中央環境審議会 総合政策部会(第85回)議事録

第85回 中央環境審議会 総合政策部会

平成28年7月28日(木)14:00~15:59

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール14A

議事次第

1.開会

2.議事

(1)第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について

・自然環境部会における点検結果

・総合政策部会における点検結果

 「経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進」

 「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」

・各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況 等

(2)その他

3.閉会

配付資料一覧

【資料】

 資料1   生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組(案)

 資料2   経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進(案)

 資料3   国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進(案)

 資料4   各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況

 資料5   国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要

 資料6-1 第四次環境基本計画における総合的環境指標について

 資料6-2 総合的環境指標(概要)

 資料7   地球温暖化対策計画の概要

【参考資料】

 参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿

 参考資料2 第四次環境基本計画の点検の進め方について

 参考資料3 第四次環境基本計画の第4回点検(平成28年)の進め方について

 参考資料4 「第四次環境基本計画 第4回点検 重点検討項目」

 参考資料5 総合的環境指標のデータ集

 参考資料6 今後の総合政策部会の開催予定について

午後2時00分 開会

○山田環境計画課計画官 それでは、時間になりましたので、ただいまから中央環境審議会第85回総合政策部会を開会いたします。

 議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。配付資料につきましては、冒頭にあります議事次第の下に配付資料一覧として資料1から7、参考資料1から6と記載してございますので、ご確認いただきまして、もし不足している資料等がございましたら、事務局までお申しつけいただくようお願いいたします。

 それから、今般、委員の異動がございましたので、ご紹介させていただきます。

 和貝享介臨時委員が退任され、7月27日付で岸上恵子臨時委員が就任されました。

○岸上臨時委員 岸上でございます。和貝の後任で、会計士協会の役員として、会計士として参加させていただきます。至らぬ点、多々あろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。

○山田環境計画課計画官 本日は、委員総数26名のところ過半数の委員にご出席いただいており、定足数の要件を満たし、部会として成立していることをご報告させていただきます。

 続きまして、今般、事務局に人事異動がございましたので、紹介させていただきます。

 環境省総合環境政策局環境計画課長の松本啓朗でございます。

 環境経済課環境教育推進室長の永見靖でございます。

 なお、総務課長の白石隆夫も、この7月に異動し、着任しましたが、本日は所用により遅れて出席する予定となっておりますので、ご了承いただければと思います。

 また、私、申し遅れましたが、環境計画課計画官をこの7月に拝命いたしました山田哲也でございます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

 報道機関の皆様にお知らせいたします。カメラ撮影をされている場合は、ここまででお願いいたします。

 それでは、今後の進行は浅野部会長にお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、本日もよろしくお願いいたします。

 第四次環境基本計画の進捗状況についての点検を行っております。本日は、各部会に点検をお願いしておりました項目のうち、自然環境部会からのご報告がまとまりましたので、まずは自然環境部会の点検結果についてご報告を承り、これについて意見を交換したいと思います。さらに、当部会で検討しておりました項目のうち、前回のご意見を受けて手直しをしたものを二つご提案申し上げます。また、各府省での取組の状況、その他指標、アンケート結果等についてのご報告がございまして、2時間という時間では、ちょっと今日は厳しいかなと思っておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、計画官に以降の進め方についてご説明をお願いいたします。

○山田環境計画課計画官 それでは、事務局から、今後の審議の進め方についてご説明をさせていただきます。

 総合政策部会における今後の審議の進め方ということで、参考資料3をご覧いただければと思います。

 これは、右上にも書いてありますとおり、昨年11月の第82回部会の資料でございます。

 1枚おめくりいただきまして、2ページの(3)中央環境審議会による点検という項目がございます。これは第4回点検ということで、今年(平成28年)の点検についてのスケジュールを記載しておりますが、我々、中環審の点検ということで記載してございます。事務局にて調整させていただいた部会の開催日程を踏まえ、ご説明させていただきます。

 本日の第85回総合政策部会及び次回の8月24日の第86回総合政策部会において、他部会の点検結果報告、点検報告書(案)のご審議をいただいた後、パブリックコメントを実施し、次々回の10月19日の第87回総合政策部会において、閣議報告の対象となる中央環境審議会の点検報告書を取りまとめる予定となっております。

 また、点検項目につきましては、お隣の3ページに表として示してありますので、ご参照いただければと思います。

 具体的には、本日は、先ほど部会長からお話しいただきましたとおり、自然環境部会の点検結果、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組についてご報告いただくとともに、総合政策部会が点検を行った重点点検分野のうち、5月27日の第83回部会においてご議論いただきました経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進、そして、もう一つが国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進について、また、議題のその他としまして、各府省における環境配慮の方針に係る取組状況、国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要、そして、総合的環境指標についてご審議をいただきたいと思います。 

○浅野部会長 それでは、自然環境部会の石井部会長が今日おいでになっていますので、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組についての点検結果をご報告いただきます。

○石井自然環境部会長 自然環境部会長の石井でございます。私から、重点点検分野のうち、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組について、自然環境部会での審議結果をご報告させていただきます。

 自然環境部会では、この生物多様性分野の点検に当たりまして、今年度に全部で3回の審議を行いまして、報告(案)をまとめております。

 資料1をご覧ください。

 まず、重点点検項目につきましては、前回、平成26年の点検と同様、重点検討項目①として、生物多様性の主流化に向けた取組の強化、②として、これは19ページからでございますけれども、生物多様性保全と持続可能な利用の観点から見た国土の保全管理と生態系サービスの利用の2点を掲げました。また、さまざまな課題と法改正など、大きな動きも見られる項目としまして、37ページからでございますが、③番目、野生生物の保護管理と外来種対策の加速を追加し、取組の進捗状況と今後の課題について審議いたしました。

 全体の概況としましては、2年前に行った前回点検から施策の進展がなされているところでございますが、引き続き、課題を踏まえた取組の推進を着実に図っていただくことが必要であるという状況にあることを確認しております。

 では、それぞれの重点検討項目につきまして、概要をご説明いたします。

 まず、重点検討項目①でございます。

 お手元の資料1の1ページに出ていると思いますけれども、18ページにかけて記載しております。この項目では、生物多様性の社会への浸透を図り、各分野において主流化を進めるために必要な取組について、各省から報告のありました27項目について、進捗状況の確認をしております。

 時間の制約もございますので、ここではごく概略のご説明にとどめさせていただきたいと思います。

 今回の点検では、生物多様性や生態系サービスの経済価値評価に関する手法検討や情報提供、IPBES等への専門家派遣を通じた国際的な発信のほか、事業者の自主的な活動を促進する様々な取組、多くの環境教育、市民参加型の調査などを通じた啓発や情報提供により、社会全体の主流化に向けた取組などが引き続き行われているということを確認しております。

 特徴的な取組としましては、国内の生物多様性や生態系サービスについて、過去50年間の損失、それから人間の福利と生態系サービスの変化に関する総合評価を行ったJBO2のほか、地域における森里川海を豊かに保ち、その恵みを将来世代に引き継ぐ取組を推進するとともに、これらの取組を国民全体で支える社会づくりを目指す「つなげよう支えよう森里川海プロジェクト」などが挙げられます。

 続きまして、19ページから36ページにかけて記載しております、重点検討項目②についてご説明いたします。

 ここでは、生物多様性保全と持続可能な利用の観点からの国土の保全管理に向けた生態系ネットワークの形成、あるいは生態系サービスの基盤となる自然環境の保全や再生、将来にわたって生態系サービスを享受するための取組について、各省庁から報告のありました39の項目につきまして、進捗状況を確認しております。

 今回の点検では、ネットワークの核となる重要地域の保全の取組において、自然公園の面積は着実に増加しているということを確認しております。また、自然再生や生物多様性に配慮した農業基盤整備、多自然川づくり、良好な水環境の保全に関する取組などが継続して進められていることを確認しております。

 特徴的な取組をいくつかご紹介しますけれども、国土レベルでの生態系ネットワーク形成に向け、その核となる生物多様性保全上重要な里地里山、重要海域、重要湿地が明らかにされ、環境省のほか、国土交通省、農林水産省でも、生態系ネットワーク形成に向けた取組が進められています。

 特徴的な取り組みの2番目ですけれども、生物多様性分野の気候変動への適応の基本的考え方がまとめられ、政府全体の適応計画に反映されております。

 特徴的な取り組みの3番目ですが、自然と共生した効果的・効率的で持続可能な防災・減災に資するため、生態系を活用した防災・減災に関する考え方が取りまとめられているということを挙げさせていただきたいと思います。

 続いて、37ページから43ページにかけて記載しております、重点検討項目③についてご説明します。

 ここでは、生物の適切な保護管理と外来種対策を加速するため、野生鳥獣の保護及び管理の推進に関する取組、絶滅のおそれのある野生生物種の保全に向けた取組、防除の優先度の高い外来種の制御や根絶に向けた取組について、各省庁から報告のありました12の項目について、進捗状況を確認しております。

 今回の点検では、鳥獣の管理では、鳥獣法が改正されまして、抜本的な鳥獣捕獲強化対策として、担い手確保を含めたニホンジカやイノシシの捕獲対策が進められていることを確認しております。また、希少種対策では、海洋生物の種の現況把握が進められているほか、種の保存法での国内希少野生動植物種の指定数が大幅に増加したこと、保護増殖事業を行っているトキで、野生下での個体数が150羽程度まで回復しまして、平成24年には36年ぶりとなる野生下での自然繁殖が確認されたことなどを確認しております。さらに、外来種対策では、特定外来種が交雑して生じた生物の特定外来生物への指定を可能とすることなどが盛り込まれた改正外来生物法の施行など、総合対策として、対策を計画的に実施するための基本的な考え方などをまとめた「外来種被害防止行動計画」及び啓発や適切な行動を促すための「生態系被害防止外来種リスト」の策定を確認しております。

 今回の点検によりまして、各分野に着実な前進が見られる一方で、生物多様性の言葉の認識度が漸減傾向にあること、あるいは取組を実施する各主体の連携、地域における取組の促進など、課題のあることも確認できました。

