環境と金融に関する専門委員会(第1回)議事録

日時

平成21年9月30日(水)10:02~11:59

場所

ホテルフロラシオン青山 はごろもの間

議事次第

  1. 開会
  2. 議題
    1. (一)環境と金融に関わる現状について
    2. (二)検討の進め方について
  3. 閉会

配付資料

参考資料

議事内容

午前10時02分 開会

○正田環境計画課長 おはようございます。それでは定刻でございますので、これより第1回環境と金融に関する専門委員会を開催いたします。
 本日は、ご多忙の中、ご参集賜りまして誠にありがとうございます。私、環境省環境計画課の正田と申します。しばらくの間進行を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、まず本委員会の開催に当たりまして、小林事務次官からご挨拶申し上げます。よろしくお願いします。

○小林環境事務次官 おはようございます。今、ご紹介にあずかりました事務次官の小林でございます。この専門委員会が立ち上がりますきっかけになりました諮問が7月13日に行われてございますので、これについてはまたご説明が後であろうかと思いますが、そのとき担当の局長でございました。けれども、今回異動がございましてこういった立場になりました。この案件大変重要だと思っておりますので、引き続き参加をさせていただきたいと思います。そういう立場で一言ご挨拶を申し上げたいと存じます。
 型どおりでございますけれども、本当に今日は足もとの悪い中、また、早い時間からお集まりをいただきまして厚く御礼を申し上げます。ご案内のとおりでございますけれども、去る16日に鳩山内閣発足をいたしまして、私ども、環境大臣として小沢鋭仁大臣をお迎えするということで、この小沢大臣のもとで新しい環境行政をさらに発展させていこうということで頑張っているところでございます。ぜひご支援を賜りたいと思っております。
 小沢大臣ご自身も、もともとは銀行マンでございますので、大変本件話題については関心が高いところでございます。本日、残念ながら欠席をさせていただいておりますけれども、ぜひこの専門委員会で大きな成果を上げてこの環境行政の前進ということに役立てていきたいと思っております。
 今、これもご案内のところでございますけれども、環境政策は大きな発展期を迎えてございます。一例を挙げればこの間の国連総会、温暖化のサミットにおきまして、温室効果ガスを2020年までに25%削減をしていくと、これはいろんな前提条件つきではありますけれども、こういった方針が総理から述べられ、また既にG8、ラクイラサミット等々でも2050年までには80%先進国は削るんだというようなことも言われてございます。その実行のために大変な努力が要るだろうと思っております。
 具体的に申し上げますと、例えば再生可能エネルギーがもっともっと使われるとか、あるいは環境負荷を出さない都市構造、国土構造に変わっていくとか、そういうことでございまして、たくさんの投資が行われることになるだろうと思っております。そうなりますと、この資金を供給していく仕掛けでございますところの金融の働きというものが大変重要になるというふうに考えてございます。お金を出す側、そして貸す側、使う側、それぞれのお立場があると思いますけれども、環境ビジネスに取り組む方々のお金回りが、卑近な言い方で恐縮ですけれども、よくなると、環境をやってお金が使えるというような仕組みにしていかないとなりません。エコビジネスと言いまして、名前は結構ですが、その具体化には実際に苦しんでいる方がたくさんいらっしゃると思います。そういった方々が成功するように、ぜひこの専門委員会でいい知恵を授けていただけますようお願いをいたしたいと思います。これからの活発なご論議を期待いたしまして、甚だ粗辞でございますけれども、開会に当たり、事務局のほうからの一言のご挨拶とさせていただきます。何とぞよろしくお願いいたします。

○正田環境計画課長 続きまして、本日出席しております事務局の紹介をいたします。
 まず、白石総合環境政策局長でございます。

○白石総合環境政策局長 白石でございます。よろしくお願いいたします。

○正田環境計画課長 三好大臣官房審議官でございます。

○三好大臣官房審議官 三好でございます。よろしくお願いいたします。

○正田環境計画課長 川上総合環境政策局総務課長でございます。

○川上総合環境政策局総務課長 川上でございます。よろしくお願いします。

○正田環境計画課長 石飛総合環境政策局環境経済課長でございます。

○石飛総合環境政策局環境経済課長 石飛でございます。よろしくお願いいたします。

○正田環境計画課長 私、先ほど申し上げましたが、環境計画課長の正田でございます。よろしくお願いいたします。
 また、環境と金融は、環境省の所掌範囲にとどまらない幅広いテーマでございますので、金融庁、経済産業省からもご出席をいただいて議論に参加をいただくことになりました。本日出席いただいておりますのは、金融庁監督局監督調査室から金ヶ崎さん、経済産業省環境調和産業推進室から村田室長、同じく経済産業省産業資金課から山口さん、以上ご出席をいただいております。
 次に、本専門委員会の委員長でございますが、中央環境審議会議事運営規則に基づきまして、鈴木総合政策部会長の指名により末吉先生にお願いしております。
 これより先の議事進行につきましては、末吉委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 どうも皆様おはようございます。委員の皆様、それから関係官庁の皆様、それと今日は大変大勢の方に傍聴に来ていただいておりますから、皆様方にもご挨拶申し上げたいと思います。
 ご指名で大役を仰せつかりますけれども、力不足ではございますけれども一生懸命務めたいと思っております。
 私のご挨拶のかわりに、私が思っております3つの視点を申し上げたいと思っております。
 1つは温暖化問題、なかんずく気候変動の問題は非常に大きな問題であります。これは、日本の問題であると同時に、言うまでもなく世界の問題であります。しかも、我々現代世代の問題であると同時に未来世代の問題であります。特に今の我々のこの現代世代が何をするかが問われていると、そういった中にこの委員会の存在があると思っております。さらに、日本の状況で申し上げれば、今次官のほうからお話がありましたとおり、鳩山内閣がマイナス25%という世界に通ずる新しい、しかも大変高い目標を掲げられました。私は、必ずや日本国内においてこれは経済活動だけではなくて、社会全体を巻き込むソーシャルムーブメントが起きると思います。そういったような大変意味のあるものであると思っております。そういった中においてこの委員会が何を考えるかだと思っております。
 2つ目の視点は、金融の本来の責任とは何だろうかを改めて問うてほしいのであります。あえて申し上げれば、私も銀行員をしておりました。その天に唾する思いで申し上げれば、必ずしも今、日本の金融界は本来の責任を果たしていないんではないかと。とすれば、この状況下において日本の金融が何を果たすべきか、それをしっかりと議論していただきたい。そのことが実は金融界自身のさらなる発展に直結していくんだと、そういうことを私は強く思っております。
 それから、3つ目でありますけれども、今ご説明がございましたとおり、この委員会は中央環境審議会のもとに置かれた専門委員会であります。つまり、生半可な議論では済まないという話であります。幸いにもこの委員会にはベストメンバーをそろえていただきました。とすれば、私はぜひ、その委員の皆様方に自由闊達な議論をしていただきたい。委員の皆様方が大所高所からぜひ思い切った意見を言っていただきたい。
 それはなぜそういったことを申し上げるのかと言いますと、先ほどの第1の視点の任務を果たす、あるいは第2の責任を果たすとすれば、従来の延長線上で物を考えていたんでは、私はこの責任は果たせないと思っております。ですから、恐らくこれは日本全国でそうであると思いますけれども、今までのしがらみにない、今までの延長線上にない、新しい視点から21世紀をどうするんだというぐらいの気概での議論が、私は非常に重要になってくると思いますので、私自身、委員長としてタイムキーパーに努めますけれども、ぜひ委員の皆様の持っていらっしゃるパワーを全面的に引き出す役割を務めさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
 それから、傍聴の皆様方も、ぜひこれは遠くでの議論ということではなくて、皆様方自身に直結する問題であるというようなことで、ぜひいい意味で無言の圧力をかけていただきたいと思っております。どうもありがとうございました。
 それでは、委員の皆様方から自己紹介をかねて少しご挨拶をいただきたいと思っております。
 この名簿にあります順番ですけれども、まず伊東さんからお願いいたします。

○伊東委員 おはようございます。三菱東京UFJ銀行のCSR推進部長の伊東でございます。
 この度は大変、重大な重要な任務を与えられ、身の引き締まる気持ちでございます。今、末吉委員長からございましたこれは未来世代の問題である、それから、私ども金融界が本来責任をきちんと果たさないといけない、つまり、自ら自身も含め、環境負荷低減にきちんとお金が経済の血流として回るような仕組みをちゃんとつくらなくてはいけないということだと思います。そしてまた、環境というものがややもすると経済の成長の抑制要因と思われがちだったところが、実はそれが新しい大変な投資機会であって成長のドライバーであるという認識をきちんと金融界も持たなくちゃいけないと思っております。
 それから、やはりこれは専門委員でございますので、本当にこれまでの我々が持っている知見も最大限に出させていただいて、それから21世紀をどうするかということできっちりやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○末吉委員長 伊東さん、ありがとうございました。
 では、続きまして崎田さん、お願いいたします。

○崎田委員 おはようございます。崎田裕子と申します。私、環境分野のジャーナリストとして歩んできたんですが、やはりこの分野は生活者一人一人が暮らしや地域の中からきちんと考えていくことが大事だと思いまして、かなり地域密着型とか、そういう方を応援するような全国ネットワーク、あるいは環境ビジネスを応援するような仕掛けづくり、そういうようなことに多くの皆様とご一緒に取り組んでまいりました。
 そういう中で、やはり仕組みをきちんとしていただくことと、現場がそれによって活性化するという、そういう相乗効果を上げながらきちんと社会の活力をつくっていくということが大変重要だというふうに感じております。今回も金融の本当にしっかりと普段やっていらっしゃる皆さん、すばらしい皆さんがそろっていらっしゃいますので、私はできるだけ生活者、あるいは身近な視点できちんとそれをとらえていくことで、できるだけ地域がより環境を視点にして強くなる、そして世界にきちんと、先ほど末吉さんのお話にあったように世界に貢献していくような形になっていけるようにきちんと発言していきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○末吉委員長 崎田さん、ありがとうございました。
 それでは、佐藤さん。静岡から、遠いところからありがとうございました。

○佐藤委員 おはようございます。静岡に本店があります静清信用金庫の佐藤と申します。よろしくお願いいたします。
 先ほどの委員長のお言葉を聞きまして、地域金融機関の一員として本当に身が引き締まる思いです。私どもの金庫では、預金あるいは融資等を通じてエコ商品、いろいろ販売しておるわけなんですけれども、ぜひできるだけ多くのお客様にこうした視点を持ってもらっていただいて、地域の側面からさらに環境活動を強化していきたいと、このように思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○末吉委員長 佐藤さん、ありがとうございました。
 では、続いて関さん、お願いします。

