第24回中央環境審議会環境保健部会議事録

1.日時

平成23年2月25日(金)9:30~11:30

2.場所

経済産業省 別館11階 1111会議室

3.議題

【審議事項】
(1)
公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定について(諮問)
(2)
「中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について」の一部改正について
【報告事項】
(1)
水俣病問題について
(2)
石綿健康被害救済制度の指定疾病の追加について
(3)
改正化学物質審査規制法の施行等について
(4)
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)について
(5)
化学物質の環境リスク初期評価(第8次及び第9次とりまとめ)の結果について
(6)
化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応-ExTEND2010-について
(7)
水銀条約の制定に向けた取組について

〈配布資料〉

資料1 中央環境審議会環境保健部会名簿
資料2 公害健康被害の補償等に関する法律の規定による障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定について(諮問)
資料3 中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について
資料4 報告事項について
参考資料1 環境基本法(抄)・中央環境審議会令・中央環境審議会議事運営規則
参考資料2 平成22年度予算(案)の概要(環境保健部)
参考資料3 平成21年度化学物質環境実態調査の結果について
参考資料4 平成21年度PRTRデータの概要 ~化学物質の排出量・移動量の集計結果~

〈議事録〉

午前9時28分開会

○瀬川企画課長 おはようございます。ちょっと定刻より早いですが、遅れてこられる委員がおられるということで、現時点におきまして定足数になっておりますので、ただいまから第24回中央環境審議会環境保健部会を開催させていただきたいと存じます。
 私は、環境保健部企画課長の瀬川と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 今申し上げましたとおり、定足数20名で足りておりますので、本部会は成立をしておりますことをご報告させていただきます。
 座って失礼いたします。
 まず、審議に先立ちまして、資料1をご覧いただきたいというふうに存じます。中央環境審議会環境保健部会名簿でございます。前回開催後の委員及び臨時委員の交代でございますけれども、平成23年1月6日付で花里孝幸委員が退任をされまして、同日付で岡田光正委員、中杉修身委員にご就任をいただいております。また臨時委員といたしまして小山次朗委員にご就任をいただいておりますので、ご報告を申し上げます。
 また、事務局の異動もございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 まず、環境保健部長の佐藤でございます。
 それから、今ごあいさつを申し上げました瀬川でございます。よろしくお願いいたします。
 それから、保健業務室長の加藤でございます。
 特殊疾病対策室長の冨澤でございます。
 石綿健康被害対策室長の正林でございます。
 環境リスク評価室長の戸田でございます。
 議事に先立ちまして、環境保健部長からごあいさつを申し上げます。

○佐藤環境保健部長 皆さん、おはようございます。改めまして、環境保健部長の佐藤でございます。
 本日はお忙しい中お集まりをいただきまして、本当にありがとうございます。また、平素より環境保健行政の推進に向けましてご尽力をいただいておりますことに、この場をかりて厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 さて、最近の環境保健行政を簡単にご紹介いたしますと、昨年来、水俣病問題に関する取組の進展がございました。具体的には、特措法に基づきます申請の受け付け、一時金の支給の開始、それから訴訟につきましても、ノーモアミナマタ訴訟で和解の基本的合意が成立いたしております。引き続き皆様のご指導をいただきながらこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、このほか本日の議題ともなっております公健法に関しましては、その着実な運用を図ろうと考えておりますし、化学物質の対策に関しましては、改正化学物質審査法の全面施行を控えました各種準備、それからエコチル調査の開始、報道等でご存じかもわかりませんが、水銀条約の制定に向けました公表委員会の開催など、今日、関係各課室長が参っておりますので、この後には報告をさせていただきます。
 いずれにしましても、これらにつきまして、ぜひ忌憚のないご意見をいただきまして、行政の推進の糧とさせていただきたいと存じます。
 甚だ簡単ではございますが、冒頭の私よりのあいさつにかえさせていただきます。本日はどうかよろしくお願いいたします。

○瀬川企画課長 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第をのけまして資料1が名簿、資料2に諮問文でございます。資料3といたしまして小委員会、専門委員会の設置についてという1枚紙、それから綴じております資料4、内容的には報告事項ということで、(1)~(7)までございます。後ほどご覧になっていただいて、足りないことがあればお知らせ願えればと思います。
 あと参考資料でございますけれども、参考資料も1~4までございます。それぞれ番号を振ってございますが、参考資料4は、一番最後のPRデータの概要というもので、これは番号は振ってございませんが、これが参考資料4でございます。
 以上でございます。足りないことがお気づきになりましたら、後ほどでもお知らせ願えればと思います。
 それでは、佐藤部会長に議事進行をお願いいたします。

○佐藤部会長 皆さん、おはようございます。部会長を担当させていただいております佐藤でございます。
 本日は朝早くからご参集いただきまして、大変ありがとうございました。
 早速議事に入りたいと思うんですが、一つその前に、部会長代理を決めたいと思います。お手元の参考資料にもございますように、中央環境審議会令に則って、部会長の指名によって定めると参考資料1だったと思いますけれども、そこに部会長の代理を定めるというのがございまして、これは部会長の指名によるということになってございますので、私のほうから、これまでもお願いしておりました佐和委員、今日ご欠席のようでございますけれども、佐和委員にお願いしたいと思います。ご了承いただけますでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○佐藤部会長 ありがとうございます。それでは、佐和委員のほうには、後からお願いしたいというふうに思います。
 それでは、早速審議に入りたいと思います。
 この会議は公開で開催するということになってございますので、公開で開催させていただきます。
 まず、審議事項1、公害健康被害の補償等に関する法律の規定による「障害補償標準給付基礎月額」及び「遺族補償標準給付基礎月額」の改定についてでございます。
 これにつきましては、資料2にございますように、中央環境審議会に意見を求める諮問が環境大臣から1月28日付で出されております。この諮問については、鈴木中環審会長から環境保健部会に同じ日付で付議されておりますので、本日この部会で審議をしたいというふうに考えております。
 それでは、事務局から諮問の内容について説明してください。

