中央環境審議会総合政策部会環境情報専門委員会(第9回)議事録

議事内容

午後2時01分 開会

○川上企画調査室長 それでは、まだおみえになられていない先生もいらっしゃいますけれども、本日14名中10名のご出席のご連絡をいただいてございます。時間となりましたので、ただいまから第9回中央環境審議会総合政策部会環境情報専門委員会を開会いたします。
 初めに、お手元の配付資料の確認をさせていただきたいと思います。議事次第の配付資料一覧とお配りしている資料を対照いただければと思います。資料といたしましては、資料1、環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査の結果について(案)、別表1、別表2がついてございます。それから、参考資料1、2、3とございます。よろしいでしょうか。もし過不足等ありましたら、事務局にお伝えいただければと思います。
 それでは、今後の進行につきましては浅野委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○浅野委員長 それでは、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。これまでご尽力いただいて、環境情報戦略を作成したわけでありますが、これについてフォローアップをしていくということが決まっておりますので、今日はその第1回ということになろうかと思いますが、環境情報戦略の進捗状況について報告をいただいて、検討したいと思います。
 なお、この検討結果については中央環境審議会総合政策部会にもご報告をすることになりますが、その点もお含みおきをいただきたいと思います。
 それでは、まず環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査結果について(案)、これが事務局から出されておりますので、説明を聞きたいと思います。

○川上企画調査室長 資料1をご覧いただけますでしょうか。これが総合政策部会に報告する資料になる案でございます。全体に4つの部分からなってございます。(1)が策定経緯、(2)が戦略の概要、そして(3)として進捗状況、そしてこれに個別の別表というものをつけさせていただこうという考えでございます。
 (1)の策定経緯につきましては、皆様よくご案内のとおりでございます。平成18年の第三次環境基本計画におきまして、環境情報戦略の策定が位置づけられてございまして、この環境情報専門委員会におきましてご審議を賜り、平成21年3月に環境基本計画推進関係府省会議環境情報戦略連絡会におきまして環境情報戦略を決定いただいたわけでございます。平成22年度から概ね隔年で、分野ごとの点検の一環として展開していくということになってございます。同戦略策定後、今回が初めてのフォローアップ調査となることでございます。
 (2)環境情報戦略の概要でございます。これも皆様よくご案内のとおりでございます。基本方針として情報基盤の構築、利用者の立場に立った情報提供、こういった大きな柱を定めていただきまして、また2つの観点、すなわち情報立脚型の環境行政の実現のための情報整備と活用、利用者のニーズに応じた情報提供といったことから、当面取り組むべき課題として次のページにございますようなそれぞれ4つの観点、項目を定めていただいたところでございます。
 (3)にまいります。進捗状況の概要でございますけれども、この(2)に掲げましたそれぞれの項目につきまして調査を行ってございます。一定の進展、大まかなところで申しますと、29ほどの項目で、大体7割、8割ぐらいについては着実な進展が見られているだろうというような感じでございます。
 ここに具体的にお示しいたしましたのが例えば国際協力ネットワークの強化・構築に関しましては、TEMMでありますとかクリーンアジア・イニシアティブの関係でホームページの作成を行っている、これはつい最近できてございますけれども、公開をしているということでありますとか、環境と経済社会活動等に関する情報の提供強化をしてございます。環境経済情報ポータルサイトにつきましては、もう少しで一般公開ができるような状況でございます。
 また、先般環境経済観測というものを試行的に実施いたしました。これはご案内かと思いますが、日銀の短観、これを特に環境関係の産業に絞りまして実施をしたというところでございます。結果としては一般の大企業の景況感に比べますと、環境産業、とりわけ自動車でありますとか省エネ家電、あるいは高効率の給湯器などを製造しているメーカーなどにおきまして景況感が高いというようなおもしろい結果が出たところでございます。
 それから、ポータルサイトの構築ということでございます。環境政策情報のこれ全体に関わるポータルサイトにつきましても、間もなく運用ができるのではないかという状況になってきてございます。
 そして、海外に対する情報発信の強化といたしまして、例えば典型7公害を基準として情報の収集・整理をしております。今年度中に速やかにこの情報の提供というものをすることにしているところでございます。
 それでは、引き続きまして別表に基づいて少し詳しいご説明を申し上げたいと思います。

○澤課長補佐 環境計画課の澤と申します。よろしくお願いいたします。
 引き続きまして、別表について簡単にご説明申し上げます。補足的に説明させていただきますと、参考資料につけております工程表と、それから今回の別表の違いは、別表のほうは8月8日に実施されます環境部会のほうでご報告の対象になっており、参考資料でつけさせていただいている工程表というのは参考資料として添付という形にさせていただきたいと思っています。まず事務的なご連絡ですけれども、ご報告申し上げます。
 内容につきましては、先ほど当室の室長から説明がありましたが、別表1の項目、戦略と書いてある項ですね、29項目ありますが、各府省、それから環境省内においても一定の進捗ないし新たな検討が始まっているという状況でございます。その中で特にまだ取組が十分でないというところにつきまして、補足的にご説明申し上げます。
 別表1の2ページを見ていただきまして、上から項目の2番目の5(1)[4]標準フォーマットによる提供情報の信頼性、正確性の確保等のところにつきまして、戦略の中ではメタデータを整備してその標準フォーマットを作成し、各府省庁で普及を図ることを検討するというふうになっておるところですが、先ほど当室の室長が申し上げたポータルサイトの中で、まだ十分な対応がなされていないということです。今年度、22年度、国立環境研究所のほうで環境展望台というのができており、そこでやっていらっしゃる取組とかを参考にしながら、メタデータの整備については今年度検討していきたいと考えておるところでございます。
 次、その下の項目、5(1)[5]というところで、環境省、それから関係府省庁、地方公共団体等との連携協力という項目がございます。ここにつきましては、関係府省庁との連絡については関係府省庁連絡会議というものの中で環境情報戦略に関わる連携をこれまでも図ってきたところですが、地方公共団体との連携というのはまだ十分取組がなされておりませんで、これにつきましては、何らかの形で地方公共団体との連携というのを考えていきたいと思っております。ここの中には会議の設置等の必要性を含め、国と地方の連携協力のあり方について検討を深めると書いてございます。差し当たって今年は立ち上げる予定のポータルサイトの中で地方公共団体が実施している情報の取組ですね。それを何らかの形で、ポータルサイトの中で反映していきたいと考えておりますので、これらについては本年度以降、検討していきたいと思っているところでございます。
 あとは多少細かい情報になりますので、事前にお配りしていたかと思いますので、ご確認いただいた上、今日幅広にいろいろご検討いただけたらと思うところでございます。
 私の方からは以上になります。

○浅野委員長 では、今説明をいただきました。膨大な資料ではあるわけですが、事前に読んできていただいただろうということを前提のご説明でしたので、よろしくお願いいたします。限られた時間ではございますが、何なりとお気づきの点がございましたらご指摘をいただければと思います。
 ちなみにどういう戦略をつくったかということについては、参考資料3として既につくりまして確定をしている戦略が載っております。後のほうではこの戦略を今後さらに見直していくという必要がありますので、その点に関してももしご指摘があればいただきたいと思いますが、とりあえず今年度やった事項についてご質問なりご指摘なりございましたら、お出しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 まだあまり進んでいませんといううちのメタデータフォーマットに関する検討、これは国環研での取組ということになっていますが、この点について、今日は国環研を代表してこれについて発言できる人がおられるんでしょうか。

