中央環境審議会総合政策部会(懇談会)議事録

開催日時

平成14年8月19日(月)10:00~12:00

開催場所

環境省22階 第1会議室

出席委員

23委員
森嶌昭夫 部会長
安原 正 部会長代理
青木保之 委員
飯田浩史 委員
飯野靖四 委員
上野征夫 委員
江頭基子 委員
河野正男 委員
瀬田重敏 委員
鳥井弘之 委員
中野璋代 委員
福川伸次 委員
藤田正憲 委員
松川隆志 委員
松原純子 委員
三橋規宏 委員
宮本 一 委員
村上忠行 委員
村杉幸子 委員
甕 滋 委員
山本良一 委員
横山裕道 委員
渡辺 修 委員

議題

  1.  (1) 環境保全活動の活性化方策について
  2.  (2) その他

配付資料

資料1   環境保全活動の活性化に向けた具体的方策について
資料2   環境保全活動の活性化のための論点
資料3   協働による環境保全活動の具体的事例
資料4   環境保全活動の連携の枠組みの事例(英国のグラウンドワーク)
資料5   地方公共団体における協議会等の現状
資料6   環境保全活動に関わる人材の制度
資料7 地方公共団体における環境保全活動を支援するための拠点の現状
資料8 地方公共団体における環境保全活動に関わる情報提供の現状
資料9 現在のNPO法人に対する税制上の優遇
参考資料   平成15年度環境保全経費の見積りの方針の調整の基本方針

議事録

午前10時01分開会

○浅野環境教育推進室長 おはようございます。
 定刻になりましたので、ただいまから会議を開催させていただきます。
 初めに、お断りを申し上げます。本日の会議につきましては、第7回の部会ということでご案内を申し上げたところでございますけれども、本日、ご出席の委員が過半数という部会の定足数に達しない可能性がございまして、ただいまのところ部会としての条件を満たしておりませんので、正式な部会ではなく、懇談会という形での開催となりますことをご了承いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 お手元の議事次第の裏に配布資料一覧がございますけれども、資料1から9まで、それから参考資料ということで、右肩に番号を振ってクリップでまとめてございます。恐縮ですけれども、ご確認いただきたいと申し上げます。
 もしも落丁等がございましたら、事務局までお申し出いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、会の進行は森嶌部会長にお願いいたします。よろしくお願いします。

○森嶌部会長 おはようございます。
 何か台風が来るような来ないようなときに会議を開くことになりましたが、朝早くからお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日の議題であります環境保全活動の活性化方策について、できるだけ早くに中間取りまとめをしたいということで会議を設定いたしましたけれども、ただいま事務局からお話がございましたように、別の台風のせいではなくて、むしろこういう時期ですので、ご出席いただけるとお返事いただいた方も後にご出席いただけなくなったような事情がございまして、本日は正式の部会ではございません。ただ、本日は特別の決定、議決をするわけでもございませんので、懇談会という形で委員の皆様からご意見を伺うことにいたしたいと思います。
 その点で、本日の議題につきまして活発なご議論をいただきますようお願いいたします。
 まず最初に、総合環境政策局長からごあいさつをいただきます。

○炭谷総合環境政策局長 総合政策局長の炭谷でございます。
 委員の皆様方におかれましては、今日はこのような天候の悪いところ、また、お盆明けという何かとご多忙のときにかかわらずご出席を賜りまして、本当にありがとうございます。
 この部会に諮問されております環境保全活動の活性化方策については、7月11日に開会されました総合政策部会において、環境保全活動活性化専門委員会から中間的取りまとめの形でご報告いただき、今後は部会において幅広い観点からご審議をいただくこととされたところでございます。
 当初、私どもといたしましては、9月に入ってからの部会の開催を考えておったわけでございますけれども、皆様方ご承知のように、来週から9月4日にかけてヨハネスブルクサミットにおいて、持続可能な開発に関する世界首脳会議が開催されまして、森嶌会長を初め委員の方々の中にもご出席される方があるなど、9月半ばまではなかなか開催が難しいという事情もございます。また、私ども、来年度予算編成の作業がいよいよ大詰めを迎えておるわけでございます。その具体的な中身について、できる限り早く固めたいという私どもの事情もございまして、この余りよくない時期に開催となりましたことについて、初めにご了承いただければありがたいと思います。
 先ほど事務局からご説明しましたとおり、残念ながら定足数には達しておりませんけれども、懇談会という形で開催させていただきまして、部会同様、活発なご審議をいただければありがたいと思っております。
 本日は、環境保全活動の活性化方策について、まず、国内外で現在行われている環境保全活動の現状と課題、さらにはモデルとなるような先進的な事例や制度について、アンケートやヒアリングなどの結果も交えながらご報告させていただきたいと存じます。その後、我が国において多様な主体が連携して環境保全活動を行うためにはどのような社会的、法律的な枠組みが望ましいのか、環境保全活動を担う人材を育成するためには何が必要なのか、具体的な点についてご審議をいただければと思っております。
 2時間という限られた時間ではございますけれども、よろしくご審議いただければありがたいと存じます。

○森嶌部会長 実は、大分前に「夏の中環審の会議は軽装で」と決めたのですけれども、私もそうなんですが、この会議に出た後、ほかに行くときにはネクタイをしていなければというようなこともありまして、依然行われないんですね。事務局の方は大臣以下「軽装であること」となっているんですけれども、先生方がちゃんと背広を着てネクタイをつけてこられるものですから、皆さん意に反してちゃんとしておられますが、どうぞ、無理やりにとは申しませんけれども、上着をおとりになるなり、場合によってはネクタイもおとりになるなり、軽装でご議論いただきたいと思います。
 それでは、議事に入ります。
 本日は、前回、専門委員会から部会に中間取りまとめを報告していただきました環境保全活動の活性化方策について、引き続き部会の皆様からもご意見をちょうだいしたいと思っております。
 先ほど局長からもお話がございましたけれども、2時間ということで12時ごろの終了を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から資料1「環境保全活動の活性化方策について」ご説明いただきました後、ご意見をいただきたいと思います。
 それでは、ご説明をお願いします。

