環境と金融に関する専門委員会(第7回)議事録

日時

平成22年6月2日(水)13:00~15:00

場所

ホテルルポール麹町 ルビーの間

議事次第

  1. 開会
  2. 議題
     報告書(案)について
  3. 閉会

配付資料

資料1 環境と金融に関する専門委員会委員名簿
資料2 環境と金融に関する専門委員会 報告書(案)

議事内容

午後1時00分 開会

○末吉委員長 皆様、こんにちは。定刻になりましたので、第7回の会議を開かせていただきます。
 先ほどお尋ねしたら、この第1回目が去年の9月30日に始まりました。お隣の白石さんにお聞きしたら、去年のクールビズの最終日に当たる日で、昨日が今年のクールビズのシーズン明けで、ちょうどクールビズがお休みの間中、足掛け9カ月間、延べ6回にわたって熱心なご討議いただきましてありがとうございました。改めて委員の皆様方に御礼申し上げます。
 それから会場に毎回、たくさんお見えいただいております皆様方にも、改めてお礼申し上げます。
 お陰様で、第7回目を迎えまして、ようやくこの会議の結論とも言うべき最終報告の案が一応できてまいりましたので、今日は皆様方のご意見をいただきながら、それをたたいていただきたい、よりよいものにしていこうという、こういうことで会議を進めたいと思います。
 それでは、まず初めに、黒川さんの方からこの報告書の案についてご説明をお願いいたします。

