中央環境審議会総合政策部会  環境研究技術専門委員会(第6回)会議録

日時

平成14年2月7日(木)午前10時01分~午後12時04分

場所

経済産業省別館10階 1028号会議室

出席者

鈴木  継美  委員長
北野  大  臨時委員
村上  忠行  臨時委員
秋元  肇  専門委員
岩槻  邦男  専門委員
大聖  泰弘  専門委員
田中  正之  専門委員
西岡  秀三  専門委員
松本  忠夫  専門委員
安岡  善文  専門委員
鷲谷  いづみ  専門委員
 
     
筑紫  みずえ  臨時委員
     
井口  泰泉  専門委員
小林  康彦  専門委員
 秀樹  専門委員
柘植  綾夫  専門委員
細見  正明  専門委員
水戸部  啓一  専門委員
吉川  賢  専門委員
 
炭谷 総合環境政策局長
青山 総合環境政策局総務課長
木村 地球環境局研究調査室長
 
山田 大臣官房審議官
徳田 総合環境政策局環境研究技術室長
 

議題

  1. (1)専門委員会報告(案)について
  2. (2)今後の検討の進め方について

配付資料

資料1   中央環境審議会総合政策部会環境研究技術専門委員会委員名簿
資料2   第5回環境研究技術専門委員会及び書面による主な意見に対する対応
資料3   環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策について(案)
資料4   環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策について(案)(見え消し版)
資料5   今後の検討の進め方について(案)
参考資料1  環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策に関する中間報告  

議事

【徳田環境研究技術室長】 それでは、定刻となりましたので、まだ3名の先生の方がお見えになっておられませんけれども、ただいまから中央環境審議会総合政策部会の第6回環境研究技術専門委員会を開催いたします。
 会議に先立ちまして、本年1月8日付で就任いたしました炭谷総合環境政策局長よりごあいさつ申し上げます。

【炭谷総合環境政策局長】 おはようございます。1月8日付で地球環境局長から総合環境政策局長に就任いたしました炭谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、委員の先生方におかれましては、大変お忙しい中、この専門委員会にご出席いただき、まことにありがとうございます。
 現在、開催されております国会に提出をいたしております14年度予算案におきましては、環境省全体といたしましては2,644億円の予算額でございまして、4.5%の減額になっております。これは公共事業の削減ということが大きな理由でございますけれども、その中におきましても、科学技術関係の予算につきましては306億円と。これは対前年度比4.0%という、全体の中から見ればかなり大きな額を確保できたというふうに考えております。
 ちなみに、政府全体は2.0%になっておりますので、環境省関係の科学技術関係の予算はその2倍の伸びを示しているというふうに考えております。
 この予算を十分活用いたしまして、環境保全に関する研究開発に努力してまいりたいと思いますので、先生方のご支援をよろしくお願いいたします。
 さて、本専門委員会でございますが、環境研究を環境技術開発の重点的・戦略的推進方策につきまして、昨年5月にご検討を開始していただきまして、6月に中間報告を取りまとめていただき、また、さらに11月より答申に向けた検討を再開していただきました。本日はこれらのご審議を踏まえまして、パブリックコメントにかかる報告案を取りまとめていただきたいと考えております。また、私どもといたしましては、今回の専門委員会のご報告の後も本専門委員会で継続的に、環境研究、環境技術開発についてのご議論を継続してしてお願いしたいと考えております。
 本日はこのような今後の検討の進め方についても、あわせてご議論をよろしくお願いいたしたいと思っております。引き続きこの本専門委員会でのご審議をよろしくお願いいたしまして、簡単ではございますが私からのごあいさつとさせていただきます。

【徳田環境研究技術室長】 申しおくれましたが、私、1月1日付で環境研究技術室長に就任をいたしました 徳田でございます。よろしくお願いいたします。
 審議の最終段階で前室長から引き継ぐということになったわけでございますが、専門委員会報告の取りまとめに向けて、事務局として力を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
 まず、一番上に1枚紙で本日の議事次第がございます。それから、資料1として、本委員会の名簿でございます。資料2が、第5回環境研究技術専門委員会及び書面による主な意見に対する対応。資料3が、環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策について(案)というものでございます。資料4が、同じく環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策についてと、同じ表題になっておりますが、中は見え消し版になっております。資料5が今後の検討の進め方について(案)。そして、資料番号を振ってございませんが、環境研究・環境技術開発の重点的・戦略的推進方策に関する中間報告がございます。それから、委員の先生方には前回の会議録もお配りをしております。これにつきましては1週間後ぐらいをめどにお目通しいただいて、修正すべき点があれば、事務局の方にお申しつけいただければ幸いでございます。
 配付漏れ等がございましたら、事務局の方にお申しつけください。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 今後の進行は鈴木委員長にお願いいたします。

【鈴木委員長】 わかりました。それでは、早速議事に入りたいと思います。
 最初の議事は専門委員会報告(案)についてでありまして、たくさんの委員の方からご意見を賜ったものを取り込んだ形で、事務局が手直しをしたものでございます。
 事務局、どうぞ。これは木村専門官。

【徳田環境研究技術室長】 まず、私の方から、資料2を用いまして、これまでにいただいた主な意見と、それに対する対応の方針をご説明して、その後で資料3を用いまして、どのように具体的に専門委員会報告(案)に反映させたかをご説明するということにしたいと思います。
 それでは、1枚紙でございますけれども、資料2をごらんいただけますでしょうか。
 左側に主な意見、右側に対応と書いてございます。主な意見は、まず、人材の育成・組織の整備について。人材の質・量の充実が非常に重要であるとか、若者を引きつけるということが重要である。また、民間の人材育成が重要である。国際競争力をつけるという視点が必要である。学会などの役割が重要である。海外への積極的な派遣制度の充実も必要であると、こういうような意見をいただいております。
 そこで、対応といたしましては、まず、2章の7に人材の育成に関する記述がございましたが、それを2章の1、2章の冒頭に持ってまいりまして、その構成を人材育成、実施部門、企画・管理部門の三つの側面に分けて記述を修正しております。「人材育成」では、人材の質的・量的な拡充、大学の役割の重要性、国の研究機関、海外の研究機関における大学や民間などの若手研究者の育成などを記述しております。「実施部門」については、研究者の能力が発揮できる研究環境の実現、学協会活動の重要性、博物館やNGOとの連携の強化などを記述いたしました。
 人文社会科学研究の推進については、人文・社会科学研究は、イコール、政策研究というわけではなくて、自然科学と人文・社会科学の連携はすべての研究開発においてあるべきであるというご意見をいただきました。また、社会科学者が参加する基盤がないというのが問題であるとか、また、科学的な知見の評価は、社会的・経済的・制度的側面からも行われるべきであるというような意見をいただいております。
 これに対しまして、第1章の4において、研究開発全般において、人文・社会科学系研究と自然科学系研究の連携・融合の必要性を記述するとともに、そのための対話の場の設定などの方策を講じることの重要性を記述いたしました。また、第3章の「配慮事項」の中で、政策、科学的知見、技術の評価に関する研究に対する人文社会科学系の取り組み強化の必要性も記述をいたしました。
 それから、環境研究・環境技術開発の基本的情報の整備に関しましては、まず、「環境情報」というのは環境政策に必要な情報とは異なるので、環境情報だけを取り上げればいいというものではないと。広く環境政策に必要な情報を整備する必要があるというご意見。そして、それについては、何が必要か自体が研究の対象になるんだというご意見でございました。そしてまた、環境政策に必要な基本的情報というのはなかなか入手が困難であったり、そもそも不足しているという問題点も指摘をされました。
 それらについては、必要なデータの整備の必要性を記述するとともに、環境関連データの整備主体間の連携の強化についても記述をしております。
 裏の方を見ていただきますと、基礎的・長期的研究の必要性。今回、重点課題として四つ挙げておるわけでございますけれども、基礎的・長期的な研究というのも重要であって、知的興味から行う研究には大きな意味がある、と。すぐに成果が応用されるとは限らない研究も必要である。人の健康や生態系に関する研究など、長期間を要する研究への支援、システムづくりが大切である。それから、環境の過去の歴史の視点というのも必要であると、このような意見をいただいております。
 それに対して、第1章の4の中で、長期間の継続を必要とする研究、真理の探究や科学の発展のための研究、基礎的研究の重要性について記述をしております。また、人の健康影響や生態系に関する研究など、長期的に取り組む必要性がある研究に配慮すべき旨、また、過去の環境問題に関する研究が必要な旨、記述をしております。
 環境産業の発展・雇用の創出のところにつきましては、動脈産業と環境産業の位置づけを明確にして、必要な措置をとることで環境産業が発展し、雇用につながるということを記述すべきであるとか、適切な仕組みをつくらなければ技術の開発・普及は進まない。また、環境産業の活性化・発展により、結果として雇用の創出・安定化につながるのであると。国の支援による研究開発の成果が産業界で活用されるようにする必要がある。環境産業が新たな環境問題を引き起こす可能性もあると、このようなご指摘がございました。
 それに対しまして、第1章3の中で、持続可能な循環型の社会経済システムへ転換するために環境産業の発展が重要であって、発展の結果として雇用につながるという旨を記述しております。また、環境技術の開発・普及のためにはさまざまな措置が必要であり、開発目標の設定、経済的措置、国の基礎研究への積極的取り組み、成果の普及が重要である旨、記述をしております。それから、トレード・オフへの配慮については、第1章の4と第2章の7に記述をしております。
 最後に、総合科学技術会議との関連でございますが、「分野別推進戦略」にある「地球規模水循環変動研究」、これは今回の報告書(案)には重点課題としては取り上げておりませんけれども、それについて何らかのコメントを記述することが必要であるというご指摘をいただきました。
 これについては、第3章の冒頭で、地球規模水循環変動のほかに、長距離越境大気汚染問題、騒音、振動、そういったものも例示をしつつ、重点化プログラムに盛り込んでいない重要課題があると。それらについては、引き続き検討を行う必要があるという旨を記述しております。
 それでは、こういった主な意見以外にもさまざまな意見を数多くいただいておりますので、それらを反映した形になっております資料3の方をざっとご説明を申し上げます。