○関委員 損保ジャパンのCSR・環境推進室長をしております関です。よろしくお願いいたします。
 先ほど末吉委員長のお話にあったとおり、これから大きな社会変革をしていかなきゃいけない、そういう時代に差しかかっているんだというふうに思います。私、損害保険会社からの参加ということで、一般的な金融の機能に加えて、損害保険事業の固有機能としていわゆるリスクマネジメント、つまりさまざまなリスクに対するソリューションを提供することをやっておりますので、恐らく幅広い金融機能の中で、そうした保険会社としての機能を生かすことも一つの切り口として非常に重要になってくるのではないかと思っております。そういった観点からも貢献をさせていただければと思っております。
 それとあと、環境問題の解決に向けて金融がうまく機能するために何が必要かということですが、委員長も先ほどおっしゃいましたけれども、これは金融だけの問題ではなくて、傍聴に来ていただいている皆さんも、行政も、市民も、つまりさまざまなセクターが力を組み合わせるパートナーシップとか、あるいはシナジーといったものが重要になると思いますので、そういった角度からもぜひ議論していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 私も全く同感です。関さん、ありがとうございました。
 では、竹ヶ原さん、お願いします。

○竹ヶ原委員 日本政策投資銀行でCSR支援室をやっております竹ヶ原と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 この度は大変時宜を得た、また重要な会合に参加させていただく機会をいただきまして身の引き締まる思いでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 先ほど委員長のお話にもありましたが、資金不足主体である企業が環境問題に直面して営々努力をしてきて随分経ちます。多分エコファンドが火をつけたように資金供給主体、余っているほうの実は個人投資家、あるいは預金者、公社債の投資家、こういう人たちも環境意識を高めて随分になります。いよいよもってその間に立つ金融がもう一歩も二歩も踏み出さなきゃいけないというフェーズに入ってきた。それがまた25%というものすごく大きなジャンプをしなきゃいけない局面でこういう会合を持てると、そういう場に臨席できるというだけでも大変興奮しております。一応その間をはいずり回って生の企業に投資家の思いを届けるような仕事をしておりますので、現場でいろいろ出てくる声、こういうものをできればぜひこの場で皆様に共有して議論を深めていければと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○末吉委員長 竹ヶ原さん、ありがとうございました。
 では、筑紫さん、お願いします。

○筑紫委員 皆様、こんにちは。グッドバンカーの筑紫です。私どもは法律的には投資顧問会社ですが、やっていることは企業のCSRを調査しております。10年前に日本で初めてのSRIの金融商品としてエコファンドというのを開発してきたわけですけれども、それから10年間ずっと同じことを言い続けてきて、やっとここにこういう政府の正式の委員会としていかにお金をグリーンにするかという方向に一歩踏み出したということで大変感慨無量でございます。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 筑紫さん、どうもありがとうございました。
 では、藤井先生、お願いします。

○藤井委員 上智大学の藤井です。私、今は大学におりますけれども、2006年までは金融ジャーナリストで長い間、金融機関の取材をさせていただきました。その中で、金融機関の役割はいろんな部門にお金を流していくという機能なんですけれども、環境を含めた非営利の世界にもお金は当然要るわけです。ですから、委員長も言われたように、金融の機能として環境への貢献という、いや、貢献ではなくてこれはビジネスでもあるのですけれども、経済学的には外部不経済の内部化を促すためのツールとしての金融は大きな役割を果たすのではないかと思い、大学に転じて今「環境金融論」をやっています。まさにこのテーマを教えております。
 したがいまして、この委員会での議論も即座に授業で話したいなと思っています。もちろん、秘密の部分は話しませんけれども。そういうことで貢献させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 ぜひこの議論が道を外れないようにしっかり見ておいていただきたいと思います。どうも藤井先生、ありがとうございました。
 では、水口先生、お願いいたします。

○水口委員 高崎経済大学の水口と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、18年ぐらい前から社会的責任投資というものを研究しておりましたが、昨今では社会的責任投資というのは特殊な投資の一分野ではなくて、責任ある投資をするということが投資の基本原則なんだというふうに考えて、そのような主張をしているところです。そして、そういう研究を通じていろいろ現場で頑張っておられる方々に何人もお会いして、日本はすばらしいなと思っているんですけれども、それなりにこの種の議論を官庁と言うんでしょうか、いろいろなところで何回もしているような気がします。こういう委員会が何回も何回も必要になるというのは一体何でなんだろうかと思っておりまして、やはり実務が動くためには制度が必要で、中央環境審議会の役割というのは制度をきちんとつくるということだと思っていますので、ぜひ実務が動くような制度に結びつくということを考えて議論に参加したいと思っております。
 それから、今日ちょっと所用で早目に失礼いたしますが、申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 どうも、水口先生、ありがとうございました。
 最後になりましたが、向畑さんからお願いいたします。

○向畑委員 住友信託銀行の向畑と申します。よろしくお願いいたします。
 私は、株式運用部というところに所属をしていまして、2003年からSRIファンドの実際の運用を担当させていただいております。日ごろ運用担当ということで実際に企業さんに訪問して業績の話を聞いたりですとか、あるいはESGの取組について実際のヒアリングを行うということの反面で、スポンサーのお客様、個人で企業年金、公的年金さんへの説明も営業部隊と一緒にこなしているという中で、さまざまなお立場の中でいろんなお話が聞こえてきますので、実際の運用者という目線で何とかこの会にお役に立てたらなというふうに思っています。
 問題意識として、私も株式市場に携わる人間として、日本株そのものが全然元気がないということもありまして、何とかこれを株だけではなくて日本全体が活性化するような形で何とかお役に立てないかなというところは日ごろから問題意識を持っていますので、こういった会に参加するのは初めてなんですけれども、精一杯務めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 どうも、向畑さん、ありがとうございました。
 今、皆さんお聞きのとおり、それぞれの委員の方々が違った立場、いろんなバックグラウンドをお持ちで、それぞれの視点からいろんなことをおっしゃっていただいています。この委員会の議論が非常に幅広いものになるんではないかと私自身大変わくわくしております。
 せっかくでございますので、このテーブルの向こう側にお座りの方々にもちょっとご挨拶をいただきたいと思っております。
 まず、金融庁の金ヶ崎さん、お願いします。

○金融庁監督局監督調査室 金ヶ崎課長補佐 金融庁監督調査室の金ヶ崎と申します。よろしくお願いいたします。
 金融庁といたしましては、環境に配慮した取組についていろいろとできる範囲のことをしておりまして、金融機関が社会的責任を全うするという観点から、自己経営責任のもと環境に配慮した取組が重要と考えておりまして、これまでもCSR事例集というものを本年の3月に公表しているのでございますけれども、そういったところで環境に配慮した取組を含め、社会的責任を踏まえた取組を促してきたところでございます。
 今回このような場に参加させていただいて、このようなところで議論を拝聴させていただいて勉強させていただければと思いますけれども、ここにご出席いただいている方には、金融機関の方もいらっしゃいますし、金融機関が今回のこの委員会における議論を踏まえまして、引き続き自主的な判断によって環境に配慮した取組を行うことを期待しております。
 また、今後議論する中で、さまざまな分野に関しまして議論が進められていきますので、私のほうは、監督局全体の取りまとめをしているのでございますけれども、議論の内容により、関連する担当分野の者も場合によっては参加させていただくような形で考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 金ヶ崎さん、ありがとうございました。
 ここでの議論は、金融庁の本業にも大変かかわる問題になろうかと思いますので、ぜひ積極的なご参加をお願いいたします。
 では、経済産業省の村田さん、お願いいたします。

○経済産業省環境調和産業推進室 村田室長 経済産業省の村田でございます。本日は、環境省様のほうからオブザーバーで参加ということをご要請いただきまして、喜んで参加させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 私どもも、今現在CO2の見える化ということでカーボンフットプリントの制度の普及に全力を挙げているところでございますが、こういう企業情報の見える化につながるような議論もされると思いますので、私どももこのオブザーバーとして参加させていただいておりますけれども、一生懸命勉強させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○末吉委員長 ありがとうございます。
 この場での議論は、恐らくグリーンファイナンシングはどうあるべきかという話になっていくと思いますけれども、それはすべて日本経済がグリーンになるためのということでありますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 では、同じく経済産業省の山口さん、お願いいたします。

○経済産業省産業資金課 山口係長 経済産業省産業資金課の山口と申します。本日は、このように出席を認めていただきどうもありがとうございました。
 当課のほうは産業資金課ということで、環境とは少し距離があるかもしれませんけれども、やはり産業資金課というところは産業金融というのを扱っておりまして、まさに環境ビジネスというのは今後資源のない国であるもののそういった省エネ、新エネ技術の高い日本が産業競争力という面で今後非常に大きなビジネスチャンスの広がる分野だと考えております。ですので、我々としましては、先ほど委員長のほうから2つ目の問題ということでさらなる金融機関への発展というところまでお言葉があったと思うんですけれども、まさにその先にある出口の部分で事業会社のまさに産業力強化というところまでつなげていくという視点からちょっとお話を聞いて、施策にぜひ役立てていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 山口さん、ありがとうございます。
 ぜひ、強くなる金融力の先には、強い日本の産業があるということは全く同感であります。どうもお3方ありがとうございました。
 では、ここで委員とオブザーバーのご参加の方のご紹介をいただきましたので、いよいよ本題に入りたいと思います。
 まず、議題1につきまして、環境と金融に関わる現状について、事務局のほうからご説明をいただきたいと思います。お願いします。

