中央環境審議会環境保健部会(第42回)議事録

午後4時00分開会

○小森環境保健企画管理課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第42回中央環境審議会環境保健部会を開催いたします。

 環境保健企画管理課長の小森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。議事の開始まで進行を務めさせていただきます。

 委員の皆様におかれましては、ご多忙のところご出席いただきまして誠にありがとうございます。この会議は公開で開催いたしております。

 また、議事に入ります前の冒頭のみ、カメラ撮影を許可しているところでございます。傍聴いただいている方々には、傍聴券に記載させていただいております留意事項をお守りいただけるよう、よろしくお願いいたします。

 環境保健部会委員及び臨時委員は28名いらっしゃいますが、本日は25名のご出席をいただいているところでございます。定足数に達しておりますので、本部会は成立いたしておりますことをご報告申し上げます。

 まず審議に先立ちまして、委員の異動について、ご報告を申し上げさせていただきます。

 資料1、中央環境審議会環境保健部会名簿をご覧いただけますでしょうか。資料につきましてはタブレットのほうに入ってございますけれども、資料1につきまして、2月に行われました中央環境審議会で改選がございました。大塚直委員が新しい部会長に指名されていらっしゃいます。また、同日に菅野純委員が退任され、青木康展委員が任命されているところでございます。5月31日付で臨時委員の成田睦夫委員が退任され、末次稔委員が任命されていらっしゃいます。また、6月30日付で河上豊委員が退任され、新たに小川喜弘委員が任命されております。

 さらに、前回開催以降、事務局側に人事異動がございましたので、ご紹介させていただきたいと思います。

 まず、部長の田原から、よろしくお願いします。

○田原環境保健部長 環境保健部長の田原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 続きまして、安全課長でございます。

○太田環境安全課長 環境安全課長の太田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 それから石綿室長。

○長谷川石綿健康被害対策室長 石綿健康被害対策室長の長谷川でございます。よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 それから化審室長でございます。

○柳田化学物質審査室長 化学物質審査室長の柳田でございます。よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 以上でございます。

 続きまして、資料を確認させていただきたいと思います。

 資料は環境負荷低減の観点から審議会のペーパーレス化の取組を推進しており、お手元にございますタブレット端末の中に入ってございます。もし何か不具合のある場合がありましたら、事務局のほうにお申しつけいただければと思います。

 また、傍聴に来られた皆様につきましては、傍聴券にてお知らせしていますとおり、ノートパソコンやタブレット等で環境省ウエブサイト上の資料をご覧いただくか、お近くにスクリーンがございますので、そちらのほうをご覧いただければと思っております。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 今回の資料につきましては、原則、全て公開とさせていただいております。また本部会終了後に発言者名を示した議事録を作成し、委員の皆様方にご確認いただきまして、ご了解いただいた上で公開させていただきたいと思っております。

 ここで、事務局を代表いたしまして、環境保健部長から挨拶を申し上げます。

○田原環境保健部長 改めまして、環境保健部長の田原でございます。

 委員の皆様には、大変お忙しい中、環境保健部会にご出席を賜りまして御礼を申し上げます。また、この度、部会長にご就任いただきました大塚先生、ありがとうございます。また、新たに委員にご就任いただいた各先生におかれましても、この場をかりて御礼を申し上げます。

 本日は私自身にとっても、部長着任後、初めての環境保健部会というふうになります。この部会でご議論いただく議題は、いずれも環境問題の原点ということでございます。我々事務局といたしましても、真摯に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。本日、議題が大きな項目として四つほどございます。そのうち、(1)~(3)の議題につきましては、これからこの部会で議論を、あるいはご審議を始めていただく案件でございます。それから(4)報告事項につきましては、昨今の環境保健行政につきますトピックスにつきまして、4件ほど用意しているところでございます。いずれにつきましても、忌憚のないご意見を賜れればと考えております。

 最後になりますが、当部会におきましても、部会長並びに委員の先生方のご見識を賜りながら、よりよい環境保健行政を進めてまいりたいと考えております。本日も幅広い視点から活発なご議論をしていただきたいというふうにお願い申し上げまして、冒頭の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 カメラ撮りをされている場合はここまでにさせていただきます。ご了承ください。

 それでは、ここからは大塚部会長に議事進行をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○大塚部会長 新たに部会長に就任することになりました大塚でございます。

 伝統のある保健部会の部会長を務めさせていただくことに、身の引き締まる思いでございます。ときは令和の時代に入りましたが、専門家を初めとする先生方にご参加いただきまして、平成の時代から積み残された課題、さらに新たな課題に向けて取り組んでいきたいと思っております。前部会長の岡田先生をしっかり引き継いでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 以上、簡単ですが、私の挨拶とさせていただきます。

 では、審議に先立ちまして、私から部会長代理を指名させていただきたいと思います。

 中央環境審議会令では、部会長が部会長代理を指名することとなっておりますので、白石委員にお願いしたいと思います。白石委員、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、議題に移らせていただきます。

 まず、議題1につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○櫻井化学物質審査室長補佐 化学物質審査室の櫻井と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は座って説明させていただきます。

 議題の一つ目でございますが、POPs条約、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、通称POPs条約と申しますが、こちらの新規対象物質がございますので、化審法第一種特定化学物質への指定について、ご説明をさせていただきます。

 資料につきましては、資料2-1と2-2が本案件についての資料でございます。資料2-2のほうでは諮問と付議の文章をつけてございますが、本日は時間がございませんのでご説明は割愛させていただければというふうに思います。

 それでは、資料2-1に沿ってご説明させていただきます。

 資料の2ページ目、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、POPs条約のご説明でございます。

 まず、POPsという物質につきましては、この条約においては四つの該当性基準というものがございます。一つ目、毒性があり、二つ目、分解しにくく、3、生物中に蓄積され、4、長距離を移動する物質ということになってございます。こういった物質につきましては、一カ国にとどまらない国際的な汚染防止の取組が必要な物質といたしまして、条約の対象物質として掲げられてございます。こういった物質につきましては、汚染防止のため、国際的に協調して廃絶、削減等を行う物質というふうにされてございます。

 続きまして、2ページ目でございます。

 この条約に基づいて各国が講ずべき対策といたしまして、主に幾つか挙げさせていただいてございます。

 まず一つ目でございますが、この条約は附属書が幾つか分かれておりまして、各附属書に化学物質が掲載されておるのですけれども、附属書Aに掲載されている物質につきましては、製造・使用を禁止という措置になってございます。

 二つ目、附属書Bに掲載されている物質につきましては、製造・使用の制限でございます。

 3点目、附属書Cに掲載されている物質につきましては、非意図的生成から生ずる放出を削減ということになってございます。

 そのほか、4.その他の措置といたしまして、廃棄物の適正管理及び処理ですとか、国内実施計画の策定、またモニタリング等々が規定されておるということでございます。

 続きまして、4ページ目でございます。

 条約に物質を掲載するということに当たりまして、ある程度、専門的な、技術的な内容を議論する場というものが設けられてございます。それが残留性有機汚染物質検討委員会、通称POPRCというふうに呼ばれてございます。このPOPRCというものが毎年、1年に1回開催されてございまして、条約自体のCOP、締約国会議が2年に1回開催されておるということでございます。

 このPOPRCは直近ですと13回目のPOPRCが2017年に開催されまして、その場でジコホルについて附属書Aへの追加を、この委員会として勧告することが決定されました。

 続きまして、POPRC14回目でございます。これが昨年度、2018年に開催されまして、そちらでペルフルオロオクタン酸、PFOAと呼ばれておりますが、それとその塩及び関連物質について、附属書Aへの追加をCOPに勧告することを決定したということでございます。

 次回が今年度、また別の物質についての議論がなされるということになってございます。

 こういった議論を受けまして、2019年、本年4月~5月にかけて開催されたCOP9におきまして、ジコホルとペルフルオロオクタン酸とその塩及びPFOA関連物質、この二つの物質群につきまして、附属書Aへの追加というものが決定されたということでございます。

 ページをめくっていただきまして、それぞれの物質についてのご説明が6ページに掲載してございます。ジコホルについては、主な用途としては殺虫剤でございまして、ペルフルオロオクタン酸とその塩及びPFOA関連物質につきましては、主な用途といたしましてフッ素ポリマー加工助剤ですとか界面活性剤、泡消火薬剤の中に含まれているといったような状況でございます。

 それぞれにつきまして、エッセンシャルユースの要否が検討されました。ジコホルについてはエッセンシャルユースの規定はなしということになってございます。

 もう一つのPFOAとその塩及び関連物質につきましては、6ページ目の表の右側に書いてございます用途が適応除外として規定されてございます。例えば、エッチングプロセスですとか、あるいはフィルムのコーティングですとか、医療機器ですとか、あとは繊維製品の撥水、撥油剤ですとか、泡消火薬剤、あと医薬品の製造を目的としたPFOBの製造のためのPFOIの使用ということになってございます。

 次のページからは、こういった条約における対応を踏まえまして、我が国内でどのような措置をするのかというご説明でございます。

 化学物質審査規制法、これがPOPs条約の国内担保法の一つになってございます。

 化審法について簡単にご説明させていただきますと、昭和48年に制定された法律でございまして、主な規制措置としては大きく分けて二つございます。一つ目は、新規化学物質について、国内に上梓される前に国が審査を行うというもの。もう一つが、既に国内に出回っている化学物質について、リスクを判断して必要な規制を行うというものでございます。

 これは現在、化審法につきましては現在、国による直接規制ということで、審査ですとか立入検査については国が直接行い、新規化学物質の審査等、既に出回っている物質のリスク評価につきましては、審議会で先生方のご意見をいただきながら議論していただいているというものでございます。

 ページをめくっていただきまして、8ページ目でございます。

 POPs条約を受けた国内担保措置といたしましては、化審法の中で第一種特定化学物質という物質を指定しまして、それに対する規制措置というものをしてございます。化審法の中で第一種特定化学物質にどういうものが指定されているかと申しますと、難分解性、高蓄積性、人または高次捕食動物への長期毒性がある物質ということになってございます。

 具体的な規制措置といたしましては、製造・輸入の許可及び使用の制限とありまして、これはエッセンシャルユースが認められるものだけが、許可を受けた場合に製造・輸入ができるんですけれども、基本的には原則、製造・輸入がほぼ禁止されるというようなイメージで考えていただければというふうに思っております。

 そのほか、第一種特定化学物質が使用されている製品の輸入を制限するですとか、いろいろな技術上の基準を定めて、その順守義務がかかっているですとか、そういったような措置が定められてございます。

 こういったことを踏まえまして、今回、POPs条約の附属書Aに掲載が決定されましたジコホルとPFOAとその塩及びPFOA関連物質のそれぞれに対しまして、第一種特定化学物質への指定及びそのほかのいろいろな規制措置について、化学物質審査小委員会においてご審議いただきまして、その結果を踏まえて、第一種特定化学物質の指定等の必要な措置を講じていくということで、現在は考えてございます。

 ページをめくっていただきまして、国内対応、国内担保措置の今後の予定でございます。

 今月4日に諮問と、あと付議、この二つが行われました。本日、7月22日に本部会でご説明させていただいております。2日後、7月24日に化学物質審査小委員会を開催させていただきまして、そちらで審議のほうを開始したいというふうに考えてございます。また、例年のスケジュールの目処ですと、輸入禁止製品ですとか技術上の基準等々についての審議は、今年秋を目処に審議する見込みであるということでございます。来年度、令和2年に化審法の政令のほうを改正いたしまして、第一種特定化学物質への指定等々、必要な措置の施行ということで考えてございます。

