中央環境審議会総合政策部会(第70回)議事録

開催日時

平成25年7月11日(木)15:00~17:14

開催場所

三田共用会議所 4階・第4特別会議室

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    1. (一)第四次環境基本計画の進捗状況の第1回点検について
      • 国際情勢に的確に対応した戦略取組の推進
      • 東日本大震災からの復旧・復興に際しての環境面から配慮すべき事項
    2. (二)その他
  3. 閉会

配付資料一覧

【資料】

資料1-1 「国際情勢に的確に対応した戦略取組の推進」に係る報告
資料1-2 重点点検分野に係る関係府省の自主的点検結果(調査票)
「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」
資料2-1 重点点検分野に係る関係府省の自主的点検結果(調査票)
資料2-2 「東日本大震災からの復旧・復興に際しての環境面から配慮すべき事項」
資料3 改正環境影響評価法の全面施行に向けたこれまでの動き

【参考資料】

参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿
参考資料2 第四次環境基本計画の点検の進め方について

議事録

午後3時00分 開会

○山本環境計画課計画官 時間になりましたので、ただいまから第70回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いしたいと思います。足りない資料などございましたら、事務局までお申しつけいただきますようよろしくお願いします。
 また、毎回でございますが、マイクをお使いいただく際にはスタンドにありますスイッチを押してからご発言をお願いいたします。同時に4本までしか使用できませんので、ご発言が終わりましたら随時スイッチをお切りいただきますようご協力をお願いいたします。
 本日の部会には、現時点で全委員の29名のうち過半数の委員にご出席いただいておりまして、定足数の要件を満たし、部会として成立していることをご報告いたします。
 続きまして、今般事務局に人事異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 総合政策局長の清水康弘でございます。総務課長の上田康治でございます。環境計画課長の近藤智洋でございます。ここで、総合政策局長の清水より就任のご挨拶をさせていただきます。

○清水総合政策局長 7月2日付で総合環境政策局長を拝命いたしました清水です。どうぞよろしくお願いします。本日は、委員の皆様、ご出席いただき大変ありがとうございます。委員の皆様方の中には昔からよく存じ上げている方も多くいらっしゃいますけれども、そういう方々、あるいは初めてお目にかかる方々含めて、どうぞよろしくご指導のほどお願いいたします。
 私は、地球温暖化対策分野の担当経験のほうがかなり長いのでありますけれども、計画行政も担当したことがありますので、こういった経験などを活かしながらしっかり務めさせていただきたいと思いますので、どうぞご指導のほうよろしくお願いいたします。
 さて、本日の部会でございますけれども、前回の部会で、環境基本計画の点検の進め方について、ご議論いただいたと伺っております。そのご議論を踏まえまして、今日から具体的な取組について、点検をしていただくということで、本日は国際的取組、それから復興・復旧ということ、次回には、経済のグリーン化、それから地域づくり・人づくりということでございます。関係省庁の方々にも参加していただいておりますので、今日はぜひ皆様方から忌憚のないご意見をいただき、ぜひ活発なご議論を進めていただければと思います。簡単ではありますが、私からの挨拶にかえさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 それでは、今後の進行は武内部会長にお願いします。

○武内部会長 武内でございます。皆さん暑い中、お集まりいただきましてどうもありがとうございます。
 早速でございますが、議事に入らせていただきたいと思います。最初に第四次環境基本計画の進捗状況の第1回点検について議題にさせていただきます。前回の総合政策部会で、「第四次環境基本計画の点検の進め方について」をお諮りし、部会後の修正案を皆様にご承諾いただいたところでございます。これに基づきまして、本年の点検を進めるに当たり、総合政策部会では、重点分野9つのうちの横断重点分野3分野、すなわち経済、社会のグリーン化、国際的取組及び地域づくり・人づくり並びに重点分野とは別に章立てをしております復旧・復興について点検を行ってまいりたいと思っております。
 本日は、横断重点分野、国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進及び東日本大震災からの復旧・復興に際しての環境面から配慮すべき事項について、関係府省からヒアリングを行いたいと思います。なお、本日は復旧・復興分野の審議の参考人として、アスベスト濃度調査に詳しい東洋大学大学院経済学研究課の神山先生にも来ていただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速横断重点分野、国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進について事務局より説明をお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 それでは、まず「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」に係る報告でございます。
 資料1-2にございますように、各府省から関連する施策について調査票を提出いただきました。これをもとに、事務局にて資料1-1の報告案を作成しております。この資料1-1に基づいて、概略を説明いたします。
 まず、「国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進」分野の重点検討項目は1ページ目に記載のある①グリーン経済を念頭に置いた国際協力等と8ページ目の②国際的な枠組みづくりにおける主導的役割、この大きく2つでございます。
 重点検討項目①「グリーン経済」を念頭においた国際協力等について検討内容の詳細としてa)、b)の記載がありますが、これは前回の総合政策部会でご議論いただき、決定したものです。①環境基本計画における施策の基本的方向性では、持続可能な社会の実現のためには、グリーン経済への意向が促進されるような取組を進めることが有効であるということ、これまでの経験を活かして我が国が率先してグリーン経済への移行のための取組を進めるとともに、各国の社会経済の発展レベルを踏まえながら、各国がグリーン経済を移行していくように支援を行うことを重視しています。
 これを受けて②の現状分析をご覧ください。我が国の公害対策に係る経験などを踏まえて、環境装置の技術移転の件数及び輸出額は一時期リーマン・ショックなどで落ち込んだ時期はございましたが、最近はほぼ横ばいの状況で推移しているところです。2ページ目にグラフを掲載しておりますので参照ください。
 今後は、パッケージ型インフラの輸出を初めとする取組による貢献が期待されています。次に、温室効果ガスについては、CDM/JIにおける取組の結果、排出削減量が順調に推移しており、平成24年(2012年)時点で約9,500万トンとなっております。今後とも更なる排出削減が期待されているところです。
 また、生物多様性の観点から森林認証に取り組んでおり、認証件数は年々増加しているところです。CoCの認証取得管理事業体数も増加傾向にあり、これも次の3ページ目にグラフを記載しております。
次に③主な取組状況等について、a)より環境への負荷が少ない成長の実現のための、公害対策や温室効果ガス排出削減や3R推進に資する技術の移転及び循環産業の振興の支援の取組からご説明いたします。
まず、クリーンアジア・イニシアティブ(CAI)の推進については、平成24年度は東アジア首脳会議、環境大臣会合、その他さまざまな会合を通じて、CAIについての各種説明やニュースレターの配付を行ったところです。また、環境的に持続可能な都市の現状については、情報収集・整理を行ったところです。
 気候変動分野における途上国支援については、平成21年の国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)で、平成24年末までの3年間の途上国支援について、官民合わせて150億ドルの支援を行うことを表明し、実際に174億ドルを達成しています。
 気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクトについては、農林水産分野における温暖化緩和技術・適応技術を開発し、平成24年度は20研究グループに委託しています。
 循環型社会形成に向けた国際的枠組みづくりへの貢献等については、大阪に本部のある国連環境計画国際環境技術センターによる廃棄物管理のためにグローバル・パートナーシップを支援しており、具体的にはバーゼル条約関連会合に出席し、国際的枠組みづくりの議論に参加しています。
 アジアリサイクルビジネス展開可能性調査については、我が国企業によるアジアでのリサイクルビジネス展開を促進させることを目的として、事業実質可能性調査を実施しております。24年度は継続3件、新規6件です。
 国際研究開発・実証プロジェクトについては、環境・医療分野等の高い技術力を相手国の個別ニーズを把握し、そのニーズに対応して現地の実情に合わせた技術開発実施を行うため、NEDOが実施主体となってさまざまな研究開発実証を行っています。
 下水道分野の水ビジネス国際展開については、下水道システムの戦略的な国際標準化の推進等を図るために、平成24年度はベトナム、インドネシア、マレーシア、ブルガリアにおいてセミナー及び政府間協議を実施しています。また、平成24年7月にはISO国際水ワークショップを神戸で開催しました。
 地球環境観測体制の強化については、2020年以降の次期枠組みを含む気候変動対策へ貢献するために途上国を含む全地球規模での排出量を把握し、低炭素社会開発に向けた対策に活かしていく、そのための情報提供が重要であることから、「いぶき」の後継機をJAXA、国環研と協力して開発しています。
 続きまして、b)環境的に持続可能な都市等の都市づくり、生物多様性の保全に配慮した経済活動の推進等に向けた支援の取組についてご説明いたします。
「環境未来都市」構想の推進および世界への拡大については、国内11都市を環境未来都市として選定しております。また、昨年のリオ+20のサイドイベントにおいて、我が国のさまざまな取組、自治体の先進的な事例、自治体の協力事例などについて紹介しました。
 環境共生型都市開発の海外展開については、環境共生型都市の基本構想を作成して国際都市開発協力に関する二国間施策対応に活用し、海外セミナー等での情報発信を行っています。
 クリーンアジア・イニシアティブ事業は再掲でございますので省略させていただきます。
 ITTO-CBD共同プロジェクトについては、国際熱帯木材機関加盟国において、生物多様性条約の森林の生物多様性作業計画実施を支援するための能力の構築、技術支援を実施するために拠出を行っています。
 SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ実施事業について、これは地域ワークショップ等における研修の実施に必要な費用を国連大学に拠出したものです。
 続きまして、8ページ目の重点検討項目②国際的枠組みづくりにおける主導的役割のご説明に移ります。検討内容の詳細としてa)、b)の記載がありますが、これも前回の部会で議論していただき決定されたものです。
 この項目における①環境基本計画における施策の基本的方向性としては、国際交渉において各国の利害関係が複雑化している中で、国益を確保しつつ公平で実効的な地球環境対策につながる国際的枠組みの形成に向けて積極的な貢献が必要であるという考えです。
 ②現状分析ですが、まず地球温暖化対策について、国連気候変動枠組条約締約国会議において2020年以降の法的枠組みづくりに積極的に参加するとともに、二国間クレジット制度を積極的に提案しているところであり、現在、二国間文書に6か国が署名済みです。
 生物多様性保全については、生物多様性条約事務局への拠出を行っており、途上国での取組を支援する主導的な役割を果たしています。
 続いて③主な取組状況等について、a)環境保全の国際的な枠組みづくりへの関与(特に地球温暖化対策及び水銀に関する水俣条約)にかかる各省の取組をご説明いたします。
まず、気候変動問題の解決に向けた国際交渉への積極的な参画及び取組を実施しております。また、国際交通分野でも温室効果ガス削減に関する各種議論に参加しております。
 二国間クレジット制度の構築については、この制度を推進するために24年度は23カ国で79件の実現可能性調査を実施したところです。
 水銀に関する水俣条約制定のための条約交渉については、平成25年1月にジュネーブにおいて、水銀規制のための条約制定に向けた議論を行っており、条約案が合意されました。本年10月に、熊本市及び水俣市で採択・署名のための会議を開催する予定です。
 続きまして、b)国連における持続可能な開発目標(SDGs)及びそのSDGsを統合した2015年より先の国際開発目標(ポストMDGs)の策定に向けた国際議論への関与並びに愛知目標の達成に向けた国際貢献にかかる取組についてご説明いたします。
 平成24年6月に開催されたリオ+20において、持続可能な開発目標(SDGs)に関する政府間交渉プロセスの立ち上げが合意され、オープン・ワーキンググループ(OWQ)が設置されました。SDGs、OWGはこれまで3回の会合が開催され、我が国も議論に貢献していくため積極的に出席しています。
 2015年より先の国際開発目標(ポストMDGs)の策定に向けた国際議論への関与については、我が国がリーダーシップを発揮していくために、非公式な意見会合の場であるコンタクト・グループで実質的な議論を行うとともに、ハイレベルパネルにも関与し、さまざまな議論にインプットを行っています。
 持続可能な開発のための教育協力等については、ユネスコに対して「持続可能な開発のための教育交流・協力信託基金」を拠出し、教育分野における協力事業を実施しています。
 生物多様性日本基金による愛知目標実施支援については、生物多様性に関する国際目標である愛知目標を世界的に達成するために、途上国を対象にこの目標の達成に必要な能力を養成することを目的として「生物多様性日本基金」を条約事務局に設置し、資金拠出を行っています。雑ぱくではございますが、説明は以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。ただいまの事務局からの説明に基づき、委員の皆さんからご意見をお伺いしたいと思います。発言のある方は席の札を立てていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

