中央環境審議会総合政策部会環境情報専門委員会(第2回)議事録

日時

平成19年11月2日(金)

議事内容

午後1時05分 開会

○細野企画調査室長 環境省の企画調査室の細野でございます。
 ただいまから、第2回中央環境審議会総合政策部会の環境情報専門委員会を開催させていただきます。
 まだお見えになられていない先生もおられますけれども、いずれお見えになると思いますので、始めさせていただきたいと思います。
 なお、高岡先生、福井先生、恵先生につきましては、本日はご都合によりご欠席でございます。
 初めに、お手元の配付資料の確認をさせていただきたいと思います。議事次第の配付資料一覧をごらんいただきながら、一括して綴じてございますが、対照してごらんいただければと思います。
 まず、資料1がこの委員会の名簿でございます。
 それから、資料2といたしまして、第2回のこの会合の論点ペーパーでございます。
 資料3、「環境情報の利用に関する意識調査」の概要でございます。これが何枚かございます。
 そのあと、資料4が、下のページで16ページ、通しのページをつけさせていただいておりますが、環境情報の流通促進において活用可能と考えている主な情報技術というものでございます。
 今回の資料といたしましては、これが本資料でございます。
 それから、22ページは、参考資料1といたしまして、「持続可能な社会づくりに必要な情報」に関する論点整理メモ、これが何ページかございます。
 それから、下のページでいうと25ページ、環境総合データベース実態調査概要というのが参考資料2でございます。  参考資料2-2は、別紙といたしまして、横長の表を配らせていただいております。作成手法・分野から見たデータベースの整理という形でまとめさせていただいているものでございます。
 そのほかに、参考資料3ということで、第1回環境情報専門委員会議事要旨。これは通し綴りの中の36、37ページにつけさせていただいております。
 参考4、5につきましては、前回お配りした資料を適宜、お配りさせていただきたいと思っており、お手元にはございませんが、一応準備をさせていただいております。
 まず、議題に入る前に、本日初めて出席された先生といたしまして、京都大学大学院経済学部研究科教授の植田和弘委員、それから、横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授の亀屋隆志委員、それから、横浜市環境創造局総合企画部温暖化対策課長の関川朋樹委員がお見えでございますので、簡単に自己紹介をお願いしたいと思います。
 それでは、恐縮でございますが、植田委員から順次お願いいたします。

○植田委員 京都大学の植田です。どうぞよろしくお願いいたします。

○亀屋委員 横浜国立大学の亀屋でございます。よろしくお願いいたします。

○関川委員 横浜市役所の関川でございます。よろしくお願いいたします。

○細野企画調査室長 自己紹介が終わりましたので、今後の進行につきましては、浅野委員長にお願いしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○浅野委員長 本日は15時までということでございますので、よろしくお願いいたします。
 本日は論点が2つございまして、「環境情報の収集・整理・保存・利用及び提供のあり方」、さらに「政府・地方公共団体・研究機関また民間団体等との役割分担や相互連携のあり方」について、この2つについてご議論をいただきたいということでございます。この2つはいずれにせよ密接に関連しておりますので、資料の説明は一括してお願いするということにしたいと思います。説明を一渡り承った後に、質疑応答、意見交換ということで進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  では、事務局、お願いいたします。

○瀧口環境情報室長 今回の議題でございますけれども、「環境情報の収集・整理・保存・利用及び提供のあり方」という、いわば情報を集めてくるところから、最終的に利用する、活用するところまで縦の流れをどうあるべきかという視点と、もう1つは、2ページ、3ページの論点ペーパーでいきますと、3ページ目になりますが、環境情報に関連のある政府・地方公共団体・研究機関また民間団体等との役割分担や相互連携のあり方」という、横の連携のあり方はどうあるべきかという2つについて、ご議論いただければと思っております。
 この分類は環境基本計画でずっとこういう形で整理されてきているんですけれども、前回第1回のご議論を承りまして、その主な意見などは一番最後の36ページ、37ページに参考資料としてつけさせていただいております。環境基本計画ができたころに比べて技術的なものとか情報の整備が進んだということもあって、縦と横を分割してバラバラにして検討するのではなく、一体となって物事が解決してくるんだろうという印象を幾つか持ちました。
 例えば、36ページの(戦略の方向性に関するもの)ということでまとめている中で、例えば横断的な視点が重要ですというだけではなくて、将来予測とか空間テクノロジーを超えてくるとか、そういった時空とか空間を超えた形での情報の連携といいますか、かかわりづけを示した上で行動を促していくようなやり方、ポータルのつくり方といったものが必要でないかと。ある意味、最新の技術を踏まえた形でのご提案をいただいております。ということがあって、今回、縦と横の議論をバラバラではなくて、ご説明は縦と横とそれぞれご説明させていただきますけれども、一体となって議論をしていただければと思っております。  2ページにお戻りいただきまして、論点ペーパー、関心事項を示させていただいておりますけれども、それを簡単に説明させていただきたいと思います。最初の情報の収集整理・保存・利用・提供のあり方のところでございますけれども、我々として考えているのは、出発点は、どのような情報が誰に必要とされているかということを踏まえることが必要ではないかというところから始めるべきではないかと思っております。
 今回、資料3としてつけさせていただきました4ページ以降に、ウェブベースの調査でありますけれども、いろいろな主体の方がどういう情報を必要としているかということ、それから、今の情報提供の状況について満足しているのか、どういうところに不満があるかということを調べております。まだ精査しておりませんけれども、概要をおつけしております。
 そこの中でニーズにつきましては、11ページに、環境情報に対するニーズ、なかなか入手できなかったんだけれども、これがほしいというようなニーズがリストアップされております。表5でございますけれども、主体によって微妙にほしい情報が違ってくるわけですが、地方公共団体の環境政策に関する情報というのがなかなか手に入りにくいとか、データについても経年的な変化といったものをほしいという意見が結構あったり。これは特に研究者の方が中心ですけれども、こういうニーズが大きいとか。下の方にいきまして、用語解説や環境教育等の普及啓発について、もう少し整理して情報提供していただきたいと。こういうような幾つかのニーズが浮かび上がってくるかと思います。こういったものを踏まえながら、どういう形で情報を集めて提供していくのがいいのかということが考えられるのかなということでございます。
 最初にどういうふうに情報を集めてくるのかということを考えるべきかなと思っております。①の必要な情報の集め方ということで、どのような情報を、誰が主体的に(費用をかけて)集めるべきかということを整理しております。ここでア、イ、ウと分けております。政府が主体的に集めるべきもの。イとしては、民間が自らの能力をかけて収集するもの。営利ベースのものであればNPO向けの情報とかNPOが集めている情報とかを集めて。
 あと、これは最近の情報技術を使っていますけれども、情報が自発的に集まってくるようなプラットフォーム、ウェブサイトで舵取りをしてもらうとか、書き込みすら要らず、RSSのようにどこかで更新された人が自力でそのサイトで更新されるような技術を使って自ら情報が集まるような仕組みを用意するとか、ある意味集めるコストはかけずにこういう場合をつくっていくというやり方があるだろうと。ただ、すべての情報が、ここにとか、この一つでなくて、情報ごとによって変わってくるのだろうと思っております。
 参考資料として、綴じきれずに別紙で、参考資料2-2という形で横長の紙をお配りしておりますが、作成手法・分野から見たデータベースの整理ということで、基本的には環境総合データベースに載っているような情報源のデータベースとか報告書のたぐいですけれども、そういったものが分野ごと、誰がどういう形で集めているのかということを、主だったものを幾つか整理したものがこれでございます。
 上の方からいきますと、国が自らお金をかけてモニタリングとか調査を行なっているものが幾つかございます。地球環境関係とか、あと、自然関係は基本的には役所がお金をかけてやっているもの。あと、花粉とか海洋のモニタリングがあります。それから、国が各主体の持つデータを集めて加工しているもの。例えば、大気汚染とか公共用水域の測定といったもの。基本的に自治体がとってきたり、一部は敷設のもののモニタリングポイントがあったりしますけれども、そういったデータを集めてきて、全体の方向と言いますか、分析を加えているようなものがございます。それから、もう少し国の関与が低くなるものとしては、地方自治体が集めたものを取り纏めているだけのものというのがある。特に廃棄物関係は、いい悪いはともかくとして、自治体で集められたものを集計して出しているというのが基本的なデータの出し方かと思いますが、こういうようなやり方もある。  それから、情報のプラットフォーム的なものということで、環境省がやっているものとしては、生物多様性の情報クリアリングメカニズムとか、これは国立環境研究所でありますけれども、環境研究技術ポータルサイトといったようなものがございます。また、民間サイドとしては、環境ビジネスとかJFSデータベースといった、民間で集められているものがあると。こういう形でいろいろな形がありますが、こういったデータは国だとか、こういったデータは自治体との連携とか、こういうデータは民間にというようなことがおのずから出てくるのかなと思っております。
 次の論点といたしましては、集めた情報をどうわかりやすく整理提供するかということでございます。これはこういった議論をすると必ず言われるんですけれども、どういう形で提供するとわかりやすくなるのかというところを整理する必要もがあるのかと思っております。
 1つは、体系的に整理したり、個々の情報の関連性を明らかにした形で、単品ではなくて、つながった形での情報提供をしていくということがあると思います。環境基本計画などの体系に基づいた整理というのが一つあるのかと思います。また、関連づけということでは、比較可能とか重ね合わせが可能な集め方、提供の仕方。それから、因果関係とか相関関係といった情報の相互の関連性が見えるような形で整理する。それを未来に向けて広げていくと、将来の状況等の予測と結びつけた情報提供ということも考えるべきではないかということがあるかと思っております。
 体系と関連づけてというのは、どちらかというと客観的なと言いますか、出す側の意図で結びつけたという形になりますけれども、情報のニーズ側に合わせた情報提供の手法というもの必要ではないかということ。例えば、政策形成というものでの情報が必要なわけですけれども、その側面で言えば、我々の経験から言いますと、突き詰めていくと問題となっているものはリスクがどれだけあって、その対策をとってどれだけ効果があったか、これをつなげてみて比較して、政策を選んでいくというのが、我々の方法になりますが、それがわかるような情報が必要であると。
 それから、消費者行動。前回、高岡委員からご指摘のあったところですが、ただホームページに出していくというのではなくて、情報を必要とするタイミングで、ちゃんと情報を受け取れるような形、スーパーの商品を手にとった瞬間にわかるようなというのが前回のご指摘でございましたけれども、そういったいろいろな局面で提供するような形も考えなくてはいけないということもあるかと思います。
 裏のページにいきまして、3点目といたしまして、これまで集めて提供するということは従来されていたわけですが、保存という視点も入れていかなくてはいけないだろうと思います。過去50年近く環境についてはいろいろな形で取り組まれてきている。研究、調査から始まり、いろいろな取組が行なわれ、また企業、民間団体での活動と、いろいろなものにデータが蓄積されておりますが、それをどう将来世代に引き継いでいくかということも考えなくてはいけない時期ではないかと思っております。  どうしてそんなものが要るだろうかという必要性から考えてみると、過去の経験と、環境モデルについては深刻な環境破壊とか、健康被害とかといった経験をしております。そうした経験を原点にしつつ措置はしておくと。まずそういったものから将来の予測といったものが出てくる。将来的なものに向けての必要性ということがあるかと思います。そういった点から保存というのが要るのではないかと思っております。
 どのような形で保存・提供するかということでございますけれども、一般的には図書館とかライブラリーという、文字、紙ベースのものを持っているというのがこれまでは主流だったかと思います。一方で、デジタルアーカイブという形でデジタル情報化して活用していく、より検索しやすくするといったことも、国立国会図書館でも始まっております。そういう意味では、デジタル的な対応、技術的な対応になりますけれども、これも必要になってくるところがあるのではないかと思っております。  今までは縦ではなくて横につなげていくということでございますけれども、これまでの議論で横につながった、かなりクロスしているところがあるかと思います。前回も森口委員からご指摘がありましたように、環境に関する情報は、政策課題ごと、水・大気等の環境メディアごとにバラバラに集められていた。もっと言えば、情報を必要とする主体ごとに収集されているというところがございました。このバラバラになっているものをいかにつないでいくかということを具体的に考えていくことが必要ではないかと思っております。
 先ほど説明させていただきました参考資料2-2に、いろいろな分野のデータベースの整理というのがあったんですけれども、これも縦割りの切り方で切るときれいに整理できるという意味では、バラバラな集め方がされているということがあるのだろうと思います。一方で、例えばプラットフォームで横をつなげていくということ、いろいろな情報を集めてからサイトをつくるという話をさせていただいたんですが、環境省ではどうかと言いますと、生物多様性と環境研究の関係で、別々のポータルと言いますか、クリアリングの理解度もできている。そこですらもう分かれてきたところがあって、意識を変えなければいけないところではないかと思っております。
 具体的にどういうものをつくっていけば、こういうバラバラのものをつなげていけるだろうかというものを幾つか、これは思いつきでございますけれども、書いております。仕組み、体制といたしまして、前回ご指摘がありましたが、情報の収集とか、提供まで視野に入れた形ですけれども、何らかの形で計画をつくって意図して集めていくことによって、足りるもの、足りないもの、連携の要るものといったものを明らかにしていく、横のつながりをつくっていくということがあるのではないかと。  それから、いろいろな情報、いろいろな形の関係する主体があるかと思います。前回、商品の関係で製造から卸、小売りまでという関係ホルダーがいろいろあって、その間の情報供与できないというご指摘がございましたが、そういったいろいろな形での関係主体の間での連絡とか協議、メカニズムがあってしかるべきだろうということでございます。  それから、比較可能性という話で言いますと、データを集める段階で共通フォーマットをおかないことには、比較可能なものができないということでございまして、それをできるだけつくっていくような試み。あとは、一度に全部はできないので、どこかのモデル的なものでやるということは考えられないだろうか。このように方向性として幾つかあるのかなと思っております。これのどれがいいかということはこれからいろいろご議論いただいて、ほかにもいいポイントがあるかもしれませんが、ご指摘を頂戴できればと思っております。
 また、各主体間の連携の形態といたしましても、いろいろな形で濃淡があるかなと思っております。情報交換に始まったものから、共通フォーマット的なものをつくるというもの、それを共有していく。それから、実際に収集の段階で共同して作業していくということもあってしかるべきかと思っております。前回も、まずは役所の中と言いますか、政府の中でやるべき話ではないだろうかというご指摘もあったかと思いますが、そういう意味での連携が可能ではないかと思っております。  その他に留意点が幾つかあろうかと思っております。利用者が自由に使えることのできる環境をどう確保していくのか。コストの問題、要するに安く手に入れられるとか。あとは著作権の問題。あとは、デジタル的なものであればネットワークとか回線といったインフラ、立派なインフラを持っている人もあれば、普通のインフラの人もある、その中でどう皆さんに必要な情報を提供できる環境を確保していく必要がある。利用者側の環境の確保という点が1つあろうかと思います。  あと、政府がどれだけ関与すべきかということもあると思います。おのずと情報が集まってくるためには、自立性が大切だというご指摘もございましたが、この場合、政府というのはどういう立場にかかわるべきなのかというのは考えなくてはいけないと思っております。
 簡単でございますが、資料の説明させていただきました。
 それから、参考資料について紹介だけさせていただければと思っております。16ページ以降、資料4ということで、環境情報の流通促進において活用が考えられる主な情報技術ということで幾つか上げさせていただいております。前回の議論の中でも幾つか用語が飛び交っていたわけでございますけれども、整理ということで入れさせていただきました。これだけではなくて、別のもあったんですが、それはつなげてあるかもしれませんが、私どもの整理としては、情報の検索を容易にというか、あるテーマ性を持って検索できる、それによって意味がある検索結果が得られるような情報技術が幾つかあるのではないか。あと、情報源が異なる情報を集めて提供するような技術、17ページ、18ページですけれども、SOAとかRSS、マッシュアップといったような技術が使われたり、普及しておりますが、増えてきているということがあります。
 それから、情報共有というか、比較可能という中で、基盤となるのは地理情報というのは環境では非常に大切なものとなります。そういう意味ではGISとかGPSという、日々進歩しているところでございますけれども、そういったものをどう活用していくと共有化できるのかということもあろうかと思います。
 あと、4番、5番ということでは、人やものを識別するタグみたいな話ということでRFID、それから、情報保存技術、デジタルアーカイブを簡単にご紹介させていただいております。皆様方には釈迦に説法かと思いますが、環境省側にとって頭の整理が必要のあったペーパーかもしれませんけれども、そういうことで整理をしてみました。
 あと、25ページになりますけれども、参考資料2ということで、環境総合データベース、基本的には環境省がお金を出してつくっている情報提供のサイトについての実態調査を今やっているところでございます。この専門委員会の関心事にあわせて、それぞれのサイトでは取り組んでいるのか、取り組んでいないのかということを聞いたものでございます。つまり、利用段階を想定して情報収集をやっているのか、インセンティブとか、どう優先づけしているだろうかとか、提供の話でいきますと、多様な利用形態にどう対応しているかといったような、自由回答形式で書いてもらっております。それを並べただけですので、見にくいところがございますが、横に見てみると、いろいろな形で努力はしているものの、なかなかうまくいっていないということか出てくるのかなと思っております。お時間があるときに見ていただければと思っております。
 最後に、35ページ、一言触れさせていただきますと、環境情報データベースはいろいろなデータベースがあるんですが、ほかのデータベースとどう関係性を持っているか、それを意識しているのか、関係性があるとしたら、連携する工夫を行なっているのかということを聞いてみました。すべての回答が集まっているわけではなくて、一部なんですけれども、何らかの形で関係があるデータベースがあると思っているところは4つほどございます。法令データベースとか放射線モニタリングデータベースとかいった関係でございますが、何か関係性があるんだったら、連携を図る工夫をしているのかというと、まだまだ行なわれていないというような実態があると。実際、ヒアリングといいますか、アンケート調査の中で出てきたということがございます。  駆け足ですが、説明は以上でございます。

