中央環境審議会環境保健部会(第37回)議事録

午後2時00分開会

○大森環境保健企画管理課長 では、定刻になりましたので、ただいま第37回中央環境審議会環境保健部会を開催いたします。環境保健部環境保健企画管理課長の大森でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。議事の開始まで進行を務めさせていただきます。

 委員の皆様におかれましては、ご多忙にもかかわらずご出席いただき、誠にありがとうございます。

 この会議は公開で開催いたします。また、議事に入ります前の冒頭のみカメラ撮影を許可しております。

 傍聴いただいている方々には、傍聴券に記載させていただいておりますとおり、次の留意事項をお守りください。四つございまして、1、静粛を旨とし、審議の妨害となるような行為は慎んでください。2、携帯電話等の電源は呼び出し音が出ないようにして傍聴してください。3、会議の開始前後を問わず、会議場内において委員等に対して抗議または陳情等はお断りします。4、その他、事務局職員の指示に従うようお願いします。

以上の事項を守っていただけない場合、退場していただくことがありますので、ご協力をよろしくお願いいたします。

 環境保健部会委員及び臨時委員28名のうち、本日は22名のご出席をいただいており、定足数に達しておりますので、本部会は成立しておりますことをご報告申し上げます。

 続きまして、資料の確認に移らせていただきます。資料一覧にありますように、資料1~10を机のほうに準備しております。

資料1が、中央環境審議会の環境保健部会名簿となっております。資料2が、公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額等の改定についての資料でございます。資料3-1が、横長になっておりますけれども、石綿健康被害救済小委員会取りまとめの概要でございます。資料3-2が、厚いものでございますけれども、石綿健康被害救済制度の施行状況及び今後の方向性についてでございます。資料4-1が、化学物質審査小委員会の審議状況についてでございます。資料4-2が、「今後の化学物質対策の在り方について」の審議状況についてとなっております。資料4-3が、これも冊子になっておりますけれども、今後の化学物質対策の在り方についてでございます。

資料5が、また横長になっておりまして恐縮でございますけれども、第4次環境基本計画の化学物質分野における進捗状況の点検結果についてでございます。資料6が、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約に基づく国内実施計画の改定等についてとなっております。資料7が、平成27年度化学物質環境実態調査結果(概要)となっております。資料8が、化学物質の環境リスク初期評価(第15次取りまとめ)の結果についてとなっております。資料9-1が、水銀等による環境の汚染の防止に関する計画(案)についてとなっております。資料9-2が、計画の本体でございまして、水銀等による環境汚染の防止に関する計画の(案)の本体となっております。資料9-3が、水銀使用製品の適正分別・排出の確保のための表示等情報提供に関するガイドラインについてとなっております。資料10が、また横長の資料でございますけれども、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策についてとなっております。あと残り参考資料です、1~4で準備させていただいております。

もし資料の不足がございましたら、事務局のほうまでお申しつけください。

なお、環境負荷削減の観点から、環境保健部会ではペーパーレス化の施行に取り組んでおります。具体的には審議対象に係る資料は委員の先生方、傍聴に来られた皆様に全て配付しておりますけれども、参考資料や報告事項に係る資料の印刷物は、委員の先生方のみへの配付としております。

傍聴に来られた皆様につきましては、傍聴券にてお知らせしておりますとおり、ノートパソコンやタブレット等で環境省ウエブサイト上の資料をご覧いただくか、お近くのスクリーンのほうに出しますので、そちらをご覧ください。ご理解とご協力のほうをよろしくお願いいたします。

 今回の資料につきましては、原則全て公開とさせていただきたいと思います。

 また、本部会終了後に発言者名を示した議事録を作成し、委員の皆様方にご確認をお願いしまして、ご了解をいただいた上で公開したいと考えております。

 では、ここで事務局を代表いたしまして、環境保健部長の梅田より、一言ご挨拶を申し上げます。

○梅田環境保健部長 第37回中央環境審議会環境保健部会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。委員の先生方におかれましては、大変お忙しい中、ご出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

 本日は、公害健康被害補償法による補償給付額の改定について、ご審議をいただきますとともに、環境保健行政に関する最近の動きにつきまして、ご報告を申し上げたいと思っております。

特に、昨年4月に設置をいただきました石綿健康被害救済小委員会におきまして、石綿健康被害救済制度の施行状況並びに今後の方向性につきましての報告書を、昨年12月に取りまとめていただきました。また、昨年9月に設置されました化学物質対策小委員会におきましても、化審法の見直しに関して所要のご審議をいただき、現在答申案のパブリックコメントを行っているところでございます。この場をおかりいたしまして、関係の先生方に深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。本日はその内容につきましても、ご報告をさせていただきます。

 委員の先生方のご意見、ご見識を賜りながら、よりよい環境保健行政を進めてまいりたいと考えておりますので、本日は幅広い視点から活発なご議論をお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○大森環境保健企画管理課長 では、もしカメラ撮りをされている場合はここまでにさせていただきますので、ご了承ください。

 それでは、ここから相澤部会長に議事進行をお願いいたします。相澤部会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○相澤部会長 本日はお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。早速審議に入らせていただきたいと思います。

 まず審議事項でございます公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準基礎月額等の改定についてでございます。本件につきましては、資料2のとおり、中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から昨年12月28日付で出されております。この諮問は本年1月12日付で、環境保健部会に付議されましたので、本日当部会でこの件について審議したいと存じます。

 それでは事務局から説明をお願いいたします。

○倉持保健業務室長 保健業務室の倉持です。よろしくお願いいたします。

 それでは資料2に基づきまして、公健法の規定による障害補償標準給付基礎月額等の改定につきまして、説明をさせていただきます。資料2の1ページ目が今、部会長からもご説明がありました諮問書ということになります。

 めくっていただきまして、2ページ目でございますが、これが今日ご審議いただく平成29年度の改定後の基礎月額ということになります。これの計算内容につきましては、後ほど説明をさせていただきます。

 3ページ目が、これも部会長からご紹介がございました当部会への付議をした書面でございます。

 めくっていただきまして4ページ目でございますが、今回の議論に関係します法令、参照条文と、5ページ目が昭和49年の中央公害対策審議会の答申ということになります。障害補償費、遺族補償費、いずれにつきましても公健法の規定によりまして、労働者の賃金水準等を考慮して、この中央環境審議会の意見を聴いて定めるということになっています。

 5ページ目にございますように、6の(2)で記載していますが、障害補償費につきましては、賃金センサスによる平均賃金の80%、遺族補償費にあっては70%とするということにされておりまして、それに沿った計算が行われております。

 めくっていただきまして6ページ目になりますが、障害補償費につきましては、障害の区分ごとに給付率が違っておりまして、特級・1級が1.0、2級が0.5、3級が0.3ということで、お示ししている標準給付基礎月額にこの給付率を掛けた金額が、実際の給付額ということになります。

 続きまして7ページ目でございますが、平成27年の厚生労働省が公表した賃金センサスの概要でございます。29年の改定はこの27年の賃金センサスをベースに、計算が行われることとなっています。

 めくっていただきまして8ページ目でございますが、7ページ目が実額ベースで記載されていたもので、この8ページ目が前年に比べて率でどの程度増減したかを示したものになります。見ていただくとおわかりになりますように、基本的にほとんどの年齢区分でプラスになっておりますが、65歳~69歳の男子のみが-1.3%ということで、減少しているという結果になっております。

 続きまして9ページ目をご覧ください。これが過去10年の賃金センサスの推移ということでございまして、緑色が男子、紫色が女子ということで、それを合計したのが黒となります。

 このように、昨年に引き続きまして平成27年はプラスということになっておりまして、さらにあわせて算出に当たって加味されます春闘アップ率が赤の線になっておりますが、これもプラスということになっております。

 続きまして10ページ目をご覧ください。算定方法についてさらに細かい規定がございます。先ほど説明いたしましたように、障害補償費につきましては賃金センサスの80%、遺族補償費については70%となっておりますが、ここにさらに前年の賃金推計アップ率を乗じて算出するということになっております。この前年の賃金推計アップ率というのが、春闘のアップ率を加味した率ということになっておりまして、これは後ほどまた説明いたします。

 さらに、基本的にはこの計算で算出されるのですが、激変緩和措置が導入されておりまして、平成14年度の改定から、賃金センサスにおいて、前年に比べて年齢階層ごとのアップ率が全年齢の平均に比べて大きかったり小さかったりするわけですが、その乖離率が2.5%以上の場合には補正をするということになっておりまして、回帰分析手法を用いた補正を行うこととされております。これが平成14年度から導入されております。

 さらに平成21年度の改定からは、そういった補正などをしてもなお前年と比べて2%以上、月額が増減している場合には、その増減率を±2%にとどめるということで、2%での上げどめ、下げどめというルールが導入されております。

 二つ目のルールとしまして、春闘のアップ率を加味した賃金推計アップ率につきましては、以前は男女共通のものとしていたのですが、男女間に差異があるということで、平成26年度の改定からは、男女別の賃金推計アップ率を用いるという見直しが行われております。したがいまして、平成29年の改定に当たりましては、これらのルールに基づいて算出を行うこととしております。

 続きまして11ページ目が賃金アップ率のトレンドグラフということで、各年齢ごとのアップ率をグラフとしたものでございます。説明は省略させていただきます。

 12ページ目、13ページ目が男子・女子それぞれの、先ほど申し上げました補正を行うというルールがあるのですが、その補正を行う際の回帰分析式ということになります。説明は省略させていただきます。

 それでは14ページ目をご覧ください。これが具体的な算出の表になります。14ページ目が障害補償費でございます。それで、①~⑮までありますが、まずご覧いただきたいのが③の平成27年の賃金センサスでして、これが先ほど厚生労働省の公表資料ということでお示しした数値になります。③と②の平成26年の賃金センサスとの差が④ということで、どれだけ増減したかという実額が④でございます。率で表したのが⑤ということになります。②と③を比べての増減率ということになります。

先ほど説明しましたように、男子の65~69歳のところだけが増減率ではマイナスということで、-1.3%ということになっております。この⑤の欄の数字と、①の欄、男子で言うと1.3%、女子で言うと1.6%との差を表したのが⑥ということになります。ここで男子・女子、それぞれの全体の増減率との差が±2.5%以上の場合に補正をするということになっておりますが、黄色く塗られております男子の65~69歳が-2.6%で、±2.5%を超えています。したがって、これはマイナスのほうに行き過ぎていますので、プラスの補正をすることになります。

 一方、女子の65~69歳のところが4.6%ということで±2.5%を超えておりますので、これはマイナスの補正をするということになります。それ以外の年齢階層につきましては、±2.5%以内になっておりますので、補正対象にはなりません。

