやっておりまして、死亡はありませんでした。NOECについては申しわけありません、不明とさせていただいております。こちらについても、報告書をごらんいただきたいのですけれども、参考資料9の94ページ、95ページあたりです。まず94ページで、無精卵の発生率というのが1 ppm、あるいは25 ppmで、週によって有意差が出ているのですが、このグラフの形をみていただくとわかりますように、0、1、5ppmまでは濃度相関性をもって影響が増す形になっているのですが、25、 125ppmでは逆に影響がなくなっていくというような形になっております。同じように95ページ目ですが、胚の発生率、これは発生率ですので逆の形のグラフになるのですが、0、1、5ppmで濃度相関がみられ、25、 125ppmで逆になっていると。それから96ページ目のふ化率も、これは1 ppm、5 ppmのところで一部有意差が出ていて、0、1、5ppmと濃度相関があるのですが、25、 125ppmでは濃度相関が逆転しているということがありまして、このような形ではNOECは設定できないということで、不明とさせていただいております。
 以上、審査シートの説明をさせていただきました。
 続いて資料3-3も少し説明をさせていただきたいのですが、このような結果を踏まえまして、今後の対応をまとめております。資料3-2でご説明したとおり、資料3-3の一番最初の柱書きの2パラ目に書いてありますように、事業者が実施した20週の鳥類繁殖毒性試験と6週の鳥類繁殖毒性試験の結果から推定されるNOECに差が生じているように解釈可能となったと考えておりまして、そのため、資料3-2の判定案にございますように、事務局としては、一特相当かどうかの判定については、今回は保留とさせていただきたいと考えております。資料3-3の1の(1)でございますように、さらなる科学的知見の充実としまして、このようにNOECの差が生じていることについて、今回の判定は保留とさせていただいた上で、原因の解明に向けた科学的な検証を行いたいと考えております。
 それから、


○の2つ目にありますように、現在POPRCのほうで、先ほどご説明したとおり議論が行われておりまして、たくさんの有害性情報が集まっておりますので、POPs条約との整合性を確保するためにそういった有害性情報、それから、それ以外の有害性情報も含めまして、最新の有害性情報を幅広く収集したいと考えております。
 それを踏まえまして、(2)にございますように、こういった科学的試験の充実をした上で、改めて人、それから高次捕食動物の長期毒性について、一特相当かどうかの判定の審議を行わせていただきたいと考えております。
 資料3-3の2ページ目をごらんいただきたいのですが、今後の、HBCD以外も含めまして、鳥類の繁殖毒性の評価をどのようにやっていくかということでございます。こちらにつきましては、


○の1つ目に書いてありますように、有害性調査指示を出した審議のときには、6週の試験を暫定的に予備的な毒性評価の方法としたのですけれども、一方で6週と20週の相関につきましては、一特物質の3物質のみで確認したものでございましたので、結果が大きく異なる可能性があることに留意するようにということでご議論いただいたところでございます。その上で6週と20週の結果が同様になると仮定した場合、HBCDは一特相当と疑うに足る理由があると認められるというようにしまして、有害性調査指示を行ったところであります。このため、当時の科学的知見に照らせば、当初の判断というのは妥当だったというように考えるのですが、今回、20週の試験をやった結果、NOECに差が生じているように解釈可能となったことを受けまして、今後、予備的な毒性評価の方法、それから有害性調査指示の運用については、少し再検討が必要だと考えております。
 具体的には、鳥類の繁殖毒性の試験の妥当性の再検討というところでありますが、まず有害性調査の方法として20週の試験が妥当なのか、それから、予備的な毒性評価の方法として6週が妥当なのかということについて再検討を行って、改善すべき事項を整理したいと考えております。そのために、必要に応じて一特物質を被験物質として比較検証を行っていきたいと考えております。
 続いてポツの2つ目ですが、監視化学物質の鳥類繁殖毒性の評価に係る運用でございますが、そのような再検討を実施している間、監視化学物質の製造・輸入量等の状況から、必要があれば再検討の結果を待つことなく、現時点で有害性調査の方法として定められている20週の試験を事業者に指示するのではなくて、環境省のほうで実施することを考えたいと思っております。再検討の結果、鳥類の繁殖毒性の試験の方法が確立した後は、今回と同様に環境省で予備的な毒性評価を実施し、その結果、一特相当と疑うに足る理由があると認められ、かつその製造・輸入量等の状況から、環境汚染が生じる恐れがあると見込まれる場合には、有害性調査を指示するというようにしたいと思います。
 なお書きで書いてありますように、今回は被験物質の違いがいろいろ議論になったということもございますので、基本的には製造・輸入事業者から提供いただくなどによって、実際に製造・輸入されている物質を用いることを基本としたいと考えております。ただ、HBCDのように、製造・輸入されている物質と、環境中で鳥が接している物質とで異性体構成比が異なるようなものについての毒性評価のあり方については、引き続き検討はしていきたいと考えております。
 以上、済みません、長くなってしまいましたが、ご説明は以上でございまして、時間もございますので、資料3-2の審査シートをご審議いただきまして、時間が余れば資料3-3につきまして、先生方からご助言をいただければ幸いというように考えておりますので、ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○林部会長  どうもありがとうございました。
 有害性調査指示ということで、それへの回答が上がってきたというデータをご評価いただくということになるのですけれども、異性体構成比が少し異なっていたり、いろいろ複雑な要因はあると思うのですが、皆さんからご意見、コメント等をいただきたいと思います。