○浅野環境教育推進室長 ただいま部会長からお話がありましたとおり、本日は、環境保全活動の活性化に向けた具体的な方策についてご審議をいただきたいと思いますが、これにつきましては、これまで環境保全活動活性化専門委員会でご議論いただいておりましたものを、7月に「中間的取りまとめ」として取りまとめていただきまして、前回の部会においてご報告いただきました。今回はそれを受けまして、さらに具体的な議論を皆様に深めていただきたいということでございますので、よろしくお願いいたします。
 まず、資料1をごらんいただきたいと思います。
 資料1には、前回の部会でご報告いたしました中間的取りまとめの概要をまとめてございます。皆様のお手元には、付属の資料といたしまして、前回もお配りいたしました「活性化報告のあり方について(中間的取りまとめ)」という専門委員会の報告をお配りしてございます。先の何ページかが具体的な報告の中身でございますので、併せてごらんいただければと思いますが、まず、資料1の方でその概要を、前回もご報告した内容でございますけれども、改めましてご説明させていただきます。
 まず、4月に中央環境審議会に「環境保全活動の活性化方策のあり方について」ということで諮問いたしまして、専門委員会で中間的取りまとめをまとめていただいたわけでございますけれども、その基本的な考え方につきましては、まず「行政と民間団体の相互理解の促進と役割分担の明確化」、また「参加と協働のための社会・制度両面にわたる基盤整備」ということでございまして、言うならば、行政、それから市民、民間団体の方々、さらには企業、事業者の方々、こういった方々とのパートナーシップの構築を進め、各主体の協働によって、また参画によって環境保全活動を地域から盛り上げていく、これが非常に重要ではないかということを提起いただきまして、「地域からの環境創造立国」これが重要であると。今後、地域からこういった活動を積み上げて、これを大きな運動にしていくことが重要である、こういう基本方針をいただいております。
 その上で、これらの考え方を具現化していくためには具体的にどういった方策が考えられるのか、「NPO等民間団体を中心とした環境保全活動の活性化に向けた具体的方策」ということで、下の大きな枠にございますようなご提言をいただいております。
 大きく分けまして、7点ほどございます。
 まず、活動の促進のためには各者、各主体の協働による自主的な計画の策定が必要であろう。また、そのための中核的な組織的な創設が必要である。また、活動拠点の整備も必要であるということで、そのための基盤的な整備を促進していくことが必要であるというのが1点目でございます。
 2点目といたしましては、この活動を担う人材の育成・確保を推進することが必要である。いろいろなタイプの人材がございますけれども、例えば活動を推進するためのリーダーでございますとか、助言、指導を行う方、そういった方々が必要である。さらにはその制度を充実する必要がある。そういう中で、当面の目標として、環境保全にかかわる方々を全国で10万人程度育成・確保すれば、これらの活動が相当活発化するのではないかといったご提言もいただきました。
 3点目といたしましては、これら活動を支える資金の確保が必要であるということで、具体的には地球環境基金の拡充、またNPOに対する税制優遇措置の拡充といったものを挙げてございます。
 以下、これらに関する情報提供の拡充、併せて活動の基盤となります環境教育、環境学習の推進、それから全国的な活動の活性化、さらには国際的な活動の活性化といったご提言をいただきまして、これらにつきましては所要の予算措置を講じるとともに、場合によりましては必要な法整備を視野に入れて、今後、検討を進めるべきである、こういったご提言をいただいたところでございます。
 その上で、本日ご議論いただきたい点でございますけれども、資料2をごらんください。
 7月におまとめいただいた「中間的取りまとめ」では、ただいまご説明申し上げましたように、今後の具体的な方策について、粗々の方向をまとめていただいたところでございますけれども、残念ながら時間の制約等もございまして、今後どうしていくかという具体的な点までは、なかなかまとめることができなかったということでございます。したがいまして、この部会におきまして、これらの提言をより具体化、また実現化していくための方策等について、皆様方に広い角度から具体的なご提言等をいただければということでございます。
 資料2「環境保全活動の活性化のための論点」は、とりあえずこういった点をご議論いただきたいということで、事務局で用意させていただいた柱でございますけれども、本日、一応3点を挙げさせていただきました。もちろん、この点以外につきましてでも結構でございますけれども、大きな3点として、こういうものが考えられるということでございます。
 具体的に申し上げますと、まず「地域におけるNPO、自治体、企業等関係主体の連携の枠組みのあり方」でございます。提言にございます具体的な協働のための計画の策定、それから中核的な組織体の創設を進めるための具体的な枠組みのあり方につきまして、ご議論いただければということでございます。
 また、「地域環境基盤(人材育成・拠点整備・情報ネットワークの整備)のあり方」でございますけれども、活動を進めるためには基盤が必要でございまして、具体的には人材の育成、また拠点、情報ネットワークの一層の整備が必要であるわけでございますけれども、これのあり方につきましてもご提言いただきたいと思っております。
 また、3点目といたしましては「税制その他活動の公的支援のあり方」これもご提言いただければということでございます。
 平成14年7月の「中間的取りまとめ」本体の6ページをお開きください。
 先に課題等をまとめていただいた後に、6ページに「具体的施策の考え方」として、専門委員会としてのお考えをまとめていただいたところでございます。
 資料1で簡単に概要を申し上げましたけれども、具体的には、例えば6ページ(1)の[1]の中に、環境保全に関する計画ということで、2行目でございましょうか、「各主体の環境保全に関する計画を、地方公共団体を含め関係する主体の参画のもとに策定し、当該地域のNPOの環境保全活動を積極的に位置づけるとともに、各主体相互の役割分担や協働のあり方を明確にすることが考えられる」こういった提言をいただいてございます。
 また[2]として、自主的な環境保全活動の中核となる組織体ということで、「これら各主体が議論するための、ある種の協議会のような場が設けられるものと考えられる」というご提言をいただいておりますが、これも、方向としてはこのようなことでいただいておりますけれども、それでは具体的に、実際にどういった形の組織体を設けていけばいいのか、そういったところまでは、残念ながら専門委員会では議論する時間がございませんでしたので、ここでご議論いただきたいということでございます。
 また、7ページには活動拠点の整備、(2)として人材の育成・確保、8ページの(3)には環境保全を支える資金の確保ということで、地球環境基金の拡充等がございます。以下、9ページ、10ページには情報の提供等の具体的な提言をいただいたところでございますので、本日は、この議論を深めていただければということでございます。
 以上が資料1と2の説明でございます。
 資料3以下につきましては、議論のたたき台として、協働によります活動の具体的事例をご用意させていただいたものでございます。以下につきましては、上杉評価技術調整官からご説明させていただきます。

○上杉評価技術調整官 それでは、資料3から資料9まで、非常に数が多うございますので要点のみ、少し飛ばした形でご説明させていただきますので、ご了承いただきたいと思います。
 まず、資料3でございます。
 これは各主体が協働して環境保全活動を具体的に進めている事例を幾つか集めたものでございます。
 まず最初に、京のアジェンダ21フォーラムを中心とする地球温暖化防止活動でございます。京都市におきましては1997年、地球温暖化防止京都会議が開催されておりますが、それを受けまして京都市の方で具体的な行動計画づくり、市民ですとか企業ですとか各主体が参画した形で京のアジェンダ21というものを作成しております。それを具体的に進めるための組織といたしまして、京のアジェンダ21フォーラムという協議会のような組織が設立されております。
 ここには市民を始めNPOですとか企業、あるいは婦人団体ですとか大学の学識者の先生など、非常に多様な主体が参画しております。このフォーラムを中心にいたしまして、ここに書いてございますようにKES認証事業--中小企業向けの簡易版環境マネジメントシステムの開発と認証といった事業ですとか、ライフスタイル、企業活動、ゼロエミッション、エコツーリズム、環境にやさしい交通体系、エコミュージアムといったように、さまざまな観点からのワーキンググループを設けまして、活動を進めているものでございます。
 これは市の方がかなり中心になって進めてきておりまして、事務局も今のところは市が担っている。それから、さまざまな事務局運営費あるいは事業の委託というのも、市からのお金がかなり出ているわけですけれども、事業によりましては、例えばKES認証につきましては事業として実施をし、その中で回っていくような仕組みもできつつあるということでございます。最近は事務局の方にもNPOがコーディネーター役として参画するということで、全体としての広がりも出てきているという事例でございます。
 次は、アサザプロジェクトによる霞ヶ浦水系の環境保全活動でございます。「アサザ」と言いますのは霞ヶ浦に生育している水草の一種でございます。これを一つの象徴として取り上げたプロジェクトでございまして、霞ヶ浦の湖岸は、大概のところがコンクリートで固められてしまったわけですけれども、このアサザを植えつけることによって霞ヶ浦の保全・再生を図ろうというプロジェクトを、市民団体が中心になって進めている事例でございます。
 アサザプロジェクトは「霞ヶ浦北浦を良くする市民連絡会」という会が中心になって立ち上げまして、アサザ基金というNPOを中心に動かされております。そこには個人、企業あるいは学校、それから行政といったいろいろな主体がかかわっているわけですけれども、具体的にはアサザの里親制度ということで、個人が自分の家でポットでアサザの苗を育てて、それを霞ヶ浦に戻すという作業をしております。その際、1つユニークなのは、企業のところに霞ヶ浦粗朶組合という有限会社がございますけれども、これは波があると定着しないものですから、雑木林から出てくる枝を組んで波消しのブロックをつくりまして、それを植えることで定着を促す。そのために、この有限会社を新たにつくっております。そして、この有限会社に対して国土交通省の工事事務所の方から事業委託が出るという形で事業が回っているというものでございます。
 また、地域の学校においても生徒がアサザを育成する、あるいは具体的な植えつけ作業にも市民が参画するということで、いろいろな主体がかかわった形でプロジェクトが動いているという事例でございます。
 ただ、このプロジェクト自体は非常に緩やかな連携ということでございまして、正式な協議会等の組織はまだできていない段階でございます。
 続きまして、伊那のリサイクルシステム研究会による天竜川流域の環境保全活動でございます。
 伊那に「伊那のリサイクルシステム研究会」という企業20社ほどが集まった研究会がございまして、ここを中心に、地域の学校あるいは市民の参加も得まして、水質調査ですとか美化環境活動、あるいは廃棄物減量化に向けたさまざまな取り組みを実施している例でございます。企業を中心にそういう活動が進んできているものでございますが、残念ながら、まだ行政とのかかわりが非常に薄いものでございます。地元の自治体では、こういう取り組みに注目をして、自らさまざまな活動をしようという機運も出てきているところではございますが、まだ全体としての仕組みが十分できていないという事例でございます。

