中央環境審議会 総合政策部会  環境影響評価制度小委員会(第1回)議事録

日時

平成25年10月16日(水)10:00~12:00

場所

東海大学校友会館 東海・三保の間

議事次第

1.開会

2.議題

  1. (1)環境影響評価制度小委員会の設置について
  2. (2)報告事項
    • ・改正環境影響評価法の全面施行に係るこれまでの動き
    • ・東日本大震災からの復旧・復興への対応
    • ・環境影響評価法における放射性物質適用除外の削除等
  3. (3)その他

3.閉会

配付資料

資料1 環境影響評価制度小委員会委員名簿
資料2 環境影響評価制度小委員会の設置について
資料3 中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について
資料4 報告事項
資料4-1 改正環境影響評価法の全面施行に係るこれまでの動き
資料4-2 東日本大震災からの復旧・復興への対応
資料4-3 環境影響評価法における放射性物質適用除外の削除
資料4-4 風力発電事業に係る実施状況
資料4-5 環境アセスメントの迅速化・明確化
資料4-6 その他答申への対応状況
参考資料(委員のみ配付)
参考資料1 中央環境審議会議事運営規則
参考資料2 中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の運営方針について
参考資料3 中央環境審議会「今後の環境影響評価制度の在り方について(答申)」(平成22年2月22日)
参考資料4 改正環境影響評価法等関係資料
参考資料5 環境影響評価法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(衆議院環境委員会・参議院環境委員会)
参考資料6 東日本大震災復興特別区域法(抜粋)
参考資料7 発電所設置の際の環境アセスメントの迅速化等に関する連絡会議 中間報告
参考資料8 火力発電所リプレースに係る環境影響評価手法の合理化に関するガイドラインについて
参考資料9 東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議取りまとめ

議事録

午前10時00分 開会

○上杉課長 それでは、定刻となりましたので、これより第1回中央環境審議会総合政策部会環境影響評価制度小委員会を開催いたします。
本日は、台風でお足もとが悪い中、また、御多忙中にも関わらず御参集いただきまして誠にありがとうございます。
私、環境省総合環境政策局環境影響評価課長の上杉でございます。しばらくの間、進行を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
小委員会の開催に当たりまして、清水総合環境政策局長から御挨拶を申し上げます。

○清水局長 7月に総合環境政策局長に就任いたしました清水です。どうぞよろしくお願いいたします。小委員会の開催に当たりまして、一言、御挨拶を申し上げたいと思います。
委員の皆様におかれましては、非常にお足もとの悪い中、たまたま台風の日を選んでしまったといいますか、後から台風が来たわけでございますが、御出席いただき大変ありがとうございます。委員の皆様には、御就任いただいたということで、重ねて御礼申し上げます。
本年4月に総合政策部会が開かれまして、そこで専門委員会、小委員会の改編、見直しが行われました。従来、この委員会は専門委員会ということで環境アセスメントについて議論してきたわけでございますが、本日から小委員会という形で、形を新たにしまして、また改めて御審議をお願いしたいと、そういうことになります。前回の専門委員会が開設されたのが2年前ということでございますので、本日は、この2年間のさまざまな動きについて御報告を申し上げるという、そういう趣旨でございます。
この間、法改正の全面施行、それから東日本大震災の復旧・復興への対応、それから環境アセスメントの迅速化の動きなど、さまざまな動きがございました。また、今年の通常国会におきましては、環境アセスメント法案を含む4法案について放射性物質の適用除外規定を削除するというような、そんな法改正も行われております。今後、これについても、いろいろ御議論いただくことになろうかというふうに思います。本日、こういったこれまでの動きをまとめて報告させていただくということにしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
簡単ではありますが、私からの御挨拶とさせていただきます。

○上杉課長 議事に入ります前に、本日の配付資料について御確認いただきたいと思います。

○伊藤課長補佐 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。
議事次第を1枚めくっていただきまして、資料1が中央環境審議会総合政策部会環境影響評価制度小委員会の委員名簿であります。資料2が、環境影響評価制度小委員会の設置について。資料3が、中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置についてであります。資料4がA4の横向きの資料になっておりまして、資料番号が左上についておりますけれども、報告事項をまとめております。資料4-1から資料4-6まで一つにとじておりまして、資料4-1が1ページから始まりまして、4-6の33ページまで一つの資料でとじております。
それから、参考資料につきましては、委員のみ配付とさせていただいておりますけれども、参考資料1が中央環境審議会議事運営規則、参考資料2が中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の運営方針について、資料3が今後の環境影響評価制度の在り方について(答申)となっております。それから、参考資料4は、資料番号をつけておりませんけれども、白い表紙の冊子になっておりまして、改正環境影響評価法等関係資料として法令の条文等をまとめた少し厚みのある白い表紙の冊子になっております。参考資料5が環境影響評価法の一部を改正する法律案に対する附帯決議、参考資料6が東日本大震災復興特別区域法の抜粋であります。それから、参考資料の7になりますが、発電所設置の際の環境アセスメントの迅速化等に関する連絡会議中間報告となっております。それから、参考資料8が、資料番号をつけておりませんが、机上に青い表紙のパンフレットを配付しておりまして、火力発電所リプレースに係る環境影響評価手法の合理化に関するガイドラインについてであります。最後に、参考資料の9が東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議取りまとめとなっております。
それから、参考資料の番号もつけておりませんで、議事次第にも掲載しておりませんけれども、「計画段階配慮書の考え方と実務」という図書案内のチラシを配付させていただいております。改正法の施行に合わせまして、配慮書の技術ガイドについては既に電子データをウエブ上で掲載しておりますけれども、10月末にその製本版が出版される予定になっておりまして、現在、予約受付中となっております。製本ができ次第、委員には御提供したいと思いますが、図書案内のチラシを配付させていただいております。
配付資料につきましては、以上であります。

○上杉課長 お手元の資料の御不足等がございましたら、お申し出いただきたいと思います。
本日の小委員会は第1回目の会議でございますので、ここで委員の先生方の御紹介をさせていただきます。
浅野直人委員でございます。
石田憲治委員につきましては、当初、御出席という返事をいただいておりましたが、今日の台風の関係で交通機関がだめということで、急遽、御欠席という連絡をいただいております。
それから、井上祐一委員でございますが、井上委員も若干電車が遅れているということで、遅れて出席をされるというふうに伺っております。
続きまして、大塚直委員でございます。
崎田裕子委員でございます。
櫻井康好委員でございます。
田中充委員につきましても、電車がちょっと遅れているということで、遅れて御出席されるというふうに連絡を受けております。
本小委員会の委員につきましては、基本的に以前の専門委員会と同じ委員に御就任をいただいておりますが、櫻井委員につきましては、この小委員会から新たに委員として御就任をいただいております。よろしくお願いいたします。
本日の会議でございますけれども、委員及び臨時委員6名のうち4名の委員に御出席いただくことになっております。井上委員が来られれば4人ということで、定足数に達するということでございますので、本小委員会は成立しているということを御報告申し上げます。
以上、御紹介いたしました委員のほかに、橋本光男委員、屋井鉄雄委員、吉田正人委員、鷲谷いづみ委員にも委員に御就任いただいておりますが、本日は御欠席となっております。
続きまして、本日、出席しております事務局の御紹介をさせていただきます。
清水康弘総合環境政策局長でございます。
鎌形浩史大臣官房審議官でございます。
瀬川恵子環境影響審査室長でございます。
同室の室長補佐、長谷川でございます。
環境影響評価課の課長補佐、伊藤でございます。
同じく係長、金子でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
次に、本小委員会の委員長でございますが、竹内総合政策部会長の指名によりまして浅野委員にお願いすることになっておりますので、委員の皆様には御了承いただければと思います。
それでは、これより先の議事進行につきましては浅野委員長にお願いをしたいと思います。浅野委員長、よろしくお願いいたします。

○浅野委員長 それでは、よろしくお願いいたします。
これまでは専門委員会ということでございましたが、今度から小委員会ということになりまして、この小委員会の決議をもって部会長の同意を得て部会の決議に代えることができるということになりましたので、いろいろと機動的に動かなければならないときには動きやすくなると思います。どうぞひきつづきよろしくお願いいたします。
先ほど局長の御挨拶にもございましたけれども、法改正が行われまして、それがすでに全面施行されているということもございますので、本日は最近の環境影響評価法の施行状況について報告を承るということでございます。たくさん報告がございますので、まだお二方、おいでではございませんが、ご説明を聞くことにしたいと思います。
まず、議題の1でございますが、本小委員会の設置について御説明をいただきます。

○伊藤課長補佐 それでは、環境影響評価制度小委員会の設置について、資料2と資料3をもとに説明させていただきます。
資料2につきましては、本年4月に開催された総合政策部会の中で、設置について了承をいただいた際の説明資料となっております。
設置の趣旨、目的でありますけれども、平成23年に環境影響評価法の一部を改正する法律が成立をしまして、本年の4月から配慮書手続や報告書手続が新たに導入をされているところであります。改正法の附則におきまして、この法律の施行後10年を経過した場合において、法の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとされておりますけれども、法改正の審議におきまして、環境影響評価制度全般に関して、その実施状況を見ながら、見直しに係る検討条項に規定する検討時期を待つことなく不断に見直しを行い、適宜適切に制度の改善を図ることといった附帯決議がなされております。
また、戦略的環境アセスメントにつきましても、法改正審議におきまして、改正法の実施例を検証した上で、より上位の施策の策定又は変更の立案の段階における戦略的環境影響評価の制度化に向けた検討を行うこととの附帯決議がなされておりますし、第四次環境基本計画におきましても、事業の計画や政策立案段階における戦略的環境アセスメントの検討を進めるとされてございます。
さらに、東日本大震災復興特別区域法に基づく特定環境影響評価制度が導入をされておりますし、環境法体系におきましても放射性物質の適用除外規定を削除する動きがあるなど、周辺施策の動向に対応した環境影響評価制度が必要となっております。
このような背景から、法の施行状況について適切にフォローアップを重ねるとともに、今後の環境影響評価制度の在り方に関する審議を行うため、総合政策部会のもとに本小委員会を設置させていただいたものであります。
それから、メンバー構成につきましては、部会長の指名により資料1の委員名簿のとおり構成をさせていただいております。その他、審議を行う分野に応じて、専門性を補完する観点から総合政策部会の委員又は臨時委員の追加的な出席を求めることができることとされておりまして、その他、小委員会の運営に関して必要な事項は、参考資料2におつけしておりますけれども、中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の運営方針についてに従うものとすることとしております。
それから、資料3に参りまして、中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について、4月に開催されました総合政策部会で決定をされております。総合部会のもとに現在、二つの小委員会と二つの専門委員会が設置をされておりまして、本小委員会につきましては、2.に規定されておりますけれども、中央環境審議会議事運営規則第8条の小委員会として本小委員会が置かれております。また、本小委員会は、環境影響評価法の施行の状況及び今後の環境影響評価制度の在り方に関して審議を行うこととしております。また、先ほど小委員長から御説明がありましたけれども、小委員会の決議は部会長の同意を得て議会の決議とすることができるとされておりまして、専門委員会のときには、この規定はなかったわけでありますが、小委員会に変わりまして(3)の規定が置かれてございます。
資料2と3につきましては、以上でございます。