○加藤保健業務室長 資料2に沿って説明させていただきたいと思います。
 今ご説明いただきましたように、資料2の2ページ目にございますけれども、これが私ども事務局から諮問させていただいた今回の障害補償標準給付基礎月額及び下の表にあります遺族補償標準給付基礎月額の改定案となってございます。この額の算出につきまして以下の資料に基づきまして説明をさせていただきたいと思っております。
 では、4ページ目をご覧いただけますでしょうか。
 4ページ目は、制度の概略の説明となっております。
 公害健康被害の補償等に関する法律の第二十六条に障害補償費の額、及び遺族補償費の額につきましては法律第三十一条に規定がされております。特に二十六条の下線部にございますとおり、「障害補償標準給付基礎月額は、労働者の賃金水準その他の事情を考慮して、政令で定めるところにより、環境大臣が、中央環境審議会の意見を聴いて定める。」というふうにされております。この規定に基づきまして、今回のこの部会にお諮りするものでございます。通常ですと、この審議をいただいた後、所定の手続を行って、4月1日から改定を行うこととさせていただいております。
 続きまして、下に示しました施行令の第十二条のところにございますけれども、この基礎月額につきましては、下線にありますように、「性別及び環境大臣の定める年齢階層別に区分して、毎年度定める」というふうになってございます。
 それで、資料5ページ目に移らせていただきます。
 では、具体的な算定方法はどういうふうにやるかということでございますけれども、5ページ目の昭和49年8月に答申されました中央公害対策審議会の資料を踏まえております。
 (1)にございますように、障害補償費及び遺族補償費の標準給付基礎月額は、「賃金構造基本統計調査報告」、私ども今からの説明で賃金センサスと呼ばせていただく場合もありますが、賃金センサスとも別名呼んでおりますが、この統計の性別及び年齢階層別に区分して定めることが適当であるというふうに定められております。
 (2)に移らせていただきます。「給付水準は、障害補償費にあっては「賃金構造基本統計調査報告」による労働者の性別及び年齢階層別の平均賃金の八〇パーセント、遺族補償費にあっては七〇パーセントとするのが適当である。」というふうに定められております。
 (3)に移らせていただきます。「標準給付基礎月額は、毎年定めるべきであると考える。この場合、その算定の基礎となる賃金は、前年の賃金実績によることとし、その基礎となるデータは労働省」、現在の厚生労働省でございますが、「賃金構造基本統計調査報告」及び「春闘による賃金引上げ状況調査報告」を用いることとする。」と定められております。
 この規定に基づきまして、改定額を算定させていただいております。
 資料6ページ目に移らせていただきます。資料6ページ目は、認定患者さんに支払う金額について説明する表でございます。
 基礎月額が決まりますと、指定疾病による障害の程度に応じまして、この程度といいますのは労働能力の喪失度、または日常生活の困難度ということで、ここの6ページの表にございますように、特級から3級まで分けられてございます。それぞれの障害の程度に応じまして給付率が特級、1級であれば「1.0」とありますので100%、2級でございますと50%、3級となりますと30%の標準給付基礎月額が支払われる形になっております。
 また、遺族補償標準給付基礎月額のほうでございますけれども、これは認定患者さんが指定疾病に起因して死亡した場合に、遺族に対して支払われるものでございます。その金額のベースが、この遺族補償標準給付基礎月額というふうになっております。
 7ページ目に移らせていただきます。これは、先ほどから申し上げています厚生労働省から出されています賃金構造基本統計調査報告の概要になっております。
 今回の算定に当たりましては、平成21年の統計が出されてございます。平成21年につきましては男女計、表にございますように年齢計としましては、31万8,100円ということになっております。これは、平成20年32万8,000円から3.3%減という形になってございます。あと男性、女性、年齢階層別には、下の表に示してあるとおりでございます。
 次の8ページ目に移らせていただきます。7ページに示させていただきました表の変動額と変動率を表としてまとめさせていただいたものでございます。
 男女計、年齢計、先ほど申し上げましたように、1万700円の減で3.3%減、男性、女性の年齢階層別には、以下に示したとおりでございまして、主に男性のほうの若年層を中心に数%の低下になっているというのが見てとれるかと思います。
 7ページの賃金表、性別・年齢階層別に先ほど申し上げたように、障害補償費は80%目安、遺族補償費につきましては70%ということで計算するわけでございますけれども、9ページ目をご覧いただけますでしょうか。
 今、7ページ目の統計は平成21年の統計となっておりまして、今回の改定におきましては平成22年の賃金水準の動向を私ども事務局のほうで推計させていただいております。この推計のベースとなるものを9ページの資料として示させていただいております。
 赤い線の上のほうになっているのは春闘の過去10年間の動向、黒い太線で示しているものが賃金センサスを示したものでございまして、先ほどから申し上げているとおり平成21年はマイナス3.3%という形になっております。
 この2つの数字から22年の状況を推計させていただいておりますけれども、このグラフにありますように、春闘のほうにつきましては大きな落ち込みはないというようなことも勘案して、結果としまして、22年につきましては全体としてマイナス0.2%に推移するのではないかという推計としてさせていただいております。この推計結果を後のほうで示させていただく計算に使っております。
 資料10ページ目をご覧いただけますでしょうか。
 このグラフは非常に線が多くて見づらくなっているものでございますけれども、男女別、年齢階層別に過去の賃構アップ率のトレンドを示したものでございまして、今申し上げている平均的なものは真ん中に示している黒い太線で示しているものでございます。この平均的な動きに対して、男女別、年齢階層別においては非常に変動が大きくなっているものがあるかと存じます。特に前の年に大きく下がった場合は次の年に回復する、あるいは逆で、前の年に上がった場合には次の年に大きく下がるというような例も見受けられております。
 このような例を解析、整理したものが11ページのグラフとなっております。これはどういうグラフかと申し上げますと、11ページの資料のタイトルにございますように、全労働者の平均アップ率、いわゆる平均から大きく推移した、先ほどの前のページですと、太線で示したものでございますから、大きく乖離したものですと、次の年はこのような回帰式のように反対の動きをするような形になっております。この結果とこの回帰分析の結果を踏まえまして、平均から大きくずれたものについては補正を加えております。
 12ページをご覧いただけますでしょうか。これは、今申し上げた説明をもとに試算したものを一覧表としてまとめたものでございます。
 男性、女性、年齢階層別に整理したものでござまして、表の見方としては、左から右のほうに計算をしているというふうにご覧いただきたいと思います。特に、最初に申しましたように、平成22年の推計したアップ率というのは-0.2%ということでございますので、それを表の右側の上の出っ張った枠の中に書いてございますけれども、この賃構推計アップ率を勘案して計算したものが、表の[8]の列に示してある金額となってございます。それで、さらに先ほど申し上げましたように、平均のアップ率から大きく乖離したような性別、年齢階層別につきましては、補正を加えておりますけれども、補正を加えた場合は、その隣の[9]の列に示したように色で塗ったような形で金額を修正しております。
 以上のような、この計算は今までどおり例年の計算の仕方と同じやり方でございますけれども、計算した結果、増減額、増減率を示したものでございます。男性のほうにつきましては、増減率で見ますと数%低下している部分が多い、女性につきましても低下しているところが若年層にあるというように見てとれます。そして、このような-5%のような低下の場合には、2年前の本部会において了承されておりますけれども、上下2%の緩和措置というものを適用させていただいております。この場合、増減率が2%よりも大きい場合、この上下2%の緩和措置の適用をさせていただいております。以上のような経過をもって障害補償費の標準給付基礎月額を示させていただいております。13ページ目は、今と同じような計算で遺族補償費を計算したものでございますので、説明は割愛させていただきます。
 資料14ページでございますけれども、先ほどの2ページ目に諮問案として案を示させていただいたものをまとめたものでございます。上のほうが障害補償費、下の表が遺族補償費の標準給付基礎月額となっておりまして、例えば男性の20歳から24歳の23年度に2つの数字が載っておりますが、左側の数字は、先ほど言った上下の2%の緩和措置をする前の金額、右側は緩和措置を適用したものの金額となっております。緩和措置を適用した場合には、この右側の数字を諮問の改定案としてお諮りしているものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくお願いします。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 標準給付基礎月額の決定というのはなかなか複雑なので、おわかりいただけたかとは思いますけれども、なかなか複雑だろうと思います。
 以上のご説明に対して何かご意見、あるいはご質問があれば伺いたいと思います。
 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 算定式のことではなくて、参考のために伺いたいんですが、障害の程度のところで特級から3級ということの中で、アバウトでいいですので、各等級どのぐらいがこの対象者になるかということが一つと、それから、算定基準はほとんど毎年同じですが、1年間に各等級の方たちにヒアリングをしてきているとか、何かそういう実態を把握するために計算式以外のことでアプローチするということがもしおありでしたらお聞かせください。

○佐藤部会長 では、これ事務局のほうでお願いします。

○加藤保健業務室長 資料6ページに基づきまして少し説明させていただきたいと思います。
 資料6ページには、特級から3級までの表がございますけれども、現在、認定患者さんとして平成22年3月時点の数字として約4万2,000人おります。それで、特級の方は非常に少のうございまして、特級と1級の方を合わせて約110名、2級の認定患者さんは約3,600名、3級の方は約2万4,000弱、これだけですと4万2,000人になりませんで、この級に該当しない、いわゆる症状の程度が軽いという方が級外という形になっておりますが、この方が約1万5,000人おります。これが第1点目のご質問に対するお答えになっております。
 あと、第2点目のご質問の認定患者さんの状況を把握しているかということでございますが、平成16年、17年ごろに、私どもとして少し調査を一度やらせていただいたことはございます。。

○瀬川企画課長 すみません、そういう調査とは別に、毎年毎年さまざまな機会に被害者団体の皆さんとお話し合いをする機会を私ども持っています。また、今回のような給付額の給付の改定に当たっても、あらかじめお話をして、もちろん下がることはいかんと、こうおっしゃられますけれども、ご理解をいだたけるようにしてこういう場に臨んでいるところでございます。

○佐藤部会長 どうぞ、浅野先生。

○浅野委員 今の説明ですと誤解を与えるおそれがあるので一言補足させていただきますが、障害補償費不支給の方には、医療費が全額支給されているほか、入院・通院費についても入通院の日数によっては、障害等級とは関係なしに支給されますので、その点は説明をしておかないと、いけません。

○佐藤部会長 ただいまのご追加の発言は、級外の1万5,000名の方に対する手当がそうあるということでございますね。ご追加ありがとうございました。
 ほかにどなたかご質問あるいはご意見ある方いらっしゃいますでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、改定案については特にご意見がございませんようでしたので、改定案もご了承いただいたということにさせていただきたいと思います。
 本日付で当環境保健部会から鈴木会長にご報告申し上げ、そういたしますと、鈴木会長から松本環境大臣に答申するということになろうかと思いますけれども、そういう手続を進めさせていただきたいと思います。よろしゅうございますか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 続きまして、審議事項(2)でございます。「中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について」の一部改正についてということでございます。
 これも事務局からご説明ください。

○早水環境安全課長 環境安全課長の早水でございます。座って説明させていただきます。
 資料3に基づきましてご説明をいたします。
 まず、本件の背景、経緯でございますけれども、趣旨は、この資料を見ていただくとわかりますけれども、資料3の一番下のPRTR対象物質等専門委員会を廃止するというのが改正の内容でございます。
 本件につきましては、長い名前の法律ですが、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律、通称化管法あるいはPRTR法と呼んでおるものでございますけれども、法律に基づきます対象物質、第一種指定化学物質、第二種指定化学物質の指定の見直しというものにつきまして、平成19年9月に環境大臣から中央環境審議会に諮問をされました。その際に、環境保健部会にこのPRTR対象物質等専門委員会が設置をされまして、専門的なご議論をいただいた結果をもとに平成20年7月に中央環境審議会から環境大臣に対してこの対象物質の指定の見直しに関する答申をいただいたということでございます。
 その後、このいただいた答申を受けまして、平成20年・同年11月に対象物質を規定しております化管法の施行令を改正いたしまして、PRTR制度の対象となります第一種指定化学物質については354物質から462物質に、また第二種指定化学物質については81物質から100物質に変更したところでございます。
 この対象物質につきまして、今年度・平成22年度から各事業者におきまして排出量等の把握が開始をされました。その結果につきましては、来年度・平成23年度に届け出をされまして、来年度末に集計、公表を行いますデータから新たな対象物質に関する環境中への排出量等の情報が明らかになるということでございます。今ご説明申し上げましたように、PRTR対象物質等専門委員会の役割は達成されたということでございます。
 中央環境審議会の専門委員会につきましては、基本的に調査事項があるときに設置をされまして、任務が終了すれば閉じるということをされておりますので、今般この専門委員会につきましては廃止ということで中央環境審議会の環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置について、この資料3の紙の一部改正を行うというものでございます。
 なお、PRTRの対象物質等の見直しにつきましては、今後また何年か後に行うことになろうと思いますけれども、その際には改めてまた専門委員会が設置をされることになると思われますので、申し添えます。
 以上でございます。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 PRTR法が改正されて、その指定物質を決める専門委員会ができたわけでございますけれども、役割を終えたので廃止をしたいというご提案でございました。
 何かご質問あるいはご意見ございますでしょうか。特にございませんか。
 はい、どうぞ。

○崎田委員 確認なんですけれども、PRTR制度の進行状況というのは環境保健部会のほうできちんと進行管理をするということでよろしいんでしょうか。

○早水環境安全課長 今ご説明すればよかったんですが、実は昨日ちょうど前年度・21年度の排出量の結果につきまして公表いたしまして、その資料を今日、参考資料4でお配りしております。毎回公表するたびにこちらのほうに資料をお配りしてご報告をしているということでございますので、部会のほうにはその都度ご報告をさせていただいています。

