中央環境審議会総合環境政策部会 第2回 環境と経済の好循環専門委員会 議事録

議事内容

平成15年11月20日 午後 3時00分 開会

○谷環境計画課長 それでは、議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
 資料のクリップを外していただきますと、資料1が、この専門委員会の名簿でございます。
 なお、本日はトヨタの笹之内委員が温暖化関係の国際会議にご出席で、どうしても時間が合いませんでしたので、トヨタからのご発表はトヨタ自動車株式会社渉外グループ長、伊藤哲志課長においでいただいております。よろしくお願いをいたします。
 次に、資料2でございます。こちらが園田委員のご発表資料でございます。
 また、資料3、こちらが筒見委員のご発表の資料でございます。
 また、資料4が、こちら辰巳委員のご発表の資料でございます。
 続きまして、資料5、こちらがトヨタの方から伊藤課長のご発表の資料でございます。
 資料6は、関委員のご発表の資料でございます。
 その後、資料7-1ということで今後の予定がございます。本日の後、第3回は12月19日15時から、第4回は1月16日午後の予定、次は2月12日午前、第6回は3月18日午前、そして第7回は4月を予定しておりますが、こちらの日程は、年も明けまして大体2月ごろにご予定を承って設定をしたいと考えております。
 続きまして、資料7-2が環境と経済の好循環関係のキーワードでございます。
 また、資料8-1と2は資料番号を付してございません。委員の先生方のお手元にお配りしております赤い冊子、「私の環のくらし」ハンドブック、こちらの赤い冊子が資料8-1でございます。
 次に、こちらも資料番号を付してございません。黄色地に赤いタイトルのこちらの冊子、『「環のくらし」応援ブック』、こちらが資料8-2でございます。
 なお、委員の先生方にのみ、前回の議事要旨の案をお机にお配りしてございまして、こちらは何かご意見がございましたらば、私どもの方におっしゃっていただきまして、必要な訂正を加えました上で正式の議事要旨といたしたいと考えております。
 なお、本日は小池環境大臣が、恐らく会議を開始いたしまして4時15分ごろまで出席の予定でございます。最初にごあいさつを申し上げたいと思っております。大臣、もうすぐ到着の予定でございます。到着までしばらくお待ちいただければ、ありがたく存じます。よろしくお願いいたします。
 大臣がちょっと今こちらに向かっているところなんですが、では、最初の議事の運びにつきまして、委員長からお願いいたします。

○安原委員長 本日は大変ご多忙のところ、ご出席いただきましてありがとうございました。
 それではまず最初に、きょうの議事の進行の確認をさせていただきたいと思います。
 本日のテーマは「くらしを彩る環境のわざ」ということで、お願いしております委員から意見発表をいただき、その後討議を行いたいと思っております。
 ご意見発表をお願いしておりますのは5名の方でございまして、まず4名の方にご意見を発表していただきまして、4時15分ごろに、先ほどお話がありましたように、大臣がご退席の予定でございます。それまでに4人の方の意見発表に対する意見交換も、できれば少しでも入れればと思っております。よろしくお願いします。
 その後、もう1人、関委員の方から発表していただくことになっております。テーマは、前回、和気委員の方からご意見がございましたエコファンドについてでございます。
 その後、大臣がご退席になって、関委員の発表がありました後、今回初めてご出席になります2人の委員の方に、自己紹介を兼ねて前と同じように、現段階のご意見ということで発言をいただきたいと思っております。
 その後、事務局の方から資料の説明が若干ございまして、あと残された時間を自由討議ということで進めたいと思っておりますので、よろしくご協力をお願いいたします。
 そこでちょっととめておきます。大臣がお見えになって、ごあいさつをいただいた後、意見発表にすぐ入りたいと思います。
 待っている間に1つ、お手元の一番に最後に前回の議事要旨ということで、皆さんから発言をいただきました、箇条書き程度ですけれども、整理してもらっておりますので、ざっとごらんいただきまして、今、何回かにわたって意見発表していただくテーマで、こういうことをやったらどうだという点につきましてはほぼカバーしているとは思うんですが、重要な点で抜けているのがありまして、これはどなたかの意見をいただくなり、あるいは事務局から調べていただいて報告をしていただくなり、何らかの形で取り上げたらどうだというのがございましたら、また意見をいただきまして追加していきたいと思います。

○谷環境計画課長 事務局の資料説明よろしゅうございますか。資料7-1のご説明をちょっと先にさせていただきたいと思っております。資料7-1をおあけくださいませ。
 本日、ここに書いてございますとおり、園田委員、筒見委員、辰巳委員、そして伊藤課長で関室長にご報告をいただきまして、次回でございますが……。
(小池環境大臣 入室)

○谷環境計画課長 それでは、大臣からごあいさつをお願いいたします。

○小池環境大臣 大変遅れてまいりまして恐縮でございます。環境大臣を務めております小池でございます。昨日、第2次ということで、小泉総理の方から改めまして環境大臣を拝命していただいたところでございます。
 きょうは、委員の皆様、第2回、雨の中をご足労おかけいたしまして、ご参集いただき、まことにありがとうございます。
 2カ月前に、最初に環境大臣を拝命いたしましたときに、まさにこの委員会のテーマであります環境と経済の好循環をどのようにして図っていくかということについてしっかりと取り組めというのが、小泉総理から私に課せられました大きなテーマでございます。それぞれのご専門の皆様方から、発想を縛られることなく、この大きな問題に対して、我が国としてどのようにやっていけばいいのかというご意見を、率直なご意見をぜひともお願いをしたいと思っております。
 また、私自身、環境大臣を拝命させていただきましてから、できるだけ現場主義ということで、さまざまな環境対策をしているところ、もしくは環境問題を抱えているところ、さらにはこれから自然遺産にエントリーをいたします知床の地域なども、自分自身、足を運びまして、エコツーリズムという環境と、ある意味では産業と合体してことをどのようにして進めていけばいいのかといったことに早速取り組ませていただいているところでございます。環境と経済の好循環の実現に向けて、全力で取り組んでまいりたいと思いますので、皆様方の英知をぜひともお授けくださいますように、まずはよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 ちょっと手違いがございまして、大臣があちこち走り回っておりまして、ほかの役所なんか行ったりして何しているんだと。ちょっと環境省内の環境をまず整えるところから始めさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、どうぞよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。

○安原委員長 それでは、専門委員会の委員長を仰せつかっております安原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 きょうは小池大臣、大変お忙しい中、この専門委員会の議論を聞いていただけるということで大変光栄に存じております。また、ごあいさつをいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、早速議事に入ってまいりたいと思います。
 本日のテーマは、先ほど申しました「くらしを彩る環境のわざ」ということでございまして、それぞれお願いいたしております方に意見発表をしていただきたいと思います。お一人の発言の時間は、時間の制約もございますので15分程度ということで、時間厳守でお願いしたいと思います。
 それでは、最初の発言者ということで園田委員にお願いいたします。