○浅野委員長 それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。いかがでございますか。よろしゅうございましょうか。

(なし)

○浅野委員長 特に御質問、御異論はないようでございますので、このような形で小委員会が設置されたことを確認いたしまして、今後、この委員会の運営をするということにいたします。
それでは、本日は多くの報告がございますが、まず資料4-1でございます。改正環境影響評価法の全面施行に係るこれまでの動きについて、ご説明いただきます。

○伊藤課長補佐 それでは、改正環境影響評価法の全面施行に係るこれまでの動きにつきまして、資料4-1をもとに説明をさせていただきます。
全面施行に係る動きとして2ページ目から整理しておりますけれども、平成22年の中環審の答申以降から本年4月の全面施行に至るまでの流れを整理しております。平成11年に法が施行されて10年を経過したことを受けて、中環審で今後の環境影響評価制度の在り方について審議をいただきまして、平成22年の2月に答申をお取りまとめいただきました。その後、改正法が国会に提出されまして、平成23年の4月に改正法が成立、公布されておりまして、その後、二段階に分けた形で施行がされてきております。
改正法の第一段階の施行につきましては、昨年の4月に施行されておりまして、配慮書手続と報告書手続以外の部分について第一段階の施行がされておりました。具体的には、交付金の事業を法対象事業に追加すること、方法書説明会の開催が義務化されたこと、それから環境影響評価図書の公表がインターネット等を利用して義務化されたことといった改正が昨年4月から施行されております。
その後、昨年の4月に基本的事項の告示がされております。全ての事業主に共通する基本となるべき考え方を環境省の告示として基本的事項が示されておりますけれども、第二段階の配慮書と報告書の手続の施行に向けて、基本的事項におきましても新たに規定を追加して告示がされました。その後、改正法の第二段階の施行に向けて関連の政省令等が公布されてきたわけでありますが、昨年の11月に環境省が所管する主務省令であります廃棄物処分場の省令が公布されたことを皮切りに、以後、他の対象事業の主務省令に関しましても順次、公布をされてきて、本年の4月から改正法の第二段階の施行として配慮書と報告書の手続がスタートしております。
この間、中環審の答申を受けて、風力発電施設の設置の事業を法対象事業に追加する政令の改正が出されまして、昨年の10月1日から施行されております。また、配慮書手続が創設されたことに伴いまして、平成19年度に戦略的環境アセスメント導入ガイドラインが策定されておりましたけれども、本年の3月31日限りで廃止されてございます。
それから、1枚めくっていただきまして、今回の改正法に伴いまして追加された配慮書手続の位置づけを整理しております。図の真ん中に各種事業の立案・実施の流れということで書かれておりますけれども、それと配慮書手続の対応を整理しております。以前、改正前の環境影響評価法に基づく環境影響評価といいますのは、右側に日本とありまして、その一番下の段に法改正前の環境影響評価法の環境影響評価とありますが、ここは個別事業の計画実施段階に対応した環境影響評価を行っていたと。それが、今般の法改正における配慮書手続において、その一段階上の、より早い段階になります個別事業の位置・規模、または施設の配置・構造等の検討段階に対応して、配慮書手続によって、より早い段階で環境配慮を行うということがなされたわけであります。
この配慮書手続に関しましては、右側の四角にございますけれども、答申の中で事業の種類、特性等に応じて柔軟な制度とすることが適当とされておりまして、これを受けた形で各種の省令が改正をされてきたということになっております。
それから、左側のほうには海外の仕組みということでEUの事例を記載しておりますけれども、EU等でSEA指令においてやられているものにつきましては、個別の事業の実施に枠組みを与えるような政策段階ですとか、より上位の計画の段階を対象とする環境アセスがSEAとしてなされているわけでありますが、この部分については、まだ日本は対象外になっているというものでございます。
それから、次のページに参りまして、基本的事項の改正がなされた概要を整理しております。委員に配付している資料はカラーになっておりまして、配慮書手続という一番上の四角と一番下の報告書手続の部分はオレンジの色がついておりますけれども、この部分が改正法に対応して基本的事項のほうでも新たに規定が追加された部分になっております。
配慮書手続に関しましては、調査・予測・評価の実施方法については複数案を原則設定して、重大な環境影響の比較整理によって評価をするという方法が基本的事項の中で示されておりますし、原則として既存資料によって実施すると。また、生態系を「場」として捉える新たな考え方も導入されております。
配慮書手続、報告書手続以外にも、従来から規定をされていた中央にありますスクリーニング、スコーピング、環境保全措置の中でも一部、改正された箇所もございます。スクリーニングに関しては重要な自然環境の範囲を適正化することですとか、スコーピング、環境保全措置に関しましては、透明性の向上の観点から助言を受けた専門家の所属等を開示すること、また、専門家の関与をより強化するといった改正が基本的事項の中でなされております。また、いわゆるティアリングですが、右側に下向きの矢印が出ている箇所でありますが、配慮書手続の中で収集された情報等を、その後のEIAの手続の中で最大限有効に活用していくという方針につきましても、この基本的事項の改正の中で新たに規定をされております。
それから、最後に1枚めくっていただきまして、基本的事項の改正をもとに各主務省令の改正がされております。ちょっと細かい表になっておりますけれども、左側に環境省が所管する廃棄物処分場の主務省令を書いておりまして、それと対比する形で経済産業省の発電所、それから国土交通省の道路、鉄道等の事業の主務省令を表として整理しております。これら以外にも対象事業として、例えば、宅地造成事業、林道事業等ありますけれども、それらは廃棄物処分場の主務省令とほぼ同じですので、この表からは省略させていただいております。
配慮書手続以降のスクリーニング、EIA段階の環境配慮等、左側に環境影響評価の手続の流れを示しておりまして、各項目に対して主務省令がどうなっているかということを整理した表でありますけれども、先ほど配慮書の手続の位置づけのところで、答申の中で事業の種類、特性等に応じて柔軟な制度とするということが指摘されていることを受けた形で、基本的には各主務省令、同じ内容になっているわけでありますが、位置・規模、配置・構造に関する考え方ですとか、あるいは国土交通省の事業の中でもパブリックインボルメントの手続があるものとないものとで意見聴取の期間等に関するやり方を変えているものがあると、このような、ところどころ各事業特性を踏まえた違いがあるということになっております。
以上、資料4-1のこれまでの全面施行に係る動きについて御説明いたしました。以上であります。

○浅野委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいま資料4-1について御説明を伺いましたが、何か御意見、御質問がございますでしょうか。

○大塚委員 ちょっと細かいことで恐縮ですけど、6ページのところでお伺いしておきたいんですけれども、一つは、道路とか飛行場のPIによる意見聴取が担保されておりというのは、これは根拠規定は何になるのでしょうか。根拠規定が省令かどうかというのは、結構、その後のこと、訴訟とかですけど、それなりに重要性を帯びるものですから、ちょっとお伺いしておきたいというのが1点。
それから、もう1点ですけど、これもここでお伺いすることかどうかわからないのですけど、発電所の場合、ゼロ・オプションについて「合理的」ではなくて「現実的」という言葉が使ってあるのは、多少ニュアンスが違うと思うんですけど、これは環境省さんにお伺いすることかどうかよくわからないのですけど、その違いというのを教えていただければありがたいと思います。
以上です。

○浅野委員長 それでは、今の2点について、どなたがお答えくださいますか。

○上杉課長 必ずしも正確かどうかわかりませんが、PIについては、これは多分、省令のようなものでなくて、恐らく、国土交通省としての政策の中での位置づけということになると思います。
それから、現実的か合理的かというところのゼロ・オプションの部分につきましては、答申をいただくときも、発電所をどう位置づけるかは大変議論になった部分だと思います。そういう中で、ある程度、現実の民間の事業として、できる範囲のことでやれることはやるという、そういうやりとりをしまして、一応、こういう書きぶりに落ちついてきたという形になっております。

○浅野委員長 よろしいですか、それで。

○大塚委員 はい。

○崎田委員 それでは、1点のみ質問させていただきたいんですけれども、今回、環境配慮書の手続ができたということで、少し早い段階の環境アセス、戦略的環境アセスに近い形で、できるということで、市民目線から申し上げると大変期待しているわけです。けれども、先日、自治体の方といろいろお話をしたときに、これまで地域の中で紛争を抱えたことのあるような方にとっては、やはり早い段階からの環境配慮書の手続ということを効果的に運用するということの経験がないわけで、大変になったという印象を持って語られる方が少なからずおられます。そういう意味で、今後これをうまく活用することで地域の信頼を、より確保するという視点に沿った実際の運用とか取組の好事例みたいなことに関して、できるだけ環境省のほうでも発信をしていただくということに取り組んでいただければ大変ありがたいなというふうに感じております。よろしくお願いいたします。

○浅野委員長 はい。ただいまのは御要望みたいなものですが、事務局から特に何かありますか。

○上杉課長 こういう技術ガイド書も作成いたしましたけれども、まだ実例として数がないものですから、少ししか実例は載せることができませんでしたけれども、今後、いろんなケースが出てくるということを踏まえて、我々としても、そういう情報発信をしていきたいというように思っております。特に、環境影響評価情報支援ネットワークというホームページを持っておりますので、そこに基本的にはいろんなものを載せていくという形にしたいと思っております。

○崎田委員 よろしくお願いします。

○櫻井委員 今年の4月完全施行ということですが、まだ半年ですけれども、配慮書手続は何件ぐらい実施されて、問題というか課題というか、何かそこで得られたような知見はあるのでしょうか。

○瀬川室長 ありがとうございます。
環境影響審査室で実際の審査を行っておる室でございます。実は、配慮書の手続に関しましては、終了している件数ということで、まだお出しをしておらないところでございます。案件として扱っておるものが幾つかございますが、申し訳ありませんが、配慮書の手続として終了いたしましたら、また数のほうは御報告をと思っております。

○浅野委員長 引き継ぎ的な扱いで、法施行前から、もう既に準備が始まっている事業に関しては、配慮書義務はないけれども、配慮書に相当するものということで出されたものに環境大臣意見を出している例がありますね。それについての説明を。

○瀬川室長 浅野先生、どうもありがとうございます。
実際、改正前の法律に基づいて手続が始まったものに関しましては、配慮書の手続をとらなくてもいいものもございます。ただ、そうは言いましても、改正法の趣旨に基づきまして配慮書としてみなして手続をとるケースというのがあります。それを、どちらの数でカウントさせていただくかにつきましては、少し整理をさせていただきたいと思います。浅野先生、解説どうもありがとうございます。すみません。

○浅野委員長 実際には、事実上の配慮書的な手続が、もう既に行われてはいる。それに対して環境大臣もサービスなんでしょうけど、一応、意見を出してサポートするということはやっていて、それの主な狙いは、配慮書に対して、先ほども崎田委員からご発言がありましたように、事業者側に過剰な恐怖心があるので、それを避けるために、このくらいのことでいいんですよという形を見せるほうが、むしろ現場が新しいシステムをスムーズに受け入れることができるだろうというようなこともあって、お願いをしている面があるわけです。
 よろしゅうございましょうか。

(はい)

○浅野委員長 それでは、後で井上委員が遅れてこられて、もしかして遡って何かあれば御発言をいただくかもしれませんが、とりあえず資料4-1についてはここで終わりにさせていただきまして、次に資料4-2の東日本大震災の復旧・復興への対応ということでございまして、これまでにやられてきたことについて御説明いただきます。

