中央環境審議会総合政策部会(第68回)議事録

開催日時

平成24年4月18日(水)10:00~11:09

開催場所

三田共用会議所 4階・第4特別会議室

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    1. (一)第四次環境基本計画(答申案)について
    2. (二)その他
  3. 閉会

配付資料一覧

【資料】

資料1 第四次環境基本計画(答申案)(閣議決定の際の添付用参考資料を含む)
資料2 第四次環境基本計画(案)に対する意見募集の結果
資料3 「地球温暖化対策のための税」について
資料4 「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」に基づく基本方針の改正について
資料5 21地域の公害防止対策事業計画案の同意について

【参考資料】

参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿
参考資料2-1 第四次環境基本計画(案)のポイント
参考資料2-2 第四次環境基本計画(案)の概要

議事録

午前10時00分 開会

○矢田環境計画課計画官 それでは定刻になりましたので、ただいまから第68回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 議事に入ります前にお手元の配付資料のご確認をお願いいたします。
 議事次第の下のほうに配付資料一覧が載っておりますけれども、本日は、資料といたしまして資料1、第四次環境基本計画(答申案)、資料2といたしまして第四次環境基本計画(案)に対する意見募集の結果、資料3、「地球温暖化対策のための税」について、資料4、「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」に基づく基本方針の改正について、資料5、21地域の公害防止対策事業計画案の同意について、を配布しております。また、参考資料1といたしまして、当部会の名簿、参考資料2-1、2-2といたしまして、それぞれ第四次環境基本計画(案)のポイントと概要というものがクリップどめになっているかと思います。
 それからその下に別紙といたしまして、先週印刷を発注した後に修正がありましたものを配付させていただいております。これについては、後ほど資料説明の際に一緒に説明をさせていただきたいと思います。
 もし足りない資料等がございましたら、事務局のほうまでお申しつけください。
 それから毎回お願いしていることでございますけれども、マイクをお使いいただきます際にはスタンドにありますスイッチを押してご発言をお願いいたします。同時に4本までし使用できませんので、ご発言が終わりましたら、随時スイッチを切っていただくよう、ご協力をお願いいたします。
 定足数の関係でございますけれども、本日の部会、現時点で全員44名のうち過半数の委員にご出席をいただいておりますので、定足数の要件を満たして、部会として成立していることをご報告申し上げます。
 それから本日、答申案の議決ということでカメラが入っておりますけれども、以降は審議に入りますので、カメラにつきましては、ここでご退出をお願いいたします。カメラが退出したところで、部会長に議事の進行をお願いしたいと思います。
(プレスカメラ 退出)

○鈴木部会長 それでは第68回となりますが、中央環境審議会総合政策部会を開催させていただきたいと思います。本日はご連絡申し上げた開催通知には、12時までとなっておりますが、もうご議論いただくことは尽きていると思いますので、早く終われるのではないかと思っております。
 それでは議事に入りたいと思いますが、本日は議事として2つ挙がっております。1.第四次環境基本計画(答申案)について、2.その他。その他の部分で先ほどご紹介がありました資料3、4、5のご報告をいただくことにいたしております。
 第四次基本計画につきましては、前回の2月21日の部会におきまして、全体案についてお示しいたしまして、その後、委員の皆様方からご意見を伺い、さらに3月2日にパブリックコメントにかけております。本日はパブリックコメントにおける、いろいろお出しいただいたご意見等を踏まえまして修正したものが答申案として用意されているわけでございます。
 本日の進め方といたしまして、まずパブリックコメントの結果の概要、それから前回の部会からの修正部分、これを中心に事務局から説明をしていただきまして、答申案について議決を行いたいと思います。それが終わりましてから報告事項をお願いするということにいたします。
 ではまず、議題1といたしまして、第四次環境基本計画(答申案)、これにつきまして、まずパブリックコメントの結果の概要報告、及び答申案につきまして、前回の部会からの修正箇所、この辺の説明を一括して事務局からお願いいたします。

○矢田環境計画課計画官 それでは事務局からご説明申し上げます。まず初めに資料2として配付しておりますけれども、パブリックコメントの結果について簡単にご説明した後、そのパブリックコメントの意見等を踏まえた修正点を中心に資料1をご説明したいと思います。
 まず資料2をごらんください。前回、2月21日にご審議をいただきましたものを踏まえまして、3月2日から3月21日までホームページを通じて、パブリックコメントを実施いたしました。意見の提出件数といたしましては、個人14件、団体14件の28人・団体からご意見をちょうだいしております。お一方あるいは一団体から複数のご意見をいただいておりますので、意見の延べ件数としましては115件ということでございます。このすべてを資料に掲載させていただいております。
 資料の1枚目には、3件以上いただいたご意見載せておりますけれども、それを中心にご説明したいと思います。
 はじめにこの部会でもご議論いただいておりましたけれども、2050年までに80%の温室効果ガスの削減目標を削除すべきというご意見、7件でございます。またそれと関連いたしまして、中期目標25%の温室効果ガスの削減目標を見直すべきとするご意見が3件でございます。これにつきましては前回の議論を踏まえまして修正等を加えておりますので、後ほど資料1でご説明させていただきたいと思います。
 次にこの部会でも同じように議論になっておりましたけれども、地球温暖化対策における産業界の自主的取り組みの重要性を強調するご意見が3件、温室効果化ガスの削減貢献量、あるいは排出量削減の算定手法に関するご意見が5件でございます。これらについては既に基本的に計画の中に記載されているということで、原案のままとするという方向で対処したいと思っております。
 それから5番目でございますけれども、広域的ながれき処理に対する反対ご意見、あるいは除染について、除染よりも避難を優先すべきではないかというような形で除染に関するご意見を7件いただいております。これにつきましては、早期の復旧・復興のために被災地における災害廃棄物の迅速な処理や除染の推進という観点から、原案のままとしたいと考えております。
 それから廃棄物処理等におきまして、排出者責任、あるいは拡大生産者責任の徹底を求めるご意見が3件でございます。これにつきましては、趣旨は既に記載済みと考えており、原案のままといたしたいと思っております。中には具体的な政策まで踏み込んだご意見もございますけれども、具体的な提案については、より詳細な検討が必要であるということから、同様に原案のままということで考えております。
 それから、下から2番目の

