中央環境審議会 総合政策部会(第92回)議事録

第92回 中央環境審議会 総合政策部会

平成29年12月11日(木)14:59~16:55

航空会館大ホール(7階)

議事次第

1.開会

2.議事

(1)第四次環境基本計画の見直しについて

  • 第五次環境基本計画中間取りまとめに対する意見募集及び中央環境審議会総合政策部会と各種団体との意見交換会等の結果について
  • 第五次環境基本計画の方向性・構成について  

(2)その他

3.閉会

配付資料一覧

【資料】

 資料1  第五次環境基本計画中間取りまとめに対する意見募集の結果について

 資料2  中央環境審議会総合政策部会と各種団体との意見交換会の結果について

 資料3  第五次環境基本計画の方向性について(案)

 資料4  第五次環境基本計画の構成について(事務局素案)

【参考資料】

 参考資料1   中央環境審議会総合政策部会名簿

 参考資料2   第四次環境基本計画の見直しスケジュール(案)

 参考資料3   第五次環境基本計画 中間取りまとめ

 参考資料4   第五次環境基本計画中間取りまとめに対する意見一覧

 参考資料5-1 第1~5回中央環境審議会総合政策部会と各種団体との意見交換会発表資料

 参考資料5-2 第1~4回中央環境審議会総合政策部会と各種団体との意見交換会議事録

 参考資料6   内閣府「青少年意見募集事業」の結果について(概要)

 参考資料7   重点戦略とSDGsとの関係について(案)

午後2時59分 開会

○山田計画官 間もなく定刻になりますが、委員の皆様全員おそろいのようですので、ただ今から中央環境審議会第92回総合政策部会を開会いたします。

 議事に入ります前に、資料のご確認をお願いいたします。資料は、環境負荷削減の観点から審議会等のペーパーレス化の取組を推進するため、委員のお手元にございますタブレット端末の中に入っております。本日は資料が大部にわたっており、恐縮でございます。

 タブレット端末のデスクトップに「第92回総合政策部会資料」というフォルダがありますが、こちらに本日の議事次第、資料、参考資料が格納されています。

 端末に何か不具合のある方がおられましたら、事務局の者にお申しつけください。

 また、「議事次第」には記載しておりませんが、豊岡委員から書面にて「日本の温室効果ガス排出削減をめざして」という資料の提出がございましたので、部会長とご相談の上、同じフォルダ内に「委員提出資料」として格納させていただきました。

 さらに、棚橋臨時委員から委員の皆様にご覧いただくため、環境絵画コンクール受賞作品のパンフレットをお預かりいたしましたので、こちらも部会長とご相談の上、机上に配付させていただきました。

 傍聴される方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの報道発表資料のところにアップロードしておりますので、ペーパーレス化に何とぞご理解、ご協力をいただきますようお願いいたします。

 本日は、委員総数28名のところ過半数の委員にご出席いただいており、定足数の要件を満たし部会として成立していることをご報告いたします。

 また、本日、ご欠席の佐久間委員の説明員として、一般社団法人日本経済団体連合会環境エネルギー本部主幹谷川喜祥様にご出席いただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

 また事務局でございますが、中井総合環境政策統括官、米谷大臣官房審議官は、遅れて出席する予定でございます。

 カメラ撮影につきましては、ここまででお願いいたします。

 それでは、今後の進行は、武内部会長にお願いいたします。

○武内部会長 年末の大変お忙しい中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 前回の総合政策部会は8月3日に行われました。それ以来ということになります。その際には、第五次環境基本計画の中間取りまとめについて、さまざまなご議論をいただきました。委員の皆様から頂戴しましたご意見も踏まえ、8月8日に「第五次環境基本計画中間取りまとめ」という形で公表させていただき、それと同時に意見募集を実施したところでございます。

 また、委員の皆さん方にも大変ご協力いただきまして、9月から5回にわたり、総合政策部会と各種団体との意見交換会を開催し、19団体と意見交換を実施したところでございます。

 本日の部会につきましては、中間取りまとめに対する意見募集及び各種団体との意見交換会等の結果のご報告、並びに第五次環境基本計画の方向性、それから構成について、皆さんにご議論をお願いしたいと思っております。

 それでは、最初に、中間取りまとめに対する意見募集及び各種団体との意見交換会等の結果について、事務局から資料1、資料2の説明をお願いしたいと思います。

○山田計画官 それでは、説明させていただきます。資料1をお開きいただきたいと思います。

 第五次環境基本計画中間取りまとめに対する意見募集の結果についてでございます。

 中間取りまとめの報道発表は8月8日に行いましたが、その日から1カ月間、9月7日まで募集を行いました。総数といたしましては48通、うち環境基本計画とは関連のないと思われるものもございましたが、提出意見といたしましては、それらの除き全ての意見を参考資料4に含めております。ただし、これはかなり大部にわたりますので、主な意見として、この資料1にまとめさせていただきました。これらの意見は今後の総合政策部会の審議の参考とさせていただきたいと思っております。

 それでは2ページに移らせていただきます。

 環境及び経済社会の状況ということでございますが、著名な研究であるという理由だけで、一研究を国際機関の報告書と同列に扱っているということは適切ではないということで、答申では、「プラネタリー・バウンダリー」の引用を控えるべきであるというご意見を頂戴いたしました。

 2つ目の丸ですが、2016年のG7伊勢志摩首脳宣言や2017年のG7環境大臣会合のコミュニケを記載することに疑問である。米国の政権交代後の動向を紹介するのであれば、G20首脳会合に差し替え、G20としての合意内容、米国とそれ以外の国のコミットにつき記述することが適当であるとのコメントを頂戴いたしました。

 3つ目の丸です。エネルギーミックスでは、2030 年時点で原子力を再エネとほぼ同様に活用することとしており、環境基本計画でも原子力に係る記載をすべきというコメントです。

 4つ目の丸です。中間取りまとめに関してですが、エネルギー政策の要諦であるS+3E(安全性、安定供給、経済効率性の向上、環境への適合)に言及し、約束草案のベースとなっている2030年のエネルギーミックスの概要を紹介した上で、原子力をはじめとした各エネルギー電源について、3Eのバランスをとってしっかりと記載すべきであるとのコメントを頂戴いたしました。また、温室効果ガス排出量に関する記述のコメントも頂戴しております。

 個別具体的な事業分野(電力)における、特定の電源のみ(石炭)を恣意的に取り上げている箇所があり、国の基本計画として相応しくない記載があるため、削除すべきとのコメントもいただきました。

 2ページ、一番下の部分です。地球温暖化対策計画に記載された2050年長期目標について、地球温暖化対策に取り組むにあたり極めて重要なポイントであるため、答申には省略せずに明記すべきであるとのコメントをいただきました。

 次の3ページにいきまして、(2)目指すべき持続可能な社会の姿等々でございます。
 環境・経済・社会のバランスについて言及した点を評価したい。また、環境・経済・社会のバランスに配慮した記述となるよう、丁寧に記述すべきであるとのコメントです。

 「人類・文明の転換期」という認識について賛同する。国際的なリーダーとなりうるビジョンを示す環境基本計画であってほしいとのコメントも頂戴いたしました。

 その下ですが、経済や社会を犠牲にした環境保全はもはや成立しえないし、環境保全を犠牲にした経済や社会の発展もまた、もはや成立しえないとあるが、我が国の歴史の中で、環境保全のために経済や社会を犠牲にしたことはない。SDGsやパリ協定とも矛盾しているとのコメントも頂戴いたしました。

 その下です。「汚染者負担の原則も考慮し排出者に負担を課すことによる外部性の内部化」という記述について、答申に明示的カーボンプライシング(排出量取引や炭素税)を盛り込むとの意図であれば反対。また「汚染者負担の原則」が地球温暖化問題、あるいはCO2を対象に含むかどうかについて、「長期地球温暖化対策プラットフォーム報告書」では対象とならないとの意見の紹介があるなど、統一的な政府見解は示されていないとのご意見でした。

 その下です。他の国の他計画との整合性を確保することが重要であるとのコメントです。

 3ページ、一番下です。「SDGsのゴール・ターゲット間の関連性について、環境が全ての根底にあり、その基盤上に持続可能な経済活動や社会活動が依存している」との考えが示されているが、一研究の報告書の記載に過ぎず、SDGsの説明ではないため答申においては引用を控えるべき。かかる考え方がプラネタリー・バウンダリーの考えと一致するとの説明も、SDGsと関係のない事項であるため答申では削除することが適当とのコメントでした。

 4ページに移ります。トレードオフへの対処は、重要な視点であり評価できる。SDGsのゴール・ターゲット間に限らず、低炭素・循環型・自然共生の環境施策間でのトレードオフや、環境・経済・社会の間でのトレードオフなど、あらゆる事象について想定される問題である。答申においては、これらのトレードオフに真摯に向き合い、丹念にバランスを図る必要がある旨を、一層丁寧に記載し、具体的な施策に反映させるべきとのコメントでした。

 その下です。SDGsはバックキャスティングの考えに基づいているとの説明があるが、 2030アジェンダに、バックキャスティングの考えに基づいているとの記載はない。答申では、当該記述を削除すべきとのコメントでした。

(3)原則・手法についてです。答申において、原則・手法を記載するならば、一括りにせずに、課題ごとに丁寧に記載すべきである。また、その下ですが、「拡大生産者責任」については、現時点では削除すべきであるとのコメントでした。

 (4)重点戦略ごとの環境政策の展開ですが、「society5.0」を踏まえ、環境政策においてもIoT、AI、ビッグデータ等を活用した経済社会システムのイノベーションを創造する」という内容を盛り込むことを検討願いたいとのコメントでした。

 その下です。炭素税や排出量取引といったカーボンプライシングについて言及すべきとのコメントもございました。

 その下ですが、4ページから5ページにわたりまして、投資家等が意思決定を行う上で、投資先の気候関連のリスクの将来的な影響を理解することが必要であるということで、ESG情報の開示の実効性を高めていくことの重要性を追記すべきであるとのコメントも頂戴いたしました。

 その下です。様々な場面での環境教育の強化や持続可能な開発のための教育(ESD)の推進について追記すべきとのコメントです。

 その下です。日本の自然環境の個性として、人の居住地が河川の氾濫原であることをもう少し深く認識する必要がある。災害を受け流すという発想のもとでのグリーンインフラ整備という視点も拡充していただきたいとのコメントでした。

 その下です。第四次環境基本計画に記載されたネットワーキングやコーディネーターの重要性は現在も環境政策の要として扱われるべきということで、ESDに取り組むことの重要性を明記すべきとのコメントでございました。

 その下です。「生態系ネットワーク形成の取組の推進」について追記すべきとのコメントでした。

 (5)計画の効果的実施ですが、計測可能で分かりやすい目標を設定し、PDCAにより進捗を管理していくことが重要。具体的目標が明示できない領域についても、あるべき持続可能な社会像からバックキャスト手法により具体的目標を検討・設定し、それをベースにPDCAを行うべきであるというコメントでございました。