○黒川環境計画課長補佐 それでは、説明いたします。
 環境省の黒川と申します。
 まず、議題1の説明に入ります前に、資料2をご覧ください。
 その資料2の表紙を1枚めくっていただきまして、そこに環境と金融の在り方について(諮問)という文があるかと思います。これは、今年の7月に諮問をいたしたわけでありますが、この諮問を受けてこの専門委員会での審議が始まったということでございます。諮問の中身は、我が国において目指すべき環境と金融のあり方について意見を求めるということでございますが、その問題意識は下の諮問理由というところにありますが、環境ビジネス等の環境保全に資する事業活動に対し、国内外から資金が流れやすくするための仕組みをどうやって整備していくか、そういう問題意識に沿ってこの専門委員会を立ち上げたということになります。
 そこから後の資料は省略いたしますが、1点だけ、右肩に資料2-3と打った総合政策部会の小委員会及び専門委員会の運営方針についてという資料があろうかと思います。ここで1点だけお願い事がございまして、会議の公開と議事録ということでございますけれども、ご覧になってわかるとおり専門委員会は公開でやっております。特別な公開すべきでない例外的な事情がない限り公開ということになっておりまして、この専門委員会はそういう事情が発生することはないと思いますが、そういう公開が不適切な場合を除いて公開ということでさせていただきます。
 議事録も公開するということになっておりますので、皆さんの発言者の方のお名前入りで議事録をつくり、それを確認いただいた上で公開するという段取りでさせていただきたいと思っております。
 次に中身の説明に入りまして、資料3-1をご覧ください。
 これが環境と金融に関わる現状についてということで、我々の知っている範囲でこの分野の現状をまとめてみたものでございます。まだ若干調査が進んでいない部分もありますので粗いものではございますが、ざっとこういうことだということでご覧いただければと思います。
 まず1枚めくっていただきまして目次とありますが、まず環境金融の全体像というのがあり、その後金融資産全般の基礎データ、あと、3、4、5が投資、融資、保険という分野ごと、あとは情報開示、それと環境金融の支援施策という形で取りまとめております。
 次、3枚目でありますけれども、環境金融の全体像ということでありまして、金融と一口で言うのは簡単なんですけれども、金融の類型ごとに、あとどういう資金が要るのかというものごとに、ざっと全体を見取り図に示すとこういう形になると思っております。左側の金融類型というところで、お金を貸すほう、出すほうの類型ということで、まず投資と、個人投資家あり、機関投資家ありと、あとは融資ということで銀行からお金を借りるという場合。あと、一番下、補償ということで、これが保険に相当するということかと思います。
 上の横軸のほうですが、資金需要類型ということで、お金を欲しいほうがどういう人たちがいるのかということでありまして、企業あり、個人はあまりないかもしれませんが、こういう類型ごとにいろんな環境金融の分野、エコファンドであったり、環境格付け融資であったりといったいろんな分野が分かれてくるということでございます。
 次、1枚めくっていただきまして4ページ目でございます。
 金融資産全般に関する基礎データということでございますが、我が国の金融資産がどういうふうな、どこにどういうお金があって、であるから環境金融といったときにこういうことを考えなきゃいけないんだという、よすがとして基礎データをまとめたものでございます。
 家計が保有する金融資産残高、1,400兆円とよく引用されるわけですが、これがどういう形で保有されているのかというのが一つポイントになります。上から3つ目の◆のところで、金融機関を介して保有されている、例えば預貯金ですとか、保険とか年金の準備金という形のものが8割、あとは会社への直接の投資、株式ですとか投資信託という形で持たれているのが13%ということでありますので、個人金融資産をどういうふうに環境のほうに誘導していくかというふうに考えましても、結局は金融機関を介して持っているものがかなり多くございますから、預貯金や保険・年金に関わる金融機関の役割も大きいと。もちろん個人が保有する株式とか投資信託での役割というのも大きいんですけれども、金融機関ですとか機関投資家側の役割も大きいということでございます。
 7ページ目のグラフをご覧いただきたいと思います。
 これは、貯蓄を保有する世帯における種類別の金融資産残高というものを世論調査というか、アンケート調査の形で整理したものでございますけれども、一番下の一番面積が広い部分、これが預貯金でありまして、下のその次に面積の広い辺りが生命保険、簡易保険の準備金といったような形で、やっぱり直接の投資というよりはこういう金融機関を介した形で持たれているものが多いというものでございます。
 一方で、1つ注目されるべきは上のほうで幅は狭いんですが株式とか投資信託、これは確かに幅は狭いんですけれども、ここ数年の推移を見ていただければわかるんですが、やっぱりかなり増えてきています。株も投資信託も大分増えてはきておりまして、こういう分野、貯蓄から投資へという流れもやっぱりあるんだろうと思いますので、こういったものもどうやって環境に流れるようにしていくかという視点も重要かと思います。
 次、1枚めくっていただきまして8ページ目でございます。
 各分野のうちまず投資という分野でございます。投資についての現状ということでありますけれども、我が国における社会的責任投資、SRIは個人向けの投資信託が中心になっております。現在のエコファンドの状況でございますが、10ページ目のグラフをご覧いただきたいんですが、我が国のSRIファンドは大体今70ぐらいあって、運用資産は大体5,000億円ぐらい。その中で環境に着目したエコファンドは43ぐらいありまして大体3,000億ぐらいということになっております。
 推移で見てまいりますと、最初に出たのが1999年辺りでありますが、そこからちょっとブームで一気にある程度増えまして、その後株価の低迷もあってあまり伸びず伸び悩み、最近かなり伸びてきている。ただ、昨年の秋から金融危機の影響もあって、株価の下落もあり減っていると、そういう流れで進んできているのが大きな流れであろうかと思います。
 8ページに戻っていただきまして、先ほどエコファンドと言ったのは個人向けの投資信託でございまして、5,000億とか4,000億とか、そういうレベルのお金だったわけですが、実際さっき1,400兆と言ったように、実際あるお金はもっと大量にあるわけでございまして、その多くは、かなりの部分が機関投資家が持たれているということになるんですが、その機関投資家による社会的責任投資、これはあまり大きな広がりは見られないということでございます。
 大きな広がりが見られないのはなぜかと、いろんな理由があろうかと思いますが、アンケート調査をした結果が12ページにありますので、12ページをご覧いただければと思います。
 これは、財団法人の年金シニアプラン総合研究機構というところが調査したものでありまして、いろんな年金基金の担当の方に聞いたアンケート調査の結果でございます。
 右上のところ、年金基金によるSRIの採用状況ということでございまして、既に組み入れているというのが6.9%、組み入れていないが検討中というのが24.5%、現在組み入れておらず、今後も検討する予定はないというのが6割ぐらいあるということでございます。
 では何で組み入れていないのということでありまして、組み入れていないが検討中という、さっき24.5%と言いましたその方々にじゃあ何でと聞いた結果がこの下でございます。いろんな理由が挙げられておりますが、大きいほうから順番に上げていきますと、SRIを組み入れるために必要な条件として、SRIに関する情報が充実することですとか、SRIという投資手法の妥当性について確証が得られることですとか、運用成績を検証できるだけの期間の実績があることですとか、または受託者責任に反しないことが明確になることといったことが挙げられております。
 ここで受託者責任という言葉が出てきましたのでちょっと補足をいたしますと、15ページでございます。
 受託者責任に反するおそれがあるのでちょっとやりにくいというようなご意見があるというわけでございますが、受託者責任とは何かということでございまして、その2つ目の◆のところで、機関投資家のSRI型の年金運用において、受託者責任に反するという意見、こういうのがあるわけでございまして、忠実義務に違反しているんではないかと、いわゆる善管注意義務ですが、違反しているんではないかという視点があるわけでございます。
 ただ、一方で別に反していないではないかという意見もございまして、欧米ではそういうものが主流になってきている。上から4つ目の◆のところで、新しい受託者責任の考え方として、欧米ではESGを投資判断に反映させることを法律違反と信じることは間違いだと、多くの場合、ESGを考慮しないことこそ機関投資家にとっては法律違反になるといったようなことも主張されるようになってきているということでございます。
 8ページに戻っていただきまして、そういった一切合財を踏まえて、社会的責任投資の残高がどれぐらいになっているかということを申しますと、SIF-JapanというNGOの調べによれば、日本は約0.9兆円、アメリカは307兆円、英国169兆円というふうに書いておりますが、ただ、この数字に見えるほどの差は恐らくはなくて、これはアメリカとかイギリスの額にはネガティブスクリーニング、特定の産業をはじくだけと、そういったものも含まれてきますので、そういうネガティブスクリーニングのものが大きいので額の差も大きくなっているという要素が一つあります。
 ただ、もう一点ながら、やっぱり機関投資家による社会的責任投資が少ないというのが決定的に大きな違いではあろうかと思います。
 次の◆でありますが、エコファンドの運用成績、これはいろんな議論があるわけでございまして、さっき受託者責任という言葉も出てまいりましたが、要するにエコファンド、SRIファンドをやろうとしたらば、環境面とか社会面について調査する費用がかかりますので、そういうことをやってまでやる、じゃあ運用成績はどうなのという議論に当然なってくるわけでございまして、これは通常のファンドよりもよいという分析もありますし、別に差はないといった分析もありまして、なかなか決定版としてこうだというのはない状況でございます。
 14ページをご覧いただきまして、これがエコファンドとかSRIファンドのほうが運用成績もよいという一つの分析結果なんでありますけれども、SRIスコア、これは左から右にかけて大きくなるにつれて縦軸の収益率もよくなっていくという、そういう推移が描かれているわけでございますけれども、こういう分析結果もあればそういうものでもないでしょうと、いろんな優良な企業を選んでいるんだからそういうバイアスもあるんじゃないといったような、そういったような議論もあるということでございます。
 16ページに参りまして、赤道原則、責任投資原則というふうに書いてございますが、いろんな金融機関に対する融資ですとか投資に関する原則、こういったようなものを定めてみんなで守っていこうじゃないかと、そういう動きも幾つかあるということでございまして、まず赤道原則というもの、これは金融機関の融資に着目したようなものでありまして、そういう大規模な開発プロジェクトをするときにどうするのかというようなことを定めた原則でございます。
 その下、責任投資原則、PRIというものがございますが、これはいろんな融資に限らずいろんな投資も含めて原則を定めたというものでございまして、真ん中の◆のところで、資産運用において、環境・社会・コーポレートガバナンス、ESGでありますが、問題に配慮することにより、環境問題の改善や企業の社会的責任を遂行していくという精神の原則でございます。現在、日本では12機関が、下の書いてあるとおりでございますが、いろんな信託銀行ですとか年金基金ですとかが参加しておられるということでございます。
 次に融資に参りまして、3番の環境配慮融資の現状でございます。
 まず、環境配慮融資にはいろんな類型があるということでございまして、1ページめくっていただきまして18ページでございます。
 環境配慮融資の類型ということでいろんな類型がございまして、コーポレートファイナンス、プロジェクトファイナンス、個人向けと整理してございますが、環境配慮型企業向け融資制度というのが一番上にありますが、これは企業全体を環境面で評価してお金を貸す、所定より低い低利でということになろうかと思いますけれども、そういう類型。あとは、企業全体ではなくて環境関連設備の投資への融資というのがありますと。あとはプロジェクトファイナンスとして環境事業へのプロジェクトファイナンスがあり、あと個人向けとしては、環境対応型の住宅ローンですとか、エコカーローンといったようなものがあるということでございます。
 17ページに戻っていただきまして、そういったものがあるんですけれども、環境配慮融資の実績は融資額全体から見て少ないということがございます。ただ、環境配慮融資がどれだけ行われているかという情報は十分にはありませんし、そもそも環境配慮融資とは何ぞやと、さっき私が説明したものは、主に低利、環境格付け融資にしても、環境設備向けの融資にしても低利のものを着目して選んでいますので、そういう低利でなければ環境融資でないとするならば、それはおのずとそう大きなものにはならないわけでありまして、環境への投資、環境事業への融資という全体像はどうなっているのかはつかまえきれてはいないのかもしれません。
 19、20、21ページ辺りにいろんな環境配慮融資の実績というのを並べてございます。19ページに環境配慮融資の実績ということで、これは各社の公表資料から抜き出してきたものでありまして、なかなか統一感がとれているのかどうかわかりませんが、それぞれ公表資料から抜き出すとこれぐらいの額ですと。20ページは、それが推移で示されたものでございまして、滋賀銀行さんですとかびわこ銀行さんの融資がこういうふうに伸びてきているというような図でございます。
 17ページに戻っていただきまして、さっき融資の全体像というところで低利の融資を中心に説明したわけでございますが、さっき私申し上げましたように低利のものだけを環境融資と呼ぶべきなんだろうかというのは若干私も整理できていないところがありまして、3つ目の◆のところで、例えば温室効果ガスの削減事業について、数年のエネルギーコスト削減分で初期投資額を回収できると、そういう類型の筋のよい削減事業が結構ございまして、そういう場合はお金を融資して毎年の返済額をエネルギーコストの削減額以下に抑えるということで、実質には初期投資の負担感がなくて事業を実施できる。具体例で言えばESCO事業のようなものですが、そういったようなものもありまして、これは別にESCOをやるからといって低利で融資されているわけではないと思うんですが、そういったようなものも増えていく。
 さらに言えば、今後25%削減に向けましていろんなエネルギー削減をすると得をするような、しないと損をするようなそういう政策が打たれたならば、さらにこのギャップと言いますか、エネルギーコストの削減というのは大きくなりますので、こういう融資のシステムで初期投資額を、それで負担感なく対策事業ができるもののエリアは増えてくるんではないかなというふうに想像しております。
 次に23ページ、保険でございます。
 保険につきましては、あまり調査は進んでおりませんで、我々も十分に調べておりませんし、いろんな調査を見てもそれほど詳しく調べられたものがないという状況でございます。
 一応商品の種類だけ簡単に紹介しておきますと、[1]のところで、環境配慮行動を促進するための保険ということで、国内であればエコカーに対する保険料の割引ですとか、そういった仕組みがあると。右側、海外に行きますと、グリーン住宅保険と言って、そういう環境性能評価を受けた住宅の保険料が安くなるようなシステムがあるようでございます。
 次に、[2]の環境リスクに備えるための保険ということでありまして、廃棄物の排出責任保険ということで、不法投棄された場合の責任を補償するというようなものですとか、天候デリバティブといったものがあるということのようでございます。
 次に5番の環境情報開示、25ページのところでございます。
 これまで投資、融資、保険と分野ごとに説明してまいりましたが、全体に横串を刺すものとして情報開示という論点があろうかと思います。いろんな情報開示のシステムがあるわけでございまして、まず一番上の自主的開示であります。特に制度的にどうというのではなくて、いろんな企業の方がCSR報告書、環境報告書、サステナビリティ・レポートといったものを公表しておる実態があるということでございます。これも環境省も含めいろんなところでこういうものを標準化して比較可能なものにしようという動きはあるわけでございまして、いろんなガイドラインなどもありますので標準化はされつつありますが、投資という目で見たときに比較可能なのかというと、若干まだいろんな議論が残っておるのかなと思います。
 次に、[2]のところで制度的開示とありますが、先ほど自主的といったものとは違って、義務的に開示しているものはどういうものがあるのということでございまして、環境に特化したものとしては、省エネルギー法ですとか地球温暖化対策法によって温室効果ガスですとかエネルギーの量を公表するとシステムがあるわけであります。その下にPRTR法とありますが、化学物質の排出量を公開するといったような仕組みもあるということでございます。
 一方でその下のところ、会計制度に基づく情報開示ということで、いろんな情報が開示されていたとしても、これが投資家の目から見て公表されているのか、投資家が見るものは何か、見るものにちゃんと出ているのかというふうで言えば、やっぱり投資家が着目するのは有価証券報告書でありまして、ここにはどうなっているのというのが当然議論として出てまいるわけでございます。これはどうなっているかと言いますと、投資家保護のため必要かつ適当なものとして内閣府令で定める事項を記載するということになっておりまして、この中に環境経営に関する情報が該当するということであれば記載すると。整理としてはそういうことになると思いますが、だからと言ってCO2排出量がこれに当たるかと言うと、今のところは特に当たっていないということで、ここで開示はされていないという現況にあろうかと思います。
 次に26ページでございますけれども、先ほど環境報告書と申しましたが、こういうものをつくる企業が増えているというデータでございます。
 最後に、6の国内外の環境金融施策の現状ということであります。いろんな政策がございますけれども、3つぐらい類型がありまして、1つが預金者とか投資家向けの措置、税制優遇の類でございますが、こういったものがあろうかと。これは一番下の表でございますが、これはなかなか日本ではない分野でございまして、オランダのグリーン・ファンド・スキームですとか、イギリスの投資優遇税制といったものがあるというふうに整理しております。
 次に、金融機関や資産運用機関への支援ということでありまして、いろんな環境に配慮した融資や投資を行う金融機関とか資産運用機関に対して財政的な助成を行うということでありまして、こういう財政的な助成ということはいろんな仕組みでやられております、日本でもですね、環境格付け融資に対する利子補給ですとか、環境格付けのための企業調査への補助といったようなものを環境省でやっておりますし、その他東京都のエコ金融プロジェクトですとか、そういったものが行われているということでございます。
 最後に、機関投資家に対する施策ということでありまして、機関投資家に対して環境ですとか社会配慮に関する情報開示を義務付ける等といったような、そういう仕組みを持っているところもございます。例えば、年金法におけるESG評価基準に関する情報開示というのがイギリスやドイツなどであるということと聞いておりますが、なかなかこの分野で日本ではまだあまりないということでございました。
 環境省の施策についてちょっと補足で説明いたします。