○澤課長補佐 今のご指摘についてちょっと補足でご説明申し上げますと、この21年度における進捗状況という部分で書かせていただいたのは、国環研で行われている取組を参考に我々のほうでも進めていきたいと考えておるところでございまして、今日、国環研さんのほうでつくられている環境展望台というのがありますが、そこで使われているフォーマットであるとか内容であるとか、そこの部分を参考にしていきたいという趣旨で書いているところです。

○浅野委員長 環境展望台というのはなんでしょうか。

○森口委員 今この国環研での取組について言及いただきましたので、直接このことに私が仕事として関わっているわけではないんですけれども、少し発言をさせていただきたいと思います。
 環境展望台は新しいコンテンツでありまして、国立環境研究所でいわゆる2号業務と呼んでいまして、私ども研究をやる部分が1号の業務で、それ以外に情報発信といいますか、他者がつくられた情報を収集して発信する業務があるわけですが、それの衣替えをいたしまして新しいコンテンツとして発信をしているということでございます。国立環境研究所で行われた取組というふうに引用していただいているので、あたかも国立環境研究所ですべての情報をこういうふうにメタデータをつくっているように、いいようにとらえているかもしれませんが、そういうことではございません。国立環境研究所で新たに取り組んでいるものの一つでこういうことをやっているのでということで、ややわざわざ評判を下げるようなことを申し上げるのもどうかなと思うんですが、正確にそこは申し上げておきたいと思います。
 と申しますのは、私どもはやはり同じ悩みがありまして、環境情報センターのほうで情報提供される際にはこういった新しい取組をやっておられる。一方で、我々研究部門がまた独自に情報発信をしておりまして、例えばホームページを通じて情報発信をするときにも、それぞれの部署が創意工夫をもって情報を発信していって、それによってよくなる部分と、外のユーザーに来ていただいたときに何となく一体感がないねと、ちょっとばらばらだねというようなことを言われるところがございます。それはともすれば戦略がないと、こう言われかねないところもありますので、ちょっと話が脱線してしまったかもしれませんが、環境省全体の情報戦略を考えていく上でも少し参考になるかもしれませんので、あえて国環研を引いていただきましたので、ちょっと状況を補足させていただきました。

○浅野委員長 ありがとうございました。先生方からご質問、ご意見ございましたら、お出しいただければと思うんですが、いかがでしょうか。
 はい、どうぞ、関川委員。

○関川委員 これをいただいて読んで、単純な感想を言わせていただきますと、進捗状況となっていますけれども、よくわからなかったというのが率直な感想でございます。一定の進展がありましたとありますが、どこが一定の進展なのかというのを最後までよく見ないとわからないので、もうちょっと具体に、例えば27項目について着手したのはどのぐらいとか、表記も含めて何か具体的な記述があってもいいのではないかと思いました。
 直接この進捗状況に係るかどうかというのはあるんですけれども、これら事業は21年度の取組ですので、もうそろそろ決算が出てくる時期かなと思いますが、大体事業費もしくは事業量としてどのぐらいというのは把握されておりますか。今回の取組に係る部分について、もしわかれば教えてください。

○浅野委員長 それでは、予算ベースでの事業量がどのぐらいかを把握しておられるかという質問ですが、この点はどうでしょうか。

○澤課長補佐 大変申し訳ないんですけれども、これ各省に照会をかけるときにそれぞれの内容についての調整は行ったんですが、それぞれで具体的に額が幾らかという照会をかけていなかったもので、ここでは手元に情報がないです。

○浅野委員長 なかなかこれは現実には難しいでしょうね。内数で示すことはできても、厳密に仕分けをして執行しているかと言われると、特に情報ものというのはコンテンツをつくるほうにお金はかかっていても、それが業務なのか、それ自体が目的なのかと言われると大変難しいのではないでしょうか。

○関川委員 進捗状況の全体をうまく示すことができる1つの指標として、予算の執行状況とかいうのもあるのかなというふうに思いまして、お伺いをいたしました。

○浅野委員長 さっき川上室長がこの項目のうち大体七、八割は進捗したと、こういう説明だったんですが、その七、八割の根拠は何ですかと質問されたらどうお答えになりますか。

○川上企画調査室長 この29というのがそれぞれのポツのベースでありまして、それでなかなかあまり胸を張って進んでいますとは言えないなと思われますのが例えば5(1)[4]、先ほどのメタデータ、それから地方公共団体との連携、(1)[5]でありますとか(2)[8]でありますとか、それからあと、これをどのぐらいにカウントしていいかちょっと環境省内の話でありますけれども、図書館関係で着実にはやっておりますけれども、蔵書の電子化を進めるに当たって、保有形態の調査をしております。例えばこういうところはどういうふうに例えば本当に二重丸をつけられるような進捗があるのかなでありますとかいうようなところを考えますと、二十三、四ぐらいの、29分の二十三、四ぐらいのところでそれなりの進捗があるのかなというようなことを思います。全体としてはそういったことでございます。
 あと、ポータルサイトを通じた情報の普及などにつきましては、恐らく環境経済情報、それから環境政策情報につきましては、22年度中には間違いなくできるだろうということですので、たった今本当に一般の方が見ることができるかというと、そういう状態にはなっていないんですけれども、22年度中にはもう間違いなくできると思っております。これはしかるべき進捗をしているというような扱いにさせていただいてございます。
 以上でございます。

○浅野委員長 おわかりでしょうか。つまり進捗状況を図る手法とか指標とか物差しは何もまだ用意していないままに議論をしているという面があるので、今後どうすればいいかということもちょっと考えておかなくてはいけないのですが、まだ実はフォローアップのための手法開発ができていなくて、今の室長の説明を聞いても定性的にそうだろうということはわかるという段階にとどまっております。それから、これもよく自治体で進捗状況と言われるときに項目を挙げていって、その項目がともかく何か手がついていれば一応丸をつけて、やっていなかったらバツをつけて、それで全体何%というような言い方をします。ちょっとそれに似ているような気もするのですが。

○関川委員 今回は1回目の進捗状況の確認であるということなので、着手したかしていないかのマル・バツでもいいのかなとは思います。とにかく動き出しましたということをきちんと主張すべきと思います。

○浅野委員長 とりあえずはね。ということですが、こういうものの評価はどうやったら客観的に説得力のある評価ができでしょうか。筑紫委員いかがでしょう。欲を言うときりがないのですが・・・。

○筑紫委員 それに客観的といっても、最初に主観的になるので、あまりそういうものに今、委員長おっしゃったように、少しでも手をつけていたらマル・バツということで、それからもう一つはやっぱりプライオリティーというか大項目のところで、これは例えば私たちが何かレーティングをするときなんかは、ここの大項目、これは先にやらなくちゃいけないみたいなところに高い配点をしておいて、それが少しできていれば高い点数が出るというような形でやるということでしょうか。

○浅野委員長 ありがとうございます。そういう意味で言えば、あまりめり張りをつけた戦略になっていませんので、今のところどれがプライオリティーが高いかというと、多分委員のみんなはこれだと言って分裂するおそれがあるという感じもしますが、生物系に関しては恒川委員、何かお気づきになった点はありますか。ここはCOP10があるので、重点的にやったはずなんですが。