 冒頭の説明は割愛させていただきましたが、ページをめくっていただいて、資料2-2が諮問文でございます。環境大臣のほうから中央環境審議会の会長のほうに諮問させていただいてございます。

 2ページめくっていただきまして、中央環境審議会の会長様から環境保健部会長のほうに付議がされているという状況でございます。

 以上でございます。

○大塚部会長 どうもご説明ありがとうございました。

 それではご質問、ご意見がございます方は手元のネームプレートを立てていただければと思います。

 では、赤渕委員どうぞ。

○赤渕委員 ご説明どうもありがとうございました。

 つまらないことで恐縮でございますが、今回対象になるのはジコホルと、あとPFOA及びその塩、関連物質ということで、前者は多分、一つの物質ということかと思うんですけれども、後者のほうは大体、トータルして何物質ぐらいが該当することになるのでしょうか。教えていただければと思います。

○大塚部会長 事務局のほう、お願いいたします。

○櫻井化学物質審査室長補佐 ご質問ありがとうございます。

 ジコホルについても、オルトパラ体とかパラパラ体とか、少し光学異性体等々があるんですけれども、実はご指摘のPFOAとその塩及びPFOA関連物質、特に関連物質については網羅的にここまでが関連物質だという定義が条約の中でもできなかったものでございます。条約に勧告したPOPRCのほうで非網羅的なリスト、最低限これは含まれるというリストをつくりました。その中に含まれているのは数十オーダー程度なんですけれども、そのほか、OECDが出しているリストですとか、あるいは各国のほうがつくっているリスト等々も踏まえますと、もしかしたら数百オーダーになる可能性もあるということで、実は今回のPFOA関連物質の指定ですとか製品の指定に当たりまして、その辺りは少し技術的な課題があるというふうに思ってございます。

○大塚部会長 よろしいでしょうか。

 ほかにはいかがでしょうか。

 浅野委員、お願いします。

○浅野委員 これはエッセンシャルユースについて例外を認めることになっておりますが、我が国の国内での状況はどうでしょうか。

○櫻井化学物質審査室長補佐 ご質問ありがとうございます。

 我が国においては、資料の6ページ目を見ていただきますと、表の一番下に書いてございます、医薬品の製造を目的としたペルフルオロオクタンブロミド、PFOBの製造のためのペルフルオロオクタンヨージド、PFOIの使用、この辺りが国内において必要なエッセンシャルユースではないかということで現時点では考えてございます。ただ、先ほどもご質問がありましたとおり、関連物質がどこまでなのかですとか、そういったことにも当然影響してきますので、もう少し国内の実態については精査が必要ではないかというふうに考えてございます。

○大塚部会長 ありがとうございました。

 ほかにはよろしいでしょうか。

 じゃあ、崎田委員どうぞ。

○崎田委員 今のお答えの確認なんですが、医薬品などのもの以外に関しても現在は使われているということなんでしょうか。それとも、もう今も、現実にはかなり自粛されているという、そういう理解なんでしょうか。ちょっと伺えればと思います。

○櫻井化学物質審査室長補佐 ご質問ありがとうございます。

 我が国内では大分、代替が進んでいる物質でございます。一部、まだ今この時点では使われている可能性があるかもしれないというものはあるんですけれども、それについても条約への対応として、各国が対応しなければならない期限までには確実に使用をストップするということで事業者さんからもお話を伺っておりますので、我が国で今後、確実に今のところエッセンシャルユースとしての指定が必要だという情報を得ているのはPFOIの使用、この部分だけでございます。

○大塚部会長 ほかにはよろしいでしょうか。

 じゃあ、崎田委員どうぞ。

○崎田委員 すみません。POPs条約の大きな流れの中で、日本できちんと対応する検討を進めていただくというのは、やはりしっかりやっていただければありがたいなというふうに思っています。

 私が今、手を挙げたのは、最近、使わないようにするというだけではなくて、これまでの歴史の中で使ったものが、やはり蓄積性と難分解性で、水域などに、地下水などにかなり残留というか蓄積しているところもあるのではないかというような報道もあったり、それはPFOSとか、あっちのほうもですけれども、かなりそういう、これまで使われていたものの環境の中でのことが関心を呼んでいるのではないかなと思いますので、その辺に、今回の趣旨はあれですけれども、そういう点に関しても少し、今まで以上に関心を持っていただければありがたいかなというふうに思っています。

 特に、今回のPFOAだけではなくPFOSのほうなどでも、いわゆる海外で環境基準というか規制値ができたりとか、いろんな動きもあって、かなり関心を持っているような方々も増えてきて、私も質問されることが、実はこのごろあるものですから、そういう意味で、少しそういう方面に関しても視点を持っていただけばありがたいかなというふうに思います。よろしくお願いいたします。

○大塚部会長 よろしいでしょうか。

○柳田化学物質審査室長 ありがとうございます。

 我々といたしましては、本日といたしましては、今後、化審法のほうで規制していくというところはやっていきたいと思います。一方、崎田先生がご指摘のとおり、過去にあったものが環境中に残っているというところになりますと、環境省の別部局のほうにもなりますので、そちらとまた連携をとりながら、相談等をしながら、対応を進めていければというふうに考えております。

○大塚部会長 ほかにはよろしいでしょうか。

(なし)

○大塚部会長 では、ありがとうございました。

 それでは小委員会における検討状況につきましては、また部会でもご報告いただきますよう、お願いいたします。

 続きまして、議題の2につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○太田環境安全課長 環境安全課の太田でございます。私も座ってご説明させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 議題2につきましては、お手元のタブレットの資料3-1~3-4に基づきまして、ご説明させていただきたいと思います。

 6月28日に答申いただきました今後の化学物質環境対策の在り方についての概要及び同答申を踏まえ、7月1日付で環境大臣より中央環境審議会に諮問し、同日付で環境保健部会に付議されましたPRTR等対象物質の見直しを目的としたPRTR対象物質等専門委員会の設置について、議題2の説明の中でご紹介させていただきたいと思っております。

 それではお手元の資料3-1、1枚おめくりいただきまして、1ページ目をお開きいただければと思います。

 1ページ目にはPRTR制度の概要について説明させていただいておりますけれども、本制度はご承知のとおり、平成11年度に制定されました化管法に基づき導入された制度でございまして、その目的は事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境保全上の支障を未然に防止することでございます。

 制度の仕組みにつきましては、資料の下の図にあるとおりでございますが、事業者から事業活動に伴う環境中への環境物質の排出量などのデータを年1回、都道府県経由で国に提出していただき、それを国が集計するなどして公表するといった仕組みでございます。

 現在の対象業種は製造業など、24業種でございまして、届出事業者数は平成29年度の実績として約3万4,000事業所でございます。また、平成29年度の届出排出量及び移動量の合計は約38万7,000トンとなっております。

 次のページをおめくりいただきたいと思います。

 化管法の制定後、平成20年に対象物質等の見直しを実施いたしまして、現在のPRTRの対象物質は第一種指定化学物質として462物質が指定されているところでございます。

 これらの物質につきましては、有害性、ハザードと、ばく露可能性に着目して選定しているところでございます。具体の要件は、資料の下のほうに掲載してございます。第一種指定化学物質のうち、特に重篤な障害をもたらす発がん性などが認められる物質を特定第一種指定化学物質として指定し、製品中の含有率や取扱量の下限をより低く設定しているところでございます。現在の特定第一種指定化学物質につきましては、石綿ほか、資料の真ん中に掲載されている15物質でございます。

 次のページをおめくりいただきたいと思います。3ページでございます。

 今回のPRTR制度の見直しの検討結果について、ご説明いたします。資料につきましては、資料3-4に本体を載せさせていただいておりますが、本日はこのような冊子という形でお配りされているかと思いますので、よろしくお願いいたします。

 見直しの背景でございますけれども、化管法の前回の見直しから10年が経過しており、この間の状況を勘案しまして、化管法の今日的な在り方についての検討が必要ということを踏まえまして、今年4月にPRTR制度全体に関する諮問がなされ、本部会の下に設置されております化学物質対策小委員会と、経産省のほうの産構審のワーキングとの合同審査会におきまして、本制度の見直し方針等の審議をしていただきまして、その結果、今年の6月28日に答申をいただいたところでございます。

 本答申の取りまとめに当たりましては、小委員会の委員長を務めていただきました新美委員、また大塚部会長を初め、多くの本部会の先生方にご尽力いただきましたことを、この場をかりて感謝申し上げたいと思います。

 答申本体につきましては、資料3-4及びこの冊子でございますけれども、ここでは概要を簡単にご紹介させていただきたいと思います。

 PRTR制度全体に係る主な検討事項といたしましては、資料の右上にございますとおり、対象化学物質の見直しの考え方、特別要件施設の点検、届出データの正確性の向上、災害に対する既存のPRTR情報の活用、及び情報の共有及び廃棄物に移行する化学物質の情報提供の在り方の5点でございます。

 対象化学物質の見直しの考え方につきましては、対象とする候補物質、有害性の判断基準、環境中での存在に関する判断基準、環境保全施策上必要な物質の追加について、ご指摘いただいておりますけれども、詳細につきましては次のページにてご説明させていただきます。そのほかのものについて、ここで簡単にご説明させていただきたいと思います。

 二つ目の特別要件施設の点検についてのところでございますけれども、化管法におきましては、下水道業や廃棄物処理業を営む者について、対象物質の取扱量の把握が困難等の特殊事情に鑑み、例外的に他法令により測定義務がかかっている施設からの排出量等についてのみ届出義務を課しており、このような施設を特別要件施設としております。水銀に関しての水俣条約への対応といたしまして、平成27年6月に大防法を改正し、廃棄物焼却施設等の水銀排出施設から、水銀等を大気中に排出する者に、設置時の届出、排出基準の順守、水銀濃度の測定の義務を課すこととし、平成30年4月1日から施行されているところでございます。こうしたことを踏まえまして、水銀及びその化合物を特別要件施設における届出対象として追加すべきとのご指摘をいただいているところでございます。

 三つ目の届出データの正確性の向上についてでございますけれども、これは、PRTR制度に基づき届出、公表される情報の正確性の確保は制度の信頼性確保の観点から極めて重要でございまして、届け出をされたデータは環境保全施策の企画立案や事業者の自主管理の改善促進、リスクコミュニケーションの基盤としても活用されており、その面でも正確性の確保ということが重要となってまいります。この課題に対する対応といたしまして、届出項目の精査、様式の変更や電子届出のさらなる普及促進、化学物質アドバイザーの活用による支援、国のPRTR排出量等算出マニュアルの見直しの必要性などについて、ご指摘をいただいたところでございます。

 四つ目の災害に対する既存のPRTR情報の活用及び情報共有のところでございますが、近年、大規模な地震や記録的な豪雨が頻発しているところでございますけれども、化学物質を取り扱う事業所等で施設の破損等による化学物質の漏えい等が発生する可能性が高まっており、地方公共団体を含む関係者の情報共有が重要となっております。こうした地方公共団体の災害への対応措置を強化する観点から、まずは平時における災害による被害の防止に係る取組の推進とともに、平時から地方公共団体と事業者との情報共有や災害対応時の地方公共団体における既存のPRTR情報の活用及び必要に応じた事業者への確認などの取組を、化学物質管理指針に位置づけて一層促す必要がある旨、ご指摘をいただいているところでございます。