 この二つの補正対象になるものについて、どのように補正するかということで、左下のほうに補正の計算をしたものがございまして、男子の65~69歳の部分については、⑮にありますように、マイナスに行き過ぎていますので、プラスの補正ということで、100.4%ということで補正をいたします。女子の65~69歳が、これがプラスのほうに行き過ぎていますので、マイナスの補正ということで、⑮にありますように99.3%という補正を行うことになります。

 続きまして具体的な改定額についてでございますが、先ほど説明しましたように、29年度の改定額は③の欄の27年の賃金センサスの結果に、障害補償費の場合は掛ける0.8、さらに賃金推計アップ率を掛けるということになっておりまして、右上のほうに賃金推計アップ率の男子・女子が書かれておりますが、男子の場合は0.3%、女子の場合は0.8%ですので、0.8を掛けた後に、さらに男子の場合は1.003、女子の場合は1.008を掛けるということになります。そのようにして算出した結果が、⑧の欄の金額ということになります。

 ⑧の欄の金額のうち、65~69歳の男女につきましては、それぞれプラスマイナスの補正、⑮の補正をすることになりまして、それが⑨の欄のそれぞれの補正後の金額ということになります。

 これが基本的な改定額になるのですが、もう一つの激変緩和措置として、前年に比べて増減が±2%までの上げどめ、下げどめというルールがございますので、この⑧又は⑨の数字と、現在の月額であります⑦との数字を比較していただきまして、その差が⑩でございます。それを率で表したのが⑪のところの数字ということになります。ここの⑪のところの数字が±2%を超えている場合は、2%の上げどめ、下げどめということになります。

今回は下げどめはございませんが、上げどめがございまして、具体的には赤く囲まれているところでございまして、男子であれば55~59歳と60~64歳の、この二つの区分が2.3%ということで、2%を超えていますので、2%の上げどめということで⑫の欄の数字が改定後の額となります。女子につきましては40歳以上のところの七つの年齢階層につきまして、いずれも2%を超えていますので、2%の上げどめということになりまして、⑫のところの数字が改定後の金額ということになります。したがいまして、赤く囲まれているところの数字が、最終的な障害補償給付基礎月額ということになるわけでございます。

 続きまして、遺族補償費でございますが、15ページ目をご覧ください。これは今説明しました障害補償費の0.8を掛けるところを、0.7を掛けるだけの違いでございまして、補正の内容や激変緩和措置の内容は、障害補償費と共通でございますので、説明は省略させていただきます。

 最後の16ページ目をご覧ください。これまで説明しました障害補償費と遺族補償費の改定内容を整理したものでございまして、黄色くなっているところが激変緩和措置がとられた区分でございます。

それで左下のほうに参考としまして、昨年9月末現在の各年齢階層別の被認定者数の比率というものを記載してございます。被認定者の総数は、左下の一番最後のところに書かれておりますように、3万4,491人ということになっておりまして、各年齢階層ごとの比率はそこに記載のとおりでございます。70歳以上が31.3%ということで一番多くなってございます。続いて40~44歳の15.3%などが多い年齢区分になっております。

 この資料についての説明は以上でございます。

 なお、昨年この部会で改定についてご審議いただいた際に、新美委員からご指摘がございました70歳以上の平均賃金の取扱いにつきましては、事務局におきまして判例等の調査を行っておりましたが、まだ部会でご議論していただくのに十分なものとなっておりませんので、引き続き調査を継続したいというふうに考えておりますので、ご了承いただきたいと思います。

 説明は、以上でございます。

○相澤部会長 ありがとうございました。それではただいまご説明がございました内容について、何かご意見、ご質問がございますでしょうか。それでは名札を立てていただけますでしょうか。一通り意見を伺った後、まとめてご回答いただきますので、よろしいですか。では浅野委員、お願いします。

○浅野委員 昨年、新美委員が発言をされたことは、多分毎年私が言っていることと同じことを言っておられるのだろうと思います。

とにかく、1974年に中公審が決定したことというのは、今から43年前の決定ということなのです。その頃の社会状況と今とでは全くといっていいほどに違うわけです。当時は70歳を超えて、なお収入がある方など、ほとんど想定されていなかったと思われます。しかし今では患者さんもご長命になられており、当時全く想定しなかったであろう事態となっているわけです。にもかかわらず、当時の中公審の答申をそのまま機械的に当てはめて今日まで来ているということですから、矛盾がさまざまに生じていることも当然ということになりますし、かなり不適切な発言かとも心配しますが、たぶん、女性で70歳ぐらいの方で給与収入を得ておられる方というのは、大体管理的な業務についている方が多いはずですから、相対的に給与額が高く、、その下の年齢階層の方々の平均の方が低いということになっているように見受けられます。70歳を超える方のほうがそれよりも下の年齢層の方より高額の給与をうけておられるということは常識とは異なるわけです。ですからやっぱり根本的に考え直さなきゃいけないということは前から指摘させていただいているわけですが、それは法の抜本的な改正をも伴うだろうということになりますので、なかなか難しいだろうと思います。

 それからひょっとすると、75歳からしか老人にはしないということになるのだそうですから、そうなりますと、もう2~3年たつとまたこの状況が変わってきて、このぐらいの年齢階層でも十分働く人が増えてくるので、この補償費の額が世間の常識と違わないという結果になってくるかもしれませんから、もうちょっと様子を見なきゃいけないかもしれませんけども、いずれにせよこの問題だけではなくて、例えば死亡認定について考えてみても、やはり年齢が80歳、90歳という方々については、お亡くなりになるときに肺炎を併発して、お亡くなりになる方と、それから全くそうじゃない方がある。あるいは主治医の死亡診断書を書くときの書き方一つで肺炎もちゃんとつけてくださるか、それとももうそれよりこっちが主だから、こっちだけというふうに、書かれる方によって給付が0になったり100になったりということが起こる可能性もあるわけです。

 ですから、本来ならそれも含めて考える必要があるのではないかと、私は前から思っていまして、一定年齢以上の方については、死亡給付についても思い切って割り切ってしまうということはあるのだろう。つまりどういうお亡くなりかたであろうと、一律支給にしてしまう。そうすると認定業務が非常に楽になりますので、不要なトラブルも少なくなってしまうということになるだろうと思っているのですが、これは相当過激な提案でありますから、一挙には実現できないかもしれませんけども、本来はそういうことも考えなくてはいけない時期にきている。それをやるのが審議会の役割ではないかというふうにも思っています。ですが、そんなに簡単に答えが出る問題ではありません。今回の諮問には賛成いたしますが、関係者いろいろおられますので、ぜひ事務局としては意識して、引き続きご検討をいただきたいと思います。

○相澤部会長 ありがとうございました。ほかは。どうぞ浅見委員、お願いします。

○浅見委員 あまり背景を存じ上げないので、非常に恐縮なんですけれども、今の浅野先生のお言葉を勇気で、ちょっと申し上げさせていただきますが、やはり女性の特に中年辺りの女性の賃金が高くなっているところを、激変緩和で上限がかかっているというのが如実に出てしまっているというのも事実だと思いますので、もし再検討される際には、社会情勢も踏まえていただけるとありがたいと思います。

○相澤部会長 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。どうぞ。

○細見委員 細見ですが、資料の7ページの表の一番下のところに、平成20年の調査から65歳以上が区分がなされたというのは、浅野先生が言われたような社会的な、そういう変動があったからこういうふうに区分がさらにされたということなんでしょうか。もしそうだとすると、そこを変えないとなかなか変わっていかないかなと。

○相澤部会長 ありがとうございます。ほかにご質問、ご意見、よろしいでしょうか。それではお答えいただけますか。

○倉持保健業務室長 今ご指摘あった平成20年の調査から年齢区分が変更されたという点につきましては、厚生労働省のほうの統計でございますので、厚生労働省がそのように変えた理由の詳細はわからないところがありますが、当然かなり上のほうの年齢の人でも仕事を続けていらっしゃる人が増えてきているということは、多分理由としてあるんだろうというふうには想像しております。

それ以外に先生方からご指摘いただきました点につきましては、参考とさせていただきまして、先ほど説明しましたように、民事訴訟などの損害賠償関係の判例などの調査を続けて、社会情勢に対応したような見直しについて、またこの場でご議論いただけるような情報の収集に努めてまいりたいと、そのように考えております。

○相澤部会長 ご意見、ご質問ございませんでしたらば、これでこの件についてはご審議をいただいたことにさせていただきます。改定案につきましては、修正のご意見はなかったと理解しておりますので、改定案を原案どおり了承しまして、本日付で当部会から中央環境審議会会長に報告しまして、会長から環境大臣に答申するように手続を進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(了承)

○相澤部会長 ありがとうございます。ではそのように進めていただければと思います。

 それでは本日予定されておりました審議事項は以上1件でございます。

 続きまして報告事項を順番に説明していただこうと思います。

 それでは報告事項1の石綿健康被害救済小委員会取りまとめにつきまして、まず小委員長取りまとめいただきました浅野委員から、一言お願い申し上げます。

○浅野委員 それではこの小委員会の委員長をしております浅野でございます。

 資料3-1から3-2にかけて、今日ご報告が載っておりますが、ご覧いただきたいと思います。この石綿による健康被害の救済に関する法律は平成23年8月に改正されまして、その際法律施行後5年以内に新法の施行状況について検討を加える。結果に基づいて必要があれば見直しを行うという条項が加わっておりました。

昨年の8月に、改正法施行から5年がたちましたので、法に基づいてこの制度の施行状況について、改めて評価を行う。その結果に基づいて必要であれば見直しを行う。そのために先ほど部長からもご挨拶がありましたとおりですが、昨年の1月に石綿健康被害救済小委員会が設置されました。小委員会は昨年の4月から9月までにかけまして、患者やそのご家族の団体の方、あるいは専門家からもいろいろご意見をお聞きするということも含めまして、現行制度の施行状況について審議を行い、石綿健康被害救済制度の施行状況及び今後の方向性について(案)ということで取りまとめをいたしました。

その後、平成28年、昨年9月20日から1カ月間、この案につきましてパブリックコメントを実施いたしました。多数のご意見をいただきましたが、いただきましたご意見につきましては、私と事務局で丁寧に検討いたしましたが、特に委員会の案そのものに大きな修正の必要はないと判断をいたしましたので、このことを持ち回りで各委員からもご了承いただきました上で、いただきましたパブリックコメントへのご意見については、委員会としての考え方も附しまして、参考資料の2でございますけども、この部会の小委員会の設置についてという文書に、3-3の(3)でございますが、この小委員会の決議をもって部会の決議とかえることができるという条項を使いまして、12月16日に報告書として取りまとめた結果を公表させていただきました。

