中央環境審議会循環型社会部会(懇談会)(6月6日)議事録

日時

平成29年6月6日(火)15:00~18:00

場所

TKPガーデンシティ永田町 バンケットホール1C

議題

(1)第三次循環型社会形成推進基本計画の見直しについて(ヒアリング)

テーマ:適正な国際資源循環体制の構築

対象者:北九州市
    DOWAエコシステム株式会社
    一般社団法人日本環境衛生施設工業会

(2)第三次循環型社会形成推進基本計画の見直しについて(ディスカッション)

(3)その他

議事録

午後3時00分 開会

○企画課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会部会を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては御多忙にもかかわらず、また、日を置かずの開催にもかかわらず御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 企画課総括補佐をしております杉井でございます。本日、小野は別の会議が入っておりまして、遅れて来る予定となっておりますので、冒頭の進行は私が務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、本日は委員総数25名のところ、現在10名の委員の方に御出席いただいております。この後、遅れていらっしゃる委員の方もいらっしゃいますけれども、定足数13名を満たしておりませんので、本日は懇談会という形で開催することをあらかじめ御報告申し上げます。

 また、今回の部会におきましては、議題(1)の関係で北九州市環境局環境国際戦略部長の作花哲朗様、環境局環境未来都市推進部環境産業推進課長の中村尚夫様、DOWAエコシステム株式会社取締役企画室長の矢内康晴様、一般社団法人日本環境衛生施設工業会技術委員会委員長の近藤守様にお越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、事務局を代表いたしまして廃棄物・リサイクル対策部長の中井より御挨拶申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 委員の先生方におかれましては御多忙のところ、また前回から日を空けていないという状況での開催にもかかわらずお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 今月は環境月間でございます。先週末には代々木公園におきましてエコライフ・フェアが開催されました。廃棄物・リサイクル関係では山本環境大臣や丸川東京オリンピック・パラリンピック担当大臣にも御出席いただきまして、みんなのメダルプロジェクトに関するトークショーを開催し、情報発信させていただくとともに、その場で使用済み小型家電の回収ブースを出展いたしまして、回収させていただくということをやらせていただきまして、大変盛況でございました。

 さて、本日の懇談会でございますけれども、前回に引き続きましてライフサイクル全体での徹底的な資源循環をテーマといたしまして、特に上流側や2Rに関するヒアリングを前回、行いました。今回は第3回目といたしまして、「適正な国際資源循環体制の構築」をテーマとさせていただきます。

 この関係で、本日は北九州市、DOWAエコシステム株式会社、一般社団法人日本環境衛生施設工業会の皆様にお越しいただいております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 また、このヒアリングの後に国の取組についても御紹介させていただきます。

 さらにディスカッションの時間も設けてございますので、委員の先生方におかれましては本日も忌憚のない御意見をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは本日、どうぞよろしくお願いします。

○企画課長補佐 冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 次に、お手元の配付資料の確認でございます。

 資料一覧にありますように、資料1から6まででございます。また、参考資料1から3を置かせていただいております。また、委員の皆様方の机上には現行の循環基本計画を配付させていただいております。こちらにつきましては会議終了後に回収させていただきますので、そのまま机上に置いておいていただけますようお願いいたします。

 資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけいただきますようお願いいたします。

 さらに、本部会終了後には発言者名を示した議事録を作成し、委員の皆様方に御確認、御了解をいただいた上で公開させていただきたいと思います。

 それでは、以降の進行につきましては酒井部会長にお願いしたいと思います。

 酒井部会長、よろしくお願いいたします。

○酒井部会長 それでは、本日の議事に入らせていただきます。

 先ほど御紹介がございましたとおり、本日は「適正な国際資源循環体制の構築」をテーマにヒアリングをさせていただき、その後、国の取組の審議という流れで進ませていただきます。

 ヒアリングの進め方でございますが、北九州市、DOWAエコシステム株式会社、日本環境衛生施設工業会の順に、それぞれ15分程度で御説明をいただければと思います。その後、一括して30分程度の質疑時間を設けております。

 そして最後に関連する国の取組について紹介、そして議論という形で進ませていただきたいと思います。

 それでは、まず北九州市から御説明を、どうぞよろしくお願いいたします。

○作花部長(北九州市) 資料2を御覧ください。北九州市でございます。

 「国際資源循環体制の形成と北九州市の取組」という資料を本日お持ちいたしております。

 こちらのほうは、シートの右下に番号を振っておりますので、適宜番号を御紹介しながら御説明させていただこうと思います。

 それでは、シート2でございます。

 まずは北九州市がどんなところかといったところをお話しさせていただこうと思います。

 北九州市の場所でございますが、こちら東京から約1,000キロ西にございます。さらにその1,000キロ西には上海があるということで、アジア諸国に非常に近いといった位置関係にございます。

 産業面につきましては、1901年に日本初の近代製鉄所、官営八幡製鉄所が建設されて以来、さまざまな産業が立地いたしまして、安川電機、TOTOを初めとした「ものづくり」の街ということで、さまざまな企業が活躍しているところでございます。

 その一方で、豊かな自然、カルスト台地がありましたり自然海岸が残っていたりということで、豊かな自然も残っておりますし、また、そういったところを活用したブランド食材にも恵まれているというところでございます。

 それでは、シート3を御覧ください。「北九州の環境政策の変遷」という紙でございます。

 本市のこれまでの環境政策を大まかに紹介させていただきます。

 まず、先ほども申しましたとおり、本市は産業のまちとして発展いたしました。その後、その発展に伴いまして非常にひどい公害が起きました。その公害を克服する中で、地域と一体となった取組を進めてまいった、その公害克服の技術、それから経験の蓄積を生かした環境国際協力を進めております。

 また、ものづくりの技術等を踏まえまして、循環型社会形成に向けました北九州エコタウン事業を展開しております。

 さらに、一般廃棄物につきましては政令市で初めて家庭ごみの有料化に取り組んだといったところでございます。

 そういった取組が評価されまして、環境モデル都市、また環境未来都市に選定されているといったところでございます。

 また、本市の取組は国際的にも注目、評価いただいておりまして、OECDのグリーン成長都市への選定とか、昨年度にはG7エネルギー大臣会合が開催されたといったところでございます。

 最近の取組といたしましては、本市の環境基本計画の策定を現在、進めているところでございますが、その中にSDGsの視点も位置づけようということで、現在、検討を進めているところでございます。

 それでは、シート4を御覧ください。北九州エコタウン事業でございます。

 循環型社会の実現に向けた取組と、環境保全と産業振興に貢献するといったことをテーマに進めております。

 全国26地域にありますエコタウン事業のうち、最初に承認を受けた地域の1つでございまして、今年ちょうど20年を迎えたところでございます。現在25社26事業が展開中でございまして、これまでに714億円の投資と1,000人の雇用が生まれております。

 シート5を御覧ください。北九州エコタウンの特色の1つを御紹介させていただきます。

 本市のエコタウンには家電とか自動車、OA機器のリサイクル、蛍光官のリサイクル事業などさまざまなリサイクル事業が展開されておりますが、これらの特徴の1つとして、事業所相互での資源の循環利用にも取り組んでいるといったところで、エコタウン事業としてのゼロエミッションも目指しているところでございます。

 それでは、シート6を御覧ください。「北九州エコタウン事業の特徴①」というシートでございます。

 特徴につきまして、4点御紹介させていただこうと思います。

 まず、リサイクル事業を成り立たせるためのことでございますが、その際には入り口であるところの廃棄物の確保、それからリサイクル施設が適切に立地すること、さらに出口であるところの製品、それから資源の利用先が確実であることが重要になってまいります。このため、本市では法令や制度の着実な運用を通じて支援しております。また、施設の立地等に当たりましてはワンストップサービスということで、さまざまな法手続についてのお手伝いもしているところでございます。

 次に2番目でございますが、北九州エコタウンでは環境産業を振興するといった観点から、基礎研究、人材育成、これはラボスケールの技術開発でございます。その次に実証研究、これは実際の産業スケールにするにはまだまだ早いというところで、中くらいの規模の実証実験を行えるような場所も設けている、さらに事業化の用地も設けております。このように3本の柱で支援しようということで、それぞれの事業段階に応じた支援を行っているところでございます。

 それでは、シート7を御覧ください。引き続きまして、エコタウン事業の特徴でございます。

 3番目の特徴でございますが、廃棄物の受け入れにつきましては広域的な受け入れを前提にしているところであります。リサイクル業は、事業の内容、施設の規模等に応じまして適切な量の廃棄物の確保が非常に重要でございます。そのため、エコタウン事業の開始当初からリサイクル業を資源循環ビジネスと捉えておりますし、また、廃棄物につきましては単なる廃棄物ではなく、原材料という捉え方をいたして施策を進めているところでございます。

 4番目の特徴でございます。見学者の受け入れ。これはエコタウンセンターとか、リサイクル工場の見学といったもので、見学者の受け入れは、本市エコタウンに立地する際の前提条件といたしております。さらに行政としてもエコタウンセンターを設けまして、見学の補助、それから、それ以外の情報発信もしているところでございます。

 このような見学等を始めた理由と申しますのが、リサイクル事業はどうしても廃棄物を取り扱う事業所ということで、周りの方からの理解が得にくいところでございまして、不安感とか不信感、こういったものを惹起する産業でございます。そういうことを払拭するためにリスクコミュニケーションを行おうということで取り組んできたのが、この工場見学とかエコタウンセンターの立地でございます。

 その結果、さまざまなリサイクル工場が見られる、複数の工場が見られる、さらに専門の職員が案内するということで、非常に好評でございまして、近年では年間10万人の人々に訪れていただいているといったところでございます。

 それから、市内の小中学校では社会科の見学、それから市外の小中学校につきましては修学旅行の訪問先としていただくなど、まさに情報発信の施設が環境学習の拠点ともなっているといったところが現状でございます。

 それでは、シート8を御覧ください。「新たなリサイクル事業への取組み」でございます。

 新たな社会的な課題に対応するリサイクル事業といたしまして、太陽光発電パネル、CFRP、リチウムイオンバッテリーのリサイクルの事業化につきましても、現在、地元企業を支援しているところでございます。

 そのほかにも、小型家電に含まれる貴金属─レアメタルを回収するために海外から輸入する事業につきましても、調整いたしているところでございます。

 シート9を御覧ください。ここからは国際的な取組の話をさせていただきます。

 先ほども申しましたとおり、本市には、ものづくりや公害克服の経験を通じてさまざまな技術、人材、ノウハウ等が蓄積されております。そのような行政、企業、大学、市民等が参画いたしまして、アジアを中心に環境改善のための国際協力を推進してきているところでございます。

 これまでに途上国から8,000人以上の研修員を受け入れたり、また、企業のOB、市役所のOBなどを専門家として世界各地に派遣してきたところでもございます。

 そういったところで、本市の友好都市、中国・大連市につきましては、協力を進めてまいりました結果、環境改善が大幅に進みまして、2001年にはUNEPからグローバル500を受賞するといった実績も上げてきているところであります。

 また、インドネシアのスラバヤ市におきましては、廃棄物のオープンダンピングによって環境汚染が生じていたこと、それからウェイストピッカーの人たちが処分場の中で非常に劣悪な環境で資源回収に取り組まれていたといったところから、まずは御家庭で生ごみを堆肥化していただくような仕組みをつくりまして、現地の住民の皆さんの御協力もいただきながら、環境改善につながってきているといったところであります。

 シート10を御覧ください。「技術輸出の重点分野」としてまとめてあるシートでございます。

 本市が環境国際協力、それからビジネスを通じて海外に輸出していきたいと考えておる重点的な分野といたしましては、こちらに挙げております4点、エネルギーマネジメント、上下水道の水ビジネス、リサイクル・廃棄物処理、それからクリーナー・プロダクションといったものづくりの技術でございます。

 行政の社会システムに関する知見、それから企業の優れた技術、こういったものを組み合わせて官民連携で海外への展開を図っているところでございます。

 シート11を御覧ください。

 その海外展開を進めていく拠点といたしまして、2つ組織を設けております。1つが北九州国際技術協力協会、通称KITA(カイタ)と私ども呼んでおりますが、1980年に設立されまして、企業、行政のOBが所属しており、その方々が長年培ってきた知見をもとに海外の環境改善に取り組んでいるところでございます。

 また、本市に蓄積されました環境分野の技術をビジネスとして輸出しようということで、アジア低炭素化センターを2010年に設立したところでございます。こちらに所属しておりますのは本市の職員でございます。

 そのアジア低炭素化センターでございますが、本市の温暖化対策計画の目標の1つに「アジア地域において、2050年に本市の発生量の150%分を削減しよう」という目標を据えておりまして、その目標達成のためにセンターが非常に中心的な役割を果たすと考えております。

 シート12を御覧ください。「『北九州モデル』によるグリーンシティ輸出」といったシートでございます。

 北九州モデルと申しますのは、これまでも申しておりますように、公害克服から環境都市へ至る本市の経験、ノウハウをもとに持続可能でグリーンな都市づくりに向けたマスタープラン等をつくるための支援ツールでございます。このモデルを活用いたしまして、アジア低炭素化センターの取組といたしまして、ベトナム国・ハイフォン市のグリーン成長推進計画を2015年に取りまとめたところでございます。

 このベトナム・ハイフォン市の計画につきましては、廃棄物管理やエネルギー、上下水道、交通などの7分野の構成としておりまして、そこに本市の事業者等が中心的に進める15件のパイロットプロジェクトを盛り込んで、ビジネスにつなげていこうと考えているところでございます。

 それでは、シート13を御覧ください。インドネシア・スラバヤの環境国際ビジネス事例でございます。

 先ほどの説明の、家庭において堆肥化を進めていただくという仕組みを導入したのがこのスラバヤでございますが、現在では、本市内に立地しております廃棄物処理業者が現地に工場を設立いたしまして、行政が収集した廃棄物から有価物をピックアップするという事業を展開しているところでございます。

 先ほどもウェイストピッカーの話をいたしましたが、実際にその作業に取り組まれているのはウェイストピッカーの皆さんでございまして、そういった方を雇用して資源回収を担っていただいているということでございます。

 これが大々的に導入されれば、最終的には最終処分量を8割方減らせるのではないかといったことが期待されているところでございます。

 それでは、シート14を御覧ください。こちらはマレーシアの観光地であります、フレーザーヒルと言われている地域の話でございます。

 マレーシアの代表的な観光地でございまして、自然が豊かな山岳地帯にあるフレーザーヒルでございますが、最終処分場が非常に逼迫しておりまして、地下水汚染とか臭気の問題等も発生していたところであります。そこで、本市の処分場での受入れ業務、家庭ごみの収集・運搬業務を担っております第三セクターのひびき灘開発や北九州市環境整備協会などがJICAの支援をいただきまして、現地で廃棄物処理事業に取り組んでおられる公社の方々に分別とかリサイクルに関するレクチャーを行ったり、処分場の適切な維持・管理方法を伝えるなど、2年間にわたって能力開発を進めてきているところでございます。