○大塚委員 後で発言しようかと思ったのですけれども、どなたもお見えでないようですので先に発言させていただきます。具体的なところですと、9ページの二国間クレジットの構築ですけれども、推進すると書いておられて、これでいいんですけれども、二国間クレジットに関して、どういうルールを設定するかということが非常に重要になってくると思いますので、ぜひそういう点の検討を進めていただきたいと思っております。国際的に認められるためにも、さらに国内との関係でも企業にどういうインセンティブを与えるかという問題が出てきますので、これは今、人によって言うことが大分違っているような状況になっておりまして、ルール自体が非常に不可欠な状況で、6カ国との間で協定が締結されているという状況なのであまり望ましくないかと思いますので、ぜひルールを早く確定していただくこと、環境省だけの問題ではないわけですけれども、お願いしたいと思います。こういう機会ですので、3省でということか、環境省と経済産業省ということかよくわかりませんが、ぜひ検討していただきたいと思います。
 それから、少しお伺いしたいのは、10ページの国連における持続可能な開発目標とか、その先の国際開発目標ですけれども、これはこの間の第四次の環境基本計画との関係でも持続可能な発展に関して、指標をどうするかという議論がございました。浅野先生が指標の議論については委員長をされていたと思いますけれども、それとの関係の問題があると思うので、ここは割と淡々とご説明いただきましたけれども、まさに環境基本計画と関係する問題だと思いますので、もう少し詳しく議論の内容を教えていただけるとありがたいと思いました。とりあえず以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。事務局のほうからの説明は後ほどまとめて回答ということでお願いしたいと思います。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 この国際的な取組のところなのですけれども、今、本当に世界的に、特にアジア、アフリカで急激な発展の中で、いろいろな環境課題が噴出するというような中で、日本がどれだけきちんと貢献しながら、日本としての経済発展、あるいはいろいろな技術の貢献をしていくという、全体像が大変重要であるということで今回最初にこの国際情勢のところが点検になったというのは、今の課題、状況からいって大変大事なことだと感じております。ありがとうございます。
 外務省さんにぜひ様子を伺いたいと思っているのですが、リオ+20で特に環境未来都市の世界への拡大ということを発信されておられて、本当に熱心にやっておられたと思います。6ページのところに書いてありますが、内閣府、内閣官房、外務省の連携、あと次のところのテーマで、環境共生都市の国土交通省となっておりますが、このように環境未来都市、あるいは都市づくりに対する環境配慮を日本の国としてきちんと外国との橋渡しをしていくというのが非常に重要だと思うので、政府全体として今、どのように取り組んでおられるかということをぜひお話しいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。

○武内部会長 ありがとうございました。山本委員、お願いします。

○山本委員 グリーン経済を念頭に置いた国際協力等、ただいまご報告を受けたわけでございますけれども、まず私はこの3.11以降、グリーン経済に関する日本の国際的なリーダーシップがトーンダウンしているのではないかと大変危惧しているわけでございます。もちろん、今日、ご説明いただいた点につきましては、それなりの努力がされていると思うのでありますが、今回、ご説明を受けてないところで若干意見を申し上げたいと思います。
 第1点は、やはりリーダーシップをとるためにも、国際的ないろいろな動きを日本が主導して、あるいはいろいろなNGOとか、あるいは国際的な枠組みの事務局を日本が引き受けるとか、あるいは日本が補助金を拠出するとか、そういう努力を常日頃払ってないと、リーダーシップは実質上とれないと思います。
 例えば、日本はアジア生産性機構の事務局を引き受けている、エコマークの国際的なネットワークの事務局、国際グリーン購入ネットワークなどです。一度この評価、点検において日本がどういう国際的な動きの事務局、あるいは拠出金を出して支援しているか、そのリストアップをしてみてはいかがかなと思います。
 2番目は、これはもういつも指摘されるわけでありますが、技術とかそういうものをマネジメントの国際標準をつくる上において、日本がそういう委員会の座長を勤めることが重要と思います。
 例えば、ゼロエネルギービルディングとか、カーボンマイナスビルディングというのは大変大きな話題になっているわけでありますが、日本ではCASBEEという規格があるのですが、これは国際的な標準になるかどうか。これは環境未来都市にグリーンビジネスを念頭に置くと、大変重要な問題だと思います。
 次の問題は、サステイナブルな生産と消費についてです。リオ+20のグリーン経済ともう一つ制度的枠組みでサステイナブルな生産と消費をどうするかというのが、極めて重要な問題だと思います。
 先ほど大塚委員が指摘されましたように、このSDGを設定するに当たっても、どういう指標体系をそこで使うのか。そういう点でこの国際的なリーダーシップをとるということは極めて重要だと私は認識しております。以上でございます。ありがとうございました。

○武内部会長 佐々木委員、お願いします。

○佐々木委員 私は、持続可能な開発のための教育について、質問と意見を述べさせていただきたいと思います。
 これまでの持続可能な開発のための教育を学校教育では、ESDとして浸透されているかのように思われていますけれども、私はこの浸透率は非常に低いと判断せざるを得ません。莫大な費用を使って、いかにもこのESD教育が先進的に行われているかのように思われがちでございますけれども、なかなか浸透していないというのが現状であります。
 学校長によっては、環境教育に少しでも力を注がれ、人間の暮らしを振り返り未来を学ぶ教育として、学校教育の中で非常に重要な位置づけをされている方もいますけれども、教育課程の中にさえ入れていない学校が多いというのが現状だと判断せざるを得ません。
 教育基本法や学校教育法が改正され、環境教育は学校教育の要として、人の生き方を学ぶ教育で非常に重要だという法文になっていますが、再三申し上げますように浸透率の低さに驚いております。
 そこで、私はこの教育につきましては、文科省と環境省との連携こそ重要な意味を持つものだと常日頃思っています。このことを前提に、質問です。教育課程を学校が、ESD教育の中身である教育の学びを柱として位置づけ円滑に推進していくために、環境省とそれから文科省をはじめとして関係省庁はどのような連携をとってくださっているのでしょうかということが1つ。それからもう1つは、実際、学校では学校評価だとか教育効果の評価を毎年するわけですけれども、環境教育に関わっての学校効果の評価をする学校は本当に少ない状況でございます。
 そのあたり環境省と文科省の連携における、特に文科省では、どんなお考えで学校現場を評価しているのでしょうか。特に環境教育の視点を通したESDに関わってご質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。末吉委員、お願いします。

○末吉委員 さまざまな取組についてご説明いただいてありがとうございます。ただ、例えばここに書いてある言葉で言いますと、グリーン経済への移行を促進するために、国際情勢に的確に対応した戦略的取組の推進ということから考えますと、今のご説明というのは非常に個別具体的なプロジェクトとか、個別的な技術の話ばかりになっているような気がしてならないのです。そもそもグリーン経済への移行といったら、経済をそっくり入れ替えるという話です。よく言われるブラウン経済からグリーン経済に移行するということですか、個別プロジェクトとか個別技術で云々されるだけでは僕は不十分だと思います。
 ですから、私の見る国際情勢ということで申し上げれば、そもそも今のような成長至上主義の経済モデルがいいのかどうかの議論が始まっているのが国際情勢ではないでしょうか。どういうCO2削減技術が必要だというのももちろん重要なのですけれども、経済の成長のあり方を見直そうじゃないかと。これはもうOECDだろうが、どこだろうが、非常に言っております。
 それから、さらに申し上げればその経済のメインプレーヤーであるビジネスの進め方を見直してもらおうじゃないかと。こういう流れだって出ているわけです。当然、ビジネスのカウンターパートは消費者です。とすれば、消費者のあり方をどうしたら変えられるのだろうか。そうしたことでのフレームワークづくりとか、あるいはルールのあり方、あるいは法律のあり方、そういったことが議論されているのは私の認識する国際情勢だと思います。ですから、それに的確に対応する、しかも戦略的ということであれば、そもそもの日本経済をグリーンに移行するために我々が国内でそういったことで何をしているのか。何をしようとしているのか。そういった話も途上国に持っていかないと、3Rがいいからこれをやれといったような話で、本当にグリーン経済への移行が進むのでしょうかという疑問があります。
 ですから、当然ながらフレームづくりで言えば、何度も申し上げていますけれども、企業の会計原則を変えようという話が動いているわけです。自然資本会計を取り入れるのはどうしたらいいのか。あるいは投資や融資の世界において、グリーンインベンスメントを進める、グリーンファイナンスを進めるには、どうしたらいいのかという議論が進んでいるわけです。ですから、ぜひ日本がリーダーシップを発揮するとしたら、そういった国際情勢をよく見て、それに対して日本自身がどう対応するのか。そのことを海外にどう訴えていくのか。あるいは海外の協力をどう得ていくのか。そういった作業が非常に重要になるのではないでしょうか。私はそういったことを強く申し上げたいと思います。
 最後に、質問を1つですけれども、さまざまな施策を打っていただいているわけですけれども、こういったことは相手国だけではなくて、いわゆる国際社会の中でどういう具合に受け止められているのでしょうか。グリーン経済への移行を促進するという名目ですけれども、そういったグリーン経済への移行の促進に役立っているという受け止め方なのでしょうか。それとも違った受け止め方があるのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。長辻委員、お願いします。