 続きまして、里地ネットワークによる里地里山保全活動でございます。
 これは環境基本計画に位置づけられました里地自然地域の保全をいかに進めていくかということで、まず、全国で里地ネットワークという組織が立ち上がりまして、そこで各地域における里地の保全活動についてのさまざまな調査事業あるいは情報提供と、中央から先に活動が進んできている例でございます。各地域で具体的な活動を進めている人たちが、その呼びかけに呼応してさまざまな活動を進めている例でございまして、全国の里地ネットワークがさまざまな情報の提供ですとか人材のコーディネートを図るということで、地域での具体的な活動の促進を図るという形態の活動でございます。
 次が、菜の花プロジェクトによる資源循環型地域づくりでございます。
 これは、琵琶湖の水質保全を図るための石けん運動が盛んに行われていたわけですが、そこから展開をいたしまして、市民の運動が廃食油の回収というところに進んできております。さらにそこから先に進みまして、ある町においてナタネを栽培して、その油を回していって、地域における一つの資源循環システムをつくっていこうという取り組みでございます。さらに、最近はそれが全国的な取り組みに広がってきてございまして、今は菜の花プロジェクトネットワークということで、各地域において菜の花--ナタネから油をつくり、それを地域で消費し、回収していくという資源循環型の地域づくりについての取り組みが広がってきている例でございます。
 これは滋賀県の環境生協が中心になって働きかけて進んでいったものでございますが、その際、転作をするということで、ナタネをつくるため、さまざまな行政サイドのお金が1つ大きく効いてきているという例でございます。
 次が、名古屋のごみ減量化への取組みでございます。
 名古屋におきましては、中部リサイクル運動市民の会という一つのNPOを中心といたしまして、市民の中でのリサイクルステーション運営等の活動がされていたわけですけれども、そういう中で、名古屋市のごみ最終処分場建設の問題といたしまして、藤前干潟の保全のために最終処分場の確保が非常に困難になるという事態が発生し、市の方でも、ごみ非常事態宣言を出すなど市民に対する呼びかけ、あるいは空き缶、空き瓶の全戸回収ですとかプラスチック容器包装の分別収集など、全市一体となったような取り組みが進んできたという事例でございます。
 市では、市民の会あるいは市民におけるリサイクルステーションなどのさまざまな活動に対する助成金も増やしまして、そこが一体となってごみ減量化への取り組みを進めているという事例でございます。
 1枚めくっていただきまして、以下は環境教育等ほかの分野における例でございますけれども、例えば、自然体験活動を行う団体が連携し、指導者の育成や紹介システムをつくり、自然体験活動の推進・普及を図っている例ですとか、あるいは学校の生徒が主体的に地域に密着した環境計画をつくり、実践を図っている例、あるいは企業、団体、市民等が持つ物品、パソコン、資金、人材などを、NPO支援センターと企業の協働によって市民やNPOへ提供している仙台の例などがあるところでございます。
 このうち、先に紹介いたしました京のアジェンダ21フォーラムから名古屋のごみ減量化への取り組みにつきましては、以下別添1から別添6まで詳細な資料をつけてございますが、時間の関係もございますので、説明は省略させていただきます。
 続きまして、資料4でございます。
 これはほかの国での環境保全活動の連携の枠組みの事例ということで、イギリスにおけるグラウンドワークの例をお示ししたものでございます。
 イギリスにおけるグラウンドワークにつきましては、1ページめくっていただきますと図がありますが、地域において、自治体ですとか企業、あるいは市民が加わった形でグラウンドワークトラストというものが設立されまして、このトラストを中心に、具体的な地域の環境改善等の事業が実施されている例でございます。そこに対してイギリスの政府--環境省に当たるような組織になりますけれども、そこから補助金が出、あるいは全体としての活動の促進を図る仕組みになっているものでございます。
 最後のページの図をごらんいただきますと、地域におけるトラストにつきましては、各主体の参画による理事会が全体の運営方針を決めますけれども、そこに有給のスタッフあるいはボランティアのスタッフといった具体的な作業を行う人たちが参画をして、具体の活動を行うという組織構成になってございます。
 それから、トラストの資金源でございますけれども、下の方に収入モデルという図がございます。自治体からの出資、あるいは民間セクターからの出資、それから国・環境省からの出資というふうなものと、具体のプロジェクトの資金で構成されております。当初から見ますと国からの出資はだんだん減っていって、具体の事業の中で事業費を賄っていくことを想定したような収入モデルになっているところでございます。
 イギリスにおける具体的な活動の例といたしましては、2枚目に、ボタ山の公園化ですとか、学校と企業を結び、企業活動を題材として環境を学ぶプログラムですとか、幾つかの例を載せているところでございます。
 続きまして、資料5に移ります。
 以下は、地方公共団体において、環境保全活動に関してさまざまな主体が参画した組織を持っているか、あるいはその組織がどういう活動をしているかアンケート調査をした結果でございます。
 まず、政令都市と都道府県、59あるうちの44自治体から回答をいただいた段階での集約でございますけれども、例えば「ナントカ県環境県民会議」ですとか「環境パートナーシップ会議」、あるいは具体的な、例えば「マイバックキャンペーン推進実行委員会」といったような個別のテーマの協議会も含めまして、そういった協議会のあるなしにつきましては、「ある」と回答いただいたところが78%、検討中が11%という状況でございます。

 また、自治体、NPO、地縁団体、労組、生協、企業というようなことで、そこに参画している人の割合を出したのが2番のグラフでございます。
 さらに、協議会の事務局を担う主体がどこかという回答が、3番のグラフになってございます。
 4番目は、運営のための施設はどこに置かれているか聞いたものでございます。
 次のページに移りまして、そういう協議会で具体的にどのような環境保全活動が行われているかということでございまして、まず、環境保全活動が県内あるいは市町村内なのかどうかというふうなことの回答が5番でございます。
 6番目に活動の分野ということで、これは自然保護、森林、砂漠化、大気、地球環境といったように、どの分野についての活動が行われているかという回答数とパーセントでございます。
 7番目は、活動の形態。これは具体的な実践活動なのか、普及啓発、あるいは会議、調査研究といったような活動の形態についての回答でございます。
 次のページ以降が、都道府県、政令指定都市以外の市町村の回答をまとめたものでございまして、今、約3分の1の自治体から回答をいただいております。ここでは「協議会等がある」という回答が約27%、検討中が2%ということで、都道府県レベルに比べるとかなり少なくなってございます。
 以下の質問につきましては、都道府県と同じ質問の内容に対する答えを集約してございます。
 続きまして、資料6「環境保全活動に関わる人材の制度」に移らせていただきます。
 まず1ページ目が、環境カウンセラー制度、これは環境保全活動に関する専門的な知識・経験を有する人材を登録するという環境省の制度でございまして、知識、実務経験等を書面、面接により審査をし、登録するものでございます。平成13年度末現在で約 3,000名が登録されておりますが、これは大きく事業者部門と市民部門の2つに分かれてございます。
 現在、この環境カウンセラー制度については、環境省のホームページで検索をしてもらって直接申し込んでもらうほかに、地方自治体が実施するさまざまなイベントへ講師としての派遣がされてございます。また、地方環境対策調査官事務所におきましても、相談調査業務にかかわっていただくということで、今、非常勤職員として2名程度が任用されております。
 さらに、研修制度でございますけれども、環境省で毎年研修が実施されておりまして、この登録期間は3年間でありますけれども、この研修を受けることが登録更新の条件となってございます。
 次のページは、その他の人材制度ということで、例えば廃棄物減量等推進員等、各種法律等に基づいた人材制度を一覧にまとめたものでございます。内容については省略させていただきます。
 さらに次のページに移らせていただきます。次は「地方公共団体における制度」ということで、これも人材登録等の制度があるか、アンケート調査をした結果でございます。
 もう一枚めくっていただきますと、都道府県・政令指定都市。これも同じように回答数44でございますが、こういった人材の認証・登録制度があると答えたところが75%、 検討中が2%でございまして、その人材についての試験・審査の有無、あるいは人材育成のプログラムがあるかないか、さらに活動の分野はどういう分野かということについてのアンケート結果をまとめたものでございます。
 さらに次のページでは、具体的な制度の名称を一覧でお示ししてございます。
 次のページは、都道府県・政令指定都市以外の市町村でございまして、人材認証・登録制度があるという答えをいただいたところは非常に少い数でございます。
 次のページは、先ほどと同様、具体的な人材制度の名称を一覧にまとめたものでございます。
 続きまして、資料7でございます。
 これは、環境保全活動を支援するための拠点が地方自治体においてどのようになっているかというアンケートの結果でございまして、政令市と都道府県についての結果だけ、とりあえず取りまとめをしてございます。
 拠点を専用施設として整備しているかどうか、その施設はどこに置かれているのか、あるいは運営の主体はどこか、具体的な支援の内容は何かを聞いたものでございまして、拠点の有無につきましては、専用の施設を持っている、または検討中を入れて11、既存施設利用が16という形で回答をいただいております。
 また、既存施設利用の場合、どういう施設かについては2番、運営主体については3番、支援の内容につきましては4番に結果をまとめているところでございます。
 続きまして、資料8でございます。
 これは、環境保全活動にかかわって、どういうものがどういう形で情報提供されているかについてのアンケート結果でございまして、都道府県と政令指定都市についてのみまとめてございます。
 情報提供している、あるいは検討中というのが4分の3程度ございます。提供方法につきましては、ホームページあるいは広報誌、特定の場所での閲覧といったような方法が中心になってございます。また、提供の内容については団体の連絡先、活動内容、イベント情報、助成先等の資金提供情報といった内容になってございます。
 資料9は、NPO法人に対する税制上の優遇措置に関連して、NPOとしてどのような点が課題だと思っているかということを、アンケートにより聞いたものでございます。
 このアンケートの対象でございますけれども、NPO法に基づくNPO法人のうち、環境保全を主たる活動目的としている団体、これが約 350程度ございます。それから、ほかの団体の支援を主目的にしているけれども、環境保全活動もやっているという団体も加えてございまして、合わせて 363法人を対象にアンケートをいたしまして、回答をいただきましたのが91法人でございます。
 その91法人の回答についての取りまとめでございますが、回答をいただいた91団体のうち、さらに税制についての回答をいただいたのが41団体でございまして、この41団体の回答の中身が2、3、4番でございます。2は、平成13年中に納めた税目について。3は、減免してほしい税目として何があるかという点。4は、認定要件のうち厳しいと思われるもの、また緩和してもらいたいと考えている要件ということで、いわゆる寄附金の3分の1要件、あるいは広域性の要件、実績要件、申請事務の煩雑さなど、幾つかの点が挙げられているところでございます。
 次のページにつきましては、法人別に税制度を比較したものでございまして、普通法人からNPO法人、認定NPO法人、公益法人等、それぞれの税制の比較をした一覧表でございます。説明については省略させていただきます。
 以上、非常にはしょった説明で申しわけございませんが、資料3から9まで、具体的な活動に係る論点に関連した資料でございます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 最初にもございましたように、本日は、中間的取りまとめについてご意見をいただいても結構でありますけれども、特に論点として資料2に挙がっておりますが、地域におけるNPO、自治体、企業等関係主体の連携の枠組みのあり方、それから地域環境基盤のあり方、税制その他活動の公的支援のあり方、この3点について特にご議論いただければということでございます。
 どなたからでも結構でございます。ご自由にご議論いただきたいと思います。
 本日ご出席の委員の中には専門委員会に入っておられた方もおられますので、「特にこの点は」ということで追加がございましたら、どうぞお願いします。