○佐藤部会長 環境保健部会が関係なくなっちゃうというわけではないということだと思います。
 ほかに何かご質問ございますでしょうか。特にございませんか。
 それでは、PRTR対象物質等専門委員会を廃止し、あわせて中央環境審議会環境保健部会の小委員会、専門委員会の設置についてを変更、修正ということでよろしゅうございますか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。それでは、本日付で一部改正をさせていただきたいというふうに思います。
 続いて報告事項に移ります。
 まず、資料4に基づいて、事務局からまとめて報告していただき、その後、委員の先生方からご質問、ご意見、最後にまとめて伺うという方法にさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますね。
 それでは、資料4に沿って事務局のほうからご説明をお願いいたします。
 まず、特対室長ですね。

○冨澤特殊疾病対策室長 それでは、(1)水俣病問題について説明させていただきます。
 1枚おめくりいただきまして、まず、水俣病対策の現状についてお話しさせていただきます。
 1番でございますが、現在の取組の状況でございまして、水俣病被害者救済特別措置法、いわゆる特措法と呼んでおりますが、その「救済措置の方針」というのが昨年4月に閣議決定されておりまして、5月1日から申請が始まっております。具体的内容は後ほどご説明させていただきます。
 10月1日から申請された方々に対しまして一時金、いわゆる210万円の支払いがなされているということでございます。申請者数はそこに書いてあるとおりでございます。
 それから、[2]のノーモアミナマタ訴訟でございますけれども、こちらのほうの和解が進んでおります。全部で4つの地裁において和解の基本的合意がなされております。熊本、大阪、新潟、東京ということで、原告の数につきましてはそこに記載のとおりでございます。
 それから、これとはまた別に地域づくりということで、訴訟だけではなくいろいろなところで、熊本、それから鹿児島、新潟というところで地域づくりということを行っていただいておりまして、地域の再生ということで、もやい直しを進めていくということでございます。
 2番目の公健法に基づく認定申請者数の状況でございますけれども、平成23年1月末で認定申請者数が4,426件となっております。
 それから、認定審査会におきましても、各県で再開していただきまして、記載のとおり適宜認定審査会を開催していただいております。
 [3]のところでございますけれども、現在継続している訴訟の状況ということで、新潟の水俣病の第3次訴訟ということと、それからあとは熊本のほうの水俣病被害者互助会訴訟、それからそのほかにも3件訴訟が提起されておりまして、現在5件訴訟がまだ争われているというところでございます。
 その次のページ2ページにいっていただきまして、先ほどの救済措置の方針でございますが、平成22年4月16日閣議決定ということで、救済措置の方針。対象になる方は、メチル水銀のばく露を受けた可能性が通常程度起こり得る程度を超える方、それからもう一つは、症状として、四肢末梢優位の感覚障害及びこれに準ずる症状がある方ということでございまして、支給内容でございますけれども、一時金210万円ということ、それから団体で受け入れられている、訴訟されている方を含め─訴訟されている方は参考のところに書いてある29.5億円て書いてありますが、そのほかの団体につきましても団体一時金ということで記載のとおりのお金が払われます。それから療養費として自己負担分、それから療養手当につきまして1カ月当たり平均1.5万円、離島加算が支給されております。
 支給の受付期間については、あらかじめ受付期限を設けていないけれども、平成22年度中に極力判定を進めるけれども、新たに救済を求める方については、平成23年末までの申請状況を見極めるということになっております。
 それから、一時金を支払われない方につきましても、2番のところでございますが、水俣病被害者手帳ということでございまして、こちらの方々につきましても、一定の感覚障害を有して、しびれやふるえなどの症状を有する方につきましては、一時金等は支払われませんが、療養費につきまして支給させていただいているというところでございます。
 それから、その他のところにつきましていろいろお詫びの意を表する、あるいは地域振興、調査研究、国際協力などを進めるということで、このお詫びの意に関しましては、次のページにいっていただきまして、「祈りの言葉」というのが書いてございます。これは、昨年5月1日に、当時の鳩山総理が水俣病犠牲者慰霊式というところにおきまして参列いたしまして、「祈りの言葉」ということを捧げたということでございます。具体的な内容につきましては簡単にさせていただきますが、水俣病で苦しんだ方々に対しまして心から哀悼の意を表するということで現地のほうでこのようなことをお話しになられたということでございます。
 以上でございます。

○正林石綿健康被害対策室長 石綿の担当室長の正林でございます。
 (2)石綿健康被害救済制度の指定疾病の追加についてという資料をご覧ください。
 平成21年10月26日に2つのことが諮問なされました。1点は、石綿健康被害救済制度における指定疾病に関する考え方について、2点目は、今後の石綿健康被害救済制度のあり方について。
 1点目について、その諮問がなされて、21年11月から石綿健康被害救済小委員会が設置されて、今日いらっしゃいます浅野委員に委員長にご就任いただいて精力的にご議論いただきました。
 平成22年5月に第1次答申として救済小委員会から「石綿健康被害救済制度における指定疾病に関する考え方について」が取りまとめられて答申がされたところです。
 その答申の中では、石綿肺及びびまん性胸膜肥厚のうち、「著しい呼吸機能障害を来たしている場合は、現在の指定疾病(中皮腫及び肺がん)と同様に重篤な病態であり、現行法の趣旨に鑑み、救済の対象とすることが適当」であるとされたため、救済の観点から、この「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」、それから「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」を指定疾病に追加するために、そこの2番の内容にあるような、政令の改正を行って、22年7月1日から施行されたところでございます。
 なお、2点目の今後の石綿健康被害救済制度のあり方については、現在も救済小委のほうでご議論をいただいているところでございます。
 以上です。

○和田化学物質審査室長 化学物質審査室長の和田でございます。私も着席させていただいたままでご説明させていただきます。
 お手元の資料でまいりますと、(3)改正化学物質審査規制法の施行等についてということで、1枚おめくりいただきまして、フローチャートがございます。
 こちらのほうは、化学物質審査規制法、いわゆる化審法の概要をフローで書いたものでございますけれども、そのうち赤文字になっている部分が今般の化審法の改正の内容となっているところでございます。
 改正自身は一昨年5月に改正されたところでございますけれども、昨年4月、それから再来月の4月と2段階で施行を順次迎える予定でございまして、再来月の4月、この4月には全面的な施行という運びになるということでございます。
 特に、フローの中で中核的な部分としましては、一番上の左側の部分の「一般化学物質」というところがございますけれども、こちらの部分は、これまでの化審法ですと、化審法設立よりも前につくられていた既存化学物質と言われる化学物質については厳密な意味での法対象ということではございませんでしたけれども、今般、「一般化学物質」というカテゴリーに属して製造・輸入実績の届け出などの義務を図るといったフレームワーク、いわゆるすべての化学物質が対象となるというフレームワークに移行する予定でございます。
 それから、もう一つ、次、赤文字で書いてありますのが、ひし形になっておりますけれども、一般化学物質であるとか、それからもちろん新規の化学物質についても、ここの部分がスクリーニングと言われるステージでございまして、優先的に今後評価を行っていくべきものかどうかということについてジャッジをするスクリーニングというステージになります。このスクリーニングのステージを経て、特に優先的にリスク評価を行うものについては、真ん中ら辺の右側にございます「優先評価化学物質」に指定していくという仕組みにこの4月から移行する予定でございます。
 特にここの[2]、[3]の部分、青い数字の部分でございますが、「監視化学物質の指定」というところは、これは従前ですと、改正前ですと、第一種監視化学物質、[3]の今申し上げました「優先評価化学物質の指定」の部分は、第二種監視化学物質と第三種監視化学物質という2つが合体された形になっております。
 以下、幾つか赤文字の部分がございますけれども、こちらの部分についてはもう既に昨年4月に施行されている内容のものでございます。
 このフローチャートについては後ほどページを戻らせていただきたいと思いますので、先に進みたいと思います。
 次のページをお開きいただきまして、今般の改正化審法を踏まえまして、小委員会のスキームでございますけれども、基本的には新しく設けたりとかルール改正というところではなくて、従前の小委員会、それから委員会で対応していくということで考えてございます。
 これまでですと、中心的なこの法律の委員会は化学物質審査小委員会というところが中核的に議論を担っておりまして、特にリスク評価の毒性の部分について評価を行っていたところでございますけれども、今般、改正化審法を受けまして、ばく露の評価の部分でありますとか、それからもう一つ、紫矢印になっておりますけれども、リスクの管理、いわゆる対策面での検討なども少し手厚くなるのではないかということもございまして、今般、次のページになりますけれども、化学物質審査規制法における審議会の運用というところになりますけれども、運用、ルール自体は従前どおりと思っておりますけれども、左側の部分につきましては、端的に申し上げますと、どちらかというと科学的な視点に近いもの、いわゆる毒性、それからばく露の評価というような、いわゆるアナリシスな部分は従前どおり部会長への報告、会長へのそれぞれ報告どおりという形にさせていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、対策的な部分の右側の部分でございますけれども、こちらのほうは今申し上げました化学物質審査小委員会に加えまして、現在既に設置はされておりますけれども、改正化審法の議論のときに中心的に議論を担っていただきました化学物質環境対策小委員会というところもあわせて審議に加わるという形に運用させていただこうと思っております。
 それから、次のページでございますけれども、資料3-(3)[3]というところになりますが、第二種監視化学物質、第三種監視化学物質のスクリーニング評価結果についてというところでございますけれども、先ほど申し上げました優先評価化学物質というフローチャートの真ん中右ぐらいに先ほどあったかと思うんですけれども、そこの箱自体はこの4月、再来月から施行されますけれども、現在既に二種監視化学物質、三種監視化学物質になっているものについて、手続的に先に優先評価化学物質にそもそもなるのか、ならないのかというスクリーニング作業を終えたところでございます。
 基本的なコンセプトは、少し<参考>スクリーニング評価のイメージというところで表現してございますけれども、今までですと、どちらかというと、そこのスクリーニングイメージの横軸の「有害性」というキーワードが中心に評価がなされておりましたけれども、今般は、いわゆるリスク評価という観点でハザード、いわゆる有害性に加えて縦軸の「暴露」の可能性についても分析を行っていて、掛け算というか、両方合わせ技にして懸念の大きさがどうなのかということを高、中、低に分けて、「高」の部分については優先評価化学物質になっていく、「中」の部分についてはエキスパートジャッジの部分を踏まえながらというようなスキームに移行する予定でございます。今般は、まずは既に箱の中に二監、三監として入っている物質についてスクリーニングを行いましたところ、○の2番目にございますけれども、二監からは75物質、三監からは20物質、合計95物質が優先評価化学物質というフレームワークに4月から施行される内容のものに入るということになる予定でございます。
 改正化審法の点は以上でございますけれども、次のページの部分でございますが、こちらは、現行化審法のフレームワークのもとで環境省が担っております非常に重要な部分でございますけれども、1枚目にお戻りいただきまして、フローチャートにお戻りいただきまして恐縮でございますけれども、一番左側の縦の列をずっとご覧になっていただきますと、下のほうで「第一種特定化学物質の指定」という[6]の部分の上に「有害性調査指示」というのがあって、特にそこの部分に「高次捕食動物への毒性あり」というキーワードがございますけれども、ここの部分については、平成15年の改正に加えられたものでございまして、ここの部分については環境省が特に中心的な役割を担っているところです。今般、この「有害性調査指示」を出すか否かというところについて諮問いたしまして、いただきました答申に基づいて指示を出したというところのご報告内容が、ページをお戻りいただきまして、資料3-(3)[4]になります。
 こちら、1,2,5,6,9,10-ヘキサブロモシクロドデカン、通称HBCD、国際的にはHBCDDという場合もございますけれども、HBCDについて、環境省が行いました鳥類の簡易な実験データに基づきますと、やはり毒性の観点から第一種特定化学物質に指定される可能性があるのではないかというところで、簡易な試験結果では出たところでございます。したがいまして、有害性調査指示を出して正式な、いわゆるOECDで定められているテストガイドラインの内容に基づく調査をこの物質を取り扱っている産業界の有害性調査指示を出すかどうかというご検討を昨年秋にしていただきまして、9月末に有害性調査指示を出す必要がありということで、3省大臣共同でこの物質を扱って業界に有害性調査指示というものを出したところでございます。四角の枠で囲まれている部分になります。
 おめくりいただきまして、結論としましてはというところになりますけれども、2.、3.というところでございますけれども、審議結果の概要のところで、先ほど申し上げました結論のとおり、化審法に基づく有害性調査指示を行うことが適当ということを答申いただきまして、それに基づいて、鳥類の繁殖に及ぼす影響について調査を行うという内容について答申をいただいて指示をさせていただいたところです。
 次のページの別紙1、それからおめくりいただきまして別紙2、それぞれ答申の内容、いわゆる指示を出すべきという内容と、それからどのような調査を行うべきなのかということについては、別紙2というところで記載させていただいているところでございます。
 なお、参考までですけれども、このHBCDにつきましては、POPs条約、いわゆる通称ストックホルム条約と言われておりますけれども、そのフレームワークの中で検討の俎上に上っている物質になっております。ストックホルム条約では、ステップとしては3段階プロセスを経て指定をされて、もし指定されれば、基本的には全面禁止の物質になるという国際条約でございますけれども、この条約の中の委員会の審議におきましては、現在第2段階までのステージの審議を終えたというのが昨年の秋の段階でございますので、この秋の段階では場合によっては最終的に3段階目の科学的なチェックを経て、その後、正式な締約会合、いわゆるCOOPにかかるというプロセスになって、場合によっては国際条約上も実態上の取り扱いがない物質として指定される可能性もあるということでございます。
 私のほうからは以上でございます。