○浅野委員長 どうもありがとうございました。
 事務局から本日の資料についてのご説明をいただきましたので、この後、ご質問なりご意見なりお出しいただきたいと思います。ご質問、ご意見という形で分けるのも面倒くさいことでありますので、いつのようにご自由にご発言をいただきたいと考えるわけでありますが、前回は森口委員からお願いいたしましたので、きょうは和気委員から順番にご発言をいただこうと思います。
 この間は一巡で終わってしまいましたが、二巡三巡、あるいは手を挙げていただいてということができるようにしたいと思います。とりあえず第1ラウンドのご発言を一渡りお願いいたします。
 和気委員、どうぞお願いします。

○和気委員 前回の論点がとてもよく整理されていて、もう一度噛みしめて前回の議論を思い起こしながら、今後の議論の展開を期待しているところです。私自身あまり専門的ではないので、1つだけ、皮切りにご質問させていただきたいと思います。  参考資料2-2のこれまでの分野から見たデータベースの整理の、整理中ということなので、まだこれからどんどん拡充されていくと思いますが、基本的に環境省内部で把握できる範囲に限られているようで、例えば資源循環とかレアメタル循環とか、他の省庁も含めてこの種のデータベースは相当そろえてきつつあると思いますので、他の省庁でどういうデータベースがあるか、全体像がもうちょっとわかるといいかなということで、よろしくお願いしたいと思います。
 とりあえず以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。  今の件について、瀧口室長、何かご発言いただけますか。

○瀧口環境情報室長 ご指摘のとおりでございまして、基本的には環境省のデータベース、あと、幾つか民間の方で情報をお持ちであるということで、それを中心としてここは整理させていただきましたが、特にアクティビティの関係のデータとか、廃棄物リサイクル関係のデータは各省でかなり計画されたところがございますので、それにつきましては、追加をして整理をしていただいております。

○浅野委員長 これはぜひやっておく必要がありそうですね。
 それから、「環境」というタイトルがついていなければいけないと思わないで、そういうタイトルがついていなくても、これは意味があると思うものを集めるということもやらなければいけないのですが。体系的に整理しろと言われても整理しづらいかもしれませんが、行き当たりばったりでもやってみて、ここへ示してみると、ここにいる委員の先生方から「これもある、あれもある」ということでコメントをいただいて、足していけるということもあると思いますので、とりあえずやってみたらどうでしょうか。
 どうもありがとうございました。
 それでは、植田委員、どうぞ。