○小笠原環境経済課長補佐 環境経済課の小笠原と申します。資料3-2について簡単に説明をさせていただきます。
 今までの説明の中で既にぱらぱらと出てきておりますが、環境省として今までやってきたことを簡単にご説明します。
 1つは、環境金融に関する調査検討と政策提言ということで、参考資料1としてつけておりますが、環境等に配慮したお金の流れの拡大に向けてということで、藤井委員には当時の委員としてご参画いただいていますが、環境金融の促進について各主体の役割等を取りまとめた報告書を取りまとめ、環境金融促進について環境省として初めて問題提起をしております。
 それから、中環審ですと環境配慮促進法、環境報告書について規定している法律でございますけれども、この法律施行3年を受けてのレビューの報告書の中で、機関投資家による環境配慮投資を促進するべきだとか、あとは有価証券報告書を通じた環境情報の開示についての議論を小委員会の中で行って、それについても提言をいただいております。その過程では、末吉委員、藤井委員、筑紫委員、水口委員、崎田委員にご協力をいただいております。
 それから、末吉委員ほかのご協力をいただきまして、そのほかにも環境金融の現状と促進策に関する各種調査検討を行っております。その中で環境金融の範囲と類型を、先ほどの資料3-1の冒頭に見取り図がございましたけれども、そんなものの整理とかも行っております。
 それから、具体的な環境金融促進のための助成事業としまして、本年度予算は2.36億円でやっておりますのが、環境配慮型経営促進事業に係る利子補給事業ということで、環境格付け融資を行う金融機関を通じて、温暖化対策投資の融資額の1%を限度として利子補給を行う事業を行っております。融資先の企業は、5年以内にCO2排出原単位を5%以上改善することを誓約するということで、現在具体的には竹ヶ原委員の政策投資銀行さんがこの事業をやっていただいておりますが、他の金融機関さんからもお話はいただいているところでございます。
 それから、エコアクション21という環境省が提唱しております中小企業向けの環境マネジメントシステム、ISOの中小企業版のようなものでございますが、この認証取得企業を対象に設備投資金を日本政策金融公庫を通じて低利融資を実施するというような措置をやっております。
 それから、21年度補正予算による対応、補正予算全体につきましては今施行をどうするのか内閣のもとで精査が行われている段階でございますが、予算措置が講じられるものが2つございまして、1つは、京都議定書目標達成特別支援無利子融資制度、先ほど1%の利子補給事業がございましたが、さらに深堀をして、3年間で6%削減といった深堀目標を誓約した事業者さんについて、3%、ただし無利子が限度でございますが、3年間の緊急無利子融資制度を行っております。
 それから、金融機関による環境格付けのための企業調査に対する補助で、環境格付け融資に金融機関が取り組む際の構築費用、それからエコファンドの組成に係る費用の助成を行うことによって、環境格付け融資とエコファンド組成を促進するといった事業、これも補正で現在公募しているところで、12月までで公募しているところでございます。
 このほか、来年度予算に向けては、来年度予算自体がまたどうなるかわからないということで資料は添付しておりませんが、こうした格付け融資制度の構築費用の助成であるとかエコファンド組成に関する助成みたいなものを予算上は概算要求としているところでございます。

○末吉委員長 どうもありがとうございました。
 黒川さんから環境と金融に関わる現状について、さらに小笠原さんから環境省の取組について詳しいご説明をいただきました。どうもありがとうございました。
 これから委員の皆様方のさまざまなご意見をいただきたいと思っておりますけれども、今ご説明あったような現状認識につきまして、皆様率直なところいかがでしょうか。あえて申し上げれば、現状のままでこのまま流れに任せてはだめなんだと、こんなものでは間に合わないぞというようなことで社会からもいろんな声が出始めるタイミングではないかと思っておりますけれども、ぜひ議論の、これからの委員会の議論のスタート地点になる大切な議論だと思っておりますので、率直な皆様方のご意見、あるいは質問も含めていただきたいと思いますけれども、あえて順番は申し上げませんけれども、ぜひ自由なご意見をいただきたいと思います。

○水口委員 水口です。こういうときについ最初にしゃべってしまう性格なんですが、3つぐらい思ったことがあります。
 1つは、特に責任投資に関して常に受託者責任の話が出てきます。調査によると、受託者責任が責任投資推進の最も大きな障害ではもはやないということではあるようなんですが、ではなぜ進まないのかというと、むしろSRIの収益性に対する信頼が足りないということになっているようです。しかし、SRIというのは収益性を求めて行うべきなのだろうかと、このように考えますと何かが少し違うと。どこか違うかと言うと、受託者責任というのは受益者に対する機関投資家の責任であると、これは非常に重要なことでありますが、受益者に対する責任とは別に社会に対する責任というものがあるはずであるのに、そのことが明示的に意識されていないということが問題なのではないか。そこで、受託者責任とは別に社会に対する責任ということをどこかに明記することが必要なのではないかと、こういうことを考えました。
 例えば、金融商品取引法の第1条の目的は、国民経済の健全な発展に資することが目的で、この健全な発展というのはサステナブルなデベロップメントということだと思っておりますので、そういう議論ともつながるのではないかなと、これが第1点です。
 第2点として、年金のSRI採用が分析されておりましたが、年金基金がSRIを採用すればいいのかというのは非常に大きな疑問でありまして、むしろ運用の基本原則の中に環境や社会に配慮するという大きな原則を盛り込むと、その中の一部はSRIでしょうし、SRI以外でもすべての運用の中に環境に関する配慮を盛り込むということが必要になってくるんではないかなと思いました。
 3点目は、これは黒川さんのご説明の中にもありましたが、私も環境融資と言うんでしょうか、環境配慮融資というのを低利融資に限って議論するというのはやはり違和感があって、ちょうど投資においてSRIだけを問題にするのではなくて、責任投資というすべての投資に配慮を盛り込むということと対応して、恐らく普通に金利を取る普通の融資であっても環境配慮融資というか、すべてに環境配慮ということがあり得るんだろうと思っておりまして、そこら辺を整理していけたらいいなと考えております。

○末吉委員 水口先生、ありがとうございます。いきなり最初からど真ん中のボールを投げていただきまして、これは恐らく金融とはそもそも一体誰のためにあるんだという問題提起だと受け止めておりますけれども、いかがですか、皆さん。少しこのテーマでお話をしましょうか。