 これらを踏まえまして、次の項目を今後の課題として挙げております。資料では、44ページから47ページに記載してございますので、ご覧ください。13項目にわたって挙げてございます。1番目から順番に概略を説明しますと、まず、日常の暮らしと生物多様性の関係性や生物多様性を守るための具体的な行動を分かりやすく伝える取組の推進。2番目に、政策の基礎となる自然環境データの充実や更新。3番目に、政策決定や経済活動に資するための生物多様性及び生態系サービスの価値評価の充実。4番目に、地域における生物多様性地域戦略の策定促進や、事業者の取組や経営判断への統合に資する取組の推進。5番目として、人口減少や高齢化など、社会の変化を見据えた「地域循環共生圏」の構築に向けた取組の推進。6番目は、生態系ネットワーク形成に向けた関係省庁など各主体の連携した取組推進と、自然再生や生態系を活用した防災・減災、グリーンインフラの考え方の観点の重要性。7番目は、自然資源を活用した総合的な地域づくりの中で、気候変動の適応策を推進するための具体的な事例収集などの推進。8番目に、海洋ごみの実態調査推進と人材育成の強化。9番目に、生物多様性保全の上で、農林水産業が果たす役割の重要性の発信。それから、10番目に、名古屋議定書のできる限り早期の締結と国内措置の実施。11番目に、科学的・計画的な鳥獣の管理のより一層の推進とその影響への対応、地域の取組の促進と食肉等への利活用の推進。12番目は、第5次レッドリストの見直しと第1次海洋生物レッドリストの策定と統合、種の保存法に基づく国内希少種の指定促進、各主体と連携した保護増殖事業の推進。最後に、13番目ですけれども、「生態系被害防止外来種リスト」に基づく被害の未然防止の観点を踏まえた特定外来種の指定推進、地方公共団体との情報共有による計画的・効果的な防除の推進、国民への普及啓発の重要性。以上が自然環境部会で示した今後の課題の主な内容です。

 自然環境部会長としましては、今回の点検によりまして、関係府庁が一丸となって基本計画の取組を更に推進するための材料が提供できたものと考えております。

 以上で、自然環境部会における点検結果の報告を終わらせていただきます。

○浅野部会長 石井部会長、どうもありがとうございました。

 それでは、ただいま自然環境部会でご議論いただきました生物多様性の項目についての点検の報告に関して、ご意見ございましたら、承りたいと思います。

 部会にお願いをしておりますが、最終的に、点検報告としては、総合政策部会で責任を持って取りまとめて、提出するということになります。したがって、今日、まず第1回目ですので、自然部会からのご報告だけを承っておりますが、これから関係する部会からの報告を次々に受けていきますと、場合によっては、同じ項目を取り上げるということが起こる可能性が出てまいります。そういったような場合には、調整をしなければなりませんし、全体の分量等の調整ということも必要になってまいりますから、そういうことも含めて、最後は当部会が政府への報告内容について責任を持つということになります。

 とりあえず、本日の自然環境部会からのご報告については、環境基本計画それ自体には、生物多様性の項目については、割合に記載事項が少ないのですが、「生物多様性国家戦略」が別にございますので、それに詳しくは書かれているということを踏まえて、環境基本計画は、あまり詳しく繰り返しは書かないということになっています。しかし、本日の点検は、基本計画に書いてあること以上に、生物多様性の国家戦略に基づいて、これまでどんなことが行われてきたかということが丁寧に点検されたと思いますし、とりわけ部会長のお話にもありましたように、この領域では立法の動きが大変活発でありまして、この4年間の間にも、随分多くの法律が整備されてきていますので、それらを受けてのご報告を承ったということでございます。

 それでは、順番にご質問、ご意見をおうかがいいたします。三浦委員、どうぞ。

○三浦臨時委員 大きく2点ございます。

 現在、農作物あるいは人的な被害が報告されているツキノワグマといった、クマに関する記述がこの中にはないのですが、環境省として、今後駆除をしていくべき鳥獣の一種と認識されていらっしゃいますか。

 もう一点は、野生動物と共存していくために必要なのは、土地利用の議論ではないかと考えます。特に市街化調整区域あるいは農地が、だんだん少なくなってきて、宅地化されてくる、市街化されてくる中で、共存が難しくなっているという部分では、国土交通省の土地・開発に関する部局との連携が必要なのではないかと思いますが、環境省と農水省だけの報告しか上がっていないので、どうなっているのかという、この2点についてお伺いしたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 お答えは後でまとめていただきますので、まず委員からのご質問、ご意見を承ります。

 長辻委員、どうぞ。

○長辻臨時委員 生物の多様性というのは言うまでもありませんけれども、健全な生態系の維持に必要な自然界の具体的な要素であると同時に、また、非常に重要な抽象概念でもあるわけです。ですから、極めて重要なタームですけれども、前々からこれは指摘されていますけれども、認識率が低下しているという事実があります。

 しかし、この報告書を拝見しますと、1ページ目ですけれども、「COP10を機に生物多様性という言葉の認識度は高まっているが、それが一時的なものとなることなく」というふうに文章は続いているのですが、これは現実と乖離しているのではないかと思います。現実に照らすと、「生物多様性という言葉の認識度は高まっていたが、その後、低下傾向にある」と、「その回復のためには、生物多様性を意識し、行動につなげていくということは、国民にそれぞれ」というふうに続いていくべきではないかなと思っております。

 それから、よく分からないことが一つありまして、14ページを見ていただけますか。グラフがあります。平成23年度1回目というのがあります。一番グラフが右に突出しているところですが、そこのところが31%というのは、これはおかしい。40%を超えている。14ページです。

 それと、もう一つ分からないのが、気になっていて見ていたのですが、資料6-2のA3のまとめがあります。そこのところにも、生物多様性の言葉の認識度というのが、上から4番目にあります。これを見ていただくと、ここのところでも数字と年度が、14ページのグラフ数字との間で整合していない。この辺りがどういうまとめになっているのかよく分からないので、改めて説明していただきたいと思っております。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、中村委員、どうぞ。

○中村臨時委員 「今後の課題」の中の46ページ、三つ目の丸に記載されている名古屋議定書について、質問と要望がございます。

 名古屋議定書は、遺伝資源を提供する側と利用する側の利益配分に関する枠組みを定めた、経済的な性質を持つ国際的な枠組みと認識しております。可能な限り早期に締結する必要性について記述されていますが、我々は特に中小企業に対する影響の有無を気にしております。我々気にしているところがございまして、締結を急ぐことのメリットとデメリットについて、きちんと分析されていらっしゃるのかどうかを教えていただきたいと思います。また、経済的影響が発生した場合の中小企業に対する配慮事項について議論されていれば、その内容も教えていただきたいと考えています。以上が質問でございます。

 2点目は要望でございます。名古屋議定書について、早期に「名古屋議定書に対応する国内措置を実施する」と記載されており、これは法律をつくるという意味だと思いますが、2010年に採択されて以来、議論されてきたとお聞きしていますけれども、国内産業に対するいろいろな影響や必要な対策の中身の議論が本当にし尽くされているのかどうかが疑問だという声を、事業者から聞いております。

 例えば、製薬会社など培養系のビジネスを手掛けている事業者は、海外の遺伝資源を利用して活動を行っており、派生物や遺伝情報の定義や取り扱いが生産活動や研究開発の妨げにならないかどうか、それから、遺伝資源の提供国側と経済的な締結を結べば、当然のことながら経済的なメリットとデメリットが出てくることから、我が国の生産活動を行っている企業、特に中小企業の遺伝資源の利用が阻害されたり、過大な利益配分を求められたりすることがあるのではないか等が懸念されます。

 そのような意味で、46ページの丸の三つ目で、簡単に3行で書いてありますが、ほかの丸に比べてご説明が足りないと考えていることを申し上げるとともに、お願いといたしましては、国内措置を講じる場合、国内産業に対するインパクトとそれへの対策をきちんと議論していただきたいと思います。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、末吉委員、どうぞお願いいたします。

○末吉臨時委員 先ほど部会長がおっしゃったように、初回ということでありますので、今後の議論のためにということで1点お願いがあります。今のご意見とも重なるのですけれども、社会への浸透を図り、主流化を進めるということであれば、社会の大きなステークホルダーでありますビジネス、あるいは経済にとっても、この生物多様性の問題は重要なテーマです。事実、私が関わっておりますCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)でも、カーボンだけではなくて、水とか森とか、こういう生物多様性に関わるところも、どんどんテーマとして登場しております。とすれば、生物多様性の問題は、ある意味では、狭い意味の生物多様性の問題にとどまらず、ビジネスとの接点でどう扱っていくのか、これが非常に重要になってくると思います。是非、今後の議論で、ビジネスの行動規範としての生物多様性の主流化、これを大きなテーマにしていただければと思っております。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 佐々木委員、どうぞ。

○佐々木臨時委員 根本的な問題で、いつも同じような提案と質問をさせていただいております。私は、学校での生物多様性に関する授業を時折させていただいている、肌で感じている生物多様性に関する言葉等々を含めての一人でございます。

 その中で、特に疑問に思っていることは、次期学習指導要領にも、この生物多様性のことは必ずうたわれることになるのだろうと思っておりますけれども、現行の学習指導要領につきましては、それぞれの教科等の範囲を超えて、さまざまな形で生物多様性の授業をとり行うことというふうになっておりますけれども、実際、学校現場に行ってみますと、生物多様性という言葉を理解している教員は大変少のうございます。それは小学校にかかわらず、高校にかかわらず、中学校にかかわらずであります。したがって、いつもパーセンテージが示されますけれども、私が肌で感じる生物多様性に関わる中身については、本当に大変な低下になっていると感じているわけでございます。

 つきましては、質問ですが、これも何回も質問させていただいておる中身でございますが、文科省とどんな連携をとりつつ、次期の学習指導要領に載るのかということを質問させていただきたいと思います。いつもこのような質問をさせていただきますと、進めております、やっております、学校の判断に任せておりますと、そのようなご回答をいただいておるのですけれども、それは大変責任逃れではないのかなというふうにも思いますので、是非、その辺りのところ、徹底したご意見を伺えればありがたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