 資料1については以上でございます。

 資料2です。こちらは中央環境審議会総合政策部会と各種団体との意見交換会の結果についてということですが、委員の皆様にご協力いただきまして、5回にわたりまして、合計19団体に対して実施いたしました。ヒアリングした各団体については、1ページに記載してあるとおりでございます。

 2ページに移らせていただきます。5回にわたって行われましたヒアリングの発表資料を参考資料5-1及びそのときの議事録、第5回はつい最近、今月行われたばかりですので、現在確認中です。第4回まで掲載してございますが、議事録を資料5-2に掲載してございます。

 その中から事務局として、概要を整理させていただきました。

 環境及び経済社会の状況ですが、環境基準とその達成状況に関する言及がないということと、あとは良好環境についても言及すべきで、引き続き取り組むべきこととして明示すべきとのコメントを日本水環境学会様から頂戴いたしました。

 購入法の取り組み状況への言及が必要ということについて、グリーン購入ネットワーク様からコメントいただきました。

 (2)目指すべき持続可能な社会の姿云々でございますが、環境・経済・社会のバランスに言及しているが、環境の側面が強調されている。経済との両立の側面のバランスを取った記述に修正すべきと日本自動車工業会様からいただきました。

 次です。社会全体が脱炭素化に向かうには、明確なシグナルが必要である。政府による中長期の脱炭素化戦略、目標(2050年に8割減は最低限)の策定と社会全体での共有、企業が経営資源を脱炭素イノベーションに向けるための「率先して努力した人が報われる社会環境(インセンティブ)」及び「脱炭素への需要(マーケット)」の創出が必要であるということで、日本気候リーダーズ・パートナーシップ様から頂戴いたしました。

 その下です。具体的な政策として、脱炭素化に効果的で、且つ脱炭素需要(マーケット)の拡大に有効なレベルの炭素価格付け(カーボンプライシング)、カーボンプライシングのみでは脱炭素化が困難な脱炭素社会インフラ等、例示といたしまして、地域主導の再エネ発電施設、分散型送電網、住宅・オフィスの断熱改修等は、将来への投資と位置づけ、公共投資の対象とすることの検討・導入を望むと、これも日本気候リーダーズ・パートナーシップ様から頂戴いたしました。

 その下です。地球温暖化対策計画に記載された2050年長期目標については極めて重要であり、その全文を明記すべきである。中期目標についても、2030年のエネルギーミックスが前提となっている点を記述すべきであると、日本鉄鋼連盟様から頂戴いたしました。

 2ページ、一番下の部分です。「環境面から対策を講ずることにより、経済・社会の課題解決にも貢献することが可能となる」との記述について、断定的な記載を改め、環境面からの対策が経済・社会に悪影響を与えることがないよう十分に留意していただきたい。これも日本鉄鋼連盟様から頂戴いたしました。

 多くの先進国が脱炭素に舵を切り、途上国は一足飛びに脱炭素社会に向かう。日本が遅れを取りつつあること、国際的な存在感が薄れていることを懸念する。適切に対処しない場合、日本企業の信頼性や競争力にも影響し、世界のバリューチェーンから外されるリスクがある。従来よりも一歩踏み込んだ内容とすることを期待と、日本気候リーダーズ・パートナーシップ様から頂戴いたしました。

 その下です。SDGsを深く認識しつつ、「特定の施策が複数の異なる課題をも統合的に解決するような、横断的な重点的枠組を戦略的に設定することが必要」としたのは時機を得たものであるとのコメントを国立環境研究所様からいただきました。

 原則・手法のところですが、予防的取組みについて、費用対効果、技術的な可能性等を示すとともに、十分な科学的知見の集積と取組みの評価による施策実行の検証について重要性を記載すべきとのコメントでした。日本自動車工業会様からのコメントです。

 その下です。汚染者負担の原則についてCO2が対象に含まれる場合、経団連でも主張しているとおり、カーボンプライシング(排出量取引や炭素税)には反対。日本自動車工業会様からいただきました。

 その下です。CO2が「汚染者負担の原則」の対象に含まれ、「外部性の内部化」が明示的カーボンプライシング(排出量取引や炭素税)を指すとすれば、排出量取引制度や炭素税には断固反対であると日本鉄鋼連盟様から頂戴いたしました。

 その下も日本鉄鋼連盟様ですが、排出量取引制度や炭素税をはじめとする規制的手法は、企業に直接の経済的負担を課す手法であり、経済活力に負の影響を与えるのみならず、企業の研究開発の原資や、低炭素化に向けた投資意欲を奪い、イノベーションを阻害するとのコメントです。

 重点戦略ごとの環境政策の展開ということで、長野県様からは、横断的に重点戦略を設定した点を評価するとのコメントをいただきました。

 3ページ、一番下です。パートナーシップの主体として学協会が抜けているとのコメントを日本水環境学会様から頂戴いたしました。

 グリーン購入ネットワーク様からは、NPO・NGOの積極的な活用が必要であるとのコメントでした。

 同じくグリーン購入ネットワーク様ですが、プラネタリー・バウンダリーの領域内での活動へとグリーン購入が変えていくということができると認識していますということでした。さらに、生産者によるグリーン購入を促すために必要な情報の提供と購入者による情報の活用によるコミュニケーションの強化が必要であるとのコメントも頂戴いたしました。

 株式会社星野リゾート様からは、持続可能な活動にしていくためには、利益を損なわない環境対策になるよう工夫をするということが大事であり、環境対策は維持したほうが利益にプラスになる状態で実施することが重要とのコメントでした。

 電気・電子4団体環境戦略連絡会様からは、電気・電子業界として経団連の低炭素社会実行計画に参加し、業界の実績を公表している。さらには、重点戦略設定の考え方については、「Society 5.0」を踏まえたIoT、AI、ビッグデータ等を活用したイノベーションの創造に言及すべきであるとのコメントでした。

 4ページ、一番下です。排出者に負担を課すことによる外部性の内部化については、廃棄物処理に関しては違法業者の見極めが難しいため、透明性が高く経済性・効率性に優れた資源循環システムの構築を目指すべきであるとのコメントを、これも電気・電子4団体環境戦略連絡会様から頂戴いたしました。

 5ページに移ります。

 廃棄物処理施設の多機能化によって、地域のエネルギーセンターや防災拠点として低炭素化や強靭化との同時達成を図ることが重要である。全国都市清掃会議様からいただきました。

 静岡県様からは、茶草場農法について、生物多様性に配慮しながら農業としての付加価値を上げ、収益性や持続可能性を推進している点に価値があるとのコメントでした。

 京都市様からは、個別に計画、政策を推し進めると、文化的な側面が喪失する危険性があり、文化の持続可能性を損なう可能性があるとのコメントでした。

 株式会社星野リゾート様からは、軽井沢の野鳥の森に関し、生物多様性に関する社会的認識を高める必要があるとのコメントでした。

 滋賀県東近江市様からは、環境・経済・社会をばらばらに考えず、ともに向上するための地域のお金が循環する仕組み、ローカルファイナンスの検討が必要だというコメントでした。

 長野県様からは、地域創生にいくら取り組んでも大幅な人口減少は不可避であり、環境保全にかかる担い手不足の対策が必要であるとのコメントでした。同じく長野県様からは、長野県環境エネルギー戦略の下、行われている施策についてのご紹介がございました。

 株式会社星野リゾート様からは、地域において持続可能なビジネスを達成するためには、赤字の事業を成立させるための補助金ではなくて、黒字になるための環境対策ということを発想できる人材をいかに育てるかということが、より重要であるとのコメントでした。

 5ページ、一番下の丸です。人口の約21%がIターンによる移住者であるという群馬県上野村様でございますが、小さな村だからこそできるスモールメリットを生かした地域内循環型経済による持続する地域コミュニティの取組を進めているとのご紹介でした。

 福岡県みやま市様からは、環境を保全しながら、市が中心となり地域のエネルギーを地域で使うための全国初の家庭向け電力販売を目的とした事業会社を設立した。こういった課題を抱える自治体に対して、解決策のモデルケースとなるよう、今後も拡充をしていきたいとのご紹介でした。

 日本化学工業協会様からは、化学物質の管理の在り方について、企業、業界による自主管理と、行政による規制とのベストミックスを推進することが重要であるとのコメントでした。同じく、日本化学工業協会様からは、WSSDの 2020目標の達成に向けた各種取組みの推進やSAICMの後継プログラムへの積極的関与を期待するとのことでした。

 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン様からは、海洋汚染(マイクロプラスチック)など、海洋国家でありながら忘れがちな課題の再認識ができるような策を盛り込んでほしいとのコメントでした。

 日本水環境学会様からは、重点戦略の経済の部分につきまして、水資源や水環境に関連する事例も挙げられるべきとのコメントでした。

 6ページ、一番下です。環境に負荷をかけない消費行動も目指した働き方改革を推進する必要がある。これは京都市様から頂戴いたしました。

 日本自動車工業会様からは、知的財産の保護にも配慮しつつ、技術移転を進める記載とすべきとのコメントでした。

 長野県様からは、技術革新については自治体が単独で取り組むには難しいので、国としての取組を期待したいとのことでした。

 全国都市清掃会議様からは、地方自治体において、公害克服を通じて蓄積した環境技術やノウハウなどを活用し、企業と協力しながら環境国際協力や環境ビジネスを推進していくことが重要であるとのコメントでした。

 国際自然保護連合日本委員会様からは、ポスト愛知目標に対する日本としての取組みの国際的な発信が重要とのコメントでした。

 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン様からは、日本企業が海外、特に途上国に環境技術、ソリューションを展開する際の包括的なサポート体制を期待するとのことでした。

 その下、日本自動車工業会様からは、地球環境保全の国際的なルールづくりに積極的な貢献を行う記述は重要だが、国際的な公平性を追記すべきとのコメントでした。

 重点戦略を支える環境政策ということですが、自然を当たり前のように守るという文化を育てることを掲げている。3つの柱として、自然の価値を高めながら守る、効果的で公平な自然資源利用の促進・支援、気候・食糧・開発という社会課題解決のため、自然に基づいた解決策の模索を打ち立てているということで、国際自然保護連合日本委員会様からいただきました。

 7ページ、一番下です。ESDはSDGs推進のエンジンであり、第五次環境基本計画における環境教育/ESDの位置づけの再考が必要であるとのコメントでした。

 これは最後の8ページになりますが、課題先進国である日本が進むべき持続可能な社会に向けた人づくりはESDにあるということで、ESDを強く推進していくべきであると。これは持続可能な開発のための教育推進会議から頂戴いたしました。

 さらに国立環境研究所様からは、環境基本計画が5カ年の計画であるが、より長期的取組の戦略的重要性に鑑みということで、長期的な取組が必要とのコメントを頂戴してございます。

 資料1、資料2はこれで終わりですが、さらに参考資料6で、これは簡単に説明いたしますが、平成28年度「内閣府青少年意見募集事業」の結果について(概要)というのがございますので、ご紹介いたします。