○黒川環境計画課長補佐 では、ご説明いたします。これまで6回ご議論いただいた内容を踏まえまして、あとさらに個別にご意見をいただいたものもございますので、それもできる限り踏まえてまとめさせていただいたというものでございます。そのポイントをご説明いたします。
 まず、資料2というのをご覧いただきまして、まず一番上、タイトルというので、案[1]、案[2]というふうに書いてありますが、報告書、タイトルがいるであろうということで、仮で2つつくってございますので、これもご意見いただければと思っております。「環境金融の拡大に向けて~お金の流れが社会を変える~」というようなものですとか、「環境と経済がともに向上する社会に向けた金融の役割」といったようなものを考えてございます。
 次にまず「はじめに」というところでございますが、ここがこの専門委員会の検討の視点といったようなことをまとめてございます。最初の2文は、最初諮問した中身を概ね引いておるのでございますけれども、2つ目のパラグラフで、1,400兆円を超える我が国の個人金融資産を含め、国内外の資金が環境ビジネス等の事業活動に十分に供給されることが必要、そういったような認識に立って検討してきたというものでございます。
 次ですけれども、1.環境と金融の関わりというところでございまして、これが報告書全体の総論に相当する部分かと思っております。この総論の部分は大きく分けますと、(1)、(2)、(3)という3つに分けておりまして、(1)のところが金融の環境に対する責任といったこと、2つ目が次の2ページ目に、環境金融の具体的な役割というようなことですとか、次、(3)が4ページ目に出てまいります政策との協調といったようなことを書いてございます。
 中身を説明いたしますと、環境の金融に対する責任ということでありまして、持続可能な社会をつくるためにお金の流れを変えるということでございます。その中身は1つ目のパラグラフで、環境問題を解決するには、あらゆる社会の仕組みを変えていくことが必要ということでありまして、2つ目のパラで、あらゆる経済活動はお金を媒介として行われておりますので、お金の流れが社会の仕組みに与える影響は大きいということでありますので、お金の流れ、その流れをつくり出す金融というものを、持続可能な社会に適合したものに変えていくことが重要であるということであります。そしてそういった動きは広がりつつあって、今後拡大していくことが重要ということでございます。
 次のページにまいりまして、(2)環境金融の具体的な役割ということでございます。1つ目が環境金融の特徴ということでございまして、一言で申せば、市場を活用した効率的な仕組みということかと考えております。環境金融というのは、金融市場を通じて、環境への配慮に適切な誘因を与えることで、企業や個人の行動を変えていくというメカニズムですということでございますが、そのポイントは効率的な仕組みだということかと考えております。その中の下の方にいきまして、環境金融という手法は、中長期的なリスクやリターンを含めた情報が価格に反映されるという金融市場の機能を活用することで、効率的な資源配分の実現が期待できる、そういった特徴があるということでございます。環境金融に取り組むその動機は、収益拡大のために取り組む、それが直接的な動機なのでありますけれども、そういった収益を目指した投融資活動がそのまま環境保全にも結びついて、結果として金融が社会に対する責任を果たすことにもなる、そういった自然な流れが理想的だということでございます。
 次、[2]のところ、環境金融の具体的な役割ということでございますが、大きく分けてこの2つではないかというふうに整理をいたしてございます。1つ目が環境負荷を提言させる事業に資金が直接使われる投融資、いわば狭義の環境金融というふうに名づけておりますが、そういったもの、2つ目が企業行動に環境への配慮を組み込もうとする経済主体を評価・支援することで、その取組を促す投融資、いわば「金融CSR」というふうに名前をつけておりますけれども、そういったものでございます。前者の狭義の環境金融、これはいろいろな環境プロジェクトに対する投融資の類でありまして、いろいろなそういう投融資ですとか、保険サービスの提供といった、直接、環境負荷を低減させる事業への資金というようなものでございます。
 その下でございますけれども、その具体的な資金使途、これは当然地球温暖化に限らず、生物多様性ですとか、資源循環ですとか、いろいろな分野があるわけでございますが、今喫緊の課題になっておりますのがやはり地球温暖化対策であろうということでございます。中長期ロードマップにおいて、その野心的な目標の実現に向けて、今後10年間で数十兆から100兆円程度の資金が必要というふうに見込まれておりますので、そういった対策に的確に資金が供給されるようにする。それが一つの金融の役割ではないかということでございます。
 次の3ページにまいりまして、そのようなCO2削減対策、これはちょっとほかのよりも有利な特徴がありまして、エネルギーコスト削減により、中長期的には投資費用が回収できる性質があるということでございますけれども、一方で、初期投資負担が大きいですとか、投資回収年数が長いですとか、キャッシュフローの制約があるといったことがネックになって、その中長期的には投資費用が回収できてもなかなか実施されないというようなケースも多いということがございまして、そういったものは初期投資負担の軽減ですとか、キャッシュフローの供給といったことが行われることで、そういう投資が行われやすくなるといったことでございます。
 次にその後者(b)「金融CSR」と名づけた方のものでございますけれども、これは具体的には環境格付融資ですとか、SRI(社会的責任投資)といったものが挙げられますということでございます。この場合、投融資判断の時点(フィルタリング)という時点で、当然いろいろな判断をするわけでございますけれども、それに加えて行動を継続的に評価・支援するモニタリング、コンサルティングといった機能が重要であるというふうに整理をしてございます。企業に対し、環境対策への気づきを与え、これを継続的にフォローすることで、不断の改善に向けた動機づけを行っていくという役割ということでございます。
 そのような金融機関の役割、求めに応じて資金を供給するためだけではなくて、社会のニーズに積極的に応えて資金を供給していくという役割が重要だということがございまして、今、そのニーズ、いろいろな当然ニーズがありますが、環境という新しい社会のニーズが大きくなっておるということであろうと思います。
 金融機関、とりわけ中小企業を主な融資先とする地域金融機関は、こういう役割を積極的に果たして、そういう中小企業の環境経営力向上につなげていくことが期待されるといったようなことを書いてございます。
 次の4ページにまいりまして、環境金融の拡大には政策との協調が重要ということでございます。これは複数の委員から再三指摘をいただいたものでございます。政策とのコラボレーションというようなことでご意見いただいていましたが、とりあえず日本語にして「協調」というふうにしてございます。
 環境金融は金融市場の効率性を活用した仕組みということでございますが、その特徴を生かすには、市場の効率性を補完するための具体的な政策が必要であるということでございまして、1つ目は環境設備投資を初めとする環境配慮行動、その収益性が安定するような政策ということであります。例えば固定価格買取ですとか、CO2の価格つけ、税ですとか、排出量取引ですとか、そういった政策を適切に導入することで、そういう環境配慮行動の収益性が確実に見込めるようになれば、そういった多くの行動が金融の土俵に乗ってくるということでございます。2つ目が企業の環境関連情報の開示、その2つが政策として重要であるというふうに整理をしてございます。
 最後のパラグラフでございまして、そういった政策に当たっては、金融機関と投資家、投融資を受ける企業を初めとする、さまざまなステークホルダーの連携が重要である。さらに政策をやる行政の側でも、環境省、金融庁、経産省などの関係省庁間の連携、さらには地方公共団体との連携も重要であるというふうに整理をしてございます。
 次の5ページ以降は、現状というファクツの部分でございまして、5ページの[1]のところ、個人金融資産の現状ということでアメリカと比べますと、投資・株式出資金ですとか、そういった投資信託といった部分が少なくて、現金・預金が非常に多いということを書いております。
 次、[2]の投資の分野というところでは、1,400兆円を超える個人金融資産、ここを呼び込むというか、こういう投資をどう増やすかということがポイントになってくるわけですが、その具体的なやり方として、SRIですとか、ベンチャー投資といったようなものがありますということでございまして、SRIについて言えば、6ページにまいりますけれども、SRIファンドの本数ですとか、運用総額は増加傾向にあるものの、欧米と比較すると非常に小さい。その小さい理由の大きなものは、やはり機関投資家が少ないことであろうというふうに整理をしてございます。そこにいろいろな表でデータをつけてございます。
 次、7ページでございますけれども、環境ベンチャーへの投資ということでありまして、環境ビジネスのベンチャー企業への投資は、投資の有望な分野として注目されているけれども、こういった下のポツで書いてありますような、いろいろな課題があって、潜在的な資金の需要に比べて十分な投資が行われていないという側面もあるというふうに考えられるということでございます。
 次、8ページにまいりまして、融資の分野でございますけれども、この分野は特に金融機関の融資先に対するモニタリング、コンサルティング機能というのが特に重要な分野であろうかと思っております。具体的な取組の類型としては、その下の表のようにいろいろな類型があるというふうにまとめてございます。特に注目すべき重要なものとして、環境格付融資というのを具体的に特出ししておるということでございます。
 次、9ページにまいりまして、保険の分野でありますけれども、保険の分野についてもいろいろなものがあります。環境に関わるさまざまなリスク、想定外の環境汚染や自然環境変動といったリスクですとか、環境ビジネスの実施に伴う特有のリスクといったようなものを軽減することで、事業活動をサポートできますということでございまして、またその下のように、類型を整理しておるというものでございます。
 次、10ページにまいりまして、ここからが先ほど1.で総論と言いましたけれども、2.が具体的な政策の提案ということで、個別の政策の各論というものになってございます。1,400兆円を超える個人金融資産を初めとする資金を活用して、お金の流れをつくっていくというにはどういった政策が必要だろうかということでございます。
 1つ目が具体的な分野に着目してということになりますけれども、当然環境の分野、温暖化、生物多様性、資源循環、さまざまございますが、先ほども申し上げましたように、やはり温暖化に必要な投資というのが非常に大きいものでございますから、そこが最も重要な喫緊の課題であるということでございまして、具体的な需要、誰がどういった対策にどういった形で資金を必要としているかというところに着目しまして、そこにどういったインセンティブを与えるかそういう仕組みを具体化することが必要ということで整理をしております。
 次に、環境金融の拡大に向けては、実際に持っている投資家がそういったことをやろうという意志がなければ進まないということでございますので、そういった人に具体的に取り組んでもらうための仕組みということでございます。具体的には先ほども申しましたように、お金、実際に持っているのは機関投資家というケースが多いものですから、そういった人―欧米に比べて遅れておりますので―にどうやって取り組んでいただくかというのが大きな課題であるということだと思っております。
 さらには、そういう投資家が企業の活動を環境面から評価するために必要な環境関連情報の開示・提供といったものが重要であるということで整理をしております。さらには、そういった個別の課題に加えまして、実際にその実務を担う金融機関が、そういう環境金融を自らの役割として認識して取り組んでいく。そういうムーブメントを起こすような仕組み、仕掛けというのも重要ではないだろうかということでございまして、そういったことを踏まえてその下に[1]、[2]、[3]、[4]というふうに書いていますけれども、温室効果ガス25%削減に円滑に資金が供給されるための仕組み、年金基金による環境配慮投資の促進、企業の環境関連情報の開示・提供、環境金融の取組の輪を広げていく仕組みといった、4つの分野について重点的に検討を行うこととしたということで整理をしてございます。
 次の11ページからが(1)、(2)、(3)、(4)という、先ほど[1]、[4]といったものがそれぞれ個別に順番に出てまいります。1つ目が25%削減に向けて、具体的な分野に着目した仕組みということでございます。その既存のものは政策、既にいろいろな政策が行われていますので、その主なものを幾つか紹介するというパートでございまして、財投資金を活用した低利融資というようなものが行われておりますし、CO2削減に取り組む企業への利子補給ということでございまして、その下のポツ、これ2つともそういう具体的なCO2削減を制約した企業が温暖化対策の設備投資をするというときに、お金を貸す金融機関はその環境格付融資という形でお金を貸すという場合に、利子補給をするというシステムが2つ設けられているということでございます。さらには省エネルギーに取り組む企業への融資に対する利子補給というのも、これも経産省さんの方で行われているものがあるということでございます。
 特にそういったCO2削減の利子補給というものは、そういった利子補給額の何倍もの投資効果があるということで非常に大きな効果を上げていて、金融機関ですとか、実際に利子補給を受けている企業からの評価、ニーズも高いので、引き続きやることでそういった投資の拡大にもなり、環境格付融資という取組を広げていくことにもなるということでございます。
 さらには、今年成立いたしましたエネルギー環境適合製品、これちょっと長いんですが、そういう法律に基づいて、低炭素型の製品をつくる人への低利融資ですとか、そういったものをリースする、そのリース先企業の信用補完を図るための保険、低炭素リース保険といったものが実施されるということでございます。
 それを踏まえまして、具体的な提案ということでございます。これもまたさまざまなご意見をいただいたものがございましたが、特に家庭・中小企業というのが遅れていて、ここが重要ではないかというは、さまざまな方からご意見をいただいたというふうに認識しております。そこについて、前回、ご意見でも出ましたリースといった手法の活用による低炭素機器の普及促進ということを提案してございます。25%削減に向けては、特に家庭、業務部門の削減が急務ということでございます。そこについては、これは先ほども申しましたように、エネルギーコスト削減で回収できるものも多いんですけれども、いろいろなことがネックになって進んでいないという面もある。ではそれをどう解決しましょうかということでございまして、その喫緊の措置として、リースといった手法の活用により、初期投資負担を軽減するファイナンスの仕組みが必要で、その具体化を進めるべきであるというふうに整理をしてございます。
 リースという手法を活用するメリットとしては、最初、多額の初期投資負担があるというのではなくて、長期分割になるという点もありますが、それに加えまして、リース事業者の能力、リスク管理能力ですとか、メンテナンスとかアフターサービスですとか、まとめ買いしますのでその調達が安くなるとか、そういったこともメリットであろうということでございます。しかし、リースによる普及を加速するには、家庭向けはなかなかリースが一般的ではないといったようなことですとか、リース事業者も当然もうけを出さなければいけないので、そういう事務費用も含めたいろいろなコストが加算されるということで、トータルのコストがかえって増えるというケースもありましょうから、そういった課題もありますので、リース事業者に対して、資金面での支援を実施するといったことでリース料が下がるようにして、低炭素機器のリースを促進していくということが必要であるというふうに整理をしております。
 次に、その他の検討課題というところでございます。これはさまざまなご意見をいただいたのですけれども、なかなかその議論を深められなかった部分ではございますので、そういったものを今後検討していくことが大事だということでございます。例えば、環境金融に個人金融資産を呼び込むための政策として、投資に対する税制優遇といったものが必要だといったようなご意見ですとか、国内での対策だけでなくて海外で日本の技術を活用した対策をする、そういった海外での事業に対するファイナンスといったものも検討すべきだといったことですとか、どうしても多額の何兆円というようなトータルの投資が必要なものにどうしても着目してしまうのですが、もっと小規模な環境ビジネス、コミュニティビジネスといったものの起業も増えていますので、そういった起業家への投融資といったものへの目配りも大事だといったことでございます。
 次、13ページにまいりまして、2つ目の年金基金による環境配慮投資の促進ということでございます。ここは大きく言うと2つのことを言っておりまして、1つ目が投資の際の環境配慮の方針の開示ということでございまして、年金基金が環境配慮の投資をするというときに、その方針を開示していただくというような仕組みでございます。これ例えばイギリスにおいてというふうに書いてございますが、イギリスでは2000年の年金法の改正により、そういった年金基金がそういった考慮をする場合には開示するということになっておるということでございます。これはほかのヨーロッパの国でも行われておりまして、年金基金がSRIに取り組む一つのインセンティブになるというふうな評価を受けてございます。我が国においてもそういった仕組み、年金基金に対して開示を法律でという方法も考えられるんでございますけれども、なかなかそういう取組が現時点で行われていないという段階で、一足飛びに法律というのはなかなか難しいものですから、まずは自主的な開示の促進というものが大事だというふうに整理をしてございます。ただ単に自主的な開示が大事大事というだけでもあまり意味がないということでございますので、後で出てまいります日本版環境金融行動原則といったものに参加した基金は一致して開示をしましょうといった、何らかの共通化された手続・内容で開示を行う仕組みというのが大事だというふうに整理をしております。
 次に、その後の※印は、いわゆる受託者責任との関係ということでございまして、アメリカですとか、欧米では概ねこういうふうに整理されて、受託者責任に反するものではないというふうに解されつつあるんだというのが整理してございます。
 次に[2]のところ、公的年金基金における率先した取組ということでございまして、年金基金、企業年金もあるのでございますが、公的年金基金、これは資金の規模が大きい上に、公的性格もありますので、本来は社会的責任をより強く有するのではないだろうかということで、そういった公的年金基金にはその影響力と社会的責任を自覚して、ほかの機関投資家よりも率先して投資判断に環境等への配慮を織り込んでいくことを求めたいということでございます。
 次、14ページにまいりまして、一方でというふうにございますけれども、なかなかそういうふうなことを公的年金基金は責任があるからやるべきだといっても、なかなかその実際の資金を潜在的に持っている加入者が、本当にそう思っているんだろうかということは非常に重要なことでございまして、したがってというところですけれども、国や年金基金にはその加入者の意向を把握して、積極的にSRIを行うというような加入者の間の合意をつくり出してしていく努力を期待したい。さらには加入者の側、あるいは加入者で構成される団体、労働組合などと思いますけれども、そういった側も自分の持っているお金が年金基金でどういった運用がされているかといったことに関心を持って、そういった合意づくりに積極的に関与していくということが期待されるというふうに整理してございます。
 次、15ページでございますけれども、企業の環境関連情報の開示・提供の促進ということでございます。1つ目は、企業の環境関連情報の開示促進の意義ということでございまして、ここは比較的もう周知のことということでございますので、省略をいたします。
 次、[2]のところ、有価証券報告書を通じた環境関連情報の開示ということでございまして、有価証券報告書を通じた開示には、財務情報と一体になるので、関連づけた分析がしやすいという特徴があるということでございます。有価証券報告書は、金融証券取引法上、投資家保護のため必要かつ適当な情報を記載する書類というふうにされていますので、そういうもの、一定の類型に該当するものを記載しましょうというふうになっておるわけでございまして、では環境分野というのはどういうものが該当するのでありましょうかということがポイントになってくるわけでございます。
 16ページにまいりまして、16ページの一番上のパラグラフは、いろいろな動きがアメリカでもいろいろなところで行われておるということでございますけれども、ポイントはその今後という上から2つ目のパラグラフでございまして、国内排出量取引制度や、温暖化対策税などの導入が進めば、投資家保護のために必要かつ適当なマテリアリティを有する環境関連情報は増加していくだろうということでございまして、そういった環境政策が進展しつつある中で、有価証券報告書におけるそういうマテリアリティを有する環境関連情報の開示といったものを促進する観点から、このような情報の記載の明確化を図るため、金融商品取引法に基づく体系の中において、所要の措置が講じられることを望みたいということでございます。
 次に[3]のところ、環境報告書による環境情報の開示というところでございますけれども、環境報告書、いろいろな環境情報が数多く公表されておるわけですけれども、こういったものが投資家により活用されるには、やはり情報の比較可能性、信頼性といったものの向上が課題ということでございます。これについては、昨年、中央環境審議会の別の小委員会におきまして議論がなされておりまして、一番下の行ですけれども、主要な環境負荷指標の統一的な開示の促進ですとか、第三者審査など適切な信頼性向上措置の実施の促進といった課題が指摘されておるといったものでございます。
 次、17ページにまいりまして、そこでということでございますが、まずは当面の課題として、自主的な開示というものを環境報告書の自主的な開示というものを前提としつつ、できる限り主要な環境負荷指標の統一的な開示が促進され、投資家にわかりやすいものになるよう、環境報告ガイドラインというものの見直しの際に、そういう主要な指標等の一覧といったものを見直しをし、その普及をしていくべきであるということ、さらにその他の課題、先ほど第三者審査ということを申し上げましたが、そういったその他の課題についても、引き続きその解決に向け検討を進めていくべきであるということでございます。
 さらに民間企業による環境情報等の提供の促進ということでございまして、このほかにも民間企業がいろいろな複数の企業の環境関連情報をまとめて提供するというサービスがさまざま取り組まれつつありますので、そういったものを促進する。例えば環境省もそういうホームページにそういったものを記載するといったことで促進していくべきであるということでございまして、a、bといったものを投資情報会社によるESG情報の提供ですとか、環境株価インデックスの提供といったものを、そういう民間企業のサービスとして例示しておるということでございます。
 次に18ページが環境金融への取組の輪を広げていく仕組みということで、日本版環境金融行動原則の策定ということで整理しております。これまでもさまざまなご議論いただいてきたところでございます。そういう環境に配慮した金融の取組を広げていく仕組みとして、配慮を行うべきとする行動原則を定めて、それに署名して取組を実践していくという取組はさまざまに行われているということでございます。その例としては、PRI、責任投資原則ですとか、赤道原則、環境と持続的な発展に関する金融機関声明といったようなものがあるということでございまして、その下の小さ目の文字のところで、こういうものがつくられておって、日本からも先進的なところが幾つか参加しておるということでございます。
 次のところでございますが、当然、我が国の金融関係者、こういったグローバルな行動原則にもさらに参加していただきたいということでございますけれども、なかなかこれに参加のみによって、そういう国内での取組の輪を広げていくというのは、若干限界があるのではないだろうかというふうに整理をしてございます。
 グローバルな行動原則でありますと、日本の金融界こぞって主体的にやっていきましょうという感じにはなかなかつながりにくいというところがあるのではないだろうかということですとか、そういう赤道原則について言えば、そのプロジェクトファイナンス特有のものですし、PRIは機関投資家のものということで、一つの原則で金融界全体で取り組もうということにはなかなかなりにくいといったようなことですとか、なかなかグローバルな行動原則に参加する、一足飛びにグローバルなというのはなかなかそういうことを考えない人たちというか、そういう機関もありましょうということでございます。
 そこでということで、本専門委員会では、我が国の金融関係者が小規模な地域金融機関等も含めて、また業態を越えて横断的に参加できる、そういう我が国の金融の実情に即して実践していくことのできる行動原則の策定を期待したいというふうに整理をしてございます。その策定は、グローバルな行動原則との整合性ですとか、そういったことが負担になってしまう。そういった経緯にも配慮しつつ、自発的、継続的なムーブメントとして行われることが望ましいというふうに整理をしてございます。そこでその中身、行動原則に盛り込むべきと考える要素、これは最終的にはそういう金融機関の主導的なムーブメントでというふうに期待をしておるわけでございますが、例えばこういうものがというのを総論、各論という形で整理をしておるということでございます。さらに、行動原則の策定プロセス、策定後の取組といったことでございますけれども、多くの関係者の参加と、継続的な取組を確保するために、こういった方法でやったらよいのではないでしょうかという提起をしております。策定プロセスとしては、有志の金融機関で作成する委員会のような場でつくって呼びかけるという形でどうだろうかということですとか、行政の関与はあまり役所主導にならないことがいいですねということですとか、策定後の取組ということで、策定後も参加者間での情報交換ですとか、ステークホルダーとの対話ですとか、取組状況を開示するといったことを行うことで、環境配慮への取組を具体的に進めるための場とするということが大事なのではないだろうかというふうに整理をしてございます。
 最後、20ページでございますけれども「おわりに」ということで、そういった具体的な手法の提案を行ってきたということでございまして、環境省、金融庁、経産省を初めとする関係省庁、あと金融機関などの関係者が連携して、まずはこういった課題に取り組んで速やかに成果を出すことを期待するということと、さらにはその他、検討課題としてあまり深めることができなかった課題もありますので、そういったものについても具体化に向けた検討が必要であるといったようなこと、さらにはもっと大きな、あらゆる投融資の判断に環境の要素を組み込まれるにはどうしたらよいかということですとか、温暖化の目標の実現に向けて、さらにはその他の環境分野においても、具体的なビジネスに着目してどうやれば資金が的確に供給されるのかといった課題について、いろいろな人たち、金融セクターですとか、行政ですとか、企業ですとか、市民、NPOといったさまざまなステークホルダーの間で今後とも議論を重ねて着実に成果を挙げていくことを期待したいということ、さらには本専門委員会においても、こういった環境金融に関するさまざまな課題については今後も機会に応じて検討を進めていきたいと、このように整理をしたということでございます。
 以上でございます。

