環境影響評価制度専門委員会(第7回)議事録

日時

平成23年5月25日(水)13:02~14:57

場所

環境省 三田共用会議所 1階 講堂

議事次第

  1. 開会
  2. 議題
    1. (一)環境影響評価法の一部を改正する法律についての報告
    2. (二)その他の報告
  3. 閉会

配付資料

資料1 環境影響評価制度専門委員会委員名簿
資料2 環境影響評価法の一部を改正する法律の成立について
資料3 風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会について
資料4 火力発電所リプレースに係る環境影響評価手続合理化について
資料5 災害復旧事業として行われる発電設備設置事業に関する環境影響評価法上の取扱いについて

参考資料

参考資料1 中央環境審議会「今後の環境影響評価制度の在り方について(答申)」
平成22年2月22日
参考資料2 風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会報告書
資料編(案)
参考資料3 「火力発電所リプレースに係る環境影響評価手続合理化に関する技術的提案」
平成23年3月

議事内容

午後1時02分 開会

○花岡課長 定刻となりましたので、これより第7回中央環境審議会総合政策部会環境影響評価制度専門委員会を開催いたします。
 本日は、ご多用中にもかかわらずご参集いただき、誠にありがとうございます。
 委員の交代がございまして、猪野委員の後任として井上委員、それから、中川委員の後任として橋本委員に、委員になっていただいています。
 本日は、橋本委員におかれましては、所用のためご欠席となっております。また、吉田委員は所用のため遅れてのご出席となっています。田中委員は少し遅れられるかと思います。
 では、これから総合政策局長のほうからごあいさつをさせていただきます。

○白石局長 本日は、お忙しいところご参集いただきまして、ありがとうございます。
 しばらくぶりでございますけれども、お陰様にて、昨年の2月22日にご答申いただきました「今後の環境影響評価制度の在り方について」、この答申をもとにしまして、政府としてアセスメント法案の改正案を10年ぶりで提出いたしまして、結果としては全会派一致して賛成をいただいた法案でございますけれども、そこまで至る間にいろいろな、国会の情勢の渦の中で時間がかかってしまいまして、ようやく、去る4月に成立を見たところでございます。その経緯その他についても、ご答申いただいた先生方にきちんとご報告を、今日できるのは大変うれしく思っております。
 また、この間に、答申の中にもご指摘をいただいております風力発電施設のアセスメント法の適用に関しまして直近の動きの報告がございますし、その他にも、前回以降の間でいろんな動きがございますので、そういうものをご報告いたしましてご指導いただければと思い、今日、こういうような場を持たせていただいた次第でございます。
 本日は所用がございまして、国会に、審議官と私で最後のころに失礼いたしますが、みな、ほかの者がきちんとご意見を賜りまして、今後の行政に反映させていただきたいと考えておりますので、どうぞ今日はよろしくお願いいたします。

○花岡課長 議題に入ります前に、本日の配付資料についてご確認いただきたいと思います。

○高林課長補佐 配付資料についてでございます。
 議事次第のほうに配付資料のリストを載せさせていただいております。皆様のお手元には資料1から資料5まで配付させていただいております。
 また、以下、委員限りということでございますが、参考資料1から参考資料3までお配りさせていただいております。お手元の資料をご確認いただきまして、万が一、不足がございましたら事務局のほうまでお知らせくださいませ。
 なお、本日、お話しの際には、お手元のマイクの真ん中のボタンを押してお話しいただきますよう、よろしくお願いいたします。一度にお二方以上がお話しできないようになっておりますので、話し終わられましたら再度ボタンを押していただきますよう、よろしくお願いいたします。

○花岡課長 これより先の議事進行につきましては、浅野委員長にお願いしたいと思います。
 プレス、報道の方がもしおられましたら、冒頭のカメラ撮りはここまでということでお願いいたしております。
 それでは、浅野委員長、議事の進行をお願いいたします。

○浅野委員長 それでは、浅野でございますが、座ったままで失礼いたします。
 まず、今日の委員会を始める前に、去る3月11日に起こりました巨大な地震と津波、それから、それに引き続いて生じました大事故によって被災された方々、あるいは今も避難を余儀なくされている方々に対して、心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 また、災害の拡大防止のために日夜苦労しておられる多くの方々のご労苦にも、心から感謝を申し上げたいと思います。
 特に、突然お命と人生を奪われた方々に心から哀悼の言葉を申し上げたいと思いますとともに、既に2カ月半になるわけでございますけれども、身近な方々を失われたご家族やご親族の深い悲しみの思いをお察しいたしますと、何とお慰めを申し上げて良いかわからないわけでございますが、心からお悔やみ申し上げたいと存じます。
 さて、先ほど白石局長からごあいさつもございましたように、当専門委員会でご検討いただき、まとめていただきました環境影響評価法の改正に関する報告書に基づいて、中央環境審議会総合政策部会でこれをさらにご審議いただいた後に審議会としての答申を環境大臣あてお出しいたしましたが、その答申に基づく法改正が本年4月に成立いたしました。
 そのことのご報告もあり、また、今後のアセス制度の運用に関しても、いろいろとこの専門委員会の意見を聞きたいというご要望がありまして、当初、私は、前回の法改正の答申を出したら、この専門委員会の仕事は終わるものと思っていたのですが、どうやら今後とも、アセス制度の運用についてはこの専門委員会の働きに期待するということでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日は報告事項ということでございますが、幾つかご報告がございますので、ご報告を申し上げた上で、皆様方のご意見を伺いたいと存じます。
 まず最初は、ただ今申し上げました、この専門委員会報告及び中央環境審議会答申に基づいて出されました法改正でございますが、これについて、事務局からご報告いただきたいと思います。

○花岡課長 環境影響評価法の一部を改正する法律の成立につきまして、資料2をもとにご報告いたします。
 環境影響評価法につきましては、平成21年9月より中央審議会環境影響評価制度専門委員会でご議論いただきまして、平成22年2月22日に「今後の環境影響評価制度の在り方について」答申をいただいているところでございます。
 本答申を踏まえました「環境影響評価法の一部を改正する法律案」を、第174回通常国会に提出してご審議いただいたところでございますが、最終的には平成23年4月22日、今年の4月22日の第177回通常国会において原案のまま可決・成立、同27日に公布されたという経過を通っております。
 参考までに、審議経過をそのページの下のほうに書いてございますが、答申をいただいた後、3月19日に閣議決定されまして、第174回通常国会において3月から4月20日、参議院環境委員会で修正あるいは修正部分以外の原案は全会一致で一度可決、4月21日には参議院本会議で原案ということで、全会一致で可決することになりましたが、衆議院環境委員会で閉会中審査の議決でとまってございます。
 また、次の第176回臨時国会において、今度は衆議院環境委員会から始めました。全会一致で可決し、本会議でも同じく可決されたのですが、参議院環境委員会に、やはり同じく閉会中審査の議決ということで終わりまして、また、今年4月、第177回通常国会において審議。今回は、参議院を、まず4月14、15日で通りまして、19日から22日ということで衆議院を通りまして、27日に法律公布というような、3回の国会にわたって審議していただいたという結果になってございます。
 概要につきまして、1ページめくっていただきまして、改正の趣旨につきましては、環境影響評価法の施行以降、法に基づく適用実績を着実に積み重ねて、環境保全に配慮した事業の実施を確保する機能を果たしてきました。法附則第7条で「この法律の施行後10年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」ことにされておりますので、ちょうど10年を迎えたということで、施行を通じて浮かび上がったいろんな課題でありますとか、その後、生物多様性の保全、地球温暖化対策の推進等内外にいろいろな課題が起こっています。そういうものに対するあり方、あるいは国内的にも地方分権の推進でございますとか、行政手続のオンライン化というような、こういう社会情勢の変化もございました。こういうものも、いろいろ検討して、それに対応していくということで「環境影響評価法の一部を改正する法律案」を国会に提出し、今般4月に成立・公布されたものです。
 改正法の概要ということですが、まず、交付金事業を対象事業に追加している。
 これは、地方分権の流れもございまして、補助金の交付金化というものが進められてございますが、一方、交付金化されたとしても、補助金自体の事業の中身に変わらないものもあるというようなことから、アセス対象だったものが対象にならなくなるのは問題ではないかということで、交付金の交付対象事業についても同様の法対象事業とするというものでございます。
 二つ目、計画段階配慮書の手続の新設でございます。
 事業の早期段階における環境配慮を図るということで、第一種事業を実施しようとする者が、事業の位置、規模、そういうものを選定する、そういう段階で環境の保全のために配慮すべき事項は何なのだということを検討していただきまして、計画段階配慮書を作成するということを義務化してございます。これが、従来の方法書から始まる手続より以前に、新たに新設された手続でございます。
 それから、三つ目でございます。方法書における説明会の開催の義務化ということでございます。
 たくさんの内容の、専門的な用語が大変多い方法書、図書枚数が多く、内容も難しいというのが実態でございますので、これを踏まえて、事業者によって方法書段階でいろいろと説明をしていただく、説明会の実施をしていただこうと。そのことによって説明を受けた皆さんが、より理解を進め、結果として、いいアセスにつながるということで、これを義務化しております。
 それから、四つ目でございます。4番目は電子縦覧の義務化。
 電子化というのは、非常に政府を挙げてやっております、そういう事項でございます。社会的にも進んでおりますので、インターネットの利用で環境影響評価図書の電子縦覧を義務化する。このことで、例えば、遠方におられる専門家のアドバイスを聞きやすくなるとか、さまざまな利点があるのではないかと考えております。
 五つ目、評価項目等の選定段階における環境大臣意見の技術的助言の規定。
 現行制度では、環境大臣意見というのは最後の評価書の段階でのみ述べられることになっております。しかしながら、それより前の段階、評価項目をどう選んでいくかというような段階に対しても、環境大臣が主務大臣に対して技術的見地から、いろいろと技術的な助言ができると、そういうものにする規定を新たに置いてございます。
 六つ目でございます。政令で定める市から事業者への直接の意見提出。
 現行制度におきましては都道府県知事がすべての関係市町村長の意見を集約して事業者に意見を述べる仕組みとなっております。ただ、一方で、地方分権も進展しておりますし、また、政令指定都市など、アセス条例も含め、いろいろな環境保全に関してのさまざまな条例を持つなどして、さまざまな活動をされている、そういう状況を踏まえまして、事業の影響が単独の政令で定める市の区域内におさまるという場合には、その当該市の長から直接事業者に意見を述べる、そういうものを今回入れ込んでございます。
 七つ目でございます。環境保全措置等の公表等の手続の具体化。
 事業着手後、環境保全措置等の実施状況を明らかにするということは、環境影響評価後の配慮の充実に資するものであることから、評価書の公告を行った事業者に対して、環境保全措置等の実施状況、移し変えたけど、それが根づいているかどうかとか、うまくいったのかどうかというようなことについて公表していただくということを義務化することで、おとりになった保全措置がきちんとやられるということを担保していこうとしているものです。
 以上、こういう内容を盛り込んでいますが、施行期日につきましては公布の日、4月27日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定めるとしております。
 ただし、今のご説明の中で、(1)及び(3)から(6)については、起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。具体的には、前の説明の中で、配慮書、あるいは、こちらの横の紙では報告書になってございます環境保全措置の公表などの手続の具体化以外は1年目で施行されるという扱いになっています。
 今の流れ図については、赤、ブルー、黒で流れ図に書いてございますので、見ていただけたらと思います。
 それから、あと二つ資料がついてございますのが、それぞれ参議院それから衆議院で附帯決議をいただいております。改正法の施行前にも法律の趣旨を踏まえ先取りをしてやってくださいというような内容が盛り込まれております。今、説明しましたスケジュールにつきましては、最後のページに書いてございます。
 以上でございます。