○でございますけれども、脱原発というご意見を4件いただいております。これにつきましては、ご承知のとおり、エネルギー・環境会議等において検討中であり、その旨記載しておりますので、原案のままということでございます。
 それから施策の検討実施の際に、関係者、国民との十分な議論を求めるご意見が3件ございますが、基本的には既に措置済みと考えております。個別の取組のところに記載を求めるご意見かと思いますけれども、原則修正しないという形で対応させていただきたいと思います。なお、化学物質の分野を中心にホットイシューとして記載した方がよいものについては、2件以下いただいたご意見の中で修正するものとしておりますので、後ほどごらんいただければと思います。
 ページをめくっていただいたところには、2件以下いただいたご意見を記載しております。ここについて詳細はご説明いたしませんけれども、具体的な施策に関する個別のご意見が合計77件。それから最後のページにその他のご意見ということで計画全体にかかわるようなご意見を3件いただいております。以上で全体の意見の延べ件数が115件になるということでございます。
 いただいたご意見につきましては、幾つか形態を分類して、ここに記載しております。その趣旨だけ、ちょっと申し上げますが、まず最初に載っておりますのが、ご意見を踏まえて修正を加えたもの。これにつきましては、後ほど資料1の説明の中で言及したいというふうに思います。
 それから次の類型は、ご意見の趣旨は既に記載済みと考えるために原案のままとするという類型です。計画の中に既に記載されていることについて、更に推進を求めるご意見等が含まれております。
 それから、次の類型が例えば例示を求めたりするご意見ということでございます。例示を挙げることによって、他の例示とのバランスを崩してしまうのではないかというようなこと等を踏まえまして原案のままとするというご意見でございます。
 それから次の4ページ目、5ページ目でございますけれども、さらに詳細な検討が必要である等の理由により原案のままとし、今後の施策検討の参考にさせていただく類型です。具体的な施策の内容や、今後実施すべき具体的な施策についての実施についてのご意見等が主として含まれているものでございます。
 最後の5ページ目から6ページ目にかけてが、既に措置済み、あるいは誤解である等の理由により、原案のままとするという類型でございます。
 最後に、その他のご意見ということで、全体について具体的でわかりやすく達成すべき目標が明示された計画にすべきでありますとか、あるいは表現について、不必要に国民感情をあおる等の表現は排除していただきたいというご意見です。なかなか具体的な修正ということではございませんので、なかなか対応することは難しいわけでございますけれども、私どももこういうところは意識して作成しておりますので、基本的には原案のままということにさせていただきたいと思います。
 それから最後、この部会でもご議論ありましたけれども、今後、地球温暖化対策の中長期目標みたいなものが例示だと思いますけれども、施策の進展、あるいは検討の進展によって、具体的な施策の実施の中身というものが決まってきた場合に、それについて、そうした場合に環境基本計画の改定に踏み込むべきというようなご意見でございました。これにつきましては、既に当部会でもご議論いただいておりますとおり、この計画の中でそうした検討をして計画等を策定して進めていくという形で記載しており、改定が必要ないような記載ぶりとなっておりますので、認識とか取り組みに齟齬が生じる可能性は基本的にないものと考えておりますので、原案のままとするということでございます。
 以上がパブリックコメントの概要でございまして、次に資料1につきまして、前回からの修正点を中心にご説明をさせていただきたいというふうに思います。
 初めに、別紙のところでも配付させていただきましたけれども、6ページ、あるいは67ページというところでございます。これにつきましては2010年の温室効果ガスの排出量―今までの記載は暫定値に基づいて記載をしておったわけでございますけれども、これが先週の金曜日、印刷を発注した後、地球環境局から確定値が公表されましたので、ちょっと修正が間に合わなかったということでございます。数字が従来0.4であったものが0.3%。それから、CO2、温室効果ガスの排出総量の数字が訂正になったということで、修正を加えているところでございます。これが6ページと67ページ別紙のところに記載しているとおりでございます。
 それから、続きまして、11ページ、E.東日本大震災による被災地における環境問題のところのフレーズでございます。これにつきまして、パブコメ意見を踏まえて修正を加えております。これにつきましては、原子力発電所の事故を受けて火力発電所の発電電力量が増加しているという状況があるわけでございますが、これによって温室効果ガスの排出量の増加が見込まれるという記述について、これについて、必ずしも被災地だけに限定された環境問題ではないのではないかというご意見を踏まえまして、まさにご指摘のとおりでございますので、被災地にとどまらない、影響がとどまっていないという旨を付記しているということでございます。
 続きまして、12ページのBのところでございますけれども、環境と経済の持続可能性の確保に向けた取り組みの状況ということで、「また、生物多様性の価値を具体的に評価する取り組みも進められている」というフレーズでございますけれども、ここについては若干説明を加えまして、わかりやすくするということで修正しております。「生物多様性の価値を具体的に評価する取り組みも進められている」ですとか、あるいは「スターン・レビューと言われる最終報告書が公表される」というところは原案のとおりでございますけれども、「生態系サービスが有する価値の経済的評価事例などが示された」というような言葉を補いまして、文章のつながりがよくなるように修正を加えているものでございます。
 続きまして、28ページでございます。今後の環境政策の具体的な展開ということで、重点分野9分野について記載をしているところでございます。この第1章の前のところに、少し書き加えておりまして、「第1部で示したとおり」というところの段落でございます。今回、9つの重点分野を設定したわけでございますけれども、この9つの分野の並べ方についての考え方を補足して説明しているところでございます。
 具体的には、この重点分野といたしまして、経済社会のグリーン化とグリーンイノベーションの推進というのを最初に持ってきているわけでございますけれども、この考え方といたしまして、「リオ+20」におきまして、グリーン経済の実現が主要な議題の一つとなっていること。こうした国際的な潮流を踏まえてということで①と②の議題を取り上げたことを記載しております。また、①と②を進めて持続可能な社会をつくっていく上で、地域資源の活用とか人づくりというものが基盤になる重要なものであるということを踏まえて③の重点分野を設定したということをきさいしておりまして、重点分野の記載順についての考え方を整理しているところでございます。
 続きまして、38ページの②でございますけれども、下から2つ目のD、「2011年のAPEC首脳宣言である」で始まるフレーズでございますけれども、これをパブリックコメントの意見を踏まえて追加しております。従来は、ABCEが記載されていたわけでございますが、CとEの間にDを追加したということでございます。
 それから69ページでございます。これにつきましては、先ほどのパブリックコメントのところでも申し上げたところでございますけれども、69ページの下から5行目でございますけれども、「2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指す」ということでございます。これにつきましては、前回もさまざまなご議論をいただいたところでございますけれども、2050年80%という長期目標は、先進各国の具体的な施策の積み上げによる目標数値ということではなく、先進各国が共通して目指す将来の目標ということで、排出削減を目指すという形で原案どおり記載しているところでございます。
 なお、続きまして70ページのほうに中期目標が載っているわけでございますけれども、これにつきましては、「2020年までに1990年比で25%の温室効果ガスを排出削減するという中期目標を掲げている」と記載しております。この中期目標につきましては、「排出削減を目指す」のではなくて、「排出削減をする」と記載しております。中期目標につきましては具体的な政策の積み上げ等を通じて、温室効果ガスの削減をするということが目標として設定されているという趣旨を記載しております。なお、この中期目標については、「他方」というところで今後の見直しが記載されているところでございます。
 また、この部分につきましては、政策の対象範囲を明確にするという観点から、「新たな」を「2013年以降の」という形で修正を行っております。
 続きまして、74ページ、③エネルギー起源CO2の排出削減対策のところでございますけれども、「地中熱・未利用熱など未利用エネルギー」ということで、上から4行目、5行目ぐらいになるでしょうか、ここのところに未利用エネルギーの例示として「未利用熱」を追加しております。また、低炭素なモビリティというところで「天然ガス自動車」を例示として加えているということでございます。これらはいずれもパブリックコメントの意見を反映した修正ということでございます。
 続きまして、76ページの4.取り組み推進に向けた指標等のところです。柱書きの2行目、「国民生活の現状や長期的な将来の低炭素社会の姿を踏まえ」ということでございます。これにつきましては、従来「将来のあるべき姿」と記載してありましたが、別の箇所では既に修正してパブリックコメントにかけたわけでございますけれども、本来同じように修正しなければいけなかったところが修正されていなかったということで、この点がパブリックコメントでも指摘をされておりましたので、「あるべき姿」ではなくて「低炭素社会の姿」という形に修正を加えたということでございます。
 それから117ページでございますけれども、国の役割のところの記述でございます。各主体の役割の国の役割のところの最後の行でございますけれども、ここで「国民、事業者、行政、学識経験者等のさまざまな主体が参加する多様な場を設け、意見交換、合意形成を推進」すると記載しております。従来の案では、「対話の場を設けて対話を推進する」と記載されておりまして、ちょっと言葉も繰り返しになっていてわかりにくくかったということもありますし、パブリックコメントにおいてそういうことの重要性のご意見もございましたので、修正を加えているということでございます。
 また121ページの⑤国際協力・国際協調の推進の第1文目でございますけれども、「SAICMに沿って、国際的な観点に立った化学物質管理に取り組む」というところの次の行でございますけれども、ここにもパブリックコメントの意見を踏まえて、「国民、事業者、学識経験者等の意見を反映しつつ」というフレーズを追加しているということでございます。
 これが前回、3月2日にパブリックコメントをかけた以降の委員からのご意見、あるいはパブリックコメントの意見を踏まえた修正点ということでございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 以上の修正を踏まえましたこの答申案につきましては、もう既に事務局のほうからすべての委員の方々に送付させていただきましてご確認をいただいている、こういうふうに理解しております。したがいまして、本案につきましては、委員の皆様、既にご了承いただいているということでございますので、ここで特段のご意見がなければ、これから答申案につきまして議決を行います。案文に含まれていること以外のご意見、あるいは今後に対するお考え、あるいはご感想につきましては、議決を行いました後にお伺いすることとしたいと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