○園田委員 松下電器で環境本部を担当しております園田と申します。
 まず、私どもの取り組みをご紹介させていただいて、環境のわざに値するものかどうか、またよくご理解いただいて、またご議論いただきたいと思います。
 地球環境と共存する「新しい豊かさ」を目指すということで、まずお話をさせていただきたいと思います。
 実は、この11月12日から15日まで、松下電器の有明にありますホテルで、私どものこのコンセプトをフォーラムとして開催させていただきました。実は、環境大臣、それから松本局長、崎田さん、その他の方々、ここにおられる方もそれをご視察いただいて、その方々には少しその話と重複することがあるかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。そのときのフォーラムのコンセプトが「新しい豊かさ」をめざすということでございました。
 松下電器の大きな事業ビジョンは2つでございます。1つは、すべての家電がネット端末につながり、そしていつでも、どこでも、だれでもネットワーク社会につながる社会、これに貢献しようと。これが一つのユビキタスネットワーク社会の実現への貢献、これが一つの大きな事業ビジョンでございますけれども、もう一つ大きな事業ビジョンは地球環境との共存でございます。要は、この地球環境との共存について、私どもの取り組み、また考え方、これからのチャレンジ、こんなものをご紹介させていただきたいと思います。
 ここで少し改めまして、日本のエネルギー消費ということで改めて整理をさせていただきました。日本の全体のエネルギー消費は、産業部門が約半分、運輸部門が4分の1、民生と言われる部門が4分の1でございますが、いわゆる私どもメーカー、家電部門、家庭で消費されているエネルギーは13%と言われております。その家庭の中の特に電気、どの程度の比率かなということで改めて整理をいたしますと、エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビでほぼ70%の電気を使わせていただいております。
 実は、粗い仮定でございますけれども、松下グループの家電製品におけるエネルギー消費は、この家庭の13%のうちの43%が電気でございまして、2割というのは少しおこがましいシェアかもしれませんが、これを掛けますと、ほぼ日本全体の 1.1%になります。別のデータでは、私どもは工場においては、日本全体のその一けた小さいコンマ1%のエネルギーを使っているということでございます。前回申し上げましたけれども、この 1.1%というのは、私ども大きな責任を感じておるところでございます。
 そして、この家庭部門の例えばエネルギーの消費の見通しはどうなんだろうかということで、かなりの仮定も込めまして見通しますと、2000年まで、90年比に比べてどんどんふえております。2000年には20%増。このままでいきますと、30%増が2010年まで見込まれております。大きな理由の一つは、実は世帯数が20%もふえておることによると言われております。したがいまして、京都議定書の目標を満足するためには、実は30%ほどの省エネを家庭で実現しないといけないということが、これでおわかりになると思います。
 「新しい豊かさ」とは一体何だろうということで、少し私ども考えを整理してみました。今までの豊かさというのは、やはり資源エネルギーを消費することを前提に物質的な豊かさを高めてきたのではないかなと。これからは、やはり環境への影響を限りなく減らしながら生活の質を高める、こんな新しい豊かさを求めていくべきではないかなということをコンセプトにおきました。
 しかし、何はともあれ、私どもがお客様にお届けをしておる製品をすべて環境にやさしい、私どもはこれを「グリーンプロダクツ」と呼んでおりますけれども、このグリーンプロダクツをすべての製品に広げていこう。私どものプランでは、2005年度には70%以上、そして2010年度には90%以上、ほぼすべての製品をグリーンプロダクツということで取り組んでいるところでございます。その一端を少しご紹介させていただきたいと思います。
 これは、もうよく皆様ご存じのノンフロン冷蔵庫でございます。実は、ノンフロンに変えることによりまして、地球温暖化計数も 400分の1まで下げることができました。もう一つ、省エネルギーで見てみますと、10年前の冷蔵庫と比較いたしまして、消費電力がほぼ7分の1から8分の1、正確には83%の省エネ、削減を実現することができました。このキーとなる技術は、もちろんフロンをノンフロン化したことにもありますけれども、もう一つはここに書いております高性能な真空断熱材でございます。
 このようなグリーンプロダクツの、また「新しい豊かさ」の指標というのはどうあるべきかということも少し考えさせていただきました。ご存じだと思いますが、ファクターXということが最近よく言われております。例えば、温暖化防止効率は、ライフサイクルでの温室効果ガス排出量、いわゆるCO2排出量、これを分母にとりました。これは少なければ少ないほどいいわけです。そして分子に寿命とか機能、いわゆる質を高める、これを分子にとりまして温暖化防止効率という定義をさせていただきました。資源についても同じような定義をさせていただきました。そして、この温暖化防止効率が、例えば90年の製品と比べて今の製品は何倍よくなったのかということが、このファクターXでございます。
 このファクターXで、先ほどのノンフロン冷蔵庫を見てみますと、これは省エネの電気代の部分でございます。実は、91年の製品と比べまして、02年の製品はファクター 5.2でございます。このことは、効率が5倍、いわゆる豊かさが5倍、新しい豊かさの定義でいくと 5.2倍になっているというふうに理解をしてもいいのではないかと。ますますこのファクターを上げていくべきだと考えております。
 資源はどうなのかということで少し見てみますと、実はまだ努力不足なんですが、ファクター1でございました。真空断熱材という材料を使うことによりまして、若干その分の資源を使う。そういうことで横ばいにとどまったということでございます。
 この真空断熱材、実はグラスウールを真空パックしたようなものだというふうにご理解をいただきたいと思います。そのグラスウールを、ここに示しておりますようにうまく層状に配列して真空パック化することによって、非常に高性能な、例えば今私どもが使っております硬質ウレタンフォーム、今までの従来品でございますが、それの10倍の性能の断熱材を実現することができました。その結果として、先ほどファクター 5.2のノンフロン冷蔵庫が実現できたものと考えております。
 もう一つ、少し別の切り口からご紹介をさせていただきます。家庭の待機時消費電力は6%から大きい計算では9%もあると言われております。これを半導体技術によりまして10分の1以下にしていこうという素子を私どもで開発をいたしました。用途は、ほとんどの家庭製品に展開可能でございます。温暖化防止ファクター 5.2、そして小型化することによって資源ファクター 3.9、こんなものを実現し、ほとんどの製品にこれから私ども展開し、家庭の待機時消費電力をどんどん減らしていく、そんなキーデバイスを商品化しているところでございます。
 もう一つは、電球形蛍光灯「パルックボール」でございます。実はパルックボールは、消費電力は同じ明るさで4分の1、寿命は6倍でございます。シリカ電球と比べまして、シリカ電球は6個使うと計算をいたしますと、トータル、ランプ代と電気代を、この1個の寿命で見てみますと約 4,800円ほど金額でもお得になる。こんな商品が、これからグリーンプロダクツとしてもっともっと我々開発をしていきたい。例えば、これを私どもの販売実績で概算いたしますと、4億kWhになります。7万家庭分の相当に試算をしているところでございます。
 もう一つは、食器洗い乾燥機でございます。実はこれは先日プロジェクトXで取り上げられましたからご存じの方はおられると思いますが、手洗いの場合と比べまして、この食器洗い乾燥機を使っていただきますと、水道代は約10分の1、洗剤も減ります。ガス代は電気代に変わっても、トータルで見てみますと温暖化防止ファクター 1.4から 2.5、資源ファクター 2.2、こんなすぐれたものを開発、また商品化したところでございます。
 実は、今まで私がご紹介してきましたのは、私どもの商品の1品1品に関してでございました。実は家全体で、本当にこういうものを使ったら、それが実現可能かどうかを検証させていただきました。90年と2003年のご家庭で比較をさせていただきました。家庭は4人家族の構成で郊外一戸建て、約 138平米のお家だったと思います。そして、生活の質の向上は粗い仮定ですが、家電製品の数、そして環境への影響は、CO2の排出量と資源を幾ら使ったか、こういう考え方で整理をさせていただいてシミュレーションしました。
 結果1でございますが、生活の質の向上、製品の数、そしてじっくり見てみますと、90年と比べまして、ことしは67台あった家電製品が82台にふえております。22%の増加でございます。ふえた中身はここに示しておりますが、90年にはなかった新しい生活の質を高めるような携帯電話なり、パソコンなり、エアコンは増設されております。このような内訳でございました。
 そして、このトータルでの炭酸ガスの排出量はどうなったのかを試算してみますと、私ども先ほど試算いたしましたそれぞれの冷蔵庫なりエアコンの値を使うことによりますと、ほぼ40%の削減が実現していることがわかりました。主に蛍光灯、それから冷蔵庫、エアコン等がこの省エネに寄与しているということがおわかりいただけると思います。
 まとめますと、結果3は資源の削減率でございます。電気製品の数は22%増加しておりますけれども、何とか資源は1%削減にとどめることができた。そんなことが、この私どものシミュレーションの結果でございました。
 まとめますと、生活の質として製品数が22%増加いたしましても、CO2の排出量は40%削減。また循環しない資源量は1%削減することができ、生活の質の向上と環境への影響の削減は両立が可能である。私どものモデルによりまして実証できたのではないかなというふうに考えておるところでございます。新しい製品への買い替え、これが家庭部門の京都議定書の達成に有効であると、そんなふうに主張しているところでございます。
 松下電器の新しい取り組みも少しご紹介をさせていただきたいと思います。
 1つは、燃料電池コージェネレーションシステムの開発でございます。後で多分ご紹介があると思いますが、自動車において先行されておりますけれども、燃料電池は発電時にCO2の排出がなく、各家庭で発電すれば、いわゆる分散型発電で排熱を有効に活用できる理想的なエネルギー源ではないかなというふうに考えております。
 実は、今までの従来方式による送電発電システムでは35%分しか使われていなかったものが、いわゆる熱も使うことによって、全体で70%から80%の総合効率で使うことができるようになるすぐれものでございます。実用化を目指して、私ども精いっぱい開発に努力をしているところでございます。
 一つ、少し変わった観点ですが、シグマブックと言われているものを今開発中でございます。液晶の画面で本を読む。おわかりのように、私ども日本人は1年間に54冊本を読むと言われておりますが、それをこのシグマブックで、いわゆる資源の消費という観点で見てみますと、ほぼ40冊分の紙を、このシグマブックを使うことによって節約できるのではないかなというふうに考えておるところでございます。
 最後になると思いますが、情報技術による環境への貢献ということで、例えば家電製品を全体でネットワークすることによる省エネ、またeラーニング等による人の移動の節約といいますか、縮小といいますか、少なくする。テレビ会議等もございます。ETC等による、いわゆる車がとまらないことによる省エネ、自然に優しい。そういうことも含めて、これは私どもまだしっかりとしたコンセプトまでは至っておりませんけれども、こういうことを進めていくことが環境に貢献する、そんなふうに信じて進めておるところでございます。
 最後になると思いますが、私ども環境ビジョン、またグリーンプラン2010という計画をつくっておりますけれども、基本的な考え方は環境技術、Environmental Technologyとエコロジー思考、Ecological Thinkingということで、ETETETスクエア、こういうことを基本に、これからも環境技術、また環境関連の製品の開発に取り組んでいきたいと思っておりますので、またご支援、ご協力よろしくお願い申し上げまして、私のご紹介にかえたいと思います。本日はありがとうございました。