 この検討の中では、制度による救済対象を拡大してほしい、あるいは救済内容や水準をさらに拡大・充実してほしい、こういった患者やご家族の皆様方の強い要望をいただきまして、こういったご意見について深い理解を示す意見もございましたけれども、しかしながら、やはりそのためには健康被害の救済という、その観点だけではなかなか済まないものがございまして、関連する他の制度との関係調整も必要になってまいりますし、また費用負担のあり方ということについての検討も必要になってまいります。

 そこで、現行制度について平成23年6月に当審議会が出しました答申が指摘しておりますように、当面は事業主が災害補償責任を負うということを根っこに置いている労災制度とか、あるいは医薬品の副作用制度のように、一種の保険的な制度であり、あるいは公害健康被害補償制度は民事責任を踏まえたものである。あるいは予防接種の健康被害は国家補償の考え方が背景にある、こういったそれぞれの制度の背景がございますけども、それらと同じような性格の制度に、このアスベストの救済について持っていくことには、ちょっと困難があるだろう。この点について現時点ではまたこの点を変えなきゃならないという事情が、十分には整っていないということが指摘され、また現行制度の基本的な考え方に基づいて、個別的な因果関係とは関係なしに、被害をお受けになった方については救済を一応図られているということが言えますので、現行の制度を直ちに変える状況にはないという結論に至りました。

 その上で、救済給付については療養手当の増額を求める、その他のご意見もございます一方で、アンケートによりますと、現行制度や療養手当について不満とお答えになった数が必ずしも高くないという結果ございまして、アンケートだけでは明らかにできない被認定者の介護などについての実態調査をしっかり行って、今後の検討に資するべきである、こんなようなこともご意見として出てまいりましたので、これを報告書の中では審議会の意見として述べております。

 この報告では、そのほかに指定疾病や制度の運用や健康管理、調査研究という面についても、いろいろと課題は明らかにいたしまして、今後の方向をどのように持っていくのかということについての委員会の考え方を示しております。その上で、今後とも制度を取り巻く状況の変化を注目しながら、当面は現行制度の基本的な考え方に基づいて、制度の安定的かつ着実な運営を図ることによって石綿による健康被害の迅速な救済をさらに促進すべきだと、このようなことを報告としてまとめている次第でございます。

 詳しいことは事務局からご説明申し上げますが、なお、取りまとめに当たりましては、さまざまな関係者の方々がおられまして、その調整には随分努力を要したわけでありますが、大変事務局が頑張ってこのための努力をしてくださいましたことにつきまして、小委員長としても心からお礼を申し上げたいと思いますし、また事務局におかれましては、私どもの報告を受けまして早速に、被害者からの聞き取り調査に着手をしておられまして、患者の団体からも評価されているという新聞報道を見ておりますので、この点についてもあわせてご報告申し上げまして、私からも事務局のご努力に感謝を申し上げたいと思います。

 以上でございます。詳細は事務局からお願いいたします。

○相澤部会長 ありがとうございます。それでは事務局からお願いします。

○高城石綿健康被害対策室長 続きまして、石綿健康被害対策室長の高城からご報告をさせていただきます。お手元に資料3-1、3-2をご用意ください。

 初めに資料3-1、こちらのほうは報告書の概要についてまとめたペーパーでございますので、こちらのほうで簡単にご説明をした上で、資料3-2の構成などについてご報告をしたいと思います。

資料3-1でございます。一番上の今回の見直しの趣旨については、記載のとおり、ただいまご紹介があったとおりでございます。また、指摘された論点について、左の欄に掲げておりまして、その隣にそれぞれの論点についての今後の方向性というものを整理した図でございます。

一番初めの救済給付につきましては、ただいま詳細にご報告ございましたので割愛させていただきます。続きまして指定疾病につきましてでございます。現在4疾患が指定疾病となっているところでございますけども、こちらについて拡大すべきというご意見がございましたり、一方で重篤なものに限るべきだというご意見をいただいたところでございます。これを踏まえまして今後の方向性としましては、記載のようにさまざまな病態を一律に対象とすることは困難だが、今後良性石綿胸水のうち重篤な病態について、新たに対象として取り扱うことができるか検討するということになっております。

また、肺がんの基準につきましてもご指摘がございました。労災で使われております基準の一つに作業従事歴というものがございまして、こちらを用いて判定すべきというご意見がございましたり、一方で現在行っております医学的所見のみでの判定をすべきというご意見があったところでございます。こちらにつきましては、作業従事歴を用いた肺がんのいわゆる基準については結論は得られなかったという状況でございます。一方、今後肺がん申請者の作業従事歴等について知見の収集を継続するとともに、救済制度への申請につながるよう、作業従事歴等の活用を周知すべきことがご指摘いただきました。

また、制度の運用面につきましては、制度の周知、認定迅速化などについてご意見をいただいたところでございます。こちらにつきましては、これらの救済制度、医学的知見、医療関係団体のさらなる周知を実施すること、特に石綿肺がんに関する周知を重点化することをいただいております。また中皮腫患者さんにつきましては、救済制度、地域の医療・介護・福祉サービスなど、総合的な情報提供を検討すべきこと。また肺がん判定のために係ります繊維計測の迅速化、認定申請の合理化等のご意見をいただいております。

また健康管理につきましては、現在実施中の「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」というのがございますけれども、こちらのほう対象地域の拡大に努めながら継続、また在り方について引き続き検討ということをいただいております。

調査研究についてでございます。こちらにつきましては中皮腫の診断・治療の向上のため、救済制度での認定症例の収集等を継続することとともに、がん登録制度の活用方法を検討することとされています。また最後でございますが、定期的な見直しということで、5年以内に制度全体の施行状況の評価・検討を改めて行うことが示されてございます。

 資料3-2でございます。こちらのほう、おめくりいただきますと、まず1ページ目のところに「はじめに」ということで、制度の評価、検討の経緯をまとめてございます。Ⅱからがこの制度の施行状況及び今後の方向性についてということでございます。1.が制度の基本的考え方・救済給付ということになっておりまして、(1)に現行制度の施行状況、2ページ目の下に(2)として指摘された論点及び今後の方向性、こちらのほうのサマリーを、資料3-1に基づいて先ほどご説明をさせていただいたということになります。

また、3ページにいきますと指定疾病で、つくりは同じでございまして、施行状況のお話とそれから4ページに向かって論点と今後の方向性という形で整理してございまして、5ページ目の3.には制度運用、4ページの4.には健康管理について、また7ページには調査研究についてという形でまとめさせていただいておりまして、最後に8ページ目、「おわりに」というところで委員長のほうからもご報告がございましたけれども、「現行制度の基本的考え方に基づき、適時適切な見直しが行われ、また認定の迅速化、制度の周知等の運用強化・改善が図られてきており、安定した制度運営が行われている。一方で、現行制度の評価・検討の中で幾つかの論点も指摘されたことから、それらの論点について今後の方向性を提示した。今後、こうした方向性に沿って必要な調査や措置が可及的速やかに講じられ、5年以内に制度全体の施行状況の評価・検討を改めて行うことが必要である。」ということで、総括的にまとめられたものでございます。

なお、参考までに9ページが審議の経過、それから10ページが小委員会の名簿ということでございます。

事務局からの説明は、以上となります。

○相澤部会長 ありがとうございました。それではご質問あるかと思いますけれども、後にまとめて質疑の時間を設けておりますので、それ以外の報告事項の説明を事務局からお願いしたいと思います。報告2の化学物質審査小委員会、お願いします。

○新田化学物質審査室長 化学物質審査室長の新田でございます。私から大きく2点についてご報告したいと思います。

 まず資料4-1、化学物質審査小委員会の審議状況についてということでございます。目次に大きく4点ありますけども、まず一つ目、平成28年の化学物質審査小委員会の開催状況でございます。こちらの環境保健部会の下に設けられている化学物質審査小委員会でございますけれども、化審法の規定によりまして、新規化学物質の判定あるいは規制対象物質の指定等につきましては審議会の意見を聞くということになっておりまして、こちらをこの小委員会のほうでご議論いただいているというものでございます。

 こちら薬事食品衛生審議会、そして化学物質審議会の小委員会等と合同で開催しております。平成28年の1月から12月までの間に10回開催をしております。なおこちらの小委員会の委員は、この右上の表にありますように、白石先生を委員長として11名の方にお願いをしているところでございます。

 続きまして4ページ以降、新規化学物質の審査ということでございます。5ページにございます新規化学物質の事前審査でございます。化審法におきまして事業者が化学物質を製造・輸入しようとするときは、その前に国にまず届け出ろと、審査を受けないと製造・輸入ができないというふうになっております。また、事業者の製造量が年間10t以下であれば、その物質が高蓄積性でないというふうに確認できれば、製造・輸入できるという制度になっております。これの事前審査及び高蓄積性がないということを、こちらの審議会のほうで審査したところでございます。

 ページをおめくりいただきまして6ページでございます。平成28年1年間の実績でございます。まず上の通常新規物質、毒性の判定等をしているものでございます。審議件数は202件でございました。判定結果でございます。第1号は第一種特定化学物質、難分解性、高蓄積性、人及び生物への毒性があるものというものですが、こういったものはございませんでした。第2号は、生物への蓄積性は低い。また人への健康毒性はあって、生態毒性のないものというものですが、こちらは8件。第3号はやはり低蓄積性で、人の健康毒性なし、生態毒性ありが8件、第4号は低蓄積性で、人健康・生態毒性ともにありが29件、第5号は、低蓄積性で、人健康・生態毒性ともになし、また環境中で易分解性というふうに認定されたもの、これが157件というふうなことになっております。

 また下の低生産量、10t以下のものですが、こちらは109件審議いたしまして、いずれも低蓄積性だということで、低生産量が認められたというものでございます。

 7ページ、既存化学物質のリスク評価でございます。既に製造・輸入されている物質につきましては、リスク評価をしていきまして規制対象にしていくというふうなことを判定しているところでございます。

 まず8ページでございます。スクリーニング評価ということで、市場で製造・輸入されている全ての物質を対象に、スクリーニング評価をいたします。これは製造・輸入量の実績の報告をもとに、年間10トン以上のものにつきまして毒性もあわせてスクリーニング評価をいたしまして、優先評価すべき物質というのを指定していくというものでございます。平成28年は人健康2物質、生態10物質が優先評価物質というふうに追加されておるところでございます。現時点では優先評価化学物質は196物質というふうになっております。