○末吉委員長 黒川さんどうもありがとうございました。
 それでは先ほど黒川さんからご説明いただいた、まず総論部分のところと、それからその後の具体的なところ、2つに分けてご意見伺おうと思っております。
 まず初めに、総論の「環境と金融の関わり」、ここに概ね40分ぐらい時間を割いて、委員の皆様方からご意見をいただきたいと思っております。どなたからでも結構でございます。ぜひどんどん、これを最後と思って言いたいことを全部おっしゃってください。
 では水口先生からどうぞ。

○水口委員 水口です。大変よくまとめていただいたと思いまして、まずお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 総論部分について、2つだけ思うことがありまして、1つは「はじめに」のところの書き振りなんですけれども、書いてあることはこのとおりだと思っております。ただ、2段落目の説明がどうしても金融が環境問題に貢献するんだということは書かれているんですけれども、その逆の面というんでしょうか、環境を保護することが金融のためにもなるんだという面が少し弱いような感じがいたしまして、環境と金融というのは、いわば相互依存関係にあるんだということをもう少し明記していただくといいかなと思いました。
 例えば「はじめに」の一番最初の、地球温暖化を初めとするさまざまな環境問題に直面している、この環境問題は経済活動の基盤を崩しかねないものであって、その経済活動の基盤が環境問題によって崩されてしまえば、金融自体も非常に大きな打撃を受けるんだと。したがって金融というのは金融界自身のためにも環境問題を解決していく必要があるんだと。そういうことを書いていただくとよりいいのではないかなというふうに思いました。これが1点です。
 もう一つは、3ページ目、総論の一部だと思うんですけれども、すみません、4ページ目です。環境金融の拡大には、政策との協調が重要ということで、これも大変ありがとうございました。私、いろいろ言わせていただきましたけれども、取り上げていただいたなと思って大変感謝をしております。この内容については非常に賛成です。ただ、2つ挙げられておりますけれども、3つ目があるのではないかと思いまして、3つ目をもし可能ならば書き込めないかなと思いました。
 3つ目は、金融機関や機関投資家の環境金融行動そのものを促すような政策というものだと思っております。それが例えば機関投資家や銀行などによる投融資方針の開示の義務づけであったり、受託者責任についての政府としての解釈の明示であったり、あるいは税制優遇、環境金融に関わる税制優遇であったり、あるいは政府系金融機関とか、政府系金融、あるいは公的年金等の率先行動を促す政策的な取組であったり、そのように1つ目、2つ目とはやや違う、金融機関自身に対する政策というものがあるのではないか。これらについて、後半の具体論のところでは常に書かれておりますので、書いていただいているというふうに思っているんですけれども、総論にも書いてあることをそのまま触れていただいたらいいのかなというふうに思いました。
 以上です。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 最初の金融自身にとってもいい環境が必要だというのは、実際に2001年にUNEPのファイナンスイニシアチブがこのままいけば、温暖化を初めとする地球環境問題が、金融産業の基盤を壊しかねない、存立が危ぶまれるという警報を出しながら、問題意識を広めていきましたので、大変結構なことだと思っています。
 では、関さん。

○関委員 2ページ目の[2]の環境金融の2つの役割で、(a)、(b)というふうに整理をしていただいていますが、この2番目(b)の中で、金融CSRという言葉が使われています。これは前にいただいたバージョンには入っていなかった言葉だと思うんですけれども、お話を聞いていて、若干違和感を覚えました。
 金融CSRは、金融機関としてのCSRだと。これは一般の事業会社と同じように、民間企業としてのCSRもあるし、それから多様な金融機関特有の機能を生かしたCSR、これを総括したものを金融CSRというふうに大きく捉えるべきだと思うんです。そうすると、端的に言うと、この(a)の方も実は金融CSRではないか、であれば、何も(b)であえて金融CSRという言いかえをしなくてもいいのではないか、と思います。この言葉は、私は不要ではないかなというふうに思いました。それが1点です。
 それから、4ページ目なんですけれども、(3)で政策との協調が重要だと。これも私も大賛成で、ぜひこういうスタンスで書いていただきたいんですが、もう少し言葉を強めるといいますか、もう少し相互作用的なニュアンスを入れるために、連動という言葉の方が協調よりもいいのではないか、と思います。
 以上です。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 実は、僕も金融CSRというのはちょっと表現がいいのかなという感じはしました。というのは、1ページの1の(1)のところに、金融の環境に対する責任と言いながら、持続可能な社会をつくるためにお金の流れを変えるということですから、私はもっと金融の大きさを言えば、環境だけにとどまらず持続可能な社会を日本や世界につくるために、金融が何をなすべきかという大きく構える方がいいような気がしまして、そこで金融の果たすべき社会的責任というのをうたった方がいいような気がしたんですけれども。
 ですから、ここの2ページの(b)でいけば、上が直接お金が動く世界であれば、それをとりまく例えばエンゲージメントみたいに、直接融資はしないけれども、普段のつき合いの中で取引先企業にもっと環境問題に取り組むような誘導をしていくとか、相手方の新しい環境への取組をいろいろな意味でバックアップしていくとか、そういったのが多分ここの1と2に分けられるのかなというような気がいたします。これはまた皆さんの議論にお任せします。
 どうぞ、藤井先生。

○藤井委員 2ページ目の今のところですけれども、この環境金融の具体的な役割は、以下の2つだけではなくて、基本的に環境リスク、あるいは環境そのものの価格づけというのが難しいわけですよね。金融がその価格づけをする。つまり環境金融というのは、環境を価格づけするという機能があるというのがまず基本である点を踏まえていただきたい。それを踏まえて直接のプロジェクトに対して金融がお金を出すか、あるいはもっと広範なCSR的なものをやるのかという流れになると思います。もちろん金融の機能も万能ではないので、評価しづらい、市場価格がつかないというものもあるわけです。したがってそこで政策と金融との連携が出てくるわけです。けれども、単に政策に任せるだけではなくて、なぜ金融を使うかというと、この市場価格をつける、市場で環境リスクも適性に評価するという機能を、金融が持っているからだと思います。まず環境金融の基本の役割をしっかり踏まえて、実際にその機能を使ってどこにお金を流していくのか、という流れにしていただきたい。
 あとは細かいですけれども、先ほどの連動のところもそうなんですが、4ページ目の辺りで、見出し的に言えば、協調あるいは連動が重要というなっていますが、むしろ「必要」としたらどうかなと思います。重要なのは当然、わかっている。でもそれをやらなければいけないのだというような形で表記してもらえればいいと思います。
 それから5ページ目の個人金融資産の1,400兆円という数字は常に出てくるのですけれども、一方で債務があります。負債があります。800兆円ぐらいですか。この議論をしていくと、例えば個人の負債というのは、例えば多くが住宅ローンになっていますから、その中で個人の側も借り手として、では環境に配慮した借り方をするかとか、そういう議論にもなってきます。ここで、そこまで細かく書くかどうかは別としても、1,400兆円の資産サイドだけでなく、負債も表記していただきたい。
 もう一つは、さらに細かいのですが、6ページ目の一番下のこの注です。日本SIFの方はこのように書かれるのですけれども、それはなぜかと言えば、おそらく、日本のSRI市場というのはそんなに小さくないんですよというニュアンスを言いたいということなのかもしれませんが、あえてこの一番下の※印の2つ目はいらないのではないでしょうか。日本SIFが言うのは自由なのですが、審議会の報告書として「日本との比較は難しいのだ」ということを、あえて言う必要ないと思います。
 以上です。

○末吉委員長 わかりました。市場の価格づけというのは、これは私重要だと思いまして、やっぱり金融が本当の社会における機能をインフラとしての機能を、もう一回再確認してほしいというのは非常に大きな僕はメッセージだと思うんですよね。世の中動くから何となくそのことをやってくれという話ではなくて、金融の本来の機能はそこにあるんだと。そこをもう一回考え直してほしい、気づいてほしいということだと思いますね。
 それから1,400兆で申し上げれば、あまり最初から1,400兆が出てくると、また個人金融資産を動かす話かというふうに私はとられるような気がしますので、あまり個人の金融資産を動かすというよりも、金融を通じたお金の流れということであれば、あまり1,400兆が出てこない方がいいような気もするんですけれども、これはまたぜひご議論をお願いいたします。
 伊東さんどうぞお願いいたします。

○伊東委員 三菱UFJの伊東です。まず、関さんと、それから末吉さんからお話があった2ページの[2]のところ、ここは何回かの議論の中で私が発表したところをベースにしていただいているので、コメントいたします。
 ここの(a)の部分については、いわゆる環境金融であります。融資をしたり、投資したお金そのものが環境負荷低減に使われているということです。再生可能エネルギー向けや省エネ向けの融資、リサイクルプロジェクトなどという意味です。これについて一点申し上げますと、金融機関自身の環境会計的な責任の要素をもう少し加えてもいいと思います。つまり、ある再生可能エネルギープロジェクトが全体で100億かかる。そのうち、自己資金が40億で、融資が60億だとしてその半分は例えば弊社が融資しているならば、100億分の30億、10分の3はCO2の削減は確りフォローできるわけですから、そこの部分は金融機関自身が融資した責任としてフォローしていくんだと、そういったような金融機関自身の情報開示として、そういうものを入れていくのがいいのではないかと思います。後半のところの行動原則についても、一般の企業だけではなくて、金融機関自身もそこで、25%削減目標のうちで金融機関のこういう融資がこのぐらい貢献しているんだということが示せるのではないでしょうか。
 (a)の部分がひとえに環境につながるお金なのに対して、(b)の部分を金融CSRと言ったのは私ですから、ちょっと弁解をさせていただくと、考え方は関さんや末吉さんと全く同じです。単に環境だけではなくて、もっと広い意味で捉えたいということです。つまり、社会であったり環境であったり、ESG全体という意味で、そしてそこの企業に対して融資している直接的なお金の使途は環境負荷低減プロジェクトでなくていいんだという意味で、申し上げた次第です。最終的な表現はお任せします。
 それから、先ほどから金融の市場メカニズムを通じて環境に価格づけをするというお話が出ているんですが、若干、実務をやっていますと果たしてそうだろうかと思う点がございます。つまり、市場メカニズムの中で環境にプライシングがされるわけではなくて、市場メカニズムの中である案件の融資、例えば、それは環境負荷低減のリニューアブルエナジーであろうと、個人の住宅ローンであろうと、そのプライシングというのはどれだけの環境負荷低減が行われる、行われないとに関わらず、そこへのスプレットですね。その出したお金が返ってくるかどうか、そのデフォルト率を背景に決まります。ただし、それだけではなかなか環境負荷低減にお金が回らないということがあります。
 つまり、融資をした金融機関自身の利益であるスプレットとしては返ってこないけれども、社会全体のCO2が減っていくというのは社会全体の利益だと思うんですね。そこの低減している部分は、先ほど申し上げたように定量的にわかるわけですから、それも勘案して、民間の金融機関も資源配分の相当の部分を環境に関わる融資に向けるんだと。それから市場メカニズムだけではなかなかスプレットが足りない、純粋の経済的なメカニズムですね。だから公的な政府から補助金を入れるんだと。だから連携が必要だと思うんですね。そういった意味では、環境負荷低減という社会全体の利益を含めて、効率的な金融市場メカニズムの中で運営するという方が実は正しいのではないかと私自身は思います。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 自分自身の行動、融資行動がどういうインパクトを与えるのかもフォローしてオープンにしていくという、これは大変結構なことだと思いますので、ぜひやっていただきたいと思います。
 あと、竹ケ原さん、格付けやっていらっしゃるところでいくと、プライシングメカニズムが本当にきくのか、あるのかという話、どうでしょうか。