○恒川委員 いろいろとホームページも見たりしたんですが、生物多様性条約のものは結構いろんな情報があるなとは思っているんですけれども、ちょっと生物系から外れるかもしれませんが、ちょっと思ったのは今回初めてのフォローアップということで、これからフォローアップをどうやって進めていくかと。やり方を含めて考えたほうがいいかなと思っているんですけれども、先ほど発言があったように、何が進んでいて何が進んでいないかをもう少しわかりやすい形でというのはそのとおりだと思います。特に今回の資料1ですか、これを総合政策部会のほうに出されるということなんですけれども、書かれているのはうまくいった取組が書かれていて、最後の3行で今後これこれを引き続き推進していきますとなっているんですけれども、ポイントは多分この最後の3行のところで今後何をしていくかというこの見直しのところだと思うんですけれども、そういう意味で言うと、やっている側はすごく大変で、こういう成果があったというのをお示しになるのはとても大事なことだとは思うんですが、多分見る側からすると、どこができていないのかをもっと見たいと。できたところよりもできていなかったところ、今日の発言の中で二、三点ご説明がありましたけれども、それをできたらこの資料1に書き込んで、それに対してどう対応していくかというのをお示ししていただけるとありがたいなと思います。
 とりあえず以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。誠にごもっともなご指摘ということですが、その目で見た場合には、どの点を特にできていないので問題だというふうに取り上げたらいいでしょうか。先ほどあったように、地方公共団体や関係団体の連携という点については手がついていないということがありますね。これは確かに今の戦略の持っている構造的な問題点でもあって、どっちかというと、ユーザーの立場を考えてやりますと言ってはいるものの、ユーザーが何を求めているのかということに関する、うまくこの戦略の中に組み込むという道具立てを持たないままに行政が何をやるかということを中心に戦略をとりあえずつくっていますね。それは最初からそういう約束事でやったわけだけれども、最後まで残っている問題なので、だからそれをカバーするという意味でもネットワークをちゃんとつくるとか、連絡をしていかなきゃいけないということがあるわけです。この進捗状況の整理の仕方によると、ちゃんと協議会とか会議とか組織みたいなものをつくるということをもって道具にすればいいという色彩が強いですね。この辺は委員の先生方はどう思われますか。多田委員は特にご関心をお持ちではないかと思いますが。

○多田委員 正直申し上げて、ちょっと浅野先生がおっしゃるような段取りですよね。段取り面のところのロードマップみたいなのがちょっとこれだけでは見えないので、その辺をどういうふうに描かれているのかなというのがちょっと後で聞こうかなと思っていたところです。

○浅野委員長 森口委員、どうぞ、ご発言ください。

○森口委員 既に出た議論について戻る部分もあるかなと思うんですが、まずはとにかく1回目のこのフォローアップをすること自身にやはり大きな意味があると思いますので、そのことはよろしいかなと思うんですが、正直申し上げて、やっぱりなかなかわかりにくいという印象は持ちました。よく読み込めばわかる部分はあるんですが、やはり情報というテーマを扱っていながら、よく読み込まないとわからないというのは、多分情報の提供の仕方としてはあまりよろしくないんだろうなと。情報ということを行政で扱っている、そういう場であるからこそやはり情報の出し方にも一工夫いただきたかったなというのが思いでございます。そうは言いながらも、最初に言いましたように、計画であれ、戦略であれ、つくりっぱなしでなくてフォローアップをするということは非常に重要で、フォローアップをした結果、その計画なり戦略なりのつくり方でよかったのかというところも含めていろんな反省材料が出てくると思いますので、今回は大変よい機会かなと思います。
 これは、浅野先生があえておっしゃっていないのかもしれませんが、いろんな場で当然計画とかそういうもののフォローアップは定性的なフォローアップだけだとなかなか立ち行かないところがある。定量的な指標になじむのかどうかわかりませんが、やっぱりフォローアップのしやすいような計画なり戦略のつくり方というのもあるということをほかの環境基本計画だとか循環基本計画だとつくっていく中で、だんだん学んでいって、そういうふうに計画自身をつくる部分もあるとは思うんですが、この戦略については初めてであったということもありますし、それから浅野先生が今まさにおっしゃったように、本来であればユーザーとかクライアントが何を望んでいて、それをどうニーズを満たすようなことを達成したのかというところもやっぱり見ていかないと行政のフォローアップとしては不十分だというふうに今の時代だとどうしても言われてしまうのかなというところがございます。
 私どもも今、独法におりますし、直接の事業仕分けには関わっておりませんが、いろいろ独法の評価とかいろんな評価、評価にさらされる場面が多い経験から言えば、やはりいろんな意味で外部に対しての説明責任を求められていく中で、これをやることになっていまして、これをやりました、という言い方だけだとなかなか納得が得られにくいんだろうなと。戦略そのものにそこまで書き込まれたわけではないんですが、それをやった結果、何につながったのか。それがどういうことの役に立ったのかということをやはりもう少し見えるような書き方をしていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。
 戦略の中にそこまで必ずしも書いていなかったんだから、しようがないと言えばしようがないのかもしれませんけれども、戦略に書かれていなかったとしても、こういうことをやった結果、こういういいことがあったみたいなものの参考情報でも書いていただけると、なるほど、戦略をつくってよかったなというふうに言えるのではないかなと。そうしないと何か戦略でこうやってやりなさいと書いてあるから、何かもうやれと書いてあったからやりましたという感じにやや消化試合っぽくなっちゃうと、これはやっぱり戦略をつくったことの価値を下げてしまうような気がしますので、いろいろちょっとすみません、勝手なことを申し上げましたけれども、今後この戦略がより役立っていく方向にということを期待しまして、非常に抽象的な言い方で恐縮ですけれども、そのように感じました。

○浅野委員長 ありがとうございます。ということは例示として挙がっているものが何となくサクセスストーリー的に書かれていて、これはうまくいきましたといって書いているが、これはうまくいっていませんというものは出てこないとか、あるいは例えば今、森口委員が言われたことを受けるならば、例えば環境と経済社会に関する情報収集の強化というのは、もともとどこから出てきたのかということをもう一遍この専門委員会で確認をしてみるというような作業が本来必要なんだろうと思われます。つまり特にこれはどこで必要かといえば、間違いなく森口委員の領域である循環型社会形成の世界と、それから低炭素社会形成の場面でこの部分はとりわけ必要性が大きいということであろうと思います。その意味で言えば、森口委員、どうでしょうか。循環型社会形成の領域ではこういう意識を持って情報を整理し、収集し、加工しようという意識はその分野で少し進んでいるという評価ができそうな気がするわけです。でも、低炭素社会づくりのほうはどうですか。これはまだ絵が書き切れていないと言い切るのはちょっと無茶でしょうか。

○森口委員 ちょっとすみません、浅野先生がおっしゃったことを私がきちんと理解できているかどうかわからないんですが、循環のほうはとにかく基本計画の中にも数値目標をつくっていますので、その数値目標をもってかつ、あるいはその目標を持たなくても数量、定量的に指標でモニターしていきましょうということをいろいろ書かれていますので、それを見ていて、さらにそこに表れていないようなこんな数字も見ていく必要があるんじゃないかといういろんな議論が出てくるので、やっぱり定量的にものを見ていく習慣がもうかなりついていると思うんですよね。
 一方で、低炭素の社会というのも当然排出量勝負の世界なので、あらゆる細かい数字がいろいろ出てくるんですが、それが一体感を持ってすべてやられているかというと、実は温暖化対策をこれだけ一丁目一番地でやっているがゆえに物すごい数の実は会議がありまして、私が出ているだけでも相当たくさんあると。しかし、それはお互いに整合がとれているかというと、なかなかとり切れないようなところがあります。そういう意味での情報の一体的に環境省として1つのものとしてやっていくんだというよりは、やや旧来からあるそれぞれの場面、場面の必要性に応じてやっているところがあるので、やや体系化が十分かと言われると、まだやはり足りない部分があるのかなという感じはちょっと否めないかなと思います。

