中央環境審議会総合政策部会 環境に配慮した事業活動の促進に関する小委員会(第3回)議事録

日時

平成21年3月3日(火)9:30~12:00

場所

虎ノ門パストラル ミモザ

出席委員

11委員

議題

  1. (1)環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告書案について
  2. (2)その他

配布資料

議事内容

午前 9時30分 開会

○小笠原課長補佐 ただいまから、第3回中央環境審議会総合政策部会環境に配慮した事業活動の促進に関する小委員会を開催いたします。
 本日はお忙しい中お集まりいただいて、ありがとうございます。なお、魚住委員、白鳥委員、水口委員につきましては、本日、ご都合によりご欠席とのご連絡をいただいております。また、筑紫委員につきましては、本日、急遽体調不良によりご欠席とのご連絡をいただいております。
 それから、環境経済課長の石飛でございますけれども、本日ちょっと課長の家庭の事情によるお休みをいただいておりますので、小笠原がかわりをさせていただきます。
 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の確認をお願いいたします。
 まず、事前に送付いたしました報告書案が資料1として、それから、参考資料1として前回もお配りしております論点、それから、参考資料2として環境省の環境報告書、参考資料3として責任投資原則、参考資料4として公認会計士協会が公表しました気候変動情報の開示に関する提言、それから参考資料5として、魚住委員提出意見。それから、ちょっと実は、今朝方2時に提出いただいたので、資料の表には入っておらないのですけれども、水口委員の提出意見を参考6として添付しております。もし足りないものがあったら、お教えいただければと思います。
 そうしましたら、委員会の開始に先立ちまして、小林総合環境政策局長よりごあいさつを申し上げます。

○小林総合環境政策局長 総合環境政策局長の小林でございます。本日は大変お忙しい中、また、特に年度末、それから、今日は天気予報も余りよくございませんけれども、そういった中でご参集賜りまして、本当にありがとうございます。
 今日、私、折衝事を幾つか抱えておりますので、もしかしたら途中で退席ということになろうかと思いますので、先にごあいさつをさせていただきます。
 本委員会でございますけれども、昨年の11月に第1回の開催というのをしたわけでございまして、大変速いペースで3回目のこの報告書の取りまとめということに相なったわけでございまして、大変精力的なご議論を賜りまして、本当にありがとうございました。
 この報告書、これからご議論いただくわけでありますけれども、もしつつがなく、ご修正等あって固まるということになりますと、この年度末に恐らく総合環境政策部会のほうに報告をさせていただきまして、そして、それを踏まえた、例えば制度的な取り組み、いろんな予算的な取り組み、いろいろなことがあろうかと思いますけれども、そういったことにつきまして少しご審議いただいた上、また、意見具申とかわかりませんけれども、そういうような形でまとめていただきまして、私どものこの夏以降のアクションにつなげていきたいというふうに思ってございます。
 その報告書が出る文脈を考えますと、ご案内のとおり、環境ニューディールとかというようなことで、世界中、環境経済政策ということが大変熱心な時代になりました。環境省自身も例の日本版環境ニューディールということで意見募集をしてございます。それに対しましては、今日までに800件を超えるご意見を頂戴した、こちらにご出席の方からも頂戴しておりますけれども、そういったこと、大変環境経済政策に向けまして活気が出てきている。そういう中で、この環境配慮促進法の今までの施行状況、そして、今後の改善ということに関するご提言が出るわけでありまして、大変時宜を得たものになるのではないかというふうに考えてございます。これを踏まえて、各省庁といたしましても、環境経済のルールづくりということにさらにさらに邁進していきたいというふうに考えてございます。
 そういうわけでございまして、この中身でございますけれども、例えば環境報告書の信頼性の向上とか、あるいは、大企業者がもっと環境報告書を出していただく、それをまたさらに活用する、そして第三者審査機関の信頼性向上等々もしていかなきゃいけないというふうに考えてございますし、また、この環境配慮促進法の中では、環境ラベリングの話ももともと条文として触れておりまして、それの点検もしていただきましたけれども、この環境に配慮した製品、サービスのチェックといったようなことの仕組みというのも考えなきゃいけないなと考えております。
 また、そういったレポートあるいはラベリング等々を通じまして、結果として何が起こるかといいますと、やはり環境を配慮した経営が進むと、こういうことだと思うんですが、そういう意味で言いますと、環境に配慮した投資の促進ということもここで議論になりましたことでございます。こういうことについても引き続き政策化に向けて努力をしていかなきゃいけないというふうに考えてございます。
 そういうわけで、大変盛りだくさんの報告書をこれからおまとめいただくということだと思いますが、私ども行政側としても大変期待をしてございます。
 なお、ちなみに、環境省の環境報告書はどうなったんだということで、今日、これ、ご説明する時間はなくて置いてあるだけですかね。参考資料2というのが環境省の環境報告書でございまして、実は、立派な会社ですときれいなカラーの本になっていたりするんですが、私どもの方は、ホームページにこういうものが張りついているという状況で、ちょっと、ややみすぼらしいんですが、ただ中身はかなり面白くて、実際に13年度までさかのぼって、こういうオフィスのビル、それもテナントのビルでございますけれども、こんなことで環境負荷が減らせた、あるいは、タクシーをどれだけ乗っているかとか、大変いろんなところで関心を呼ぶようなデータがもう随分出ております。上水をどれだけ使っているかとか、ごみをどれだけ出しているか、紙をどれだけ使っているかというような生々しいデータがいっぱい出ていまして、基本的には環境省の環境管理項目については大体管理をしていると、こういうことでありますが、こういった、恐らくここまで踏み込んで出している役所は環境省だけだと思いますけれども、こういったものを出しておりますので、人様にいろいろ、こうしろ、ああしろと言うだけでなく、自分もやっているという報告を一応させていただきたいと存じます。
 以上、雑駁でございますけれども、開会のごあいさつといたします。今日はひとつよろしくお願いいたします。

○小笠原課長補佐 それでは、本日の議事に入ります。進行につきましては、山本委員長、よろしくお願いいたします。

○山本委員長 皆様、おはようございます。ただいま局長の方から環境省の環境報告書のお話がございまして、ふと思ったのは、防衛省の環境報告書はどうなっているのかなというのを今思いまして、このところ、イギリスそれからアメリカ、ドイツ等で、防衛省が、要するに地球温暖化、気候変動の問題はナショナルセキュリティーの問題だよという報告書を矢継ぎ早に出していまして、日本の防衛省もこのほどそういう報告書、気候変動が我が国の安全保障に与える影響についてという報告書をまとめたばかりでございまして、これは三菱総研が委託されてまとめたものでございますが、それを読みますと、結論は、いろんな分析がされているわけですが、防衛省も環境報告をしなくちゃいけないと。ですから、もう既に欧米等では、簡単に言うとクリーンエネルギーで戦闘をすると。そういう時代になっているから、我が国もそうしてはどうかという結論になっているのを読んで、非常に興味がわいたと、こういうことでございます。
 さて、今日は大変盛りだくさんの内容がございまして、大変よく事務局にまとめていただきました。それで、今日の会合で済めば、3月25日、もう一回集まらなくてもいいということだそうでございますので、ぜひ委員の先生方のご協力をいただきまして、言いたいことは今日中に全部言っていただいて、25日は集まらなくても済むように、何か最近、「無駄ゼロ」ということを標語にされたグループがもうできているそうでございますので、なるべく今日しっかりと議論をいただいて、今日で報告書を私は取りまとめたいと、こういうふうに念願しております。
 それでは、事務局から、資料1の報告書案につきましてご説明をお願いしたいと思います。