○戸田環境リスク評価室長 続きまして、環境リスク評価室長の戸田でございますが、子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)について、資料4の(4)に基づきましてご説明をさせていただきます。
 私も着席のまま失礼いたします。
 資料をおめくりいただきまして、子どもの健康と環境に関する全国調査、どういう事業かといいますと、2.にございますように、環境中の化学物質等が子どもの健康に与える影響を明らかにするために、今年度から実施しております大規模な出生コホート調査でございます。
 この調査につきまして、環境保健部会、前回が昨年1月だったと思いますけれども、1月以来大きく進展がございましたので、お時間を頂戴してご報告をするという次第でございます。
 内容でございますけれども、先ほどの1ページの2.の第2段落でございますけれども、10万組の親子の協力を得るということで、10万人の妊婦さんをリクルートしまして、母体血、さい帯血、母乳等に含まれる化学物質を測定する。同時に、その子どもの健康状態を13歳になるまでチェック、追跡調査をする、フォローアップをするということで、化学物質等へのばく露と健康影響等の関係を疫学的に調べるという、そういう調査でございます。また、さらに調査で得られた生体試料は長期的に保存しまして、将来的な調査研究にも備えるということであります。
 その調査の実施体制でございますが、文章で1ページに書いてありますけれども、おめくりいただきまして、5ページに実施体制が書いてございます。環境省が企画立案に当たりまして、国立環境研究所にコアセンターを置きまして、佐藤先生にコアセンター長としてご活躍いただいているところでございますけれども、コアセンターにおいて調査の実施の取りまとめに当たるということであります。コアセンターにおきましては、やはり医学的な専門性という意味ではサポートが必要ですので、こちらのほうは世田谷にございます国立成育医療研究センターにメディカルサポートセンターとしてサポートいただくということで、コアセンターとメディカルサポートセンターが一体となって調査の運営に当たるという仕組みになっております。
 実際の現場はどうなっているかといいますと、公募によりましてユニットセンターというもの、15地域のユニットセンターを選定いたしまして、ここで実施していただく。さらに、採血でありますとか、また健康のチェックといったものは協力医療機関ということで約300の協力医療機関にご協力いただく。さらに、地方自治体とも連携をしていくということでございまして、このユニットセンターというのがどういうところにあるかというのが、次にめくっていただきまして6ページにございますが、15地域の調査地区、市町村と、どういった大学、また研究機関がユニットセンターということになっているかということが書いてございます。
 1ページにお戻りいただきまして、このような体制で調査を進めるということでございまして、2.の最後の段落でございますけれども、この事業を実施することによって、子どもの健康に影響を与える環境要因を解明していく、そういった成果を子どもの脆弱性を考慮したリスク管理体制の構築につなげる、こうすることによって安心・安全な子育て環境の実現と少子化対策への貢献にもするだろうということであります。さらに、先ほど申し上げましたように、生体試料を長期保存するということもございましたので、ライフサイエンス分野における国際競争力の確保ということにも推し進むのではないかというふうに考えているところでございます。
 これまでの経緯でございますけれども、そもそもこういった子どもの環境保健に関して我が国として力を入れて取り組んでいこうということは、古くは平成9年の先進8カ国、G8の環境大臣会合において「マイアミ宣言」というものが出た。これは子どもの環境保健に関して先進8カ国が協力して一緒に取り組んでいこうということでございます。
 こういったものを受けまして、国際シンポジウムを開いたりして、我が国としてどういう対応をしていくかということをご検討いただいてきたわけでございますけれども、おめくりいただきまして、2ページにあるとおり、平成20年に「子どもの健康と環境に関する全国調査検討会」というものを設置いたしまして本格的な調査設計に入ったところでございます。
 さらに同年、パイロット調査を開始いたしまして、自治医科大学、産業医科大学、九州大学、熊本大学において、試行的に参加者の募集というものを行っていただいたところでございます。
 ここに記載ございませんけれども、北海道大学、東北大学において、独自に取り組んでおられるコホート調査のデータというものを使わせていただくということにしているところでございます。
 平成21年になりまして、22年度からの本格的な開始に向けまして予算要求を行ったということでありまして、その予算要求の過程で、例えば21年度に事業仕分けというのがございましたけれども、この中で「予算要求通り」というふうな評価をいただいた数少ない事業であったということでございます。また、総合科学技術会議の優先度判定というのがございますけれども、これにおきましても最高ランクである「S」判定というものをいただいたということでございまして、こういったこともございまして、平成22年度初年度におきましては約31億円の事業予算が確保されたということでございます。
 昨年に入ってからは、先ほどのユニットセンターの公募というのを1月に行いまして、また3月には基本計画を検討会において了承いただいたということでございます。
 4.最近の進捗状況でございます。
 年表風に書いてございますけれども、2ページの最後の行から各項目について詳しくご説明をしておりますので、これに沿ってご説明したいと思います。
 (1)ユニットセンターの公募・指定というのは、これは先ほどご説明したとおりでございまして、予定募集数15ユニットの約2倍の応募を得て指定をしたということでございます。
 また(2)といたしまして、先ほどエコチル調査の検討会というものを申し上げました。基本計画をご了承いただいたのはエコチル調査検討会であったわけでありますけれども、これを「企画調査委員会」という形で外部的な評価を行う委員会ということで改組いたしまして、実際の調査の運営に当たる運営委員会というのは、国立環境研究所のコアセンターの中に置くという、そのような内部ガバナンスと外部評価という、そういうふうな体制にしたということでございまして、企画評価委員会の名簿につきましても、資料の末尾に添付させていただいております。
 (3)として倫理審査、これは環境省として、環境省が行う疫学研究について「疫学研究に関する審査検討会」というところで倫理審査を行うということにしておりまして、これにつきましては昨年8月に「適」と、適切であるという、そういう判定を得たところでございます。
 さらに、国立環境研究所、または各ユニットセンター、大学の倫理審査というものも並行して受けていただいているということでございます。
 (4)参加者の募集・登録、我々はリクルートと呼んでいますけれども、参加者のリクルートの開始ということで、本年1月24日から準備のできた医療機関から順次募集・登録を開始しているというふうな状況でございます。
 (5)国際連携ということで、今月でございますが、2月2日、3日及び4日にエコチル調査国際連携会議というものを開催いたしまして、WHO(世界保健機関)、UNEP(国連環境計画)、また米国、デンマーク、韓国、あとこういった出生コホートのコンソーシアムである国際小児がんコンソーシアムというものがございまして、こちらの中心となっている研究者の方にも来ていただいたということでございます。
 (6)その他ということで、広報についてもさまざまな工夫をしておりまして、例えば、エコチル調査サポーター登録制度というのがございますけれども、一般の方々からエコチル調査のサポーターになりませんかということで募集をいたしまして、サポーターになっていただく方には、メールマガジンでエコチル調査の進捗などについて情報提供するというようなこともやっております。
 [2]エコチル調査とさい帯血バンクの両立についてという、ちょっと個別の問題でございますけれども、最近話題になったことでして付記しておりますけれども、これは「さい帯血バンク」といいますのは、白血病などの血液難病の治療のために、さい帯血、へその緒の血を移植する。へその緒の血というのは造血細胞がたくさん含まれるということで、そういった血液難病患者の治療に役立つということで、さい帯血を採取して保存するという、そういう事業が行われております。
 昨年12月に、エコチル調査でさい帯血を採取すると、「さい帯血バンク」に活用されるさい帯血が減るんじゃないかという、そういう懸念が表明されまして、日本さい帯血バンクネットワークのほうから要望書が提出されたところでございます。こういった問題提起を受けまして、我々全国の11のさい帯血バンクがあるんですけれども、重複しているところをこまめに回りまして対応について協議をしてきたということでございます。
 その解決策でございますけれども、第3段落にございます。さい帯血バンクに参加を希望する妊婦のさい帯血はエコチル調査に用いないという、そういう原則を説明いたしまして、今後ともさい帯血バンクへの影響が生じないということを確認しながら進めましょうということで調整を図ってきたという経緯がございます。
 エコチル調査については以上でございます。
 続きまして、(5)化学物質の環境リスク初期評価につきまして、ごく簡単にご説明をさせていただきたいと思います。
 これは、この部会の下にございます化学物質評価専門委員会、櫻井先生に委員長をしていただいておりますけれども、専門委員会におきまして取りまとめていただいているものでございます。
 第8次及び第9次取りまとめということでございますけれども、この部会の前回会合が1月でしたので、第8次の取りまとめが昨年3月末、第9次の取りまとめが昨年末12月末ということで、時期的なサイクルがずれましたので、2回分まとめてご報告ということでございます。
 1ページが第8次取りまとめということで、16物質について健康リスクと生態リスクの評価、7物質については生態リスクのみの評価ということで評価をいただきまして、さらに詳細な評価を行う候補として、健康リスク初期評価では2物質、生態リスク初期評価では2物質という判定をいただいたところでございます。
 2ページにおきまして、その生態リスク初期評価のみを行った物質につきまして、2物質について詳細な評価を行う候補という評価を行い、初期的な評価をいただいたということでございます。
 3ページが第9次取りまとめということで、昨年末に取りまとめていただいたものでございますけれども、これにつきましては、健康リスクと生態リスクの双方を対象とした14物質につきまして詳細な評価を行う候補として健康リスクについて1物質、過塩素酸ということでございます。また、生態リスク初期評価のみを行っていただいた7物質については、4ページにございますように2物質、アントラキノンと3,4-ジクロロアニリン、この2物質について詳細な評価を行う候補というふうな初期的評価を行っていただいたということでございまして、3ページに戻っていただきまして、(2)結果のところにございますけれども、これによってこれまで283物質の環境リスク初期評価が取りまとめられたということになっております。
 環境リスク評価室からの説明は以上でございます。