○浅野委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいま法律の内容、改正点、その他についてご説明いただきました。今後さらに検討し、制度を具体化していくという必要もございますので、ご質問なりご意見なりを忌憚なくお出しいただきたいと思います。
 ちょっと説明でわかりにくかった点があろうかと思います。参議院の修正という、ここのところもう少し説明していただけませんでしょうか。結局、修正はされなかったということですか。

○花岡課長 されておりません。

○白石局長 補足いたしますと、参議院は、当時、いわゆる逆転委員会でありました。したがいまして、野党の修正案、例えば、「もっと施行を早くすべき」とか、いろんな意見があったものが通ったのですけれども、今度、本会議では与党多数なものですから、それを否決して、もう一度、政府原案を採決に入れたところ、それならば次善の策としてよいということで、全会派が再び賛成に回ったと、こういう経緯がございました。

○浅野委員長 ありがとうございます。
 これだけ見ると、修正されたのかしらという気になりますが、そうではないということですので、ご理解ください。
 それでは、ご質問なりご意見なりコメントなりございましたら、お出しいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

○田中委員 田中です。2点申し上げたいと思います。
 1点目は、新しく、今回の改正で導入された計画段階配慮書の手続ですね。いわゆる「日本版SEA」と呼ばれるものですが、これは、幾つかの自治体で先行事例はありますけれども、法制度としては初めての試みだということで、導入に際しては事業者からのご意見もいただいたかと思います。そういう経過がございます。
 そういう点で、この後、2年間かけて施行に向けて準備をされていくというスケジュールになっておりますけれども、中央環境審議会答申に盛られた内容を踏まえて、また、ある意味で柔軟な制度にするということが大事だということもございますので、この点については十分に配慮していくことが必要ではないかと思います。これが1点目でございます。
 それから、2点目は、改正事項(6)のところでしょうか。政令で定める市から事業者への意見の直接提出という、こういう規定も今回新たに盛り込まれました。この場合、多くの場合は、政令指定都市、いわゆる大都市が中心かと思うのですが、日本のアセス制度の場合には、単に政令指定都市のみならず、中核市であったり、あるいは、もう少し小規模な自治体であっても、アセス制度を持っている自治体もございますので、そういう点では、よく実態に即して、自治体の能力とか、あるいは技量とか、あるいは審査体制とか、そういうことを踏まえて、「政令で定める市」というのを定めることが必要であるというふうに思います。
 関連して、最後にもう1点付け加えたいのですが、資料の最後のページに、今後想定されるスケジュールというのがありまして、平成24年4月に施行される法改正事項の枠組みが、一番下の表の中に入ってございます。この中の、上から四つ目のポチの「政令指定都市からの直接意見の提出の手続」というのは、多分「政令で定める市」ということだと思いますので、「政令指定都市」というと別途概念があるかと思います。これは注意したほうがいいかなと思いました。
 以上でございます。

○浅野委員長 ありがとうございました。ご意見として伺っておけばよろしいかと思いますが、「政令で定める市」というのは、必ずしも政令指定都市を考えていないということは専門委員会の議論でもはっきりしていて、まだ審査会もないとか、条例もないというような政令指定都市もありますから、そのような団体にお願いすることは無理だろうということではありましたが、逆に、規模の小さな市という場合は、今回の法改正では、その市の中だけに影響を与える事業ということになっていますので、それとの関係でどこまで広げるかということが若干微妙かもしれません。
 というのは、政令で決めておけば意見が出せると思い込んでいるけれども、その案件は、要件に該当しないので市では独自の意見が出せないというようなトラブルが起こるおそれがありますから、そこのバランスを考えながら、ともかく審査会さえ持っていればどこでもいいというわけにもいけなくなりました。当初の専門委員会案はそうでもない考え方だったものですから、どこでも入れてもいいというようなつもりだったのですけれども、結果的には絞りがかかってしまうので、その絞りをかけるところで、県とのトラブルを起こさないような配慮もしながら、規模を決めていくということにしないといけないかもしれません。この辺は専門委員会で議論しておった段階とは状況が変わってきたということがございます。
 おっしゃるように、いわゆる政令指定都市を自動的にということでないということは、そのことを前提としてご検討になろうと思いますので、事務局のほうもぜひよろしくお願いします。
 ほかにございましたら、どうぞ。
 では、崎田委員、どうぞ。その後、井上委員。

○崎田委員 ありがとうございます。
 前回の審議のときに、かなり重要な部分であった、できるだけ早い段階からの事業計画、情報公開と、そこへの市民とか地域自治体の意見の反映が問題になったわけですけれども、こういう形で、かなり一歩進んだ形になってきましたので、できるだけ地域の環境改善、事業者の方と地域の方のコミュニケーションの活性化につながるように運用して、いい事例をできるだけ積み重ねていただきたいと思っています。
 なお、前回の答申を出した後、社会状況の変化の中で私が一つだけ気になっているところがあります。そこを一言申し上げておきたいのは、参考資料1として机に置いていただいております答申案の6ページの真ん中辺の(4)「将来的に実施が見込まれる事業種への対応」ということで、将来的に、CCSなどの二酸化炭素の貯留とか放射性廃棄物の処分の問題、こういうことに関しては、事業がずっと後年の問題なので、じっくり考えていきましょうというような内容で入っております。
 それで、私もこれにもちろん賛成しましたし、余り慌てて法対象に入れるのはというような意見も申し上げましたが、やはり放射性廃棄物の処分の問題に関しては、福島の原子力発電所事故を踏まえ、できるだけ社会の関心を高めながら、きちんと環境に対応した形で進めていかなければいけないと思いますので、こういうことに関して、どういうふうに扱っていくかという検討だけは、環境省できちんと議論を続けていっていただくということが大事なのではないかと感じました。
 それだけ、その後の社会状況の変化を踏まえた感想ということで発言させていただきました。どうぞよろしくお願いします。

○浅野委員長 では、井上委員、どうぞ。

○井上委員 井上でございます。前任の猪野のときもいろいろお願いしてきたかと思うのですけれども、SEA、配慮書の件でございまして、何回か申し上げてまいりました発電所事業というのは民間事業であって計画段階からの公表が非常に難しいという点であったり、それから、地点の設定であったり、発電施設、燃料等の複数案というのは、あり得ないということを申し上げてきたとおりでございまして、これから主務省令、それから環境省の基本的事項等をつくり上げるときには、こういった事業の種類に応じまして柔軟な対応ができるような制度にしていただきたいというのが、再度お願いしたい点でございます。
 それから、それに関連いたしまして、別途また後でご報告があるかと思うのですが、リプレースの際の技術的な簡略化というのが検討されております。これは、新成長戦略を受けまして迅速に事業を進めるという観点でございますが、こういったSEA手続が追加されるということですので、こういった火力発電所のリプレース事業、環境負荷が減るリプレース事業におきましても、そういったSEAで極力簡略化できるような、そういった制度を盛り込んで検討していくべきだと思いますので、その辺の配慮もよろしくお願いします。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 屋井委員、どうぞ。

○屋井委員 どうもありがとうございました。
 この間に、ここに関わるような事業が進展したということで一つ報告させていただきたいと思います。
 3月15日に横浜の環状北西線という道路計画が都市計画決定されました。もちろん環境アセスメントも行ったわけでありますけれども、その事業は、この議論を始めるずっと前にSEA等の趣旨も踏まえながら、いわゆる「パブリック・インボルブメント」という手続を計画策定の中で取り入れて、かなり積極的にやったということで、この研究会でも紹介されたことがあると思います。その事業がようやく都市計画決定されたということでありますけれども、その間に至る、事業者側に対する意見が11件4人からしか出ていない、あるいは都市計画案に対する意見も20件程度しかないということで、これは、こういう大都市の中の道路事業としては異例のことでございました。
 隣接する北線については、ご存じように21万件の意見が事業者に対して出ているとか、40万件が都市計画案に対して出ているという、こういう状況でございますので、いわゆる配慮書段階というか、構想段階において、多数の代替案を比較しながら検討を進めることで、かなりの意見がそこで反映され、いろんなコミュニケーションを行うことによって考慮できたということもあります。そのためアセス段階に入ったときには、いわば一見すると関心がないかのような数字になっていますが、決してそうではなくて、それだけ前倒しでやっていくことの重要性が改めて認識できたと考えているところであります。
 それから1点だけ。これは、もう十分に議論してきたことなので、あえてここで言うこともないのですが、この衆議院の6番目の附帯決議にありますように、それぞれの事業計画の特性等を踏まえるということもあって、特に配慮書段階でどういうデータが要るかの問題につきましては、例えば既存文献を活用するということですが、そのあたりが法律の段階では余りはっきりはしていないわけです。けれども、そのあたりを、これからはっきりさせるのですから、改めて申し上げておきます。そういうことを前提にしながら、早い段階からコミュニケーションを一生懸命やっていくことによって社会の理解も得て、そして必要な事業を進めていく、そういう全体像が描けることがベストだと思いますので、その点だけ改めて申し上げておきます。
 以上です。どうもありがとうございました。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 委員のただ今の前半のご指摘については、十分に検討するというか、位置づけておく必要があると思います。事業仕分け的な発想だと、意見が少ないと効果がないということになってしまうのですが、ないことに意義があるという場合もあるものですから、それをどう評価するかという、その評価の手法を考えておかないと、とんでもない誤解を招くおそれがあると思いました。ありがとうございます。
 石田委員、どうぞ。