○小笠原課長補佐 そうしましたら、資料1について、ご説明いたします。事前に送付させていただいておりますので、新たにつけ加えた部分を中心に、なるべく簡単に説明させていただきたいと思います。
 1ページ目、環境配慮促進法の趣旨のところは、皆さんよくご承知のことで、環境情報の提供を通じて国民や事業者が投資や商品等の購入を行う際に、事業者の環境配慮の状況を考慮するように促して、それをもって事業者の自主的な環境配慮の取り組みを促進することをねらいとしております。
 3ページ以降に特定事業者、独立行政法人とか国立大学法人に関する環境報告書の作成・公表義務と信頼性向上の努力について記載しております。
 その施行状況について4ページに記載しておりまして、すべての特定事業者が、年度終了後6カ月以内に環境負荷の数値を含む環境報告書を作成・公表しております。記載状況をサンプリング調査してみたところ、記載事項等に定める事項はおおむね記載されております。環境負荷に係る数値もエネルギー使用量とかCO2排出量等と、データを報告書に盛り込む事業者も多く見られたところでございます。それから、利用者、地域住民とか学生とかとのコミュニケーションの取り組みを行っているという特定事業者も見られたところであります。その一方で、対象となるバウンダリの記載がないであるとか取り組み計画の記載が明確でない、マネジメント体制の記載が不十分といった例も見られたところでございます。
 それから、報告書の信頼性向上の努力としては、第三者審査まで受けているのは3法人・3%、第三者意見を受けているのは27法人・31%、自己評価を行っているのが52法人・59%、いずれも実施していないのが24法人・27%でございました。
 こうした施行状況を受けての特定事業者の環境報告書に関する今後の取り組み施策でございますけれども、5ページでございますけれども、環境報告書を作成・公表するためには、いろんな環境情報を収集するとともに、その評価を行うというステップが必要になるため、特定事業者の環境報告書の作成・公表というのは、特定事業者における、単に環境報告書を作るということだけでなくて、特定事業者における環境に配慮した事業活動の促進というのに役立っているものと考えます。
 その一方で、先ほど指摘しましたような、バウンダリの記載がないであるとか取り組み計画の記載が明確でないとか、マネジメント体制・運営方法の記載が十分でないといったケースに関しては、こうした点が不十分なままでは事業活動における環境配慮のPDCAサイクルが進まない可能性があることから、こういうケースについては改善が望まれるという指摘をしております。
 また、信頼性向上の点につきましては、第三者審査、第三者意見、自己評価というのがありますけれども、このいずれも実施していない特定事業者が24法人ありまして、いずれかの実施により信頼性向上を図ることが望まれるというふうに書いております。
 それから、環境省は、「環境コミュニケーション大賞」を通じて環境報告書の作成・公表の促進を図っているところでございますけれども、その中で特定事業者部門を設けて、特定事業者の環境報告書の質の向上を促しているところでございますけれども、引き続きこの表彰制度を通じて特定事業者による環境報告書の質の向上に努めていくべきとしております。
 それから、環境省は、特定事業者の環境報告書をウェブ上で一覧的に見ることができるような環境報告書データベースの提供を通じて、特定事業者の作成する環境報告書の活用の促進を図るべきであるとしています。
 それから、環境省は、環境報告書の信頼性向上措置を促進するために、特定事業者の信頼性向上措置の実施状況を一覧化して公表すること、そして、その実施を図るべきだというふうにしております。
 それから6ページ以降は、大企業者による環境配慮等の状況の公表と信頼性向上でございます。施行状況、環境報告書作成企業の割合及び作成数の推移については、6ページの下のグラフにあるとおりで、法律施行前の16年度と比べますと、平成19年度のほうが増加しております。31.7%から35.9%というふうに増加しております。ただし、平成18年度から19年度にかけては、作成割合、作成数ともにやや減少しており、今後の動向を注視する必要があるかと思っています。
 また、7ページのほうに行きまして、環境に関する情報を公開していない企業に対して、どうして公表していないのかということを、白鳥委員からそういうことを調べるべきだというご指摘があったかと思いますけれども、確認したところ、以下の図表5のような回答状況でございました。回答としては、情報収集ができていない、人材確保、コストなど、やはり情報公開にかかる手間、負担を理由にする回答が多くございました。また、公開すべき情報がわからないという、そういう意見も2割程度ございました。
 それから、環境報告書の信頼性向上措置でございますけれども、これについては第三者審査、第三者コメント、自己評価をあわせて、実施企業の割合が平成16年度34%から、平成19年度には62.7%と大幅に増加しており、取り組みの進展が見られるというふうにしているところでございます。
 それで8ページも行きまして、こうしたことを踏まえた今後の取組・施策でございますけれども、まず、この本小委員会であった議論としましては、環境報告書の作成・公表の義務づけを行うべきではないかという意見が出されました。これに対して、いろんな意見があったわけですけれども、実は、環境報告書の作成目的というのが、企業によって消費者向けに作っている場合、取引先向けに作っている場合、社員向けに作っている場合など、いろんなステークホルダーに対するものとして多様化してきているとともに、温対法に基づく算定公表制度といった制度も整備されてきていることから、どういう目的で情報開示をするのかといった議論をもう少し仔細にすべきであって、一律に環境報告書の作成を義務づけるべきではないといった意見が出されました。
 翻って、この環境配慮促進法の制定時の意見具申を見ますと、取り組みの推進は、まさに事業者みずからの意識の向上と自主的な努力で行われるべきといった、自主的・積極的な取り組みを最大限尊重といったことが書かれております。今回の評価に当たっては、環境報告書の作成・公表の割合については、前述のとおり、19年度においてはやや減少しておりますけれども、法施行前に比べて増加していると。今回の評価に当たっては、企業による環境報告書の自主的な作成・公表、取り組みの促進に期待することが適当であるというふうに記載しております。
 ただし、前回の意見具申の前にございました、日本経団連の「環境立国のための3つの取り組み」において、環境報告書等の3年倍増というふうなことが公表されていますので、これについてより一層の作成・公表の促進と適切なフォローアップの実施が望まれるということを付言しております。
 それから、もう一つありました議論は、環境報告書の比較可能性の向上が必要であるという意見も多くございました。この比較可能性には、同一事業者による経年変化に係る比較可能性と、異なる事業者間での比較可能性という2つの議論があったかと思います。前者の、同一事業者における経年変化につきましては、当該事業者における経年変化が比較できるように記載することが望まれると。前年に比較して著しい数値の変動があった場合には、その理由を説明することが望ましい。後者の異なる事業者間の比較については、これはなかなかハードルが高いねという議論だったかと思いますけれども、比較可能性の向上に向けた取組が行われることが望ましい。例えば、測定とか算定方法を明記すること、それから、業界等で合意した共通の算定方法を用いること、それから、バウンダリを明示することといった努力がなされることが前提となる。その上で、例えば業界平均値の比較のベースとなる数値を併記するといった工夫も有効と考える。環境省の環境報告ガイドラインは、こうした比較可能性向上のための取り組みについても要求しているところであり、環境報告ガイドラインに沿った取り組みがより一層広がることが望まれるというふうに記載しております。
 それから、第三者審査、自己評価等信頼性向上措置についても増加傾向にありますが、より一層の実施が望まれるというふうにしております。
 それから、古紙偽装問題のようなコンプライアンス上の問題が発生した企業は、環境報告書等において、当然、CSR報告書の場合もあるかと思いますけれども、経緯と再発防止策を明らかにして、社会に対する説明責任を果たす必要があるといったことを書いています。
 それから、環境省は、すぐれた環境報告書を表彰することによって、環境報告書の作成促進と質の向上を図ることを目的として、「環境コミュニケーション大賞」を実施しておりますけれども、これは長年実施しておりまして、近年は同じ企業が複数回受賞する傾向が見られるなど、大企業における環境報告書の作成については、一定レベル寄与していると考えられるために、今後の環境コミュニケーション大賞においては、環境報告書作成の裾野拡大を目指して、中小企業の受賞機会の拡大を図るべきであるというふうにしております。それから、地球温暖化、生物多様性など特定の課題に光を当てることにより、特定の課題に係る企業の取組促進を図るといった方策も考えられるというふうにしております。
 それから、先ほど企業が環境情報を公開していない理由として、公開すべき情報がわからないとの回答が多く存在しましたことから、環境省は、環境報告ガイドラインのより一層の普及に取り組むべきであるとしています。
 それから、環境報告書の作成・公表の一層の促進を図るためには、環境報告書を作成・公表した者に対するインセンティブの付与についても、今後、検討していく必要があるというふうに記載しております。
 それから、11ページに参りまして、環境報告書の審査等を行う者の審査体制の整備でございます。施行状況については、第1回のところで説明しましたので割愛いたします。
 12ページの今後の取組・施策でございますけれども、環境報告書が社会において活用されて、投資や消費に当たって事業者の環境配慮の情報が考慮されるようになり、これにより事業者の環境配慮の取組が促進されるという好循環を形成するというのがこの法律の1つのコンセプトでございますけれども、そのためには環境報告書の信頼性のより一層の向上が必要であると。そのためには、特に大企業においては、環境報告ガイドラインであるとかGRIサステナビリティ・レポーティング・ガイドライン等の一般に公正妥当と認められる環境報告書の作成基準に準拠して、環境負荷に係る主要な指標等が、その算定方法やバウンダリ等を明示しつつわかりやすく記載され、比較可能性の向上が図られるとともに、そうした作成基準に準拠して環境情報が正確に測定・算出され、かつ、重要な項目が漏れなく表示されているかについて、第三者の審査を経ることが望ましいというふうにしております。
 ただし、特に、大企業においては、環境報告書、CSR報告書を作るということがある程度当たり前になってきている現状にあっては、単に環境報告書を発行するだけでなく、ステークホルダーの意思決定に役立つような環境報告書であることが望ましい。この場合のステークホルダーというのはいろんなステークホルダーがあり得るかと思うんですけれども、望ましいという議論があったかと思います。
 また、そのためには、環境報告書を作成する側の努力が必要である一方、審査機関の側においても質が高く効率的な審査の実施をすることによって、信頼性を高めていくという努力が求められているとしております。
 それから、環境報告書の第三者審査のより一層の促進を図るためには、現在、サステナビリティ情報審査協会において自主的に審査機関の認定・登録が行われているわけでございますけれども、これに何らかの公的な位置づけを付与することよって、クレディビリティのより一層の向上を図ることについても今後検討することが必要であるというふうに記載しております。
 それから、13ページに行きまして、国による中小企業者の環境配慮等の状況の公表への支援、これは基本的に、エコアクション21の取組の促進ということでございますが、エコアクション21につきましては、13ページの下の表にあるとおり、2008年12月現在で約3,000事業者というふうに、徐々に、順調に増加しているという状況でございます。
 14ページに参りまして、エコアクション21に関する今後の取組・施策でございますけれども、この認証登録数は順調に伸びていますが、当然、中小企業というのは膨大な数がございますので、それに占める割合というのは未だ小さく、より一層の裾野拡大が望まれる。そのためには、エコアクション21の事務局であるIGESですけれども、これはエコアクション21というのは中央事務局とともに各都道府県単位での事務局があるわけですけれども、地域事務局や地方環境事務所なんかと協力しつつ、各地でセミナーを開催するなど普及啓発を実施しているところでありますが、エコアクション21を認証取得するとこんないいことがあるよというメリットのPRも含めて、こうした普及啓発活動を一層強化すべきであると。特に都道府県によるばらつきが随分ありますので、登録数の少ない都道府県において、そういった普及啓発活動をより一層強化すべきであると。
 それから、エコアクション21のガイドラインというのは、これ、2004年に策定されておりますが、その後4年が経過し、いろんな課題も指摘されております。要求事項と推奨事項が混在しているであるとか、生物多様性への対応が明確に規定されていないといった、指摘がございますので、現在、エコアクション21の改定の検討が始まっておりますけれども、改定に当たっては、こうした課題への対応も行うべきであるというふうにしております。
 それから、各省各庁及び地方公共団体による環境配慮等の状況の公表でございますが、施行状況につきましては、これ、第1回のときに説明しましたのと、あと、環境省の環境報告書につきましては、先ほど局長の小林から説明いたしましたとおり、参考資料2として大幅に充実させたところでございますが、施行状況については割愛させていただきまして、16ページの下のところからの今後の取組・施策でございますが、1つ目で書いておりますのは、繰り返しでございますけれども、環境省は環境配慮等の状況の公表について、従来、A4で2枚程度の簡潔な形にしていたものを環境報告書の記載事項と環境省の環境報告ガイドラインを参考としつつ、読み手にわかりやすくなるようにするため、大体50ページ程度の環境報告書として公表しているところでございます。
 その中では、いろんなインプット、アウトプット、それから、社会的取組に関して目標、実績、取組等を記載しているところでございます。民間企業の環境報告書と比べると、まだまだ全然、ビジュアルじゃないとか、至らない部分が多々あるとは思いますけれども、従前と比べて改善したところでございます。
 政府全体について言いますと、環境白書、循環白書であるとか、温対法に基づく政府の実行計画に係る公表等々が各種あり、それらの公表と重複するという認識も各省の中に結構あるようでございますけれども、各省各庁においても環境省による環境報告書の公表を参考としつつ、また、農水省さんなんかは結構充実したビジュアルな環境報告書を、政府の中としてはビジュアルな環境報告書を作成しておりますけれども、環境省であるとか、そういった農水省さんなんかの取り組みを参考としつつ、各省各庁の環境配慮等の状況が国民にわかりやすく伝わるよう努力を行うことが望まれるというふうにしております。
 それから、地方公共団体につきましては、より一層の取組拡大が望まれるので、環境省もしっかり働きかけを行うべきであるというふうにしております。