 9ページでございます。優先評価化学物質につきまして、さらにリスク評価をいたしまして、規制対象、具体的には第二種特定化学物質に該当するかどうかというものの判定をしているところでございます。平成28年8物質についてリスク評価をしたところでございます。

 ちょっと資料に修正がございまして、上の枠、二つ目の丸、評価結果を踏まえて、優先評価化学物質を取り消す物質、ここに5物質ありますが、3物質の間違いでございます。失礼いたしました。また、下の表でも間違いがございまして、下から2番目のナフタレン、そして一番下のブロモメタン、この一番右の欄が上下入れかわっておりまして、ナフタレンのほうが第二種特定化合物質に該当しない、今後人健康の有害性情報を収集、ブロモメタンのほうが「同下」というような形になっております。失礼いたしました。

 この評価結果をその後に優先評価化学物質を取り消したものもございますが、人健康と生態の両方の観点から評価しなければいけませんので、人健康あるいは生態影響で第二種特定化学物質に該当しませんが、もう片方の毒性で評価するというものもございます。また、アクリロニトリルにつきまして、この表の段階で第二種特定化学物質に相当する懸念があるというふうにされていましたけれども、事業者の排出抑制措置、こちらの状況を見てまた必要な措置を検討するというようなご判断をいただいているものがございます。

 続きまして10ページです。化審法におけるWSSD2020年目標に向けた検討、持続可能開発サミット2020年目標におきまして、化学物質による人へのリスクを最小化するという目標がございます。化審法といたしましてもこの2020年目標の達成に向けて平成23年施行の改正を行って、リスク評価を順次進めているところでございます。そして2020年目標に向けて具体的にどういうふうにしていくかということを、こちらの小委員会でも具体的なところを示しているところでございます。

 11ページのところでございますが、下のほうで具体的なところということで、2020年までに有害性データが得られるものについてはスクリーニング評価を終えて、リスクがあるものについては第二種特定化学物質に指定する。また、評価がなかなか難しいもの、物質とかがございますが、そういったものの評価を行えるような目途を立てようというふうにしているところでございます。

具体的には12ページのほうになります。まずスクリーニング評価、あるいはリスクの評価を進めるということですけども、12ページの右のほう、方策の上の四角にありますが、①②③とあります。まずはリスクの高そうなものを暴露クラス、環境排出量の多いもの、また有害性の強いもの、そういったものを優先的にやっていこうというふうな方針で進めていこうということでございます。また④にありますように、国内外の知見等もどんどん活用していこうということでございます。

また、評価を行うためのデータが得られない物質というところでございますが、右下の方策のところにあります。これ具体的にどういうふうな物質かといいますと、ここにUVCBという書き方がありますけども、物質と物質の反応生成物で、いろんなものがまざっているもの、あるいはその構造が特定できないもの、そういったものは、なかなかリスク評価ができないということがございます。こういったものにつきましては、そういった物質の具体的な構造について事業者から情報提供いただいたり、あるいはその中の代表例で有害性評価をするような方策を考えたりということで、こういった物質についてもリスク評価を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

13ページにロードマップというふうなものがございます。ちょっと字が小さくて見にくいですけど、基本的にはリスク評価というのを、平成31年度までに終わらせていこうというふうに進めていこうということでございます。また、真ん中の太い矢印は評価単位が設定できないもの、これは情報を収集するような制度改正、告示の改正等をした上で、情報を収集してリスク評価をしていこうということで、2020年は過ぎていくことになるかもしれませんが、速やかに進めていこうというふうに考えているところでございます。

以上が化学物質審査小委員会の審議状況についてのご説明でございます。

続きまして資料4-2と資料4-3、「今後の化学物質対策の在り方について」の審議状況についてご報告させていただきたいというふうに思います。

資料4-2の1枚目の下の1ページ目、化審法の見直しということでございます。化学物質審査規制法、平成21年が前回改正で、そのとき施行後5年後で見直しするという規定がございました。化審法平成23年に全面施行されましたので、その5年後の平成28年、見直しということでございます。平成28年7月25日に環境大臣からこの化審法の見直しという観点を含めて諮問をいただきまして、こちらの環境保健部会の下の化学物質対策小委員会というのを設置いただいて、そちらのほうで化審法の見直しについてご議論いただいてきたというところでございます。

議論はこの経緯にあります9月から3回行っております。産業構造審議会の小委員会と合同会合で実施いたしまして、審査特例制度の合理化、毒性が強い物質の管理といったことについて論点として議論してきたというところでございます。12月27日に答申案を取りまとめていただき、今年の1月5日から2月3日の予定で、今パブリックコメントを実施しているところでございます。小委員会の名簿はこちらにございますように、新美先生を小委員長として、ご覧の方々に参加していただいているところでございます。

今パブリックコメントにかけている答申案が資料4-3になるんですけども、その内容の概要を、こちらの資料4-2のほうで引き続き説明させていただきたいと思います。

まず一つ目が、新規化学物質の審査特例制度の合理化ということでございます。新規化学物質につきましては、環境中での分解性、生物での蓄積性、人健康への影響、生態への影響、こういった試験結果とともに、事前に届け出ていただいて審査をしているというふうな制度になっておりますが、製造・輸入量が一定以下の場合は、審査の内容を一部あるいは全部免除できるというふうな規定がございます。製造量が年間1t以下であれば、審査なしに、年間1t以下であるということが確認できれば製造・輸入できる。10t以下であれば分解性、蓄積性について確認できれば10t以下であれば製造・輸入できるというものでございます。

ただ少量あるいは低生産の特例制度ですけども、同じ物質を複数の会社が製造あるいは輸入しようとした場合には、その物質自体も全国の製造・輸入量を1tあるいは10tに制限するというふうな規定がございます。したがいまして、例えば少量新規制度をもちまして、ある会社が1tつくりたいというふうに申し出をしようとしても、その物質をつくりたいという会社がほかにあれば、1tつくれるのではなくて、例えば500kg・500kgずつになるというふうな制度で、今運用しているところでございます。

続きまして4ページです。こういう特例制度につきまして、産業界からは見直しの要望が来ております。まず少量新規あるいは低生産量の申し出件数がかなり増えてきております。左下のグラフのように少量新規では今は年間3万5,000件を超えている。その中で数量調整ということで1tつくりたいと申し出て、もう1tつくりたいというような、そういう事態が生じる場合が4,000件程度ある。低生産量につきましても同じようにその件数があるということで、ここを合理化してほしいというふうな申し出等をいただいております。

そしてその見直し案ということで、下の5ページにございます。全国での数量上限値を製造・輸入量から用途に応じた排出係数から算定する環境排出量を変更するというふうな見直し案を考えているところでございます。

下にグラフがあります左側合理化前、現在です。例えば同じ物質を3社が1tずつつくりたいというふうに申し出されてきておりましても、今は製造・輸入量で全国1tにしなければいけませんので、公平に分担するのであれば、一つの会社が333kgずつつくる。それで合計で製造・輸入量が1tというふうなことで今、運用しているところでございますが、合理化もということで、これを用途を用いた排出係数で、環境排出量で1tを制限するといった場合どうなるかというところでございます。

もしこの物質が電気・電子材料ということであれば、現在化審法で使っている排出係数では0.0012というふうになりますので、製造・輸入量は1t当たり環境排出量が1.2kgというふうになります。したがいまして3社それぞれが1tずつをつくりたいといいましても、合計の環境排出量は3.6kgということで、環境の排出量が1t超えない、環境への負荷が一定以下であるということで、それぞれの会社は1tずつつくってもいいというふうにできるのではないかというふうな提案でございます。

続きのページでございますけども、6ページです。こういった方向性で答申は示されておるわけですけども、それぞれ新しい制度を導入する上で、担保措置について必要だというふうなご指摘も、答申案の中では示されております。まず排出係数を用いるということでございますが、今化審法の中で使っている排出係数、先ほど説明で既存物質のスクリーニング評価とリスク評価というふうなことをやっていましたけども、それぞれ決め方がリスク評価のほうはさらに細かく決めているということもあって、ちょっと違った形になっているものもございます。その両方に最後大きくなるといったものもあるというようなことでございます。そういうところも考えまして、この制度、少量新規・低生産量に係る排出係数につきましても、安全側に立って設定・運用しなければならないというようなご指摘をいただいております。この排出係数、今後具体的に検討していくわけですが、その際安全側に立った運用等について考えるべきだというふうなことも意見をいただいております。

また用途に従って排出係数を出すことになりましたので、その化学物質の用途を事前に届け出ていただく段階で確実に確認しなければいけないということで、事業者さんから追加情報を求めるなど、国が厳密に把握できる体制が必要だというふうなご指摘もいただいているところでございます。もし制度改正ということになれば、こういったご指摘も踏まえて検討していただくというふうに考えているところでございます。

化審法改正のもう一つの点、毒性が非常に強い物質の管理ということでございます。ページをめくっていただいて、8ページのところでございます。今の化審法の通常新規制度におきまして、毒性が非常に強い物質といったものが見受けられます。今の化審法の制度は、毒性が強くて環境排出量がある程度大きければ、優先評価化学物質に判定するというふうな制度になっておりますけども、こういう毒性が非常に強くても、環境排出量が少なければ、具体的には環境排出量が10t未満ということであれば、今の制度では規制対象にならないというふうなことになっております。しかしながら毒性が強いので、環境中に微量でも出た場合には、影響を発生するおそれがあるということで、こういった物質について措置をとるべき必要があるというふうなご指摘でございます。

9枚目のところです。具体的な管理措置でございます。特定の新規化学物質、このように毒性が強いですけども、環境排出量が小さい物質ということなんですが、不用意に環境中に排出されないよう、事業者に適切な取り扱いを促すということで、まず情報伝達の努力義務、その化学物質のメーカーさんから川中、川下の事業者さんに、その化学物質を引き渡す際に化学物質が毒性が強い物質であるといったことを情報伝達すべきである。また、行政との関係でいいますと、国からそれぞれの取り扱い事業者に対しまして、取り扱い状況の報告を求めることができる。また必要に応じて、取り扱い事業者に対して指導及び助言ができるようにするというふうな指摘をいただいているところでございます。今、この案についてパブコメをしておりますので、結果を取りまとめた上で、また新美先生ともご相談いただいて、答申案の取りまとめというふうになっていこうかと思っております。