 最後、5番目でございますけれども、廃棄物に移行する化学物質の情報提供の在り方についてでございます。廃掃法におきましては、産業廃棄物の排出事業者は産業廃棄物の適正な処理のために必要な廃棄物の情報を提供することとされており、環境省におきましては、排出事業者が処理業者に情報提供すべき項目を具体化し、かつ記載できるツールとして、WDS、廃棄物情報データシートのガイドラインを策定し、その活用を推進しているところでございます。PRTRにおきましても、まずは廃棄物に含まれる化学物質の情報提供について、WDS等による廃棄物処理法での対応を前提としつつ、廃棄物の担当部局と連携し、廃棄物の適正な処理の観点から、有用な場合には事業者に対し廃棄物の処理委託時にSDSの情報を活用し、必要な情報を自主的に提供するよう周知することについて、ご指摘をいただいたところでございます。

 本答申の概要は、以上、説明したとおりでございますけれども、対象化学物質の見直しにつきましては、資料3-3にあるとおり、7月1日付で環境大臣より中央環境審議会に諮問され、同日付で環境保健部会に付議されておりまして、今後、具体的な対象物質の選定を実施するために、後ほど資料3-2に基づきご説明させていただきますけれども、本部会にPRTR対象物質等専門委員会の設置をお願いさせていただきたく考えております。

 次のページ、4ページをご覧いただきたいと思います。

 ここで、今回、専門委員会を設置してご検討いただきたく考えております対象化学物質の見直しの検討について、ご説明させていただきたいと思います。

 この6月にいただいた答申では、対象化学物質の見直しの考え方についてご指摘いただいておりますけれども、左側に赤字で記載した箇所が前回の見直しからの変更箇所でございます。

 ②有害性の判断基準につきましては、一定以上の生態毒性を有する化学物質のうち、難分解性かつ高蓄積性があるものを特定第一種指定化学物質の指定要件として検討するということ。

 ③環境中での存在に関する判断基準につきましては、吹き出しにもあるとおりでございますが、これまで製造輸入量で行っていた対象物質の選定を環境中への排出量へ変更する。そして、現行の第一種指定化学物質については当該届出排出量プラス届出外排出量10トン以上、現行の第一種指定化学物質でないもののうち、化審法用途のみの物質については既存の化審法の排出係数を活用した推計排出量10トン以上ということ。

 それから④といたしまして、その他の環境保全施策上、必要な物質として環境基準が設定されている物質や化審法における優先評価化学物質などが対象として該当するとのご意見をいただいているところでございます。

 この資料の右上のところにございますが、前回の見直し、平成20年7月に答申をいただいているところでございますけれども、この際に今後の課題とされた、ここに書いてございます初期リスク評価の結果のより一層の活用、物質選定基準とGHSとの一層の整合化、付随的生成物の選定に向けた排出量の把握方法の確立につきましても、あわせて今回検討していただきたく考えているところでございます。

 そこで、今回の見直しにつきましては、右下でございますけれども、物質選定につきましては、環境省、経産省、厚労省の3省の合同審議でございまして、新たにお願いする専門委員会では、今回の見直しでの物質選定に当たっての主な検討項目といたしまして、まず有害性項目ごとの物質選定基準の検討、それから環境中での存在状況に関する判断基準として、現行の第一種指定化学物質でない物質のうち、化審法用途のみの場合の排出係数の設定方法や、化審法用途以外の用途もある物質については、化審法において製造輸入量の届出義務がないことから、各種統計等から製造輸入量を収集するなど、製造輸入量の設定方法がございまして、これらの判断基準の検討をしていただき、その後、具体的な対象物質の選定についてご議論いただくことを考えているところでございます。

 続きまして、おめくりいただきまして、資料3-2をご覧いただきたいと思います。

 これまで説明させていただいたとおり、今般、本部会に付議されました化管法に基づく指定物質の見直しにつきまして、集中的にご議論いただくべく、本部会にPRTR対象物質の専門委員会を設置いただき、ご審議いただきたく存じます。具体的には、資料の2ページ目の7にPRTR対象物質等専門委員会を追加していただき、追加を本部会としてお認めいただきたく存じます。

 ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

○大塚部会長 どうもご説明ありがとうございます。

 では、化学物質対策小委員会の新美委員長から、小委員会での審議状況について、ご報告をお願いできますでしょうか。

○新美委員 承知いたしました。

 化学物質対策小委員会の委員長を務めました新美でございます。

 先ほど、ただいま事務局から説明がありましたように、いわゆるPRTR制度につきましては、前回の見直しから約10年が経過しておりまして、この10年間の状況を勘案した見直しが必要であるというふうにされてきたところでございます。このため、本部会のもとに設置されております化学物質対策小委員会において、本年4月からPRTR制度の見直しの議論を行ってまいりました。そして本年6月28日に中央環境審議会から今後の化学物質環境対策の在り方の答申をさせていただいたところでございます。

 答申におきましては、ただいまかなり詳細にご紹介いただきましたけれども、主要な見直しの考え方、主要な点は3点にわたると、3点、あえて挙げさせていただきたいと思います。

 第1は、環境への排出量を念頭に置いた対象物質の見直しということを示させていただきました。

 また第2には、大規模な災害、自然災害が発生しておりますところ、そのような災害時における化学物質管理としてのPRTR情報の活用、そして自治体、事業者、国民等との適切な情報共有の在り方の見直しを報告させていただきました。

 さらには第3でございますけれども、PRTRの届出データの正確性の向上等の見直しといったところでございます。

 ほかにもございますけれども、重要な課題について、見直しの方向を示しているということでございます。

 なお、具体的な対象物質の選定につきましては、これから別途ご議論いただくことになるというふうに伺っておりますけれども、環境省といたしましては、今回の答申を受けた適切な制度を構築し、着実な施行を行うようお願いしたいと存じます。

 最後になりますけれども、今回、答申として取りまとめることができましたのは、審議にご尽力いただきました多くの先生方のおかげでございます。この場をおかりしまして、改めて御礼を申し上げるところでございます。

 私からの報告は以上でございます。

○大塚部会長 どうもありがとうございます。

 それではご質問、ご意見ございます方は、お手元のネームプレートを立てていただければと思います。

 では、浅野委員、お願いします。

○浅野委員 1999年にPRTR制度をつくるその前の段階で、ある意味では社会実験というべき大変すごい事前準備をやっております。日本で3カ所、場所を選んで、将来できるであろうPRTR制度を想定しながら、企業にご協力いただいて、この制度を導入してもそれほどの企業への負担がかからないという点を明らかにしたり、こういうやり方であればかなり正確に情報が集まるだろうということを確認するためのパイロット事業を行った上で、この制度を導入してきたということでした。こういった社会実験をやった結果、企業にもそんなに負担がかかる制度でもないということをわかってもらうチャンスになりましたので大きな反対なく制度導入ができたわけです。新しい制度をこの国に導入する上で、あらかじめ社会実験をしてみるということは、これがたぶん初めての例だったと思います。そういう意味では、私も大変思い入れの深い制度ではあるわけですが、やはり、できてから随分時間がかかりましたし、できたときの状況とかなり状況が変わってきているので、新美先生の小委員会でのご検討によって得られた結果というものは本当にありがたいものだと思います。特に製造輸入量で見ようという点は、これは当時データがないから、それしかなかったわけですけれども、これまでPRTRの制度を動かしてくれば、排出量についてのデータをかなり把握できるようになったわけですから、ここを変えるのは当然のことだろうと思いますし、前々から部会でたびたび議論になっておりましたが、Pどうも移動量のほうに逃げているのではないかという疑いですね。化学物質の環境中への排出量は減っているのですが、その割には移動量が減っていない。これはどうも問題だということが議論されていましたが、その点も今回の報告はしっかり踏まえてくださっていますので、これに基づいての制度の見直しの検討が早急に行われることは大変いいことだろうと思います。

 ただ、どういうスケジュールでこの見直しの検討がされるのか、今日、何も説明がないのですが、この辺りについて、事務局からご説明いただければと思います。

○大塚部会長 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。

○太田環境安全課長 どうもありがとうございます。

 スケジュールについてでございますけれども、今回、この専門委員会の設置を認めていただきましたら、部会長ともご相談しつつ、直ちに委員委嘱の手続に入りまして進めていきたいと考えておりますが、この審議は経産省、厚労省との3省合同で行うということでございますので、今後、委員の予定を調整し、秋には検討を開始させていただきたいというふうに考えているところでございます。

 その取りまとめにつきましては、専門委員会での審議の状況も踏まえつつ、本年度内にまとめることができればということを目指しているところでございます。

○浅野委員 どうもありがとうございます。頑張ってください。

○大塚部会長 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 では、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員 ありがとうございます。

これはもう見直しの方向性については、小委員会の非常に多くの視点からご検討いただいたということでありがとうございます。

しかし、これを今後、対象物質等専門委員会が実際に行われる場合において、有害性の判断基準とか、存在状況に関する判断基準と書いてございますが、実際の物質において、どのように行うかということが、ある意味、勝負になると思いますので、それについて、私は、化学物質評価において完全なデータがそろっているものは基本的に残念ながらないというのが現状だと常々思っておりまして、その状況をよく勘案して、最も総合的に有害性、存在状況に関して、物質ごとに的確な判断をするということが何より重要だと思っておりますので、引き続きご検討をお願いいたします。

○大塚部会長 何か事務局のほうでお答えいただけますか。

○太田環境安全課長 どうもありがとうございます。

先生のご指摘のとおりに総合的に勘案して、しっかり基準を先生方と相談しながらつくっていきたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○大塚部会長 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 じゃあ、赤渕委員、お願いします。

○赤渕委員 ありがとうございます。

 今回の見直しによりまして、スライドの、全体ですと19ページでおまとめいただいたような形に議論がまとまったことは、対象化学物質の見直しの考え方につきましては、恐らくさまざまなご意見がありましょうが、それ以外の例えば災害時のPRTR情報の活用でございますとか、あるいは、廃棄物に移行する化学物質の情報提供の在り方等につきまして盛り込んでいただけたのは、さらにPRTR制度が一歩先に進んだものとして大変よかったのではないかなというふうに考えてございます。

 一つはお尋ねで、一つは感想めいたことでございますけれども、まず先に、届出データの正確性の向上にも関連いたしますけれども、例えば、排出係数が、今回は化審法の特定新規化学物質でしたでしょうか、のものを差し当たって使うということになって、PRTR制度の固有の排出係数につきましては、引き続き検討というようなことだったかと記憶しておりますけれども、そちらのご検討は、今後、どのような形で行われていくのだろうかといったことが気になりまして、一つお尋ねしたいと思います。

 あと、もう一つ、これは別に、あるいは、ほかの委員の先生方から、そんなこと聞くものではないというふうにお叱りを受けるかもしれませんが、前回の見直しから10年がたって、今回、ようやく見直しが行われたというのは、他の法律と比較すると、見直しに至るまでの期間がやや長過ぎたような気もするんですけれども、そうした要因が果たして何だったのかいったようなことは、環境省さんのほうでどこかで振り返ってみる機会があってもよいのかなというようなことを老婆心ながら思った次第でございます。