【木村専門官】 それでは、資料3に基づきまして、前回の専門委員会における案との変更点を中心にご説明したいと思います。
 資料4は見え消し版になっておりますが、これをざっと見ていただければわかりますように相当の箇所を直しておりまして、そのすべてについて細かくは説明できませんが、主なところを中心に説明させていただきたいと思います。
 まず、資料3のページをめくっていただきまして、1ページ、「はじめに」というところがございますが、ここは報告書全体の検討の経緯などをまとめているところでございますが、第2段落の「『環境の世紀』を実現するには」というところ、「『大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会』から『持続可能な簡素で質を重視し」、そのあとに「安全・安心に暮らすことができ」という言葉を入れました。これは前回の専門委員会の際に、安全・安心に暮らすことのできる、そのための科学が重要なんだという委員からの意見をいただいておりますので、入れた部分でございます。
 それからずっと下の方に行きまして、一番最後の段落ですが、「環境研究技術専門委員会においては、」というところですが、今回、中間報告以後の主な変更点ということで、例えば、その「環境研究・環境技術開発の方向性に関する記述の充実、人材育成の重要性の指摘、重点化プログラムの研究開発課題の追加等の修正を行い、」ということで、主な修正点について簡単に触れることにしております。
 それから、次のページをごらんいただきたいんですけれども、第1章の冒頭、以前、環境省の方で出しておりました環境研究技術基本計画の記述ぶりなどを若干書いておりましたけれども、やや冒頭いろいろ長いということもありまして、ここをすっきりと、簡潔に書かせていただきました。
 それから、「1.環境研究・環境技術開発の基本的な目的」でございますけれども、[2]のところですが、若干わかりにくい表現になっておりましたので少し訂正を加えております。「再生不可能な資源」については、その資源が不可欠な用途に利用し、他の物質やエネルギー源でその機能を代替できる用途には可能な限り利用しないこと、このような表現に改めております。
 それから[5]までありまして、その下のところでございますけれども、ここにつきましてもちょっと若干わかりにくかったので、表現を直させていただいております。大きな修正点といたしましては、これまで環境問題が起きてから、あるいは起きた問題についてのその現象解明・監視であるとか将来予測であるとか、あるいはその対策に至るいろいろな研究をやるということを書いておったわけですけれども、そもそもその環境そのもののメカニズムといいますか、そういったものの解明あるいは監視というところから必要ではないかという意見をいただきましたので、そのように読めるような形で、「……上記の諸システム」、これは環境を構成する大気とか水とか土壌、生物といったようなもののことでございますが、それの解明・監視というところで、問題が起きる前からのそういうメカニズムの解明・監視ということが読めるような表現に改めております。それから、「環境上の負の遺産の解消」という言葉についても追加をさせていただいております。
 それから次の「2.環境研究・環境技術開発に対する「ニーズ」の「問い」としての整理」については、特に変更はございません。
 それから、その次のページに行っていただきまして、「3.環境研究・環境技術開発が果たす役割」というところでございますけれども、前回の委員からの意見の中で、そもそも環境研究・環境技術開発の基本的な目的は、その環境問題の解決ということなんだという意見をいただきまして、その部分がここにないということでご意見をいただいたわけですけれども、そこについては、実は我々の気持ちといたしましては、1.のところに基本的な目的ということを書いておりまして、そこには基本的な目的が環境問題の解決、持続可能な社会の構築に貢献するということで書いておりましたが、若干前回の案ではその関係が見えにくかったものですから、今回、「1に記述したとおり、環境問題の解決、持続可能な社会の構築に貢献するという基本的な目的のために行うものであるが」というふうに書きまして、その関連性が見えやすいような形に修正を行っております。
 それから(1)でございますが、「環境政策への貢献」であったものを「環境政策の推進と発展への貢献」という形にちょっと表現を直しております。それから、前回のときに環境政策とその環境研究・環境技術開発の連携という部分は、その課題レベルではなく、より上位のレベルも含めてやるべきであるという委員からのご意見がございましたので、2行目のところ、「……この両者のあらゆるレベルにおいて方向性が一致していることが求められる」と、このような表現を追加しております。
 それから、(2)の環境に関する情報の国民への提供というところでございますが、前回は「環境問題に関する情報」というふうになっていたんですけれども、これについても、問題が発生したものについての情報だけではなく、その環境そのものについての情報の提供が必要であるということから、「問題」という言葉を落とさせていただいております。
 それから、あとはわかりにくい点等を修正しておりますが、特に前回のときには、情報公開あるいは行政の説明責任という、こういうものが最近求められておりまして、研究あるいは技術開発といったところに、その情報提供において役割を果たしていくことを期待するというような形の表現があったわけですが、そこはそもそもやはり行政の方でしっかりやるべきでありまして、研究あるいは技術というものが行政のしもべではないという意見がありましたが、その部分は削らせていただいております。
 それから、(3)のところでございますが、ここは余り大きな変更点はございません。各主体との対話を深め、ニーズを汲み上げることが重要であるという、その「対話」というところを追加させていただいております。
 それから、(4)国際貢献・国際交流のところでございますけれども、実際に今、現時点で進められている国際協力の取り組みについて、最後のところに例示をさせていただいております。第2段落の後ろの方ですが、国際協力の取り組みとして、アジア太平洋環境イノベーション戦略でありますとか、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、それからアジア太平洋地球変動研究ネットワーク、こういったものを幾つか例示として挙げておりまして、「これらをはじめとした国際的取組の強化を図る必要がある」というふうに追加をさせていただいております。
 それから、(5)環境産業の発展・雇用の創出というところでございますが、これも前回かなりいろいろ意見をいただきまして、まず初めのところですが、持続可能な循環型の社会経済システムへの転換を進めるために、環境産業の発展を図ることが必要であるというところをはっきりさせた方がいいという意見がありましたので、そのような表現を加えております。それから、動脈産業と環境産業の位置づけがよくわからないという意見がございまして、「……、既存の動脈産業を環境保全型に転換することも含めた環境産業の発展を図ることが不可欠である」と、このような表現を入れております。その環境産業の発展の結果として、国際競争力の強化、新産業・雇用の創出という経済効果があるということを、その意義が大きいということについて書かせていただいております。それから、その後は若干表現を修正しておりますが、特にその「具体的な開発目標の設定」、第2段落の3行目でございますが、それから「経済的措置」、この経済的措置についても、要は環境技術が普及するような、そういう経済システムに移行する必要があるということで入れさせていただいております。それから、「民間では取り組みにくい基礎研究について国が行い、その成果を普及していくことが必要である」と。基礎研究における国の役割ということについて、ここに追加をしております。
 それから、その次の(6)でございますが、これは全く新しく追加したところでございます。前回、知的興味あるいは知的好奇心といいますか、そういう研究者の意欲というものから出てくるような、そういう研究が重要であるという意見をいただきましたので、ここに「知的財産の創造・科学技術の発展への貢献」という1項を設けさせていただきました。「環境研究・環境技術開発は、環境問題の解決に貢献するだけでなく、我々の知的探究心を充足させ、新しい知的財産を創造するものである。また、環境研究・環境技術開発は、その方法論や成果が他の分野の研究開発に利用されたり、他の分野の研究開発との融合により新しい科学技術の分野が開拓されたりすることにより、科学技術の発展に貢献するものである」と、このような形で5行入れさせていただきました。
 それから、次の「4.環境研究・環境技術開発の方向性」のところでございますが、ここも若干表現を直しております。それから、なお書きのところは若干自慢話的に聞こえるというご意見もありまして、削除をさせていただいたところでございます。
 それから、(2)重点化・戦略化というところでございますが、一番最後の「他方、」以下のところですが、長期間の継続を必要とする研究、その次に、先ほどの知的財産の創造、科学技術の発展への貢献とも若干関連するわけですが、真理の探究あるいは科学の発展のための研究というものを追加しております。
 それから、(3)体系的・総合的視点のところでございますが、5ページの一番下のところ、「また、」以下のところですが、「循環」の維持・回復のためには、行政、企業、国民等のさまざまな主体がその活動において「循環」への配慮を組み込んでいくことが重要であり、このための人文・社会科学的観点からの分析・調査が必要である。ここについても、人文・社会科学の役割ということで、こういった「循環」回復のための分析・調査が必要であるというところを追加させていただいております。
 それから、6ページに移っていただきまして、[1]のところでございますが、やはりその政策研究、イコール、人文・社会科学研究ではないんだという委員からの意見がございましたので、このような形で、研究開発全般において人文社会科学系研究と自然科学系研究の一層の連携・融合を図ることが必要である、という形に直させていただきました。それから、人文社会科学の研究者の入ってくる基盤がないという意見がございましたので、ここについては、その基盤づくりという意味で、「研究開発の企画・立案・実施の各段階において、その人文社会科学系の研究者と自然科学系の研究者が対話できるような場を設定するなどの方策を講じることが重要である」という表現を入れさせていただきました。
 それから、(4)に行っていただきまして、対象とする時間の範囲についての配慮。これにつきましては、前回、解決までに長期を要する環境問題が幾つかある、と。例えば、人の健康に関する医学的研究であるとか、あるいはその生態系のメカニズムの解明、こういったものはなかなか短期間にはできないという意見をいただきましたので、第3段落、「また、」以下のところでそういったものを例示しながら、短期間では成果が上がりにくいが、重要な研究があるということで、「このような研究開発が長期的・継続的に行われるよう配慮することも必要である」という表現にしております。それから一番最後の「さらに、」以下のところですが、これは過去の環境問題に関する研究、これも将来の環境問題に対処していく上で非常に重要だという意見がございましたので、この3行、「将来の環境問題に対処していく上で、過去の環境問題に関する知見が有用となることもあることから、過去の環境問題に関する研究を実施することも必要である」という表現を入れております。
 それから(5)対象地域についての配慮でございますけれども、これは前回、「東アジア、とりわけ東南アジア」という表現がありまして、かなりもともとそれよりも中国だとかシベリアだとかそういったところが重要であるという意見をちょうだいしましたので、ここは広く「アジアにおける環境問題に関する」という形に直しております。それから、配慮するだけではなくて、積極的にこのアジア地域の研究開発に取り組む、アジア地域の環境問題に関する研究開発に積極的に取り組むべきだという意見をいただきましたので、そのような表現に直しております。
 それから(6)目的、性格に応じた配慮。「環境研究・環境技術開発は、『環境問題の解決、」、その後に「……持続可能な社会の構築への貢献』」という、この部分を追加しております。
 それから、[1]のところを見ていただきたいんですが、ここについては、前回の表現ですと、かなりモニタリングというか、分析というか、そこの色彩が強かったものですから、若干それ以外の調査といったところも必要でありますので、その両者が読めるような形に表現を直しております。
 それから[2]環境問題の発見のところですが、ここもかなりいろいろ直しておりますが、ここについては、成果を必ずしも得られる保証がないので、なかなか評価が難しく、それに対するサポートをすべきだ、という表現にはなっていたわけなんですが、そもそも、やはり成果が得られるように皆さん研究をするということでございますので、「成果を上げるのに時間がかかる場合もあり、」というような形に直しております。それから、それ以外、ちょっとやはりここもなかなか意味をとるのが難しいような表現もありましたことから、修正をいたしております。
 それから、[3]のところでございますけれども、環境変化の予測、環境影響の予測でございますが、一番最後のところ、予測をした後のことなんですが、その結果として出てくる、想定される将来の環境問題に対応するための研究・技術開発へのニーズを整理しまして、それに必要な研究・開発課題を洗い出すことも重要である、と。こういった予測の後の対応の部分について、3行ほど追加をさせていただいております。
 それから、[4]政策立案への貢献でございますが、ここにつきましては、政策プログラムのあり方、それからその効果の将来予測、あるいは既に導入された政策の評価、こういったものについての研究をしっかりやるべきであるという意見をいただきましたので、そこの部分を追加させていただいております。
 それから、[5]対策技術の確立と普及のところでございますが、ここはかなり記述が長くて、しかもいろいろなことが書いてあって、関連がよくわからないということをいただきましたので、まず最初に、方向性のような形でその対策技術としてどういうものを、例えば、以前は後処理対策技術が中心であったが、生産工程における環境負荷の削減技術、あるいは汚染物質による負の遺産の処理技術、環境の修復・改善技術、環境悪化を予防する技術、こういったものの取り組みを強化すると、ここの部分をまず最初に持ってきました。それから、環境負荷の低減などを直接の目的とした対策技術のみならず、社会を構築している技術体系全般を転換していく、と。これも以前からあったところですが、ここに入れさせていただきました。それから、そのあとは、実際にどういう取り組みをしていくべきなのかということを書いておりまして、まず、環境技術の開発・確立・普及のための方策について、これはまた人文社会科学的な研究、これをしっかりやって、その成果を踏まえて取り組みを進めていく必要がある、というところをまず冒頭に書いております。それ以下では、達成すべき水準、あるいは国としての事業の実施の方針を示すことで、民間企業が競争的に取り組むことが期待される。逆に、その対策技術が確立していないために、規制基準が設定できない、あるいは事業実施に踏み切れないという場合も多いので、積極的に国が対策技術の開発への支援をする、と。このあたりも以前から入っていた部分でございますけれども、ここにこのような形で整理をさせていただいております。その次のところも個別技術のシステム化、それによっての普及というところ、これも以前から入っていた部分でございます。それからそのあと、対策技術において情報通信技術あるいはライフサイエンス、ナノテクノロジー、こういった科学技術基本計画の重点分野になっているような、ほかの分野において開発が進んでいる技術の積極的な活用を図っていくことが必要である、重要であるということを書いております。そのあとはそれぞれの技術の例示ということで、例えば、ライフサイエンスでいえば、リスク評価、あるいはバイオレメディエーション技術といったような形で、こういう具体的な例示を少し挙げさせていただいております。
