中央環境審議会環境保健部会(第40回)議事録

午後5時30分開会

○小森環境保健企画管理課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから、第40回中央環境審議会環境保健部会を開催いたしたいと思います。

 私、7月に、前任の中尾にかわりまして環境保健企画管理課長を拝命させていただきました小森でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。議事の開始まで進行を務めさせていただきます。

 委員の皆様におかれましては、ご多忙のところ、また台風がこのように来ております中で、多数ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、説明の方は簡潔に、短目にしながら、必要十分な質疑等のお時間をとっていただいて進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

この会議は公開で開催いたします。また、議事に入ります前の冒頭のみ、カメラ撮影を許可しております。傍聴いただいている方には、傍聴券に記載させていただいておりますが、留意事項がございますのでお守りいただければと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。

環境保健部会委員及び臨時委員は28名いらっしゃいますが、本日は19名のご出席をいただいております。定足数に達しておりますので、本部会は成立いたしておりますことを、ご報告申し上げます。

まず、審議に先立ちまして、部会に所属する委員の変更がございましたので、ご報告いたします。

日本化学工業協会環境安全委員会委員長の交代に伴いまして、相川誠委員にかわり、新たに成田睦夫委員に参加いただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

○成田委員 成田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 また、事務局側に人事異動がございましたので紹介させていただきます。

 環境安全課長の瀬川でございます。

○瀬川環境安全課長 どうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 続いて、保健業務室長の野村でございます。

○野村保健業務室長 よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 続いて、化学物質審査室長の東でございます。

○東化学物質審査室長 よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 続きまして、資料を確認させていただきます。座らせていただきます。

資料は、環境負荷低減の観点から、審議会等のペーパーレス化の取組を推進しております。お手元にございますタブレット端末の中に、電子化したものが入っているところでございます。もし、端末に何か不具合のある方がおられましたらば、事務局にお申しつけいただければと思います。なお、傍聴に来られた皆様につきましては、傍聴券にお知らせいたしましたとおり、ノートパソコンやタブレット等で環境省ウェブサイト上の資料をご覧いただくか、お近くのスクリーンをご覧いただければと思います。ご理解とご協力をお願いいたします。

資料のほうは、資料の1から資料の10まで、それから参考資料の1、2と入っているところでございます。今回の資料につきましては、原則全て公開とさせていただきたいと思います。また、本部会終了後に、発言者名を示した議事録を作成し、委員の皆様方にご確認をいただきまして、ご了解いただいた上で公開させていただきたいと考えております。

ここで、事務局を代表いたしまして、環境保健部長の梅田からご挨拶を申し上げます。

○梅田環境保健部長 環境保健部長の梅田でございます。

本日は、委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところ、また遅い時間にもかかわらず、そしてこの悪天候の中、ご出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

まず、前回のこの部会でご議論いただきました、公害健康被害補償制度における自動車に係る費用負担についてですが、先の通常国会におきまして、公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律が成立いたしまして、平成30年度以降も、当分の間、自動車重量税収入の一部を引き当てることが定められました。

また、熱中症につきまして、昨今の酷暑を受け、毎年7月に設定しております熱中症予防強化月間を8月末まで延長し、国民の皆様を初め関係者の方々に、さらなる注意喚起と対策の強化を要請しているところでございます。

本日は、これらに加えまして、化学物質排出把握管理促進法の施行状況、福島第一原発事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策など、環境保健行政に関する最近の動きについて、ご報告を申し上げたいと思っております。

委員の先生方のご見識を賜りながら、よりよい環境保健行政を進めてまいりたいと考えておりますので、幅広い視点から活発なご議論をお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 カメラ撮りをされている場合は、ここまでにさせていただきます。ご了承ください。

それでは、ここからは岡田部会長に議事進行をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○岡田部会長 はい、かしこまりました。本日は文字どおり、お足元の悪いところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。こういう状況でございますので、ご説明は簡潔にしていただいて、その分、時間は短いんですが、ディスカッションというか議論の時間をとりたいと思いますので、よろしくご協力のほど、お願いいたします。

それでは早速議事に入ります。本日、報告事項が多いようでございますので、まず前半として議題の1から6まで、まとめて事務局からご説明をお願いいたします。質疑につきましては、ご質問をいただいた後、まとめて行いたいというふうに思います。

じゃあ議題1から6まで、続けてご説明をお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 はい。それでは議題でございます。

私、小森のほうからご説明させていただきます。資料につきましては、全体で99枚ある資料のうちの4ページ目、資料2の、公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律の概要でございます。先ほど、部長の挨拶の中でもありましたように、先般の国会で、日切れ法案、日切れになっているところでございましたけども、しっかりとここは当分の間、この自動車重量税の収入見込額の一部に相当する金額を交付できるように措置がなされたところでございます。環境保健部会でも昨年ご議論いただきまして、ご審議いただきまして、その後、閣議決定を2月6日に行い、最終的に参議院本会議を年度内に終わらせまして、公布日が3月31日ということで対応することができました。ありがとうございました。

中身につきましては、今申し上げたとおりでございますので、省略させていただいて、何かあれば、また質疑でと思っております。

議題1は以上でございます。

続きまして、議題2以下をよろしくお願いします。

○瀬川環境安全課長 それでは、お手元のタブレットで参りますと、5枚目以降で説明をさせていただきます。

まず、化学物質排出把握管理促進法、PRTRの施行状況について説明をさせていただきます。6枚目にございますように、462物質、PRTR制度の対象物質はございまして、年1回、事業者様から都道府県経由でデータをいただき、これを公表するという制度でございます。平成30年度、制度、物質の内容については見直しを行うという予定にしております。

7枚目が、平成28年度、総届出排出量・移動量でございます。これは、排出量と移動量を見ますと、大気への排出が36%、その他、環境への移動量を含めますと全体の4割を排出量で、届出の移動量のうち、移動量として、廃棄物として排出されるものが59%になっております。届出排出・移動量の上位5物質につきましては、一番上のトルエン、これは大気への排出。マンガン及びその化合物などについては、移動量として、廃棄物として移動するもの。こういったものが入っております。

また、8ページ目に参りますが、届出外の排出量につきましても、各種統計データなどをもとに推計を行っております。こちらにおきましても、トルエン、キシレンといった大気中への排出が予想されるものが多くなっているというものでございます。