○早水環境安全課長 それでは、次に環境安全課のほうから、残りの資料につきましてご説明をさせていただきます。
 6番が、化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応-ExTEND2010-についてということでございます。
 めくっていただきまして、これは昨年も途中経過をご説明させていただきましたけれども、化学物質の内分泌かく乱作用に関する取組につきましては、SPEED'98、それからExTEND2010ということでこれまで取り組んでいたわけですけれども、近年、アメリカ、EUなどで化学物質の内分泌かく乱作用の評価を順次進めていく、もう試験法の開発から次のステップにいくという状況になってきておりまして、OECDでもそのような動きになっているということを踏まえまして、2.にありますように、環境省のほうで設置しております「化学物質の内分泌かく乱作用に関する検討会」などのご助言をいただきながらExTEND2005の取組状況のレビュー、それから今後の進め方の方針、検討、重点的に実施すべき課題の抽出などを進めてまいりまして、パブコメの結果も踏まえまして、今般新しい取組方針を取りまとめたということでございます。
 なお、検討会の座長は、本部会の北野委員にお願いをしておりまして、またこの部会から何名かの委員の方にも加わっていただいております。
 新しいExTEND2010の概要でございますが、基本的考え方、下にありますように、枠組みとしては、従来のExTEND2005というものを踏襲いたしますけれども、必要な改善を加えながら検討を発展的に推進するということで、特に[2]にございますように、最終的にはリスク管理というのを視野に入れて、評価手法を早期に確立して評価の実証を加速化する、ここに重点を置いていくということでございます。
 また、考え方として、引き続き生態系への影響について優先的に取り組みますけれども、健康影響についても視野に入れるということ、それから国際的な協力への参加、あるいは諸外国の動向の把握というものを続けていくということでございます。
 具体的な中身につきましては、概要として次の2ページに項目、それからフローが3ページに示されております。
 項目といたしましては、従来どおり野生生物の生物学的知見研究、基盤的研究という基盤的な部分、それから試験法の開発、評価の枠組みの確立、環境中濃度の実態把握、ばく露評価、作用・影響評価の実施、リスク評価、リスク管理、情報提供等の推進、国際協力の推進、大まかな枠組みは従来どおりでございますけれども、右側の図にもあります、色は少し濃くしているところですけれども、先ほど申し上げましたけれども、試験法の開発評価の後、評価の枠組みを早期に確立して作用・影響評価あるいは有害性評価といったものを実施して、この部分を加速化していきたいと考えております。
 左側の[4]にありますが、5年間で100物質程度を目途として検討対象物質の選定を行いまして、文献情報の信頼性評価、それから実際の試験、有害性評価等を加速化して推進していきたいと考えております。既に信頼性評価あるいは試験につきましては着手をしたところでございまして、これらの検討結果につきましては、先ほどの検討会のほうでご報告しつつ、あるいはご助言をいただきながら進めていきたいと思いますし、随時この部会のほうでもご報告をさせていただきたいと思います。
 なお、詳細につきましては、今日、対応方針そのものを別添の冊子としてつけておりますので、後ほどご覧いただければと思います。
 それから、次でございますが、水銀条約の制定に向けた取組についてということで、7番目の資料を用意させていただいおります。これにつきましても、昨年度の部会でもご報告させていただきましたが、その後進展がございましたので、改めてご説明をさせていただきます。
 めくっていただきまして、全体の流れが1ページにまとめておりますけれども、平成13年からUNEPでの水銀の汚染に関する検討が始められまして、一昨年、平成21年(2009年)2月に、UNEPの管理理事会におきまして条約の制定、それからそのための交渉委員会の設置、それからその交渉を2010年に開始しまして、2013年までの取りまとめを目指すということが合意をされたということでございます。
 先ほど、水俣病のところで出てまいりました水俣病犠牲者慰霊式の「祈りの言葉」でございますが、その中に実は、昨年5月の鳩山総理の「祈りの言葉」の中に、「水俣病と同様の健康被害や環境破壊が世界の他の国で繰り返されないよう、本条約の制定に積極的に貢献すること」、それから「条約の採択・署名のために2013年頃開催される外交会議を我が国に招致することにより、「水俣条約」と名付けたい」、この旨が表明をされたところでございます。
 それで、この条約、政府間交渉委員会、INC、インクあるいはアイ・エヌ・シーと呼んでおりますが、これにつきましては、第1回目が昨年6月にストックホルムで行われまして、交渉スケジュールにありますように、第2回目の委員会が千葉市で開催をされたということでございます。これにつきまして、次の2ページ以降にご説明をまとめておりますので、ご説明をさせていただきます。
 会議につきましては、今年1月24日から28日の5日間でございました。関連会合がその前の週末から始まっておりました。
 それで、約130カ国から代表、国際機関、NGOなど600名程度の方々が参加をされたところでございます。概ね事務レベルでの交渉でございます。
 場所は、千葉市の幕張メッセの国際会議場であります。
 本件につきましては、すべての交渉委員会を通しまして、ウルグアイのフェルナンド・ルグリスという人が議長をするということになっておりまして、我が国からは環境省、外務省、経産省の担当官が政府代表としては出席しております。また、NGOの参加もございましたし、各方面のオブザーバーということでかなりの数の方に傍聴といいますか出席をしていただいております。
 それから、具体的な議論は、今日の一番最後のページにつけておりますが、条約の骨子案といいますか、エレメンツと呼ばれるものが配られまして、これは第1回目の委員会での議論を踏まえて作成されたものですけれども、その骨子案をもとに、条約に盛り込むべき内容というものをどういうふうにするかという議論が行われたということでございます。
 なお、下にありますように、関連行事でございますが、今回、INC2を日本で開催するということについては、やはり水俣病のとかあるいは教訓、それを踏まえて、その後導入されました対策技術、あるいは政策といったものを紹介するということも非常に大きな役目ということで考えましたので、関連行事といたしまして、副大臣のあいさつ以外に地元の自治体の市長の方のごあいさつ、それから水俣病の語り部の方のお話というものを開会セレモニーあるいはサイドイベントで設置して世界の皆さんに聞いていただいたということでございます。
 また、小冊子「水俣病の教訓と日本の水銀対策」というものを今日資料でお配りしておりますけれども、前半で水俣病の経緯、そのときの教訓についてよかったこと、悪かったことも含めてご紹介をしつつ、後半には、それを踏まえた日本での水銀対策の制度あるいは技術といったものをご紹介するものを、これをつくりました。今日は日本語版をお配りしておりますが、英語版もあわせてつくりまして参加された方に配ったということでございます。
 また、国立水俣病総合研究センターのご協力をいただいて、参加者の毛髪水銀濃度測定というものもやっております。
 具体的な会議の中身は3ページでございますが、水銀の供給削減、あるいは利用の削減、貿易の削減、それから廃棄物の管理あるいは保管、それから大気への排出削減といった幾つかの内容について議論がされております。
 ※をつけました3つの分野につきましては、コンタクト・グループという少人数のグループをつくりまして集中的に審議がされたということでございます。
 我が国の基本スタンスといたしましては、先ほどの総理の言葉にもありますけれども、水俣病経験国として積極的に条約制定に貢献すること、それから、外交会議を招致して「水俣条約」と名付けたいということ。それから、枠組みとしては、できる限り多くの国が参加可能な国際的な枠組みこの構築を目指すということ。それから、基本的に水銀使用あるいは貿易を制限して、可能な場合には廃絶をするというのを基本的な考え方、枠組みとする。それから、排出削減については、いわゆるBAT/BEPと呼んでおりますが、最新の技術あるいは最良のカンコウというもので排出を削減するというのがスタンスでございます。
 なお、前回の部会でもご指摘がありましたが、余剰水銀の保管あるいは輸出、日本では水銀の利用が少なくなっておりますので、それが回収された水銀が余っているという状況で、それについて輸出しているということについての問題があるんじゃないかという指摘がされております。それに伴います、将来、輸出が減っていくということに伴う保管の必要性といったものについて引き続き検討が必要というふうに考えているところでございます。
 この会議の成果でございますが、下にありますように、2013年、日本から提案しておりました外交会議の開催につきましては、このINC2の場で了承をされまして、UNEPのほうでも決定をされたということでございます。
 それから、第2回でさまざまな議論が行われましたので、今回はエレメンツということで紹介されましたが、次回第3回にはUNEP事務局が条約のテキストを作成するということが合意されております。ですから、次回は各国のいろいろな意見を踏まえた、いわゆるブラケットといいますか、括弧書きにいろいろな案を並べたような条文案が出てくるということが予想されます。
 めくっていただきまして、参考1は、これまでもご説明しておるかと思いますが、国外、それから国内における水銀の利用・排出状況をお示ししております。
 国外におきましては、日本ではもう使われておりませんが、小規模金採掘あるいは塩ビモノマー、塩素アルカリといった製造工業過程にまだ使われているということ。それから排出量につきましては、アジアからの排出量が多くて、特に化石燃料の石炭などの燃焼に伴う排出が多いということ。
 それから、右側ですが、5ページは国内ですけれども、使用につきましては最盛時の200分の1、250分の1ぐらいまでは使用量が減っているということ。それから、排出につきましても、日本ではかなり大気汚染の対策が進んでおりますので、それに伴いまして水銀についても排出削減が進んでいるということをお示ししております。
 具体的な議論の中身につきまして、6ページ、7ページにまとめております。
 それぞれの項目について、上に一つ、二つポツがありますが、これが原案の骨子案でございまして、その下の矢印にありますのが議論の概要、本INCでの概ねの議論の結果ということでございます。
 幾つかポイントをご説明いたしますと、1の(3)水銀又は水銀化合物の国際貿易ということですけれども、貿易を保管あるいは処分、あるいは制限された用途、認められた用途だけに貿易を制限していくという方向性は基本的に一致をしております。ただ、そのための手法、あるいはどこまでの用途を認めるかということをさらに議論するということでございます。
 それから、水銀添加製品、あるいは水銀を使用する製造プロセスにつきましては、今使われております主要なものについてはもう製造し流通、販売を認めない。ただし、適用除外用途を置くという考え方でございます。このような考え方につきましては、基本的には一致をしておりますけれども、具体的にどういう規制手法をとるか、禁止リストをつくるのか、あるいは例外リスト、認めるほうだけのリストをつくるのかといったやり方、あるいは規制対象製品はどこまでにするのか、それから猶予措置をどういうふうに設けるかといったことについてはさらに議論をするということでございます。
 それから、国際的には非常に問題になっております人力小規模金採掘でございますが、これについても使用の削減、可能なら廃絶という方向性は一致しておりますけれども、国によっていろいろ事情も違うということで、また貧困問題などの社会問題ともつながっているということで、どのぐらい強く規制するかということはまだいろいろ議論があるということでございます。
 それから大気、水、土壌への排出につきましては、大気が基本的に越境汚染ということで条約の対象となりますけれども、やはり水、土壌についても水俣病のような問題があるということで、地域的な汚染ではありますけれども、条約には含むべきだということは一致しております。また、先ほど申し上げましたBAT/BEPというものを適用して排出を削減するということは基本的に一致をしておりますけれども、その内容はまだこれから議論ということと、排出量の多い国については、さらに削減目標の設定、あるいは行動計画の策定といったことがいいのではないかというのが原案だったわけですけれども、これは中国、インドなど新興国が反対をいたしまして、今後どうするかまた議論するということでございます。
 また、一番下にあります資金、技術支援につきましては、新しい資金を援助してほしいという途上国と、既存のメカニズムで活用すればいいんじゃないかという先進国とで少しまだ意見の対立があるということでございます。
 こんなような議論が第2回の交渉委員会で行われまして、1ページに戻りますけれども、次回第3回は今年10月にアフリカのブルキナファソまたはケニアで開催される予定になっておりまして、以下、2013年までに交渉がこのように予定されているということでございます。最後の外交会議は日本の開催が決定されたということでございます。
 私のほうのご説明は以上ですが、なお、参考資料として3と4は私どものほうで毎年実施しております環境モニタリングの化学物質環境実態調査の結果と、それから先ほどありましたが、PRTRの結果につきまして、モニタリング結果については昨年末、PRTRのデータについては昨日公表しておりますので、その結果をお配りしておりますので、後ほどご覧いただければと思います。
 長くなりましたが、以上です。