 テーマとして、2050年のわたしたちを取り巻く環境のために、いま何が必要かということで、内閣府青少年企画担当の事業でテーマを募集しておりますので、平成28年度第4回募集にて、環境省提案を採択し、意見募集を行ったということでございます。

 内閣府のホームページにはより詳しい情報が載っておりますので、そちらもあわせてご覧いただければと思いますが、こちらに概要を示させていただきました。

 この事業は単なるアンケートだけではなく、実際に寄せられた生の声も一部確認できるということがメリットの一つと考えております。

 2ページの下のところに設問が5つございます。「いま、地球の環境がよくなっていると思いますか、悪くなっていると思いますか。」「わたしたちの身近な環境を守り、受け継いでいくために、国内でどのような解決方法をとっていくべきと考えますか。」「地球温暖化対策など、わたしたちの身近なところだけでは解決できない、地球規模の過大に対して、我が国としてどのような解決方法を提案できると思いますか。」「SDGsの17のゴールの中で、あなたがもっとも大切だと思うものは何ですか。」「2050年の環境を守る上で大切な取組は何だと思いますか。」という設問です。

 問5だけご紹介させていただきます。「2050年の環境を守る上で大切な取組は何だと思いますか。」という質問に対しまして、環境に配慮した経済システムづくりが15.6%と最も多く、環境に配慮した社会・地域づくりが14.9%というふうに続いているということでございました。

 長くなりましたが、説明は以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 この段階でいろいろとご意見をいただくということもあり得るわけですけれども、今日は後段の議論がまた長く続きますので、大変恐縮ですけれども、次の議題の説明をさせていただいて、その後で一括でご意見を承りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 第五次環境基本計画の案文についてでございますが、これは次回以降、この部会において委員の皆さんにご議論いただくということになりますけれども、本日はまず全体的な計画の方向性、それから全体の構成、これについてご議論をいただきたいと思います。

 それでは第五次環境基本計画の方向性・構成について、事務局から資料3及び資料4の説明をお願いいたします。

○山田計画官 説明が長くなっており、恐縮でございます。資料3と資料4につきまして、説明させていただきます。

 資料3です。第五次環境基本計画の方向性について(案)ということでございます。

 まず1ページですが、我が国が抱える環境・経済・社会の課題ということで挙げさせていただきました。環境の課題といたしまして、温室効果ガスの大幅排出削減、資源の有効利用、森林・里地里山の荒廃、野生鳥獣被害、生物多様性の保全などということです。

 経済の課題といたしまして、地域経済の疲弊、新興国との国際競争、AI、IoT等の技術革新への対応などがあります。社会の課題といたしまして、少子高齢化・人口減少、働き方改革、巨大災害への備えなどがございますが、こういったものが相互に連関・複雑化しておりますので、環境・経済・社会の統合的向上が求められるという流れにしたいと思っております。

 申し遅れましたが、この資料3は今後、環境基本計画を対外的に説明していくときのベースとなる資料としたいと思っておりまして、まだ骨子の段階ではございますけれども、環境基本計画の議論とあわせて、こちらもご意見をいろいろ頂戴できければと思っております。

 次、2ページです。持続可能な社会に向けた国際的な潮流ということで、2015年9月にSDGsが採択されたと。同じ年の12月にパリ協定が採択されたという2つの大きな流れがございまして、これらの目標を達成するためには、これまでの対策の延長ではなく、環境・経済・社会をともに変えていき、持続可能な社会を目指すことが必要であると考えております。

 という流れの中で、3ページの第五次環境基本計画の基本的方向性ということですが、目指すべきものとして、「地域循環共生圏」の創造。「世界の範となる日本」の確立。これを通じた真に持続能な「循環共生型社会」、いわば「環境・生命文明社会」の実現の3つを挙げさせていただきました。

 地域循環共生圏につきましては、3ページ右上に図示しておりますが、自立・分散型の社会をつくり、地域同士で支え合いをしていくという考え方でございます。

 世界の範となる日本のところでも、公害を克服した歴史、高い環境技術、「もったいない」などの循環の精神、自然と共生する伝統を有する我が国だからこそできることがあると考えております。

 この目指すべきもののために取り組むべきことといたしまして、SDGsの考え方を活用し、環境・経済・社会の統合的向上を具体化していくと。我が国が抱える経済、地域、国際などの諸課題の同時解決を図り、中長期的な成長につなげていくため、分野横断的な6つの重点戦略を設定したという説明にしております。

 2つ目といたしまして、あらゆる関係者と連携、パートナーシップでございます。環境だけでなく、経済、社会の関係者ともパートナーシップを充実・強化させることが必要と考えております。

 さらに地方の地域資源を持続可能な形で最大限活用し、経済・社会活動を向上ということで、地方部の維持・発展にもフォーカス、環境で地方を元気にしたいという趣旨でございます。

 4ページに移ります。6つの重点戦略を設定したということで、こちらに図示してございます。この6つを進めるに当たっては、パートナーシップが重要だと、その上で、環境・経済・社会の統合的向上を具体化していきたいということです。これらによって、社会システム・ライフスタル・技術といったあらゆる「イノベーションの創出」を目指していきたいということで、6つ紹介させていただきます。

 5ページにいきまして、重点戦略を支える環境政策ということで、環境政策の根幹となる環境保全の取組は、揺るぎなく着実に推進ということで、従来の分野別のものも含め、気候変動対策、循環型社会の形成、生物多様性の確保・自然共生、環境リスクの管理等の基盤的な施策、東日本大震災からの復興・創生及び今後の大規模災害発災時の対応ということでございます。計画の効果的実施や環境保全の体系についても言及させていただきました。

 続きまして、資料4でございます。資料4につきましては、第五次環境基本計画の構成についてということで、現時点での事務局の素案でございます。中間取りまとめのときに、特に第1部を中心といたしまして、大分議論させていただきましたけれども、その後も事務局内で検討した結果を踏まえまして、例えば第2部の各重点戦略の小項目立て、もしくはその中身ですといったようなことについて少し詳しく書いたものでございます。

 第1部ですが、もともと第1部第1章のところは、世界の環境、世界の経済・社会、日本の環境、日本の経済・社会という書きぶりにしておりましたが、環境・経済・社会の統合的向上と言われる中で、これらをまとめて書いた方がいいのではないかということで、1章、まとめた記述としたいと考えています。第2章ですが、ここは基本的には中間取りまとめと大きな変更はございません。目指すべき持続可能な社会の姿、環境政策の果たすべき役割、今後の環境政策の展開の基本的考え方ということです。(1)から(3)までございますが、中間取りまとめでは(2)国際・国内情勢等への的確な対応というのが、最初に書かれておりました。これにつきましては、第五次環境基本計画で一番やりたいことは、環境・経済・社会の統合的向上に向けた取組の具体化であるという考えもありまして、そちらを一番に据え、そのためには国際・国内情勢へ的確に対応し、さらにSDGsについては考え方を活用していくことが重要であるという文脈にしたいと考えております。

 第3章の環境政策の原則・手法ですが、まず原則等につきましては、環境効率性、リスク評価と予防的な取組方法の考え方、汚染者負担の原則等となっています。手法につきましては、直接規制的手法、枠組規制的手法、経済的手法、自主的取組手法、情報的手法、手続的手法、事業的手法とございます。これらは第四次計画とほぼ同様の記載ぶりとなってございます。

 第2部、具体的な展開ということで、第1章、重点戦略設定の考え方でございますが、まずは重点戦略を設定するというところは、中間取りまとめと同様でございます。

 2ページにいきまして、2.パートナーシップの充実・強化でございますが、(1)パートナーシップの前提となる各主体の役割につきまして、ここで記載してございます。過去の環境基本計画を例にして記載する方向で考えております。(2)パートナーシップの充実・強化は、中間取りまとめの書きぶりとほぼ変わらないと思っております。

 3.持続可能な地域づくり~「地域循環共生圏」の創造~でございますが、先ほどの資料3でもございましたように、地域循環共生圏というのを我々は目指していきたいと思っておりまして、こちらについても説明が必要だろうということで、1つ挙げさせていただいているということでございます。

 第2章、重点戦略ごとの環境政策の展開ということですが、こちらに重点戦略、6つ書かれてございます。まず、1つ目が、これはタイトルが変わっておりますが、持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済システムの構築ということで、それぞれ6つに当てはまりますが、基本的考え方の後に幾つか小項目を設けまして、その中に具体の施策を入れていくというイメージにしたいと思っております。

 (1)企業戦略における環境ビジネス・環境配慮の主流化ということで、環境ビジネスの振興、バリューチェーン全体での環境経営の促進、サービサイジング、シェアリング・エコノミー等新たなビジネス形態の把握・促進、グリーン購入・環境配慮契約、我が国の優れたグリーン製品・サービスの輸出の促進ということです。(2)国内資源の最大限の活用による国際収支の改善・産業競争力の強化ということで、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、水素利用の拡大、バイオマスのエネルギー・循環資源としての利活用、循環資源の利活用、都市鉱山、(3)として、金融を通じたグリーンな経済システムの構築、国際的なESG投資の拡大を見据えた環境金融の取組、(4)として、グリーンな経済システムの基盤となる税制等ということで、税制全体のグリーン化の推進としております。

 2ポツとして、国土のストックとしての価値の向上ということで、(1)自然との共生を軸とした国土の多様性の維持ということで、自然資本の維持・充実・活用、生態系ネットワークの構築、海洋環境の保全、管理が困難となった土地の共有地管理と自然再生の推進、外来生物対策とあります。(2)として、持続可能で魅力あるまちづくりということで、コンパクトで身近な自然のある都市空間の実現、交通網の維持・活用等、ストックの適切な維持管理・有効活用ということでございます。(3)環境インフラを活用したレジリエンスの向上等ということで、グリーンインフラやEco-DRRの推進、平時から事故・災害時まで一貫した安全の確保、気候変動の影響への適応の推進とございます。

 3ポツといたしまして、地域資源を活用した持続可能な地域づくりということで、まず(1)として、地域資源の最大限の活用、地域資源を活用した再生可能エネルギーの導入、未利用バイオマスを基軸とする新たな産業の振興、地域における資源循環、国立公園等を軸とした地方創生、温泉利活用等による地域活性化、環境保全や持続可能性に着目した地域産業の付加価値向上、抜本的な鳥獣捕獲強化対策、伝統芸能、祭り、伝統工芸等の振興、(2)として、都市と農山漁村の共生・対流と広域的なネットワークづくり、都市と農山漁村の共生・対流、地域における環境金融の拡大とございます。