大塚委員、どうぞ。

○大塚臨時委員 3点ございますが、あと二つは割と小さい点でございます。

 最初に一つ申し上げておきたいのは、39ページから始まる絶滅のおそれのある野生生物種の保全に向けた取組でございますが、先ほどご説明にもございましたように、種の保存法に関しての種の指定が増えているということで、大変よいことだと思っていますが、他方で、貴重種の保存法における種の保存に関する生息地の指定に関しては、一向に増えていないということがあると思いますので、その記述がちょっと出ていませんが、地権者に対しての同意を実質的に実際上は必要としてしまっているようなことがございまして、生息地の指定がなかなか進んでいないという、かなり大きな問題もございますので、これから取り組まなければいけない課題についても、是非書いていただく必要があると思います。それが第1点でございます。

 それから、第2点目でございますが、46ページの一番上のところのマイクロプラスチックの問題を書いていただいていて、大変ありがたいと思っていますけれども、この4行目のところで、東アジア由来の海洋ごみの実態把握ということになっていて、日本から出ているものについては、日本は東アジアですけども、多分入っていないという趣旨ではないかと思って読んでいるのですが、日本からの由来の海洋ごみについては、あまりターゲットになっていないので、日本海側に関しては、中国とか韓国から出てきている由来のものが非常に多いわけですけれども、太平洋側については、日本から出ているものが多いということがございますので、どうしても中国、韓国がやってくれなければお手上げだとかということになってしまっていると、やや対策が不十分なものになってしまうと。あるいは、やれるところもやらないことになってしまうということが懸念されますので、是非、これは太平洋側に関しては日本由来のものも実態把握をしていただく必要があるということを申し上げておきたいと思います。

 それから、第3点でございますが、これは申し上げておくだけの小さい点ですけれども、名古屋議定書との関係での記述が、34ページとか、最後のほうでございますけれども、「名古屋・クアラルンプール補足議定書」に関しても、カルタヘナ法の改正の問題がございますので、生物多様性損害に関しての問題でございますが、どこかに記述をしていただくことが、バランス上、よろしいのではないかということを申し上げておきます。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 南部委員、どうぞ。

○南部委員 46ページの四つ目の丸の鉛銃弾による鉛の中毒から鳥獣たちを守るというところについて意見がございます。鉛の銃弾は、地域により一部規制がかかっていることは認識していますが、まだまだ規制が弱いと考えております。非鉛装弾も値段や性能で課題があるため、鉛の銃弾の販売が続いており、また、銃弾の多くが輸入品という問題もあり規制が難しいと認識しております。ここでは「保護・管理を推進する必要がある」との記載ですが、今後、生物多様性を考える上では、必要な規制は強化すべきであり、是非、対策を講じた上で規制の強化をお願いしたいと思います。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、髙村委員、どうぞ。

○髙村委員 ここ数年の生物多様性保全の取組というのは、非常に盛んになって、例えばJBO2ですが、これで初めて日本の生物多様性の現状が今どうなっているかということが科学的によく分かるようになった、よいレポートができたと思います。しかし一方で、絶滅危惧種は相変わらず増えていて、4ページに示されている過去20年から現在に至る間の生態系サービスも横ばいか右下がり、右上がりのものは何一つない状態です。現状は非常に厳しいものがあるという認識があると思います。

 私は科学者として、例えば何回も同じことを言って恐縮ですが、データをモニタリングして、それを評価して、優先的に保全する場所を決めて、どういうふうに戦略的に保全していくのかを、限られたコストで、科学的に考えていく道筋を、今ばらばらに書かれている課題のところに、つなげた形で書き込んでいただきたいと思います。例えば10ページに調査を充実させます、と書かれていて、22ページに保全上重要な地域の明確化をしますと書かれている。保全上重要な地域の明確化は、現状ではエキスパートオピニオンでやらざるを得ない状況です。一番評価が進んでいるのは、レッドリストのところで、評価は定量的にやりますと、鳥獣の保護も定量的にやりますと明確に書かれています。それが目指すところなのですが、ほかのところも、ただ、単に情報を発信して、何とかという生き物が増えましたと国民に言っても、一体、それはどういうふうに評価、理解すればよいのかというのは、分からないわけです。科学的に評価するということ前提に、データをとり、評価して、それを保全に結びつけていくという、プロセスのところをもう少し強化していただけるよう、今後の課題に、横断的に書いていただけるとありがたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 髙橋委員、どうぞ。

○髙橋委員 絶滅危惧種の保全であったり、あるいは特定外来種の駆除であったり、非常に学術研究的な側面、あるいは事務的な対応ということでありまして、なかなか一般の市民、国民にはなじみが低いと。さらには、生物多様性という用語自体が、なかなか認知度が上がらないというような側面があるようでありますけれども、ちょうど今年、夏休みに、私どものホタルが自生している公園があるのですが、地元の大学のボランティア活動で、地元の小学生を募って、ホタルの幼虫を食べてしまうアメリカザリガニを駆除して、最後に食用のザリガニを食べて、イベントをやろうという、そういった意味ではハードルの低い、楽しみながら関わっていくというようなイベントをやる予定があるわけでありますけれども、できるだけ、各市町村の取組なども含めて、楽しみながら参加できるもの、それによって少しずつ認知度を上げていくと同時に、それが市民生活、国民生活について、具体的にどのような関わりがあるのかということが認識できるようなものの取組から始めていくというのは、非常に大事なのかなと思いまして、是非、そういった観点の何か取組事例等々について記述があるとありがたいなと思っております。よろしくお願いします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 佐久間委員、どうぞ。

○佐久間委員 先ほど中村委員のなさったご発言に重なりますが、名古屋議定書に関する意見でございます。具体的には、46ページに、名古屋議定書の締結、国内措置、これを可能な限り早期に行うことが必要であるというふうに書いて、これはそのとおりですけれども、やはりその前提としては、当然、内容が適切であるということだと思いますので、その観点から意見を加えたいと思います。

 まずは、この議定書、そもそも遺伝資源等々非常に重要なキーとなる言葉について、まだ定義がもう一つはっきりしていないというところもございますので、これは一例でございますけれども、議定書の締結、国内措置に向けて、是非、この点については明らかにしていっていただくということが重要かと思います。そういう定義を明確化し、適応範囲を明らかにした上で、やはり利用者にとっては過度な負担とならないよう十分な配慮をお願いしたい。これは中身もさることながらプロセス。具体的に、この一連の措置によって、産業、国民生活に、実際、どういう影響が及ぶのかということについて、やはりしっかりとした試算等、できる限りの検討を加えていただき、それを是非関係者に教えていただき、その上で、必要な準備、これについても前広に関係者ができるような形で提供をお願いしたいというふうに思いますので、是非、その点を課題としてここで認識をしていただきたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 2点ほど、今後の課題ということで、44ページから出ていますが、この44ページの丸の三つ目なのですけれども、生態系サービスをきちんと利用していくということの持続可能性に関して書いてあります。ここに関してなのですが、最近、大規模な事業者が、それぞれの工場敷地での生物多様性を守るというような取組がかなり積極的に進んできたと思いますが、次の段階として、やはり自然資源を調達するときの生物、生態系サービスの価値を考えるとか、そういうことを明確に次の段階で位置づけていただくことが大事だと思っております。そのときに、今、大規模イベントの食の調達とか、いろんなことに関わらせていただいているのですが、やはり日本の中で調達をするときに持続可能な調達をするという認識がまだまだ定着していないという感じがしますので、こういう機にしっかりと、こういうところにも「調達」という言葉も入れて定着させるということも大事なのではないかと思います。

 次の45ページ、この上から2番目のところなのですが、森・川・里・海の連携による地域づくりの重要性ということが書いてあります。内容的にはこれで書いてあるのですけれども、例えばこういうシンポジウムとか行事は、今、自然が豊かなところでしっかりやっておられる傾向が強いと思いますが、できるだけ都会というか、まちのほうでもやっていただきながら、まちの暮らし、日々の暮らしは自然の恵みをいただいて成り立っているのだということをきちんと伝えることで、自然にこの森、自然と私たちの暮らしをつなげていくことの重要性というものがもっと定着するのではないかというふうに感じております。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、ひとわたりご意見をいただきました。ご意見の中には、今後、課題と書かれている部分についての手直しをお願いしたいというご意見もございましたので、これは事務局、部会長とご相談をいただければと思います。

 とりあえずご質問という形ではっきりと出されていたことについて、事務局からでしょうか、部会長からお答えいただけることがもしありましたら、まず総括的に部会長からお答えくださいますか。

○石井自然環境部会長 幾つかありましたが、室長からご説明をお願いします。

○中尾生物多様性地球戦略企画室長 はい。ご意見等、どうもありがとうございました。可能な範囲でご質問としていただいたものについてお答えしたいと思っております。

 まず、熊について、駆除対象としてどうなっているのかというお話だったのですけれども、確かに今年の春、山菜採りの方が被害に遭われるという事件が多発しておりました。これに対して、環境省から都道府県と自治体に対して注意喚起ということを行っておりますが、だからといって駆除するようにということは伝達しておりません。

 また、野生生物等の保護・管理において、土地の利用の仕方について国交省との連携が必要ではないかという点、これにつきまして、国土政策を行っている部局と常日ごろから連携しておりまして、例えば国土利用基本計画を策定する際等、意見をさせていただいております。

 また、生物多様性という言葉の認識度について、データがおかしいのではないかというご指摘については、改めて確認させていただきたいと思います。

○浅野部会長 文科省との関係はどうですか、佐々木委員のご質問です。

○中尾生物多様性地球戦略企画室長 学習指導要領の点については、担当部局に改めて確認をさせていただきたいと思います。子どもの自然体験を進めるという点につきましては、議員立法の動きもあり、農林水産省、文科省、総務省、環境省の4省で連携して、一層の推進を始めております。