 それから、(7)総合科学技術会議との連携ということでございますが、ここは今回全く新しく追加した部分で……、関連の記述はほかにもあるわけですけれども、総合科学技術会議の方での最近の動きということで、13年9月に分野別推進戦略が出まして、その中で5つの重点課題を定めまして、各省連携のシナリオ主導型のイニシャティブで推進するということを言っております。環境省として、これを踏まえて同総合科学技術会議と密接に連携しまして、環境研究・環境技術開発を推進していく必要があると、このような表現を追加しております。
 それから第2章、これも冒頭のところ、以前、環境省が定めました「環境研究技術基本計画」についての、引用していろいろ書いていたわけですが、ここもすっきりと表現を直させていただいております。
 それから、「1.人材の育成・組織の整備」のところでございますが、人材育成については、前回かなり委員の先生からいろいろご指摘をちょうだいいたしました。当初、「人材の確保・組織の整備」というタイトルになっていたわけですが、「人材の育成」という表現に直させていただいております。
 環境研究・環境技術開発の目的を達成するためには、資金の拡充ばかりではなくて、それを有効に活用するための人材の育成、組織の整備が必要である、と。人材の育成、組織の整備については、3つの側面があるということで、まず1つが人材の育成、それから2番目が研究開発の実施部門の整備、第3が研究開発の企画あるいは資金の配分、こういったものを行う企画・管理部門の整備ということでございます。
 人材の育成につきましては、大学の役割が重要であるということをかなり前回のときに言われておりましたので、そのような形で。環境が比較的新しい分野で、研究の蓄積が少ない。それから、新しい環境問題の発生などの政策的ニーズが次々に発生している、対象領域が拡大しつつある。そういったことから人材の質的・量的な拡充が必要であるということで、人材育成においては、重要な役割を担う大学において、最近、環境研究・環境技術開発を中心に掲げた大学、学部、学科の新設・再編があるということで、そこに対する支援とそこから供給される人材の活用を図ることが重要である。それから、各種の既存の学問分野、これは理学、工学から始まりまして法学、経済学といった人文社会科学研究までいろいろあるわけでございますが、そういったところでの専門的知識を活用して、そういったところとの協力もしながら人材を育成する。それから、ほかの学問分野からの人材が環境研究・環境技術開発に参入することを促進すると、そのようなことを書いてございます。
 それから、大学が重要ということでもありますが、一方で国立の試験研究機関、独立行政法人の研究機関、あるいは海外の研究機関での研究経験というのも、人材育成上非常に重要であるということが考えられますので、そのためのフェローシップ制度等の一層の充実を図っていく必要があるということを書いてございます。
 それから、リスクコミュニケーションなどの場で必要とされるわけですけれども、専門性が高い環境情報、こういったものをわかりやすく提供ができる人材の育成も必要であるということを書いてございます。
 それから、第二の実施部門のところでございますが、ややいきなり具体的な施策に入っていた部分もありましたので、「研究者の独創性、能力、知的探求心が十分に発揮でき、競争的で活力ある魅力的な研究環境を実現する必要がある。このため、研究組織・施設・設備の充実」といった表現をつけ加えさせていただいております。それから、学会あるいは協会といったものの役割が重要であるという意見をいただいておりまして、その段落の一番最後のところ、「さらに、各種の学協会は、研究者や研究機関間の連携強化、研究成果の普及、ピアレビューによる研究開発評価、研究開発及び政策の方向性についての提言などを行う場として重要であり、その活動を支援していくことが必要である」ということを入れさせていただいております。
 次のページをめくっていただきまして、第三の企画・管理部門のところでございますが、これは以前、一番最初に書いてあったところをそのまま後ろの方に移動させてきた部分でございます。
 それから、「2.研究資金の拡充と適切な配分」のところでございますけれども、最初の方はずっと一緒でございます。それから、第4段落、「その一方で、」以下のところですが、ここはやはり先ほども話に出ましたが、長期間の継続を必要とするような課題とか、あるいはそういった基盤的な研究開発に対する資金の確保にも配慮する必要があるということを改めて書いております。それから、研究資金の配分。ここはかなり手続面がいろいろ煩雑になっているという意見もございますので、研究資金の配分においては、透明性を確保するために、当然、その適切な事務手続が必要なのでありますが、一方でその事務手続が過度に煩雑になり、あるいはその結果として研究に支障を来すようなことがないように留意することが必要であるということを書き加えさせていただいております。
 それから、「3.各主体間の連携・交流」でございますけれども、ここについてはそれほど大きな変更点はございません。「研究共同体の組織化」という表現を加えたことが、強いて言えば変更点として、大きな点としてあるかと思います。
 それから、「4.地域における研究開発の推進」のところでございますが、ここも細かな修正でございます。地方公共団体の環境研究機関の基本として、環境モニタリング以外にその地域に特有の環境問題の調査研究というのもありますので、その部分を加えたということでございます。
 それから、「5.環境研究・環境技術開発の基盤の整備」のところでございますが、ここについては政策に必要な情報が不足しているという意見をかなりいただきましたので、特にまず最初のところで、環境関係のモニタリングデータばかりではなくて、その環境関連の気象、河川・土地利用のデータ、あるいは人口や経済統計等、こういったデータが必要であるということを書いております。それから、若干いろいろなことが書いてあったんですが、ちょっとくどくなるというところもありますので、ここは削っております。
 それから[1]といたしまして、環境政策を立案・実施する上で、その基盤となる情報・データが不足しており、既存の情報・データを加工し、環境政策に活用できる情報・データを生み出すための研究や情報整備の取り組みが必要である、と。先ほどの環境政策に必要な情報の不足というところに対応して、このような表現を入れております。
 それから、これは以前から書いてはあったんですが、こういったデータについては、関係府省、民間団体など、さまざまなところで整備されているので、なかなか体系的にはなっていないということがございましたので、そこについてはこういったさまざまな主体の連携・協力によって整備をしていくという表現に修正をいたしております。
 それから、[3]から[7]までは変更はございません。
 それから、(2)のところも変更はございません。(3)も変更ございません。
 次のページに行っていただきまして、「6.研究開発の評価」でございますけれども、ここについては、多様な主体が評価に参加することが必要であるという意見をいただきました。上から6行目ですが、「……評価者に産業界や人文・社会科学の人材、評価対象の研究開発分野とは異なる分野の専門家その他の有識者を加えるなど、」という評価者の多様性の確保ということにかかる部分を記述しております。
 それから「7.環境技術の評価等」でございますけれども、ここについては、トレードオフの話でございますが、ある環境負荷を低減する一方で、その他の環境負荷が増大してしまうような、そういう技術もありまして、そういう場合は、多様な環境負荷を総合的に考慮した場合に、必ずしも望ましくない技術が普及してしまう可能性もございますので、という表現を入れております。
 それから(1)の環境技術の評価のところは、可能な限り定量的に評価するというのを、14ページ、一番下のところですが、「可能な限り定量的」という言葉を入れております。
 それから、次のページへ行っていただきまして、(2)検証・実証試験のところは大きな変更はございません。若干表現ぶりを変えたというところでございます。
 それから、「8.成果の普及・環境政策への反映」でございますが、こういった成果の普及に当たって、テレビ・新聞・出版等のメディアの果たす役割が大きいという意見をいただきましたので、そういったメディアとの連携について書いております。それから、最近ではインターネットも非常に普及しておりまして、大きな役割を果たしておると思っておりますので、インターネットの活用についても書き加えております。
 それから、以前の案では、前回の案では、9番として全般的な推進に関する検討というところがございましたが、これは一番最後の「おわりに」のところともダブってきます。中身としては、要は、本専門委員会における検討を引き続き実施するということが書いてございますが、それは「おわりに」のところにも書いてございますので、ここでは省略をさせていただきました。
 それから、第3章、重点化プログラムのところでございますが、2番目の段落、「なお、本章の重点化プログラムには盛り込むことのできなかった重要な課題も存在する」と書いてございます。その後、幾つかそういった重要な課題を例示しておりまして、例えば、総合科学技術会議の分野別推進戦略において重点課題の一つになっております「地球規模水循環変動研究」というのがありますが、これを追加させていただきました。それから、騒音とかそういった問題に対する研究について何も触れられていないという意見もございましたので、こういったものについても書き加えさせていただきました。それから、途上国における環境問題に関する研究、ナノテクノロジー、ライフサイエンス、IT等を利用した先導的研究、分野横断的・総合的研究、こういったものについて、今回、例示の中に加えさせていただいております。
 それから、「1.重点化プログラムの選定、「問い」の設定」というところには変更ございません。
 「2.配慮事項」のところですが、以前は(1)として「重点化プログラムとその他の重点課題」とありまして、これは先ほどご説明いたしましたが、要は、重点化プログラムに盛り込むことのできなかった重要な課題があるということを言っておりまして、これは先ほどの前段のところに移動をさせたということでございます。
 それから、(1)研究開発を進めるために必要な基盤・システム。これは表題を若干直しましたが、中身については特に大きな変更はございません。すみません。これはちょっと資料3のところ、表題とその後の本文の部分が同じ行に入ってしまっていますが、ここは改行して始めるというものでございます。
 それから、(2)人文社会科学系の取組の強化というところでございますけれども、ここについては、先ほどの人文社会科学研究、イコール、政策研究ではないという意見がありましたが、やや政策研究的なものばかりを例示として挙げていた部分がありましたので、社会的・経済的・制度的側面からの政策、科学的知見、技術の評価に関する研究ということで修正を行っております。
 それから、表1でございますけれども、一番左の欄ですが、総合科学技術会議の分野別推進戦略における重点課題名、と。中間報告段階ではここはまだ分野別推進戦略ができておりませんでしたので、その当時の総合科学技術会議が設定した柱というものを書いておりましたが、分野別推進戦略を受けましてタイトルを変更させていただいております。地球温暖化研究とか化学物質リスク総合管理技術研究、あるいはゴミゼロ型・資源循環型技術研究、自然共生型流域圏・都市再生技術研究と、これを一番左に入れております。その右側、取り上げる重点化プログラムの表題と選定理由のところは、特に変更はございません。
 それから、「3.各重点化プログラムの概要」というところでございますけれども、ここはかなり……、「特に必要な研究開発課題」とあったんですが、これはあくまでも例示であるということを明確にしてほしいという意見がございましたので、「……の例」というのをそれぞれすべてのところにつけ加えさせていただいております。
 それから、「3-1.地球温暖化研究プログラム」のところでは、先ほど「地球規模水循環変動研究」というのが重点課題として挙げられているということをご説明いたしましたが、(2)の[4]のところで、そういったことも意識しながら、地球温暖化と水循環との総合関係に関する研究ということで、「水循環」という言葉を追加させていただいております。
 それから、ずっとめくっていただきまして、ほかのところも重点化、特に必要な研究開発課題の例というふうに直させていただいておりまして、25ページの「3-4.自然共生型流域圏・都市再生プログラム」のところですが、(1-1)で、以前の表現では「生態系の機能、人間活動がそれらに及ぼす影響について正しく把握・評価しているか?」ということでございましたけれども、その中に「生物多様性の役割」という言葉を入れております。その下のところも「生物多様性」というキーワードを入れて直しております。
 それから、次のページの(2-3)の[6]ということで、「自然エネルギーやバイオマスを活用した自然共生型社会経済システム・物流整備に関する研究及び技術の開発」という表現を追加させていただきました。
 それから、さらにめくっていただきまして、28ページ目の「4.重点化プログラムの枠組(図)」は、別にカラー刷りのものを配ってございます。これは前回の委員会のときに、それぞれの図がかなり体裁がばらばらでございまして、それとちょっとぐちゃぐちゃでわかりにくいという表現をいただきましたので、このような形で改めて図を統一性のある形で修正をさせていただいております。
 それから、最後、「おわりに」のところでございますが、最初の段落のところは、今回、中間報告からの主な変更点について記述を追加しております。それから、一番最後の段落でございますけれども、「さらに、」以下のところですが、「本報告書で記述された事項を具体的施策により実現し、その進捗状況をフォローアップすることも必要である」という表現を入れさせていただきました。今回、非常に多くの提案をいただいているわけですけれども、必ずしもまだ具体的に何をやっていくのかというところが書き込めていない部分もたくさんあると思いますので、そこら辺について、これからまた検討を進めていただきたいと思っています。それから、進捗状況について、やはりしっかりとフォローアップをするということがないといけないということがございましたので、このような表現を入れさせていただきました。
 非常に長くなりましたが、説明を終わります。

