中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環小委員会(第2回)議事録

1.日時

令和2年5月26日(火)9:00~11:00

2.議事次第

(1) プラスチック資源循環に関する関係者ヒヤリング

(2) その他

3.配布資料

資料0 議事次第

資料1 NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネット

資料2 クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス

資料3 全国清涼飲料連合会

資料4 食品産業センター

資料5 日本フランチャイズチェーン協会

資料6 日本プラスチック工業連盟

資料7 日本化学工業協会

資料1 議事の運営について

参考資料 プラスチックを取り巻く国内外の状況 <参考資料集>

4.議事録

○横手課長  それでは、定刻になりましたので、ただいまから「産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ」及び「中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環小委員会」合同会議を開会いたします。

 委員の皆様方には、御多忙のところ、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。事務局を務めます、経済産業省産業技術環境局資源循環経済課長・横手と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 初めに、本日の合同会議について、産業構造審議会の委員数8名のうち、8名。それから、中央環境審議会のほう、8名のうち、8名の御出席をいただいておりまして、いずれも定足数である過半数に達しており、両会とも成立しておりますことを御報告いたします。

 加えて、プラスチック資源循環戦略の策定省庁より、消費者庁、農林水産省にもオブザーバーとして御出席いただいております。

 なお、この会議はオンライン会議で開催し、事前に傍聴希望をいただいた方に、同時配信により公開しております。

 次に、資料でございますけれども、議事次第、資料1から資料7まで、参考資料の合計9種類の資料を御用意いたしておりますので、御参照いただければと思います。

 それでは、ここからの議事進行を細田座長にお願いしたいと思います。細田座長、よろしくお願いいたします。

○細田座長  皆さん、おはようございます。細田でございます。よろしくお願いいたします。

 本日は、プラスチック資源循環に係る関係者等からのヒアリングとして、御出席賜っている7団体の皆様から御意見を伺った後、まとめて質疑応答を行いたいと思っております。今回、各団体にヒアリングをお願いした趣旨について、事務局から簡単に御紹介をよろしくお願い申し上げます。

○横手課長  ありがとうございます。プレゼンターの方々の御紹介も兼ねまして、各団体のヒアリングの趣旨につきまして、簡単に御説明させていただきます。

 まず、最初に、NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネットの鬼沢様から、生活者視点での貢献の在り方、それから先進的取組について紹介いただこうと思います。市民、企業、行政のパートナーシップが欠かせない話になりますので、そうした生活者視点でのお話を頂戴しようと思ってございます。

 次に、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンスの柳田委員から御説明をいただこうと思ってございます。前回、第1回の会議でも御紹介がありましたけれども、プラスチック、とりわけ消費生活用品のサプライチェーンに関連する300社以上の団体が入ってございまして、先般、今後のさらなる3Rに向けたアクションプランを取りまとめられたところでございます。実証事業なども含めて進めていかれる予定でございますので、そうした先進的な取組を御紹介いただく予定としております。

 続きまして、全国清涼飲料連合会の河野様から、まさにペットボトルの話でございますけれども、欧米に比べても高い回収率、リサイクル率を誇っている我が国でございますが、その現状、リデュースの取組、さらには、さらなる回収率向上に向けた取組を御紹介いただく予定でございます。

 続きまして、4番目、食品産業センターの田辺様から、まさに食品の容器包装、これは非常に身近なプラスチックとして大量に使われている部分でもあるわけですけれども、まさにプラスチックの機能を最大限発揮している分野だとも言えます。こうした食品の容器包装のPRの取組について御紹介いただく予定としております。

 5番目、日本フランチャイズチェーン協会の西山様から、まさにコンビニを中心に、コンビニでの3Rの取組、ペットボトル回収の取組といったもの、さらには代替素材の活用について御紹介いただく予定としております。

 ここまでの5社が、比較的消費者目線に近いものでございますけれども、残り2社はもうちょっと上流の話でございまして、6番目として、日本プラスチック工業連盟の岸村様から、樹脂製造、成型加工を中心とするプラスチック産業としての取組と、さらには中小企業の立場からの現状について御紹介いただこうと思ってございます。

 最後に、日本化学工業協会の牧野様から、まさに今後のリサイクルを高めていく上で、非常に有効な技術であるケミカルリサイクルの取組について御紹介をいただこうと思っております。

 少し長くなりましたが、御紹介も兼ねて御説明いたしました。

 以上です。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、早速関係団体等の皆様からヒアリングにさせていただきたいと思います。

 まずは、持続可能な社会をつくる元気ネット事務局長・鬼沢様より御説明をよろしくお願いいたします。8分間ということですので、よろしくお願い申し上げます。

○鬼沢様  元気ネットの鬼沢です。おはようございます。

 では、資料を御覧ください。2枚目になります。1996年に発足した団体なのですが、24年間、市民・企業・行政のパートナーシップで課題を解決していきたいという手法で活動を続けてまいりました。そのことから見えてきたことを、本日提案させていただきたいと思います。

 次のページを御覧ください。これまでの活動の中で見えてきたことは、地域でいろいろ活動されている方はたくさんいらっしゃるわけですけれども、なかなか市民一人一人には正確な情報が伝わっていないなということを感じております。

 2011年からは、3R推進団体連絡会の事業として、楽しく容器包装の3Rを学ぼうという人材育成の事業を進めてまいりました。私たち一人一人の行動の変革が今求められているところですので、リサイクルした後、どういうものに生まれ変わっているかとか、関心のない方に情報を伝えて行動を変えていくことが、今、非常に大切な活動と言えます。

 4枚目を御覧ください。本日、そのことから、持続可能な消費とライフスタイルの見直しが重要と考えて、5つの提案をさせていただきます。

 まず1つ目は、既に始まっているところもございますが、レジ袋の有料化は、プラスチックの賢い利用と省資源の入り口であるということで、非常に大切だと思っております。

 それから、2番目は、バイオマスプラスチックなどを利用した、あるいは再生資源を利用した環境配慮製品の選択が、消費者が積極的に行っていけるための表示の徹底が必要と思います。それから、今まで使い捨てをしていたものをなるべく減らしていきたい、容器包装の使い捨てを減らしていきたいということから、リユースの定着が重要と考えております。

 4つ目は、リサイクルしやすい分別と、その仕組みの多様化が必要ではないかと思います。現在、容リプラを回収しているのに加えて、質のいい、大量に集まる製品プラの回収や、あるいは回収拠点を増やしていく。今、積極的に店頭回収など行われていることもありますけれども、自主的回収をもっと増やしていくことが重要と思っております。

 それと、今まだ有効利用されていない事業系容リプラの回収と資源化も必要と思っております。

 最後に5番目は、それらのあらゆる情報の整備と情報発信、それから伝えていく人の人材育成などが非常に重要なことで、それが私たち一人一人の消費行動の変革につながっていくものと思っております。

 それでは、次のページを御覧ください。これはもう既に皆様よく御存じのことと思いますが、廃プラスチックの中の容器包装の占める割合が非常に多いです。容器包装は非常に便利なもので、食品ロス削減にも非常に効果的なものではあるのですけれども、やはり一回限りの使い捨てにされているものが非常に多いです。

 それと、今この3か月を見ても、コロナの対策としてテイクアウトのものが非常に増えてまいりました。ワンウェイのプラスチックを減らしたいと思っても、やはり必要なものもたくさんありますし、それだったら、使ったものをマテリアルリサイクルできるものをしっかりと回収して、再生資源にしていくということが重要ではないかと思っております。レジ袋の有料化を入り口に、今後のプラスチック削減に向けて徹底していくことが非常に重要ではないかと思っております。

 6枚目を御覧ください。ここからは、この提案に沿って最近の先進的な取組の御紹介をしたいと思います。

 まず、提案の環境配慮製品とリユースの定着というところで、バイオマス資源を利用したマイカップ「森のタンブラー」です。これは、デザイン的にも非常に優れていますし、何より使ってみたいというインセンティブが非常に高いと思います。現在、スポーツイベントとかフェスなどでは、リユースカップを使うところが非常に増えてきて、とてもいいことだと思うのですが、そのイベントのときだけではなくて、個人や家庭や家庭のレジャーでも、こういったカップを持参することで、使い捨てのプラカップの削減につながります。ぜひこれは広めていきたいなと思っております。

 先週の土曜日には、麻布大学と連携して、麻布大学が「一杯からはじめよう! 脱・使い捨てAction」というイベントをこれから実施するのですが、そのキックオフミーティングがウェブで行われました。学生を主体として行われる、学生が自らの行動を変えていこうという取組は、今後、非常に期待ができるものと思いますし、何より楽しく実施することが重要ではないかと思います。

 次のページを御覧ください。提案の4、リサイクルしやすい仕組みと多様化ですが、これ、実は御存じの方も多いと思います。東京都東大和市さんが、コンビニのセブンさんと共同して今行っている事業です。一番の課題である第1次物流の部分を、地域に密着した事業者さんが担ってやってくださっている。それには東大和市さんの大変なコーディネートがあったからこそできることなのですけれども、現在、災害のときにはコンビニさんが社会インフラとして非常に活躍していらっしゃいます。今後は、この社会システムを再編成することによって、段階的に行政回収の削減につながっていくのではないかと思いますし、回収した資源をメーカーが積極的に利用していくことも既にメーカーの皆さんが発表されていますので、これは非常に有効な、市民の側から見てもリアルなサイトの拠点回収として利用しやすいところです。日本にはコンビニが6万店ございます。これが社会インフラの1つとして今後活躍が期待できるのではないかと思います。

 次のページを御覧ください。提案の②と④に当たるのですが、江東区がやっている取組です。江東区民52万人が分別排出したものを、エコミラというNPOが運営、障害者雇用によってマテリアル向きの容器包装を再資源化しております。

 次のページを御覧ください。そこからできた非常に質の高いペレットを使ってこのような再生品ができているということを考えますと、今後はこういったものをメーカーが積極的に利用していくことが重要と思っております。

 最後になります。今までの①から④の提案全て関わるところで、消費者、市民に情報をしっかり伝えていくことが大切だと思います。伝える人の人材育成はもちろん、伝える方法とか場所を増やしていく。そして、その伝え方の工夫も非常に大切だと思います。世代によっては情報を得る手段が全然違いますので、常に正確な新しい情報を具体的に伝えていくことで、賢い消費者の理解と協力によってプラスチックの資源化がますます進んでいくと思いますので、今日はこの5つの提案をさせていただきました。

 時間になりましたので、終わります。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、引き続きまして、柳田委員より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○柳田委員  よろしくお願いいたします。

 1枚おめくりください。クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)は、2019年1月に、一般消費者向け商品のサプライチェーンを担う企業が中心となって設立いたしました。

 2行飛ばしまして、CLOMAでは、日本の産業界がこれまで培ってきた技術やノウハウを持ち寄り、官民連携で3Rと代替素材のイノベーションを加速、プラスチックの循環利用を徹底することで、消費者や社会とともに海洋に流出するプラスチックごみのゼロ化を目指す日本発のソリューションモデルを世界に発信していくことを掲げております。

 1枚おめくりください。ここでお示ししました青い輪は、資源循環のイメージでございますけれども、CLOMA会員は赤で示した事業者でございまして輪の半分をカバーしております。逆に、この輪の残り半分はCLOMAの会員がいませんので、ここはまさに消費者・自治体様との連携が必要になってくるということでございます。

 会員数は、設立時159社・団体だったのですけれども、現在は333社・団体となっております。

 また冒頭、横手様から御紹介がありましたけれども、今年の5月、2週前なのですけれども、CLOMAアクションプランというのを公開しておりまして、本日はこのアクションプランに基づきまして、我々の活動を御説明しようと思っております。