 以上でございます。

○大塚部会長 事務局からお願いいたします。

○太田環境安全課長 どうもありがとうございました。

 届出データの排出係数につきましては、これまでいろいろ知見も賜ってきているというところもございますので、これにつきましても、より的確なものを求めていき、そういったものに差し替えていければなというふうに考えているところでございます。これからの取組になるかなというふうに思っております。

 それから、二つ目の前回の見直しから10年、ちょっと長かったんじゃないかということで、私も、先日、着任したばかりですので、ちょっとそこの状況はなぜかということは承知しておりませんけども、そういったこともこの検討の中でまた振り返りながら、今後も的確にスピーディーにこういった見直すべきところは見直しを進めていけるように努めてまいりたいと思っておりますので、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

○大塚部会長 よろしいですか。

 では、小熊委員、お願いします。

○小熊委員 ありがとうございます。

 今回、提案されましたPRTRの対象物質の専門委員会については、ぜひ設置をしていただいて、十分なご議論をいただきたいと思います。他方で、もともとのPRTR制度における事業者と行政の関係については、この間、十分精査されてきたと思うのですが、一方では、モニタリングをする国民等の役割とか位置づけも、非常に重要な役割と認識をしております。

そういった観点から、今回の見直し議論の中でも、情報の共有の在り方等についてもご検討いただいたと思います。やはり、行政からきちんと国民や住民に対してわかりやすく、どういった観点でモニタリングをすべきかということ等もきちんと伝わるような制度を、より充実させていただければと思います。

 よろしくお願いいたします。

○大塚部会長 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。

○太田環境安全課長 どうもありがとうございました。

 国民のステークホルダーの正確な理解を促進するということは、非常に大事なことだというふうに考えております。今回でもそうしたことを進めるに当たりまして、いかにリスコミをしっかり進めていくのか、また、届出データの正確性の向上と、さらにPRTR情報のさまざまなところへの活用といったところにつきましても、しっかり議論をして、よりよい制度を導入させていただき、多くのステークホルダーとしっかりリスクについて正しく理解していただけるように努めてまいりたいと思います。引き続きご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

○大塚部会長 ほかにはいかがでしょうか。

 じゃあ、浅野委員、お願いします。

○浅野委員 環境省のホームページを見ている限りは、かなりいろんなPRTRデータが載っているのですが、そこに載っているということ自体があまり知られていないのではないでしょうか。先ほどのようなご発言があるということは、やっているのに、それが全然成果を上げていないということになりませんか。

そのほかに、国民との対話のための集会も行われており、あるいはPRTRについての国民に理解してもらうためのパンフレットもつくられており、いろんなことが行われています。日化協もレスポシブル・ケアで一生懸命やっておられるわけですね。関係者のいろんな努力が行われていることを私は承知しているんですが、しかし、やはり、知られていないということの、その問題はどこにあるのかということを検討される必要があるだろうと思います。

○大塚部会長 よろしいですか。

○太田環境安全課長 貴重なご意見、ありがとうございます。

なぜ、ちゃんと知られていないかといったことにつきましても、しっかり検討させていただきたいというふうに思っております。

○大塚部会長 では、楠井委員、お願いします。

○楠井委員 今回、対象とする候補物質の中の一つに、最後に内分泌かく乱性を有することが推察される物質というのがありますが、これを含めるということは、内分泌かく乱性という指標を、生態毒性の一つとして評価するという、そういう意味なのかどうか、そこの確認をしたいです。

○大塚部会長 お願いいたします。

○太田環境安全課長 ただいまのご質問につきましては、現在、その中に含めるかどうかも含めて検討させていただきたいというふうに考えているところでございます。

○大塚部会長 ということでございます。

 ほかにはよろしいでしょうか。

 そうしましたら、事務局から説明がございましたように、本部会にPRTR対象物質等専門委員会を設置すること、それから、この専門委員会において、当部会に付議されました特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律に基づく第一種指定化学物質及び第二種指定化学物質の指定の見直しについてを審議いただくということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

○大塚部会長 ありがとうございます。

 それでは、PRTR対象物質の見直しについては、専門委員会で議論を進めていただきたいと思います。専門委員会における議論の結果を踏まえまして、改めて当部会において審議する予定でございます。

それでは、議題の3につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 議題の3につきまして、企画管理課長の小森から説明させていただきます。座って説明させていただきます。

資料でございますけれども、先ほどのPRTRの答申が随分入っていますので、全体116枚のうちの43枚目になるかと思いますが、資料のほうは資料の4ということで、よろしゅうございますでしょうか。

第五次の環境基本計画が平成30年4月に閣議決定されまして、これのフォローアップということで、基本計画の中にも書かれているわけでございますけれども、これにつきまして、今、資料の4になっておりますけれども、先日7月8日に総政部会のほうでご議論がなされたところでございますので、その報告をしつつ、環境保健部会として、このような形で進めてはどうかというようなことをご説明させていただきたいと思っております。

まず、資料でございますけれども、上のほうにありますかね、点検の目的、体制、スケジュールとございますけれども、点検の体制のところでございますが、各部会(個別分野担当としての)ということで、環境保健部会も並んでございます。各部会が対象とする範囲の施策について点検を行い、その結果を総合政策部会に報告していくと、このような話になっておりまして、全体としましては、各部会の報告を受けて、総合政策部会のほうで計画全体について総合点検をすると。

点検のスケジュールをご覧いただきまして、1年目、2年目、そして3年目、4年目と、2回点検のサイクルが回って、最終的に5年目で全体としての最終的な点検が行われるというような流れになっているかと思います。1年目、2年目となっておりまして、ページをめくっていただきまして、具体的に点検の範囲なりをどのようにしていくのかといったことがございます。

2.のところに点検の範囲とございますけれども、環境基本計画の第2部の第2章の「重点戦略ごとの環境戦略」(「重点戦略」)、それから、3章のところの「重点戦略を支える環境政策」、それから第4部の「環境保全施策の体系」というものが点検の範囲になっているところでございます。

これまで1回目、先ほど、1巡目、2巡目というふうな話をいたしましたが、毎回全体を通じた点検になっていたかと思うんですが、今回につきましては、第1回の点検分野で捉えたもの、そして、それとまた違った分野について第2回目の2巡目のところで、第2回目といいますか、やっていくというような話になっているところでございます。

まず初めの第1回の点検分野ということでございますが、第1回の点検においては、重点的に点検を行う分野から選定していくと。先ほど申し上げた点検の範囲の中から選定していくということで、具体的には2ページ目の下のほうに表になってございますけれども、環境保健部に関しましては、第2章の重点戦略に関しましては、めくっていただきまして、3ページ目の4.健康で心豊かな暮らしの実現、この中の(3)の下のほうにポツポツポツと三つございますが、真ん中の化学物質のライフサイクル全体での包括的管理、ここが環境保健部会のまず重点分野ということになっております。それから、重点戦略を支える環境政策につきましては、その下に箱がございまして、一番下でございますけれども、化学物質管理ということで、環境保健部会の該当部分がございます。

このようなことでございますので、これにつきまして、本年度の環境保健部会で取り上げていただくということになります。

点検に当たりましては、地域循環共生圏の創造に向けた効果的な点検を行うというようなことも考え合わせてというふうに書かれているところでございます。

それから、「具体的には、2019度は」と、真ん中ぐらいに書かれてございますが、地域循環共生圏を支える基盤となる生活環境ということで、水や土壌と並んで化学物質ということも明記されているところでございます。

それから、重要な国際的な動向も踏まえた我が国の進捗状況も適宜報告を行うこととすると、こうなっておりまして、化学物質の分野につきましては、SAICMという国際的な化学物質管理の枠組みがございますが、それのちょうど点検の時期をだんだんと迎えてまいりますので、その辺りもきちんと踏まえた上で点検していきたいなというふうに考えているところでございます。

それから、第2回点検分野となっておりまして、3ページの下のほうでございますが、これの設定に当たっては、第1回点検分野で選定しなかった項目を取り上げていくというようなことでございます。2020年に、先ほど申しましたSAICMの枠組みでございますけれども、これの見直しといいますか、国際的な議論も進んでくるかと思います。こういったものも視野に入れながら、次の第五次の環境基本計画、次の計画も見据えてご審議を第2回の点検分野ではしていただけるようになればというふうに思っております。

それから、めくっていただきまして、4ページ目になりますが、点検の具体的な進め方が幾つか書いてございますけれども、点検の進め方の三つ目の丸でございますが、いろいろとヒアリング等も行うというようなことでございますので、例えば、先進的な取組をしている事業者、自治体、あるいは、共管でいろいろやっているところもございますので、関係省庁からのヒアリングということも部会の中でできればというふうに考えているところでございます。

 大体以上でございますが、具体的な日程につきましては、大体、環境保健部会、この夏の部会と、それから冬といいますか、12月か1月か辺りにやっているところでございますが、その辺りできちんといろいろ整理した上でご報告をして、十分審議の時間をとってご審議いただけるようにと思っておりますが、具体的には、また、ご相談をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 説明は以上でございます。

○大塚部会長 ご説明、ありがとうございました。

 それでは、ご質問、ご意見のある方はお手元のネームプレートを立ててください。

浅野委員。

○浅野委員 たびたびすみません。第五次の環境基本計画の大きな特徴は、従来のように縦割的に項目を整理しないで、できるだけ横断的に考えましょうというのが大きな特徴です。そういう目から見ますと、保健部会で取り上げるべきテーマとして化学物質をやっておけばいいという印象を与える説明はいかがなものかなという気がします。やはり、資料として提供するときも、先ほど出されたものを資料を拝見しますと、健康で心豊かな暮らしの実現というところについての項目のうちから、化学物質に関連するところだけが抜いてあるようです。だけど、本来、基本的な考え方というのがベースにあって、計画の39ページにいろいろ書いてあるわけですが、この中に結構重要なことがあるわけですね。例えば、健康で質の高い生活への転換を図らなきゃいけない、自然とのふれあいは健康の維持増進に有用であるといったようなこととか、ヒートアイランド現象のようなものも環境リスクの問題として考えて、それに対する予防的取組が必要であるというようなことが書かれているわけです。こういうことをちゃんと念頭に置いて、環境保健部会で扱う政策課題の幅を広げろというのが基本計画の考え方です。そこらあたりが今日の説明では少し欠けているように思われるので、是非ご検討いただきたいと思います。

ですから、この分厚い計画を委員の皆さんに読んでくださいと言ったって、それはなかなか難しいことでしょうから、今指摘した基本的な考え方みたいなところは、ちゃんと、きちっと抜き書きをして示すべきだろうと思いますし、さらに、「環境にやさしく健康で質の高い生活への転換」というのは、環境保健部会でやるべきテーマそのものじゃないかという気がするんですが、その中でも例えば、断熱性能の高い住宅が健康な住まいであり、高齢者健康寿命の延伸につながるというようなことが書かれていて、こういうのは気候変動対策として、そこでやればいいというものでもないだろうと。あるいは、地域循環共生圏とのつながりもあると思うのですが、これは、どうしてこんなのを入れたのかよくわかりかねますが、新湯治による健康寿命の延伸なんて出てくるわけでして、しかし、こういったようなことも射程距離の中に入るんだということをしっかり認識する必要があるのではないか、と思います。