○上杉課長 それでは、資料の4-2に基づいて御説明をいたします。
まず、1枚目の表のところに1から4まで書いてございますけれども、基本的に、アセス制度で、こういう震災への復旧・復興にどう対応するかということに関しまして、大きく、ここでは四つ掲げてございます。
一つは、今回、発電所が直撃を受けて、幾つかもう使えなくなる発電所が出たということで、緊急的に設置をしなければいけない発電所についてどう扱うかということで、これは法52条の第2項によるアセス手続についてやらなくていいという、そういう意味での適用除外、これを初めて適用したケースでございます。二つ目が、これは法52条の2項に明記されております土地区画整理事業について、適用除外にするというものでございます。それから、三つ目が、これらに該当しない復旧・復興の事業であるけれども、法律上、適用除外を読めない事業が幾つか出てくるということで、それに関しましては、復興に関する特別区域法というのができまして、その中で特定環境影響評価制度というのを入れたという事例でございます。
めくっていただきまして、8ページでございますが、これは前回の専門委員会、平成23年5月の専門委員会でも御報告をしているところでございますけれども、緊急設置電源につきましては、52条2項による適用除外になるということではございましたけれども、地域における環境配慮について、やはり、ある程度やっていただく必要性があるだろうということで、環境省と経済産業省の両省におきまして次に掲げているような事項を確認し、今回、適用の対象になる東京電力株式会社及び東北電力株式会社のほうに、これらのことについて自主的に実施するようにという指導をしてきたところでございます。
今回の適用除外の対象範囲というのは、設置場所が各社の存在する発電所の敷地内で行うものということと、事業の実施期間について限定をつけたという、対象について要件を定めております。その上で、自主的なアセスとしまして、環境影響の最小化のための配慮ですとか関係自治体・住民への説明、それから工事中及び供用開始後の環境保全の措置、それから電力系統全体からの環境影響の低減、環境保全措置の公表ということで示しまして、基本的に、これらについて着実に実施をされてきたということでございます。
次の9ページに東京電力、東北電力、それぞれで設置されました緊急設置電源の一覧がございますが、これらのうち一番右にございますように、既に廃止されたもの、あるいはコンバインドサイクル化の工事を行っているものということで、ある意味で環境負荷低減の観点から、しかるべき措置がとられてきているものということでございます。
次の10ページでございますけれども、これらの環境保全措置あるいは環境監視結果につきましては、両事業者におきましてホームページ等で資料が公表されております。それをもとに環境省のほうで取りまとめをいたしましたけれども、幾つかの点がございまして、一つは、緊急性のために従来の発電設備では用いない方式の設備が多く認められておりますけれども、これらについても実行可能な範囲内で設備特性に応じて環境保全措置が実施をされていたということ、それから、住居側の敷地境界に防音壁を設置するですとか、夜間の運用を行わないなどの事業特性に応じた措置がとられていたと。
それから、概ね電力需給の逼迫時に運用ということで、本当に足りないときだけ動かすという限定された運用がされていたということでありまして、電力系統全体の中では、高効率で環境負荷の小さいものが優先的に運用されていたということでございます。それから、需給状況の緩和とともに、負荷の大きい設備は順次廃止をするということが行われてきているということでございます。環境監視結果においては、環境基準を超過するなどの影響が懸念される事象は確認をされていないということでございました。
以上が緊急設置電源の状況でございます。
続きまして、11ページでございますが、土地区画整理事業、これにつきましては、法52条2項の規定によりまして、被災市街地復興推進地域において行われる土地区画整理事業については適用除外ということになっておりますけれども、緊急設置電源と同様に、できる限りの環境保全のための措置がなされるような配慮が必要であろうということで、国土交通省と連名で各自治体のほうに技術的助言を行ったというものでございます。
内容につきましては、技術的助言(抄)と書いてございますように、影響を可能な限り小さくするための保全措置について検討する、あるいは関係公共団体や地域住民への説明をする、あるいは措置についての公表をするということで、大きな考え方は緊急設置電源と同じような形でございます。現時点では、計画が幾つか公表されておりますけれども、実際に工事に着手されている事業はないということでございます。
続きまして、12ページ、次のページでございますけれども、東日本大震災復興特別区域法による特定環境影響評価ということでございます。
先ほど申しました二つの、いわば52条2項の適用除外になったもの以外に、復旧のために新たな事業をやらなければいけないんだけれども、52条の2項では読めないような事業が幾つかあるということでございまして、具体的には鉄道事業、これは常磐線について、線路の位置を少しずらして復旧をするというふうなことが想定をされたということでございまして、もう一つは、先ほどの土地区画整理事業に該当しないような土地区画整理事業も出てくるということでございまして、これら二つの事業について、迅速な事業着手をしつつ環境配慮もしていただくということで、特定環境影響評価という制度を新たにつくったというものでございます。
これは特定手続ということで、市町村等が復興整備計画というのをつくるわけでございますけれども、その中に位置づけられる復興整備事業について、特定環境影響評価ということを同時並行でやっていただくというふうな仕組みになってございまして、方法書、準備書、評価書という通常ですと三段階あるアセスの手続について、特例のほうでは集約して一つの手続として行っていただくという形になってございます。
次のページにございますように手続の流れでございますけれども、もう一つございますのは、真ん中の部分でございまして、公告から意見を言う期間が縦覧2週間、その間に意見も言っていただくということで、本来のアセス制度よりは短い期間での公告縦覧の手続になっているという点と、地方公共団体の意見を出すのと認可を行うもの、国の意見を出すタイミングが同じくらいになっている、集約された意見提出期間というふうになっているということでございます。
ただ、集約された中で調査等も行いますので、基本的には既存資料を中心に調査をするということになっておりますが、ものによっては、やはりそれだけではわかり切れないこともあるだろうということで、例えば、専門家へは意見聴取をしっかりやっていただきたいということ、あるいは必要があれば、もちろん現地調査も行うのですけれども、わからない点については、事後調査をより広い対象として行っていただくというふうな位置づけにしているものでございます。
次のページに実例としまして二つの事業が今回の特例措置の対象に現時点でなっているということでございまして、一つは土地区画整理事業、石巻市のもの、それから下のほうが常磐線の復旧事業ということでございます。
続きまして、15ページでございます。
今、申し述べましたのが東日本大震災の復興に係る特別区域法ということで、特定の災害に対する特定の地域における事業を対象にしたものということでございますが、今後、南海トラフ巨大地震など、さまざまな災害が想定をされるということでございまして、先の通常国会におきまして、今の東日本大震災の特別区域法をもう少し一般化したような形で大規模災害からの復興に関する法律という法律が成立をいたしております。これは特定の地域を指定しているものではございませんで、災害が起こった時点で、その地域について迅速な復旧・復興等を図っていくために必要な措置を一般的な法律として定めたものということでございまして、考え方は東日本大震災の特別区域法と同じような形でございまして、被災自治体が策定した復興計画に盛り込まれた事業について特例措置を設けるというものでございます。
ただ、今回この法律の中で環境影響評価法の特例措置については特に設けなかったということでございまして、これは災害時のアセスに係る手続の特例措置というのは、そもそもアセス法に適用除外規定がありますので、それとどういうふうな関係で見ていったらいいのかということでございまして、基本的にはアセス法のほうで対応するのが本来であろうということが1点でございます。
それから、もう一点は、震災の発生後において想定された事業で、アセス法の既存の適用除外規定ではカバーし切れないものをどう見ていくのかという形で、今回、復興特区法の中に位置づけたわけでございますけれども、そういう意味で、地域の特性ですとか、いろんな災害の状態とか、事業がどういうものが起こるかと、そういったことを見ないとなかなかわかりにくいということがございまして、全ての大規模災害発生時の事業に拙速に特例措置を設けるというのは適切ではないという考え方から、今回の法律についてアセス法の措置は盛り込まなかったということがございますが、一方で、大震災が起こった場合に迅速に対応できるような形をとっていくことも求められるだろうということでありまして、環境影響評価法のもとでの措置も含めて、大規模災害でのアセスの手続について、どう考えていくかというのが今後の課題として残っているということでございます。
以上で資料の4-2の説明を終わりたいと思います。

○浅野委員長 ありがとうございました。
それでは、既に専門委員会の時期に御報告をいただいた内容も含まれておりましたが、その後の状況も含めて御説明いただきました。さらに、今国会で制定された法律に関連する今後のアセス法の検討課題についても含めた御説明をいただいたわけですが、ただ今までの御説明について、御質問がございましたら、どうぞお出しください。

○崎田委員 ありがとうございます。
特例手続、実施したものと今後の制度づくりに関して御説明いただいたんですが、方向性としては非常によく検討していただいていると思うんですが、確認させていただきたいのは、こういう緊急時にきちんと公告とか意見、市民や社会からの意見を聞くという仕組みは入れているんですが、災害の直後ですので、実際には住民の方が住んでおられないとか、インターネットは持っておられないとか、そういう現実の中で、どういうふうに地域の方の声を集約しているという状態なのか、その辺。最初の特例手続のとき、どうだったのかという辺りを少しお伺いできればというふうに思いますが。

○浅野委員長 この点については、ちょっと関連することですが、実際には、こういう特例に係る事業の計画が準備できるまでには相当長時間かかっていているのではないか。つまり、発災直後の早い段階で本当にすぐやらなきゃいけないときに緊急になにかをやるというときに特例を認めるのはいいのだけれども、場合によっては1年、2年もかけて準備が行われて、いよいよ計画ができた段階で、災害復旧だからアセスだけは迅速に迅速にと言って2週間ぐらいで手続きが済まされてしまうということになってしまうのには、何となく違和感があります。
だから、今後のやり方を考えるときには、1年も2年もかけて検討する段階で、ちゃんとPI的に多くの人の意見を入れ、またその中に環境配慮のための検討も入れていけばいいのですが、そういうことは何もやらないで、内部的に1年、2年も時間をかけて検討しておいて、アセス手続きのところだけぐっと短くするというのは、どうも何か筋が通らないんです。災害だから、緊急にやらなきゃいけない、緊急にやらなきゃいけない事業が、1年も2年もかかって準備されているんだったら、緊急ではないじゃないかという感じもする。その辺の矛盾を感じるのですが。今の崎田委員のご質問と、今のことと結びつけて、実態はどうだったのかということがわかれば説明していただきたい。

○金子係長 復興特区のほうですけど、説明をもう一回し直すと、計画を策定する前に特定アセスをやって計画をセットするという手続になっておりますので、復興計画をつくるときに、関係者、地元の自治体とか関係事業者を入れた形で復興計画をつくるということになっておりますので、そういった手続の中で、このアセスも一緒に情報共有が図られるというふうに思っております。
ちょっと実際に手続をした2件について、どうだったかという声があまり上がってきてはないですが、一般からの意見というものについては数件出ているということを聞いておりますので、そんなに実際の運用してみて問題があるというような状況にはなっていないというふうに思われます。