 それから、18ページに行きまして、国による環境報告書の利用促進措置でございますけれども、施行状況は第1回で説明しましたので割愛させていただきまして、19ページに行きまして、国は、環境報告書を収集し整理し閲覧させる業務を行うものに関する情報の提供を行うことを法律上求められておりますので、環境省は、環境報告書に関するポータルサイトを作成する中で、こういった情報提供を行うものについて、民間業者もおられるし、あと、経済産業省の環境報告書のデータベースもございますので、そういったものがありますよということも含めて情報提供を行うべきであるというふうにしております。
 それから、環境報告書のポータルサイトにおいて、一覧的に特定事業者の環境報告書の電子データの提供またはそれが掲載されているウェブサイトへのリンクサービスを提供すべきであるというふうにしております。
 それから、引き続き環境コミュニケーション大賞等を通じて、環境報告書の利用促進を図るべきであるというふうにしております。
 それから、8でございますが、事業者による製品等に係る環境情報の提供、国による環境情報の利用促進措置でございます。施行状況につきましては、第1回で説明しているので割愛させていただきます。
 22ページの今後の取組・施策でございますけれども、まず、事業者による自己宣言型の環境ラベリングにつきましては、客観性・合理性に欠け、表示の根拠があいまいなケース、それから、シンボルマークの氾濫による混乱、製品間の比較が難しいといった課題に対応する必要があります。そのために、各事業者は環境省の環境表示ガイドラインにのっとり、対象商品の全ライフサイクルに係る環境情報の収集整理等、JISへの準拠、そこのステップ1、ステップ2、ステップ3という段階によって取り組みを進めていくことが望まれる。それから、環境省としても、このガイドラインの積極的な普及に努めるべきであるとしております。
 それから、第三者認証による環境ラベルを満たすものとして、我が国においては唯一、日本環境協会によるエコマークがございますけれども、エコマークが20周年になりますというご説明が第2回のときにあったかと思いますけれども、近年、ご説明の中でもありましたけれども、認定品目数が減少傾向にある、それから、いろんな環境ラベルがあるので、その中の埋没傾向にあって、我が国唯一の第三者認定のタイプⅠラベルとしての特徴を市場に浸透できていないといった課題があると。こういった20年前とは社会情勢が大きく変化していること、そうした変化に対応して、その特徴を発揮すべく、エコマークのあり方の見直しが必要であるという指摘をしております。
 それから、グリーン購入関係ですと、グリーン購入法に基づく国のグリーン購入の基準、それからエコマーク、それから、民間のGPNによる購入ガイドラインというものがあって、それぞれ目的、対象品目、基準が異なっていると。今、古紙偽装問題のたび重なる環境偽装によって環境ラベルに対する信頼性が揺らぐ中、環境ラベルへの信頼性を確保するとともに、環境ラベルを消費者により一層わかりやすいものとし、消費者に適切な商品等の選択をしてもらうためには、こうした政策手法がそれぞればらばらではなくて有機的に連携していくことが重要であり、今後検討を進めていくことが必要である。例えば、中国等で行われているように、エコマークの認定商品を国のグリーン購入の対象とするといった基準の統一化についても検討すべきであるというふうに書いております。それから、環境省においては、平成21年度から予算事業としてグリーン購入法の特定調達品目の一部について、表示と実体が適合しているかどうかの調査を行う製品テスト、エコテストというふうに呼んでおりますけれども、製品テストを実施することとしておりますけれども、その結果が、エコマーク等の政策手法との有機的連携に資するよう配慮すべきであるというふうにしております。
 それから、国としても引き続き環境情報の利用を促進するため、より一層の情報提供に努めるべきであるとしております。
 それから、23ページ以降ですけれども、ここは全く、今回初めて出てくる資料でございます。議論の中で、環境金融、環境に配慮した投資の議論が多く出ましたので、ここで記載しております。環境配慮促進法の中では、4条、5条というのがございまして、「事業者は、………投資その他の行為をするに当たっては」、また、「国民は、投資その他の行為をするに当たっては、環境情報を勘案してこれを行うように努めるものとする」というふうに書かれております。
 (2)で環境に配慮した投資の促進、(3)で有価証券報告書を通じた環境情報の促進について記載しております。
 まず、環境に配慮した投資の促進の社会的責任投資の関係の部分ですけれども、23ページの①でございますけれども、我が国における社会的責任投資の状況でございますけれども、図表12としてつけておりますけれども、社会的責任投資の日米英3カ国による比較ですと、米国の307兆円、英国の169兆円、ちょっとこれ、為替の換算によって随分数値が変わってくるんですけれども、我が国はいずれにせよ0.9兆円と、極めて小さな額となっていると。何でこういう大きな差が生じているかというと、いろんな原因があるかと思いますけれども、1つには、ネガティブスクリーニングがあるかどうかという違いもあって、単にたばこだったら排除とかいうネガティブスクリーニングを割と簡単にできるかと思いますけれども、欧米においてはこういったネガティブスクリーニングを行う機関投資家・ファンドが多い。例えば、アメリカでは、たばこを排除する機関投資家・ファンドの扱う資産残高が約125兆円に上っております。一方で、日本のSRIはすべてポジティブスクリーニングかと思います。それから、株主行動みたいなものも欧米ではカウントされていますけれども、日本ではそういったものもまだ少ないといった違いもあるかと思います。
 しかしながら、そういった違いだけではなくて、やはり日本のSRI市場が小さい最大の要因というのは、機関投資家による投資、SRIにおける機関投資家の存在感というものにあるというふうに考えられると記載しております。日本においては、SRIの中心は、公募SRI投信であって、これに投資するのは基本的に個人投資家でございます。一方、アメリカにおいてもEUにおいても、SRIの9割が機関投資家、公務員の退職年金基金であるとか大学等の基金であるとかといったものであると。こうした違いが生ずる背景について、社会的責任投資フォーラム、SIF-Japanの年報における分析としては、「金融に対して社会が望む役割、あるいは金融に対する哲学の違いに起因すると考えられる。欧米の公的年金、大手の機関投資家-特に国民の資金を預かり将来の国民の安定した生活のために資産を運用する公的年金には-自分たちの資産規模から考えて、運用が経済社会の発展に大きな影響を及ぼすということを自覚している。その上で、『基金のミッションは、単に加盟者のためにパフォーマンスをあげることだけでなく、その経済力を行使して社会・経済によい影響をあたえること』という哲学がある」と。「自分の組織のミッションを達成する手段として金融の運用も考えているのである」という分析がされております。
 これに対して日本では、「運用機関のミッションは委託者のために運用リターンをあげることであり、運用のプロセスにおいて社会的な影響を考慮することではない」という考えが主流で、こうした意識の差が極めて大きいというふうにされております。
 それから、制度的な背景としては、イギリスにおいては2000年の年金法の改正によって、年金基金の運用受託者が投資方針書において開示すべき項目として、投資銘柄の選択、保有、売却において、社会、環境、倫理に関する考慮を行っているか否か、行っていたらどの程度かという項目が追加されたことが、年金における社会的責任投資を促進させる要因となっているとされております。ドイツ、スウェーデン等においても、同様の改正が行われております。
 翻って、我が国の年金基金におけるSRI運用の状況でございますけれども、企業年金について2007年段階で約1,100億円というふうに推計されております。それから、第2回で日本総研の足達さんから説明いただきましたけれども、年金シニアプラン総合研における年金基金に対するアンケートによれば、SRIを既に組み入れている年金基金は6.9%に過ぎないという結果となっております。この中で、現在組み入れてはいないが検討中と回答した年金基金がこの6.9%以外に24.5%あって、これらの検討中の年金基金がSRIを組み入れるために必要な条件の回答としては、「SRIに関する情報が充実すること」、「SRIという投資手法の妥当性について確証が得られること」、「運用成績を検証できるだけの期間の実績」、「受託者責任に反しないことが明確となること」といったものが多くありました。
 26ページに行きまして、今度は公的年金でございますけれども、年金積立金管理運用独立行政法人というのが厚生労働省所管の法人としてございまして、これは公的年金の積立金の管理、運用を行って、その運用資産額は約120兆円ございます。この積立金の運用については、法律によって専ら被保険者の利益のために長期的な観点から安全かつ効率的に行うことにより、将来にわたって年金保険事業の運営の安定に資することを目的として行うこととされております。
 この年金管理運用法人の中期計画におきましては、運用手法について、年金積立金は巨額であり、市場への影響に配慮する必要があること、長期的には市場はおおむね効率的であると考えられること等から、各資産ともパッシブ運用を中心とする。パッシブ運用というのは、基本的にインデックスの動きと連動した運用でございます。個々の企業の状況を判断しながら投資を行うアクティブ運用につきましては、運用手法として広く認められていることを前提とし、SRIなんかもアクティブ運用の一環かと思いますけれども、運用手法として広く認められることを前提とし、運用受託機関の選定に際して、運用の手法、実績及び体制等を精査し、超過収益確保の可能性が高いと判断される場合等に限り行うものとするとされておりまして、現在のところ、年金管理運用法人の運用に当たって、投資先企業の環境への取組というのは考慮されていないところでございます。
 一方、企業年金については、各企業の判断でありまして、一部の企業年金についてはSRIが既に実施されているところであります。それから、国家公務員共済組合についても一部SRIを実施しております。
 こうしたことを踏まえて、公的年金等による環境に配慮した投資の促進についてでございますけれども、PRI、国連主導で策定された責任投資原則においては、機関投資家が受託者責任の範囲内で、環境、社会及び企業投資の問題を投資判断に組み込むことを宣言するものでございます。これには、たくさん、世界の480機関が署名しており、その中には公的年金もありまして、これらの公的年金の多くは、加盟者の利益を最大限追求することに加えて、国や社会の経済的・社会的貢献をその任務として掲げております。例えば、オランダの公務員年金基金ABPは、「基金の規模からその資本市場での影響力と社会への責任も認識している」。それから、ブラジルの従業員基金であるPREVIは、「PREVIは資本市場における影響力とその責任を認識している。PREVIの主要目的は加盟者に退職後経済的な安定を与えることである。その安定は健全な環境と社会情勢によってもたらさせる。PREVIでは、ESGは企業の価値を創造する能力を決定する重要な要素と考えている」等々といった記載がされております。
 2008年6月の自民党の温対本部中間報告におきましては、公的年金等の年金資金の運用先について環境配慮活動を行う企業の企業価値向上がもたらされるよう、運用先を見直すことが書かれています。それから、2009年1月に、つい最近、連合が発表された考え方の中で、公的年金及び企業年金の運用主体は、企業の社会的責任を促進するために、PRIを踏まえて運用方針にESGを盛り込むというふうに書かれているなど、我が国においても年金基金等の社会的責任投資に対する社会的な要請・機運というのが高まってきているのではないかというふうに書いてございます。
 こうしたことを踏まえまして、我が国においても機関投資家、特に公的年金基金などの規模も大きく資本市場への影響力が大きく、かつ、その公的性格等から社会的責任を強く有する機関投資家は、その影響力と社会的責任を踏まえて、資産運用に当たって投資先企業の環境配慮等を投資判断に折り込んでいくことが強く求められているというふうに記載しました。
 特に、年金管理運用法人については、国民全体の資産を預かる者として、その120兆円という巨額な運用資産について、それが真に国民の利益となるよう、社会の持続可能性を高めることにも留意して運用することが必要であるというふうに記載しております。
 それから、その他の国家公務員共済組合とか企業年金基金の一部においては、既にSRI運用を行われているところでございますけれども、他の企業年金等についてもSRI運用について考慮すべきだということを記載しております。
 それから、27ページの下の有価証券報告書を通じた環境情報の開示についてでございますけれども、近年、これに関する種々の提言がなされておりまして、参考資料の4でつけておりますけれども、本日、水口委員がご欠席でございますけれども、公認会計士協会が投資家向け制度開示書類における――基本的には有価証券報告書を指していると思われますけれども――気候変動情報の開示に関する提言というのが公表されていまして、その中で有価証券報告書において開示されるべき地球温暖化関係の項目として、気候変動リスク情報、温室効果ガス排出の状況、気候変動対策の状況といったものを書かれております。
 それから、国際的にもカーボンディスクロージャープロジェクトであるとか、気候情報開示基準審議会といった取組がされている。それから、自民党の温対本部の中間報告においても、投資家が内在する炭素コストを踏まえて的確な投資判断ができるよう、温対法に基づき公表されるCO2排出量の算定結果や対策の実施状況について、有価証券報告書上でも公表を義務づけるというふうにされているところでございます。
 我が国は、2050年までに世界の排出量を半減するという目標を提案しています。そのために、現状から60から80%削減をするという公約をしていると。こうした大幅な排出削減を実現するためには、社会経済システムの大幅な変革が必要でございまして、経済システムにおいて重要な役割を占める金融についても、低炭素社会に対応したものとなることが必要でございます。
 より多くの投資家が投資判断に当たって、投資先企業の低炭素化対応を考慮するようになるためには、投資家に対して投資先企業の地球温暖化関係情報を適切に届けることが重要であると。そのための手段としては、いろんな手法があるんですが、投資家が投信判断目的で最も参照するのは有価証券報告書であるというふうに考えられます。
 今後、我が国が排出量を60から80%削減していくという中では、国民各界各層はもちろんですけれども、個々の企業においても相当の努力が求められるだろうと。それと、地球温暖化関係の情報というのは、投信判断を行う上で今後ますます重要となるものと考えるので、有価証券報告書を通じたこうした状況の提供が促進されることは、適正な投資判断の確保と低炭素化の促進という双方の観点から必要なことだと考える。こうしたことを踏まえて、政府としても、有価証券報告書を通じた地球温暖化関係情報の開示について、その具体化に向けた検討を進めていくべきであるというふうに記載しております。
 以上でございます。