○鈴木部会長 それでは、本部会といたしましては、この本案をもちまして、平成23年3月7日付、諮問第303号、環境基本計画について、これに対する答申案といたしたいと思いますが、ご異議はございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、本案を持ちまして答申案とすることに関しまして、当部会としてはこれを決しました。
 つきましては、この本案を中央環境審議会の答申といたしますためには、中央環境審議会議事運営規則第6条、この規定によりまして会長の同意が必要ということになっておりますが、私が現在会長も兼ねておりますので、これをもって中央環境審議会から環境大臣に対する答申とさせていただきたいと思います。
 本部会の終了いたしました後に、環境大臣に私のほうから手渡しさせていただくというように進めたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、今後、この計画を推進していただくためにいろいろと考えていくべきこと等があろうかと思いますが、若干時間がございますので、もし委員の方々からご意見、あるいはご感想のようなものがございましたらお願いしたいと思います。名札をまた、例によりまして立てていただけますでしょうか。9名の方ですね、申しわけありませんが9名の方に限らせていただきたいと思います。
 森嶌委員のほうから。

○森嶌委員 新しい環境基本計画案ができたのですが、今までの環境基本計画と異なって、例えば2020年の温暖化といいましょうか、削減目標等について、まだ国としての方針が定まっていない段階で環境基本計画を決めなければならない。それから、先ほど矢田さんのほうからも説明がありましたように、エネルギー・環境会議がエネルギー政策を決めていない段階で、中環審が先に環境基本計画を定めなければならない。そして後ほどいろいろなことが決まってきた段階でそれに環境基本計画を改定をせずに応じてやっていくということで、何ページかに、この間、手当てをしたわけですけれども、これは今までの環境基本計画とはかなり違った作業をしていかなければならないので、今後点検をしていく過程で、これまでと同じやり方でやって行くことは難しいと思います。
 例えば、第2部の第2章、第3章などについては、これは新しい段階に応じて、国全体の目標とか、新しい仕事、例えば環境省で言えば原子力規制庁などができることなどに応じて、ここで現在書き込めなかったことについて、新たに何らかの形で章を起こすのか、どういうふうにするのか事務局で今から検討しておいていただきたいと思うのです。今までと違ったやり方で、次年度以降、展開をしていくというやり方を考えなければいけないので、この審議会もそうですけれども、むしろ事務局に対して、この環境基本計画を実施していくに当たって、今までとは違ったやり方をきちっと考えておいていただくことを要望いたします。どうもありがとうございました。