○安原委員長 園田委員、大変ありがとうございました。
 それでは引き続きまして、筒見委員の方からお願いいたします。

○筒見委員 ファーストエスコの筒見と申します。私からは、まずESCOという事業の概要と、若干導入の事例をご紹介させていただきます。
 まず、ESCOの定義なんですけれども、Energy Service Companyの略です。ESCO事業とは、従前の利便性を損なうことなく、省エネあるいはエネルギーの効率化に関する包括的なサービスを提供する、そういう事業でありまして、顧客の省エネメリットの一部を報酬してもらうというようなことで、診断・コンサルティングとか設計施工、それから結果の計測・検証、保守・管理、それからもう一つの特徴がファイナンスという、いわゆるお金の問題も面倒見るという、そういう包括的なサービスでございまして、特にその効果については契約で保証すると、これをパフォーマンス契約と申しますが、そういう特徴がございます。
 まとめますと、トータルの施設の総合ドクターのような形で商売をすると。必ず削減効果については一定の保証を入れる。それから初期投資ゼロ。お客さんに負担をさせないで、我々自体が省エネ設備を投資していくというファイナンスサービスを行います。
 これが、ファイナンスサービスの概念的な図でございますけれども、いわゆる省エネというのは、エネルギー効率化をしますと必ず従前よりもコストは下がります。この下がった分というのをこの初期投資に充てていこうという考え方です。そうなりますと、お客様は、もともと 100使っていたものが80になる、20%削減できるわけです。その投資に対しては、このESCO事業者が投資をしていくわけですね。投資をして、その改修分として、例えば20の浮いたものの半分の10だけを何年間にわたって回していけばメリットも出ると。ですから、 100のものがESCOへのサービス料と、もともとのコスト削減分を入れますと90になるわけですね。10のオーナー利益増、要は削減になる。ESCO事業者はというと、投資をして、この10を何年間にわたって回収することによって、ビジネスとして回っていくと。当然、地球環境としては 100のものが80になるわけですから、当初から20%の削減が達成されているということで、私は一石三鳥のビジネスになるのではないかというふうに思います。
 要は、光熱費があって、それを削減することによって、その削減分の中に返済分というのがございます。ですから、これは金利と初期投資分が入るんですが、それに我々の諸経費、手数料とお客様の利益と。もちろん契約終了後というのは、お客様の方に資産が移転しますので、その場合はすべてお客様のメリットになります。
 今のような契約スキームの名称をシェアード・セイビングスという言い方をします。まさにセイビング、その削減分をお客様と分け合っていきましょうということで、ウイングリンの構造をつくっていこうという考え方です。
 その間、ESCO事業者というのは、みずからが資金調達をして投資をいたしますので、お客様のためにですね。そうしますと、その資産の所有権というのは、あくまでこちら側になります。ですから、お客様はその資産を保有せず、そこから得られる、いわゆる削減という効用だけを享受できる、そういうスキームでございます。
 もう一つ、今までどおりお客様が自分で投資していくというパターンもございます。その場合、ESCO業者というのは削減のみを保証していく、ギャランティード・セイビングスという方法もございます。
 これから、ちょっと事例、簡単にどんなことが、何ができるのかということをお話ししていきますが、例えば、これは富山にある中央市民病院。年間1億 2,000万円の電気代を使っていらっしゃるところでございまして、そこに大体1億 5,000万円投資して、照明、それと空調、いわゆる空調部分の動力という、モーターなんかが回っていますと、そういうものを整理する方法を導入しますと、大体年間 2,400万円ぐらいのメリットは出ると。要は全体で20%の削減。若干投資回収年 6.2年と長いんですけれども、ただこの場合はあくまで、ちょっと自治体ということもあり、お客様が予算をとって投資をされたという、いわゆるギャランティード・セイビングス型でございます。
 最近、非常にこのESCO事業で注目をいただいておりますのは、むしろお客様が投資しないで、ESCO事業者がみずから、例えばこれはオンサイト発電事業と言いますけれども、お客様の土地、工場に行って、発電機を持ち込んで発電をして、そこから出てくる排熱を使って熱を販売するという業務を行います。その熱電併給設備というものは、あくまでESCO事業者が所有をいたします。ですから、我々が金融機関から資金を借りて投資をして、お客様には電気と熱を供給するというサービスがございます。それに対して国も、特に経済産業省あるいはNEDOは3分の1なんかの、場合によっては補助金をいただくことができます。
 これで何が言いたいかといいますと、省エネ設備というものも、お客様にとってはメーンの、いわゆる制度整備とか、そういうものではございませんで、そういう意味で、いわゆる物を持たないで効用だけを利用するという、そういうメリットだけを享受する、そういうスキームが最近出てきております。
 今のようなスキームで、例えば6億円弱の光熱費を使っているかなり大きな工場で、これは 3,100kWの2基というかなり大きな発電設備、これはディーゼル発電ですけれども、持ち込みまして、それが出る電気と熱を10年間にわたってお客様と契約をして、先ほど言いましたシェアード・セイビングスということで、浮いたものから返していただく。どういうふうにメリットを出すかというと、お客様の例えば従量料金の20%引きを10年間保証いたしましょう、そんなような約束をしていくビジネス、これは今動き出して1年たっております。
 それから、これはグリーンオンサイト、若干今後のものなんですけれども、先ほどの原動機に燃料電池を用いております。これは 250kWというMCFC、溶融炭酸塩型というものがございます。それを2基、 500kW、これを入れまして、ここの電気と熱をお客様に買っていただく。この資産は私どもが保有するというものでございます。
 これをしますと、CO2の削減量が火力発電対比でいきますと大体半分ぐらいになってしまうという非常に大きな削減ができるんですが、ただ残念ながら、コストがまだ高いので、お客様には経済的なメリットは余りない。ただし、今の電力から買ってくる電気、あるいは自分で何か熱を、例えば重油を買ってきて熱をつくるコストと大体見合いでいけると。経済的なトントンなんだけれども、CO2、エネルギー削減はこれだけ大きく出る、そういうグリーンオンサイトというものでございます。
 これは、そのときの新聞です。燃料電池を要は貸し出しますよという、いわゆるレンタルサービスのような形です。その結果だけを享受いただきたい。実際、これはエプソンの伊那工場という実際の工場で、今工事中のものでございます。
 それから、これはバイオマスの発電。バイオマスはご承知だと思いますけれども、この場合は、ここの工場がもともと松ヤニのようなもの、これを輸入しまして、これを原料として製造をしておる、そういう工場でございます。今までは、製造した後の廃油、残債油というものを、基本的には一部燃やして蒸気はつくっておりましたけれども、燃料としてもう売っていたんですね、外へ出していた。それだと、要はそれが有効に利用されていないということで、これをすべて発電に回して、発電させて、その電力をご承知だと思いますが、電気事業者による新エネルギーの利用ということでRPS法というのが今度できまして、4月から施行されておりますけれども、そういう意味でプレミアムを持って、電力会社なり、特定規模電気事業者に売ることができるということで、市場原理を使ってグリーン電力を売ることによって、よりこの事業性を高めようということであります。
 当然、ここでできた電力というのは、すべてCO2フリー、カーボンフリーですので、その分だけ、世の中のCO2削減に寄与できる。設備規模で大体14億円、これもすべて私どもが投資をして、お客様に一切初期投資をかけさせてないという方法でやっております。
 これは、そのときのプレス発表で、バイオマスのオンサイトでございます。ここでちょっと1点訂正があるんですけれども、ここに残りの油を産業廃棄物として捨てていると記者が間違えて書いております。ここで正しておかなきゃいけないんですが。これはあくまで有価物としてお客様として外へ売られているということがはっきりしていますので、これはちょっと訂正しておいていただきたいと思います。
 それから、今私どももう一つのESCO事業としてやっているのがバイオマス、木質。いわゆる森林系あるいは建設廃材をチップ化して、そのチップしたものをあくまで燃料として購入いたしまして、バイオマスの発電、電気を起こすということをやっております。その電気は、先ほどのRPSの対象になりますので、電力会社なりPPSというところで売っていると。これも私どもが全部資金投資して発電事業をやっている。そういうものをやっております。
 今、山口県の岩国のところで、来年夏着工ということで今進めております。1万kWクラス、大体 3,000世帯から 5,000世帯ぐらい賄える電力となります。
 最後、ちょっと今後の話をさせていただきますと、私どもが目指しているというか、我が国が目指すべきビジョン、私の個人的な思想でもあるんですが、ここにありますような海外高依存度とか、CO2削減の率先推進の必要性あるいは持続可能な経済成長と豊かさの共存ということでありまして、こういう中で、やはりここにあります資源消費を半分で、豊かさが2倍と。先ほどファクターというお話ありましたが、ファクター4になるわけですね。これ2分の1と2倍でありますから、4倍の生産性を高めるというような、そういうビジョンが今後必要ではないかなと。環境先進国日本ということでぜひ頑張っていきたいと思います。
 そういう中で、やはり循環型社会をつくっていく上で動脈産業、物をつくっていく産業というのがあくまで資源・エネルギーというのを使って、幾ら効率的にやっても、環境負荷というものをつくっていく。これからはやはり環境ビジネス、環境産業、動脈産業側をやはりもっともっとつくっていかなきゃいけない。これはぜひ、もう理論・ビジョンの時代はもう超えておりまして、やはりこれからは実際に実践して、こういう事業をもっとつくっていかなきゃいけない。要は、環境ビジネスで本当に飯が食えるという状況をどこまでつくれるか。残念ながら、私どももこれは専業で環境ビジネスをやっておりますけれども、なかなかまだまだそんなに大きなビジネスの会社になっているわけではありません。こういうものをたくさん、やはり日本の中でこれからつくっていくということが、循環社会をつくる必要性があると、まさにこの実践の時代が今来ているのであるというふうに思っております。
 これは私どもの成長の履歴で、何とか環境ベンチャーとして来年ぐらいには株式公開したいというふうに思って頑張っております。今後ともよろしくお願いいたします。
 以上です。

○安原委員長 筒見委員、どうもありがとうございました。新しいESCO事業について、わかりやすく紹介していただきました。
 それでは引き続きまして、辰巳委員の方からご説明をお願いいたします。