○藤井委員 現内閣において、金融担当大臣の亀井さんが今提案された内容でいろいろ議論を呼んでおりますね。私はこの議論も、まさに今の問題につながっていると思うのです。つまり、金融機関は企業として見れば、貸せない先には貸せない。それは当たり前で、株主、他の投資家を想定すると当然、そうなるのです。しかし一方で、コミュニティ等への社会的責任としてお金を回していく責務もあります。恐らくこれを一つの尺度の中で議論すると、何を言っているんだろうということになってしまうのですが、アメリカなどでは、これを別建てにして、別建ての法律をつくっています。コミュニティリインベストメントアクト(CRA)があって金融機関の健全性の尺度とは別建てのコミュニティの貢献の尺度で、同じFRB、あるいはFDICが金融機関を評価しています。これは一見すると矛盾しているようですけれども、その矛盾しているようなところを金融機関がどうマネージするかを監督当局は両面の視点で見ているのです。すべての企業には社会的な役割があると思うんですけれども、とりわけ金融機関は経済社会にお金を回していくという公的な役割があるからこそ、我が国でも銀行法があり、免許があり、公的資金も入っていくわけです。一方でしかし、企業として株主に貢献しなければならない。環境対策もコミュニティ活動、いわゆる非財務の領域についても活動をうまく回していくにも、当然お金が要る。その資金供給の大きな担い手は、やはり金融機関であることも事実だと思います。
 ですから、資金供給の蛇口を変えて流していくということです。蛇口というか、視点を変えて対応する。経営体としての金融機関は、健全性の尺度と公的な役割の尺度の両方を担ってやっていくというのが、他の企業よりも難しいと言えば難しい。ゆえにしかし、そこに金融機関の、金融人の役割のまさに醍醐味みたいなところがあるのではないかと思います。環境の場合も、そのような尺度によってやれる部分と、ビジネスとしてやれる部分、社会貢献でやる部分と、さらには両方というか、非常に幅広くあるわけですね。
 ですから、例えばこの資料の見取り図でいえば、ちょっと欠けているというと語弊がありますけれども、リスクマネジメントという視点では金融機関はプロの世界です。アメリカでも環境金融が始まってきたのはリスクマネジメントからです。融資のコストをいかに金融機関は取っていくのか、その際、環境のコストも、環境の融資コストも取っていく。つまり、環境債務をどのように把握していくのかという必要性がまず最初にあって始まっています。その視点はまさに金融機関経営の視点ですね。環境に十分に対応しないと、金融機関の経営自体がおかしくなってしまうという判断と、そうしたベースの上に環境配慮に加えて、ビジネスを拡大できる魅力もある。つまり、社会の貢献・プラス・ビジネスオポチュニティとしての新しい市場にお金を供給していくという段階になっていると思います。
 そうなるには、一定の規制が必要なわけです。アメリカで言えばスーパーファンド法があってそれが始まりました。同法についてはいろいろ議論はありますけれども、スーパーファンド法のCERLAライアビリティというものが、金融機関にとって、今でも非常に大きな環境を評価する軸になっているわけです。我が国でも土壌汚染対策法は今回改正されていずれ施行されるわけですけれども、本来、経済社会が抱えている環境問題の中で、規制によって対応していく部分と、カーボンもいずれそうなっていくのかもしれませんが、そうした対応にプラスしてさらに社会をよくする、配慮していく部分の環境といった風に、分けて対応していくという政策が必要だと思います。そうした政策を受けた経営の姿勢が確立されれば、環境にお金がなぜ流れないのだ、という問題は、自ずと仕分けがつくのではないかと思っています。

○末吉委員長 藤井先生、大変重要なご指摘ありがとうございました。
 今二本立てとおっしゃいましたけれども、ある意味では短期の利益と長期の利益という見方もできますし、おっしゃったとおり私企業としてのリスクと、それから銀行としての社会的責任を果たす役割の対比とか、いろいろ相対峙するものがあると思うんですけれども、1つはサステナビリティという概念で、銀行もコミュニティも国もサステナブルになるにはどうしたらいいのかと、そういう新しい概念で一見相対立する概念を包含していこうというような流れも始まっているような気もいたします。

○竹ヶ原委員 ちょうど水口先生にいい口火を切っていただいたので、先ほど黒川さんからのご説明にありましたが、ぜひここで、環境配慮融資の定義というのが不明確ということであれば、定義をクリアにする議論もお願いしたいなと思っています。
 私も水口先生に全く賛成で、低利性が必須の要件かと言うと多分そういうことではないんだろうと思うんですね。今藤井先生のおっしゃった話と絡むのですが、会社にとっては環境配慮スクリーニングに対応しようとすると追加の手間がかかります。アナリストがやってきていろいろエビデンスをとられて、時間もとられて、それで例えば10ベーシス、20ベーシス安くなると。果たして事務工数と比べたときにそれが低利かと言うとやや疑問があります。
 また、銀行からみても、低利性を必須要件としてしまうと、環境スクリーニングといういわば追加の事務フローを加え、かつコストをかけてつくった商品を安く売るとなりますと、経済的に見たら全くサステナブルじゃないという話になってしまうわけであります。実際の我々DBJの経験を申せば、環境格付け融資を5年やっております。残高も2,500億円まで積んできておりますが、実は初期の政策金利体系を背景にした低利性を武器にした時代よりも、今マーケットベースの金利体系になってからのほうが実績は増えておりますので、必ずしも低利だから人がついてくるということではないんだろうと思うんですね。
 では、何をもって環境配慮融資の定義とすべきかということですが、ここは今後の議論にオープンに残しておきたいと思うんですが、私の勝手な思いを言わせていただくと、やっぱり間接金融、銀行が関与するというのはモニタリングだと思います。投資するかしないか、要件を満たさなかったらリストから外すという話ではなくて、銀行というのは貸した以上、融資期間中取引先をモニタリングする責任があります。ですから、先ほど環境省の施策にもあったように、CO2の削減をコミットさせて、常時モニタリングできると、これは多分銀行融資だからというところがあると思うんですね。こういったいわゆるモニタリング制の有無。
 もう一つは、実は若干口はばったいんですけれどもコンサルティングみたいなところがあるんではないかと。要は、低利じゃないとすれば、会社がなぜ面倒くさい環境配慮融資をセレクトするかという理由とも関連するんですけれども、一部の会社にとっては宣伝が主たる動機だと思います。それ以外の動機として、第三者的に銀行員が入ってきて、自分の会社の取組を評価してくれる点を評価してくれる事業者さんが少なからずいらっしゃる、これは経験則から言えるんですね。
 裏返しますと、今類型にもありましたISOをとっていれば融資する、エコアクションをとっていれば融資する、こういった外形的な基準に着目したエコサポートローンというのは数多くあるんですが、これが実績が積み上がって、隆々たるものかと言うと恐らくそうじゃないと思うんですね。これは、会社から言えば自分がやっていること、しかも誰が見てもわかるものを銀行が後からやってきて褒めてもらっても全然うれしくないと。そうじゃなくて、気がつかなくてやっているところをちゃんと評価してくれるところに多分手間かける意味を見出してもらっている。それをコンサルティングと呼ぶかどうかはわかりませんが、こうした要素が入っているかどうか、モニタリングと並んで最低限、いわゆる環境配慮融資というものを定義するときに多分必要な要件になってくるんじゃないかなと思っています。
 低利はどうか。これは、まさに先ほど投資の世界について出た議論ですが、いわゆる利回りの正の相関があるかどうかという話は実はローンの世界にも言えまして、環境を配慮している会社のデフォルト率が高いのか低いのか、これも実は余裕がある会社だからつぶれないだけであり、環境配慮の評点も高いとも言えるわけでありますが、もしこの信用リスクと環境経営度というのがきちんと相関とれるようであれば、むしろ低利も正当化できると思うんです。信用リスクが低いんだからその分金利は下げられると。そういう展開まで持っていければ、環境配慮融資というのはもう少しかちっとした定義ができて、それなりの数字として比較可能性が出てくるかなと思っております。

○末吉委員長 どうもありがとうございます。
 銀行が本来持つべきは、個別金融機関のための審査機能だけでなくて、社会のための審査機能ですよね。それはモニタリングも含めてね。そういったところがありますし、パッシブな対応でなくて、プロアクティブにもっとやってほしいと、時代をもっと引っ張るようなこともあってほしいというのはそういうことだろうと思います。

