中央環境審議会 総合政策部会(第72回)議事録

開催日時

平成25年10月3日(木)15:00~17:22

開催場所

三田共用会議所 4階・第4特別会議室

議事次第

1.開会

2.議事

第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について

  • 総合政策部会における点検結果
  • 水環境部会における点検結果の報告
  • 大気・騒音振動部会における点検結果の報告
  • その他(各府省等における環境配慮の方針に係る取組等)

3.閉会

配付資料一覧

【資料】

資料1 第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について(素案)
資料2-1 第四次環境基本計画における総合的環境指標について
(評価についてのたたき台(暫定版))
資料2-2 総合的環境指標(概要)
資料3 平成25年度地方ブロック別ヒアリングに関する報告

【参考資料】

参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿
参考資料2 総合的環境指標のデータ集

議事録

午後3時00分 開会

○山本環境計画課計画官 それでは、時間になりましたので、ただいまから第72回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 議事に入ります前に、既に御存じのとおり、本部会の臨時委員を務めておられました前田正尚委員が、9月4日に57歳の若さでお亡くなりになられております。この場を借りまして謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
 それでは、お手元の配付資料の御確認をお願いいたしたいと思います。議事次第を御覧ください。資料1、資料2-1と2-2、資料3がございます。その他に、参考資料1と2がございます。足りない資料などございましたら、お申しつけいただければと思います。
 また、毎回のことでございますが、マイクをお使いいただきます際に、スタンドにありますスイッチを押してから御発言をお願いいたします。同時に4本までしか使用できませんので、御発言が終わりましたら、随時スイッチをお切りいただきますようお願いいたします。
 続いて、今般、委員の変更がございましたので、御紹介申し上げます。日本公認会計士協会常務理事の市村清臨時委員が退任され、和貝享介臨時委員が新たに就任されております。

○和貝委員 よろしくお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 よろしくお願いいたします。
 本日の部会には、現時点で全委員28名のうち過半数の委員にご出席いただいておりまして、定足数の要件を満たし、部会として成立していることを御報告いたします。
 それでは、今後の進行は武内部会長にお願いいたします。

○武内部会長 それでは、始めさせていただきたいと思います。
 本日は「第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について」を議題とし、点検報告書の素案について御議論をいただきたいと思います。御意見を踏まえて素案を修正し、後日、パブリックコメントにかけ、最終的に次回の部会で点検報告書として取りまとめを行いたいと考えております。
 なお、本日は関連する部会からの報告もあり、各部会長の出席の予定もございますので、まず総合政策部会でこれまで御議論いただいた4分野について、事務局より報告をお願いいたします。
 次に、関連分野として「水環境保全に関する取組」及び「大気環境保全に関する取組」、これら2つの重点点検分野について、水環境部会と大気・騒音振動部会で点検を行っていただいておりますので、その結果について御報告をいただきたいと思います。このため、本日は水環境部会より岡田部会長、大気・騒音振動部会より坂本部会長に御出席いただくこととなっております。
 その後、「総合的環境指標」、「各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況」、「国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要」、「環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査の結果」、また、8月に行いました「地方ブロック別ヒアリング」について、事務局より報告をしてもらうという形で進めさせていただきたいと思います。
 それでは、早速ですが、総合政策部会関連の4分野について、事務局から説明をお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 それでは、資料1に基づいて御説明申し上げます。「第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について」の素案です。本日の議論を踏まえてまた修正をしたいと考えております。
 1枚めくっていただき、目次を御覧ください。
「はじめに」と「第四次環境基本計画の点検の具体的な進め方について」で本年度の点検の進め方について延べ、「重点点検分野等の点検」で分野ごとに各省庁の取組と今後の課題をまとめております。事象横断的な重点分野が3分野、事象面で分けた重点分野の水環境分野と大気環境分野の2分野、最後の復旧・復興が今年度の点検対象です。その他、環境基本計画で点検することとしている「各府省等における環境配慮の方針の取組状況」、「国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要」、「環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査の結果」について記載しております。
 2ページ目を御覧ください。今年度の点検の進め方について記載しております。
 (2)で9つの重点点検分野と「復旧・復興」、「汚染回復等」を一覧にしており、平成25年度の点検対象分野を緑色で塗りつぶしています。横断分野の①から③、個別分野の⑦水環境、⑧大気環境、それから、一番下の「復旧・復興」について点検を行っております。
 また、前回、前々回の部会でいただいた意見を参考に、全体的な文書の形式を変更しております。そもそも何のために行っている事業なのかがわからないという御意見もございましたので、事業の目的を可能な限り記載しました。また、個別に事業を並べただけではわかりづらいので、事業の種類に応じて、例えば総合的な研究と個別の研究というように、小見出しで整理できるものは可能な限り対応しております。
 それでは、3ページ目からの「経済・社会のグリーン化とグリーン・イノベーションの推進」について説明して参ります。ただいまのとおり、細かい修正をしておりますが、基本的な構成については前回、前々回でお出しした資料と同じです。
 19ページ目を御覧ください。「今後の課題」として、いただいた御意見をまとめております。
まず、1つ目は、先ほども少し申し上げましたとおり、個別の取組は進んでいるけれども、我が国全体としてどうなのかという視点が少し欠けているのではないかという御指摘もございましたので、我が国全体の取組を俯瞰しつつ取り組む必要があるということと、個別の取組の状況やそれに対する支援策の進捗を踏まえながら、我が国経済・社会のグリーン化という最終的な目標に向かって、計画的に施策を進めていくべきではないか、とまとめております。
 2つ目は、経済・社会のグリーン化について、日本の中で取組が進んでいても、世界全体から見てその取組がどうなのかという観点が必要ではという御意見から、国内の状況のみならず先進的な取組の動向や、国際社会での我が国の役割、位置づけを踏まえつつ取組を進めていくべきである、とまとめております。
 3つ目は、グリーン・イノベーションについて、研究開発から社会実装まで各府省連携して進めるべきだという御意見を書かせていただいております。
 4つ目は、最近の様々な気象状況なども踏まえて、地球温暖化との関連性について、適応策に関する研究を進めるとともに、27年度夏を目処に政府全体としての適応計画を策定してはどうか、まとめております。
 5つ目の環境投資については、国際的に見ればまだまだこれからという状況ですので、企業が環境配慮を怠ることがリスクになるという考えを広め、より積極的に機関投資家などのSRI投資、環境投資を促進すべきである、とまとめております。
 続きまして、「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」について説明して参ります。こちらについても資料の構成は前回、前々回と同様です。今後の課題につきましては33ページを御覧ください。
1つ目は、国際協力をするに当たっても、我が国がグリーン経済に向かって進んでいることをメッセージとして発信していくべきという御意見がございましたので、グリーン経済の推進という基本的な考え方を発信しつつ、我が国が世界全体のグリーン経済の推進に貢献できるように進めていくべきである、とまとめております。
 2つ目は、気候変動枠組み条約の国際交渉について、全ての国が参加する公平かつ実効性のある新たな国際的枠組みの構築を目指し、よりリーダーシップをとっていくべきであるという御意見をまとめております。
 3つ目は、二国間クレジット制度についても、ルールづくりによって効果が変わってきますので、早急に詳細なルールについて検討・設定していくことが重要であるとまとめております。
 4つ目は、SDGsの策定に向けた取組について、25年度から行っている研究などを踏まえて、SDGsの設定に取り組むことに努めるべきである、とまとめております。
 続きまして、横断分野の3つ目、「持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備の推進」について説明して参ります。この分野は全体的に数値でとらえることが難しいことから、この夏に、地域づくりに関する地方シンポジウムを3つの地域で行いましたので、そこで把握した好事例や好取組について52ページで御紹介しております。
 53ページを御覧ください。今後の課題の1つ目として、持続可能な社会を実現するための地域づくりを進めるに当たっては、先進的な取組の支援に努めるとともに、何が制約要因になっているかということを明らかにし、その解消に向けた検討が必要だということをまとめております。
 2つ目は、この分野は好事例、好取組が全体としてどういう状況なのかというのを把握するのがなかなか難しい分野であることから、国全体として取組の実態を把握するため、各府省の連携や、地域の様々な取組の横の連携を行い、多様な主体が情報共有できるようにしていくべきである、とまとめております。
 3つ目は、環境教育についても、例えば、企業が行っている取組や、地域で行っている環境教育など、様々な主体が行っている様々な取組がございますので、関係省庁の連携に加えて、様々な実施主体間においても情報共有できるようにしていくことが必要であろうとまとめております。
 水環境の分野と大気環境の分野については後ほど各部会長から御報告いただきますので、「東日本大震災からの復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項」について説明して参ります。110ページを御覧ください。
東日本大震災からの復旧・復興に当たっては、もちろん低炭素、循環、自然共生、安全確保という観点は必要なわけですが、地域づくりやその担い手となる人づくりという観点も重要だという御意見がございましたので、今後の課題の1つ目としてまとめております。
 2つ目は、被災地で建設される住宅について、東北地方の冬は厳しいことから、建築物の断熱性を高めることが省エネや温暖化対策に資することになるという御意見と、ほかの部会からですが、震災の教訓をいかして、災害に強い設備をつくることが必要だという御意見がございましたので、復興全体に係る課題としてまとめております。
 3つ目は、復旧・復興に当たって、宮城、岩手についてはおおむね進捗が見られますが、福島については放射性物質の関係もあって一部遅れているところもあります。全ての被災地において安心・安全な生活を取り戻すために、これまで以上に取組を進めていくことが必要であることをまとめております。
 簡単でございますが、資料1の4分野につきましては以上です。

○武内部会長 それでは、ただいまの事務局からの説明に関しまして、委員の皆さんから御質問、御意見をお伺いしたいと思います。御発言のある方は札を立てていただければと思います。
 三浦委員、どうぞ。

○三浦委員 非常に短期間の中でこれだけの厚みのものがわかりやすく整理されたと驚いておりますが、2点ばかり、追記してはどうかということで発言させていただきます。19ページの今後の課題の中で、3点目と4点目の部分をもう一歩踏み込みまして、研究開発や開発の支援に際して公表できるデータをできるだけ公開するという文言を入れてはどうかということを御議論いただきたいと思います。
 2点目は53ページ目の今後の課題の2点目、あるいは、3点目にも関わってくるのですが、各省庁でやられている、例えばまちづくりという軸を取り上げまして、環境省でやっていること、農水、あるいは、国交省はもちろんのこと様々な省庁が、同じようなテーマで取り組んでいることを一目で見られるポータルサイトの整備、情報発信の仕方を今後一歩進めていくということが課題としてはいかがでしょうか。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、岩村委員、お願いします。