○辰巳委員 ただいまご紹介いただきました辰巳と申します。よろしくお願いいたします。
 きょう私は、消費者の立場からということでお話させていただきたいと思います。
 私の今所属しております団体をまず、ご紹介したいと思います。社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会と申します。設立後15年たっておりまして、会員は個人会員ばかりで、消費生活アドバイザーという資格と、消費生活コンサルタントという資格を持った者でつくっております。
 活動の主たる目的は、消費者の利益と企業活動の調和をうまく図りながら問題を解決していこうという、そういうふうな団体でございまして、環境に関しての活動は当初は行なっていなかったのですが、やはり同じように企業と消費者の調和を図り、それぞれの利益を図るというところで、とても環境に関しても大きな問題があるというふうに考え、それでもう5年になりますが、環境委員会というのを設立しました。
 企業と消費者双方の間で環境に関しどういうことが取り組めるだろうかと考えたときに、環境の情報のやりとりがうまくいかない、そのためにいろいろなギャップが生じているというふうに考えまして、特に、消費者が環境に配慮した製品やサービスを選ぶときの環境情報である環境ラベルということに限定し、それに着目した活動を行ってまいりました。
 ここで少し消費者というのは普段どんなことを考えているかということをお話ししようと思います。たまたまこういう本を山本先生がお出しになって、世界の変化というのか、短時間に大きな変化があるよということを数量で示してくださってわかりいいなと思っています。
 普段、私たち消費者は、こういう数値的なことってなかなかきちんととらえにくいんですね。ただ、そうは言いながらも、自分の身の周りにいろいろな変化が起こっていて変だなという、定性的にというんですか、そういうところはがっちりとらまえております。だから、消費者に環境問題に関心がありますかというふうな聞き方をすると、8割からの人が関心がありますと答えます。
 じゃ、現実にどんなことに取り組んでいますかという問いになると、なかなか具体的に自分が何に取り組んでいるかというところまで出てこないのですね。ただ、そうは言いながらも、こういうふうに不安を抱えております。将来において、私たちの生活はどうなるんだろうかというふうな不安を抱えております。
 もう少し分析をすると、今地球問題として大きな2つの問題があるのではないかなと思っております。その1つは、資源やエネルギーと言われるものの限界、それからもう一つは、生態系の限界というふうに考えるといいのかなと思います。
 ちょっと下の方に控え目に書きましたが、なかなか日本にいると気づかないのですが、世界の中での途上国と先進国とのアンバランス、こういうふうなことも、今後の持続可能性のためには非常に重要な問題だと思っております。そんなところから、私たちは何をしなきゃいけないのかということを考えていかなければならないと思います。
 それで、1つの行動として、今私たちはこれに徹してやっているのですが、「消費者はグリーンコンシューマーになる」、これだけでかなり社会が変わるんじゃないかと思っております。
 では、グリーンコンシューマーって一体何だろうかと言いますと、先ほど申し上げた資源やエネルギー、それから人や生き物などについて、その環境に与える影響を広く考えて、そして製品や商品・サービスを選び、企業を選ぶ、そういう行動をする人を指すと考えております。
 では、考えると言いますが、何を考えるのでしょうか。考えることは、どんな資源を使っているのかなとか、自分の手元にどうやってきたのかとか、すごいエネルギーを使っていないか、あるいは使わないか。それから公平につくられているか、故障したらどうなるのか、どう処分するのか、安全性はどうであるのか、こんなことを広く考えながら物選びをしましょうということなのです。
 ところで、グリーンコンシューマーというふうに今簡単に言いましたが、世の中でこのグリーンコンシューマーの単語の認知度、どのくらいかといいますと、これは電通さんのデータなのですが、非常に低いのです。全体というのは一般的な人ですけれども、5%余り。環境に関心のある人でさえも2割足らずなのですね。
 それで、そうは言いながらも、それに関連するような単語、グリーン購入だとか、環境ラベルだとか、あるいはエコマーク、これらになるとだんだんだんだん認知度は上がっております。それと比べて、省エネとかリサイクルとかダイオキシン、こういったものはとっても高いんですね。これは何でこんなに高いのかというと、恐らくですが、マスメディア等を通して日常的に私たちの目に触れる単語であるから、だからかなり認知度が高い。それに比べると、グリーンコンシューマーだとか、あるいはサステイナビリティなんていうことばは全く出てこないということですね。そんなことで、このグリーンコンシューマーの行動というものを広げたいと思っております。
 それで、先ほどグリーンコンシューマーというのは、こういうことを考えながら物選びをするのだとは言いましたが、私たちは頭の中で考えてもわからないわけなのですね。そこで必要になるのが環境情報、環境ラベルだと思っております。
 これは環境ラベルに関しての私どものアンケートの結果です。いろいろな商品の種類によって環境商品を今まで買ったか買わないか、何で買ったか、何で買わなかったかというのを調べたのですが、製品の種類によって、買ったことがある、買ったことがないというのはすごく違うんですね。特に、購入経験が少ないというパソコン等のような電子機器ですが、環境商品が見つからない、環境情報がないというのが購入しなかった第1、第2の理由です。
 それに引き換えて、家庭用の雑貨品だとか紙製品は非常に購入割合が高く、9割の人が買ったことがあるという結果です。価格が手ごろであったり、環境情報があったりというのがその購入した理由になっております。
 それではどんな環境情報が手元に届けば、選択のときに役に立つかというふうなことを聞いているのですが、それもやはり商品によって随分違いまして、家電製品のような、耐久消費財のときにはきちっとした定量的なデータが欲しい。それに比べると、簡単にぱっと選びたい雑貨品などはマークのような情報でいいという結果でした。
 それから、サービスの類については、要するに物ではなくて、先ほどエコツーリズムなんていう話もありましたけれども、そういうふうなものとか、あるいはクリーニング屋さんだとか、あるいはレストランなどもそうですが、そういうサービスについては文章での説明が欲しいということでした。
 いずれにしろ、環境ラベルというのは、非常に環境商品購入のための、あるいはグリーンコンシューマーになるための決め手になるということです。
 ちょっと時間が短いので飛ばします。この3つはお手元にございますが、今申し上げたバックデータです。
 それで、環境ラベルということに着目して話します。グリーンコンシューマー、これは確かにまだ少ないと思います。だからこそグリーンコンシューマーを増やさないといけないと思っておりますが、それと同時に環境配慮型の商品も数多く、かつ、ここが大事なのですが、洗練されたものが登場しないと、幾ら環境にいいよと言っても、格好の悪いものはなかなか売れませんので、だからそういう意味では、その双方が合致しないと消費者は選ばないだろうと思います。
 それからもう一つ、環境商品だと言いつつも、どこがどういう点でどういうふうに環境配慮されているのかということがはっきりしていないと、またこれも選ばれないだろうというふうに思っております。つまり、環境ラベルは絶対に必要ですということなのです。
 それで、先ほどの調査等、あるいはヒアリングも随分したのですが、それらから、私どもの団体で、環境ラベルってこうあってほしい、消費者にとってはこんな環境ラベルであってほしいという、そういうふうなことを10原則としてまとめました。
 また、消費者を対象に、皆さんグリーンコンシューマーになってください、なりましょうよということを広めるために、こんな冊子もつくっております。これは環境ラベルのチェックの仕方等を説明した簡単な冊子です。
 ここでは、製品を選ぶときには、製品のトータルな一生のことをよく考えながら選びましょうよということを訴えております。特に、製品によって非常に環境に負荷のかかる場面、ライフステージと書いていますが、ライフステージが違うわけで、例えば家電製品のようなものというのは、使用の段階での環境負荷が大きいので、その部分に関してきちんと説明があるもの、あるいはこういう机のようなものは、これは使うときはほとんど環境負荷はかかりませんが、つくるとき、廃棄する時にはかかると思います。したがって、そういうふうなことを、きちっとわかりやすく私たちに説明をしてくださるような、そういうふうな環境情報が欲しいなと思っているわけです。
 次に、チェックを終えてというのは、消費者はこういう行動をとりましょうということをここで言っているのですが、わからないときには、わからないということをきちんとメーカーの方に伝えることで、いい環境情報づくりをしていきたいなと思っておりまして、そんなことをここで訴えています。
 最終的にこの冊子でいいたいのは、消費者には選択の責任がある。私たちが環境配慮型製品を選ぶようになれば、そういうふうな製品がふえていくだろう。選ぶときには環境ラベルを参考にしましょう。それから、商品の一生のことをきちんと考えて、負荷の大きいところの負荷を削減されたものを選びましょう。さらに、わからないときは問い合わせましょう。問い合わせることで変わりますよということです。この冊子を使って私たちは環境情報の大切さを広めております。
 ここで、実際の環境情報を見て頂きたいと思います。
 代表的な、先ほども説明がありました電球型の蛍光ランプ、これは本当にエネルギーを削減するという意味ではとてもいい製品だと思っています。いろいろなメーカーさんのものがありますが、私共の団体として、電球型蛍光ランプにどんな環境情報があったらいいのだろうか、どんな情報が必要なんだろうかということを、各分野の専門家の方々を招いて検討いたしました。その結果は、下にありますが、重要な環境情報、特に先ほども出ておりましたが、エネルギーの話だとか資源の話、それから有害物質の話、これも生態系に関係するわけでして、これらの情報が欲しいということになりました。
 私たちは蛍光ランプを買うときは、店頭で製品を見て選びますので、製品にどれだけ私たちが欲しい情報があるかというのを先の結果から作ったチェックリストをもとにチェックをさせてもらった結果、余りないというのが現実でした。
 メーカーさんの方では、非常に努力されているというのはよくわかるのですが、それがなかなか伝わってきていないというのが現実です。
 またこれは、あるメーカーさんの電球型蛍光ランプの広告でして、これを見ますと、一番目立つのがお金のことなのですね。たまたまエネルギーの削減というのはそのまま即刻、エスコさんもお話があったように、お金とつながります。だから非常にわかりやすいのです。
 ところが、それ以外の例えば資源の場合、資源を環境負荷削減のためにほかのものに代替したときに、それが果たして安くなるか。有害情報などの場合にも、本当にお金に結びつくのかと考えると、お金というのは非常にいい尺度ではありますが、こういうふうな形で表現されてしまいますと、消費者はお金だけで動くというふうな格好に見え、私たちとしては余りうれしくありません。これがもう少し、非常に温暖化に貢献します、あなたがこれを選ぶことによって温暖化、CO2の削減につながりますというふうな格好になるとすばらしいなと思っております。
 人々は毎日暮らしをしておりまして、この暮らしというのは、これは私が思っているのですが、いろいろなものの選択の積み重ねだと思います。その選択をするときに、Aにするか、Bにするかというのは、それぞれその人の基準によって決まります。せめてここに書いてある公平な分配や削減、あるいは永続性のある循環、こういうふうなところに視点を置いた基準でもって選んでいただきたいなというふうに思っております。そうすることによって、暮らしの価値というものを見直すことができるというふうに思います。
 これは米国の普及学者のE・M・ロジャーズという方が「採用者カテゴリーモデル」でいっているのですが、普及率16%というのはテイクオフ点だということです。まず、2.5%の火付け役の人がいて、それが13.5%ぐらいの革新的な人に伝わり、そして広く受け入れられていく。流行だとか、物の販売とかにこの数値をよく使います。グリーンコンシューマーが今どこにあるかというと、多分この 2.5%と13.5%の間ぐらいじゃないかなというふうに思います。もう少しこの数値が増えていくことによって、恐らく社会がうまく回っていくのではないだろうかと思っています。
 最後にちょっと一言。こういうふうに、ぐるっと回ることによって、うまく持続可能な暮らしにつなげたいなと思っていますが、この中で問題なのが、上の「声」と、それから下の「声の反映」。それから環境ラベルがついて回るという話。この2つが非常に大きなネックだというふうに思います。つまり消費者の声というのは1人ではなかなか伝えることはできないもので、これを形とする組織のようなものが受け入れ、これらをうまく支える形ができるといいなと思っております。
 また、環境ラベルに関しても、今は法制化されたものではありません。だから、つけるところもあれば、つけないところもあるというふうな形です。ISOやJISがありますけれども、これがもっときちんと法制化されて、環境配慮型のどの商品にもきちんとついてくれるといいなとも思っています。
 以上でございます。