○佐藤部会長 どうもありがとうございました。
 ただいま7つのトピックについてそれぞれご説明いただきました。委員の皆様方にはお待たせしましたけれども、ご質問を受けたいと思います。
 浅野先生、時間の関係もあるでしょうから、どうぞ。

○浅野委員 2点申し上げます。
 まず、報告の(2)の石綿健康被害救済制度の指定疾病の追加についてでございますが、先ほど事務局からご説明がありましたように、小委員会でこのような答申を出させていただきました。
 なお、現在の救済制度の見直しについては、与党の公約で、労災とのすき間のない救済をはかるということとされていたことを契機にして諮問を受けたわけでございますけれども、やはり現行法の持っている法の枠組みとか、あるいは資金の拠出者の問題であるといったようなことを精査してまいりますと、現行法の仕組みが労災制度とはかなり違うということがだんだんはっきりしてまいりました。すなわち労災制度は、雇い主は、労働者が労働に従事しておられたことによって病気になったりけがをされた場合には、無条件で賠償を払わなくてはいけないという労働基準法の規定を前提にして制度ができているわけです。ですから、その辺のロジックが明瞭でありますけれども、特別法による救済の制度は、労働者ではなくて工場外の方々が被害をお受けになった場合、もう一つは、自らが経営者として働いておられてアスベストにばく露された方、こういう方々が対象になりますので、労災制度とは前提が違うということがだんだんはっきりしてまいりました。ということで、どこまで多くのご要望に応えることができるか、苦慮しながら議論しているところでございます。
 2点目でございますが、水銀条約について先ほどご説明がありました。ぜひ、政府には頑張っていい条約ができるようにやっていただきたいと思います。
 水俣には国立水俣病総合研究センターがございますけれども、今週の月曜日に研究評価の委員会がありました。研究所は大変いい技術を持っておられて、特に大気中の極めて微量な水銀を測定するという世界にも誇れるような技術がある。そして実際に測定をしておられるわけですけれども、驚くべきことに水俣の上空で結構メチル水銀の濃度が高い。場合によっては水域よりも高いのではないかという結果も出ている、もちろん微量ですから桁が違いますけれども、それにしても相対的に言えばそんな状況もあるようで、今後はさらに北部九州にまでモニタリングポストを広げて調べたいということも計画しておられるようですが、どうも原因はかなりはっきりしているようでありますので、先ほど規制強化に反対をしている国があるやとのご報告がありましたけれども、決して温暖化の問題だけではなく、こういう分野でも問題があるんだということをぜひ認識しておく必要があると思います。
 それから、国水研はPRが不足で、いい研究をしているにもかかわらず、皆さん謙虚でいらっしゃる。こういう機会にもできれば少しその研究内容についても報告する機会をつくり、資料を配るというようなことを研究所長にもお願いしてはどうかと思います。
 以上です。

○佐藤部会長 浅野先生、追加のご発言ありがとうございました。国水研もエンカレッジしていただいたので、ぜひその辺のところも考えていただければと思います。
 ほかの先生方からのご意見もいただきたいと思います。
 菅野先生。

○菅野委員 化審法の件ですけれども、ナノ、要するに元素ベースから、この前の会議ではCASナンバーベースになるというお話がちょっと聞こえて、そうすると、ナノマテリアルも一応CASがついている話になるんですが、ナノマテリアルはいつからどうされるのかという方針を環境省さんは考えておられるのかというの、それが第1点です。
 第2点は、カドミウムが一般化学物質に落っこちちゃったというのを環境省さんとしてはどうお考えになったかというの、これが化審法に関してです。
 それと、エコチルに関しては、ちょっと聞き落としたかもしれませんが、予算の関係でしっかりお取りになっているんですが、それを取り巻く研究体制ですね、要するに、サテライト研究というのがこういうのにはつきもののはずなんですが、そこの手当がないように聞こえたんですね。本来そういうのはサテライトでがっちり計画的にやられたらいいんじゃないかという印象を持ったものですから、その3点について。