○浅野委員長 少々乱暴でも今ぐらいのばさっとした切り方で見ていくということはあってもいいのかもしれないですね。そういう乱暴な分析であっても、どこかでやらなきゃだめではないかという関心があるのですが。という意味では生物多様性の世界ではどうでしょうか、恒川委員、この領域では情報が足りないからとにかくちゃんと強化しなきゃいけないということまでは言えるのでしょうか。

○恒川委員 自然環境のところは特に今年度から第8回目の自然環境保全基礎調査が始まって、こういう調査を今手がけていますということが書かれていて、ここが書かれるとそのとおりとしか言いようがないんですよね。多分さっきの事業仕分けみたいな話で言うと、よく指標の世界ではインプット、アウトプット、アウトカムとか言いますけれども、普通のやっぱり行政の指標で出てくるのは、どれだけインプットしてどれだけアウトプットが出てきたか。しかし、事業仕分け的に言うと、アウトカムが知りたいわけですよね。そこら辺をどう評価していったらいいのかなと。ちょっと今聞かれても、どうしようかなと正直答えられないんですが。

○浅野委員長 難しいでしょうね。ただ、時間をかけなくてはいけないし、それから、やっぱり長時間かけて変化を追いかけていく以外には、ここはないわけだと基本的にはそう認識しているので、そんな短期間に結論が出るはずないと思います。武内教授が総合環境政策部会だったか、地球環境部会だったかで、中期と長期の言葉の使い方が生物多様性とほかのところで違うのはけしからんと言っておられるのですが、大体循環で1年の世界が生物多様性の世界では10年かあるいはもっと長いかもしれない。時間軸の単位が違うのだと思う。昔、総合環境政策部会で小野勇一先生に厳しくしかられたことがあります。全然時間の物差しが違うのにお前は同じに扱おうとしているからだめだと言われたことがあるので、そういう目で見れば着実だという言い方はできるかもしれない。あるいはどういって評価したらいいんでしょうね。一言でばさっと言うのは難しいかもしれないでしょうけれども。
 生物多様性について地域の細かい情報を手に入れたいと思っても、実は情報が少なくて、地域の戦略をつくれと言われてもお手上げという状況があるような気がするのですが。いかがですか。

○恒川委員 多分そこはまさにさっきの地方公共団体との連携の話もあると思うんですが、そこのところで戦略の中では、そこはもう地方と連携してやっていきますよという話だったと思うんですが、そこが動かないというと、そこでストップしちゃっているのかなという気がするんですけれどもね。これ情報的に見ても、結局国全体のしか今なくて、地方のものはそこでもう断絶しているんじゃないかと思うんですけれども、そこら辺をどう持っていったらいいのか。

○浅野委員長 だから、そのことがさっき言ったように組織をつくればいいという問題でもないだろうという話につながるわけで、もっと金をかけなくても連携できるかもしれない。その仕掛けが必要なんだということはあるような気がしますね。

○恒川委員 その組織の何か必要性も含めて検討すると、何かまた後退しているような気もするんですけれども、必要性がなかったらつくらないということになってしまうんですかね。

○浅野委員長 アーカイブはどうですか。これはなかなか議論しにくいかもしれないのですが、これもどっちかというと、まださっきの室長の説明では徐々に見えつつあるのでしょうか。でも、水俣病に関しては、国立水俣病総合研究センターが公文書館相当施設として指定されたということは大きいですね。ちょっと目立たないけれども、そんなようなことをきちっと特出して書いておいて見せるという方法があるような気がするのですが、随分、3年、4年苦労して取り組んでおられます。これで水俣病に関しては資料にアクセスし易くなるという条件が整ってきています。それは大きな出来事ではないかと思います。
 標準的フォーマットあるいは環境情報の質向上、この辺りについてはどうでしょうか。亀屋委員、何かありましたら。

○亀屋委員 ちょっと項目別に見ていないんですけれども、フォローアップという視点で全体を見たときに非常に感想を思ったことは、この別表1のところのちょうど真ん中のこの列に進捗状況がまとめられているわけなんですけれども、この丸の数を数えたら40個ありまして、これがある意味こういった形で一覧表になっているというのはウェブのページの新着情報がだーっとリストアップされたような感じに思えて、そういう意味ですごくフォローアップとしては、例えば1つ見ると植生の調査等々を実施しましたというのがあれば、そこがどこにリンクしているのかというのが次に気になって、その辺の先があると何か非常に興味深く見られるなと思ったところです。あるいは植生の調査を実施したのであれば、どのくらいデータが増えたのかとか、何か1行、2行コメントがくっついているとフォローアップらしくなるかなというような感じがしました。
 そういった意味で、量的なものと質的なものを両方当然フォローアップしていかなきゃいけないかと思うんですけれども、例えばウェブサイトが平成21年度に関連のものが幾つ増えたのかとか、そういったような簡単な数を数えたのでもフォローアップになっていくと思いますし、それから、報告書ができたなら何冊できたとかいうのがあってもいいかもしれませんし、あと質のところに関して言うと、特に4ページの下のほうに利用者のニーズに応じたという関連のことがこの辺の下に書いてあると思うんですけれども、やっぱりちょっと利用者のニーズというのがあまり表立って見えてこないというのがフォローアップするにはしにくい面があるかなというふうに思います。例えば4ページ目の下から3段目ですかね。ウェブアンケート調査を行い云々幅広い意見を受けたと、こうあるんですけれども、この幅広い意見がどういったご意見で、どういうふうにまとめられたのかというのが少しわかると、それに対応してどういったところが進捗したのかというのもまた見やすくなるのかなというふうに思いました。ちょっと個別じゃないんですけれども、そんな感想です。

○浅野委員長 ありがとうございました。では、金藤委員、どうぞ。

○金藤委員 初めに、別表1の5(1)[1]で、公的統計の整備に関する基本的なところが別表2に記載という形であります。別表2へ行っていただきそこで、お聞ききしたいことは、現在、公的統計でオンサイト利用といった取り組みが始まっております。実際、現在数カ所の大学と研究所で始まっておりますので、このような取り組みへのフォローや連帯といったようなものを考えていかないのかということを1つお聞きしたいです。
 もう一点は、これ細かい話ですが、これは別表の4ページの5(2)[4]、ITの利用による情報提供の展開というところで、平成21年度の進捗状況というところで戦略の2つ目のGIS等についてのところで、文部科学省の例を参照にされております。これ前回の委員会の後で気になり、環境省の方から教えていただき、この後、内容をフォローしてみました。こういった動きに関して、環境省として何か大きく要望を出しているんでしょうかということをお聞きしたい。実際の実施主体というのは東大、情報学研究所、それと国立環境研究所だと思いますが、このことに関してお聞きしたいと思います。