○浅野委員長 いいですか、崎田委員。

○上杉課長 ちょっと補足をさせていただきますと、いずれにせよ2件出ていまして、実は、上のほうは知事意見提出になっていまして、これは環境省の関与のないものでありまして、下のほうは環境省のほうの意見も申し述べたものということでございますけれども。我々も、こういう事例で、どういうふうに実際にアセスがつくられて、あるいは住民がどういうふうに関与ができたのかということについては検証していく必要性があると思いますので、今後の、まだ数件、予定されているようなものがございますので、それらも含めて、もちろん事例をしっかり分析をしていくということはやっていきたいと思っています。その上で、例えば、新たな制度化的なことを考えるに当たっては、そういうのは大変参考になるということはあると思いますので、その辺しっかり取り組んでいきたいと思っております。

○浅野委員長 今後も住民が全くいらっしゃらないような場所で災害復興事業が行われるというような想定は、どうも現実的でないような気がします。だから今後については今までの経験をよく検討して議論しないといけないだろうと思います。そうしないともっと大規模な災害が起こった場合、もっと時間がかかるんじゃないかという気がします。ですから、どうも、東日本の経験だけで直ちに今後の在り方を考えるというのでは心配なのですが、とりあえず今回の特別法からアセスが外されたということは、それ自体はいいと思うので、むしろアセス法の本来のあり方として災害に関する特例をどうするのだということについて、もっと緻密に考えればなくてはなるまいと思います。
おそらく、対象事業を、何々法にというような形にあらかじめ定めておいて例外をもうけようとしているから難しくなるのかもしれないとも思われる。そこをもうちょっと柔軟に、政省令で指定できるとかなんとかという方法をあらかじめ考えていれば、もっと機動性が出てくるかもしれない。いずれにせよ、検討課題じゃないかと思われます。

○大塚委員 さっき金子さんが答えていただいたこととの関係で伺いたいんだけど、計画策定前に特定アセスをするというのは、もうこれは、だから緊急の話なんだけれども、結構おもしろいと思うんですけど、それは法律の要請ですか、それとも事実上、そういう運用をされているという話ですか。

○金子係長 この特定アセスを実施する者が「復興整備計画を策定しようとする者」というふうに規定しておりますので、「した者」ではなくて「しようとする者」なので、法律で決まっていることです。

○大塚委員 ああ、そういうこと。ありがとうございます。

○浅野委員長 つまり、計画を公式にちゃんと書類をつくって手続をとり始めることを計画策定といっていて、その前にアセスをやるわけだから、本当は、その前にずっと長い長い準備期間があって、いろいろ議論して、ああしましょう、こうしましょうとやるわけでしょう。そこで多分、複数案どころか、もっと多くの案を検討するんじゃないですか。そこが問題なんじゃないかなという感じがするのです。
 いかにも、今のアセス法の枠組みは事業段階でのアセスということになっていて、その縛りで固定された上で話をしているものだから、何となくこの話を聞いていると、アセスが形式的手続を求めるものであるかのようになってしまっている。環境配慮のための実質は、もっと前の段階にあるはずだろうと思うわけです。

○大塚委員 別の意味で言えば、計画をつくりながらアセスもしているっていうのは、ある意味、SEAとも言えなくもないかと。

○浅野委員長 だから、そういうふうにしなきゃいけないとおもいますね。

○崎田委員 世の中はそういうことを期待していたというか、地域の方が話し合いながら、より環境によい地域をつくるにはどうしたらいいか考えているであろうと社会は期待していたというふうに思いますので、うまくつなげていただければと思います。

○浅野委員長 ということですね。

○櫻井委員 災害に関連して特定評価書という、ある意味、新しい手続が導入されたということなんですが、ちょっと災害と関係がなくて話が飛躍するかもしれませんけれども、従来から我が国のアセスは実施の件数が諸外国と比べると非常に少ない、途上国に比べても少ないと言われてきたわけです。特定評価書という簡易な手続というか新しいタイプの手続を創設したわけですから、話が飛躍するかもしれませんけど、ひとつのアプローチとして今後、事業実施に当たっての環境配慮を簡易な手続で導入をして実績を上げるというような方向性もあるのかなということを感じました。もちろん、現行の例えば区画整理の規模要件をもっと下げて、より小規模なものまでアセスの標準的な手続を実施すべきだというアプローチもあるとは思いますけれども、一方で、そういう簡易な手続を法定のものとして広げるというアプローチもあるのかなという感じがいたしました。

○浅野委員長 ありがとうございました。

○大塚委員 これは本当に確認で恐縮ですけど、さっき、土地区画整理事業に関しては52条2項の適用をされる場合もあるんだけど、それ以外のものを復興特別区域法のほうでやっているということですが、そこの区分けはどういうふうになっているか教えていただけますか。

○金子係長 法律の52条の2項に、被災市街地復興特別措置法の中で被災市街地復興推進地域というものが指定されて、その中で行う対象事業については適用除外になるというものになりますので、なので、そこの指定地域の中か外かの話です。

○浅野委員長 いずれにせよ、今後、さらに検討しなきゃいけない課題もあるわけですが、従来のように法律の枠を特例の一つのよりどころにするというやり方に、先々まで読んだときに読み違えみたいなことが起こってしまうというのが事実で、私も、ある条例で同じようなミスを犯して、震災で適用除外にできないという事案が起こってしまってすごく困ったことがあります。といって緊急に条例改正もできませんから、緊急措置ということで例外を認めることにしましたけど、そういうことが起こり得るわけですから、いずれにせよ、よく勉強して検討しておかなくてはいけないと思います。
井上委員、田中委員がおいでになりましたが、本日の委員会のここまでの審議は、改正法施行までのこれまでのずっと動きと、それから大震災に関しての特例の取り扱いについて御報告いただいたところです。
それでは、次に資料の4-3でございますが、環境影響評価法における放射性物質適用除外という規定が、さらに削除されたと、これは二重否定でして、適用除外が削除されたので適用されることになると、こういうことですが、このことについて御説明いただきます。

○金子係長 では、資料の4-3に基づきまして御説明させていただきます。
こちらも東日本大震災を受けた対応ということになるわけでございます。昨年の通常国会におきまして、原子力規制委員会設置法の中の附則で環境基本法における放射性物質の適用除外規定が削除されました。これを受けまして、環境影響評価法にある52条1項の適用除外規定もあわせて削除するということが今回の通常国会で成立をしたわけでございます。これを受けまして、これまでは適用除外規定によって、放射性物質による人体への影響とかといったものが評価の対象外になっていたわけでございますが、今後は一般環境中に人体への影響がある程度、影響があるというふうにみなせるおそれがあるという事業につきまして、事業者において放射性物質の影響を評価していくということが可能になったということでございます。
施行期日につきましては公布から2年ということで、もうすぐ閣議決定予定ですが、平成27年の6月を予定しております。その間、その2年の間で基本的事項を改正して、それに基づいて各省庁の主務省令を改正しまして、別途、基本的事項、主務省令だけではかなり抽象的なものになってしまいますので、技術ガイドといったものを作成しながら2年間、準備を経て施行を迎えるということになります。
おめくりいただきまして、放射性物質に係る環境影響評価のイメージということでございます。全国津々浦々のどの事業も評価をしなきゃいけないかということではなくて、ある程度影響があるところだけということになりますが、当面は福島第一原発事故によって放出された放射性物質によって影響を受けそうな地域ということで対象になってくるかと思います。そこら辺の、どの程度の汚染の程度なら環境影響評価をやらなきゃいけないかということは、今後検討していくわけでございますが、ある程度汚染があるというふうに判断された場合は、実際に現地調査、線量なり放射性物質量を事業実施区域内で測定をしまして、その汚染の程度によって予測・評価をして、必要な遮蔽なり適切な残土の処理とかといったことも含めて環境保全措置を検討していただくということになります。ここは、今後、局長諮問の基本的事項検討委員会等で詳細を検討していくことになっておりますので、また御報告させていただきたいと思っております。
以上で説明を終わります。

○浅野委員長 それでは、この点に関しては、今後、さらに検討するということでございましたが、今、おおよその考え方を御説明いただきました。このことに関して、御質問、御意見はございますでしょうか。崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。
私も、福島の事故の放射線の今後の変化とか、それに対してどう対処するかを環境アセスメントの考え方できちんと入れていくというのは大変重要だと事故の後から関心を持っていたんですが、たしか、中間貯蔵施設の調査に入るために委員会を設置して環境保護に対する調査事項を話し合うという委員会を開催されたと、その関連の部署が開催されたと思うんですが、それの関連書類には環境アセスという言葉は入っておりませんけれども、非常にきちんと、そういう委員会で検討された、もちろん、いろんな御意見が出ているというふうに伺っておりますけれども、そういう措置をとられたということは、私は大変だったと思いますが、いい流れだと思いますので、そこでどういう内容が出たかとか、そういうことをきちんと知見を整理して、今後、正式な仕組みをつくるときに生かしていただければありがたいなというふうに思っています。

○浅野委員長 今のご発言は御意見ということでよろしいですか。

○崎田委員 はい。

○浅野委員長 多少、今の御意見についてコメント的なことを申し上げるとすると、中間貯蔵施設というのは、もう、それ自体が放射性物質を中に抱え込む施設ですね。ですから、そういうものに関しては、放射性物質を扱う施設そのものと基本的には同じような文脈の中で考えなければならないものなんだろうと思うんですが、今、アセス法で求められているのは、そうじゃない一般的なアセス対象事業を行うに際して、放射性物質の問題をどう扱うかということが問題ですから、もちろん、どういう議論があって、それをどう反映させるかということはあると思いますけど、多少場面が違うということを押さえておかないと混乱が起こるかなという気がいたしますが、いずれにせよ、ご意見ありがとうございます。田中委員、どうぞ。

○田中委員 ありがとうございます。
図が出ております、19ページのところにモニタリングの情報の図が出ているんですが、こういう、一定程度、放射線量が検出された地域で、今まで行われている事業の中で扱い、例えば土地区画整理をやった場合の土の扱いとか、そういう情報は集められているんでしょうか。どんな形でされているのか。あるいは生物に対する影響を調査されたとか、そのことはいかがでしょうか。

○金子係長 現在、例えば、福島県の中で小さい公共的な事業につきましては、基本的には、そこは現時点ではあまり見ていないというのが正直なところで。それをやっているところも一部あるんでしょうけど、あまりそういう声は聞いたことがないので、現状はそういう状況です。

○崎田委員 一言、よろしいですか。今、この特措法の委員をずっとやらせていただいていて、福島の環境再生事務所の情報公開の除染情報プラザの運営委員もやらせていただいているので、かなり足しげく向こうに行っているんですけれども、環境影響評価という形ではないですけれども、今の線量をかなり的確に計測をして把握していくとか、それをどういうふうに管理していくかというところをJAEAとか国環研とか、そういうところがきちんとやりながら、その状況を再生事務所のほうで把握しているという体制はできていると思っています。
 今後、社会への情報公開とか、そういうところに大規模事業に関して環境影響評価の精神が入っていくことで、社会への信頼関係の醸成ということにプラスに大きくつながればというふうに私は期待しております。よろしくお願いします。

○大塚委員 19ページのイメージですけど、これだと、最初、調査項目及び手法の選定のところから入るんで、これで全然全うだと思うんですけど、そうすると、これは方法書の段階からという感じに基本的にはなるんですかね。計画段階配慮書のところでは、あまり出てこないというふうなことになりますか。