○石田委員 1点だけ、運用上の配慮のような意味合いで少し申し上げたいと思うのですが。
 今回の改正で配慮書の段階が追加されるという、非常にいいことだというふうに私は思っておりますが、時には、よく環境影響評価法の仕組みを知らない人が、方法書の段階で、本来は配慮書の段階でもう済んでいるようなことに関する意見を出すというようなケースも当然あり得るかと思うのです。そうしたことに対して、関心を持っていただく方のすそ野を閉ざしてしまわないように、もう既に手遅れだという、リジェクトするというような画一的な姿勢じゃなくて、法案の手続とか趣旨をきちんとご理解いただきながら関心を持っていただく、プロセスをたくさん増やしていくというような方向でぜひ運用をしていただきたい。そういうことを環境省のほうでも、きちんとモニターしていただきたいと存じております。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。ただいまの点に関しては、配慮書段階での意見というものを、あらゆる事業種について画一的な手続きで聞いて次に進むというふうになるかどうか。これはまだ、もう少し詳細の検討をしてみないといけないし、事業種によっては、意見はほとんど同時期に聞くということになる可能性がありますから、必ずしもご懸念のようなことにならないだろうと思いますし、それから、出された意見について、リジェクトというようなことは普通ないですよね。必要なものは必要なものとしてお聞きするということでは・・・。

○石田委員 姿勢としてというような意味合いでございます。

○浅野委員長 ということだと思います。余り手続的に、がちがちということはないだろうと思いますが、ご懸念の点がないようにということは、おっしゃるとおりだと思います。
 ほかにございますか。大塚委員は、よろしいですか。

○大塚委員 最初のページにございますように、2ヶ年の審議になったのですけれども、最終的に国会で議決されまして、大変喜ばしいことだと思っております。
 先ほど来もご議論がございましたように、一つは計画段階での配慮書というのが目玉だったわけですけれども、これに関して、事業の種類とか特性に応じて、どういうふうに柔軟な制度をつくるかというのが今後の大きな課題になってくるだろうと思います。
 さらに、今般入ったものは日本版のSEAですので、本格的なSEAについては衆議院の環境委員会の附帯決議の第1項にもありますように、これはまた少し先ほどの話になると思いますけれども、検討は引き続き行うべきだということを申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 鷲谷委員、よろしいですか。

○鷲谷委員 はい。

○浅野委員長 それでは、ただいま法律に関してのご説明に対しては以上のようなご意見をいただきました。
 なお、前の答申のときに「放射性廃棄物」というふうに書いたのですが、これは正直言って、あのときの詰めが十分ではなかったと反省をしています。というのは、廃掃法を見ると、放射性物質により汚染されたものは廃棄物から除かれていますので、そもそも、この言葉の使い方自体が、法制的に言うと検討が不十分な書き方をしてしまったという気がするのですけれども、当時考えていたのは、使用済み燃料のようなものを主に意識して議論していましたので。放射性物質によって汚染されたもので、廃棄物には該当しないものをどうするかということは十分には想定していなかったと言っていいですね。
 ですから、その点に関しては、確かに事情が変わってきたというふうに思っていますので、これをどうするかということに関しては当専門委員会の範囲を超えるかもしれませんけれども、少なくとも法制的にはこの問題を検討されることでしょうからそれらを受けつつ、考えなくてはいけないことだろうということは私も認識しております。
 よろしゅうございましょうか。
 それでは、第1の報告については、ただいまご説明をいただきまして、ご意見をいただきましたので、この程度にさせていただきまして、この後、幾つかの報告がございますので、これらにつきましては、まとめて報告をいただいた後で、ご意見を賜るということにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○上田課長補佐 それでは、まず、資料3に基づきまして、風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会について、状況をご報告させていただきます。
 風力発電につきましては、昨年2月に本専門委員会及び中央環境審議会において取りまとめていただきました答申に基づきまして、風力発電設備の設置を法の対象事業として追加することを検討すべきとされました。
 これに基づきまして、昨年10月より浅野先生を座長といたします検討会を設置し、風力発電事業を対象事業として追加するに当たって必要な技術的事項について検討を行ってきているところでございます。
 この検討会におきましては、アセスが必要となる規模要件、それから環境影響評価の項目及び調査、予測と評価の手法の基本的考え方等について検討を行ってきております。
 裏面をご覧いただきますと、これまでの検討経緯でございます。8回の検討会を開催してまいりまして、前回、5月12日の第8回検討会におきまして報告書(案)を取りまとめていただきまして、現在、6月10日までの予定でパブリックコメントをしているところでございます。
 次のページが昨年2月の答申でございます。
 次の紙は、パブリックコメントの報道発表資料でございます。
 その次の紙に参りまして、検討会の報告書(案)でございます。大部でございますので、なるべく、かいつまんでご説明させていただきます。
 まず、「1.はじめに」ということで、検討に至った経緯をここで述べております。これは割愛させていただきまして、2ページに参りまして「2.風力発電を取り巻く状況」でございます。
 2-1.まずは我が国の自然環境の状況ということで、1パラ目の下のほうでございますけれども、我が国の希少な動植物の生息・生育地が小規模かつパッチ状に出現し、固有種の割合も諸外国と比べて格段に高いなど、非常に生態系は多様で複雑なものとなっている。次のページに参りまして、渡り鳥の関係につきましても、日本列島全体が重要な渡り経路となっている。風力発電所は尾根や海岸等の脆弱な環境に立地されることが多いことから、こうした我が国の自然環境の特性を十分に考慮する必要がある。
 2-2で、地球温暖化対策あるいはエネルギー政策との関係でございます。
 2パラ目に参りまして、「エネルギー基本計画」では2020年までに10%の再生可能エネルギー導入、それから中央環境審議会で取りまとめていただきました「中長期ロードマップ」におきましては、2020年までの導入量として風力は1,131万kWということが見込まれております。
 さらに、今般の大震災を受けまして、再生可能エネルギーに対する期待が高まっております。
 こうした需要と関心の高まりに対応するため、透明性の高いアセスの手続を適切に実施し、再生可能エネルギーの導入を促進していくことが重要である。
 2-3で、今度は風力発電の導入状況でございます。
 世界全体での累積導入量は約1億9,000万kW。うち、日本は219万kWでございまして、世界第12位になってございます。新たに導入される風力発電設備は年々大型化の傾向にございまして、1基当たりの定格出力あるいは1事業当たりの総出力も大型化の傾向が見られます。
 次に、3.に参りまして、風力発電事業による環境影響の状況でございます。
 最初に、騒音・低周波音の関係でございます。4ページの一番下のパラでございますが、騒音・低周波音については、風力発電の近隣を中心に地域住民が健康被害等の苦情を訴える問題が生じている。
 次のページに参りまして、ある仮定において、騒音の環境基準を満たすような風力発電設備からの距離を試算いたしますと、おおむね300~600mでございました。しかしながら、1km以上離れた場所の住民からも、眠れなかった等の苦情が寄せられている事例がございます。
 次に、動植物の関係でございます。
 まず、鳥類につきましては、バードストライクの問題が生じております。また、その下に箇条書きされておりますとおり、5~600mぐらいの範囲で鳥類が姿を消したり、あるいは求愛場としての利用ができないといったような影響が報告されております。
 それから、その下のパラで、動植物全般につきましては、尾根や海岸などの土地が改変され、動植物の生息・生育環境が消失あるいは分断されたり、あるいは水の濁りが発生するといったような影響が生じております。
 次のページに参りまして、6ページ、景観です。
 風力発電設備は相当の高さがあり、見通しのよい場所に設置されることが多いことから、景観への影響が生じている事例がある。
 それから、その他でございまして、「シャドーフリッカー」という新しい言葉でございますが、これは、俗にはストロボ効果というふうにも呼ばれたりしているようでございますが、巨大なブレードの影が回転をして、地上部に明暗が生じる現象を指しております。そうしたことによりまして、住民への生活妨害等の影響が懸念されておりますし、実際、苦情が寄せられたりといったことがございます。
 4.風力発電についてのアセスの実施状況でございます。
 まず、次の7ページの表1に、現在、条例のアセスにおいて風力発電設備を対象事業としている自治体を掲載しております。7自治体が、現在、風力発電設備を直接対象としております。
 その下のパラでございますけれども、いわゆるNEDOマニュアルに基づく自主的なアセスの取組がなされておりまして、そこで、大体1万kW以上の事業を対象として、そうしたマニュアルが利用されております。こうした取組においては、一定の制約はあるものの、基本的なアセスの手続が示されております。
 7ページの一番下からが諸外国の関係でございますけれども、次のページへ参りまして、EUのうちの23カ国、あるいはアメリカ、韓国、カナダ、中国において、風力がアセスの対象とされております。これらの国々の多くでは、風力発電の累積導入量が比較的少ない段階において、風力発電がアセスの対象事業とされていました。
 次に、5.で、風力発電事業に関する規模要件等についてでございます。
 まず、5-1.規模要件の指標でございます。
 ほかの法対象の発電事業におきましては、総出力、キロワットが規模要件の指標とされておりますが、風力発電につきましては総出力または基数が有力候補として議論されてきたところでございます。
 次のページに参りまして、9ページでございますけれども、しかしながら、総出力と基数のうち、基数を指標としますと、今後の傾向である定格出力の大型化の傾向には適切に対応できない可能性があるといったことなどから、3パラ目でございますけれども、総出力を指標とすることが適当であるという結論となっております。
 次に、5-2で規模要件の水準でございます。何万キロワット以上を対象とするかということでございます。
 現状は9ページ下の[1]から[4]でございますが、水力では3万、火力では15万、地熱では1万、原子力は全部ということで規模要件が設定されております。
 10ページに参りまして、まず、条例に基づく取組との関係でございます。風力が法対象事業とされましても、法対象未満の規模要件が条例によって定められない場合が想定される。したがって、ナショナルミニマムとしての適切な規模要件の水準を設定する必要がある。
 それから、次に自主的取組との関係でございます。NEDOマニュアルにおきまして1万kWというのが想定されておりますけれども、それとの継続性についても考慮すべきである。
 それから、次に苦情等の発生状況でございます。11ページに参りまして、表2でございます。
 例えば、騒音・低周波音というのが、表2の一番上の欄にございますけれども、これで見ますと、1万kWで既に4割近くの苦情が、現に発生をしているという状況がございます。
 それから、次に動植物・生態系への影響の観点でございます。冒頭に申しましたが希少な動植物がパッチ状に分布しているという我が国の地形特性を考慮し、平たんな大陸の国などと比べて規模要件は小さいものとすべきである。それから、立地場所の生態系の脆弱性という観点においては、風力発電は地熱と類似した状況にあるため、地熱発電の規模要件の1万kWを参考とすべきである。
 それから、土地改変の観点からは、火力発電の対象事業規模である15万kW、敷地面積およそ5haに概ね対応する風力発電の規模として、1万kWを考慮すべきである。
 それから、騒音の関係につきましては、2,000~3,000kWからでも十分問題とはなり得るけれども、全国一律それが適切とは言えない。
 次に、12ページに参りまして、法対象事業のカバー率との関係でございます。
 風力1万kW以上のカバー率は、概ね出力ベースで80%程度でございますが、一方、現行の他種の発電事業におきましては、法制度の導入時に、例えば火力で97%、水力で84%といった実績があることから、こうしたカバー率の水準を参考とすべきである。
 それから、最後にエネルギー政策との関係で、エネルギー基本計画の導入目標を達成できるような水準とする必要がある。あるいは、震災による影響も考慮いたしますと、今後、再生可能エネルギーの重要性が一層増すという状況が想定をされる。そうした状況も踏まえて、2万、3万、5万といった水準とすべきであるという意見がございました。
 こうした、さまざまな角度からの意見を踏まえまして、「環境影響の観点からは1万kWとすることが適当である。ただし、再生可能エネルギーの導入促進の観点から2万kW以上とすべきとの意見もあった」というまとめになっております。
 あわせまして、再生可能エネルギーを速やかに導入するため、風力発電のアセスにおける評価項目や指標については、必要かつ十分な評価となるように適切な重点化、絞り込みを図り、効率的・効果的なアセスを実施すべきであるということが付記されております。
 次からしばらく飛ばさせていただきまして、17ページをご覧ください。
 6-2.評価項目の選定でございます。
 具体的な風力に関する評価項目といたしましては、1パラの4行目からでございますけれども、騒音、低周波音、動植物、生態系、景観及びシャドーフリッカーが挙げられるが、風力発電は立地場所がさまざまであることから、個々の地域特性に応じて重点化や絞り込みを行うことが重要である。
 次の18ページの7.からは各項目に関する実際の調査、予測、評価手法等の基本的考え方について、それぞれまとめております。
 ここは大変細かいので、本日は中味を割愛させていただきますが、7-1が騒音・低周波音の関係でございます。
 それから、7-2が、21ページでございますけれども、動植物、生態系の関係でございます。
 それから、7-3が景観の関係でございます。7-4が、23ページになりますけれども、シャドーフリッカーの関係でございます。
 それから、24ページの8.から、今後の課題ということで、今回の検討の中で直ちに対応は難しいけれども、今後検討すべき課題をおまとめいただいたものでございますが、今日ここでは、そのうちの1個だけを紹介させていただきます。
 25ページの8-5。環境影響評価に関する情報の収集と活用等についてということで、風力発電によるさまざまな影響については、さらなる知見の充実が求められているということから、事後調査で得られたデータを国等において収集・分析することなどにより、今後の手法の開発や対策の改善につなげるべきである。また、地域に生息・生育する動植物や生態系等に関する基礎的な情報整備を国が促進することでアセスの一定の水準を確保するとともに、アセスの迅速かつ円滑な実施を図るべきである。さらに、そうしたアセスを担う人材の育成も求められる。
 26ページ、最後、「おわりに」です。
 1パラ目は、風力発電事業を法対象事業とすることによって住民の理解と需要が一層進み、むしろ、風力の健全な立地が促進されるということを再度、強調しております。
 それから、2パラ目は、風力発電事業については効率的・効果的なアセスの実施も可能な面があるということで、風力発電事業の特性や立地する地域の特性を考慮し、必要な項目についての十分な評価となるよう適切な重点化・絞り込みを図ることが可能であろう。こうした効率的・効果的なアセスを実施することは、再生可能エネルギーの導入促進等の観点からも強く望まれる。
 最後のパラでございまして、クリーン・エネルギーとして脚光を浴び、急激に導入が進められた風力発電であるが、一部地域ではイメージの低下が見られる。しかしながら、効果的・効率的かつ適切なアセスが確保されることによって、クリーン・エネルギーとしての正当な地位が回復されることを期待する。
 それから、本日、参考資料2という分厚い資料を配付させていただいておりますが、報告書に最終的に添付する資料編というのを事務局において作成中でございまして、現段階の案を本日、お示ししております。
 以上でございます。