○横山委員 専門委員会に入っていた立場から、一言お話ししたいと思います。
 私は専門委員会で、やはり行政とNPO団体、両方ともお互いを余り信用していないということを強く感じました。
 これは間違った認識かもしれませんけれども、行政の方は、NPOだけではなくて、民間企業とか他の自治体とか、そういうところにもっともっとやってほしいんだ、NPOは全くワン・オブ・ゼムなんだというような印象を持っているのではないかと思います。一方でNPOは、行政にこのまま頼っていたのではどうなるんだろうかとか、お金を出してもらっても、そのお金の使い方は非常に縛られてしまうとか、そういう意味ですごく、何というのか、まず最初にお互いがもう少し理解し合う方がいいのではないかというのが強い印象でした。
 今度の取りまとめでは、環境カウンセラー等を10万人育成していくということで、それで感じたんですけれども、やはり環境カウンセラーのように、環境省あるいは自治体が中心でやるというと、まだまだ今の状況ではいろいろな反論もあって、うまくいかないのではないかという気がします。
 そういう意味で言うと、環境カウンセラーとか、資料3に出てくる自然体験活動リーダーの養成、派遣というようなもの、もちろん環境省も含めていろいろなところからの公的支援もあるようですけれども、相当数のリーダーを養成して自然体験活動の推進、普及を図っているようですから、このような活動をもう少し広めて、10万人目標の中に入れたらいいのではないかと思います。
 10万人の中にこの団体などが入っているのかどうか定かではないんですけれども、そういうふうに、余り国が前面に出ないで、NPOをもう少し信用して、そういう人がいろいろな活動をやっていかないと、なかなかNPO活動も盛り上がっていかないし、それが大きな影響力を持たなくなるのではないかと。
 ですから、繰り返しになりますけれども、行政の方も、もう自分たちには限界があるんだ、NPOとか民間企業等に頼っていかないと将来どうしようもなくなるんだという意識をもうちょっと持っていただきたいという気がします。

○村杉委員 私も専門委員会に参加しておりましたんですが、中間的取りまとめの中で、今も横山委員から10万人という数字が出てまいりましたが、どうしても数字目標を出さないとパンチが効かないということで、この数字が出てきていると思うんですね。ただ、あのときの議論では「環境カウンセラーが 3,000人だから、 せめてこれを10万人」というような経緯だったと私は理解しているんです。
 資料1で、2つ目の人材の育成・確保のところに「全国で約10万人を育成」と書いてございますが、この文面では、環境カウンセラーだけではなくて、いろいろな人材を10万人というふうに読めますよね。それはちょっと少な過ぎると思うんですよ。自然体験活動のリーダーですとか、その他、各NGOなり都道府県の認定されたリーダーを集めてみますと、もう既に5万人は超えているのではないかと思うんですね。それはもちろん少ないです。だから、その5万人を2倍にするという意味で10万人というのは、数値目標としては低過ぎるのではないかと私は感じます。
 ですから「環境カウンセラーが10万人」ならいいのですけれども、人材を育成する方向が全体で10万人、 これは1桁足りないなと感じておりまして、資料1の数値目標は、余りはっきり出さない方がいいのではないかという気がいたしました。

○藤田委員 税制の問題が少し述べられていたので、ちょっとつけ加えておきたいと思うんですが、1つは、税制によってNPO等を支援するのはもちろんいいことなんですけれども、それだけではなく、例えば特に企業等を考えた場合、いわば活動することによるクレジットというのか、利益ですね。この部分をもう少し具体的に見えるようにした方がいいのではないかという気がします。
 これは思いつきなんですけれども、例えば、この資料の中でも、里山・里地を保全します、それに対して積極的にボランティアとかそういうので活動してくださいと言っておりますね。例えば 100ヘクタールの里山を50人で毎年管理していますと言えば、1人当たりにすると2ヘクタール分を管理していることになる。そうすると、その里山あるいは森というのは2ヘクタール分のCO2 吸収を持っているんだから、例えば将来的にCO2 税が導入されると、逆にそれはCO2 税の減免につながっていくとか、そういうふうな何かプラスのものを出して説得していかないと、なかなかボランティアの活動だけでは参加してくれないのではないかという気がします。
 同じようなことがイギリスのグラウンドワークでは非常にすっきりと、例えば、ある事業をした場合に収益が必ず出るんだという表現をされています。それがどういう形の収益かは別としまして、必ずいつも収益というものを視野に入れながら、それとNPOの活動をリンクさせていく。
 いい例かどうかはわかりませんけれども、経済産業省がエコタウン構想をされていますね。あれなどでも明らかに、例えば廃棄物に対しては、ある意味でマイナスのお金があるわけですね。ですから、廃棄物を1トン集めれば何万円かのお金が入ってくる。そういうものを逆にまた事業として成り立たせようとするわけですから、完全にリサイクルの事業が独立するとは私は思っておりませんけれども、その辺のところを税制等でうまくカバーしていくと、恐らく事業として、あるいはそういう自立した運動として成り立っていくのではないかという感じを受けました。
 もう一点は、例えば活動することによるプラスの1つで、京のアジェンダではどういう意味でされているのかわかりませんけれども、KES認証をしていると書いてあります。その認証を受けることが、例えばISO14000をとった企業が何らかの見えない利益を得るのと同じように、京都ではKES認証を受けると「環境に貢献した企業である」というプラスの印象を市民に与える、そういうことも多分必要なのではないかなという感じがしました。

○宮本委員 今朝、朝日新聞を読みましたら、議員立法をやっている都道府県がある、革新的な知事が出たところは議員立法の数が多いんだということが書いてありまして、その中身を読みましたら、非営利事業、要するにNPO活動の推進条例をつくっているところが大分あるんですね。それは、例えば宮城県であるとか鳥取県であるとか、この辺が割に出ておりますし、三重県ではリサイクル製品の利用促進とかいうのを出しているんですね。これは議員立法から出ているものです。
 それで、私が聞きたいのは、そのように議員から出た条例と、行政から出たものとがどんな比率になっているのか。特に私は、議員は大体地方から出ているわけですから、議員立法から出てくるというのは住民の意見が反映されているというように考えますと、こういうものがどんどん出てくるということは、やはり県民全体、区民全体が盛り上がっていくことになるのではないか。もしそういうことがあるとすれば、それをもっと助成するような形というのは非常におもしろいのではないかという気がしまして、ちょっと思いつきなんですけれども、環境省の方で、議員立法と県が提出した条例との差はどうか、その効果、そういうものを出しているところと出していないところ、議員立法で出ているところと出ていないところで何か効果に差があるのか、こんなことがわかったらおもしろいかなと思いましたので、ご質問させていただきます。

○森嶌部会長 これは多分、調べておられないでしょうから、これから調べていただければと思います。
 ほかにご意見ございましょうか。

○鳥井委員 環境で10万人の人を養成して拠点をつくる、これも大変いいんですが、例えば、最近ですとスーパーサイエンス高等学校ですか、そういうのがあったり、各種の科学館みたいなものがものすごくたくさん設立されて、そこにいろいろな人たちが科学教育みたいなことで参加していますし、さらに、防災の面でもいろいろな拠点づくりとか、そういう話がされていますし、例えば化学物質についても、そのリスクコミュニケーションみたいなことを日本化学会などが中心に議論をしている。そして、やはりそういうあれが必要だねということを言っているわけですね。
 これ、それぞれがお役所の縦割りで拠点をつくって、人材を育ててという話になると、何か少しちぐはぐな感じもするんですね。私などの目からしますと「あの人は非常に科学的に物を考えてくれるセンスがあって、情報網も持っているんだから、環境の話も彼のところに聞きに行きたいし、科学の話も彼のところに聞きに行きたいし、活断層がそばにあるんだけど、それがどうかという話も彼のところへ行って、その人脈を使って情報を集められればいいね」そういう感じがするんですね。何か省庁の壁を越えてそういうことができないのかなという感じが強くしているんですね。
 ワーキンググループでも私そういうお話をして、科学館などという言葉を入れていただいているんですが、もう少し各省が連絡をして、社会基盤としてこういう問題について何かつくっていくような動きができないかなという感じがいたします。