経年変化を9枚目から示しております。一度、対象物質の見直しをしておりますが、改正前後で継続して届出対象物質として指定された276物質で比べていきますと、対前年度比で若干増えておりますが、ここ数年は横ばいの状況が続いております。

このPRTRデータにつきましては、その法律の根幹として、一般の方々に化学物質の排出状況を知っていただくという、情報的手法という側面がございますので、PRTRを読み解くための市民ガイドブックなど、さまざまな手法を用いて一般の方にわかりやすく提供さしあげるということをしております。

さて、次は11ページ目、資料4になります。いわゆる黒本調査というふうに呼ばれるものでございますが、化学物質環境実態調査の結果、平成28年度の結果でございます。経緯といたしましては、49年度、化審法の制定時の附帯決議を踏まえて始まりました環境中のさまざまな媒体のモニタリングでございます。そのページの真ん中ほどにありますが、調査体系を三つ、「初期環境調査」、「詳細環境調査」及び「モニタリング調査」として、それぞれ実施をしております。

調査内容につきましては、12枚目になりますが、初期環境調査で15物質。これは全国で大体、延べ50カ所ぐらいございますけども、一物質群辺りは大体20カ所ぐらいで調査をしております。詳細環境調査、モニタリング調査も同様でございますけども、モニタリング調査に関しましては少し、媒体別に様子が変わっております。媒体ごとに見ますと、水で47地点、底質で62地点、生物も25地点で測っております。大気については37地点ということで、地方公共団体の皆様のご協力を得て実施しております。

調査結果でございますが、水質につきましては各種物質が並んでおりますけれども、今回、薬品の類を特に注目して調査を行っております。水質についてでございますけども、12調査対象物質中7物質で、その検出が行われております。底質、大質につきましても、それぞれ検出された物質がございます。それから、詳細環境調査につきましては、20調査対象物質(郡)中16物質(群)。底質についても3物質中2物質。生物についても、7物質中4物質ということで検出がなされております。モニタリング調査につきましては、これは条約の対象物質について、条約の定めに従って把握をしなければならない物質もございますので、POPs条約の対象物質の中から幾つか選び、また新規に対象となるであろうという物質についても調査を実施しております。

こういった物質でございますけども、調査結果につきましては、環境中の化学物質の対策に関する基礎情報として、私どもの中、あるいは地方公共団体において、事故時などのリファレンスとしても使われているという状況でございます。

詳細な調査結果については少し飛ばさせていただきまして、次の資料に参ります。

次の資料が、30枚目で資料5になります。SAICMについてでございます。この中では二つほど、ご説明を差し上げたい点がございます。

1枚めくっていただきまして、31枚目になりますが、国際的な化学物質対策の流れ(1990年代以降)でございます。リオサミット(1992年)は、さまざまな条約を起草した年でございましたけども、化学物質に関しましては、そのページの下にありますSAICM(国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ)をとるということで、これまで4回、世界的な会議を行い、世界全体での化学物質管理を進めてまいりました。

二つめくっていただきまして、33枚目に参りますが、SAICMは、政治的なメッセージとしてのドバイ宣言。また、個別の行動項目として、273の行動項目が設定されております。

さらに、34ページ目に参りまして、これまで重点取組課題というものを幾つか、国際的な会議のために追加をして、Emerging Issues にも取り組んできたところでございます。

最後のページ、36枚目になりますが、2020年以降の枠組みについて、今般、検討を始めるところでございますので、ご紹介をいたします。これまで地域会合、あるいは会期間会合などを実施いたしまして、論点を整理してまいりました。これまでマルチセクター、マルチステークホルダーによる自主的な取組ということでSAICMは進められてきましたけれども、こういった枠組みを継続すべきという意見もありますし、一部には法的拘束力をという声もありました。さらに、広域な主体、特に川下の事業者の方々、あるいは廃棄物分野についても取り込みをすべきだ等の議論がございました。

いずれにしろ論点については整理ができつつあるので、2019年2月の公開作業部会(OEWG)において、実質的な機能が開始されるというふうに思っております。こういったSAICMにつきましては、環境基本計画、また国内実施計画において、国内における政策を進めているところでございます。

次の資料が39ページ目になりますが、化学物質と環境に関する政策対話についてでございます。これは、「化学物質と環境円卓会議」に端を発しまして、一般の方々、事業者の方、行政、それから学識経験者の中で、さまざまな主体が化学物質について意見交換をするというところを広く皆様に見ていただくということ、議論を聞いていただくということ、こういったことを目途に設定されたものでございます。

今般、先に、前回でございますけども、これまで13回、開催をいたしましたので、一度取りまとめましょうというご議論をいただきまして、「化学物質と環境リスクに関する理解力の向上とその取組に向けて」についてということで、取りまとめを行っております。チャプターの名称だけ、そこに書かせていただきましたが、化学物質と環境リスクに関する理解力を身につけることの重要性。また、さまざまな世代・主体の参加。行政、事業者、そして教育機関、市民、及び主体間連携による取組。それから将来に向けた視点ということで、項をまとめていただきました。政策対話に参加していただいたメンバーの方々は、43枚目にございます。

また、リスクコミュニケーションに関する取りまとめにつきましては、44枚目からリーフレットの形でまとめさせていただきましたので、ぜひご覧いただければというふうに思います。

さて、次の資料が熱中症でございますけども、これが52枚目からになります。本日の部長のご挨拶にもございましたように、今年の夏は梅雨が早く明けまして、急に暑くなったということで、熱中症で搬送される方が非常に多くなっています。

気温の状況などにつきましては53枚目に書かせていただきましたが、夏の気温の上昇は、東京は同じ期間、6月から8月ということで、100年見ますと3℃上昇しており、これは世界各国の100年の1.5℃と比べても、2倍という温度の上がり方になっております。また、連日メディアでも取り上げていただいておりますが、7月23日には埼玉県熊谷市で、国内の観測史上最高となる41.1℃ということで、8月上旬にかけて続き、今日は台風で涼しくなりましたけれども、最高気温35℃以上の猛暑日が続いておったところでございます。熱中症発生状況も見ていただきますと、平成30年7月24日に公表された消防庁報告データを真ん中につけております。少し見づらいですけれども、緑のバーが昨年の状況、赤いバーが今年の状況です。一番多かった平成30年7月16日から7月22日を昨年の同時期と比べてみますと、3倍になっております。また、4月からの合計搬送人員数についても、前年同時期の約1.7倍ということ、特に東京都・愛知県・大阪府など、都市部での発生が多くなっているということ。また、性別・年齢別の熱中症発生率を見ますと、65歳以上の高齢者、それから部活動に従事されると考えられる10歳から19歳のところに山があるということで、こういったところをターゲットにさまざまな施策を打つ必要があるかと思っております。