【鈴木委員長】 ご苦労さまでした。
 ただいまのご説明にご意見あるいは質問等ございましたら、どうぞ。
 なお、その前に、きょうの出席者数は定足数を満たしているそうですから、我々はここで、きょう、物を決めることができるそうです。
 どうぞ。

【大聖委員】 すみません、大聖ですが、ちょっと所用で退席しますので、初めにちょっと指摘させていただきます。
 一つは、見え消し版の方の7ページの下の方なんですけれども、(5)のところで「アジアにおける環境問題に関する研究開発に積極的に取り組む」というのは、これの中でやはり対象国の研究者と一緒にやるというような視点が大事だと思うんです。こっちから一方的に乗り込んでやるというのではなくて。対象国の研究者もそうですし、行政担当の方々との連携とか協力というのが必要ではないかなというふうに思いました。
 それからもう一つ、この緑色の横文字のものですけれども、その中で「20世紀の環境上の負の遺産の解消プログラム」とありますけれども、これは「の」が四つもつながっていますので、「21世紀における環境上の負の遺産解消プログラム」とか、そういうふうにしていただければと思いました。
 ちょっと細かい点で恐縮ですが、以上です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 どうぞ、西岡委員。

【西岡委員】 いつものように長くなりますが、5点ぐらいございます。
 一番最初は簡単な話なんですが、最初の目次のところで、第1章、3.(1)環境政策への貢献とありますが、これは本文と一致していないということだけです。環境政策の推進と発展への貢献とか何か、そういうことになっているかと思います。
 2番目ですけれども、7ページ、今、大聖委員からご指摘のあったところでございますが……、すみません、私、今、見え消し版の方を使っております。見え消し版の方の7ページでございますが、(5)の対象地域についての配慮というのが、どうも二つの概念が入っていると。これは分けた方がいいと私は思うんですね。一つは、タイトルでいいますと「地域からの視点」ということです。もう一つは「国際貢献」ということです。この二つに私は分けた方がいいと思います。
 この「地域からの視点」といいますのは、環境問題を従来の研究のやり方からいって、非常にエッセンスだけ取り上げて、そいつを体系化してまたもとへ戻すというやり方が一つあるわけですが、最近のはやりと言っちゃなんですけれども、こんなのは我々環境をやっている者は前からやっていたわけですから、環境・アズ・ア・ホールですね、全体としてどうそれを眺めていくかという方向へまた戻りつつあるということがございまして、そういう意味では、ここはむしろ地域・アズ・ア・ホールとしての脆弱性であるとか、そういった観点が要るということが1点です。それから、2番目のところ、この国際貢献の問題をもう少し、一つ項を設けた方が、(6)[5]´ですか、入れた方がいいと思うんですが、日本の技術を生かしていくためにも、国際的にそいつを売り出していく、あるいはそれの非常に重要な応用分野として、アジア地域をターゲットにしていくというような観点を入れていったらどうかと思うわけであります。
 それでは次へまいりますが、8ページ、これは見え消し版の8ページ、[2]環境問題の発見と、真ん中のあたりでございますけれども、ここで「保険」という言葉を抜かしたんですけれども、環境研究の一つの特色といたしましては、ちょっと危ないかもしれない、だけどどうなるかわからない。こういうことに対しても十分配慮した研究をしていくことが非常に大切ですね。狂牛病のように、もう狂牛病はないんだということで、あとをもう研究しないというようなことでは全くいけないわけですね。我々の世界ではホワット・イフ、こうなったらどうなるかということを考慮した研究をやるべきだということは前から言われておるわけでございますけれども、そういう意味でも、リスクを考慮した研究であるとか、ホワット・イフという言葉を使っていただくといいんですが、そういった研究についても入れるべきだということを書いていただきたいということでございます。
 次へ移ります。見え消し版の9ページでございますが、修正された上から3段目の「対策技術は、環境保全対策を講じる基礎として」というところでございます。その2行目以降ですけれども、「従来、発生した環境負荷の後処理」、これが中心だったと。だけど、「生産工程における環境負荷の削減技術や、」と書いてございます。ところが、多分その一番最後の「環境悪化を予防するための対策技術」というところにもすべてが含まれるという解釈もあるかと思いますが、生産工程における環境負荷の削減、これはもう従来からやるべき話なんでありまして、むしろ環境負荷を削減するような生産技術といったものがこれからは非常に重要ではないかと思うので、そういう記述を入れていただきたいということでございます。
 これで多分4点だと思うので、最後に、この全体の話ですけれども、皆さんのご意見を入れて非常に網羅的にできているということは結構だと思います。ただ、こいつを売り出すときに、一体この大きな視点を3点挙げるとしたら何なのかということをちょっとはっきりしておいてもらいたいんですが。私も、いい、パンチーな言葉が見つからないんですが、結局、非常に新しい環境という価値観が生まれてきて、それに対する技術が必要だということが一つあるかと思います。それから二つ目が、それが新しい産業の礎になる可能性があるといったこと。それから、従来の体制、予算、体制等々では今のところ追いつかないから、これをこう直すべきだということを提言しているんだといった幾つかのポイントをちょっと考えておいていただきたいということでございます。
 以上です。