 1枚おめくりください。CLOMAアクションプランの貢献するフィールドということで、これは前面に示した会員がサプライチェーンの特徴を十分出して、貢献できることを念頭に、あるいは消費者等からのご要望を念頭に、プラスチックの海洋への流出を防ぐ。そのために、プラスチックの循環利用に注力していくということをテーマとして挙げています。より具体的には、この上に書いておりますが、3Rの深化・推進、それから代替素材の活用になります。

 次、お願いいたします。まず下半分を御覧ください。CLOMAでは、会員のニーズとシーズをマッチングさせて、その技術とかシステムでビジネスを創出していく普及促進部会

 また、新技術の探索、研究機関との連携で、会員の技術ポテンシャルを向上させるような技術部会

 また、3番目には、国際団体とのネットワーク等で、グローバル展開する際のプラットフォームづくりに注力しております国際連携部会、この3つの基盤の活動の上に、今般、検討テーマとしてアクションプランこちら上半分になりますけれども、具体的な目標を設定している構造でございます。

 ここにCLOMAアクションプランの5つのキーアクションというのを書きましたけれども、上から読みますと、プラスチック使用量削減、マテリアルリサイクル率の向上、ケミカルリサイクル技術の開発・社会実装、生分解性プラスチックの開発・利用、紙・セルロース素材の開発・利用をテーマとしているということでございます。

 1枚おめくりください。これは、今回我々がリリースしたアクションプランのキーメッセージでございますけれども、読ませていただきますと、「CLOMAは、海洋プラスチックごみの削減に貢献するため、2050年までに、容器包装等のプラスチック製品100%リサイクルを目指します」というものを挙げております。

 1枚おめくりください。こちらは、今のキーメッセージを含むアクションプランで設定した目標の全貌でございます。下半分のハッチングしたところを御覧いただければと思いますけれども、まず一番上は、CLOMAアクションプラン全体ということで、まず2030年には容器包装リサイクルの60%リサイクルを目指す。これが拡張して、最終的には2050年の、先ほど申しましたような、プラスチック製品リサイクル100%に結びつくというような構造にしてございます。

 個々のキーアクションにおきましては、プラスチック使用量削減では、バージンプラスチックを25%削減したい。マテリアルリサイクル率のほうでは、飲料ペットボトルにおいては回収率100%、その他プラスチックにおきましてはリサイクル60%が目標です。ケミカルリサイクル技術の開発・社会実装におきましては、大きな投資、あるいは技術開発が必要でございますので、少し先を見た2050年で最大活用というものが目標です。生分解性プラスチックの開発利用では、バイオマスプラスチック200万トン導入への貢献と、紙・セルロース素材の開発・利用では、代替素材の市場創出ということで、ここに入れておりますような大きな数字を目標としています。

 1枚おめくりください。ここで示しましたのは、今お話ししましたアクションプランのスケジュールでございますので、お時間があるときにお読みいただければと思います。

 その次のページをお願いいたします。これはアクションプランの詳細、今、私がお話ししましたものの設計書でございますので、これもぜひ後でお読みいただければと思います。 1/2、2/2と2枚進んでいただけますでしょうか。

今日は、せっかくの機会でございますので、具体的な活動をベースにして本検討会で議論していただきたいということで、今回のアクションプランで作成した実証テスト案をお持ちして御説明しようと考えています。

 まず、上の○でございますけれども、洗口液容器リデュースとして容器包装の新しい設計基準です。物流・販売、グローバル市場やライフスタイル、それから、今般の新型コロナなどの環境変化に対して柔軟かつ適切に対応していくものでございます。

 それから、2番目の○でございますけれども、これは飲料ペットボトルの回収、日本が世界をリードする飲料ペットリサイクルの次なる展開ということで、自治体様、あるいは流通との連携によって円滑なマテリアルリサイクルの回収を含めるリサイクルを提案していこうということでございます。

 具体的には、課題のところに書いておりますけれども、自動販売機横の回収ボックスのごみ箱化等、こういうところに対応する案として、最終的にはリサイクル率を極限まで上げることを目指したいということでございます。

 1枚おめくりください。次の○が、食品、トイレタリー、紙プラ複合容器のマテリアルリサイクル。これは汚れがひどい、あるいは酸素とか水分バリア性付与のために、複合素材というものを容器は使っておりますけれども、このためにどうしてもリサイクルできず、焼却されている容器のリサイクルへの転換を図りたいということでございます。これは食品軟包装、シャンプーの詰め替え、あるいは紙とプラの複合容器だったものをマテリアルリサイクルにつなげていきたいと考えておりますし、そこから拾えないものは、ケミカルリサイクルへの道筋も提案していきたいと考えています。

 目標のところに書いておりますけれども、自治体、市民コミュニティ、流通店舗、それから企業、オフィスとか、場合によっては航空機、スマートシティ等々と連携することによりまして、マテリアルリサイクルの向上を図りたい。さらに、ここでは適さないものをケミカルリサイクルとのベストチョイス、ベストミックスというのをつくって、ケミカルリサイクルにも載せていきたいと考えます。

 その下に書いてありますのは、この裏づけとなるケミカルリサイクルのところの記述でございますけれども、これは後ほど日化協様等もお話しされますので、ここのところは世界をリードする技術、システムへの大きな期待というところでございます。

 最後のページをおめくりください。これは、生分解性プラスチックのコンポスト化、あるいはバイオガス回収ということで、課題のところには、既存の回収リサイクルだけではなかなか適用が難しいことや、生分解を生かせるような使い方と処理方法がございます。

 それから、最後に、横断テーマといたしまして、ICTの活用と書いておりますけれども、分別廃棄の難解さとか大変さのサポートをするとともに、関係者へのメリットを付与していく。例えば、ビジネスチャンス等をつくっていきたいというような目的がございます。

 目標の中に書いてありますけれども、自動化、あるいはトレーサビリティーにプラスいたしまして、リサイクルビジネス、あるいはマーケット情報との連動を狙う。効率化・信頼性向上から様々なデータの活用分野への拡張性を検討していきたいということを言っております。

 以上、プラスチックの循環利用に深く関わる企業アライアンスの課題意識と具体的なものをお話ししましたけれども、本検討会で勘案、考慮していただければありがたいと思っております。

 以上でございます。ありがとうございました。

○細田座長  どうもありがとうございました。続きまして、全国清涼飲料水連合会専務委理事・河野様より御説明よろしくお願いいたします。時間は8分です。よろしくお願いします。

○河野様  全国清涼飲料連合会専務理事の河野と申します。よろしくお願いいたします。

 右下のページ番号で進めさせていただきます。

 1ページ目をお願いします。私たち全国清涼飲料連合会は、清涼飲料水メーカーの業界団体で、243会員で構成されており、生産者販売額は4兆円を超えています。容器別では、ペットボトル飲料が75%を占めます。

 2ページ目、ペットボトルの資源循環の状況は、容リ制度や自主設計ガイドライン等の取組により、ペットボトルの回収率は92%、リサイクル率は85%と世界的にも高水準で推移しています。一方、海洋プラスチック問題などを踏まえた、さらなるプラスチック資源循環が課題となっております。

 3ページ、そこで私たち清涼飲料業界は、いち早く、一昨年11月に清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言を行いました。お客様、政府、自治体、関連団体と連携しながら、2030年度までにペットボトルの100%有効利用を目指す。概算値ですが、昨年発表された2018年度の有効利用率は98%です。

 4ページ、その目標に向けて、短・中・長期の方向性を設定しています。短期として、業界としての啓発、広報、第3次自主行動計画の達成、自販機横リサイクルボックスにおけるリサイクル啓発及び効率的な回収への取組、再生材利用、ボトルtoボトルへの課題整理と推進。中期として、国や地域との協働による、より効率的な回収システム構築、ポイ捨て防止条例強化要請、再生材・代替素材の積極的活用推進。長期として、世界に誇る日本の回収・リサイクルシステムの諸外国への波及を目指した関係団体との協働です。

 5ページ目、2019年度の取組として、現状のペットボトルの回収・処理フローの可視化を図りました。販売量62.6万トン、リサイクル目的の現状ペットの回収量は91.5%の57.2万トンです。赤い矢印は改善の必要性があるところです。そして、100%有効利用に向けては、3つの課題があると認識。回収量の増加、回収品質の向上、回収費用の低減です。

 6ページ目、リデュースの取組については、第3次自主行動計画軽量化率目標25%削減に対して、2018年度で23.5%まで削減が進んでいます。また、ラベルレスの事例として、2年前より、ごく一部の商品がラベルレス商品として発売されていたが、ペットボトル本体のラベルがなくとも、以前の省令では識別マークをつけなければならず、シールなどで表示する必要がありました。しかし、令和2年4月の資源有効利用促進法の省令改正により、ケースなどで最終消費者に販売される場合の条件を満たせば、シール等を完全に省略することが可能となり、今後、ラベルレス商品の普及促進が見込まれ、この点からもリデュースへの貢献が図れると考えています。

 7ページ目、回収量増加に向けた取組として、昨年11月に清涼飲料業界として初の試みである業界協働での回収を環境省のモデル事業として実施いたしました。現状の法規制もあり、自動販売機横のリサイクルボックス内の空容器は、その会社でしか回収できません。そこで、散乱防止、回収量増加を図るために、東京都の再生利用指定制度の下に、江東区、墨田区の一部の約850台の自動販売機横のリサイクルボックスから、全清飲が委託した回収事業者による協働回収を行いました。

 結果として、散乱防止改善、回収量の増加、そして異物混入率の改善により、空容器回収の品質向上が図れた。労働環境面では、総労働時間の短縮、営業訪問件数の増加への効果があり、今後、教育施設やレジャー施設、オフィスビルなど、高品質の使用済みペットボトルの回収が見込める事業所も視野に入れて、実装可能なモデルへステップアップして検討していきたい。

 8ページ目、回収品質についての課題の1つとして、自動販売機横のリサイクルボックスへの異物混入の問題があります。リサイクルボックスは、飲料容器の回収・リサイクルのために飲料業界が自主的に設置しているものですが、実際に私たちが調査したところ、31%の異物混入が認められました。内訳は、たぼこ、生活関連のビニール、食品容器など。リサイクルボックスがまちのごみ箱化と化しており、異物混入により、リサイクルに支障を来している現状があります。昨年の協働回収モデル事業にて、容器別分別回収を試みたところ、異物混入率が改善し、空容器回収の品質向上につながりました。今後、高い改善効果が見られたインロケーションを中心とした展開や、アウトロケーションでのさらなる品質改善の方法についても検討中です。しかし、リサイクルボックスへの異物混入の実情については委員の皆様にも御認識いただき、そして消費者の方々にも飲料空容器をリサイクルするためのボックスとして御理解いただき、行動を変えてもらいたい点であり、業界も継続して活動してまいります。

 9ページ目、資源循環に向けたその他の取組として、業界姿勢を知っていただく活動として、美化活動、環境省CEチャレンジアワード、食品容器環境美化協会共同の散乱防止活動。積極的コミュニケーション活動として、海洋プラスチックごみ勉強会開催、業界内教育ツール、啓発動画作成などです。具体的施策としては、リサイクルボックス啓発ステッカー56万枚貼付、異物混入防止のためのふたつきリサイクルボックスの実証検証、リサイクルボックス内の組成分析を実施しました。

 10ページ目、今後の取組としてリデュースでは、第4次自主行動計画の目標策定と実行、回収リサイクルでは、お客様、政府、自治体、流通をはじめとする関連団体と連携して、消費者がアプローチできる回収機会を増やし回収を促す方策の検討、リサイクルボックスの品目別の専用化などによる分別排出や異物困窮の低減化の推進、キャップラベルの分別を促進する方策の検討を行う。そのためには、効率的な回収網を社会実装し、継続的に事業実施していくためには、経済合理性が必要と考えます。さらには、廃掃法をはじめとする法制度による規制も大きな課題です。その課題解決のための可能性検証のために、農林水産省のプラスチック利用対策事業試験も踏まえ、東京都や神奈川県などの自治体や事業者と連携し、業界協働で一括して効率的に回収するモデルの実証実験を行いたい。