○鈴木部会長 大変大事なところをご指摘いただいていると思います。
 では一通り、速水委員。

○速水委員 ありがとうございます。鈴木部会長のご指導よろしく、すばらしいものができたと思っております。ありがとうございます。
 私からは2点ございまして、一つは今回しっかり書かれたのですけれども、森林の問題として、やはり吸収源対策というのは、なかなか森林の林業経営自体が非常に厳しい時代の中で吸収源というものをきっちり確保していくというのは森林管理をやっていく者にとって厳しい状態が目の前に常にぶら下がっております。
 そういう意味では、吸収源対策というものをかなり大きな数字で期待されていますので、環境省含めて、今後も排出量削減だけではなくて、きっちりと吸収していくというところを政策の中て意識をしていっていただきたいという部分。
 それと、森林の場合、生物多様性との絡みというのが日常的に多いのですけれども、国際的な木材取引の中で生物多様性の問題というのは常に木材には関係していて、取引をされていくわけでございますが、世界各国―特に先進国の場合、なかなか自主規制だけでそれが生物多様性を破壊しているような木材の取引をとめていくというのが難しい時代になってきているということが言われておりまして、先進国が法的規制に向かっていく中で日本が手遅れになってしまうと。木材の故買屋のような形に日本がなってしまう可能性があるということを、具体的に先進国の政府自体が心配をしている状態が聞こえてきております。
 そういう意味では今後、生物多様性と木材の取引、それは国内も含めてでございますけれども、しっかりととらえていただければ、森林関係者として大変ありがたいなと、そのように思っております。ありがとうございました。

○鈴木部会長 それでは、永里委員。

○永里委員 ありがとうございます。中長期目標についてでございますけれども、69ページ、中長期目標が掲げられて、それが70ページにいきまして、我が国はすべての主要国が参加する公平かつ云々で、結局2020年までに1990年比で25%の温室効果ガスを排出削減するとの中期目標を掲げていると、こう書いてあります。いっぽう、次に続く文章として、他方、現在、東日本大震災、原子力発電所の事故といった・・・と書いてあります。
 矢田計画官からのお話で、今後の見直しもあるという、このことを強調なさいましたので、私としては既にこれをそのように解釈いたしまして、賛成としております。以上です。

○鈴木部会長 では、田中委員。

○田中委員 ありがとうございます。私、全体としては大変よくまとめることができたと思います。もちろん事務局のご努力もありますし、それから部会長初めとして各委員のご意見を受けとめ、うまく取りまとめていただいたと思います。
 具体的なことを2点だけ要望といいますか、申し上げます。
 一つは、今回の計画には、それぞれの9つの分野ごとに指標というのを設定することができました。この指標というのは、環境計画総体としての進捗管理、あるいは施策の進行管理の上で大変重要なものかと思います。今後、計画が進行されていく、点検管理の仕組みがあるわけですけれども、そこらあたりでも、この指標を有効活用していくということが必要ではないか。
 それから指標について言えば、少し積み残した課題もあります。持続可能な社会づくりの指標とかありますので、そこはそことして、引き続き研究していくことが必要ではないかと思います。1点目はこの指標の関係です。
 それから2点目は、環境情報の関係でございます。特に注目しましたのが、環境影響評価制度の関係で、風力発電であるとか地熱発電、あるいは洋上風力といったところに、今後再生可能エネルギーを、ある意味大量に普及させていく、これが必要になってくるかと思うのですが、そのときに環境情報が非常に重要になってくる。そうした再生可能エネルギーの積極的な整備とあわせて、地域環境との調和という観点から見ますと、環境情報の整備、その適切な提供が大変重要ではないかなと考えました。今回、そうした視点が、計画の中に盛り込まれたことは大変評価できるかと思います。
 今後、この環境情報の整備というのは、持続可能な地域社会づくりにも、大変重要で、有効なことでありますので、ぜひ、環境情報基盤の整備というものを、今後しっかり行っていくことが必要ではないか、と思います。
 この2つの点を少し強調させていただきたいと思います。ありがとうございました。

○鈴木部会長 では、末吉委員。

○末吉委員 ありがとうございます。まず初めにこの議論に参加できましたことを感謝申し上げます。私のつたない意見を申し上げる機会をいただいただけでなくて、多くの議論から多くのことを学ばせていただきました。そういう機会をもいただいたことを改めまして感謝申し上げます。
 それから今後のこの基本計画について、一、二お願いがあります。
 まず一つは、ぜひ誠実な実践をお願いしたいということであります。なぜならば、ここに書かれていることは、すべての国民に大きな影響を与えます。その影響を与えるということは、運用、実践がまずいと、すべての人が非常に困る状況、被害者になってまいります。でもここに書いてあることをうまく実践していきますれば、間違いなく、すべての国民が多くのベネフィットを受ける受益者になるわけですね。ですから、被害者になっていくのか、あるいはそれとも受益者になっていくのか、それはすべてこれからの誠実な実践にかかっていると思いますので、そのことを強くお願いします。
 と同時に、この基本計画が対象としますさまざまな環境問題や、さまざまな社会問題は時々刻々動いていると思います。温暖化はいうに及ばず、あえて申し上げれば、時とともに問題が深刻化をしております。あるいは、この環境基本計画を取り巻くこれからの国内の世論はもちろんでありますけれども、国際世論も大きく変わろうとしているのではないかと思っております。もちろん国際競争も含めてであります。とすれば、その実践に当たって、ぜひスピーディーな機動的な対応をお願いしたいと思っております。
 これは昨年11月、北京にまいりました折、環境問題の議論をしておりましたら、中国側の発言者が、すべてあらゆるステークホルダーがこういうことを言うのですね。「第十二次五カ年計画においてはこういう基本方針が立てられている。だから我々は、自分たちの立場でこういうことをやっていくのだ」と。つまりすべてが第十二次五カ年計画を食おうとしながら、これからの5年間をこうやっていくと、こう言っているわけです。これは中国というお国柄でのことかもしれませんけれども、ぜひ私は、日本の国内におけるさまざまな環境関連の政策、諸施策が行われるときに、この環境基本計画が原典になっていくと、原本になっていくと。あそこにこう書いてあるから、こうしようじゃないかと。議論の収束の場合も、あそこにはこう言われているから、こういう結論を導こうじゃないかと、そういったものにぜひなっていただきたいと思っております。
 いずれにしましても、申し上げるまでもなく、今、世界はさまざまなシフトが始まっております。恐らくこれからの21世紀は、これまでの20世紀と全く異なる世界が生まれると思います。とすれば、この環境基本計画がそういった時代の大きな転換期における新しい時代へのスタート台になることを強く願っております。
 最後に一言でありますけれども、ぜひこの実践に当たっては、国民的視点を忘れないようにということをお願いして、私の感想を申し上げます。どうもありがとうございました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。では、進藤委員。