環境省では、熱中症予防情報サイトで情報提供をしております。これが55ページ。

それから56ページに、暑さ指数と熱中症の救急搬送人員数のグラフをしております。ちょっと見づらいですけれども、折れ線グラフは暑さ指数がどんなふうに上昇していったかです。31を超えますと、全ての運動は原則中止したほうがよろしゅうございますというくくりにしておりますが、実際その31を超えた辺りから搬送人数が非常に増えているということが見てとれるかと思います。

また、熱中症予防声かけプロジェクト。また、まちなかの暑さ対策ガイドラインということで、さまざまな事業者の方にもご協力いただいて、声かけをしていただいております。

また、58枚目になりますけども、熱中症対策の普及啓発資料につきましても遂次改正をしており、今年につきましては特に、真夏あるいは夏のイベントにおける熱中症対策のガイドラインも策定させていただきました。

こういった普及啓発資料を用いて、59枚目でございますけれども、さまざまなところに配布をしており、またプッシュ型での情報提供なども行っているところです。熱中症対策について、実際に手を動かしていただく自治体の職員の方々、あるいは一般の国民の方々にシンポジウムも開催し、各種啓発普及のイベントを開催しておるところございます。

関係各省とも連携し、オリンピック・パラリンピックも含めて、今後とも政策を進めていきたいというふうに思っております。

熱中症については以上でございます。

○岡田部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまご説明いただいた議題の1から6について、ご質問、ご意見等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

○松本委員 日本医師会の松本です。最後の熱中症対策のところでちょっとお聞きしたいんですけれども、先ほど関係各省という話をいただきました。例えば、私は実際、産業医とか、あるいは学校医とかをやっていますので、そういった立場からも、例えば暑さ指数の話とかをさせていただくんですけども、そういった、関係している各省とどんなふうな取組を実際に、この啓発ということでしているのかを、ちょっとお聞きしたいと思います。

○瀬川環境安全課長 ありがとうございます。事例で申し上げます。例えば暑さ指数、労働現場では、かなり使われているところは多うございます。ちょっと今、手元に資料を持ってきておりませんけれども、例えば5,000人以上の従業者数のところでは、労働現場で約4割弱のところで既にこういった暑さ指数を用いて労働管理をしていただいているということでございます。ただ、従業員数が10人から15人といった小規模、中小のところにつきましては、まだまだ15%以下という状況もございますので、そういったところにも使っていただけるように厚生労働省さんとも連携していきたい。また、やはり厚生労働省さんとの関係になりますけれども、高齢者の方の屋内での熱中症発症が多いということがございますので、市町村などでは高齢者の方の見守りの一環として熱中症対策の呼びかけをしていただいているところもございます。そういった優良事例と考えられるようなものにつきましては、私ども、調査も実施をしようと思っておりますので、こういった結果を積極的に厚生労働省さんとシェアして、今後どういったことがやっていけるのかということを考えたいというふうに思っております。

また、日本人の観光客さんだけではなくて、オリパラに向けて、あるいはインバウンドで、最近、外国の方の観光客も多くなっております。このため、英語での簡単なパンフレット、リーフレットも作成いたしまして、観光庁さんとご一緒に、観光案内所での配布など、そういったことについても取組をさせていただいております。

このように、私ども、広報普及啓発のための資料を各省と連携してつくらせていただき、そして、各省でそれぞれ、何というのでしょうか、配っていただける、あるいは指導していただけるような場を、今後活用していきたいと思っております。時間の都合で少し説明を端折りましたけれども、熱中症というのは、予防方策を講じれば予防ができる病態、疾病というふうに私はお伺いしております。こういったことも考えますと、やはり、もう少し積極的に、津々浦々まで、どうやって浸透させていくのかということを、この夏を通しての経験、また今後の取組として、各省と一緒に考えていきたいと思っております。

雑駁ながら以上でございます。

○岡田部会長 松本委員、よろしいですか。

○松本委員 ありがとうございます。今年に入ってから本当に、熱中症で亡くなられたと思われる方が本当に多いですので、ぜひしっかりと、ここには取り組んでいただきたいと思います。

○岡田部会長 では、どうぞ。

○今村委員 熱中症ばかりの質問で大変恐縮ですが、資料の60ページにありますオリンピック・パラリンピックに向けた熱中症対策というところで、2番目に暑熱環境の測定という、いわゆる競技場の周辺でどういう状況になっているか、スポーツをやっておられる方はもとより、観客の方に対する対応が非常に重要だと思います。まさに今、甲子園で高校野球が始まっていて、私も昔あの地域に住んでいたのでよくわかるんですけれども、はっきり言って、もう物すごい暑い、昨今の暑さの中だと、もっともっと厳しい状況の中で応援していらっしゃる方が多数いらっしゃる。それで、これはまさしく、こういうオリンピック対策の準備として、既に今やっておられるスポーツイベント、本来だったら実施すべき環境でないところでやっている中で、そういう周辺の暑熱環境の測定みたいなことを甲子園でやっておられるのかどうか。つまり、あれだけのビッグイベントですから、物すごい人数が集まっておられるんですけども、何か対策をとられているんでしょうか。

○瀬川環境安全課長 ありがとうございます。実は、甲子園においても、暑熱対策というか熱中症にならないための対策というのはいろいろやっていただいております。ちょうど昨日、スポーツ庁さんのお導きで、関係のお医者様、あるいは私どもの職員も派遣いたしまして、甲子園における熱中症対策ということで、実際に視察もさせていただきました。練習が始まる前に、理学療法士の方が熱中症にならないための予防方策についてのご説明をするというのは、これはマストになっておりますまし、また何というのでしょうか、移動式のミストをかける機械、そういったものを観客席のほうにも置いておいて、これは必要に応じて使うとか、さまざまな対策を講じていただいています。ちょっと詳しくはまた報告で、私どもの担当官、参ったものがまとめますので、お届けさせていただければというふうに思います。ありがとうございます。