 そして、集められた再生ペットの利用ですが、飲料業界では水平循環が望ましいとする中、既に複数の清涼企業が一定割合以上のペットボトルへの利用目標を設定しています。その利用量は、2030年度までにペットボトル全体の50%を超え、2018年度の約12%の4倍以上となります。

 以上、今後もプラスチック資源循環の促進に向けて、清涼飲料業界として積極的に取り組んでまいります。そして、今後事業者が持続可能な施策が図れるよう、環境整備等、御支援をぜひともよろしくお願いいたします。

 以上でございます。ありがとうございました。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、引き続きまして、食品産業センター専務理事・田辺様より御説明、よろしくお願い申し上げます。

○田辺様  食品産業センターの田辺でございます。それでは、資料4に基づきまして御説明させていただきます。

 まず、1枚おめくりいただいて、食品産業センターの御紹介でございますけれども、様々な飲食料品のメーカーの唯一の業種横断的な団体ということで、非常に多くの製品をカバーしている団体でございます。企業の会員、主だった食品メーカーを中心にして128社、業種別の団体115団体ということで、食品業界全体をカバーしている団体でございます。製造品出荷額で35兆円、従業者の数で126万人と非常に大きな産業分野を形成しているところでございます。

 私どもからは、先ほど全国清涼飲料連合会の河野様からペットボトルについての御説明がございましたので、食品のペット以外の容器包装についてお話をさせていただきたいと考えております。

 加工食品については、日々ほぼ全ての方が使用されている容器包装ということで、使用量もそれなりに多いということではないかと思っております。これまでも3Rに食品産業界としても取り組んできているということでございます。ただ、3Rと申しましても、食品ですので、リユースというのはなかなかなじまないということもありまして、リデュースとリサイクル、それから代替素材の利用といったことに取り組んでいるということでございます。

 リデュースにつきましては、各企業・団体で環境配慮設計のガイドラインなどを作りまして、容器包装の薄肉化とか軽量化等を進めている。

 リサイクルにつきましては、容器包装リサイクル法に基づく再商品化を実施しておりまして、半分ぐらいは食品関連で負担をしているということでございます。それから、リサイクルしやすい容器包装の開発とか、中には工場で発生する使用済みプラスチックのリサイクル、そういった取組もあるということでございます。

 また、紙とか代替素材への利用も進めております。

 1枚おめくりいただいて、4ページ、5ページ、6ページでございますけれども、リデュース、リサイクル、それから代替素材の利用についての事例についてお示ししております。ここはごく一例でございまして、これ以外にも各社、非常に多様な取組を進めているというように御理解いただけたらと思います。

 リデュースにつきましては、容器包装の薄肉化ですとか形状の変更とか、パッケージを封鎖するときの圧着の仕方を変えるといったことで使用量を削減している。

 リサイクルにつきましては、再生プラスチック、再生ペットであったり、あるいはトレーの容器の内装に、製造時のくずプラスチックを再利用したりということとか、使用済みプラスチックのリサイクルという過程では、パンを納品するケースを工場内でリサイクルするような取組も行われているところでございます。

 6ページでございますけれども、プラスチックから紙、あるいはバイオマスプラスチックに置き換えるという動きでございますけれども、真ん中にカップヌードルを紙容器に変更した事例がありますが、プラスチックと紙をセットで使わないといけないといった面もあるということでございます。

 次に、7ページでございますけれども、プラスチック資源循環戦略を受けた食品業界の取組でありますが、環境省でやっておられるプラスチック・スマートとか、農林水産省のプラスチックアクション宣言、食品産業各社・団体が参加しております。当センターとしても、容器包装の環境配慮設計の取組という形で登録させていただいております。

 8ページ以降でございますけれども、プラスチックの容器包装につきましては、3R団体でありますプラスチック容器包装リサイクル推進協議会のほうで「2030宣言」ということで、容器包装の3R+リニューアブル100%資源の有効利用を目指すと宣言されておりますが、そういったものを踏まえまして取組を進めようとしているということでございます。

 9ページは、リデュースに関する現状でございますけれども、これはプラスチック容器包装リサイクル推進協議会のほうで、一部の団体を対象に集計したものということでございます。2004年を起点にして、15.9%ぐらいの実績が最近の数値で取れているということでございます。

 10ページがリサイクル率の状況ということでございます。

 11ページから13ページまで、食品の容器包装につきましては、食生活を支える上で非常にいろいろな役割を果たしている。そのために、材料としての特性があるということを御説明させていただきたいと思っております。

 食品の容器包装に求められる機能としては、機能性、安全性とか品質の確保が基本でありますけれども、効率的な輸送であったり、保存性を高めることによって利便性を高める。それから、食品の内容を消費者に伝えるという機能がございます。そういう機能を果たしつつ、環境に配慮するということで、使用量の削減であったり、リサイクルのしやすさということを包装の設計に活かしていかないといけないということでございます。

 それから、輸送エネルギーのCO2の削減は、プラスチックが軽量であることによって輸送効率が上がるということもございますし、食品ロスの削減にも役立っている。そのためには、酸素とか水分を通さない、あるいはウイルスとか細菌の汚染の防止、かつ強度があり、薄くしないといけないということで、いろいろな素材を組み合わせて作ったり、食品衛生法の規制が関わってくるといった特徴がございます。

 12ページ、13ページでございますけれども、これはアルミとプラスチックが複合したレトルトのパッケージの例でございますし、13ページは、酸素を通さないフィルムを複数に重ねたマヨネーズのボトルでありますが、こういった形で、商品ごとに非常にいろいろな組み合わせで容器包装が作られているということがございます。

 最後に、14ページ、15ページでございますけれども、食品業界としてプラスチック資源循環をさらに進めていくための取組として、まず食品容器包装プラスチックについては、自主行動計画を踏まえて取組を進めております。これからもこういった自主的な取組を進めていきたいと考えておりますし、そういった環境を整えていただけたらと考えてございます。

 それから、リデュースとかリサイクルをさらに進めるための技術開発とか製品開発も進めてまいりたいと考えておりますけれども、これは食品業界だけではなくて、容器包装のメーカーですとか、関係する業界との連携を評価していかないといけない課題であると考えておりますし、そういった点で、CLOMAでやっておられるような様々なアクションプランというのは非常に大きな期待をしております。私どもセンターとしても、CLOMAの会員として参加させていただいているということでございます。

 それから、先ほども申し上げましたような、食品のプラスチックの容器包装につきましては、素材の特性がありますので、材料リサイクルには様々な課題があるということでございます。複合素材であるということとか、用途次第で汚れの付着もあるといったことでございます。先ほどCLOMAからも、そういったものの材料リサイクルを進めるための実証というお話もございましたけれども、社会的なコストを低減し、プラスチック全体でのリサイクルを向上させていく。そのためには、ケミカルリサイクルであるとか、サーマルリカバリーを拡大していけるような制度の整備なり、技術とか回収とかを含めたシステム開発、そういったものが期待されるということでございます。

 それから、バイオマスプラスチック、再生材等の利用の拡大でございますけれども、食品の容器包装に求められる機能を満たすために、容器包装メーカー等との連携を進めていくということと、あとは食品衛生法の関係で、ポジティブリスト制度というものが導入されまして、安全性評価をしないと新しい素材が使えないという状況になっておりますので、そういった制度との整合性を考えていく必要があろうと考えております。

 最後に、各主体とのコミュニケーションということでございますけれども、食品の容器包装につきましては、日々消費者の皆さんに御利用いただくというものでありますので、そういった3Rの取組内容を商品選択の動機にしていただくような情報発信、あるいは消費者の方の3Rへの参加意識の醸成に役立つような情報提供に努めてまいりたい。

 また、IRの分野で事業者のこういった3Rへの取組を積極的に発信することによって、ESG投資といったものを背景にして、さらに3Rを進めてまいりたいということでございます。

 いずれにいたしましても、こういった審議会の場もそうでございますけれども、プラスチック資源循環を進めるための政策検討なり推進に貢献してまいりたいと考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、続きまして、日本フランチャイズチェーン協会の環境委員会委員長の西山さん、8分間ということで、よろしくお願い申し上げます。

○西山様  日本フランチャイズチェーン協会の西山でございます。本日は発表の機会を頂戴しまして、誠にありがとうございます。

 早速ですが、1枚目を御覧いただきたいと思います。こちら、日本フランチャイズチェーン協会の概要になります。外食、小売、サービス業のフランチャイザーが集まった協会でございます。本日は小売の中のコンビニエンスストア、その中のセブン‐イレブン・ジャパンの事例で御説明させていただきたいと思います。

 おめくりいただきまして、こちらはセブン‐イレブン・ジャパンのグループであるセブン&アイホールディングスとして昨年5月に策定しました「環境宣言GREEN CHALLENGE 2050」でございます。2030年、2050年に向けて優先的に取り組むテーマをCOとプラスチックと食品ロスと持続可能な調達ということで4つ挙げております。今日の主題でありますプラスチック対策については、2030年にはオリジナル商品の50%、50年には100%を何かしらの環境に配慮した容器包装に、例えば再生ペットを使うだとか、バイオマスを利用するだとか、軽量化をするだとか、紙に変更するだとか、それぞれの商品の特性に応じた形に変更していくということを目指しているということでございます。今日はあまり触れませんけれども、この7月から開始になりますレジ袋の有料化に向けては、全てのレジ袋をバイオマス30%以上配合したものに変更するということで対応してまいります。

 1枚おめくりいただきまして、代表的な商品で幾つか御説明させていただきますが、左上は御存じ、セブンカフェの取組でございます。軽量化だとか、サイズダウンだとか、マドラーは小さくするだとか、ストローはバイオマスを使うとか、もろもろできることは全てやっております。紙カップについても間伐材を使うとか、プラカップは再生ペット素材を使うとか、できる限りのことをやっているところでございます。

 その下はストローの例になりますが、最近、ブームが去ったのか、全くストローの話が出てきませんが、去年の夏に、ストローの要らない飲み口に変更しました。それでもストローが必要だという方には、生分解性、もしくは紙ということで提供していく、そんなやり方をしております。

 右側には、オリジナル商品につきまして記載させていただきました。リサイクル素材等々を積極的に使わせていただきまして、17年度には、私どものプライベート商品の中では全体の3割、950アイテムしかありませんでしたが、昨年末には、フレッシュフードについては全て環境配慮型素材への切替えが完了したところでございます。

 次のページは、そのイメージですが、商品の特性に応じた取組をそれぞれ実施しているということですので、時間の関係でこちらは割愛させていただきます。

 5ページ目になります。ここからセブン‐イレブン・ジャパンが積極的に展開を始めているペットボトルの店頭回収に絞って今日はお話をさせていただきたいと思っています。御存じのとおり、中国の輸入規制や国内リサイクル施設の処理能力、または海洋ごみ問題ということで、かねてからペットボトル、特に資源の国内循環が必要だということを私どもは強く感じておりました。

 おめくりいただいて、一方で、責められるべきはポイ捨てなのですけれども、なぜかプラスチックが悪者になっているということ。そのためには、先ほどからお話がありますが、陸から海にごみを出さない、海に流入しない対策が必要であること。何よりも、私どもは大量のペットボトルを販売しているチェーンとしての責任がございますので、そこをきっちり果たしていきたいという思いです。

 それらのことから、発生抑制は当然のこととして、正しく国内で循環させていくことの必要性を感じて、ペットボトルの店頭回収にチャレンジをしてきたという経緯がございます。

 またおめくりいただきまして、7ページ目がその概要になります。先ほど元気ネットの鬼沢様も御説明くださいましたけれども、幾つか目的がある中で、私どもが一番大事にしているのは、5番目の消費者参加型リサイクルの推進でございます。私どもコンビニの店舗というのは、週に1回とか月に1回とかではなくて、日々、毎日のように足を運んでいただける業態でございます。毎日御来店くださるついでにペットボトルをお持ちいただくことで、リサイクルを特別なものではなくて、日常化をしていきたい。今風の言葉で言うと、まさに生活スタイルを変えていきたい、そういう思いがございました。現在は、東京、埼玉と沖縄の350台が稼働しているということですが、あと年内に数百台の計画があるところでございます。