○金子係長 いや、それは、配慮書は配慮書で同じように手法の選定からやっていただくことになっています。

○浅野委員長 これ、今後、どういうふうな仕掛けにするのかという議論に関わってくるので、小委員会で、いずれまた議論の機会があるだろうと思いますけれども、そもそも最初からゾーニングをしておいてという考え方なのか、それとも、やっぱり事業者が自らここはゾーニングとは関係なしに、これも調べなきゃいけないと御判断になるか、どっちの仕掛けにするのかですね。
私は率直なところを言うと、思いがけないところにホットスポットがあるということが議論されていて、先般、環境アセスメント学会でも、そういうような報告がされていましたから、だったら、ホットスポットがあるかもしれないような場所を扱うときに、事業者が自ら自発的に配慮書や方法書の中で、ここはこれも調べる必要があると思うからということをおやりになるのは、むしろ推奨すべきだと思うし。それが、かえって地域の方々に対する安心ということにも、信頼ということにもつながるなら、妙に最初から色分けをしておいて、この中をやらなきゃいけないみたいなことを、してもいいけど、それで全てだというふうに考えるのはあまり賢くないなと思います。
普通にアセスメントをやるときの項目の中に、この項目が入ったと素直に考えておいて、配慮書でやらなきゃいけないとお考えになればやる。あるいは、もし配慮書の段階で自治体とのやりとりがあるなら、できたら、それもおやりになったほうがよろしいんじゃないですかみたいなやりとりもあるだろうということでしょう。そういうふうに考えたほうが、制度の運用としては一貫性があるような気がいたします。ただし、これはあくまでも、今のところの思いつきみたいな意見ですが。

○大塚委員 委員長のおっしゃること、そのとおりだと思いますけど、そうすると、これは別に放射性物質に限った問題ではないんですけど、スコーピングというのは、基本的には方法書のところでやるというのは多分変わっていないと思うので、だから、計画段階配慮書のところでも検討を始めていて、方法書のところで最終的にスコーピングをするという、そういう整理ということなんですよね。

○上杉課長 はい。これは、配慮書そのものについての議論の中で大分やりとりがあったと思いますけれども、基本的に、配慮書でいろいろ、例えば、選んだ項目について環境配慮をこうしますという整理ができたものは、基本的に方法書以降にヒアリングで引き継いでいくということになりますので、方法書段階がスコーピング全てというよりは、ある程度、前段階で整理をすることは十分可能であるという整理だと思います。ただし、方法書段階では、それをしっかりと、こういう考え方で整理をしましたということを明らかにしていただくということが大事だと思います。

○浅野委員長 ほかにございますか。

(なし)

○浅野委員長 それでは、ほかにございませんようでしたら、次に資料の4-4でございます。これについてご説明いただきます。

○金子係長 資料の4-4に基づきまして、風力発電事業に係る実施状況ということで御説明させていただきたいと思います。
22ページですが、もう御存じのとおり、昨年10月から風力発電事業が法対象事業に追加されたということでございまして、規模要件が第1種事業は1万キロワット、それから第2種事業につきましては0.75~1万キロワットということになっております。風力事業の場合は、法対象事業になる以前から、自治体の条例とか行政指導とか、あとNEDOのマニュアル等に基づいた自主的なアセスが行われていました。それを、アセス法の対象になった瞬間に、もう一回、方法書から戻るというのも事業者の負担ですので、経過措置を設けまして、従前の手続を進めていた部分については法律でやったものとみなして、途中の手続から法律に移るというような経過措置を設けておりました。
これは、法制定時も同様の経過措置を設けておりましたが、ただし、一番下のNEDOマニュアルにつきましては自主的なものでございまして、法律上は条例とか国がつくった行政指導に基づいたものでなければ移れないというようなことになっておりますので、経済産業省のほうで実施要項を定めまして、NEDOマニュアルでやっていたものは、途中から一旦、この実施要項に移っていただいて、この実施要項に基づいた手続を進めて、進んだところで10月1日の段階で法に移るという、ちょっとややこしい手続になっておりました。
おめくりいただいて、これまでの審査の手続の実施状況でございますが、ちょうど先月、法対象事業から1年たちまして、全部で95件の事業が法手続を実施したということになっております。このうち26件については、環境省または環境大臣の意見を述べております。95件については、合計で3,881メガワットというような規模になっております。
おめくりいただきまして、3.ですが、これまで環境省が意見を出してきた案件についての環境省の考え方というか、こういう観点で審査をしているというようなことを整理したものを今年の7月に発行させていただきました。基本的には経過措置案件でして、NEDOマニュアルに基づくものがほとんどでございました。このNEDOマニュアルについては、例えば、工事中の影響を見ていないとか対象事業実施区域の考え方が曖昧であったりというようなことがございまして、NEDOマニュアルに基づいてやってきたものに対して環境大臣意見を述べると、四角に書いておりますような観点の意見が、ほとんど同じような意見が出ております。この中にも追加的な調査を求めたりとか再検討を求めたりというようなことがございまして、ある程度、準備書まで進んだ段階で、もう一回、再検討をお願いするというような意見になっていました。
こういった冊子を公表することによって、今後、手続を進める事業者に対して、環境省の考え方を明確にすることによって手戻りとかといったことがないように、支援をしていくというようなスタンスで、この冊子を公表させていただいております。
以上で資料の説明を終わりにします。

○浅野委員長 それでは、風力の発電施設についての説明をいただきましたが、何か御意見、御質問がございましたら、お出しください。

○田中委員 2点ばかり質問です。23ページのところですが、一覧表に事業の廃止に至った件数が4件あるということで、その中の括弧書きに、これは環境省の意見ということでありますが、4件の事業廃止の件数の何か具体的な要因はどんなものでしょう。環境大臣なり環境省の意見で、そのうちの2件は廃止されたというふうに結びついているのかどうか。この廃止の案件はどんなことがあったかなというのを聞かせていただきたい、これ一つです。
それから、二つ目は次の24ページの円滑な実施に向けて、これはとても結構で、いいことだなと思うんですが、見ますと、十分な既存資料がないにもかかわらず通年調査が実施されていないとか、あるいは調査地点が不足しているとか、かなり基礎的なというか、本来、アセスメントで行うべきようなことがされていないように思います。こういう事例の場合には、結局、手戻りをする、場合によっては項目を追加したりして、あるいは地点を追加したりして調査の段階にもう一回戻る。そういうことを求めることになるんでしょうか。この2点です。お願いいたします。

○浅野委員長 それでは、今の2点について、お答えいただけますか。

○瀬川室長 お求めがありましたのは、事業廃止の案件の概要とその原因、それから追加調査の場合の取扱というふうにお伺いしております。
まず、事業廃止の案件でございますけれども、ちょっと地点名ですとか事業者の概要を申し上げるのはここでは控えさせていただきますが、4件、それぞれ経過措置の実施要項に基づいて、大きいものでは2万6,000キロワット級、小さいものでも約1万キロワット級のものでございます。いずれも、実は同じ県の中にございます。それで、事業廃止に至った時期も、ほぼ同じになっております。こちらのほうの廃止に至った経緯については、それぞれの案件、それぞれ違っておると思っております。環境大臣意見というのは、むしろ騒音について気をつけていただきたい、あるいは生物についての生息地を破壊するおそれがあるので気をつけていただきたいといった意見を差し上げておりますけれども、それがそもそも事業廃止の直接的な引き金になったというふうには聞いておりません。むしろ、そういった規模の風力発電を当該地域において電力供給の観点から実現するのが難しいと事業者のほうで判断をされたというものとお伺いをしております。
それから、調査の事項の追加になった場合でございます。例えば、通年の現地調査が実施されていないケースにつきましては、法対象でございますれば通年の現地調査をやっていただくということでお願いをいたします。この結果、例えば、評価書あるいは補正後の評価書において調査結果を出していただくというような、いろんな補正の仕方があるかと思っております。いずれにせよ、環境アセスメントの実施に向けてという冊子を策定いたしました理由としても、そういった手戻りをできるだけなくしたいということでございます。このため、ここの経過措置案件25件の中では、主に手続的な面で手戻りがないような、教訓になるようなことをまとめております。ありがとうございました。

○浅野委員長 よろしいですか。

○田中委員 はい、わかりました。

○浅野委員長 ほかに、御意見がございますか。

○井上委員 私ども電気事業者も、最初、52年に経済産業省の要綱ができたときに、火力、原子力、水力、それぞれやってきた当初は、経産省さん、当時の通産省からの御指導を得ながら、あるいは電力中央研究所の専門家も交えながら、特に温排水の件なんかについては、どんな調査手法で、評価手法でというのは、最初のころは大変勉強しながら悩みながらやってきたところがございます。
風力と申しますと、たくさんの新しい事業者さんが入ってこられていますので、いろいろ勉強しながら、これからやっていくことだと思いますけれども、環境省さんのほうで、そういったいろいろキーになる情報を整理していただいて、皆さんに周知していただいて、しっかりと、その地域の環境影響保全に努めていくというのがやはり基本ではないかと思います。
以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。御意見として伺っておきたいと思います。
ほかに、ございませんでしょうか。

○櫻井委員 先ほど報告書手続を新たに設けたという説明の中で、報告書の作成は原則1回とし、なおかつ、内容は講じた環境保全措置の効果の確認ということになっていますが、例えば、風力発電のバードストライクみたいな話は、1年たったらわかる話じゃなくて、年によっても違うでしょうし、ある程度の年数を見ないとわからないという気もするんですが、その辺は報告書の手続でどう位置づけられるのか。そもそも環境保全措置の効果とは関係ないんで、そういうのは報告書の対象にならないということになるのか、その辺をちょっと御説明いただければと思います。

○浅野委員長 ご質問の趣旨は、おわかりいただけましたか。

○金子係長 報告書手続につきましては、工事が終了した段階で1回作成をしていただくと。それ以上の報告については、事業者の自主的な取組もしくは条例で定めがあった場合ということになりますが、バードストライクの事後評価については、結構、事業者さんも、そこはかなりちゃんと取り組んでいくということで、今、動いていらっしゃいまして、そこはJWPAの業界のほうが先頭を切って自主的にバードストライクの調査をまとめて公表しているというようなことで動いておられます。

○浅野委員長 ということですけど、櫻井委員、よろしいですか。

○瀬川室長 1点すみません、実態的な面で追加をさせていただきます。
バードストライクに関しましては、やはり風力発電施設を設置いたしますと大きい課題として捉えられるところでございます。実態的な大臣意見から申し上げますと、先ほど風力発電協会さんのほうの取組というものもありましたけれども、もし傷病個体あるいは死亡個体が風力発電施設のそばで見つかった場合には、都道府県あるいは市町村、それから専門家の方々とご相談を、その都度していただくということが望ましい旨、大臣意見としても述べさせていただき、ですので、環境保全措置の結果の報告公表といったものを待たずとも、実態的な御相談をしていただいているものと認識しております。
また、大臣意見の中で、事業者さんの自主的なお取組ということではございますけれども、専門家から成る事後の監視の委員会を設置されるケースもございますので、そういった点で、1回限りということではなく、有機的に、その状況について意見交換がなされているものというふうにお伺いしております。