 4ポツとして、健康で心豊かな暮らしの実現ということで、まず1つ目が、環境にやさしく健康で質の高い生活への転換ということで、環境配慮型の行動・商品・サービスの選択を促す国民運動の強化、3R、シェアリング、食品ロス削減、低炭素で健康な住まい、徒歩・自転車移動等による健康寿命の延伸、テレワークなど働き方改革等の推進、ペットの適正飼育推進による生活の質の向上などがございます。(2)として、森里川海とつながるライフスタイルの変革ということで、森里川海をつなぎ、支える取組、自然体験活動、農山漁村体験、エコツーリズム、グリーンツーリズム、ブルーツーリズム、森里川海の管理に貢献する地方移住、二地域居住等の促進、地産地消、オーガニック農業、エシカル消費の推進、国産材の消費行動の適正化の推進などがございます。(3)として、安全・安心な暮らしの基盤となる良好な生活環境の保全ということで、健全で豊かな水環境の維持・回復、廃棄物の適正処理の推進、化学物質のライフサイクル全体での包括的管理、マイクロプラスチックを含む海洋ごみ対策の推進、快適な感覚環境の創出、ヒートアイランド対策とございます。

 5つ目、持続可能性を支える技術の開発・普及ということで、(1)持続可能な社会の実現を支える最先端技術の開発、エネルギー利用の効率化とエネルギーの安定的な確保、気候変動への対応、資源の安定的な確保と循環的な利用、AI、IoT、ビッグデータ等のICTの活用、新たな技術の活用による「物流革命」等がございます。(2)として、生物・自然の摂理を応用する技術の開発ということで、バイオマスからの高付加価値な化成品の生産、革新的なバイオ技術の強化・活用、自然の摂理により近い技術の活用、生物多様性の保全・回復、生態系を活用した防災・減災等、(3)として、持続可能な社会の実現に向けた技術の早期の社会実装の推進、標準化推進や規制の合理化等による普及・展開の加速とございます。

 6つ目といたしまして、国際貢献による我が国のリーダーシップの発揮と戦略的パートナーシップの構築、1つ目の小項目が、国際的なルールづくりへの積極的関与・貢献ということで、国際的なルールづくりの議論への積極的関与、国際的なルールの基盤となる科学的知見の充実・積極的提供とございます。(2)として、海外における持続可能な社会の構築支援ということで、我が国の優れた環境インフラの輸出、途上国における緩和策の支援、さらには適応支援、我が国の優良事例の国際展開、制度構築・能力開発支援、意識啓発とございます。

 第3章ですが、重点戦略を支える環境政策の展開とございます。

 1ポツから3ポツまでは、それぞれ閣議決定レベルの計画を持っている分野でございまして、それぞれの分野を進めるというようなことをベースに記載したいと考えております。

 4.環境リスクの管理等の基盤的な施策につきましては、水・大気・土壌の環境保全、化学物質管理、環境保健対策、環境影響評価、科学的知見に基づく政策決定の基盤となる研究開発の推進、環境教育・環境学習等の推進、それから環境情報の整備・提供と、それぞれございます。

 5.東日本大震災からの復興・創生及び今後の大規模災害発災時の対応ということで、東日本大震災からの復興・創生、中間貯蔵施設ですとか、あとはリスクコミュニケーション等の記述がございます。(2)として自然災害への対応ということで、東日本大震災以外の資源災害への対応ということで、災害廃棄物の処理、大気環境対策、被災ペット対策などがございます。

 第3部、計画の効果的実施ですが、PDCAに基づきまして、Doに当たります計画の実施、それから2ポツとして計画の進捗状況の点検、Check、3ポツとして計画の見直し、Actionという形にしたいと思います。そして最後に環境保全施策の体系というような構成したいと思っております。

 長丁場にわたり大変失礼いたしました。説明は以上でございます。

○武内部会長 それでは、今2つ合わせて事務局から説明がありました事柄について、皆さん方からのご意見を伺いたいと思います。両方一緒ということで、意見募集及び意見交換等の結果についての報告と、それから今説明がありました第五次環境基本計画の方向性、構成について、どちらでも結構ですので、ご意見のある方は、私にできれば見えるように札を立てていただきたいと思います。

 こちらから順番に行きます。大塚委員、お願いあります。

○大塚委員 3点ほど申し上げておきたいと思います。

 今の最後の資料との関係では、重点戦略を支える環境政策という第3章が入ったのは、私は大変よかったと思っています。第2章はもちろん重要ですけれども、どうしても環境政策という観点から考えるときに、同時解決のほうからものを見た場合、落ちるものがありそうでもあるし、ちょっとわかりにくいところもないわけではないので、第3章を入れていただいたのは大変ありがたかったと思います。特に第3章は、先ほどのご説明にもありましたように、4.環境リスクの管理のところは、今まで他にある循環計画とか、温暖化計画とか、生物多様性国家戦略にはないところなので、ここが非常に重要になるだろうということを申し上げておきたいとい思います。

 それから、これは注意喚起にすぎないのですけれども、2つ目ですが、第1章の最後のところで地域循環共生圏の話があって、前のほうの図にもあったと思いますけれども、これは私だけではなくて、皆さんがおっしゃっていることだと思いますが、低炭素地域循環共生圏なので、低炭素というのが長いので抜けているのだけれども、低炭素は当然入るはずなので、説明のときぐらい、それは入れていただかないと、知らないうちに忘れて議論しているところが多分出てくると思うので、共生のほうは自然、生物多様性との関係ですけれども、低炭素がどうも長いから抜かしてしまったのだけれども、どうしても忘れがちなので、説明のときぐらいは気をつけていただけるとありがたいかなと思っております。

 それから第3点ですけれども、経済と環境、社会の統合の考え方、これでいいいと思っておりますけれども、個人的に申し上げておきますと、恐らく3つぐらいの場面があるかと思っておりまして、1つは環境政策と経済の同時検討を行わなければいけない場面で、例えば健康被害があるような経済政策というのはできないものですから、環境政策をもとにしなければいけないというケースもあるだろうと。まさに公害対策基本法のときに経済調和条項を削ったようなことが問題になる場合も、あることはあると思います。

 それから2つ目に、環境政策を基礎として、それに適合するように経済活動を実施しなければいけないという場面もあると思いますし、これは気候変動、カーボンプライシングなんかはそういう問題と関係すると思います。

 それから3つ目が、ここで特におっしゃっている同時解決の話で、環境政策の実施によって経済とか雇用とかの課題に寄与するという場面で、カーボンプライシングの収入の活用がこれに当たると思いますし、クールビズもそうだったと思いますし、私は廃棄物の卒業とかもここに当たると思いますけれども、概念をつくるというのもここに当たると思いますけれども、そういう3つぐらいの場面が多分あると思うので、どれか1つということでは必ずしもないと思いますので、立場によってどこかを強調しておっしゃるということが、ご発言なさるとか、ご主張なさるということは当然あると思いますけれども、そういう3つぐらいの場面が中に入っているということだろうと思っております。

 とりあえず以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは佐久間委員の代理で、谷川説明員よろしくお願いいたします。

○谷川説明員 ありがとうございます。資料の第3と第4について、何点かコメントさせていただきます。

 まず、資料3の1ページ目から3ページ目と、資料4の第1部の第1章と第2章に関わる点につきまして、今回、環境・経済・社会の統合的向上を掲げていただき、またSDGsにおける持続可能な発展といった概念を出していただいたことは、非常に重要であり、非常に訴求力の高いものであると考えております。

 その一方で、資料3の3ページで、目指すべきものとして、地域循環共生圏、世界の範となる日本、そして環境・生命文明社会を記述いただいておりますが、そのメッセージが、今後あらゆる主体の参加を求めていく意味において、わかりにくいのではないかと思うところです。

 そうした観点からは、今回目指すべきものとしては、低炭素・循環・自然共生の調和を図りながら、環境・経済・社会の統合的な向上を目指す持続可能な社会ということをしっかりと位置づけた上で、今回、第2章で掲げているような3つの点、環境・経済・社会の統合的向上や、国際・国内情勢への的確な対応、持続開発可能なSDGsの考え方の活用といった点を掲げてはどうかと思っております。

 また、循環型社会形成推進基本計画の議論を聞いていますと、「Society 5.0」についても今議論いただいているところかと思いますので、こういった考え方も盛り込んでいただければと思っております。

 資料4の第1部、第2章の3につきまして、ここで今回(2)として環境政策の原則・理念を前提とした国内情勢等への的確な対応という記述がございます。ここの環境政策の原則・理念というところにつきましては、ここだけに係るということであればいいのですが、第3章においても環境政策の原則・手法という形で記載されておりますので、(2)においては、あえてそこを記述する必要はなく、国際・国内情勢への的確な対応ということで十分ではないかと思っております。

 (3)のSDGsのところに関しましては、繰り返し申し上げているところですが、具体的な数値目標を掲げて、現在に向けてバックキャストしていくといったようなことは、2030アジェンダ等にも記載のないところですので、ご留意をいただければと思っております。

 第3章の環境政策の原則・手法につきましては、今回、環境・経済・社会の統合的向上を目指すと打ち出しているところですので、従来の環境政策の原則だけではなく、経済合理性や費用対効果、エネルギー政策、S+3Eの重要性といった重要な部分につきましても、ぜひご考慮いただきたいと思っております。

 第2部につきまして、今回重点戦略の設定と考え方を章立ていただき、非常にわかりやすくなっているのではないかと思います。今回、(3)といたしまして、地域循環共生圏の創造がありますが、第2章の重点戦略の6つの中にも同様の記述があるのではないかと思っており、こことの整理がどうなっているのかお伺いできればと思います。

 また、1で持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済社会システムの構築がございますが、タイトルにつきましては、SDGsにおける目標の12と似たような感じになっているかと思っており、そこに限定された記述になるのではないかと懸念しております。持続可能な経済システムの構築で十分足りるのではないかと考えます。

 (1)で、環境ビジネスの振興、促進といった文言が多数出てきておりますが、振興促進策につきましては、従前から述べてございますとおり、カーボンプライシングや規制的な手法を振興策と想定するということであれば反対ですし、経済界といたしましては、これまでの低炭素社会実行計画や環境自主行動計画等を通じて、自主的な取組を推進して成果を上げておりますので、こういった取組を基本計画においても尊重いただき、後押しいただければと思っております。

 (2)におきまして、エネルギーに関する記述がございますが、エネルギー政策との整合性が非常に重要であると考えております。特に(2)の表題につきましては、再エネの導入を強く意識されていると推察しますが、再エネにつきましては、長期的には我が国のエネルギー供給において重要な役割を果たすということは期待しておりますが、現状では技術と制度の観点からは不安定、高コストいった大きな課題がございますので、導入の拡大に伴って副作用が生じている点は、明記をしていく必要があるのではないかと思っております。この基本計画の対象期間を踏まえますと、原子力等の他のエネルギー電源につきましても、3Eのバランスをとって、丁寧に記述していただきたいと思っております。

 (4)において、税制全体のグリーン化の推進とあります。この全体というものが、どのようなことを指すのかについて、お伺いできればと思います。

 最後に第3章につきまして、産業競争力強化、エネルギー、国土交通、健康といったさまざまな政策課題とも関連するところですので、国の他の計画との整合性についてもご留意いただきたいと思っておりますし、現状、循環型社会形成推進基本計画の見直しが行われておりますので、そちらの検討状況についてもぜひご留意をいただければと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、豊岡委員、お願いいたします。