○長辻委員 4ページの気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクト、農林水産省からの報告についてお尋ねしたいと思います。特に、海水温の上昇ということが言われておりまして、ご承知かと思いますけれども、それに伴ってプランクトンの小型化が起こり、これは植物プランクトン、それから動物プランクトン、それが原因で食物連鎖のステップ数が増えつつあって、漁業生産の縮小が起きているという研究が進んでおります。
 温暖化適応対策技術を開発したというふうにおっしゃっておられますけれども、その抜本的な世界の食料問題の行き詰まりというか、困難化に対応するだけの知見が得られているのか。その辺お尋ねしたいです。特に、世界の海によってそれぞれ状況が少しずつ違うと思うのですが、国際連携による共同研究に取り組むとありますが、既にどこまで取り組んでおられるのか。どういう知見が確認されているのか。その辺、世界の食の問題に関わる問題ですので、しっかりここのところを確認しておいたほうがいいと思いまして、質問いたしました。

○武内部会長 長谷川委員、お願いします。

○長谷川委員 8ページから9ページに示してございます気候変動問題の解決に向けた国際交渉の積極的な参画及び取組の実施というところでございますけれども、ADP、ダーバン・プラットフォームの議論が進んでおります中、現在のところはワークショップですとか、ラウンドテーブルといったようなことで議論も活発に行われ、スムーズに進んでおり、先進国の間では大体プレッジ・アンド・レビューのボトムアップ型でやっていこうじゃないかという2020年以降の枠組みについてもだんだん議論が進んできたように聞いております。
 しかしながら、途上国のほうは依然としてできるだけ自分たちの義務が大きくならないようにというような態度も見受けられますので、これから具体的な2020年以降の枠組みの議論が進みますと、また厳しい国際交渉が進んでまいるのではないかと思っております。日本にとりましては、これから25%目標のゼロベースでの見直し等もありますから、いろいろな国際社会の中で、困難な局面にも対応されなければいけないことが出てくるのではないかと思いますけれども、ぜひぶれずにすべての国が参加する公平かつ実効性のある新たな国際枠組みの構築ということにリーダーシップをとっていただきたいと思います。その1つの手段としては、二国間クレジット制度等がございまして、今、いろいろな味方の国々、仲間を増やしておられるところとは思いますけれども、実際交渉の中でリーダーシップをとる方策として、具体的にこれから何か計画なさっておられることがございますのかどうか教えていただければと思います。以上でございます。

○武内部会長 和気委員、お願いします。

○和気委員 いろいろな取組みの中で、6ページの地球環境観測体制の強化の部分についてですが、ここ十数年、地球観測の推進戦略が全省庁連携の中で日本でも行われており、その見直しがなされているところだと思います。そこでの議論の中でもやはり国際情勢の変化という観点が色濃く注目さています。
 これまで日本が相当程度リーダーシップをとってきた研究・技術開発分野において、たとえばアジアの他の国々による資金的、人材的な貢献が目立ってきて、日本のプレゼンスが相対的に低下しつつあるという話を伺っています。そういう情勢の中ではより比較優位のある分野に日本の資源を投じることが、地球観測の戦略的観点からするとより一層重要ではないかという議論を先般、文科省の「地球観測推進部会」において発言したところでございます。ここで書かれている部分は、「いぶき」の後継機をどうするかという議論ではあるのですけれども、国際協力という枠組みの中で議論するのであれば、あるいは検討するのであれば、今、申し上げたような日本全体、省挙げての地球観測の推進戦略の枠組みの中でもう一度検討し、連携のあり方をもう少し広げた形で議論したほうがいいのかなと率直に感じました。
 国際協力というのが良い技術を国際移転すればいいという単純な時代ではありませんので、広い意味での国家戦略の枠組みの中で、特に地球観測は重要な国際公共財になりますので、ぜひもう少し広い視野でこの部分を検討するということをしたらどうかと思います。以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。冨田委員、お願いいたします。

○冨田委員 個別具体的なところで1点だけお聞きしたいと思います。グリーン経済のところの現状分析、2ページ目の一番上のところですが、CDM/JIに関して、平成24年は9,500万トン購入したと。私が思っているCDMに対する見方と記述の印象が大分違います。この文章だとあたかもCDMを購入してきたことがグリーン経済に非常に貢献したと、前向きにとらえられているのですが、これは政府の考え方なのでしょうか。CDMについてはいろいろな課題があって、順調に増加するという書き方自体もどうかと思うのですが、いかがでしょうか。

○武内部会長 ありがとうございます。ほかに、よろしゅうございますか。それでは、まず事務局のほうからご回答いただいて、それからその後で関連する府省の方にまた別途ご説明いただくということにさせていただきたいと思います。

○山本環境計画課計画官 佐々木委員からESDについてご質問がございましたが、次回7月29日の総合政策部会で「持続可能な社会を実現するための地域づくり・人づくり、基盤整備の推進」分野の点検を行います。この重要点検分野の重点点検項目として「環境教育等の取組及びそれらの連携の強化に向けた取組」がございますので、ここで学校や社会におけるESDの理念に基づいた環境教育の取組も検討する予定でおります。本日の議題にも関係はいたしますが、むしろ次の部会で文科省、環境省の具体的な取組についてご説明できると思います。私からは以上です。 

○正田地球環境局総務課長 地球環境局でございますが、幾つかご質問とご意見等を賜りましたので、わかる範囲でお答えをさせていただければと思います。大塚委員からございました二国間クレジットの件でございますが、これはまさにご指摘のとおりでございまして、まさにルールづくりを進めているところでございます。また、他方でルールづくりを進めながら具体的な姿を見せていきたいということで、ある程度は走りながら考えているというところがあるのですが、これはしっかりとまた今後も検討いたしまして、できるだけホームページ等を使いまして、こんな形になっていくということを見せていきたいと思っております。
 また、予算の仕組みの中で、どういったインセンティブがあるかということでございまして、いろいろな可能性を今の時点で排除しているわけではないので、そういった意味で、かえってどういった支援があるかわかりにくいということは否定できないと思っておりますが、これも適宜説明会等を開きながら現在の取組というものをご説明してまいりたいと思ってございます。
 国際的に認知される必要につきましてもおっしゃるとおりでございまして、COP等の会議に向けまして、より丁寧にこういった仕組みでやっていきますということで努力してまいりたいと思ってございますので、またご提言等を賜ればと思ってございます。
 SDG等についてご質問もございました。持続可能な目標というものと、現在のミレニアム目標を統合していくという方向でございまして、その中でいろいろ議論はあるところでございまして、特に環境に限ったわけでもないのですが、ワーキンググループには必要なところについては環境省からも参加してございます。また、実際に目標をどういうふうにしていくか、その際にまさに指標というものは大事なものだと思ってございます。どういった指標が適当なのかということを現在研究しているところでございまして、その中で国内での取組というものを参考にしながら、我々としてもこの議論がうまく進むように積極的に貢献するような情報提供等をしてまいりたいと考えてございます。
 長谷川先生からのご質問について、これは交渉事でございますので、各省で検討していくことでございますが、これにつきまして1月の再生本部の中で総理指示ということで、現在25%の削減目標については、COP19までにゼロベースで見直しをするということでございまして、この目標またはどういった対策を講じていくかということで中環審と産業構造審議会の合同会議というものを中心に検討いただくということを、3月に地球温暖化対策本部で決定した当面の方針の中で盛り込んでございます。現在、中環審ですと地球環境部会、産業構造審議会の合同会議でご議論いただいているところでございます。
 国内の対策をしっかりとやっていくのとあわせまして同じく総理からの指示といたしまして、技術で世界に貢献していく温暖化外交戦略の策定というものがございます。先ほどお話しいたしましたように、二国間クレジットというものが大きな柱になってくると思いますし、これまでも例えば5月の東アジアの低炭素成長パートナーシップ対話で大臣のほうから一足飛び型発展の実現に向けた支援ということを発表しました。日本がこれまで築いてきました、また培ってきました技術、ノウハウを提供することで、今までと同じような過程を通るのではなくて、低炭素の社会を構築できるのではないか、それについて貢献をしていきたい、こういったことを盛り込んでいきたいと思ってございます。
 こういったものを、交渉等にも活かしていきたいと考えておりますが、具体的なことはまたしっかり各省庁で検討してまいりたいと思ってございます。
 和気先生から、地球観測につきましての話をいただいたところでございます。「いぶき」につきましては、現在文科省はじめ連携して取り組んでいるところでございますが、温室効果ガスを観測する衛星としては唯一のものでございまして、そういう意味では日本がリーダーシップをとってきた部分でございます。国際的枠組みについては、例えばアメリカとの協力でございますとか、情報として中国もそういった観測衛星の打ち上げを予定しているところでございますが、現在、後継機といたしましては、今は全球を64分割した観測でございますが、これをより詳細なものということでセンサーをより高度化したいと考えているところでございます。
 そうしたことで、例えば国別にどうかとか、主要な都市ではどうかという、こういった開発を進めたいと思ってございますが、おっしゃるとおり各省との連携、または国際的な枠組みの中での位置づけというものをしっかり検討してまいりたいと思ってございます。
 冨田委員からございましたCDMの記述の話でございますが、書きぶりにつきましてはまた必要な調整等がございましたらご指導賜ればと思ってございますが、ここは温室効果ガスの排出削減に関与したという意味で、購入した量ではございませんで、例えば排出削減に資するようなプロジェクトに日本としては技術提供等をするなり、関与したという意味で、これだけのものを生み出したところでありますので、積極的な評価をしてもいいのではないかと考え、こういう記述をしているところでございますが、書きぶりにつきましては、事務局のほうと調整させていただきたいと思ってございます。私のほうから以上でございます。

○山本環境計画課計画官 正田課長の発言に少し関連して、大塚先生からご指摘のありましたSDGsと環境基本計画との関係について回答申し上げます。第四次環境計画に参考資料として幾つか指標を掲載しておりますが、今回の点検でもどのような指標を使って評価するのが良いのか指標検討会を設けて浅野先生を中心にご議論いただいております。指標そのものをどうしたら良いかという点は専門的な内容ですので、国際的な状況を踏まえながら、点検をどうしていくか、第五次環境基本計画に向けてどのような指標を採用するかということもあわせて、検討会にてご議論いただきたいと思っております。