○竹ケ原委員 恐らく、マテリアリティの議論とつながってくる話だと思うんです。今、伊東部長のおっしゃったお話、もっともだと思うんです。結局、例えば2つの会社がありまして、1社が物すごく生物多様性も含めて配慮している会社だと。もう一つはもう順法、コンプライアンスレベルぎりぎりでやっていると。ところが損益計算書だけ見ていれば、実は後者の会社の方が利益率高くて、下手すると高く評価されかねないわけですね。
 そういった意味で市場は効率的なんですけれども、そういう環境への配慮まで価格に織り込めるほど効率的かというと、完璧な効率性ではないわけで、やっぱりそこを補完するということも金融機関の役割の一つなんだろうと思うんです。そういう意味では、さっき藤井先生のおっしゃった話と、実は環境格付けというのはすごく表裏一体なところがありまして、そういうむしろ環境配慮をコンプライアンス以上にしっかりやっている会社の行動を評価して、それをシグナリング、どんな形でもいいんです。マーケットに伝えてやることで価格を補正していく、つまりマーケットの効率性を上げていく。それこそ環境金融の役割だろうと。それを多分伊東部長は金融CSRと呼んでいらっしゃるのだろうなと思います。

○伊東委員 全く今おっしゃったとおりでございます。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 どうぞ、佐藤さん。

○佐藤委員 地域金融機関にご配慮いただいて、3ページのところで記載していただいたんですけれども、まさに地域に密着した金融機関にとっては、ここにはビジネスマッチングの項もあるんですけれども、こうしたことで環境ビジネスの強化というのは収益につながるということで、この辺は現在も取り組んでいるんですけれども、記載のとおりだと思います。ただ、現実的に地域金融機関の持っているスキルとかノウハウというものもございます。そうした面では、ぜひ4ページのところ、先ほど皆さんからお話がありましたけれども、政策と協調と需要が連動あるいは必要というお言葉がまさにそのとおりだと思いますので、そうした点でさらに一押ししていただくというんですか、その辺が非常に重要になってくるのではないかなと思いました。

○末吉委員長 佐藤さん、ありがとうございました。
 今のお話でちょっと思ったんですけれども、地域金融機関というのは、特に地方自治体との関連が非常に深いですよね。そういった意味でいくと、地方自治体と金融機関と地域企業の三者の連携、あるいは地域社会との連携、そういったのをもうちょっとうたってもらった方がいいのかもしれませんね。

○佐藤委員 おっしゃるとおりだと思います。後半に出てきます環境格付け融資のところを、ちょっと述べさせてもらいますと、今、信用金庫レベルでは2つの金庫が認定をいただきました。私どもにも問い合わせ等があるんですけれども、現実に格付け融資を行うには、モニタリングする機関が必要になります。そこのノウハウがなかなか持ち合わせないと、どうしても自治体との連携、私どもの場合は県の関連で、環境格付け融資に際してのモニタリングを指導センターでやってもらっているわけなんですが、その辺がもう少し密接に連携できれば、さらにこの格付け融資というのは広がっていくのではないかなと思います。
 また、せっかくこれだけいい制度ですが、広めたいと思いましても、給付枠がなかなか厳しい数字になっておりますので、予算の問題とかあろうかと思いますけれども、環境格付け融資によって掘り起こすという意味では、ぜひ来年度も継続していただければと思います。いずれにしろ、単独ではなくて、自治体とうまく連携していくことが必要ではないかなと思います。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 ほかにご意見いかがでしょうか。どうぞ。

○本郷委員 すみません。辻・本郷の本郷と申します。
 ちょっとこれだけまとめていただきましてありがとうございました。大変だと思って、余計なことを言ってはまずいかなと思ったんですが、また直さなければいけないなと思って。
 ちょっとピント外れな質問かもわからないんですが、ちょっとご容赦いただきたいんですが、そもそも論として、経済成長に環境というのは一つ経済成長のてこだという、これは環境省さんの方があって、そういうことの金融の役割みたいなものというのは、初めに入れることはできないのかなと思ったんですけれども。
 そもそも何で金融が必要かという話になりますと、やっぱり経済活動のてこになるという、私は専門ではないんですけれども、そういうところのせっかく成長戦略で環境を打ち出していますよね。それとの金融との関わりというのは何か入れた方がいいような気がするんですが。ちょっとピント外れだったらごめんなさい。

○末吉委員長 とても大切なことだと思います。

○本郷委員 それがちょっと気になったのと、もう一つ、4ページの政策との協調の中で、先ほど水口先生がおっしゃったように、誘導するようなのでちょうど、例えば特別償却みたいな思い切ったような税のインセンティブを入れてくれると、それに対して金融をつけるという格好になるともう一ついいのかなという気がしたんですけれども。そんなところです。

○末吉委員長 どうぞ。

○向畑委員 私も本郷先生の最初の発言に賛同でありまして、「はじめに」から読んでいますと、何となく読んだ感じの印象が、環境と金融、特に環境を守るというのは必要条件で、それをやらなければいけない、そのための仕組みをどうしましょうかということで、どちらかというと、守り中心に書かれているような印象に聞こえます。ただ最終的に何を目指しているのかといったときに、例えば我が国はこういうことをやらなければいけないと自らに制約のようなものを課すだけでなく、書き振りももちろんそうなんですけれども、実際にこういったことをやることによって、今後経済規模と持続的成長が手に入れられるんだ、魅力的な国になるんだ、だからこういった形でムーブメントとしてやっていきましょうという形にしないと、なかなか賛同してくれる人もでてきませんし、当然海外からもお金が流れてこないと思います。単に日本の中だけで、ガラパゴス状態の中でやっているような感じにとられてもちょっとなんなので、成長というか、前向きなところを、特に初めの「はじめに」という文章の中で、どうしてこういったことをやろうとしているのかといったところを、もうちょっと強調した形がいいのではないかなと感じました。

○末吉委員長 ありがとうございました。今、本郷さんと、向畑さんからお話が出たんであれなんですけれども、私自身のこの総論のところは、例えばキーワードで言えば、非常に新鮮な基本理念が打ち出される必要があるのではないかと。今までの通り一遍の考え方ではないようなものですね。できればイノベーティブなものが必要であると。もっと現実的に申し上げれば、これは世界でさまざまな変化が出てきますから、せめて5年ぐらいは新鮮さを失わないようなものが言えないのか。あるいはそこで先駆者的なことを言えないのかとか。もっと言えば、パンチのある起爆剤になるようなことも感じられる姿勢があるのではないか。あるいは逆に言うと、金融機関の性善説にまって、こういうことを言えば金融機関が自然に動くという話ではなくて、場合によってはそれは金融にとってもマストである。義務なんだと。これは企業にこれから温暖化を初め、さまざまな規制とか、法律による義務化がどんどん広がる時代だと思うんですよね。そういった時代において、金融はそういう規制や義務化を受けなくて、環境金融が進められるのかというような話もあるんだろうと思うんですね。その辺、何かいかがでしょうか。
 どうぞ。

○水口委員 全く賛成なので、やはり社会の構造が変わるんだと。20世紀型の限界のない社会の中で成長していく経済から地球全体の限界が見えた中で、しかし豊かになっていかなければいけないという、そういう経済の仕組みが変わるんだと。そうするとその中でのプレーヤーのアクトの仕方も変わらなければいけない。そのためには、規制というんでしょうか、ルール、経済のルールが変わらなければいけない。経済のルールの中に環境だとか持続可能性のこの限界というものを組み込んでいかなければいけない。必ずそうなるんだと。それを先取りできているかどうかが、いわば国の競争力に関わるんだ、というのは、多分、世界の常識になりつつあるんだろうと思うんですね。その競争を今ヨーロッパやあるいは中国がやろうとしているわけですから、末吉さんがおっしゃったようなことを、特に私は一番ぴんとくるのはそのマストだという話なんですけれども、今すぐにマストにしないとしても、やがて必ずマストになるのだから、それをいかに早くキャッチするかということが大事なんだというニュアンスのことを、私は最初に入れていただくのは非常にいいと思っています。

○末吉委員長 どうぞ。

○竹ケ原委員 私も全く同感で、自分の説明のパートのときに、ちょっとご説明したんですけれども、例の1、冒頭(a)の25%落としていくという大目標があるんだと思うんですが、その際も申し上げたように、あれは政策論で並べていくと再生可能エネルギーを拡張しようとか、原発を広げようとか、そういうお題目になるんですけれども、結局ばらしていくと個々のプロジェクトに落ちていくわけですから、25%削減するために無数の環境プロジェクトを一気呵成に短期間にわっとやっていかなければいかんと。結局、それを金融を使ってやることが、ある意味で一番効率的な低コストで政策目的を実現していく課題になるわけですし、プロジェクトを実現していくという観点で見ていけば、これはビジネスチャンスですから、むしろこれに乗らないと金融機関は知る機会を失うということにもなりますので、何かCO2の削減という―これ言いにくいのかもしれませんが―だけを実行目的にしてしまうと、本当にこのシュリンクに向かうようなトーンが出てしまいますので、もうちょっとこれはもうビジネスチャンスそのものなんだというトーンも少し出してもいいのかなという印象です。

○末吉委員長 よく海外の言い方ですけれども、初めにリスクとしての認識を強く持って、そこで危機感を持って、それへの対応をすることが実は新たなオポチュニティを生むんだと。だから結論的には時代の変化は新しいチャンスを生むんだと、それをみんなでやっていこうという、こういった流れだと思うんですよね。そういう中に金融がポジティブな役割をどうやって果たすのかですね。よく言われる問題の一部になるのではなくて、解決の一部になるんだという話ですよね。そういったポジティブシンキングがもっと出るのもいいのかもしれませんね。いかがでしょうか。
 藤井先生、どうでしょうか。

