中央環境審議会 総合政策部会(第81回)議事録

第81回 中央環境審議会 総合政策部会

平成27年9月25日(金)13:30~16:17

イイノホール&カンファレンスセンター Room A

議事次第

1.開 会

2.第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について

  (1)水環境部会における点検結果の報告

  (2)大気・騒音振動部会における点検結果の報告

  (3)総合政策部会における点検結果(「経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進」、「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」、「持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備の推進」、「東日本大震災からの復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項」関係)

  (4)その他(各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況等)

3.閉 会

配付資料一覧

【資料】

 資料1   第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について(素案)

 資料2   平成27年度地方ブロック別ヒアリングに関する報告

 資料3-1 第四次環境基本計画における総合的環境指標について

 資料3-2 総合的環境指標(概要)

【参考資料】

 参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿

 参考資料2 第四次環境基本計画の点検の進め方について

 参考資料3 第四次環境基本計画の第3回点検(平成27年)の進め方について

 参考資料4 「第四次環境基本計画 第3回点検 重点検討項目」

 参考資料5 総合的環境指標のデータ集

 参考資料6 今後の総合政策部会の開催予定について

議事録

午後 1時30分 開会

○小堀環境計画課計画官 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会第81回総合政策部会を開会いたします。

 議事に入ります前に、配付資料の確認をお願いいたします。配付資料につきましては、議事次第の下に記載がございます「配付資料一覧」のとおりになってございますので、御確認いただきまして、もし不足している資料等があれば、事務局までお申しつけいただきますようお願いいたします。

 なお、点検結果につきましては、本日、水部会の関係、それから大気・騒音振動部会の関係をそれぞれ御報告いただく、また、総合政策部会部分を御審議いただくわけでございます。本来であれば、それぞれを別途の形ということになるわけでございますけれども、本日の部会は、パブリックコメントの案を決定するということで予定させていただいているかと思いますので、そういった観点から一括した形、パブリックコメントに付す点検報告書の案という形で資料を提出させていただいてございますので、あらかじめ御了知いただければと考えてございます。

 本日、委員総数26名のところ、過半数の委員の御出席をいただいてございますので、定足数の要件を満たし、部会として成立していることを御報告申し上げます。

 続きまして、今般、事務局において人事異動がございましたので御紹介させていただきます。

 総合環境政策局長、三好信俊でございます。

 審議官が深見正仁に異動になってございます。

 環境研究技術室長が太田志津子に異動になってございます。

 環境経済課長が、奥山祐矢に異動になってございます。

 それではここで、総合環境政策局長の三好から御挨拶を申し上げます。

○三好総合環境政策局長 改めまして、総合環境政策局長を拝命しております三好でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は御多忙の中、御参集いただきまして、ありがとうございます。また日ごろから環境行政の推進に御尽力いただいておりますこと、改めて御礼申し上げたいと思います。

 総合政策部会は、環境保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱である環境基本計画に関することにつきまして、御審議いただく重要な役割を担っていただいております。

 先生方におかれましては、日ごろから総合的かつ横断的な視点で、精力的に御審議いただいておりますこと、感謝申し上げます。

 今年は環境基本計画の点検ということで、御審議を進めてきていただいておりまして、これまでも多くの貴重な御意見を承ってきていると承知いたしておるところでございます。

 それで、年末の点検結果を閣議報告させていただくわけですけれども、それに向けまして、本日を含めまして、2回の会合を開催することを予定しております。環境基本計画の着実な実行・実現をするためにも、ぜひとも厳しい目で御点検をお願いできればと考えております。

 また、点検は点検だけではなくて、まさしく次期の基本計画の基盤となるという意味でも重要なものでございます。御審議の中で、次期計画に向けての課題などにつきましても、あわせて積極的に御指摘をいただけたら幸いと考えているところでございます。

 皆様の御審議の結果を踏まえまして、環境行政の一層の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 引き続き御支援、御協力を賜りますようにお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小堀環境計画課計画官 それではマスコミの方、カメラにつきましては、ここまでということでお願いいたします。

 それでは、今後の進行につきましては、浅野部会長にお願いいたします。

○浅野部会長 それでは、今日もよろしくお願いいたします。

 早速審議に入りたいと思いますが、本日は「第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について」という議題でございまして、他部会、即ち水環境部会と大気・騒音振動部会で、それぞれの所管事項について点検をしていただきましたので、その点検結果を御報告いただき、さらに当部会でもその内容について御審議いただきます。

 さらにまた当部会で検討すべきテーマであります四つの課題についても、パブリックコメントに付すための案が事務局によって準備されましたので、これについての御議論をいただきたいと思います。

 先ほど事務局の話にもありましたように、できましたならば本日、パブリックコメントに付す案がまとまればいいがと思っている次第でございます。

 本日は水環境部会から岡田部会長、大気・騒音振動部会からは坂本部会長に御出席いただいており、それぞれの部会の点検結果について御報告いただきます。

 なお岡田部会長、坂本部会長は、所要の質疑が終わりましたら御退席なさるという予定と伺っております。

 ではまず水環境保全に関する取組の点検結果について、水環境部会の岡田部会長から御報告いただきますが、資料は便宜、先ほど事務局が言いましたように、資料1の中に綴じ込みになっておりまして、ページでは、90ページからが水環境部会で御審議いただいた内容となっておりますので、これについて岡田部会長からの御説明をいただきます。

 岡田部会長、よろしくお願いいたします。

○岡田水環境部会長 水環境部会長を仰せつかっております岡田でございます。水環境保全に関する取組の点検について、御報告させていただきます。

 以降は座ってお話しさせていただきます。

 今、御紹介いたしたように、90ページ以降に書かれていること、これは環境基本計画にある重点的取組事項、この内容に全て対応するような形で、点検させていただきました。実は2つの重点検討項目がございます。

 重点検討項目①が、健全な水循環構築の取組、それから2番目として水環境改善のための取組となっております。この2つの分け方というのは、2年前に行いました第1回の点検と同様でございます。

 これらの重点検討項目につきましては、水環境部会において審議いただいて、最終的にまとめたものが本日、御覧いただいているものでございます。

 本日は時間の関係もございますので、具体的な取組については、ごく主なものだけを説明させていただき、今後の課題、これを中心に御報告させていただきたいというふうに思います。

 まず重点検討項目の1、90ページにございます健全な水循環構築の取組でございます。これにつきましては、この四角に書いてございますようにa)流域に共通する施策の取組の状況についてでございます。この関連するものは、具体的には次のページの一番下、箱の中に書いてございます。流域全体を総合的に捉え、効率的かつ持続的な水利用というような記述がございます。これは第四次環境基本計画の本文の記述に対応いたします。水環境分野における点検というのは、この記述に基づいて、関連してどういう施策が行われてきたかという点検を行っております。

 以下についても、同様な構成になっております。

 例えばでございますが、98ページを御覧ください。ここには新規環境基準項目の検討とございます。前回の点検において、海域、特に閉鎖性海域及び湖沼の水環境改善のため、国民の実感に合ったわかりやすい目標設定を行うことが肝要である、こういう課題がございました。

 これを踏まえ、平成25年8月に環境大臣から中央環境審議会に「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて」という諮問が行われました。これにつきましては、生活環境項目環境基準専門委員会におきまして、底層の溶存酸素量、それから沿岸透明度に関する審議が行われ、この中で地方自治体や関係者のヒアリングも実施したところでございます。そのような旨が、ここに一つの例として書かれております。

 また、100ページを御覧ください。

 これは水道水質事故への対応でございます。これも前回の点検におきまして、水質事故等により、公共用水域に大量に流出した場合に、給水に支障を及ぼすような物質、即ち水質事故の原因物質についての知見を収集し、排出側での適切な管理を促進するとともに、水道側の水質事故への対応能力の向上を図る必要がある。こういう課題がございました。

 このような課題を踏まえまして、厚生労働省と環境省が連携して取り組んできたというのがここの部分でございます。

 厚生労働省では万が一、水道原水に流入した場合に、通常の浄水処理では対応が困難な物質を「浄水処理対応困難物質」と新たに位置づけるとともに、排出側での管理促進、水質事故把握の体制整備、リスクの把握等を求める通知を発出し、水道事業者と関係者との連携強化を図っております。

 一方、環境省では、厚生労働省が指定した浄水処理対応困難物質の一部について、工場・事業場からの排出の実態及び公共用水域における存在量把握のための調査を実施し、今後の危機管理・リスク管理方策検討に当たっての知見の収集を行ってきておるところでございます。

 また、廃棄物情報の伝達について、さらなる具体化及び明確化を図るため「廃棄物情報の提供に関するガイドライン」の改訂を行ったところでございます。

 その他、例えば104ページからは、これは森林の水源涵養ということで、例えば7の四角のところに、具体的な環境基本計画の内容が書かれております。それに関連する取組が下のほうに書いてございます。

 106ページからは、例えばc)のところ、川の流れの保全・回復や貯留浸透・涵養能力の保全・向上、面源から云々ということの取組、110ページのところになりますと、d)になりますが河川流量の低下、親水性の低下等々というようなそれぞれの取組について、どんなことをやってきたかというのが取りまとめられているというのがこの内容でございます。

 続きまして113ページ、これは重点項目②になります。水環境改善のための取組でございます。これにつきましては、この上のほうの四角にございますa)からd)の項目、即ち湖沼における水質改善、閉鎖性海域、海洋汚染、国際協力というようなそれぞれについて、点検を実施してきたところでございます。

 例えば113ページのa)の一番最初ですが、湖沼における水質改善云々につきましては、具体的な内容が114ページの10のところに例えば書かれております。これに対応して例えば汚濁負荷量の削減とか、それから114ページの下のほうに書いてありますが、下水の高度処理、それから次の116ページになりますか。自然浄化機能を活用した取組というようなことが書かれております。

 それから、次に117ページになりますと、b)閉鎖性海域における水質改善、干潟、海浜、藻場等の保全・再生、底質環境の改善、里海というような取組の状況がございます。これにつきましては、118ページの下のところにございますように、総量削減の在り方、これは第8次になりますが第8次総量削減の在り方の検討、それから次のページになりますが、その後ろにあります暫定排水基準、失礼しました。119ページの上のところになります暫定排水基準の見直し、それから120ページに農林水産省のほうの水産環境整備など、このような施策が継続されております。

 次の122ページ、これがc)の項目で、海洋汚染の防止を図るための取組の状況ということになります。

 これにつきましては、海洋環境保全対策を効果的に進めるため、我が国周辺海域海洋環境調査による、まず現況把握をする。それ以外に国際的な協力、貢献などを継続しているところでございます。

 続きまして126ページからが、今の報告とも関連するのですが、国際協力・連携の取組状況についてでございます。

 これにつきましては、環境基本計画における具体的な内容が、例えば13番というところで書かれておりまして、それに対応して技術協力、資金協力、関連ステークホルダーの能力構築、それ以外に水関連のビジネス展開を支援するというようなことを継続して行っているところでございます。

 このような課題を踏まえまして、131ページから、これが今後の課題でございます。

 まず関係府省において、環境基本計画を踏まえ、本分野に関する施策が講じられていることを確認したわけでございますが、水質に係る環境基準を達成していない地域がいまだに残っているということで、今後も施策のさらなる充実が必要である。加えて施策を効果的・効率的に推進するためにも、関係省庁初め関係者が緊密に連携していくということが重要であるということを述べております。

 平成25年に実施した前回の点検の際に指摘した課題も踏まえて、施策が進展しているということは高く評価できるわけですが、この以下に書かれているとおり、前回の点検時から引き続き問題になっている課題、それから新たに対応が必要になっている課題など、個別的な課題も見受けられることから、引き続きこれらの課題を踏まえて、施策を推進すべきであるということで、こちらのほうに9項目の課題を記載しております。

 最初に、重点検討項目の①に関連するものとして、5つの記載がございます。

 即ち重点検討項目①の健全な水循環構築のための取組として、1つ目が水循環について、水循環基本計画の策定ということがございました。それを踏まえまして、関係省庁初め関係者が十分に連携し、流域全体に配慮しつつ、健全な水循環の形成のための施策を総合的に推進していく必要があるが、あわせて水循環の健全性を評価するための指標に係る調査研究を推進する必要があるというふうにしております。

 この水循環については、御承知のように前回の点検でも課題としていたところでございます。ただ、今回の点検では、水循環の健全性をある意味で具体的に評価するための指標に関わる調査研究を推進する必要があるということを追加しております。

 2つ目が地下水汚染対策です。地下水環境基準超過率の高い硝酸性窒素等について、総合対策制度を通じて地下水流域における地域の取組を技術的・経済的に支援するとともに、その知見を盛り込んだ「硝酸性窒素等総合対策ガイドライン」の策定に向け、地域の取組の推進に必要となる情報についての収集整理を行い、検討を行う必要があるというふうにしております。

 また、硝酸性窒素等の対策の推進に当たっては、これも先ほどと同様でございますが、関係省庁を初め関係者が連携して取り組むことが重要であるというふうにしております。

 この地下水硝酸性対策についても、前回の点検でも課題となっておりました。対策を行ってきたところでございますが、やはり引き続き取組を進めていくことが必要と考えられるということを記載しております。

 次の3番目、4番目、5番目、これは今回の点検において新たに追加した事項となります。

 最初の3つ目ですが、気候変動についてでございます。気候変動による水環境への影響が懸念されるということから、科学的知見の集積及び最新の知見による予測精度の向上を図りつつ、全国の湖沼を対象とした適応策の検討を行うなど、水質等への影響の解明、水循環への影響評価・適応策の検討を行う必要があるというふうにしております。

 4つ目、これは水生生物調査についてでございます。水環境の保全は、生物多様性の観点からも重要であるという御意見を部会の中でもたくさんいただいておりまして、その点を考慮いたしまして、水生生物を指標として、河川の水質を総合的に評価する水生生物調査の結果を、生物多様性の観点からも適切に整理、解析するとともに、その結果等も踏まえ、水環境の状況を生物で評価する手法について検討を行うことが必要であるというふうにしてございます。

 5つ目が、農水省の取組についてでございます。

 森林の整備や農地保全対策というものは、森林や農地の有する多面的機能を発揮させ、水源の涵養や生物多様性の保全など環境の保全にも資することから、目標が達成されるよう引き続き計画的に推進することが必要であるというふうにしております。

 次からが重点検討項目の②に対応するところでございます。

 即ち水環境改善の取組のための課題として記載しております。これらの課題は、前回の点検においても課題となっており、対策を行ってきたところでございますが、引き続き取組を進めていく中で、必要と考えられることというものを記載しております。