○植田委員 植田です。私、1回目を欠席してしまいましたので、その議論をきちっと踏まえてないので、ひょっとしたら既に議論されたことかもしれませんし、ちょっと外れてしまうかもしれないんですが、私は個人的に環境情報ということについて強い関心を持っています。それは私の専門に近い観点から持っておりまして、環境情報は2つの大きな意味があると思っております。1つは、私は環境経済ということを研究しておりますけれども、環境情報というのはあらゆることを考えるときの基盤になっておりますので、基盤がどれだけ整備されているかというのは、意図的でなくても、誰が何を考えるとか、行動するとかいうときに、一種のシグナルを発してくれるというか、そういう面があるので、どういう基盤が整備されていないといけないのかということをきちっと考えるべきではないかと。
 例えば、全然離れる話でしょうけれども、車が走るときは道路がないといけないわけですが、環境のことを考えろといっても、道路に当たるものは何もなくて考えろと言われても考えられないという面があるかと思うんですね。ですから、何らかの形でどういう基盤として、環境情報基盤というのはどういうものなのかみたいなことをそれなりにきちっと考えなければいけないのではないか。今までそういうことを改まって考えたことはあまりなかったのではなかったのかなと思うので、ひとつそういうことがあってもいいかなというのが1点です。
 もう1点は、政策的な関心です。環境情報があることでより政策が、経済的に言えば効率的な政策になったり効果が上がったり、あるいは、みんなに公平な政策をすることが可能になったり、そういうことを根拠づけるというか、今のやり方が望ましいとか、あるいは別のやり方の方がいいということを考えるときに、環境情報がなければならないと思うわけですね。
 ですので、そういう基盤という意味と政策に活用するという意味、この2つの大きな意味で環境情報は大変大事と考えています。基盤の方はあれなんですけれども、政策的なことを考えますと、環境に影響を及ぼす、あるいは、環境を改善する活動をするという、一種の経営の単位と言いますか、単位と環境情報とのリンクがわかるということが重要になってくると思います。この点が1点です。
 もう1点は、これは環境政策の新しい方向性として世界的に言われていることだと思いますけれども、環境政策は統合的にやらないと成功しないということは社会的に明らかになっています。つまり、環境だけの情報では環境情報としての価値が政策的には落ちているというところがあると思うんですね。そういたしますと、広くは環境と経済との関係情報とか、環境とエネルギーとか、環境と交通とかの関連がどうあるかと。後ろの方で主体間の連携の形態みたいな書き方をしているんですけれども、そういうこととも関係するかなと思いましたが、そういう環境政策統合に資する環境情報とはどういうものかというようなこともぜひ考えてみるべきではないかなと思いました。
 以上2点だけ申し上げておきます。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 幾つか今まであまり考えていなかった視点も出てきたと思うのですね。特に、最後に言われた点については、環境側からそこまで広げるということを考えて議論をしてきておりますけれども、さっき言ったように「環境」というタイトルがついているかどうかは関係ないだろうということと、今の植田委員のご指摘が重なるという気がします。
 では、筑紫委員、どうぞ。

○筑紫委員 私も、大変よくまとめまっていると思いますが、先ほど和気先生がおっしゃったように、ほかの省庁にはどんなものがあるのかということを洗い出すことが非常に大事だと思います。最近もある情報がほしかったので経産省と環境省さんにお聞きしたんですけれども、結局わからなくて、JFSさんの英語の情報の中から見つけたということもありました。  もう1つは、その情報を誰が使うかというところに、ぜひ投資家が使う情報という視点を最初から入れていただきたいということと、それを最初から英語でつくるつもりと言いますか、すぐに英語にならなくてもいいので、英語でつくるつもりという視点を入れてプラットフォームをつくられたらいいのではないかと思います。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。  それでは、金藤委員、どうぞ。

○金藤委員 3点ほどあります。1点目は、本日頂いた資料10ページの「環境省が提供する環境情報について不満な点」という項目についてです。このアンケート調査自身が信頼性は判断できませんが、その回答結果に信頼性に対する不満ということが述べられています。これはちょっと驚きました。環境省が提供する環境情報に対するこういった利用者の印象を回避するためには、環境情報の信頼性に関する情報提供も必要であると考えます。具体的には、前回も述べたのですが、どのような収集計画及び具体的な手順で環境情報を得たかということが、環境情報の公開時に、正確に伝わっていない可能性があると思います。環境情報の信頼性を確保するために、環境情報には情報収集の計画と実際の測定がどのように行われたかの情報を同時に公開する必要があると思います。また、将来的にも様々な環境情報データがこれから収集され公開されますので、この様な付随する情報も併せての公開を考えていただければ、利用者の環境情報への信頼感が増すと考えます。
 2点目は、2枚目の論点ペーパーにまとめていただきました2番目のアの関連づけのところです。そこに、因果関係とか相関関係、将来予測といったことが書かれています。これらの解析を行うためには、その前提として環境科学上の学術的な知識というものがあってはじめて可能であると考えられます。ですから、環境情報を扱うための学術的な知識というものも環境情報に含めていただきたいと思います。
 3点目は非常に細かな点ですが、3ページ目の2番の①の中に、モデル的に特定分野・課題に対していろいろなことをやってみると書かれています。ある程度目的を絞ってやるということも必要であると考えますが、例えば、厚生労働科学研究費の中に「統計情報総合研究」といったものもありますので、そのようなことを参考にされて、環境情報に関するモデル事業を考えるのも一つのやり方かもしれません。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。  それでは、亀屋委員、どうぞ。

○亀屋委員 何点か。まず、我々は現在生きているわけですけれども、過去の背景とか過去に行なわれた議論、あるいは、過去に施された対策とか、そういったものがすべて現在に至っているわけです。そういった意味でそこをきちんと、次にまた別のことを議論するときも情報としてきちんと残しておくことに、過去の経緯を客観的な事実として残しておくことによって、それを正確に伝えることによって次の戦略につながるというふうにも考えていますので、情報の記録とか保存といった、非常に単純なデータであっても必要なのではないかと思っております。
 特に過去に注目されたものということになりますと、それをずっと監視と言いますか、ちょっと言葉は悪いですけれども、ウォッチを続けるといった意味もあるでしょうし、現在問題になっているようなことであれば、とりあえず調べて現状だけ明らかにするといったようなことを求められるかと思います。それから、将来を見据えて、今はすぐ問題とは思えないけれども、とりあえず今気になっているので、将来に向かって記録・保存を残しておくと。そういった意味合いで、情報のフェーズというか、必要となる時期ごとに整理していくことも必要ではないのかなと思っております。
 それから、これは数値データのような情報ではないですけれども、整理中の表もございましたが、この整理中の表のようなタイトルで市民あるいは事業者にセミナーを打ってもきっと人が集まらなくて、政策動向に関するようなセミナー、シンポを打つと人が集まっていただけるんですね。そういった政策動向に関するようなものも環境情報に類するのではないかと。前にも申し上げたことがあるんですが、審議会等の議事録で委員の先生方のご発言を追いかけると、現状どうなのかとか、将来的にどういうふうに動く可能性、幾つの方向性があるのかとかいったようなことが、その分野に関しては比較的見やすくまとめられているのではないかと思いますので、その辺の活用も必要なのではないかなと思っております。  それから、これも前の会合のときに申し上げたんですが、「わかりやすく」という言葉が途中で出てくるんですけれども、ここも目的が明確になっている情報なのか、あるいは、ぱっと見て内容の解釈がすっと頭の中に入ってくるといったようなことと、大きく2つあろうかと思いますので、その辺も単に「わかりやすく」と言っていると何をすればいいのかわからないので。私はたまたま2つだけしか思いつかないんですが、そういった切り口でわかりやすさの整理もしていただけるといいのではないかなと思っております。
 それから、同じようなことなんですけれども、情報の価値を高めるというのが今日の資料の中にあるんですね。これも一つひとの情報に何か大きな目的を持たせるような形での価値を高めるというようなこともあるのかなと。あるいは、この文章を見ますと、情報をつなぐことで価値が高まるというふうに理解するのかなと思うんですけれども、これも幾つか価値を高める方法はあるのではないかなと思います。
 最後に、他省庁のことを皆さんご指摘いただきましたけれども、私の専門は化学物質でありますので、化学物質に関してはここに書いてある化学物質と環境とかPRTRデータだけではなくて、例えばリスク評価の初期評価のようなものもございます。これは環境省、国環研等でもやられていますけれども、経産省のチームでもやられております。それから、ダイオキシンのインベントリーみたいなものもございます。何しろ化学物質についてはハザード情報を中心に、NITEさんのホームページでかなり出ているわけですけれども、残念ながら環境省さんのホームページではあまりそういったものが出ていないということであります。その辺は連携といったことが必要なのではないかなと感じております。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 審議会委員の発言というのは玉石混淆みたいなところがあって、思いつきのことしか言わない人もいるから、必ずしも信憑性が高いとは思えないなという実感はありますが。
 関川委員、どうぞ。

○関川委員 では、何点か。私も前回お休みさせていただいたんですが、議論をしていく上で環境情報の守備範囲を、ある程度決めながらというと言い方が変になりますけれども、全体の話を考えていく上ではこのような分けで大体こんなものかなという理解をするところですが、いざ具体的にどうだというような仕組みとかいろいろなことを考える際には、どういう類型がいいかというのはまた議論はありますけれども、類型を分けないと、いろいろなタイプのものがいろいろな形で入ってきていろいろな使い方をされる。そういったどういう類型化をするかというところを整理してどうかなと思いました。
 2点目は、情報ニーズ、局面にあわせた情報提供手法とうたっていまして、これはそういう意味が書かれていると思うんですけれども、この中では4点ほど必要かなと。対象は何かみたいなところ、タイミング、質、量。見たところ局面にあわせたというところですべて表現をしているのかなと思うんですけれども、質と量のところをどうするかということがポイントになるのかなと思います。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 それでは、多田委員、どうぞ。