○森嶌部会長 地方自治体の、地域の中の協議会ではなくて、省庁間の協議会ですね、そういう推進していく場合の。
 ほかに、いかがでしょうか。

○三橋委員 やはり私も、地域からの環境保全活動を推進する上で人材の育成が重要だと思うんですよ。
 それで、地方自治体、特に市町村ベースで見てみますと、まず、市役所とか町役場等が職員を募集する場合、地方に行けば行くほど、例えば親父が引退したらその息子が権利として職員になれるとか、そういう、何といいますか、市町村ベースでの役所の人材の集め方が非常に地縁的な感じなんですね。
 しかし、例えば静岡県の三島市では公募でやっているんですね。だから、かなり優秀な人間が集まっているわけです。同じ静岡でも、例えば御殿場は依然として地域的な、縁故的な人間が採用されている。そういう行政の末端組織の人材の質の問題ですよね。広く公募して優秀な人間をとって、地域を変えていくためのエネルギーにしていくのか、地域の伝統的な縁故みたいなものを中心にしてやっていくかということだけでも相当違うんですよね。そのあたりにどういう形でアプローチしていくかというのは、この活性化の問題としてはちょっと難しいと思うんですけれども、しかし、そういう現実があるということは知っておいて、いい前例をできるだけ広くほかの市町村などに働きかけていって、やはり市役所、町役場、そういうところで働く職員の質を高めていくことが非常に重要だろうと思うんですね。
 ついでに、三島市のケースについて言えば、例えば森林ボランティアをこれからやろうと。あそこは箱根の西山麓の森が非常に荒れているわけですね。そこの手入れをするに当たっても、まず森林ボランティアのリーダーを養成するということで、この6月から9月にかけて、土日などを使って専門家を呼んで、森の手入れの仕方、それから森林にある樹木の性格とか、事故が起こった場合の緊急対策とか、まずそういうリーダーの養成をやって、広く周辺の住民、市民に呼びかけて本格的に森林の手入れを始めるのは来年初めになるというんですけれども、そういう形で、まず人づくりから始めるわけですね。
 そのほか三島市では、環境基本計画を推進するための核になる人材養成ということで、環境大学をつくっています。これは2年コースで、1カ月に1回ぐらいやっているんですかね。そのような形で、まず人づくりに相当組織的に取り組んでいるわけですね。役所の人材、それから環境問題を推進するに当たって、やはり市民を中心とした環境大学をつくって、核になる人材の養成、それから、森林ボランティアをやるとすればまずリーダーの養成、その後で広く一般の人たちに作業に参加してもらう。人材の養成というのはすぐにはできないわけだけれども、計画的に進めていくということで、長い目で見て効果がアップすると思うんですね。そういう事例などは積極的に紹介していただいた方がいいのではないかと思います。

○山本委員 私の専門はNGOでもなければ環境保全活動でもないし、また、専門委員でもないわけでございますが、ただ、今のお話を伺って、こんな悠長なことでいいのかなというのが私の率直な感想でございます。
 皆様十分ご存じのように、我々は今、もう大変な状況に差しかかっているわけです。この前もイギリス大使館の文化情報部があるところで発表しておりましたけれども、例えば、2月から3月にかけての1カ月で、3万 2,000平方キロの南極半島ラルセン棚氷のBが崩壊したわけですが、この崩壊は98年に英国の極地研究所が予測したとおりだと。それで、イギリスの環境大臣が「大変懸念している」と声明しているわけですね。
 それに限らず、もう膨大なデータが出ていて、我々は一刻も早く京都議定書を発効させて、少なくともその数値目標を10年以内に達成しなくてはいけない。ですから、今日は私は、資料1の中で、我々が京都議定書を達成するために、いわば国民協議会みたいなものをつくって全国津々浦々でそれを実践するというようなことが当然提案されてくるかなと思っていたら、全然そういうことがないわけですね。
 私の専門は、環境に配慮したものづくりと申しますか、そういうことでございます。皆様ご存じないかもしれませんが、 350ミリリットルのビール、缶は除いたビールの製造だけで、なんと50グラムから70グラムの炭酸ガスがどこかで発生しているわけですね。ですから、我々がビールを飲めば飲むほど炭酸ガスを空気中にまき散らして、どんどん温暖化させている。暑くなればまたビールを飲む。まさにポジティブフィードバックがかかっている。日本だけで、年間 350ミリリットル缶にして 100億缶飲んでいるわけですね。
 米にしても、コシヒカリを1キログラム生産するだけで57グラムの炭酸ガスを空気中へ出してしまうんです。こういうことがもう日常、何をやるにしろどこかで炭酸ガスを出し、どこかで枯渇性資源を捨てているわけなんです。こういうことを前提にして、我々は全力を挙げて今、まず、例えば京都議定書を守る、それをやらなくてはいけないときに、この案は非常に手ぬるいのではないかと私は工学部の人間として思うわけでございますが、専門委員の先生方はどういうお考えなのか、篤とご意見を承りたい。

○森嶌部会長 責任を問われているのは専門委員会ではなくて、実は中環審そのものなんですけれども、もしもお返事があれば。

○瀬田委員 今の山本委員のお話とは立場が違いますけれども、具体的な策を考えていく上で、やはりジェネレーションというものを考慮した具体策が必要ではないかという気がするんですね。
 例えば、同じ日本人でも80代の人、 それから60代、 あるいは40代、 さらに小学生とか、それぞれみんな環境に対する認識とか、人生の中のキャリアとか、あるいは生活習慣等が違うわけですね。そういう中で、我々は、やはり歴史の中で培ってきたようないいものは今後とも環境保全のために役立つはずであるという感じがしますので、やはりジェネレーションの観念を具体的に政策に入れていったらどうかと思います。
 2つほど例を申し上げますが、1つは、我々の同級生はもうみんな定年になって辞めていくわけですけれども、例えば環境問題の研究所とか工場とか、そういうところで非常に実績を積んだ人たちが区の環境委員に立候補したけれども、全然入れなかった。私の友人で、京都大学の修士を出た非常に有能な男なんですけれども、その人が蹴られてしまうというのは、そんなに人材が潤沢なんだろうかという感じもするくらいなんですね。先ほど人選の問題でご意見がございましたけれども、そういう点が1つあります。
 もう一つは、それと関連いたしますけれども、野依先生が数年前、一緒にいろいろ議論をしたときにおっしゃったことなんですけれども、定年になった人に、ボランティアで小学校の先生をさせたらどうかと。何十人も教えるのではなくて、もっと少数で、過去あるいは自分の体験を小学校の子供たちに語りかけていくというようなことをぜひ提唱したいんだとおっしゃっておられた。
 そういうジェネレーションというものは、それぞれの立場で違ってきますから、確かに中期、短期あるいは長期、いろいろな対策というのはそれぞれ視点が違うわけで、今日のお話は中・長期的な視点ということだろうと思うんですけれども、60歳を超えて現業を離れた人たちをもっともっと活用することは十分できるはずです。
 さらにまた、小学校の子供たちがどういう環境認識を持つかということが、これからの非常に大きな問題であるという感じがしますので、是非共ジェネレーションの概念を明確に入れていただきたいという気がします。

○福川委員 今回、資料3などでかなり具体的な事例のご紹介があって、私も大変刺激を受けて、心強く思っておるわけですが、実は今日のお話を聞いていて、人材養成はどういうふうにやっているとか、そういうやや形式的なものは確かにありますが、質的な面でどう進歩しているかという評価がもう少し加えられないものだろうかという気がします。
 特に、資料2の論点の中で、地域におけるNPO、自治体、企業等関係主体の連携の枠組みのあり方について今日は議論をしようという一つのご提案で、これが非常に大事なポイントであろうと思いますが、今ご紹介の中で言うと、今の連携がうまくいっているかどうかという点には私も最近ちょっと疑問を感じております。
 府県はいろいろ人材育成等々の施策をやっているが、市町村はそれほどでもないというご紹介もありますが、何か府県は府県、市町村は市町村でそれなりにはやっているんだけれども、全体としてどれだけ効果が上がるかということになると、なかなか評価が難しい気がします。
 人材育成などでも、ここに都道府県のご紹介がありますが、例えば大阪府とか京都府ではそういう制度は持っていないということでございますけれども、もう少し、全体として連携を盛り上げていく方法が考えられないだろうかという感じがします。
 もう一つは、府県は府県でやっているわけですが、これから森林だとか、そのほかいろいろな環境を考えると、やはり府県間の連携も考えなければいけない時期に来ている。すぐ道州制がいいかどうかという点は問題ですが、例えば関西圏なら関西圏、関東圏なら関東圏でやるときに、炭酸ガスの発生だとかごみの処理だとかいうことになると、やはり都道府県だけではなくて、もうちょっと広域的な市町村の連携という点も、もっと刺激してみてはどうかという気がします。
 したがって、もう少し連携の具体的なあり方、それから実質的な評価をどうするかという問題に入れないものだろうかという気がいたします。
 もう一つは税制なんですが、確かにここで税制のご紹介もあって、私は、NPOの税制というのは本来もっと使いやすいものにすべきだと思っておりまして、今ここでいろいろご提案もありますが、では、具体的にどういう税制改正をすべきかというご提案があれば、ぜひお伺いしたいと思います。
 一応、NPOはNPOで一括して旧経済企画庁の方で処理をするということかもしれませんが、もうちょっと具体的に、NPOと言っても、税制上の処理を考えるとすればもう少し具体的な要件を明確にして、そして、その要件に合ったものについては税制上の措置を講ずることが必要でしょうから、「環境関係の団体については、こういう要件なら認めていいのではないか」というものがもう少しあってもいいんだろうと思うんです。NPOでも、もちろん環境だけではなくて他のNPOもいろいろありますから、それはそれで考えていったらいい。国際協力なら国際協力はどうするかということで、もう少し具体的でいいと思うんです。
 環境関係のNPOの活動を強化する上では、どういう要件を明確にすればもっと税制の恩典が与えられるのか。先ほど藤田委員からも収益事業の点でございましたけれども、そういった収益事業の点もある程度含めて、あるいはまた寄附金についての要件がいろいろと課されておりますが、そこをどういうふうにするかという点を、活性化する上でもう少し具体的なものに踏み込んでいきたいという気がします。
 もう一つ、昔一部の省庁で「暮らしやすい府県」というランキングをつけたことがありまして、これは地方公共団体に猛反発を受けて取りやめになった経緯がありますけれども、少し刺激する意味で、府県がいいか、どういうグループで考えたらいいかはあれですけれども、やはりそういうものについて少し評価するというようなこと、これをNPOの全国団体なら全国団体、しかるべき組織をつくって、それぞれの市町村の取り組みについて、ランキングとか評価をするようなことも考えてはどうかという気がいたします。
 かなり前進しているという気はいたしますが、もうちょっと内容を具体的なものにしていきたい、そういう感想を持ちました。