 6つ目というか、こちらのほうの最初が湖沼対策でございます。湖沼へ流入する汚濁負荷量の削減を目指し、都道府県が設置する土地利用調整会議の活用を図るなど、関係者間の連携を図るとともに、湖沼の保全、富栄養化防止のため水環境に効果的な施策の組み合わせについて検討を進める必要があるというふうにしております。

 7つ目が閉鎖性海域対策でございまして、閉鎖性海域を取り巻く水環境に関する各種調査・研究を推進し、これらに関する科学的知見の充実を踏まえ、水質の保全や生物多様性、それから生物生産性の確保等の観点から、総合的な水環境改善対策の検討を進める必要があるとしております。

 8つ目が海洋汚染対策でございまして、海洋ごみ対策に関しては、近隣諸国との連携・協力を含めたより一層の発生抑制対策の推進を図り、回収・処理事業との相乗効果を高めていく必要がある。また、引き続き回収・処理事業の成果等を活用した全国的な状況把握に努める必要がある。さらに、特に近年問題となっているマイクロプラスチックの汚染実態に関する調査研究を推進する必要があるというふうにしております。

 最後の9つ目が国際協力でございますが、我が国の水処理技術の海外展開においては、引き続き現地のニーズを把握し、地域に最も適する技術を適用することによって、水環境改善を図る必要があるというふうにまとめております。

 以上でございます。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。

 それではただいまの岡田部会長からの御説明につきまして、皆様方から御意見等ございましたら頂戴したいと思います。御発言を御希望の方は、どうぞ名札をお立ていただけませんでしょうか。

 それでは和貝委員、どうぞお願いいたします。

○和貝委員 ありがとうございます。

 今、御説明いただいた中の122ページの海洋汚染の防止を図るための取組の状況というところなのですが、これは海洋環境モニタリングに関することだと思いますが、震災による福島原発の放射能の漏れというようなことについて、こちらには書かれていなくて、無視するほどのことなのかどうかということ。それから後ろのほうの175ページに震災関係をまとめて書かれている中に、有害物質のモニタリング調査等という中に海洋環境のモニタリング調査を引き続き行うということが書かれているので、そちらに述べられたということなのかもしれません。この122ページのところのくだりの中では、特に記述は必要ではないでしょうか、という質問でございます。よろしくお願いします。

○浅野部会長 ありがとうございました。お答えは、一渡り御意見を伺ってからにいたします。

 林委員、どうぞ。

○林委員 この最後の「今後の課題」のところなのですが、せっかくその前にいろいろな分析をされてきているのですけれども、書き方が非常に抽象的で、どういう方針なのかというのが非常にわかりにくい。それぞれの項目について、何を達成しようとしているか、そのあたりを書かないと、非常にわかりにくいなと思いました。

 それから他省庁に関わるところもあると思うのですが、そういうものと関連して、どういう関係になっているのか、というのを図にしてつけるとかしないと非常にわかりにくいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

根本委員、どうぞ。

○根本委員 ありがとうございます。私から2点お話しさせていただきます。

 1点目でございますが98ページでございます。新規環境基準項目の検討に対してでございますが、底層DO、あるいは沿岸透明度に関してですが、十分な科学的知見の蓄積がなされているとは言いにくい状況、また地域ごとの設定手続ですとか対策の具体化、これも不透明な状況かというふうに理解しております。

 水生生物の保全が重要であるという点につきましては、当然、我々産業界も十分に尊重しておりますけれども、環境基準の新たな設定に当たりましては、科学的知見の蓄積、これはもちろんでございますけれども、費用対効果の吟味あるいは幅広い関係者の意見を伺い、こういったことをしっかり行った上で検討していただきたいというふうに思います。

 次、2点目でございますけれども、こちら100ページでございます。生物応答を利用した水環境管理手法の推進でございます。現在、検討推進中とございますけれども検討の目的、目標、それから今なお不明確という認識を我々産業界は持っております。早急に目的と目標を示していただきまして、その検討の過程や状況につきましても、ぜひオープンにしていただきたいと強くお願い申し上げたいと思います。

 今の不明確な状態のままで推進されます場合には、産業界としては、導入及び導入の方向ということに対して、反対と言わざるを得ないと考えております。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 長辻委員、どうぞ。

○長辻委員 細かいことが多くて恐縮なのですが、気になりましたのでお尋ねします。

 91ページの流域に共通する施策の取組の状況のところで、書かれている意味がいま一つ、さっと読んだだけではつかみかねるのですけれども、これは流域全体でのビジョンの持ち合わせがまだ十分でないというふうに理解してよろしいのでしょうか、ということです。

 それからあと、ここに棒グラフが2つ書かれておりますけれども、これはできることならば、左右の幅をそろえていただきたいと思います。そのほうが、視認性が増します。

 それから92ページの雨水貯留浸透施設の項目ですけれども、この普及の状況に関してなのですけれども、平成23年度で1,800の建物、25年度で1,900の建物に導入されたとありますが、雨水の利用トン数はともに800万トンで変化がないのです。これはどうしてなのかというのが一つ疑問に浮かびました。

 それからこれは非常に細かいのですけれども、この文章のところで平成27年に閣議決定されたとありますけれども、これは平成27年3月10日とすべきであると思います。なぜかというと、2行下に「同日」という表現が出てくるので、日付がないと意味が通りません。

 それから93ページ、第二期水環境改善緊急行動計画、この4行目に「全国の一級河川に比べて、環境基準を満足している地点の割合は高まっており」とありますけれども、その「比べて」というのが、「一級河川に比べて」というのが、何と比べているのか。これを明確に示していただきたいと思います。

 それからその下に紹介されている綾瀬川のBODなのですけれども、単位が25年度の単位はmg/Lなのですけれども、61年ではml/Lになっております。これをmg/Lに統一していただいたほうがよくわかると思います。

 それからこれはどうなのか、難しいと思うのですけれども綾瀬川というのが唐突に出てくるのですけれども、これ、関東の人はわかりますが、ほかの地方ではわからないと思うので、どこ、何県に流れているとか、あと97ページの池田湖もそうなのですけれども、鹿児島県とか、丸括弧の中に入れていただいたほうが、南北分布等がわかりますので、ありがたいと思います。

 あと、104ページ、治山事業で平成15年、それから16年から保安林の面積が増えております。これはなぜ増えているのかというのがわかるようにしていただければありがたいと思います。機能の低下した保安林が増えているのか、そのあたりが読み取れませんので、よろしくお願いします。

 それから106ページに川の流れの保全、これも言葉の問題なのですけれども、その取組状況の説明文の2行目に面源からの負荷の削減という言葉が出てまいります。この面源という言葉も、専門家の方にはわかるでしょうけれども、一般の方々にはわかりにくいので、非特定汚染源である面源からとか、そういうふうに言葉を補っていただければありがたいなと思いました。

 あと、ページが戻りますが、96ページに地下水の砒素の超過率が、折れ線グラフで少し増えている傾向が読み取れますけれども、これが何によるものなのか。例えばこの年代だと地熱発電は停滞していると思うのですけれども、ひょっとして温泉からかなとも思ったりしております。この辺も何か原因がわかれば、一言、二言入れていただければと大変ありがたいと思いました。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 すみません。水環境部会にも入れていただいておりますので、私の意見も反映していただいているのですけれども、今、思いついたことが1点だけございましたので、申し上げます。

 99ページに図表Ⅲ-4-11というのが上がっていまして、公共用水域における水質測定地点数というのが出ているのですが、これについての説明はあまりないような気がするので、どういう観点からお書きになっているかということを、もし書いていただければありがたいということでございます。

 関連して申し上げておくと、一般的にこの点に関して気になるのは、2005年度の三位一体補助金改革以降、地方自治体におけるモニタリングポイントが減っているのではないかということがあり、特に要監視項目に関しては、その問題があるわけですけれども、環境基準項目に関しては基本的には影響はないはずですが、しかし、生活環境項目は少し減っているようには思えますけれども、その辺との関係の問題があって、多少重要な問題だとは思いますので、ここは環境基準の話だけを書くというおつもりかもしれないので、そうしたら今のところは入ってこないのかもしれませんが、いずれにしてもこの図表Ⅲ-4-11との関係での説明文はつけていただければありがたいということです。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。

 131ページの「今後の課題」のところの丸の3番目の項目について質問させてください。

 気候変動による水環境の影響ということで、最近の水害を始めとする、非常にいろいろな気候の変化を如実に感じているわけですけれども、ここの政策の中で言っていることは、具体的にどういうことを想定し、対策をとろうとしているのでしょうか。前のほうを見ると92ページに雨水貯留槽とかあるのですが、もう少し具体的に見えてこないので、教えていただければありがたいと思いました。よろしくお願いします。

○浅野部会長 それでは、よろしゅうございますね。

 御注意をいただいた点については事務局で、十分に御検討いただきたいと思います。御質問にわたる部分がありますので、この点については部会長からお答えいただくのか。事務局からお答えいただくのでしょうか。

○岡田水環境部会長 では最後のところは、私のほうから。

○浅野部会長 岡田部会長、どうぞ。

○岡田水環境部会長 気候変動で水環境の影響というのは、具体的に何を想定しているかということでございますが、例えば湖の場合、気温が上がることによって秋の循環が仮に止まる、秋から冬にかけて循環が止まるとなると、下の底層、深いほうのところは永遠に酸素のないままになる。そうなると、底泥から例えばリンが溶出してきて、アオコが出やすくなるというようなことがいろいろ指摘されていまして、そういうようなメカニズムを気候変動のモデルから湖沼、それから流域も含めた生態系モデルをつくって予測するという作業をしているところでございます。ここにわざわざ科学的知見と書いたのは、気候モデルによって温度とか降雨量の予測が違うわけです。そうすると違う答えが出たりして、いろいろ苦慮しているところがございますので、あえてそういうことを踏まえて書かせていただきました。よろしいでしょうか。

○浅野部会長 もうちょっとわかりやすく言うと、冬になると気温が下がります。そうすると湖の表層が冷たくなりますね。冷たくなると湖の表層の水が湖の下へおります。すると下のほうの湖水が上に上がってきます。そこでまた水に空気中の酸素を取り入れてくれるので、この循環によって湖水に含まれる酸素の量が湖底に近いところでもある程度保たれる。ところが暖冬になってしまうと、冬でも表層が全然冷たくならないものですから、表層の湖水が下へおりないことになって湖水の循環が止まってしまって岡田部会長が御説明になったような問題が起こる。これがすでに、特に琵琶湖などでは起こってきているので、それが今、大きな問題になっているということを、説明されたわけです。

 事務局、ほかの御質問でお答えありますか。

○二村水・大気環境局水環境課長 では、事務局のほうから御質問の件を回答させていただきたいと思います。

 まず91ページのところで、グラフ、これをどのように読むのかという御指摘があったかと思います。これ、私どもとしてはこの図Ⅲ-4-1にありますこの計画の策定状況というのはあまり進んでいないけれども、その下の4-2のところで、施策の取組はそれなりに進んでいるということで、この状態をよしとするのか、改善すべき点があるのか、当然改善すべき点はあると思うのですが、事実としてこのような状況にあるということで、このグラフを示させていただいているということでございます。

 それから92ページ目で、雨水貯水施設の全国に数が1,900、23年度1,800、増えているにもかかわらず、利用量が800万立法から変わっていない。こういう御指摘があったかと思います。この点について、大変恐縮でございます、国交省のほうに事実関係を確認させていただきたいと思います。

 それから、93ページ目でございます。綾瀬川の単位、これにつきましては、これも国交省のほうに確認させていただきたいと思います。多分、単位の記載ミスではないかと思いますが、それを確認いたします。

 それから全国の一級河川に比べて、環境基準を満足している地点の割合は高まっており、これは何と比べているかということですけれども、この点につきましても、正確なところを確認させていただきたいというふうに思います。

 それから95ページ目、地下水における硝酸性窒素、この濃度が高いのはどういうことかという御質問があったかと思います。砒素のほうですね。失礼いたしました。砒素に関してでございますが、これは、右側の96ページにグラフがありますけれども、実際、原因というのはよくわかっていません。多分、自然由来ではないかといろいろ言われていますが、現在のところ何が最大の理由かというのは、はっきりしていないというのが現状でございます。

 98ページ目、いわゆる底層DO、それから沿岸透明度に関する件につきまして、科学的知見が不十分で説明をきちんとやってほしいという御指摘があったかと思います。これにつきましては、私ども底層DO、これまで専門委員会におきまして、議論を進めさせていただきまして、今般、一定程度の方向性がまとまっております。

 今後、関係部署、各省の皆さんと相談させていただきつつ、この内容を周知、それから高めていくという活動を進めていきたいと思いますので、この点、引き続きオープンな議論を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから99ページ目、公共用水域における水質測定地点数が減っているのではないかという御指摘ですが、多分、これ、いろいろな自治体における測定点の合理化とか、そういうことがあるのではないかと思われますが、具体的に何がどうなっているかという点につきましては、大変恐縮でございますけれども、これも確認させていただきたいと思います。

 それから100ページ目、WETの件につきましても、先ほどの底層DOと同様の御指摘があったかと思います。これにつきましても基準にする、しないの前の段階として、今後、これをどのように取り組んでいくのかということで議論を進めておりますところ、御指摘いただきましたように、経済界を含めまして、関係の皆さんと幅広い議論を今後させていただきたいというふうに思っております。

 102ページ目、図表で保安林の面積が増えているということでございますが、いろいろな理由があるかと思います。

 面積につきましては、林野庁のほうに事実関係を確認させていただきたいと思います。

○浅野部会長 あと、和貝委員から122ページのことについて御指摘がありました。

○二村水・大気環境局水環境課長 海洋モニタリングの放射性物質の影響ですね。

○浅野部会長 はい。

○二村水・大気環境局水環境課長 これにつきましては、御指摘いただきましたように、後半のところで、福島事故の件、書いてございます。そこに整理するということで、この資料は一応整理させていただいております。

 したがって、ここではいわゆる放射性物質以外のいわゆる環境汚染ということでの海洋の記述を記載させていただいているという整理でおります。

○浅野部会長 よろしゅうございましょうか。

 あと御注意いただいた点で直したほうがいいとか、注をつけたほうがいいとかと、いろいろありましたので、それらについては事務局で御検討いただきたいと思います。

 今後の課題については、特段御意見がなかったようですが、これでよろしゅうございましょうか。何かこれについて御意見がございますか。

 海洋ごみの問題について、今回はかなり詳しく書いていただいているのはいいことだと思いますし、特に海底ごみの問題は、依然として全く解決できていないのです。ですから、これについても環境省としては補助金を出して対応するということを考えておられるようですが、実際に香川県でのこの部会としてのヒアリングの場でお聞きしてみますと、そこでやはり廃掃法との関係の整理が非常に難しいということを聞かされるのです。