○今村委員 はい、ありがとうございます。

○岡田部会長 よろしいですか。はい、じゃあ崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 では、熱中症ではないテーマで、すみません。もちろん熱中症の話は、今いろいろお答えいただいたように、本当にしっかりやっていただければありがたいと思います。

私は2点、PRTRのところと政策対話のところで発言をさせていただきたいのですが、まずPRTRのところなんですが、これはご説明にあったように、情報公開を徹底していただくことで、事業者の方も社会も関心を高め、リスクを低減する方向をめざすという、そういう道筋を描いているんですが、先ほどの資料を拝見すると、一度、かなり排出量・移動量が低減した時期がありますけど、最近また少し、下げ止まりというんでしょうか、定着というか、変化がないような状況になってきています。その辺の今の状況ということに関して、どういうふうに捉えておられるかを教えていただきたいと思います。

それで、最初にこのPRTR制度ができたときに、私は地域の自治体に協力して、地域の大規模排出事業者さんと周辺住民のコミュニケーションでリスク管理をしていくというようなチャレンジ事業があって、そこに何度か参加をしたことがあります。けれども、具体的に、リスク低減に持っていくまでは、かなり難しいというか、プロジェクトの絵は描けるんですけども、なかなか難しいという状況があります。最近そういう取り組みの好事例などがあるのかどうか、その辺の状況も教えていただければありがたいというふうに思います。

もう一点、政策対話のところなんですけれども、やはりいろいろな産業界から消費者まで、ステークホルダーが集まって、きちんと理解をしながらということでお話をしている中で、ご紹介があったような、きちんと社会の理解力を上げていくような活動を、ステークホルダーが協力しながら、さまざまなところでやっていくことが重要ということで、いろいろまとめを作成させていただきましたけれども、ではこれをどういうふうに実現するのかというのは、実は大変難しいかなというふうに思っております。それで、私は地域の環境学習センターの運営を長く実施していますけれども、今、やらなければいけないテーマが、低炭素から資源のこと、そして食品ロス削減のこととか、実はたくさん入ってきて、わかっていながら、なかなか、化学物質のリスクコミュニケーションに関するテーマを入れていくというのが、企画を入れていくのが難しいのが現状です。そういうことも考えて、どういうふうにしっかり入れていくのかというのは、かなり課題意識を持っていかないと入っていかないのではないか。そういう意味から言えば、この後の水銀などのところは今、必ずISOなどの関係で研修を受けなきゃいけない、やらなきゃいけないというシステムになってますので、いろいろ連携をしながら情報をしっかり出していくとか、いろんな可能性があるのではないかなというふうに思います。

あと、すみません、もう一点だけ。これだけ災害が増えてくると、やはり化学工場の災害対応計画をそれぞれしっかりつくっていただき、それを事前に、地域に情報公開することが重要だと思います。そういうことを率先して今やってくださっている企業も多いとは思いますけれども、それをきちんと制度化して広めていくとか、災害対応の視点も必要なのではないかという気持ちがしております。ちょっとその辺もご検討いただければと思います。

○瀬川環境安全課長 ありがとうございます。まずPRTRにつきましては、20世紀最後の化学物質関係の法令ということで、制定をしてから、地方公共団体、あるいは事業者の方の非常にたゆまぬ努力でここまでデータが出てきたということについては、まず敬意を表させていただきたいというふうに思っております。

それで、横ばいになっているということの原因については、もう少し細かく物質ごとに見ていきたいと思っております。例えば、大気中に排出されるもの、トルエンの類は、10年前と比べると半分ぐらいの量になっており、これは先ほど、事業者の方のたゆまぬというふうに申し上げましたけれども、そのご努力以外の何者でもないと思っております。非常に基盤的な化学物質ですので。それで、そういったもののあるほかに、移動量、特に廃棄物への移動量については、この10年間ぐらいは量が変わらない物質も正直ございます。少し物質ごとに顔を見てやりながら、今後どうしていくのかというのを検討していく必要があると思っております。今年度、PRTRの見直しの時期に入っておりまして、対象物質の見直しについても順次進めていくことになると思いますが、その際にそういったトレンド、横ばいのままになっているもの、あるいは非常に減少したものといったものなどについても細かく見ていきたいというふうに思っております。

あと、地域の住民の方と地域の自治体、それから地域の事業所との間の好事例ということでございますけども、ちょっと今、手元でこれだというふうに申し上げるものがないので、少し探して、また後日、ご説明さしあげたいと思います。

それから政策対話に関しましては、化学物質の性状と、それから受け止め、リスクに関しての理解について、政策対話の時点で非常に大きい効果を上げた事業だというふうに思っております。それで、SDGsステークホルダーズ・ミーティングもこれにならって設置をさせていただきましたけれども、崎田先生がおっしゃるように、低炭素、SDGs等、さまざまな課題が立ち上がる中で、化学物質についても、どういった形でアピール、あるいは理解を深めていくのかということは大事だと思っております。また、さまざまな施策を考える上でご相談させていただければと思いますが、特に、先般まで私が仕事をしておりました災害時の廃棄物、あるいは災害時の化学物質の取扱いについては、私も、地方公共団体の方々あるいは一般の方々から、不安のお声が上がるのも、やはりございます。災害あるいは事故時の際に、PRTRのデータをもとにリスクの有無を、あるいは排出の有無を推計するといったこともございます。30年度の今回の見直しの際には、制度の中でも幾つか見直しをする必要があるのではないかという声もございますので、あわせて検討していきたいというふうに思っております。

○岡田部会長 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 SAICMのところについて1点、これは質問でございますけれども、この化学物質会議の中で、WSSD、2020年目標というのは非常に重要な位置を占めていたと私は理解しておりますが、2020年はもうすぐ来ますので、ポスト2020年というのはもう、しっかり始めていかないとよくないかなと、私は常々思っているところでございます。ここで、ちょっとこれは質問なのですが、SDGsのターゲット12.4に、確かに2020年目標と多く似たことが書き込まれているのですが、これは2020年ですので、ポスト2030というのはどのように設計するのか、国内の議論あるいは国際の議論で進行状況等、もしあれば、教えていただければありがたいかなと思いました。