【鈴木委員長】 どうもありがとうございました。ほかにございませんか。どうぞ。

【筑紫委員】 前回、欠席をいたしまして大変失礼いたしました。
 それで、拝見いたしまして、4ページの(5)ですけれども、環境産業の発展・雇用の創出というところで、これだけではどうもやはり従来型の動脈産業を環境保全型にとか、あるいは環境関連の産業ということで、いわゆるハードな環境産業というイメージしかないと思います。従来から私がここにおります理由と意味と、それから従来から私が言ってきたことは、やはりこのような産業全体が環境配慮型になっていくためには、産業に対して非常に大きな影響力のある金融というものが変わっていかなければいけない。そういう意味で、金融の側から環境に配慮した産業というものにお金が流れていくようなシステムというもののためにも、私は環境金融産業ということを言っているんですけれども、そちらがまだ弱いと思います。それで、ぜひここのところで、よりソフトなという意味の環境金融産業、その金融のあり方。ユネップなどではグリーニング・メインストリーム・ファイナンスということで、金融の緑化ということを言っておりますけれども、このところはやはり入れていただきたいと思います。
 それから、そのために、やはりそういう意味で、なぜ金融の人が環境配慮型の産業にお金が流れていかないかというと、それはもう明らかに銀行員に、あるいは金融の人に環境の知識がないからです。そういう意味では、金融側にもっと環境学の人たちが就職をしていくような、例えば、ヨーロッパの銀行などでは、今や、ほとんどと言っていいほど環境の分野からの人を採用しております。それで、融資ですとか投資ですとか、そういったものが環境の専門的な観点から見て、今後のシナリオから見たときに、その融資、投資がどういう影響を受けるかということをチェックしているというようなことになっていますので、ぜひ日本の金融業界もそういう流れになっていかなければいけないと。しかし、そういうことについては、やはりある程度こういう場、あるいはこのような答申の中で、金融というものが環境的な知見というものに対してもっと敏感である……、環境配慮型の金融であるべきだということを言っていかなければ、やはり金融としてはその方向にならないと思います。
 それから、(6)で知的財産の創造ということなんですけれども、これもやはり環境金融、環境技術というのも、ハードなものでしたら、新しい環境技術等についての新しい発見とか、そういう知的財産というものが、技術でしたら、例えば特許のようなもので保護される。しかし、例えば、新しいビジネスモデルとかいうような、そういうもの、余りハードでないものについては、商標についても、それからビジネスモデル特許というのも最近できたばかりで、保護がされない。私は、そういう意味では、今後は環境と金融とかいうものを統合していく……、今、人文科学ということも言っておられますけれども、社会科学とそれから環境という部分というものを統合していくような新しいモデルとか、そういったものの構築ですとかが必要だと思うんですけれども、それが、要するに保護されなければ、やはりそういう、つまりすぐまねをされたりということで、そしてまた、大きなところが、これは技術の分野でも言われているところですけれども、ベンチャーですとか若い人たちが一生懸命開発したものが、あっという間に大企業によって、今度はお金の力、あるいはマーケットの支配の力でとられてしまうというようなことで、いつまでたっても若い人たちとか新しい人たちがこういったものに乗り出せないというところを解決するためにも、改善するためにも、ここでやはり知的財産の保護というところも入れるべきではないかと思いました。
 以上の2点です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 どうぞ、岩槻委員。

【岩槻委員】 3点ほどコメントさせていただきたいんですが、全体は非常によくなっていますので、多少老婆心的な言い方ばかりになってしまうかもしれませんが、見え消し版で5ページの3の(6)ですけれども、知的財産の創造、この項といいますか、これを書き加えていただいたのは非常にいいことだと思うんですけれども、私ども世の中でこういう話をしていますと、ついつい、こういうことを書き込むとそれは研究者のエゴじゃないかという誤解をされることがありますので、こういう表現をするときには、やはりよく理解していただくためには、「よりよい環境を創造するための試行的な研究のためには、基礎的な情報はまだ大幅に不足しており」というような、そういうエクスキューズを入れて、だからこれが必要だということを書き加えていただいた方がストレートにご理解いただけるのではないかと、ちょっと思い過ごしかもしれませんけれども、そういうふうに感じました。
 それから、8ページの(6)の[3]なんですけれども、これもこの書き加えていただいたところというのが、今度の報告といいますか、これからの環境の研究にとって一番基本的なことだと思うんですけれども、全体の流れとして、例えば7ページの(4)のところなんかの表現が、どうしても予測的な研究をやっておいて、いざ何かが起こったときに対応しましょうというような、要するに対応療法をあらかじめ検討しておきましょう的な部分が非常に強くなるんですけれども、この8ページの[3]を加えていただいたことによって、その予防医療的なといいますか、環境をこれ以上悪くしないというところに力が置かれるということになると思うんですけれども、ここの表現がもう少し、その意味を踏まえて、これまでは対応・対策的なことしかほとんど言われていなかったけれどもというような、これもエクスキューズを加えた方がこの意味を強くするんじゃないかというふうな、ちょっとそういう感じがしました。
 それからもう一つは、見え消し版の16ページで成果の普及のことがあるんですけれども、今度の改善版で人材育成のことが非常によく書かれているので問題ないと思うんですけれども、その人材育成に伴って、やはり一般に対する環境教育というのがもう少し強く出てもいいんじゃないか。これは環境研究・環境技術開発なんですけれども、やはり環境問題に対する限りは、一般の人の理解を得るというのが技術にとって非常に重要なことだと思いますので、一般の国民がこういうことに関心が持てるように、生涯教育とでもいいますか……、人材育成のところでも博物館だとかNGOを使ってというような新しい表現が入っていますけれども、やはりメディアを期待するだけではなくて、もっと地道なそういう一般的な教育活動、環境教育の活動というのが必要ではないかというふうに思いますので、多少そういう表現が強まった方がいいんじゃないかというふうに思います。
 以上の3点です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 どうぞ、田中委員。

【田中委員】 私は非常によく今回はまとまっているなと思っているんですが、余り重要なことではないかもしれませんが、ちょっと気になるところがあります。
 資料3の新しいものの5ページの(3)体系的・総合的視点。ここのところに文学的というか、この報告書で唯一ほっとすることが書いてあるんですけれども、まず、その第1行に「循環」というものを定義していて、大気、水、土壌、生物の間にさまざまな物質が循環している。ですから「循環」というのは、物質循環を中心とする自然界のいろいろなスケールの循環のことを言っているということはわかるんですが、それで、その4行目ですね。「この様々な『循環』にほころびが生ずる(環が切れる)と環境問題が発生し、」と、こういうふうに書いてあって、環境問題がなぜ発生するかということをうたっているんですけれども、これはすごく思い切った視覚化というか比喩というか、実際とは大分違うんじゃないかと。実際には自然の物質循環は非常に大きなフラックスで起こっていて、人間活動によってそれに対して量的にはわずかな変調が加えられると、結果的に大気質、水質に大きな変化が起こってきているのが実際ですから、その「循環」は実際は量的には余り変わっていないんだけれども、わずかな変化で問題が引き起こされているというのが実態だと思うんですね。
 そうすると、次の2番目の段落に行きますと、広い視野のもとに対象とする「循環」が健全化どうかを検討し、環が切れている場合にはその適切な手だてを講じる必要がある、と。「環が切れている」ということを、実際の作業を考えますと、そういうものはほとんど検出できない。環が切れているんじゃなくて、やはり循環に小さな、人間が意図せずに循環に変調を来すと。意図せざる人為的な変化といいますか、ずっとこの辺の表現って、国際的にも国内でも何十年にもわたって昔からここをどういうふうに表現したらいいかという話がかなりあって、例えば人間の意図せざる人為的な影響、その影響は一見小さいんですが、レートとしては非常に小さいんだけれども結果的には大きな環境問題を引き起こしてくるというような認識が正しいんじゃないかという気もするんですが。しかし、こういうふうに書いて非常にわかれば、これはわかりやすいような気もするんですよね。私もこれを読み飛ばして、ちょっとひっかかるんですけど読み飛ばして、それが言わんとしていることはわかっているから、それから、環境省は「環の国」と、それでもちょっとひっかかっている、これは少しひっかかっている話なんですが、環の国というものをキャッチフレーズにしていくとなると、循環の「環」、環境の「環」をしっかり書いておく必要があるのかなという気も少しするんですよね。ですから、このとおりでもいいんですけれども、1回議論をして、このとおりならこのとおりという必要があるんではないかなということをちょっと感じました。

【鈴木委員長】 今のお話は、物理や自然科学畑の委員と法学・社会科学系の委員の物の表現の違いみたいなところも片側にはあると思います。この文章、実は中環審の会長の森嶌さんが書かれたものの中から多分サイトしているのではないかと私は思っていますけれども。
 実は、私の正直な感想をいいますと、私の感じも田中委員に近くて、十分、不正確……、決して正確ではない、極めて感覚的であるという感じがする部分ではあるわけですね。ただ、これをどう書き直すかということになると事務局はかなり苦労されるかもしれませんが。何かからサイトした形で文章を扱うか、この委員会そのままの文章として扱うか、そこら辺は考慮の余地が残るかもしれませんね。事務局、何か意見はありますか。

【徳田環境研究技術室長】 非常に難しいところですが、できるだけ今の田中先生のご意見、鈴木先生のご意見も踏まえて修文をすると。森嶌先生、きょうご欠席でございますけれども、そのご意見もお伺いしながら、「切れる」という表現が問題かなと思いますので、そこを何らかの表現に変えるという方向でちょっと検討してみたいと思います。

【鈴木委員長】 こういうふうに言った方が一般的にすっと感覚的に入ってくるという部分もあるんですよね。ほかの委員の方でこの話に何かご意見がおありの方はいますか。どっちでもいいではないかという方もいらっしゃるかもしれません。学者というのは細かいことにこだわるなと笑われるかもしれないけど。でも、やはり不正確は不正確。また後の話にもなりますが、これは私にお任せいただくことにしてということにしましょう。
 そのほかのご意見をいただきましたのは、それぞれもっともなご意見がたくさん……、どちらかというとサプリメンタリーなものですから、いただいてうまく組み込めればいいなという意見が多いと思います。ただ、一言気になりましたのは、何といいますか、新しい言葉を使うときに、その新しい言葉が一般的にはしばしば誤解されたり、しばしば単純化されたり、あるいは定義がはっきりしていなかったりするような言葉があるわけでありますから、そういう言葉を登場させて、どうしてもそれをこの中に盛り込めとおっしゃるのだとしますと、ボックスみたいなものをつくって、この言葉はかくかくしかじかのあれでこうなるという意味で使っているんだよなどと一々言わなければならなくなるのは、これは専門委員会の答申としてはとるべきことではないだろうと思います。そういう意味では、新しい言葉を導入するということに関してはかなり丁寧にやるべきだと私は思います。それが一般的な感覚でありました。
 おおむね、まだほかにも議論がおありかもしれませんけれども、この答申、随分苦労して書き直していただきまして、きょうは貴重なご意見をたくさんいただきましたので、それも含めて、あわせて、もう一遍修正して調整して、パブリックコメントにかける専門委員会報告を作成したいと。その仕事を私にお任せいただけますでしょうか。よろしゅうございましょうか。

【筑紫委員】 すみません、もう一つ……。

【鈴木委員長】 だめか。

【筑紫委員】 いいえ、そうじゃないんですけど、ちょっともう一つつけ加えさせていただいてよろしいでしょうか。
 資料2のところにもありますけれども、ここで主な意見のところで、人材の育成というところなんですが、よくどこでも人材育成のところで、ポストドクターとか、あと大学の役割とか言っているんですが、私は違うと思います。ここでぜひ小中学校と、むしろ大事なのは初等教育だと思います。環境問題のやはり一番の問題といいますのは、大学で環境問題を学んだりとか、実際に大変なことになっていると言いつつ、その人たちが自分自身の生活の中では環境負荷の高い生活をやめられないというところに問題があるわけで、それを知ったことが行動に結びつくと。研究者の方ですら、これは海外でも同じですけど、環境がどうのこうのといいながら実は自分自身のライフスタイルというのは違うじゃないかというようなことが、それをどうしていくかというようなことがよく議論になるんですけれども、その意味で初等教育の重要性、そして初等教育からこれを知れば、自分自身のライフスタイルそのものも変える研究者が出てくる、ほとんどの研究者がそうなるということの方が、社会全体には及ぼす影響というのはあると思うので、ここの人材というところで、「初等教育」と本当は入れるべきではないかと私は感じますが。