 シート15を御覧ください。「環境国際協力からビジネスへの展開」というシートでございます。

 本市が環境国際協力からビジネスへの展開を図る際の考え方をまとめたものが、こちらのシートでございます。ごみ処理とか上下水道などの都市インフラの整備や維持・管理につきましては、途上国でも行政が担っております。そういったところに、いきなり海外から「ビジネスやりませんか」といったことを持ちかけても、なかなか応じていただけないのが実態でございます。そういったところで、本市はこれまで30年以上にわたりまして環境国際協力に取り組んできておりまして、海外の都市とのネットワークが形成されております。その関係を生かしまして、各都市の課題や解決策を探りまして、ビジネスモデル化を進めて、FS、実証を経て事業化に取り組んでいるといったことをまとめた資料でございます。

 実際の実施に当たりましてはJICAや外務省、環境省を初めとした各所と連携して、必要な御支援をいただきながら進めているところでございます。環境省の皆様には、この場をおかりしてお礼を申し上げたいと考えております。

 最後のシート、16でございます。「北九州市の環境ビジネスの方向性」といったシートでございます。

 本市が環境国際協力、ビジネスに取り組むに当たりましては、相手方都市のCO削減や汚染緩和、QOL向上などの環境改善につながることをピックアップして取組を進めております。

 一方で、そういった取組を進めることは本市の都市ブランドの向上を図れるとも考えておりまして、さらには地域経済の活性化にもつながることを期待いたしております。

 このように、本市の環境国際協力及びビジネスにつきましては、本市、それから相手方都市双方にとりまして意義のある関係性の構築を目指して進めているところでございます。

 すみません、駆け足の説明でございますが、以上でございます。

○酒井部会長 作花さん、どうもありがとうございました。

 引き続きまして、DOWAエコシステム株式会社より御説明をお願いしたいと思います。

 よろしくお願いします。

○矢内室長(DOWAエコシステム) DOWAエコシステム企画室の矢内と申します。本日はこのような機会を賜りまして、誠にありがとうございます。

 1ページでございますが、DOWAグループの概要を簡単に説明させていただきます。

 弊社の親会社はDOWAホールディングスで、DOWAエコシステムは100%子会社になります。DOWAホールディングスは130年ほどの歴史がある会社でございますが、130年のうちほぼ100年間は非鉄金属の鉱山、製錬業を主な事業としていた会社でございます。

 2ページでございますが、現在の主要な事業は5つございまして、1つは祖業の製錬事業で、金、銀、銅、鉛、亜鉛といったベースメタルとか貴金属類、あるいはレアメタルを生産する部門。それと電子材料として、LEDとか銀粉とかメタル粉を製造する部門、それからコネクター材料等の伸銅品などを製造する金属加工部門、それと主に車関係の部品の熱処理をする部門、それと私どもの環境・リサイクル事業部門と、5つの事業分野に分かれて事業を行っております。

 3ページ、「環境・リサイクル事業の概要」でございます。

 当社は、主には廃棄物の処理、土壌の浄化、リサイクル、この3つを行っております。

 廃棄物の処理に関しましては、大きな焼却工場が全国に4拠点あり、秋田、千葉、岡山、北九州の4カ所に、難処理物を中心に焼却する拠点がございます。こういった全国的なネットワークを組んでいるのが特徴でございますが、それに加えて、一廃関係の焼却灰についても灰溶融や最終処分を行っております。

 土壌の浄化としては、調査から浄化までの一貫体制を持っておりまして、鉱山技術を活用した展開をしております。

 リサイクルについては金属リサイクル、家電、自動車等使用済製品のリサイクルを行っています。グループの製錬所と連携しているのが大きな特徴となっております。これについては後でもう一度御説明したいと思います。

 次のページでございますが、今日のテーマの1つであります国際的な原料移動を伴う金属移動について説明したいと思います。

 5ページになります。

 先ほども述べましたが、DOWAのリサイクルはグループの製錬所を活用しているという点に大きな特徴がございます。秋田県に日本最大の亜鉛の製錬所である秋田製錬がございます。加えて、銅と鉛の複合製錬所である小坂製錬、白金族類の回収を行っている日本ピージーエムという会社がございます。これらの製錬所が相互に連携することによって、1つの企業としては極めて珍しく、貴金属やベースメタルやレアメタル、20種類以上の金属の回収が商業的にできているところでございます。

 原料としては、秋田製錬は海外から運んでくる亜鉛精鉱、あるいは二次原料となる鉄鋼ダスト等を原料としておりまして、亜鉛系の金属、亜鉛とかインジウムとかゲルマニウム、こういったものを回収しております。亜鉛製錬所では回収できない貴金属とか銅系、鉛系の金属が入った残渣を小坂製錬のほうに原料として送ります。小坂製錬ではこういった亜鉛残渣に加えてスクラップ類、あるいは使用済みの電子基板等を原料といたしまして、銅系、鉛系の金属、貴金属とか鉛、ビスマス、錫等々の金属を回収しています。小坂製錬で発生する白金族類を含む残渣についてはピージーエムのほうに送りまして、ピージーエムはこういった残渣と、白金族が使われています使用済みの自動車排ガスの浄化触媒、自動車のマフラーに入っているものですが、こういったものを原料にプラチナ、パラジウム、ロジウムなどを回収しているところでございます。

 次のページでございますが、金属リサイクル原料の国際移動ということで、これらの原料ですが、当然ながら日本国内からも集荷しております。ただ、国内の発生量は限られているということもございまして、海外からも集荷しているところでございます。

 海外からの集荷の数量とか地域の詳細は営業上の問題もあって申し述べられませんけれども、国の規模が大きくこういった使用済み基板の発生が多いアメリカが大きな市場になっておりますので、アメリカからの集荷が多くなっています。その他に東南アジア、ヨーロッパからも集荷しているところでございます。

 集荷上の競合としては、ヨーロッパの製錬所、カナダの製錬所、あるいは日本の製錬所、こういったところが競争相手となっておりまして、各社とも基板等の処理量を上げている状況なので、条件等の競争が、今、厳しくなっている状況でございます。

 なお、先ほどの自動車の触媒の関係ですけれども、こちらについてはアメリカの東海岸とヨーロッパのチェコのほうに当社としてサンプリングの拠点を設けておりまして、こちらで集荷、サンプリングをして日本に送っています。東南アジアも含めて世界中から集めている状況でございます。

 7ページでございますが、当社の輸入基板等のリサイクルについては、先ほどの話のとおり秋田県の小坂製錬所が中心になっております。なぜ小坂でリサイクルを行っているかということですが、それは小坂製錬の生い立ちに理由があるところでございます。

 小坂は元々は銀鉱山でしたが、銀鉱を掘り尽くして枯渇した後に、下部鉱体にあった黒鉱という鉱石を処理してきました。黒鉱というのは、7ページの下のほうに表がございますが、一般的な銅精鉱と比べると、銅以外にも金、銀の割合が非常にリッチな鉱石でございます。そのほか、銅精鉱としては不純物になる鉛とか亜鉛とかひ素とかアンチモンとかビスマス、いろいろな金属が入っていまして、非常に製錬が難しい鉱石でございました。小坂製錬ではこういった黒鉱から有用な金属を余すことなく抽出するとともに、有害な物質もございますので、これの確実な安定化、固定化を行う技術を蓄積してまいりました。

 一方、リサイクル原料にもいろいろな金属が使われています。有用なもの、有害なもの、いろいろございます。そういう意味では非常に黒鉱に似た形だと言えます。小坂製錬所は、先ほど秋田県と言いましたけれども、十和田湖のそばにございます。内陸で小規模というハンディ、非常にコストが高くつくというハンディがあるんですが、こういった多種多様な金属の回収と不純物の処理に長けた、難処理物とかリサイクルに向いた世界でも数少ない製錬所であるという特徴がございます。

 小坂製錬は、黒鉱が枯渇した後、鉱石に頼らないリサイクル型の製錬所に転換しております。不純物処理に強いという特徴を生かしながら、世界中から基板の中でも特に高品位なもの、難処理な原料を集荷して、小規模ながら生き残りを図っている状況でございます。

 続きまして、環境・リサイクルサービスの国際展開ということで述べさせていただきたいと思います。9ページになります。

 DOWAの環境・リサイクル事業の処理拠点でございますが、現在、中国とインドネシア、タイ、シンガポール、ミャンマーの5カ国に進出している状況でございます。最初に進出したのが中国の蘇州市でございます。2003年に進出いたしております。東南アジアのインドネシア、タイ、シンガポールには2009年、これはM&Aという形で進出しております。ミャンマーへ進出したのは2015年になります。

 進出の判断に当たっては、やはりその国の産業がある程度発展して、経済成長していて、環境法等の法制度が整備され、人々のコンプライアンスの意識が向上して適正処理のニーズが高まっていくという状況が、やはり重要なのかなと考えております。

 10ページになります。

 各国別の事業の説明を簡単にさせていただきたいと思います。

 最初に進出したのは中国の蘇州市で、上海市から約100キロ西にあります。当時、中国には日系製造業の進出が相次いでいた時でございました。日系企業が進出しているので私ども環境事業としても進出を考えまして、現地に進出している企業に調査に伺いました。その中で「安心して任せられる処理先がない」「処理ができなくて工場に置いています」というような話も出てきました。

 また、当時は環境事業として進出している企業は、日系に限らず外資はほとんどいなかったところでございます。

 現地行政にもいろいろ伺いましたが、環境保護よりは、当時としてはやはり経済発展、企業誘致が先だという雰囲気が強くございました。

 そのような中、環境保護意識の高かった蘇州市と協議を重ねて進出を決定しました。蘇州市は日系など外資企業の誘致に非常に積極的で、経済的にも発展していたということもあり、そういった環境意識も高まっていたと考えられます。

 その進出の前後ですが、SARSが起こりまして、SARS以降は中国の地方政府の方の環境意識も劇的に高まったのかなと考えております。経済発展優先だったところから、経済発展と環境保護は車の両輪だという発言もその頃には出てきたと記憶しています。

 現在、蘇州では貴金属の回収、使用済家電のリサイクルといった事業を行っております。

 11ページはインドネシアの事業でございます。

 東南アジアには2009年にM&Aによって進出いたしました。インドネシアはそのとき買収した施設の1つでございまして、現時点でもインドネシア唯一の有害廃棄物の管理型処分場となっています。

 アメリカの構造基準に準拠して建設されている処分場でございます。

 12ページ、タイでございます。

 タイには廃棄物の焼却工場と管理型の最終処分場がございます。どちらもインドネシアと同様にM&Aで取得した施設でございます。焼却工場はバンコクの郊外にございます。管理型の最終処分場はバンコクから車で2時間ほど南東に行ったところにございます。

 買収してから、焼却工場は日本での運転のノウハウ等を持ち込んだこともございまして、稼働率で言いますと30%程度から90%程度までに向上したという実績がございます。

 続きまして13ページ、シンガポールでございます。

 シンガポールに関しましては、貴金属のリサイクルと廃棄物の焼却工場がございます。焼却工場についてはM&Aによって取得したところでございますが、今年5月、写真にあるように、新たな焼却炉を建設しております。焼却炉を増設して、小さいながら規模が倍になりました。

 その他、貴金属のリサイクル工場のほうでございますが、こちらは2012年に新たに設置したもので、現地で貴金属の回収を行うとともに日本向け、小坂製錬向けの原料集荷の拠点にもなっています。

 インドネシア、タイの工場も日本向けのリサイクル原料集荷の拠点になっているところでございます。

 14ページ、最後にミャンマーでございます。

 こちらはティラワの工業団地、日本とミャンマーの官民で共同開発した工業団地に進出させていただきました。2014年に会社を設立して2015年12月、操業を開始しました。同国最初の管理型処分場でございます。

 進出に当たっては、ミャンマーはまだ経済発展もこれからというところで法律も十分整備されておらず、環境の意識もなかなか成熟していない状況でございました。こういう施設が要るのかというような疑問もミャンマー関係者からは出ていたのですけれども、そういったところを日本政府の皆様からも、製造業誘致には必要な施設だということで力強く後押しをいただき、進出することができたと考えています。誠にありがとうございました。

 現時点でまだミャンマーの経済状況に大きな変化はなく、またティラワの工業団地自体で操業している企業がまだまだ少ないということで、こちらの処分場もまだまだ処理量は少ない状況ではございますけれども、今後に期待していきたいと思っております。

 15ページでございます。

 「今後に向けて」ということで、今後ともアジアの環境改善に向けて、循環型の環境・リサイクルビジネスのさらなる推進を図ってまいりたいと思っております。日本を含めたアジアにおいて環境リスクの低減と低炭素型サービスの拡大を目指していきたいと思っております。

 以上であります。ありがとうございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 引き続きまして、日本環境衛生施設工業会から御説明をお願いします。

 よろしくお願いします。

○近藤委員長(日本環境衛生施設工業会) 日本環境衛生施設工業会でございます。

 本日は「廃棄物処理・リサイクル施設の国際展開」というタイトルで、環境衛生施設工業会の会員企業がどのような形で今、海外へ出ていこうとしているのか、出ていっているのかをお話しさせていただきたいと思います。

 2ページ、まず「環境衛生施設工業会とは」というところで簡単に説明させていただきまして、2番目がメインの演題、最後は、ちょっと課題というところも見えておりますので、その辺を少しお話しさせていただきたいと思います。

 4ページをご覧ください。まず、日本環境衛生施設工業会とはどのような組織なのか?を、簡単に説明させていただきます。

 設立は50年以上前の、1962年となっております。

 廃棄物処理施設や公害防止装置の設計・製造・施工を行うメーカーが切磋琢磨することにより優秀な施設を社会に供給していこうという目的を持って設立されたものでございます。

 工業会の中には私も所属している技術委員会があり、その技術委員会の活動としましては、技術的事項に関しての企画、立案、廃棄物処理に関する技術開発の推進等、ここに掲げさせていただいている項目を行っているとともに、最近では、循環型社会形成推進交付金制度の中の廃棄物処理施設の交付要件等の決定のためのデータの提供等をさせていただいています。

 5ページに現在の会員企業一覧を掲載させていただいております。

 主な会員企業といたしましては、廃棄物処理施設、主に中間処理施設の設計、施工、建設、現在では運営も行っている企業と、収集自動車、ごみ収集車をつくっているところ、また中継施設をやっているところ、最後に水処理をやっているところ、このようなメーカーの集まりでございます。

 それでは、本題に移らせていただきます。7ページを御覧ください。

 御存じだと思いますが、廃棄物処理システムというのは3つの大きく分類できると考えております。1つは収集・運搬の過程、2番目は中間処理の過程、3番目は有効利用であり最終処分という過程になります。

 我々、日本環境衛生施設工業会が現在、国際展開しているところは、このページの赤文字で示している4つの項目、収集・運搬の貯留施設、中継施設、中間処理のごみ焼却施設、溶融施設を海外へ展開している状況にございます。