○浅野委員長 どうぞ、続けてください。

○馬場室長補佐 それでは、引き続きまして、火力発電所リプレースに係る環境影響評価手続合理化について、資料4をもとにご説明させていただきます。
 資料4でございますが、まず、背景・経緯でございます。現在、火力発電所の環境影響評価手続においては、既設の発電所の老朽化に伴いまして火力発電所をリプレースする場合においても、新たに火力発電所を設置する場合とほぼ同様の手続が必要になっています。
 しかしながら、火力発電所は、そもそも埋立地などの工業専用地域に立地しているという特徴があり、リプレースについては特に土地改変による環境影響が限定的で、かつCO2や大気汚染物質(NOX、SOX、PM)、そういうものについての環境負荷の低減が図られる案件も多いし、さらには既存データもあるということでございます。したがって、CO2、温室効果ガスに対する喫緊の要請も踏まえますと、このようなリプレース案件については早く運用に供されることが望ましいと言えます。
 これを受けまして、2枚目に参考資料をつけておりますが、中央環境審議会の答申におきまして、方法書における評価項目の絞り込みを通じた環境影響評価に要する期間の短縮等、弾力的な運用で対応することが必要であるということで、現行制度のもとの運用での対応を答申いただいております。
 また、四つ目の丸ですが、去年の9月30日の閣議決定におきまして、火力発電所のリプレースは温室効果ガスの削減にも資することから、これらの事業のうち、環境負荷が現状よりも改善するケースについて、環境影響評価に要する時日の短縮が可能となるような手続の合理化を行うための方策の検討に、昨年度中に着手し、今年度中に措置を講じるというふうにされております。
 これによりまして、火力発電所リプレースに係る合理化に関する技術的事項の検討のため、「火力発電所リプレースに係る環境影響評価の技術的事項に関する検討会」というのを、日環センターの技術顧問でいらっしゃいます植田座長にお願いいたしまして、今年の1月から開催いたしまして、合計3回開催いたしまして、3月に技術的な提案について報告書が取りまとめられました。それが参考資料3になります。
 なお、参考資料3の中身については、資料4の中で簡単にご説明させていただきます。
 次に2.検討対象でございますが、本検討会の検討対象としては閣議決定や中環審の答申を踏まえまして、火力発電所のリプレースのうち、燃料種の転換や発電方式の変更によりCO2、大気汚染物質、水質汚濁物質、温排水等による環境負荷が低減されるものであって、かつ事業地の条件や事業の手法によって土地改変による環境影響が限定的となるものということで、悪くなるリプレースはだめですよ、よくなるリプレースを検討対象にしましょうということになっております。
 検討結果の概要でございますが、まず、大気質、温排水につきましては、発電方式の変更、燃料転換等によりリプレース前後で環境負荷が低減する等、一定の条件に合致する場合には、モデルの活用や既存データの活用により現地調査や予測手法の簡略化を可能とすることを提案いたしております。
 わかりづらいと思いますので、もう少し具体的に説明いたしますと、3枚目のグラフを見ていただきたいのですが、3枚目のグラフは、左側がリプレース前、右側がリプレース後のNOXの濃度の分布でございまして、左から右に煙突からの距離が出ておりまして、縦軸が濃度でございます。1時間平均値のグラフでございます。
 見て明らかでございますように、リプレース前よりも、右側のリプレース後のほうが改善をしている。こういう場合におきましては、もうアセス法の中で1年間の現況調査をしなくてもいいのではないかというふうな形で整理をされております。
 また、温排水につきましても資料はつけておりませんが、排出する熱量が減るということは温排水の拡散範囲が少なくなるわけでございまして、温排水の拡散範囲が少なくなることをもって、現況調査をしなくてもよくなるわけだから、いいですよということで整理をさせていただいております。
 それから、もとへ戻りまして1枚目の最後の丸でございますが、動植物については、予備調査で重要種が確認されなかった場合や緑地を改変しない場合等、地域特性や事業特性が一定の条件に合致する場合に、予測・評価の対象からの項目の削除を可能とすることを提案と書いております。
 これもわかりづらいかもしれませんので、4枚目のフロー図をご覧いただきたいと思います。
 具体的に、4枚目が動植物生態系に係る手法合理化のフローでございまして、従来のフローは黒線で示されておりまして、二つのフローしかありませんでした。それは、左上のところで対象事業実施区域及びその周辺で動植物の重要種が確認されているかどうかを確認して、確認されているのであれば、そのまますとんと下に落ちて通常のアセスを行うと。重要種が確認されていなければ、右に行って項目を削除できるということでございます。これは、図の見方は、一番左のラインがフルアセスを行う、真ん中のラインが項目としては、選定をするのだけれども現況調査は要らない、一番右のラインが、そもそも項目から削除できるラインとなります。
 今回、どう整理したかと申し上げますと、まず一番上でございますが、対象事業実施区域が人為的な改変を受けていない自然環境や野生動植物の重要な生息もしくは生育の場である自然環境に隣接していない、いるかどうかを見ることにいたしました。
 そういう、非常に重要な自然環境に隣接していないのであれば、下におりていきまして、対象事業実施区域で動植物の重要種が確認されているかどうかの調査をしまして、それで確認されていなければ、短いほうの矢印ですが、もうそれで生態系について、項目は削除していただいていいですよということになります。
 一方、長いほうの矢印ですが、動植物の重要種が確認された場合には、今度は事業特性に基づく判定ということで、対象事業実施区域で緑地を改変せず、また、それ以外の区域で重要種が生息・生育するのに適した環境条件を有する区域の総面積を減らさない。減らすかどうかということを判定基準にしておりまして、緑地を改変せず、または総面積を減らさないのであれば右側、アセスの項目削除が可能、逆に改変したり総面積を減らす場合には下の矢印に行くということになります。
 さらに、その下での矢印で、今度は影響の対象に基づいた判定ということで、対象事業実施区域で重要種の生息・生育状況に関する調査データがあるかどうか。あるのであれば、そのデータに基づいて重要種の生息地・生育地を改変するかどうかという判定をいたしまして、改変しないのであれば項目削除が可能、改変するのであれば項目は選定した上で、一番下で環境保全措置を講じていただくということになります。
 以上のフローに乗らずに、上から四つ目の四角ですが、対象事業実施区域内で動植物の生息・生育状況に関する調査データがないということであれば、従来どおりのフルアセスをやっていただく。このようなフローを委員会の中で議論していただきまして作成したところでございます。
 以上のような考え方でリプレースの推進を図りますと、その次のページでございますが、火力発電所のアセスメントにつきましては通常40カ月の期間を要しておりまして、方法書の作成からスタートいたしまして、方法書手続、現況調査、準備書作成、準備書の手続、評価書作成ということですが、これをもう1枚めくっていただきまして、裏のページでございますが、今申し上げた大気とか温排水については前後比較によって合理化する。動植物については一定の条件、重要種の環境を攪乱しない、そういう条件を満たせば現況調査をカットするということによりまして12カ月の短縮が可能になるということになってございます。
 このような技術的提案を今回3月にまとめていただいたわけでございますが、それをもとに現在、経済産業省とさらに細かい調整を進めておりまして、近々にガイドラインをまとめた上で公表したいと考えております。
 以上でございます。