○浅野委員長 それでは、今の2点についてのご質問に答えられれば答えてください。

○川上企画調査室長 まず1点目でサイト利用の関係でございますけれども、すみません、ちょっとまだ不勉強でいろいろわからずに、今いろいろな情報がどこにどういう情報があって、それをどのように提供していくのかというような状況で、ややそれに注力しているような状況でございます。どちらかというと応用問題的な意識があるんですけれども、効果的であるというようなことであれば担当ベースでございますけれども、積極的に活用させていただきたいやり方の一つではないかなというふうに思います。

○澤課長補佐 2点目のGISについてのご質問ですが、文部科学省の動きを踏まえて環境省がどう動いたかというと、そこまでのフォローはできていないんです。それぞれのGISの問題は例えば自然系で言うと、例えば自然環境GISなどをつくっている関係で、各府省との関係も非常に重要なもので、特に国土地理院さんが進めていることと環境省のやっていることとの整合性の問題があるとか、そういった問題があるので、関係省庁と連絡をとりながら情報の整理は進めているというふうには聞いているところです。申し訳ないんですけれども、今回の文科省の動きに対してどう動いたかというのは、わからないです。

○浅野委員長 どうぞ。

○金藤委員 すみません、私の聞き方が2番目はまずかったのかもしれません。GISに限らず、この場合はデータ統合と解析システムということがポイントだと思い、このことについては、ぜひ環境省の方から、積極的にこういったものを良くしてほしいというような働きかけをされた方が良いと思いました。ただ、既に、この研究が始まって数年たち、もう終わりかけているものですから、あまり今から言っても効果的ではないかもしれません。ただ、このような取り組みにも、是非、働きかけをされたら良いという気持ちがあり発言させていただきました。

○浅野委員長 ありがとうございます。ほかの項目あるいは全体を通じてでも構いませんが。
 森口委員、どうぞ。

○森口委員 ちょっと今のことに関連して、全体の今回の進捗状況の点検の仕方における他省との関係について教えていただきたい、ほかの省ですね。環境省自らやられたこと以外に他省から上がってきたものもここの中に含まれているというふうに理解したんですが、ちょっともとに戻って恐縮なんですが、この戦略の上での他省とこの環境省との協力関係であるとか、そもそもこの環境情報という行政分野において、環境省が他省に対してどういう位置づけになっているかという辺りをちょっと私も今にわかに思い出せないんですね。
 それは何を申し上げたいかというと、環境省が戦略に書いてあるから、こうやってくださいということが言えるのかどうか。ただ単にご協力ベースでやっている話がここに上がってくるのか、その辺りによって、これはよく我々もあるんですが、例えば内閣府でやられてフォローアップがあるから出さなきゃいけないというふうにやると、何かよかれと思って出てきたものは載るんだけれども、関心がなければ載ってこないと。だから、要するに上がってきたものをホチキスどめすると非常に実はバランスの悪いものができちゃったりするので、そういう意味で今回つくられている点検も今GISのところをおっしゃったんですが、そこの上に何か交通管制か何かの話が出ていて、これが何でここに載っているのかなとちょっと見ていて、確かにIT利用には違いないというふうに感じながら見ていたんですね。
 だから、そういう意味でここに何を載せて、載せないのか。あるいは本来は上がってくるはずなのに上がってこなかったときに、こういうのをやっているでしょうというようなことの働きかけまでやっておられるのかとか、そういう辺りのこの点検の仕方のバランスみたいなのがどうなっているのかなと。例えばちょっとその例を引いて恐縮なんですが、さっきの循環社会部会ですと、これは政府の基本計画なので、環境省だけではないので、他省でどういう取組をやっているかということも毎年の点検の中で各省を呼んでご説明いただくというようなこともやっているわけなので、そういったことの関係で言うと、すぐに環境情報分野で環境省以外の省が何をやっておられますかということを、ここに来ていただいてご説明いただくというようなところにはなかなかすぐには行かないと思うんですけれども、その辺りはどういう位置づけになっていますでしょうか。

○浅野委員長 では、この点の説明を。

○澤課長補佐 まず、位置づけの点です。環境情報戦略の連絡会というのを各府省で持ってございます。戦略を決定するときにもこの戦略自体は関係府省の連絡会の中で話をして、そこで決定しました。その連絡会議の中での決定事項という位置づけにしています。ですので、関係省庁のほうも情報戦略があって、それぞれそれに基づく情報を収集するだとか、情報を整理するだとかしなきゃいけないという認識は持っていただいているところです。
 あと、具体的な実務を申し上げますと、今回フォローアップしましょうということで各府省に声をかけて、省庁の中にはもちろんこの情報戦略についてよく承知で、前向きにいろいろやっていらっしゃることを書いてくださったところもあれば、担当者が変わったことで情報戦略そのものを見落としていたという省庁もありました。今回フォローアップしてよかったなと思ったのは、そういう省庁も含めて頭の中がリマインドされたお陰で、今回、進捗状況に上げるということで各府省が取り組んだことを総花的というか、いろんなものが入ってきてしまったというご指摘はあるかもしれませんが、ただ、各府省として取り組んだということを積極的に前に出してきてくれたというのが私の実感でありました。
 ですので、大きなところも小さいところも入っているよというご指摘はそのとおりかと思いましたが、第1回のフォローアップとしては、各省庁も含めて戦略的に、ここに掲げられている項目に沿った形での情報を収集することを各府省にリマインドできた。それから、環境省のほうからもやっていきましょうよという声をかけられたというのが1つよかったかなと思っているところです。答えになっているかどうかわかりませんが、以上です。

○浅野委員長 よろしいですか。

○森口委員 はい。

○浅野委員長 位置づけとしては環境基本計画の下にぶら下がっていて、基本計画の推進の関係府省会議の設置要項の中でサブ組織のような形で連絡会がつくられている。だから、構造的な環境基本計画の点検作業の位置づけの中に組み込まれているので、いろいろ情報を出せと言われて嫌とは言えないという構造にはなっているけれども、環境基本計画の点検と同様に、やっぱり各府省のとらえ方によって濃淡さまざまです。それから、こちらから情報のとり方が必ずしもちゃんとまだできていないという面があるし、どこに答えてほしいのかということが十分に伝わっていないので、指示のほうはちゃんと図ってもらうということがあるかもしれないですね。
 しかし、本体のように、各省にここに出てきて説明してくださいと言えるほどの仕組みはないので、それはちょっと残念なことですが、いずれにせよ次年度はできるかな、大体概ね2年ほどと書いてありますので、なかなか難しい面もあるのですが、環境基本計画そのものはもう来年見直しに入って、再来年は新しい計画になりますから、その中には環境情報についてもう少しブラッシュアップした内容を取り入れなくてはいけないということがあると思いますので、フォローアップを来年直接やるかどうかは別として、どういう方法でフォローアップをすべきかということに関しては、今日もかなりいろいろとご意見をいただきましたので、それをもう一度整理したいと思います。
 なお、福井委員にはまだご発言をいただいておりませんので、恐縮ですが、お気づきの点をお示しください。それから、多田委員もこの段階で何かありましたら、どうぞ。