○武内部会長 それでは、各省、外務省からお願いします。

○杉中地域環境課長(外務省) 外務省地域環境課長の杉中と申します。何点か質問があったのと我々が担当している部分で答えられる点等についてご説明を申し上げたいと思います。
 まず、最初に大塚先生のほうから、SDGs全般に関する質問があったのですけれども、現在行われているプロセスというのは必ずしも周知されているわけではないので、これは主として外務省が対応しておりますので、現在の状況についてご説明をさせていただきます。
 もともと皆さんご存じだと思いますけれども、MDGs、Millennium Development Goals、これはどちらかと言うと途上国の貧困と格差というものに着目した開発目標、これは2015年までをターゲットにした開発目標だったわけですけれども、その見直しをどうしていくかという議論が行われていた、そこに重なるような形で昨年リオ+20が行われまして、最近広く言われているような単なる開発問題というものに加えて、地球の人口が増えているという中で、資源の有効性みたいな、いわゆる地球の限界というようなものを考慮したような開発目標をつくっていく必要があるのではないかという形からリオ+12の中では、いわゆるSDGsという目標をつくるということが提起されて、それが成果文章の中に収められたわけでございます。
 もともとこれはMDGsの続きをどうするのか、SDGsをつくるという話は必ずしもよく刷り合わせが行われて提案されたわけではないのですけれども、今の形では2つの開発目標はつくらないという中で、基本的には2015年以降の開発目標の中で1つの目標をつくっていく。それをつくっていくメインの場所というのは、今、ご紹介のSDGsのオープン・ワーキンググループというところで議論していくということになろうかと思います。
 SDGsのオープン・ワーキンググループですけれども、ただいま書いているように、ワーキンググループでは個別のテーマについての全般的な見直しを行うということで、むしろ個別のインディケーターというよりもどういったターゲットをSDGsに入れていくのかということについて勉強しているという段階でございます。その1つの大きな要因を与える要素として、先日国連事務総長のほうから、ハイレベルパネルというのがございまして、このレポートが出されたところでございます。
 そこの中では、具体的なターゲットの提案もなされておりますので、そういうものも参考にしながらオープン・ワーキンググループで議論を進めていくということかと思います。オープン・ワーキンググループのほうは、来年2月ぐらいまで事務局が提起したテーマについて勉強を行う。来年の夏ぐらいまでに、それについてのレポートを出す、そのレポートは恐らくもう少し具体的な提案になるだろうと思いますので、その中でどういったターゲットを選ぶのか、どういったものがインディケーターになるのかということについて、日本としてどういう形でインプットを行っていくのかということが非常に重要かと考えております。
 現在のところ、いろいろ議論している中で、日本として特に力を入れているという点が何点かございます。そこに限ったわけではないのですけれども、さらに日本としてどういうものを優先していくかということは、非常に日本の将来の国際関係でも重要になってくると思いますので、より国民的な議論が必要かと思います。ただいま力を入れているものとして、例えば第一人者的にも認められているというのは防災をいっていく必要がある。防災というのは今のMDGsの開発とは必ずしも、そのアジェンダととらえられていなかったのですけれども、日本から開発のために長年投資をしていたということが、1つの大規模自然災害でそれが失われてしまうということを考えると、やはり自然災害、もしくは気候変動とのレジリエンスも含むのかもしれませんけれども、そのように備えられた社会をつくっていくことが非常に重要だろうと。
 それから、最近の日本の成長戦略にも合致しますけれども、ヘルスの観点、保健の観点というのはMDGsの中でも個別のエイズ、マラリア、そういう疾病はあるのですけれども、もう少し幅広い形でのユニバーサルなヘルス・カバレッジというのが必要ではないかということについても日本は積極的に議論をしているところでございます。
 そのほかのことで、先ほど崎田先生から質問があった環境未来都市に関して都市づくりというのも日本として非常に力を注いでおります。これは、理由がございまして、1つは持続可能な開発問題というのは世界の人口問題に関係するわけですけれども、世界の人口が増えているともに、その人口が都市部に集中してきているということもありますので、いかに効率のいい都市をつくるかというのは、世界的に見ても重要なことでありますし、あと日本の成長なり将来の産業を考えた場合にも、非常に日本がアドバンテージを持っている分野でございますので、その分野について、日本として存在感を示していくということは非常に重要かと考えております。
 それを踏まえて、崎田先生の個別のご質問ですけれども、6ページでは十分書かれていないのですけれども、個別の資料1-2の11ページには、もう少し詳しく書いておりますけれども、今、非常に日本として環境未来都市についてどういう形で世界にアピールしていくかということを内閣官房とも密接に連携しながら相談をしておりまして、今年10月に内閣官房のほうでは環境未来都市に関する国際フォーラムを開くわけですが、そこにさらに付け足すような形で、1日ではなくて複数日の環境未来都市、もしくは都市づくりのあり方に関する国際会議というのを北九州で開くということを想定しておりまして、今、その準備をしているところでございます。
 内閣官房のほうで、日本が環境未来都市のイニシアティブで培った経験、それをもとにもう少し細かい都市づくりの要素みたいな、今年は踏み込んだ形で分析していきたいと思います。外務省はそれを海外にどういうふうにして広めるのかということを考えておりますし、今、外務省の11ページの下にある都市づくりに関する、都市づくりの将来に関する国際会議、これをUNIDOとOECD、北九州市と共催で行う予定でございまして、外務省の行うセッションについては、先ほど言ったSDGsの中で都市づくりを取り上げていきます。そのためにはどういうふうにしたらいいかということについて重点を置いた議論を行い、そのためにリオ+20の事務局も務めた事務局長とか、国連でまちづくりを担当しているUN-HABITAT事務局長等にも参加をしていただいて、日本から都市づくりのSDGsにおける重要性についてメッセージを発信していきたいと考えております。内容については、まだまだ検討中でございますけれども、日本からの強い声として持続可能なまちづくりのあり方について世界に発信していきたいと考えております。
 最後ですけれども、SCPについて言及がないという話がありまして、リオ+20の成果でも、SCP、持続可能な生産と消費についての10年枠組みというのが今度創設されるということが非常に重要な決定でございまして、SCPというのは日本が得意とするような3Rをさらに包含するような形で生産段階からリサイクルとか、そういったサステイナブルのあり方について、生産と消費のあり方について検討するということでございますし、途上国からは先進国が行っているような無駄の多い生産パターン、消費パターンを改めろという強い声が出ているところでございます。
 SCPについては、10年枠組みを立ち上げるに当たって、国連5地域からそれぞれ2か国の幹事国を選ぶということで、ようやくメンバーが決まりまして、10年枠組みの具体化に向けた検討が今後行われていくということになると思います。日本につきましては、なかなか地域でのメンバーづくりが進まなかったのですけれども、アジアでも非常に多くの国が希望したのですが、韓国と日本が1つのシートを分け合うということになりましたので、日本も理事国として持続可能な生産と消費のあり方について、日本の持っている知見を活かしつつ具体的な国際的な成果を上げていくような議論をしていくということで尽力をしていきたいと思います。私のほうで承知している内容は以下のとおりでございます。

○武内部会長 ありがとうございました。それでは、文科省のほうからお願いいたします。

○本村国際統括官補佐(文部科学省)先ほど佐々木委員のほうからESD及び環境教育についてご指摘があったかと思いますけれども、事務局から先ほどお話があったとおり、7月29日に環境教育に関しましては、環境省、文部科学省の協力についてお話があると思いますけれども、ESDについて現状と事実関係についてご報告したいと思います。
 皆さん、ご案内のとおりESD、持続可能な開発の教育につきましては、日本政府が提案をいたしまして、国連の決議を受けて2005年から2014年までの10年間を国連ESDの10年と位置づけた上で、我が国においてもESD、政府全体で取り組んでいくということで、内閣官房を中心に関係省庁で連絡会議を立ち上げて、文部科学省、環境省、外務省、その他関係省庁で推進してきているところでございます。
 学校現場におきましては、ESDの10年が始まった2005年以降、学校教育現場を中心にいかにこれを広げていくかということで、ユネスコスクールというのがございまして、これは日本ユネスコ国内委員会がユネスコに推薦して、ユネスコ事務局が認定をするという学校でございますけれども、2005年当時20校程度しかなかったユネスコスクールでございますけれども、国内委員会ではユネスコスクールをESDの推進拠点ということで位置づけまして、学校現場にもESDを推進していこうということで、今現在、578校まで増えてきております。
 内容につきましても、ESDの教育の内容は環境教育だけではございませんで、学校の特色を活かしながら国際理解教育、エネルギー学習、防災教育、生物多様性、世界遺産、さまざまな教育を行っておりますけれども、これに基づいて、先ほど申し上げたユネスコスクールを中心に学校現場でも取り組んできているところでございます。
 また、学習指導要領の中でもこのESDの考え方というのは明示されておりますし、教育振興基本計画の中でもESDの重要性、取組の促進について明記されているところでございます。2014年11月に愛知県名古屋市及び岡山市でこのESDの10年の最終年の会合を振り返るとともに、今後の取組をさらに推進していこうということで、ユネスコ世界会議を愛知県と岡山市で開催を予定しておりますので、これに向けて文部科学省、環境省、外務省関係省庁で協力して取り組んでまいる所存でございます。以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。それでは、農水省から。

○木内環境政策課長(農林水産省) 農林水産省の環境政策課長の木内でございます。長辻委員から海水温の上昇でプランクトンが小さくなって、漁獲量の縮小ということを例に挙げられてお話がありましたけれども、確かに温暖化の関係で、プランクトン、餌が小さくなって、魚、サンマが小さくなるのではないかとか。あるいは回遊する地域が北のほうに行くのではないかというシミュレーションの研究が進んでおります。ただ、国際的に協力して緩和技術という意味での水産関係のものというのは、実のところなかなか進んでおりません。むしろ適用技術といいますか、暖かくなってくると魚の魚場が変わったり、あるいは国内ですと、養殖しているのりが流れてなかなかできない。そののりが暖かくてもできるような新しい品種を開発するとか。そういうことを水産関係では進めている段階でございます。
 それから、国際関係で緩和技術で進んでいることは、ニュージーランドが中心で始まりましたグローバル・リサーチ・アライアンスというものがございますけれども、この中で幾つかの分野で分担しておりまして、研究開発でございますけれども、日本は水田の関係を分担しておりまして、水田からメタンがあまり出ないで、それで収量も上がるということ、具体的に言いますと、水の管理ですけれども、日本で言うとよく中干しという言葉で言っていますけれども、途中でうまく干し上げて根を成長させるとか、そういう技術を東南アジアを中心にいろいろと協力して進めていこうということに取り組んでおります。

○武内部会長 ありがとうございました。佐々木委員、さらにでしょうか。どうぞ。

○佐々木委員 私は臨時委員として数年に渡って総合政策部会にかかわっておりますが、本日、文科省から初めてESDについてお話を伺うことができました。環境省の回答では次回の部会で話題にするとのことでしたが、それは少し不丁寧な対応だなと思いました。ただいま詳しく文科省からお話を伺いましたので、また質問は次回にしたいと思いますが、20から500、日本全国の学校数から言えば、私はこれはかなり低い浸透率だろうと判断します。ぜひますますの努力をしていただきながら、子どもたちが明日をどうやって生きていくかという教育内容がESD教育の中にはたくさん含まれていると思いますので、やっていますというだけではなく、さらに将来の展望を持ち、進展させていく望みを持ちながら強く関係省庁が連携していただければと思いましたので言及させていただきました。大変失礼いたしました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。事務局から説明は以上ですか。
 私、末吉委員の言っておられたことに対して、あまりちゃんとお答えしてないのではないかと思います。つまりグリーン経済というのは新しいパラダイムをつくるということなので、そのことの議論なしにいきなり個別具体論にいってしまうというところは、非常に大きな問題で、世界的にも今、インクルーシブ・ウェールスみたいな考え方が出されていたりして、そういう中で、このグリーン経済を位置づけていくということは重要だと思うのですけれども、その辺は今後やはり検討していただくほうがいいのではないかと思います。