これは来年、第2回の点検で取り上げればいいんだろうと思うんですけども、今回まだ挙げられていないのですが、国際協力のところで化学物質分野については、やはり、やるべきことがあるだろうと思います。計画には、特に水俣病総合研究センターを活用した途上国への水銀対策の技術協力というようなことも特記してあるわけですね。こういったようなところも、ぜひ、環境保健部会でしつかり点検の中で取り上げていただいて、前にも一度やったことがあるわけですが、国水研がどんな活動をしているのかということをよく点検をし、この部会からもそこに対していろいろ注文をつけるということが必要だろうと思いますから、この辺りのところはぜひ、今後、取り上げていただきたいと思います。全体として、地域循環共生圏というものが、なぜ保健部会とつながるんだという疑問を持たれるようでは困るわけで、しっかり計画を読んでもらえればつながることがわかるはずですから、その辺のところを、ぜひ、次の点検をするときには、よく整理をしてほしい。つまり、各部会の方々にも可能な限り基本計画を全部通読していただきたいし、各部担当課には必ず全部を通読してほしいというのが第五次の計画をつくった側の要望でありますので、ぜひよろしくお願いしたします。

○大塚部会長 重要なご指摘をありがとうございます。

 いかがでしょうか。

○小森環境保健企画管理課長 ありがとうございます。重要なご指摘、ありがとうございます。

 私ども職員も、この環境基本計画の冊子が全職員に配られて、熟読玩味するようにと、こういうふうに次官からおりてきておりまして、一人一人持っているわけでございますけれども、今、ご指摘のような新しい令和の時代の環境政策にふさわしい形で、この保健部会、冒頭部長のほうから原点という話もしましたけれども、古いものだけにとらわれるわけでなく、新しいものもチャレンジしていくということでは、なかなか難しい問題だと思っておりますけれども、取り組んでまいりたいと思いますし、ここにいらっしゃる先生方にも、ぜひ、ご指導を仰ぎたいと、こういうふうに思っているところでございます。しっかり頑張っていきたいと思います。

○大塚部会長 熱中症なども、まさに保健部会のテーマでございますので、先生のご指摘を踏まえていきたいと思います。

 ほかにはいかがでしょうか。

 今村先生、お願いします。

○今村委員 ありがとうございます。

 ただいま浅野委員からご指摘いただいて、環境基本計画、ちゃんと目を通せと言われて、残念ながら、恥ずかしながら読んでいないので、今、伺って、健康寿命の延伸ということで、住まいのことが出ているということで、いわゆる基本計画の点検のお話ではないのかもしれないのですけれども、今、国は健康寿命の延伸の中で地域包括ケアという概念で、医療や介護、予防等を一体的に提供すると。その際に、必ず住宅と住まい方ということが冒頭についていて、私も住宅というのは非常に重要な要素だというふうに思っておりますけれども、残念ながら、住宅って国土交通省の管轄でもあり、経済産業省の管轄でもあり、あるいは健康という視点だと厚労省ということになり、環境だと環境省だと、ある意味、縦割になっていて、じゃあ、環境省として、どういう住宅政策について考えていくのかというと、断熱というお話もあるんだと思いますけれども、もう少し省を挙げて連携して、何かやっていただければ大変ありがたいなというふうに思っています。何となく縦割になっていると、誰が責任を持ってやっているのか、よくわからないまま進んでしまっておりますので、ぜひ、環境省もリーダーシップをとって住宅のことをやっていただければというふうに思います。

○大塚部会長 よろしいですか。では、そのようにさせていただきたいと思います。

崎田委員、お願いします。

○崎田委員 ありがとうございます。

 私も今回の第五次の環境基本計画のつくり方が、環境、経済、社会全体の統合で、いかに社会を持続可能な形に持っていくかという中で、非常にそれぞれの分野が見えにくくなっているというのを感じながら、この検討に実はずっと参加をさせていただきました。

 ですけれども、今、いろいろとお話が出たように、例えば、この分野で検討している制度を活用しながら、どういうふうに地域の中でリスク削減の実態をつくっていくのかという、そこを今回見せていくのが大変重要なところなのではないかなというふうに感じています。

具体的に言えば、例えば、先ほどPRTR制度の見直しの話など出ましたけれども、じゃあ、そういう仕組みを地域の中で使って、事業者の方と行政と地域の方が連携をしながら、どうやってリスクを下げていくのか、そういうような、うまいひな形などがあれば、そこをちゃんと見せていただき、全国に発信するとか、何かそういうような形になっていけば、今回の環境基本計画の点検というのが本当に具体的なものにつながっていく可能性が大変強いというふうに思っていますので、点検の途中で、みんなでそこを考えながら今回はつくっていくという、そういう形ができればなというふうに思っています。

よろしくお願いします。

○大塚部会長 ありがとうございます。

 よろしいですか、事務局のほうは。

○小森環境保健企画管理課長 いろいろと、まだまだこれから実際に点検に入ったときにもご指摘等をいただけると思います。なかなか出口が、今、私ども保健部の持っている政策ツールで回答があるものでもないようなところもあるかもしれませんが、何ができるのかどうかという、あるいは現状はこうだということも含めて、いろいろと悩んでいくことになろうかと思いますけれども、また、ご指導を仰ぎたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

○大塚部会長 よろしいでしょうか。

 では、ありがとうございました。次回の環境保健部会より実際の点検作業を開始したいと思います。

 続いて、報告事項について、事務局からまとめて説明をお願いいたします。

○太田環境安全課長 環境安全課長の太田でございます。

それでは、お手元の資料5に基づきまして、熱中症の状況と対策について、資料6に基づきまして、化学物質管理に係る最近の国際動向について、ご説明したいと思います。座って説明させていただきます。

それでは、まず資料5に基づきまして、熱中症対策に関する環境省の取組について、ご説明させていただきたいと思います。

資料を1枚おめくりいただきまして、1ページになります。

熱中症対策の重要性と書いてございますけれども、熱中症対策の重要性につきましては、ここに記載されているとおりでございますが、環境省といたしましては、関係省庁と連携しながら、広く一般国民における熱中症対策に取り組んでいるところでございますけれども、昨年の酷暑、来年の東京オリパラを踏まえまして、取組の一層の強化を図っているところでございます。

次の2ページ、ご覧いただきたいと思います。

環境省におきましては、熱中症関係省庁連絡会議の事務局といたしまして、関係省庁が緊密に連携して、効率的・効果的に熱中症対策を進めることを目指しているところでございます。今年度も5月20日に連絡会議を開催したところでございまして、昨年に引き続きまして、政府全体の熱中症予防強化月間を7月及び8月の2カ月間に延長することを決定し、取組を進めているところでございます。今年度はまだそれほど熱くなっていないところでございますが、もうすぐ梅雨が明けましたら、かなり熱中症の危険も出てくるといったところでございますので、引き締めてやっていきたいというふうに考えているところでございます。

次、3ページをご覧いただきたいと思います。

ここに書いてございますのが、今年度の環境省における熱中症対策の取組の概要を示したものでございます。詳細につきましては、次ページ以降でご説明させていただきたいと思います。

4ページ、ご覧いただきたいと思います。

4ページは熱中症予防対策ガイダンス策定のための実証事業というものでございまして、これは環境省におきまして、今年度から新たに開始しました事業でございます。本事業におきましては、地域、社会の仕組みに対応した熱中症対策を後押しするために、すぐれた事例をガイダンスとしてまとめる予定でございます。

今年度、既にこうした事業の公募を行いまして、先月の25日に9事業を採択したところでございまして、この夏、この事業について実証を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

次に、5ページをご覧いただきたいと思います。

これは今年度の熱中症対策に係る普及啓発の取組をまとめたものでございます。環境省におきましては、熱中症環境保健マニュアルや夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドラインなど、普及啓発資料をたくさん作成しておりまして、関係する自治体等に配布しているところでございます。

さらに、下にございますとおり、熱中症対策シンポジウムを開催したり、熱中症予防強化月間の行事としまして、右に書いてございますとおり、成田空港と福岡でのイベントの開催等を実施しているところでございます。これにつきましては、来年、東京オリパラがございますので、インバウンドの方々に対する意識調査なども含めまして取組を進めているところでございます。

次、6ページをご覧いただきたいと思います。

こちらは水・大気環境局で実施している取組でございますけれども、熱中症予防の指標として重要な暑さ指数を全国840カ所で測定し、環境省の熱中症予防情報サイトで発信しているところでございます。また、このサイトにおきましては、啓発資料も掲載し、熱中症の正しい知識の普及に努めているところでございます。

7ページをご覧いただきたいと思います。

こちらも水・大気環境局での取組になりますけれども、民間と連携した効果的な情報発信ということで、まちなかでの暑さ対策を推進することを目的したガイドラインなども公表しているところでございます。

最後、8ページでございますが、来年の東京オリパラに向けた熱中症対策につきましては、内閣官房のオリパラ事務局を初めとした他省庁やオリパラ組織委員会、自治体等と連携しながら、普及啓発の強化や暑さ指数の測定を強化するということとしているところでございます。

熱中症関係は以上でございます。

続きまして、資料6に基づきまして、化学物質管理に係る最近の国際動向について、ご説明したいと思います。

表紙をめくっていただきまして、2ページをご覧いただきたいと思います。

これが国際的な化学物質管理の流れでございます。皆様、十分ご承知かと思いますが、1992年に開催されましたリオサミットにおきまして、アジェンダ21が採択され、その第19章に、有害かつ危険な製品の不法な国際取引の防止を含む化学物質の環境上適正な管理におきまして、国際的な化学物質対策としての必要な取組等が提示されたところでございます。

そして2002年に開催されましたヨハネスブルクサミット、WSSDにおきまして「化学物質が人の健康と環境にもたらす著しい悪影響を最小化する方法で使用、生産されることを2020年までに達成することを目指す」といった、ここに吹き出しで書いてございますけれども、WSSD2020年目標が採択され、グローバルレベルでの化学物質のリスクに応じた適正管理が進められるようになったといったところでございます。

その後、WSSD2020目標に基づくさまざまな国際的合意や取組が進展してきたころでございますけれども、2006年に開催されました第1回国際化学物質管理会議、ICCM1におきまして、国際的化学物質管理のための戦略的アプローチ、SAICMが採択されたところでございまして、世界各国におきまして、SAICMにおける合意をもとに自国の行動計画を策定し、2020年のWSSD目標の達成に向けて活動を推進しているといったところでございます。

なお、WSSDの2020目標につきましては、2015年に開催されました国連サミットで採択されました2030アジェンダ・SDGsのターゲット12.4に盛り込まれているところでございます。

次のページをおめくりいただきたいと思います。

ここでSAICMについておさらいさせていただきたいと思いますけれども、SAICMにつきましては、WSSD2020目標の達成を目指して、先ほども申しましたとおり、2006年の国連化学物質管理会議で採択された化学物質管理に関する国連戦略及び行動計画のことでございます。

主な特徴といたしましては、ボランタリでマルチステークホルダー・マルチセクターの枠組みで、他の取組との重複を避け、フレキシブルに新たな課題に対応できる仕組みとなっているところでございます。