○佐藤部会長 まず、和田室長からですか。

○和田化学物質審査室長 まず、私のほうからナノマテリアルの関係、大きく2つに分かれると思うんですが、1つは、化審法上の観点からということです。もう一つは、対策のほうの観点は後ほど安全課長のほうから。
 1点目のナノマテリアルの部分ですけれども、キャスナンバー云々ということもさることながら、ナノマテであるかどうかという意味では、化審法上対象になる場合とならない場合とあります。例えば、先生にご出席いただいた部分もあるかと思うんですけれども、3カ月前の余震ですと、フラレンの若干変形になったものが余震にかかって、そのまま本震にかかってということもございましたので、ナノマテリアルの中で化審法上の対象になるものは、別にキャスナンバーにかかるのでありますということがあります。ただ、単純にカーボンだけでできていて、従前の化審法上の新規化学物質に当たらなくてということになると、これまでの化審法上はなっていなかったという制約はあったかと思います。
 先にカドミウムの件があったかと思いますが、こちらのほうはもう既に審議会、小委員会などでも先生から既にご指摘を受けたところでございますが、一般化学物質の中に落ちてしまってということがある。これについては、法制度上のフレームワークは厳格でございますので、その上でどういう留意点が必要かということについてはよく見ていきたいなと思っておりますし、今特に優先評価化学物質の議論に入っておりますけれども、それとは別に一般化学物質の扱いについてのフレームワークの運用を今後どうしていくのかというなどの中でも、今ご指摘いただいたようなところも含まれて検討しているとは思っています。

○早水環境安全課長 ナノマテリアルについて若干補足をいたしますと、まだ知見が十分でない部分がありまして、日本だけではなくて各国においてもさまざまな取組が進められておりますし、OECDでも取り組まれております。
 我が国においては、環境省を含め各省庁からガイドラインといったもの、あるいは通達といったもので事業者に注意を促すというようなことを一応はしております。ただ、それをまとめる過程でやはりいろいろな課題、例えば環境中の挙動がよくわからない、あるいは試験法がまだよくわからないといった問題がありますので、そういった点について引き続き調査研究をして、また外国でもいろいろ規制についての検討もされているということなので、そういった情報の収集も進めながら、もう少し勉強していきたいと思っているところでございます。

○佐藤部会長 中杉先生、エコチルの話の後でいいですか。じゃ、エコチルの戸田室長、お願いします。

○戸田環境リスク評価室長 エコチル調査につきましてご説明いたします。
 私も説明が漏れましたけれども、調査の構成としまして3つの調査といいますか3つのレイヤーがございまして、全体調査と詳細調査と追加調査というのがございます。
 全体調査というのは、10万組すべてを対象とするもの、詳細調査というのは、そのうち5,000人なり1,000人なりというのを選んで行うものということで、この2つが環境省の予算で行うということになっておりまして、中心仮説、化学物質ばく露が幼児期の、化学物質ばく露が健康に影響を及ぼしているのではないかというこの中心仮説の検証のためのものということでございます。
 追加調査といいますのは、これは各ユニットでありますとか、関連する研究機関におきまして追加的に調査を行うということでございまして、この方途を使って、例えば、中心仮説には必ずしも含まれないけれども、例えば喫煙の影響をもう少し調べてみようでありますとか、または遺伝的要因をもう少し重点を置いて調べてみようとか、そういったことにつきましては追加的な資金をとっていただいて調査をするということでございます。
 例えば、我々の環境に関する研究総合推進費というのがありますけれども、そういったところにも追加調査の申請が出てきておりますし、また、厚労科研費でありますとか、いろいろなところでこういったコホートというのは一つの資源としてぜひとも各研究者の創意工夫でもって活用いただきたいということで波及効果があるのではないかというふうに考えておるところでございまして、こういった3つのレイヤーで行っているということでご理解いただきたいというふうに思います。

○佐藤部会長 中杉先生、ご追加の発言。藤井先生、お待ちください。

○中杉委員 菅野先生からのご質問に対して、環境省の和田室長のほうからお答えがあったんですが、少し補足しておいたほうがいいと思いますので、化審法の審査小委員会で取りまとめをしておりますので、その立場から。
 菅野先生が、今回の中で一般化学物質が落ちてしまったと、カドミウムがというご発言がありましたけれども、これは厳密に言うと正確ではない。今回は二監、三監の物質について、とりあえずこういう考え方でやりましょうという一つのスキームの中でやった中で優先評価化学物質には今回は算定されなかったということでございます。ですから、一般化学物質に落ちてしまったという、そういう表現をするのかどうかわかりませんけれども、今後の作業の中でどうするかというのはこれからの議論だというふうに私は考えております。

○佐藤部会長 追加のご発言ありがとうございました。菅野先生、よろしゅうございますか。
 では、お待たせいたしました。藤井先生、どうぞ。

○藤井委員 3つあります。水俣関連、エコチル、それから水銀条約。
 水俣関連の2ページのところの3.その他のところに水俣病に関する調査研究というのがありますが、あまりにも漠としていて和解、そして保証金など動いていることを承知している中で、水俣病に関する調査研究というのが本当に重要だというふうに思っているんですが、そこの内容のこのようなことを大体こんな人数でというようなことがわかりましたら教えてください。
 それから、エコチルについては、98年のマイアミ宣言以来、本当にこれが動くことを期待していましたので、この動きにエールを送りたいと思います。
 そんな中で、今年度は8,000人ということで、まだ1カ月ぐらいしか経っていませんが、どのぐらいの対象の具体的な数字が見えたのかというのと、3ページにありますエコチル調査サポーター登録制度、ここにサポーターとして登録していらっしゃる方たちは、どのような方たちが手を挙げていらっしゃるかということをお聞かせください。
 もう一つ、最後は水銀条約ですが、3ページに余剰水銀の保管と輸出問題、ほかにもありましたが、我が国は本当に水銀の使われ方が少なくなったということで、余剰水銀をどうするかという話はこの委員会の中でも毎年出てきたお話だと思います。そこで、この二、三年でもいいですが、我が国はまだ輸出しているわけで、どのぐらいの量が輸出されているか、そこをお聞かせいただきたいと思います。
 以上3点です。

○佐藤部会長 順番にお願いいたします。特対室長から。

○冨澤特殊疾病対策室長 健康調査でございますけれども、大体社会的なものと、それから自然科学的なものはうちのほうでやっております。
 社会的なものにつきましては、住民の方々の意識というんでしょうか、水俣病で持っている意識の調査というものを先生方にやっていただきたいと考えております。
 それから、あとは自然科学的なものにつきましては、水銀が人間の身体、体の中でどのような影響を及ぼすのか、レセプト等の関係、そういうような関係の調査を行っていただきたいと考えております。
 それから、国水研においては、先ほど浅野先生からもご意見ありましたように、大気中に水銀がどのぐらいあるのかとか、あるいは、こちらはちょっとダブっておりますけれども、やはり水俣病に対する発生に関する自然科学的な調査というようなことをやっていただいております。
 以上です。

○佐藤部会長 では、戸田室長。

○戸田環境リスク評価室長 エコチル調査につきましては、サポートありがとうございます。リクルート数ですけれども、8,000人というのは、実はこれは1月の最初からリクルートを開始するとして8,000人ということで予算的な説明としては8,000人と申し上げておりますけれども、開始できたのが1月24日でございまして、またすべての医療機関において24日に開始できたわけではないということでございまして、この辺は少し修正していかなければいけないかなというふうに思っておるところでございます。今のところ何人登録されたかというのは、実は難しゅうございまして、データシステムに登録されたという人を2月17日時点で集計した結果はまだ600人でございます。これは10万人を3年間、約1,000日で割りますと1日100になりますから、600人というのは明らかに少ないんですが、これは例えばデータシステムに登録されたというものですから、また紙で積んであるものもありますし、その辺1月24日に始まったばかりですので、しっかりとまだ取りまとまっておりません。この辺につきましては、何人登録できましたというふうな情報を一般の方々に流すことができるように体制を今相談をしているところでございますので、いましばらくお待ちいただきたいと思います。
 サポーター登録につきましては、これは、例えばプロレスラーのジャガー横田さんとか、そういった方にお出ましいただきまして、キックオフイベントというのをやりました。妊婦さんの講読している雑誌に記事を書いていただいたりしていまして、そういった雑誌の読者の方々が多いのかなというふうに直感的に思っておりますけれども、まだサポーター登録につきましてもそんなに周知度がございませんで、まだ数百人の程度でございますので、ぜひとも大々的にもう少し宣伝をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

○佐藤部会長 では、早水課長。

○早水環境安全課長 すみません、輸出につきましては、今正確な数字は手元にございませんが、大まかな数字で言いますと、大体平均的には100トンぐらい。実はこれ、変動が結構年によってございまして、多分水銀の値段とか、あるいは需要とか、そういったものでも変わってくるらしいのですが、幅としては50トンから250トンぐらい、ここ数年間、そんな値だというふうに把握しております。終了後、正確な数字がわかりましたらまたご連絡したいと思います。

○佐藤部会長 ありがとうございました。藤井先生、よろしゅうございますか。

○藤井委員 サポーター登録のリーフレットなんかあったら、ぜひ。ホームページに出ているでしょうか。

○戸田環境リスク評価室長 出ておりまして、お渡しいたします。

○藤井委員 すみません。

○佐藤部会長 紙の形であったら、ぜひ、ここでも配付させていただいたらよろしいんじゃないですか。ありがとうございます。
 ほかにどなたか、ご質問。大塚先生、どうぞ。