○豊岡委員 基本的には、方向性ということで、第五次環境基本計画の方向性というところに意見を言わせていただきたいと思います。それともう1つ、今日提出させていただいた資料ですけれども、大変委員の方々にはお忙しいところ申し訳ございませんが、一度ご一読いただいて、意見とさせていただければと思います。

 我が国が抱える環境・経済・社会の課題というところの方向性ですけれども、環境の課題で、温室効果ガスの大量排出削減とか、地方が非常に疲弊していて経済的にもやり直さなければいけないというような、この複雑かつ大規模な課題について、1番、これが大切であるということで環境・経済・社会の課題に挙げられております。温室効果ガスの排出の原因の9割以上はエネルギーが占めております。そして日本のエネルギーの一番の問題点、これは経済産業省からも指摘されていますけれども、極端に低い自給率と安全保障の低い地域からの調達ということでございます。ですので、ここをしっかりと解決しないと、この問題の解決はないということと、それとコストの面でも、電気代の総原価に占める化石燃料の割合が42%以上を占めるということで、震災以後、電気料金の値上げは化石燃料の上昇によって起こっているということですね。それと今後も上昇するトレンドがあるということは明記するべきだと思います。それに伴い温室効果ガスも1億トン増えているということから考えると、早期のエネルギーの転換なしには、この問題解決はあり得ないということでございます。

 震災のときにも都内に帰宅困難者があふれましたけれども、六本木界隈の一部では自家発電によって停電を免れて、東電に電気を送っていたという事実からも、集中型の電力体制から安全保障の意味でも分散型への転換の必要性、これは国交省からも示されております。

 さらに問題は、日本のエネルギー政策が電気に偏向していて、熱利用が全く進んでいないということで、電気はつくるために7割の投入エネルギーを捨てないといけないという側面がございます。無駄が非常に多い。6%の低い自給率にもかかわらず、ほとんどの熱を捨ててしまっているということ、そもそもここを見直すことなしに、環境・経済・社会の問題は解決しないわけでございますので、熱利用をもっと進めるという記述が必要かと思います。

 そして、分散型、バイオマスの熱利用、今電気に偏在しておりますけれども、バイオマス熱利用というものを地域型で進めるべきだと思います。省エネの必要性については、たくさんの人命が奪われているということもあって、明らかに必要であると認識しております。

 そして、温暖化の経済損失ということがあまりこの中にも出てこないのですが、資料につけさせていただきました。IEAの2017年エグゼクティブサマリーにおいても、再エネのコストが国際的には非常に下がっていて、どの電源よりも安くなっているということで、このままでは日本は遅れてしまう。ますます遅れてしまう。既に遅れているということをご認識いただいて、新興国へ環境を指導するのだということであれば、もう少し再エネに積極的に取り組まないと、既に大きな遅れをとってしまっているということでございます。

 私たちは地域で再エネ事業をしておりますけれども、今、地方自治体や地元企業さんや団体からの関心が急速に高まっております。先月、ドイツでシュタットベルケという都市公社、みやま市さんもご発表があったのですけれども、見てまいりましたが、地域に対する雇用や公益に果たす役割が非常に大きくて、ドイツ全土でも1,400ものシュタットベルケが地域の住民サービスを支えているという現実がございます。

 日本は、地域社会、循環型の社会をつくる、地方の経済を立て直すということであれば、このように自律的に、環境ビジネスが地元でやれるような社会環境が必要でございます。今のエネルギー政策が地域主導になっていない。FITのお金をせっかく支えていただいていても、これがほとんど大銀行や都会に利益が流れていて、意思決定も地域でなされていないということで、地域主導になっていないという側面を指摘したいと思います。

 自律的に地域がするためには、経済活動に地域がならないと、再エネを使った経済活動を地域で行っていく。そして、それを公益に使っていくというようなことが地域において行われないと、この1番に目指される環境の課題というものは解決していかないと考えますので、ぜひともご理解とご指導を賜りますように、よろしくお願いを申し上げます。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 南部委員、お願いいたします。

○南部委員 ありがとうございます。資料4の構成に対してのご意見をさせていただきたいと思います。

 まず1つ目は、第1部、第2章、3.(3)のSDGsの件でございます。これについては、ぜひ実施に向けての考え方を盛り込んでいただきたいと考えておりまして、特に雇用への影響について重要であると考えておりますので、その点の強化もお願いしたいと思っております。

 あわせまして、雇用の影響でございますが、同じ資料の第2部の第2章の1の持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済システムの構築のところでございますが、この点におきましては、グリーンなエネルギーに転換する場合、労働の移動が必ず起こると思います。それにつきましては、雇用創出と同時に雇用移動の影響も考えるということで、この間、パリ協定の全文に盛り込んでいただきました、公正な移行、ジャストトランジッションという内容をしっかりとここにも書いていただきたいと思っておりまして、そのためには産業・労働行政のこの課題への関与も将来的に必要になってくると考えておりまして、労働行政の関与を含む政府内での体制構築も含めた考え方を盛り込んでいただけたらと考えております。

 あわせまして、1つ前の資料、資料3のパワーポイントの中の一番最初の資料の中にも、ジャストトランジッションの内容をぜひ盛り込んでいただきたいと思っております。

 もう一方の点でございますが、第2部の第2章、重点戦略ごとの環境政策の展開、6のところでございます。先ほど申し上げました公正な移行について、ぜひ、途上国において必ずこのことが大きな問題になってこようかと思っておりますので、日本はかつて鉱山の閉山の際に、鉱山労働者に対する手だてを政府、労働界、そして経営者ということの話し合いで解決してきた経験がございます。そういったこともございますので、ぜひ、途上国においての公正な移行については、我が国がイニシアチブをとるような丁寧な支援ということで、ここにも配慮をしていただけたらというふうに思っております。

 続きまして、第2部・第2章、重点戦略ごとの環境政策の展開、3.でございます。地域資源を活用した持続可能な地域づくりということでございまして、民間の保全活動は、現在、いろんな分野で展開をされておりますが、このネットワークづくりでは、地域や活動領域を越えたネットワークを試行してもよいと思っております。例えば水でございますが、水循環基本法の制定もあり、流域でのパートナーシップが言われて久しいですが、取組がなかなか進んでいないのも実態です。水だけではなく、関係する森林・山里・里山、そして地域の産業などの活動主体間での対話と行動で推進できる、この取組について、横のつながりが生まれる、それが活性化につながると考えておりますので、地域での枠組みをつくろうとしたときに、地域の活動主体が、主導がとれて、それにサポートができるような内容を計画にぜひ盛り込んでいただけたらというふうに思っております。

 最後、もう一点でございます。第2部・第2章の4.で、健康で心豊かな暮らしの実現の中にございます、(1)テレワークなど働き方の推進ということで書かれております。今現在、社会の潮流としても、このテレワークが進みつつございますが、雇用型テレワークであったり、在宅テレワークであったり、さまざまなテレワークをめぐってはまだまだ課題がたくさんあると考えております。従業員の時間の拘束、成果の課題等々ございます。推進に当たっては、ぜひ、労働者の所要の保護についても留意するなどの方策を盛り込んでいただけたらというふうに思っております。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 浅野委員、お願いいたします。

○浅野臨時委員 資料4で、計画の構成について事務局素案が出ています。大筋では、この考え方は、中間取りまとめで整理したことが生かされていると思いますので、これでよろしいのではないかと思います。

 政策の実施手法の部分で、ちょっと在来の計画と違うのは、⑦が加わった点です。これまでの計画に書かれていた政策の手法の記述は、第三次計画に書かれたものがそのまま第四次計画にも写されているという形になっていたのですが、これ、最初に考えていたころは、人々の行動をどう変えるかというところに重点を置いて、そのための政策手法という整理をしてきたわけですけども、やはり政策全体をどのように実現するかということを考えたときには、人々の意思決定だけに焦点をしぼるというやり方では不十分な面が出てきたということです。とりわけ適応のような政策課題が出てきますと、これはむしろやっぱり公共事業のようなものをしっかりやらなきゃいけないということになります。事業的な手法というのは、結構大きな意味を持ってきます。かつては、事業的な手法というのは、ある種、誘導効果を狙っていて、公的セクターがちゃんとしたことをやれば、民間もそれについてくるだろうという、そういう位置づけをしていたのですけども、どうも、それじゃあ間に合わなくて、適応の問題は、まさにもうやらなきゃいけないような話です。今回の実施手法というところの全体の位置づけについては、意思決定というふうに第三次計画に書いたものがそのまま四次計画に残っているのですけども、そこは直しておかなければいけないだろうというふうに思います。その上で、ここにある七つのものの適切な組み合わせが、やはり政策を実現していくために重要だということをもう一回強調していくことになるだろうと思います。

 それから、今度の重点項目、6項目に絞ったというのは、すでにこの部会で合意して決めたことだからいいわけですが、各論を書いていくときに、これまでの経験では、やはりグリーンな経済システムという部分と国際貢献のところが抽象的になってしまって、なかなか、点検のときに、はかばかしく点検ができないというような悩みを抱えているのですね。さっきグリーンというのを落とせみたいな発言がちらっとあったのですが、これは第四次計画でも、社会のグリーン化というようなことを言ってきて、その流れの中で唐突にそれを落とすなんでいうのは、全然発想が理解できないので、これには、私は反対です。やはりちゃんと言葉は残すべきだと思いますが、今回、事務局が書いておられるものを拝見しますと、相当、コンテンツがしっかり書かれているので、いいと思いますけども、さらにもっと具体化できるようにということが、この部分ではあっていいと思います。特にSDGsとのつながりで考えて、キーワードを入れ込むということはもっとできるかもしれませんし、それから、国際貢献のところも、どうも具体的なことをしっかり考えていかないと、何となく寂しくなってしまって、言っているだけと。全く点検できないみたいな話になってしまいますから、ここは最初から点検を意識した中身にしていかなきゃいけない。とりわけ、この5年間、何ができるだろうかということは大体わかってきているわけですし、これまでに獲得できたものと、今やらなきゃいけないことで我が国ができそうなことってわかっているわけですから、それはしっかり中に入れておく必要があるだろうと思います。

 あと、重点戦略を支える環境政策の展開、さっき大塚委員が大変これはよろしいというふうにおっしゃっておりますから、私もあまり抵抗する気はないのですが、ただ、この中の4の環境リスクの管理等の基盤的な施策というところの書きぶりの中では、環境リスクの管理ということに直結する施策と、それから、もっとそれを超えて、一般的に政策全般の基盤になるような、例えば環境影響評価であるとか、環境研究であるとかというようなものが並列されていて、ちょっとここは整理の必要があるのではないかと思います。せめて小見出しぐらいつけて、やっぱり切り分けをしておく必要があると思いますし、それから、環境教育・環境学習のところは、先ほどご説明があったように意見交換会やパブコメでのご意見をいろいろお聞きした中で、ESDのことを大分指摘いただきましたし、特に最終回の阿部先生からのヒアリングでその内容がよくわかってきたわけですから、ちょっとその意識を持っておかないといけないと思います。ここでの書きぶりは、20年以上前の書き方がそのまま残ってしまっていて、もう既に、これまでに環境教育・学習について、中央環境審議会総政部会で議論してきたよりも何か後ろに下がってしまっているような感じもしますので、ここはもう少し手直しをしっかりしなくてはいけないだろうと思います。