対象範囲につきましては、下にございますとおり、農業用化学物質と工業用化学物質で、化学物質安全の環境、経済、社会、健康及び労働面を含んでいるものでございます。リスク低減、知識と情報、ガバナンス、能力向上と技術協力、違法な国際取引の防止の五つを目的としており、塗料中の鉛など、新規政策課題等への優先的な取組も行っているものでございます。

次、4ページ目をご覧いただきたいと思います。

このSAICMでございますが、2020年目標ということで、その2020年以降の枠組み(ポストSAICM)について、今、どのような状況になっているかということについて、ご説明させていただきたいと思います。

このポストSAICMの議論につきましては、2015年に開催されましたICCM4の決議に基づきまして、2017年から議論が本格化されているところでございます。今年の4月に会期間プロセスの共同議長による交渉文書、枠組みの案でございますが、次ページにございますけれども、それをベースに第3回の公開作業部会(OEWG3)において議論をしているところでございます。ここには記載しておりませんけれども、今年9月にはイギリス主催のポストSAICMの目標、指標に関する専門家ワークショップが開催される予定となっております。また、今年の10月にはタイのバンコクにおきまして第3回会期間会合、来年の3月にはルーマニアのブカレストで第4回の会期間会合が開催されまして、来年10月にドイツのボンで開催されるICCM5にて新規の枠組みが採択される予定ということでございます。

このポストSAICMの交渉と並行いたしまして、現行のSAICMの評価も行われているところでございます。国内におきましては、2012年の9月に策定しましたSAICMの国内実施計画の点検評価を環境基本計画の点検等ともあわせて行い、結果をポストSAICMの国内施策に反映するべく課題を抽出していく予定というふうに考えているところでございます。

5ページ目は、この会期間共同議長による交渉用文書の概要でございまして、これがポストSAICMの骨格になるのではないかというふうに考えているところでございます。

6ページ目でございますが、これは今年の4月に開催されましたOEWG3の結果の概要でございます。来年10月に開催予定のICCM5で採択予定されているポストSAICMについて会期間プロセスの共同議長のペーパーをもとにビジョン、スコープ、目標、ターゲット、実施支援メカニズム体制、資金の部分について、詳細な議論が行われたところでございます。

続きまして、7ページでございますが、POPs条約の第9回締約国会議の概要でございますが、これにつきましては、議題1の資料2-1でご説明がございましたので、ここでは割愛させていただきたいと思います。

続きまして、8ページ目、9ページ目でございますが、OECDの第59回化学品委員会及び化学品・農薬・バイオ技術作業部会の合同会合(Joint Meeting)の概要についてご説明させていただきたいと思います。

これは本年6月4日~6日にパリで開催されましたものでございまして、このJoint Meetingというのは、人の健康と環境を化学品のリスクから守ることにより、グリーン成長と持続可能な開発に貢献しつつ、OECD加盟国と産業界のコストを削減し、加盟国と非加盟国の間の化学品管理システムの調和を促進することを目的とし、化学品プログラムに関する各種作業を実施されているところでございます。

今回は特別セッションとして優先順位付けが困難な物質に関する協力可能性という議題が設けられておりまして、OECDの事務局からリスク評価のための優先順位付けの国際的なベストプラクティスの紹介と優先順位付けの困難な物質に関する経験の共有、OECDにおける協力の可能性について議論されたというところでございます。

今後、OECDにおきましては、科学的信頼性の高いデータの取得、優先順位付けに関する新たなスキーム、リスクベースの検討等について具体的な対応案を作成する予定というふうに聞いているところでございます。

その他、化学物質の観点からの持続可能なプラスチック設計としまして、OECDにおきましては、今後、持続可能なプラスチックデザインのクライテリアの作成等に取り組む予定としておるというところでございます。

9ページになりますけれども、PFAS(パーフルオロアルキルスルフォン酸類)のリスク管理に関するOECDの今後の取組として、安全な代替物質の継続的検討や、商業的利用に関する状況の把握等が示されたところでございます。次回は来年2月に開催される予定というふうに聞いているところでございます。

10ページをご覧いただきたいと思います。

水銀に関する水俣条約の関係でございまして、今後の予定でございます。COP2につきましては2018年11月に開催されたところでございまして、現在は、今年の11月に開催予定のCOP3に向けて会期間技術ワーキング作業を実施しているところでございます。

 なお、COPにつきましては、このCOP3以降は隔年の開催となり、COP4は2021年に開催される予定となっております。

 11ページをご覧いただきたいと思います。10ページにございましたとおり、現在、会期間技術ワーキング作業といたしまして、各議題について議論が行われているところでございますが、日本につきましては、放出に関し、本部会の鈴木委員、廃棄物に関しては高岡委員、汚染サイトには細見委員と土壌環境課のメンバー、及び、有効性評価につきましては水銀対策室のメンバーが登録しておりまして、これらの議題の議論を主導しておるところでございます。

 各議題の取組状況は、資料をご参照いただければと思います。

 資料6の説明は以上でございます。

○長谷川石綿健康被害対策室長 石綿健康被害対策室長です。石綿健康被害対策につきまして、報告いたします。

 それでは、資料7-1、全体のページ数で申し上げますと、73ページの資料をご覧ください。

 石綿健康被害判定小委員会の開催状況等についてです。

 1.石綿健康被害判定小委員会及び審査分科会の開催状況ですが、まず、判定小委員会につきましては、平成30年度1年間で12回の開催、これまで合計175回の開催。審査分科会につきましては、昨年度28回、合計328回。石綿肺等審査分科会につきましては、昨年度12回、全90回の開催となっておりまして、昨年度1年間で52回の開催、これまで合計593回のご審議をいただいております。

 これにつきましては、事務局として、委員の皆様方に改めて御礼申し上げます。

 2番でございます。平成30年度における医学的判定の状況等ですが、審査件数は1,311、そのうち認定疾病と判定されたものにつきましては、1,096件となっております。認定疾病でないと判定されたものにつきましては、215件となってございます。

 続きまして、資料7-2、全体のページ数で申し上げますと、74ページをご覧ください。こちらは石綿健康被害の救済に関する取組の概要です。まず、石綿による健康被害の救済に関する法律、いわゆる石綿救済法に基づく救済制度ですが、環境再生保全機構に申請をいただきまして、その後、医学的判定につきましては、本部会の石綿健康被害判定小委員会におきまして審議をいただいています。また、健康管理につきましては、石綿救済法附帯決議に基づきまして、住民に対する効果的・効率的な健康管理等の在り方について、自治体の協力を得ながらモデル事業として石綿ばく露の健康管理に係る試行調査として実施しています。

 続きまして、次のページをご覧ください。こちらは平成28年度に中央環境審議会石綿健康被害救済小委員会におきまして、論点及び今後の方向性について取りまとめていただいたものです。

 こちらは、下の表がその取りまとめと内容でございますが、最近の取組に絞りまして説明申し上げます。

 まず、救済給付ですが、こちらにつきましては、平成29年度に介護等の実態調査を実施しています。指定疾病に関しましては、平成29年に、被包化胸水を石綿による「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」として取り扱うことができるようにしました。

 また、制度運用に関しましては、こちらは周知が課題となってございますが、平成30年度にリーフレットを医療機関に配布するとともに、厚生労働省、機構と連携をいたしまして、学会等医療関係団体に対しまして周知の実施をしてございます。

 続きまして、次のページをご覧ください。全体のページ数で申し上げますと、76ページでございますが、制度運用の続きでございますが、平成31年度4月に機構のホームページ上に、中皮種患者を対象とした情報提供サイトを開設しています。

 また、健康管理につきましては、平成31年3月の検討会におきまして、中間取りまとめを実施しています。

 調査研究につきましても、引き続き実施をしています。

 石綿関係につきましては、以上です。

○笠松放射線健康管理担当参事官 環境保健部参事官の笠松でございます。

 それでは、着席させていただきまして、資料8によりまして、東京電力の原発事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策についてご説明をさせていただきます。

 1枚おめくりいただきまして、住民の健康管理でございますが、2ページをご覧ください。

 一番右に福島県と書いております。グリーンの箱がございますが、福島県において基金を活用して県民健康調査を実施していただいております。

 その左側でございますが、福島県民健康管理基金、これは単年度予算でやるということではなくて、中長期にわたって県民健康管理が行えるように基金を積み立てているのですが、その基金に、その左ですが、国として交付金782億拠出しておると。これによって、福島県において安定的に、単年度予算ということではなくて、健康管理を数十年単位でできるようにしているということでございます。

 国としましては、この福島県の県民健康調査を財政的あるいは技術的にお支えするということ、さらに、その下に、その他の支援事業として、健康管理・健康不安対策、リスコミ等に関する事業ですとか、あるいは福島県立医科大学の、いわゆる寄附口座に関する事業などを行っております。

 次のページご覧ください。県民健康調査のうちの一つであります甲状腺検査、これはチェルノブイリの原発で事故の四、五年後に放射線による小児甲状腺がんが増えたということで、福島は大丈夫だろうかということで、福島の子どもたちの健康を長期に見守るという観点から実施しているものでございます。

 下の表に、オレンジのところに検査1回目、2回目、3回目、4回目とございますが、これは対象となりますお子さん、事故当時に福島にいらした18歳以下のお子さん、当時胎児と思われる方も含めて、38万人いらっしゃいますが、その対象者の方からすると、2年に1回検査を受けると。被災から8年ということで、2×4で最大4回受診をされていらっしゃいます。ちなみに20歳を超えたら5年に1回というふうにしております。

 その結果、三十数万人の対象者のうち、悪性ないし悪性疑いという方がブルーのところにございます。これまで累計で218名の方が、がん疑いということでございます。この218名についてこの結果をどう捉えるか、放射線との関係はどうなのかということについてご検討いただいている委員会がございます。

 ちなみに、この1回目、116に相当するところですが、1回目のところについては、この後ご説明いたしますが、前回の環境保健部会でもご報告をいたしました。国際的、国内外の評価が既に出ております。検査2回目、71人に相当するところ、これもこの後ご説明申し上げますが、これはこの間の6月、そしてこの7月にかけて、福島県の専門家による委員会が行われているところでございます。3回目、4回目に当たるところは、まだ検査を実施している途中ということもございますので、この評価は今後ということでございます。

 その評価のスキーム、4ページをご覧いただきますと、緑のところに、福島県「県民健康調査」検討委員会というものがございまして、ここで専門的なご評価をいただいております。実施主体であります福島県、さらに委託先として実際に実施をしている福島県立医大に対して助言をされるボードでございます。

 その下には、甲状腺検査評価部会というものがありまして、部会で専門的な評価をして、それを検討委員会でさらに審議を、ご議論をされているということでございます。

 ちなみに、1回目の検査、百十数名と申し上げましたが、そこにつきましては前回の部会でもご報告いたしましたので簡潔に申し上げますが、1回目の調査については、県の委員会では、総合的に判断して放射線の影響とは考えにくい、と。

 5ページをご覧いただきまして、環境省の専門家会議のまとめでは、原発由来のものであることを積極的に示唆する根拠は現時点では認められない、と。

 下の国連科学委員会の報告書では、福島県でチェルノブイリ原発のように多数の放射線誘発性甲状腺がんが発生するというように考える必要はない、と。既に観察された相当量のがんを含む症例は、放射線の影響ではなく、集団検診の感度、これは精密な検査をすることによって多くの症例が見つかっているという可能性が高いとみなされたというところでございます。これが1回目の評価。