○岩村委員 四次の環境基本計画の中に地球温暖化対策のことが書いてあって、当時も大分議論して、その最中に地震が起こってしまって、結論的には今後エネルギー対策等の検討と表裏一体でやるということを結論づけたのだと思うのですが、この間ニュースを見ていたら、もう既に25%は原発が動いていない今の状況では断念するのだということも出ていたのですが、そこら辺がどうなっているのか、政府の中の検討がですね。それを教えていただきたいなと。
 それから、今回の計画の進捗状況なり課題の中に地球温暖化の話は別のところでやると。ここの部会でやらないという意味なのか。この2点を教えてもらえればと思います。

○武内部会長 ありがとうございます。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 かなりわかりやすくまとめ直していただいてありがたいと思っております。
 2点ほど。33ページの国際関係のところですが、初めの○に「国際協力に当たって」と書いてあるんですが、今回の検討に当たって、国際協力という視点と、パートナーとしてアジアをはじめ海外の国々と連携していくに当たってという視点がかなり強かったように思うのですが、私も前のほうをもう一回読み直してみようと思っておりますが、今このまとめを読んで少し気になったので申し上げました。
 なお、その次に地域づくりのところですけれども、今回、地域づくりの中で、53ページですが、1番目が規制改革の視点で、2番目が地域づくり・人づくりの連携、3番目が環境教育ということで、項目をきちんと分けていただいているので、それでいいかと思うのですが、2番目のところ、地域づくりの連携に関して、これまでは事業者・市民・行政の連携ということが強調されていましたが、最近は課題が非常に多様かつ専門的になってきておりますので、専門性も必要なので、大学と専門研究機関との連携ということも強調されるようになってきているように感じておりますので、そういう文言もあってもよいのかなと思いました。どうぞよろしくお願いします。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、中杉委員、お願いします。

○中杉委員 110ページの2番目のところですけれども、後段のところ、事務局から御説明がありましたように、水環境部会で議論させていただいた部分が盛り込まれているので大変結構だと思うのですが、もう一つ、廃棄物の分野もこういうことが関連して。廃棄物の分野の場合だと、災害に強い廃棄物処理施設の整備ということのほかに、廃棄物の処理を広域的にやらなければいけないという状況が生じていたわけですね。そこにいろいろ問題点があって。そういう意味では、広域的な体制の整備も必要なのかなと思うのですが、残念ながら今年度は循環型のところは点検の対象になっていないものですから、そちらのほうでどういうふうに整理をされるのかわからないのですけれども、廃棄物の分野も少し整理して、必要があればこちらに併せて書き込んだほうがよろしいのかなと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 大変いいものにまとまりつつあると思いますし、私も意見を言わせていただいたものを入れていただいてありがたかったのですが、一点、気が付いたので申し上げさせていただきたいと思います。
 33ページの一番下の○のところです。内容は30ページとか31ページと関係しているわけですけれども、SDGsの策定に向けた取組に関して、我が国がリーダーシップを発揮して設定に取り組むというのは私も大賛成です。ただ、リーダーシップを発揮するには、我が国は基本的な考え方を持っていないと、リーダーシップを発揮できないと思うので。そういうことが言えるのだったら書いていただかないと、「リーダーシップ」という言葉だけが踊ってしまっている可能性もあるので、そこをちょっと危惧します。
 具体的に言えば、例えば環境と経済と社会の統合のあり方に関して日本から何か打ち出すものを出さないと。ただ3つを並べているというだけだと指標としてはどうなのかという問題も出てくると思うので、その辺が関係してくると思うのですけれども、これも大問題なのでそれほど簡単ではないので、ないものねだりで申し訳ないのですけれども、そういう感想を持ったということを申し上げたいと思います。
 あと、この問題に関しては、必ずしもそうではないのかもしれませんが、30ページのb)の位置づけが国際的な貢献との関係だけで書かれているように思われるのですね。それから、28ページの重点点検項目の②がそうですけれども、この指標は将来的にはいいものであればということかもしれませんけれども、日本にも跳ね返ってくる、フィードバックされるものだと思うので、そういう観点はどこかで持っていていただいたほうがいいかなと思いました。

○武内部会長 ありがとうございました。
 木下委員、お願いいたします。

○木下委員 私は中部ブロックの検討会に参加させていただきまして大変勉強になりました。
52ページの中部ブロックの2つ目の○のところ、実はこういう説明もありました。イノシシの肉あるいは鹿肉を販売することのほか、都市と農山村地域の交流を通じた取組をしているものですから、それもぜひつけ加えていただければ、更に活動の実態がよくわかるかなと思いますので、工夫をしていただきたいと思います。
 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、今いただいた御意見に対してのコメントをお願いいたします。
 一応答えてから、また後でもう一巡しますので、そのときにお願いします。

○山本環境計画課計画官 貴重な御意見、ありがとうございます。
 いただいた御意見につきましては事務局で検討し、反映することを考えたいと思います。その上で一つ、各省庁がいろいろな観点でまちづくりを行っていることについて三浦委員から御指摘がございましたが、53ページの2つ目の○にあります「関係省庁の行う様々な観点からの地域づくり」とは、言葉が足らなかったかもしれませんが、御指摘いただいた意味を含めております。
 ポータルサイトについても、御意見をいただきましたので、どこまでできるかというのはありますけれども、少し工夫してみたいと思います。
 それから、岩村委員の御指摘にありました25%削減の話は、直接の担当ではないものでなかなか難しいところです。地球温暖化に関する取組については、2ページ目に記載のあるとおり平成26年度の点検を予定しております。これは地球環境部会で点検いただき、総政部会に御報告いただきます。
 崎田先生の御意見については、文言について少し考えてみたいと思います。
 中杉先生の廃棄物に関する御意見も現状の記載ではやや狭い感じはしますので、少し検討してみたいと思っております。
 大塚先生の御意見も、言葉の選び方がよくない部分もあろうかと思いますので、そこはまた少し修正したいと思います。
 以上です。

○浅野委員 少し説明をつけ加えさせてください。
 まず、大塚委員の御指摘ですが、SDGsについては既に平成25年からかなり大型の環境研究が動き出しています。その大型研究は国内研究と書いてはあるのですけれども、国際機関の多くの学者にも入ってもらっていて、この研究プロジェクト自体が直ちに国際的な情報発信機能を持つという仕掛けになっていますね。ですから、コンテンツが十分そこで検討されていく可能性があります。
 それから、御指摘のように指標をちゃんと提案していかなければいけないのですが、その指標は当然国内にはね返ってくることはわかりきっていて、国内でも使えるような指標を考えるということで研究が始まっています。指標についての委員の御指摘はもっともな面があるので、報告の中に言葉をつけ加えることがよろしいと思いますが、前半の御指摘については、研究の中身も既にそれを含んでいるということで、あまり詳しく書けないので、この程度の書き方になっているということをご理解いただきたいと思います。 それから、中杉委員の御指摘はちょっと悩ましい点がありまして、循環型部会の中には、災害廃棄物について何が何でも広域処理という考え方についてかなり抵抗感が強い発言もありますので、ここにそういったことをさっと書いてしまうと、今度は循環型部会がもめますので、その辺はどうするかもうちょっと考えなければいけないということでございます。

○中杉委員 廃棄物の信頼性、広域処理ということでなくてもいいのですね。こういうふうな状態になって助け合わなければいけないようなことがあるので、それを広域処理という……。

○浅野委員 環境施設という表現の中に一応入れたつもりではあるのですが。

○中杉委員 強い施設を整備するということだと少し狭いのかなと、表現はという感じがいたします。

○浅野委員 その趣旨がわかるように直すことは構いませんけれども、広域処理の話は部会でしっかり議論をしないとまとまらない点があるということは申し上げておきたいと思います。
 それから、ポータルサイトに関しては、今、既に各省のポータルサイトに環境省のホームページからアクセスすると入れるようになっており、「府省庁等のポータルサイト」という項目がトップページに載っているのですが、おっしゃるように具体の細かいプロジェクトまでアクセスできるというふうになってはおりませんので、そこは先ほど計画官がお答えになりましたけれども、今後、各省とも更に連携しながら工夫をお願いする必要があると思います。各省で何をやっているかわかるようにという仕掛けはもう既に準備はできていますので、それをどう広げるかということになると思います。この点は環境情報の専門委員会でも度々指摘しているところですので、付け加えさせていただきます。

○上田総務課長 岩村委員から御指摘のあった地球温暖化の見直しに関する御質問につきましては、もしかしたらご参画いただいている委員の方もいらっしゃるかもしれませんが、総政部会ではなく、地球環境部会と産構審の合同の審議会で議論が引き続き行われている中で並行して検討している状況で、その中の一部のものが報道されたりというところにあるのかなと思っております。
 こちらでやっているのは点検作業で、あちらは今後の中期の目標ということですから、点検作業の中で扱うのは、先ほど担当室長からありましたように、おおむね2グループ分かれて、次のグループということで来年御議論いただくと、そういうふうな整理になっているかと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 SDGsについて私からも補足でお話しておきます。研究ベースの議論とは別に今、オープンワーキンググループをニューヨークでやっていまして、その中で日本らしい提案ができないかということで。これは必ずしも環境のことだけではないのですが、防災とか、いわゆる環境共生都市のような話、これは日本の強みだろうということで話を。防災は特に震災の経験ということもあってですけれども。
 それから、バイダーバスティは日本がこれまでCDBをかなり議論してきていまして、来年にはオープンワーキンググループの議題になるのではないかと思います。そういう政府レベルのリーダーシップも少し検討されて、具体的に書かれるといいのではないかと思います。
 それでは、更に追加のコメントをいただきたいと思います。和気委員、どうぞ。

○和気委員 国際的戦略について具体的に書かれている部分もありますが、33ページの経済社会のグリーン化においての日本が発信する基本的な使命という観点から、最近、特にアジアを中心としたRCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)とか周知のTPPといった経済連携が、グローバルな社会にあって多重構造的に活発化しています。むしろこういう動きの中では域内貿易のグリーン化とか域内資本移動のグリーン化という意味で、日本が果たしていく役割がますます強くなるだろうと思います。
 そういう意味で、33ページの「今後の課題」の冒頭に「国際協力に当たっては」という、「国際協力」の中にそういう課題が入るかどうか。そこまでは読みとりにくいので、先ほど申し上げたような経済連携や地域連携交渉等の中で、地域環境問題に対する日本のイニシアティブの発揮場所として具体的に記述してもよいのではないかと思います。

○武内部会長 はい、承りました。
 ほかに。よろしゅうございますか。もしほかにないようでしたら、次に移らせていただきたいと思います。
 次に、水環境部会より「水環境保全に関する取組の」点検結果を御報告いただきたいと思います。水環境部会の岡田部会長、報告をどうぞよろしくお願いいたします。