以上でございます。

○相澤部会長 ありがとうございました。それでは引き続いて次の報告事項3でございます。お願いします。

○立川環境安全課長 環境安全課長、立川です。それでは資料5、資料6、資料7の3点についてまとめて報告したいと思います。

 資料5につきましては、カラー刷りで横になっている資料でございます。資料5、「第四次環境基本計画の化学物質分野における進捗状況の点検結果」というタイトルでございます。本件はこの環境保健部会におきまして、昨年1月でございますが、検討作業、それからスケジュールの確認をしていただき、また重点検討項目の検討をしていただきました。そして4月に関係府省による自主的点検結果の報告聴取を行いました。そして7月に点検報告書案に関する審議をいただきまして、ここの1ページ目のお手元の下のほうにございますとおり、8月及び10月にほかの分野とあわせまして総合政策部会における審議、そしてその間9月にはパブリックコメントを経て、11月25日に閣議報告に至りました。

 8月以降も若干の修正をさせていただいておりますが、今後の課題につきましてはお手元の資料5の裏側、少し字が小さくなっておりますけれども、こちらに示したとおり取りまとめさせていただいております。今後環境基本計画の見直しが必要になりますが、この点につきましては今後2月だろうと思いますけれども、開催されます総合政策部会において、スケジュールを含めた基本的な考え方、これが示されるというふうに伺っております。

 以上が、甚だ簡単ではございますが、資料5、第四次環境基本計画点検経過であります。

 続きまして資料6、残留性有機汚染物質、すなわちPOPsでございますけれども、「POPsに関するストックホルム条約に基づく国内実施計画」の改定等についてであります。

 1ページ目の下側のスライド、上のボックスにありますとおり、POPs条約は、2001年5月に採択され、我が国は翌2002年8月に締結した条約でありまして、毒性・難分解性・生物蓄積性及び長距離移動性を有する残留性有機汚染物質の削減を国際的に進めていく条約です。そして下のボックスにありますとおり、条約第7条において、各締約国は国内実施計画の作成及び実施に努めることとされております。

 裏側のページになりますが、ややこしい言い方で恐縮ですが、今般2ページ目の上側のスライドの下のボックスにありますとおり、HBCD、HBCDというのは、ここに書いていますように難燃剤でありますけれども、これを廃絶対象である附属書Aに追加するという改定が、2014年の11月に発効いたしまして、条約のガイダンス文書上、昨年11月までに国内実施計画を改定し、条約事務局に提出することが必要となりました。

 このため、二つ目のぽつでございますけれども、昨年12月に廃絶対象物質附属書Aに追加するという改定が発効したHCBD、先ほどとスペルが若干違うだけなんですが、溶媒のヘキサクロロブタジエンですが、これ等の3物質あわせまして、パブコメを経て関係省庁連絡会議で国内実施計画を改定し、昨年11月に条約事務局に提出をさせていただきました。

 同じページの下側のスライドでございますけれども、また参考資料として添付した報道提供資料の2ページ目に主なポイントを記載させていただいておりますが、新たに記載された4物質以外のPOPsも含めまして、前回の国内実施計画の策定時以降に講じた措置、それから取組状況等について点検し、状況の更新を行ったところであります。

 以上が、資料6のPOPs国内実施計画の改定でございます。

 それからもう一つ資料7、化学物質環境実態調査、いわゆる黒本調査の結果の概要でございます。この調査は1ページの1.経緯のところに書いてございますとおり、昭和49年度から化審法の附帯決議を踏まえて実施されたものでありまして、初期環境調査、詳細環境調査及びモニタリング調査の三つの体系で調査しているもので、調査地点の選定に当たりましては、PRTRに基づく排出情報も参考としております。

 同じ部分、第一パラと、あと2.調査の進め方にありますとおり、調査対象物質につきましては、環境省内の化学物質管理施策等を所管している部署からの要望物質を中心に選定いたしまして、櫻井先生に委員長を務めていただいております化学物質評価専門委員会において分析法、リスク等の観点から評価し、選定しております。

 以下、具体的な調査の内容について簡単にご説明申し上げます。

 まず1ページ目の2の(2)それからより詳細には2ページ目の3のアに出てきますが、初期環境調査であります。初期環境調査につきましては、PRTRが関係しております化管法の指定化学物質の指定、その他環境リスクに係る施策について検討する際の基礎資料とすることを目的として行っているものであります。

 具体的な結果につきましては、同じ資料の5ページの別表1に整理したとおりでございます。この中でちょっと特徴的なことを言いますと、15番の有機スズ化合物につきまして、水中のモル体について増加が懸念される結果となっておりますが、17年度結果に対する精査が不十分で、明確な評価は困難というふうに伺っております。

なお26年度調査のご報告に際しては、新たに調査した環境中の医薬品、これ略称でPPCPと呼ぶときがありますが、環境中の医薬品等に関する調査結果を中心に報告いたしましたが、27年度調査ではこうした物質を対象としておりません。来年の同様の機会では再び報告させていただきたいというふうに考えております。

 それから次に2ページ目及び3ページ目のイに該当します詳細環境調査であります。詳細環境調査につきましては、化審法、化学物質審査規制法の優先評価、化学物質のリスク評価等を行うための資料とすることを目的として行っているものでございます。具体的な結果は6ページの別表2のとおりでございます。この中で増加傾向が示唆されたのはいずれも水質でありますけれども、6番の2.6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、これは食品ですとかプラスチック及びゴム等の酸化防止剤に使われておるようでございますけれども、それから8番のイソホロン、これは塗料それから印刷インク、樹脂等の中間体または溶剤という形で使われておりますが、こうしたものが増加傾向が示唆されたということでございまして、黒本にも掲載する予定でございます。

 最後に3ページで言うところのウのモニタリング調査であります。モニタリング調査につきましては、化審法の特定化学物質、それからPOPs条約の対象物質等について、経年変化を把握することを目的として行っているものでございます。

具体的な結果は8ページ以降、幾つかのページにまたがっておりますけれども、これの各表のとおりでございます。ナンバリングがしておりますけれども、1番~11番がそれなりの期間、継続的に調査している物質ということになりますが、これらはいずれも横ばいまたは少し減っているという解析結果であります。以上が資料7、いわゆる黒本調査の結果でありまして、黒本につきましては例年どおり年度内に公表したいというふうに考えております。

以上でございます。

○相澤部会長 ありがとうございます。それでは次にリスク評価ですね。

○笠松環境リスク評価室長 続きまして環境リスク評価室、笠松でございます。資料8によりまして、報告事項⑥の化学物質の環境リスク初期評価、いわゆるグレー本の第15次取りまとめの結果についてご報告を申し上げます。

 この初期リスク評価、これは多数の化学物質の中から、専門家や省内環境部局のニーズ等を踏まえまして、相対的に環境リスクが高い可能性がある物質を抽出するというためのもので、信頼できる既存の評価文書や、文献等をもとに初期リスク評価を行うものでございます。

 (1)対象物質にございますように、今回の第15次取りまとめは、平成28年12月22日に公表をさせていただきました。この化学物質評価専門委員会におきまして、昨年12月20日にご議論をいただき、その結果を公表したものでございます。

 (2)結果のところをご覧いただきますと、健康リスクと生態リスク、それぞれございますが、この両方を評価したものが14物質、生態リスク評価のみを行ったものが1物質でございます。評価は表側ABCとございますが、今後の対応に関してAは詳細な評価を行う候補でございます。Bは関連情報の収集が必要となるもの、Cは現時点ではさらなる作業の必要は低いものということでございます。

 結果、真ん中の列を縦にご覧をいただければと存じますが、健康リスク初期評価14物質につきましては、A、詳細な評価を行う候補としましては1物質でございまして、室内空気吸入暴露の観点から1.2.3-トリメチルベンゼンということでございます。B1、リスクはAよりも低いと考えられるが、引き続き関連情報の収集が必要というもの、これはアンチモン及びその化合物など5物質、B2は計3物質、Cは6物質でございます。

 右の列、ご覧いただきまして、生態リスク初期評価につきましては、Aの詳細な評価を行う候補としましては1物質、アンチモン及びその化合物でございます。B1は四塩化炭素など4物質、さらにB2が1物質、Cが8物質ということでございます。

またおめくりをいただきまして裏側でございますが、②追加的に実施した生態リスク初期評価ということ、過去第11次の評価した物質でございますが、それの物質の分解生成物ということで、それの生態リスク初期評価が必要であろうということで、今回評価をいただきまして、その結果ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンにつきましては、現時点ではさらなる評価の作業の必要性は低いということで、この評価をいただきました。

(3)今後の対応ということ、関係部局との連携の項で記しておりますが、Aの詳細な評価を行う候補となった物質につきましては、今後規制当局であります関係部局あるいは自治体等へ評価結果の情報提供を行いまして、緊密な連携を図ることによって、各主体における取組への活用を求めるということとしております。

また一番下の丸にございますが、今回の結果は初期の抽出ということでの評価でございますので、直ちにAとなった物質が環境リスクの抑制が必要と判断されたというわけではございません。

以上、環境リスク評価室からの説明は、以上でございます。

○相澤部会長 ありがとうございました。それでは報告事項⑦の水銀に関する報告、お願いします。

○高橋水銀対策推進室長 続きまして水銀対策推進室、高橋より、水銀に関する水俣条約に関する最近の動きについてご報告いたします。資料9-1~9-3をご覧いただければと思います。

 この水俣条約につきましては、50カ国の締約があった後、90日後に発効することになっておりまして、現在36カ国が締結をしております。日本は昨年既に締結済みということでございますが、近い将来に発効することが見込まれているということでございます。

この条約に踏まえて、我が国での水銀対策を進めているところでございますけれども、資料9-1にありますとおり、水銀等による環境の汚染の防止に関する計画(案)というのを取りまとめております。

この計画(案)でございますけれども、計画(案)の位置づけ、資料9-1にありますけれども、水銀等による環境の汚染の防止に対する対策を、総合的かつ計画的に推進するというような法定計画として定めているものでございます。これは水銀汚染防止法に基づく計画として位置づけられておりますけれども、水銀汚染防止法のみならず、大気汚染防止法でありますとか、廃棄物処理法でありますとか、外為法など、さまざまな水銀対策の全体像を包括的に示して、各種政策の密接な連携を確保するものとして位置づけております。

 この計画ですけれども、法律の施行が条約の発効の日となっておりますので、その時点までは案として取りまとめておりますけれども、今後この条約の発効、法が施行された後に、同条に基づく計画として告示をして、また条約に従って条約事務局に提出する予定ということを考えております。なおこの計画案につきましては、昨年水銀に関する水俣条約対応検討小委員会、大塚委員に委員長を務めていただいておりますけれども、この委員会の中で経済産業省の産業構造審議会とともに、意見をいただいているところでございます。