○浅野委員長 では、どうぞ資料5につきまして、ご説明をお続けください。

○高林課長補佐 続きまして、資料5について、ご報告申し上げます。
 資料5につきましては、先の資料3、資料4と異なりまして検討会の結果の報告事項ではございませんが、環境影響評価行政の中でやや大きな動きがございましたので、それについてご報告申し上げるという趣旨のものでございます。
 各委員の皆様におかれましては、既にご案内の向きもあるかと存じますが、東京電力及び東北電力が今回の震災で失われました自社の電気供給力を補うために行います発電設備の設置事業につきましては、被災した発電所の敷地以外の場所で行う場合も含めまして、環境影響評価法の適用除外の対象となるということの確認を行ったところでございます。これについてのご報告でございます。
 今申し上げた内容につきましては、資料5の3枚目にございます参照条文にもつけておりますが、現行の環境影響評価法52条第2項に基づく措置でございます。ということではございますが、本法の趣旨にかんがみれば、同規定に基づいて環境アセスメントの義務規定が適用除外となる場合でありましても、事業者(東京電力と東北電力)は、事業の実施によります環境への負荷をできる限り回避・低減し、環境保全について適正な配慮を行うよう努めていただく必要がございます。
 この観点から、適用除外の対象となる発電設備設置事業実施のあり方につきまして、当省と経済産業省との間で確認を行いましたのが、今回、資料5の1枚目、2枚目でございます。
 この2枚は、それぞれ東京電力に関するものが1枚目、2枚目が東北電力に関するものでございますが、内容につきましては、東京電力と東北電力とが違うこと以外は全く同じになってございますので、以下、1枚目の東京電力に関するペーパーをもとにご説明させていただきます。
 今、私のほうで申し上げましたことと繰り返しになりますので、1枚目の冒頭の部分は飛ばさせていただきますが、このペーパーで確認された事項は、(1)適用除外の対象となる事業の範囲、(2)復旧計画の策定、(3)災害復旧のための発電設備設置事業の実施に当たって講じられるべき措置の3点でございます。
 まず、(1)についてでございます。これは適用除外の対象となる事業の範囲を、場所及び事業実施期間に関して定めたものでございます。それぞれ、[1]、[2]で示してございますが、場所につきましては、この場合は東京電力でございますが、東京電力の供給区域内に従来から存在する同社の発電所の敷地内で行われる事業であること。また、期間につきましては、「東日本大震災の発生の日から3年程度以内に発電設備の供用を開始する予定の事業として、同日から1年以内に東京電力の定める復旧計画に定められる事業であること」としております。
 この3年という期間でございますが、参考までに申し上げますと公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法というような法律がございまして、そちらの法律でも、通常この法律に基づく災害復旧事業を行う際には、「災害が発生した年度及びこれに続く2カ年度以内に事業を完了するよう」というふうに規定されておりまして、当該年度と2カ年という意味では3年程度というのが適当であろうと。そういったことを総合的に見て、3年程度としたところでございます。
 これらの要件を満たす事業でありまして、かつ東京電力もしくは東北電力が復旧計画に定めたもの、これだけが適用除外の対象ということになります。
 なお、震災発生の日の時点において環境影響評価の手続中であった事業につきましても、これらの要件を満たす限りにおいては適用除外の対象となる事業の範囲に含まれます。
 続きまして、(2)復旧計画の策定についてでございます。東京電力が復旧計画を策定するに当たっては、実施しようとする災害復旧のための発電設備設置事業のうち、これは、本来であればアセス法の対象になる事業ということでございますが、そういったものにつきましては、その内容、具体的には原動力の種類、出力、配置計画の概要等につきまして明らかにするということにしております。既に、東京電力、東北電力、それぞれからは復旧計画が公表されておりますので、この資料にもつけておりますが、後ほどその内容につきましても簡単にご紹介させていただきます。
 続きまして、(3)事業の実施に当たって講じられるべき措置についてでございます。6点ほどございますので、それぞれについて簡単にご説明をさせていただきます。
 1つ目でございますが、復旧計画の送付、公表等でございます。東京電力あるいは東北電力が復旧計画を策定または改定したときは、経産大臣及び関係地方公共団体の長に送付する。そしてまた、経産大臣から写しを環境大臣に送付するということになっております。
 裏面にまいりまして、[2]環境影響を最小化するための配慮でございます。事業の実施が環境に及ぼす影響につきまして、可能な限り詳細な予測を行った上で、事業による環境影響を最小化するための実行可能な最大限の配慮を行うということを事業者に求めております。
 3つ目の関係地方公共団体や住民に対する説明等でございます。事業の実施前、緊急性が著しく高い場合については事業開始後速やかにということでございますが、事業の内容ですとか、あるいは環境保全措置などにつきまして、関係地方公共団体及びその地域の住民の方々に対して説明及び意見聴取等を行うこと。また、それらによって地方公共団体及び住民の方々からの理解が最大限得られるよう努めるということを事業者に求めております。
 4つ目でございますが、事業実施中及び供用開始後に実施する環境保全措置についてでございます。これにつきましては、環境影響について事業者のほうで継続的に調査を行うとともに、その調査結果を公表すること。また、調査の結果、環境影響を低減させるための措置を講ずる必要があると考えられる場合には、例えば1日における供用時間を短縮する等によって、しかるべき措置を講ずることを求めております。
 5つ目は電力系統全体から発生する環境影響を低減させるための措置についてでございます。災害復旧のための安全設備設置事業に一定の進展が見られた場合には、環境影響のより大きな発電設備のほうから優先的に運転を停止する等の措置を講じることによりまして、電力系統全体から発生する環境影響が速やかに低減するよう努めていただきたいということを求めております。
 最後に、環境保全措置の公表についてでございます。これは、[4]あるいは[5]で述べております環境保全措置を講じた場合には、その内容を積極的に公表すること。また、それによって自治体あるいは住民の方々の理解の醸成に努めることを事業者に求めております。これらの措置につきましては、環境省といたしましても、経済産業省と連携を図りつつ、事業者による適切な実施の確保に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、資料の4枚目以降につけさせていただいております東京電力及び東北電力の復旧計画につきまして、簡単にご説明させていただきます。
 東京電力につきましては4月21日に、また東北電力につきましては5月17日に、それぞれ復旧計画を策定・公表しております。その後、随時、復旧計画の追加が行われておりますが、こちらの資料には昨日時点で最新のものを添付いたしております。
 東京電力の表になっているものでございます。別添というものでございます。こちらには姉崎以下7つの計画が示されております。このうち姉崎と袖ヶ浦は、そもそもアセス法の対象規模以下でございますので、これを除く5つの事業というのが、少なくとも二種以上、1つが二種で、それ以外は一種という規模に当たります。
 資料がばたばたして恐縮ですが、その2ページ後ろ、東北電力の別添でございます。こちらは、今、4つの発電所が挙がっておりまして、このうちの東新潟火力発電所と八戸火力発電所がアセスの対象に当たるというものでございます。
 これらの事業計画に関しまして環境省のほうでは、先ほど私のほうからご説明させていただきました内容に沿いまして、東京電力、東北電力からヒアリングを行っておりまして、いずれの発電設備におきましても、環境汚染物質の環境基準については供用開始後の環境基準値に適合するとのシミュレーション結果を得ているということを事業者から確認いたしております。
 また、一部の発電所におきましては、新たな防護壁の設置あるいは煙突の集合化、脱臭装置の設置等の環境保全対策を講じる予定であること。さらに、これらの発電設備を供用し始めた後には、電力供給量が不足するときのみの運転とすることでありますとか、あるいはまた、モニタリングの実施等の環境配慮を行っていくということを両事業者から確認いたしております。
 また、こうした内容につきましては、東京電力、東北電力から、関係地方公共団体及び地域の方々に対しまして説明を行うとともに、また、地方公共団体からはそれぞれ個別に指導を仰いでいるということを聞いております。
 この夏に向けまして、これらの発電設備が実際に運転し始めることになりますが、引き続き、先ほどご報告いたしました確認事項にのっとりまして、環境省といたしましても、東京電力及び東北電力による適切な措置の実施の確保に努めてまいりたいと考えております。
 なお、参考といたしまして、資料の最後に、去る5月13日に電力需給緊急対策本部より発表されました、この夏の需給対策の見通しにつきまして添付させていただいておりますので、ご参考にしていただければと存じます。
 以上でございます。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいま、風力発電のアセス、リプレースのアセスの手続合理化、災害に際してアセス法の適用除外の問題、この3つについて続けてご報告いただきました。
 どこからでもご自由にということにしてもいいのですけども、この専門委員会は、通常の中環審の部会ほど人数が多くありませんし、1人一言で終わりということもないと思いますので、まず、風力アセスについて先にご意見やコメントがあればお伺いしたいと思います。その後、残りの2件に関して、ご意見とコメントをいただきたいと思います。
 この程度の人数ですから、ご自由にご意見をお出しいただければと思います。では、どうぞよろしくお願いいたします。
 鷲谷委員、どうぞ。