○山本委員長 はい。ありがとうございました。大分きちんとまとめていただきまして、ありがとうございます。
 それでは、今日はこれをご議論いただくということが中心議題でございまして、冒頭申し上げましたように、次の会合を持たなくて済むように、出し惜しみなくご自分の意見をきちんと今日は表明していただきたいということでございます。
 どこからでもよろしいかと思いますが、私の印象では、前半は環境情報の開示がどのくらい、あるいは利用がどのぐらい進んでいるかということで、基本的な書きぶりは、やはりもっと公表を増やして信頼性を高めて使ってもらいましょうという書きぶりなんですが、後半は、ボトムアップじゃなくてトップダウンでもっと活用を、利用を促進する、トップダウンで、例えば年金法を改正して投資でどんどん使っていただくとか、あるいは、エコマークをグリーン購入法の一部と、手段として使うとか、そういうトップダウンで広げていくという、活用を促進するという、両方のことがないと、これは進まないのではないかなと思っておるところでございます。
 それでは、どなたからでもご自由にご発言をしていただきたいと思います。
 河野先生。

○河野委員 基本的には、書かれている基調に共鳴するところが多い。
 それで、とりあえず1つ出させてもらいます。8ページです。今後の取組について、現状分析等はほとんど賛成でございます。白丸の2行目ですか、環境報告書の作成・公表の義務付けとございます。この辺の議論ですが、比較可能性ということで、環境報告書全体の公表の義務付けということでなくて、特定の項目について義務付けしたらどうかと思います。それで、例えば、前回魚住委員が出された審査のときの7項目か8項目、こういう項目の公表を義務付けしてはどうかという話をしたわけです。ここのところでそういう環境報告書における特定の項目の義務づけというのは書きにくいかもしれませんが、そういうことが書ければと思います。
 それが難しければ、別案です。12ページ、やはりここでも比較可能性という言葉が出ています。今後の取組・施策のところで7行目ですか、「比較可能性の向上が図られるとともに」という言葉があって、そのあとに「重要な項目が漏れなく表示されているかについて、第三者の審査を経ることが望ましい」とあります。ここのところは、この第三者審査を受けるということで重要な項目の開示が進むというような書き方になっているんですけれども、第三者審査を今後進めるのは大事なんですが、第三者審査を受けても受けなくても重要な項目の開示をしてもらいたいというふうに思っています。それを明確にするには、環境報告書等のガイドラインで重要な項目を明示するとか指定するとかが望ましい。以前のガイドラインには重要な記載事項とかというのがありましたが、現在の版はこれを少し弱めたような状況でありますので、重要な項目を何項目か明示的に示すというようなことをここに書き込んでもらえれば、最初のところの5ページでしたか、そこのところは落としてもいいのかなというふうに思います。
 以上、とりあえず意見を1つ。

○山本委員長 ありがとうございます。
 その他いかがでしょうか。どうぞ。

○崎田委員 今、河野先生から12ページのところでご意見が出たので、少しその流れの中での意見として、今、項目がきちんと出ているかという、その環境報告ガイドラインをきちんと見据えることと、第三者審査ということを少し切り分けてもというお話がありました。それ自体は、明確にそうしていただいてもいいと思うんですが、私自身、この第三者審査というのが、この信頼性確保について大変重要なところではないかなというふうに感じています。それで、なぜかというと、やはり今までのごあいさつとかご説明の中にもあるように、本当に、今、経済が少し冷えてきているときに、環境を軸にしてみんなで元気な社会をつくるんだという、そういうメッセージを強く出さなければいけないときだというふうに思っています。そのためには、やはり、しっかり環境に取り組んでいらっしゃる事業者さんとか企業活動、商品、そういうものが評価されていくという、明確な環境と経済の好循環を作っていかなければいけないというふうに思っていますけれども、その基本になるのがやはり情報の信頼性ということで、この環境報告書をきちんと出す、そして、そこで、内容に関して第三者審査できちんと信頼性を確保するという、こういう流れをつくるというのはとても大事じゃないかなというふうに私は感じていました。
 それで、8ページの上の図表6というところを見て、実は、コメントや自己評価も入れて何らかの評価をしているというのが19年度で60%を超えているというふうにあるんですが、定量的にかなり明確に審査するという第三者審査のところが、まだ17.7%という数字なんですね。私自身、実はコメントというのはかなり書いているんですけれども、生活者の視点でかなり数字も見つつ定性的に書こうと努力というか、方向性を評価させていただこうと思って書いているんですが、やはり審査というものをきちんとやっていただく、そして、そこに信頼性を確保するというところが重要だと思っています。この報告書の書きぶりから言いますと、12ページの一番最後の丸のところに、「環境報告書の審査機関の認定・登録について、何らかの公的な位置づけを付与する」とありますけれども、ぜひここの、例えばこの環境配慮促進法の制度上にきちんと位置づけて認定・登録をするとか、何か今後そういうこともきちんと考えていくということが必要なのではないかなと私も大変強く思いました。
 そこを考えると、最後に、「今後、検討することが必要である」と割にさっぱり書いてくださっているので、ここをもう少し、やはり、今回は無理としても今後きちんと検討をするという意思を明確にするためにも、「今後、制度のあり方について検討することが必要である」とか、少しそのくらいの書きぶりにしておいていただくとうれしいかなというふうに思いました。よろしくお願いいたします。

○山本委員長 ありがとうございます。
 その他いかがでございましょうか。では、宮田委員。

○宮田委員 環境報告書で第三者審査を増やしていくということも大切だと思うんですが、環境報告書が1,000ぐらい出ていて、今、審査を受けて通っているのが30未満、どうも審査機関と検討されている企業が80ぐらいというお話が前回までであったと思うんですが、増やすということと、もう一つ、審査を受けなくてももう少し信頼性のある報告書にしていただくという意味では、ここでも何を公開していいかわからないという意見が出てくるんですが、記載事項自体をもう少しわかっていただく努力もしないといけないんじゃないかなと。ですから、10ページまでの中でもう少しその辺に何か関する記載があってもいいかなと思います。というのが、前回も魚住さんの発表で、必須の項目ということで、だーっと一覧が出たんですが、我々でも、ちょっとそれを見て、すぐ一個一個がぴんとこない部分もあったりするんですね。これが一般の方にわかっていただくためには、もう少しかみ砕いた説明があってもいいのかなと思います。
 それからもう一つ、よろしいですか。

○山本委員長 では、その後、橋村委員。

○宮田委員 前にちょっと行っちゃうんですが、エコアクション21の取り組みというのが、中小企業向けのサービス的な意味合いで書かれているんですが、もう一つ、前回の説明で自治体イニシアチブの話が出たんですが、中小企業の方に環境活動をやっていただくということでは、例えば、商工会議所としても、CO2削減のための排出量の把握を促進する活動とか、今のクレジットの取り組みということで普及活動をやっているんですが、このご時世ですので、なかなか中小企業の方に取り組んでいただくというのは難しい部分があるんですけれども、今度、温対法の関係で、自治体が70ぐらいは今後の取り組みを公表していくことになりましたけれども、市の数でも全国では770ぐらいあるわけで、多くの市に取り組んでいただくという意味では、市にもこのエコアクションを取り組んでいただくということがあってもいいのかなと思います。ISO14001につきましては、一時ずっと自治体の活動がふえて、2004年には500を超えていたはずなんですが、今は300を超えたぐらいまで減少していますよね。エコアクションの方は、まだそういう意味では全然少なくて、たしか30ぐらいだったと思うんですけれども、エコアクションのほうの自治体とか大学に関する取り組みというのは、審査をかなり厳しくというか、広くきちっとやられているというのを感じています。それをもう少し前面に出して、市町村などの自治体を中心とした取り組みをやりやすくするような施策を踏んでいただくと、中小企業の方を、巻き込んでいくということにつながると思いますので、その辺ご検討いただけたらなと思います。

○山本委員長 ありがとうございます。
 では、橋村委員。

○橋村委員 話を第三者審査のところに戻させていただくんですが、ちょっと申し上げにくいんですが、私ども07年度には第三者審査を受けて環境報告書を作成いたしました。ただ、08年度は第三者審査をやめております。なぜかというと、07年度にやらせていただいたときに、いろんな書類を提出したりいろんなヒアリングを受けて審査を受けたんですが、特段、ご修正いただくことがなかったということで、この姿勢で、特に報告書の作成の姿勢としては正しいんだなという自信を得たということがあります。もう一方は、率直に申し上げると、コストと体力的なものも現実的にはやはりかなりかかるということがあるので、08年度はやめました。
 そういう意味で言うと、第三者審査はもちろん信頼性の確保にはつながるんですけれども、それを条件にするような、それしかないということはなくて、やはり企業が企業の姿勢として本当に正しくやっているんだという自信を持てるということが大事ですし、もしかしたら、そのための、先ほどガイドラインというようなおっしゃり方もありましたけれども、そういったものも大事なのかもしれませんが、必ずしも第三者審査によるということが全てではないのではないかなというふうに思います。

○山本委員長 はい。それは、先ほどの河野先生のご意見とも通じますね。
 では、どうぞ。

○五所委員 まず、第三者審査のところ、12ページですが、「何らか公的な位置づけを付与する」に関して、例えば加盟していない審査機関の審査を受けたらどうなるのかや、外国ではこのような処置があるのかというのもやはり少し公表していただけたらと、思います。
 それから、審査を受ける側というのはすごく負担もあります。例えば、5ページの特定業者のところに関しては、評価をして信頼性向上に関して、少しステップを明確にしたほうがいいのかなと。例えば、まずは自己評価でいきましょう、次に少し外部の方の意見を聞きましょう、第三者意見。それから次に最終的にもう少しデータまで見てもらって信頼性を付与するようなことをしていきましょう、第三者審査というふうに、ステップを少し見せていくといいと思います。いきなり第三者審査を入れましょうということではなくて、ステップを見ていくということが必要かなと思います。
 次に、例えば情報開示についてもそうですが、先ほど重要な項目というのがありました。まず、重要な項目、企業にとって、その組織にとってまず重要な項目は何か。企業はそれを認識して初めて情報を集めよう、それぐらいは公表しようという、まず1つのステップがあります。次に、少し網羅的に、環境情報全体、例えば環境省が出している環境報告ガイドラインの全部の項目をなるべく収集するようにしましょうとなります。そういった流れの中でバウンダリを広げていきましょうというのがあると思うのです。そういう情報収集や開示に関する事例が少し出てくると、ウェブで開示していって、共有化するなどにもつながると思いますので、まずはステップを示すことです。この報告書案は、良くまとまってはいるのですが、いきなり最終的なゴールを求めるのではなくて、まずミニマムからやりながら、少しずつバウンダリや、いろいろなやることを増やしていって、最終的にどういう姿になればいいかというのを、やっぱり、5ページであるとか8ページなどに、少しナビゲーションが足りないかなと思います。細かいことはまた、後で書面でまとめてお送りしたいとは思います。ここで余り細かいことを議論しちゃいけないと思っていますので、それが2点目。
 それから3点目に、実はどうしても企業の情報開示に関して、単年度での評価になっているということです。環境省の環境コミュニケーション大賞などは、単年度の表彰制度なんですが、実は情報の開示について格好いいことを言うのは結構たやすいのです。それは、例えば生物多様性についても、今年はこういうことをやりました、と書きやすいですが、それで、次の年は全く開示していないということもあるのです。例えば今回温暖化についての表彰というのを初めて出したと思うのですが、温暖化について表彰された企業が、5年後どういうふうにそれを達成できたのかとかなど、長期的な目で少し評価をしてあげて、その事例を例えばウェブで公表していくと、どういう道筋でその企業がパフォーマンスを上げていったかや、世界・社会に対して寄与していったのかというのが見えますので、そういうふうに少し表彰制度等でウォッチしていくようなところというのも、1つ必要なのかなと思います。そういった長期的な評価が、信頼性の向上につながるのかなと思います。そうすると、こういった情報を見て、企業というのをもう少し投資家が投資しようとか、中小企業でも頑張っているからこういうところと取引をしたいとか、そういうふうに情報の利用につながっていくのかなと思っております。