○和田委員  ちょっとごたごたしているので、少し補足をしたいと思います。問題は、6週試験と20週試験の関係といいますか、その問題と、HBCDの異性体比というような、その2つがあると思うのですが、まず最初、長くなってはいけないかもしれませんが、6週と20週の話を、もし皆さんが覚えていらっしゃらないといけないので、説明したいと思うのです。
 OECDは20週の試験をテストガイドラインの 206で推奨しているわけですけれども、それに基づいて、一特にするためには20週の試験をするということになっているのです。20週の試験というのは、この参考資料9の21ページにあったことをもう1回みていただきたいのですけれども、この試験では、ウズラを一度非繁殖状態、つまり光の条件を調節して、繁殖ではない状態に戻しているのです。落としているといったらいいのですかね。その後、やっているので、20週あるうちの最初の8週間は短日というのですけれども、日の時間の条件を短くして非繁殖の状態にして、その間ももちろん混餌で与えているのですが、それから繁殖条件にするために、9週から日を長くして、それで繁殖の状態にもっていっているのです。
 この図をみていただいてわかるように、9週から14週までは、ですからだんだん繁殖の状態が上がっていくところの状態なのです。14週以降は大体繁殖が一定になったという状態なのです。これでやるのが本当はいいのかもしれませんが、6週間試験というのは、OECDの中でもいろいろ議論があったのですが、この最後の14から20週の繁殖の状態になった6週間でテストをしてもいいのではないかというような議論があって、有害性の指示を出すためには、まずこの6週の、この条件からやって、効果があればというか、結果が出れば、指示をしようということで始まったのです。
 もう1つの根拠は、この参考資料12ページにありますように、ここで6週と20週の試験を比べた3物質のことがありますが、この段階では、基本的には大体パラレルに行っていたのです。たしかディルドリンとかDDTとかがありますけれども、このときには6週と12週の試験というのはパラレルに行っていました。
 それで、HBCDの問題になったときに、それではということで、この審査シートの2ページ目のところから実際に始めたわけです。先ほどの事務局の説明にありましたように、ここにある1と2をやったら、NOECが、最初の試験では余りにも用量が高過ぎて出なくて、もう1回、濃度を低くしてやり直したら、NOECが5 ppmというようになったということで、ここで審査をしていただいて、有害性の調査をするというようになりました。ただ、先ほどの説明にあったように、これは和光純薬で購入した試料だったので、実際に行うときは事業者から提供された試料を使ってやったのが、この審査シートの1ページ目にある、この結果だったわけです。
 この結果をどう判断するかということなのですが、死亡率の問題はいろいろあるのですが、これをみると、産卵する前の卵が破れたために傷がついて死んだという可能性が非常に高いので、ここではそれを考えて125ppmにしているのです。それは有意差がないといえばないのですが、基本的にはこれで妥当なのではないかというように思います。さらにその後、念のために6週間試験で今の事業者の試料をやったところ、3ページ目の上のほうに6週間鳥類繁殖毒性試験というのがあります。それでやると、今度はNOECが1 ppm以下ということなので、毒性が出てきたというようなことになったのです。
 それで、どう扱うかということで今の事務局からの提案があって、資料3-2にあるような審査シートと、それから資料3-3にあるような今後の対応ということが出てきたということです。ちょっと繰り返しになりましたけれども、基本的にはそういうことで議論していただければいいと思うのですが、事務局の提案のように、この段階でぱっとは決めにくいところがあるのではないかと思うので、さらに6週間と20週間の関係、それからHBCDが本当にどういうものなのか、構成比が影響しているのか、そうでないのかというようなことを含めていろいろ知見を集める必要があるのではないかというように思います。
 済みません、長くなりましたけれども、以上です。