○安原委員長 ありがとうございました。
 それでは引き続きまして、トヨタ自動車の伊藤様にお願いしたいと思います。

○伊藤講師 トヨタ自動車の伊藤です。
 きょうは、低排出ガス車の開発ということで、ハイブリッド車、それから燃料電池車について紹介させていただきたいと思います。
 この低排出ガス車という言葉、我々、環境省さんとは違いまして低公害車という言葉は使いません。こういう言葉を使っております。
 最初に、自動車を取り巻く環境を整理したいと思うんですが、大きな問題点を挙げますと、大気環境、気候変動とか5つあるかと思います。これを20数年間の傾向を大ざっぱに見ただけです。
 この大気環境ですけれども、これは排ガスの低減ですけれども、2010年ごろには環境基準を達成しようということで、環境省さん、いろいろな施策をとっておりますので、このころからは日本のみならず、欧州なんかも環境基準を達成して、残るは発展途上国の問題になるだろうというふうに考えております。
 気候変動とエネルギー需要、エネルギー問題ですけれども、これは同じような問題でありながらも、我々自動車メーカーにとっては、気候変動よりもむしろエネルギーがなくなったら、これはなくなりますので、将来的にはもっともっと重要な問題ということになります。
 自動車リサイクルですが、2005年から施行されますし、それから欧州でも指令が発行しております。これから競争が始まると思いますけれども、まだ共通インハルを使いますので、なかなかメーカー間の競争というのはすぐには出てこないかと思います。
 環境負荷物質については、まだこれからというところですけれども、今後どんどん問題になって、我々としても取り組まなければいけないだろうというふうに考えております。
 今の中から幾つかサーモライズしてみたいと思うんですけれども、最初に、世界の排ガス・燃費・燃料、地域ごとのやつをまとめるとこんなふうになるかと思います。ちょっと日本が消えていますけれども。欧州、日本、アメリカ、欧州のユーロ5、消えていますけれども、どこも当面は排ガス問題ということになりますけれども、それと燃費ですね、CO2問題ということで、燃費の方に日米欧取り組んでおります。
 もう一つは、再生可能エネルギーということで、アルコール混合燃料とかバイオ燃料、こういった取り組みがされております。
 次に、石油需給見通し、エネルギー問題ですけれども、究極可採埋蔵量というのがありますけれども、昔からずっと40年から50年というふうに言われてきたわけなんですけれども、昔は新しい油田が発見されたということで、いつになっても40年から45年と言われてきたわけですけれども、いよいよ最近は、この究極可採埋蔵量がふえないものですから、このままいきますと、2050年ごろには原油を取り尽くしてしまう。それをEORと書いてありまして、上に矢印がありますけれども、CO2を油田に吹き込むとかしますと、原油の回収率が上がります。それにしても、2100年ごろには石油を掘りつくしてしまうかもしれないと。そうなりますと、本当になくなるのかどうかはともかくとして、原油の価格は相当上がることは間違いないかと思います。
 こういった大気環境とか排ガス燃費、そしてエネルギー問題、それと我々の技術開発の進展ですけれども、それらを考えますと、これはトヨタ自動車の例ですけれども、将来どんなパワートレーンの割合になるかというのがこの図です。当分、まだ中期の2020年程度ですけれども、相変わらずガソリンが主流で、それからディーゼルも同じくらいの割合になります。ただ、2020年ごろになりますと、ディーゼルとガソリンの排ガスのレベルというのは同じくらいにしなければいけないんだろうなというふうに思っております。ハイブリッドが2020年には相当ふえるだろうというか、ふやしたいというふうに考えております。
 今のグラフには、メタノール車とか、そういった低公害、いわゆる環境省さんが言っています低公害車というのはありませんけれども、ここで国の選択をおさらいしますと、クリーンエネルギー車の普及目標、これは総合支援エネルギー調査会の方ですけれども、いわゆる低公害車4兄弟にディーゼル代替LPGを含めて、全部で 348万台という普及目標があります。ただ、ここではメタノール車はもう普及できないだろうと、どこのメーカーもつくっていないということでゼロということになっております。
 その下の低公害車開発普及アクションプランですけれども、これはいわゆる低公害車4兄弟、1番から4番に低燃費かつ低排出ガスのガソリン車ですね。これを合わせた台数で 1,000万台を普及しようということで目標が設定されております。
 こうなりますと、低排出ガス、低燃費のガソリン車でもいいということになりますので、実際、ガソリン車の低排出ガス化というのが早々進んでおります。したがいまして、ディーゼル代替は別としまして、乗用車の領域では、いわゆる低公害車というのはもうほとんど排ガスでは優位性がないという状況です。したがって、値段ばかり高いので、なぜ普及するのかというのが自動車メーカーの感想ということになります。ただ、代替エネルギーという点では別です。
 これが日本における低公害車の普及状況です。黄色のところが天然ガス車ですが、天然ガス車については順調にふえております。水色のところがハイブリッド車ですけれども、これはほとんど我が社のハイブリッド車ということで、伸びている部分はほとんどハイブリッド車ということになります。電気自動車は伸びが今はほとんどありません。
 世界を見てみますと、低公害車といいますか、代替燃料車はCNG車ということになるわけですけれども、この図を見るとわかりますように、天然ガスの産出国、ここで天然ガス車が普及しております。これは燃料が安いということで、ユーザーがガソリン車を改造して使っているわけです。
 低公害車が普及しない課題ですけれども、左に書きましたように、まず値段が高いと。それから燃料供給のインフラがない。インフラがないのに長距離走れないというのが共通の課題です。ただ、ガソリンのハイブリッド車だけは値段がちょっと高いところを除けば、この課題は当てはまらないわけですけれども。
 その値段ですけれども、CO2の低減率との関係で見てみますと、こんなぐあいに今なっておりまして、FCHV、それからEVですけれども、CO2の低減率、ガソリン車よりは大分いいとはいっても、まだまだそんなに違わない。その割にはコストアップが非常に大きいと。ですから、これをぐっと値段を下に下げないと普及は難しいでしょうねということです。
 ただ、ユーザーには、このCO2の低減がどれだけメリットになるかというと、燃料代の低減ということになるわけで、燃料代としてどこまでペイするかというと、まだまだ難しいかと思います。
 次に、ハイブリッド車の開発ですが、これは最近モデルチェンジしましたプリウスです。このうたい文句ですけれども、「単なるエコカーではない」というふうに言っておりまして、値段はちょっと高いですけれども、性能やら何やらはと言いますと、このグラフは、右が加速性能で、縦軸が燃費ですけれども、旧型プリウスに比べますと性能がこれだけよくなりました。燃費はといいますと、他車に比べてこんなによくなっている。燃費がよければいいほど、あるいはエンジンが大きければ大きいほど燃費が悪くというトレードオフの関係にあるわけですけれども、プリウスは両方ともトレードオフを打破するような新しい技術を採用したわけであります。
 これはハイブリット車のエネルギーマネージメントですけれども、ちょっと難し過ぎますので省略します。
 これが販売実績ですね。プリウスを97年に発売しましたけれども、その前からコースターのハイブリッドとかというのも売っておりますけれども、本格的に市販したという点ではプリウスが初めて。その後どんどん車種をふやしまして、現在、累積販売台数は14万台を突破しております。この前の東京モーターショーでも新しい車種を展示しておりましたけれども、これからも車種を追加してシェアを拡大していこうという計画です。
 次に、燃料電池車の開発です。昨年12月、この写真は首相官邸と、それからアメリカでの納車式ですけれども、同じ日にたしか環境省にも納車しまして使っていただいております。
 この写真は、燃料スタックといわれる燃料電池の心臓部です。当社は、独自にこの燃料スタックを開発しております。1990年ごろから、自動車用として本格的に開発されておりますけれども、その後、ぐっと性能が上がりまして、星印があるんですけれども、ガソリンエンジン並みのサイズあたりの出力密度というのを達成したということで車載が可能になったわけです。まだ性能的にはいろいろな課題は持っておりますけれども。
 この燃料電池車、いろいろ使っておりまして、上の3台、左からFCHV-3、4、5とあります。これは燃料の貯蔵方法と製造方法が違っております。FCHV-3、左は水素(吸蔵合金)というところに水素をためております。FCHV-4は高圧、右側のFCHV-5はクリーンガソリンの燃料タンクを載せまして、それを車中の改質機というところで、車の中で水素をつくっております。下にはバスがありますけれども、これは東京都内の路線バスとして今走っております。右側は、先ほどありました家庭用の燃料電池コジェネシステムです。
 低公害車といいますか、燃料電池の課題は先ほどの低公害車の課題、値段、それからインフラ、それから航続距離とありましたけれども、燃料電池車で一番のもう一つの課題は、一体その水素をどこでつくるかという問題です。真ん中の列にありますけれども、バイオからつくることもできますし、石炭、石油、天然ガス、それから電力で水を分解して水素をつくって、右側にいきまして、水素を車のタンクに入れるという方法もありますけれども、あるいは先ほど紹介しましたFCHV-5のように、液体燃料を車に積んで、車の中で水素をつくるという方法もあります。一番いいのは、水素そのものをガソリンエンジンのようなもので燃やすというものですけれども。
 このように、水素燃料はいろいろなところからつくれます。したがって、エネルギーの自由度があるわけですね。石油がなくなっても、大抵のものから水素がつくれるということで、将来、石油が枯渇したとしても、燃料電池と電気自動車は残るということかと思います。燃料電池車はまだまだ課題が多いんですが、これは技術的な課題ですので省略します。
 性能とか、いろいろ解決したとしても、CO2が減らないのでは何にもならない。右のグラフにありますけれども、燃料製造で54%と書いてありますけれども、燃料電池はCO2を出さない、水だけだと言いますけれども、燃料をつくる段階で二酸化炭素を出しているわけです。
 それから、右側の燃料電池車ですけれども、素材製造とか、車両製造、この段階でもCO2がたくさんかかっております。したがって、パワートレーンの効率は2倍、3倍いいと言われていますけれども、結局下の棒グラフにありますように、LCAでのCO2排出量といいますと、ガソリン車と比べて2割程度低いだけということになります。今の実力ですと、ガソリンのハイブリッド車の方がまだCO2が少ないということです。これは、先ほどの燃料電池本体の効率の話ですので省略します。
 最後に、ちょっと宣伝になるかもしれませんけれども、WBCSDは経済と環境のほかに社会正義ということで、企業のとるべき企業倫理みたいなことをいろいろなセクターでいろいろなプロジェクトをつくって検討しておりますけれども、我々自動車業界と石油業界、右側にありますSustainable Mobility Projectということで、2030年あるいはその先の交通ビジョンというものを今検討しております。ここでちょっと目を引くのが、真ん中のモビリティデバイドの解消というところです。
 モビリティデバイドの解消、これは横軸が1人当たりのGDPで、縦軸が移動距離、走行距離とか、あるいは飛行機での移動距離ですけれども、要するに所得が上がれば上がるほど移動するわけでして、つまり途上国が先進国と同じように経済発展すれば、車がどんどんふえるわけですけれども、そうなりますと、途上国での環境問題が心配ということになるわけですけれども。
 そこで、そうしますと、規制なしでできればいいんですが、規制が必要だという声が出てくるかもしれません。よく規制の効用として、日本の53年排ガス規制、あれを乗り越えて、日本のメーカーはアメリカで競争力を確保したというようなことがよく言われるんですが、実はそれは事実ではなくて根拠のないものですから、ここで訂正しておきたいと思います。詳しくは経済産業省の研究会から報告が多分出るだろうと思うんですけれども、サマリーだけ、結論だけ言いますと、53年排ガス規制はアメリカより厳しいとは言えないと。走行モードが全然違いますので、同じようなものだったんですね。
 それから、排ガス対策技術は日本が先行していたかというとそうじゃなくて、実は欧米の方が先行していました。
 じゃ、なぜ日本車のシェアがアップしたかと言いますと、実は全然関係ない、第2次オイルショックですね。それからセカンドカーの需要増大とか、あるいは品質・信頼性が日本車は向上しまして、85年にはゼイリパーでトヨタかナンバーワンになっております。
 逆に、Big3は、同じ時期にCAFE規制があって、国内規制のために競争力が落ちてしまったという逆に事例があります。したがいまして、環境とうまく調和しなくちゃいけないと。好循環というのはなかなか難しいなというふうに感じました。
 以上、できれば環境と経済の好循環の事例を紹介したかったんですが、なかなか思いつかずに、逆に先ほど言いました排ガス規制の神話という好循環の事例を私が否定するようなことを報告しましたけれども、正しい認識で議論いただければと思って情報提供をしたわけであります。ありがとうございます。