○山本委員長 はい。大変貴重なご意見をいただきました。21ページの下の図表に「適切な環境表示へのステップ」というのがあって、これと同じようなものを、この情報の信頼性とか、そういうことですね。

○五所委員 そう思いました。はい、そういうことです。こういうものを要所要所に入れていくと、すごくいいと思います。

○山本委員長 それ、原図をつくって事務局へ出してくださいよ。

○五所委員 わかりました。宿題にします。

○山本委員長 そうすれば、こちらの方でそれを取りまとめてですね。
 どうぞ、薗田さん。

○薗田委員 私も全く五所委員と同じように、やっぱり、ステップ・バイ・ステップはすごく必要だなというふうに思っておりまして、やはり、10年選手でもレポートを出されている企業さんのやり方と、例えば今年からスタートするところとでは、なかなか進め方も違ってきますので、やはり審査とか、当然、信頼性を向上させるためにあらゆることをやっていくということは、どんどんレベルアップしていく必要はあると思うんですけれども、できれば、初級編、中級編あるいは上級編、それからもう本当に、世界的なレベルで戦えるレポートとかいうので、本当にワールド・ベストプラクティスみたいなものも作っていくというふうなところが非常に重要かなというふうに思います。
 その中では、多分、枠組みとしては、アシュアランスという考え方で、イギリスのAccount Ability社がやっていますAA1000という枠組みがあるかと思うんですけれども、あれもアシュアランスという言葉が日本に来て、いわゆる、もともとは信頼性の向上というふうに使っていたと思うんですけれども、それが監査的な役割で使われてしまったところで、ちょっと、日本の中では余り有効に活用されていないかもしれないんですけれども、考え方としては、いわゆるプロセスの情報開示をきちんとやっていくというところで信頼性を高めていくということなので、いわゆる今の初級編、中級編のところあたりは、プロセスをどんなふうに、本当に、今、五所さんがおっしゃったのと非常に近いんですけれども、バウンダリを決めて、どういう形でデータを例えば収集していくプロセスがあり、その中でどういうチェック機能がありとかいう、そういうプロセスのところをきちんと情報開示していくということで、1つは信頼性の向上につながっていくのかなというふうに思います。
 あともう一つは、私、この業界ずっとやっておりますので、やはりこれだけ環境報告書が非常にレベルアップしてきた要因の1つには、やはり大賞制度といいますか、環境コミュニケーション大賞であり、あと、東洋経済さんがやっていらっしゃる環境レポートの大賞があると思うんですけれども、そういったところの大賞の中で、やはりここも非常にレベルが高いところと、今年もリコーさんとか、それから帝人さんとか東芝さんがとられていますけれども、やはりそのレベルのところに達するのはなかなか難しいかと思うんですけれども、もう少し大賞と別の枠で、いわゆる信頼性の向上のために非常にいいベストプラクティスだったという企業を表彰していくとか、あるいは、非常にネガティブなことがあったんだけれども、そのネガティブなことを今度のいわゆる予防策とかということも含めて、ちゃんと対応していったというふうな形で、やはりネガティブまで、名前はどうかわかりませんけど、ネガティブを、その透明性を非常に高めるためにこういうふうにやったとかいう、何かいろんなベストプラクティス賞を設けていくことによって、やはりこの業界はどんどんどんどんいいものをどんどんまねしていこう、ある意味そちらに近づけていこうというところでレベルアップが図られたというところもあるかと思いますので、何かそういったものを設けていくのはすごくいいんじゃないかなと思います。
 今度、生物多様性に関しても、報告、ガイドラインができますので、他の部分はまだできていないけれども、多分そこのベストプラクティスというのはできてくると思いますし、低炭素社会のビジョンについて、2050年について、そういうベストプラクティスというのは出てくると思いますので、そういうところの部分をどんどん評価してあげるというふうなところがぐっとまた推進ができるところになるんじゃないかなというふうに思いました。

○山本委員長 ありがとうございました。
 では、藤井委員、冨田委員、それから大塚委員、永里委員。

○藤井委員 今の議論でいきますと、現行法では特定事業者というのが公表を義務づけられているわけですが、先ほどご報告にあったように、その公表の内容が十分ではないところが結構ある。ここは、単に表彰の対象ではなくて、特定事業者については義務なのですから、今の議論で言えば、まさに第三者審査とかの対象にすべきだと思います。まず、特定事業者をそういう形で最低限の情報開示は確実にやらせるべきではないかなと思います。その次に、民間企業については法的には努力義務です。この場合、第三者認証等の議論をどうするかですけれども、財務監査の場合は監査人が監査責任を負っているからこそ、監査結果についての責任、信頼性があるわけです。ですから、そうした担保をどうするのか。もちろん、今、第三者意見や第三者審査を出しておられるところは、監査法人が主にやっておられますけれども、意見を出した企業で問題が起きた場合に、監査責任を負うわけではないですよね。そう考えると、河野先生が言われたように、企業の環境関連の重要な項目については、もう少し法的な、あるいは法律に準ずる義務については、企業も公表することを義務づける。その内容については、第三者審査において(監査法人等の第三者が)責任を負ってチェックする仕組みにしてはどうか。そうした義務的なものを超えて、CSR的に自社のさらに良い面あるいは生物多様性等の情報を追加的に公表する場合とは分けたほうがいいのではないか。あるいは環境情報には定性的なものが必ずあるわけですから、財務情報のようには仕分けられない部分もある。そうしたところは切り分けたほうがいいと思います。実際に切り分けないと、努力義務なのに第三者審査を義務づけられるというのは、ちょっと、やっぱり変じゃないかなと思うんです。ですから、義務づけるならば、何か法的な根拠がほしい。これは公表させるんだというものが。そうなると、環境報告書に出さなくても、法的な義務にかかっているものは有価証券報告書で公表しなければならない。そういう対象になるものは今でも多々あると思うんですね。それをまとめて環境情報として公表する。その内容については本当に正しいのかどうかをチェックする。それから、指摘があったような経年的な評価もできるようなものになっているのかどうかという部分と、自主的な開示の部分とを、やっぱり分けたほうがいいのではないかと思います。

○山本委員長 はい。そこは整理して。先ほどのようにですね。
 どうぞ。

○崎田委員 すみません、よろしいでしょうか。なお、先ほど私が発言させていただいたのは、第三者審査の義務化の提案ではなくて、第三者審査の質を高めるための認定登録機関をきちんと登録をすると。そういうような制度をきちんと位置づけてはどうかという提案ですので、それだけもう一度言わせていただきます。

○山本委員長 はい、それはわかっております。
 では、順番でひとつ。冨田委員かな。それで、大塚委員、永里委員で。大変申しわけありません。

○冨田委員 まず、審査制度に関してなんですが、くしくも山本委員長が初めにお話しになりましたように、この報告書、全体的に前半は報告書の推進という位置づけ、後半がトップダウンでの活用促進という位置づけになっておられるという話があったんですが、実際、多分ここでより力点を置くべきところは、活用促進のところにもっと力点を置くべきで、ある意味で発行促進はそういう意味ではかなり成功してきていると思いますので、余りこの段階にまたさらに輪をかけて、審査みたいな、信頼性の向上をやって、どういう活用のされ方があるかわからない時点で、余り促進側に縛りをきつくしていくというのはいかがなものかなというふうに思います。実際、トップダウンでの活用促進がより図られて、本当にどういった報告書が求められているのかというのがきちんとフィードバックをまずできる状況をつくった上で、審査制度について次の段階できちんと議論するべきではないかなというふうに感じました。
 そして、この審査機関の公的位置づけ等の話なんですが、そういったやり方もあろうかと思いますが、ここで出されている審査制度というのは、先ほど薗田委員のほうからもお話がありましたが、例えば海外には、AA1000みたいな、別のタイプの審査制度等もありますので、やはりそういったところを意識した場合、この単一の方法論がいいのかどうかというところはきちんと吟味しないといけないポイントかなというふうに思いますし、さらに、やはり、前回、足達氏からお話がありましたが、まだまだ、活用されているのは海外、このSRI投資ということに関して言うと、海外が非常に活用されているという観点からしますと、日本国内でのみ通用するような審査制度を仮に導入しても、必ずしも海外の投資家等から評価をされ得ない可能性がありますので、そういった意味では、もしそういった審査制度等を作っていくのであれば、やはりグローバルな視点を持って、きちんとグローバルに通用するようなものにしていくべきであろうというふうに思います。
 これは実は環境報告ガイドラインについても非常に言えることかなと思っておりまして、実際、環境報告ガイドラインは非常に質の高い、国際的にも通用する内容に今なっていると思いますが、残念ながら、海外等で十分に知られていないがゆえにプレゼンスを発揮できていないんではないかというふうに思いますので、やはりこういったガイドライン並びに審査制度については、設立するに当たっては、やはりグローバルに通用するものというのをぜひ念頭に置いていただきたいなというふうに思います。
 あと、ちょっと全般的にかかわることなんですが、この報告書、非常にうまく取りまとめていただいていると思うんですが、非常にまじめに、反省色が非常に何か色濃く出ているように感じるのですが、実際、この環境配慮促進法が果たした役割というのは非常に大きかったのじゃないかと個人的には考えておりまして、やはりこの報告書がより発行されたという事実は、これは否定しがたいところでありますし、この報告書の発行というのは、報告書が発行されて、コミュニケーションツールというだけの意味合いではなくて、やはり企業が報告書をつくるに当たっては、ものすごいマネジメントの改善につながるわけですね。実際、ないデータをどこから掘り起こしてくるか、どうとるかというのをやはりやることが、これはISOの認証だけでは多分十分にできない部分でありまして、環境報告書作成というのが果たす非常に大きなところだと思いますので、こういったところは、ある種、この促進の成果という形で位置づけていただけたらいいんではないかなというふうに思います。
 あともう一点、ちょっと長くなりますが、ただ、この4年ほど前ですか、この推進法ができてから、外部環境がかなり変わっていっているという事実もやはり認識すべきであろうというふうに思います。多分当初は、まだまだ発行初期段階にありまして、どんどんどんどん発行することが非常にいい傾向があったと思うんですが、昨今、やはりこの環境報告書がCSR報告書になり、また、新しい動きとして、アニュアルレポートの統合を図る動きですとか、もう、非常に有力な企業でも、紙の報告書という媒体をもう廃止して、ウェブだけに情報開示を限る、そういった、新しい形式上の動き――実際、先ほど環境省さんも既に紙は発行していなくてウェブだという話がありましたが、そういった動きがありますし、実際、環境報告書のガイドライン、以前は「環境報告書ガイドライン」だったと思いますが、「環境報告ガイドライン」ということで、「書」というものをとっていて、その物理的実体に縛られないところに力点が移っていると思いますので、やはりこの報告書のトーンとしては、報告書という、余り物理的な実体について言及するよりは、環境報告とか環境情報開示という、やはりそういったものの必要性、推進というものをより意識的に取り組むようなトーンに修正していただければというふうに思います。