○浅野委員長 委員の御質問は、環境保全措置ということとつながるのかという御質問だと思うんですが。これまでの大臣意見の中でも、環境保全措置というのは、例えば、渡りが頻繁にあって、ある時期、集中的に鳥が通るような場合には、その時期、止めたらどうかとかというようなことも保全措置の中に入れていて、その意味では、そこからの延長線上で今の室長のお話が出てくると理解すれば、矛盾はないと思うわけです。という理解でよろしいですか。
ほかに、ございますか。よろしいですか。
それでは、次は資料の4-5でございまして、環境アセスメントの迅速化・明確化という、このテーマについての御報告をいただきます。

○上杉課長 それでは、資料4-5の、1枚めくっていただきまして、26ページから御説明をいたします。
平成22年の当審議会答申におきまして、発電所のリプレース事業について、これについては環境影響は限定的で、むしろ設備が更新されることで環境負荷の低減が図られるようなものであるということで、アセスに要する期間の短縮などを弾力的な運用で対応することが必要という御指摘を受けてございます。これを受けまして、平成22年度に専門家による検討会を設置しまして、一定の条件を満たすリプレースを対象として調査・予測に要する期間の短縮を可能とするための手法ということで、火力発電所リプレースに係る環境影響評価手法の合理化に関するガイドラインを取りまとめております。これは平成24年3月に策定し公表をしたところでございますが、配慮書手続が入ったということで、その後、改訂作業を進めまして、改訂版を今年の3月につくり直して公表しているという経緯がございます。
その後、東日本大震災における電力不足等の事態も生じまして、一般的に電力発電設備について、もう少し早い形で導入を図れないかという議論が起こりまして、それに伴いまして、火力発電所のリプレースだけではなくて、風力発電所や地熱発電所におけるアセスメントの簡素化・迅速化等も検討しようということになります。これを受けまして環境省と経産省の間で連絡会議を設けて、環境アセスメントの簡素化・迅速化に係る検討をいたしまして、昨年11月に中間報告を取りまとめ公表していると、そういう経緯がございました。
この迅速化のための中間報告の考え方でございますけれども、これが27ページに書いてございまして、大きくは二つの考え方をベースに迅速化を図ろうということでございまして、一つは国の審査期間の短縮ということ、もう一つは環境アセスメントの簡素化ということでございます。
国の審査期間の短縮ということでございますけれども、これは発電事業の場合には、通常、ほかの事業と違いまして準備書段階で国も意見を述べる機会があるということでございまして、通常ですと地方自治体、知事の意見が出た後、国が審査をして意見を述べるということで運用されておりましたけれども、国の審査を自治体が審査しているのと並行してやるという形をとれば、知事の意見が出てきた後、割と期間を置かずに国の意見も出せるということでございまして、そういう運用上の工夫をすることで、通常、国のほうの方法書から評価書まで150日程度の期間が予定をされていたわけでございますけれども、これを45日程度で出すことができるんじゃないかということで、約4カ月くらいは国の審査の期間を短縮ができるのではないかということでございます。
もう一つのほうの簡素化でございますけれども、これは調査の期間をいかに短縮するかということでございまして、一つはリプレースの場合は、先ほど御説明をいたしましたガイドラインに沿って調査の短縮化をすれば、例えば、現地調査が必要なものについて、リプレースの場合ですと、既に、そこに設備がありますので、いろんなデータを有していると。そういうデータを有効に活用していただければ、例えば年間を通した調査が必要なくなるというケースがございますので、それをもって1年間の調査期間を短縮できる。そういう考え方をとれば、今度は調査期間の短縮でもって1年程度の短縮も可能だろうと。
こういう審査期間の短縮と調査期間の短縮をあわせて考えていきますと、例えば、風力・地熱発電所の場合、通常3年程度かかっているものが概ね半減できるんじゃないか、火力発電所リプレースの場合には、さらに、自治体ですとか事業者にも協力を求めれば、1年強まで短縮を図ることができるのではないかという考え方で中間報告を取りまとめているところでございます。
これは配慮書手続が導入される前ということでございまして、ここで通常3年程度と書いてございますのは、実際に火力発電所のアセスの手続で方法書から評価書までかかった期間の平均の数字でございますが、その後、配慮書が入っておりますので、配慮書部分についても同じように審査等の短縮努力をするということをやりたいということでございます。
次のページ、28ページでございますけれども、火力リプレース関係のガイドラインに書いてあります調査の簡素化の考え方でございますけれども、大きくは大気質、温排水、動植物というふうにございまして、幾つかの条件を満たせば、例えば、大気質でいうと気象状況や濃度の状況の調査について省略が可能であろうと。あるいは温排水についても、幾つかの条件が満たされていれば海生生物の調査の省略が可能であろうと。あるいは動植物についても、条件を満たしている場所についてはアセスの対象項目として選定しないことが可能であろうというふうなことで整理をしているところでございます。
今、申しました火力のリプレースと違いまして、次の29ページでございますけれども、風力・地熱関係につきましては、基本的には新たな地点での立地が想定をされるということでございますので、調査について、どう簡素化ができるのかというのが一つの焦点になってございます。そこで、環境省のほうでは、基礎情報整備モデル事業ということで、これは平成24年度から予算をいただいて実施をしているところでございますけれども、あらかじめ風力あるいは地熱のポテンシャルの高そうな地域で、特に環境上も問題なさそうなところについて、環境省のほうで直轄で環境情報の収集を行いまして、それを事業者の方、あるいは地方自治体等に情報提供するということで、その調査結果を活用いただくと環境調査のための期間の短縮、あるいは調査費用の低減など、そういう意味で調査に係る期間の短縮、あるいは簡素化が図れるのではないかというものでございます。
これについて、今、整備を進めているところでございまして、情報整備モデル地区、例えば25年度は16カ所での調査をやっているところでございますけれども、順次、情報を整備しましてデータベースとして提供していくということを今やっているところでございます。
以上が迅速化の部分でございますが、最後に30ページでございますけれども、これは、特に、火力発電所の環境アセスメントに係る二酸化炭素の取り扱いの明確化ということでございます。これが出てきました背景といたしまして、東京電力が電力需給の逼迫等があるということも踏まえまして、火力電源の入札を行うに際して想定されたのが、石炭火力発電所が出てくるようなことが想定をされていたということがございます。火力発電所の中でも石炭火力発電所についてはCO2の排出量が多いものであるということでございますので、こういった発電所における二酸化炭素について、どういうふうに扱っていったらいいのかについての明確化が求められてきたという背景がございます。
環境省と経済産業省の間で関係の局長級会議を設けまして、この考え方について検討いたしてまいりまして、今年の4月に局長級会議の取りまとめを行い、公表したところでございます。これについては大きく二つのポイントをまとめてございます。1が電気事業分野における実効性ある地球温暖化対策のあり方ということでございまして、一つは国の目標と整合的な電力業界全体の実効性ある取組を確保していくということが大事でありまして、国の計画と整合的な目標を定めて、主要事業者が参加している枠組みをつくり、目標達成に全参加者がコミットをすると。
そういった条件を満たしたような、ある意味、計画的な取組を事業者サイドでもやっていただくということでございますけれども、これを前提にして、2のほうのアセスメントにおける二酸化炭素の取り扱いということでございますけれども、従来、発電事業に関わらず、あらゆる事業において、環境アセスメントにおいては大きく二つの観点での審査を行っております。一つがBest Available Technologyということでありまして、利用できる最新の技術を使って環境保全措置をとっていこうということ、もう一つは国等の目標・計画との整合性を図るようにしましょうということでございます。
この火力発電所につきまして、一つ、BATのほうでございますけれども、竣工に至るスケジュール等も勘案しながら、アセス手続中の最新発電技術等の採用の可能性を検討した上で、既に商用プラントとして運転中の最新鋭の技術以上を採用することという考え方、これは従来から審査に当たっての考え方でございますけれども、これを明確にしたということと、ここで言ういろんな発電技術がございますので、それをBATの参考表ということで整理をして表として示したということでございます。まだ暫定版ということではございますけれども、そういう表を示してございます。
それから、2、国の目標・計画との整合性ということでございますけれども、これにつきましては、上で述べましたような電気事業分野における枠組みの構築が前提となっているわけでございますけれども、枠組みに参加している場合には、それで例えば国の計画・目標との整合性がとれているだろうということでございますけれども、現時点で国の目標等が定まっておりませんので、そういう意味では、まだ枠組みもできていないということになりますので、その場合については、例えば、最新鋭のLNG発電所が排出するCO2量と同等程度の対策をとっていただくということをコミットしていただければ、この中期目標との関係では整合性がとれているという判断をしようという整理をしたところでございます。
それから、もう一つが2050年、長期の目標との関係でございますけれども、これについては、今後の革新的なCO2排出削減対策ということで、特にCCS、二酸化炭素の回収・貯蔵といったような技術開発を加速化しつつ、将来的に、こういうものの導入を検討していこうということを位置づけているところでございます。
以上で、環境アセスメントの迅速化・明確化の資料について、御説明を終わります。

○浅野委員長 それでは、これについても、前に専門委員会でも議論をし、審議会答申の中にも盛り込みましたリプレースに関してのその後の動きについての説明をいただいたわけですが、御意見がございましたら、どうぞ。

○井上委員 火力発電所の環境改善に資するリプレースの迅速化というのは、我々電気事業者も、以前からそうあるべきであるということと、そういったルールをつくるべきであるということを申し上げてきて、今回このようにガイドラインという形でつくっていただきまして大変ありがとうございます。
 我々、アセスメントに関わるもの、自治体の方も含めて、この趣旨を踏まえて的確にというか確実に、これを運用していくことが大切であろうと考えております。図らずしも震災で需給が逼迫したということで、大臣発言もございまして、従来の半分ぐらい、1年強ぐらいというお話にもなってきたわけでございますが、このとおりいくかというのは、非常に、我々も努力してまいりますけれども、やはり関係者の共通認識のもとに進めてまいりたい、このように思っております。
ただ、配慮書手続も入りました。ということから、これも前からお願いしておるんですが、手続のルールとして、例えば、よくあるのは石油火力をLNG転換して、さらにこれをコンバインドにすると。これは、もう既に土地も造成されておりますし、環境負荷もほとんど下がる方向にいく。しかも地元との関係が良好な関係であるという場合にあっては、大胆にルール上、手続をパスするようなことを次の法改正を待たずに実績を積み上げた上で検討していくべきではないかというふうに考えております。
それから、入札のときの石炭火力のお話でございますが、我々、原子力の稼働が非常に不透明な中にあっては、石炭火力というのは非常に重要なベース電源だと思っておりまして、これも、経産省さん、環境省さんのいろいろ議論の結果、こういうふうにまとめていただきましたので、予見可能性が高まったというふうに我々も評価しておりまして、次のCO2の目標をつくるというのは難しい状況でございますけれども、この局長合意に基づいて新しいCO2の削減の取組に進んでいきたいと思っております。
以上です。

○浅野委員長 特に御質問というわけではなくて、何でしょう、決意表明ということでお伺いすればよろしいでしょうか。

○井上委員 はい。だから、次の法改正が例えば10年後とすると、それを待たずに、やはり、もっと迅速化というような、新しいルール化という議論をぜひともしていっていただきたいというのがお願いでございます。