○福井委員 環境情報戦略といいながらフォローアップは各省庁の報告に終わっていて、それでどこがどのように認可をして、優先的に何を一番順序づけてやっていくのかというところの議論がないんじゃないかと思っています。
 例えばさっきメタデータの話がありましたが、これは環境情報の共有のためには最優先でやらなければならないことで、このことを徹底してやらないと各省庁の情報がいまだにこういう紙ベースで報告が上がってくるだけで、共有化には全くならないということだと思います。国環研で検討されているのもリレーショナルデーダベースと何かこういうことを書かれていますが、これもXMLでちゃんとしたインターネット上のプロトコルに従ったものでないと共有はできないので、そういったようなことの議論が早急に進められるべきだと思うんですね。
 この環境情報戦略という参考資料3の中には、我々が今議論をしたことを吸い上げていただいて、例えば4ページの利用者ニーズに応じた情報の提供ということで、空間的関連性とか情報創部の関連性とか時系列関連性というようなことをやるためには一体どういう順番で環境情報を体系化していかなければならないのかというその優先順位が見えないのが少し気になりました。例えば私、GISについて少しやっていて、先ほどご質問があったような文科省で行っているリアスとかデータ等の解析にも参加していますが、そこの中で議論されているような情報の共有の仕組みなんかも環境省がもっとリードして環境情報の中でこの情報戦略というものがあるのだから、外形的に行っていけばいいのかなと思っています。
 例えばこの参考資料1に平成22年、23、24、25と書いてあるんですが、これは何となく箱があるから何か埋めないといけないというのでPTSとかやったような、そんなイメージにしか見えなくて、本当に順序立ててどういう財政的な措置をしてやっているのかということについての中身がこれ以降、省内でどのように詰められたのかというところが少し気になりました。例えば欧米の例で言うと、ご存じのように、EUなんかはGMESとかインスパイアとかいろんな情報体系の整備を行っていて、我が国でそういうものに対応するような情報提供ができるのかというと、全くできない状況が今生じていると思うんですね。そこで、そういったことを僕はこの環境情報戦略の中でやられるものだと期待をしていますので、それはさっき浅野委員長おっしゃったように、2年目から見直しをするとか、そんなペースではとんでもないような気がしています。
 それで、本当にいろんな情報が各省庁でつくられているにもかかわらず、相互に運用できないようなそういう現実をこの環境情報戦略で議論をして、具体的に主要を決めて、そして例えば各省庁が環境情報をつくられたら、そのメタデータに従って、必ず登録をしていただかないと進まないというような位置づけで、その場合にこれ平成22年から25年のこんなペースでやられるつもりですかというようなことを私は聞きたいですね。

○浅野委員長 ありがとうございました。これはこのペースでやるつもりなんだろうと思いますが、これではいけないというご指摘ということにしましょう。
 多田委員、どうぞ。

○多田委員 私は商売柄、海外に対する情報発信、5(2)[3]ですか、ここが気になってちょっと目を通していたんですけれども、海外に対する情報発信が遅れているというご認識はお持ちで、ちょっと気になったのは従来からずっと公害関係の情報、公害を超克したという経験は日本に数少ない経験なので、そういうものを出していくのはよろしいかと思うんですけれども、ちょっと平成21年を見ると、その環境ともう一つOECDが94年度に02年に対して行った結果レビューの整理というのはちょっと正直言って随分古い情報がここに入っちゃっているなという感じがするんですね。やっぱり今、環境立国を目指す日本としてはどういう環境戦略だとか環境政策で臨んでいこうとしているのかとか、そういうポジティブな情報がもうちょっと前面に、特に海外のポータルサイトに関しては出てもいいのかなと。いつまでも公害じゃないんじゃないかなという気がするんですね。こっちの参考資料1の工程表を見ますと、徐々にそういったところも載せていこうというふうにされている様子は見られるんですけれども、ちょっと正直言ってペースが遅いというか、このままのペースだと心配だなというのをちょっと感じざるを得ませんでした。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。全体にペースが遅いというのは一致した意見のようですね。
 筑紫委員、どうぞ。

○筑紫委員 私はこういう形でいろいろなところで有効なといいますか、いろいろな環境情報というものをおまとめになる、そして発信できるということを環境省が中心になってやられるというのは大変すばらしいことだと思います。そのときに各省庁の情報とかそういったことも全部一元化できるわけですから、そういう意味では環境省さんが、日本における環境情報のエキスパートであるというお立場になるということが期待できると思っております。
 それで、ここでやっぱり私どもも非常に自分たちの経験から見ても、企業さんから情報を集めるときに、やっぱり誰がその情報を使っているのかとかいうことを非常に企業が気にします。そして、いろんなところで使われているよということがわかると積極的に出してくる。それから、同業他社がどれぐらい出しているとか、あるいはどこかのいい取組があるとか、そういったフィードバックを適宜していくことで出てくる情報がどんどんよくなっていくという経験があります。多分これは各省庁から集められるときも同じだと思いますので、どんな人たちが使っているかと、アクセスが例えばどれぐらいあるとか、使っている人の属性というようなことを適宜フィードバックしていくということが大事じゃないかと思います。そのことによってより情報が集まってくるということ、そして、情報が集まってくれば、またアクセスする人も増えていく、各省庁がもっと出してくるというようなことで、そういったものを目指していかれたらいいんじゃないかと思います。それから、やっぱりいつもここでベストというんでなくて、いろんなこと、新しいことというのは、やっぱりやりながら出てくる問題を解決していくということで、こうなったらああなって、こうなってこうなったらこうなるにはどうしたらいいみたいなことを、決めてからやっていくと何もできないので、その辺のところは、あまり細かく詰めていかなくてもいいんじゃないかと思います。

○浅野委員長 最後のほうは非常に役所が喜ぶと思いますけれども、ありがとうございます。有益な指摘をいただきました。
 関川委員、さらに何かございますか。

○関川委員 今回、進捗を見ているのは当面優先して取り組む施策を中心にというか、その部分について限っているんですけれども、進捗全体といいますか、それ以外の部分についても何か一言、二言触れてもよいのではないかと思います。これが終わってから次のというふうにやっていくと、全体がどんどん遅れてしまうので、今できることは何かといった点から見直しがあってもよいのではないでしょうか。今回のこの5番に入っているもの以外にも何かあるのがあればつけ加えていくような、そういった部分があってもいいのではないかと思います。