○瀬川環境安全課長 ご質問ありがとうございます。SAICMはご指摘のとおり、2020年までに著しい影響を最小とするという大きな目標を掲げております。それで、SDGsというのは既存の国際的な約束、例えば気候変動もそうでございますけれども、そういったものをできるだけ網羅的に扱うということで、SAICMについては、その12、持続可能な消費と生産というゴールの中の一つに組み込まれております。

 2020年の次の枠組みというのはどうするかということの決定は、2020年の第5回のICCM、国際化学物質管理会議において議論されるものと思っております。これまでの会合では、論点の整理が中心になったというふうに申し上げておりますけれども、やはりSAICMというのは、最終的には途上国の支援、それからそのための資金メカニズムといったことも検討する必要が出てくるかと思いますので、化学物質の管理の仕方ということをどんなふうに仕組んでいくのかについては、今後少し、国際機関あるいは関係国とご相談をさせていただければというふうに思います。ちょっと今の時点で2030年目標あるいはもしかしたら2050年目標になるかもしれませんけれども、そういったことを予断なく見つめていきたいというふうに思っております。すみません、現時点では回答がなくて申し訳ございません。

○鈴木委員 しっかりご検討いただければと思っております。

○岡田部会長 よろしいですか。では、大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 私もちょっとSAICMのところでお伺いしたいんですけど、4ページ目のところの新規政策課題として結構たくさんのものが挙げられていますが、日本として特に重点を置いていかれるものは何かというのを、もし今お話しいただけたら大変ありがたいと思います。

 それで、この中で既にリサイクルとの関係で三つ目とか二つ目のものは結構問題になっていると思いますし、五つ目のものは多分EUがかなり強く打ち出しているんじゃないかというふうに思いますけども、今後、結構たくさんあるものですから、特にどの辺が中心になって議論されていきそうかということも、もし教えていただけたらありがたいと思いました。

 以上です。

○瀬川環境安全課長 Emerging Issuesにつきましては、ISSM2で、塗料中の鉛、製品中の化学物質、それから電気電子機器、ナノというふうに大きく打ち出しまして、それ以降は3、4で一つずつ追加があったというような状況でございます。この新規政策課題について、どれが日本にとって重点的かということの難しいご質問でございますけれども、もちろん塗料中鉛という、ある程度、何というんでしょうか、日本国内においては鉛白を扱うようなことというのはもうあまりございませんので、あるとしたら、鉛白を使う、酸化鉛を使うおもちゃが日本国内に輸入される場合といったこと、そういったことかなと思います。

残りの五つにつきましては、どれが優劣ということは特にないと思います。塗料中の鉛につきましては、先ほど日本においてということを申し上げましたが、これまでの取組に関する評価、第三者の独立評価報告書の中においてもですね、塗料中鉛以外の新規政策課題というのは多くの課題が残っているというのが国際的な評価というふうに認識をしております。国内の問題だけではなく、やはり先進国の一つとして、途上国の化学物質対策にも取り組んでいきたいという意味では、塗料中鉛以外のものについてどれかを優劣ということは、現時点ではないと思っております。

○岡田部会長 よろしいですか。松永委員、どうぞ。

○松永委員 政策対話でまとめられた、このリスクコミュニケーションの冊子を拝見しているのですが、議論の結果をまとめられたということで、大変興味深く見せていただきました。

要望なんですけれども、この教育機関というところでのリスクコミュニケーションというところを、やっぱりこれ、なかなか難しい、一番難しいところではないかなというふうに思っています。というのも、私は食のリスクについてをいろいろ検討していまして、食品安全委員会とか、消費者庁が設置したリスクコミュニケーションの研究会にも参加して、意見を述べて、内容としてはかなり類似した報告書をまとめたんですけれども、やっぱりそのときの、かなり大きなポイントというのが、教育において、リスクコミュニケーションというのを、どう子どもたちに、リスクとは何かということとか、それからコミュニケーションの意義というところを、どう子どもたちに伝えていくかというところがポイントだねという話をして、報告書にまとめてはいるのですけれども、なかなか、その先の具体策がないというのが現状です。具体的に動けないわけですね。で、それは教育現場でやっぱり時間がないと、それに割く時間がないというようなことも言われて、なかなか次の一手というのがないというのが現状ですので、すぐに何かこうできるというようなものはないと思うんですけれども、環境省さんで、やっぱり文科省と連携していただいて、まずリスクとはというところから子どもたちに語っていただくような、何らかの事業を具体的に展開していただけたらいいなという、これは要望でございます。お願いいたします。

○岡田部会長 ありがとうございます。では、今のはよろしいですね。

 ありがとうございました。ほかによろしいですか。

 それでは、とりあえず次に進ませていただきます。後半の議題7~9について、事務局からご説明をお願いいたします。これも後でまとめて質疑の時間をとらせていただきます。

○笠松環境リスク評価室長 続きまして、環境リスク評価室より、全体の63ページをご覧ください。資料8によりまして、議題7の化学物質の環境リスク初期評価(第16次取りまとめ)の結果についてご報告をいたします。座って失礼いたします。

1にございますように、本評価は化学物質による環境汚染を通じたヒト健康環境系への影響を未然に防止するため、スクリーニング的に初期評価を行うものでありまして、この第16次取りまとめにつきましては、この部会のもとに設置されている化学物質評価専門委員会において、昨年の12月26日にご議論をいただいて取りまとめていただき、その結果を27日付で公表したものでございます。

結果は2の表をご覧いただければと思いますが、今回は、健康リスクと生態リスクの両方の評価を行ったものが11物質。

次のページにありますが、生態リスク評価のみを行ったものが1物質となっております。評価の区分は評価ガイドラインに基づきまして、表の左にございますが、AからCというものでやっております。Aは詳細な評価を行う候補となるもの、Bは関連情報の収集が必要とされたもの、Cは、現時点ではさらなる作業の必要性は低いものと分けております。具体的にご説明いたしますと表のとおりでございますが、Aについては、健康リスク初期評価についてはございませんで、生態リスク初期評価については銀及びその化合物を含めた4物質でございます。B.関連情報の収集が必要というものについては、B1とB2に分かれておりますが、B1が経口曝露による銀及びその化合物を含めた3物質。生態については、p-アミノフェノールのほか3物質でございます。B2につきましては、健康リスクがジオクチルスズ化合物でございまして、生態についてはございません。