 8ページを御覧ください。

 ここで、まず都市ごみ焼却施設とはどういうものなのか、簡単に説明させていただきたいと思います。

 下の図を見ていただきたいと思います。

 これは海外であろうと日本であろうとほぼ同じプロセスを辿っておりまして、まず1番目の受入供給設備ということで、収集されたごみを貯留しているところです。2番目、焼却炉&ボイラと記載している設備で、ここでごみを焼却処理、衛生的な処理をして、そこで発生したエネルギーを蒸気という形で回収している場所になります。3番目が排ガス処理設備でございまして、燃焼排ガス中には、やはり塩化水素であり硫黄酸化物、窒素酸化物、ダイオキシン等の有害物質と言われるものが存在しておりますので、この場所できちんとそれを除去、分解することで、排ガスを清浄な形にして大気へ放出する場所でございます。4番目が灰処理設備ということで、物を燃やした後に出てくる灰を無害化したり貯留したりしている場所になります。最後に5番目、余熱利用設備でして、先ほどボイラで蒸気としてエネルギーを回収していると言いましたけれども、その蒸気から主には電気をつくっている場所になります。つくられた電気は基本的には場内で使用した後に、余剰分があれば電力会社へ販売しているというのがごみ焼却施設でございます。

 特徴は、ここに2点書かせていただいておりますけれども、衛生的な処理ができるとともにエネルギーの回収が可能であるということです。電気換算いたしますと、ごみの持つ質によりますけれども、ごみ1トンに対してから、300キロから600キロワットの電気を回収することが可能であると考えております。

 また、焼却処理の最大の特徴といいますと、ごみの持っている容積を約10分の1まで低減することができるということで、これは最終処分場の延命化に貢献できると考えております。

 我々が持っているどのような技術を海外へ展開しているのかというところですけれども、この2番の焼却炉というところで幾つかの技術を工業会参加企業が有しておりまして、それらの技術を海外へ展開しているという状況でございます。

 9ページを御覧ください。

 こちらに載せておりますストーカ炉、流動床炉、ガス化溶融炉、2つありますけれども、この4形式を現在、海外展開させていただいている状況でございます。細かい説明は割愛いたしますけれども、左側の2つが物を燃やすというシステム、右の2つがごみをごみそのものの持っているエネルギーで溶かして、スラグという形にまでしていくという技術になります。

 では現状、都市ごみ焼却施設の海外での展開はどのようになっているのかを御説明させていただきたいと思います。10ページを御覧ください。

 まず、我々が今、海外へ持っていきたいと思っているものは、ごみを燃やして電気を得る、エネルギーを得るという形の施設を建設していきたいということです。日本では1965年に、大阪市で日本初のごみ焼却発電施設が稼働を始めております。その後、東南アジアでは1978年にシンガポール、1986年に韓国、1988年に中国、1992年に台湾、1998年にタイという国々にそれぞれ1号機という形で納めさせていただいているところです。

 また、循環型社会形成の静脈産業を海外へ展開していこうという環境省の御協力を得まして、2011年度以降から事業可能性調査を、ここに掲載していない東南アジアの国々に対して行っているところでございます。

 また、今年、ミャンマーにJCM案件して1号機を納入している状況でございます。

 11ページを御覧ください。

 こちらには、主に東アジア、東南アジアにおける都市ごみ焼却施設の納入実績を掲載しています。西はインド、東は韓国、台湾まで、現状ここに掲載させていただいている国々にこれだけの施設を納めている状況になっております。

 右の下側に納入実績の円グラフを示しています。現在、このページに記載している国々にトータル115施設納入しておりまして、その83%がストーカ炉と言われるものでございます。

 その形態ですけれども、中国、韓国に関しましては主要機器の供給と建設工事のSVスーパーバイザー派遣という形をとっております。その他の国々に関しましては現地企業とのコンソーシアム、JVを組んで出ていっている状況でございます。

 続きまして、12ページにごみ中継施設の特徴と概要を示させていただいております。

 端的に申しますと、小型の収集車両で集めてきたごみを大型の収集車両に積み替えて、中間処理施設であり最終処分場へ搬出するための積み替えの施設と御理解いただけたらと思います。特徴としましては、輸送効率が向上やCOの削減になると言われているところでございます。

 13ページの左上に今、申し上げた概念を記載しています。このような形で中継施設を経由して大型の搬送車で最終処分場へ搬入していくというものでございます。

 14ページにこれまでの経緯を掲載しています。1979年に京都府で日本初のコンパクター方式の中継施設が建設され、現在も稼働を続けております。その後、1986年にシンガポール、1999年にインドネシア、2002年にマレーシア、2005年に中国、2007年にタイ、2016年にラオスという形で中継施設を納入させていただいているところでございます。

 15ページに、これまでの納入実績を書かせていただいております。

 今、中国が最大のマーケットになっておりまして、2005年に1号機を納入以降、今、200施設の中継施設を納入させていただいているところでございます。

 最後はその他の事例ということで、単純なごみ焼却とは違うのですが、変わったプロセスが中国で稼働し始めていますので、紹介させていただきたいと思います。

 CKKシステムと呼ばれているものです。CONCH Kawasaki Kilin Systemというもので、中国のセメント大手業者と会員企業である川崎重工業が共同で開発したシステムになっております。

 特徴は、セメントプラントの横にごみ焼却施設を併設して、ごみの持つエネルギーを使ってセメントキルンの燃料の一部を供給しているというものになります。プロセスとしては、下にかいてありますように、ごみをガス化させて、そのガスを燃料としてセメントキルンのほうで活用しているというプロセスになります。バランス的には、ごみ300トンに対してセメントプラント5,000トンというのが大体理想的な大きさだとなっております。

 こちらに関しましては、17ページに納入実績を掲載していますが、現在、中国で24施設が稼働している状況でございます。

 最後に課題を簡単に説明させていただきます。

 19ページを御覧ください。

 ごみ処理の形態という形で、分類させていただいております。大きく分けると4つあると考えております。

 1つ目は、公設公営でございます。こちらは特に日本でよく行われている形とでございまして、自治体の方々が建設のお金を用意して、ごみ焼却施設、中継施設の運転をする費用も賄っているもので、運転そのものも自治体の方々が行われている形になります。

 2番目は公設民営という形で、施設の建設に係る費用につきましては自治体が用意され、運転に関しましては民間企業が自治体から処理費をいただくという形でやっているものになります。

 3番目がPFI事業で、建設及び運営の資金は民間が全て用意してやっていくもの。

 最後はコンセッション事業ということで、今までの3つに関しましては中間処理だけがターゲットだったのですが、コンセッションに関しては収集から最終処分まで民間が資金を用意して行うもの。

 このような形で分けられると考えております。

 日本では上の2つが中心になっておりますけれども、我々が今、展開していきたいと思っています東南アジアでは、下の2つが中心になっております。

 そこで出てくる課題を20ページ、21ページに書かせていただいています。1つは、東南アジアの国々、先ほどの最初に導入された5つの国は、もう自己資金をしっかりと確保されてやっておられるということで、かなり早い時期から廃棄物処理をされていますが、現在、環境省の支援を受けながら展開を図っているインドネシアやミャンマー、フィリピンというところは、やはりお金を持っていない国々であります。ここは1つ大きな問題になっていると思います。

 2番目は、法制度の不備です。技術指針類、日本で言いますと性能指針というようなものがちゃんと揃っていないということで、施設の根拠となるものがよくわからないということです。また、各種基準値もあまりきっちりと整備されているような状況は見受けられません。また、日本ではきちんと毎年排ガス基準値を満足しているかどうかを計測して報告しなければならないことになっていますけれども、そのようなモニタリング制度も全くないということで、つくったらつくりっ放しという状況が見受けられるところでございます。

 3つ目は評価制度の不備です。ごみ焼きというものを全く理解されていないと言うと非常に言葉が悪いのですけれども、自分たちのごみを処理するのにどういう技術を選んだらいいのかをよくわかっておられませんので、採算を度外視した技術をポンと持ってこられて、ただでやってあげると言われるとすぐそれに飛びついてしまう、そういう状況が見られます。

 最後は、ネガティブイメージがまだまだありまして、ごみ焼却=公害発生源=悪いものだというところがあり、まだまだ住民の理解が進んでいないところが見受けられます。

 このような課題を解決していきながら、環境衛生に貢献していきたいと考えている所存でございます。

 以上、簡単ではございますけれども、説明を終わりにいたします。どうもありがとうございました。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。お三方から御説明をいただきました。

 この後、質疑に入りたいと思いますので、御質問のある方は名札を立てていただければと思います。

 質疑の時間はトータル30分程度を見込んでおります。この後、国の基本計画策定に向けたディスカッションの時間も置いてございますので、まずは今のお三方の説明に関する質疑ということで進めさせていただければと思います。

 また、時間も限られておりますので、関連する質問を適宜まとめて御回答いただければと思っております。

 それでは、御質問いかがでしょうか。

 今日は枝廣委員のほうから回させていただきます。よろしくお願いいたします。

○枝廣委員 最初に北九州市さんへの質問ですが、国際戦略ということで、いろいろなアジアの国々にグリーンシティ輸出ということで展開されています。どういうところに展開するかは、どんなふうに決まってくるのか。営業なのか、それとももともとのネットワークなのか。

 展開されているところが、例えば途上国とはいっても環境意識や取組、制度など、割と整っているところと今、組んでいらっしゃるのか、それともそういうところがないところで整えるところからやっていらっしゃるのか、それを教えてください。

 もう一つはDOWAエコシステムさんへの質問ですが、やはりアジアにいろいろな展開をされていることを興味深く拝聴しました。

 このときの展開というのは、あくまでDOWAさんのシステムや技術を持っていって向こうでそれをやるというのか、それとも向こうでもその後また自分たちで展開できるような、つまり技術移転という形で展開されているのか、それとも持っていってスタンドアローン的に、そこだけでそこの処理をすることを事業としてやっていらっしゃるのか。つまり、ずっと日本企業が組んであちこちやっていかないと広がらないものなのか、それとも何らかの形でもう少し技術的に広がるような形でのビジネス展開もあり得るのか、その辺り、何か感触があれば教えてください。

○大迫委員 北九州市は先進的な都市なわけですが、他の自治体とどこが違うのかというところをいろいろとお話しいただければと思っていて、やはり行政のマネジメントとして、他と北九州市はこう違うんだというところで、例えば組織体制の仕組みをこう工夫したとか、人材育成をこのようにしているとか、そういったところでの、今後、他都市が見習うべきようなところがあればお話しいただければと思います。

 それから、やはり国際協力という意味では、もちろん地元のいろいろなビジネスの展開につなげるコーディネーター役、橋渡し役があると思うんですが、北九州市の中での副次的な効果何なのかというようなところがもしあれば、教えていただければと思います。

 それからDOWAエコシステムさん、ありがとうございました。大変興味深かったんですが、基板を海外から集めて持ってくるというところで、では、例えば米国に既存のそういう集荷のシステムがあって、そこと接続するだけで入ってくるようになったのか、あるいはアジア等でもインフォーマルも含めていろいろな形でそういうルートはあると思うんですが、どうやって接続したのか、あるいは米国、アジアの国の中でどのような集荷システムをつくってきたのかというか、そういったところの工夫があれば、可能な範囲で教えていただければと思います。

 それから、工業会のほうですが、コンセッションの、今までの売り、それから公設公営あるいは公設民営という世界からPFI、コンセッションというところまで行ったときに、どうしても工業会として、日本でものづくり、もの売りをしてきた業態から廃棄物を動かすことも含めた形で考えていかなければならないというときに、今までのメーカーとしての業態だけでは限界があると思うんですが、そういったところの体制づくりを今後どのような形でしていったらいいとお考えかというところ。

 それから、ちょっと同じような意味になりますが、日本では既に焼却とかインフラがいろいろとでき上がっているので、どうしても、例えば先ほどの焼却ガス化とセメントとの連携みたいな新しいシステムを構想することが日本の中では難しい中で、海外ではいろいろな新たなシステムを構想できるところがあると思うんですが、そうなると、日本の中の他の業種との連携もやっていきながらいろいろな形で新しいシステムを提案し、そういったものを成熟させて海外に持っていくことも必要かと思うんですけれども、そういう連携の今後の展開をどのようにお考えかをお聞きしたいと思います。

○大塚委員 DOWAさんに2つお伺いしたいんですけれども、大変幅広く事業を展開されていて、とてもいいことをしていただいていると思っていますが、1つは、今回のバーゼル国内法に関して、外国から原料を輸入するときの規制緩和を一定程度したと思いますけれども、要望もいただいていたかと思いますが、この程度で十分かどうか、何かさらに制度の改正についてお考えになっているようなことがあるかを1つお伺いしたいと思います。

 それから、現在はこれはうまくいっていると思うんですけれども、これからAIB等でいろいろな事業が展開されていくと思うんですけれども、今後のリサイクル事業の国際展開を考えたときに、どういうことをお考えになっているかという辺りを教えていただけるとありがたいと思います。

 それから、日本環境衛生施設工業会さんには、FITの話がちょっと出ていたんですけれども、これはバイオマスをお考えなのか、ごみ焼却発電全体についてのFIT制度をお考えになっているのかという辺りを。多分、これは今、成功されていないということだと思うんですけれども、その辺について教えていただければと思います。

○崎田委員 それぞれに質問させていただきたいと思っています。

 まず北九州市さんですが、こちらはやはり今、地域循環共生圏が大事、そういう方向性を持っているわけですが、それの都市版ということでしっかりと定着させておられると思って伺いました。

 こういう動きを海外に展開させるということで、先ほど国際協力からビジネスの視点へというお話があって、確かにそこが非常に大事だと思うんですが、そのために今、どういうところが重要だと思っておられるか、どういう課題を解決しようとされているのか、その辺を教えていただきたいと思いました。

 私自身は、例えばすぐにビジネスとの連携というよりは、都市間連携をして、そういう中でそれぞれの持っているビジネスを連携させるとか、何かそういうストーリーを描いておられるのかなという感じもいたしましたが、具体的にどういうところが大事と思っておられるのか教えていただきたいと思います。

 DOWAさんは、やはり世界各国にしっかりと根を張って事業をやっておられますが、それぞれの国でリサイクル産業を成り立たせたときに、それを例えば御社の評価と言うと変ですが、こういうことを世界でやっているというときに、COの話になったらいいのか資源の量の話になるといいのか、どういうふうに皆さんの企業グループの中でその評価みたいなものをしておられるのか。それが将来的に、例えばCO削減であったり世界の資源消費に対してどう貢献するかといった話になるわけですので、どういう形でその評価制度みたいなものがつくられていくといいと思っておられるのか、その辺を教えていただければありがたいと思いました。

 最後の環境衛生施設工業会さん、いろいろと長年やっておられてすばらしいと思うのですが、やはりこういう設備をそれぞれの地域に定着させるというのは大変重要だと思うんですけれども、最後の課題のところで資金不足の話、法制度の話などいろいろあるんですが、地域に定着させるときに、自治体との連携とか地域づくり政策にどう絡んでいくかみたいなことも結構大事なのではないかなと思ったんですが、その辺のところはどういうふうに課題視しておられるのか、教えていただければありがたいと思いました。

 よろしくお願いします。

○新熊委員 私からは、北九州市さんとDOWAエコシステムさんにお伺いしたいと思います。

 まず北九州市さんですけれども、国際展開を結構されておられるということで、ちょっと見ていたら純粋な国際協力という感じではないのかなと思っていて、ビジネスという言葉がたくさん出てくるのでお伺いしたいんですけれども、日本の企業さんと北九州市さんと、そして先方のアジアの自治体、その3つの間のビジネスとしての契約がどのようになっているのかをお伺いしたいと思います。