 それから、あと、この項目を見出しに入れるのはいかがということに気がついたことが二つありますので申し上げます。

 一つは、3の(1)の下から2番目の抜本的な鳥獣捕獲強化対策とありますけど、これは少なくとも鳥獣保護法ですらこんな言い方はしていない。もうちょっとスマートな言い方をしているので、これでは大変な誤解を与えてしまいますから、ちょっと。

○武内部会長 適正な管理。

○浅野臨時委員 はい、そうです。ちゃんとそういう生態学の適正な用語を使っておかないと、これは何か誤解を与える。

 それから、もう一つは震災のところ、災害のところで、被災ペット対策というのができて、これは動愛部会長のときにマニュアルづくりをやった張本人としてはありがたいのですけども、ただ、やはり動物愛護部会でマニュアルづくりをやったときにも言ったのですが、まずは人間が大事で、その次にペットだよというふうにしなきゃいけないのに、人間よりペットをかわいがりみたいなことを言ったのでは抵抗が強過ぎるだろうと思いますから、ここはやっぱり被災者をどうするかということとあわせてということにしないと、唐突にペットだけがぽっと出てくるのは、猫好きな私としては別に抵抗はないのですが、多くの人々の賛同を得にくいのではないかと思いますから、もうちょっと見出しはお考えになったほうがいいかと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。

 井田委員、お願いします。

○井田臨時委員 ありがとうございます。

 最初に、これは意見ですけど、パブコメをどう考えるかというちょっとお話をしたいのですけど、私にしてみれば、20年間聞いてきたことだなというのが、失礼ながら、経団連であるとか、自工会の方とかから出てきています。ここに経団連の方とか自工会の方とか鉄連の方がいらっしゃるので、当たり前ですけども、それはもう既に議論してきたことであるので、ぜひ、今後の議論においては、意見は意見として、もっと前向きな議論をしていきたいなという、していくべきではないかというふうに思います。

 その中で、意見として、これは個人的な考えですけど、私にとって目新しかったのというのは、CLPの方からとかですね、カーボンプライシングを支持するような意見が出てきて、企業の中にもさまざまな意見があるのだなというのが新しかったことでありますし、あと、阿部先生の意見のESDの位置づけ足りないじゃないかというのは、おっしゃるとおりだと思ったので、ここら辺、ちょっと今後の議論をしていきたいなというふうに思っております。これは個人的な感想であります。

 それで、中身ですけども、資料4に関して言うと、これは何度も申し上げたのですけれども、パリ協定、SDGs後、初の環境基本計画、これは最初から私申し上げていますけども、そういうものだというのを今後、詳細を議論していく上でも、もう一回確認したいと。その上には、2030年までの計画かもしれないですけども、長期的にはパリ協定の目指す脱炭素というのがあるし、日本の目標で言えば50年80%という、これは条件なしだと思っていますけども、というものがあると。そういうものを睨んで肉づけをしていかなければならないというふうに思います。自主的な取組でやってきたから、できることだけやってきたというのではもうだめで、大転換が求められている。そういう中での環境基本計画であるということを、皆さん、私申し上げるまでもないと思うのですけども、もう一回、ここで確認しておきたいなというふうに思います。

 ちょっと各論ですけども、その中の第2章ですか、持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済システムの構築って、これは今、浅野先生がおっしゃったとおりで、私、この言葉は、本当だったら「早急な構築」とか、もうちょっと強くしたいぐらいだと思うのですけども、これをまず頭に出してきたというのは、非常に重要なことだと思います。

 ただ、その次を見ていくと、環境ビジネスの振興と書いてあって、どうも、僕、これでは、振興というと、また補助金を出してとかというふうに思ってしまうので、ここは規制的手法と経済的手法の両輪によって環境ビジネスを主流化するというような丸ではないかなというふうに思うというのがあります。豊岡先生がおっしゃったように、大規模集中型のエネルギー供給から分散型というのは、おっしゃるとおりだと思いまして、これは大転換を今求められているのだというような考えを至るところに持っておくべきだというふうに思います。

 そう申し上げた上で、次に心配になるのが第3章でありまして、最も重要なところに、第3章、気候変動対策、循環型社会の形成、生物多様性の確保・自然共生とか書いてあって、これは思うに既存計画がここにひょっとして書かれるだけに終わるのではないかというふうに懸念を持っておりますのですけど、それは楽ですけども、それをやっているのだったら、我々こんなところで長々と議論している意味はないのであって、それを超えてどうしていくかというようなことも、ここで議論するべきではないかと思います。気候変動は、おっしゃるように削減は進んでいないし、パリ協定の求めるものに対して日本の貢献というのはどれだけかといったら、まだ不十分だと思います。その中で考えるのは、やっぱり石炭の問題であると思うし、カーボンプライシングの問題であると思うので、現在に即した議論というのをするべきであるし、ここに書き込んでいくべきであろうと思います。生物多様性にしても、間もなく2020年ですけど、愛知ターゲット、このままではほとんど実現できないですよね。そういう現状を踏まえた上で、ちゃんと議論をしていくべきだと思うので、生物多様性の計画はこんなのがありますとかというようなもので済ませてはいけない。循環にしても、これだけ町や海にプラスチックごみはあふれているのですよね。そういう現状で、私が申し上げるまでもないですけど、2050年には、プラスチックのごみが魚の重さを超えるかもしれないなんていう試算が出てくるぐらいの状況であって、日本の社会、今見てみたら、こんなにプラスチックを、ワンスルーのプラスチックを使っていいのかと思います。

 私が申し上げるまでもないのですけども、そういう、本当の、今の置かれた環境の現状というのをもとに議論していくべきであって、既存の計画とかをベースに議論をしていくのだったら、こんな第五次環境基本計画などというような議論を長々する必要はないというふうに思います。ぜひ前向きな議論を、将来にとって、将来世代にとってですね、SDGs後、パリ協定後の基本計画として、将来の世代にとって恥ずかしくないものにしていきたいというふうに思います。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、岸上委員、お願いします。

○岸上臨時委員 ありがとうございます。

 皆さん、いろいろご意見を言われて、そんなに言うべきことが残されていないのですが、私も、先ほど井田委員がおっしゃられたように、SDGsが出て初めての基本計画だということは、強調していいかなと思っております。

 特に参考資料7で、重点施策のゴールとの施策を紐づけされているというのは、非常にわかりやすくていいなと思っております。

 一つお願いが、これは環境省にお願いすべきことではないかもしれませんが、SDGsのゴール全体を政府として、一体、どこの省庁がどのように取り組んでいくのか、そういう枠組みの中でも少し整理していただけるとわかりやすいかなと感じました。

 それから、若者も相当、今までの教育というのが効いてきていると思うのですが、アンケートを内閣府で実施していただいて、相当意識が高いなというふうに感じております。また、これが日本だけで解決できない問題だと、グローバルでみんなと一緒に解決していかなければならない問題だという意識も上がってきているなと感じました。

 そういうところを踏まえてですが、資料3のパワポに基づきまして、三つ、意見を言わせていただきたいと思っております。

 最初が3ページ目になります。目指すべきもので、2番目に「世界の範となる日本」の確立というところで、今は日本のよい面、公害を克服した歴史ですとか、技術、もったいないといったようなところが、いい面として書かれているかと思います。こういう面を強調するのは当然ですけれども、先ほどどなたかがおっしゃられましたけれども、ある意味、既に遅れている部分もあるということで、例えば転換が遅いですとか、意思決定にちょっと時間がかかるとか、真面目には取り組むのだけれどもといった、そういう面もあろうかと思いますけれども、そういう、何か弱点みたいなものも少し取り込んでいただいて、その弱点を克服することが、範となる日本という意味で役に立つかなと思っておりますので、そういう視点でも少し検討をしていただければと思いました。それが1点目でございます。

 2点目が、その下のところにある「あらゆる関係者と連携」というような表現でございます。当然あらゆる関係者と連携していくことは大事だとは思うのですけれども、実際は不可能だと思っております。今までやってきたことと、それから今、今回は環境・経済・社会の統合的向上を達成するという視点だとおっしゃられていますので、その中でどういう関係者、どういう組織、どのような団体、あるいは個人なのかもしれませんが、そういうことと重点を持って連携を深めていくべきなのかと、そういう視点で検討していただければ、もうちょっとスマートなものになるのかなと感じました。また、過去の施策との紐づけもやりやすいのではないかというふうに感じましたので、よろしくお願いいたします。

 3点目が、全体に関することで、私は、会計士でございますので、何度も申し上げて大変恐縮ですけれども、信頼ある情報開示の重要性と、その信頼性の確保の重要性というのは、いろいろな議論でのコアになると考えてございます。また、国際的なルールづくりですとか意見発信というところでもベースになるデータをしっかり持って、また、それが信頼できるものではないと受け入れてもらえませんので、その点を最後に申し添えさせていただきたいと思います。

 以上でございます。ありがとうございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 木下委員、お願いします。

○木下臨時委員 資料3について、私の意見を申し上げたいと思います。資料3の我が国が抱える環境・経済・社会の課題の統合的向上を求められるという認識について、私も賛成したいと思います。このような考え方が環境基本計画のみならず、政府全体の考え方に定着するように期待をしている次第です。

 それから、その資料3の4ページの第五次環境基本計画の基本的方向性において「地域循環共生圏」の創造が第1番目に掲げられております。ぜひこのような「地域循環共生圏」の創造を具体的に進めるような政策的な課題をぜひ基本計画の中で盛り込んでいただきたいと思っております。

 そして、その横の図について、私の考えを、感想を申し上げたいと思います。森・川・里・海という中で、農山漁村のほうが少し上になり、都市が斜め下に位置づけられています。これは、恐らく森と海を意識してこのような位置づけかもしれませんが、都市と農山漁村はやはり水平的な関係でなかろうかと思いますので、この位置を、やはり同列に並べたほうがいいのではないかというのが私の感想です。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 小林委員、お願いいたします。

○小林臨時委員 ありがとうございます。本日は、資料4に本文の構成・項目案が示されましたが、今後、今までの審議会で議論された内容はもとより、意見募集の結果、意見交換会の結果等をご考慮いただき、本文作成いただくことをよろしくお願いいたします。そういう意味で、「環境・経済・社会の統合」が初めにあって、その上で環境にも意識した構成になったことに感謝を申し上げます。

 細かい部分につきましては、本文が示された段階で再度、議論させていただければと思いますが、資料4を中心に何点かコメントをさせていただきます。

 まず、1点目です。これは以前もコメントをさせていただきましたが、エネルギーと環境は密接な関係にあります。11月24日の中川環境大臣のご発言にも「長期戦略策定に向けて政府部内の必要な調整を進めていくことについて、経済産業省と合意した」ことのご報告がありました。非常に重い課題です。引き続き、経済産業省とのより具体的な意見交換、ご調整をお願いできればと思っております。