【鈴木委員長】 人材の育成の部分にその今のお考えが何とか盛り込めるようなものだと私は理解いたしましたので。それでよろしゅうございますか。
 どうぞ、吉川委員。

【吉川委員】 この緑色の図のことなんですけれども、前回のが大変ごちゃごちゃしていてわかりにくかったので、今回はすっきりしたんですけれども、すっきりし過ぎてちょっとようわからないというか、本文に書いてある方がわかりやすくて、このそれぞれの間の関係が全部わからなくなって、ただ色をつけて書いてあるだけのような気がしますので、もうちょっと考えていただいた方がいいんじゃないかと思います。

【鈴木委員長】 大分手厳しい。これはどう書いても褒められそうもないムードで。ありがとうございました、ご意見、参考にさせていただきます。
 それでは、もう一遍もとに戻しまして、パブリックコメントにかける……。

【鷲谷委員】 すみません、いいですか。

【鈴木委員長】 どうぞ。

【鷲谷委員】 それほど大きなことではなくて、すぐ解決することばかりなんですけれども、理念の記述とか具体的な方策の記述もとてもわかりやすくなってきて、必要な視点も広く網羅されているように思います。それで、せっかくできた方策をさらにもうちょっと具体化することと、それから、実際に動かす仕組みというのをつくっていくことが次の課題になると思うんですけど、そういうことを考えますと、終わりのところにフォローアップが一言だけちょっと触れてあるようなところを、もう一、二言、強調してもいいのかなと思いました。これの方策がどれぐらい有効だったかをチェックする仕組みみたいなものがどうあるべきかというようなことが、今は「進捗状況をフォローアップする」というふうな表現になっていると思うんですけれども、どんなふうにすればフォローアップがうまくいくのかについて、何か修飾語でも何でもいいんですけれども、もう少しそこに力が入っていることがわかるといいというふうに思います。それが一つです。もう……。

【鈴木委員長】 まだありますか。

【鷲谷委員】 もう一つだけ。すぐ終わります。
 それから、次、対策技術の確立と普及というところなんですけれども、これは対策技術というふうな、どれも環境にとってすごくすばらしいものであるということだけが前提で書かれているんですが、ある種の環境対策技術に潜在的に伴う環境への負の効果というのもなくはないので、一言でも言及して、予防原理に基づく慎重な利用が前提であるということを、ここにももしかしたら触れておいた方がいいんではないかと思います。例えば生物を野外環境で利用して生態系を操作するような技術の場合は、生物学的侵入という新たな環境問題を引き起こす可能性というのがかなりあるので、野外でそういう生物利用をする……、土壌生態系を操作するというような場合ですね。事前に十分なアセスが必要だと思うんですけれども、土壌生態系に関する知識というのが今非常に乏しいものですから、アセスが十分できるかどうかというところにもまだ問題があると思うんですね。そういう不確実性もこういう環境技術にも伴ってくるものだということは、やはり前提にしないといけないんじゃないかと思います。それも一言ぐらい加えればいいことなのではないかと思うんですけれども。
 以上です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。熱き思いがたくさんおありの委員が多くて。ほかに、事のついでに……。もう少し時間をとりましょうか、どなたかご発言があれば。

【安岡委員】 それでは、ついでに。

【鈴木委員長】 安岡委員、どうぞ。

【安岡委員】 大変よくまとまっていると思いますけれども、順番を変えたりしたところで、ちょっと言葉が理解しにくくなっている部分があります。例えば資料4の見え消しで6ページ目、(3)の体系的・総合的視点というところで[1][2][3][4]というふうにあるんですが、[1]の部分が下から上に上がってきたということと、それから、「政策研究のみならず」という言葉で始めたということで、ここは項目を列挙して一番初めに、政策研究のみならず、研究開発全般において人文社会科学や自然科学が一緒にやるんだ、ということが書かれていますが、ここは「政策研究のみならず」と一番頭に入れる必要はないような気がいたします。言葉がちょっと浮いてきてしまう感じがいたします。
 同じように3ページ目、3の環境研究・環境技術開発が果たす役割というところで、やはり(1)が下から上に上がってきているわけですけれども、環境政策の推進と発展への貢献というところで「この両者のあらゆるレベルにおいて方向性が一致していることが求められる」というふうに書いてありますが、ここの文章が上に上がってきたからだけではないと思いますけれども、「この両者のあらゆるレベルにおいて方向性が」というのが意味がなかなか通じないというふうになっております。したがいまして、順序を変えたようなところはもう一度文言を整理された方がいいんじゃないかという気がいたします。
 以上です。

【鈴木委員長】 ほかにございますか。よろしゅうございますか。
 先ほども申し上げましたように、大部分のご意見は、ちょうだいして、それを取り込んで手直しができるだろうと。それこそ、会長と調整しなきゃいけない部分が一番大もとに残るかもしれませんけれども、そこの部分を含めて私にお任せいただいて、事務局と一緒に作業して、パブリックコメントにかける案を作成してよろしゅうございましょうか。
                 (異議なし)

【鈴木委員長】 ありがとうございました。
 それでは、その次の議題で、今後の検討の進め方というのを取り上げたいと思います。 事務局、どうぞ。

【徳田環境研究技術室長】 それでは、資料5、今後の検討の進め方について(案)という1枚紙をごらんいただけますでしょうか。
 まず、今後の日程でございますが、今、一応のご了承をいただきました専門委員会報告(案)、これをさらに修正をいたしまして、鈴木委員長にごらんいただき、了承を得た後、その案でパブリックコメントを行います。パブリックコメントを行って出てまいりました意見をまとめまして、必要に応じ報告案を修正をし、それらについて各委員の先生方に文書で照会をいたしたいと思います。その結果、それでよいということになりましたら、それを第3回の総合政策部会、4月に予定をしておりますが、そこに答申(案)として提出をして、そこでご審議いただき取りまとめていただくと、こういうことを考えております。ただ、もしパブリックコメントの結果、多様な意見が出てきて、もう一度専門委員会を開く必要があるということになりました場合は、ご多忙中恐縮ですが、もう一回開かせていただくということになろうかと思います。
 それから、答申が得られた後の進め方でございますけれども、今回の答申は第一次答申といたしまして、その後も引き続き専門委員会の先生方にはご検討をいただきたいというふうに考えております。その検討の中身でございますけれども、[1]から[4]に書いてございますが、まず、先ほどフォローアップが大切だというご意見がありましたように、今回いただいた報告の推進方策について、いろいろとさらに具体的に検討をしていただく必要があると。特に第2章のところの体制の整備、そういったところの具体的な検討というのが必要であろうと。そして、私どもが行うさまざまな施策の進捗状況のフォローアップというものも必要であろうということが一つでございます。
 二つ目には、未検討の重要課題、地球規模の水循環でありますとか、ナノテクノロジーと環境でありますとか、そういった未検討の重要課題について、重点化・戦略化の検討を行うことが必要である。
 三つ目には、総合科学技術会議が「予算、人材等の資源配分の方針」、「分野別推進戦略」、これを毎年見直すということにしておりますので、そちらに対する貢献ということを行うための検討をする必要があると。
 そして四つ目でございますけれども、平成11年につくりました「環境研究技術基本計画」、これは5年間の計画でございまして、平成16年7月をもって計画期間が終了いたしますので、中長期的には環境研究・環境技術開発の全体戦略についても検討する必要がある。こういったことがございますので、引き続きご検討をお願いしたいというふうに思っています。
 当面の具体的な検討課題といたしまして、裏のページに案を書いてございますが、以下のような課題から、優先的に取り組むべきものを選択し、検討を行うといたしまして、まず、推進方策を実現するための具体的施策のあり方として、人材の育成、主体間の連携・交流、地域における研究開発の推進、基盤整備、技術の評価、成果の普及・環境政策への反映と、こういったものをさらに具体的に推進していくためにはどうしていけばよいのかの検討と。それから、推進方策のフォローアップ。推進方策を受けた環境省の取り組み状況の評価、それから、環境省以外を含めた我が国全体の環境研究・環境技術開発全般における取組状況や得られた成果等の評価、そして未検討の重要課題の検討、こういったものを検討していただければというふうに考えておるところでございます。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。どうぞご意見を。これはこれからの進め方ということですが。
 どうぞ、小林委員。

【小林委員】 パブリックコメントに対する委員会としての対応なんですが、必要に応じて委員会を開催という選択肢が一つあるんですが、状況によりましては、ワーキンググループ、例えばそれぞれの分科会からお一人ずつ集まっていただいて、委員長を含めて整理をすると。もう一つ、名称はワーキングにするか主査会議にするかですけれども、中間的な選択肢を委員長にお預けしたらどうかと思います。

【鈴木委員長】 どうぞ、事務局、今の……。

【徳田環境研究技術室長】 出てまいりましたコメントを見まして、必要に応じて、今、小林委員の言われたような方向も考えてみたいと思います。

【鈴木委員長】 仕事がふえるという。ほかに。
 3の当面の検討課題は「優先的に取り組むべきものを選択し、検討を行う」と書いてあるわけですが、どうやって優先的に取り組むべきものを選択するのかという話は何も書いていないんですね。その辺でご意見が欲しいわけです。実はこれ、ぱっと見るとどれもこれも非常に重要で、全部優先したくなるようなものが並んでいるわけですが、どうぞ遠慮なくご意見を。まだ足らんぞというのもあるかもしれませんし。
 例えば、具体的にある地域を取り上げて、そこでの研究開発の推進というのはどうやるのかみたいなことを、もうちょっとケーススタディー的に勉強してみるなんていうのも、本当は入り用な作業なんだと思うんですね。ご出席の各専門委員は、そういうことはもう既に先刻ご承知の方ばかりかもしれませんが、ごらんになっているアスペクトが全部違いますから、いわば総合的にそういう地域の問題を扱うという、その辺は、今回、ここで地域をベースにしてご出席いただいている委員はあんまりいないんですよね。小林委員は東京だから……、違った。違いますよね。いらっしゃらないのかな。その辺でナショナルレベルの議論にどうしてもなってしまう部分があるような気もするんですね。何かご意見はないですか。よろしいですか。田中先生。