○多田委員 では、2点ほど手短にコメントさせていただきます。まず、資料2の出発点として、どのような情報が誰に必要とされているか。これは受益者の便益的な視点で始まっていて、ステークホルダー満足という意味では重要な視点かと思うんですけれども、これはとちらかというと必要条件的な視点だと思うんですね。もう1つ、植田先生も先ほどおっしゃっていましたけれども、政策的なところという意味では、環境省として、もっと言えば日本としてどういう情報をきちんと提供していかなければいけないという、アカウンタビリティとか透明性の観点で何を出すべきなのかと、それが十分条件的な条件になるのかなと思うので、その両方が必要なのではないかという気がします。それを1つ申し上げておきたいと思います。
 それから、情報が単に情報にとどまらずに、生きたナレッジになって、社会が動いたり、政策が生きたものになると思うんですが、そのために何が大事かといったときに、どういうフレームワークにするかということは、フレームワークデザインだと思うんですね。その辺はこのペーパーの中にももちろん書いてあって、1つは体系性、体系立てること、それから、他省庁との連関性みたいなところが指摘されています。僕らのNGOで持続可能な日本のビジョンつくりとか指標づくりをやって、実際に僕らがデータ集めにかかったときに苦労したのは、この中にも課題・認識として書いてあるんですけれども、いろいろなところにデータが散逸していて、探す側からするとどの省庁とかどのプレイヤーというのはあまり関係ないんですね。
 そういう意味では、和気先生が指摘された参考資料2-2が非常に大事なメインメニューみたいな形になると思うんですけれども、これは整理中ということなのでこれからいろいろやられると思うんですが、ぱっと見、環境省の省庁別に分類されているような、申しわけないんですけれども、組織オリエンテッドな分類に見えちゃんですね。例えば、横を見たときにも、環境の課題とステークホルダーというんですか、民間企業活動とかプレイヤーと混ざっていますし、この辺のメインメニューをどれだけ見やすくするかで、ここから階層が下りていったときにどれだけデータをとれるかということは決まってくると思うんですね。  ひとつあれなのは、これもまだ作業中だと思うんですけれども、「環境立国」とか「低炭素化社会2050」とか、ようやく持続可能な日本の社会像というか、ビジョンみたいなものが出てきていますよね。そういう社会ビジョンとかあるべき姿というところとつながるような形でこういうものが整理されると、見る側からすると、非常に見やすいし、探しやすいデザインになるのではないかなという気がいたしますので、その2点を最初に指摘いたします。
以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 最後に言われていた点はすごく悩ましいところですね。どっちにウェートを置くのかというのは、正直言って、見渡していてもよくわからない面があるんですね。環境基本計画の方が上ではないかなという気がどうしてもあるので、理工戦略は当面一、二年の間という言い方をしているがゆえに、そこが悩ましいところです。
 おっしゃるように、全体として持続可能な社会の道筋を示しつつことは事実で、さらにこれにまたもう一つ輪をかけて超長期ビジョンが追いかけてきますし、2050年の温暖化の話を一方でやっているから。西尾さんがいないから、こんなところで言ってはいかんのかもしれないんだけれども、もうちょっと役所の中の頭を整理してくれよという感じがなきにしもあらずです。中にいる人間でも頭が整理できない状況になっているので。確かにこれのデータベースの整理、大事な表ができているにもかかわらず、2つのものが一緒くたになっているというのは痛い指摘ですね。どう整理したらいいかもうちょっと考えてみましょう。  では、恒川委員、どうぞ。

○恒川委員 この事務局の方でも環境情報の収集に関して、いろいろ調査強調しておきたいのは、政府の仕事として大切なのは、抜けているものの中で必要なものを政府としてちゃんと収集をする必要があるということです。当たり前のことですけれども、それをもう一度指摘しておきたいと思います。
 特に継続的あるいは定期的なデータが必要だと思うんですね。初めに頭に浮かぶのは例のハワイのマウナロアのCO2のデータですけれども、1957年、国際地球観測年が始まった年から50年にわたるデータがとられています。ああいうロングタームの継続的でかつ定期的なデータというのは非常に価値があるわけですね。そういうデータは、とってくる主体が安定的でなければいけません。そういう意味でいうと、NPOなどにやってもらうというのは、やや不安を感じるかもしれません。政府がウォッチするようなシステムがあればいいのかもしれないですけれども。長期的・定期的なデータ収集は政府がやる、あるいは、それを見守るような仕組みが必要なのではないかと思います。
 そういうためにはもちろんお金も必要ですし、そういう調査を誰がやるかという組織の問題も考えなければいけません。できれば制度的にきちんとした裏づけが必要であろうと。例えば自然環境保全法に基づく自然環境保全基礎調査のように法律の裏づけがある、これが一番いいとは思いますけれども、そうでない場合どうするか。例えば、環境基本計画の中に書き込むのか、あるいは、今回まとめていくような環境情報戦略の中に書き込むのか。いずれにしてもそういう制度、お金、組織をきちんとして、必要なデータはちゃんと政府で責任を持って集めてくる、そういうことが重要ではないかと思います。  もちろん単発的、トピック的なもので必要なものはあります。環境政策というのはその時点その時点でテーマが変わってきますから、そういうものは必要なんですけれども、一方で長期的なビジョンを持って集めなければいけないものはきちんとやる。そこをもう一度言っておきたいと思います。
 それからもう1つ、きょう連携の話も出てきているんですけれども、いろいろなやり方があるかと思いますが、一つのアイデアとして環境指標を利用しながら連携を考えていくというやり方もあると思います。特に総合的・網羅的、コンプリヘンシィブな環境指標の体系を考えながら、できるだけ漏れがないように環境の情報を集めていく。ここは環境省がとってきます、ここは厚労省がやります、経産省がやります、ここの部分は環境NPOがやりますと、そういう連携を考えながら、国民にもわかりやすく、こういう目的でこういう情報を集めていますと。その結果、日本の環境の状態はこうですというものがアピールできるような形になるんじゃないかと思います。いろいろな役割があるかと思いますが、その中の一つとして連携を考えていく上でも、環境指標というものが役立つのかなと思います。  以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 今言われたことを聞きながらふと思ったのは、ハワイのあのデータはシンプルなデータでずっと継続でいいんだけれども、環境省の中にも特に公害系については相当継続的なデータがあるにもかかわらず、よくよく考えてみたらあれは長期的・継続的なデータになっていないよね。途中でモニタリングポイントが動いたり手法が変わったり。そういうのはあまり関係なしにずらっと並んでいるような気がするので、藤田委員、一遍きちっとデータ学みたいものをやらなきゃいけないですね。

○藤田委員 まさに今、先生おっしゃったようなお話で。環境情報の守備範囲がどこであるのかという議論の中で、基本データをきちっと体系的に整理しておくということで、特に指定等に関するデータが公害対策基本法以降、特に典型7公害についてのデータが時系列で集まってくる。これは多分アジアで唯一の経験であります。それが次の立国的な海外展開の一つの核になるんだろうと思っています。「クリーンです」というのが日本の一つの売りであるということ。これはこの前の委員会でも議論がございましたので、守備範囲の一番基盤になるところは、恒川先生がおっしゃったような日本の中での観測データをわかりやすく見せる。
 我々の学会で発表する際に、エコタウンなんていう議論すると、その以前としてどのぐらい環境がきれいになってきたかということを見せる必要があるんですが、ありそうでないというところがあります。1つは公害対策以降の基本データをどういう形で国民あるいは海外に示せるかということだと思うんですが、もう1つは、この情報の目的というところに、それが議題になければ飛ばしていければいいと思うんですが、環境情報を構築する目的によって守備範囲が変わってくると思います。例えば、環境の意識を高めるとか、あるいは、環境省に対する理解を高めるというようなところから始まって、政策の構築の科学的な根拠をつくるということであれば、先ほど恒川さんがおっしゃったような指標が重要になってまいります。もう一方、新たなステークホルダーとしてビジネスとか投資家の環境型の投資を促すのであれば、もうひとつ違う形の情報が必要になってくる。もう1つは、環境改善とか環境負荷の削減に情報を通じて貢献したいというようなことであれば、それのモニタリングも必要になってくるとか。我々のねらうターゲットによって情報の質と量が違ってくるんだろうということを感じました。  もう1つ加えますと、この情報をどれだけ海外に提供していくかという話でありまして、先ほど筑紫委員がおっしゃったような英語化というのが一つだと思うんです。ただ、ヨーロッパに対してデファクトスタンダードを示すという以前に、まずアジアに対してデファクトスタンダードを示すとすると、アジア諸国の環境情報がどの水準にあるのか。これは前回の委員会でも整理がされなかったところですが、我々が中国等に行ってみると、何年か以降でドラスチックにデータが出てきたりする状況がありますので、こういったところをアジアについて一度整理した上で、我々がどの程度の発信性を持てるかということを議論していった方が、国際については情報のあり方が整理できるような気がしております。
 2番目に、どういう整理をするかということは、統合化ということはまさに植田先生おっしゃったように一つのテーマでありまして、統合する際に必ずしもリジッドに統合する方法が見出せないだろうというお話の中でどうするんだろうかというと、時間なのか空間なのかということで。その中で、この前お話があったような例えば都市なり地域を切り出してみて、社会活動から経済活動から産業活動から農林から、環境情報をすべて統合化するようなことについて、リジッドなものを示すわけにはいかないとなると、少なくともこういった場でそういったものを統合化する基本的な論理構造を提供することが戦略の中に含まれるかどうかということは、後ほどまたご意見、ご議論いただいた上で私自身も検討させていただければと思っております。
 長くなりますので、整理の方法については後ほどのラウンドで発言させていただければと思います。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 それでは、森口委員、どうぞ。

○森口委員 今回最後でありますが、大体主だったポイントは各委員から既に出ているかと思いますので、それを繰り返すことはいたしませんけれども、植田委員から統合的にというお話がございまして、それは非常に重要な話かと思います。また、各委員のご発言にあったことを少し統合的に私なりに解釈をさせていただきますと、きょうの資料は大変よくまとまっていると思うんですけれども、誰が使い、誰が集めるのかという"Who"の部分とか、時空間の話も出ましたし、なぜ集めるのかという"Why"の部分が若干弱いかもしれませんが、"How"の部分も議論も入っている。しかしながら、"What"の話はあまり書いていなくて、何の情報を集めるのかというあたりは、まだこれからなのかもしれませんし、きょうこれを議論するのはちょっと早いのかもしれませんけれども、そこがもう少し突っ込んで議論してみないと、一般化された議論から深めにくいかなということを感じました。
 これは前回も申し上げたんですが、植田委員のおっしゃったことと関係してくると思いますし、あるいは、和気委員もおっしゃったんですけれども、環境省、旧環境庁時代からプロパーで集めてきた情報だけ、それ単独の価値がだんだん薄れてきていて、例えば他省が集めておられるようなものと組み合わせて何を読み取っていくのか、何を伝えていくのかというのは非常に重要なんだと思うんです。
 それをどうやってやっていくのかという話になると、主体間の連携という話もあるんだと思うんですね。連携すべきというか、関係づけるものは情報のコンテンツそのもの、どういう情報とどういう情報を組み合わせると何ができるのかという話を、利用サイドに立ってそういうことを誰かが考えないと、ある情報を集めている人とある情報を集めている人を組み合わせただけでは何か生まれるということもちょっと期待しにくいのかなと。そのあたりをもう少し突っ込む必要があるのかなという気がしました。
 具体的にはそのことと、資料2の2ページの②の中に「体系的に整理・関連づけて提供」と書いてあって、その体系化は何かというと、環境基本計画とかリアクションの整理の話になるんですが、先ほどの議論を聞いておりますと、情報の体系化以前に、そこの根っこにあるところの環境問題のいろいろな階層構造とか範囲とか、そういうことの体系自身が今の人々の関心とちょっと合わない部分も出てきてしまっているのかなと。この参考資料2-2のような区切り方に合わせて体系化するというのは、言葉の上では体系化なんだけれども、求められている体系化とははちょっと違うのかなという気がいたしました。  総論は以上でございまして、あと、各論を2点をだけ申し上げたいと思います。1点目は、金藤委員もおっしゃったことですが、10ページの表4の中で、「情報の信頼性に関する不満」と書いてあって、この設問の信頼性というのがどういう意味で聞かれたのか、アクラシーとかプレシジョンとか制度を聞かれたのかなと思ったんですが、答えはどうもリライアビリティとかクレディビリティというか、そもそも信用できないというような割に厳しい答えが返ってきて。これは前回、私が発言の最後に申し上げたんですけれども、ここのところはかなり深刻な問題かなと。ただ、本当にそうなのか、そういうふうに言われているからこういう意見が出てくるのか。そこのところはもう少し深めておく必要があるのではないか。これが1点です。
 各論の最後は、参考資料2-2で、これはまだ整理中ということで、現段階でどうこう言うのは不適切なのかもしれませんが、これはどういうふうにしておつくりになったんでしょうか。これを所管する側からこういうふうに位置づけているという答えが返ってきたのかどうかというのをお尋ねしたくて。具体的には、例えば循環型社会形成のところで、一般廃棄物の排出及び処理状況とあって、これは一般廃棄物処理事業実態調査ですか、環境省の数少ない法定統計のうちの1つだと思うんですね。
 この書き方を見ると、国は形式的に関与しているだけで、地方自治体のものだというふうにも見えるんですが、我々研究者として廃棄物政策のためにこういう情報が必要なはずなので、今回から質問書はこういうふうに変えてください、こういうことを足してくださいということの関与は一応しているつもりで、国はあまり関与していないというような説明であったような気がするんですけれども、少なくともこれに関しては実態はそうではないような気がしております。そういう意味で、せっかくある種の法定統計を持っているのがあれば、そういうことはもう少し前向きに書いていただいた方がいいのかなと。各論で申しわけないんですが、事実誤認かもしれませんが。そこはお尋ねいたします。