○藤井委員 全体的に言えば、当然これは、環境コストを、グローバルにどう内部化するか、それも効率的に、という問題だと思います。ということを我々は待ったなしに、頭で考えるだけではなくて、物理的にも待ったなしの状況にあるという環境の中で、一方で、政府機能については限界が明らかに見えてきているという事実もあります。つまり、財政支出によっての資金だけでは到底、効果的な環境対策に資金は回らない。テーマはしかもグローバルであるので、一国だけでも対応できない。しかし一方で、金融も今回の金融危機のように、あるいは今、欧米で金融規制を強化しようとしている流れがあるように、ただ単に市場の中で、金融が儲かるところに資金を流すだけでは、全体の持続可能性がないということが明らかになった。ですから、地球全体の持続可能性とグローバルな環境コストをいかにマネージするか、そしてそれを実現するための資源の配分をどのように適正化するかということが問われているわけですね。
 ですから、金融機関に「環境で頑張ってね」と言うだけでは、金融はまた暴走するかもしれない。したがってそこで一定の共通の政策目標を掲げて、その緊急性を踏まえ、より効率的なシステムを築くということです。政府と金融の連携によって。そうした連携を早く築いた国は、ひょっとすると今よりも競争力を高めるかもしれない。
 私は個人的な感想では、そこでも日本は無理ではないか、トップにはなれないのではないかと思うのですけれども。いずれにしても、問題意識はそういうことではないかなと思います。そのために、この報告書では、政府と金融の連携を強める、金融の持っている潜在力を我々がどれだけ引き出すか、ということが問われていると思います。したがって、最初に指摘したような位置づけをされてはいかがかなと思います。

○末吉委員長 伊東さん、大銀行としてこういうテーマでの議論は内部ではどうなんでしょうか。

○伊東委員 成長戦略とか、ビジネスチャンスという視点のお話が出ていますけれども、これでいくと4ページのところに、私はこういう視点をもう一つ加えてもいいのではないかと思います。
 一言で申し上げますと、日本の環境技術を国内はもとより、世界で生かしていくというような視点を入れてはどうかと思います。そして、後半のところでその各論を言えばいいのではないかと思っていて、つまりそれはJBICさんのような公的なお金、それから民間の金融機関のお金、それから日本の大企業、それから中堅企業、中小企業の環境技術、ここら辺を全部トータルで組み合わせてパッケージとして、そこで一生懸命頑張ってやれば、それをまさしくグリーンなODA的に世界に生かしていって、地球全体の環境負荷を低減して、実はそれは官民協働のプロジェクトでありますので、それはプロジェクトとしてもプロジェクトの投融資先の企業でいろいろな電力が供給されたりとか、それから付随的に結果的にCDMにもなって、それが我が国の25%削減目標の一部にも貢献するというような、そういう視点がやはり環境としてはこれから大きなビジネスチャンスではないかと。弊社の中では、まさにそういった議論が、最近委員会などで行われております。
 以上です。

○末吉委員長 関さんどうでしょうか。あなた、ISO 26000で数年海外との交渉をやってこられたけれども、日本の金融というのはどうですか。もっとパワーを、潜在力を発揮すべきか。どうでしょうか。

○関委員 たまたま先々週、そのISO26000の国際会議があって、これはこれで無事終了して、12月に発行する規格の最終案がようやくできました。その翌週にアムステルダムでGRIの2年に1回のカンファレンスがあったので、そこに参加してきたんですが、そこでの一番のホット・トピックスは今、財務・非財務の統合レポートです。持続可能な発展という概念、あるいは価値観を事業の中に組み込んでいくと、その帰結は結局、財務・非財務別々にレポートを出すのではなくて、1本化すべきだろう。これはすぐにはできないけれども、10年ぐらいかけてそこに到達するために、GRIも一歩踏み出そうと。G3の次のG4をつくるときには、その1ステップになるようなものにしていこうではないか、というような議論がされていていました。かなり遠大かつ野心的な計画なんですけれども、民間主導でそういうグローバルな統合レポート規準を、相当長いタイムスパンでつくってしまおうではないか、というような動きが出てきているんですね。
 その背景にあるのは、先ほど来、話も出ていたように、これから持続可能な社会に向けて世の中を大きく変えていかなければいけない。そのためには企業が本業で関わることが不可欠で、企業活動の透明性を高めることが大きな役割を果たすので、その帰結として統合レポートをつくろうという話ですね。そういう意味からいくと、環境とかCO2削減はもちろん、ロングスパンで世の中を大きく根本的に変えていくために、企業は何をしなければいけないか。そのために金融機関がどういう役割を果たすべきなのか、という視点が最初にほしいなと。先を見たスタンスというのがほしいなというふうには思いました。

○末吉委員長 何か追加的なことをやるのが環境金融ではなくて、金融機関のメーンストリームのと言いますか、メーンのビジネスがもうすべてこういう配慮をする時代になってしまうんだというそういう変化のときに、金融機関がどういうリーダーシップをとれるのかというようなことが問われているのではないですかね。ですから、ちょこちょこと言うと表現はよくないけれども、片手間にやる話ではなくて、もう本来の業務としてやることがこの分野になってきたんだと。それが結果的には先ほどの竹ケ原さんがおっしゃったとおり、金融機関の発展のベースをつくっていくんだと。そういうような認識をぜひもっと金融全体が強く持っていただくようなものになるといいのではないかなという気がいたします。
 ちょっと時間も少しこの分野でオーバーしましたので、必要であればまた後で戻ってまいりますけれども、とりあえず総論はここまでにしまして、次のもっと具体的な各論の方にちょっと議論を移したいと思います。
 また各論について、ぜひ活発なご意見いただきたいと思います。
 向畑さんなんかは現場におられるんだからどうですか。この各論のところで。

○向畑委員 私の業務はSRIの運用ということで、さらにのところに関わってくるわけですけれども、まさに書いていただいたとおりの取組になれば、ムーブメントというか、大きな流れになるかなとは思います。
 金融というのはある意味国家との結びつきが強いですし、グローバルに流れていきます。環境も国の政策との関わりが強いですし、グローバルな問題でもあります。そこをどういうふうに取り組むのか、SRIとして受益者の意向も確認しながら、ということにも触れていただいていますし、ステップとしてはこういった形なのかなと思います。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 どうぞ、筑紫さんどうぞ。

○筑紫委員 グッドバンカーの筑紫です。すみません。ちょっと体調の問題で何回か欠席をさせていただきました。大変よくまとまっていますが、具体的な提案のところのその他の検討課題ですね。
 この12ページのところで、環境金融に個人金融資産を呼び込むための施策として、投資に対する税制優遇が重要であると、さらっと触れてあるんですけれども、実はここはもっと膨らませて、諸外国の例というものをきちっと出すべきだと思います。ここで日本もこうするべきだというのは難しいかもしれませんけれども、それだったら諸外国ではこうやっているということを、やはりちゃんと書くべきだと思います。
 私は個人の金融資産の1,400兆円というものが動くということが非常に大事だと思っておりまして、ここで金融機関を通してとか、いわば間接金融的にお金の流れを変えるというのは非常に難しいと思います。それよりも、むしろ個人のお金の方が自分でリスクを取れるわけですから、その個人のやはり金融リテラシーと言いますか、自分の金融行動というものが世の中に何をもたらすのかと。そういったことが日本中でこの1,400兆円の個人の金融資産の金融リテラシーが高まるということが、日本という国の経済のために非常に大事だと思っています。これだけお金があるのに、こんなに日本の経済がだめなのはお金が動かないからで、そういう意味ではこの1,400兆円のところをどう動かすかということは、いつでも大事なことだと思っています。
 それで、ここの投資と、この委員会の中で預金の金利を優遇するとか、そういったことはなかなか難しいんだというようなお話ばかりだったんですが、私がただ不思議なのは、藤井先生も環境金融というご自分の本の中で書いていらっしゃいますけれども、どうしてそれなら世界中で日本以外の国はこういったものをもう取り入れることができたのかと。95年からオランダはそういうグリーン預金というもので税制優遇をして、どうしてオランダの財務次官とかオランダの政治家たちはそういうことをやれるのか。どうしてオランダの財務次官が貯金に対する税制優遇が大事と言って、日本の財務次官は言えないのか。どうしてフランスで2006年にサステナビリティ口座といって、オランダでやっているのと同じようなものを導入したんですけれども、そのときに首相とそれからフランス銀行協会が、日本の全銀協のようなところが、これを出すことによって金融機関としてこういうイニシアティブをとることで、金融機関としての責任を果たすんだと。どうしてフランスの全銀協は言えて、どうして日本の全銀協は言えないのか。これからも言わないでしょう。
 そのことを、やっぱりこの報告書の中で、私は日本も言うべきだというようなことは書かなくていいと思います。でも読んだ方あるいはこれは大臣の方に行くと思うんですけれども、ほかの国ではできているんだということが、それは客観的な事実なんですから、それはやっぱり書くべきだと思います。
 以上です。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 どうぞ、水口委員。

○水口委員 触発されて、私もそういう意味では、どうしてノルウェーの政府年金はPRIに署名するばかりか、あれだけ積極的な倫理投資をしているのに、日本の公的年金はできないのかとか、オランダのABPというかAPGや、フランスのFRRはこれだけPRIに署名してリーダーシップを発揮しているのに、なぜ日本の公的年金はできないのかとか、そういうことも思いますので、全く同感であります。そんなことを思いました。
 あと、今の筑紫さんのお話の中で、なるほどと思ったのは、金融リテラシーということで、ここの報告には例えば金融に関する教育ということはあまり書かれていないですけれども、私たちの金融行動が社会に影響するんですよと。そういうことを考えて行動しましょうということを正しい金融教育といいますか、そういうものも入れるといいなということを思いました。
 あと、すみません。各論の部分において、非常に各論的なコメント、3つあるので、大変細かい話で恐縮なんですけれども、10ページの真ん中辺に、具体的には1,400兆円を超える個人金融資産には、こうこうこうと書いてあって、この後、年金の取組が進んでいないことからというふうにつながっているんですが、正確に申しますと、いわゆる国民年金、厚生年金、それから共済組合の公的年金は、1,400兆円の外側にありますので、この書き方ですと個人金融資産の中の年金資産の話をしているように読めてしまうんですけれども、公的年金は1,400兆円と別ですので、ちょっと書き方を変えていただいたらいいのかなということを思いました。
 それからさらに細かい指摘で申し訳ないんですが、13ページの環境配慮方針の開示のところで、私、これも書いていただいて大変ありがたいと思っていますし、このとおりだと思うんですけれども、「例えば、イギリスにおいて」のところですが、年金基金が社会、環境、倫理への考慮をする場合には開示する旨が義務づけられたというのは、ちょっとご確認いただきたいんですけれども、私の記憶では、そもそも投資方針の開示というものが義務づけられており、それが年金法の改正によって投資方針の中でESS、環境と社会と倫理に関する方針があるかどうかについても書くようにと。だから考慮した場合に書くのではなくて、あるかどうかを投資方針の中の一つの項目として必ず書くようにと、こういう法律であったかなと思っております。ですので、その次の段落の「我が国においても」のところも、環境配慮投資またはSRIを行った場合に、その内容の開示を義務づけるという方法も考えられますが、むしろイギリスの年金法と同様にというのであれば、年金基金等に対し、環境や社会に関する投資方針があるかどうかについて開示をするというのが、多分、欧米、ヨーロッパとあわせるとそういうことかなと思っております。
 それから最後に、同じ13ページの[2]のところの、この公的年金の率先した取組というので、これも大変ありがたい、このとおりだと思っておりますので、書いていただけたのは大変感謝をしております。その上で、公的年金が社会的責任を自覚し、他の機関投資家より率先して、こうこうしていくことを求めたい、これはそのとおりだと思うのですが、現実に公的年金の方にお話を聞けば、私たちは法律に基づいてやっているので、法律の枠から出ることはできませんと、このようにお答えになるのが通例だと思うんですね。実際、その国民年金、厚生年金、それから共済組合、すべてそれぞれ法律があって、その法律の中で運用の基本方針を決めたら大臣に届け出ると、こういう法体系になっているわけですから、もちろん率先して取り組むことも原理的には可能かもしれませんが、ここに一言、やはり法制上の措置の可能性も含めて検討するようなことを書き込んでいただいた方がより現実的ではないかなと、このように思いました。
 以上でございます。

○末吉委員長 イギリスの年金法の改正は先生がおっしゃれたとおりで、やっている場合に開示するのではなくて、しているか、していないかを開示しろと。株の売買の規準に左右しているか、していないかを開示しろということですよね。
 どうぞ。