次のページ、64ページをご覧いただきまして、C.現時点ではさらなる作業の必要性は低いというものにつきましては、健康リスクについては2-アミノピリジンほか合計8物質。生態については2-アミノピリジンなど4物質でございます。②は生態リスク初期評価のみを行ったものということで、詳細な評価を行う候補としてクラリスロマイシンが挙がっております。

この調査の活用について、3ページをご覧ください。この結果の活用でございますが、関係部局等との連携というタイトルになっておりますが、Aの「詳細な評価を行う候補」とされた化学物質については、規制当局であります関係部局や自治体等への評価結果の情報提供を行いまして、緊密な連携を図ることにより、各種体における取組への活用を求めることとしております。

なお、この調査の詳細につきましては、このいわゆるグレー本という形で、冊子として3月に発刊し、公開させていただいております。

説明は以上でございます。

○岩崎石綿健康被害対策室長 続きまして、石綿健康被害対策室でございます。

議題8の、石綿健康被害判定小委員会の開催状況等について、ご説明申し上げます。資料は全体の66ページ、資料9-1でございます。石綿健康被害判定小委員会は、救済法の制度に基づきまして、石綿関連疾患かどうかということを医学的に判定する委員会でございまして、本日ご出席の岸本委員、田村委員に、ご協力いただいているものでございます。これまで平成18年の制度開始以来、平成30年3月末時点までに、判定小委員会は全163回開催してございます。分科会は、あわせて378回です。それで、平成29年の実績についてご説明申し上げますけれども、判定されたものは1,110件ございまして、そのうち930件が認定疾患と判定いたしました。

続きまして、資料9-2でございます。当室が行っております取組についてご紹介させていただいております。1ページ目が全体の取組についてご紹介させていただいておりますので、ご覧いただければと思います。

続きまして、同じ資料の2・3ページでございますが、こちらは平成28年12月に石綿健康被害救済小委員会で取りまとめたものにつきまして、それを受けた取組状況について、ご説明申し上げた資料でございます。幾つかの例示をさせていただきますと、例えば、指定疾患につきましては留意事項を改訂する。あるいは、制度運用につきましては関係団体等に周知をしているところでございます。

以上がご報告でございます。

○前田放射線健康管理担当参事官 続きまして、放射線健康管理担当参事官室から、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策について、説明申し上げます。

資料の通し番号は、71ページ目でございます。まず1点目でございますが、この放射線に係る住民の健康管理につきましては、74ページのような枠組みで、福島県に設置します基金に国が拠出するという形で進めているところでございます。それで、主に話題になりますのが75ページの甲状腺検査でございます。事故当時に概ね18歳以下だった県民でございますので、今6歳から26歳の方が対象となってございます。その結果が76ページと77ページにございますが、一番大きな課題といたしましては、受診率が、1回目の検査では8割、2回目では7割、そして3回目では6割5分ということで、だんだんと下がってきているということで、進学や就職によって福島県から移住される方の受診率をどういうふうに維持するかということが課題でございます。そういった点を含めまして、現在、県外での検査機関の確保ですとか、あと二次検査に至る方が大体0.8%ということでございますので、そういった方の心のケアをどういうふうにしていくかということが、現在課題でございます。

それから、78ページでございますが、こちらは県民健康調査の中でも、妊産婦に関する調査というものを行ってございまして、福島県で母子健康手帳を交付された方や里帰り出産された方を対象として調査を行ってございます。

その結果が79ページでございますが、早産率ですとか低出生体重児出生率につきましては、全国平均とほとんど変わりなしということで、また先天異常の発生率につきましては、一般的な発生率に比べて、むしろ低いというふうな結果が出ているところでございます。

そして、健康不安対策につきましては81ページに大枠を示してございますが、相談支援センターの運営につきましては崎田委員に非常にお世話になっているところでございます。

そして、82ページにございますが、8月28日に相談支援センターの取組として合同ワークショップというものを内閣府の被災者生活支援チームと共催で行いまして、放射線に関する説明や相談体制についてご議論いただくというところでございます。今回は、住民の心のケアを行う機関との連携のために「心のケアセンター」も参画予定ということでございます。

そして83ページが、リスクコミュニケーション関係の実績でございます。2017年度につきましては、帰還住民を対象としたイベント、そして教育現場を活用した講習。そして、新人・新任職員といった自治体ごとの研修。そういった面で非常に実績が上がってきているというところでございますが、参加者からの声といたしましては、非常に評価する声も多い中、1回だけの研修ではなかなか理解できないというふうな声も上がってきているのは事実でございます。

そして84ページが、帰還に伴う被ばく線量につきまして、内部被ばく、外部被ばくの線量把握事業というものも行ってございます。

そして85ページが、環境省の今後の取組として、昨年12月の「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」に従いまして、「知ってもらう」、「来てもらう」といったことについて、相談支援センターの取組ですとか教育現場の外も含めた研修、そして教育旅行の回復に向けた施策、そういったものに取り組んでいるところでございます。

そして86ページが、健康影響に関する研究調査ということでございまして、こちらにつきましても、線量評価や疫学研究なども積極的に行っているところでございます。

説明は以上でございます。

○岡田部会長 どうもありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。大塚先生。

○大塚委員 ちょっと聞き漏らしたかもしれませんが、この石綿の健康被害の小委員会のほうに、救済のほうの小委員会のほうに入れていただいていたので、ちょっと気になりますけども、この中の最後ページのがん登録制度の活用というのは、そのときも議論されていましたが、検討中ということですけども、これはどの辺が今、まだ障害になっていて、どんな状況かというのを、ちょっと聞き漏らしたかもしれませんが、教えていただければと思います。

○岩崎石綿健康被害対策室長 ご質問ありがとうございます。がん登録制度ですけれども、今村委員が大変お詳しいと思うんですけれども、実は全国がん登録のデータというのは、まだ使えない状況です。したがいまして、今現在は、院内がん登録との連携というか、そういった方策がないかということで、調査研究を実際に進めております。今後、全国がん登録のデータというものが使えるようになった暁には、どういうことができるのかというのを、今後考えていきたいというふうに考えてございます。