○浅野委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。
 森口委員、どうぞ。

○森口委員 今のラウンドで各委員からご発言のあったことに関連づけてちょっと二、三申し上げたいと思うんですが、福井委員からおっしゃった隔年のフォローアップではちょっとどうなのかというご議論は私も同感で、ただ、戦略の本体に一番最後のところで何か調査は概ね隔年で実施すると書いてある。でも、これがフォローアップそのものが2年に1回やるという意味なのかどうかというのはちょっと読み方がいろいろあり得るかなと。各省に対する調査は2年に1回やられるんだけれども、調査をやってみて、こうやってフォローアップした結果、では次の2年先の調査は何をやるのかというようなことの検討も含めて、その間の年にもしっかりこういった場で議論しておく必要があるのかなと思います。
 なぜそういうことを申し上げるかというと、やっぱり2年に1回というのは結構日本の役所にとっては難しいタイミングなんだろうなと。人事異動のタイミングを考えるとですね。なぜこういうことを申し上げるかというと、さっきもたまたま出たOECDの仕事、環境情報の仕事を私ずっと関わっておるんですが、OECDも以前はデータ集をつくるのに毎年質問票をおくっていたんですが、省力化のために2年に1回にしたんですね。実はこの前質問票が送られてきたんですけれども、2年前のことをわかっている人が誰もいないということに気づいて、これはやっぱり2年に1回やることと1年に1回やることは非常に大きく違う。やっぱり毎年やられることによって、行政官の方は2年の任期のときに最初はわからないけれども、そうか、次はうまくやろうと。こうしなきゃいけないんだなと。それを後任者に引き継がれるという仕組みが働くんですが、2年に1回ですと、それが働かない。だから、その2年に1回というのは1年に1回の半分じゃなくて、それよりかなりパフォーマンスが落ちてしまう可能性があるんじゃないかなと思いますね。ですから、ぜひこれ2年に1回とは書いてあるんですが、これで2年先ということになると多分また後任の方が一からやられるということになりかねないので、そういう意味ではここに書かれている調査の話はやっぱり2年に1回なのかもしれませんが、少し環境省内部でのフォローアップについてはもう少し継続性を持ってやっていただけないかなと。特に各部局にまたがるところについては今回の指摘を踏まえて、加速をしていただけないかなと思います。
 1点だけ多田委員からご指摘のあったOECDのカントリーレビューの話については、第3ラウンドが多分これ21年度ということで、21年度には終わっていなかったので書かれていないんだと思うんですが、最初の発表は秋だと思いますが、既に結果も出ていると思いますので、そういう意味で第3ラウンドで、この情報分野で何か指摘されたことがあったら、それも何かこういう指摘があるからということでうまく生かしていただいて、今後の改善に役立てていただければなと思います。
 長くなりましたけれども、以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。OECDのレビューについては状況がわかりました。
 それでは、このフォローアップに関して今日いろいろご意見をいただきましたので、今後の点検のやり方についてもかなり考え直さなきゃいけないということが相当明らかになってきたと思います。さらにフォローアップについての留意事項などお気づきの点がございましたら、今度の総合環境政策部会にそれを提出するには若干時間的に余裕がないので、そのまま使うことは無理かもしれませんが、書面をいただければ幸いでございます。
 2年に1回というふうにここに書いていますけれども、しかし、来年は計画の見直しのためのもう一回チェックをしなきゃいけない年であるという特別な事情があるので、もう一回平成22年度にやりますということを言っても、各省は正面切って文句は言えないはずですから、これは特例として臨時調査をやるということでもう一回やりましょう。それでないと計画がつくれないということで、今のご意見を生かして各省調査も2年に1回ではあるが、それは原則なんだから、平成22年にやるということを専門委員会としては決定いたしましたので、事務局はそれを実施いただきたいと思います。
 それから、総合環境政策部会に出すと、またいろいろ言われることはわかり切っています。部会対応は私がいたすことになろうかと思いますので、今日のご意見を踏まえて部会に出す意見書についてはご一任いただけますでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございます。
 それでは、もう一つ前からやったらどうかと言っていた仕事がございまして、それは環境政策情報に関するポータルサイトがどうなっているかということです。この点について説明をお願いいたします。

○澤課長補佐 それでは、私のほうから参考資料2のほうでご報告申し上げたいと思います。ポータルサイトの試験的な運用は、前回の専門委員会で2月頃に、私の前任の野村が報告していたかと思いますので、今の進捗だけ報告したいと思います。
 今ここにつけてございます資料は、各府省が持っている環境情報に関するサイトのリストです。すべてを網羅的に集めたわけではなくて、一度請負業務の中で業者さんのほうがウェブサイトで入手できる情報をまずスクリーニングした上で、カテゴリーに分け、その中で特に重要な事項が入っているものだとか、各府省が情報をまとめて載せているようなポータルサイトとか、そういったものを重点的に拾い集めたものです。例えば法令条約というカテゴリーの中で、すべての法律情報が載っているわけではないのですが、これはそのサイトがあるかないかでスクリーニングかけた結果こうなっているというものです。あと、我々だけの作業では抜けがある可能性があるので、環境省内の各局と、各府省に抜けがないかを照会かけており、現在、それを集計中です。それがまとまればポータルサイトという形でアップしていきたいと思っているところです。
 ちなみに今回のポータルサイトのリストアップしたリンクですが、これは国の機関が提供しているサイトになっておりまして、さきに未対応と申し上げた地方公共団体の環境情報などの抜けている分野ですね。それについては今後充実していきたいと思っていますので、あわせてご報告させていただきたいと思います。
 非常に簡単ですけれども、次のリストは各府省ごとになっていますので、ご覧いただけたらと思います。
 報告としては以上です。

○浅野委員長 それでは今、参考資料2に基づいてこういう調査をしていただいた、これだけまとまっただけでも、ないよりはましと言っては申し訳ないのですが、いや、結構いろいろあるんだなということはわかったわけですが、これに自治体のものが加わってくると、もっとすごいものができるかもしれないので、これがまたどこかに全部アップされていて、そこを見ればパッとすぐ情報サイトへ飛べるようになれば、これは研究するものにとったらすごい楽になるだろうなという気がしますけれども、とりあえずこんな作業が行われたということです。何かこの点についてご指摘がございますでしょうか。はい、どうぞ。

○福井委員 ポータルサイトというのをつけられるということで、これは先ほど委員長おっしゃったように、リストアップをされて、リンク集ができたわけですよね。でも、リンク集はポータルサイトじゃないんですよね。それで、基本的に私たちユーザーのサイドに立つと、ワンストップポータルに近い、何度もクリックして、戻って戻って、ないない。結局なかったというようなことがすごくこれまでも多い普通のサイトだと思うんですが、それをできるだけ軽減するためには自分が知りたい情報についてのそういう例えば用語集あるいはオントロジーのような体系化されたものがあって、さらにこのリンクごとにメタデータがあって、それで相互に運用されてワンストップポータルができてくると。こういう議論は10年ぐらい前からずっと政府系のこういうインターネットができてからとてもサイトについてはなかなか一元化されるような情報がないというので、メタデータが必要だとかオントロジーが必要だというような話になってきたと思うので、この後の私たちが知りたいのは、リンク集ができた後どういうふうにしてポータルサイトをつくられるのかというところの設計が議論していただければいいと思います。

○浅野委員長 ありがとうございました。お答えいただけますか。

○澤課長補佐 ご指摘のように、リンク集イコールポータルサイトではないと、そのとおりだと思っています。一応前回、去年の事業の中でポータルサイトの案のようなものはでき上がっていて、とりあえず差し当たって当面は今できているポータルサイトが運用するという形になります。ただ、私の見たところ、それはリンク集になっているので、今後、今年の業務の中で、さっきおっしゃられたようなメタデータであるとか、情報の体系化であるとか、そういった辺りは今年重点的に見直していきたいなと思いますので、そのときにこういった会議の形ではないかもしれませんが、専門家の先生のお話を伺うという機会は何らかの形で設けたいなと思っていますので、そのときはぜひご助言いただけたらと思っているところです。