○山本委員長 はい。ありがとうございました。大変重要な点だと思います。グローバルな視点、海外の投資家が積極的に我が方の環境報告ラベルを使うようにしないといけないわけですね。それから、確かに、この取りまとめだとどうも反省色が強いかもしれませんので、もっと自信を持っていただいて、大変大きな社会的な進歩をなし遂げていると、自己評価していただいてもいいんじゃないかなと。
 それから、今の、報告書にこだわらずに、ダイナミックに書いていただきたいと、これも重要な論点だと思います。
 大塚先生。

○大塚委員 河野委員とか藤井委員がおっしゃったことに近いんですけれども、第三者審査につきましては、進めていったほうがいいと思いますが、先ほどご議論があったように、ステップ・バイ・ステップで信頼性向上について図っていっていただくのがよろしいと思いますが、比較可能性のほうは、そのステップ・バイ・ステップという問題では必ずしもないと思いますので、魚住委員が出された5つの項目、あるいは、これは環境報告ガイドラインのほうにも似たようなものが出ていますので、環境報告ガイドラインにはすべて載っていますので、この項目を挙げていただくことをできるだけ必須にしていくというようなことはご検討いただきたいと思います。
 例えば、この書き方ですと、8ページの一番最後の行あたりで「期待することが適当である」で終わっているんですけれども、期待することが適当であり、重要項目については、必ず記載していただくとかいうことを検討するのが、今回できるかどうかわかりませんが、将来的に検討するというようなことは少なくとも書いていただいたほうがよろしいのではないかと思います。
 グローバルなということも大事だともちろん思いますが、それから、どういうふうに効果がこれによって活用されているかというところも重要だと思いますけれども、投資のところもそうですけれども、企業イメージの問題というのは当然あるわけで、国民とか消費者にとって、その企業のイメージがどうなるかということは、いろんな形で反映してきているでしょうけど、必ずしも定量的には出てこないということがあると思いますので、その辺については、いつまでたっても、多分数字としては出てこないところが必ずあると思いますので、そういうことも考えると、投資が増えていないからこちらのほうが緩くても構わないということには必ずしもならないのかなと思います。
 それから、この環境報告ガイドラインをお作りになるときに、恐らくEUのEMASのもとでの環境報告とかも参照しておられると思いますので、ある程度世界的に共通なものも出てきているのではないかと思いますけれども、項目については、何が重要かということに関しては、さらに議論していく必要があると思いますが、何が重要かということはピックアップして、それについては必ず出していただくというようなことを、今回決められなくても将来的にはそういう方向性を出していただくと大変ありがたいと思います。
 以上です。

○山本委員長 それでは、永里委員。

○永里委員 はい、ありがとうございます。
 まず、この今日の案は、私から見たら、すごくよくできていると思います。それで、何か非常に控えめで、ヘジテートしたような書き方があるということをおっしゃっていますけれど、そうではなくて、深謀遠慮のもとに書かれていると私は思います。
 それで、まずそれを1つ言っておきまして、あと小さなことを言います。10ページ目の下から2つ目の丸ですが、「環境省は、環境報告書作成の実務的な手引きである『環境報告ガイドライン』のより一層の普及に取り組むべきである」。書き方はこれでいいんですけれど、これはわかりやすいガイドラインということであって、今のガイドラインは企業にとってわかりやすいのか、また、読者から見てわかりやすいのかという、この両方の観点から考えるべきです。それで、企業にとってわかりやすいかどうかというのは手間と効率の問題がありまして、先ほど橋村委員もおっしゃいましたが、実は大変費用をかけてつくっていて、そして、かつ、そうやって書いたものが第三者機関で数百万円という金をとられるという。しかも、それがお墨つきはおおむねこれでよろしいというようなことであったら、一体どういうことになるんだろうということ、これは、企業の本音であります。ここは、だから、非常にポイントだけで、かつ、コストのかからないようなガイドラインであってほしいなというのが私の希望ですね。
 それから次に、読者から見てわかりやすいというのは、当然そういうのは読者から見て、私はわかりやすいものになっているんだろうと思います。丸の、下の印です、「さらに、環境報告書の作成・公表のより一層の促進を図るためには、環境報告書を作成・公表した者に対するインセンティブの付与についても、今後、検討していく必要がある」というのは、これはまさしく重要で、これは具体的には、本当に検討しなきゃいけないんだろうと思いますね。
 一体どういうインセンティブになるんだろうかということを考えると、私自身も確固たる意見はありませんが、1つはエコマークとかエコラベルにくっつくような感じのようなインセンティブになっていけばいいなとか、あるいは、グリーン購入がなされるようなことにつながっていけばいいなと、これはインセンティブになるんじゃなかろうかと。ですけど、これは私の単なる意見であって、もっといろいろ検討してもらう必要があろうかと思います。
 次に、12ページの書きっぷりで、ここ、河野委員がおっしゃっています、重要な項目は明示すべきであるということで、これも意見は賛成です。ですが、重要な項目とは何なのかということについて、非常にここは悩ましいことがあって、まず公害問題に関するようなことは重要項目であって、これは絶対重要だし、公害を出しちゃいけないわけですから、こんなのは当たり前なんですけれど。公害でないようなものに関しまして、重要な項目ということは、業種によって違ってくるだろうし、そして、鉄みたいなところと化学みたいなところは全然違ってくるだろうと思いますね。重要な項目は、そのことを明示することによって、非常にステータスの上がる分野の業種があろうかと思いますが、一方それを発表することによってコストが完全にばれて、第1位のところはそれで得々とするというふうに皆さん思うかもしれませんが、これはコロンブスの卵と一緒で、第1位のところでそういうところが出てきたら、一体あれは何でそういうことができるんだろうということになって、ヒントを与えているということで、競争社会においては、これはなかなか、提示、明示しにくい部分があります。私、ここについて悲観的なことを言っているんじゃありません。そういう悩ましい問題があるということを言いたいだけでありまして、ここはよく検討してほしいなと思います。
 それから、その下のほうの丸ですが、これが、「そのためには、環境報告書を作成する企業の側の努力が必要である一方、環境報告書の審査機関の側においても、質が高く効率的な審査の実施等により、信頼性を高めていく努力が求められる」というのが、これが先ほどのコストとの問題で、数百万円かけてやる価値があるかどうか、その辺のことについていろいろ企業は悩ましい問題を持っております。そして、その下の丸は、まさしくこういうことだろうなと、こう思っております。
 以上です。

○山本委員長 ありがとうございます。今のご意見は、ライフサイクルアセスメントのデータベース構築で、もう10年以上前のときに同じような議論をしまして、それはもう永遠の問題でして、情報開示が企業秘密の暴露につながるということは当然ありますから、これは慎重に考えなければいけないんですけれども。
 これ、河野先生はいかがですかね。今の重要項目、どういうふうに選んだらいいか、拡張していけばいいかということにつきましては。

○河野委員 いや、実際に重要項目を指定していくと、今、永里委員がおっしゃったような話になるかと思うんですね。環境報告書を作成すると。しかし、製造業と非製造業とを分けて、すべての産業について、今言った2つぐらいの大きな業種に分けて共通する重要な項目は指定できるんではないかと、個人的には思っています。
 例えば、前回、魚住委員がおっしゃった、審査登録のときに7項目か5項目かございましたが、ああいう項目は、指定できる、ガイドラインでも書き込めるんではないかと個人的には思っています。いや、委員会等で議論すればどうなるか、わかりませんが。

○山本委員長 どういう内容だったですかね。

○河野委員 それでは、たまたま、大塚委員が前回の資料をお持ちなので読み上げます。総エネルギー投入量、水資源投入量、温室効果ガス排出量、廃棄物等総排出量、化学物質排出・移動量、その他の重要な環境パフォーマンス。最後の項目で、いろんな業種によって、それぞれの業種が判断して入れるというようなことが書いてあります。

○山本委員長 その最初の――5項目か。これ、永里委員、いかがですかね。これも余り問題ではないような感じがしますけども、この5つは。

○永里委員 いや、この表記である限りにおいては、こういうものだろうと思います。

○山本委員長 この表記ではね。はい。では、こういうものは義務でもよろしいですね、そういう意味では。
 要するに、企業の、ものすごく国際競争力のある技術の開示になってしまうという問題は、当然、我々、念頭に置いておかなければいけないわけでありまして、ただ、今のような項目であれば、これは企業の環境側面をマクロに把握するということですから。
 一わたりご意見をいただいたんですが、じゃ、薗田委員。

○薗田委員 ちょっと、今の重要項目の開示についてなんですけれども、どうしても私たちもこういうレポートをつくっていますと、アカウンタビリティー度を高めるとコミュニケーションが非常にとりづらくなってくるという、相反する部分が出てきていまして、どんどんどんどん開示項目を増やしていって、開示する内容を増やせば増やすほどやはりボリュームが増えますので、非常に一般の方々にわかりづらいというふうな形になってくると思います。そういう意味では、コミュニケーションもやはり高めていかなければいけないという意味では、もう、媒体を変えていくとか、あるいは、ウェブで基本的なアカウンタビリティーを高めるためのデータをも網羅して、そのダイジェスト版で、今、紙の報告で、インプット、アウトプットで重要なものだけは、例えばCO2の排出であったりとか、化学物質で重要なものについてはやはりちゃんと載せていくとかいう、多分その辺のまた環境報告ガイドラインの中の使い方、活用ガイドラインみたいなのが、もうちょっともしかしたら細かくあったほうが、非常にレベルアップがしやすいのかなというふうには思います。
 そういう意味では、まず、例えば初年度で出されるところは、実は社内向けに社内報の延長線上でつくられるところがあったりとか、あるいはウェブ上で、本当に環境報告書とまでは呼べないけれども、簡単なそういう報告をされているところもありますので。実はそれを含めると、今5,000社というふうにデータを出されているんですけれども、ざっくり考えて、多分あとプラス二、三百社ぐらいは十分あるんじゃないかなというふうに思います。
 実は、クレアンでも、もう数年前から報告書を自社でもつくっているんですけれども、大した開示はしていないので、環境報告書と呼べるのかどうかと言われると、ちょっと疑問なところはあるんですけれども、基本的にはウェブで情報開示をして、あと、部分的には会社案内の中に、そういった内容についても盛り込んでいるものをつくっておりますので、例えばそういうところまでちょっと枠を広げて、割と裾野も広げつつ、レベルアップを図りつつというふうなので、もう少し使い方、マニュアル的なものがあればいいかなと思います。
 参考までに、実は、GRIガイドラインのほうが、つい最近、中小企業のためのGRIガイドライン活用マニュアルみたいなものを出しました。基本的にはGRIガイドラインをどんなふうに中小企業が使っていくのかという、そういったマニュアルなんですけれども、多分そういったものがあったほうが、エコアクションに取り組んでいらっしゃるところとか、これからスタートされるところも、ちょっとステップアップが、踏み台がステップに、1段目のステップのもう一つ下の踏み台があったほうが、レベルアップが図りやすいんじゃないかなというふうに思いました。

○山本委員長 ありがとうございます。先ほど冨田委員がご指摘になられたように、やっぱり、フェーズが我々は変わったと考えなければいけないわけで、単に情報の開示という段階から、情報開示をいかに社会が活用して、緑の経済にしていくかという、具体的にどう使うかというところで、実際に利用・活用が進めば、それに応じて今のどの項目の開示を義務づけるかとか、信頼性はどのくらいまで必要かという話になってくるわけで、今、こういう問題は、要するに発展の段階としては、我々は活用のほうに重きを置いていかなければいけないんじゃないかという気がいたしました。
 先生方、いろいろご議論はあろうかと思うんですが、大体、本質的なご意見はいただいたと。
 じゃ、五所委員、どうぞ。