○浅野委員長 わかりました。最後の点は原課にも聞いていないと思いますが、どうですか。

○瀧口環境情報室長 ご指摘のとおりでございます。まさに整理中でございますので、さらに整理したいと思います。申しわけありません。

○浅野委員長 それでは、一渡りご発言いただきましたので、今、ご発言いただいたことを無理に整理してしまってもしようがないような気がいたします。  こういうやり方をしていると、いつも後に発言する人がカッコよく見えるので不公平だなという気もするので、手を挙げていただいて、今までのご発言を聞きながら、自分もこんなことを追加したいとか、こんなことを思ったというのがあったら、それをまずご自由にお出しいただくことにしたいと思います。
 いかがでしょうか。どうぞご遠慮なく。なかなか手が挙がらないですね。部会と違って専門委員会だから、自由にものが言えると思うのですが。よろしいでしょうか。
 多岐にわたってご意見をいただきました。この論点ペーパー自体、土台としていいかどうかという問題点を含んでいることはご指摘のとおりであるわけですが、1の情報の流れがどうあるべきか、もう1つは連携のあり方という、二題話になっていますので、今度は情報の流れというんでしょうか、集め、生かされ、どう利用されていくかという「提供のあり方」というタイトルになっているわけですが、言ってみればライフサイクル的に情報を見ていって、こんな整理をとりあえずしてみましたということですけれども、整理の仕方については既にご指摘いただいており、これだけではよくないのではないかという話もあったわけです。この1という四角の枠の中にある程度絞り込んで、第2ラウンドのご意見をいただければと思います。
 今まで出てきたご意見では、ユーザーを意識して整理をされているというところはわかるにはわかるのだが、これだけではよくないねというご指摘もいただいたわけですね。この種のものの整理というのは本当に難しいものですから、どういう整理をしてもどこかに不満が残ることは事実で、最終的には割り切ってやらなければしようがないというのが私の腹の括り方ではあるわけです。目的を考えるというところから始めていくと、この整理の構造がまるっきり変わってくるわけですね。どうしたらいいかなと、正直ちょっと悩みがあるわけですね。何かいいアドバイスをいただけますか。
 特に情報を発信するというか、アカウンタビリティという観点からの情報の発信という視点が少し欠けていて、どこが必要とするから、そこに出しましょうというような書き方になってしまっているという指摘はいただいたわけですね。それは確かにそうだなと思いはするのですが、そっちの方に力を入れていくと、今度は完全に政府広報のあり方みたいな話になりかねないですよね。それでもいいんだけれども、それをやってしまうと逆にものすごい批判が出るだろうと思ったので、あえてこっち側の方で整理をしたという面があるのです。
 別の項目でもう1つ立てるということはあるかもしれません、こういう柱立てで終わらないで。特に政府の戦略ということをなしていく以上は、ここで別立てで政府のあり方はどうだろうと、ニーズはこうだけれども、ニーズがないところにも発信しなければいけないものがあるかもしれない。それはこういう形だろうという話はあるのかもしれないですね。なかなか書きづらい。
 森口委員。

○森口委員 今の話に直接お答えすることになるのかどうかわからないんですが、情報の収集・整理・提供ということで言えば、前回も少し発言したかもしれませんけれども、環境省の情報提供というか、情報公開のレベルは決して低くないというか、随分公開されているんだと思うんですね。しかしながら、それがちゃんと伝わっていない。うまく解釈しすぎると、さっきの信頼性のところに出ていたように都合のいいように発信しているのではないかと言われるおそれが一方であるわけですね。だから、それはあまり入り込めない。
 せっかく公表しているんだけれども、どこになにがあるのかわからないという状況は明らかにあるような気がします。ホームページを見ていても探し出すのが大変だという状況が我々でもあるわけですね。本来であれば公開しているのに、データを公開していないのではいないかと言われることもあって、こういう状況は不幸なのではないかと思うんですね。誰がどうというところもあるんですけれども、基本的にまだまだシーズ・ドリブンというか、提供する、私はこれを持っているから、自分の課はこれを出しています、自分の局はこれを出していますという域を出ていなくて、何を知りたいのかというか、顧客サービス的な視点での情報提供になっていないというのが一般論として明らかにあると思うんですよね。
 どこの組織でもそういうことはありうるんですけれども、これは官庁のある種の構造的な問題なので、別に環境省だけではないんですが、とかくそこのところは、環境という問題の横断性なり、国民に密着しているという意味で言えば、そこを打破しないと、せっかく頑張っているのにその努力が伝わらないというのはもったいないことではないかなと思います。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 実際おっしゃるとおりだと。この辺は、山本センター長、コメントがおありでしょうか。

○山本環境情報センター長 これまでEICネットということで、これは顧客サービスと言いますか、年間4,000万のアクセスを持っているポータルサイトで情報公開をしてまいりまして、学校教育とか実際の民間活動という方面で、国関係と国民の間はかなり結ばれたと思っております。これにつきましてはある程度熟したということで、環境情報センターがこれから独自でやれるという体制になっております。私どもは国立環境研究所というところでございますので、それと別に環境研究とか環境技術に特化した、これも国立環境研究所内ではなくて、国内外ということであります。
 それに関しても、先ほど環境省の情報だけという、参考資料2-2の表がありましたけれども、我々が集めようとしていますのは他省庁の環境研究とか環境技術に関する情報、あるいは、諸外国における環境関係に関するデータベースも集めて、このポータルサイトから発信していくというようなこと。これはまだ緒についたばかりですけれども、そういう形で進めようと考えております。これはちょっと宣伝ですけれども。この表につきまして、整理中ということでございますので、民間活動とか企業活動というあれではなくて、地球温暖化とか循環、化学物質、大気汚染として横断的な政府情報のプラットフォームというふうに位置づけとしては考えております。

○浅野委員長 EICネットの話が出たんですけれども、環境省のホームページを森口委員は意識して縦割りと言われた。

○瀧口環境情報室長 本職ではないですけれども、環境情報室ということでホームページが担当でございますので、そのあたりの問題意識は我々も持っております。正直言いまして、ひたすら情報を出すというのも、戦略というか、これまでの取組としてやってまいりました。記者発表の量とか、いろいろな形での報告書の公開とか、審議会のデータといったものは、ほかの省よりも格段多いと、報告している頻度も高い形で出しているのは事実です。これも各課が一生懸命出していただいているところがあるんですが、それが出しっ放しで、どこに何があるかというのが整理されているかというと、そこまではいっていない。整理する時間がなくてとりあえず出すことばかり力を入れているというところはあるんですが、それではいけないというのは数年前から意識していて、特に小池大臣のころからもっと国民にわかりやすく出しなさいということで、トピックスみたいな形で出そうとか、記者発表するにしても、例えば過去の記者発表と一緒に、リンクはなくても、横に貼る形で出すとか、そういうふうな工夫はしてきたんですが、依然としてわかりにくいと言われているところです。我々の悩みは、どういう形で出すと国民にわかりやすい形で提供できるかというところなんです。
 今回のペーパーに書かせていただいたのは、体系的というのが1つあるんだろうなと思っております。ニーズというのはなかなかわからないものですから、体系といったときに基本計画の体系という形になると、微妙に環境省の組織と対応しておりますので、組織別の多様な出し方に近いものになってしまう。結局、先ほどシーズ・ドリブンというのがありましたけれども、こちら、出す側でこういうふうに出しているじゃないかというところがよく見えないのかなという気もしております。  一方で、関連づけということを並べて書かせていただきましたけれども、1つのデータが実際、我々生活の中でどうかかわりあっているかというのを、政府の視点ではなくて、実際に活動家のところの視点で出すことができればいいのではないかということもあって、出し方のかかわりというか、関連のつけ方、それが見せ方になっているんですけれども、どうやったらいいんだろうかと悩んでいるところでございます。そのあたりはこういう考え方とかこういう手法がというのを教えていただいたり、議論することができればありがたいなと思っております。