 おめくりいただきまして、8ページ目になりますが、こちらがその概要になります。左側の写真が店頭に設置していますペットボトル回収機のイメージでございます。イトーヨーカドーなども含めたグループ全体の数字になりますが、19年度は9,800トン、約3.6億本のペットボトルを回収いたしました。これは、国内ペットボトル販売数の約1%に相当します。私どもが販売している量からいうとまだまだ足りておりませんが、ここをできるだけ上げていくというところにチャレンジをしていきたいと思っています。

 右側がその回収機の中に投入したものがどのようになるかということの絵であります。回収機の投入口にはセンサーがついており、飲み残しが多いペットボトルとか、瓶とか、缶とか、全てセンサーが弾いてくれます。そうすることによって、異物のない、品質の高いペットボトルが中にたまっていきます。機械で3分の1から4分の1に圧縮しますので、運搬コストやCOの削減にも効果があります。この機械自体が選別と圧縮と減容の機能を持っているということになります。

 次の9ページ目が全体のスキーム図ということになります。左上の、お客様がペットボトルをお持ちいただいて、お店に買物に来てくださるときに、機械に投入いただきます。5本で1ポイント、私どものハウスカードのナナコのポイントを、1円に相当しますけれども、付与するということでございます。お店には保管と管理をしていただいて、また啓蒙していただいて、廃棄物の許可を持った専用の車で収集、運搬をしていただいております。そこで集まったものはベール化をして、リサイクラーさんに売却をしています。リサイクラーさんからは売却益を頂いて、本部と加盟店と、また支出スキームの中に充当させていただいているということです。リサイクラーさんに入ったペットボトルについては、もう一度再生ペットとして、私どものプライベート飲料に使わせていただいております。100%再生ペットを使った飲料ということで、もう一度店頭に並べることにこだわって取り組んでおります。こうすることによって、理論上はくるくる循環がいつまでも続くということになります。

 次のページが10ページ目になりますけれども、登場人物の役割分担になります。それぞれがたくさんの登場人物がいますので、それぞれができることを少しずつやっていただくことで初めて成り立つスキームだと認識しております。回収機につきましては、今、寺岡精工様とトムラ様の機械を使わせていただいておりますが、その費用の一部は日本財団さんにも御支援をいただいているということでございます。収集運搬につきましては、本部で費用負担をしておりますが、この負担コストは結構大きいのですけれども、ペットボトル以外のものにリサイクルをしてしまいますと、やはりワンウェイで終わってしまう。そういうことがありますので、ペットボトルはペットボトルに戻すからこそ繰り返しの循環が可能、その点に私どもはこだわってきているというところでございます。

 次のページでは、少しイメージになりますので、割愛させていただきますが、お伝えしたいのは、リサイクルを日常化して、新しい生活様式を生み出したいという思い。それと、このリサイクルを通じて、資源を大切にするという心を育むような市民運動、国民運動にしていきたいという思いがございます。

 その次の12ページになりますが、こちらは昨年6月に、日本コカ・コーラ様の御協力をいただきまして、私どもが店頭で回収したペットボトルのみを使って、100%再生ペットボトル飲料を発売させていただいたときのリリースと記者会見の様子です。びっくりするぐらいの報道陣の方から取材をいただきまして、1つのきっかけにできたのではないかと自負をしております。このコカ・コーラ社に作っていただいた飲料は、左下に小さな写真がありますが、「一(はじめ)緑茶」という商品名で、体脂肪を減らす効果もあるということですので、ぜひ店頭でお手に取っていただければと思います。次のページにありますように、こんな取組を去年のG20、それぞれの会場で出展もさせていただきまして、大変に大きな反響をいただくことができたということでございます。

 最後のページになります。このスキームを維持していくのには様々な課題があります。まずは消費者とか加盟店の協力なしではもちろん成り立ちません。私どもは回収機の設置コストもろもろを負担しておりますが、何よりも最も苦慮している点、困っている点は、先ほどの元気ネットさんから東大和市の説明をいただきましたけれども、東大和市のように全面協力をいただける自治体もあれば、一方で、「廃棄物ですから、それは無理です」と言われる自治体もある。ここの交渉に一自治体ずつ足を運んで、何度も何度も交渉して、理解をしてもらわないと前に進まないということでございます。この有価物だとか、廃棄物とかという解釈の違いが行政単位であるということが、正直この労力がしんどいなと思っていますので、何かしらの国からのバックアップ、御支援をいただけると進めやすくなるかなと考えています。

 また、もう一点だけ、ボトル・to・ボトルの可能なリサイクラーさんというのが全国にあるわけではありませんので、全国が網羅できるような、そんな御支援も国のほうからお願いできますと、我々もこの取組を加速できると感じております。

 私ども、今後もこの取組を強く押し進めていく所存でございますので、どうか御支援を賜りますようよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 以上でございます。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、続きまして、日本プラスチック工業連盟専務理事の岸村様より御説明よろしくお願い申し上げます。

○岸村様  日本プラスチック工業連盟の岸村です。

 御存じのように、国のプラスチック資源循環戦略が昨年5月に公表されております。それで、我々日本プラスチック工業連盟も、実は独自のプラスチック資源循環戦略を策定しまして、国の戦略とほぼ同時期、昨年5月、これを公表しております。

 本日は、本来であれば、こういった我々の資源循環戦略、あるいは業界としての取組を御紹介するのが一番いいのかもしれませんけれども、国の戦略が策定された1年前と比べて、今日、我々を取り巻く情勢が非常に大きく変化しております。そういったことを踏まえまして、国の資源循環戦略の策定に関わった1人として、今後の戦略の具体化に向けた思いを述べてみたいと思います。時間があれば、最後、我々の戦略についても御紹介したいと思います。

 それでは、資料の6番、1の「はじめに」というのがありますけれども、そこの2つ目の段落のところを読ませていただきます。

 今般の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、我々を取り巻く状況は大きく変化しています。例えば、自動車業界では工場の稼働を停止し、生産調整が続いております。自動車産業は裾野が広く、我々プラスチック産業をはじめとして様々な産業に影響が波及しております。このような状況の下、国の戦略の基本原則にも「幅広い資源循環関連産業の振興により、我が国経済の成長を実現していきます」と明記されております。このように、これからの議論が我が国の経済にとってプラスになるものでなければならないと思っております。特に、今回のコロナ問題では中小企業が大きく疲弊している。そういったところで、生産規制とか新たな負担を強いるものになってはいけないと考えております。そういったことを前提に議論していただいて、昨年までの議論の延長線ではなくて、いわゆる「新たな日常」におけます生活様式の変容を見据えた議論をお願いできればと思っております。

 2つ目、コロナ後の「新しい日常」とワンウェイ製品と書いておりますけれども、今回の新型ウイルス感染症対策で、不織布製のマスク、これは多くの方が紙だと思っている方、誤解されているようですが、プラスチック製です。こういったマスク、それから医療用ガウンといったプラスチック製品が大量に使われておりますけれども、こういったものはワンウェイとしての機能が必要な分野と言えます。また、プラスチック製ボトル入りの消毒液の需要も今回非常に伸びている。現在、こういった製品の多くを海外からの輸入に頼っていたことの反省に立って、今、生産の国内回帰の動きも出てきていると聞いております。

 また、スーパーマーケット等では、従来から食品の鮮度保持、それから安全・安心のためにラップフィルム、それから透明容器が活用されております。今回、ウイルス感染を防ぐためにパンですとか総菜にラップフィルム、それから透明ケースで個別包装するというケースが増えております。それから、在宅勤務のためのテイクアウト、それから宅配等でも個別包装の容器が伸びているという状況がございます。コロナ後の「新しい日常」におきましても、このようなワンウェイ容器包装の需要は継続するものと思われます。

 すなわち、コロナ後の「新しい日常」に向け、ワンウェイ製品の機能や役割を再評価すべきではないかと思っております。こうした評価を踏まえて、ワンウェイ製品を一律規制するのではなく、用途に応じた目標を設定するだとか、先ほど元気ネットの鬼沢さんからのお話にもありましたように、使用後の回収、それから資源としての有効活用とセットで考える必要があると考えております。

 次のページでございます。3番目、リユース・リサイクル可能なデザインということですけれども、プラスチック製品には多様な用途があり、それぞれの用途に応じた製品のデザインがあります。その用途に求められる機能を維持しながら、リユース、リサイクル可能なデザインにしていくために、自主的な設計指針ですとか法制上の措置の検討が必要ではないかと考えています。

 それから、リユース、リサイクルの促進のためには、市民、行政、事業者などの各関係主体の連携による多様な回収ルールの構築が求められております。例えば、大阪方式のペットボトルの回収ですとか上田市におきます自治体と事業者が連携した拠点の回収、さらには従来の事業者によります店頭回収、こういったものを含めて、様々なルールづくりを進めていくべきではないかと考えております。

 それから、4番目、再生材の利用拡大についてでございます。

 一般的にリサイクル材が使用される一番の理由というのは、バージン材に比べて価格が安いということなのです。ところが、最近のように原油価格が下落して、それにつれてバージン材の価格も下がるということになりますと、リサイクル材に対する値引きの要求ですとか、バージン材、特に海外品の安価なものが多いようですけれども、そちらへの切替えといいますか、せっかく再生材を使っていたのですが、バージン材に戻ってしまうといった動きも進んでいるということでございます。今後、リサイクル材の需要を伸ばすために、助成ですとか制度とか、あらゆる手段のインセンティブの検討が必要かと思っております。

 最後、5、バイオマスプラスチックの普及についてでございます。

 国の戦略にも、可燃ごみ用の指定袋、そういった燃やさざるを得ないプラスチックについては、原則としてバイオマスプラスチックが使用されるよう取組を進めますと明記されておりますけれども、先ほども述べましたように、医療用のガウン、医療用のマスク、こういったものは当然リユースですとかリサイクルはできません。結局焼却処分ということになるのですけれども、そういったものはバイオマスプラスチックの使用を進めていくべきではないかと思っております。

 それで、バイオマスプラスチックを普及させるには、国内でのバイオマス生産が必要になるかと思います。例えばですけれども、今は使われていない休耕地を活用して、工業用の農業の育成を図ってはいかがかなと思っております。

 次のページ、参考として挙げています、当連盟が昨年5月に公表しました業界としてのプラスチック資源循環戦略の概要。ちょっと字が小さくて申し訳ございませんけれども、一番上の左側は、2018年10月なのですが、検討の途中で当連盟の資源循環戦略の基本的な考え方をお示ししております。色がついたところだけ簡単に紹介したいと思います。

 サブタイトルに「プラスチック最適利用社会の実現に向けて」というキーワード的なものを入れております。四角の中の1ポツですけれども、環境配慮との両立を目指す。役立てばいいとかそういうことだけではなくて、機能と環境配慮のバランスを取りたい。

 それから、3つ目のポツですけれども、ケミカルリサイクル、エネルギー回収の有効利用も進めながら、やはり再生材の利用促進を進めたいと思っております。

 最後のポツ、これは海洋プラスチック問題なのですけれども、業界として率先してサプライチェーンを通じた海洋プラスチック問題の解決に取り組みますということをうたっております。

 右側のスライドは、我が国におきますプラスチック循環戦略の背景。再生材の利用が進まない理由とか、廃棄物処理の中で焼却が多いとか、生分解性プラスチックの普及が進まないという背景をここに述べております。