○藤井委員 今のところはもうちょっと踏み込んでいただきたい。先ほどの筑紫さんのお話もそうなのですけれども、イギリスはこれ2000年の改正ですから、それからすでに10年がたっています。このイギリスの例は、環境省の他のレポートにも何度か紹介されています。それがここでの表現ではあまりにも進歩がないように思えます。SRIの規模がごく小さい現段階では、まずは自主的な開示を促進すべきと考えるというやり方をやっている以上、いつまでも市場は大きくならない、ということではないかなと私は個人的に思います。小さい段階だからこそ、政策的に背中を押して育てるということが必要であると。それからさらに言えば、16ページのマテリアリティのところでは、金商法に基づく体系の中において所要の措置が講じられることを望みたいという風に、現行の法律での対応に言及されているわけですから、どうして年金法のところでイギリスのような法対応について言及できないのか。しっかりと、法改正を言及してくださいということです。
 それと、気になるところは他にも幾つもあるのです。10ページの先ほど水口先生が言われたところの後、真ん中のちょっと下で、また環境に配慮した投資を行おうとする投資家が企業の活動を環境面から評価するために必要となる云々、と書いています。これでもいいように思えるのですが、先ほども申しましたように、投資家は環境評価がなかなか難しい。金融機関も難しい。ですが、それらが企業価値に影響が及ぶようになってきているということですから、企業の活動が環境に及ぼす影響、及び環境変化が企業価値に及ぼす影響を金融面から評価するための開示が必要なのです。金融面、つまり財務諸表に載っけていくような開示が必要だということなのですが、投資家それぞれが環境の評価をやらなくはないわけですけれども、現実には環境評価を投資判断の中で、他の財務評価と同じように扱えない、あるいは扱いにくいという問題がある。そこで、それは金融の力、つまり市場の力、あるいはもちろん十分ではないけれども、そこに政策的な配慮等を施して、金融的評価がより的確にできるようにすることが大事だと思います。
 それから11ページのこの下の方の利子補給の制度については、私は非常に評価しておりますが、「このうち」という段落の真ん中ぐらいに、地球温暖化対策と経済効果の両面で、大きな効果を上げると書いています。実際は、大きくはないのではないでしょうか。数十兆円、100兆円やらなければいけない中で、これぐらいで「大きい」と評価してしまうと、この程度の予算措置で十分だというふうに思われてしまう。ですから「大きな」という表現は削除していただいて、「効果は上げている」というぐらいにしていただきたい。
 それから、13ページの公的年金のところ、国家公務員共済等は、実はすでにSRI投資をやっておられるわけです。一部。ところがそれを開示されていない。それらのSRI投資は自主的な取組ではあるわけですけれども、ぜひそれらを、開示してください。
 それと確定拠出型年金です。欧米でもSRI投資において、公募型が相対的に少ないという傾向があるわけですが、その代わりに確定拠出型年金のメニューにSRI投資が入っています。個人はそちらで投資しているといわれます。ところが日本では、確定拠出型年金のメニューの中にSRIというのが入ってきていない。ごく一部は入っていますか。もちろん拠出型年金自体のウエートが低く、それに対する税制措置の改善そのものが必要ではあるのですが、さらにその中で、個人の年金投資を環境配慮を意識したSRI投資に誘導するための税制上の配慮があれば、個人資金はそうしたメニューを選ぶと思われます。個人のそうした年金での需要が明確になってくれば、公的年金も他の企業年金の動きも変わってくるのではないかなと思います。そのような動きを支援する政策措置が望ましいと思います。
 それから、18ページ。これは多分間違いだと思うのですが、赤道原則についての説明表現が、「IFCが策定した」となっています。実際はそうではなくて、金融機関が自主的に行っており、その中でIFCのガイドラインをベースにしたというのが事実だと思います。したがって、主語は国際金融機関です。ちょっとこの表現はまずいと思います。
 それから、この日本版金融行動原則については、前回、前々回も、私は消極的というか、むしろ否定的な意見を述べてきたわけですが、どうしてもこれを入れたいというそのご意見が多い、あるいは当局もそういうことであるならば、このPRI、Equator、あるいはUNEP FIとの連携についてしっかり書いていただきたい。つまり、この日本版を国際的な行動原則のなかでどう位置づけるかということです。これが「2軍」的なもので、ここに署名すれば、もうグローバルな行動に署名しなくてもいいんだという風に、エクスキューズに使われるとまた困るというか、またそういう趣旨ではないと思います。それから筑紫さんのグッドバンカーもUNEP FIも署名されており、UNEP FIはグローバル金融機関だけではなくて、オランダのトリオドス銀行もそうですし、ローカルな金融機関も中小金融の参加もあります。つまり、趣旨に賛同してやりたいところは自由に参加できるわけです。
 ですから、この日本版というものが「グローバル基準への不参加」のためのエクスキューズにならないようにしてもらいたい。それから、なにもこの種の活動に、金融機関がこぞって参加する必要もまたない。日本の金融機関はこぞって参加したがるのかもしれませんが、やりたいところがやる、ということです。やりたいところは新たなビジネスチャンスも取れるし、あるいはリスクも負うかもしれません。グローバル基準には参加しづらいから日本版を作るというようなことだと、護送船団的なニュアンスが出てくるし、全員が参加しなければ意味がないみたいなことが読めてしまう。そうではなくて、やりたいところが署名すればいい。したがって、この19ページの下の策定プロセスとか行政の関与とか、策定後の取組というものなどは、あえてここで表記する必要はなくて、こういうことに取り組む金融機関側が、もしも行政の関与が必要と思うのであれば求めればいいことですし、行動原則を策定するプロセスについても、この報告書で細かく書くよりも金融機関自身が考えればいいことだと思うのです。あまりにもこの辺は細かく書き過ぎている。もともとがEquatorにしろ、PRIにしろ、すべて金融機関の自主的な行動です。それを国連なり、UNEPなりがサポートされているわけです。そういう枠組みの中で、金融機関が自ら選んでいくのが本来の姿であって、かつ日本版でそれらに何らかの特徴を持たせるとすれば、よりきめの細かい金融機関も入ってきて、そして日本版がグローバルないくつかの枠組みにも影響力を及ぼしていくというような流れに位置づけていただければな、と思います。
 以上です。

○末吉委員長 今、藤井委員から幾つかのご指摘があったんですけれども、ちょっと後でこの原則についての一緒の議論をしたいと思います。ですからその前にコメントのあった、筑紫さんからもあった金融リテラシーですけれども、これは少しはっきり要求した方がいいかもしれませんね。金融機関が社会に対する金融リテラシーの責任を持つということと同時に、金融機関の内部における金融リテラシーですよね。内部における再教育、これはもう本当言えば、トップから始まっていると思いますけれども、そういったことにももっと取り組んでいただくような話も必要ではないかと。
 それから、金融的な評価ができる仕組みづくりというお話がありましたけれども、これは冒頭あった市場の価格づけ、私は以前に金融の持っている審査機能は、個別金融機関のための審査機能ではないんだと。社会のための審査機能であるという立場に立つと、金融機関に金融的評価ができるよりよい評価をしてもらう。新しい基準で評価をしてもらう仕組みをつくることは、これは個別金融機関の問題だけではなくて、日本という社会が新しい時代の金融評価の能力をどういうものを持てるのか。どこによりよい効果的なお金の使い道ができるのか。その能力に関わる話でありますから、これはやっぱり日本国全体の能力としての金融機関の評価能力の大切さはやっぱりうたって、金融にその向上を求める。足りないところをさまざまな仕組みで補完していく。そういうことが非常に重要ではないかというような思いがあります。
 それから年金の話ですけれども、私も全く同感でありまして、少し個人的なあれですけれども、GPIFの運用、公的年金の運用の見直しの中で、私もはっきりと申し上げております。PRI的評価、ESG評価をもっと公的年金こそやるべきであるというようなことを申し上げておりますので、もしできればこの中で日本の公的年金の運用のあり方について、意見が言えれば、そういう国全体の議論を前に進めるというようなことで、大きな意味があるのではないかなという気がいたします。
 先ほど、藤井委員から原則についてのお話があったんですけれども、少しここでちょっと集中して、原則についてのご意見を伺いたいんですけれども、どうぞ、関さん。

○関委員 先ほど藤井先生のおっしゃったこと、そのとおりだと思います。この18ページの最初のポチに、グローバルな行動原則であるために、使いにくいんだというか、つながりにくいんだという言葉が書いてあるんです。このロジックは間違っていると思うんですね。グローバルだから使いにくいとかつながりにくいというのではなくて、藤井先生がおっしゃったように、むしろグローバルな行動原則というのは、日本もそれを受け入れていかなければいけないし、あるいはそこに参加していかなければいけないわけで、そこを遮断してしまうというような表現になっているところが、ちょっとおかしいなというふうに思います。
 それから、さっきの議論で、環境に関する取組、環境金融をやるということが、何か特殊な分野の仕事をするというのではなくて、むしろ金融機関としてまさに事業の中に不可分なものとして組み込んでいく、事業活動に統合していくという、そういう表現、精神を盛り込むべきではないかなと思います。

○末吉委員長 ありがとうございました。
 どうぞ。

○伊東委員 18、19ページのところについて、思うところを若干述べます。
 まず、金融機関、特に銀行には、大きな銀行から、地域に密着した銀行までいろいろあると思うんですけれども、どういうふうに受け止めてやったらいいのかなという視点で考えておりました。突き詰めていきますと、どれだけ自分の銀行のお金が温室効果ガスの削減に貢献したのかを、各銀行が競い合うというんですか、そういう行動原則にするべきだと思います。
 更に環境に対して頑張っている経済主体に、自分の銀行がどれだけお金を貸しているのか。これも競い合うというような、わかりやすい行動原則が、銀行について言うといいのではないかなと思います。つまり、そこは報告書前半部分の「環境金融」と「金融CSR」そのものでありまして、自分の銀行で環境負荷軽減の融資が、何件実行して残高が幾らで、CO2の削減についてこのようにフォローしていますという、金融機関の環境会計にもつながっていく。それから各銀行が企業の見方に関して環境の格付けのガイドラインのようなものをオープンに開示し、これにミートしている会社というのが何社あるとか、住宅ローンであればソーラーとかの環境配慮設備の条件なども全て開示して、何件でこれだけの融資残高があるんだと。そこを全部競争して開示していく。そうすれば、そういう方面で頑張っている銀行は、社会とか市民から支持される銀行になるんだという、こういう流れではないかと思います。そうすることで、結果的にこれは社会のためでもあるし、金融機関自身のマテリアリティにつながっていくんだと、そういうような整理の仕方がいいのではないかと私自身は思います。
 それに対して、例えばここでいう赤道原則とか、土壌汚染とか、そういった問題というのは環境に悪いことはしてはいけませんよというある意味でネガティブ条項なんですよね。だからそういった話とどれだけよいところにお金を回したか、よいことをしているところにどれだけの件数、お金が回っているかというのは、またちょっと考え方も違うので、ネガティブクローズ的なところもいいのですけれども、前向きなところを割と申し上げたような形でシンプルに開示をしていって、それは各銀行が自主的な開示をもちろんやっていって、オープンにしてくればだんだんと共通項目で収斂されていくのではないかと、そんなふうに思います。

○末吉委員長 一般論から言うと、企業も環境情報レポートとかいろいろなので、自分たちの1年間の活動を非常にポジティブに出そうというわけですから、金融もそういうことをされておかしくない。むしろそのことを通じて、預金者や社会の理解を深めてもらう。

○伊東委員 結果的に先ほどの議論で言う環境融資の(a)と(b)の(b)のところを入れると、恐らくゆくゆくは何十兆円になってくるんでしょうね。そしてそれが中堅中小企業まで把握範囲が広がっていくということですよね。そういったような銀行は、預金者からも支持をされて、もっとお金も集まるでしょうから。それでそういったような融資のところのポートフォリオを、今はもうセキュリタイゼーションで証券化もしますから、直接金融の世界とつながってきますね。そんなふうに思いますけれども。

○末吉委員長 何せ、全銀協ベースで430兆円ぐらい貸出残高があるんですからね。そのどれだけの部分が環境金融に回っているのかというのは、これは我々も知りたい情報です。