 つまり漁船が行って、海底ごみを引き上げてくると、それは要するに漁業を営むことによって出てきた事業系ごみだという扱いになってしまうので、結局は、費用を漁民が負担しなければいけないということになりかねない。それでは困るというわけで、網にかかったごみを結局、また海に捨てて帰ってくるようなことになってしまうという問題があるようです。

 それを防ぐためにどうしたらいいのかということを、各自治体ともいろいろ工夫をしておられるのですけれども、やはり海底から引き上げられたごみとか、あるいは災害で漂着したようなごみを廃掃法上どう考えるのだということを、根本的に考えなければいけないのではないかと思います。

 今までのように一廃、産廃という枠組みの中で全部片づけるというのは、到底無理な面があるだろうと前から思っているのですけれども、このあたりのところは水環境課の責任ではないのですけれども、やはりしっかり考えていかなければいけないのではないかというふうに思っていますので、もう少し考えてみていただけないかと思います。

 特にほかに何か御指摘、御意見がございますでしょうか。

 ございませんようでしたら、この課題については、先ほどからいただいた御意見をもとに、さらに事務局が検討していただいたものをもとにパブコメに付してくださるようにお願いいたします。

 岡田部会長、どうもありがとうございました。

 続きまして大気・騒音振動部会で検討いただきました大気環境保全に関する取組の点検結果について、坂本部会長から御報告を賜りたいと思います。よろしくお願いいたします。

○坂本大気・騒音振動部会長 大気・騒音振動部会長の坂本でございます。

 それでは、着席して報告させていただきたいと思います。

 大気環境保全に関する取組ということでございますけれども、平成25年度の場合には、重点項目を2つとして、広域的な取組を重視した大気汚染対策の取組、それから排ガス・騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減、この2つでございましたけれども、今回は新たに社会情勢の変化を踏まえた新たな課題への対応というような形で、3つの重点項目に整理して点検をさせていただきました。

 それでは皆様方の資料の133ページを御覧いただきたいと思います。

 今、申し上げた3つの重点項目でございますけれども、これを6月9日、7月29日、9月11日、この3回に分けて大気・騒音振動部会で審議いたしまして、最終的にまとめたものが、今日、御覧いただいております133ページから168ページまでの内容でございます。

 現状と取組につきましては、簡単に概観をお示ししまして、「今後の課題」、ここの部分を中心に説明をさせていただきたいと思います。

 それではまず現状と取組状況ということで説明をさせていただきますけれども、重点項目の①でございますが、133ページを御覧いただきたいと思います。社会情勢の変化を踏まえた新たな課題への対応でございます。

 ここでは近年、騒音を発生する施設、形態が多様化し、従来の環境基準や規制を必ずしも適用できない新しい騒音、低周波音の問題が発生してございます。また、新たな宅地開発に伴い、新たに居住することになった者に係る騒音問題が発生していることも、環境基準の達成率が改善しない要因と推測されているところでございます。

 一方、民間建築物の解体が今後ピークを迎える中、アスベスト飛散、ばく露防止対策の徹底も重要です。さらに、大都市を中心とする平均気温の上昇に伴い、大気の熱ストレスが増大する地域においては、ヒートアイランド対策、熱中症対策、こういったものを推進する必要がございます。

 このような社会状況の変化に伴う新たな課題について、科学的な知見を踏まえて検討を行う必要があり、このような観点から、以下のa)からd)の項目について環境行政機関の取組状況を確認いたしました。

 134ページからはa)騒音・低周波音に係る科学的知見の集積と対策の検討について。そして136ページからはb)後住者に係る交通騒音問題の未然防止について。140ページからはc)ヒートアイランド対策の計画的実施の促進について。144ページからはd)アスベスト飛散、ばく露防止対策について、それぞれ現状と取組をまとめてございます。

 重点項目の②でございますけれども、これは149ページをお開きいただきたいと思います。149ページの重点項目の②、広域的な取組を重視した大気汚染対策の取組でございます。

 ここにつきましては、PM2.5については、環境基準の達成率が低く、国民の関心も高いことを踏まえ、より一層の対策の強化が求められています。またPM2.5及び光化学オキシダントについては、濃度の動向等の実態把握や生成機構の解明に係る調査等の推進、その原因物質の排出インベントリの作成や、予測シミュレーションモデルの構築に係る取組等の強化が必要でございます。さらに東アジア地域からの広域大気汚染の影響も踏まえた対策、これについても検討が必要でございます。

 このような観点から、以下のa)からc)の項目について、関係行政機関の取組状況を確認いたしました。

 150ページからはa)PM2.5に係る取組について。151ページからは光化学オキシダントに係る取組、そして154ページからは東アジア地域における広域大気汚染に係る国際的な取組につきまして、それぞれ現状と取組状況をまとめているところでございます。

 そしてもう一つの重点項目でございますが、③でございますけれども、156ページをお開きいただきたいと思います。

 ③は、排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減に向けた取組ということでございます。

 自動車の排気ガスによる大気汚染につきましては、自動車の単体規制や自動車NOx・PM法、低公害車の普及促進により、全体として改善傾向にありますが、二酸化窒素については、環境基準を達成していない地点が引き続き残存し、浮遊粒子状物質については達成率100%を示す年度もありますが、その状況は継続的・安定的に維持しているとは言えない状況です。自動車騒音については、発生源対策等の実施により、環境基準の達成状況は、全体として改善の傾向にありますが、依然として環境基準が達成されていない状況にあります。また自動車から排出される二酸化炭素は、運輸部門の9割近くを占めています。

 こうした自動車に起因する環境負荷を低減させ、環境的に持続可能な都市・交通システムを実現することは重要でございます。

 このような観点から、以下のa)からc)の項目について、関係行政機関の取組状況を確認いたしました。

 160ページでございますけれども、下のほうです。環境性能に優れた自動車の普及促進の取組について。そして162ページは、まずb)の上から、自動車単体規制の取組がございまして、その下にc)エコドライブや公共交通機関利用の促進等交通の環境負荷低減対策や未然防止対策などの総合的な取組につきまして、それぞれ現状と取組状況をまとめてございます。

 これら3つの項目につきまして、166ページから167ページに、今後の課題としてまとめてございます

 まず概要といたしましては、関係府省において、環境基本計画を踏まえ、本分野に関する施策が講じられていることを確認したが、大気や騒音について、環境基準をまだ達成していない地域や達成率の低い項目が残っていることから、今後も施策のさらなる充実が必要である。加えて、施策を効果的・効率的に推進するためにも、関係省庁が緊密に連携していくことが重要である。

 平成25年度に実施しました前回の点検の際に指摘した課題も踏まえて、一歩施策が進展していることは高く評価できるとしてございます。

 一方で、以下のとおり個別の課題も見受けられることから、引き続きこれらの課題を踏まえて施策を推進すべきであるとして、個々の課題を記載してございます。

 重点項目の①でございますが、社会情勢の変化を踏まえた新たな課題への対応の課題として、6つ丸をつけてまとめてございます。

 1つ目の一番上の丸でございますけれども、新幹線鉄道騒音について、環境基準を達成していない箇所の地域性や共通性等について分析するとともに、騒音の評価方法について検討する必要があるとしています。

 2つ目としまして、低周波音に係る苦情内容の詳細を調査して、苦情件数が増加している原因を分析し、対策につなげていくことが必要であるとしております。

 3つ目としまして、風力発電施設から発生する騒音等に関する取組について、環境影響評価に関する取組と連携させていくことが重要であるとしています。

 4つ目としまして、後住者、既存の交通施設の沿道、沿線において、従前は人が居住していなかった地域での宅地開発が行われた結果、新たに居住することとなった者、いわゆる後住者、この問題については、土地利用のみならず建築物の対策も重要であり、また、地方公共団体のみならず不動産開発業者や建築業者の理解と協力が不可欠であることを踏まえ、引き続き対策の実効性を高める方策を検討すべきであるとしています。

 次に、5つ目としまして、ヒートアイランド現象については、関係省庁等と連携し、2020年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、東京都等をモデルケースとして、対策の効果発現を図るとともに、その成果を日本全体の都市に広げ、熱中症対策にも資するようにすることが重要である、としてございます。

 6つ目といたしまして、石綿の飛散防止対策については、石綿の有無等に関する事前調査の結果について信頼性を確保するための調査機関の登録制度の創設を検討するとともに、いわゆるレベル3、最も飛散性の低いもの、レベル3の建材を使用した建築物等の解体作業等に伴う石綿の飛散状況の実態把握などを行い、必要な措置を講じる必要がある。また、平成26年施行の大気汚染防止法改正による規制強化の内容について、特に建築物の所有者等への周知を徹底する必要があるとしてございます。

 続きまして重点項目の②でございますが、166ページの一番下の丸でございます。これは、重点項目の②広域的な取組を重視した大気汚染対策の取組の課題として、4つ記載してございます。166ページの一番下、1つ目でございますが、PM2.5や光化学オキシダント等の大気汚染物質については、継続的に疫学研究を進めるなど、我が国における健康影響に関する知見の集積を図り、環境基準等の見直しに活用することが重要であるとしております。

 次のページへ行きまして、2つ目としまして、PM2.5については、現時点の知見に基づき、取り組むべき排出抑制対策を着実に推進するとともに、二次生成機構の解明やシミュレーションモデルの高度化等、科学的知見の集積に努め、総合的な対策の検討につなげる必要があるとしております。

 3つ目としまして、光化学オキシダントについて、長期的な改善傾向を評価するための新たな指標による評価をさらに進めるべきである。また、PM2.5対策と共通する課題が多いことにも留意しつつ、光化学オキシダントの低減効果の定量的な予測精度の向上や発生源寄与の解明を進め、排出抑制対策の推進が必要なVOC、揮発性有機化合物の検討を進めることが必要であるとしてございます。

 4つ目としまして、東アジア地域における広域大気汚染に係る国際的な取組については、既存の二国間や日中韓三カ国環境大臣会合、いわゆるTEMMと称してございますが、TEMM等の取組の一層の強化を図る必要があるとしてございます。

 続きまして、重点項目の③でございますが、排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減に向けた取組、これにつきましては、課題を6つ記載してございます。

 1つ目としまして大気汚染、騒音等の低減に加え、平成27年7月、地球温暖化対策推進本部決定の「日本の約束草案」に基づく温室効果ガスの削減、さらには低炭素社会実現の観点から、社会資本整備重点計画、交通政策基本計画と環境基本計画の連携を密にし、インフラ整備段階から環境対策の重要性を踏まえつつ、環境性能に優れた自動車の普及促進、エコドライブや公共交通利用の推進、交通流の円滑化等の各種交通環境対策を一層推進することが必要であるとしてございます。

 2つ目としまして、平成32年度のNOx・PM法の対策地域における環境基準確保の目標に関して、適切に評価する手法を検討する必要がある。また、PM2.5は、自動車排ガス測定局のほうが環境基準の達成率が低いことから、その要因を分析するとともに、自動車排出ガスに係るPM2.5の評価についても検討する必要があるとしております。

 3つ目としまして、エコドライブの普及促進については、高度な情報処理技術の活用に加え、自動車メーカーの施設の活用、運送業者の経営層に対する啓発など、民間セクターを十分に活用し、幅広い利用者への働きかけをすることが重要であるとしております。

 4つ目としまして、自転車利用の促進に当たっては、自転車通行空間の整備のみならず、自転車の交通ルールを徹底するなど、自転車のより安全な利用環境づくりを進める必要があるとしております。

 5つ目として、環境性能に優れた自動車の普及を促進するため、関係省庁が連携して、あらゆる車種における先進環境対応車の導入支援等を進めるとともに、環境性能に応じた税制優遇措置の充実を図ることが必要である。また、CNG車の利用が減っている原因について、ガソリン車、ディーゼル車と比較して使用しにくい点などを分析し、その要因を取り除く対策を行うことが重要であるとしてございます。

 6つ目としまして、引き続き再生可能エネルギー由来水素ステーションの導入支援を進めるとともに、産業車両の燃料電池化推進等水素社会実現に向けた取組を強化する。一方、水素ステーションの設置促進に当たっては、安全性の確保を徹底するとともに、その安全性や環境性能について、市民や自治体への丁寧な情報発信が必要であるとしてございます。

 以上が、大気環境保全に関する取組の点検の報告でございます。

○浅野部会長 坂本部会長、どうもありがとうございました。

 それではただいまの坂本部会長の御報告につきまして、御意見ございましたら名札をお立てください。

 それでは林委員からどうぞ。

○林委員 この大気については、今後の課題も含めて、何をどこまでやるべきかということがクリアに書かれていて、評価いたします。

 また、他省庁の計画、それとの関係が書かれていて、非常にいいと思います。

 一方、施策が羅列的に書かれています。例えば165ページに基本方針が平成23年度に出ていて、自動車の排出ガス等の説明が出ているのですが、現在、学会のほうでは世界交通学会というのがありまして、avoid, shift, improveという、3段階でとられるというのが、わかりやすいということになっています。すなわち、不要な交通をしないというのがavoidです。これはコンパクトシティーでありますとか、あるいは自動車によって遠いところへ立地するのではなくて、なるべく鉄道の近くにコンパクトに立地しましょうと。次に、shiftは、移動しなくてはいけないのだったら、なるべく低炭素で、低負荷の乗り物に乗りましょうと、これが2つ目。3つ目がどうしても車を使いたいとき、使わなくてはいけないとき、乗客需要の少ない郊外あるいは地方では鉄道よりも車のほうがずっと低負荷ということもありますので、その場合には車を技術的にimproveすると。これ、実は2004年に世界交通学会から「都市交通と環境」という本まで出ていまして、これ、学会の方がPR不足ですけれども、ぜひその辺も参考にしていただきたいと思います。

 それから国際連携のところで、PM2.5というのが非常に関心事だと思います。例えば中国のこれは、工場・家庭など固定発生源対策だけでは全然防げないものでありまして、例えば北京でPM2.5が増えると、公害を出す工場を外へ追い出すということになります。一方で内陸部は経済発展が欲しいので、その工場を誘致すると。それが北京の背後にある華北平野では、数百キロ外へ出ていくわけです。日本でも昭和40年代に大都市からの工場移転促進法ができましたが、日本で一番広い関東平野でも数十キロしか出ていっていない。

何が起こるかといいますと、工場が外へ出てくるのだけれども、消費者は北京にいるということなのです。製造した製品を数百キロ運び戻すということが起こっていまして、それがまた大型車の排出ガスにつながるという、非常にダイナミックなメカニズムがあるのです。固定汚染源、それから移動汚染源、それから立地展開ということがありますので、これは環境省だけでまさにできないので、国際協力するときには、各省庁が連携してやるべきだと思います。