○河野委員 組織面から考えて、専門委員の方に質問というのか、意見を申し上げたいと思います。
 NPOを中心に、民間の人が環境保全活動に参加することは非常に大事なことだと思うのですが、まだNPOも発展しておりませんから、当面この中間答申のように、公的機関が中心になって支援活動をしていき、NPOを育てることはやむを得ないのかなとは思うのですけれども、NPOが公的機関の人的な面、それから資金的な面の支援を得て活動を続けますと、NPOというよりも、特定の役所の外郭団体のような形になりはしないかという気もしないでもありません。
 そこで、先ほど資料4にありましたイギリスのように、資金面で言えば、発展するにつれて補助金を減らしていくというようなことが書いてありましたが、ある段階から公的機関からNPOへの人的な面での、あるいは施設面での、あるいはお金の面での支援を減らしていくというのか、移行プログラムというのか、そういうことも必要なのではないかと思うんですね。先ほど横山委員から、NPOと自治体は余り仲がよくないという趣旨のご発言がありましたが、この中間的取りまとめを読む限りでは、何となく公的機関が前面に出て、全面的に支援していくというトーンが非常に強く見受けられます。専門委員会では、その将来的な展望といいますか、そういう点についてはどんな議論がされたのでしょうか。

○森嶌部会長 今日は委員長も委員長代理もお休みですが、どなたか。どういう議論をしたかという点。

○横山委員 私が専門委員会で感じたことを申し上げますと、ここにも一部出てくるんですけれども、NPOの代表の方たちは、NPOを中心に今後の活動を盛り上げようというふうなことで意気込んでいた。それに対して諮問をした方は、そうではなくて全体だ、民間企業も地方自治体も、それからNPOも入ってやるべだきということで、私自身、一体どっちで論議しているのかなとわからなくなったところがあるんですが、そのときに座長がまとめたのでは、諮問は全体になっているけれども、今回はNPOを中心にどうしたらいいのかという報告書にしたい、諮問は全体のものであっても、専門委員会の結論としてNPOを中心にまとめるのは構わないんだと。それから、民間会社とか自治体が入った全体のものは部会の方に任せて、今後、そこで改めて論議をしていただきましょう、そのような総括になったと私は理解しています。

○森嶌部会長 ここで最初にご報告を受けたときにも、「今回は時間がなかったのでNPO中心だ」ということではありましたけれども、今の河野委員のご質問からすると、NPOを中心にしたにしては、どうもNPOが前面に出ていないというご印象だったのではないかと思います。
 今のことについて、ほかにございませんでしょうか。
 私は消費者行政にもかかわったことがあるんですけれども、現在、消費者グループと従来からの都道府県なり市町村の外郭団体が、どうもまだしっくりいかないところがあります。やはり批判をするとか、あるいは行政から言われたことに協力するというのではなくて、新しいことを主体的にやろうとすると、どうしても、今、河野委員がおっしゃったように、外郭団体風のNPOではなくて、むしろNPOが前面に出て、それを行政がいろいろな形でサポートしていく仕組みが大事ではないかと思います。
 その点では、ちょっとここでも従来のタイプで、まず行政が出て、NPOというか、行政が住民等にいろいろなことを依頼してという色彩が強いような気はいたします。
 それから、ついでですからお話ししますと、NPOを前面に出そうとすると、福川委員も藤田委員もおっしゃいましたけれども、やはりかなり財政的に、そんなに儲かる必要はないですけれども、財政的にしっかりしていないと、行政からの補助金だけでやっているのではとてもとてもちゃんとした仕事はできなかろうし、また、行政に対して新しい転換を迫ることもできない。その意味で、私は税制という点を何とか本格的に考えないと--この税制を何とかしなければというのは、もう10年ぐらい前から言っているんですね。言っているんですけれども、どこに大きい壁があってなかなか先に進まないわけであります。
 私は、日本で何か寄附をするということについては、ヨーロッパやアメリカとかなり違った考え方、教会の10分の1税みたいなものではありませんけれども、しかし、寄附をしたときに税の控除があるということになればかなり違ってきますし、とりわけ最近のように企業が環境問題にかなり関心を持っているときに、企業が何かサポートしようと思っても、税制上の優遇措置がないとなかなか企業としては乗り出しにくいところがありますので、私は、まず第1に手をつけなければいけないのは税制のことで、それも、福川委員おっしゃったように、まず環境ならばどうかというところから提言して、それを提言しても環境省が直接やることはできませんので、その関係省に環境省としてきちっと申し入れていく、あるいは中環審としてきちっと申し入れていくのがまず第1ではないかと思っております。
 途中で割り込んで申しわけありません。

○渡辺委員 今日の資料1、専門委員会の中間的取りまとめの概要を拝見して、非常によく整理され、まとめられているなと感心しておりましたら、資料2に本日の論点として3つ挙がっておりまして、これだけ見ると、あたかも白紙で議論するのかな、一体この専門委員会の中間的取りまとめには何が書いてあるんだろうかと。どうもご説明では、抽象的なことで余り具体的なところに踏み込んでいないから、今日はそれを深めてほしいと。私は、ある意味で途方に暮れました。むしろそういうことこそ専門委員会でやられたらいいのではないか、あるいは専門委員会の議論を踏まえて事務局が何か案を出す。
 そんなことを思いながら、途方に暮れながら中間的取りまとめの本体に目をやりました。その結果は、決してこれは抽象的なものではなくて、現状をよく分析し、かなり具体的な方向性を示していると私は拝見いたしました。
 例えば、人材育成のところで10万人というのは、環境カウンセラーの三千何名を10万人にするのかと思っていたら、 そうではなかったというんですが、この報告書を見ますと、環境カウンセラーが 3,000人ほど、 そのほかたくさん、 今、専門的な指導員のような資格といいますか、そういうものがたくさんあるけれども、それを全部合わせても2万人ぐらいしかいない。そこで環境カウンセラーを中心とした2万数千名を10万人ほどにというのは、 とりあえず現在の4倍程度にしたらいいではないか、こういうことだろうと私は思いました。それは当面手を打つべき方策として、4倍程度の目標というのは大変結構なのではないかと思います。
 それから、関係主体の連携の枠組みということですけれども、これも自治体へのアンケートの結果を拝見していますと、都道府県、政令指定都市レベルでは4分の3ぐらい既に協議会的なものがある。中間取りまとめの報告書でも、やはり地域全体としての計画づくりが要るではないか。計画づくりをするには、既にたくさんのNPOなりが現実に活動をしている、そういう活動している団体同士の協議の場が要るのではないか。その協議の場は、計画をつくるだけではなくて、恒常的な組織として生かしていったらどうか。
 それから、その恒常的な組織たる協議会といいますか、協議体は、他の地域との連携にも気を配るような、そういう人材配置も考えなければいかん、非常に具体的に書いてあると私は思います。
 この中間的取りまとめの報告書に加えて、私どもがここでさらに具体的な議論をすることには余り意味がないのではないか。税制についてもいろいろ書いてあります。もう部会長を含めて何人かからご意見がありましたけれども、思い切った税制の改革をしなければNPOの財政的基盤は強くならない。しかし、いきなりそうなるわけではありませんから、必要な限度において行政との連携ですとか、あるいは地球環境基金を中心とした財政的な支援の仕組みとか、そういうものを大いに活用していったらいいのではないか。
 要するに、専門委員会の中間的取りまとめは大変よく書かれている。数カ月の間ではありましたけれども、地方でヒアリングもされ、何度もお集まりになって、もちろんこの数カ月だけではなくて、小澤先生その他、以前から考えてこられた専門の先生方の意見をまとめられたわけですから、私は、この中間的取りまとめの本体に書いてあることをよくよく基本にして、来年度の予算要求その他で必要ならば、これに基づく具体的な施策を事務局が考えられたらどうだろうかと。
 私は、大筋この中間的取りまとめの方向性を支持したいということで発言いたしました。