○浅野委員長 特に、リプレースの配慮書というのは、リプレース固有の配慮書のやり方というものを、むしろ事業者としては開発すべきじゃないんでしょうか。つまり、場所は決まっているわけですし。

○井上委員 そうですね。我々電気事業連合会でも、まだ配慮書の経験がないものですから、これはちょっと実績を積み上げないと。何もやらないうちにいろいろお願いというのもあれなんで、そこは実績づくりをやっていきたいと思っています。

○浅野委員長 今、井上委員の御発言の中で大事だと思ってお聞きいたしておりましたのは、先週、井上さんも御出席になった産構審との合同会議の中で、アセス簡素化に関しても意見が二、三、出ていましたけれども、その中で若干誤解があるなと思って聞いていたのは、立地に関する紛争なんかがあるような事案があるので、簡素化がむしろ紛争を激化するようなことになりはしないかというような御意見があったわけです。しかし、もともとリプレースの案件であるということの特性をよく理解してもらわないと、そういう誤解が生まれてしまうという気がいたします。恐らく、今まで事業活動を行っている同じ場所で改築をするわけですから、紛争事案になることはまず考えにくいということが、何となく理解されていないというような感じがいたしました。
もう一つは、先ほど、もう一点、自治体の理解も得ながらということがありましたけど、この辺のところは、やっぱり自治体の審査の段階でいかにポイントを突いて適切に審査を行うによって、相当期間を短縮できるのに、必要以上に新設の事案を同じようなパターンで審査が行われるということであると、それで時間を費やしてしまっているという気がいたします。事案にもよりますが、やりようによっては法定期間の半分ぐらいの期間でリプレースなら審査ができるのでではないのかとも思うのですけれども、与えられた期間を目一杯とることが慎重な審査であるように思われているという、その辺の誤解を解かなきゃいけないと思うわけです。本当に必要なことをちゃんと審査すればいいわけで、時間をかけることが慎重だという誤解を解く必要がある、というその辺のところは、むしろ環境省もともども発信していかなきゃいけないんじゃないかと思っていますが、いかがでしょうか。

○井上委員 民間事業者として一番悩ましいところは、このようにガイドラインができて、運用上、縮めることができるということなんで、関係者がそれぞれ努力すれば、そこへ行くんですが、ルールとして決まっていないものですから、ひょっとしたら手戻りがあるかもしれない。となると、民間事業者として事業計画を立てるときに、どうしてもリスクサイドで見てしまわなければならないというところが非常に悩ましいところなので、ルールとして最初から決められればというのが希望でございます。

○大塚委員 3点ほどお伺いしたいんですが、私も前からアセスに関して、時間を長くすることが特にいいと思っていない発言をしておりまして、そういう意味では基本的には賛成なんですけれども、ちょっと3点ほど、細かい点かもしれませんがお伺いします。
一つは、6月に政府のほうから日本再興戦略が出ていて、アセスの短縮化について、そこにも書かれていますが、そこは火力発電所のリプレースだけじゃなくて新増設等も入っていたと思うので、その点は、今日はあまり出ていませんが、どういう考えで、どういうふうになっていくのかというのをちょっとお伺いしたいというのが1点。
それから、二つ目ですけれども、これは実は、さっき話が出ていたので、もう言ってもいいと思いますが、産構審と中環審の合同の地球部会でもちょっと出ていたので、お伺いしたいところですけど、むしろ風力・地熱のほうだったんですけど、そのときに経済産業省からお出しになったペーパーは、配慮書の前から環境調査が始まるようなデータになっていて。それは、経産省のデータですので、よくわからなくて、ただ、質問が出ても答えがあまりちゃんと返ってこなかったような気がするんですけど。ほかの会議の話で申し訳ないんですが、計画段階配慮書前から調査を始めるということになっちゃうんでしょうか。もし、そうだとすると、普通のアセスの手続というか、法律上の手続と違ってしまう可能性もなくはないので、それはでも、もともと許されていることだというお考えなのかもしれませんが、その辺の整理がどういうふうになるのかというのをお伺いしたいところがございます。
それから、三つ目ですけど、今の点とも関係するんですけど、もし、法律で書いてあることと違うことをやるということになると、運用ではやれないということになると思うんですけど、多分、そうではないということで整理されるだろうと思うんですけれども、そこは新しく法律が必要なような話はないのかということはお伺いしたおきたいということで、3点でございます。

○浅野委員長 じゃ、今の3点についてお答えください。。

○上杉課長 まず、1点目でございますけれども、火力発電所の新増設に係る部分ということでございますが、参考資料7に連絡会議の中間報告の資料そのものを入れてございます。それで、7ページのところに新増設についてどう考えるかということも一応位置づけておりました。もちろんリプレースと新増設では考え方が若干違うということではございますけれども、例えば、審査については同じような考え方は取り得るだろうということでございますが、調査の部分について言えば、全く新規に立地するんだと、これはリプレースと同じように調査を簡略化できるかというと、これは結構難しいだろうと思います。
ただし、新増設の場合でも、既に発電所のあるすぐわきに新増設したりというふうなケースですと、使えるデータは使ってもらっていいと。そこはリプレースガイドラインに書いてあるようなことが適用できるのであれば、それは適用可能ですよという考え方をとっております。そういう意味で、一律に全部短縮が可能かというと、そういうことではないというふうに理解しておりますが、物によって、それは短縮可能なものもあるだろうということでございます。
2点目の風力・地熱の前倒し調査の件でございますが、これは資料の29ページ、実はちょっと小さい字で申し訳ないんですけれども、一番下の米印で、経済産業省においても、環境影響調査の前倒し実施についてという注を入れてございます。これは来年度予算要求を経済産業省のほうで走っているものということでございますけれども、これについても今の参考資料7の7ページに位置づけてございまして、一番上のマルのところでございますけれども、経済産業省は、配慮書段階以前における環境影響調査の前倒し実施について云々ということで、知見を整理しつつ、これは結局、配慮書の中で、ある程度、調査をやっちゃいけないということではなくて、現地調査も含めて、必要なデータがあればそれは使っていただいていいですというのが1点と。環境配慮をいかに、どこで考えていくのかということから考えあれば、ある程度、配慮書段階で、できるものはやっていっていいと。もちろん、そういうデータは方法書以降に活用していただくということでありまして、ある程度、前もって作成したデータがあれば、それは準備書段階でそれをそのまま活用いただけますよということで、例えば、準備書段階の期間の短縮にはできると。
風力発電・地熱発電の場合は、そもそも立地のために風況調査ですとか、あるいは地熱資源の分布調査ですとか、実はアセスに入る前から、かなり現場に入って事業そのもののための調査もやられています。そういう期間をうまく活用していただくといいのではないかという発想でございまして、そういう意味で、調査の前倒しというのが後々の手続の短縮化にもつながるんじゃないかという、そういう考え方をしているということでございます。
それから、最後の法制度としてどういうふうに考えていくのかという点でございますが、とりあえず今回、御説明いたしましたように、平成22年の答申の中でも運用の改善をまず図るべしという御指摘を受けまして、我々としては、まず、そこについてガイドラインをつくり対応してきたところでございます。法改正が本当に必要かどうかというのは今後の考え方次第だと思いますけれども、基本的には、今、運用上で、じゃ、実際にどれぐらい短縮できるのかということで、新規に調査から着手するようなものは、まだ実は出ておりませんで、既に調査が終わって国の審査等の部分でどうだというのでいうと、実績がもう既に出ております。
これは西名古屋火力発電所のリプレースというものでございますけれども、これでいうと、国の審査期間も、もちろん短縮を図ることができましたし、自治体のほうも努力をいただいて自治体の審査期間も短縮をしている、そういうケースでございます。そういう意味で、まずは実績を積み重ねるということで、それでの問題点等も把握しながら、さらに、できることについては検討していきたいというふうに考えております。

○浅野委員長 よろしいでしょうか。

○大塚委員 一つだけ、すみません。二つ目の問題について、課長は先ほど、最初に、まず配慮書の中で調査するとおっしゃったんですけど、経産省がお考えになっているのは配慮書以前に調査するという話なんで、そこをあまり強調し過ぎるのはどうかなという感じがするんですけれども。

○浅野委員長 いや、そこは言い方の問題で、多分、配慮書といって経産省が考えているのは、書類をつくって出すということを考えていて、そのための準備作業というつもりで言っているのでしょうから、あまり矛盾がないと思います。風力に関しては、私も前から、どうせ風況調査をするのに、その後、また1年かけて環境の調査をするようなばかなことはしないで、風況調査のときに、ついでに調べておけば手間が省けるじゃないかということは言い続けているわけです。
 ただ、風況調査の結果、そこでの事業はものにならないという可能性がある場合に、自然を調べる手間までかけた分が無駄になるということがありますから、そこは事業者側の決断みたいなものが入るかもしれませんけれども、やっちゃいけないということは何もないんだろうと思うわけです。どうも、ちょっと誤解があるのは、調査を始めたら事業に着手するようなものなんだから、そもそもというような議論が、時々、反対運動との関連では出てくるのですけれども、アセスの制度は事業そのものと環境の状況を調査するということが一体のものだとは考えていないはずですから、どうも、その辺の誤解がいろいろな議論の中にあるような気がしています。

○大塚委員 私は反対ということでは全然ないんですけど、評価項目をあまり決めずに調査ができるのかなというのが、ちょっと、多少、気に……。

○浅野委員長 いや、だから、その上でやってみて、方法書段階で、もっと調べなきゃいけないということがあったら、また調べることになるんだから、早い段階からわかることをやるのは一向に構わないというのが先ほどの課長の話だったと思っているのですが、そうでしたか。

○上杉課長 今の点に関しましては、例えば、調査期間がかかるので一番問題になりそうなのは生き物系でございまして、特に風力の場合ですと、渡り鳥を含めた、あるいは猛禽類ということになります。それで、調査手法がわかっていないかというと、これはもうほとんど、こういう形でやりましょうというのは常識化されておりますので、基本的に、それに沿ってやっていれば、後で調査書がおかしいという意見がつくこと自体がおかしいということになるわけでありまして。ある意味、そういう意味では、手法について何か厳密に議論しなきゃいけないかというと、そういうことではないと思っております。
あと、調査、前倒しでやるにしても、地域の状況に詳しい地域の情報を持っているような方と、そこは十分相談をしながらやっていただくことで、ある意味でいうと、前倒しに伴う手戻りのようなリスクというのを、先ほど井上委員もおっしゃっておりましたけれども、そういうことを防ぐことができるのではないかという。やり方について、もちろん、これから実施をしつつ検証もしないといけないと思いますけれども、そういう意味では十分可能なものであるというふうに我々としても認識をしています。

○瀬川室長 1点だけ補足をさせていただくと、経産省さんと事前に来年度の予算要求ということをお伺いしていますと、大塚先生御指摘のように、いわば事業計画が必ずしも不確定であるがゆえに予測がなかなかつきがたいような項目も確かにあろうと。そういう場合には、どういう段階で、どういう影響評価が可能なのかといった手法についても検討したいということをお伺いしております。具体の予算執行に当たっては、結果を共有するデータベースを構築しようというようなことでお話を進めておりますので、もう少し具体化いたしましたら整理をさせていただきたいと思っております。