 2点目です。先日、並行して開催されております循環型の社会部会での本文案に「Society 5.0」というキーワードが記載されている部分がありました。何人かの委員からもコメントが既にありましたように、この「Society 5.0」の概念として「サイバー空間と物理空間をネットで高度に融合させることにより」、「モノからコト、サービスを提供することで経済的発展と社会的課題の解決を両立し」、「質の高い人間中心の社会」になっていくということです。発展的な事例として、全ての材料・部品にICタグをつけることによって従来以上のリサイクル率の向上が期待されるというようなことも考えられていると聞いております。新たな経済社会の観点から、意見募集、意見交換会のときにも出ておりましたように、この基本計画の本文においても、このキーワードを導入すべきかどうかについても、ぜひともご検討いただければと思います。

 3点目です。同じく資料4の3ページの4.の下段に、「森里川海とつながる」という項目があります。森里川海は、それぞれの地域資源を有しており、これを個別に利用するというよりは、社会全体として個々の地域資源を最適につなげて利用していく仕組みや考え方が必要ではないかと思っております。その点では、「森里川海につなげる社会」自体が、その上の3.の「地域資源」の上位概念であり、3.よりも上位に位置するとの認識を持っています。つきましては、中間取りまとめのときにはコメントしませんでしたが、記載する場所、書き方について、再度ご検討いただければと思います。また、木下委員からもご発言がありましたように、資料3の3ページの上の地域循環共生圏の図が非常に難しいと思います。「農山漁村」と「都市」が全く別物のような印象を受けてしまい、誤解を招くような図になっていると思います。この図を、ぜひとも一体感を持っていることを示せるような図へと、少し工夫をしていただければと思っております。

 4点目です。同じく、資料4の5ページの下段に、「環境教育・環境学習の推進」という項目がありますが、対象を家庭部門の国民だけでなく、企業、特に人的リソースなど経営資源に限りのある中小企業への環境教育を推進するための専門家の育成などに対しても、政府による後押しが必要であることをぜひとも明記いただければと思っております。

 長くなりましたが5点目でございます。これも以前にコメントしたかと思いますが、最終的には広く国民にご理解いただき、自主的な取組を引き出していく観点から、解釈のミスリードがないように、それぞれの言葉の一般的な解説、キーワード集をぜひとも加えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 最後に、豊岡委員の資料についてです。現在、同様なスケジュール感で経済産業省側の「エネルギー基本計画」の見直しの議論もなされております。エネルギー政策に関しましては、「S+3E」を大前提に、最適なエネルギーミックスの実現に向けて、各エネルギー源についてもバランスを持つことで議論されていると聞いております。また、これに沿った「スマートな分散型システムの推進」であるとか、「熱の有効利用の推進」についても重要であるという点を付け加えさせていただきます。

 以上です。ありがとうございました。

○武内部会長 ありがとうございました。

 高間委員、お願いいたします。

○高間臨時委員 ありがとうございます。井田先生の意見とちょっと似ているところもあり、各種団体の意見交換会などを通じても、やはりこれまでやってきたことの実績とか、そういうものを踏まえて、今後どうするかという意見が多かったことに少し疑念を思っていて、やはりそのままで、本当に2030年や2050年というものを目指せるのかということは、非常に強く感じました。第五次なので、やはりこれまでやってきた実績をどう踏まえて、高度化して、それをどう発展させるかという連続性というのは非常に重要だと思います。一方で、やはりそのパリ協定が示す未来と、どう向き合うのかという視点は、やはり必要ではないかと強く感じています。そのことから言うと、そういう非常にやぼな言葉が本当に必要かどうかは別として、やはりパリ協定が目指している未来というのが、やっぱりおのずと達成できるような生半可なものじゃないという、やっぱり認識のもとにどうあるべきかと思うのです。だから、やっぱり未来を受け身的にやるのではなくて、どう手繰り寄せるかとか、その中で日本がどういうふうに国際的に役割をするのかという、やはり今までとはできない、今までだったら日本があまりできてこなかった部分にどういくのかということの、やっぱり問題意識、それが一方的なものにならないようにする配慮が必要ですけども、やはりその問題意識をどうやってにじませていくかということが非常に重要ではないかと思いました。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 田中里沙委員、お願いします。

○田中(里)臨時委員 ご説明ありがとうございます。まず最初に、資料4の冒頭、第1部の環境及び経済・社会の課題、状況のところについて言及させていただきます。環境視点の現状分析を中心に、項目も丁寧に出されていますが、現在は社会の大きな転換期であり、デジタル、AI、IoTで価値観の転換やライフスタイルの変化が生じるという大きな節目ですので、その認識を共有できるような記述があるとよいのではないかと感じました。

 その上で、やはり個人や企業や組織も当事者意識を持つ、持てるような全体トーンにならないかと考えています。

 パリ協定に関しまして、アメリカの離脱による波紋は少なからずある中で、日本のモチベーションが担保されて、また、海外にも影響力を発揮できるようにできないか。例えば京都議定書からの流れでもある地域特性や、恵まれた自然を守り、生かす環境政策や、地域資源を活用した地域分散型エネルギーの話も、審議会の事例で聞かせていただきましたので、それらを含んでSDGsと地方創生の理念を明確に示せるとよいのではないかと感じました。

 私自身、広報コミュニケーションの専門的な仕事をする中で、気づきですとか、接点を増やして広げるため、また、全ての人の行動指針になるようなメッセージが出せるということが、今回も大事かと思っております。SDGsと教育の記述のところは増やすというご意見を皆様からも出ていますが、例えばそれに加えて、第2部の第1章のところに、2でパートナーシップの充実・強化がありますが、ここで例えば役割を遂行するということだけではなくて、その内容や成果や課題というのを、関係者及び社会に、遂行しながら情報発信をして、ともに発展をしていくというような、そういうところまで踏み込めると随分わかりやすくなるのではないかなと想像しています。産業界の理解ですとか、自らの業界の立場というのも聞かせていただきましたけれども、役割分担と共創という、共に創るですね、これが遂行できるような記述があると理解が深まるのではないかと期待します。

 また、冒頭にご説明いただきました意見募集のところで、拡大生産者責任の明記への懸念というのが出されていましたけれども、この定義とか運用については議論の余地が多々あるのだと想像いたしますが、大変この拡大生産者責任というのは大切なことで、今日ではあらゆる企業が、この辺りまでをマーケティングで考えていかないと、商品を買ってもらえない、CSVの観点で支持されないという時代にもなっていますので、この理念の部分だけでも、今回のタイミングで記述がされるとよいのではないかと思います。

 以上、よろしくお願いします。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、棚橋委員、お願いします。

○棚橋臨時委員 ありがとうございます。なるほど環境行政というのは、こんな多岐にわたるところに、いろいろ思いをめぐらさなきゃいけないのだなということを感じましたが、それと同時に、まず感想として、パリ協定に向けて本当に歩み出せるのだろうかという思いとか、それから、今ちょうど「不都合な真実2」という映画が封切られておりますけれども、その冒頭で10年間何も変わらなかったという表現が出てくるのですね。それの、また積み重ねになってしまうのではないかという気持ちもありました。そういう意味では、環境基本計画が、これまでの実現可能なステップとともに、もっと将来に向けて大きなビジョンを示していくということが必要かなと感想として持ちました。

 それから、指摘させていただきたいこととしては、将来に向けた人材育成という部分が視点として弱いと感じます。資料4の5ページに、環境教育・環境学習の推進とありますけれども、このところに、先ほど浅野先生がおっしゃっておりましたけれども、ESDというところの観点がすっぽり抜けています。それから、書かれている①、②は体験ですとか、地域づくりへの参加ということがありますけれども、まずは持続可能な社会をつくっていくのだという価値観を育成したり、課題解決力をつけるという、能力ですとか学力の部分を伸長させるということなしに世の中に出たときに、果たしてそれが環境を改善していくような人材として役に立つのだろうかという思いを持ちます。

 資料3の3ページのところに「地域循環共生圏」という図がありました。先ほどから何度か話題になっておりますけれども、この中に人材という言葉が出てきます。資料4には出てきません。人材は育成しなきゃ人材にならないわけですから、人材の観点というのを資料4にもぜひ載せていただき、その中にESDという言葉を取り入れていただきたいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 林委員、お願いいたします。

○林臨時委員 私は、主として資料3と4でありまして、まず、資料3のところですけれども、この一番最初のページの環境・経済・社会の課題というところの社会のところで、この都市とか土地の形といいますか、適正な都市の形のようなものがどうしても必要ではないかなと思います。この書き方が、問題を書いているところと、どっちに向いてやるべきかというのが混在しているように思うのですが、私の意見以外に、そろえる必要があるのかなともいました。それが一つです。細かい書き方については、相談をしたいと思います。

 それから、この3ページに行きますが、ここで幾つかありますけれども、私、学術会議の低炭素・健康分科会に入っておりまして、9月に、1年半ぐらいかけて提言を出したところであります。そこでは、住宅、建物、交通などの都市のその低炭素化のさまざまな側面で検討しておりまして、言及もしておりますが、加えて、低炭素化だけではだめで、それが健康にいいとか、もう少し広げるとquality of lifeを向上させるという、あるいはGNHですね、gross national happinessのようなところに言及していて、冒頭に知足文明への転換というのをうたっているのですね。そういう意味で、この今の資料3の3ページの「目指すべきもの」のところに、後ほど何とか文明というのが出まして、いわば「環境・生命文明社会」というのが出ましたが、この「環境・生命」でいいのかというのもあって、足るを知る、要するにefficiencyからsufficiencyへと、どこかの部会の日にも話しましたが、そういうところの記述ですね。つまり、その環境の審議会ですが、いわゆる環境のところにとどまらずに、well beingとの両立を目指すというようなところが、この用語として必要と思いました。

 それから、やや細かいのですが、取り組むべきことの一番下のところの括弧の中が気になりまして、地方部のところですね、地方部の維持・発展にもフォーカスと書いているので、これは、二の次かということになるのですね。大都市とか、東京とか名古屋とか、どうもそっちに意識が置かれてしまっていて、これは「も」はやめほうがいいと思います。

 それから、その次の、5ページに「環境リスク」という言葉が出てくるのですが、これ、環境リスクだけではなくて、やっぱり社会にとってのリスクになってきているので、環境・社会とどうやってつけたらいいかわかりませんが、その社会のリスクということに及んでいるという意識を持つ必要があると思いました。

 それから、最後になりますが、資料4ですけれども、何ページになるのですかね、国土のストックの価値が、2ページの下のところから出てまいりましたが、ここのところは自然資本とか生態系ネットワークが出てくるのですが、それから、(2)のところに魅力あるまちづくりというが出てきますけれども、そのストックの重要な一部として、その都市・健康ストック形成を、ストック形成を保証する都市建築計画のような、今、その保証がなくて、ばらばらにつくっておりますので、つくれば、ストックとして将来世代にも残せると、無駄なインフラをつくらないと、そういう意味も含んでおりまして、あまり細かく書いてもしようがないのですが、その程度のことが、どこかに要るかなと思いました。