○安原部会長代理 先ほどの山本委員の発言に触発されまして、温暖化対策と地域活動の関係について触れたいと思います。
 地球温暖化対策の中でも、部門別に見まして、民生・運輸部門で相当効果を上げなければいかんということが明らかになってきているわけで、その関係は実際上なかなか難しいんですが、やはり一つの有効な方策は、地域活動を盛り上げてライフスタイルを変えていくということではないかと思います。そういう意味で、温暖化対策のために地域活動を活発化することは非常に重要でございます。
 温暖化対策の促進法で、既に対策の推進センターをつくり、推進委員を設置することになっており、また、今度の法改正で、都道府県に設置される推進センターを設置しやすくするということで、NPO法人でもいいということ、それから、新たに地域協議会を設けるという枠組みができたわけでございますが、私は、既に前の法律でできておりました全国の推進センター、それから、五、六カ所しかできていないと聞いておりますが都道府県に置かれている推進センター、この設置の状況あるいは活動状況を環境省の方でどう評価しておられるのか、むしろ伺いたいと思うんです。
 全国センターがどういう活動をしているとか、あるいは都道府県に置かれたセンターがどんどん活動して成果を上げているということが、どうも余り聞こえてこないんですが、聞こえてこないだけで実質的に役割を果たしておられればそれでいいんですが、どういう状況になっているのか。それから、ほかのいろいろな民間団体がそれなりに活動されていると思いますが、それとの連携プレーがどうなっているのか、その現状と現状の評価を伺わせていただきたいなと思うんです。
 その結果、不十分な点がかなりあるのであれば、今後できます地域センターと推進センターをうまくタイアップさせてどんどん活発な活動に誘導していくことを考えたらどうか。この部会で審議されます場合に、非常に幅広い環境保全対策の検討が進められておるわけでございますが、むしろ具体的な分野として地域温暖化対策を取り上げて、これからまさに重要ですから、地球温暖化対策のための地域活動を推進するための具体的な方策を、この中にも盛り込んでもらったらどうかと思います。
 もう一つは、そういうことをやる上で具体的な方策自体も今後は検討して、ポリシーミックスを打ち出していく必要があると思うんですね。ポリシーミックスをやっていくということになれば、ますますいろいろな主体間の連携プレーが必要になってくるわけでございますが、まさにこれから温暖化対策をどんどん実施に移していかなければいかん時期でございますから、環境保全活動の推進方策の中に、温暖化対策のための方策を具体的に織り込んでいただくことを検討していただいたらどうかと思います。
 そのためには、1からやっておりましたらまた時間がかかりますので、できれば事務局から現状の把握、その評価、それに対する具体的な今後の推進方策のたたき台を次回にでも出していただければと思いますが、いかがでございましょうか。

○森嶌部会長 最後の点についてだけ申しますと、この中間的取りまとめは中間的取りまとめで、まとめていただいたわけでありまして、我々がこれを修正するとか何とかいうことではなくて、我々は、これに対して追加的なご意見を申し上げる。そして、この後の取り扱いをどうするのか。NPOから企業の方にもう少しシフトするのかどうか、その辺は専門委員会の方でご議論いただきたいと思いますけれども、我々としてはこれを前提にして、これに対して一定のコメントをする。
 その直接の目的は、冒頭に局長のお話にございましたように、これをもとにして概算要求等に使えるものがあるか--というのは変ですけれども、そういうことが当面の目的で、そのために我々として何か知恵が出せるかということでありまして、その点では渡辺委員がおっしゃった、この中間的取りまとめに我々が何かをつけ加えるというのではなくて、中間的取りまとめを前提にして、委員のおっしゃるようにこれはよくできていると思いますから、これを前提にして、もう少し知恵が出るか、概算要求のための知恵をつけられるかというお話だったと思うんですが、それが今回の議論の目的であります。
 その後の安原部会長代理のお話ですが、温暖化の方と、ここで言う地域のいろいろなセンターとはどういう関係にあるか、それから温暖化の全国のセンターと都道府県のセンターとはどういう状況にあるか、今日ご列席の事務局の方でお答えいただけますか。

○浅野環境教育推進室長 それでは、事務局の方からお答えしたいと思います。
 温暖化対策につきましては、私どももすべて把握してございませんけれども、お話にございました都道府県の温暖化防止センターですか、これは法律で設置することになっておりまして、積極的な県においては率先しておつくりいただいたと聞いておりますけれども、やはり都道府県によって取り組みのばらつきがありまして、ちょっと正確な数字はわかりませんが、まだ全国のうちでも10ぐらいの都道府県でしか設置されていないと聞いておりますので、必ずしも全国の都道府県で積極的な取り組みがなされている状況には至っていないと考えてございます。
 また、それを踏まえて今回、温暖化対策のさらに前進ということで、そういった地域での取り組みが一層進むようにということで、ただいま安原部会長代理からお話がありましたとおり、NPO等がその受け皿になれるとか、地域協議会を設置することができる、こういった法律の改正を行って、枠組みを整備したと聞いております。

○森嶌部会長 せっかく法律でも温暖化推進センターをつくることになっているわけですし、この間の法律でNPOでもということになったんですが、国として、そういうセンターの設立に対して財政的な支援をするとか、あるいは直接都道府県にお金を出すのではないにしても、国の方でそういうことに対して予算を組むことは、環境保全活動と無関係どころか、いわばその中核になりますし、また、京都議定書--批准はいたしましたけれどもまだ発効するかどうかわかりませんが--を実施していくためにも、既に法律にあることをきっちりやっていかないと、第1期の2004年が終わった段階でうまくいかないかもしれませんから、そういうところに力点を置いて、一つの予算の目玉にすることも考えられるのではないか。
 先ほどから私、予算のことばかり言っておりますけれども、取りまとめをやっていますと、我々は何のために議論するのかということをまず先に考えるものですから、どうも8月、9月のことを中心に考えておりますが、そうされたらどうかなと思います。
 安原部会長代理のおっしゃることは、確かにそのとおりでありまして、温暖化対策のときにも気にはなっていたんですね。どうも中環審でもきちっと議論していない気がいたします。

○中野委員 JR西日本が故障のため遅れてまいりまして、申しわけございませんでした。
 資料1は大変うまくまとめていただいて、嬉しく思っております。
 私は地域活動を長年しているんですけれども、この4月より7月24日まで、行政との話し合いのために県下の50市町村全部を回ってまいりました。その後、県を6つに分けまして、子供たちとの関わりということで、いろいろな面で子供たちとの話し合い等をしているのが現状でございます。
 そうした中で、やはり環境問題は小さいとき、特に学校教育で強力に押し進めていくことが大切ではないかと思いますし、やはり常識的なことは学校で、もちろん家庭もですけれども、教えていかなければならないとひしひしと感じました。ここに「全国で10万人を育成」と書いてある、これも大切ですし、進めてほしいんですけれども、同時にもっと学校、小さい子供のときからということに力を注いでいただけたらと思います。
 今、環境の大学もございますけれども、それは専門分野の方で、またいろいろと頑張っていただきたいなと思います。
 それから、先ほど公募の話が出ておりました。各市町村回っていろいろなお話をする中で、有能な人を掘り出すために公募が大切であるということは皆さんおっしゃるんですけれども、その割合をある程度考えないとだめだというお話がありました。そしてまた、自治会などの人のお話によりますと、有能な人はなかなか地域での活動に出ていただけないのが現状で、本当にすばらしい頭を持っているのに、その方をリーダーにしてということがやりにくいので困っているというお話でございました。
 今後、私たちは国民の1人として、従来の地縁の団体、またNPOと、そしてやはり行政とうまく関わること、それが1つのことを成功させるために大切ではないかなと、ひしひしと感じているこの頃でございます。

○藤田委員 ちょっと飛ぶので申しわけないんですけれども、先ほど概算要求の話が出ましたので、環境省の事務の担当者の方にお聞きしたいんですけれども、環境省は環境マネジメント等に関する資料、あるいはテキストブックに近いようなものは出されているんですが、例えば、先ほどの10万人構想ではないんですけれども、都道府県等が人材育成をするための教育プログラムは持っておられるんでしょうか。それは統一したものでなくても結構ですけれども、例えば「これをテキストブックにした形で教育をすれば、非常にわかりやすい」とか、そういう教育プログラムですね。
 実は、我々大学でも最近、独立行政法人化でいろいろと活性化しなければならないということで、私は環境工学に属しておりますものですから、やはり教育プログラムを開発して、場合によっては出前で講義をすることも必要なのではないかという議論をしております。現実に東京大学とか京都大学、特に京都大学に行くと地球環境学というふうな形で研究科ができておりますし、そういう意味で、環境省としても、先ほど瀬田委員が言われたジェネレーションというふうなことを意識されて、例えば若い人のための教育プログラムもあれば60歳以上の方の教育プログラムもある、そういうところで人材を育成していかないと、なかなか足腰の強いNPOはできないのではないかという感じがします。
 もし概算要求に間に合うんでしたら、教育プログラムも一つの案ではないかなということで、提案させていただきました。

○浅野環境教育推進室長 環境省でも人材育成のプログラムでは、特に、先ほどもお話がございましたようにシルバー層の活用が非常に大事だということで、これは昨年、今年とちょうど今つくっているところでございますけれども、具体的に、シルバー層をボランティアとして環境教育等に生かすためにはどのようなことが必要なのかという形での、プログラムと言っていいかどうかはあれでございますけれども、そういった仕組みですとか考え方を整理したものをつくっておりまして、これは各都道府県等に今後お示しして、そういったプログラムの実際の推進に役立てていただきたい、こういうことを今、進めているところでございます。
 また、それ以外にも個別分野の、例えば水環境の保全ですとか大気環境の保全ですとか、そういった環境学習のプログラムを国でも整備しておりまして、各自治体、学校等に提示しているところでございますが、人材育成の総合的なプログラムという観点では、現在のところ、まだ整備されていない状況でございます。

○森嶌部会長 教材というんですか、テキストということだけではないと思いますけれども、環境学習のあり方についてはともかくとして、こんなふうに教えれば小中学生にはいいのではないかというような、人材開発のための教材開発というようなことはやっておられますか。