○浅野委員長 どうぞ。

○満塩CIO補佐官 CIO補佐官をやっております満塩でございます。
 今のポータルサイトをうまくつくる話としてはおっしゃるとおりで、うまくその後をどうつなげていくかなんですけれども、技術的な課題は割とまだテクノロジーとして入れることは可能、できるでしょうと。ただ、重要なのは今のお話のあったとおり、オントロジーをどうやってつくるかというそのもの自体が多分分野によって違います。要は環境分野ではどういうふうなオントロジーにするんだとか、だからそういう意味ではそこのところの英知は、逆に言うと私は環境が専門ではないので、どっちかというとITテクノロジーですので、そういうところは逆に皆さんなり研究者の方々のお知恵を拝借しなきゃいけないのかなというふうに思っております。
 あと、そういう意味では今政府全体の話をちょっとだけさせていただくと、情報共有、福井先生がお話しになった情報共有をどうするかというのは、多分政府全体の電子政府という課題でも課題になっているところでして、ということは逆に言うと、課題となっているということはなかなか解決できていないというのも事実でございます。それで、海外等でオープンガバメントという言葉で情報共有をどうするかということも進められていますので、その辺はほかの分野の進み方も見ながら、私もちょっとアドバイスしたいなというふうに思っています。
 あともう一点だけちょっと全体でご認識いただきたいこととして、この春から環境ではなくてITに関してなんですが、新たな情報通信技術戦略ということで、政権交代があったこともあって、若干その方向性とか進捗状況が変わっておりますので、その辺りはご認識いただいて今後ご議論いただければというふうに思っております。
 以上でございます。

○浅野委員長 ありがとうございました。その辺もちょっと勉強してみないといけない課題なのかもしれません。
 ほかに何か。どうぞ、森口委員。

○森口委員 ポータルサイトに関して2点申し上げたいことがございます。
 1点は今日の会議の一番最初にメタデータのところで例に引いていただいた国立環境研究所の環境展望台、新しいコンテンツなんですが、これも実はポータルサイト、ワンストップポータルサイトを多少ねらっているのではないかな。ちょっと今日は環境情報センター長が出席していないんですが、行政として、環境省として環境行政という意味で霞ヶ関としてのポータルサイトをつくられると。一方で、我々国環研としては研究だとかいろんな機関なので、当然役割が違う部分はあると思うんですが、恐らく共有できるものは随分あると思いますので、その辺りでうまい役割分担をして、お互い知らないまま変なものにならないようにしないと、我々は展望台を名乗っているんですが、周りに何かいろいろ視界を妨げるものがたくさんあると全然展望台になりませんので、所内で皮肉を言ったりするとしかられるんですけれども、やっぱりそういうふうにしなきゃいけないんだろうなと思っております。
 それからもう一つは、ちょっと私も記憶が定かではないんですが、ポータルサイトということは若干性格づけは違うと思うんですけれども、この戦略の策定の過程で個別に国会図書館のほうからヒアリングをさせていただいたことがあったかと思いますね。国会図書館のほうでもある種情報の質を見た上で体系的に情報を集めるようなことのご努力をされていたと思いますので、これは先ほどお答えになった政府全体の電子化をどこがどういう役割分担でやるのかということとも関わってくるのかもしれませんけれども、恐らくニーズはみんな同じで、同じ方向を向いているんだけれども、何かやっぱりひとつ統一感がないところがどうしても出てしまうのかなという気がするものですから、この分野でのいろんな政府関係機関の動きについての整合性みたいなものについては何か今日お聞かせいただけることがあれば教えていただけますでしょうか。

○浅野委員長 というご質問がございましたが、お答えがありますか。
 どうもとりあえずは何も答えがなさそうな感じだということですか。いずれにせよ、新たな情報技術戦略がつくられ、電子政府を目指すということは常に言われ続けているわけですから、その動きの中にしっかりと情報をこちらも発信しなきゃいけないという面があるんだろうと思います。特に環境に関しては環境基本計画に基づいて発言をするというポジションにあるわけですから、その中にこの報告を入れていたら、総政部会で怒られて、はいはいと言って頭を下げるのは非常にまずいですから、ちょっと何か気のきいたことを言わなきゃいけないのだろうと思います。
 いずれにせよ、今のお話、政府全体が環境情報というそのアプローチをするときに少なくとも最小限何か共通のものがきちんとあるということが望ましい。最低限それは必要だというのが情報戦略をつくる出発点だったような気がするんですね。その上にさらに民間の持っている情報、NPOの持っている情報、それをどうするかという話まではちょっととりあえずは無理だからといって逃げているんだけれども、ゆくゆくはそこまで入り込まなきゃいけないということであるわけでしょうが、さて、それでは今日いただきましたご意見をもとにできれば2年後にまた専門委員会をやるというのはさびしい限りなんですが、次の専門委員会はいつごろやれる余裕があるか。特に来月計画の中では環境事業というのは決して欠かすことのできない重要なテーマですから、そこに対して積極的にこちらも情報発信をしなきゃいけないというふうに見ているんです。ちょっとどこかの段階で、比較的早い段階で1回やったほうがいいような気がするんですが、来年の点検作業というよりも来年は見直し作業ですから、それは多分年度初めからもう始まると思いますので、今年度中にやる余裕があるかどうか。あるいは来年度の頭ぐらいになるのか、その辺、この専門委員会のスケジュールについてのおおよその見通しはどうなっていますか。

○川上企画調査室長 とりあえず、まず次回の8月4日の総政部会にこの報告書を出して、その後どうするかというところにつきましては、まさに今日ご議論いただきたいんですが、フォローアップの仕方などについてご議論を賜るのかなというようなイメージでおったんですけれども、具体的にいつというのがなかなかイメージをしてございませんでしたので、あるいはこちらの委員会のほうでそういうものをご提示いただければと思っております。

○浅野委員長 では、来年の点検の四次計画の見直しのために、もう一回来年調査をかけなきゃいけないだろうというのは大体一致した意見ですので、そのときに何をどういう形でお聞きすればいいのかということを年度内に一遍ちゃんと議論をする機会をつくりたいと思いますので、秋の段階は忙しくてどうにもならないというから、1月以降でしょうね。一段落ついて、その段階で来年の仕込みのために委員会を開くということで準備をいただけますか。
 実はこの夏ほとんど仕事がとまってしまったものですから、秋に猛烈に仕事が増える予定なので、秋にはちょっとなかなかこの専門委員会を準備しろといっても事務局が困ると思いますので、1月以降に、年度内に専門委員会を開いて、来年フォローアップや、あるいは4次計画の中で環境情報の戦略をどう生かすかと。そのためにどういうフォローアップをし、どういう情報を入れる必要があるかというようなことを中心に一度自由にご意見を承る機会をつくりたいと希望しておりますので、よろしくお願いいたします。日程については、改めてまたご相談をいたしますので。ということでよろしいでしょうか。
 では、事務局、どうぞ。何かありましたら。

○川上企画調査室長 本日は大変全体にわたる大所高所からのご意見でありますとか、非常に専門的なご意見をいろいろ頂戴いたしまして、ありがとうございました。環境情報の提供というのは第一歩というんでしょうか、これをいかにそれぞれの主体に適切に伝えて、アクションに結びつけて成果を出すんだというところにつながっていくかと思いますので、これからますます、まずはこの戦略のフォローアップについてのご意見などでご指導賜るようになるのかなと思っております。具体的にはこれこれ、こうしたということだけでなくて、先ほど頂戴しましたけれども、成果を見せていくでありますとか、こういうふうに活用されていくでありますとか、そういった形で進捗状況をお示しするというようなことが重要であるなということを深く認識いたしました。
 あと、幾つか細かなというんでしょうか、専門的なご指摘などもいただきましたが、できる範囲で対応させていただきながら、場合によったら今日お示しした進捗状況に少し情報付加などをしながら最終的な形にまとめさせていただければと思っております。今後とも引き続きご指導いただきますようによろしくお願いいたします。

○浅野委員長 ほかに何かご発言ございますでしょうか。
 よろしければ、本日はこれで専門委員会を閉じさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

午後3時19分 閉会