○伊東委員 個別の金融機関として弊社もそういう枠組みでの把握の検討を始めております。

○末吉委員長 どうぞ。

○水口委員 全く賛成で、そういうムーブメントが起こるためには、金融機関が動くと同時に、預金者とかお金を預ける側がきちんとその銀行の行動をウォッチするというか、見ていかなければいけない。そうなるためには、国民全体のこの意識が高まらなければいけない。つまり、金融に着目しなければいけないんだ。そういう視点というか、目が向かなければいけないんだろうと思うんですね。
 そのためにこそ、この行動原則というのは意味があるのではないかなと私は思っておりまして、藤井先生のおっしゃるとおり、これをつくったからPRIに署名しなくてもいいんだというふうに使われるのは、なるほどそれは問題だなと思いますので、なぜネガティブなのかなというのは少し理解できた気がしますけれども、一方でやはり、例えばGRIがあるにも関わらず、環境省のガイドラインももちろんあるわけでして、例えばGRIがあってもイギリスはまた別にアカウンティング・フォー・サステナビリティができたり、CDSB、いろいろなグループができて、みんながいろいろなガイドラインを出しながら統合していくという方向に、例えば情報開示の分野もあるわけですね。ですから、金融行動原則に関しても、そういういろいろな場所場所で原則ができるのはいいことではないかなというふうに私は思っておりますし、この行動原則はむしろつくるプロセスで、金融機関とそれから社会がこの問題に注目をしていく、そういうプロセスをつくり上げていくことが大事だろうと思っております。
 そこで、19ページの一番下の、策定プロセスから策定後の取組のオプションで、これはいらないと藤井先生はおっしゃるわけですが、私はこういうものは一応あってもいいのではないかなと思っているところです。むしろ、その策定プロセスのところに、融資の金融機関等で構成する起草委員会となっていまして、「等」の中にいろいろ入っているんだろうと思うわけですけれども、金融機関だけのこの閉じられた世界で原則ができるよりは、できるだけ社会に公開された形で議論しながらできていく。こういうイメージがこの策定プロセスに書かれているといいなというふうに思っています。また、策定後の取組、これは大変よく書けているなと私は思っていまして、こういうそのプラットフォームができることが、今、伊東さんがおっしゃったような場につながるのかなと思っております。
 以上です。

○末吉委員長 どうぞ。

○藤井委員 今の箇所はいらないと言っているのではなくて、こういうことは民間が決めることであって、最初から報告書の中でこのようにしなさい、このような融資でやりなさいとか、書く必要がないと言っているのです。融資でやるかどうかについても、それは民間が決めることであって、結果としてこうなるかもしれませんが、前もって報告書の中でそこまで踏み込んでここの部分で書く必要があるのかということなのです。
 それから例えば年金基金については、前のところで13ページですか、単に自主性に委ねるのではなくて、この原則に署名したところは一致して開示を行うといったものを検討すべきであるというふうに、特定の業種についてはこのように書いている一方で、では銀行はどうするのか、証券はどうするのかとか、そういうことを業種別に書いていくのかと、いうことです。それもここですべて議論できるのかというと、どうでしょうか。
 水口先生が言われる点は、結果としてそうなるということは多分そうかなという気はするのですが、それはそれぞれの金融機関が自主的に判断するものだと思います。あるいは業種ごとにでも、それぞれで判断することであって、そこまでの議論は我々の委員会でも実はしてきていない。少なくとも行政の関与について、最小限のものにとどめるという表現は、すでに関与を前提にしていることになります。私は個人的には、行政の関与については、結果的にしてもいいし、あるいは政策との協調、連携というものは必ずいると、先にも指摘しているわけです。そうなのですけれども、この日本版行動原則の策定そのものに、行政が最初からアプリオリに、最小なのだけれども原則作りに関与するというようなことを言わなくてもいいということで言っているのです。だからこういうことを実現していく上においては、広く金融機関に呼びかけて、自らの自主性に基づいて迅速にその枠組みをつくっていただきたいというようなことでとどめる方が、この審議会の意味からいってもいいと思います。我々は民間に物申すというよりも、まず政府、政策に物申すことで諮問されているわけですから、そうした視点のほうが望ましいのではないかということで言っているわけです。

○末吉委員長 ありがとうございました。

○水口委員 藤井先生とこの議論を別の場所でもいろいろさせていただきましたけれども。いや、おっしゃるとおりかもしれません。ただ、ここに書いたからといって、このとおりになるというわけでもなくて、別にここに書いたことがそのまま実現したらむしろ怖いですね。そういうわけではないので、これはこの報告書に書くのはこの委員会としてはこういうことを望んでいるという、いわばその委員会としてのメッセージですから、こういう方向が望ましいのではないかということが書いてあってもおかしくはないのではないかなと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

○藤井委員 いや、私は思わない。

○末吉委員長 この全体の報告書の分量からいって、18、19ページ、2ページにわたって原則の話をスペースを割くべきかというような話をすると、もうちょっと簡便に書いても作業は次に任せてもいいような気もしますけれども。今、水口先生がおっしゃったようなことは、私も中身的には賛成です。UNEP FIとか、PRIの実行をやっていると、結局最後、誰が面倒見るかで、生きるものも死ぬんですよ。つくるだけでは全く意味がありませんので、実際にどう本当の運営をさせていくのか。これ、大変なんですよ。メンテナンスが。多くのスリーピングメンバーが増えますから、それを切って最後はお金を取るんです。お金を出すぐらい熱心に原則を守りたいというようなことですから。ただ、名前だけ署名するだけでは全く意味がありませんので。
 そういったことも踏まえて、原則のあり方、あるいは中身ですね。それは次の議論にお任せしてもいいのではないかという気がいたします。
 ご意見ありがとうございました。
 もう原則についてはよろしいですか。ではもう一回、具体論といいますか、2部に戻って。
 どうぞ、伊東さん。

○伊東委員 それでは、具体論の中で二、三点申し上げます。
 まず、10ページの一番下に、4つの重点項目が書かれている。この4つは大変よく整理されているわけでございます。それについては異論ございません。それに基づいて11ページ以降のところですが、まず11ページのところというのが、まさに環境大臣の中長期ロードマップにいかにミートしていけるかというところのマイナス25%の重要なところだと思うのですが、そうやって考えますと、やはりこの11ページのところには、エネルギー供給の中の再生可能エネルギーの比率を早期に10%ぐらいまで上げていく。そこにちゃんと環境が資金を融資をして、貢献していくんだということをしっかり書くべきだと思います。
 そしてこれはもちろん公的な補助も入りますけれども、民間金融機関も相当融資をしていかないと、そこは円滑に進みません。それから同時に、リサイクルプロジェクトですとか、省エネ関連ですね。ここら辺にきちっとお金を流していくということが、マイナス25%の達成という意味では、そこをまず一番貢献度の高いところですから、もう少しはっきりと書いた方がいいと思います。
 それから続いて12ページですが、12ページの上段の部分がまさに限界削減コストは非常に高いんだけれども、家庭、業務が増えているからここを何とかやらなくてはいけないという、これは全く正しいことなので、基本的に異論がございません。そしてその一方、12ページの下のbのところで、先ほど総論のところで申し上げました、今度は逆に限界削減コストが非常に少ない、グローバルベースのところですね。そこで日本の優れた環境技術を官民協働で海外に持っていって、世界的なレベルで環境負荷軽減に貢献する、それを入れたらいいのではないかと思います。先ほど申し上げたJBICと民間金融機関、それから大企業を中心とした優れた環境技術ですね。それを途上国を中心に持っていく話ですね。ここをbに入れる。そうすると、12ページが環境負荷、限界コストの非常に高いところからグローバルベースが低いところまで非常にバランスよくなるのではないかと思います。
 それから13、14の年金のところについては、今までもお話が出ておりますが、公的年金についてはもう議論が出ていますのであれですが、企業年金基金のところについては、多くの企業がまだ確定給付なものですから、なかなか利回り保障を社員の人にしているものですから、そこで非常に難しさがあることも事実であります。よって、先ほどもお話が出ていました確定給付から確定拠出への流れ、それも踏まえてそこのところは筑紫先生もおっしゃっていましたけれども、本当に個人の皆さんが自分で選んでいけるようになりますから、そこのところもにらんで、SRI的なものをもっと入れていくともっと記述が深まるのではないでしょうか。
 以上です。

○末吉委員長 フランスでは確定拠出を入れるときの条件として、ESG投資、SRI投資を許せということになったようです。
 どうぞ。

○竹ケ原委員 各論のところなんですが、総論はいろいろご意見出ましたけれども、そんなに違和感がなく読めたんですが、総論と各論の接続というところを見ていくと、ちょっといろいろどうつながるのかがわかりにくいなというのは、実は正直拝読した印象だったんです。総論の部は金融の効率性、あるいはモニタリング機能、フィルタリング機能、こういうものを使って環境政策を実現していこうということだったと思うですが、だとすると、さっきもご指摘ありました、例えば環境格付け融資、これもこういう形で8ページに定義をいただいていますけれども、多分、これの本質というのは8ページの一番上に書いてあるまさに金融機関の融資先企業に対するモニタリングであるとか、コンサルティング機能なんかを活用して、環境配慮行動を引き出すことにあるんだと思うんですね。ですから、金融が持っているモニタリングという機能を使って、安い行政コストで政策目的を実現するそのための機能が、本来、環境格付けであるはずであります。したがって、11ページで、利補をつけたから大きな成果が上がったという記載、藤井先生が「大きな」はいかがなものかとおっしゃっていましたが、実はこれ成果が上がったかどうかはこれからでありまして、CO2が落ちたかどうかなんですね。融資が出たかどうかというのは成果ではないはずであります。このあたりも金融市場の効率性を使って、環境政策を遂行していこうという総論と、ちょっと各論の記述がちょっとバランスがどうなのかなと正直思いました。
 もう一点は、12ページですかね。まさに家庭のところ、さっきも議論あったんですが、これCO2の削減を全面に打ち出して、立論していくとすれば、一番弱いところ、家庭、中小企業にフォーカスしたリースの活用、これは非常に一つの処方箋だと思うんですが、もし先ほどの議論にあったように、もう少しビジネス的な要素であるとか、新成長戦略みたいなものにひもづけて議論を展開していくんだとすれば、もうちょっと幅広い議論をしてもいいのかなと。少なくとも前回のこの委員会の場では、もう少しいろいろな金融スキームが乗っかるようなプラットフォームみたいな議論をやれたらいいよねという話が、何となくコンセンサスになって終わったような印象があるんですが、ふたを開けてみると、もうどちらかというと弱点を備忘するようなところにとどまってしまっている。何となく、金融を活用しようと総論は大きくばんと出ているんですが、各論がちょっと小さくなってしまったなという印象が正直ございます。
 以上です。

○末吉委員長 そういう意味では総論があるでしょう。それで各論に入ったときにいきなり個別におりていくと格差があるわけですね。今、段差がね。それがそういう印象をもたらしますよね。いきなりこんなことしかしないのかと。それを埋める何かを。

○竹ケ原委員 おっしゃるとおり、子細に見るとただマーケットの効率性を上げるために、例えば情報開示を進めていこうとか、きちんとそういうところは論及はされているので、よく読めばもっと意図は伝わるのかもしれないんです。今、末吉さんおっしゃったように、少し総論からそのまますとんと各論に入ると、ちょっとばらばら感があって、ベンチャーもそうですね。結局、環境ベンチャーの問題なのか、これ技術指向型ベンチャーの話なのか、ベンチャーにお金がつかないけれども、ではそれをどうするんだというところも、ちょっと論及がもう少しあってもいいのかなという印象は正直あります。