○岡田水環境部会長 かしこまりました。それでは、「水環境保全に関連する取組」の御報告をさせていただきます。お手元の資料の54ページからが点検の結果になります。元の基本計画そのものは94ページからとなっておりますので、ご確認いただければと思います。
 この「点検」の54ページ以降に書かれていることは、基本的には「基本計画」の100ページ、(3)重点取組事項というのがございます。最初に①で我が国における水環境の保全、その次に、a)として流域に関する施策、b)、c)、ずっと続いていまして、次の103ページの最後くらいになりますと、世界の水問題に対する取組ということが重点的な取組事項として定められていたわけです。したがいまして、基本的にはここに書かれている内容に全部対応するような形で、今回の資料、すなわち「点検」の54ページ以降がまとめられております。という構成ということでご理解いただければと思います。
 ただ、若干構成が違っているところは最初にお断り申し上げておきます。54ページを見ていただきますと、「重点検討項目①:健全な水循環構築の取組」というところから始まっております。その下の四角を見ていただきますと、a)で流域に共通する施策、b)で森林、d)で河川流量まで書いていますが、これは、もともとの「基本計画」でいきますと、100ページの流域に共通する施策から、102ページのd)の都市部までに対応しております。ここを切り分けたのは、水循環が非常に重要であるという認識から、どちらかというとここの部分は流れという視点でまとめさせていただいております。
 一方、今回の資料の71ページからが「重点調査事項②:水環境改善のための取組」ということで、ここは実際の場を対象にして、流れというよりもその場を対象にして整理したという形でございます。ただ、実際にはもともとの「基本計画」の102ページの閉鎖性水域、それから、103ページに書いてあります海洋環境、世界の水問題というものがこちらのほうにまとめられております。
 では、具体的にどのようなことがまとめられているかを御紹介したいと思いますが、全てを読み上げるととても時間が足りませんので、主な取組で「今後の課題」に関わるところを中心にお話をさせていただきます。
 54ページを見ていただきますと、一番最初に流域に共通する施策の取組の状況ということで、その下に箱書きで、1.流域全体を総合的に捉え云々ということが書かれています。ここに書かれている計画に対してどのように今までやってきているかというのが、次の55ページの①下水処理水の再利用とか、雨水浸透とか、環境用水の導入ということでまとめられております。必要に応じて指標となる、例えば56ページの右上にありますダム数、データとしてはあまりたくさんあるとは言いがたいのですが、弾力的管理を行うダム数がどうなったかという形でまとめてございます。
 ⑤まであるのですが、その次に2.関係機関が連携して水環境の保全何とかというのがあります。これも基本的に「環境基本計画」の文章にそのまま沿ったものを引用しております。ここに対応して、どのようなことをやってきたのかというのが①、②、③と示されております。
後は同じようになっておりますので、若干飛ばさせていただきます。58ページを御覧ください。これは前の57ページの3.流域全体を通じて何とかというところに対応するのですが、流域視点からの硝酸性窒素対策の推進ということで、今までこういうことをやってきています。しかしながら、硝酸性対策、地下水対策は、流域を含めてこれからきちんとやっていかなければいけないということで、これに関連するものが、例えば70ページに今後の課題というのが書いてございます。今後の課題の○の上から3番目に、地下水環境基準の超過率が高い硝酸性窒素・亜硝酸性について対策を一層進める必要があるという今後の課題としてまとめられております。
 こうやって1個1個点検したものの中で、水環境部会として問題であるだろうという認識のものを後ろのほうにまとめさせていただいております。
 同じようなことが59ページの③についてですが、新規環境基準項目の検討ということで、水環境部会としては、今までのBOD、CODという指標に替わって加わるものとして、下のほうを見ていただきますと、湖とか海の下のほうの底に近いところの溶存酸素濃度もしくは透明度を新たな環境基準項目として検討を進めております。大腸菌についても同じでございます。
 これもやはり今検討中でございますが、今後更に検討を加速しなければいけないということで、今後の課題のところにまとめております。それは70ページでいいますと、上から2番目の海域のところになります。
 若干飛ばさせていただいて、60ページ、61ページ、特に60ページの5.気候変動に伴う云々、それから、5.の真ん中から下には、地震等災害時等においても水循環を確保する、災害に強い水の仕組みをつくらなければいけないと書いてございます。
 それに対応して、61ページ目の③でございますが、水道水質事故への対応ということが書かれております。厳密に言いますと、水道水質事故は災害とか地震というものではないのですが、ここでは「地震等災害時等においても」の「等」を読ませていただきました。というのは、これは水環境としては極めて重要な事案でございましたので、これについてはこういう記載をしております。
 テレビ等でご承知だと思いますが、水道水源についての対策をとっています。したがいまして、これについては今後よりきちんとしていかなければいけないということで、今後の課題というところの最後のところ、70ページでございますが、水道水の原水水質を保全するという施策を進めることによって、水質事故への対応をより強固にしていこうという課題としてまとめられております。
 若干飛ばしましたが、同じような構造でずっと並んでおります。例えば69ページを御覧いただければと思います。ここには都市部における水循環の対策について、計画と、やってきた取組について書かれているのですが、1つの取組が1つの目標に必ずしも対応しないことがあります。例えば、69ページですと、②のところに雨水浸透貯留施設の整備及び雨水利用の促進と、これは55ページの1.②は最初の流域に関する共通な施策とも関連するところで、既にどのようなことをやってきたかということが55ページで述べられています。1の問題認識の②の取組ということで、再掲として全体像がわかるようにとりまとめをさせていただきました。
 ここまでが重点調査事項の①でございます。
 なお、今後の課題の一番上のところ、これは水環境部会で議論した結果、水資源の確保や環境保全の観点から健全な水循環を確保することが今後とも極めて重要であるという認識から、前のほうに書かれていることとは直接対応いたしませんが、重要な認識として、今後の課題として記載させていただいております。
 次に、71ページからが「重点調査事項②:水環境改善のための取組」、ここでは水環境部会として重要と認識されている閉鎖性水域、すなわち湖沼、閉鎖性海域につきましては、もともとの「計画」では閉鎖性水域として一つにまとまっていたのですが、海と湖はいろいろな面で違うところがありますので、今まで行ったことを分けて記載させていただいております。
 71ページから73ページまでが湖沼における様々な取組状況、74ページから77ページが海域における取組状況という形で整理させていただいております。この辺でやめておきますが、例えば71ページから始まっている湖沼の取組について、次の72ページ目の一番上に土地利用調整というのがあります。これは水環境部会での御指摘を受けて、土地利用調整が今後の湖沼の保全をする上で極めて重要であると。既に部分的には前のほうに書かれている面もあるのですが、重要であるという認識から、83ページにおける今後の課題の一番上のところで土地利用調査のことが記載されております。
 同じように、いちいち御紹介するのは避けますけれども、同じように83ページの今後の課題を見ていただきますと、閉鎖性海域の保全のために里海づくりとか、水質総量削減が必要であるとか、産業廃棄物の海洋投入の問題、それから、最後の○が国際関連のことになりますが、経済成長を通じた海外展開。これは、前のほうに出ていますが、WEPAという水環境に関するパートナーシップ事業、それから、その前の82ページに書いてありますが、アジア水環境改善モデル事業をやっています。しかしながら、今後更にその取組が必要であるということで、今後の課題としてまとめさせていただきました。
 以上、主としてお話いたしましたのは、計画として策定したことをいかに漏れなくどこまでできたかということを明らかにするという視点で、このような形の整理をさせていただきました。
 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの岡田部会長からの説明について、委員の皆さんから御質問等ございましたら、お受けしたいと思います。札を立てていただければと思います。
 それでは、三浦委員、お願いします。

○三浦委員 2点、質問させていただきます。
 1つは、今、水環境と言いましたら、放射性物質が海水に流れ込んでいるということにつきまして、これが流域の問題なのか、それとも閉鎖水域の問題なのか、区別するのは非常に難しいと思うのですが、その扱いを今後どうされるのかということが1点です。
 もう1点は、7年後の東京オリンピックで、会場想定地区で大腸菌がかなり多いのではないかということを国際的に言われていまして、海洋スポーツの理事をやっておりますが、理事会では問題になっています。今後、東京周辺の水域の水が安全であるといいますか、人体に影響がないということを国際的にも示していかなければいけない機会が必ず出てくると思うのですが、それに対する対応についてお聞かせいただきたいと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、和貝委員、お願いします。

○和貝委員 水源について、例えば海外資本が土地取得を通じて水源あるいは水域を確保してしまうということが言われておりますが、その辺りの対策、私、内容は詳細に見ておりませんので、記述があるのかもしれませんが、お聞かせいただきたいと思います。国レベルあるいは自治体の所管ということもあって、取扱いはなかなか難しいのかもしれませんが、その辺りのことを確認させていただきたいと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、長谷川委員、お願いします。

○長谷川委員 70ページの今後の課題の2つ目にございます下層の溶存酸素のところでございます。ここに「今後、国民の実感にあったわかりやすい目標設定を行うことが肝要」と書かれてあるのでございますが、今後、指標などを検討されることがあるかと思います。専門委員会で環境基準が検討されると存じますけれども、専門の委員会では産業界や漁業関係者及び生態系に詳しい専門家の方々の意見をよく聞いていただきまして、具体的な検討を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 長辻委員、お願いします。

○長辻委員 放射能汚染水にお尋ねしたいのですけれども、今、福島に35万トンという汚染水がありますが、これがALPS等の浄化装置でクリーニングが進んでいくと、最後に残るのはトリチウム水なのですね。トリチウム水が35万トン残るというはちょっと異例の事態であろうと思うのです、水そのものでありますし。これをどこの部分で扱うのか。今の資料の中ですと、トリチウム水は出てきていないですよね、恐らく。ですけれども、国民に対してどういう考え方をすべきなのか。最終的には海に出さざるを得なくなるだろうというのが一般的な見方なのですけれども、そのときに国際社会に対してどういう説明をしていくのか。その辺りも少し検討しておいたほうがよろしいのではないかと思いまして、発言いたしました。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 大塚委員、お願いします。

○大塚委員 私は水環境部会に属しておりまして、誠に申し訳ないですが、第2回目は海外出張で欠席したものですから、ここでお伺いします。
 まず第1に、先ほど岡田先生に御説明いただいたように土地利用調整のことを入れていただいて大変ありがたかったと思っています。一つ非常に細かいことになるのかもしれませんけれども、例のクリプトスポリジウムのような家畜の排泄物に基づく微生物による汚染の話はさせていただいて、第2回目の部会では、こういう数がそれぞれ問題になったというのも、表もお配りいただいたと思いますけれども、これに関しての記述がなさそうなのですが、あれについての扱いはどうなったのかということを教えていただければありがたいと思います。