○浅野部会長 名古屋議定書について、お二方からご意見が出ました。これについては、奥主局長が前任の自然環境局長ですので、奥主局長にお答えいただきます。

○奥主総合環境政策局長 前任の自然環境局長でございましたので答えさせていただきます。

 名古屋議定書につきましては、COP10以来、関係省庁及び環境省におきましても、関係業界を交えた勉強会等、検討会を交えましていろいろ検討を進めさせていただいております。その中におきまして、メリットとデメリットについても議論がされております。デメリットといたしましては、例えば中小企業者におきまして、例えば国内法で、あるいは国内手続をする、いろんな手続をする場合の事務作業量の増加とか、そういったことに非常に負担がかかるということ。メリットといたしましては、これに参加することによって、先ほど、例えば相手国で遡及効を持たせるという議論もある中において、入ることに真っ当といいますか、議定書の締約国会議の中ではっきり内部に参加して、しっかり物を申せると、そういうことがメリットなのではないかという議論がありました。今、方向といたしましては、当然のことながら、あくまで極めて簡便な、負担のかからないような手続、これは法制度になるか行政的措置になるのかどうか、最終的に関係省、特に外務省との関係もありますので、今、調整を進めているという状況でございますので、そこはおっしゃるとおり、ただ生物多様性保全に関わる名古屋議定書はしっかり担保するけれども、できる限り負担のかからないような措置をするべく、今、調整を進めているというのがその現状でございます。その過程において議論のあります遺伝資源の範囲をどうするのかとか、そういったことも含めて議論しているという状況でございます。

 熊についても、これは鳥獣保護法上、必要があれば有害鳥獣の駆除はできる体制になっております。前回、鳥獣法を改正したときに、鳥獣保護・管理計画第一種、これは保護すべきもの。第二種は管理計画ということで、生息数とか生息域を減少させるというようなことで計画を二つ、目的を明確にして分けるということになっています。地域によっては、熊も第二種に位置づけるというようなことで、地域によって必要があれば、生息数を減少させるなり、生息域を縮小させるなりというようなことでの取組はしているということでございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 末吉委員からご指摘の点については、実は部会長としても気がついていまして、少し生物多様性という概念の、下手な読み方をすると、自然保護というふうに捉えてしまうと。そうではなくて、環境政策の基本的な要素を全部中に盛り込んだもので、産業との関係でも極めて重要な概念なんだということは、先ほども部会長ともお話をして、部会長もよく分かってらっしゃいまして、その辺りのところをしっかり書き込むようにということを、今、話し合いがつきましたので、ありがとうございました。

 それでは、いただきましたご意見については、これを踏まえて、他の部会で取り上げることとのダブりが出ないようにというようなことも含めた調整をお願いして、最終的な文案にしたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、石井部会長におかれては、もしお急ぎでしたら、この後別の議題になりますので、ご退席いただいても結構です。どうもありがとうございます。

 では、次に、当総合政策部会で取り上げております項目について、事務局からご説明をいただきます。

○山田環境計画課計画官 事務局から説明させていただきます。資料2、資料3を一括してご説明させていただき、その後、ご審議をいただきたいと思います。

 まずは、資料2をご覧いただければと思います。この資料は、5月27日の第83回部会にイメージ案として1回出しているものでございます。ですので、詳しい説明はここではいたしません。マイナーチェンジはされておりますが、大きく変わっているものではございません。

 15ページをご覧いただければと思います。こちらに今後の課題ということで、5月27日に委員の先生方から頂きましたコメントをベースに一案作成させていただきましたので、ご説明させていただきます。

 まず、2段落目、環境配慮型の商品・サービスに関する情報の的確な提供の取組についてでございますが、環境報告書の作成・公表を行っている企業数は、この10年間で着実な伸びとなっております。一定の成果が出ているものと考えております。また、エコマーク商品、認定商品数を見てみますと、この10年間で減少傾向から再び増加傾向に転じるなど、その推移に変化が見られています。一方で、近年は上昇傾向にあったサービスの環境負荷に関する情報についてですけれども、直近では低下をしているとか、長期的にはほぼ横ばいになっているのではないかというような状況に鑑みますと、その原因をよく、深く掘り下げて、その改善のための取組推進が必要であると考えております。

 それから、次の段落、環境配慮行動の促進についてでございます。次世代自動車の販売台数及び販売割合は、平成21年度以降着実に増加をしております。これは政府によるエコカー減税の政策効果が出ているということでございますが、他方で、国内外の自動車メーカーで車体の環境性能に関するデータ偽装事件がございました。こういうデータの信頼性を根底から揺るがしかねないものということもありますので、行政面の対応もしっかりやる必要があるというふうにまとめております。

 それから、環境への影響を考えてから選択したいという人の割合は今7割以上となっていますけど、実際にその環境への影響を考えて購入・選択しているという人の割合は4割前後にとどまっていまして、ここにギャップが存在してございます。このため、適切なインセンティブの設計も含めました、消費者が環境に配慮した物・サービスを持続的に購入しやすくなるための取組を一層進めていくことも重要だというふうにまとめさせていただきました。

 これらを踏まえまして、個別の課題ということで、三つ、裏面も含めまして挙げさせていただきました。まずは、先ほども申し上げました意識と行動のギャップに関する要因についてでございますが、この要因を考慮した上で、「環境表示ガイドライン」ですとかを活用した取組の指導・周知を推進するとともに、それらが環境配慮型であると消費者に明確に伝わるように、例えば省エネ家電等において、導入費用のみならずランニングコストを含める等の長期的な便益が理解できる性能表示とするなど、消費者への適切な情報周知をすべきだというふうにまとめさせていただいております。

 裏面、16ページに移ります。自動車や住宅等に関する税制優遇措置、エコカー減税の話などですが、補助制度等が環境保全に及ぼす政策効果を考えながら、関係者が連携して充実を図っていくということは重要でございます。経済的インセンティブの付与を含む環境配慮行動促進のための取組を効果的かつ効率的に推進すべきであるとまとめさせていただきました。

 最後の丸でございます。個々の自動車や住宅といった単体レベルの低炭素化のみならず、道路ですとか物流といったシステムレベルでの低炭素化ですとか、あとは街区単位での環境に配慮しました住宅整備に対するインセンティブの付与を含め、面的な観点での低炭素化を促進する方策についてもさらに検討を進めるべきであるとまとめさせていただいております。

 資料3に移ります。国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進についてでございます。こちらの資料も5月27日、第83回部会にイメージ案として1回お示しをしておるものでございます。

 本文につきましては、マイナーチェンジにとどまっておりますので、27ページ、ご覧いただければと思います。こちらも今後の課題ということで、5月27日にいただきました委員の皆様からのコメントをベースにまとめ、一案作成させていただきました。

 まず、2段落目、「グリーン経済」に係る国際協力の取組についてでございます。ODAのうち、環境関係の援助実績というのは、この10年間で伸びてきております。さらに、その環境技術に関する国際協力も、これは途上国の開発に貢献するだけでなく、我が国の経済にも好影響を及ぼすものということで考えられます。特に重点地域であるアジア等においては、水環境の保全に関する取組の進展が見られましたが、こういうものについて一層の取組を進めていくことが必要ですと、期待されますということです。

 その次の段落です。途上国向けの環境ビジネス推進支援やビジネス環境整備の取組についてでございます。JCMはパートナーの国が着実に増加するとともに、我が国の環境産業の輸出額もこの10年間で大幅に増加しているということを確認いたしました。今後は、途上国向けの環境ビジネスの一層の推進のため、関係府省、民間企業が協力・協調関係を深めていくことは重要であるとまとめさせていただいております。

 その次の段落でございます。多国間資金や多国間枠組みを活用した国際協力に関してでございますが、これは支援先の国際機関においてプログラムがより効果的・効率的に実施されることを促すとともに、国際社会における我が国の信頼強化ですとかプレゼンスの拡大に資するような戦略的な資金拠出を進めていくことは期待されますということでまとめさせていただきました。

 さらに、現在、パリ協定ですとかSDGsなどの先進国、途上国両方を巻き込んだ新たな国際的枠組みが策定されまして、この環境保全に関する市民の意識ですとか行動についても世界的に大きな転換期を迎えているという認識の中で、経済・社会のグリーン化、多国間資金や多国間枠組みを活用した国際協力の一層の推進を通じて、新たな枠組みの普及に積極的に貢献するとともに、我が国のプレゼンスを高めることが重要ですということで、個別の課題を一つ挙げさせていただきました。

途上国への支援につきましては、資金協力ですとか人的支援にとどまらず、我々日本の果たす貢献が国内外に広く見えるように留意し、さらに、我が国がリーダーシップをとり、効果的かつ積極的に国際協力を進めていくべきであるとまとめさせていただきました。

 説明は以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、資料2と資料3でございます。前回は課題という項目の手前のところまで書かれたものを部会の会議に提出いたしまして、委員の皆様方からご意見を伺ったものをもとに、ここで課題ということで追記が行われております。

資料2の課題の部分ですが、特に前回大きく議論がありましたのは、意識はあるが、行動につながらないということが毎回毎回言われているが、その原因はどうなのかというような議論が大分ありました。今から4年ぐらい前に検討会を行って、環境配慮型製品がどうして普及しないか、その要因分析などが行われた報告があるのですが、それを見ますと、やはりほとんどの品目について一致して出てきているのが、環境配慮型であるかどうかということがよく分からないということがネックであるということが明らかにされました。

それからもう一つは、やはり価格が高いということが、文具、それから食品等は別として、それ以外のものはほとんどが価格が問題であるということも示されております。そのような資料もありましたので、ここでは、例えばということですが、初期の導入コストが高いように見えるけれども、ランニングコストまで考えると、トータルでそんなに高くないというようなことが十分に徹底してないのではないかとか、というようなことを記しているのですが、さらにまだここに書き込むことがありましたら、どうぞご意見をいただきたいと思います。