○末吉委員長 あと、タイミング的にどうですか。すぐやれることと、中期的にやっていくようなことの整理をするとか、それは大きさの意味とも裏腹だと思うんですけれども。

○竹ケ原委員 時間軸は確かに重要だと思いますが、やっぱり総論でうたっていることは非常に納得的ですし、やっぱり金融を使うことで財政負担の少ない、モニタリングは金融が担うべき役割で、そこにむしろそういう金融の文法に乗るようにどんどん政策がプロジェクトに乗ってくるんだということも、全部総論に書いていただいていますので、これをもう少し各論を展開する中で、わかりやすく書けるといいのかなというのは、これはもうこうしてくださいではなくて、あくまで感想であります。

○末吉委員長 今後の仕掛けとして、これをきっかけに何か社会の多くのステークホルダーが一緒になってさらなる議論をしていく。そういうようなプラットフォームというのはどうなんでしょうか。

○竹ケ原委員 プラットフォームをつくって議論していきました。後段の原則のところは私はそんなに違和感なく、もともとこういうものがあっても決して悪くはないなと思っていましたので、総論の議論、そして最後、いろいろな金融機関が乗っかれるこういうインフラをつくりましょうと。そこにさっきご指摘のあったように、いろいろなステークホルダーも入れて、確かにつくっていくというのは素敵だなと思いましたが、要は最初と最後の真ん中がもうちょっとやっぱり詰めなければいけないかなというのが正直な……それだけです。

○末吉委員長 わかりました。
 どうぞ。

○藤井委員 今、言われたつなぎの部分なんですけれども、結局、その総論であるべき論を書いて、各論に行く間の制度はいろいろ整備されていると書いているんですけれども、結局それが十分にワークしていないというか、実績を書いたらいいのではないかと思うんです。SRIについては書いているんですけれども、その他については例えば、要するに公的な機関との連携、実際はこれぐらいしかない。望ましい、求められる水準というものはこれぐらいなのにも関わらす、制度が十分機能していないというものを書いて、ではその制度を機能させるにはどうしたらいいのかという各論につなぐような展開に持っていけば、ギャップは緩められるのではないかなと思うんですけれども、どうでしょうか。
 具体的にはSRIしか書いていないですね。そこは。実は。だから、格付け融資、これぐらいの金額、あるいは環境保険、これぐらいの金額、結局それは金融商品サービスそのものの問題というよりも、やはりそれを超えたリスクを民間だけで取り切れない問題があったりとか、ですからそこをではどうしましょうかという我々の個別提案につながっていくんだと思うんですけれども。

○末吉委員長 同じ分野での僕の皆さんへのお尋ねになるんですけれども、これ数量的目標というのは書けないんですか。環境金融の将来のあり方。

○藤井委員 今、言われたつなぎの部分ですけれども、結局、その総論で、あるべき論を書いて、各論に行く間の制度についてはいろいろ整備されていると書いているのですけれども、結局そうした既存の制度や仕組みが十分にワークしていないという問題があるのではないでしょうか。したがって、それらの既存の制度なりの実績をここで書いたらいいのではないかと思うのです。SRIについては書いているのですけれども、その他については、要するに公的な機関との連携といっても、実際はこれぐらいしか実現できていない。望ましい、求められる水準というものはこれぐらいなのにも関わらす、制度が十分機能していない、という実態を書いて示す。ではその制度を効果的に機能させるにはどうしたらいいのかという形で、次の各論につなぐような展開に持っていけば、ギャップは緩められるのではないかなと思いますが、どうでしょうか。
 具体的にはSRIしか書いていないですね。実は。だから、格付け融資についても、これぐらいの金額、あるいは環境保険についても、これぐらいの金額といったものを明示する。すると制度と実績のギャップが浮かび上がり、結局それは金融商品サービスそのものの問題というよりも、やはりそれを超えたリスクを民間だけで取り切れない政策の問題があるのではないかということが伝わってくる。そこでそのギャップをどうしましょうか、という我々の個別の提案につながっていくと思います。

○末吉委員長 同じ分野での僕の皆さんへのお尋ねになるんですけれども、これ数量的目標というのは書けないんですか。環境金融の将来のあり方。

○藤井委員 だから、結局、スターンレポートで書いているような年間5,000億ドル、グローバルにやっていけば、GDP比1%支出でいいんだという計算上の数字と、この前のコペンハーゲン合意のような300億ドル、1,000億ドルという合意された規模では、今大きく差があるわけです。ですからそのギャップをどうやって埋めていくのかということです。個別の政策、制度は結構取り組んできているわけです。だけれども、実際にお金が流れていない。いい政策だけれども実績が生まれないところに、ではどのようなインセンティブなり、あるいは環境の評価手法の問題なのか、そうではなくやはり公的なサポート不足の問題なのか、さらには税制の問題なのかという評価の分析を加えれば―あるいは行動原則かもしれません―そういう不足しているものを、追加で加えれば進むはずだということです。ですから、目標とすればやはりスターンレポートのようなものが必要になってくる。あるいはあれだって、実は年1兆ドル必要だとか、やや修正されたりしている面もあります。それほどの継続的なお金を確保することは、もはや政府部門ではカバーし切れないわけです。明らかに。しかし、金融市場には日本円で2京円、200兆ドルという規模のお金が回っているわけです。そうした地球環境対応に必要とされる資金の実態と、しかし環境金融がらみのメニューに流れたお金の現実の少なさ、こういうギャップをどうやって埋めていくのかというところに、我々が提言する意味があるのではないかと思います。

○末吉委員長 先ほど伊東さんは、銀行の活動振りをもっと数値的にも表現して、理解を深めたいとおっしゃっていたけれども、将来に向かっての目標をもっと数値で出せないんですか。例えばバランスシートの何%は、いついつまでに環境金融に向けるんだと。

○伊東委員 それは今、システム的に捕捉する準備もしているところなので、例えば二、三年のうちに出来てくる可能性はあります。それからあと、aとbのbのところですね。要するに直接的に負荷低減ではなくて、頑張っている企業にに向かうお金はすそ野が広がっていくに従って次第に増えていくと思います。長じてはそういうようなことをやっていく金融機関が支持されるんだと思いますけれども。

○末吉委員長 金融自ら社会のコミットメントとして、どれぐらいのビジネスはいわゆる環境金融でやりたいんだというそういうような社会のコミットメントがあってもいいのかなという気もするんですけれども。

○伊東委員 あと、年金のところでもう一点だけなんですけれども、やっぱりこの問題というのは公的年金、企業年金、それから何といってもやっぱり実際にお金を拠出している社員の皆さんに訴えていくというか、啓蒙していくことが重要だと思うんですね。それで、例えば先週、5月の終わりにトリプルボトムラインのカンファレンスがありましたよね。あのときに午後は小林次官のご講演もあったかと思いますけれども、午前中のセッションの中で、連合の方が出ておられて、ESGの投資について非常に前向きなご発言だったですよね。
 そういうことを見ると、やっぱり実際にお金を出している一人一人を啓蒙していって認識を高めていく。それから例はちょっと違いますが、私どもの会社でも、例えば社会貢献のメニューやなんかをいろいろ紹介して、これは寄附なんですけれども、それを給料から天引きするようなことをやっているんですが、年間で5,000万とか集まる時代になっているんですね。そうすると、自分の運用の中の寄附でもそのぐらい集まるわけですから、それでもう四、五千人がやっています。自発的に。そうすると自分のお金の運用の中でもきっとこういうような環境にいいものに一定部分やりたいという、一人一人に訴えていく仕組みというんですか、そういったことも両面のアプローチとして必要なのかなと思います。確定給付の中でやっていくことも重要だと思います。

○末吉委員長 ありがとうございました。大分時間が押し迫ってまいったんですけれども、初回から7回にわたってこの会議、経済産業省さんと金融庁さんの方からオブザーブしていただいて、本当にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。
 最後になりましたけれども、もし何かコメントでもございましたらいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 よろしいですか。ありがとうございます。
 それでは、一旦ここで黒川さんの方にお返しします。

○黒川環境計画課長補佐 ありがとうございます。
 今日、さまざまなご意見をいただきましたので、そのご意見を踏まえまして修正をするということになろうかと思います。座長のご指示もいただきながら修正をしていく。その修正について皆様にご確認もいただきながら、また追加的な意見もあればいただきながら直していくというプロセスになろうかと思います。という形で進めていきたいと思います。
 最終的には、今のところは6月16日にこの委員会の親部会に当たります総合政策部会というのがございますので、そこで末吉委員長も出席いただいて報告をするというような段取りを考えてございます。

○末吉委員長 ということでございますので、今日も最後の案にいろいろなご意見をいただいたので、少し調整しながら最後16日に間に合うように作業したいと思います。また、何らかの形でご意見いただくかもしれません。
 どうも本当に7回にわたってありがとうございました。本当の最後になりましたけれども、私から改めて環境省の方々にお礼を申し上げたいと思います。小林次官を初め、お忙しい中をいつも熱心に列席していただいて、本当にありがとうございました。
 少し最後に何かごあいさつでもいただければと思います。

○小林環境事務次官 後で主管の局長であります白石局長の方からも御礼のごあいさつがあると思います。私はちょうどこの諮問をしたときの局長でございましたので、大変関心があるテーマでございまして、この会議をずっと続けていただきまして、またよい報告の方向が、まだこれで全部終わったというわけではもちろんございませんけれども、出てきたことにつきまして厚く御礼を申し上げます。
 特に、今日も聞いておりましたけれども、明るい展望の出てくるような、そういうものにするというようなこととか、座長の方からお話ございましたけれども、斬新なものにしようという、大変志の高いお話でございました。また、具体的な提案をいただいているもの以外に、ご指摘もありました例えば金融リテラシーの話とか、個人の金融資産の話だとか、あるいは海外投資、海外の環境投資とか、ベンチャーのこととか、それぞれが本当に大事な大事な課題だというふうに実は思っておりまして、それに比べましてまだまだやるべきことが多い。今後、それも検討を続けなければいけないというご指示を受けております。また随分と検討も実はしていたのだと思います。このほかに資料集とかいろいろつくと思いますが、そういったものを生かしながら、ここに書いてあることだけでなくて、検討課題とされたことについてもしっかりと取り組んでいきたいなというふうに思っております。
 本当に志の高い議論をしていただいたということで、感謝申し上げております。ありがとうございました。

○末吉委員長 どうもありがとうございました。
 白石局長いかがですか。

○白石総合環境政策局長 局長の白石でございます。今、次官の方からお話のあったとおりでございますが、あえて2つのことをつけ加えさせていただきますと、当初、経済産業省さんと金融庁さんからご参加をいただいて本当にありがとうございました。実は厚生労働省の方にもお声がけをして、メーンテーブルはちょっとということなんですが、実は後ろでいつも聞いておりますので、必ずやいろいろな意見が厚生労働省の行政の方にも反映されるというふうに信じております。
 もう一つは、何となく達成感のあるお話が皆さんの今日の会話の中にもあったんですけれども、せっかくこれだけの方が集まっておられますので、とりあえず大変大きな成果を報告書という形で上げていただいてはおるのですけれども、何かこれで終わるのはもったいないなというふうな気持ちも実は持っておりますので、またその際はいろいろご相談をさせていただこうかと思っております。
 本当に今日まで長い間、ありがとうございました。

○末吉委員長 どうもありがとうございました。
 厚労省さんをメイショウするのを忘れていたんですが、大変申し訳ありません。お詫び申し上げます。
 これで7回終わりましたけれども、私自身、大変楽しみながら議論をさせていただきましたことを委員の皆様方に厚く御礼申し上げます。
 それから黒川さんを初め、事務局の方々、本当にお疲れ様でした。大変いい作業をしていただいたと思います。改めてお礼申し上げます。
 それから最後になりましたけれども、会場の皆さんありがとうございます。毎回、たくさんの方にご参加いただいて、皆様の熱いまなざしを感じながらの議論ができました。
 これで終わりにするのではなくて、この成果がどうなっていくのか、具体的に金融が本当に変わっていくのか、あるいはそのことは皆様方にとってどういう影響が出るのか、引き続きぜひ監視の目を緩めないようにしていただきたいと思います。
 本当のちょうどの時間になりました。どうも今日は本当にありがとうございました。

午後3時00分 閉会

ページ先頭へ