○武内部会長 それでは、最初に岡田部会長からお話をいただいて、その後、事務局から補足ということでお願いいたします。

○岡田水環境部会長 最初の三浦委員の御質問の放射性物質の問題については、後で宮崎課長のほうからもう少し詳しくお話していただいたほうがいいかと思いますが、水環境部会というか、専門委員会で、例えば環境中の放射能をどう測定するか、モニタリングするかということを含めて検討が既に始まっております。遅いと言われればそうかもしれませんが、今、検討中でございます。
 それから、次の大腸菌の問題は大変問題であることは科学的にもよく認識しております。極端に言いますと、今の大腸菌群数の測定法は必ずしも妥当な数字を示さない、ご承知だと思いますが。例えば、琵琶湖北湖のようなきれいなところでもうん万と出たりすると。したがいまして、大腸菌群数ではなくて、大腸菌を測定することによって、より妥当な、水利用上安全な指標になるということで、2、3年検討しているのですが、大腸菌にすべきだということまでは合意は得られていると言っていいかもしれません。ただ、基準値として幾つにするかというのは、今後もう少し検討を要するところでございます。

○三浦委員 国際的に説明に耐えるものにしていただきたいと思います。

○岡田水環境部会長 もちろん、アメリカ、ヨーロッパがどうなっているかとか、香港などが結構大胆な数値を出しているかというのは、全てと言っていいくらい、我々ができる限り調べております。大腸菌の測定法、もちろん大腸菌そのものが問題になって、それに関連する感染症の専門家の先生にも入っていただいて議論しているところですが、遅いということは、申し訳ございませんとしか言いようがないですが、一応一生懸命やっているつもりです。
 それから、和貝委員の土地取得の話は、課長のほうがいいかと思いますので。

○宮崎水環境課長 水環境課長、宮崎でございます。補足の説明をさせていただきます。
 放射性物質の関連で、流域の問題なのか、あるいは、閉鎖性水域の問題なのかという御質問がございましたけれども、私ども環境省でやっております測定は、福島の例の事故で大気を経由して飛び出してしまったものが沈着して、河川とか湖を経由して海まで流れて行っているという実態にありますので、私どもとしましては、水の汚染レベルと底質の汚染レベルを測定してきております。あと、地下水についても測定してきております。最近は大分落ちついてまいりましたので、水からは検出されることは滅多にないのですけれども、濁ったりした場合に多少出るという程度におさまっております。それは流域の問題かと言われますと、答えにくいのですが、福島事故に伴うものを観測してきているという事実以上のものではございません。
 それから、水源関係、海外資本が買収しているのではないかという報道がなされておりました。確かにそういう報道がなされておりますし、実際、調査も国土交通省を中心にやられていたようです。ただ、日本人が間に入ってしまったりしますと、実際は外国資本であっても日本人があたかも買っているように見えたりする例もあったりして、誰がどうしているかということを追及するのは難しいというのが実態でございました。
 そういう水源林あるいは水源が大事だという認識は広まっておりますので、国会でも超党派の議員で水循環基本法という議論がこの3年ほどなされておりました。先の通常国会におきましても、水循環基本法というのが衆議院は通過しております。それは、水は循環するものであって、大事なものでありますという理念を主にうたう法律でありますけれども、そういう理念に基づいて、今後、個別の法律がだんだんそういう理念に沿った形で改正していくのだろうなと我々も見ていたのですけれども、残念ながら審議日程の最終日に参議院で通ると言われておりましたが、安倍首相への問責決議が通ってしまいまして、その日の議論ができなくなってしまって、廃案に至っております。ただ、この議論は関心をお持ちの先生方はたくさんいらっしゃいますので、いずれどこかの国会でまた出てくるのではないかなと思っております。そういう理念が固まってまいりますと、水のあ在り方、あるいは、地下水を含めて、今後どのように扱っていくべきなのかという議論が更に起こってくるのではないかなと考えているところでございます。
 あと、下層DOの検討におきまして、専門委員会がこれから始まるわけです。9月5日の水環境部会におきまして諮問もさせていただきましたので、指標についてこれから委員会が始まるのですけれども、今、専門委員のリストアップをしているところであります。その中には、もちろん水の専門家も考えたいと思いますし、生活実態に詳しい方もあったほうがいいと思いますし、漁業的なことに知見のある方、あるいは、産業界的な、産業界と言ってしまうと語弊がありますけれども、産業についてもお詳しい方々など、いろいろな幅広い専門家の方々に集まっていただいて議論をしていただこうと考えているところでございます。
 もう一つ、福島での汚染物質の浄化、ALPSに絡むトリチウムの話でございますけれども、申し訳ありません、原子力施設そのものについては私ども環境省は残念ながら所管していなくて、東京電力と規制庁が中心にやっているということでございますので。私どもは海のモニタリングも一部はしておりますけれども、ここは知見が正直ございません。

○鎌形審議官 ちょっと補足させてください。
 今、トリチウムというか汚染水の問題での御指摘でございますけれども、宮崎課長が申しましたように、基本的にサイトの中をどうしていくかというところから発している問題ですが、そこが地下水の流入云々ということもありまして、外への影響というのが懸念されるという事態についてどういうふうな対応をするかということでございます。
 サイトの話でございますが、まず東京電力が対応し、かつ、その指導をする経産省資源エネルギー庁が、国が前面に出るということで対応している。それを、規制当局という観点から原子力規制委員会がチェックをするというような構造で今進んでいるということでございます。ただ、環境への影響をどうするかというご懸念に関しましては、環境省の所掌かどうかは別にして、いわゆる環境問題としてその観点から光を当てるということは当然あり得ると思います。
 今の点検の中では震災の復旧・復興、あるいは、汚染回復に関しては、少なくとも除染に関しては来年ここで点検するということは決まっています。汚染水の問題は、当初これを組み立てるときに想定していなかったものですから、どういうふうに扱うのかというのは事務局でも部会長ともご相談させていただきながら検討したいと思います。

○長辻委員 私が質問したのは、今の汚染水ではなくて、この汚染水を処理した後に残るトリチウム水をどうするかということ。トリチウム水はそのまま保存できるわけではないわけですから、いずれ海洋に出さざるを得ないのだけれども、それに備えて今の段階から国民に対するトリチウムの扱い、考え方、それから、海に出すことについての国際社会への説明を始めておいたほうがいいのではないですかということを申し上げた。現在の汚染に関して言ったのではありません。

○鎌形審議官 あの問題はサイトの中の汚染水をどう処理するかというところから来ていますので、東京電力がまずおやりになると。その中で、東京電力がやり切れない部分があるので、今、国が前面に出るということで、経産省資源エネルギー庁が出てやってきたと、こういうことでございます。

○長辻委員 だから、トリチウム水は東京電力の手に負えるものではない、究極的な放射能の水なのですよ。それをどうなさるのかということを言っている。

○鎌形審議官 ですから、そういう問題についてはまさに国が前面に出てやるということで、経産省資源エネルギー庁が前面に出てやっているというのが今の現状でございますので、そういう中で検討がなされるべきと、こういうものだと思います。

○長辻委員 ですから、現状ではなくて……。

○鎌形審議官 その後のことも含めて……。

○長辻委員 その後のトリチウム水が一番問題だと、水環境そのものだと申し上げているのです。

○鎌形審議官 その後のことも含めてまず責任のあるところで検討されていくべきだと、こういうことだと思います。

○長辻委員 あまり納得できるお答えではないですけれども。この問題を放っておいたら大問題になりますよ。

○宮崎水環境課長 申し訳ありません、もう一点だけ。
 先ほど大塚委員から御指摘ありましたクリプトスポリジウムの問題でありますけれども、確かにそういう議論がございまして、厚生労働省から資料もいただいて、現状このような数字ですという御説明をさせていただきましたが、それで特段御議論もなかったと承知しておりまして、記述からは省略させていただいております。もちろん資料としてはご提供できますので、そういう扱いに今はさせていただいております。

○大塚委員 それは数が少ないから問題は少ないというご認識ですか。

○宮崎水環境課長 そういうことではなくて、クリプトスポリジウムの問題につきましては、厚生労働省のほうで水道の管理の問題として対応がなされたと考えておりまして、特段それ以降の話は今のところ出ていないのではないかと認識しているということでございます。

○大塚委員 ありがとうございました。

○武内部会長 それでは、岡田委員、お願いいたします。

○岡田委員 非常につまらないことを申し上げます。部会長の御説明もよくわかりましたし、点検も丁寧になされていると思いますし、論理構造もわかったつもりです。それを見ていて一つだけちょっと気になったのは、83ページの今後の課題のところの最後の○ですね、その手前の81ページ以降のところで丁寧にいろいろと書いていただいているのですが、最後のまとめのところだけ、これだけ独立して読むとちょっと意味がわからない。論理の問題だけです。ちょっと修正していただくと非常にわかりがよくなるのではないかなという提案です。

○岡田水環境部会長 すみません、最後の○ですね、「経済成長を通じた云々」という。

○岡田委員 はい。

○岡田水環境部会長 これにつきましては、前のページのアジア水環境改善モデル事業……。

○岡田委員 ええ、それはわかっています。これだけ独立して見たときにこれで意味が通じますかというだけのことです。

○岡田水環境部会長 はい、わかりました。少し修文させてください。ありがとうございます。失礼いたしました。

○武内部会長 よろしいですか。
 先ほど長辻委員がお話されたことについての問題提起の趣旨はよくわかりますけれども、これは政府全体として検討すべき課題で、この部会で取り立ててある方向性を出すというのはかなり難しい問題だと私は思います。実際にそういう問題意識は政府の関係部署では持ちつつ、しかしこれは早急にこうだああだと言えないという状況の中で、国際的な世論、国際的な判断基準、これも慎重に見極めながら、恐らくどこかである種の政治的な決断をするという話になるのではないかと私は理解しております。
 今、この担当にそれをどうするのだというのはちょっと酷ではないかと思いますが、おっしゃっていることの重要性は私もよく理解しているつもりでございますので、私のほうからも補足的にお話し申し上げました。

○長辻委員 どうもありがとうございます。申し上げたかったのは、汚染水をきれいにした後に残る水そのものがトリウチム水で、これは非常に厄介な問題ですねということを申し上げたということです。

○武内部会長 それはよくわかります。それをどうするかということについては、極めて大きな政治的なイシューだと私は考え、そして、それは慎重の上にも慎重に国際的な動向も踏まえつつ判断するべき問題だと思っているということでございます。