資料3については、あまりたくさんのご意見を頂けなかったのですが、この中にSDGsというものが出てまいります。これは昨年の9月に国連のサミットで採択されました「持続可能な開発のための2030アジェンダ」というものでございまして、このサミットには安倍総理もご出席になりまして、日本もしっかり取り組んでいくということをおっしゃっています。このSDGs、持続可能な開発目標というのは、これまで国連が使っていましたミレニアム開発目標の流れを継いだものでありますけども、従来と違いますのは途上国だけをターゲットにするのではなくて、あらゆる国がこれを目標とするということが書かれています。そして、この目標の途上国での実施については、国際協力をベースに、さらにSDGsを考えた支援が必要であろうというようなことが考えられていますし、それから、先進国内の取組ということに関しては、とりわけ重視されているのが、民間企業などのステークホルダーをしっかり支援していかなければいけないということです。我が国でも内閣総理大臣をトップとするSDGs推進本部が既に設置されていまして、体制づくりが始まりつつありますけども、このアジェンダは、国家の計画、戦略の中にしっかりこれを反映させることということも決まっておりますので、私は、是非次の環境基本計画はSDGsを基本にしっかり据えるということが必要だと思っていますし、このSDGsをすっと読んでいきますと、何となく主に途上国の課題を掲げているように見えるのですが、そうではなくて、具体的に先進国でもぜひ取り組むべき課題が盛り込まれていまして、例えば食品ロスをなくすために、世界中の人が二千何年までには今の半分にしろというようなことが書いてあるわけですが、これなどはもう本当に日本にぴったり当てはまるようなことが出てくるわけです。ですから、そういったようなSDGsで掲げられた目標、課題を、是非次期の環境基本計画の中に入れていかなければいけないだろうと考えております。また、G7の富山の会合でも、SDGsの今後の実施のためにG7が協調するということが合意されております。現在の基本計画は、残念ながらこういうものがまだかった段階でつくられましたので、現行計画の点検ということではあるわけですが、何度も申し上げていますように、次の計画に何を盛り込むべきかということも、この際、この課題の中に入れる必要かなと思いますので、このことは是非申し上げておきたいと思います。

それでは、資料2と3について、ご意見ございましたら、どうぞお出しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

それでは、末吉委員、どうぞ。

○末吉臨時委員 まず、資料2ですけれども、これは経済と社会のグリーン化というのは大変重要なテーマだと思っておりますが、そういった中で、今回は個別商品とかサービスのお話でありました。これはこれで確かに重要ですけれども、私が抱く懸念を申し上げますと、世界の主流は、この個別商品サービスを越えて、企業総体としての環境経営力、企業全体がどういったような競争力を持つのか、あるいは産業、場合によっては日本の経済といってもよいと思いますけれども、そういったような非常に大きな構えで物を見始めているような気がします。ですから、是非我々も視点をもっと大きくする必要があるのではないでしょうか。

 それから、先ほど意識と行動のギャップというのがありましたけれども、世界でも同じ問題を抱えておりまして、ただ、それについてはかなり力ずくの対応が始まっていると。法律をつくったり、規制が始まっていると。例えばこれは皆さんご存じだと思いますけれども、フランスは昨年の7月に、グリーン成長に向けてのエネルギー移行法というものを制定しました。これは世界で初めて企業に年次レポートで気候変動リスクの義務的開示を要求しました。個別商品の話というよりも気候変動リスクについてです。と同時に、金融に対しては、気候変動リスクを使ったストレステストをやろうと、その結果を発表しろというようなことを言っております。

 あるいは、これも皆さんよくご存じだと思いますが、金融安定理事会は、気候変動に関する情報開示のあり方を今検討しております。

こういったことを考えますと、個別商品サービスのことは非常に重要ですが、もっと広い意味でのこの環境への取組をどうするのか、そこのところの物の考え方を変えていかないと、あえて言えば、個別商品サービスの話に埋没してしまって世界から遅れてしまうと、そういう懸念が顕在化するのではないかと思っております。

それから、二つ目の資料3のほうですけども、この国際協力の中で、特に今、部会長がおっしゃいましたSDGsあるいはパリ協定を出してこられた。私は大変結構なことだと思います。日本の国際協力のあり方あるいは国際支援のあり方も、二国間による関係強化も非常に重要ですけれども、私はパリ協定とSDGsを日本が世界にリーダーシップをもって国内で実践していく、このことが、実は国際協力に非常に大きな役割を果たすのではないかと、そんなふうに理解しておりますので、是非お願いしたいと思います。

先ほど、部会長がおっしゃった食品ロスについては、フランスは、たしか今年の2月から大手スーパーに、食品、まだ食べられる消費期限、じゃなくて、日本で言う賞味期限を過ぎた食品については、NGOに寄附することを義務づけております。日本は、たしかフランスの600万トンに対して700万トンの食品ロスが出ているそうですので、こういったことも、その意識と行動のギャップを埋める、その手法については、やっぱり世界のいろんなことを学んでいく必要があるような気がしております。

以上です。ありがとうございました。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 既にかなり出ておりますので、資料2のところは、今後の課題で、私もそのギャップのところを明確にしていくというところが大事だというふうに思っております。

 なお、地球環境のところで、今、国民運動「COOL CHOICE」という言い方で非常に強くやり始めている、これはまさにそこのギャップを解消するためにどうするかというときの賢い選択ということで、製品・サービス、そしてライフスタイルということでやっていますので、こういうようなことできちんと情報を一回明確に発信するということ、あるいはそれをつないで、今後コスト・インセンティブのあるような政策をきちんと考えるという辺りが大事なことなのではないかというふうに考えております。

 資料3に関しては、既にいろいろ出ましたSDGsの考え方、これをきちんと次のところの中心に入れるということに私も大変賛成をしておりますので、一言申し添えます。よろしくお願いします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

髙橋委員、どうぞ。

○髙橋委員 SDGsの件の記載がありますけども、2030年のアジェンダの中の大きなテーマとしまして、国際平和ということがうたわれているようでありまして、平和なくして持続可能な開発はないということがある。できれば何か平和に対しての観点なども記述があったらよいのかなというふうにお願いいたしたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 南部委員、どうぞ。

○南部委員 環境配慮型の商品・サービスに関する的確な情報提供について意見がございます。情報の共有は、事業者と消費者ということになっております。しかし、製造事業者と消費者の間には「製品を販売する小売業者」が存在し、商品を比較検討する際には販売店の接客などの影響も少なくないため、「製造事業者」だけでなく「情報提供の担い手としての小売事業者」に対する環境配慮型商品を紹介することへのインセンティブの設計も勘案していただければと思います。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

山極委員、どうぞ。

○山極委員 先回、私が出したコメントについては、ほとんど答えていただけなかったのは、とてもそれは残念だと思っていますが、これは環境省のほうで資料がまだ不足をしているのだろうと思います。特にアフリカに関して、日本の国際協力がどのようになされているかについて、ほとんど認識がおありにならないと思います。

 実は先週、私、アフリカのケニアのナイロビで行われたTICADのプレイベントのシンポジウムに出てまいりました。JICAの主催ですけれども、この中で、既に環境エネルギー、生物資源、生物多様性、それから人獣共通感染症に対して、かなり多くの組織や大学が関わって国際協力を、この10年以上にわたって行っております。環境省もこれについてはご存じないわけはないでしょう。

 私が非常に懸念しますのは、国際的な問題の対処と国内に対する問題の対処というのをきちんと連続して考えているかということです。日本は、もちろん生物多様性国家戦略をやって、これについて随分いろんな成果が上がっています。それについて、この中の方々はほとんど認識を共通されていると思うのですけれども、国際的にどういうことをされているかについては、多分ここにおられる環境省の方々はご存じない。JICAの方々は、じゃあ逆に日本でどういう技術が、どういうふうに適用され、どういう理念でそれが行われているかについてご存じない。こういう質問をされるわけです。「日本というのは環境技術が非常に高いでしょう。じゃあ日本はどういう状態にあって、どういう将来目標を持って進んでおられるのですか」と。アフリカの学生たち、若い技術者たちを派遣して、そういった技術を学ばせたい。それについて、一体JICAの職員は答えられますか。あるいは日本の環境省の方々が向こうに行って、日本でやっている技術を各国でやっている環境技術と連携させて答えられますか。そういう断絶があるのです。これは、やはり何とか解消しないと、これから日本が国際的に環境技術先進国として存在感を新たにしていくことは難しいのではないかと思います。是非その連携をきちんと早急に行っていただきたい。そして、その知識もきちんと共有していただきたい。大学は、そのプラットフォームになるだろうと思っておりまして、とりわけアフリカ、アジアの若い学生、研究者を引き受けて、そういった知識や技術を研修してもらうわけですから、これからそういう時代が来ると思いますので、是非その辺りは省庁が率先してやっていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 大塚委員、どうぞ。

○大塚臨時委員 資料2の15ページの下から二つ目の丸との関係で追加していただきたいということでございますが、CO2の排出の4割を占めている電力との関係で、環境配慮型の電力ということが問題になると思いますけども、それに関する情報提供についての記述が一切ないので、是非入れていただくとありがたいと思います。

具体的には、既に経済産業省のほうの電力の小売営業に関する指針で、小売電気事業者に関してCO2排出係数が開示されるということが望ましい行為として位置づけられていますが、本来望ましい行為ではなくて義務づけをしたほうがよいと私は思っていますが、そこは書き方がいろいろあると思いますけれども、是非記述をしていただくとありがたいと思います。

さらに、その発電源証明ということも、環境政策として環境に配慮した電源を選択していくということが情報的手法として非常に重要だと思いますので、情報的手法という観点からの記述をしていただけると大変ありがたいと思います。

以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは岸上委員、どうぞ。

○岸上臨時委員 私からは1点確認させていただき、状況によってはお願いをしたいと思っております。最初のほうで、環境報告書の作成・公表が10年間で概ね伸びているというような記載になってございますが、3ページの図表を見ますと、平成24年をピークにここ3年ぐらい減っているように見えます。下の注にありますとおり、全数調査から標本調査に変更したという影響が、もしかしたらあるのかもしれませんし、昨今のESG情報の重要性が問題になってきている状況からすると若干違和感がございます。本当にこれが全体の状況を表しているのかを分析していただき、これが全体の傾向なのだとすれば、各企業が、なぜ環境(CSR)報告書を、出さなくなる方向で推移しているのか、原因分析をお願いいたします。また、先ほどほかの委員の方もおっしゃっていましたけれども、世界の傾向では、やはり各企業の取組というのが非常に重要になってきているという認識でおりますので、対応とそのアピールの視点も若干報告に取り込んでいただくようご検討いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは中村委員、どうぞ。