 次にDOWAエコシステムさんへの質問ですけれども、先ほどの御説明でもありましたように、基板等の有害廃棄物を輸入しておられる。ある意味、これまでとは逆向きの国際資源循環を提案されておられるわけですよね。これまでは日本から中国にという不適正な処理がなされていることが多かったわけですけれども、それとは逆向きの国際資源循環を提案しておられる。適正処理技術のない途上国から適正処理技術のある日本にという新しいモデルなわけですけれども、その新しいモデルのフィージビリティに関する質問になろうかと思いますけれども、2つほど質問させていただきます。

 まず、基板の適正リサイクルに関する技術的優位性について、先ほど小坂製錬の技術は非常にすばらしいとお伺いしましたけれども、どの程度の技術的優位性があるのか、もっと具体的に言うと、途上国では無理なのか、そしてアジアでは日本の小坂だけなのか、ちょっとテクニカルな質問になりますけれども、そこを教えてほしいと思います。

 もう一つは、そうした途上国で収集できているのか。基板とかそういった有害廃棄物がちゃんと収集できているのか。昔ちょっとお伺いしたことがあって、蘇州で当時はあまり物が集められていないというようなことを少し聞いたことがあって、今はどうなのかということですね。そして、途上国でそうした基板等の有害廃棄物を収集することに関して、何か問題を感じている点はないのかというところをお伺いしたいと思います。

 もう一つ、バーゼル条約での、有害廃棄物の輸入の手続等を緩和してほしいとかそういう御要望があろうかと思いますけれども、他に国に求めるものはないでしょうかということをお伺いしたいと思います。

○杉山委員 3件の御発表をいただきまして、ありがとうございました。それぞれに御質問させていただきたいと思います。

 まず北九州市さんですが、御発表を聞いていまして、大変順調に国際協力に関しても、またエコタウンなども、全て順調に進んでいるように拝聴しました。

 あえて言うと、現在、課題として、ここは今後もう少し検討していく必要があるだろうというような課題がもしおありでしたら、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

 DOWAエコシステムさんにつきましては、国際的な環境保全の重要さは言うまでもないんですが、同時に、ビジネスとして採算性というのは当然お考えになるはずで、お話を聞いていますと、まだあまり物が入ってこないというようなお話もありまして、大体何年ぐらい、どれぐらい先を見越して事業を展開するかどうか。もちろんこれはいろいろ企業秘密というか、そういうことがあると思いますので、お差し支えのない範囲で、大体どれぐらいのレンジで、何年間ぐらいでビジネスとして成り立っていくんだということで御判断なさっているのか、可能な範囲で結構ですので、お聞かせいただければと思います。

 3件目の日本環境衛生施設工業会さんにつきましては、最後にいろいろな課題をまとめていただいておりまして、これは主として相手国、あるいは相手国の自治体への要望といいますか、課題と受け取りましたけれども、例えば国内の北九州市さんのようなところと組むと何か解決できそうだとか、日本国内でのいろいろな支援あるいは連携によってクリアできそうなところがあるのかどうか、その辺りも少し補足でお聞かせいただけるとありがたいと思います。

○見山委員 北九州市さんに2点質問させていただきます。

 6ページのリサイクル事業成立のための社会システムの確立というところで、入り口と出口の議論は確かに物すごく重要だと思います。ただ、これを両方行政が担っていることに対して若干違和感を覚えていまして、恐らく間に入る企業、リサイクル業者にとっては採算がとれるような仕組みになるんだろうと思いますが、全体で見ると、行政が入り口と出口とを押さえてしまうことによって行政としての事業採算性がどうなっているかというところ、ここがちょっと気になっております。

 特に出口の戦略が、若干課題があるのかなというふうなところがここからちょっと据えて見えるんですが、実際のところどうかということを教えていただきたいということが1つ目。

 2つ目は10ページですけれども、技術輸出の重点分野ということで、インフラのパッケージ移転みたいなことを官民でやられているということですけれども、実際、途上国に行きますと日本的な全体最適、長期でのランニングコスト等も含めた採算性というところと、新興国、途上国はどうしてもイニシャルコストを抑えたいとか、物すごく部分最適なところで価値観が遭わない部分があるのではないかということを経験しておるんですけれども、実際どのような形でこういった問題をクリアしようとされているのか教えていただければと思います。

○森口委員 今日のテーマ、国際資源循環ということで、もちろん国際的に資源をどう循環させるかという議論も過去からあるわけですが、どちらかというと、今日は日本の環境技術なり廃棄物分野の技術なりシステムをどう国際移転とか輸出していくかという観点からの御発表が多かったかなと思います。

 その観点から3者それぞれにお尋ねしたいと思うんですけれども、北九州市さんは、これは何度もお話を伺っておりまして、大迫委員からお尋ねのあった、これが果たして北九州市から他の自治体に水平展開できるのかとか、あるいは北九州市さんとしてのベネフィットがどうなのかという辺り、私もぜひお聞きしたかったんですけれども、加えて、これは若干失礼な質問になってしまうかもしれませんが、日本が経験してきたこと、ちょうど今年、公害対策基本法から50年ですけれども、半世紀の間に経験してきたことの移転というのは非常に重要だと思うんですけれども、一方で、発展途上国においては日本が経験してきたようなある種の遠回りではなくて、もっと近道でよい発展の形態があるかもしれない。

 そういう意味では、いろいろ国際協力していかれる中で、逆に我々が学ばなければいけないこと、もっとうまくできたのではないかといったことをもし感じられる機会がありましたら、それを教えていただければと思います。

 DOWAさんについては、私の理解では小坂では旧来からの製錬の技術、一方で最終処分場も自社でお持ちかと思います。この両方を持っておられるという強みは非常にあるかと思うんですけれども、国際展開の中で今日伺った限りでは、比較的、何といいますか、リサイクルというか製錬の辺りに近いところと最終処分型の話と、それぞれの事例があったかと思うんですけれども、それを組み合わせてどこかの地域でやるようなことが今後のビジネス展開としてあり得るのかどうか、その辺り、それにメリットがあるのかどうかわからないところはありますけれども、技術的に見れば、両方持っておられることに関する強みをさらに生かす余地があるのかどうか、お教えいただければと思います。

 それから施設工業会さん、今日は主にアジア展開のお話だったかと思いますけれども、私の知る限りでは、数は少ないのかもしれませんけれども、欧州等を含め先進国にも展開しておられますし、アジア以外の世界展開ということもあろうかと思いますので、マーケットとしてアジアとそれ以外の世界展開ということで、何か見通しをお持ちであればお教えいただければと思います。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 委員の方から多くの質問を頂戴いたしましたので、それぞれ御回答をいただければと思います。

 北九州市からお願いします。

○作花部長(北九州市) まず、国際協力ないしはビジネスを進めるのにどのように都市を選んでいるのかといったお尋ねがあったと思いますけれども、これは本市が都市間のネットワークをつくっておりまして、IGESさんとも連携して、十二カ国で六十数都市あったと思うんですけれども、そちらの都市と連携する中で「こんな課題があるんだけど」という話を聞いて、「それにはこれが使えるから」というようなところから始まる場合があります。

 それ以外に、企業さんがこの技術をあそこの国、あの都市に売り込みたいんだけれども、といった御依頼があって、企業が単独でそこの行政に食い込んでいくのはなかなか難しいので、市役所の組織であるところのアジア低炭素化センターが間を取り持って中に入っていくといったやり方で取りかかるといったところが、協力ないしはビジネスを始めていくきっかけのひとつであります。

 また、協力の面でありましたら、本市にはJICA九州が立地しておりまして、JICAが国際協力を進めていく、特に環境分野での国際協力を進める際に、研修講師を本市の企業や市行政に、「この講義をやってください」といった御依頼を受ける場合があります。そういったものも都市ネットワークの中に加わっていくことになりまして、将来的には相手国での国際協力につながっていく場合もあると考えております。

 そういうことで、現地である程度の社会インフラが整っているところなのか、整っていないところが相手なのかといったお問い合わせですが、基本的には整っていないところ、そこに本市が持っております技術ないしはノウハウ、こういったものを提供していくといったことが、本市が進めてきております国際協力及びビジネスでございます。

 他の自治体さんとの違いといいますか、水平展開といった言葉もございましたが、これはなかなか、都市としての経験ないしはそういった技術者がいるのかといったところ、いろいろなところが他の自治体さんと、同じ面もあれば違う面もあると思いますので、一概にみんなこのノウハウを知れば海外展開ができるのかといった話は、なかなか難しいのではないかと思います。

 ただ、ごみ処理ないしは水道、下水道、こういった取組はなさっている自治体、なさっていない自治体あると思いますけれども、なさっている自治体であれば、運営等に関するスキルはお持ちだと思いますので、一定のノウハウを習得されれば国際展開という形もないことはないんだろうと思っております。

 それから、国際協力で副次的な効果があるのかといった話でございますけれども、これは「こんな国際協力を海外でやっていますよ」「海外でこんなに貢献していますよ」といった話を市報なりでお伝えして、市民の皆さんに「そうだったんだ」と。よく言われるシビックプライドにつながっていくんだろうと思っております。

 もう一つが、例えば水道の技術でございますが、上水道は、今さら新たに浄水場をつくることは基本的に国内ではありません。市内でももうほぼないです。一方で、海外ではこれから新たに水道のシステムをつくっていくことが必要な都市もございます。そういったところに協力することによって、ずっと昔の職員しか経験できなかったようなことをまさに今の職員も海外でなら経験できる、いわゆる技術を伝承することができるといった効果があると考えております。

 それから、国際展開するのに何が重要かといった話でございますが、そうですね……。相手方に定着させるのに何が重要かといったところですけれども、例えばごみの分別やリサイクルを行う、ないしは適正な処理を行う、それによってどんな効果が得られるのかといった話、今のよろしくない環境、具体的には処分場から汚水が出ていて臭いが出ていて、よくよく見ればメタンも出ているというようなところ、それがこれを導入することでこんなふうに改善できるんですよといったこと、これを実際に御理解いただくことが重要だと思います。

 そのための市民に対する環境教育も重要だったりすると思いますし、その国における制度づくりも必要になってくるんだろうと思っております。

 あと、私の先ほどの説明がビジネス中心の話になっていたんですけれども、そもそもは私ども、JICAが立地している関係もありまして、国際協力が中心でございました。そういった国際協力を進める中で、やはり地元の企業さんにとっても何らかのメリットが要るのではないかといったところで、国際協力を進める主体だったKITAができましたのが1980年でございまして、その30年後にビジネス展開につなげていくんだということで、アジア低炭素化センターという組織を私どもで設けたところでございます。まさに今は協力プラスビジネス、両立てで進めているといったところでございます。

 ビジネスの契約を進めていく中で、どんなことがいいのか、特に出てくるのは私ども行政と相手方の行政、それから技術を売り込みたい、ないしは品物を売りたい企業、どういった関係になるのかといったお問い合わせがございましたけれども、まずは行政同士がMOUを結んだりします。また、先ほどの説明でも申しましたけれども、相手の都市におけるマスタープランづくり、こういったものを進めております。

 そのMOUないしはマスタープランの中にプロジェクトを書き込む、そのプロジェクトの中で、本市ないしは国内の企業さんの出番がそこに書いてあるといったことでございます。

 それから、エコタウン、国際協力に関するあえての課題といった話でございますけれども、やはり「こんな取組を市役所ではやっているんですよ」と市民へ周知していくというのは、ついつい怠りがちになってしまいますので、それは非常に課題なんだろうと思っております。それによる効果、こんなことが相手から受け取られていますよといった話、こういったことの周知は、行政を進めていく中で非常に重要なんだろうと思っております。

 さらに、ビジネスとしていかに広めていくのか、市内の企業さんのビジネスの出番をどう広げていくのかも課題であると思っております。

 リサイクル産業の入り口、出口の話を御質問いただいたんですけれども、私どもでも入り口と出口、100%カバーしているわけではございません。どちらかというと、エコタウン事業として立地する企業さんに対するアドバイスをする中で、入り口、出口は大事ですよという説明をしています。行政としてお手伝いできるところはお手伝いいたしますが、例えば一般廃棄物の分別品目の中でエコタウン企業がリサイクル対象品としているものを新たに分別品目として切り出すといったことはやっておりますが、100%、民間企業でございますので入り口であるところの廃棄物の確保を私どもが何かしてあげるといった話ではないです。あくまでもアドバイスをする中で、例えば「この1年は集まらないかもしれませんよ」とか「そういったものを集めるのは大変苦労がありますよ」といったことがあります。

 具体的なお話をすると、紙の管、ラップ等を巻いてある管があるんですけれども、その管は炭化すると物すごく意味がある物なんですというような御相談をいただいたことがあるんですけれども、その管はどうやって集めるんですかという話をして、「そうですよね」といって終わったりするようなこともあります。あと、三流ないしはありえない技術で事業をやりたいといった御相談をいただくこともありますが、そういった際にはその技術が怪しいですよという話をする。そういったことで、エコタウン企業として立地される企業さんもなるべく事業がうまく進むようにアドバイスをするという趣旨でございます。

 それから、私どもの経験をお伝えすることによって公害問題が発生することなく産業が発展していくといったことになればという気持ちで、これまでも国際協力を進めてきております。特に公害克服、今回はお持ちしませんでしたけれども、本市の国際協力でよく使っている写真がございまして、かつて大気汚染でひどく赤茶けた煙に覆われた空だったものが、今では青空なんですよという写真がございます。

 シート3、「北九州市の環境政策の変遷」の「変遷」という字の真下に、小さい写真で恐縮ですけれども、赤い煙が上がっている写真があると思います。これは実は絵葉書なんですけれども、そこから右下に矢印で青空の写真がありますが、これはまさに同じ所で撮影している写真です。公害対策をきちんとやるとこんなことになりますよ、逆に野放図にやってもらうとこんなひどい目に遭いますよといったこと、これと同様に海のシーンの写真もあるんですけれども、今回はお持ちしておりませんが、そういったことをお伝えしつつ環境保全対策、特に公害対策の重要性を訴える、そして「こんなふうになっちゃだめだよ」ということをお伝えしながら、これまでも国際協力も進めてきているところでございます。

 大体以上でございます。

○中村課長(北九州市) エコタウンに関して少し補足させていただきます。

 社会システムのところで、先ほど作花からも説明がありましたように入り口、出口について、資料に「行政」と書いてありますので少し誤解を与えたかもしれませんが、あくまでも支援を行うということです。具体的に言いますと、例えば食品廃棄物のループ形成であれば、市の卸売市場に一緒に行って、そこのごみが回収できないか相談するとか、あるいは、衣料を回収して自動車の内装材としてリサイクルする事業であれば、自動車メーカーが九州北部にはたくさんあって出口は確保されておりますので、入り口支援として、区役所などの市の施設内に回収ボックスを設置するとか、市内のクリーニング店に協力を依頼して回収するとか、そういった取組を企業さんと一緒にやっていくことが非常に大事だと思っております。

 エコタウンの今後の課題としましては、20年たってある程度安定はしていますが、やはり次の新たなリサイクル事業ということで、今日の資料にもありましたPVであったりリチウムイオン電池であったり、こういった新しいところの技術の開発がまず1点あります。