 細かいことをほんの少しだけ言います。

 「後住者問題」ってありますが、これ、日本語がよくわからなくて、これは沿道の居住者とか、そういう意味なのでしょうか。私は聞いたことがないものですから。

 それからオリンピック・パラリンピックの記述がありますが、非常に唐突で、ヒートアイランド、オリンピック・パラリンピック、これを全国展開というのが非常にわかりにくいので、少し関係性を書いていただくといいと思います。

 最後になりますが、自転車利用の促進のところの記述がありますけれども、これ、ヨーロッパでは自転車利用というのは、健康増進あるいは老化防止も含めて、もっと積極的な意味合いで使おうとしています。これはWHOが非常に推進しようとしておりまして、もっとプラス面があって、まさにコベネフィットでありますけれども、そういう側面も連携して推進するということがいいのではないかと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは大塚委員、山極委員、そして佐々木委員の順番でお願いします。

○大塚委員 2点ですけれども、一つは後住者問題なのですが、これは騒音に関して民事訴訟でも結構問題になることと関連していると思うのですけれども、前提として、後住者というのは、道路ができた後で、沿線に住むようになった人を考えればよろしいでしょうか。そこら辺の定義の問題も関連してくるので、そこを教えていただければと思います。

 その後、不動産開発業者とか建築業者の理解と協力が不可欠だというふうに、166ページに書いてあるのですが、これはそのとおりだと思いますけれども、建物は道路ができる前から建っていたことを多分考えておられるのではないかと思うのですけれども、あるいはこれから建てることをお考えなのでしょうか。これから建てるのであれば、あまり後住者という感じではないので、多分前から建っている話なのだと思うのですけれども、騒音というのは一応、ある種の環境負荷であることは間違いないので、その場合の責任をどう考えるかというのは民事法でも問題になる話なので、その辺をどういうふうに前提としてお考えになっているかということが重要だと思いますので、教えていただければと思います。

 それから167ページのところですけれども、これは簡単ですが、一番下の丸ですけれども、環境性能に応じた税制優遇措置だけではなくて、環境負荷が高い場合には、むしろ重課する場合もあると思いますので、優遇措置だけに限定しないほうがいいのではないかということを、これは意見として申し上げたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 山極委員、どうぞ。

○山極委員 3点お伺いしたいのですけれども、民間建築物の解体が今後ピークを迎えるというお話ですけれども、これはどういう原因なのか。例えばマンションの空きだとか、耐震基準に合わない建物が多いとか、そういうのが原因なのでしょうか。今、現行の建物を再利用するという運動も各地で随分起こっていますけれども、そういったものを、こちらとしてはただ放置して、その解体にどう対処するかという話なのでしょうか。その辺をお聞きしたいということ。

 それから、騒音について、135ページの上下の二つの表がございます。低周波音に係る苦情件数の年次推移については、これから調査するということですが、その上のほうの表、平成11年度に一番底を打ちまして、あとずっと上昇し、少し上下がある。これについては詳しい理由というのは既におわかりなのでしょうか。ぜひ教えていただきたいと思います。

 低周波音、最近、急上昇していますが、それに比べても騒音に対する苦情件数は非常に近年、上昇しています。この理由について、やはり少し理由をお聞きしたいなということです。

 それから先日、フォルクスワーゲンの排ガスに関する不正ソフト使用というのが問題になって、排ガス対策というものに対する企業への信頼が揺らぎつつあるわけですけれども、今後、排ガス規制というもの、ディーゼル車だけではないと思いますけれども、どういうふうに今後やっていくのか。しかもこれまでにどのくらいの効果が上がっているのかというようなことについて、少しお考えをお聞きできればというふうに思います。

 以上でございます。

○浅野部会長 ありがとうございました。

佐々木委員、どうぞ。

○佐々木委員 ありがとうございます。

 166ページの今後の課題の下から2つ目のところにも書いてございますけれども、少し教えていただければありがたいと思います。

 空き家、それから空き建築物の解体に関するアスベスト飛散対策、少し詳しく簡単に教えてください。

 それから2つ目は、この対策を講じるときの連携関係諸機関を教えてください。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

それではいろいろと御質問もありました。林委員からは、どちらかというと御質問というよりもコメントをいただいたという部分が多かったと思いますが。

 部会長から、あるいは事務局から、いずれからお答えいただけますか。

○坂本大気・騒音振動部会長 後住者の意味は、先ほどの説明の中にも申し上げておいたと思いますけれども、具体的に書いて……ここですね。「今後の課題」の下から4行目、後住者、既存の交通施設の沿道、沿線において従前は人が……ちょっと待ってください。

 「今後の課題」の一番下でございますけれども、4つ目と書いてあって、その後、後住者、その後が説明でございます。既存の交通施設の沿道、沿線において従前は人が居住していなかった地域、そういったところへ新たに人が住むということ。そして、先ほどこれは大塚委員のほうも、ここの部分ではこういう形で考えているということになります。

 失礼しました。今、166ページのほうにはこの定義が書いてございませんで、今後の課題のときには、今日の説明を少しわかりやすくするために補った部分でございますので、166ページのほうにも、こういったものを追加させていただきたいと思います。

 それから民間解体がピークを迎える原因ですか。この部分につきましては、たしか建築物のおよその寿命というようなものから考えて、こういった時期になるということと、それ以前からアスベストが使われていた過去の年代を考えていくと、今後そういう状況が出てくるということで、アスベスト解体については、かなり注意をする必要があるということで考えてございます。

 それからヒートアイランドのところで、オリンピック・パラリンピックとか、そういったところの関係性を、というお話でございますけれども、オリンピック・パラリンピックも開催時期が夏ということでございます。そうすると、そういう時期にオリンピックをいわば暑熱環境の中でやらないようにするためには、特にマラソンだとか、そういったものだとか、そういったものを考えた場合に、そこで考えた対策というようなものが、ほかの地域にも応用できるような形になるのではないかというようなことで、このオリンピック・パラリンピックとヒートアイランドを関係させた形で書いてございます。

 そのほか……

○浅野部会長 あとは、事務局でお答えになりますか。135ページの図表Ⅲ-5-2の騒音が一時期下がって、それからまた増えている理由は何かという山極委員からの御質問がありました。これは多分、環境省と書いてありますけれども、苦情に関してはどちらかというと公調委のほうが統計をとっていると思うのですけど。

○江口水・大気環境局総務課長 今の御指摘については、これから今回の指摘を踏まえて分析させていただくということでございます。

 それから個別に、順不同で恐縮でございますが、オリンピック・パラリンピックの記述について若干唐突であるという御指摘がございました。これにつきまして、今日、2020年の東京オリンピックに向けて、夏に開催されるということでありまして、非常に世の中でも熱中症、あるいはヒートアイランド対策についても関心が高まっている中で、関係省庁のほうでもこういったヒートアイランド関係の会議等を持ちまして、取り組んでいこうというふうなことも背景にございまして、言及させていただいているというところでございます。

○浅野部会長 排ガス規制の信頼性についての山極委員からの御質問がありました。

○江口水・大気環境局総務課長 フォルクスワーゲンの排ガスの不正の報道に端を発しますといいますか、その関係につきましては、こちらのほうにつきましては、まず事実関係等情報収集を私どものほうも国交省と連携して、しっかりやっていきたいということで、その上で必要な対策等ございましたら、検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○浅野部会長 フォルクスワーゲンのことを聞かれたのではなくて、日本でやっていることについて、信頼確保ということで何か問題はないかとか、これまでどういう規制の効果が上がったと考えているか。それについての見解はいかにという御質問です。

○坂本大気・騒音振動部会長 そうしましたら、私のほうからお答えしたいと思いますけれども、自動車排ガス対策につきましては、以前にはこういった傾向がございました。例えば自動車の排出ガス対策をするときに、ある運転モードでの排出ガスがどれだけ以下という形に規定して、場合によると、そのところだけをクリアするような形でやっていた時期がございました。

 そしてその後、どういった形でやってきたかといいますと、実走行モードで規制をする。実際には、規制をしたけれども、あるポイントだけで排ガスの濃度が下がるというような形の車が売られては、実走行モードのときには、そこが出てしまうから、対策効果が上がらないという形で、そういったことが見えてきたために、今、申し上げたような形で排ガス規制をする場合に、実走行モードでやるという形になってからは、効果が上がっているNOx対策にしろPM、粒子状物質対策にしろ、自動車排ガス対策測定局の濃度がだんだん一般環境の濃度に近づいてきているということは、対策効果が上がっているということでございます。

○山極委員 新型の車の割合が若干増え始めていて、次世代の車、これ、電池だとか電力を使った、化石燃料を使わずに走るような車を奨励しているというのは、効果があったような気がするのですが、一方で排ガス規制として、現行の車を改善して、なるべく大気汚染を防止しようという方向のほうにも力を入れていくという考えでよろしいのでしょうか。そこをちょっとお聞きしたかったのです。

○浅野部会長 それは大気部会でも、ついこの間も検査報告やこういう基準そのものの考え方をも変えていこうという議論をやっているようですので、その方向、おっしゃるような議論は行われていると思います。

 それから佐々木委員からの御質問については、事務局、いかがでしょうか。

 このアスベストの問題についての記述ですが、建物の解体が増えて、とあるのは、一般的に解体が増えていることがいいことか、悪いことかというよりも、従来の日本の状況だと、一定の年数がたつとどんどん建物が壊されていくのですが、ちょうどこれから壊されていくであろう建物は、まだアスベストの使用禁止でなかった時代のものであり、そのままほうっておきますと、幾らアスベストの使用規制を厳しくしていても、建物解体のときにアスベストが飛び散ってしまうという問題が出てくるおそれがあります。それによる一番の問題は、解体に従事する作業員の方々の健康上の問題ですが、人口が密集する市街地での建物解体では、解体現場周りに住んでおられる方や通行人にも影響が生ずる可能性がありますから、これは困るということで、大気汚染防止法の改正をして規制を厳しくしたわけです。

 おっしゃるようにこの問題は、環境省だけではなくて、さらに国土交通省というところとも深い関わりがございまして、例えば、ここで解体工事が行われているという情報が、国交省系の法律では把握できるけれども、環境のほうの法律ではなかなか把握できない。相互に情報を共有できるような体制にしていかないと、なかなか取締りができない。解体というものはごく短時間のうちに終わってしまいますから、行政が気がついて行ってみたら、もう解体が終わっていたという事態が起こるわけです。だから早目に建物解体が行われるという情報が担当部局に流れなければいけないですが、これまではそれがなかなかうまく流れていなかったようです。しかし、これを何とかしなければいけないということでして法律改正に伴っての検討を通じて、次第に連携が進んできております。

 それから厚労省も労災関係のほうでは、前からアスベストについて労働者の保護というのはかなり厳しく言ってきていますので、そちらのほうの取組とそれから環境、一般環境におられる方々に対する安全を考えるということとつながっていきますので、この点でも連携が行われていまして、厚労省のほうの基準が厳しくなれば、こちらのほうも自動的に厳しくなるような形をとっておりますので、おっしゃるような意味での連携はかなり進んでいるということが言えると思います。

 林委員、どうぞ。

○林委員 先ほどのヒートアイランドの御説明を聞いて、逆にわからなくなりまして、オリンピックの選手が走るためにどうしたらいいかという対策という説明ですが、これでは例えば熊谷だとか多治見だとかの多くの暑い都市に対する対策として何がどう有効なのかが全くわからないです。

 だから、何に対する対策なのかということをはっきり言っていただかないと。たくさん海外からお客さんが来られて、その人たちが滞在するのに快適かとか。それからもっと長期日本各地に住んでいる人が快適かどうかというのは、これ、全く対策が違うわけでして、それをはっきり言わないとわからない。この項目があるために、よろしくない評価が出るのではないかと思います。

○浅野部会長 オリンピックがあるからという説明は、どうも私も釈然としない面があって、何で東京だけでヒートアイランド対策をやるのだという感じもあります。しかし、おっしゃるように、これはヒートアイランド現象に対して、どういう対策を立てていって、影響を再評価するかということがもともと目的なので、オリンピックのためにやるわけではないと、私は理解しております。

 オリンピックを契機として東京で特に力を入れてやるというふうにおっしゃるならば、それはしようがないかなという気もするのですが、私は東京だけでやるのではなくて、やるなら大阪でもやらなければいけないし、名古屋でもやらなければいけないし、それぞれの地域の状況でやり方は違うわけでしょう。東京で成功したら、そのやり方が熊谷で直ちに通用するとはどうも思えないので、どうもこのあたりは何を考えているのか正直、よくわからない面がありますが。

○浅野部会長 どうぞ。

○上田総務課長 すみません。総合環境政策局総務課長でございます。

 環境省の中でオリンピック関連の施策を取りまとめる部署ということで、一言発言させていただきます。

 今、部会長からの発言があったとおりでございまして、環境省としては、オリンピックの環境対策をするというのではなくて、オリンピックを契機に、オリンピックが開催される、特に都市に注目して、日ごろなかなかできにくいことをプラスアルファでこの機会にできるものがあるのではないかというものを選んで、施策としてやっている。

 例えば廃棄物であれば、市町村ごとにごみの収集分別と分かれていますけれども、そうしたものを少し一般廃棄物、ラベルの観点から統一性を持たせることはできないかといったような思想であるとか、今回のヒートアイランドにつきましても、特にマラソンコースというのが非常に暑いところ、また朝ですけれども、暑い時期に走るということで、さまざまな対策を、今、国交省とか東京都とかやろうとしているところであります。

 そういったものをやる中で、環境省としても自らの役割としてやることをやって、トータルとしてみて、そのヒートアイランド対策、ある意味、適応策的な発想ではありますけれども、やることによって、今までなかなかできなかったこと、それをやる効果が、もしかしたらそのほかの大都市圏でも活用できるのではないかということで、モデル地域として、なかなか自治体と組むというのも、東京都は今回、かなり一生懸命やられようとしているところでもございますので、関係者の意識が合ったところで、最大限対策をやってみて、ここまでできると。ではそれを、その他の地域でどこまで拾えるだろうかというような観点でやっているので、御指摘、また部会長から御発言があったように、大会そのものをどうこうというよりは、それを契機に都市の在り方を環境の面で何か手を入れられないかという視点で、各局の対策を提出していただいているところでございます。

○浅野部会長 事務局が何か補足説明したいということです。どうぞ。

○江口水・大気環境局総務課長 空き家のアスベスト関係の御指摘がございましたので、担当のほうから少し補足させていただきます。

○水・大気環境局大気環境課担当者 水・大気環境局大気環境課でございます。アスベスト対策について補足させていただきます。

 先ほど空き家のアスベストの飛散防止対策がどうなっているのかという御質問がありましたけれども、大気汚染防止法に基づきまして、先ほど浅野部会長から御説明ありましたように、平成26年に改正大気汚染防止法が施行されまして、規制強化が図られております。