○安原委員長 伊藤様、どうもありがとうございました。
 時間がどんどんたっていっておりまして、ほぼ小池大臣のご退席の時刻になってきております。どういたしましょうか。あと数分ぐらいしかもうございませんので、何かございましたら。

○小池環境大臣 本当に興味深くお話を聞かせていただきました。それぞれの分野のご専門の立場からのお話でございまして、これをどのようにうまく好循環に持っていくかというのが、我々の仕事であるということを確認させていただいた次第でございます。
 環境問題というのは本当に──私、環境というふうに言葉をつくったのはだれなのかなと最近思ったりもするんですけれども、くるくると回るということを考えれば、やはりいい自動車が出て、今度、中古がそれがまたどこか知らない国へ回っていって、結局同じなのかなと思ったり、本当に好循環に持っていくというのは大変な知恵が必要だと思いますけれども、ぜひ今回から、また第3回、第4回と続けてまいりたいと思っておりますので、ぜひとも、きょうは好循環のところまで行き着かないで終わっちゃった方もいらっしゃるようなんですけれども、ぜひ好循環に持っていける知恵を皆様方から授かりたいと思っております。
 きょう、申しわけございませんが、別件がございまして、この場で失礼をすることをお許しいただきたいことと、大変興味深かったのでもっと伺いたかったなと私自身は残念に思っているところでございます。
 いずれにいたしましても、本当にお忙しいところ、何かとご協力いただきまして、本当にありがとうございます。

○安原委員長 大臣、どうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。
(小池環境大臣 退室)

○安原委員長 それでは、審議を続けさせていただきます。時間の制約で大変急がせましたが、通常のペースでこれからは進めたいと思います。
 次は、関委員の方から、5分程度で発表をお願いできるかと思います。エコファンドの問題です。

○関委員 お手元に配付資料ということで、社会的責任投資とエコファンドという資料を用意しましたので、ポイントだけご説明したいと思います。
 ただいま、環境に優しい製品あるいはサービスの提供と、それを購入するグリーンコンシューマーの重要性というお話があったかと思うんですが、もう一つの視点として、いわゆるグリーンインベスターですね。環境に配慮する企業に投資する投資家の存在も今後ますます重要になってくるんではないかなということでお話をしたいなというふうに思って資料をつくりました。
 開いていただいて3ページ目に、社会的責任投資とエコファンドということで、SRIとエコファンドの定義めいたものを書いてございます。財務情報以外に、環境への配慮をはじめとした観点を組み込んで企業を選んでいくという手法、その一例がエコファンドであるということでございます。4ページ目に、SRIと言われているものの中で、一般的にエコファンドもそうなんですが、スクリーニングということで投資先の選定ということがまずあるんですが、もう一つ要素として考慮しておかなければいけないと思うのが株主行動です。投資先を選んだだけではなくて、CSRあるいは環境の観点からその投資先の企業に対して物申していこうと、この動きも最近非常に高まってきているということも注目すべきではないかなと思います。
 5ページ目の歴史は、これは細かいことは申し上げませんけれども、SRIは米国を起源として、英国で90年代非常にふえて、英国からまた大陸に移って、日本では99年のエコファンド発売、まだまだこれからだという状況だということをご理解いただければと思います。
 7ページに飛びまして、ちょっと見づらいかもしれませんが、米国の状況ということで棒グラフと折れ線とあって、真ん中の上の方に、1つは運用機関保有の総資産に占める、SRIファンドの割合ということで12%という数字がございます。このウエートはだんだんと大きくなってきているということで、特に2002年は株価が下落基調だったんですが、その中でも棒グラフの方ですね、SRIの残高は顕著に伸びてきていると、こういう現状です。
 8ページ目にヨーロッパの状況ということで、先ほど申し上げましたとおり、特に英国がSRIの本場だということで、ヨーロッパ全体の3分の1ぐらいが英国の残高だということです。ヨーロッパでも残高が伸びている、あるいはSRIファンドの本数がふえてきていると、こういう状況でございます。
 それに対して、9ページ目の日本の状況なんですけれども、99年にエコファンドが出まして、発売当初は金利情勢ですとか、あるいは株式市況ということもありまして、トータル的に 1,000億円を超えるような残高だったんですが、折れ線グラフがTOPIXの動きですけれども、やはり株式市況の低迷とともに残高自体は減ってきております。現在、投資信託残高に占める割合が 0.4から 0.5%ということで、欧米に比べて非常にウエートは低いと。エコファンドも定着してきてはいるものの、日本ではまだまだこれからだなと、こういう状況でございます。
 10ページには、具体的なエコファンドの一覧ということで、エコファンド以外にも社会貢献ですとか、あるいは雇用、消費者対応の視点も含めた新しいファンドも出てきておりますが、その一覧を載せております。
 11ページに、ちょっとこれから申し上げたいことの前提ということで、欧米のSRIの取り組みの特徴ということを申し上げたいんですが、11ページ目で米国の3行目、括弧内に書いてございますけれども、民間主導だと。政府レベルでの取り組みは見られないと、これが米国の特徴です。
 12ページの方に、それに対してEU、ヨーロッパの状況ということで、2つ目の黒ポチに、国あるいはEUレベル全体として基盤整備が進められているということがございます。その典型が(1)に書きました英国年金法の改正でございまして、2000年7月に年金法が改正されています。[1]、[2]がその内容なんですけれども、要は年金基金に対して、環境、社会、倫理、こういった側面から投資先の企業を選ぶかどうか、そういう基準を設けているかどうかということを情報開示しなさいと。そういう手法を採用しなさいという義務づけではなくて、そういうことをやっているかどうかの情報公開を義務づけるということなんですが。このいわば緩やかな義務づけといいますか、これが非常に効果的で、年金基金の60%弱、59%ぐらいがSRIを投資戦略に採用しており、非常に効果があったということが事実としてあります。
 それから、ちょっと飛びまして15ページのグラフを見ていただきたいんですが、そういった企業を選んだファンドが、運用パフォーマンスはどうなんだろうかと。これはいろいろなデータがありますの。一例として、Dominiというアメリカのファンドの値動きなんですが、市場全体がS&P500という下の折れ線グラフで、それを上回っています。通常、3年ないし5年という期間で、その運用パフォーマンスを見ていく。その中で、これは10年間にわたって、ほとんどの期間で運用パフォーマンスを上回っているというデータが出ております。こういうデータも、少なからず出てきているということです。
 それから、16ページの方にいって、先ほど申し上げました株主行動あるいは株主提案、これも重要なんだよということで申し上げましたけれども、購入をされてそれで終わりではないと四角の中に書いてございますが。特に米国で、株主提案が非常に活発になってきていると、提案の数もふえていますし。内訳を見ますと、2番目の丸に書いておきましたが、 261件がCSR関連の提案だと。過去最高の件数だということで、特に株主提案の数もふえてきているし、内訳としてCSRに関する提案が急増していると。例えば、3つ目の丸に書いてありますように、地球温暖化ですとか、労働基準ですとか、こういったような提案がふえてきているということは注目すべきだろうと。仮に、もちろん可決されない場合も多いわけですけれども、提案されたということが、社会的な意味で非常に経営のプレッシャーにもなりますし、大きな意味を持つんだろうということです。
 それから、ちょっと先へ飛ばしまして、23ページまで飛びますけれども、今申し上げたような状況を、内外の状況の中で、これは99年に損保ジャパンとして発売した「ぶなの森」の例をちょっと挙げておるんですけれども、「ぶなの森」というエコファンドの考え方ですね。環境問題に積極的に取り組む企業の企業価値は中長期的に上昇していくんだと。リスク要因の排除ですとか、コスト削減ですとか、あるいは成長要因になるんだということで、競争力が強化され、中長期的に企業価値が向上していくと、こういうコンセプトでつくった商品です。
 24ページに、具体的な銘柄選定のプロセスということを書いてございますけれども、要は環境分析をして、企業の環境取り組みを分析して、財務分析を加えて、この2つの観点から投資対象銘柄を絞っていくと、こういうプロセスを経ております。
 26ページに、運用パフォーマンスということで、「ぶなの森」の発売以来の値動きをTOPIXとの対比ということで載せております。現時点で8%程度のTOPIXを上まわる運用パフォーマンス、高いパフォーマンスが出ていると、こういうことです。
 こうした私どものエコファンド発売の経験から、27ページにその意義というのを3点まとめてございますけれども、先ほど申し上げましたグリーンインベスター、この存在が確認できました。実は99年に発売をするときに、どのくらいいくだろうかと。30億円ぐらいいかないと商品開発の元が取れないねということだったんですが、実際には 200億円ぐらいいきまして、思った以上に幅広い層に支持をされ、我々が思っていた以上にグリーンにインベスターというのは大勢いるんだなということがわかった。また、投資信託を初めて買うという方も多かったということが、この1点めです。
 それから、企業にとってみますと、環境対策を加速する一つのインセンティブになると、こういうことですね。
 それから3番目に、金融機関にとってみるということで、なかなか金融機関が本業を通じた環境取り組みをするということは難しいんじゃないかと、私ども自身も思っていたわけなんですが、いやいやそんなことはないと。重要で、実際にできるし、今後もやっていかなきゃいけないということがわかったということです。
 最後に、今後の課題ということで、28、29ページに5つほど挙げておきました。
 1つは、個人投資家から機関投資家への広がりです。欧米の例を見ましても、2けたぐらいウエートが高いわけで、SRIを大きく伸ばしていくためには、やはり機関投資家の参入が必要だろうということですね。
 それから、2点目が情報開示の必要性。企業の評価をしていく上で欠かせない情報をきちんと公開をしていく必要があるということです。
 それから、金融機関にとって、これは私どもの課題になるんですが、現在、エコファンドを中心としたラインナップなんですけれども、やはり投資家の価値観も多様化していますので、いろいろな方に支持して、共感していただけるような品揃えといいますか、商品の開発、これも非常に重要なテーマではないかと。そういう意味で、吹き出しで書きましたけれども、私ども金融機関にとっての企業の社会的責任というのは、1つはこのSRI、これを拡大していくことではないかなというふうに思っています。
 それから、先ほどの年金法の改正、英国の例に見られますように、法制度の整備。情報開示の義務づけですとか、あるいはそういった法制度の整備ですね。これも一つの課題になるのではないかなと、大きなきっかけになるのではないかなというふうに思っています。
 それから、最後にパフォーマンスのグラフを紹介しましたけれども、もちろん反対のデータもあるわけで、そういう意味では実証データといいますか、実際に企業価値が上がっていく、株価が上がっていくというデータを数多く集めるといいますか、それが数多く存在するということが大事ではないかなというふうに思っております。
 以上、駆け足でしたけれども、社会的責任投資とエコファンドについて意見を申し上げさせていただきました。