○五所委員 ご提案ですが、29ページの最後のぽつに、「政府としても、有価証券報告書を通じた地球温暖化関係情報の開示について、その具体化に向けた検討を進めていくべきである」と最後に締めくくっているところがあります。
実は、私たち企業でレポートを発行する部署にいながら、結構、企業の中にいる人もレポート認知度が低くて、えっ、こんなにいいのをつくっていたのや、結構会社の全容がわかるじゃない、というふうに言ってもらえることが多いです。残念ながら、非常に認知度がまだまだ低いのです。
 例えば、有価証券報告書の中にも既に、例えばGHG以外にもこういうレポートを発行しているという1行をつけていただくだけでも、いいと思います。そうすると実は、投資家の方が、じゃ、ちょっと短期的じゃなくて、SRIなんかに関係するから、長期的な目線でぜひレポートを見てみようかなや、その企業のことをもう少し知ってみようかなと思うのかなと思います。ぜひ、この報告書案だけとか、関係する部署だけではなくて、ここに有価証券報告書という言葉が出ていますので、金融庁に、レポートが発行されている企業であるかないかの文言を入れてもらうように働きかけていくこともいいのかなと思っています。

○山本委員長 これ、藤井先生はいかがですか、今の。

○藤井委員 レポートの発行を記載事項として義務化するというのは、また議論が混乱するような感じもします。自主的に企業が書くのは、注記事項で書いたりするのはいいでしょうけれども、すべての企業に義務的に書くようにするというのはどうか、環境報告書自体が任意なものですから、ちょっと余りなじまないのではないか、制度的な議論としても。ですから、企業が任意で注記などに書くのはいいのではないですか。

○五所委員 任意で書いてもらうように、少しここの中でも促していくといいのかなと。

○藤井委員 そうですね。ここの報告書の中で書くのは、それはもちろん、提言ですからいいのではないですか。

○五所委員 環境省としても、もし、環境金融ですとか、そういうところへ働きかけるんであれば、実は企業のもっと長期的な投資にかかわるような情報をずっと開示してきているツールというのが、今までできてきているのだというのも説明していただいて、こういうレポートの様ないいツールも投資の判断材料になるのではないかと、投げかけて欲しいです。そうしないと、縦割り、縦割りになってしまって、企業の中でさえそうなのに国の中もそうなのかとなるでなく、もう少し、あるツールをみんなで使いましょうという提言をして欲しいです。この報告書案の最後のほうで記載がありますから、ぜひ組織間で融合させていくというか連携して、お互い補うような取り組みをしていくこともしていただきたいと思うのですけれど。

○藤井委員 まあ、報告書の提言としては、入っていておかしくないと思います。

○山本委員長 はい。では、報告書の提言として、事務局に。どうぞ。

○河野委員 すみません。どうぞ、先に。

○崎田委員 すみません。では、簡単なというか身近な話から先に。
 すみません。先ほどから、やはりこの、せっかくの環境報告書をどう活用するかというところが大事だというお話で、今、投資市場の中でしっかりと受け入れられるようにというご提案があって、大変そこも重要だと思います。そこでもう一つ、消費市場の中できちんと受け入れられるというようなベースをつくるということもとっても大事だというふうに思って、今、手を挙げたんですが、実はこの22ページのところを見ていただければと思うんですが、やはり環境配慮をしっかりした商品というのをきちんと、みんながグリーン購入なり消費市場なり、きちんと使っていくということが大変大事ですけれども、それのベースには、そこの信頼性というのがやっぱり大変重要だというふうに思っています。
 今まで、やはりここのところ、ここにも書いてありますけれども、古紙の偽装とか、いろいろな意味の偽装があって、逆に、頑張っていらっしゃるところをきちんと評価する意味でも、商品テストとかこういうのをきっちりやっていくということを、そして、それを公表していただくというのは、消費者や社会の信頼を得る上で、もう基本中の基本だという感じがするんですね。それで、今回予算措置で商品テストを実施することになっているというふうに書いてあって大変ありがたいんですが、これをもう少し制度として位置づけていただくとか、何かそういうことができたら大変いいのではないかなというふうに思っています。この22ページの下から3行目ぐらいのところに、「有機的連携に資するよう配慮すべきである」と、割にここもさっぱり書いてくださっているんですけれども、少しきちんと、こういう商品テストをしっかりして、公表していくようなことを制度として位置づけるように検討していただくような流れというのを、何かもう少し、配慮という言葉よりはきちんと書いていただいたほうがありがたいかなというふうに思います。
 そういうことを考えると、この最後の、30ページのところですかね、「終わりに」というところの丸の3つ目、今後4年後、この次は4年後を目途に検討するとあるんですけれども、この提言をもとに一度きちんと制度を検討していただいてから、その後また4年後にきちんとという、何かその辺を、少し時間を持たせて書いていただければありがたいかなというふうに思います。

○山本委員長 えっ、4年後では長過ぎるというんですか。

○崎田委員 ええ。もうちょっと、例えばこの提言を出してから、やはりこの提言をもとに少ししっかりと考えていただいてから、制度をきちんと考えていただいてから、また4年後を目指すとか、少しそのくらいじっくりと時間を持たせて、含んでいただいたほうがいいかなという感じが私はいたしました。

○山本委員長 なるほど。確かに、一番最悪の場合、あと5年で北極海氷が夏は溶けてしまうという状況ですからね。環境報告なんて知っちゃいないというので、今、温暖化が進行していますから。
 いや、それで、私、ちょっと今思い出したのは、日本版グリーンニューディールへの政策提言の中に、グリーン入札制度をつくれという提案がありましたね、そういえば。だから、環境報告書を、グリーン入札をやるときに、その企業が環境報告をしているかどうかというのは非常に参考資料になるかもしれないという。そういう提案でしたけれども。
 この中には全然、グリーン入札については触れていないですね。

○小笠原課長補佐 ないです。

○山本委員長 それも1つの環境報告の使い方ではあると思いますが。
 どうぞ。

○永里委員 先生、それ、私が先ほど言ったようにインセンティブ。

○山本委員長 インセンティブ。

○永里委員 インセンティブ。私はそれを先ほど言ったつもりですけれど。

○山本委員長 そうなんですか。すみません。では、その辺も事務局のほうで入れていただきたいと思います。
 それで、河野先生。

○河野委員 2つあります。1つは5ページで特定事業者にかかわることです。特定事業者が環境報告書の作成・公表をすると、環境に配慮した事業活動を促進するに役立っているということでありますが、この環境報告書をつくることの1つの目的が事業の環境配慮の活動の促進ということにあったということでありますから、これはある意味ではうまくいっているということなんですね。私が調べた20社ぐらい――環境コミュニケーション大賞に応募してきた特定事業者だけですけども――は、言われたことは書いてある。しかしながら、この5ページの二つ目の丸のところですが、言われたから、作れと言うから作ったということでありますか、組織的に環境保全活動に対応していないという欠点が挙げられているんだろうと思いますね。そういうことを考えますと、この文章の一番最後ですが、「改善が望まれる」の前に、「環境マネジメントシステムの構築・運用を図り、改善が望まれる」ということですかね。そういう組織的なことをやってくれというようなことを入れてもらいたいなということが1つであります。
 それから、11ページの審査のことですが、環境省が以前に審査登録制度ということで委員会をつくり、審査登録にかかわる基準案等をつくりました。それで、審査機関も、たしか環境監査基準案か何かを参照にしてやっているというようなことが審査報告書に書いてあります。この制度というのは、今すぐやれということではありませんが、この11ページでは、民間がやっていますよということですね。これは質問ですが、民間に任せるということで考えておられるんでしょうかね。かつて提案されていた制度がそのまま、案のまま、宙ぶらりんになって、置いておかれている状況にあると思いますが。これは質問ということになりますが。

○山本委員長 いかがですか、事務局のほうは。

○河野委員 11ページですね。ここでは、民間がこういうことをやっている、もう、仕組みが動いていますよとある。かつては環境省がそういう案をつくってが、それが案のままたなざらしになって、今に至っている。そういうことで民間が動いている。民間に任せるというのは1つの案だと思いますが。

○小笠原課長補佐 たなざらしかどうかというのはあれなんですけれども、一応、サスティナビリティ情報審査協会さんといろいろお話をして、お話をする中で案をつくって、それをさらに発展させて、今、サスティナビリティ情報審査協会がやられているということなので、環境省とサスティナビリティ情報審査協会の前身の団体とが共同してやっていたことの延長線上に今の姿があるという。

○河野委員 そういうことで。わかりました。

○小笠原課長補佐 はい。

○山本委員長 12ページに、そういう流れを受けて、公的な何らかの位置づけをしようというふうに書いていると。そういう流れ。流れで言えばですね。だから、この日本環境情報審査協会、これがたなざらしになっているというわけじゃないわけですね。

○小笠原課長補佐 ええ。

○河野委員 わかりました。

○山本委員長 では、冨田委員。

○冨田委員 先ほど重要な項目ということに関してちょっと議論があったので、私の意見も述べさせていただきたいんですが、12ページにある重要な項目が漏れなく表示されているか、審査の対象ということなんですが、先ほどの議論の、魚住委員からご提案のあった項目等についてきちんと確認していただくと。これは非常に私も賛同するところでありますが、ちょっとこの表現が、ここに「重要な項目」という言葉が出てくるんですが、いわゆるこの報告書業界といいますかでは、GRIにしてもAA1000にしても、マテリアリティ、「重要性情報」という日本語に訳される言葉が頻繁に最近使われるようになっていまして、これの意味するところは、企業が自分みずからの戦略と、ステークホルダーの関心とに配慮しながら、そのバランスをとって重要性情報を同定していくというプロセスが言われているんですね。そうしますと、この表現を、ここに「重要な項目」と書いてしまうと、曲解されると、そういった意味からすると、例えば水の情報は重要でないという判断をされて、記述がされないということにもちょっと使われかねないような懸念もありますので、意味するところはわかるんですが、この重要な項目でなくて、この表現として、例えば「必須な項目」とか「基礎的な環境情報」とか、何かちょっとそういうような表現に変えたほうが、そういった曲解を避けることができるんではないかというふうに思いますので、ご提案させていただきます。