 建築物の解体をする際に、事前調査といいまして、建築物に吹きつけアスベスト等が使用されていないかどうか確認し、使われている場合には、アスベストの飛散防止対策を大気汚染防止法に基づいて図ることとされているところでございます。

 いずれにしても、空き家ということに限定したわけではございませんが、建築物を解体する際に、事前に確認をして、使われている場合には、飛散防止をするという規制強化が、平成26年に図られまして、施行されているという状況にございます。

○浅野部会長 よろしいでしょうか。

 あと大塚委員から後住者問題との関連で、今後の課題のところで、いろいろと御意見がありました。

 要するに後住者問題というのは、ここでは、道路と人の関係ばかりではなくて、例えば新幹線鉄道のあるところに人が後から住むという問題もあるわけでしょうし、大塚委員、よく御存じのように、英米法では危険の引受けですから、違法性阻却になってしまうのですけれども、日本ではどうもなかなかそうもいかない面があって、すぐ訴訟になるというようなことがありますから、それは何とかしなければいけないだろうという問題意識です。

 それで、建物側の対策も重要であり、というのは、これは、意味はどういうつもりで書いたかというと、バッファービルのようなものを道路の沿道につくっておけば、その後ろに人が住んでもあまり影響を受けないので、それは大事なことではないか。

 それから建物についても、遮音構造の建物をつくっておけば、中にいる人に影響がないわけだから、それも必要なことだろうということを言いたかったのだと思うのですが、説明が簡略過ぎますので、もうちょっと丁寧に書いたほうがわかりやすいかもしれませんから、事務局で御検討いただきたいと思います。

 それでは、ただいま出されました御意見を踏まえて、さらにこの部分についてはパブコメ案までの段階で必要な検討を加えていただくようにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 坂本部会長、どうもありがとうございました。

 それではこの後、当部会で本来扱わなければならないテーマについて、扱っていきたいと思います。4分野ございまして、報告書でいいますと、最初が9ページから始まって、横断的な項目の3項目と、それからさらに震災関係のことについての1項目がございますので、これについてまとめて事務局から御説明をいただきたいと思います。

○小堀環境計画課計画官 それでは私のほうから、経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進、それから国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進、持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備の推進、東日本大震災からの復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項、これについて一括して御説明申し上げます。

 これらの重点分野のうち、経済・社会のグリーン化、それから国際情勢のところ、こちらにつきましては、去る6月26日に開催されました第79回の総合政策部会におきまして、また、地域づくり・人づくり、それから復旧・復興の部分、こちらにつきましては、7月24日に開催されました第80回の総合政策部会におきまして、それぞれ御審議いただいたところでございます。

 その際に、各省、御覧いただければわかりますとおり、冒頭のほうで、(1)として環境基本計画における施策の基本的方向、そして(2)として、現状と取組状況というものがございますが、こちらにつきましては、そのときに報告書案の構成のイメージという形で資料を出させていただいたところでございます。

 この第79回、第80回の両部会におきましては、報告書案の構成のイメージに対して、あるいは関係府省から提出いただいた自主点検結果の個表につきまして、あるいは各府省からの説明に対しまして、さまざまな御意見をいただいたところでございます。

 全てを詳細にここで御紹介しますと、時間の制約を超えることになりますので、報告全体に係るものに限っていくつか御紹介させていただきますと、例えば施策によっては定量的な数値による評価がなされていないものがあったので充実させてほしいというような御意見、あるいは定量的な数値が記載されていても、その母数が記載されていないので数値の評価ができないのではないかというような御意見、あるいは環境省がプラットフォームになって、各府省の取組をまとめたほうが現場はやりやすく、また効率的・効果的な施策の推進ができるのではないか、こういった御意見などなど、様々なものをいただいたところでございます。

 またこのほかにも個別分野に係るもの、あるいは個別の施策に係るものも含めまして、様々な御意見をいただいてございます。

 本来であれば、一つ一つ紹介すべきところなのでございますけれども、今後の課題等々新たな部分もございますので、ここでは説明は省略させていただきますが、例えば定量的な数値のところは、各府省にそういった数値を書くようにお願いする等々しまして、基本的に各委員からの御意見を踏まえた形で、この(1)(2)に係る部分を反映・修正させていただいてございますので、御確認いただければ幸いに存じます。

 

 第79回、第80回の各部会におきまして、各委員からいただいた御意見のうち、今後の施策に係る御意見等につきましては、今後の課題という形で、それぞれのチャプターのところで取りまとめさせていただいてございます。

 以下、重点分野ごとに、「今後の課題」を中心に御説明させていただければと存じます。

 まず資料1の36ページをお開きいただければと存じます。

 こちらが経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進に係るところの「今後の課題」でございます。

 冒頭、本点検分野等に係る問題意識といたしまして、企業の環境配慮行動の実態を把握した上での企業システムにおける環境配慮の定着深化に向けた中小企業への配慮、あるいは情報発信、各府省の連携等の施策の充実を図っていくことの必要性でありますとか、あるいは温暖化対策につきましては、2050年の温室効果ガス80%削減、あるいは2030年の2013年比26%削減の目標、こういったものを十分に意識した各セクターの取組の必要性、あるいはグリーン・イノベーションの推進につきましては、低炭素・循環・自然共生・安全安心の各分野の研究開発予算の確保でありますとか、その結果の社会実装のための各府省、産官学の連携、あるいは分野横断的な研究開発の推進の重要性等々の問題意識を冒頭のところに書かせていただいてございまして、その上で個別の課題について列挙してございます。

 具体的には、中ほどから下のところで1行あけた後に書かせていただいてございますが、ここから下が個別の課題でございます。

 まず1番目の丸でございますけれども、経済・社会のグリーン化に向けて、企業システムの中に環境配慮が組み込まれることの重要性を摘示した上で、特に中小企業につきまして、環境に対する意識を維持・向上し、円滑に環境配慮行動を実施できるような支援策の検討の必要性、こういったものを指摘する形でまとめさせていただいてございます。

 2番目でございます。グリーン・イノベーションの推進に当たって、各府省で実施している研究開発の成果についてでございますが、企業の商品・サービスに活用等されるよう、情報発信するとともに、先進的な技術の導入活用の支援を行っていくことの重要性につきまして、また国民各界各層の環境配慮行動の選択のため、ひいては納税者としての理解の促進につながるように、さまざまなメディアを通じ、わかりやすく情報を発信していくことの必要について摘示させていただく形でまとめさせていただいてございます。

 続きましておめくりいただき、37ページでございます。

 この3番目の丸につきましては、各府省等で実施している環境分野の研究開発につきまして、個別の成果を俯瞰した上で、技術パッケージとして研究開発の促進をすることの重要性というものを摘示しました上で、具体的には、平成27年8月に答申をまとめていただいたところでございますけれども、そういったところに従いまして、低炭素・資源循環・自然共生の統合的アプローチの実践に向けた分野融合的な研究の推進、あるいは基礎研究、応用研究、社会実装が切れ目なくつながり、広く社会に普及することで、大きな成果が生み出されるような各府省間の連携の一層の推進強化、こういったものを指摘する形でまとめさせていただいてございます。

 4番目の丸でございます。気候変動による影響につきまして、災害の頻発のみならず、幅広い影響が懸念されている。そういった状況を踏まえまして、気候変動による影響の把握・分析、こういったものや、あるいは適切な適応策の検討等に資するグリーン・イノベーションの推進等を行う必要性について摘示する形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして2つ目の分野、国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進に係る今後の課題について御説明申し上げます。

 ページが飛んで恐縮でございますが61ページをお開きいただければと存じます。

 こちらの分野につきましては、冒頭、我が国が有する先進的な環境技術による国際協力が、途上国の持続可能な開発に貢献するのみならず、我が国の経済成長にも貢献するものであること。あるいは地球規模の環境問題の解決のために、多国間の協力・協調を進めていくことが重要であり、国際的に表明した我が国の目標の実現に向けた取組を進めていくとともに、国際社会の一員としての責務を果たし、国際社会全体が一体となって地球環境保全ができる体制づくりに貢献していくことが期待されること等の問題意識のもとに、個別の課題を列挙する形でさせていただいてございます。

 具体的には1番目の丸、途上国の持続可能な開発への支援について、関係国際機関への資金協力や人的支援の一層の充実を図ることによって、多数の国と協力・協調しつつ、我が国がリーダーシップをとり、効果的かつ積極的に国際協力を進めるべきことを指摘する形でまとめさせていただいてございます。

 2番目の丸でございます。JCMにつきまして、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への我が国の貢献を定量的に評価するとともに、我が国の温室効果ガス削減目標の達成に活用することができるよう、我が国のJCMに関する経験や知見を生かしつつ、COPを初めとした国際交渉の場等において、全ての主要国の参加する公平かつ実効性のある積極的な枠組みの構築に向けて取り組むべきという形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして3番目の丸でございます。適正な国際資源循環を確保する観点から、我が国の循環産業の海外展開の支援に加えまして、途上国で適正な処理が困難でありながら、我が国では適正な処理が可能な国外廃棄物を可能な限り受け入れ、資源の有効活用の検討を行うべきとするような形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして62ページでございます。4番目の丸でございますが、我が国の先進的な環境配慮型の都市モデルを国際展開する取組を進めるに当たって、交通、住宅などの都市インフラと合わせまして、都市づくりを支えるさまざまな環境技術や運用システム、あるいは人材育成等をパッケージで国際展開していくことが重要であるといった観点から、関係府省が、関係施策を連携させて、相乗効果を発揮することについて指摘するとともに、また官民一体となっての取組を進めるための体制づくりの充実に努めていくことが期待されるという形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして5番目の丸でございます。生物多様性保全を国際社会全体で進めていく観点から、2020年までに愛知目標を各国が着実に実現していくことの重要性を指摘した上で、途上国に対しまして支援等に着実に推進するとともに、その基盤となる「生物多様性日本基金」の充実を図ることが期待されること。また、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム」への積極的な参加・協力等によりまして、生物多様性の価値を適切に評価し、これを社会システム全体に組み込んでいくルールづくりに貢献していくことが重要という形でまとめさせていただいてございます。

 それから6番目の丸でございます。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」とSDGsの効果的な実施のために、今後の国連における検討に積極的に貢献する必要があること。また、国内施策がSDGsの実施に当たって十分であるかの検討を行いまして、必要な施策の取組を進めるべき等の形でまとめさせていただいたところでございます。

 続きまして88ページをお開きいただければと存じます。

 持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備の推進に係る今後の課題についてでございます。

 こちらは冒頭のほうで、地域の自然資源を生かした再生可能エネルギー事業や環境活動等が環境保全とともに地域の活性化にも貢献し得るものであること、また、地域において低炭素・循環・自然共生の3社会の同時達成を図り、持続可能な地域つくりを支援するためには各府省の連携による総合的な視点からの施策が必要であること、各セクターの環境意識の向上や環境配慮行動の促進のためにあらゆる場・機会を捉えて、環境教育に取り組むことができるよう支援することが重要であること、というような問題意識のもとに、個別の課題を列挙させていただいてございます。

 具体的には、1番目の丸でございますが、地域発の再生可能エネルギー事業や環境ビジネスは、環境負荷低減とともに地域の経済成長や雇用創出に寄与するものであって、国際展開も可能な場合もあることから、関係府省等も環境保全の視点とともに環境ビジネスの国際競争力強化の視点も持って、研究開発であるとか、国内外のビジネス情報の提供等々の基盤づくりに取り組んでいくことが重要という形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして2番目の丸でございます。環境教育についてでございますが、ESDの視点を取り入れつつ、施策の充実に努め、講じた施策の効果等を整理・検討することの重要性について摘示するとともに、地域のネットワーク構築や取組支援等を中心に担うセンター機能の体制整備についても指摘する形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして3番目の丸でございます。再生可能エネルギーの導入促進のための固定価格買取制度についてでございます。

 太陽光発電に偏った導入が進んだこと等の課題が指摘されているところでございまして、これにつきまして、第四次環境基本計画では既に再生可能エネルギーの導入拡大の方向性が示されておりますので、そのことを前提に、今後、国民の理解を得つつ、同制度の見直しに向けた検討を行っていくことが求められること。検討の際には、地域の特性に合ったエネルギー源の選定や、導入後の評価を行っていく仕組みづくりについて検討することが期待されるという形でまとめさせていただいてございます。

 続きましておめくりいただきまして、89ページを御覧いただければと存じます。

 4番目の丸でございます。地域循環共生圏の関係でございますが、その実現のために相互に影響しております「森」、「里」、「川」、「海」、これを一体として捉え、これらの保全・管理に取り組むことが重要であること。また、都市と農山漁村が一層の連携・交流を図ることが持続可能な地域づくりに向けて取組を進めていくべきという形でまとめさせていただいてございます。

 それから5番目の丸でございます。環境保全の取組を進める担い手の育成の重要性、これを指摘した上で、環境カウンセラー制度や地球温暖化防止活動推進員制度、これらにつきまして、情報提供、制度改善等を通じまして、地域の保全活動の核となる人材の活躍の場の充実に向けた積極的な支援を行うべきであること。また、こどもエコクラブにつきましても、環境人材等に関する情報提供等を行うことにより、その充実を図っていくことが重要であるという形でまとめさせていただいてございます。

 それから最後、東日本大震災の復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項についてでございます。

 ページが飛んで恐縮でございますが、まず「今後の課題」に入る前に171ページをお開きいただければと存じます。

 こちら、本重点分野のうち、被災地における循環型社会の構築に係る取組の部分でございますが、こちら第80回の部会に提出した報告書の構成のイメージにおきましては、より簡略な表現になっておったわけでございますが、改めて見ましたところ、簡略な表現に過ぎまして、被災地全体を鳥瞰した記述になっていないようなところがございましたので、被災地全体を鳥瞰した記述にすべく、記述を改めておりますので、御確認いただければと存じます。

 続きまして、177ページをお開きいただければと存じます。

 こちらが「今後の課題」でございます。

 冒頭、東日本大震災からの復旧・復興に当たっては、単なる原状回復にとどまらずに、これを契機として低炭素・循環・自然共生に配慮した持続可能な地域づくりを進めるべきこと。そのためには長期的かつ総合的な視点が重要であること等の問題意識のもとに、個別の課題を列挙してございます。

 1番目の丸でございますが、東日本大震災の被災地は、多様で豊かな自然環境に恵まれている地域が多いことがございます。そのため自然エネルギーのポテンシャルの高さを活用しました多様な再生可能エネルギーによる自立・分散型エネルギーの供給システムの確立が重要であること。なお、再生可能エネルギー施設の中には、洋上風力発電のような導入事例の少ないものもございます。そういったことから、導入に当たっては、十分な環境配慮、環境影響を行うべきという形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして2番目の丸でございます。東日本大震災を初めとする近年の災害を教訓といたしまして、廃掃法の改正が行われているわけでございますが、この改正廃掃法に基づきまして、円滑かつ迅速に災害廃棄物を処理すべく、平時から災害発生時まで切れ目のない災害対策を着実に実施すべきであるという形でまとめさせていただいてございます。