○岩村委員 今のことに関連して。私もトリチウム自体のことがよくわからないのであれですが、一般の国民からすればトリチウムが入っている水というのはどのぐらい環境に影響するかとか、人体に影響するかというのは、新聞を読んでもあまり書いてないのですよね。危ない、危ない、汚染水だとしか言わない。その意味で、処理の仕方の前に、評価としてトリチウム水というのはどのぐらい危険なものなのかという議論は、ここで専門家の人から聞くなり、議論してもいいのではないかという気が私はいたします。

○武内部会長 ほかにございますでしょうか。
 今のことについては、別途資料でも用意してもらいましょうか。ただ、この話に直接何か提言ができるという感じではないということはご理解いただいた上で、科学的な知見としてトリチウムが残された水はどういうものであるかということについて、現時点での科学的な知見についての資料を次回用意させていただくということにさせていただきたいと思います。

○岩村委員 そうしていただくと大変ありがたいです。

○武内部会長 はい、了解いたしました。
 ほかに。よろしゅうございますか。もしよろしいようでしたら、次に移らせていただきたいと思います。
 次は、「大気環境保全に関する取組」の点検結果でございます。大気・騒音振動部会の坂本部会長から御報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○坂本大気・騒音振動部会長 それでは、大気・騒音振動部会における基本計画の点検について報告をさせていただきたいと思います。皆さんのお手元にございます環境基本計画の105ページから112ページが大気・騒音関係のところでございます。
 これに対応するような形で、大気・騒音振動部会では、大気環境保全に関する取組が重点項目として上げられておりまして、その大きな1番目として、84ページの四角で囲んでございます「重点検討項目①:広域的な取組を重視した大気汚染対策の取組」が1つの項目でございます。もう一つが、後のほうのページで出てまいりますけれども、「排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減に向けた取組」。この2つにつきまして、7月12日、9月9日、それから3回目は数日前の9月30日という形でやって、昨日までやりとりをして、最終的にまとめたものが今日御覧いただいている84ページから102ページまでの内容でございます。
 それでは、重点検討項目①、②につきまして、どういった形でやったかということをお話し差し上げたいと思いますけれども、先ほどの水の部分とは少し構成が違っておりまして、まずどういった形でやるかというところで、項目を四角で囲んであるa)、b)、c)という形で挙げてございます。これに対して、(1)環境基本計画における施策の基本的方向、その後、現状分析という形で、現在の環境の状況がどうなって、どういう状況にあるかということをまとめております。その後、主な取組状況という形で、88ページを御覧いただきたいと思いますけれども、先ほどのa)、b)、c)という3つ項目につきまして、取組状況を確認いたしました。
 まず、a)PM2.5に係る取組につきましては、大気汚染物質広域監視システム、通称「そらまめ君」と呼んでおりますが、それの常時監視の充実を図るとともに、排出インベントリの整備等の発生源情報の把握、それから、二次粒子の生成機構の解明など、現象解明と対策検討に向けた取組を行っております。
 また、本年2月から専門家会合を開催しまして、PM2.5による大気汚染の状況、PM2.5濃度が上昇した場合に懸念される健康影響、それから、注意喚起のための暫定的な指針の設定、こういったものをPM2.5に係る取組としてまとめてございます。
 それから、89ページの真ん中より下でございますが、b)光化学オキシダントに係る取組として、常時監視の精度管理、光化学オキシダント調査検討会による現象解明等の取組を進めました。そして、VOCモニタリングの実施、VOCの排出規制と事業者による自主的な取組を組み合わせたVOC排出抑制の取組を行っております。
 また、都道府県においては、大気汚染防止対策を支援するために、大気汚染に関する気象情報の提供を行っているところでございます。
 続きまして、c)、90ページの下のほうでございますけれども、東アジア地域における広域大気汚染に係る国際的な取組といたしまして、「日中省エネルギー・環境総合フォーラム」などを通じた二国間協力に加えて、東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、日中韓三カ国環境大臣会合等の既存の協力枠組みを活用して協力を推進しているところでございます。
 また、短寿命気候汚染物質として、ブラックカーボン等につきまして、アジア地域での削減対策、戦略作成に貢献しているところでございます。
 こういったことをやっておりまして、これに対して、今後の課題として91ページにまとめてございます。○が5つございますけれども、まず1つ目として、PM2.5について、発生源情報の把握や二次粒子の生成機構の解明を進めるとともに、シミュレーションモデルの高度化を図り、現象解明や対策検討につなげていく必要がある。また、リスクコミュニケーションを的確に行っていく必要があるとまとめてございます。
 2つ目としまして、光化学オキシダントについて、排出インベントリの精緻化やシミュレーションモデルの高度化を通じて現象解明を進めるとともに、対策の検討や的確な注意予報の発令に向けた検証を行っていく必要があるとしております。
 3つ目としまして、PM2.5及び光化学オキシダントについて、我が国における健康影響に関する知見の集積が必要であるとしています。
 4つ目といたしまして、既存の協力枠組みや我が国の経験や技術の活用を通じて、国際的な取組の強化に我が国がリーダーシップを発揮するとともに、アジア各国に我が国の技術を戦略的に展開することが必要であるとしてございます。
 そして、5つ目の○でございますが、短寿命気候汚染物質対策が世界的に注目されていることを踏まえ、アジア地域の主要都市を対象に、大気汚染対策と気候変動対策の両方を見据えた人材・組織の能力構築や、政策立案支援等の協力活動を強化・促進する必要があるとしているところでございます。
 次のページをおめくりいただきまして、「重点検討項目②:排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減に向けた取組」でございます。これにつきましては、真ん中辺の四角で囲んだところにa)、b)、c)とございますが、a)環境性能に優れた自動車の普及促進の取組、b)自動車単体規制の取組、c)エコドライブや公共交通機関利用の促進等交通の環境負荷低減や未然防止対策などの総合的な取組、この3つについて現状分析を行い、取組状況を確認いたしました。
 取組状況について少し説明を申し上げますと、96ページを御覧いただければと思います。主な取組状況としては、国が、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質、NOxとPMでございますが、その特定地域における総量削減基本方針を定め、それに基づき関係8都県において総量削減計画を策定し、取組を推進しているところでございます。
 次のa)、97ページの一番上に項目のタイトルが書いてございますけれども、環境性能に優れた自動車の普及促進の取組として、自動車NOx・PM法の排出基準適合車への転換促進、税制優遇措置や補助制度等による次世代自動車等の普及促進に取り組んでいるところでございます。
 それから、b)自動車単体規制の取組は、98ページの上から5、6行目のところにタイトルがございますが、このb)の取組として、自動車排出ガス・騒音低減技術の進展、走行実態や使用実態を考慮した自動車単体規制手法の見直しや、大気汚染防止法に基づく自動車排出ガスの量の許容限度等の強化を検討しています。
 また、許容限度を確保するため、道路運送車両法に基づく新規検査及び使用過程の継続検査、これはいわゆる車検と言っているものでございますが、車検等による規制措置を適正に実施しているところでございます。
 c)は、99ページの上段よりやや下のところに四角で囲っておりますけれども、エコドライブや公共交通機関利用の促進等交通の環境負荷低減対策や、未然防止対策などの総合的な取組として、「エコドライブ推進月間」の実施などと、エコドライブの普及促進を行ったほか、公共車両優先システムの推進、マイカーから公共交通機関への転移を促進することによる、公共交通機関の利用促進に取り組んでいます。
 また、自転車の安全な利用環境の整備、環境的に持続可能な都市・交通システムへの転換、監視・観測結果の情報提供、高度道路交通システムを含む交通流対策に取り組んでいるところでございます。
 今申し上げましたような取組を踏まえまして、今後の課題として、101ページの下から5、6行目ぐらいのところから6つの項目でまとめてございます。
 1つ目が、排出ガス、騒音などの自動車に起因する環境負荷の低減を図るためには、発生源である自動車の単体規制の強化や、環境性能に優れた自動車への転換のほか、エコドライブや公共交通システムの改革等、交通の環境負荷低減対策を一層推進することが重要である。また、これら取組は同時に地球温暖化防止にも資する場合があるという視点にも留意すべきであるとしてございます。
 次の102ページへまいりまして、一番上の○でございますが、自動車単体規制については、引き続き我が国の大気・騒音環境を考慮しつつ、より走行実態や使用実態に即した有効な手法を用い、実環境における負荷を効果的に低減していく必要がある。その際、国際基準への調和及び我が国の自動車関連産業の競争力向上を勘案することが求められるとしております。
 3つ目でございますが、地球温暖化防止のための自動車の燃費目標基準の策定が進んでいることから、排出ガス規制の強化に当たっては、低燃費技術と排出ガス低減技術との両立に配慮しつつ、技術動向を見定めることが重要であるとしているところでございます。
 4つ目は、今後のまちづくりに当たり自動車公害の未然防止の観点から、沿道の自動車公害状況を情報提供するなど、誘導施策等により交通施設とその沿道、沿線地域の土地利用の調和を図っていく必要があるとしてございます。
 5つ目でございますが、プローブ情報等については、交通安全対策や環境対策への活用に向けた取組が進められているが、情報処理技術の進展をも踏まえつつ、今後もより効果的な環境対策に活用されるよう、取組を進める必要があるとしてございます。
 最後の○でございますが、更なるNOx、PM及びCO2排出量低減に資するべく、自動車関連税制において、環境によいものは思い切って負担を軽減し、環境によくないものには相応の負担を求めるという、「グッド減税・バッド課税」の考え方を徹底することが望まれるというふうにまとめたところでございます。
 以上が大気環境保全に関する取組の点検の報告でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御報告に関しまして、御質問、御意見のある方は札を立てていただくようにお願いいたします。
 岡田委員、お願いいたします。

○岡田委員 ただいまの御説明でいうと、今回のテーマはこういうことで絞った形で整理したと理解いたしましたけれども、この資料を見ると次にやる点検は再来年になるのですかね、大気のほうは。この資料の2ページでいくと。そういうことになるということですね。

○坂本大気・騒音振動部会長 そうですね。

○岡田委員 そうすると、施行は来年なので今書くことではないかもしれませんが、大防法の改正は結構大きなテーマだったと思いますし、アスベストそのものが基本計画の中でも結構大きく書かれているところなのですが、あえて記述がないというのはどうしてなのでしょうかというのが質問です。