 もう一点としましては、やはり企業さんの話を聞くと、どうしても最近、人が採れないということがありまして、現場は非常に苦労していますので、この中で、やはり生産性を向上していくことがリサイクル業界にも必要かなと思っています。

 ツールとしては、北九州市には安川電機さんのロボットがありますし、北九州産業学術推進機構というロボットの専門家を置いて市内の企業にロボットの導入を促進する組織がありますので、今、そういったところと組んで、リサイクル事業の中にロボットを導入できないか、もしくは今、話題になっているAIであったりIoTであったり、そういったものも将来的には視野に入れて、今後、進めていきたいと考えているところです。

○矢内室長(DOWAエコシステム) 枝廣先生から御質問のありました技術移転に関してですが、私どもは基本的に、技術を売ったりプラントを売ったりという会社ではございません。基本的にはそこに自分たちで入り込んでいって、長期にわたって事業を行っていきたいと考えております。責任を持って長期にわたって事業を行っていって、そこで人材を育てて、その地域でまた新たな拠点をつくっていきたいと考えております。

 続きまして、大迫先生からありました海外での集荷ルートのお話でございます。

 これは日本も海外も同じでございまして、日本の場合、ものによっては直接メーカー等から集荷するものもありますが、収集・選別会社を経由するものも多いです。海外では、どちらかというと限られた人数で営業するということもありまして、また、アメリカ等は既に発生元からの集荷の流れが出来上がっておりますので、そういった会社からの比率が多くなっています。また、海外でも拠点があって、ある程度人数が割けるところは、メーカー等からの直接集荷を増やしています。

 大塚先生からございましたバーゼルの規制緩和についてでございますが、バーゼルの手続、今までもいろいろ改善されてきておりまして、かなり簡素化されてきているとは思っております。ありがとうございます。

 ただ、まだヨーロッパと比較すると、OECDの非加盟国からの手続に時間を要するというところ、そこに差がございまして、ヨーロッパの製錬所等との競争の面では、やはり総合的な条件で見ると少し劣ってしまうということもございます。本件については現在議論中と聞いておりますので、私どもとしては、トレーサビリティがとれて適正な処理が担保できる範囲内で、一層簡素化していただければありがたいと考えております。

 リサイクル事業の国際展開という御質問があったと思いますが、私ども、現地できるもの、簡単な手分解とか湿式製錬による金、銀回収等、比較的簡単に行なえるものは現地で実施してもいいのではないかと考えております。一方で、複雑なものとか不純物の多いものは、公害防止の施設も既に備えている製錬所のような施設に送っていただいて、国際的にも現地と日本という形で分業していければいいのかなと考えております。

 崎田先生から、リサイクルの評価ということでちょっと難しいお話なんですけれども、我々としては、やはりリサイクル品から金属を回収するということで、鉱石から取るのと比べるとエネルギー消費という意味では大分削減されていると思うので、そういう面からも、COも含めてですけれども、鉱石だと1トン当たり銅で5%とかそんな品位しかありません。けれども、それが基板等であればかなりの品位がありますので、運搬効率をはじめとして、エネルギー効率という意味でも、貢献していると考えられるのかなと思っております。

 新熊先生から、技術的な優位性ということで非常に難しい話なんですけれども、小坂製錬としては、やはり黒鉱の製錬から始まっていまして、こういった複雑鉱の処理ができる製錬所は世界的に見ても数が少ないので、ある程度の技術的な優位性があります。一方、公害防止等に充分なコストをかけているということは、そういうコストを除外視する方々とは競争ができないということでございますので、そういう意味では、環境意識のある程度高まった方々とのお取引が中心になります。

 蘇州においては、当初は日系企業からの収集が多かったんです。今は日系企業が中国から東南アジアなどの新興国に出ていく傾向もありまして、現状は台湾系とか中華系、そういう意味では、以前はあまり環境意識があまり高くなかった企業だと思うのですが、そういう企業からも今、お取引をいただいているということもございます。そういう意味では、中国でも環境に対する意識は相当高まってきているのかなと思っております。

 バーゼル法改正以外で国に望むことというご質問については、例えばミャンマー進出において非常に日本政府のほうからのバックアップというか、後押しをいただき、大変感謝しております。また、環境保護の制度がまだ整備されていない国にはなかなか進出しにくいという実態もございますので、環境関連の法制度の整備等を政府間レベルで進めて頂ければと思っております。あるいは環境関係の企業として進出する場合、普通の製造業が進出するのと違って、いろいろな規制等をクリアしなければならないので、行かなければいけない官庁が多くなってきます。経験上タライ回しになるケースもあるので、そういったケースでのアドバイスなど、バックアップ等をいただければと思っております。

 杉山先生の御質問で、ミャンマーの件だと思いますが、物が入ってこない中でも何年ぐらいのスパンで事業運営を考えるかというご質問と思いますけれども、これは非常に難しい問題です。そういう環境意識が高まっていて、産業からも多くの廃棄物が出てくるような状況では必ず競争が激しくなっていますが、逆にミャンマーのケースは、まだ競合する相手がいない、一方で儲けが全然出ていないという状況ですが、将来を見通すと、ある意味、今、出ていったほうがいいのではないかということで進出させていただきました。そういう意味では、5年あるいは10年先になるかもしれませんけれども、今は収支的には厳しいのですが、やはり先を見通して事業投資を行ったということでございます。

 森口先生からは、製錬と処分場のセットということで、海外で考えられないかということで、先ほどの質問とも同じですが、やはり小坂のような製錬所をつくるとなるとコストがかなりかかってしまうということで、海外では海外でできる分別とか選別とか、湿式での金属回収とか、そういったことをやって、残ったものを日本に送って海外では取れなかった金属も回収する、ということをやっていきたいなと思っております。

○近藤委員長(日本環境衛生施設工業会) 御質問にお答えさせていただきます。

 まずFIT制度ですが、廃棄物もバイオマスというカテゴリーに分類していただいていますので、バイオマスのFITという形で導入が進もうとしているところでございます。

 コッセンション事業ですが、収集・運搬、施設建設、最終処分という事業を考えた場合、工業会のメンバーは中間処理施設建設というところにほぼ特化している企業が集まっておりますので、は、この収集・運搬や最終処分のところは、日本でそれをやっておられる企業様、例えば隣におられるDOWAエコさんと一緒になって出ていくというのも一つの考え方であります。また、もともとこのごみ焼却・発電設備の導入をしていきたいと東南アジアの国々が言い出したのは、やはり最終処分場が逼迫してきて、次のステップへ行かなくてはいけないという状況が出てきているためです。ということは、もう既にその国々では収集・運搬と最終処分をやっている業者はいますので、そのような企業と一緒になって、中間処理のところだけを我々がやっていくといった形で出ていく必要があるのではないかと考えております。

 それと、先ほどセメントとのコラボという話を御紹介させていただきましたが、それ以外にも考えられることとしてとは、例えば国内でも1つ、何年か後に稼働しますけれども、ガス製造所との組み合わせとか、あと、ヨーロッパではもう既に動いているプラントがありますが、火力発電所の横につくって、ごみ焼却施設で蒸気だけつくって、その蒸気を火力発電所へ送ってそちらで発電してもらうとか、例えば製紙会社に横につくって製紙会社で必要とするエネルギーをごみ焼却発電のほうから持っていってコラボするとか、また出てきた下水汚泥、製紙スラッジ等を焼却炉で燃やすとか、そういうパターンはいろいろと考えられると思います。しかし、現状のニーズとしては、まだ単純にごみを処理してくれというところだけですので、それは今後の事業を考えていく上での課題と考えております。

 定着させるためとか課題を解決していくために国内での連携、自治体との連携をどのように考えているのかというご質問でしたが、説明を割愛してしまった誠に申し訳なかったのですが、2010年、2011年以降に環境省や経済産業省の支援をいただいて、東南アジアの国々で事業可能性調査をやっていますが、そのときには、必ず自治体様の支援を受けながらやっている状況でございます。例えば北九州市様であれば、もうメーカー名を出しますけれども、新日鉄住金エンジニアリングさんがフィリピンやタイで可能性調査をやるときには支援をしていただいておりますし、自治体名でいきますと、大阪市さん、川崎市さん、横浜市さん、あとは東京23区清掃一部事務組合さんと一緒になって─と言うとおこがましいですけれども、御協力を仰ぎながら業務を行っている状況にあります。

 また、国内の連携という面でいきますと、21ページに書いてありますネガティブイメージの「ごみ焼却=公害発生源=悪」というロジックを払拭するには我々メーカーではもう全く太刀打ちできず、日本の自治体の皆様が廃棄物処理施設を建設する際に地域住民の方々と対話を重ねながら建設の合意を得ているという、そういう過程も御紹介いただきながら、一緒にやっているところでございます。

 資金面に関しましては、環境省様のJCMであったり、NEDOであったりJICAなどの御支援をいただきながらやっていきたいと考えているところでございます。

 最後、アジア以外をどういうふうに考えているのかというところですけれども、もともとこの廃棄物処理施設というのはヨーロッパから技術導入されたものでして、最近はドイツのメーカーやスイスのメーカーを日本の企業が子会社化して、その子会社がヨーロッパで廃棄物処理施設をつくっているという状況になっています。また、テリトリーを各社がどのように分けられているのかは各社の戦略ですが、西アジアや中東のほうには、そのヨーロッパの子会社が出ていくというスキームをつくっていると考えております。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 委員からの質問、それぞれうまくお答えいただけたと思っておりますが、追加でお聞きになりたいことはございますでしょうか。

○大塚委員 すみません、ちょっと細かいかもしれませんが、DOWAさんに。

 今のお答えで、輸入に関しての規制緩和のところでトレーサビリティの話をされて、適正な担保の処理施設の話をされたんですけれども、ちょうど資料5に出ていますが、9ページの右下の認定制度を創設したので、今の話は認定制度の話かなと思って伺っていたんですけれども、これではまだ足りないということですか。

○矢内室長(DOWAエコシステム) いえいえ。

○大塚委員 これでいいということですね。

○矢内室長(DOWAエコシステム) はい。

○見山委員 先ほどの入り口と出口のところ、よく理解できました。ありがとうございました。

 それで、出口のところがやはり課題かなとちょっと思っていまして、この出口のところで、域内で資源循環みたいなことがうまくいっているケースがあるかどうか、その辺りがもしあれば。そしてどういう課題があって、どういうふうに課題を克服しようとされているのか、その辺を教えていただければと思います。

○中村課長(北九州市) 出口については、やはり大きな課題だと思っています。

 北九州市ではエコプレミアム制度というのをつくっていまして、今まで200件以上のエコに関するサービスや製品、そういったものを指定しております。これに指定されると何がいいかというと、1つは、市がちゃんとパンフレットをつくってPRしていくということと、いろいろな展示会等を含めて市として出展してPRする。もう一つは、この製品を使ったときに、市の省エネルギー設備導入などの補助制度において、審査のときに加点するとか、そういった形で出口の支援もしていますが、それが本当に大きな売り上げにつながっているかというと、なかなかそこまでは行っていません。やはり出口の部分は今後も重要な課題だということで、今後もいろいろやっていかないといけないと考えております。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 それでは、この辺りにしたいと思いますが、私から1つだけ環境衛生施設工業会に質問させて下さい。

 今回、工業会として説明をいただいたわけですが、質疑の中で、どちらかといえば個別企業の顔がちらちらと見え始めて、ダイナミズムが何となく伝わってきた点はよかったと思っております。恐らく今回は焼却・発電施設の海外展開という視点での説明が主たるところだったと思いますが、より多様な技術展開、あるいは制度とワンセットの自治体との協調展開、あるいはまた地域協調といいますか、地元理解のためのコンサルタント等との協調展開、いろいろな展開があるはずでございまして、恐らく傘下の個別企業の方々のダイナミズムは相当違っているのではないかと思っております。

 今後ぜひ個別に聞かせていただく場面もあろうかと思いますので、その節は、工業会としては十分御理解をいただきますようにお願いしたいということをあえてこの席で申し上げておきますので、よろしくお願いいたします。

 特に御回答は結構でございます。

 それでは、引き続きまして国の取組の説明をいただきたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

○企画課長 資料5に基づきまして、国の取組について御説明させていただきます。

 まず、1ページを御覧いただきたいと思います。

 先ほどのプレゼンとかなり重複するところがございますので、そういったところについては極力簡潔に説明したいと思います。

 まず1つ目の○は、海外への技術の展開、循環産業の展開といったことでございまして、これは先ほどの北九州市さん、DOWAさん、それから環境衛生施設工業会さん、それぞれからも御紹介をいただいた点でございます。日本の優れた環境技術や制度を活用した質の高い環境インフラを展開していくという取組でございます。

 2点目は、DOWAエコシステムさんから主に御発表いただきましたけれども、海外において、バーゼル条約等で有害廃棄物の越境移動は規制されておりますけれども、その中で、不適正な輸出はもちろん防止するという前提のもとで、資源性のある有害廃棄物については手続を緩和して、日本へ輸入しやすくするという取組でございます。

 3点目は、まだ話題として出てきておりませんけれども、G7などの場で資源循環あるいは資源効率性といった、あるいはサーキュラーエコノミーといういろいろな概念が議論されておりまして、いろいろと言葉は異なっておりますけれども、先進国の間でほぼ同じようなコンセプトで施策が進められようとしているという御紹介でございます。

 3ページを御覧ください。

 国際展開の国としての全体の考え方でございますが、下のほうにまいりまして、我が国の優れた廃棄物処理・リサイクル技術と制度をパッケージとして展開する、これによって世界規模での環境保全に貢献する、さらに循環産業の海外展開によって日本の経済活性化に貢献する、さらにレアメタルの確保等の資源戦略に貢献する、このようなことを同時に達成したいということで、施策を進めてございます。

 4ページでは、先ほどは事業者と地方自治体の連携というところが出ておりましたが、環境省といたしましても地方自治体、事業者とタッグを組みまして、相手国も同じ、国と地方自治体と事業者がおりますので、こういった形でパッケージで展開を図っていくということでございます。それぞれの得意分野がありますので、やはりその得意分野をうまく融合させながら相手国に展開することを心がけているところでございます。

 5ページでございます。

 具体的な廃棄物対策のところへいきますと、下のほうに二国間協力、多国間協力とございます。国としては、いわばビジネスの前提となる制度などの構築の支援に力を入れております。環境要求が一定程度以上高くないと、どうしても高度な技術を入れることができないということがございますので、そういった制度づくり、二国間でも行いますし、多国間でも行ってございます。

 さらに、右側にございますが、個別の施設の展開についてもFS事業などで支援させていただいているところでございます。

 6ページは、最近、アジアだけではなくてアフリカについても取組を始めたという御紹介でございます。

 7ページにまいりますと、浄化槽分野でございます。

 中ほどに輸出基数の推移がございますが、ここ3年ほどでかなり急速に伸びておりまして、特に中国であったりオーストラリアであったりアメリカであったりというところが対象になっておりますが、こういう形で輸出基数が伸びてきております。まだまだ総数としては少ないわけでございますが、だんだんと浄化槽の展開が始まってきている状況でございます。