○林部会長  ありがとうございました。
 詳細に解説していただいて、皆さんもご理解していただけたと思うのですけれども、やはり一番気になるのは、この20週と6週で、余りにも値が大きくかけ離れているというように感じるのですが、それは何かスタンダードで説明するような根拠というか、そういうものはあるのでしょうか。

○和田委員  正直なところ、余りはっきりとはわからないのですけれども、一応蓄積性はあるというように考えられているのです。ただ、異性体によって違うのです。長く投与している間に、それぞれ異性体比によって排出のされ方といいますか、そういったものに違いがあるために、こういうことが起こったのではないかと、最初は考えていたのですが、これもはっきりとした根拠があるわけではなくて、それを実験的に証明するのはなかなか難しいのですが、何か生体の中での挙動がいろいろあるのではないかと思うのです。

○林部会長  わかりました。
 どうぞ、吉田先生。

○吉田委員  私も、いわゆるADMEのところは重要だと思っています。何か蓄積性に関するデータを事務局がおもちでしたら、お示しいただけますか。

○MOE事務局  そこも今後検証していきたいと思っているのですが、残留分析みたいなものも、実は20週と、それから有害性調査と同じ被験物質を使って行った6週、α-HBCDを使って行った6週についてはやっております。今、それはまだ整理中でして、そこも含めて今後検証していきたいとは思うのですけれども、概要だけ申し上げますと、残留量というのは、やはりαが一番多うございました。その残留量も濃度相関的に、要は1 ppmの投与群が一番残留量が少なくて、投与量を増せば増すほど、残留量も上がっていくというようなところはきれいにみられるような結果になっております。
 一方で、20週と6週の違いというのが出るのかなと思ったのですが、そこはざっとみたところ、6週も20週も、それほど残留量としては変わらないような、余り大きな差はなかったのです。なので、6週と20週とで、どこかでたまるものと排泄されているところが平衡状態に達しているのかなというような印象はもっていますが、済みません、そこは今後、もう少し分析をさせていただければと考えております。

○菅野委員  実はマウスの系で単回投与と反復投与の違いの検討を進めているのですが、現段階でコメントできる可能性があるとすると、剤によってはこういうことがあり得るだろうというコメントができます。

○林部会長  それは、この物質で?

○菅野委員  そうではなくて……

○林部会長  一般論として?

○菅野委員  一般論として。剤によってはこういうこともあり得る。それは蓄積とか、そういうレベルではないだろうというところを今、つかみつつあるという、そういう情報提供です。

○林部会長  ありがとうございます。

○西川座長  20週の試験と6週の試験の違いについて確認したいのですけれども、20週間の試験ですと、非繁殖の時期を設けているのですが、6週間の場合はどの程度の非繁殖の期間を設けているのか、あるいは設けていないのかについて、教えてください。

○和田委員  基本的には、もちろん子どものころからずっと育てているわけですから、非繁殖の状態があって、それを日の長さを長くして、繁殖の状態にもっていって、一度落として、上げているというわけではありません。ずっと繁殖の状態にもってきて、維持しているものを使っています。そのはずです。

○MOE事務局  繁殖状態として安定的に繁殖をしているのを確認した上で、6週のほうは投与を開始しているというように聞いております。

○西川座長  20週の場合は意図的に非繁殖期間を設けているわけですね。その違いは結構大きいような気がしますけれども、いかがですか。

○和田委員  なぜそうなっているかというと、基本的には期間が長いほうがいいということと、非繁殖期のときの影響も含めて評価したいということがあって、OECDの 206というテストガイドラインではそう決めているのですけれども、いかんせん、コストがかかり過ぎるのです。一応、予備的な試験ということなので、一番最後のハイライトになる部分の6週でやってというのが最初のアイデアで、一応OECDの議論の中でも、ヨーロッパや日本などは6週間の試験で十分なのではないかという議論があったのですが、決着はついていないのです。

○田中(嘉)委員  専門から少し外れるので、ピントのずれたことをいうかもしれませんが、まずNOECの違いですけれども、いうまでもなく、毒性データの分析の際は何をエンドポイントにするかが最も重要で、特にNOECの場合はいろいろなものをエンドポイントにするわけです。20週の試験をみると、死亡をかなりみていて、その前の6週の試験は全部繁殖にかかわることを細かくみて、その反応をみて、NOECをみていると思うのですが、そういう違いはかなりあるように思うのです。何がいいたいかといいますと、恐らくこの物質は死亡そのものよりも繁殖系に作用しているような印象なのですが、そのエンドポイントを統一してNOECを比較するほうがいいのではないかと思うのです。
 それからもう1つは、この21ページの図ですけれども、恐らくBCFが 3,000ぐらいで数週間で定常状態に達するということは、取り込み係数も排出係数もそれほど高くないということになります。そうすると、最初の6週間で脂肪組織に蓄積して、その後、繁殖を始めるときに繁殖期にぱっと移っていく、そのときにはもうほとんどBCFに達しているような感じだとすると、解釈で、この場合、繁殖を始める初期に強く影響が出て、繁殖が順調にいくと回転率が上がって全部卵で排出するので、むしろ影響がなくなるとか、そういうこともあり得るのではないかと思うのですけれども。