○中村臨時委員 資料3について、1点だけお願いがございます。JCMについてです。JCMについては、立ち上がりのところで本当に各省庁でよくやっていただいていると考えています。また、署名国の数が増えたことはプロセスとしては良いと思っています。そこで、そのような認識を踏まえてのお願いですが、最終的に、どの程度の規模感のクレジット獲得を念頭に置いているのか、さらにはそれに向かってどのような具体的な支援をしていくのかについて、目標設定等について今後きちんと議論をしていただけたらなというのがお願いです。

以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 三浦委員、どうぞ。

○三浦臨時委員 資料2の15ページの中段にあります、前回も議論になりましたけれども、自動車メーカーの車体の環境性能についての偽装事案ということで、ここで1行、行政面での今後対応が求められるという一言で片づけられているのですが、この下にもある配慮型の商品に対して、意識と行動にギャップがあるというところは、今回この事案というのは、一種それを促進しかねないという深刻な問題をはらんでいると考えております。今後の対策について、どうすべきかということを考えているかというお答えをここで求めることはいたしませんけれども、この表現の仕方については部会長に一任をしながら、もう少し深刻な受け止め方にしていただきたいと思いました。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま出されましたご意見のうち、特にお答えをいただけるものがありますでしょうか。今日は総合環境政策局関係者が多く、必ずしも十分に答えられないかもしれません。

 それでは奥山課長、どうぞ。

○奥山環境経済課長 環境経済課長でございます。

 質問というか問題意識として、全て貴重なものとして受け止めさせていただきたいと思います。その中で、岸上委員からございました、環境報告書を作成・公表している企業の割合の下がってきているというところですけれども、きちんとした分析をしたわけではないですけれども、恐らく全体として統合報告書のほうに流れていってしまっているという傾向が最近ございますので、その結果として、その環境報告書なり、持続可能性報告書といったものが、ややおろそかになっているというような傾向があるという話は聞いたことがございます。そこの部分はきちんと役割分担というものがあると思いますので、そういったところもきちんと引き続き、環境報告書を促進していくという観点から我々としては取り組んでいきたいと思っております。

 それから、末吉委員、ありがとうございました。もうおっしゃるとおりでございますので、やっていきたいと思います。

 崎田委員からの情報を明確に発信すべきというところ、そこについても受け止めております。地球局ともきちんと連携をしていきたいと思っております。

 大塚委員から電力の関係のご意見をいただきましたけれども、ただいま環境配慮契約法の中で電力についてのいろいろな議論を始めているところでございます。そういったところの中での議論も踏まえながら、我々としてきちんとした対応をとっていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 私からは以上でございます。

○浅野部会長 アフリカとの関係での国際協力をもっときちっと位置づけてほしいという前回の山極委員のご発言が十分に生かされていないというお叱りをいただいてしまいました。これについてはいかがでしょうか。

○関谷国際連携課長 地球環境局の国際連携課長の関谷でございます。

 アフリカとの協力ということでございます。確かに現状を見ますと、日本の環境協力につきましては、アジア太平洋地域が中心になってございます。特に、かねてから対策をとってきております環境問題に加えて、最近は地球温暖化対策についても、アジア太平洋地域との間での、例えばJCMといったものも含めて、そちらが重点になっているのは事実でございます。

他方、それ以外の地域に対しても、できるだけ広げていこうという取組も、環境省としてもやっているところでございます。一例を申し上げますと、今、JCMについてはアフリカ、例えばケニアといった国との間でもパートナーとしての覚書を結び、それに基づく取組というものが行われているところでございます。

また、それ以外の分野でも、できる限りほかの地域での取組ということで進めているところでございますので、今後もそういった流れの中で、特にアフリカに着目した取組にも取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。

○浅野部会長 十分に委員のご納得のいただける答えになっているかどうか若干疑問ではございますが、とりあえず今の中でこういうところかなということです。

 それから、国内技術と海外に出ていったときとの整合性のような話というのは、環境研究レベルでは個別の細かい分野ごとにはごちゃごちゃといろいろと研究テーマがあって、やられているのですが、全体として戦略がうまくできているかどうかという点については確かに問題がありそうなので、その辺りは課題の中に織り込むことができるならば織り込んでみたいと思いますので、この点についてはお任せをいただければと思います。

 それでは、次に、各府省における環境配慮の方針についての取組状況ということで、今日は報告が出ております。それから、さらに国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要というものと、総合的環境指標の新しいバージョンをつくったものがございますので、これについて、事務局から簡単に説明をお願いいたします。

○山田環境計画課計画官 事務局から説明させていただきます。資料4、資料5、それから資料6-1、資料6-2で説明させていただきます。

 まずは資料4です。各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況でございます。

 これは第四次の基本計画に中にも、この環境配慮の方針をつくるようにということが記載されておりまして、関係府省で環境配慮の方針の策定ですとか、自主点検するということになっております。それを取りまとめさせていただいたのが資料4でございまして、簡単にご紹介させていただきます。

 1ページ目の(1)各府省等の整備運用状況でございますが、我々が調査対象としました16府省等についてですけれども、これだけ役所がございます。環境配慮の方針の策定状況ですが、平成27年度のところに16府省等という記載がございます。我々が調査したところが、ようやくですけれども、全て環境配慮の方針を策定したということになってございます。

 次の2ページは、環境に関わる政策分野についてということで、各府省の直近の環境配慮の方針に記載されている環境配慮の取組ですとか、直近の自主点検結果に記載された取組(例)ということで記載させていただいてございます。たくさんありますので、全ては説明しませんが、特筆すべきは、この27年度から、先ほどもありましたけれども、新たに消費者庁が環境配慮の方針を策定いたしまして、先ほども議論がありました食品ロスの話ですとかといったようなことについて記載をしておりまして、自主点検も行っているということでございます。

 続きまして、ページを飛ばしまして7ページ、通常の経済主体としての活動分野についてということで、各省庁が、自らが購入する主体となる場合、例えば物品の購入といったときに、環境に配慮したものを買っていますかと、グリーン調達の話とかいうことでございますが、これについても各省の取組が記載してございます。各省並びで取り組んでいるものが多く、似たような記述が並んでいるものもございますが、物品の購入等についてはグリーン調達ですとか、あとは環境省のところを見ましても、ISOの話ですとか、クールビズの話ですとかといったようなことが記載してございます。

 それから、資料5です。国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要ということで、ご紹介させていただきます。

 環境省は、毎年度、全国の方々を対象としまして、「環境にやさしいライフスタイル実態調査」というのを行うとともに、全ての地方公共団体を対象としました「環境基本計画に係る地方公共団体アンケート調査」という2種類のアンケート調査を実施してございます。平成27年度も調査を実施しましたので、ご紹介をさせていただきたいと思います。

 まずは、1ページ目の(1)環境にやさしいライフスタイル実態調査の概要ということでございます。質問の設定としましては、①近年の環境の状況についての実感ということです。地域レベル、国レベル、地球レベルと三つのレベルに分けて聞いておりますが、環境の状況について、悪化を実感している人、これは右の囲ってある部分です、これの横幅の部分が関係するわけですけれども、悪化を実感している人の割合は、よくなっているという人たちの割合よりも多くなっているということが、これは地域レベル、国レベル、地球レベル、全てにおいて言えまして、しかも、地域、国、地球となるに従って、悪化していると思っている人の割合がだんだん大きくなっているという状況になっております。

 それから、2ページ目に行きまして、②近年の環境悪化を実感する理由としましては、地域、国、地球、全てのレベルにおきまして、「地球温暖化が進んでいるからである」ということを第1の理由として挙げております。それ以外に、各地域のレベルとしましては、「人々の生活の身近にある自然が減少しているから」ですとか、「不法投棄など廃棄物の不正処理が増加しているから」ということで、身近な生活環境の変化に環境の悪化を実感しているということがうかがわれます。

 3ページ目に移ります。③環境保全で最も重要な役割を担う主体といたしまして、ここで国とか地方公共団体というのもありますが、一番多かったのが国民、自分たち自身ということで、国民が、その環境保全に取り組むことが重要であるという意識の高さがうかがえるものとなっております。

 その下の④環境配慮行動の実施状況でございますが、家庭において日常的に取り組めるものが高い割合となっております。

 次の4ページをご覧いただくと分かりやすいと思います。四角で囲ってある部分です。日常生活において節電等の省エネに努める、ごみは地域のルールに従ってきちんと分別して出すようにする、日常生活において節水に努める、油や食べかすなどを排水口から流さないといったような項目、自分たちで日常的に取り組めるものが高い数字が出ております。

 それから、5ページに行きまして、⑤環境行政への満足度ということでございますが、この下に国と地方公共団体、二つのグラフがございます。右の四角で囲ってある部分が不満に思っている人たちの割合、この横幅の部分ですけれども、この左の四角で囲ってある部分が満足しているとおっしゃっている方々の割合ということですが、ご覧いただいたとおり、不満に思っている人の割合のほうが多いという状況になっております。

 ⑥環境行政に対して今後求めることといたしまして、次の6ページをご覧いただければと思いますが、国、地方公共団体ともに、法律、条例などの規則による環境保全対策制度を強化してほしいということ、それから、地球温暖化防止等に関する計画をしっかり実行してほしいというものが共通して求められております。さらに、国に対しては、温室効果ガス排出量等の数値目標を厳格にしてほしいという話ですとか、地方公共団体に対しましては、事業者が行う環境保全の取組に対する支援、それから、環境教育や普及啓発の推進といったことをやってほしいというようなアンケート結果が出ております。

 7ページに移ります。環境基本計画に係る地方公共団体アンケート調査をさせていただきました。地方公共団体で環境施策としてどういうことをやっていますかという質問をしたところ、四角囲いをしてあります四つ、地球環境の保全、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組、地域づくり・人づくりの推進といった項目が多くなってございます。