○伊東委員 今後議論を進めていく上で、全体の枠組みとか概念を今日整理しておいた方がいいと思います。環境省さんからのご説明を聞いて私なりに思うことを述べさせていただきます。
 2つのまず区分けがあるかなと思います。1つは、私なりに言うと、CSR金融とか環境金融と呼べるもの、それからもう一つは、それをひっくり返して金融CSRというように定義を私なりにしております。つまりどういうことかと言うと、例えば融資をするとか、そういったものが直接的にその資金使途が環境負荷の低減に結びつくものですね、こういった類のものというのは環境金融だと思います。例えば、個人で言うならば太陽光発電そのものに融資をするとか、それから、排出量取引に絡むCDMプロジェクトに融資をするとか、それから環境のデリバティブ、そういったものはいわゆる環境金融というものであります。それから、銀行であるならば種々の環境プロジェクト、例えば廃棄物とかリサイクルとか、それからクリーンエネルギーへの融資、これは資金使途そのものが社会の環境負荷の低減に直接的に使われるものであります。よって、定量的にそれを温室効果ガス換算でどれくらいのものが予定どおり削減されたかというのもモニタリングもしていけます。そして、それに使われた資金使途というのは、当然その成果物はいろいろと売られたりとか、経済活動の中で使われる類のものであります。
 一方、金融CSRと呼んでいるものはこういうふうに考えます。経済主体である個人とか企業が通常の活動の中で、環境保全とか環境負荷軽減によく頑張っている場合に融資とか投資において、そこにお金が向かうようなインセンティブとかの仕組みのことであります。例えば、銀行でありますと、いわゆる何とかサポートローンとかエコサポートローンとかありますけれども、その資金使途自体は別に、それをいきなりコージェネレーションに使えとか、ヒートポンプの投資に使ってとか、そういう必要はないわけですね。運転資金、設備資金でいいわけです。でも、その企業が通常の活動で環境負荷低減に頑張ってISOもとったんですか。じゃあ、資金使途は何でもいいですけれども、通常の融資に対して低利にしましょう。それからSRIもそうですよね。企業の株を買うわけですよね。その買った株が直接的に環境負荷の低減に使われるという資金使途はひもつきになっていないですよね。でも、そこは一生懸命環境を配慮し、CSRに配慮して頑張っている企業にはお金を回そうじゃないかと。つまり私なりに言うと、それは金融CSRとでも言うんでしょうか、そういうふうに議論をまず分けて考える必要があります。
 それから、もう一つは、ネガティブとプロアクティブといいましょうか、ポジティブの両面があると思います。例えば、土壌汚染をしてはいけないとか、公序良俗に反するとか、そういったものをチェックしていくというのは、それは間接金融の融資の世界でもありますし、いわゆるファンドの投資の世界でもあるわけですよね。それ自身は、今日の議論で言うと環境負荷が悪化しない、それを防ぐというような側面があります。それから一方、もっと価値向上の部分があります。その企業がやっていることに対して、それからそのプロジェクトそのものが環境負荷を低減しているんだと、そういったような価値向上、環境価値の向上についてよりお金を回していくという、そういう2つの側面があります。
 今私が申し上げた議論というのは、融資と投資と両方とも包含した形でその議論の中で枠組みを整理して、それぞれのここの部分、ここの部分という形で深堀をしていけばいいのかなと。そして、以上のことを進める上では、税制の面ですとか利子補給の面ですとか有価証券報告書とか、ここは完全に行政とのタイアップでインセンティブが入ったりとか、それから法律で規定することによってマストの形でそういうことをやっていくということです。
 それから、最後に委員長からお話がありましたが、金融機関の社会的な責任ということなんですが、私はこういうふうに考えます。金融機関の特徴的なものとして、資源配分を能動的に規定することができます。つまり、預金者から集めさせていただいたお金をどういうところに配分していくかというのを能動的に我々は決めることが出来る。ただし、それは預金者から大切に預かったお金ですから、経済原則からいけば、リスクを勘案後のネットのスプレッドの高い順番に融資をしていくと、これがまず原理原則であるということであります。
 よって、リスク、格付け等もあるわけですけれども、ネットスプレッドの高い順に大切なお預かりしたお金は投融資していく。それから、ファンドの方も当然ですよね。まず一義的には受託者責任がありますから、リスクを勘案してリターンが高いところにやっていくと。ただし、社会的な責任という意味で、そこで考えなきゃならない議論というのは、そのプロジェクトとかその企業の行動が社会的な厚生が高いんだと、つまり環境負荷が低減しているという側面があるんだと、そうするとそこのところも考えて間接金融の世界であるならば資源配分を変えているわけですね、我々も。環境プロジェクトでやるということはそういう面があります。
 それから、普通の運転資金でもそういう企業に資金を出すということはスプレッドを変えているわけですね。よって、そういったものについてはきちんとステークホルダーに対して情報開示をしていくということだと思っているんですね。ただ、それは、自発的な金融機関だけのモラルに任せていいものなのかということだと思うんですね。よって、そこに行政が入ってそこら辺を認知していく。場合によっては必ずそういうものに出しなさい、藤井先生からお話があったコミュニティリインベスメントアクトというのはまさにそうですよね。融資の一定割合を地域コミュニティ向けに出しなさいというのを法律で規定しているわけですね。だから、融資の一定割合をそういう負荷軽減にしなさいと、今日本ではこのような法律はないわけですね。でも、自主的にやって、でもそれは本来ならばネットスプレッドに社会的な厚生の増大と言える環境負荷が低減した部分をいわゆる貨幣換算して、そこも含めたら合うじゃないかというようなことを内部で考えてやっているわけですね。それをCSRレポートのところで開示している。そういうようなのが現状であるので、そこをどういうふうに行政も入ってやっていくのか、それからもちろん利子補給や補助金を入れてくれているので、クリーンエネルギーなんかはそれがあって採算がペイするというものも多いです、正直言って。だから、そこら辺の実態を明らかにしてどういう方向にしていくかという議論をしていくべきではないかと思います。

○末吉委員長 伊東さん、ありがとうございます。
 お話を聞きながらちょっと思ったんですけれども、目に見える個別商品のベースの話ではなくて、企業の経営そのものが例えばESGにどう配慮しているのか、あるいは利益をたくさん上げるのではなくて、どうやって利益を上げていくのか、そのプロセスをもっともっと重視して、銀行がそのことにどういったような配慮でそういった企業活動を支援できるのかというお話かと承っておりました。

○関委員 先ほどの事務局のご説明の中で保険の現状についてもご説明いただいて、ちょっとコメントをしたいと思うんですけれども、さっき銀行の融資において金利を優遇すると、それが効果があるかないかというお話もありました。整理していただいた表の中にも保険料割引というのがあるんですけれども、私思うに、保険料の割引によって環境配慮を促進するという一定の効果は確かにあるかもしれませんが、それよりも少し別の視点の方が重要ではないかと思います。これから低炭素社会づくりという、まさに大きな社会的なイノベーションを起こしていくというときに何が必要かというと、たとえば再生可能エネルギー等の新しいビジネスに進出する場合のいろんなリスクがあるわけですね。そういうリスクにいかにソリューションを提供できるかという点がひとつのポイントになると思います。つまり、新しい大きな仕組みを作って動かしていく、そのために保険本来の機能が必要とされる局面があるのではないか、ということです。
 これは民業、我々民間保険会社だけでできると場合と、もう少し公的な制度を併用するなり組み合わせる必要がある場合とが考えられると思いますが、いずれにしても新しい分野であるがゆえにさまざまなリスクがある、ということです。具体例を幾つか言ったほうがいいかもしれません。例えば風力発電、それから太陽光、これは天候によって、風況によって非常に左右されます。
 その、フラクチュエートするリスクを緩和するために天候デリバティブという商品を発売しているんですけれども、こういったものを使うことによって、太陽光パネルを導入する側にとって導入がしやすくなり、あるいは事業者にとっても収入の安定が図れることがあります。それから、排出量取引においてもさまざまなリスクがありますので、その中で保険として引き受けられるものにカバーを提供していく。その場合に、さっきも言いましたけれども公的ないろいろな仕組み、あるいは政策的な金融とうまく組み合わせる。保険というのは単独でそれ自体が強いインセンティブになるというよりは、むしろうまくリスクをカバーすることによって金融の流れをさらに加速するような形が一番望ましいのではないか、単純な保険料割引よりはむしろ今後はそちらのほうが重要ではないかと思います。
 例えば、土壌汚染についても、汚染土壌がなかなか塩漬けになって取引が進まないと。であれば土壌改良の費用、これが幾らかかるかわからないというのが一つのリスクであるとすれば、コストキャップをかぶせる。つまり、浄化費用が一定以上を超える部分については保険がカバーするといったようなことも現実にやっています。まだまだ知恵を出せば幾らも環境に関する保険というのは今後出てくるのではと思います。こんなふうに政策手段や他の金融機能と保険機能とをうまく組み合わせることが、今後はひとつのポイントになるのではと思います。

○末吉委員長 確かに温暖化の物理的リスクをどう保険機能がこれからカバーし、取り除いてあげるのかというは非常に大きなテーマだと思いますね。

○崎田委員 今、いろいろ伺いまして、私はきっと立場から言うと周りに環境ビジネスを起こそうとしている人とか、そういう人が割に多くいますので、そういう融資を受けたいとか、チャレンジしたいというような、そういう立場から今話をいろいろ伺っていて、これから例えば環境対応、あるいは環境活動、環境ビジネスを起こしていこうという人と、金融機関の方と一緒になって本当に社会のさまざまな環境対応を進めていくという、何かそういうムードが盛り上がるといいなというふうに実は思って伺っておりました。
 それで、大きく分けてちょっと2つお話ししたいなと思ったんですが、1つは、数年前に経済産業省系の委員会だったかな、アメリカのベンチャーキャピタルのお話を伺ったときに、非常に大きな市場が育っているというご報告があったときに、なぜいわゆる環境ビジネスに投資してくださる方たちが、やはりリスクを感じるわけで、なぜそんなに投資をする人が増えるのかというお話を伺ったときに、投資するほうも真剣だからその相手の仕事が本気の仕事なのかしっかり調べて、しっかり一緒になってそれを育てていこうと思う、そういう雰囲気できちんと考えるから、ちゃんとそれなりにみんながやる気になっていくんですよというようなお話があって、非常に胸がすっきりした感じがしたんですけれども、今実は環境分野のビジネスのコンテストを行政、あるいは民間と連携してやらせていただいていて、身近な話からかなり温暖化対策、今後のCO2対策に直結するような新しいエネルギー開発の話までかなりしっかり来るんですね。それで後々どういうところからお話があるかと言うと、結構ベンチャーキャピタルのような、ベンチャーのいろいろな投融資を考えているようなところからお話があるんですが、国内のお話が今のところあまりなかなか決まらないで、外国から来るお話が結構増えるような、関心があるというのが増えるという、そういう新しい技術を最初にチャレンジするのが外国になってくるというのは寂しいなという感じがしまして、もう少し危険性はあるかもしれないけれども、日本の中でいろいろ金融機関、いろんな皆さんが関心を持って育てていただけるような流れになると大変いいなというふうに非常に感じています。
 もう一点ちょっと別な視点なんですけれども、大きな制度設計のお話と、もう一つ、そういう制度設計を後押しするような現実のモデル事業を、モデル事業と言いますか、現実の動きを社会にたくさん増やしていくという両面が実はこういう話し合いのときには大事なんではないかなというふうに感じています。
 現実を動かすってどういうことかというのは、もちろん今いろいろな資料の中にもエコファンドの話とか、環境をキーワードにした投資が増えているというのはありましたけれども、とりあえずそういういろんなものを増やしていく、その過程の中には、よく筑紫さんも年金や何かできちんとそこに投資をしていただく、環境に投資をしていただくような、年金基金のほうがそちらに回っていただくような形になれば大きく変わるんではないかとよくおっしゃるんですけれども、年金もいろいろな管理のところがあって大変であれば、せっかくこういうのを主催してくださっている環境省とか、一緒に来てくださっているいろんな省庁の皆さんも、きっと公務員の年金のいろんな貯蓄とかしていらっしゃると思うので、そういうのをできるだけ環境分野のところに率先して回していただいて、こういう考え方があったんだというほかの年金をいろいろと管理していらっしゃる方たちに気づかせていただくとか、やはりそういうきっかけづくりというのも大事なんではないかなというふうに思います。
 それと、実は政府機関と連携して私もNGOとか一般社団法人とか随分いろいろ中小企業を運営しておりまして、政府機関の仕事を受託しますと、お金は年度の終わりに出てくるんですね。そうすると、その1年間何百か、何千万か銀行から借りなければいけないとか、そういうことが起こりまして、そういうときにできるだけきちんとした行政的なプロジェクトを受けている場合には金融機関がきちんと融資してくださるとか、すごく話が身近になりますけれども、そういう身近な流れをつくっていって、ああ、やっぱりこういう考え方が大事なんだとみんな思っているんだという、そういう流れをつくっていただくと大変うれしいと。
 ほかにも、地域で、指定管理者制度でいろいろ公共施設を運営したりとか、いろんなことをやっているんですが、そういうところの契約形態などもきちんと何年か長期的な展望で契約していただければ社員が雇用できるとかいろんなことがありまして、あと、入札制度ではなくてちゃんとした環境に対する規格を評価して評価していただくとか、そういう全体的な社会で環境を改善していこうという方向にきちんと評価をし、そこにお金を回していくという、そういう非常に地味な話なんですが、そういうことを社会に増やしていくことでやはりこういう話の制度改革が決まっていくという、そういう流れも大きくつくるんではないかなと思いまして、ちょっと気になりまして一言、よろしくお願いいたします。