○鎌形審議官 少し補足でお答えいたします。全体的な構成で、確かに個別の取組についての現状と評価という形になっていますので、全体の通じる思想が何か、いわゆるグリーン経済のところに限らず、そういう傾向があることは否めないということがございます。そういう意味でまとめ方として、個別のものの議論をする前に、それなりの考え方を示すことができないかどうかということはやはり、部会長とも相談させていただきながら考えていきたいと思います。今の段階では申し訳ありません。そういう思想のまとめ方になってないのは事実でございます。

○浅野委員 本日、多くの委員が指摘されたことは、本日の資料は政府に対する審議会としての環境基本計画の点検報告としてこのままの形で終わらせてはまずいような内容が結構あるという指摘であったと思います。今までもそうであったのですが、この場に、各省がこういうことをやりましたという報告は出されるわけですが、政府全体、どうなっているのですかとか、政府としてちゃんとした方針はどうなっているのでしょうかという説明を十分に受けることはできないことは多かった。今回もある意味ではそういう面があったわけです。環境基本計画はグリーン経済の形成を念頭に置いての国際協力ということを考えており、そのような審議会の意見をふまえて閣議で決定していただいたわけですから、それについて実際に政府が、統一的にきちんと取り組まれてどうなっているのかを明らかにすることが点検の役割です。
 だから、各省庁がこんなことをやりましたと、それはそれとしてよくわかりました。ですけれども、もう一つ、この中で我々が考えている哲学としての共通性があるのでしょうか、という課題を課されているわけです。その答えを事務局にまかせて一生懸命作文していただいたとしても、それは結局また環境省の作文に終わってしまうかもしれない。先ほど委員から指摘されたのは、まさにそういうことであったのだろうと思われます。そこはむしろ審議会としてちゃんと整理して、こういう点をもっと政府でまとめて考えてくださいということを意見として述べて、その意見にもとづいて点検報告をまとめるということになるのだろうと思います。
 私はこれは必ずしも事務局まかせにすればいいとは思っていないわけで、審議会が場合によってはちゃんと整理して答えなり、提言なりを示すことは必要なのだろうと思います。いずれにせよ、今後、次のステップでは報告書そのものの検討ということになりますから、そこでどういう書きぶりにすべきかということを委員がみんなで考えて、意が通じる内容にしていくことが必要なのだと思います。

○武内部会長 ということで、今後の議論の成果の中に少し盛り込むようなことで、委員の皆さんにもご協力をいただきたいと思います。
 それでは、恐縮ですけれども、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 若干、事務局の座席変更がございますので、少しお待ちいただきたいと思います。

○浅野委員 事務局にお願いがあるのですけれども、環境研究の中で先ほどのSDGsとポストMDGsについては、直ちに政策に活かるようなという形で今研究を立ち上げています。そこの成果は多分初年度から活かすことができるだろうということを期待しながら、進めていますので、それもぜひこの中に入れるべきではないかと思います。少なくともちゃんと戦略を立てるために、しっかりした研究を国際協力のもとで日本政府がやっているのだということを報告に入れておかなければいけないと思います。

○山本環境計画課計画官 ご指摘を踏まえまして対応したいと思います。

○武内部会長 大体席の変更が終わったようですので、再開をいたします。それでは、次に東日本大震災からの復旧・復興に際しての環境面から配慮すべき事項について、資料に基づいて説明をお願いいたします。 

○山本環境計画課計画官 先ほどの議題と同様に資料2-2は、関係する省庁から提出いただいた調査票です。この調査票をもとに作成しました資料2-1が報告案でございますので、この報告案を中心にご説明させていただきます。
 「東日本大震災からの復旧・復興に際して環境の面から配慮すべき事項」に係る報告においては、重点検討項目を「持続可能な社会を目指す地域の復興に係る取組」とし、a)、b)、c)、d)の4つの取組を検討内容の詳細として設定いただきました。
この重点検討項目における①環境基本計画における基本的な方向性では、各地域に応じた多様な地域資源を活用し域内循環を進めるとともに、自然資源を保全し持続可能な利用を確保しながら産業の潜在的な可能性を引き出すことで低炭素、循環、自然共生社会の構築にも資する形で復興を進めることを重視しています。
 ②現状分析については、被災3県で約2,600万トンもの災害廃棄物と津波堆積物が出たと推計されており、5月現在で約7割が処理されている状況です。また、復興住宅につきましても3月末の状況で着工が約4割となっております。
 低炭素社会関連の取組といたしましては、昨年7月以来の固定価格買取制度の開始以降、再生可能エネルギー導入が進んでいるところでございまして、約5.8万キロワットの再生可能エネルギー発電設備が運転を開始しております。
 循環型社会の構築に係る取組としては、産業廃棄物および津波堆積物を再生利用したものがございます。その量は約1,300万トンで、公共事業を中心に積極的な再利用を行っています。
 自然共生社会の構築に係る取組としては、海外防災林の復旧工事の約4割が着工され、約13%が完了しています。
 続きまして、3ページ目の主な取組状況等については、被災地における低炭素社会の構築に係る取組からご説明いたします。
被災地域の農林漁村において、太陽光、風力、地熱、バイオマス、小水力発電の事業の開始・運営をするために地域協議会の開催を支援するほか、再生可能エネルギー電気の供給モデルの構築に必要な施設整備への支援を行っています。
 復興に向けた木の暮らし創出支援事業については、地域材を利用して建設された住宅の見学会、講習会などの普及に向けた取組を支援しています。
 木質バイオマス利用施設等整備については、木質バイオマスボイラー等の施設整備に対して補助を行うとともに、地域協議会への支援なども行っています。
 再生可能エネルギー発電設備等導入促進支援復興対策事業費補助金については、再生可能エネルギー発電設備の導入と蓄電池などの導入に関して補助を実施しています。
 浮体式洋上ウィンドウァーム実証研究事業については、福島県沖において浮体式の洋上風力発電を設置するために、発電技術の実証や評価を行ったところです。順調にいけば本年10月から発電を開始する予定です。
 再生可能エネルギー等導入地方公共団体支援基金事業(グリーンニューディール基金)については、再生可能エネルギー等を利用したまちづくりを加速的に推進するために各地方公共団体における地域資源を活用した再生可能エネルギー等導入の支援を行っています。
 次に、被災地における循環型社会の構築に係る取組に移ります。
公共事業等における積極的な再生利用として、災害廃棄物を建設資材として活用するにあたって発注部局と廃棄物部局の双方から情報提供を行い、建築資材のマッチングにつなげています。
 東日本大震災により発生した災害等廃棄物処理の実施にあたっては、市町村に費用の補助を行っています。また、災害廃棄物1,965万トンのうち、1,198万トン(約61%)の処理が完了しています。
 岩手、宮城については概ね今年度中の処理完了を目指して処理を実施していくわけですが、福島県については一部処理が難しい部分がございますので、夏を目途に全体の処理、見通しを明らかにする考えです。
 東北地域での循環型ビジネス拠点の創出については、自治体を含む協議会等が行う循環拠点を中心とした資源循環計画の策定を支援して、廃棄物や循環資源などの地域資源を最大限に活用しています。
 被災地における自然共生社会の構築に係る取組については、海岸防災林に災害防止機能や津波の被害軽減効果があることから、青森県から千葉県にかけての海外防災林約140kmのうち約50kmについて復旧・再生に着手しました。
 6ページ目を参照ください。三陸復興国立公園再編成等推進事業及び三陸復興国立公園等復興事業については、昨年5月に策定したグリーン復興のビジョンに基づいて、三陸復興公園を創設するとともに、東北太平洋岸自然歩道(みちのく潮風トレイル)の整備等のプロジェクトを実施しています。
 最後に、被災地における安全確保に係る取組として、有害物質のモニタリング調査等を実施しました。結果については随時公表しています。以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。委員の皆さんのご質問、ご意見をお受けする前に先ほどご紹介申し上げましたアスベスト濃度調査の専門家の神山先生に来ていただいておりますので、最初にご発言をお願いしたいと思います。

○神山参考人 私、東日本大震災アスベスト対策合同委員会の委員長を仰せつかっていた関係で、総合政策部会でもしご質問があったときに備えて出席するようにということで出席させていただきましたけれども、まず東日本大震災でいろいろな有害物質の調査が行われていたと思いますが、除染の問題もまだまだあると思います。アスベストも非常に頭の痛い大きなテーマということで発災後、すぐに環境省、厚生労働省が調査に入りまして、下見、予備調査等を進めて、現在に至っているわけですけれども、それには18年前、阪神大震災でやはり市街地でしたけれども大きな災害が起きて、そこでのアスベストの被災ということが、一般住民の方々に関してはそれほど明確につかめておりませんが、労働災害補償という面では、数件、既に17年目ぐらいで比較的早いんですけれども、アスベストに特異的な疾病ということで、中皮腫の発生が認められているということもありまして、行政挙げて東日本大震災でもアスベストの対策に総力を挙げたということだと思います。
 下見及び調査というのも急いで行っても、よく見てみましたら最初の予備調査に入ったのが、もう17、18日、そしてデータがアスベストのサンプリング等予備調査で進めましたけれども、それが3週間ぐらい後であったわけですけれども、それが発災後の一番早いデータということですが、それから1、2カ月後のデータ等にアスベストの測定の特異性みたいなものが少しあるのですが、総繊維数濃度という表現をするんですが、アスベストは繊維状形態をしていますので、顕微鏡で見て一つ一つ計数していくという非常にある意味原始的な測定方法なのですが、アスベストかアスベストでないか区別せずに総繊維という表現でしたときに、福島とか何か所で相当高い総繊維数濃度が記録されておりました。
 ところが、高い濃度を記録したそのサンプルを時間をかけて詳細にアスベストの調査をしますとそれほど高くなかったというのでひと安心をしたのですが、それでもずっと調査、現在第8次まで進んでおりまして、予備調査を入れますと9回にわたる調査で、調べた検体数も2,600検体を越すものをやっております。その中で、1・2か月後でしたら、アスベストが1リッターに1本以上というのを1つの目安にしていまして、高くても10本を越すデータはそれほど多くなかったですけれども、当初3%ぐらいのデータが出ていたというわけですが、現在では第7次、第8次あたりですと、400から500検体の中で1検体か2検体、0.2%ぐらいです。そのぐらいのサンプルに1リッター1本を越すアスベストが検出されているということで、ここのまとめにも出ておりますように、国民の安心を得るためということの目的も1つありますが、一般環境のモニタリングとしてはほぼ心配するような状況ではないということですが、この検出されているところがどこか申しますと、解体現場なのです。ビルの解体とか、改修が今後進んでいくというところで、解体現場でちらほらと、圧倒的多数はそれほど検出されないのですが、ちらほらと高い濃度のアスベストが検出されるということで、昨年度からずっと緊急に浅野先生が委員長をされて、大気汚染防止法の改正がされました。
 その1つの理由は、この東日本大震災の状況を踏まえて、どうも解体現場周辺の漏えいが防ぎきれていないということで、より厳しい改正になって大気汚染防止法に改正していったということでございますけれども、それが幸い通常国会で通ったということで、今後、より厳しくモニタリング等がされていくだろうと思いますが、今後、もし東日本でやるべき測定、アスベストに関して言えば、一般大気はそれほど心配するほどのことでもないし、がれき処理もほぼ終息に向かっているということですので、今後は解体、改修現場の周辺については、厚労省とタイアップして積極的にモニターしていくということが残っているかと思います。長くなりましたが以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、皆さんからのご意見、ご質問をお受けしたいと思います。木下委員。