○安原委員長 関さん、どうもありがとうございました。
 それでは、今5人の方から大変急いでではございましたが、意見発表をしていただきましたので、今の発表に対しまして何かご質問等がございましたら、とりあえずお受けしたいと思いますが、よろしゅうございますか。意見交換はちょっと最後の方に回したいと思いますが。質問等がなければ、次の議事の方に移りたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 それでは、前回ご欠席で、今回ご出席になりました委員から、前回と同じように簡単に自己紹介と、それから現時点における好循環についてのお考えをごく簡単に、1人5分程度ということでお願いできればと思いますが。
 それでは、深尾さんの方からお願いできますか。

○深尾委員 日経エコロジーの深尾でございます。前回は失礼いたしました。座ってお話をさせていただきます。
 私どもの方では、日経エコロジーという雑誌をこの5年ぐらい出してきておりまして、1つの目的は、まさしくこの場で議論をされているような経済と環境の好循環をどうやったらつくれるかという、そういう目的で創刊をしているものです。
 我々の雑誌、実はBtoB、企業向けに出させていただいているわけですけれども、その心といいますのは、企業が変わる、あるいは企業がいろいろな取り組みをすることによって、ステークホルダーを広く変えていくことにつながるのではないかと。もちろん企業の中の社員、これは当然入りますし、取引先あるいは製品が及んでいく、あるいはサービスが及んでいく消費者も変わっていくと、こういうことが最終的に環境にも大きな影響を与えるだろうと、こういう趣旨も含めて、雑誌の発行をさせていただいております。
 今、私が問題意識として持っておりますのは、そういった中で企業が変わっていっているというふうに確信はしておるんですけれども、先ほど辰巳さんからお話があったのと全く同様なところでして、つまり消費者と企業という、この循環のところが、どうしてもまだ輪が途切れていると。この途切れた輪をどうやってつないでいくのかということを、この場も含めて議論をしていただければ、さらに企業の取り組みが加速をしていく。そういう意味で、経済の環境化、グリーン化がさらに進むのではないかというふうに期待をしておりまして、こちらの委員会の方でも、ぜひそういった視点で私もお話をさせていただければと思っておりますし、議論の方を進めていただければと思っております。
 今後ともひとつよろしくお願いします。

○安原委員長 ありがとうございました。
 あと、辰巳委員でいらっしゃいますが、もう先ほどご発表いただきましたので、何かつけ加えてご発言いただくことがございましたらということで、お願いいたします。

○辰巳委員 先ほどもお話させていただきましたが、私が言いたいのは一言、今、深尾さんがおっしゃってくださったように、BtoCをどうつなぐか。Cというのは非常に千差万別で、よく言われるのはわがままだと。だから、その人たちにうまく理解していただきながら回していくための仕組みづくりというのが、今求められているのだろうなと思っております。また、ぜひそのあたりで私も発言させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○安原委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、あと、事務局の方からの説明はありますか。

○谷環境計画課長 資料7-1をごらんいただけますでしょうか。先ほどご説明の途中でございましたが、次回12月19日15時からの委員会は、こちらのお三方とともに、エコツーリズム関係者、ちょっとまだお名前を特定するところまで至っておりません。交渉中でございますが、関係のどなたかにおいでいただくこととしております。
 また、第4回でございますけれども、リサイクル・化学関係ということで、帝人の長島副社長がおいでいただけることになりました。自治体関係、今まだちょっとお名前を特定するに至っておりません。交渉中でございます。その後、こちらの日程で進めさせていただきます。よろしくお願いをいたします。
 続きまして、資料7-2でございますが、これは先ほど資料紹介のときに申し上げましたとおり、前回、浅野委員からご意見をちょうだいいたしました環境と経済について、地域社会の関係でよく見られるキーワードをまとめて抜き出してみました。大都市、中都市、農山村それぞれに、例えば、大都市ですとヒートアイランドですとか、工業の中都市は産業の空洞化、農山村はエコツーリズムを初めとして、こちらに書いてあるようなさまざまな言葉がございます。
 引き続きまして、資料紹介のところでご紹介申し上げました「私の環のくらし」、赤いパンフレット、辰巳委員を初めとして何人もの委員の先生方にご協力をいただきましてつくりました。温暖化を中心としますが、ほかも入ってございます。暮らしを変えるためのハンドブックでございます。こちらが2002年8月にできておりまして、ことし、それに加えてできましたのが、黄色い方の「『環のくらし』応援ブック」。こちらは、環のくらしの会議の分科会の方々が中心になりまして、こちらも辰巳先生ほかにご協力いただきまして、環のくらしフォーラムというのができておりまして、こちらで個別の商品を紹介していくような応援ブックでございます。
 ご説明は以上でございます。

○安原委員長 それでは、あと予定の時間が約25分程度残っておりますが、今までの意見発表等につきまして、ご意見でもご感想でも何でも結構でございますので、自由にご発言をお願いできたらと思います。どうぞ、どなたからでもお願いいたします。
 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 きょうのお話を伺っていて、本当にいろいろな要素が、かなり具体的な要素が出てきて、とてもすばらしい発表を伺ったというふうに感じています。
 それで、具体的にいうとどういうことかというと、先ほど来、深尾さんや辰巳さんもおっしゃっているように、例えば、環境配慮をしていらっしゃる企業の情報あるいはその企業の出している具体的な商品の情報、それをどういうふうに消費者あるいは投資家にきちんとつないでいくか。そして、そういうことがきちんと信頼関係が回っていくことで、ちゃんと環境と経済の好循環が生まれる、そういう社会を目指しているんだという、何かそういうイメージがかなりはっきり描けてきたと思うんですね。
 問題は、そのつなぐときの仕組みというふうに盛んに皆さんおっしゃっていて、私もそう思いますけれども、その仕組みの具体像として、例えば企業の皆さんでしたら、最近はISOをお取りになって、それを環境報告書とか、いろいろなところで発表されたりとか、そういうのがまた投資につながっていくとか、商品情報をエコラベルできちんと出していただいて、それがこういう「『環のくらし』応援ブック」とか、テスト雑誌みたいな商品テスト雑誌とか、情報紹介雑誌できちんとデータが出ていくとか、そういうようなことで回っていくという、そしてそれ以外にもかなり、先ほどの金融のご提案があって、そういうことの全部のいろいろなものを、みんなで社会の中で取り入れていくということがかなりはっきり見えてきたと思うんです。
 そういうことの具体的なやり方が、どんなことがあるかということをきちんとすることと、もう一つ、それで好循環を目指すんだという大きなビジョン設定、それがここなんだと思うんですが、大きなそういう情報をはっきりと社会に出していく。みんなでそういうふうに、それぞれが取り組んでいこうよというパートナーシップ社会の信頼関係をはっきり社会につくっていくという、その作業も一つ大切なんじゃないかななんていうふうに感じました。
 あともう一つ、今回、浅野先生のご提案で、この資料7-2をつくっていただいたということで今拝見しまして、こういうふうに出していただくと、非常に今いろいろな活動をしているのが整理できて、ありがたいなと思いました。
 現実にどうなっているかというと、こういうような単語を──単語というか、こういう状況をどうやってつないでいくかということを、かなり今その中で、人と情報と新しい動きができているんだと思います。例えば、都市と農村交流で、物や人や子供たちの心をつないでいくとか、市民と企業と行政がパートナーシップで、協働で新しいプロジェクトを起こしていくとか、そういうような動きがかなり出てきていますので、そういうような社会につなげていくという、そういう具体像も、こういう整理をしていただいたおかけで描けていくんじゃないかというふうに感じています。