○浅野委員長 答えになっているようななっていないようなところもあるわけですが。
 植田委員はホームページをお使いになられるということで、検索の仕方とか。

○植田委員 関連するとは思いません。すごく大事な問題を議論されていると思うんですが、環境情報に対するニーズをどういうふうに汲み上げるかという問題が基本的な問題として重要なのではないかと思うんですね。そういうことについて一般の国民も意識しているかどうか。私のアメリカでのささやかな経験だと、アメリカの場合はそういうのを使いこなすNPOがいて、出た情報を加工しては発信するとか、そういうことをするので、その力が環境情報に対するニーズをある意味では汲み上げさせているところがあると思うんですね。
 日本もそういう方向になるのではないかと思いますけれども、現時点ではあまり明確にどういうニーズがあるのかというのがわかりにくいので、どうしても発信する側は自分の持っている体系で発信するというか、そういうふうになりやすい。自分の持っている体系はそれなりに整理された体系なので、どうしてもそうなりやすいんですね。多田さんもおっしゃったと思うんですけれども、環境というのは総合的なものなので、一人ひとりの国民のところで考えていくと、そこからニーズを考えるという視点でもう一遍発信問題、あるいは、それは情報のとり方の問題でもあると思うんですね。
 いい言葉かどうかわからないんですが、環境情報は生産しないといけないというか、求められている情報は一種の公共財だと思うので、そういう公共財を政府が供給するみたいな、あるいは、政府だけではなくて、民間の環境省情報を持っているところ、あるいは、それを汲み上げるところがネットワークを組んで生産するという環境をうまくつくれるかどうか。それは、環境情報を使いこなせる人が増えれば増えるほど、供給する側も考えていかないといけないわけで、一方的に供給だけ考えていてもうまくいかないわけですね。そういう環境があるのではないかということなので。言い換えると、環境情報の利用について、環境省が音頭を取るというものではないのかもしれないんですけれども、考えてみてもいいかなということを思うのが一方です。  同時に、環境省としては、政策的に使うという意味での情報はきちっと整理できるはずだと思うんですね。そうすると、その観点から今何が不足しているかということはもう少しきちっと体系的に。私の理解では、環境省と一般の国民からの環境情報のニーズをどう汲み上げるかという話と、もう1つ、環境情報専門家みたいな。私はそうではないと思いますが、きょうお集まりの方々はそういう専門のあれを持っておられるので、そういう観点からするとどういうふうに環境情報は体系的にべきかというようなことと。これは意見が近寄るかもしれないんですが、そういうものを汲み上げて、議論してみてはどうかなというようなことを思いました。

○浅野委員長 私は割合ラフに考えていたんだけれども、発信する側はぶれないで1つの枠をつくっておいて、あとは利用する側が上手に利用できるようにすればいいと思っていたものだから。環境基本計画などの体系で整理して提供という事務局のぺーパーですが、これは私の意見という面もあるわけです。一貫してこれでやっておいてはどうか、あと電話帳みたいなものは環境基本計画があるんだから、環境基本計画をくって、できることなら、計画の何ページぐらいのところの情報がここにあるんだというのがわかったら、それが一つのとっかかりになるのではないかなと思っていたわけでした。
 植田委員が言われるように、それをきちっとNPOの方で加工してもらえるということができれば、それが一番いいんだろうなとも考えました。最初からある目的を持って体系を崩してしまうと、その体系が認識できない者にとってはかえって始末が悪くなるという気がしていたので、一応基本計画のような政策体系があるなら、その政策体系でいいのではないかと思ってはいたんですね。しかし、もうちょっと考えてみなければいけないなと、今のお話を聞きながら思ったわけです。  それよりも、私は一回も使ったことがないんだけれども、環境省のホームページに検索をするボックスがありますね。あれはキーワードで検索できるようになっているけれども、ほとんど信頼性がない。二、三回使ってみたけれども、全然思うものに行き当たらないので、経験的にはあんまり役に立たないと思いました。こちらは環境基本計画的に頭の構造ができているものだから、それで探していった方がよっぽど早いということがあるのだけれども。

○満塩CIO補佐官 ITのアドバイザーをしていますので、今の検索の話も含めてちょっとお話をしたいと思います。前回からのお話を伺っていると、私、ITの立場としてちょっと必要だなと思い始めたのは、後ろのテクノロジーのところに、セマンティックウェブとかテキストマイニングだという話が出ていまして、今、NPOが使いこなすというお話があったんですが、私は環境情報専門ではないのでそこのところはわからないなと思っているところは、実装する話としてはどういうオントロジーというか、何人かの先生からご指摘がありましたように、環境情報がどう関係しているんだというのが見えないと、実装ができないんですね。それが見えてくるといろいろなことを実装することができます。
 それと、今、検索の話が出たので、そこもちょっとだけ触れておくと、あの検索エンジンは政府全体で使っている結構古い形の検索エンジンでして。今のも少し関連してきて、私自身もいろいろなことがありまして、あそこの検索は検索を入れていますが、Googleで私も環境省のを検索します。やり方はいろいろあるんですが。でも、ポイントは、Googleなどは今のオントロジーに近い話で、リンクが多いということを上位に上げますというルールをつくっています。例えば、環境情報に関して言えば、何を指標として検索するとユーザーが使いやすいのかというのがわかると、それが実装できるわけです。そこのところはぜひどなたかご研究、ご教授いただけると、システム的にはできるんだなというふうな実感を今回を持っております。

○浅野委員長 大分実態が明らかになってきました。これでもう価値があったかもしれませんね。  筑紫医院、何かありますか。

○筑紫委員 いえ。

○浅野委員長 では、多田委員、さっきの話に関連するご意見でということですが、どうぞ。

○多田委員 今、ウェブ前提の話になっていると思うんですよ。ウェブが環境情報の奥座敷みたいな感じはあると思うんですけれども、全体で考えるとすると、例えば一般の人に渡す各種のパブリック・リレーション的なツールとか、紙媒体とかいろいろなあれがありますよね。そういうものだとか、行政なのでメールマガジンというあれはアプローチしにくいと思うんですけれども、さっきどういう情報を誰がどのぐらいほしがっているかというのを、僕らのNGOのささやかな経験で言うと、僕らは英語の方が主なミッションで、日本の情報をきちんと伝えたいということでウェブを張っているわけですね。そこの動線としてメールマガジンを全世界に1万人ぐらいですけれども、環境のオピニオンリーダーという人たちに出しているんですね。  そこで結構なフィードバックがあって、どんな属性の人がどんな情報を今ほしがっているかというのがとれるのと、ウェブに入ってきた人たちが、僕らも小さい検索があって、プレイヤー別・テーマ別で検索できるようになっている。そこの履歴を見ているとどんな属性の人が今月はどこの情報をどれぐらいヒットしたので、大体ここが今旬なテーマだと。これも途上国と先進国で違ったりするんですけれども、そういうのは見られるんですね。だから、それはできることだと思うので、そういうところから小さな分析をしていくと。
 それから、さっきアカウンタビリティ云々と言ったのは、グローバルなところ、特に海外のステークホルダーのところを意識して発言したつもりなんです。これはしつこく嫌がられるぐらい言っているんですが、例えばドイツやスウェーデンみたいな非英語圏のウェブをもう少し深くベンチマークされるといいと思うんです。やっぱり見やすいですね。森口先生おっしゃったように、情報の網羅性とか質・量という意味では、日本の環境省さんのは出すことにかなり重きを置かれているので、申しわけないですけれども、PDFが張りついているだけなのでかなり探しにくいと。ドイツ、スウェーデンが何でもいいわけではなくて、むしろ網羅性という意味では結構底が浅かったりするような面も多々あるんですが、彼らが環境政策で何を重点的に考えているかみたいなところがあって、それに連動したデータが浅い階層のところにあるので探しいいんですね。  だから、行き過ぎちゃうと、委員長がおっしゃったようにちょっと政策誘導的なあれが漂ってしまうんですけれども、海外での日本のプレゼンスとか、グローバルなところにおける日本の視座ということで言えば、そういう気配というんですかね、今こういう環境基本計画であれば、例えば第3次を今変えている、こういう方向に向かっていて、それに関連する重点データ的なものがここだみたいなところが出せると、植田先生おっしゃったような、そこを環境NGOが突っついてまたメールで流すみたいな、二次、三次の重曹構造的な情報伝達が動いてくるので、それで社会変動的なところにつながっていくのではないかなという気がいたします。
以上です。

○浅野委員長 どうぞ、筑紫委員。

○筑紫委員 私どもは多田さんのところのJFSを使っているものですから、そこのところで、例えば過去のキーワードを入れるとざあっと出てくるので、これをもうちょっと詳しくやってくれるんだったらJFSさんにお金を払ってもいいと思っているんですね。NPOさんもそういうふうに育てるときに、そこで一つのまたNPOにとってのビジネスチャンスがあるのではないかと思います。ぜひ環境省として環境情報リテラシーの専門とするNPOさんをつくっていくということはいいのではないでしょうか。
 以上です。

○浅野委員長 だんだん2の方の話にも入ってきたような気もするのですが、どうぞ。

○藤田委員 今おっしゃったNPOというのは情報仲介セクターの重要性というお話で、各論を最初に申し上げると、我々も川崎で企業グループと一緒に資源循環のウェブサイトを立ち上げて、メンバーシップフィーをとろうとしたら、その瞬間にJSFデータの流用性が制限されると。ある種特定の収益を上げる団体に対しては情報が提供される。まさにこれは植田先生がおっしゃった公共財として知的所有権と言いますか、情報の版権の帰属をどうするかということは議論しておかないと、今のような話にならないだろうということが1つ。
 それから、環境情報データベースをどういうふうにつくろうかということはユーザー側で考えていくわけであります。その際に、今まさにおっしゃったようなオントロジー的に、Googleなのか、あるいは、実際に今やられているやつは言葉同士の関係性から頻度をあらわすという論理構造をつくるということもデータベース化されている、そういうような論理でできるのか。あるいは、DPSIRみたいな形の環境側の論理構造で柱をつくっておいた方がいいのかと。これは私もよくわからないところがあります。オントロジーですべて解決するのであれば、環境情報というのはそれに乗ればいいんだろうと思うんですが、そのあたりは何かこの場で2つのケースを比較して、あるいは、事務局でご検討いただくような、そんなことが可能なんだろうかと。我々も調べてみてうまい比較対象がないので、我々なりに思考しているわけであります。場合によっては、戦略としてはそういった幾つかの選択肢、論理構造のつけ方を示しておくということも、ここでの一つの検討事項になるのかなという印象で伺っておりました。

○浅野委員長 環境の論理構造としての関連づけみたいなものというのは、正直言ってニーズがあると言いながらあまりきちっとやられていないと思うのですね。特に今度3つ、相互関連ということを21世紀環境立国戦略で言い始めたので、一層はっきりしてきたわけです。しかし、一昨日の中環審総会での発言したのですが、これとこれはつながる、これとこれはつながる、だけどこれとこれはどうつながるんだろうとか、よくわからない部分が残ってしまっているわけです。たった3つの言葉を並べてみてもつながりがよくわからない部分があって、でもつなげなければいけないということが悩ましいところです。
 もうちょっと階層を下まで下げていったときにどうつながっていくのかというのは、直感的にわかるものとわからないものがありますね。わかるものだけでつないじゃうと危ないという気もするので、これ自体取り上げると総合政策部会にもう1つ専門委員会をつくっていいぐらいのことになりそうな気もするけれども、今、藤田委員が言われたように。当専門委員会も直ちにこれで終わるわけではないので、時間をかけてやっているのですが、検討会ぐらいつくる価値があるかもしれない。  亀屋委員、どうぞ。