○山本委員長 はい。これは大変重要なポイントだと思います。
 大体よろしゅうございますかな――では、薗田委員。

○薗田委員 いいですか。先ほど裾野を広げるお話をしたんですけれども、ぜひ、山本先生がいつもおっしゃっていらっしゃるように、本当に人類が今危機的な状況にあるということを踏まえて、さらにやっぱり、戦略的に、企業にどんどん頑張ってもらわなければいけないということを考えると、実は、長期から超長期のビジョンですね、こちらのほう、私、今回委員に選ばれて、ぜひこれを言いたいなと思っていたんですけれども、その超長期ビジョンの策定というところをどういうふうにやっていけばいいのか。多分、今年の環境コミュニケーション大賞で賞をとられた帝人さんは実は2020年、それから、リコーさんと東芝さんは2050年の超長期ビジョンをつくられて、それをいわゆる環境経営、CSR経営に組み込まれて、具体的に今どういう形でやっていくのかという、その途中ではあると思うんですけれども、やはりそういうふうにやっていくためにどうすればいいのか。
 実際、もちろん、やりやすい業種とやりにくい業種もありますし、今回、低炭素社会を実現するためにということで、CO2だけに例えば前提条件を限っていくという方法もあるかと思いますし、別の方法もあるかと思うんですけれども、何かそれをつくっていくために、そのビジョンの策定と、それから、それをどういうふうに企業戦略につなげていくのかというふうな、ビジョン策定に当たってのマニュアルのようなものが1つあると、例えば、グリーンITというと、今、IT産業は2050年、CO2ニュートラルにしていこうというふうな宣言をされているところが、例えば、アメリカのほうではグーグルもそうですし、ヤフーもそうですし、日本でも日本のヤフーがやり始めていますけれども、そういった流れをどううまく作っていくのかというところが、多分ここから、これからの延長線上ではなく、もう、がらっと転換して考えていくという、発想の転換も含めて非常に重要になってくると思いますので、2050年、全世界で半減、日本としては6割から8割、あるいは、GRI日本フォーラムが、今、サステナビリティ日本フォーラムという名前に変わっているんですけれども、そこはCO2を9割削減ということを今宣言して、それを企業さんにやっていってもらおうということで、実は一昨年前に、私どものほうもエプソンさんが10分の1にしていきますということを宣言されて、お手伝いもしたんですけれども、何かできればそういう企業をどんどん増やしていって、裾野を広げていくと同時に、トップ企業のところでもっとさらに、世界に対して提言していくようなところの流れをつくっていくというのも、1つの方法だとは思いますので、この辺は政策としてもいろいろ考えていらっしゃるところがあるかと思いますけれども、ぜひそういうのを進められるようなガイドラインであったり、マニュアルであったり、こういうのの整備をぜひやっていただければと思いますし、何かお手伝いできるところがありましたら、私たちもやらせていただきたいと思っております。

○山本委員長 はい。それは環境ビジョンというか環境理念の問題で、ちょっとレポーティングとは違うかとは思うんですが。
 何かフリーに。

○藤井委員 ちょっと、投資のところも意見を言っていいすね。

○山本委員長 はい、どうぞ。

○藤井委員 23、24ページに書いている点ですが、要するに世界の潮流に比べて日本はだめよというふうに書いているのですけども、その理由づけのところが腑に落ちません。実態としてはそういう面があるのですけども、理由づけのところは、やはり受託者責任についての理解の違いということを、もっと明確に書いたほうがいいと思います。
 既に事務局には一応コメントを出しましたけども、欧米は、アメリカの労働省見解で、経済的パフォーマンスが同等程度であれば受託者責任に反しないという見解が1つの尺度になって、それが発展した形で、国連のPRIにたどり着いていると思います。ですから、ここでは、日本版SIF-Japanの見解として、哲学の違いとかを引用していますが、そういう議論をしだすと堂々めぐりになってしまうと思います。私はこうした引用は不要な引用で、誤解させる懸念があります。要するに、運用者の世界においては、受託者責任の議論はもう、国際的には整理されているわけです。ところが、我が国においては、パッシブ運用だと言いつつ、昨年も一昨年も大幅なマイナス運用を出している。現実に、受託者責任を全く果たしていない公的機関も多いわけですよね。公的機関だけでなく、企業年金もそうですが。運用環境の悪化をそこを非難するつもりはないのですけれども、受託者責任の位置づけからも、ESG運用をすること自体は矛盾しないんだという理解が、国際的な標準であるということをしっかり書かないと、説得力を持たないと思います。

○山本委員長 カルバートレターの話ですか。

○藤井委員 カルパーズだけではなく、PRIに署名している企業年金等が、なぜ署名できるのかというのは、そういう(受託者責任の評価についての)位置づけがきちんとなされているからですよ。運用パフォーマンスを落としてはいけないのは当然で、社会に、ESGがいいのだから、損してもいいでしょうということは、誰も言えないわけです。言ってはいけないし、実際にそれではまずいわけですね。それは受託者責任に反するわけです。

○山本委員長 今のご指摘は、私もここで哲学を書くのはちょっとまずいかなという気もありますので、ちょっと事務局にこれは検討していただいて、この運用者の受託者責任については、もう、世界的には整理されて、結論が出ていると。そこを書いていただいたほうがいいと、こういうご提言だと思いますので。
 それで、どうぞ、ちょっとご説明ください。

○梶原総合環境政策局総務課長 すみません。最後のほうの28ページ、29ページ、有価証券報告書を通じた情報開示のところで、若干情報を提供させていただければと思います。
 今、28ページのところで、自民党の昨年6月の中間報告におきまして、「有価証券報告書上でも公表を義務付ける」云々というふうに書いてございます。これだけではなくて、昨年の秋には民主党のほうで環境ビジョンなるものが出されまして、その中でもこういったような考え方で進めていくんだというようなものが書かれております。実際、こういったような制度の中では、いかにしてそういうことができるかという議論も、実は始まってございます。中では、例えば、環境について、従来の有価証券報告書本体の中に書くとか、あるいは別様にして書くとか、いろんな議論も含めて、今、議論がなされ始めているということでございます。これは情報提供でございますが。

○山本委員長 確かに、自民党だけ書くのは、ちょっと問題かもしれませんね。民主党、公明党もみんなちょっと調べて。どこが政権をとるか、わかりませんからね。
どうぞ。

○藤井委員 その点で、現状はそういうことだと思うのですけども、近未来というか、今現在、政府では総合排出量取引制度をやっておられるわけですね。これに対して、EUでは義務的な制度がある。米国もオバマ大統領が義務的取引をやるんだと言っている。世界がそういう方向に近く動くとすると、単に排出量の開示だけではなくて、仮に排出権取引が導入されれば、排出に伴うコストの開示、あるいは削減に伴うコストの開示ということも求められる。そういう情報も開示が求められていくということなのです。そこへ対応することも、1つの方向性として、今回の報告書に提案として書いてはどうかなと思います。

○山本委員長 恐らく、今年は相当、世界は動くんじゃないかと思うんですよね。今のご提案は、そういうふうに世界が動いたときに日本側がのろのろしているんでは、ちょっと、対応ができなくなってしまうということで、もっと先取りした対応をしておかないといけないということだと思うんですね。
 では、永里委員、五所委員。

○永里委員 今の藤井委員のお話というのは、こちら側の立場からいくとそういうことになるんですけれど、私はこの28ページから29ページの最後の文言まで踏まえて、この案で僕はいいと思います。というのは、今、山本委員長おっしゃいましたが、日本が先取りしていかなきゃならないということには、そのためには、その問題だけではなくて、もっと大きな問題があるわけでして、率先して、産業界あるいは日本国政府が世界に向かってCO2削減に向けて何をするかということが重要な問題でして、そのビジョンのもとにやらなきゃいけないわけですから、ある一部のところをもってやると、ミスリードする可能性もあるというふうに私は考えます。これは私の意見でございます。

○山本委員長 はい。ありがとうございます。
 じゃ、五所委員。

○五所委員 多分ご存じの方も多いのですが、イギリスではアニュアルレポートの中に環境と労働安全衛生と雇用に関する情報を入れなさいと、義務化されております。
 こういう情報を入れることによって投資家を結びつけていくということがあって、入れなさいというふうになっているのですが、有価証券報告書の中でそこまでする必要はなくて、例えばそういう非財務情報の開示をしているかをマルやバツで示す、そういう感じでもいいのでないかと思っています。このようなことが、今回議論している法律に基づくようなところの裾野も広がるし、よりトップを目指しているリーダー的な企業はもっといろいろ取組んでいくだろうし、また、そういうことを共有化することによって、これから取組もうとする企業のヒントにもなると思っています。この報告書案でも、いろいろなツールを使いながら、本当に裾野を広げるような役目を、もう少し組織を超えて、省を超えて、少し提言していっていただくと、本当に日本としても恥ずかしくないような取り組みができるのではないかなと思っています。

○山本委員長 これ、藤井委員、いかがですか。今、永里委員から、書きぶりはこの程度でいいんじゃないかという。

○藤井委員 それは皆様の総意で、これでいいならこれでいいでしょうけれども、情報、投資家あるいは消費者に発信する情報、あるいは企業の価値に影響を及ぼす情報として見れば、排出量の金額情報というのは非常に重要です。しかも、それが今の流れで言えば、恐らく2010年度には国際的な基準ができるという方向で動いているわけですから、そう遠い話ではないわけです。国際会計基準のドラフトは今年中には出る予定です。そうすると、そういう動きを我々は全く知らないで提言しているのかということになりますので、そういう議論についても触れておく必要があるのではないかなと思います。

○山本委員長 まあ、これは、地球温暖化関係情報の開示と大くくりで書いていますから、それもみんな含んでいると考えれば、この程度でいいのかなという意見も成り立ちますね。
 では、この点は、詳しく書くとまた問題がいろいろ起こりますので、このくらいにさせていただいて。
 どうぞ。

○藤井委員 いいですか。書きぶりとしては、国際会計基準ではこんな議論があるというふうに書けばいいと思います。それを日本が導入する、導入しないという議論は、またいろいろあるでしょうから。事実としてそういう作業が行われているということを、この報告書に入れて、考える上での前提にすればいいのではないかと思いますが。

○山本委員長 はい。では、それは書いていただくということで。

○河野委員 私は今の藤井委員のご提案に賛成です。国際会計基準の方でそういう動きがあると書いておけばいいと思います。

○山本委員長 そうですね。
 では、よろしゅうございますか、もうこの辺で、議論は。
(なし)

○山本委員長 はい。では、ありがとうございます。
 たくさんいろんな議論、ご意見をいただきまして、大体、方向は見えたと思います。本日のご議論と、また、本日ご欠席の委員からのさらなる意見を踏まえまして、報告書(案)を修正した上で、委員の皆様にお送りしてご確認をいただいた上で、報告書の取りまとめをしたいと思います。
 したがって、3月25日の会合は開催しないということで進めさせていただきますが、よろしゅうございますか。
(了承)

○山本委員長 そうしますと、あとは事務局と私にお任せいただくということでお願いしたいと思います。
 それでは、最後に、環境経済課長はちょっと、今日はよんどころない事情でいらっしゃいませんので、課長補佐からひとつ。

○小笠原課長補佐 これまで3回、本当にご熱心にご議論いただいて、ありがとうございました。本日も、本当にいろんな有益な意見をいただきまして、我々にとって重い宿題になっている事項ももちろんありますけれども、それもご期待のことと思って理解して、頑張らせていただきたいと思います。
 特に、環境配慮促進法、ともすれば、本当に効果を上げているか若干卑下しがちな部分もあるんですけれども、まじめに対策の構築に効果を上げているという冨田委員のご指摘もあり、もっとかわいがって、自信を持って、この法律を施行していきたいというふうに考えております。
 それで、本小委員会については、この報告書を取りまとめて、しばらくお休みとして、必要に応じてまた開催することとしたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。
 これまでのご協力、ありがとうございました。

○山本委員長 局長、何か最後に一言。

○小林総合環境政策局長 はい。ありがとうございます。今、有価証券報告書の話が最後議論になりましたけれども、こういうことで、世の中がどんどん動いております。そういう中で、この環境情報を活用して経済を変えていくという1つのツールを育てていただく方向が出たことは大変ありがたく存じております。日進月歩でございますので、どんどん改良をし、この委員会のお休みも余り長くないと思っておりますし、また部会等の議論もしていかなきゃいけないというふうになっていくかと思いますが、引き続きお力添えのほどお願いをいたしまして、甚だ粗辞ですけれども、締めのあいさつとさせていただきます。本日は、本当にありがとうございました。
○山本委員長 どうもありがとうございました。

午前11時29分 散会

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