○末吉委員長 どうもありがとうございます。
 複数年度の予算の話も議論が始まるようですし、やっぱり国民の税金を使うわけですから、使う側が使いやすいようなやり方をして、こういうムードを高めていくというのは大変重要なポイントかと思います。

○筑紫委員 先ほど、私が10年間同じことを言い続けてきたので感無量ですと言いましたが、今私はもう定義がどうとかというような話ではないと思います。今はもうアクションのときです。例えば環境配慮型の銀行やサスティナブルな金融ということについて、昔、私が勤めていたスイスのUBS銀行が言いはじめたのは、石油ショック後の1976年です。環境問題というものを融資の中に組み入れていかなければいけない、土壌汚染とかそういったものが、自分たちの融資のリスクになると明確に認識したのは、1980年代です。それから29年かかってもまだ日本ではこう言っているのならば、もうわからないと思います。あと何年かしたらそういうことが、皆さんがわかってくださるかということはない、わからない人はずっとわからないと思います。
 ですから、この新しい政権になって政治の意志で25%削減やるんだと言ったら、政治の意志で環境金融をやるんだと言っていただくしかないと私は思います。ですから、今の仕組みの中ですべての金融のプロダクトの中に環境金融のパイロットプロダクトをつくればいいじゃないかと私は思います。先ほど崎田さんがおっしゃっていましたけれども、例えばこの融資はすべてESGを評価したものにしますと、それに賛同する方だけがこの口座に預金をしてくださいとするとか、投資にしてもそうですし、それから保険においても、この保険商品の責任準備金の運用について、すべてESGをチェックして有価証券運用をしますと、それに賛同する方だけがこの保険商品を買ってくださいというようなものをおつくりになったらいいんじゃないかと。公的年金のようなところ全てが、自分たちの運用にこのようなパイロットプロダクトを組み込んでみる、そして、それがどんなふうに動いていくかということを、徹底的に情報開示をしていくということではないかと思います。
 どの国でも同じように、SRIの人たちは、金融のプロといわれる人たちから、本当に何度も何度もプルーブ(prove)、つまり証拠を見せろと言われてきました。エコの会社はパフォーマンスも高いかもしれないが、それはもともといい会社だったからで、エコだから会社のパフォーマンスがよいという証拠があるのかと言われてきた、何とか証拠が出せないかと頑張ってきたのに、世界中の金融機関や機関投資家は、サブプライムなどに何のプルーブ(prove)もなかったにもかかわらず、あんなに突っ込んだじゃないですか。そして、みんなこんなふうになったと。だからSRIの人たちが今言っていることは、これはプルーブの(prove)、証拠の問題ではないのだと、ビリーブ(believe)、信念の問題なんだということです。ビリーバー(believer)じゃない人に幾ら言っても、どうすることもできないと私は思います。政治のあらゆる意志で25%削減をやるのだと、鳩山首相がおっしゃったのだから、我々は、金融のあらゆる手法、技術を動員して環境問題を改善していくという、国民の意志というもの、それを喚起するようなものを環境省と金融庁のような行政と政治がやっていくということにしかならないんじゃないでしょうか。
 それから、もう一つ、水口先生のほうからESGとSRIは別にしてというようなお話があったのですが、ESGを評価して投資をするというものがSRIなんですよということがやっと10年ぐらいかかって定着してきたところなので、これをまた違うような定義とか、そういうものはもう、勘弁していただきたいと、切に願っております。

○末吉委員長 30年間やってこられたご苦労から出たご意見大変ありがとうございます。私も政治とか、あるいは行政の責任がまず初めにありきだと思っておりますけれども、我々はぜひそういう政治の責任が示されたときに、この金融が、本当にいい環境金融ができるのか、どうしたらいいのか、そういったことを議論できればと思っております。

○佐藤委員 私は、信用金庫ということで、個人、中小企業が対象となるわけなんですけれども、現場の状況を踏まえますと、資料3で示していただいた中で、預金に関しては私どもも環境の商品を扱っているんですけれども皆様非常に関心が高いという実感がございます。19年から特にストップ地球温暖化というテーマに特別絞りまして、一般の方にご預金を進めているわけですけれども、お客様の関心は非常に高い。私どもは単に預金をやってもらうだけではなくて、そのときにいろんな仕掛けをしまして、お客様に環境活動をやってもらう。職員も一緒に取り組んでいこうといった前提で活動しています。そういった面から27ページにありますとおり、預金者に対してはさらにいろんな形で支援が考えられると感じました。
 もう一方の融資に関しましては、先ほど環境配慮型ということで、私ども低利の商品を扱っていますけれども、実績が少ない状況です。定義につきましては、先ほどのとおり、低利だけではなくて普通の融資も実際あるでしょうから、この辺はすっきりしたほうがいいのかなと感じました。ただ、正直申しまして環境配慮型融資につきましては、今の地方あるいは現場の状況というのを考えますと、もう一つ何か仕掛けがありませんと難しいなというのが実感でございます。

○末吉委員長 どうも、佐藤さん、ありがとうございます。
 ぜひ、地方の声と言いますか、中小企業の声と言いますか、そういったのをぜひ佐藤さんのほうからこの委員会で出していただければと願っております。

○向畑委員 最後になってしまいましたけれども、私は普段SRIの運用担当者ということで企業に訪問をしてリサーチをするという中で、一番苦労するところが、受託者責任という話も出ましたけれども、やっぱり長期の目線と短期のパフォーマンスというのをどういうふうに両立をしていこうかといったところは2003年から運用を担当しているんですけれども一番苦労するところでありまして、特に決算発表が、企業は決算発表が3カ月ごとになされますと、その中でかなり株価も乱高下するような世の中になってきて、逆にそれは我々は逆にみんな見ている決算とはまた別の視点、別の視点というか、長期の目線をしっかり持っているわけだから、逆に株価は下がったんであれば、ESGをしっかりやっている企業であればそれは逆にチャンスだということで、そういう考え方をして日々業務をこなしていっているんですけれども、実際そういう投資行動をしたときに、お客さんに対してどういうふうに説明をするのかといったことをきちんと説明をしなきゃいけないと。
 先ほどビリーブという話が出ましたけれども、まさに私どもが普段企業訪問をしていく中では、そのビリーブをどれだけ感じられるかといったところを、今私の足元では注力してやっていまして、結局いろんな仕掛けはいろんな環境省さんですとか、経済産業省さんですとか、いろいろたたき合ってなされていると思うんです。企業からのほうも、それも当然認識をして日々やっています。ただ、その活動を聞いたときに、我々は生の企業からのお話を聞くに従って、これは今は真剣に例えばやっているのかどうかとか、軸がぶれていないかどうかとか、環境というのを単にテーマで載ってきただけではなくて、成長につなげるシナリオがきちんとできているかどうかとか、トップのちゃんと考え方がしっかりしているかどうかとか、あるいはトップだけではなくて従業員にまで、末端にまでどういうふうな浸透をしているのかと。特に最近、景気がこういう状況になって従業員のモチベーションをどういうふうに企業側のほうも上げていこうかという仕掛けの部分に対してかなり真剣に考えておられて、こういったことってすごく定性的なことなので、お客様に幾らこの企業はモチベーションが上がってきているんですと、従業員のモチベーションが上がってきているんですというのもなかなか言いづらいと。
いろんな最近サーベイで、企業さんの社内報なんかで従業員サーベイ、従業員満足度が上がっているとか、そういった情報なんかも我々ヒアリングしながら、業績という定量的な情報と、定性的に会社がどういうふうに強くなっているかと、この両面を見ながら投資行動しているわけですけれども、冒頭申し上げたとおり、その辺を短期と長期でどういうふうにうまいことやるかと。実際これがうまくできて成功している会社ってあるんですね。あると思っていますので、これを今後どういった形で横展開で広げていくかというか、日本の企業それぞれが持続値を上げていくかと。外から見ても魅力的な企業に見えて、それは投資家から見てもそうですけれども、消費者から見て、あるいは海外の人から見てどういうふうに魅力的に見せていくかと、そうしていくことによってお金も当然集まってくるだろうし、ほかの人の投資行動も変わってくるだろうということで、これは我々の今までなかなかできていなかった部分で力が足らなかった部分なんですが、今いろんな材料はたくさん出ている中で、本当に力として動かすにはどういった仕掛けが必要なんだろうかというところを今日々模索しているというところです。

○末吉委員長 どうも、向畑さん、ありがとうございました。
 現場でのファンドマネジャーのお立場から日々のご苦労の中でのご意見ありがとうございます。ぜひこれからも引き続きよろしくお願いいたします。
 では、ここで、この部分の議論は終えたいと思います。どうも活発なご意見本当にありがとうございました。
 実は今日はもう一つ議論がございまして、この委員会の検討の進め方についてご意見をいただきたいと思っております。少し前半部分に時間をたくさん消化いたしましたけれども、実はその中に今後の進め方の要素もたくさん入っておったと思っております。
 では、まず事務局、黒川さんのほうからご説明をお願いいたします。

○黒川環境計画課長補佐 説明いたします。資料4をご覧ください。
 資料の進め方の案とございますが、まず、検討の項目というのがありますが、こういう項目を検討していきましょうということを並べてあります。1つ目が、環境と金融の関わり全般についての考え方ということで、金融が果たすべき役割といった総論があろうかと思いますし、あとは、金融機関が則るべき行動原則はどうなのかといったような議論があるかと思います。そこから下はそれぞれの分野ごとでございまして、投資、融資、保険とありまして、それぞれをどうやって広げていくのかといったようなことがあろうかと思います。特に投資が一番大きな議論になろうかと思いますが、その中では例えば投資判断における環境情報の提供のあり方ですとか、そういった議論も出てこようかと思っております。
 次に(2)の検討の方針でございますが、1つ目の○は基礎的なことでありますが、国内外の取組の現状を整理した上で、環境金融の促進に向けた課題とその解決策を検討するといったことがこの専門委員会のミッションになるということかと思います。
 ただ、そこでちょっと留意したいなと思っているのが2つ目でありまして、環境と金融は非常に広いテーマでありますので、既存のさまざまな成果もございます。そういうのを踏まえて、もう既にやったことをまた重ねてやるという重畳的な検討は避けまして、さらに議論を深めるべき論点を絞り込んで集中的にやるというのが大切かなと思っております。
 既にやった中でどういうものがあるかというのが幾つかございます。まず、3年ほど前に環境省が行いました環境と金融に関する懇談会の報告、これは環境と金融の関わり全般にわたっていろんな主体の役割とか、政府の支援のあり方といったことを提言しております。
 次に2番目のところですが、環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告ということで、今年3月、基本的には環境配慮促進法の施行状況を分析するというのがこの小委員会の仕事だったわけですが、あわせまして公的年金等の機関投資家による環境配慮投資についてどうなんだという議論もなされまして、その重要性を指摘した上で、日本であんまり取組が進んでいないよねというようなことを整理しております。あとは受託者責任と環境についてこんな解釈でやっていますよというようなことを紹介していると。あとは、有価証券報告書を通じた情報開示についてかくかくしかじかの意義があるので、政府において具体化に向けた検討を進めるべきだといったようなことが提言されております。
 次に3番目、これは経済産業省が今年6月に出した報告書でございますが、「環境を『力』にするビジネス」新戦略ということでありまして、これは企業の評価といったものに主に着目されておりまして、環境を力にするビジネス推進のための戦略を幅広く検討する場であったわけですが、その中の一つとして企業の環境力を評価するという手法を開発するんだということで、環境力の評価フレームですとか、そういったことを検討したということでございます。
 あとは、金融庁のほうでは、金融機関のCSR事例集といったようなものを金融機関のアンケートにより取りまとめているということでございます。
 そういうことを踏まえた上での進め方ですが、来年春ごろを目途に一定の結論を得ると。何回ぐらい開催するか、5回なり6回なりという感じじゃないかとイメージしておりますが、それぐらい開催して来年春ごろを目途に一定の結論を得るということでございます。あとはいろんな個別の論点ごとに討議を進めていくということ、あとは関係者からのヒアリング、ここにおられる皆様にも発表していただく機会はあるでしょうし、外から人をお招きして発表していただくと、そういうことで会議へのインプットをしていきたいと考えております。