○鷲谷委員 ご説明の中で、ある程度納得がいったのですが、規模の要件についてです。規模が大きくなれば環境への影響が大きくなるのですが、項目ごとに、どういう形で増加するのかが異なっているのと、それから、すべてが線形であれば、規模の要件を決めるのはなかなか難しくて、何らかの妥協の産物のようにして決めなければならないと思うのですが、おそらく、非線形の関係というものが少なくない。例えば、閾値的なものとか、あるいは曲線を描いているような感じ。そういうものですと、要件を割合客観的に決めることができるのではないかと思います。
 先ほど、ご説明はなかったのですけれども、表2というのがございます。これは1万kW及び大きいものについてしかデータがありません。おそらく、それほど件数がたくさんあるわけではないので、ここから結論を導くのはやや難しいかもしれませんが、苦情の発生状況を拝見いたしますと1万kWは同じ、それで、それ以上だと40%前後。
 これは余りに限られた情報なので、これから何らかの結論を導くのは難しいのですけれども、海外等でこういう事例がたくさんあって、影響の大きさの指標とできるようなものと規模との関係をとったときに閾値的なものや変曲点のようなものが求められれば、そこを規模の要件とするということも考えられるのではないかと思います。ここで1万kWと決めるに当たって、どういうふうに決めたのか、記載について、もし何かございましたらお教えいただければと思います。

○浅野委員長 事務局、何か説明できますか。参考資料の中に使えそうなものがありましたね。

○上田課長補佐 ごく正直に申し上げまして、特に動植物生態系の関係に関しましては定量的な影響というのはなかなかデータがないというところが実情でございまして、それで、結局表2のような形でのお示ししかできておりません。

○鷲谷委員 例えば、表2のデータもとても重要だと思います。データがない中で、こういうようなものを指標として検討されるというのは意味があると思います。

○花岡課長 実は、報告書(案)の表2では1万kWからの整理となってございますが、元々は5,000万kWから整理をしておりました。5,000kWでは動植物に関しての苦情等が10%というようになっておりまして、どちらかといえば5,000や1万kWでは苦情といいますか、指摘をされるようなことが割と低く起こっている規模と整理しております。

○鷲谷委員 5,000kWで10%、1万kWで16%と、その上の規模の苦情の件数とは、かなり大きな差があるという。

○浅野委員長 そうですね。

○鷲谷委員 5,000kWが10%だとすれば。

○浅野委員長 そう明確に議論ができるかなという感じは確かにあるのですが、生物に関しては、とにかく規模を小さくしたほうがいいというご意見はかなり強く出てきたのです。それに、0.5万kWでも納得できないというご意見もありましたし、それから、場所によりけりだから、アセスするような場所については規模を下げるべきであるというご意見もありました。でも、制度として何かやっていくときには、ある程度、簡潔な制度にしないとなかなか運用しづらいということがあるので、まあ、しようがないかなということでした。
 だから、鷲谷委員がご指摘になるように、サイエンティフィックに根拠があって、線を引いたかと言われると…。

○鷲谷委員 サイエンティフィックでなくても、客観的に…。

○浅野委員長 やったというよりは、議論をした上で、諸般の事情を考慮すれば、ここなら何とか線が引けるかなみたいな話であったと思うのですが。

○花岡課長 今お手元にあります参考資料2の54ページ辺りに、苦情等の発生状況の元の資料がございます。これは設置事業者、あるいは都道府県、政令市等に対するアンケートという形で、実際に設置されているところで苦情等の発生状況がどうなのかということでやっております。
 ただ、よくご指摘があるのは、バードストライクであれば、すぐに見回りに行かないと死骸が動物に食べられて残っていないので、結果としてわかっていないというようなケースもあるとは聞いておりますが、既に設置されたもので苦情等の発生状況がどうなのかを積み上げた形でやっております。
 また、56ページ辺りには衝突の状況のデータ、それから、60ページ辺りからは改変面積、つまり規模ごとにその場所がどういうふうに改変されているかということの面積等を出しております。また、64ページ辺りからは、海外の事例なども入れたりしていて、そういうものの結果ということで整理してございます。

○鷲谷委員 このデータはいいと思うのですが、1万kWより小さいもののデータがあると参考になるのではないかなと。

○花岡課長 もともと議論をしたときには、5,000から5万kWまでの表を入れてございましたが、最終的に報告書(案)にする場合に、検討委員の先生方の議論が、大体1万から3万の間に収束してきたこともあって、一番小さい5,000kWと一番大きい5万kWは外した表にしております。

○鷲谷委員 1万kWというものを決めるに当たっては、苦情の件数にしてもなんですけれども、小さいものもあって、それと全体の傾向を見て、このあたりが妥当だというような言い方ができれば一番いいと思うのですが、その場合には、1万kWより小さいもののデータも入っていたほうが判断しやすいのではないかと。
 議論に参加している方たちは、よく納得されていると思うのですけれども、初めて見せていただく場合には、それはあった方がいいと思います。

○花岡課長 わかりました。参考資料に添付するのか、こちらの本文に入れるのか検討したいと思います。

○鷲谷委員 何か説明される機会がこれからあると思うので。

○浅野委員長 わかりました。

○鷲谷委員 規模の要件をどう決めたかという説明の中に、限られたデータであっても、それを生かして客観的に決めたという説明をしていただいたほうがいいと思いますので、その際には、小さい規模のものが示されているほうが、きちんとした説明になるのではないかと。

○花岡課長 わかりました。最終的にどちらに入れるかということも含めて、座長とも相談したいと思います。

○浅野委員長 吉田委員、どうぞ。

○吉田委員 吉田でございます。遅れまして大変失礼しました。
 まず、私の意見として、1万kWよりもう少し低いレベル、5,000kW辺りから対象にすべきではないかというふうに思っております。日本自然保護協会からも、そういった意見が出ていたと思うのですけども、幾つか理由があります。
 1つは、この表2のように、さらに5,000kWとか5万kWとかも含んだ表を見ましても、動植物に対する苦情等の発生状況が10%というのは決して低くはないと思いますし、それから、騒音・低周波に関する苦情の発生状況というのは1万kWで38%、それから5,000kWで27%というのは、決して低くない値だと思います。
 また、もう一つの理由としては、スクリーニングが果たしてこの数値のみでいいのかということについては、私、前々から申し上げているところでございまして、生物多様性条約の中でも、スクリーニングの基準の中に生物多様性というような視点を入れていかなければいけないということが追記されているわけです。
 しかも、生物多様性上、非常に重要なところであれば、例えばバードストライクの場合だと、渡りのルートであったりとか、そういった場所であれば、確実にバードストライクが起こる可能性があるわけですから、かなり小さい規模でもきちっと調査をする必要がある。
 そういった意味で、スクリーニングを単に数値のみで決めるべきではなく、そこが生物多様性上、センシティブなエリアかどうかというようなことも勘案して考えるべきであるというふうに思っております。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 では、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。
 今の規模要件のところですけれども、たしかNEDOのガイドラインが1万kWというふうに、書いてあったと思うのですが、1年以上前の検討のときに、このガイドラインを実施しているところもまだ非常に少ない、割合が少なかったというふうに記憶しています。そういう意味では、まず、国の法律というか、流れとして、この値を徹底していただくということが基本的に大事なのではないかと私は感じておりました。
 地域によっては条例でもっと厳しく、例えば自然と都市部が近くなっているところでは、非常に厳しい要件を出している条例もありますので、場所によってはそういう対策をとっていただきながら、日本全国では、まずこの1万kWというあたりで徹底していただくのが、スタートとして大変重要ではないかと感じておりました。
 なお、再生可能エネルギーは、今進めなければいけない大変重要なところで、その方たちから、2万か3万kWぐらいに引き上げたらどうかというご意見も出ていたとこの書類の中にありましたけれども、そこまで一足飛びに行ってしまうのは乱暴ではないかという感じもいたしております。将来的に、再生可能エネルギーは地域にとって大変重要な特産品というか、宝になっていくと期待されてるわけですから、地域の方と信頼関係を築きながらつくっていくという、そういう姿勢も大事なのではないかと感じております。よろしくお願いいたします。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 屋井委員。