○安原委員長 重要なご指摘をありがとうございました。
 それでは、天野委員、どうぞ。

○天野委員 大変興味深いお話をお伺いして、私2つぐらい、重要な点が浮かび上がってきたんじゃないかと思うんですが。1つは、テクノロジーという意味の技術革新。それからもう一つは、ビジネスモデルというふうな意味での技術革新。こういう技術革新というのが、好循環のためには非常に重要だということです。
 私、両方とも環境プラスということをおっしゃったと思うんですね。環境負荷を下げるということだけじゃなくて、例えば「HV is not just an eco-car」というふうに環境プラスという点があって、情報が動き始めるということをおっしゃったと思うんですね。
 ですから、環境保全にプラスしてどういう利益があるのか、あるいはコスト削減があるのか、あるいはどういう製品のデザインがあるのかと、こういったことが一緒に行われないとだめだと。そういう意味では、省エネ・省資源というのが表面に出てきますけれども、その後ろに隠れて見えないんですけれども、省社会コストみたいなことが常についているわけですね。ですから、省エネ・省資源というのはコスト削減につながりますけれども、そういうコスト削減につながらないように見えながら、実はその後ろで非常に大きな社会的なコストを減らすことがついていると。それを実現するのにプラスが要るというふうに私は聞こえたように思います。
 それからもう一つの点は、情報の共有化といいますか、交流というのをどうするかということで、情報開示の枠組みをつくるとか、これは企業の方で、例えば環境報告書等の開示を進められておりますし、環境省の方でもガイドラインをつくってやるということですが。多くの方がおっしゃったように、これらはほとんどがBtoBで、そこの部分はうまく回り始めたというんですけれども、BtoCまではなかなか至らない。環境省のアンケート調査でも、そこの部分が非常に、消費者自身の方も不満足感を持っているということです。
 私は、やはり両者をつなげるためには、例えば米国ですと知る権利法というのがあるんですが、これ知る権利という言い方よりも、むしろ知りたいということを言う権利だと思うんですね。辰巳さん、関さんが同じことをおっしゃったんですけれども、知る権利、言う権利ですね。それを確保するようなきちっとした法的な仕組みというのがやはり重要なのではないかと。これは北米だけではなくて、ヨーロッパの方でもそういった取り組みが今進んでおりますので、日本でもぜひその辺はお考えいただけたらいいんじゃないかと。そうすると、BtoCが起爆剤になって、BtoBの方がまたより加速されるということになるのではないかというふうに思っております。
 以上です。

○安原委員長 ありがとうございました。
 それでは、浅野委員。

○浅野委員 今の天野委員の最後の方でご指摘になったことの続きですが、きょうのお話を聞いていても、やはり情報に対する信頼がかなり大きな問題なのだろうなと思いました。辰巳さんは、最後ラベリングについても法制度化が望ましいとおっしゃいまして、それから関さんのお話でも、法的な枠組みでしょうか、ある種の担保が必要なのではないかとおっしゃったわけですが。関さんのおっしゃった文脈は多分ちょっと違っていて、これは日本でもやろうと思えばできるような話だろうという気がするんですが、辰巳さんのおっしゃった話は、前からの課題であると同時に、非常に難しい面があります。
 例えば、情報開示を義務づける制度として、化学物質についてはMSDSの制度というのがありますが、あんなものがなまじあると悪いとは言われてはいないし、しかし法制度があり、わかりにくいけれども、とにかく形式的に表示がされていればそれでいいという方向にいってしまうのでは困る。化学物質のMSDSはもともとプロが相手ですから、それでいいんでしょうけれども、最終消費者にラベリングの形で情報を流していくというときに、何だかやたら書いてある。最近の食品添加物の片仮名がいっぱい並んでいるのを見たって全然だれもわからないですね。そういう物質が入っているということはわかるけれども、それが何だというような感じになってしまう。そんなことではだめで、やはり法的な枠組みというところで、どこまで何ができるのかということは、十分に考えるべき問題だろうと思われます。
 それよりも、本当に出されている情報が信頼に足りるかどうか、内容の確実性がどこで担保されるのかということが大きな問題ではないかなという気がするんですね。環境ラベリングについてを、かつて木材ラベリングについてちょっと勉強したことがありますが、やはり何らかの形で認証制度とつなげるべきだと思われる。一方でISOのような動きが着々と進んでいるわけですから、こういうものとしっかりむすびつけることを考えるべきではないかと思われます。
 差し当たり、まず法的枠組みづくりから先行させるということは、余り賢明ではない可能性が高く、むしろどうやったら信頼性を高めることができるか。日経エコロジー、私も愛読をしておりますが、ああいう雑誌は割合に信頼できるんですけれども。それが、もっと一般の人が広く読む媒体にまでおりて、信頼に足りる情報がきちっと提供される仕組みはどうあるべきなのだろう。役所がパンフレットのようなものを幾らつくっても、これまた限界があります。これについてどういう仕組みがいいのかということをきちっと考えていくことが必要ではなかろうか。ここを一歩間違うと、やはりBtoBとかBtoCと言われたそこが詰まってしまう大きな原因になってしまうような気がいたします。
 それから、資料7-2については、これからこういうものをもとにみんなの意見で埋めていけば、きっと成果につながるだろうということでつくったわけですから、確かに天野先生もさっき隣でおっしゃったんですが、この資料にあるキーワードボックスとボックスの横のつながりがないねとおっしゃっておりました。今までの議論の中では、全国とか国際社会という形で、下にある言葉がそこをつないでいるかのように思っていましたが、本当にそれがつなげる道具になっているかどうかという検証が必要だと思われます。
 それから、もうちょっとこの箱そのものを丹念に検討していかなきゃいけないものがあるかもしれない。大雑把にざくっと書いてありますけれども。これはとにかく思いつきでいろいろな言葉が出てくるものを、きちっとしまうキーワードボックスを用意する方が話が整理できると思われるので、この資料はなかなかいいと私も思います。

○安原委員長 ありがとうございました。
 ほかにご意見ございましたら。深尾委員。

○深尾委員 前回欠席しましたので、ちょっと先ほど発言の議事要旨を見させていただいたんですが、この中で、東大の安井先生がおっしゃっているように、多分論点を整理されていった方がいいのかなと。つまり公害型のものというのは、ある意味、好循環というよりは確実にとめなきゃいけないものがあると。
 もう一つは、好循環を目指しながら、環境的にも上げていくことができるものがきっとあるだろうと。この7-2のようなキーワードが整理されていますので、そういう意味で言えば、これをまたさらに見直していくことで、どこが好循環を目指せるのか。そういう中で、どういうシステムをつくっていけるのかというのを、幾つかの場合分けをしてやっていかれた方がいいのかなというふうに思いました。
 それともう一つ、これは、実は我々の雑誌の発行前なので余り詳しく申し上げられないんですが、次の号で、消費者、主婦のエコプロダクツの認知度と購買意欲というのを実は調査をしておりまして、12月のエコプロダクツ展でも恐らく発表させていただくんですが、非常におもしろい結果が出ました。
 というのは、先ほど辰巳さんから発表があった電球型蛍光灯、これの認知度は非常に高くて、実用している人も割合と多いんですが、この先導入したいという人が意外と少ない。それに比べると、ノンフロン冷蔵庫というのは、実はまだ実用している人は少ないわけなんですけれども、次回買いかえるときにはぜひ使いたいという方が非常に大きな割合を占めておりまして、そういう意味で言えば、このマーケティング戦略というのがどういうふうに集中していくと、その循環といいますか、経済と環境の循環を引き出していくのかという、ある意味好例になると思いますので、その辺、例えば松下さんとか東芝さんとか、こういったところがどういう展開をしているのかといった事例をもう少し詳しく発表されていくと、きっとミッシングリングのどこかがつながっていくのではないかなというふうに感じております。4種類ぐらい、代表的な、だれでもわかるようなものを調査しましたので、またどこかの機会でご説明をさせていただこうと思っております。

○安原委員長 ありがとうございます。
 ほかにご発言はございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 今、何人かの方にまとめていただきましたが、そのとおりだと思います。きょうは家電製品あるいは自動車の分野で、具体的に環境と経済の両立ができるようなことを可能にする技術の開発が進められているというお話を伺って、非常に意を強くした次第でございます。
 そういう情報が実際に効果を発揮するには、結局、多く方がそれを活用していくということが必要でございます。そのためには、先ほどのお話のように、BtoCの情報がスムーズにそれについて流れていく。そのための仕組みをいろいろ工夫しなければならないということは、そのとおりだろうと思います。
 その普及を進めていく上で、新しいアプローチですけれども、筒見さんからのご紹介もございましたようにESCO事業、こういう形でそれをプッシュする、促進するという大きな効果も期待できるのではないかというぐあいに思いながら聞かせていただきました。いろいろ情報を今出していただいて、これを皆さんとご相談しながら整理していけば、具体的にわかりやすい好循環の将来像というのが何とか描けるのではないかと、期待を強めております。
 それでは、今回の議論はこの程度で終わりとさせていただきたいと思いますが、非常に発表の時間を制約したり、ご議論をせかせましたり、いろいろ不都合の点がございましたらお許しをいただきたいと思います。もう少し言い足りなかったということがございましたら、別途文書でも、あるいは電話でも結構ですが、事務局の方に連絡をとっていただければと思います。補完してもらうようにしたいと思います。
 それでは、先ほどご案内がありましたとおり、次回は12月19日、14時からでございますので、出席をよろしくお願いいたします。その19日は、「自然がはぐくむこころとちから」というテーマで辻委員、それから山本委員、きょうはお休みですが養老委員、このお三方とエコツーリズムの関係者の意見発表ということで予定させていただいております。
 きょうは熱心なご討議ありがとうございました。これをもちまして、この委員会を終わります。どうもありがとうございました。

○谷環境計画課長 ありがとうございました。
 ちょっと1つだけ、資料の方が、次回が15時からと間違って書いてあるようでございました。すみません、資料7-1が誤っておりました。14時からが正しい数字でございます。資料7-1、第3回委員会、12月19日14時からということで、大変失礼を申し上げました。どうぞよろしくご訂正をお願いいたします。

午後 4時53分 閉会


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