 この計画案に定める内容ですけれども、計画案自体は資料9-2につけておりますが、大きく三つのパートに分かれております。一つは水銀等による環境の汚染を防止するための基本的事項ということでございまして、主に国内法令による措置ということで記載をしております。この中で条約に規定する措置のみならず、それを上回る措置でありますとか、我が国独自の措置を講ずることが書いておりまして、具体例として製品の製造規制についての深掘り、前倒しでありますとか、あと水銀を使用する製品の分別排出及び回収に係る国・市町村・事業者の責務を規定していることが書いてございます。

 それから2.として、国・地方公共団体・事業者及び国民が講ずべき措置に関する基本的事項として、関係主体の役割分担が記載されていると。それからそのほか条約の円滑な実施、的確な実施を確保するために、重要な事項としてまとめているということになります。この計画につきましては、今後水銀に関する水俣条約、関係府省庁連絡会議の中で、第1回締約国会議、今年の9月下旬に予定をされておりますけれども、この中で決定されるとなっております条約の実施状況の報告、これの間隔にあわせて実施状況の点検を行うということとしておりまして、あとこの計画案の中で、点検の結果については中央環境審議会・産業構造審議会に報告するということになっております。

 資料9-3に、水銀使用製品の適正分別・排出の確保のための表示等情報提供に関するガイドラインをつけております。

これは先ほど資料9-1の中で、水銀を使用する製品の分別排出及び回収に係る責務を規定と示しておりましたけれども、これの関係で、水銀使用製品を廃棄物として排出する際に、わかりやすくするということで、その表示等情報提供を進めるためのガイドラインとして策定したものということでございます。

 この中では、主に基本的な考え方としてまとめておりまして、例えば2ページですけれども、情報提供の在り方の中で(1)基本方針ということでございますけれども、例えば今後製造される製品の適正分別・回収の促進という中で、表示による情報提供が、表示以外の方法よりも優先されるといったような基本的な考え方でございますとか、その後、本ガイドラインを踏まえて業界団体によって自主ガイドラインが策定・改定された場合は、当該自主ガイドラインに従って情報提供を行うことが望ましいといったようなことが記載をされております。

 また、既にもう製造されている製品も相当ございますけれども、その辺に伴う表示は困難ということから、表示以外の情報提供を行うというようなことも記載しているということでございます。

このガイドラインが、水銀に関する水俣条約対応検討小委員会でもご意見をいただきまして、またパブリックコメントを踏まえて昨年の9月に取りまとめておりますけれども、これを踏まえた業界団体での取組の状況について、昨年12月に水俣条約対応技術的事項検討会の中で報告をいただきまして、関係する委員の方々にもご意見をいただいたということでございます。今後水銀対策が本格的な施行を迎えるわけでございますけれども、引き続きその取組が円滑に行われるよう、進めてまいりたいと思っております。

 以上です。

○相澤部会長 ありがとうございました。それでは最後になりますが、東京電力福島について、お願いいたします。

○前田放射線健康管理担当参事官 放射線健康管理担当参事官の前田でございます。報告事項8番目の、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策についてということで、資料10をもとに説明をさせていただきます。

 1枚おめくりをいただきまして、福島県における住民の健康管理等に係る取組でございますけれども、原発事故に伴いまして周辺地域住民の被ばく線量の把握、そして放射線の健康影響を考慮した健康管理、この重要性が指摘されているというところでございまして、平成23年に福島県が創設しました福島県民健康管理基金、こちらに対しまして国が交付金を拠出してございます。

 そして、福島県立医科大学に放射線医学県民健康管理センターを建設・整備するための予算を平成24年度の予備費で支出いたしまして、昨年の12月に竣工をしてオープン、開所したところでございます。

 この福島県の事業といたしましては、県民健康調査事業と、安心リスクコミュニケーション事業、2本ございます。そして県民健康調査事業につきましては、基本調査として原発事故後4カ月間の外部被ばく線量の推計把握、これは全県民を対象としたものが行われてございます。そして詳細調査として甲状腺検査、健康診査、こころの健康度・生活習慣に関する調査、妊産婦に関する調査が行われてございまして、この結果などについても、かなり県立医大のホームページで論文を発表した結果を、abstractを和訳した形でオープンにされていたのが、情報公開が進んできているというところでございます。

 その他の支援事業の例といたしましては、「放射線健康管理・健康不安対策」として、来年度予算案といたしまして13億円、そして「県民健康管理調査支援のための人材育成事業」ということで、福島県立医科大学の講座の支援ということで3.8億円を措置しているところでございます。

 次に2ページ目でございますけれども、その県民健康調査の詳細調査の一つとして行われております福島県による甲状腺検査の内容でございます。目的としましては、1986年のチェルノブイリ原発事故の4~5年後に、小児甲状腺がんの発生が報告されたということで、子どもたちの甲状腺への放射線の影響が心配されてございますので、福島県は県民健康調査の一環として、子どもたちの甲状腺の状態を把握し、健康を長期に見守ることを目的に、甲状腺検査を実施してございます。

対象者は先行検査が事故当時概ね18歳以下だった37万人、本格検査が被災時に胎児であった方を追加しまして、38万人という対象でございまして、2年間で全員に2巡目を実施、そして20歳までは2年に1回、以降は5年に1回実施するという、本格検査を進めているところでございます。

 検査方法でございますが、一次検査としまして甲状腺の超音波検査、これを行いまして、5mm以下の「結節」とか20mm以下の「のう胞」を認めた場合とか、何も認めなかった場合はA判定。そして5.1mm以上の「結節」とか、20.1ミリ以上の「のう胞」を認めたり、甲状腺の状態から判断して、直ちに二次検査を要するもの、そういったものをB判定・C判定ということで、二次検査としまして問診ですとか詳細な超音波検査、血液検査、尿検査、そして必要に応じて穿刺吸引細胞診というものを行ってございます。

そして現在までの結果につきましては、3ページ目でございます。こちらは、昨年の12月27日に開催されました福島県の県民健康調査検討委員会の資料で公開されたものから作成したものでございます。

先行検査は36万7,000人を対象に、一次検査は87%の方が受診されました。そのうちA判定の方が99.2%、B判定の方が0.8%、そしてがんないしがん疑いとされた方が116名、がんと確定された方が101名という結果でございました。2巡目につきましては、38万1,000人程度の方が対象で、一次検査受診された方が70.9%、そしてA判定の方が99.2%、B判定の方が0.8%、そしてがんないしがん疑いと判定された方が68名、うちがんと確定した方が44名となってございます。

3巡目が28年度からですので、昨年の4月からスタートしてございます。こちらは33万6,000人が対象となってございますが、2巡目のときに20歳だった方は、次に25歳まで受けなくていいということですので、3巡目対象にならない世代が一部あるということでございまして、33万6,000人と対象になってございます。そしてA判定とされた方が99.3%、B判定が0.7%と、がんないしがん疑いとされた方は3巡目ではまだいないという状況でございます。

現在この甲状腺検査の課題といたしましては、事故当時0歳~18歳だった方が対象ですので、もう6年たとうとしてございますので、6歳~24歳の方が今の対象となるということでございます。ですので、進学ですとか就職で福島県から移住される方、引っ越しされる方、そういった方をどうやってフォローアップしていくかというのが、大きな課題ということでございます。来年度の予算要求におきましては、福島県以外の検査機関、それを拡充していくということで、福島県から引っ越された検査対象の方も、的確にフォローアップできるような甲状腺検査実施機関の量的拡充を進めていくことといたしてございます。

また、このがんないしがん疑いとされた方が116名と68名、合計で184名ということでございますので、こういった方の心のケアの支援、そういった二次検査をお受けになった方とか、がんないしがん疑いとなった方の心のケアの支援も、来年度の予算で拡充をしていくということと、そういった方の相談を主に受ける医療関係者の方の研修、これも来年度拡充していきたいというふうに考えてございます。

また、福島県においては18歳までは子どもの医療費が無料化されてございますけれども、18歳以上は自己負担3割、原則かかってくるということでございますが、この二次検査を受けられた方とか、がんの治療を受けられている方、そういった方の二次検査や治療状況のデータを把握するということを目的に、自己負担の3割分は補助するという、自己負担分の助成制度も行っているというところでございます。この甲状腺検査につきましては、非常に国内外の関心も高うございまして、昨年の11月にも国連科学委員会が福島県の事例も含めた人への健康影響ですとか、あと線量把握、そういったものについて学術の文献などレビューされていまして、その結果、2013年の結果を覆すような新たな事実は出てきていないというふうな判定をされているところでございまして、識別可能ながんなどの上昇は認められないという結論になっているところでございます。

そして4ページ以降は、リスクコミュニケーションですとか健康不安対策の内容についてでございます。4ページが正確な情報発信ということでございまして、さまざまなリスクコミュニケーション活動に資するために、放射線についての科学的な知見、そして関係省庁の情報を横断的に集約した統一的な基礎資料、これ上下巻、2分冊ございますけども、これを毎年度改定をしてございます。

そして左側のところですが、こちらの統一的な基礎資料に花の表紙をつけてございますけれども、上巻では放射線の基礎知識と健康影響、下巻では省庁等の取組を横断的に掲載してございます。そして人材の育成を目的とした研修事業で、参考資料として活用をされているところでございます。また一般の方向けに、放射線に関するQ&Aを作成し、ウエブサイトで公開をするということでございまして、現在28年度版の改定作業が大詰めに来ているところでございます。4月6日には何とかウエブサイトの公開にこぎつけたいというふうに考えてございまして、早ければ4月中に冊子版もでき上がるようにしたいというふうに、内容の詰めを今行っているところでございます。

またこの関係省庁の連携という点につきましては、福島産品の風評被害対策のタスクフォースですとか、これから帰還される方がかなり増えてまいりますので、帰還に向けたリスクコミュニケーションの施策パッケージ、そういった関係省庁から成る会議に部長が出席をして、こういった取組の紹介をしていくところでございます。

次に放射線による健康影響に関するポータルサイトでございますが、この統一的な基礎資料を初め、県民健康調査の内容とかQ&A、そして公的機関から配信される記事を内容別に分類しまして掲載をしているということですとか、記事のリンクの確認ができるというふうな形で、基礎資料の網羅的な情報と、公開期間の掲載記事が検索可能となっているものでございます。こちらは週に1回更新をしているところでございます。

次に、右下のページでいいますと5ページ目でございますが、人材の育成についてでございます。こちらについても最近の課題といたしましては、医療関係者に対する人材育成を、より一層重視すべきであるということと、あと教育委員会や教育関係者との連携によりまして、放射線に関する教育、これをもう少し拡充していかなければいけないというのが課題でございます。