 それを受けて、ケミカルリサイクル、バイオプラスチックに対する戦略のようなものを挙げております。

 左側の2つ目のスライドが材料リサイクル戦略でございます。真ん中の辺りに目指すべき方向性実現のための方策とありますけれども、最初のポツ、ニーズとシーズのマッチングによる再生材の特徴を生かせる潜在市場の開拓と。バージン材の代替ではなくて、新たな市場を開発しよう。

 最後のポツなのですけれども、関係者との協力によりますペットボトル、白色トレー、発泡スチロール、こういったものは単一の素材で構成されていて、材料リサイクルに非常に向いている素材であるということで、100%回収、あるいは環境流出をゼロ。たくさん集めて、それをうまくリサイクルに回したいということでございます。

 それから、右側です。ケミカルリサイクル戦略。目指すべき方向性のところにありますけれども、先ほどのCLOMAの柳田さんからもお話がありましたように、材料リサイクルに向かない廃プラスチックを化学原料に戻す技術、こういったものの実現に向けていきたいと思っております。

 それから、左の一番下です。バイオプラスチック戦略で、目指すべき方向性のところなのですけれども、まず、バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックを分けております。バイオマスプラスチックですけれども、先ほども出ていますように、ごみ袋等、最終的に燃やすものについてはバイオマスプラスチックを活用していこうと。それから、生分解性プラも、生分解性プラスチックだからといって、廃棄にあまり気を遣わないということではなくて、基本的にやはり100%回収は原則とする。廃棄物処理を考慮した上で、特定の用途、回収とセットで普及を図っていきたいということを挙げております。

 それから、右側は、当連盟が従来から取り組んでおります海洋プラスチック問題への取組をまとめたものでございます。

 ちょっと長くなりましたけれども、私からは以上です。ありがとうございます。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、最後になりますけれども、日本化学工業協会常務理事の牧野様より御説明よろしくお願い申し上げます。

○牧野様  それでは、日本化学工業協会より発表をさせていただきます。

 早速ですが、2枚目のスライド、廃プラの流れで、左側中段、化石資源を原料に、各プロセスを経て製品が製造されている。主要のリサイクルとしては、ER、すなわちCO排出を伴うエネルギーリカバリー、またMR、すなわちマテリアルリサイクルとしてポリマー原料に戻すライン、あるいはCR、すなわちケミカルリサイクルでは、ガス化して一酸化炭素をはじめとする合成ガスとして基礎化学品に戻すライン、また、鉄鋼など他のセクターで処理された基礎原料へ戻すラインなどが実装化されております。その他のケミカルリサイクル、破線で示されるナフサやモノマーに戻されるライン、これは技術開発中でまだ実装化されている例は少ない状況でございます。

 次のスライドでございますが、化学を中心とする50企業等で構成する海洋プラスチック問題協議会で検討された各種リサイクルのCO削減効果の比較です。右端の列に廃プラを有効利用しないケースと比べたCO削減量を試算しておりますが、それぞれ特徴があり、枠外下段に示すように、廃プラの品質、性状等に応じ、3種類の手法の最適な組み合わせが重要と考えております。

 次のスライドからは、ケミカルリサイクルの種類、すなわちガス化、油化、モノマー化についての例です。

 まず、ガス化でございますが、昭和電工で廃プラを原料にアンモニア製造が工業化されております。収集された廃プラを選別した後、ガス化プラントで水素を回収し、アンモニアガスが製造され、日産195トンの廃プラを処理しております。

 次のスライド5は、三井化学と日産自動車で開発中の油化の例でございます。自動車のシュレッダーダストを触媒で分解させると、右下のグラフのようにナフサクラッカーに投入できるオレフィンなどを多く含む油分が得られることが分かり、実用化の検討が進んでおります。

 次のスライド6は、日本製鉄と東洋スチレンのモノマー化の一例で、コークス炉に投入された廃プラから、右下にあるように40%の再生油が得られます。それから資源モノマーを精製してポリスチレンが製造されます。

 次のスライド7は、海外を含めたケミカルリサイクルの事例をまとめたもので、世界中で様々な廃プラを対象に技術開発が進行しております。

 次のスライド8は、ケミカルリサイクルの2つの特徴とその環境価値の可視化に向けての課題を示したものです。特徴としては、右側の流れで示す化石資源由来のプラスチック部素材と比較して、中央に記載のとおり同一性能のものが得られるため、ダウングレードとなるマテリアルリサイクルに比べて優位と言えます。また、収率にもよりますが、繰り返し利用可能な点で、エネルギーリカバリーやマテリアルリサイクルに比べて優れた手法と考えられます。もちろん技術的な課題はありますが、これらの優れた環境価値が社会から認められるには、循環プラスチックの市場を創出していくことが重要であり、例えば最終製品における循環プラスチックの利用割合の目標など、プラスチック資源循環戦略に掲げられた2030年度までに再生利用を倍増するというマイルストーンを踏まえ、その利用を拡大、促進のための制度や仕組みが必要であり、その対象範囲についても、グリーン調達など、まずは公共部門から進めていただくことと併せて、自動車のような幅広い製品にもそのような促進策が適用される仕組みを用意しておいていただくことが必要と考えられます。

 それらを実践していく上では、次のスライド9で示しますような認証制度が重要です。すなわち、ケミカルリサイクルで得られた各種製品は、化石原料から得られたものと区別がつかないため、混ぜて使われることになりますが、囲み中段に示す3つの領域で廃プラ由来の部素材が含まれていることを可視化する認証制度が必要で、標準化の視点で、関係する業界にも御理解を得て取り組んでいく課題かと考えております。

 なお、次のスライド10の上段に示しますように、温対法の温室効果ガス排出量算定制度を規定する文書には、ケミカルリサイクルの例としてコークス炉の活用例が記されておりますが、モノマー化、ガス化、油化等のケミカルリサイクルについても展開を加速する意味から、記載を御検討いただけたらと考えております。

 リサイクルの全体像ですが、次のスライド11、中央最下部に示しますように、2018年では892万トンの廃プラのうち750万トンがリサイクルされており、内訳は、中央の囲み左下に示すようにエネルギーリカバリーが56%で、次いで、その右に示すようにマテリアルリサイクルが23%です。ケミカルリサイクルは上部に記載のように4%でしかなく、大半はCO直接排出を伴うコークス炉や高炉での利用にとどまっております。

 今後は、廃プラの種類や収集選別の負荷などを考慮した上で、左側の廃プラのワンウェイ利用となるエネルギーリカバリーから、右側の箱に示す炭素源として循環利用が可能なケミカルリサイクルの比率を上げつつ、全体のリサイクル率をさらに上げていく取組が重要だと考えております。そのためには、左下に示す入り口側の留意点として、廃プラ収集のハードルとなる規制の見直しや、分別が容易となる製品設計、材料別回収システム構築が重要と考えております。また、右下に示す出口側留意点といたしましては、回収処理に伴うコスト負担意識を社会として醸成していくこと、また、先ほど触れました認証制度や標準化を推進できるように、関係団体、関係省庁とも連携して取り組む必要があります。

 スライド12、まとめでございますが、社会課題に対して化学産業がソリューションプロバイダーの役割を果たせる制度構築を念頭に、リサイクルプラの社会的価値が認められる社会の醸成を目指します。

 特に、ケミカルリサイクルの安定操業には一定規模の操業が不可欠であることから、原料となる廃プラを安定調達する制度も必要です。

 最後になりますが、コロナ後の世界の生活様式の大きな変化を踏まえ、真に持続化な社会の構築に向けて貢献してまいる所存でございます。

 以上でございます。

○細田座長  どうもありがとうございました。

 本来、ここで質問、意見の時間に入る予定ですが、実は、第1番目のプレゼンターの鬼沢さんの音声がちょっと不具合で入っていないということで、申し訳ありませんが、もう一度鬼沢さんにプレゼンテーションをよろしくお願いします。それで、時間が押しておりますので、なるべく短めにお願いいたします。

○鬼沢様  ありがとうございます。それでは、簡単に。

 2枚目のスライドを御覧ください。24年間、市民、企業、行政のパートナーシップで課題を解決したいということで、ごみ問題をテーマに活動を続けてまいりました。

 次のスライドを御覧ください。その結果見えてきたことは、なかなか正しく情報が市民、消費者に届いていないということです。それにプラスチックの削減や有効利用に関しては、やはりリサイクルされた後何になるかということと消費行動と非常に関係がありますので、そういった情報をしっかり届けていくことが必要と思います。今こそ一人一人の行動の変革が求められていると思います。

 次のスライドを御覧ください。そこで今日は、この5つの提案をさせていただきます。5つの提案に沿って、具体的な事例で御紹介をしたいと思いますので、次のページを御覧ください。

 提案の①です。廃プラスチックの容器包装の占める割合はほぼ半分なのですが、便利なワンウェイ容器をなるべく使わないようにしたいと思っておりましたけれども、この3か月間を見ると、やはりテイクアウトのものが増えたり、どうしても使わざるを得ないものが非常に多くなっております。そこで、それだったら、材料リサイクルできるものだけをしっかり分けてリサイクルして、再資源して使っていくということが重要ではないかと思っております。それには消費者の消費行動が大きく関わってまいりますので、今後はそういったことを徹底して情報発信していくことが必要と思っております。

 次のスライドを御覧ください。こちらは日常の生活においてなかなか定着しなかった容器包装のリユースです。バイオマスを利用したアサヒビールさんとパナソニックさんの開発によってできた森のタンブラーなのですが、最近ではスポーツイベントとかフェスティバルなどではリユースカップを使うことが増えましたけれども、そういったことを日常の生活の中で定着させていくということと、森のタンブラーはそういった意味でも非常におしゃれで、付加価値があって、使ってみたいと思わせる商品だと思います。こういったものの普及が非常に大切ではないかと思いますし、先週の土曜日には、麻布大学がオンラインで、「一杯からはじめよう! 脱・使い捨てAction」といった実証事業を学生が中心となって行っていくキックオフミーティングが行われました。これには若い方たちの参加が期待できますので、こういった日常生活においていかに減らしていくかということが大切ではないかと思います。

 次のスライド、提案④です。これは先ほど西山さんからもお話がありましたように、ペットボトルのコンビニでの回収は市民、消費者にとってはリアルなサイトであって、拠点として非常に有効です。日本には約6万店舗に及ぶと言われているコンビニがありますので、これを社会のインフラの1つとして利用していくことが大切だと思いますし、こういった社会システムを再編成することで、段階的に自治体の行政回収を減らしていくということが考えられると思います。

 それから、次のページ、8枚目のスライドを御覧ください。こちらは江東区で52万人の区民が参加して行っている発泡の容器の回収です。次のスライドを御覧いただきますと、これによって、とてもいいポリスチレンの再生ペレットができております。こういったものから、今、下の写真にあるような容器包装ができておりますので、こういったものをメーカーが積極的に利用する必要があると思っております。

 最後に、これらのことを全部網羅して、やはりいかに消費者に、消費行動を変えていくためのインセンティブになるような情報を伝えていくかということが大切だと思いますので、そういうことを伝えていく人材の育成ももちろんですけれども、伝えていく人、方法、場所を増やしていくということと、世代によっては情報の得られ方が全然違いますので、伝え方の工夫が大切なのではないかと思っております。

 以上です。ありがとうございました。

○細田座長  鬼沢さん、どうもありがとうございました。

 それでは、ヒアリングがこれで終了いたしましたので、皆様から御質問、御意見を伺いたいと思いますが、実はもう時間が20分以上押してしまっております。できれば質問はお一方2分程度。私、この後、学内で会議が入っておりますので、申し訳ございません。2分程度、なるべく簡単にお願いいたしたいと思います。

 まず、青野委員、石川委員、大熊委員の順で御質問、御意見賜りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。では、青野委員。