○木下委員 今、ご説明を受けたのですけれども、この説明ではなかなか理解できないところが2、3あったので質問したいと思います。1つは、木質バイオマス利用施設整備の説明ですけれども、この説明で言いますと、資金の融通を行った、それから基金を活用して25年度実施するということで、どのような資金をどの程度増勢して、どのような規模に対してどの程度の事業実施をしたのかということが、全くこの文章ではわからないので、これではなかなか評価のしようがないなというのが私の感想の第一です。
 2つ目は、最初の農村漁村の再生可能エネルギーの早期モデル確立事業ですけれども、2か所、あるいは1か所というような記述がありますけれども、これらの地域でどの程度の要望があり、その結果、このような実績に終わったということがわかれば教えていただきたいと思います。以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。小澤委員。

○小澤委員 どこの担当というのか、どこに記載されているかわからないのですが、三陸復興国立公園の再編成はとても素晴らしいことだと思うのですが、海側から見たときに、日本の景観というのは素晴らしいところがあるわけです。日本人は山を背に、前に海を臨みということがあったわけですが、この基本計画の基本的な方向性として地域資源を活用し、これはその地域の景観も活用していくということだろうと思います。そして、その地域の産業の潜在的な可能性を引き出すという中で、マスコミから聞こえてくるのはものすごく高い防潮堤が立つというようなことが、実際にどの程度具体的に計画されているのか。最近の情報は見ておりませんけれども、何かそういうようなことが入ってくると、日本のせっかくの景観を次の子孫まで、確かに災害はありますけれども、そこを今まで三陸の方たちは乗り越えてきているわけです。それが海側から見たときに、あるいは内陸側から見たときにも、海も見えないような、そういう景観、方向性がどこに書かれているか、そういう点検は入ってないのかどうかということを伺いたいと思いました。これは、トレイルの問題ではなく、どこが担当するのかわからなかったので、よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。中杉委員、お願いします。

○中杉委員 細かいところといいますか、表現ぶりのところとそれからもう1点指摘をしたいと思います。表現のところというのは、全体の構成なので後で直せばいいと思うのですけれども、例えば循環型社会の構築の部分であれば、まず一番最初に災害廃棄物の処理の話が来て、それから再生利用の話ではないかと。順番が逆ではないかということを、最終段階で修正していただければと思います。
 それから、一番最後の安全の確保のところで、これはワープロミスかと思うのですけれども、平成24年度に引き続き調査をし、公表したと書いてあるのは、これは時間的に矛盾がありますよと。そういうところはチェックしていただければと思います。
 それから、有害物質のモニタリング調査等というところでは、モニタリングを行っただけだというふうに、環境のモニタリングを行っただけだととらえられるのですけれども、実際には有害物質の管理がどういう状況にあったかということも調査をしていて、それに対して必要な対応を求めた。例を挙げると、PCB廃棄物の保管状況はどうであるかということの調査をして、それに基づいて行方不明になっているものがあったら、環境の調査をやって一応安全を確認した。それだけではなくて、PCB廃棄物の保管については、保管方法の見直しを行ったという取組をしているわけです。そういうようなところもちゃんと書き込んでいく必要があるだろうということです。
 それから、もう1つは、現状では有害物質について、これは放射性物質を除いてですけれども、特段の問題が生じてはいないだろうということなのですが、これは実際には調査が全体にできているわけではなくて、一番懸念されるのは、土地利用、開発に伴って、調査ができていない部分をどういうふうに汚染状況を把握するか。具体的には利用状態、個人の所有地についてはなかなかこういう調査ではつかまらないので、そこら辺をどういうふうに調査して、把握して管理していくかということが1つの課題として残っている。これは、取組ではないので、どういうふうにするかということですけれども、考えていただく必要があるのかなというふうに思いました。

○武内部会長 崎田委員、お願いします。

○崎田委員 私は、指標の検討委員会にも参加させていただいていて、本当はそちらで意見を言えばいいのかもしれないのですけれども、実はそちらのほうでこの分野に関して、発言させていただいたことで、1点、この復旧・復興の部分の検討項目として、低炭素、循環型、自然共生、安全だけではなく、人づくり・地域づくりの視点からもこういう部分を見直すことで地域の方がこれからの快適で活力ある地域づくりに向けた取組が広がるという、そういうところの視点も今回の見直しなどで必要なのではないかというお話もしましたが、今回、その視点を全く入れずにまとめておられるというのは、あまりそこを点検できるような定量的なものもないので外したということなのかどうか。もし、そうであれば、そういうことの重要性は文言として少し記述を入れていただくということも検討いただいてもいいのではないかと思いました。
 環境基本計画本体の復旧・復興のところにはかなりそういう地域づくり、コミュニティの再生ということにも言及していると思いますので、そういうふうに感じます。よろしくお願いします。

○武内部会長 ありがとうございました。ほかに委員の方からご発言ございますか。岩村委員。

○岩村委員 この間、閉会した国会の中で議論があったと思うのですが、ここにあるような被災地の復興・復旧に当たって、環境絡みもあったと思うのですが、復興・復旧に悪乗りをして予算を使っているのではないかという議論があったのですが、ここの中にあるものはもちろんそういうものではないと思うのですが、そこら辺のことの、特に被災地と全く関係ないところでやったとか、いろいろ指摘があったように見ていますが、そういうものがどういうのがあって、ここら辺のいろいろな予算の話もありますけれども、その中にそういうものが入っていたのかどうか。それから、どんな議論があったのか教えてもらえればと思います。

○武内部会長 どうぞ。

○前田委員 5ページの東北地域での循環型ビジネス拠点の創出のところですが、被災地における廃棄物処理がまずあって、その次の段階でこういう循環型ビジネス拠点を創出するために実証実験等が去年行われてきたということだと思うのですけれども、今後、まさにビジネスをつくっていくということでは、雇用を創出できるかが非常に重要になってくると思います。今年度はまさに地域循環圏形成モデル事業の中で行うということでしょうけれども、東北の中で去年実証実験をやった結果、課題がどこにあって、どうすればビジネスにつながっていくかという整理をしていただけると良いかなと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 それでは、先ほどと同様に事務局のほうからお答えをいただきまして、あわせて関連する省庁からもコメントをいただければと思います。

○山本環境計画課計画官 それでは、中杉先生からもご指摘いただきましたが、文章が乱れている部分については次回までに修正したいと思います。
 崎田先生からは、人づくり・地域づくりという視点も必要ではないかというご指摘をいただきました。これは指標をとるのがなかなか難しいところですので、具体的にデータの取れる指標があるかどうかを検討し、難しいようであれば、ご意見をいただいたとおり文章に組み込むようにしたいと思います。
 岩村先生からは復興予算について悪乗りをしているのではないかというご指摘をいただきました。具体的に指摘された国会での議論などをつまびらかに承知していないため、何とも申し上げにくいのですが、少なくとも今日お出ししている部分の事業につきましては、それなりに復興に効果があったものではないかと思っております。何かまた補足があれば各省からお答えをいただければと思っております。以上です。

○岩村委員 私が悪乗りだと言っているのではなくて、そういうことを国会で質問した方があったのですが、特にこの中で再生可能エネルギー云々の中の蓄電池とか、復興住宅に蓄電施設をつくるのはおかしいという議論があったように私は承知しているのですが、ここに載っている以上はそういうものが全部クリアになっているから載っているのだろうと思うのですが、そこのところは、もしわかっていれば教えてほしいということです。

○武内部会長 後ほど、経産省からでもご説明いただければいいのではないかと思いますが、まず国立公園課長。

○鳥居国立公園課長(環境省) 国立公園課長でございます。小澤委員からご質問のございました防潮堤の問題でございます。今回の津波被害に対応するための防潮堤ということで、国の中央防災会議のほうが、大体100年に1度の津波の高さに対応できるようなものの防潮堤の高さを三陸沿岸の地域ごとに決めてございます。ということは、今回の津波は1000年に1回と言われておりますので、この規模の津波は、多重防衛、多重防災ということで、ほかのいろいろなソフト面も含めて、人命を守る、財産を守るということですけれども、今回、防潮堤の復旧等で示されているのは、100年に1回程度の津波に対応する高さを地域ごとに決めて、地元に示されたというものです。
 それに則って、防潮堤と一言で言いましても、県が実施する防潮堤もありますし、国が直轄でやる防潮堤もございます。そういう中で例えば陸中海岸国立公園が5月に三陸復興国立公園になりましたけれども、その中にも幾つかの地域では防潮堤の計画がございます。そういう場合はできるだけセットバックをしてもらうことによって、地面からの高さを低くしてもらうとか、海浜植生の保全を図るとか、そういうような調整をさせていただいています。また防潮堤の陸側のほうに盛り土をして、そこに植栽をするということで景観上も含めた保全対策をしてもらうということもあります。それが環境省の1つの対応でございます。
 基本的には、設置事業者のほうが地元の自治体や住民のほうと調整をして、防潮堤の計画を進めているというのが、大まかな流れでございまして、今、やはり従来の垂直型の防潮堤ではなくて、かなり高い部分がございますので、その場合は台形の防潮堤になって、裾野の面積が非常に広くなりますので、土地所有者の同意を得なければいけないとか、いろいろなそういう問題がございまして、そういう調整、それからもちろん地元ではそんなに高い防潮堤はいらないというご意見もあるということで、そういう調整を事業者のほうでやっているということでございます。
 あと環境省のほうの関与といたしましては、生物多様性センターがこの被災した沿岸の自然環境の状況を調査しております。例えば植生がどういうふうに変わったか。海岸の地形がどうなったか。そういう情報を事業者にも提供いたしまして、できるだけ生物多様性への配慮をお願いしているという状況でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。
 環境省のほうでほかに追加的な説明はございませんか。どうぞ。