 下のほうに取組がございますけれども、国立環境研究所が中心となって標準化を目指していくということ、あるいは汚染評価のスキームの社会実装を目指していくということで、やはりきちんと性能を評価して維持・管理もなされないと、つけたものがただの箱になってしまいますので、その辺りをパッケージで支援していかないと将来的に持続可能性が阻害されると考えております。

 バーゼル法改正案については、9ページを御覧いただきたいと思います。

 本部会でも御議論いただいたものでございまして、現在、衆議院は通りまして、参議院でちょうど今週、今日も参考人質疑がございましたけれども、今週、参議院の環境委員会で審議がなされる状況まで来ております。

 簡単におさらいしますと、不適正輸出の防止と輸入手続の緩和という2本柱で考えておりまして、不適正輸出の防止のほかは、雑品スクラップとかそういったものの規制対象物の範囲を明確化して、しっかり水際で押さえていく。輸入手続のほうは、今日のDOWAさんのプレゼンにもございましたけれども、環境上、問題のない形で、途上国だと単に埋め立てられてしまうようなものを日本に輸入してリサイクルする、そのときの手続については簡素化をしていくという取組を盛り込んでございます。

 10ページにございますが、バーゼル条約の締約国会議も、ちょうどCOP13がこの4月から5月にかけて開催されておりまして、その中では我が国がリード国となって改定を進めてまいりましたPCB等廃棄物の技術ガイドラインが採択されました。また、POPs含めて各種のガイドラインが採択されているということで、国際的にも着々と各種の技術的な検討が進んでいるところでございます。

 11ページでございます。

 アジアでネットワークをつくりまして、やはり各国の運用をうまく調和させないと不法輸出入が防止できないということで、こういった各国との対話の場も設けているところでございます。

 12ページ以降でございますけれども、資源効率性という概念が循環基本計画にも入っておるわけでございますが、これについてのG7あるいはG20関係の動きを御説明させていただきます。

 資源効率性─リソース・エフィシエンシーと言っておりますけれども、地球上の限られた資源を環境へのインパクトを最小化し、持続可能な形で利用する、より少ない資源投入でより大きな価値を生み出す、循環基本計画のほうでもこういう概念でやっております。

 国際的にもいろいろ議論をいたしました。それぞれ呼び方が違ったりするわけでございますが、こういう考え方は少なくとも先進国の中では共通の考え方になっておりまして、昨年5月の富山物質循環フレームワークの中でも共通ビジョンという形で掲げられたところでございます。

 その後、今年は6月、もうしばらくいたしますとイタリアのボローニャでG7の環境大臣会合が開催されまして、さらに富山フレームワークを先に進めるような取組についても議論がなされるということでございますし、さらに、今年はドイツがG20の議長国でございますが、G20にも資源効率性というコンセプトを広げたいということで、今、その議論が行われているということでございますので、徐々に先進国から途上国のほうにもこのコンセプトが広がっているということでございます。

 あとは富山物質フレームワークとかそれぞれの取組でございまして、例えば14ページを御覧いただきますと、昨年12月には、資源効率性と低炭素社会についてG7の中で議論しようというようなワークショップも設けております。この循環部会での次期計画の議論、こういったことも重要なポイントになってこようかと考えております。

 16ページ以降は、個別の国それぞれの状況でございますので、こちらについては割愛させていただきたいと思います。現在、政府の中でインフラの輸出戦略でございますとか成長戦略でございますとか、そういった議論も大詰めを迎えておりますけれども、そういう議論の中にもこの国際資源循環あるいは循環産業の海外展開という要素をぜひ盛り込んでまいりたいと考えてございます。

 以上、簡単でございますけれども、国の取組を紹介させていただきました。

○酒井部会長 国際資源循環体制の構築に関します国の取組について、資料を用いて御説明いただきました。

 御質問のある方はどうぞ名札を立てていただければと思いますが、いかがでしょうか。

 では、森口委員からお回ししたいと思います。

○森口委員 質問というよりは、どちらかというと追加のコメントなんですけれども、G7関連の御紹介がありました。

 ちょっと時間の限界もあったかと思いますが、14ページに資源効率性と低炭素社会のワークショップの御紹介をいただいていて、これは環境省主導でやられて、私もお手伝いさせていたいたんですが、資料としては「関連する国の取組」というタイトルで、必ずしも環境省だけで閉じるものではないかなと。これは前回も申し上げたことなんですけれども、この低炭素社会のワークショップの翌日と翌々日に経産省主導で、まさに今日のテーマの国際資源循環に関わるようなワークショップもされていたので、前回申し上げたことの繰り返しになるんですけれども、やはり経済政策といいますか、成長政策なども関わってくるので、ぜひ政府全体として、より広い取組の視野の中でこの問題を捉えていただければと思います。

○新熊委員 今の御説明の中で、3ページ、4ページとかその辺りだと思いますけれども、我が国の優れた廃棄物処理・リサイクル技術と制度をパッケージとして海外展開を促進。これは非常に重要な点だと思うんですけれども、ちょっと御説明をお伺いしていて、国としての技術と制度をパッケージとして、まさに北九州市さんがやっておられるようなことですよね。これの国としての売り込み体制があまり見えてこないというか、どういうチャネルで積極的に海外展開を促進しようとしているのか、そのシステム、全体としての体制についてお伺いしたいと思います。

○崎田委員 5ページの多他国間協力の廃棄物対策のところで、アジア太平洋3R推進フォーラムと書いてあります。これは毎回NGOとして参加させていただいているんですが、このように日本政府がしっかりと資金援助してすばらしい輪をつくっているわけですので、そういうところの成果等をもう少し見えるように発信していただくといいのではないかと思います。

 そこに参加させていただきながら、ここのところ感じるのは、一番最初は循環、いわゆるアジア各国に循環法体系がきちんとつくられるような支援をしておられて、その後は技術協力につながるようなことを協調され、そしてその次に自治体と協力して、それぞれの都市、地域で定着するような感じでの視点も入れてこられて、その次は、やはりそこに市民の普及啓発みたいなことをしっかり入れながら、総合的な流れとしていかに循環型社会づくりを応援するかみたいなところが大変重要なのではないかと感じています。

 そういう問題意識は持っておられるように、このページにも「途上国(政府、企業、国民)の意識変革(人材育成)支援」と書いてあるんですが、普及啓発とか国民との連携、協働みたいなところで具体的な政策とか方向性があまり見えてこないと感じますので、そろそろその辺も明確に入れていくことが大事なのではないかと感じています。

 ちょっとコメントみたいになりましたが、よろしくお願いします。

○大塚委員 1点は意見で1点は質問ですが、先ほど来、出ているバーゼル国内法の輸入に関する規制緩和はやっていただいてとてもよかったと思っておりますし、先ほど御説明いただいたように、循環産業の海外展開を活発化して日本の経済の活性化にもつなげるということも打ち出していただいて、大変いいと思うんですけれども、隠れた論点が多分1つあって、それは今回、輸入の承認に関して、こういう比較的有害性が高いような有害廃棄物の輸入の承認に関しては、OECDの中でも日本がちょっと厳し過ぎるような状況がある程度、続いていたわけですよね。EU等に比べて日本の、別にDOWAさんだけではないと思うんですけれども、輸入のときに競争上、不利になるようなことがほったらかしにされていたということがあるわけなので、そういう競争の観点も入れていただかないと、どうも役所はそこまで目が届かなかったりすることが多そうなので、そういう観点はやはり入れていただかないといけないのではないかと申し上げておきます。

 それから質問ですけれども、10ページ、PCBとPOPsと水銀廃棄物に関する技術ガイドラインですが、これは今度、水俣条約が発効しますけれども、水銀条約のほうのガイドラインも一緒にやってしまうということなんでしょうか。そこは質問としてお伺いします。

○大迫委員 今日、前半のヒアリングのコンテキストとも関係するんですが、そこでも近藤さんから技術指針の話がございました。

 先ほどの御紹介の中で、浄化槽の分野でアジアでの性能評価の指針づくりといいますか、そういったものを国立環境研究所として今、主導的にやっているわけですが、それが研究所の仕事なのかという悩みもいつも少しありまして、技術的な、あるいは研究的なところから、やはり社会実装ということを考えていくときに、どういう体制で日本としてやっていくのかというところ、これは悩みが大きくあります。

 今日は御紹介がありませんでしたが、15ページにISOのTC297とTC300というのがあって、ここは廃棄物分野のISO化という波が少しずつ起こっているわけですが、これは収集車両の話とか、あるいは固形燃料の話─固形燃料といっても日本型のRTFとかRPFというよりは、もう少し新しい技術や仕組みも展望したような形の少し幅広い概念で議論されていて、それをどういうふうに標準化していくかということは、例えばアジアの中で日本がどういう技術システムを展開していくかということとも深く関わるのではないかと思っておりますけれども、この部分は本来担うべき業界が日本の中で育っていないということもあって、環境省のほうで大変ここは御尽力いただいていて、でも、それも環境省、行政がやるべき仕事なのかというと、なかなか持続可能ではないのではないかと思っていて、これは答えはないんですが、業界や行政や、あるいは研究機関等も含めて、あるいは学識屋ということも含めて、やはり標準化ということに対する戦略とその体制づくりが今後、必要ではないかと思った次第です。

 これはコメントで結構です。

○大石委員 先ほど3者のお話を聞いた中でも感じたことですけれども、やはりそれぞれ文化の違う国に行って新しい技術が根づくためには、まずは人々の意識の変化がないとなかなか難しいだろうなというのがあって、先ほど崎田委員もおっしゃったんですけれども、特に途上国での政府、企業、国民の意識の変革というところにもっと力を入れていかないと、物とか技術は行っても、結局それが本当に世界のために定着して貢献できるかというところがなかなか難しいのではないかと聞いていて思いました。

 そういう意味で、一応触れてはあるんですけれども、もっと草の根的な、地域に根差した国民意識の変化みたいなものをどうやって入れていくか、それが環境省なのかどこの仕事なのかというのはまた別かもしれませんけれども、ぜひ1つ入れていただきたいと思いました。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、質疑への対応をお願いしたいと思いますが、私から1点だけ。

 22ページに民間のFS調査の一覧が地図で示されていますが、アジア地域、非常に熱心に展開されているのは非常に結構なんですが、この黄色のところ、パラオということで島嶼地域が1カ所だけこういう形で挙がっています。基本的に島嶼地域、相当に国の数が多いということも含めて、またこの分野、廃棄物、循環とも1つの国ではなかなか簡単に解決できない、そういう課題ですが、島嶼地域へのアプローチはどのような形でやっておられるか、御紹介いただけることがございましたらお願いしたいということで、最後につけ加えさせていただきます。

 それでは、お願いいたします。

○企画課長 どうもありがとうございます。

 それでは、簡単に御回答させていただきたいと思います。

 まず、森口先生。失礼いたしました、今度、ワークショップも実は環境省と経産省で調整して、バック・トゥー・バックで開催したということもありますので、一緒にやっておりますので、政府全体で今後は紹介させていただきます。

 それから新熊先生のところでございますが、国としての体制ということで言えば、インフラ輸出戦略ということで言えば内閣官房がヘッドクウォーターになって、各省がその下にくっついております。党のほうも、もちろん議論する場があります。それに従って全体戦略をまとめまして、その中で環境インフラについては環境省がやっている。

 具体的には、各国と政策対話とか環境覚書を結んだりしておりまして、その中からニーズが上がってくる場合もあれば、あるいは個別の企業さんがいろいろとビジネスをして、その中から案件が上がってくる場合もありまして、そういったものが出てきて、これは国とか自治体とか民間企業でタッグを組んで取り組む必要があるというものは、お互いに連携し合ってそのミッションを組んで、相手国に出かけていったりするといったやり方をしております。

 崎田先生からございましたけれども、確かに国民との連携、協働は重要でございまして、北九州市さんからもございましたが、忘れがちになるけれども、やはりそこがないと結局のところは支持が得られないということでございます。一般的な3Rフォーラムやりましたというだけではなかなか興味を持っていただけないところもありますけれども、NPOとかいろいろなところと連携しながら、発信はしていきたいと思っております。

 バーゼル法の、競争についても触れるべきだという、これはそのとおりでございまして、もともとEUに比べて競争条件が不利だというところから、業界の方から問題提起があったというのが一つの出発点になっておりますので、そこは実際問題としても非常に重要な要素であったと考えております。

 大迫先生の浄化槽の規格化の件でございますが、やはり何らかの規格化をするということであれば国という話になってまいりますので、国環研さんだけにお任せというわけにはいきませんで、やはり国とか、さらに業界団体なりが一緒になってやらなければいけないと思っております。まず、いきなりISOにいくかどうかわかりませんけれども、ASEAN地域で何とか国として認知いただけるような規格化を進めていきたいと思っております。

 それから、大石先生の草の根の取組ということで、JICAの草の根支援等も使いながら、自治体の方々、非常に熱心にやっております。必ず先方も環境教育とかそういう話は出てまいりまして、なかなか一般論として環境教育と言っても難しいんですけれども、こういう施設の導入プロジェクト等と絡めてやっていくとめり張りが効いて、環境教育も進みやすいということもありますし、ガイドライン等をつくるときに、やはり先方から環境教育の話は必ず入れてくれと言われておりますので、そこは取り組んでいきたいと思います。

 最後の酒井先生の、島嶼国でございますが、このFSそのものは基本的に申請ベースになっておりますので、恐らく小さいところですと,事業として成り立つことがなかなか難しいという点があろうかと思います。今回まだ1つだけでございますが、他にも過去にはございましたし、あるいはJICAがプロジェクトをやっていたりということがございますし、3Rフォーラムには必ず島からも来てバイ会談などもやっておりますので、その中で協力できるものがあれば取り組んでいきたいと思っております。

○産業廃棄物課長 最後に、大塚委員から御質問いただいた水銀廃棄物の環境上適正な管理に関する技術ガイドラインということで、今回、特段改正などが行われているものではございませんけれども、前回の締約国会議で改定が行われておりまして、その際には水俣条約における廃棄物などの定義を踏まえて改定が行われているということで、また、水俣条約におきましても、このガイドラインを考慮して水銀廃棄物の環境上適正な管理を行うことを締約国に求めているということで、連携して取り組んでいるものでございます。

○酒井部会長 国の取組に関して今、質疑をいただきました。よろしいでしょうか。

 それでは、議題2に移らせていただきたいと思います。

 第三次循環基本計画の見直しについて、ディスカッションを進めさせていただきます。

 前回の部会におきまして、この指針策定に向けた議論のために、事務局においてこれまでの議論を踏まえて指針に関する論点を整理いただくようにお願いしておりました。事務局で資料を準備していただきましたので、まずはその説明をお願いしたいと思います。

○企画課長 資料6でございます。

 前回、部会長か御支持がございました論点ということでございます。

 この資料につきましては、点検報告書で御指摘を受けた項目、さらにこの部会の中で過去2回、3回ほど御議論いただいた委員の御意見を整理したものでございまして、まだ体系的に整理したものではございませんので、ぜひそういう前提で御議論の参考にしていただければと思っております。