○青野委員  恐れ入ります。大阪市の青野でございます。

 自治体の1つの代表といたしまして、皆さんのお話をお聞きしておりまして、非常に熱心に取り組んでいただいている実情がよく分かりまして、感謝申し上げます。

 私ども、岸村さんからも御案内があったと思います大阪方式、ペットボトルのことを前回の会議でも申し上げましたけれども、今回もいろいろな取組の中で、プラ削減に向けてペットボトルというのが非常にビジネスに乗りやすい製品かなと。そういう視点で、いかに効率よく回収するか、役割分担なども明確にしながら、経済的な、ビジネスに乗るような仕組みづくりができるのではないかなと非常に期待を大きく持ったところでございます。特にフランチャイズチェーン・西山様であったりとか、清涼飲料連合会・河野さんであったりとか、そういった方々とぜひ自治体と連携が取りやすいような仕組みづくり、環境省さんのほう、あるいは経済産業省さんのほうのそういった取組の御紹介も要るかと思いますけれども、ぜひお願いしたいと。私は質問というよりは、そういう御意見を申し上げて終わりたいと思います。

○石川委員  石川です。

 私は、まず取組に関しては、関係主体による自主的な取組の促進というのが大事で、公共の役割として制度的なインフラを整備することが重要だと思います。プラスチックは、お話にあったとおり、生活のあらゆる場面で利用されておりまして、大変便利なものですから、これを減らすのは非常に難しい。個別の使われ方によって、減らすための対策であるとか、そのための費用、それから消費者の協力は絶対必要ですけれども、どういう製品でどのぐらい協力していただけるか、利用している消費者の方しか分からない。そういう意味では、いろいろな政策が考えられる中で、一律にならざるを得ないような規制的なアプローチはなじまないだろうと思います。経済的な手段も考えられるのですけれども、国内外での輸出入を考えると、製品に含まれているプラスチックの量というデータベースは世界的にないので、これを構築することを考えると、そういう手段も一応理論的なお話に終わるなと思います。

 そういう意味で、自主的なアプローチが非常に重要だと思いますが、課題もあります。自主的な行動に頼る場合は、目的は社会として必要なレベルに達するのかどうかというところの心配です。1つは、実際に行動される方はPDCAを回されるのでしょうけれども、社会全体としてそれがうまくいっているのかどうかというのを知る必要があって、それは公共の役割だろうと思います。

 また、既にお話の中で幾つも具体的な問題提起がありましたけれども、現行のリサイクル制度の枠組みというのは製品別にできていて、プラスチック資源循環という視点からはできていないので、そういうものを課題があるのであれば見直して、つくり直すことが必要かと思います。そういう意味で、民間による自主的な行動と公共によるインフラの整備を区別して議論するのが大事だと思います。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございました。大熊委員、どうぞ。

○大熊委員  ありがとうございます。私から意見と2点ほど御質問させていただきます。

 意見としては、市民の団体、そして事業者の様々な取組ということで、特に自主回収の取組を様々な形でやられておられます。そういった取組も当然自治体との連携ができるし、また深めていかなければならないと思いますので、今後もぜひその取組を推進するのに自治体も協力させていただきたいということ。

 質問としては、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンスの柳田様の発表の中で、11ページを見ていただくと、自治体、あるいは流通との連携による円滑なマテリアルリサイクルを提案ということで御提案されているのですけれども、この課題をクリアするための、何かもし具体的な対策案みたいなものがあれば、御紹介いただければと思っています。それが1点目。

 2点目は、日本フランチャイズチェーン協会の御発表がありました。この取組は、全国に5万8,000店の店舗がありますので、それが全てリサイクル拠点になると、自治体にとっても分別処理時の量も当然減ってきますし、自治体にとっての有効性というのがあると思うのですけれども、先ほどちょっと気になったのが、自治体によって協力してくれるところとそうでないところがあるという話がありました。廃棄物かどうかという解釈をめぐってというところなのですけれども、何か具体的に支障があることがあれば、そこのところをより具体的に問題点を教えていただければと思っております。

 私からは以上でございます。

○細田座長  ありがとうございました。質問としては、まずCLOMAの柳田さんとフランチャイズ協会の西山さん。もう1つありましたか、このお2人からまず簡単にお答えいただけますでしょうか。

○柳田委員  柳田でございます。

 我々、今、例えばシャンプーの詰め替えは、多層のフィルムを使っておりますので、非常にマテリアルリサイクルしにくい状況なのですけれども、これを集めた形で、技術も投下して、マテリアルリサイクルに何とか持っていけないかと。自治体様とが幾つか始めているのですけれども、こういうのを流通の店頭等でも少しトライしてみたいというのを考えています。

 また、紙とプラの複合も、実は剥がせばリサイクルできるのですけれども、焼却されているというのが実態でございますので、ここのところも少し切り込んだ形でテストを計画しようと考えております。

 以上でございます。

○細田座長  西山さん、お願いします。

○西山様  フランチャイズチェーン協会・西山でございます。

 自治体によっての温度差というのは、具体的に自治体の名前を申し上げるわけにいきませんが、県または政令指定都市が産廃については権限をお持ちですので、廃棄物という判断がございますと、「産廃ですからマニフェストを回してくださいね」みたいな話にもなってきます。また、専用の車を別に走らせなければいけないということにもなります。さらに相当のコスト負担が出てきますので、この辺の見解は、できれば共通にしていただけるとありがたいと思っているところでございます。

 以上でございます。

○細田座長  どうも簡潔なお答えありがとうございました。横手さん、質問はこの2人でよかったでしょうか。

○横手課長  はい、よろしかったです。

○細田座長  それでは、引き続き質問、大塚委員、坂田委員、崎田委員の順で参りたいと思います。1人2分でお願いします。大塚委員、どうぞ。

○大塚委員  どうもありがとうございます。それぞれの方、非常に熱心に取り組んでいらっしゃることが分かりました。敬意を表したいと思います。

 質問としては、CLOMAさんですけれども、先ほどもございましたが、非常に野心的な目標を立てていらっしゃって、大変感心しているのですが、他方でこれを実現するためにどういう方法を取るかというところが必ずしも十分でないようなところもあるかと思いますので、さらに教えていただけるとありがたいと思います。

 それから、これは意見でございますけれども、プラ工連さんのおっしゃることもそのとおりで、今回のコロナとの関係で、ものによってはワンウェイのプラスチックの必要性があることが非常に明確になったと思っているのですが、他方で、プラスチック資源循環戦略ではワンウェイプラスチック25%削減というのをうたっており、不必要な使用に関してはやはり削減していくという方向性には変わりがないのではないかと思っています。

 それから、先ほどどなたかもおっしゃったように、ワンウェイのプラスチックに関しては熱回収するしかないということでございますけれども、できるだけバイオプラのほうを推進していくということが脱炭素化の観点から非常に重要であるということがいえると思います。

 フランチャイズ協会の方にお伺いしたいのですけれども、特にセブン&アイさんはペットボトルの回収に関して、ほかのコンビニさんよりも熱心にやってくださっているということなのだと思っているのです。これに伴って、セブン&アイ、セブン‐イレブン自らの環境価値を高めるということ、ESGの観点からされていると思いますけれども、そのようなことを何か実感されていることがあれば、ぜひこの際、教えていただきたいということでございます。

 以上でございます。ありがとうございました。

○細田座長  ありがとうございます。坂田委員、どうぞ。

○坂田委員  日本化学工業協会・坂田でございます。私からは2点でございます。

 まずは、食品産業センター様の御発表、食品容器包装プラスチックは特性上、やはり複合素材、複合材質ということで、マテリアルリサイクルが難しいため、ケミカルリサイクルやエネルギーリカバリー等の適切な組み合わせが重要であることは、御指摘のとおり、化学業界としても認識しておりまして、特にケミカルリサイクルの拡大には今後とも十分な努力をしてまいりたいと考えております。

 もう一点、元気ネット様の御発表でございます。効果的な消費行動の変革のためには、企業の先進的な取組を消費者の方々に幅広く分かりやすくお伝えすることが重要であることは我々も認識しておりまして、今後そのような情報発信を心がけてまいりたいと思いますが、御発表の最後にそういった発信の場の御説明があったかと存じます。この中で、効果的な双方向の手法等、何か事例で教えていただけるものがございましたら、ちょっと御説明いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

○細田座長  ありがとうございました。崎田委員、2分でどうぞ。

○崎田委員  ありがとうございます。今回、いろいろなヒアリングをさせていただいて、特に産業界、事業者の皆さんが大変積極的に自分たちのやるべきこと、自分たちができることをやろうとされていることに感動いたしました。今回の小委員会では、こういう自主的な動きをどれだけ増やしていけるか、応援していけるかということと、最初の環境NPOの発表にもありましたが、それに消費者がどれだけ参加できるような状況を整えるかというこの両面を考えていくことが大事なのではないかと思いました。

 その関連で質問です。やはりCLOMAの皆さんの取組は大変すばらしいと思うのですが、先ほど回収の仕組みの質問がありましたが同様に思います。もう1つ、消費者が参加をする場合に、消費者に分かりやすく伝えるために、あるいは消費者が分かりやすくするために、マークとか、何かそういうことを考えておられるのかということ。

 最後にもう1つ、セブン‐イレブンの西山さんにお伺いしたいのですが、資料にはペットボトルの店頭回収スキームのときに、ポイント制を使って消費者にインセンティブを出してくださっているとありますが、こういうことがどれだけプラスに影響しているのか、その辺のことを教えていただければと思います。よろしくお願いします。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、質問がありました。CLOMAとセブンさん、そして元気ネットさん。まず、CLOMAからお願いします。

○柳田委員  御質問ありがとうございます。まず最初、大塚先生のお話ですけれども、我々CLOMAは始めて1年ちょっとです。今、CLOMAアクションプランという、今日御説明した計画をまとめたところでございますけれども、例えばマテリアルリサイクルのところでは、五十数社がこの検討に入っております。あるいは、代替素材といったところでは40社ないしやはり50社ぐらいの企業がここに入って議論しております。

 その内訳は、今までですと、例えば代替素材なら、紙は紙、あるいはプラならプラですけれども、サプライチェーン全体が入っておりますので、かなり広範囲な、具体的ないろいろな条件を加味したような検討ができると思っております。我々、実はこの先からFSを始めますけれども、これは設備も含めた投資計画だとか、制度へどのように提案していくかというのも、その中には当然含めてまいりますので、そういったところをトータルで御提案して、なるべく早くテスト等からデータを取っていきたいと思っております。これがまず1点。

 併せて2つ、崎田さんのほうも一緒でよろしいですか。

○細田座長  続けてどうぞ。

○柳田委員  崎田さんのほうは、消費者参加の話ですけれども、実はCLOMAのほうにはセブンイレブンさんとか、今日出られています全清飲さんとか、食品関係が何社もここに入っていただいています。トイレタリーだとか食品とかで少しずつ対応は変わってくるのですけれども、みんなかなり消費者に接した部分でビジネスをしている企業がいっぱい入っていますので、かなり深まった議論ができていると思っています。そういった意味では、これからNPO様とか消費者団体様と協力して、今御指摘の辺りを検討していきたいと考えています。よろしいでしょうか。

○細田座長  ありがとうございます。その次、セブンさん、お願いします。

○西山委員  フランチャイズチェーン協会でございます。

 まず、ESGに関しての実感があるかというところでございますが、まだまだ始めたばかりでもありますので、具体的な成果というところまではまだ至っておりませんけれども、今回のこの取組に対しては、実は様々な行政さんから詳細を聞かせてくださいということでお話をいただいています。また、いろいろな環境系のイベントにも登場させていただいたり、お声をかけていただいたり、あと、何よりも子供たちが参加されるようなイベントに、ペットボトルを機械に入れるということが非常に楽しいのでしょうか、そういうところにもお招きをいただく効果が出てきているというところですので、ESG的にはこれからだと思っています。

 それと2つ目の、ほかのコンビニエンスストアにというお話もありました。これはまだまだ私どもとしては課題出しをやっているところでありまして、正直、今申し上げたとおり、民間企業だけでの取組はやはり頑張りに限界がありますので、これ以上負担を抱えながら、ほかのコンビニエンスストアさんにどうですかというところまではまだまだ至っていないというところが実態のところでございます。