○亀屋委員 先ほど目的別に整理というのがあったんですけれども、行政が目的あるいは戦略を持つということは、まわり回って最終的には国民的な利益がもたらされる部分だと思うんですが、目先のことを考えると、環境の分野ですと、規制とか管理とかいったものにつながるという印象を持つ場合もあるのかなと。だから、戦略をつくってとか目的をつくって情報を集めるというのも難しいというふうについつい感じてしまうということもあるのではないかなと思っております。先ほど、過去、現在、未来という話もしましたけれども、そういった中でニーズとして一番大きいのは現在問題になっていることでないかなと。そういったことに対して重点課題もつくられているわけですけれども、重点課題ということでお金も注ぎ込んでスタディをしている割には、重点課題に対しての環境情報が、現在のニーズの大きいところになかなか出てこないといったこともあるのではないかなと思います。
 昨年度のプレスタディのときにも申し上げたんですけれども、特に重点課題的に取り組んでいるものについては、その中で必要な戦略的な情報といったものを継続的に残すような仕組みとか仕掛けをぜひつくっていただくように、検討していただければと思っています。例えば、情報が出てこないと、我々大学の研究者でも、議論の中に入っている先生はいろいろデータを持って、その分野にも関心を持って取り組むこともできるかと思うんですけれども、情報が出てこないと興味も湧かないといったようなこともありまして、その分野に関しての研究もなかなか進まないということもございますので、できるだけ重点的なところから先に情報を発信することによって人を集めるといったことも必要なのではないかなと思います。

○浅野委員長 確かにプライオリティも大事ですね。だからこそ環境基本計画だといって逃げている面もあるので。何かつかみようがないと、プライオリティの話を始めると、環境省の中で各局たちまち綱引きが始まってしまうのでややこしくてしようがないという気もするのですが、おっしゃるとおりでしょう。
 それから、化学物質の場合にはとりわけ規制とか管理につながるとビリビリされちゃって、両方の話がとまってしまうというという傾向がありますけれど、必ずしもそうでもない分野もあるわけです。ただ、分野の特性というのは考えなければいけない。これはプレスタディのときにも大分議論したことでした。
 関川委員、連携の話の中で地方公共団体という名前が出てくるわけです。かなり重要だと思っているんですけれども、環境情報を国で戦略をつくるときの連携の中で、地方公共団体の立場で何か留意すべき点はありますか。あればぜひお願いいたします。

○関川委員 一定の役割分担をどこで仕切るかという部分かなと思っています。例えば、国と地方と考えたときに、全国レベルである一定水準なりある一定の方向性で整理をしなければならない情報は何かという整理をまずした上で、地方は何をするかという部分では、地方地方の特殊性というのはあると思うんですね。その地域の特殊性を生かしたものの環境情報の部分の整理は地方が受け持つのかなと。情報の収集とか使い方の整理をした上で、実際にシステムとして動かすときに、どうやって動かしたら、例えばコストが安いかというのはその次のステップで考えるのかなと考えています。
 そういう意味では、ターゲットが何をするかというところが、先ほどのターゲットを絞ったら、ルールは絞ったらというのは、そこのところがどこか1カ所決めないと、どこまでという絵が見えてこないのかなというのが今思っているところでございます。うまく分担をしていくということかなと思います。

○浅野委員長 これもおっしゃるとおりの面があると同時に悩ましいところです。守備範囲を絞り込みすぎると必ずまた不満が出てくるということがあると思うわけです。とりあえずは最初からここに絞ってというふうに限定しないで議論をしてはいるのですが、最終的にアウトプットで何かのシステムを提言していくというふうに絞っていかないとどうにもならないだろうと思います。他方では、植田委員が言われたように、他の分野との連携、関連性という話が出てきます。これも課題として考えなければいけないだろうと思います。
 関川委員、どうぞ。

○関川委員 先ほどの議論の中で、いろいろな情報が提供される中で翻訳するようなところがNGOという話だったかなというふうに聞いたんですけれども、情報提供で現場でよく言われるのは、自治体ですので、市民の方が来られますが、いろいろな窓口に行っていろいろなことをするのはだめだ、ワンストップサービスだというんですね。ワンストップサービスにはいろいろな意味があって、情報で言いますと、いろいろな種類の情報がそこで手に入るみたいな。または、それを組み合わせてわかりやすく提供してもらえるという、ワンストップみたいな仕組みが必要だよねというところの議論だというふうに聞きました。そういう意味では、1番の②の提供の仕方のところに、そういう仕組みを入れていくべきだなと感じました。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 金藤委員、どうぞ。

○金藤委員 先ほど国民にわかりやすくという話がありましたが、私はそういうお話を聞いていて、想定する利用者を目的によって層に分けないといけないだろうと考えます。ここで言われている一般の方というのはどういう目的で環境情報を利用するか判断がつかない部分もありますが、研究者、NPO、地方自治体、といったように、ある程度の想定される環境情報の利用基準で分類して情報発信の仕組みを考えていかないと、おおざっぱに「国民」と言われても情報発信する方も情報発信の仕組みを作れないし、その情報を受け取る方もどどんな情報なのか簡単に理解できないと思います。環境情報発信の仕組みは、想定される利用者の目的別に層別に作っていただきたいと思っています。

○浅野委員長 この論点ペーパーの出発点というところは、主体を細かく分けているような、分けていないようなところがあるのですが、どうですか、この分け方は。これは思いつきで書いているということは、率直に言って否定しがたいところですが。

○金藤委員 最初にお聞きして感じたのは、大学などのホームページでよく見かける、受験生の方へとか企業の方へとか利用者の目的別にすれば良いと思います。

○浅野委員長 恒川委員、いかがでしょうか、何かありますか。

○恒川委員 さきほど海外との連携という話もあったと思うんですが、それと合わせて今のお話を聞いていると、環境情報整理・類型化の切り口を考えるときに、世界のインターナショナルスタンダードを考えておく必要があるのかなと。それがOECDか、UNEPか、ワールドバンクになるのかわかりませんけれども、海外での情報整理の切り口も見ながら考えていく必要もあるのかなと。  さらに言うと、特にアジアの国との関係はこれからの情報戦略の中で重要になるのではないかと思いますけれども、我が国は公害分野や自然環境分野でもかなりの調査、情報収集の蓄積があるわけで、これから特に途上国に対して日本がイニシアティブをとりながら、こういう調査をやっていったらいいよ、こういうような情報の蓄積の仕方をやっていったらいいよということを、アジアの国々と一緒に検討していく必要もあるのではないかと思って聞いていました。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 きょうは情報の流れの話、それから連携の話ということだったわけですが、次回ご議論いただきたいテーマは「国境を越える環境情報」ということですね。ちょっと説明してください。

○瀧口環境情報室長 第1回からの全体の流れで思っているのは、きょうも随分議論が出ておりますけれども、3回目では国際的な情報の交流なのか共有なのか、そういったものはどうあるべきかという現状をご説明させていただいて、ご議論いただければと思っているというのがまず1点。それから、前回から今回の議論でかなり方向性が出てきまして、それを少し整理をしたいというのが次回の目的でございます。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 きょうは、こういうことをもっと調べたらどうだというご提言として、環境省以外のデータベースがあるので、それもちゃんと見て、参考資料2-2は整理し直すべきだろう、追加すべきだろうということと、項目立てががさっとしているので、項目の整理が必要だろうというご指摘が和気委員からありました。
 さらに、海外について、まさに次回やろうとしているわけですが、外国の情報の発信の仕方についてもう少し精査して、参考になるものがないかどうかを見るべきだろうと。あるいは、国際スタンダードはどんなものかという、相場観ぐらいでもちゃんとつかんでおく必要があるのではないかというお話がありました。
 それから、環境情報の類型化という、大変厄介なテーマではあるわけですが、正直に言ってきちっと取り組んでおかなければいけないことがあることは前からわかっていたわけですけれども、ご指摘がありました。これは多少時間をかけなければいけないかもしれませんが、差し当たり次回までにできそうなことが、きょういろいろご注文が出たわけです。
 残る時間で、今度は森口委員から順番にまた一渡りご発言をいただこうと思います。10人いらっしゃいますから、お1人が2分しゃべっていただいてちょうど時間になるはずですけれども、きょう言い残したこと、あるいは、次回までに事務局にこういうデータの整理、こういうことをやっておいたらいいのではないかとか、何でも構いませんので、2分ずつお願いいたします。

○森口委員 さっきから言おうかどうしようかと思っていたのは、2のところですね、環境情報に関連のある政府・地方公共団体とか書いてあるところ、ここは国際的な視点が抜けていて、国際機関とか近隣諸国をどうするのかと思っていたんですが、それは次回の中でやられるということで理解いたしましたので、それは大変結構かなと思います。
 それから、金藤先生がさっきおっしゃったんですけれども、大学のホームページのようにビジター、誰が見るのかと。「父兄の方に」、「卒業生の方に」というのがよくありますね。あれに近いイメージが必要なんだろうなというのは何となく思っていたんですね。ですから、そういうもののイメージ、これまた嫌われるかもしれませんけれども、まず環境省の他局の方へというのがひょっとすると必要かなと思ったりもするんですが、それは余りにも議事録の残るあの会にはやや暴言かもしれません。内部の政策より、自ら何に使うのかということは、何度も申し上げているんですが、非常に重要ではないかなと。
 誰に使ってもらうんだという、少し外へ向いた話が多いような気がするものですから。国際的な情報発信の話も再三出ました。つまり、日本の環境政策を例えば海外に売り込みたいとすれば、どういうふうに情報発信するんだろうかなと。それを一つの例題として書いてみると何か見えてくるのかなと。あるいは、もう1つの例としては、環境問題に関してあまり熱心に取り組んでくれそうにない人に、環境問題の重要性を訴えるとすれば、どういうやり方があるのか。これは、さっき言ったようにあまりバイヤスがかかるようなやり方ではなくて、客観的な情報の提供の仕方があるのかとか、少し具体例を考えてみたらどうかなと思います。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。  それでは、藤田委員。

○藤田委員 幾つか議論がございましたけれども、法定統計のような極めて中核的な環境情報のものと、経済的な状況とかプレッシャーにあたるような、より広い包括的なインテグレーティブな情報はどこかでグラデーションをかけていただいて、我々の環境情報戦略の目指すポジショニングみたいなもの、1つはそういった情報の質。もう1つは、先ほどお話がありました時間についても、現在が1番であっても過去との関連は極めて重要であって、将来というのは極めて不確実性があるので、そこはグラデーションは急に消えていくのか。あるいは、2050年ぐらいの議論が必要なのかということがありますが、我々はフォーカスのターゲットを離散的に議論するのではなくて、連続的に位置づけを明確にしておいた方が、後で出ていく出力のそこへの誤解が少なくなるという点が1点ございます。
 それから、誰がユーザーなのかということであります。先ほど来いろいろな議論がありますように、ユーザーを特定して情報を加工していくと当然ある種の汎用性がなくなってくるわけで、そのあたりをうまく情報ツールを使って操作性とか利用性というものを担保できるようなことが、今の時代の環境情報には必要でないかと。これも前の研究会でお話がございましたが、なぜGooglEearthがあれだけ利用されたかというと、我々が自らの周辺との相対的な位置づけを明確にするとか、あるいは、ターゲットごとに絞り込めるとか、幾つかのパースペクティブを与えればできる。これは環境情報論として採り入れることが前回も議論がございましたけれども、何らかの形でユーザーのフレキシブルな利用性を提供するような議論がどこかでできるのか、あるいは、ここの専門部会の議論の外側なのかもしれませんが、そういうことが印象として感じました。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 恒川委員、どうぞ。