○和田委員  今のは、卵を通じて排出されていくという可能性はあるかもしれません。あと、最初のほうにおっしゃっていた、20週のほうは死亡率を過重に評価し過ぎているのではないかという話なのですが、確かにそういうことはあって、もちろん繁殖のいろいろなパラメータは同じようにとっているわけですけれども、それだと余りはっきりとした有意差はないのです。ただ、総合的に評価をすると、全然ないわけではないというように考えたほうがいいのではないかということだと思います。

○吉田委員  私は基本的に事務局のご提案どおり、今回ジャッジするのは難しいだろうというのが私の最終意見です。
 委員限りということでA3の大きな紙が、これは事務局が非常によくまとめてくださっていまして、エンドポイントごとが縦系列であります。これが先ほどの先生のご回答になると思うのですが、もともとこの試験は、卵殻の厚さが薄くなるということで再試験をすることになったのですが、これにつきましては、もう1回やると、さらに低い 125ppmで出たのみで、それ以外のさらに低い用量、あるいは20週では出ていないのです。微妙にエンドポイントが試験によって変わってくる。というのは、ざっくりみると繁殖のように思えるのですけれども、やはりウエイト・オブ・エビデンスということになりますと、1つ1つのエンドポイントについて、詳細に私は検討すべきではないかと思っています。
 そういたしますと、なかなか再現性がとれているものが多くないのです。そのあたりをもう少し検討すべきかなということを思っています。ただ、げっ歯類では、この物質は多分、難燃材なので、肝臓、あるいは肝臓がはれたことによって甲状腺あたりがかなり高用量、数万 ppmで出るというのは、たしか記憶しているのですけれども、そうだとすると、少なくともげっ歯類と鳥類はかなり代謝は違うだろうと。最初の試験で約半数が死んでいる、この死亡というのは非常に強い毒性の指標だと私は思いますので、恐らく1,000ppm自体はかなり死亡率に近い、LD50に近いのではないかというような印象を受けています。最終的な判断は、これだけのデータではしにくいのですが、げっ歯類と鳥類は違うということと、1つ1つのエンドポイントについて評価をすべきではないか。例えば、精巣重量が、最後の試験では低下傾向というのですが、今までの試験で、1つも精巣重量というのは出てきていないのです。そういうことを1つ1つみますと、エンドポイントをしっかり、もう少し解析する必要があるのではないかなというのが私の意見です。
 以上です。

○林部会長  大体の意見はもう出尽くしたと思います。時間も大分超過してきております。
 それでは、最後に、今回、有害性調査指示で出されてきたデータについての、20週の試験のNOECだけはこのデータから決まるのであれば決めておきたいというように思います。それで、最初に和田先生もこの事務局案の 125ppmというものでいいのではないかというようにおっしゃっていただいたのですけれども、それでよろしゅうございますでしょうか。もしよろしいということであれば、この20週の試験でのNOECは 125ppmということになります。それで、同じ事業所のサンプルを用いた6週間の試験では1 ppm未満というように、かなり大きく違ったのですけれども、そういうデータも出ている。また、α-HBCD体を用いたものではNOECは求められなかったというような、そういう、まだ全体を評価するには不十分な状態というようなことが考えられるかと思います。特にこれは第一種特定化学物質に該当するかどうかを決めるというものですから、それなりに慎重な決め方をしないといけないと思いますので、今回は事務局案どおりの保留ということでまとめさせていただきたいと思います。
 先ほどの資料3-3にありましたように、今後もう少し、こういうものについてはサイエンティフィックなベースをもとにした情報収集に努めるということで、そういう情報が集まった時点でまたご審議をお願いすることになると考えます。どうもありがとうございました。
 最後に、リスク評価(一次)評価Iの結果及び対応について、事務局から説明をお願いいたします。