○進藤委員 大変多くの多様な意見の中から、このようにおまとめいただいたことに対して、まず敬意を表したいと思います。私もいろいろな議論をさせていただきました。その論点の取り扱いについては、必ずしも全部取り入れられたわけではありませんけれども、いろいろな経緯、制約の中での集約作業でありまして、総合的に見て、「諒」とさせていただきました。
 ただ1点、私の感想、理解を申し述べたいと思います。それは、地球温暖化に関する中長期目標についてでございます。「2050年、80%削減」という長期目標の性格について、私はこの場でも議論させていただいてきたわけでありますが、今般、本目標については、「目指す目標」として表現は変わっておりませんけれども、中期の目標の方が「前提条件づきの25%削減」、これは削減を「目指す」という表現から、「削減する」というふうに変わっております。
 むろんこの中期目標は現在、審議されているエネルギー基本計画と表裏一体で見直すことになるわけですけれども、この2つの目標に若干の表現上の差を見ることができるようになったと私は理解しております。言ってみれば、「する目標」と「目指す目標」でありまして、限定的ではありますけれども、私のこれまでの発言の趣旨が少しばかり取り入れられたものと、理解したいと思います。以上でございます。

○鈴木部会長 では、崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。私もいろいろ参加させていただき、今後の方向性に関して、このように多くの方とまとめることに協力し合えたということ、大変大事だったというふうに思っております。なお、先ほど一番最初に森嶌先生のほうからご発言がありましたが、エネルギーの将来像とか、放射線影響の回復のこと、そして原子力規制など、新たな展開が大変環境行政の中にも含まれて大事な時期になってきますので、社会全体で関心を持ちながら、きちんと歩んでいくという、そういうようなスタンスをこれからもまとめたというだけではなく、これをどう育てていくかということに関心を持っていきたいというふうに思っております。
 なお、今回、重要な施策の中で、グリーン経済ということが重視されています。特に「リオ+20」の重要な課題として、国際社会でも今この議論が一番重要視されているということもかなり強調して書いていただきましたけれども、これについて一言、情報提供といいますか、お話をさせていただきたいのですけれども、私もこの政府以外の国内の9つのメジャーグループが集まって、「リオ+20」の成果文書に対して意見を提案するという国内準備委員会にかかわってまいりました。今もかかわってやっておりますけれども、その中で、やはりこの9つの産業界やNGO、すべて労働者とか女性グループを入れたメジャーグループの中で強調しているのは、今回の震災の後、世界から示されたこと、支援などへの感謝、深い感謝ということ。そして、次に2番目が持続可能な地域をつくるというときに、自然と人間が共生する、そして回復力のある社会をつくっていくのだということが基本的にとても大事だということに気づいた。これを日本からきちんと発信していきたいということ。3番目に、例えば技術力、科学技術力というのはやはり日本が産業界、そして専門研究者の皆さんの知見できちんと世界に貢献していく、こういうことが大事だということを強調しております。
 なお、今、議論の中では、多くの途上国がグリーン経済という言葉の中に、やはり技術力とかそういうことで自然を破壊していくようなニュアンスが強く入っているのではないかという懸念するような声が大変まだあって、どういうふうにまとまっていくのかというのが交渉過程なのですけれども、現場で日本のメジャーステークホルダーも日本パビリオンの中できちんと発信をして、特に持続可能な回復力のある地域づくりに向けて、すべてのステークホルダーがどんな役割ができるのかということを発信していきたいというふうに思っております。
 なお、日本政府のほうは、地域づくりという言葉をもう少しダイナミックにした形で、持続可能な都市づくりという視点で世界に貢献することの重要性を発信すると伺っております。こういうわかりやすい発信の中で、これからの環境基本計画というのも、私は日本からの重要な発信だと思っておりますので、こういう精神をここにもきちんとかなり盛り込まれておりますので、こういうことも活用しながら、きちんと発信していきたいなというふうに思っております。ありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。では、岡本委員。

○岡本委員 ありがとうございます。私ども連合でもエネルギー政策とか環境政策とか、これまでまとめてきました。今回の基本計画も踏まえて、より議論を深めていきたいというふうに思っております。
 その上で、大変今さらで申しわけないのですが2点だけ質問と確認をさせていただきたいと思います。1点目は10ページの最初のほうに書いてあります愛知目標の達成及び名古屋議定書の効果的な実施に向けというところに関係してです。名古屋議定書については、各国の批准がちょっとおくれていると。また、議長国である日本もまだ批准をしていないというようなニュースを、確か2月ごろだったでしょうか、見たのですけれども、今どういう状況になっているのか。また批准に向けて、もししていないとすれば、どのようなスケジュールでやっていこうとされているのか。また批准できていない問題はどこにあるのかということを伺いたいと思います。
 それからもう一点は、これも単純な確認なのですけれども、68ページの地球温暖化対策のところで、国際的な地球温暖化対策に関する課題、それ以降もすべて書いてあるのですが、「すべての主要国が」というふうになっています。これまで、いろいろな議論の中では「主要排出国」とか「排出国」そういった言われ方もしてきたというふうに思いますので、これからは「すべての主要国」という言葉で統一されるのか、これが政府の正しい表現ということになるのかということと、この「すべての主要国」というところに、例えば文章にも書いてありますけれども、中国などの新興国も含むという、もう少し幅広いというのでしょうか、そういった意味合いが含まれているのかどうか。そこをちょっとお伺いしたいと思います。以上です。