○大塚委員 2点ほど申し上げたいと思います。
 1点は水銀条約に関してですけれども、若干お手伝いさせていただいていますが、今回の会議でまた一段と進展したことを大変よかったと思っています。
 1つだけ感触をお伺いしたいんですが、7ページのところの大気の対策について、さっき浅野先生からもお話があったところにたまたま重なりますけれども中国とかインドとかがこの条約を最終的に批准するかどうかというのも気になるところではありますが、その点を含めて感触を、若干教えていただけるとありがたいと思います。削減目標の設定までしてもらったほうがいいし、してもらわないと困るところがあると思いますし、この点は一つのポイントになると思うんですけれども、批准の可能性についての感触を教えていただけるとありがたいというのが1点でございます。
 それからもう一点は、非常に細かい点で恐縮ですけれども、化審法のほうで、資料3の(3)[3]の4ページのところですけれども、先ほど優先評価化学物質相当になったという第一種監視化学物質が75とかの話をしていただきましたが、第一種監視化学物質が75、第三種監視化学物質が20が優先評価化学物質相当と判定されていて重複ありと書いてあるんですけれども、この重複ありというところをご説明いただけるとありがたいと思います。
 以上です。

○佐藤部会長 まずは早水課長からお願いします。

○早水環境安全課長 特に中国、インドですが、もちろん条約の交渉をすることと、2013年までは取りまとめを目指すというもともとの決議に賛成をしてこの条約交渉に参加をしておりますので、そういった意味で、国際的な条約をつくるということには賛成をして参加をしているということでございます。
 実際の発言ぶりなどでございますが、中国は非常に幅広い水銀の使用がございまして、いろいろ使われていて、また石炭火力などからの排出も大きいという状況になっております。そういった点を踏まえて、難しいということを言っております。非常に慎重な言い回しで、一生懸命やっています。だけど、いろいろ難しいんですというような言い方を全体にはしております。ただ、大気の排出については、原案としては2段階にしまして、一般的にはBAT/BEPを適用して、あるXトン以上の排出量の国に対しては目標を設定して行動計画を策定しなさい、もちろんどんな目標をつくるかとか、そういったことまではおそらく各国に任せるということなんですけれども、やはりこれからエネルギーの需要が伸びていく中で、要するに、水銀を下向きに削減するような計画なり目標なりというのは無理だということで、中国、インド、南アフリカなど新興国が軒並みこの第2段階の対策には反対をしたということでございました。
 それから、インドについては、あちこち使っているというよりも、石炭火力が中心ということでありますけれども、ボランタリーな取組にしてくれということを強調しているという状況でございます。

○和田化学物質審査室長 次が化審法のところでご質問あったところでございますけれども、まず1件、正確に申し上げますと、いわゆる二監75物質、三監20物質、指定ではなくて、今の段階で判定されたという段階です。したがいまして、3月末までに指定行為を行って、この4月1日からの施行時点で届け出をしていただくというカテゴリーになるというものです。
 それから、その上で重複ありと書いてある部分があるんですけれども、これはもともと二監、三監でも重複しているものがありまして、二監にもなっているし、三監にもなっているというものがあった場合に、それそのものが片方の観点、また両方の観点いずれか優先評価化学物質になるという物質があるということでございます。
 中杉先生、もし補足があれば。

○佐藤部会長 中杉先生、よろしいですか。

○大塚委員 ちょっといいですか。さっき95物質とおっしゃったので、そうすると、95物質ではないということになるわけですか。

○和田化学物質審査室長 そうです、物質の単位で、こうこう丸々とかいうと、もっと少ない、重複しているものがありますので。

○大塚委員 そこが気になったのでお伺いしたんですけど。

○佐藤部会長 数的には少なくなっているということでよろしいわけですね。大塚先生、よろしゅうございますか。

○大塚委員 はい。

○佐藤部会長 お待たせいたしました、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。
 それでは、3点ほど、水俣病と化審法とエコチルで1つずつ質問させていただきたいんですが、水俣病の対策の資料の1ページのところに、現状で3つ位置づけられて、その3番目に、水俣病発生地域の地域づくり対策というふうにあります。これについて少し詳しく伺いたいんですが、実は私、環境省や水俣市が連携して開催、準備をされた水俣で地域づくりの会合に参加をさせていただいたことがあるんですけれども、こうやってきちんと位置づけられているということは、目標とか具体的な方針とかあると思うので、その辺をもう少しご説明いただければありがたいなと思います。
 次は化審法なんですが、関連しているかどうか教えていただきたいんですが、今この1ページの下のリスク管理の紫の[8]、[9]、この辺を拝見していると、いわゆる事業者の方の化学物質に関する表示制度の徹底などもかなり含まれているところかなと思うんですが、2000年代の初めのころ、GHSの表示を国連が世界に勧告を出したときに、日本政府も積極的に取り入れるというふうに方針を出されたと思うんですが、事業者向けの表示はかなり変化してきていますけれども、消費者の身近な製品までなかなかいかないというのがずっと気になっておりまして、その辺のところはどういうふうにこれから考えていくのか、この中で何かそういうことが期待できるのかというあたりを教えていただければと思います。
 3番目に、エコチル調査なんですが、私もこれは大変重要だと思っておりますので、頑張って予算も獲得してやっていただきたいと思うんですが、今日この説明を伺いながらふと思ったんですが、これだけきちんと予算が確保されて十何年間続いていくと、だんだん広報という段階から情報を適切に説明してほしいとか、情報公開してほしいとか、やはりそういう社会の目というのが変化してくるという状況があると思います。倫理委員会も参加させていただいていますので、今の段階では、個人情報保護とか、倫理のことが大事ですが、もう少したつと、それを大事にしながらどうやって状況を情報公開していくかとか、社会全体にそれをきちんと説明していくかみたいなところに変化していくということを感じました。今は発信するのが大事な時期ですが、その辺もぜひ準備しながら進めていただきたいと思いました。よろしくお願いいたします。

○佐藤部会長 それでは、冨澤室長から。

○冨澤特殊疾病対策室長 まず1点目のご質問でございます。目標でございますけれども、2点ございます。1点目は、2行に書いてございます医療・福祉対策の充実、それからもう一つは、後ろのほうに書いてありますけれども、水俣病発生地域の再生・融和(もやい直し)この2つが目標でございます。
 具体的には、医療・福祉対策につきましては、例えばリハビリのための施設をつくって、そこに来ていただいてリハビリをしていただくというようなことをまず一つやっております。それから、もう一つは医療施設、例えば明水園というような医療施設がありますけれども、そこにショートステイのような設備を設けるというようなことで医療・福祉対策、例えばこういうことをやっているということでございます。
 それから、もう一点の目標でございますが再生・融和、いわゆるもやい直しでございますけれども、こちらのほうでは、例えばお祭りを通じて患者さんとそうじゃない方の方々の融和を図る、あるいは語り部の方々を募って、語り部の方に手を挙げていただいていろいろなことを発信していただくというようなことで地域の再生・融和というようなことを図っているということでございます。
 大体以上でございます。

○瀬川企画課長 先生言われたまちづくりという観点から、水俣市がかなり大規模な検討会を設けております。実は、環境省もこれからは胎児性患者さんの支援ですとか、あるいはまちづくりということが非常に大切だということで、我々も積極的に支援をしておりまして、去年から具体的な検討を進めてきております。今計画づくりを進めているんですが、それがいつごろ定まって、具体的に何が動くかというのは、まさに検討中でございますけれども、市中心に、まさに先生言われるような具体的な体制をつくって動いているということのご報告をさせていただきます。

○佐藤部会長 次は、和田室長。

○和田化学物質審査室長 次は化審法の部分で、フローチャートの部分の表示の関連でというところであったと思いますが、化審法の観点からだけ申し上げますと、実はそこに取り扱い事業者に対するというキーワードに表れていて、そういう意味では、若干限定的で、通称、我々の世界ではBtoBと言っているんですが、いわゆる取り扱い事業者が例えば原料を確保して買ってくれる次の業界とか、そういうような観点での表示義務について今般表示義務化されたという部分がございます。多分、先生のご質問の部分はGHSの観点、それからBtoCみたいな観点という部分かと思いますが、そちらのほうについては安全課長のほうから。

○早水環境安全課長 GHSは各いろいろな省庁にまたがるということで、関係省庁が集まった連絡会議などもやっております。それで、日本はただ義務的にというよりは自主的にということで進めていこうということで、政府としては例えば、実際に分類と表示と両方がセットになっておりますので、まず、分類をきちっとして、それを踏まえて表示を促そうということで、国のほうで分類をちゃんとやってそのデータを公表するということをしております。それから、JISの中にGHSを入れていくということも今しております。それを踏まえて、最近幾つかの業界団体が、たしか塗料工業会と、あと石けん洗剤工業会だと思いますが、GHSを商品につけるということを導入されたと聞いております。まだ一部でありますけれども、政府としてもそういった消費者製品にも今後つけられるように、できればいろいろ促していきたいと思っております。

○戸田環境リスク評価室長 エコチル調査でございますが、当然これだけ巨額の税金を使わせていただくわけですので、透明性の確保というのは非常に大事だということは承知しておりますが、恐らく崎田委員のお話は、結果が出てきたときにどういうふうにこれをコミュニケーションしていくんだという課題かと思います。これは確かに疫学調査の共通の課題でございまして、エコチル調査においてもエコチル調査運営委員会、また広報コミュニケーション専門委員会というのがございます。そういった経験のある先生方に集まっていただいて、コミュニケーションのあり方ということについては大きな課題になっていこうと思いますので、検討してまいりたいと思っております。

○佐藤部会長 崎田先生、よろしゅうございますか。
 ほかにどなたかご発言ございますでしょうか。特にございませんでしょうか。
 そうしたら、ちょっと時間よりも早いんですけれども、この会議を閉めさせていただいてもよろしゅうございますか。
 それでは、ご熱心なご討議どうもありがとうございました。また今後も環境省におかれては、今日のいろいろ出た話を役立てていただければというふうに思います。
 それでは、企画課長のほうにお返しいたします。

○瀬川企画課長 どうもありがとうございました。
 事務局から1点でございます。本日の議事録につきましては、私どもで原案を作成いたしまして、委員の皆様にご確認をいただいた後に環境省のホームページに掲載する予定でございます。どうぞよろしくお願いします。
 どうも本日はありがとうございました。

午前11時18分閉会

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