○屋井委員 どうもありがとうございます。
 1万、2万kWというご議論もありますけども、12ページ辺りの資料に関係して、若干申し上げたい。
 今回、特に配慮書で代替案を比較評価する段階が入るということを前提に配慮書を検討していくことになりますので、おそらく一般の方は、私も含めて、どういう代替案になるかなというのを考える。そうすると、風力の場合は、特に分散的に配置されるということですから、規模と位置という関係で言うと、一定のエリアをどういうボリュームの風力を幾つぐらい設置して、トータルでどういうふうに発電量をもたらすのかという、このあたりについての代替案が想定されるわけです。
 ですから、A県とB県との比較ということではないとしても、空間やエリアに関わるような代替案が当然検討されてくるだろうと想定されるわけです。いわゆるSEAといいながらも、今回、構想段階に踏み込んだというのは、いわば位置が決まってからではなくて、空間的にいろんな選択肢があり得るというところを議論の対象にしているということです。12ページに国のエネルギー政策、これとの関係性というのは当然ながら必要ですけども、ここで言っている国のエネルギー政策というのは、空間に十分踏み込んだものではないわけです。一方、市町村や地元の自治体との関係、特にそこが持つべきである空間計画であるとか、この報告書の中には、一部、景観計画とか都市計画との関係が書かれていますけども、地域がその将来を考えるときに、一定程度の土地利用の規制なり何なりを与えてしまう可能性もあるわけです。ですから、そことの整合性のようなものを、誰が、どこで、どう図るのかについては、今回、配慮書ということで踏み込んだので、何らか考えていく必要があるのではないか。それは他の役所なり、自治体がやることだということではない感じもします。
 先ほど言ったように、条例等も一層検討いただくという形の中で、そんなことをお考えいただくというのが、よい方向ではないかと思います。
 申し上げたかったのは、エネルギー政策との関係からトップダウン的に規模要件が決まるという考えは、どうも納得しかねるところもあります。イギリスの2008年計画で、これは風力発電なんかも対象だったと思いますけれども、国は、国としての国家の政策方針を、こういう再生可能エネルギーの分野でも示して、それを示す段階では、十分なPIを行う。一方で、事業者は、さまざまな事業者があって、計画提案をしますから、その中でPIを進めながら位置や規模を決めていくという、こういう役割分担が想定されているわけです。
 ですから、そういう意味で、国は国の役割をもう少し踏み込んで進める必要があろうし、一方で、地方の自治体も一層の関与ができるものがある。そういう制度設計に向けたメッセージがもう少しあったほうがいいかなという気がしました。1万、2万kWというのも、もちろん一つの議論でありますけれども、そういった別の観点というのも、少し踏み込んでいくべきではないかなという気がします。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 では、大塚委員 どうぞ。

○大塚委員 規模要件につきましては、生物に関わるというような議論もあろうかと思います。
 そして、悩ましいところだと思っているのですけれども、この12ページ辺りに書いてありますように、規制をするときに、大体、その8割というところを押さえるというのが一般的です。アセスは規制というわけではないですけれども、1万というラインは一つのラインだと思いますし、ほかの火力発電、水力発電等とも対等ぐらいということにはなっているだろうと思います。
 これより下の、1万kWより下の規模については、条例等で対応していただくということも考えられると思いますので、せっかく技術的に検討していただきましたので、この会議でこれをまたひっくり返すというのも、なかなか難しいのかなということも含めて、1万kWというのは一つのラインかなというふうに考えます。
 温暖化対策とか、今回の地震に伴う原発の停止等々のことを考えると、再生可能エネルギーをどんどんやっていかなければいけないという意見等もないわけではないので、ここは非常に悩ましいところだと思いますけれども、環境に十分配慮して、1万kWというあたりが一つのラインではないかというふうに考えております。
 以上です。

○浅野委員長 ありがとうございました。
 では、井上委員、どうぞ。

○井上委員 規模要件につきましては非常に悩ましいところがございますが、大きな割り切りでもって、この規模要件というのは決められていくものだと。
 それから、我々、実際に事業をやる者にとりましては、この後、条例レベルで同じように各自治体がこれを対象にということを議論されるであろうと。そういった前提で、何が重要かと申しますと、アセスの対象になってしまうと、今後、アセスの手続だけで3年、4年先の事業を今判断しなければいけないというふうな事態になってきます。そういったときに一番大事なのは、報告書の最後のページにも書かれておりますが、環境影響評価に関する情報の収集と活用ということで、そういった自然環境に関する情報であったり、そういったものの情報を調査していただいて、開示していただいて、それで評価の基準というものを明確に示していただけることが、事業者も事業に踏み切れるという判断の材料になるかと思いますので、規模要件も大切ですが、そちらのデータの収集もお願いしたいということをお願いします。

○浅野委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。
 さっき屋井委員が言われたことは、大事な点だと思いますし、それから井上委員のご意見も、それに関連するのだと思いますけれども、今後、配慮書という段階が一つ入ってきます。
 おそらく今まででも、風力発電の場合は、風況が悪いところにつくるというのは、ほとんど意味がないので、当然それをまずお調べになるはずですね。その段階で、ついでにと言ったら何ですけれども、これ、これ、これのことを調べておけばいい。あるいは、そういう段階に、さっき井上委員がおっしゃったように既存のデータがきちんとあって、例えば、渡り鳥の頻繁なルートであるということがわかっている場所がはっきり示されていれば、そのことを念頭に置いて考えることができます。場所を決めてから調べたら、とんでもない場所でしたというより、よほど早いだろうと思うのです。
 ですから、そのことも考えて、この報告書(案)では、国がきちんとしたデータをそろえて提供するということが大事なことだと書いたつもりです。それやこれや考えながら、おそらく、従来以上に配慮書、報告書というものが意味を持ってきて、私どもの考えとしては、風力アセスをきちんと実行していくことによって、アセスメントの問題、あるべき姿を回復できるのではないかと記載しているのです。つまり、何でもやればいいとか、金さえかければいいというものではないだろうと思いますので、その点、うまく展開できるように、あれも欲しい、これも欲しいという議論に引きずられないようにということは必要だと思っております。この点について、今後、制度を具体的に設計することになりますから、ぜひ事務局の方でもお考えください。
 それでは次に、残りの二つご報告をいただいた点でございますが、リプレースの問題と、それから災害特例の話です。これについてご意見、コメントがありましたら、いただきたいと思います。
 井上委員。

○井上委員 火力のリプレースの件でございます。このリプレースの簡略化につきましては電気事業連合会からもお願いして、精力的にこの技術的検討を行っていただきまして、大変ありがとうございます。
 もう一つお願いしておきたいのは、今は環境省からこういった技術検討の報告書が出ようとしている。先ほどご報告にもありましたけれども、発電所の審査というのは経産省の原子力安全保安院の方でやられますので、そことの事務局レベルの調整を十分やっていただいて、共通認識を持っていただくということと、もう一つは、条例レベル。自治体でも同じように、条例アセスメントで審査がなされますので、こことも共通認識を持っていただいて、実効ある運用、制度となるようなケースになるようにお願いします。

○浅野委員長 ほかにございませんでしょうか。
 吉田委員、どうぞ。

○吉田委員 第52条の件で、よろしいですか。

○浅野委員長 どうぞ。

○吉田委員 52条の2項による適用除外について、意見を申し上げたいのですけれども。
 災害復旧ということですので、通常は同じ場所で復旧するということで、別の場所で復旧するというのまで考えるというのは、話を最初に聞いたとき納得しかねるところがあったのですが、こういう大きな災害ですので、同じ場所で復旧できないということはあるわけですけれども、それにしても、茨城、千葉、それから神奈川、そういったところで行われるわけですが、住民に対して、きちんとした情報開示、説明、それから合意形成が行われるということが非常に重要で、そのプロセスをないがしろにすることはできませんので、ぜひとも、これについては、今回の附帯決議にもついておりますし、それから、この資料にもついておりますけれども、きちんと行われるように、環境省としても関心というか、きちんと配慮をしていただきたいと思います。
 それで、実は私、もう一つ申し上げたいのは、この第52条の2項というのは、今後も災害の際に適用除外ということで必要になる項目なのかとは思うのですけれども、むしろ、52条の1項の「この法律の規定は、放射性物質による大気の汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染については適用しない」。この条項の方が大きな問題ではないかと思うのです。もちろん、原子力発電所はアセスの対象になっているわけですけれども、もし事故が起きたときの放射性物質による汚染というものはアセスの対象にはなっていなかった。そういったことが起きるはずがないということで、予測も評価もしていない。これ自体がおかしなことだと思うのです。この3.11以降を考えると、こういったことは許されない。環境省としても、この52条の1項というものは、これから削除をする方向で改正の検討をお願いしたいと思います。

○浅野委員長 ほかにございますか。

○崎田委員 一つ質問をさせてください。
 今回、この災害の影響で、東京電力と東北電力に対して適用除外の対象になると資料5として出ているのですが、質問です。今、この電力会社以外に、火力発電所を持って供給している会社というのは幾つかあると思うのですけれども、そういうところは今、この法律の対象になるような規模の大きさにはなっていないので、ここに二つの会社しか出ていないということで考えていいのでしょうか。現実はどういう状況でしょうか。

○浅野委員長 およそ論理的に、東京電力と東北電力以外は、この法律適用を受ける余地はないと考えるのですが、事務局からご説明ください。

○花岡課長 規模のものを持っておられるとか、持っておられないということではなくて、私どもの適用除外の条項が、災害対策基本法上の復旧事業ということをうたっております。
 災害対策基本法上、指定公共機関がされるという復旧事業に該当するかという話になってきますと、例えば、自家発電でご自分のビル、あるいは工場生産のためにやっておられている方々というのは指定公共機関ではございませんので、そちらの方で、まず対象になるかどうかというと、対象にはなりません。
 そういう状況でございますので、新たに自家発電で工場の生産のためにつくりたいとか、そういうお話で対象になるというお話ではございません。やむを得ず、復旧上、失った電力の変わりということで、認められる範囲でございます。

○崎田委員 わかりました。

○浅野委員長 わかりましたか。つまり、供給量を増加して他の電力会社を助けるというような場合のお話は、およそこの話には入りません。

○崎田委員 わかりました。ありがとうございます。

○浅野委員長 ほかに。

○屋井委員 質問ですけれども。資料5の、アセス手続中の事業ですけれども、東京電力の資料に書いてあるもので、具体的に実施中の事業があるというのですか。それは、どういう事業かということをお伺いしておきたいのと、その事業に関しては、今回の52条2項に該当するということで、一切その段階で全部ストップしてしまうのか、アセスで当初から予定していた一定程度の予測や評価が、こういうことについては前後することはあったとしても、継続的に進めていくのか。あるいは今回の52条2項によって、かなり簡略化して進めていくことになるのか。そのあたりについて、どういうふうにお考えになっているのかお伺いします。

○花岡課長 まだ公表されていない中身で、ご検討中であろうというものはございます。従来でしたら、途中までになっていたら、その後の手続というものも、いろいろ手続していただくことになるのですが、今回は、そういうものであっても、復旧計画に乗せた扱いにされれば、その時点から復旧事業ということで、手続が、いわゆるアセスを行ったような形ではない形になってまいります。
 具体的には、事前にいろいろな手続をするというよりは、モニタリングとかを同時にしながら、あるいは説明を同時にしながら進めていくという形になってまいります。