○廣木企画課長(環境省) 廃棄物・リサイクル対策部企画課長でございます。2点、ご説明したいと思っておりまして、1点目は中杉委員からご指摘のあったモニタリングの関係のご指摘でございます。私は当時産業廃棄物課長をしておりましたが、3月下旬ですけれども、震災によりPCB廃棄物の保管状況がどうなっているか、とりわけ流出が懸念されたということで、中杉委員にも緊急にお集まりいただきまして、取り急ぎ何をすべきか検討していただきました。その際、PCB廃棄物の場合には、PCB廃棄物特別措置法に基づきまして、それぞれの場所は事前に特定されていますので、そういった場所を実際に巡ってどうかとご提案いただき、そして、実際にPCB廃棄物が現地で流出されていないかということも含めて現地確認等させていただきました。それら一連の取組結果につきましては、ホームページ等で公表しておりますが、その内容を今回どう盛り込むかにつきましては、また検討の上ご相談させていただければと思っております。
 それから、2点目は、前田委員からご指摘のありました東北地域の循環型ビジネス拠点の創出という点でございますけれども、平成24年度に東北の地域において循環型ビジネスの芽がどれだけ出るかということで、かなり広範に、レアメタルの話もそうですし、プラスチックの回収とか、それから資源循環計画の策定など、多方面にわたりまして、調査していただきました。
 レアメタル回収の社会実験につきましては、今年4月から施行されました小型家電リサイクル法の先行的な実験としてさせていただいたものでございます。現在、それを梃子にして、施行後の体制につなげていければと考えております。
 また、一方で、資源循環計画の策定という点に関しましては、これをもとにバイオマスの利用など、そういったものを雇用につなげていけばと思いますけれども、何分にも1年間やっただけでございますので、今後その具体化についてどうするかというのは、今年度の結果を踏まえながら検討させていただければと思っております。以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。それでは、各省ということで、農林水産省、それから経済産業省、国土交通省という順番でコメントをお願いします。

○木内環境政策課長(農林水産省) 農林水産省の環境政策課長でございます。木下委員から資料3ページの農山漁村の再生可能エネルギーのモデル事業について、どれぐらいの応募があってどういうようなことで、こういうことになったのかと、2地区とか2か所になったのかということですが、ソフト事業とハード事業がございまして、ソフト事業につきましては5件、1,400万ほどの応募がありました。そのうち2件を選定して、約500万ほど、ソフト事業ですので実施しております。
 場所は、宮城県での養鶏場から出てくる鶏糞を発電に使うという事業で、1年かけてやっております。実際に今は国の事業が終わりまして、県の事業として技術的な調査を進めております。
 もう1件のソフトは福島県の中で木質バイオマスを利用したトリジェネレーションの取組ということで、これも平成24年度の国の事業、ソフトの調査が終わりまして、地元の説明、あるいはその調整に入っているところです。
 もう1件のハード事業は、応募が2件ございまして、4億6,000万ほどの応募だったのですけれども、1件採択いたしまして、2億3,000万ほどでございます。これは、太陽光発電、場所は岩手県でございますけれども、太陽光発電事業を実施するということで、今年度、平成25年度に完成する予定でございます。

○香月総括課長補佐(林野庁) 続きまして、林野庁でございます。木質バイオマス発電の施設整備について、ご説明させていただきます。3ページの文章はわかりにくくて申し訳なかったのですけれども、実際のところにつきましては、この平成24年度の森林整備加速化・林業再生基金につきましては、林野庁から直接事業者にお金を渡すものではございませんで、一旦都道府県にお金を支給して、都道府県で使い道を決めて、実際の事業者に交付するという仕組みになっているところでございます。
 林野庁から都道府県に対しては、全額既に交付済みでございますけれども、実際被災地の各県でバイオマス発電所ではまだ調整中と聞いておりまして、今年度中までには着手ということになりますので、まだ具体的にどこで幾らかというのはまだ決まってないというふうに聞いているところでございます。以上です。

○宇野環企画調整係員(経済産業省) 続きまして、経済産業省からお答えさせていただきます。先ほどご指摘いただきました悪乗り予算の議論があるということなのですけれども、今回の環境基本計画のこちらの調査票の提出に関しましては、省内の仕切りとしては被災地のほうに特化したものに関して提出していただいておりますので、そういったものはないかと存じますが、申し訳ありません、直接の担当者が本日欠席しておりますので、後日お答えさせていただきます。

○池田環境政策課長補佐(国土交通省) 国土交通省でございます。私のほうからは防潮堤の関係でお答えさせていただきます。先ほども環境省からお答えがあったところでございますけれども、私ども国土交通省のほうで、海岸、港湾を所管しておりますもので、追加でお答えさせていただきますけれども、国交省のいろいろな防潮堤も含む公共事業では、当然地元の方のご意見も聞きながら、景観、生物多様性にも配慮しながら事業は進めておりまして、環境省とも連携しながらそれぞれの場所の、いろいろな地形や地域の状況に応じて、事業のやり方、計画、設計等を考えながら進めさせていただいてきておりますし、これからもそういった形で進めさせていただければと考えているところでございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。ほかに追加的なご質問、ご意見はございますか。

○浅野委員 指標の検討をしておりまして、復興・復旧という点検項目についても指標を何か入れなければいけないということでいろいろ考えたのですが、残念ながら指標として使えそうないい数字がなかなか見いだせない。あるいは経年変化的に数字を追いかけていくには若干まだ時間が足りないという事情もありまして、この項目に関しては、うまく指標が用意できておりません。とりあえずここにあるようなものを入れておりまして、そのほかに文言で数値を上げることができそうなものはできるだけその形で入れておこうという考え方をとっていることを補足的に申し上げておきます。
 なお、指標の検討会で議論していたときに、当部会の委員ではない方ですが、中環審の委員の方からこんな発言がありましたので、ご紹介をしておきたいと思います。それは、低炭素社会構築と言っているけれども、実際に避難をされるための仮設住宅が全く断熱構造になっていない。後から壁などには追加的な断熱対策が行われてはいるものの、床はどうにもなっていないので、大変エネルギーのロスも多い上に、入っておられる方が随分苦労なさった。現在の法制度のもとでは短い期間で壊さなければいけないので、という縛りがかかっているらしいのですけれども、いくらなんでもこんな寒冷地に避難住宅をつくるときにそんな法律をそのまま杓子定規に適用していいものだろうか。ぜひ、仮説住宅が作られる地域の事情も考えて構造を柔軟に考えるべきである。災害対策を通じて、低炭素社会を形成する努力をというならそういうことを中央環境審議会としてもきちんと提言すべきではないかという意見がありましたので、私もなるほどのもっともである、と思って聞きましたので、ご紹介申し上げておきたいと思います。

○武内部会長 どうぞ、末吉委員。

○末吉委員 今回は黙っていようと思ったのですけど、お話を聞きながら言いたくなりまして、私も東日本大震災の震災地を何度か訪れて、先週末も行ってまいったのですけれども、ここの議論の行政サービスを受ける方は非常に特定化されているわけです。東日本大震災で被害を受けられて、今、浅野先生がおっしゃったとおり非常に特定化されています。とすれば、そういう人たちの顔を見ながら、あるいはそういう人たちに今の議論を聞いてもらったら、どういう反応をされるのだろうかと。
 特に、言葉が、全部社会がついているわけですよ。低炭素社会の構築、循環型社会の構築、自然共生社会の構築。社会をつくるといったらあらゆる総合力の総合政策の賜物でないと社会は生まれないはずです。とすれば、自然エネルギーの何とかをやるとか、そういう話にもしとまるのであれば、自然エネルギーの導入を、例えば5万キロワットを3年のうちに15万にしますとか、個別プロジェクトの目標を掲げたほうがよっぽどすっきりすると思います。社会をつくるわけですから、社会といったらそこで人が子どもを産み育て、自分も人生を謳歌して老後を楽しんでいく、そういう生活の場なわけですから。被災から復興するという特殊な状況を考えると、もっともっと人間の顔を全体に置いた議論をしないと私は東日本の方々は非常に気の毒だと思います。
 そこで、思いつきなのですけれども、こういった場に、東日本の方に来ていただいて、いろいろな意見を聞く場もあってもいいのではないでしょうか。というようなことです。もう少し対象が非常に特定化して、それ一般論ではなくて、本当に日々の生活の話、将来の話に関わることですから、もう少しそういった側面も審議会が持ってもいいのではないかという気がいたします。以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。それでは、神山参考人、お願いします。

○神山参考人 先ほどの追加とそれから報告書、このまとめの点の関連を1つと2つだけ申し上げたいのですが、1つは先ほど申し忘れたのが、阪神淡路大震災のときと大分違う点で、今回反省に立って、粉塵マスクの供給を環境省も厚労省も積極的に大量に行ったという点が大分違う点でございます。その効果がどの程度出るかということもこれは評価するのも難しいですけれども、前の大震災の反省に立って行ったということですので、報告書とまとめ等にも一言、対策の1つとして、呼吸保護、粉塵マスクを大量に供給したということだけは記載しておいていただくといいのかなというのが一つ感想です。
 それから、もう1点は、4ページあたりにあります災害廃棄物処理の実施ということで、書いてある内容はそのとおりだと思うのですが、各自治体が相当な努力を費やして、2,600万トンの処理を進めて宮城県と岩手県はほぼ来春までに完了するということなのですが、それと次の5ページの循環型というビジネスまではいかないわけでしょうけれども、循環型にそれが持っていけるようにということで、災害廃棄物の分別を相当エネルギーを費やして行ったわけです。その結果があまりまとめに入っていませんので、これは自治体等に問い合わせないといけないのかもしれませんが、例えば木材としてどのくらい分けられたかとか、金属としてどのくらいになったのかとか。そのほか、リサイクルに持っていけるような内容のものが大分類の中でもあったと思うので、その結果を調べて記述しておいていただくと、循環型のほうとのつながりもよくなるのかなという感じがいたします。以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。大塚委員、お願いします。

○大塚委員 簡単なことで恐縮ですが、せっかく上杉さんが来ていらっしゃるのでお伺いしておきたいのですが、環境基本計画の124ページに、環境影響評価法52条2項の適用除外を使った、これに関しては災害復旧の事業だからということで使って簡素化したのですけれども、その成果がどうだったか、何か問題点がなかったかということはどこかで触れておいていただけるとありがたいかなと思いました。
 今回、この取組の中のa、b、c、dの項目には入っていないので、全体的なところに少しでも触れておいていただくと、この適用除外に関して批判していらっしゃる方もいるので、それはメンションしていただくとありがたいと思いました。以上です。

○武内部会長 上杉課長、何かコメントはありますか。

○上杉環境影響評価課長(環境省) 適用除外で実際にどのように発電設備ができたかということについては、全部把握しておりますし、東北電力、東京電力、それぞれデータもすべて公表しております。資料についてはまとめまして、また適切なときにご報告をしたいと思います。

○武内部会長 それではよろしいでしょうか。また、次回以降の皆さんに今日いただいた意見を反映したもので、また修正をかけて提出させていただくことにさせていただきたいと思いますので、この議論は恐縮ですがこれで終了とさせていただきます。
 それでは、次に報告事項がございます。改正環境影響評価法の全面施行に向けたこれまでの動きにつきまして、事務局より説明をお願いしたいと思います。