以上です。

○岡田部会長 よろしいですか。では、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。私は今、この資料10の放射線影響のコミュニケーション事業を推進する場に参加させていただいていますので、状況は理解しているつもりなんですが、一言ここでコメントを。もう重々、事務局の皆さんはご存じですけれども、一言コメントとして申し上げておきたいのは、放射線影響に関しては、やはりいろんな不安感があって、本当はこういう情報提供やコミュニケーションが必要な方は、福島以外の関東圏や全国に避難しておられ、戻られた方は、あまりこういう不安感というのを表に出さずに、毎日一生懸命、自分の家族の暮らしや地域の復興に一生懸命取り組んでおられるという、そういう状況になってきていますので、普通の情報発信とか、対話で心の不安が和らぐというよりは、複雑な構造になってきています。ご担当はそこをわかって、いろんなやり方で柔軟に広げてくださっておりますけれども、そこをしっかりと、これからも協力もさせていただきながら、やっていくのが本当に大事な時期だというふうに思っております。

先日、廃炉と地域とのコミュニケーションに関する大きなフォーラムが福島県の浜通り地域でありました。私は第1回目のコーディネーターをしましたが、今回、3回目は他の先生がいろいろ工夫して実施してくださっているのに参加してきました。事故から7年たち、今度は、廃炉の話し合いの場で除染の成果として放射線に関する質問が出てくる状況になりました。そういうところにどれだけ、、除染を担当した環境省のほうから情報を伝えるか。あるいは放射線のリスクコミュニケーションの分野と、廃炉情報をつなげていく重要性など、また新たな雰囲気になってきたかなというのも感じました。浜通り地域はこれから復興していくという時期ですので、どうやってしっかり情報を出していったらいいのかという温度感が微妙に変化していきますが、それをしっかり受け止めて、しっかり対応していただければありがたいということで、コメントを一言申し上げたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

○岡田部会長 ありがとうございました。よろしいですね、じゃあ、どうぞ。

○前田放射線健康管理担当参事官 先生おっしゃるとおり、福島の情報につきまして、例えばですね、事故当時のまんま、そのままデータというか記憶が止まっている方と、あと福島について誤った情報が流されていることもあり得るということですので、今までの、自治体からの声かけというか、要望をもとにした研修とかというものとは違った、新しい情報発信の仕方、これにアプローチしていく必要があるというふうに考えてございますので、そちらにつきましては、今後発信する情報の内容の高度化について、前向きに検討させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○岡田部会長 ありがとうございました。それでは、松本委員から、どうぞ。

○松本委員 ただいまのご質問とかぶってしまうかもしれませんけれども、福島の話です。甲状腺の検査の結果とか、妊産婦に関する調査とかを見ますと、現時点では、絶対に大丈夫とは言い切れないかもしれませんけども、現時点では割と不安が少ないという結果が出ています。実際に、福島の方が、自分たちのことを思うよりも、やはり全国からどう見られているのかということのほうを、むしろかなり気にしていらっしゃる面がありますので、やはりそこのところは、81こま目にあるとおり、全国に正しい情報を発信していくということに、今後は力点を置くべきではないかなとこのデータからは感じておりますので、ぜひしっかりと頑張っていただきたいと思います。

○岡田部会長 ありがとうございました。よろしいですね。では、細見委員、どうぞ。

○細見委員 ちょっと重なる部分もあるのですが、今、前田さんのほうから、これだけ実績が上がっているという、非常に努力されているというのはよくわかるんですが、例えばセミナーとか交換会を何回やったらこうだっていったときに、じゃあ、どこまでやれば、目標というか、達成できるのかという、こういう、何というか、もちろん定量化も難しいんですけれども、何回やればどうだ、あるいは化学物質の政策対話も13回もやられていて、じゃあ13回目までどうなったのかという、本当に難しいモニタリングというか、その手法というか、それも十分これから考えていかないと、私ども、やればいいという問題だけではなくて、どこまでやればどうなんだって、こう聞かれたときに、なかなか私も答えられなくて困っているので、もし化学物質の政策対話にしても、こういうコミュニケーションに関して、崎田先生も含めてですね、どこまでどのようにやればいいのかという、何かこう目標みたいなとか、図るって、どこまで我々は努力しているのかと、こういった点が足りないのではないかというのは、何かこう、わかれば、その足りない面に対して、力というか、集中して努力をしていくということができるのではないかと思いますが、ちょっとこれは非常に、私に対する自問でもあって、難しいなと思っています。何かコメントをいただければ。

○岡田部会長 今の細見委員のご質問というか、コメントというか、何か今あれば、どうぞ。

○瀬川環境安全課長 非常に難しいことかと思います。広報というのはどこまでやればいいのかということにもつながっていくものかと思います。

 私、広報室長をさせていただいた際に、ある非常に有名なアメリカの広報会社のCEOが、広報費というのは、半分は無駄になると。ただ、あらかじめその半分がどこにあるかということを占うのは非常に難しいというコメントをいただいたことがあります。化学物質の関係で申し上げれば、私ども、化学物質政策対話をこれまで13回やってまいりました。その主な目的は、SAICMの国内実施計画をつくるに当たってさまざまなご意見をいただくということ。それと合わせて、化学物質に関する検討を関係者の間でしているのを一般の方々に見ていただくということを、目的にしてきたところでございます。そういう意味では、SAICM国内実施計画、今般のSAICMの次の計画ができ上がれば、さらにまた新しい国内実施計画についてご意見をいただくというようなことにもなります。そういった意味で、広報というのは、とめど尽きない部分もございまして、なかなか定量的にはこれを、その効果があったというふうに言うことは難しいとは思います。ただ、内容が変わり、そして、その対象の方々も変わり、あるいは手法もさまざま変わっていく中で、できるだけ、その50%のウェイストを、できるだけ少なくしていくということは考えていきたいというふうに思っております。回答になっていないもので申し訳ありませんが、広報については、なかなか、ここまでやったら終わりということはなく、常に新しい課題に対して情報を提供し続けるということも、これは一つ、形としてあるのではないかなと、化学物質政策対話については思っております。