○浅野委員長 よろしいですか。

○屋井委員 そうしたら、手順という意味では、いろいろ前後するから、その時点の意見を聞いたり、いろいろとできないことは良く分わかるのですけれども、実際に行う作業については、いきなり簡略化されることはないでしょうか。今、どこのステージにあるかで、それは報告書の段階で遡って行うぞというのと、事業が供用された後で行うのでは、それは当然違うと思うのですけれども、その議論の前提がはっきりしないので、余り意味がないことになるかもしれませんけど。

○浅野委員長 恐らく、まず論理的には3年以内に完全に供用開始ができるという状況になっていなければいけませんから、その前提で考えると、委員ご指摘のように、全く白紙の状態から始めるというような事案が、該当することは、まず考えられないと思いますがいかがでしょいうか。

○花岡課長 もともとの「3年で」ということを考えておりますので、火力発電所の大きなものをお建てになるので、それなりの期間がかかりますので、何でもかんでも検討の対象になるということではございません。
 また、事業者の方も、地元と調整がとれないものをこういうものに入れてこられるということもあり得ませんので、アセス途上であったとしても地元との調整がとり得るという、そういうご判断。その両方から具体的にあがるかどうかということになってくると思います。
 ただ、お時間をかけてアセス途上となっているものは、少なくとも3月の一番最初に、ばたばたでおつくりになって、この夏の電力のためとやっておられるものよりは、はるかに環境影響上は性能がよくて、いいもののはずでございます。コミュニケーションをきちっとおやりになるという形、あるいは、その途中、アセス途上までに地元、住民の方からいろいろ指摘をされたり、お願いされたりというものの中身をそういった形でお入れこんでおられれば、それで地元ともめてどうにかなるという形でないというふうにされているでしょうし、その結果として、環境影響が、むしろ今、最初につくったものをずっとお使いになるよりは、いいものをおつくりなれるはずと思いますが、いずれしても時間的なことがございますので、それに間に合うかどうか、それを具体的に出せるかどうかというのはあると思います。

○浅野委員長 よろしいですか。
 多分、最終の審査といったような、行政の中での時間の短縮という効果はあるかもしれない。それ以外のところの短縮ということは、リプレースでのケースでない限りは余り考えられないと私は理解しております。
 ほかにございますか。田中委員、どうぞ。

○田中委員 災害復旧の関係で、資料5について内容の確認をさせていただきたいと思います。
 一つは、講じられるべき措置ということで、[1]から[6]までの措置が決められていて、この中に、例えば、環境影響を最小化するための配慮であるとか、住民に対する説明と、こういうことが記載されております。
 したがって、環境省の役割なのか、あるいは地方自治体の役割なのかわかりませんが、よく、そこらあたりの環境影響を最小化するための配慮であったり、説明であったり、こうした点をちゃんとフォローしていただくことが必要かなと思います。
 実際には、環境省からフォローしていただくのかわかりませんが、もちろん迅速に災害復旧に取り組むことは必要ですが、同時に、その地域の環境影響に対して、十分な配慮が必要ではないかなと思います。これがお願いということになります。
 それから、もう一つは確認ということで、例えば東京電力のリストがございます。例えば、これの別添というところで、「供給量確保に向けた緊急設置電源」ということで7件、姉崎から始まって常陸那珂の火力発電まであります。これは、すべてが適用除外ではなくて、アセスの対象事業外のものも含まれていますが、そのような理解でよろしいでしょうか。

○花岡課長 基本的には、そういうものも含んでございます。

○田中委員 含んで、したがって、これを見ると、法の場合には15万キロワット以上ということになりますので、それが目安になって、ここで言うと4件でしょうか。

○花岡課長 第一種事業に該当するのは4件です。

○田中委員 4件ですね。

○花岡課長 はい。

○田中委員 わかりました。それは確認ということです。

○浅野委員長 ほかにございましたら、どうぞ。よろしいですか。
 リプレースについては、先ほど井上委員からご指摘がありました。もともと専門委員会では根本的に手続を全部パスするというようなことはあり得ないでしょう。ただ、方法書その他の点で十分な工夫をすれば相当の短縮ができるはずだと申し上げたのですが、植田先生の委員会でかなり丹念に調べていただいて、大体、想定の範囲内の短縮はできたと思います。
 これ以上の短縮を仮にするとすれば、あとは法改正して期間を縮める以外にないですけれども、それは、この程度まで短縮すれば無理にやることはないのではないかという判断もできるような気がするのですが、井上委員、どうでしょうか。

○井上委員 最後の点につきましては、実績を見た上で、さらに突っ込んだ法改正を含めた短縮の議論を、他の専門委員会になるのか、この場になるか、我々としては議論をしていきたい、やっていただきたいというのが希望でございます。

○浅野委員長 わかりました。とりあえず、まずこれでやってみてどうなるかですね。
 恐らく、言われることはよくわかっているわけですけれども、ただ、どこをどう対処するのかということで、運用でぎりぎり可能なところをまず徹底的に洗ってみて、それで、なお不合理であるかどうかを確かめないで、いきなり、がらがらというようなことは、なかなか大方の理解が得られないだろうということでやってきたわけなので、その点では、これで少し動かしていただくということがまずは大事だろうと存じます。
 それでも、どうしても不合理だという点があれば、また改めて考えると、こういうことでよろしいですか。ありがとうございました。
 ほかに何かございますでしょうか。
 大塚委員、リプレースに関してはご意見がございませんか。

○大塚委員 はい。

○浅野委員長 それでは、今日は四つの報告について、ただいままでご意見をいただきまして、ありがとうございました。
 とりわけ、風力アセスについては、現在、まだパブリックコメントをやっておりまして、技術的な検討会としても、最終的にパブリックコメントを受けた後の報告書をまとめるということがございますので、それを受ける形で、後は政府がどのように動かれるかということになりますが、今日の専門委員会としてのご意見をいただきましたことは大変ありがたいと思います。
 特に、鷲谷委員からのご指摘があった点については、どういう形で取り入れるか、参考資料が結構あるものですから、それを注で引くという形でも、いろいろと関係の方に十分なご理解をいただけるよう配慮が必要だというご指摘だと思いますので、その点は十分に事務局とも相談をしたいと思います。

○花岡課長 先ほどのご意見とか、ご質問があったことで、こちらから補足をしたいと思います。
 リプレースに関して井上委員からあった、この後きちんととやってほしいというお話です。当然、省庁間での行政上の調整をするのは当たり前でございますが、この後、私どもは自治体との間でも担当者会議もございます、ブロック会議もございます。法改正という大きな改正についての議論をする際に、具体的にどうやったらいいのではないかとか、そういうことについて調整したりしてまいりたいと思いますので、その中で、この趣旨、リプレースの趣旨についても十分理解していただいて進めていきたいと思っております。
 それから、吉田委員からお話があった52条2項、別の場所でやるのが復旧事由に該当するのかというお話でございましたが、お手元の、先ほどの資料の中に参考条文がつけてございます。
 その中で、災害対策基本法、各電力会社の部分が資料5の中に2枚目か3枚目にございますが、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の第2条にございまして、「災害復旧事業とは」ということで、公共土木施設災害復旧というのは、雨が降って、どこかが崩れたとか、いろんなことで、これは適用されておりますが、括弧書きで、第2項に「原形に復旧することが不可能な場合において、当該施設の従前の効用を復旧するための施設をすることを含む」ということで、機能復旧という考え方が災害復旧にございます。
 今回も、失った電力の機能を復旧するという考え方の中で、そういう法律的な適用が可能かどうかということを、しかるべき部署で判断していただいて、機能復旧の範囲が考えられるのではないかというようなことを受けて、やっております。
 ただ、さはさりながら、どこにでも新規のものをおつくりになっていただくということでは新たな環境影響がございますので、自治体や事業者も、そこの状況がよくわかっている火力発電所の既存の施設のエリア内でやっていただくという、こういう枠組みでスタートしてございます。そういう形でやっていることをご承知おきいただきたいと思います。
 それから、屋井委員からもいろいろお話がございました。
 いずれにしましても、適用除外といっても、何があっても好き放題してもいい、いらないものまでどんどんつくっていただくという話ではございません。基本的に、失った機能を復旧するという考えでございますから、余分なものをつくっていただく世界でもございませんし、当然、新たな環境影響というのは事業者としても防いでいただくというのを、これはアセス法の精神でございますので、そこら辺はきちんとやっていただく、あるいは自治体や住民が納得していただくものを積み重ねていただく。あるいは、最初ばたばたでおつくりになったもので余りよくないものは、むしろ3年の間にいいものにかえていただくとか、そういう努力はお願いしたいということを、私たちもずっとやってまいりたいと思っておるところでございます。
 それから、第1項で大変難しいお話を吉田委員からいただきました。これは環境基本法13条というところにまず根拠がございますので、それはもう少し別のレベルでご検討されるのかなと思っているところでございます。それでは、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○浅野委員長 それでは、ただいま、答えられるところはお答えいただきましたが、52条1項については既に、もう総合政策部会では議論が始まりつつありますので、いずれ、またしかるべき場所で議論をすることになろうかと思います。
 それでは、今後の政省令の改正というようなことを進めてまいりますけれども、本日のご議論ありがとうございました。これを生かしていきたいと思います。
 それでは、この後は事務局お願いいたします。

○花岡課長 貴重なご意見、大変ありがとうございました。いろいろ、まだこれから実際に運用していくものでございますし、リプレース検討委員会でも、まだ最終的な報告書はこれからということですので、いろいろ、いただいた宿題、関係の整備とかを反映してまいりたいと思います。
 また、次回の開催でございますが、冒頭、座長からもお話ししていただきましたように、この委員会で、まだ話を伺いたいことがございます。いろんな節目、節目でご報告、ご相談、アドバイスをいただくという形でご依頼したいと思いますので、またご案内させていただきますので、その際はよろしくお願いいたします。

○浅野委員長 ということでございまして、またさらに政省令を細かく議論していくところでお知恵をお借りしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日、予定時間はまだ2,3分ございますけれども、特に何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、本日はこれで散会いたします。どうもありがとうございました。

午後2時57分 閉会

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