○上杉環境影響評価課長(環境省) 環境影響評価課長でございます。お手元の資料3に基づきまして、環境影響評価法に関して、3点ほどご報告を申し上げたいと思います。
 資料の1枚目でございますけれども、改正環境影響評価法、これは平成22年2月22日に当審議会より環境影響評価制度のあり方について答申をいただきまして、これに沿いまして法案化をし、国会に提出いたしまして、平成23年4月22日に改正法が成立いたしております。その後、関係政省令等を作成いたしまして、まず第1段としまして、昨年4月1日からここの①から⑤まで書いてございますけれども、比較的軽い改正項目について既に施行されておりました。
 その後、今回の改正法の一番核心的なものになります計画段階の環境配慮書の手続、あるいは環境保全措置等の実施状況の公表等の手続につきましては、昨年4月に環境省のほうで基本的事項を告示いたしまして、これを受けて各事業を所管する省庁におきまして、昨年11月以降、今年4月までの間に、いわゆる事業ごとの主務省令、これは技術指針と言われるものでございますが、これが順次作成されまして、今年4月1日から改正法については完全な施行になったということでございます。改正法の中身の概要につきましては、裏のほうの赤い記載のある部分が改正内容になっている部分でございます。
 それから、2点目でございますけれども、次の紙に移っていただきまして、環境影響評価法における放射性物質適用除外規定の削除という部分でございます。これはもともと環境基本法におきまして、放射性物質による大気等の汚染の防止については、原子力基本法に委ねるという規定がございましたが、昨年、成立いたしました原子力規制委員会設置法の附則によりまして、まず環境基本法のこの条項が削除され、環境法体系下においても放射性物質について対象とするということが昨年位置づけられております。これを受けまして、今年の国会におきまして、個別環境法のうち大気汚染防止法、それから水質汚濁防止法、環境影響評価法、南極保護法という4つの法律につきまして、この放射性物質の適用除外規定を削除するという法改正がなされたところでございます。
 環境影響評価法につきましては、この資料の真ん中の下のほうに書いてございます第52条の第1項の規定が削除されただけでございますけれども、具体的には個別の事業における放射性物質について汚染されたようなところで事業がされる際に、その場合の放射性物質による影響等を見て、保全措置をとるということが今後必要になってくるということでございます。
 環境影響評価法につきましては、交付の日から2年を越えない範囲ということで、あと2年をかけまして、先ほど改正法のほうでも同様でございますけれども、これから基本的事項を環境省のほうで作成いたしまして、それを踏まえて、事業種ごとの主務省令の改正がされ、さらに周知期間をおいてということで、2年後の施行を目指して、これから具体的な環境影響評価の手法等について詰めの作業を行うという段階になっているところでございます。以上が2点目でございます。
 3点目は少し違った中身でございますけれども、日本再興戦略という紙をお手元に用意させていただいております。これは火力発電所、再生可能エネルギー、具体的には風力発電所と地熱発電所ということで、環境影響評価法の対象になっている発電所のうち、今申し上げましたものについて、アセスにかかる手続の期間を短くしてほしいという議論が起こっております。それからもう1点は、石炭火力発電所が特に念頭に置かれておりますけれども、どのような形で事業に取り組んでいいのかについて、特に環境大臣意見の出し方が不明確な部分があるということで、これを明確化してほしいということが言われておりまして、今回、6月14日に閣議決定をされました日本再興戦略、あるいはこの裏側には規制改革会議の答申がございますけれども、この中で2つについて取組をするということで位置づけられました。これについて簡単にご説明したいと思います。
 1つは、迅速化ということでございまして、1枚目のほうの真ん中の点線で囲った部分でございますけれども、再生可能エネルギー導入のための規制制度改革ということで、環境アセスメントの迅速化、通常3、4年程度かけてやっている手続期間について、これは運用上の工夫ということでございますけれども、期間半減を目指していろいろ工夫していこうということが1点でございます。
 それから、もう1つは、石炭火力等の火力発電所でございますけれども、これは下のほうのカッコ内に書いてございますが、これも迅速化については一番下の黒いポツのところに書いてございますけれども、従来3年程度かかる火力発電所のリプレースについて最短1年強に短縮するということでございまして、これについては実は先ほどご説明をいたしました平成22年2月の当審議会の答申の中でリプレースについては既にある設備を新たにするということで、大変効率のいいものになるので、環境負荷も減るということから、そもそも環境面からも促進したほうがいいだろうということで、手続の短縮化等について検討するようにという宿題もいただいていたところでございます。
 これにつきまして、1枚めくっていただきまして、発電所設置の際の環境アセスメントの迅速化等に関する連絡会議、中間報告概要について細かい文字で申し訳ございませんが、資料がございます。これは環境省と経済産業省の間で連絡会議を設けまして、検討を進めてまいりまして、昨年11月に中間報告を発表いたしております。このうち、火力発電所のリプレースが左側のほうに書いてございますけれども、特に今回の迅速化について何をやるかということで、1の(2)のところでございますが、審査プロセス等における国、自治体、事業者の運用改善等による期間短縮ということで、従来都道府県知事の意見が出た後に、国の審査に入っていたわけでございますが、これは同時並行的に審査をするような工夫をすることで、例えば国のほうで従来150日程度有していた期間を45日程度で仕上げてしまう。4カ月ぐらい短縮ができるという運用上の工夫をするというのが今回の大きな中身でございます。
 それから、真ん中の一番上に(3)ということで、簡素化についての具体的な方策ということでございまして、これは答申の中で宿題をいただいたことを受けまして、リプレースガイドラインをつくりまして、特にリプレースの場合ですと、そこにもう既に施設があるということで、いろいろなデータが活用できる。あるいは、既に改変された土地でございますので、新たな改変も少なくて済むということで、調査、予測についてかなり簡素化できるだろうということをガイドラインとして示したものでございます。
 この2つを組み合わせて、下のほうでございますけれども、国の審査期間の短縮で最大4カ月程度、環境アセスメントの今の調査等の簡素化で最大1年程度の簡素化が可能だろうということでありまして、あと自治体のご協力を得る、あるいは事業者が自分のところでも努力をする。こういうことを重ね合わせると、通常3年程度を1年強程度まで短縮できるということで、今、運用を実際にこれでやろうということでございます。
 それから、風力・地熱発電関係でございますけれども、国の審査期間の短縮は同じような考え方でございますが、調査等につきましては、基本的に新設されるということで、調査そのものは省くことができないわけでございますが、右側の2の(2)のところの黒ポツに少し書いてございますけれども、環境アセスメントの簡素化に資する環境情報を収集整備ということで、これは環境省のほうでモデル事業としまして、風況のよさそうなところで、環境上あまり問題なさそうなところを選びまして、環境データを国のほうで整備して、これを事業者に提供するという事業を実施しております。これによりまして調査期間の短縮等を図っていくこととあわせまして1年半程度までとしております。今回の迅速化につきましては、制度の中身はいじらないで、あくまでも運用の工夫をするということで取組をするということにいたしております。
 それから、もう1点が、特にこれは火力発電所のCO2の取扱いということで、特に石炭火力発電所、LNG発電所に比べますとCO2の排出量も大変多いということで、これをどのように取り扱ったらいいかということで、これは環境省と経済産業省の間で関係局長級会議という形で取りまとめをしたものでございます。
 タイトルが東京電力の火力電源入札に関する関係局長級会議取りまとめ概要となってございますけれども、これは東京電力だけではなくて一般的に適用される取りまとめとしてまとめたものでございます。
 このうち環境アセスメントにつきましては、2番のところで、環境アセスメントにおける二酸化炭素の取扱いという部分がございますけれども、従来環境アセスメントにおきましては、(1)に書いてありますBAT(Best Available Technology)、実行可能な範囲で最大限の環境保全のための努力をしていただくという点ともう一つは国なり地方自治体が定めた目標や基準、こういうものに整合しているかどうかという観点で審査をしてまいっております。今回、それぞれの考え方について明確化をしたということでございまして、(1)のBATと言っているものにつきましては、この中に(A)、(B)、(C)とございますけれども、既に商用プラントとして動いていて、ある意味実用化されていて、事業者が採用しやすいような最新鋭の発電技術が(A)でございます。そういう意味では動いていないけれども、着工しているとか、あるいは手続に入っているということで、将来的にこういうのも使えそうだというものが(B)、それ以外のまだこれから実証、開発段階のものが(C)でございまして、この資料の一番後ろにBATの参考表ということで、どういうものがあるかについては一覧表をつけてございますけれども、このうち(A)のものでいいですよと言ってしまうと、完全に技術が固定化されてしまう恐れもあるということで、技術進歩を促すという観点からも(B)についても検討した上で(A)以上のものとするということを審査の考え方としてとるとしたところでございます。
 (2)国の目標・計画との整合性につきましはて、1つは中期目標ということで、これは電気事業分野における実効性ある地球温暖化対策の枠組みをまずつくっていただくということで、一番上の1のところにありますけれども、こういった形の枠組みができた場合は、その枠組みに参加していれば計画との整合性を満たされるだろうということでございますが、実際は京都議定書目標達成計画が今年の3月で終了しておりまして、現段階ではこの枠組みがない状況になってございます。
 そういうことから、枠組みができるまでの間につきましては、2の(2)のa)の2つ目の黒ポツのところでございますけれども、自主的取組として天然ガス火力を超過する純増分について穴埋めをしていただく。そういう約束をしていただいた場合には、目標との整合性がとれるだろうという考え方の整理をしたものでございます。以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。ただいまのご説明に関して、特段のご質問等がございましたらお願いしたいと思います。崎田委員、お願いします。

○崎田委員 質問ではなくコメントなのですけれども、ちょうど資料3の改正環境影響評価法の全面的な実施にタイミングが合ったような時期に事故の対応ということで火力発電のリプレースなどを迅速にするための連絡会議ということで、できるだけ短縮することが決まったわけです。それで今のご説明で、大事な点は、運用を工夫して期間は短くするけれども、内容はきちんと実施するというところが大変重要だと思いますので、その内容の実施に関して少し落ち着くまで環境省もきちんとフォローをしていただければ大変ありがたいと思っております。両方とも大事なことだと思いますので、よろしくお願いします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。ほかに。どうぞ、浅野委員。

○浅野委員 やらなくていいことまでやっていたので、やらなくていいことはもうやめましょう。しかしやらなければいけないことはちゃんとやりましょう。そうすれば十分に時間は短縮できます。こういうことだと理解していただいて、手抜きを奨励しているわけではないということをご理解いただければと思います。

○武内部会長 よろしいでしょうか。
 それでは、どうもありがとうございました。これで予定しておりました議題はすべて終了いたしましたので、本日の審議は終了ということになります。
 最後に、事務局のほうから今後の予定等について、連絡をお願いいたします。

○山本環境計画課計画官 次回の総合施策部会でございますが、7月29日水曜日の16時30分から19時で、所要時間は本日と同じ2時間半を予定しております。次回は、場所はここ三田共用会議所ではなく、環境省の中の第1会議室になりますので、お間違いのないようにお願いしたいと思います。
 議題といたしましては、引き続き重点分野の点検ということで、経済・社会のグリーン化と地域づくり・人づくりの点検について実施したいと思っております。
 それからもう一つ、昨日、委員の皆様方にはご連絡いたしましたけれども、地方ブロック別ヒアリングを8月下旬に開催したいと思っております。具体的な日程は8月20日と21日は札幌、8月27日は静岡、8月28日は名古屋で開催したいと思っておりますので、参加のご希望がございましたら、既にメールでご連絡しているところではございますが、ご連絡いただければと思っております。以上です。

○武内部会長 それでは、どうもありがとうございました。
 これにて散会とさせていただきます。

午後 5時14分 閉会

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