 そして、6ページをご覧ください。第2回目に対する評価の概要。これはこの7月のつい先日、福島県の県民健康調査検討委員会、親委員会のほうですが、本格検査2回目に発見された甲状腺がんについては、現時点において放射線被ばくの間の関連は認められないという趣旨の評価について議論がなされました。

 この6月までに随時部会のほうで議論をされて、甲状腺評価部会の議論を踏まえてこのような議論がなされたところでございまして、7月の委員会では、下に書いております、ⅰ)と書いておりますが、いわゆる線量・効果関係が認められないということと、年齢層がチェルノブイリの場合と福島の場合というのは、かなり異なるということから、関連は認められないという趣旨の評価について、概ねそういった議論がなされまして、ただし、この評価・調査の疫学上の限界ですとか、あるいは、これはあくまで2回目のものであって、3回目、4回目はまだこれからということ、最終的な評価ではないということが誤解されないようにということで、現在文言の表現も含めたところが精査されているということでございます。

 方向性のところ、下のとおりでございますが、今後とも解析が必要だということですとか、より精緻な分析が重要であるということがご指摘されております。

 続いて7ページでございますが、これは県民健康調査の大きく五つあるうちのもう一つ、妊産婦に関する調査、次世代に関する影響というところでございます。

 妊婦さんに対して調査をする、そして4年後にもう1回フォローアップをするというものでございますが、その結果が8ページでございます。

 こちら早産、低出生体重の出生率、先天異常の発生率、これはいずれについても全国平均、またはそれ以下であると、それよりも低い水準であるということが、これは以前の報告で明らかにされておるところでございます。

 ということが、健康影響に関する現時点での科学的な評価ということでございますが、一方で、その結果は結果として県民の方にとっては不安ということがございますので、その不安対策というところ、10ページをご覧ください。

 大きく分けて環境省といたしましては、三つの取組をしております。一つが相談員すなわち住民から相談を受ける人を、支援する人を支援するということが一つございます。特に真ん中の2番に、相談員支援センターというのがございます。これは福島県のいわきにございまして、四十数名の職員で、浜通りを中心に各市町村を担当して頻繁に訪問するなどして、市町村のニーズを踏まえたどういう支援が可能でしょうと、あるいは各自治体で必ずしも放射線の専門家が多いというわけではありませんので、そういう住民ニーズであれば、こういう専門家をご紹介しましょうと。講師になってもらったり、車座集会というのがいいんじゃないでしょうかというのをアレンジするということが一つ。

 真ん中に、住民の放射線に関する理解を手伝うためということで、ちょっと上とも重複いたしますけれども、いわゆる車座集会のようなものを実施して、専門の先生に来てもらったり、市町村の人とざっくばらんな話をする中で、不安があるという方に対して、それに対してどう向き合うかということをやっております。

 3点目は、全国に正確な情報を発信していくためのより詳しい情報の発信ということでございます。

 最近の状況は、11ページをご覧ください。相談員支援センター等の活動状況ということで、二つ挙げております。一つは「暮らしの手引き」というものがございまして、これは詳しい内容を、専門的なことを書くということではなくて、住民の方にとって、相談に乗っている方にとって、日常的に接することの多いような質問、例えば「福島の海でとれた魚や貝類は食べても問題ありませんか」というような、シンプルな、でも非常に重要なお問いについて、例えばそれについてシンプルにお答えをする。詳しく見たい方はこちらをご覧くださいと。例えば専門家からのアドバイスということでは、「市場に流通している福島県産の魚や貝類は安心して食べられます」、ヒントとして3点、1点につき、もう二、三十字ぐらいのシンプルな回答をし、巻末により詳しい資料をつける。それについて充実を図ったということと、右に「相談員合同ワークショップ」。これは放射線相談員というのが自治体にいらっしゃいますが、それとはまた別に、生活支援相談員、先ほど今村先生からの地域包括ケアの話が出ましたけれども、例えば社会福祉協議会の方が生活の相談をしている、暮らしの相談をしているという中に、日常の中に放射線の不安があったり、放射線の不安が実は日常生活を通してのものだったりという、領域を越えてということがあるので、生活支援相談員は、生活支援のプロではありますが放射線のプロではないので、そういった方たちと一緒に合同ワークショップをやっていく、内閣府と協働で、共催でやっております。

 また、自治体、最近主な近況としまして、例えば大熊町の町役場が、5月7日に大熊町内にようやくスタートしたと。復興のスタートといってもいいかと思いますが、そういった状況がございます。そういった中で、各自治体の復興状況に合わせた支援ということで、こういった、比較的まだまだ復興がこれから始まるんだというところとか、あるいは帰還が進むようになってまだ間もない地域、そういった地域に重点的にご支援をしていくということと、また比較的若い方、小さいお子さんがいらっしゃる方たちを中心に支援をしていくということ。

 さらには、最後12ページでございますが、こういった詳しい資料、200ページ掛ける上下巻というようなものについても、専門家に向けてやっておりますが、これを外国語、英語版をつくりまして発信をし、より活用しやすい方法ということも考えております。そういったことで今進めておるところでございます。

 以上で説明を終了させていただきます。

○大塚部会長 よろしいでしょうか。

 では、たくさんの資料がございましたけれども、今のご報告につきまして、ご意見、ご質問のある方はお手元のネームプレートを立ててください。

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員 ご説明ありがとうございます。

 資料5と資料8についてちょっと話をさせていただきたいと思いますけども、まず熱中症対策でございますけども、関係省庁とともに連携をされてるという、非常にもちろんしっかりやられていると思いますけれども、外国人の方々の熱中症対策、特にその点について、非常に重要な点かなと思っております。東京オリ・パラの話もありましたが、今後観光のための訪日外国人だけではなくて、やはり外国人労働者がこれから増えていくという環境の中で、今内閣府、厚労省それから関係省庁を初めとして、外国人の方々の医療に対する検討も始めていますけど、まだ医療の制度とか、病院、医療機関の仕組みについて力点が置かれているということがあります。

 熱中症、特に最初の環境が変わったときの初日、二日目が非常に重要だと言われており、予防という観点からは、なかなかまだ不十分なところがあると思います。東京オリ・パラでも会場の地理的な問題点とか、救護上のことはかなり手当はされてきておりますけども、やはり日本の独特の暑さ対策、夏の環境ということが、やはり外国の方により知られていくような形で、もう少し取り組んでいただければと、環境省のほうから取り組んでいただければと思います。

 それから、福島原発の放射線のことですけども、何回も健康影響に対する取組とか、結果とか、今後の方向性もお話しいただいて、非常に理解はしました。ただ、この内容が、情報発信もされていますけども、なかなかまだ伝わってないところがございますので、せっかくいい取組をされているので、さらにリスク・コミュニケーションという観点で、しっかりと発信していただければと思いました。

○大塚部会長 たくさんご質問、ご意見がございますので、まとめて扱わせていただければと思います。

 じゃあ、崎田委員お願いします。

○崎田委員 ありがとうございます。

 私も熱中症と福島のことをコメントさせていただきたいと思います。

 熱中症の8ページのところに、オリンピック・パラリンピックに向けた熱中症対策ということでまとめていただいているんですけれども、割にソフト的なお話というか、普及啓発のところなんですけれども、今後なんですけれども、オリンピック・パラリンピックを実際に実施した後、どういうふうなところが効果が高いかという、そういうものをしっかりと出していただいて、それを次の社会に生かしていただくということが大事だというふうに思っています。

 そういう意味で、このオリンピック・パラリンピックは、都市型の地域循環共生圏をいかに快適につくっていくか、快適に暮らせるようにするかという、そういう視点で考え、まとめ、情報発信していただければありがたいかなというふうに思います。

 そうすれば、ハードの部分とソフトの部分、そして海外の方の対応と、そういうことが全部しっかりとバランスよく実施できるんじゃないか、そして次の時代に持っていけるんじゃないかなというふうに思います。よろしくお願いします。

 あと福島のことなんですけれども、私も今相談員、支援センターのコミュニケーションなど関わらせていただいていますので、今情報としてご報告いただいた一言一言に、本当に、いかにそこに立つまで大変だったかみたいなことが感じられて、そういうところがもっともっと伝わっていくといいなと思いながら伺っていました。

 どういう意味かというと、例えば相談員支援センターで今、浜通り地域の対応をしていただいていますけれども、現実には、戻ってきた方は、本当に心の中の不安はさておき、暮らしのこと、子どもの学校のこと、仕事のことということを表向きやっていきたいんだけれども、アンケートなどをとると、不安だという話になるという、そこをどういうふうに声をかけて、いろんな対話をしていくかということを本当に皆さんご苦労されて、いろんな企画を絡めての企画をうまくつくったりとか、本当にご苦労されてますので、そういうことをやはりしっかりと対応するのと、地域の方や、福島あるいは全国の方にそういう対応をしているんだということがちゃんと伝わっていくということも大事かなというふうに思って伺っておりました。よろしくお願いいたします。

○大塚部会長 地域循環共生圏の点は、第五次環境基本計画の点検との関係も含めて対応させていただければと思います。

 では、新美委員、お願いします。

○新美委員 どうもありがとうございます。

 私は、福島の健康調査についてちょっと伺いたいんですが、科学的には非常に着実にデータを集めてきているというのは、大いにいいことなんですが、ただ、そのことから逆に一つの問題が浮かんでくるように思うんです。と申しますのは、ある意味で、放射線被ばくリスクというのは、ノーマルなものだというか、それほど有意なものではまだ見つかってないということになりますと、今度は検査することそのもののリスクとのバランシングはどうなるのかという問題が出てきます。疫学調査でいつもそうですが、この調査をやることについて、倫理的に、生命倫理的に正しいかどうかということが、改めて問われるようになると思うんですが、その辺のバランシングがどうなのかということと、そういう状況になると、インフォームド・コンセントをどこまでしっかりとっているのか、どこまで情報を被験者に明らかにしているのか、すべきなのかというのは、生命倫理学的な検討が改めて求められてくるようになると思うんです。その辺がどうなっているのか、ちょっと伺いたいと思います。

○大塚部会長 では、今村委員、お願いします。

○今村委員 ありがとうございます。

 2点ございます。まず1点、熱中症対策なんですけど、これは本当に環境省が一生懸命取り組まれていて、各省庁をリードされているというのは、もうよく私も実感をしているところですけれども、熱中症の予防情報サイトでWBGTを全国で840カ所ですか、これ、地域を、リスクを評価するというのは、すごく大事だと思うんですけど、最終的には地域ももちろん大事ですけど、個々の現場がどうなっているかということがすごく大事だと。例えば学校でスポーツする現場だとか、高齢者の住宅の中の状況であるとか、これWBGTを測定する機器というのをネットで調べると、もう本当に二、三千円から万を超える機器がもう山のように出てきているんですけど、これ実際に、現場で、どの程度学校現場で活用されているのか、あるいは介護事業者であるとか、訪問看護ステーションの職員であるとか、例えば高齢者のおうちに行って、ちょっと住環境をチェックすると、そのことが逆にそれぞれの関係者の啓発につながるんじゃないかと思っているんですけど、なかなか商品を買ってくださいというのは、環境省としては言いにくいんでしょうけども、単にWBGTという概念があるということじゃなくて、それをもっともっと現場で具体的に活用するような働きかけを、文科省であるとか厚労省、老健局みたいなところに、具体的に、何というか働きかけをしていただいたらいいんじゃないかなというのがございます。これは要望です。