○鈴木部会長 これは後ほどお答えいただくことに。
 では、浅野委員。

○浅野委員 まず、それぞれのサブテーマについて審議に当たってくださった委員の先生方、とりわけ、そのとりまとめにご尽力くださいました主査の先生方に感謝申し上げます。また最後までいろいろ大変だったのですけれども、いろいろとお考えをお持ちの委員の先生方でしたが、何とかここでお譲りいただいて、合意に達することができたことを感謝したいと思います。ここまで計画案をまとめてくださった事務局の皆さんにも感謝いたします。
 私も、森島先生がご指摘になった点が大事なことだと思っております。この計画の中には、どの部分は今後変わっていく可能性があるということを明示していますから、その点については点検報告の中で、今後の変化を確認し、それを踏まえた計画の進捗管理を行うということになるだろうと思っています。
 それから温暖化対策に関しては、大事だと考えております点は、この計画に書いてある25%というのは、客観的に今政府が掲げている数値はこうなっていますと書いてあるだけですから、次に何かが出てくればそれが今度は目標になる。それでこの計画の中の最も重要な部分は、それを踏まえて、さらに具体的にそれを実現するための計画をちゃんと政府がつくるのだということを言っていることであり、これが閣議決定されるということは、どういう目標が出てこようと、それをちゃんと実現するための計画をつくらなきゃいけないということが、この計画の中に書かれていることになるのだというふうに考えます。
 国会で審議されているは温暖化対策の基本法ができれば、基本法の中には基本計画や実施計画とかいろいろなことが書いてありますけれども、仮に基本法がどうなっても、この環境基本計画に基づく計画はつくらなきゃいけませんので、現在、地球部会で議論をしておりまして、さらに夏以降ももっと具体的な施策をいろいろ検討するという作業が続くわけですけれども、その裏づけになるのが、この環境基本計画の記述になるだろうと、こんなふうに理解をしております。
 多くの委員の先生方からご指摘がありましたように、この計画が今まで以上に多くの国民、関係者の皆様方に理解をしていただけるという努力が必要だろうと思います。事務局としてはこれで終わったということで安心をしないで、今後はこのPRのために格段の努力をしていただかなきゃいけませんので、ひきつづきご苦労さまですが、もうしばらく休みはないと思って覚悟をしておいていただくことになろうと思います。

○鈴木部会長 それでは、先ほど岡本委員からのご質問について、それぞれのところから。まず、自然局。

○上河原自然環境局総務課長 自然環境局総務課長の上河原でございます。このような計画をおまとめいただきましてありがとうございました。
 今、岡本委員からお話のありました名古屋議定書の状況でございますけれども、日本は昨年の5月11日に署名をしております。それは将来の締結に向けて努力をしていくという意思表示でございますけれども、現在、関係省庁とともに、関係する業界や研究機関の方々、また学識経験者の方々とともに検討会を開きまして議論をしているところでございます。またEU、その他の諸国の状況も伺いながら勉強しているところでございます。
 大きな論点といたしましては、遺伝子資源の利用の規制、それをどこまで行っていくべきなのかといったところが大きな論点としてございまして、今、鋭意検討しているところでございます。以上でございます。

○米谷地球環境局総務課長 地球環境局総務課長の米谷でございます。岡本委員から、68ページの「すべての主要国」について、これまで主要排出国というような言葉を使っていたのではないか、今後はこの主要国という言葉で統一するのかというようなご質問がございました。また、この「すべての主要国」には中国のような新興国が含まれるのかというようなご質問をいただきました。
 「すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある国際的枠組みをつくる」という場合の、主要とは何が主要なのかというときには、やはり主に念頭に置かれているのは温室効果ガス排出量が多いということだと思います。そういう意味で、主要排出国と主要国というのはほぼ同義で使っております。
 今後、「すべての主要国」というもので統一するのかということにつきましては、その使われる文脈によって何をはっきりさせたいかというようなところで違ってくる場合もあろうかなと思っております。
 それで中国でございますが、ご案内のように、今、世界の二酸化炭素の排出量を見ると、中国が、アメリカを抜いてトップになりました。当然、主要国の中の一つというふうに考えておるところでございます。以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 このようやくこの白表紙がまとまったわけでございまして、いろいろ先生方からただいまも貴重な、大事なご指摘をいただいていると思います。
 私自身もそうですが、皆様も、これは百点満点のものができたとは多分思っておられないと思います。それはまさに多様な委員の方々、多様な方々が集まって合意をとりながら進めてきたということで、私は優をつけられるぐらいかなと思っております。それにいたしましても大変インテンシブなご議論をいただいて、やはり皆様がこういう形で集中的なご議論をいただくということそれ自身が大変重要だろうと思います。そしてまた、昨年の震災もそうですし、国際的な情勢の変化、いろいろなことが今、大変流動的です。エネルギー・環境会議で一体どういう結果が出てくるか、これにも対応しなければいけない。そういうことで、これまでの環境基本計画と多分、基本計画というもの自身の性格が変わっていくのかもしれないというようなことを私自身感じました。
 もちろん中身は環境だけではなくて、持続可能性を目指した持続可能性基本計画と私自身は呼びたいぐらいなのですが、基本計画ということで、それに従って動くというよりは、やはりこれをベースにして、いろいろと各方面へ環境省のほうから積極的に手を広げていく、そういう意味で、先ほど来ございましたように、もちろん中環審もそうですが、環境省も、環境省自身の力を強めていくという、その為の一つのベースにしていただくということが、私は重要なのかなと思っております。
 これからもいろいろと何が起こるかわからない時代になってきているというようなこともありますので、それに対応して、しっかりと基本を忘れずに進んでいくということが重要だろうと思っております。
 大変長期間といいますか、この1年間、非常に多くの時間を皆様に割いていただきまして、いいご議論をさせていただいたと思っております。この議論を積み重ねてこういうものができていくというプロセス自体が大変大事なものでありました。部会長といたしまして、委員の方々に感謝申し上げたいと思います。
 それではここで、白石総合環境政策局長からごあいさつをいただきます。