【田中委員】 ちょっとよろしいですか。

【鈴木委員長】 どうぞ、何でもいいですから。

【田中委員】 みんな優先的に検討されるべき課題だと思うんです。例えば、人材育成・組織の整備というようなときに、データを持って、例えば、すごいですよね、ここ数年間、国公私立大学における環境学部、環境学科、環境研究科、それから環境専攻、物すごい数が出ているけど、本当に環境に21世紀の人材を適切に養成できる体制になっているだろうかと。これは都度、文部科学省の縄張りにもなるんですが、実際は私自身、そういうところをつくってもらってそこにいるんですが、本当の意味の環境の先生は少ないですよね。環境の先生が少なくて、逆に言うと、あらゆる人たちが自分は環境の専門家だと言っているんです。環境というのはそういうところがあるんですよね。そういうところもあって、でも、そういう組織で次世代の人材を育成しようとすると、やはりその教官たちも自分の範囲を少しシフトさせて、必死で勉強して教えていくというようなことが必要じゃないかというふうに感じているんですけれどもね。そういう種類の問題で、形はどんどん整ってきているんですけど、本当に投資しただけの効率的な組織になっているかと。ところが、これを全部を見ますと、日本国全体として、今、私は一番最初の人材育成という自分の領域を取り上げたんですけど、全部の問題について、そういうところがあるように思うんですよ。研究でも、きょうは知的好奇心に基づく研究が大事だと。これはもう絶対的な真理なんですけれども、そういうことを口実にして、国の環境研究のための資金、財政的な資源を結構、自分の従来の、ディシプリンの興味の中で、興味を遂行するためにやっていると。悪い言葉で言えば、便乗的な研究も非常に多いと。それを一概にだめだというのではなくて、そういうものをできるだけ本当に社会のニーズのある研究開発の方向へ、できるだけ鋭角でハンドルを切って持っていくには一体どういう戦略があるのかとか、いろいろ考えることはいっぱいある。そういう、少し突っ込んだ議論をしてもらえると我々も非常にエキサイティングで、また頭を非常に使って考えるべきではないですか。そういう場面も欲しいですね、私は。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。
 北野委員、何かないですか。

【北野委員】 人材育成って、確かにそのとおりなんですが、例えば、私も化学物質をやっていますと、結局、その化学物質の管理をしようとするとデータが基礎になるんですが、例えば病理とか……、例えば今の医学部とか獣医学部でなかなかそういう小動物を使った、実験動物を使った毒性学なんてやっている人は少ないんですね。やはり獣医さんでいえば大動物になっちゃうし、医学部でいえば人間の方にいってしまうという。そういう意味で、確かに人材育成というのは、それぞれの分野でいろいろ必要だと私は思っておりますが、現実的に今自分が感じているところは、まさにそこら辺が一つあります。
 それから、もちろんすべて大事なんですが、成果の普及、特に環境関係というのは、やはりここがほかの学問と違って非常に私は大事だと思っているんですね。従来は研究費をいただいて、論文を書いて、本箱にしまえば終わりであるというのが従来の我々のスタンスだったんですけれども、やはり論文を書いて本箱にしまってはいけないのであって、それをいかにわかりやすく一般の方に反映させるかという。ですから、例えば論文を書くんじゃなくてかわりにビデオをつくってもいいのかなと思ったり、何かその辺のところもやはり環境という特殊な、ほかとちょっと違う特異性がありますので、そういう意味で、成果の普及についても十分考えないといけないかな、なんて思っております。
 さっき田中先生もおっしゃっていましたけれども、今、環境をやっている人間は、いろいろな分野から環境へ入ってきた。正直言いまして、我々の学生時代は環境学というのはなかったような気がしますので。例えば、化学から入った、生物から入った、物理から入った、社会学から入った、経済学から入ったという、そういうのが現在の環境をやっている人たちのバックグラウンドかなと。そういう意味では、確かに連携といいますか、異なる分野の先生方が一緒になって、ある一つのテーマについていくということも必要かななんて、こう考えているんですけれども。
 以上です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 どうぞ、安岡委員。

【安岡委員】 これからフォローアップするときにぜひこういう視点で情報を集めておいていただいて、それをもとに議論をしたらいいということでちょっとコメントですが。
 この、今つくりましたやつというのは、かなり理念とか方策というのがありまして、具体的に数値的なものがあんまり入っていないような気がします。それで、例えば、1章の……、1章というよりは、こちらの今の1枚紙の上から言った方がいいと思いますけれども、人材の育成・組織の整備。先ほど田中先生が言われた、一体どれだけの環境学科があって、どれだけの学生がいて、どういうところに就職しているとか、それから、地域における研究開発の推進でしたら、一体地域というところでどういう研究が行われていて、どれだけのお金が投下されていてというような話。それから、成果の普及とか環境政策への反映というところでしたら、例えば、どういう環境研究の成果が上がっていて、それが今まで具体的に反映されてきたのか、されていなかったのか。そういう具体的な数値でもってあらわされるようなものをぜひ出しておいていただいて、調査しておいていただいて、それをもとに議論させていただく方が、フォローアップとしては具体的になるのではないかという気がいたします。

【鈴木委員長】 今のご意見は環境省がやるべき仕事としてだけじゃなくて、まだほかでもやらなければならない仕事として、あるような気がするんですよね。例えば、教育学の領域で環境教育を取り上げて、さっき筑紫委員がおっしゃったような、初等教育から始めるようなところから、もうずーっと体系的な構造が組み上がっていくような部分があると思うんですけれども、そういうところの研究者が、実は今、安岡委員がおっしゃったような問題についてどれだけ日常的に研究しているかということになったら、ほとんどないに違いない。もちろん環境省がやらなきゃならない部分はあると思いますけれども、何ていうのかな、口で環境と言うほどにはちゃんちゃんちゃんと調べていないねと、ちゃんと情報を蓄積していないねというような問題につながっちゃうかもしれませんね。
 どうぞ、ほかに。

【橘委員】 余りちゃんとした意見ではないんですけれども、「環境」という言葉が非常に多様、人によってとらえ方が非常に違うという点、この委員会で議論されているのはかなりグローバルな、地球環境というのに代表されるような環境だと思うんですけれども、もっと私が関係しています建築なんかでは、「建築環境工学」なんていう言葉を使っているんですけど、これはかなりスケールの小さい、しかし、非常に我々に身近な、この部屋の中なんていうのもそういう環境なんですけれども。それから、コンピューターのあれも最近環境というような言葉を使ってぎょっとしたんですけれども、全然違う意味で使っているようですけれども、「環境」という言葉が非常に多様であるということをやはり我々認識しないといけないんじゃないかなと思います。
 ついでにお聞きするんですけれども、さっき循環の話が出ていましたけれども、確かにあそこは問題だと思うんですが、環境省で、お役所で「環の国」なんて言って、あれは駄じゃれですかね。まず、英語に直すとき何て訳すんだろうと、私はいつも疑問に思うんですけれども。

【鈴木委員長】 だれも答えようがない質問をされて……。

【青山総務課長】 「環の国」ですが、川口大臣が昨年のちょうど1月からなんですが、「環の国」ということで、ある意味でごろ合わせみたいなものであります。ただ、「環の国づくり会議」というのを、実は官邸で、当時、森総理でありましたが、森総理の発案でやられて。そのときに、最初にやはり、今、橘委員がおっしゃったように英語で何と言うんだという話がありました。えらい苦労したんですが、「環の国コンファレンス」ということでとりあえずいって、ハーモリアス・アンド・サスティナブル・ソサエティーというような言い方で、結局はやはり日本語を解説するような議論でありました。ただ、川口大臣のご発案でもございましたし、その「環の国づくり会議」の答申に、中間報告だったんですが7月10日に出して、いろいろな場面に行っていただいたんですが、それを予算に反映し、というような議論でやっております。ことし、その「環の国づくり」から「環の暮らし」とかいろいろやろうとしておるんですが、それを今後また続けていくというような話があります。いわばある意味ではキャッチフレーズ的な言い方で、何となくわかりやすいかなと。みんなが環になってという議論なんですが。その議論と、実は先ほど鈴木委員長がおっしゃった、例のその環が切れているというのは、必ずしもリンクはしておりません。ただ、発想的に言いますともともと循環の法律をつくりましたときは、やはりどちらかというと、もう少し大きな目で見ていたんですが、若干マテリアルな部分だけになったという経緯もあるものですから、もう少し広い自然等を含めた全体の広い意味での「循環」という意味で、それを置きかえる意味で「環の国」というか、そういう「循環」を全体、広い意味で言ったというようなことであります。これも先ほどのお話にありましたような、いわば定義が必要かということだと思います。

【鈴木委員長】 何かありますか。どうぞ。

【柘植委員】 産業側の三菱重工の柘植と申しますけれども、産業の方の観点からちょっと。
 フォローアップという非常に大事なことを、さっきほかの委員の方から、もうちょっとここのところをきちっと、という意見があったんですけれども、それと関連するんですけれども、何をフォローアップするかというと、環境の開発された技術をフォローアップするというよりも、一番最初にこの基本的な目的というのを、環境問題の解決とか、あるいは維持可能な社会の構築への貢献と、この目的にどれだけ近づいたか、あるいはどれだけそれが本当に社会に受け入れられるような貢献ができたかと。それは装置かもしれない、あるいは法律かもしれないし、フォローアップするものをそういう視野でやる必要があると思うわけです。それは技術だけではなくて、先ほどから言われています人文科学の問題、政策的な問題とリンクしてくると思うんです。
 なぜこういうことを言ったかというと、環境以外の分野というのはかなり経済原理で最終的に社会に貢献されるものがほうっておいても出てくると思うんですけれども、環境の問題というのは、ほうっておいてもそういうふうにはならない、この基本的な目的を達成しないメカニズムがある。そことかなり異質なものだというふうに考えたときに、このフォローアップというものを何を目的にして、どういうふうにしていくのかというスキームをかなり早い時期に考えて、ここになるべくディファインしておくというようなことが必要だなというふうに思います。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。
 鷲谷委員、どうぞ。ちょうどさっきおっしゃった話がつながったようですが。

【鷲谷委員】 最初のころの議論をお聞きしていて思ったんですけれども、確かに看板として環境を掲げているところというのはたくさんあるんですけれども、若い、志のある人がそういうところに入って失望してしまうということも恐らく多々あるのではないかと思うんですね。そういうことを考えますと、ここの今議論しているような環境研究というものを評価する視点とか、そういうのをきちっとして提示するというようなことも必要なんじゃないかと思うんです。科学技術一般にかかわる研究と共通の芽もたくさんありますけれども、やはりミッションといいますか、使命に基づく科学だということで、やや特別な面も環境研究にはあるんじゃないかと思います。そういうふうなことも含めて議論することも必要かなと思うんですけれども、今挙げられている中に「環境技術の評価等」とあるんですが、環境研究の評価とか視点とか、もう既にこの報告の中に盛り込まれているといえばそうなんですけれども、もうちょっと具体的に整理してもいいのではないかという印象を、お話を伺っていて持ちました。
 以上です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。ほかにございませんか。なろうことなら、ご発言のない委員の方がご発言していただけるとうれしいんですが。