 それから8ページは、各主体との連携・協働の実施状況ということで、地方公共団体がどういうところと連携・協働しているかを示させていただいたものです。項目として多いのが、上の三つ、地球の保全、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する取組、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組、それから、ちょっと下に行きますが、地域づくり・人づくりの推進といった項目が多くなっております。一番上の青い部分の棒が伸びているものが多いですが、これは住民や住民団体と連携しているものが多いということを示してございます。

 資料5については以上でございます。

 それから、引き続きまして資料6-1、6-2のご説明をさせていただきます。第四次基本計画の中でも、点検に当たっては進捗状況についての全体的な傾向を明らかにし、実効性の確保に資するため、環境の状況、取組の状況等を総体的に表す指標、これを総合的指標といいますが、を活用するというような記載がされております。ですので、この指標の活用を含めて毎年点検をすることになっておりまして、今回、ご紹介させていただくということでございます。

 資料6-1につきましては、これは指標についての説明ということで、基本計画、第四次の計画に書かれているものがほとんどでございますので、こちらの説明は省略させていただきます。

 それから、資料6-2でございますが、これも実際の資料6-1に書かれていましたたくさんの項目を、具体的に、その数字を当てはめるとどうなるかということを現在検討中でございまして、その状況をご報告させていただきます。非常に多くの項目がありまして、全てを説明することはできませんが、一つ分かりやすい例でいいますと、一番最初の1ページ、温室効果ガスの排出量というものがございますが、この黄色というのは横ばいという意味です。長期的にも短期的にも横ばいということですが、去年は増えているというような状況になっておりました。短期的に増えているものが、今年は短期的には横ばいとなっております。その備考欄のところですけれども、2014年度の減少というか横ばいになったのは、電力消費量の減少ですとか、電力の排出原単位の改善に伴う電力由来のCO排出量が減少しまして、エネルギー起源のCO排出量が減少したことによるというような分析をさせていただいております。

 大変駆け足で失礼いたしました。説明は以上でございます。

○浅野部会長 それでは、ただいま三つご説明いただきましたが、これについてご意見がございましたらお出しください。

 木下委員、どうぞ。

○木下臨時委員 資料5について、一つお願いをしたいと思います。資料5の最初の見出しのところですけれども、環境行政への満足度というところを見ますと、不満足が満足を上回っているとありますけれども、これは、ある意味では環境行政への期待の表れだというふうに思っております。そういう意味で、このさまざまなアンケートを見ますと、最初の1ページの上のところで、「国民及び地方公共団体の果たすべき役割は大きく、今後これらの傾向を踏まえた環境政策」と書いてありますけれども、この中身を見ますと、例えば、地球温暖化防止とか、あるいは循環型社会形成等々挙げられているわけでありますから、これらの政策について、指導的な役割を果たしていくというようなことを書くべきじゃないでしょうか。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは、崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 私は、最初の資料4と資料5について質問させていただきます。

 資料4は国の環境配慮の方針ですけれども、細かく拝見すると、改定をしている時期とか回数が省庁によって全くタイプが違う。環境省は一度つくっただけでやっておられますが、その間、毎年のように改定しているところもあると。まず、その改定に関して、どういうふうに省庁間で決められるのかということ。そして、その中に数値目標は入っているのかどうかということを伺いたい。なぜかというと、今後の目標については、2030年で40%を目標に努めていくべきというふうに書かせていただいていますが、その数値目標があるのかどうかということも問題だと思います。

 三つ目は、そういう意味で、今後どういうふうにするのか、いわゆる新しく目標をつくりなさいということで各省庁をやっていくのかとか、今後の方針について伺いたいということです。

 もう一つ、簡単にしますが、資料5のアンケートですが、全体を拝見すると、何となく環境が悪くなっていると思っている方、あるいは、とにかくいろんな状況が、非常にネガティブな気持ちを持っておられる方の数のほうが全体的に増えてきているという印象があります。これに関して、どうしてこうなっているのかということに関する大きな視点での分析というのをしておられるかどうか、その辺を伺いたいというふうに思いました。

 よろしくお願いします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

大塚委員、どうぞ。

○大塚臨時委員 資料6-2の一番最後のところでちょっと気になったところですけれども、ISO14001の登録事業者数が減っているという傾向が出てきています。これは企業の自主的な取組をしていただくためには、かなり重要なポイントだと思いますが、我が国は、かつて世界一多かったわけですけれども、今何番目かはよく分かりませんが、これについて、環境省がどういうふうに分析されているかということをお伺いしたいと思います。エコアクション21のほうに移っている可能性もないわけではないですし、また日本での、そもそも事業所が減っているということも関係しているかもしれませんが、その点についてお伺いしたいと思います。

 それから、資料4ですけれども、各府省のその取組状況については、この3ページとか2ページとかで具体的な例を挙げていただいているのですけれども、先ほど崎田委員がおっしゃったこととも関係しますが、温暖化との関係等について、必ずしも全面的に書いてないところがあって、例えば、経済産業省のところに関しても、国土交通省のところに関しても、ちょっと記述がまだ足りないようなところがあるかと思いますので、その点は是非補充していただけるとありがたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

末吉委員、どうぞ。

○末吉臨時委員 2点、意見があります。

 最初は資料5なのですけれども、特にこの3ページのところに国民、事業者と、国民と書いてあるのですけれども、国民というのは得体の知れない定義です。私は先ほど来の、それこそ国民の意識と行動のギャップを考えると、やはりここは「消費者」とすべきじゃないでしょうか。物を消費することにおいての、あるいは生活者としての国民の意識を図っていくと。やはり消費者は消費者、消費することが全ての環境負荷の原点だと思いますので、是非「消費者」という視点をこういうところにも持ち込んでいただくのがベターではないかと思います。

 それから、もう一つは資料4で、これはちょっと環境省の人に怒られそうなコメントなのですけれども、私は、夏に環境省のオフィスに行くのがあまり好きではありません。あの猛烈な、28℃どころか30℃近いオフィスの中には行きたくない。ここで、各府省における取組ということで申し上げますと、こういう見せかけ上の取組はやめて、もっと仕事のしやすいオフィス状況をつくって、最近、専門家の話を聞くと、今の機械は26℃を前提にベストのパフォーマンスになっているので、28℃なんかにするのは逆にロスが多いとか、日中仕事ができないので、夜、残業で仕事をするというほうが、むしろエネルギーの消費が増えるのだとかという意見もあるようですので、是非こういったところは、最近の言葉で言えばサイエンス・ベースド・アプローチを是非お願いしたいと思います。精神論ではあまり減らないのではないかと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 山極委員、どうぞ。

○山極委員 極めて単純な質問で申し訳ないのですが、資料6-2のこの矢印、色つきと右下がり、平行、右上がりとありますよね。これ、説明していただきたいと思うのですけれども。というのは、右下がりでも赤と青があります。これがどういうことを意味しているのか、注書きもないようなので、すみません。

○浅野部会長 資料6-1にその説明が載っており、本当は6-1をご説明しなければいけないのですが、毎年同じものを出しているものですから、説明を省略してしまいました。8ページをご覧いただくと、どういう表示なのかというのが書いてありますので、これをご覧ください。傾きだけではなくて、それのある種の主観的な評価が入っていまして、下向いていてもよい場合と悪い場合があるということが分かるようにという工夫をしておるとなってございます。よろしゅうございましょうか。

○山極委員 はい。

○浅野部会長 それでは、ただいまご意見をいただきましたが、末吉委員のご意見は持ち帰って検討させることにいたします。

 それから、木下委員からも、書きぶりの工夫をということですから、これも事務局に検討させたいと思います。

 ご質問としては、崎田委員からのご質問がありました。これについて、事務局、答えられますか。

 それから、大塚委員からのISOに関しては、指標の検討会でもさんざん議論をしていまして、大体今のところ、我々の結論は、ISOに関しては、認証はとってないが、やっているところが増えていると。つまり、認証のお金が惜しいので、やり方は慣れでしまったから、もうそんなものは自分たちでやればよいのだといって、認証をとらなくなったというところが増えているのではないだろうかと。だから、実質に減ったかどうかということとは一致しないという認識を持っております。

○大塚臨時委員 第三者の目が入らないというのは、ちょっと問題かなと思いますけれども。分かりました。

○山田環境計画課計画官 事務局でございます。

 崎田委員からご質問のありました、各省の環境配慮の方針の改定、数値目標についてですが、申し訳ございませんが、その方針をつくるということを定めているだけであって、その目標というところまで言及しているというわけではございません。そこは今後の検討とさせていただきたいと思います。

 また、アンケートの中で、どうしてこういう環境が悪化しているというような回答になっているのか分析はされているのかということでございますが、こちらにつきましても、それぞれの項目別の減少状況なども確認したのですが、全項目について減少しているような状況でございまして、まだ、どのようなことがあったのかというところまで十分な分析はできておりません。推測といたしましては、このアンケートをとる時期に、マスコミを何かにぎわすような、データの信頼性を脅かすような、そういう事件が起こりますと、アンケートの結果というのは、一律に下がるということがあり得るかなと思いますが、そこの分析はもう少し進めたいと思っております。

○浅野部会長 これは指標の検討会でもいつも議論になるのですが、今のアンケートのとり方というのは定点観測ではないのです。毎回、聞かれる人が違うわけです。ですから、その違いがあって、経年変化という形で見てもあまり意味がないのではないかなという気はしています。ただ、断面、断面で、そのときの状況がどうであるかということは確かに言えますので、それで評価する以外にないかなという気はします。確かに全体として、環境がよくなったと思っている人よりも悪くなったと思っている人が多いようではあるのですが、これが不思議なことに、地域の環境になると必ずしもそうではなくて、地球になると悪いということですから、実感ということよりは、何か報道によるイメージとかというようなものも効いてくるのかもしれませんし、なかなか分かりにくいことだと思っております。

 それでは、今日ご報告として、点検作業に関連して申し上げることは以上でございます。

 今日は、たくさんご意見をいただきまして、今出しました原案については手直しをしなければいけない点が多々あることがよく分かりましたので、これを含めた手直しを私にご一任いただけますでしょうか。次回は、さらにまた新しいテーマについて、同じようなご議論をいただいていきますので、今日やったことを、また次回にもう一度お出しして皆さんにお諮りするのは難しゅうございますので、次々回に全部まとめて出しますので、それまでの間、調整作業をこちらで進めさせていただきます。ありがとうございます。