○白石総合環境政策局長 座ったままで失礼いたします。
 今、各委員の先生方のお話、それから部会長のお話にもありましたとおり、思い起こしますと去年の3月7日に諮問させていただきました。4日後にあのようなことが起きるとは想像しないときにスタートしたわけでございます。
 それはそうなのですけれども、やはり今、何人かの先生方のコメントにもありますように、いろいろなことが動いているときに見直そうということでございました。気候変動の話、その後の原子力、あるいはエネルギーの話、いろいろあります。象徴的なことが今、国会でご審議をいただいております原子力規制の見直しの中で、余り注目はされていないのですが、実は環境基本法を修正するという条文も入っております。循環型社会形成推進基本法も改正がありますが、その中身は今回の事件、事故でわかったこと、身にしみたこととして、放射能による汚染というのは最大の環境汚染であると、そういうものが環境問題、あるいは環境基本法から除いているということはやはりおかしいという見直しが、これは各党、政治の世界でも同一の見解になったことでございまして、そういう基本法を直すというのは、まさに時代を画するであろうというふうに思っております。
そういうときに、皆様方、ちょっと事務的に数えてみましたら、この部会も11回、それからそのバックヤードではワーキンググループが全部数えますと28回、この一年の間に開催されております。それからいろいろな関係団体、関係省庁、あるいは地方団体との意見交換会、さまざまな議論を積み重ねて本日に至っていること、非常にありがたく思っております。
 今いろいろなご意見がありますように、そういう動いているときでございますから、なおさら点検ということを通じて、実際にこの計画を来週にでも閣議決定をさせていただきたいと思っておりますけれども、そういう時代を画するときに、引き続きこの中身をちゃんと実践していく、しかもいろいろ動いているときであるがゆえに弾力的なスピーディーな対応をしていくというご指摘もございました。まさにそのとおりでございます。
 先ほど、試験の評点の例えもございましたけれども、えてして、私ども役人というのは、こういう受験参考書を選ぶのは一生懸命選んだのですけれども、買った途端に勉強できたというふうに思いがちでございますので、ちゃんと受験参考書を読みこなすということで、皆様方の期待にこたえていかなきゃいけないというふうに改めて、肝に銘じている次第でございます。
 それから、「リオ+20」のご指摘もございましたように、こういう何かバイブルが、中国の十二次五計のようなものほど計画経済の国ではございませんけれども、やはりリファレンスするべき内容というものが固まったということは、いろいろ国際交渉に臨むについても心強いものがあるかというふうに考えております。さまざまな意見のもとでまとめられたこの答申、これを私ども、皆様方とともにまた生かしていただく努力を今日から始めたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 どうもありがとうございました。
 それでは第2の議題となりますが、報告案件がございます。地球温暖化対策のための税について、それから環境教育等による環境保全の取り組みの促進に関する法律に基づく基本方針の改正について、及び21地域の公害防止対策事業計画案の同意について、この3つに関しまして事務局から説明をお願いいたします。

○正田環境経済課長 環境経済課の正田でございます。資料3をごらんください。地球温暖化の対策のための税につきまして、ご報告申し上げます。
 3月30日に平成24年度の税制改正法案が参議院の本会議で可決いたしまして、これに伴いまして、この法案につけられた地球温暖化対策のための税が本年度から導入されることになった次第でございます。
 1枚おめくりいただきまして、若干経緯につきまして、ご報告をさしあげたいと思います。
 平成24年度税制改正大綱の抜き書きでございますが、真ん中にアンダーライン等がございますように、我が国において税制による温暖化対策の強化とエネルギー起源のCO2排出抑制対策の施策の実施していく観点から、いったん、平成23年度の税制改正におきまして、この温暖化対策のための税というものが盛り込まれたところでございますが、国会における審議の結果、見送りになったと。ただし、やはり地球温暖化対策の重要性というのに照らしまして、平成24年度税制改正において引き続き実現を図ると、これは昨年末の税制改正大綱で決定されたところでございます。
 おめくりいただきまして、この大綱を踏まえまして、租税特別措置法等の一部を改正する法律と、これは平成24年度の税制改正法案でございますが、この中で地球温暖化対策のための石油石炭税の税率の特例という形のものが盛り込まれまして、この法案が先ほどご報告いたしましたように、3月30日成立したというものでございます。
 その措置の中身につきまして、お戻りいただきまして1枚目でご報告申し上げます。
 この地球温暖化対策のための税につきましては、全化石燃料を対象といたします石油石炭税にCO2排出量に応じた税率を上乗せするというものでございます。下の図のうちグレーになっている部分が今回上乗せされる部分でございます。
 施行につきましては、本年10月から施行でございまして、3年半かけて段階的に引き上げるということでございます。段階施行の部分につきましては、この図の下の表がございますが、例えば、原油・石油製品につきましては、現在1キロリッター当たりでございますが、現行では2,040円でございます。これを一番右側の平成28年4月1日から2,800円と、プラス760円でございますが、これをここにございますように3年半かけて段階的に引き上げていくというものでございます。
 またその税収につきましては、温室効果ガスの9割を占める、エネルギー起源のCO2排出抑制施策、下にございますように、再生可能エネルギーの導入でございますとか、省エネ対策の強化というところに活用してまいりたいと考えてございます。環境省といたしましては、地域でございますとか、各省との連携施策というものに力を入れて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 また、税収につきましては、見積もりでございますが、初年度で約390億、平年度で約2,600億程度と見込んでいるところでございます。
 地球温暖化対策のための税につきましては、以上でございます。

○白石総合環境政策局長 ちょっと補足いたしますと、先ほど速水委員のほうからもご指摘ございましたように、これは石油石炭税の上乗せということでございますので、エネルギー起源CO2の対策に使われるという形になっておりまして、実は森林吸収源対策には直に使うことができない形になっております。
 したがって、今の資料3の中でも、2枚目の裏のほうになりますけれども、あえて、税制大綱の中でも、森林吸収源対策ということを起こしていただきまして、温室効果ガス削減に係る国際約束の達成等を図る観点からということで、来年度以降、引き続き財源確保について検討するという形になっておりまして、この部分については引き続き政府としても対策を考えていかなきゃならないと、このような形になっていることを付言させていただきます。