 続きまして3番目の丸でございますが、豊かで自然環境に恵まれた被災地においては、災害に強い地域づくりとの観点から、これらの自然環境を生かすことで、自然と共生した社会を実現していくことの必要性についてまとめさせていただいてございます。

 続きまして、4番目の丸でございます。東日本大震災からの復旧・復興に向けた取組を行う際には、再生可能エネルギー事業等、自然資源を活用した経済活性化等にも資する取組を推進するための方策について検討を行い、環境・経済・社会、これが持続可能なものとなるよう努める等の形でまとめさせていただいてございます。

 個々の今後の課題は以上でございますが、そのほかに、ここの部分、「はじめに」というところがございまして、そこの部分についても今回初めてでございますので、説明させていただければと存じます。

 昨年11月26日の第78回総政部会におきまして、了承された点検方針が、参考資料3としてございますが、その中の基本的考え方としまして、現行計画の策定から3年を経過した等の事実を踏まえまして、平成27年及び平成28年の点検におきましては、点検報告書の冒頭に指標等を活用しつつ、点検対象分野全体を鳥瞰する記述を新たに追加するとされているところでございます。

 あわせて、分野にとらわれない大局的・総合的な視点とともに、計画策定後の社会情勢の変化等を踏まえて、何らかの言及が必要か否かとの視点も踏まえた記述を行うこととされているところでございます。

 こうしたことから、今、御説明申し上げました点検報告書の点検分野等に係る現状、取組状況、あるいは今後の課題、こういったものの記述を踏まえながら、点検報告書の冒頭に「Ⅰはじめに」として、今回の点検分野全体を鳥瞰する記述をさせていただいてございます。

 全体で6ページほどございますので、詳細な説明は省略させていただきまして、概要を説明するにとどめさせていただければと存じますが、簡単に御説明させていただければと存じます。

 まず1ページの第1段落及び第2段落におきましては、今回の第3回点検の対象となる重点分野等を摘示するとともに、第3段落におきまして、点検を行うに当たっての基本的な姿勢を明らかにした上で、以下、各段落におきまして重点分野等を概観する記述を行っているところでございます。

 即ち第4段落におきましては、経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進分野につきまして、例えば2ページの図表Ⅰ-1に示したような我が国の環境産業の市場規模の推移でありますとか、あるいはISO等の環境マネジメントシステムの登録事業者数、環境報告書の作成・公表の推移等を摘示するとしてございまして、その上で、経済・社会のグリーン化については、一定の成果が出ているものと考えられるとさせていただいてございます。

 その一方で、先ほど今後の課題等で指摘されたような問題点、そういったものについても記述させていただいているところでございます。

 続きまして2ページの第1段落、こちらは国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進分野についてでございます。こちらにつきましても、図表Ⅰ-2に示すような我が国の環境分野における政府開発援助の状況でありますとか推移、あるいは環境保全の分野における国際的な枠組みづくりへの貢献の状況として、水俣条約の制定経過でありますとか、あるいは温室効果ガス削減目標に係ります日本の約束草案の事務局への提出などを例示しながら、記述をさせていただいているところでございます。

 続きましておめくりいただきまして、3ページでございます。

 第1段落、こちらのほうが持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備分野についてでございます。

 我が国における再生可能エネルギーの導入量の状況でありますとか推移につきまして、そのいわば制度的基盤でございます固定価格買取制度の問題点とあわせる形で記述させていただいた上で、再生可能エネルギーの導入拡大の方向性を前提に国民の理解を得つつ、見直しを含めた検討を行っていくことが要請される旨を記述させていただいてございますし、あるいは地域の自然資源を活用した再生可能エネルギーの導入、あるいは環境保全活動、環境教育活動について人づくり・地域づくりの観点からも、関係施策を講じることの必要性について記述をさせていただいているところでございます。

 駆け足で恐縮でございますが、続きまして3ページ、3段落は水環境の関係でございます。先ほど水環境部会から報告があったところを要約するような形でまとめさせていただいてございます。

 第4段落が大気・騒音振動部会の関係でございまして、これについてもPM2.5であるとか、自動車排ガスの大気汚染の現状に触れながら、施策の必要性について記述させていただいてございます。

 続きまして、5ページの第2段落でございます。こちらが東日本大震災からの復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項分野でございます。こちらにつきましても、5ページの図表Ⅰ-5に示されるような災害廃棄物の状況でございますとか、あるいは津波堆積物の処理状況について記述した上で、今後の復旧・復興に当たって、全ての被災地域において安全安心な生活を取り戻すことができるように、迅速かつ着実に施策を実施するとともに、環境面で持続可能性を配慮しつつ、3社会、低炭素・循環・自然共生に配慮した取組の充実を図っていくことの重要性について指摘させていただいているところでございます。

 続きまして5ページ、最終段落でございます。後ほど報告させていただきますが、図表Ⅰ-5に示されているような国民の身近な生活環境に係る満足度の状況、こういったものも記述しつつ、国民の生活環境に係る満足度の向上と国民生活の環境負荷軽減に向けた取組の重要性について指摘させていただいてございます。

 続きまして6ページ、第3段落でございますが、ここから以上のような状況を踏まえまして、第1回点検以降の環境保全に関する取組は、概ね進捗していることを確認したとする一方で、各分野が指摘するような諸課題、こういったものも残存しておりますことから、関係府省に対して、さらなる取組を進めることに対する期待を表明するとともに、環境教育でありますとか、環境研究・技術開発等、複数の府省等が関与する環境保全に関する取組につきまして、環境省が中心となって、関係府省等と連携を図ることの必要性、こういったものにつきましても摘示するような記述とさせていただいているところでございます。

 駆け足で恐縮ですが6ページ、最終段落でございます。

 最後に、関係府省等によります分野、組織にとらわれることなく、これまで以上の連携・協力を行うことによって、第四次環境基本計画に示された低炭素・循環・自然共生の統合的達成の目標に向けて、さらなる取組を進められることの重要性、あるいは平成26年7月に本審議会から意見具申という形でまとめたものが出されてございますが、こういったものを踏まえました取組がなされることの期待を表明しつつ、7ページ、第2段落におきまして、特に地球温暖化対策につきまして書かせていただいてございますけれども、このように重要性等々を記述するような形でまとめさせていただいているところでございます。

 ちょっと掛け足かつ長い説明になって恐縮でございますが、以上でございます。

○浅野部会長 それではただいま当部会で扱うべき4つのテーマについて説明いただきました。

 時間も限られていますので、区切ってやることは無理だと思いますから、どこでもお気づきの点がありましたら、御発言をいただきたいと思います。

 御発言を御希望の方はどうぞ名札をお立てください。

 ほかにいらっしゃいますか。よろしゅうございますか。7人ですね。一番最初に名札をお立てになったのは中村委員ではなかったかと思います。中村委員、山極委員、大塚委員の順で御発言をお願いいたします。

○中村委員 ありがとうございます。

 ちょっと気になる点で、1ページとそれから12ページですが、ISOの14001、それから26000についてこれを取得する企業が横ばいになっている。またはその報告書を出す企業が若干減少しているということですが、日本の企業が、こういう環境マネジメントシステムを取得することをどんどん推し進めていくべきだと思うのです。

 ではなぜ今、数字が落ちているかといいますと、考えられるのは、CSRとしては効果があるのですけれども、他に何のインセンティブもない、はっきり言って、企業にとって。例えば何か公募があるときに、ISOの1400を取っていれば、少しポイントが上がるであるとか、もしくは法人所得税が少し軽減される、またはこの環境マネジメントシステムを維持するというのは結構、企業にとって大変で、年間に1回から2回の審査が入りまして、そのために社内をものすごく動かさなければいけないのです。そしてさらに内部監査員という人を何名も企業の中から研修所に通わせて、育成しなければいけないのですが、その辺のところに何ら補助がないということがありまして、企業にとってのインセンティブが少ないように感じます。

 今後もし推進していくのであれば、その辺を御考慮いただけますと大変いいのではないかと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 山極委員、どうぞ。

○山極委員 2点申し上げたいと思います。

 1つは、SATOYAMAイニシアティブについてなのですけれども、52ページにSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ実施事業が出ていまして、これ、愛知のCOP10でつくり出した非常にすばらしいコンセプトだと思うのです。ただこれは二次的自然の再利用ということにとどまらず、環境教育とか再生利用可能エネルギーの推進ですとか、いろいろなことが、総合的にコンセプトとして盛り込まれているのです。これはぜひ国際的に普及していただきたいと思います。

 そういうことについて、例えばアフリカ地域において3回ぐらいワークショップを開催すると書いてあるのですけれども、どの程度それが推進されているのかお聞きしたいと思います。ユネスコでも随分知名度が高いのですけれども、あまりアジアとかアフリカで聞いたことはないという印象があって、それをお聞きしたい。

 もう一つは、65ページです。環境教育等の効果、それからそれに参加するこどもエコクラブの登録者が激減しているという実態、それから、加えて75ページに、真ん中の図です。環境カウンセラーの登録数がこれもまた激減しているという状況。これについての対策について御説明いただいたのですけれども、もう少し抜本的な対策はないのかと。

 例えば、以前のいろいろな資料で、現代の子どもたちの自然に対する認識というのは高まっているのだけれども、実地経験がない。やはり情報をただ提供するだけではなくて、実地経験を積ませるということが環境に対する態度を育む非常に有効な方策だと思うのです。

 そういうことをやはり地域ぐるみでやっていくような、促進対策をもう少し立てられないものか。これは非常にゆゆしき事態だと思いますので、ぜひそのあたりは考えていただきたいというふうに思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 2点ですけれども、1つは177ページの今後の課題の1つ目の丸の最後のところですが、洋上風力の話が出てきているのですけれども、導入に当たっては十分な環境配慮や環境影響評価を行うべきであるというのは、一般論としては間違ってはいないとは思いますが、理由があまりはっきりしなくて、導入事例が少ないものもありと書いてあるだけです。裾切りの問題は洋上風力についてこれから考えることになると思うのですけれども、今まで風力の裾切りについて、あれで適切だったかという議論は一般的にございますが、石炭火力とか、ほかのものと比較しながら、裾切りはぜひ決めていただきたいので、普通の風力の陸上のものと違って、近くの人が低周波音で何かというわけではないですから、その点も含めて検討していただきたいところです。したがって、単にここで十分なと書いてしまうと、かなり裾切りを下げるというようなことになりかねないので、注意喚起しておきたいということが一つ目でございます。

 それからもう一つですけれども、88ページのほうで、やはり再生可能エネルギーの話ですが、一番下の丸ですけれども、できれば下から3行目の制度の見直しというのは改善ぐらいに変えていただけると大変ありがたいということで提案させていただきますが、これは現在、資源エネルギー庁でも検討が始まっていますので、中央環境審議会の総合政策部会として、この問題に対してどういうふうに書くかという話だと思うのですけれども、中央環境審議会として、どういう立場を取るかというのはそれなりに重要だと思いますので、意見として申し上げさせていただきたいということでございます。

 再生可能エネルギーとの関係では、現在、温暖化対策を進めていくということとの関係で、非常に重要であることは間違いないですし、原子力に関して既にエネルギー基本計画において数字が出ていますけれども、住民との関係を考えると少なくとも、どんどん増やしていけるような状況にはないということも、これに関しての賛否はともかくとして、現実の問題としてはあるわけですから、国産エネルギーという観点から、ということも含めて、再生可能エネルギーに対する期待というのは非常に高いはずでございます。固定価格買取制度についても現在の固定価格買取制度に関して問題点としては、確かに太陽光に集中したのですけれども、それは価格の設定の仕方とか、実際に操業しなくても簡単に認定してしまっていることとか、出力抑制に関して再生可能エネルギーの発電事業者にかなりドイツ以上に甘くしたこととか、さまざまな運用上の問題点があったことを横に置いておいて、制度全体を見直すような形のことをここに書いてしまうと、再生可能エネルギーの芽をつぶすということになりかねないので、風力との関係で太陽光に集中したことも、風力のアセスの緩和に関して十分だったかどうかという問題も、私はアセスはやったほうがいいと、もちろん思っていますので、言い方は結構難しいのですけれども、いろいろなことがあったと思いますので、現在の固定価格買取制度全体がおかしいかのような印象を与える表現は控えていただいたほうがありがたいということ、私としては意見として申し上げます。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。和貝委員、それから岡本委員、崎田委員の順に御発言いただきます。

○和貝委員 ありがとうございます。

 コメントないしは提言をさせていただきたいと思うのですが、14ページの中ほど、上のほうに丸が2つありまして、2番目の丸のところで環境情報開示基盤事業として、入手容易かつ比較可能な形で利用できる開示基盤の整備に着手したという形に書いてございます。

 これは環境情報開示システムといいますか、それを使いまして、ウェブで必要な人が環境情報を参照できるというものと了解しているのですけれども、これ、大変よろしいことだと思います。

 今後のことも「将来的に」ということで、「他の非財務情報」と書いてございますけれども、環境情報を初めとして他省庁、国交省、農林省、経産省などの情報についても、関連情報について開示をする。環境報告書その他の報告書が、一つのポータルからといいますか、一元的な形でまとめて、利用者にとって一元的に環境情報等が参照できるというようなシステムにまで発展させていっていただけたらというふうに思います。

 そんなことを提言させていただきます。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは岡本委員、どうぞ。

○岡本委員 ありがとうございます。

 私は経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進について2点、発言させていただきます。

 環境配慮設計については、2011年に発効したEMSエコデザインの指針の定期見直しが前倒しされていますし、同時に環境配慮設計の見直しとIECとISOのダブルロゴの環境配慮設計比較の開発が、2017年のIS化を目指して進められていると聞いています。このように非常に大きく動いているなと思います。

 ISOなどの企画の分野は経済産業省の所管かもしれないのですけれども、環境配慮型の商品、サービスに関する規格の改定動向などについては、企業の担当者や地方自治体の入札担当者などに、広く広報周知を行っていただきたいと思います。

 また、今年にも先ほど中村委員のお話にもありましたけれども、全般的に改定されるISO14000シリーズやISO26000シリーズ、あるいは中小企業向けのエコアクション21などの規格をクリアした事業者を公的な入札の要件として義務づけるなど、さらなる普及促進策が必要ではないかとに思います。