 それから、もう一点が、石綿の話なんですけれども、ちょっと気になったのは、資料の7-1の1ページなんですけれども、平成30年度で未申請死亡者という方が189名いらっしゃると。これ、平成18年から31年までの合計が1,280ということは、決して減ってきていないと。単純平均すると、結構今でも申請をしないまま亡くなられている方が非常に多いというデータなのかなというふうに読み取りました。

 我々も前回、制度運用の中で医療機関あるいは医師に対する啓発ということで、いろいろ取組をさせていただいているところですけど、そのことの効果というのが十分まだまだ出ていないということなのかどうか、その辺の認識は環境省としてどのようにお持ちになっているのかと、ちょっと教えていただければというふうに思います。

 以上です。

○大塚部会長 はい。では、事務局のほうからまとめてお答えいただければと思います。

 熱中症と石綿と福島の三つでございますけども、お願いいたします。

○太田環境安全課長 それでは、熱中症のことにつきまして、ちょっとご説明させていただきたいと思います。

 まず、熱中症につきまして、いろいろ貴重なコメントをいただきまして、どうもありがとうございます。今いただいたコメントにつきましては、多くの関係する省庁ですとか、オリンピックの組織など、また自治体等々としっかり共有させていただいて、しっかりとした対策につなげさせていただければというふうに考えております。

 外国人に対する対応につきましては、先ほども申しましたけれども、成田空港や福岡のところで、いろいろな、どのような認識の状態にあるのか、どういった情報が必要なのかといったこと、まず環境省はアンケートをとりました。この後、観光庁のほうでもアンケートをとり、そういった、どういった認識の状態にあるのかといったことをまずしっかり把握した上で、それを踏まえた対策を進めさせていただきたく考えているところでございます。

 また、ちょうど日本の玄関口になる空港等におきましても、例えばリムジンバスの中とか、あと日航さんと協力して、飛行機の中で熱中症に対する警戒といいますか、そういったビデオも流していただくような取組も進めさせていただいております。

 そういったことも踏まえまして、今後、さらにインバウンドの方だけではなく、日本にいらっしゃる外国人の方、さらに日本に住んでいる外国人の方への対応もしっかり進めさせていただきたいと思います。

 それから、あと、こうしたいろいろな取組を進めておりますが、その中にはうまくいくもの、それから失敗するもの、いろいろな経験があるかと思いますが、そういったものにつきまして、オリ・パラにつきましては、今年度、実は組織委員会等でこの夏にテストイベントを幾つか開く予定でございます。そのときに暑さ指数もあわせて環境省のほうでもはかったりとかして、実際に予行演習的にやってみまして、その成果も来年に向けてしっかり精査して活用させていただきたく考えております。

 それだけではなく、これまでいろんなところで暑さ対策の取組をさせていただいておりますので、そういった知見については、しっかり整理をした上で、役に立つものについては、ガイドラインなどで広く紹介をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、予防サイドでの測定器のところでございますが、ちょっとこれ水・大気のほうでやっているので、詳細どのように使われているのか、ちょっと承知してないところでございますけれども、今非常によいご指摘等もいただいておりますので、そういったことについても、水・大気局と共有しながら進めさせていただきたいというふうに考えておりますし、それから、先ほど申しました、オリ・パラのほうのテストイベントでもそれを使ってみて、その効果とか、そういったものについても、しっかりフィードバックさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

 貴重なご意見どうもありがとうございました。

○大塚部会長 では石綿のほうをお願いします。

○長谷川石綿健康被害対策室長 石綿健康被害対策室でございます。

 先ほど今村委員から、未申請死亡者数についてお問い合わせがございました。この周知に関しましては、医師会初め学会、関係機関に相当ご尽力いただきまして、周知を図っているところでございます。

 未申請死亡者の認定件数は、ここ最近、増加傾向にございまして、以前は、100件に満たないことがあったのですが、2年前が148件、昨年度は189件と、徐々に増えてきているという状況でございます。

 これの評価についてはいろいろあろうかと思いますが、昨今周知を相当進めておりますので、それによって被害に遭われた家族や医療機関の先生方に周知が図られたことによって件数が増えている可能性もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、周知を今後図っていく必要があろうと思っておりますので、今後取組を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大塚部会長 では、福島のほうをお願いします。

○笠松放射線健康管理担当参事官 福島について、ご指摘いただきまして、ありがとうございます。

 まず、松本先生から情報発信、放射線リスクも含めてきっちりとというご指摘でございます。私どももこういうことをしっかりやっていかなければいけないと思っております。

 私どもの日常活動としてのリスコミを通じて、具体的に接する方たちに、具体的にお会いする方たちにきちんとお伝えするということは、これはもちろんでございますが、それプラス、やはりいろいろな媒体、冊子だとか、インターネットだとか、さまざまな媒体を用いて情報発信をしていくというところにも力を入れていかなければいけないと思っております。

 また、同時に私どもも一生懸命やりますし、また、福島県立医大のほうでも、先般、県民の方に向けてのシンポジウムを開催して、少し難しい内容をなるべくわかりやすくというようなことを始められております。そういったこととも連携をしながら、科学的な事実をきちんとお伝えしていくということが重要であると思っております。ありがとうございます。

 続きまして、崎田先生から、リスコミの取組、非常に、おっしゃるように地道な取組で、特に最近だと口に出しにくいというか、周囲が何となく落ちついているように見える中で、自分だけが不安だというのを逆に言いづらくなっている状況、自分が置いていかれているんじゃないかとか、こんなことを言ったらちょっと周りからどう思われるかというようなことも逆に生じてきている。これはやはり地元の方たちの捉え方、向かい方、多様性が出てきているということだろうと思っています。そういった多様な状況にうまくフィットするように、やはりこれは丁寧に対応するということで、現場の職員、市町村の方々大変熱心にやっていただいております。そういった取組と、我々もしっかり手を組んでやっていきたいと思っております。

 こういった、一方で、リスコミがこういうふうに行われているということもしっかり伝えていくということ、これは国内外にきちんと伝えていく、情報発信ということも、これはやっていかなければいけないなと思います。

○大塚部会長 ちょっと短目にお願いします。

○笠松放射線健康管理担当参事官 はい、すみません。最後の3点目でございますけれども、検査に伴うリスクについては、甲状腺部会でも非常に重要なテーマとして、メインのテーマの一つとして議論をされております。特にきちんとインフォームド・コンセントをしっかりやるということ、今までもやっておったわけですけれども、よりしっかりと説明をし、同意を得て、その上でやるんだということを、この部会、甲状腺部会の中でもかなり重点的に議論をされ、今原案をつくりながら、今後、倫理委員会なども通じて、しっかりとしたインフォームド・コンセントをやると、その上で受けていただくということが重要であるという議論が今進んでおります。

 以上でございます。

○大塚部会長 では、田村委員、お願いします。

○田村委員 すみません。ちょっと石綿に関してのことですけど、びまん性胸膜肥厚のこの基準、29年6月に被包化胸水も加えるようになったということで、それから、さっき30年のびまん性胸膜肥厚の例を出していただいたんですけど、ちょっとやっぱり数が増えているかどうか、もしわかったら、それを教えていただきたいなと思ったんですけども。

○大塚部会長 いかがでしょうか。

○長谷川石綿健康被害対策室長 びまん性胸膜肥厚の数の推移でございますか。

○田村委員 そうです。基準が変わって、基準というか、改定されていく。

○長谷川石綿健康被害対策室長 手元に昨年の資料しか持ち合わせておりませんので、直近の傾向はまた改めて委員にご説明申し上げたいと思いますが、前回が、びまん性胸膜肥厚の合計が18件でしたが、今回34件となっているということで、増加傾向にあろうかと思います。

○田村委員 わかりました。あともう一つ、ちょっとお願いしたいことがあって、ここの試行調査についてですけども、これが今年度最後の年になると思って、また試行調査というのは、健康管理の在り方を検討して、それを試行していくということになっていると思うんですけども、私も奈良とか岐阜のほうで試行調査の委員をしてますけども、来年からちょっと今までを踏まえて、またちょっとやり方がまた変わるかもわからないと思うんですが、地域によっていろいろあると思うんですけど、受診されている方もありますし、やっぱり今後もまた受診されている方もまた納得できるような形で続けてやっていただければなというふうに思っております。

 お願いです。よろしくお願いします。

○大塚部会長 どうもありがとうございます。

 では、その他の事項として、事務局から報告事項がございますので、よろしくお願いいたします。

○鶏内保健業務室長補佐 保健業務室より、前回ご審議いただきました障害補償標準給付基礎月額等に関して、前回の部会以降の賃金構造基本統計調査報告に関しての状況を報告させていただきます。

 資料は参考資料3、後ろから6ページ目になります。116分の111、1ページからとなります。障害標準給付基礎月額等の算定については、厚労省が実施している賃金構造基本統計調査を用いて毎年算定しております。

 今年度の月額につきましては、前回1月29日の部会においてご審議いただき、次のページ、112ページのほうの答申をいただいているところでございますが、その前日の1月28日に、総務省より賃金構造基本統計調査の手法に誤りがあることが公表されました。

 具体的には、ページを二つめくっていただきまして、表がございますが、調査対象の一部、バー、キャバレー、ナイトクラブの調査が実施されてなかった等が明らかになりました。

 そのため、部会におきましては、また、もとに戻っていただくので、2ページ戻って答申の内容になりますが、2段落目、なお書きの部分になりますけど、賃金構造基本統計調査の修正等を踏まえ、必要が生じた場合には、月額の改定について検討を行う旨の答申をいただいております。

 また、前回の部会において、その後の賃金構造基本統計調査の状況を注視し、公健法の月額の算定に影響を及ぼすような変更等が生じた場合には部会にご報告することということになっておりました。

 賃金構造基本統計調査のその後の対応につきましては、また3ページ、めくっていただきまして、115ページになりますが、統計委員会答申が今年の4月に示されておりまして、本年度実施する調査においては、従来調査から外れていたバー、キャバレー、ナイトクラブの調査を対象に含めた上でという形で調査を実施するとされております。それが次のページの下線部になりますが、それらを含めて調査を実施するというふうにされておりますが、この答申におきましては、賃金構造基本統計調査の遡っての修正については触れられておりませんで、現時点では、本部会において答申をいただきました障害標準給付基礎月額について、特段影響を及ぼす変更は生じていないという状況でございます。

 引き続き、賃金構造基本統計調査の対応状況を注視しまして、必要に応じて、当部会に月額の対応についてご相談をさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○大塚部会長 では、本日の議事は以上になります。

 少し延長いたしまして、誠に申し訳ありません。

 事務局から事務の連絡をお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 本日の議事は以上でございますので、活発なご審議どうもありがとうございました。

 議事録の扱いと次回の日程についてお伝えいたします。

 本日の議事録は、原案を作成して、皆様に確認していただいた後、ウエブサイトに掲載する予定でございますので、よろしくお願いいたします。

 次回の日程につきましては、改めて調整させていただきたいと思います。

 それでは、以上で第42回中央環境審議会環境保健部会を終了したいと思います。

 どうもありがとうございました。

午後6時04分閉会

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