平成24年度から住民からの放射線に関する健康不安や悩み相談に対応できる人材の育成というものを目的といたしまして、保健・医療・福祉の関係者、教育関係者、自治体職員を対象に、放射線の基礎知識ですとか食品中の放射性物質の状況など、自治体のニーズに合わせた研修を実施してございます。自治体要望研修というものですとか、基礎研修、応用研修、コーチ育成研修、コーチフォローアップ研修という形で、27年度までに実施回数と参加人数を掲載してございます。最近では実技の研修ということで、線量測定器を使った演習ですとか、あとはロールプレイング形式の研修、こういった形で座学中心ではなくて、ある程度演習形式のものも取り入れてきているというところでございます。

次に6ページ目でございますが、住民の理解増進と情報の発信ということでございます。こちらにつきましては対象が住民ということで、福島県の住民の方、そして近隣県の方、それからあと住民セミナーにつきましては、福島県から避難されている住民の方を対象に、不安の軽減を目的としたセミナーを開催してございます。そして車座集会というものにつきましては、主に福島県内の住民を対象に、放射線や健康影響について少人数での意見交換会を開催してございます。

そしてリスクコミュニケーション拠点の設置ということで、長崎大学が川内村、そして弘前大学が浪江町に保健師を常駐させていまして、住民に寄り添うリスクコミュニケーション実践拠点というものを置いて設置してございます。そういった形で進めてございますが、住民対応の課題といたしましては、セミナー形式で行うものよりも、車座集会で身近な放射線についての問題について話し合うというふうな形のものに、重点をシフトさせていくというふうなことを考えてございます。

それからあとは笑いを取り入れた活動ということで、なかなか福島の方は気持ちが明るくなれないような気分もございますけれども、笑いを取り入れた車座集会、そういったものを今後進めていきたいというふうに考えているところでございます。あとは県外避難者セミナーも今年度は6件、7回開くなど、かなり県外に避難されている方にも福島の今どういったものか、食品中の放射性物質の情報とか、甲状腺検査の情報とか、そういったものを情報伝達していくことによって、またいずれの日かには帰還をしていただきたいというふうな思いを込めた形で、避難者セミナーも行っているところでございます。

それからその次のページでございますけれども、住民を身近で支える相談員や自治体職員等の活動支援ということでございます。こちらは、平成26年度に放射線リスクコミュニケーション相談員支援センター、こういったセンターをいわき市に開設をしてございます。そしてこのセンターはどういったことをしているかと申しますと、この下にございますけども、住民を身近で支える相談員の方とか自治体の職員などに対しまして、訪問活動とか、個別の相談への対応、そして専門家の派遣、研修会の開催、相談員の意見交換会などを行ってございます。

こちらの活動についての今後の方針でございますけれども、まず今年の3月末に、かなり多くの地域が避難指示が解除されまして、今まで避難指示が解除されたところに比べて、放射線の空間線量が高い地域に帰られるケースが増えてくるということで、そういった方に対して放射線の線量についての知識とか考え方、どういうふうにデータを読むのか、そういったものをわかりやすく説明をしていくということが必要になってくるということでございます。

ですので、この相談員と自治体職員以外にも、相談員的な対応をされている生活支援の相談員の方とか、復興応援隊の方ですとか、あと食品検査を担当している担当者、そういった相談員的な方で住民の相談を受け付けている方も、このセンターの対象として技術的な支援を行っていきたいというふうなことで、29年度は考えているというところでございます。

そして8ページ目、その次の最後のページでございますが、住民がふるさとに戻った時の暮らしの手引きの作成というもの、こちらが今年度の新たな取組でございます。

避難指示が解除された後に帰還した住民の方、またはその帰還を検討している住民の方が、ふるさとで安心して生活していくために、生活関連の放射線についての疑問、不安について住民の方々が自ら考え、納得するための物差し(考えるポイント)が必要ということで、その質問に対する答えというよりは、その答えを自分たちで考えていくためのヒントを提供するという趣旨の手引きを現在作成しているところでございまして、3月には完成する予定ということでございます。

この左下に項目が書いてございますが、ふるさとに戻る前の準備期、ふるさとに戻った後の復興期、ふるさとで暮らしていくための将来、そういったそれぞれの時点に応じて、例えば「自宅でつくった野菜を食べても大丈夫でしょうか」というふうな問いについて、住民の方と一緒にどうやったら納得しやすいかを検討していくと、そういったヒントを提供するような冊子をつくっていくことを、現在進めているというところでございます。以上が、放射線に係る住民の健康管理、健康不安対策についてでございます。

私の説明は、以上でございます。

○相澤部会長 ありがとうございました。それではあと20分ぐらいございますので、ご質問、ご意見を伺いたいと思います。名札を立てていただけますでしょうか。では、今村委員からお願いします。

○今村委員 全てを通してですね。

○相澤部会長 はい。

○今村委員 すみません、3点ご質問があります。

まず資料3-2の石綿健康被害救済制度のところですが、私も小委員会の委員として参加させていただき、この中身はよく理解しております。6ページのところで、(2)で指摘された論点、今後の方向性で、医療現場において現行制度の申請を勧奨できるように、さまざまなところに啓発を行うと書いてありますが、具体的に何か環境省のほうから各団体等に働きかけというのは、今後行われるのかどうかを教えていただければと思います。特に専門医療機関のリストの作成なども、私どもも医療関係の団体としてやらなければいけないことが考えられ、ただ書かれているだけだとなかなか動きづらいところもあるので、ぜひとも具体的な働きかけをお願いできればということです。

 それから次の質問は、資料4-2の、今後の化学物質対策の審議状況というところのパワーポイントの5の資料、特例制度の見直しの今後で、「合理化後」という右の絵ですが、これ今までは製造・輸入予定数量を1tと制限したのを、環境排出量を1tというふうに変えるということの理解でよろしいのでしょうか。

 それから3点目が、資料7の化学物質環境実態調査です。これは今回の結果ではないのですが、薬品については昨年、27年に実施していただいて、今度29年行われるというお話、ご説明いただいたんですが、これ出てきた結果は、例えばどこかに公表しましたということだけではなくて、何か積極的な関与というか、どこかの省にそういうデータを渡して対策をお願いするとか、そういう取組に使っておられるのかどうか。特に医薬品については我々も非常に危惧しているところがあって、こういう調査が行われていることすら知らない医療団体も非常に多いと思っているので、具体的にどんな取組をこれからされるのか教えていただければと思います。3点すみません。

○相澤部会長 ほかの先生方からどうですか。鈴木委員。

○鈴木委員 3点ほど質問させてください。

私の意見もありますが、まず一つは資料6のストックホルム条約の国内実施計画の改定なんですが、中身については特段、文句、意見があるというわけでは必ずしもないんですが、近年、特に新しく追加されてきているPOPsの多くは、過去のものに比べて製造の仕方も使われ方も非常に多様なものがあるように思われますので、その中で国内実施計画というものが、恐らく非常に使われ方も暴露の可能性も、あるいは毒性も多様なものに対してどういうふうに作戦で管理していくか、作戦になるんだと私は理解していますので、その意味で、私としては国内実施計画をご紹介いただく際に、具体的にそれがどういう施策に対して計画を立てられたのかということを、もうちょっとご紹介いただくほうがありがたいかなという気はします。次回でも結構ですけども、こういうのをどうやって対策したのか、いまいちわかりにくいなという印象がありました。これが第1点です。

 それからもう一つが資料8の初期リスク評価について、これは1点質問なんですが、これも事業としては非常にしっかり進めていただいたものと理解しておりますが、健康リスクのほうで、例えば室内空気の吸入暴露というようなことが書いてございまして、このような場合にそれぞれの担当する行政、規制当局、関係部局に情報提供を行いますと書かれているんですが、室内空気となりますと、必ずしも環境省でないところも含まれてくるところが規制当局になるかと思われますので、そういうところにも情報提供されていたのかということをお尋ねしたいというのが第2点です。

 それから第3点は、資料9-3の水銀使用製品のガイドラインについてのご説明の一番最後のところに、今後の検討として「表示等の情報提供の状況を、ヒアリングや試買調査で把握するとともに」と書いてあるんですけど、これについてもし、もう少し具体的な計画、あるいは方針についてお持ちでしたらご教示いただければと思います。

 以上3点です。

○相澤部会長 ありがとうございました。どうぞほか。大塚委員、お願いいたします。

○大塚委員 どうもありがとうございます。

資料9-1、9-2の、9-2の水銀等による環境の汚染の防止に関する計画でございますが、私も書かせていただいているので恐れ入りますが、2点伺っておきたいんですけども、一つは目録です。インベントリはこの計画の中に含めるという議論もあったと思いますが、4ページのところに目録作成というの、出ていますが、これ以外にもおつくりになるのでしょうか。ここの中に含むというご趣旨でしょうかというのが1点。

 それからもう1点ですけども、条約の8条の8で、環境媒体間の水銀等の移動を含めた対応するということが書いてありますけど、この計画の中で環境媒体間の水銀等の移動についての対応というのは、入っているというふうに私は理解していますが、どの辺がそうだということをもしせっかくの場ですので、ご説明いただければありがたいということです。

 以上2点でございます。

○相澤部会長 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。

(なし)

○相澤部会長 よろしいですか。それでは順番にお答えいただけますか。石綿から。

○高城石綿健康被害対策室長 石綿室長の高城でございます。

ご意見、ご指摘ありがとうございました。こちらに記載のとおり、石綿による健康被害の中心となる疾患、認定疾病でございますが、中皮腫それから肺がん、石綿肺ということで、非常に呼吸器系に関連の深い疾患でございますので、まずは呼吸器、こちらの報告書にも記載してございますけども、呼吸器に関連する学会、それから医療機関といたしましては、中皮腫、肺がんともにがんでございますので、がんの拠点病院ですとか、あとは労災の関係の病院、こういったものがあるのかなと。今、室内のほうで詰めているところでございます。

 最終的にこうしたところにどこまで、どういう医療機関を加えていくべきなのかというのは、また案ができ上がったところでご相談等させていただいて、具体的に速やかに進めていきたいというふうに考えております。

○今村委員 お願いですが、もちろん今ご検討いただいていて、順番があるので、何かすぐにということができないのはよくわかるのですが、例えばがんの中核拠点病院のあり方というのは、厚労省の検討会でどういう機能を持って、例えばそこで相談の窓口はどういうことをやるのかという議論が、既にほとんど終了してしまったのかもしれません。あるいはがん登録を利用するというようなことも書いてありますけど、がん対策推進協議会でいろんな議論がされていると。

つまり、厚労省の中ではがんに関わるさまざまな議論がされている場所に、こちらのこういった決まったことが、どのように利用されたり報告されたり活用されているというのが、ちょっとよく見えないので、ぜひそういった省庁間の働きかけみたいなことも、ぜひ積極的にやっていただきたいなという思いで、先ほど申し上げたということです。