 項目については、点検報告書でおまとめいただいた項目に準拠いたしております。

 まず1点目が、低炭素社会、自然共生社会など持続可能な社会づくりとの統合的取組でございます。

 全て説明すると時間がかかりますので、キーワードだけ御紹介させていただきたいと思いますが、最初の、SDGsを2030年までに達成するという点、それから2つ目の○でございますが、循環型社会形成の取組を経済・社会課題としても捉え、その具現化を図る施策を具体的に進めるべきという話でございます。

 特にその上で、廃棄物処理施設を地域のエネルギーセンターや防災拠点として位置づけて、温暖化対策や災害対策と同時達成を図るとか、あるいはバイオマスプラスチックなどの再生可能資源の使用拡大について、3R促進、温室効果ガス削減、海洋ごみ対策といったさまざまな分野横断的・分野別政策に統合して促進することを具体化すべきだということがございます。

 さらに、4つ目の○ですと、国民、NGO、大学、事業者、地方公共団体、政府など主体間の連携でございますとか、その下の温室効果ガス排出量削減の取組といったこと、最後の段落になりますが、検討の際には高齢化社会の進展やシェアリングエコノミーに代表される生活・生産スタイルの変化を念頭に置くべきという御意見もございました。

 次のページでございますが、2.多種多様な地域循環共生圏形成による地域活性化という項目でございます。

 1つ目の○でございますが、総論としては、地域循環共生圏の実現に向けた施策について検討し、具体的に示すべきであるということでございまして、その際に幾つかの重要なキーワードとしては、例えば地域コミュニティの再生、雇用創出、地域経済の活性化といった点でございますとか、その下の高齢者の見守りなど福祉政策と連携した戸別収集、さらに下の文化特性、人と人とのつながり、中小企業の果たす役割、専門性の高い事業者、その下の技術や金融手法の活用、こういったキーワードを考慮すべきだという意見が出ております。

 3点目は、ライフサイクル全体での徹底的な資源循環でございまして、一番上の○にございますが、環境配慮設計、リデュース、リユース、再生資材の利用拡大など上流側での取組を強化し、廃棄段階のみならず生産・消費段階を含む物質のライフサイクル全体を通じて循環型社会形成の取組を具体的に示すべきだというようなことでございます。

 その中で、次の段落にございますが、2Rに関する産業の育成とか、あるいは下から2つ目の段落で、さまざまな施策のポリシーミックスの適用の検討といったことを御指摘いただいております。

 次のページが物質ごとの施策でございます。

 まず、プラスチックなど多種多様な製品に含まれている素材でございますが、これについては一番上の○の中ほどからありますが、個別リサイクル法の世界にとどまらず、循環資源全体での3Rのあり方の検討、分別意識の向上や廃棄物の発生抑制、廃棄物の適正な処分の確保を進めるための施策について検討し、具体的に示すべきだという御意見がございました。

 食品については、SDGsの目標も踏まえ、例えば食品ロス削減目標の設定など、目に見える取組の強化について検討すべきである。

 それからベースメタル、レアメタル等の金属については、主に小型家電リサイクルの回収量増大への施策でございますとか東京オリンピック・パラリンピックでのリサイクルメダルの制作など、国民のリサイクル参加を促すさまざまな施策について検討すべきだということでございます。

 土石・建設材料につきましては、良質な社会ストックを形成し、社会需要の変化に応じて機能を変えながら長期に活用していくための施策について検討すべき。4ページにまいりますと、空き家等の使われず放置された建築物でありますとか日本全体の産業廃棄物の土石・建設材料向けのリサイクルといったことの検討がございますし、さらに、新たに普及した製品、素材ですと、低炭素製品が3Rを阻害せず、むしろ普及するような施策を検討すべきだという御意見がございました。

 4点目は、適正な国際資源循環体制の構築と国際協力の推進ということで、まさに今日、議論した点でございますけれども、不法輸出入対策、それからバーゼル法の改正を受けた非鉄金属のリサイクルを進めるための施策、それから4点目ですと、G7間を含む国際レベルでの協力を強化するための施策等々の意見を、今日以前にいただいたところでございます。

 5点目は、万全な災害廃棄物処理体制の構築でございまして、最初の○にございますが、市町村レベル、地域ブロックレベル、全国レベルで重層的に廃棄物処理施設の強靱化を進めるための施策を検討すべき。そのときには、適応策との統合でありますとか災害時のアスベスト・化学物質等への対応との統合を考慮すべしということでございます。

 6点目は適正処理の更なる推進でございますが、ここについては最初に不法投棄の撲滅、2点目に優良産廃処理業者の育成や電子マニフェストの加入率向上、3点目としてアスベスト、PCB等のPOPs廃棄物、水銀廃棄物、埋設農薬等について適正に回収・処理するための施策、4つ目としてリサイクル原料への有害物質の混入について、ライフサイクル全体を通じてリスク削減の施策、その下に、施設整備とかストックマネジメントについて地域住民の理解、協力を得ながら推進するための施策、さらにマイクロプラスチックを含む海洋ごみについての国際連携あるいは調査研究、発生抑制の施策、最後の○でございますが、東日本大震災被災地の環境再生のための汚染廃棄物の適正処理、除去土壌等の減容・再生利用、さらには資源循環による被災地の復興を進めるための施策について検討し、具体的に示すべきだということでございます。

 最後に、技術開発・人材育成でございますが、1つ目の○には、デジタル技術など高度な技術や新たなサービスを開発・導入するための施策、2つ目に、材の育成、主体間の連携を促進するための施策、3つ目は情報発信のあり方、それから制度・社会システムのあり方といった点についてこれまで御意見をいただいております。

 最後、6ページでございますが、指標・数値目標に基づく評価・点検ということで、各取組について適切かつ科学に基づき、広く認知された国内指標を検討すべき、さらに透明性のあるフォローアッププロセスを検討し、示すべきといった点を今までいただいておるところでございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 具体的な指針に関する論点について御説明いただきました。

 この論点整理を踏まえつつ、指針策定に向けた御議論をいただければと思っております。

 ただいまの資料6に関しまして御意見のある方、名札を立てていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、枝廣委員からお願いします。

○枝廣委員 私がこの部会に参加するのは今回2回目なので、もしその前の議論でもう済んでいたら申し訳なく思うのですが、今回の策定をする位置づけとして、これまでのやり方を、ある程度レガシーを守っていくというのが基本ポリシー、つまり個別についてはいろいろ最適化していくと思うのですが、それとももう少し大きく、新しい時代になってきたのがトランスフォーメーションというか、前のレガシーに縛られることなく大きく変えていくという位置づけなのか、ちょっとそこがわからないので、もしかしたらレガシーを大事にする感じなのかなと思って、今、御説明を聞いていました。

 具体的には、例えばこれまでのやり方で回収・リサイクル費用を自治体と事業者とどう分けるかというのは、これまでのレガシーでずっとあるやり方をやってきたと思うのですね。それをそのまま踏襲する形で、その範囲内で一番いい形をやりましょうという考えなのか、それとも今、大きく時代が変わっている中で、そこから考え直すという位置づけなのか、ちょっとそれは教えていただきたいということです。

 もう一点は、これまで回収、分別に関しては日本では特に環境教育とか国民運動的な位置づけで、手選別がいいのだという位置づけで行われてきていると思います。そういう側面は確かにあると思うのですが、一方で、産業政策というか本当に資源回収、再利用の効率を考えると、また全然違うやり方もある。例えば欧州で言うと、もう全部一緒くたに集めて最新の工場で全て自動で選別して、その代わり非常に精度の高い分別ができます、それも一つの行き方だと思っているのですね。

 いやいや、これまでお願いしますと分別してもらっていたので、そこはやはり変えるわけにはいきませんということなのか、その辺りが、レガシーなのかもう少し大きく変える位置づけなのかということが1つです。

 私は今、サーキュラーエコノミーの勉強をいろいろしていて、欧州だと、やはり再生不可能な資源がこれからどんどん値上がりしていく中で、どうやって資源を回収することで企業がこれからも安定して安価な資源を使い続けられるか、そういう政策としてやられていると思っているのですね。そういった形で考えるのか、その辺りがちょっとわからなかったので、教えていただけるとありがたいです。

○大迫委員 まだちょっと頭の整理がついていないんですが、1つは、今日まさにテーマであった日本の技術の海外展開に関して、ちょっと全体を見渡した中では4ページの4番のところ辺りに書き込むべきことなのかもしれませんが、あまり明示的に見えなかったなということで、大事な視点なので、盛り込むべきかなと思いました。

 それから、素材別戦略に関わる2ページ、3ページ辺りにかけてのライフサイクル全体での徹底的な資源循環に関して、この素材別の、上流側まで遡ったいろいろな取組も含めて戦略を練っていくというスタンスは大変重要なんですが、それを実際の取組に落とした場合には、やはり物が複合であったり、あるいはそれぞれの、何というんでしょうか、それぞれ素材ごとの取り組む場合の関係性等もあるのではないかということもありますので、そういった際は、やはりそこで統合的にどういう仕組み、システムが効率的かというところも考えていくべきかなと思いました。

○大塚委員 私、まだちょっと考えがまとめ切れていないので、二、三点申し上げるだけで恐縮ですが、1つは、例えば電池とかさっきの太陽光パネルのように喫緊の課題として何か検討しなくてはいけない問題があるんだけれども、その2つは多分出ていなかったと思うので、ぜひ入れていただくほうがいいかなと思います。例えば電池については、拡大生産責任の適用も考えられると思いますが、とにかくちょっと、喫緊の課題が抜けているのがあるかなという気がしました。

 これはちょっと細かい話ですみませんが、2ページの下から2つ目の○で持続可能な調達というのは、これはポリシーの話だとは私は思わないので、ここに挙げるのはどうかなという感じがします。

 それからマイクロプラスチックについては、大分よくなっていると思うんですけれども、やはり散乱ごみ対策というのが必要になってくると思うので、その視点も入れたほうがいいのではないかと思うんですけれども、私より詳しい方がたくさんいらっしゃると思いますので、その辺も御意見いただけるとありがたいと思います。

 災害廃棄物の計画については、自治体でつくっていらっしゃる数が少ないというのは最近、新聞にも出ていますが、その辺も含めて、この強靱化のために、ぜひもっと書き加えていただければありがたいと思います。

 地域循環共生圏の話は、強調していただいていいと思っているんですけれども、実は環境基本計画の第5次でもこの議論は、「循環」は入っていないんですけれども検討していて、かなり重視するようなので、やや差別化をするといったことをもし考えるとすれば、計画課とは御相談なさっているんだろうと思いますが、どこをどう差別化するのかなという辺りもぜひ御検討いただいたほうがいいのではないかということも、ちょっと申し上げておきたいと思います。

○崎田委員 幾つか気になった点だけコメントさせていただきたいと思います。

 1つ目は、2番目の多種多様な地域循環共生圏形成による地域活性化というところですが、この方向の中で今、全国の地域で起こり始めているのが、地域資源をエネルギー活用して地域活性化を図るという視点が非常に強くなってきていると思いますので、そういう視点での今の地域のあり方のようなものを見詰めるところも、1つ必要なのではないかと思いました。

 3番目のライフサイクル全体での徹底的な資源循環というところですが、すみません、先ほど持続可能な調達と大塚委員がおっしゃったんですが、私、どこに言葉が出ているのかよくわからない……

○大塚委員 ここです。悪いと言うのではないですよ。ここに入れるのはどうかということです。

○崎田委員 了解です。

 前回のときにこういう視点が大事と私、発言させていただいたんですが、それをどういうふうな形で入れていただくのがいいのか、ちゃんと考えたいと思います。ありがとうございます。

 あと、リサイクル法全体、例えば全てのリサイクル法から今、15年から20年たっているわけですけれども、それぞれのリサイクル法個別に見直し等をきちんきちんとやってきたんですが、その全体を通して、方向性に関して1回きちんと見詰めるような視点を持っていくことが必要なのではないかと思います。どういう言葉で入れたらいいのかあれですが、やはりちょっとそういう視点が必要なのではないかという感じもいたしました。

 特に家電リサイクル法などは、次の見直しのときに大きな変化が必要なのかどうか議論しなければいけないというところにも来ておりますので、全体のリサイクル法に関して意見交換が必要なのではないかと思います。

 あと3ページ、食品のところですが、まだ食品に関してはあまり意見交換していないので2つだけなんですが、きっとこの2つの○の真ん中辺に、いわゆる食品関係のメーカーとか卸しとか小売、外食、家庭、それぞれでできることを実施することと、連携しながら相乗効果を上げるための政策・対策づくりとか、そういうこと全体が必要なのではないかと思いますので、そういう視点を1つ入れておいたほうがいいと思います。

 そういうことをコーディネートするときには、やはり自治体が地域政策をコーディネートしていく、それを全国レベルにきちんと提案していくような流れが大変有効なのではないかと思っています。

 次のページですが、4番の適正な国際資源循環の構築と国際協力の推進のところで、先ほど発言させていただいた、市民の意識改革などもこれからアジアとかアフリカの地域政策にとって大変重要ですので、そういうところをどういうふうに、日本の経験をコウリュウしていくのか、あるいはNGOと連携していくのかといった視点も大変重要なのではないかと思います。

 なお、5ページですが、適正処理の更なる推進の最後に、東日本大震災による放射性物質の汚染廃棄物のことがここに1項目だけ出てきています。この分野に関して、丁寧に入れるのであればかなりしっかりとした書き込みが必要だと思いますが、そうするとまた大変な分野、まだまだ残っていますので、これをどのくらいの流れで今回扱うのかという根本的な議論も1回必要なのではないかと思いました。

 どうぞよろしくお願いします。

○見山委員 私からは、2点申し上げます。

 まず、2ページの2番、高齢者の見守りなど福祉政策と連携した戸別収集とあるんですけれども、もう少し定義を広く捉えたほうがいいかなと思っていまして、高齢化社会とごみ問題というテーマで考えると、先般、環境省さんのほうで調べていた使用済み紙おむつの問題等もありますし、福祉のみならず、これから少子・高齢化に伴って新たに増えていくごみの問題に対しての取組ということで、高齢化社会とごみ問題という位置づけの中で捉えていただくのがいいのかな、そういう書きぶりにしていただくといいかなというのがまず1点目です。

 それから2点目、これは4番に入れるか7番に入れるかというところですけれども、特に7番の関連で言うと、循環分野における技術開発というところで、新たなイノベーションがなかなか国内では生まれづらくなっているときに、それこそ途上国の課題解決型のソリューションから新たなイノベーションというのは生まれるものだと私は考えていまして、先ほど、我が国の優れた廃棄物処理・リサイクル技術と制度をパッケージとして海外展開ということがあったんですけれども、どちらかというと、何というんですかね、プロジェクトアウト的な発想で物事を考えがちなんですけれども、そうではなくて、むしろ現地の実情に合わせて現地のベネフィットみたいなものをうまく捉えてあげて、例えば現地の研究機関と連携していったりとか現地の企業が持っているシーズみたいなものの事実を取り上げながら、うまく日本の技術をあわせて技術開発を進めていくと、途上国発で横展開ができるみたいな事例も出てくると思うので、途上国での技術連携みたいなものも含めて新たな技術開発みたいなものも試行していくと、7番と4番がうまくリンクしていくのかなと思いましたので、どこかでそういったことも入れていただくといいかなと思いました。