 最後に、崎田さんから御質問いただいたインセンティブということですけれども、インセンティブをつけた場合、今現在、回収に協力していただいているお客さんの97%がポイントの利用をされています。ポイントはなくてもいいよというお客さんが3%ぐらいということです。また、昔、ポイントなしの実験もしたことがあるのですが、ポイントがつくかつかないかでは、圧倒的に集まる本数が違うということで、大した金額にはもちろんならないのですけれども、日々習慣化していくというところがこのスキームにとっては一番大事だという認識をしております。

 以上でございます。

○細田座長  ありがとうございました。では、元気ネットの鬼沢さん、お願いします。

○鬼沢様  では、資料の一番最後のページをごらんください。双方向の情報発信については、双方向でやっているのがこちらの写真の一番左です。回収された容器包装がもう一度資源になって、何に生まれ変わるかというところをクイズ形式でやっているもので、これは対面で、クイズ形式で楽しくやるので、皆さんで非常に楽しみながら容器包装の3R、再資源化、再生品を知っていただくというやり方です。

 一方的な情報発信ですと、理解不足だったり誤解もありますので、双方向でやることは非常に大切だと思っておりますし、それを持続可能にしていくためには、自治体と連携してやっていくことが非常に大切だと思ってやっております。

 以上です。

○細田座長  どうもありがとうございました。引き続きまして、また質問に入らせていただきます。佐藤委員、髙村委員、湊元委員。それでは、佐藤委員からお願いします。

○佐藤委員  佐藤でございます。皆様のいろいろな取組については、とてもすばらしい取組だと思っております。

 幾つかの委員から御説明の中で、アフターコロナの対応について、いろいろと見直しが必要だというお話があったのですが、全国清涼飲料連合会、食品産業センターで、特にコロナの影響で何か現在支障ができているようなものがあるかどうか伺いたいと思います。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、髙村委員、どうぞ。

○髙村委員  髙村でございます。

 私から、今日いただきましたお話を伺って、1つ御意見と、もう1つは御質問がございます。

 1つは、例えばCLOMAの柳田さんの御報告などが典型的でございましたけれども、いずれの御報告の中でも、やはりいかにプラスチックの使用量を減らすかということが、リサイクル等と加えて、1つの非常に重要な課題として上げていただいていると思いました。CLOMAさんの資料が一番体系的に書かれているわけですけれども、例えばスライドの8以下のところで、行動変容ですとかサプライチェーンの変化、あるいはリサイクルの視点からそもそも製品そのものの仕様の設計をちゃんとしていくことが、ほかのアクションのリサイクル等の推進にも資すると。これは恐らくコストも抑えるということになるのだと思います。

 それから、なかなか感染症の中でもワンウェイで使わざるを得ないものがあるという御報告もありましたが、同時にこれは、CLOMAさんところのアクションのところで見ると、ほかの団体さんもおっしゃっておりましたけれども、やはりプラスチックではない、どういう新素材、構造のものを作っていくか、イノベーションをどう起こしていくかというこうした視点というのは、プラスチックの資源循環の戦略を具体化していくときに非常に重要な点だと思っております。これは質問というよりは非常に重要な点としてであります。

 もう1つ重要な点として、CLOMAさんのところで、例えば50年といったようなありたい姿と、これは資源循環戦略の数値目標にも対応するかもしれませんけれども、30年といったターゲットと、具体的な足元のアクションをやはりきちんと整理して、単に高い目標だけでもなく、しかし、そこに近づいていくためのマイルストーンとアクションを明確にされているというのは、国の資源循環戦略の具体化としても非常に重要な点ではないかと思います。これがまず1点目でございます。

○細田座長  手短にお願いします。時間がちょっと……。

○髙村委員  すみません。質問は、CLOMAの柳田さんですとか、食品産業センターの田辺さん等々から、バイオプラスチックについての取組に言及があったかと思います。これは前回も発言申し上げましたけれども、特に消費者ですとか金融、投資家の評価の点でいくと、持続可能なバイオマスの調達というのは非常に重視されている傾向にあると思います。使われるバイオマスについての基準、考え方についてはどのように整理されているか、あるいは今後どのように整理をされるのかという点についてお尋ねしたいと思います。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、湊元委員、よろしくお願いします。

○湊元委員  日本商工会議所の湊元と申します。

 この短時間の中でこれだけの方々の御意見を聞けたことは非常に有益だったと思います。ありがとうございます。今、コロナの影響で企業は非常に大きな打撃を被っています。この中でプラスチック資源循環戦略をいかに進めていくか、これが非常に大きな課題であると思います。そういう意味では、日本プラスチック工業連盟さんの御発言に非常に共感いたしました。また一方で、「新しい日常」が求められている中、消費者も企業も変わるチャンスであると思いますので、このチャンスを利用して、いかにリサイクル等を推進していくか、あるいは需要が落ちている中で、この分野でいかにイノベーションを通じビジネスチャンスを見つけていくか、こういう視点で議論していきたいと思っています。

 1点質問ですが、日本プラスチック工業連盟さんに、今、業界としてコロナによりどのような影響が出ているのかということを教えていただければありがたいです。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、質問がありました清涼飲料連合会、それからCLOMA、食品センター、プラ工連、それぞれよろしくお願いします。まずは清涼飲料のほうからお願いします。

○河野様  全国清涼飲料連合会・河野です。

 コロナの影響ということなのですけれども、先ほど御報告の中で、自動販売機横のリサイクルボックスの中に31%、飲料容器以外の異物が入っているということが課題としてあるということを申し上げましたが、今回のコロナの件が起きて、そのリサイクルボックスの中に使用済みのマスクが投入されているという報告がたくさん出てきておりました。要は、自動販売機に製品を補充する、オペレーションする方が今、同時にリサイクルボックスの中の空容器を回収しているわけなのですけれども、そういった方々に対しての健康、生命への影響が非常に懸念として出ております。マスクの投入という問題が一番大きな影響であろうと考えております。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございます。では、CLOMAのほうからお願いします。

○柳田委員  髙村先生の御質問です。ありがとうございます。評価とか判断の基準ということなのですけれども、これはコスト、物性、調達可能量、それから社会的な受けというのですか、ISOだとかの認証を取っているかとか、こういうことだと思うのですが、この辺が判断基準になってくると思います。特にコストのところは、一般的には高いということですけれども、これからの企業は、先行投資的なところを考えていくことが必要なのだと考えています。

 ESG的な話をすれば、企業価値をここでどのように上げていくか、そことの連動をどういう文脈でつくるかとか、そこの連動をどのように評価していくかというのも、これは逆にちょっと要望ですけれども、御検討の中に入れていただけるとありがたいなと思っております。

 以上です。

○細田座長  田辺さん、聞こえていますか。――どうぞ。

○田辺様  食品産業センターの田辺です。

 まず、コロナの影響でありますけれども、食品全体で見ますと、今、外食をはじめ業務用の需要が減っている一方で、家庭用の消費は伸びている。そういうことで、一時的に即席麺とか冷凍食品とかの供給が逼迫したこともありましたけれども、感染防止に努めながらフル操業ということで、食料の安定供給に努めているということでございます。

 また、プラスチックの利用については、厚生労働省のホームページで、食品を介してコロナウイルスに感染した事例は報告されていないということも告知されておりますけれども、やはりプラスチックを利用しているということの安心感はあるのではなかろうかと考えております。

 それから、バイオマスの関係でございますけれども、どういうものが供給されるかにもよりますし、個々の会社の判断ということになろうかと思いますが、食品産業界全体ということで考えますと、今後、バイオマスを広げていこうとすると、食品衛生法のポジティブリストとの整合性をどう取っていくのかといったことが課題になるのかなと考えております。

 以上です。ありがとうございます。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、プラ工連、お願いします。

○岸村様  先ほどの御質問、コロナの問題の影響ということですけれども、我々も情報を相当たくさん持っているわけではないが、やはりプロピレン製の不織布の生産が非常にフルの状態であるとか、消毒液のボトルは台湾が非常に対策を取られていると評価されています。実はこの問題が出始めた初めの頃、ですからもう一月、二月ぐらい前ですけれども、台湾のプラスチック業界から、台湾政府からの要請ということで、商業系のボトルを日本から輸入できないかという引き合いが来たりといった現状がございます。

 あまり詳しい情報がなくて申し訳ございませんが、以上でございます。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、長谷川委員、馬場委員、宮澤委員の順番で、1人2分でお願いします。長谷川委員、どうぞ。

○長谷川委員  経団連の長谷川でございます。

 すばらしい発表をいただき、ありがとうございました。大変勉強になりました。何人かの方からご指摘がありましたように、自主的な取組を後押しすることが重要だと考えます。

 そういった観点から、CLOMAの柳田委員と全清飲の河野委員、食品産業センターの田辺委員、プラスチック工業連盟の岸村委員の四方に、政府や自治体への要望、あるいは期待として、具体的なものがあれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細田座長  それでは、馬場委員、どうぞ。

○馬場委員  私、前回もお伝えしたのですけれども、技術や仕組みのイノベーションで3Rの推進ですとかやっていく場合に、ライフサイクルの環境負荷ですとかコストが増えないようにすることも大事だと思っておりまして、本日、皆様の御発言の中で様々事例を御紹介いただき、本当に心強く、また期待もしているところです。特にちょっとお伺いしたいのが、CLOMAさんの実証テスト案、いずれも大変期待したい取組なのですけれども、特に汚れがひどい容器ですとか多層のプラスチックですとか、複合素材などのマテリアルリサイクルなどなのですが、こういったことを実際進める場合に、プロセスが増えたりするのではないかと想像しております。そのプロセス増によって商品ですとかリサイクルのコスト、ライフサイクルの環境負荷などはどのようになると御覧になっているかについてお聞かせいただければと思います。それで、イノベーションによってそれが減らせるのかといった見通しがあるかについても伺えればと思います。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございました。宮澤委員、どうぞ。

○宮澤委員  宮澤でございます。3点コメントをさせていただきます。

 まずはリデュース、リユースについてであります。

 全清飲さんの資料6ページ、食品産業センターさんの資料の9ページにもリデュースの実績が示されております。こちらの数値は必ずしも資源循環戦略の25%削減目標の分母、分子と対応するわけではないと思いますけれども、資料を拝見する限り、数字の頭打ちが見て取れるように思っております。ここは今後、企業、団体、自治体が連携しまして、リデュースの取組をさらに推進する必要があるだろうと思っております。

 続きまして、2点目、リサイクルについてでございます。

 廃プラを回収してリサイクルをする取組、つまり静脈側の対策と、リサイクルされた再生プラを利用する側、動脈側の取組の両面から考える必要があると考えております。ペットボトルの場合は、飲料メーカーさんの取組によりまして、回収量をどう増やすかという静脈側の課題がメインとなっておりますが、これに対しまして、ほかのプラスチックにつきましては、再生プラ利用を拡大するという動脈側の課題が大きいのが現状だろうと思います。こちらもCLOMAさんの資料の9ページにありますように、グリーン購入の拡大ですとか強化、こういったリサイクル品の高付加価値化、利用促進の仕組みづくりに取り組む必要があるだろうと考えております。

 最後に、ケミカルリサイクルについてでございます。

 こちらもCLOMAさんや化学工業協会さんからの説明がございましたが、大変重要な取組だと認識しております。このうちモノマー化につきましては、材料リサイクルに比べてエネルギーの投入量が非常に大きいという現状があると思いますので、今後、パリ協定の目標達成に向けてCO削減を図る観点からも、ケミカルリサイクルにおけるCO削減対策についても検討が必要だろうと思っています。こちらもまた機会がございましたら、技術開発の動向などを含めて御教示をいただければと思っております。