○高城石綿健康被害対策室長 ありがとうございます。今、今村委員からご指摘があったような動きにつきまして、こちらでも承知しているところでございます。また具体的にいろんな報告書が出る段階において、厚生労働省のがん課ともいろいろと情報交換させていただきながら、今後とも対応させていただきたいと思います。ご指摘ありがとうございました。

○相澤部会長 ありがとうございました。それでは化学物質ですね。

○新田化学物質審査室長 資料4-2の化審法見直しの審査特例制度についてのご質問ということでございます。

 5ページの図の見方ということでございますけれども、こちらの審査特例制度の合理化ということで、そもそも審査特例制度は各事業者が年間1t以下、あるいは10t以下の場合の制度ということになります。したがいまして、今回の合理化後では、各社はつくれる量は1t以下、あるいは10t以下というのは変わりません。ですからご指摘のように、例えば8,000の事業者が同じ物質をつくりたいといった場合には、そういうことがありえますけども、今までで同じ物質に重なったのは18社というのが最高でございますので、そこまで行くことは恐らくないだろうというふうに思っております。

○相澤部会長 じゃあ次、お願いします。

○立川環境安全課長 それでは資料6のPOPs国内実施計画に関連しまして、鈴木委員からご質問いただいた事項でございます。新たなPOPsについてどういった施策が実施されるのかということで、今までのものと少し性格が違う部分があったらということをご質問いただいたかなというふうに承知しております。

 具体的には、お手元の資料の6番の一番最後のページ、4ページに、具体的にはといってもあまり具体的でないんですが、少し端っこのことが書いてございますが、2.(1)に四つのぽつがございます。それで例えば二つ目のぽつ、意図的でない生成から生ずる放出等の削減等の措置でございますが、こちらのほうにつきましては、従前からもいろいろやっておりますけれども、かなりいろんなPOPsが追加され、そのPOPsがいわゆる入り口的なことでなくて、複製的な部分が増えてきた。その中にはダイオキシン類のような典型的な燃焼プロセスというものもございますけれども、そうでないものもあるようなので、そうしたものについて継続的に調査を実施していこうといったことを、この国内計画の中でうたっております。

 それからもう一つでございますが、三つ目のぽつで、在庫及び廃棄物から生ずる放出の削減等の措置ということがございます。それで、特に廃棄物でございますけれども、最近のPOPsで難燃剤が指定されて断熱材に使われるというものが増えてきたということもございまして、そうすると、断熱材等が廃棄物になったものについて、大量の廃棄が見込まれると。そうした場合の環境中への排出があるだろうということで、現在この点についてはどちらかというと我が省でいうと廃リ部中心でございますけれども、適正処理を進めるための必要な措置、これを検討しているというところでございまして、こうしたところが前者は強化、後者は新たにということになりますけれども、最近のPOPsの動きとして出てきたところでございます。

 それから資料7の化学物質環境実態調査について、今村委員からご質問いただきました。いわゆる環境中での医薬品とそれから動物の医薬品でございますけれども、私どもも公表だけでなくて、関係する府省、医薬品であれば厚労省、それから動物用医薬品であれば農水省さんへの提供といったことを取り組んでいるところでございます。特に医薬品の中でも、最近耐性菌問題を中心といたしまして、薬剤耐性のお話が少し出ているものですから、そうした点でもこうした府省と連携をとって、しっかりやっていきたいと思っております。なお、前回の発表の際には、この調査地点がどちらかというと河川で言うと河口域が中心であったために、少し生態系への評価、そのままだとあまりよくないねといった話も指摘いただいております。そうしたことも含めて、今後の調査ではしっかり対応していきたいというふうに思っておるところでございます。

 以上です。

○相澤部会長 よろしいでしょうか。

○笠松環境リスク評価室長 続いて資料8につきまして、鈴木委員からご指摘をいただきました。

ご指摘は、健康リスク等で室内空気と一般環境大気と、それによって評価が違うものがあるので、そこの連携をどうかというご指摘でございます。ご指摘のとおり室内空気ということになりますと、環境省ということではなくて、やはり他省との連携が必要でございます。具体的に厚生労働省のほうとこの結果についてはシェアをしまして、情報提供しまして、緊密に連携を進めていくこととしております。実際にもう既にアクションを起こしております。

 以上でございます。

○高橋水銀対策推進室長 続きまして、鈴木委員からご質問いただきました資料9-3の情報提供に関するガイドラインの関係でございます。

4ページの最後の効果・減少についてのご質問かと思いますけれども、まず水銀使用製品の情報提供がどういうふうにやられているかということにつきましては、今後水銀使用製品の製造・輸入に関する規制について、試買調査というのを行う予定としております。その中でどういった情報提供が行われているかということについても、あわせて調べていきたいと思っております。

 それから回収の状況などについては、例えば業界団体で自主的に回収されているようなところもございますけれども、こういったところで定期的に把握をされているというようなお話もありますので、そういったものも情報提供いただきながら検討していくことになるのかなということを考えてございます。

 それから大塚委員からご質問いただいた点、2点ございまして、一つはインベントリの話だったかと思います。この計画案、資料9-2にありますけれども、幾つかのがちょっと分かれて書いてございまして、例えば大気の排出量についてですと、資料9-2の13ページになりますけれども、我が国における主要排出源ごとの大気排出量ということでまとめてございます。

 それから廃棄の状況についても、17ページに水銀回収等の現状ということで、廃棄側での状況をまとめておりまして、それから関連するデータなども集めて、マテリアルフローというものを作成してございます。それの概要が25ページの図7というふうにまとめてございます。水銀対策の現状を把握するという意味では、こういったマテリアルフローがどういうふうになっているかという把握が非常に重要だと思っておりまして、ただ、まだ技術的にもう少し精緻化を図っていく必要があるというふうに考えてございます。

○大塚委員 今後の排出量がまだ毎年出てくるわけですけども、今後についてはどう、報告については、またつくるお考えはあるんですね。

○高橋水銀対策推進室長 定期的にインベントリ、マテリアルフローを出していくということを考えておりまして、その具体的な頻度はまだしっかり決まってはいないんですけれども、少なくとも定期的な計画の点検を行うというのがCOP1、第1回締約国会議での頻度に基づいて行っていくというふうに考えておりまして、少なくともこの頻度ではやっていく必要があるんだろうというふうに思っております。

○大塚委員 それは計画の中に入ってくるということですね。

○高橋水銀対策推進室長 ええ。計画の中で、この計画についての点検の頻度が書かれておりますので、その一環としてやられていくということになるかと思っております。

 それからもう一つは媒体間の移動の話でございますけれども、これも資料9-2になりますが、26ページに「研究、開発及び監視に関する措置」ということが書いてございます。この中で監視、モニタリングについてどういうふうに行われているかということをまとめてございまして、こういったものの把握を行っていくことがまずあるかと思っております。

 それから28ページ、今の流れでございますけれども、水深比でのモデリングなどの研究なども行っているということが紹介されておりますけれども、ここでの研究成果なども活用していきながら、媒体間での移動ということは把握できていくのかなというふうに思っておりますし、またこういった我が国の知見を、条約での有効性評価というのを今後行っていくことになっておりますけれども、そういった有効性評価への貢献ということも考えられるのではないかと思っております。

○相澤部会長 以上ですね。ありがとうございました。ほかの委員からご質問は。どうぞ細見委員、お願いします。

○細見委員 ありがとうございます。水銀のことで以前も申し上げたかもしれませんが、健康影響という観点からはメチル水銀というか有機水銀がやはり重要かと思うので、水銀のマスバランスも非常に大事ですし、そういうメチル水銀として捉えた場合の物質収支というか、マスバランスというのは一体どうなっているのかというのは、ぜひこれから研究も進めていかないといけないとは思いますし、そういう情報を我々共有すべきではないかと思いますので、その辺のデータ整理だとかをお願いしたいなというふうに思っています。

○高橋水銀対策推進室長 ご指摘ありがとうございます。関係する研究なども進められているかと思いますので、そういった知見もいろいろと勉強させていただきながら、検討してまいりたいと考えております。

○相澤部会長 浅野委員、どうぞ。

○浅野委員 今ごろ気がついての発言で申し訳ないのですが、資料9-2の28ページに書かれているのですけども、平成9年の「水俣病に関する社会科学的研究会」が報告書をまとめましたということが、この文脈の中に出てきますけれども、これは当時のことを誰も知らないでこれを書いているのではないかなと、ちょっと気になります。この研究会の報告は、あくまでも政府の公式見解発表までのことしか書いていないのです。それまでの経過の中である省がいかに悪いことをやったかといったことは、るる書いてありますけども、それにとどまっていて、その後の問題の広がりが、一体どこに原因があったのかということについては、当時の研究会メンバー構成やまだ訴訟が係属中であった等の制約があって、そこに踏み込むと報告書がまとまらないということがよくわかっていたものですから、そこは逃げています。

ですから、これだけがここに出てくると、いかにもやっているように見えるので、大変気になる、ということを申し上げます。

 それよりも今後もしこれを手直しする機会があるなら、むしろ国水研が社会科学部門についてのセクションを置いていて、いろんなことをやっていますということが大事だし、それからあそこには随分大量の資料がきちっと整理されて、利用できる状態になっていると。そういうようなことがむしろ重要であって、これだけが出てくるのはちょっとまずいかなと思います。改定の機会があれば、ぜひここは手を入れていただきたいと思います。

○相澤部会長 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。

(なし)

○相澤部会長 よろしいですか。ちょうど時間がぴったりになりましたので、それではこれで大変貴重なご意見、活発なご意見をいただきましてありがとうございました。事務局におかれましては、委員の皆様方のご意見を参考にして、今後の環境保健行政を進めていただくよう、お願いいたします。

 それでは本日の予定の議題はこれで終了いたしましたので、事務局にお返しいたします。

○大森環境保健企画管理課長 はい。大変活発なご審議、また貴重なご意見を、大変ありがとうございました。議事録の扱いと次回の日程について、お伝えさせていただきます。

 本日の議事録は、冒頭申しましたように、原案を作成しまして、委員の皆様方にご確認いただいた後で、環境省のウエブサイトに掲載する予定ですので、よろしくお願いいたします。次回の日程につきましては、改めて調整させていただきます。

また来月には、中央環境審議会の委員改選を予定しておりまして、現委員の任期中の環境保健部会は、本日が最後となります。この2年の間に充実したご議論をいただきました委員の皆様方に、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 それでは、以上で第37回中央環境審議会環境保健部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後3時55分閉会

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