 それから2点目ですが、ESG投資についてなのですが、現状については書かれているのですが、36ページの「今後の課題」というところでこれを受けているように、私は読み取れなかったのですけれども、経済のグリーン化については、投資の分析評価に持続可能な発展を組み込むとともに、必要な情報開示と適切なESG投資インデックスのもとで、自然や環境と共生する社会を目指した式の流れを目指す必要があると思います。その実現に向けて、ESGに対する企業意識の向上、それから専門性の高い人材育成、それと、これも非常に大事だと思うのですけれども、金融に関する学校教育、これが有効であると考えています。

 一方で、国内でESG投資がさらに盛り上がっても、日本経済の持続可能な発展が期待できないのであれば、ESG投資の基準を満たした海外への投資で、リターンを上げるということが主流になるおそれもあると思います。投資した資金は海外に行ってしまいますので、私ども連合としては、ESG投資における国内での長期運用パフォーマンスのさらなる向上を図るための経済・財政的な施策というものも、あわせてお願いしたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。

 私は国際的な枠組みづくりにおける主導的な役割という、54ページから入って61ページに課題が書いてあります。ここで一つコメントさせていただきたいのですけれども、温暖化対策とともに、今、世界的に資源生産性をしっかり高めた経済活動を進めていかなければいけないということが大きな課題になっているわけですが、今回の見直しに関して、循環型社会づくりは点検重点項目には入っていないので、来年でもいいかと思いながら、今回、その点は発言をあまりしなかったのです。けれども、今回の6ページの一番最初のところを見ると、やはり国民生活のところなどで、きちんとした生活を送らなければ地球2.3個分の資源が世界で必要になるという、大事なキーワードをしっかりここに書き込んで、今後の展開ということでしっかりと意識して、まとめていただいているということは、大変重要な視点だと感じています。

 そういうことを踏まえて、例えば61ページの国際的な交渉に対する役割の充実のところで、61ページの一番下は廃棄物の国際循環に関するお話なのですが、どうにかここの中に、いわゆる資源効率性を高めた暮らしとか、事業活動への関心が非常に高まっていて、今後の課題としては、こういうところも重要だというようなことを、ここに加えることはできないか、検討いただければありがたいと思っています。

 あともう一つ、水俣条約に関して、きちんと国際的な役割を務めてきたということが、かなりしっかり書き込んであるのですけれども、今後の課題のところには、もう取り組んできたというようなことで、一言も入っていないという状況です。

 日本の国内での法整備も、着々と今、進んでいるわけですけれども、日本もしっかり取り組んだ上で、世界の推進に協力していく。あるいは貢献していくということを、今後の課題のところに一言入れるということも、視点としては重要なのではないかなという感じもいたしました。

 よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 それでは佐々木委員、どうぞ。最後は、冨田委員です。

○佐々木委員 ありがとうございます。

 私は環境カウンセラーの一人として、日ごろ感じていることを少し簡単に述べさせていただければありがたいと思います。

 89ページのところ、それから山極委員からもその話がありましたけれども、私はどうもこの文章表現を見てみますと、私から見ればこの環境カウンセラーの現象の分析が、開き直り感の表現しか読み取れない感じがするのです。高齢化だとか、それから新規登録者の減少、どうも何かそういう開き直り感の表現方法しか受け取れません。

 なぜならば、環境省では下請業務をあるところに委託して、その業務を推進しているわけでございますけれども、どうも一方的な連絡の傾向になり、それからアンケートでも非常に機械的な取り方になっています。

 また特に環境カウンセラーとしての資質向上のための研修の案内にも非常に疑問があります。具体的な昨年の例ですが、テーマ分野の明確でない案内通知がありました。そんなわけで、やはり私はこの制度の推進機能低下に原因があるのではないか。私は常日ごろそのように感じておりますので、高齢化だとか、そういうことだけの問題ではないということをここに申し上げておきたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 冨田委員、どうぞ。

○冨田委員 ありがとうございます。

 私もこの環境の取組の担い手のところについて、一言コメントさせていただきたいと思います。

 ちょっとPRっぽくなって恐縮なのですが、東京商工会議所が行っていますエコ検定についてでございます。2006年に、企業においてビジネスと環境の相関を説明できる人材がこれから必要だということで、創設しました。

 幅広い環境問題を体系的に学ぶことができるということで、学生さんから社会人まで幅広く受験生が出ております。これまでに約36万人が受けて、22万人が合格しているということです。単に検定をしているということだけではなくて、検定に合格した人が活動したことを周知できるように、表彰制度も設けております。純粋に民間での取組でございますので、今後の課題の中に加えてくださいということを申し上げているわけではなくて、環境省を初めとする関係省庁と連携することで、さらに人材育成に貢献できるのであれば、商工会議所としても喜んで御協力させていただきたいということを表明させていただきます。

 以上です。

○浅野部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、何か事務局から、今の、これまでの御発言に対してコメントがありますか。特に、環境教育推進室いかがですか。

○鈴木環境教育推進室長 環境教育推進室でございます。

 先ほどの佐々木委員、それから山極委員の御質問に関してでございますが、まず佐々木委員のほうからお話がございましたアンケートのとり方であるとか、案内募集の関係、そういったものについては、今後、再度中身をよく見ながら検討させていただければと思っております。

 その中で、今まで環境カウンセラーの登録制度、こういったものに関しまして、検討会を平成8年以降、計6回ほど、年度で申しまして6回、検討会を開催してまいりました。直近でいいますれば昨年度、26年度、こちらのほうの報告書の取りまとめを行っておりまして、やはり登録制度の中で、何が問題かというところで、マッチングの問題、それから事業者部門のニーズの変化、そういったものが取り上げられておりました。

 当然のことながら、平成8年度、制度ができたときには、類似制度を持つものがなかったものですから、それだけのニーズはあったのですが、やはり年を経て、だんだんと環境教育を実施する企業であるとかNPO、そういったところが増えてきたというところで、学校や自治体、そういったところで活動を行うときに、企画あるいはプログラム、それが競争によって選ばれるというところで、なかなか能力がなければ淘汰される時代が来たのかというような報告が出ておりました。

 それからマッチングの問題でございますが、これもなかなか非常に難しい問題でございまして、環境省のホームページのほうでも、ウエブサイトの検索によって、カウンセリングの対象者であるとか分野別、地域別、あるいは形態、そういったもので絞り込みができるのですが、検索でヒットはしたのですが、カウンセラーの方がどの程度の知識あるいは技能を持っているかが非常にわかりにくいというような御指摘がございまして、依頼がしにくいのだというような御意見を頂戴しました。

 そういったところも含めまして、今後、改善の方向で検討していきたいというように考えております。

 それからこどもエコクラブの関係でございますが、こちらのほうも人数が大分減ってきているという御指摘でございます。

 エコクラブのほうでございますが、こちら、やはり座学ではなくて、いろいろな自然の観察、あるいは環境活動、3Rの清掃活動、農業栽培、花壇づくり、そういったもので、いろいろと今、活動を行っております。やっと右肩上がり、平成26年度1年こっきりでございますが、上がってきたという状況を見て、これからも力を入れながら、クラブの数、メンバー、サポーター、そういった数の向上を目指していければというように考えております。

 よろしくお願いします。

 以上でございます。

○浅野部会長 これだけではなくて、さらに温暖化防止推進員もそうなのですが、やはり一遍つくった制度をきちっとまじめに維持するという努力が、環境省には欠けているような気がします。新しいことをやるのは興味があるけれども、あるものをちゃんと大事にして育てていくというか、維持していくということが本当にできていないと思うのです。

 無論これには予算制度の問題もあって毎年、一律に削減と言われると、古いものはどんどんお金が削られるということもあって大変だと思うのだけれども、やはりいいものはいいものなのだから、きちっと育てていかなければいけないということが、今日、お二方からも出てきましたし、それから特に高齢化って書いたら怒られてしまったのですが、すみません。書き方を工夫しますけれども、実は行政のほうにもかなり問題があるという認識を我々持っておりますので、その点は佐々木委員の御指摘はよくわかります。

 それから和貝委員から御提言がございました。これは、実は環境情報戦略というのが別途ありまして、今年度は点検対象になっていませんけれども、来年か再来年ぐらいにまた出てまいりますけれども、その中でもたびたび役所が持っている環境情報というものが一元的に検索できないのかというような議論をやっていまして、少しよくなっていまして、今は環境省のホームページの中で、各省に全部リンクできるようになっていて、ある項目がずっと出るような工夫は多少しているのですけれども、ちょっとPR不足かなという感じがありますので、さらにまた環境情報を扱う委員会でも、その点については議論していきたいと思います。

 ありがとうございます。

 それから中村委員からの御指摘については、何らかの形でこの中で生かせないかということを少し検討させていただきたいと思います。

 ただある企業の方に聞きますと、ISOはもう企業にとっては、ある型が決まってしまうともうわざわざお金を払って認証してもらわなくても、同じことを自分のところでできるから、認証は受けないけれども、内容的には全く変わらないことをやっているのだという企業も結構多いということも事実のようです。ただ数が減っていることが全体の取組が下がっているということにはならないだろうという分析も、一方ではできるような気もしておりますけれども。いずれにせよ、ISOにせよエコアクションにせよ、いろいろな形の利用というのはあるだろうと思います。自治体の中では、おっしゃるように入札要件の中に入れたり、というような優遇をしているところもありますから、それをもっと広げるということがあるのかもしれません。ありがとうございました。

 あと御指摘いただいた点で、特に事務局からお答えいただかなければいけない点はなかったような気がしますが、崎田委員からの御指摘についても、何らかの形で入れることは可能だろうと思いますので、ぜひ事務局で検討させていただきたいと思います。

 それから「はじめに」のところで、かなりはっきりと書かれていて、約束草案が決まりましたと。これに基づいての計画をちゃんとつくらなければいけませんし、それに基づいてつくられた施策は確実に進めていく必要があるということが書かれておりますが、第四次環境基本計画をつくりましたときに、あの段階では温暖化についての目標が何も国としてはなかったものですから、何も書けなくて、計画の期間中であっても新たな方針が決まったら、それをもとに環境基本計画の書き直しもあり得るという議論をしたことを再度確認しておきたいと思います。

 ですから、今、書いていないのだから、それはもう点検の中でも扱う必要はないというような議論は全くおかしいと思いますし、こういうものが出てきて数字にも表れているということであるならば、それははっきりとこういう点検の中で繰り返し確認をしていく。さらにそれに基づく取組を積極的に進めなければいけないということは、環境基本計画を補完するという意味でも、この点検の作業の役割ということであるわけですから、入れておかなければいけないと思います。

 例えばページでいいますと、61ページのところでは、国際的に表明した我が国の目標の実現に、というような書き方でとどまっているわけですけれども、前のほうに書いてありますから、そういう意味では、これが何のことかはわかると言えばわかるかもしれませんけれども、ここだけ見たときには何か何となく弱いなと。しかし、別の場所でははっきりと草案に基づいて取り組まなければいけないと、課題の中に書いているところもあるのです。

 ですからここだけ妙に抽象的な表現になるのは、少々不満だなと思いますから、さらに事務局では検討していただければと思います。

 それではもう残りの時間があまりないのですが、恐縮でございます。少し時間を延長することになるかもしれません。あと2つほど残っておりまして、ブロックヒアリングにおいでいただきました委員の方々がおられるわけですが、その御報告と、それから指標に関する御報告ということでございます。10分程度の延長をお許しいただくことになろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○小堀環境計画課計画官 環境配慮方針というのは。

○浅野部会長 とにかくそれも含めて10分間で全部お願いいたします。

○小堀環境計画課計画官 かしこまりました。駆け足で恐縮ですが、それでは、「その他」ということで、各府省等における環境配慮方針に係る取組状況、国民及び地方公共団体に対するアンケート調査の結果の概要、地方ブロック別ヒアリングに関する報告、それから総合的環境指標、以上4つほどございますけれども、これにつきまして一括して御説明申し上げます。

 まず環境配慮方針でございますが、こちらにつきましては、資料1の178ページをお開きいただければと存じます。

 ここから環境配慮方針でございます。第四次基本計画におきましては、関係府省は環境基本計画を踏まえながら、通常の経済主体としての活動分野、それから環境に影響を与える政策分野の両面におきまして、それぞれの定める環境配慮の方針に基づきまして環境配慮を推進するとされてございまして、その環境配慮の実施状況を点検すること等が求められているところでございます。

 これを受けまして、各府省等におきまして行われている環境配慮の方針の整備運用の状況、これを取りまとめましたのが178ページの(1)でございます。概要は御覧いただけばおわかりいただけるかと思いますけれども、16府省のうち消費者庁を除く15府省が方針を策定してございまして、遅れております消費者庁につきましても、11月を目途に策定する予定ということで現在、作業を進めているという状況でございます。

 続きまして駆け足で恐縮ですが、179ページをお開きいただければと存じます。

 環境に関わる政策分野における環境配慮の取組についてでございます。これにつきましては、該当がある12府省等が行った自主点検の結果を取りまとめたものでございます。それぞれ取組の項目、それから最近の自主点検の結果について、整理をさせていただいてございます。

 時間の関係がございますので、詳細な説明は省略させていただきますが、例えば2番目の警察庁におきましては、環境犯罪の取締りの推進でありますとか、交通管理による環境対策の推進、あるいは総務省ですと情報通信の活用等々各府省の所掌事務、施策分野に応じた取組がなされているところでございます。

 続きまして183ページをお開きいただければと存じます。

 (3)、こちらが通常の経済主体としての部分でございます。これにつきましても同様な形で整理させていただいてございます。こちらにつきましても時間の関係がございますので、詳細な説明は省略させていただきますが、政府の実行計画で全ての省庁等において行うことに電気使用量や用紙の関係等々について、取組がなされている状況でございます。

 また農林水産省、環境省におきましてはISO14001をとっているなど、そういった特色のある取組が見られるところでございます。

 続きまして駆け足で恐縮ですが、188ページをお開きいただければと存じます。

 ここからは、国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要でございます。環境省では毎年度、全国20歳以上の成人約2,600人を対象といたしまして、こういった調査を行ってございます。また地方公共団体につきましても、アンケートを行っておりまして、その結果でございます。

 属性等につきましては196ページ、197ページに一括してまとめて記載させていただいていますので、御参照いただけばと存じます。

 ライフスタイル実態調査についてでございますが、188ページのほう、近年の環境の状況についての実感、これを地域、国、地球レベル、それぞれで聞いてございます。こちらにつきまして、前回、前々回と同様でございますけれども、地域より国、国より地球レベルで悪化、やや悪化、これの合計の割合が高くなっているという状況でございます。

 続きまして189ページでございます。近年の環境悪化を実感する理由でございますが、前問で環境が悪化している、やや悪化していると回答した者につきまして、その理由を聞いているものでございますが、それぞれにつきまして地球温暖化の関係が高くなっているということでございます。特に地球レベルのほうでは、8割超という数字になっていまして、非常に高いという状況でございます。