○宮澤環境教育推進室長 続きまして、資料4、1枚紙ついて説明させていただきます。私、環境教育推進室長の宮澤でございます。座ったままで失礼いたします。
 環境教育促進法の第7条に基づきまして、現在、基本方針の改正作業を進めております。その進捗状況についてのご報告でございます。
 1番に歴史的なものも含めて、これまでの経緯を載せておりますが、環境教育の推進に関する法律につきましては、平成15年に議員立法でできたものでございます。現在の基本方針というのは平成16年9月、約8年前に閣議決定されたものでございまして、その後、京都議定書の発効ですとか、生物多様性条約の締結ですとか、あるいは、第二次循環型社会形成推進基本計画の制定等、かなり環境問題を取り組む情勢が大きく変化いたしました。
 そういったことも踏まえまして、平成23年6月にこの法律が改正されまして、また23年7月に前の政務官でございます樋高前政務官をキャップとした、今後の環境教育普及啓発のあり方を考える検討チームが報告書を公表したといったことが、これまでございました。
 現在、平成23年6月に改正された法律に基づいて第二次基本方針をつくるべく検討を進めておりまして、2番に今後のスケジュールと書いてございますけれども、おととい、環境教育等推進専門家会議における審議をいたしまして、大体の方向性が決まったところでございます。こちらの座長につきましては、本部会の委員でもございます小澤先生に座長をしていただいておりますが、ここでの審議等の結果を踏まえまして、この来る5月からパブリックコメントに入りまして、6月下旬の閣議決定を目指して取り組んでまいる予定でございます。
 裏面に今回の新しい基本方針のポイントを書いてございますが、一つは法改正の趣旨を反映するということ。それから2つ目として、第一次基本方針制定以降の、先ほど申し上げた情勢の変化をちゃんと反映すること。3点目といたしまして、この専門家会議における諸先生方の議論を反映するということ。そして4番目としてその他ということでございます。環境教育、あるいは環境学習というものが国民の行動を変えていく上で大変重要でございますので、この基本方針をしっかりつくって取り組んでまいりたいと思っております。
 資料4につきましては以上でございます。

○加藤環境計画課長 続きまして、資料5に基づきまして、公害防止対策事業計画案の同意についてご説明したいと思います。環境計画課長の加藤でございます。
 まず、公害防止対策事業計画というものでございますけれども、環境基本法に基づきまして、都道府県の知事が作成する公害防止計画の一部を構成するということになってございます。公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律、公害財特法と呼んでございますけれども、これに基づきまして財政上の特別措置を受けようとするときには、この計画案を環境大臣に同意を求めて協議すると、こういうスキームになってございます。
 平成22年度までを計画期間としますこの公害防止計画が30地域ございましたけれども、今度は23年度を始期とする公害防止計画案が21地域、18都府県で作成され、その一部である公害防止対策事業計画案について、本年の2月になりまして、各都府県の知事から協議があったということでございます。この21地域の公害防止事業計画案につきまして、本年3月2日に本日もご出席をいただいております岡田委員を委員長といたします公害防止小委員会、これでご議論をいただいて了承をいただきました。その後、環境大臣を会長とする関係大臣による公害対策会議というものの議を経まして、3月16日に環境大臣が同意を行ったわけでございます。
 概要のほうは2枚目の別紙2というところをごらんいただければと思いますけれども、北は茨城県から南は福岡県まで、21地域についてそれぞれの具体的な市町村、あるいは公害防止対策事業等の中身が書いてございます。
 1ページ目に戻っていただきますと、公害対策防止事業計画案の対象事業というのはここの①から④まで書いてある各種の事業ということになってございます。それから事業計画の期間でございますけれども、これは公害財特法の適用期限に合わせて、一般的には10年ということでございますけれども、一部の地域につきましては、対策事業の終了時期等がありまして、7年または5年という形になっている状況でございます。具体的な中身につきましては、4ページ目、5ページ目あたりに各地域の計画の概要が書いてございます。
 私のほうからの報告は以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それではただいま事務局から報告いただきました件につきまして、特段ご質問、おありの方はお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
 では私から1点。環境教育についての、いろいろ今、専門家会議等で進めておられるということなのですが、一つ、文科省との関連ですね。幾らこちらできれいないいものをまとめても、文科省の初中局との協力についてはどういう仕掛けを考えておられるのか、もしお考えがあったらお願いします。

○宮澤環境教育推進室長 今ご質問のあった件でございますけれども、この環境教育の促進法の中で関係省庁で対策会議をつくることになっておりまして、その中に文部科学省が入っております。また、環境省、文科省だけでなく、農水、経産、国交といった役割の大きい役所も入っております。
 特にこの基本方針に関しましては文科省と環境省の2省で事務局的な立場にございまして、双方で連携しながら、ちゃんと実のある中身にしていこうということで連携しておりますので、先生ご心配のような、環境省でつくったけれども文科省がしっかり動いてくれなくて、学校のほうに伝わらないというようなご懸念はないものと考えております。

○鈴木部会長 ぜひよろしくお願いいたします。
 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは予定しておりました議題はすべて終了ということで、本日の審議はこれにて終わらせていただきたいと思います。
 事務局から何か連絡はございますでしょうか。

○矢田環境計画課計画官 本日いただきました第四次環境基本計画、議決をいただきましたけれども、これにつきましては環境大臣から閣議を求めて閣議決定をするということになっております。閣議につきましては、現在のところ来週4月27日金曜日の閣議において決定するということを予定しております。
 なお、今回環境基本計画の議決をいただきましたので、次回の会議は現時点では予定されておりませんが、今後必要がありましたら、ご連絡をさせていただくという形になろうかと思います。
 昨年3月以来1年を超える長期間にわたる審議、どうもありがとうございました。

○鈴木部会長 ではこれをもちまして、本日の総合政部会を終了させていただきます。
 最後に当たりまして、繰り返しとなりますが、環境基本計画(答申案)、本日お認めいただきまして、改めて委員の方々に御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

午前11時09分 閉会

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