○浅野委員長 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。コメントか質問か、その辺を3点、短くお話ししたいと思います。
今、出てこなかった視点で、例えば、火力発電所のリプレースなどのことなんですけれども、こういうエネルギーの緊急時ですので、時間を短縮していくということ自体は私も方向性として、必要だというふうに思っております。けれども、今、石炭と天然ガスと合わせれば9割が火力発電所という状態になってきていますので、やはり環境配慮を徹底していただくというのが大変重要になってきていると感じています。
そういう点からいくと、28ページで省略をする条件として、リプレース後に発電所からの温室効果ガス排出量、その他いろいろの低減が図られることを条件にと書いてありますが、どのくらいの低減というのを条件にしているのかというのを教えていただきたいというのと、2点目は30ページのところで、今後のアセスメントの二酸化炭素の取り扱いなどに関しても、国の目標とうまく整合性をとるとありますけれども、今、国のCO2削減の将来目標づくりなどが時間がかかっている状況ですので、できるだけ自主的に取り組むということを大事にしておられる産業界なので、自主的に、ぜひこの辺は取り組んでいただければありがたいなというふうに感じています。
あと、3点目なんですけれども、3年ほど前に石炭火力のリプレースに関する一覧表を見たときに、大規模事業者さんは、かなりしっかりとした効率的なものを導入されているんですけれども、少し規模が小さい事業者になると、やはり最新鋭ではないのを導入されていたりという事例があります。環境アセスメント過程で、県知事の意見書が出ていたりとか、そういうことが印象に残っておりますので、今日は、ここの委員にも業界の代表の方がいらっしゃっていますので、業界として、多様な会社がきちんとこういう環境負荷削減精神で取り組むということにチェックというか、目を光らせていただければ大変ありがたいなというふうに思います。よろしくお願いします。

○井上委員 1点目のCO2の件については、我々、今の判断基準は、発電所単独で前と後でCO2の発電電力量当たりの排出量の原単位が下がるのをもって、コンバインドにすればかなり削減されますから、そういったものをお見せしながら環境改善に資するということを御説明しております。
それから、2点目の話は先ほどの火力入札のときのお話かなと思ったんですけれども、とりあえず今、国の目標がまだ決まらない。したがって、我々電気事業者、新電力と合同でのそういった自主的取組の目標も決まらない。そんな中にあっては、LNG並みにするには、どれぐらいのオフセットが必要なのかということを考えながら、ただ、そのオフセットの手段というのは非常に難しいんですけど、そういったものとセットで、まずは足もとで取り組みながら、新電力と一緒に新しい目標を作ることも考えていきたいというのが今のスタンスでございます。

○浅野委員長 事務局からはいまの点について何かありますか。よろしいですね。では田中委員、どうぞ。

○田中委員 今の御質問とも関係しますが、28ページのところで、気象調査であるとか生物調査の省略が可能というふうに書かれてありますけれども、この意味は、既に既存の発電所あるいは発電事業の中で一定程度、情報が把握されているので、それらを活用することで新規の調査の省略が可能である。ですから、データそのものはちゃんと蓄積されると、そういう御趣旨だなというふうに理解しているんですが、それでよろしいのかどうか。

○浅野委員長 そのとおりです。

○田中委員 そうすると、事業者がお持ちになっているデータの活用に際して、それが必ずしも公開データにはなっていなくて、内部データ的になっているものもあるかなと思うのですが、そこらあたりの配慮は必要になるように思います。データは、方法書をつくったり配慮書をつくる段階で公表されることになると思うんですが、そこらあたりの事業者側のCSRとしてそうした環境情報やデータをあらかじめ明らかにしておくことはいかがでしょう。

○浅野委員長 ちょっと誤解があるのでは。調べなくていいのであって、アセス書に書かないでいいとは言っていないわけです。

○田中委員 はい、そうですね。

○浅野委員長 わざわざ調べなくても、あるデータを使って書いてくださいと言っている、そういうことです。

○田中委員 はい。私の趣旨は、事業者の側が、そういう従来から定期モニタリングしているようなデータを、できるだけ地域の皆さんに公開していく、そういう姿勢もあってもよろしいのかなということです。

○浅野委員長 ほとんどの電力会社はやっていると思うのですが。
ほかにご意見がございますか。櫻井委員、どうぞ。

○櫻井委員 29ページのところでお伺いしたいんですが、これは風力・地熱関係ということになっていますけれども、既存の情報の収集整備と、それから、さらにモデル地区での情報の調査というのを、これは環境省の予算でやられるわけですよね。制度の根幹が事業者アセスということになっていますから、事業者が従来であれば環境調査を行うというのが原則だと思うんですが、そこに、そういう国が環境調査の基礎になるような情報を整備しますというのは、新しい取組というか、事業者アセスの原則からすると、やや踏み込んだなという感じはするんですけれども、この辺は一体、今後、どうされるおつもりなのか。この資料では、風力・地熱となっていますけれども、さらに他の事業まで広げるというようなお考えなのかお伺いしたいと思います。
また、事業者アセスでは事業者が従来のアセスのための環境調査のデータを持っているわけです。そういう情報を共有化というか、もちろん直近の調査も必要かとは思いますけれども、過去の調査を、ある程度、事業者に公開してもらって、データベース化をすれば、調査の迅速化にも役立つような気がするのですが、その辺のお考えをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○浅野委員長 その点に関しては、既に前に中環審答申の中でも同じことを言っておりまして、情報をしっかり公的セクターで整理をして提供できるようにしてほしいということを要望しておりました。何も風力に限ったことではありません。
それから、事業者が自らアセスを行ういっても、自分がお金を出して全部事実を調べ上げてくるようにということではなくて、既存のデータがあれば既存のデータを活用していいのは当然のことだというふうに思っていますし、それから、一旦、調べられたアセスというのは、公表されて、そのデータがストックされていますから、それを汎用性があるデータとして使えますし、ただしさらに追加的にどこを調べればいいかということがあれば、それは調べればいいということだろうと思います。
残念なことに、法的なアセスの仕組みに乗っかっていない自主的なアセスに関して、かなり豊かなデータがあるものが私蔵されているということがちょっと心配です。例えば、送電線アセスなどがかなり行われているようですが、その中にはかなりの自然環境に関する情報があるのに、それらが全く内部だけでファイルされてしまって汎用的には使われていないので、そういう民間部門が持っている情報もうまく、こういう場合の情報源として使えるようになっていくと、もっといいなと思っております。こういう点は、もう一工夫をしていかなくてはいけないことかもしれません。
というようなことでして、既に答申に書いたということがあり、大臣にも強くそのことを申し上げて、よろしくお願いしますということで、予算をつけていただいたという経過がございますので、私からお答えいたしました。
それでは、議題、その他がございますので、簡単に御説明いただきたいと思います。

○伊藤課長補佐 それでは、最後の資料4-6になりますが、その他答申への対応状況をまとめております。
答申の指摘につきましては、法律や政省令の改正で対応しているものもございますし、資料4-5までで御説明した中で対応しているものもございますけれども、ここでは、それ以外の指摘についての対応状況を整理しております。
対応済みの事項は幾つかございまして、スコーピング手続につきましては、方法書段階での説明会が導入されましたので、環境省が方法書の位置づけを明らかにすると、運用上のガイドラインをつくるべきという指摘がございましたけれども、説明会の位置づけや開催に係る留意事項を整理しておりまして、平成25年の1月に方法書段階における説明会開催に関する留意事項として取りまとめ、都道府県に通知をさせていただいております。
また、情報交流につきましても、希少種の生息地等に関する情報を環境影響評価図書の電子縦覧当たって、その扱いに留意すべき問題点等を整理すべきというものがございましたけれども、これにつきましても、インターネットを利用した環境影響評価図書の公表に関する実施手順や、こうした希少種の情報等、公表に際して留意すべき事項を整理しまして、環境影響評価図書のインターネットによる公表に関する基本的な考え方として平成24年の3月に取りまとめ、都道府県等に通知をしております。
また、審査の透明性確保についてでありますけれども、環境大臣意見の形成過程において透明性や社会的な理解を高める観点から、有識者の意見をより的確に踏まえる具体的な方法について検討すべきという御指摘もございましたけれども、これは施行規則にも位置づけまして、規則に基づいて平成24年に環境大臣意見の形成における透明性、技術的水準の確保を図るために、環境影響審査助言委員や個別事業助言委員から、意見聴取を図る必要があると判断される事業の選定や当該事業の審査に係る助言を得てございます。
また、次のページに参りまして、情報の発信と整備についてでありますけれども、これは、今、ちょうど御議論がございました、環境情報を国においてデータベースとして収集して、他の事業者、地方公共団体、地域住民が環境影響評価の実施に当たって利用できるようにする仕組みを検討すべきと。また、その際、的確な助言もできる専門性を有する人材の育成が求められるというところに関しまして、従来、環境省のほうでウエブ上でアップしております環境影響評価情報支援ネットワークの中で、自然情報等に関する情報を少し拡充していくような取組を始めております。また、環境影響評価についての知識及び技術力の向上を図るために、実務関係者を対象にしまして研修を全国各地で以前から実施をしてございます。
その他、対応について引き続き検討が必要な事項を以下に整理しておりますけれども、将来的に実施が見込まれる事業でありまして、現時点では実証試験等の段階にある放射性廃棄物処分場等に関する知見の蓄積ですとか、環境影響評価の結果がどのように事業に反映されたのか、事業の許認可に当たって、どういった反映がされたのかということを公表する仕組みの導入の可能性についての検討をすること、それから生物多様性オフセットの国内外の事例に関する知見の蓄積が必要であると。また、戦略的環境アセスメントの実施に向けて、さらに検討を進める必要があるといった指摘もございますし、環境影響評価手続に係る不服申立・争訟手続についても今後の課題として検討していく必要があるというような御指摘もございます。これらにつきましては、引き続き検討をしていくものでありまして、また、この小委員会においても、今後、御相談、アドバイスをいただくものもあるかと思いますけれども、その際にはお願いしたいと思っております。
以上、その他の指摘事項について整理をして御報告いたしました。

○浅野委員長 どうもありがとうございました。
いろいろと御意見がおありかと思いますが、今後のアジェンダのようなものが出ていると思います。一番最後の点については、大塚委員からどうぞ。

○大塚委員 ぜひ、御検討いただければ、ありがたいと思います。多分、行政事件訴訟法のほうでは、答申のときの議論では、別に環境影響評価に限らず行政事件訴訟法でやってくれという議論が結構あったんですけど、行政事件訴訟法の改正では、今回は少なくともこの点は出てこないようですので、環境影響評価のほうでまず御検討いただけるとありがたいと思います。
以上です。

○浅野委員長 ほかに、ございますか。よろしゅうございましょうか。

(なし)

○浅野委員長 それでは、今後の課題ということについても、さらに、この小委員会で検討させていただくことにいたします。
それでは、本日、御報告すべき事項は以上でございます。
その他、ございましたら、事務局からお願いいたします。

○伊藤課長補佐 長時間にわたり御議論いただきまして、ありがとうございました。
本日の議事録につきましては、原案を事務局で作成いたしまして、委員の皆様に御確認をいただいた後に環境省のホームページに掲載する予定としております。よろしくお願いいたします。
以上であります。

○浅野委員長 それでは、本日の小委員会、以上で終了させていただきます。どうもありがとうございました。

午後0時00分 閉会

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