○森口委員 各論も幾つかありますので、気づいた範囲で申し上げたいと思うんですが、少し大きなところから入らせていただきたいと思います。

 1つ目は、資料6の全体の構成を見たときに、7つの項目立て、これは点検の報告書に挙げられていたものプラス指標という形になっていて、これをスタートラインにするのはいいのではないかということを、多分3回ぐらい前の部会で申し上げたんですけれども、こうして見てみると3番に物すごくたくさんの論点が並んでいて、少し項目ごとに濃淡がある。だから組み換えたほうがいいと申し上げるわけではないんですけれども、論点が非常に具体的に出ているところと比較的一般論になっている部分があるので、その辺りをちょっと、この構造で計画をつくっていったときにまた点検とも関係してくるので、そのつくり方が、本当にこれで必要十分かどうかについて、念のためにいま一度見直しをしていただいたほうがいいかなと思います。

 大きな論点の2点目は、枝廣委員がおっしゃったことと関係するんですが、レガシーという美しい言葉を使われたんですが、それでもニュートラルだと思うんですが、ある種のマインドセットみたいなものがあるわけですよね。議論の前提としている、多分あまり立ち入らないだろうなというところがあって、具体的にずばり申し上げると、一般廃棄物、産業廃棄物の区分というのは動かさないということを前提に議論されているような気がするわけですが、さっき公害対策基本法が50年と申し上げましたが、廃棄物処理法できてからだって50年近いわけで、いつまでも本当にそのままでいいのかどうかという議論をある場ではしたことがあります。

 特に3の、論点がたくさん出てくるライフサイクル全体での徹底的な資源循環とか、あるいは容リ法みたいな世界ですとか、あるいはここに出ているプラスチック1つ取り上げても、家庭系の一般廃棄物、事業系の一般廃棄物、産業廃棄物という区分がいかにプラスチックの回収を非効率にしているかを感じる場面が非常にあるわけですね。もちろん、厳然と一廃、産廃という区分があることによってうまく動いている部分もあるわけですけれども、やはりこの資源循環、特に使用済み製品系の回収を考えた場合には、やはりそこの区分が制度的に難しくしている部分もあろうかと思いますので、特に3.のところを考えるに当たって、廃棄物処理制度側の従来のレガシーとの関係において見直しことができるところがあれば、ぜひこの機会にやっていただきたいと思います。

 これは個別リサイクル法の議論のときにいつも出てきて、やはり個別リサイクル法の範囲では議論できないので、もう循環部会、循環基本計画みたいなところでやる以外にないからということがありましたので、この機会にリマインドさせていただければと思います。

 以上が総論で、各論に入らせていただきまして、1.の3つ目の○で資源効率性が経済政策、産業政策ということを明示的に書いていただいて、ありがとうございます。ただ、これは1.の中に書くのがいいのか、3.のライフサイクルの徹底的な資源循環の側で書いたほうがいいのか、あるいは場合によっては再掲いただくということもあるかと思いますけれども、そこのところを検討いただければと思います。

 すごく細かいことで言うと、1.では「資源効率性」と書いていて3.では「資源生産性」と書いていて、これは非常に類似の概念なので両方使っていただいても構わないんですが、なぜ書き分けているのか、という話になりかねません。まだそんな細かいワーディングの議論をしている場合ではないんですけれども、ちょっと気になりました。

 あとは3ページのプラスチックのところで、非常にたくさんの論点が出ているんですが、マイクロプラスチックの問題は非常に重要だと思います。ただ、ここに書くのがいいのか、後で出てくる側に書くことで必要十分なのか、あるいはプラスチックの素材としてのリサイクルの話とマイクロプラスチック問題、もちろん無関係ではないんですけれども、あまりにも3.の中のプラスチックの辺りではいろいろな論点が1つのパラグラフの中に出てきているので、もう少しこの辺り、個別の論点に切り分けたほうがわかりやすくなのではないかと感じました。

 各論では他にも見落としがあるかもしれませんけれども、最後に6ページの8.指標・数値目標のところで、「各取組について」と出てくるんですが、これは必ずしも取組指標のことだけを意味しているわけではないと思うんですけれども、それから「広く認知された国内指標」と書いてあるのに関しまして、別に国際的に比較できるという意味ではなくて、この点検向けの国内で使う指標という意味かなと思うんですけれども、何となく「国内指標」と書くことによって少し限定的な意味にとられかねないかなという気がしました。

 いずれにしても、まだこういう細かい言葉を整理する段階ではないかなということは意識しつつも、気になった点を一通り申し上げました。

○酒井部会長 今後の論点整理への意見ということで、今日はお聞きするという基本姿勢でまいりたいと思いますけれども、若干質問的なところもございましたので、可能なところで小野課長から御発言いただけますでしょうか。

○企画課長 それでは、質問に関して発言させていただきたいと思います。

 枝廣先生からございました、レガシーに縛られるのか、それとも縛られないのかということでございますが、まず、この計画そのものの性格としては、政府が閣議決定する今後5年間ぐらいの施策という位置づけになりますので、そういう意味においては、ある程度というか、実現性とかそういうことはよく考えなければいけない。

 その実現性を考える上では、過去、何が行われて、その成果がどうで、どこに問題点があったか、点検の中でもかなり長時間御議論いただいたわけですけれども、そういうことを踏まえて、何といいますか、積み上げて議論していかなければいけないというのはございますので、そういう意味では、レガシーに縛られるというか、レガシーを踏まえることは必要だと思いますけれども、おっしゃったように、国際的にも国内的にもいろいろな新しい概念が出てきておりまして、さらに高齢化とかいろいろな社会情勢も変わっておりますので、我々としても、別に過去のことをそのまま踏襲するのではなくて、新しいこと、やらなければいけないことはどんどん御議論いただいて取り入れていきたいと考えておりますので、ぜひそこはレガシーに縛られず御発言いただければ幸いかと思っております。

 それから、大塚先生からございました、地域循環共生圏というのが環境基本計画でも出てくる。環境基本計画が上位計画にはなっておるわけでございますが、この「地域循環共生圏」という言葉は我々の専売特許ではなくて、低炭素という意味でも自然という意味でも循環という意味でも共通する概念かと思っております。ですから、地域循環共生圏というのが3つあるわけではなくて、これは1つだと思いますので、これについて循環の面を中心に見るとこういうふうになる、ただ、低炭素とか共生についても我々の観点からよく考慮して位置づけていくということかと思いますので、こういう共生圏が3つ存在するわけではなくて、あくまで1つであって、それを当方の循環型社会部会の観点から、より掘り下げていくというアプローチではないかと思っております。

 それから、崎田先生あるいは森口先生から、いろいろな位置づけとか用語の話がございました。東日本大震災のところの位置づけとか、我々もちょっと悩んでいるところはございます。これを本当に緻密に書いていくと、むしろこちらのほうが量が多くなるかもしれないというぐらいの大変なことでございますので、どういうふうに位置づけるかはちょっと考えたいと思いますし、3に集中し過ぎているではないかといったことで、括り方についてもこれで決まっているわけではなくて、この点検報告書の括りを出発点にして考えましょうということですので、今後、書いていただく内容を検討していく中で、また違う括り方も十分あり得るかなと思っておりますし、用語も、今までのところは御指摘いただいた意見をそのまま載せているところがございますので、相互の整合性とか、あるいは概念の整理とか、そこはまだまだ不十分なので、そういう前提で御議論いただければ幸いかと思います。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 質問中心に小野課長からお答えいただきました。

 枝廣委員、今のようなお答えでよろしいでしょうか。特に最後、サーキュラーエコノミーとの関係での資源的観点、相当に御発言もされましたが、特にこういう観点でこう考えておいたほうがいいという意見があれば、今日しておいていただくのは、今後、論点に反映するという意味ではいいと思いますが。

 追加の発言がございましたらどうぞ。

○枝廣委員 先ほど森口先生がおっしゃっていたように、経産省との連携の中にどうしても入ってくる部分だと思うのですが、産業政策としてのサーキュラーエコノミーという、環境政策というよりも産業政策として、つまり日本の企業がこれからも安価で枯渇しない資源もしくはエネルギーを使い続けるためにどうしたらいいか、そういう視点をやはりどこに盛り込んでいただきたいということです。

 例えばヨーロッパは国レベルもしくはEUレベルでそういう動きがありますし、一方でアメリカは企業が連合体をつくって、そういった資源回収を自分たちでやりやすい仕組みをつくろうとしている。最悪の場合は、ヨーロッパとアメリカがそれぞれうまくいくと、その両方では企業がこれからも安価で枯渇しない資源を使い続け、日本はそれができていないと、どんどん資源の価格が上がって厳しくなっていく一方だと。そういうふうにならないようにやっていっていただきたい。

 それから、先ほど御質問させていただいた中にもあるのですが、産業政策という位置づけを強くしてきたときに、これまで国民に分別をお願いしてきたとか自治体に回収をお願いしてきた、そのスタンスをどうするのか。これまでお願いしてきて、もう要りませんというわけにいかない、ある移行プランが必要だと思うのですが、そうしたときに、では2030年、2050年に日本は物質循環ということでどういう国になりたいと思っているのか、その一番バックキャスティング的な、大きな意味でのビジョンがあって初めて、「そのためにこういう移行をしていこう」「今回の見直しだとここは直していこう」「その次にはこうやっていこう」と何かそういうロードマップ的なものがあったらいいなと思います。

 今の改定をどうするかというよりも、その改定は最初の第一歩であって、その先に、究極日本の物質循環をどうしたいのか、そのときに、もしこれまでお願いしてきたけれども分別しないほうがいい、しないほうが効率がいいということになった場合には、そこでもしかして欠落するかもしれない環境意識とか環境教育をどういう手だてで手当てするか。総合戦略で考えていくことだと思うので、そういう大きな、2050年に日本はどういう日本になりたいのですかということを考えるのは、多分、物質循環で言うとここしかないのではないかと思ったので、そういった面がどこかで入ってくるといいなと思います。

○酒井部会長 今の御意見は、お聞きしておくことにしたいと思います。

 恐らくは両極ではなくて、基本的にはやはり真ん中になるんだろうと思いますので、あまり極端な議論をここで十分にやることは、多分できないとは思いますけれども、考え方としては理解させていただきたいと思います。

 それから、大塚委員からさきほど持続可能な調達ということで言われた意見の趣旨がよくわからなかったんですが、ここは追加で説明しておいていただけませんか。

○大塚委員 そんな大したことではないんですけれども、ここはポリシーとか手法の話をしているのに、持続可能な調達が必要なことは手法の話ではないと思うので、別のところに書いていただいたほうがいいのではないですかという趣旨で、別にこれ自体が悪いと言っているつもりでは全然ないです。整理の仕方の問題として申し上げただけでございます。

 1点だけ追加していいですか。

○酒井部会長 どうぞ。

○大塚委員 さっき森口委員がおっしゃったことは私もそのとおりだと思っていて、実は廃棄物処理法の改正の委員会の座長をやらせていただきましたが、そこでも廃棄物の定義を何とかしてくれという話は結構出てきました。今回はとてもできなかったんですけれども、雑品スクラップ等の問題があったのでそちらのほうに集中した感じが結構ありました。でも、何とかあれは新しい概念をつくっていただいて通ったんですけれども。パンドラの箱を開けるのはなかなか大変だと環境省は思っていらっしゃるかなとは思いますけれども、特にEUのほうで廃棄物の卒業の議論等は出てきているので、そちらのほうの話は、まさに資源効率性とかサーキュラーエコノミーとも関係する話ですので、そこと連動させて、日本でもちょっとでも進めることは考えていただいたほうがいいのかなということは申し上げておきたいと思います。

 私の考えでは、現在の廃棄物の定義で有価性をかなり重視していると、卒業のところの話は、実は廃棄物の定義と裏腹の話なのでかなり厳しいかなと思ってはいて、だけれども、そういうことになってしまうとなかなか動けないことになってしまうのかもしれませんが、EUの廃棄物の定義、今までのものがあるので、それの裏返しとして卒業の議論が非常にしやすいというところがあるのかなとは思っているので、本当にそれを受け入れようと思うと結構大改革になってしまいますので、そこまでは多分無理かなと思ってはいるんですけれども、何か頭出しみたいなことでも考えていけないかなということは、どこかで御検討いただけると大変ありがたい。

 控え目な話としてちょっと、何が何でもとかそういうことを言っているわけではなくて、ちょっと控え目に、控え目ではないかもしれませんけれども、発言させていただきたいと思います。

○酒井部会長 ありがとうございました。

 そういうことで、今回論点整理いただいたペーパーへの御意見、一通りいただけたかと思います。

 時間わずかになっておりますが、最後にどうしてもという発言がございましたらお受けしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○大迫委員 多様な地域循環圏とか、新たな発想でいろいろな形で考えていく必要があると思うんですが、あと災害廃棄物対策もそうですし、いろいろなストックマネジメントもそうなんですが、やはり「広域化」というキーワードをどこかに入れてもいいかなと。もう少し広域的にいろいろなものをマネジメント、あるいは最適化していく視点が重要だというようなところはあっていいかなと思いました。

○森口委員 なるべく具体的な意見にしておいたほうがいいかなと思いますので、さっき申し上げた産廃、一廃、事業系一廃といった話は、特に3ページのプラの2つ目のパラグラフで、せっかくここに「複数の購入ルートがある製品について」と書かれているので、「回収ルートの確立など物流段階での……」と書かれている、ここのところにぜひそういう、廃棄物処理法上の廃棄物の区分の問題も含めというようなことで、ここに法律上の廃棄物の区分の話を明示しておいていただけると、どこかで検討いただけるかなと思いますので、ぜひそこはお願いしたいと思います。

○大塚委員 大迫委員の御議論に賛成だということを申し上げたいだけなんですけれども、リサイクルを考えていくときには、地域循環で回すものと、それからもう少し広域で回さなくてはいけないものと多分2種類あるので、そこはやはり書き分けをする必要があるのではなかいという気はしていて、どういうふうにするかは今後、御検討いただきたいと思うんですけれども、広域的に対処しなくてはいけないものも当然のことながらあるので、そこはちゃんと書いておいたほうがいいかなと前から思っていましたので、申し上げておきます。

○酒井部会長 お二方から広域化についての論点もという御意見をいただきました。

 その点も含めて、今後、議論をいただければと思いますが、当然のことながら地域協調といいますか、地元理解という論点もそこには裏腹で、密接に関連してきますから、その中でどうするかという話になっていこうかと思っております。そういった両側面を考えながら議論させていただければと思っております。

 それでは、今日は多くの意見をいただきましてどうもありがとうございました。次回の部会におきましても引き続き各主体のヒアリングをさせていただきつつ、この指針策定に向けた検討を進めていきたいと思っておりますので、その間、また考察が進めば御意見を頂戴したいと思います。

 最後に、事務局から何かございましたらお願いいたします。

○企画課長補佐 本日は長時間の御議論、ありがとうございました。

 次回の循環型社会部会の日程、場所でございますけれども、6月22日木曜日13時から16時にこの建物、同じ建物のバンケットホール1Aでの開催を予定しております。詳細につきましてはまた委員の方々に事務局から開催通知等を送らせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は長時間ありがとうございました。

午後5時54分 閉会

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