 それでは、残りの時間が15分しかございませんが、地球温暖化対策計画の概要について、事務局からご説明をいただくことになっておりますので、よろしくお願いいたします。

○関谷国際連携課長 それでは、資料7をご覧いただきたいと思います。地球温暖化対策計画の概要でございます。

 この地球温暖化対策計画、1枚めくっていただきまして1ページ目でございますが、地球温暖化対策計画です。これは政府が、地球温暖化対策法に基づいて策定をします、我が国唯一の地球温暖化に関する総合計画でございます。計画の中では、温室効果ガスの排出抑制、あるいは吸収の目標、事業者、国民等が講ずべき措置などに関して基本的な事項、さらには、目標達成のために国、地方公共団体が講ずべき施策などについて記載をすることとなってございます。

 今回、この地球温暖化対策計画でございますけれども、ここにございますように、最新の科学的知見を踏まえることはもとよりですけれども、昨年暮れに行われましたパリでのCOP21、その前後に、我が国からも、2020年以降の国際枠組みにおいて、日本がどう貢献していくかということで、日本の削減目標を含む約束草案を出したということでございます。それと、そのパリでの成果でありますパリ協定、この内容を踏まえて、この計画を策定することになったということでございます。実は、既に計画は今年5月13日に閣議決定をしておりまして、今日は、その概要についてのご報告をさせていただくというものでございます。

 次の2ページ目に目を移していただければと存じます。この計画の全体構成ということでございます。

 <はじめに>のところでは、温暖化問題に関しての科学的知見ですとか、あるいは、京都議定書を初めとするこれまでの取組等について記載をしております。

 本文、第1章からは、このような項立てになっております。最初に地球温暖化対策推進の基本的な方向ということで、目指すべき方向、そして基本的な考え方を記してございます。これは後ほど別の紙でご説明します。

 第2章については、温室効果ガスの削減目標を掲げてございます。二つ掲げてございます。2030年度の目標として2013年度比で26%減、2005年度比で25.4%減でございます。それから、2020年度についての目標では、2005年度比で3.8%減以上ということでございます。また、計画期間は閣議決定の日、すなわち今年の5月13日から2030年度までということになってございます。

 第3章、ここが一番ボリュームとしては多いところでございますけれども、目標達成のための対策・施策ということで、第2章に掲げます2030年度目標の達成に向けて、これからとっていく対策・施策について書いてございます。その中には、国、地方公共団体、事業者、国民の基本的な役割も含まれております。また、具体的な対策につきましては、ガス別、そしてエネルギー起源COについては部門別の対策を掲げてございます。さらに、横断的な施策、基盤的な施策等も掲げてございます。そのほか、ここに掲げているような項目を書いたものになっております。

 全体構成としましては、第4章のところで進捗管理ということで定めておりまして、今後、毎年進捗点検を行っていくこと、また、少なくとも3年ごとに計画そのものの見直しを検討するということになってございます。

 それから、別表というものがついておりまして、それぞれのガスごと、部門ごとに、それぞれの対策において目標、あるいは指標を掲げまして、進捗管理が容易に行われるようになってございます。

 3ページ目でございます。温暖化対策の推進に関する基本的な方向ということです。

 まず、上半分が目指す方向ということでございます。科学的知見に基づいて、また、国際協調の下で、率先して取り組むということでございますが、具体的には3点ございます。1点目は、中期目標ということで、2030年度目標26%削減を達成するための取組をしっかり進めると。2点目でございますが、今回のこの温暖化対策計画では、2030年度目標だけではなくて、長期的な目標を見据えた戦略的取組というものも方向性として位置づけてございます。ここに掲げてございますように、今後、我が国としては、この今回、パリ協定が成立したということで、全ての主要国が参加する国際枠組みのもとで、また、その主要国がしっかり排出削減に取り組むように、我が国としてもしっかり指導していき、また、我が国自身は温暖化対策と経済成長を両立させながら、長期的に取り組んでいく。具体的には、長期的目標として、2050年までに80%の排出削減を目指すということを掲げてございます。それに当たっては、これまでの従来の取組の延長では実現は困難だという認識のもとで、イノベーションなど解決を最大限に追求していくといったことを掲げてございます。また、3点目としては、世界の温室効果ガスの削減に向けた取組ということで、革新的技術を我が国自らがこれからも開発を続け、また、それを世界における削減のために使っていくと、それによって最大限貢献していくという考え方でございます。

 基本的な考え方としては6点ございますが、主なものだけ触れさせていただきますと、一つは、この環境問題としてのこの温暖化対策に対する対策を進めることが、我が国が抱えております経済あるいは社会の課題の同時解決にもつながる、そういった方向で進めていこうという統合的向上という考え方を掲げております。また、パリ協定にしっかり対応していこうということで、パリ協定の大きな特徴といたしまして、長期の温度目標を掲げております。それに向けて、各国は長期的な戦略をつくるということが定められているということで、我が国としても、長期的、戦略的に取組を検討していくということになってございます。

 それから、次の4ページ目でございます。こちらは26%削減目標、2030年度目標のいわばブレークダウンでございます。エネルギー起源COが日本の場合は約9割以上を占めているわけですけれども、それについては、部門ごとの排出量をこのあたりまで持っていくということを掲げておりますし、また、ほかのガスについてもそれぞれ目標を掲げております。吸収源についても同様でございます。

 次の5ページ、6ページが、具体的な対策・施策になっております。これは一例でございまして、実際は数え方はいろいろあるのですけれども、対策の数としては恐らく200以上になると思うのですけれども、そういった対策を連ねて、それぞれについて、どれくらいまで数字的に持っていくかということも掲げながら、これから進捗管理をしていくということになってございます。

 また、6ページのブルーの部分、分野横断的施策というところでは、さまざまな部門によらない、分野によらない対策も掲げております。例えば、国民運動の展開、あるいは都市・地域構造等の形成といった長期的視野から行う施策、さらには、温暖化対策推進法に基づいて行われております排出抑制等指針、あるいは算定・報告・公表制度といった取組も位置づけております。それから、二国間クレジット制度があるということと、それから税制のグリーン化、あるいは金融のグリーン化、国内排出量取引制度といったものについても位置づけをしてございます。

 基盤的施策等については、技術開発の側面、あるいは公的機関の率先的な取組、国際協力等々を定めているところでございます。

 7ページ目、最後のページですけれども、進捗管理のことでございます。先ほど申し上げましたとおり毎年チェックをしていきますけれども、3段階で進捗管理をしていきます。国全体の排出量、それからガス別・部門別の目標について、その進捗状況。そして個々の対策ということで、下半分に緑色のところがございますけれども、こういった形で、それぞれ対策について指標を設けて、その指標に照らして進捗がどうなっているかというのを毎年チェックしていくということにしております。また、その結果として、進捗が遅れているものについては、対策や施策の充実・強化、あるいは新規の対策・施策を含めて検討を行うということ。また、そういった進捗点検の結果も踏まえながら、3年ごとに計画の見直しを検討していくということとなってございます。

 以上でございます。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。

 今日はもともと、議題の量の割には時間設定が短過ぎるので、少々時間オーバーすることになるかもしれません。ただいまの温暖化対策計画についてのご説明をいただきましたが、何かご意見がございますか。山本委員、いかがですか。

○山本臨時委員 大変結構な計画だと思うのですが、非常事態を想定した戦略的な検討も是非やっていただければと思います。つまり、温暖化は人間の都合を全く入れないので、どこかで非線形的な、ポジティブ・フィードバック化が効いてくると大変な被害が出るということをみんな心配しているわけで、実は今日じっと聞いていたのですが、全然話に出てこなかったので、私のほうから申し上げると、この半年間、世界の平均気温は昨年に比べて、NASAのデータでは0.3℃、NOAAのデータでは0.2℃上昇したと報告されているわけです。欧米では大変な今、議論が進行しているわけで、これはエルニーニョの気温があるわけですけれども、エルニーニョの気温があってもせいぜい0.1℃だと、だから温暖化の急激な加速化が起きているのではないかと、これが懸念されているわけです。

 北極海氷の減少と、それからメタンガスの噴出が、それが原因だとすると大変な事態に我々は突入しかねないと。IPCCの議長は、IPCCのパネルでジオエンジニアリングのガバナンスの検討をするということを発言されているわけです。ですから、まさかの事態には、北極圏に大量の亜硫酸ガスをばらまくというような、そういうことをやらざるを得なくなるかもしれないということがありますので、日本国内でも、是非そういう検討をしたほうがよいのではないかと。ですから、今のお話は、温暖化が人間の都合を待ってくれている話でありまして、待ってくれなくなったときにどうするかということを、やはり戦略的にどこかで検討している必要があるということを申し上げました。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 ほかにご意見・ご質問はございますか。いかがでございますか、よろしゅうございますか。

(なし)

○浅野部会長 それでは、地球温暖化対策計画については、今、山本委員からのご発言があったということで、終わらせていただきます。

 それでは、本日、お諮りすることは以上でございますが、今後のスケジュールについて、事務局から説明いただきます。

○山田環境計画課計画官 事務局から説明させていただきます。

 参考資料6をご覧いただければと思います。一番最後のところです。

 今後の部会の開催予定についてご連絡させていただきます。次回は、第86回総合政策部会ということで、8月24日、10時から12時半までの開催でございます。場所は航空会館大ホールでございます。議題といたしましては、他部会、循環型社会部会、環境保健部会、地球環境部会からの報告ということにさせていただきます。その後、パブリックコメントをさせていただきまして、第87回総合政策部会を10月19日、10時から12時で開催させていただきます。場所は、同じく航空会館大ホール。議題といたしましては、パブリックコメントの結果等を踏まえた点検報告書の審議ということにさせていただきたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 それでは、今後のスケジュールは以上のように進めてまいりますので、どうぞよろしくご協力をお願いいたします。

 では、本日はこれで閉会いたします。ありがとうございました。

午後 3時59分 閉会

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