○武内部会長 よろしいですか、それで。
 それでは、長谷川委員、お願いいたします。

○長谷川委員 まず、97ページの次世代自動車の普及促進のところの2つ目の・のところ、税制優遇措置の2点目です。ここでは「平成25年度税制改正大綱」の文言が引用されておりますが、自動車取得税及び自動車重量税のくだりは、「この度、平成25年10月1日の閣議決定によりまして、経済情勢に配慮する観点から、消費税率引上げの前後における駆け込み需要及び反動減の緩和も視野に入れ」という文言が加わっておりますので、最新の引用をしていただいてはいかがかと思います。これが1点目でございます。
 それから、101ページにございます今後の課題のところの1つ目でございます。公共交通の利用促進に関しまして、環境の観点からは、例えば大型の公共交通に乗客がまばらというような場合には、効率性とか持続可能性を含めて考慮をしていただきたいということ。また、交通手段の確保、交通の利便性ということも配慮して、施策としましては、マイカーも含めた交通のベストミックスということをご検討いただきたいと思います。
 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 PM2.5に関しての素朴な質問です。国民は、越境からのPM2.5も非常に関心が高いところだと思うのですけれども、「そらまめ君」によってリアルタイムでもチェックができているという記述がある一方、85ページの年平均の推移というのは平成22年までしか書かれていません。隣の国の問題というのは最近の話なので、もっと最近の状況というのがあってもいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、崎田委員、お願いします。

○崎田委員 関心事としては、PM2.5とかVOCなど、なかなか数字の減っていかないものへきちんと対応がとれることを心から願っていますけれども、今いろいろな点検がありますので、こういうところをきちんと進めていただければ大変ありがたいと思っています。
 私がコメントをさせていただきたいと思ったのは、例えば、99ページから102ページ辺りにエコドライブとか公共交通機関を使うような普及啓発が書いてあります。総合的な取組というところで、随分長い間こういうところが大事だと言われているのですか、ここに書いてあることは普及啓発という話だけで、もう少しそれをきちんと地域に定着させるような仕組みに進化することはできないのかなと思いました。
 例えば、エコドライブの普及啓発も、警視庁や経産省、国土交通省と一緒に普及啓発をしていると書いてありますが、エコドライブを実施すると燃費改善とか大気汚染の改善にもなるだけでなく、交通事故も減るという実証データも出ていますので、例えば警視庁が免許を発行するときには必ずそういうことも指導するとか、制度の中にもっと入れることもできるのではないかなと感じています。
 あと、102ページの課題のところにもいろいろありますが、課題を拝見しても、自動車の流入対策とか公共交通機関というところも、都市部だと自動車の流入規制をしてパーク・アンド・ライドとかいろいろなやり方があったり、地方都市の場合だったらば、1家に1台持たなければいけないような地域の中でどういうふうに公共的なコミュニティバスなどを採用するかとか、いろいろな考え方があると思うので、地域性に応じた対応という視点もあってもいいのではないかと感じました。
 なお、先日、EUに伺って、自動車の交通流対策をとっていることで知られた環境都市に伺ったときに、環境セクションの責任者の方が、流入規制をしてもマイカーの保有台数は実はあまり変わっていない、ただし、それを効率的に使っていくことが徹底してきているので、大気環境の改善にもつながっているというお話がありました。それぞれの施策がどういう効果になっているか、どういう状態になるかということをきちんと把握しながら、対策を進めていければいいのではないかなと思いました。よろしくお願いします。

○武内部会長 ありがとうございました。
 岩村委員、お願いします。

○岩村委員 98ページの自動車の単体規制の取組の中で十一次答申のことが書いてありますけれども、燃費改善のためにエンジン制御をして、実走行下では排出ガスが悪化すると書いてあるのですが、この排出ガスの意味がPMなのかNOxなのか。お互いトレードオフの関係にあるのですが。これは「排出ガスを悪化させる」と非常に抽象的に書いてあるのですけれども、この意味を教えていただきたいなと思います。

○武内部会長 よろしいですか。
 それでは、まず最初に部会長のほうから御回答いただき、それから、関連する事柄について事務方から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○坂本大気・騒音振動部会長 それでは、まず1点目の、岡田委員からの御質問でございましたけれども、この点検について次は2年後にやるわけでございますが、先ほどの構成でお話をいたしましたように、取組状況がどうあって、今後どうかというような状況でございますので、今般改正されました大防法絡みは2年後のところでやるということで、今の状況でやるべき必要のあるものを優先させたということでございます。
 それから、2点目は、長谷川委員からの御指摘だったと思いますけれども、次世代自動車の普及に関連して、今回税制の関係で駆け込み需要がかなりあって、幾つか文言が加わったということでございますが、ここにつきましては、そういったものを入れるような方向で検討をさせていただきたいと思います。
 もう一つは、公共交通で、特に大型車が走っていても実際には何人も乗っていないようなものの運用の仕方等についても御議論いただいたと思いますけれども、ここについては具体的に書き込むかどうかは少し考えさせていただきたいと思いますが、意図するところは理解をしたつもりでございます。
 それから、3番目、冨田委員からの御指摘でございますけれども、PM2.5について「そらまめ君」でリアルタイムで情報を出しているという話と、85ページの図が平成22年度までという形になっているのだけれどもというお話でございますが、これは、この下の(注)に書いてございますように、微小粒子状物質等曝露影響実測調査という形で、そもそも環境基準の設定をにらんで、その環境基準が設定される10年ほど前からこういう調査をやっておりまして、そのときの調査手法と同じもので測っているのが平成22年度までしかないということで、ここではこういうデータになっております。
 その一方、環境基準が設定された後、各自治体等でPM2.5の測定局を設置してございますが、例えば85ページの図表III-41.平成23年度常時監視を御覧いただきますと、ここに書いてございますような形で測定されていて、こういったものを直接、1時間値の情報が入ってきたものを見られるようにしているのが「そらまめ君」でございます。そういう意味で、図表III-40は、過去に行った調査からPM2.5のトレンドを御覧いただくためにここにつけてございます。そして、環境基準が決まった後、23年、24年という形で、常時監視測定局が増えているものを、「そらまめ君」で1時間ごとのデータが出せるようにしているという状況でございます。
 それから、崎田委員が次の御質問だったでしょうか。ここについては、私よりは事務局から答えていただければと思うのですが、公共交通、エコドライブという単に普及啓発だけだけれども、それよりはもう少し地域に定着するような形を今後考えていくということを盛り込むべきではないかというお話であったかと思います。
 それから、5番目の岩村委員のところも単体規制のお話で、98ページですね、これは排出ガスを浄化する装置をそのまま運用すると燃費が非常に悪くなってしまうために、そういったものが機能しないような形になるようなものもある時期あったわけでございます。そういったものにつきまして、燃費と排出ガスのNOxとかPMといった汚染物質そのものを減らすのと同時に、燃費の機能を上げるようなことを言っているということでございます。

○岩村委員 ということは、排出ガスについては、PMもNOxもただトレードオフの関係にあるのですよね、PMとNOxで。高温燃焼すればNOxが増えるし、低温でやれば……。

○坂本大気・騒音振動部会長 いやいや、増えても、その後、酸化触媒とか幾つかのものをつけてそれを減らしているわけです。

○岩村委員 ええ。それで、これは恐らくDPFをとめてしまっているのではないかと思うのだけれども。まさか触媒まで外しているやつはいないと思うのだけれども……。

○坂本大気・騒音振動部会長 いえ、タイミングがずれるような形で動いたものがありました。

○岩村委員 ああ、やるのですか。両方含んでいるということですね、NOxもPMも両方というわけですね

○坂本大気・騒音振動部会長 もしあれでしたら、技術の詳しいものにつきましては、また後で資料を提供させていただきたいと思います。
 とりあえず私のほうからは以上ですが、事務局のほうから補足があればお願いいたします。

○難波大気環境課長 大気環境課長でございます。一点だけ、アスベストにつきましては、現在、専門委員会あるいは調査会などで、法改正を受けてどのような政省令に設定していくかということを議論していただいている段階ですので、今回は、大事なことですが、まだ議論の途上ということでこのような扱いにさせていただいております。

○武内部会長 どうぞ。

○浅野委員 崎田委員の御指摘は、公共交通機関の利用促進ということが何となく一色に書かれているので、地域特性をちゃんと考えたメリハリをつけよということですよね。そういうことを書き加えろという御指摘ですから、これは根木さんのところで趣旨をよく聞いて、99ページのところとか、今後の課題のところ、101ページですが、そこにその趣旨を入れていただければいいのではないでしょうかね。

○武内部会長 ほかに何か。はい、どうぞ。

○冨田委員 しつこくて恐縮ですが、PM2.5のところです。図表III-40の意味はわかりました。ただ、そうだとすると、今の国民の関心としては、その上の文章の「しかしながら」の部分が一番ではないかと思うのですね。これが傾向的にどうなのだろうかと。常時監視をしているというポイントの数ではなくて、傾向を示していただくことが有益ではないかなと思いますので、ご検討いただければと思います。

○坂本大気・騒音振動部会長 ありがとうございます。
 ただし、その傾向を示すという場合には、同じ測定装置を使って、同じ場所のものが数年にわたってないと出せない。先ほど私が申し上げたのは、平成13年度から22年度まではそういう調査でやっていたものがあったのだけれども、その後、環境基準が決まって、その後は別の形で地方自治体が法に基づいて常時監視測定局を設置していくという形になっているために、同じ場所で同じような測定装置を使ってやられているものがないという状況で、今後、常時監視が継続されていくことによって出て行くということでございます。
 ただし、ここにはこういうデータしかございませんけれども、地方自治体等で2000年ぐらいからずっと測定をしているところもございます。そういったところを見た場合、ここで図表III-40で見た傾向はおおむねあっていると。要は、PM2.5につきましては減少傾向にある。ただし、最近のところでは減少の程度がだんだんゆるやかになっていると、フラットになりつつあるという状況でございます。

○浅野委員 冨田委員の御指摘は、新しい測定法での経年変化を示せというのではなくて、23年は達成率が27であるということが書いてあるので、そのことについてちゃんと説明が必要だろうということだと思います。この図表を見ると、環境基準を達成したのはここで、達成してないのはここで、黄砂の影響に関わらずとか、影響があってというような書き方がしてあるのですが、これについての何のコメントもないわけです。
ですから、これはちゃんとわかっている人が見ればなるほどということがわかるわけですし、環境基準の非達成の理由としては、都市部の様々な要因が非達成の要因になっている場合と、西日本のように明らかに大陸からの越境汚染が要因になっていますから、そういった様々な要因があるという説明がないのではないかと指摘しておられ、そのことをちゃんと書くように、という御指摘だと思うのです。ですから、経年変化を見ろというよりも、23年のこの表についてのコメントがほしいということ、だと思います。冨田委員、このような理解でよろしいですか。