 それから、(2)番の魅力あるまちづくりのところ、何かちょろちょろっと書いたようなイメージを持ちまして、ここのところは自立・分散というキーワードが、前の割と冒頭のほうに出てきましたが、それと関係していまして、ちょっとこれは例ですが、ここに交通網の維持・活用等と書いてあるのですが、そうではなくて、交通網の活用・維持による都市地域間の相互補完の思想のような、何でもそれぞれのところにインフラをつくるとかそういうのではなくて、それぞれの資源とか、いいところを活用するために交通ネットワークがあり、勝手に交通ネットワークをつくるのではないということですね。それから、その大変なところは、災害のところでは助け合いをするという、そういう相互補完をする思想というのが必要だということを書くべきだと思いました。

 それから、本当に最後ですが、4ページに、我が国の優れた環境インフラの輸出というのが出てきたと思います。これも、やっぱりインフラ輸出といったときに日本のおごりが出ているような気がします。私は、中国とか、タイとか、最近いろいろつき合っておりまして、あちらのほうが、きちっとした思想に基づいて計画だの政策を打とうとしているところがあります。日本が得意なのは、それを言っているだけじゃなくて、思想を言っているだけじゃなくて、それをimplementationに持ち込むところが大変得意なので、そこはやっぱり伝授する必要があると思いますが、書き方としては、インフラ輸出という書き方はやめて、私のバックグラウンドに近い分野では、すぐ言うのですが、そうじゃなくて、その環境インフラの途上国との相互情報共有と共同構築みたいな、要するにともにやろうという、こういう概念に、ここでは持ち込む必要があるのではないかと思います。

 以上、長くなってすみません。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、髙村ゆかり委員、お願いします。

○髙村(ゆ)委員 ありがとうございます。私は、主に資料の4について幾つかご意見を申し上げたいと思います。

 少し大きな意見から申し上げたいと思うのですけれども、これは、この間の意見交換会に参加させていただいて、大変示唆に富むご意見をいただきました。その中で、やはり大変印象的は思っているのは、先ほど井田委員、あるいは岸上委員、それから高間委員が非常にうまくおっしゃっていただいたのですけれども、パリ協定にしても、SDGsにしても、将来に向けて、やはり非常に大きな変革ないしは変化が必要であるという認識というのが広く広がっているという点です。それは、逆に言うと、なぜそういう目標立てをしたのかということを多分考える必要があって、これは多分、中間のまとめをつくったときの議論の中にもあったと思うのですけれども、特に科学からは、今起きている環境の状態悪化というのが、私たちの生存あるいは経済・社会の基盤を揺るがすような規模になってきているというメッセージだと思います。それをプラネタリー・バウンダリーと非常に典型的に言ってくれた科学者のグループがいるわけですけれども、私は、それはかなり浸透している概念だと思いますが、しかし、その概念を使う、使わないにしても、そうした生存の基盤を揺るがすような、そういう規模での環境の悪化、脅威ということが、そのベースにあるというところが共通しているのだというふうに思います。そういう意味で、この第1部の第1章のところの基本的な認識として、やはりそこを明確に書くべきであるというふうに思います。

 同時に、意見交換会を通じて、大変やはり印象的に思いましたのは、主には気候変動の分野かもしれませんけれども、しかし、それだけではないと思いますが、サプライチェーン全体を、やはり排出を抑制していく、あるいは資源効率性を上げていく取り組みを行っていらっしゃったり、あるいは、そうした、それをまた地域でも取り組んでいらっしゃるようないろんなケースがわかりました。そういう意味では、今、大きな変革、変化が必要であるという認識と同時に、実際にそれを実践する変化というのが急速に起こっているということは、認識としては書くべきではないかという認識が私はあると意見交換会を通じて思いました。それが1点目でございます。

 二つ目は、これは3章の原則・手法のところはいろいろ意見がございましたけれども、やっぱり田中委員がおっしゃった点に私も賛同で、これは個別の問題、具体的な課題について、どうそれを原則・手法を使っていくかという点については議論があったと思いますが、しかし、ここにあるような代表的な原則・手法について、恐らく環境分野で行動されている方は、その重要性はよく理解をされていると思います。そういう意味では、書きぶりのところで工夫をいただく必要があるかもしれませんが、ここの原則・手法については、きちんと従来どおり書いていただき、その個別具体的な論点については、少し議論をして深めてはどうかというふうに思います。

 それから、3点目でありますけれども、これは第2部の第1章のパートナーシップのところについてです。これは、実は浅野先生が、その後の第3章の環境影響評価以下のところが、それまでのところと性格が違うのではないかとおっしゃった点ともかかわるところです。パートナーシップのところで、もし平板に各主体の役割を書くのだとすると、あまりに、そのここの記述というのが一般的過ぎるのではないかと思います。むしろ、まさにこういう問題認識の中でパートナーシップを充実強化するときに、どういう視点とどういう施策が必要かということをここに書いていただけないかと、それは(2)でお書きになる予定なのかもしれないのですけれども、各主体の役割を平板に書くことが、恐らくあまり必要ではないと言うとあれですが、むしろ(2)のところできっちり書いていただきたいことと言ってもいいかもしれません。

 その中に、これも田中委員がおっしゃったかもしれませんが、このパートナーシップを現代的に見たときに、これは岸上委員がおっしゃいましたね、情報の公開と、それから環境教育・学習というこの起番で、(6)(7)で入ってくるような点、それから、恐らく具体的な政策の局面では、4番目の環境影響評価といったような点は、むしろこの重点課題の中に起きてくるパートナーシップのむしろ現代的課題としてあるのではないかというふうに思っております。これは構成にもかかわるところだと思うので、ご検討いただきたいと思いますが、非常に大事なところだと思うものですから、より具体的に踏み込む課題設定、記載をお願いしたいというのが希望でございます。

 先ほど言いました浅野先生がおっしゃった点は、全く同感でありまして、この第3章の(4)から(7)のところは、恐らく性格がそれまでとちょっと違いますので、別見出しを立てていただくというのも一つの案だと思いますが、もう一つ、先ほど申し上げたパートナーシップとの関係でのこうした課題の取り扱いというのを、もう一度ご検討いただけるとありがたいというふうに思っております。

 あとは細かな点でございますけれども、先ほど、南部委員からありました、大きな、先ほど変革が起きつつある、あるいは変革をしなければいけないという文脈での速やかな公正な移行という点について、温暖化、気候変動の場面でもそうですけれども、私は、加えて第1部の第2章の2.のあたりにも、いわゆる温暖化に限らず、大きな変革が起きていくときの公正な移行の問題というのを一つ位置づけて、社会課題の同時解決の中に位置づけていただくのがよいのではないかという点がございます。

 最後でありますけれども、第2部の第2章のグリーンな経済システムの基盤となる税制等ですけれども、これに異論はございません。もう一つは、恐らく公的な支出、財政のほうのグリーンな化というのも、恐らく一つ視点として入れていただくといいと思います。中には、例えばグリーン購入、あるいは調達というのが入っておりますので、その中、それも一つの例かと思いますけれども、国の財政支出のほうのグリーン化という点も、私は、課題として挙げていただけるとよいというふうに思います。

 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。それぞれの委員の方から、大変貴重なご意見をいただきました。この結果については、今日、それぞれのレスポンスをするというのは、時間もございませんので、次回以降のこれからの資料等の中で反映をさせていただいて、また、説明を事務局からするということにさせていただきたいと思いますが、特にこの時点で何か特段の説明があれば、簡単にお願いします。

○山田計画官 事務局でございます。それでは、簡単に説明させていただきます。

 たくさんのご意見を頂戴いたしまして、どうもありがとうございます。全てにちょっとお答えできるかはわからないですけれども、いろいろご意見をいただいた中に、科学技術基本計画でも言われております「Society 5.0」に関する記述、コメントがあったかと思います。この「Society 5.0」につきましては、その我々の目指している環境・経済・社会の統合的向上の考えにとてもよく似ていると思っておりまして、何らかの形でうまく反映できればなということで検討したいと思っております。

 あと、SDGsとパリ協定は、採択されてから初めての環境基本計画であるというご指摘もございました。その重みは、我々、強く認識をしておりますので、その思いは本文のところに出るような形にしたいなというふうに思っております。

 あと、人材に関するコメントも幾つか頂戴したと思っております。ESDのところ、環境教育の話ですとか、あと、専門家の育成についてですとか、この専門家の育成については、中間取りまとめ作成の際にもコメントを頂戴いたしました。あとは、その人材育成の視点が弱いとこういうことでございますので、ここは考えさせていただければというふうに思っております。

 あと、地域循環共生圏、我々の目指しているものの一つでございますが、こちらについても、皆様からのさまざまなご意見を頂戴いたしました。前向きなコメントをいただきまして、どうもありがとうございます。我々もいろいろと、この概念をしっかり説明しなければならないと思っておりますので、そういった点を、その本文のところにうまく反映できるように調整してまいりたいというふうに思っております。

 それから、参考資料7について、説明がなくて失礼いたしましたけれども、岸上委員からご紹介いただきました。重点戦略とSDGsの各ゴールの関係について、これは事務局としての試案でございます。第五次環境基本計画は、説明しておりますとおり、その分野横断的な枠組みを設定したということでございますので、それぞれの重点戦略が該当するようなそのゴールを見ますと、中には共通しているものもあるのかなと思っておりまして、そういうところは連携しやすいとかいったものもあるのではないのかなというふうに思っております。こちらについては、まだまだ精査が必要ですし、それに重点戦略を支える環境政策につきましても、同様の整理をすることも必要だと思っております。特に、その計画を作成した後に、対外的にいろいろ説明するときに、こういったものがあるといいのではないかなと思っておりまして、そういう点でも、もっと精査をしていければなと思っております。

 あと、資料3の地方部の維持・発展にもフォーカスというところのご指摘も頂戴いたしましたが、これは、もちろん都市もやらなくてはいけないよということで、地方部だけではない趣旨で書かせていただきましたけれども、それも踏まえて、表現ぶり等よく検討させていただき、適切なものにしていきたいというふうに思っております。

 すみません、まだ足りない部分はあるかもしれませんが、現時点では以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 時間になりましたので、この辺で、恐縮ですけれども議論を終わらせていただきたいと思います。

 本日いただきましたご意見を踏まえまして論点を整理し、次回の部会において、第五次計画策定に向け、引き続き議論をしてまいりたいと思います。

 それでは、最後に事務局から連絡事項をお願いいたします。

○山田計画官 事務局でございます。

 本日の議事録につきましては、事務局で取りまとめを行い、委員の皆様にご確認いただきました後、ホームページに掲載させていただきたいと思います。

 また、今後の総合政策部会の予定でございますが、正式な日程等が決まりましたらご連絡させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 以上です。

○武内部会長 では、どうも今日はありがとうございました。

午後4時55分 閉会

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