○恒川委員 1点目は、この委員会でもデータ収集の調査をやると思うんですけれども、それで見えてくるのはどういうデータがオーバーラップして収集されているかだと思います。重要なのはオーバーラップより抜けているデータだと思うんですね。本来必要だけれども、とられていないものがないかどうか。こういう調査だと出てこないと思うんですね、では、どういうふうにやったらいいかというのはむずかしいのですけれども。さっき森口委員が言われました"What"という言葉が一番重要な部分で、本当は必要なんだけれども、とられていないデータがないか。それを何らかの形で調べてみる必要があるのではないかというのが1点目です。
 もう1点、これは多分次回議論されることだと思うんですが、次回参加できないのできょう申し上げておきたいと思います。国際連携という話の中で、特に日本は、何回も言っていますけれども、自然環境保全基礎調査というのは30年ぐらいの蓄積がありますので、これを生かさない手はないなという気がするんですね。これまでの成功と失敗をレビューした上で、今までに成功したものを中国や韓国などに紹介しながら、日本が国際連携のイニシアティブをとっていってはどうかと思います。  以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 多田委員、どうぞ。

○多田委員 それでは、2点ほど手短に。1つは、国内に関して、先ほどもちょっと申し上げたことの繰り返しになるんですけれども、ウェブ以外にも多岐にわたる情報ツールはあると思うんですね。全部を網羅的に上げる必要はないと思うんですけれども、主だったものだけでも整理して。何度か出ている目的性でその辺のつくり込み方は全然変わってくると思うので。これも何度か出ていますけれども、ある情報リテラシーが既にあって、自ら情報をとりにくるような方たちへのサービスと、啓発とか教育的に意識がない方々をどう情報提供をしながら、おこがましいですが、育てていくかというようなこととは、情報戦略は違うと思うんですね。ですので、その辺をツールの整備とあわせて国内に関してやられたらどうかなというのが1つ。
 それから、次回、インターナショナルな話ということで、きょうは随分そっちを先に話してしまって申しわけありませんでした。ドイツとスウェーデンという国レベルの話をしたんですが、もう1つ、国連もUNEPだUNDPだOECDだとあって、あれこれややこしいんですけれども、一つの国際社会のメガトレンドみたいなものがありますよね。網羅的に言えばミレニアム開発目標とかあると思うんですけれども、そういう国際社会の動きと、今の環境省さんを中心にした環境行政とか政策というもののつながり感とか連動性というのは必要ではないかなと。それは環境基本計画に代表されていてもいいわけですけれども、その辺を少し次回までに調べていただいて、メガトレンドと今の日本の環境政策の関係の中で環境情報戦略をどういうふうに組み立てていくのかという、ちょっと大きな話になってしまいますし、かなり恣意的な話になっちゃうかもしれませんが、その辺の論点があってもいいかなと思います。  以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。  関川委員、お願いします。

○関川委員 1点だけ。必要な人に必要な情報ということではあるんですけれども、その一方で集めなければいけない、押さえておかなければいけないというコアの情報の部分について、しっかり集めるんだみたいなところと。そもそもそのコアの情報というのは何かという整理はどこかでちゃんと一回しておく必要があると思っています。裏返すと、コアの情報で欠けているものは絶対集めなければいけない情報ということになるのかなと思いますので、そういう整理がどこかでできればいいかなと思います。

○浅野委員長 ありがとうございます。  亀屋委員、どうぞ。

○亀屋委員 環境情報を整理するといった意味で、我々環境分野での特徴というか事情の違いはあるにせよ、整備にかかわる主体が非常に重要な点になるのではないかなと感じております。先ほどの政府間とか行政の間での工夫はできるとしても、特に民間の方にどのように期待するかというところが重要かなと。例えばボランタリーに協力していただくところは当然ウェルカムですし、非常に貴重なデータが集まるかと思うんですけれども、量的には期待できないといった面もあろうかと思います。ですので、民間の方に何でもいいから出してよと、興味のあるものを出しよというのでなくて、どういったことを民間の方に期待するのかということを具体的なメニューを整理していただく必要があるのではないかと考えております。
 以上でございます。

○浅野委員長 ありがとうございます。  では、金藤委員。

○金藤委員 環境データの収集ということに興味があります。これまでもデータの継続的測定といったことはこの委員会中に何度も話題として出てきました。環境省や民間の団体等も含めて、環境情報収集に関する規則として、情報を取るとしたら、長期間取る。もし、予算が少なくなっても二、三年は努力して取る。また、環境データの折り方を切り替えた場合は、必ず二、三年は二つの方法をオーバーラップしてとる。これから環境情報に関してデータベースなどを整備していく時には、環境情報の収集には、この様な規則で情報収集を行いましょうといったような合意形成をぜひ進めて頂きたいと考えております。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございます。  では、筑紫委員、お願いします。

○筑紫委員 私は投資の立場ですので、ぜひ海外のもので、国債に投資をする際にその国の環境政策で投資をするような商品の評価軸を集められて、それを出していくというのがやれたらいいのではないかと。その際に、OECDのカントリーレビューというのかありますが、あれをかなり利用していますので、あそこで既に日本について書かれていることもあるわけですから、そういったものを英語で発信していくということをやると便利ではないかとか思います。

○浅野委員長 ありがとうございます。  では、植田委員、お願いします。

○植田委員 2つだけです。1つは、前回議論があったのではないかとは思いますが、環境情報戦略の目的ですね。何のために環境情報戦略という議論をしているかというそもそもがすごく重要な問題で、きょうの議論は少なくとも多目的のように思いました。1つだけではなくて、いろいろな目的を持って議論しているからいろいろ議論が出てくると。少し整理するというのも議論を促進するためには意味があるのではないかと。どういう目的を持つ場合にどういう戦略が必要かということを考えた方がいいのではないかなと。つまり、環境教育とか国民的な環境への関心の高まりをますますとか、そういう発想で考えるときの環境情報戦略というのは確かにあると思いますし、もっと別の意味の環境情報戦略も当然あると思いますので。そういう点が1点です。
 もう1点も、皆さんがおっしゃったことと一緒ですけれども、既に存在している環境情報の利用問題と、環境情報戦略として戦略的に生産していくべき、生産とか流通とか利用を活発化させるべき環境情報、そういうものはどういうものなのかということについて、もう少し明確にするような議論をした方がいいのではないかと思うんです。それは先ほど議論になったことと関係しますけれども、どういう環境情報はどういう性質を持ったものか、どういう利用が促進されるべきかと、もう少し議論が進んでくるとそういうことも一度整理する必要があるのではないかなということも、感想的には思いました。
 以上です。

○浅野委員長 網羅的にご指摘をいただいた大事なポイントで、どこまで直ちに整理できるかわからないけれども、やらなければいけないでしょうね。最終的に戦略を出すときに全部並べて出すのか、それともある部分だけを絞って、とりあえずこの部分の戦略ですといって出すか、それは見せ方の問題ですから。それはそれとして、頭の整理としてはやった方がいいというご指摘は、そのおりだと思いますね。
 それでは、最後になりましたが、和気委員、お願いします。

○和気委員 今の目的のところは全くそのとおりで、目的意識なく議論していると思っているところもありますが、私自身は社会の至るところで環境に配慮した意思決定がなされる社会をつくりたいと。そのために環境情報がどういうふうな役割になるかと、その一点に限ります。大きく分けて環境情報の意味合いは2つあって、1つは、植田先生がおっしゃられた公共財的な、いわば公共性の高いもの。もう1つ、私が常に考えている環境と経済の好循環を持続可能な形にするためには、環境情報そのものに市場価値を付与するような仕組みをつくっていかなければならないと思っています。
 そういう意味では、エコラベルも含めてさまざまな消費、投資の意思決定の場合でどんな環境情報が人々の意思決定に影響を与え、人々の行動を規定しているか。特に消費者における環境情報の中の環境アセス情報ですね。自分がこういう行動をとったらどういうふうに環境に影響を与えるかという環境アセスメント情報だと思います。もう1つは環境リスク情報です。つまり、国や専門家が認めた環境問題以外に、もっといろいろな潜在的な環境問題があるやもしれない、自分の身の回りでこんなことが起こっているというような、これから起こりそうなもの、あるいは、不安に思うようなものをボトムアップで環境リスクを吸い上げるような仕組みを社会の中につくっていけないか。そのためにICTのような技術による情報インフラを安いコストでつくれないかと思っています
 その際、ユビキタスシステム技術の専門家によりますと、ユニバーサルサービスとして、環境情報以外の安全情報、商品情報、ゲームソフトなどさまざまな情報を統合した形で情報インフラに載せることによって、消費者の意思決定に有効に影響を与えるとか、公共投資におけるコストパフォーマンスがあがるなど、そういった議論も今後なされればいいなと思っています。

○浅野委員長 ありがとうございます。  それでは、一渡りご意見を最後までいただきました。この中から次回につないでいくために必要なこと、あるいは、最終的なレポートをまとめていくために必要な大事なご指摘もいただきましたので、事務局でまた例によってきょうのご発言内容を整理していただいて、前回の整理につないで。毎回毎回の議論をきちっと積み上げていって、それを整理したものをまとめていけば、おのずからどういう議論をやっているということがわかるんだろうと思うので。議事録というのは読みづらくてしようがないですね。それよりも1枚でやった方がいいと思うので、それをやっていただければと思います。  それでは、一渡りご発言いただきましたので、あとは事務局からご連絡があればお願いいたします。

○細野企画調査室長 先ほども申しましたが、次回の予定だけ申し上げさせていただきたいと思います。既にご通知申し上げておりますけれども、12月7日、金曜日、1時から3時ということでお願いしていると思います。場所は本日と同じこの環境省の第1会議室を予定しております。
 次回の課題につきましては、繰り返しになりますが、「国境を越える環境情報」、またIT技術といったことをご議論いただきたいと思っております。今回の議論から論点、方向性も整理させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたしたいと思います。
 失礼いたします。

○浅野委員長 それでは、以上をもちまして、本日の専門委員会を閉会いたします。ありがとうございました。

午後2時59分 閉会

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