【細見委員】 よろしいですか。

【鈴木委員長】 どうぞ。

【細見委員】 農工大の細見ですが、環境の分野でずっと携わってきた身としては、環境の研究・技術開発と言ったときに、正直申し上げまして、もちろん環境省がおやりになっている研究と、それから他省庁だとか、どちらかというと、国の一般予算を見ると、環境分野という、予算案で見ると、そちらの方がぐっと大きくて、局長が306億円とおっしゃったと思うんですが、それ以上にいろいろなところで使われていると。私はこの環境省独自の環境というのは、ほかの省庁とどういうふうに違っていて、だからこうこうだという、多分総合科学技術会議でいろいろ議論はされているとは思うんですけれども、少し内部ではそこの違いをもう少し明確にした方がいいんではないかと。例えば、私が大学にいると、教育とそれから人材育成という面を考えていくと、こことどういうふうにリンクすれば、例えば、うまく文部省との予算とかそういう拡充とか、そういうのを図れるのではないかとか、少し……、例えば、NEDOさんのやっておられるようなエネルギー環境の分野と非常に関連している部分も多いんではないかと思うんです。その辺の差とか、あるいは強調していける部分だとかいうのが、もうちょっと別のところで議論しておくのもいいのかなという気がします。
 以上です。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。水戸部委員、どうぞ。

【水戸部委員】 ちょっとプラクティカルな質問になりますけれども、当面の検討課題という案が出ていますけれども、これは前のページの答申後の検討の[1]に相当する部分ですね。全体、今後の検討の進め方についてということで、どういうスケジュールで、どれぐらいの……、例えば総合科学技術会議だとか、そのタイミングをねらって何をやっていこうというふうに考えているのか、ちょっと教えていただきたいなと思うんですが。

【鈴木委員長】 どうぞ、徳田室長。

【徳田環境研究技術室長】 まず、その答申をいただく時期が4月ごろになるだろうと思いますので、それ以降に専門委員会を開催させていただくと。総合科学技術会議の方が、予算、人材等の資源配分の方針でありますとか分野別推進戦略の見直しを6月ごろにするというふうに聞いておりますので、それをにらんで4月から6月までの間に専門委員会を少なくとも1回は開き、その後、必要に応じて、ここにも書いてございますが、分科会あるいはワーキンググループといったようなもので具体的な検討をしていくと。総合科学技術会議に反映できるものは適宜反映していきますし、そうでないものは、今回の専門委員会報告と同様に、1年ほどかけて検討していくというスケジュールになろうかと思います。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。
 プライオリタイゼーション、優先順位づけの作業というのはいろいろなところで出てくる部分ですけれども、下手をすると漠然としてしまってまとまりがつかなくなってしまう。いかなるアイテムに関して、どのように評価してプライオリタイゼーションをやるのかということをはっきりさせないと、非常に漠然とした作業になってしまって、出席しても、もう、何だこりゃということになりかねないんですね。そこら辺を、だから、もっとはっきり事務局としては固めて提案をされないといけないと思います。そういう意味で、きょう、いろいろなアドバイスを皆さんからいただいているわけでありまして、どうぞご発言がございましたら。
 岩槻さん。

【岩槻委員】 先ほどからの議論にちょっと黙っていたんですけれども、それはどなたもこれに加えて何が必要だということを余りおっしゃらなかった。私自身もこれを並べると、これ以外にないわけではないんですけれども、さらに挙げるという気にはちょっとなれなかったんですけれども。そうしたら、ここで挙げられているものの中でどれが重要かということになりますと、民主的に皆さんの意見を聞いていると、あんまり決まらないんじゃないかと思うんですよね。僕は僕個人で希望はもちろんあるんですけれども。ですから、むしろこれが非常に重要な案件だということは、皆さん恐らく合意だと思いますので、今、委員長がおっしゃったように、その中から何を選ぶかというのは、むしろ委員長にお任せして、委員長がこれから先にやろうとおっしゃることを我々がみんなで議論すればいいんじゃないかと。非常に具体的な提案ですけれども、そういうふうに思います。

【鈴木委員長】 どうぞ、松本委員。

【松本委員】 この今後の検討の進め方についてということで、多分最後あれなんですけど、この当面の検討課題のところの、私、一番ここが気になって、これはぜひフォローアップでかなりやらなくてはいけない、やってほしいというところなんですが。各主体間の連携・交流ということで、これは環境関係の予算、先ほど環境省に対して2,400億円ぐらいとお聞きしましたけれども、他省庁、例えば国土交通省とか農林水産省とか、あるいは厚生労働省とか、大変、環境関係にもやはり予算が投入されていて、それをどのように連携あるいは交流しながら、全体として中央環境審議会がフォローしているかということをしっかりあれされたらいかがかと思います。つまり、ここの事務局の方はほとんど環境省でいらっしゃいますけれども、性格上、これは国の全体の環境問題を論じる審議会であるべきだし、それから、予算の動かし方や規模がはるかに、今、ちょっと生臭い話ですけれども、ほかの省庁も膨大なものがあるわけですので、そこら辺をよく見据えて先のことを考えた方がいいんじゃないかということで、ちょっとここは重要なことだと私は思っています。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。
 秋元委員、何か。

【秋元委員】 もう既に皆さんが言われたことで、私は余りそんなに新しいことを言う知恵もないんですが。
 前から、きょうも田中先生とか鷲谷先生とかからも発言があったように、環境学科というのが各大学にたくさんできている。今度の報告書の中にも「近年、環境研究・環境技術開発を中心に掲げた大学、学部、学科の新設が相次いでおり、これらの機関に対する支援と、そこから供給される人材の活用を図ることが重要である」と書かれていて、前にもちょっとコメントした記憶があるんですけれども、こういうふうに言うのは確かにきれいごとではあるんだけども、実際の環境学科でそれだけの人材が育ってくるということが非常に期待しにくい状況にある。それは単に、例えば教養学科とか土木学科とか、そういうところが名前だけ環境を冠して、編成変えをしたような学科が余りにも多いわけですね。そういうものが通ってしまうというのが本当はおかしいわけで、だから、そういう何か評価というのは、今、文科省の方でも大学評価というのが随分言われていますけれども、特に環境省の我々環境をやっている人間から言うと、そういう環境を冠した学科というのが、本当に環境のことを教育できるだけの先生がいて、そういう研究をやっているかどうかということをどこかで本当はきちんと評価しなきゃいけない。そういうことをやると、物すごい大きなインパクトがあると思うんですね。特に人材育成の面で、そういう名前につられて入ってくる学生が失望してまた大学を受け直すというようなケースが結構ありますので、そういうことをなくすという意味でも非常に大きい。そういうことまで立ち入って、踏み込んで、こういう環境省の活動の一環としてそこまでできるのかどうかということに非常に関心を持っております。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。これは……。
 井口委員、何かありますか。

【井口委員】 今の秋元委員のご発言はそのとおりだと思うんですけれども、それが一般的なものですから、先ほど議論になった初等教育からのというのだと、もっと、これはお先真っ暗だと思うんですよね。そういうことを教えられる先生をどうやって育てるのか。教育学部なんかがどんどんつぶれていっている状況ですから。ですから、これは環境省がやられることじゃないのかもしれませんけれども、私は大学にいて、今はもう出てしまいましたけど、そういう意味では、実情は名前を変えているだけで、「環境」「情報」といってつければ学部改組も簡単にできた時代でしたから。ですから、どういうことができるのかというのを本当にちゃんと見た方がいいでしょうし、それから、その下の方の環境研究にしろ、環境技術にしろ、例えば独立法人の国立環境研究所は一体どういうことができるのか、どういうことをしているのかというのは、私たちも具体的に知らないですね。環境省の傘下にあって、ちゃんとそういう研究ができるところの力がどれだけあって、そこにどれだけ追加しなければいけないのかということもきちっと議論しておかなければいけないのではないかと、そこがちょっと。それだけです。

【鈴木委員長】 ありがとうございました。日本における環境研究政策の全面的な点検をせいということに相なるかもしれませんけれども、なかなか大きな視点で……。
 どうぞ、局長。

【炭谷総合環境政策局長】 どうも大変貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございます。私どもとしても、この環境政策を進めるためには、環境研究とかいうものが基本になって、環境省が発言していかなければいけないんじゃないかなというふうに思っております。
 特に私、常日ごろ、前の職が地球環境局長でございましたので、そのときの経験から、きょうもご意見が出ましたけれども、どうも「環境」という概念が随分変わってきているのかなと。特に今度のヨハネスブルグサミットで使われる「環境」というのは、もっと、自然科学よりも社会科学的な意味合いが非常に強く使われているのではないかなと。頭の中が混乱して、私自身、なかなか概念化できないような状態になってきているだろうと思っております。ですから、これをどのように環境省として「環境」という概念を、きょうもたくさん、提言、意見が出ましたけれども、これをしっかりとらえていってみたいなというふうに思っております。
 また、環境研究というのは非常に、私どもの予算、大変、実際は威張れるような額ではございません。できれば環境省が率先して環境研究を推進したいという意気込みだけは持っているんですけれども、それに伴う実力というのは予算面ではないんじゃないかなと。その点はそれぞれ各省と、けんかをする必要はなくて、一緒に協力をしてやっていこうと。実際は、額から見れば、むしろ経済産業省とか国土交通省、農水省の方がはるかにたくさんの、けた違いの予算を持っていらっしゃるのは事実でございますので、それはそれぞれの各省の立場からやっていただいておりますので、うまく連携をとりながらやるというのは、国民の立場をとればいいのではないのかなというふうに思っております。それから、これからの当面の検討課題の中で、人材とか情報とか、また産業界、学界、官界の連携のあり方というのは、私どもなかなか役所だけではアイデアが出ませんので、ぜひ今後の検討の中で具体的なご助言をいただければと思っております。
 いずれにしろ、きょうのおまとめいただきました報告書というのは、読みまして、非常に抽象化しております。抽象的な文が非常に多うございますので、これをやはり具体化させるということが次の段階だろうというふうに思っております。これをこの答申をまとめていただいた後、次の段階として取り組みさせていただきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

【鈴木委員長】 局長が締めの言葉を先におっしゃっていただいたのでこれできょうの会議はおしまいでありますが、先ほど岩槻委員がおっしゃった、委員長に任せるぞみたいな話はなくて、委員長はいろいろな方のご意見を伺い、事務局とも相談しながら、これから話を進めていかなきゃならんだろうと、そう思っております。
 どうもありがとうございました。

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