○METI事務局  それでは、資料に基づいて説明させていただきます。時間も押していますので、簡単にご紹介させていただきます。参考の7-1をごらんいただけますでしょうか。「優先評価化学物質のリスク評価(一次)評価Iの結果及び対応について」という、一昨日3省からも公表しております資料がございます。
 こちらは、平成23年4月1日に優先評価化学物質に掲載された87物質のうち、製造・輸入数量の全国合計値が10トン以上の86物質について、製造・輸入数量や用途、及びスクリーニング評価に基づいた有害性情報などを用いまして、リスク評価Iを行った結果についてまとめたものでございます。
 1枚目の表をごらんいただきますと、87物質の優先評価化学物質のうち、1物質は製造・輸入数量の全国合計値が10トン以下ということが確認されましたので、当面の間、数量監視を行う物質というようになっております。ほかの86物質についてリスク評価Iにおいて評価いたしまして、そのうちの18物質につきまして、平成24年度からリスク評価Ⅱという次のプロセスに着手する物質というように指定をいたしました。
 おめくりいただきまして、参考7-2というところに表がございます。これは具体的に、ではどの物質がリスク評価Ⅱに進むのかなどを示すため、個別に結果を書いてございます。「評価Iの結果を踏まえた対応」という右の欄に「評価I継続」と書いてある場合には、当面の間、リスク評価の一次の評価Iというのを行い、優先順位を見直していく物質でございます。「評価Ⅱ着手」というところの黄色で色づけされた物質につきましては、人健康または生態影響の観点で、今年度からリスク評価のⅡのプロセスに着手する物質というようにしてございます。
 おめくりいただきまして、セルが水色に色づけられた物質については、こちら「数量監視」と書かれてあります。これは、年間の推計排出量が1トン以下であったり、製造・輸入数量が10トン以下であった物質につきまして、当面の間、数量監視を行うという物質として整理をさせていただきました。
 なお、人健康の観点、生態の観点、それぞれで評価Ⅱに着手した物質を選定した根拠につきましては、この表の下のほうに書いてございますので、ご参照いただければと存じます。
 なお、この評価Iを行った物質につきましては、必要に応じて化審法第10条第1項に基づき有害性情報の求めを発出していく予定でございます。ただ、その発出時期や、どのような物質について発出するのかといった点につきましては、まだ検討中でございますので、それが決まり次第、今後、公表していく予定でございます。
 以上でございます。

○林部会長  どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまご説明いただきました点に何かご質問、コメントはございますでしょうか。

○中杉委員長  今回、挙げられている黄色の物質というのは、既に環境基準、あるいはそれに類したもの等が設定をされている。そういう意味ではその観点からのリスク評価は終わっている。終わっているというとちょっと言い過ぎかもしれません。リスク評価が詳細にやられているので、そこら辺の情報もあわせて活用することによって、より効果的になるのではないかと思います。ということで、それをお願いしておこうと思います。

○林部会長  ありがとうございました。
 そのほかに何かご質問、コメント等ございますでしょうか。

○広瀬委員  時間のないところで済みません。
 一番最初の話にも少し関連するかもしれないのですけれども、今回の作業、かなり急にたくさんの資料が来て、委員の先生方も、事前にどの資料をどうみればいいか、かなり大変だったと思うのですけれども、今後はやり方も含めて、会議のやり方自体も事務局のほうで考えていただけないと、やはりとりこぼし等ないように、委員の先生方には早くから資料を出せると……。多分、このメンバーが全員集まる日程を押さえるというのはかなり大変なので、そこで決まってしまうところもあるのかもしれませんけれども、もしそうであれば、もっと分科会みたいなやり方でやって、最後にここでみるとか、やり方を含めて、今後検討していただければと。要望です。

○林部会長  ありがとうございます。
 確かに今回はかなり時間的な制約もあったし、皆さん、どれだけ中身を深くみていただいたか、みていただいていると思うのですけれども、反省点として1つ残しておきたいと思います。その辺につきましては、事務局のほうでもやり方も含めて、少しご検討いただければと思います。
 ほかにございませんでしょうか。――もしないようでしたら、そのほかに何か事務局のほうからございますでしょうか。

○METI事務局  特段ございません。
 第2部の審議につきましては、15分休憩を挟みまして、15時30分から開始したいと思います。引き続きよろしくお願い申し上げます。

○林部会長  以上をもちまして、合同審議会第1部を終了したいと思います。座長の不手際で15分ほどお時間を延長してしまいました。なお、第2部につきましては、新規化学物質の審査及び公示前の新規化学物質の優先判定等でございますので、これは非公開とさせていただきます。傍聴者の方におかれましては、ご退室いただきますようにお願い申し上げます。また、委員の皆さんは15分後ですから、この時計で3時30分から次の審議を始めたいと思いますので、ご参集いただければと思います。どうもありがとうございました。

――了――

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