○岡田部会長 ありがとうございました。どうぞ。

○前田放射線健康管理担当参事官 委員ご指摘のとおり、こちらの83ページに示している活動実績というのは、政策評価の三つの段階で言うと、インプット、アウトプット、アウトカムで言いますと、アウトプットの評価です。あと、その結果、アウトカムとしてどれだけ福島の放射線の健康影響について正しい理解が進んだかという指標につきましては、今日の資料では入れていないんですけれども、福島県の浜通りの方を中心に、放射線の健康影響で将来あなたはがんになる可能性があると思いますかという問いですとか、放射線によって遺伝影響があると思いますかと、そういった調査を毎年行っているところでございます。

それで、事故のすぐ後よりは、だんだんとその健康、がんが起こるとか、遺伝影響があるとかというふうに思っていらっしゃる方の割合は減ってきているというところですが、最近の傾向として、その下げ止まり感が進んできているということで、ある程度、その遺伝影響があると思っていらっしゃる方、将来がんが発症するんじゃないかと思っていらっしゃる方の固定化が進んでいるという状況にあるのが事実でございます。

ですので、この活動実績を上げていくとともに、発信する内容の高度化というか改善、そういったものも引き続き進めていくとともに、リスクコミュニケーション事業の効果、それをどういうふうに評価していくかという、評価尺度についても研究を進めていきたいというふうに思っております。

○岡田部会長 よろしいですね。今村委員、どうぞ。

○今村委員 66ページの、石綿の健康被害について、これは平成29年の実績を見ると、未申請のまま亡くなられた方が148名いらっしゃるということで、過去の平成18年から30年までの割合で見ると、数字的には増えているんですが、平成28年からさまざまな、制度的な取組がなされているにもかかわらず、まだまだ効果が十分に現れていないということなのかどうかという、事務局として、どんなご意見を持たれたのか。これは、ずっとああいう制度的な取組をすれば、もっとこういう数は減ってくるというふうな考え方でよろしいのでしょうか。

○岩崎石綿健康被害対策室長 ご質問ありがとうございます。未申請死亡者の申請につきましては、どちらかというと今、療養者の方の認定数が増えていると。それで、そのために実際、給付の額も増えているという状況がありますので、そういう意味では一定程度の効果はあるかと思っています。ただ、まだまだ周知は必要と思っていますので、昨年度は医師会さんにもご協力いただきながら、医療機関と、それから医学会にご協力いただいて、学会等に、いろいろ周知をさせていただいたところでございますけれども、引き続き、そういった形で周知をしていきたいと思っております。ありがとうございます。

○岡田部会長 ありがとうございました。では、田村委員、どうぞ。

○田村委員 化学物質の環境リスク初期評価というところで、ちょっとお聞きしたいんですけれども、詳細な評価を行う候補、このクラリスロマイシンって挙げられているんですけれども、僕らはちょっと呼吸器内科のほうで、非結核性抗酸菌症とかでもこれはメインの治療薬なので大量に使っていますし、慢性気管支炎の治療でも、これは長期療法をするんですけれども、このクラリスロマイシン、何かその、生態への影響とか何か言われているので、ちょっと教えていただきたいのですが、何かありますか。

○笠松環境リスク評価室長 おっしゃるように、このクラリスロマイシンは臨床の現場で使われているということだと思います。当然、健康評価については薬としての評価があるわけでございますけれども、やはり、物質が廃棄をされたり、あるいは排せつされたりですね、それが結果的に生態のリスクにとってどうなのかというところでの評価でございます。まだ、これはスクリーニング的な評価、文献を中心とした初期評価なので、この時点で危険度が高いとか低いとかいうものを示すものではございません。むしろ、この結果を踏まえて、詳細なリスク評価を実施したりだとか、あるいは環境調査、より詳細な毒性情報を収集していくことに生かしていくということでございますので、現時点でクラリスロマイシンの環境中への影響を決定するものではございませんので、臨床現場でどのように使うかということに、直ちに直結するものではございません。今後詳細な調査を行った上で、環境への影響を評価した上で、また次の対応というかリアクションということが考えられるのかなというところでご理解いただければと思います。ありがとうございます。

○田村委員 わかりました。

○岡田部会長 よろしいですか。ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。

よろしければ、いろいろご質問、それからコメント等をありがとうございました。事務局におかれましては、ただいまのご意見を参考に、今後の環境保健行政をお進めいただきますよう、よろしくお願いいたします。

本日はこういう状況でございますので、委員の先生方、多分、ご質問を遠慮されたのではないかと、事務局の方も若干端折ってというか、短く紹介されたと思います。また、資料はもう配布されておりますので、お帰りになってからご質問、またご意見等がございましたら、メール等を通じて、どうぞご遠慮なく、今日はちょっと特殊な状況でございますので、ご連絡を再度いただければ大変ありがたいと思います。

ということで、本日の予定の議題はこれで終了いたしましたが、よろしいですか。

○崎田委員 一つだけ。

○岡田部会長 はい、どうぞ。崎田委員。

○崎田委員 もう短く。ごめんなさい。

今日のご報告には出てこなかったんですけれども、エコチル調査を長くやっておられて、私はこれが、本当にこれからどういうふうな情報が出てくるかということに大変期待をしております。今年のエコライフフェアのときの大臣トークがエコチル調査がテーマだったというのも、非常に私にとっては印象深かったですが、今後しっかりと、いろいろな分析をして出てくる結果は、まだ時間がかかるかもしれませんが、対象者の方のアンケートとか、そういうことから見えてくるものとか、きっといろいろな段階のものがあると思いますので、ぜひそういう、わかりやすい情報発信をしていただければ大変暮らしの見直しにも役立つのではないかというふうに思います。よろしくお願いします。

○岡田部会長 ありがとうございました。

それでは、本日の予定の議題は終了いたしましたので、事務局にお返しいたします。

○小森環境保健企画管理課長 本日は、活発なご審議をありがとうございました。

議事録の扱いと次回の日程についてお伝えいたします。本日の議事録は原案を作成し、委員の皆様にご確認いただいた後、環境省ウェブサイトに掲載する予定でございますので、よろしくお願いいたします。次回の日程につきましては、改めて調整させていただきたいと思います。

ちなみに、今現在の台風の状況でございますけれども、港区18時27分の情報ですと、暴風波浪の警報が出ております。大雨、雷は注意報でございますが、ただ、新幹線と在来線は今、ほぼ影響はないような状態でございますので、お帰りはぜひお気をつけてと思っておりますので、ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。

それでは、これで本日の環境保健部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後6時39分閉会

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