○冨田委員 結構です。

○浅野委員 それであれば、それを書き込むことは簡単だと思います。

○坂本大気・騒音振動部会長 書き込まさせていただきます。

○武内部会長 よろしいですか。
 はい、どうぞ。

○和気委員 91ページの今後の課題の3つ目に関係するのかなと思うのですけれども、大気汚染における越境性・広域性の特性を踏まえますと、日本を含めた国際的な知見の集積が重要かなと。特に東アジアの越境型の大気汚染の場合には、健康影響が日本の国民のみならず、アジアのほかの国でどういうことが起こっているのかという、少なくとも知見の集積という意味においては、我が国に限らないほうがいいのではないかと思います。「我が国における健康影響に関する」という部分を、もう少し国際的な視野も入れた文章に変えたほうがいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○坂本大気・騒音振動部会長 ここにつきましては、説明申し上げますと、PM2.5に関する健康影響等に関する情報が、日本の場合には諸外国に比べて非常に少ないということですので、あえてそれを強調しております。実際に情報を整理したり、影響の程度を調べるというのは、全てのほかの国のものについてもやっております。ありがとうございます。

○武内部会長 よろしいでしょうか。
 それでは、次に移らせていただきたいと思います。「総合的環境指標」、「各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況」、「国民及び地方公共団体に対するアンケート調査の結果の概要」、「環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査の結果」、さらに「地方ブロック別ヒアリング」について、事務局より説明をお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 それでは、まず資料2-1と2-2で、総合的環境指標について御説明したいと思います。
 まず、資料2-1の2ページ目を御覧ください。第四次環境基本計画においては、総合的環境指標として、大きく分けて4種類の指標を設定しております。1つ目の「各重点分野における個別指標群」と、2つ目の「各重点分野を代表的に示す指標の組み合わせによる指標群」の2つを事象面で分けた分野の指標と整理しており、3つ目を「各分野を横断的に捉えた指標」、4つ目を「環境と社会・経済の関係を端的に示す指標」としております。これらの指標を環境施策の進捗状況の点検に活用していこうと考えております。
 3ページ目以降は具体的な指標について記載したものでございますが、ここからは資料2-2と併せて御覧いただければと思います。三次計画の点検までは、それぞれの指標について、一つの指標ごとに数字の経年変化がどうだったかということのみを確認していたわけですが、四次計画においては、指標を中心に点検を行おうということで、一つの試みとして、個別の指標群の中からそれぞれの分野について代表的なものを幾つか選び、その指標について3つの観点から見ようとしています。1つ目は、そもそも指標の目指すべき方向として数値が上がったほうがいいのか、下がったほうがいいのかという観点です。2つ目は、長期的な傾向です。ここでいう「長期的な」とは、あまりにも昔に遡っては意味がないので、平成6年に環境基本計画ができてからこれまでを指します。3つ目は直近の状況です。
 2-1の9ページ目に、赤枠で囲った「目指すべき方向」、「長期的な傾向」、「直近の傾向」というのが、ただ今御説明したものです。矢印の色についは、「望ましいもの」を青、「望ましくないもの」を赤、「変化のないもの」を黄色としています。このような整理で矢印を振ってみました。
 さらに、これら3つの矢印の方向についてS、A、B、C、Dと5段階の評価をつけてみたらどうなるのかという判断基準を整理したものが11ページ目です。
 最後に、12ページ目は、地球温暖化の分野について今の3つの観点からそれぞれの指標ごとに評価を振ってみたものです。
 このように単純化して表してみた際に、地球温暖化の分野全体は進んでいるのか、後退しているのかをどう判断するのかについては、事務局としてまだ考え方がまとめ切れていないところです。今回は一つの例を挙げさせていただいて、委員の皆様の御意見を伺えればと考えております。相当割り切った考え方をしておりますので、これ自体にいろいろな御意見があろうかと思います。その辺りは、ぜひご知見をいただければと考えております。
 以上が総合的環境指標に関する説明です。
続きまして、資料1に戻っていただき、目次を御覧下さい。「IV その他」について御説明いたします。
 まず、「各府省等における環境配慮の方針に係る取組状況」について、資料1の111ページを御覧ください。第二次環境基本計画は、各府省が自主的に環境配慮の方針を明らかにすることを求めています。以降、各府省は自らの政策の企画立案、公共施設整備、通常の経済活動の主体としての活動の各場面で、どのように環境への配慮を行うのかを明らかにした「環境配慮の方針」を定めました。111ページの(1)各府省等の整備運用状況に記載のとおり、16府省のうち、消費者庁以外の15府省が策定しています。
 112ページ以降は、環境に関わる政策分野に対する環境配慮の取組について、12府省庁が自主点検したものを抜粋して掲載しています。各府省庁の環境配慮の方針上の点検対象項目を挙げ、これに対応する取組状況を整理しています。
 通常の経済主体としての活動分野に対する環境配慮の方針の取組状況については、116ページを御覧ください。政府の実行計画では全ての府省等において電気使用量、用紙の使用量、上水使用量を削減する取組を実施することとしており、また、府省等ごとにグリーン購入法の適切な実施を推進するための調達方針が策定され、これに基づいた調達が行われています。
続いて、117ページを御覧ください。「国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要」について御説明いたします。
1つ目は、国民に対する(1)環境にやさしいライフスタイル実態調査です。ほぼ毎年行っているものです。
 ①近年の環境の状況についての実感では、地域レベル、国レベル、地球レベルでそれぞれどう実感しているかをお聞きしています。前回の平成22年度調査の結果と比べて大きな変化はありません。前回と同様に、国レベル、地球レベルでは「悪化している」「やや悪化している」という回答割合が増えているといえます。
118ページの②近年の環境悪化を実感する理由については、「地球温暖化が進んでいるから」や、「事故由来放射性物質による環境汚染が発生したから」などが、国レベルでの実感として多く回答されています。
 ③環境保全で最も重要な役割を担う主体については、前回同様、最も多いのは「国民」という回答であり、自ら環境保全に取り組まなければという意識は高いといえます。
 119ページの④環境保全行動の実施状況では、図表IV-4.において枠で囲われている回答群のとおり、「日常生活において節電等の省エネに努める」、「ごみをルールに従ってきちんと分別して出す」、「日常生活において節水に努める」など、日常生活に近い取組の実施率が高いという点では、前回2年前に行った調査の結果と同様の傾向といえます。
 120ページの⑤環境行政の評価は、国と地方公共団体の環境行政の評価に関するものです。全体的に前回から大きな変化はありませんが、国の環境行政について「あまり満足していない」、「全く満足していない」という回答は少し減った印象です。
 121ページの⑥環境行政に対して今後求めることについて、国に対しては、「法律等により環境保全対策を強化」、地方公共団体に対しては「条例等による対策の強化」が最も多い回答です。これも2年前とおおむね同様の傾向です。
 以上が国民に対するアンケートです。
2つ目は、122ページ以降の(2)環境基本計画に係る地方公共団体アンケート調査の概要です。122ページの「地球温暖化対策」、「2Rを重視したライフスタイルの変革」、123ページの「環境教育、環境学習等の推進と各主体をつなぐネットワークの構築・強化」の実施率が高いといえます。
 124ページの②他の主体との協働の実施状況では、いくつかの取組の例をもって他の主体と連携をしているかを聞いたものです。「実施している」、あるいは、「実施はしていないが、検討している」という回答が一定程度認められますが、事業者等についていえば、「連携した施策を実施しておらず、さらに検討を進めてもいない」という回答の割合も目立ちます。以上がアンケートの結果です。
127ページは「環境情報戦略に基づく施策のフォローアップ調査の結果」ですが、4月の部会において報告済みですので、説明は省略します。
 続いて、資料3をお手元にご用意ください。今年度の地方ブロック別ヒアリングについて御報告いたします。今年8月、北海道ブロックでは札幌、関東ブロックでは静岡、中部ブロックでは名古屋において、環境シンポジウムを行いまして、委員からも何名かご参加いただきました。
 2ページ目を御覧ください。北海道ブロックでは、テーマを「自律・分散型エネルギーシステムの形成と地域社会の活性化」とし、崎田先生に基調講演を行っていただきました。講演では、第四次環境基本計画の「持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり」の推進にあたって、地域の資源を利用したエネルギー自給率の向上の必要性について御説明いただいております。
 また、北海道ブロックの取組状況として3名の方から、鹿追町のバイオガスプラント、株式会社NERCの林地残材を原料としたチップペレット、地域住民の出資によって設置された風車「はまかぜちゃん」について、御報告いただきました。
 報告者と委員の皆様方で行っていただいたパネルディスカッションでは、環境アセスメントの趣旨が十分理解されていないのではないかという懸念や、電力の融通、バイオガスプラントへの一般企業の参入について議論いただきました。
 現地視察では、記載のとおり2か所にご協力をいただき訪問しております。
 続きまして、4ページ目を御覧ください。関東ブロックでは、「豊かな地域資源を活用した持続可能な地域づくり」をテーマにシンポジウムを開催し、小澤先生から環境教育を中心に基調講演を行っていただきました。また、日本一日照時間が長いという静岡県の利点を活用した5つの取組について御紹介していただきました。
 パネルディスカッションでは、日照時間の長さを利用した取組の成功要因や、再生可能エネルギーを活用した取組を子どもを通じて伝えることの利点などについて、議論いただきました。
 最後に、中部ブロックでは、浅野先生から環境基本計画の歴史や現行の計画の概要について講演いただいきました。また、地域の特徴的な取組として、地域住民が自家用の軽トラックで林地残材を運びこむ「木の駅」や、木下先生の御意見にもありました、鳥獣被害対策としての猪肉・鹿肉販売による地域活性化を目指す「猪鹿庁」など、4つの取組を御紹介いただきました。
 パネルディスカッションでは、当事者である地域住民の参加を促すためにはどうすればいいか、小水力発電の導入に当たっての考え方、地域の主体となっていくためにはどういうことを進めていけばいいのか、について御意見をいただきました。簡単でございますが、以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局からの説明に関しまして、委員の皆さん方から御質問等ございましたら、お受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 「第四次環境基本計画における総合的環境指標について」という資料2-1と2-2のことですけれども、私はこの委員会に入って、検討に参加させていただいております。最終的にはこの評価結果を目にする自治体の方とか市民の方、いろいろな方が今の環境状況を的確に感じ取り、知って、どういうふうに次の対策を打つかというところにつながることが大変重要だと思っておりますので、資料2-1の最後のページに書いてある「この場合の全体の評価はどう考えるか」という視点は重要だと考えています。それぞれ個別に細かい評価を出した上で、全体をどういうふうに伝えるかという手法をぜひこういう中にも導入してはどうかと考えています。
 私自身は、例えば地球温暖化とか生物多様性とか循環型社会づくりという大きな項目と、横断的な取組であれば全部で9つぐらいの分野になると思いますので、その9つの分野について、うまく取組が進んでいるのか、平行線なのか、まだまだなのかと、そのくらいのはっきりしたマークがつくとか、国民社会にとってわかりやすい表示があってもいいのではないかなと思います。
 検討委員会のほうでは"にこちゃん"マークみたいなかわいい表示がついて、笑っている顔と、渋々の顔と、泣いている顔とか、そのくらいでもわかりやすくていいのではないかという発言をしましたが、とりあえずいろいろな方の御意見を伺ってからという扱いになっておりまして、私としてはそのくらいの明確なものがあってもいいのではないかなと考えております。ご検討いただければと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 佐々木委員、お願いします。