○浅野環境教育推進室長 その分野は、まだ整備されていないと伺っております。

○松原委員 環境保全活動の活性化ということで、地域に根差した具体的な方策がいろいろ議論されているわけですので、余り大きな話は言うべきではないと思っていたんですが、この中間的取りまとめを見ますと、最後の6と7のところに「全国的な環境保全活動の活性化」それから「国際的な」というのが2つあるんですね。両方の項目については、ほんの少ししか書かれていないわけですが、予算の要求の問題を考えて私がぜひ申し上げたいのは、全国的な連絡を行う組織体を設けることが、今後の環境保全活動を活性化する上で非常に重要ではないかということです。
 というのは、環境問題は地域の問題というよりも、全国のみならず全地球的に、持続可能な地球と開発を進めていこうということを考えますと、環境問題はエネルギー問題と不可分な関係にあるわけですね。いきなりエネルギーと言うには余りにもいろいろな問題がありますので、この報告書にそこまで書いてほしいというのは無理であろうと思うんですけれども、再三話題になっております温暖化の問題というのは、やはりエネルギー問題と不可分でございますし、そういった問題を地域の人が理解するには、やはり自分自身のエネルギーを考えることも必要だと思うんですね。
 そういった幅広い意味で真剣に自分自身の地球環境を考える地盤をつくっていくには、やはり全国的な協議組織体が1つあって、時にそうした幅広い、町を超えたような議論もできるような、あるいは他町の人と交流できるような、余りにも地域環境スペシフィックでない、視野を広げた議論ができるような場も少しつくっておいた方が、将来的には、逆にそれが地域の環境運動を活性化するようになってほしいと私は思うものですから、できればこの「全国的なネットワーク」というところにちょっと具体案を書いて補強していただくと、将来の環境問題の方向性を考える一つのドライビングフォースになるのではないかと思いましたので、発言させていただきました。

○横山委員 先ほど隣に座っている山本委員から、こんな悠長なことでいいのかという発言が出たので、私は、それに全面的に賛成の立場から述べたいと思います。
 山本委員は、環境保全活動活性化専門委員会は一体何をやっていたんだと。そういう意識はなかったのかというと、私は「申しわけありません」と頭を下げる以外ありません。それから、地球環境部会のいろいろな専門委員会に属しましたけれども、山本委員のおっしゃったようなことは、少なくとも余り出てこなかった。何でそうなんだろうかなと、今、考えたんですけれども、やはり私も、少し大人になり過ぎたのかどうかわかりませんけれども、この問題はそんなに簡単には変わらないんだ、ゆっくりゆっくりしかだめなんだというのが、どうもかなり頭に染みついたようで、そういうことも自ら思いながら、発言してこなかったのではないかと思います。
 山本委員の挙げた南極の棚氷の話だけではなくて、やはりもういろいろなことが起こっていると思います。私は、ヨーロッパの洪水まで温暖化の影響だと言うつもりは全くありません。ヨーロッパ、ドイツの環境相などはそういうことを言っているみたいですけれども、私は、そんなことを今の段階で言うと「また「温暖化、温暖化」という連中の雄叫びが始まった」というような印象を与えるだけだと思います。
 ただし、例えば東京の猛暑とかは、今すぐはわからないにしろ、10年後、20年後に見たら温暖化とヒートアイランドが重なった都市崩壊の始まりだったというようなことになる可能性も、かなりあると思います。そういう意味で、この部会が適当かどうかはともかくとして、中環審として、もう地球の崩壊が始まっているんだ、余り余裕はないんだ、悠長なことをやっている場合ではないんだという意識をもっと持つ必要があるのではないかと思います。
 そういう意味で、ヨハネスブルクサミットが来週開かれるわけですけれども、そこも全然盛り上がっていないし、日本がそこで会議をリードして、地球の崩壊は始まっているんだ、もう温暖化でもきちんとやっていかないとだめなんだというような発言をするとも聞いていないし、やはりこの問題に余りにも慣れ切っているような感じがありますので、ぜひ、中環審は環境省に与える影響も大きいと思いますので、そういう意識で各部会、専門委員会もやるべきではないかなと、自らの反省も含めて述べさせていただきます。

○森嶌部会長 ありがとうございました。
 私に対する叱咤とも受けとめておりますが、批准問題に一応決着がつきましたので、やはり中間審としては、ファーストフェーズからセカンドフェーズへ行く前にきちっとした評価をしながら、本当に2008年には6%削減できるかどうかということを、まず考えていかなければいけません。日本の6%で足りるのかという問題はありますけれども、中間審として少なくとも既に始めていなければならないのは、2004年の評価に向けて、2005年のセカンドフェーズに向けて、各分野ごとに具体的な検討をして、そして具体的な仕組みを動かしていくことを考えていかなければなりません。
 山本委員にもぜひご参加をいただいて、お知恵を拝借したいと思いますけれども、私としては非常に深刻に受けとめておりまして、横山委員に「だんだん大人になったのか、慣れっこになったのか」と言われると「えっ?」と思ってしまいますけれども、私が、どちらかといえば「ゆっくりでも、ともかく着実に行こうではないか」というのに対して、横山委員は「そんなことでは生ぬるい」と言っておられたような気がします。
 暑さボケでなくて、9月から、ヨハネスブルクから帰ってきたら始めますので、どうぞまた横山委員にも一層厳しいご議論をいただきたいと思っております。
 ほかにご意見、いかがでしょうか。

○村杉委員 今日の議論を伺っておりますと、必ずしも中間的取りまとめの上に立って議論が進んでいるとは思えない部分があるように思いますので、私は中間的取りまとめの上に立って申し上げたいと思います。
 例えば「中核的組織体をつくる」という提言に基づいた次の段階の意見としましては、やはり先ほど安原部会長代理がおっしゃった温暖化のことも急がなければいけませんので、拠点としては、今の段階では温暖化防止活動の推進センター、これは全国的な規模のものもあるでしょうし、地域センターもできるそうですから、こういうところを拠点として、そこに協議会のようなネットワークをつくる等々、いろいろなものをそこに配属するような形で、1つ進めた場合には、ぜひこのあたりを具体化したたたき台をつくっていただきますと、今後の議論のポイントがもう少しはっきりするように思います。
 ですから、安原部会長代理のおっしゃったことに賛成し、ぜひ事務局にたたき台をお願いしたいなと思った次第です。

○森嶌部会長 特に事務局の方からありますか。

○炭谷総合環境政策局長 たくさんご意見いただきまして、ありがとうございます。
 私どもといたしましては、中間的取りまとめを基本にして、これをさらに一つの制度なり、来年度に向けての予算要求という形で具体的な施策へと洗練といいますか--していきたいという気持ちでおるわけでございます。そういう意味で、前回7月11日に、この総合政策部会で「さらに議論しよう」ということになりまして、今日の会を持たせていただきました。
 最後に村杉委員がおっしゃいましたように、私どもとして、今日の議論で出ました意見、また中間的取りまとめを基本にいたしまして、具体的にどういう形になるのかということについて少し検討させていただければと思っております。
 そしてまた、今日出ました意見の中で、例えば10万人という数字、これは別にカウンセラーだけで10万人という意味ではないということは、 文章上なっているとおりでございますけれども、私自身、環境の指導者として、やはりこのような数値的な目標を持って進めていく必要があるのではないのかなと思っております。
 また、進めるに当たってのしっかりした組織体というのは、中間的取りまとめでも一つの中核的なコンセプトとして出されているわけでございます。これはあくまで民間の自発的なものが中心になって、なかんずくNPOが中核的な役割を担うことになろうかと思いますけれども、このような組織体も必要だろうと思っております。
 地球温暖化という観点から、一刻も猶予を許さないということですが、環境保全活動というのはゆっくりしか進まないというようなことでは、なかなか追いつかないと思っておりますので、環境問題、特に今度開かれますヨハネスブルクサミットの成果、また地球温暖化対策の緊急性というような背景を受けまして、強力な環境保全活動を進めていかなければいけないと思っております。
 今日は環境教育について、もう少し強力に進めなければいけないのではないかというような藤田委員のご意見もございました。来年度の予算では環境教育について、ぜひ従前にない予算要求という形で努力してみたいと考えております。
 そのほかたくさんのご意見が出されましたので、私ども、これを消化させていただきまして、また次回、整理いたしましてお示ししたいと考えている次第でございます。

○森嶌部会長 それでは、時間も参りましたので、その他として事務局の方から何かございますか。

○鷺坂環境計画課長 1点だけ、参考資料をつけさせていただいておりますので、ご報告させていただきます。
 環境省では、政府全体の環境保全経費の取りまとめをしておりまして、今年も例年のように、概算要求の前に、環境保全経費についての基本方針を各府省に示しているわけでございますが、今回は、先月の中環審での環境基本計画の点検結果について、予算に反映できるものはできるだけ反映してほしいということで、このような文書を各府省に示させていただいているところでございます。

○森嶌部会長 ほかにございませんでしょうか。
 それでは、以上をもちまして本日の総合政策部会を終わります。
 次回以降の開催につきましては、追ってご連絡させていただきます。また、先ほど局長からお話がありましたように、次回以降、事務局から、本日の議論を取りまとめて、さらにたたき台と申しましょうか、案をお示しいただきたいと思っております。
 本日はどうもありがとうございました。

午後0時02分閉会

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