○末吉委員長 どうもありがとうございました。
 少し私の時間の管理がうまくなくてあまり時間が残っておりませんけれども、いかがでしょうか。ぜひこの大事な検討の進め方でありますので、ご意見いただければと思います。

○藤井委員 環境ということを環境省の方に言うのもなんですけれども、非常に幅広いテーマですので発言します。「環境金融」という議論をする場合も、どの環境を取り上げるのかということですね。放っておいてもお金が流れる環境分野も当然あるわけで、やはりここでやるのは放っておいてはお金が流れない分野、流さなきゃいけない分野ですね。そういう喫緊の課題がある分野にやはり的を絞って、それを政策でやる部分はどこかを考える。要するに規制、企業もムチがあって初めてやらざるを得ない、あるいはリスク管理上やらざるを得ないということになって初めて企業は取り組むわけです。景気が悪くても、企業の取組をサポートする形のインセンティブの政策をどうとっていくのかという風に、少しフォーカスを定めてやる必要がある。ですから当面で言えば、まさに温暖化問題、気候変動問題が大きい。それから私は土壌汚染対策も喫緊性があると思うんですが、いずれにしても、そうした風に新しく取り組まざるを得ない分野や、規制がすでに決まっているか、あるいは予定される分野で、放っておいてお金が流れるのかが疑問な分野を取り上げる。先ほど、政策と民間のプライベートパートナーシップ、パブリックプライベートですか、そういう形のテーマになり得るものを議論のメインにしたほうが、環境金融の一般論をずっとやるより望ましい。一般論ではなかなか出口に、つながらないのではないかという気がいたします。

○末吉委員長 筑紫さんがさっきおっしゃっていたアクションのときだという、まさにそういう認識でいけば、一般のより本当に具体的に進めるためには何を手にしなきゃいけないのかというのは確かに重要なポイントだと思います。

○関委員 すみません、先ほどの発言に引き続きで、その流れで表現を少し修正していただいたほうがいいかなと思うところがあります。この案の真ん中辺に環境に配慮した保険の促進の例示として、自動車保険のエコカー割引等というのが書いてあるんですけれども、さっき申し上げたとおり、こういうインセンティブよりは、むしろ重要なのはこれから起こしていかなきゃいけない環境関連のビジネス、このリスクをカバーするということのほうが私は本丸だと思うんですね。したがって、もし修正が可能であれば、環境ビジネスのリスクに備えるための保険等といった表現のほうが妥当ではないかと思います。

○末吉委員長 大変いいご指摘だと思います。この銀行の支援も金利減免というのはわきの話と言うと大変失礼なんですけれども、大元は元本でどれだけ多くの融資が行くかという話であるんではないかと思うんですけれども、ぜひそういった議論ができればと思います。

○伊東委員 やっぱり1990年対比、20年でこれまで8%削減だったのが25%と表明されて、そこに直結するために金融として何をまず取り組むべきか、ここをまずやるべきなんではないかと思います。具体的には、民生部門がこれだけ増えているわけですから、中小企業とかオフィスとか、学校とかそういうところで環境負荷、従来の低減のところの投融資があるわけですからそこをどう進めるとか、クリーンエネルギーとか、個人のエコファイナンスとか、そういう足元の、それから海外のCDMとか、そういうプロジェクト、そういうところをまず主眼に入れて、一方長期的な視点も重要で、そこは今言ったような貸し出しのようなデッドではなくてキャピタルですよね。いわゆる株で持つ、アーリーステージの企業が多いですから、その場合にはデッドでやると必ず失敗します、元本がやられるものもかなり出ますから、そこで一方個人のたくさんのお金があるわけですから、そこを投信でもいいし、ファンドでもいいし、信託受益権でもいいからそこで結びつくような仕組みとか、そこでまた税制の問題なんかも入ってくるでしょうから、そんなような長期的な視点。
 それからもう一つ、25%を考えると、直接的な金融の話ではないかもしれないけれども森林整備が相当大きいですよね。そうすると、そこに企業はどういうふうに森林整備にお金を向けているのか、結構やっていますよね、いろんな企業、それの税制上の問題とか、そんなようなことをやって、やっぱりある意味ではマテリアリティを25%削減の寄与度と言うか、それの優先順の高いものからでやっていって、ただ中長期的な視点もやるんだと、そんな形にしたらどうかなと思います。

○末吉委員長 マイナス25%が目の前に出てきたわけですから、それに貢献するということではやっぱりそうだと思います。それとデッドとエクイティ、これをうまく使い分けるということですね。

○崎田委員 今ご発言いただいたことに私も賛成です。できるだけ身近なところでまずやっぱりやっていただくことが、どういうところが気になるのかというところをきちんとやっていただくことと、もちろん長期的な、本気で今将来世代に向けてやるときに制度全体というか、業界というか、こういう分野に関係する人が連携してどう取り組むのかというところを密にするという、そういうきちんと時期を見定めてそういう流れをつくっていくということが大事なんではないかというふうに思っております。
 身近なところの中で環境ビジネスというお話が出てきまして、私も環境をボランティア精神で地域で起こしていくみたいな話を、いかにビジネスに定着させるかみたいなところが今地域で回していくところも大変重要ですので、そういう精神は大変重要だと思っております。
 なお、それのきっかけになる人材育成というか、仕組み育成と言いますか、そういう地域のやる気の掘り起こしみたいなことも今とても大事で、そういうことにもお金を投資するという、その辺の視点も忘れないでいただければうれしいなと思います。よろしくお願いします。

○末吉委員長 さっきおっしゃっていたムードという言葉を使われたけれども、世の中変わったぞと、こうなってほしいですよね。

○竹ヶ原委員 私も先ほど伊東委員のおっしゃった25%から入っていくというのは賛成です。やっぱり何か切り口が必要ですので、25%落としていく上での寄与度で、かつそこで藤井先生のおっしゃったお金が流れなさそうなところを同定していくというのは一つ有力なアプローチなのかなと。例えば25%がどうなるかわかりませんけれども、かなりの部分が例えば排出量取引でカバーされる、原発の増強でかなりカバーされるということになってくると、この辺なかなかこの場で議論しても難しいところがあると思いますので、何とかまずこの25%を分解してみて、そこで本来金融が果たすべき役割を果たせていない部分はどこか、ここを最初に議論するというのは一つおもしろい取っかかりかなという印象を持ちました。

○末吉委員長 ぜひ日本経済とか産業が低炭素型になるということがやっぱり究極な大きな柱かなと思いますけれども。
 よろしいでしょうか。進め方についてもいろんなご意見ありがとうございました。
 私のこの進め方、あるいは結論に対しての一つのお願いなんですが、日本経済の低炭素化への牽引車になるという結論を得ると同時に、その結論が世界的に見て中長期的に耐える結論を得たいと思っております。世の中大きく変わります。世界はどんどんどんどん先へ走り始めておりますので、議論の末に結論を出してみたものの気がついたら世界はもっと先に行っていたと、これではやっぱり何の役にも立たないと思います。ぜひ、何十年とは申し上げませんが、せめて10年、あるいは5年でも持つような結論を得て日本の低炭素化に大きな役割を金融が果たすと、そういうことが実現できるようなことを目指していきたいと思っております。
 どうも長時間のご意見ありがとうございました。事務局から何かご連絡ありますでしょうか。

○黒川環境計画課長補佐 次回日程でございますが、次回は11月6日、10時から12時ということで開催をしたいと思っております。場所などはまたご連絡を申し上げます。

○末吉委員長 委員の皆様お忙しいでしょうけれども、ぜひご参加のほどお願いいたします。それから、最後になりましたけれども、白石局長さんからお願いいたします。

○白石総合環境政策局長 本当にお世辞ではなく、活発なご議論をいただきまして本当にありがとうございます。言い訳めいたことを申しますと、何十年もやってこられた方がある中で少なくとも行政がこういう環境と金融というテーマを認知したのは比較的新しいことでございましてお恥ずかしい限りでございますが、私どもも十分な知識がなく、今日もいろいろな資料でご指摘いただいたりしたこと大変ありがとうございます。
 非常にチャレンジングな専門委員会、普通よく世の中でイメージされているこういう審議会というのは予定調和の中で大体こんなふうになるのかなというふうなもので、何となく後で証拠のために議論するみたいに思われがちでございますけれども、実に何のシナリオも何もなくやる、ちょっとその意味では役人としては怖いんですけれども、目指す社会、低炭素型の金融あるいは経済、産業、ひいては社会全般を目指すために金融という切り口でいろんなアイデアをいただいて、それを私ども、それからほかの臨席しております金融庁さん、あるいは経済産業省さん、そういうところとも協力して取り組んでいきたいというふうに思っております。
 冒頭に次官の挨拶からもございましたけれども、今度の小沢環境大臣、もともと銀行員でございまして、こういうことを明日やりますと言ったら明日なのかと言ってちょっと残念そうに、出たがっておったわけでございます。皆様方のご議論は、大臣にもまた逐次お伝えをしまして、また大臣のほうからもいろんなお話があることもあるかと思いますが、引き続きご協力、ご指導をよろしくお願いいたしまして挨拶といたします。本当に今日はありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

○末吉委員長 どうも、白石局長さん、ありがとうございました。
 それではこれで終了いたしますけれども、その前に、会場の皆様方に今日の傍聴ご参加、改めてお礼を申し上げます。次回は11月6日、10時-12時でございますので、もっと多くの方にぜひご参加いただければと思います。
 それから、改めまして委員の皆様方、今日は初回にもかかわらず大変活発なご意見、議論をいただきまして本当にありがとうございました。次回以降楽しみにしております。
 これで終了いたします。ありがとうございました。

午前11時59分 閉会

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