 続きまして駆け足で恐縮ですが、190ページでございます。

 環境保全で最も重要な役割を担う主体でございますが、これにつきましても前回、前々回と同様に「国民」と答えた者の割合が半数近くに達しているという状況でございますして、続きまして「国」、「事業者」というのが続いてきているという状況でございます。

 また徐々にではございますが「国民」と答えた者の割合が増える一方で、「国」と答えた者の割合が減少している、そんなような状況でございます。

 続きまして、④でございますが、環境配慮行動の実施状況につきまして、取り組んでいる者の割合が高い環境配慮行動でございます。こちらは、図表Ⅳ-2-4でございますが、枠囲みのとおりでございまして、ごみは地域のルールに従ってきちんと出すようにする。あるいは日常生活において節電等の省エネに努める。日常生活において節水に努める等々、家庭において日常的に取り組むことができるような行動について高い割合を示している状況でございます。傾向としては、前回、前々回と同様でございます。

 続きまして192ページでございます。環境行政への満足度でございます。国、地方公共団体とも前回、前々回と同様に、不満足の割合が満足の割合を上回るという状況になってございますが、過去のものと比較しますと、満足とする割合が増加する一方で、不満足とする割合が減少してきておりまして、全体としては満足度の動きが維持されているというような状況でございます。

 続きまして193ページをお開きいただければと存じます。

 今後の環境行政に求めることでございますが、これも前回、前々回と同様でございます。法律あるいは自治体の場合条例ですけれども、それによる環境保全対策の強化、地球温暖化防止、循環型社会形成などの計画の進行管理の徹底と回答した者の割合が高くなってございます。

 そのほか、国に対しては、温室効果ガス排出量等の目標の厳格化、地方公共団体につきましては、事業者が行う環境保全の取組の支援、こういったものを答えた方の割合が多くなっているという状況でございます。

 続きまして194ページでございます。こちらからが自治体アンケートでございます。

 こちらにつきましては、環境施策の実施状況でございますが、地方公共団体が取り組む環境施策について重点的に実施している分野を聞きましたところ、地球環境の保全、これが最も高く、以下、上から3番目の物質循環の確保と循環型社会の構築、上から2番目の生物多様性の保全、持続可能な利用に関する取組等々が続いているという状況でございます。

 続きまして195ページ、各主体の連携・協働の実施状況でございます。

 これは政策分野別に連携・協働している主体を聞いたものでございます。こちらを見ますと、住民・住民団体と最も多く連携・協働している政策分野、青のグラフがそれでございますが、こちらを見ますと一番上の地球環境の保全、それから上から3番目の物質循環の確保、それから下から4番目の地域づくり・人づくり、こういったものが出てくるということでございます。

 また事業者と多く連携・協働している分野、緑で示しているものでございますが、上から4番目の水・土壌・地盤の関係、それから上から5番目の大気環境、こういったものが多くなっている状況でございます。

 続きまして駆け足で恐縮ですが、地方ブロック別ヒアリングでございます。

 資料2をお開きいただければと存じます。

 第四次環境基本計画では、中央環境審議会の点検に当たりまして、国民の各界各層の意見を聞きながら進めなさいとなってございまして、これを受ける形でかねてより地方ブロック別ヒアリングを行っているところでございます。

 こちら、昨年11月26日の本部会におきまして了承されたとおり、実施されてございまして、具体的には実施日を1ページの下のところで表にさせていただいてございます。

 また浅野部会長におかれては全ての会場に参加いただき、ここに記載のとおり各委員にも御参加をいただきました。

 具体的中身でございますが、2ページをお開きいただければと存じます。こちらが関東ブロックでございます。8月5日、さいたま市におきまして「都市で取り組むスマートエネルギー」というテーマで実施しております。具体的にはまず崎田先生から基調講演をしていただきました上で、ここに記載のとおり各取組状況報告が行われました。

 またパネルディスカッションは、3ページに書かれているとおりでございますので、御参照いただければと存じます。

 続きまして5ページが中部ブロックでございます。こちらは、名古屋市で「里地里山の自然資源等を活用した持続可能な地域づくり」をテーマとして実施してございます。基調講演は、田中臨時委員から講演いただきまして、取組状況報告は、5ページの下にございますとおり、4名の方から御報告いただきました。

 続きまして8ページでございますが、こちらが四国ブロックでございます。こちらは崎田先生から基調講演をしていただき、ここに記載のございます4名の方から取組状況を報告していただいたという状況でございます。

 最後、駆け足で恐縮ですが、総合的環境指標の関係でございます。

 こちら、資料3-1、3-2で御説明を申し上げます。こちら、環境基本計画で総合的環境指標を活用して点検等をすることとなってございまして、それを受けて環境基本計画で、参考資料という形ではございますが、指標が示されてございます。そのうちの代表的なものについて整理したのが、資料3-2についているそれぞれのものでございます。指標群に分けた形で整理させていただいてございます。

 なお、目指すベき方向、長期的な傾向、短期的な傾向、それぞれのところに矢印で上下になったり、あるいは色を付したりしてございますが、そちらにつきましては、資料3-1がどのように作ったかという解説になってございますので、御参照いただければというふうに存じます。

 駆け足で恐縮ですが、以上でございます。

○浅野部会長 それではただいまの御報告につきまして、何か御質問、御意見ございましたらお出しくださいますでしょうか。

 冨田委員、どうぞ。

○冨田委員 ありがとうございます。

 総合的な環境指標についてです。

 これ自体は、環境基本計画の評価に使用するものだと思いますが、考え方については、企業における環境の取組についても評価ができるようなものだろうと思いますので、よいものができることを期待しています。

 その観点で留意すべきところが、気がついたところがありますので、申し上げたいと思いますが、参考資料5の9ページ、これはデータ集でございますけれども、一例ですが、国の機関の排出削減状況がグラフとして書かれています。指標の考え方に基づいて、数字で毎年の変化を見ているということですが、ここに指標の動向というのが一番最後に書いてあります。温室効果ガス排出量は2005年以降、概ね減少の傾向にある。なお2011年度から12年度にかけては増加している。これだけ書かれているのですが、これをどう評価するのだろうかということを考えたときに、はたと思いつくのが、2011年のあの原発事故に伴う系統電力の係数の悪化というのがあるわけです。多分それが反映されているのは、2012年のデータではないかと思うのですが、ここで数字が増えたとしても、必ずしもそれが、取組が劣化したということにはならないと。指標の動向はそうなのだけれども、ではこれをどう評価するのかということについては、このままではいけないのではないのかなというふうに思います。

 即ち何を申し上げたいかというと、一旦指標化すると、その数値が大きいか小さいかだけがひとり歩きしていくということになりかねないので、どういう指標が、何のためにその指標をつくったのかということについて、いま一度慎重に検討する必要があるということを申し上げたいと思います。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 これ、ちょっとうっかりしていました。私どもよそでやるときには、原単位を固定したものを参考としてつけておくと、実質努力がわかるのです。原単位が動いているのをそのまま反映させてしまっているので、こんなふうになっているのは御指摘のとおりだと思います。

○冨田委員 そこから先はまた私どもとしては、原単位をどういう原単位で固定するかというところについて、さらにまだ工夫が必要だろうというふうに思っておりますので、ぜひ御検討いただければと思います。

○浅野部会長 ありがとうございます。

 指標の意味について、ちゃんとそれがわかるように、ということがたびたび検討会でも議論しているところで、御注意、よくわかりました。ありがとうございます。

 それでは佐々木委員が先だったような気がします。

○佐々木委員 用語の使い方についてですけれども、一つだけ。

 179ページの下から2段目の枠、法務省のところです。「啓もう活動」となっていますけれども、啓発ではないでしょうかと思いますので。

○浅野部会長 これは多分、法務省が書いてきたものをそのまま写したのだろうと思いますから、役所の意識の程度がわかると。ただ、平仮名で書いたところが多少、かわいげがあるのかなと、こういう感じでないでしょうか。

 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。

 今、御報告いただいたように、私は資料2の地方のブロック別ヒアリングに参加させていただきました。一言コメントさせていただければ、全国各地のいろいろな活動を情報共有させていただきまして、非常に感動いたしました。それぞれの地域の環境課題を、地域の方々がその個性を生かしながら解決するというようなことを、非常に徹底されておられる。そしてそれが経済的に回る仕組みにもなるようにしておられ、個性豊かだったということに感銘いたしました。

 そういうところであっても、課題が何かというときに、やはりいろいろな多様な主体、特に民間と行政の連携であったり、そういう課題を挙げるところも多いですし、自治体もやはり市民との取り組みを広げるということを課題に上げるところも多い。やはり多様な主体の連携を一層強めるということと、もう一つは、こういうすばらしい事例を地域内で共有する、あるいは全国で共有する。そういうことをできるだけ丁寧に取り組んでいくことで、広がっていくのではないかと強く感じました。

 今回、地域の環境事務所と、地域活動や事業者をつないでいるEPOでしょうか、環境のパートナーシップをつなぐ地方事務所、こういうところの情報がかなり円滑に伝わっているのではないかと感じましたが、そういうところ、一層、強めていただくことが、先進事例がプラスに伝わっていくのではないかと思いました。

 よろしくお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 髙村委員、お願いいたします。

○髙村委員 指標を出していただき、一歩進んだというように思います。ありがとうございます。

 それで参考資料5なのですが、そうした上で少しこれはどういう意味かがわからないのが、37ページにございますが「特に重要な水系における湿地の再生」が2011年、12年、13年、14年と着実に進めていただいているということですが、こういう短期間で湿地が再生してくるようなものではないので、恐らくこれは工事や事業をしたという値ではないかと思います。

 一方、75ページですが、湿地の再生を指標する、干潟も、藻場の面積のデータが1995年以降ございません。そういうふうな状況の中で、湿地再生の評価をしているということで、誤解のないように考えていただき、1995年以降のデータのフォローアップをしていただければありがたいと思います。

 以上です。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 中村委員、どうぞ。

○中村委員 お願いでもよろしいですか。

 最近は国を超えて大気と海洋汚染がすごくなってきている中で、日本の交渉力が岐路に立っているような気がするのです。

 例えばPM2.5にいたしましても、中国から来ている。それとは別に環境ではないのですが、東シナ海の中で滑走路をつくっていってしまう。あるいはロシアでメドベージェフが突然北方領土に来る。いわゆる境界線とかルールを無視して力づくでやってくる。そういう相手国が出てきている中で、日本は国を越えて出てくる環境汚染対策をどのように交渉していくのだろうかという疑問があります。179ページに各省の政策方針が出ていますが、外務省は国際協力の実施に当たっては環境配慮ということで、政策の方針が出ているのです。

 今、内閣は安倍総理の経済政策を応援するかたちで、外務省は経済外交もあわせてやっていますが、私は外務省の役割、ここに書いていないのですけれども、経済外交と同時に、環境外交もあわせてしてもらえないものかと。ぜひ、新しい国際ルールを今後つくって、長年にわたって他国に環境弊害を与えてきていて、勧告も無視するような国に対しては、やはり経済政策を含めた、何かルールをつくっていかないと、この先、日本の各国との環境における交渉というものが本当にうまく効果が上がっていくのかなという疑問を持ちました。

 そこで、外務省が自己点検の中に「地球環境問題に関する各種国際会議における議論への参加」と書いてあるのですが、私は一歩進めて、議論のイニシアティブをとるぐらいの強い意志があってしないと、環境問題が空転していくのではないかという感じがしましたので、お願いとして発言させていただきました。

○浅野部会長 ありがとうございました。

  山極委員、どうぞ。

○山極委員 中村委員の今のお願いに少し加えさせていただきたいのですけれども、私、例えばSATREPSという事業をやらせていただいたのですけれども、これ、科学技術外交の一つで、日本の研究者と発展途上国の研究者が地球規模の課題に対して対応するということで、日本からは科学技術を伴って向こうを援助するということなのです。

 ただし、これは、やはり今、中村委員がおっしゃったように、戦略的に、継続的に、日本の、例えば私が先ほど言いましたSATOYAMAイニシアティブもそうなのですけれども、どういうふうに環境問題に対して対処していくかという思想的な問題も絡めてやっていかなければ、実を結ばないと思います。

 特に発展途上国の科学者を育てるということもこの中に入っておりますから、これには環境省もぜひ協力して、日本のさまざまな政策、そういったものもきちんと学びながら向こうの国でその政策を実行していただく。日本の科学技術を使って実行していただいて、それを、国をきちんとつくる土台にしていただくというような日本からの援助が必要なのです。ですからこれは外務省と文科省が自発的にやっているだけではなくて、環境省が十分にこれにコミットメントするべきだろうというふうに思っています。

 ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。

 先ほどヒートアイランドのところで、オリンピックの話題が出ました。その件だけではなく、オリンピックに関してなのですけれども、これは施設整備とか準備や運営に、非常に莫大で多様な予算が投入されるわけですが、これを契機にして、環境対策をしっかりと進めて、2020年以降も継続させるという、そこが非常に大事だと感じております。政府も先ほど取り組んでいるというお話がありましたけれども、一層、このオリンピックが持続可能な社会づくりにつながるよう働きかけていただき、取り組んでいただきたいと願っています。

 よろしくお願いします。

○浅野部会長 ありがとうございました。

 三好局長から、先ほどの環境外交についての御発言がありましたことへのお答えをいただきます。

○三好総合環境政策局長 さまざまな御意見をいただきありがとうございました。部会長と御相談して、反映できるものは反映してパブリックコメントにしていきたいと思いますが、非常に大きな宿題もたくさんいただいておりますので、なかなか一朝一夕にはいかないところも多いのでございますけれども、こういう場での御指摘でございますので、また次期の基本計画の策定も間近に迫っている中で、行政課題として位置づけて、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。

○浅野部会長 それでは本日は時間を約15分オーバーしてしまいましたが、本日の御議論を踏まえまして、点検報告の素案の修正をしたいと思います。その上で、パブリックコメントを実施していきたいと思います。

 いただいた御意見につきましては、可能な限り反映させていきたいと思っておりますが、パブリックコメントをいただくための案の作成については、御一任いただきたいと思います。よろしゅうございましょうか。

 ありがとうございます。

 それでは本日の審議はこれで終了いたします。今後の予定について、事務局から説明をお願いいたします。

○小堀環境計画課計画官 参考資料6で、今後の日程を書かせていただいてございます。記載のとおりでございますので、御覧いただければと存じます。次回は11月20日の午後ということで予定させていただいてございます。内容としてはパブリックコメントの結果報告。それから来年度行います第4回点検の進め方についてでございます。よろしくお願いいたします。

 以上です。

○浅野部会長 それでは、本日はこれで終了いたします。ありがとうございました。

午後 4時17分 閉会

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