○佐々木委員 私は、125ページの「環境にやさしいライフスタイルの実態調査」のところについて私見を述べさせていただければありがたいと思います。
 これは人口構成上このような比率でおよそ一致すると書いてありまして、そういう統計なのでしょうけれども、この属性が大変興味深いものもある中で、環境負荷率が多いと思われる人のライフスタイルの調査が一方で必要であろうかとも思いますので、現在、職業あるなしに関わらず、生きているということは、ライフスタイルをそれぞれ持ちながら環境負荷をしながら生きているわけですけれども、実際、現職で仕事をしている方、あるいは、会社で活躍されている方の負荷率のほうが多いのではないかなと私は思うものですから、そういうライフスタイルの調査は既に実際にやっているとは思いますけれども、その予測とか実態について教えていただければありがたいと思います。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 ほかに。どうぞ、中杉委員。

○中杉委員 私も崎田先生と一緒に指標の検討会に入っているので、そこで言えばいいのかもしれませんが、資料2-1の、先ほど崎田先生が言われた12ページのところです。ここにBSS、SS、SBBと書いてあって、それぞれの指標群の中身が少し分けて考えなければいけないのかなと私自身は考えています。
 と言いますのは、一番上の部分は、現実問題として温暖化、温室効果ガスの排出量と吸収量、この差をとるとどれだけ負荷を出したかという結果なのですね。これだけ端的に表したのが一番上の部分のような結果であって、真ん中の2つは地方公共団体にある程度限定されるけれども、努力をしたかどうかという部分の指標なのですね。一番最後の部分は、赤の矢印が2つありますが、これは必ずどこかへ行くと下がってくる性質のものなので、常に上昇していくものではないのですね。そうすると、もう少し中身を見ていかないとこれはよくわからないということ。
 そういう意味でいくと、上の2つと真ん中を比べればいいのですけれども、結果としてどれだけ努力をしているか、努力している方向、量としては多いのかどうかというのが一つの考え方で、これを端的に見ると、努力をしているけれども、結果としてはなかなか効果が出ていないと、そういうふうに見えてしまうので、そこら辺が一緒にできてしまうと、にっこりマークも何も書けないのではないかと。そういう意味では、個々の指標を単純に並列で並べるのではなくて、その中身を見ていかないといけないのかなと思っています。なかなか難しいのですけれども。

○武内部会長 ありがとうございました。
 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 この指標の話ですけれども、資料2-2とか2-1、つくっていただいて大変よかったと思いますし、今、先生方がおっしゃったように、それぞれについて具体的に環境の状況をちゃんと把握しているかどうかということに関しては更に精査する必要があると思いますけれども、それはそれとして非常にわかりやすく、特に資料2-2は国民にわかりやすい形でこういうものを見せていただいたというのは大変よかったと思っています。
 さらに、印象ですけれども、直近の傾向としてはよくないものもかなり出てきているような感じで、それぞれ全然別のものなので一般的なことは言えないと思いますけれども、震災の結果の原発事故もあり、温暖化のことももちろんあるでしょうし、放射性物質による汚染の問題もあるでしょうし、さらに企業の体力が少し減ってきているところもあって、環境に対する取組が少し疲れてきたところがあるかなと思いますけれども、そういう傾向が出てきているので、2011年以降の環境政策は少し気を引き締めて考えていかなくてはいけないかなという感想を持ちましたので、印象だけ申し上げておきます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 鷲谷委員、お願いします。

○鷲谷委員 指標の長期的な傾向と直近の傾向という表現と、直近の傾向の表現についてですが、前年とか、前回の調査との比較とは2点しかデータがなく回帰(統計処理)は意味がありません。参考資料には「回帰」と書いてありますけれども、回帰はなく、点をつないだだけです。たまたま変動を拾ってしまい、近年は指標が悪くなっているという間違った認識を与えてしまう可能性がありますので、直近に関しても幾つの点をとる、例えば移動平均を見て全体の傾向に比べて大きく鈍っているとか、そういう手法をとる必要があるのではないでしょうか。
 誤差のようなものを指標値として表してしまっているという印象が、実際にこれを使った表II-2を見てもそういう印象を受けます。「直近の傾向」という言葉を使っているのですけれども、ここでそういうやり方をしたら「傾向」ではありません。たまたま前回との差分の符号を表しているだけになってしまいますので、ちょっと工夫をされないと誤解を呼ぶのではないかと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 長辻委員、お願いします。

○長辻委員 資料2-2のカラフルな矢印で傾向を示しているのは、概略をつかみやすくて、一目瞭然で非常にいいのではないかと思います。
 単純な疑問なのですけれども、資料2-2の2ページ目の森林のところを見ると矢印が全部真っ黒なのですね。真っ黒なのは何を意味するのか、もう一つの資料で見ると望ましい傾向がないと。要するに、把握すること自体が目的なのだという説明なのですけれども、森林の面積の想定は意味がないのですかね。増えたほうが吸収源としていいのだろうと思うのですけれども、林野庁の人たちは納得しているのでしょうか。真っ黒が困惑の原因のような気がするのですよ。
 もう一つ、ここにもありますよね、2ページ目ですか、調査地点、調査物質数、ここのところも矢印が真っ黒で。調査地点は増えたほうがいいだろうと単純に思うのですけれども、この辺がちょっと難しいなと思うので。特に森林面積が全部真っ黒というのがよくわからないので、何かヒントがありましたら、よろしく。

○武内部会長 ありがとうございます。
 三浦委員、お願いします。

○三浦委員 先ほど崎田委員が全体評価を今後どうしていくかとおっしゃっていたのですけれども、これだけ多岐にわたる事象について、全部トータルで総合的に評価するその評価にどういう意味があるのかと思いました。今一番重要だと思っていますのは、環境の取組に関しては各地方自治体で非常に温度差があります。例えば、東京都とか横浜等は非常に先進性があります。後進自治体が先進事例を見たときに、どういうことを学べばいいのかということが、この指標の中でわかるようなまとめ方のほうがいいのではないかなと思いました。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 ほかに。岩村委員、お願いします。

○岩村委員 鷲谷先生がおっしゃったことと関連するのですが、先ほどの大気環境の保全の関係で、浮遊粒子のデータがこの1年下がったわけですね、ほぼ達成していたものが一気に下がった。本文を読むと単に黄砂の影響だと書いてあるのですが、本当にそうなのか。黄砂が去年、一昨年だけが多くて、過去にも多かったのかとか。傾向というのは、見るについて何か理由があるはずなのですね、なぜ急に悪くなっているのかという。そこら辺をもう少しきちんとしないと誤解を与えてしまうのかなという気がいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。
 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、事務局のほうからお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 まず、環境にやさしいライフスタイルの調査に関する御質問についてお答えいたします。資料1の125ページ掲載のとおり、職業別、年代別の集計も行っておりますので、無職の方とそれ以外の方を比較することは可能です。
 また、指標の部分について一点補足しますと、指標検討会でも、直近の傾向を表しているとする数値は、単に2つの点を結んだ際の傾きであるという御指摘はございました。移動平均を採用する方法もありますが、特殊要因があった際にその要因が見えにくくなってしまうという問題がございます。1つの考え方として、直近の2つの点の傾きをとった上で、例えばリーマンショックの影響があった、震災があった、というような特殊な要因があった場合は、これ特記するという方法をとっています。

○鷲谷委員 それだとしたら、「傾向」という言葉は適切ではないと思います。日本語として変なのと、参考資料の中の出し方のところに回帰をして短期的な傾向も把握するような書き方をしてありますので、今おっしゃったこととは大分違う説明になっていますので、整合がとれるようにしていただければと。「傾向」という言葉でない言葉を使うべきではないかと思います。

○武内部会長 これは浅野先生がやられている検討委員会で継続審議……。今あるのはたたき台ですから。

○浅野委員 今の鷲谷委員の御指摘は、分野によっては確かに御指摘のような面があるわけです。領域によって同じ言葉で語り切れないものを無理やり同じ言葉で語っている面があることは事実なのです。それから、データといっても、自然系のものは5年に一遍しかデータが出てこない、それから、毎年ちゃんとデータが出てくるものもある。そのようなものが今のところは一緒になっているわけです。
 ですから、「傾向」という言葉についてはもう一度ちゃんと検討させていただきます。

○崎田委員 先ほど大分類で傾向のマークをつけたほうがいいのではないかというお話をしましたけれども、それにどういう意味かあるのかという御質問がありました。私は、自治体とか事業者の方はこの細かい矢印を見てきちんとチェックし施策に活かせると思っていますけれども、市民目線で考えると、日本全体が一体どういうふうに環境状況が動いているのかというのを、何十もある矢印から把握するのは大変難しいと私は思っています。そういう意味で、大分類で傾向が見えることで、もっと環境を自分事で考えて、社会で改善に取り組むという動きをつくるときに、役に立つのではないかと思って提案しております。
 ただ、いろいろな御意見があるというのは重々承知しておりますので、皆さんの御意見が伺えれば大変うれしいと思って、今日も発言しました。どうもありがとうございます。

○武内部会長 そういうことで、まだまだ改善の余地もあるように承りましたので、今日いただいた皆さんの御意見を踏まえて、今後検討していただくようにしたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、今日、特に最初のところで説明のあった「第四次環境基本計画の進捗状況、今後の課題について」という素案について、いただいた御意見を踏まえまして、適宜修正を行い、パブリックコメントに付すということにしたいと思います。いただいた御意見については、十分反映させるということで修正を行いたいと思いますので、その案については、恐縮ですが、私にご一任いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 あまり大きな声ではございませんでしたが、ご一任いただいたということにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、予定していた議題が終わりましたので、本日の審議は終了とさせていただきたいと思います。
 最後に、事務局から今後の予定等について連絡をお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 部会長から御説明いただいきましたとおり、本日の意見を踏まえた修正を行った上で、報告書(案)としてパブリックコメントを実施いたしますので、次回総合政策部会で最終のご審議をいただければと思います。
 なお、次回は12月5日木曜日、15時から17時の開催を予定しております。場所はまだ未定ですので、決定次第改めてご連絡いたします。
 以上です。

○武内部会長 それでは、本日総合政策部会、これにて散会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

午後5時22分 閉会

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