 最後に、東京都といたしましては、こういった新たな技術開発における企業との連携が非常に必要だろうと思っております。実は、今週25日から新たなビジネスモデルの事業者の公募を開始したところでございますので、またこういった機会も活用しまして、連携を深めさせていただければと思っております。

 以上でございます。ありがとうございます。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、長谷川委員の御質問、四方、ちょっと私、聞き取れなかったので、まずプレゼンテーションの順にお答えください。よろしくお願いいたします。

○柳田委員  柳田でございます。

 長谷川さんの御質問です。自治体への要望は、具体的にここ、ここというのはまだ決まっているわけではないのですけれども、我々、これから実証テストをして、ある程度理想的な社会システムの提案を考えております。そうすると、当然、我々が理想とするところで自治体さん、あるいは政府への要望につなげていくようなところも出てくるのではないかと考えております。これからだと思います。

 それから、一緒にやってしまいますけれども、馬場さんも一緒によろしいですね。

○細田座長  どうぞ。

○柳田委員  馬場さんのほうは、コストとかLCAの関係です。LCA等は協力させていただいているところがあります。例えば、ケミカルリサイクルなどは日化協様などが大分やられていますので、こういったところと協力体制でやっていきたいと思っております。

 それから、プロセスが増えることによるコストの上昇です。これはまさに実証テストでやっていきたいところなのですけれども、1つ考えたいのは、直接的なコストと、先ほども髙村先生のところで少しお話ししたのですが、先を見た少し先行投資的な企業価値向上とつながるようなコストの見方と、2点出てくるのではないかと思っております。馬場さん、よろしいでしょうか。

○細田座長  次は、河野さんでしょうか。

○河野様  全国清涼飲料連合会の河野です。

 先ほど最後に申し上げましたけれども、回収リサイクルでは、消費者の方々、政府、自治体、その他流通をはじめとする団体様と連携して、消費者の方がアプローチできる回収機会を増やして、回収を促す方策が必要になってきます。事業者が自主的な取組として継続できるということが重要になってきますので、そのために効率的な回収網を社会実装して、継続的に事業実施していく上での経済合理性が非常に必須と考えます。そのために、廃掃法をはじめとする法制度による規制は、事業者が自主的な取組がしやすいようなものに環境整備していっていただきたいと感じております。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございました。その次は田辺さんか西山さんか、ちょっと分からないですが、どちらかでも結構です。よろしくお願いします。長谷川委員の質問ですね。西山さんでしたか。

○長谷川委員  田辺委員にお願いしたく思っております。

○細田座長  田辺委員、どうぞ。

○田辺様  食品産業センター・田辺です。

 政府、自治体への要望ということでございますけれども、私どものプレゼン資料の14ページ、15ページに書かせていただいておりますが、プラスチックの容器包装リサイクルについては、今、容器包装リサイクル法の枠組みの中で、材料リサイクル優先という仕組みの中でやっているわけです。複合素材等食品の容器包装の特性もありまして、コストが非常にかかるとか、残渣が半分ぐらい出るといったこともございます。そういった中で、よりリサイクルを全体として進めていくための仕組みを考えていただきたいと思っております。そういう中で、ケミカルリサイクルについての技術開発ですとか、そういった基盤的な技術の開発について、政策としても取組を進めていただければと期待しております。

 以上です。ありがとうございました。

○細田座長  どうもありがとうございます。もう時間も来てしまいましたけれども、まだ二方と委員長の酒井さんもございますので、ちょっと先に行かせていただきます。森口委員、柳田委員の順番で行きたいと思います。森口委員、お願いします。――では、先に柳田委員にお願いします。

○柳田委員  ありがとうございます。我々、今日も何回か御説明させていただいていますけれども、新しい設計基準をつくっていきたいというのと、リサイクル率の向上というところで、焼却のミニマム化、あるいはマテリアルリサイクルの自主回収等も含めた新しいやり方、それからケミカルリサイクルへの期待といったところをやっていきたいと思っています。

 それから、代替素材の有効利用ですけれども、今日1つ言わなかったのが、途中で御質問にお答えしていったのですが、企業運営上のメリットもやはりしっかり取っていきたいということで、新規ビジネスモデルをつくりたい、掘っていきたいなと思っております。実効性のあるものです。

 もう1つは、ESGとしての投資を呼び込むというだけではなくて、採用だとか取引条件だとか、社員の意識の向上、あるいは何よりお客様の安心・安全のために、企業に対する社会的な満足度といった意味の企業の安心度をつけていきたいと思っております。こういったところをトータルして御提案差し上げようと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○細田座長  ありがとうございました。それでは、森口委員、大丈夫でしょうか。――ちょっと時間の制約があります。それでは、酒井委員長から御質問、御意見を賜りたいと思います。酒井先生、よろしくお願い申し上げます。

○酒井委員  今後の議論のために2点質問させていただきます。

 1つは、CLOMAの柳田さんに対してなのですけれども、目標として2050年プラ製品100%リサイクルという目標を掲げられたとのことです。非常に野心的な目標で結構なのですけれども、このリサイクルという言葉の定義ですが、ここはマテリアルとケミカルに限るということで、サーマルは含めないということでいいかということの確認の質問です。その際、今のような感染問題ができたときに、この100%リサイクル目標というのはどうやって達成するのかという見通しに関して一言お答えいただきたいと思います。

 もう一点が、日化協の牧野さんに対してなのですけれども、今回、ケミカルリサイクルの認証制度という提案は非常に重要なところだと思うのですが、オレフィン、モノマーへのリサイクル、あるいはポリマーへのリサイクル、こういったところを一体どういう方法で認証していくのか、その認証は誰が認証するのかといったところに関して、諸外国も含めてお調べになられていると思いますので、その辺りを紹介いただければということで、2点質問させていただきます。

 以上でございます。

○細田座長  委員長、どうもありがとうございました。それでは、柳田さん、それから牧野さん、お願いいたします。まず、柳田さんからお願いします。

○柳田委員  御質問ありがとうございます。プラ100%・・・の目標には、御指摘のように、我々、サーマルは入れていないということです。これは目標でございますので、やはりリサイクルというところで、ケミカルとマテリアル、あるいはこれからもしかしたら新しい手法が出てくるかもしれないですけれども、そういったところに技術だとか我々の検討は注力していきたいといったことでこれを書いているわけです。

 もう1つは、やはりグローバルで活動している、ビジネスしている企業が我々の仲間で非常に多くございます。どうしても欧米等と対抗といったところを考えていったときに、サーマルの位置づけを考えたというのがここに入っているわけです。

 いずれにしても、サーマルは当然最終的には必要だと我々も思っていますので、これをミニマム化するような努力をリサイクルのほうに技術なり開発の資源を向けることで達成していきたいと思っております。

 以上です。

○細田座長  ありがとうございます。それでは、牧野さん、どうぞ。

○牧野様  日化協の牧野でございます。

 認証制度につきましては、9ページの表にもありますように、各種モノマー、リサイクルモノマー、あるいはそれを重合したポリマー、加工した製品それぞれごとにどういう認証が必要かと考えております。それに付随する品質、規格等やプロセスの在り方等も認証に入れていきたいと思っています。やはりバージンと区別がつかないというところをいかに規定していくかというのが今後の課題かと考えております。

 以上です。

○細田座長  どうもありがとうございました。それでは、森口委員、どうでしょう。

○横手課長  座長、すみません、森口委員は退席してしまっているようなので……。ただ、チャットで御意見を頂戴していますので、代読させていただきます。

○森口委員  すみません、大変失礼しました。11時から別のウェブ会合のホストをしなければいけなくて、そちらを立ち上げてものですから、それとのコンフリクトで大変失礼しました。ただ、11時で退席しなければいけないということを想定して、あらかじめ文章にしておりましたので、チャットでお送りしました。それに応じて、後日でも結構ですので、それぞれ御回答いただくということでお願いいたします。大変失礼いたしました。

○細田座長  ありがとうございます。それでは、後日の対応とさせていただきます。よろしゅうございますでしょうか。

○森口委員  傍聴者には見えておりませんので、傍聴者向けに何らかの形で分かるようにしていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細田座長  では、その辺の配慮は横手さん、よろしくお願いします。

○横手課長  承知しました。

○細田座長  それでは、最後に私からのコメントということで、私も2分以内ということでしたいと思います。

 今日、ヒアリングで皆様プレゼンテーションを本当にありがとうございました。貴重な御意見を聞かせていただきました。そこでやはりつくづく感じるのは、皆さんの御指摘がありましたように、それぞれ別々の主体の自主的取組が今非常に日本は独特で、多分これは西洋人から見ると非常に考えにくいほどの、今回のコロナ対策もそうですけれども、自主的な取組が効いていて、それが日本人の行動をよくしているということだと思います。ただ、やはり説明責任をはっきり、一層クリアにしていくということが私は求められていると思います。それから、PDCAサイクルをどう回していくか。各主体が自分の取組に満足せず、さらにバージョンアップすることが必要であるということが第1点。

 それから、自主的取組が全体像になったときにどのようにつながっていくのか。これは石川委員から御指摘がありました。この場合、PDCAを全体でどう回していくのかということが必ず必要になります。これはやはり国の役割ではないかなと、私は石川委員に賛成いたします。

 3番目。やはりこれから貴重なプラスチック資源を大事に使うため、あるいはそれを循環的に利用するために、技術のポートフォリオが必要であろうと思います。もちろんマテリアル、ケミカル、その他のこれから期待される技術、そして、最後に焼却して熱回収してクリアにする。これはどのように入り口と出口をつなげて、技術のポートフォリオをうまくビジネスポートフォリオにつなげるかということが、これからビジネスと資源循環のウィン・ウィンの構造をつくることに必要になることを私は強く感じました。よろしくお願いいたします。

 それでは、本日は、関係者の皆様から貴重な、そして活発な御意見を賜り、本当にありがとうございました。次回もプラスチック資源循環に係る関係者ヒアリングを進めてまいりたいと思います。

 皆さんの御協力で時間も大分短縮することができました。感謝です。

 それでは、事務局にマイクをお返しします。どうぞ。

○横手課長  本日は、大変有意義かつ活発な御議論をいただきましてありがとうございました。

 また、議事の冒頭、動画配信の音声に不具合がございましたこと、この場を借りておわび申し上げます。その関係もありまして、議事が押しましたこと、重ねておわび申し上げます。

 本日の議事録は、委員の皆様に御確認いただいた後、経済産業省、環境省ウェブサイトに掲載する予定です。先ほどの森口委員のコメントを含めて掲載させていただこうと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。

 次回会議につきましては、詳細な時間及び会場が決まりましたら事務局より御連絡させていただきます。

 それでは、以上をもちまして、本合同会議を閉会いたします。ありがとうございました。

(森口委員からのコメント)

○森口委員  回収と資源化について1点ずつ発言します。

容リ法では、「分別収集の促進」と法律名に明示していますが、自治体による資源ごみの収集だけではなく、フランチャイズチェーン協会からご発表のあった店頭回収、自動回収機など、事業者による「回収」をより強化すべきと考えます。全清飲が自販機横の回収BOXがごみ箱化する、というお話がありましたが、全清飲さんが自販機とセットで回収機を既に導入された事例があるかどうか、あるいは今後その余地があるかお教え下さい。

鬼沢さんが、リサイクルされた後、何になるか、への消費者の関心について言及されました。ケミカルリサイクルは、この点の説明がしにくいことが課題でしたが、その点で、日化協さんから発表のあった、プラスチック原料に戻るケミカルリサイクルに大きな期待を持っています。最後のスライドで安定調達が必要とありましたが、中国の禁輸で産廃プラのリサイクルルートが細っており、容リ法の入札制度などとは別に、調達は可能ではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。また、鬼沢さんは、傍聴者に届いていなかった1回目のご説明では、マテリアルリサイクルによる、と発言されたと思いますが、プラスチックに戻ることが認証制度などで明確であれば、消費者にもご理解いただけそうでしょうか。

                                 (了)